JP6144214B2 - 負イオン源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、負イオン源装置に関する。
加速器等に用いられるイオン源装置として、例えば、固体を原料とするプラズマスパッタ型の負イオン源装置(特許文献1参照)や、気体(例えば、水素ガス)を原料として負イオンビームを生成する負イオン源装置が知られている。後者の負イオン源装置は、例えば、チャンバと、チャンバ内にプラズマを生成するためのフィラメントと、チャンバ内に水素ガスを供給する水素ガス供給部と、チャンバ内にセシウム蒸気を供給するためのセシウム供給源と、チャンバ内で生成された負イオンをチャンバ外に引き出すプラズマ電極とを備える。フィラメントには電流が流されているので、加熱されたフィラメントからは熱電子が放出され、チャンバ内の水素ガスと衝突してプラズマが生成される。そして、プラズマ中の低速電子又はプラズマ電極表面の電子と、水素分子、水素原子、又は水素イオンと、が反応することにより、負イオンが生成される。
セシウムが付着した物質の表面においては仕事関数が低下するので、セシウムは、負イオンの生成を促進する機能を有する。そのため、セシウムがセシウム供給源によってチャンバ内に供給されると、負イオン源から引き出される負イオン量の増大が図られる。こうしてチャンバ内に蒸気の状態で供給されたセシウムは、負イオン源装置の稼働に伴い、徐々にチャンバの壁面に固体又は液体の状態で堆積していく。
特開2004−030966号公報
しかしながら、セシウムのような負イオンの生成を促進する促進物質がチャンバの壁面に多く堆積すると、促進物質の供給量に対して負イオンの生成に寄与する割合が少なくなってしまう。
そこで、本発明の目的は、促進物質の利用効率を高めることが可能な負イオン源装置を提供することにある。
本発明の一つの観点に係る負イオン源装置は、チャンバと、チャンバ内に原料ガスを供給する原料ガス供給部と、チャンバの一端側に位置すると共に、原料ガス供給部により供給された原料ガスを用いてプラズマを生成するプラズマ生成部と、負イオンの生成を促進すると共に大気との反応性を有する促進物質をチャンバ内に供給する促進物質供給部と、チャンバの他端側に位置していると共に、チャンバ内で生成された負イオンをチャンバ外に引き出すことが可能な貫通孔を有する電極と、チャンバの一端側における壁部の温度よりも低い温度を、チャンバの他端側において生じさせる温度調整部とを備える。
本発明の一つの観点に係る負イオン源装置では、温度調整部が、チャンバの一端側における壁部の温度よりも低い温度を、チャンバの他端側において生じさせている。そのため、促進物質供給部によりチャンバ内に供給された促進物質は、蒸気の状態をとる場合、温度調整部により低温となった領域(低温領域)において液化又は固化しやすくなり、その結果当該低温領域に集まりやすくなる。当該低温領域は、電極が位置するチャンバの他端側にあるため、低温領域における促進物質が熱を周囲から受けて蒸発すると、促進物質が電極に供給されることとなる。これにより、電極において負イオンの生成が促進される。以上により、チャンバの壁面に付着しがちであった促進物質が電極の近傍に集められ、負イオンの生成促進に供せられる。その結果、促進物質の利用効率を高めることが可能となる。
温度調整部は、冷媒が内部を流通する冷却管であってもよい。
冷却管は、プラズマ生成部と貫通孔とを結ぶ仮想直線を囲むように配置されていてもよい。この場合、チャンバの内周面に促進物質がバランスよく集まりやすくなる。
本発明の一つの観点に係る負イオン源装置は、チャンバの外周面とは離間した状態でチャンバの外周側に位置すると共に、チャンバ内に所定の磁場を形成する磁石と、磁石を冷却する冷却部とをさらに備えてもよい。この場合、磁石を冷却する冷却部により、負イオン源装置の稼働時に磁石が過剰に発熱することを抑制できる。加えて、磁石とチャンバの外周面とは離間しているので、磁石の熱がチャンバに伝達してチャンバが過剰に発熱することを抑制できる。
本発明の一つの観点に係る負イオン源装置は、チャンバの壁部を加熱する加熱部をさらに備えてもよい。この場合、加熱部がチャンバの温度を調整することで、チャンバの温度が所定の目標値よりも低くなることを抑制できる。そのため、チャンバ内のプラズマの温度を所定の値に保持することが可能となる。
本発明によれば、促進物質の利用効率を高めることが可能な負イオン源装置を提供することができる。
図1は、中性子捕捉療法装置を概略的に示す図である。 図2は、本実施形態に係る負イオン源装置を示す図である。 図3は、第1変形例に係る負イオン源装置を示す図である。 図4は、第2変形例に係る負イオン源装置を示す図である。 図5は、図4のV−V線断面図である。 図6は、第3変形例に係る負イオン源装置を示す図である。
本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
まず、本発明の一つの形態に係る負イオン源装置100を備える中性子捕捉療法装置1を例にとり、中性子捕捉療法装置1の概要について図1を参照しつつ説明する。中性子捕捉療法装置1は、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT:Boron Neutron Capture Therapy)を用いたがん治療などを行うために用いられる装置であり、ホウ素(10B)が投与された患者50の腫瘍へ中性子線Nを照射する。
中性子捕捉療法装置1は、サイクロトロン2を備える。サイクロトロン2は、負イオン源装置100で生成された負イオン(陰イオンともいう)を加速して、荷電粒子線Rを作り出す加速器である。このサイクロトロン2は、例えば、ビーム半径40mm、60kW(=30MeV×2mA)の荷電粒子線Rを生成する能力を有している。中性子捕捉療法装置1は、加速器として、サイクロトロン2に限られず、シンクロトロン、シンクロサイクロトロン、ライナックなどを用いてもよい。
サイクロトロン2から出射された荷電粒子線Rは、ビームダクト3を通り、ターゲット6へ向かって進行する。このビームダクト3に沿って複数の四極電磁石4及び走査電磁石5が設けられている。走査電磁石5は、荷電粒子線Rを走査し、ターゲット6に対する荷電粒子線Rの照射位置を制御する。
中性子捕捉療法装置1は、制御部(算出手段)Sを備える。制御部Sは、CPU、ROM、RAM等を有する電子制御ユニットであり、中性子捕捉療法装置1を総合的に制御する。
制御部Sは、ターゲット6に照射される荷電粒子線Rの電流値(すなわち、電荷、照射線量率)をリアルタイムで測定する電流モニタMに接続されており、その測定結果に応じて中性子捕捉療法装置1の各部の制御を行う。電流モニタMとしては、例えば、荷電粒子線Rに影響を与えずに測定可能な非破壊型のDCCT(Direct Current Current Transformer)を用いることができる。
ターゲット6は、荷電粒子線Rの照射を受けて中性子線Nを生成する。ターゲット6は、例えば、直径160mmの円板状を呈する。ターゲット6は、例えば、ベリリウム(Be)、リチウム(Li)、タンタル(Ta)、又はタングステン(W)で形成してもよい。ターゲット6は、板状(固体)に限られず、液状であってもよい。
遮蔽体7は、発生した中性子線Nや、当該中性子線Nの発生に伴って生じたガンマ線等が、中性子捕捉療法装置1の外部へ放出されないように遮蔽する。減速材8は、中性子線Nを減速(中性子線Nのエネルギーを減衰)させる機能を有する。減速材8は、第1及び第2の減速材8A,8Bが積層されて構成されている。第1の減速材8Aは、中性子線Nに含まれる速中性子を主に減速させる。第2の減速材8Bは、中性子線Nに含まれる熱外中性子を主に減速させる。
コリメータ9は、中性子線Nの照射野(中性子線Nの進行方向に直交する平面における照射範囲)を成形するものであり、中性子線Nが通過する開口9aを有している。ターゲット6で発生した中性子線Nは、減速材8を通り抜けた後、一部がコリメータ9の開口9aを通過する一方で、残部がコリメータ9の開口9aを確定する周辺部により遮蔽される。その結果、コリメータ9を通過した中性子線Nは、開口9aの形状に対応した形状に成形される。
中性子線量測定装置10は、治療台51上の患者50に照射される中性子線Nの線量及び線量分布を測定する装置である。
続いて、負イオン源装置100の構成について、図2を参照しつつ説明する。負イオン源装置100は、負イオン源102と、真空ボックス104とを備える。負イオン源102と真空ボックス104とは、絶縁フランジ106によって接続されている。
負イオン源102は、チャンバ108と、磁石110と、プラズマ生成部112と、セシウム導入部114と、プラズマ電極116と、温度調整部128とを有する。
チャンバ108は、図示しない真空ポンプと接続されており、内部を真空状態に保持可能である。チャンバ108は、円筒状を呈する本体部108aと、本体部108aの一端側に設けられた蓋部108bとを有する。本体部108aは、チャンバ108の側壁をなしている。本体部108aの両端には、外方に向けて突出する鍔部108c,108dがそれぞれ設けられている。蓋部108bは、本体部108aの一端側に位置する鍔部108cに着脱自在に取り付けられており、本体部108aの一端(開放端)を開放又は閉塞する。
磁石110は、チャンバ108内で生成されたプラズマをチャンバ108に閉じ込める機能を有する。磁石110は、本体部108aの外周面側に複数配置されている。より詳しくは、磁石110は、本体部108aの外周面とは離間した状態でチャンバ108の外周側に位置する。磁石110と本体部108aの外周面との間には、図示しない冷却路(冷却部)が設けられている。磁石110又は本体部108aの壁部を冷却するために、当該冷却路内には水などの冷媒が循環される。
プラズマ生成部112は、本体部112aと、本体部112aの端面から外方(チャンバ108の他端側、プラズマ電極116側)に延びる一対のフィラメント112bとを有する。本体部112aは、蓋部108bの内壁面に取り付けられている。本体部112aには、図示しない直流電源が接続されている。当該直流電源は、フィラメント112bに電圧及び電流を印加し、フィラメント112bを発熱させると共に、フィラメント112bとチャンバ108(本体部108a)との間に電位差を生じさせる。
セシウム導入部114は、蓋部108bを貫通するように蓋部108bに設けられている。セシウム導入部114の先端は、チャンバ108内に位置している。セシウム導入部114には、セシウム供給源118が接続されており、本実施形態では、セシウムが気体(蒸気)の状態でチャンバ108に供給される。
プラズマ電極116は、本体部108aの他端側に位置する鍔部108dに設けられた絶縁フランジ120と、真空ボックス104側の絶縁フランジ106との間に配置されている。プラズマ電極116は、電圧が可変の電源(図示せず)に接続されている。当該電源を制御してプラズマ電極116に印加される電圧の大きさを制御することにより、チャンバ108内のプラズマ分布を制御し、チャンバ108から引き出される負イオンの量を制御する。プラズマ電極116は、チャンバ108内で生成された負イオンをチャンバ108外(本実施形態では真空ボックス104側)に引き出すことが可能な貫通孔116aを有している。プラズマ電極116は、通電により、例えば250℃程度に発熱する。
プラズマ電極116の近傍には、ガス供給源122に接続された配管116bが設けられている。すなわち、配管116bは、チャンバ108の他端側に位置している。ガス供給源122は、原料ガス源(水素ガス源)及び不活性ガス源(アルゴンガス源)を含む。すなわち、ガス供給源122の原料ガスや不活性ガスは、配管116bを通じて本体部108aの他端側からチャンバ108内に供給される。
温度調整部128は、チャンバ108(本体部108a)の内壁面に配置されている。温度調整部128は、例えば、水などの冷媒が内部を流れる冷却管である。温度調整部128は、チャンバ108の一端側における壁部の温度よりも低い温度を、チャンバ108の他端側において生じさせる機能を有する。温度調整部128は、チャンバ108(本体部108a)の軸方向における中央よりもチャンバ108の他端側(プラズマ電極116又は真空ボックス104側)に位置している。すなわち、温度調整部128は、チャンバ108(本体部108a)の軸方向における全長の1/2よりもチャンバ108の他端側に位置している。温度調整部128は、当該全長の1/3よりもチャンバ108の他端側に位置していてもよいし、当該全長の1/4よりもチャンバ108の他端側に位置していてもよい。あるいは、温度調整部128は、プラズマ電極116から直線距離で2cm以内に位置していてもよいし、1cm以内に位置していてもよい。
温度調整部128は、本体部108aの内周面に沿って周方向に延びる円環状を呈していてもよい。この場合、温度調整部128は、プラズマ生成部112とプラズマ電極116の貫通孔116aとを結ぶ仮想直線を囲んでいる。
真空ボックス104は、チャンバ108のうち負イオンビームが引き出される下流側(チャンバ108の他端側)に位置している。真空ボックス104は、チャンバ108と同様に、内部を真空状態に保持可能である。真空ボックス104内には、引出電極等の電極124、負イオンビームのビーム量を計測するファラデーカップ(図示せず)、負イオンビームの軌道を変化させるステアリングコイル(図示せず)等が配置されている。
上記の負イオン源装置100において、負イオンを生成する際には、まずチャンバ108及び真空ボックス104内を真空ポンプにより真空引きする。次に、ガス供給源122により原料ガス(水素ガス)をチャンバ108内に供給すると共に、セシウム供給源118によりセシウムガスをチャンバ108内に供給する。セシウム供給源118によるセシウムの供給量は、引き出したい負イオンビームのビーム量に応じて調整してもよい。セシウムが付着した物質の表面においては仕事関数が低下するので、セシウムは、負イオンの生成を促進する機能を有する。
次に、プラズマ生成部112に電流を流し、プラズマ生成部112とチャンバ108との間に電圧が印加される。電流が流れることにより加熱されたフィラメント112bとチャンバ108との間に電圧が印加されることにより、フィラメント112bからチャンバ108へ熱電子が放出され、アーク放電が起きる。当該熱電子は、チャンバ108内に充満している水素ガスと衝突して電子を弾き出し、当該水素ガスをプラズマ化させる。
プラズマ中に存在する電子のうち高速電子と低速電子とが、磁石によって弁別される。低速電子又はプラズマ電極116表面の電子と、プラズマ中の水素分子、水素原子、又は水素イオンと、が反応することにより、負イオンが生成される。こうして生成された負イオンは、プラズマ電極116の開口部を通じてチャンバ108の外に引き出され、真空ボックス104を介してサイクロトロン2に導入される。
以上の工程を通じて、温度調整部128の内部には水などの冷媒が流される。そのため、温度調整部128により、チャンバ108の一端側における壁部の温度よりも低い温度が、チャンバ108の他端側において生ずる。例えば、温度調整部128の近傍における温度は100℃以下であってもよい。チャンバ108の一端側における壁部の温度は、チャンバ内に生成されたプラズマからの熱などを受けて、200℃程度であってもよい。そのため、セシウム供給源118からチャンバ108内に供給されたセシウムガスは、チャンバ108の内壁面には付着し難い一方、温度調整部128の近傍には堆積しやすくなっている。
以上のような本実施形態では、温度調整部128が、チャンバ108の一端側における壁部の温度よりも低い温度を、チャンバ108の他端側において生じさせている。そのため、セシウム供給源118によりチャンバ108内に供給されたセシウムガスは、温度調整部128により低温となった領域(低温領域)において液化又は固化しやすくなり、その結果当該低温領域に集まりやすくなる。当該低温領域は、プラズマ電極116が位置するチャンバ108の他端側にあるため、低温領域におけるセシウムが熱を周囲から受けて蒸発すると、セシウムガスがプラズマ電極116に供給されることとなる。これにより、プラズマ電極116において負イオンの生成が促進される。以上により、チャンバ108の壁面に付着しがちであったセシウムがプラズマ電極116の近傍に集められ、負イオンの生成促進に供せられる。その結果、セシウムの利用効率を高めることが可能となる。
本実施形態では、温度調整部128が、プラズマ生成部112とプラズマ電極116の貫通孔116aとを結ぶ仮想直線を囲むように配置されている。そのため、チャンバ108の内周面にセシウムがバランスよく集まりやすくなる。
本実施形態では、磁石110が、チャンバ108の外周面とは離間した状態でチャンバ108の外周側に位置しており、図示しない冷却路(冷却部)により磁石110を冷却している。そのため、当該冷却部により、負イオン源装置100の稼働時に磁石110が過剰に発熱することを抑制できる。加えて、磁石110とチャンバ108の外周面とは離間しているので、チャンバ108の熱が磁石110に伝達して磁石110が過剰に発熱することを抑制できる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、図2に示される温度調整部128とは異なる形態の温度調整部130〜134(図3〜図6参照)を利用してもよい。以下に、それぞれ具体的に説明する。
図3に示される温度調整部130は、チャンバ108の本体部108aと一体的に形成されている。温度調整部130は、所定の軸に沿って延びる外側管と、外側管の内側において当該軸に沿って延びる内側管とを有する二重管構造をなしている。図3に示される例では、温度調整部130の先端がチャンバ108(本体部108a)内に位置している。このような温度調整部130においては、内側管及び外側管の一方から他方へと冷媒が流れることで、チャンバ108(本体部108a)と熱交換を行う。こうして、温度調整部130は、チャンバ108の一端側における壁部の温度よりも低い温度を、チャンバ108の他端側において生じさせる。
本体部108aに複数の温度調整部130が設けられていてもよい。複数の温度調整部130のうち隣り合うもの同士が、本体部108aの周方向において互いに略等間隔で配列されていてもよい。この場合、チャンバ108の内周面にセシウムがバランスよく集まりやすくなる。
図4及び図5に示される温度調整部132は、チャンバ108の本体部108aと一体的に形成されている。温度調整部132は、その先端がチャンバ108(本体部108a)の内部まで延びている点で、図3における温度調整部130と相違する。本体部108aに複数の温度調整部132が設けられていてもよい。図5には、本体部108aに4つの温度調整部132を設けた様子を示している。
図6に示される温度調整部134は、チャンバ108の本体部108aと一体的に形成されている。温度調整部132は、その先端がチャンバ108(本体部108a)の内部まで延びると共に、その先端にフランジが設けられている点で、図3における温度調整部130と相違する。本体部108aに複数の温度調整部134が設けられていてもよい。
本実施形態に係る負イオン源装置100は、チャンバ108の壁部を加熱する加熱部(例えば、ヒータ)をさらに備えてもよい。この場合、加熱部がチャンバ108(本体部108a)の温度を調整することで、チャンバ108(本体部108a)の温度が所定の目標値よりも低くなることを抑制できる。そのため、チャンバ108内のプラズマの温度を所定の値に保持することが可能となる。
1…中性子捕捉療法装置、100…負イオン源装置、108…チャンバ、108a…本体部、108b…蓋部、110…磁石、112…プラズマ生成部、112b…フィラメント、116…プラズマ電極、116a…貫通孔、118…セシウム供給源、122…ガス供給源、128,130,132,134…温度調整部。

Claims (5)

  1. チャンバと、
    前記チャンバ内に原料ガスを供給する原料ガス供給部と、
    前記チャンバの一端側に位置すると共に、前記原料ガス供給部により供給された原料ガスを用いてプラズマを生成するプラズマ生成部と、
    負イオンの生成を促進すると共に大気との反応性を有する促進物質を前記チャンバ内に供給する促進物質供給部と、
    前記チャンバの他端側に位置していると共に、前記チャンバ内で生成された負イオンを前記チャンバ外に引き出すことが可能な貫通孔を有する電極と、
    前記チャンバの一端側における壁部の温度よりも低い温度を、前記チャンバの他端側において生じさせる温度調整部とを備える、負イオン源装置。
  2. 前記温度調整部は、冷媒が内部を流通する冷却管である、請求項1に記載の負イオン源装置。
  3. 前記冷却管は、前記プラズマ生成部と前記貫通孔とを結ぶ仮想直線を囲むように配置されている、請求項2に記載の負イオン源装置。
  4. 前記チャンバの外周面とは離間した状態で前記チャンバの外周側に位置すると共に、前記チャンバ内に所定の磁場を形成する磁石と、
    前記磁石を冷却する冷却部とをさらに備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の負イオン源装置。
  5. 前記チャンバの壁部を加熱する加熱部をさらに備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の負イオン源装置。
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