JP6148537B2 - スイッチング電源回路 - Google Patents

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Description

本発明は、ΔΣ変調器を備えるスイッチング電源回路に関する。
PWM(Pulse Width Modulation)制御方式のスイッチング電源回路において、EMI(Electromagnetic interference)と呼ばれる電磁波ノイズが問題になっている。近年、さまざまなEMI対策技術が提案されている。例えば、DC−DCコンバータのEMI対策技術には、フィルタリング、ソフトスイッチングおよび変調技術がある。
変調技術には、パルス周波数変調(PFM)、ΔΣ変調等がある。ΔΣ変調によるスイッチング電源回路は、標準的なPWM制御方式のスイッチング電源回路のPWM制御部をΔΣ変調器に置き換える。ΔΣ変調器は、入力電圧を出力電圧に変換する電圧変換部(パワー段)のスイッチの駆動信号を生成する。これにより、ΔΣ変調によるスイッチング電源回路は、周波数スペクトルを拡散させて、EMIを低減することができる。
図1は、ΔΣ変調器500の1次の線形モデルを示す。ΔΣ変調器500は、スイッチング電源回路のパワー段駆動信号(スイッチング信号)を生成する。ΔΣ変調器500は、減算器ADD1、積分器Hおよび量子化器ADD2を備える。
減算器ADD1には、入力信号Xと出力信号Yに係数b1を掛けた信号が入力される。減算器ADD1は、入力信号Xから出力信号Yに係数b1を掛けたものを減算した信号を出力する。
積分器Hは、減算器ADD1の出力に係数a1を掛けた信号ω1を積分する。積分器Hの伝達関数は、H(z)=Z−1/(1−Z−1)で表される。図1において、係数a1、b1は、それぞれa1=1、b1=1である。
量子化器ADD2は、積分器Hからの信号y1を量子化する。量子化器ADD2は、積分器Hの出力y1と量子化雑音成分Qを加算する加算器により線形モデル化できる。量子化器ADD2は、積分器Hの出力y1に量子化雑音成分Qとディザ信号を加算して、出力信号Yを出力する。
ΔΣ変調器500では、アナログの入力信号XがDC信号の場合、ディジタルの出力信号Yには、リミットサイクル発振による周期的な信号成分が含まれることが知られている。ΔΣ制御方式のスイッチング電源回路では、出力信号Yをパワー段駆動信号として用いるので、周波数スペクトルにリミットサイクルによるピークが発生すると、EMIの観点から好ましくない。
そこで、従来のΔΣ変調器500では、リミットサイクル発振によるピークを抑制するために、積分器Hの出力にディザ信号を加えている。ディザ信号は、雑音成分の一種でナイキスト周波数fs/2(fsはサンプリング周波数)より低い周波数の信号である。このようなΔΣ変調器500を使用したスイッチング電源回路は、例えば非特許文献1に記載されている。
[非特許文献1] J. Paramesh and A.V. Jouanne、 "Use of Sigma-Delta Modulation to Control EMI from Switch-Mode Power Supplies、" IEEE Trans. On Indus. Elec.、 vol. 48、 no.1、 pp111-117、 February 2001.
しかしながら、従来のΔΣ変調器500の積分器Hの出力信号y1にディザ信号を加えることは、雑音成分をΔΣ変調器500が出力するスイッチング信号に加えることと同等である。したがって、従来のΔΣ変調器500は、スイッチング信号の周波数成分のノイズフロアが上昇して、スイッチング電源回路の出力リップルが大きくなる。
図2は、スイッチング信号の周波数スペクトルを示す。実線は、ディザ信号を加える前(ディザ信号なし)の周波数スペクトルである。破線は、ディザ信号を加えた後(ディザ信号あり)の周波数スペクトルである。
ディザ信号が加わる前の信号は、量子化雑音成分Qにリミットサイクル発振によるピークの基本波とその整数倍の信号を加えた信号となる。ディザ信号が加わる前の信号は、リミットサイクル発振の基本波によるピークとリミットサイクルの基本波の整数倍のピークを有する。
ディザ信号が加えられた後の信号のスペクトルは、ディザ信号がないときの量子化雑音成分Q、リミットサイクル発振の基本波および整数倍のピークにディザ信号を重畳した信号となる。従来のスイッチング電源回路は、ディザ信号を重畳することで、リミットサイクル発振によるピークを埋もれさせることができる。しかし、ディザ信号を重畳することにより、ノイズフロアが上昇する。
本発明の第1の態様においては、スイッチング信号に応じて、入力電圧を出力電圧に変換する電圧変換部と、出力電圧に応じたパルス密度のΔΣ変調信号をスイッチング信号として出力する2次以上のΔΣ変調器と、を備え、ΔΣ変調器は、信号伝達関数が全域通過関数であるときの雑音伝達関数の第1の利得と、信号伝達関数が全域通過関数でないときの雑音伝達関数の第2の利得との交点よりも低域において、第2の利得が第1の利得よりも高くなるように、係数が設定されているスイッチング電源回路を提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
ΔΣ変調器500の1次の線形モデルを示す。 スイッチング信号の周波数スペクトルを示す。 実施形態1に係るスイッチング電源回路100の構成を示す。 実施形態1に係るスイッチング電源回路100のΔΣ変調器110を示す。 NTF×sinc関数の周波数スペクトルを示す。 スイッチング信号Doutと出力信号Voutの周波数スペクトルを示す。 スイッチング信号Doutと出力信号Voutの周波数スペクトルを示す。 実施形態2に係るスイッチング電源回路100のΔΣ変調器110を示す。 NTF×sinc関数の周波数スペクトルを示す。 実施形態3に係るスイッチング電源回路100のΔΣ変調器110を示す。 NTF×sinc関数の周波数スペクトルを示す。 実施形態4に係るスイッチング電源回路100のΔΣ変調器110を示す。 NTF×sinc関数の周波数スペクトルを示す。 実施形態5に係るスイッチング電源回路100のΔΣ変調器110を示す。 NTF×sinc関数の周波数スペクトルを示す。 実施形態6に係るスイッチング電源回路100のΔΣ変調器110を示す。 NTF×sinc関数の周波数スペクトルを示す。 数14において、r=1、θ=πとした場合の周波数特性を示す。 数14において、r=1、θ=0とした場合の周波数特性を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[実施形態1]
図3は、実施形態1に係るスイッチング電源回路100の構成を示す。スイッチング電源回路100は、ΔΣ変調器110、電圧変換部120、誤差増幅器130および帰還部140を備える。スイッチング電源回路100は、いわゆるΔΣ変調制御方式のDC−DCコンバータである。
電圧変換部120(Gvd(s)、パワー段)は、ΔΣ変調器110の出力するスイッチング信号に応じて、入力電圧Vinを出力電圧Voutに変換する。電圧変換部120は、インダクタL、MOS1、MOS2および出力容量Coutを備える。負荷抵抗Rloadは、DC−DCコンバータの負荷を示す。本例の電圧変換部120のパワー段は、降圧型を用いたが、昇圧型若しくは昇降圧型でもよい。
MOS1は、電源150とインダクタLとの間に接続されて、電源150とインダクタLとの導通のオンオフを切り替える。MOS1は、ゲート端子に入力されたΔΣ変調器110からの出力Dout(スイッチング信号)に応じて、スイッチのオンオフを切り替える。MOS1は、パワーMOS−FETであってよい。
MOS1のソース端子には、電源150からの入力電圧Vinが入力される。MOS1がオンされた場合、MOS1は、ドレイン端子に接続されたインダクタLに出力電圧Vlxを出力する。MOS1がオフされた場合、電源150とインダクタLの導通を遮断する。
MOS2は、MOS1がオフ状態の場合、インダクタLのMOS1側の端子を接地する。MOS2のドレイン端子はMOS1とインダクタLとの間に接続されて、MOS2のソース端子は、接地される。また、MOS2のゲート端子には、ΔΣ変調器110からの出力Doutを反転ドライバ170により反転した信号が入力される。つまり、MOS1とMOS2は、オンオフが反対となるようにスイッチングされる。
インダクタLは、MOS1およびMOS2の動作に応じて、充放電を繰り返す。MOS1がオンされ、MOS2がオフされた場合、インダクタLは、電圧Vlxのエネルギーが充電される。一方、MOS1がオフされ、MOS2がオンされた場合、インダクタLは、充電されたエネルギーを負荷抵抗Rloadに放電する。
出力容量Coutは、MOS1およびMOS2の動作に応じて、充放電を繰り返す。出力容量Coutは、インダクタLとグラウンドとの間に、等価直列抵抗ESRと直列に接続される。これにより、MOS1がオンされ、MOS2がオフされた場合、出力容量Coutは、等価直列抵抗ESRを介して、インダクタLから出力されたエネルギーが充電される。一方、MOS1がオフされ、MOS2がオンされた場合、出力容量Coutは、充電されたエネルギーを負荷抵抗Rloadに放電する。
負荷抵抗Rloadは、等価直列抵抗ESRおよび出力容量Coutと並列に、インダクタLとグラウンドとの間に接続される。負荷抵抗Rloadには、インダクタLおよび出力容量Coutに充電されたエネルギーが、出力電圧Voutで入力される。
帰還部140(H(s))は、出力電圧Voutを分圧したフィードバック信号Vfbを誤差増幅器130に出力する。帰還部140は、直列に接続された抵抗R1およびR2を備える抵抗分割器等である。つまり、フィードバック信号Vfbは、出力電圧Voutが抵抗分割されて、Vfb=R2/(R1+R2)Voutで表される。
抵抗R1、R2は、インダクタLとグラウンドとの間に、出力容量Coutおよび負荷抵抗Rloadのそれぞれと並列に接続される。このような構成により、帰還部140は、出力電圧Voutを分圧したフィードバック電圧Vfbを、誤差増幅器130に出力する。
誤差増幅器130(Gc(s))は、フィードバック電圧Vfbと予め定められた電圧との差に応じた誤差電圧Veaoを生成してΔΣ変調器110に出力する。誤差増幅器130は、コンパレータ200および位相補償回路210を備える。
コンパレータ200は、負側入力端子にフィードバック電圧Vfbが入力され、正側入力端子に基準電圧Vrefが入力される。コンパレータ200は、基準電圧Vrefとフィードバック電圧Vfbとの誤差分を反転増幅した誤差信号Veaoを出力する。
位相補償回路210は、コンパレータ200の出力を積分するとともに、スイッチング電源回路100の位相を補償する。位相補償回路210は、コンパレータ200の出力端子とグラウンドとの間に直列に接続された抵抗Rcompおよび容量Ccompを有する。これにより、誤差増幅器130が出力する誤差信号Veaoは、高周波成分を含まないほぼDC信号に近いものになる。
所望の出力電圧Voutに応じたフィードバック電圧Vfbが基準電圧Vrefより大きい場合、誤差信号Veaoは低下し、VfbがVrefより小さい場合、誤差信号Veaoは上昇する。つまり、誤差増幅器130は、出力電圧Voutと予め定められた電圧との差に応じた誤差信号Veaoを生成して、ΔΣ変調器110に出力する。
ΔΣ変調器110(Gstf(s)、Gntf(s)は、出力電圧Voutに応じたパルス密度のΔΣ変調信号を、パワー段のスイッチング信号Doutとして出力する。ΔΣ変調器110は、2次以上であってよい。2次とは、ΔΣ変調器110が有する積分器が2個の場合をいう。
ΔΣ変調器110には、誤差増幅器130からの誤差信号Veaoおよびサンプリングクロックfsが入力される。ΔΣ変調器110は、入力された誤差信号Veaoを、正転ドライバ160は、サンプリングクロックfsのサンプリング周波数毎に変調して出力するΔΣ変調器110の出力に応じた出力信号Doutを出力する。
図4は、実施形態1に係るスイッチング電源回路100のΔΣ変調器110を示す。ΔΣ変調器110は、2次のフィードバック型の線形モデルで表される。ΔΣ変調器110は、減算器220、221、積分器230、231、加算器240およびディジタルアナログ変換器DACを備える。入力信号X(n)は、誤差増幅器130から入力された誤差信号Veaoであり、出力信号Y(n)は、ΔΣ変調器110の出力信号Doutである。
ディジタルアナログ変換器DACは、出力信号Y(n)をアナログ信号からディジタル信号に変換する。ディジタルアナログ変換器DACは、変換したディジタル信号に係数b1を掛けて、減算器220に出力する。また、ディジタルアナログ変換器DACは、変換したディジタル信号に係数b2を掛けて、減算器221に出力する。
減算器220には、入力信号X(n)とアナログ信号に変換された出力信号Y(n)に係数b1が掛けられた信号とが入力される。減算器220は、入力信号X(n)とアナログ信号に変換された出力信号Y(n)に係数b1が掛けられた信号との差分を積分器230に出力する。
積分器230は、減算器220の出力に係数a1を掛けた信号を積分して出力する。積分器230の伝達関数は、H(z)=Z−1/(1−Z−1)で表される。
減算器221は、積分器230の出力およびアナログ変換された出力信号Y(n)に係数b2を掛けた信号が入力される。減算器221は、積分器230の出力とアナログ変換された出力信号Y(n)に係数b2を掛けた信号との差分を出力する。
積分器231は、減算器221の出力に係数a2を掛けた信号を積分して出力する。積分器231の伝達関数は、積分器230と同じくH(z)=Z−1/(1−Z−1)で表される。
加算器240には、積分器231の出力および量子化雑音成分Qが入力される。加算器240は、積分器231の出力および量子化雑音成分Qを加算して、出力信号Y(n)を出力する。
実施形態1のスイッチング電源回路100において、ΔΣ変調器110の伝達関数は、数1で表現できる。
右辺第一項の入力信号Xに係る係数は信号伝達関数STF(Signal Transfer Function)と呼ばれ、入力信号X(n)の伝達特性を示す。右辺第二項の量子化雑音成分Qに係る係数はNTF(Noise Transfer Function)と呼ばれ、量子化雑音成分Qの伝達特性示す。
数1の雑音伝達関数NTF(Noise Transfer Function)の近似式は、数2で表される。
ここで、K=a1a2b1−a2b2+1、M=a2b2−2である。また、Tsはサンプリング周期、Δは量子化ステップ、Δfstepは雑音帯域幅である。
図5は、NTF×sinc関数の周波数スペクトルを示す。横軸は、サンプリングクロックの周波数fsで規格化した周波数[Hz]を示しており、縦軸は、NTF×sinc関数の周波数スペクトル[dB]を示す。
図では、数2の雑音伝達関数NTFにおいて、a1=a2=b1=1、Δ=1、Δfstep=240Hzと固定している。また、図5は、フィードフォワード経路の係数b2をb2=2若しくはb2=1.5とした場合のそれぞれの周波数スペクトルを示す。
係数b2=2の場合は、係数を調整していない一般的な周波数スペクトルである。この場合、信号伝達関数STFが全域通過関数となり、雑音伝達関数NTFの利得が放物線状の第1の利得となる。
一方、係数b2=1.5の場合は、所定の周波数よりも周波数が低い低域側において、係数b2=2としたときの第1の利得よりも高い第2の利得となる。係数b2=1.5の場合の周波数スペクトルは、サンプリング周波数fsの1/2付近(0.5付近)の利得が低下する。
ここで、所定の周波数とは、サンプリング周波数以下の低域側において、信号伝達関数STFが全域通過関数となる場合の雑音伝達関数NTFの第1の利得と、信号伝達関数STFが全域通過関数でないときの雑音伝達関数NTFの第2の利得と交点の周波数である。図5において、所定の周波数は、0.28fs[Hz]となる。
所定の周波数よりも低い周波数帯域において、リミットサイクル発振によるピークの基本波が存在する。ΔΣ変調器110は、所定の周波数よりも低い周波数帯域において、雑音伝達関数NTFの利得を上げて、量子化雑音成分Qを増大させる。
これにより、ΔΣ変調器110は、量子化雑音成分Qにより、リミットサイクル発振によるピークの基本波を埋もれさせることができる。つまり、係数b2=1.5の場合のように、ΔΣ変調器110は、周波数スペクトルの低域側の利得を高くすることで、低域側にディザ信号を入れたのと同様の効果が得られる。したがって、本例のΔΣ変調器110は、ディザ信号を加える必要がないので、ノイズフロアの上昇を抑えることができる。
波の重ね合わせの原理若しくはフーリエ解析理論によれば、ΔΣ変調信号のような矩形の信号には、基本波成分とその整数倍の成分が存在する。本実施形態では、基本波のエネルギーを低減することで、同時に整数倍の成分も低減して、リミットサイクル発振を抑制する。これにより、本例のΔΣ変調器110は、出力リップルを小さくできる。なお、サンプリング周波数fs/2よりも高いところで、利得が下がっているのは、アパーチャ効果による。
図6は、b2=2の場合のスイッチング信号Doutと出力信号Voutの周波数スペクトルを示す。横軸は、周波数[Hz]を示し、縦軸は、スイッチング信号および出力電圧の電力[dB]を示す。
図6では、2次のフィードバック型ΔΣ変調器110を用いている。ΔΣ変調器110の係数は、それぞれa1=a2=b1=1、b2=2としている。図6は、信号伝達関数STFが全域通過関数になるように係数を設定した時のスイッチング信号Doutと出力信号Voutの周波数スペクトルを示す。
図6では、サンプリング周波数fs=5MHz、入力電圧Vin=12V、出力電圧Vout=3V、R1=30kΩ、R2=10kΩ、Vref=1V、L=10uH、Cout=10uF、Rload=6Ω、誤差増幅器130のDCゲイン=90dB、誤差増幅器130の1次ポール=5rad/sec、Ccomp=0.1uF、Rcomp=100Ω、出力容量CoutのESR=10mΩ、スイッチオン抵抗=0.1Ω、としている。
図6では、スイッチング信号Doutと出力信号Voutの周波数スペクトルにリミットサイクル発振によるピークが生じる。リミットサイクルは、Vin/Vout×n×fs(nは整数)およびその折り返しの(1−Vin/Vout)×n×fsの位置に出現する。リミットサイクルは、ΔΣ変調器110の入力がDC信号の場合、入力レベルに応じた周波数となる。
図7は、b2=1.5の場合のスイッチング信号Doutと出力信号Voutの周波数スペクトルを示す。横軸は、周波数[Hz]を示して、縦軸は、スイッチング信号および出力電圧の電力[dB]を示す。
図7では、2次のフィードバック型ΔΣ変調器110を用いている。ΔΣ変調器110の係数は、それぞれa1=a2=b1=1、b2=1.5としている。図7は、雑音伝達関数NTFの低域側が高くなるように係数を設定した時のスイッチング信号Doutと出力信号Voutの周波数スペクトルを示す。なお、係数b2以外の条件は図6の場合と同様である。
図7では低域側の雑音伝達関数NTFの周波数スペクトルを持ち上げることで、図6と比較して、リミットサイクルのピークが抑制されている。また、図7では、図6と比較して、ノイズフロアの上昇も抑制できることから、出力電圧のリップルも小さくなる。なお、周波数が約1MHzよりも高域側において、スイッチング信号および出力電圧がそれぞれ減衰しているのは、電圧変換部120のインダクタLと出力容量Coutとで形成されるリアクタンスフィルタによる。
以上、説明したように本例のΔΣ変調器110は、所定の周波数よりも低域側において、信号伝達関数STFが全域通過関数となる第1の利得よりも高い第2の利得を得るように、係数が設定される。これにより、本実施形態のスイッチング電源回路100は、リミットサイクル発振によるピークを抑制し、且つ出力リップルを小さくすることができる。
[実施形態2]
図8は、実施形態2に係るスイッチング電源回路100のΔΣ変調器110を示す。ΔΣ変調器110は、3次のフィードバック型の線形モデルで表される。本例のΔΣ変調器110は、実施形態1に係るΔΣ変調器110の構成に加えて、減算器222および積分器232をさらに備える。実施形態1と実施形態2とは、ΔΣ変調器110が2次のフィードバック型であるか、3次のフィードバック型であるかの点で異なる。
ディジタルアナログ変換器DACは、ディジタルの出力信号Y(n)を変換したアナログ信号に係数b3を掛けて、減算器222に出力する。つまり、本例のディジタルアナログ変換器DACは、変換したアナログ信号に係数b1、b2、b3を掛けた信号を、減算器220、221、222にそれぞれ出力する。
減算器222には、積分器231の出力とアナログ信号に変換された出力信号Y(n)に係数b3が掛けられた信号とが入力される。減算器222は、積分器231の出力とアナログ信号に変換された出力信号Y(n)に係数b3が掛けられた信号との差分を出力する。
積分器232は、減算器222の出力に係数a3を掛けた信号を積分して出力する。積分器232の伝達関数は、積分器230、231と同じくH(z)=Z−1/(1−Z−1)で表される。
加算器240には、積分器232の出力および量子化雑音成分Qが入力される。加算器240は、積分器232の出力および量子化雑音成分Qを加算して、出力信号Y(n)を出力する。
実施形態2のスイッチング電源回路100において、ΔΣ変調器110の伝達関数は、数3で表される。
数3の雑音伝達関数NTFの近似式は、数4で表される。
数4において、A=a1a2a3b1−a2a3b2+a3b3−1、B=a2a3b2−2a3b3+3、C=a3b3−3である。
図9は、NTF×sinc関数の周波数スペクトルを示す。図9は、数4の雑音伝達関数NTFにおいて、a1=a2=a3=b1=1、Δ=1、Δfstep=240Hzと固定している。また、図9は、フィードフォワード経路の係数b2、b3をb2=b3=3若しくはb2=b3=2.3とした場合のそれぞれの周波数スペクトルを示す。
係数b2=b3=3の場合は、係数を調整していない一般的な周波数スペクトルである。この場合、信号伝達関数STFが全域通過関数となり、雑音伝達関数NTFの利得が放物線状の第1の利得となる。
一方、係数b2=b3=2.3の場合は、所定の周波数よりも周波数が低い低域側において、係数b2=b3=3としたときの第1の利得よりも高い第2の利得となる。係数b2=b3=2.3の場合の周波数スペクトルは、低域側の利得が高くなり、サンプリング周波数fsの1/2付近の利得が低下する。
本例のΔΣ変調器110は、低域側の利得を高くすることで、ディザ信号を入れたのと同様の効果が得られるので、実施形態1と同様にリミットサイクルが抑制される。本例のΔΣ変調器110は、低域側の利得を実施形態1よりも急峻に持ち上げることができるので、実施形態1に係るΔΣ変調器110よりも出力リップルを小さくすることができる。
[実施形態3]
図10は、実施形態3に係るスイッチング電源回路100のΔΣ変調器110を示す。ΔΣ変調器110は、4次のフィードバック型の線形モデルで表される。本例のΔΣ変調器110は、実施形態2に係るΔΣ変調器110の構成に加えて、減算器223および積分器233をさらに備える。実施形態2と実施形態3とは、ΔΣ変調器110が3次のフィードバック型であるか、4次のフィードバック型であるかの点で異なる。
ディジタルアナログ変換器DACは、出力信号Y(n)を変換したアナログ信号に係数b4を掛けて、減算器223に出力する。つまり、本例のディジタルアナログ変換器DACは、変換したアナログ信号に係数b1、b2、b3、b4を掛けた信号を、減算器220、221、222、223にそれぞれ出力する。
減算器223には、積分器232の出力とアナログ信号に変換された出力信号Y(n)に係数b4が掛けられた信号とが入力される。減算器223は、積分器232の出力とアナログ信号に変換された出力信号Y(n)に係数b4が掛けられた信号との差分を出力する。
積分器233は、減算器223の出力に係数a4を掛けた信号を積分して出力する。積分器233の伝達関数は、積分器230、231、232と同じくH(z)=Z−1/(1−Z−1)で表される。
加算器240には、積分器233の出力および量子化雑音成分Qが入力される。加算器240は、積分器233の出力および量子化雑音成分Qを加算して、出力信号Y(n)を出力する。
実施形態3のスイッチング電源回路100において、ΔΣ変調器110の伝達関数は、数5で表現できる。
数5の雑音伝達関数NTFの近似式は、数6で表される。
数4において、A=a1a2a3a4b1、B=a2a3a4b2、C=a3a4b3、D=a4b4、E=A−B+C−D+1、F=B−2C+3D−4、G=C−3D+6、H=D−4である。
図11は、NTF×sinc関数の周波数スペクトルを示す。図11は、数6の雑音伝達関数NTFにおいて、a1=a2=a3=a4=b1=1、Δ=1、Δfstep=240Hzと固定している。また、図11は、フィードフォワード経路の係数b2、b3、b4をb2=b4=4およびb3=6若しくはb2=3、b3=4およびb4=2.5とした場合の周波数スペクトルを示す。
係数b2=b4=4およびb3=6の場合は、係数を調整していない一般的な周波数スペクトルである。この場合、信号伝達関数STFが全域通過関数となり、雑音伝達関数NTFの利得が放物線状の第1の利得となる。
一方、係数b2=3、b3=4およびb4=2.5の場合は、所定の周波数よりも周波数が低い低域側において、係数b2=3、b3=4およびb4=2.5としたときの第1の利得よりも高い第2の利得となる。係数b2=3、b3=4およびb4=2.5とした場合の周波数スペクトルは、低域側の利得が高くなり、サンプリング周波数fsの1/2付近の利得が低下する。
本例のΔΣ変調器110は、低域側の利得を高くすることで、ディザ信号を入れたのと同様の効果が得られることから、実施形態2と同様にリミットサイクルが抑制される。本例のΔΣ変調器110は、低域側の利得を実施形態2よりも急峻に持ち上げることができるので、実施形態2に係るΔΣ変調器110よりも出力リップルを小さくすることができる。
実施形態1−3に係るΔΣ変調器110は、フィードバック型であり、雑音伝達関数NTFの利得が低域側で持ち上がるように係数を設定すると、信号伝達関数STFが低域通過特性となる。このため、図3における誤差増幅器130の位相補償回路210を構成する抵抗Rcompおよび容量Ccompの素子値を小さくすることができる。つまり、誤差増幅器130の回路規模を小さくすることができるので、スイッチング電源回路100全体の回路規模を小さくすることができる。
[実施形態4]
図12は、実施形態4に係るスイッチング電源回路100のΔΣ変調器110を示す。ΔΣ変調器110は、2次のフィードフォワード型の線形モデルで表される。実施形態1と実施形態4とは、ΔΣ変調器110がフィードバック型であるか、フィードフォワード型であるかの点で異なる。
ディジタルアナログ変換器DACは、出力信号Y(n)を変換したアナログ信号を減算器220に出力する。つまり、本例のディジタルアナログ変換器DACは、出力信号Y(n)をフィードバックする際に係数を掛けない点でフィードバック型と異なる。
減算器220には、入力信号X(n)とアナログ変換された出力信号Y(n)とが入力される。減算器220は、入力信号X(n)とアナログ変換された出力信号Y(n)との差分を出力する。
積分器230は、減算器220の出力に係数a1を掛けた信号を積分して出力する。積分器230の伝達関数は、H(z)=Z−1/(1−Z−1)で表される。
積分器231は、積分器230の出力に係数a2を掛けた信号を積分して出力する。積分器231の伝達関数は、積分器230と同じくH(z)=Z−1/(1−Z−1)で表される。
加算器241には、積分器231の出力信号、積分器230の出力に係数b1を掛けた信号および入力信号X(n)に係数b2を掛けた信号がそれぞれ入力される。加算器241は、入力された各信号を加算して加算器240に出力する。
実施形態4のスイッチング電源回路100において、ΔΣ変調器110の伝達関数は、数7で表現できる。
数7の雑音伝達関数NTFの近似式は、数8で表される。
数8において、K=a1a2―a1b1+1、M=a1b1−2である。
図13は、NTF×sinc関数の周波数スペクトルを示す。図13は、数6の雑音伝達関数NTFにおいて、a1=a2=b2=1、Δ=1、Δfstep=240Hzと固定している。また、図13は、b1=2若しくはb1=1.5とした場合の周波数スペクトルを示す。
係数b1=2の場合は、係数を調整していない一般的な周波数スペクトルである。この場合、信号伝達関数STFが全域通過関数となり、雑音伝達関数NTFの利得が放物線状の第1の利得となる。
一方、係数b1=1.5の場合は、所定の周波数よりも周波数が低い低域側において、係数b1=2としたときの第1の利得よりも高い第2の利得となる。b1=1.5とした場合の周波数スペクトルは、低域側の利得が高くなり、サンプリング周波数fsの1/2付近の利得が低下する。
本例のΔΣ変調器110は、フィードフォワード型であり、各積分器出力に表れる信号成分が小さく、多くの成分が量子化雑音成分である。そのため、入力電圧Vinと出力電圧Voutとの比が変わり、アイドルトーンの周波数が変わったときに、各積分器の出力の変化が少ない。そのため、実施形態1−3と比べて、定常状態に落ち着くまでの過渡的なトーンを小さくすることができる。
[実施形態5]
図14は、実施形態5に係るスイッチング電源回路100のΔΣ変調器110を示す。ΔΣ変調器110は、3次のフィードフォワード型の線形モデルで表される。本例のΔΣ変調器110は、実施形態4に係るΔΣ変調器110の構成に加えて、積分器232をさらに備える。実施形態4と実施形態5とは、ΔΣ変調器110が2次のフィードフォワード型であるか、3次のフィードフォワード型であるかの点で異なる。
積分器232は、積分器231の出力に係数a3を掛けた信号を積分して出力する。積分器232の伝達関数は、積分器230、231と同じくH(z)=Z−1/(1−Z−1)で表される。
加算器241には、積分器232の出力信号、積分器231の出力に係数b1を掛けた信号、積分器230の出力に係数b2を掛けた信号および入力信号X(n)に係数b3を掛けた信号がそれぞれ入力される。加算器241は、入力された各信号を加算して加算器240に出力する。
加算器240には、加算器241の出力および量子化雑音成分Qが入力される。加算器240は、加算器241の出力および量子化雑音成分Qを加算して、出力信号Y(n)を出力する。
実施形態5のスイッチング電源回路100において、ΔΣ変調器110の伝達関数は、数9で表現できる。
数9の雑音伝達関数NTFの近似式は、数10で表される。
数10において、A=a1a2a3−a1a2b1+a1b2−1、B=a1a2b1−2a1b2+3、C=a1b2−3である。
図15は、NTF×sinc関数の周波数スペクトルを示す。図15は、数10の雑音伝達関数NTFにおいて、a1=a2=a3=b3=1、Δ=1、Δfstep=240Hzと固定している。また、図15は、フィードフォワード経路の係数b1、b2をb1=b2=3若しくはb1=b2=2.3とした場合のそれぞれの周波数スペクトルを示す。
係数b1=b2=3の場合は、係数を調整していない一般的な周波数スペクトルである。この場合、信号伝達関数STFが全域通過関数となり、雑音伝達関数NTFの利得が放物線状の第1の利得となる。
一方、係数b1=b2=2.3の場合は、所定の周波数よりも周波数が低い低域側において、係数b1=b2=3としたときの第1の利得よりも高い第2の利得となる。係数b1=b2=2.3の場合の周波数スペクトルは、低域側の利得が高くなり、サンプリング周波数fsの1/2付近の利得が低下する。
本例のΔΣ変調器110は、低域側の利得を高くすることで、ディザ信号を入れたのと同様の効果が得られることから、実施形態4と同様にリミットサイクルが抑制される。本例のΔΣ変調器110は、低域側の利得を実施形態4よりも急峻に持ち上げることができるので、実施形態4に係るΔΣ変調器110よりも過渡的なトーンによる出力リップルを小さくすることができる。
[実施形態6]
図16は、実施形態6に係るスイッチング電源回路100のΔΣ変調器110を示す。ΔΣ変調器110は、4次のフィードフォワード型の線形モデルで表される。本例のΔΣ変調器110は、実施形態5に係るΔΣ変調器110の構成に加えて、積分器233をさらに備える。実施形態5と実施形態6とは、ΔΣ変調器110が3次のフィードフォワード型であるか、4次のフィードフォワード型であるかの点で異なる。
積分器233は、積分器232の出力に係数a4を掛けた信号を積分して出力する。積分器233の伝達関数は、積分器230、231、232と同じくH(z)=Z−1/(1−Z−1)で表される。
加算器241には、積分器232の出力信号、積分器232の出力に係数b1を掛けた信号、積分器231の出力に係数b2を掛けた信号、積分器230の出力に係数b3を掛けた信号および入力信号X(n)に係数b4を掛けた信号がそれぞれ入力される。加算器241は、入力された各信号を加算して加算器240に出力する。
実施形態6のスイッチング電源回路100において、ΔΣ変調器110の伝達関数は、数11で表現できる。
数11の雑音伝達関数NTFの近似式は、数12で表される。
数12において、A=a1a2a3a4、B=a2a3a4b1、C=a1a2b2、D=a1b3、E=A−B+C−D+1、F=B−2C+3D−4、G=C−3D+6である。
図17は、NTF×sinc関数の周波数スペクトルを示す。図17は、数12の雑音伝達関数NTFにおいて、a1=a2=a3=a4=b4=1、Δ=1、Δfstep=240Hzと固定している。また、図15は、フィードフォワード経路の係数b1、b2、b3をb1=b3=4およびb2=6若しくはb1=3、b2=4、b3=2.5とした場合の周波数スペクトルを示す。
係数b1=b3=4およびb2=6の場合は、係数を調整していない一般的な周波数スペクトルである。この場合、信号伝達関数STFが全域通過関数となり、雑音伝達関数NTFの利得が放物線状の第1の利得となる。
一方、係数b1=3、b2=4、b3=2.5の場合は、所定の周波数よりも周波数が低い低域側において、係数b1=b3=4およびb2=6としたときの第1の利得よりも高い第2の利得となる。係数b1=3、b2=4、b3=2.5の場合の周波数スペクトルは、低域側の利得が高くなり、サンプリング周波数fsの1/2付近の利得が低下する。
本例のΔΣ変調器110は、低域側の利得を高くすることで、ディザ信号を入れたのと同様の効果が得られることから、実施形態5と同様にリミットサイクルが抑制される。本例のΔΣ変調器110は、低域側の利得を実施形態5よりも急峻に持ち上げることができるので、実施形態5に係るΔΣ変調器110よりも過渡的なトーンによる出力リップルを小さくすることができる。
以下では、雑音伝達関数の分母1次関数H(z)を数13および数14の通り定義して、周波数特性を考察する。そして、所定の周波数よりも周波数が低い低域側において、信号伝達関数STFが全域通過関数であるときの雑音伝達関数NTFの利得よりも、信号伝達関数STFが全域通過関数でないときの雑音伝達関数NTFの利得よりも高くなるように、ΔΣ変調器110の係数を設定する条件を導出する方法を示す。
図18は、数14において、r=1、θ=πとした場合の周波数特性を示す。横軸は、位相角ωを示し、縦軸は振幅の周波数特性|H(z)|を示す。数14において、r=1、θ=πとした場合、0<ω<πでは、低域通過フィルタ的な振る舞いをする。
図19は、数14において、r=1、θ=0とした場合の周波数特性を示す。横軸は、位相角ωを示し、縦軸は振幅の周波数特性|H(z)|を示す。数14において、r=1、θ=0とした場合、0<ω<πでは、高域通過フィルタ的な振る舞いをする。
図18および図19より、θを0<ω<πにして、極が実数軸上でなく、複素数になるように設定することで、振幅の周波数特性|H(z)|が極pに近い周波数にピークを持つ。ΔΣ変調器110の制御を安定させるためには、全ての極が複素平面における単位円内にある必要がある。また、ΔΣ変調器110は、雑音伝達関数の全ての極が、共役複素数の対となる他の極が存在するか、または、複素平面の単位円内で且つ一組以上の共役複素数と残りの極が実軸上の負の位置に配置されるように係数が設定される。
ΔΣ変調器110が2次の場合、雑音伝達関数の極のうち少なくとも1対の極が、複素平面の単位円内且つ実軸上以外の領域において、互いに共役複素数となるように、係数が設定される。つまり、ΔΣ変調器110が2次の場合、2つの極を実数軸上でなく、共役複素数とすることで、ω=πを中心に対称な形に振幅のピークを持つ。
ここで、伝達関数における分母を因数分解すると、ΔΣ変調器110が2次の場合、雑音伝達関数NTFの分母の値は、(1−Z−1×p1)(1−Z−1×p2)=1−(p1+p2)×Z−1+p1×p2×Z−2となる。
したがって、図4の実施形態1に係るΔΣ変調器110の通り、雑音伝達関数の極をp1、p2、係数のうちΔΣ変調器の積分器の利得を決める係数を入力側から出力側に順にa1、a2、係数のうちΔΣ変調器のフィードバック係数を入力側から出力側に順にb1、b2としたときに、数1に示す雑音伝達関数NTFの分母との対応から、p1+p2=2−a2b2、p1p2=a1a2b1−a2b2+1を満たすように、係数を設定すればよい。ただし、上述したように、p1、p2が互いに共役複素数となるように係数を設定する。
また、図12の実施形態4に係るΔΣ変調器110の通り、雑音伝達関数の極をp1、p2、係数のうちΔΣ変調器の積分器の利得を決める係数を入力側から出力側に順にa1、a2、係数のうちΔΣ変調器のフィードフォワード係数を入力側から出力側に順にb2、b1としたときに、数7に示す雑音伝達関数NTFの分母との対応から、p1+p2=2−a1b1、p1p2=a1a2−a1b1+1を満たすように、係数を設定すればよい。ただし、上述したように、p1、p2が互いに共役複素数となるように係数を設定する。
ΔΣ変調器110が3次の場合、雑音伝達関数の極のうち1対の極以外の極が、複素平面の単位円内且つ実軸上の負の位置に配置されるように、係数が設定される。つまり、ΔΣ変調器110が3次の場合、3つの極が一組の共役複素数と、残り一つの極を実数軸上のマイナスの値とすることで、ω=πを中心に対称な形に振幅のピークを持つ。
ここで、伝達関数における分母を因数分解すると、ΔΣ変調器110が3次の場合、雑音伝達関数NTFの分母の値は、(1−Z−1×p1)(1−Z−1×p2)(1−Z−1×p3)=1−(p1+p2+p3)×Z−1+(p1p2+p1p3+p2p3)×Z−2−p1p2p3Z−3となる。
したがって、図8の実施形態2に係るΔΣ変調器110の通り、雑音伝達関数の極をp1、p2、p3、係数のうちΔΣ変調器の積分器の利得を決める係数を入力側から出力側に順にa1、a2、a3、係数のうちΔΣ変調器のフィードバック係数を入力側から出力側に順にb1、b2、b3としたときに、数3に示す雑音伝達関数NTFの分母との対応から、p1+p2+p3=3−a3b3、p1p2+p1p3+p2p3=a2a3b2−a2a3b3+3、p1p2p3=1−a3b3+a2a3b2−a1a2a3b1を満たすように、係数を設定すればよい。ただし、上述したように、p1、p2、p3が互いに共役複素数となるように係数を設定する。
また、図14の実施形態5に係るΔΣ変調器110の通り、雑音伝達関数の極をp1、p2、p3、係数のうちΔΣ変調器の積分器の利得を決める係数を入力側から出力側に順にa1、a2、a3、係数のうちΔΣ変調器のフィードフォワード係数を入力側から出力側に順にb3、b2、b1としたときに、数9に示す雑音伝達関数NTFの分母との対応から、p1+p2+p3=3−a1b2、p1p2+p1p3+p2p3=a1a2b1−a2a1b2+3、p1p2p3=1−a1b2+a1a2b1−a1a2a3を満たすように、係数を設定すればよい。ただし、上述したように、p1、p2、p3が互いに共役複素数となるように係数を設定する。
ΔΣ変調器110が4次の場合、雑音伝達関数の極のうち2対の極が互いに共役複素数である。つまり、ΔΣ変調器110が4次の場合、4つの極が一組の共役複素数と、残り二つの極を実数軸上のマイナスの値とすることで、ω=πを中心に対称な形に振幅のピークを持つ。
また、ΔΣ変調器110が4次の場合、雑音伝達関数の極のうち2対の極が共役複素数であるように、係数が設定されている。つまり、4つの極が二組の共役複素数とすることで、ω=πを中心に対称な形に振幅のピークを持つ。
ここで、伝達関数における分母を因数分解すると、ΔΣ変調器110が4次の場合、雑音伝達関数NTFの分母の値は、(1−Z−1×p1)(1−Z−1×p2)(1−Z−1×p3)(1−Z−1×p4)=1−(p1+p2+p3+p4)×Z−1+(p1p2+p1p3+p1p4+p2p3+p2p4+p3p4)×Z−2−p1p2p3p4×Z−3となる。
したがって、図10の実施形態3に係るΔΣ変調器110の通り、雑音伝達関数の極をp1、p2、p3、p4、係数のうちΔΣ変調器の積分器の利得を決める係数を入力側から出力側に順にa1、a2、a3、a4、係数のうちΔΣ変調器のフィードバック係数を入力側から出力側に順にb1、b2、b3、b4、A=a1a2a3a4b1、B=a2a3a4b2、C=a3a4b3、D=a4b4としたときに、数5に示す雑音伝達関数NTFの分母との対応から、p1+p2+p3+p4=4−D、p1p2+p1p3+p1p4+p2p3+p2p4+p3p4=C−3D+6、p1p2p3+p1p2p4+p1p3p4+p2p3p4=4−3D+2C−B、p1p2p3p4=A−B+C−D+1を満たすように、係数を設定すればよい。ただし、上述したように、p1、p2、p3、p4が互いに共役複素数となるように係数を設定する。
また、図16の実施形態6に係るΔΣ変調器110の通り、雑音伝達関数の極をp1、p2、p3、p4、係数のうちΔΣ変調器の積分器の利得を決める係数を入力側から出力側に順にa1、a2、a3、a4、係数のうちΔΣ変調器のフィードフォワード係数を入力側から出力側に順にb4、b3、b2、b1、A=a1a2a3a4、B=a2a3a4b1、C=a1a2b2、D=a1b3としたときに、数11に示す雑音伝達関数NTFの分母との対応から、p1+p2+p3+p4=4−D、p1p2+p1p3+p1p4+p2p3+p2p4+p3p4=C−3D+6、p1p2p3+p1p2p4+p1p3p4+p2p3p4=4−3D+2C−B、p1p2p3p4=A−B+C−D+1の関係を満たすように、係数を設定すればよい。ただし、上述したように、p1、p2、p3、p4が互いに共役複素数となるように係数を設定する。
[発明の効果]
本発明のスイッチング電源回路は、所定の周波数よりも低域側において、雑音伝達関数NTF(Noise Transfer Function)の利得が、信号伝達関数STFが全域通過関数となるように係数が設定された場合の雑音伝達関数NTF(Noise Transfer Function)の利得よりも高くなるように、ΔΣ変調器の係数を設定することで、リミットサイクル発振によるピークを抑制し、且つ出力リップルを小さくすることができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
100・・・スイッチング電源回路、110・・・ΔΣ変調器、120・・・電圧変換部、130・・・誤差増幅器、140・・・帰還部、150・・・電源、160・・・正転ドライバ、170・・・反転ドライバ、200・・・コンパレータ、210・・・位相補償回路、220、221、222、223・・・減算器、230、231、232、233・・・積分器、240、241・・・加算器、500・・・ΔΣ変調器

Claims (23)

  1. スイッチング信号に応じて、入力電圧を出力電圧に変換する電圧変換部と、
    前記出力電圧に応じたパルス密度のΔΣ変調信号を前記スイッチング信号として出力する2次以上のΔΣ変調器と、
    を備え、
    前記ΔΣ変調器は、
    信号伝達関数が全域通過関数であるときの雑音伝達関数の第1の利得と、前記信号伝達関数が全域通過関数でないときの前記雑音伝達関数の第2の利得との交点よりも低域において、前記第2の利得が前記第1の利得よりも高くなるように、係数が設定されていることを特徴とするスイッチング電源回路。
  2. 前記ΔΣ変調器は、
    前記雑音伝達関数の極のうち少なくとも1対の極が、複素平面の単位円内であり且つ実軸上以外の領域において、互いに共役複素数となるように、前記係数が設定されていることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源回路。
  3. 前記ΔΣ変調器は、
    フィードバック型であることを特徴とする請求項2に記載のスイッチング電源回路。
  4. 前記ΔΣ変調器は、
    2次であることを特徴とする請求項3に記載のスイッチング電源回路。
  5. 前記雑音伝達関数の極をp1、p2、前記係数のうち前記ΔΣ変調器の積分器の利得を決める係数を入力側から出力側に順にa1、a2、前記係数のうち前記ΔΣ変調器のフィードバック係数を入力側から出力側に順にb1、b2としたときに、
    p1+p2=2−a2b2
    p1p2=a1a2b1−a2b2+1
    の関係を満足することを特徴とする請求項4に記載のスイッチング電源回路。
  6. 前記ΔΣ変調器は、
    3次であることを特徴とする請求項3に記載のスイッチング電源回路。
  7. 前記雑音伝達関数の極のうち前記1対の極以外の極が、複素平面の単位円内であり且つ実軸上の負の位置に配置されるように、前記係数が設定されていることを特徴とする請求項6に記載のスイッチング電源回路。
  8. 前記雑音伝達関数の極をp1、p2、p3、前記係数のうち前記ΔΣ変調器の積分器の利得を決める係数を入力側から出力側に順にa1、a2、a3、前記係数のうち前記ΔΣ変調器のフィードバック係数を入力側から出力側に順にb1、b2、b3としたときに、
    p1+p2+p3=3−a3b3
    p1p2+p1p3+p2p3=a2a3b2−2a3b3+3
    p1p2p3=1−a3b3+a2a3b2−a1a2a3b1
    の関係を満足することを特徴とする請求項7に記載のスイッチング電源回路。
  9. 前記ΔΣ変調器は、
    4次であることを特徴とする請求項3に記載のスイッチング電源回路。
  10. 前記雑音伝達関数の極のうち2対の極が互いに共役複素数となるように係数が設定される請求項9に記載のスイッチング電源回路。
  11. 前記雑音伝達関数の極のうち1対の極が共役複素数であり、残りの極が、複素平面の単位円内であり且つ実軸上の負の位置に配置されるように、前記係数が設定されていることを特徴とする請求項9に記載のスイッチング電源回路。
  12. 前記雑音伝達関数の極をp1、p2、p3、p4、前記係数のうち前記ΔΣ変調器の積分器の利得を決める係数を入力側から出力側に順にa1、a2、a3、a4、前記係数のうち前記ΔΣ変調器のフィードバック係数を入力側から出力側に順にb1、b2、b3、b4、A=a1a2a3a4b1、B=a2a3a4b2、C=a3a4b3、D=a4b4としたときに、
    p1+p2+p3+p4=4−D
    p1p2+p1p3+p1p4+p2p3+p2p4+p3p4=C−3D+6
    p1p2p3+p1p2p4+p1p3p4+p2p3p4=4−3D+2C−B
    p1p2p3p4=A−B+C−D+1
    の関係を満足することを特徴とする請求項10または11に記載のスイッチング電源回路。
  13. 前記出力電圧と予め定められた電圧との差に応じた誤差電圧を生成して前記ΔΣ変調器に出力する誤差増幅器を備えたことを特徴とする請求項3〜12のいずれか1項に記載のスイッチング電源回路。
  14. 前記ΔΣ変調器は、
    フィードフォワード型であることを特徴とする請求項2に記載のスイッチング電源回路。
  15. 前記ΔΣ変調器は、
    2次であることを特徴とする請求項14に記載のスイッチング電源回路。
  16. 前記雑音伝達関数の極をp1、p2、前記係数のうち前記ΔΣ変調器の積分器の利得を決める係数を入力側から出力側に順にa1、a2、前記係数のうち前記ΔΣ変調器のフィードフォワード係数を入力側から出力側に順にb2、b1としたときに、
    p1+p2=2−a1b1
    p1p2=a1a2−a1b1+1
    の関係を満足することを特徴とする請求項15に記載のスイッチング電源回路。
  17. 前記ΔΣ変調器は、
    3次であることを特徴とする請求項14に記載のスイッチング電源回路。
  18. 前記雑音伝達関数の極のうち前記1対の極以外の極が、複素平面の単位円であり内且つ実軸上の負の位置に配置されるように、前記係数が設定されていることを特徴とする請求項17に記載のスイッチング電源回路。
  19. 前記雑音伝達関数の極をp1、p2、p3、前記係数のうち前記ΔΣ変調器の積分器の利得を決める係数を入力側から出力側に順にa1、a2、a3、前記係数のうち前記ΔΣ変調器のフィードフォワード係数を入力側から出力側に順にb3、b2、b1としたときに、
    p1+p2+p3=3−a1b2
    p1p2+p1p3+p2p3=a1a2b1−2a1b2+3
    p1p2p3=1−a1b2+a1a2b1−a1a2a3
    の関係を満足することを特徴とする請求項18に記載のスイッチング電源回路。
  20. 前記ΔΣ変調器は、
    4次であることを特徴とする請求項14に記載のスイッチング電源回路。
  21. 前記雑音伝達関数の極のうち2対の極が互いに共役複素数となるように係数が設定される請求項20に記載のスイッチング電源回路。
  22. 前記雑音伝達関数の極のうち1対の極が互いに共役複素数であり、残りの極が、複素平面の単位円内であり且つ実軸上の負の位置に配置されるように、前記係数が設定されていることを特徴とする請求項20に記載のスイッチング電源回路。
  23. 前記雑音伝達関数の極をp1、p2、p3、p4、前記係数のうち前記ΔΣ変調器の積分器の利得を決める係数を入力側から出力側に順にa1、a2、a3、a4、前記係数のうち前記ΔΣ変調器のフィードフォワード係数を入力側から出力側に順にb4、b3、b2、b1、A=a1a2a3a4、B=a2a3a4b1、C=a1a2b2、D=a1b3としたときに、
    p1+p2+p3+p4=4−D
    p1p2+p1p3+p1p4+p2p3+p2p4+p3p4=C−3D+6
    p1p2p3+p1p2p4+p1p3p4+p2p3p4=4−3D+2C−B
    p1p2p3p4=A−B+C−D+1
    の関係を満足することを特徴とする請求項21または22に記載のスイッチング電源回路。
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