JP6154633B2 - 赤外線検出装置及びそれを備えたディスプレイ並びにパソコン - Google Patents

赤外線検出装置及びそれを備えたディスプレイ並びにパソコン Download PDF

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Description

本発明は、赤外線検出装置及びそれを備えたディスプレイ並びにパソコンに関し、より詳細には、赤外線センサと信号処理部とを有する赤外線検出装置及びそれを備えたディスプレイ(文字・画像表示装置)並びにパソコンに関する。特に、赤外線の検出対象が人体である人体検出装置に適用できる赤外線検出装置に関する。
従来から、照明灯やテレビ、ディスプレイ、パソコン画面の自動点灯・消灯等の様々な場面で、人体からの赤外線を感知して人の存否を判定する人感センサが使用されている。これらの機器に人感機能を付加する目的は、第1に節電(省エネ)の目的、第2にセキュリティガードの目的である。第1の節電目的は、人がいない部屋の照明、エアコン及びテレビ等を、オン状態のままに放置する無駄を無くすこと、第2のセキュリティガード目的は、利用者が離席したパソコンに対し、第三者の不正操作あるいは情報の不正閲覧・盗用を防止することである。これらの目的に応じるため、人感センサは、人の存否を判定し、不在と判定された時は、制御対象となる照明、エアコン、テレビ等をオン状態からオフするほか、パソコンの機能をロックする等、適切に機能制限することが望まれている。
このような人感センサとしては、検出対象である人から発せられる赤外線を検知するものが知られており、その中でも特に焦電センサが広く用いられている。焦電センサは、センサに入射する赤外線エネルギーの変化量に応じた電気信号を出力するものである。例えば、検出対象である人が検出範囲に侵入した場合、侵入前後で検出範囲の赤外線エネルギー量は変化するので、その変化に応じた電気信号が出力されることにより、人の侵入を検知することが可能である。
しかし、検出範囲で人が継続して静止し続けた場合は、センサに入射する赤外線量はほとんど変化しない。したがって、変化に応じた電気信号が出力される焦電センサから出力される電気信号はわずかな値となり、検出対象である人を検知することが困難になるという欠点があった。
そこで、焦電センサを人感用途に用いる場合、通常はタイマーと組み合わせて使用することにより、上記欠点を緩和するものがある。その一例として、人感センサとタイマーとを組み合わせて、照明灯の自動点灯・消灯する節電装置が知られている。その節電装置において、焦電センサが、一旦検出対象である人を検知すると、タイマーで設定した時間内は照明灯の点灯を継続する。そして、タイマー設定時間内に再度検出対象である人の動きを検知した場合は、タイマーをリセットすることにより、点灯状態を継続する。もし、人が検出範囲から退去した場合は、焦電センサからの出力は得られなくなるため、タイマー設定時間になると自動的に消灯する。
このように、検出範囲において、人が椅子に座る等してほとんど動かない状態が継続し、焦電センサの出力信号が小さくなった場合でも、焦電センサとタイマーを組み合わせることにより、あらかじめ設定された時間までは照明灯は継続して点灯するので、しばらく動かない場合でも勝手に照明灯が消えてしまう確率を低減することができる。
しかし、タイマーの設定時間よりも長い時間、検出対象である人の静止状態が継続すると、検出範囲に検出対象者が存在する場合であっても、不在だと誤判定する欠点がある。この欠点を回避するためにタイマーの設定時間を長くすると、不在になったにもかかわらず照明の点灯状態が長時間継続することになり、人感センサを設置した節電(省エネ)という本来の目的に反することとなる。
このような、変化に応じた電気信号が出力される焦電センサ以外の赤外線センサとして、入射された赤外線の絶対量が分かるサーモパイルや量子型赤外線センサがある(以下、絶対赤外線量センサともいう)。この絶対赤外線量センサは、検出対象である人とセンサ自身の温度差に応じた赤外線の絶対値を検知することができる。そのため静止した検出対象者に対する検知出力を、そのまま使用可能であり、タイマーと組み合わせる必要がないという特徴を有する。
例えば、特許文献1に記載のものは、上述した絶対赤外線量センサを用い、従来と比べて簡単な構成,制御,信号処理により、室内の温度分布及び人体の存在や挙動の検出を行う赤外線センサシステムである。具体的には、室内の温度分布検出範囲と人体検出範囲が同一範囲となるようにサーモパイルと焦電型赤外線検出器を複合化した赤外線センサと、サーモパイル信号処理部と焦電型赤外線検出器信号処理部と、赤外線センサを上下・左右方向に走査する垂直方向駆動手段及び水平方向駆動手段と、垂直方向駆動手段及び水平方向駆動手段を制御する垂直・水平駆動制御部と、範囲別赤外線センサ情報記憶部とで構成するというものである。
また、特許文献2に記載のものは、特別な冷却装置を必要とせず、人体の発する赤外線を高感度に効率良く検出する赤外線センサである。具体的には、所定の開口率を得るための単一センサを構成する非検出部の面積に対する検出部の面積の比率が所定の値となるように、単一センサを構成する検出部及び非検出部の平面形状を、直角以下の角度を持たない五角形以上の多角形状に形成すると共に、支持基板上の同一行での互いに隣接する2つの単一センサ間の接続においては、該上流側の単一センサの非検出部と該下流側の単一センサの検出部とが直列接続されるように配線し、支持基板上の同一列での互いに隣接する2つの単一センサ間に配置においては、一方の行の単一センサを構成する検出部と、他方の行の単一センサを構成する非検出部とを交互に配置するというものである。
次に、静止した対象物の検知が可能な赤外線センサによる最も簡単な動作原理を説明する。
図1は、従来の赤外線検出装置において、赤外線センサが検出対象である人を検出した時の出力特性を説明するグラフを示す図である。図1における縦軸は、赤外線センサが出力する電気信号の値を示し、図1における横軸は、時間を示している。検出対象である人が、検出範囲に存在しない場合、量子型赤外線センサは、検出範囲の壁、床等の背景からの赤外線輻射を受けている。この時、赤外線センサは、背景温度とセンサ自身の温度差に応じた値を出力する。
次に、検出対象である人が、検出範囲に出入りした場合を説明する。赤外線センサが検出対象とする人は、ほぼ一定の体温である。特に、人の顔等皮膚の露出した部分の温度は、およそ34℃程度であり、通常の室内温度(例えば、25℃)より高温である。したがって、検出対象である人が、検出範囲に侵入した場合は、赤外線センサの出力値は上昇する。そして、侵入した人が、検出範囲から外れると、赤外線センサの出力値は、再び背景温度に応じたレベルに戻る。したがって、検出対象の存否、すなわち人が検出範囲に存在するか否かの判定基準となる閾値(固定)を、図1に示すように設定し、その閾値と赤外線センサの出力値との大小関係を比較することにより、検出範囲に人がいるかどうかを判定することが可能となる。すなわち、図1に示す区間Zが、検出対象となる人がそこにいると判定される区間である。
特開2006−226988号公報 特開2007−081225号公報
しかしながら、上記のように量子型赤外線センサ等の絶対赤外線量センサを用いた場合であっても、各部材の詳細な位置関係と検出感度との関係については、少なからず改善の余地が残されていた。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、各部材の詳細な位置関係と検出感度との関係を明確にすることで、より高感度な赤外線検出装置を提供することを目的とする。
本実施形態は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、入射される赤外線量に応じた信号を出力する赤外線検出部(100)により検出された信号に基づいて、検出対象物(6)の有無を検出する赤外線検出装置において、前記赤外線検出部(100)は、入射される赤外線量を検出することが可能な複数の赤外線センサ(1,2)と、該赤外線センサ(1,2)の受光面(3)から前方に広がる検出角を、前記受光面(3)の近傍で狭めることにより、前記赤外線センサ(1,2)の各検出範囲(A,B)を制限する検出角制限体(20)とを有し、前記検出角制限体(20)は、遮光性を有する赤外線遮光部(23)と、透光性を有する赤外線透過部(24)とにより構成され、前記複数の赤外線センサ(1,2)は、第1及び第2の赤外線センサ(1,2)からなり、該赤外線センサ(1,2)に設定される各検出範囲(A,B)は、前記赤外線検出部(100)に対向する仮想の平面(13)に、前記各検出範囲(A,B)と見なして投影した仮想の各投影面(11,12)をそれぞれ縁取る仮想の外周線(4,5)が一致しない条件を満たし、かつ、前記第1及び第2の赤外線センサ(1,2)の並び方向における各単一幅(L)の中心部を結ぶ仮想線分(C)の中間点を意味する重心(Q)と、前記赤外線透過部(24)の中心とは、一致せず(図2、図3)、前記赤外線センサ(1,2)の各単一幅をL、前記仮想線分(C)の距離をd、前記赤外線センサ(1,2)から前記赤外線透過部(24)までの距離をa、赤外線遮光部の断面厚みをt、前記赤外線透過部(24)の開口幅をΦ、前記第1及び第2の赤外線センサ(1,2)の前記重心(Q)から前記赤外線透過部(24)の中心までの距離をdΦ、前記第1及び第2の赤外線センサ(1,2)それぞれの受光面(3)の法線ベクトル(M)と鉛直上向き方向ベクトル(N)とのなす角をθTiltと規定し、下記式(1),(2)で定義されるθA、θBが下記式(3),(4)
Figure 0006154633
を満たすことを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記検出角制限体(20)は、1つの窓状に形成された赤外線透過部(24)と、該赤外線透過部(24)を窓枠状に囲む赤外線遮光部(23)とにより構成されることを特徴とする。(図2)
また、請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記各検出範囲(A,B)を含む検出領域内に検出対象物(6)が存在するか否かの存否を判定する信号処理部(10)を備え、該信号処理部は、前記赤外線センサ(1,2)の各検出信号の出力を比較した結果、前記検出対象物(6)から検出される赤外線の占める割合が異なる場合、前記各検出範囲(A,B)を含む検出領域内に検出対象物(6)が存在すると判定することを特徴とする。(図1、図2、図5、図6、図7、図8)
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記信号処理部は、前記赤外線センサ(1,2)の出力の差又は前記出力の比に基づいて、検出対象物(6)の存否を判定することを特徴とする。(図5、図6、図7、図8)
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記赤外線センサ(1,2)は、水平基準面(F)までのそれぞれの鉛直距離(J,K)が異なるように所定の離間距離(d)を隔てて配置されたことを特徴とする。(図2、図3)
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記赤外線センサ(1,2)は、地面(G)又は床面(F)に対して平行な方向に所定の離間距離(d)を隔てて配置されたことを特徴とする。(図2、図3、図5)
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記検出対象物(6)は、赤外線を放射する人体であることを特徴とする。(図5)
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記赤外線センサ(1,2)は、同一の基板(19)上に形成されたことを特徴とする。(図3)
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記赤外線センサ(1,2)は、量子型赤外線センサであることを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の赤外線検出装置を備え、画像表示部(83)と、該画像表示部(83)を囲む枠部(81)とを有するディスプレイ(80)において、前記赤外線センサ(1,2)を結ぶ直線(C)が、前記枠部(81)に対して平行であるように、前記赤外線検出装置が前記枠部(81)に配置されたことを特徴とする。(図4、図5)
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のディスプレイ(80)において、前記赤外線センサ(1,2)を結ぶ直線(C)が、前記ディスプレイ(80)の縦枠部(82)に対して平行であることを特徴とする。(図3、図4、図5)
また、請求項12に記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の赤外線検出装置を備えたことを特徴とするパソコン。(図4、図5)
また、請求項13に記載の発明は、請求項10又は請求項11に記載のディスプレイ(80)を備えたことを特徴とするパソコン。(図4、図5)
本発明によれば、赤外線検出装置及びそれを備えたディスプレイ並びにパソコン、より詳細には、赤外線センサと信号処理部とを有する赤外線検出装置及びそれを備えたディスプレイ(文字・画像表示装置)並びにパソコンにおいて、検出範囲における検出対象物の存否を判定することが可能な高感度な赤外線検出装置を実現できる。また、各部材の詳細な位置関係と検出感度との関係を明確にすることで、より高感度な赤外線検出装置を実現できる。
従来の赤外線検出装置において、赤外線センサが検出対象を検出した時の出力特性を説明するグラフを示す図である。 本発明に係る赤外線検出装置の実施形態を説明するための断面図である。 図2の赤外線検出装置における赤外線センサを、被検出体側から正面視した正面図である。 図2の赤外線検出装置を、デスクトップパソコン用の据え置き型ディスプレイに適用した実施形態において、傾き角度を説明するための図である。 図4の実施形態をさらに説明するための図である。 図5の実施形態において、第1、第2の赤外線センサの出力電流値をグラフに示した図である。 図6に示した出力電流について、両センサの差分値をグラフに示した図である。 本発明に係る赤外線検出装置における信号処理部のブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[赤外線検出装置]
図2(a),(b)は、本発明に係る赤外線検出装置の実施形態を説明するための断面図である。図2(a)は、主に第1の赤外線センサ1に対応する検出範囲Aを明示した図であり、図2(b)は、主に第2の赤外線センサ2に対応する検出範囲Bを示した図である。本実施形態の赤外線検出装置200は、例えば、検出対象物(以下、人体又は単に人ともいう)6の放射する赤外線を検出する赤外線検出装置であり、赤外線検出部100と信号処理部10とを備えている。この赤外線検出部100は、入射される赤外線量に応じた信号を出力する。信号処理部10は、赤外線検出部100が検出した信号を処理する。赤外線検出部100は、入射される赤外線量を検出することが可能な、第1の赤外線センサ1及び第2の赤外線センサ2(以下、複数の赤外線センサ1,2、あるいは、単に赤外線センサ1,2ともいう)を有する。なお、赤外線センサ1,2にそれぞれ対応する検出範囲A,Bは、赤外線センサ1,2とは異なる温度の物体が存在する時に、赤外線センサ1,2の出力が変化する範囲のことをいう。
また、2個の赤外線センサ1,2は、赤外線検出部100が備える複数の赤外線センサのうち、いずれかの2個を特定したものである。したがって、赤外線検出部100が備える赤外線センサの個数を制限することはなく、3個以上でも構わない。なお、少なくとも赤外線センサ1,2は、同一平面上に配置されている。
図2に示すように、赤外線検出部100は、入射される赤外線量を検出することが可能な少なくとも2個の赤外線センサ1,2を有している。これら2個の赤外線センサ1,2の各検出範囲A,Bは、以下の条件を満たすように設定されている。その条件とは、赤外線検出部100に対向する仮想の平面13において、各検出範囲A,Bと見なして仮想の各投影面11,12を投影し、これら各投影面11,12をそれぞれ縁取る仮想の外周線4,5が一致しないという条件である。つまり、2個の赤外線センサ1,2の各検出範囲A,Bは、少なくとも完全一致ではないという条件により設定されている。
さらに、図2の視認方向通りに、赤外線検出装置200を側面視した時、複数の赤外線センサ1,2の重心Qと、赤外線透過部24の中心が一致しないように赤外線センサと赤外線透過部が配置される。なお、複数の赤外線センサ1,2の重心Qとは、例えば、赤外線センサが2つの場合は2つの赤外線センサ1,2の並び方向における各単一幅(検出可能部)Lの中心C1,C2を結んで出来る仮想線分Cの中間点である。このような定義において、複数の赤外線センサ1,2の重心Qと、赤外線透過部24の中心が、図2の視認方向通りに、赤外線検出装置200を側面視した時、距離dΦだけずらして配置されている。
このように、赤外線検出装置200を側面視した時、複数の赤外線センサ1,2の重心Qと、赤外線透過部24の中心とを一致させないという位置関係に設定すれば、それらを一致させた場合よりも、赤外線検出装置200は、赤外線検出装置200における赤外線センサ1,2の出力差が大きくなるため、より高感度となる。つまり、複数の赤外線センサ1,2の重心Qと、赤外線透過部24の中心とを一致させるよりも、それらをずらしていた方が、光軸の傾きを大きくすることによって、出力差が大きくなる。その結果、赤外線検出装置200は、より高感度となる。なお、複数の赤外線センサ1,2の出力差は、赤外線センサ1,2に正対する被検知体である人体6及びその背景から入射される赤外線に基づく出力差である。
[赤外線検出部]
図2に示すように、赤外線検出部100が備える2個の赤外線センサ1,2は、それらの受光面3から前方に広がる最大検出角がある。この最大検出角とは、赤外線センサ1,2を人の目に置き換えれば、視野とも言える概念である。赤外線検出部100は、この視野にも似た最大検出角を、受光面3の近傍で検出角制限体20によって狭める。すなわち、赤外線検出部100は、2個の赤外線センサ1,2の各検出範囲A,Bを制限する検出角制限体20を備えて構成されている。この検出角制限体20は、遮光性を有する赤外線遮光部23と、透光性を有する赤外線透過部24とにより構成されている。また、検出角制限体20は、1つの窓状に形成された赤外線透過部24と、その赤外線透過部24を窓枠状に囲む赤外線遮光部23とにより構成されている。
検出範囲Aは、第1の赤外線センサ1の検出範囲を示しており、検出範囲Bは、第2の赤外線センサ2の検出範囲を示している。なお、検出角制限体20は、赤外線検出装置200自体に構成されるか、あるいは、赤外線検出装置200が搭載された電子機器の筺体に窓を設けることにより、検出角制限体20が構成されるか、いずれの構成にしても良い。
また、第1、第2の赤外線センサ1,2の検出範囲A,Bを、所望の設定とするために、少なくとも検出角制限体20と、不図示のレンズとの何れかを用いるように構成しても良い。
また、赤外線遮光部23の赤外線透過率は、当然に、赤外線透過部24の赤外線透過率より低いことが必須要件であり、10%以下であることが好ましく、5%以下であれば、なお好ましい。また、赤外線透過部24の赤外線透過率は、当然に、赤外線遮光部23よりも高いことが必須要件であり、20%以上であることが好ましく、50%以上であれば、なお好ましい。
そのため、赤外線遮光部23を構成する部材には、赤外線を反射しないように表面処理された金属、プラスチック、エポキシ樹脂、液晶ポリマー(LCP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂等が用いられる。また、赤外線透過部24を構成する部材には、高密度ポリエチレン、ゴアテックス(登録商標)、Si、Ge、サファイヤガラス等が用いられる。この赤外線透過部24は、検出角制限体20を形成する板面において、単にピンホールのような穴を設けることでも実現可能である。さらに、赤外線透過部24の形状として、円、楕円、正方形、長方形、多角形等を採用することが可能である。なお、赤外線透過部24は1つであることが、製造工程を簡単にする点で好ましい。
このような検出角制限体20と、2個の赤外線センサ1,2との相乗作用により、赤外線検出装置200の検出範囲A,Bにおける、検出対象物の存否確認が可能となる。また、赤外線検出装置200において、信号処理部10が、各検出範囲A,Bを含む検出領域内に検出対象物が存在するか否かを判定する。この信号処理部10は、2個の赤外線センサ1,2の出力の差又は出力の比に基づいて、検出対象物の存否を判定する。つまり、2個の赤外線センサ1,2の各検出信号の出力を比較した結果、検出対象物から検出される赤外線の占める割合が異なる場合、各検出範囲A,Bを含む検出領域内に検出対象物が存在するとの判定結果が得られる。
すなわち、信号処理部10は、各検出範囲A,Bにおける検出対象物の占有率が異なることを検出することにより、検出対象物が検出可能範囲に存在することを判定する。
また、2個の赤外線センサ1,2の各検出範囲を検出対象物が占める割合が異なるとは、検出対象物を含む平面に2個の赤外線センサ1,2の各検出範囲を投影した際にできる各投影図において、検出対象物を含む面積と、検出対象物を含まない面積の比が異なることをいう。
ここで、2個の赤外線センサ1,2の出力の比を用いることにより、2個の赤外線センサ1,2が所定の温度特性を持っていた場合であっても、その温度特性をキャンセルできるため、広い温度範囲にわたり、安定的に検出対象物を検出することが可能となる。
なお、2個の赤外線センサ1,2を含む複数の赤外線センサは、同一基板19(図3)の上に形成されていた方が、検出角制限体20との相対位置ずれの影響や、複数の赤外線センサ1,2同士の温度差による出力ずれ等の影響が緩和される。
また、複数の赤外線センサが、蒸着等によって形成された半導体薄膜で構成されている場合、ウェハ上の赤外線センサは、近隣する同士である程、電気的特性が近いことが知られている。したがって、同一基板19の上に構成された2個の赤外線センサ1,2は、相互の電気的特性やその温度特性がほぼ同一となる。このように、赤外線検出装置200に用いる2個の赤外線センサ1,2の特性が揃っている方が、後段の演算や出荷時の調整が容易になる。
以下、本発明に係る赤外線検出装置をより詳細に説明する。
[赤外線センサの配置]
図3は、図2の赤外線検出装置における赤外線センサを、被検出体側から正面視した正面図である。図3に示した例では、第1、第2の赤外線センサ1,2を、地面Gに対して垂直方向の距離J,Kが異なるように配置し、検出角制限体20により検出範囲A,Bを地面Gに対して垂直方向にずらしたが、垂直方向に限ることはない。つまり、赤外線検出装置200に求められる検出範囲によっては、第1、第2の赤外線センサ1,2を地面Gに対して水平方向に、所定の間隔を設けて配置し、検出角制限体20により第1、第2の赤外線センサ1,2の検出範囲A,Bを、地面Gに対して水平方向にずらしても良い。
一方、所望の検出範囲が多方向又は広範囲である等の場合は、4つの赤外線センサを用いて、第1、第2の赤外線センサ1,2を地面Gに対して垂直方向の距離J,Kが異なるように配置し、かつ、不図示の第3、第4の赤外線センサを、地面Gに対して水平方向に所定の間隔を設けて配置しても良い。
なお、赤外線センサ1,2の並び方向における各単一幅Lの中心部C1,C2を結んで出来る仮想線分Cの中間点を、第1及び第2の赤外線センサ1,2の重心Qという。
[傾き角度]
図4は、本発明に係る赤外線検出装置を、デスクトップパソコン用の据え置き型ディスプレイに適用した実施形態において、傾き角度θTiltを説明するための図である。デスクトップ型のパソコン90は、机上据え置き型のディスプレイ80を備えている。このディスプレイ80は、画像表示部83と、その画像表示部83を囲む枠部81とを有して構成されている。このディスプレイ80には、赤外線検出装置200が枠部81に配置されている。その赤外線検出装置200は、赤外線センサ1,2を備えており、それら赤外線センサ1,2を結ぶ直線C(図3参照)が、枠部81に対して平行であるように配置されている。なお、この直線Cは、ディスプレイ80の縦枠部82に対して平行であることが好ましい。
机上に据え置き状態で用いられるディスプレイ80は、一般的に、利用者の視線が画面に対する法線に沿って画面の中心に向けられるように、若干上向きの角度に設定される。つまり、図4に示すように、傾き角θTiltとは、鉛直上向き方向ベクトルNと、受光面の法線ベクトルMのなす角度として定義された角度である。
そして、図2において、複数の赤外線センサ1,2が、第1及び第2の赤外線センサ1,2からなる場合、赤外線センサ1,2の各単一幅をL、第1及び第2の赤外線センサ1,2の並び方向における各単一幅Lの中心C1,C2間の距離をd、赤外線センサ1,2から赤外線透過部24までの距離をa、赤外線遮光部24の断面厚みをt、赤外線透過部24の開口幅をΦ、第1及び第2の赤外線センサ1,2の重心Qとの距離をdΦ、受光面の法線ベクトルMと鉛直上向き方向ベクトルNとのなす角をθTilt(図4参照)と規定し、下記式(1),(2)で定義されるθA、θBが、下記式(3),(4)を満たすことが好ましい。
また、図2におけるθA,θBについて、まず、検出範囲A,Bそれぞれの中心C1´,C2´と、第1及び第2の赤外線センサ1,2の並び方向における各単一幅Lの中心C1,C2とを、それぞれ結んだ直線E1,E2を仮想する。そして、受光面の法線ベクトルM(図2、図4)に対する直線E1,E2とのそれぞれの角度をθA、θBと定義する。
なお、上述した第1及び第2の赤外線センサ1,2の重心Qとは、赤外線センサ1,2の並び方向における各単一幅Lの中心部を結んで出来る仮想線分Cの中間点を意味する。
Figure 0006154633
角度θ及びθが、上記(3),(4)を満たす範囲内になるように赤外線センサ1,2及び赤外線透過部24を配置することにより、赤外線検知装置200に正対する被検出体、例えば人体6の存在判定を高感度化することが可能となる。
[第1、第2の赤外線センサの出力差、又は出力比]
図5(a),(b)は、図4の実施形態をさらに説明するための図である。図5(a)は側面図であり、図5(b)は平面図である。図5(a),(b)によって、第1、第2の赤外線センサそれぞれの検出範囲と検出対象物との関係を示している。図5(a),(b)に示すように、赤外線検出装置200を備えたディスプレイ80の赤外線検出装置200において、検出対象物6は人体である。
ディスプレイ80において、赤外線検出装置200が備える2個の赤外線センサ1,2が、機器の上下方向に所定の間隔を隔てて配置されたことを意味する。特に、ディスプレイ80の縦枠部82に対して、直線Cが平行になるような配置が好ましい。このことは、ディスプレイ80や、そのディスプレイ80等の機器において、赤外線検出装置200が備える2個の赤外線センサ1,2が、機器の上下方向に所定の間隔を隔てて配置されたことを意味する。この配置については、図3に沿って説明したとおりである。
図5(a)に示すように、第1の赤外線センサ1の検出範囲Aを、人体6の頭部が占める割合よりも、第2の赤外線センサ2の検出範囲Bを、人体6の腕、胸部及び腹部が占める割合のほうが大きい。このような状態では、人体6よりも背景温度が低い場合において、第1の赤外線センサ1の出力よりも、第2の赤外線センサ2の出力の方が大きくなる。よって、第1、第2の赤外線センサ1,2の出力差、又は出力比に基づいて、検出範囲A,Bにおける人体6の存否を検出できる。これら出力差又は出力比を得るために、検出時間と処理時間とのいずれも不要である。したがって、赤外線検出装置200が起動した直後から、検出範囲A,Bにおける人体6の存否を検出できる。
本発明に係る赤外線検出装置200の適用対象として、図4及び図5によりディスプレイ80を例示したが、その他の適用対象として、不図示のノートパソコン、あるいは、ノートパソコンに接続される不図示の外付けディスプレイ、不図示のタブレット型の情報端末のディスプレイ等が挙げられる。また、赤外線検出装置200の適用例は、それらに限定されないことはいうまでもない。
なお、ここでいう赤外線検出装置200の検出範囲A,Bとは、例えば、ディスプレイ80に搭載されている赤外線検出装置200の場合、やディスプレイ80を、使用中の人が存在し得る範囲である。これらの機器を使用する際、赤外線検出装置200から、人体6までの直線距離は、概ね1m以内である。なお、この検出範囲A,Bは、使用される機器の種類によって異なるので、上述した概ね1m以内に限定されないことは、いうまでもない。
[各部材の詳細な位置関係]
赤外線検出装置200における、赤外線センサ1,2ならびに検出角制限体20の詳細な位置関係は、図2に示した赤外線検出装置の要部側面断面図において、第1、第2の赤外線センサ1,2それぞれの幅W=160μm(図3)、赤外線センサ1,2の並び方向における各単一幅L=100μm、第1の赤外線センサ1と第2の赤外線センサ2の中心間距離d=265μm、赤外線センサ1,2から検出角制限体20までの距離a=0.4mm、検出角制限体20の厚みt=0.5mm、検出角制限体に設けた赤外線透過部24を形成する穴の直径Φ=1.0mmである。また2つの赤外線センサ1,2の重心Qから赤外線透過部24を形成する穴の中心までの距離dΦ=0.3mmである。ここに示した各部材の詳細な位置関係において、θ=+24.6°、θ=+3.1°である。
[各部材の配置に対する検出感度]
図6(a),(b)は、図5の実施形態において、検出対象である人体が、赤外線検出装置の左右1000mmを移動した場合の、第1、第2の赤外線センサの出力電流値を示すグラフである。これらのグラフにおいて、横軸は検出対象である人体6の位置を表し、X=0は人体6がセンサ正面に位置する場合を表す。図6における(a)と(b)とは、赤外線センサ1と赤外線センサ2の重心から検出角制限体23の中心までの距離dΦに差を設けて比較するために実験した結果をそれぞれ示している。すなわち、図6(a)は、dΦ=0.3mmに設定した場合であり、図6(b)は、dΦ=0に設定した場合である。それらの測定結果は、以下の通りである。
図6(a)は、赤外線センサ重心から検出角制限体中心までの距離dΦ=0.3mmに設定した場合に、被検出体である人体を赤外線検出装置から直線距離500mmにおいて、左右1000mmずつ移動させた時の第1及び第2の赤外線センサ1,2からの出力電流値を示すグラフである。図6(a)に示すように、X=0地点、すなわち、人体6がセンサ正面に存在する時に、第1の赤外線センサ1の出力よりも、第2の赤外線センサ2の出力の方が、顕著に高いピーク出力を示している。
図6(b)は、比較のために赤外線センサ重心と検出角制限体23の中心を一致させて配置(dΦ=0)した場合の、第1及び第2の赤外線センサからの出力電流値を示すグラフである。図6(b)に示すように、X=0地点、すなわち、人体6がセンサ正面に存在する時に、第1の赤外線センサ1の出力と、第2の赤外線センサ2の出力とは、ほぼ同一のピーク出力を示している。
図7は、図6に示した出力電流について、両センサの差分値をグラフに示した図である。すなわち、図7は、図6(a),(b)に示した赤外線センサ2の出力電流から赤外線センサ1の出力電流を差し引いた値をグラフに示す図である。このように、検出角制限体の中心を赤外線センサ1,2の重心位置からずらして配置することで、より大きな出力電流差が得られることが確認できた。すなわち、図7のグラフが示すように、赤外線センサ重心から検出角制限体中心までの距離dΦ=0.3mmに設定することによって、より高感度な検知が可能になる。
[赤外線センサ]
本発明の第1、第2の赤外線センサ1,2は、小面積に複数個のセンサを集積可能な量子型赤外線センサであることが好ましい。また、量子型赤外線センサには、例えば、旭化成エレクトロニクス製のIR1011のようなInSbを用いたフォトダイオードをGaAs基板上に構成したものも好適である。
また、絶対赤外線量センサであるサーモパイル等も量子型赤外線センサと同様に、入射された赤外線の変化量ではなく、絶対量を検出することが可能でなる。しかし、サーモパイルは、ゼーベック効果を用いたセンサであるため、出力を十分に得ることが困難である。すなわち、サーモパイルが、出力を十分に得るには、温点と冷点(基準点)との温度差を大きく確保するために、所定の距離を必要とする。したがって、小面積に複数個のセンサを、緻密に配置すると十分な出力が得られない。逆に必要な信号を得るためには、相当部分のサイズが大きくなり、小型化を求められる用途には不向きとなる。すなわち、ディスプレイ80には装備し難いサイズになってしまう。よって、赤外線検出装置200に用いる赤外線センサ1,2は、量子型赤外線センサであることが望ましい。
[信号処理部]
図8は、本発明に係る赤外線検出装置における信号処理部のブロック図である。図8に示すように、信号処理部10は、少なくとも赤外線センサ1,2を含む複数の赤外線センサの出力を増幅する増幅回路部7と、増幅回路部7で増幅された信号を演算する演算部8と、演算部8による演算結果と閾値設定部15の設定した閾値との比較結果から、人体6の存否を判定する判定部9とより構成されている。この判定部9の判定出力に基づいて、人のいなくなった部屋の照明を消すための電源制御等を行う。この信号処理部10における演算部8には、不図示のADコンバータ等を備えた構成でも良い。また、演算部8と判定部9とは、必ずしも、赤外線検出装置200に内装されている必要は無く、赤外線検出装置200が搭載されたディスプレイ80等の電子機器の側に装備される構成であっても構わない。なお、本発明は、これらに限定されるものではない。
以上、説明したように、本実施形態の赤外線検出装置によれば、赤外線検出装置及びそれを備えたディスプレイ並びにパソコン、より詳細には、赤外線センサと信号処理部とを有する赤外線検出装置及びそれを備えたディスプレイ(文字・画像表示装置)並びにパソコンにおいて、検出範囲における検出対象物の存否を判定することが可能な高感度な赤外線検出装置を実現できる。また、各部材の詳細な位置関係と検出感度との関係を明確にすることで、より高感度な赤外線検出装置を実現できる。なお、検出対象は、人に限らず、例えば、動物、自動車等、ある程度の熱、すなわち、赤外線を放射するものであれば、本発明を適用できる。
人がいない部屋の照明、エアコン及びテレビ等を、オン状態のままに放置する無駄を無くす節電装置のほか、利用者が離席したパソコンに対し、第三者の不正操作あるいは情報の不正閲覧・盗用を防止するコンピュータセキュリティー装置、さらに、動物、自動車のように体温や発熱のあるもの、すなわち赤外線を放射するものを検出対象物として、その検出対象物の存否判定を要する設備装置において、産業上の利用可能性がある。
1 第1の赤外線センサ
2 第2の赤外線センサ
3 受光面
4,5 外周線
6 検出対象物(人体)
7 増幅回路部
8 演算部
9 判定部
10 信号処理部
11,12 投影面
13 仮想の平面
19 基板
15 閾値設定部
20 検出角制限体
23 赤外線遮光部
24 赤外線透過部
80 ディスプレイ
81 枠部
82 縦枠部
83 画像表示部
90 パソコン
100 赤外線検出部
200 赤外線検出装置

Claims (13)

  1. 入射される赤外線量に応じた信号を出力する赤外線検出部により検出された信号に基づいて、検出対象物の有無を検出する赤外線検出装置において、
    前記赤外線検出部は、入射される赤外線量を検出することが可能な複数の赤外線センサと、
    該赤外線センサの受光面から前方に広がる検出角を、前記受光面の近傍で狭めることにより、前記赤外線センサの各検出範囲を制限する検出角制限体とを有し、
    前記検出角制限体は、遮光性を有する赤外線遮光部と、透光性を有する赤外線透過部とにより構成され、
    前記複数の赤外線センサは、第1及び第2の赤外線センサからなり、
    該赤外線センサに設定される各検出範囲は、前記赤外線検出部に対向する仮想の平面に、前記各検出範囲と見なして投影した仮想の各投影面をそれぞれ縁取る仮想の外周線が一致しない条件を満たし、
    かつ、前記第1及び第2の赤外線センサの並び方向における各単一幅の中心部を結ぶ仮想線分の中間点を意味する重心と、前記赤外線透過部の中心とは、一致せず、
    前記赤外線センサの各単一幅をL、前記仮想線分の距離をd、前記赤外線センサから前記赤外線透過部までの距離をa、赤外線遮光部の断面厚みをt、前記赤外線透過部の開口幅をΦ、前記第1及び第2の赤外線センサの前記重心から前記赤外線透過部の中心までの距離をdΦ、前記第1及び第2の赤外線センサそれぞれの受光面の法線ベクトルと鉛直上向き方向ベクトルとのなす角をθTiltと規定し、下記式(1),(2)で定義されるθA、θBが下記式(3),(4)
    Figure 0006154633
    を満たすことを特徴とする赤外線検出装置。
  2. 前記検出角制限体は、1つの窓状に形成された赤外線透過部と、該赤外線透過部を窓枠状に囲む赤外線遮光部とにより構成されることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出装置。
  3. 記各検出範囲を含む検出領域内に検出対象物が存在するか否かの存否を判定する信号処理部を備え、
    該信号処理部は、前記赤外線センサの各検出信号の出力を比較した結果、前記検出対象物から検出される赤外線の占める割合が異なる場合、前記各検出範囲を含む検出領域内に検出対象物が存在すると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の赤外線検出装置。
  4. 前記信号処理部は、前記赤外線センサの出力の差又は前記出力の比に基づいて、検出対象物の存否を判定することを特徴とする請求項に記載の赤外線検出装置。
  5. 前記赤外線センサは、水平基準面までのそれぞれの鉛直距離が異なるように所定の離間距離を隔てて配置されたことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の赤外線検出装置。
  6. 前記赤外線センサは、地面又は床面に対して平行な方向に所定の離間距離を隔てて配置されたことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の赤外線検出装置。
  7. 前記検出対象物は、赤外線を放射する人体であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の赤外線検出装置。
  8. 前記赤外線センサは、同一の基板上に形成されたことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の赤外線検出装置。
  9. 前記赤外線センサは、量子型赤外線センサであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の赤外線検出装置。
  10. 請求項1乃至のいずれかに記載の赤外線検出装置を備え、画像表示部と、該画像表示部を囲む枠部とを有するディスプレイにおいて、前記赤外線センサを結ぶ直線が、前記枠部に対して平行であるように、前記赤外線検出装置が前記枠部に配置されたことを特徴とするディスプレイ。
  11. 前記赤外線センサを結ぶ直線が、前記ディスプレイの縦枠部に対して平行であることを特徴とする請求項10に記載のディスプレイ。
  12. 請求項1乃至のいずれかに記載の赤外線検出装置を備えたことを特徴とするパソコン。
  13. 請求項10又は請求項11に記載のディスプレイを備えたことを特徴とするパソコン。
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