<実施の形態1>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる撮像装置1の外観図である。図1に示すように、撮像装置1は、本体部11と、モニタ部12と、ヒンジ13と、レンズ14と、を備える。本体部11の前端には、レンズ14が設けられている。なお、図1は、モニタ部12を開いた状態を示す斜視図である。
<撮像装置1の外観構成>
本体部11は、複数のレンズを有するレンズユニットや、撮像素子、バッテリ、Wi−Fiモジュール等(図示省略)を格納する筐体である。撮像装置1は、画像を撮像するためのレンズユニット及び撮像素子を用いて、静止画及び動画を撮像することができる。
また、本体部11の左側面には、モニタ部12が設けられている。モニタ部12は、本体部11に対して、ヒンジ13を介して連結されている。モニタ部12は、被写体、記憶された画像データ、設定情報、その他の情報を表示する液晶モニタなどを有している。例えば、ユーザが撮像を行うために、モニタ部12を開くことで、電源がオン状態となる。なお、モニタ部12がタッチパネル機能を備える場合には、モニタ部12の液晶モニタが操作部の一部となる。
モニタ部12を開いた状態では、モニタ部12の液晶モニタは、後方側、すなわちレンズ鏡筒の開口方向とは反対方向を向いて配置されている。モニタ部12は、モニタ部12を開いた状態において、本体部11に対して回転可能に連結されている。モニタ部12を回転させることにより、液晶モニタの向きが、後方側から前方側(レンズ鏡筒の開口方向)に変化する。
なお、本発明に係る撮像装置1は、静止画または動画像を撮像でき、例えば液晶モニタ等の表示部を有するものであれば、その形状、及び構成は特に限定されるものではない。すなわち、撮像装置1は、ビデオカメラに限らず、撮像部及び表示部を有する電子機器(たとえばスマートフォン等の携帯端末装置)であればよい。
<撮像装置1の内部構成>
次に、撮像装置1の構成について図2を参照して説明する。図2は、本実施の形態にかかる撮像装置1の内部構成を示すブロック図である。
中央制御部400はCPU(Central Processing Unit)、各種プログラムが格納されたROM(Read Only Memory)、及びワークエリアとしてのRAM(Random Access Memory)等を含む半導体集積回路により構成され、撮像、各種画像の表示、及びユーザが撮像画像データにマーカを入力するために、撮像状況に応じて使用されるマーカの種類等に対応したアイコン画像を適切に配置したGUI(Graphic User Interface)に係る画像(以下、「インターフェイス画像」という。)の特定等の撮像装置1全体の処理を統括的に制御する。中央制御部400の内部構成は、図8を参照して後述する。
撮像装置1は、ズームレンズ101、フォーカスレンズ102、絞り103、及び撮像素子104で構成される撮像部100を有する。ズームレンズ101は図示しないズームアクチュエータによって光軸LAに沿って移動する。同様に、フォーカスレンズ102は、図示しないフォーカスアクチュエータによって光軸LAに沿って移動する。絞り103は、図示しない絞りアクチュエータに駆動されて動作する。撮像素子104は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等で構成される。
撮像部100を用いた撮像は以下の手順で行われる。撮像素子104はズームレンズ101、フォーカスレンズ102、及び絞り103を通過した光を光電変換して、被写体のアナログ画像信号を生成する。アナログ画像信号処理部105が、このアナログ画像信号を増幅した後、画像A/D変換部106が、その増幅された信号をデジタル画像データに変換する。画像入力コントローラ107は、画像A/D変換部106から出力されたデジタル画像データを撮像データとして取り込んで、バス200を介してメインメモリ205に格納する。
デジタル信号処理部108は、バス200を介して中央制御部400からの指令に基づき、メインメモリ205に格納された撮像データを取り込み、所定の信号処理を施して輝度信号と色差信号とからなるデータを生成する。デジタル信号処理部108はまた、オフセット処理、ホワイトバランス調整処理、ガンマ補正処理、RGB補完処理、ノイズ低減処理、輪郭補正処理、色調補正処理、光源種別判定処理等の各種デジタル補正を行う。
マイク109は撮像時の周囲の音声を周音し、アナログ音声信号を生成する。アナログ音声信号処理部110がそのアナログ音声信号を増幅した後、音声A/D変換部111が、その増幅された信号をデジタル音声データに変換する。音声入力コントローラ112は、音声A/D変換部111から出力されたデジタル音声データを撮像データと併せてメインメモリ205に格納する。
多重化部113は、メインメモリ205に格納された撮像データ及びデジタル音声データの圧縮データを多重化しストリームデータを生成する。また、多重化部113は、カード型記録媒体302に格納されたストリームデータに逆多重化処理を施し、映像の圧縮データと音声の圧縮データとをそれぞれ分離して生成する。
圧縮・伸長処理部201は、バス200を介して中央制御部400からの指示に従い、メインメモリ205に格納された撮像データ及びデジタル音声データに所定の圧縮処理を施し、圧縮データを生成する。また、圧縮・伸長処理部201は、中央制御部400からの指令に従い、カード型記録媒体302等に格納された映像の圧縮データ及び音声の圧縮データに所定形式の伸張処理を施し、非圧縮データを生成する。なお、本実施の形態の撮像装置1では、静止画像に対してはJPEG規格に準拠した圧縮方式が、動画像に対してはMPEG2規格やAVC/H.264規格に準拠した圧縮方式が採用される。
音声・画像処理部202は、バス200を介して中央制御部400の指示に従い、メインメモリ205から読み出したデジタルデータに所定の画像処理を施す。例えばメニュー画像やOSD画像等、各種処理のための画像データを生成し、その画像データをメインメモリ205から読み出されたオリジナルの撮像データに重畳させて液晶モニタ304に出力する。この出力によって、液晶モニタ304に表示される画像は各種画像データが合成ないし重畳されたものとなる。なお、液晶モニタ304の代わりに有機EL(Electro - Luminescence)モニタ等の他のモニタを用いることも可能である。
ROM203はバス200を介して中央制御部400に接続されており、中央制御部400が実行する制御プログラム及び制御に必要な各種データ等を格納している。フラッシュROM204は、ユーザの設定情報等、撮像装置1の動作に関する各種設定情報を格納している。
メインメモリ205は、撮像データ(動画像及び静止画)の一時記憶領域として使用される。メインメモリ205は、中央制御部400の指令に応じて、保持している多重化されたストリームデータ(動画ファイル)をカード型記録媒体302または内蔵型記録媒体209に格納する。このとき、ストリームデータの格納先をカード型記録媒体302にするか、内蔵型記録媒体209にするかについて、ユーザが選択できるようにしてもよい。なお、メインメモリ205は、中央制御部400の演算作業領域としても使用される。
メディア制御部206は、中央制御部400の指令に従い、カードI/F301を通じてカード型記録媒体302または内蔵型記録媒体209へのデータの書き込みやデータの読み出しを制御する。カード型記録媒体302(撮像データ記憶部、マーカ記憶部)はSDカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)等の外部メモリであり、撮像装置1に対して脱着可能に設けられている。また、カード型記録媒体302は、後述するマーカデータファイル、試合データファイル、マーカ種別テーブル、及びチームテーブルを記憶する。
ジャイロセンサ207は、3軸の加速度及び角速度の変化を検出する。そして、ジャイロセンサ207の検出結果に応じて、液晶モニタ304の表示向きを変える。時計208は、撮像画像データの取得日時の情報や、マーカが入力された日時及び時刻等を示す入力刻情報を生成する。内蔵型記録媒体209は、撮像装置1に予め内蔵されたRAM等の
メモリである。
液晶モニタ304、スピーカ305、操作部306及び入出力端子307は入出力I/F303に接続されている。液晶モニタ304は、例えばVRAM205やメインメモリ205に一時記録された撮像データ、又はインターフェイス画像データや各種メニュー画像データ等、各種画像データから生成された画像を表示する。ここで、液晶モニタ304に出力される撮像データは、ユーザが操作部306の図示しない録画ボタンをONにしてカード型記録媒体等の図示しない記録媒体に記録するものだけでなく、ユーザが撮像する内容を確認するために液晶モニタ304に表示される、いわゆるスルー画像に係るデータも含まれるのは勿論である。スピーカ305は、例えばメインメモリ205に一時記録された音声を出力する。
操作部306(マーカ入力部)は、操作ボタン、又は液晶モニタ304上に設けられたタッチパネル等から構成されており、ユーザの撮像装置1への操作入力を受け付ける。例えば、ユーザは、マーカを付与したいタイミングで、操作部306を操作し、動画に対してマーカを入力する。入出力端子307は、図示しないテレビモニタやPC(Personal Computer)等に接続される。
無線モジュール309は、バス200及び無線I/F308を介して、各データを他の装置との間で送受信する。各種情報及び撮像画像データ等の無線通信はIEEE802.11規格に準拠した方式で行われる。より具体的には、無線モジュール309は、Wi−Fi等の無線LAN規格に準拠した通信処理を行う。
<カード型記録媒体302の詳細>
ここで、図3を参照して、カード型記録媒体302に格納された各種データについて詳細に説明する。図3に示すように、カード型記録媒体302は、動画ファイル51、マーカ種別テーブル52、マーカデータファイル54、試合データファイル55、及びチームテーブル53を格納する。なお、カード型記録媒体302は、図3に示したデータ以外も格納し得るが、本発明に直接関係しないデータの説明は省略する。
動画ファイル51は、上述したストリームデータであり、撮像データと音声データが多重化された動画のデータである。カード型記録媒体302は、複数の動画ファイル51を格納する。動画ファイル51には、イベントを含む動画像が記録されている。1つのイベントが複数の動画ファイル51に亘って記録されていてもよいし、1つの動画ファイル51に複数のイベントが記録されていてもよい。
ここで、イベントとは、開始と終了が規定されており、参加者が存在するものを意味する。イベントの参加者は、個人(人物)であってもよいし、複数の人物が集まったチーム、グループ、またはペアであってもよい。イベントとは、例えば、スポーツの試合や、音楽ライブ、演劇等である。なお、音楽ライブや演劇等においては、参加者は歌手や演者等である。本実施の形態においては、バスケットボールの試合をイベントとして用いて説明する。
マーカ種別テーブル52は、マーカID(識別情報)と当該マーカIDに対応するマーカとが対応付けられて格納されたテーブルである。なお、マーカとは、動画の任意の時刻を示す標識を意味する。例えば、マーカは、再生中の動画と別のテキストまたは画像であって、当該動画上に表示されるテキストまたは画像である。マーカは、ユーザの操作部306の操作に応じて入力されたり、所定の条件に応じて撮像装置1により自動的に入力されたりする。
図4にマーカ種別テーブル52の一例を示す。図4に示すマーカ種別テーブル52には、6種類のマーカID及びマーカが格納されている。マーカID10に対応するマーカは、試合の開始を指定するための試合開始マーカ(スタートマーカ)である。マーカID20に対応するマーカは、試合の終了を指定するための試合終了マーカ(エンドマーカ)である。マーカID30に対応するマーカは、得点が入ったことを示す得点マーカ(スコアマーカ)である。マーカID40に対応するマーカは、確認すべき時刻を示すチェックマーカである。マーカID50に対応するマーカは、笑顔が写っていることを示す笑顔マーカである、マーカID60に対応するマーカは、良いプレーを示すグッドマーカである。なお、マーカの種類は、図4に示したものに限られない。また、マーカはテキストではなく画像であってもよい。
チームテーブル53(参加者テーブル)は、チームIDと、当該チームIDに対応するチームのチーム名等と、が対応付けられて格納されたテーブルである。つまり、チームテーブル53に格納されたデータは、ユーザが予め入力してもよいし、撮像装置1が他のメモリやサーバから読み込んでもよい。
図5にチームテーブル53の一例を示す。図5に示すチームテーブル53は、3つのチームデータが格納されている。チームデータは、チーム名とチームIDとが対応付けられている。加えて、チームカラー及びチームの選手名もチームIDに対応付けられている。例えば、チームID1には、チーム名「○○○スターズ」、チームカラー「青」、選手名「鈴木、田中等」が対応付けられている。なお、チームデータに含まれる情報は、図5に示したものに限られない。
マーカデータファイル54は、1つ以上のマーカデータを含むファイルである。ここで、マーカデータは、入力されたマーカを指定するためのマーカIDと、マーカが入力された時刻を示す入力時刻と、を少なくとも含む。マーカデータファイル54は、動画ファイル51に対応付けられて、カード型記録媒体302に格納される。例えば、複数のマーカデータファイル54は、複数の動画ファイル51に対して、一対一で対応付けられる。
図6にマーカデータファイル54の一例を示す。図6に示すマーカデータファイル54は、6つのマーカデータを格納している。なお、図6に示すマーカデータファイル54においては、入力時刻はミリ秒(ms)で表示されている。例えば、一番上のマーカデータは、マーカIDが「10」であり、入力時刻が「8521ms」である。図4に示したように、マーカID10のマーカは、試合開始マーカである。つまり、マーカデータファイル54の一番上のマーカデータは、時刻8521msに試合開始マーカが入力されたことを意味する。なお、このときの時刻とは、動画ファイルの先頭の時刻を0とした場合の経過時間(以下、メディア内時刻と称す)を意味する。
なお、ユーザによりマーカID10の試合開始マーカデータが入力される場合、試合するチームのチームIDも入力される。図6に示したマーカデータファイルの1番上のマーカデータは、チームID1のチームと、チームID2のチームと、が対戦する試合の試合開始マーカデータである。
また、ユーザによりマーカID30の得点マーカが入力される場合、得点を取ったチームのチームID及び得点も入力される。図6に示したマーカデータファイルの2番目のマーカデータは、チームID1のチームが2点を取ったことを示す得点マーカのマーカデータである。同様に、図6に示したマーカデータファイルの3番目のマーカデータは、チームID1のチームが3点を取ったことを示す得点マーカデータである。
このとき、マーカデータファイルに格納される得点は、合計点ではなくて、得点したことにより加算される点数である。上記の例においては、3番目のマーカデータにおいて、得点の項目には、2+3=「5」ではなく、そのときに加算される「3」が格納される。
このように、マーカデータに加算分の点数が格納されることにより、前に入力したマーカデータの得点を修正したい場合に、当該修正したい得点のみを修正すればよい。そして、各得点マーカデータに格納された得点を再度合計することにより、修正後の合計点を容易に算出することができる。
一方、マーカデータの得点の項目にその時点における合計点を格納すると、修正したいマーカデータの得点を修正したとしても、その後、修正後の合計点を算出するために、各得点マーカデータに格納された得点の合計を用いることはできない。そのため、修正したマーカデータ以降に入力された得点マーカデータの全てを修正しなければならない。つまり、マーカデータの得点の項目に合計点を格納すると、得点修正に手間がかかってしまう。
試合データファイル(イベントデータファイル)55は、1つ以上の試合データを含むファイルである。試合データは、当該試合が記録された動画ファイルに対応付けられている。
図7に試合データファイル55の一例を示す。図7に示す試合データファイル55は、3つの試合データが含まれている。図7に示した例においては、試合データは、試合名と、試合日時と、試合に参加するチームを示すチームIDと、動画ファイルのファイル名と、を含む。動画ファイルのファイル名とは、動画ファイルを識別するための情報であり、例えば、5桁のIDと拡張子とを含む。動画ファイルのファイル名を格納することにより、撮像装置1は、当該動画ファイルに容易にアクセス可能となる。
例えば、図7に示した試合データファイルの一番上の試合データは、試合名「新人戦」、試合日時「2012年4月15日 10時00分〜13時30分」、試合チームのチームID「1、2」、ファイル名「00000.MTS」を示す試合データである。
このとき、チーム名や試合日時、スコア等の試合に関する情報は、チームテーブル及びマーカデータファイルを参照すれば、取得可能である。しかし、マーカデータファイルは、動画ファイル毎に格納されている。また、1つのマーカデータファイルに複数の試合に関する情報が含まれていたり、複数のマーカデータファイルに1つの試合に関する情報が含まれていたりする。このため、ユーザが手動で試合に関する情報を探すことは手間がかかる。
これに対して、本実施の形態の撮像装置1は、試合データを作成することにより、試合に関する情報が試合毎に格納されたテーブル(試合データファイル55)を作成できる。つまり、カード型記録媒体302に格納された試合のインデックスを作成することができる。例えば、撮像装置1は、試合名と試合日時をリスト化したインデックスを液晶モニタ304に表示する(図7に示すテーブルをそのまま表示してもよい)。これにより、ユーザは、観戦したい試合を容易に選択することができる。なお、試合データに含まれるデータは、図7に示すものに限られない。例えば、動画ファイルの一部に試合のシーンが含まれる場合、つまり、動画ファイルの途中で試合が開始または終了している場合、当該動画ファイルの先頭から試合開始または終了までの時間を試合データに含めてもよい。これにより、試合インデックスから観戦したい試合を選択された場合、撮像装置1は、その動画ファイルに含まれる試合の開始位置や終了位置を容易に認識できる。
<中央制御部400の詳細>
続いて、中央制御部400の内部構成について図8を参照して説明する。中央制御部400は、動画ファイル管理部401と、マーカデータ管理部402と、チームテーブル管理部403と、試合データ管理部404と、表示画像データ生成部405と、を有する。
動画ファイル管理部401は、ユーザの操作に基づいて、動画ファイルの記録、再生、コピー、及び削除等の処理を実行する。
マーカデータ管理部402は、動画ファイルのコピーや削除等に応じて、当該動画ファイルに対応付けられたマーカデータファイルのコピーや削除等を実行する。
チームテーブル管理部403は、チームテーブルの生成、編集、コピー、及び削除等を実行する。具体的には、チームテーブル管理部403は、ユーザの入力に基づいて、チームデータを生成したり、編集したりする。また、チームテーブル管理部403は、他の装置から送信されたチームデータに基づいて、チームテーブルを更新する。
試合データ管理部404は、試合データファイルの生成、編集、コピー、及び削除等を実行する。試合データ管理部404は、試合開始マーカデータや得点マーカデータ等の内容に基づいて、試合データを生成する。
表示画像データ生成部405は、インターフェイス画像やマーカと共に動画を表示するための表示画像データを生成する。つまり、表示画像データ生成部405は、動画ファイルに、インターフェイス画像データやマーカ画像データを重畳させる。表示画像データ生成部405は、液晶モニタ304に、生成した表示画像データを出力する。
インターフェイス画像を表示するためのインターフェイス画像データは、例えば予めカード型記録媒体302内に格納されていてもよく、図示しないサーバや撮像装置1に着脱可能な任意の記憶装置(いわゆるUSBメモリ等)から取得してもよい。
表示画像データ生成部405が生成した表示画像データは、入出力I/F303から液晶モニタ304に出力される。液晶モニタ304は、供給された表示画像データに係る表示画像を表示する。図9は、液晶モニタ304に表示された表示画像の一例を示す図である。図9に示すように、液晶モニタ304には、現在撮像中の動画と関連するインターフェイス画像を合成した表示画像が表示される。ユーザは動画を確認しながら、マーカ入力用のインターフェイス画像(マーカアイコン)を使用して動画または実際の試合を目視しながらマーカを適宜入力する。
図9に示す表示画像には、バスケットボールの試合の撮像画像に、マーカを入力するためのインターフェイス画像が重畳して表示されている。図示するように、当該インターフェイス画像は、マーカアイコンとして、試合開始マーカアイコン901(GAME START)、グッドマーカアイコン902(GOOD)、チェックマーカアイコン903(CHECK)、フリーマーカアイコン904(FREE)、得点マーカアイコン905(GOAL)、及び選手交代マーカアイコン906(SUBST)を有し、各マーカが入力できる構成である。なお、フリーマーカとは、ユーザが自由に設定可能なマーカを意味している。また、インターフェイス画像は、マーカ取消しアイコン907(UNDO)を有し、最後に入力したマーカを取り消すことができる。また、表示画面上部には、得点マーカアイコン905の操作に応じて更新されるスコアを示すスコアウインドウ908が、インターフェイス画像の一つとして動画上に表示されている。
例えば、ユーザが試合開始マーカアイコン901をタッチすると、その時刻情報(入力時刻情報)と試合開始マーカのマーカIDとが関連付けられて、マーカデータとしてカード型記録媒体302に格納される。このとき、ユーザは、図示しないチーム選択画面から試合を行うチームも選択する。なお、チームテーブルに格納されるチームデータは、ユーザが予め入力しておく。これにより、試合開始マーカデータには、マーカID、時刻情報、及び試合チーム(チームID)が対応付けられる(図6参照)。グッドマーカアイコン902、チェックマーカアイコン903、フリーマーカアイコン904、及び選手交代マーカアイコン906についても同様である。
試合開始マーカアイコン901がタッチされると、試合開始マーカアイコン901が試合終了マーカアイコン909(GAME FINAL)に変化する(図10参照)。ユーザは、試合が終了したときに、試合終了マーカアイコンをタッチして、動画に試合終了マーカを入力する。これにより、試合終了マーカと入力時刻とが対応付けられた試合終了マーカデータが、マーカデータファイルに格納される。
同様に、得点が入った場合には、ユーザは、得点マーカアイコン905をタッチする。すると、その入力時刻と得点マーカとが関連付けられて、得点マーカデータとしてマーカデータファイルに格納される。そして、図11に示すように、液晶モニタ304に表示されている動画上に得点マーカ910が表示される。
その後、図12に示すように、得点を取ったチーム及び取得した得点を選択できるインターフェイス画像が表示される。図12に示したインターフェイス画像は、1点マーカアイコン911〜5点マーカアイコン915と、チームアイコン916、917と、操作を取り消すためのキャンセルアイコン918と、1画面前に戻るためのリターンアイコン919と、を有する。ユーザは、チームアイコン916に表示された「Team A」が得点を取った場合には、画面の左半分に表示された1点マーカアイコン911〜5点マーカアイコン915のいずれか1つをタッチする。一方、チームアイコン917に表示された「Team B」が得点を取った場合には、画面の右半分に表示された1点マーカアイコン911〜5点マーカアイコン915のいずれか1つをタッチする。これにより、得点マーカIDに、得点を取ったチームのチームID及び取得された得点が対応付けられて、マーカデータとしてマーカデータファイルに格納される。なお、インターフェイス画像(マーカアイコン)の配置や大きさは、図9〜図12に示すものに限られない。また、マーカアイコンの数や種類は、ユーザが適宜カスタマイズできるようにしてもよい。
なお、同一スポーツに対して、異なる種類及び内容のマーカを入力するために、複数のインターフェイス画像が用意されていても良い。例えば、試合用のインターフェイス画像と、練習用のインターフェイス画像が別の構成となっていてもよい。さらに、スポーツに限らず、演劇や音楽コンサートの撮像用のインターフェイス画像等が存在してもよいことは勿論である。
<撮像装置1の動作>
続いて、図13〜図18に示すフローチャートを参照して、本実施の形態にかかる撮像装置1の各種動作について説明する。
<メディアのマウント>
はじめに、メディアのマウント処理動作について説明する。図13は、メディアマウント処理を示すフローチャートである。まず、マーカデータ管理部402は、カード型記録媒体302にデフォルトのマーカ種別テーブルが格納されているか否かを判定する(ステップS101)。
カード型記録媒体302にマーカ種別テーブルが格納されていない場合(ステップS101:No)、マーカデータ管理部402は、デフォルトのマーカ種別テーブルを作成する(ステップS102)。具体的には、マーカデータ管理部402が処理を行う際に参照するプログラムに、予めデフォルトのマーカ種別テーブルに関する情報を書き込んでおく。そして、マーカデータ管理部402は、デフォルトのマーカ種別テーブルを作成する際に、上記のプログラムを読み出して、デフォルトのマーカ種別テーブルをカード型記録媒体302内に作成する。一方、カード型記録媒体302にマーカ種別テーブルが格納されている場合(ステップS101:Yes)、マーカ種別テーブルの作成は行われず、次の処理に進む。
次に、試合データ管理部404は、カード型記録媒体302に試合データファイルが格納されているか否かを判定する(ステップS103)。カード型記録媒体302に試合データファイルが格納されていない場合(ステップS103:No)、試合データ管理部404は、カード型記録媒体302に格納されたマーカデータファイルの全てのマーカデータを解析する。そして、試合データ管理部404は、マーカデータに基づいて、試合データファイルを作成する(ステップS104)。
具体的には、試合データ管理部404は、動画ファイルの作成日時を参照し、試合データ中の試合日時を作成する。また、試合データ管理部404は、マーカデータファイルのうち、試合開始マーカデータを参照し、試合チーム(チームID)を特定する。そして、試合データ管理部404は、試合データ中のチームIDを作成する。一方、カード型記録媒体302に試合データファイルが格納されている場合(ステップS103:Yes)、試合データファイルの作成は行われず、次の処理に進む。
次に、マーカデータ管理部402は、マーカデータファイルを解析して、試合終了マーカを入力する必要があるか否かを判定する(ステップS105)。具体的には、マーカデータ管理部402は、(a)最後に試合開始マーカが入力されて以降、試合終了マーカが入力されていないこと、(b)撮像装置1の時計が未設定、最後に試合開始マーカが入力された動画ファイルの作成日時が不明、または、最後の試合開始マーカが入力された時刻からの経過時間が12時間を超えたこと、の条件のうち(a)、(b)両方の条件を満たす場合に、試合終了マーカが必要であると判定する。
試合終了マーカを入力する必要がある場合(ステップS105:Yes)、マーカデータ管理部402は、最後に記録された動画ファイル、すなわち作成日時が最も新しい動画ファイルの終端位置(マーカデータファイルの末尾)に試合終了マーカを入力する(ステップS106)。なお、試合終了マーカを入力する必要がない場合(ステップS105:No)、メディアのマウント処理を終了する。
<動画記録>
続いて、動画記録の処理動作について説明する。図13は、動画記録処理を示すフローチャートである。まず、ユーザが、操作部306を用いて記録操作することにより、撮像装置1は、記録動作を開始する(ステップS201)。マーカデータ管理部402は、マーカデータファイルを解析して、試合終了マーカを入力する必要があるか否かを判定する(ステップS202)。
このとき、マーカデータ管理部402は、図13のステップS105において説明した条件(a)、(b)の全ての条件を満たす場合、試合終了マーカを入力する必要があると判定する。そして、試合終了マーカを入力する必要がある場合(ステップS202:Yes)、マーカデータ管理部402は、記録開始する前の動画ファイルの終端位置に試合終了マーカを入力する(ステップS203)。つまり、マーカデータ管理部402は、動画ファイルに対応するマーカデータファイルの末尾に、試合終了マーカを入力(追加)する。なお、試合終了マーカを入力する必要がない場合(ステップS202:No)、試合終了マーカの入力は行われず、次の処理に進む。
次に、撮像装置1は、記録開始時のクロックを記憶する(ステップS204)。例えば、動画ファイル管理部401が、記録開始時のクロックをカード型記録媒体302等のメモリに格納する。なお、クロックとは、中央制御部400のCPUの動作クロックのことである。そして、動画ファイル管理部401は、撮像データをカード型記録媒体302に格納していく。つまり、動画ファイル管理部401は、記録を開始する(ステップS205)。
そして、マーカデータ管理部402は、ユーザがマーカを入力したか否かを判定する(ステップS206)。マーカが入力された場合、マーカデータ管理部402は、入力されたマーカに応じてマーカデータを作成する(ステップS207)。具体的には、マーカデータ管理部402は、マーカが入力されたクロックと、ステップS204において記憶した記録開始時のクロックと、の差分からメディア内時刻(動画記録開始時からの時刻)を算出する。そして、マーカデータ管理部402は、メディア内時刻と入力されたマーカのマーカIDとを対応付けて、マーカデータを作成する(ステップS207)。
次に、動画ファイル管理部401は、ユーザが操作部306を用いて記録終了の操作を行ったか否かを判定する(ステップS208)。記録終了操作が行われた場合(ステップS208:Yes)、動画ファイル管理部401は、撮像データをカード型記録媒体302に格納する処理を停止し、記録を終了する。また、動画ファイル管理部401は、記録終了時のメディア内時刻をカード型記録媒体302等に格納する。さらに、マーカデータ管理部402は、作成したマーカデータをマーカデータファイルに格納する(ステップS209)。
次に、動画ファイル管理部401は、新たに動画記録が開始されたか否かを判定する(ステップS210)。具体的には、動画ファイル管理部401は、4GB制限による動画ファイルの分割により、新たな動画記録が開始されたか否かを判定する。新たな動画記録が開始されない場合(ステップS210:No)、動画記録動作を終了する。なお、4GBによる動画ファイルの分割とは、1つの動画ファイルとして格納できる容量の上限が4GBであるために、撮像データが複数の動画ファイルに分割されることを意味する。
一方、新たな動画記録が開始された場合(ステップS210:Yes)、動画ファイル管理部401は、記録終了時のメディア内時刻をクロック(CPUの動作クロック)に換算する。そして動画ファイル管理部401は、ステップS204においてカード型記録媒体302に格納した記録開始時のクロックに、換算したクロックを加算する(ステップS211)。これにより、4GB制限による動画ファイルの分割により新たな動画ファイルの記録が開始された場合であっても、当該動画ファイルの記録開始時のクロックを正確に把握することができる。その後の処理(ステップS204〜S210)は、上述の動作と同様であるため、説明を省略する。
なお、新たな動画記録を開始した後、新たなマーカが入力される前に、アンドゥ処理(直前に入力されたマーカを削除する処理)が行われた場合、マーカデータ管理部402は、削除すべきマーカデータを含むマーカデータファイルをカード型記録媒体302から読み出す。そして、マーカデータ管理部402は、読み出したマーカデータファイルの最後のマーカデータを削除して、再度マーカデータファイルをカード型記録媒体302に格納する。
<動画再生>
続いて、動画再生の処理動作について説明する。図15は、動画再生処理を示すフローチャートである。まず、ユーザが、操作部306を用いて再生操作することにより、撮像装置1は、動画再生動作を開始する(ステップS301)。
次に、マーカデータ管理部402は、再生を開始する動画ファイルに対応付けられたマーカデータファイルをカード型記録媒体302から読み込む(ステップS302)。
次に、動画ファイル管理部401は、動画ファイルの再生が終了したか否かを判定する(ステップS303)。再生終了していない場合(ステップS303)、マーカデータ管理部402は、マーカ関連情報を更新する(ステップS304)。具体的には、マーカデータ管理部402は、動画ファイルの時刻を取得して、当該時刻において、更新されるべきマーカ関連情報を更新する。
このとき、マーカ関連情報とは、例えば、「アイコン表示すべきマーカ種別」、「マーカを入力可能か否か」、「マーカを削除可能か否か」、「試合中か否か」、「試合の対戦チーム名」、及び「試合の現在の得点」等に関する情報である。マーカデータ管理部402は、これらのマーカ関連情報を更新し、再生中の動画において、表示、変更、または削除すべきマーカがあれば、動画の表示を更新する(ステップS305)。
例えば、マーカ関連情報の更新によって、動画ファイルの時刻において表示すべきマーカが存在すれば、表示画像データ生成部405は、表示すべきマーカの画像データを再生中の動画データに重畳させた表示画像データを生成する。そして、動画ファイル管理部401は、例えば、図11に示すように、再生中の動画にマーカを表示させる。また、マーカ関連情報の更新によって、得点が変更された場合、表示画像データ生成部405は、変更後の得点を表示した表示画像データを生成する(例えば、図11に示したように、スコアウインドウの表示を変更した表示画像データを生成する)。
その後、動画ファイル管理部401は、再生終了したか否かを再度判定する(ステップS303)。未だ再生終了していない場合(ステップS303:No)、マーカデータ管理部402は、再度マーカ関連情報を更新する(ステップS304)。つまり、再生を終了するまで、マーカ関連情報の更新(ステップS304)及び表示更新(ステップS305)は定期的(例えば、500ms周期)に行われる。
一方、再生終了した場合(ステップS303:Yes)、マーカデータ管理部402は、動画ファイルの再生中に、当該動画ファイルに対応するマーカデータファイルが更新(追加、削除、または変更)されたか否かを判定する(ステップS306)。マーカデータファイルが更新されていない場合(ステップS306:No)、動画再生の動作は終了する。
一方、マーカデータファイルが更新された場合(ステップS306:Yes)、マーカデータ管理部402は、更新後のマーカデータファイルを再生した動画ファイルに対応付けてカード型記録媒体302に格納する(ステップS307)。
なお、上記の動画ファイルの再生開始には、分割された動画ファイルにおけるファイルの切り替わりによって、次の動画ファイルを再生する場合も含まれる。また、動画ファイルの再生終了には、分割された動画ファイルにおけるファイルの切り替わりによって、前の動画ファイルの再生が終了することも含まれる。
また、動画ファイル管理部401は、ダイジェスト再生を行うこともできる。ダイジェスト再生とは、ダイジェスト再生する動画ファイルのうち、当該動画ファイル対応付けられたマーカデータファイルに含まれる各マーカデータの入力時刻周辺の動画のみを再生することを意味する。入力時刻周辺の動画とは、例えば、マーカの入力時刻の前後3秒間の動画等である。これにより、ユーザは、試合のダイジェストを鑑賞することができる。なお、ダイジェスト再生の対象となるマーカをユーザが適宜設定できるようにしてもよい。例えば、得点シーンのみのダイジェストを鑑賞したい場合、ユーザは、ダイジェスト再生の対象となるマーカを得点マーカに設定する。これにより、動画ファイル管理部401は、得点マーカの入力時刻周辺の動画のみを再生する。
<動画コピー>
続いて、動画コピーの処理動作について説明する。動画コピーとは、撮像装置1の内蔵型記録媒体209に格納された動画ファイルを、カード型記録媒体302に複製することを意味する。なお、コピーされた動画ファイルの記録先(コピー先)となる記録媒体が複数存在する場合、ユーザが記録先を選択できるようにしてもよい。図16は、動画コピー処理を示すフローチャートである。まず、ユーザが、操作部306を用いてコピーする動画ファイルを選択し、コピー操作する。これにより、動画ファイル管理部401は、選択された動画ファイルをコピーし、コピー先に送信する(ステップS401)。
次に、マーカデータ管理部402は、コピーされた動画に対応付けられたマーカデータファイル(以下、コピー対象マーカデータファイルと称す)を解析する(ステップS402)。具体的には、マーカデータ管理部402は、コピー対象マーカデータファイル及びその前後のマーカデータファイルに試合開始マーカ及び試合終了マーカが含まれるか否かを検索する。
次に、チームテーブル管理部403は、コピー対象マーカデータファイルに含まれる試合開始マーカの対戦チームについて、チームテーブルに含まれるチームデータをコピー先のチームテーブルにコピーする(ステップS403)。このとき、チームテーブル管理部403は、コピー先のチームテーブルにおいて、コピーしたチームデータに新たなIDを割り当てる。
マーカデータ管理部402は、コピー先の既存マーカデータを解析する(ステップS404)。そして、マーカデータ管理部402は、試合開始マーカが存在し、試合終了マーカがない場合(試合中の場合)、最後のマーカデータファイルの終端に試合終了マーカを入力する。
マーカデータ管理部402は、コピー対象マーカデータファイルをコピーする(ステップS405)。つまり、マーカデータ管理部402は、コピー先にコピー対象マーカデータファイルを作成する。
次に、マーカデータ管理部402は、コピーされたマーカデータファイル(撮像装置1の内部の他のメモリに複製されたマーカデータファイル)に試合開始マーカデータが含まれるか否かを判定する(ステップS406)。試合開始マーカデータがコピー対象である場合(ステップS406:Yes)、チームテーブル管理部403は、試合開始マーカデータに含まれるチームIDを、ステップS403においてコピー先で新たに割り当てたチームIDに変更する(ステップS407)。
その後、マーカデータ管理部402は、ステップS406において検出された試合開始マーカデータに対応する試合終了マーカデータが、コピー対象か否かを判定する(ステップS408)。
試合終了マーカデータがコピー対象ではない場合(ステップS408:No)、マーカデータ管理部402は、コピー対象の動画ファイルの終端位置(コピー対象マーカデータファイルの最後)に、試合終了マーカを入力する(ステップS409)。なお、試合終了マーカデータがコピー対象である場合(ステップS408:Yes)、試合終了マーカの入力処理は行われず、次の処理に進む。
最後に、試合データ管理部404は、コピーされたマーカデータファイルに含まれる試合の情報(チーム、得点等)に基づいて、試合データを作成し、コピー先の試合データファイルに追加する(ステップS411)。
一方、試合開始マーカデータがコピー対象ではない場合(ステップS406:No)、マーカデータ管理部402は、コピーされたマーカデータファイルから、試合関連マーカデータ(試合終了マーカ、得点マーカ)を削除する(ステップS410)。
なお、1つの試合が複数の動画ファイルに亘って記録され、それらの動画ファイルが別々にコピーされる場合、各動画ファイルに対応するマーカデータファイルをそのままコピーすることも考えられる。この場合、各マーカデータファイルに含まれる試合関連マーカもコピーされる。このため、各マーカデータファイルに含まれる試合関連マーカに基づいて、同じ試合に関する試合データが複数作成されてしまう。そのため、試合データファイルに、同じチームで行われる同じ試合の試合データが複数格納されてしまい、試合のインデックスが煩雑で分かりづらくなる。
これに対して、撮像装置1の構成によれば、上記のように、ステップS410において、マーカデータ管理部402は、試合開始マーカデータがコピー対象マーカデータでない場合、試合関連マーカデータをコピーしない。このため、試合データ管理部404は、コピー先においては、コピーされた動画ファイルに対する試合に関する情報は取得できない。つまり、コピーされた動画ファイルに対応する試合データを生成できない。そのため、1つの試合が複数の動画ファイルに亘って記録され、それらの動画ファイルが別々にコピーされる場合でも、試合データがコピーされるのは、試合開始マーカデータを含むマーカデータファイルに対応付けられた動画ファイルがコピーされる場合のみである。このため、1つの試合について作成される試合データは1つとなる。そのため、同じ試合の試合データが複数作成されてしまうことを防止できる。
<動画削除>
続いて、動画削除の処理動作について説明する。動画削除とは、カード型記録媒体302に格納された動画ファイルを、削除することを意味する。図17は、動画削除処理を示すフローチャートである。まず、ユーザが、操作部306を用いて削除する動画ファイルを選択し、削除操作する。これにより、撮像装置1は、選択された動画ファイルの削除動作を開始する(ステップS501)。
次に、マーカデータ管理部402は、削除する動画ファイルに対応付けられたマーカデータファイル(以下、削除対象マーカデータファイルと称す)を解析する(ステップS502)。具体的には、マーカデータ管理部402は、削除対象マーカデータファイルに試合開始マーカデータ及び試合終了マーカデータが含まれるか検索する。
削除対象マーカデータファイルに試合開始マーカデータが含まれる場合(ステップS503:Yes)、試合データ管理部404は、削除対象となった試合に関する試合データを、試合データファイルから削除する(ステップS504)。
次に、チームテーブル管理部403は、削除した試合データが参照していたチームIDが、その他の削除されない試合データで参照されているか否かを判定する(ステップS505)。
削除した試合データが参照していたチームIDが、その他の削除されない試合データで参照されていない場合(ステップS505:No)、チームテーブル管理部403は、参照されていないチームIDに対応するチームデータを、チームテーブルから削除する(ステップS506)。なお、削除した試合データが参照していたチームIDが、その他の削除されない試合データで参照されている場合(ステップS505:Yes)、チームデータの削除は行われず、次の処理に進む。
次に、マーカデータ管理部402は、試合開始マーカに対応する試合終了マーカまでの間に、削除対象マーカデータファイルではないマーカデータファイルが存在するか否かを判定する(ステップS507)。削除対象マーカデータファイルではないマーカデータファイルが存在する場合(ステップS507:Yes)、マーカデータ管理部402は、削除対象ではないマーカデータファイルから試合関連マーカ(試合終了マーカ及び得点マーカ)を削除する(ステップS508)。なお、削除対象マーカデータファイルではないマーカデータファイルが存在しない場合(ステップS507:No)、試合関連マーカの削除処理は行われない。
そして、マーカデータ管理部402は、削除対象マーカデータファイルを削除する(ステップS511)。最後に、動画ファイル管理部401は、削除対象の動画ファイルを削除する(ステップS512)。
一方、削除対象マーカデータファイルに試合開始マーカデータが含まれない場合(ステップS503:No)、マーカデータ管理部402は、削除対象マーカデータファイルに試合終了マーカデータが含まれるか否かを判定する(ステップS509)。
削除対象マーカデータファイルに試合終了マーカデータが含まれる場合(ステップS509:Yes)、マーカデータ管理部402は、試合を含む削除対象ではない動画ファイルの終端位置(動画ファイルに対応するマーカデータファイルの末尾)に試合終了マーカを入力する(ステップS510)。そして、マーカデータ管理部402は、削除対象マーカデータファイルを削除する(ステップS511)。最後に、動画ファイル管理部401は、削除対象の動画ファイルを削除する(ステップS512)。なお、削除対象マーカデータファイルに試合終了マーカデータが含まれない場合(ステップS509:No)、試合終了マーカの入力は行われない。
なお、上述のコピー処理と削除処理とを合わせることにより、動画移動(コピー元には動画ファイルを残さずに、コピー先に動画ファイルをコピーすること)も実現できる。
また、マーカデータ管理部402は、1つの試合が複数の動画ファイルに亘る場合において、マーカデータファイルを作成する際に、マーカデータファイルの先頭に、直前のマーカデータファイルにおける合計点(合計スコア)を格納するようにしてもよい。これにより、1つの試合が記録された複数の動画ファイル及びマーカデータファイルの一部が削除された場合であっても、他のマーカデータファイルは、それまでの各チームの合計点を格納している。これにより、マーカデータ管理部402は、マーカデータファイルの作成時点における各チームの合計点を参照できる。
さらに、マーカデータファイルは、直前のマーカデータファイルの合計点に対する得点の加算分も格納する。言い換えると、得点の加算分とは、当該マーカデータファイルにおいて、各チームが取得した得点の合計である。
例えば、直前のマーカデータファイルにおけるAチームの合計点が35点で、Bチームの合計点が41点だとする。そして、現在のマーカデータファイルにおいて、Aチームが11点、Bチームが15点取得したとする。この場合、現在のマーカデータファイルは、直前のマーカデータファイルにおける合計点「Aチームが35点」、「Bチームが41点」という情報(直前マーカデータファイルまでの合計点)と、「Aチームが11点取得」、「Bチームが15点取得」という情報(直前のマーカデータファイルの合計点に対する得点の加算分)と、を格納する。これにより、1つの試合を記録する複数の動画ファイルの一部が削除された後に合計点を再計算する際に、各マーカデータファイルにおける得点の加算分及び合計点のみを用いて合計点を算出できる。その結果、全ての得点の加算分を参照して計算する必要が無く、撮像装置1の演算処理の負担を軽減することができる。
<動画トリミング>
続いて、動画トリミングの処理動作について説明する。動画トリミングとは、動画ファイルのうち、ユーザが指定した範囲(例えば、試合の開始から終了まで)の前後の動画データを削除することを意味する。これにより、試合開始マーカよりも前の動画データ、及び、試合終了マーカよりも後の動画データが削除され、試合の開始から終了までの動画ファイルが抽出される。図18は、動画トリミング処理を示すフローチャートである。まず、ユーザが、操作部306を用いてトリミングする動画ファイル及び抽出範囲を指定する。これにより、撮像装置1は、指定された動画ファイルの抽出範囲についてトリミング動作を開始する(ステップS601)。このとき、動画ファイル管理部401は、指定された動画ファイルの指定された範囲の動画データを、抽出先(トリミングした動画ファイルを記憶する場所。例えば、他のメモリや、指定された動画ファイルの終端等)にコピーする。
次に、マーカデータ管理部402は、抽出された動画データに対応付けられたマーカデータ及び当該マーカデータの前後のマーカデータを解析する(ステップS602)。具体的には、マーカデータ管理部402は、マーカデータに試合開始マーカデータまたは試合終了マーカデータが含まれるか否かを検索する。
また、マーカデータ管理部402は、抽出先に既に格納されているマーカデータ(既存マーカデータ)を解析する。具体的には、マーカデータ管理部402は、抽出先の既存マーカデータが試合中か否かを判定する(ステップS603)。より詳細には、マーカデータ管理部402は、抽出先の既存マーカデータファイルに、試合開始マーカデータが含まれ、かつ、試合終了マーカデータが含まれないことを判定する。
抽出先の既存マーカデータファイルが試合中である場合(ステップS603:Yes)、マーカデータ管理部402は、既存マーカデータファイルの終端に試合終了マーカを入力する(ステップS604)。なお、抽出先の既存マーカデータファイルが試合中でない場合(ステップS603:No)、試合終了マーカの入力は行われず、次の処理に進む。
次に、マーカデータ管理部402は、抽出された部分のマーカデータをコピーする(ステップS605)。そして、マーカデータ管理部402は、コピーしたマーカデータのそれぞれの時刻情報を変更する(ステップS606)。より詳細には、マーカデータ管理部402は、動画先頭からの相対時間(メディア内時刻)を抽出開始時刻からの相対時間(抽出開始時刻を0としてカウントされた時間)に変更する処理を、それぞれのマーカデータに対して行う。
そして、マーカデータ管理部402は、抽出された部分のマーカデータに試合開始マーカデータが含まれるか否かを判定する(ステップS607)。抽出された部分のマーカデータに試合開始マーカデータが含まれる場合(ステップS607:Yes)、マーカデータ管理部402は、抽出された部分のマーカデータに試合終了マーカデータが含まれるか否かを判定する(ステップS608)。
抽出された部分のマーカデータに試合終了マーカデータが含まれない場合(ステップS608:No)、マーカデータ管理部402は、抽出された部分のマーカデータの終端に試合終了マーカを入力する(ステップS609)。なお、抽出された部分のマーカデータに試合終了マーカデータが含まれる場合(ステップS609:Yes)、試合終了マーカの入力処理は行われず、次の処理に進む。
最後に、試合データ管理部404は、抽出された部分のマーカデータに含まれる試合開始マーカデータに基づいて、試合データを生成し、試合データファイルに追加する(ステップS610)。つまり、トリミングされた試合の試合データが試合データファイルに追加される。
一方、抽出された部分のマーカデータに試合開始マーカデータが含まれない場合(ステップS607:No)、マーカデータ管理部402は、抽出された部分のマーカデータに含まれる試合関連マーカデータ(試合終了マーカデータ、得点マーカデータ)を削除する(ステップS611)。
以上のように、本実施の形態にかかる撮像装置1の構成によれば、カード型記録媒体302が、1つの試合(イベント)の撮像データを分割して複数の動画ファイルとして格納する。このため、1つの試合が複数の動画ファイルに亘って記録されている。また、マーカデータ管理部402は、入力された試合開始マーカ及び試合終了マーカを含むマーカデータを、複数の動画ファイルに対応付けて、複数のマーカデータファイルとしてカード型記録媒体302に記憶させる。そのため、複数の動画ファイルに亘って記録された試合の開始と終了を、試合開始マーカ及び試合終了マーカを参照して容易に検索することができ、動画ファイルを容易に管理することができる。
<実施の形態2>
本発明にかかる実施の形態2について説明する。本実施の形態にかかる撮像装置2においては、当該撮像装置2に接続された携帯端末装置3を用いて、各種マーカの入力を行うことができる。なお、撮像装置2の構成については上述した撮像装置1と同様であるので、説明を適宜省略する。
本実施の形態にかかる携帯端末装置3の構成について説明する。図19に携帯端末装置3のブロック図を示す。携帯端末装置3は、少なくとも表示部31と、入力部32と、制御部33と、通信部34と、メモリ35と、を備える。
なお、携帯端末装置3には、予めマーカ入力用のアプリケーションがダウンロードされているものとする。当該アプリケーションには、マーカ入力の際に用いられるUI(User Interface)画像等が含まれる。携帯端末装置3の表示部31に表示されるUI画像の一例を図20に示す。携帯端末装置3は、UI画像として、テレアイコン931、ワイドアイコン932、録画開始/録画停止アイコン933、試合開始マーカアイコン934、グッドマーカアイコン935、チェックマーカアイコン936、フリーマーカアイコン937、得点マーカアイコン938、及び選手交代マーカアイコン939を有する。
続いて、携帯端末装置3を用いたマーカの入力処理について説明する。図21は、携帯端末装置3を用いたマーカの入力処理を示すフローチャートである。まず、携帯端末装置3は、通信部34を用いて、撮像装置2と接続する(ステップS701)。なお、撮像装置2と携帯端末装置3との接続は、例えば、Bluetooth(登録商標)やWi−Fiダイレクト等の無線通信を用いることができる。勿論、撮像装置2と携帯端末装置3との接続は、有線通信であってもよい。
次に、制御部33は、撮像装置2から仕様データを取得する(ステップS702)。そして、制御部33は、取得した仕様データをメモリ35に格納する。ここで、仕様データとは、例えば、デフォルトのマーカ種別テーブルのURI(Uniform Resource Identifier)、デフォルトのチームテーブルのURI、及びマーカ入力間隔等のマーカ入力アプリケーションの仕様に関する情報である。なお、マーカ入力間隔とは、あるマーカを入力してから次のマーカを入力できるまでにかかる最小の時間である。
制御部33は、仕様データに含まれるURIを参照して、撮像装置2からマーカ種別テーブルやチームテーブルを取得する(ステップS703)。なお、マーカの種類が固定されている場合には、マーカ種別テーブルを携帯端末装置3がダウンロードするアプリケーション内に含めてもよい。
次に、制御部33は、状態データを取得する(ステップS704)。ここで、状態データとは、撮像装置2におけるインターフェイス画像及びマーカに関する状態を示す情報である。状態データは、例えば、「試合中か否か」、「チーム名」、「チーム色」、「得点表示」、「マーカ入力ボタンの有効/無効」、「試合開始マーカ入力ボタンの有効/無効」、「試合終了マーカ入力ボタンの有効/無効」、「得点マーカ入力ボタンの有効/無効」、及び「UNDOボタンの有効/無効」等を含む。制御部33は、状態データを取得すると、メモリ35に格納する。
そして、制御部33は、取得した状態データに基づいて、表示部31及び入力部32を更新する(ステップS705)。例えば、表示画面中の得点を更新したり、入力部32の得点ボタンを有効から無効に変更したりする。つまり、携帯端末装置3のUI画像が更新される。
更新が完了すると、制御部33は、現在も撮像装置2と携帯端末装置3とが接続されているか否かを判定する(ステップS706)。既に撮像装置2と携帯端末装置3との接続が終了している場合(ステップS706:No)、携帯端末装置3は、マーカ入力動作を終了する。
一方、撮像装置2と携帯端末装置3との接続が継続している場合(ステップS706:Yes)、制御部33は、ユーザが入力部32(図20に示すUI画像)を用いてマーカ入力を行ったか否かを判定する(ステップS707)。
マーカ入力操作が行われていない場合(ステップS707:No)、制御部33は、再度撮像装置2から状態データを取得する(ステップS704)。つまり、制御部33は、状態データの更新を行う。状態データに何らかの変更があった場合には、UI画像の更新(ステップS705)において、状態データの変更が携帯端末装置3に反映される。なお、制御部33は、ステップS704の状態データの取得(更新)を、例えば、5秒に1回程度の頻度で行う。
一方、マーカ入力操作が行われた場合(ステップS707:Yes)、制御部33は、入力されたマーカについて、マーカが入力された旨を示すマーカ入力情報を撮像装置2に送信する(ステップS708)。
撮像装置2は、マーカ入力情報を受信すると、当該マーカ入力情報に対応するマーカの入力を行う。そして、撮像装置2は、状態データを更新する。
制御部33は、マーカ入力情報の送信に応じて変更された状態データを取得する(ステップS704)。そして、制御部33は、UIの更新(ステップS705)を行い、状態データの変更を携帯端末装置3に反映する。携帯端末装置3は、撮像装置2との接続が終了するまで上記の動作を繰り返す。
以上のように、本実施の形態にかかる撮像装置2の構成によれば、携帯端末装置3を用いてマーカを入力することができる。そのため、ユーザは撮像装置2から離れた場所においても、マーカを入力することができる。その結果、ユーザの位置が拘束されず、利便性が向上する。
<実施の形態3>
本発明にかかる実施の形態3について説明する。本実施の形態にかかる撮像装置においては、動画再生時のマーカ表示のタイミング、及び動画再生時にマーカが入力された場合の処理に特徴を有する。なお、本実施の形態にかかる撮像装置の構成については上述した撮像装置1と同様であるので、説明を適宜省略する。
<中央制御部400の構成>
撮像装置の中央制御部400のブロック図を図22に示す。中央制御部400は、図8に示した構成に加えて、表示時刻設定部406と、入力時刻変更部407と、を備える。なお、その他の構成については図8において説明した中央制御部400と同様であるので、説明を適宜省略する。
表示時刻設定部406は、マーカの表示時刻情報を、当該マーカの入力時刻情報が示すタイミングとは異なるタイミングに設定する。ここで、表示時刻情報とは、動画ファイルにおいて、マーカが表示されるタイミング(表示時刻)を示す情報である。表示画像データ生成部405は、設定された表示時刻情報に基づいて、マーカと共に動画を表示するための表示用画像データを生成する。つまり、表示画像データ生成部405は、マーカに対応付けられた入力時刻とは異なる時刻(タイミング)で、動画にマーカを重畳させた表示用画像データを生成する。
このとき、表示時刻と入力時刻とのずれ(差分)の量は、ユーザが適宜設定可能である。つまり、入力時刻に対して表示時刻をどれだけ早くするか(または遅くするか)は、ユーザが調整することができる。なお、マーカの入力時刻に対するマーカの表示時刻のずれの量を調整量と称す。
図23にユーザが調整量を変更するためのインターフェイス画像の一例を示す。図23に示すインターフェイス画像は、マーカの入力時刻を示す目盛であるMARK920、MARK920に対する表示時刻のずれを示す目印921、表示時刻を調整するアイコン922、923、調整量を示すアイコン924、及び、表示されている調整量に設定するためのアイコン925を有する。なお、表示時刻設定部406は、ユーザがアイコン922をタッチした回数や時間に応じて、マーカの表示時刻が早くなるように設定する。一方、表示時刻設定部406は、ユーザがアイコン923をタッチした回数や時間に応じて、マーカの表示時刻が遅くなるように設定する。
例えば、ユーザがアイコン922を操作して、表示時刻を入力時刻に対して4秒早めた場合、インターフェイス画像は図24に示すように変化する。具体的には、目印921が、左方向(マイナス方向)に移動する。また、アイコン924に表示される調整量が「−4」となる。
入力時刻変更部407は、操作部306により、再生中の動画にマーカが入力された場合、ユーザの入力を受け付けたタイミングを早めたり、遅延させたりして入力時刻情報を生成する。つまり、入力時刻変更部407は、マーカの入力時刻を、実際にユーザが当該マーカを入力した時刻よりも早い時刻または遅い時刻に変更する。マーカデータ管理部402は、入力されたマーカと、入力時刻変更部407によって変更された入力時刻と、を対応付けてカード型記録媒体302に格納する。なお、入力時刻変更部407による入力時刻の変更量は、例えば図23に示すようなインターフェイス画像を用いて、ユーザが適宜設定可能である。
<撮像装置の動作>
続いて、本実施の形態にかかる撮像装置の動作について、図25に示すフローチャートを参照して説明する。なお、動画の再生動作の基本的な流れは、図15に示したフローチャートと同様である。まず、ユーザが、操作部306を用いて再生操作することにより、撮像装置1は、動画再生動作を開始する(ステップS801)。
次に、マーカデータ管理部402は、再生を開始する動画ファイルに対応付けられたマーカデータファイルをカード型記録媒体302から読み込む(ステップS802)。
そして、表示時刻設定部406は、読み込まれたマーカデータファイルに含まれるマーカのうち、ユーザにより入力されたマーカに対して、ユーザが設定した調整量に応じて、当該マーカに対応付けられた入力時刻よりも早い時刻または遅い時刻の表示時刻を設定する(ステップS803)。
例えば、図24に示すように、調整量が−4秒に設定されているとする。このとき、表示時刻設定部406は、あるマーカの入力時刻が1分20秒だった場合、当該マーカの表示時刻を1分16秒に設定する。
次に、動画ファイル管理部401は、動画ファイルの再生が終了したか否かを判定する(ステップS804)。再生終了していない場合(ステップS804:No)、マーカデータ管理部402は、マーカ関連情報を更新する(ステップS805)。具体的には、マーカデータ管理部402は、動画ファイルの再生時刻(メディア内時刻)を取得して、当該時刻において、更新されるべきマーカ関連情報を更新する。
そして、マーカデータ管理部402は、これらのマーカ関連情報を更新し、再生中の動画において、表示、変更、または削除すべきマーカがあれば、動画の表示を更新する(ステップS806)。
このとき、マーカ関連情報の更新によって、動画ファイルの再生時刻において表示すべきマーカが存在すれば、表示画像データ生成部405は、表示すべきマーカの画像データを再生中の動画データに重畳させた表示画像データを生成する。ただし、本実施の形態においては、表示画像データ生成部405は、表示時刻設定部406により設定された表示時刻に基づいて、動画データにマーカ画像を重畳させる。つまり、表示画像データ生成部405は、動画ファイルの再生時刻がマーカの表示時刻になったときに、当該マーカの画像データを動画データに重畳させる。
なお、実施の形態1においては、撮像装置1は、マーカ関連情報の更新によって、動画ファイルの再生時刻において表示すべきマーカが存在すれば、再生中の動画にマーカを表示していた。つまり、動画ファイルの再生時刻がマーカデータファイルに格納された入力時刻になると、当該入力時刻に対応付けられたマーカを表示していた。言い換えると、マーカの入力時刻が、そのままマーカの表示時刻となっていた。
これに対して、本実施の形態にかかる撮像装置は、マーカの入力時刻と表示時刻とが異なる。例えば、図24に示すように、調整量を−4秒とした場合、あるマーカの入力時刻が1分20秒だった場合、当該マーカの表示時刻は、1分16秒となる。つまり、ユーザが実際にマーカを入力した時刻よりも4秒早い時刻で入力したマーカが表示される。
これにより、ユーザによるマーカの入力が遅れてしまう場合であっても、適切なタイミングでマーカを表示することができる。具体的には、試合の撮影中にマーカを入力する場合、ユーザはリアルタイムの試合を見ながらマーカを入力する必要がある。そのため、ユーザは撮影に集中したり、撮影対象に見入ったりしてしまう。また、マーカを入力すべき出来事(例えば、得点シーン)を予測することは難しく、得点マーカを入力することを予め準備しておくことができない。その結果、得点が入った後に、ユーザは慌てて得点マーカを入力することになる。したがって、ユーザのマーカ入力操作に遅延が生じ、得点が入った時刻より遅い時刻に得点マーカが入力されてしまう可能性がある。しかしながら、本実施の形態にかかる撮像装置の構成によれば、動画上にマーカが表示される表示時刻を入力時刻よりも早くすることができる。その結果、適切なタイミングでマーカを表示することができる。
なお、表示時刻設定部406により、入力時刻よりも表示時刻を早める処理が行われるマーカは、撮影中にユーザが手動で入力したマーカに限られる。言い換えると、表示時刻設定部406は、撮影中に入力されたマーカであっても、自動的に(ユーザの操作なしに)入力されたマーカについては、入力時刻よりも表示時刻を早めない。つまり、自動的に入力されたマーカについては、実施の形態1と同様に、マーカの入力時刻が当該マーカの表示時刻となる。なぜならば、自動的に入力されるマーカについては、操作遅延が生じないため、マーカの入力タイミングが遅れるおそれがないからである。
図25のフローチャートに戻り、動画ファイル管理部401は、再生終了したか否かを再度判定する(ステップS804)。未だ再生終了していない場合(ステップS804:No)、マーカデータ管理部402は、再度マーカ関連情報を更新する(ステップS805)。つまり、再生を終了するまで、マーカ関連情報の更新(ステップS805)及び表示更新(ステップS806)は定期的(例えば、500ms周期)に行われる。
再生終了した場合(ステップS804:Yes)、マーカデータ管理部402は、動画ファイルの再生中に、当該動画ファイルに対応するマーカデータファイルが更新(追加、削除、または変更)されたか否かを判定する(ステップS807)。マーカデータファイルが更新されていない場合(ステップS807:No)、動画再生の動作は終了する。
一方、マーカデータファイルが更新された場合(ステップS807:Yes)、マーカデータ管理部402は、変更量に応じて、更新後のマーカデータファイルを再生した動画ファイルに対応付けてカード型記録媒体302に格納する(ステップS808)。
このとき、本実施の形態にかかる撮像装置においては、入力時刻変更部407が、マーカの入力時刻を変更する。具体的には、入力時刻変更部407は、変更量に応じて、マーカが入力された時刻よりも遅延させた時刻を入力時刻として生成する。そして、マーカデータ管理部402は、入力されたマーカを、入力時刻変更部407により変更された入力時刻と対応付けて、マーカデータを生成する。マーカデータ管理部402は、生成したマーカデータを、マーカデータファイルに追加し、更新後のマーカデータファイルとしてカード型記録媒体302に格納する。
例えば、変更量が+4秒である場合について説明する。動画の再生中に、時刻1分16秒においてユーザが得点マーカを入力した場合、入力時刻変更部407は、得点マーカが入力された時刻を4秒遅延させて、入力時刻を1分20秒とする。そして、マーカデータ管理部402は、得点マーカを、入力時刻1分20秒と対応付けて、マーカデータとしてマーカデータファイルに追加する。これにより、マーカデータファイルの更新が行われる。
なお、入力時刻変更部407によるマーカの入力時刻の変更は、動画再生中にマーカが入力された場合に限られる。なぜならば、動画の再生中であれば、ユーザは、動画(試合)の内容を知っていたり、動画の巻き戻し操作を用いたりすることにより、所望のタイミングでマーカを入力することができるからである。そのため、動画の再生中に入力されたマーカの表示時刻については、入力時刻より早める必要がない。したがって、再生中に入力されたマーカのみ、表示時刻設定部406の調整量に応じて、入力時刻を遅延させればよい。
言い換えると、撮影中(撮像処理中)におけるマーカ入力は、上記したように、ユーザの操作遅延が生じる場合がある。そのため、入力時刻変更部407によるマーカの入力時刻の変更は、撮影中にユーザの操作によってマーカが入力された場合には行われない。
このように、本実施の形態にかかる撮像装置の構成によれば、入力時刻変更部407が、再生中の動画に入力されたマーカの入力時刻を遅延させる。このため、マーカデータファイルに格納される入力時刻は、実際にマーカが入力された時刻よりも、遅い時刻となる。しかしながら、本実施の形態にかかる撮像装置においては、上述の通り、マーカを表示する時刻(表示時刻)が、マーカデータファイルに格納された入力時刻よりも早い時刻となる。つまり、入力時刻変更部407による入力時刻の変更処理によって入力時刻が遅くなった分と、表示時刻設定部406による表示時刻の設定処理によって表示時刻が早くなった分と、が相殺される。その結果、再生時に入力されたマーカは、入力された時刻に近い時刻で動画上に表示される。
このとき、入力時刻変更部407の変更量と、表示時刻設定部406の調整量と、が合計で0になるように設定しておくことが好ましい。このような設定にすることにより、入力時刻が遅くなった分と、表示時刻が早くなった分と、が完全に相殺され、再生時に入力されたマーカは、入力された時刻で動画上に表示される。
また、表示時刻設定部406による表示時刻の設定処理は、マーカデータ管理部402によるマーカデータの読み込み処理の前に行われてもよい。同様に、入力時刻変更部407による入力時刻の変更処理は、マーカデータ管理部402によりマーカデータがマーカデータファイルに格納された後に行われてもよい。
さらに、本実施の形態においては、撮像装置を対象として本発明を説明したが、本発明を撮像能力の無い装置(例えば、画像処理装置)に応用することも可能である。当該画像処理装置には、静止画及び動画を撮像可能な撮像装置から撮像データが適宜入力される。そして、画像処理装置は、入力された撮像データに対して、上述した処理を実行するようにしてもよい。
<実施の形態4>
本発明にかかる実施の形態4について説明する。本実施の形態にかかる撮像装置においては、上述の実施の形態3同様、動画再生時のマーカ表示のタイミング、及び動画再生時にマーカが入力された場合の処理に特徴を有する。なお、本実施の形態にかかる撮像装置、中央制御部400の構成については上述した撮像装置1と同様であるので、説明を適宜省略する。
表示時刻設定部406は、マーカの表示時刻情報を、記録時と再生時とで当該マーカの入力時刻情報が示すタイミングとは異なるタイミングに設定する。ここで、表示時刻情報とは、動画ファイルにおいて、マーカが表示されるタイミング(表示時刻)を示す情報である。表示画像データ生成部405は、設定された表示時刻情報に基づいて、マーカと共に動画を表示するための表示用画像データを生成する。つまり、表示画像データ生成部405は、マーカに対応付けられた入力時刻とは異なる時刻(タイミング)で、動画にマーカを重畳させた表示用画像データを生成する。
このとき、表示時刻と入力時刻とのずれ(差分)の量は、一定量としてもよく、ユーザが適宜設定可能である。つまり、入力時刻に対して表示時刻をどれだけ早くするかは、予め決められた量とするか、あるいは、ユーザが調整することができる。なお、マーカの入力時刻に対するマーカの表示時刻のずれの量を調整量と称す。
例えば、上述の実施の形態3同様に、ユーザがアイコン922を操作して、表示時刻を入力時刻に対して4秒早めた場合、インターフェイス画像は図24に示すように変化する。具体的には、目印921が、左方向(マイナス方向)に移動する。また、アイコン924に表示される調整量が「−4」となる。
入力時刻変更部407は、操作部306により、再生中の動画にマーカが入力された場合には、マーカの入力時刻を、実際にユーザが当該マーカを入力した時刻に設定する。これは、動画の再生中であれば、ユーザは、動画(試合)の内容を知っていたり、動画の巻き戻し操作を用いたりすることにより、所望のタイミングでマーカを入力することができるからである。そのため、動画の再生中に入力されたマーカの表示時刻については、入力時刻より早める必要がない。したがって、再生中に入力されたマーカは、実際にユーザが当該マーカを入力した時刻に設定する。
これにより、撮影中ユーザによるマーカの入力が遅れてしまう場合であっても、適切なタイミングでマーカを表示することができる。具体的には、試合の撮影中にマーカを入力する場合、ユーザはリアルタイムの試合を見ながらマーカを入力する必要がある。そのため、ユーザは撮影に集中したり、撮影対象に見入ったりしてしまう。また、マーカを入力すべき出来事(例えば、得点シーン)を予測することは難しく、得点マーカを入力することを予め準備しておくことができない。その結果、得点が入った後に、ユーザは慌てて得点マーカを入力することになる。したがって、ユーザのマーカ入力操作に遅延が生じ、得点が入った時刻より遅い時刻に得点マーカが入力されてしまう可能性がある。
また、動画の再生中であれば、ユーザは、動画(試合)の内容を知っていたり、動画の巻き戻し操作を用いたりすることにより、所望のタイミングでマーカを入力することができるため、実際にユーザが当該マーカを入力した時刻に設定する。
なお、表示時刻設定部406は、撮影中に入力されたマーカであっても、自動的に(ユーザの操作なしに)入力されたマーカについては、入力時刻よりも表示時刻を早めない。つまり、自動的に入力されたマーカについては、実施の形態1と同様に、マーカの入力時刻が当該マーカの表示時刻となる。なぜならば、自動的に入力されるマーカについては、操作遅延が生じないため、マーカの入力タイミングが遅れるおそれがないからである。
<撮像装置の動作>
続いて、本実施の形態にかかる撮像装置の動作について説明する。なお、動画の再生動作の基本的な流れは、図15に示したフローチャートと同様である。ただし、本実施の形態の場合には、マーカを表示させるタイミングを示す表示時刻情報を、入力時刻情報が示す通りに時刻に表示すればよい。これは、動画撮影時、動画再生時、自動的に入力されたマーカいずれもマーカの入力時点で、入力時刻が調整されており、マーカを表示させる側で調整を必要としなくなるからである。
以上の結果、本実施の形態にかかる撮像装置の構成によれば、動画撮影時のマーカおよび動画再生時いずれに入力されたマーカについても、再生時特にユーザが調整することなく、動画上に適切なタイミングでマーカを表示することができる。
なお、動画再生中及び、自動的に(ユーザの操作なしに)入力されたマーカの調整量は0として、マーカ時刻の調整は行わない例を示したが、これら動画再生中及び、自動的に(ユーザの操作なしに)入力されるマーカの時刻に関しても、ユーザの使用状況に合わせ設定できる構成としてもよい。
上述の説明では、動画の再生中であれば、ユーザは、動画(試合)の内容を知っていたり、動画の巻き戻し操作を用いたりすることにより、所望のタイミングでマーカを入力することができるため、実際にユーザが当該マーカを入力した時刻に設定する動画再生時のマーカは実際にユーザが当該マーカを入力した時刻に設定するとしたが、さらに場合分けを行ってもよい。
通常の再生時にマーカを入力する場合、撮影中にユーザによるマーカの入力が遅れてしまうよりは実際のマーカ入力時刻に近くなるが、映像を見てマーカを入力するとやはり遅れることが想定される。しかし、スロー再生や一時停止を行っている場合は、マーカの入力はマーカ入力時刻を正確に反映して入力することができる。従って、再生の状態を細かく分けて (通常再生、スロー、一時停止)、再生の状態ごとに前記調整量を設定する。すなわち、通常再生では調整量を大きくし、スローや一時停止では調整量を小さくする。こうすることで、さらに違和感なく、動画上に適切なタイミングでマーカを表示することができる。状況に応じて前記調整量を設定する以外に、マーカを入力するモードを入力状況情報として入力時刻情報とともに記録しておき、マーク表示の際に変更表示させてもよい。
また、携帯端末装置でマーカを入力する場合、撮像装置でマーカを入力する場合と比べて、通信遅延の影響によりマーカの入力が遅れることが想定される。そこで、接続の仕方や電波状況等に基づき、通信遅延を予測し、予測時間に基づいて前記調整量を大きくしてもよい。あるいは、予測時間を入力状況情報としてマーカとともに記録しておき、動画再生時には、記録されている通信遅延の分だけマーク再生位置を早めに表示させるようにしてもよい。こうすることで、撮像装置で入力されたマーカと携帯端末装置で入力されたマーカが混在していても、再生時特にユーザが調整することなく、動画上に適切なタイミングでマーカを表示することができる。
以上、本発明を上記実施形態に即して説明したが、上記実施形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
例えば、カード型記録媒体302内に記憶する情報の一部は、撮像装置1に着脱可能な記憶装置(例えばUSBメモリ)に記憶されても良いことは言うまでもない。また、撮像装置1は、ネットワーク上からメカード型記録媒体302内に保持すべき情報を適宜ダウンロードしても良い。また、カード型記録媒体302内に記憶されている情報の少なくとも一部は、中央制御部400内の記憶部(図示せず)に記憶されていても良い。
また、上述の撮像装置及び携帯端末装置の任意の処理は、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。この場合、コンピュータプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
また、コンピュータが上述の実施の形態の機能を実現するプログラムを実行することにより、上述の実施の形態の機能が実現される場合だけでなく、このプログラムが、コンピュータ上で稼動しているOS(Operating System)もしくはアプリケーションソフトウェアと共同して、上述の実施の形態の機能を実現する場合も、本発明の実施の形態に含まれる。さらに、このプログラムの処理の全てもしくは一部がコンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットによって行われて、上述の実施の形態の機能が実現される場合も、本発明の実施の形態に含まれる。