以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の放送通信連携システムの構成を示す概略ブロック図である。放送通信連携システムは、放送局が放送波により放送サービスを提供するための放送局サーバ1と、サービス事業者がインターネット等の通信ネットワークを介して通信サービスを提供するための通信サーバ3と、利用者に利用されるデジタル放送受信機5及び外部端末6と、を具備している。
外部端末6としてはタブレット端末が例示され、外部端末6はホームネットワーク内でデジタル放送受信機5と接続され、そのデジタル放送受信機5と端末連携(ペアリング)可能である。ホームネットワークによる短距離無線通信技術としては無線LAN(Local Area Network)やブルートゥース(Bluetooth(登録商標))などが例示される。
放送局サーバ1は、一般的なデジタル放送用の放送設備(図示しない)を備えたコンピュータである。放送局サーバ1は、コンピュータが実行可能なコンピュータプログラムが格納された記憶装置(図示しない)と、そのコンピュータプログラムを読み出して実行するCPU(Central Processing Unit)(図示しない)と、を具備している。放送局サーバ1は、放送番組、データ放送、アプリケーション制御情報(Application Information Table:AIT)等を多重化した放送信号を生成する。放送局サーバ1は、その放送信号を放送波に変調し、放送用アンテナを介して放送波を送信する。
放送信号は、ARIB(登録商標)(Association of Radio Industries and Broadcast:社団法人電波産業会)標準規格で規定される。デジタル放送によって提供される映像、音声等の各種データは、国際標準規格MPEG-2 Systemsで規定されるTSパケット(トランスポートストリームパケット)に格納されて、時分割で多重伝送される。TSパケットには、セクションに対してPSI(Program Specific Information)/SI(Service Information)が規定されている。PSI/SIは、TSパケットに格納されているデータの種別を示す情報や、コンテンツの種別を示す情報を含んでいる。データの種別を示す情報は、データ放送用のデータとAITとを伝送するための伝送情報(Program Map Table:PMT)を含んでいる。
データ放送は、放送番組と連携するコンテンツである。データ放送向けの記述言語としては、BML(Broadcast Markup Language)文書が使用され、BMLはARIB(登録商標)により策定されている。PMTは、データ放送を伝送するコンポーネントに関わるデータ符号化方式記述子のadditional_arib_bxml_info()において、データ放送の起動を最優先とするか否かを指定するための起動優先制御情報を含んでいる。その起動優先制御情報が最優先を示している場合は、データ放送はデジタル放送受信機5により起動される。
AITは、放送マネージドアプリケーションを管理するための情報である。放送マネージドアプリケーションは、放送番組と連携する他のコンテンツであり、データ放送とは記述言語等のデータ形式が異なる。放送マネージドアプリケーション向けの記述言語としては、HTML(Hyper Text Markup Language)文書が使用される。また、AITは、放送マネージドアプリケーションを識別するアプリケーションIDと、放送マネージドアプリケーションの所在を示す所在情報(Uniform Resource Locator:URL)と、を含んでいる。PMTは、AITを伝送するコンポーネントに関わるデータ符号化方式記述子のait_identifier_info()において、放送マネージドアプリケーションの起動を最優先とするか否かを指定するための起動優先制御情報を含んでいる。その起動優先制御情報が最優先を示している場合は、放送マネージドアプリケーションはデジタル放送受信機5により起動される。
通信サーバ3は、放送局サーバ1の設備と通信可能に接続され、放送マネージドアプリケーションを配信するコンピュータである。通信サーバ3は、コンピュータが実行可能なコンピュータプログラムが格納された記憶装置(図示しない)と、そのコンピュータプログラムを読み出して実行するCPU(図示しない)と、を具備している。通信サーバ3は、アプリケーション取得要求に応じて、放送マネージドアプリケーションを、通信ネットワークを介して配信する。
デジタル放送受信機5は、チューナ部11と、放送波受信部12と、記憶部13と、受信機用出力部20と、通信部31と、受信機用制御部32と、端末連携制御部33と、これらを制御するCPU(図示しない)と、を具備している。通信部31は、通信ネットワークを介して通信サーバ3と通信を行う通信インタフェースである。端末連携制御部33は、ホームネットワーク内で通信可能な機器(外部端末6)を発見し、外部端末6と端末連携を行なう。CPUは、チューナ部11、放送波受信部12、記憶部13、受信機用出力部20、通信部31、受信機用制御部32、端末連携制御部33に対して制御を行う。記憶部13にはコンピュータが実行可能なコンピュータプログラムが格納され、CPUはそのコンピュータプログラムを読み出して実行する。
放送波受信部12は、チューナ部11を介して放送局サーバ1から放送されている放送波を受信する。放送波受信部12は、その放送波を復調し、放送波から放送信号、すなわち、TSパケットを抽出する。放送波受信部12は、TSパケットのPSI/SIを参照して、TSパケットに含まれている映像データ及び音声データを受信機用出力部20に出力する。また、放送波受信部12は、予め規定されている伝送方法に応じて、TSパケットからPMTやAITを抽出して記憶部13に格納する。
受信機用出力部20は、音声制御部21と、表示制御部22と、スピーカ23と、表示部24と、を備えている。音声制御部21は、放送波受信部12からの音声データを、表示制御部22により表示制御される映像データと同期をとりながらスピーカ23に出力する。表示制御部22は、放送波受信部12からの映像データを、音声制御部21により出力制御される音声データと同期をとりながら表示部24に表示する。
受信機用制御部32は、放送マネージドアプリケーションを取得するアプリケーションエンジンであるアプリケーション提示機能部35を備えている。取得された放送マネージドアプリケーションは、そのアプリケーションエンジン上で起動・終了する。受信機用制御部32は、記憶部13に格納されたAITに基づいて、アプリケーション取得要求(デジタル放送受信機5を識別する識別子と、上述のAITのアプリケーションID、URLと、を少なくとも含む)を、通信部31を介して通信サーバ3に送信し、通信サーバ3から放送マネージドアプリケーションを取得する。受信機用制御部32は、その放送マネージドアプリケーションを起動させて受信機用出力部20に提示する。
受信機用制御部32は、更に、データ放送を提示するためのデータ放送提示機能部34を備えている。受信機用制御部32は、記憶部13に格納されたPMTに基づいて、データ放送を起動させて受信機用出力部20に提示する。
外部端末6は、通信部41と、端末用制御部42と、端末連携制御部43と、端末用出力部50と、これらを制御するCPU(図示しない)と、記憶部(図示しない)とを具備している。通信部41は、通信ネットワークを介して通信サーバ3と通信を行う通信インタフェースである。端末連携制御部43は、ホームネットワーク内で通信可能な機器(デジタル放送受信機5)を発見し、端末連携制御部33を介して、デジタル放送受信機5と端末連携を行なう。記憶部にはコンピュータが実行可能なコンピュータプログラムが格納され、CPUはそのコンピュータプログラムを読み出して実行する。
端末用出力部50は、音声制御部51と、表示制御部52と、スピーカ53と、表示部54と、を備えている。音声制御部51は、音声データを、表示制御部52により表示制御される映像データと同期をとりながらスピーカ53に出力する。表示制御部52は、映像データを、音声制御部51により出力制御される音声データと同期をとりながら表示部54に表示する。端末用制御部42は、ユーザにより選択された位置に応じて、外部端末6の各構成要素を制御する。
デジタル放送受信機5において、データ放送を優先して起動させるか、放送マネージドアプリケーションを優先して起動させるかは、PMTに含まれる起動優先制御情報により決定される。放送波受信部12は、放送信号に含まれる放送番組の映像データ及び音声データを受信機用出力部20に出力する。この場合、図2Aに示されるように、受信機用出力部20の表示部24は、放送波受信部12からの映像データとして放送番組を表す番組画面101を表示する。
受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、放送信号に含まれるPMTに基づいて、データ放送を起動させて受信機用出力部20に提示する。この場合、受信機用出力部20の表示部24は、データ放送が起動しているときの映像データを表すデータ放送画面102を表示する。ここで、受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、番組画面101とデータ放送画面102とが同時に表示部24に表示されるように、受信機用出力部20の表示制御部22を制御する。
受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35は、放送信号に含まれるAITに基づいて、通信サーバ3から放送マネージドアプリケーションを取得し、放送マネージドアプリケーションを起動させて受信機用出力部20に提示する。この場合、受信機用出力部20の表示部24は、放送マネージドアプリケーションが起動しているときの映像データを表すアプリケーション画面103を表示する。ここで、受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35は、番組画面101とアプリケーション画面103とが同時に表示部24に表示されるように、受信機用出力部20の表示制御部22を制御する。
しかし、図2Bに示されるように、PMTに含まれる起動優先制御情報が放送マネージドアプリケーションの起動を最優先とすることを指定している場合、番組画面101と共にアプリケーション画面103が表示部24に表示されるため、ユーザは、データ放送を視聴したくても、放送マネージドアプリケーションの起動が優先されてしまう。そこで、図2Cに示されるように、第1実施形態では、PMTに含まれる起動優先制御情報が放送マネージドアプリケーションの起動を最優先とすることを指定している場合、受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35は、放送マネージドアプリケーションを起動させて受信機用出力部20に提示することにより、番組画面101と共にアプリケーション画面103が受信機用出力部20の表示部24に表示される。同時に、受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、端末連携により、データ放送を外部端末6に提示することにより、データ放送画面102が表示部54に表示される。このように、第1実施形態では、デジタル放送受信機5で提示することができないコンテンツ(データ放送)を外部端末6に提示することにより、ユーザの視聴機会を逸することをなくすことができる。
一方、図2Dに示されるように、PMTに含まれる起動優先制御情報がデータ放送の起動を最優先とすることを指定している場合、ユーザは、番組画面101と共にデータ放送画面102が表示部24に表示されるため、放送マネージドアプリケーションを視聴したくても、データ放送の起動が優先されてしまう。そこで、図2Eに示されるように、第2実施形態では、PMTに含まれる起動優先制御情報がデータ放送の起動を最優先とすることを指定している場合、受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、データ放送を起動させて受信機用出力部20に提示することにより、番組画面101と共にデータ放送画面102が受信機用出力部20の表示部24に表示される。同時に、受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35は、端末連携により、放送マネージドアプリケーションを外部端末6に提示することにより、アプリケーション画面103が表示部54に表示される。このように、第2実施形態では、デジタル放送受信機5で提示することができないコンテンツ(放送マネージドアプリケーション)を外部端末6に提示することにより、ユーザの視聴機会を逸することをなくすことができる。
[第1実施形態]
図3は、第1実施形態の動作を示すフローチャートである。
端末連携制御部33は、ホームネットワーク内で通信可能な外部端末6と端末連携を行なう(S1)。ユーザが放送番組を視聴するときに、放送波受信部12は、チューナ部11を介して放送局サーバ1から放送されている放送波を受信し、その放送波を復調し、放送波からTSパケットを抽出する。放送波受信部12は、TSパケットからPMTやAITを抽出して記憶部13に格納する。また、放送波受信部12は、TSパケットのPSI/SIを参照して、TSパケットに含まれる映像データ及び音声データを受信機用出力部20に出力する。この場合、受信機用出力部20の表示部24は、放送波受信部12からの映像データである番組画面101を表示する(S2)。受信機用制御部32は、記憶部13に格納されたPMTやAITを参照して、PMTに含まれる起動優先制御情報がデータ放送の起動を最優先とすることを指定しているか否かを判定する(S3)。
PMTに含まれる起動優先制御情報がデータ放送の起動を最優先とすることを指定している場合(S4−Yes)、受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、PMTに基づいて、データ放送を起動させて受信機用出力部20に提示する。この場合、番組画面101と共にデータ放送画面102が受信機用出力部20の表示部24に表示される。また、PMTやAITが更新されて、放送マネージドアプリケーションの起動が最優先とすることを指定される可能性があるため、受信機用制御部32は、S3に戻り、定期的に、記憶部13に格納されるPMTやAITの監視を行なう。
PMTに含まれる起動優先制御情報が放送マネージドアプリケーションの起動を最優先とすることを指定している場合(S4−No)、受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35は、AITに基づいて、通信サーバ3から放送マネージドアプリケーションを取得し、放送マネージドアプリケーションを起動させて受信機用出力部20に提示する。この場合、番組画面101と共にアプリケーション画面103が受信機用出力部20の表示部24に表示される。また、受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、端末連携により、端末用制御部42がデータ放送提示機能部を搭載しているか否かを監視する(S5)。
端末用制御部42がデータ放送提示機能部を搭載している場合(S5−Yes)、受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、データ転送処理を行なう(S6)。このとき、データ転送処理を開始した旨を表示や音などによりユーザに通知する。このデータ転送処理は、転送終了条件が満たされるまで行なわれる。転送終了条件が満たされない場合(S7−No)、データ放送において表示の更新がある度に(S8−Yes)、データ転送処理(S6)は実行される。
転送終了条件とは、PMTやAITが更新されてデジタル放送受信機5でデータ放送の起動が最優先とすることを指定された場合、デジタル放送受信機5において選局された場合、デジタル放送受信機5の電源がオフになった場合、デジタル放送受信機5と外部端末6との通信が切断した場合などが挙げられる。デジタル放送受信機5と外部端末6との通信が切断した場合としては、外部端末6の電源がオフになった場合、ユーザが外部端末6においてデータ放送の提示を終了させた場合なども挙げられる。これらの場合は、デジタル放送受信機5は、ホームネットワーク内で通信可能な機器が発見されなくなるため、外部端末6との通信が切断したことを認識できる。
図4A及び図4Bを用いて、データ転送処理(S6)について説明する。図4Aに示されるように、TSパケットは、映像データ111、音声データ112、データ放送用データ113、字幕データ114を含むデータ列である。受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、そのTSパケットのうちのデータ放送用データ113を含むデータ列を端末連携により端末用制御部42に転送する。図4Bに示されるように、データ放送用データ113は、BML文書と、CSS(Cascading Style Sheets)などのスタイルシートと、JPEG(Joint Photographic Experts Group)などの画像データとを含んでいる。端末用制御部42のデータ放送提示機能部(図示しない)は、データ放送用データ113を含むデータ列を受け取り、そのデータ列からBML文書、スタイルシート、画像データを参照することにより、データ放送用データ113を解析し、データ放送を起動させて端末用出力部50に提示する。この場合、端末用出力部50の表示部54は、データ放送が起動しているときの映像データを表すデータ放送画面102を表示する。
受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、データ転送処理(S6)を実行しているときに、転送終了条件が満たされた場合(S7−Yes)、上述の転送処理を終了する(S12)。このとき、上述の転送処理を終了した旨を表示や音などによりユーザに通知する。ここで、ユーザが放送番組を視聴している場合(S13−Yes)、上述のS2が実行される。
一方、端末用制御部42がデータ放送提示機能部を搭載していない場合(S5−No)、受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、画面転送処理を行なう(S9)。このとき、画面転送処理を開始した旨を表示や音などによりユーザに通知する。この画面転送処理は、上述の転送終了条件が満たされるまで行なわれる。転送終了条件が満たされない場合(S10−No)、データ放送において表示の更新がある度に(S11−Yes)、画面転送処理(S9)は実行される。
図5A〜図5Fを用いて、画面転送処理(S9)について説明する。図5Aに示されるように、受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、上述のデータ転送処理(S6)とは異なり、データ放送用データ113を含むデータ列を転送するのではなく、端末用出力部50に提示するための画面を転送する。即ち、データ放送が起動しているときの映像データを表すデータ放送画面102を転送する。
まず、図5Bに示されるように、受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、そのTSパケットのうちのデータ放送用データ113を含むデータ列からBML文書、スタイルシート、画像データを参照することにより、データ放送用データ113を解析し、データ放送を起動させる。このとき、受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、データ放送を端末用出力部50に提示するための画面の作成として、データ放送画面102を構築する。次に、図5Cに示されるように、受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、構築されたデータ放送画面102を端末連携により端末用制御部42に転送する。端末用制御部42は、デジタル放送受信機5により構築されたデータ放送画面102を、端末用出力部50に出力する。この場合、端末用出力部50の表示部54は、デジタル放送受信機5により構築されたデータ放送画面102を表示する。
図5Dに示されるように、データ放送画面102は、二次元の座標(x、y)で表され、データ放送画面102の左上の位置を最小値(0、0)とし、右下の位置を最大値とする。外部端末6において、ユーザが、表示部54に表示されたデータ放送画面102上の複数の選択欄の中から、例えば「馬の映画」を表す選択欄を選択した場合、端末用制御部42は、表示部54上でユーザにより選択された位置を示す選択位置座標(x1、y1)と、上記最大値である全体位置座標と、を含む座標データを端末連携により受信機用制御部32に送信する。
図5Eに示されるように、受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、外部端末6から選択位置座標(x1、y1)と全体位置座標とを含む座標データを受け取り、全体位置座標に対する選択位置座標(x1、y1)と、データ放送用データ113を含むデータ列からBML文書、スタイルシート、画像データとを参照することにより、データ放送画面102上の各選択欄の中から、選択欄「馬の映画」が選択されたことを認識する。更に、受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、そのデータ列からBML文書、スタイルシート、画像データを参照することにより、データ放送画面102の次の画面の作成として、「馬の映画」に関するデータ放送を端末用出力部50に提示するためのデータ放送画面122を構築する。次に、図5Fに示されるように、受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、構築されたデータ放送画面122を端末連携により端末用制御部42に転送する。端末用制御部42は、デジタル放送受信機5により構築されたデータ放送画面122を、端末用出力部50に出力する。この場合、端末用出力部50の表示部54は、デジタル放送受信機5により構築されたデータ放送画面122を表示する。
受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34が画面転送処理(S9)を実行しているときに、転送終了条件が満たされた場合(S10−Yes)、S12以降が実行される。
以上の説明により、第1実施形態では、PMTに含まれる起動優先制御情報が放送マネージドアプリケーションの起動を最優先とすることを指定している場合、デジタル放送受信機5は、放送マネージドアプリケーションを起動させて提示すると共に、端末連携によりデータ放送を外部端末6に提示させる。このように、デジタル放送受信機5で提示することができないコンテンツ(データ放送)を外部端末6に提示することにより、ユーザの視聴機会を逸することをなくすことができる。
[第2実施形態]
図6は、第2実施形態の動作を示すフローチャートである。
端末連携制御部33は、ホームネットワーク内で通信可能な外部端末6と端末連携を行なう(S21)。ユーザが放送番組を視聴するときに、放送波受信部12は、チューナ部11を介して放送局サーバ1から放送されている放送波を受信し、その放送波を復調し、放送波からTSパケットを抽出する。放送波受信部12は、TSパケットからPMTやAITを抽出して記憶部13に格納する。また、放送波受信部12は、TSパケットのPSI/SIを参照して、TSパケットに含まれる映像データ及び音声データを受信機用出力部20に出力する。この場合、受信機用出力部20の表示部24は、放送波受信部12からの映像データである番組画面101を表示する(S22)。受信機用制御部32は、記憶部13に格納されたPMTやAITを参照して、PMTに含まれる起動優先制御情報が放送マネージドアプリケーションの起動を最優先とすることを指定しているか否かを判定する(S23)。
PMTに含まれる起動優先制御情報が放送マネージドアプリケーションの起動を最優先とすることを指定している場合(S24−Yes)、受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35は、AITに基づいて、通信サーバ3から放送マネージドアプリケーションを取得し、放送マネージドアプリケーションを起動させて受信機用出力部20に提示する。この場合、番組画面101と共にアプリケーション画面103が受信機用出力部20の表示部24に表示される。また、PMTやAITが更新されて、データ放送の起動が最優先とすることを指定される可能性があるため、受信機用制御部32は、S23に戻り、定期的に、記憶部13に格納されるPMTやAITの監視を行なう。
PMTに含まれる起動優先制御情報がデータ放送の起動を最優先とすることを指定している場合(S24−No)、受信機用制御部32のデータ放送提示機能部34は、PMTに基づいて、データ放送を起動させて受信機用出力部20に提示する。この場合、番組画面101と共にデータ放送画面102が受信機用出力部20の表示部24に表示される。また、受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35は、端末連携により端末用制御部42がアプリケーション提示機能部を搭載しているか否かを監視する(S25)。
端末用制御部42がアプリケーション提示機能部を搭載している場合(S25−Yes)、受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35は、端末連携により外部端末6が通信ネットワークに接続されているか否かを監視する(S26)。
外部端末6が通信ネットワークに接続されている場合(S26−Yes)、受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35は、URL転送処理を行なう(S27)。このとき、URL転送処理を開始した旨を表示や音などによりユーザに通知する。このURL転送処理は、転送終了条件が満たされるまで行なわれる。転送終了条件が満たされない場合(S28−No)、データ放送において表示の更新がある度に(S29−Yes)、URL転送処理(S27)は実行される。
転送終了条件とは、PMTやAITが更新されてデジタル放送受信機5で放送マネージドアプリケーションの起動が最優先とすることを指定された場合、デジタル放送受信機5において選局された場合、デジタル放送受信機5の電源がオフになった場合、デジタル放送受信機5と外部端末6との通信が切断した場合などが挙げられる。
図7を用いて、URL転送処理(S27)について説明する。受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35は、記憶部13に格納されたAITから、アプリケーションID、URLなどの情報を取得することができる。そのため、これらの情報を端末連携により端末用制御部42に転送する。外部端末6において、端末用制御部42のアプリケーション提示機能部(図示しない)は、アプリケーション取得要求(外部端末6を識別する識別子と、上述のAITのアプリケーションID、URLと、を少なくとも含む)を、通信部41を介して通信サーバ3に送信し、通信サーバ3から放送マネージドアプリケーションを取得する。端末用制御部42のアプリケーション提示機能部は、その放送マネージドアプリケーションを起動させて端末用出力部50に提示する。この場合、アプリケーション画面103が端末用出力部50の表示部54に表示される。
受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35は、URL転送処理(S27)を実行しているときに、転送終了条件が満たされた場合(S28−Yes)、上述の転送処理を終了する(S36)。このとき、上述の転送処理を終了した旨を表示や音などによりユーザに通知する。ここで、ユーザが放送番組を視聴している場合(S37−Yes)、上述のS22が実行される。
外部端末6が通信ネットワークに接続されていない場合(S26−No)、受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35は、アプリケーション転送処理を行なう(S30)。このとき、アプリケーション転送処理を開始した旨を表示や音などによりユーザに通知する。このアプリケーション転送処理は、転送終了条件が満たされるまで行なわれる。転送終了条件が満たされない場合(S31−No)、放送マネージドアプリケーションの表示の更新がある度に(S32−Yes)、アプリケーション転送処理(S30)は実行される。
図8を用いて、アプリケーション転送処理(S30)について説明する。受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35は、記憶部13に格納されたAITに基づいて、アプリケーション取得要求(デジタル放送受信機5を識別する識別子と、上述のAITのアプリケーションID、URLと、を少なくとも含む)を、通信部31を介して通信サーバ3に送信し、通信サーバ3から放送マネージドアプリケーションを取得する。受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35は、取得した放送マネージドアプリケーションを端末連携により端末用制御部42に転送する。外部端末6において、端末用制御部42のアプリケーション提示機能部(図示しない)は、その放送マネージドアプリケーションを起動させて端末用出力部50に提示する。この場合、アプリケーション画面103が端末用出力部50の表示部54に表示される。
受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35がアプリケーション転送処理(S30)を実行しているときに、転送終了条件が満たされた場合(S31−Yes)、S36以降が実行される。
一方、端末用制御部42がアプリケーション提示機能部を搭載していない場合(S25−No)、受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35は、画面転送処理を行なう(S33)。このとき、画面転送処理を開始した旨を表示や音などによりユーザに通知する。この画面転送処理は、転送終了条件が満たされるまで行なわれる。転送終了条件が満たされない場合(S34−No)、放送マネージドアプリケーションにおいて表示の更新がある度に(S35−Yes)、画面転送処理(S33)は実行される。
画面転送処理(S33)については、図5B〜図5Fに示されるBML文書、データ放送画面102(122)をそれぞれHTML文書、アプリケーション画面103に変更すれば、前述の画面転送処理(S9)と同一であるため、説明を省略する。受信機用制御部32のアプリケーション提示機能部35が画面転送処理(S33)を実行しているときに、転送終了条件が満たされた場合(S34−Yes)、S36以降が実行される。
以上の説明により、第2実施形態では、PMTに含まれる起動優先制御情報がデータ放送の起動を最優先とすることを指定している場合、デジタル放送受信機5は、データ放送を起動させて提示すると共に、端末連携により放送マネージドアプリケーションを外部端末6に提示させる。このように、デジタル放送受信機5で提示することができないコンテンツ(放送マネージドアプリケーション)を外部端末6に提示することにより、ユーザの視聴機会を逸することをなくすことができる。
なお、本発明において、デジタル放送受信機5は、全ての外部端末6に対して上述の転送処理を実行してもよい。データ放送受信機能を有していない外部端末6が2台以上存在する場合は、その中から1台だけユーザが選択しておき、デジタル放送受信機5に予め設定しておく。また、デジタル放送受信機5は、全ての外部端末6に対してCPUの使用状況を問い合わせ、その中からCPUの使用率が一番低い外部端末6に対して上述の転送処理を実行してもよい。また、ユーザが全ての外部端末6の表示部54の画面サイズをデジタル放送受信機5に予め設定しておき、デジタル放送受信機5は、その中から最も画面サイズが大きい外部端末6に対して上述の転送処理を実行してもよい。
以上、本発明について詳述してきたが、具体的な構成は実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。