JP6153393B2 - 鋳片加熱装置及び鋳片の加熱方法 - Google Patents

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本発明は、鋳片加熱装置及び鋳片の加熱方法に関する。
連続鋳造設備では、矯正帯において、湾曲した鋳片を曲げ戻して直線状に矯正している。この矯正の際に、鋳片の上角部に表面割れが発生する現象が知られている。このような現象を抑制する技術として、矯正帯の上流側に鋳片の上角部を加熱するコイルを配置して、鋳片の上角部を加熱する技術が提案されている。この技術内容は、鋳片が矯正帯を通過する前に、誘導加熱によって、鋳片の上角部の温度を、脆化温度域を超える範囲に保持するものである。
例えば、特許文献1では、鋳片の上に、導体からなるコイルを所定の直線群を形成するように配置して、鋳片の誘導加熱を行って鋳片の上角部を加熱し、鋳片の表面割れを抑制することが提案されている。
特開2012−218062号
連続鋳造設備では、鋳型から引き抜かれた高温の鋳片を冷却しながら固めていく。鋳片の後端は、中央部分よりも冷却され易いため、熱収縮等の影響によって、鋳片の後端が反り上がる現象が発生することがある。また、前後する鋳片の端部同士をつなぎ材等で接続する場合もあるが、このようにして形成される部位も、冷却によって反り上がることがある。
一方、特許文献1のような鋳片の上角部の誘導加熱を行う場合、コイルを鋳片に近接させた方が、鋳片を効率的に加熱することができる。しかしながら、コイルを鋳片に近接させた場合、上述のような反り上がり現象が生じると、コイルに鋳片が接触してコイルを損傷することが懸念される。また、矯正帯における鋳片は、約700〜1000℃もの高温状態にあるため、コイルを鋳片に近接させると、鋳片からの輻射熱によって、コイルが損傷することも懸念される。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、鋳片の上角部を効率的に加熱するとともに、コイルの損傷を十分に抑制することが可能な鋳片加熱装置、及び鋳片の加熱方法を提供することを目的とする。
本発明は、連続鋳造設備において鋳型から引き抜かれた鋳片を、誘導加熱する鋳片加熱装置であって、鋳片に誘導電流を生じさせる導体からなるコイルと、鋳片とコイルとの間に耐火物と、コイル及び耐火物を、鋳片に対して相対的に移動させて、鋳片とコイル及び耐火物との間隔を変更する移動機構と、コイル及び耐火物を移動機構に連結する支持部と、を備える鋳片加熱装置を提供する。
本発明の鋳片加熱装置は、鋳片に対して相対的に移動させて、鋳片とコイルとの間隔を変更する移動機構を有していることから、鋳片の反り上がり現象が生じても、鋳片の反り上がり部分との接触を回避するようにコイルを退避させて、コイルと鋳片との接触を未然に防止することができる。また、鋳片とコイルとの間に耐火物を有していることから、コイルと鋳片との直接的な接触を回避するとともに、鋳片からの輻射熱によるコイルの損傷を抑制することができる。したがって、本発明の鋳片加熱装置によれば、コイルの損傷を抑制するとともに、コイルと鋳片との間隔を十分に小さくして鋳片を効率的に加熱することができる。
本発明の鋳片加熱装置は、コイル及び耐火物の移動をガイドするガイド部をさらに備えることが好ましい。鋳片を一層効率的に誘導加熱するためにコイルと鋳片との間隔を小さくすると、コイル及び鋳片を、鋳片に対して相対的に移動させたときに、鋳片と、コイル及び耐火物とが接触する可能性が高くなる。そこで、移動をガイドするガイド部を備えれば、コイルと鋳片との間隔をさらに小さくしても、移動に伴う鋳片とコイル及び耐火物との接触を十分に回避することができる。
本発明の鋳片加熱装置は、コイル及び耐火物の移動を制限する位置決め手段を有することが好ましい。このような位置決め手段を有することによって、移動に伴う鋳片とコイル及び耐火物との接触を回避することができる。
本発明の鋳片加熱装置は、鋳片の形状の異常を検知する検知部をさらに備え、検知部の検知結果に基づいて、コイル及び耐火物を移動させてもよい。このような検知部を備えることによって、鋳片の反り上がり現象等の異常を検知した場合に、コイル及び耐火物を退避させて、鋳片とコイル及び退避物との接触を十分に回避することができる。
本発明はまた、連続鋳造設備において鋳型から引き抜かれた鋳片を誘導加熱する鋳片の加熱方法であって、導体からなるコイルによって鋳片を誘導加熱する加熱工程と、コイル及びコイルと鋳片との間に設けられた耐火物を、鋳片に対して相対的に移動させて、鋳片とコイル及び耐火物との間隔を変更する移動工程と、を有する、鋳片の加熱方法を提供する。
本発明の鋳片の加熱方法は、コイルによって鋳片を誘導加熱する加熱工程と、コイルと耐火物を鋳片に対して相対的に移動させて、鋳片とコイルとの間隔を変更する移動工程とを有していることから、鋳片の反り上がり現象が生じても、鋳片の反り上がり部分との接触を回避するようにコイルを退避させて、コイルと鋳片との接触を未然に防止することができる。
本発明によれば、鋳片の上角部を効率的に加熱するとともに、コイルの損傷を十分に抑制することが可能な鋳片加熱装置、及び鋳片の加熱方法を提供することができる。
本発明の鋳片加熱装置が適用される連続鋳造設備の一例を示す図である。 本発明の鋳片加熱装置の好適な一実施形態の側面図である。 図3の鋳片加熱装置のIII−III線に沿った断面構造を模式的に示す断面図である。 図3の鋳片加熱装置の一部を拡大して示す拡大断面図である。 本発明の鋳片加熱装置の好適な一実施形態におけるコイルの構造を模式的に示す斜視図である。
本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら以下に説明する。なお、同一又は同等の要素には同一の番号を付し、場合により重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態の鋳片加熱装置が適用される連続鋳造設備を示す図である。連続鋳造設備100は、鋳片30を厚み方向に挟むように対向して、鋳片30と外周面において接触する鋳片支持ロール20によって、鋳型36から引き抜かれた鋳片30を下流側に流通させる。鋳片30は、上流側から、鋳片30を成形する鋳型と、湾曲した鋳片30を湾曲させる湾曲帯と、湾曲させた鋳片30を曲げ戻す矯正帯35と、鋳片30を水平方向へ搬送する水平帯を、この順に通過する。鋳片30の種類に特に制限はなく、例えば低合金鋼種などを用いることができる。
鋳片支持ロール20は、鋳片30の幅方向に沿って延在する回転軸を有しており、回転しながら鋳片30を下流側に流通させるように構成されている。すなわち、鋳片支持ロール20は、その回転軸が鋳片30の流通方向(引抜き方向)に対して直角になるように、円周方向に回転可能に固定されている。鋳片加熱装置10は、矯正帯35の上流側に設けられており、例えば、湾曲帯に設けてもよい。鋳片加熱装置10の長さLは、例えば1〜4mである。
図2は、本実施形態の鋳片加熱装置10の側面図である。鋳片加熱装置10の移動機構40は、地面又は建屋等の建築物に固定された固定フレーム43を有している。固定フレーム43は、矯正帯35の上流側において、鋳型36から引き抜かれた鋳片30の側面側に設置されている。固定フレーム43に沿って上下方向に移動可能に設けられる昇降フレーム42には、連結部材44を介して耐火物及びコイルを支持する支持部材52,54が接続されている。
耐火物及びコイルよりも上流側には、鋳片30の上方への跳ね上がりや変形を検知可能な検知部70(センサ)が設けられている。検知部70は、鋳片30の上方への跳ね上がりや変形などの異常を検知すると、図示しない制御部に信号を発信する。信号を受信した制御部は、コイル及び耐火物を上方に移動させるための制御信号を発信する。このような制御信号に基づいて、昇降モータ48が駆動して、コイル及び耐火物は上方に移動する。これによって、鋳片30の跳ね上がりや変形が生じても、鋳片30とコイル及び耐火物との接触を回避することができる。
検知部70からの信号に基づいて上方に移動したコイル及び耐火物は、跳ね上がりや変形が生じた鋳片が通過した後、移動機構40によって下方に移動して、鋳片30を誘導加熱するための位置に戻って、再び鋳片30の誘導加熱を行う。コイル及び耐火物の下方への移動は、移動機構40によって上方へ移動した後、一定時間経過後に下降するような時間による制御方式で行ってもよいし、検知部70からの跳ね上がりや変形の検知信号がなくなってから下方への移動を開始するような制御方式で行ってもよい。
図3は、図2に示す鋳片加熱装置10のIII−III線断面図である。図3に示すように、鋳片加熱装置10は、鋳片30の上角部(上コーナー部)を誘導加熱する導体からなるコイル62と、鋳片30とコイル62との間に配置される耐火物60とを備える。
耐火物60及びコイル62は、それぞれ支持部材52及び54によって、連結部材56に連結されている。連結部材44は、昇降フレーム42に固定されている。昇降フレーム42が、固定フレーム43に対して上下方向に移動することによって、昇降フレーム42に連結された連結部材44、支持部材52,54、耐火物60及びコイル62も上下方向に移動する。
昇降フレーム42は、ワイヤ46の先端に接続されている。ワイヤ46を固定フレーム43に設置された昇降モータ48で巻き取ることによって、昇降フレーム42を、鉛直方向に延在する固定フレーム43に沿って上昇させることができる。一方、ワイヤ46を昇降モータ48で繰り出すことによって、昇降フレーム42を鉛直方向に延在する固定フレーム43に沿って下降させることができる。このように、昇降フレーム42、ワイヤ46及び昇降モータ48は、鋳片加熱装置10の移動機構40をなしている。移動機構40は、コイル62及び耐火物60を、連結部材44及び支持部材52,54とともに、鋳片30に対して相対的に移動させて、鋳片30と、コイル62及び耐火物60との間隔を変更する。
図3は、鋳片加熱装置10のコイル62及び耐火物60が、鋳片30に最も接近した状態を示している。固定フレーム43には、昇降フレーム42の移動を制限するストッパー72が設けられている。昇降フレーム42の下端がストッパー72に当接することによって、昇降フレーム42の下方への移動が制限されている。このストッパー72の高さを調節することによって、昇降フレーム42が下降したときの位置を変えて、鋳片30と耐火物60及びコイル62との間隔を調整することができる。
このように、ストッパー72は、耐火物60及びコイル62の位置決め手段として機能する。このような位置決め手段を設けることによって、移動機構40によるコイル62及び耐火物60等の移動範囲が所定の範囲に制限されることとなる。このため、鋳片加熱装置10が、鋳片30に最も接近した場合の耐火物60及びコイル62と鋳片30との間隔を一定に維持することが可能となり、耐火物60及びコイル62と鋳片が接触することを一層十分に回避することができる。
鋳片加熱装置10は、昇降フレーム42の上方への移動を制限する図示しないストッパーを有していてもよい。位置決め手段は、ストッパー72及びガイド部50に限定されるものではなく、例えば、ガイド部50にストッパーを設けて、耐火物60及びコイル62の移動を制限してもよい。また、ワイヤ46の長さを変えて、耐火物60及びコイル62の移動範囲を制限してもよい。
図4は、鋳片加熱装置10の一部を拡大して示す拡大断面図である。耐火物60は、鋳片30の上面及び側面の上部と、対向するように設けられる。耐火物60と鋳片30との間隔は、耐火物60と鋳片30との接触を回避しつつ、鋳片30の上角部32を十分に加熱する観点から、例えば5〜100mmである。耐火物60は、図4に示すような、鋳片30の流通方向に垂直な断面でみたときに、コの字状の本体部60Aと、コの字状の本体部60Aの両端部に鍔部60Bとを有する。鍔部60Bは、本体部60Aの両端部から水平方向に突出した突起部で構成される。耐火物60において、本体部60Aと鍔部60Bは一体的に形成されている。
本体部60Aの上面の上側、すなわち鋳片30とは反対側の面上には、導体からなるコイル62が設置されている。本体部60Aは、鋳片30とコイル62の間に配置される。このような構成によって、耐火物60は、鋳片30からコイル62への輻射熱の一部を遮断する。耐火物60としては、通常の耐火物を用いることが可能であるが、コイル62による鋳片30の誘導加熱の効率と昇降重量削減の観点から、主成分であるアルミナ及びシリカ等の無機材料に、有機バインダーを混合して板状に成形されたセラミックファイバーボードなどの板状材であることが好ましい。このような板状材を所望の形状に加工して、耐火物60として用いることができる。
本体部60Aの両端部に設けられたそれぞれの鍔部60Bの先端は、鋳片30を挟み、鋳片30の側面と平行に配置された一対のガイド部50に、それぞれ接触している。ガイド部50は、鋳片30と所定の間隔を有するように、図示しない架台等の構造体に固定されている。このため、ガイド部50は、鋳片30とは接触しない構成となっている。ガイド部50と鋳片30との間隔は、例えば、30〜200mmである。ガイド部50の材質は、コイルによる誘導加熱防止の観点から非磁性である必要があり、例えば、非磁性であるオーステナイト系のステンレス及び耐火物等が挙げられる。
耐火物60及びコイル62が、移動機構40によって上下方向に移動すると、耐火物60及びコイル62は、ガイド部50に対して、上下方向に相対的に移動する。このとき、鍔部60Bの先端が、ガイド部50の内壁に摺動しながら、耐火物60は、ガイド部50に沿って、上下方向に移動することができる。このようにガイド部50は、耐火物60及びコイル62が上下方向に移動する際のガイドとして機能する。このようなガイド部50を備えることによって、耐火物60及びコイル62の上下方向の移動に伴って生じ得る水平方向の搖動を十分に抑制することができる。したがって、耐火物60及びコイル62と、鋳片30との接触を一層十分に回避することができる。なお、ガイド部50は、本実施形態の構造に限定されるものではなく、別の実施形態においては、例えば昇降フレーム側にガイド部を設置して水平方向の搖動を抑制してもよい。
耐火物60及びコイル62は、それぞれ、支持部材54及び支持部材52によって、移動機構40を構成する連結部材44に固定されている。支持部材52,54としては、通常の耐火物金具を用いることができる。耐火物60及びコイル62を、支持部材52及び54を用いて、それぞれ連結部材44に接続していることから、メンテナンス時に、耐火物60とコイル62とを別々に交換することができる。
図5は、本実施形態の鋳片加熱装置10におけるコイル62及び耐火物60の斜視図である。コイル62は、耐火物60の上面に載置してもよく、耐火物60に接触しないように設けてもよい。耐火物60は、鋳片30の上面と側面の上部を一体的に覆うように形成されている。コイル62は導体からなり、導体は例えば銅製の各パイプで形成することができる。
コイル62は、導体の巻回体であり、鋳片30の上角部の上方に、それぞれ鋳片30と隙間を有して配置される複数本の導体からなる第1上直線群23及び第2の上直線群24と、鋳片30の上角部の側方に、それぞれ鋳片30と隙間を有して配置される複数本の導体からなる第1の側直線群25及び第2の側直線群26と、を有する。第1上直線群23と第2の上直線群24とは互いに平行であり、第1の側直線群25と第2の側直線群26とは互いに平行である。
第1の上直線群23を構成する導体と第2の上直線群24を構成する導体は、鋳片30の上面の上において、第1の上直線群23及び第2の上直線群24に垂直な方向に延在する連結導体によって直列に連結されている。第1の側直線群25を構成する導体と第2の側直線群26を構成する導体は、鋳片30の流通方向に対して垂直な方向に沿って鋳片30の上面を跨ぐ連結導体によって直列に連結されている。
第2の上直線群24を構成する導体のうち、最も中央側に配置された導体の一端(上流端)は、リード線部12が連結されている。一方、第2の側直線群26を構成する導体のうち、最も下側に配置された導体の一端(下流端)は、リード線部13に連結されている。リード線部12、13は、それぞれ図示しない電源ケーブルに接続することができる。
リード線部12、13を介してコイル62に一つの電源から電力を供給すると、鋳片30の一方の上角部近傍に配置された第1の上直線群23及び第1の側直線群25と、鋳片30の他方の上角部近傍に配置した第2の上直線群24及び第2の側直線群26とには、逆方向に電流を流すことができる。一方、第1の上直線群23と第1の側直線群25とには、それぞれ同一方向の電流を流すことができる。また、第2の上直線群24と第2の側直線群26とには、それぞれ同一方向の電流を流すことができる。
第1、第2の上直線群23、24、第1、第2の側直線群25、26は直列に連結しているので、第1、第2の上直線群23、24、第1、第2の側直線群25、26を流れる電流の強さは同一となる。このようなコイル62に電流を流すと、電磁誘導によって、鋳片30の上各部に誘導電流が発生し、鋳片30の上角部が集中的に誘導加熱されることとなる。これによって、矯正帯35を通過する前に鋳片30の上角部32の温度を調整し、上角部32の表面割れを十分に抑制することができる。
上述の鋳片加熱装置10を用いて、次のような加熱方法で、鋳型から引き抜かれた鋳片30を誘導加熱することができる。すなわち、この加熱方法は、コイル62によって鋳片30を誘導加熱する加熱工程と、コイル62及び耐火物60を、鋳片30に対して相対的に移動させて、鋳片30とコイル62及び耐火物60との間隔を変更する移動工程と、を有する。
移動工程では、鋳片30の跳ね上がりなどの上方への変形を検知する検知部70の検知結果に基づいて、コイル62及び耐火物60を移動させることができる。例えば、通常は、コイル62及び耐火物60は、鋳片30に近接した位置において、鋳片30の上角部を加熱している状態(加熱状態)にある。ここで、検知部70で鋳片30の形状異常が検知されると、検知信号に基づいて、コイル62及び耐火物60を、移動機構40によって、上方へ移動して退避させる(退避状態)。そして、形状の異常が検知された鋳片30が通過したのち、移動機構40によって、コイル62及び耐火物60を下降させて、加熱状態に戻る。このように、コイル62によって鋳片30を誘導加熱している加熱状態と、鋳片30を加熱する位置から退避している退避状態とを交互に繰り返すことによって、鋳片30の誘導加熱を断続的に行うことができる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、鋳片30の上角部32を誘導加熱するコイルの構造は、図5に示すような構造に限定されるものではなく、鋳片30の上角部32を誘導加熱することが可能な構成なであれば、特に制限なく変形することができる。また、耐火物の形状も、図4等の形状に限定されるものではなく、鋳片30とコイル62との間に設けられるものであれば、特に制限なく用いることができる。また、耐火物60及びコイル62の移動方向は、上下方向に限定されるものではなく、鋳片30と耐火物60及びコイル62との間隔を調整可能な方向であれば、どのような方向であってもよい。
本発明によれば、鋳片の上角部を効率的に加熱するとともに、コイルの損傷を十分に抑制することが可能な鋳片加熱装置を提供することができる。
10…鋳片加熱装置、12,13…リード線部、20…鋳片支持ロール、23…第1の上直線群、24…第2の上直線群、25…第1の側直線群、26…第2の側直線群、30…鋳片、32…上角部、35…矯正帯、36…鋳型、40…移動機構、42…昇降フレーム、43…固定フレーム、44…連結部材、46…ワイヤ、48…昇降モータ、50…ガイド部、52,54…支持部材、60…耐火物、60A…本体部、60B…鍔部、62…コイル、70…検知部(センサ)、72…ストッパー、100…連続鋳造設備。

Claims (5)

  1. 連続鋳造設備において鋳型から引き抜かれた鋳片を誘導加熱する鋳片加熱装置であって、
    前記鋳片に誘導電流を生じさせる導体からなるコイルと、
    前記鋳片と前記コイルとの間において前記鋳片の上面及び側面の上部を一体的に覆うように設けられる耐火物と、
    前記コイル及び前記耐火物を、前記鋳片に対して相対的に移動させて、前記鋳片と前記コイル及び前記耐火物との間隔を変更する移動機構と、
    前記コイル及び前記耐火物を前記移動機構に連結する支持部と、
    前記鋳片を挟み、前記鋳片の側面と平行に配置されて、前記コイル及び前記耐火物の上下方向の移動をガイドする一対のガイド部と、を備える鋳片加熱装置。
  2. 前記耐火物は、前記鋳片の流通方向に垂直な断面でみたときにコの字状の本体部と、該本体部の両端に前記鋳片側とは反対側に突出した突起部で構成される鍔部と、を有し、
    前記移動機構によって、前記コイル及び前記耐火物は、前記鍔部の先端が前記ガイド部の内壁に摺動しながら前記ガイド部に沿って移動する、請求項1に記載の鋳片加熱装置。
  3. 前記コイル及び前記耐火物の移動を制限する位置決め手段を有する、請求項1又は2に記載の鋳片加熱装置。
  4. 前記鋳片の形状の異常を検知する検知部をさらに備え、
    前記検知部の検知結果に基づいて、前記コイル及び前記耐火物を移動させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の鋳片加熱装置。
  5. 連続鋳造設備において鋳型から引き抜かれた鋳片を誘導加熱する鋳片の加熱方法であって、
    導体からなるコイルによって前記鋳片を誘導加熱する加熱工程と、
    前記コイル、並びに前記コイルと前記鋳片との間において前記鋳片の上面及び側面の上部を一体的に覆うように設けられた耐火物を、前記鋳片に対して相対的に移動させて、前記鋳片と前記コイル及び前記耐火物との間隔を変更する移動工程と、を有し、
    前記移動工程では、前記鋳片を挟み、前記鋳片の側面と平行に配置された一対のガイド部によって前記コイル及び前記耐火物の上下方向の移動をガイドする、鋳片の加熱方法。
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