JP6155778B2 - 接着剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラスやプラスチック製フィルム、それらの複合シートなどと銅箔との接着用途に使用される接着剤組成物に関し、さらに詳しくは、活性エネルギー線により硬化させることができ、接着力、耐エッチング性、透明性、耐久性に優れた接着剤組成物に関する。
紫外線や電子線などの活性エネルギー線の照射により硬化する活性エネルギー線硬化型接着剤組成物は、硬化時間が秒単位と短く、一液性であるため操作が簡便であり、熱硬化の場合と比較してポットライフが長いため保存に優れる、といった長所を有することから、電気、エレクトロニクス、自動車、家具、精密機械などの幅広い分野において、透明プラスチックなどの接着剤として用いられている。
特に、近年、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)やプラズマディスプレイパネル(PDP:Plasma Display Panel)、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electroluminescent Display)などが市場に大きく広がり注目されているが、これらディスプレイ装置の光学フィルムなどの貼り合わせにも活性エネルギー線硬化型接着剤組成物が用いられている。例えば、特許文献1には、ポリエステルポリオールまたはポリカーボネートポリオール骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートと、環状構造を有する特定の単官能(メタ)アクリル酸エステルを必須成分とする、活性エネルギー線硬化型接着剤組成物が提案されている。そして、該接着剤組成物によると、高温及び高湿条件下においても優れた接着力を維持することができ、経時的な着色を少なくすることができる、としている。
また、特許文献2には(A)分子中に脂環式エポキシ基を有する化合物10〜90重量部、及び(B)分子中にオキセタン環を有する化合物10〜90重量部と、化合物(A)及び(B)の合計量100重量部に対して、(C)グリシジル基含有重合性不飽和モノマーとその他の重合性不飽和モノマーとの共重合体であり、分子中にグリシジル基を少なくとも1個有し、かつガラス転移温度が30℃以上である共重合体1〜50重量部、及び(D)紫外線照射によりカチオンを発生するカチオン重合開始剤0.01〜20重量部を含有することを特徴とする紫外線硬化型缶用塗料組成物、及びこの塗料組成物を塗装し、紫外線を照射して硬化させてなる塗装金属缶の製造方法が開示されている。
しかしながら、特許文献2に記載の技術は、紫外線硬化型缶用塗料組成物に関するものであって、ガラスやプラスチック製フィルム、それらの複合シートなどと、銅箔間の接着用途に使用される活性エネルギー線硬化型接着剤組成物として、接着力、耐エッチング性、透明性、光学特性、耐久性に優れた接着剤用途に使用可能な接着剤組成物に関するものではない。
国際公開第2006/118078号パンフレット 特開平10−212343号公報
特許文献1に記載の接着剤組成物は、高温、高湿、光照射などの厳しい環境下で接着性能の劣化が起こりやすく、所望のレベルまで着色を十分に防ぐことはできなかったため、さらなる改良が求められていた。さらに、ウレタン骨格を持った接着剤は、接着力には優れるが、透明性や光学特性に関しては必ずしも十分な機能を有していないという欠点があった。
本発明は、このような状況下になされたものであり、ガラス、プラスチック製フィルム、これらの複合シートなどと銅箔とを接着する用途に使用され、接着力、耐エッチング性、透明性、及び耐久性に優れた接着剤組成物の提供を課題とする。
本発明者らは、特定成分の(メタ)アクリル系コポリマー、及び(メタ)アクリル系モノマーを特定の割合で使用することにより、上記課題が解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、
[1](A)(メタ)アクリル系コポリマー、(B)(メタ)アクリル系モノマー、及び(C)光重合開始剤を含み、上記(B)成分が、(B1)酸素を含有する脂環式構造を有する(メタ)アクリル系モノマー及び(B2)窒素を含有する(メタ)アクリル系モノマーを含む接着剤組成物、
[2]さらに(D)酸化防止剤を含有する[1]に記載の接着剤組成物、
[3](A)成分、(B1)成分、(B2)成分の合計110質量部に対して、(A)成分40質量部以上80質量部以下、(B1)成分10質量部以上60質量部以下、(B2)成分1質量部以上30質量部以下、(C)成分1質量部以上5質量部以下を含む[1]又は[2]に記載の接着剤組成物、
[4]前記(A)成分が、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、及びスチレンから選ばれる2以上の化合物が重合してなるものである[1]〜[3]のいずれかに記載の接着剤組成物、
[5]前記(B1)成分が、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、及びメタクリル酸グリシジルから選ばれる少なくとも1つの化合物である[1]〜[4]のいずれかに記載の接着剤組成物、
[6]前記(B2)成分が、ジメチル(メタ)アクリルアミド及びアクリロイルモロフォリンから選ばれる少なくとも1つの化合物である[1]〜[5]のいずれかに記載の接着剤組成物、
を提供するものである。
なお、本発明において、接着剤組成物は、活性エネルギー線により硬化させることのできるものであり、活性エネルギー線とは、電磁波又は荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線又は電子線などを指す。
本発明によれば、ガラス、プラスチック製フィルム、これらの複合シートなどと銅箔とを接着する用途に使用され、接着力、耐エッチング性、透明性、及び耐久性に優れた接着剤組成物を提供できる。
以下、本発明の好ましい形態を説明する。
[接着剤組成物]
本発明の実施形態に係る接着剤組成物は、(A)(メタ)アクリル系コポリマー、(B)(メタ)アクリル系モノマー、及び(C)光重合開始剤を含み、上記(B)成分が、(B1)酸素を含有する脂環式構造を有する(メタ)アクリル系モノマー及び(B2)窒素を含有する(メタ)アクリル系モノマーを含み、活性エネルギー線によって硬化させることが可能な接着剤組成物である。
[(A)(メタ)アクリル系コポリマー]
(A)(メタ)アクリル系コポリマーとしては、分子中に官能基を有するアクリル系単量体とラジカル共重合可能なその他のアクリル系単量体との共重合体、及び分子中に官能基を有するアクリル系単量体とラジカル共重合可能なビニル化合物系単量体が用いられる。
アクリル系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸トリフルオロエチルなどの(メタ)アクリル酸(フルオロ)アルキルエステル;アクリル酸ジシクロペンテニル、アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、メタクリル酸ジシクロペンテニル、メタクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチルなどのジシクロペンチル基を有するアクリル系単量体が例示される。
ビニル化合物系単量体としては、スチレン、酢酸ビニルなどのビニル化合物系単量体が例示される。
特に、耐エッチング性の観点から、(A)(メタ)アクリル系コポリマーとしては、スチレン又はメタクリル酸メチルを含む共重合体であることが好ましい。また、銅箔との接着性の観点から、(A)(メタ)アクリル系コポリマーを構成するアクリル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸又はアクリル酸ブチルが好ましい。
より具体的には、(A)(メタ)アクリル系コポリマーとしては、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、スチレンから選ばれる2以上の化合物が重合してなる共重合体であることが好ましく、これらから選ばれる複数の化合物が重合してなる共重合体であることがより好ましい。
(A)(メタ)アクリル系コポリマーの共重合形態については、特に制限はなく、ランダム、ブロック、グラフト共重合体のいずれであってもよい。
一般に、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステルは、ラジカルを発生させることで二重結合を付加重合させることができる。本発明においても、(A)(メタ)アクリル系コポリマーの重合は一般的な手法で可能である。
(A)(メタ)アクリル系コポリマーの重合には、ラジカル重合開始剤を用いることができる。ラジカル重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、過安息香酸tert−ブチル(PBOC)、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸カリウムなどの過酸化塩、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジt−ブチルペルオキシド、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、t−ブチルペルイソブチレート、t−ブチルペルピバレート、過酸化水素/第一鉄塩、過硫酸塩/酸性亜硫酸ナトリウム、クメンヒドロペルオキシド/第一鉄塩、過酸化ベンゾイル/ジメチルアニリン等を例示できる。また、これらを組み合わせてもよい。
ラジカル重合開始剤の量は、使用する開始剤の種類によって異なるが、開始剤の量が少ないと重合率が低下し、開始剤の量が多いと分子量が小さくなる傾向があるため、使用するモノマーの全量100質量部に対して、0.0001質量部以上5質量部以下が好ましく、0.0001質量部以上4質量部以下がより好ましく、0.001質量部以上3質量部以下が特に好ましい。
(A)(メタ)アクリル系コポリマーの重合に使用可能な有機溶媒としては、原料のモノマーと、生成するコポリマーと、開始剤とが溶解すればよく、特に制限はないが、酢酸ブチル、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等を例示できる。
(A)(メタ)アクリル系コポリマーの重量平均分子量Mwは、10,000以上200,000以下であることが好ましく、30,000以上100,000以下であることがより好ましく、50,000以上80,000以下であることがさらに好ましい。
重量平均分子量が10,000未満であると、重量平均分子量が上記範囲内である場合と比較して、耐エッチング性の効果が低下する傾向にあり、重量平均分子量が200,000を超えると、重量平均分子量が上記範囲内である場合と比較して、後述する光硬化後での接着力が低下する傾向にある。
なお、本発明において、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)(ポリスチレン換算)により測定した値を採用するものとする。
(A)(メタ)アクリル系コポリマーの含有量は、接着時の弾性保持の観点から(A)成分、(B1)成分、(B2)成分の合計110質量部に対して、40質量部以上80質量部以下であることが好ましく、45質量部以上75質量部以下であることがより好ましく、50質量部以上70質量部以下であることが特に好ましい。
[(B)(メタ)アクリル系モノマー]
(B)(メタ)アクリル系モノマーは、(B1)酸素を含有する脂環式構造を有する(メタ)アクリル系モノマー、及び(B2)窒素を含有する(メタ)アクリル系モノマーを含む。(B1)酸素を含有する脂環式構造を含む(メタ)アクリル系モノマーは、本形態の接着剤組成物において、主に接着力を付与する役割を有する。
<(B1)酸素を含有する脂環式構造を有する(メタ)アクリル系モノマー>
(B1)成分としては、特に制限はないが、例えば、ヘキサメチレンオキシド基、テトラヒドロフルフリル基、テトラヒドロピラニル基、エポキシ基、グリシジル基、α−ラクトン基、β−ラクトン基、γ−ラクトン基、δ−ラクトン基、ε−カプロラクトン基、ジオキソラン基、及びジオキサン基などが含まれる(メタ)アクリル系モノマーが挙げられる。
(B1)成分の一例として、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂などのエポキシ系樹脂から誘導される(メタ)アクリル系モノマー;環状エーテル系化合物から誘導される(メタ)アクリル系モノマーなどを挙げることができる。
(B1)成分の酸素を含有する飽和へテロ環基に存在しうる置換基としては、上述の環状飽和炭化水素基に存在しうる置換基と同様のものを用いることができる。
(B1)成分としては、特に、アクリル酸テトラヒドロフルフリル(THFA)、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル(THFMA)、メタクリル酸グリシジル(GMA)を用いることが好ましい。これらは、それぞれ単独又は組み合わせて使用することができる。
(B1)成分の酸素を含有する脂環式化合物を含む(メタ)アクリル系モノマーについては上記の(A)成分、(B1)成分、及び(B2)成分の合計110質量部に対して、接着性向上の観点から、10質量部以上60質量部以下であることが好ましく、20質量部以上55質量部以下であることがより好ましく、30質量部以上50質量部以下であることが特に好ましい。
<(B2)窒素を含有する(メタ)アクリル系モノマー>
(B)(メタ)アクリル系モノマーに含まれる、(B2)窒素を含有する(メタ)アクリル系モノマーは、主に金属との接着力と耐エッチング性を付与する役割を有する。
(B2)成分としては、(メタ)アクリルアミド(AA)、ジメチル(メタ)アクリルアミド(DMAA)、アクロイルモロフォリン(ACMO)を用いることが好ましい。
(B2)成分の窒素を含有するモノマーについては、上記の(A)成分、(B1)成分、及び(B2)成分の合計110質量部に対して、エッチング液による着色抑制の観点から1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、1質量部以上25質量部以下であることがより好ましく、1質量部以上20質量部以下であることが特に好ましい。
<(C)光重合開始剤>
(C)光重合開始剤は、特に制限はなく、従来公知の化合物を適宜採用することができる。一例を挙げると、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノンオリゴマーなどのアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどのベンゾイン類;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリドなどのベンゾフェノン類;2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロリドなどのチオキサントン類;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどのアシルフォスフォンオキサイド類などが挙げられる。これらの光重合開始剤は1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上述の光重合開始剤のなかでは、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトンを用いることが好ましい。
(C)光重合開始剤の添加量は、接着剤組成物の全質量に対して、1質量部以上5質量部以下であることが好ましく、2質量部以上4質量部以下であることがより好ましく、2.5質量部以上3.5質量部以下であることが特に好ましい。
なお、接着剤組成物と光重合開始剤とを混合する方法も特に制限はない。
<(D)酸化防止剤>
本発明に係る接着剤組成物においては、耐久性試験時の接着力保持と着色防止の観点から、酸化防止剤が含まれることが好ましい。着色などの劣化現象を抑制する方法として、種々の酸化防止剤を合成樹脂に添加する方法が知られている。本発明に係る接着剤組成物に用いる酸化防止剤は、特に制限はなく、従来公知の化合物を適宜採用することができる。一例を挙げると、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等の一次酸化防止剤やリン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤等の二次酸化防止剤がある。なかでも、本発明に係る活性エネルギー線硬化型接着剤組成物においては、フェノール系酸化防止剤を用いることが好ましい。フェノール系酸化防止剤の市販品としては、BASF社製のIrganox−1010が挙げられる。
<その他の添加剤>
本発明に係る接着剤組成物には、必要により、その他の添加剤を所定量混合してもよい。使用可能な添加剤としては、例えば、レベリング剤、表面潤滑剤、消泡剤、光安定剤、可塑剤、重合禁止剤、帯電防止剤、充填剤などが挙げられる。
[被着体]
活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を適用可能な被着体(以下、基材ということがある)としては、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリエーテルニトリル及びメタクリル酸ポリメチルなどの(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、及びポリスチレン樹脂などのプラスチックフィルムまたはプラスチックシート、ガラス板、金属箔などが挙げられる。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型接着剤組成物は、これらの基材表面に配置されて、基材と密着することができる。本発明に係る活性エネルギー線硬化型接着剤組成物は、これらの基材から選択される基材同士の間に配置されて、基材同士を接着することができる。
なお、基材は、接着剤組成物の硬化に必要な活性エネルギー線を透過できる材料であることが肝要である。
基材と接着剤組成物との密着性を向上するために、必要に応じて基材の片面又は両面に、酸化法や凹凸化法などにより表面処理を施してもよい。酸化法としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン紫外線照射処理などが挙げられる。また、凹凸化法としては、例えば、サンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は、基材の種類に応じて適宜選択することができるが。密着性向上効果及び操作性などの面からコロナ放電処理法が好ましく用いられる。また、基材と接着剤組成物との密着性をさらに高める観点から、接着剤組成物を基材に配置する前にプライマー処理を施してもよい。
基材としては、金属箔のなかでは銅箔が好ましい。本発明に係る接着剤組成物は、ガラスやプラスチック製フィルム、またはそれらの複合シートなどと銅箔との接着に、極めて有効である。また、本発明に係る接着剤組成物を用いて金属箔とPETフィルムとを接着してなる複合体は、例えば、スマートフォン、タブレット、小型PCなどの電子機器用のタッチパネル、ATMの操作画面、電子黒板などに使用される透明導電性フィルムの材料として有用である。
本発明に係る接着剤組成物は、接着能力に優れ、また、高温、高湿、及び光照射条件下に曝されても、優れた接着能力が維持されるとともに、着色しにくい。このため、本発明に係る接着剤組成物は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、及び有機ELディスプレイなどの、ディスプレイ装置の光学フィルムの貼り合わせに特に好適に用いることができる。
[複合体の製造方法]
基材に接着剤組成物を塗布して得られる複合体を製造する方法に特に制限はなく、従来公知の方法、例えば、ダイコーター法、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スプレー法などを用いることができる。
基材に、接着剤組成物が塗布された後、接着剤組成物に活性エネルギー線が照射される。活性エネルギー線としては、紫外線や電子線などが挙げられる。活性エネルギー線が紫外線の場合には、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、(パルス)キセノンランプ、無電極ランプなどを用いることができる。照射量は、通常、500mJ/cm2以上1000mJ/cm2以下程度であり、基材の種類や接着剤組成物の塗布量によって適宜調整することができる。
一方、活性エネルギー線は、電子線加速器などによって得られる電子線であってもよい。この場合、照射量は、10krad以上1000krad以下程度とすることが好ましい。
本発明に係る接着剤組成物を、以下の実施例及び比較例を用いて説明する。
[(A)(メタ)アクリル系コポリマーの合成]
<合成例1>
攪拌器、温度計、還流冷却器、及び窒素導入管を装備した1Lの四つ口フラスコに、酢酸ブチルを200質量部仕込んだ。次に、窒素ガスを吹き込みながら、系内を110℃まで昇温した後、スチレン102質量部、メタクリル酸メチル44質量部、アクリル酸t−ブチル216質量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル36質量部、メタクリル酸2.0質量部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.8質量部、tert−ブチル過酸化物(パーブチルD)を0.2質量部の混合液を約2時間かけて均等な滴下量で加えていった。そして、すべてのモノマーを滴下後、酢酸ブチル20質量部を加え、約1時間保温した。その後、還流温度の約130度まで昇温し、温度が安定したところで酢酸ブチル80質量部に、アゾビスニトリル1.2質量部、過安息香酸tert−ブチル(PBOC)を0.4質量部十分に溶解させた混合液を約1時間かけて均等な滴下量で加えていった。そして、酢酸ブチルを20質量部加え粘度調整後、約2時間還流状態で保温し、最後に酢酸ブチルを212質量部加えて、固形分43〜47質量%の重量平均分子量約7万のアクリル系コポリマーAを得た。
<合成例2>
攪拌器、温度計、還流冷却器、及び窒素導入管を装備した1Lの四つ口フラスコに、酢酸ブチルを200質量部仕込んだ。次に、窒素ガスを吹き込みながら、系内を110℃まで昇温した後、スチレン204質量部、アクリル酸ブチル158質量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル36質量部、メタクリル酸2.0質量部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.8質量部、tert−ブチル過酸化物(パーブチルD)を0.8質量部の混合液を約2時間かけて均等な滴下量で加えていった。そして、すべてのモノマーを滴下後、酢酸ブチル20質量部を加え、約1時間保温した。その後、還流温度の約130度まで昇温し、温度が安定したところで酢酸ブチル80質量部に、アゾビスニトリル1.2質量部、過安息香酸tert−ブチル(PBOC)を0.4質量部十分に溶解させた混合液を約1時間かけて均等な滴下量で加えていった。そして、酢酸ブチルを20質量部加え粘度調整後、約2時間還流状態で保温し、最後に酢酸ブチルを212質量部加えて、固形分43〜47質量%の重量平均分子量約7万のアクリル系コポリマーBを得た。
<合成例3>
攪拌器、温度計、還流冷却器、及び窒素導入管を装備した1Lの四つ口フラスコに、酢酸ブチルを200質量部仕込んだ。次に、窒素ガスを吹き込みながら、系内を110℃まで昇温した後、メタクリル酸メチル204質量部、アクリル酸ブチル158質量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル36質量部、メタクリル酸2.0質量部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.8質量部、tert−ブチル過酸化物(パーブチルD)を0.8質量部の混合液を約2時間かけて均等な滴下量で加えていった。そして、すべてのモノマーを滴下後、酢酸ブチル20質量部を加え、約1時間保温した。その後、還流温度の約130度まで昇温し、温度が安定したところで酢酸ブチル80質量部に、アゾビスニトリル1.2質量部、過安息香酸tert−ブチル(PBOC)を0.4質量部十分に溶解させた混合液を約1時間かけて均等な滴下量で加えていった。そして、酢酸ブチルを20質量部加え粘度調整後、約2時間還流状態で保温し、最後に酢酸ブチルを212質量部加えて、固形分43〜47質量%の重量平均分子量約7万のアクリル系コポリマーCを得た。
[実施例及び比較例]
第1表に、実施例1〜4及び比較例1〜5の接着剤組成物の組成を示す。
<実施例1>
(A)(メタ)アクリル系コポリマーとして合成例1で得られたアクリル系コポリマーAを固形分換算で50質量部と、(B1)(メタ)アクリル系モノマーとしてアクリル酸テトラヒドロフルフリル(THFA)(ビスコート#150、大阪有機化学工業株式会社製)を50質量部と、(B2)(メタ)アクリル系モノマーとしてアクロイルモロフォリン(ACMO)(興人株式会社製)を10質量部と、(C)光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロへキシル−フェニルケトン(イルガキュア184(IC184)、チバ・ジャパン株式会社製)を2.5質量部とを、十分に攪拌して、均一な接着剤組成物を調製した。
<実施例2>
(A)(メタ)アクリル系コポリマーとして合成例1で得られたアクリル系コポリマーAを固形分換算で50質量部と、(B1)(メタ)アクリル系モノマーとしてアクリル酸テトラヒドロフルフリル(THFA)(ビスコート#150、大阪有機化学工業株式会社製)を50質量部と、(B2)(メタ)アクリル系モノマーとしてアクロイルモロフォリン(ACMO)を10質量部と、(C)光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロへキシル−フェニルケトン(イルガキュア184(IC184)、チバ・ジャパン株式会社製)を2.5質量部と、(D)酸化防止剤としてIrganox−1010(BASF株式会社製)を1質量部とを、十分に攪拌して、均一な接着剤組成物を調製した。
<実施例3>
(A)(メタ)アクリル系コポリマーとして合成例1で得られたアクリル系コポリマーAを固形分換算で70質量部と、(B1)(メタ)アクリル系モノマーとしてアクリル酸テトラヒドロフルフリル(THFA)(ビスコート#150、大阪有機化学工業株式会社製)を30質量部と、(B2)(メタ)アクリル系モノマーとしてアクロイルモロフォリン(ACMO)を10質量部と、(C)光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロへキシル−フェニルケトン(イルガキュア184(IC184)、チバ・ジャパン株式会社製)を2.5質量部と、(D)酸化防止剤としてIrganox−1010(BASF株式会社製)を1質量部とを、十分に攪拌して、均一な接着剤組成物を調製した。
<実施例4>
(A)(メタ)アクリル系コポリマーとして合成例1で得られたアクリル系コポリマーAを固形分換算で50質量部と、(B1)(メタ)アクリル系モノマーとしてメタクリル酸グリシジル(GMA)を30質量部と、(B2)(メタ)アクリル系モノマーとしてジメチルアクリルアミド(DMAA)を10質量部と、(C)光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロへキシル−フェニルケトン(イルガキュア184(IC184)、チバ・ジャパン株式会社製)を2.5質量部とを、十分に攪拌して、均一な接着剤組成物を調製した。
<実施例5>
(A)(メタ)アクリル系コポリマーとして合成例2で得られたアクリル系コポリマーBを固形分換算で50質量部用いた以外は、実施例1と同様の配合で、均一な接着剤組成物を調製した。
<実施例6>
(A)(メタ)アクリル系コポリマーとして合成例2で得られたアクリル系コポリマーBを固形分換算で50質量部と、(B2)(メタ)アクリル系モノマーとしてジメチルアクリルアミド(DMAA)を10質量部とを用いた以外は、実施例1と同様の配合で、均一な接着剤組成物を調製した。
<実施例7>
(A)(メタ)アクリル系コポリマーとして合成例2で得られたアクリル系コポリマーBを固形分換算で50質量部を用いた以外は、実施例2と同様の配合で、均一な接着剤組成物を調製した。
<実施例8>
(A)(メタ)アクリル系コポリマーとして合成例3で得られたアクリル系コポリマーCを固形分換算で50質量部用いた以外は、実施例1と同様の配合で、均一な接着剤組成物を調製した。
<実施例9>
(A)(メタ)アクリル系コポリマーとして合成例3で得られたアクリル系コポリマーCを固形分換算で50質量部用いた以外は、実施例2と同様の配合で、均一な接着剤組成物を調製した。
<比較例1>
(A)(メタ)アクリル系コポリマーとして合成例1で得られたアクリル系コポリマーAを固形分換算で50質量部、(B1)成分の代替モノマーとしてトリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート(FA−731A)を50質量部、(B2)モノマーとしてアクロイルモロフォリン(ACMO)を10質量部、光重合開始剤(C)として、1−ヒドロキシ−シクロへキシル−フェニルケトン(イルガキュア184(IC184)、チバ・ジャパン株式会社製)2.5質量部を十分に攪拌して、均一な接着剤組成物を調製した。
<比較例2>
(A)(メタ)アクリル系コポリマーとして合成例1で得られたアクリル系コポリマーAを固形分換算で35質量部、(B1)成分の代替モノマーとして、メタクリル酸ヒドロキシエチル(HEA)を50質量部、(B2)モノマーとしてアクロイルモロフォリン(ACMO)を10質量部、(C)光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロへキシル−フェニルケトン(イルガキュア184(IC184)、チバ・ジャパン株式会社製)2.5質量部を十分に攪拌して、均一な接着剤組成物を調製した。
<比較例3>
(A)(メタ)アクリル系コポリマーとして合成例1で得られたアクリル系コポリマーAを固形分換算で50質量部、(B1)成分の代替モノマーとして、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(4HBA)を50質量部、(B2)モノマーとしてアクロイルモロフォリン(ACMO)を10質量部、(C)光重合開始剤として、1−ヒドロキシ−シクロへキシル−フェニルケトン(イルガキュア184(IC184)、チバ・ジャパン株式会社製)2.5質量部を十分に攪拌して、均一な接着剤組成物を調製した。
<比較例4>
(A)(メタ)アクリル系コポリマーとして合成例1で得られたアクリル系コポリマーAを固形分換算で50質量部、(B1)成分は何も加えず、(B2)モノマーとしてアクロイルモロフォリン(ACMO)を60質量部、(C)光重合開始剤として、1−ヒドロキシ−シクロへキシル−フェニルケトン(イルガキュア184(IC184)、チバ・ジャパン株式会社製)2.5質量部を十分に攪拌して、均一な接着剤組成物を調製した。
<比較例5>
(A)(メタ)アクリル系コポリマーとして合成例1で得られたアクリル系コポリマーAを固形分換算で35質量部、(B1)成分としてアクリル酸テトラヒドロフルフリル(THFA)を60質量部、(B2)モノマーとして何も加えず、(C)光重合開始剤として、1−ヒドロキシ−シクロへキシル−フェニルケトン(イルガキュア184(IC184)、チバ・ジャパン株式会社製)2.5質量部を十分に攪拌して、均一な接着剤組成物を調製した。
[評価方法]
上述の方法により調製した接着剤組成物の接着力、耐エッチング性、及び透明性を下記の方法で測定した。測定方法は、次のとおりである。
<接着力>
上記で調製した活性エネルギー線硬化型接着剤組成物を10cm×15cmに切り取ったPET表面(東洋紡株式会社製 A4100)に6〜10μmの厚みになるようバーコータで塗布し、85℃の乾燥機で1分間乾燥させ溶剤を飛ばした。その後、組成物塗工後のPETフィルムを、銅箔(膜厚0.035mm×横10cm×縦15cm、日本電解株式会社製「型番SLP−35R(500)」)に合わせてカットし、銅箔とPETフィルムとをローラーを使って500〜1000kgの加重でラミネートしてフィルム状の複合体を得た。このフィルム状の複合体に、500mJ/cm2の紫外線を照射し(GSユアサ製UV照射機)、評価試料用試料を得た。得られた評価試験用試料を以下の試験に供した。上記で作製した試験片を9cm×1.5mm幅に切り取り、オートグラフ(島津製作所(株)製)においてT字ピール試験を50mm/1minの引っ張りスピードで行なった。
<耐エッチング性>
銅箔とPETとを接着して得られた上記複合体フィルムを3.5cm×3.0cmの大きさに切り取って試験片とした。この試験片を1つの供試体につき、2つずつ作製した。次に、30質量%第二塩化鉄(FeCl3)(和光純薬株式会社製)水溶液を、液温50℃に温め、試験片を20分間浸漬しエッチングを行い、銅箔を完全に除去した。その後、イオン交換水でフィルムを洗い流し、30分以上乾燥し、表面の水分が十分に蒸発した状態で、リファレンスを空気層として透過条件で、色差計(日本電飾(株)製)のb*値を測定した。2つの試験片に対して3回ずつ測定して得られた6つの測定データの平均値をb*値とした。
<透明性>
耐エッチング性試験後の試験片を濁度計NDH2000(日本電色(株)製)を用いて透過条件で測定を行い、Hzの値を読み取った。
<耐久性>
上記で作製した試験片を85℃の乾燥機(高温条件)、及び85℃、85%RH(相対湿度)の恒温恒湿試験機に入れ(高温高湿条件)、500時間放置したものを耐久性試験後の接着力測定用試験片とした。耐エッチング性試験後の試験片を85℃の乾燥機、及び85℃、85%RH(相対湿度)の恒温恒湿試験機にいれ、500時間放置したものを耐久性試験後の耐エッチング性評価及び透明性評価用試験片とした。
Figure 0006155778
第1表に示した成分は、下記のとおりである。
*1.(メタ)アクリル系コポリマー:合成例1で得られたアクリル系コポリマーA
*2.(メタ)アクリル系コポリマー:合成例2で得られたアクリル系コポリマーB
*3.(メタ)アクリル系コポリマー:合成例3で得られたアクリル系コポリマーC
*4.(メタ)アクリル系モノマー:アクリル酸テトラヒドロフルフリル(THFA)、大阪有機化学工業株式会社製「ビスコート#150」
*5.(メタ)アクリル系モノマー:メタクリル酸グリシジル(GMA)、日油社製「ブレンマーGH」
*6.(メタ)アクリル系モノマー:アクロイルモロフォリン(ACMO)、興人株式会社製
*7.(メタ)アクリル系モノマー:ジメチルアクリルアミド(DMAA)、興人株式会社製
*8.(メタ)アクリル系モノマー:トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、日立化成工業社製、「FA−731A」
*9.(メタ)アクリル系モノマー:メタクリル酸ヒドロキシエチル(HEA)、日本触媒(株)社製「HEA]
*10.(メタ)アクリル系モノマー:アクリル酸4−ヒドロキシブチル(4HBA)、大阪有機(株)社製「4HBA」
*11.光重合開始剤:1−ヒドロキシ−シクロへキシル−フェニルケトン、チバ・ジャパン株式会社製「イルガキュア184(IC184))
*12.酸化防止剤:フェノール系酸化防止剤、BASF株式会社製「Irganox−1010」
[評価結果]
第1表の結果から、実施例として示す接着剤組成物を用いて作製された銅箔とPETフィルムとの複合体では、接着力、耐エッチング性、透明性の全項目において、初期値と比較した変化量の絶対値が0.10以下を満たした。このことから、本発明に係る接着剤組成物は、接着力、耐エッチング性、透明性、及び耐久性に優れ、ガラス、プラスチック製フィルム、これらの複合シートなどと銅箔とを接着する用途に好適に使用できることが明らかである。
本発明の活性エネルギー線硬化型接着剤組成物は、短時間で硬化が可能なため、養生期間が短く済み、さらに基材の劣化が少なく済む。その一方で、接着力、耐エッチング性、透明性に優れることから、ガラスやプラスチック製フィルム、それらの複合シートなどと、銅箔間の接着用途に使用される接着剤として極めて有効である。

Claims (5)

  1. (A)(メタ)アクリル系コポリマー、(B)(メタ)アクリル系モノマー、及び(C)光重合開始剤を含み、
    上記(B)成分が、(B1)酸素を含有する脂環式構造を有する(メタ)アクリル系モノマー、及び(B2)窒素を含有する(メタ)アクリル系モノマーを含み、
    さらに上記(B2)成分が、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド及びアクロイルモロフォリンから選択される少なくとも1つの化合物である接着剤組成物。
  2. さらに(D)酸化防止剤を含有する請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. (A)成分、(B1)成分、(B2)成分の合計110質量部に対して、(A)成分40質量部以上80質量部以下、(B1)成分10質量部以上60質量部以下、(B2)成分1質量部以上30質量部以下、(C)成分1質量部以上5質量部以下を含む請求項1又は2に記載の接着剤組成物。
  4. 前記(A)成分が、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、及びスチレンから選ばれる2以上の化合物が重合してなるものである請求項1〜3のいずれかに記載の接着剤組成物。
  5. 前記(B1)成分が、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、及びメタクリル酸グリシジルから選ばれる少なくとも1つの化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の接着剤組成物。
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