以下の説明においては、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤と、遊技盤を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域2が形成されている。この遊技領域2には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bは、それぞれ、例えば、7セグメントやドットマトリクスのLED(Light Emitting Diode)等から構成され、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bは、それぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば、7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
以下、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」とも称し、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」とも称する。また、特別図柄などの識別情報の可変表示を伴って実行するゲーム(若しくは、特別図柄などの識別情報の可変表示自体)を可変表示ゲームと称する。特に、第1特別図柄表示装置4Aが実行する可変表示ゲーム(第1特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第1特図ゲームとも称し、第2特別図柄表示装置4Bが実行する可変表示ゲーム(第2特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第2特図ゲームとも称する。第1特図ゲームと第2特図ゲームとを区別しない場合には、単に「特図ゲーム」とも称する。
遊技盤における遊技領域2の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域においては、第1特図ゲーム(または第2特図ゲーム)の可変表示に対応して、例えば、複数の飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。画像表示装置5の表示領域において、飾り図柄の可変表示を伴って実行するゲーム(若しくは、飾り図柄の可変表示自体)も、上述した可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアが配置されている。そして、特図ゲームにおいては、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときには、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域においては、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム(第1特図ゲーム)、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム(第2特図ゲーム)と同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば、特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば、微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリアが配置されてもよい。始動入賞記憶表示エリアにおいては、可変表示ゲームの保留記憶数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
可変表示ゲームの保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(通過)したことに基づき、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに発生する。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過する第1始動入賞の発生により、第1特図ゲームを実行するための始動条件(第1始動条件)が成立したときに、第1特図ゲームを開始するための開始条件(第1開始条件)が成立しなければ、第1特図ゲームの保留記憶数(第1特図保留記憶数)が1加算され、第1特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過する第2始動入賞の発生により、第2特図ゲームを実行するための始動条件(第2始動条件)が成立したときに、第2特図ゲームを開始するための開始条件(第2開始条件)が成立しなければ、第2特図ゲームの保留記憶数(第2特図保留記憶数)が1加算され、第2特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算される。第2特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
始動入賞記憶表示エリアと共に、又は始動入賞記憶表示エリアに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例においては、始動入賞記憶表示エリアと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bは、それぞれ、例えば、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値に対応した個数のLEDを含んで構成されている。
遊技盤の盤面上に形成された遊技領域2には、画像表示装置5の天辺よりも左側の左遊技領域2A(第1遊技領域とも称する)と、右側の右遊技領域2B(第2遊技領域とも称する)とがある。
画像表示装置5の中央下方には、普通入賞球装置6Aが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。
画像表示装置5の右側(右遊技領域2B)には、普通可変入賞球装置6Bが設けられている。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって、垂直位置となる閉鎖状態と、傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bにおいては、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bにおいては、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに開放状態とし、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときの閉鎖状態となるように構成してもよい。
普通可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20において実行される普図ゲームの可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、所定時間、開放状態に制御される。普図ゲームは、画像表示装置5の右側(右遊技領域2B)に設けられたゲート6Cを遊技球が通過することにより実行される。画像表示装置5の左側(左遊技領域2A)に設けられた普図保留表示器25Cは、普図ゲームの保留記憶数(普図保留記憶数)を特定可能に表示する。
図1に示すように、打球発射装置から発射され、左遊技領域2Aへと誘導された遊技球は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過したりすることが不可能又は困難である。また、打球発射装置から発射され、右遊技領域2Bへと誘導された遊技球は、釘の配列PLなどにより、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過することが不可能又は困難である。なお、打球発射装置から発射され、左遊技領域2Aへと誘導された遊技球は、釘の配列PLなどにより、右遊技領域2Bに設けられている上特別可変入賞球装置7Aが形成する上大入賞口や下特別可変入賞球装置7Bが形成する下大入賞口を通過することが不可能又は困難である。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値以下である場合には、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下である場合には、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通可変入賞球装置6Bの下方には、2つの特別可変入賞球装置が設けられている。上特別可変入賞球装置7Aは、図2に示す上大入賞口扉用のソレノイド82Aによって開閉駆動される上大入賞口扉を備え、その上大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する上大入賞口を形成する。一例として、上特別可変入賞球装置7Aにおいては、上大入賞口扉用のソレノイド82Aがオフ状態であるときに上大入賞口扉が上大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、上特別可変入賞球装置7Aにおいては、上大入賞口扉用のソレノイド82Aがオン状態であるときに上大入賞口扉が上大入賞口を開放状態にする。上特別可変入賞球装置7Aに形成された上大入賞口に進入した遊技球は、例えば、図2に示す上大入賞口スイッチ23A(カウントスイッチとも称する)によって検出される。なお、本実施の形態では、上大入賞口と下大入賞口は同様の扉型の形状となっているが、2つの大入賞口の形状が異なっていてもよい。例えば、いずれか一方は、普通可変入賞球装置6Bのように閉鎖状態と開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物としてもよいし、遊技領域2に収納された状態から突出した状態に変化するような入賞口としてもよい。
下特別可変入賞球装置7Bは、図2に示す下大入賞口扉用のソレノイド82Bによって開閉駆動される下大入賞口扉を備え、その下大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する下大入賞口を形成する。一例として、下特別可変入賞球装置7Bにおいては、下大入賞口扉用のソレノイド82Bがオフ状態であるときに下大入賞口扉が下大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、下特別可変入賞球装置7Bにおいては、下大入賞口扉用のソレノイド82Bがオン状態であるときに下大入賞口扉が下大入賞口を開放状態にする。下特別可変入賞球装置7Bに形成された下大入賞口に進入した遊技球は、例えば、図2に示す下大入賞口スイッチ23B(カウントスイッチとも称する)によって検出される。
上特別可変入賞球装置7Aが形成する上大入賞口や、下特別可変入賞球装置7Bが形成する下大入賞口を遊技球が通過することによって、多数の遊技球が賞球として払い出される。即ち、上特別可変入賞球装置7Aは、上大入賞口扉により上大入賞口を開放状態とすることにより、遊技者にとって有利な第1状態となる。下特別可変入賞球装置7Bは、下大入賞口扉により下大入賞口を開放状態とすることにより、遊技者にとって有利な第1状態となる。一方、上特別可変入賞球装置7Aは、上大入賞口扉により上大入賞口を閉鎖状態とすることにより、遊技者にとって不利な第2状態となる。下特別可変入賞球装置7Bは、下大入賞口扉により下大入賞口を閉鎖状態とすることにより、遊技者にとって不利な第2状態となる。なお、遊技球が上大入賞口や下大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、または加えて、遊技球が上大入賞口や下大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
上特別可変入賞球装置7Aの内部には、上大入賞口扉により開放状態となった上大入賞口に進入した遊技球が上特別可変入賞球装置7Aから排出される排出経路が設けられている。上特別可変入賞球装置7Aが形成する上大入賞口に進入した遊技球は、上大入賞口スイッチ23Aによって検出され、続いて、排出経路内に設置された第1排出スイッチ24Cによって検出される。なお、上大入賞口に進入した遊技球が、上大入賞口スイッチ23Aによって検出された後に第1排出スイッチ24Cによって検出されるのであれば、上大入賞口スイッチ23Aは、排出経路外(例えば、排出経路の進入口よりも遊技球の流下方向における手前側の位置など)に設置してもよいし、排出経路内(例えば、第1排出スイッチ24Cの設置位置よりも遊技球の流下方向における手前側の位置など)に設置してもい。下特別可変入賞球装置7Bが形成する下大入賞口に進入した遊技球を検出する、下大入賞口スイッチ23Bについても同様である。
下特別可変入賞球装置7Bの内部には、下大入賞口扉により開放状態となった下大入賞口に進入した遊技球が、所定の確変領域を通過して下特別可変入賞球装置7Bから排出される排出経路と、所定の確変領域を通過せずに下特別可変入賞球装置7Bから排出される排出経路とが設けられている。
下特別可変入賞球装置7Bが形成する下大入賞口に進入した遊技球は、下大入賞口スイッチ23Bによって検出され、続いて、所定の確変領域を通過して下特別可変入賞球装置7Bから排出される排出経路と、所定の確変領域を通過せずに下特別可変入賞球装置7Bから排出される排出経路との分岐点に到達(流下)する。分岐点に到達した遊技球が、所定の確変領域を通過して下特別可変入賞球装置7Bから排出される排出経路を流下すると、この遊技球が、確変領域スイッチ24Aによって検出されて、大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確状態)となるための確変制御条件が成立する。一方、分岐点に到達した遊技球が、所定の確変領域を通過せずに下特別可変入賞球装置7Bから排出される排出経路を流下すると、この遊技球は、確変領域スイッチ24Aによって検出されることなく、確変制御条件は成立しない。即ち、確変領域スイッチ24Aの設置個所を確変領域とし、この確変領域を遊技球が通過したことに基づいて、所定の確変制御条件が成立する。確変領域は、下特別可変入賞球装置7Bの内部にあるので、下特別可変入賞球装置7Bに入賞した遊技球のみが通過可能である。
確変領域は、確変領域蓋用のソレノイド82Cによって駆動される確変領域蓋によって、遊技球が通過可能な開放状態と、通過不可能な閉鎖状態とに変化する。一例として、確変領域蓋用のソレノイド82Cがオフ状態であるときには、確変領域蓋が確変領域を塞ぐ位置(遊技球が確変領域を通過できないようにする位置)に移動し、確変領域を閉鎖状態にする。その一方で、確変領域蓋用のソレノイド82Cがオン状態であるときには、確変領域蓋が確変領域を塞がない位置(遊技球が確変領域を通過できるようにする位置)に移動し、確変領域を開放状態にする。遊技球が分岐点に到達したときに、確変領域が開放状態となっていれば、当該遊技球は確変領域を通過できるので確変領域スイッチ24Aによって検出される。一方、遊技球が分岐点に到達したときに、確変領域が閉鎖状態となっていれば、当該遊技球は確変領域を通過できないので確変領域スイッチ24Aによって検出されない。
以上のように、下特別可変入賞球装置7Bの下大入賞口に進入した遊技球が、確変領域を通過し、確変領域スイッチ24Aによって検出されたことに基づいて、確変状態(高確状態)に制御されるので、遊技球が下特別可変入賞球装置7Bに入賞する割合、及び、確変領域蓋が確変領域を塞がない位置にある時間の長さとそのタイミングを調整することによって、確変状態(高確状態)に制御する割合を好適に設定することができる。
なお、分岐点にて、分岐した2つの経路(所定の確変領域を通過して下特別可変入賞球装置7Bから排出される排出経路、所定の確変領域を通過せずに下特別可変入賞球装置7Bから排出される排出経路)は、合流点にて1つになり、合流点以降の排出経路内には第2排出スイッチ24Bが設置されている。従って、遊技球が確変領域を通過したか否か(確変領域スイッチ24Aによって検出されたか否か)にかかわらず、遊技球は、第2排出スイッチ24Bによって検出される。つまり、下特別可変入賞球装置7Bが形成する下大入賞口に進入した遊技球は、下大入賞口スイッチ23Bによる検出→確変領域スイッチ24Aによる検出→第2排出スイッチ24Bによる検出→排出となるか、下大入賞口スイッチ23Bによる検出→第2排出スイッチ24Bによる検出→排出となるか、の何れかとなる。なお、下大入賞口スイッチ23Bによる検出→確変領域スイッチ24Aによる検出→第2排出スイッチ24Bによる検出→排出となった場合には確変状態(高確状態)に制御され、下大入賞口スイッチ23Bによる検出→第2排出スイッチ24Bによる検出→排出となった場合には確変状態(高確状態)に制御されない。下特別可変入賞球装置7Bに入賞した遊技球の排出経路内に第2排出スイッチ24Bを設けることにより、下特別可変入賞球装置7Bに入賞した遊技球の数と、下特別可変入賞球装置7Bから排出された遊技球の数とが一致するか否かの判定を好適に行うことができる(図24、図25参照)。
なお、下特別可変入賞球装置7Bに入賞した遊技球の数と、下特別可変入賞球装置7Bから排出された遊技球の数とが一致するか否かの判定が可能であれば、第2排出スイッチ24Bの設置位置は上記に限定されない。例えば、確変領域を通過しなかった遊技球を検出する位置であって確変領域を通過した遊技球を検出しない位置に第2排出スイッチ24Bを配置してもよい。つまり、下特別可変入賞球装置7Bが形成する下大入賞口に進入した遊技球が、下大入賞口スイッチ23Bによる検出→確変領域スイッチ24Aによる検出→排出となるか、下大入賞口スイッチ23Bによる検出→第2排出スイッチ24Bによる検出→排出となるか、の何れかとなるようにしてもよい。なお、下大入賞口スイッチ23Bによる検出→確変領域スイッチ24Aによる検出→排出となった場合には確変状態(高確状態)に制御され、下大入賞口スイッチ23Bによる検出→第2排出スイッチ24Bによる検出→排出となった場合には確変状態(高確状態)に制御されない。
なお、遊技球が確変領域を通過したか否かを遊技者が視認できるように、下特別可変入賞球装置7Bの内部のうち少なくとも確変領域の周辺部分を構成してもよいし、遊技球が確変領域を通過したか否かを遊技者が視認できないように、下特別可変入賞球装置7Bの内部のうち少なくとも確変領域の周辺部分を構成してもよい。遊技球が確変領域を通過したか否かを遊技者が視認できるように確変領域の周辺部分を構成する場合には、画像表示装置5の表示領域において実行される確変確定報知(高確状態に制御される旨の報知。後述)に加えて、下特別可変入賞球装置7Bが形成する下大入賞口に遊技球が進入した遊技球が確変領域を通過するか否かに注目させることができる。一方、遊技球が確変領域を通過したか否かを遊技者が視認できないように確変領域の周辺部分を構成する場合には、遊技球が確変領域を通過したか否かを遊技者が視認できるように確変領域の周辺部分を構成する場合よりも、上記確変確定報知に、より注目させることができる。
遊技盤の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口としては、例えば、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域2の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられている。更に、遊技領域2の周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域2における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域2に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリングが設けられていればよい。遊技領域2の下方における所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。例えば、上皿の上面における手前側の所定位置には、押下操作等により遊技者が操作可能な操作ボタン30が設置されている。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1においては、左遊技領域2Aにおいて普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過すると、その遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたこと等により第1始動条件が成立する。その後は、例えば、前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特図ゲームが開始される。
右遊技領域2Bにおいて普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過すると、その遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたこと等により第2始動条件が成立する。その後は、例えば、前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特図ゲームが開始される。
以下、普通可変入賞球装置6Bを閉鎖状態と開放状態とに変化させる制御を電チュー開放制御と称する。本実施の形態では、電チュー開放制御として、低開放制御(通常開放制御)と高開放制御とが実行可能である。低開放制御を実行する遊技状態を低ベース状態と称し、高開放制御を実行する遊技状態を高ベース状態と称する。高開放制御が実行される高ベース状態は、低開放制御が実行される低ベース状態よりも、遊技者にとって有利な有利状態である。
本実施の形態では、遊技状態が高ベース状態に制御されているときには低ベース状態に制御されているときに比べ、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を向上させる制御や、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づいて普通可変入賞球装置6Bを開放状態とする時間を長くする制御のうち、少なくとも1つの制御を高開放制御として実行する。これにより、遊技状態が高ベース状態に制御されているときには、遊技状態が低ベース状態に制御されているときに比べ、普通可変入賞球装置6Bが開放状態となっている時間が増加し、遊技球が第2始動入賞口を通過しやすくなる。従って、第2始動条件が成立する頻度が高まり、遊技者にとって有利となる。
本実施の形態では、大当り遊技状態に制御されているときに遊技球が確変領域スイッチ24Aによって検出された場合には、大当り遊技状態の終了後の所定回数の特図ゲームが終了する迄の間、確変状態(高確状態)に制御される。また、大当り遊技状態に制御されているときに遊技球が確変領域スイッチ24Aによって検出されたか否かにかかわらず、大当り遊技状態の終了後の所定回数の特図ゲームが終了する迄の間、高ベース状態に制御される。なお、大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確状態)に維持される上述の所定回数と大当り遊技状態の終了後に高ベース状態に維持される上述の所定回数とは異なる回数としてもよいが、本実施の形態では、大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確状態)に維持される上述の所定回数と大当り遊技状態の終了後に高ベース状態に維持される上述の所定回数とは同一の回数としている。
つまり、本実施の形態では、大当り遊技状態に制御されているときに遊技球が確変領域スイッチ24Aによって検出された場合には、大当り遊技状態の終了後の所定回数の特図ゲームが終了する迄の間、高確高ベース状態(高確状態かつ高ベース状態)に制御され、大当り遊技状態に制御されているときに遊技球が確変領域スイッチ24Aによって検出されなかった場合には、大当り遊技状態の終了後の所定回数の特図ゲームが終了する迄の間、低確高ベース状態(低確状態かつ高ベース状態)に制御される。また、大当り遊技状態の終了後の所定回数の特図ゲームが終了した場合には、低確低ベース状態(低確状態かつ低ベース状態)に制御される。なお、電源投入後は、最初に大当り遊技状態になる迄、低確低ベース状態に制御されている。なお、低確高ベース状態を時短状態と称する場合もある。また、低確低ベース状態を通常状態と称する場合もある。
また、本実施の形態では、遊技状態が低ベース状態に制御されているときには、上述したように、普通可変入賞球装置6Bの電チュー開放制御として低開放制御が実行されるので、遊技球を右遊技領域2Bへと誘導しても普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性は低く、また、釘の配列PLなどにより、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が進入する可能性も低い。従って、遊技状態が低ベース状態に制御されているときには、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球を進入させるべく、遊技球を左遊技領域2Aへと誘導させるのが好ましい。一方、遊技状態が高ベース状態に制御されているときには、上述したように、普通可変入賞球装置6Bの電チュー開放制御として高開放制御が実行されるので、遊技球を右遊技領域2Bへと誘導すれば普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性は高くなる。従って、遊技状態が高ベース状態に制御されているときには、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球を進入させるべく、遊技球を右遊技領域2Bへと誘導させるのが好ましい。
なお、遊技状態が低ベース状態に制御されているときに左遊技領域2Aを流下する遊技球が、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入する可能性(頻度)よりも、遊技状態が高ベース状態に制御されているときに右遊技領域2Bを流下する遊技球が、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入する可能性(頻度)が高くなるように、高開放制御を実行する。例えば、大当り遊技状態の終了後に高ベース状態に制御されているときに遊技球を右遊技領域2Bへと誘導した場合(即ち、右打ちをした場合)、大当り遊技状態において賞球として払い出された遊技球(出玉)を余り減らすことなく第2特図ゲームの実行が可能となる程度に、高開放制御を実行するとよい。
遊技球が第1始動入賞口に進入したことに基づいて実行される第1特図ゲームや、遊技球が第2始動入賞口に進入したことに基づいて実行される第2特図ゲームにおいて、「大当り」の可変表示結果が導出されたときには大当り遊技状態に制御される。そして大当り遊技状態において、下特別可変入賞球装置7Bに遊技球が進入し、更に確変領域を通過した場合(確変領域スイッチ24Aによって検出された場合)には、当該大当り遊技状態の終了後の所定期間(所定回数の特図ゲームが終了する迄の間)は高確高ベース状態に制御され、一方、確変領域を通過しなかった場合(確変領域スイッチ24Aによって検出されなかった場合)には、当該大当り遊技状態の終了後の所定期間(所定回数の特図ゲームが終了する迄の間)は低確高ベース状態に制御される。つまり、大当り遊技状態の終了後の所定期間(所定回数の特図ゲームが終了する迄の間)は、高ベース状態に制御されるので、遊技球を右遊技領域2Bへと誘導させるのが好ましい。
第1特図ゲームが開始されるときや、第2特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合によって、変動パターンの決定等が行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば、変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の表示領域に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおいては、飾り図柄の可変表示が行われる。
第1特図ゲームや、第2特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。即ち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例としては、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り遊技状態においては、上特別可変入賞球装置7A又は下特別可変入賞球装置7Bは、所定回数、遊技者にとって有利な第1状態となる(上大入賞口又は下大入賞口を、所定回数、開放状態とする)。具体的には、大当り遊技状態において、上大入賞口や下大入賞口を閉鎖状態と開放状態とに制御するラウンド遊技を実行する。ラウンド遊技の実行期間において、上大入賞口に遊技球が進入したときには、上大入賞口スイッチ23Aにより入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出され、下大入賞口に遊技球が進入したときには、下大入賞口スイッチ23Bにより入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が払い出される。ラウンド遊技は、大当り遊技状態において、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。従って、大当り遊技状態においては、遊技者が多数の賞球を極めて容易に獲得することができ、遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
大当り遊技状態の終了後には、普通可変入賞球装置6Bの電チュー開放制御として高開放制御が実行される高ベース状態に制御される。更に、大当り遊技状態において、確変領域スイッチ24Aによって遊技球が検出されたことにより成立する確変制御条件が成立していた場合には、大当り遊技状態の終了後には、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常(低確状態)よりも高い確変状態(高確状態)に制御される。つまり、大当り遊技状態において、確変領域スイッチ24Aによって遊技球が検出されなかった場合には大当り遊技状態の終了後に低確高ベース状態に制御され、確変領域スイッチ24Aによって遊技球が検出された場合には大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態に制御される。低確高ベース状態や確高ベース状態は、大当り遊技状態の終了後に所定回数の特図ゲームを実行し終わる迄継続し、所定回数の特図ゲームを実行し終わるときに、高確高ベース状態又は低確高ベース状態から低確低ベース状態に制御される。従って、大当りとなった後に、遊技球を右遊技領域2Bへと誘導すれば(右打ちをすれば)、遊技球(出玉)を余り減らすことなく、所定回数迄の第2特図ゲームにおいて再度の大当り(連荘)を期待することができる。
本実施の形態では、可変表示結果が「大当り」であった場合の大当りの種別(大当り種別)にかかわらず、特定遊技状態(大当り遊技状態)において10回のラウンド遊技が実行される。以下、1回目のラウンド遊技を1ラウンド(目)、又は、1ラウンド目のラウンド遊技と称し、2回目のラウンド遊技を2ラウンド(目)、又は、2ラウンド目のラウンド遊技と称する(3回目〜10回目のラウンド遊技についても同様である)。
本実施の形態では、各回のラウンド遊技において、上大入賞口、又は、下大入賞口の何れか一方が開放状態となる(上特別可変入賞球装置7A、又は、下特別可変入賞球装置7Bの何れか一方が遊技者にとって有利な第1状態となる)。具体的には、1ラウンド目、3ラウンド目、5ラウンド目、7ラウンド目、及び、9ラウンド目には、上大入賞口が閉鎖状態となり下大入賞口が開放状態となる(上特別可変入賞球装置7Aが遊技者にとって不利な第2状態となり、下特別可変入賞球装置7Bが遊技者にとって有利な第1状態となる)。一方、2ラウンド目、4ラウンド目、6ラウンド目、8ラウンド目、及び、10ラウンド目には、上大入賞口が開放状態となり下大入賞口が閉鎖状態となる(上特別可変入賞球装置7Aが遊技者にとって有利な第1状態となり、下特別可変入賞球装置7Bが遊技者にとって不利な第2状態となる)。
上述のように、一の「大当り」に基づいて実行される大当り遊技状態には、複数回のラウンド遊技(1〜10ラウンド目のラウンド遊技)が含まれる。このうち、1、3、5、7、及び、9ラウンド目のラウンド遊技では、遊技者にとって有利な第1状態となるのが下特別可変入賞球装置7Bであるため、1、3、5、7、及び、9ラウンドの各ラウンド遊技は、下開放ラウンド遊技と称される。また、1、3、5、7、及び、9ラウンドの各ラウンド遊技では、下特別可変入賞球装置7Bに遊技球が進入可能であり確変領域を通過し得るため、1、3、5、7、及び、9ラウンドの各ラウンド遊技は、確変開放ラウンド遊技とも称される。これに対し、2、4、6、8、及び、10ラウンド目のラウンド遊技では、遊技者にとって有利な第1状態となるのが上特別可変入賞装置7Aであるため、2、4、6、8、及び、10ラウンドの各ラウンド遊技は、上開放ラウンド遊技と称される。また、2、4、6、8、及び、10ラウンドの各ラウンド遊技では、下特別可変入賞球装置7Bに遊技球が進入不可能又は進入困難であるため、2、4、6、8、及び、10ラウンドの各ラウンド遊技は、通常開放ラウンド遊技とも称される。
本実施の形態においては、可変表示結果が「大当り」であった場合の大当り種別として、その「大当り」に基づき制御される大当り遊技状態において、上開放ラウンド遊技(通常開放ラウンド遊技)や下開放ラウンド遊技(確変開放ラウンド遊技)を実行する上限時間が異なる、複数種類の大当り種別がある。換言すれば、上大入賞口や下大入賞口を開放状態とする上限時間は、大当り種別によって異ならせている。
例えば、大当り種別が「第1大当り」である場合と「第3大当り」である場合とで、下大入賞口を開放状態とする上限時間を異ならせている。具体的には、下大入賞口を開放状態とする上限時間は、大当り種別が「第1大当り」である場合には52ミリ秒(1、3、5、7、及び、9ラウンドの各ラウンド遊技について52ミリ秒)とし、大当り種別が「第3大当り」である場合には29秒(1、3、5、7、及び、9ラウンドの各ラウンド遊技について29秒)としている。下大入賞口を開放状態とする上限時間は、大当り種別が「第3大当り」である場合の方が「第1大当り」である場合よりも長いため、大当り種別が「第3大当り」である場合の方が「第1大当り」である場合に比べ、遊技球を右遊技領域2Bへと誘導すれば(右打ちをすれば)、下大入賞口の入賞による出玉をより多く獲得できる。
また、大当り種別が「第1大当り」である場合には、下大入賞口を開放状態とする上限時間が52ミリ秒と短いため、遊技球を右遊技領域2Bへと誘導したとしても(右打ちをしたとしても)、遊技球が下大入賞口に入賞する可能性は低い。従って、大当り種別が「第1大当り」である場合には、確変制御条件が成立し難しく、大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確状態)となり難い。一方、大当り種別が「第3大当り」である場合には、下大入賞口を開放状態とする上限時間が29秒と長いため、遊技球を右遊技領域2Bへと誘導すれば(右打ちをすれば)、遊技球が下大入賞口に入賞する可能性は高い。従って、大当り種別が「第3大当り」である場合には、確変制御条件が成立し易く、大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確状態)となり易い。
また、大当り種別が「第2大当り」である場合には、下大入賞口を開放状態とする上限時間は、52ミリ秒(1、3、5、及び、7ラウンドの各ラウンド遊技について52ミリ秒)、又は、29秒(9ラウンドについて29秒)としている。従って、大当り種別が「第2大当り」である場合には、9ラウンドにおいて下大入賞口を開放状態とする上限時間が29秒と長いため、大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確状態)となり易い。
また例えば、大当り種別が「第2大当り」である場合と「第1大当り(又は「第3大当り」)」である場合とで、上大入賞口を開放状態とする上限時間を異ならせている。具体的には、上大入賞口を開放状態とする上限時間は、大当り種別が「第1大当り(又は「第3大当り」)」である場合には29秒(2、4、6、8、及び、10ラウンドの各ラウンド遊技について29秒)とし、大当り種別が「第2大当り」である場合には29秒(2、4、及び、6ラウンドの各ラウンド遊技について29秒)、又は、52ミリ秒(8、及び、10ラウンドの各ラウンド遊技について52ミリ秒)としている。上大入賞口を開放状態とする上限時間は、大当り種別が「第1大当り(又は「第3大当り」)」である場合の方が「第2大当り」である場合よりも長いため、大当り種別が「第1大当り(又は「第3大当り」)」である場合の方が「第2大当り」である場合に比べ、遊技球を右遊技領域2Bへと誘導すれば(右打ちをすれば)、上大入賞口の入賞による出玉をより多く獲得できる。
大当り種別を複数種類のいずれとするかは、例えば、特図ゲームの開始時に可変表示結果を「大当り」とする決定が成されたことに対応して、所定割合で決定される。下特別可変入賞球装置7Bに遊技球が進入すると、所定個の遊技球が払い出されるにとどまらず、確変領域蓋の位置によって、確変領域を遊技球が通過し可変表示結果が「大当り」となる確率が非確変状態(低確状態)よりも高い確変状態(高確状態)に制御される。よって、確変状態(高確状態)に制御されるという観点では、「第2大当り」や「第3大当り」は、「第1大当り」よりも遊技者にとって有利である。また、「第3大当り」は、賞球の払い出しが多いという観点では、「第1大当り」や「第2大当り」よりも遊技者にとって有利である。また、「第1大当り」と「第2大当り」とを比較すると、賞球の払い出しという観点では「第1大当り」の方が遊技者にとって有利であり、確変状態(高確状態)に制御されるという観点では、「第2大当り」の方が遊技者にとって有利である。
パチンコ遊技機1には、例えば、図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間において伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤等の背面には、例えば、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯、消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111等が搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81、上大入賞口扉用のソレノイド82A、下大入賞口扉用のソレノイド82B、確変領域蓋用のソレノイド82Cに伝送する。本実施の形態においては、ソレノイド回路111が各ソレノイドに駆動信号を伝達するか否かは、遊技制御フラグ設定部に記憶されたソレノイド出力データテーブルの値に応じて決定される。具体的には、ソレノイド出力データテーブルの各ビットがそれぞれ複数のソレノイドに制御信号を伝達するか否かを示すフラグとして用いられる。フラグがセット状態である場合には、対応するソレノイド駆動用の制御信号が伝達可能である。一方、クリア状態である場合には、駆動用の制御信号は伝達されない。このため、ソレノイド出力データテーブルを更新することによって、普通電動役物や上大入賞口扉、下大入賞口扉、確変領域蓋等を駆動制御するか否かを遊技の進行に応じて好適に切り替えることができる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯、消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9や節電中報知LED等における点灯、消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、上大入賞口スイッチ23A、下大入賞口スイッチ23B、確変領域スイッチ24A、第2排出スイッチ24Bといった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えば、センサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば、電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば、画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LED、更には節電中報知LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100においては、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105等は外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100においては、CPU103がROM101に格納されているプログラムに従って制御を実行する。従って、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行するということは、具体的には、CPU103がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
遊技制御用マイクロコンピュータ100においては、例えば、乱数回路104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することによってソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が不定期的に格納値を更新することによって、乱数値の更新は、行われるようにしてもよい。
この実施の形態においては、主基板11の側において、図3に示すように、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるためには、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、飾り図柄の変動パターンを予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。
図4は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態においては、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
なお、飾り図柄の可変表示態様は、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに、未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示状態、あるいは全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態となることによって、「リーチ」になる。具体的な一例としては、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける一部においては予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに、未だ停止表示されていない残りの飾り図柄表示エリアにおいては飾り図柄が変動している状態、あるいは「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部又は一部において飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。また、リーチ状態となったことに対応して、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることがある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、飾り図柄の変動態様の変化は、リーチ演出表示という。なお、「リーチ」にはならない飾り図柄の可変表示態様は、「非リーチ」という。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ユーザプログラムを示す制御コードや固定データ等が記憶されている。また、ROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。例えば、特図表示結果を決定するための特図表示結果決定テーブルや、大当り種別を決定するための大当り種別決定テーブルや、変動パターンを決定するための変動パターン決定テーブルなどが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、即ち、遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとは、遊技の進行状態を示すデータと定義する。こうしたRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種のデータが記憶される。
一例として、RAM102には、図5に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図5に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過したものの未だ開始されていない第1特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この第1特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過したものの未だ開始されていない第2特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この第2特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態又はオフ状態を示すデータが記憶される。例えば、本実施の形態においては、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のソレノイドのそれぞれに対応して、ソレノイドの制御フラグを配置したソレノイド出力データテーブルを記憶するための領域が確保されている。
また、遊技制御フラグ設定部152には、遊技球を検出する複数種類のスイッチのそれぞれに対応して、検出結果に応じて更新されるスイッチオンバッファや、検出結果が異常であるか否かを検出するために用いられる異常入賞確認テーブルを記憶するための領域が確保されている。遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部又は全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12においては、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。更に、演出制御基板12には、操作ボタン30に対する遊技者の指示操作を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、操作検出ユニット31から伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12においては、例えば、乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令等に基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切り換えタイミングを決定すること等により、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator
ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、又はより一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば、書き換え不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書き換え可能な半導体メモリであってもよく、又は磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば、主基板11等から伝送された演出制御コマンドや、操作検出ユニット31から伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令、ランプ制御基板14へと伝送される指令等が出力される。
音声制御基板13には、例えば、入出力ドライバや音声合成用IC(Integrated Circuit)、音声データROM、増幅回路、ボリューム等が搭載されている。一例として、音声制御基板13においては、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームによって設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されている。音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出しては、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータ等から構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば、入出力ドライバやランプドライバが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14においては、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9や装飾用LED、更には節電中報知LED等に供給する。
次に、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11においては、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定においては、例えば、RAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(Counter Timer Circuit)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は、定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後には、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理においては、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図6のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図6に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介して各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。例えば、ステップS11においては、スイッチオンバッファのうち、上大入賞口スイッチ23Aがオン状態である場合には対応するビットが「1」にセットされ、下大入賞口スイッチ23Bがオン状態である場合には対応するビットが「1」にセットされ、確変領域スイッチ24Aがオン状態である場合には対応するビットが「1」にセットされる。他のスイッチについても同様である。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することによって、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。ステップS12において実行される処理には、入賞報知処理が含まれる。入賞報知処理においては、上大入賞口スイッチ23Aと下大入賞口スイッチ23Bとのいずれかオン状態となり上大入賞口又は下大入賞口への遊技球の進入を検出した場合に、該検出が現在の遊技進行上正常であるか否かを判定し、異常な検出であったときには異常のエラー処理が実行される。この後には、所定の情報出力処理を実行することにより、例えば、パチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側において用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理においては、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、上特別可変入賞球装置7A、下特別可変入賞球装置7Bにおける大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順によって行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、確変領域蓋の位置による確変領域の有効、無効を制御するための確変領域ソレノイド制御処理を実行する(ステップS16)。確変領域ソレノイド制御処理においては、RAM102の所定領域に設けられた確変領域ソレノイド制御フラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて更新し、確変ソレノイドパターンテーブルに基づき、確変領域蓋の開閉制御が実行される。
確変領域ソレノイド制御処理に続いて、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理においては、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルにおいての設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図7は、図6のステップS15にて実行される特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
図8は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンである場合には(ステップS201;YES)、第1特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときは(ステップS202;NO)、例えば、遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;NO)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときは(ステップS202;YES)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンである場合には(ステップS204;YES)、第2特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときは(ステップS205;NO)、例えば、遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じて、特図保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1保留記憶数カウント値を1加算する。一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過して第1特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過して第2特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS208)。
ステップS208の処理に続いて、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることによって記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが第1特図保留記憶部151Aにセットされる。一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが第2特図保留記憶部151Bにセットされる。なお、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データは、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過したときに抽出されるものに限定されず、第1特図ゲームや第2特図ゲームが開始されるときに抽出されるようにしてもよい。
ステップS210の処理に続いて、始動入賞時におけるコマンド(始動入賞時コマンド)の送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。第1始動口入賞指定コマンドは、遊技球が第1始動入賞口を通過したことにより第1始動条件が成立したことを指定する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、遊技球が第2始動入賞口を通過したことにより第2始動条件が成立したことを指定する演出制御コマンドである。また、演出制御基板12に対して、合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドの送信設定が行われてもよい。こうして設定された始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンドは、例えば、特別図柄プロセス処理が終了した後、図6に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS211の処理に続いて、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS212)。始動口バッファ値が「1」であるときは(ステップS212;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS213)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときは(ステップS212;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS214)、始動入賞判定処理を終了する。
図7に示した始動入賞判定処理に続いて、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。例えば、特別図柄通常処理においては、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かを判定する処理が行われる。また、特別図柄通常処理においては、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを決定する処理が行われる。また、特別図柄通常処理においては、可変表示結果を「大当り」とすると決定した場合には、大当りフラグをセットするとともに(オン状態とするとともに)、大当り種別を決定する処理が行われる。更に、特別図柄通常処理においては、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームにおける確定特別図柄を決定する処理が行われる。特別図柄通常処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。なお、大当りフラグは、RAM102の所定領域(例えば、遊技制御フラグ設定部152)に設けられていればよい。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。例えば、変動パターン設定処理においては、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理が行われる。また、変動パターン設定処理においては、決定した変動パターンに応じた可変表示時間(特図変動時間)を設定する処理が行われる。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。例えば、特別図柄変動処理においては、特図ゲームを実行する処理(特別図柄を可変表示させる処理)が行われる。特図ゲーム開始後の経過時間が、変動パターン設定処理において設定された特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。例えば、特別図柄停止処理においては、特図ゲームの実行を終了させる処理(特図ゲームにおける確定特別図柄を停止表示させる処理)が行われる。可変表示結果が「大当り」であるときは(大当りフラグがセットされているときは)、大当り開始時演出(ファンファーレ演出)の待ち時間を設定する処理などを行った後に、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。可変表示結果が「大当り」でないときは(大当りフラグがセットされていないときは)、遊技状態遷移制御処理などを行った後に、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。なお、遊技状態遷移制御処理では、特図変動回数カウント値を1加算するとともに、特図変動回数カウント値が所定の終了判定値に達したときには、遊技状態を高確高ベース状態(又は、低確高ベース状態)から低確低ベース状態に変更(遷移)する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。例えば、大当り開放前処理においては、大当り種別に応じて、各ラウンドのラウンド遊技を実行するための設定を行う処理が行われる。ラウンド遊技を実行するための設定には、例えば、開放する大入賞口として大入賞口又は下大入賞口の何れか一方を設定する処理、上大入賞口(又は下大入賞口)を開放状態とする時間(開放時間)を設定する処理、上大入賞口(又は下大入賞口)を閉鎖状態とする時間(閉鎖時間、インターバル時間)を設定する処理、上大入賞口(又は下大入賞口)を開放状態に駆動させる処理などが含まれる。特別図柄停止処理において設定された大当り開始時演出の待ち時間が経過したときには、上述の処理を行った後に、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。なお、大当り開放前処理では、下開放ラウンド遊技(確変開放ラウンド遊技)について設定するときには、確変領域ソレノイド制御処理において参照される確変領域ソレノイド制御フラグの値が“1”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。例えば、大当り開放中処理においては、上大入賞口又は下大入賞口に入賞した遊技球をカウントする処理が行われる。また、大当り開放中処理においては、遊技球の上大入賞口又は下大入賞口への入賞を通知する演出制御コマンド(上大入賞口入賞通知コマンド、下大入賞口入賞通知コマンド)の送信を設定する処理が行われる。また、大当り開放中処理においては、確変制御条件の成立の有無を判定する処理や、確変制御条件の成立を通知する演出制御コマンド(確変確定コマンド)の送信を設定する処理などを含む確変判定処理が行われる。また、大当り開放中処理においては、上大入賞口又は下大入賞口に入賞した遊技球の個数(入賞個数)が所定の最大入賞個数に達したか否かを判定する処理が行われる。入賞個数が所定の最大入賞個数に達したとき(又は、開放状態とした後の経過時間が、大当り開放前処理において設定された開放時間に達したとき)には、上大入賞口(又は下大入賞口)を閉鎖状態に駆動させる処理などを行った後に、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。なお、大当り開放中処理では、下開放ラウンド遊技(確変開放ラウンド遊技)を実行していたときには、確変領域ソレノイド制御処理において参照される確変領域ソレノイド制御フラグの値が“3”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。例えば、大当り開放後処理においては、上大入賞口又は下大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数(本実施の形態では10ラウンド)に達したか否かを判定する処理が行われる。閉鎖状態とした後の経過時間が、大当り開放前処理において設定された閉鎖時間(インターバル時間)に達したときには、上述の処理を行った後に、特図プロセスフラグの値が“4”又は“7”に更新される。具体的には、ラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達していないときには特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、大当り終了時演出(エンディング演出)の待ち時間を設定する処理などを行った後に、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。大当り終了時演出(エンディング演出)とは、全ラウンド(有利状態)が終了した旨を報知する演出である。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。例えば、大当り終了処理においては、確変制御条件の成立の有無に応じて、遊技状態を設定する処理が行われる。具体的には、確変制御条件が成立しているときには遊技状態を高確高ベース状態に設定し、確変制御条件が成立していないときには遊技状態を低確高ベース状態に設定する。また、大当り終了処理においては、遊技状態を高確高ベース状態(又は、低確高ベース状態)から低確低ベース状態に変更(遷移)する期間を管理するための特図変動回数カウント値を「0」に初期化する処理が行われる。大当り開放後処理において設定された大当り終了時演出の待ち時間が経過したときには、上述の処理を行った後に、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図9は、図7のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。例えば、ステップS231の処理においては、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときは(ステップS231;NO)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば、変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば、第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理においては、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときは(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。例えば、ステップS235の処理においては、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図ゲームは、第1特図ゲームよりも優先して実行が開始される。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときは(ステップS235;NO)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば、変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば、第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理においては、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理においては、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルにおいては、確変制御が行われる確変状態(高確状態)であるか否か等に応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」とのいずれとするかの決定結果に割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。
図10(A)は、ステップS239の処理における決定例を示している。本実施の形態では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるか否かに応じて、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定割合を異ならせている。具体的には、図10(A)に示すように、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときには、遊技状態が非確変状態(低確状態)であるときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。従って、確変状態(高確状態)であるときには、非確変状態(低確状態)であるときよりも遊技者にとって有利である。なお、CPU103は、高確フラグ(確変フラグ)を参照して、遊技状態が確変状態(高確状態)であるか否かを判定すればよい。高確フラグは、RAM102の所定領域(例えば、遊技制御フラグ設定部152)に設けられた現在の遊技状態を判定するための情報であって、セットされているとき(オン状態であるとき)は高確状態、セットされていないとき(オフ状態であるとき)は低確状態であることを示している。
ステップS239の処理に続いて、CPU103は、ステップS239にて決定した特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定(事前決定)する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」であるときは(ステップS240;YES)、例えば、遊技制御フラグ設定部152といったRAM102の所定領域に設けられている大当りフラグをセットする(ステップS241)。続いて、CPU103は、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理においては、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルにおいては、変動特図指定バッファ値等に応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
図10(B)は、ステップS242の処理における決定例を示している。本実施の形態では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて(第1特図ゲームを実行するか第2特図ゲームを実行するかに応じて)、大当り種別の決定割合を異ならせている。なお、変動特図指定バッファ値が「1」であるときには第1特図ゲームを実行し、変動特図指定バッファ値が「2」であるときには第2特図ゲームを実行する。具体的には、図10(B)に示すように、変動特図が第1特図であるときには、「第1大当り」、「第2大当り」、「第3大当り」の何れかが決定される。一方、変動特図が第2特図であるときには、「第3大当り」のみが決定される。従って、遊技状態が低ベース状態(低確低ベース状態等)であるときに遊技球を左遊技領域2Aへと誘導し、第1特図ゲームにおいて大当りとなった場合には「第1大当り」、「第2大当り」、「第3大当り」の何れにもなるが、高ベース状態(高確高ベース、又は、低確高ベース状態)であるときに遊技球を右遊技領域2Bへと誘導し(即ち、右打ちをし)、第2特図ゲームにおいて大当りとなった場合には常に、遊技者にとって最も有利な「第3大当り」となる。
ステップS242の処理に続いて、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。ステップS243の処理においては、例えば、遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファといったRAM102の所定領域に、大当り種別の決定結果を示すデータ(大当り種別バッファ値)を記憶すればよい。
ステップS240にて「大当り」ではないときや(ステップS240;NO)、ステップS243の処理を実行した後には、「大当り」であるか否かの事前決定結果、更には、「大当り」であると判定した場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を決定(設定)する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。本実施の形態では、大当り種別が「第1大当り」である場合には、特別図柄「5」又は特別図柄「9」を確定特別図柄とし、「第2大当り」である場合には、特別図柄「3」を確定特別図柄とし、「第3大当り」である場合には、特別図柄「7」を確定特別図柄としている。
ステップS244の処理に続いて、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応する“1”に更新し(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」であるときは(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定においては、例えば、画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みである場合には、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信である場合には、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図11は、図7のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS250)。大当りフラグがセットされている場合には(ステップS250;YES)、大当り種別(第1大当り、第2大当り、第3大当り)に応じた演出制御コマンド(表示結果指定コマンド)の送信設定を行う(ステップS251)。大当りフラグがセットされていない場合には(ステップS250;NO)、ハズレであることを示す演出制御コマンド(表示結果指定コマンド)の送信設定を行う(ステップS252)。
ステップS251の処理、又は、ステップS251の処理を実行した後には、特図表示結果に応じて変動パターンを決定する(ステップS253)。ステップS253の処理においては、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された変動パターン決定テーブルを選択し、変動パターンを決定するための使用テーブルに設定する。変動パターン決定テーブルにおいては、特図表示結果が大当りであるか否かに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、複数種類のうちの何れかの変動パターンに割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを決定すればよい。なお、変動パターン決定テーブルにおいては、特図表示結果が大当りであるか否かと保留記憶数とに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、複数種類のうちの何れかの変動パターンに割り当てられていてもよい。
ステップS253の処理に続いて、CPU103は、決定した変動パターンに応じた演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)の送信設定を行う(ステップS254)。なお、CPU103は、変動パターン指定コマンドに加えて、第1特図ゲームの開始を指定する第1変動開始コマンド(又は、第2特図ゲームの開始を指定する第2変動開始コマンド)の送信設定を行ってもよい。続いて、CPU103は、遊技制御タイマ設定部153に設けられている特図変動時間タイマに、当該変動パターンに応じた特図変動時間タイマ値をセットし(ステップS256)、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(ステップS112)に対応する“2”に更新し(ステップS256)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS256にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、特別図柄変動処理が実行される。
図12は、図7のステップS112にて実行される特別図柄変動処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、特図変動時間タイマ値を1減算し(ステップS260)、特図変動時間タイマ値が0になったか否かを判定する(ステップS261)。即ち、CPU103は、特図変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判定する。特図変動時間タイマ値が0になっていないときは(ステップS261:NO)、特別図柄変動処理を終了する。この場合、特図プロセスフラグの値が“2”のままであるため、次回のタイマ割込みが発生したときには、再度、特別図柄変動処理が実行される。
特図変動時間タイマ値が0になったときは(ステップS261:YES)、表示結果(確定特別図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)の送信設定を行って(ステップS262)、特図プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS113)に対応する“3”に更新し(ステップS263)、特別図柄変動処理を終了する。ステップS263にて特図プロセスフラグの値が“3”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、特別図柄停止処理が実行される。
図13は、図7のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、確定特別図柄を導出表示する(ステップS270)。続いて、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS271)。
大当りフラグがセットされているときは(ステップS271;NO)、CPU103は、高確フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS272)。高確フラグは、RAM102の所定領域(例えば、遊技制御フラグ設定部152)に設けられた現在の遊技状態を判定するための情報であって、セットされているとき(オン状態であるとき)は高確状態、セットされていないとき(オフ状態であるとき)は低確状態であることを示している。高確フラグがセットされていないときは(ステップS272;NO)、高ベースフラグ(時短フラグ)がセットされているか否かを判定する(ステップS273)。高ベースフラグは、RAM102の所定領域(例えば、遊技制御フラグ設定部152)に設けられた現在の遊技状態を判定するための情報であって、セットされているとき(オン状態であるとき)は高ベース状態、セットされていないとき(オフ状態であるとき)は低ベース状態であることを示している。
高確フラグがセットされているときや(ステップS272;YES)、高ベースフラグがセットされているときは(ステップS273;YES)、CPU103は、遊技状態遷移制御処理(後述)を実行する(ステップS274)。高ベースフラグがセットされていないときや(ステップS273;NO)、ステップS274の処理を実行した後には、CPU103は、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応する“0”に更新し(ステップS275)、特別図柄停止処理を終了する。ステップS275にて特図プロセスフラグの値が“0”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、特別図柄通常処理が実行される。
一方、大当りフラグがセットされているときは(ステップS271;YES)、CPU103は、大当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS280)。つまり、CPU103は、大当り開始時演出(ファンファーレ演出)の終了待ち時間(即ち、ファンファーレ演出の実行時間)を設定する。続いて、CPU103は、大当りを開始することを示す演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド)の送信設定を行う(ステップS281)。続いて、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152といったRAM102の所定領域に設けられた大当り開始フラグをオン状態にセットする(ステップS282)。大当り開始フラグは、大当り遊技状態における最初のラウンド遊技を開始するためにセットされるフラグである。続いて、CPU103は、高確フラグをクリアしてオフ状態にセットし(ステップS283)、高ベースフラグをクリアしてオフ状態にセットする(ステップS284)。続いて、特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS114)に対応する“4”に更新し(ステップS285)、特別図柄停止処理を終了する。ステップS285にて特図プロセスフラグの値が“4”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、大当り開始前処理が実行される。
なお、図13のフローチャートでは、高確フラグと高ベースフラグの夫々の値を参照して、遊技状態遷移制御処理を実行するか否かを判定しているが、高ベースフラグのみを参照して、遊技状態遷移制御処理を実行するか否かを判定してもよい。つまり、一方のフラグを参照すれば低確低ベース状態であるか否かが判別可能な態様では、判別可能な一方のフラグのみを参照し、遊技状態遷移制御処理を実行するか否かを判定してもよい。なお、一方のフラグを参照しても低確低ベース状態であるか否かが判別不能な態様(例えば、低確高ベース状態にも高確低ベース状態にもなる場合がある態様)では、図13のフローチャートの如く、両方のフラグの値を参照して、遊技状態遷移制御処理を実行するか否かを判定すればよい。
図14は、図13のステップS274にて実行される遊技状態遷移制御処理の一例を示すフローチャートである。図14に示す遊技状態遷移制御処理において、CPU103は、まず、特図変動回数カウンタの格納値である特図変動回数カウント値を1加算する(ステップS801)。特図変動回数カウンタは、RAM102の所定領域(例えば、遊技制御カウンタ設定部154)に設けられた特別図柄の変動回数(特別ゲームの実行回数)を計数するための情報である。続いて、CPU103は、高確フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS802)。高確フラグがセットされているときは(ステップS802;YES)、特図変動回数カウント値が所定の判定値(高確終了判定値)を超えているか否かを判定する(ステップS803)。特図変動回数カウント値が高確終了判定値を超えているときは(ステップS803;YES)、CPU103は、高確フラグをクリアしてオフ状態にセットし(ステップS804)、現在の遊技状態を示す演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)の送信設定を行う(ステップS805)。
高確フラグがセットされていないときや(ステップS802;NO)、特図変動回数カウント値が高確終了判定値を超えていないときや(ステップS803;NO)、ステップS805の処理を実行した後には、高ベースフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS806)。高ベースフラグがセットされているときは(ステップS806;YES)、特図変動回数カウント値が所定の判定値(高ベース終了判定値)を超えているか否かを判定する(ステップS807)。特図変動回数カウント値が高ベース終了判定値を超えているときは(ステップS807;YES)、CPU103は、高ベースフラグをクリアしてオフ状態にセットし(ステップS808)、現在の遊技状態を示す演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)の送信設定を行う(ステップS809)。
高ベースフラグがセットされていないときや(ステップS806;NO)、特図変動回数カウント値が高ベース終了判定値を超えていないときや(ステップS807;NO)、ステップS809の処理を実行した後には、CPU103は、高確フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS810)。高確フラグがセットされているときは(ステップS810;YES)、遊技状態遷移制御処理を終了する。高確フラグがセットされていないときは(ステップS810;NO)、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS811)。高ベースフラグがセットされているときは(ステップS811;YES)、遊技状態遷移制御処理を終了する。高ベースフラグがセットされていないときは(ステップS811;NO)、CPU103は、特図変動回数カウント値を「0」に初期化し(ステップS812)、遊技状態遷移制御処理を終了する。つまり、CPU103は、高確高ベース状態であるときは特図変動回数カウント値を「0」に初期化する。
なお、高確終了判定値と高ベース終了判定値とは異なる値としてもよいが、本実施の形態では、高確終了判定値と高ベース終了判定値とは同一の値としている。従って、ステップS804にて高確フラグがクリアされるときには、ステップS808にて高確フラグもクリアされる。即ち、現在の遊技状態が高確高ベース状態であって、特図変動回数カウント値が高確終了判定値(高ベース終了判定値)を超えたときには、遊技状態が高確高ベース状態から低確低ベース状態に変化し、特図変動回数カウント値も「0」に初期化される。
図15は、図7のステップS114にて実行される大当り開放前処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す大当り開放前処理において、CPU103は、まず、大当り開始フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS291)。
ステップS291にて大当り開始フラグがオンであるときは(ステップS291;YES)、大当り開始時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS292)。大当り開始時演出待ち時間が経過していないときは(ステップS292;NO)、大当り開放前処理を終了する。この場合、特図プロセスフラグの値が“4”のままであるため、次回のタイマ割込みが発生したときには、再度、大当り開放前処理が実行される。
ステップS292にて大当り開始時演出待ち時間が経過したときは(ステップS292;YES)、CPU103は、大当り開始フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS293)、ラウンドカウンタの格納値であるラウンドカウント値に初期値である「1」を設定する(ステップS294)。ラウンドカウンタは、RAM102の所定領域(例えば、遊技制御カウンタ設定部154)に設けられた大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数を計数するための情報である。
ステップS291にて大当り開始フラグがオンでないときや(ステップS291;NO)、ステップS294の処理を実行した後には、CPU103は、大当り種別とラウンドカウント値とに基づいて、開始されるラウンド遊技において開放状態とする大入賞口を、上特別可変入賞球装置7Aに形成された上大入賞口、又は下特別可変入賞球装置7Bに形成された下大入賞口のいずれかに決定する(ステップS296)。なお、CPU103は、特別図柄通常処理(ステップS110)において記憶した大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別を特定すればよい。
図16は、大入賞口開放パターン指定テーブルの構成例を示す図である。図16に示す構成例によれば、大当り種別によらずに、ラウンドカウント値が奇数であるときには開放大入賞口は下大入賞口であり、ラウンドカウント値が偶数であるときには開放大入賞口は上大入賞口である。つまり、図16に示す構成例によれば、大当り種別が「第1大当り」である場合も「第2大当り」である場合も「第3大当り」である場合も、ラウンドカウント値が「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のいずれかであれば下大入賞口を開放状態とし、ラウンドカウント値が「2」、「4」、「6」、「8」、「10」のいずれかであれば上大入賞口を開放状態としている。なお、図16に示した構成例では、単にラウンドカウント値に基づいて、開放状態とする大入賞口が決定されるが、大当り種別とラウンドカウント値とに基づいて、開放状態とする大入賞口が決定されるようにしてもよい。
なお、CPU103は、ステップS296の処理において、開放状態とする大入賞口を上大入賞口又は下大入賞口のいずれかに決定することに加えて、遊技球を検出するスイッチについて設定してもよい。例えば、ラウンドカウント値が「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のいずれかであるときには、開放状態とする大入賞口を下大入賞口に決定することに加えて、下大入賞口スイッチ23Bによる遊技球の検出を有効にするように設定してもよい。一方、ラウンドカウント値が「2」、「4」、「6」、「8」、「10」のいずれかであるときには、開放状態とする大入賞口を上大入賞口に決定することに加えて、上大入賞口スイッチ23Aによる遊技球の検出を有効にするように設定してもよい。
続いて、CPU103は、開放するのは下大入賞口であるか否かを判定する(ステップS297)。即ち、CPU103は、ステップS296において、開放する大入賞口として下大入賞口を決定したか否かを判定する。
開放するのが下大入賞口であるときは(ステップS297;YES)、CPU103は、RAM102の所定領域に設定された確変領域ソレノイド制御フラグの値が“0”であるか否かを判定する(ステップS298)。なお、確変領域ソレノイド制御フラグは、確変領域ソレノイド制御処理(図6、図23参照)の進行を制御するための情報である。確変領域蓋の開閉制御が行われているときには確変領域ソレノイド制御フラグの値は“0”以外の値がセットされ、確変領域蓋の開閉制御が行われていないときには確変領域ソレノイド制御フラグの値は“0”がセットされる。なお、確変領域ソレノイド制御フラグの値が“0”であるときには、確変領域蓋の開閉制御は行われていないが、確変領域制御通常処理(図23、図25)などが実行される。
確変領域ソレノイド制御フラグの値が“0”でないときは(ステップS298:NO)、大当り開放前処理を終了する。つまり、確変領域蓋の開閉制御が行われているときには、大当り開放前処理を終了する。この場合、特図プロセスフラグの値が“4”のままであるため、次回のタイマ割込みが発生したときには、再度、大当り開放前処理が実行される。これにより、下大入賞口を開放すると決定しても、前回の下大入賞口を開放するラウンドに対応する確変領域蓋の開閉制御が終了していないときには、下大入賞口を開放するラウンドを開始しないようにしている。
確変領域ソレノイド制御フラグの値が“0”であるときは(ステップS298;YES)、CPU103は、確変領域ソレノイド制御フラグの値を“1”に設定する(ステップS299)。つまり、CPU103は、下大入賞口を開放すると決定し、且つ、前回の下大入賞口を開放するラウンドに対応する確変領域蓋の開閉制御も終了しているので、確変領域蓋の開閉制御を開始させるため、確変領域ソレノイド制御フラグの値を“1”に設定する。なお、確変領域ソレノイド制御フラグの値が“1”であるときには確変領域制御パターン設定処理(図23、図26)などが実行される。
開放するのが下大入賞口でないときや(ステップS297;NO)、ステップS299の処理を終了した後には、CPU103は、大当り種別とラウンドカウント値とに基づいて、大入賞口開放パターンテーブルを決定する(ステップS300)。なお、上大入賞口を開放することに決定した場合には(ステップS297;NO)、確変領域ソレノイド制御フラグの値にかかわらず、ステップS300の処理を実行する。
図16に示す構成例によれば、大当り種別が「第1大当り」である場合、ラウンドカウント値が「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のいずれかであれば大入賞口開放パターンテーブル1(図16においてテーブル1と表記)が決定され、ラウンドカウント値が「2」、「4」、「6」、「8」、「10」のいずれかであれば大入賞口開放パターンテーブル2(図16においてテーブル2と表記)が決定される。また、大当り種別が「第2大当り」である場合、ラウンドカウント値が「1」、「3」、「5」、「7」、「8」、「10」のいずれかであれば大入賞口開放パターンテーブル1が決定され、ラウンドカウント値が「2」、「4」、「6」、「9」のいずれかであれば大入賞口開放パターンテーブル2が決定される。また、大当り種別が「第3大当り」である場合、ラウンドカウント値が「1」〜「10」のいずれであっても大入賞口開放パターンテーブル2が決定される。
従って、ステップS300の処理では、CPU103は、例えば、大当り種別が「第1大当り」且つラウンドカウント値が「1」であるときは大入賞口開放パターンテーブル1を決定し、大当り種別が「第2大当り」且つラウンドカウント値が「9」であるときは大入賞口開放パターンテーブル2を決定する。
ステップS300の処理に続いて、CPU103は、ステップS300において決定した大入賞口開放パターンテーブルの先頭の時間データを今回の開放時間(タイマ値T1)としてセットする(ステップS301)。例えば、CPU103は、大入賞口開放前ワークテーブルに上記時間データを記憶する。
図17は、大入賞口開放パターンテーブルの構成例を示す図である。図17(A)は、大入賞口開放パターンテーブル1(図16のテーブル1)の構成例を示す図である。図17(B)は、大入賞口開放パターンテーブル2(図16のテーブル2)の構成例を示す図である。大入賞口開放パターンテーブル1、2は、大入賞口の開閉制御のパターンに関するテーブルであって、時間データとして開放時間を記憶しているテーブルである。
例えば、大入賞口開放パターンテーブル1には、図17(A)に示すように、先頭の時間データ(バッファの値「1」に対応する時間データ)として大入賞開放時間1「52ミリ秒」が記憶され、次の時間データ(バッファの値「2」に対応する時間データ)として終了コード「0000」が記憶されている。また、大入賞口開放パターンテーブル2には、図17(B)に示すように、先頭の時間データとして大入賞開放時間2「29000ミリ秒(29秒)」が記憶され、次の時間データとして終了コード「0000」が記憶されている。大入賞口開放パターンテーブル1、2における終了コードは、各回のラウンド遊技の終了を示している。
従って、ステップS301の処理では、CPU103は、ステップS300の処理において大入賞口開放パターンテーブル1を決定していたときには今回の開放時間として大入賞開放時間1「52ミリ秒」をセットし、ステップS300の処理において大入賞口開放パターンテーブル2を決定していたときには今回の開放時間として大入賞開放時間2「29000ミリ秒(29秒)」をセットする。
ステップS301の処理に続いて、CPU103は、開放する大入賞口に応じて駆動対象のソレノイドを特定する(ステップS302)。具体的には、CPU103は、開放する大入賞口が下大入賞口であるときには下大入賞口扉用のソレノイド82Bを特定し、開放する大入賞口が上大入賞口であるときには上大入賞口扉用のソレノイド82Aを特定する。続いて、CPU103は、ステップS302において特定したソレノイドを駆動し、大入賞口を開放状態にする(ステップS303)。続いて、CPU103は、ラウンドを開始することを示す演出制御コマンド(ラウンド開始コマンド)の送信設定を行う(ステップS304)。
ステップS304の処理に続いて、CPU103は、インターバル時間設定処理を実行し(ステップS305)、特図プロセスフラグの値を大当り開放中処理(ステップS115)に対応する“5”に更新し(ステップS306)、大当り開放前処理を終了する。ステップS306にて特図プロセスフラグの値が“5”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、大当り開放中処理が実行される。
図18(A)は、図15のステップS305にて実行されるインターバル時間設定処理の一例を示すフローチャートである。図18(A)に示すインターバル時間設定処理において、CPU103は、まず、大当り種別と、次のラウンドカウント値とに基づいて、大入賞口開放パターンテーブルを決定する(ステップS820)。次のラウンドカウント値とは、今回開始するラウンド遊技の次に開始されるラウンド遊技のラウンド数を示すラウンドカウント値である。例えば、今回1ラウンド目を開始するときには次のラウンドカウント値は「2」となる。また、今回2ラウンド目を開始するときには次のラウンドカウント値は「3」となる。具体的には、CPU103は、RAM102の所定領域(例えば、遊技制御カウンタ設定部154)に設けられたラウンドカウンタの格納値であるラウンドカウント値(今回のラウンドカウント値)に1を加えた値を次のラウンドカウント値とすればよい。
ステップS820の処理に続いて、CPU103は、ステップS820にて決定した大入賞口開放パターンテーブルの先頭の時間データを次回の開放時間(タイマ値T2)としてセットする(ステップS821)。続いて、CPU103は、今回開放する大入賞口が下大入賞口であるか上大入賞口であるかと、今回の開放時間(タイマ値T1)と、次回の開放時間(タイマ値T2)とに基づいてインターバル時間(閉鎖時間)を決定し(ステップS822)、決定したインターバル時間(閉鎖時間)をセットし(ステップS823)、インターバル時間設定処理を終了する。
図18(B)は、インターバル時間の設定例を示す図である。図18(A)のステップS822の処理では、CPU103は、図18(B)に示すように、インターバル時間を設定する。具体的には、CPU103は、今回開放する大入賞口が下大入賞口である場合に、今回の下大入賞口の開放時間(タイマ値T1)が52ミリ秒、次回の上大入賞口の開放時間(タイマ値T2)が52ミリ秒であるときは、インターバル時間を200ミリ秒に決定し、今回の下大入賞口の開放時間(タイマ値T1)が52ミリ秒、次回の上大入賞口の開放時間(タイマ値T2)が52ミリ秒以外(29秒)であるときは、インターバル時間を100ミリ秒に決定し、今回の下大入賞口の開放時間(タイマ値T1)が52ミリ秒以外(29秒)、次回の上大入賞口の開放時間(タイマ値T2)が52ミリ秒であるときは、インターバル時間を100ミリ秒に決定し、今回の下大入賞口の開放時間(タイマ値T1)が52ミリ秒以外(29秒)、次回の上大入賞口の開放時間(タイマ値T2)が52ミリ秒以外(29秒)であるときは、インターバル時間を100ミリ秒に決定する。
また、CPU103は、今回開放する大入賞口が上大入賞口である場合に、今回の上大入賞口の開放時間(タイマ値T1)が52ミリ秒、次回の下大入賞口の開放時間(タイマ値T2)が52ミリ秒であるときは、インターバル時間を200ミリ秒に決定し、今回の上大入賞口の開放時間(タイマ値T1)が52ミリ秒、次回の下大入賞口の開放時間(タイマ値T2)が52ミリ秒以外(29秒)であるときは、インターバル時間を200ミリ秒に決定し、今回の上大入賞口の開放時間(タイマ値T1)が52ミリ秒以外(29秒)、次回の下大入賞口の開放時間(タイマ値T2)が52ミリ秒であるときは、インターバル時間を200ミリ秒に決定し、今回の上大入賞口の開放時間(タイマ値T1)が52ミリ秒以外(29秒)、次回の下大入賞口の開放時間(タイマ値T2)が52ミリ秒以外(29秒)であるときは、インターバル時間を100ミリ秒に決定する。
図18(B)の設定例によれば、今回開放するのが上大入賞口であっても下大入賞口であっても、今回の開放時間(タイマ値T1)も次回の開放時間(タイマ値T2)も共に短い場合(52ミリ秒)、長めのインターバル時間(200ミリ秒)が決定される。また、今回開放するのが上大入賞口であっても下大入賞口であっても、今回の開放時間(タイマ値T1)も次回の開放時間(タイマ値T2)も共に長い場合(29秒)、短めのインターバル時間(100ミリ秒)が決定される。
また、図18(B)の設定例によれば、今回の開放時間(タイマ値T1)又は次回の開放時間(タイマ値T2)の一方が短く他方が長い場合、今回開放するのが下大入賞口であれば短めのインターバル時間(100ミリ秒)が決定され、今回開放するのが上大入賞口であれば長めインターバル時間(200ミリ秒)が決定される。つまり、上特別可変入賞球装置7Aの位置から下特別可変入賞球装置7Bの位置に流下する遊技球の流下時間が存在するため、上大入賞口を閉鎖状態とした後に下大入賞口を開放状態とする迄のインターバル時間については長め(200ミリ秒)としている。
図19は、図7のステップS115にて実行される大当り開放中処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す大当り開放中処理において、CPU103は、まず、カウントスイッチ(上大入賞口スイッチ23A、下大入賞口スイッチ23B)から伝送される検出信号をチェックすること等により、カウントスイッチがオンであるか否かを判定する(ステップS310)。具体的には、CPU103は、上大入賞口スイッチ23Aから伝送される検出信号、及び、下大入賞口スイッチ23Bから伝送される検出信号の夫々をチェックし、上大入賞口スイッチ23A、下大入賞口スイッチ23Bの少なくとも一方がオンであるか否かを判定する。カウントスイッチがオンであるときは(ステップS310;YES)、即ち、上大入賞口スイッチ23A、下大入賞口スイッチ23Bの少なくとも一方がオンであるときには、CPU103は、入賞個数カウント値を1加算する(ステップS311)。続いて、CPU103は、下大入賞口への入賞であるか否かを判定する(ステップS312)。つまり、CPU103は、下大入賞口スイッチ23Bがオンであるか否かを判定する。
下大入賞口への入賞であるときは(ステップS312;YES)、CPU103は、下大入賞口への入賞を通知する演出制御コマンド(下大入賞口入賞通知コマンド)の送信設定を行う(ステップS313)。一方、下大入賞口への入賞でないときは(ステップS312;NO)、CPU103は、上大入賞口への入賞を通知する演出制御コマンド(上大入賞口入賞通知コマンド)の送信設定を行う(ステップS314)。ステップS313の処理、又は、ステップS314の処理に続いて、CPU103は、確変判定処理(後述)を実行する(ステップS315)。
カウントスイッチがオンでないときや(ステップS310;NO)、ステップS315の確変判定処理を実行した後には、CPU103は、入賞個数カウント値が所定の最大入賞判定値(例えば、10(個))に達したか否かを判定する(ステップS316)。最大入賞判定値に達していないときは(ステップS316;NO)、CPU103は、大入賞口開放前ワークテーブルに終了コードがセットされているか否かを判定する(ステップS317)。終了コードがセットされていないときは(ステップS317;NO)、CPU103は、開放時間(タイマ値T1)を「1」減算し(ステップS318)、開放時間(タイマ値T1)が0になったか否かを判定する(ステップS319)。即ち、CPU103は、開放時間がタイムアウトしたか否かを判定する。開放時間(タイマ値T1)が0になったときは(ステップS319:YES)、CPU103は、大入賞口開放パターンテーブルの次の時間データ(終了コード)をセットする(ステップS320)。例えば、CPU103は、大入賞口開放前ワークテーブルに終了コードを記憶する。
開放時間(タイマ値T1)が0になっていないときや(ステップS319:NO)、ステップS320の処理を実行した後には、大当り開放中処理を終了する。この場合、特図プロセスフラグの値が“5”のままであるため、次回のタイマ割込みが発生したときには、再度、大当り開放中処理が実行される。
一方、最大入賞判定値に達したときや(ステップS316;YES)、大入賞口開放前ワークテーブルに終了コードがセットされているときは(ステップS317;YES)、CPU103は、大当り開放前処理(ステップS114)において特定したソレノイドを駆動し、大入賞口を閉鎖状態にする(ステップS321)。続いて、CPU103は、ラウンドを終了することを示す演出制御コマンド(ラウンド終了コマンド)の送信設定を行う(ステップS322)。
ステップS322の処理に続いて、CPU103は、開放していたのは下大入賞口であるか否か、換言すれば、終了するラウンドが下大入賞口を開放するラウンドであるか否かを判定する(ステップS323)。開放していたのは下大入賞口であるときは(ステップS323;YES)、CPU103は、確変領域ソレノイド制御フラグの値を“3”に設定する(ステップS324)。なお、確変領域ソレノイド制御フラグの値が“3”であるときは(“2”であるときも同様)、確変領域制御実行処理(図23、図29)などが実行される。
開放していたのは下大入賞口でないときや(ステップS323;NO)、ステップS324の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を大当り開放後処理(ステップS116)に対応する“6”に更新し(ステップS325)、大当り開放中処理を終了する。ステップS325にて特図プロセスフラグの値が“6”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、大当り開放後処理が実行される。
なお、図19のフローチャートでは、下大入賞口への入賞であるか否かを判定しているが(ステップS312)、開放している大入賞口が下大入賞口であるか否かを判定してもよい。また、図19のフローチャートでは、下大入賞口への入賞であっても上大入賞口への入賞であっても確変判定処理(ステップS315)を実行しているが、上大入賞口への入賞であるときには確変判定処理を実行しなくてもよい。即ち、上大入賞口入賞通知コマンドの送信設定(ステップS314)に続いて、入賞個数カウント値が所定の最大入賞判定値に達したか否かを判定(ステップS316)してもよい。
図20は、図19のステップS315にて実行される確変判定処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す確変判定処理において、CPU103は、まず、遊技制御フラグ設定部152といったRAM102の所定領域に設けられた確変領域通過フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS830)。確変領域通過フラグは、大当り遊技状態における確変制御条件の成立(又は、確変確定コマンドの送信)に基づいてセットされるフラグである。
確変領域通過フラグがセットされているときは(ステップS830;YES)、確変判定処理を終了する。確変領域通過フラグがセットされていれば、既に、確変制御条件の成立し、確変確定コマンドの送信設定が完了しているからである。
確変領域通過フラグがセットされていないときは(ステップS830;NO)、CPU103は、開放しているのは下大入賞口であるか否かを判定する(ステップS831)。開放しているのは下大入賞口でないときは(ステップS831;NO)、確変判定処理を終了する。開放しているのは下大入賞口でなければ、確変制御条件は成立し得ないからである。
開放しているのは下大入賞口であるときは(ステップS831;YES)、確変領域スイッチ24Aがオンであるか否かを判定する(ステップS832)。つまり、ステップS832の処理は、確変制御条件の成立の有無を判定する処理である。確変領域スイッチ24Aがオンでないときは(ステップS832;No)、確変判定処理を終了する。確変領域スイッチ24Aがオンであるときは(ステップS832;YES)、即ち、確変制御条件が成立したときは、確変制御条件の成立を通知する演出制御コマンド(確変確定コマンド)の送信設定を行い(ステップS833)、確変領域通過フラグをセットし(ステップS834)、確変判定処理を終了する。
図21は、図7のステップS116にて実行される大当り開放後処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す大当り開放後処理において、CPU103は、まず、インターバル時間(閉鎖時間)を「1」減算し(ステップS361)、インターバル時間が0になったか否かを判定する(ステップS362)。即ち、CPU103は、閉鎖時間がタイムアウトしたか否かを判定する。インターバル時間が0になっていないときは(ステップS362:NO)、大当り開放後処理を終了する。この場合、特図プロセスフラグの値が“6”のままであるため、次回のタイマ割込みが発生したときには、再度、大当り開放後処理が実行される。
インターバル時間が0になったときは(ステップS362:YES)、CPU103は、ラウンドカウント値が上限ラウンド(最終ラウンド)に対応する「10」であるか否かを判定する(ステップS363)。つまり、CPU103は、最終ラウンドの開放が終了したか否かを判定する。
ラウンドカウント値が上限ラウンドに対応する「10」でないときは(ステップS363;NO)、CPU103は、ラウンドカウント値を1加算し(ステップS364)、特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS114)に対応する“4”に更新し(ステップS365)、特別図柄停止処理を終了する。ステップS365にて特図プロセスフラグの値が“4”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、大当り開始前処理が実行される。即ち、上限ラウンド(最終ラウンド)が終了する迄、大当り開放前処理(ステップS114)、大当り開放中処理(ステップS115)、大当り開放後処理(ステップS116)が繰り返し実行され、これにより、大当り遊技状態にて大入賞口を開放状態とする複数回のラウンドを実行させることができる。
ラウンドカウント値が上限ラウンドに対応する「10」であるときは(ステップS363;YES)、大当り終了時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS366)。つまり、CPU103は、大当り終了時演出(エンディング演出)の終了待ち時間(即ち、エンディング演出の実行時間)を設定する。続いて、CPU103は、大当りを終了することを示す演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド)の送信設定を行い(ステップS367)、特図プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS117)に対応する“7”に更新し(ステップS368)、大当り開放後処理を終了する。ステップS368にて特図プロセスフラグの値が“7”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、大当り終了処理が実行される。
図22は、図7のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS381)。大当り終了時演出待ち時間が経過していないときは(ステップS381;NO)、大当り終了処理を終了する。この場合、特図プロセスフラグの値が“7”のままであるため、次回のタイマ割込みが発生したときには、再度、大当り終了処理が実行される。
大当り終了時演出待ち時間が経過したときは(ステップS381;YES)、CPU103は、大当フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS382)。続いて、CPU103は、確変領域通過フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS383)。確変領域通過フラグは、確変判定処理(ステップS315)において、確変制御条件の成立(又は、確変確定コマンドの送信)に基づいてセットされる。
確変領域通過フラグがセットされているときは(ステップS383;YES)、CPU103は、確変領域通過フラグをクリアし(ステップS384)、高確フラグをセットする(ステップS385)。
確変領域通過フラグがセットされていないときや(ステップS383;NO)、ステップS385の処理を実行した後には、CPU103は、高ベースフラグをセットする(ステップS386)。
つまり、確変制御条件が成立していたときには、高確フラグと高ベースフラグとが共にセットされるので、遊技状態は高確高ベース状態となる。一方、確変制御条件が成立していないときには、高確フラグはセットせれずに高ベースフラグのみがセットされるので、遊技状態は低確高ベース状態となる。
ステップS386の処理に続いて、CPU103は、遊技状態遷移制御処理(ステップS274)においてカウントしていた特図変動回数カウント値を「0」に初期化する(ステップS390)。続いて、CPU103は、現在の遊技状態を示す演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)の送信設定(ステップS391)や、大当り終了時演出(エンディング演出)の終了を指定する演出制御コマンド(終了時演出終了指定コマンド)の送信設定を行い(ステップS392)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS110)に対応する“0”に更新し(ステップS393)、大当り終了処理を終了する。ステップS393にて特図プロセスフラグの値が“0”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、特別図柄通常処理が実行される。
図23は、図6のステップS16にて実行される確変領域ソレノイド制御処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す確変領域ソレノイド制御処理において、CPU103は、まず、入賞球/排出球検出処理を実行する(ステップS410)。例えば、入賞球/排出球検出処理においては、下大入賞口スイッチ23B、確変領域スイッチ24A、第2排出スイッチ24Bから伝送された検出信号がオン状態となったか否かの判定等が行われる。
ステップS410の入賞球/排出球検出処理に続いて、CPU103は、確変領域ソレノイド制御フラグの値に応じて、図23に示すステップS420、S430、S440の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS420の確変領域制御通常処理は、確変領域ソレノイド制御フラグの値が“0”のときに実行される。確変領域制御通常処理においては、下特別可変入賞球装置7Bに入賞した遊技球の数と、下特別可変入賞球装置7Bから排出された遊技球の数とが一致するか否かの判定等が行われる。
ステップS430の確変領域制御パターン設定処理は、確変領域ソレノイド制御フラグの値が“1”のときに実行される。確変領域制御パターン設定処理においては、確変領域の制御パターンを設定する処理等が行われる。
ステップS440の確変領域制御実行処理は、確変領域ソレノイド制御フラグの値が“2”又は“3”のときに実行される。確変領域制御実行処理においては、確変領域を制御する処理等が行われる。
図24は、図23のステップS410にて実行される入賞球/排出球検出処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す入賞球/排出球検出処理において、CPU103は、まず、下大入賞口スイッチ23Bがオンであるか否かを判定する(ステップS411)。即ち、CPU103は、下特別可変入賞球装置7Bが形成する下大入賞口を遊技球が通過したか否かを判定する。下大入賞口スイッチ23Bがオンであるときは(ステップS411;YES)、CPU103は、RAM102に設けられた不一致カウンタの格納値である不一致カウント値を1加算する(ステップS412)。
下大入賞口スイッチ23Bがオンでないときや(ステップS411;NO)、ステップS412の処理を実行した後には、CPU103は、確変領域スイッチ24Aがオンであるか否かを判定する(ステップS413)。即ち、CPU103は、確変領域を遊技球が通過したか否かを判定する。確変領域スイッチ24Aがオンであるときは(ステップS413;YES)、CPU103は、不一致カウント値を1減算し(ステップS414)、入賞球/排出球検出処理を終了する。
一方、ステップS413にて確変領域スイッチ24Aがオンでないときは(ステップS413;NO)、CPU103は、第2排出スイッチ24Bがオンであるか否かを判定する(ステップS416)。第2排出スイッチ24Bがオンであるときは(ステップS416;YES)、不一致カウント値を1減算し(ステップS417)、入賞球/排出球検出処理を終了する。一方、ステップS416にて第2排出スイッチ24Bがオンでないときは(ステップS416;NO)、入賞球/排出球検出処理を終了する。
なお、上述したように、下特別可変入賞球装置7Bが形成する下大入賞口に進入した遊技球は、下大入賞口スイッチ23Bによる検出→確変領域スイッチ24Aによる検出→第2排出スイッチ24Bによる検出→排出となるか、下大入賞口スイッチ23Bによる検出→第2排出スイッチ24Bによる検出→排出となるか、の何れかとなる。従って、入賞球/排出球検出処理によれば、下大入賞口スイッチ23Bによる検出→確変領域スイッチ24Aによる検出→第2排出スイッチ24Bによる検出→排出となるときには不一致カウント値は「0」となり、また、下大入賞口スイッチ23Bによる検出→第2排出スイッチ24Bによる検出→排出となるときにも不一致カウント値は同様に「0」となる。
なお、入賞球/排出球検出処理は、遊技制御用タイマ割込み処理として、ステップS15の特図プロセス処理の特図プロセスフラグの値とは無関係に実行されるため、例えば、次のラウンド遊技が開始された後にも、継続して実行される。
図25は、図23のステップS420にて実行される確変領域制御通常処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す確変領域制御通常処理において、CPU103は、まず、不一致カウント値が「0」未満であるか否かを判定する(ステップS421)。不一致カウント値が「0」未満でないときは(ステップS421;YES)、確変領域制御通常処理を終了する。一方、不一致カウント値が「0」未満であるときは(ステップS421;YES)、エラー状態であることを報知し(ステップS422)、確変領域制御通常処理を終了する。
図26は、図23のステップS430にて実行される確変領域制御パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す確変領域制御パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当り種別を特定し(ステップS431)、ラウンドカウント値を特定する(ステップS432)。
ステップS432の処理に続いて、CPU103は、確変ソレノイドパターン指定テーブルをセットし(ステップS433)、大当り種別とラウンドカウント値とに応じて確変ソレノイドパターンテーブルを決定する(ステップS434)。
図27は、確変ソレノイドパターン指定テーブルの構成例を示す図である。図27に示す構成例によれば、大当り種別とラウンドカウント値とに応じて、確変ソレノイドパターンテーブル1(図27においてテーブル1と表記)、確変ソレノイドパターンテーブル2(図27においてテーブル2と表記)、確変ソレノイドパターンテーブル3(図27においてテーブル3と表記)のいずれかが割り当てられている。具体的には、「第1大当り」については、下開放ラウンド遊技(確変開放ラウンド遊技)に係るラウンドカウント値の全部(「1」、「3」、「5」、「7」、「9」)に対して確変ソレノイドパターンテーブル1が割り当てられている。「第2大当り」については、下開放ラウンド遊技に係るラウンドカウント値のうち「1」、「3」、「5」、「7」に対して確変ソレノイドパターンテーブル1が割り当てられ、下開放ラウンド遊技に係るラウンドカウント値のうち「9」に対して確変ソレノイドパターンテーブル2が割り当てられている。「第3大当り」については、下開放ラウンド遊技(確変開放ラウンド遊技)に係るラウンドカウント値の全部(「1」、「3」、「5」、「7」、「9」)に対して確変ソレノイドパターンテーブル3が割り当てられている。
従って、ステップS434の処理では、CPU103は、例えば、大当り種別が「第1大当り」且つラウンドカウント値が「1」であるときは確変ソレノイドパターンテーブル1を決定し、大当り種別が「第2大当り」且つラウンドカウント値が「9」であるときは確変ソレノイドパターンテーブル2を決定する。
図28は、確変ソレノイドパターンテーブルの構成例を示す図である。図28(A)は確変ソレノイドパターンテーブル1(図27のテーブル1)の構成例を示す図である。図28(B)は確変ソレノイドパターンテーブル2(図27のテーブル2)の構成例を示す図である。図28(C)は確変ソレノイドパターンテーブル3(図27のテーブル3)の構成例を示す図である。確変ソレノイドパターンテーブル1、2、3は、確変領域蓋の開閉制御のパターンに関するテーブルであって、開閉制御に係る時間データ(閉鎖時間、開放時間)を記憶しているテーブルである。なお、上述したように、確変領域蓋の閉鎖時間には確変領域は閉鎖状態となり、確変領域蓋の開放時間には確変領域は開放状態となる。
確変ソレノイドパターンテーブル1には、図28(A)に示すように、確変領域ソレノイドバッファの値「1」に対応付けて確変領域蓋の開閉制御に係る時間データとして閉鎖時間1「52ミリ秒」が記憶され、確変領域ソレノイドバッファの値「2」に対応付けて確変領域蓋の開閉制御に係る時間データとして開放時間1「52ミリ秒」が記憶され、確変領域ソレノイドバッファの値「3」に対応付けて確変領域蓋の開閉制御に係る時間データとして閉鎖時間2「4000ミリ秒」が記憶され、確変領域ソレノイドバッファの値「4」に対応付けて確変領域蓋の開閉制御に係る時間データとして開放時間1「52ミリ秒」が記憶され、確変領域ソレノイドバッファの値「5」に対応付けて確変領域蓋の開閉制御に係る時間データとして閉鎖時間3「2000ミリ秒」が記憶され、確変領域ソレノイドバッファの値「6」に対応付けて終了コード「0000」が記憶されている。確変ソレノイドパターンテーブル1、2、3における終了コードは、確変領域蓋の開閉制御の終了を示している。確変ソレノイドパターンテーブル2、3については説明を省略する。
なお、上記時間データ等(閉鎖時間、開放時間、終了コード)をソレノイド出力指定データとも称する。ソレノイド出力指定データに基づいて確変領域蓋用のソレノイド82Cのオン、オフが制御される。
ステップS434の処理に続いて、CPU103は、ステップS434の処理において決定した確変ソレノイドパターンテーブルの「1」のソレノイド出力指定データを確変領域開閉タイマ値にセットする(ステップS435)。具体的には、CPU103は、確変領域ソレノイドバッファの初期値「1」に対応する閉鎖時間又は開放時間を確変領域開閉タイマ値にセットする。なお、確変領域ソレノイドバッファの値は、本処理(確変領域制御パターン設定処理)のステップS436において「2」に設定され、確変領域制御実行処理のステップS448において1加算される。
ステップS435の処理に続いて、CPU103は、RAM102の所定領域に設定された確変領域ソレノイドバッファの値を「2」に設定し(ステップS436)。確変領域ソレノイド制御フラグの値を“2”に設定し(ステップS437)、確変領域制御パターン設定処理を終了する。
図29は、図23のステップS440にて実行される確変領域制御実行処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す確変領域制御実行処理において、CPU103は、まず、確変領域ソレノイド制御フラグの値が“3”であるか否かを判定する(ステップS441)。なお、大当り開放中処理(ステップS115)において、下大入賞口を開放状態から閉鎖状態にするときに(即ち、各回の下開放ラウンド遊技(確変開放ラウンド遊技)を終了するときに)、確変領域ソレノイド制御フラグの値が“3”に設定される。
ステップS441にて確変領域ソレノイド制御フラグの値が“3”であるときは(ステップS441;YES)、CPU103は、不一致カウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップS450)。
確変制御フラグの値が“3”でないときや(ステップS441;NO)、不一致カウント値が「0」でないときは(ステップS450;NO)、CPU103は、確変領域開閉タイマ値が0になったか否かを判定する(ステップS442)。確変領域開閉タイマ値が0になっていないときは(ステップS442;NO)、CPU103は、確変領域開閉タイマ値を「1」減算し(ステップS443)、減算した確変領域開閉タイマ値が0になったか否かを判定する(ステップS444)。確変領域開閉タイマ値が0になっていないときは(ステップS444;NO)、確変領域制御実行処理を終了する。
確変領域開閉タイマ値が0になったときは(ステップS442;YES,ステップS444;YES)、CPU103は、確変変領域制御パターン設定処理のステップS434において決定された確変ソレノイドパターンテーブルから、確変領域ソレノイドバッファの値に対応するソレノイド出力指定データをロードし(ステップS445)、終了コードであるか否かを判定する(ステップS446)。ロードしたソレノイド出力指定データが終了コードでないときは(ステップS446;NO)、CPU103は、当該ソレノイド出力指定データ(閉鎖時間、開放時間)を確変領域開閉タイマ値にセットする(ステップS447)。続いて、CPU103は、確変領域ソレノイドバッファの値を1加算し(ステップS448)、確変領域蓋用のソレノイド82Cのオン、オフを切り替えて(ステップS449)、確変領域制御実行処理を終了する。
ステップS450において、不一致カウント値が「0」であるときは(ステップS450;YES)、CPU103は、確変領域開閉タイマ値をクリアし(ステップS451)、確変領域ソレノイドバッファの値に初期値「1」を設定する(ステップS452)。続いて、CPU103は、確変領域蓋用のソレノイド82Cのオフとし(ステップS453)、確変領域ソレノイド制御フラグの値を“0”に設定し(ステップS454)、確変領域制御実行処理を終了する。
ステップS446において、ロードしたソレノイド出力指定データが終了コードであるときは(ステップS446;YES)、画像表示装置5等によりエラー状態であることを報知するための設定を行い(ステップS455)、確変領域制御実行処理を終了する。
図29の確変領域制御実行処理によれば、各回の下開放ラウンド遊技が行われている間(確変領域ソレノイド制御フラグの値が“2”である間)は、順次、ソレノイド出力指定データ(閉鎖時間、開放時間)がロードされ、確変領域蓋用のソレノイド82Cのオン、オフを切り替えが行われる。下開放ラウンド遊技が終了することに対応して確変領域ソレノイド制御フラグの値が“3”となった後には、不一致カウント値が「0」であるか否かが判定される。通常であれば(例えば、下可変入賞球装置7B内における球詰まり等による排出エラーや不正行為がなければ)、ソレノイド出力指定データとして終了コードがロードされるよりも前に(早く)、不一致カウント値が「0」となるようにしているため、エラー報知(ステップS455の処理)は行われない。つまり、下大入賞口の開放時間や排出経路内の遊技球の流下時間を考慮し、通常であればソレノイド出力指定データとして終了コードがロードされないように、ソレノイド出力指定データとして終了コードがロードされる迄の時間を設定しているので(図16、図17、図27、図28、図30、図31、図32参照)、通常であればエラー報知は行われない。一方、不一致カウント値が「0」となるよりも前に(早く)、ソレノイド出力指定データとして終了コードがロードされる場合があるが、このような場合には、何らかの異常(例えば、下可変入賞球装置7B内における球詰まり等による排出エラーや不正行為)があったことが想定されるため、エラー報知が行われる。
図30は、確変領域蓋の開閉期間を示すタイミングチャートである。図30(A)は、図28(A)の確変ソレノイドパターンテーブル1に記憶されたソレノイド出力指定データ(閉鎖時間、開放時間、終了コード)に基づく確変領域蓋の開閉期間を示すタイミングチャートである。例えば、図26のステップS434の処理において、確変ソレノイドパターンテーブル1が決定された場合、確変領域蓋の開閉制御は確変領域ソレノイドバッファの値(「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」)の順に実行され、具体的には、図30(A)に示すように、閉鎖時間1「52ミリ秒」の閉鎖状態→開放時間1「52ミリ秒」の開放状態→閉鎖時間2「4000ミリ秒」の閉鎖状態→開放時間1「52ミリ秒」の開放状態→閉鎖時間3「2000ミリ秒」の閉鎖状態→(終了コード「0000」)となる。なお、上述したように、各回の下開放ラウンド遊技について、不一致カウント値が「0」となった後には次のソレノイド出力指定データはロードされないが(図29参照)、説明の便宜上、図30(A)では終了コード迄の全部のソレノイド出力指定データがロードされた場合のタイミングチャートを示している。図30(B)、図30(C)についても同様である。
図30(B)は、図28(B)の確変ソレノイドパターンテーブル2に記憶されたソレノイド出力指定データ(閉鎖時間、開放時間、終了コード)に基づく確変領域蓋の開閉期間を示すタイミングチャートである。例えば、図26のステップS434の処理において、確変ソレノイドパターンテーブル2が決定された場合、確変領域蓋の開閉制御は確変領域ソレノイドバッファの値(「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」)の順に実行され、具体的には、図30(B)に示すように、閉鎖時間1「52ミリ秒」の閉鎖状態→開放時間1「52ミリ秒」の開放状態→閉鎖時間2「4000ミリ秒」の閉鎖状態→開放時間2「35986ミリ秒」の開放状態→閉鎖時間3「2000ミリ秒」の閉鎖状態→開放時間1「52ミリ秒」の開放状態→閉鎖時間3「2000ミリ秒」の閉鎖状態→(終了コード「0000」)となる。
図30(C)は、図28(C)の確変ソレノイドパターンテーブル3に記憶されたソレノイド出力指定データ(閉鎖時間、開放時間、終了コード)に基づく確変領域蓋の開閉期間を示すタイミングチャートである。例えば、図26のステップS434の処理において、確変ソレノイドパターンテーブル3が決定された場合、確変領域蓋の開閉制御は確変領域ソレノイドバッファの値(「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」)の順に実行され、具体的には、図30(C)に示すように、閉鎖時間1「52ミリ秒」の閉鎖状態→開放時間3「39948ミリ秒」の開放状態→閉鎖時間3「2000ミリ秒」の閉鎖状態→開放時間1「52ミリ秒」の開放状態→閉鎖時間3「2000ミリ秒」の閉鎖状態→(終了コード「0000」)となる。
図31は、下大入賞口の開閉期間と、確変領域蓋の開閉期間とを示すタイミングチャートである。図31(A)は、図17(A)の大入賞口開放パターンテーブル1に記憶された時間データ(大入賞開放時間1「52ミリ秒」、終了コード「0000」)に基づく下大入賞口の開閉期間と、図30(A)に示した確変領域蓋の開閉期間とを示すタイミングチャートである。例えば、図15のステップS300の処理において、大入賞口開放パターンテーブル1が決定された場合、下大入賞口の開閉制御はバッファの値(「1」→「2」)の順に実行され、具体的には、図31(A)に示すように、大入賞口開放時間1「52ミリ秒」の開放状態→終了コード「0000」)による閉鎖状態となる。なお、52ミリ秒の後の200ミリ秒はインターバル時間(閉鎖時間)の一例である。
図16によれば、開放大入賞口が下大入賞口であるときに大入賞口開放パターンテーブル1が決定されるのは、大当り種別が「第1大当り」であってラウンドカウント値が「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のいずれかである場合、又は、大当り種別が「第2大当り」であってラウンドカウント値が「1」、「3」、「5」、「7」のいずれかである場合である。換言すれば、大当り種別が「第1大当り」であってラウンドカウント値が「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のいずれかである場合、又は、大当り種別が「第2大当り」であってラウンドカウント値が「1」、「3」、「5」、「7」のいずれかである場合には、大入賞口開放パターンテーブル1に基づいて下大入賞口の開閉制御が行われる。また、図27によれば、大当り種別が「第1大当り」であってラウンドカウント値が「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のいずれかである場合、又は、大当り種別が「第2大当り」であってラウンドカウント値が「1」、「3」、「5」、「7」のいずれかである場合には、図26のステップS434の処理において、確変ソレノイドパターンテーブル1が決定される。確変ソレノイドパターンテーブル1が決定された場合、確変領域蓋の開閉制御は、上述したように、図30(A)に示すように(即ち、図31(A)に示すように)行われる。
図31(A)の場合において遊技球が確変領域を通過するには、下大入賞口が開放状態である52ミリ秒間に下大入賞口に入賞し、且つ、確変領域蓋が開放状態である52ミリ秒間に確変領域蓋の位置に存在しなければならない。しかしながら、本実施の形態では、下大入賞口が開放状態である52ミリ秒間の何れかのタイミングにおいて遊技球が下大入賞口に入賞したとしても、下大入賞口に入賞した遊技球が、確変領域蓋が開放状態となっている続く52ミリ秒間において確変領域蓋の位置に存在し得ないように、確変領域蓋を設けている。換言すれば、下大入賞口に入賞した遊技球が確変領域蓋の位置に到達するときには、常に確変領域蓋が閉鎖状態となっているように、確変ソレノイドパターンテーブル1のソレノイド出力指定データ(閉鎖時間、開放時間、終了コード)を定めている。
以上から、図31(A)の場合には、確変領域を遊技球が通過し得ないため、確変制御条件は成立しない。従って、「第1大当り」となったときには、全部の確変開放ラウンド遊技(1ラウンド目、3ラウンド目、5ラウンド目、7ラウンド目、9ラウンド目)において確変制御条件が成立しないので、大当り遊技状態の終了後、確変状態に移行しない。即ち、「第1大当り」は、通常(非確変)大当りである。なお、「第2大当り」となったときには、一部の確変開放ラウンド遊技(1ラウンド目、3ラウンド目、5ラウンド目、7ラウンド目)において確変制御条件が成立しないが、図31(B)において後述するように、他の一部の確変開放ラウンド遊技(9ラウンド目)において確変制御条件が成立するので、大当り遊技状態の終了後、確変状態に移行する。即ち、「第2大当り」は、確変大当りである。
図31(B)は、図17(B)の大入賞口開放パターンテーブル2に記憶された時間データ(大入賞開放時間2「29000ミリ秒」、終了コード「0000」)に基づく下大入賞口の開閉期間と、図30(B)に示した確変領域蓋の開閉期間とを示すタイミングチャートである。例えば、図15のステップS300の処理において、大入賞口開放パターンテーブル2が決定された場合、下大入賞口の開閉制御はバッファの値(「1」→「2」)の順に実行され、具体的には、図31(B)に示すように、大入賞口開放時間2「29000ミリ秒」の開放状態→終了コード「0000」)による閉鎖状態となる。なお、29000ミリ秒の後の200ミリ秒はインターバル時間(閉鎖時間)の一例である。
図16によれば、開放大入賞口が下大入賞口であるときに大入賞口開放パターンテーブル2が決定されるのは、大当り種別が「第2大当り」であってラウンドカウント値が「9」である場合、又は、大当り種別が「第3大当り」であってラウンドカウント値が「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のいずれかである場合である。換言すれば、大当り種別が「第2大当り」であってラウンドカウント値が「9」である場合、又は、大当り種別が「第3大当り」であってラウンドカウント値が「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のいずれかである場合には、大入賞口開放パターンテーブル2に基づいて下大入賞口の開閉制御が行われる。また、図27によれば、大当り種別が「第2大当り」であってラウンドカウント値が「9」である場合には、図26のステップS434の処理において、確変ソレノイドパターンテーブル2が決定される。確変ソレノイドパターンテーブル2が決定された場合、確変領域蓋の開閉制御は、上述したように、図30(B)に示すように(即ち、図31(B)に示すように)行われる。
図31(B)の場合には、下大入賞口の開放時間も確変領域蓋の開放時間も十分に長く、下大入賞口の開放時間と確変領域蓋の開放時間とが重なる時間も十分に長いので、下大入賞口に入賞した遊技球の少なくとも1つの遊技球は、確変領域蓋が開放状態となっているときに確変領域蓋の位置に到達する。具体的には、下大入賞口の開放後4秒程度以上経過した後に下大入賞口に入賞した遊技球については、確変領域蓋が開放状態となっているときに確変領域蓋の位置に到達する。
以上から、図31(B)の場合には、確変領域を遊技球が通過するため、確変制御条件は成立する。従って、「第2大当り」となったときには、図31(A)に示したように、一部の確変開放ラウンド遊技(1ラウンド目、3ラウンド目、5ラウンド目、7ラウンド目)において確変制御条件が成立しないが、図31(B)に示すように、他の一部の確変開放ラウンド遊技(9ラウンド目)において確変制御条件が成立するので、大当り遊技状態の終了後、確変状態に移行する。即ち、「第2大当り」は、確変大当りである。
図31(C)は、図17(B)の大入賞口開放パターンテーブル2に記憶された時間データ(大入賞開放時間2「29000ミリ秒」、終了コード「0000」)に基づく下大入賞口の開閉期間と、図30(C)に示した確変領域蓋の開閉期間とを示すタイミングチャートである。例えば、図15のステップS300の処理において、大入賞口開放パターンテーブル2が決定された場合、下大入賞口の開閉制御はバッファの値(「1」→「2」)の順に実行され、具体的には、図31(C)に示すように、大入賞口開放時間2「29000ミリ秒」の開放状態→終了コード「0000」)による閉鎖状態となる。なお、29000ミリ秒の後の200ミリ秒はインターバル時間(閉鎖時間)の一例である。
図16によれば、開放大入賞口が下大入賞口であるときに大入賞口開放パターンテーブル2が決定されるのは、上述したように、大当り種別が「第2大当り」であってラウンドカウント値が「9」である場合、又は、大当り種別が「第3大当り」であってラウンドカウント値が「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のいずれかである場合である。また、図27によれば、大当り種別が「第3大当り」であってラウンドカウント値が「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のいずれかである場合には、図26のステップS434の処理において、確変ソレノイドパターンテーブル3が決定される。確変ソレノイドパターンテーブル3が決定された場合、確変領域蓋の開閉制御は、上述したように、図30(C)に示すように(即ち、図31(C)に示すように)行われる。
図31(C)の場合には、下大入賞口の開放時間も確変領域蓋の開放時間も十分に長く、下大入賞口の開放時間と確変領域蓋の開放時間とが重なる時間も十分に長いので、下大入賞口に入賞した遊技球の少なくとも1つの遊技球は、確変領域蓋が開放状態となっているときに確変領域蓋の位置に到達する。具体的には、下大入賞口に入賞した遊技球のほぼ全てについては、確変領域蓋が開放状態となっているときに確変領域蓋の位置に到達する。
以上から、図31(C)の場合には、確変領域を遊技球が通過するため、確変制御条件は成立する。従って、「第3大当り」となったときには、少なくとも一部の確変開放ラウンド遊技(実際には全部の確変開放ラウンド遊技(1ラウンド目、3ラウンド目、5ラウンド目、7ラウンド目、9ラウンド目))において確変制御条件が成立するので、大当り遊技状態の終了後、確変状態に移行する。即ち、「第3大当り」は、確変大当りである。
図32は、下大入賞口の開閉期間と、確変領域蓋の開閉期間と、上大入賞口の開閉期間とを示すタイミングチャートである。図32(A)は、「第1大当り(非確変)」となった場合における、下大入賞口の開閉期間と、確変領域蓋の開閉期間と、上大入賞口の開閉期間とを示すタイミングチャートである。即ち、図32(A)は、図17(A)の大入賞口開放パターンテーブル1に記憶された時間データ(大入賞開放時間1「52ミリ秒」、終了コード「0000」)に基づく下大入賞口の開閉期間と、図30(A)に示した確変領域蓋の開閉期間と、図17(B)の大入賞口開放パターンテーブル2に記憶された時間データ(大入賞開放時間1「29000ミリ秒」、終了コード「0000」)に基づく上大入賞口の開閉期間とを示すタイミングチャートである。大当り種別が「第1大当り(非確変)」の場合には、図15のステップS300の処理において、図16に示すように、下大入賞口を開放する全部の下開放ラウンド遊技(1ラウンド目、3ラウンド目、5ラウンド目、7ラウンド目、9ラウンド目)の大入賞口開放パターンテーブルとして大入賞口開放パターンテーブル1が決定され、上大入賞口を開放する全部の上開放ラウンド遊技(2ラウンド目、4ラウンド目、6ラウンド目、8ラウンド目、10ラウンド目)の大入賞口開放パターンテーブルとして大入賞口開放パターンテーブル2が決定される。なお、大当り種別が「第1大当り(非確変)」の場合には、全部の下開放ラウンド遊技(1ラウンド目、3ラウンド目、5ラウンド目、7ラウンド目、9ラウンド目)について、確変ソレノイドパターンテーブル1が決定される。また、図32(A)では、図28(A)の確変ソレノイドパターンテーブル1に記憶されたソレノイド出力指定データ(閉鎖時間、開放時間、終了コード)に基づく確変領域蓋の開閉期間を簡素化して記載している。
以上のように、「第1大当り(非確変)」となった場合には、図32(A)に示すように、全部のラウンド遊技(1ラウンド目、2ラウンド目、3ラウンド目、…、9ラウンド目、10ラウンド目)のうち、1ラウンド目、3ラウンド目、5ラウンド目、7ラウンド目、9ラウンド目については開放時間が短く(52ミリ秒)、実質的には、5ラウンド分(2ラウンド目、4ラウンド目、6ラウンド目、8ラウンド目、10ラウンド目)の出玉しか得ることができない。
図32(B)は、「第2大当り(確変)」となった場合における、下大入賞口の開閉期間と、確変領域蓋の開閉期間と、上大入賞口の開閉期間とを示すタイミングチャートである。上述したように、「第1大当り(確変)」の場合には、1ラウンド目、3ラウンド目、5ラウンド目、7ラウンド目、9ラウンド目の下開放ラウンド遊技について大入賞口開放パターンテーブル1が決定されるのに対し、「第2大当り(確変)」の場合には、1ラウンド目、3ラウンド目、5ラウンド目、7ラウンド目の下開放ラウンド遊技については大入賞口開放パターンテーブル1が決定され、9ラウンド目の下開放ラウンド遊技については大入賞口開放パターンテーブル2が決定される。また、「第1大当り(確変)」の場合には、2ラウンド目、4ラウンド目、6ラウンド目、8ラウンド目、10ラウンド目の上開放ラウンド遊技について大入賞口開放パターンテーブル2が決定されるのに対し、「第2大当り(確変)」の場合には、2ラウンド目、4ラウンド目、6ラウンド目の上開放ラウンド遊技については大入賞口開放パターンテーブル2が決定され、8ラウンド目、10ラウンド目の上開放ラウンド遊技については大入賞口開放パターンテーブル1が決定される。なお、大当り種別が「第2大当り(確変)」の場合には、最後の下開放ラウンド遊技(9ラウンド目)については確変ソレノイドパターンテーブル2が決定され、最後以外の下開放ラウンド遊技(1ラウンド目、3ラウンド目、5ラウンド目、7ラウンド目)については確変ソレノイドパターンテーブル1が決定が決定される。また、図32(B)では、図28(A)の確変ソレノイドパターンテーブル1に記憶されたソレノイド出力指定データ(閉鎖時間、開放時間、終了コード)に基づく確変領域蓋の開閉期間や、図28(B)の確変ソレノイドパターンテーブル2に記憶されたソレノイド出力指定データ(閉鎖時間、開放時間、終了コード)に基づく確変領域蓋の開閉期間を簡素化して記載している。
以上のように、「第2大当り(確変)」となった場合には、図32(B)に示すように、全部のラウンド遊技(1ラウンド目、2ラウンド目、3ラウンド目、…、9ラウンド目、10ラウンド目)のうち、1ラウンド目、3ラウンド目、5ラウンド目、7ラウンド目、8ラウンド目、10ラウンド目については開放時間が短く(52ミリ秒)、実質的には、4ラウンド分(2ラウンド目、4ラウンド目、6ラウンド目、9ラウンド目)の出玉しか得ることができない。
図32(C)は、「第3大当り(確変)」となった場合における、下大入賞口の開閉期間と、確変領域蓋の開閉期間と、上大入賞口の開閉期間とを示すタイミングチャートである。「第3大当り(確変)」の場合には、全部のラウンド遊技(1ラウンド目、2ラウンド目、3ラウンド目、…、9ラウンド目、10ラウンド目)について大入賞口開放パターンテーブル2が決定される。なお、大当り種別が「第3大当り(確変)」の場合には、全部の下開放ラウンド遊技(1ラウンド目、3ラウンド目、5ラウンド目、7ラウンド目、9ラウンド目)について、確変ソレノイドパターンテーブル3が決定される。また、図32(C)では、図28(C)の確変ソレノイドパターンテーブル3に記憶されたソレノイド出力指定データ(閉鎖時間、開放時間、終了コード)に基づく確変領域蓋の開閉期間を簡素化して記載している。
以上のように、「第3大当り(確変)」となった場合には、図32(C)に示すように、全部のラウンド遊技(1ラウンド目、2ラウンド目、3ラウンド目、…、9ラウンド目、10ラウンド目)について開放時間が長く(29000ミリ秒)、10ラウンド分(1ラウンド目、2ラウンド目、3ラウンド目、…、9ラウンド目、10ラウンド目)の出玉を得ることができる。
なお、本実施の形態のように、確変領域を遊技球が通過したことに基づいて所定の確変制御条件を成立させるパチンコ遊技機は、確変領域を遊技球が通過するか、確変領域を遊技球が通過せずに大当りが終了する迄、当該大当りの終了後に確変状態になるかか否かが不確定である。また、図10(A)に示すように、遊技状態が確変状態であるか非確変状態であるかに応じて大当りとなるか否かの決定割合が異なるので、遊技状態が不確定であるときには大当りとなるか否かを判定することができない。従って、このようなパチンコ遊技機では、大当り中に保留情報があっても、遊技状態が不確定であるときには、当該保留情報に基づいて大当りとなるか否か(即ち、大当り終了後に保留内連荘となるか否か)を判定することはできない。つまり、遊技状態が不確定であるときには、保留内連荘となるか否かの演出を実行することができない。一方、遊技球が確変領域を通過し大当り終了後の遊技状態(確変状態)が確定すれば、大当り終了前であっても、大当り終了後に保留内連荘となる旨の演出を実行することできる。
本実施の形態では、図32(B)に示すように大入賞口(下大入賞口、上大入賞口)や確変領域蓋が開閉する「第2大当り(確変)」の場合には、9ラウンド目において下大入賞口に入賞した遊技球が確変領域を通過すれば、大当りの終了後に遊技状態が確変状態になることが確定するので、9ラウンド目において遊技球が確変領域を通過した後や、10ラウンド目や、エンディング演出を実行している期間などにおいて、大当り終了後に保留内連荘となる旨の演出を実行することができる。例えば、「第2大当り(確変)」の9ラウンド目において遊技球が確変領域を通過したときに、キャラクタが登場し保留内連荘の確定を報知してもよい。また、図32(C)に示すように大入賞口(下大入賞口、上大入賞口)や確変領域蓋が開閉する「第3大当り(確変)」の場合には、例えば1ラウンド目において下大入賞口に入賞した遊技球が確変領域を通過すれば、大当りの終了後に遊技状態が確変状態になることが確定するので、1ラウンド目において遊技球が確変領域を通過した後や、2ラウンド目以降の各ラウンドや、エンディング演出を実行している期間などにおいて、大当り終了後に保留内連荘となる旨の演出を実行することができる。例えば、「第3大当り(確変)」の1ラウンド目において遊技球が確変領域を通過した場合に、2ラウンド目〜10ラウンド目においてストーリー演出を行った後にエンディングにおいて当該ストーリー演出の結末として保留内連荘の確定を報知してもよい。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12においては、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図33のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図33に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また、演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えば、CTCのレジスタ設定に基づき、所定期間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフである場合には(ステップS72;NO)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側においては、所定期間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば、所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理においては、I/O125に含まれる入力ポートのうちにおいて、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれたコマンドは、例えば、RAM122の所定領域(例えば、演出制御バッファ設定部等)に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目と2バイト目を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;YES)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理においては、例えば、主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理に続いて、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理においては、例えば、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定、設定等が行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後には、ステップS72の処理に戻る。
図34及び図35は、図33のステップS74にて実行されるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。図34に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1始動口入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS501)。例えば、演出制御基板12の側において受信した演出制御コマンドは演出制御コマンド受信用バッファに格納されており、演出制御用CPU120は、この演出制御コマンド受信用バッファに格納されているコマンドを読み出して内容を確認することにより、受信した演出制御コマンドを特定できればよい。
ステップS501にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したときは(ステップS501;YES)、演出制御用CPU120は、第1始動口入賞時に対応した表示の更新を設定する(ステップS502)。例えば、ステップS502の処理においては、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリアに保留表示を表示させるための設定等が行われればよい。
ステップS502にて第1始動口入賞指定コマンドを受信していないときは(ステップS501;NO)、演出制御用CPU120は、第2始動口入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS503)。第2始動口入賞指定コマンドを受信したときは(ステップS503;YES)、第2始動口入賞時に対応した表示の更新を設定する(ステップS504)。例えば、ステップS504の処理においては、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリアに保留表示を表示させるための設定等が行われればよい。
ステップS502、S504の処理のいずれかを実行した後には、演出制御用CPU120は、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドによる通知内容を、
RAM122の所定領域(例えば、演出制御バッファ設定部等)に設けられた入賞時判定結果バッファに記憶させる(ステップS505)。例えば、ステップS505の処理においては、主基板11から伝送された第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドのEXTデータを、保留記憶情報として入賞時判定結果バッファにおける空きエントリの先頭にセットすることによって、保留記憶情報が記憶されるようにすればよい。このときには、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドのMODEデータ等に応じた始動口情報も、保留記憶情報に含めて入賞時判定結果バッファ200における空きエントリの先頭にセットされればよい。
ステップS505の処理の処理に続いて、演出制御用CPU120は、判定結果記憶番号最大値を1加算し(ステップS506)、コマンド解析処理を終了する。例えば、ステップS506の処理においては、RAM122の所定領域(例えば、演出制御カウンタ設定部等)に設けられた判定結果記憶カウンタの格納値である判定結果記憶カウント値を1加算することにより、判定結果記憶番号最大値が1加算されるようにすればよい。判定結果記憶カウンタは、入賞時判定結果バッファにおける保留記憶情報の記憶数をカウントするためのものであり、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドにより通知されて入賞時判定結果バッファに記憶された判定結果と対応付けられた記憶番号の最大値を、判定結果記憶カウント値により特定することができる。
ステップS503にて第2始動口入賞指定コマンドを受信していないときは(ステップS503;NO)、演出制御用CPU120は、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンドといった、変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS507)。変動開始コマンドを受信したときは(ステップS507;YES)、例えば、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に設けられた変動開始コマンド受信フラグをオン状態にセットする(ステップS508)。また、入賞判定結果バッファの記憶内容は、シフトさせる(ステップS509)。例えば、入賞時判定結果バッファにおいては、記憶番号「1」と対応付けて記憶されている保留記憶情報を消去すると共に、記憶番号「1」より下位のエントリに記憶された保留記憶情報を、1エントリずつ上位にシフトする。そして、例えば、判定結果カウント値を1減算すること等により、判定結果記憶番号最大値を1減算し(ステップS510)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS507にて変動開始コマンドを受信していないときは(ステップS507;NO)、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(図35のステップS511)。大当り開始指定コマンドを受信したときは(ステップS511;YES)、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に設けられた大当り開始指定コマンド受信フラグをオン状態にセットし(ステップS512)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS511にて大当り開始指定コマンドを受信していないときは(ステップS511;NO)、演出制御用CPU120は、ラウンド開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS513)。ラウンド開始コマンドを受信したときは(ステップS513;YES)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中フラグをセットし(ステップS514)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS513にてラウンド開始コマンドを受信していないときは(ステップS513;NO)、演出制御用CPU120は、ラウンド終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS515)。ラウンド終了コマンドを受信したときは(ステップS515;YES)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後フラグをセットし(ステップS516)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS515にてラウンド終了コマンドを受信していないときは(ステップS515;NO)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS517)。大当り終了指定コマンドを受信したときは(ステップS517;YES)、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に設けられた大当り終了指定コマンド受信フラグをオン状態にセットし(ステップS516)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS517にて大当り終了指定コマンドを受信していないときは(ステップS517;NO)、演出制御用CPU120は、終了時演出終了指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS519)。終了時演出終了指定コマンドを受信したときは(ステップS519;YES)、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に設けられた終了時演出終了指定コマンド受信フラグをオン状態にセットし(ステップS520)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS519にて終了時演出終了指定コマンドを受信していないときは(ステップS519;NO)、演出制御用CPU120は、下大入賞口入賞通知コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS521)。下大入賞口入賞通知コマンドを受信したときは(ステップS521;YES)、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に設けられた下大入賞口入賞通知コマンド受信フラグをオン状態にセットし(ステップS522)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS521にて下大入賞口入賞通知コマンドを受信していないときは(ステップS521;NO)、演出制御用CPU120は、上大入賞口入賞通知コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS523)。上大入賞口入賞通知コマンドを受信したときは(ステップS523;YES)、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に設けられた上大入賞口入賞通知コマンド受信フラグをオン状態にセットし(ステップS524)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS523にて上大入賞口入賞通知コマンドを受信していないときは(ステップS523;NO)、演出制御用CPU120は、確変確定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS525)。確変確定コマンドを受信したときは(ステップS525;YES)、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に設けられた確変確定コマンド受信フラグをオン状態にセットし(ステップS526)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS525にて確変確定コマンドを受信していないときは(ステップS525;NO)、演出制御用CPU120は、主基板11から中継基板15を介して受信した他のコマンドに応じた設定し(ステップS527)、コマンド解析処理を終了する。例えば、図柄確定指定コマンドを受信したときは、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に設けられた図柄確定指定コマンド受信フラグをオン状態にセットし、コマンド解析処理を終了する。また例えば、変動パターン指定コマンドを受信したときは、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば、演出制御バッファ設定部等)に設けられた変動パターン指定コマンド格納領域に格納し、コマンド解析処理を終了する。
図36は、図33のステップS75にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、入賞時演出決定処理を実行し(ステップS150)、報知フラグ設定処理を実行し(ステップS151)、報知制御処理(ステップS152)を実行する。その後、演出制御フラグ設定部に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、ステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS150の入賞時演出決定処理においては、例えば、始動入賞時における演出の演出態様等を決定する処理などが行われる。例えば、コマンド解析処理(ステップS502の処理、ステップS504の処理)の設定等に応じて、保留表示の表示態様を決定し、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリアに表示させる。具体的には、始動入賞時コマンドの内容に基づいて(例えば、保留情報に基づく識別情報の可変表示が大当りとなるかハズレとなるかに基づいて)、保留表示の表示態様を決定し、始動入賞記憶表示エリアに表示させる。また、始動入賞時コマンドの内容に基づいて保留連(保留内連荘)の有無を判定し、エンディング演出などにおいて報知させるようにしてもよい。
ステップS151の報知フラグ設定処理においては、例えば、連続出玉数を計数する処理や、連続出玉数が所定の出玉報知個数に初めて到達したか否かを判定する処理や、連続出玉数が所定の出玉報知個数に初めて到達した場合に出玉報知前フラグをセットする処理や、確変確定報知前フラグをセットする処理などが行われる。なお、所定の出玉報知個数は、少なくとも1種類あればよい。本実施の形態では、3000個、5000個、10000個など複数種類の出玉報知個数を定めている。また、連続出玉数が所定の出玉報知個数に初めて到達するとは、連続出玉数が、ある出玉報知個数未満の個数から当該出玉報知個数以上の個数となることである。例えば、連続出玉数が2999個から3013個になったときは、出玉報知個数「3000個」未満の2999個から当該出玉報知個数「3000個」以上の3013個になったので、連続出玉数が出玉報知個数「3000個」に初めて到達したことになる。また、連続出玉数が4986個から5000個になったときは、出玉報知個数「5000個」未満の4986個から当該出玉報知個数「5000個」以上の5000個になったので、連続出玉数が出玉報知個数「5000個」に初めて到達したことになる。また、連続出玉数が9990個から10004個になったときは、出玉報知個数「10000個」未満の9990個から当該出玉報知個数「10000個」以上の1004個になったので、連続出玉数が出玉報知個数「10000個」に初めて到達したことになる。つまり、複数種類の出玉報知個数を定めている場合には、複数種類の何れかの出玉報知個数に初めて到達したか否かが判定される。従って、例えば、連続出玉数が4800個から4814個になったときは、出玉報知個数「3000個」には既に到達しているものの、何れか一の出玉報知個数未満の個数から当該出玉報知個数以上の個数とはなっていないので、連続出玉数が所定の出玉報知個数に初めて到達したことには該当しない。
ステップS152の報知制御処理においては、例えば、出玉報知(出玉通常態様報知又は出玉簡易態様報知)を制御する処理や、確変確定報知を制御する処理などが行われる。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。例えば、可変表示開始待ち処理においては、所定の演出制御コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド、第1変動開始コマンド、又は、第2変動開始コマンド)を受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理が行われる。上述の処理を行った後に、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。例えば、可変表示開始設定処理においては、特図ゲームが開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、変動パターンに応じた演出制御パターン等を決定する処理が行われる。上述の処理を行った後に、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。例えば、可変表示中演出処理においては、ステップS171の可変表示開始設定処理において決定された演出制御パターンに基づいて飾り図柄の可変表示等の各種の演出を実行する処理が行われる。上述の処理を行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。例えば、特図当り待ち処理においては、確定飾り図柄を停止する処理が行われる。大当りとなるときには、ファンファーレ演出を設定する処理が行われ、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される。ハズレとなるときには、遊技状態を制御する処理が行われ、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS174の大当り開始処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。例えば、大当り開始処理においては、ファンファーレ演出を実行する処理や、大入賞口が開放状態であるときに実行される開放中演出を設定する処理を行われる。上述の処理を行った後に、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS175のラウンド中処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。例えば、ラウンド中処理においては、開放中演出を実行する処理や、大入賞口が閉鎖状態であるときに実行される閉鎖中演出を設定する処理が行われる。上述の処理を行った後に、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS176のラウンド後処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。例えば、ラウンド後処理においては、閉鎖中演出を実行する処理や、最終ラウンドでないときは、開放中演出を設定する処理を行われ、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。最終ラウンドであるときには、エンディング演出を設定する処理を行われ、演出プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS177の大当り終了後処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。例えば、大当り終了後処理においては、エンディング演出を実行する処理や、遊技状態を制御する処理が行われ、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図37(A)は、図36のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図37(A)に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、特図表示結果に基づいて最終停止図柄(確定飾り図柄)を決定する(ステップS701)。例えば、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が大当りであるか、ハズレであるかを判定すればよい。続いて、演出制御用CPU120は、変動パターンに基づいて演出制御パターンを設定する(ステップS702)。即ち、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンに対応する、演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。続いて、演出制御用CPU120は、保留消化処理を実行する(ステップS703)。続いて、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば、演出制御タイマ設定部等)に設けられた飾り図柄変動時間タイマに、変動パターンに応じた飾り図柄変動時間タイマ値をセットし(ステップS704)、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応する“2”に更新し(ステップS705)、可変表示開始設定処理を終了する。
図37(B)は、図36のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図37(B)に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄変動時間タイマ値を1減算し(ステップS710)、飾り図柄変動時間タイマ値が0になったか否かを判定する(ステップS711)。飾り図柄変動時間タイマ値が0になっていないときは(ステップS711;NO)、可変表示中演出処理を終了する。飾り図柄変動時間タイマ値が0になったときは(ステップS711;YES)、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に対応する“3”に更新し(ステップS712)、可変表示中演出処理を終了する。なお、飾り図柄変動時間タイマ値が0となる迄の期間は、飾り図柄の可変表示等の各種の演出が実行される。
図38は、図36のステップS173にて実行される特図当り待ち処理の一例を示すフローチャートである。図38に示す特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、図柄確定指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS720)。図柄確定指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップS720;NO)、特図当り待ち処理を終了する。
図柄確定指定コマンド受信フラグがセットされているときは(ステップS720;YES)、演出制御用CPU120は、図柄確定指定コマンド受信フラグをクリアし(ステップS721)、確定飾り図柄を停止表示する(ステップS722)。続いて、演出制御用CPU120は、確定飾り図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(ステップS723)。確定飾り図柄が大当り図柄でないときは(ステップS723:NO)、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるか否かを判定する(ステップS724)。例えば、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に設けられたフラグの値などによって現在の遊技状態を判定してもよい。現在の遊技状態が低確低ベース状態ないときは(ステップS724;NO)、演出制御用CPU120は、遊技状態設定処理(後述)を実行する(ステップS725)。現在の遊技状態が低確低ベース状態であるときや(ステップS724;YES)、ステップS725の処理を実行した後には、演出プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に対応する“0”に更新し(ステップS726)、特図当り待ち処理を終了する。
確定飾り図柄が大当り図柄であるときは(ステップS723:YES)、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS730)。即ち、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する。大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップS730;NO)、特図当り待ち処理を終了する。
大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているときは(ステップS730;YES)、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをクリアし(ステップS731)、遊技状態を低確低ベース状態に設定する(ステップSS732)。例えば、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に設けられたフラグの値を用いて遊技状態を低確低ベース状態に設定してもよい。続いて、演出制御用CPU120は、ファンファーレ演出を設定し(ステップS732)、演出プロセスフラグの値を大当り開始処理(ステップS174)に対応する“4”に更新し(ステップS733)、特図当り待ち処理を終了する。
図39は、図38のステップS725にて実行さえる遊技状態設定制御処理の一例を示すフローチャートである。図39に示す遊技状態設定制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄変動回数カウンタの格納値である飾り図柄変動回数カウント値を1加算する(ステップS901)。飾り図柄変動回数カウンタは、RAM122の所定領域(例えば、演出制御カウンタ設定部)に設けられた飾り図柄の変動回数を計数するための情報である。続いて、演出制御用CPU120は、現在の遊技状態が高確状態であるか否かを判定する(ステップS902)。現在の遊技状態が高確状態であるときは(ステップS902;YES)、飾り図柄変動回数カウント値が所定の判定値(高確終了判定値)を超えているか否かを判定する(ステップS903)。飾り図柄変動回数カウント値が高確終了判定値を超えているときは(ステップS903;YES)、演出制御用CPU120は、遊技状態を高確状態から低確状態に設定(変更)する(ステップS904)。
現在の遊技状態が高確状態でないときや(ステップS902;NO)、飾り図柄変動回数カウント値が高確終了判定値を超えていないときや(ステップS903;NO)、ステップS904の処理を実行した後には、現在の遊技状態が高ベース状態であるか否かを判定する(ステップS906)。現在の遊技状態が高ベース状態であるときは(ステップS906;YES)、飾り図柄変動回数カウント値が所定の判定値(高ベース終了判定値)を超えているか否かを判定する(ステップS907)。飾り図柄変動回数カウント値が高ベース終了判定値を超えているときは(ステップS907;YES)、演出制御用CPU120は、遊技状態を高ベース状態から低ベース状態に設定(変更)する(ステップS908)。
現在の遊技状態が高ベース状態でないときや(ステップS906;NO)、飾り図柄変動回数カウント値が高ベース終了判定値を超えていないときや(ステップS907;NO)、ステップS908の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるか否かを判定する(ステップS910)。現在の遊技状態が低確低ベース状態でないときは(ステップS910;NO)、遊技状態設定制御処理を終了する。現在の遊技状態が低確低ベース状態であるときは(ステップS910;YES)、飾り図柄変動回数カウント値を「0」に初期化し(ステップS912)、連続出玉数カウント値を「0」に初期化し(ステップS913)、遊技状態設定制御処理を終了する。
図40(A)は、図36のステップS174にて実行される大当り開始処理の一例を示すフローチャートである。図40(A)に示す大当り開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS741)。即ち、演出制御用CPU120は、ラウンド開始コマンドを受信したか否かを判定する。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS741;NO)、大当り開始処理を終了する。なお、大入賞口開放中フラグがセットされる迄の間の期間は、ファンファーレ演出が実行される。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS741;YES)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中フラグをクリアし(ステップS742)、開放中演出を設定し(ステップS743)、演出プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS175)に対応する“5”に更新し(ステップS744)、大当り開始処理を終了する。
図40(B)は、図36のステップS175にて実行されるラウンド中処理の一例を示すフローチャートである。図40(B)に示すラウンド中処理において、演出制御用CPU120は、まず、大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS751)。即ち、演出制御用CPU120は、ラウンド終了コマンドを受信したか否かを判定する。大入賞口開放後フラグがセットされていないときは(ステップS751;NO)、ラウンド後処理を終了する。なお、大入賞口開放後フラグがセットされる迄の間の期間は、開放中演出が実行される。
大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS751;YES)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放後フラグをクリアし(ステップS752)、閉鎖中演出を設定し(ステップS753)、演出プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS176)に対応する“6”に更新し(ステップS754)、ラウンド中処理を終了する。
図41は、図36のステップS176にて実行されるラウンド後処理の一例を示すフローチャートである。図41に示すラウンド後処理において、演出制御用CPU120は、まず、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS760)。即ち、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンドを受信したか否かを判定する。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップS760;NO)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS761)。即ち、演出制御用CPU120は、ラウンド開始コマンドを受信したか否かを判定する。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS761;NO)、ラウンド後処理を終了する。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS761;YES)、演出制御用CPU120は、大入賞口開放中フラグをクリアし(ステップS762)、開放中演出を設定し(ステップS763)、演出プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS175)に対応する“5”に更新し(ステップS764)、ラウンド後処理を終了する。
一方、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているときは(ステップS760;YES)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをクリアし(ステップS765)、エンディング演出を設定し(ステップS766)、演出プロセスフラグの値を大当り終了後処理(ステップS177)に対応する“7”に更新し(ステップS767)、ラウンド後処理を終了する。なお、大当り終了指定コマンド受信フラグ又は大入賞口開放中フラグの何れか一方がセットされる迄の間の期間は、閉鎖中演出が実行される。
図42は、図36のステップS177にて実行される大当り終了後処理の一例を示すフローチャートである。図42に示す大当り終了後処理において、演出制御用CPU120は、まず、終了時演出終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS770)。即ち、演出制御用CPU120は、終了時演出終了指定コマンドを受信したか否かを判定する。終了時演出終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップS770;NO)、大当り終了後処理を終了する。なお、終了時演出終了指定コマンド受信フラグがセットされる迄の間の期間は、エンディング演出が実行される。
終了時演出終了指定コマンド受信フラグがセットされているときは(ステップS770;YES)、演出制御用CPU120は、終了時演出終了指定コマンド受信フラグをクリアし(ステップS771)、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に設けられた確変設定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS772)。なお、確変設定フラグは、図36及び図43の報知フラグ設定処理(ステップS151)において確変確定コマンド受信フラグの1回目のセットに応じてオン状態にセットされる。
確変設定フラグがセットされているときは(ステップS772;YES)、演出制御用CPU120は、確変設定フラグをクリアし(ステップS773)、遊技状態を高確高ベース状態に設定する(ステップS774)。一方、確変設定フラグがセットされていないときは(ステップS772;NO)、演出制御用CPU120は、遊技状態を低確高ベース状態に設定する(ステップS775)。
ステップS774の処理、又は、ステップS775の処理に続いて、演出制御用CPU120は、飾り図柄変動回数カウント値を「0」に初期化し(ステップS776)、演出プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に対応する“0”に更新し(ステップS777)、大当り終了後処理を終了する。
なお、図42のフローチャートでは、演出制御コマンド(終了時演出終了指定コマンド)の受信に基づいて(ステップS770;YES)、エンディング演出の実行を終了し、可変表示開始待ち処理へと制御しているが(ステップS777)、タイマを用いてもよい。例えば、RAM122の所定領域(例えば、演出制御タイマ設定部等)にエンディング演出用のタイマを設けておき、ラウンド後処理(ステップS176)において当該タイマのタイマ値をセットし、大当り終了後処理(ステップS177)では、当該タイマのタイムアウトに基づいて、エンディング演出の実行を終了し、可変表示開始待ち処理へと制御してもよい。
図43は、図36のステップS151にて実行される報知フラグ設定処理の一例を示すフローチャートである。図43に示す報知フラグ設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出プロセスフラグの値が4以上であるか否かを判定する(ステップS920)。即ち、演出制御用CPU120は、ステップS75の演出制御プロセス処理として大当り中に実行される処理(ステップS174の大当り開始処理、ステップS175のラウンド中処理、ステップS176のラウンド後処理、ステップS177の大当り終了時処理)の何れかを実行しているか否かを判定する。演出プロセスフラグの値が4以上でないときは(ステップS920;NO)、報知フラグ設定処理を終了する。
演出プロセスフラグの値が4以上であるときは(ステップS920;YES)、演出制御用CPU120は、下大入賞口入賞通知コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS921)。下大入賞口入賞通知コマンド受信フラグがセットされているときは(ステップS921;YES)、下大入賞口入賞通知コマンド受信フラグをクリアし(ステップS922)、下大入賞口に対応する賞球数を連続出玉数カウント値に加算する(ステップS923)。
下大入賞口入賞通知コマンド受信フラグがセットされていないときや(ステップS921;NO)、ステップS923の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、上大入賞口入賞通知コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS924)。上大入賞口入賞通知コマンド受信フラグがセットされているときは(ステップS924;YES)、上大入賞口入賞通知コマンド受信フラグをクリアし(ステップS925)、上大入賞口に対応する賞球数を連続出玉数カウント値に加算する(ステップS926)。
上大入賞口入賞通知コマンド受信フラグがセットされていないときや(ステップS924;NO)、ステップS926の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、連続出玉数カウント値は所定の出玉報知個数に初めて到達したか否かを判定する(ステップS928)。なお、所定の出玉報知個数は、少なくとも1種類あればよい。本実施の形態では、複数種類の出玉報知個数(例えば、3000個、5000個、10000個など)を定めている。複数種類の出玉報知個数を定めている場合には、複数種類の何れかの出玉報知個数に初めて到達したか否かを判定する。例えば、3000個に初めて到達したか否かや、5000個に初めて到達したか否かや、10000個に初めて到達したか否かなどを判定する。
連続出玉数カウント値が所定の出玉報知個数に初めて到達したときは(ステップS927;YES)、演出制御用CPU120は、初めて到達した出玉報知個数に応じた出玉報知前フラグをセットする(ステップS928)。具体的には、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に、夫々の出玉報知個数に対応する出玉報知前フラグ(例えば、3000個到達時の出玉報知前フラグ、5000個到達時の出玉報知前フラグ、10000個到達時の出玉報知前フラグなど)を設けておき、演出制御用CPU120は、初めて到達した出玉報知個数に対応する出玉報知前フラグをオン状態にセットすればよい。
連続出玉数カウント値が所定の出玉報知個数に初めて到達していないときや(ステップS927;NO)、ステップS928の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、確変確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS929)。確変確定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップS929;NO)、報知フラグ設定処理を終了する。
確変確定コマンド受信フラグがセットされているときは(ステップS929;YES)、演出制御用CPU120は、確変確定コマンド受信フラグをクリアする(ステップS930)。続いて、演出制御用CPU120は、確変設定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS931)。確変設定フラグがセットされているときは(ステップS931;YES)、報知フラグ設定処理を終了する。
確変設定フラグがセットされていないときは(ステップS931;NO)、演出制御用CPU120は、確変設定フラグをオン状態にセットする(ステップS932)。続いて、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に設けられた確変確定報知前フラグをオン状態にセットし(ステップS933)、報知フラグ設定処理を終了する。
図44は、図36のステップS152にて実行される報知制御処理の一例を示すフローチャートである。図44に示す報知制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、出玉報知終了制御処理を実行する(ステップS940)。出玉報知終了制御処理については後述する。続いて、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値が6であるか否かを判定する(ステップS941)。即ち、演出制御用CPU120は、ステップS75の演出制御プロセス処理としてステップS176のラウンド後処理を実行しているか否かを判定する。
演出プロセスフラグの値が6であるときは(ステップS941;YES)、演出制御用CPU120は、確変確定報知終了制御処理を実行する(ステップS942)。確変確定報知終了制御処理については後述する。演出プロセスフラグの値が6でないときや(ステップS941;NO)、ステップS942の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値が4以上であるか否かを判定する(ステップS943)。演出プロセスフラグの値が4以上でないときは(ステップS943;NO)、報知制御処理を終了する。演出プロセスフラグの値が4以上であるときは(ステップS943;YES)、演出制御用CPU120は、大当り中報知開始制御処理を実行し(ステップS944)、報知制御処理を終了する。
図45(A)は、図44のステップS940にて実行される出玉報知終了制御処理の一例を示すフローチャートである。図45(A)に示す出玉報知終了制御処理において、演出制御用CPU120は、出玉通常態様報知中フラグ(又は、出玉簡易態様報知中フラグ)がセットされているか否かを判定する(ステップS9000)。出玉通常態様報知中フラグは、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に設けられたフラグであって、通常態様で出玉報知が行われている間はオン状態にセットされる。出玉簡易態様報知中フラグは、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に設けられたフラグであって、通常態様に比べ簡易である簡易態様で出玉報知が行われている間はオン状態にセットされる。出玉通常態様報知中フラグ(又は、出玉簡易態様報知中フラグ)がセットされていないときは(ステップS9000;NO)、出玉報知終了制御処理を終了する。つまり、出玉報知が通常態様でも簡易態様でも行われていない場合には、報知を終了する対象が存在しないので、出玉報知終了制御処理を終了する。
出玉通常態様報知中フラグ(又は、出玉簡易態様報知中フラグ)がセットされているときは(ステップS9000;YES)、演出制御用CPU120は、出玉報知中タイマ値を1減算し(ステップS9001)、出玉報知中タイマ値が0になったか否かを判定する(ステップS9002)。なお、出玉報知中タイマ値は、出玉通常態様報知中フラグ(又は、出玉簡易態様報知中フラグ)がセットされるときに、RAM122の所定領域(例えば、演出制御タイマ設定部等)に設けられた出玉報知中タイマにセットされるタイマ値である。即ち、演出制御用CPU120は、出玉報知中タイマがタイムアウトしたか否かを判定する。出玉報知中タイマ値が0になっていないときは(ステップS9002;NO)。出玉報知終了制御処理を終了する。つまり、未だ、報知を終了させる時間に至っていないので、出玉報知終了制御処理を終了する。
出玉報知中タイマ値が0になったときは(ステップS9002;YES)、演出制御用CPU120は、出玉通常態様報知中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS9003)。出玉通常態様報知中フラグがセットされているときは(ステップS9003;YES)、演出制御用CPU120は、出玉通常態様報知を終了し(ステップS9004)、出玉通常態様報知中フラグをクリアし(ステップS9005)、出玉報知終了制御処理を終了する。つまり、通常態様で行われていた出玉報知の報知時間が終了(タイムアウト)したので、当該出玉報知(通常態様)を終了し、出玉通常態様報知中フラグをクリアする。
出玉通常態様報知中フラグがセットされていないときは(ステップS9003;NO)、演出制御用CPU120は、出玉簡易態様報知を終了し(ステップS9006)、出玉簡易態様報知中フラグをクリアし(ステップS9006)、出玉報知終了制御処理を終了する。つまり、簡易態様で行われていた出玉報知の報知時間が終了(タイムアウト)したので、当該出玉報知(簡易態様)を終了し、出玉簡易態様報知中フラグをクリアする。
以上、図45(A)に示した出玉報知終了制御処理(ステップS940)によれば、出玉通常態様報知や出玉簡易態様報知は、出玉報知中タイマのタイムアウトによって終了する。
図45(B)は、図44のステップS942にて実行される確変確定報知終了制御処理の一例を示すフローチャートである。図45(B)に示す確変確定報知終了制御処理において、演出制御用CPU120は、確変確定報知中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS9010)。確変確定報知中フラグは、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に設けられたフラグであって、確変確定報知が行われている間はオン状態にセットされる。確変確定報知中フラグがセットされていないときは(ステップS9010;NO)、確変確定報知終了制御処理を終了する。つまり、確変確定報知が行われていない場合には、報知を終了する対象が存在しないので、確変確定報知終了制御処理を終了する。
確変確定報知中フラグがセットされているときは(ステップS9010;YES)、演出制御用CPU120は、確変確定報知を終了し(ステップS9011)、確変確定報知中フラグをクリアし(ステップS9012)、確変確定報知終了制御処理を終了する。
以上、図45(B)に示した確変確定報知終了制御処理(ステップS942)によれば、確変確定報知は、当該確変確定報知終了制御処理が実行されるときに終了する。つまり、確変確定報知は、演出プロセスフラグの値が6であるときに対応するステップS176のラウンド後処理が実行されるとき(大入賞口の開放状態が終わるとき)に終了する。
図46及び図47は、図44のステップS944にて実行される大当り中報知開始制御処理の一例を示すフローチャートである。図46に示す大当り中報知開始制御処理において、演出制御用CPU120は、出玉報知前フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS9030)。なお、本実施の形態では、上述したように、3000個、5000個、10000個など複数種類の出玉報知個数を定めている。また、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)には、夫々の出玉報知個数に対応する出玉報知前フラグ(例えば、3000個到達時の出玉報知前フラグ、5000個到達時の出玉報知前フラグ、10000個到達時の出玉報知前フラグなど)を設けている。従って、ステップS9030の処理では、演出制御用CPU120は、何れかの出玉報知前フラグがセットされているか否か、換言すれば複数の出玉報知前フラグ(例えば、3000個到達時の出玉報知前フラグ、5000個到達時の出玉報知前フラグ、10000個到達時の出玉報知前フラグなど)のうちのどれかがセットされているか否か、を判定する。
出玉報知前フラグがセットされているときは(ステップS9030;YES)、演出制御用CPU120は、確変確定報知前フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS9032)。
ステップS9032において確変確定報知前フラグがセットされているときは(ステップS9032;YES)、演出制御用CPU120は、確変確定報知前フラグをクリアし(ステップS9033)、確変確定報知を開始する(ステップS9034)。これにより、画像表示装置5の表示領域において、大当り後に高確状態に制御される旨を示した画像やメッセージなどが表示される。続いて、演出制御用CPU120は、確変確定報知中フラグをセットし(ステップS9035)、大当り中報知開始制御処理を終了する。つまり、出玉報知前フラグも確変確定報知前フラグも共にセットされているときは(ステップS9030;YES,ステップS9032;YES)、演出制御用CPU120は、確変確定報知を行う(ステップS9034)。
ステップS9032において確変確定報知前フラグがセットされていないときは(ステップS9032;NO)、演出制御用CPU120は、確変確定報知中フラグがセットされているか否かを判定する(図47(A)のステップS9040)。
ステップS9040において確変確定報知中フラグがセットされていないときは(ステップS9040;NO)、演出制御用CPU120は、出玉報知前フラグをクリアし(ステップS9041)、出玉通常態様報知を開始する(ステップS9042)。これにより、画像表示装置5の表示領域において、連続出玉数が出玉報知個数(例えば、3000個、5000個、10000個など)に到達した旨を示した画像やメッセージなどが通常の表示態様で表示される。続いて、演出制御用CPU120は、出玉通常態様報知中フラグをセットし(ステップS9043)、RAM122の所定領域(例えば、演出制御タイマ設定部等)に設けられた出玉報知中タイマに、出玉報知中タイマ値をセットし(ステップS9047)、大当り中報知開始制御処理を終了する。つまり、出玉報知前フラグがセットされ、確変確定報知前フラグがセットされていないときであって(ステップS9030;YES,ステップS9032;NO)、確変確定報知中フラグがセットされていないときは(ステップS9040;NO)、演出制御用CPU120は、通常態様で出玉報知を行う(ステップS9042)。
ステップS9040において確変確定報知中フラグがセットされいるときは(ステップS9040;YES)、演出制御用CPU120は、出玉報知前フラグをクリアし(ステップS9044)、出玉簡易態様報知を開始する(ステップS9045)。これにより、画像表示装置5の表示領域において、連続出玉数が出玉報知個数(例えば、3000個、5000個、10000個など)に到達した旨を示した画像やメッセージなどが簡易な表示態様で表示される。続いて、演出制御用CPU120は、出玉簡易態様報知中フラグをセットし(ステップS9046)、RAM122の所定領域(例えば、演出制御タイマ設定部等)に設けられた出玉報知中タイマに、出玉報知中タイマ値をセットし(ステップS9047)、大当り中報知開始制御処理を終了する。つまり、出玉報知前フラグがセットされており(ステップS9030;YES)、確変確定報知前フラグがセットされていないときであって(ステップS9032;NO)、確変確定報知中フラグがセットされているときは(ステップS9040;YES)、演出制御用CPU120は、通常態様に比べ簡易である簡易態様で出玉報知を行う(ステップS9045)。
なお、本実施の形態では、ステップS9047の処理において出玉報知中タイマにセットする出玉報知中タイマ値は5秒である。但し、出玉報知中タイマにセットする出玉報知中タイマ値は5秒に限定されない。例えば、出玉報知中タイマに5秒未満の値(時間)を出玉報知中タイマ値としてセットしてもよいし、5秒を超える値(時間)を出玉報知中タイマ値としてセットしてもよい。また、ステップS9042の処理において出玉通常態様報知を開始するときと、ステップS9045の処理において出玉簡易態様報知を開始するときとで、ステップS9047の処理において異なる出玉報知中タイマ値をセットしてもよい。例えば、出玉簡易態様報知を開始するときには出玉通常態様報知を開始するときに比べて短い値(時間)の出玉報知中タイマ値をセットしてもよい。これにより、表示態様が簡易であり表示時間も短いので、より簡単に(簡潔に)、出玉を報知することができる。また例えば、出玉簡易態様報知を開始するときには出玉通常態様報知を開始するときに比べて長い値(時間)の出玉報知中タイマ値をセットしてもよい。これにより、簡易な表示態様を表示時間の長さでカバーし、より確実に報知することができる。
ステップS9030において出玉報知前フラグがセットされていないときは(ステップS9030;NO)、演出制御用CPU120は、確変確定報知前フラグがセットされているか否かを判定する(図47(B)のステップS9050)。確変確定報知前フラグがセットされていないときは(ステップS9050;NO)、大当り中報知開始制御処理を終了する。つまり、出玉報知前フラグも確変確定報知前フラグも共にセットされていないときは(ステップS9030;NO,ステップS9050;NO)、報知を開始する対象が存在しないので、大当り中報知開始制御処理を終了する。
ステップS9050において確変確定報知前フラグがセットされているときは(ステップS9050;YES)、演出制御用CPU120は、確変確定報知前フラグをクリアし(ステップS9051)、出玉通常態様報知中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS9052)。
ステップS9052において出玉通常態様報知中フラグがセットされていないときは(ステップS9052;NO)、演出制御用CPU120は、確変確定報知を開始し(ステップS9056)、確変確定報知中フラグをセットし(ステップS9057)、大当り中報知開始制御処理を終了する。つまり、出玉報知前フラグがセットされておらず(ステップS9030;NO)、確変確定報知前フラグがセットされているときであって(ステップS9050;YES)、出玉通常態様報知中フラグがセットされていないときは(ステップS9052;NO)、演出制御用CPU120は、単に、確変確定報知を行う(ステップS9057)。
ステップS9052において出玉通常態様報知中フラグがセットされているときは(ステップS9052;YES)、演出制御用CPU120は、出玉通常態様報知を終了して出玉簡易態様報知を開始する(ステップS9053)。これにより、連続出玉数が出玉報知個数に到達した旨を示した画像やメッセージなどが、通常の表示態様から簡易な表示態様に切り替わる。続いて、演出制御用CPU120は、出玉通常態様報知中フラグをクリアし(ステップS9054)、出玉簡易態様報知中フラグをセットする(ステップS9055)。続いて、演出制御用CPU120は、確変確定報知を開始する(ステップS9056)。これにより、画像表示装置5の表示領域において、大当り後に高確状態に制御される旨を示した画像やメッセージなどが表示される。続いて、演出制御用CPU120は、確変確定報知中フラグをセットし(ステップS9057)、大当り中報知開始制御処理を終了する。つまり、出玉報知前フラグがセットされておらず(ステップS9030;NO)、確変確定報知前フラグがセットされているときであって(ステップS9050;YES)、出玉通常態様報知中フラグがセットされているときは(ステップS9052;YES)、演出制御用CPU120は、出玉通常態様報知を出玉簡易態様報知に切り替えるとともに(ステップS9053、ステップS9054、ステップS9055)、確変確定報知を行う(ステップS9057)。
以上、図46及び図47に示した大当り中報知開始制御処理(ステップS944)によれば、出玉報知前フラグも確変確定報知前フラグも共にセットされていない場合には(ステップS9050;NO)、報知を開始する対象が存在しないので、大当り中報知開始制御処理は終了する。確変確定報知前フラグのみがセットされている場合には(ステップS9050;YES)、確変確定報知を開始する(また、出玉通常態様報知が行われているときには出玉簡易態様報知に切り替える)。出玉報知前フラグのみがセットされている場合には(ステップS9032;NO)、確変確定報知の実行有無に応じて出玉通常態様報知又は出玉簡易態様報知の何れかを開始する(確変確定報知が行われていなければ出玉通常態様報知を開始し、確変確定報知が行われていなければ出玉簡易態様報知を開始する)。出玉報知前フラグも確変確定報知前フラグも共にセットされている場合(ステップS9032;YES)、確変確定報知を開始する(ステップS9034)。当該場合、確変確定報知前フラグがクリアされ(ステップS9033)、確変確定報知中フラグがセットされるため(ステップS9035)、次回の大当り中報知開始制御処理の実行時には、出玉簡易態様報知を開始する(ステップS9045)。
続いて、本実施の形態による遊技の流れについて説明する。本実施の形態では、上述したように、大当り終了後、所定回数の特図ゲームの終了時迄は、遊技状態が高ベース状態(高確高ベース、又は、低確高ベース状態)となるため、低ベース状態(低確低ベース状態等)であるときに比べ遊技者にとって有利である。具体的には、高確高ベース状態となっているときには、低確低ベース状態であるときに比べ、大当り確率(確率の向上)と出玉の消費量(消費量の低減)において遊技者にとって有利である。また、低確高ベース状態となっているときには、低確低ベース状態であるときに比べ、出玉の消費量(消費量の低減)において遊技者にとって有利である。従って、高ベース状態であるときには遊技者は遊技をし続けることが想定され、高ベース状態であるときに空き台(非稼働の状態)となることは想定し難い。つまり、基本的には、空き台は低ベース状態となっているときである。
低確低ベース状態である空き台に着席し遊技を開始した遊技者は、普通入賞球装置6Aに遊技球を入賞させるべく遊技球を左遊技領域2Aへと誘導する。普通入賞球装置6Aに遊技球が入賞し第1特図ゲームが行われる。現在の遊技状態は非確変状態(低確低ベース状態)であるため、図10(A)に示すように、確変状態(高確高ベース状態)であるときに比べて「大当り」となる確率は低く、また、大当りとなるときであっても、変動特図は第1特図であるため、図10(B)に示すように、「第1大当り(実質5R通常)」、「第2大当り(実質4R確変)」、「第3大当り(実質10R確変)」の何れかである。
「第1大当り(実質5R通常)」となった場合には、上述したように、確変制御条件は成立しないので、「第1大当り(実質5R通常)」の終了後(所定回数の特図ゲームの終了時迄)は、遊技状態は低確高ベース状態になる。「第2大当り(実質4R確変)」となった場合には、上述したように、確変制御条件が成立するので、「第2大当り(実質4R確変)」の終了後(所定回数の特図ゲームの終了時迄)は、遊技状態は高確高ベース状態になる。「第3大当り(実質10R確変)」となった場合には、上述したように、確変制御条件が成立するので、「第3大当り(実質10R確変)」の終了後(所定回数の特図ゲームの終了時迄)は、遊技状態は高確高ベース状態になる。遊技状態が高ベース状態(高確高ベース、又は、低確高ベース状態)であるときには、ゲート6Cの通過、普通可変入賞球装置6Bに遊技球を入賞させるべく遊技球を右遊技領域2Bへと誘導する。
「第1大当り(実質5R通常)」の終了後の低確高ベース状態では、図10(A)に示すように、「第2大当り(実質4R確変)」や「第3大当り(実質10R確変)」の終了後の高確高ベース状態に比べて、「大当り」となる確率は低いが、大当りとなるときには、変動特図は第2特図であるため、図10(B)に示すように、遊技者にとって最も有利な「第3大当り」となる。「第2大当り(実質4R確変)」や「第3大当り(実質10R確変)」の終了後の高確高ベース状態では、図10(A)に示すように、「大当り」となる確率は高く、また、大当りとなるときには、変動特図は第2特図であるため、図10(B)に示すように、遊技者にとって最も有利な「第3大当り」となる。
以上のように、初当り(低確低ベース状態であるときの大当り)が「第1大当り(実質5R通常)」であったときには、当該初当りの出玉も少なく、大当りとなる確率も向上しないが、所定回数の特図ゲームの終了時迄の間、出玉の消費を抑えつつ、遊技を行うことができる。初当りが「第2大当り(実質4R確変)」であったときには、当該初当りの出玉は少ないが、大当りとなる確率が向上するため、所定回数の特図ゲームの終了時迄の間、出玉の消費を抑えつつ、「第3大当り(実質10R確変)」を期待することができる。
初当りが「第3大当り(実質10R確変)」であったときは、当該初当りの出玉も多く、大当りとなる確率も向上するため、所定回数の特図ゲームの終了時迄の間、出玉の消費を抑えつつ、「第3大当り(実質10R確変)」を期待することができる。つまり、本実施の形態では、初当り後に、遊技球(出玉)を余り減らすことなく、所定回数迄の第2特図ゲームにおいて再度の大当り(連荘)を期待することができる。また、連荘時は、「第3大当り(実質10R確変)」となるのでメリハリの利いた遊技が実現される。
また、本実施の形態では、連荘が行われているときなどにおいて、連続出玉数(初当りからの出玉数の累計)が、複数種類の出玉報知個数(例えば、3000個、5000個、10000個など)の何れかに初めて到達した旨の出玉報知を行うようにしている。例えば、連続出玉数が初めて3000個に到達したときには画像表示装置5の表示領域において3000個に到達した旨の出玉報知を行い、連続出玉数が初めて5000個に到達したときには画像表示装置5の表示領域において5000個に到達した旨の出玉報知を行い、連続出玉数が初めて10000個に到達したときには画像表示装置5の表示領域において10000個に到達した旨の出玉報知を行うようにしている。
また、本実施の形態では、大当り中において確変制御条件が成立したときには、大当り後に高確状態に制御される旨の確変確定報知を行うようにしている。例えば、確変制御条件が成立したときには画像表示装置5の表示領域において確変確定報知を行うようにしている。
また、本実施の形態では、出玉報知として、出玉通常態様報知と、出玉簡易態様報知とを用意し、出玉報知が行われる時間と確変確定報知が行われる時間とが重なる場合には、当該確変確定報知が行われている時間については出玉報知として出玉簡易態様報知を行うようにしている。
具体的には、確変確定報知を行っている最中に、連続出玉数が出玉報知個数に初めて到達したときは(図47(A)の大当り中報知開始制御処理のステップS9040;YES)、出玉報知として出玉簡易態様報知を開始する(図47(A)のステップS9045)。
より詳細に説明すると、確変確定報知を開始した場合には確変確定報知前フラグはクリアされる(図46のステップS9033、又は、図47(B)のステップS9051)。また、確変確定報知を開始した場合には確変確定報知中フラグはセットされる(図46のステップS9035、又は、図47(B)のステップS9057)。また、確変確定報知前フラグは、確変設定フラグによって1回の大当りについて2回以上セットされないようにている(図43の報知フラグ設定処理、及び、図42の大当り終了処理参照)。つまり、確変確定報知を行っている最中には、確変確定報知前フラグはセットされておらず、確変確定報知中フラグはセットされている。以上から、確変確定報知を行っている最中に、連続出玉数が出玉報知個数に初めて到達して出玉報知前フラグがセットされたときは(図43の報知フラグ設定処理参照)、出玉簡易態様報知が開始される(図47(A)のステップS9045)。
また、出玉通常態様報知を行っている最中に、確変制御条件が成立したときは(図47(B)の大当り中報知開始制御処理のステップS9052;YES)、出玉通常態様報知から出玉簡易態様報知に切り替えるとともに(図47(B)のステップS9053)、確変確定報知を開始する(ステップS9056)。
より詳細に説明すると、出玉通常態様報知を開始した場合には出玉報知前フラグはクリアされる(図47(A)のステップS9041)。また、出玉通常態様報知を開始した場合には出玉通常態様報知中フラグはセットされる(図47(A)のステップS9043)。つまり、出玉通常態様報知を行っている最中には、出玉報知前フラグはセットされておらず、出玉通常態様報知中フラグはセットされている。以上から、出玉通常態様報知を行っている最中に、確変制御条件が成立して確変確定報知前フラグがセットされたときは(図43の報知フラグ設定処理参照)、出玉通常態様報知から出玉簡易態様報知に切り替えられ(図47(B)のステップS9053)、確変確定報知を開始される(ステップS9056)。
また、連続出玉数が出玉報知個数に初めて到達したタイミングと、確変制御条件が成立したタイミングとが一致(又は略一致)した場合には(図46の大当り中報知開始制御処理のステップS9032;YES)、確変確定報知を開始し(図46のステップS9034)、続いて、出玉簡易態様報知を開始する(図47(A)のステップS9042)。
より詳細に説明すると、連続出玉数が出玉報知個数に初めて到達したタイミングと、確変制御条件が成立したタイミングとが一致(略一致)した場合などにおいて、出玉報知前フラグと確変確定報知前フラグとが共にセットされる場合がある。例えば、図43の報知フラグ設定処理において、ステップS928の処理が実行されて出玉報知前フラグがセットされた後に、ステップS933の処理が実行されて確変確定報知前フラグがセットされる場合などである。出玉報知前フラグも確変確定報知前フラグも共にセットされている場合には、図46の大当り中報知開始制御処理において、確変確定報知前フラグがクリアされ(ステップS9033)、確変確定報知が開始され(ステップS9034)、確変確定報知中フラグがセットされ(ステップS9035)、次回の大当り中報知開始制御処理の実行時に、出玉簡易態様報知を開始される(ステップS9042)。
続いて、大当り遊技状態中における具体的な演出動作について説明する。図48〜図52は、大当り遊技状態中における演出動作例を示す図である。図48は、確変制御条件が成立した場合における画面表示例を示す図である。なお、画面表示は、図48の(a)→図48の(b)→図48の(c)→図48の(d)→図48の(e)の順に代表的な場面を表したものである。他の図についても同様である。
図48の(a)は、「第2大当り(実質4R確変)」となった場面を表している。図48の(b)は、1ラウンド目が行われている場面である。各ラウンドは、右打ちにて消化されるため、表示画面の右上に「右打ち→」のメッセージを表示している。1ラウンド目の「右打ち→」のメッセージは、図40の大当り開始処理(ステップS174)において1ラウンド目の開放中演出として設定すればよい。また、2ラウンド目以降の「右打ち→」のメッセージは、図41のラウンド後処理(ステップS176)において2ラウンド目以降を開始するときに開放中演出として設定すればよい。図48の(c)は、9ラウンド目が行われている場面である。9ラウンド目は、確変制御条件の成立に関わるラウンドであるため、遊技者への注意喚起のため「Vを狙え!!」のメッセージを表示している。なお、「Vを狙え!!」のメッセージは、例えば、図41のラウンド後処理(ステップS176)において、9ラウンド目を開始するときに開放中演出として設定すればよい。
図48の(d)は、9ラウンド目において確変確定報知が行われている場面である。即ち、図中において吹き出しにて示したように、遊技球が確変領域スイッチ24Aを通過し(確変領域スイッチ24Aにより検出され)、確変制御条件が成立したときには、図48の(d)に示すように、確変確定報知が行われる。図48の(d)に示した「V」の画像は、確変確定報知の一例である。当該「V」の画像は、大当り中報知開始制御処理(ステップS944)の確変確定報知開始(図47(B)のステップS9056)において設定される。
なお、当該「第2大当り(実質4R確変)」の終了後には、所定回数の特図ゲームが終了する迄の間、高確高ベースに移行する。
なお、「第2大当り(実質4R確変)」は、図32に示したように、2ラウンド目、4ラウンド目、6ラウンド目、9ラウンド目が長期開放(29000ミリ秒)であり、1ラウンド目、3ラウンド目、5ラウンド目、7ラウンド目、8ラウンド目、10ラウンド目は短期開放(52ミリ秒)である。ラウンド数の表示としては、長期開放のラウンドについて示すようにしてもよい。つまり、2ラウンド目を「1R」と表示し、4ラウンド目を「2R」と表示し、6ラウンド目を「3R」と表示し、9ラウンド目を「4R」とひょじしてもよい。例えば、図48の(d)では、表示画面の左上に「9R」と表示しているが、「4R」と表示してもよい。
図49は、連続出玉数が出玉報知個数に初めて到達した場合の画面表示例を示す図である。図49の(a)は、「第3大当り(実質10R確変)」となった場面を表している。
図49の(b)は、1ラウンド目が行われている場面である。具体的には、1ラウンド目の開始直後の場面である。
図49の(c)は、7ラウンド目において出玉通常態様報知が行われている場面である。即ち、図中において吹き出しにて示したように、遊技球がカウントスイッチ(下大入賞口スイッチ23B)を通過し(カウントスイッチにより検出され)、連続出玉数が出玉報知個数「3000個」に初めて到達したときは、図49の(c)に示すように、出玉通常態様報知が行われる。図49の(c)に示したキャラクタ画像や「3000発GET!!!」のメッセージは、出玉通常態様報知の一例である。当該キャラクタ画像や「3000発GET!!!」のメッセージは、大当り中報知開始制御処理(ステップS944)の出玉通常態様報知開始(図47(A)のステップS9042)において設定される。
なお、図49において図示は省略したが、「第3大当り(実質10R確変)」となった場合には、基本的に1ラウンド目において確変制御条件の成立し、当該「第3大当り(実質10R確変)」の終了後には、所定回数の特図ゲームが終了する迄の間、高確高ベースに移行する。
図50は、確変制御条件が成立し、且つ、連続出玉数が出玉報知個数に初めて到達した場合における画面表示例を示す図である。図50の(a)は、「第3大当り(実質10R確変)」となった場面を表している。図50の(b)は、1ラウンド目が行われている場面である。具体的には、1ラウンド目の開始直後の場面である。図50の(c)は、同じく1ラウンド目が行われている場面である。1ラウンド目は、確変制御条件の成立に関わるラウンドであるため、遊技者への注意喚起のため「Vを狙え!!」のメッセージを表示している。
なお、「第3大当り(実質10R確変)」では、1ラウンド目に加え、3ラウンド目、5ラウンド目、7ラウンド目、9ラウンド目も確変制御条件の成立に関わるラウンドであるため、「第2大当り(実質4R確変)」に比べて遊技者への注意喚起は重要でない。従って、「Vを狙え!!」のメッセージを表示しなくてもよい。仮に何らかの理由により7ラウンド目の消化後の時点において確変制御条件が未だ成立していないときに9ラウンド目において「Vを狙え!!」のメッセージを表示してもよい。
図50の(d)は、1ラウンド目において確変確定報知及び出玉簡易態様報知が行われている場面である。即ち、図中において吹き出しにて示したように、遊技球が確変領域スイッチ24Aを通過し(確変領域スイッチ24Aにより検出され)、確変制御条件が成立したのと同時に(又は略同時に)、遊技球がカウントスイッチ(下大入賞口スイッチ23B)を通過し(カウントスイッチにより検出され)、連続出玉数が出玉報知個数「3000個」に初めて到達したときは、図50の(d)に示すように、確変確定報知と出玉簡易態様報知が行われる。図50の(d)に示した「3000発GET!!!」のメッセージは、出玉簡易態様報知の一例である。図50の(d)における出玉報知は、図49の(c)における出玉報知に比べ簡易である。具体的には、図50の(d)の出玉簡易態様報知は、図49の(c)の出玉通常態様報知に存在したキャラクタ画像を省略し、また、図49の(c)の「3000発GET!!!」のメッセージを小さくしている。
なお、確変確定前フラグと出玉報知前フラグとが同時にセットされた場合には、当該「V」の画像は、大当り中報知開始制御処理(ステップS944)の確変確定報知開始(図46のステップS9034)において設定され、簡易態様である「3000発GET!!!」のメッセージは、大当り中報知開始制御処理(ステップS944)の出玉簡易態様報知開始(図47(A)のステップS9045)において設定される。
また、確変確定前フラグの方が出玉報知前フラグよりも僅かに先にセットされた場合には、当該「V」の画像は、大当り中報知開始制御処理(ステップS944)の確変確定報知開始(図47(B)のステップS9056)において設定され、簡易態様である「3000発GET!!!」のメッセージは、大当り中報知開始制御処理(ステップS944)の出玉簡易態様報知開始(図47(A)のステップS9045)において設定される。
なお、出玉報知前フラグの方が確変確定前フラグよりも僅かに先にセットされた場合には、通常態様であるキャラクタ画像や「3000発GET!!!」のメッセージが一瞬表示され(若しくは表示の設定が行われるが表示されずに)、簡易態様である「3000発GET!!!」のメッセージが表示される。つまり、出玉報知前フラグの方が確変確定前フラグよりも僅かに先にセットされた場合には、まず、図47(A)のステップS9042において通常態様であるキャラクタ画像や「3000発GET!!!」のメッセージが設定され、瞬時に、図47(B)のステップS9053において簡易態様である「3000発GET!!!」のメッセージに切り替わり、図47(B)のステップS9056において「V」の画像が設定される。
なお、出玉簡易態様報知は、出玉通常態様報知に比べ、メッセージを小さくしたり、画像を省略したりしたものに限定されない。例えば、出玉簡易態様報知は、出玉通常態様報知に比べメッセージの文字数を少なくしたものや、出玉通常態様報知に比べ目立ち難い(目立たない)位置にキャラクタ画像やメッセージを表示したものや、出玉通常態様報知に比べ目立ち難い色彩にてキャラクタ画像やメッセージを表示したものであってもよい。
なお、当該「第3大当り(実質10R確変)」の終了後には、所定回数の特図ゲームが終了する迄の間、高確高ベースに移行する。
図51は、エンディング演出などの画面表示例を示す図である。図51の(a)は、「第3大当り(実質10R確変)」となった場面を表している。図51の(b)は、10ラウンド目が行われている場面である。図51の(c)は、エンディング演出が行われている場面である。エンディング演出として表示されるキャラクタ画像や「ST継続!!」のメッセージは、図41のラウンド後処理(ステップS176)において設定される。なお、図中において吹き出しにて示したように、最後の入賞(10R目の10個目)に係る遊技球がカウントスイッチ(上大入賞口スイッチ23A)を通過し(カウントスイッチにより検出され)、連続出玉数が「4920個」になったものとする。即ち、図51は、連続出玉数が所定の出玉報知個数に初めて到達はしなかった場面を表している。図51の(d)は、当該「第3大当り(実質10R確変)」の終了後に可変表示が開始される場面である。
図52は、最終ラウンドにおいて連続出玉数が出玉報知個数に初めて到達した場合の画面表示例を示す図である。図52の(a)は、「第3大当り(実質10R確変)」となった場面を表している。図52の(b)は、10ラウンド目が行われている場面である。図52の(c)は、エンディング演出において出玉報知が行われている場面である。例えば、図中において吹き出しにて示したように、最後の入賞(10R目の10個目)に係る遊技球がカウントスイッチ(上大入賞口スイッチ23A)を通過し(カウントスイッチにより検出され)、連続出玉数が「4996個」から「5010個」になったときには、図52の(c)に示すように、出玉報知が行われる。図52の(d)は、当該「第3大当り(実質10R確変)」の終了後に可変表示が開始される場面である。
なお、図52の(c)の「3000発GET!!!」のメッセージは、出玉簡易態様報知の一例である。図44に示した報知制御処理(ステップS152)や図46及び図47に示した大当り中報知開始制御処理(ステップS944)では、エンディング演出中に出玉報知が行われる場合には出玉通常態様報知が行われるが、図52の(c)に示したように、エンディング演出中に出玉報知が行われる場合には出玉簡易態様報知を行ってもよい。例えば、演出制御用CPU120は、最終ラウンド(10R目)の入賞に基づく出玉報知であるか否かを判定し、最終ラウンドの入賞に基づく出玉報知の場合には、出玉通常態様報知に代えて出玉簡易態様報知を開始するようにしてもよい。なお、最終ラウンドの後半の入賞(例えば、10ラウンド5個目以降の入賞)に基づく出玉報知の場合や、最終ラウンドの最後の入賞(10ラウンドの10個目)に基づく出玉報知の場合に限定して、出玉通常態様報知に代えて出玉簡易態様報知を開始するようにしてもよい。
また、最終ラウンドの最後(例えば、10個目)以外の入賞(例えば、1〜9個目)に基づく出玉報知の場合には出玉通常態様報知を開始し、出玉通常態様報知を終了する前(出玉報知中タイマ値が0になる前)、エンディング演出を開始するときには、出玉通常態様報知を行っているときに確変確定報知を行うときの処理(図47(B)のステップS9053の処理)と同様、出玉通常態様報知から出玉簡易態様報知に切り替えるようにしてもよい。
続いて、変形例について説明する。図53は、報知制御処理の他の例を示すフローチャートである。図53の報知制御処理は、図44の報知制御処理と主に下記2点の相違点がある。
(相違点1)
図44の報知制御処理では、演出プロセスフラグの値が4以上であるときに(ステップS943;YES)、図46及び図47の大当り中報知開始制御処理(ステップS944)を実行するのに対し、図53の報知制御処理では、演出プロセスフラグの値が4以上であるときに(ステップS943;YES)、図54及び図55の大当り中報知開始制御処理(ステップS1944)を実行する。
(相違点2)
図44の報知制御処理では、演出プロセスフラグの値が4以上でないときや(ステップS943;NO)、大当り中報知開始制御処理(ステップS944)を実行した後には、処理を終了するのに対し、図53の報知制御処理では、演出プロセスフラグの値が4以上でないときや(ステップS943;NO)、大当り中報知開始制御処理(ステップS1944)を実行した後には、演出プロセスフラグの値が1であるか否かを判定し(ステップS1945)、演出プロセスフラグの値が1であるときは(ステップS1945;YES)、図56の可変表示中報知開始制御処理(ステップS1944)を実行する。
図53に示す報知制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、図45(A)の出玉報知終了制御処理を実行する(ステップS940)。続いて、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値が6であるか否かを判定する(ステップS941)。
演出プロセスフラグの値が6であるときは(ステップS941;YES)、演出制御用CPU120は、図45(B)の確変確定報知終了制御処理を実行する(ステップS942)。演出プロセスフラグの値が6でないときや(ステップS941;NO)、ステップS942の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値が4以上であるか否かを判定する(ステップS943)。演出プロセスフラグの値が4以上であるときは(ステップS943;YES)、演出制御用CPU120は、図54及び図55の大当り中報知開始制御処理を実行する(ステップS1944)。一方、演出プロセスフラグの値が4以上でないときや(ステップS943;NO)、ステップS1944の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値が1であるか否かを判定する(ステップS1945)。即ち、演出制御用CPU120は、ステップS75の演出制御プロセス処理としてステップS171の可変表示開始設定処理を実行しているか否かを判定する。
演出プロセスフラグの値が1でないときは(ステップS1945;NO)、報知制御処理を終了する。演出プロセスフラグの値が1であるときは(ステップS1945;YES)、演出制御用CPU120は、図56の可変表示中報知開始制御処理を実行する(ステップS1944)。
図54及び図55は、図53のステップS1944にて実行される大当り中報知開始制御処理の一例を示すフローチャートである。図54及び図55の大当り中報知開始制御処理は、図46及び図47の大当り中報知開始制御処と主に下記2点の相違点がある。
(相違点1)
図46及び図47の大当り中報知開始制御処理では、最初に、出玉報知前フラグがセットされているか否かを判定するのに対し(ステップS9030)、図54及び図55の大当り中報知開始制御処理では、最初に、大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS9020)。大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS9020;YES)、図55(B)の各処理を実行し、大入賞口開放後フラグがセットされていないときは(ステップS9020;NO)、出玉報知前フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS9030)。
(相違点2)
図46及び図47の大当り中報知開始制御処理では、ステップS9032の処理において確変確定報知前フラグがセットされていないときは(ステップS9032;NO)、図47(A)の各処理を実行するのに対し、図54及び図55の大当り中報知開始制御処理では、ステップS9032の処理において確変確定報知前フラグがセットされていないときは(ステップS9032;NO)、図55(A)の各処理を実行する。
図54に示す大当り中報知開始制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS9020)。即ち、演出制御用CPU120は、ステップS75の演出制御プロセス処理としてステップS176のラウンド後処理を実行しているか否かを判定する。大入賞口開放後フラグがセットされていないときは(ステップS9020;NO)、演出制御用CPU120は、出玉報知前フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS9030)。
出玉報知前フラグがセットされていないときは(ステップS9030;YES)、演出制御用CPU120は、確変確定報知前フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS9032)。
ステップS9032において確変確定報知前フラグがセットされているときは(ステップS9032;YES)、演出制御用CPU120は、確変確定報知前フラグをクリアし(ステップS9033)、確変確定報知を開始する(ステップS9034)。続いて、演出制御用CPU120は、確変確定報知中フラグをセットし(ステップS9035)、大当り中報知開始制御処理を終了する。
ステップS9032において確変確定報知前フラグがセットされていないときは(ステップS9032;NO)、演出制御用CPU120は、確変確定報知中フラグがセットされているか否かを判定する(図55(A)のステップS9040)。
ステップS9040において確変確定報知中フラグがセットされていないときは(ステップS9040;NO)、演出制御用CPU120は、出玉報知前フラグをクリアし(ステップS9041)、出玉通常態様報知を開始する(ステップS9042)。続いて、演出制御用CPU120は、出玉通常態様報知中フラグをセットし(ステップS9043)、RAM122の所定領域(例えば、演出制御タイマ設定部等)に設けられた出玉報知中タイマに、出玉報知中タイマ値をセットし(ステップS9047)、大当り中報知開始制御処理を終了する。
ステップS9040において確変確定報知中フラグがセットされいるときは(ステップS9040;YES)、ステップS9041の処理、ステップS9042の処理、ステップS9043の処理、ステップS9047の処理を実行せずに大当り中報知開始制御処理を終了する。つまり、出玉報知前フラグがセットされており(ステップS9030;YES)、確変確定報知前フラグがセットされていないときであって(ステップS9032;NO)、確変確定報知中フラグがセットされているときは(ステップS9040;YES)、出玉報知を開始しない。具体的には、出玉報知前フラグをクリアしていないため、確変確定報知が終了した後に(確変確定報知中フラグがクリアされた後に)、出玉通常態様報知を開始する。
ステップS9030において出玉報知前フラグがセットされていないときは(ステップS9030;NO)、図47(B)の各処理を実行する。
ステップS9020において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS9020;YES)、演出制御用CPU120は、今回は10ラウンド目であるか否かを判定する(図55(B)のステップS9060)。即ち、演出制御用CPU120は、次ラウンドがなくエンディング演出が実行されるか否かを判定する。今回は10ラウンド目でないときは(ステップS9060;NO)、大当り中報知開始制御処理を終了する。
今回は10ラウンド目であるときは(ステップS9060;YES)、演出制御用CPU120は、出玉報知前フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS9061)。出玉報知前フラグがセットされていないときは(ステップS9061;NO)、大当り中報知開始制御処理を終了する。
出玉報知前フラグがセットされているときは(ステップS9061;YES)、演出制御用CPU120は、出玉報知前フラグをクリアし(ステップS9062)、RAM122の所定領域(例えば、演出制御フラグ設定部等)に設けられた出玉未報知フラグをオン状態にセットし(ステップS9063)、大当り中報知開始制御処理を終了する。なお、出玉未報知フラグがセットされているときには、大当り終了後の可変表示において出玉報知が行われる。つまり、大入賞口開放後フラグがセットされ(ステップS9020;YES)、今回は10ラウンド目であり(ステップS9060;YES)、出玉報知前フラグがセットされているときは(ステップS9061;NO)、演出制御用CPU120は、大当り終了後の可変表示において出玉報知が行われるように出玉未報知フラグをセットする。なお、出玉報知前フラグがセットされているが、今回が10ラウンド目ではない場合には、出玉報知前フラグをクリアしていないため、次回以降のラウンドにおいて(大入賞口開放後フラグがクリアされた後に)、出玉通常態様報知を開始する。
図56は、図53のステップS1946にて実行される可変表示中報知開始制御処理の一例を示すフローチャートである。図56に示す可変表示中報知開始制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、出玉未報知フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS9070)。出玉未報知フラグがセットされていないときは(ステップS9070;NO)、可変表示中報知開始制御処理を終了する。
出玉未報知フラグがセットされているときは(ステップS9070;YES)、演出制御用CPU120は、出玉未報知フラグをクリアし(ステップS9071)、出玉通常態様報知の開始を設定する(ステップS9072)。これにより、可変表示中演出処理(ステップS172)において出玉通常態様報知が開始される。続いて、演出制御用CPU120は、出玉通常態様報知中フラグをセットし(ステップS9073)、出玉報知中タイマに、出玉報知中タイマ値をセットし(ステップS9074)、可変表示中報知開始制御処理を終了する。
図57及び図58は、大当り遊技状態中における演出動作例を示す図である。図57は、確変制御条件が成立し、且つ、連続出玉数が出玉報知個数に初めて到達した場合における画面表示例を示す図である。具体的には、図54及び図55の大当り中報知開始制御処理(ステップS1944)を実行したとき画面動作例を示している。なお、図57では図50との共通部分の一部(図50の(a)、(b))を省略している。具体的には、図50の(a)→図50の(b)→図57の(a)→図57の(b)→図57の(c)の順に代表的な場面を表している。
図57の(a)は、図50の(c)と同様、図50の(b)に続く場面である。図57の(b)は、1ラウンド目において確変確定報知が行われている場面である。図50の(d)では1ラウンド目において確変確定報知及び出玉簡易態様報知が行われているのに対し、図57の(b)では1ラウンド目において出玉簡易態様報知が行われていない点が異なる。図54及び図55の大当り中報知開始制御処理(ステップS1944)が実行されると、図57の(b)に示すように、確変確定報知が行われる。つまり、図54及び図55の大当り中報知開始制御処理(ステップS1944)では、出玉報知前フラグがセットされており(ステップS9030;YES)、確変確定報知前フラグがセットされていないときであって(ステップS9032;NO)、確変確定報知中フラグがセットされているときは(ステップS9040;YES)、出玉報知を開始しない。
図57の(c)は、2ラウンド目において出玉通常態様報知が行われている場面である。図54及び図55の大当り中報知開始制御処理(ステップS1944)が実行されると、図57の(c)に示すように、確変確定報知の終了後に出玉通常態様報知が行われる。つまり、図54及び図55の大当り中報知開始制御処理(ステップS1944)では、確変確定報知の終了後(確変確定報知中フラグのクリア後)に、出玉通常態様報知を開始する。
図58は、最終ラウンドにおいて連続出玉数が出玉報知個数に初めて到達した場合の画面表示例を示す図である。具体的には、図54及び図55の大当り中報知開始制御処理(ステップS1944)や図56の可変表示中報知開始制御処理(ステップS1946)を実行したとき画面動作例を示している。
図58の(a)は、「第3大当り(実質10R確変)」となった場面を表している。図58の(b)は、10ラウンド目が行われている場面である。図58の(c)は、エンディング演出が行われている場面である。例えば、図中において吹き出しにて示したように、最後の入賞(10R目の10個目)に係る遊技球がカウントスイッチ(上大入賞口スイッチ23A)を通過し(カウントスイッチにより検出され)、連続出玉数が「4996個」から「5010個」になった場合であっても、図58の(c)に示すように、出玉報知は行われない。つまり、図54及び図55の大当り中報知開始制御処理(ステップS1944)では、大入賞口開放後フラグがセットされており(ステップS9020;YES)、今回は10ラウンド目であるときであって(ステップS9060;YES)、出玉報知前フラグがセットされているときは(ステップS9061;YES)、出玉報知を開始しない。
図58の(d)は、当該「第3大当り(実質10R確変)」の終了後の可変表示において出玉通常態様報知が行われている場面である。つまり、図55のステップS9063において出玉未報知フラグがセットされ、図56の可変表示中報知開始制御処理のステップS9072において出玉通常態様報知の開始が設定されることにより、図58の(d)に示すように、可変表示において出玉通常態様報知が行われる。
以上、本実施の形態による遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態、高確状態、高ベース状態等)に制御可能な遊技機であって、遊技媒体が入賞可能な開状態に変化可能な可変入賞装置(例えば、下特別可変入賞球装置7B等)と、前記有利状態へ制御する有利状態制御手段(例えば、図13の特別図柄停止処理として特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応する“4”に更新するステップS285の処理、図20の確変判定処理として確変領域通過フラグをセットするステップS833の処理、図22の大当り終了処理として高確フラグをセットするステップS385の処理や高ベースフラグをセットするステップS386の処理、図38の特図当り待ち処理として演出プロセスフラグの値を大当り開始処理に対応する“4”に更新するステップS733の処理、図43の報知フラグ設定処理として確変設定フラグをセットするステップS932の処理、図42の大当り終了後処理として高確高ベース状態に設定するステップS774の処理や低確低ベース状態に設定するステップS775の処理等)と、前記可変入賞装置に遊技媒体が入賞し第1条件(例えば、確変制御条件等)が成立したときに、第1の報知(例えば、図48の(d)に示すような確変確定報知等)を行う第1報知手段(例えば、図46のステップS9034の処理、図47(B)のステップS9056の処理等)と、前記可変入賞装置に遊技媒体が入賞し前記第1条件とは異なる第2条件(例えば、連続出玉数が所定の出玉報知個数に初めて到達したという条件等)が成立したときに、第2の報知(例えば、図49の(c)に示すような出玉報知等)を行う第2報知手段(例えば、図47(A)のステップS9042の処理やステップS9045の処理、図47(B)のステップS9053の処理等)とを備え、前記第1条件は、前記可変入賞装置内に設けられた特定領域(例えば、確変領域等)を遊技媒体が通過したことで成立するとともに、前記第1条件と前記第2条件とが成立したときには、前記第1報知手段による前記第1の報知(例えば、確変確定報知等)と、前記第2報知手段による前記第2の報知(例えば、出玉報知等)とを重複して実行可能である(例えば、図50の(d)に示すように、確変確定報知と出玉報知とを重複して実行可能である)。
このような構成によれば、第1の報知と第2の報知とを効果的に実行できる。
また、本実施の形態による遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態、高確状態、高ベース状態等)に制御可能な遊技機であって、遊技媒体が入賞可能な開状態に変化可能な可変入賞装置(例えば、下特別可変入賞球装置7B等)と、前記有利状態へ制御する有利状態制御手段(例えば、図13の特別図柄停止処理として特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応する“4”に更新するステップS285の処理、図20の確変判定処理として確変領域通過フラグをセットするステップS833の処理、図22の大当り終了処理として高確フラグをセットするステップS385の処理や高ベースフラグをセットするステップS386の処理、図38の特図当り待ち処理として演出プロセスフラグの値を大当り開始処理に対応する“4”に更新するステップS733の処理、図43の報知フラグ設定処理として確変設定フラグをセットするステップS932の処理、図42の大当り終了後処理として高確高ベース状態に設定するステップS774の処理や低確低ベース状態に設定するステップS775の処理等)と、前記可変入賞装置に遊技媒体が入賞し第1条件(例えば、確変制御条件等)が成立したときに、第1の報知(例えば、図48の(d)に示すような確変確定報知等)を行う第1報知手段(例えば、図46のステップS9034の処理、図47(B)のステップS9056の処理等)と、前記可変入賞装置に遊技媒体が入賞し前記第1条件とは異なる第2条件(例えば、連続出玉数が所定の出玉報知個数に初めて到達したという条件等)が成立したときに、第2の報知(例えば、図49の(c)に示すような出玉報知等)を行う第2報知手段(例えば、図47(A)のステップS9042の処理やステップS9045の処理、図47(B)のステップS9053の処理等)とを備え、前記第1条件は、前記可変入賞装置内に設けられた特定領域(例えば、確変領域等)を遊技媒体が通過したことで成立するとともに、前記第1条件と前記第2条件とが成立したときには、前記第1報知手段による前記第1の報知(例えば、確変確定報知等)と、前記第2報知手段による前記第2の報知(例えば、出玉報知等)とのうちいずれか一方を実行可能である(例えば、図57の(b)に示すように、出玉報知を実行せずに確変確定報知を実行可能である)。
このような構成によれば、第1の報知と第2の報知とを効果的に実行できる。
また、本実施の形態による遊技機は、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、CPU103によって実行される図6の遊技制御用タイマ割込み処理等)と、演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120によって実行される図33の演出制御メイン処理等)とを備え、前記遊技制御手段は、情報(例えば、各種の演出制御コマンド等)を出力する情報出力手段(例えば、ステップS17のコマンド制御処理等)を含み、前記演出制御手段は、前記情報出力手段が出力する情報に基づいて演出を制御する(例えば、図37(A)の可変表示開始設定処理では、図11の変動パターン設定処理のステップS254において送信設定された変動パターン指定コマンドに基づいて演出制御パターンを使用パターンとしてセットする)。
このような構成によれば、遊技の進行に応じた演出制御が可能である。
また、本実施の形態による遊技機では、前記第1の報知(例えば、確変確定報知等)と前記第2の報知(例えば、出玉報知等)が重複して実行される場合に、前記第2の報知に比べて前記第1の報知の方が、遊技者とって認識容易な態様で実行される(例えば、図50の(d)における出玉簡易態様報知は図49の(c)における出玉通常態様報知よりも小さく、図50の(d)では、出玉報知に比べ確変確定報知の方が遊技者にとって認識容易な態様で実行される)。なお、第2の報知に比べて第1の報知の方が遊技者とって認識容易な態様とは、第1の報知に係る表示の方が第2の報知に係る表示に比べ大きいことによって認識容易であることに限定されない。例えば、第1の報知に係る表示の方が第2の報知に係る表示に比べ目立つ色彩であることによって認識容易であってもよいし、第1の報知に係る表示の方が第2の報知に係る表示に比べ目立つ位置にあることによって認識容易であってもよい。
このような構成によれば、有利状態へ制御されることが確実に認識できる。
また、本実施の形態による遊技機では、前記第1条件(例えば、確変制御条件等)と前記第2条件(例えば、連続出玉数が所定の出玉報知個数に初めて到達したという条件等)とが成立した場合に、前記第1の報知(例えば、確変確定報知等)が優先して実行される。例えば、図50の(d)に示すように、出玉報知に比べ確変確定報知の方が遊技者にとって認識容易な態様で実行される。また例えば、図57の(b)(c)に示すように、確変確定報知の終了後に出玉報知が行われる。
このような構成によれば、有利状態へ制御されることが確実に認識できる。
また、本実施の形態による遊技機は、前記可変入賞装置(例えば、下特別可変入賞球装置7B等)へ、遊技媒体を入賞させて前記第1条件(例えば、確変制御条件等)を成立させる旨を指示する指示手段(図40の大当り開始処理のステップS743の処理、図41のラウンド後処理のステップS763の処理等)を備える。例えば、図48の(d)に示すように、確変制御条件を成立させる旨の指示として「Vを狙え!!」のメッセージを表示している。2ラウンド目に上記メッセージを表示する場合には、大当り開始処理において開放中演出として設定し(ステップS743)、2ラウンド目以降に上記メッセージを表示する場合には、ラウンド後処理において開放中演出として設定すればよい(ステップS763)。
このような構成によれば、第1条件を容易に成立させることができる。
また、本実施の形態による遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態、高確状態、高ベース状態等)に制御可能な遊技機であって、遊技媒体が入賞可能な開状態に変化可能な可変入賞装置(例えば、下特別可変入賞球装置7B等)と、前記有利状態へ制御する有利状態制御手段(例えば、図13の特別図柄停止処理として特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応する“4”に更新するステップS285の処理、図20の確変判定処理として確変領域通過フラグをセットするステップS833の処理、図22の大当り終了処理として高確フラグをセットするステップS385の処理や高ベースフラグをセットするステップS386の処理、図38の特図当り待ち処理として演出プロセスフラグの値を大当り開始処理に対応する“4”に更新するステップS733の処理、図43の報知フラグ設定処理として確変設定フラグをセットするステップS932の処理、図42の大当り終了後処理として高確高ベース状態に設定するステップS774の処理や低確低ベース状態に設定するステップS775の処理等)と、前記可変入賞装置に遊技媒体が入賞し第1条件(例えば、エンディング演出の実行条件等)が成立したときに、第1の報知(例えば、図51の(c)に示すようなエンディング演出等)を行う第1報知手段(例えば、図41のステップS766の処理、図42の処理等)と、前記可変入賞装置に遊技媒体が入賞し前記第1条件とは異なる第2条件(例えば、連続出玉数が所定の出玉報知個数に初めて到達したという条件等)が成立したときに、第2の報知(例えば、図49の(c)に示すような出玉報知等)を行う第2報知手段(例えば、図47(A)のステップS9042の処理やステップS9045の処理、図47(B)のステップS9053の処理等)とを備え、前記第1条件は、前記有利状態が終了する場合(例えば、最終ラウンド終了する場合等)に成立するとともに、前記第1条件と前記第2条件とが成立したときには、前記第1報知手段による前記第1の報知(例えば、エンディング演出等)と、前記第2報知手段による前記第2の報知(例えば、出玉報知等)とを重複して実行可能である(例えば、図52の(c)に示すように、エンディング演出と出玉報知とを重複して実行可能である)。
このような構成によれば、第1の報知と第2の報知とを効果的に実行できる。
また、本実施の形態による遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態、高確状態、高ベース状態等)に制御可能な遊技機であって、遊技媒体が入賞可能な開状態に変化可能な可変入賞装置(例えば、下特別可変入賞球装置7B等)と、前記有利状態へ制御する有利状態制御手段(例えば、図13の特別図柄停止処理として特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応する“4”に更新するステップS285の処理、図20の確変判定処理として確変領域通過フラグをセットするステップS833の処理、図22の大当り終了処理として高確フラグをセットするステップS385の処理や高ベースフラグをセットするステップS386の処理、図38の特図当り待ち処理として演出プロセスフラグの値を大当り開始処理に対応する“4”に更新するステップS733の処理、図43の報知フラグ設定処理として確変設定フラグをセットするステップS932の処理、図42の大当り終了後処理として高確高ベース状態に設定するステップS774の処理や低確低ベース状態に設定するステップS775の処理等)と、前記可変入賞装置に遊技媒体が入賞し第1条件(例えば、エンディング演出の実行条件等)が成立したときに、第1の報知(例えば、図51の(c)に示すようなエンディング演出等)を行う第1報知手段(例えば、図41のステップS766の処理、図42の処理等)と、前記可変入賞装置に遊技媒体が入賞し前記第1条件とは異なる第2条件(例えば、連続出玉数が所定の出玉報知個数に初めて到達したという条件等)が成立したときに、第2の報知(例えば、図49の(c)に示すような出玉報知等)を行う第2報知手段(例えば、図47(A)のステップS9042の処理やステップS9045の処理、図47(B)のステップS9053の処理等)とを備え、前記第1条件は、前記有利状態が終了する場合(例えば、最終ラウンド終了する場合等)に成立するとともに、前記第1条件と前記第2条件とが成立したときには、前記第1報知手段による前記第1の報知(例えば、エンディング演出等)と、前記第2報知手段による前記第2の報知(例えば、出玉報知等)とのうちいずれか一方を実行可能である(例えば、図58の(c)に示すように、出玉報知を実行せずにエンディング演出を実行可能である)。
このような構成によれば、第1の報知と第2の報知とを効果的に実行できる。
また、本実施の形態による遊技機では、前記第1の報知(例えば、エンディング演出等)と前記第2の報知(例えば、出玉報知等)が重複して実行される場合に、前記第2の報知に比べて前記第1の報知の方が、遊技者とって認識容易な態様で実行される(例えば、図52の(c)における出玉簡易態様報知は図49の(c)における出玉通常態様報知よりも小さく、図52の(c)では、出玉報知に比べエンディング演出の方が遊技者にとって認識容易な態様で実行される)。なお、第2の報知に比べて第1の報知の方が遊技者とって認識容易な態様とは、第1の報知に係る表示の方が第2の報知に係る表示に比べ大きいことによって認識容易であることに限定されない。例えば、第1の報知に係る表示の方が第2の報知に係る表示に比べ目立つ色彩であることによって認識容易であってもよいし、第1の報知に係る表示の方が第2の報知に係る表示に比べ目立つ位置にあることによって認識容易であってもよい。
このような構成によれば、有利状態が終了したことを確実に認識できる。
また、本実施の形態による遊技機では、前記第1条件(例えば、エンディング演出の実行条件等)と前記第2条件(例えば、連続出玉数が所定の出玉報知個数に初めて到達したという条件等)とが成立した場合に、前記第1の報知(例えば、エンディング演出等)が優先して実行される。例えば、図52の(c)に示すように、出玉報知に比べエンディング演出の方が遊技者にとって認識容易な態様で実行される。また例えば、図58の(c)(d)に示すように、エンディング演出の終了後に出玉報知が行われる。
このような構成によれば、有利状態が終了したことを確実に認識できる。
また、本実施の形態による遊技機は、未だ開始されていない識別情報の可変表示について保留情報を記憶する保留記憶手段(例えば、第1特図保留記憶部151A、第2特図保留記憶部151B、演出制御コマンド受信用バッファ等)と、前記保留記憶手段に記憶される前記保留情報に基づいて識別情報の可変表示が特定表示結果となるか否かを該保留情報に対応する可変表示が開始される以前に判定する事前判定手段(例えば、CPU103によって実行される図8の始動入賞時判定処理、演出制御用CPU120によって実行さえる図36の入賞時演出決定処理等)とを備え、前記第1の報知(例えば、エンディング演出等)の態様には、前記有利状態が終了したときに前記保留記憶手段に記憶されている前記保留情報に基づいて識別情報の可変表示が特定表示結果となること(即ち、保留連が確定すること)を報知する特定態様(例えば、保留連となることを報知するエンディング演出)があり、前記特定態様の前記第1の報知が実行される場合に、前記第2の報知(例えば、出玉報知等)を制限してもよい。例えば、前記特定態様の前記第1の報知が実行される場合に、前記第2の報知よりも当該特定態様の前記第1の報知を認識容易に表示してもよいし、当該特定態様の前記第1の報知が終了した後に前記第2の報知を開始してもよいし、前記第2の報知を行うのを中止(キャンセル)してもよい。
このような構成によれば、保留連確定の態様を遊技者に注目させることができる。
なお、上記実施の形態では、大当り開放中処理(ステップS115)において、確変判定処理(ステップS315)を行っているが、大当り開放中処理に加えて、大当り開放後処理(ステップS116)、大当り開放前処理(ステップS114)、大当り終了処理(ステップS117)においても、確変判定処理(ステップS315)を行ってもよい。具体的には、例えば、大当り開放中処理のステップS310〜S315の処理を、大当り開放後処理、大当り開放前処理、大当り終了処理においても実行してもよい。これにより、オーバー入賞等にも好適に対応可能となる。
また、上記実施の形態では、変動回数カウント値(特図変動回数変動カウント値、飾り図柄変動回数カウント値)を変動毎にカウントアップし、終了判定値(高確終了判定値、高ベース終了判定値)を超えたか否かを判定しているが、上述の終了判定値に相当する値を変動回数カウント値にセットし、変動毎にカウントダウンし、ゼロとなったか否かを判定してもよい。
また、上記実施の形態では、サブ側において、飾り図柄変動回数カウンタを用いて大当り後の遊技状態を制御し、低確低ベース状態となったときに連続出玉数カウント値を初期化しているが(図39)、メイン側からの送信される演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)に基づいて遊技状態を把握し、低確低ベース状態となったときに連続出玉数カウント値を初期化してもよい。
また、上記実施の形態では、連続出玉数は、高ベース状態が終了したときに初期化される態様を示したが(図39の遊技状態設定制御処理のステップS913)、連続出玉数を初期化する条件はこれに限定されない。例えば、遊技者の操作(例えば、操作ボタン30の押下等)や、遊技機1の電源オフオン時などによって連続出玉数を初期化してもよい。
また、上記実施の形態では、出玉報知と確変確定報知とでは、確変確定報知を優先しているが、出玉報知を優先してもよい。上記実施の形態では、出玉報知とエンディング演出とでは、エンディング演出を優先しているが、出玉報知を優先してもよい。
また、上記実施の形態では、出玉報知と確変確定報知との関係、出玉報知とエンディング演出との関係について説明したが、他の関係についても適用してもよい。例えば、指示報知(指示演出)と出玉報知とでは、指示報知(指示演出)か出玉報知の何れか一方を優先するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、連続出玉数が所定数(出玉報知個数)を超えた場合に出玉報知を行うが、当該出玉報知に代えて又は加えて、連続ラウンド数が所定の所定数を超えた場合に累積ラウンド数を報知をしてもよい。なお、連続ラウンド数とは、例えば、初当り以降、一度も低確低ベース状態に落ちることなく消化したラウンド数の合計であってもよい。なお、連続ラウンド数には、実質的に出玉無のラウンド(例えば、開放時間が52ミリ秒のラウンド)を含めてもよいが、実質的に出玉無のラウンドを含めないことが好ましい。連続ラウンド数を報知する場合における連続ラウンド数報知と確変確定報知の関係や、連続ラウンド数報知とエンディング演出の関係は、出玉報知と確変確定報知の関係や、出玉報知とエンディング演出の関係と同一であってもよい。
また、上記実施の形態では、出玉報知前フラグがセットされた場合(連続出玉数が所定の出玉報知個数を超えた場合)には、最終的には(例えば、確変確定報知の終了後、エンディング演出の終了後)、出玉報知がなされたが、出玉報知(出玉通常態様報知、出玉簡易態様報知)を行わない場合があってもよい。例えば、確変確定報知が行われているときに出玉報知前フラグがセットされた場合や、エンディング演出になる直前で出玉報知前フラグがセットされた場合などでは、出玉報知(出玉通常態様報知、出玉簡易態様報知)を行わないようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、出玉通常態様報知の報知時間と、出玉簡易態様報知の報知時間は同一であるが、出玉通常態様報知の報知時間と、出玉簡易態様報知の報知時間を異ならせてもよい。また、上記実施の形態では、出玉報知(出玉通常態様報知、出玉簡易態様報知)は、タイムアウトによって終了するが、確変確定報知と同様に、ラウンド終了時に(大入賞口が閉鎖状態になるときに)、終了してもよい。また、上記実施の形態では、確変確定報知は、ラウンド終了時に終了するが、出玉報知と同様、エンディング演出の終了を限度にタイムアウトによって終了してもよい。
また、上記実施の形態では、演出制御基板12の側で、主基板11から送信された演出制御コマンドに基づいて連続出玉数をカウントする態様を示したが(図43の報知フラグ設定処理)、主基板11の側で、連続出玉数をカウントしてもよい。また、上記実施形態では、演出制御基板12の側で、連続出玉数が所定の出玉報知個数を超えたか否かを判定する態様を示したが(図43の報知フラグ設定処理)、主基板11の側で連続出玉数をカウントする場合には主基板11の側で連続出玉数が所定の出玉報知個数を超えたか否かを判定してもよい。
なお、出玉報知(出玉通常態様報知、出玉簡易態様報知)、確変確定報知の報知は、図48、図49、図50等に示したものに限定されない。一例として、上記報知は、半透明に表示されるものであってもよい。例えば、出玉報知と確変確定報知のタイミングが重なる場合ときなどには、出玉簡易態様報知として「3000発GET!!」等が半透明に表示されるものであってもよい。他の例として、上記報知は、音声を伴うものであってもよい。例えば、確変確定報知は、V入賞した旨の表示とともにV入賞した旨の特定の報知音を出力するものであってもよいし、出玉報知は、例えば3000個超等になった旨の表示とともに3000個超等になった旨の音声(例えば、キャラクタの声等)を出力するものであってもよい。出玉報知と確変確定報知のタイミングが重なる場合ときなどには、出玉報知の音声出力を省略してもよい。
上記実施の形態においては、確変領域がある下特別可変入賞球装置7Bと、確変領域がない上特別可変入賞球装置7Aとの2つの特別可変入賞球装置を設ける例を示したが、このような態様に限られず、例えば、確変領域がない特別可変入賞球装置を設けずに、確変領域がある特別可変入賞球装置のみ設けるようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、ステップS114の大当り開放前処理にてインターバル時間を設定したが(ステップS305)、他の処理(例えば、ステップS115の大当り開放中処理やステップS116の大当り開放後処理等)にてインターバル時間を設定してもよい。
また、上記実施の形態においては、指示報知(指示演出)として、「Vを狙え!!」というメッセージを表示して、下特別可変入賞球装置7Bへの遊技球の発射操作を遊技者に指示する場合を示したが、このような態様に限られず、指示報知(指示演出)は、「アタッカーを狙え!!!」や「右打ちしろ!!!」等のメッセージを表示して、下特別可変入賞球装置7Bへの遊技球の発射操作を遊技者に指示するものであってもよい。なお、上記メッセージの「アタッカー」は、確変開放ラウンド遊技に対応するアタッカー(下特別可変入賞球装置7B)を指している。
また、上記実施の形態においては、図10(B)に示すように、変動特図が第2特図であるときに決定される大当り種別は1種類(第3大当り)であるが、変動特図が第2特図であるときに複数種類(例えば、第2大当り、第3大当り)のうちの何れかの大当り種別が決定されるようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、図10(B)に示すように、変動特図に応じて、大当り種別の決定割合を異ならせているが、遊技状態に応じて、大当り種別の決定割合を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が高確状態であるときには第3大当りに決定され、遊技状態が低確状態であるときには第1大当り、第2大当り、又は、第3大当りの何れかが決定されるようにしてもよい。また例えば、例えば、遊技状態が高ベース状態であるときには第3大当りに決定され、遊技状態が低ベース状態であるときには第1大当り、第2大当り、又は、第3大当りの何れかが決定されるようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、第1大当り(実質5R通常)となった後は、所定回数の特図ゲームが終了する迄の間、遊技状態は低確高ベース状態となったが、第1大当り(実質5R通常)となった後は、遊技状態は、低確低ベース状態のままとしてもよい。
また、上記実施の形態においては、高確状態を回数切りとする態様(所定回数の特図ゲームが終了する迄高確状態が継続する態様)としているが、これに限定されない。変動特図が第2特図である場合(若しくは、遊技状態が高確状態である場合)にも、確変大当り(例えば、本実施形態の第2大当り、第3大当り)と非確変大当り(例えば、本実施形態の第1)とが決定されるようにし、高確状態において、非確変大当りとなる迄は、高確状態が維持されるようにしてもよい。なお、高確状態であるときに当選した非確変大当りの終了後に高ベース状態に移行するときには、当該高ベース状態が終了したときに、連続出玉数を初期化してもよい。また、高確状態であるときに当選した非確変大当りの終了後に高ベース状態に移行しないときには、当該非確変大当りの終了後に(若しくは、当該非確変大当りの終了時に記憶していた保留情報を全部消化した後に)、連続出玉数を初期化してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
例えば、上記の各実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板12に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板12に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御基板12側では2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板12の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の各実施の形態において、「割合」とは、A:B=70%:30%やA:B:C=20%:50%:30%の如く、何れの要素(A、B、C)も0%を超えるものに限定されない。例えば、A:B=100%:0%やA:B:C=0%:40%:60%やA:B:C=0%:0%:100%の如く、何れかの要素が0%であるものも含む概念である。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
例えば、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点又は遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
また、上記の各実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。