JP6150426B2 - 浮遊ケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、水中に布設される浮遊ケーブルに関する。
海底油田や洋上風力発電の設備などにおいて、海中を渡って電力や信号などを伝送するケーブルが用いられる。このようなケーブルは、波浪や潮流などによる動的環境下で用いられる。そのため、布設区間長に対してケーブル長を長く取って余らせることで、ケーブル自身が動揺しても、ケーブルの断裂やキンクを生じないような工夫がなされている(特許文献1及び非特許文献1参照)。非特許文献1には、海中でのケーブルの様々な布設方式が記載されている。また、特許文献1には、途中に水に対する比重が1未満の浮遊ケーブルを用いることにより海中においてケーブルをカテナリー状に立ち上げることが記載されている。
特開平7−177637号公報
石井、他、古河電工時報、1991年3月、第88号、pp.100−105
上述の提案は、十分な余長を取りやすいものの、海底を固定部として使用する前提である。そのため、長尺のケーブルが必要となること、及び広範囲の海域が占有されることにより、コストが増大する。更に、ケーブルは鉛直方向に布設されるが、場所によっては深度ごとに潮流の方向が異なるので、複雑な応力がケーブルに加わり、想定外の事象を招く可能性が高い。このように、従来の海中布設のケーブルは、コスト面、及び信頼性に問題がある。
上記問題点を鑑み、本発明の目的は、コストを低減することができ、信頼性を向上させることが可能な浮遊ケーブルを提供することにある。
本発明の一の態様によれば、水の中で用いられる浮遊ケーブルであって、ケーブル本体と、前記ケーブル本体が前記水の中で蛇行するように、前記ケーブル本体の両端の間に互いに離間して配置された複数の中間部材とを備え、隣接する前記中間部材同士が、前記隣接する前記中間部材間の前記ケーブル本体の長さよりも短い長さの補助部材により互いに連結されている浮遊ケーブルが提供される。
本発明によれば、コストを低減することができ、信頼性を向上させることが可能な浮遊ケーブルを提供することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る浮遊ケーブルを用いたケーブルシステムの一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る浮遊ケーブルに用いられるケーブル本体の横断面図である。 本発明の実施の形態に係る浮遊ケーブルに用いられるケーブル本体の縦断面図である。 本発明の実施の形態に係る浮遊ケーブルに用いられるケーブル本体および中間部材の各々に作用する浮力・重力について説明した図である。 本発明の実施の形態に係る浮遊ケーブルを用いたケーブルシステムの他の例を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る浮遊ケーブルに用いられるケーブル本体および中間部材の各々に作用する浮力・重力について説明した図である。 本発明の実施の形態に係る浮遊ケーブルを用いたケーブルシステムの他の例を示す概略図である。
以下図面を参照して、本発明の形態について説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号が付してある。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
又、以下に示す本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る浮遊ケーブルは、図1に示すように、固定部1、3の間の水中、例えば海水や湖水の中に布設されたケーブル本体5及び複数の中間部材7を備える。ケーブル本体5は、両端が固定部1、3の接続端10、12にそれぞれ接続される。固定部1、3は、例えば海上や湖上に設けられた発電設備や変電設備などである。この発電設備や変電設備の内部に接続端10、12が設けられていても良い。中間部材7は、ケーブル本体5の両端の間に互いに離間して配置される。実施形態1に係る浮遊ケーブルは、真水や海水に対するケーブル本体5の比重を1より小さくし、真水や海水に対する中間部材7の比重を1よりも大きくする。
以下の説明においては、対象とする部材の真水や海水に対する比重のことを、単に「比重」と説明する場合がある。
実施形態1では、真水や海水に対するケーブル本体5の比重を1よりも小さくする。つまり、真水においてはケーブル本体5の1m当たりの重量を、1000kgよりも小さくする。海水においては、一般的な海水の塩分濃度が約35重量%であることから、ケーブル本体5の1m当たりの重量を1350kgよりも小さくする。これにより、ケーブル本体5は真水や海水中に沈むことなく浮かぶことができる。
実施形態1のケーブル本体5は、比重が1よりも小さければどのようなケーブルであっても良い。例えば以下に説明するケーブル本体5を採用することができる。
[ケーブル本体5]
図2は実施形態1で用いられるケーブル本体5の横断面図である。ケーブル本体5はケーブル本体5の外被となるジャバラ管51と、ジャバラ管に51に内蔵された内蔵ケーブル52とによって構成されている。
図3はケーブル本体5の縦断面図であり、図2のIII−III'に対応した断面図である。ジャバラ管51は防水性を備えたプラスチック製または金属製の管(チューブ)である。管本体が凹凸構造を備えたジャバラ構造となっており、可撓性、伸縮性を備えている。
内蔵ケーブル52は、例えば電線、光ファイバケーブルやロープなどの線状体である。ジャバラ管51には1つの線状体が内蔵されていても良いし、複数の線状体が内蔵されていてもよい。図2においては、中心導体53と絶縁体54からなるケーブル線心55を3本束ね、それらをケーブルシース56で被覆した内蔵ケーブルを示した。本実施形態の内蔵ケーブル52は、図2に示した形態に限定されるものではなく、様々なケーブルを用いることができる。
ジャバラ管51の内径は内蔵ケーブル52の外径よりも大きく、内蔵ケーブル52の外径はジャバラ管51の内径よりも小さい。ジャバラ管51の内面と内蔵ケーブル52の外被面との隙間には、空間57が設けられている。この空間57には、主に大気ガスや不活性ガスなどが存在しており、その結果ケーブル本体5の比重が1よりも小さい比重となる。図3に示すように、ジャバラ管51と内蔵ケーブル52とは、ケーブル本体5の両端などにおいて互いに固定されることもあるが、それ以外の領域では互いを拘束し合わない。図2では、内蔵ケーブル52が空間57の下部においてジャバラ管51の内面と接して描かれているが、これはジャバラ管51と内蔵ケーブル52とが互いに固定されている様を示すものではない。内蔵ケーブル52は空間57のあらゆる位置をとることができる。さらに、ケーブル本体5は、空間57に水が浸入しないようその両端が密栓構造58となっており、空間57は水密空間となっている。この空間57がケーブル本体5の内部に存在していることにより、ケーブル本体5は比重が1よりも小さいケーブルとなる。
[中間部材7]
実施形態1の中間部材7は比重が1よりも大きく、水中に沈む部材である。中間部材7は、単位体積当たりの重量が1×103kg/mよりも大きく、例えば、ブロック状のコンクリート製や金属製の錘である。実施形態1においては、複数の中間部材7は、ケーブル本体5の長手方向に沿って一定の間隔で固定されている。
[浮遊ケーブル]
図1に示すように、上述したケーブル本体5と中間部材7を、固定部1、3の接続端10、12の間の水中に布設する。布設されたケーブル本体5と中間部材7からなる浮遊ケーブルは、接続端10、12を固定端として支持されており、水中において蛇行した姿勢を維持し浮遊している。
実施形態1においては、中間部材7は比重が1よりも大きく、ケーブル本体5は比重が1よりも小さい部材で構成されている。中間部材7は比重が1よりも大きいため水底方向へ沈み、ケーブル本体5は比重が1よりも小さいので水面方向へ浮上する。本実施形態では、中間部材7が沈もうとする力とケーブル本体5が浮上しようとする力とが均衡しており、浮遊ケーブル全体が水中に浮遊することができる。
実施形態1において、浮遊ケーブルに作用する浮力と重力との関係について説明する。
図4は、浮遊ケーブル全体のうち任意の布設区間Lに含まれるケーブル本体5および中間部材7と、各々に作用する浮力および重力を示した図である。図4に示した布設区間Lは蛇行した浮遊ケーブルの1周期分に相当し、蛇行形状の任意の頂点から隣の頂点までの区間である。布設区間Lの中央には中間部材7が配置されている。
布設区間Lに配されたケーブル本体5について、その体積と重量をそれぞれV1[m]、M1[kg]とする。中間部材7については、その体積と重量をそれぞれV2[m]、M2[kg]とする。
図4中の矢印F1は、布設区間Lに含まれるケーブル本体5に対して作用する浮力を示している。矢印G1は、ケーブル本体5に対して作用する重力を示している。浮力F1は水上面方向へ作用する力であり、重力G1は、水底面方向へ作用する力である。浮力F1はケーブル本体5の体積V1と同じ体積の水の重力と同じである。重力加速度の定数を9.8[m/s]とすると、浮力F1および重力G1は、次のように算出される。
浮力F1=V1[m]×10[kg/m]×9.8[m/s
重力G1=M1[kg]×9.8[m/s
ケーブル本体5の比重は1よりも小さいため、重力G1よりも浮力F1の方が大きい。したがって、任意の布設区間Lに含まれるケーブル本体5に作用する浮力F1と重力G1の合力P1(P1=F1−G1)は、水上面方向の力となる。
図4中の矢印F2、矢印G2は、それぞれ布設区間Lの中央に配された中間部材7に作用する浮力、重力である。浮力F2と重力G2は、以下のように算出される。
浮力F2=V2[m]×10[kg/m]×9.8[m/s
重力G2=M2[kg]×9.8[m/s
中間部材7の比重は1よりも大きいため、中間部材7に作用する力は浮力F2よりも重力G2の方が大きい。したがって、布設区間Lに含まれる中間部材7に作用する浮力F2と重力G2の合力P2(P2=F2−G2)は、水底面方向の力となる。
上述したとおり、布設区間Lの浮遊ケーブルには水上面方向に力P1と、水底面方向への力P2とが作用する。そしてP1とP2が均衡すれば、布設区間Lにおいて浮遊ケーブルは水中に浮遊することが可能である。
さらに浮遊ケーブル全長に作用する水上面方向の力P1の総和と、水底面方向の力P2の総和とが均衡すれば、浮遊ケーブル全体が水上面まで浮上したり海底面に沈降したりすることなく、水中で浮遊することができる。
実施形態1においては、ケーブル本体5に作用する浮力F1と中間部材7に作用する重力G2との大きさを調整することにより、浮遊ケーブルの蛇行形状をコントロールすることができる。例えば、P1とP2との均衡を保ちつつ、浮力F1と重力G2の値を大きくすれば、大きな振幅の蛇行形状となる。逆に浮力F1と重力G2を互いに小さくすれば、振幅幅の小さな蛇行形状となる。
実施形態1においては、中間部材7はケーブル本体5の長手方向に一定の間隔で配置することが好ましい。中間部材7の配置が一定間隔であれば水中での蛇行姿勢がより安定し、海の波浪や潮流などによる動揺により効果的に対応することができる。仮に中間部材7同士の間隔が一定でない場合は、水中における蛇行姿勢が崩れて大きな波浪や潮流などによる動揺に対応しにくくなる。例えば、中間部材7同士の間隔が狭すぎる箇所があると、ケーブル本体5は小さな曲率で曲がってしまい、その箇所に応力負荷が集中してしまうという問題が生じる。
さらに実施形態1においては、複数の中間部材7は、各々のサイズや重量が揃っているとよい。複数の中間部材7のサイズ、重量を揃えることで、図1に示すように、ケーブル本体5は水面に並行し、一定の周期で上下に蛇行した状態となる。このようにすることで、海の大きな波浪や潮流などによる動揺に対してより効果的に対応することができる。
実施形態1の浮遊ケーブルは、次のような構成である。
例えばケーブル本体5については、ジャバラ管としてCD管(JIS C 8411 合成樹脂性可とう電線管、呼径16mm)、内蔵ケーブルとして電力ケーブル(JIS C 3605、600V CV 1c 14mm 、を採用することができる。そして、所定の重量の中間部材7(例えば銅製の錘)を0.7mのピッチでジャバラ管に固定する。これにより、水中において蛇行する浮遊ケーブルが作製された。布設区間の直線距離に対して、蛇行した状態での浮遊ケーブルは、1.04倍の長さとなった。
このように、実施形態1では、ケーブル本体5を鉛直上下方向に蛇行させて余長を設けることができる。ケーブル本体5が海の波浪や潮流によって動揺したとしても、余長分が伸長して対応することができる。
なお、ケーブル本体5を水上面と水底面の中間に浮遊しているものであり、海底や湖底などの水底まで布設する従来の方式に比べて短いケーブル長で布設することができ、占有する水域も低減することができる。更に、敷設水域が狭まることで、不測の漂流物などによりケーブル本体5が切断される可能性も低減することができる。
なお、上述の説明では、ケーブル本体5は、全域に渡って水中に布設されている。しかし、ケーブル本体5及び中間部材7の比重を調整してケーブル本体5の一部が水面に浮くような構成にしてもよい。また、内蔵ケーブル52自体が比重1よりも小さければ、ジャバラ管を用いずに構成することも可能である。
(実施形態2)
本発明の実施形態2に係る浮遊ケーブルは、図5に示すように、固定部1、3の接続端10、12の間の水中に布設されたケーブル本体5及び複数の中間部材7を備える。実施形態2では、ケーブル本体5の比重が1よりも大きく、中間部材7の比重が1よりも小さい点が実施形態1と異なる。
実施形態2では、真水や海水に対するケーブル本体5の比重を1よりも大きくする。つまり、真水においてはケーブル本体5の1m当たりの重量を1000kgよりも大きくする。海水においては、1350kgよりも小さくする。これにより、ケーブル本体5は真水や海水の中に沈ませることができる。
実施形態2のケーブル本体5は、比重が1よりも大きければどのようなケーブルであっても良い。
実施形態2では、水中に沈み込もうとするケーブル本体5に対して、中間部材7が浮き子として作用する。中間部材7は、ケーブル本体5が水底面に沈降しない程度の浮力を備えた浮き子であれば何でもよい。したがって、図4に示したように、隣接する中間部材7の間でケーブル本体5が水底面方向に沈み、ケーブル本体5を水中で蛇行させることができる。
実施形態2において、浮遊ケーブルに作用する浮力と重力との関係について説明する。
図6は、浮遊ケーブル全体のうち任意の布設区間Lに含まれるケーブル本体5および中間部材7と、各々に作用する浮力および重力を示した図である。図6に示した布設区間Lは蛇行した浮遊ケーブルの1周期分に相当し、蛇行形状の任意の頂点から隣の頂点までの区間である。布設区間Lの中央には、中間部材7が配されている。
布設区間Lに配されたケーブル本体5について、その体積と重量をそれぞれV1[m]、M1[kg]とする。中間部材7については、その体積と重量をそれぞれV2[m]、M2[kg]とする。
図6中の矢印F1は、布設区間Lに配されたケーブル本体5に対して作用する浮力を示している。矢印G1は、ケーブル本体5に対して作用する重力を示している。浮力F1は水上面方向へ作用する力であり、重力G1は、水底面方向へ作用する力である。浮力F1は、ケーブル本体5の体積V1と同じ体積の水の重力と同じである。重力加速度の定数を9.8[m/s]とすると、浮力F1および重力G1は、次のように算出される。
浮力F1=V1[m]×10[kg/m]×9.8[m/s
重力G1=M1[kg]×9.8[m/s
ケーブル本体5の比重は1よりも大きいため、浮力F1よりも重力G1の方が大きい。したがって、布設区間Lに含まれるケーブル本体に作用する浮力F1と重力G1の合力P1(P1=F1−G1)は水底面方向の力となる。
図6中の矢印F2、矢印G2は、それぞれ中間部材7に作用する浮力、重力である。中間部材7に作用する浮力F2および重力G2は、以下のように算出される。
浮力F2=V2[m]×10[kg/m]×9.8[m/s
重力G2=M2[kg]×9.8[m/s
中間部材7の比重は1よりも小さいため、中間部材7に作用する力は重力G2よりも浮力F2の方が大きい。したがって、布設区間Lに含まれる中間部材7に作用する浮力F2と重力G2の合力P2(P2=F2−G2)は、水上面方向の力となる。
上述したとおり、布設区間Lの浮遊ケーブルには、水上面方向に力P1と、水底面方向への力P2とが作用する。そしてP1とP2が均衡すれば、布設区間Lにおいて浮遊ケーブルは水中に浮遊することが可能である。
さらに遊ケーブル全長の水上面方向の力P1の総和と水底面方向の力P2の総和とが均衡すれば、浮遊ケーブルは水上面まで浮上したり海底面に沈降したりすることなく、水中に浮遊することができる。
実施形態2においても、実施形態1と同様に、ケーブル本体5に作用する重力G1と中間部材7に作用する浮力F2との大きさを調整することにより、浮遊ケーブルの蛇行形状をコントロールすることができる。例えば、P1とP2との均衡を保ちつつ、G1、F2の値を大きくすれば、大きな振幅の蛇行形状となる。逆に、G1、F2互いに小さくすれば、振幅幅の小さな蛇行形状となる。
また、中間部材7はケーブル本体5の長手方向に一定の間隔で配置することが好ましい。中間部材7の配置が一定間隔であれば水中での蛇行姿勢がより安定し、海の波浪や潮流などによる動揺により効果的に対応することができる。仮に中間部材7同士の間隔が一定でない場合は、水中における蛇行姿勢が崩れて大きな波浪や潮流などによる動揺に対応しにくくなる。例えば、中間部材7同士の間隔が狭すぎる箇所があると、ケーブル本体5は小さな曲率で曲がってしまい、その箇所に応力負荷が集中してしまうという問題が生じる。
さらに、複数の中間部材7は、各々のサイズや重量が揃っているとよい。複数の中間部材7のサイズ、重量を揃えることで、図1に示すように、ケーブル本体5は水面に並行し、一定の周期で上下に蛇行した状態となる。このようにすることで、海の大きな波浪や潮流などによる動揺に対してより効果的に対応することができる。
このように、実施形態2でも、ケーブル本体5を鉛直上下方向に蛇行させて余長を設けることができる。ケーブル本体5が海の波浪や潮流によって動揺したとしても、余長分が伸張して対応することができる。また、ケーブル本体5を水面近傍に配置することにより、海底や湖底などの水底まで布設する従来の方式に比べて短い布設長で布設することができ、占有する水域も低減することができる。更に、布設水域が狭まることで、不測の漂流物などによりケーブル本体5が切断される可能性も低減することができる。
なお、上述の説明では、ケーブル本体5及び中間部材7は、全域に渡って水中に布設されている。しかし、ケーブル本体5及び中間部材7を調整して中間部材7の一部が水面に浮くような構成にしてもよい。
(実施形態3)
実施形態3に係る浮遊ケーブルは、図7に示すように、固定部1、3の接続端10、12の間に布設されたケーブル本体5及び補助部材9で互いに連結された複数の中間部材7を備える。中間部材7は、ケーブル本体5の蛇行曲線の節に相当する部分に配置される。ケーブル本体5を蛇行させるために、補助部材9の長さは、隣接する中間部材7間のケーブル本体5の長さよりも短くする。補助部材9として、ばねやゴムなどの弾性変形する部材が用いられる。
実施形態3では、補助部材9により隣接する中間部材7同士を互いに連結してケーブル本体5を蛇行させる点が実施形態1及び2と異なる。他の構成は、実施例1及び2と同様であるので、重複する記載は省略する。
実施形態3では、浮遊ケーブル全体、つまりケーブル本体5と中間部材7と補助部材9を合わせた全体の比重を調整することにより、浮遊ケーブルを水面に並行して浮遊させる。したがって、ケーブル本体5の水に対する比重は1よりも小さくても良いし、大きくても良い。水に対する比重が1よりも小さい場合は、例えば実施形態1の図2、図3で示したケーブル本体5を採用することができる。
例えば、浮遊ケーブル全体の比重を1よりも小さくすれば、水面又はその近傍に浮遊した状態となる。浮遊ケーブル全体の比重を1よりも大きくすれば、自重で水中にカテナリーを描いた状態となる。いずれの場合でも、ケーブル本体5を蛇行させて布設することができる。
このように、実施形態3でも、ケーブル本体5を蛇行させて余長を設けることができる。海の波浪や潮流による動揺には余長分が伸張して対応することができる。また、ケーブル本体5を水面近傍に配置することにより、海底や湖底などの水底まで布設する従来の方式に比べて短いケーブル長で布設することができ、占有する水域も低減することができる。更に、敷設水域が狭まることで、不測の漂流物などによりケーブル本体5が切断される可能性も低減することができる。
(その他の実施形態)
上記のように、本発明の実施の形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者にはさまざまな代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
上記実施形態1〜3においては、中間部材7を錘や浮き子として用いた構成、あるいは補助部材9で互いに連結した中間部材7を用いた構成としているが、各実施形態を組み合わせた構成であってもよい。例えば、実施形態1と2を組み合わせて、錘及び浮き子を具備した構成としてもよい。また、実施形態1又は2と実施形態3とを組み合わせて、錘又は浮き子を補助部材で互いに連結した構成としてもよい。更に、実施形態1〜3を組み合わせて、錘及び浮き子をそれぞれ補助部材で互いに連結した構成としてもよい。
このように、本発明はここでは記載していないさまざまな実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係わる発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明は、海水や湖水などの水中に布設されるケーブルに適用することができる。
1、3…固定部
5…ケーブル本体
51…ジャバラ管
52…内蔵ケーブル
53…中心導体
54…絶縁体
55…ケーブル線心
56…ケーブルシース
57…空間
58…密栓構造
7…中間部材
9…補助部材
10、12…接続端

Claims (3)

  1. 水の中で用いられる浮遊ケーブルであって、
    ケーブル本体と、
    前記ケーブル本体が前記水の中で蛇行するように、前記ケーブル本体の両端の間に互いに離間して配置された複数の中間部材
    とを備え
    隣接する前記中間部材同士が、前記隣接する前記中間部材間の前記ケーブル本体の長さよりも短い長さの補助部材により互いに連結されていることを特徴とする浮遊ケーブル。
  2. 前記ケーブル本体は前記水に対する比重が1よりも小さく、
    前記中間部材は前記水に対する比重が1よりも大きく、
    前記ケーブル本体に作用する鉛直上向きの力の総和と、前記中間部材に作用する鉛直下向きの力の総和とが、均衡していることを特徴とする請求項1に記載の浮遊ケーブル。
  3. 前記ケーブル本体は前記水に対する比重が1よりも大きく、
    前記中間部材前記水に対する比重が1よりも小さく、
    前記ケーブル本体に作用する鉛直向きの力の総和と、前記中間部材に作用する鉛直向きの力の総和とが、均衡していることを特徴とする請求項1に記載の浮遊ケーブル。
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