JP6145858B2 - 植物生育促進剤の製造方法及び植物生育促進方法 - Google Patents
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一般的な寒天の製造は、海藻を水洗する工程、熱水抽出する工程、抽出液を濾過する工程、このゾルを水冷凝固(ゲル化)させる工程、凝固された寒天ゲルから、圧力脱水または冷凍脱水により水分を除く脱水工程、熱風乾燥により乾燥を行う工程よりなる。その中で、海藻の種類や最終製品の求める物性により、熱水抽出工程前にアルカリ処理工程及びアルカリを除く水洗工程を行う場合がある。
このような工程よりなる寒天の製造には多量の水を必要とし、海藻より寒天など凝固成分を取り出したあとは、水溶性の有機成分やアルカリ、酸などの無機成分を含んだ排水が排出される。そのため、寒天需要が多くなるにあわせて、寒天製造の過程において大量に排出される排液の処理が大きな課題である。
上記アルカリ処理水は、植物生育促進剤として用いるのに好ましい濃度にするために、水で希釈してもよく、また、硫酸、酢酸等で中和して使用することもできる。
また、上記洗浄水は、植物生育促進剤として用いるのに好ましい濃度にするために、さらに水で希釈してもよく、また、硫酸、酢酸等で中和して使用することもできる。
(実施例1)
乾燥されたオゴノリ100gを90℃に加熱した1重量%の水酸化ナトリウム溶液2Lに30分間浸漬した。浸漬後、オゴノリから1重量%水酸化ナトリウム溶液を分離し、30倍に水で希釈したものを排出液Aとした。
(実施例2)
乾燥されたオゴノリ100gを20℃の5重量%の水酸化ナトリウム溶液2Lに24時間浸漬した。浸漬後、オゴノリから5重量%水酸化ナトリウム溶液を分離した。さらに、このオゴノリを水2Lに30分間浸漬した後、この水を分離し排出液Bとした。
(実施例3)
乾燥されたマクサ100gを50℃の1重量%の水酸化ナトリウム溶液2Lに24時間浸漬した。浸漬後、マクサから1重量%水酸化ナトリウム溶液を分離した。さらにこのマクサを水2Lに30分間浸漬した後、この水を分離し排出液Cとした。
(実施例4)
乾燥されたヒラクサ100gを70℃の1重量%の水酸化ナトリウム溶液2Lに4時間浸漬した。浸漬後、ヒラクサから1重量%水酸化ナトリウム溶液を分離し、30倍に希釈したものを排出液Dとした。
(実施例5)
乾燥されたオバクサ100gを60℃の1重量%の水酸化ナトリウム溶液2Lに1時間浸漬した。浸漬後、オバクサから1重量%水酸化ナトリウム溶液を分離した。さらにこのオバクサを水1Lに30分間浸漬した後、この水を分離し、酢酸でpH6.5に中和したものを排出液Eとした。
(実施例6)
乾燥していない生のマクサ100gを50℃の3重量%の水酸化ナトリウム溶液2Lに24時間浸漬した。浸漬後、マクサから3重量%水酸化ナトリウム溶液を分離した。さらにこのマクサを水1Lに30分間浸漬した後、この水を分離し排出液Fとした。
(実施例7)
乾燥されたオゴノリ100gを70℃の0.5重量%の水酸化カルシウム溶液2Lに4時間浸漬した。浸漬後、オゴノリから0.5重量%水酸化カルシウム溶液を分離した。さらにこのオゴノリを水1Lに30分間浸漬した後、この水を分離し排出液Gとした。
比較として、乾燥された褐藻(レソニア・ニグレッセンス)100gを20℃の1重量%の水酸化ナトリウム溶液2Lに24時間浸漬した。浸漬後、褐藻が溶解している5重量%水酸化ナトリウムを中和し固形物を析出させた後、ろ過により固形物を分離した。さらにこのろ過溶液を30倍に希釈し比較排出液Aとした。
(比較例2)
比較として、乾燥された褐藻(レソニア・ニグレッセンス)を粉砕し水2Lを加え90℃にて30分間加温した。この液をろ過し、得られたろ過溶液を30倍に希釈した溶液を比較排出液Bとした。
(比較例3)
比較として、水洗したマクサを乾燥し粉砕したものを用意した。
(比較例4)
比較として、水洗したオゴノリを乾燥し粉砕したものを用意した。
1圃場(1m2)当たりきゅうり苗およびトマト苗の各1本ずつを植栽し、計13圃場を用意し試験圃場とした。1圃場で1種類の排出液及びその他の検体を評価した。評価方法は事前に排出液A〜G、比較排出液A、Bをそれぞれの1圃場当たりに8L加え、よく攪拌した後に苗を植えた。排出液A〜G、比較排出液A、Bの替わりに水を用いたもの、表2に示した排出液と同等の塩類(海水由来でない)溶液を使用したものも同様に試験を行った。また、別に比較例3及び4で作製したテングサ及びオゴノリの粉砕品を植栽する前に1m2当たり100g土壌中に混ぜ込んだものもの試験を行った。
これらにつき結実した総量を測定して評価した。
1圃場(1m2)当たりきゅうり苗2本、同様に1圃場(1m2)当たりトマト苗2本を植え通常の方法で栽培し計各4圃場ずつを用意した。これらにつき栽培2週間後に排出液Cを1m2当たり1L及び10L散布したもの、比較として1m2当たり水10L散布したもの、表2の塩類溶液を1m2当たり10L散布したものについて試験を行った。
結実後、特定の1日の収穫量を表4に総収量(g)を表5に記載した。
1圃場(1m2)当たりネギ苗10本を植え通常の方法で栽培し計3圃場を用意した。これらにつき栽培2週間後に排出液Aを1m2当たり1L散布したもの、比較として1m2当たり水6L散布したもの、表2の塩類溶液を1m2当たり1L散布したものの3種類について試験を行った。
3ヵ月後、ネギの太さと長さを調べた(10本の平均値)。
1圃場(1m2)当たりインゲン苗2本を植え通常の方法で栽培し計2圃場を用意した。これらにつき栽培2週間後に排出液Bを1m2当たり5L散布したもの、比較として1m2当たり水5L散布したもの2種類について試験を行った。
結実後、収穫量を調べたところ排出液Bを使用したほうが収穫量は400g多かった。
1圃場(1m2)当たり大根苗5本を植え通常の方法で栽培し計2圃場を用意した。これらにつき栽培2週間後に排出液Eを1m2当たり5L散布したもの、比較として1m2当たり水5L散布したもの2種類について試験を行った。
4ヶ月後、収穫量を調べたところ排出液Eを使用したほうが収穫量は1200g多かった。
1圃場(1m2)当たりレタス苗8本を植え通常の方法で栽培し計2圃場を用意した。これらにつき栽培2週間後に排出液Fを1m2当たり6L散布したもの、比較として1m2当たり水6L散布したもの2種類について試験を行った。
2ヶ月後、収穫量を調べたところ排出液Fを使用したほうが収穫量は300g多かった。
1圃場(1m2)当たりほうれん草種を均一にまき通常の方法で栽培し計2圃場を用意した。これらにつき栽培2週間後に排出液Gを1m2当たり1L散布したもの、比較として1m2当たり水1L散布したもの2種類について試験を行った。
2ヶ月後、収穫量を調べたところ排出液Gを使用したほうが収穫量は200g多かった。
実験例2で育種したきゅうり及びトマトについて糖度を測定した。糖度はアタゴ社製の糖度計を使用した。
Claims (4)
- 0.01〜20重量%のアルカリによって5〜100℃、10分〜10日間で紅藻海藻をアルカリ処理した後のアルカリ処理水、及び前記アルカリ処理された紅藻海藻を水洗浄した後の洗浄水のうちいずれか1以上を含む植物生育促進剤を得ることを特徴とする植物生育促進剤の製造方法。
- 前記アルカリ処理水及び前記洗浄水は、アルカリ処理を行う寒天製造において排出された排出液であることを特徴とする請求項1記載の植物生育促進剤の製造方法。
- 請求項1又は2記載の植物生育促進剤の製造方法によって得られた植物生育促進剤を用いることを特徴とする植物生育促進方法。
- 前記植物生育促進剤を土壌作土層又は育苗培土に混和することを特徴とする請求項3記載の植物生育促進方法。
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