JP6144592B2 - 歌唱採点システム - Google Patents
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Description
本発明の実施形態に係る歌唱採点システムは、カラオケ楽曲の歌詞である各単語の歌唱時間よりも短い時間となるように、歌唱採点の対象となる採点区間を設定し、各採点区間において歌唱採点値を算出するシステムに関するものである。この歌唱採点システム10は、図1及び図2に示すようにカラオケシステム(カラオケ演奏装置20を含むシステム)に組み込まれてその機能を実現するものであり、歌唱採点機能の一部として構成される。
本実施形態の歌唱採点システム10は、図1に示す第1の態様と、図2に示す第2の態様とからなる。第1の態様は、カラオケ楽曲の進行に伴い出力される歌詞テロップ情報に基づき、子音が発生する採点区間を逐次特定して、当該子音採点区間においてピッチを検出できたか否かで歌唱採点値を修正する態様である。
本発明の実施形態に係る歌唱採点システム10を適用するカラオケ演奏装置20は、図1及び図2に示すように、カラオケ本体21、スピーカ22、マイクロホン23、表示装置24、ミキシングアンプ25、カラオケリモコン装置26を備えている。また、カラオケ演奏装置20は、ルータ50及びデータ通信回線60を介して、管理サーバ70とネットワーク接続されている。
カラオケリモコン装置26は、ユーザインタフェース機能を備えており、ルータ50を介してカラオケ本体21とデータ通信を行うようになっている。このカラオケリモコン装置26は、楽曲検索手段26aとして機能するプログラム、楽曲索引データベース26b、種々のデータを記憶するためのデータ記憶部26c、データの入出力を行うための入出力表示部26d等を備えている。このカラオケリモコン装置26に付帯するスイッチ類や、入出力表示部26dに表示される各種のアイコン等を操作することにより、選曲操作等が行われる。
楽曲検索手段26aは、利用者の指示に基づき、楽曲索引データベース26bを参照して楽曲を検索するためのプログラムからなる。楽曲索引データベース26bは、カラオケ演奏装置20で演奏に供されるカラオケ楽曲について、その属性情報を記述したデータベースであり、例えば、楽曲番号・曲名・アーティスト名・歌い出し部分の歌詞・流行時期・音楽ジャンル区分・デュエット曲か否かなど、種々の属性情報がこれに含まれている。
マイクロホン23は、歌唱音声の入力を行うための装置である。マイクロホン23から入力された歌唱音声信号は、ミキシングアンプ25により、音楽再生制御手段41から送出される演奏音声信号とミキシングされると共に増幅され、スピーカ22へ出力される。なお、マイクロホン23からの音声入力信号は、A/Dコンバータ42によりデジタル変換され、歌唱採点手段37、44における歌唱採点等に使用される。
表示装置24は、カラオケ楽曲に関連した背景映像や歌詞テロップ等を表示するための装置で、例えば、液晶ディスプレイ等により構成される。
第1の態様のカラオケ本体21は、図1に示すように、ネットワーク送受信手段31、中央制御手段32、ROM33、RAM34、HDD35、予約管理手段36、歌唱採点手段37、子音採点区間特定手段38、ピッチ検出手段39、ピッチ検出判定手段40、音楽再生制御手段41、A/Dコンバータ42、映像再生制御手段43を備えている。
ネットワーク送受信手段31は、ルータ50及びデータ通信回線60を介して管理サーバ70、カラオケリモコン装置26、他のカラオケ演奏装置20との間でデータの送受信を行うための電子回路及びプログラムからなる。データ通信回線60は、データの送受信を行うことができればどのような回線であってもよいが、例えば、光回線、専用電話回線、一般電話回線、インターネット等を利用することができる。本実施形態では、光回線、専用電話回線、一般電話回線等の通信回線と、インターネットとを組み合わせて、データ通信回線60を構成している。
中央制御手段32は、カラオケ本体21を総合的に制御するための手段であり、例えばCPU及びその周辺機器により構成されており、CPU等がROM33等に記憶されたプログラムに従って動作することにより、制御機能を発揮することができるようになっている。
ROM33は、カラオケ本体21を構成する各機器を制御するためのプログラムデータや数値データを記憶するための機器で、例えば半導体メモリ等で構成される。また、RAM34は、プログラムや各種データを一時的に記憶する一時記憶領域として機能するもので、例えば半導体メモリ等で構成される。
HDD35は、大容量記憶装置として機能するもので、楽曲データベース35a、映像データベース35bが格納されている。なお、HDD35に替えて、あるいはHDD35と共に、データを書き替え可能なDVD等の大容量記憶装置を用いてもよい。
楽曲データベース35aは、演奏制御データ(MIDI規格のデータ)及び歌詞テロップ情報が同期されて構成される楽曲データと、歌唱採点に用いる採点リファレンスデータとが、楽曲IDに対応付けてそれぞれ構成されたデータベースである。演奏制御データは、各楽曲の演奏を制御するためのデジタルデータであり、歌詞テロップ情報は演奏に同期した歌詞文字の表示タイミングデータ及び色変わりデータを含んでいる。採点リファレンスデータは、歌唱採点手段37における歌唱採点において、マイクロホン23から入力された歌唱音声信号と比較することにより、歌唱採点値を算出するためのデータである。また、子音採点区間特定手段38では、歌詞テロップ情報に基づいて、子音を含む歌唱区間及び子音の種類を特定することができる。
予約管理手段36は、任意の利用者が選曲予約する際に、当該選曲されたカラオケ楽曲の楽曲IDを含む予約待ち行列34aを作成して管理するためのプログラムからなる。すなわち、予約管理手段36は、利用者により楽曲検索手段26aの機能を用いて選曲された楽曲IDを演奏順に並べて予約待ち行列34aを作成し、この予約待ち行列34aをRAM34に格納して管理する。また、予約待ち行列34aに選曲者の利用者IDを含める場合には、利用者IDの取得が必要となる。
音楽再生制御手段41は、楽曲IDに基づいて演奏データから抽出された演奏制御データに基づいて、音源データをデジタル再生すると共にアナログ変換してミキシングアンプ25に出力するための電子回路である。上述したように、ミキシングアンプ25は、マイクロホン23から入力された歌唱者の歌唱音声信号と、音楽再生制御手段41から送出される演奏音声信号とをミキシングすると共に、アンプ機能により増幅してスピーカ22より出力するための装置である。
映像再生制御手段43は、カラオケ楽曲の演奏中に、映像データベース35bから抽出した背景映像データと、演奏データに含まれる歌詞テロップ情報に基づいて作成される歌詞文字とを、当該カラオケ楽曲の演奏データに同期させて表示装置24に出力する。
歌唱採点手段37、44は、第1の態様と第2の態様とにおいて、採点方法が異なる機能手段となるが、歌唱採点を行うという上位概念においては共通の機能手段となる。すなわち、歌唱採点を行うという上位概念において、歌唱採点手段37、44は、マイクロホン23から入力された歌唱音声信号と採点リファレンスデータとを比較して歌唱採点値を算出するためのプログラムからなる。
子音採点区間特定手段38は、第1の態様で機能する手段である。子音採点区間特定手段38は、第1の態様において、歌詞テロップ情報に基づき、子音が発生する採点区間を特定するためのプログラムからなる。また、子音採点区間を特定する際に、歌詞テロップ情報に基づいて、子音の種類を特定してもよい。子音の種類の特定は、歌唱採点手段37における減点の重み付けに使用する。すなわち、歌詞テロップ情報には、表示装置24に表示する歌詞文字情報が含まれており、この歌詞文字情報に基づいて、子音が発生する採点区間を特定することができ、さらに子音の種類を特定することができる。
ピッチ検出手段39、46は、第1の態様と第2の態様とにおいて、ピッチ検出方法が異なる機能手段となるが、ピッチ検出を行うという上位概念においては共通の機能手段となる。すなわち、ピッチ検出を行うという上位概念において、ピッチ検出手段39、46は、入力された歌唱音声信号からピッチ検出を行うためのプログラムからなる。
ピッチ検出判定手段40は、第1の態様で機能する手段である。ピッチ検出判定手段40は、第1の態様において、ピッチ検出手段39がピッチを検出できたか否かを判定するためのプログラムからなる。すなわち、子音採点区間では、子音の種類にもよるが、本来の歌唱方法で歌唱するとピッチを検出できないことが一般的である。したがって、子音採点区間でピッチを検出できた場合には、本来の歌唱方法とは異なる歌唱方法(イレギュラーな歌唱方法)で歌唱していると推定することができる。本来の歌唱方法とは異なる歌唱方法(イレギュラーな歌唱方法)とは、例えば、子音の発音時間を極端に短くしたり、子音を発音せずに母音のみを発音したりする等の歌唱方法である。このような本来の歌唱方法とは異なる歌唱方法で歌唱した場合には、聴者が違和感を覚えることになる。
子音発生値算出手段45は、第2の態様で機能する手段である。子音発生値算出手段45は、第2の態様において、歌詞テロップ情報に基づき、子音発生回数又は子音発生合計時間を算出するためのプログラムからなる。上述したように、歌詞テロップ情報には、表示装置24に表示する歌詞文字情報が含まれており、この歌詞文字情報に基づいて、子音発生回数又は子音発生合計時間を算出することができる。図示しないが、算出した子音発生回数又は子音発生合計時間は、例えば、各カラオケ楽曲の楽曲データとともに、楽曲データベース35bに格納することができる。
比較手段47は、第2の態様で機能する手段である。比較手段47は、第2の態様において、ピッチ検出手段46が検出したピッチ検出回数と子音発生回数、またはピッチ検出手段46が検出したピッチ検出合計時間と子音発生合計時間とを比較するためのプログラムからなる。すなわち、ピッチ検出手段46が検出したピッチ検出回数と子音発生回数とを比較することにより、子音採点区間において本来の歌唱方法で歌唱しているか否かを推定することができる。同様に、ピッチ検出手段46が検出したピッチ検出合計時間と子音発生合計時間とを比較することにより、子音採点区間において本来の歌唱方法で歌唱しているか否かを推定することができる。
図3を参照して、採点方法の実施例1を説明する。採点方法の実施例1は、ピッチ検出判定手段40がピッチを検出できたと判定した子音採点区間(イレギュラーな歌唱方法で歌唱を行った子音採点区間)では、算出した歌唱採点値から所定値を減点して修正採点値を算出するとともに、マイクロホン23から歌唱音声信号の入力があるにもかかわらず、ピッチを検出できないと判定した子音採点区間では、減点を行わない採点方法である。
図4を参照して、採点方法の実施例2を説明する。採点方法の実施例2は、ピッチ検出判定手段40がピッチを検出できたと判定した子音採点区間において、算出した歌唱採点値に対して、特定された子音毎に設定された重み付けを行い、修正採点値を算出する採点方法である。
図5を参照して、採点方法の実施例3を説明する。採点方法の実施例3は、ピッチ検出回数に対する子音発生回数の割合、またはピッチ検出合計時間に対する子音発生合計時間の割合が所定値以下の場合に、算出した歌唱採点値に対して減点を行う採点方法である。
本発明のシステム及びその周辺装置を構成する機器や手段は上述したものに限定されず、その利用目的に応じて、必要な機器や手段のみの構成としたり、適宜他の機器や手段を付加したりすることができる。また、各手段をそれぞれ別個のものとして構成するのではなく、複数の機能を統合した手段として構成してもよい。
20 カラオケ演奏装置
21 カラオケ本体
22 スピーカ
23 マイクロホン
24 表示装置
25 ミキシングアンプ
26 カラオケリモコン装置
26a 楽曲検索手段
26b 楽曲索引データベース
26c データ記憶部
26d 入出力表示部
31 ネットワーク送受信手段
32 中央制御手段
33 ROM
34 RAM
34a 予約待ち行列
35 HDD
35a 楽曲データベース
35b 映像データベース
36 予約管理手段
37 歌唱採点手段(第1の態様)
38 子音採点区間特定手段
39 ピッチ検出手段(第1の態様)
40 ピッチ検出判定手段
41 音楽再生制御手段
42 A/Dコンバータ
43 映像再生制御手段
44 歌唱採点手段(第2の態様)
45 子音発生値算出手段
46 ピッチ検出手段(第2の態様)
47 比較手段
50 ルータ
60 データ通信回線
70 管理サーバ
Claims (3)
- カラオケ楽曲の歌詞である各単語の歌唱時間よりも短い時間となるように、歌唱採点の対象となる採点区間を設定し、各採点区間において歌唱採点値を算出する歌唱採点システムにおいて、
マイクロホンから入力された歌唱音声信号と採点リファレンスデータとを比較して歌唱採点値を算出する歌唱採点手段と、
歌詞テロップ情報に基づき、子音が発生する採点区間を特定する子音採点区間特定手段と、
前記特定された子音採点区間において、前記入力された歌唱音声信号からピッチ検出を行うピッチ検出手段と、
前記ピッチ検出手段がピッチを検出できたか否かを判定するピッチ検出判定手段と、を備え、
前記歌唱採点手段は、前記ピッチ検出判定手段がピッチを検出できたと判定した子音採点区間では、前記算出した歌唱採点値から所定値を減点して修正採点値を算出するとともに、マイクロホンから歌唱音声信号の入力があるにもかかわらず、ピッチを検出できないと判定した子音採点区間では、前記減点を行わない、
ことを特徴とする歌唱採点システム。 - 前記子音採点区間特定手段は、歌詞テロップ情報に基づき、子音が発生する採点区間を特定するとともに、子音の種類を特定し、
前記歌唱採点手段は、前記ピッチ検出判定手段がピッチを検出できたと判定した子音採点区間において、前記算出した歌唱採点値に対して、前記特定された子音の種類毎に設定された重み付けを行い、修正採点値を算出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の歌唱採点システム。 - カラオケ楽曲の歌詞である各単語の歌唱時間よりも短い時間となるように、歌唱採点の対象となる採点区間を設定し、各採点区間において歌唱採点値を算出する歌唱採点システムにおいて、
マイクロホンから入力された歌唱音声信号と採点リファレンスデータとを比較して歌唱採点値を算出する歌唱採点手段と、
歌詞テロップ情報に基づき、子音発生回数又は子音発生合計時間を算出する子音発生値算出手段と、
前記入力された歌唱音声信号からピッチ検出を行うピッチ検出手段と、
前記ピッチ検出手段が検出したピッチ検出回数と前記子音発生回数、または前記ピッチ検出手段が検出したピッチ検出合計時間と前記子音発生合計時間とを比較する比較手段と、を備え、
前記歌唱採点手段は、前記ピッチ検出回数に対する前記子音発生回数の割合、または前記ピッチ検出合計時間に対する前記子音発生合計時間の割合が所定値以下の場合に、前記算出した歌唱採点値に対して減点を行う、
ことを特徴とする歌唱採点システム。
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