JP6148079B2 - 嚥下姿勢保持具 - Google Patents

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Description

本発明は、人体の上体を、嚥下をするための理想的な姿勢に保持するための嚥下姿勢保持具に関する。
上半身を所定の姿勢に保持するための姿勢保持具が、従来より知られている。姿勢保持具は、例えば、鋼材により構成された管がホースにより覆われて構成され、所定の形状に折り曲げられる。そして、折り曲げられた状態の姿勢保持具は、上体の一部、例えば、脇の下や股間を通されるように装着される。このことにより、上体が姿勢保持具によって、所定の姿勢に保持される(特許文献1参照)。
特開2005−74191号公報
高齢者等の、ベッドに寝たきりのベッドの使用者が食事等を行う際には、使用者は、ベッドの上に仰向けに寝た状態から、上半身を起こした状態(ギャッジアップ座位)とされる必要がある。例えば、使用者は、食事を行う際にはギャッジアップ座位とされる。
しかし、ギャッジアップ座位では、使用者の頭部と肩甲帯はマットに沈み込み、運動学的には、使用者は、食事を臥位で行うことになる。また、ベッド上での座位保持が不安定になれば、使用者は、食事動作が極めて困難になる。このため、医療・介護の現場では、食事時間内に頻繁に使用者の姿勢を調整する必要がある。仮に、ベッド上での使用者の座位保持を安定させるために、例えば、特許文献1記載の姿勢保持具を使用しようとしても、使用者の座位保持を安定させることは困難である。
本発明は、嚥下をするときの座位姿勢を理想的な状態で安定して保持することができる嚥下姿勢保持具を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも人の肩甲帯を背後から支持することにより人の上体を背後から支持する上体支持部と、肩甲帯との間に配置されて用いられる嚥下姿勢保持具であって、人の背中の部分であって左肩甲骨と右肩甲骨との間の部分に対向する位置から少なくとも後頭部に対向する位置に至るまで、脊椎骨に沿って延びる支持体と、左肩甲骨に対向配置可能な左端部と、右肩甲骨に対向配置可能な右端部と、前記左端部と前記右端部とを掛け渡す両端接続部とを有し、前記支持体の一端部側の部分に固定され、人の背後において人の肩甲帯に当接して、肩甲帯を人の前側から背中側へ向かう方向へ凸となるように湾曲させる肩甲帯支持部と、前記支持体の他端部側の部分に固定され、人の後頭部に対向して配置され、後頭部に当接して頭部を前記肩甲帯支持部に対する頭部所定位置に維持するように支持する頭部支持部と、を備える嚥下姿勢保持具に関する。
また、前記支持体に対する前記頭部支持部の固定位置を、前記支持体の延びる方向と、前記支持体から離間する方向とにおいてそれぞれ調整可能な頭部支持部位置調整部を有することが好ましい。
本発明によれば、嚥下をするときの座位姿勢を理想的な状態で安定して保持することができる嚥下姿勢保持具を提供することができる。
本発明の第1実施形態による嚥下姿勢保持具を示す前方斜視図である。 本発明の第1実施形態による嚥下姿勢保持具を示す左側方斜視図である。 本発明の第1実施形態による嚥下姿勢保持具を示す要部分解斜視図である。 本発明の第1実施形態による嚥下姿勢保持具を示す要部分解斜視図である。 本発明の第1実施形態による嚥下姿勢保持具により使用者の嚥下姿勢が保たれている様子を示す図であり、(a)は側方斜視図であり、(b)は平面図である。 本発明の第2実施形態による嚥下姿勢保持具を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態による嚥下姿勢保持具を示す斜視図である。
以下、本発明の第1実施形態による嚥下姿勢保持具について図1〜図5を参照しながら説明する。以下の説明においては、前後、左右及び上下の方向の記載は、特に明記がない限り、嚥下姿勢保持具1を使用している人(以下「使用者」とする)から見た方向に従う。また、図中において、矢印FRは、嚥下姿勢保持具1の前方を示し、矢印UPは嚥下姿勢保持具1の上方を示し、矢印LHは嚥下姿勢保持具1の左方を示す。
図1に示すように、嚥下姿勢保持具1は、支持体10と、肩甲帯支持部30と、頭部支持部50とを備える。支持体10は、アルミニウム合金製の下部支柱11と上部支柱12とを有する。下部支柱11は、左右方向において平行な位置関係を有して上下方向に延びる一対の中空の支柱により構成されている。また、上部支柱12は、1本の中空の支柱により構成されている。下部支柱11は、支持体10の一端部側の部分に相当し、上部支柱12は、支持体10の他端部側の部分に相当する。
上部支柱12及び下部支柱11を構成する中空の支柱においては、上部支柱12及び下部支柱11の長手方向に直交する断面形状は、長円形状である。下部支柱11及び上部支柱12の長円形状の長手方向は、左右方向に一致する位置関係を有する。下部支柱11の下端部には、肩甲帯支持部30が固定されている。
下部支柱11の上端部は上部支柱12の下端部と連結されている。下部支柱11及び上部支柱12により構成される支持体10は、使用者の背中の部分であって左肩甲骨と右肩甲骨との間の部分に対向する位置から後頭部に対向する位置よりも上方に至るまで、脊椎骨に沿って延びる。上部支柱12には、頭部支持部50が固定される。
下部支柱11の上端部と上部支柱12の下端部とを連結する構成については、次のとおりである。下部支柱11の上端部には、左右方向に下部支柱11を貫通する貫通孔が形成されている。図3に示すように、貫通孔には、ボルト13が貫通しており、ボルト13の頭部にはつまみ13Aが固定されている。より具体的には、ボルト13は、左側の下部支柱11、下部支柱当接部材14、上部支柱当接部材15、上部支柱12、上部支柱当接部材15、下部支柱当接部材14、右側の下部支柱11、の順で貫通しており、ボルト13の先端部(ボルト13の左端部)には、ナット(図示せず)が螺合している。
下部支柱当接部材14は、樹脂製であり、略円盤形状を有している。下部支柱当接部材14の表面は、最上部が切り取られたような截頭円錐形状を有する。下部支柱当接部材14の裏面には、下部支柱当接部材14の軸方向に凹み、且つ部支柱当接部材の裏面の直径方向に延びる溝14Aが形成されている。溝14Aは、下部支柱11の側部形状に一致し、溝14Aには、下部支柱11の側部が係合可能である。
上部支柱当接部材15は、樹脂製であり、略円柱形状を有している。下部支柱当接部材14の表面に当接する上部支柱当接部材15の軸方向一端面には、上部支柱当接部材15の軸方向に凹み、且つ下部支柱当接部材14の表面の截頭円錐形状に一致する凹部15Aが形成されている。また、上部支柱当接部材15の軸方向他端面には、上部支柱当接部材15の軸方向に凹み、且つ上部支柱当接部材15の軸方向他端面の直径方向に延びる溝15Bが形成されている。溝15Bは、上部支柱12の側部形状に一致し、溝15Bには、上部支柱12の側部が係合可能である。
上述のような、下部支柱11の上端部と上部支柱12の下端部とを連結する構成において、ボルト13の頭部のつまみ13Aを回転させることにより、ボルト13の頭部のつまみ13Aと蝶ナット(図示せず)とに挟まれるようにして、左側の下部支柱11、下部支柱当接部材14、上部支柱当接部材15、上部支柱12、上部支柱当接部材15、下部支柱当接部材14、右側の下部支柱11は、締め付けられ、下部支柱11に対して、上部支柱12が回動しないように、上部支柱12が固定される。また、逆方向にボルト13の頭部のつまみ13Aを回転させることにより、下部支柱11、下部支柱当接部材14、上部支柱当接部材15、上部支柱12、上部支柱当接部材15、下部支柱当接部材14、及び、右側の下部支柱11それぞれの間の締め付けを緩めることができ、下部支柱11に対して上部支柱12が回動可能とされる。
ボルト13、つまみ13A、蝶ナット(図示せず)、左側の下部支柱11、下部支柱当接部材14、上部支柱当接部材15、上部支柱12、上部支柱当接部材15、下部支柱当接部材14、及び右側の下部支柱11は、頭部支持部位置調整部を構成する。
図1及び図2に示すように、肩甲帯支持部30は、前板部31と、後板部32と、2つの中央パッド33と、左端部パッド34と、右端部パッド35とを有している。下部支柱11の下端は、前板部31及び後板部32の左右方向における中央部であって且つ前板部31及び後板部32の上端に固定されている。前板部31及び後板部32は、それぞれ略同一形状の長方形状の樹脂製の板部材により構成されており、2枚重ねされて、後方へ向かって凸となるように湾曲している。より詳細には、前板部31及び後板部32の長手方向における中央部分は、前方へ向かって緩やかに湾曲しており、前板部31、後板部32の左端部、右端部は、前方へ向かって急激に湾曲し、左端縁、右端縁それぞれに向かって平坦状をなしている。後板部32の長手方向における中央部分の外面は、上下方向において下部支柱11の軸方向に平行な位置関係を有する。
2つの中央パッド33は、略長方形の板状をなしており、前板部31の前面の当該中央部分に、左右方向に並べられて固定されている。前板部31の前面の当該中央部分への2つの中央パッド33の固定は、マジックテープ(登録商標)により行われる。従って、中央パッド33は、前板部31の前面に対して着脱可能である。
左端部パッド34は、略長方形の板状をなしており、前板部31の前面の左端部の平坦状の部分に固定されている。前板部31の前面の左端部への左端部パッド34の固定は、マジックテープ(登録商標)により行われる。従って、左端部パッド34は、前板部31の前面に対して着脱可能である。同様に、右端部パッド35は、略長方形の板状をなしており、前板部31の前面の右端部の平坦状の部分に固定されている。前板部31の前面の右端部への右端部パッド35の固定は、マジックテープ(登録商標)により行われる。従って、右端部パッド35は、前板部31の前面に対して着脱可能である。
左端部パッド34、右端部パッド35は、それぞれ前板部31の左端縁、右端縁に近づくにつれて、前板部31の前面から離間する方向へ厚みが大きくなる。これに対して2つの中央パッド33の厚みは、前板部31の左端縁又は右端縁に近づいても変らず、厚みは一定である。また、左端部パッド34、右端部パッド35は、厚みが異なる複数種類のものが用意されており、交換可能である。
前板部31の前面の左端部及び左端部パッド34は、肩甲帯支持部30の左端部を構成し、左肩甲骨に対向配置されて用いられる。前板部31の前面の右端部及び右端部パッド35は、肩甲帯支持部30の右端部を構成し、右肩甲骨に対向配置されて用いられる。また、前板部31の前面の当該中央部分及び中央パッド33は、肩甲帯支持部30の左端部と右端部とを掛け渡し、支持体10の一端部側の部分に固定される両端接続部を構成する。肩甲帯支持部30は、ギャッジアップベッド(介護ベッド)の上体を支える部分、特に肩甲帯に対向する部分や、椅子の背もたれの肩甲帯に対向する部分と、使用者の肩甲帯との間に挟まれるようにして配置され、使用者の背後において使用者の肩甲帯に当接可能である。
図1及び図2に示すように、頭部支持部50は、前板部51と、後板部52と、中央パッド53と、左端部パッド54と、右端部パッド55とを有している。前板部51及び後板部52は、それぞれ略同一形状の長方形状の樹脂製の板部材により構成されており、2枚重ねされて、後方へ向かって凸となるように湾曲している。より詳細には、頭部支持部50の前板部51及び後板部52の長手方向における長さは、肩甲帯支持部30の前板部31及び後板部32の長手方向における長さよりも短く、頭部支持部50の前板部51及び後板部52の上下方向における幅は、肩甲帯支持部30の前板部31及び後板部32の上下方向における幅よりも短い。前板部51及び後板部52の長手方向における中央部分は、平面状をなしており、前板部51、後板部52の左端部、右端部は、前方へ向かって急激に湾曲し、左端縁、右端縁それぞれに向かって平坦状をなしている。
中央パッド53は、略長方形の板状をなしており、前板部51の前面の当該中央部分に、1つのみ設けられている。前板部51の前面の当該中央部分への中央パッド53の固定は、マジックテープ(登録商標)により行われる。従って、中央パッド53は、前板部51の前面に対して着脱可能である。
左端部パッド54は、前板部51の前面の左端部の平坦な部分に固定されている。前板部51の前面の左端部への左端部パッド54の固定は、マジックテープ(登録商標)により行われる。従って、左端部パッド54は、前板部51の前面に対して着脱可能である。同様に、右端部パッド55は、前板部51の前面の右端部の平坦な部分に固定されている。前板部51の前面の右端部への右端部パッド55の固定は、マジックテープ(登録商標)により行われる。従って、右端部パッド55は、前板部51の前面に対して着脱可能である。左端部パッド54、右端部パッド55、及び中央パッド53の厚みは、前板部51の左端縁又は右端縁に近づいても変らずに一定である。
図4に示すように、左右方向における後板部52の中央部には、上部支柱固定板56が設けられている。上部支柱固定板56は、上下方向に平行な位置関係で後方に延びる2枚の樹脂製の板により構成されており、上部支柱固定板56の上下方向における中央位置には、それぞれ、前後方向に延びる溝56Aが形成されている。
2枚の上部支柱固定板56の間には、略直方体形状の金属製の結合部材57が配置されて設けられている。結合部材57の左右方向における長さは、2枚の上部支柱固定板56の間の幅に等しい。結合部材57は、平面視で略C字状をなしており、結合部材57の中央に形成された空間57Aの形状は、上部支柱12の長手方向に直交する面で切った上部支柱12の外形の断面形状と略同一である。また、略C字状の結合部材57の当該Cの字の開口部分には、左右方向に貫通する貫通孔57Bが形成されている。貫通孔57Bを形成している結合部材57の部分には、雌ネジが螺刻されており、ボルト58が螺合する。ボルト58の頭部にはつまみ58Aが固定されている。また、ボルト58は、左側の上部支柱固定板56の溝56A、結合部材57の貫通孔、及び、右側の上部支柱固定板56の溝56Aをこの順で貫通しており、ボルト58の先端部(ボルト58の左端部)には、蝶ナット(図示せず)が螺合している。ボルト58、2枚の上部支柱固定板56、結合部材57、蝶ナットは、頭部支持部位置調整部を構成する。
以上のような、頭部支持部50と上部支柱12とを連結する頭部支持部位置調整部において、ボルト58の頭部のつまみ58Aを回転させることにより、ボルト58のつまみ58Aと蝶ナット(図示せず)とに挟まれるようにして、左側の上部支柱固定板56、結合部材57、右側の上部支柱固定板56は、互いに締め付けられる。このことにより、結合部材57の中央に形成された空間57Aは縮められ、上部支柱12は、結合部材57により締め付けられる。この結果、上部支柱12の軸方向(上下方向)において、上部支柱12に対して頭部支持部50が固定されると共に、上部支柱12の軸方向に直交する方向(前後方向)において、上部支柱12に対して頭部支持部50が固定される。
また、逆方向にボルト58の頭部のつまみ58Aを回転させることにより、左側の上部支柱固定板56、結合部材57、右側の上部支柱固定板56それぞれの間の締め付けを緩めることができる。このことにより、上部支柱12の延びる方向である軸方向(上下方向)において、上部支柱12に対して頭部支持部50が移動可能とされると共に、上部支柱12から離間する方向である上部支柱12の軸方向に直交する方向(前後方向)において、上部支柱12に対して頭部支持部50が移動可能とされる。このような移動により、頭部支持部50を、使用者の後頭部に対向する位置へ調整して配置可能である。
嚥下姿勢保持具1は、以下のようにして使用される。先ず、図5に示すように、嚥下姿勢保持具1の使用者2がギャッジアップベッド3に横たわったときに使用者2の上半身に対向するギャッジアップベッド3の部分3Aを、フルフラットの状態に対して30°から70°程度にギャッジアップする。ギャッジアップされたギャッジアップベッド3の部分3Aは、上体支持部に相当する。
次に、ギャッジアップベッド3に横たわる使用者2と、ギャッジアップされたギャッジアップベッド3の部分3Aとの間に、嚥下姿勢保持具1を配置する。この際、肩甲帯支持部30の後板部32の中央部分及び下部支柱11の軸方向がギャッジアップされたギャッジアップベッド3の部分3Aに載置された状態とされ、且つ、支持体10の上部支柱12及び下部支柱11が使用者2の後方において、脊椎骨に沿って延びる位置関係となるようにする。また、肩甲帯支持部30の左端部パッド34が左肩甲骨に対向し、肩甲帯支持部30の右端部パッド35が右肩甲骨に対向するように、肩甲帯支持部30の位置を調整する。このことにより、肩甲帯支持部30は、使用者2の背後において使用者2の肩甲帯に当接して、肩甲帯を使用者2の前側から背中側へ向かう方向へ凸となるように湾曲させる。
次に、ボルト13を回転させて上部支柱12を下部支柱11に対して回転可能とする。また、ボルト58を回転させて、頭部支持部50を上部支柱12に対して上下方向及び前後方向へ移動可能とする。そして、上部支柱12に対する頭部支持部50の位置と、下部支柱11に対する上部支柱12の回転角度とを調整する。この調整により、頸部から肩甲帯にかけての使用者2の部位が、緩やかに湾曲した状態となるように、頭部支持部50が後頭部に当接して頭部を支えるようにする。この位置関係となったときに、ボルト13を回転させて、上部支柱12を下部支柱11に対して回転不能に固定すると共に、ボルト58を回転させて、頭部支持部50を上部支柱12に対して上下方向及び前後方向へ移動不能に固定する。
この状態で肩甲帯支持部30に対して使用者2の頭部が頭部支持部50により支えられている位置は、頭部所定位置に相当する。このように嚥下姿勢保持具1によって、使用者2において、肩甲帯が使用者2の前側から背中側へ向かう方向へ凸となるように湾曲させられ、且つ、頸部から肩甲帯にかけての使用者2の部位が、緩やかに湾曲した状態が維持されて、使用者2の食事が行われる。
上述の構成による嚥下姿勢保持具1は、以下のような効果を発揮することができる。
前述のように嚥下姿勢保持具1は、左肩甲骨に対向配置可能な左端部としての左端部パッド34及び前板部31の前面の左端部と、右肩甲骨に対向配置可能な右端部としての右端部パッド35及び前板部31の前面の右端部と、左端部と右端部とを掛け渡す両端接続部としての前板部31の前面の当該中央部分及び中央パッド33とを有する。また、嚥下姿勢保持具1は、支持体10の一端部側の部分としての下部支柱11に固定され、使用者2の背後において使用者2の肩甲帯に当接して、肩甲帯を使用者2の前側から背中側へ向かう方向へ凸となるように湾曲させる肩甲帯支持部30と、支持体10の他端部側の部分としての上部支柱12に固定され、使用者2の後頭部に対向して配置され、後頭部に当接して頭部を肩甲帯支持部30に対する頭部所定位置に維持するように支持する頭部支持部50と、を備える。
このため、使用者2の肩甲帯を使用者2の前側から背中へ向かう方向へ凸となるように湾曲させた状態で、使用者2の頭部を肩甲帯支持部30に対する頭部所定位置に維持するように支持した状態とすることができる。
このことにより、使用者2の舌骨下筋群、中でも胸骨舌骨筋、肩甲舌骨筋の過緊張を緩和させることができ、この結果、使用者2において喉頭挙上の阻害因子を排し、舌骨上筋群を効率よく働かせ、喉頭の挙上を少ない力で可能とすることができる。また、使用者2の頭部の後屈・頸椎前彎を緩めることができ、この結果、使用者2において喉頭蓋の反転を容易にすることができる。更に、使用者2の座位姿勢を安定させることができ、この結果、使用者2の上肢のリーチを増加させることができ、使用者2は、自由な食事を安定して行うことができる。
より詳細には、使用者2の後頭骨から脊椎骨(C1)までの部分を屈曲させ、使用者2を頭部前屈位とすることができる。このため、使用者2において、舌根を咽頭後壁に近づかせた状態とすることができ、咽頭腔を狭くすることができる。これにより、使用者2において、咽頭収縮が不十分で嚥下圧が低い場合に、嚥下を容易とすることができる。
また、使用者2の脊椎骨(C1)から脊椎骨(C7)までの全体を屈曲させ、使用者2を頸部前屈位とすることができる。このため、使用者2において、頸部の緊張を緩めることかでき、喉頭蓋谷を広げることができる。これにより、使用者2において、嚥下反射惹起前の喉頭侵入を防ぐことができる。
また、使用者2の脊椎骨(C1)から脊椎骨(C7)までの全体を屈曲させ、且つ、使用者2の前方へ顎を突出させて、使用者2を頸部前屈突出位とすることができる。このため、使用者2において、咽頭腔(中咽頭)と梨状窩を広げることができる。これにより、使用者2において、咽頭腔が狭い場合や梨状窩残留がある場合に、嚥下を容易とすることができる。
更に中央パッド33、左端部パッド34、及び、右端部パッド35は交換可能であり、また、左端部パッド34、右端部パッド35は、厚みが異なる複数種類のものが用意されている。このため、使用者2の体格に応じて、左端部パッド34、右端部パッド35を交換することにより、使用者2の左右の肩甲骨を前額面に対して30°以上前方へ傾けることができ、使用者2の肩甲帯を理想的に湾曲した状態とすることができる。この結果、使用者2の舌骨下筋群、胸骨舌骨筋、肩甲舌骨筋の過緊張をより緩和させることができるとともに、舌骨上筋群の働きを効率化することが出来る。
また、嚥下姿勢保持具1においては、支持体10に対する頭部支持部50の固定位置を、支持体10の延びる方向と、支持体10から離間する方向とにおいてそれぞれ調整可能である。このため、使用者2が嚥下をより容易に行うことができる状態に、使用者2の頭部を骨盤帯対向部に対する頭部所定位置に維持するように支持することができる。
次に、本発明の第2実施形態による嚥下姿勢保持具101について図6〜図7を参照しながら説明する。第2実施形態による嚥下姿勢保持具101は、上部支柱112が2本設けられている点で、第1実施形態による嚥下姿勢保持具1とは異なる。これに伴い、頭部支持部50を上部支柱112に固定する構成、及び、上部支柱112を下部支柱11に固定する構成も、第1実施形態による嚥下姿勢保持具1の構成とは異なる。その他の構成は、第1実施形態による嚥下姿勢保持具1の構成と同一であるため、同一の符号を付して図示し、説明を省略する。
図6〜図7に示すように上部支柱112は、前方へ凸となるように緩やかに湾曲した中空の2本の支柱により構成されている。上部支柱112の長手方向に直交する断面の形状は、第1実施形態の上部支柱12及び下部支柱11と同一形状である。上側の上部支柱112A、下側の上部支柱112Bの下端部には、それぞれ左右方向に貫通する貫通孔(図示せず)が形成されている。また、下部支柱11の上端部と、下部支柱11の長手方向における中央部には、それぞれ2本の下部支柱11を左右方向に貫通する貫通孔(図示せず)が形成されている。
左側の下部支柱11の上端部の貫通孔、上側の上部支柱112Aの下端部の貫通孔、及び、右側の下部支柱11の上端部の貫通孔には、この順で回動軸116が貫通している。同様に、左側の下部支柱11の中央部の貫通孔、下側の上部支柱112Bの下端部の貫通孔、及び、右側の下部支柱11の中央部の貫通孔には、この順で回動軸117が貫通している。この構成により、上側の上部支柱112A、下側の上部支柱112Bは、下部支柱11に対して回動可能である。
結合部材(図示せず)には、上側の上部支柱112と下側の上部支柱112とを貫通可能である。結合部材は、ボルトのつまみ58Aを回転させることにより、上側の上部支柱112Aと下側の上部支柱112Bとを同時に締め付けることができる。この締め付けにより、上部支柱112の延びる方向において上部支柱112に対する頭部支持部50の位置を固定することができると同時に、下部支柱11に対する上部支柱112の回動位置を固定することができる。
上記構成によれば、上部支柱112の延びる方向において上部支柱112に対する頭部支持部50の位置を固定する構成と、下部支柱11に対する上部支柱112の回動位置を固定する構成とを1つのつまみ58Aにて行うことができる。このため、これらの固定をするための構成を簡単にすることができると共に、これらの固定を容易に素早く行うことができ、使用者2である入院患者がより早く食事を開始することが可能になる。
本発明は、上述した実施形態に制限されることなく、請求の範囲に記載した範囲において、様々な形態で実施することができる。例えば、上述の実施形態では、ギャッジアップベッド3に横たわる使用者2の例で、使用方法を説明したが、これに限定されない。嚥下姿勢保持具1は、少なくとも使用者2の肩甲帯を背後から支持することにより使用者の上体を背後から支持する上体支持部と、肩甲帯との間に、配置されて用いられてもよい。例えば、ギャッジアップベッド3に代えて、椅子を用いてもよい。この場合には、上体支持部としての椅子の背もたれと、使用者の肩甲帯との間に肩甲帯支持部30を挟むようにして配置すればよい。
また、支持体は、使用者の背中の部分であって左肩甲骨と右肩甲骨との間の部分に対向する位置から、少なくとも後頭部に対向する位置に至るまで、脊椎骨に沿って延びていればよい。
また、肩甲帯支持部、支持体、頭部支持部、頭部支持部位置調整部の構成は、上述した実施形態の構成に限定されない。
1、101・・・嚥下姿勢保持具 2・・・使用者 3A・・・上体支持部 10・・・支持体 11・・・下部支柱 12、112、112A、112B・・・上部支柱 13・・・ボルト 13A・・・つまみ 14・・・下部支柱当接部材 15・・・上部支柱当接部材 30・・・肩甲帯支持部 31・・・前板部 33・・・中央パッド 34・・・左端部パッド 35・・・右端部パッド 50・・・頭部支持部 56・・・上部支柱固定 57・・・結合部材 58・・・ボルト

Claims (2)

  1. 少なくとも人の肩甲帯を背後から支持することにより人の上体を背後から支持する上体支持部と、肩甲帯との間に配置されて用いられる嚥下姿勢保持具であって、
    人の背中の部分であって左肩甲骨と右肩甲骨との間の部分に対向する位置から少なくとも後頭部に対向する位置に至るまで、脊椎骨に沿って延びる支持体と、
    左肩甲骨に対向配置可能な左端部と、右肩甲骨に対向配置可能な右端部と、前記左端部と前記右端部とを掛け渡す両端接続部とを有し、前記支持体の一端部側の部分に固定され、人の背後において人の肩甲帯に当接して、左右の肩甲骨を前額面に対して30°以上前方へ傾けて肩甲帯を人の前側から背中側へ向かう方向へ凸となるように湾曲させる肩甲帯支持部と、
    前記支持体の他端部側の部分に固定され、人の後頭部に対向して配置され、後頭部に当接して頭部を前記肩甲帯支持部に対する頭部所定位置に維持するように支持する頭部支持部と、を備え
    前記嚥下姿勢保持具は、人の肩甲帯よりも下の部位を支持する部分を有しておらず、前記嚥下姿勢保持具のみで人の肩甲帯及び頭部を支持できず、前記肩甲帯支持部が前記上体支持部に載置され人の肩甲帯と前記上体支持部とによって前記肩甲帯支持部が挟まれることにより、前記肩甲帯支持部は人の肩甲帯を支持し前記頭部支持部は使用者の頭部を支持する嚥下姿勢保持具。
  2. 前記支持体に対する前記頭部支持部の固定位置を、前記支持体の延びる方向と、前記支持体から離間する方向とにおいてそれぞれ調整可能な頭部支持部位置調整部を有する請求項1に記載の嚥下姿勢保持具。
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