JP6149139B2 - 成膜方法、プログラム、コンピュータ記憶媒体及び成膜システム - Google Patents

成膜方法、プログラム、コンピュータ記憶媒体及び成膜システム Download PDF

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Description

本発明は、表面にパターンが形成された基板上に有機膜を形成する成膜方法、プログラム、コンピュータ記憶媒体、及び当該成膜方法を実行するための成膜システムに関する。
例えば多層配線構造の半導体デバイスの製造工程では、例えば半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)上にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布処理、当該レジスト膜に所定のパターンを露光する露光処理、露光されたレジスト膜を現像する現像処理などが順次行われ、ウェハ上に所定のレジストパターンが形成される。このレジストパターンをマスクとして、ウェハのエッチング処理が行われ、その後レジスト膜の除去処理などが行われて、ウェハ上に所定のパターンが形成される。このように所定の層に所定のパターンが形成される工程が複数回繰り返し行われ、多層配線構造の半導体デバイスが製造される。
ところで、このようにウェハ上に所定のパターンが繰り返し形成される場合、n層目に所定のパターンが形成された後に、(n+1)層目のレジスト膜が適切な高さに形成されるためには、レジスト液が塗布される面が平坦であることが必要になる。
そこで従来より、ウェハの所定のパターン上に有機膜を形成し、その表面を平坦化することが行われている。このような有機膜の形成は、ウェハ上に有機材料を塗布し、塗布された有機材料を加熱して有機膜を形成し、さらに例えばドライエッチング法(反応性イオンエッチング法)によって有機膜をエッチバックして当該有機膜の表面を除去することにより行われる(特許文献1)。また有機膜としては、例えばSOC(Spin On Cap)膜やSOG(Spin On Glass)膜等が用いられる。
特開2003−218116号公報
上述した特許文献1に記載された方法を用いた場合、有機材料の塗布と有機材料の加熱はそれぞれ常圧雰囲気下で行われるのに対し、有機膜のエッチバックは真空雰囲気下で行われる。そうすると、これら常圧雰囲気下の処理と真空雰囲気下の処理を別々のシステムで行い、システム間でウェハを搬送する必要がある。このため、システムの製造コストが高額化し、またウェハ処理のスループットも低下する。
また、有機膜のエッチバックをドライエッチング法で行った場合、プラズマによってウェハやウェハ上の膜がプラズマによって損傷を被るおそれがある。さらにこのプラズマによって、ウェハ上の膜が改質されるおそれもある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、表面にパターンが形成された基板上に有機膜を適切且つ効率よく形成することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、表面にパターンが形成された基板上に有機膜を形成する成膜方法であって、基板上に有機材料を塗布する塗布処理工程と、その後、前記有機材料を熱処理して基板上に有機膜を形成する熱処理工程と、その後、前記有機膜に対して紫外線照射処理を行い、当該有機膜の表面を除去する紫外線照射工程と、を有し、前記塗布処理工程、前記熱処理工程及び前記紫外線照射工程をそれぞれこの順で複数回行い、少なくとも最後より前に行われる前記紫外線照射工程において、前記パターンの表面が露出するまで、前記有機膜の表面を除去し、複数回行われる前記塗布処理工程において、前記有機材料の膜厚を順次小さくすることを特徴としている。
本発明によれば、紫外線照射工程において有機膜に対して紫外線照射処理を行う。すなわち、紫外線を照射することによって処理雰囲気中に活性酸素とオゾンが発生し、これら活性酸素とオゾンによって有機膜の表面が分解されて除去される。そして、パターンが形成された領域における表面高さと、パターンの窪み部が形成された領域の表面高さとの差が所定の範囲内になるように、有機膜の表面が除去される。そうすると、表面にパターンが形成された基板上に有機膜が形成される場合であっても、当該有機膜の表面を平坦化することができる。
また、紫外線照射処理によって有機膜の表面を除去するので、従来のドライエッチング法を行った場合のように基板や基板上の膜が損傷を被らず、さらに基板上の膜が改質されるおそれもない。したがって、基板上に有機膜を適切に形成することができる。
しかも本発明によれば、塗布処理工程、熱処理工程及び紫外線照射工程をすべて常圧雰囲気下で行うことができ、これらの工程を一のシステムで行うことができる。したがって、システムの製造コストを低廉化することができ、また基板処理のスループットを向上させることができる。
前記紫外線照射工程において、前記有機膜を熱処理しながら、前記紫外線照射処理を行ってもよい。
前記紫外線照射工程における前記熱処理は、基板を熱処理板に載置して行われてもよい。
前記熱処理板は複数設けられ、それぞれ異なる温度で前記紫外線照射工程における前記熱処理が行われてもよい。
前記紫外線照射工程における前記熱処理は、光源からの照射光により行われてもよい。
前記紫外線照射工程において、少なくとも処理雰囲気の酸素濃度、紫外線の照度又は紫外線の照射時間を制御してもよい。
前記成膜方法は、前記紫外線照射工程後、前記有機膜の膜厚を測定する膜厚測定工程をさらに有し、前記膜厚測定工程における測定結果に基づいて、前記紫外線照射工程の処理条件を補正してもよい。
別な観点による本発明によれば、前記成膜方法を成膜システムによって実行させるように、当該成膜システムを制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムが提供される。
また別な観点による本発明によれば、前記プログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体が提供される。
さらに別な観点による本発明は、表面にパターンが形成された基板上に有機膜を形成する成膜システムであって、基板上に有機材料を塗布処理する塗布処理部と、前記有機材料を熱処理して基板上に有機膜を形成する熱処理部と、前記有機膜に対して紫外線照射処理を行う紫外線照射部と、前記塗布処理、前記熱処理及び前記紫外線照射処理をそれぞれこの順で複数回行い、少なくとも最後より前に行われる前記紫外線照射処理において、前記パターンの表面が露出するまで、前記有機膜の表面を除去し、複数回行われる前記塗布処理において、前記有機材料の膜厚を順次小さくするように、前記塗布処理部、前記熱処理部及び前記紫外線照射部を制御する制御部と、を有することを特徴としている。
前記成膜システムは、前記紫外線照射処理を行う際、当該有機膜を熱処理する他の熱処理部をさらに有していてもよい。
前記熱処理部と前記紫外線照射部は同一装置内に設けられ、当該装置内には、前記熱処理部と前記紫外線照射部との間を移動自在で、且つ基板を保持して保温する保温材が設けられていてもよい。
前記成膜システムは、前記紫外線照射処理が行われた前記有機膜の膜厚を測定する膜厚測定部をさらに有し、前記制御部は、前記膜厚測定部による測定結果に基づいて、前記紫外線照射処理の処理条件を補正してもよい。
本発明によれば、表面にパターンが形成された基板上に有機膜を適切且つ効率よく形成することができる。
本実施の形態にかかる成膜システムの構成の概略を示す平面図である。 本実施の形態にかかる成膜システムの内部構成の概略を示す側面図である。 本実施の形態にかかる成膜システムの内部構成の概略を示す側面図である。 塗布処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。 塗布処理装置の構成の概略を示す横断面図である。 ウェハ処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。 ウェハ処理装置の構成の概略を示す横断面図である。 成膜システムで処理される前のウェハの状態を示した説明図である。 成膜処理の各工程におけるウェハの状態を示した説明図であり、(a)はウェハ上に有機材料が塗布された様子を示し、(b)は1回目の加熱処理が行われてウェハ上に有機膜が形成された様子を示し、(c)1回目の紫外線照射処理が行われて有機膜の表面が除去された様子を示し、(d)は2回目の加熱処理が行われてウェハ上に有機膜が形成された様子を示し、(e)2回目の紫外線照射処理が行われて有機膜の表面が除去された様子を示し、(f)n回目の紫外線照射処理が行われて有機膜の表面が除去された様子を示し、(g)ウェハ上に所定の有機膜が形成された様子を示している。 他の実施の形態にかかるウェハ処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。 他の実施の形態にかかる成膜システムの内部構成の概略を示す側面図である。 他の実施の形態にかかるウェハ処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。 他の実施の形態にかかるウェハ処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。 膜厚測定装置の構成の概略を示す縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる成膜システム1の構成の概略を示す平面図である。図2及び図3は、成膜システム1の内部構成の概略を示す側面図である。なお、本実施の形態の成膜システム1では、基板としてのウェハW上にSOC膜である有機膜を形成する場合について説明する。また成膜システム1で処理されるウェハW上には、予めSiO膜等の所定のパターンが形成されている。
成膜システム1は、図1に示すように複数、例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部と成膜システム1との間で搬入出したり、カセットCに対してウェハWを搬入出したりするカセットステーション2と、ウェハWに所定の処理を施す複数の処理装置を備えた処理ステーション3とを一体に接続した構成を有している。
カセットステーション2には、カセット載置台10が設けられている。カセット載置台10は、複数のカセットCをX方向(図1中の上下方向)に一列に載置自在になっている。すなわち、カセットステーション2は、複数のウェハWを保有可能に構成されている。
カセットステーション2には、X方向に延伸する搬送路11上を移動可能なウェハ搬送体12が設けられている。ウェハ搬送体12は、鉛直方向及び鉛直周り(θ方向)にも移動自在であり、カセットCと処理ステーション3との間でウェハWを搬送できる。
処理ステーション3には、その中心部にウェハ搬送装置20が設けられている。このウェハ搬送装置20の周辺には、各種処理装置が多段に配置された、例えば4つの処理ブロックG1〜G4が配置されている。処理ステーション3の正面側(図1のX方向負方向側)には、カセットステーション2側から第1の処理ブロックG1、第2の処理ブロックG2が順に配置されている。処理ステーション3の背面側(図1のX方向正方向側)には、カセットステーション2側から第3の処理ブロックG3、第4の処理ブロックG4が順に配置されている。処理ステーション3のカセットステーション2側には、ウェハWの受け渡しを行うための受け渡し装置21が配置されている。ウェハ搬送装置20は、これらの処理ブロックG1〜G4内に配置された後述する各種処理装置、及び受け渡し装置21に対してウェハWを搬送できる。
第1の処理ブロックG1には、図2に示すように複数の液処理装置、例えばウェハWに有機膜を形成するための有機材料を塗布する塗布処理部としての塗布処理装置30、31が下から順に2段に重ねられている。第2の処理ブロックG2も同様に、塗布処理装置32、33が下から順に2段に重ねられている。また、第1の処理ブロックG1及び第2の処理ブロックG2の最下段には、塗布処理装置30〜33に有機材料を供給するためのケミカル室34、35がそれぞれ設けられている。なお有機材料は、例えば有機膜であるSOC膜の組成物を所定の溶媒に溶解させた液体である。
第3の処理ブロックG3には、図3に示すようにウェハWに対して熱処理を行うと共に、ウェハWに対して紫外線照射処理を行うウェハ処理装置40、41、42、ウェハWの温度を調節する温度調節装置43、44が下から順に5段に重ねられている。
第4の処理ブロックG4にも、第3の処理ブロックG3と同様に、ウェハ処理装置50、51、52、温度調節装置53、54が下から順に5段に重ねられている。
次に、上述した塗布処理装置30〜33の構成について説明する。塗布処理装置30は、図4に示すように内部を密閉可能な処理容器100を有している。処理容器100のウェハ搬送装置20側の側面には、ウェハWの搬入出口(図示せず)が形成され、当該搬入出口には開閉シャッタ(図示せず)が設けられている。
処理容器100内の中央部には、ウェハWを保持して回転させるスピンチャック110が設けられている。スピンチャック110は、水平な上面を有し、当該上面には、例えばウェハWを吸引する吸引口(図示せず)が設けられている。この吸引口からの吸引により、ウェハWをスピンチャック110上に吸着保持できる。
スピンチャック110の下方には、例えばモータなどを備えたチャック駆動部111が設けられている。スピンチャック110は、チャック駆動部111により所定の速度に回転できる。また、チャック駆動部111には、例えばシリンダなどの昇降駆動源が設けられており、スピンチャック110は昇降自在になっている。
スピンチャック110の周囲には、ウェハWから飛散又は落下する液体を受け止め、回収するカップ112が設けられている。カップ112の下面には、回収した液体を排出する排出管113と、カップ112内の雰囲気を真空引きして排気する排気管114が接続されている。
図5に示すようにカップ112のX方向負方向(図5中の下方向)側には、Y方向(図5中の左右方向)に沿って延伸するレール120が形成されている。レール120は、例えばカップ112のY方向負方向(図5中の左方向)側の外方からY方向正方向(図5中の右方向)側の外方まで形成されている。レール120には、アーム121が取り付けられている。
アーム121には、図4及び図5に示すようにウェハW上に有機材料を供給する塗布ノズル122が支持されている。アーム121は、図5に示すノズル駆動部123により、レール120上を移動自在である。これにより、塗布ノズル122は、カップ112のY方向正方向側の外方に設置された待機部124からカップ112内のウェハWの中心部上方まで移動でき、さらに当該ウェハW上をウェハWの径方向に移動できる。また、アーム121は、ノズル駆動部123によって昇降自在であり、塗布ノズル122の高さを調節できる。
塗布ノズル122には、図4に示すように当該塗布ノズル122に有機材料を供給する供給管125が接続されている。供給管125は、内部に有機材料を貯留する有機材料供給源126に連通している。また、供給管125には、有機材料の流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群127が設けられている。
なお、スピンチャック110の下方には、ウェハWの裏面に向けて洗浄液を噴射するバックリンスノズル(図示せず)が設けられていてもよい。このバックリンスノズルから噴射される洗浄液によって、ウェハWの裏面とウェハWの外周部が洗浄される。
なお、塗布処理装置31〜33の構成は、上述した塗布処理装置30の構成と同様であるので説明を省略する。
次に、上述したウェハ処理装置40〜42、50〜52の構成について説明する。ウェハ処理装置40は、図6及び図7に示すように内部を閉鎖可能な処理容器130を有している。処理容器130のウェハ搬送装置20側の側面には、ウェハWの搬入出口(図示せず)が形成され、当該搬入出口には開閉シャッタ(図示せず)が設けられている。
処理容器130の天井面には、当該処理容器130の内部に例えば酸化性ガスを供給するガス供給口131が形成されている。ガス供給口131には、ガス供給源132に連通するガス供給管133が接続されている。ガス供給管133には、酸化性ガスの流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群134が設けられている。
なお、本実施の形態において酸化性ガスには、通常の大気よりも酸素濃度の高いガスが用いられる。但し、処理容器130の内に特定のガスを供給せずに当該処理容器130の内部を大気雰囲気にしてもよく、かかる場合には、上記ガス供給口131、ガス供給源132、ガス供給管133、供給機器群134を省略してもよい。
また、図示の例においては、ガス供給口131は後述する第1の熱処理部140側に設けられているが、紫外線照射部142側に設けられていてもよい。かかる場合、ガス供給口131から酸化性ガスが供給されることによりダウンフローが生じ、後述するように紫外線照射処理によってウェハW上の有機膜の表面を除去する際、有機膜から発生する昇華物等が紫外線照射部142に付着するのを抑制することができる。
処理容器130の底面には、当該処理容器130の内部の雰囲気を吸引する吸気口135が形成されている。吸気口135には、例えば真空ポンプなどの負圧発生装置136に連通する吸気管137が接続されている。
処理容器130の内部には、第1の熱処理部140、他の熱処理部としての第2の熱処理部141、紫外線照射部142とが設けられている。第1の熱処理部140と第2の熱処理部141はY方向に並べて配置され、紫外線照射部142は第2の熱処理部141の上方に配置されている。
第1の熱処理部140は、塗布処理装置30〜33においてウェハW上に塗布された有機材料を加熱して、当該ウェハW上に有機膜を形成する。
第1の熱処理部140は、熱板150を収容して熱板150の外周部を保持する環状の保持部材151と、その保持部材151の外周を囲む略筒状のサポートリング152を備えている。熱板150は、厚みのある略円盤形状を有し、ウェハWを載置して加熱することができる。また、熱板150には、例えば加熱機構153が内蔵されている。加熱機構153には、例えばヒータが用いられる。熱板150の加熱温度は例えば制御部200により制御され、熱板150上に載置されたウェハWが所定の温度に加熱される。
熱板150の下方には、ウェハWを下方から支持し昇降させるための昇降ピン160が例えば3本設けられている。昇降ピン160は、昇降駆動部161により上下動できる。熱板150の中央部付近には、当該熱板150を厚み方向に貫通する貫通孔162が例えば3箇所に形成されている。そして、昇降ピン160は貫通孔162を挿通し、熱板150の上面から突出可能になっている。
第2の熱処理部141は、第1の熱処理部140において熱処理を行った後、紫外線照射部142による紫外線照射処理を行う際に、ウェハW上の有機膜を加熱する。
第2の熱処理部141は、第1の熱処理部140と同様の構成を有している。すなわち、第2の熱処理部141は、熱処理板としての熱板170、保持部材171、サポートリング172、加熱機構173を有している。また熱板170の下方には昇降ピン180、昇降駆動部181が設けられ、熱板170の中央部付近には貫通孔182が形成されている。
紫外線照射部142は、例えば172nmの波長の紫外線を照射する。そして、第1の熱処理部140において熱処理を行った後、紫外線照射部142はウェハW上の有機膜に対して紫外線照射処理を行う。なお、図示の例において紫外線照射部142は処理容器130の天井面に支持されて設けられているが、当該紫外線照射部142は処理容器130の天井面に設けられたガラス窓(図示せず)上に設けられていてもよい。かかる場合、紫外線照射部142から照射された紫外線はガラス窓を介して処理容器130の内部に進入する。
なお、処理容器130の内部には、第1の熱処理部140と第2の熱処理部141との間でウェハWを搬送する搬送機構(図示せず)が設けられている。或いは、この搬送機構に代えて、ウェハ搬送装置20によって第1の熱処理部140と第2の熱処理部141との間でウェハWを搬送してもよい。
また、ウェハ処理装置41、42、50〜52の構成は、上述したウェハ処理装置40の構成と同様であるので説明を省略する。
以上の成膜システム1には、図1に示すように制御部200が設けられている。制御部200は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、成膜システム1における成膜処理を実行するプログラムが格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体Hから制御部200にインストールされたものであってもよい。
本実施の形態にかかる成膜システム1は以上のように構成されている。次に、その成膜システム1で行われる有機膜を成膜する処理について説明する。図8は成膜システム1で処理される前のウェハWの状態を示し、図9は成膜処理の各工程におけるウェハWの状態を示している。
成膜システム1で処理されるウェハW上には、図8に示すように予めSiO膜等の所定のパターンPが形成されている。ウェハW上においてパターンPは疎密に形成されており、ウェハW上には、パターンPの窪み部が形成されず、膜(パターンP)がウェハWの表面を覆う第1の領域Aと、パターンP、P間に窪み部Qが形成された第2の領域Bとが形成されている。すなわち、第1の領域Aはいわゆるブランケット領域であり、第2の領域Bは例えばラインアンドスペースのパターンPが形成された領域である。
先ず、ウェハ搬送体12によって、カセット載置台10上のカセットCからウェハWが取り出され、処理ステーション3の受け渡し装置21に搬送される。その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置20によって温度調節装置43に搬送され、所定の温度に温度調節される。
その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置20によって塗布処理装置30に搬送される。塗布処理装置30に搬入されたウェハWは、ウェハ搬送装置20からスピンチャック110に受け渡され吸着保持される。続いて、アーム121によって待機部124の塗布ノズル122をウェハWの中心部の上方まで移動させる。その後、スピンチャック110によってウェハWを回転させながら、塗布ノズル122からウェハW上に有機材料を供給する。供給された有機材料は遠心力によりウェハWの表面全面に拡散されて、当該ウェハW上に有機材料が塗布される(工程S1)。
このとき、図9(a)に示すようにウェハW上に塗布された有機材料Lの表面張力や粘度に起因して、第2の領域Bの有機材料L(以下、「有機材料L」という。)は、第1の領域Aの有機材料L(以下、「有機材料L」という。)に比べて窪む。すなわち、有機材料LのパターンP表面からの高さHB1は、有機材料LのパターンP表面からの高さHA1より低くなる。そして、有機材料Lと有機材料Lとの間で段差Dが生じる。
その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置20によってウェハ処理装置40に搬送される。このとき、ウェハ処理装置40の内部は、酸化性ガスの常圧雰囲気に維持されている。ウェハ処理装置40に搬入されたウェハWは、先ず第1の熱処理部140に搬送され、予め上昇して待機していた昇降ピン160に受け渡される。続いて昇降ピン160が下降して、ウェハWは熱板150上に載置される。そして熱板150上のウェハWは、所定の温度、例えば300℃に加熱される。ウェハWが所定の時間加熱されると、ウェハW上の有機材料Lが加熱されて、図9(b)に示すようにウェハW上に有機膜Fが形成される(工程S2)。なお、第1の領域Aの有機膜F(以下、「有機膜F」という場合がある。)と第2の領域Bの有機膜F(以下、「有機膜F」という場合がある。)との間には、上述した段差Dが生じている。
その後、ウェハWは第2の熱処理部141に搬送され、予め上昇して待機していた昇降ピン180に受け渡される。続いて昇降ピン180が下降して、ウェハWは熱板170上に載置される。そして熱板170上のウェハWは、所定の温度、例えば300℃に加熱される。
また、ウェハWが熱板170上に載置されると、紫外線照射部142から172nmの波長の紫外線を照射する。照射された紫外線によって、処理容器130内の酸化性ガスの処理雰囲気中に活性酸素とオゾンが発生する。これら活性酸素とオゾンによって、有機膜Fの表面が分解されて除去される(工程S3)。すなわち、有機膜Fのエッチバックが行われる。
このように有機膜Fの表面の除去は、熱板170によって有機膜Fを加熱しながら、紫外線照射部142から紫外線を照射することで行われる。そして、図9(c)に示すように有機膜Fの表面の除去は、有機膜Fが完全に除去される所定の深さまで、すなわち高さHA1分の有機膜Fの表面が除去される。そうすると、パターンPの表面が露出し、第1の領域Aには有機膜Fが存在せず、第2の領域BにおいてパターンPの窪み部Q内に高さHC1(=HA1−HB1)の有機膜Fが残存する。
なお、紫外線照射部142による紫外線処理を行う際、有機膜Fを加熱することによって、有機膜Fの表面の除去を短時間で効率よく行うことができる。例えば常温(23℃)の有機膜Fの表面を100nm除去する場合、紫外線照射処理を10分間行う必要があるのに対し、本実施の形態のように300℃で有機膜Fを加熱しながら当該有機膜Fの表面を100nm除去する場合、紫外線照射処理は30秒間行うだけでよい。
また、紫外線照射部142から照射する紫外線の波長は、特に限定されるものではないが、本実施の形態のように172nmが好ましい。紫外線の波長が短いほど、紫外線照射処理を行う際のパワーが大きく、効率よく有機膜Fの表面を除去することができるが、当該波長の短い紫外線は処理容器130内に存在する物質に吸収され易くなる。そこで、有機膜Fの表面を除去する効率と物質に吸収され難さとのバランスを考慮し、紫外線の波長は172nmが好ましい。
その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置20によって温度調節装置44に搬送され、所定の温度に温度調節される。
以上のように工程S1におけるウェハW上への有機材料Lの塗布処理、工程S2におけるウェハW上の有機材料Lの加熱処理、工程S3におけるウェハW上の有機膜Fの表面除去処理が順次行われて、ウェハW上に有機膜Fが形成される。そして、これら工程S1〜S3が複数回、例えばn回行われる。なお、各回の工程S3後には温度調節装置43、44、53、54におけるウェハWの温度調節が行われるが、以下においては説明を省略する。
次に2回目の工程S1〜S3について説明する。なお、2回目の工程S1〜S3は、それぞれ1回目の工程S1〜S3と同様の工程であり、以下の説明では要点のみについて説明する。
2回目の工程S1では、塗布処理装置31においてウェハW上に有機材料Lが塗布される。この2回目の工程S1においては、1回目の工程S1に比べて、有機材料Lが小さい膜厚で塗布される。具体的には、例えばスピンチャック110の回転数を大きくする、或いはウェハW上に供給する有機材料Lの供給量を少なくする等を行い、2回目の有機材料Lの膜厚を1回目の有機材料Lの膜厚より小さくする。そして、後述する図9(d)に示すように2回目の有機膜F、F(有機材料L、L)の高さHA2、HB2は、1回目の有機膜F、Fの高さHA1、HB1よりも小さくなる。
その後、2回目の工程S2では、ウェハ処理装置41の第1の熱処理部140においてウェハW上の有機材料Lが加熱されて、図9(d)に示すようにウェハW上に有機膜Fが形成される。このとき、有機膜Fと有機膜Fとの間には、段差Dが生じている。但し、2回目の工程S1において有機材料Lの膜厚を小さくした分、この段差Dは上述した1回目の段差Dよりも小さくなっている。
その後、2回目の工程S3では、ウェハ処理装置41の第2の熱処理部141においてウェハW上の有機膜Fを加熱しながら、紫外線照射部142から紫外線を照射することによって、図9(e)に示すように有機膜Fの表面が除去される。有機膜Fの表面の除去は、有機膜Fが完全に除去されるまで、すなわち高さHA2分の有機膜Fの表面が除去される。そうすると、第1の領域Aには有機膜Fが存在せず、第2の領域BにおいてパターンPの窪み部Q内に高さHC2(=HA1−HB1)の有機膜Fが残存する。なお、2回目の工程S3後に残存する有機膜Fの高さHC2は、1回目の工程S3後に残存する有機膜Fの高さHC1よりも大きくなっている。すなわち、工程S1〜S3の回数を重ねるごとに、パターンPの窪み部Qに有機膜Fが溜まっていく。
以上の2回目の工程S1〜S3と同様に、3回目〜n回目の工程S1〜S3を行う。そうすると、有機膜Fと有機膜Fとの間の段差D〜Dは小さくなり、最終的には段差Dはほぼゼロになる。そうすると、図9(f)に示すように有機膜Fの表面の高さとパターンPの表面の高さが同一になる。なお、段差Dは完全にゼロでなくとも、要求される所定の範囲内に収まっていればよい。
その後、塗布処理装置32においてウェハW上に所定の膜厚の有機材料Lを塗布し、ウェハ処理装置42の第1の熱処理部140においてウェハW上の有機材料Lを加熱する。こうして、図9(g)に示すようにウェハW上に所定の膜厚であり、且つ表面が平坦化された有機膜Fが形成される。
なお本実施の形態では、有機膜Fの形成に際し、最後に工程S1及びS2を行い有機材料Lを塗布し加熱して終了していたが、工程S3を行い有機膜Fの表面を除去して終了してもよい。いずれの工程で終了するかは、要求される製品の仕様に応じて決定すればよい。また、有機膜Fの表面を除去して終了する場合、有機膜Fの膜厚が所定の膜厚になるように有機膜Fの表面を除去すればよく、例えば図9(g)に示した状態まで有機膜Fの表面を除去してもよい。
その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置20によって受け渡し装置21に搬送され、ウェハ搬送体12によってカセットCに戻される。こうして成膜システム1における一連の成膜処理が終了する。
以上の実施の形態によれば、工程S3において、紫外線照射部142から紫外線を照射することによって処理雰囲気中に活性酸素とオゾンを発生させ、これら活性酸素とオゾンによってウェハW上の有機膜Fの表面を除去することができる。そして、工程S1〜S3を繰り返し行うことによって、有機膜Fと有機膜Fとの間の段差Dがほぼゼロになり、ウェハW上の有機膜Fの表面を平坦化することができる。その結果、種々の膜厚(例えば数十μm〜数十nm)の有機膜FをウェハW上に形成することができる。
また工程S3では、紫外線照射部142から紫外線を照射する際、熱板170によって有機膜Fを加熱するので、有機膜Fの表面の除去を短時間で効率よく行うことができる。
また工程S3では、熱板170によって有機膜Fを加熱しながら、紫外線照射部142から紫外線を照射することによって有機膜Fの表面を除去するので、従来のドライエッチング法を行った場合のようにウェハW、或いはウェハW上のパターンPやLow−K膜等の層間絶縁膜などが損傷を被らず、さらにパターンPや層間絶縁膜などが改質されるおそれもない。したがって、ウェハW上に有機膜Fを適切に形成することができる。
また有機膜Fの表面を除去するに際し、従来のドライエッチング法を行った場合、表面除去の精度は数nmレベルであった。これに対して、発明者らが鋭意検討した結果、本実施の形態のように工程S3において紫外線照射処理を行う場合、表面除去の精度を0.1nmレベルにできることが分かった。したがって、本実施の形態によれば、有機膜Fの表面除去の精度を向上させることができる。
また有機膜Fの表面を除去するに際し、従来のドライエッチング法を行った場合、マイクロローディング効果の影響を受け、パターンPが疎に形成されている部分では表面除去速度(エッチングレート)が大きく、パターンPが密に形成されている部分では表面除去速度が小さくなる。このため、有機膜Fの表面を均一に除去することができず、当該有機膜Fの表面を平坦化することができない。これに対して、本実施の形態のように工程S3では、一様な処理雰囲気中で紫外線照射処理が行われるので、有機膜Fの表面を均一に除去することができる。したがって、有機膜Fの表面を平坦化することができる。
さらに本実施の形態によれば、工程S1の有機材料Lの塗布処理、工程S2の有機材料Lの加熱処理、及び工程S3の有機膜Fの表面の除去処理をすべて常圧雰囲気下で行うことができ、これらの工程を一の成膜システム1内で行うことができる。したがって、従来のようにエッチバック法を行い、常圧雰囲気下の処理と真空雰囲気下の処理を別々のシステムで行う場合に比べて、本実施の形態の成膜システム1の製造コストを低廉化することができ、またウェハ処理のスループットを向上させることができる。
また本実施の形態によれば、工程S3において有機膜Fの表面を除去する際にパターンP間のスカム(レジスト残差)も除去することができる。さらにパターンP(レジストパターン)のリワークも可能になる。
なお、以上の実施の形態の工程S3において、有機膜Fの表面の除去速度は、第2の熱処理部141における熱板170による加熱温度で制御される。例えば加熱温度を高くすると、有機膜Fの表面の除去速度が大きくなる。
また有機膜Fの表面の除去速度は、処理雰囲気の酸素濃度、紫外線の照度、紫外線の照射時間でも制御される。例えば処理雰囲気の酸素濃度を大きくすると、処理雰囲気に発生する活性酸素とオゾンが増加し、有機膜Fの表面の除去速度が大きくなる。また紫外線の照度を大きくすると、有機膜Fの表面の除去速度が大きくなる。さらに紫外線の照射時間を長くすると、有機膜Fの表面の除去速度が大きくなる。
以上の実施の形態において、工程S1〜S3を何回繰り返すかは、例えば要求される有機膜Fの膜厚や段差Dに要求される所定の範囲等、種々の条件に応じて任意に設定することができる。
また以上の実施の形態では、工程S1〜S3を複数回行っていたが、1回目の段差Dが要求される所定の範囲内に収まる場合には、これら工程S1〜S3を1回行うだけでよい。
以上の実施の形態において、ウェハ処理装置40の内部には第1の熱処理部140と第2の熱処理部141が別々に設けられていたが、図10に示すように第1の熱処理部140を省略し、第2の熱処理部141が第1の熱処理部140を兼用してもよい。かかる場合、工程S2において熱板170によりウェハW上の有機材料Lが加熱される。続いて工程S3において、熱板170によって有機膜Fを加熱しながら、紫外線照射部142から紫外線を照射して有機膜Fの表面が除去される。
本実施の形態によれば、第1の熱処理部140を省略できるので、ウェハ処理装置40の製造コストを低廉化できると共に、ウェハ処理装置40の専有面積を小さくすることができる。特に工程S2における加熱温度と工程S3における加熱温度が同じ場合には、熱板170の温度を一定に維持することができるので、かかる場合に本実施の形態は有用である。
以上の実施の形態において、第1の熱処理部140と第2の熱処理部141は一のウェハ処理装置40内に設けられていたが、個別の装置内に設けられていてもよい。例えば図11に示すように第3の処理ブロックG3に、第1の熱処理部140を備えた熱処理装置300、301、第2の熱処理部141と紫外線照射部142を備えたウェハ処理装置302、303、304を配置してもよい。同様に第4の処理ブロックG4にも、第1の熱処理部140を備えた熱処理装置310、311、第2の熱処理部141と紫外線照射部142を備えたウェハ処理装置312、313、314を配置してもよい。なお図示の例においては、ウェハWの温度を調節する温度調節装置を省略している。
上述したように工程S3における有機膜Fの表面の除去速度は、例えば第2の熱処理部141における熱板170による加熱温度で制御される。また、工程S3を複数回行う場合、回数を重ねるに伴い、各回における有機膜Fの膜厚は小さくなり、有機膜Fと有機膜Fとの間の段差Dは小さくなっていくため、各回の工程S3における有機膜Fの表面の除去速度を小さくする場合がある。
そこで本実施の形態では、複数のウェハ処理装置302〜304、312〜314を備えているので、各ウェハ処理装置302〜304、312〜314における熱板170の加熱温度を異なる温度に設定することができる。そうすると本実施の形態は、上述したように各回の工程S3における有機膜Fの表面の除去速度が異なる場合にも適用できる。すなわち、各熱板170の加熱温度を昇降させる必要がなく、各熱板170の加熱温度を一定に維持することができるので、ウェハ処理のスループットをさらに向上させることができる。
以上の実施の形態において、工程S3における有機膜Fの加熱処理は熱板170によって行っていたが、当該有機膜Fの加熱処理方法はこれに限定されない。
工程S3における有機膜Fの加熱処理に際し、例えば図12に示すように熱板170に代えて、保温材320を用いてもよい。ウェハ処理装置40の第2の熱処理部141には、上記実施の形態の熱板170、保持部材171、サポートリング172、加熱機構173に代えて、保温材320を載置する載置台321が設けられている。載置台321内には上記昇降ピン180、昇降駆動部181が設けられ、載置台321の上面には貫通孔182が形成されている。
保温材320はウェハWを保持して保温することができる。保温材320には、熱容量が大きい材料、例えば石英ガラスが用いられる。また保温材320は、移動機構(図示せず)によって、第1の熱処理部140の熱板150と第2の熱処理部141の載置台321上を移動自在に構成されている。なお、ウェハ処理装置40のその他の構成については、上記実施の形態のウェハ処理装置40の構成と同様であるので説明を省略する。
かかる場合、工程S2において、第1の熱処理部140の熱板150でウェハWが所定の温度、例えば300℃に加熱される際、保温材320も同じ温度に加熱される。その後、ウェハWは保温材320に保持された状態で載置台321に搬送される。そして、工程S3において紫外線照射部142による紫外線処理を行う際、ウェハWは保温材320によってその温度が保持されている。このため、工程S3においてウェハW上の有機膜Fを加熱しながら、紫外線照射部142から紫外線を照射できる。本実施の形態によれば、上記実施の形態と同様の効果を享受することができ、すなわち、有機膜Fの表面を効率よく除去することができる。
また工程S3における有機膜Fの加熱処理に際し、熱板170に代えて、光源としてのLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を用いてもよい。例えば図13に示すようにウェハ処理装置40の処理容器130の内部には、ウェハWを載置する載置板330が設けられている。載置板330は、移動機構(図示せず)によって水平方向のY方向に移動可能に構成されている。載置板330の下方には、ウェハWを下方から支持し昇降させるための昇降ピン331が例えば3本設けられている。昇降ピン331は、昇降駆動部332により上下動できる。載置板330の中央部付近には、当該載置板330を厚み方向に貫通する貫通孔333が例えば3箇所に形成されている。そして、昇降ピン331は貫通孔333を挿通し、載置板330の上面から突出可能になっている。
載置板330の上方には、紫外線照射部340と第2の熱処理部341とが一体になって設けられている。これら紫外線照射部340と第2の熱処理部341は、移動機構(図示せず)によって水平方向のY方向に移動可能に構成されている。
紫外線照射部340は、紫外線照射部142と同様に172nmの波長の紫外線を照射する。
第2の熱処理部341には、複数のLED350がY方向に一列に並べて配置されている。LED350は、ウェハWの径方向の長さより長く設けられている。すなわち、LED350は、載置板330上のウェハWの径方向全体に照射光を発光することができる。
なお本実施の形態では、成膜システム1に第1の熱処理部140を備えた熱処理装置(図示せず)が別途設けられる。
かかる場合、工程S3において、ウェハWを載置した載置板330がY方向負方向側に移動すると共に、紫外線照射部340と第2の熱処理部341がY方向正方向側に移動する。すなわち、載置板330と紫外線照射部340が相対的に近づくように移動する。なお本実施の形態では、載置板330と紫外線照射部340及び第2の熱処理部341を共に移動させていたが、いずれか一方を移動させもよい。
そして、第2の熱処理部341のLED350から発光される照射光によってウェハW上の有機膜Fを加熱しながら、紫外線照射部340から紫外線を照射する。そうすると、上記実施の形態と同様に有機膜Fの表面が除去される。したがって、本実施の形態によれば、上記実施の形態と同様の効果を享受することができ、すなわち、有機膜Fの表面を効率よく除去することができる。
なお、以上の実施の形態の工程S3において、有機膜Fの表面の除去速度は、第2の熱処理部341におけるLED350の発光強度、LED350の数、LED350から発光される照射光の波長等によって制御することができる。
また、上述したように工程S3を複数回行う場合、各回の有機膜Fの表面の除去速度を小さくする場合がある。かかる場合であっても、LED350の発光強度を制御し、LED350のオンオフを制御してその数を制御し、LED350から発光される照射光の波長を制御することで、有機膜Fの表面の除去速度を制御することができる。またLED350の反応速度が速いため、有機膜Fの加熱温度の昇降温を容易に制御することができ、又有機膜Fの加熱温度の昇降温を局所的に制御することもできる。したがって、より効率よく有機膜Fの表面を除去することができる。
なお、以上の実施の形態では、第2の熱処理部341における光源としてLED350を用いたが、LED350に代えて、例えばレーザやハロゲンランプ等、種々の光源を用いることもできる。
以上の実施の形態において、成膜システム1は、ウェハW上に所定の有機膜Fを形成した後、当該有機膜Fの膜厚を測定する膜厚測定部としての膜厚測定装置を有していてもよい。膜厚測定装置は、成膜システム1内において例えば受け渡し装置21上に積層されて設けられる。
図14に示すように膜厚測定装置400は、処理容器410を有している。処理容器410のウェハ搬送装置20側の側面には、ウェハWの搬入出口(図示せず)が形成され、当該搬入出口には開閉シャッタ(図示せず)が設けられている。
処理容器410内の底面には、ウェハWを載置する載置台420と、光学式表面形状測定計421が設けられている。載置台420は、例えば水平方向の2次元方向に移動できる。光学式表面形状測定計421は、例えばウェハWに対して斜方向から光を照射する光照射部422と、光照射部422から照射されウェハWで反射した光を検出する光検出部423と、当該光検出部423の受光情報に基づいてウェハW上の有機膜Fの膜厚を算出する測定部424を備えている。膜厚測定装置400は、例えばスキャトロメトリ法を用いて有機膜Fの膜厚を測定するものであり、測定部424において、光検出部423により検出されたウェハ面内の光強度分布と、予め記憶されている仮想の光強度分布とを照合し、その照合された仮想の光強度分布に対応する有機膜Fの膜厚を求めることにより、有機膜Fの膜厚を測定できる。
かかる場合、膜厚測定装置400では、先ずウェハWが載置台420に載置される。続いてウェハWに光照射部422から光が照射され、その反射光が光検出部423により検出される。そして測定部424において、ウェハW上の有機膜Fの膜厚が測定される。この有機膜Fの膜厚測定結果は、制御部200に出力される。
有機膜Fの膜厚測定結果に基づいて、有機膜Fの膜厚が所定の膜厚になっており、有機膜Fが平坦化されている、すなわち有機膜Fにおける段差Dが所定の範囲内にある場合、以後のウェハWに対してもそのままの処理条件でウェハ処理が行われる。
一方、有機膜Fが十分に平坦化されていない場合、工程S3における処理条件を補正する。具体的には、例えば第2の熱処理部141、341の加熱温度を補正する。また、紫外線照射部142、340からの紫外線の照度、紫外線の照射時間等の処理条件を補正する。さらに、工程S3の処理雰囲気の酸素濃度を補正する。
本実施の形態によれば、より適切な条件でウェハ処理を行うことができるので、ウェハW上に有機膜Fをより適切に形成することができる。
なお、以上の実施の形態の工程S3では、有機膜Fを加熱しながら紫外線照射処理を行っていたが、発明者らが鋭意検討した結果、紫外線照射処理のみを行っても、有機膜Fの表面を適切に除去できることが分かっている。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 成膜システム
30〜33 塗布処理装置
40〜42、50〜52 ウェハ処理装置
140 第1の熱処理部
141 第2の熱処理部
142 紫外線照射部
150 熱板
170 熱板
200 制御部
300、301、310、311 熱処理装置
302〜304、312〜314 ウェハ処理装置
320 保温材
340 紫外線照射部
341 第2の熱処理部
350 LED
400 膜厚測定装置
A 第1の領域
B 第2の領域
D 段差
F 有機膜
(第1の領域Aの)有機膜
(第2の領域Bの)有機膜
L 有機材料
(第1の領域Aの)有機材料
(第2の領域Bの)有機材料
P パターン
Q 窪み部
W ウェハ

Claims (13)

  1. 表面にパターンが形成された基板上に有機膜を形成する成膜方法であって、
    基板上に有機材料を塗布する塗布処理工程と、
    その後、前記有機材料を熱処理して基板上に有機膜を形成する熱処理工程と、
    その後、前記有機膜に対して紫外線照射処理を行い、当該有機膜の表面を除去する紫外線照射工程と、を有し、
    前記塗布処理工程、前記熱処理工程及び前記紫外線照射工程をそれぞれこの順で複数回行い、
    少なくとも最後より前に行われる前記紫外線照射工程において、前記パターンの表面が露出するまで、前記有機膜の表面を除去し、
    複数回行われる前記塗布処理工程において、前記有機材料の膜厚を順次小さくすることを特徴とする、成膜方法。
  2. 前記紫外線照射工程において、前記有機膜を熱処理しながら、前記紫外線照射処理を行うことを特徴とする、請求項に記載の成膜方法。
  3. 前記紫外線照射工程における前記熱処理は、基板を熱処理板に載置して行われることを特徴とする、請求項に記載の成膜方法。
  4. 前記熱処理板は複数設けられ、それぞれ異なる温度で前記紫外線照射工程における前記熱処理が行われることを特徴とする、請求項に記載の成膜方法。
  5. 前記紫外線照射工程における前記熱処理は、光源からの照射光により行われることを特徴とする、請求項に記載の成膜方法。
  6. 前記紫外線照射工程において、少なくとも処理雰囲気の酸素濃度、紫外線の照度又は紫外線の照射時間を制御することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の成膜方法。
  7. 前記紫外線照射工程後、前記有機膜の膜厚を測定する膜厚測定工程をさらに有し、
    前記膜厚測定工程における測定結果に基づいて、前記紫外線照射工程の処理条件を補正することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の成膜方法。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載の成膜方法を成膜システムによって実行させるように、当該成膜システムを制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラム。
  9. 請求項に記載のプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。
  10. 表面にパターンが形成された基板上に有機膜を形成する成膜システムであって、
    基板上に有機材料を塗布処理する塗布処理部と、
    前記有機材料を熱処理して基板上に有機膜を形成する熱処理部と、
    前記有機膜に対して紫外線照射処理を行う紫外線照射部と、
    前記塗布処理、前記熱処理及び前記紫外線照射処理をそれぞれこの順で複数回行い、少なくとも最後より前に行われる前記紫外線照射処理において、前記パターンの表面が露出するまで、前記有機膜の表面を除去し、複数回行われる前記塗布処理において、前記有機材料の膜厚を順次小さくするように、前記塗布処理部、前記熱処理部及び前記紫外線照射部を制御する制御部と、を有することを特徴とする、成膜システム。
  11. 前記紫外線照射処理を行う際、当該有機膜を熱処理する他の熱処理部をさらに有することを特徴とする、請求項10に記載の成膜システム。
  12. 前記熱処理部と前記紫外線照射部は同一装置内に設けられ、
    当該装置内には、前記熱処理部と前記紫外線照射部との間を移動自在で、且つ基板を保持して保温する保温材が設けられていることを特徴とする、請求項10に記載の成膜システム。
  13. 前記紫外線照射処理が行われた前記有機膜の膜厚を測定する膜厚測定部をさらに有し、
    前記制御部は、前記膜厚測定部による測定結果に基づいて、前記紫外線照射処理の処理条件を補正することを特徴とする、請求項1012のいずれかに記載の成膜システム。
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