JP6151960B2 - 親水化表面処理金属材及び熱交換器 - Google Patents

親水化表面処理金属材及び熱交換器 Download PDF

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Description

本発明は、親水化表面処理金属材及びそれを用いた熱交換器に関する。詳しくは、自動車部品や家電用部品等の成形加工品、鋳造品、又は、シート若しくはコイル等の金属材料の表面に、優れた親水性、耐熱性、密着性及び耐ブロッキング性を有し、親水性とトレードオフの関係にある耐水性と耐湿性とを併せ持つ、持続性のある親水性皮膜が形成された親水化表面処理金属材、及びその金属材を用いたフィンを備える熱交換器に関する。
シート、コイル、成形品等の各種の金属材料には、様々な性能を付与するための表面処理が施される。その性能としては、例えば、腐食を防止したり、塗料を剥がれ難くしたり、水に馴染み易くしたり、水を弾き易くしたりすること等が挙げられる。なかでも、アルミニウムやその合金材料(以下、アルミニウム材という。)は、一般的に軽量で加工性に優れることから、家電や自動車に使用されることが多い。特に、アルミニウム材が持つ熱伝導率が大きいという特徴を活かして使用される放熱フィンや熱交換器には、親水性、耐湿性、密着性、耐ブロッキング性、及びその持続性が要求される。
冷房、暖房、除湿等の機能を備えた空調機器(室外機を含む。)は、アルミニウム材で形成された熱交換器用フィンを備えている。その熱交換器用フィンは、放熱部及び冷却部の表面積をできるだけ大きくとるように設計され、放熱効果又は冷却効果の向上を図っている。その結果、放熱部及び冷却部であるフィンの間隔は極めて狭く作られることが多い。
フィンを構成するアルミニウム材等のフィン材には、表面処理によって親水性を付与させることが多い。表面処理の方法としては、フィン材を目的の形に成型加工や組立て加工をした後に、表面処理剤を浸漬、スプレー、シャワー等の手段により塗布をする、いわゆるポストコート法と、予めロールコータ等の手段により板材に表面処理膜を形成した後に、成型加工等を施して所定形状のフィン材に形状に加工する、いわゆるプレコート法の二つの方法がある。このプレコート法の場合、加工の際に金型等の工具を摩耗させないような潤滑性を付与した表面処理皮膜が要求される。
空調機器は、冷房運転時に、空気中の水分が冷却部であるフィンの表面に結露する。その結露水は、フィンの表面の疎水性が高いほど水滴になり易く、水滴の成長によりフィン間で目詰まり(ブリッジ)が発生する。ブリッジが発生すると、通風抵抗の増大、熱交換効率の低下、目詰まりした水滴の飛散等の問題を生じることがある。
また、空調機器は、断続的な使用によって結露水の滞留と乾燥が繰り返され、フィンの表面が腐食して製品寿命が短くなることがある。さらに、自動車内や室内の空調機器は、フィン間等に堆積した腐食生成物が、自動車内や室内中に飛散することもある。
フィンの表面に設けられた表面処理皮膜は、結露水によって溶解又は流失することがあり、その結果、親水性等の各種の性能が失われてしまうことがある。特に、水溶性高分子を用いた親水性の表面処理皮膜は、この傾向が顕著であり、親水性と、耐水性又は親水持続性とはトレードオフの関係になりやすい。このことから、表面処理皮膜は、親水性と共に耐水性を兼ね備えていることが求められる。
また、空調機器のほかに、強制循環冷却方式の冷凍冷蔵庫においても、冷媒パイプに多数のアルミニウム製冷却フィンを嵌め合わせて形成した、多段のフィンアンドチューブタイプの熱交換器が用いられている。この熱交換器において、冷却される循環空気中の水分は熱交換器表面が0℃以下になるため結露水になり、その結露水は霜となって熱交換器表面に付着して成長する。これにより、フィン間の隙間が閉塞し、熱交換器の通風抵抗が増大し、熱交換性能が低下する。このため、ガラス管ヒーターやアルミパイプヒーター等のヒーターにより、除霜を定期的に行う必要がある。したがって、空調機器と同様に、霜が溶けた排水時に表面処理皮膜の溶解又は流出が起こるおそれがある。また、冷凍冷蔵庫においては、除霜のためのヒーターにより、フィンの表面温度が空調機器以上に変化し、熱負荷が大きい。
フィンを構成するアルミニウム材には、結露水による問題を解決するために、親水性を付与させる方法が要求されている。特に、優れた親水性を有し、なおかつ、それらの性質が長期間にわたって持続する親水性と耐水性を付与させる方法が要求されている。
そうした表面処理方法としては、シリカゾル又はケイ酸塩を含む処理液を吹き付けて親水性皮膜を形成する方法(特許文献1)、クロメート系の耐食性皮膜を形成させた後に酸化ケイ素と酸化ナトリウムとを主成分とする水溶液に浸漬して親水性皮膜を形成する方法(特許文献2)、親水性アクリル系ポリマーと無機微粒子フィラーとを有する塗料を塗布する方法(特許文献3)、水溶性又は水分散性有機樹脂と有機腐食抑制剤とシリカ粒子とからなる塗料を塗布する方法(特許文献4)等が種々提案されている。
特開昭58−126989号公報 特開昭59−13078号公報 特開昭63−372号公報 特開平5−214273号公報
しかしながら、従来提案された各種の親水化表面処理技術では、十分な親水性、親水持続性、耐水性、耐熱性、及び耐湿性を有する親水性皮膜を形成できているということはできず、例えば熱交換器を構成するフィンの表面処理皮膜として効果的な親水性皮膜は開発されていないのが現状であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、金属材料の表面に、優れた親水性、耐熱性、密着性及び耐ブロッキング性を有し、親水性とトレードオフの関係にある耐水性と耐湿性とを併せ持つ、持続性のある親水性皮膜を形成させた親水化表面処理金属材を提供することにある。さらに、本発明の目的は、その親水化表面処理金属材で形成されたフィンを備える熱交換器を提供することにある。
(1)上記課題を解決するための本発明に係る親水化表面処理金属材は、コロイダルシリカ(A)及びオルガノアルコキシシラン(B)を混合して得られる有機無機ケイ素化合物(W)と、ジルコニウム化合物(Y)と、りん酸亜鉛粒子(Z)とを含有する水性親水化表面処理剤で形成された親水性皮膜を少なくとも片面に有することを特徴とする。
本発明に係る親水化表面処理金属材において、前記ジルコニウム化合物(Y)が、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、及びそれらの錯塩から選ばれる少なくとも1種であるように構成できる。
本発明に係る親水化表面処理金属材において、前記ジルコニウム化合物(Y)の含有量が、ジルコニウム換算で、2.0質量%以上20質量%以下であるように構成できる。
本発明に係る親水化表面処理金属材において、前記コロイダルシリカ(A)の平均粒子径が、3nm以上200nm以下であるように構成できる。
本発明に係る親水化表面処理金属材において、前記オルガノアルコキシシラン(B)の末端基が、アミノ基、グリシドキシ基及びN−アミノエチルアミノ基から選ばれる少なくとも1種であるように構成できる。
本発明に係る親水化表面処理金属材において、前記コロイダルシリカ(A)の固形分質量Mと前記オルガノアルコキシシラン(B)の固形分質量Mとの比(M/M)が、0.50以上3.0以下であるように構成できる。
本発明に係る親水化表面処理金属材において、前記親水性皮膜に含まれる前記有機無機ケイ素化合物(W)の付着量が、SiO換算で、25mg/m以上400mg/m以下であるように構成できる。
本発明に係る親水化表面処理金属材において、前記りん酸亜鉛粒子(Z)の平均粒子径が、50nm以上500nm以下であるように構成できる。
本発明に係る親水化表面処理金属材において、前記親水性皮膜に含まれる前記りん酸亜鉛粒子(Z)の含有量が、5.0質量%以上50質量%以下であるように構成できる。
本発明に係る親水化表面処理金属材において、前記親水性皮膜の皮膜量が、0.2g/m以上1.5g/m以下であるように構成できる。
本発明に係る親水化表面処理金属材において、前記親水性皮膜の上に、水溶性のポリエーテル及び/又はそのエステル化物、及び、高級脂肪酸のアルカリ金属塩からなる群、から選ばれる少なくとも1種を含む潤滑膜を有するように構成できる。
(2)上記課題を解決するための本発明に係る熱交換器は、上記本発明に係る親水化表面処理金属材で形成されたフィンを有することを特徴とする。
本発明によれば、優れた親水性、耐熱性、密着性、耐ブロッキング性を有し、親水性とトレードオフの関係にある耐水性と耐湿性を併せ持つ、持続性のある親水性皮膜が形成された親水化表面処理金属材を提供できる。また、そうした優れた性質を備えた親水化表面処理金属材で形成されたフィンを備えた熱交換器を提供できる。
本発明によれば、こうした効果を有する親水性皮膜を例えばアルミニウム材上に設けた親水化表面処理金属材でフィンを形成すれば、熱交換効率を向上させたり、圧力損失を軽減したりできる熱交換器を構成でき、実用上極めて有効である。最近の熱交換器は、高能力化を目的とし、フィン総表面積を増やすためにフィン間隔が狭くなる傾向にある。現在の空調機器用熱交換器のフィン間隔は、約1〜3mmが一般的でありこれからますます狭められていく傾向にある。そのため、フィン表面に残存した水滴が、フィン間に溜り、通風抵抗が大きくなるという問題が生じるが、本発明の親水化表面処理金属材を使用した熱交換器では、フィン間隔を狭めても低い通風抵抗値を維持することが可能である。
また、上述の空調機器のほか、冷凍冷蔵庫の冷却器においては、本発明により、最も着霜し易い熱交換器の空気入り側のフィンでの着霜を遅延させる効果があり、着霜による閉塞のために従来10mm以上にフィン間隔をあけていたものを、フィン間隔を狭くでき、フィン枚数を増加させることができ、その結果、熱交換性能を向上させることができる。また、除霜間隔を長くすることができ、期間あたりのヒーター稼働率を下げて消費電力を低下させることができる。
本発明に係る熱交換器の一例を示す模式的な斜視図である。 本発明に係る熱交換器の他の一例を示す模式的な斜視図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。ただし、本発明は、その構成要件を充足する限り本発明の技術範囲内であり、以下の記載に限定されるものではない。
[親水化表面処理金属材]
本発明に係る親水化表面処理金属材は、コロイダルシリカ(A)及びオルガノアルコキシシラン(B)を混合して得られる有機無機ケイ素化合物(W)と、ジルコニウム化合物(Y)と、りん酸亜鉛粒子(Z)とを含有する水性親水化表面処理剤で形成された親水性皮膜を少なくとも片面に有している。この親水性皮膜は、水性親水化表面処理剤を、金属材料に塗布し、乾燥して成膜される。
以下、親水化表面処理金属材の各構成要素について説明する。
<有機無機ケイ素化合物(W)>
有機無機ケイ素化合物(W)は、水性親水化表面処理剤に含まれる必須の構成材料である。この有機無機ケイ素化合物(W)は、コロイダルシリカ(A)及びオルガノアルコキシシラン(B)を混合して得ることができる。具体的には、コロイダルシリカ(A)の表面で、オルガノアルコキシシラン(B)の加水分解及び縮合が進行し、その結果として得られた有機無機ケイ素化合物(W)は、水性親水化表面処理剤中にケイ素化合物分散体として存在する。なお、水分とオルガノアルコキシシラン(B)との加水分解より、アルコール(C)が生じるが、このアルコール(C)は、水性親水化表面処理剤を塗布した後の乾燥時に揮発させることができる。
水性親水化表面処理剤に含まれる有機無機ケイ素化合物(W)の含有量は、SiO換算で、0.5質量%以上、10.0質量%以下の範囲内であることが好ましい。
なお、親水性皮膜に含まれる有機無機ケイ素化合物(W)の含有量も同程度の含有量であり、SiO換算で、20.0質量%以上、50.0質量%以下の範囲内であることが好ましい。親水性皮膜中の有機無機ケイ素化合物(W)の含有量がこの範囲内にあると、親水性皮膜は極めて高い耐水性や耐湿性を有するとともに、適度な硬さと柔軟性を併せ持つ密着性に優れた皮膜となる。
有機無機ケイ素化合物(W)の平均粒子径は特に制限されないが、下記のコロイダルシリカ(C)の平均粒子径とほぼ同じであり、3nm以上、200nm以下の範囲内であることが好ましく、4nm以上、100nm以下の範囲内であることがより好ましく、4nm以上、20nm以下の範囲内であることが特に好ましい。有機無機ケイ素化合物(W)がこの範囲の微細粒子であれば、粗大な粒子で成膜される場合の皮膜欠陥の発生を防ぐことができると共に、親水性皮膜中の有機無機ケイ素化合物(W)の充填の程度を向上させることができる。その結果、親水性、耐水性、耐湿性、密着性、持続性のある親水性皮膜を得ることができる。なお、粒子径は、レーザー回析/散乱式粒子径分布測定装置(型名:LA−920、株式会社堀場製作所製)で測定した結果であり、測定数5個の粒子径の平均値を平均粒子径とした。
有機無機ケイ素化合物(W)を得るためのコロイダルシリカ(A)の固形分質量Mとオルガノアルコキシシラン(B)の固形分質量Mとの比(M/M)は、特に制限されないが、0.5以上、3.0以下の範囲内であることが好ましく、0.8以上、2.8以下の範囲内であることがより好ましく、1.0以上、2.2以下の範囲内であることが特に好ましい。質量比(M/M)が上記範囲内であれば、コロイダルシリカ(A)由来の無機成分とオルガノアルコキシシラン由来の有機成分との存在比が適切な有機無機ケイ素化合物(W)を得ることができる。そうした有機無機ケイ素化合物(W)を含有する水性親水化表面処理剤を用いれば、優れた親水持続性や耐湿性、耐熱性を有する親水性皮膜を形成することができる。
有機無機ケイ素化合物(W)は、それ自体、コロイダルシリカでもオルガノアルコキシシランでもないが、得られた親水性皮膜は、有機無機ケイ素化合物(W)に由来するケイ素成分を検出し、定量できると共に、併せて、全有機炭素(TOC)測定(例えばLECO社の炭素分析装置等)により炭素を検出し、定量できる。この炭素は、有機無機ケイ素化合物(W)を構成するオルガノアルコキシシラン由来の炭素であることを示すものである。なお、有機無機ケイ素化合物(W)とコロイダルシリカ(A)とは異なるが、その根拠は、コロイダルシリカ(A)のゼータ電位が強くマイナス帯電しているのに対し、有機無機ケイ素化合物(W)のゼータ電位は、使用したオルガノアルコキシシラン(B)にも由来するが、通常、弱マイナスからプラスに帯電していることから区別できる。
(コロイダルシリカ)
コロイダルシリカ(A)は、SiO又はその水和物のコロイドであり、オルガノアルコキシシラン(B)と共に有機無機ケイ素化合物(W)を形成するためのものである。コロイダルシリカ(A)は、通常、ケイ酸塩に希塩酸を作用させてから透析して得られ、常温ではなかなか沈殿しないゾル状粒子である。
コロイダルシリカ(A)は、特に限定されないが、例えば、スノーテックスC、スノーテックスCS、スノーテックスCM、スノーテックスO、スノーテックスOS、スノーテックスOM、スノーテックスNS、スノーテックスN、スノーテックスNM、スノーテックスS、スノーテックス20、スノーテックス30、スノーテックス40(いずれも日産化学工業株式会社の商品名)等を用いることができる。また、特殊な鎖状形状に加工されたスノーテックスUP、スノーテックスOUP、スノーテックスPS−S、スノーテックスPS−SO、スノーテックスPS−M、スノーテックスPS−MO、スノーテックスPS−L、スノーテックスPS−LO(いずれも日産化学工業株式会社の商品名)等を用いることもできる。また、アデライトAT−20N、アデライトAT−20A、アデライトAT−20Q(いずれも株式会社ADEKAの商品名)等も用いることができる。
コロイダルシリカ(A)の平均粒子径は、上記した有機無機ケイ素化合物(W)の平均粒子径と同程度であり、3nm以上、200nm以下の範囲内であることが好ましく、4nm以上、100nm以下の範囲内であることがより好ましく、4nm以上、20nm以下の範囲内であることが特に好ましい。なお、平均粒子径は、上記した有機無機ケイ素化合物(W)の平均粒子径の測定方法と同じ方法で測定した。
(オルガノアルコキシシラン)
オルガノアルコキシシラン(B)は、コロイダルシリカ(A)と共に有機無機ケイ素化合物(W)を形成するためのものであり、アルコキシシラン基を有している。このアルコキシシラン基は、水と接触すると加水分解してシラノール基(Si−OH)を形成し、その後に架橋してシロキサン化合物を形成する。
オルガノアルコキシシラン(B)の種類は特に限定されるものではないが、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−トリエトキシシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−(ビニルベンジルアミン)−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。なかでも、活性なアルコキシ基を3mol有するトリアルコキシシランが好ましい。
こうしたオルガノアルコキシシラン(B)は、以下の一般式(I)で表わすことができる。
Figure 0006151960
一般式(I)中、オルガノアルコキシシラン(B)の末端基であるXは、グリシドキシ基、アミノ基、メルカプト基、アクリロキシ基、ウレイド基、イソシアナート基、及びビニル基から選択される1又は2以上の官能基を表す。なかでも、グリシドキシ基及び/又はアミノ基が好ましい。アミノ基としては、N−アミノエチルアミノ基等であってもよい。なお、nが2以上の場合は、Xは同一であってもよいし異なっていてもよい。Lは、2価の連結基、又は単なる結合手を表す。Lで表される連結基としては、例えば、アルキレン基(炭素数1〜20が好ましい)、−O−、−S−、アリーレン基、−CO−、−NH−、−SO−、−COO−、−CONH−、又はこれらを組み合わせた基が挙げられる。なかでも、アルキレン基が好ましい。単なる結合手の場合、一般式(I)のXがSi(ケイ素原子)と直接連結することを指す。なお、nが2以上の場合は、Lは同一であってもよいし異なっていてもよい。Rは、それぞれ独立に、アルキル基(好ましくは炭素数1〜4)、又は水素原子を表す。nは1〜3の整数を表す。なかでも、1が好ましい。
これらの官能基を有するオルガノアルコキシシラン(B)は、コロイダルシリカ(A)との間で生じるシロキサン結合がより促進され、更に緻密な三次元架橋を有する親水性皮膜が形成される。これにより、形成された親水性皮膜のバリア性が向上し、耐水性、耐湿性、密着性、及び耐ブロッキング性に優れた親水性皮膜が得られる。
なお、オルガノアルコキシシラン(B)は、アルコキシ基の一部が加水分解した加水分解物であってもよいし、アルコキシ基の一部が加水分解した加水分解物及び/又は縮合物であってもよい。
<ジルコニウム化合物>
ジルコニウム化合物(Y)は、水性親水化表面処理剤に含まれる必須の構成材料である。ジルコニウム化合物(Y)は、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、及びそれらの錯塩から選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。なかでも、錯塩として水性親水化表面処理剤に含まれていることが好ましい。例えば、炭酸ジルコニウムの錯塩を含む水性親水化表面処理剤は、耐水性が高い親水性皮膜を形成することができる。
炭酸ジルコニウムの錯塩としては、例えば、炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムカリウム等を挙げることができる。親水性皮膜には、炭酸ジルコニウムの錯塩由来のジルコニウム化合物が存在する。具体的には、親水性皮膜は、炭酸ジルコニウム錯塩中の炭酸とアンモニウムの全部又は一部とが乾燥により揮発して、ジルコニウム酸化物、ジルコニウム水酸化物、ジルコニウム炭酸塩等を含む複合皮膜となっている。
親水性皮膜に含まれるジルコニウム化合物(Y)の含有量は、ジルコニウム換算で、2.0質量%以上、20質量%以下の範囲内であることが好ましい。親水性皮膜中のジルコニウム化合物(Y)の含有量がこの範囲内にあると、親水性皮膜は極めて高い耐水性や耐湿性を有するとともに、適度な硬さと柔軟性を併せ持つ密着性に優れた皮膜となる。
親水性皮膜を形成するための水性親水化表面処理剤に含まれるジルコニウム化合物(Y)の含有量は、その親水性皮膜に含まれるジルコニウム化合物(Y)を上記含有量の範囲内にすることができる範囲であればよく、特に限定されない。
<りん酸亜鉛粒子>
りん酸亜鉛粒子(Z)は、水性親水化表面処理剤に含まれる必須の構成材料である。このりん酸亜鉛粒子(Z)は、難溶性の粒子であることが好ましい。「りん酸亜鉛」とは、りん酸(PO)と亜鉛とを少なくとも含有する塩であればよく、他の金属等を含有していてもよいし水和物の形態であってもよい。好ましくは、アニオンがりん酸のみであり、カチオンが亜鉛のみであるZn(PO・4HO(例えば、ホパイト)を挙げることができる。
親水性皮膜に含まれるりん酸亜鉛粒子(Z)の含有量は、りん酸亜鉛として、5.0質量%以上、50質量%以下の範囲内であることが好ましく、10質量%以上、45質量%以下の範囲内であることがより好ましく、15質量%以上、40質量%以下の範囲内であることが特に好ましい。りん酸亜鉛粒子(Z)の含有率がこの範囲内にあると、親水性皮膜の親水性の持続性を十分に発現でき、かつ親水性皮膜の連続性が阻害されず、十分な耐水性や密着性が得られる。
親水性皮膜を形成するための水性親水化表面処理剤に含まれるりん酸亜鉛粒子(Z)の含有量は、その親水性皮膜に含まれるりん酸亜鉛粒子(Z)を上記含有量の範囲内にすることができる範囲であればよく、特に限定されない。
水性親水化表面処理剤に含まれるりん酸亜鉛粒子(Z)の平均粒子径は、50nm以上、500nm以下の範囲内であることが好ましく、100nm以上、450nm以下の範囲内であることがより好ましく、150nm以上、400nm以下の範囲内であることが特に好ましい。この範囲内であれば、りん酸亜鉛粒子(Z)の平均粒子径が親水性皮膜の厚さに対して同等以下になり、りん酸亜鉛粒子(Z)が親水性皮膜から突出せず、親水性と親水持続性が向上する。なお、粒子径と平均粒子径は、上記した有機無機ケイ素化合物(W)の平均粒子径の測定方法と同じ方法で測定した。
水性親水化表面処理剤に含まれるりん酸亜鉛粒子(Z)の質量Mと有機無機ケイ素化合物(W)の固形分質量Mとの比(M/M)は、0.4以上、1.2以下の範囲内であることが好ましい。その比(M/M)がこの範囲内であると、その水性親水化表面処理剤で形成された親水性皮膜の連続性が阻害されることなく、親水性皮膜の親水性が十分に発現でき、なお且つ親水性皮膜の耐水性と密着性が向上する。
(その他)
水性親水化表面処理剤は、必要に応じて、イオン性・ノニオン性の界面活性剤、消泡剤、レベリング剤、防菌防カビ剤、着色剤、潤滑剤等を含んでいてもよい。ただし、これらは、その水性親水化表面処理剤で得られる親水性皮膜の品質を損なわない程度に添加されていることが重要で、多くても水性親水化表面処理剤中に5質量%程度であることが好ましい。
[親水性皮膜の形成]
親水性皮膜は、水性親水化表面処理剤を金属材料上に塗布し、乾燥させて得ることができる。水性親水化表面処理剤は、上述した有機無機ケイ素化合物(W)の分散液と、ジルコニウム化合物(Y)の溶解液又は分散液と、りん酸亜鉛粒子(Z)の分散液と、水とを混合ミキサー等の撹拌機を用いて十分に混合することによって調製される。
使用される金属材料としては特に限定されないが、アルミニウム、銅、鉄、チタン及びそれぞれの合金等を挙げることができる。なかでも、アルミニウム及びアルミニウム合金が好適である。
この金属材料に水性親水化表面処理剤を塗布する前には、必要に応じて、金属材料の表面の油分や汚れを除去する目的で前処理を施してもよい。金属材料には防錆目的で防錆油が塗られている場合や作業中に加工油等の油分や汚れが付着している場合がある。前処理を施すことにより、金属材料の表面を清浄にし、水性親水化表面処理剤が均一に濡れやすくなる。なお、油分や汚れ等が無く、水性親水化表面処理剤を均一に塗布できる場合は、特に前処理を行う必要はない。前処理方法は特に限定されず、湯洗、溶剤洗浄、アルカリ脱脂洗浄、酸洗等の方法が挙げられる。
こうして準備された金属材料に、水性親水化表面処理剤を塗布する。塗布方法としては、処理される金属材料の形状等によって適宜最適な方法が選択され、例えば、ロールコート法、浸漬法、スプレー塗布法等が挙げられる。より具体的には、例えば、金属材料がシート状であれば、ロールコート法やスプレーコート法により塗布量を調節しながら塗布することが好ましい。また、金属材料が形成品であれば、水性親水化表面処理剤に浸漬して引き上げ、場合によっては圧縮気体で余分な処理剤を吹き飛ばして塗布量を調節する等の方法が挙げられる。
塗布量は、加熱乾燥後の親水性皮膜の皮膜量が0.2g/m以上、1.5g/m以下の範囲内となるように塗布することが好ましく、0.3g/m以上、1.2g/m以下の範囲内となるように塗布することがより好ましく、0.3g/m以上、0.9g/m以下の範囲内となるように塗布することがより好ましい。
塗布後の乾燥温度としては、到達板温度として60℃以上、300℃以下の範囲内であることが好ましく、80℃以上、250℃以下の範囲内であることがより好ましく、150℃以上、220℃以下の範囲内であることが特に好ましい。加熱温度が60℃未満であると、水性親水化表面処理剤の主溶媒である水分が残存して、親水性皮膜が固定できなくなり、耐水性や親水持続性が低下することがある。加熱温度が300℃を超えると、親水性皮膜にクラックが入りやすくなり、耐湿性や密着性が低下することがある。
加熱方法は特に限定されず、熱風、インダクションヒーター、赤外線、近赤外線等により加熱することができる。また、加熱時間は、水性親水化表面処理剤中の化合物の種類等によって適宜最適な条件が選択される。なかでも、生産性と皮膜形成の点から、1秒以上、1800秒以下が好ましく、10秒以上、1200秒以下がより好ましい。
こうして形成された親水性皮膜は、優れた親水性、耐熱性、密着性、耐ブロッキング性を有し、親水性とトレードオフの関係にある耐水性と耐湿性を併せ持つ、持続性のある親水性皮膜であるので、その親水性皮膜が形成された親水化表面処理金属材は、熱交換器の構成部材であるフィン用の材料として好ましく適用できる。
形成された親水化皮膜の上には、水溶性ポリエーテル及び/又はそのエステル化物を含有する潤滑膜が設けられていることが好ましい。その潤滑膜を形成するための潤滑剤は、水溶性であり、且つ優れた潤滑性を有するものであれば用いることができる。好ましい潤滑剤としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリセリルエーテル等のポリエーテル、及び/又は、そのテレフタル酸等とのエステル化物;パルミチン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム等の高級脂肪酸のアルカリ金属塩;等を挙げることができる。
潤滑剤の塗布方法は、前記した水性親水化表面処理剤の塗布方法と同様、特に限定されず、従来公知の手法を採用できる。例えば、ロールコータ法、シャワーリンガー法、スプレー法、浸漬法等を挙げることができる。なお、潤滑剤は、通常、0.05g/m〜0.5g/mの塗布量になるように塗布・乾燥される。塗布量がこの範囲にある場合は、処理ラインのロールに堆積させずに十分な潤滑性を得ることができるため好ましい。なお、潤滑膜は、必ずしも両面に形成されている必要はなく、金型に接触する面上に形成されるのであれば片面のみに形成されていてもよい。
[熱交換器]
本発明に係る熱交換器は、上記した親水化表面処理金属材で形成されたフィンを有する。フィンの形状は特に限定されず、各種のフィン構造を挙げることができる。例えば、波型フィンや平板フィン、切り起こしフィンのような形状を例示できる。そうしたフィンへの加工は、プレスにて行われ、所定の形状に加工される。加工後又は加工前に、上記した水性親水化表面処理剤に、上記した表面処理方法で浸漬処理又はスプレー処理し、フィンの表面に親水性皮膜を形成する。フィンの構成材料は、上記した金属材料と同じアルミニウムおよびアルミニウム合金等を挙げることができる。
熱交換器は、こうしたフィンを備えており、フィンの他に、チューブやタンク等で構成されて、熱交換を行っている。表面に親水性皮膜が設けられたフィンは、熱交換器の構成部材として好ましく適用でき、熱交換器の熱交換効率の向上と、圧力損失の軽減とを実現でき、実用上極めて有効である。
次に、実施例及び比較例により、本発明の効果を説明するが、本実施例はあくまで本発明を説明する一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。
[試験片の作製方法]
(金属材料)
以下の市販のアルミニウム材を金属材料として使用した。その試験片の大きさは、縦150mm×横70mm×厚さ0.1mmである。
M1:JIS H−4000 A−1050(下地処理:なし)、
M2:JIS H−4000 A−1050(下地処理:りん酸クロメート、Cr付着量20mg/m)、
M3:JIS H−4000 A−1050(下地処理:りん酸クロメート、Cr付着量50mg/m
(前処理:洗浄)
試験片の作製方法としては、先ず、上記アルミニウム材の表面を、40℃に保たれた非エッチング型弱アルカリ脱脂剤(商品名:ファインクリーナー315E、日本パーカライジング株式会社製)の30g/L水溶液中に60秒間浸漬し、表面上の油分や汚れを取り除いた。次に、水道水で水洗して金属材料の表面が水で100%濡れることを確認した後、更に純水を流しかけ、100℃の雰囲気で水分を除去した。これを試験片として使用した。
(前処理:りん酸クロメート)
上記M2,M3の試験片の作製方法としては、先ず、上記と同様に金属材料の表面を洗浄し、次いで、50℃に保たれたりん酸クロメート表面処理剤(商品名:アルクロム−K702、日本パーカライジング株式会社製)の4.7g/L水溶液中に、上記した所定のCr付着量になるように2〜10秒間スプレー処理し、りん酸クロメート皮膜を形成した。次に、水道水で水洗し、更に純水を流しかけ、80℃の雰囲気で3分間乾燥させた。これを試験片として使用した。
[表面処理剤]
表面処理剤を構成する有機無機ケイ素化合物(W)は、下記のコロイダルシリカ(A)と下記のオルガノアルコキシシラン(B)とを混合し、オルガノアルコキシシラン(B)の加水分解反応及び縮合反応が進行することにより得られたものである。また、成分(Y)及び成分(Z)としては、以下のものを用いる。
(コロイダルシリカ)
A1:スノーテックスXS(平均粒子径:4〜6nm)
A2:スノーテックスOS(平均粒子径:8〜11nm)
A3:スノーテックスN(平均粒子径:10〜20nm)
A4:スノーテックスOL(平均粒子径:40〜50nm)
A5:スノーテックスZL(平均粒子径:70〜100nm)
A6:スノーテックスMP−2040(平均粒子径:200nm)
A7:スノーテックスMP−4540M(平均粒子径:450nm)
(オルガノアルコキシシラン)
B1 3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
B2 N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン
B3 3−アミノプロピルトリメトキシシラン
B4 ビニルトリメトキシシラン
B5 テトラエトキシシラン
(ジルコニウム化合物)
Y1:炭酸ジルコニウムアンモニウム(商品名:ジルコゾールAC−7、第一稀元素化学工業株式会社製)
Y2:炭酸ジルコニウムカリウム(商品名:ジルコゾ−ルZK−10、第一稀元素化学工業株式会社製)
Y3:テトラアルキルアンモニウム変性ジルコニウムゾル(テトラアルキルアンモニウム変性ジルコニウムゾル(商品名:ナノユースZR−40BL、日産化学工業株式会社製)
(りん酸亜鉛粒子)
りん酸亜鉛粒子(Z)として、Zn(PO・4HOをジルコニアビーズを用いたボールミルで粉砕し、以下の所定粒子径のりん酸亜鉛粒子を用いた。水にこのりん酸亜鉛粒子を加えて縣濁液とした後に5μmのペーパーフィルターで濾過し、りん酸亜鉛粒子の平均粒子径を粒度分布測定装置(型名:ナノトラックEX150、日機装株式会社製)で測定した。
Z1:りん酸亜鉛粒子(平均粒子径:40nm)
Z2:りん酸亜鉛粒子(平均粒子径:80nm)
Z3:りん酸亜鉛粒子(平均粒子径:140nm)
Z4:りん酸亜鉛粒子(平均粒子径:300nm)
Z5:りん酸亜鉛粒子(平均粒子径:420nm)
Z6:りん酸亜鉛粒子(平均粒子径:480nm)
Z7:りん酸亜鉛粒子(平均粒子径:550nm)
(親水化表面処理金属材の作製)
表1〜表3に示すように、上記した各成分を所定量含む水性親水化表面処理剤を用いて、実施例1〜55及び比較例1〜8の親水化表面処理金属材を作製した。表1〜3には、表面処理条件と皮膜量を併せて示した。
実施例1〜55と比較例1〜8に示すように配合した水性親水化表面処理剤を用い、前処理した金属材料上に、各処理条件で処理して表面処理皮膜を形成した。表面処理方法は、各水性親水化表面処理剤をバーコート法又は浸漬法で各試験片上に塗装し、その後、水洗することなく、そのままオーブンに入れて乾燥させ、所定の皮膜量の皮膜を形成させた。バーコート法での塗装は、水性親水化表面処理剤を試験片に滴下して、#ロッドNo.3〜No.5のバーコーターで行った。なお、このロッドNoは、旧規格のJIS K 5400の「7.5 バーコーター塗り」に記載の巻き線の直径をミル単位で示した番号である。使用したバーコーターの種類と表面処理剤の濃度とにより、所定の皮膜量となるように調整した。表1〜表3中の加熱条件での温度は、試験片表面の到達温度(℃:ピークメタル温度、PMT)とその保持時間(秒)とを表している。なお、表1〜表3中、バーコートで塗布した後の保持時間は、ほぼ無いため「−」で表している。
Figure 0006151960
Figure 0006151960
Figure 0006151960
[性能評価]
実施例1〜55及び比較例1〜8の条件で処理して得た表面処理皮膜について、以下の性能評価を行った。その結果を、表面処理条件と併せて表4〜表6に示す。
(初期の親水性)
初期の親水性は、接触角計(型名:DIGIDROP D−S 仏国 GBX社製)を用い、液滴法により測定した接触角により評価した。接触角は、水滴量を2μLとし、滴下30秒後の接触角を測定した。評価基準を以下に示す。初期の親水性は、評価が◎(ランク1)、○(ランク2)及び△(ランク3)の場合を合格とし、評価が×(ランク4)の場合を不合格とした。
◎(ランク1):5°以下の接触角
○(ランク2):5°超、10°以下の接触角
△(ランク3):10°超、20°以下の接触角
×(ランク4):20°超の接触角
(流水後の親水持続性)
流水後の親水持続性は、流水浸漬360時間後の接触角により評価した。なお、流水浸漬は供試材を室温で流水(流水量:脱イオン水で0.5L/分)に浸漬させ、乾燥は80℃で10分間行った。接触角の測定は上記した親水性の評価と同じ方法である。評価基準を以下に示す。親水持続性は、評価が◎(ランク1)、○(ランク2)及び△(ランク3)の場合を合格とし、評価が×(ランク4)の場合を不合格とした。
◎(ランク1):5°以下の接触角
○(ランク2):5°超、10°以下の接触角
△(ランク3):10°超、20°以下の接触角
×(ランク4):20°超の接触角
(乾湿後の親水持続性)
乾湿後の親水持続性は、流れのないイオン交換水を満たした水槽に、静かに浸漬して10分間保持し、静かに取り出して10分間風乾する作業を1サイクルとし、300サイクル乾湿後の接触角により評価した。なお、接触角の測定は上記した親水性の評価と同じ方法である。評価基準を以下に示す。親水持続性は、評価が◎(ランク1)、○(ランク2)及び△(ランク3)の場合を合格とし、評価が×(ランク4)の場合を不合格とした。
◎(ランク1):5°以下の接触角
○(ランク2):5°超、10°以下の接触角
△(ランク3):10°超、20°以下の接触角
×(ランク4):20°超の接触角
(耐水性)
耐水性は、120時間の流水浸漬後の皮膜残存率から評価した。皮膜残存率は、質量(w1)を測定した試験片を流水に120時間浸漬し、30℃のオーブンで24時間乾燥させた後に、再度質量(w2)を測定し、その後、皮膜を剥離し、再び質量(w3)を測定し、(w2−w3)/(w1−w3)×100の式より算出した。評価基準を以下に示す。耐水性は、評価が◎(ランク1)、○(ランク2)及び△(ランク3)の場合を合格とし、評価が×(ランク4)の場合を不合格とした。
◎(ランク1):90%以上の残存率
○(ランク2):75%以上、90%未満の残存率
△(ランク3):50%以上、75%未満の残存率
×(ランク4):75%未満の残存率
(耐湿性)
耐湿性は、相対湿度95%、温度50℃の雰囲気中に960時間保持した後、取り出し、35℃以下の環境にて乾燥して腐食状態を目視で観察して評価した。評価基準を以下に示す。耐湿性は、評価が◎(ランク1)及び○(ランク2)の場合を合格とし、評価が△(ランク3)及び×(ランク4)の場合を不合格とした。
◎(ランク1):腐食面積 5%未満
○(ランク2):腐食面積 5%以上10%未満
△(ランク3):腐食面積 10%以上50%未満
×(ランク4):腐食面積 50%以上
(耐熱性)
耐熱性は、80℃で240時間の加熱を行った後、JIS−K−5600−5−6に従ってテープ剥離試験を行い、塗膜の剥離の有無により評価した。評価基準を以下に示す。なお、面積割合は、目視で評価したものを百分率で表した。耐熱性は、評価が◎(ランク1)、○(ランク2)及び△(ランク3)の場合を合格とし、評価が×(ランク4)の場合を不合格とした。
◎(ランク1):全く変化がみられなかったもの
○(ランク2):僅かに剥離がみられたもの
△(ランク3):10%未満の剥離がみられたもの
×(ランク4):10%以上の顕著な剥離がみられたもの
(密着性)
密着性は、JIS−K−5600−5−6に従ってテープ剥離試験を行い、皮膜の剥離の程度(面積割合)により評価した。評価基準を以下に示す。なお、面積割合は、目視で評価したものを百分率で表した。密着性は、評価が◎(ランク1)、○(ランク2)及び△(ランク3)の場合を合格とし、評価が×(ランク4)の場合を不合格とした。
◎(ランク1):全く変化がみられなかったもの
○(ランク2):僅かに剥離がみられたもの
△(ランク3):10%未満の剥離がみられたもの
×(ランク4):10%以上の顕著な剥離がみられたもの
(耐ブロッキング性)
耐ブロッキング性は、処理面を重ねあわせ、100kg/cmの荷重で圧着し、所定の温度のオーブンで15分保持した時の処理面の圧着状態を確認した。評価は、圧着されない上限温度にて行った。評価基準を以下に示す。耐ブロッキング性は、評価が◎(ランク1)、○(ランク2)及び△(ランク3)の場合を合格とし、評価が×(ランク4)の場合を不合格とした。
◎(ランク1):120℃で圧着が認められないもの
○(ランク2):100℃以上120℃未満で圧着するもの
△(ランク3):80℃以上100℃未満で圧着するもの
×(ランク4):80℃未満で圧着するもの
Figure 0006151960
Figure 0006151960
Figure 0006151960
[熱交換器]
図1と図2に示す形態の熱交換器1A,1Bを例にして、本発明を詳しく説明する。
(熱交換器1A/第1形態)
先ず、図1に示す形態の熱交換器1Aを作製した。JIS H4000 A1050−H26で厚さ0.1mmのアルミニウム板よりなるフィンに、伝熱管4を挿通して固定するための、2mm程度の高さのフィンカラー部を有する組み付け孔を、プレス加工により形成して、多数のプレートフィン2を作製した。次いで、得られたプレートフィン2を積層した後に、別途準備した伝熱管4を挿通した。なお、伝熱管4には、銅管の内面に転造加工等によって溝加工を施すと共に定尺切断とヘアピン曲げ加工を施したものを用いた。こうした伝熱管4を、従来と同様にして、プレートフィン2に拡管固着し、ヘアピン曲げ加工を施した側の反対側の伝熱管4の端部に、Uベンド管をろう付け加工する工程を経て、目的とする熱交換器1Aを作製した。
なお、熱交換器1Aの各部のサイズは、プレートフィン2の幅(W)を25.4mm、長さ(L)を294mm、フィン積層ピッチ(P)を1.4mm、熱交換器1A全体の幅(D)を300mmとした。また、伝熱管4としては、外径:7.0mm、底肉厚:0.45mm、フィン高さ:0.20mm、フィン頂角:15.0°、らせん角:10.0°、のらせん溝付内面溝付銅管を採用した。
このようにして作製した熱交換器1Aに、表7に示す所定の固形分濃度の水性親水化表面処理剤を用い、所定の温度及び時間の浸漬処理により、熱交換器1Aに水性親水化表面処理剤を接触させ、水洗することなく乾燥させ、所定の皮膜量を有する実施例56及び比較例9〜12の熱交換器1Aを作製した。なお、水性親水化表面処理剤を用いる前の下地処理として脱脂処理を行った。脱脂処理は、40℃に保たれた非エッチング型弱アルカリ脱脂剤(商品名:ファインクリーナー315E、日本パーカライジング株式会社製)の30g/L水溶液中に180秒間浸漬して行った。次に、水道水、純水の順に流しかけ、100℃の雰囲気で水分を除去した。
(熱交換器1Aの評価)
評価は、雰囲気温度(乾球温度)が2℃、湿球温度が1℃の環境下に上記熱交換器1Aを設置し、伝熱管4内に、20kg/時間(hr)の流量で0℃の冷媒を流し、流通させる風の入り口風速を1.5m/秒(sec)にするという運転条件で行った。運転開始から10分後にフィン間にブリッジとなった水滴の数を数え、ブリッジが5個以下であれば合格、6個以上は不合格とした。評価に供した水準及び評価結果を表7に示した。
Figure 0006151960
(熱交換器1B/第2形態)
次に、図2に示す形態の冷凍冷蔵庫用の冷却用熱交換器1Bを作製した。JIS H4000 A1050−H26で厚さ0.2mm、幅60mm、高さ30mmのアルミニウムフィン材に、φ8mmのアルミニウム製伝熱管14を挿通、拡管及び嵌合するための、1.2mmの高さのカラー部を有した組み付け孔をプレス加工してフィン12を形成した。このフィン12を多数、複数段分、任意の間隔で並べて、U字状のアルミニウム製伝熱管14を挿入し、段間で管14を曲げて、図2に示すような熱交換器1Bを形成した。熱交換器1Bの幅を250mm、奥行きを60mm、7段で、下2段のフィンピッチを10mm、他の段のフィンピッチを2.5mmとした。
このように作製した熱交換器1Bを、表2の実施例29と同じ水性親水化表面処理剤に浸漬し、同実施例53と同じ温度(170℃)と時間(300秒)にて塗布した後、乾燥して、0.5g/mの親水性皮膜を形成し、実施例57とした。また、親水性皮膜の皮膜量を、1.5g/m、0.1g/m、0g/m(塗布なし)としたものを、それぞれ実施例58、実施例59、比較例13とした。
(熱交換器1Bの評価)
得られた実施例57〜59及び比較例13の熱交換器1Bの評価は、雰囲気温度(乾球温度)が7℃、湿球温度が4.7℃(相対湿度70%RH)の環境室内に、風洞を設け、その途中に熱交換器1B(図2参照)を設置し、初期の風速が0.5m/秒(sec)になるようにファン風量を調節した。また、伝熱管14の内部には、−10℃の冷媒を1.5L/分(min)の一定流量流して、所定時間(3時間)、連続的に冷却し、着霜を行った。所定時間(3時間)が経過した後の通風抵抗を求め、着霜による閉塞度を評価した。
風洞内の熱交換器1Bは、その前後左右の側が断熱壁面に囲まれるため、空気は、熱交換器1Bの下部(風上)から上部(風下)に向かって通過する。このとき、下部と上部からそれぞれ導いた管を差圧計に接続し、風の流れで生じる圧力差を、通風抵抗として測定した。この測定を上記冷却の間(3時間)に連続的に行い、同時に、熱交換器1Bの出入り口で、冷却媒体と空気の温度、湿度(空気のみ)の測定を連続的に行った。このときの湿った空気は、0℃以下のフィンや管に触れて水分の一部が昇華し、風の通り道のフィンに霜が付着して成長し、フィン間の隙間が徐々に狭くなって閉塞するようになる。上記した閉塞度は、閉塞する程度のことであり、閉塞度が増すと、通風抵抗(すなわち差圧)が増加するようになる。
また、冷却時の平均的熱交換性能として、熱交換量を評価した。評価は、親水性皮膜を設けない比較例13に対しての相対評価とした。ここで、平均的とは、着霜のために経時的に変化する熱交換量%を時間平均するという意味であり、平均的熱交換性能とは、測定時間の間に時々刻々変化する熱交換量%の平均を意味している。
その結果を表8に示した。実施例57は、比較例13に対して着霜後の通風抵抗が78%と低く、熱交換量が104%と高いので、○(ランク1、合格)とした。また、実施例58は、比較例13に対して着霜後の通風抵抗が77%と低く、熱交換量も102%と高くなったので、○(ランク1、合格)とした。また、実施例59は、比較例13に対して熱交換量が100%と変わりなかったが、着霜後の通風抵抗が98%と少し低下したので、△(ランク2、合格)とした。表8に示すように、皮膜量が0.2g/m以上1.5g/m以下の範囲にある実施例57,58の場合に性能が特に向上していた。
Figure 0006151960
1A,1B 熱交換器
2,12 フィン
4,14 伝熱管
18 ヒーター
20 反射板


Claims (12)

  1. コロイダルシリカ(A)及びオルガノアルコキシシラン(B)を混合して得られる有機無機ケイ素化合物(W)と、ジルコニウム化合物(Y)と、りん酸亜鉛粒子(Z)とを含有する水性親水化表面処理剤で形成された親水性皮膜を少なくとも片面に有することを特徴とする親水化表面処理アルミニウム又はアルミニウム合金材。
  2. 前記ジルコニウム化合物(Y)が、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、及びそれらの錯塩から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の親水化表面処理アルミニウム又はアルミニウム合金材。
  3. 前記ジルコニウム化合物(Y)の含有量が、ジルコニウム換算で、2.0質量%以上20質量%以下である、請求項1又は2に記載の親水化表面処理アルミニウム又はアルミニウム合金材。
  4. 前記コロイダルシリカ(A)の平均粒子径が、3nm以上200nm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の親水化表面処理アルミニウム又はアルミニウム合金材。
  5. 前記オルガノアルコキシシラン(B)の末端基が、アミノ基、グリシドキシ基及びN−アミノエチルアミノ基から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の親水化表面処理アルミニウム又はアルミニウム合金材。
  6. 前記コロイダルシリカ(A)の固形分質量Mと前記オルガノアルコキシシラン(B)の固形分質量Mとの比(M/M)が、0.50以上3.0以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の親水化表面処理アルミニウム又はアルミニウム合金材。
  7. 前記親水性皮膜に含まれる前記有機無機ケイ素化合物(W)の付着量が、SiO換算で、25mg/m以上400mg/m以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の親水化表面処理アルミニウム又はアルミニウム合金材。
  8. 前記りん酸亜鉛粒子(Z)の平均粒子径が、50nm以上500nm以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の親水化表面処理アルミニウム又はアルミニウム合金材。
  9. 前記りん酸亜鉛粒子(Z)の含有量が、5.0質量%以上50質量%以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の親水化表面処理アルミニウム又はアルミニウム合金材。
  10. 前記親水性皮膜の皮膜量が、0.2g/m以上1.5g/m以下である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の親水化表面処理アルミニウム又はアルミニウム合金材。
  11. 前記親水性皮膜の上に、水溶性のポリエーテル及び/又はそのエステル化物、及び、高級脂肪酸のアルカリ金属塩からなる群、から選ばれる少なくとも1種を含む潤滑膜を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の親水化表面処理アルミニウム又はアルミニウム合金材。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の親水化表面処理アルミニウム又はアルミニウム合金材で形成されたフィンを有することを特徴とする熱交換器。
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