JP6147052B2 - ガスコンセント用の保護カバー - Google Patents
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Description
したがって、ガスコンセント不使用時に美観が損なわれるばかりか、例えば、ガスコンセントの接続部への異物の付着や他物の当接などによってガスコンセントの一部が損傷する可能性があった。特に接続部が回転するガスコンセントでは、接続部の回転箇所に塵埃などの異物が噛み込んで回転不良を起こす可能性があり、また、接続部内に設けられる弁機構への塵埃の付着や侵入の可能性も高く、この点に改良の余地があった。
その特徴構成は、前記接続部が外部へ突出する突出状態で前記回転軸芯周りでの前記接続部の回転を許容する回転用開口部および前記接続部を回転操作する回転操作部の貫通する操作用開口部を除いて前記ガスコンセントの全体を覆う固定カバーと、前記回転用開口部を閉鎖する閉鎖位置と前記固定カバーの内側に位置して当該回転用開口部を開放する開放位置とにわたって移動可能な可動カバーを有し、当該保護カバーの装着状態で、前記接続部が、当該接続部に対して前記ガス器具を接続可能な使用位置と接続不能な不使用位置とにわたって回転自在に構成されるとともに、前記回転操作部が前記固定カバーを貫通して当該固定カバーの外側に配設され、前記接続部と前記可動カバーとの間にカバー移動機構が設けられ、当該カバー移動機構が、前記接続部の使用位置への回転に伴って前記可動カバーを開放位置へ移動させ、不使用位置への回転に伴って前記可動カバーを閉鎖位置へ移動させる点にある。
このようにして、接続部が回転するガスコンセントの当該接続部の回転を有効に利用し、ガスコンセント不使用時には、固定カバーと可動カバーを有する保護カバーによりガスコンセントを覆って美観の低下を回避するとともに、塵埃などの異物の付着・侵入や他物の当接から保護して、不都合な事態の発生を回避することができる。
回転筒部8の下方部分9は、その外径が上方部分10よりも小径に構成されて、その小径の下方部分9が、本体部5の筒部接続部7に内嵌され、筒部接続部7の内周部と下方部分9の外周部との間には、複数のシール材11が介在されて、筒部接続部7と下方部分9との間からのガス燃料の漏洩が防止されている。
当該回転筒部8には、継手部材3に接続可能な接続部13が一体的に設けられて、回転筒部8の回転軸芯Lにほぼ直交する方向に延出され、それによって、接続部13がガスコンセント1の本体部5に対して回転軸芯Lの周りに360°回転するように構成されている。当該接続部13内には、従来公知の構成であるため詳しい説明は省略するが、円筒栓14、バルブ15、閉弁用の複数のスプリング16などを備えた二重シール式弁機構17が設けられ、接続部13に連通する回転筒部8内には、これも従来公知の過流出防止弁機構18が設けられている。
なお、取り付け板21の固定に関しては、特に上述した固定方法に限るものではなく、例えば、ビスなどの固定具や接着剤などにより天板2やガスコンセント1の本体部5に固定することも、また、ガスコンセント1の本体部5と一体的に構成することもできる。
すなわち、固定カバー19は、後に詳しく説明するように、取り付け板21に取り付けた装着状態で、接続部13の回転を許容する回転用開口部26と、接続部13を回転操作するための後述する回転操作部が貫通する円形の操作用開口部27を除いてガスコンセント1の全体をすっぽりと覆うように構成されている。
当該可動カバー20を閉鎖位置と開放位置とに移動させるのがカバー移動機構28で、カバー移動機構28は、保護カバー4を装着した状態で、ガスコンセント1の接続部13と協働して作動するように、接続部13と可動カバー20との間に設けられている。
当該スライド機構30は、図4および図5にも示すように、上面がスライド用傾斜面31に形成された左右一対の傾斜部材32を含み、両傾斜部材32が、平面視において後方側(図4(a)および図5(a)における下方側)ほど互いに近接するように円弧状に配設されて、可動カバー20の内側に底部材33を介して一体的に連設されている。両傾斜部材32の後方側の最近接箇所には、ガスコンセント1の接続部13が入り込む凹入部34が設けられ、両傾斜部材32の左右端部が可動カバー20の上面と一致する高さに設定されている。
そして、回転操作部36の上面には、接続部13の向きを表示する向き表示37が設けられ、当該向き表示37に対応して、固定カバー19の上方カバー部24の上面には、ガスコンセント1の接続部13が収納位置にあるか否かを表示する収納表示38が設けられている。
固定カバー19と可動カバー20からなる保護カバー4をガスコンセント1に被せ、取り付け爪22により取り付け板21に固定した装着状態で、図1の(a)に示すように、回転操作部36上面の向き表示37が収納表示38の「収納」の反対方向を向いていれば、接続部13が固定カバー19の回転用開口部26から十分に突出しており、当該接続部13に継手部材3を外嵌接続することができる。
当該継手部材3は、一般に「カチット」と称される迅速継手のカチット本体で、詳しい説明は省略するが、継手部材3の接続作動に伴って、二重シール式弁機構17が開弁し、ガス供給配管Pからのガス燃料が、ガスコンセント1、継手部材3、ホースHを介して図外のガスコンロ(ガス器具)に供給される。
回転操作部36の回転によって、接続部13も継手部材3が接続可能な使用位置から接続不能な不使用位置側へと一体的に回転し、図4の(a)、(b)に示すように、当該接続部13の回転に伴って、接続部13の下面である押圧部35が両傾斜部材32のいずれか一方のスライド用傾斜面31に沿って後方側(図4(a)における下方側)へ移動し、可動カバー20がスプリング29の弾性付勢力により徐々に上昇する。
向き表示37が収納表示38の「収納」の位置にくると、図5の(a)、(b)に示すように、接続部13が凹入部34に入り込んで可動カバー20が完全に上昇し、つまり、可動カバー20が閉鎖位置に位置して固定カバー19の回転用開口部26を閉鎖する。この収納状態では、可動カバー20が回転用開口部26を完全に閉鎖し、かつ、操作用開口部27も回転操作部36の貫通によりほぼ完全に閉鎖されているので、ガスコンセント1はほぼ完全に密閉される。
すると、接続部13の回転に伴って、押圧部35が両傾斜部材32のいずれか一方のスライド用傾斜面31に沿って前方側(図4(a)および図5(a)における上方側)へ移動し、可動カバー20がスプリング29の弾性付勢力に抗して徐々に下降し、向き表示37が収納表示38の「収納」の反対方向を向く位置にくると、可動カバー20が開放位置に位置して接続部13が固定カバー19の回転用開口部26から十分に突出した使用可能状態となる。
(1)先の実施形態では、ガスコンセント1の接続部13を収納状態から使用状態へ切り換えるに際し、回転操作部36による接続部13の回転操作を小さな回転力で行えるように、傾斜部材32のスライド用傾斜面31を緩やかな傾斜面としたが、ある程度急な傾斜面とすることもできる。その場合には、傾斜部材32をコンパクトに構成することができるため、図6の(a)、(b)に示すように、保護カバー4全体を非常に小型化することが可能となる。
なお、この図6に示す別実施形態において、先の実施形態と同じ構成部品については同じ符号を付してある。
また、取り付け板21を介して保護カバー4を取り付け固定する構成を示したが、取り付け板21を使用することなく、保護カバー4をガスコンロの天板2などの他物に直接取り付けることも、ガスコンセント1に直接取り付けることもできる。
4 保護カバー
5 ガスコンセントの本体部
8 ガスコンセントの回転筒部
13 ガスコンセントの接続部
19 固定カバー
20 可動カバー
26 回転用開口部
27 操作用開口部
28 カバー移動機構
29 弾性体
30 スライド機構
31 スライド用傾斜面
35 押圧部
36 回転操作部
P ガス供給配管
L 回転軸芯
Claims (3)
- ガス供給配管に接続可能な本体部と、当該本体部に筒中心軸を回転軸芯として回転自在に接続された回転筒部と、ガス器具に接続可能な接続部を有し、当該接続部が前記回転筒部から前記回転軸芯にほぼ直交する方向に一体的に延出されて当該回転軸芯周りに回転自在なガスコンセント用の保護カバーであって、
前記接続部が外部へ突出する突出状態で前記回転軸芯周りでの前記接続部の回転を許容する回転用開口部および前記接続部を回転操作する回転操作部の貫通する操作用開口部を除いて前記ガスコンセントの全体を覆う固定カバーと、前記回転用開口部を閉鎖する閉鎖位置と前記固定カバーの内側に位置して当該回転用開口部を開放する開放位置とにわたって移動可能な可動カバーを有し、
当該保護カバーの装着状態で、前記接続部が、当該接続部に対して前記ガス器具を接続可能な使用位置と接続不能な不使用位置とにわたって回転自在に構成されるとともに、前記回転操作部が前記固定カバーを貫通して当該固定カバーの外側に配設され、
前記接続部と前記可動カバーとの間にカバー移動機構が設けられ、当該カバー移動機構が、前記接続部の使用位置への回転に伴って前記可動カバーを開放位置へ移動させ、不使用位置への回転に伴って前記可動カバーを閉鎖位置へ移動させるガスコンセント用の保護カバー。 - 前記カバー移動機構が、前記可動カバーを閉鎖位置へ弾性付勢する弾性体と、当該弾性体の付勢力に抗して前記可動カバーを開放位置へスライド移動させるスライド機構により構成され、当該スライド機構が、前記可動カバー側に設けられたスライド用傾斜面を有し、当該スライド用傾斜面が、前記接続部側に設けられた押圧部により当該接続部の回転に伴って押圧される請求項1に記載のガスコンセント用の保護カバー。
- 前記回転操作部が、前記回転軸芯と同一軸芯上に位置されて前記回転筒部から突設されている請求項1または2に記載のガスコンセント用の保護カバー。
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