JP6147987B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技媒体が通過可能な遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を変動表示装置において行い、該変動表示の結果が特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御し、変動表示の結果が所定表示結果となったときに所定遊技状態に制御する遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定の遊技価値が付与されるものがある。また、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示部が設けられ、可変表示部において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
なお、遊技価値とは、例えば、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が、打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、遊技媒体の払出の条件が成立しやすくなる状態になること、遊技媒体が払い出されること、遊技を行うために必要な得点が付与されることである(ただし、それらは一例である。)。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技媒体が入賞したことにもとづいて可変表示部において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定表示結果が導出表示された場合に、特定遊技状態が発生する。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再可変表示の前の停止を除く。)。特定遊技状態が発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい特定遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。
また、可変表示部において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して可変表示したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で特定遊技状態の発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示部に可変表示される図柄の表示結果が特定表示結果でない場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了する。遊技者は、特定遊技状態をいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
このような遊技機として、例えば、ラウンド数の異なる複数種類の特定遊技状態を有し、特定遊技状態において開成する大入賞口の内部に特定領域を設け、該特定領域を遊技球が通過することで、特定遊技状態となる確率が高まる確率変動(確変)状態に移行するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−125623号公報
しかしながら、特許文献1に記載の遊技機にあっては、特定領域を遊技球が通過する頻度が、常に同一で変化しないので、遊技が単調となってしまう畏れがあるという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、特定領域の通過頻度が変化しないことで遊技が単調となってしまうことを防止できる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技機は、
識別情報(例えば、特別図柄)の変動表示を行い、該変動表示の結果が特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当りA〜Dにおける大当り遊技状態)に制御し、変動表示の結果が所定表示結果(例えば、小当り図柄)となったときに所定遊技状態(例えば、小当り遊技状態)に制御する遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記特定遊技状態において特定領域(例えば、第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24C)を遊技媒体が通過した場合に、通常状態よりも前記特定表示結果となり易い特別遊技状態(例えば、確変状態)に制御し、前記所定遊技状態において前記特定領域を遊技媒体が通過したか否かに拘らず、該所定遊技状態に制御される前の遊技状態を該所定遊技状態後において維持する遊技状態制御手段(例えば、CPU103が、大当り修旅処理においてステップS307〜310の処理を実行する部分及びステップS315〜S316の処理を実行する部分と、CPU103が小当り終了処理においてステップS547〜ステップS552を実行することで、遊技状態を変更しない部分)と、
前記特定遊技状態において前記特定領域を遊技媒体が通過した場合に、所定演出(例えば、チャンス報知演出)を実行する特定時演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、大当りD中のラウンド中演出処理において、ステップS815の処理を実行する部分)と、
前記所定遊技状態において前記特定領域を遊技媒体が通過した場合に、前記所定演出(例えば、チャンス報知演出)を実行する所定時演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、小当り中のラウンド中演出処理において、ステップS815の処理を実行する部分)と、
前記特定領域は、前記特定遊技状態及び前記所定遊技状態において第1状態から該第1状態よりも遊技媒体が進入しやすい第2状態に変化可能な可変入賞装置内に設けられ、
前記特定領域を遊技媒体が通過可能な通過可能状態(例えば、許容状態)または該通過可能状態よりも遊技媒体が前記特定領域を通過し難い通過困難状態(例えば、規制状態)に変化可能な可動部材(例えば、第1規制部材720及び第2規制部材721)と、
前記可動部材の状態を制御する可動部材制御手段(例えば、CPU103が、大当り開放中処理において、ステップS254〜ステップS261の処理を実行する部分と、小当り開放中処理において、ステップS514〜ステップS521の処理を実行する部分)と、
を備え、
前記可動部材制御手段は、少なくとも前記特定遊技状態となったときの可動態様と前記所定遊技状態となったときの可動態様とを、共通の可動態様にて前記可動部材を制御する(例えば、図30に示す大当りD中における開放制御パターンKSP−Tと図32に示す小当り中における開放制御パターンKSP−Tとの可動態様が同一であり、図31に示す大当りD中における開放制御パターンKSP−Uと図33に示す小当り中における開放制御パターンKSP−Uとの可動態様が同一である)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動部材の可動により特定領域の通過頻度が変化することによって遊技が単調とならないとともに、遊技状態が特定遊技状態であるのか所定遊技状態であるのかが、可動部材の可動態様の違いによって遊技者に知得されてしまうことを防止することができる。
本発明の手段1の遊技機は、請求項1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態として、第1特定遊技状態(例えば、大当りA〜Cにおける大当り遊技状態)または第2特定遊技状態(大当りDにおける大当り遊技状態)を有し、
前記遊技状態制御手段は、前記第1特定遊技状態において前記遊技領域に設けられた第1特定領域(例えば、第3カウントスイッチ24B)を遊技媒体が通過したときと、前記第2特定遊技状態において前記遊技領域に設けられた第2特定領域(例えば、第4カウントスイッチ24C)を遊技媒体が通過したときに、前記特別遊技状態(例えば、CPU103が、大当り終了処理においてステップS308〜ステップS310の処理を実行する部分)に制御し、
前記特定時演出実行手段は、前記第2特定遊技状態において前記第2特定領域を遊技媒体が通過したことに基づいて所定の演出(例えば、背景画像を潜伏モード画像に変更する演出)を実行し(例えば、演出制御用CPU120が、大当りD中に、主基板11からの第4カウントスイッチ通過通知コマンドの受信に応じて潜伏モード移行フラグがセットされているときに、当り終了演出処理においてステップS869を実行する部分)、
前記第1特定遊技状態において前記第1特定領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、前記所定の演出とは異なる第1の演出(例えば、背景画像を確変モード画像に変更する演出)を実行する第1演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、大当りA〜C中に主基板11からの第3カウントスイッチ通過通知コマンドの受信に応じて確変モード移行フラグがセットされているときに、当り終了演出処理においてステップS863を実行する部分)を更に備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1特定遊技状態では第1特定領域を遊技媒体が通過することで特別遊技状態に制御されて第1の演出が実行され、第2特定遊技状態では第2特定領域を遊技媒体が通過することで特別遊技状態に制御されて所定の演出が実行されるため、同じ特別遊技状態に制御される場合でも第1の演出となるときと所定の演出となるときとで異なる特定領域を通過することになるので、どちらの特定領域を遊技媒体が通過するかにも注目させることができ、遊技機の興趣を向上できる。
本発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記第1特定領域及び前記第2特定領域は、遊技媒体が通過可能な経路を有する単一の装置(例えば、第2特別可変入賞球装置7B)内に設けられ、該装置は、共通経路(例えば、主経路740)と、該共通経路から分岐され、前記第1特定領域へ遊技媒体を導く第1経路(例えば、第1分岐路741)と、前記共通経路から分岐され、前記第2特定領域へ遊技媒体を導く第2経路(例えば、第2分岐路742)と、を有し、前記共通経路には、前記第1経路または前記第2経路へ遊技媒体を導くための振分手段(例えば、第1規制部材720及び第2規制部材721)を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1特定領域と第2特定領域とが単一の装置内に設けられているため、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態のいずれであっても装置を狙えば良いので、特定遊技状態となったときの遊技が複雑となってしまうことを回避できる。
本発明の手段3の遊技機は、手段1または手段2に記載の遊技機であって、
前記第1特定領域及び前記第2特定領域は、遊技媒体が進入可能な第1状態(例えば、開放状態)と進入不能な第2状態(例えば、閉鎖状態)とに変化する特別可変装置(例えば、第2特別可変入賞球装置7B)内に設けられており、
前記特別可変装置の状態を前記第1状態または前記第2状態に制御するとともに、該特別可変装置内に設けられた部材であって、遊技媒体の前記第1特定領域の通過を規制する規制状態と前記第1特定領域の通過を許容する許容状態とに変化可能な第1規制部材(例えば、第1規制部材720)と、遊技媒体の前記第2特定領域の通過を規制する規制状態と前記第2特定領域の通過を許容する許容状態とに変化可能な第2規制部材(例えば、第2規制部材721)の状態を制御する特別可変装置制御手段(例えば、CPU103が大当り開放中処理においてステップS254〜ステップS261の処理を実行する部分と、小当り開放中処理においてステップS514〜ステップS521の処理を実行する部分)を備え、
前記特別可変装置制御手段は、
前記特別遊技状態を許容するときには、前記特別可変装置を前記第1状態とした後、前記第2状態とする前に前記第1規制部材または前記第2規制部材を前記許容状態とする第1制御を実行し(例えば、図26に示す開放制御パターンKSP−Lに基づく制御を実行する部分)、
前記特別遊技状態を許容しないときには、前記特別可変装置を前記第1状態から前記第2状態とした後、所定の待機期間(例えば、約0.5秒)が経過したときに前記第1規制部材または前記第2規制部材を前記許容状態とする第2制御を実行する(例えば、図27に示す開放制御パターンKSP−Sに基づく制御を実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者の技量の差によらず好適に特別遊技状態を付与できるため、遊技の公平性を担保できる。
本発明の手段4の遊技機は、手段1または手段2に記載の遊技機であって、
前記第1特定領域及び前記第2特定領域は、遊技媒体が進入可能な第1状態(例えば、開放状態)と進入不能な第2状態(例えば、閉鎖状態)とに変化する特別可変装置(例えば、第2特別可変入賞球装置7B)内に設けられており、
前記特別可変装置の状態を前記第1状態または前記第2状態に制御するとともに、該特別可変装置内に設けられた部材であって、遊技媒体の前記第1特定領域の通過を規制する規制状態と前記第1特定領域の通過を許容する許容状態とに変化可能な第1規制部材(例えば、第1規制部材720)と、遊技媒体の前記第2特定領域の通過を規制する規制状態と前記第2特定領域の通過を許容する許容状態とに変化可能な第2規制部材(例えば、第2規制部材721)の状態を制御する特別可変装置制御手段(例えば、CPU103が大当り開放中処理においてステップS254〜ステップS261の処理を実行する部分と、小当り開放中処理においてステップS514〜ステップS521の処理を実行する部分)を備え、
前記特別可変装置制御手段は、
前記特別遊技状態を許容するときには、前記特別可変装置を前記第1状態とするとともに前記第1規制部材または前記第2規制部材を前記許容状態とし、該許容状態を所定の維持期間に亘って維持する第1制御を実行し(例えば、図28に示す開放制御パターンKSP−Lに基づく制御を実行する部分)、
前記特別遊技状態を許容しないときには、前記特別可変装置を前記第1状態とするとともに前記第1規制部材または前記第2規制部材を前記許容状態とした後、前記所定の維持期間が経過する前に前記第1規制部材または前記第2規制部材を規制状態とする第2制御を実行する(例えば、図29に示す開放制御パターンKSP−Sに基づく制御を実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者の技量の差によらず好適に所定の価値を付与できるため、遊技の公平性を担保できる。
本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 演出制御コマンドの内容の一例などを示す説明図である。 主基板の側にてカウントされる遊技用乱数を例示する説明図である。 変動パターンを例示する図である。 (A)は、第1特図表示結果判定テーブルであり、(B)は、第2特図表示結果判定テーブルである。 (A)は、大当り種別決定テーブルの構成例を示す図であり、(B)は、大当りA〜Cにおける開放パターン一覧を示す図であり、(C)は、大当りD、小当りにおける開放パターン一覧を示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 (A)は、開放制御プロセステーブルの構成例を示すブロック図であり、(B)は、開放パターン種別一覧を示す図である。 (A)は、特別可変入賞球ユニットを示す斜視図、(B)は、背面図である。 第1大入賞口が開放状態であるときの遊技球の流れを示す概略図である。 (A)は、第1規制部材及び第2規制部材が許容状態であるときの遊技球の流れを示す概略図であり、(B)は、第1期生部材及び第2規制部材が規制状態であるときの遊技球の流れを示す概略図である。 第1規制部材が規制状態であり、第2規制部材が許容状態であるときの遊技球の流れを示す概略図である。 演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図などである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 大当り開放前処理の一例を示すフローチャートである。 大当り開放中処理の一例を示すフローチャートである。 大当り開放中処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 小当り開放前処理の一例を示すフローチャートである。 小当り開放中処理の一例を示すフローチャートである。 小当り開放中処理の一例を示すフローチャートである。 小当り開放後処理の一例を示すフローチャートである。 開放制御パターンKSP−Lの一例を示すタイミングチャートである。 開放制御パターンKSP−Sの一例を示すタイミングチャートである。 開放制御パターンKSP−Lの変形例を示すタイミングチャートである。 開放制御パターンKSP−Sの変形例を示すタイミングチャートである。 大当りDにおける開放制御パターンKSP−Tの一例を示すタイミングチャートである。 大当りDにおける開放制御パターンKSP−Uの一例を示すタイミングチャートである。 小当りにおける開放制御パターンKSP−Tの一例を示すタイミングチャートである。 小当りにおける開放制御パターンKSP−Uの一例を示すタイミングチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 ラウンド中演出処理の一例を示すフローチャートである。 ラウンド中演出処理の一例を示すフローチャートである。 ラウンド後処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了演出処理の一例を示すフローチャートである。 各大当り及び小当りにおける演出実行の可否及びモード移行の可否を示す図である。 大当りA〜Cにおいて実行される演出態様を示す図である。 大当りA〜Cにおいて実行される演出態様を示す図である。 大当りA〜Cにおいて実行される演出態様を示す図である。 大当りD、小当りにおいて実行される演出態様を示す図である。 変形例における大当り種別に応じたラウンド数と第2大入賞口が開放対象となるラウンドを示した図である。 変形例における大当り種別に応じた開放制御パターンの決定割合を示す図である。 変形例における開放制御パターンKSP−Lの一例を示すタイミングチャートである。 (a)は、大当りAにおけるラウンド毎の開放制御パターンの決定割合を示す図であり、(b)は、大当りBにおけるラウンド毎の開放制御パターンの決定割合を示す図であり、(c)は、大当りCにおけるラウンド毎の開放制御パターンの決定割合を示す図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄(飾り図柄とも言う)が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて演出図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。尚、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、演出図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「9」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「9」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「9」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は9種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば8種類や10種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「9」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されるようにしてもよい。
演出表示装置5の表示領域には、第1保留記憶数表示エリア5D及び第2保留記憶数表示エリア5Uが配置されている。第1保留記憶数表示エリア5D及び第2保留記憶数表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。第1保留記憶数表示エリア5Dにおける保留記憶表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示であり、第2保留記憶数表示エリア5Uにおける保留記憶表示は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示である。
この実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示(第1保留記憶表示エリア5Dに表示される保留記憶表示)とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の赤色表示(第2保留記憶数表示エリア5Uに表示される保留記憶表示)とする。尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示と、の表示態様は、例えば、共に丸型の白色表示等の同一態様であってもよい。
図1に示す例では、第1保留記憶数表示エリア5D及び第2保留記憶数表示エリア5Uとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態(図1中実線位置参照)と傾動位置(図1中点線位置参照)となる拡大開放状態とに変化する可動翼片を有する普通電動役物を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口を形成する。尚、この実施例では、図1中右側のみが可動翼片とされ、左側は傾動しない非可動翼片されている。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)し難い通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)し易い拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの右側方には、第1特別可変入賞球装置7A及び第2特別可変入賞球装置7Bが一体化された特別可変入賞球ユニット7が設けられている。
ここで、図10〜図13に基づいて、特別可変入賞球ユニット7の構成について説明する。図10は、(A)は特別可変入賞球ユニットを示す斜視図、(B)は背面図である。図11(A)は、第1特別可変入賞球装置7Aが開放されている状態の特別可変入賞球ユニット7の内部構造を示す縦断正面図であり、図11(B)は、第1特別可変入賞球装置7Aが閉鎖されている状態の特別可変入賞球ユニット7の内部構造を示す縦断正面図である。図12は、(A)は第2特別可変入賞球装置7Bが開放され且つ第1規制部材720及び第2規制部材721が許容状態である特別可変入賞球ユニット7の内部構造を示す縦断正面図、(B)は第2特別可変入賞球装置7Bが開放され且つ第1規制部材720及び第2規制部材721が規制状態である特別可変入賞球ユニット7の内部構造を示す縦断正面図である。図13は、(A)は第2特別可変入賞球装置7Bが開放され且つ第1規制部材720が規制状態、第2規制部材721が許容状態である特別可変入賞球ユニット7の内部構造を示す縦断正面図、(B)は第2特別可変入賞球装置7Bが開放され且つ第1規制部材720が許容状態、第2規制部材721が規制状態である特別可変入賞球ユニット7の内部構造を示す縦断正面図である。尚、以下の説明では、パチンコ遊技機1を正面からみたときの上下左右方向を基準として説明する。
図10〜図11に示すように、特別可変入賞球ユニット7は、第1特別可変入賞球装置7Aと、その上流部に設けられる第2特別可変入賞球装置7Bと、から構成されている。
第1特別可変入賞球装置7Aは、ソレノイド82によって開閉駆動される第1大入賞口扉701を備え、その第1大入賞口扉701によって開放状態と閉鎖状態とに変化する第1大入賞口702を形成する。第1大入賞口702は、特別可変入賞球ユニット7の左部において、右側から左側に向けて下方に傾斜するように延設された傾斜通路700に上向きに開放するように形成されている。第1大入賞口扉701は、ソレノイド82の駆動によって第1大入賞口702を閉鎖するとともに傾斜通路700の一部を構成する閉鎖位置(図11(B)参照)と、第1大入賞口702を開放する開放位置(図11(A)参照)と、の間で前後方向にスライド移動可能に設けられている。
第1特別可変入賞球装置7Aでは、大当りA〜Cの第1ラウンド〜第9ラウンド及び第11ラウンド〜第14ラウンドにおいて、第1大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに第1大入賞口扉701が第1大入賞口702を開放状態として、遊技球が第1大入賞口702を通過(進入)し易くする(図11(A)参照)。その一方で、第1大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに第1大入賞口扉701が第1大入賞口702を閉鎖状態として、遊技球が第1大入賞口702を通過(進入)できなくする(図11(B)参照)。このように第1大入賞口702は、遊技球が通過(進入)し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が第1大入賞口702を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が第1大入賞口702を通過(進入)し難い一部開放状態を設けてもよい。
第1大入賞口702を通過(進入)した遊技球は、第1大入賞口702内に設けられた第1カウントスイッチ23(図2参照)を通過することで、該第1カウントスイッチ23によって検出される。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、第1特別可変入賞球装置7Aにおいて開放状態となった第1大入賞口702を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、第1特別可変入賞球装置7Aにおいて第1大入賞口702が開放状態となれば、その第1大入賞口702に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、第1特別可変入賞球装置7Aにおいて第1大入賞口702が閉鎖状態となれば、第1大入賞口702に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
また、第1大入賞口702に進入することなく傾斜通路700を流下した遊技球の大半は、図示しない障害釘等により普通可変入賞球装置6Bに誘導され、普通可変入賞球装置6Bが拡大開放状態であれば第2始動入賞口に入賞するようになっている。
第2特別可変入賞球装置7Bは、第1特別可変入賞球装置7Aよりも上方に向けて突出して形成されており、ソレノイド83によって開閉駆動される第2大入賞口扉711を備え、その第2大入賞口扉711によって開放状態と閉鎖状態とに変化する第2大入賞口712を形成する。第2大入賞口712は、第2特別可変入賞球装置7Bの上端部において右側から左側に向けて下方に傾斜するように延設された傾斜通路710に上向きに開放するように形成されている。第2大入賞口扉711は、ソレノイド83の駆動によって第2大入賞口712を閉鎖するとともに傾斜通路710の一部を構成する閉鎖位置(図11(A)参照)と第2大入賞口712を開放する開放位置(図12(A)参照)と、の間で揺動可能に設けられている。
第2特別可変入賞球装置7Bでは、大当りA〜Cにおける第1ラウンド〜第9ラウンド及び第11ラウンド〜第14ラウンドにおいては、第2大入賞口扉用のソレノイド83がオフ状態であるときに第2大入賞口扉711が第2大入賞口712を閉鎖状態として、遊技球が第2大入賞口712を通過(進入)できなくする(図11(A)参照)。その一方で、大当りA〜Cにおける第10ラウンド及び第15ラウンドと、大当りD及び小当りにおける第1ラウンド〜第2ラウンドにおいては、第2大入賞口扉用のソレノイド83がオン状態であるときに第2大入賞口扉711が第2大入賞口712を開放状態として、遊技球が第2大入賞口712を通過(進入)しやすくする(図12(A)参照)。このように第2大入賞口712は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が第2大入賞口712を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が第2大入賞口712を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
このように、本実施例における大当りA〜Cは、ラウンド回数が15回の15ラウンド大当りであるが、図7(B)及び図9(B)において後述するように、大当りAは、10ラウンド及び15ラウンドにおける第2大入賞口712の開放時間が0.5秒である大当りであり、大当りBは、10ラウンドにおける第2大入賞口712の開放時間が0.5秒、15ラウンドにおける第2大入賞口712の開放時間が29秒である大当りである。また、大当りCは、10ラウンド及び15ラウンドにおける第2大入賞口712の開放時間がともに29秒である大当りである。このため、本実施例の大当りA〜Cは、10ラウンド及び15ラウンドにおける第2大入賞口712の開放時間が異なる様になっているため、大当り中に得られる出玉期待度が異なるようになっている。尚、出玉期待度とは、大当り中に得ることができる賞球数を指す(出玉期待度:大当りC>大当りB>大当りA)。
第2大入賞口712を通過(進入)する遊技球は、図12及び図13に示すように、第2大入賞口712内に設置された第5カウントスイッチ24Dを通過することで、該第5カウントスイッチ24D内に設けられた第5カウントスイッチ24Dによって検出される。第5カウントスイッチ24Dによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて開放状態となった第2大入賞口712を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて第2大入賞口712が開放状態となれば、その第2大入賞口712に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて第2大入賞口712が閉鎖状態となれば、第2大入賞口712に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
本実施例の第2特別可変入賞球装置7B内には、第2大入賞口712を通過した遊技球が通過する主経路740が設けられている。この主経路740は、上流側で第1分岐路741が分岐しているとともに、該第1分岐路741よりも下流側で第2分岐路742が分岐している。主経路740の最下流部には、遊技球が通過可能な第2カウントスイッチ24Aが設置されており、遊技球は、該第2カウントスイッチ24Aを通過することで、該第2カウントスイッチ24Aによって検出される。また、第1分岐路741には、遊技球が通過可能な第3カウントスイッチ24Bが設置されており、遊技球は、該第3カウントスイッチ24Bを通過することで、該第3カウントスイッチ24Bによって検出される。同様に、第2分岐路742には、遊技球が通過可能な第4カウントスイッチ24Cが設置されており、遊技球は、該第4カウントスイッチ24Cを通過することで、該第4カウントスイッチ24Cによって検出される。尚、本実施例における遊技球は、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24A〜第4カウントスイッチ24Cを通過後、遊技盤2に第1大入賞口702、主経路740、第1分岐路741、第2分岐路742のそれぞれに連通するように形成された図示しない貫通孔を介して、遊技盤2の背面側に搬送されるようになっている。
尚、本実施例では、大当り遊技中に第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cによって遊技球が検出されたことに基づき、大当り遊技終了後の遊技状態を後述する確率変動遊技状態(確変状態)に制御するようになっている。
第2特別可変入賞球装置7Bは、主経路740から第1分岐路741が分岐する分岐部に、遊技球の主経路740から第1分岐路741への進入を規制及び許容するための第1規制部材720を備えている。該第1規制部材720は、ソレノイド84の駆動によって主経路740から第1分岐路741が分岐する分岐部に突出することで遊技球の主経路740から第1分岐路741への進入を規制する規制状態(図12(B)参照)と、主経路740から第1分岐路741が分岐する分岐部から退避することで遊技球の主経路740から第1分岐路741への進入を許容する許容状態(図12(A)参照)と、の間で前後方向にスライド可能に設けられており、ソレノイド84がオフ状態のときに規制状態となり、オン状態のときに許容状態となる。
更に、第2特別可変入賞球装置7Bは、主経路740から第2分岐路742が分岐する分岐部に、遊技球の主経路740から第2分岐路742への進入を規制及び許容するための第2規制部材721を備えている。該第2規制部材721は、ソレノイド85の駆動によって主経路740から第2分岐路742が分岐する分岐部に突出することで遊技球の主経路740から第2分岐路742への進入を規制する規制状態(図12(B)参照)と、主経路740から第2分岐路742が分岐する分岐部から退避することで遊技球の主経路740から第2分岐路742への進入を許容する許容状態(図12(A)参照)と、の間で前後方向にスライド可能に設けられており、ソレノイド85がオフ状態のときに規制状態となり、オン状態のときに許容状態となる。
また、本実施例では、図12(A)に示すように、ソレノイド84,85がオン状態となることで第1規制部材720と第2規制部材721の両方が許容状態となる場合と、図12(B)にソレノイド84,85がオフ状態となることで第1規制部材720と第2規制部材721の両方が規制状態となる場合と、図13(A)に示すように、ソレノイド84がオフ状態、ソレノイド85がオン状態となることで第1規制部材720が規制状態、第2規制部材721が許容状態となる場合と、図13(B)に示すように、ソレノイド84がオン状態、ソレノイド85がオフ状態となることで第1規制部材720が許容状態、第2規制部材721が規制状態となる場合とがある。
つまり、本実施例の第2特別可変入賞球装置7Bでは、第2大入賞口712を通過した遊技球は、第1規制部材720及び第2規制部材721が遊技球の第1分岐路741及び第2分岐路742への進入を規制する規制状態である場合には、必ず主経路740の最下流部に設置された第2カウントスイッチ24Aを通過するようになっている(図12(B)参照)。一方で、第2大入賞口712を通過した遊技球は、第1規制部材720が遊技球の第1分岐路741への進入を許容する許容状態であり、第2規制部材721が遊技球の第2分岐路742への進入を許容する許容状態である場合には、第1分岐路741に進入することで第3カウントスイッチ24Bを通過する場合と、第2分岐路742に進入することで第4カウントスイッチ24Cを通過する場合とがある(図12(A)参照)。この場合は、第1分岐路741の方が第2分岐路742よりも主経路740における第2大入賞口712の近接位置に設けられているため、遊技球は第2分岐路742よりも第1分岐路741に進入しやすいようになっている。
また、第1規制部材720と第2規制部材721の双方を許容状態とする場合、大当りA〜Cまたは大当りDの大当り遊技中に第2大入賞口712に進入した遊技球は、大当りA〜Cと大当りDのいずれの大当り遊技中においても第3カウントスイッチ24B及び第4カウントスイッチ24Cを通過し得る均等機会を得ることができるとともに、大当りA〜Cと大当りDのいずれの大当り遊技中においても第3カウントスイッチ24Bと第4カウントスイッチ24Cのいずれか一方を遊技球が通過することで、遊技者に大当り遊技中に第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cを遊技球が通過することで大当り遊技終了時に遊技状態が確変に制御されるという本パチンコ遊技機1のゲーム性を示しやすくなる。更に、大当り遊技中に第1規制部材720と第2規制部材721の双方を許容状態に制御することで、大当り種別に応じて第1規制部材720と第2規制部材721のいずれか一方のみを許容状態に制御するといった制御パターンを設けることによる制御データの増大化を防ぎ、CPU103の制御負荷を軽減することができる。
尚、本実施例では、第1規制部材720が遊技球の第1分岐路741への進入を許容する許容状態であり、第2規制部材721が遊技球の第2分岐路742への進入を許容する許容状態である場合には、第1分岐路741に進入することで第3カウントスイッチ24Bを通過する場合と、第2分岐路742に進入することで第4カウントスイッチ24Cを通過する構造の第2特別可変入賞球装置7Bを説明しているが、本発明はこれに限定されず、第2特別可変入賞球装置7Bは、第1規制部材720及び第2規制部材721がともに許容状態である場合は、遊技球が第1分岐路741及び第2分岐路742に進入せず、そのまま主経路740を流下していき第2カウントスイッチ24Aを通過することがある構造であってもよい。
更に、第2大入賞口712を通過した遊技球は、第1規制部材720が遊技球の第1分岐路741への進入を規制する規制状態であり、第2規制部材721が遊技球の第2分岐路742への進入を許容する許容状態である場合には、第2分岐路742に進入することで第4カウントスイッチ24Cを通過可能となっている(図13(A)参照)。
尚、本実施例では、第1規制部材720が遊技球の第1分岐路741への進入を規制する規制状態であり、第2規制部材721が遊技球の第2分岐路742への進入を許容する許容状態である場合には、第2分岐路742に進入することで第4カウントスイッチ24Cを通過する構造の第2特別可変入賞球装置7Bを説明しているが、本発明はこれに限定されず、第2特別可変入賞球装置7Bは、第1規制部材720が規制状態、第2規制部材721が許容状態である場合は、遊技球が第2分岐路742に進入せず、そのまま主経路740を流下していき第2カウントスイッチ24Aを通過することがある構造であってもよい。
更に、第2大入賞口712を通過した遊技球は、第1規制部材720が遊技球の第1分岐路741への進入を許容する許容状態であり、第2規制部材721が遊技球の第2分岐路742への進入を規制する規制状態である場合には、第1分岐路741に進入することで第3カウントスイッチ24Bを通過する場合と、主経路740を流下することで第2カウントスイッチ24Aを通過する場合とがある(図13(B)参照)。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。尚、通過ゲート41は、特別可変入賞球ユニット7における第2特別可変入賞球装置7Bの上方に設置されている。このため、通過ゲート41を通過可能な遊技球は、遊技者が右打ちを行うことで特別可変入賞球ユニット7に向かう遊技球のみであり、該通ゲート41を通過した遊技球は、傾斜通路710,700上を流下していくようになっている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び各大入賞口702、71とは異なる入賞口として、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球ユニット7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する下皿部材には、例えば下皿本体の上面における前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。
上皿を形成する上皿部材には、例えば上皿本体の上面における前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。
この実施例では、遊技領域は、該遊技領域の略中央位置に配設された演出表示装置5の周囲を囲うセンター飾り枠の左側の左遊技領域と右側の右遊技領域とに分かれており、打球操作ハンドルにて弱めに打ち出された(左打ち)遊技球は左遊技領域を流下し、打球操作ハンドルにより強めに打ち出された(右打ち)遊技球は右遊技領域を流下するようになっている。
また、左遊技領域を流下した遊技球は、普通入賞球装置6A及び普通可変入賞球装置6Bに入賞可能となり、右遊技領域を流下した遊技球は、普通可変入賞球装置6B、第1特別可変入賞球装置7A及び第2特別可変入賞球装置7Bに入賞可能、かつ、通過ゲート41を通過可能となるように多数の障害釘が配設されている。つまり、左打ちの場合は第1特別可変入賞球装置7A及び第2特別可変入賞球装置7Bに入賞不能、かつ、通過ゲート41を通過不能である。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの変動表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
この実施例におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」、「9」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、第1特別可変入賞球装置7Aの第1大入賞口扉701や第2特別可変入賞球装置7Bの第2大入賞口扉711が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.5秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、第1大入賞口702または第2大入賞口712を開放状態とする。これにより、第1特別可変入賞球装置7Aまたは第2特別可変入賞球装置7Bを遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
第1,2大入賞口702,712の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」や「2」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば第1,2大入賞口702,712に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
本実施例では、大当り遊技状態におけるラウンドとして、第1特別可変入賞球装置7Aや第2特別可変入賞球装置7Bを遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間を第1期間とする通常開放ラウンドと、第2特別可変入賞球装置7Bを遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間を第1期間よりも短い第2期間、第3期間、第4期間とする短期開放ラウンドと、がある。
本実施例では、具体的に第1期間としては29秒、第2期間としては約0.5秒、第3期間としては0.016秒、第4期間としては約1.2秒としているが、これらの期間は適宜に決定すれば良い。
本実施例では、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」、「9」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄は通常開放ラウンド大当り図柄となり、「9」の数字を示す特別図柄は短期開放ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおいて図5に示す変動パターンのうちノーマルリーチまたはスーパーリーチA〜Dが実行され、変動表示結果が大当りとなるPB2−1、PB3−1〜PB3−4において、確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、第1ラウンド〜第9ラウンド及び第11ラウンド〜第14ラウンドにおいて、第1特別可変入賞球装置7Aの第1大入賞口扉701Aが第1期間である上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて第1大入賞口702を開放状態とすることにより、第1特別可変入賞球装置7Aを遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる通常開放ラウンドが実行される。なお、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
また、第10ラウンド及び第15ラウンドにおいて、第2特別可変入賞球装置7Bの第2大入賞口扉711が、第1期間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて第2大入賞口712を開放状態とすることにより、第2特別可変入賞球装置7Bを遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる通常開放ラウンドが実行される場合と、第2特別可変入賞球装置7Bの第2大入賞口扉711が第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて第2大入賞口712を開放状態とすることにより、第2特別可変入賞球装置7Bを遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる短期開放ラウンドが実行される場合と、がある。
また、第2特別可変入賞球装置7Bが開放対象となる第10ラウンドや第15ラウンドにおいて通常開放ラウンドが実行される場合、第1規制部材720及び第2規制部材721が規制状態にある状態で第2大入賞口扉71を開放状態とした後、第1期間が経過して閉鎖状態とする前に第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態とする第1制御を実行可能としている。つまり、この第1制御が実行される場合、ラウンド中において遊技球が第3カウントスイッチ24Bにより検出される可能性が極めて高くなるため、当該大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される可能性が極めて高くなる。尚、第2特別可変入賞球装置7Bが開放対象となる第10ラウンドや第15ラウンドにおいて通常開放ラウンドが実行される場合は、上述のように通常は第3カウントスイッチ24Bで遊技球が検出されるようになっているが、第2規制部材721は、第1規制部材720よりも遅れて許容状態から規制状態となるよう設定されている。このため、第2大入賞口712が閉鎖する間際に該第2大入賞口712に進入した遊技球は、規制状態となった第1規制部材720を通過し、未だ許容状態となっている第2規制部材721によって開放されている第2分岐路742に進入して第4カウントスイッチ24Cを通過することがあり、該遊技球の第4カウントスイッチ24Cの通過により当該大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される場合がある。
また、第2特別可変入賞球装置7Bが開放対象となる第10ラウンドや第15ラウンドにおいて短期開放ラウンドが実行される場合、第1規制部材720が規制状態にある状態で第2大入賞口扉71を開放状態とし、第2期間が経過してから閉鎖状態とした後、所定の待機期間が経過したときに第1規制部材720を許容状態とする制御を行う第2制御を実行可能としている。つまり、この第2制御が実行される場合、ラウンド中において遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過する可能性が極めて低くなるため、当該大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される可能性が極めて低くなる。尚、第1規制部材720の駆動制御を含む第2大入賞口扉71の具体的な開放制御内容は後述する。
特図ゲームにおいて図5に示す変動パターンのうち2回開放チャンス目の導出表示、滑り、疑似連、ノーマルリーチ等の演出が実行され変動表示結果が突確(大当りD)となるPC1−1〜PC1−5において、特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球ユニット7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第3期間(例えば0.016秒間)及び第4期間(例えば1.2秒間)となる。なお、短期開放大当り状態では、大入賞口の開放期間が第3期間と第4期間となるように制御されればよく、それ以外の制御は通常開放大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放大当り状態では、ラウンドの実行回数が、通常開放大当り状態における第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしてもよい。
このような短期開放ラウンドでは、第2大入賞口712に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出球(賞球)が得られる。しかし、第2大入賞口712の開放期間は第3期間や第4期間であって非常に短い。そのため、短期開放ラウンドは実質的には出球(賞球)が得られないとともに、当該大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される可能性が極めて低い。なお、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。
また、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、大入賞口の開放期間が短いものに限定されず、例えば大入賞口の開放期間(上限時間)は短期開放ラウンド特定遊技状態と通常開放ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、短期開放ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限回数(例えば2回)が通常開放ラウンド特定遊技状態での上限回数(例えば15回)に比べて少なくなるものであってもよい。すなわち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
また、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、大入賞口の開放期間が短いものに限定されず、例えば、大入賞口の開放回数は同一である一方(例えば、通常開放ラウンド特定遊技状態と短期開放ラウンド特定遊技状態のラウンド数がともに15ラウンド)で、大入賞口を開放状態とする期間が長い(例えば、29秒)ラウンド数を少なくする一方で、開放状態とする期間が短い(例えば、0.5秒)ラウンド数を多くするものであっても良い。
また、第2特別可変入賞球装置7Bが開放対象となる第1ラウンドから第2ラウンドにおいて短期開放ラウンドが実行される場合、第1ラウンド及び第2ラウンドにおいて第1規制部材720及び第2規制部材721が規制状態にある状態で第2大入賞口扉71を開放状態とした後、第3期間が経過して閉鎖状態とした後に第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態とする第3制御を実行可能とするとともに、第2ラウンドにおいて第1規制部材720及び第2規制部材721が規制状態にある状態で第2大入賞口扉71を開放状態とした後、第4期間が経過して閉鎖状態とした後に第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態とする第4制御を実行可能としている。つまり、本実施例では、第1制御が実行される場合は、29秒間に亘って第2大入賞口712が開放されるとともに、第1規制部材720及び第2規制部材が許容状態となるため、ほぼ確実に遊技球が第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cを通過し、大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に制御することができる一方、第2制御〜第4制御が実行される場合は、0.5秒間、0.016秒間、または1.2秒間に亘って第2大入賞口712が開放されるとともに第1規制部材720及び第2規制部材が許容状態となるため、遊技球が第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cを通過し、大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に制御することが第1制御ほどは期待できない。
但し、本実施例におけるパチンコ遊技機1においては、後述する当り表示処理及びラウンド中処理において、演出表示装置5の表示画面に遊技者に対して右打ちを行うよう指示する旨の表示(図示せず)を行うことによって、大当り遊技及び小当り遊技にて第2大入賞口712に遊技球が入賞しやすいように設計されている。このため、第2大入賞口712が第4制御により1.2秒に亘って開放される場合においても遊技球が第2大入賞口712に入賞した後、主経路740及び第1分岐路741または第2分岐路742を流下していくことで第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cを通過し、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御されることが容易となっている。尚、第1規制部材720及び第2規制部材721の駆動制御を含む第2大入賞口扉71の具体的な開放制御内容は後述する。
また、特図ゲームにおいて図5に示す変動パターンのうち2回開放チャンス目の導出表示、滑り、疑似連等の演出が実行され変動表示結果が小当りとなるPC1−1〜PC1−3が実行され、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出された後には、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放大当り状態と同様に第2特別可変入賞球装置7Bにおいて第2大入賞口扉71を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば第2大入賞口扉71を第3期間と第4期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が繰り返し実行される。しかしながら、小当り遊技状態では、第2大入賞口712に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られるが、遊技球が第2大入賞口712に入賞後に第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cを通過しても、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を維持する。
尚、本実施例では、2回開放チャンス目が導出表示される変動パターンPC1−1と、滑り演出が実行された後に2回開放チャンス目が導出表示される変動パターンPC1−2と、擬似連演出が実行された後に2回開放チャンス目が導出表示される変動パターンPC1−3とを、変動表示結果が突確(大当りD)または小当り変動パターンとし、ノーマルリーチ演出が実行される変動パターンPC1−4と、滑り演出が実行された後にノーマルリーチが実行される変動パターンCp1−5とを、変動表示結果が突確(大当りD)となる変動パターンとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本実施例の変動パターンには、これら変動パターンPC1−1〜PC1−5と同一の演出を実行した後に変動表示結果がハズレとなる変動パターンがあっても良い。
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリア5Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。尚、リーチ演出には、演出表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、この実施例では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチC、スーパーリーチDといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチA〜スーパーリーチDといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、変動表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、演出図柄の変動表示態様などにより遊技者に報知するための変動表示演出が実行されることがあるようにしてもよい。
演出図柄の変動表示中には、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯などのように、演出図柄の変動表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L、5Rにて演出図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであってもよいし、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものであってもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、特別図柄のうち、「5」の数字を示す大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の大当りA組合せとなる確定演出図柄が停止表示される。大当りA組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「9」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、特別図柄のうち、「3」の数字を示す大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の大当りB組合せとなる確定演出図柄が停止表示される。大当りB組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「9」の演出図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「5」、「9」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、特別図柄のうち、「7」の数字を示す大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の大当りC組合せとなる確定演出図柄が停止表示される。大当りC組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「9」の演出図柄のうち、図柄番号が奇数「3」、「7」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。
特図ゲームにおいて図5に示すPC1−1〜PC1−5の変動パターンが実行され、確定特別図柄として、「9」の数字を示す特別図柄といった短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合や、図5に示すPC1−1〜PC1−3の変動パターンが実行され、確定特別図柄として「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示される場合には、前述したように演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定演出図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定演出図柄(短期開放ラウンド大当り状態に対応したチャンス目となる確定演出図柄)が停止表示されることもある。
特図ゲームにおいて図5に示すPC1−1〜PC1−5の変動パターンが実行され、確定特別図柄が短期開放ラウンド大当り図柄となることに対応して、各種の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「突確」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御される。該短期開放大当り状態中においては、遊技球が第2大入賞口712に入賞するとともに、該遊技球が第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cを通過することで、短期開放大当り状態終了後に確変制御が行われればよい。
また、特図ゲームにおいて図5に示すPC1−1〜PC1−3の変動パターンが実行され、確定特別図柄が小当り図柄となることに対応して、各種の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「小当り」となる場合における「小当り」の変動表示態様と称される。変動表示結果が「小当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態と同様の態様である小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態の終了には、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させればよい。つまり、小当り遊技状態中は、遊技球が第2大入賞口712に入賞し、第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cを通過したとしても、確変フラグや時短フラグの状態は小当り遊技状態前のままに維持される。
尚、本実施例では、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成され、特別図柄のうち「5」の数字を示す大当り図柄は大当りA、特別図柄のうち「3」の数字を示す大当り図柄は大当りB、特別図柄のうち「7」の数字を示す大当り図柄は大当りC、特別図柄のうち「9」の数字を示す大当り図柄は大当りD、特別図柄のうち「2」の数字を示す大当り図柄は小当りに対応しているため、遊技者は停止表示された確定特別図柄から大当り種別を判別可能とされているが、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンや記号等を複数種類の特別図柄として予め設定し、大当り種別の判別が困難となるようにしてもよい。
また、演出表示装置5において表示される演出図柄は「1」〜「9」を示す数字から構成され、演出図柄のうち「2」「4」「6」「8」いずれかの大当り組合せは大当りA、演出図柄のうち「1」「5」「7」いずれかの大当り組合せは大当りB、演出図柄のうち「3」「7」いずれかの大当り組合せは大当りCに対応しているため、遊技者は停止表示された確定演出図柄の組合せから大当り種別を判別可能とされているが、例えば大当り種別に関係なく「1」〜「9」いずれかの大当り組合せが停止表示されるようにして大当り種別の判別が困難となるようにしてもよい。
また、大当りA〜Cでは、大当り遊技状態中に実行される大当り中演出も、第15ラウンドが開始されるまでは大当り種別に関わりなく同一の演出を実行するようにすることで、大当り中演出の種別による大当り種別の判別が困難となるようにしてもよい。
このように確定特別図柄や演出図柄の組合せ、大当り中演出の種別による大当り種別の判別が困難となるようにすることで、遊技者は、大当りA〜Cでは、第10ラウンドまたは第15ラウンドが通常開放ラウンド及び短期開放ラウンドのいずれとなるかを特定することが困難となるため、大当り遊技状態において通常開放ラウンドが実行される大当りBや大当りCであることに対する期待感を持続させることができる。
特図ゲームにおける確定特別図柄が大当りA図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、大当りA組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当りA」となる場合における「大当りA」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「大当りA」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、第1〜第9ラウンド、第11〜第14ラウンドにおいては第1大入賞口702を対象とした通常開放ラウンドに対応する通常開放制御が実行され、第10ラウンド及び第15ラウンドにおいては第2大入賞口712を対象とした短期開放ラウンドに対応する第2制御が実行される。
また、特図ゲームにおける確定特別図柄が大当りB図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、大当りB組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当りB」となる場合における「大当りB」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「大当りB」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、第1〜第9ラウンド、第11〜第14ラウンドにおいては第1大入賞口702を対象とした通常開放ラウンドに対応する通常開放制御が実行され、第10ラウンドにおいて短期開放ラウンドに対応する第2制御が実行され、第15ラウンドにおいては第2大入賞口712を対象とした通常開放ラウンドに対応する第1制御が実行される。
また、特図ゲームにおける確定特別図柄が大当りC図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、大当りC組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当りC」となる場合における「大当りC」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「大当りC」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、第1〜第9ラウンド、第11〜第14ラウンドにおいては第1大入賞口702を対象とした通常開放ラウンドに対応する通常開放制御が実行され、第10ラウンド及び第15ラウンドにおいては第2大入賞口712を対象とした通常開放ラウンドに対応する第1制御が実行される。
また、特図ゲームにおける確定特別図柄が大当りDまたは小当り図柄となることに対応して、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定演出図柄が停止表示されるか、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定演出図柄(短期開放ラウンド大当り状態に対応したチャンス目となる確定演出図柄)が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当りD」となる場合における「大当りD」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)、または変動表示結果が「小当り」となる場合における「小当り」の変動表示態様と称される。「大当りD」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、または「小当り」となったことに基づいて、第1ラウンドにおいては第2大入賞口712を対象とした短期開放ラウンドに対応する第3制御が実行され、第2ラウンドにおいては第2大入賞口712を対象とした短期開放ラウンドに対応する第4制御が実行される。つまり、本実施例の大当りDと小当りとでは、同一の第3制御及び第4制御が実行されるようになっているため、遊技者からは大当りDと小当りの見分けがつかないようになっている。
このように、本実施例では、第15ラウンドにおいて通常開放ラウンドに対応する第1制御が実行される大当りBと、第10ラウンド及び第15ラウンドにおいて通常開放ラウンドに対応する第1制御が実行される大当りCとは、第10ラウンド及び第15ラウンドにおいて短期開放ラウンドに対応する第2制御が実行される大当りAに比べて、大当り遊技状態中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cを通過する可能性が高い大当りとされている。
また、各大当りA〜Cに対応する大当り遊技状態における第10ラウンドまたは第15ラウンドにおいて第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cにて遊技球を検出しなかった場合、つまり、第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cを遊技球が通過しなかった場合は、その大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されず、所定の変動回数の範囲(例えば100回)において時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
また、大当りDに対応する大当り遊技状態における第1ラウンド〜第2ラウンドにおいて第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cにて遊技球を検出しなかった場合は、大当り遊技状態の終了後は、時間短縮制御(時短制御)が行われることなく通常遊技状態に制御される。尚、小当りにおいては、第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cにて遊技球を検出した場合と検出しなかった場合のいずれにおいても、小当り遊技状態の終了後に確変フラグや時短フラグの状態を変更することなく、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続する。
尚、時短制御は、確変制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに終了するものだけでなく、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたときに終了してもよい。また、確変制御が大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば70回など)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了するものにおいては、確変制御が終了したときに終了するようにしてもよい。
時短制御が行われるときには、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける特別図柄の変動時間(特図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御(全てを含む)が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。尚、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御および高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
確定演出図柄が大当りA組合せや大当りB組合せとなる演出図柄の変動表示中には、再抽選演出が実行されることがある。再抽選演出では、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L、5C、5Rに大当りA組合せとなる演出図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させ、大当りB組合せや大当りC組合せやとなる演出図柄(実質確変図柄)と、大当りA組合せとなる演出図柄(実質通常図柄)のうちいずれかを、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「大当りA」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に大当りBまたは大当りC組合せとなる確定演出図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われる。これに対して、大当り種別が「大当りC」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
大当りAや大当りB組合せとなる確定演出図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において第10ラウンドや第15ラウンドが開始されるまでの期間などにて、第10ラウンドや第15ラウンドにて第1制御を実行するか否かの報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。
また、大当り遊技状態または小当り遊技状態において実行されるラウンド中演出処理においては、大当りA〜Cの大当り遊技状態において遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過した場合に確変状態を獲得できたことを演出表示装置5における表示とともに、スピーカ8L、8Rからの音と遊技効果ランプ9等の点灯により報知する旨を示す確変報知演出と、大当りDの大当り遊技状態において遊技球が第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cを通過した場合に確変状態を獲得できたことを演出表示装置5における表示とともに、スピーカ8L、8Rからの音と遊技効果ランプ9等の点灯により報知する旨を示すチャンス報知演出と、を実行可能である。尚、小当り遊技状態においても遊技球が第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cを通過した場合にチャンス報知演出が実行されるが、前述したように小当り遊技状態終了後は、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態が継続される。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81〜85に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B、第4カウントスイッチ24C、第5カウントスイッチ24Dからの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B、第4カウントスイッチ24C、第5カウントスイッチ24Dは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
図3(A)は、この実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する変動表示結果通知コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの判定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの判定結果(大当り種別判定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別判定結果を通知する第2変動表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別判定結果を通知する第3変動表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別判定結果を通知する第4変動表示結果通知コマンドである。コマンド8C04は、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りD」となる旨の事前決定結果及び大当り種別判定結果を通知する第5変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C05は、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前判定結果を通知する第6変動表示結果通知コマンドである。
これら大当りA〜Dのうち、大当りAは、第1ラウンド〜第9ラウンド及び第11ラウンド〜第14ラウンドでは、遊技球の所定個数(例えば10個)の入賞まで、または29秒に亘って第1大入賞口702を開放し、第10ラウンド及び第15ラウンドでは、遊技球の所定個数(例えば10個)の入賞まで、または0.5秒に亘って第2大入賞口712を開放する15ラウンド大当りである(図7(B)及び図9(B)参照)。
大当りBは、第1ラウンド〜第9ラウンド及び第11ラウンド〜第14ラウンドでは、遊技球の所定個数(例えば10個)の入賞まで、または29秒に亘って第1大入賞口702を開放し、第10ラウンドでは、遊技球の所定個数(例えば10個)の入賞まで、または0.5秒に亘って第2大入賞口712を開放し、第15ラウンドでは、遊技球の所定数(例えば15個)の入賞まで、または29秒に亘って第2大入賞口712を開放する15ラウンド大当りである(図7(B)及び図9(B)参照)。
大当りCは、第1ラウンド〜第9ラウンド及び第11ラウンド〜第14ラウンドでは、遊技球の所定個数(例えば10個)の入賞まで、または29秒に亘って第1大入賞口702を開放し、第10ラウンド及び第15ラウンドでは、遊技球の所定個数(例えば10個)の入賞まで、または29秒に亘って第2大入賞口712を開放する15ラウンド大当りである(図7(B)及び図9(B)参照)。
大当りDは、第1ラウンドでは、遊技球の所定個数(例えば10個)の入賞まで、または0.016秒の第2大入賞口712の開放を2回に亘って実行し、第2ラウンドでは、遊技球の所定個数(例えば10個)の入賞まで、または1.2秒に亘って第2大入賞口712を開放する2ラウンドの大当り(突確とも言う)である(図7(B)及び図9(C)参照)。
小当りは、第1ラウンドでは、0.016秒の第2大入賞口712の開放を2回に亘って実行し、第2ラウンドでは、1.2秒に亘って第2大入賞口712を開放する。つまり、大当りDと同一の態様である(図7(B)及び図9(C)参照)。
尚、小当り遊技状態は、変動表結果として大当り図柄が導出表示されたときに遊技者にとって有利となる大当り遊技状態とはないため、厳密には大当りDの大当り遊技状態にて実行される第2大入賞口712の開放制御及び閉鎖制御、第1規制部材720及び第2規制部材721の許容状態制御・規制状態制御とは異なる第2大入賞口712の開放制御及び閉鎖制御、第1規制部材720及び第2規制部材721の許容状態制御・規制状態制御を行う遊技状態だが、前述したように大当りDと同一の態様の遊技状態であるため、以降は便宜上「ラウンド遊技」として説明する。
尚、本実施例では、大当りDを、第2大入賞口712を0.016秒の開放を2回に亘って実行する第1ラウンドと、1.2秒に亘って開放する第2ラウンドとから構成される大当りとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当りDを大当りA〜Cと同様の15ラウンド大当りとし、該15ラウンドの全てのラウンドにおいて0.016秒に亘って第2大入賞口712を開放するようにしても良く、また、該15ラウンドの内、所定数ラウンド(例えば1ラウンド)のみを1.2秒に亘って第2大入賞口712を開放するようにしてもよい。このように、大当りDを15ラウンドの大当りとする場合は、小当りにおいても該大当りDと同様に15ラウンドに亘って第2大入賞口712を開放するようにする。
コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L、5C、5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当りまたは小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当りまたは小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。コマンドA4XXHは、大当りまたは小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別判定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別判定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1保留記憶数表示エリア5Dにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2保留記憶数表示エリア5Uにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞の発生により第1始動条件が成立して第1特図保留記憶数が増加したときや、新たな変動表示が開始されて第1特図保留記憶数が減少したときに第1特図保留記憶数の変化を通知するものとして送信される。また、第2保留記憶数通知コマンドは、第2始動入賞の発生により第2始動条件が成立して第2特図保留記憶数が増加したときや、新たな変動表示が開始されて第2特図保留記憶数が減少したときに第2特図保留記憶数の変化を通知するものとして送信される。
コマンドC300Hは、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて遊技球が第3カウントスイッチ24Bを通過することで、遊技球が第3カウントスイッチ24Bによって検出されたことを通知する第3カウントスイッチ通過通知コマンドである。コマンドC4000Hは、第2特別可変入賞球装置7Bにおいて遊技球が第4カウントスイッチ24Cを通過することで、遊技球が第4カウントスイッチ24Cによって検出されたことを通知する第4カウントスイッチ通過通知コマンドである。コマンドC5XXHは、パチンコ遊技機1においてエラーが発生したことを通知するためのエラー通知コマンドである。尚、エラー通知コマンドには、第2特別可変入賞球装置7Bに進入した遊技球が、第2特別可変入賞球装置7Bに内部に残留していることを示すエラー(例えば、EXT値がFFH)が含まれる。また、第2特別可変入賞球装置7Bに内部に遊技球が残留している否かは、後述する残存個数カウンタが0とならないことで特定できる。
この実施例では、保留記憶情報として、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定する第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを送信するとともに、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定する第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを送信する。尚、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに加えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
また、本実施例では、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。
尚、CPU103の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、この実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図8に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における演出図柄の変動表示態様である大当り種別を「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」のいずれかに判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図5は、この実施例における変動パターンを示している。この実施例では、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。変動表示結果が大当りDを除く「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチA〜スーパーリーチDといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。大当り変動パターンは、変動表示結果が「大当り」となる場合に対応した当り変動パターンに含まれる。
変動表示結果が「大当りD(突確)」である場合に対応した変動パターンは、突確変動パターンと称される。突確変動パターンには、2回開放チャンス目が停止する変動パターンと、滑り演出の後に2回開放チャンス目が停止する変動パターンと、1回の疑似連変動が実行された後、2回開放チャンス目が停止する変動パターンと、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される変動パターンと、滑り演出の後にノーマルリーチのリーチ演出が実行される変動パターンと、がある。
変動表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。突確変動パターンには、2回開放チャンス目が停止する変動パターンと、滑り演出の後に2回開放チャンス目が停止する変動パターンと、1回の疑似連変動が実行された後、2回開放チャンス目が停止する変動パターンと、がある。大当り変動パターンと小当り変動パターンは、変動表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンに含まれる。
「非リーチ」である場合に対応した変動パターンには、変動時間が短縮されない短縮なしの変動パターンや、変動時間が短縮される変動パターンが用意されている。また、遊技状態が確変状態や時短状態といった時短制御が実行される場合に対応した変動パターンも用意されている。
尚、図5に示す変動パターンは、遊技状態が通常状態などの低ベース中であるときに、特別図柄や演出図柄の変動表示時間が短縮される変動パターンPA1−2〜3や、遊技状態が時短状態などの高ベース中であるときに、特別図柄や演出図柄の変動表示時間が短縮される変動パターンPA1−5を含んでいるが、例えば、変動パターンPA1−2を、遊技状態が通常状態などの低ベース中であるときに、特別図柄や演出図柄の変動表示時間が短縮される変動パターンとして、合計保留記憶数が2〜4個であることに対応して実行される変動パターンとし、変動パターンPA1−3を、遊技状態が通常状態などの低ベース中であるときに、特別図柄や演出図柄の変動表示時間が短縮される変動パターンとして、合計保留記憶数が5〜8個であることに対応して実行される変動パターンとしてもよい。
また、遊技状態が時短状態などの高ベース中であるときに、特別図柄や演出図柄の変動表示時間が短縮される変動パターンPA1−5を、合計保留記憶数が2〜8個であることに対応して実行される変動パターンとしてもよい。このようにすることで、遊技状態が時短状態などの高ベース中であるときに、第2始動入賞口への始動入賞が少ない状況において、第1始動入賞口への始動入賞に基づく第1保留記憶が高速で消化されてしまうことを回避できるようにしても良い。このように、合計保留記憶数や遊技状態に応じて、これらのいずれかの変動パターンが選択されることで、合計保留記憶数や遊技状態に応じて、変動時間を短縮する制御が可能になる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
本実施例では、特図表示結果判定テーブルとして、図6(A)に示す第1特図表示結果判定テーブル130Aと、図6(B)に示す第2特図表示結果判定テーブル130Bとが、予め用意されている。第1特図表示結果判定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて判定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果判定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて判定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果判定テーブル130Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(時短付と時短なしの双方を含む高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」、「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。第2特図表示結果判定テーブル130Bでは、遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」、「小当り」「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
第1特図表示結果判定テーブル130Aや第2特図表示結果判定テーブル130Bにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定結果に割り当てられる判定用データとなっている。第1特図表示結果判定テーブル130Aと第2特図表示結果判定テーブル130Bのそれぞれでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると判定される確率が高くなる。すなわち、第1特図表示結果判定テーブルと第2特図表示結果判定テーブルのそれぞれでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると判定される確率が高くなるように判定用データが割り当てられている。
図7(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブル131の構成例を示している。大当り種別判定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると判定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに判定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131では、特図ゲームにおいて変動表示が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」、「大当りD」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。尚、本実施例では、第1特図と第2特図の双方において「大当りD」に判定値が割り当てられているが、本発明はこれに限定されず、第2特図には「大当りD」に判定値が割り当てられないようにしてもよい。このようにすることで、第2特図の変動表示において大当りとなった場合に、実質出玉のない大当りDが実行されてしまうことを防ぐことができる。
ここで、本実施例のパチンコ遊技機1において発生する大当りの種別「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」、「大当りD」について説明する。「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」は、15ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後は、該大当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cを通過した場合は遊技状態が確変状態に制御される一方で、該大当り遊技中に遊技球が第3カウントスイッチ24B及び第4カウントスイッチ24Cを通過しなかった場合は、大当り確率が低い低確率状態で且つ普通可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される高開放制御が行われる。つまり、遊技状態が高ベース状態(時短状態)に制御される。この高ベース状態は、特図ゲームが100回実行されるか、該100回の特図ゲームの実行中に大当りに当選するまで継続する。
また、「大当りD」は、3ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後は、前述のように大当り確率が低い低確率状態で且つ普通可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される高開放制御は実行されない。
図7(B)は、大当りA〜Cにおける開放パターン一覧を示している。開放パターン一覧に示すように、大当りA〜Cにおける各大当り遊技状態では、第1ラウンド〜第9ラウンド及び第11ラウンド〜第14ラウンドにおいて、開放対象大入賞口は第1大入賞口702となり、第1大入賞口扉701の開放パターンは、大当りA〜Cそれぞれで通常開放制御に基づく開放パターンKP−Nとされている。また、第10ラウンドにおいて、開放対象大入賞口は第2大入賞口712となり、第2大入賞口扉711の開放パターンは、大当りA、Bでは第2制御に基づく開放パターンKP−S、大当りCでは第1制御に基づく開放パターンKP−Lとされている。第15ラウンドにおいて、開放対象大入賞口は第2大入賞口712となり、第2大入賞口扉711の開放パターンは、大当りAでは第2制御に基づく開放パターンKP−S、大当りB,Cでは第1制御に基づく開放パターンKP−Lとされている。尚、開放パターンKP−NとKP−Lでは、第1大入賞口702と第2大入賞口712の開放パターンは、開放時間が同一(約29秒)の開放パターンとされている。
そして、15ラウンドの大当りA〜C全ての大当り遊技状態における第10ラウンドまたは第15ラウンドにおいて、第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチCにより遊技球が検出された場合、その大当り遊技状態の終了後に、大当り確率が高い高確率状態で且つ普通可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される高開放制御が行われる。すなわち、大当り遊技終了後に高確高ベース状態に制御する。この高確高ベース状態は、特図ゲームの実行中に大当りに当選するまで継続する。尚、本実施例の高確高ベース状態は、特図ゲームの回数に拘らず、大当りに当選するまで継続するが、前述のように特図ゲームが所定回数実行されるか、該所定回数の特図ゲーム実行中に大当りに当選するまで継続するようにしてもよい。
また、図7(C)は、大当りD及び小当り開放パターン一覧を示している。開放パターン一覧に示すように、大当りDの大当り遊技状態及び小当りの小当り遊技状態では、第1ラウンドにおいて、開放対象大入賞口は第2大入賞口712となり、第2大入賞口扉711の開放パターンは、第3制御に基づく開放パターンKP−T(0.016秒の開放を2回)とされており、第2ラウンドにおいて、開放対象大入賞口は第2大入賞口712となり、第2大入賞口扉711の開放パターンは、第3制御に基づく開放パターンKP−U(1.2秒)とされている。
この大当り種別判定テーブル131においては、図7(A)に示すように、特図表示結果が「大当り」となる特図が第1特図である場合、乱数値MR2の1〜30の範囲が「大当りA」に割り当てられており、乱数値MR2の31〜60が「大当りB」に割り当てられており、乱数値MR2の61〜85が「大当りC」に割り当てられており、乱数値MR2の86〜100が「大当りD」に割り当てられている。また、特図表示結果が「大当り」となる特図が第2特図である場合、乱数値MR2の1〜10の範囲が「大当りA」に割り当てられており、乱数値MR2の11〜15が「大当りB」に割り当てられており、乱数値MR2の16〜90が「大当りC」に割り当てられており、乱数値MR2の91〜100が「大当りD」に割り当てられている。
このように、本実施例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」、「大当りD」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。すなわち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値が「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」の大当り種別にそれぞれほぼ均等に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「大当りA」「大当りB」よりも「大当りC」の大当り種別に対して多くの判定値が割り当てられている。また、確変状態になる可能性が極めて低い「大当りA」、「大当りD」よりも、確変状態になる可能性が極めて高い「大当りB」や「大当りC」の大当り種別に対して多くの判定値が割り当てられている。
このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに判定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに判定する場合とで、大当り種別を「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」、「大当りD」に判定する割合を、異ならせることができる。
特に、本実施例では、図7(A)に示すように、時短(高ベース状態)中においては、第1始動入賞口よりも第2始動入賞口に遊技球が多く遊技球が入賞するため、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが頻繁に実施される。このため、第2特図を用いた特図ゲームでは、第1特図を用いた特図ゲームよりも高い割合で大当り遊技における第10ラウンド及び第15ラウンドにおいて29秒に亘って第2大入賞口712が開放される「大当りC」に当選するようになっており、実質的に第1特図を用いた特図ゲームと第2特図を用いた特図ゲームとで、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される確率を変化させることができる。
尚、第1特図を用いた特図ゲームにおける大当り種別の決定割合は、第10ラウンドと第15ラウンドで第2大入賞口712が0.5秒に亘って開放される「大当りA」と、第10ラウンドで第2大入賞口712が0.5秒に亘って開放され、第15ラウンドで第2大入賞口712が29秒に亘って開放される「大当りB」とが最も高い割合で決定されるようになっており、第10ラウンドと第15ラウンドで第2大入賞口712が29秒に亘って開放される「大当りC」と、第1ラウンドで第2大入賞口712が2回に亘って0.016秒開放され、第2ラウンドで第2大入賞口712が1.2秒に亘って開放される「大当りD」とが、最も低い割合で決定されるようになっている(第1特図における大当り種別決定割合:大当りA=大当りB>大当りC=大当りD)。
また、第2特図を用いた特図ゲームにおける大当り種別の決定割合は、「大当りC」が最も高い割合で決定されるようになっており、「大当りB」が「大当りC」に次ぐ割合で決定されるようになっている。更に、「大当りA」及び「大当りD」は最も低い割合で決定されるようになっている(第3特図大当り種別決定割合:大当りC>大当りB>大当りA>大当りD)。
つまり、本実施例のパチンコ遊技機1では、一般的に初当りとして、第1特図を用いた特図ゲームにおいて大当り図柄が導出表示され、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される確変突入率よりも、該初当り後の確変状態において実施される第2特図を用いた特図ゲームにおいて大当り図柄が導出表示され、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される確変継続率の方が高くなっている(確変継続率>確変突入率)。
尚、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の判定を行うようにしてもよい。
また、この実施例では、大当り中の第10ラウンドまたは第15ラウンドにおいて第3カウントスイッチ24Bにより遊技球が検出されなかった場合に実行される時短制御の回数を一定回数である100回としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、大当りが発生した遊技状態が高ベース状態であれば100回とする一方、大当りが発生した遊技状態が低ベース状態である場合には10回とするように、大当りが発生した遊技状態に応じて時短制御とする期間を異なる期間とするようにしても良い。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図8に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示す保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示す保留情報となる。
尚、本実施例では、遊技球の通過(進入)における第1始動条件または第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された乱数値MR1、MR2、MR3を示す数値データを保留データとして第1特図保留記憶部151Aまたは第2特図保留記憶部151Bに記憶しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、乱数値MR3を示す数値データは、第1始動条件または第2始動条件の成立時ではなく、該始動条件成立による保留記憶の変動表示開始時に抽出するようにすることで、第1特図保留記憶部151Aまたは第2特図保留記憶部151Bには、MR3の記憶領域を設けない構成としても良い。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR1〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
ROM101には、遊技制御用のプログラムの他にも、第1大入賞口扉701、第2大入賞口扉711の開放動作や第1規制部材720、第2規制部材721のスライド動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM101には、CPU103が第1大入賞口扉701、第2大入賞口扉711の開放動作や第1規制部材720、第2規制部材721のスライド動作を制御するために使用する開放制御パターンを複数種類格納した開放制御パターンテーブルが記憶されている。開放制御パターンは、大当り遊技状態の進行状況に応じて実行される各種の動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
開放制御パターンは、大当り遊技状態が開始されてから終了するまでの期間における、第1大入賞口扉701、第2大入賞口扉711の開放動作や第1規制部材720、第2規制部材721のスライド動作といった、様々な動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、各大当り種別の進行状況に応じて実行される各種の開放動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
図9(A)は、開放制御パターンの構成例を示している。開放制御パターンは、例えば開放時間タイマ判定値、第1大入賞口扉制御データ、第2大入賞口扉制御データ、第1規制部材制御データ、第2規制部材制御データ、有効スイッチデータ、終了コードといった、各種の開放動作やスライド動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の開放制御の内容や、開放制御の切換タイミング等が設定されていればよい。開放制御プロセスタイマ判定値は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵された遊技制御用RAMの所定領域に設けられた開放時間タイマ判定値と比較される値(判定値)であって、各開放動作やスライド動作の実行時間(開放時間や規制時間)に対応した判定値が予め設定されている。
第1大入賞口扉制御データ及び第2大入賞口扉制御データには、例えば各ラウンド中における開放態様を示すデータ等が含まれている。規制部材制御データには、例えば各ラウンド中における規制態様を示すデータ等が含まれている。尚、これらの制御データは、全ての開放制御パターンに含まれなければならないものではなく、各開放制御パターンによる開放動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される開放制御パターンがあってもよい。
CPU103は、開放制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、開放動作やスライド動作の制御内容を決定する。例えば、開放時間タイマ値が開放時間タイマ判定値のいずれかと合致したときには、その開放時間タイマ判定値と対応付けられた開放制御データにより指定される態様で第1大入賞口扉701や第2大入賞口扉711を開閉させるとともに、その開放時間タイマ判定値と対応付けられた第1規制部材制御データや第2規制部材制御データにより指定される態様で第1規制部材720や第2規制部材制御データにより指定される態様で第1規制部材720及び第2規制部材721をスライド移動させる制御を行う。
尚、本実施例では、開放制御データにより指定される態様で第1大入賞口扉701や第2大入賞口扉711を開閉させるとともに、その開放時間タイマ判定値と対応付けられた第1規制部材制御データや第2規制部材制御データにより指定される態様で第1規制部材720や第2規制部材721のスライド移動の制御を行っているが、本発明はこれに限定されず、例えば、第1大入賞口702や第2大入賞口712の開放制御パターンとは別に第1規制部材720や第2規制部材721の制御パターンを個別に用意することで、第1規制部材720及び第2規制部材721の許容状態への制御や規制状態への制御を、第1大入賞口702や第2大入賞口712の開放制御・閉鎖制御とは独立して実行するようにしても良い。
CPU103は、例えば各ラウンドを開始するときなどに、大当り種別やラウンド数などに基づいて複数のうちいずれかの開放制御パターンをセットする。ここで、開放制御パターンをセットする際には、該当する開放制御パターンを構成するパターンデータを、ROM101から読み出してRAM102の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する開放制御パターンを構成するパターンデータのROM101における記憶アドレスを、RAM102の所定領域に一時記憶させて、ROM101における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、開放時間タイマ値が更新されるごとに、開放時間タイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた開放動作やスライド動作の制御を行う。また、CPU103は、遊技球が第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cで検出された場合は、有効スイッチデータに応じて、該遊技球の検出が有効検出であるか否かの判定を行う。
このように、CPU103は、開放制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、第1大入賞口扉701、第2大入賞口扉711、第1規制部材720、第2規制部材721の制御を進行させる。尚、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、開放制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた第1大入賞口扉制御データ#1〜第1大入賞口扉制御データ#n、第2大入賞口扉制御データ#1〜第2大入賞口扉制御データ#n、第1規制部材制御データ#1〜第1規制部材制御データ#n、有効スイッチデータ#1〜#nは、開放動作やスライド動作の制御内容を示し、開放制御の実行を指定する開放制御実行データ#1〜開放制御実行データ#nを構成する。こうしてセットした開放制御パターンに従った指令が、CPU103からソレノイド81〜85などに対して出力される。
また、図9(B)に示すように、この実施例では、開放パターンKP−Nに対応する開放制御パターンKSP−Nと、開放パターンKP−Lに対応する開放制御パターンKSP−Lと、開放パターンKP−Sに対応する開放制御パターンKSP−Sと、開放パターンKP−Tに対応する開放制御パターンKSP−Tと、開放パターンKP−Uに対応する開放制御パターンKSP−Uがある。これら開放制御パターンのうち、開放制御パターンKSP−Nは、第1大入賞口702を対象とした開放制御パターンであり、開放制御パターンKSP−L、開放制御パターンKSP−S、開放制御パターンKSP−T、開放制御パターンKSP−Uは、第2大入賞口712を対象とした開放制御パターンである。また、開放制御パターンKSP−N及び開放制御パターンKSP−Lに基づく開放時間は29秒であり、開放制御パターンKSP−Sに基づく開放時間は0.5秒であり、開放制御パターンKSP−Tに基づく開放時間は、0.016秒であり、開放制御パターンKSP−Uに基づく開放時間は、1.2秒である。尚、これら開放制御パターンのうちKSP−N、KSP−L、KSP−S、KSP−Uの大入賞口の開放回数は1回であるが、開放制御パターンKSP−Tのみは、第2大入賞口712の0.016秒の開放を2回実行する。
尚、本実施例では、各大当り種別やラウンドに応じて異なる開放制御パターンが用意されているが、大当り種別毎に、大当りA〜Cにおける第1〜第15ラウンドや大当りD及び小当りにおける第1〜第2ラウンドに対応した開放制御パターンが個別に用意されていてもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、演出表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
特図変動時演出制御パターンや各種演出制御パターンといった、それぞれの演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部または外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データなどが、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。尚、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば演出図柄の変動表示中における各演出図柄の変動態様を示すデータといった、演出表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、演出表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば演出図柄の変動表示中における演出図柄の変動表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えばプッシュボタン31Bといった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。すなわち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。尚、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で演出図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や予告演出画像や背景画像といった演出画像を演出表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受付けて演出内容を決定する制御を行う。尚、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出動作は、演出図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、演出図柄の変動表示中における一部の期間(例えば予告演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが個別に設けられてもよい。あるいは、演出図柄の変動表示中以外の所定期間(例えば大当り遊技状態においてラウンドを実行中の期間や、大当り遊技状態の終了時にエンディング演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば演出図柄の変動表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)をセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(演出表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体、演出用模型が備える可動部材など)の制御を進行させる。尚、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図14(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図14(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
この実施例では、図14(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、合計保留記憶数の最大値(例えば「8」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「8」に対応した領域)が設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)や保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という2つのコマンドを1セットして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、これらの始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に受信した順番でコマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの空き領域における先頭から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。したがって、コマンド受信が正常に行われれば、図14(B)に示すように、バッファ番号「1」〜「8」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。尚、図14(B)では、バッファ番号「1」〜「5」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
図14(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、1つ目の格納領域(バッファ番号「1」に対応した領域)に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。例えば図14(B)に示す格納状態において新たな演出図柄の変動表示が開始された場合には、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」〜「5」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」〜「4」に対応した領域にシフトされる。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM10がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受付けると、図15のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図15に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24A、第3カウントスイッチ24B、第4カウントスイッチ24C、第5カウントスイッチ24Dといった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、第1特別可変入賞球装置7Aや第2特別可変入賞球装置7Bにおける第1大入賞口702や第2大入賞口712の開閉動作や第1規制部材720、第2規制部材721のスライド動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図16は、特別図柄プロセス処理として、図15に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞処理を実行する(ステップS101)。
ステップS101にて実行される始動入賞処理では、まず、第1特図保留記憶部151Aまたは第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの個数である特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、特図保留記憶数が上限値となっていれば、今回の始動入賞は無効として、そのまま始動入賞処理を終了する。これに対して、特図保留記憶数が上限値未満であるときには、各種の乱数値を示す数値データを抽出する。例えば、CPU103は、乱数回路104から入力されるカウント値に基づいて生成される特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データ、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した各乱数値を示す数値データを、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への入賞が入賞順に記憶されている図示しない保留特定領域における空きエントリの先頭にセットする。
尚、本実施例では、特別図柄プロセス処理において、最初に上述の始動入賞処理を実行しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、該始動入賞処理に替えて、始動入賞があったことを条件に、該始動入賞に対応する変動表示において大当りとなるか否かや、変動パターンの種別がどの種別となるか等を予め判定し、該判定結果を前述した始動入賞時受信コマンド(始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンド)にて演出制御基板12(演出制御用CPU120)に通知する始動入賞判定処理を実行するようにしても良い。
図16のステップS101にて始動入賞処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S119の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。図17は、特別図柄通常処理として、図16のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS151)。具体的には、RAM102の所定領域に格納されており、8を上限に第1始動入賞口及び第2始動入賞口に遊技球の入賞がある毎に1加算更新され、該始動入賞に基づく変動表示が実行される毎に1減算更新される合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への入賞が入賞順に記憶されている図示しない保留特定領域に設定されているデータのうち1番目のデータが第1始動入賞口への入賞を示す「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS152)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、第2始動入賞口への入賞を示す「第2」を示すデータである)場合(ステップS152;No)、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS153)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップS152;Yes)、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS154)。
尚、この実施の形態では、第1始動入賞と第2始動入賞とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。この場合、例えば、高ベース状態に移行された場合には第2始動入賞口に始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップS155)。具体的には、演出制御用CPU120は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS156)。具体的には、演出制御用CPU120は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、演出制御用CPU120は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM102の所定の領域に保存した後(ステップS157)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS158)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
また、CPU103は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値にもとづいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップS159)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、変動用乱数バッファから乱数値MR1(大当り判定用乱数)を読み出し、該乱数値MR1が通常状態または時短状態における大当り判定値であるか否かを判定する(ステップS160)。MR1が大当り判定値である場合は(ステップS160;Yes)、ステップS163に進み、MR1が大当り判定値でない場合は(ステップS160;No)、乱数値MR1が小当り判定値であるか否かを判定する(ステップS160a)乱数値MR1が小当り判定値である場合は(ステップS160a;Yes)、小当りフラグフラグをセットし(ステップS160b)、ステップS166に進む一方、乱数値MR1が小当り判定値でない場合は(ステップS160a;No)、確変フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS161)。
確変フラグがセットされていない場合は(ステップS161;No)、ステップS166に進み、確変フラグがセットされている場合は(ステップS161;Yes)、乱数値MR1が確変状態における大当り判定値であるか否かを判定する(ステップS162)。乱数値MR1が大当り判定値でない場合は(ステップS162;No)、ステップS166に進み、乱数値MR1が大当り判定値である場合は(ステップS162;Yes)、大当りフラグをセットする(ステップS163)。
そして、変動用乱数バッファから乱数値MR2(大当り種別判定用乱数)を読み出し、該乱数値MR2に基づいて大当り種別を大当りA〜大当りDの中から決定し(ステップS164)、該決定した大当り種別を記憶する(ステップS165)。
次いで、CPU103は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS166)。具体的には、大当りフラグ及び小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。小当りフラグがセットされている場合には、特別図柄の停止図柄を、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄に決定する。また、大当りフラグがセットされている場合には、ステップS165にて記憶された大値種別に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」、「9」の数字を示す特別図柄のいずれかを、停止図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「大当りA」とする判定結果に応じて、大当り図柄「5」の数字を示す特別図柄を、停止図柄に設定する。また、大当り種別を「大当りB」とする判定結果に応じて、大当り図柄「3」の数字を示す特別図柄を、停止図柄に設定する。大当り種別を「大当りC」とする判定結果に応じて、大当り図柄「7」の数字を示す特別図柄を、停止図柄に設定する。大当り種別を「大当りD」とする判定結果に応じて、大当り図柄「9」の数字を示す特別図柄を、停止図柄に設定する。
ステップS168にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS167)、特別図柄通常処理を終了する。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前判定結果や合計保留記憶数、遊技状態などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを図5に示す複数種類のいずれかに判定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新される。
ステップS110の特別図柄通常処理やステップS111の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄および演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが判定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を判定する処理を含んでいる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が特別図柄停止処理に対応した値である“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には、ラウンド数カウンタに初期値として「1」がセットされ、特図プロセスフラグの値が大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新される。また、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。
図18は、大当り遊技における各ラウンドの前に実行される大当り開放前処理(ステップS114)を示すフローチャートである。大当り開放前処理において、CPU103は、大当り遊技状態において特別図柄を導出表示してから第1大入賞口702を開放するまでの時間、つまり、大当りが発生したことを、演出表示装置5において報知する時間を計測するためのタイマであり、特別図柄停止処理にてセットされる大当り開放前タイマの値を1減算する(ステップS201)。そして、CPU103は、大当り開放前タイマがタイムアウト(大当り開放前タイマの値が0)したか否かを判定する(ステップS202)。大当り開放前タイマがタイムアウトしていない場合は(ステップS202;No)、大当り開放前処理を終了し、大当り開放前タイマがタイムアウトしている場合は(ステップS202;Yes)、CPU103は、第1カウントスイッチ23及び第5カウントスイッチ24Dにより検出された遊技球数を計数するための入賞個数カウンタを初期化する(ステップS203)。すなわち、入賞個数カウンタの値を0にする。
そして、現在のラウンド数カウンタの値に基づいて第1ラウンドを開始する場合であるか否かを判定し(ステップS204)、第1ラウンドを開始する場合であれば(ステップS204;Yes)、第3カウントスイッチ24B及び第4カウントスイッチ24Cにより検出された遊技球数を計数するための確変入賞カウンタを初期化するとともに(ステップS205)、第2特別可変入賞球装置7B内に残存している遊技球数をカウントするための残存個数カウンタを初期化する(ステップS205’)。すなわち、確変入賞カウンタの値を0にする。第1ラウンドを開始する場合でなければ(ステップS204;No)、確変入賞カウンタを初期化せずにステップS206に進む。
尚、本実施例では、第1ラウンドを開始するときに確変入賞カウンタを初期化するようにしているが、第2大入賞口712を開放する前に初期化するようにしてもよい。
ステップS206では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値に基づいて、大当り種別が「大当りD」であるか否かを判定する(ステップS206)。大当り種別が「大当りD」でない場合は(ステップS206;No)、現在のラウンド数を示すラウンド数カウンタの値に基づいて、第2特別可変入賞球装置7Bが開放対象となる第10ラウンドまたは第15ラウンドを開始する場合であるか否かを判定する(ステップS207)。第10ラウンドまたは第15ラウンドを開始する場合でなければ、つまり、第1〜第9ラウンド、第11〜第14ラウンドを開始する場合であれば(ステップS207;No)、第1大入賞口702を開放対象に設定し(ステップS208)、開放制御パターンKSP−Nのプロセステーブルを選択する(ステップS209)。また、第10ラウンドまたは第15ラウンドを開始する場合であれば(ステップS207;Yes)、第2大入賞口712を開放対象に設定し(ステップS220)、大当り種別及び第10ラウンドであるか第15ラウンドであるかに応じて、開放制御パターンKSP−LまたはKSP−Sのいずれかのプロセステーブルを選択する(ステップS221)。
具体的には、図7(B)の開放パターン一覧に示すように、大当りAの第10ラウンド、第15ラウンド及び大当りBの第10ラウンドであれば、開放パターンKP−Sに対応する開放制御パターンKSP−Sのプロセステーブルを選択し、大当りBの第15ラウンド及び大当りCの第10ラウンド、第15ラウンドであれば、開放パターンKP−Lに対応する開放制御パターンKSP−Lのプロセステーブルを選択する。
また、ステップS206において大当り種別が「大当りD」である場合は(ステップS206;Yes)、第2大入賞口712を開放対象に設定し(ステップS222)、現在のラウンド数を示すラウンド数カウンタの値に基づいて、第1ラウンドを開始する場合であるか否かを判定する(ステップS223)。第1ラウンドを開始する場合は(ステップS223;Yes)、開放制御パターンKSP−Tのプロセステーブルを選択する(ステップS224)。一方、第1ラウンドを開始しない場合、つまり、第2ラウンドを開始する場合は(ステップS223;No)、開放制御パターンKSP−Uのプロセステーブルを選択する(ステップS225)。
次いで、CPU103は、ステップS209、S221、S224、S226のいずれかを実行後、大当り種別および開始するラウンドに応じた開放時間タイマをスタートする(ステップS210)。
ステップS210では、CPU103は、ステップS209またはステップS221で選択した開放制御パターンに基づいて、そのラウンドにおける第1大入賞口702や第2大入賞口712の開放時間が29秒であるか0.5秒であるか0.016秒(2回の第2大入賞口712の開放)であるか1.2秒であるかを特定する。つまり、開放制御パターンKSP−N、KSP−Lが選択された場合は29秒であると特定し、開放制御パターンKSP−Sが選択された場合は0.5秒であると特定し、開放制御パターンKSP−Tが選択された場合は0.016秒(2回の第2大入賞口712の開放)であると特定し、開放制御パターンKSP−Uが選択された場合は1.2秒であると特定する。そして、CPU103は、特定した開放時間(29秒、0.5秒、0.016秒、1.2秒)に対応した開放時間タイマをスタートする。
次いで、CPU103は、第1大入賞口702や第2大入賞口712を開放状態に制御した後、特別図柄プロセスフラグの値を、大当り開放中処理(ステップS115)に対応した値に更新する(ステップS211)。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。
図19及び図20は、大当り開放中処理(ステップS115)を示すフローチャートである。大当り開放中処理において、CPU103は、まず、開放時間タイマのタイマ値が、大入賞口の開放タイミングであるか否か、つまり、各開放制御パターンKSP−N、KSP−L、KSP−S、KSP−T、KSP−Uにおいて第1大入賞口扉701または第2大入賞口扉711を開放状態とするタイミング(例えば、後述する図26であればta1、図27であればtb1、図28であればtc1、図29であればtd1、図30及び図32であればte1及びte5)であるか否かを判定する(ステップS251)。
具体的には、大当り開放前処理(ステップS114)で選択された開放制御パターンがKSP−Nである場合は、開放時間タイマのタイマ値が、第1大入賞口扉701を開放状態に切替える内容の第1大入賞口扉制御データを含むプロセスデータの開放時間タイマ判定値と一致するか否かを判定する。また、大当り開放前処理(ステップS114)で選択された開放制御パターンがKSP−L、KSP−S、KSP−T、KSP−Uのいずれかである場合は、開放時間のタイマ値が、第2大入賞口扉711を開放状態に切替える内容の第2大入賞口扉制御データを含むプロセスデータの開放時間タイマ判定値と一致するか否かを判定する。
そして、開放状態とするタイミングである場合は(ステップS251;Yes)、大当り開放前処理(ステップS114)にて選択された開放制御パターンに応じて、第1大入賞口扉71または第2大入賞扉711を開放状態に制御する(ステップS252)。具体的には、ソレノイド82,83の駆動を停止して第1大入賞口扉701または第2大入賞口扉711を開放状態にした後、現在のラウンド数カウンタの値をEXTデータにセットして、演出制御基板12に大入賞口開放中指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS253)。また、開放状態とするタイミングでない場合は(ステップS251;No)そのままステップS254に進む。
次いで、CPU103は、開放時間タイマのタイマ値が、第1規制部材720を規制状態とするタイミングであるか否か(例えば、後述する図26であればta4、図27であればtb4、図28であればtc2、図29であればtd2、図30及び図32であればte2及びte5、図31及び図33であればtf5)を判定する(ステップS254)。すなわち、第1規制部材720を規制状態に切替える内容の規制部材制御データを含むプロセスデータの開放時間タイマ判定値と一致するか否かを判定する。
そして、第1規制部材720を規制状態とするタイミングである場合は(ステップS254;Yes)、ソレノイド84をオフとすることで第1規制部材720を規制状態に制御し(ステップS255)(図12(B)参照)、規制状態とするタイミングでない場合は(ステップS254;No)、そのままステップS256に進む。
次いで、CPU103は、開放時間タイマのタイマ値が、第1規制部材720を許容状態とするタイミングであるか否か(例えば、後述する図26であればta2、図27であればtb3、図28であればtc1、図29であればtd1、図30及び図32であればte2またはte5、図31及び図33であればtf4)を判定する(ステップS256)。すなわち、第1規制部材720を許容状態に切替える内容の規制部材制御データを含むプロセスデータの開放時間タイマ判定値と一致するか否かを判定する。
そして、第1規制部材720を許容状態とするタイミングである場合は(ステップS256;Yes)、ソレノイド84をオンとすることで第1規制部材720を許容状態に制御し(ステップS257)(図12(A)参照)、許容状態とするタイミングでない場合は(ステップS256;No)、そのままステップS258に進む。
次いで、CPU103は、開放時間タイマのタイマ値が、第2規制部材721を規制状態とするタイミングであるか否か(例えば、後述する図26であればta5、図27であればtb5、図28であればtc2、図29であればtd2、図30及び図32であればte3またはte6,図31及び図33であればtf5)を判定する(ステップS258)。すなわち、第2規制部材721を規制状態に切替える内容の規制部材制御データを含むプロセスデータの開放時間タイマ判定値と一致するか否かを判定する。
そして、第2規制部材721を規制状態とするタイミングである場合は(ステップS258;Yes)、ソレノイド85をオフとすることで第2規制部材721を規制状態に制御し(ステップS259)(図13(B)参照)、規制状態とするタイミングでない場合は(ステップS258;No)、そのままステップS260に進む。
次いで、CPU103は、開放時間タイマのタイマ値が、第2規制部材721を許容状態とするタイミングであるか否か(例えば、後述する図26であればta2、図27であればtb3、図28であればtc1、図29であればtd1、図30及び図32であればte2またはte5、図31及び図33であればtf4)を判定する(ステップS260)。すなわち、第2規制部材721を許容状態に切替える内容の規制部材制御データを含むプロセスデータの開放時間タイマ判定値と一致するか否かを判定する。
そして、第2規制部材721を許容状態とするタイミングである場合は(ステップS260;Yes)、ソレノイド85をオンとすることで第2規制部材721を許容状態に制御し(ステップS261)(図13(A)参照)、許容状態とするタイミングでない場合は(ステップS260;No)、そのままステップS261aに進む。
尚、本実施例では、第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態または規制状態とする制御を、第1規制部材720及び第2規制部材721が許容状態または規制状態とするタイミングであるか否かを判定することで実行しているが、本発明はこれに限定されず、第1規制部材720または第2規制部材721を許容状態に制御してから規制状態に制御するまでの間に、大入賞口に所定個数(例えば10個)の遊技球の入賞や大入賞口の開放時間が経過することにより大入賞口が閉鎖されて大当り遊技が終了した場合は、第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態に制御するタイミングを待たずして、第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態に制御するようにしても良い。
次いで、CPU103は、第2カウントスイッチ24Aがオン、つまり、遊技球が第2カウントスイッチ24Aで検出されたか否かを判定する(ステップS261a)。第2カウントスイッチ24Aがオンでない場合は(ステップS261a;No)、ステップS262に進み、第2カウントスイッチ24Aがオンである場合は(ステップS261a;Yes)、残存個数カウンタを1減算更新し(ステップS261b)、ステップS522に進む。
次いで、CPU103は、第3カウントスイッチ24Bがオン、つまり、遊技球が第3カウントスイッチ24Bで検出されたか否かを判定する(ステップS262)。第3カウントスイッチ24Bがオンでない場合は(ステップS262;No)、ステップS266に進み、第3カウントスイッチ24Bがオンである場合は(ステップS262;Yes)、演出制御基板12に第3カウントスイッチ通過通知コマンドを送信する制御を行い(ステップS263)、残存個数カウンタを1減算更新する(ステップS263a)。そして、第3カウントスイッチ24Bがオンとなったタイミングが、大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に制御することを許容するための第3カウントスイッチ24Bの有効期間内であるか否かを判定する(ステップS264)。尚、第3カウントスイッチ24Bの有効期間は、図26に示すta2〜ta5のタイミング、または図27に示すtb3〜tb5のタイミング、または図28に示すtc1〜tc3のタイミング、図29に示すtd1〜td4のタイミング、図30に示すte2〜te3またはte5〜te6のタイミング、図31に示すtf4〜tf5のタイミングに設定されており、開放制御パターンKSP−Tでは図30に示すようにte2〜te3、te5〜te6のタイミングに設定されており、KSP−Uでは図31に示すようにtf4〜tf5のタイミングに設定されている。
第3カウントスイッチ24Bの有効期間内ではない場合は(ステップS264;No)、ステップS266に進み、第3カウントスイッチ24Bの有効期間内である場合は(ステップS264;Yes)、確変入賞カウンタを1加算更新するとともに(ステップS265a)、第4カウントスイッチ24Cがオン、つまり、遊技球が第4カウントスイッチ24Cで検出されたか否かを判定する(ステップS266)。第4カウントスイッチ24Cがオンでない場合は(ステップS266;No)、ステップS270に進み、第4カウントスイッチ24Cがオンである場合は(ステップS266;Yes)、演出制御基板12に第4カウントスイッチ通過通知コマンドを送信する制御を行い(ステップS267)、残存個数カウンタを1減算更新する(ステップS267a)。そして、第4カウントスイッチ24Cがオンとなったタイミングが、大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に制御することを許容するための第4カウントスイッチ24Cの有効期間内であるか否かを判定する(ステップS268)。尚、第4カウントスイッチ24Cの有効期間は、図26に示すta2〜ta6のタイミング、または図27に示すtb3〜tb6のタイミング、または図28に示すtc1〜tc4のタイミング、または図29に示すtd1〜td5のタイミング、図30に示すte2〜te3またはte5〜te6のタイミングに設定されている。
第4カウントスイッチ24Cの有効期間内ではない場合は(ステップS268;No)、ステップS270に進み、第4カウントスイッチ24Cの有効期間内である場合は(ステップS268;Yes)、確変入賞カウンタを1加算更新するとともに(ステップS269a)、第1カウントスイッチ23または第5カウントスイッチ24Dがオン、つまり、遊技球が第1カウントスイッチ23または第5カウントスイッチ24Dで検出されたか否かを判定する(ステプS270)。
第1カウントスイッチ23または第5カウントスイッチ24Dがオンでない場合は(ステップS270;No)、ステップS272に進み、第1カウントスイッチ23または第5カウントスイッチ24Dがオンである場合は(ステップS270;Yes)、入賞個数カウンタを1加算更新し(ステップS271a)、第5カウントスイッチ24Dがオン、つまり、遊技球が第5カウントスイッチ24Dで検出されたか否かを判定する(ステプS271b)。第5カウントスイッチ24Dがオンでない場合、つまり、第1カウントスイッチ23がオンである場合は(ステップS271b;No)、ステップS271dに進み、第5カウントスイッチ24Dがオンである場合は(ステップS271b;Yes)、残存個数カウンタを1加算更新し(ステップS271c)、賞球として遊技球を所定個数(例えば15個)払い出す払出処理を実行する(ステップS271c)。そして、入賞個数カウンタの値が10であるか否かを判定する(ステップS272)。入賞個数カウンタの値が10である場合は(ステップS272;Yes)、ステップS275に進み、入賞個数カウンタの値が10でない場合は(ステップS272;No)、開放時間タイマを1減算更新して(ステップS273)、開放時間タイマのタイマ値が、大入賞口の閉鎖タイミングであるか否か、つまり、各開放制御パターンKSP−N、KSP−L、KSP−S、KSP−T、KSP−Uにおいて第1大入賞口扉701または第2大入賞口扉711を閉鎖状態とするタイミング(例えば、後述する図26であればta3、図27であればtb2、図28であればtc2、図29であればtd3、図30及び図32であればte2及びte6)であるか否かを判定する(ステップS274)。すなわち、第1大入賞口扉701または第2大入賞口扉711を開放状態に切替える内容の第1大入賞口扉制御データや第2大入賞口扉制御データを含むプロセスデータの開放時間タイマ判定値と一致するか否かを判定する。
閉鎖状態とするタイミングでない場合は(ステップS274;No)、大当り開放中処理を終了し、閉鎖状態とするタイミングである場合は(ステップS274;Yes)、大当り開放前処理(ステップS114)にて選択された開放制御パターンに応じて第1大入賞口扉71または第2大入賞扉711を閉鎖状態に制御する(ステップS275)。尚、このステップS275の処理では、第1規制部材720及び第2規制部材721も規制状態に制御し、第3カウントスイッチ有効期間内または第4カウントスイッチ有効期間内であれば、該第3カウントスイッチ有効期間内または第4カウントスイッチ有効期間も終了させる。また、大当り開放前処理(ステップS114)にて選択された開放制御パターンと開放時間タイマに基づいて、今回の大入賞口の開放が開放制御パターンKSP−Tの1回目の開放制御であるか否かを判定する(ステップS275’)。開放制御パターンKSP−Tの1回目の開放制御である場合は(ステップS275’;Yes)、ステップS251に進み、開放制御パターンKSP−Tの1回目の開放制御でない場合は(ステップS275’;No)、ソレノイド82,83の駆動を停止して第1大入賞口扉701または第2大入賞口扉711を閉鎖状態にした後、現在のラウンド数カウンタの値をEXTデータにセットして、演出制御基板12に大入賞口開放後指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS276)。
次いで、CPU103は、遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値に基づいて、大当り種別が「大当りD」であるか否かを判定する(ステップS277)。大当り種別が「大当りD」でない場合は(ステップS277;No)、現在のラウンド数を示すラウンド数カウンタの値に基づいて、現在のラウンドが「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」において大当り遊技状態の最終ラウンドとなる第15ラウンドであるか否かを判定する(ステップS279)。第15ラウンドである場合は(ステップS279;Yes)、ステップS283に進み、第15ラウンドでない場合は(ステップS279;No)、大当り開放前タイマをセットし(ステップS280)、ラウンド数カウンタを1加算更新する(ステップS281)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、大当り開放前処理(ステップS114)に対応した値に更新し(ステップS282)、大当り開放中処理を終了する。
このように、ステップS280において大当り開放前タイマをセットすることで、本実施例では、明示していないが、大当り開放前処理において該大当り開放前タイマがタイマアウトするまでのインターバルの間、大当り開放中処理のステップS262〜ステップS269aまでの処理と同一の処理を実行するようになっている。このため、ラウンド遊技の終了直前に遊技球が第2大入賞口712に入賞した場合でも、大入賞口が閉鎖しているインターバル期間において第3カウントスイッチ24B及び第4カウントスイッチ24Cを通過した遊技球を検出し、第3カウントスイッチ有効期間または第4カウントスイッチ有効期間であれば、確変入賞カウンタの1加算更新及び残存個数カウンタの1減算更新を行うことができる。
一方で、ステップS277で大当り種別が「大当りD」である場合は(ステップS277;Yes)、現在のラウンド数を示すラウンド数カウンタの値に基づいて、現在のラウンドが「大当りD」において大当り遊技状態の最終ラウンドとなる第2ラウンドであるか否かを判定する(ステップS278)。第2ラウンドでない場合は(ステップS278;No)、ステップS280〜ステップS282の処理を実行して大当り開放中処理を終了し、第2ラウンドである場合は(ステップS278;Yes)特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS116)に対応した値に更新し(ステップS283)、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。
図21は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS116)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、第3カウントスイッチ24Bがオン、つまり、遊技球が第3カウントスイッチ24Bで検出されたか否かを判定する(ステップS291)。第3カウントスイッチ24Bがオンでない場合は(ステップS291;No)、ステップS296に進み、第3カウントスイッチ24Bがオンである場合は(ステップS291;Yes)、演出制御基板12に第3カウントスイッチ通過通知コマンドを送信する制御を行い(ステップS292)、残存個数カウンタを1減算更新する(ステップS292a)。そして、第3カウントスイッチ24Bがオンとなったタイミングが、大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に制御することを許容するための第3カウントスイッチ24Bの有効期間内であるか否かを判定する(ステップS293)。
第3カウントスイッチ24Bの有効期間内ではない場合は(ステップS293;No)、ステップS296に進み、第3カウントスイッチ24Bの有効期間内である場合は(ステップS293;Yes)、確変入賞カウンタを1加算更新するとともに(ステップS294a)、第4カウントスイッチ24Cがオン、つまり、遊技球が第4カウントスイッチ24Cで検出されたか否かを判定する(ステップS296)。第4カウントスイッチ24Cがオンでない場合は(ステップS296;No)、ステップS301に進み、第4カウントスイッチ24Cがオンである場合は(ステップS296;Yes)、演出制御基板12に第4カウントスイッチ通過通知コマンドを送信する制御を行い(ステップS297)、残存個数カウンタを1減算更新する(ステップS297a)。そして、第4カウントスイッチ24Cがオンとなったタイミングが、大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に制御することを許容するための第4カウントスイッチ24Cの有効期間内であるか否かを判定する(ステップS298)。
第4カウントスイッチ24Cの有効期間内ではない場合は(ステップS298;No)、ステップS301に進み、第4カウントスイッチ24Cの有効期間内である場合は(ステップS298;Yes)、確変入賞カウンタを1加算更新するとともに(ステップS299)、大当り終了表示タイマが動作中であるか否かを判定する(ステップS301)。
このように、大当り終了処理において大当り開放中処理のステップS262〜ステップS269aまでの処理と同一の処理(ステップS291〜ステップS299)を最初に実行することで、大当り開放中処理が終了した後でも第3カウントスイッチ有効期間または第4カウントスイッチ有効期間であれば、第3カウントスイッチ24B及び第4カウントスイッチ24Cを通過した遊技球を検出し、確変入賞カウンタの1加算更新及び残存個数カウンタの1減算更新を行うことができる。
次いで、CPU103は、大当り終了表示タイマが動作中でない場合は(ステップS301;No)、大当りフラグをリセットし(ステップS302)、大当り種別に応じた当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS303)。具体的には、大当りの種別が大当りAである場合には当り終了2指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が大当りBである場合には当り終了3指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が大当りCである場合には当り終了4指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が大当りDである場合には当り終了5指定コマンドを送信する。尚、大当りの種別が大当りA〜Dのいずれであるかは、大当り種別バッファに記憶されているデータに基づいて判定される。また、大当りフラグは、大当りが終了してから、つまり、ステップS314の前にリセットするようにしてもよい。
そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS304)、大当り終了処理を終了する。
また、ステップS301において大当り終了表示タイマが動作中である場合は(ステップS301;Yes)、大当り終了表示タイマの値を1減算更新し(ステップS305)、大当り終了表示時間が経過したいか否か、つまり、大当り終了表示タイマの値が0であるか否かを判定する(ステップS306)。大当り終了表示時間が経過していない場合は(ステップS306;No)、大当り終了処理を終了し、大当り終了表示時間が経過している場合は(ステップS306;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値に基づいて、大当り種別が「大当りD」であるか否かを判定する(ステップS306’)。大当り種別が「大当りD」でない場合は(ステップS306’;No)、確変入賞カウンタの値が0でないか否かを判定する(ステップS307)。確変入賞カウンタのカウント値が0ではない、つまり、大当り遊技状態において第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cにおいて遊技球が検出された場合は(ステップS307;Yes)、CPU103は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS308)とともに、時短フラグをセットするとともに(ステップS309)、時短回数カウンタの値に0をセットして(ステップS310)、遊技状態を時短状態に移行させる。そして、ステップS314に進む。
確変入賞カウンタのカウント値が0である、つまり、大当り遊技状態において第3カウントスイッチ24B及び第4カウントスイッチ24Cにおいて遊技球が検出されていない場合は(ステップS307;No)、CPU103は、時短フラグをセットするとともに(ステップS311)、時短回数カウンタの値に100をセットして(ステップS312)、遊技状態を時短状態に移行させる。
また、ステップS306’において大当り種別が「大当りD」である場合は(ステップS306’;Yes)、確変入賞カウンタの値が0でないか否かを判定する(ステップS315)。確変入賞カウンタのカウント値が0である、つまり、大当り遊技状態において第3カウントスイッチ24B及び第4カウントスイッチ24Cにおいて遊技球が検出されていない場合は(ステップS315;No)、ステップS314に進み、確変入賞カウンタのカウント値が0ではない、つまり、大当り遊技状態において第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cにおいて遊技球が検出された場合は(ステップS315;Yes)、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS316)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応した値に更新し(ステップS314)、残存個数カウンタのカウント値が0でないか否か、つまり、第2特別可変入賞球装置7B内に遊技球が残存しているか否かを判定する(ステップS317)。残存個数カウンタのカウント値が0でない、つまり、第2特別可変入賞球装置7B内に遊技球が残存している場合は(ステップS317;Yes)、第2特別可変入賞球装置7B内に遊技球が残存していることを示すエラー通知コマンドを送信し(ステップS318)、パチンコ遊技機1が電断するまでいずれの処理も実行しないループ処理に移行する。残存個数カウンタのカウント値が0である、つまり、第2特別可変入賞球装置7B内に遊技球が残存していない場合は(ステップS317;No)、大当り終了処理を終了する。
尚、本実施例では、ステップS317において残存個数カウンタが0でない場合は、エラー通知コマンドを送信した後にループ処理を実行することで大当り終了処理から特別図柄通常処理へ移行しないようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ステップS317において残存個数カウンタが0でない場合は、エラー通知コマンドを送信した後にそのまま特別図柄通常処理に移行するようにしてもよく、また、エラー通知コマンドを送信せずにループ処理を実行するようにしても良い。
ステップS117の小大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。
図22は、小当り遊技における各ラウンドの前に実行される小当り開放前処理(ステップS117)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、CPU103は、小当り遊技状態において特別図柄を導出表示してから第2大入賞口712を開放するまでの時間、つまり、小当りが発生したことを、演出表示装置5において報知する時間を計測するためのタイマであり、特別図柄停止処理にてセットされる小当り開放前タイマの値を1減算する(ステップS501)。そして、CPU103は、小当り開放前タイマがタイムアウト(小当り開放前タイマの値が0)したか否かを判定する(ステップS502)。小当り開放前タイマがタイムアウトしていない場合は(ステップS502;No)、小当り開放前処理を終了し、小当り開放前タイマがタイムアウトしている場合は(ステップS502;Yes)、現在のラウンド数を示すラウンド数カウンタの値に基づいて、第1ラウンドを開始する場合であるか否かを判定する(ステップS503)。第1ラウンドを開始する場合は(ステップS503;Yes)、第2大入賞口712を開放対象に設定し(ステップS504)、開放制御パターンKSP−Tのプロセステーブルを選択する(ステップS505)。一方、第1ラウンドを開始する場合ではない場合、つまり、第2ラウンドを開始する場合は(ステップS503;No)、第2大入賞口712を開放対象に設定し(ステップS506)、開放制御パターンKSP−Uのプロセステーブルを選択する(ステップS507)。
次いで、CPU103は、ステップS505、S507のいずれかを実行後、小当りに応じた開放時間を、第2大入賞口712の開放時間を計測するための開放時間タイマにセットする(ステップS508)。
ステップS508では、CPU103は、ステップS505またはステップS507で選択した開放制御パターンに基づいて、そのラウンドにおける第2大入賞口712の開放時間が0.016秒(2回の第2大入賞口712の開放)であるか1.2秒であるかを特定する。つまり、開放制御パターンKSP−Tが選択された場合は0.016秒(2回の第2大入賞口712の開放)であると特定し、開放制御パターンKSP−Uが選択された場合は1.2秒であると特定する。そして、CPU103は、特定した開放時間(0.016秒、1.2秒)を開放時間タイマにセットする。
次いで、CPU103は、第2大入賞口712を開放状態に制御した後、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り開放中処理(ステップS118)に対応した値に更新し(ステップS509)、小当り開放前処理を終了する。
ステップS118の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。
図23及び図24は、小当り開放中処理(ステップS118)を示すフローチャートである。大当り開放中処理において、CPU103は、まず、開放時間タイマのタイマ値が、大入賞口の開放タイミングであるか否か、つまり、各開放制御パターンKSP−T、KSP−Uにおいて第2大入賞口扉711を開放状態とするタイミング(例えば、後述する図30及び図32に示すte1及びte5)であるか否かを判定する(ステップS511)。
そして、開放状態とするタイミングである場合は(ステップS511;Yes)、小当り開放前処理(ステップS117)にて選択された開放制御パターンに応じて、第2大入賞扉711を開放状態に制御する(ステップS512)。具体的には、ソレノイド83の駆動を停止して第2大入賞口扉711を開放状態にした後、現在のラウンド数カウンタの値をEXTデータにセットして、演出制御基板12に大入賞口開放中指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS513)。また、開放状態とするタイミングでない場合は(ステップS511;No)そのままステップS514に進む。
次いで、CPU103は、開放時間タイマのタイマ値が、第1規制部材720を規制状態とするタイミングであるか否か(例えば、後述する図26であればta4、図27であればtb4、図28であればtc2、図29であればtd2、図30及び図32であればte2及びte5、図31及び図33であればtf5)を判定する(ステップS514)。すなわち、第1規制部材720を規制状態に切替える内容の規制部材制御データを含むプロセスデータの開放時間タイマ判定値と一致するか否かを判定する。
そして、第1規制部材720を規制状態とするタイミングである場合は(ステップS514;Yes)、ソレノイド84をオフとすることで第1規制部材720を規制状態に制御し(ステップS515)(図12(B)参照)、規制状態とするタイミングでない場合は(ステップS514;No)、そのままステップS516に進む。
次いで、CPU103は、開放時間タイマのタイマ値が、第1規制部材720を許容状態とするタイミングであるか否か、(例えば、後述する図26であればta2、図27であればtb3、図28であればtc1、図29であればtd1、図30及び図32であればte2またはte5、図31及び図33であればtf4)を判定する(ステップS516)。すなわち、第1規制部材720を許容状態に切替える内容の規制部材制御データを含むプロセスデータの開放時間タイマ判定値と一致するか否かを判定する。
そして、第1規制部材720を許容状態とするタイミングである場合は(ステップS516;Yes)、ソレノイド84をオンとすることで第1規制部材720を許容状態に制御し(ステップS517)(図12(A)参照)、許容状態とするタイミングでない場合は(ステップS516;No)、そのままステップS518に進む。
次いで、CPU103は、開放時間タイマのタイマ値が、第2規制部材721を規制状態とするタイミングであるか否か(例えば、後述する図26であればta5、図27であればtb5、図28であればtc2、図29であればtd2、図30及び図32であればte3またはte6、図31及び図33であればtf5)を判定する(ステップS518)。すなわち、第2規制部材721を規制状態に切替える内容の規制部材制御データを含むプロセスデータの開放時間タイマ判定値と一致するか否かを判定する。
そして、第2規制部材721を規制状態とするタイミングである場合は(ステップS518;Yes)、ソレノイド85をオフとすることで第2規制部材721を規制状態に制御し(ステップS519)(図13(B)参照)、規制状態とするタイミングでない場合は(ステップS518;No)、そのままステップS520に進む。
次いで、CPU103は、開放時間タイマのタイマ値が、第2規制部材721を許容状態とするタイミングであるか否か(例えば、後述する図26であればta2、図27であればtb3、図28であればtc1、図29であればtd1、図30及び図32であればte2またはte5、図31及び図33であればtf3)を判定する(ステップS520)。すなわち、第2規制部材721を許容状態に切替える内容の規制部材制御データを含むプロセスデータの開放時間タイマ判定値と一致するか否かを判定する。
そして、第2規制部材721を許容状態とするタイミングである場合は(ステップS520;Yes)、ソレノイド85をオンとすることで第2規制部材721を許容状態に制御し(ステップS521)(図13(A)参照)、許容状態とするタイミングでない場合は(ステップS520;No)、そのままステップS521aに進む。
次いで、CPU103は、第2カウントスイッチ24Aがオン、つまり、遊技球が第2カウントスイッチ24Aで検出されたか否かを判定する(ステップS521a)。第2カウントスイッチ24Aがオンでない場合は(ステップS521a;No)、ステップS522に進み、第2カウントスイッチ24Aがオンである場合は(ステップS521a;Yes)、残存個数カウンタを1減算更新し(ステップS521b)、ステップS522に進む。
次いで、CPU103は、第3カウントスイッチ24Bがオン、つまり、遊技球が第3カウントスイッチ24Bで検出されたか否かを判定する(ステップS522)。第3カウントスイッチ24Bがオンでない場合は(ステップS522;No)、ステップS524に進み、第3カウントスイッチ24Bがオンである場合は(ステップS522;Yes)、演出制御基板12に第3カウントスイッチ通過通知コマンドを送信する制御を行うとともに(ステップS523)、残存個数カウンタを1減算更新し(ステップS523a)、第4カウントスイッチ24Cがオン、つまり、遊技球が第4カウントスイッチ24Cで検出されたか否かを判定する(ステップS524)。第4カウントスイッチ24Cがオンでない場合は(ステップS524;No)、ステップS526に進み、第4カウントスイッチ24Cがオンである場合は(ステップS524;Yes)、演出制御基板12に第4カウントスイッチ通過通知コマンドを送信する制御を行うとともに(ステップS525)、残存個数カウンタを1減算更新し(ステップS525a)、第5カウントスイッチ24Dがオン、つまり、遊技球が第5カウントスイッチ24Dで検出されたか否かを判定する(ステプS526)。
第5カウントスイッチ24Dがオンでない場合は(ステップS526;No)、ステップS528に進み、第5カウントスイッチ24Dがオンである場合は(ステップS526;Yes)、入賞個数カウンタを1加算更新するとともに(ステップS527a)、残存個数カウンタを1加算更新し(ステップS527b)、賞球として遊技球を所定個数(例えば15個)払い出す払出処理を実行する(ステップS527c)。そして、入賞個数カウンタの値が10であるか否かを判定する(ステップS528)。入賞個数カウンタの値が10である場合は(ステップS528;Yes)、ステップS531に進み、入賞個数カウンタの値が10でない場合は(ステップS528;No)、開放時間タイマを1減算更新して(ステップS529)、開放時間タイマのタイマ値が、大入賞口の閉鎖タイミングであるか否か、つまり、各開放制御パターンKSP−T、KSP−Uにおいて第2大入賞口扉711を閉鎖状態とするタイミング(例えば、後述する図30及び図32に示すte2及びte6)であるか否かを判定する(ステップS530)。すなわち、第2大入賞口扉711を開放状態に切替える内容の第2大入賞口扉制御データを含むプロセスデータの開放時間タイマ判定値と一致するか否かを判定する。
閉鎖状態とするタイミングでない場合は(ステップS530;No)、小当り開放中処理を終了し、閉鎖状態とするタイミングである場合は(ステップS530;Yes)、第2大入賞扉711を閉鎖状態に制御する(ステップS531)。尚、このステップS531の処理では、第1規制部材720及び第2規制部材721も規制状態に制御し、第3カウントスイッチ有効期間内または第4カウントスイッチ有効期間内であれば、該第3カウントスイッチ有効期間内または第4カウントスイッチ有効期間も終了させる。また、小当り開放前処理(ステップS117)にて選択された開放制御パターンと開放時間タイマに基づいて、今回の大入賞口の開放が開放制御パターンKSP−Tの1回目の開放制御であるか否かを判定する(ステップS531a)。開放制御パターンKSP−Tの1回目の開放制御である場合は(ステップS531a;Yes)、ステップS511に進み、開放制御パターンKSP−Tの1回目の開放制御でない場合は(ステップS531a;No)、ソレノイド83の駆動を停止して第2大入賞口扉711を閉鎖状態にした後、現在のラウンド数カウンタの値をEXTデータにセットして、演出制御基板12に大入賞口開放後指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS532)。
次いで、CPU103は、現在のラウンド数を示すラウンド数カウンタの値に基づいて、現在のラウンドが「小当り」において小当り遊技状態の最終ラウンドとなる第2ラウンドであるか否かを判定する(ステップS533)。第2ラウンドでない場合は(ステップS533;No)、小当り開放前タイマをセットし(ステップS534)、ラウンド数カウンタを1加算更新する(ステップS535)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り開放前処理(ステップS117)に対応した値に更新し(ステップS536)、大当り開放中処理を終了する。
一方で、ステップS533において第2ラウンドである場合は(ステップS533;Yes)、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り終了処理(ステップS119)に対応した値に更新し(ステップS537)、小当り開放中処理を終了する。
図25は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(ステップS119)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU103は、第3カウントスイッチ24Bがオン、つまり、遊技球が第3カウントスイッチ24Bで検出されたか否かを判定する(ステップS541)。第3カウントスイッチ24Bがオンでない場合は(ステップS541;No)、ステップS544に進み、第3カウントスイッチ24Bがオンである場合は(ステップS541;Yes)、演出制御基板12に第3カウントスイッチ通過通知コマンドを送信する制御を行うとともに(ステップS542)、残存個数カウンタを1減算更新し(ステップS543)、第4カウントスイッチ24Cがオン、つまり、遊技球が第4カウントスイッチ24Cで検出されたか否かを判定する(ステップS544)。第4カウントスイッチ24Cがオンでない場合は(ステップS544;No)、ステップS547に進み、第4カウントスイッチ24Cがオンである場合は(ステップS544;Yes)、演出制御基板12に第4カウントスイッチ通過通知コマンドを送信する制御を行うとともに(ステップS545)、残存個数カウンタを1減算更新し(ステップS546)、小当り終了表示タイマが動作中であるか否かを判定する(ステップS547)。
このように、小当り終了処理において小当り開放中処理のステップS522〜ステップS525aまでの処理と同一の処理(ステップS541〜ステップS546)を最初に実行することで、大当り開放中処理が終了した後でも第3カウントスイッチ有効期間または第4カウントスイッチ有効期間であれば、第3カウントスイッチ24B及び第4カウントスイッチ24Cを通過した遊技球を検出し、確変入賞カウンタの1加算更新及び残存個数カウンタの1減算更新を行うことができる。
次いで、CPU103は、小当り終了表示タイマが動作中でない場合は(ステップS547;No)、小当りフラグをリセットし(ステップS548)、小当りに応じた当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS549)。具体的には、当り終了6指定コマンドを送信する。また、小当りフラグは、小当りが終了してから、つまり、ステップS553の前にリセットするようにしてもよい。
そして、小当り終了表示タイマに、演出表示装置5において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS550)、小当り終了処理を終了する。
また、ステップS547において小当り終了表示タイマが動作中である場合は(ステップS547;Yes)、小当り終了表示タイマの値を1減算更新し(ステップS551)、小当り終了表示時間が経過したいか否か、つまり、小当り終了表示タイマの値が0であるか否かを判定する(ステップS552)。小当り終了表示時間が経過していない場合は(ステップS552;No)、小当り終了処理を終了し、小当り終了表示時間が経過している場合は(ステップS552;Yes)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応した値に更新し(ステップS553)、残存個数カウンタのカウント値が0でないか否か、つまり、第2特別可変入賞球装置7B内に遊技球が残存しているか否かを判定する(ステップS554)。残存個数カウンタのカウント値が0でない、つまり、第2特別可変入賞球装置7B内に遊技球が残存している場合は(ステップS554;Yes)、第2特別可変入賞球装置7B内に遊技球が残存していることを示すエラー通知コマンドを送信し(ステップS555)、パチンコ遊技機1が電断するまでいずれの処理も実行しないループ処理に移行する。残存個数カウンタのカウント値が0である、つまり、第2特別可変入賞球装置7B内に遊技球が残存していない場合は(ステップS554;No)、小当り終了処理を終了する。
尚、本実施例では、ステップS317において残存個数カウンタが0でない場合は、エラー通知コマンドを送信した後にループ処理を実行することで小当り終了処理から特別図柄通常処理へ移行しないようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ステップS317において残存個数カウンタが0でない場合は、エラー通知コマンドを送信した後にそのまま特別図柄通常処理に移行するようにしてもよく、また、エラー通知コマンドを送信せずにループ処理を実行するようにしても良い。
次に、図26及び図27に示すタイミングチャートに基づいて、CPU103が大当りA〜Cの大当り遊技状態における第10ラウンド及び第15ラウンドにて行う第1制御及び第2制御に基づく第2大入賞口扉711の開放動作及び第1規制部材720の開閉動作の一例を説明する。尚、第10ラウンド及び第15ラウンドにて行う第1制御及び第2制御は同様であるため、ここでは第10ラウンドにて行う第1制御及び第2制御内容のみを説明し、第15ラウンドにて行う第1制御及び第2制御内容の説明は省略する。
図26は、開放パターンKP−Lに対応する開放制御パターンKSP―Lに基づく第1制御内容の一例を示している。まず、CPU103は、第10ラウンドが開始されると、ソレノイド83をオン状態として第2大入賞口扉711を開放させる(ta1)。このとき、第1規制部材720及び第2規制部材721は規制状態とされているため、第2大入賞口712を通過した遊技球は、第2カウントスイッチ24Aにおいて検出されるようになっている。
次いで、第10ラウンドが開始されて第2大入賞口扉711を開放させてから所定の通過不能期間(例えば約1秒)が経過したタイミングで、ソレノイド84,85をオン状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させる(ta2)。同時に、CPU103は、このta2のタイミングにおいて、第3カウントスイッチ24Bにおける遊技球の検出を有効とする第3カウントスイッチ有効期間とし第4カウントスイッチ24Cにおける遊技球の検出を有効とする第4カウントスイッチ有効期間とする。
そして、第2大入賞口扉711を開放させてから第1期間である29秒が経過したときに、ソレノイド83をオフ状態として第2大入賞口扉711を閉鎖させる(ta3)。その後、所定期間が経過したときに、ソレノイド84をオフ状態として第1規制部材720を許容状態から規制状態に変化させる(ta4)。更に、第1規制部材720を許容状態から規制状態に変化させたta4のタイミングから所定期間(例えば約1秒)が経過したタイミングで、ソレノイド85をオフ状態として第2規制部材721を許容状態から規制状態に変化させるとともに、第3カウントスイッチ有効期間を終了する(ta5)。更に、第2規制部材721を許容状態から規制状態に変化させ、第3カウントスイッチ有効期間したta5のタイミングから所定時間(例えば1秒)が経過したタイミングで、第4カウントスイッチ有効期間を終了する(ta6)。
このように、第1規制部材720を許容状態から規制状態に変化した時点から所定期間後に第3カウントスイッチ有効期間を終了することで、第1規制部材720が許容状態から規制状態に変化する直前に第1規制部材720を通過して第1分岐路741に遊技球が進入した場合に、該遊技球の検出を有効とすることができるとともに、第1規制部材72が規制状態に変化した後も、第2規制部材721が許容状態から規制状態に変化する直前に第2規制部材721を通過して第2分岐路742に遊技球が進入した場合に、該遊技球の検出を有効とすることができる。
ここで、所定の通過不能期間(例えば約1秒)とは、第2大入賞口扉711が開放した後に第2大入賞口712に進入した遊技球が、第2規制部材721を通過して主経路740を移動するのに要する期間であるため、第2大入賞口扉711が開放してから第1規制部材720が許容状態に切り替わるまでに進入する遊技球は、ほぼ主経路740を経て第2カウントスイッチ24Aに誘導され、第2カウントスイッチ24Aにて検出される。
また、この所定の通過不能期間(例えば約1秒)が経過してから第2大入賞口扉711が閉鎖されるまでの規制解除期間(約28秒)は、第1規制部材720が許容状態に維持されるため、この規制解除期間中に進入した遊技球は、ほぼ全て第3カウントスイッチ24Bにて検出される。
よって、開放制御パターンKSP―Lに基づく第1制御が行われる場合は、極めて高い確率で遊技球が第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ14Cにて検出され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行する可能性が高くなる。尚、第10ラウンドにおける規制解除期間中において第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cにて遊技球が検出されたときに、第3カウントスイッチ通過通知コマンドまたは第4カウントスイッチ通過通知コマンドが演出制御基板12に送信される。
図27は、開放パターンKP−Sに対応する開放制御パターンKSP―Sに基づく第2制御内容の一例を示している。まず、CPU103は、第10ラウンドが開始されると、ソレノイド83をオン状態として第2大入賞口扉711を開放させる(tb1)。このとき、第1規制部材720及び第2規制部材721は規制状態とされている。
次いで、第10ラウンドが開始されて第2大入賞口扉711を開放させてから第2期間である0.5秒が経過したときに、ソレノイド83をオフ状態として第2大入賞口扉711を閉鎖させる(tb2)。
また、第10ラウンドが開始されて第2大入賞口扉711を開放させてから所定の通過不能期間(例えば約1秒)が経過したタイミングで、ソレノイド84,85をオン状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させる(tb3)。同時に、CPU103は、このtb3のタイミングにおいて、第3カウントスイッチ24Bにおける遊技球の検出を有効とする第3カウントスイッチ有効期間とし、第4カウントスイッチ24Cにおける遊技球の検出を有効とする第4カウントスイッチ有効期間とする。
そして、所定の待機期間である約0.5秒が経過したときに、ソレノイド84をオフ状態として第1規制部材720を許容状態から規制状態に変化させる(tb4)。更に、第1規制部材720を許容状態から規制状態に変化させたtb4のタイミングから所定期間(例えば約1秒)が経過したタイミングで第3カウントスイッチ有効期間を終了する(tb5)。
ここで、所定の通過不能期間(例えば約1秒)とは、第2大入賞口扉711が開放した後に第2大入賞口712に進入した遊技球が、第2規制部材721を通過して主経路740を移動するのに要する期間であるため、第2大入賞口扉711が開放してから第1規制部材720が許容状態に切り替わるまでに進入する遊技球は、ほぼ主経路740を経て第2カウントスイッチ24Aに誘導され、第2カウントスイッチ24Aにて検出される。
さらに、この所定の通過不能期間(例えば約1秒)が経過した後、約0.5秒が経過したときに第1規制部材720が規制状態に戻され(tb4)、第1規制部材720が規制状態に戻されたtb4のタイミングから約0.5秒が経過したときに第2規制部材721が規制状態に戻される(tb5)。同時に、CPU103は、このtb5のタイミングにおいて、第3カウントスイッチ24Bにおける遊技球の検出を有効とする第3カウントスイッチ有効期間を終了する。また、CPU103は、第3カウントスイッチ有効期間を終了したtb5のタイミングから約0.5秒が経過したときに、第4カウントスイッチ24Cにおける遊技球の検出を有効とする第4カウントスイッチ有効期間を終了する(tb6)。
よって、開放制御パターンKSP―Sに基づく第2制御が行われる場合は、遊技球が第2大入賞口712内に進入する確率はもとより、第1規制部材720及び第2規制部材721が許容状態となっている期間が短いため、第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cにて検出される可能性は極めて低く、大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行する可能性はほぼない。
図28及び図29は、CPU103が大当りA〜大当りCの遊技状態における第10ラウンド及び第15ラウンドにて行う第1制御及び第2制御の変形例を示すタイミングチャートである。
図28は、開放パターンKP−Lに対応する開放制御パターンKSP―Lに基づく第1制御内容の変形例を示している。まず、CPU103は、第10ラウンドが開始されると、ソレノイド83をオン状態として第2大入賞口扉711を開放させるとともに、ソレノイド84,85をオン状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させる。(tc1)。同時に、CPU103は、このtc1のタイミングにおいて、第3カウントスイッチ24Bにおける遊技球の検出を有効とする第3カウントスイッチ有効期間とし、第4カウントスイッチ24Cにおける遊技球の検出を有効とする第4カウントスイッチ有効期間とする。
次いで、第10ラウンドが開始されて第2大入賞口扉711を開放させてから第1期間(維持期間)である29秒に亘り、第2大入賞口扉711を開放状態とするとともに第1規制部材720を許容状態とする状態を維持する。
尚、維持期間(例えば約29秒)は、第2大入賞口扉711を開放させてから、第2大入賞口712に遊技球が進入し、かつ、進入した遊技球が第3カウントスイッチ24Bに到達してほぼ確実に検出されるのに必要な期間である。つまり、第2大入賞口扉711から第3カウントスイッチ24Bまでの遊技球の誘導距離、誘導面の傾斜角度、通路構造等によって変わるため、設計上で第2大入賞口扉711から第3カウントスイッチ24Bに到達する最短期間よりも長い期間を設定することが好ましい。
また、本実施例では、所定の維持期間は、第2大入賞口扉711の開放期間である第1期間と同期間とされていたが、第1期間よりも短い期間(または長い期間)であってもよい。
そして、第2大入賞口扉711を開放させてから第1期間である29秒が経過したときに、ソレノイド83をオフ状態として第2大入賞口扉711を閉鎖させるとともに、ソレノイド84,85をオフ状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態から規制状態に変化させる(tc2)。更に、第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態から規制状態に変化させたtc2のタイミングから所定期間(例えば約0.5秒)が経過したタイミングで第3カウントスイッチ有効期間を終了し(ta3)、第1規制部材720が規制状態に変化する直前に第1分岐路741に進入した遊技球の第3カウントスイッチ24Bによる検出を、確実に有効にできるようにする。また、第3カウントスイッチ有効期間を終了したtc3のタイミングから所定期間(例えば0.5秒)が経過したタイミングで第4カウントスイッチ有効期間を終了し(ta4)、第2規制部材721が規制状態に変化する直前に第2分岐路742に進入した遊技球の第4カウントスイッチ24Cによる検出を、確実に有効にできるようにする。
このように、第2大入賞口扉711を開放状態とするとともに第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態とし、この状態を第1期間(所定の維持期間)に亘り維持するため、この維持期間中に進入した遊技球はほぼ全て第3カウントスイッチ24Bにて検出される。
よって、開放制御パターンKSP―Lに基づく変形例としての第1制御が行われる場合は、極めて高い確率で遊技球が第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cにて検出され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行する可能性が高くなる。尚、第10ラウンドにおける規制解除期間中において第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cにて遊技球が検出されたときに、第3カウントスイッチ通過通知コマンドまたは第4カウントスイッチ通過通知コマンドが演出制御基板12に送信される。
図29は、開放パターンKP−Sに対応する開放制御パターンKSP―Sに基づく変形例としての第2制御内容の一例を示している。まず、CPU103は、第10ラウンドが開始されると、ソレノイド83をオン状態として第2大入賞口扉711を開放させるとともに、ソレノイド84,85をオン状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させる(td1)。同時に、CPU103は、このtd1のタイミングにおいて、第3カウントスイッチ24Bにおける遊技球の検出を有効とする第3カウントスイッチ有効期間とし、第4カウントスイッチ24Cにおける遊技球の検出を有効とする第4カウントスイッチ有効期間とする。
次いで、第10ラウンドが開始されて第2大入賞口扉711を開放させてから第2期間(例えば約0.5秒)が経過する前の所定期間(例えば、第2大入賞口扉711を開放させてから約0.2秒が経過したとき)で、ソレノイド84,85をオフ状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態から規制状態に変化させる(td2)。
さらに、第10ラウンドが開始されて第2大入賞口扉711を開放させてから第2期間である約0.5秒が経過した時点で、ソレノイド83をオフ状態として第2大入賞口扉711を閉鎖させる(td3)。
更に、第2規制部材721を許容状態から規制状態に変化させたtd3のタイミングから所定期間(例えば約0.5秒)が経過したタイミングで第3カウントスイッチ有効期間を終了し(td4)、第3カウントスイッチ有効期間を終了したtd4のタイミングから所定期間(例えば0.5秒)が経過したタイミングで第4カウントスイッチ有効期間を終了する(td5)。
このように、第10ラウンドが開始されて第2大入賞口扉711を開放させてから、第1期間である29秒よりも短い第2期間である0.5秒が経過する前の所定時点(td2)でソレノイド84,85をオフ状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態から規制状態に変化させてしまうので、この期間中に遊技球が進入したとしても、殆どの遊技球が第1分岐路741または第2分岐路742に進入出来ず、第2カウントスイッチ24Aにて検出される。
尚、本実施例における所定時点(td2)は、遊技球が第2大入賞口712に入賞してから、主経路740内を第1規制部材720または第2規制部材721が設けられた位置まで流下する時間(例えば、1秒)よりも短い時間である。
よって、開放制御パターンKSP―Sに基づく変形例としての第2制御が行われる場合は、遊技球が第2大入賞口712内に進入する確率はもとより、第1規制部材720及び第2規制部材721が許容状態となっている期間が短いため、第3カウントスイッチ24B及び第4カウントスイッチ24Cにて検出される可能性は極めて低く、大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行する可能性はほぼない。
次に、図30〜図33に示すタイミングチャートに基づいて、CPU103が大当りDの大当り遊技状態における第1ラウンドにて行う第3制御及び第2ラウンドにて行う第4制御と、小当り遊技状態における第1ラウンドにて行う第1制御及び第2ラウンドにて行う第2制御に基づく第2大入賞口扉711の開放動作と第1規制部材720及び第2規制部材721の開閉動作の一例を説明する。
図30は、大当りDにおける開放パターンKP−Tに対応する開放制御パターンKSP―Tに基づく第3制御内容の一例を示している。まず、CPU103は、第1ラウンドが開始されると、ソレノイド83をオン状態として第2大入賞口扉711を開放させる(te1)。
次いで、第1ラウンドが開始されて第2大入賞口扉711を開放させてから第3期間(例えば約0.016秒)が経過した時点で、ソレノイド83をオフ状態として第2大入賞口扉711を閉鎖させる(te2)。同時に、ソレノイド84,85をオン状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させる。更に、CPU103は、このte2のタイミングにおいて、第3カウントスイッチ24Bにおける遊技球の検出を有効とする第3カウントスイッチ有効期間とするとともに、第4カウントスイッチ24Cにおける遊技球の検出を有効とする第4カウントスイッチ有効期間とする。
そして、CPU103は、第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させてから所定時間(例えば0.016秒)が経過した時点でソレノイド84,85をオフ状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を許容制状態から規制状態に変化させる(te3)。同時にCPU103は、このte3のタイミングにおいて、第3カウントスイッチ24Bにおける遊技球の検出を有効とする第3カウントスイッチ有効期間を終了し、第4カウントスイッチ24Cにおける遊技球の検出を有効とする第4カウントスイッチ有効期間を終了する。
更に、CPU103は、第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態から規制状態に変化させてから所定時間(例えば1.3秒)が経過した時点でソレノイド843をオン状態として第2大入賞口扉711を開放させる(te4)。
次いで、第2大入賞口扉711を開放させてから第3期間(例えば約0.016秒)が経過した時点で、ソレノイド83をオフ状態として第2大入賞口扉711を閉鎖させる(te5)。同時に、ソレノイド84,85をオン状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させる。更に、CPU103は、このte5のタイミングにおいて、第3カウントスイッチ24Bにおける遊技球の検出を有効とする第3カウントスイッチ有効期間とするとともに、第4カウントスイッチ24Cにおける遊技球の検出を有効とする第4カウントスイッチ有効期間とする。
そして、CPU103は、第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させてから所定時間(例えば0.016秒)が経過した時点でソレノイド84,85をオフ状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を許容制状態から規制状態に変化させる(te6)。同時にCPU103は、このte6のタイミングにおいて、第3カウントスイッチ24Bにおける遊技球の検出を有効とする第3カウントスイッチ有効期間を終了し、第4カウントスイッチ24Cにおける遊技球の検出を有効とする第4カウントスイッチ有効期間を終了する。
よって、開放制御パターンKSP―Tに基づく第3制御が行われる場合は、遊技球が第2大入賞口712内に進入する確率はもとより、第3カウントスイッチ24B及び第4カウントスイッチ24Cにて検出される可能性は、第2大入賞口712に入賞した遊技球が主経路740内を第1規制部材720または第2規制部材721の位置まで流下するのに要する時間(1秒)よりも極めて短い時間である0.016秒にて第1規制部材720及び第2規制部材721が規制状態に制御されるため、開放制御パターンKSP−Sよりも更に低く、大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行する可能性はほぼない。
尚、本実施例では、開放制御パターンKSP−Tに基づく第3制御では、第1規制部材720及び第2規制部材721を0.016秒に亘って許容状態に制御しているが、本発明はこれに限定されず、開放制御パターンKSP−Tに基づく第3制御における第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態とする期間は、遊技球が主経路740から第1分岐路741及び第2分岐路742へ進入不可能である範囲で任意に決定しても良いく、また、遊技球が主経路740から第1分岐路741及び第2分岐路742へわずかな確率ながら進入可能である範囲で任意に決定しても良い。
一方で、図31に示すように、開放制御パターンKSP−Uに基づく第4制御が行われる場合は、CPU103は、第2ラウンドが開始されると、ソレノイド83をオン状態として第2大入賞口扉711を開放させる(tf1)。第2ラウンドが開始されて第2大入賞口扉711を開放させてから第4期間(例えば約1.2秒)が経過した時点で、ソレノイド83をオフ状態として第2大入賞口扉711を閉鎖させる(tf2)。そして、第2大入賞口扉711を閉鎖してから所定時間(例えば約0.7秒)が経過した時点でソレノイド85をオン状態として第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させる(tf3)。同時にCPU103は、このtf3のタイミングにおいて、第4カウントスイッチ24Cにおける遊技球の検出を有効とする第4カウントスイッチ有効期間とする。
尚、本実施例における開放制御パターンKSP−Uでは、第2大入賞口扉711を閉鎖した後にステップtf3のタイミングで第2規制部材721を許容状態に制御しているが、本発明はこれに限定されず、第2規制部材721を許容状態に制御するタイミングは、第2大入賞口扉711を開放している第4期間中であっても良い。
そして、CPU103は、第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させてから所定時間(例えば0.5秒)が経過した時点でソレノイド84をオン状態として第1規制部材720を規制状態から許容状態に変化させる(tf4)。同時にCPU103は、このtf4のタイミングにおいて、第3カウントスイッチ24Bにおける遊技球の検出を有効とする第3カウントスイッチ有効期間とする。
つまり、第2大入賞口712に進入した遊技球は、第2規制部材721が規制状態から許容状態となった時点(tf3)から第1規制部材720が規制状態から許容状態となった時点(tf4)までは、第2分岐路742に進入して第4カウントスイッチ24で検出されるとともに、第1規制部材720が規制状態から許容状態となった時点(tf4)からは、第1分岐路741に進入して第3カウントスイッチ24で検出されるようになっている。
尚、本実施例では、第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させてから所定時間(例えば0.5秒)が経過した時点でソレノイド84をオン状態として第1規制部材720を規制状態から許容状態に変化させているが、第2規制部材721を許容状態に変化させてから第1規制部材720を許容状態に変化させるまでの所定時間は、大当りDの大当り遊技中に第2大入賞口712に入賞した遊技球になるべく第4カウントスイッチ24Cを通過させることで、演出表示装置において後述するチャンス報知演出を実行させるようにするために、0.5秒以上の時間であっても良い。
そして、第1規制部材720を規制状態から許容状態に変化させてから所定時間(例えば2秒)が経過した時点でソレノイド84,85をオフ状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態から規制状態に変化させる(tf5)。同時にCPU103は、このtf5のタイミングにおいて、第3カウントスイッチ24Bにおける遊技球の検出を有効とする第3カウントスイッチ有効期間を終了し、第4カウントスイッチ24Cにおける遊技球の検出を有効とする第4カウントスイッチ有効期間を終了する。
図32は、小当りにおける開放パターンKP−Tに対応する開放制御パターンKSP―Tに基づく第3制御内容及び開放パターンKP−Uに対応する開放制御パターンKSP―Uに基づく第4制御内容の一例を示している。まず、CPU103は、第1ラウンドが開始されると、ソレノイド83をオン状態として第2大入賞口扉711を開放させる(te1)。
次いで、第1ラウンドが開始されて第2大入賞口扉711を開放させてから第3期間(例えば約0.016秒)が経過した時点で、ソレノイド83をオフ状態として第2大入賞口扉711を閉鎖させる(te2)。同時に、ソレノイド84,85をオン状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させる。
そして、CPU103は、第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させてから所定時間(例えば0.016秒)が経過した時点でソレノイド84,85をオフ状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を許容制状態から規制状態に変化させる(te3)。
よって、開放制御パターンKSP―Tに基づく第3制御が行われる場合は、遊技球が第2大入賞口712内に進入する確率はもとより、第3カウントスイッチ24B及び第4カウントスイッチ24Cにて検出される可能性は、第2大入賞口712に入賞した遊技球が主経路740内を第1規制部材720または第2規制部材721の位置まで流下するのに要する時間(1秒)よりも極めて短い時間である0.016秒にて第1規制部材720及び第2規制部材721が規制状態に制御されるため、開放制御パターンKSP−Sよりも更に低く、大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行する可能性はほぼない。
一方で、CPU103は、第2ラウンドが開始されると、ソレノイド83をオン状態として第2大入賞口扉711を開放させる(tf1)。第2ラウンドが開始されて第2大入賞口扉711を開放させてから第4期間(例えば約1.2秒)が経過した時点で、ソレノイド83をオフ状態として第2大入賞口扉711を閉鎖させる(tf2)。そして、第2大入賞口扉711を閉鎖してから所定時間(例えば約0.7秒)が経過した時点でソレノイド85をオン状態として第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させる(tf3)。
そして、CPU103は、第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させてから所定時間(例えば0.5秒)が経過した時点でソレノイド84をオン状態として第1規制部材720を規制状態から許容状態に変化させる(tf4)。
つまり、第2大入賞口712に進入した遊技球は、第2規制部材721が規制状態から許容状態となった時点(tf3)から第1規制部材720が規制状態から許容状態となった時点(tf4)までは、第2分岐路742に進入して第4カウントスイッチ24で検出されるとともに、第1規制部材720が規制状態から許容状態となった時点(tf4)からは、第1分岐路741に進入して第3カウントスイッチ24で検出されるようになっている。
そして、第1規制部材720を規制状態から許容状態に変化させてから所定時間(例えば2秒)が経過した時点でソレノイド84,85をオフ状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態から規制状態に変化させる(tf5)。
図32は、小当りにおける開放パターンKP−Tに対応する開放制御パターンKSP―Tに基づく第3制御内容の一例を示している。まず、CPU103は、第1ラウンドが開始されると、ソレノイド83をオン状態として第2大入賞口扉711を開放させる(te1)。
次いで、第1ラウンドが開始されて第2大入賞口扉711を開放させてから第3期間(例えば約0.016秒)が経過した時点で、ソレノイド83をオフ状態として第2大入賞口扉711を閉鎖させる(te2)。同時に、ソレノイド84,85をオン状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させる。
そして、CPU103は、第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させてから所定時間(例えば0.016秒)が経過した時点でソレノイド84,85をオフ状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を許容制状態から規制状態に変化させる(te3)。
更に、CPU103は、第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態から規制状態に変化させてから所定時間(例えば1.3秒)が経過した時点でソレノイド843をオン状態として第2大入賞口扉711を開放させる(te4)。
次いで、第2大入賞口扉711を開放させてから第3期間(例えば約0.016秒)が経過した時点で、ソレノイド83をオフ状態として第2大入賞口扉711を閉鎖させる(te5)。同時に、ソレノイド84,85をオン状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させる。
そして、CPU103は、第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させてから所定時間(例えば0.016秒)が経過した時点でソレノイド84,85をオフ状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を許容制状態から規制状態に変化させる(te6)。同時にCPU103は、
よって、開放制御パターンKSP―Tに基づく第3制御が行われる場合は、遊技球が第2大入賞口712内に進入する確率はもとより、第3カウントスイッチ24B及び第4カウントスイッチ24Cにて検出される可能性は、第2大入賞口712に入賞した遊技球が主経路740内を第1規制部材720または第2規制部材721の位置まで流下するのに要する時間(1秒)よりも極めて短い時間である0.016秒にて第1規制部材720及び第2規制部材721が規制状態に制御されるため、開放制御パターンKSP−Sよりも更に低く、大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行する可能性はほぼない。
一方で、図33に示すように、開放制御パターンKSP−Uに基づく第4制御が行われる場合は、CPU103は、第2ラウンドが開始されると、ソレノイド83をオン状態として第2大入賞口扉711を開放させる(tf1)。第2ラウンドが開始されて第2大入賞口扉711を開放させてから第4期間(例えば約1.2秒)が経過した時点で、ソレノイド83をオフ状態として第2大入賞口扉711を閉鎖させる(tf2)。そして、第2大入賞口扉711を閉鎖してから所定時間(例えば約0.7秒)が経過した時点でソレノイド85をオン状態として第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させる(tf3)。
尚、本実施例における開放制御パターンKSP−Uでは、第2大入賞口扉711を閉鎖した後にステップtf3のタイミングで第2規制部材721を許容状態に制御しているが、本発明はこれに限定されず、第2規制部材721を許容状態に制御するタイミングは、第2大入賞口扉711を開放している第4期間中であっても良い。
そして、CPU103は、第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させてから所定時間(例えば0.5秒)が経過した時点でソレノイド84をオン状態として第1規制部材720を規制状態から許容状態に変化させる(tf4)。
つまり、第2大入賞口712に進入した遊技球は、第2規制部材721が規制状態から許容状態となった時点(tf3)から第1規制部材720が規制状態から許容状態となった時点(tf4)までは、第2分岐路742に進入して第4カウントスイッチ24Dで検出されるとともに、第1規制部材720が規制状態から許容状態となった時点(tf4)からは、第1分岐路741に進入して第3カウントスイッチ24Cで検出されるようになっている。
尚、本実施例では、第2規制部材721を規制状態から許容状態に変化させてから所定時間(例えば0.5秒)が経過した時点でソレノイド84をオン状態として第1規制部材720を規制状態から許容状態に変化させているが、第2規制部材721を許容状態に変化させてから第1規制部材720を許容状態に変化させるまでの所定時間は、大当りDの大当り遊技中に第2大入賞口712に入賞した遊技球になるべく第4カウントスイッチ24Cを通過させることで、演出表示装置において後述するチャンス報知演出を実行させるようにするために、0.5秒以上の時間であっても良い。
そして、第1規制部材720を規制状態から許容状態に変化させてから所定時間(例えば2秒)が経過した時点でソレノイド84,85をオフ状態として第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態から規制状態に変化させる(tf5)。
このように、小当りにおける開放パターンKP−Tに対応する開放制御パターンKSP―Tに基づく第3制御内容及び開放パターンKP−Uに対応する開放制御パターンKSP―Uに基づく第4制御内容は、大当りDにおける開放パターンKP−Tに対応する開放制御パターンKSP―Tに基づく第3制御内容及び開放パターンKP−Uに対応する開放制御パターンKSP―Uに基づく第4制御内容と同一であるが、第3カウントスイッチ有効期間及び第4カウントスイッチ有効期間が存在しない部分のみが異なる。つまり、大当りDにおける大当り遊技状態においては、遊技球が第3カウントスイッチ有効期間中に第3カウントスイッチ24Bで検出されるか、第4カウントスイッチ有効期間中に第4カウントスイッチ24Cで検出されることで、大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に制御するようになっているが、小当り遊技状態においては、遊技球が第3カウントスイッチ24B及び第4カウントスイッチ24Cで検出されても小当り遊技終了後に遊技状態が変化することはない。
尚、本実施例では、大当りD及び小当りにおいては、第1ラウンドにおいて開放制御パターンKSP−Tを実行し、第2ラウンドにおいて開放制御パターンKSP−Uを実行することで、大当りDでは、第1ラウンドを大当り遊技終了後の遊技状態が確変に制御されにくいラウンドとし、第2ラウンドを大当り遊技終了後の遊技状態が確変に制御されやすいラウンドとしたが、本発明はこれに限定されず、大当りD及び小当りの第1ラウンドにおいて開放制御パターンKSP−Sを実行し、第2ラウンドにおいて開放制御パターンKSP−Lを実行することで、大当りDの第1ラウンドを大当り遊技終了後の遊技状態が確変に制御されにくいラウンドとし、第2ラウンドを大当り遊技終了後の遊技状態が確変に制御されやすいラウンドとしても良い。尚、この場合、大当りD及び小当りの第1ラウンドど実行される開放制御パターンKSP−Sにおける第1規制部材720及び第2規制部材721の動作態様は、図27に示す第2大入賞口712が開放されてから1秒後に許容状態に制御されるパターンと、図29に示す第2大入賞口712の開放と同時に許容状態に制御されるパターンのいずれであってもよい。同様に、大当りD及び小当りの第2ラウンドど実行される開放制御パターンKSP−Lにおける第1規制部材720及び第2規制部材721の動作態様は、図26に示す第2大入賞口712が開放されてから1秒後に許容状態に制御されるパターンと、図28に示す第2大入賞口712の開放と同時に許容状態に制御されるパターンのいずれであってもよい。
また、本実施例では、大当りD及び小当りの第1ラウンドにおいては、開放制御パターンKSP−Tを実行することで、第2大入賞口712の0.016秒の開放を2回実行しているが、本発明はこれに限定されず、大当りD及び小当りにおける第2大入賞口712の第1ラウンドの0.016秒間の開放回数は3回以上や1回であっても良く、また、実行せずとも良い。尚、第2大入賞口712の0.016秒の開放を実行しない場合は、代わりに第1ラウンドの第2大入賞口712を第2ラウンドと同じく1.2秒間開放しても良く、また、大当りD及び小当りを第2大入賞口712を1.2秒間に亘って1回のみ開放する1ラウンドのみとしても良い。
また、本実施例では、各開放制御パターンKSP−L、KSP−S、KSP−T、KSP−Uとして図26〜図33に示すような第2大入賞口712の開放・閉鎖タイミング、第1規制部材720及び第2規制部材721の許容・規制タイミングについて示したが、本発明はこれに限定されず、大当りA〜Dのラウンドにおいて、大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に制御しやすいラウンドと確変状態にし難いラウンドを設けることが出来れば、これら第2大入賞口712の開放・閉鎖タイミング、第1規制部材720及び第2規制部材721の許容・規制タイミングは任意に設定しても良い。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図34のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図34に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば演出表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や判定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図35は、図34に示された演出制御メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS74)を示すフローチャートである。コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、先ず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されていない場合は、コマンド解析処理を終了し、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)単位にて読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターン指定コマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU120は、その変動パターン指定コマンドを、RAM122に形成されている変動パターン指定コマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターン指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU120は、その表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU120は、図柄確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。受信した演出制御コマンドが当り開始指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU120は、当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。受信した演出制御コマンドが当り終了指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU120は、当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS631)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS632)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS633)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドがカウントスイッチ通過通知コマンドであれば(ステップS635)、カウントスイッチ通過通知受信フラグをセットする(S636)。尚、受信した演出制御コマンドが第3カウントスイッチ通過通知コマンドのときは第3カウントスイッチ24B通過通知受信フラグをセットし、受信した演出制御コマンドが第4カウントスイッチ通過通知コマンドのときは第4カウントスイッチ24C通過通知受信フラグをセットする。受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中指定コマンドを大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納し(ステップS638a)、大入賞口開放中コマンド受信フラグをセットする(ステップS638b)。受信した演出制御コマンドが大入賞口解放後指定コマンドであれば(ステップS639)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後指定コマンドを大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納し(ステップS640a)、大入賞口開放後コマンド受信フラグをセットする(ステップS640b)。受信した演出制御コマンドがその他の定義コマンドであれば、演出制御用CPU120は、エラー通知コマンド等の受信したコマンドに対応するフラグをセットする(ステップS641)。
図36は、図34に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS75)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、まず、第1保留記憶数表示エリア5D及び第2保留記憶数表示エリア5Uにおける保留記憶表示を更新する保留表示更新処理を実行する(ステップS160)。
図36に示すステップS160にて保留表示更新処理を実行した後には、演出プロセスフラグの値に応じて、てステップS1170〜S1177のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置5の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS1170):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS1171)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS1171):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS1172)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS1172):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS1173)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS1173):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を当り表示処理(ステップS1174)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS1170)に対応した値に更新する。
当り表示処理(ステップS1174):大当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。また、小当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置5に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレ指定コマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS1175)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS1175):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cを遊技球が通過したことを示すカウントスイッチ通過通知コマンドを受信したら、後述する確変報知演出やチャンス報知演出を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS1176)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS1176):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大当り種別及びラウンド数に応じたプロセスデータを選択し、該プロセスデータをスタートして演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S1175)に対応した値に更新するほか、当り終了指定コマンドを受信したら、エンディング演出のプロセスデータを選択し、該プロセスデータをスタートして演出制御プロセスフラグを当り終了演出処理(ステップ1177)に対応した値に更新する。
当り終了演出処理(ステップS1177):演出表示装置5において、エンディング演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS1170)に対応した値に更新する。
図37および図38は、図36に示された演出制御プロセス処理におけるラウンド中演出処理(ステップ1175)を示すフローチャートである。ラウンド中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、大当りA〜Cのいずれかであるか否かを判定する(ステップS801)。大当りA〜Cのいずれかであるか否かは、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている変動表示結果指定コマンドが、第2変動表示結果指定コマンド、第3変動表示結果指定コマンド、第4変動表示結果指定コマンドのいずれかであるか否かを判定すればよい。大当りA〜Cのいずれかである場合は(ステップS801;Yes)、第3カウントスイッチ通過通知コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS802)。第3カウントスイッチ通過通知コマンド受信フラグがセットされている場合は(ステップS802;Yes)、第3カウントスイッチ通過通知コマンド受信フラグをリセットし(ステップS803)、確変報知演出実行フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS804)。
確変報知演出実行フラグがセットされている場合は(ステップS804;Yes)、ステップS809に進み、確変報知演出実行フラグがセットされていない場合は(ステップS804;No)、遊技者に対して大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御されることを報知するための確変報知演出を実行し(ステップS805)、確変報知演出実行フラグをセットして(ステップS806)ステップS809に進む。尚、ステップS806においてセットされた確変報知演出実行フラグは、当り演出終了処理の実行時にリセットされるようになっている。
また、ステップS802において、第3カウントスイッチ通過通知コマンド受信フラグがセットされていない場合は(ステップS802;No)、第4カウントスイッチ通過通知コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS807)。第4カウントスイッチ通過通知コマンド受信フラグがセットされていない場合は(ステップS807;No)、ステップS819に進み、第4カウントスイッチ通過通知コマンド受信フラグがセットされている場合は(ステップS807;Yes)、第4カウントスイッチ通過通知コマンド受信フラグをリセットして(ステップS808)、ステップS809に進む。
ステップS804、ステップS806、ステップS808のいずれかを実行後、演出制御用CPU120は、大当り遊技終了後に演出表示装置5の表示画面に表示される背景画像を確変モード用画像に更新するための確変モード移行フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS809)。確変モード移行フラグがセットされている場合は(ステップS809;Yes)、ステップS819に進み、確変モード移行フラグがセットされていない場合は(ステップS809;No)、確変モード移行フラグをセットしてステップS819に進む。
また、ステップS801において大当りA〜Cでない場合、つまり、大当りDまたは小当りである場合は(ステップS801;No)、第4カウントスイッチ通過通知コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS811)。第4カウントスイッチ通過通知コマンド受信フラグがセットされていない場合は(ステップS811;No)、第3カウントスイッチ通過通知コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS812)。第3カウントスイッチ通過通知コマンド受信フラグがセットされていない場合は(ステップS812;No)ステップS819に進み、第3カウントスイッチ通過通知コマンド受信フラグがセットされている場合は(ステップS812;Yes)、第3カウントスイッチ通過通知コマンド受信フラグをリセットし(ステップS812’)、ステップS817に進む。
また、第4カウントスイッチ通過通知コマンド受信フラグがセットされている場合は(ステップS811;Yes)、第4カウントスイッチ通過通知コマンド受信フラグをリセットし(ステップS813)、チャンス報知演出実行フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS814)。チャンス報知演出実行フラグがセットされている場合は(ステップS814;Yes)、ステップS819に進み、チャンス報知演出実行フラグがセットされていない場合は(ステップS814;No)、遊技者に対して大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される可能性があることを示すチャンス報知演出を実行する(ステップS815)。そして、チャンス報知演出実行フラグをセットし(ステップS816)、演出制御用CPU120は、大当り遊技終了後に演出表示装置5の表示画面に表示される背景画像を潜伏モード用画像に更新するための潜伏モード移行フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS817)。尚、ステップS816においてセットされたチャンス報知演出実行フラグは、当り演出終了処理の実行時にリセットされるようになっている。潜伏モード移行フラグがセットされている場合は(ステップS817;Yes)、ステップS819に進み、潜伏モード移行フラグがセットされていない場合は(ステップS817;No)、潜伏モード移行フラグをセットし(ステップS818)、ステップS819に進む。尚、本実施例では、ラウンド中演出処理におけるこれらステップS801〜ステップS818までの処理をカウントスイッチ通過演出処理と定義し、後述するラウンド後処理においては、該カウントスイッチ通過演出処理と同一の処理を実行している。
ステップS819において、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS819)。大入賞口開放後フラグがセットされている場合は(ステップS819;No9、プロセスタイマの値を−1し(ステップS820)、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容に従って、演出表示装置5や、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9等の演出装置を制御する(ステップS821)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップS822)。プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(ステップS822;No)、ラウンド中演出処理を終了し、プロセスタイマがタイマアウトしている場場合は(ステップS822;Yes),プロセスデータを切り替え(ステップS823)、新たにプロセスタイマをスタートさせてラウンド中演出処理を終了する(ステップS824)。
また、ステップS819において、大入賞口解放後コマンド受信フラグがセットされている場合は(ステップS819;Yes)、大入賞口解放後コマンド受信フラグをリセットし(ステップS825)、ラウンド後処理において実行されるインターバル演出のプロセスデータを選択する(ステップS826)。そして、プロセスタイマをスタートし(ステップS827)、演出制御プロセスフラグをラウンド後演出処理(ステップ1176)に対応した値に更新し、ラウンド中演出処理を終了する。
図39は、図36に示された演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップ1176)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU120は、先ず、ラウンド中演出処理におけるステップS801〜ステップS818までのカウントスイッチ通過演出処理を実行する。このように、本実施例では、ラウンド後処理の最初にカウントスイッチ通過演出処理を実行することで、ラウンド中演出の終了直前に第2大入賞口712に進入した遊技球が、第2特別可変入賞球装置7B内を流下するのに時間を要することによって遅れて第3カウントスイッチ24Bまたは第4カウントスイッチ24Cで検出されても、ラウンド中演出終了後のラウンド後処理において確変報知演出またはチャンス報知演出を実行できるようになっている。
尚、本実施例では、上述のようにラウンド後処理においてラウンド中演出処理におけるステップS801〜ステップS818までのカウントスイッチ通過演出処理を実行しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技状態または小当り遊技状態における最終ラウンド(大当りA〜Cであれば15ラウンド目、大当りD・小当りであれば2ラウンド目)において第2大入賞口712が閉鎖してからラウンド中演出が終了するまでの期間が、第2大入賞口712の閉鎖直前に進入した遊技球が各カウントスイッチを通過するのに十分な期間である場合には、ラウンド後処理においてカウントスイッチ通過演出処理を実行しないようにしても良い。
次いで、演出制御用CPU120は、当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS831)。当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていない場合は(ステップS831;No)、大入賞口開放中コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS832)。大入賞口開放中コマンド受信フラグがセットされていない場合は(ステップS832;No)、プロセスタイマを−1し(ステップS833)、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容に従って、演出表示装置5や、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9等の演出装置を制御する(ステップS834)。
そして、プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップS835)。プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(ステップS835;No)、ラウンド後処理を終了し、プロセスタイマがタイマアウトしている場合は(ステップS835;Yes)、プロセスデータを切り替え(ステップS836)、新たにプロセスタイマをスタートさせてラウンド後処理を終了する(S837)。
また、ステップS831において、当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合は(ステップS831;Yes)、当り終了指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS838)、エンディング演出のプロセスデータを選択する(ステップS839)。そして、エンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマ、及びエンディング演出の進行を制御するためのプロセスタイマをスタートし(ステップS840)、演出制御プロセスフラグを当り終了演出処理に対応した値に更新し(ステップS841)、ラウンド後処理を終了する。
また、ステップS832において、大入賞口開放中コマンド受信フラグがセットされている場合は(ステップS832;Yes)、大入賞口開放中コマンド受信フラグをリセットし(ステップS832+)、大当りA〜Cのいずれかであるか否かを判定する(ステップS842)。大当りA〜Cのいずれかであるか否かは、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている変動表示結果指定コマンドが、第2変動表示結果指定コマンド、第3変動表示結果指定コマンド、第4変動表示結果指定コマンドのいずれかであるか否かを判定すればよい。大当りA〜Cのいずれかである場合は(ステップS842;Yes)、第10ラウンドまたは第15ラウンドであるか否かを判定する(ステップS843)。第10ラウンドまたは第15ラウンドであるか否かは、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータを参照すれば良い。
第10ラウンドまたは第15ラウンドでない場合は(ステップS843;No)、ラウンド数に対応した通常のラウンド中演出のプロセスデータを選択し(ステップS844)、ステップS945に進む。また、第10ラウンドまたは第15ラウンドである場合は(ステップ843;Yes)、確変中潜ラウンド中演出、つまり、第2大入賞口扉711が開放される第10ラウンドまたは第15ラウンドにおける演出のプロセスデータを選択し(ステップS847)、ステップS845に進む。また、ステップS842において、大当りA〜Cでない場合は(ステップS842;No)、突確(大当りD)・小当りに対応するラウンド中演出のプロセスデータを選択し(ステップS848)、ステップS845に進む。
そして、ステップS844、ステップS847、ステップS848のいずれかの処理でプロセスデータを選択した後、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS845)、演出制御プロセスフラグをラウンド中処理に対応した値に更新し(ステップS846)、ラウンド後処理を終了する。
図40は、図36に示された演出制御プロセス処理における当り終了演出処理(ステップ1177)を示すフローチャートである。当り終了処理において、演出制御用CPU120は、演出期間計測タイマを−1し(ステップS852)、演出期間計測タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップS853)。演出期間計測タイマがタイマアウトしていない場合は(ステップS853;No)、プロセスタイマを−1し(ステップS854)、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容に従って、演出表示装置5や、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9等の演出装置を制御する(ステップS855)。
そして、プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップS856)。プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(ステップS856;No)、当り終了演出処理を終了し、プロセスタイマがタイマアウトしている場合は(ステップS856;Yes)、プロセスデータを切り替え(ステップS857)、新たにプロセスタイマをスタートさせて当り終了演出処理を終了する(ステップS858)。
また、ステップS853において、演出期間計測タイマがタイマアウトしている場合は(ステップS853;Yes)、大当りA〜Cのいずれかであるか否かを判定する(ステップS860)。大当りA〜Cのいずれかであるか否かは、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている変動表示結果指定コマンドが、第2変動表示結果指定コマンド、第3変動表示結果指定コマンド、第4変動表示結果指定コマンドのいずれかであるか否かを判定すればよい。大当りA〜Cのいずれかである場合は(ステップS860;Yes)、確変モード移行フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS861)。
確変モード移行フラグがセットされている場合は(ステップS861;Yes)、確変モード移行フラグをリセットし(ステップS862)、大当り遊技終了後に演出表示装置5の表示画面に表示される背景画像を確変モード用画像(例えば、図43(C)に示す夜の画像)に更新する(ステップS863)。そして、大当り遊技状態終了後の変動において、遊技状態が確変である場合に確変用の演出を実行するための確変モードフラグをセットし(ステップS864)、ステップS872に進む。
また、確変モード移行フラグがセットされていない場合は(ステップS861;No)、大当り遊技終了後に演出表示装置5の表示画面に表示される背景画像を時短状態であることを示す時短モード用画像(例えば、図44(C)に示す昼の画像)に更新する(ステップS865)。そして、大当り遊技状態終了後の変動において、遊技状態が時短状態である場合に時短用の演出を実行するための時短モードフラグをセットし(ステップS866)、ステップS872に進む。
ステップS860において、大当りA〜Cのいずれでもない場合、つまり、大当りDまたは小当りの場合は(ステップS860;No)、潜伏モード移行フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS867)。潜伏モード移行フラグがセットされていない場合は(ステップS867;No)、大当り遊技終了後に演出表示装置5の表示画面に表示される背景画像を通常遊技状態であることを示す通常用画像(例えば、図45(F)示す昼の画像)に更新し、ステップS872に進む。また、ステップS867において、潜伏モード移行フラグがセットされている場合は(ステップS867;Yes)、潜伏モード移行フラグをリセットし(ステップS868)、大当り遊技終了後に演出表示装置5の表示画面に表示される背景画像を潜伏モード用画像(例えば、図45(D)に示す夕方の画像)に更新する(ステップS869)。そして、大当り遊技状態終了後の変動において、遊技状態が確変または通常である場合に潜伏確変用の演出を実行するための潜伏モードフラグをセットする(ステップS870)。
そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を終了するために所定のフラグ(例えば、大当り遊技状態または小当り遊技状態であることを示すフラグや、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている変動表示結果指定コマンド等)をリセットし(ステップS872)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS1170)に対応した値に更新する(ステップS873)。そして、残存個数カウンタが0ではないことによるエラー通知コマンド受信フラグ、つまり、EXT値がFFHであるエラー通知コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS874)。エラー通知コマンド受信フラグがセットされている場合は、演出表示装置5における画像による報知や、スピーカ8L,8Rによる音声報知等により、第2特別可変入賞球装置7B内に遊技球が残存している旨を示すエラー報知を行い(ステップS874)、パチンコ遊技機1が電断するまでいずれの処理も実行しないループ処理に移行する。
尚、本実施例では、EXT値がFFHであるエラー通知コマンド受信フラグがセットされていれば、エラー報知を行い、パチンコ遊技機1が電断するまでいずれの処理も実行しないループ処理に移行するが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り終了処理及び小当り終了処理においてエラー通知コマンドを送信した後にループ処理を実行しないのであれば、該当り終了演出処理においてループ処理を実行せず、エラー報知を行った後に変動パターンコマンド受信待ち処理に移行するようにしても良い。
以上、本実施例では、図41に示すように、大当りA〜Cにおける第10ラウンドまたは第15ラウンドでは、遊技球が第3カウントスイッチ有効期間に第3カウントスイッチ24Bで検出(第3カウントスイッチ24Bを通過)した場合は、演出表示装置5の表示画面において確変報知演出が実行されるとともに、大当り遊技終了後は、遊技状態が確変状態に制御されることで演出表示装置5の表示画面に確変モード用画像が表示される確変モードに移行するが、チャンス報知演出は実行されない。
また、大当りA〜Cにおける第10ラウンドまたは第15ラウンドでは、遊技球が第4カウントスイッチ有効期間に第4カウントスイッチ24Cで検出(第4カウントスイッチ24Cを通過)した場合は、大当り遊技終了後は、遊技状態が確変状態に制御されることで演出表示装置5の表示画面に確変モード用画像が表示される確変モードに移行するが、確変報知演出及びチャンス報知演出は実行されない。
尚、大当りA〜Cにおける第10ラウンドまたは第15ラウンドで遊技球が第3カウントスイッチ23Bと第4カウントスイッチ24Cのいずれでも検出されなかった場合は、確変報知演出、チャンス報知演出のいずれも実行されず、確変モードにも移行しない。
大当りDにおける第1ラウンド〜第2ラウンドでは、遊技球が第3カウントスイッチ有効期間に第3カウントスイッチ24Bで検出(第3カウントスイッチ24Bを通過)した場合は、演出表示装置5の表示画面においてチャンス報知演出が実行されるとともに、大当り遊技終了後は、遊技状態が確変状態に制御されることで演出表示装置5の表示画面に潜伏モード用画像が表示される潜伏モードに移行するが、確変報知演出は実行されない。
また、大当りDにおける第1ラウンド〜第2ラウンドでは、遊技球が第4カウントスイッチ有効期間に第4カウントスイッチ24Cで検出(第4カウントスイッチ24Cを通過)した場合は、演出表示装置5の表示画面においてチャンス報知演出が実行されるとともに、大当り遊技終了後は、遊技状態が確変状態に制御されることで演出表示装置5の表示画面に潜伏モード用画像が表示される潜伏モードに移行するが、確変報知演出は実行されない。
尚、大当りDにおける第10ラウンドまたは第15ラウンドで遊技球が第3カウントスイッチ23Bと第4カウントスイッチ24Cのいずれでも検出されなかった場合は、確変報知演出、チャンス報知演出のいずれも実行されず、潜伏モードにも移行しない。
小当りにおける第1ラウンド〜第2ラウンドでは、第3カウントスイッチ有効期間は存在しないが、第3カウントスイッチ24Bで検出(第3カウントスイッチ24Bを通過)した場合は、演出表示装置5の表示画面においてチャンス報知演出が実行されるとともに、小当り遊技終了後は、遊技状態は小当り時の遊技状態が維持されるが、演出表示装置5の表示画面に潜伏モード用画像が表示される潜伏モードに移行する。尚、確変報知演出は実行されない。
小当りにおける第1ラウンド〜第2ラウンドでは、第4カウントスイッチ有効期間は存在しないが、第4カウントスイッチ24Cで検出(第4カウントスイッチ24Cを通過)した場合は、演出表示装置5の表示画面においてチャンス報知演出が実行されるとともに、小当り遊技終了後は、遊技状態は小当り時の遊技状態が維持されるが、演出表示装置5の表示画面に潜伏モード用画像が表示される潜伏モードに移行する。尚、確変報知演出は実行されない。
尚、小当りにおける第10ラウンドまたは第15ラウンドで遊技球が第3カウントスイッチ23Bと第4カウントスイッチ24Cのいずれでも検出されなかった場合は、確変報知演出、チャンス報知演出のいずれも実行されず、潜伏モードにも移行しない。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1の演出表示装置5で実行される演出態様について図42〜図45に基づいて説明する。
先ず、図42(A)に示すように、演出図柄が大当りA〜Cを示す組合せで導出表示されると、演出表示装置5の表示画面には、図42(B)に示すように、遊技球が特別可変入賞球ユニット7に向けて流下するように、遊技者に対して右打ちを行うよう指示する旨の表示がなされ、大当りA〜Cの大当り遊技の第1ラウンドとして第1大入賞口702が開放される。
そして、第1大入賞口702に遊技球が入賞することで大当り遊技のラウンドを消化していくことで第1大入賞口702の開放と閉鎖が繰り返され、第10ラウンドまたは第15ラウンドとなると、第1大入賞口702に替えて第2大入賞口712が開放される。これら第2大入賞口712が開放される第10ラウンドまたは第15ラウンドにおいて遊技球が第2大入賞口712に入賞し、第3カウントスイッチ有効期間内に第3カウントスイッチ24Bが遊技球を検出すると、図42(C)に示すように、演出表示装置5の表示画面に大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御されることを示す確変報知演出として「V」表示と、スピーカ8L、8Rからの音と遊技効果ランプ9等の点灯とが実行される。尚、該「V」表示がなされた後の大当り遊技中は、図41(E)に示すように、演出表示装置5の表示画面の右上部に、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御されることを示す「V」表示が継続して表示される。
そして、図43(A)及び図43(B)に示すように、大当り遊技が終了すると、演出表示装置5の表示画面において遊技状態が確変状態に制御された旨が示され、図43(C)に示すように、演出表示装置5が表示画面における背景画像が、遊技状態が確変であることを示す確変モード用の夜の画像に更新される。尚、該遊技状態が確変である場合は、当り終了演出処理において確変モードフラグがセットされることで、演出図柄の変動中等において確変用の演出が実行される。
また、図42(D)に示すように、第2大入賞口712が開放される第10ラウンドまたは第15ラウンドにおいて第4カウントスイッチ有効期間内に第4カウントスイッチ24Cが遊技球を検出する場合には、演出表示装置5の表示画面に大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御されることを示す確変報知演出、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される可能性を示すチャンス報知演出のいずれも実行されない。しかしながら、この場合は、第4カウントスイッチ有効期間内に第4カウントスイッチ24Cが遊技球を検出したことで、図43(A)〜図43(C)に示すように、大当り遊技が終了すると、演出表示装置5の表示画面において遊技状態が確変状態に制御された旨が示され、表示画面の背景画像が遊技状態が確変であることを示す確変モード用の夜の画像に更新される。
尚、第2大入賞口712が開放される第10ラウンドまたは第15ラウンドにおいて遊技球が第3カウントスイッチ有効期間内に第3カウントスイッチ24Bに検出されず、且つ第4カウントスイッチ有効期間内に第4カウントスイッチ24Cで検出されなかった場合は、図44(A)及び図44(B)に示すように、大当り遊技終了後に演出表示装置5の表示画面において遊技状態が確変状態に制御されない旨と、遊技状態が時短状態(低確高ベース状態)に制御される旨(図44(B)中に示す『チャンスタイム突入!』表示)が示され、図44(C)に示すように、演出表示装置5の表示画面における背景画像が、遊技状態が時短であることを示す時短モード用の昼の画像に更新される。尚、該遊技状態が時短である場合は、当り終了演出処理において時短モードフラグがセットされることで、演出図柄の変動中等において時短用の演出が実行される。
また、図45(A)及び図45(B)に示すように、演出図柄が大当りD・小当りを示す組合せで導出表示されると、演出表示装置5の表示画面には、変動表示結果が大当りDまたは小当りとなった旨が示され(図45(B)に示す『チャレンジモード突入』表示)、図45(B)に示すように、遊技球が特別可変入賞球ユニット7に向けて流下するように、遊技者に対して右打ちを行うよう指示する旨の表示がなされ、大当りDの大当り遊技または小当り遊技の第1ラウンドとして第2大入賞口72が開放される。
本実施例の大当りDの大当り遊技と小当り遊技においては、第1ラウンドにて第2大入賞口712の0.016秒間の開放が2回行われ、第2ラウンドにて第2大入賞口712の1.2秒の開放が1回行われるようになっている。このため、大当りDの大当り遊技と小当り遊技においては、第1制御が実行される場合を比較して、第2大入賞口712への遊技球の入賞が困難となっている。
しかしながら、これら大当りDの大当り遊技と小当り遊技において第2大入賞口712へ遊技球が入賞し、該遊技球が第3カウントスイッチ有効期間内に第3カウントスイッチ24Bで検出されるか、第4カウントスイッチ有効期間内に第4カウントスイッチ24Cで検出されると、図45(C)に示すように、演出表示装置5の表示画面に大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される可能性があることを示すチャンス報知演出として「チャンス」表示とスピーカ8L、8Rからの音と遊技効果ランプ9等の点灯とが実行される。尚、該「チャンス」表示がなされた後の大当り遊技中は、図45(D)に示すように、演出表示装置5の表示画面の右上部に、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される可能性があることを示す「チャンス」表示が継続して表示される。
そして、大当りDの大当り遊技また小当り遊技終了後は、図45(D)に示すように、演出表示装置5の表示画面における背景画像が、遊技状態が確変状態に制御された可能性があることを示す潜伏モード用の夕方の画像に更新される。尚、大当りDの大当り遊技または小当り遊技終了後は、当り終了演出処理において潜伏モードフラグがセットされることで、演出図柄の変動中等において潜伏用の演出が実行される。
尚、第2大入賞口712が開放される第1ラウンドまたは第2ランドにおいて遊技球が第3カウントスイッチ有効期間内に第3カウントスイッチ24Bに検出されず、且つ第4カウントスイッチ有効期間内に第4カウントスイッチ24Cで検出されなかった場合は、大当りDの大当り遊技また小当り遊技終了後、図45(F)に示すように、演出表示装置5の表示画面における背景画像が、遊技状態が通常(低確低ベース)に制御されたことを示す通常用の昼の画像に更新される。
尚、本実施例では、大当り遊技または小当り遊技終了後に遊技状態が通常(低確低ベース)に制御される場合と、大当り遊技終了後に時短(低確高ベース)に制御される場合とで、演出表示装置5の表示画面における背景画像を同一の昼の画像に更新しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技終了後遊技状態時短(低確高ベース)に制御される場合は、演出表示装置5の表示画面における背景画像を確変モード用の夜の画像や潜伏モード用の夕方の画像に更新しても良く、また、背景画像これら昼の画像、夕方の画像、夜の画像とは異なる画像に更新するようにしても良い。
以上、本実施例におけるパチンコ遊技機1にあっては、第1規制部材720及び第2制部材721の可動によりカウントスイッチの通過頻度が変化することによって遊技が単調とならないとともに、遊技状態が大当り遊技状態であるのか小当り遊技状態であるのかが、第1規制部材720及び第2制部材721の可動態様の違いによって遊技者に知得されてしまうことを防止することができる。
また、大当りA〜Cにおける大当り遊技状態では第3カウントスイッチ24Bを遊技球が通過することで確変状態に制御されて背景画像を確変モード画像に変更する演出が実行され、大当りDにおける大当り遊技状態では第4カウントスイッチ24Cを遊技球が通過することで確変状態に制御されて背景画像を潜伏モード画像に変更する演出が実行されるため、同じ確変状態に制御される場合でも背景画像を確変モード画像に変更する演出となるときと背景画像を潜伏モード画像に変更する演出となるときとで異なるカウントスイッチを通過することになるので、どちらのカウントスイッチを遊技球が通過するかにも注目させることができ、パチンコ遊技機1の興趣を向上できる。
また、第3カウントスイッチ24Bと第4カウントスイッチ24Cとが単一の第2特別可変入賞球装置7B内に設けられているため、大当りA〜Cにおける大当り遊技状態または大当りDにおける大当り遊技状態のいずれであっても第2特別可変入賞球装置7Bを狙えば良いので、大当り遊技状態となったときの遊技が複雑となってしまうことを回避できる。
また、遊技者の技量の差によらず好適に大当り遊技状態を付与できるため、遊技の公平性を担保できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、大当りA〜Cをいずれも同一のラウンド数である15ラウンドとした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図46に示すように、大当りAの場合にはラウンド数を2ラウンド、大当りBの場合にはラウンド数を10ラウンド、大当りCの場合にはラウンド数を15ラウンドとして、大当りの種類に応じてラウンド数を変化、つまり、遊技者が獲得できる賞球数が変化するようにしても良い。尚、このように大当りの種類に応じてラウンド数を変化させる場合にあっては、図46に示すように、第2大入賞口712が開放されるラウンドである開放対象ラウンドは、大当りAの場合には第1ラウンドと第2ラウンドの全てを開放対象ラウンドとし、大当りBの場合には第8ラウンドと第10ラウンドを開放対象ラウンドとし、大当りCの場合には第10ラウンドと第15ラウンドを開放対象ラウンドとし、該開放対象ラウンド以外のラウンドにおいては、前記実施例におけるKP−Nの開放パターンに基づいて第1大入賞口702が開放されるようにすれば良い。このように大当りAの場合には2ラウンド、大当りBの場合にはラウンド数を10ラウンド、大当りCの場合にはラウンド数を15ラウンドとして、大当りの種類に応じてラウンド数を変化させることによって、大当りの種別毎に大当り中に得られる出玉期待度が異なるようになる(出玉期待度:大当りC>大当りB>大当りA)。
この際、上記した開放対象ラウンドのいずれか一方のみにおいて、第2大入賞口712が開放される前記実施例におけるKP−Lの開放パターン(図26参照)が実行され、他方の開放対象ラウンドにおいては、他のラウンドと同様に、第1大入賞口702が開放されるKP−Nの開放パターンが実行されるようにしても良く、この場合にあっては、図47に示すように、KP−Lの開放パターンを実行するラウンドを開放対象ラウンドのいずれのラウンドとするのかの割合が、ラウンド数(大当りの種類)に応じて変化するようにしても良い。
具体的には、図47に示すように、大当りAの場合にはKP−Lの開放パターンを実行するラウンドを、早いラウンドである第1ラウンドとする割合を45%、遅いラウンドである第2ラウンドとする割合を55%とし、大当りBの場合にはKP−Lの開放パターンを実行するラウンドを、早いラウンドである第8ラウンドとする割合を30%、遅いラウンドである第2ラウンドとする割合を70%とし、大当りCの場合にはKP−Lの開放パターンを実行するラウンドを、早いラウンドである第10ラウンドとする割合を20%、遅いラウンドである第2ラウンドとする割合を80%となるように、抽選等により決定すれば良い。
つまり、各種の大当りについては、早いラウンドでKP−Lの開放パターンを実行すると、第2大入賞口712が開放されて確変となるか否かが早いラウンドで決定されてしまい、その後のラウンド遊技が単調となってしまうのに対し、遅いラウンドでKP−Lの開放パターンを実行すれば、これらラウンド遊技が単調となってしまうことを解消できるものの、KP−Lの開放パターンを全て遅いラウンドのみで実施してしまうと、第2大入賞口712が開放されて確変となるラウンドが常に一定であることにより、興趣が低下してしまうので、図47に示すように、KP−Lの開放パターンが早いラウンドでも遅いラウンドでも実施されるが、遅いラウンドでも実施される割合を高くするようにすれば良い。尚、図47に示す割合は、一例であり、上記した効果を得られるのであれば、適宜に割合を変更することは任意とされる。
また、ラウンド数が多くなった場合には、KP−Lの開放パターンが早いラウンドで実施される割合が高いと、ラウンド遊技が単調となってしまう傾向が強まることから、図47に示すように、ラウンド数が多い程、遅いラウンドにてKP−Lの開放パターンが実行される割合が高くなるように設定すれば良い。
また、前記実施例では、第2大入賞口712が開放される開放制御パターンKPS−L(図26参照)並びにKPS−S(図27参照)においては、第1規制部材と第2規制部材のいずれもが許容状態に制御されるパターンのみとされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第2大入賞口712が開放される開放制御パターンとして、例えば、図48に示す開放制御パターンKP−LXのように、第2大入賞口712が開放されるものの、第1規制部材と第2規制部材のいずれもが規制状態に制御されるパターンを設け、該開放制御パターンKPS−LXを、例えば、図49に示すように、前述した図47において、開放対象ラウンドのうちの開放制御パターンKPS−Lに決定されなかった開放対象ラウンドにおいて実行するようにしても良い。
つまり、図49に示すように、大当りAの場合には、45%の割合にて第1ラウンドにてKPS−Lの開放制御パターンを実行し第2ラウンドにてKPS−LXの開放制御パターンを実行し、55%の割合にて第1ラウンドにてKPS−LXの開放制御パターンを実行し第2ラウンドにてKPS−Lの開放制御パターンを実行すればよく、大当りBの場合には、30%の割合にて第8ラウンドにてKPS−Lの開放制御パターンを実行し第10ラウンドにてKPS−LXの開放制御パターンを実行し、70%の割合にて第8ラウンドにてKPS−LXの開放制御パターンを実行し第10ラウンドにてKPS−Lの開放制御パターンを実行すればよく、大当りCの場合には、20%の割合にて第10ラウンドにてKPS−Lの開放制御パターンを実行し第15ラウンドにてKPS−LXの開放制御パターンを実行し、80%の割合にて第10ラウンドにてKPS−LXの開放制御パターンを実行し第15ラウンドにてKPS−Lの開放制御パターンを実行すればよい。
つまり、第2大入賞口712が開放されるラウンドが複数(例えば、大当りCの場合の10ラウンド、15ラウンド)である場合において、第2大入賞口712が開放されて規制部材(第1規制部材と第2規制部材)が規制状態に制御される規制パターンと、第2大入賞口712が開放されて規制部材(第1規制部材と第2規制部材)が許容状態に制御される許容パターンとを設けることで、第2大入賞口712の開放制御パターン自体は変えずに、第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態または規制状態に制御する許容パターンと規制パターンのみを変更することで、大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御しやすい大当り遊技と、確変状態に制御しにくい大当り遊技とを実現し、大当りの種別に応じて規制パターンと許容パターンを異なる割合にて選択するようにしても良い。
尚、図48に示す第2大入賞口712の開放制御においては、前記実施例にて前述したように、第2大入賞口712の開放制御パターンとは別に第1規制部材720及び第2規制部材721の制御パターンを個別に用意し、第2大入賞口712の開放制御・閉鎖制御を第1規制部材720及び第2規制部材721の許容状態への制御や規制状態への制御と独立して実行するようにしても良い。このようにすることで、開放制御パターンKPS−LXは、第2大入賞口712の開放態様を開放制御パターンKPS−Lから変更することなく、第1規制部材720及び第2規制部材721の制御のみを変更するのみで良いので、図9(B)に示すように、開放パターンと開放制御パターンとを関連付ける必要も無くなる。
尚、図49では、ラウンド数が異なる場合について例示しているが、前記実施例における大当りA〜Cのように、同一のラウンド数の大当りA〜Cについて、上記した第2大入賞口712が開放されて規制部材(第1規制部材と第2規制部材)が規制状態に制御される規制パターンと、第2大入賞口712が開放されて規制部材(第1規制部材と第2規制部材)が許容状態に制御される許容パターンとを適用するようにしても良い。
具体的には、例えば、前記実施例における大当りAについては、第10ラウンドにおいて許容パターンが実行されるとともに第15ラウンドにおいて規制パターンが実行され、前記実施例における大当りBについては、第10ラウンドにおいて規制パターンが実行されるとともに第15ラウンドにおいて許容パターンが実行され、前記実施例における大当りCについては、第10ラウンドにおいて許容パターンが実行されるとともに第15ラウンドにおいて許容パターンが実行されるようにしても良い。
このように、前記実施例における大当りDにおいては、一義的に第1ラウンドで開放制御パターンKPS−Tが実行されるとともに第2ラウンドで開放制御パターンKPS−Uが実行される一方、前記実施例におけるラウンド数が同一である大当りA〜Cにおいては、大当りAは、第10ラウンドで開放制御パターンKPS−Sが実行されるとともに第15ラウンドで開放制御パターンKPS−Sが実行され、大当りBは、第10ラウンドで開放制御パターンKPS−Sが実行されるとともに第15ラウンドで開放制御パターンKPS−Lが実行され、大当りCは、第10ラウンドで開放制御パターンKPS−Lが実行されるとともに第15ラウンドで開放制御パターンKPS−Lが実行されることで、同一のラウンド数の大当りA〜Cにおいて第1規制部材720及び第2規制部材721が許容状態となるラウンド数が異なるようになっている上、該変形例においても、大当りAは、第10ラウンドにおいて許容パターン(開放制御パターンKPS−L)が実行されるとともに第15ラウンドにおいて規制パターン(開放制御パターンKPS−LX)が実行され、大当りBは第10ラウンドにおいて規制パターンが実行されるとともに第15ラウンドにおいて許容パターンが実行され、大当りCにおいて第10ラウンドにおいて許容パターンが実行されるとともに第15ラウンドにおいて許容パターンが実行されることで、同一のラウンド数の大当りA〜Cにおいて第1規制部材720及び第2規制部材721が許容状態となるラウンド数が異なるようになっている。
このように、大当りA〜Cのラウンド数が同一であり、且つ第10ラウンドと第15ラウンドとで実行される開放制御パターンがKSP−LまたはKSP−LXである場合は、開放制御パターンKSP−LとKSPLXとがいずれも第2大入賞口712を29秒間開放する開放制御パターンであるため、大当りA〜Cの出玉期待度は同一となる(出玉期待度:大当りA=大当りB=大当りC)。
尚、前記実施例では、開放制御パターンKSP−Lを、第2大入賞口712が開放された後、第1規制部材720及び第2規制部材721を29秒間に亘って許容状態とし、開放制御パターンKSp−Sを、第2大入賞口712が開放された後、第1規制部材720及び第2規制部材721を0.5秒間に亘って許容状態としているが、本発明はこれに限定されず、前記実施例における開放制御パターンKSP−Sを第2大入賞口712が開放されて規制部材(第1規制部材と第2規制部材)が規制状態に制御される規制パターンの開放制御パターンとし、開放制御パターンKSP−Lを第2大入賞口712が開放されて規制部材(第1規制部材と第2規制部材)が許容状態に制御される規制パターンの開放制御パターンとすることで、前記実施例の大当りA〜Cの出玉期待度を異ならせつつ、第1規制部材及び第2規制部材が許容城となるラウンドを異ならせるようにしても良い。
また、図48及び図49に示す変形例では、大当りAを第1ラウンドと第2ラウンドの一方で第2大入賞口712の開放後に第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態とする開放制御パターンKPS−Lを実行し、他方で第2大入賞口712の開放後第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態に維持する開放制御パターンKPS−LXを実行する2ラウンド大当りとし、大当りBを第8ラウンドと第10ラウンドの一方で第2大入賞口712の開放後に第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態とする開放制御パターンKPS−Lを実行し、他方で第2大入賞口712の開放後第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態に維持する開放制御パターンKPS−LXを実行する10ラウンド大当りとし、大当りVを第10ラウンドと第15ラウンドの一方で第2大入賞口712の開放後に第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態とする開放制御パターンKPS−Lを実行し、他方で第2大入賞口712の開放後第1規制部材720及び第2規制部材721を規制状態に維持する開放制御パターンKPS−LXを実行する15ラウンド大当りとしているが、本発明はこれに限定されず、図48及び図49に示す大当りA〜Cを同一ラウンド数の大当りとしてもよい。この場合は、大当りA〜Cにおいて、第1規制部材720及び第2規制部材721が許容状態となる開放制御パターンKPS−Lが実行されるラウンド数を異ならせることで、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される割合を異ならせても良い。
つまり、大当りの種別に応じて、第2大入賞口712が開放されるが、異なる規制部材の開放制御パターン(規制パターン、許容パターン)を選択するようにしても良い。
尚、このように、規制パターンが実行される場合においては、演出制御基板におけるラウンド中演出処理のうち、図37に示すカウントスイッチ通過演出処理を省略したラウンド中演出処理や、ラウンド後処理を実行するようにしても良い。
また、前記実施例では、第1特定領域となる第3カウントスイッチが設けられた大当りA〜Cに対応する第3カウントスイッチ24B(確変カウントスイッチ)と、第2特定領域となる第4カウントスイッチが設けられた大当りDと小当りに対応する第4カウントスイッチ24C(突確・小当りカウントスイッチ)という2つの特定領域を、特別可変入賞球ユニット7の内部に設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら特定領域は、遊技球が通過可能な遊技領域内に設けられていれば良く、例えば、第1特定領域と第2特定領域の一方または双方を、特別可変入賞球ユニット7の外部の遊技領域(他の入賞装置内部を含む)に設けるようにしても良いし、第1特定領域と第2特定領域の双方を特別可変入賞球ユニット7の外部の遊技領域に設ける場合には、例えば、第1特定領域を遊技盤2の右部分の遊技領域内に設け、第2特定領域を遊技盤2の左部分の遊技領域内に設けるようにしても良い。
また、前記実施例では、確変報知演出やチャンス報知演出を、演出表示装置5における表示とともに、スピーカ8L、8Rからの音と遊技効果ランプ9等の点灯により実施する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら報知演出を演出表示装置5における表示による演出のみとしたり、スピーカ8L、8Rからの音による演出のみとしたり、遊技効果ランプ9等の点灯による演出のみとしても良い。
また、前記実施例では、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。
尚、CPU103の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、前記実施例では、遊技者に景品として遊技球が払い出され、遊技者は払い出された遊技球(貸し球の場合もある)を遊技領域に発射して遊技が行われるパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点または遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
また、前記実施例では、大当りD及び小当りにおける第1規制部材720及び第2規制部材721の動作態様を同一としているが、本発明はこれに限定されず、大当りD及び小当りにおける第1規制部材720及び第2規制部材721の動作態様の一部のみを異ならせるようにしてもよい。具体的には、大当りDでは、第1ラウンドにおいて第1規制部材720及び第2規制部材721を2回に亘って0.016秒間許容状態に制御し、第2ラウンドにおいて第1規制部材720及び第2規制部材721を1.2秒間許容状態とする一方で、小当りでは、第1ラウンドにおいて第1規制部材720及び第2規制部材721を2回に亘って0.016秒間許容状態に制御し、第2ラウンドにおいて第1規制部材720及び第2規制部材721を1.2秒間に満たない時間の間許容状態とする、または第2ラウンドにおいて第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態に制御しないようにすれば良い。このように大当りDと小当りにおける第1規制部材720及び第2規制部材721の動作態様の一部のみを異ならせることで、大当りDと小当りにおける第1規制部材720及び第2規制部材721の動作態様の全てを異ならせた場合よりも遊技者に大当りDであるか小当りであるかを判別し難くすることができるとともに、大当りDと小当りの第1規制部材720及び第2規制部材721の制御パターンの一部を共通化することで、第1規制部材720及び第2規制部材721の制御パターンの容量を削減することができる。
本発明における遊技領域は、前述したように、遊技媒体である遊技球が通過可能な領域であれば良く、これら遊技領域は、特別可変入賞球ユニット7(入賞装置)内を含むものであっても良いし、特別可変入賞球ユニット7(入賞装置)内を含まないものであっても良い。
尚、遊技領域が特別可変入賞球ユニット7(入賞装置)内を含む場合にあっては、打ち分け可能な場所(例えば、右の遊技領域と左の遊技領域)に、それぞれ入賞装置を設けるようにしても良い。また、遊技領域が特別可変入賞球ユニット7(入賞装置)内を含まない場合、つまり、特別可変入賞球ユニット7(入賞装置)内に設けられている第1特定領域、第2特定領域、並びに規制部材が、特別可変入賞球ユニット7(入賞装置)外の遊技領域内に設けられている場合には、これら各特定領域を打ち分け可能な場所(例えば、右の遊技領域と左の遊技領域)に設けるようにしても良いし、各特定領域を打ち分け困難な場所(例えば、同一の右の遊技領域内で近い場所)に設けるようにしても良い。
また、前記実施例では、第1規制部材720と第2規制部材721を許容状態とすることで、確変状態とすることを許容するラウンドを、大当りA〜Dで異なるようにした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら確変状態とすることを許容するラウンドを、大当りA〜Dで同一としても良い。尚、この場合において、前記実施例のように、大当りA〜Cが15ラウンドであって、大当りDが2ラウンドである場合であれば、例えば、確変状態とすることを許容するラウンドは、第1ラウンドまたは第2ラウンド(一方のみでも良いし、双方であっても良い)とすれば良い。また、大当りA〜Cが、いずれも同一のラウンド数、たとえば、15ラウンドであれば、該15のラウンドの内のいずれの所定ラウンド(複数のラウンドでも良い)を、確変状態とすることを許容するラウンドとすれば良い。尚、これらの場合、第1規制部材720と第2規制部材721とが許容状態となるか否かに拘らず、少なくとも同一のラウンドにおいて第2大入賞口712が開放されるものであっても良い。
また、前記実施例では、第2特別可変入賞球装置7B内に、大当りA〜Cの大当り遊技中に遊技球が通過することで確変報知演出を実行し、大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御するための第3カウントスイッチ24Bと、大当りDの大当り遊技中に遊技球が通過することでチャンス報知演出を実行し、大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に制御するための第4カウントスイッチ24Cとの2つの遊技状態を確変状態に制御するためのカウントスイッチを設けたが、本発明はこれに限定されず、第2特別可変入賞球装置7B内に設けられる遊技状態を確変状態に制御するためのカウントスイッチは1つのみでも良い。この場合は、大当りA〜Cの大当り遊技中に遊技球が該カウントスイッチを通過することにより確変報知演出を実行するとともに、大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御し、大当りDの大当り遊技中に遊技球が該カウントスイッチを通過することによりチャンス報知演出を実行するとともに、大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御すれば良い。尚、小当り遊技中に遊技球が該カウントスイッチを通過した場合は、チャンス報知演出を実行するとともに、小当り遊技終了後の遊技状態は、小当り遊技開始前の遊技状態が維持される。
また、前記実施例では、特別可変入賞球ユニット7に第1大入賞口702と第2大入賞口712とを設け、大当りA〜Cの大当り遊技は、第1ラウンド〜第9ラウンド及び第11ラウンド〜第15ラウンドにおいて第1大入賞口702を開放し、第10ラウンド及び第15ラウンドにおいて第2大入賞口712を開放したが、本発明はこれに限定されず、特別可変入賞球ユニット7には、第2大入賞口712のみを設けるようにしても良い。この場合は、大当りA〜Cの大当り遊技における第10ラウンド及び第15ラウンドにおいて第1規制部材720及び第2規制部材721を許容状態に制御するようにし、第1ラウンド〜第9ラウンド及び第11ラウンド〜第14ラウンドでは第1規制部材720及び第2規制部材721の規制状態を維持するように制御すれば良い。
1 パチンコ遊技機
4A 第1特別図柄表示装置
4B 第2特別図柄表示装置
7 特別可変入賞球ユニット
7A 第1特別可変入賞球装置
7B 第2特別可変入賞球装置
103 CPU
120 演出制御用CPU
740 主経路
720 第1規制部材
721 第2規制部材
741 第1分岐路
742 第2分岐路

Claims (1)

  1. 識別情報の変動表示を行い、該変動表示の結果が特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御し、変動表示の結果が所定表示結果となったときに所定遊技状態に制御する遊技機であって、
    前記特定遊技状態において特定領域を遊技媒体が通過した場合に、通常状態よりも前記特定表示結果となり易い特別遊技状態に制御し、前記所定遊技状態において前記特定領域を遊技媒体が通過したか否かに拘らず、該所定遊技状態に制御される前の遊技状態を該所定遊技状態後において維持する遊技状態制御手段と、
    前記特定遊技状態において前記特定領域を遊技媒体が通過した場合に、所定演出を実行する特定時演出実行手段と、
    前記所定遊技状態において前記特定領域を遊技媒体が通過した場合に、前記所定演出を実行する所定時演出実行手段と、
    前記特定領域は、前記特定遊技状態及び前記所定遊技状態において第1状態から該第1状態よりも遊技媒体が進入しやすい第2状態に変化可能な可変入賞装置内に設けられ、
    前記特定領域を遊技媒体が通過可能な通過可能状態または該通過可能状態よりも遊技媒体が前記特定領域を通過し難い通過困難状態に変化可能な可動部材と、
    前記可動部材の状態を制御する可動部材制御手段と、
    を備え、
    前記可動部材制御手段は、少なくとも前記特定遊技状態となったときの可動態様と前記所定遊技状態となったときの可動態様とを、共通の可動態様にて前記可動部材を制御する
    ことを特徴とする遊技機。
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