JP6153516B2 - イオン性界面活性剤による細胞の選択的溶解 - Google Patents

イオン性界面活性剤による細胞の選択的溶解 Download PDF

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Description

本発明は、真核細胞の溶解、特に、血液細胞などの動物細胞の溶解に関する。本発明は更に、細菌または真菌などの少数の微生物を、他の多くの細胞を含む試料から検出することに関する。
分子診断は血液などの試料中の微量な病原体(代表的には、細菌)の迅速な検出を目的とするものである。しかしながら、血液は複雑なマトリックスであり、適応免疫系の白血球(leukocyte)、酸素を運搬する赤血球(erythrocyte)、及び創傷を治癒する血小板(thrombocyte)を含む。この組成が、全血などの、細胞物質が大量に含まれている試料中の病原体の直接的な検出を複雑なものにしている。
古典的な検出法は、選択培地及び/またはインジケータを含む培地での細菌の増殖を含む。通常、そのような分析では、細菌の同定ができるまでに、少なくとも1日または2日の培養工程を必要とする。
PCRに基づく方法では、新鮮な血液試料中の細菌量は、理論上は、そのような試料中に含まれる細菌を更に培養せずとも十分に検出できるだけの量がある。しかしながら、微量の細菌を早期に検出するためには、大量の血液が必要である。特に白血球中の大量のDNAが、DNAに基づく検出法におけるバックグラウンドを著しく増加させる。ヘモグロビン由来のヘムの存在も、DNAポリメラーゼの活性を大きく低下させる。ヒトの血液1マイクロリットル中には、約4,000〜11,000個の白血球と約150,000〜400,000個の血小板が含まれる。血液中のDNA濃度は、30〜60μg/mlである。全血10ml中の約10〜100,000の細菌種の存在を検出することは非常に困難である。
白血球の大量のDNAは、非関連PCR生成物を生じさせ、あるいは細菌DNA検出用に作成したプライマーを除去し得る。このため、PCR法、または他の方法で細菌DNAを検出前に、DNAの徹底的な精製及び真核細胞のDNA分離を必要とする。
哺乳類のDNA量は、PCR反応それ自体を妨げるだけでなく、試料の粘度を増大させる。また、溶解した哺乳類細胞由来のタンパク質及び膜が、試料の濾過を妨げる複合体を形成する。これは、特に小型の装置で問題になる。大量の試料の更なる希釈は、許容を超える長さの操作工程をもたらす。
上記理由により、それに応じた血液試料中のヒトDNAを除く方法が求められている。
哺乳類DNAの存在下に細菌DNAを特異的に分析する方法が知られている。SIRSLab社のLooxters(商標)は、試料由来のメチル化DNAを濃縮する方法を使用する。細菌DNAは強くメチル化されるので、この方法は、細菌DNAの濃縮をもたらす。Molzym社のMolysis(商標)は、カオトロピック剤及び界面活性剤を用いて、哺乳類細胞を選択的に溶解させる。この溶解工程の後に、このカオトロピック剤/界面活性剤に影響されないDNAseを用いた消化を行う。Roche社から市販されているような代替手段(Septifast(商標))は、ヒトDNAへの非特異的結合及びヒトDNAの増幅を妨げるように特に設計されたPCRプライマーペアに依存する。
特許文献1(米国特許第6,803,208号明細書)には、細菌を添加した、高倍率で希釈した血小板懸濁液を37℃で15分間溶解させる方法(その後、フィルタ上に保持される細菌の目視検査のために、0.4μmのフィルタで少量の溶解試料を濾過することが可能である)が記載されている。しかしながら、この方法では、室温で大量の試料を処理することはできない。
Koninklijke Philips Electronics N.V.の未公開特許文献2(国際特許出願PCT/IB2010/055628号明細書)には、微生物を含むか、または含んでいると予想される試料中の真核細胞を選択的に溶解する方法であって、真核細胞を含む試料にTriton X−100(ポリエチレングリコール p−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェニルエーテル)などの非イオン性界面活性剤及び緩衝液を添加してpH値が少なくとも9.5の溶液を得、真核細胞を溶解させるのに十分な時間、前記溶液をインキュベートする方法が開示されている。この方法では、病原性微生物を損傷させず、その後に遠心分離または濾過により濃縮できるようにしながら、試料中の白血球及び赤血球を溶解し、血液細胞DNAを分解することによって、容量5mlの血液試料を処理することができる。
H.Heerklotzは、彼の論文非特許文献1(「Interactions of surfactants with lipid membranes」(Quarterly Reviews of Biophisics 41(2008年),pages205−264))の中で、哺乳類細胞の選択的溶解の分子メカニズムの仮説を論じており、前記選択的溶解は異なる工程に依存しているとの仮説を立てている。まず、界面活性剤が白血球及び赤血球の溶解を確実なものにする。これを達成させるためには、界面活性剤を細胞膜の外層に浸透させる必要がある。第2の工程では、界面活性剤がいわゆるフリップフロップを起こし、細胞膜の内層に移行する。十分な量の界面活性剤が内側細胞膜と外側細胞膜に含まれたなら、細胞は溶解するであろう。Triton X−100などの非イオン性界面活性剤は、上記工程を数百ミリ秒以内で進行させるため、細胞溶解に適していることがわかった。対照的に、SDSはPCベシクル内への浸透に10〜30秒を要する。更に、比較的大きい、または帯電した頭部基を有する界面活性剤は、室温におけるSDSで示されたように、膜の横断に数時間または数日を要し得るとの報告がある。
科学文献に記載されているように(H.Heerklotzを参照)、この仮説は、イオン性界面活性剤が哺乳類細胞の迅速な溶解に適していない理由を説明し得る。Tween(登録商標)などの、大きいか、かさばるか、または帯電した親水性基を含む界面活性剤、イオン性界面活性剤、及び長いPEG鎖を有するTritonは、フリップフロップ移動が遅く、それ故、急速な細胞溶解を得るのに適していない。更に、Brij(登録商標)35またはTriton X−45などの疎水性の高い性質を有する界面活性剤は、細胞膜への初期の浸入が困難であろう。イオン性界面活性剤は、親油性膜を通過しなければならない帯電した親水性基が、存在することによって、容易にフリップフロップ移動できないため、哺乳類細胞を急速に溶解するには適していないと考えられている。
米国特許第6,803,208号明細書 国際特許出願PCT/IB2010/055628号
「Interactions of surfactants with lipid membranes」(Quarterly Reviews of Biophisics 41(2008年),pages205−264)
驚いたことに、この科学的知見とは異なり、イオン性界面活性剤は、高pHと組み合わせて使用すると、微生物病原体を完全なままに維持する一方、白血球及び赤血球の選択的溶解に使用し得ることがわかった。従って、第1の態様では、本発明は、微生物を含むか、または含んでいると予想される試料中の真核細胞を選択的に溶解する方法を提供する。第2の態様では、本発明は、微生物を含むか、または含んでいると予想される試料中の真核細胞を選択的に溶解する方法を実施するためのパーツキットを提供する。更に他の態様では、本発明は、真核細胞を含む試料中の微生物を検出する装置を提供する。
本発明の特定、かつ好ましい態様は、添付の独立請求項及び従属請求項に記載されている。従属請求項の特徴は、必要に応じて、また請求項に明示されていることにとどまらず、独立請求項の特徴及び他の従属請求項の特徴と組み合わされ得る。
本発明の1つの態様は、微生物を含むか、または含んでいると予想される試料中の真核細胞、特に動物細胞を選択的に溶解する方法に関する。この方法は、微生物を含むか、または含んでいると予想される、真核細胞、特に動物細胞を含む試料を用意する工程と、その試料に、pHが約9.0以上、好ましくは約9.5以上の緩衝液と、イオン性界面活性剤とを添加して、pHが約9.0以上、好ましくはpHが約9.5以上の溶液を得る工程と、真核細胞、特に動物細胞を溶解するのに十分な時間、その溶液をインキュベートする工程とを含む。
特定の実施形態においては、試料は、例えば、全血などの血液試料である。試料は、好ましくは、脊椎動物試料であり、より好ましくは、動物、特に飼育動物、使役動物または家畜試料であり、最も好ましくは、ヒト試料である。
他の特定の実施形態においては、微生物は、細菌及び/または単細胞真菌である。本発明の方法はまた、有鞭毛原虫、アピコンプレックサ寄生虫などの単細胞真核病原体の検出に適し得る。
特定の実施形態においては、添加する界面活性剤及び緩衝液の容量と試料の容量との比は、2/1〜1/10である。
特定の実施形態において使用されるアルカリ性緩衝液は、pKaが9より大きい値である。この例としては、ホウ酸塩、炭酸塩、CAPS(N−シクロヘキシル−3−アミノプロパンスルホン酸)、CAPSO(3−(シクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸)、CHES(2−(N−シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸)、ピロリン酸塩、及びエタノールアミンが挙げられる。特定の例は、炭酸ナトリウムである。
特定の実施形態においては、本方法は、更に、微生物がその上に保持されるような細孔径を有するフィルタ、例えば0.5μm未満の細孔径を有するフィルタで、インキュベートした溶液を濾過する工程を含む。
特定の実施形態においては、本方法は、更に、選択的溶解後、酸または酸性緩衝液を添加して、溶解溶液のpHを約7〜8にする工程、「中和工程」を含む。
特定の実施形態においては、上記方法は、続いて、その試料中に含まれるか、または含まれると予想される微生物を溶解させる。
本発明の他の態様は、上記方法を実施するためのパーツキットに関する。キットは、少なくとも、アルカリ性の緩衝液とイオン性界面活性剤を含む。好ましい実施形態では、キットは、アルカリ性緩衝液とイオン性界面活性剤の一定の比率での混合物を含む。他の代替実施形態では、キットは、pHが約9.0以上、好ましくはpHが9.5以上のアルカリ性緩衝液用と、イオン性界面活性剤用の個別のバイアルを含み、それにより、使用者は前記アルカリ性緩衝液と前記イオン性界面活性剤を所望の比率で混合できる。
特定の実施形態においては、パーツキットは、更に、試料中の真核細胞のアルカリ溶解が起こった後に溶液のpH値を約7〜8に調節するための酸または酸性緩衝液を含むことができる。更に他の、または追加の実施形態においては、キットは、微生物を濃縮後に溶解し、また微生物のDNAを放出させるための溶解緩衝液を含むことができる。
特定の実施形態においては、パーツキットは、試料、または試料の処理中に発生もしくは得られる任意の溶液を得る、処理する、及び/または貯蔵するための少なくとも1つの手段を含む。
更に他の、または追加の実施形態においては、パーツキットは、インキュベートした溶液を濾過するための少なくとも1つの手段を含む。前記手段は、例えばその上に微生物を保持する細孔径を有するフィルタであってもよい。フィルタは、0.5μm未満の細孔径を有していてもよい。フィルタは、カートリッジ内、またはその一部として含まれていてもよい。
本発明の他の態様は、試料中の微生物を検出するための装置(1)であって、1〜20mlの容量の試料流体を受容する溶解チャンバ(2)と、溶解チャンバに接続された、pHが約9.0以上、好ましくはpHが約9.5以上のアルカリ性緩衝液を含み、かつイオン性界面活性剤を含むリザーバ(3)、またはpHが約9.0以上、好ましくはpHが約9.5以上のアルカリ性緩衝液(31)を含むリザーバ、及びイオン性界面活性剤(32)を含むリザーバと、溶解チャンバに接続され、溶解後の試料を濾過するためのフィルタ(4)であって、その上に細菌を保持する細孔径を有するフィルタと、DNAの存在を分析するための検出チャンバ(5)とを含む装置に関する。
本発明では、アルカリ性緩衝液は、典型的には9.0超のpKaを有し、イオン性界面活性剤は、典型的にはドデシル硫酸ナトリウムである。
本発明の方法によれば、細菌及び真菌が無傷のまま(死滅していても生存していても)でありながら、試料中の白血球及び赤血球を選択的に溶解することができる。
本発明の方法によれば、そのような試料を実質的に希釈せずに処理することができ、その結果、試料をより大量に処理することができる。更に、DNAを酵素、例えばDNaseにより分解する必要がないため、従来知られた方法に比較して、この方法をより単純なものにする。
本発明に記載の方法によれば、低粘度で凝集体が最小限の溶解試料が得られ、これにより、細菌を保持するフィルタで溶解試料を濾過することができる。そのようなフィルタでの細菌の更なる処理は、約100〜500μlの容量で進めることができ、それにより、続く手順で大量の試料を処理することが可能になり、また中和や洗浄などの必要な操作を、統合カートリッジ内で完全に自動化して行うことが可能になる。
本発明の上記及び他の特性、特徴、及び利点は、本発明の原理を例示的に説明する添付の図面と併せて考慮することで、下記の詳細な説明から明らかとなるであろう。この記載は、例示のためにのみ示されるものであって、発明の範囲を限定するものではない。下記で引用する参照図面とは、添付の図面をいう。
図1は、本発明の実施形態に記載された選択的溶解を実施するための装置の一実施形態の概観図を示す。 図2は、本発明の実施形態に記載された選択的溶解ユニットを含む統合装置の一例を示す。 図3は、全血試料から濃縮したピー・エルギノーサ(P.aeroginosa)の定量RT−PCR法による結果を示す。 図4は、全血試料から濃縮したシー・アルビカンス(C.albicans)の定量RT−PCR法による結果を示す。
特定の実施形態に関して、またある図面を参照して、本発明を記載するが、本発明はそれらに限定されることはなく、特許請求の範囲にのみ限定される。特許請求の範囲におけるいかなる参照記号も範囲を限定するものと解釈すべきではない。記載された図面は、単なる図解であって、限定的なものではない。図面では、図解を目的として、いくつかの要素のサイズは、誇張されている場合もあり、正しい寸法で描かれていない場合もあり得る。用語「含む」が本明細書及び特許請求の範囲で用いられている場合、それは他の要素または工程を除外しない。単数名詞を参照して、不定冠詞または定冠詞、例えば、「a」または「an」、「the」が用いられる場合、これは、特に他に記載がない限り、その名詞の複数を含む。
更に、本明細書及び特許請求の範囲中の用語、第一、第二、第三などは、同様の要素を区別するために用いられるのであって、必ずしも連続的な順番または時間的順番を記載するために用いられるわけではない。そのように用いられる用語は、適切な状況下では相互に置き換え可能であり、また本明細書に記載された本発明の実施形態は、本明細書に記載、または説明した順番と異なる順番で操作することが可能であると理解されるべきである。
下記の用語または定義は、本発明の理解を助けるためだけに提供される。これらの定義は、当業者に理解されるよりも狭い範囲を有するものと解釈すべきではない。
本発明では、「血液細胞」は、血液中に存在する哺乳類細胞に関係し、赤血球(erythrocyte)、白血球(leukocyte)、及び血小板(thrombocyte)を含む。
本発明では、「全血」は、血漿及び血液細胞を含み、場合により抗凝血剤で処理される未処理の血液に関係する。
「試料」は、細胞物質を含む水性懸濁液に関係し、リンパ液、脳脊髄液、血液(全血及び血漿)、唾液などの体液を含み、例えば、筋肉、脳、肝臓、またはその他の組織などのホモジナイズした懸濁液の水性画分も含む。
本発明の「真核」は、動物、特に血液を有する動物などのあらゆる種の真核生物に関係し、甲殻類などの非脊椎動物及び脊椎動物を含む。脊椎動物は、冷血動物(魚類、は虫類、両生類)及び温血動物(鳥類及び哺乳類)を含む。哺乳類は、具体的には、霊長類を含み、より具体的には、ヒトを含む。本発明における用語「真核」は、病原性または日和見性の単細胞真菌及び単細胞原生動物などの真核単細胞生物を含まない。
本発明で用いられる「選択的溶解」は、試料(血液など)中、その試料において無傷に保たれる微生物細胞(細菌細胞など)の百分率が、試料を採取した生物の無傷に保たれる真核細胞の百分率と比較して、著しく高い(例えば、2、5、10、20、50、100、250、500または1000倍以上)ときに得られる。
本発明で用いられる「微生物」は、細菌(グラム陽性菌及びグラム陰性菌、並びに芽胞胞子)、並びに酵母及びカビなどの単細胞の真菌に関係するが、これらは試料を採取した生物中に一般に病原体として存在している。
本発明の第一の態様は、細菌などの微生物を含むか、または含むと予想される試料内の真核細胞、特に、動物細胞を選択的に溶解する方法に関する。この方法の目的は、試料中の微量の微生物(即ち、試料1ml当たり、10,000未満、1,000未満、100未満、またはそれよりも少ない微生物)を検出するための試験の感度を高めることにある。本発明の背景技術において説明したように、試料中の真核細胞、特に動物細胞のDNAは、PCRベースの検出法を妨害し、また、このDNAは、タンパク質や膜とともに凝集体を形成し、これは溶解後の粘性を増加させ、溶解試料の濾過に大きな影響を与える。この問題を解決するため、真核細胞、特に動物細胞が、選択的に溶解され、それにより、微生物の相当部分(即ち、20%、40%、60%、80%、90%を超える、または95%を超える)が生き残り、あるいは、その処理により死んだとしても細胞壁内に細菌DNAが依然として含まれる。上記問題は、本発明に記載した方法で対処される。
本発明に記載の方法は、微生物、特に細菌のDNAの検出が、DNAを含む他の細胞、特にその微生物が病原体として存在する宿主の細胞の存在により阻害されるいかなる種類の試料に対しても適用できる。
ここで、哺乳類の血液試料中の微量の細菌細胞または真菌細胞の存在を検査する実施形態について、本発明に記載の方法を更に説明する。
血液試料は、全血、または血漿もしくは血小板調製物などの処理画分として、保存し得る。典型的には、本発明に記載の方法は、単離されたばかりの全血で実施される。そのような試料は、一般に、凝固するのを防ぐために、例えば、ヘパリン、EDTAまたはクエン酸塩で処理される。
あるいは、この方法は、動脈または静脈などの血管から血液を、界面活性剤及び緩衝液を含むチューブに直接採取することにより、新鮮な血液で実施される。
従って、新鮮な血液試料または保存された試料には、緩衝液及びイオン性界面活性剤が補われる。緩衝液及びその濃度は、提供された血液試料の緩衝能力を補い、かつ約9.0以上、好ましくは約9.5以上のpHが得られるように選択される。ここで、11.5を超えるpH値は、グラム陽性菌及び真菌に特に適している。ある特定の実施形態では、緩衝液は9.0以上のpHを有する。ある好ましい実施形態では、緩衝液は約9.5〜約11.5のpHを有し、より好ましくは約9.5〜約10.5のpHを有する。ある特定の実施形態では、試料を含む溶液において得るpHは約9.5〜約11.5であり、更に特には、約9.5〜約10.5である。同様に、緩衝液は、pHに必要な変化を与えるために、最大でも試料容量の200%、150%、100%、50%、20%または10%の緩衝液容量が試料に添加されるように、十分に濃縮される。
本発明で好適な緩衝液は、通常、9を超える、9.5を超える、更には10を超えるpKaを有し、ホウ酸塩、炭酸塩、CAPS、CAPSO、CHES、ピロリン酸、エタノールアミン、及び上記pH範囲に最適な緩衝能力を有する他の通常用いられる緩衝液が挙げられる。
好適な界面活性剤は、一方で真核細胞、特に動物細胞だけに溶解作用を有し、他方、DNA及びタンパク質に対しては可溶化作用を有するイオン性界面活性剤である。イオン性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤であってもカチオン性界面活性剤、即ち陽イオン基を有する界面活性剤分子であってもよい。
アニオン性界面活性剤は、硫酸塩、スルホン酸塩もしくはリン酸塩などの永久アニオン、またはカルボン酸塩などのpH依存アニオンに基づく陰イオン基を有する。アニオン性界面活性剤は、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、ドキュセート、スルホン酸塩フッ素系界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルアリールエーテルリン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、アルキルカルボン酸塩及びカルボン酸塩フッ素系界面活性剤からなる群から選択し得る。アニオン性界面活性剤の例には、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、デオキシコール酸ナトリウム、n−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)、ミレス硫酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸塩(PFOS)、ペルフルオロブタンスルホン酸塩、ステアリン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ペルフルオロノナン酸塩及びペルフルオロオクタン酸塩(PFOAまたはPFO)がある。
カチオン性界面活性剤は、陽イオン基を有し、pH依存性のカチオン性界面活性剤は、第一級、第二級または第三級アミンに基づき、一方、永久帯電カチオン性界面活性剤は、第四級アンモニウムカチオンに基づく。カチオン性界面活性剤の例には、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、塩化セチルトリメチルアンモニウム(CTAC)、塩化セチルピリジニウム(CPC)、ポリエトキシ化獣脂アミン(POEA)、塩化ベンザルコニウム(BAC)、塩化ベンゼトニウム(BZT)、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、塩化ジメチルジオクタデシルアンモニウム、及び臭化ジオクタデシルジメチルアンモニウム(DODAB)がある。
界面活性剤の最も効果的な濃度は、界面活性剤によって異なるが、通常は、0.1〜5%の範囲であり、より特には0.1〜1%の範囲である。%は、界面活性剤(固形または液体)により異なり、それぞれw/v%またはv/v%を意味する。
緩衝液と界面活性剤の存在下での血液試料のインキュベーションは、10℃〜30℃の温度で、10分以内、好ましくは30秒〜10分、より好ましくは約1〜3分、約1〜5分、約1〜8分、または約1〜10分間行われる。本発明の方法は、選択的溶解が、30℃未満の温度で0.5〜3分以内で得られるという利点を有する。従って、方法は、一般に、試料を加熱する必要がなく、周辺環境温度で行うことができる。
任意選択により、溶解の後に、酸または酸性緩衝液の添加により、溶解試料のpHを中性値(即ち、7〜8)にしてもよい。中性pHの溶解試料は、細菌細胞の更なる溶解や、溶解試料の流動特性の著しい変化を起こさせずに、長期間(1時間、2時間、6時間、12時間、または24時間までさえ)保存できることがわかった。
本発明の方法で調べた他のパラメータは、溶解後の血液試料の流動特性の評価である。これは、直径2.5cmの0.22μmフィルタで濾過することができる溶解血液の容量を確認することにより測定できる。本発明の方法によれば、1容量のサンプルに1容量の緩衝剤/界面活性剤溶液を添加して希釈した全血を、少なくとも2、5、7.5または10mlさえも濾過することができる。
一般に、本発明の方法は、試料から無傷の微生物を分離する工程を含み、それは、通常、遠心分離または濾過により実施される。特定の実施形態では、一般に0.5〜10μmのサイズを有する微生物を保持するために、0.4または0.22μmの孔サイズの市販のフィルタなどの、1μm未満の孔サイズを有するフィルタに、溶解試料を通過させることにより、無傷の微生物が試料から分離される。シリンジ内で溶解した後、シリンジのプランジャに手動で圧力をかけることにより、フィルタを通して流体を通過させることができるよう、シリンジの取り付けに適合させたフィルタなど、試料の濾過用に様々な種類の装置が市販されている。これらの装置は、本発明のパーツキットの一部となり得る。
この後、フィルタ上の微生物の存在が検査可能である。特定の実施形態では、微生物の存在は、PCRにより検査される。この目的のためには、微生物は、フィルタから洗い出され、PCR増幅のために更に処理され得る。あるいは、フィルタを溶解緩衝液で洗浄して、微生物からDNAを放出させ、それをPCR反応に更に用いる。
試料の溶解、濾過及び微生物の検出は、一つの装置(図1に概略的に示す)内で行い得る。従って、本発明の一つの態様は、装置(1)であって、1〜10mlの容量の試料流体を受容する溶解チャンバ(2)と、溶解チャンバ(2)に接続された、上記のアルカリ性緩衝液を界面活性剤とともに含むリザーバ(3)、または、上記のアルカリ性緩衝液を含むリザーバ(31)及び上記の界面活性剤を含むリザーバ(32)とを含む装置に関する。この装置においては、溶解チャンバは、溶解後の試料を濾過するためのフィルタ(4)に接続され、それにより、微生物はフィルタに保持される。装置は、微生物をフィルタから除去し、それらを別のチャンバで溶解させるための経路を更に含む。あるいは、装置は、微生物をフィルタ上で溶解する手段、及び溶解した細菌細胞または真菌細胞のDNAをフィルタから別のチャンバに移送するための経路を更に含む。装置は、更に、DNAの存在を分析するためのDNA精製及び検出チャンバ(5)を更に含み得る。典型的には、検出チャンバは、PCRモジュールである。
選択的溶解、並びにそれに続くDNAの精製及び同定が行われる装置の例を、図2に示す。
本発明を具体化する他のシステム及び方法の取り合わせは、当業者には自明であろう。
本発明の装置に好ましい実施形態、特定の構造及び構成、並びに材料について、本明細書で論じてきたが、形態及び詳細における様々な変更または修正は、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく行うことができることを理解されたい。
実施例1
血液試料からの微生物の回収
各5mlのヒトの全血に、シュードモナス・エルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)またはカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)の約1,000個のコロニー形成ユニット(cfu)を打ち込んだ。同量の溶解緩衝液(500mMの炭酸Na(pH10.0)、及び1.0%Triton X−100(最終濃度)または1%ドデシル硫酸ナトリウム(最終濃度)を添加し、その混合物を室温(約23℃)で3分間インキュベートした。
インキュベート後、溶解した試料を1Mのトリス溶液で中和してpHを元に戻した。試料を遠心分離し、1mlのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄した。この後、予備加熱した200mMのNaOH、1%SDSを加えることによって微生物を溶解し、それらのDNAを標準シリカスピンカラムを用い、溶出液を1Mのクエン酸で中和した後、精製した。
実施例2
微生物DNAの検出
フィルタからの溶出、及び微生物のアルカリ溶解のために、50mMのNaOH及び0.25%SDSを含む100μlの溶解溶液中に微生物細胞を再懸濁させた。その後、試料を70℃で10分間インキュベートし、室温まで急速に冷却し、30μlの500mMトリス−HCl、pH7.0を添加することにより中和した(最終濃度150mMのトリス、即ちNaOH濃度の3倍を得た)。
粗溶解物PCRのために、未溶解細胞及び残屑を遠心分離(5分、14,000g)により試料から除去した。1μlの上澄みを25μlのPCR反応液に添加した。PCRによる検出は、rRNA遺伝子(Apollo)を標的としたTaqman PCR分析に基づくものとした。PCR反応は、500nMのフォワードプライマーと300nMのリバースプライマー及びFAM−BHQ1標識プローブ(すべてのオリゴヌクレオチドはBiolegio BVによりカスタム合成)を用いて、Taqman Universal mastermix(Applied Biosystem)中で行った。PCR反応は、Biorad CFXリアルタイムPCRシステム中で実施した。95℃で10分間の初期加熱工程でホットスタートポリメラーゼを活性化した後、増幅には、95℃で15秒及び60℃で1分のサイクルを50サイクル行った。各サイクルで60℃の工程で蛍光シグナルを検出した。Biorad CFX ソフトウェアを用いてデータ分析を行った。
(サイクル閾値)は、蛍光シグナルが閾値をクロスする(即ち、バックグラウンドレベルを超える)のに必要なサイクル数と定義される。Cレベルは試料中の標的核酸量に反比例する(即ち、Cレベルが低くなるほど、試料中の標的核酸量は増大する)。C値<29は、試料中の標的核酸量が多いことを示す強い正反応である。C値30〜37は、標的核酸量が中程度であることを示す正反応である。C値38〜40は、標的核酸量が最小であることを示す弱い反応であり、それは環境が汚染されていることを示すものであろう。
図3及び4は、選択的溶解及び全血からの微生物の濃縮に対するTaqman PCR分析の結果を示す。図3は、5mlの血液中の初期の1,000cfuからのピー・エルギノーサ(P.aeruginosa)DNAのPCR増幅中に得られた相対蛍光強度を示す(白血球及び赤血球の溶解は、Triton X−100またはドデシル硫酸ナトリウムで行った)。図4は、5mlの血液中の初期の1,000cfuからのシー・アルビカンス(C.albicans)DNAのPCR増幅中に得られた相対蛍光強度を示す(白血球及び赤血球の溶解は、Triton X−100またはドデシル硫酸ナトリウムで行った)。図3及び図4はいずれも、非イオン性界面活性剤とイオン性界面活性剤で似た蛍光強度が得られることを示している。従って、イオン性界面活性剤の血液細胞の溶解及びPCR阻害化合物の除去における有効性は、非イオン性界面活性剤と同じであると結論付けることができる。それ故、イオン性界面活性剤は、血液細胞の選択的溶解に好適であり、血液試料中に存在する微生物を無傷のまま維持しつつ、血液細胞を差次的に溶解するために、高pHと組み合わせて使用することができる。更に、ピー・エルギノーサ(P.aeruginosa)はグラム陰性菌であり、界面活性剤に非常に弱い。それでも、それは血液細胞の溶解に耐えて存在する。シー・アルビカンス(C.albicans)は単細胞の真菌であり、固い細胞壁と、溶解の困難さでよく知られている。しかしながら、本発明の方法によれば、ルーチンの培養に基づく診断のために患者から通常採取する標準量の血液試料中に存在する少数のシー・アルビカンス(C.albicans)を検出できる。更に、本方法は、室温などの環境温度で実施でき、真核細胞の核酸やタンパク質を分解及び除去するための酵素を添加する必要もない。

Claims (10)

  1. 微生物を含むか、または含んでいると予想される、血液培養ブロス試料を除く哺乳類血液試料中の血液細胞を選択的に溶解する方法であって、
    a)微生物を含むか、または含んでいると予想される血液細胞を含む、血液培養ブロス試料を除く哺乳類血液試料であって、前記哺乳類血液試料が全血であるものを用意する工程、
    b)前記全血にイオン性界面活性剤及びアルカリ性緩衝液を添加して、pHが約9.0以上の溶液を得る工程であって、添加するイオン性界面活性剤及び添加するアルカリ性緩衝液の容量と全血の容量との比が、2/1〜1/10であり、前記イオン性界面活性剤が、前記溶液中に、0.1〜5%(w/v%またはv/v%)の濃度で存在する工程
    c)前記血液細胞を溶解するのに十分な時間、前記溶液をインキュベートする工程、
    を含み、
    前記イオン性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤からなる群から選択され、
    前記アニオン性界面活性剤は、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、n−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)、ミレス硫酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸塩(PFOS)、ペルフルオロブタンスルホン酸塩、ステアリン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ペルフルオロノナン酸塩及びペルフルオロオクタン酸塩(PFOAまたはPFO)からなる群から選択され、および、
    前記カチオン性界面活性剤は、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、塩化セチルトリメチルアンモニウム(CTAC)、塩化セチルピリジニウム(CPC)、ポリエトキシ化獣脂アミン(POEA)、塩化ベンザルコニウム(BAC)、塩化ベンゼトニウム(BZT)、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、塩化ジメチルジオクタデシルアンモニウム、及び臭化ジオクタデシルジメチルアンモニウム(DODAB)からなる群から選択される、
    方法。
  2. 前記微生物が細菌及び真菌からなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  3. 前記インキュベート工程c)が、10℃〜30℃の間の温度で30秒〜10分間行われる請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記アニオン性界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウム(SDS)である請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 酸または酸性緩衝液の添加によって、前記インキュベートした溶液のpHを7から8の間に調製するステップが、ステップCの後に続く請求項1からの何れか一項に記載の方法。
  6. 前記インキュベートした溶液を遠心分離し、そして前記微生物を分離する工程を更に含む請求項1〜の何れか一項に記載の方法。
  7. 前記インキュベートした溶液を、その上に微生物が保持される細孔径を有するフィルタで濾過する工程を更に含む請求項1〜の何れか一項に記載の方法。
  8. 微生物を含むか、または含んでいると予想される、血液培養ブロス試料を除く哺乳類血液試料中の血液細胞を選択的に溶解することにより、微生物を検出する方法であって、
    前記方法が、
    a)微生物を含むか、または含んでいると予想される血液細胞を含む、血液培養ブロス試料を除く哺乳類血液試料であって、前記哺乳類血液試料が全血であるものを用意する工程、
    b)前記全血にイオン性界面活性剤及びアルカリ性緩衝液を添加して、pHが約9.0以上の溶液を得る工程であって、添加するイオン性界面活性剤及び添加するアルカリ性緩衝液の容量と全血の容量との比が、2/1〜1/10であり、前記イオン性界面活性剤が、前記溶液中に、0.1〜5%(w/v%またはv/v%)の濃度で存在する工程
    c)前記血液細胞を溶解するのに十分な時間、前記溶液をインキュベートする工程、
    d)遠心分離または微生物を保持する細孔径を有するフィルタ上でのろ過によって、インキュベートした溶液から前記微生物を分離する工程、
    e)前記微生物を溶解する工程、
    f)核酸を基礎とした分子分析によって、前記微生物を検出する工程、
    を含み、
    前記イオン性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤からなる群から選択され、
    前記アニオン性界面活性剤は、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、n−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)、ミレス硫酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸塩(PFOS)、ペルフルオロブタンスルホン酸塩、ステアリン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ペルフルオロノナン酸塩及びペルフルオロオクタン酸塩(PFOAまたはPFO)からなる群から選択され、および、
    前記カチオン性界面活性剤は、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、塩化セチルトリメチルアンモニウム(CTAC)、塩化セチルピリジニウム(CPC)、
    ポリエトキシ化獣脂アミン(POEA)、塩化ベンザルコニウム(BAC)、塩化ベンゼトニウム(BZT)、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、塩化ジメチルジオクタデシルアンモニウム、及び臭化ジオクタデシルジメチルアンモニウム(DODAB)からなる群から選択される、
    方法。
  9. 微生物を含むか、または含んでいると予想される、血液培養ブロス試料を除く哺乳類血液試料中の微生物を検出するための装置(1)であって、
    − 1〜20mlの容量の、血液培養ブロス試料を除く哺乳類血液試料であって、前記哺乳類血液試料が全血であるものを受容し溶解する溶解チャンバ(2)と、
    − pHが9.0以上のアルカリ性緩衝液およびイオン性界面活性剤を含むリザーバ(3)、または、pHが9.0以上のアルカリ性緩衝液(31)を含むリザーバとイオン性界面活性剤(32)を含むリザーバであって、前記リザーバが、前記全血にイオン性界面活性剤及びアルカリ性緩衝液を添加して、pHが約9.0以上の溶液を得るための前記溶解チャンバ(2)に接続され、添加するイオン性界面活性剤及び添加するアルカリ性緩衝液の容量と哺乳類血液試料の容量との比が、2/1〜1/10であり、前記イオン性界面活性剤が、前記溶液中に、0.1〜5%(w/v%またはv/v%)の濃度で存在するものと、
    を含み、
    前記イオン性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤からなる群から選択され、
    前記アニオン性界面活性剤は、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、n−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)、ミレス硫酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ペルフルオロオクタンスルホン酸塩(PFOS)、ペルフルオロブタンスルホン酸塩、ステアリン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ペルフルオロノナン酸塩及びペルフルオロオクタン酸塩(PFOAまたはPFO)からなる群から選択され、および、
    前記カチオン性界面活性剤は、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、塩化セチルトリメチルアンモニウム(CTAC)、塩化セチルピリジニウム(CPC)、ポリエトキシ化獣脂アミン(POEA)、塩化ベンザルコニウム(BAC)、塩化ベンゼトニウム(BZT)、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、塩化ジメチルジオクタデシルアンモニウム、及び臭化ジオクタデシルジメチルアンモニウム(DODAB)からなる群から選択され、
    − 前記溶解チャンバ(2)に接続され、溶解チャンバ(2)で血液細胞が溶解された後に前記溶液を濾過するためのフィルタ(4)であって、その上に微生物を保持するための細孔径を有するフィルタ(4)と、
    − DNAの存在を分析するための検出チャンバ(5)と、
    を含む装置。
  10. 前記アルカリ性緩衝液が9.0超のpKaを有し、及び/または前記イオン性界面活性剤がドデシル硫酸ナトリウムである請求項に記載の装置。
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