JP6152166B2 - ビス(グリオキシム)−遷移金属比色水分インジケータ - Google Patents

ビス(グリオキシム)−遷移金属比色水分インジケータ Download PDF

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Description

本開示は、固体ポリマー支持体に結合したビス(グリオキシム)−遷移金属錯体を含む、水分指示組成物を含む、比色水分インジケータに関する。
水分インジケータは、例えばインジケータ付近の水分又は湿気の量を測定するために使用される。比色インジケータは、水分又は湿気への曝露によって色を変化させる。現在商品化された比色水分インジケータは、コバルト含有化合物(例えば、CoCl)に基づく。コバルトの潜在的な環境への悪影響及び費用により、コバルト化合物の代替品が現在追求されている。鉄(II)、鉄(III)、又は塩化銅塩を含むゲル支持体等の他の組成物もまた、水分インジケータとして使用されてきたが、これらのインジケータは、可視電磁スペクトルにおいて強い吸着を示さず、水分を表示する色の変化はしばしば、検出することが困難である。
コバルトに基づかない経済的な比色水分インジケータに対する必要性が存在する。また、高可視性の色の変化を有し、かつ湿気の変化とともに定性的及び/又は定量的に変化することができる、比色水分インジケータに対する必要性も存在する。
本開示の一態様では、固体ポリマー支持体、及び固体ポリマー支持体に結合したビス(グリオキシム)−遷移金属錯体を含む、比色相対湿度指示センサが提供される。固体ポリマー支持体は、強酸カチオン交換樹脂である。
本開示の別の態様において、連続的に、(1)固体ポリマー支持体、及び固体ポリマー支持体に結合したビス(グリオキシム)−遷移金属錯体を含む、比色水分指示センサを提供する工程と、(2)比色水分指示センサを湿潤雰囲気に曝露する工程と、を含む水分を検出する方法が提供される。固体ポリマー支持体は、強酸カチオン交換樹脂である。
最後に、別の態様において、連続的に、(1)遷移金属イオンを固体ポリマー支持体上に吸着させる工程と、(2)ビス(グリオキシム)を前記吸着された遷移金属イオンに錯化させて、ビス(グリオキシム)−遷移金属錯体を形成する工程と、を含む比色水分指示センサを作製する方法が提供される。固体ポリマー支持体は、強酸カチオン交換樹脂である。
本明細書のセンサ及び方法は、センサ付近の水分量に関連した高度に可視的な色の変化を提供することができ、センサ付近の水分量の定性的及び/又は定量的表示を提供することができる。
上記の概要は、本発明のすべての実施のそれぞれの開示される実施形態を説明することを目的としたものではない。本発明の1つ以上の実施形態の詳細を以下の説明文においても記載する。本発明の他の特徴、目的、及び利点は、その説明文から、また特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
特に断らない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される構造体の大きさ、量、物理的特性を表わす全ての数字は、全ての場合において「約」なる語により修飾されているものとして理解されるべきである。したがって、そうでないことが示されない限り、上記の明細書及び添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、当業者が本明細書に開示される教示を用いて得ようとする所望の特性に応じて異なり得る近似値である。終点による数の範囲の使用は、その範囲内(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)の全ての数及びその範囲内の任意の範囲を含む。本明細書において使用する場合、
「ビス(グリオキシム)−遷移金属錯体」とは、2つのグリオキシム部分が遷移金属に錯化した錯体を指し、本明細書に更に記載されるように、グリオキシム部分は、オルト位で水素に置換されるアルキル又はその他の基を有し得る。
「グリオキシム」は、置換された又は非置換のオルトケトンの隣接ジオキシムを指す。
「色相」は、0〜360の値(中間の全ての数を含む)に及び、刺激は、緑色、及び青色と記載される刺激と同様の又は異なるものとして記載され得、かつ本明細書で更に記載される既知の数学的技術を使用して計算され得る、程度を指す。
「湿気」及び「水分」は、同じ意味で用いられる。
「色強度変化」は、2つの色の状態の間で観察される差を指し、いくつかの実施形態では、色相の差として表現され得る。
「可視分光反射」とは、通常は電磁スペクトルの近UV可視領域、約350nm〜約830nmにある反射の測定値を指し、特定の組成物の実際の反射スペクトルが、溶媒、溶媒和、薄い表面コーティングの干渉、及び温度等のその他の環境パラメータにより影響を受け得ることが理解される。
「光スペクトル」は、物体からの及び/又は物体を通る近可視及び可視波長における、反射及び/又は透過された電磁放射のスペクトルを指す。場合によっては、光スペクトルの変化は、可視色の変化である。
「遷移金属」は、21〜30、39〜48、72〜80、及び104〜112の原子数を有する任意の元素又は複数の元素を指す。例示的な遷移金属としては、ジルコニウム、チタン、ロジウム、イリジウム、白金、パラジウム、金、ニッケル、銅、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
特別の定めのない限り、本明細書で使用される場合、全ての相対湿度値は、室温(22℃〜28℃の間)で測定される相対湿度を指す。
現在市販の湿気インジケータは、塩化コバルト(II)等の無機塩に頼って、様々なレベルの相対湿度に曝露した際の色強度変化による可視表示を提供している。近年、塩化コバルト(II)は、環境への懸念により規制当局により監視されている。湿気表示にコバルト塩を使用することの別の問題は、色強度変化(例えば、塩化コバルト(II)では青からピンク)を確定することが困難であり得、したがって湿気曝露レベルを決定することが困難であり得ることである。
固体ポリマー支持体、及び支持体に結合したビス(グリオキシム)−遷移金属錯体を含む組成物は、比色水分又は湿度決定のための、塩化コバルト(II)の有用な代替品であり得る。組成物に応じて、固体ポリマー支持体に結合したビス(グリオキシム)−遷移金属錯体に基づく湿度センサは、センサが暴露される雰囲気の湿度レベルを定量的に決定することができる。かかる湿度センサはまた、可逆的又は不可逆的湿度表示を提供するように構築され得る。
固体ポリマー支持体に結合したビス(グリオキシム)−遷移金属錯体を含む、比色水分指示組成物及びセンサが、本明細書に提供される。固体ポリマー支持体は、強酸カチオン交換樹脂である。
組成物及びセンサは、センサ付近の水分量に関連した高度に可視的な色の変化を提供することができ、センサ付近の水分量の定性的及び/又は定量的検出を提供することができる。
本明細書に記載される組成物、センサ、及び方法で使用される固体ポリマー支持体は概して、ビス(グリオキシム)−遷移金属錯体の結合を可能にする支持体を含む。結合するとは、ビス(グリオキシム)−遷移金属錯体と固体ポリマー支持体との間に吸引相互作用があることを意味する。吸引相互作用としては、共有結合、イオン結合、配位結合、金属結合、水素結合、ファンデルワールス力、静電気力、化学吸着、物理吸着、又はビス(グリオキシム)−遷移金属錯体を固体ポリマー支持体に引きつける任意の他の相互作用を挙げることができる。例えば、水不溶性又はわずかに水溶性であるビス(グリオキシム)−遷移金属錯体が固体ポリマー支持体に結合されるとき、それは典型的に、水による連続的又は持続的すすぎによって除去されない。いくつかの実施形態では、吸引相互作用は、水素結合、イオン結合、又はそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、固相有機ポリマー支持体を含む組成物及びセンサが提供される。概して、スルホン酸塩、ホスホン酸塩、及びカルボン酸塩等の官能基を有するもの等、遷移金属イオン及びそれらのビス(グリオキシム)錯体を結合する能力を有する、親水性ポリマーが使用されてもよい。しかしながら、驚くべきことに、強酸カチオン交換樹脂に基づく固体ポリマー支持体を有する組成物又はセンサが、予想外に良好な結果をもたらすことがわかっている。強酸カチオン交換樹脂に基づく比色水分指示組成物又はセンサは、異なる環境水分レベルで予想外に明確な色の区別を示す。
比色水分指示組成物及びセンサに含まれる固体ポリマー支持体は、強酸カチオン交換樹脂である。本明細書で使用される場合、用語「強酸」は、水中で完全に解離する酸性基を指す。強酸は典型的に、4又は5未満のpKaを有する。強酸カチオン交換樹脂は典型的に、スルホン酸基(−SOH)、ホスホン酸基(−PO)、又はそれらの塩等、イオン基を有する。塩として存在するとき、スルホン酸基は、スルホン酸アニオンとして存在し、ホスホン酸基は、ホスホン酸アニオンとして存在する。好適な塩はしばしば、アルカリ金属イオン(例えば、ナトリウムイオン、リチウムイオン、若しくはカリウムイオン)、アルカリ土類金属イオン(例えば、カルシウム若しくはマグネシウム)、アンモニウムイオン、又は1つ以上のアルキル基、アリール基、若しくはそれらの組み合わせで置換されるアンモニウムイオンから選択されるカチオンを有する。
カチオン交換樹脂は典型的に、種々のエチレン性不飽和モノマーから調製される架橋ポリマー材料である。ポリマー材料は通常、主に、スチレン、スチレンの誘導体(例えば、α−メチルスチレン)、(メタ)アクリレート、又はそれらの組み合わせに基づく。ポリマー材料は典型的に、必要な量の硬度を提供するように架橋される。カチオン交換樹脂は、ビーズ、フィルム、繊維の形態、又は任意の他の望ましい形態であってもよい。
いくつかの実施形態では、カチオン交換樹脂は、スチレン、又はスチレンの誘導体から調製されるポリマー材料である。ジビニルベンジンは一般的に、架橋剤として使用される。酸性基は、酸性基を有するモノマーを含むことによって、重合プロセス中に導入され得る。酸性基を有する好適なモノマーとしては、例えば、4−スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、又はモノマー混合物中のそれらの塩が挙げられる。あるいは、酸性基は、スルホン化剤でポリマー材料を処理することによって、重合プロセス後に導入され得る。
他の実施形態では、カチオン交換樹脂は、(メタ)アクリレートモノマーから調製されるポリマー材料に基づく。複数の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーが、架橋剤として使用され得る。酸性基は、スルホン酸基(例えば、N−アクリルアミドメタンスルホン酸、2−アクリルアミドエタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及び2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、若しくはそれらの塩)を有するモノマーを含むことによって、又はホスホン酸基(例えば、2−アクリルアミドエチルホスホン酸、及び3−メタクリルアミドプロピルホスホン酸、若しくはそれらの塩)を有するモノマーを含むことによって、重合プロセス中に導入され得る。好適な(メタ)アクリレート系強カチオン交換樹脂は更に、米国特許第7,098,253号(Rasmussen et al.)、同第7,683,100号(Rasmussen et al.)、及び同第7,674,835号(Rasmussen et al.)に記載される。
強酸カチオン交換樹脂は、複数の供給元から市販されている。例としては、Dow Chemical(Midland,MI)から商品名AMBERLYST(例えば、AMBERLYST 15、AMBERLYST 35、AMBERLYST 40、及びAMBERLYST 70)で、商品名DOWEX(例えば、DOWEX MARATHON及びDOWEX MONOSPHERE)で、商品名AMBERJET(例えば、AMBERJET 1000H)で、並びに商品名AMBERLITE(例えば、AMBERLITE IR120H)で市販されている、カチオン交換樹脂が挙げられる。
強酸カチオン交換樹脂は、ゲル型樹脂又はマクロ孔質(すなわち、マクロ網状)樹脂であってもよい。本明細書で使用される場合、用語「マクロ孔質」は、乾燥状態においてさえ永続的な多孔質構造を有する粒子を指す。樹脂は、溶媒に接触した時に膨潤し得るが、多孔質構造を通して粒子の内部に接近することを可能にするために膨潤は必要とされない。対照的に、ゲル型樹脂は、乾燥状態において永続的な多孔質構造を有しないが、粒子の内部への接近を可能にするために、好適な溶媒によって膨潤されなければならない。多くの実施形態では、強酸カチオン交換樹脂はマクロ孔質である。マクロ孔質樹脂は、ゲル型樹脂と比較して、より高い架橋密度を有する傾向がある。
カチオン交換樹脂のイオン交換容量はしばしば、少なくとも0.2当量/リットル、少なくとも0.5当量/リットル、少なくとも1当量/リットル、又は少なくとも2当量/リットルである。容量はしばしば、最大で10当量/リットル、最大で8当量/リットル、又は最大で5当量/リットルである。容量は例えば、0.1〜10当量/リットルの範囲、0.5〜10当量/リットルの範囲、又は0.5〜5当量/リットルの範囲であってもよい。高い容量がしばしば、ビス(グリオキシム)−遷移金属錯体の一部である遷移金属イオンのより多くを、カチオン交換樹脂上に吸着させるために望ましい。
いくつかの実施形態では、固体ポリマー支持体は、ビーズ、小粒、球体、顆粒、成形品、錠剤、ナノ粒子、繊維、ロッド、針、織布、又は不織布を含んでもよい。いくつかの実施形態では、固体ポリマー支持体は、コーティング又は独立フィルム等、フィルム形態であってもよい。
固体ポリマー支持体に結合したビス(グリオキシム)−遷移金属錯体を有する、組成物及びセンサが本明細書に提供される。ビス(グリオキシム)−遷移金属錯体は、遷移金属と錯体を形成する2つのグリオキシム部分を含む。ビス(グリオキシム)−遷移金属錯体は概して、式(I):
Figure 0006152166

の構造を有し、式中、
Mは、遷移金属であり、
Rは、エチル及びメチル等のアルキル;フェニル等のアリール;チオフェニル等のチオアリール;並びにピペリジン及びモルホリン等の複素環基からなる群から独立して選択される。
一般的なグリオキシム部分には、例えばジメチルグリオキシム及びジエチルグリオキシムなどのジアルキルグリオキシムが挙げられる。提供される組成物に更に使用し得る一般的なグリオキシムには、ジフェニルグリオキシム及びビス(チオフェニル)グリオキシムが挙げられる。更に、モルホリン及びピペリジンを抗クロログリオキシム(anti-chloroglyoxime)と反応させて、モルホリングリオキシム及びピペリジングリオキシムを得た。遷移金属イオンはグリオキシム種のへテロ原子(例えば、窒素及び酸素)と錯化するため、グリオキシム分子上のその他の置換基が、2つのグリオキシム部分の、遷移金属イオンと錯化する能力を妨害しないのであれば、有用な組成物であり得ることが想到される。錯化すると、ビス(グリオキシム)−遷移金属錯体は、通常、平面四角形配置を有する。いくつかの実施形態では、ビス(グリオキシム)−遷移金属錯体は、ジメチルグリオキシム等のグリオキシム部分と平面正方形配位の錯体を形成することが当業者によく知られている、ロジウム、イリジウム、白金、パラジウム、金、ニッケル又は銅のイオンを含むことができる。水分指示培地で使用するための例示的なビス(グリオキシム)−遷移金属錯体は、ニッケルジメチルグリオキシムである。例示的なニッケルビス(ジメチルグリオキシム)錯体であるビス−(ジメチルグリオキシマト)ニッケル(II)の構造は、以下の式(II)に示される。
Figure 0006152166
比色水分指示組成物は、他の培地及び/又は収容デバイスと組み合わせて、複数培地構成体にされてもよい。例示的な複数培地構成体としては、緩み充填インジケータ構成体(例えば、バイアル瓶に含有される、管に詰め込まれる、若しくは可撓性布地に包まれる粒子若しくは繊維)、緩い、非充填インジケータ構成体(例えば、粒子装填ウェブ等、繊維ウェブ中に物理的に絡み合った水分指示培地)、多層構成体(例えば、異なる程度の流体透過性を有し得る追加の材料層の上若しくは間のインジケータフィルム、又は収容層の間に挟まれる、インジケータ粒子若しくは繊維)、又は部分的に埋め込まれた、若しくは封入された構成体(例えば、接着剤でコーティングされたフィルム若しくは繊維等、部分的にポリマーに埋め込まれた粒子若しくは繊維;連結バルク形状、フィルム、若しくは繊維等の複合体)が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、水分指示培地粒子又は繊維はまた、多孔質マトリクスに含有されてもよい。いくつかの実施形態では、比色水分指示組成物は、溶媒中に分散又は溶解されてもよい。
いくつかの実施形態では、比色水分指示組成物は、二次支持体に取り付けられ得る、その上に配置され得る、それに物理的に絡み得る、及び/又は埋め込まれ得る。二次支持体は、一次元(例えば、繊維)、二次元(例えば、紙、ガラス、又はポリマーフィルム等の平面基質)、及び三次元(例えば、繊維網、スポンジ構造)であってもよい。比色水分指示組成物は、二次支持体への混合物の物理的吸着によって、又は接着剤(感圧接着剤等)若しくは結合ポリマー(ポリビニルアルコール等)を使用して、二次支持体に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、比色水分指示組成物は、当該技術分野で既知の従来の方法に従って、カード及びテープの形態で水分指示センサを作成するために、裏材又は担体材料上に配置され得る。例示的な裏材及び担体材料としては、紙、クラフト紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、又はこれらの材料のいずれかの複合体から作製されるものを含む。いくつかの実施形態では、配置された比色水分指示組成物の反対側の裏材及び担体材料の面は、フルオロケミカル又はシリコーン等の剥離剤でコーティングされ得る。例示的なテープは、アクリル、ウレタン、及びシリコーンポリマーを含んでもよい。いくつかの実施形態では、センサは、比色水分指示組成物が周囲環境と流体連通するように構造化される。
いくつかの実施形態では、比色水分指示組成物は、2つの二次支持体の間に挿入され得る。かかる場合において、二次支持体のうちの1つは、インジケータの色の変化の目視観測を可能にするのに十分、目に見えて透明であってもよい。二次支持体のうちの少なくとも1つは、比色水分指示組成物への湿気の移動を可能にするべきである。いくつかの実施形態では、二次支持体の両方が粒子に対して不浸透性である。
いくつかの実施形態では、比色水分指示組成物は、キャップを有する透明又は半透明のバイアル瓶又は容器内に含有され得る。キャップは任意に、粒子に対して不浸透性であるが、フィルタにわたる湿気の移動を可能にする、フィルタリング層を含んでもよい。
本明細書に記載される比色水分指示組成物及びセンサの色は、ヒトの目によって、又は分光光度計若しくは比色計等の測定デバイスを用いて、目視観測されてもよい。比色水分センサが曝露されている水分の量は、例えば反射により分光的に測定することができる。提供される比色水分指示組成物は固体であるため、色の変化は、その固体の表面で光を反射させ、表面により吸着される波長の強度損失を測定することにより測定することができる。いくつかの実施形態では、所定の波長での吸着度は、反射分光法に構成された光学分光システムを用いて測定することができる。この測定に適する代表的な光学分光システムは、Ocean Optics,Dunedin,FLから入手可能なModel Jaz−EL350である。典型的に、反射強度を測定するときの参照スペクトルとして、1片の白い紙又は白い粉末からのスペクトルを使用することができる。
いくつかの実施形態では、460nm〜560nmの波長範囲の可視分光反射強度及び色が、色相として表現され得る。色相は、比色水分指示組成物又はセンサが位置する環境中の水分レベルに定量的に関係してもよく、本明細書で更に記載される既知の数学的技術を使用して、測定された反射スペクトルを色相に変換することによって決定されてもよい。
いくつかの実施形態では、比色水分指示組成物の色、色相、反射スペクトル、又は透過スペクトルは、比色水分指示組成物又はセンサが位置する環境中の水分レベル(湿度又は相対湿度)に定量的に関連する。定量的とは、460nm〜560nmの波長範囲での反射強度、及び色で表される色相番号が、湿気の量又は相対湿度に対して1対1の相関関係があることを意味する。比色水分指示組成物又はセンサが位置する環境は、例えば、比色水分指示組成物又はセンサと接触している面積、体積、及び/又は雰囲気を含む、比色水分指示組成物又はセンサの周囲の面積又は体積であり得る。いくつかの実施形態では、比色水分指示組成物又はセンサの色、色相、反射スペクトル、又は透過スペクトルは、環境中の水分レベル(湿度又は相対湿度)に直接関連する。直接関連することは、その特性が、比色水分指示組成物又はセンサが位置する環境中の水分レベルに関する情報を与えることを意味する。この情報は概算であってもよく、又は比色水分指示組成物又はセンサが位置する環境中の水分レベルに定量的に関連してもよい。水分レベルを決定するために色が目視観測される、いくつかの実施形態では、比色水分指示組成物又はセンサは、異なる水分条件での異なる色の変化を示す。例えば、比色水分指示組成物又はセンサは、25℃で、30%の相対湿度で緑色に見え、70%の相対湿度でピンクに見える等、2つの異なるレベルの相対湿度で、2つの異なる色を示し得る。
比色水分指示組成物又はセンサは、封入された空間又は体積、及び封入されていない空間又は体積の両方を含む、任意の環境又は空間で使用され得る。例示的な環境としては、封入容器、梱包容器、部屋等が挙げられる。いくつかの実施形態では、環境内の温度及び圧力条件は均一である。いくつかの実施形態では、環境内の温度及び圧力条件は均一ではない。
いくつかの実施形態では、比色水分指示組成物又はセンサは、25℃で約40%〜約80%の相対湿度の範囲で、色、色相、反射スペクトル、又は透過スペクトルを定量的に変化させる。いくつかの実施形態では、比色水分指示組成物は、25℃で約50%〜約70%の相対湿度の範囲で、色、反射スペクトル、又は透過スペクトルを定量的に変化させる。いくつかの実施形態では、比色水分指示組成物は、25℃で約55%〜約65%の相対湿度の範囲で、色、反射スペクトル、又は透過スペクトルを定量的に変化させる。
いくつかの実施形態では、比色水分指示組成物又はセンサは、不可逆的であり得る。不可逆的とは、組成物が湿度条件の1セットに曝露されるとき、それが、特定の光スペクトル(又は色相、又は色)と関連した元の値を有することを意味する。湿度条件のセットが変化したとき、組成物は、特定の光スペクトル(又は色相、又は色)と関連した異なる第2の値をもたらすために、色を変化させる。また、組成物が湿度条件の初期のセットに戻ったとき、光スペクトル(又は色相、又は色)は、元の光スペクトル(又は色相、又は色)に戻らない。
いくつかの実施形態では、比色水分指示組成物は、可逆的であり得る。可逆的とは、組成物が湿度条件の1セットに曝露されるとき、それが、特定の光スペクトル(又は色相、又は色)と関連した元の値を有することを意味する。湿度条件のセットが変化したとき、組成物は、特定の光スペクトル(又は色相、又は色)と関連した異なる第2の値をもたらすために、色を変化させ、最終的に、組成物が湿度条件の初期のセットに戻ったとき、組成物は再び変化し、特定の光スペクトル(又は色相、又は色)と関連した第3の値をもたらす。その得られた第3の値は、ほぼ元の値に戻る。いくつかの実施形態では、水分指示組成物は、完全な可逆性を示す。かかる可逆的水分指示組成物は、湿度条件の初期のセットに再び曝露されたとき、特定の光スペクトル(又は色相、又は色)の元の値に実質的に戻る。したがって、完全に可逆的な比色水分指示組成物に対して、特定の光スペクトル(又は色相、又は色)の第3の値は、特定の光スペクトル(又は色相、又は色)の元の値と実質的に等しい。他の実施形態では、比色水分指示組成物は、部分的可逆性を示し、すなわち、組成物が湿度条件の初期のセットに戻ったとき、特定の光スペクトル(又は色相、又は色)得られた第3の値は、第2の値よりも元の値に近い。
いくつかの実施形態では、色の変化は、ヒトの目で容易に検出可能である。これらの実施形態では、ヒトの目は、色(又は色相)の元の値と第2の値との間の差、並びに色(又は色相)の第2の値と第3の値との間の差を検出することができる。したがって、いくつかの実施形態では、元の色相数と第2の色相数との間の差、又は第2の色相数と第3の色相数との間の差は、少なくとも15であり、いくつかの実施形態では、少なくとも30、及びいくつかの実施形態では、少なくとも60である。0と60との色相数、又は300と360との色相数の間等、いくつかの色の範囲において、色相のより小さい差が検出可能である。60と300の色相数の間等、他の色の範囲において、色相数のより大きい差のみが検出可能であってもよい。色(又は色相)の元の値と第3の値との差が、もしあれば、人の目によって検出可能である必要はない。
水分検出方法も提供される。本方法は、連続的に(1)固体ポリマー支持体及び支持体に結合したビス(グリオキシム)−遷移金属錯体を含む、比色水分指示センサを提供する工程と、(2)センサを湿潤雰囲気に曝露する工程と、を含む。方法は更に、(3)センサの色に基づき、センサの周囲の環境中の水分レベルを決定する工程も含むことができる。水分レベルを決定する工程は、上記のように、センサの色を目視観測する工程、又はセンサの可視反射若しくは透過スペクトルを測定する工程を含むことができる。
また、比色水分指示センサを作製する方法も提供される。本方法は、連続的に(1)遷移金属イオンを固体ポリマー支持体上に吸着させる工程と、(2)ビス(グリオキシム)を吸着された遷移金属イオンに錯化させる工程と、を含む。
以下は、本発明の態様によるビス(グリオキシム)−遷移金属錯体及びそれで製造された水分インジケータの例示的実施形態である。
実施形態1は、固体ポリマー支持体、及び固体ポリマー支持体に結合したビス(グリオキシム)−遷移金属錯体を含む、比色水分指示組成物を含む、比色水分指示センサであって、固体ポリマー支持体が、強酸カチオン交換樹脂である。
実施形態2は、センサが、センサが配置される環境内の相対湿度に従って定量的に変化する光スペクトルを有する、実施形態1に記載の比色水分指示センサである。
実施形態3は、センサの光スペクトルが、センサが配置される環境内の相対湿度に従って可逆的に変化する、実施形態1又は2に記載の比色水分指示センサである。
実施形態4は、ビス(グリオキシム)−遷移金属錯体中の遷移金属が、ロジウム、イリジウム、白金、パラジウム、金、ニッケル、銅、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態1〜3のいずれか1つに記載の比色水分指示センサである。
実施形態5は、固体ポリマー支持体が、スチレン、スチレンの誘導体、又は(メタ)アクリレートを含むモノマーから調製される、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の比色水分指示センサである。
実施形態6は、固体ポリマー支持体が、スルホン酸基を有する、実施形態1〜5のいずれか一項に記載の比色水分指示センサである。
実施形態7は、センサと接触している水分の量が、センサの色を観察することによって、又はセンサの可視分光反射スペクトルを測定することによって決定される、実施形態1〜6のいずれか1つに記載の比色水分指示センサである。
実施形態8は、ビス(グリオキシム)−遷移金属錯体が、ニッケルジメチルグリオキシムを含む、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の比色水分指示センサである。
実施形態9は、連続的に、(1)固体ポリマー支持体、及び固体ポリマー支持体に結合したビス(グリオキシム)−遷移金属錯体を含む、比色水分指示センサを提供する工程であって、固体ポリマー支持体が強酸カチオン交換樹脂である、工程、及び(2)比色水分指示センサを湿潤雰囲気に曝露する工程、を含む水分を検出する方法である。
実施形態10は、(3)センサの色に基づき、センサの周囲の環境中の水分レベルを決定する工程を更に含む、実施形態9に記載の方法である。
実施形態11は、水分レベルを決定する工程が、センサの色を目視観測する工程を含む、実施形態10〜11のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態12は、水分レベルを決定する工程が、センサの可視反射又は透過スペクトルを測定する工程を含む、実施形態10〜11のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態13は、ビス(グリオキシム)−遷移金属錯体中の遷移金属が、ロジウム、イリジウム、白金、パラジウム、金、ニッケル、銅、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態10〜12のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態14は、ビス(グリオキシム)−遷移金属錯体がニッケルジメチルグリオキシムを含む、実施形態10〜13のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態15は、固体ポリマー支持体が、スチレン、スチレンの誘導体、又は(メタ)アクリレートを含むモノマーから調製される、実施形態10〜14のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態16は、固体ポリマー支持体がスルホン酸基を有する、実施形態10〜15のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態17は、連続的に、
(1)遷移金属イオンを固体ポリマー支持体上に吸着させる工程と、
(2)ビス(グリオキシム)を前記吸着された遷移金属イオンに錯化させて、ビス(グリオキシム)−遷移金属錯体を形成する工程と、を含み、
前記固体ポリマー支持体が、強酸カチオン交換樹脂である、比色水分指示センサを作製する方法である。
実施形態18は、ビス(グリオキシム)−遷移金属錯体中の遷移金属が、ロジウム、イリジウム、白金、パラジウム、金、ニッケル、銅、又はそれらの組み合わせを含む、実施形態17に記載の方法である。
実施形態19は、ビス(グリオキシム)−遷移金属錯体がニッケルジメチルグリオキシムを含む、実施形態17〜18のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態20は、固体ポリマー支持体が、スチレン、スチレンの誘導体、又は(メタ)アクリレートを含むモノマーから調製される、実施形態17〜19のいずれか1つに記載の方法である。
実施形態21は、固体ポリマー支持体がスルホン酸基を有する、実施形態17〜20のいずれか1つに記載の方法である。
全ての割合及び比は、特に明記されていない限り重量基準である。
水分指示組成物が、遷移金属/(ビス)グリオキシム/固体ポリマー支持体(例えば、Ni2+/ジメチルグリオキシム/(スルホン化、強酸性)ポリマー樹脂ビーズ)として、これらの実施例において示される。
これらの実施例で使用される場合、相対湿度レベルの各変化は、特別の定めのない限り、10%の増加の段階変化を示す。
試験方法及び準備方法
湿度制御空気
試験アセンブリを使用して、加湿空気を加湿し混合チャンバに送達し、そこで、乾燥空気と混合され、実施例で詳述される%の相対湿度(%RH)の段階変化に制御された加湿空気を提供した。制御された湿度空気(%RH±1%)を試験チャンバに送達し、そこで、水分インジケータを試験した。
加熱/冷却サーキュレータ(VWRからのモデル1160S)で、31.5℃に制御した、500mLの三つ口水ジャケット付き丸底フラスコ中で、空気を加湿した。フラスコは、約250mLの蒸留水を含有した。乾燥空気を流量計からの管を通してフラスコの入口に流し、水を蒸発させた。中間口に温度計を取り付けた。フラスコの出口を、管によって、混合チャンバとしての役割を果たす三つ口フラスコの入り口に接続した。更なる乾燥空気を混合チャンバに流し、所望の相対湿度まで湿気のある空気と混合した。次いで、加湿空気を試験チャンバに流した。ガス流量調節器(Matheson,Basking Ridge,NJ)を使用して、装置を通る空気の流れの流量を、約7.5リットル/分で制御した。システム全体にわたって、テフロンチューブを使用した。湿度及び温度を、湿度計(iTHX−M Humidity Meter,Omega Engineering Inc.,Stamford,CT)で監視及び記録した。
チャンバを形成するために中心に2.5cm×7.5cmの切り抜きを有する、2つのゴムシート(約7.5cm×10cm×0.7cm)によって分離された、2つのガラスプレート(約7.5cm×10cm)で、試験チャンバを準備した。チャンバの一端における頂部ガラスプレート上の0.6cmの開口部を使用して、制御された湿度空気を試験チャンバに送達し、空気は、チャンバのもう一端の0.6cmの開口部から、湿度計に流出した。
インジケータテープの調製
水分指示組成物をインジケータテープの形態で試験及び画像化した。ワットマン濾紙1号の1cm×9cmの矩形片の中心に、約20mgの水分指示組成物を配置した。水分指示組成物を、透明な粘着テープ(SCOTCH Premium Transparent Filmテープ600 Clear(3M Company,St.Paul,MN))の1cm×3cmの一片で被覆し、紙の外縁をテープに密閉し、水分指示組成物を封入し、インジケータテープを形成した。紙側がチャンバの内側に面し、テープ側が頂部ガラスプレートに接触して、インジケータテープを試験チャンバの頂部ゴムシート上の開口部にわたってつるした。制御された湿度空気を、上記に詳述されたように、チャンバ中に流した。
実施例1−Ni2+/ジメチルグリオキシム/(スルホン化、強酸性)ポリマー樹脂ビーズ
アンバーリスト15イオン交換樹脂(0.10g、Sigma−Aldrich,St.Louis,MO)を、10mLのガラスバイアル瓶中で、酢酸ニッケル四水和物の3.25gの5重量%の水溶液(EM Science,Gibbstown,NJ)中に15分間浸漬した。次いで、ビーズを脱イオン水で洗浄し、上清溶液が無色になるまで、上清溶液を少なくとも3回デカントした。0.12gのジメチルグリオキシム(Mallinckrodt;New York,NY)、水酸化カリウムの11.54gの1M水溶液(BDH/VWR International,West Chester,PA)、及び28.34gの脱イオン水を混合することによって、塩基性ジメチルグリオキシム溶液を調製した。次いで、4.93gのジメチルグリオキシム溶液をビーズのバイアル瓶に添加し、60秒間混合した。次いで、ビーズを脱イオン水で洗浄し、上清溶液が無色になるまで、上清溶液を少なくとも3回デカントした。次いで、湿った濃い赤色のビーズを小さいガラスペトリ皿に移し、66時間、空気中で110℃のオーブンで乾燥させた。乾燥したビーズは、暗緑色を有した。実施例1は、湿潤及び乾燥状態の間で予想外に明確な色の区別を示す。
比較例1−Ni2+/ジメチルグリオキシム/(カルボキシル化、弱酸性)ポリマー樹脂ビーズ
アンバーライトIRC−50 C.P.イオン交換樹脂(0.35g、Mallinckrodt Chemical Works,St.Louis,MO)を、酢酸ニッケル四水和物の3.80gの5重量%の水溶液(EM Science,Gibbstown,NJ)中に15分間浸漬し、次に、上清溶液が無色になるまで、小さい10mLのガラスバイアル瓶中で、脱イオン水洗浄及びデカントサイクル(少なくとも3回)が続いた。最終デカント後、2.51gの塩基性ジメチルグリオキシム溶液(配合:0.12gのジメチルグリオキシム(Mallinckrodt Chemical Works,New York,NY)+水酸化カリウムの11.54gの1M水溶液(BDH Chemicals,West Chester,PA)+28.34gの脱イオン水)をバイアル瓶に添加し、上清溶液が無色になるまで、小さい10mLのガラスバイアル瓶中で、水洗浄/デカントサイクルを(少なくとも3回)実施する前に、混合物を30秒間混合した。次いで、湿った明るいピンクの固体を小さいガラスペトリ皿に移し、空気中で66時間、110℃のオーブンで乾燥させた。乾燥した固体は、赤色を有した。色の差が比較例1の湿潤及び乾燥状態の間で見られた一方で、比較例1の湿潤及び乾燥状態の間の色の区別は、実施例1の湿潤及び乾燥状態の間の色の区別と比べて、ヒトの目にはほとんど明らかではなかった。
Figure 0006152166
実施例2−インジケータテープ
水分指示テープを、実施例1の水分指示組成物に関する上記の通り、調製、試験、及び画像化した。テープを上昇する湿度レベルに曝露した。色の変化が安定し、色の変化が少なくとも20分間観察されなくなるまで、テープを各湿度レベルで保持した。インジケータテープを20〜90分の間曝露した。試験チャンバの温度は、22.9±0.2℃であった。
テープは、表2に示されるように、60〜70% RHで色を変化させた。次いで、テープをRH 0%に再び曝露したとき、色は濃い緑色に戻った。
Figure 0006152166
実施例2のテープもまた、代替的及び連続的にRH 0%及び80%に曝露した。テープをRH 0%又は80%に20〜60分間曝露した後、インジケータの色を観察した。色は、表3に示されるように、RH 0%で濃い緑色と、RH 80%で濃い赤色との間で可逆的に変化した。
Figure 0006152166

Claims (2)

  1. 固体ポリマー支持体と、
    前記固体ポリマー支持体に結合したビス(グリオキシム)−遷移金属錯体と、
    を含む比色水分指示組成物を含み、
    前記固体ポリマー支持体が、強酸カチオン交換樹脂であり、且つスルホン酸基を有する、比色水分指示センサ。
  2. 水分を検出する連続的な工程を含む方法であって、
    (1)
    固体ポリマー支持体と、
    前記固体ポリマー支持体に結合したビス(グリオキシム)−遷移金属錯体と、
    を含む比色水分指示センサを提供する工程であって、
    前記固体ポリマー支持体が強酸カチオン交換樹脂であり、且つスルホン酸基を有する、工程、及び
    (2)前記比色水分指示センサを湿潤雰囲気に曝露する工程、を含む、方法。
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