JP6151235B2 - 加速度発生装置および情報呈示方法 - Google Patents

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本発明は、擬似的な力覚と音とを利用者に知覚させる技術に関する。
ユーザが把持する振動子を所定の特性をもつ駆動信号で振動させると、ユーザにある特定方向への牽引力感覚を与えることができる。この特性を利用し、ユーザが感じる牽引力感覚の方向を制御してユーザを目標位置へ誘導(ナビゲーション)する装置(ぶるなび)がある(例えば、非特許文献1参照)。
一方、音響スピーカではない振動子を利用して音情報を呈示する装置として、例えば頭蓋骨などに機械振動を加える装置などがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−165895
T Amemiya and H Gomi, Buru-Navi3: Behavioral Navigation Using an Illusory Pulled Sensation Created by a Thumb-Sized Vibrator, SIGGRAPH2014.
しかしながら、非特許文献1に記載された装置では所望の音を呈示できず、特許文献1に記載された装置では牽引力感覚などの擬似的な力覚を呈示できない。
支持部と当該支持部に対して加速度運動を行う運動部材とを含む振動子で、当該支持部に対して当該運動部材が振動することで所望の音と擬似的な力覚の両方を呈示する。
本発明では、振動子で所望の音と擬似的な力覚の両方の呈示できる。
図1は、実施形態の加速度発生装置の機能構成を説明するためのブロック図である。 図2Aおよび図2Bは、実施形態の振動子を例示するための概念図である。 図3Aから図3Dは、実施形態の加速度発生装置が擬似的な力覚を呈示するための制御を説明するための図である。 図4Aおよび図4Bは、ケースを手に持った状態で、図2Aおよび図2Bの左方向へ擬似的な並進力覚を呈示するための制御を行ったときの、外部静止座標系に対するケースの位置変化および加速度変化を例示した図である。図4Cおよび図4Dは、図2Aおよび図2Bの右方向へ擬似的な並進力覚を呈示するための制御を行ったときのケースの位置変化および加速度変化を例示した図である。 図5Aは、力覚呈示用駆動信号の反転比を例示するための図である。図5Bから図5Dは、各反転比の力覚呈示用駆動信号で振動子を駆動した場合に生じる、振動子の加速度の振幅周波数特性を例示した図である。 図6Aおよび図6Bは、実施形態の適応フィルタの最適化用駆動信号を例示するための図である。 図7Aは、実施形態の情報呈示装置の機能構成を例示するためのブロック図である。図7Bは、実施形態の振動子の配置構成を例示するための平面図である。
以下、本発明の各実施形態を説明する。
<概要>
まず、実施形態で例示する技術の概要を説明する。
実施形態の加速度発生装置は、支持部と当該支持部に対して加速度運動を行う運動部材とを含む振動子を有する。この振動子は、支持部に対して運動部材が振動することで、所望の音と擬似的な力覚(例えば、牽引力感覚)の両方の呈示を行う。音呈示用のスピーカなどを別途追加する必要がないため、可搬性を損なうことがない。
例えば、入力信号に応じて支持部に対する運動部材の加速度が変化する振動子を用い、この入力信号として力覚呈示用駆動信号と音呈示用駆動信号とを合成(例えば重畳)した合成信号を用いる。ここで、力覚呈示用駆動信号は、支持部に対する運動部材の所望の方向の加速度変化と、支持部に対する運動部材の所望の方向の逆方向の加速度変化とが非対称となるように運動部材を周期的に振動させる信号である。この信号成分により、振動子を把持するユーザに力覚を呈示できる。音呈示用駆動信号は、支持部に対して運動部材を振動させて所望の音を発生させる信号である。この信号成分により、ユーザに所望の音を呈示できる。いずれの信号も時系列信号である。このような合成信号を入力信号とすることにより、所望の音と擬似的な力覚との両方を呈示できる。なお、振動子の構成に限定はないが、例えば、振動子が支持部と、支持部に一端が支持された弾性体と、弾性体の他端に支持され、支持部に対して周期的な加速度運動を行う運動部材と、流された電流に応じた加速度を運動部材に与えるコイルとを有する振動子を用いることができる。この場合の力覚呈示用駆動信号は、例えば、運動部材に所望の方向の加速度を与える向きの電流をコイルに流す第1の期間と、それ以外の第2の期間と、を周期的に繰り返し、周期に占める第1の期間の割合が第2の期間の割合と異なるものである。例えば、この周期的な加速度運動の周波数は80Hzまたは80Hz近傍の周波数成分を含む。なお、「αの近傍」とは、α−β以上α+β以下に属する値である。ただし、βおよびβは正値である。例えば、βおよびβの絶対値はαの5%または10%である。
また、振動子への入力信号は力覚呈示用駆動信号と音呈示用駆動信号との合成信号であるが、擬似的な力覚の呈示のための周波数成分に音呈示のための周波数成分が重畳すると、その干渉によって十分な力覚を呈示できない場合がある。この問題に対処するため、人間の聴覚特性と力覚に対する知覚特性との両方を考慮した手段がとられてもよい。すなわち、聴覚特性上、人間は高い周波数(例えば1kHz〜5kHz)の音には敏感であるが、低い周波数の音には鈍感である。一方、力覚に対する知覚特性上、振動子の加速度運動の周波数が高すぎると人間は十分な力覚を知覚できない。そこで、人間が擬似的な力覚を知覚し易い周波数区間(第1範囲)よりも高い周波数区間(第2範囲)で所望の音の呈示を行ってもよい。すなわち、力覚呈示用駆動信号は、「第1範囲」の周波数成分を含む振動波形で運動部材を振動させる信号であり、かつ、音呈示用駆動信号は、「第1範囲」の周波数成分が当該第1範囲よりも周波数の高い「第2範囲」の周波数成分に比べて抑圧された振動波形で運動部材を振動させる信号であってもよい。好ましくは、音呈示用駆動信号は、「第1範囲」の周波数成分を含まない振動波形で運動部材を振動させる信号である。例えば、「第1範囲」は、例えば350Hz以下の範囲または350Hz近傍以下の範囲であることが望ましく、「第2範囲」は、例えば350Hz以上の周波数(例えば、400Hz以上500Hz以下の周波数の何れか)を下限とする範囲、または350Hz近傍以上の周波数を下限とする範囲であることが望ましい(詳細は後述)。なお、「第1範囲」の下限は0Hz以上の値(例えば定数)であり、「第2範囲」の上限は振動子の構造に応じて定まる値(例えば定数)である。また「振動波形」は、加速度変化の波形であってもよいし、位置変化の波形であってもよいし、速度変化の波形であってもよい。このような人間の聴覚特性と力覚に対する知覚特性との両方を考慮した手段により、上述の干渉の問題が軽減または解消され、十分な力覚を知覚させることができる。また、人間の耳は擬似的な力覚を知覚させるような低い周波数には鈍感である。そのため、力覚呈示のための周波数成分は所望の音を聴く上で問題とはならない。
また振動子は擬似的な力覚を呈示し続けるとは限らず、振動子が所望の音のみを呈示する場合もある。このような場合には干渉の問題は生じない。そのため、擬似的な力覚の呈示の有無に応じて、入力信号に含まれる音呈示のための成分が切り替えられてもよい。例えば、擬似的な力覚を呈示するときには、第1範囲の周波数成分を含む振動波形で運動部材を振動させる力覚呈示用駆動信号と、第1範囲の周波数成分が第2範囲の周波数成分に比べて抑圧された振動波形で運動部材を振動させる音呈示用駆動信号と、の合成信号を入力信号とする第1モードに切り替える。一方、擬似的な力覚を呈示しないときには、第1範囲および第2範囲の両方の周波数成分を含む振動波形で運動部材を振動させて所望の音を発生させる第2音呈示用駆動信号を入力信号とする第2モードに切り替える。これにより、干渉の問題に対処しつつ、擬似的な力覚を呈示しないときには広帯域の音を呈示できる。なお、第2モードでは、第1範囲の周波数で振動子が振動し得る。しかしながら、所望の音を呈示するための振動が、擬似的な力覚を呈示する加速度運動(支持部に対する運動部材の所望の方向の加速度変化と、支持部に対する運動部材の所望の方向の逆方向の加速度変化とが非対称となる運動)となることは稀である。そのため、第2モードの際に意図しない力覚が呈示される可能性は低い。
また、外部の物体(例えば障害物や人等)が検知された場合に、衝突の防止等を目的として振動子からアラーム音(所望の音)を出力してもよい。この場合、それまでと逆向きの力覚や振動力覚を呈示しながらアラーム音を出力してもよいし、力覚の呈示を停止してアラーム音を出力してもよい。力覚の呈示を停止してアラーム音を出力する場合には上述の干渉の問題を考慮する必要がない。そのため、外部の物体が検知された場合に第2モードに切り替えてもよい。また、アラーム音は聴力の弱い高齢者などにも明瞭に聞こえることが望ましい。人間の加齢による聴力低下には周波数依存性がある。高い周波数(例えば、1kHzより高い周波数)帯域では周波数が高くなるほど加齢による聴力低下が大きくなる。一方、低い周波数(例えば、1kHz以下の周波数)帯域では加齢による聴力低下は小さい。そのため、外部の物体が検知された場合に第2モードへの切り替えを行い、所定の周波数以下(例えば、1kHz以下の周波数)のアラーム音を発生させる第2音呈示用駆動信号を入力信号としてもよい(詳細は後述)。
なお、振動子は音の再生を目的として設計されたものではなく、通常、その周波数応答特性は音の再生に適さない。そのため、通常の音再生用信号(音源信号)を駆動信号として振動子を駆動させると、出力される音は不明瞭で聴きづらいものとなる。このような問題を解決するため、振動子の周波数応答の逆特性を持つ適応フィルタを音源信号に適用し、上述の「音呈示用駆動信号」や「第2音呈示用駆動信号」を得てもよい。これにより、呈示音が明りょうになる。周波数応答の逆特性を持つ適応フィルタとしては、例えば、特表2008−504721に開示されたものがある。ただし、振動子が擬似的な力覚と所望の音との両方を呈示する場合、上述の干渉の問題を考慮する必要があり、特表2008−504721に開示された適応フィルタをそのまま用いることには問題がある。そのため、「音呈示用駆動信号」については、「第2範囲」の周波数成分を含む振動波形で運動部材を振動させるための「第2周波数範囲」で振動子の周波数特性の逆特性を持ち、かつ、「第1範囲」の周波数成分を含む振動波形で運動部材を振動させるための「第1周波数範囲」を抑圧する適応フィルタを用いることが望ましい。このような適応フィルタを音源信号に適用することで、前述の「第2範囲の周波数成分に比べて第1範囲の周波数成分が抑圧された振動波形で運動部材を振動させる信号」が得られる。
このような適応フィルタは、例えば、所定の「最適化用信号」を用いた最適化処理によって得られる。この最適化処理では、「最適化用信号」に適応フィルタを適用して得られる最適化用駆動信号を入力信号とした振動子からの音の観測信号と、当該「最適化用信号」と、の誤差を最小化する。この場合も上述の干渉の問題を考慮することが望ましい。すなわち、「音呈示用駆動信号」を得るための適応フィルタの最適化には、「第2周波数範囲」に比べて「第1周波数範囲」が抑圧された最適化用信号を用いることが望ましい。例えば、「第2周波数範囲」で均一な正の振幅周波数特性を持ち、「第1周波数範囲」で零の振幅周波数特性を持つ信号を最適化用信号とすることができる。より具体的には、例えば、「第2周波数範囲」のみで正の振幅周波数特性を持ち、それ以外の範囲で零の振幅周波数特性を持つ信号を最適化用信号とすることができる。なお、「第2周波数範囲」の上限値は振動子の周波数応答特性に応じて定められる。「第2周波数範囲」の下限値は擬似的な力覚の呈示のために用いる「第1周波数範囲」の上限値よりも大きな値である。「第2周波数範囲」の下限値は定数であってもよいし、「第1周波数範囲」の上限値に応じた値であってもよい。ただし、「第2周波数範囲」の下限値は「第1周波数範囲」の上限値以上とする。「第2周波数範囲」の下限値が、「第1周波数範囲」の上限値の増加に対して広義単調増加する関係にあってもよい。
最適化処理は、力覚の呈示の開始前に行われてもよいし、力覚の呈示の開始後、力覚の呈示を休止している時に実行されてもよい。例えば、ある振動子が断続的に力覚の呈示を行う場合、その力覚の呈示が行われていない期間でこの振動子を用いた最適化が行われてもよい。あるいは、複数の振動子から選択された一部の振動子のみで力覚を呈示し、その合成方向に力覚の呈示が可能な構成において、力覚の呈示を行っていない振動子を用いて最適化が行われてもよい。これら複数の振動子が同一の構造であれば、何れか一つの振動子のみについて行った最適化処理によって、これら振動子すべてに対応する適応フィルタを最適化できる。
以降、図面を用いて各実施形態を説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態を説明する。
<構成>
図1に例示するように、本形態の加速度発生装置1は、制御部11、振動子12、音響センサ13、音源信号生成部14、力覚呈示用駆動信号生成部15、フィルタ最適化部16、および適応フィルタ処理部17を有する。
制御部11、音源信号生成部14、力覚呈示用駆動信号生成部15、フィルタ最適化部16、および適応フィルタ処理部17は、例えば、CPU(central processing unit)等のプロセッサ(ハードウェア・プロセッサ)やRAM(random-access memory)・ROM(read-only memory)等のメモリ等を備える汎用または専用のコンピュータが所定のプログラムを実行することで構成される。このコンピュータは1個のプロセッサやメモリを備えていてもよいし、複数個のプロセッサやメモリを備えていてもよい。このプログラムはコンピュータにインストールされてもよいし、予めROM等に記録されていてもよい。また、CPUのようにプログラムが読み込まれることで機能構成を実現する電子回路(circuitry)ではなく、プログラムを用いることなく処理機能を実現する電子回路を用いて制御部11、音源信号生成部14、力覚呈示用駆動信号生成部15、フィルタ最適化部16、および適応フィルタ処理部17の一部またはすべてが構成されてもよい。
音響センサ13は、例えば、マイクロホンやピックアップなどの検出した音を電気信号に変換して出力する装置である。音響センサ13は、振動子12から発せられた音を検出可能な位置に配置される。たとえば、音響センサ13は、振動子12の近傍または振動子12に密着させて配置される。
振動子12は、例えば、支持部121、ばね122,123(弾性体)、コイル124、永久磁石125(運動部材)、およびケース126を有する。本形態のケース126および支持部121は、ともに筒(例えば、円筒や多角筒)の両方の開放端を閉じた形状からなる中空の部材である。ただし、支持部121は、ケース126よりも小さく、ケース126の内部に収容可能な大きさである。ケース126および支持部121は、例えば、ABS樹脂等の合成樹脂から構成される。ばね122,123は、例えば、金属等から構成されるつるまきばねや板ばね等である。ばね122,123のばね定数は同一であることが望ましいが、互いに相違していてもよい。永久磁石125は、例えば、円柱形状の永久磁石であり、長手方向の一方の端部125a側がN極であり、他方の端部125b側がS極である。コイル124は、例えば、一つながりのエナメル線であり、第1巻き部124aと第2巻き部124bとを有する。
永久磁石125は支持部121の内部に収容され、そこで長手方向にスライド可能に支持されている。このような支持機構の詳細は図示しないが、例えば、支持部121の内壁面に長手方向に沿ったまっすぐなレールが設けられ、永久磁石125の側面にこのレールをスライド可能に支持するレール支持部が設けられている。支持部121の長手方向の一端側の内壁面121aには、ばね122の一端が固定され(すなわち、支持部121にばね122の一端が支持され)、ばね122の他端は永久磁石125の端部125aに固定されている(すなわち、永久磁石125の端部125aがばね122の他端に支持されている)。また、支持部121の長手方向の他端側の内壁面121bには、ばね123の一端が固定され(すなわち、支持部121にばね123の一端が支持され)、ばね123の他端は永久磁石125の端部125bに固定されている(すなわち、永久磁石125の端部125bがばね123の他端に支持されている)。
支持部121の外周側にはコイル124が巻きつけられている。ただし、永久磁石125の端部125a側(N極側)では、第1巻き部124aがA方向(奥から手前に向けた方向)に巻きつけられており、端部125b側(S極側)では、第2巻き部124bがA方向と反対向きのB方向(手前から奥に向けた方向)に巻き付けられている。すなわち、永久磁石125の端部125a側(N極側)からみた場合、第1巻き部124aは時計回りに巻き付けられており、第2巻き部124bは反時計回りに巻き付けられている。また、永久磁石125が停止し、ばね122,123からの弾性力が釣り合った状態において、永久磁石125の端部125a側(N極側)が第1巻き部124aの領域に配置され、端部125b側(S極側)が第2巻き部124bの領域に配置されることが望ましい。
以上のように配置構成された支持部121、ばね122,123、コイル124、および永久磁石125が、ケース126内に収容され、支持部121がケース126の内部に固定されている。ただし、ケース126の長手方向は、支持部121の長手方向および永久磁石125の長手方向と一致する。
コイル124は、流された電流(入力信号)に応じた加速度(力)を永久磁石125に与え、これにより、永久磁石125は、支持部121に対して周期的な加速度運動(支持部121を基準とした軸方向に偏加速度をもった周期的な並進往復運動)を行う。すなわち、コイル124にA方向(B方向)に電流を流すと、フレミングの左手の法則で説明されるローレンツ力の反作用により、永久磁石125−iにC方向(永久磁石125−iのN極からS極に向かう方向:右方向)の力が加えられる(図2A)。逆に、コイル124にA方向(B方向)に電流を流すと、永久磁石125にC方向(永久磁石125のS極からN極に向かう方向:左方向)の力が加えられる(図2B)。ただし、A方向はA方向の反対方向である。これらの動作により、永久磁石125およびばね122,123からなる系に運動エネルギーが与えられる。それにより、ケース126を基準とする永久磁石125の位置および加速度(支持部121を基準とした軸方向の位置および加速度)を変化させることができる。
ここで、永久磁石125に所望の方向(C方向またはC方向)の加速度を与える向きの電流をコイル124に流す第1の期間と、それ以外の第2の期間と、を周期的に繰り返す。その際、所定の方向に電流を流す期間(時間)とそれ以外の期間(時間)との比(反転比)を何れか一方の期間に偏らせる。言い換えると、1つの周期に占める第1の期間の割合が当該周期に占める第2の期間の割合と異なる周期的な電流をコイル124に流す。これにより、所望の方向に擬似的な力覚を呈示できる。なお、「疑似的な力覚」とは、実際には物体(擬似力覚発生装置)が並進運動をしていないにも関わらず、あたかも並進方向へ動きそうな力が働いているような知覚が生成されることをいう。以下、図3Aから図3Dを用いてこの制御を例示する。ただし、図3Aから図3Dの縦軸はコイル124に流す電流値(電流指令値)[A]を表し、横軸は時間[msec]を表す。A方向(B方向)の電流値を正で表現し、A方向(B方向)の電流値を負で表現している。
図3Aおよび図3Bは、A方向(B方向)の電流(X:C方向の加速度を永久磁石125に与える向きの電流)を流す期間t(第1の期間)とA方向(B方向)の電流(−X)を流す期間t(第2の期間)とを周期的に繰り返す例である。この場合、A方向(B方向)の電流を流す期間tとA方向(B方向)の電流を流す期間tとの比(反転比t:t)に応じ、図2Aおよび図2Bの左方向または右方向に擬似的な力覚を呈示できる。すなわち、図2Aおよび図2Bの左方向に擬似的な力覚を呈示する場合には、t>tとなる反転比の周期的な電流をコイル124に流す(図3A)。例えば、反転比t:t=18msec:7msecの周期的な電流(40Hzの周波数の電流)をコイル124に流す。逆に、右方向に擬似的な力覚を呈示する場合には、t<tとなる反転比の周期的な電流をコイル124に流す(図3B)。例えば、反転比t:t=7msec:18msecの周期的な電流(40Hzの周波数の電流)をコイル124に流す。
図3Cおよび図3Dは、A方向(B方向)の電流(−X)を流す期間tと電流を流さない期間tとを周期的に繰り返すか、A方向(B方向)の電流(X)を流す期間(時間)tと流さない期間tとを周期的に繰り返す例である。ただし、期間tと期間tとの反転比t:tが何れかの期間に偏っている。すなわち、左方向に擬似的な力覚を呈示する場合には、A方向(B方向)の電流(−X:C方向の加速度を永久磁石125に与える向きの電流)を流す期間tと電流を流さない期間tとを周期的に繰り返す電流をコイル124に流す。この電流の反転比t:tは期間tに偏っており、t>tである(図3C)。例えば、反転比t:t=18msec:7msecの電流をコイル124に流す。逆に、右方向に擬似的な力覚を呈示する場合には、A方向(B方向)の電流(X:C方向の加速度を与える向きの電流)を流す期間tと流さない期間tとを周期的に繰り返す電流をコイル124に流す。この電流の反転比t:tは期間tに偏っており、t<tである(図3D)。例えば、反転比t:t=7msec:18msecの電流をコイル124に流す。
なお、説明の便宜上、図3Aから図3Dに図示した電流値(電流指令値)は矩形波であった。しかしながら、所定の方向に電流を流す期間とそれ以外の期間とを周期的に繰り返す電流であって、所定の方向に電流を流す期間とそれ以外の期間との反転比が何れか一方の期間に偏っているのであれば、どのような波形の電流であってもよい。例えば、立ち上がりや立ち下がりが鈍った電流であってもよいし、リップルを含む電流であってもよい。また、所定の方向に電流を流す期間とその逆の方向に電流を流す期間とを周期的に繰り返す電流であって、所定の方向の電流の振幅値またはその平均値と、その逆の方向の電流の振幅値またはその平均値とが互いに相違していてもよい。また、振動子12のコイルに入力する電流を制御するのではなく、振動子12のコイルに印加する電圧を制御してもよい。すなわち、「入力信号」は電流信号であってもよいし、電圧信号であってもよい。
このような振動子12が擬似的な力覚を呈示できる理由を説明する。ある質量をもった物体の並進運動を考える。この並進運動は、擬似力覚を呈示したい方向へ大きな加速度で短時間に移動し、逆の方向へは小さな加速度で長時間かけて移動する、偏加速度をもった周期運動であるものとする。この場合、この物体を含む系を把持しているユーザは、この呈示方向への擬似力覚を知覚する。これは、人間の知覚特性を利用したものであり、把持動作に関わる固有感覚と触覚によって発生する現象である(例えば、参考文献1「特許第4551448号公報」参照)。上述のように、所定の方向に電流を流す期間とそれ以外の期間との反転比を何れかの期間に偏らせた電流をコイルに流すことにより、永久磁石125に偏加速度を与えることができ、それによって所望の方向へ擬似的な力覚を呈示することができる。
図4Aおよび図4Bは、A方向(B方向)の電流を流す期間(時間)tとA方向(B方向)の電流を流す期間tとを反転比t:t=18msec:7mseで繰り返す40Hzの周波数の電流を、図2Aおよび図2Bに例示した振動子12のコイル124に流した場合における、ケース126を手で把持した場合の外界を基準としたケース126の位置の変化および加速度変化をそれぞれ例示している。一方、図4Cおよび図4Dは、A方向(B方向)の電流を流す期間(時間)tとA方向(B方向)の電流を流す期間tとを反転比t:t=7mse:18msecで繰り返す40Hzの周波数の電流を、コイル124に流した場合における、ケース126を手で把持した場合の外界を基準としたケース126の位置変化および加速度変化をそれぞれ例示している。なお、図4Aから図4Dの横軸は時間[Sec]を表し、図4Aおよび図4Cの縦軸は外界を基準とした場合のケース126の位置変化[mm]を表し、図4Bおよび図4Dの縦軸は外界を基準とした場合のケース126の加速度変化[m/s]を表す。図2Aおよび図2Bの左方向が図4Aから図4Dの縦軸の正方向であり、右方向が負方向である。図4Bに例示するように、反転比t:t=18msec:7mseの電流を流した場合、tの始まりの時点(tからtに切り替わる時点)で、図2Aおよび図2Bの永久磁石125が左に動いている状態から急激に右方向へ動かす力が働くため、その反作用でケース126に左方向へ大きな加速度が生ずる。一方、tの始まる時点(tからtに切り替わる時点)では、tの間に移動して静止あるいはゆっくりした動きの状態から永久磁石125が左方向に動かされるため,その反作用で生ずるケース126への右方向の加速度はtの開始時点より大きさが小さい。その結果、ケース126の加速度に左右差が生じ,左方向へ擬似的な力覚が呈示される。逆に、図4Dに例示するように、反転比t:t=7mse:18msecの電流を流した場合、図2Aおよび図2Bの右方向へはケース126に大きな加速度が生じ、左方向へは小さな加速度が生ずる。その結果、右方向へ擬似的な力覚が呈示される。
<動作>
加速度発生装置1の動作を説明する。制御部11(図1)は、各種イベントの生起を監視しながら各部を制御する。所望の力覚を呈示するイベントが発生している間、制御部11は所望の力覚の呈示を指示する力覚呈示制御信号を力覚呈示用駆動信号生成部15に送る。これを受けた力覚呈示用駆動信号生成部15は、この力覚を振動子12に呈示させるための力覚呈示用駆動信号を出力する。力覚呈示用駆動信号は、支持部121に対する永久磁石125(運動部材)の所望の方向の加速度変化と、支持部121に対する永久磁石125の所望の方向の逆方向の加速度変化と、が非対称となるように永久磁石125を周期的に振動させる信号である。この具体例は前述の通りである(図3Aから図3D)。力覚を呈示するイベントの例は、ユーザを目標位置へナビゲーションする際の方向呈示などである。出力された力覚呈示用駆動信号は合成部18に入力される。
所望の音を呈示するイベントが発生している間、制御部11は所望の音の呈示を指示する音呈示制御信号を音源信号生成部14に送る。これを受けた音源信号生成部14は、呈示する音を決定し、この音を発生させるための音源信号を生成して出力する。「所望の音」の例は、音声、合図音、アラーム音などである。所望の音を呈示するイベントの例は、ナビゲーション開始時や終了時、ナビゲーション方向切替時、ナビゲーション方向に対するユーザ移動方向誤り検出時、電池残量低下時などである。出力された音源信号は適応フィルタ処理部17に入力される。
適応フィルタ処理部17は、入力された音源信号に前述の適応フィルタを適用して音呈示用駆動信号を得て出力する。これにより、振動子12が出力する音の明瞭性が向上するとともに、力覚の呈示への干渉が抑制される。また、フィルタ最適化部16は、任意の契機で適応フィルタの係数を最適化する。この最適化では、所定の最適化用信号に適応フィルタを適用して得られる最適化用駆動信号を振動子12の入力信号とし、それによって生じた振動子12からの音を音響センサ13で観測して得られた観測信号と、当該最適化用信号と、の誤差を最小化するように、適応フィルタの係数を調整する。音呈示用駆動信号、適応フィルタの詳細およびその最適化については後述する。出力された音呈示用駆動信号は合成部18に入力される。
力覚呈示用駆動信号および音呈示用駆動信号の両方が入力された合成部18は、これらを重畳した合成信号を生成し、それを振動子12への入力信号として出力する。力覚呈示用駆動信号または音呈示用駆動信号の何れか一方のみが入力された合成部18は、入力された信号を振動子12への入力信号として出力する。入力信号は振動子12に入力され、振動子12は入力信号に応じた力覚や音を呈示する。
《音呈示用駆動信号、適応フィルタの詳細およびその最適化の詳細》
前述のように、力覚を呈示しながら音を呈示するためには、力覚の呈示に干渉しないかまたはその干渉が小さい音呈示用駆動信号を用いることが望ましい。擬似的な力覚は低周波数帯域の振動により誘発されることから、力覚の知覚に影響する周波数帯域の上限を人間の主観評価に基づいて見積もることができる。例えば、反転比t:t=7msec:Tmse(ただし、T=53,23,19)の力覚呈示用駆動信号を用いて振動子を駆動した場合(図5A)、振動子を把持している人間が感じる牽引力感覚の方向は、確率80%で特定方向に偏る。すなわち、これらの力覚呈示用駆動信号を用いると、所望の向きの力覚を呈示できる。これらの場合の振動子の加速度の振幅周波数特性は図5Bから図5Dのようになる。ただし、図5B,図5C,図5Dは、それぞれT=53,T=23,T=19のときの振幅周波数特性を表している。
図5Bから図5Dから分かるように、所望の向きの力覚呈示を行う場合、振動子の振動波形の主要な周波数成分(ピーク)は、350Hz以下の帯域に存在している。すなわち力覚呈示用駆動信号は、350Hz以下の帯域(第1範囲)を含む振動波形で永久磁石125を振動させる信号である。そのため、音呈示用駆動信号は、350Hz以上(または350Hz近傍以上)の周波数(例えば、400Hz以上500Hz以下の周波数の何れか)を下限とする帯域(第2範囲)に比べ、350Hz以下(または350Hz近傍以下)の帯域(第1範囲)の周波数成分が抑圧された振動波形で、永久磁石125を振動させる信号であることが望ましい。そのため、適応フィルタは、入力された音源信号をこのような音呈示用駆動信号に変換するものであることが望ましい。さらに前述のように、適応フィルタは、所望の音の再生に用いられる帯域で振動子12の周波数応答の逆特性を持つことが望ましい。以上より、適応フィルタは、350Hz以上(または350Hz近傍以上)の周波数を下限とする帯域(第2範囲)の周波数成分を含む振動波形で永久磁石125を振動させるための「第2周波数範囲」で振動子12の周波数特性の逆特性を持ち、かつ、350Hz以下(または350Hz近傍以下)の帯域(第1範囲)の周波数成分を含む振動波形で永久磁石125を振動させるための「第1周波数範囲」を抑圧するものであることが望ましい。
このような適応フィルタの最適化方法を例示する。まず、フィルタ最適化部16が、広周波数帯域パルス,ノイズ,または周波数掃引波などを振動子12に入力し、振動子12から出力された音を音響センサ13で観測する。フィルタ最適化部16は、その観測信号から振動子12の振幅周波数特性を計算し、振動子12が発生し得る音の周波数帯域の上限を推定する。この上限の音を振動子12で発生させるための駆動信号の周波数を「第2周波数範囲」の上限とする。また、フィルタ最適化部16は、350Hz以上(または350Hz近傍以上)の周波数(例えば、400Hz以上500Hz以下の周波数の何れか)を下限とする振動波形で永久磁石125を振動させるための駆動信号の周波数帯域の下限を「第2周波数範囲」の下限とする。例えば、400Hz以上500Hz以下の周波数の何れかを「第2周波数範囲」の下限とする。フィルタ最適化部16は、「第2周波数範囲」に比べて「第1周波数範囲」が抑圧された信号である最適化用信号を振動子12の最適化用駆動信号として適応フィルタの係数の最適化を行う。図6Aは「第1周波数範囲R」が下限f(Hz)から上限f(Hz)までの範囲であり、「第2周波数範囲R」が下限f(Hz)から上限f(Hz)までの範囲にある場合の最適化用信号の振幅周波数特性を例示している。上限f(Hz)の例は350Hzであるが、上限f(Hz)が350Hz未満の値(例えば、300Hz)であってもよいし、350Hzを超えた値(例えば、400Hz)もよい。この最適化用信号は、「第2周波数範囲R」で均一な振幅周波数成分を持ち、それ以外の範囲で振幅が零の狭周波数帯域パルス,ノイズまたは周波数掃引波などである。フィルタ最適化部16は、最適化用信号を振動子12に入力することで発生した音を音響センサ13で観測し、その観測信号と最適化用信号との振幅周波数特性誤差が最小になるようにフィルタ係数を補正する処理を繰り返す。フィルタ係数の補正量の計算には、観測信号と最適化用信号の振幅周波数特性の二乗平均誤差を最急降下法や共役勾配法により最小化する方法などを用いる。なお、最適化処理は、振動子12による擬似的な力覚の呈示の停止時に実行される。最適化処理はナビゲーション等を開始する前に実行されてもよいし、その開始後に実行されてもよい。この処理は必ずしもナビゲーション中に常に実行する必要はなく、振動子12の応答特性が何らかの要因により大きく変化し、出力音の明瞭性が低下した場合などに実行すればよい。また、最適化処理を行う以外の場面で音響センサ13を停止させてもよい。あるいは、最適化処理を行う以外の場面で音響センサ13が取り外されてもよい。
[第2実施形態]
第2実施形態では、擬似的な力覚の呈示の有無に応じて適応フィルタを切り替え、入力信号に含まれる音呈示のための成分を切り替える。以下では、これまでに説明した部分については、これまでと同じ参照番号を用いて説明を簡略化する。
<構成>
図1に例示するように、本形態の加速度発生装置2は、制御部21、振動子12、音響センサ13、音源信号生成部14、力覚呈示用駆動信号生成部15、フィルタ最適化部26、および適応フィルタ処理部27を有する。制御部21、フィルタ最適化部26、および適応フィルタ処理部27は、例えば、前述のコンピュータが所定のプログラムを実行することで構成される。あるいは、プログラムを用いることなく処理機能を実現する電子回路を用いてこれらが構成されてもよい。
<動作>
加速度発生装置2の動作を説明する。第1実施形態との相違点は、力覚の呈示の有無に応じて適応フィルタ処理部27の適応フィルタが切り替えられる点、およびフィルタ最適化部26でそれらの適応フィルタの最適化が行われる点である。その他の動作は第1実施形態と同じである。以下では、制御部21、適応フィルタ処理部27およびフィルタ最適化部26の動作を中心に説明する。
制御部21(図1)は、各種イベントの生起を監視しながら各部を制御する。所望の力覚を呈示するイベントが発生している間、制御部21は力覚呈示制御信号を力覚呈示用駆動信号生成部15に送るとともに、第1モードの適応フィルタの選択を指示するモード選択情報Aを適応フィルタ処理部27に送る。所望の力覚を呈示するイベントが発生していない間、制御部21は第2モードの適応フィルタの選択を指示するモード選択情報Bを適応フィルタ処理部27に送る。モード選択情報Aを受けた適応フィルタ処理部27は第1モードの適応フィルタを選択し、モード選択情報Bを受けた適応フィルタ処理部27は第2モードの適応フィルタを選択する。第1モードの適応フィルタは、第1実施形態の適応フィルタ処理部17の適応フィルタと同一である。第2モードの適応フィルタは、振動子12が発生し得る音の全周波数帯域で振動子12の周波数特性の逆特性を持つフィルタである。すなわち、第2モードの適応フィルタは、前述の「第1範囲」および「第2範囲」の周波数成分を含む振動波形で永久磁石125を振動させるための「第3周波数範囲」で振動子12の周波数特性の逆特性を持つ。
所望の音を呈示するイベントが発生している間、制御部21は所望の音の呈示を指示する音呈示制御信号を音源信号生成部14に送る。これを受けた音源信号生成部14は、この音を発生させるための音源信号を生成して出力する。出力された音源信号は、適応フィルタ処理部27に入力される。適応フィルタ処理部27は、入力された音源信号に、上述のように選択した第1または2モードの適応フィルタを適用する。ここで、第1モードの適応フィルタの適用により、振動子12が出力する音の明瞭性が向上するとともに、力覚の呈示への干渉が抑制される。一方、第2モードの適応フィルタの適用により、振動子12が出力する音の明瞭性が向上するとともに、広帯域の音を呈示できる。本形態では、音源信号に第1モードの適応フィルタを適用して得られる信号を「音呈示用駆動信号」と呼び、音源信号に第2モードの適応フィルタを適用して得られる信号を「第2音呈示用駆動信号」と呼ぶ。得られた音呈示用駆動信号または第2音呈示用駆動信号は出力され、合成部18に入力される。
力覚呈示用駆動信号および音呈示用駆動信号の両方が入力された合成部18は、これらを重畳した合成信号を生成し、それを振動子12への入力信号として出力する。力覚呈示用駆動信号または第2音呈示用駆動信号の何れか一方のみが入力された合成部18は、入力された信号を振動子12への入力信号として出力する。第1モードでは上述の合成信号が振動子12への入力信号となり、第2モードでは第2音呈示用駆動信号が振動子12への入力信号となる。振動子12は入力信号に応じた力覚や音を呈示する。
フィルタ最適化部26は、任意の契機で適応フィルタの係数を最適化する。第1モードの適応フィルタの係数の最適化は第1実施形態と同じである。一方、第2モードの適応フィルタの係数の最適化では、振動子12が発生し得る音の周波数帯域全体で正の振幅周波数特性を持ち、それ以外の帯域で零の振幅周波数特性を持つ最適化用駆動信号を用い、第1実施形態で説明したように最適化を行う。図6Bでは、第2モードの適応フィルタの係数の最適化に用いる最適化用駆動信号を例示している。「第1周波数範囲R」が下限f(Hz)から上限f(Hz)までの範囲であり、「第2周波数範囲R」が下限f(Hz)から上限f(Hz)までの範囲である。図6Bの最適化用信号は、「第1周波数範囲R」および「第1周波数範囲R」を含む下限f(Hz)から上限f(Hz)までで均一な振幅周波数成分を持ち、それ以外の範囲で振幅周波数特性が零の狭周波数帯域パルス,ノイズまたは周波数掃引波などである。なお、下限f(Hz)は振動子12が発生し得る音の周波数帯域の下限である。この下限は、振動子12が発生し得る音の周波数帯域の上限と同じ方法で推定される。
[第3実施形態]
第3実施形態では、外部に物体が検知された場合に第2モードへの切り替えを行い、所定の周波数以下のアラーム音を発生させる。
<構成>
図1に例示するように、本形態の加速度発生装置3は、制御部31、振動子12、音響センサ13、音源信号生成部34、力覚呈示用駆動信号生成部35、フィルタ最適化部26、適応フィルタ処理部27、距離検出部391、および周辺物検出部392を有する。制御部31、音源信号生成部34、および力覚呈示用駆動信号生成部35は、例えば、前述のコンピュータが所定のプログラムを実行することで構成される。あるいは、プログラムを用いることなく処理機能を実現する電子回路を用いてこれらが構成されてもよい。距離検出部391は、例えば赤外線や超音波を用いた距離センサであり、周辺物検出部392は、例えば、カメラ等である。
<動作>
加速度発生装置3の動作を説明する。第2実施形態との相違点は、距離検出部391および周辺物検出部392で外部に物体が検知された場合に、音源信号生成部34が所定の周波数以下のアラーム音を発生させるための音源信号を出力し、適応フィルタ処理部27が第2モードへの切り替えを行う点である。その他の動作は第2実施形態と同じである。以下では、制御部31、適応フィルタ処理部27、距離検出部391、および周辺物検出部392の動作を中心に説明する。
距離検出部391および周辺物検出部392が周辺の人物や障害物などの物体を検出すると、距離検出部391および周辺物検出部392はその検出イベントを表す情報を制御部31に送る。例えば、周辺物検出部392が何らかの物体を検出したとき、力覚の呈示方向に何らかの物体を検出したとき、距離検出部391からの所定の距離以内に物体を検出したとき、特定のカテゴリ(例えば人物)に属する物体を検出したときなどに、検出イベントを表す情報が制御部31に送られる。
制御部31(図1)は、各種イベントの生起を監視しながら各部を制御する。検出イベントを表す情報が制御部31に入力されない場合、制御部31は第2実施形態の制御部21と同じ制御を行う。一方、検出イベントを表す情報が制御部31に入力された場合、制御部31は、所定の周波数以下のアラーム音の呈示を指示する音呈示制御信号を音源信号生成部34に送り、第2モードの適応フィルタの選択を指示するモード選択情報Bを適応フィルタ処理部27に送る。これに対し、音源信号生成部34は、所定の周波数以下(例えば、1kHz以下)のアラーム音を発生させるための音源信号を生成して出力し、適応フィルタ処理部27は、入力された音源信号に第2モードの適応フィルタを適用して第2音呈示用駆動信号を生成して出力する。第2音呈示用駆動信号が入力された合成部18は、この信号を振動子12への入力信号として出力する。振動子12は入力信号に応じたアラーム音を出力する。これにより、加速度発生装置3のユーザに物体の接近を知らせたり、逆に、加速度発生装置3の接近を外部の人物に知らせることができる。また、第2モードの適応フィルタに切り替えることで、加齢による聴力低下が小さな周波数帯域でアラーム音を発生させることができ、聴力の弱い高齢者などにもアラーム音を明瞭に知覚させることができる。
なお、検出した物体の方向、距離検出部391からの距離、カテゴリなどによって異なる検出イベントを表す情報が制御部31に送られ、検出イベントの種別によって異なる動作がなされてもよい。例えば、第1検出イベントの場合には、上述のように第2モードへの切り替えを行い、所定の周波数以下のアラーム音を発生させる第2音呈示用駆動信号を振動子12への入力信号とするが(第1動作)、その他の第2の検出イベントの場合には、第1モードへの切り替えを行い、アラーム音を発生させる音呈示用駆動信号と、直前に力覚を呈示した向きと逆向きに力覚を呈示するための力覚呈示用駆動信号と、の合成信号を振動子12への入力信号としてもよい(第2動作)。その他の第3の検出イベントの場合には、モードの切り替えを行うことなく(現状のモードを維持したままで)、アラーム音を発生させる音呈示用駆動信号を含む合成信号を振動子12への入力信号としてもよい(第3動作)。あるいは、検出イベントを表す情報が制御部31に送られてからの経過時間に応じて、異なる動作がなされてもよい。例えば、検出イベントを表す情報が制御部31に送られてから所定時間が経過するまでは「第3動作」を行い、その後「第1動作」または「第2動作」が行われてもよい。
[第4実施形態]
本形態では、複数の振動子から選択された一部の振動子のみで力覚を呈示してその合成方向に力覚を呈示し、力覚の呈示を行っていない振動子を用いて最適化を行う。
<構成>
図7Aに例示するように、本形態の情報呈示装置4は、第1実施形態で説明した加速度発生装置1と同じ構成を持つ3個の加速度発生装置1−1〜1−3、およびそれらを制御する制御部41を有する。図7Bに例示するように、加速度発生装置1−1〜1−3の振動子12−1〜12−3は板状の基部42の一方の板面側に固着され、それぞれの振動子12−1〜12−3にはピックアップである音響センサ13−1〜13−3が固着されている。
<動作>
制御部41は、3個の加速度発生装置1−1〜1−3の一部または全部を第1実施形態と同じ方法で駆動させ、それらの組み合わせに応じた方向に擬似的な力覚を呈示する。このとき、加速度発生装置1−1〜1−3のうち、擬似的な力覚の呈示を行っていない加速度発生装置1−i(ただし、i∈{1,2,3})において、第1実施形態で説明した適応フィルタの最適化を行う。ここで振動子12−1〜12−3の構造はすべて同一であるため、いずれかの加速度発生装置1−iで最適化された適応フィルタをすべての加速度発生装置1−1〜1−3に対して適用することも可能である。また、加速度発生装置1−1〜1−3のうち、擬似的な力覚の呈示を行っている加速度発生装置1−iでは第1実施形態の適応フィルタを用い、擬似的な力覚の呈示を行っていない加速度発生装置1−iでは第2実施形態で説明した第2モードの適応フィルタを用いてもよい。
[その他の変形例等]
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではない。例えば、所望の向きの力覚の呈示を行う振動子の振動波形の主要な周波数成分(ピーク)の上限を「第1範囲」の上限とし、その「第1範囲」の上限の値に応じて適応フィルタが切り替えられてもよい。例えば、「第2範囲」の下限の値がこの「第1範囲」の上限の値の増加に対して広義単調増加(例えば、単調増加)する関係にあってもよい。これにより、力覚の呈示のために使用されない周波数をより有効に音の呈示のために利用できる。また、振動子12の振動を検知するセンサによって得られた情報に基づいて上記のピークの上限(第1範囲の上限)を検出し、検知したピークの上限に応じて第2範囲の下限が設定されてもよい。また、適用フィルタの最適化が事前処理で成されるのであれば、加速度発生装置がフィルタ最適化部や音響センサを備えなくてもよい。
上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
上述の構成をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例は、非一時的な(non-transitory)記録媒体である。このような記録媒体の例は、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等である。
このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録装置に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。
上記実施形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させて本装置の処理機能が実現されたが、これらの処理機能の少なくとも一部がハードウェアで実現されてもよい。
1〜3 加速度発生装置
4 情報提供装置

Claims (6)

  1. 支持部と当該支持部に対して加速度運動を行う運動部材とを含み、前記支持部に対して前記運動部材が振動することで、所望の音と擬似的な力覚の両方の呈示を行う振動子、を有し、
    入力信号に応じて前記支持部に対する前記運動部材の加速度が変化し、
    前記支持部に対する前記運動部材の所望の方向の加速度変化と、前記支持部に対する前記運動部材の前記所望の方向の逆方向の加速度変化と、が非対称となるように前記運動部材を周期的に振動させる力覚呈示用駆動信号と、前記支持部に対して前記運動部材を振動させて所望の音を発生させる音呈示用駆動信号と、を合成した合成信号を、前記入力信号とし、
    前記力覚呈示用駆動信号は、第1範囲の周波数成分を含む振動波形で前記運動部材を振動させる信号であり、
    前記音呈示用駆動信号は、前記第1範囲の周波数成分が当該第1範囲よりも周波数の高い第2範囲の周波数成分に比べて抑圧された振動波形で前記運動部材を振動させる信号である、加速度発生装置。
  2. 請求項の加速度発生装置であって、
    前記合成信号を前記入力信号とする第1モードと、前記第1範囲および前記第2範囲の両方の周波数成分を含む振動波形で前記運動部材を振動させて所望の音を発生させる第2音呈示用駆動信号を前記入力信号とする第2モードと、の切り替えを行う加速度発生装置。
  3. 請求項の加速度発生装置であって、
    外部に物体が検知された場合に前記第2モードへの切り替えを行い、所定の周波数以下のアラーム音を発生させる前記第2音呈示用駆動信号を前記入力信号とする、加速度発生装置。
  4. 請求項からの何れかの加速度発生装置であって、
    前記音呈示用駆動信号は、前記第2範囲の周波数成分を含む振動波形で前記運動部材を振動させるための第2周波数範囲で前記振動子の周波数特性の逆特性を持ち、かつ、前記第1範囲の周波数成分を含む振動波形で前記運動部材を振動させるための第1周波数範囲を抑圧する、適応フィルタを音源信号に適用して得られた信号である、加速度発生装置。
  5. 請求項の加速度発生装置であって、
    前記適応フィルタは、最適化用信号に前記適応フィルタを適用して得られる最適化用駆動信号を前記入力信号とした前記振動子からの音の観測信号と、前記最適化用信号と、の誤差を最小化する最適化処理によって得られ、
    前記最適化用信号は、前記第2周波数範囲に比べて前記第1周波数範囲が抑圧された信号である、加速度発生装置。
  6. 振動子が支持部と当該支持部に対して加速度運動を行う運動部材とを含み、前記支持部に対して前記運動部材が振動することで、所望の音と擬似的な力覚の両方の呈示を行い、
    入力信号に応じて前記支持部に対する前記運動部材の加速度が変化し、
    前記支持部に対する前記運動部材の所望の方向の加速度変化と、前記支持部に対する前記運動部材の前記所望の方向の逆方向の加速度変化と、が非対称となるように前記運動部材を周期的に振動させる力覚呈示用駆動信号と、前記支持部に対して前記運動部材を振動させて所望の音を発生させる音呈示用駆動信号と、を合成した合成信号を、前記入力信号とし、
    前記力覚呈示用駆動信号は、第1範囲の周波数成分を含む振動波形で前記運動部材を振動させる信号であり、
    前記音呈示用駆動信号は、前記第1範囲の周波数成分が当該第1範囲よりも周波数の高い第2範囲の周波数成分に比べて抑圧された振動波形で前記運動部材を振動させる信号である、情報呈示方法。
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