JP6143932B1 - 造形材料の吐出ヘッド用流路構造体および造形方法 - Google Patents

造形材料の吐出ヘッド用流路構造体および造形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吐出口が非常に近接して流路を形成する場合でも、隣接する吐出口間で相互に干渉することなく、独立して吐出口から正確な造形材料の吐出量を制御することができる吐出ヘッド用流路構造体および造形方法を提供する。【解決手段】1または接合された2以上の板状体に貫通孔と溝が形成され、造形材料を流動させる流路およびその流路と連通した吐出口をそれぞれ複数個ライン状に並列して有する流路構造体1を有している。この流路構造体1の少なくとも吐出口側が隣接する流路間に空隙が形成されるか、板状体の一部のみの連結部で連結されるか、または板状体の材料よりも熱伝導の小さい材料により接続されている。【選択図】図1A

Description

本発明は、3次元プリンタで立体造形物を製造する場合などに、造形材料を吐出する造形材料の吐出ヘッド用流路構造体および3次元造形用の造形方法に関する。さらに詳しくは、複数個の吐出口をライン状に狭い間隔で並べて、異なる造形材料を吐出することができるようにしながら、隣接する流路および吐出口間での吐出の際などに相互作用を招かないと共に、安価に製造することができ、かつ、造形材料の吐出制御が容易な造形材料の吐出ヘッド用流路構造体および造形方法に関する。
近年、コンピュータを利用して3次元プリンタにより立体造形物を製造することが盛んに行われている。このような3次元プリンタは、断面形状の集合体として立体モデルが表現される。そのため、3次元プリンタは、造形材料を吐出するノズルを3次元で移動させながら、または造形物側の造形テーブルを移動させながら、所定の場所に造形材料を吐出させることにより造形物を製作する。このような造形物の形成法としては、光造形法、粉末結合法、シート堆積法、樹脂押出し法、インクジェット方式などがある(特許文献1参照)。そして、インクジェット方式が最も多く用いられている。しかし、大形の造形物を製作するには、例えば熱可塑性樹脂や融点の低い金属のように、温度を上昇させて融解状態にできる材料が一度に大量の造形材料を吐出させることができるので好ましい。
さらに、吐出口を並列に並べて、複数箇所で造形材料を同時に吐出させることができればより早く造形物を製造することができる。一方、インクジェットプリンタにより、インクを吐出させて画像を形成する場合には、吐出口をライン状に並べたラインヘッドと呼ばれる吐出ヘッドが知られている。しかし、このようなラインヘッド型のプリンタは、同じプリント材料を通す流路の先端側に複数の吐出口を並列に接続し、ピエゾ素子などを用いて、吐出口ごとにプリント材料を吐出させるものである(例えば特許文献1参照)。このようなインクジェットプリンタを用いて造形物を作製しようとすると、吐出材料に粘度の大きい材料を使用し難いこと、吐出量が少なく造形速度が遅いこと、吐出口が複数個あっても、近隣の吐出口では同じ吐出材料しか吐出することができないこと、光硬化式やピエゾ素子は温度による吐出量への影響が大きいことなどの理由により、大形の造形物を製造するには、不向きである。
一方、熱可塑性樹脂などの融解型の造形材料を用いた吐出ヘッドとしては、例えば図8に示されるような吐出ヘッドが知られている(非特許文献1参照)。すなわち、ヒータブロック163の一端側にノズル161がねじ込まれ、他端部側にバレル162がねじ込まれ、バレル162にワイヤ状または棒状の造形材料が挿入される。そして、バレル162により造形材料が一定の割合で送り込まれ、ヒータブロック163の熱により造形材料が加熱されて融解し、ノズル161の先端部の吐出口161aから融解した造形材料が一定量ずつ吐出される。この吐出口161aの位置が3次元の所望の図形を描くようにコンピュータで制御されてxyz方向に相対移動する。これにより、融解した造形材料が吐出され、所望の立体形状の造形物が作製される。このヒータブロック163の周囲には、図示しないヒータが設けられており、造形材料が融解するようにヒータブロック163が所定の温度に上昇されている。
特開2013−67035号公報
「3Dプリンタではじめるデジタルモノづくり」(門田和雄著、日刊工業新聞社、103頁)
前述のように、インクジェットプリンタの場合には、吐出口をライン状に並べて多数個の吐出口から異なる場所に同時にインクを吐出することができる。しかし、この場合でも、一部の複数の吐出口から吐出させるインク材料は同じ流路から吐出されるもので、それぞれの吐出口に別々の造形材料を供給するものではない。また、ピエゾ素子などを用いて吐出するインク材は、液体のように粘度の小さい材料になり、吐出量が非常に少なく(たとえ吐出量を多くしても粘度が小さいので積み上がらない)、小さい立体造形物を製造することはできても、大形の立体造形物を早く製造する場合には、不向きであるという問題がある。
また、従来の融解型の造形材料を吐出する吐出ヘッドでは、ライン状に吐出口を有するヘッドはなく、図8に示されるような吐出ヘッドを並べて構成するしかない。しかし、ヒータブロック163自身が大形であり、さらにその周囲にはヒータおよび熱電対、サーミスタなどの温度検出手段が必要であり、吐出口間の間隔も大きくなり、吐出口のピッチも大きくなってしまう。そのため、効率的に高密度で大形の造形物を得ることができないという問題がある。本出願人は、このような観点に基づき、板状体による簡単な構造の吐出ヘッドを開発し、PCT/JP2015/079183、およびPCT/JP2015/079184で出願をしている。この構造にすれば、板状体に貫通孔を並べて形成するだけで多数の吐出口をライン状に簡単に形成することができる。しかし、この出願では、流路の一つの側壁に加熱板を突き当てで接合させている。一方、熱伝導率の大きい金属板を用いて貫通孔を閉塞すれば、板状体を用いた同様の流路構造体を容易に得ることができる。
また、吐出口から大量の造形材料が吐出されると、その表面は種々の形状になり、一定の厚さの要望される平面形状にすることができず、その層を積み重ねた立体造形物も所望の形状にならないという問題もある。さらに、造形物が大きくなると、造形テーブルを加熱していても、形成された造形物の、新たに造形材料が吐出される表面部分は造形テーブルの温度とは変化し、硬化状態が変る。そのため、新たに吐出される造形材料との間で温度差が大きくなる。その結果、その界面での造形材料同士の馴染が悪くなり、接合が不充分で剥離が生じたり、歪みが入って後に変形したり、ひび割れが生じたりするという問題もある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、前述の本出願人が出願している特許出願の吐出ヘッドの吐出口の間隔を非常に狭くすることができると共に、狭くする場合でも、隣接する吐出口間で相互に干渉することなく、独立して吐出口から正確な造形材料の吐出量を制御することができる吐出ヘッド用流路構造体および造形方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、形成される造形物が大きくなっても、常に造形材料が吐出される部分の近傍の造形物の温度を、造形物と相対移動をさせながら加熱することにより、新たに吐出される造形材料と積層された造形物の吐出される部分との温度差を小さくして、吐出材料が積層される部分で剥れや熱歪みなどを生じ難くした造形方法を提供することになる。
本発明のさらに他の目的は、吐出された造形材料が山状に突出するような大きな凹凸(表面の小さな凹凸により層間の密着性を向上させるものを含まない)をなくし、自動的にマクロ的に平坦化され、次に吐出される造形材料の積層をスムーズにできる造形方法を提供することにある。
本発明の造形材料を吐出する吐出ヘッド用の流路構造体は、1枚、または貫通孔および吐出口に沿って接合された2以上の板状体に形成され、造形材料を流動させる流路とするための細長の貫通孔および前記流路と連通して前記板状体の端部に形成される吐出口をそれぞれ複数個ライン状に並列して有し、造形材料を吐出する吐出ヘッド用の流路構造体であって、前記流路構造体の少なくとも隣接する吐出口間が、空隙を介するか、前記板状体の吐出口間に空隙が存在しつつ、かつ、吐出口間を前記板状体の一部のみの連結部で連結されるか、または前記板状体の材料よりも熱伝導の小さい材料により接続されている。
なお、造形材料としては、融解して固化される材料であれば何でもよく、熱可塑性樹脂、融点の低い金属などからなる種々の材料が用いられ、形状も粉末、線材、リボン状の板材、ペレット、マイクロカプセルなど種々の形状に適用することができる。また、樹脂材料に着色のための顔料などを含むフィラーや、金属粉末などが添加されて導電性を有するものや、融解温度の異なる材料など、あらゆる材料を適用することができる。前述のペレット、マイクロカプセルなどは同一流路から吐出物の色、材料を連続的、不連続的に可変することができる。リボン(フィルム、平板状体)の場合は、材料供給口への移送が連続的でも、間欠的でも容易であり、また、融解時間を短くすることができると共に、平板状であるため、断面が円形の積み重ねでは空間が介在し(体積的に20%程度無駄になる)、梱包密度が高くなるため、材料の保管、運搬が便利である。
本発明の立体造形物を作製する造形方法は、板状体からなり、流路および該流路と接続された吐出口がライン状に並んだ流路構造体を有する吐出ヘッドを用いて立体造形物を形成する造形方法であって、少なくとも隣接する吐出口間を、空隙で離間するか、前記板状体の吐出口間に空隙が存在しつつ、かつ、吐出口間を前記板状体の一部のみの連結部で連結するか、または前記板状体の材料よりも熱伝導の小さい材料により接続した流路構造体を用いて前記造形材料を吐出させて積層しながら造形物を形成することを特徴とする。
本発明によれば、板状体に貫通孔と溝を形成することにより、流路および吐出口が形成されるため、非常に小さいピッチで複数個の吐出口(ノズル)をライン状に有する流路構造体を非常に簡単に形成することができる。しかも、吐出口側の各流路間には、空隙が形成されるか、連結部分を非常に狭い幅にするか、または板状体よりも熱伝導の小さい材料で接続された構造にされることにより、各流路を、例えば図4Aに示される第2加熱板により特定の流路を加熱して吐出する場合でも、隣接する流路および吐出口からの熱が伝導して誤って吐出することはない。この際、例えば無機材料からなる接着剤により、空隙の一部または全体を接着もしくは固化することにより、ノズル(吐出口)の変位を防止することができるのみならず、貼り合わせて接着した流路板の剥離を防止することもできる。さらに、材料供給口側を流路構造体に当接する樹脂ブロックで形成し、その樹脂ブロックに貫通孔を形成することで材料供給口が形成されることにより、その間隔を狭くすることができ、より一層吐出口のピッチを小さくすることができる。また、供給材料をリボン状やペレット状の扁平構造にすることにより、融解を短時間でできると共に、吐出口の間隔をさらに狭くすることができる。その結果、複数の吐出口をライン状に形成しながら、非常に高速で、かつ、高密度の造形物を形成することができる。
また、造形物の表面にさらに造形材料を積層する前に、造形物の造形材料が吐出される部分を加熱してから新たな造形材料を吐出したり、造形材料の吐出後に、吐出により形成される造形物の表面の凹凸をならしながら造形物を造形したりすることにより、積層面が密着して、綺麗な積層面で造形物が形成され得る。そして、造形材料の吐出により形成された造形物の表面と、新たに積層される造形材料との界面に歪みが発生することがなく、剥離やひび割れなどが生じ難くなる。
さらに、流路構造体またはその近傍に成形板が設けられることにより、吐出ヘッドと造形テーブルとの相対移動により、吐出された造形材料の表面が自動的に成形され、大きな凹凸がなだらかにされる。この場合、成形板の表面に微細な凹凸が形成されることにより、積層される造形材料間の密着性を向上し得る。その結果、その表面にさらに造形材料が吐出される場合に、綺麗な積層構造に形成される。また、故意に凹凸を成形板に形成しておくことにより、前述の効果が得られる。
本発明の吐出ヘッドの一実施形態の側面説明図である。 図1Aの材料供給口側であるB視図である。 図1Bと同様の図で、別の構造例を示す図である。 図1Bと同様の図で、さらに別の構造例を示す図である。 図1Bと同様の図で、さらに別の構造例を示す図である。 図1Aの吐出口側であるF視図である。 図1Aの吐出口の他の例を示す一部拡大説明図である。 図1Aの吐出口のさらに他の例を示す一部拡大説明図である。 図1Aの第1流路板の平面図である。 図1Aの第2流路板(第3流路板)の平面図である。 図2Aの変形例の一部を示す平面図である。 図2CのD−D断面図である。 図2Aの第1流路板の変形例を示す図である。 図2Bの第2流路板の変形例を示す図である。 図1Aの第1加熱板の絶縁基板表面の平面説明図の一例である。 図1Aの第1加熱板の側面図の一例である。 図1Aの第2加熱板の発熱抵抗体のパターンの一例を示す説明図である。 第2加熱板の造形材料の吐出機構を説明する図である。 本発明の吐出ヘッドの他の実施形態を示す側面の説明図である。 図5Aの圧着部材の他の構造例を示す材料供給口側から見た図である。 図5Bの変形例を示す図5Bと同様の図である。 図5Aの材料供給口の他の構造例の一部を示す図である。 図5Aの吐出ヘッドの吐出口の列をx方向に対して傾けてy方向およびx方向に走査して吐出するときの吐出位置のピッチの変化を説明する図である。 加熱基板の絶縁基板を所定の温度に制御する駆動回路例を示す図である。 基板温度制御の一例を示す回路図である。 従来の造形材料の吐出用ノズルの一例を示す断面説明図である。
つぎに、図面を参照しながら本発明の造形材料を吐出する吐出ヘッド100が説明される。図1A、図1Bおよび図1Fに本発明の吐出ヘッド100の一実施形態の側面図(図1A)およびそのB視図、F視図が、図2A〜2Bにその第1流路板11、および第2流路板12と第3流路板13の一例の平面説明図がそれぞれ示されている。本実施形態の吐出ヘッド100は、1または接合された2以上の板状体に貫通孔と溝が形成され、その貫通孔の両端を第2流路板12および第3流路板13により閉塞することにより造形材料を流動させる流路111およびその流路111と連通した吐出口112をそれぞれ複数個ライン状に並列して有する流路構造体1を有している。そして、その流路構造体1の一方の面に、流路111内の造形材料を融解する第1加熱板2と、図1Aに示される例では、その反対面側に、複数個の流路111を個別に加熱して流路111内の造形材料を吐出させる第2加熱板3とを具備している。一実施形態では、この第1流路板11および少なくとも第3流路板13の、少なくとも吐出口112側が隣接する流路111間に貫通溝(空隙)115、122(図2A〜2B参照)を介するか、空隙115を有するように細い連結部116により接続される(図2C〜2D参照)か、第1流路板11または第3流路板13よりも熱伝導の小さい材料により接続されている。
しかし、後述される他の実施形態に示されるように、隣接する流路111(吐出口112)へのクロストークの問題が少ない場合には、このような貫通溝115、122などが無い、図2C〜2Dに示されるような平板状の第1流路板11および第2流路板(第3流路板13も第2流路板12と同じ形状)が用いられてもよい。
第1流路板11は、図2Aにその一例が示されるように、厚さが1mm程度のステンレス板(熱膨張率がセラミックスの熱膨張率と近い材料)などに、流路111とするための細長い貫通孔が形成されると共に、造形材料を供給するためのテフロン(登録商標)チューブ(以下、材料供給チューブという)61(図1A〜1B参照)を挿入するための貫通孔113が形成されている。また、貫通孔113と反対側の端部には、吐出口112が形成されている。この吐出口112は、例えば1枚の第1流路板11に流路111と連通して端部に及ぶ凹溝が形成されることにより、流路111より小さい吐出口112が形成されている。本実施形態では、図2Aに示されるように、この流路111が複数個並列して形成されている。さらに、図2Aに示される例では、この流路111の少なくとも吐出口112側は、相互に分離されるように貫通溝115が第1流路板11を貫通して形成されている。この流路111とする貫通孔、材料供給チューブ61用またはバレル用の貫通孔113、及び分離用の空隙部とする貫通溝115は、金型などにより外形を打ち抜くのと同時に打ち抜くことにより形成される。また、吐出口112とする溝も、打ち抜き用の金型により打ち抜かない溝として同時に形成され得る。しかし、吐出口112などの貫通しない溝は、ハーフエッチングなどにより形成されてもよい。そのため、流路111および吐出口112を何個形成する場合でも、容易にライン状に並べて形成され得る。
流路111用の貫通孔は、例えば幅Dが2mm程度に形成され、2枚の第1流路板11が重ねられることにより、2mm×2mm(1mm厚×2個)の断面積を有する流路111が形成される。また、材料供給チューブ61またはバレルを挿入するための貫通孔113の直径Eは3.2mm程度で、外径が3.2mmの材料供給チューブ61を挿入できるようになっている。また、流路の先端側には、吐出口112が流路111と連続して形成されている。この吐出口112は、例えば幅(紙面と垂直方向の長さ)が0.4mm、深さFが0.2mm×2、長さHが1mm程度の凹溝により形成される。2枚の流路板11の対向面にこの凹溝が形成され、2枚の流路板11が重ね合されることにより、0.4mm×0.4mmの断面積の吐出口112になっている。吐出口112は、このような矩形形状でなくて、例えば図1G(後述される)に図1Fの1個の吐出口112の近傍の他の例を示す拡大図が示されるように、円形形状でも同様に形成される。さらに、流路111間の分離溝115の間隙Gは、2mm弱である。分離溝115は、隣接する流路間の熱伝導を抑制するもので、僅かでも隙間があれば、熱伝導が遮断され、効果がある。また、隙間が大きくて、機械的強度が低下する場合には、図2Cに示されるように、連結部116で連結したり、第1流路板11よりも熱伝導率の小さい材料(例えば無機材料からなる接着剤など)によりその一部を固着したりすることもできる。この点に関しては後述される。
このように、熱膨張などにより変形しやすい場合には、前述の分離溝115内で、図2Cに部分拡大図が示されるように、連結部116が形成されることにより、機械的強度が維持されながら、熱伝導を抑制することができる。この連結部116の幅Mは、例えば0.8〜1.2mm程度である。熱膨張による変形を抑制する力に対抗できればよいため、細くても充分に効果が発揮される。さらに、図2Dに図2CのD−D断面図が示されるように、流路板11に溝116aが形成されることにより、さらに機械的強度を維持しながら、熱伝導が抑制され得る。この溝の深さも深すぎると機械的強度を向上させる目的が達成され得ないので、板厚の1/3〜1/2程度が好ましい。なお、この連結部116の形成位置は、図2Cに示されるように、吐出口112よりも流路111側で、吐出口112に近い部分に形成されることが好ましい。吐出口112部分を連結すると、隣接する吐出口112間で熱伝導が大きくなりクロストークが起こりやすいからである。しかし、吐出口112の先端部分が変形しやすいため、できるだけ吐出口112に近い方が好ましい。
なお、後述されるように、材料供給チューブ61ではなく、樹脂ブロック63(図1C参照)が前述の流路構造体1に突き当てで設けられ、その樹脂ブロック63に各流路111と連通する貫通孔が形成されることにより材料供給口6(図1C参照)が形成される場合には、例えば第1流路板11の、材料供給チューブ61が挿入されるための貫通孔113の形成されている部分全体をなくした状態、すなわち、図2Aの寸法Kで示される形状に形成され、その端部に樹脂ブロックが突き当てで設けられることになる。しかし、寸法Kの部分を第1加熱板2などの長さより長くすることもできる。また、突き当て部に溝などを形成することもできる。
この吐出口112も含めた流路111の長さKは、例えば9.2mm程度であるが、適宜変更され得る。また、吐出口112のピッチPは、例えば5mm程度で形成される。図2Aに示される例では、長さLが、13.7mm程度で、幅Wが50mm程度である。なお、114は、2枚の第1流路板11や第2または第3の流路板12、13と貼り合せたときの接着剤の余剰分を吸収する溝で、例えば0.6mm幅で0.2mm程度の深さに形成されている。この溝114も前述の金型による打ち抜きの際に同時に形成され得る。接着剤としては、造形材料が融解温度まで上昇されるため、耐熱性を有することが必要であり、例えば融解温度が低い場合には有機物系接着剤が、融解温度が高い場合には無機物系接着剤などを用いることができる。
前述の各寸法は、一例であって、その値に限定されるものではない。例えば流路111の大きさとしては、断面積が3.5mm2〜4.0mm2程度に、吐出口112の大きさは、0.16mmm2〜0.4mm2程度に形成され得る。吐出口112の形状および位置も前述の例に限定されるものではなく、前述のように、矩形形状に限らず、図1Gに示されるように円形でもよく、また図示しない楕円形状でもよい。さらに、図1Hに示されるように、第1流路板11の向き合せ面の両方に形成する必要はなく、1枚の流路板11のみに形成されてもよい。この場合、吐出口が中心からずれることになるが、吐出ヘッド100および造形テーブルが相対移動されるため、特に支障はない。一方の流路板11のみに吐出口112が形成される場合、その凹溝の幅を広くしたり、深さを深くしたりすることにより、2枚の流路板11の両方に凹溝を形成した場合と同様の大きさの吐出口112にすることができる。図1Hも図1Gと同様に図1Fの1個の吐出口112の近傍の拡大説明図である。吐出口112の溝の深さは、流路板11の機械的強度を維持できる程度であれば、特に限定されないが、板厚の1/3〜1/2程度の厚さであることが好ましい。
この第1流路板11は、流路111の形成が貫通孔のみで形成されているため、その貫通孔の両端を閉塞する必要がある。そのため、この第1流路板11の両面に第2流路板12および第3流路板13が貼り付けられる。この第2流路板12は無くても後述される第1加熱板2によっても閉塞され得るが、隙間が生じると造形材料が漏出して、接合面に浮きが生じやすいので、薄い金属板が貼り付けられることが好ましい。この第2流路板12は第3流路板13と同じものでも構わないし、異なる形状に形成されてもよい。例えば第2流路板12は、後述される第1加熱板2が第2流路板12と接して設けられるが、第1加熱板2は、各流路111によって温度を変える必要がない場合もあり、その場合には、流路111間の貫通溝115などは形成されないで、図2Fに示されるような連続した板状体でもよい。
この第2および第3の流路板12、13の一例が図2Bに図2Aと同様の平面図で示されている。すなわち、この第2および第3の流路板12、13は、前述の第1流路板11の両面に重ね合さるように形成されており、流路111に対応する部分には閉塞部121が形成れている。そして、この例でも、隣接する流路111に対応する閉塞部121の間に空隙部となる貫通溝122が形成されている。この場合も、前述の第1流路板11の場合と同様に、空隙部となる貫通溝122でなくても、連結部116(図2C参照)または第2または第3の流路板12、13より熱伝導率の小さい材料により固定されていてもよい。また、第2流路板12には、このような貫通溝122などは形成されていなくてもよい。各流路111とも中の造形材料が融解されるように加熱される必要があるからである。しかし、閉塞部121は同じ形状で形成される必要があり、図2Bに示されるように、第2流路板12も各流路111間に貫通溝122などが形成されていてもよい。共通にすれば部品点数が減り、コストダウンになる。
この第2および第3の流路板は、前述のように、流路111を形成する第1流路板11の貫通孔の両端を閉塞しているが、この第2流路板12は、それを介して設けられる第1加熱板2により、流路111内の造形材料を融解状態にする。また、第3流路板13は、その流路111と反対側に第2加熱板3が設けられ、特定の流路111内の造形材料を吐出するための加熱がされる場合がある。そのため、この第2および第3の流路板12、13は特に熱伝導に優れていることが好ましい。従って、第1加熱板11より薄い0.8mm程度の厚さの銅板やアルミニウム系金属板が用いられる。また、後述される図5Aなどに示される例のように、取付部12a、13aが形成されない場合には、0.1〜0.3mm程度の厚さのものが用いられる。なお、第2加熱板3が設けられないで、別の手段により各流路111内の造形材料が吐出される場合には、第3流路板13は、貫通溝123の形成など何らの制約を受けない。
図2Bに示される例では、長さL2が第1流路板11の長さL1よりも長く、23.5mm程度に形成されている。これは第1流路板11と同じくらいの長さのところ、すなわち貫通孔125の中心部から図の上端部ぐらいの間で折り曲げられて(図1A参照)、その先端の取付部12a、13a側が図示しない取付板などに取り付けやすくするためである。そのため、後述される図5Aに示されるように、別の取り付け構造にすることにより、この先端の取付部12a、13aはなくてもよい。貫通孔125は、前述の材料供給チューブ61(図1A参照)またはバレルが挿入されるための孔部であり、流路111まで材料供給チューブ61を挿入できるように凹溝124が形成されている。また、線状の溝123は、第1流路板11と貼り合せたときの接着剤の余剰分を吸収するための溝である。この接着剤も前述の第1流路板11を貼り合わせる際の接着剤と同じものが使用され得る。また、円形の貫通孔126は、前述の図示しない取付板に取り付けるための取付孔である。
以上のように第1流路板11と第2および第3の流路板12、13とで、図1Aに示されるように、一端部に吐出口112(図1F参照)がライン状に形成され、他端部にそれぞれの流路111に造形材料を供給できるような材料供給口6が形成された流路構造体1が得られる。なお、これらの流路板11、12、13の板厚や、各寸法、吐出口112の大きさや形状、流路111の数、材料などは一例であって、これらの例に限定されるものではない。また、第1流路板11は、2枚が貼り合されないで、1枚で形成されてもよいし、3枚以上が貼り合されてもよい。2枚貼り合されることにより、吐出口112を吐出ヘッド100の中心に形成しやすい。さらに、接着剤で貼り合されないで、ねじなどにより固定される構造でもよいし、接着剤とねじなどとが併用されてもよい。要は、板状体により多数の流路111および吐出口112、それぞれの流路111に独立した材料供給口6を有する流路構造体1が形成される点に特徴がある。1個の流路111に複数個の吐出口112が形成されてもよい。
図1A〜1Bに示される例では、材料供給口6が材料供給チューブ61の中空部により形成されている。しかし、材料供給口6は、この例に限らず、例えば図1Cに図1Bと同様の平面図が示されるように、樹脂ブロック63に設けられる貫通孔により形成されてもよい。この樹脂ブロック63は、前述のように、図2Aに示される第1流路板11を長さKのところ、またはもう少し長いところで切断された構造(貫通孔113を形成する部分をなくした構造)とし、その端部に突き当たるように設けられている。そして、この樹脂ブロック63に、各流路111と連通する貫通孔が形成されることにより材料供給口6が形成されている。
この構造にすることにより、わざわざ材料供給チューブ61を挿入する必要がなく、簡単に製造することができると共に、流路板11に材料供給チューブ61の挿入用の孔を形成する必要もないため、材料供給口6のピッチを非常に小さくすることができる。その結果、吐出口112のピッチを狭くすることができる。この樹脂ブロック63としては、材料供給チューブ61と同様の材料、すなわちフッ素樹脂などにより形成される。それにより、造形材料が付着しにくいので好ましい。また、樹脂ブロック63の大きさは、例えば材料供給チューブ61の長さと同程度の高さで、材料供給チューブ61の外径と同程度の幅で、複数の流路111をカバーする長さに形成される。
さらに、図1Cに示されるような樹脂ブロック63が用いられることにより、図1D〜1Eに示されるように、その樹脂ブロック63に形成される貫通孔、すなわち材料供給口6の形状を矩形にすることもできる。このような矩形状の材料供給口6にすることにより、造形用材料として、従来のワイヤ状のフィラメントではなく、リボンやペレットを用いることができる。このリボンやペレットを用いることにより、流路111内で融解する際に融解しやすいという利点があると共に、造形材料の運搬や保管の際に、同じ量に対してワイヤ状のものよりスペースを取らないため、取り扱いが容易になる。図1Eに示されるように、矩形状の貫通孔を縦長(複数の流路111が並ぶ方向の幅が狭い形状)に形成されることにより、流路111の間隔をさらに狭くすることができる。図1C〜1Eに示される例では、図1Bの流路111(吐出口112)のピッチに合せて描かれているため、間隔が広くなっているが、もっと狭くすることができる。
図1Fは、図1Aに示される吐出ヘッド100のF視図で、吐出口112側から見た平面図である。このように吐出口112が各流路111と連通して、吐出ヘッド100の中心部に並列して形成されている。この吐出口112は、前述のように、第1流路板11に形成される凹溝により形成され、その2枚が貼り合されることにより図1Fに示されるような正方形状の吐出口112が吐出ヘッド100の中心部に形成されている。
この吐出口112の形状や位置は、その吐出口112の部分のみの拡大図が図1G〜1Hに示されるように、種々の形状や位置に形成され得る。すなわち、図1Gに示される例は、吐出口112の形状が円形に形成されている。さらに図1Hに示される例は、1枚の第1流路板11のみに形成された凹溝だけで吐出口112が形成されている。そのため、吐出口112の位置は吐出ヘッド100のセンターからオフセットしている。また、大きさも半分の高さになっている。しかし、吐出口112がセンターになくても、吐出ヘッド100と造形テーブル95(図5A参照)とは相対移動をされるため問題はない。また、吐出口112の深さが浅くなっても、その幅を大きくすることにより、その断面積は同程度に調整し得る。
前述の例では、第1流路板11と少なくとも第2加熱板が設けられる側の第3流路板13が、少なくとも吐出口112側で隣接する流路111間で、貫通溝115、122による隙間、または連結部116もしくは熱伝導率の小さい材料による接続部で接続する例が示されている。このように、隣接する流路間で熱伝導が抑制される構造になっていることにより、各流路111からの吐出制御が乱れることはなくなる。しかし、流路111間の間隔が大きい場合や隣接する流路111間での熱伝導の影響が小さい場合には、このような貫通溝115、122や熱伝導を小さくする手段が設けられなくてもよい。第2流路板12は熱伝導がよければ、直接第1加熱板2が形成されるのとあまり差はない。また第3流路板13は、元々閉塞板として薄板が必要であり、熱伝導の影響がなければ、連続した板状体でもよいからである。その例が図2E〜2Fに示されている。
図2Eに示される例は、図2Aに示される第1流路板11の変形例であり、貫通溝115が形成されていない。しかし、余剰接着剤を逃がす溝114が吐出口112側の先端まで延ばして形成されている。このような溝114が形成されていることにより、完全に接着剤が埋まっていない場合には、熱伝導が抑制される効果も生じる。すなわち、前述の連結部116で接続されたものよりは熱伝導は大きいが、同様の効果を奏することになる。
第2流路板12および第3流路板13も、図2Fに示されるように、図2Bに示される第2流路板12の貫通溝122が無くなり、図2Bのような閉塞部121として分離されないで板状体であり、余剰の接着剤を逃がす溝123が裏面に形成され、吐出口112側の端部まで延びている。他の形状は図2Bに示される構造と同じであり、同じ部分には同じ符号を付してその説明は省略される。
流路構造体1の第2流路板12側には第1加熱板2が設けられている。この第1加熱板2は、接着されていなくても、密着されていればよい。流路構造体1の流路111内にある造形材料を融解状態にするための加熱源である。
この第1加熱板2は、例えば図3Aに保護膜26(図3B参照)を除去した状態の平面説明図が、図3Bに保護膜26を付けた状態の側面図が、それぞれ示されるような構造になっている。すなわち、第1加熱板2は、絶縁基板21上に形成される発熱抵抗体22や温度測定用抵抗体23の上に、ガラス材またはセラミック板などからなる保護膜26(図3B参照)が設けられ、発熱抵抗体22などが保護されている。発熱抵抗体22の電極24や温度測定用抵抗体23の測温用端子25と接続して、リード27(図3B参照)が導出されている。このリード27と電極24、測温用端子25との接続は、高融点ハンダ、または500℃以上の温度に対して耐熱性が必要な場合には無機導電接着剤などで接続される。また、後述されるように、発熱抵抗体22の駆動回路や、絶縁基板21の温度を測定する測定回路を含む温度制御手段を有し、発熱抵抗体22に流れる電流を制御して、絶縁基板21の温度が所定の温度になるように駆動回路を制御する制御手段を有している。
なお、図示されていないが、リード27と電極24または測温用端子25との接続部は、その接続部でリード27が折れないように保護部材で保護される。なお、図3Aでは、図面の明瞭化のため、温度測定用の測温用端子25が、両端部および中央部の測温用端子25のみで同じ符号で示されているが、途中から引き出す測温用端子が形成されてもよい。図3Aに示される例では、2個の発熱抵抗体22と温度測定用抵抗体23がそれぞれ設けられているが、この個数、および形状はこれらの例に限定されない。また、電極24や測温用端子25は、発熱抵抗体22や温度測定用抵抗体23の両端にそれぞれ設けられないで、一方の端子を接続して共通端子とすることもできる。さらに、例えば発熱抵抗体22などを連続的に2列やそれ以上に連結して途中から端子を取り出すこともできる。
この第1加熱板2は、カードなどに記録や消去をするのに用いられる従来の加熱ヘッドと同様の構造になっており、絶縁基板21の一面に発熱抵抗体22と温度測定用抵抗体23とが図示されないガラス層などからなるグレーズ層を介して設けられた構造になっている。この発熱抵抗体22は、種々の形状に形成され得るが、図3Aに示される例では、並列する複数の流路111をカバーできるように、流路111が並列する方向に直線状に2本の発熱抵抗体22で形成されている。図3Aに示される例では、図の下側が吐出口112側になるように形成されており、流路111の吐出口112側の温度を高くすることができるように、吐出口112側の発熱抵抗体22が幅広に形成され、造形材料の材料供給口6側の発熱抵抗体22が細い幅で形成されている。すなわち、同じ電圧が2本の発熱抵抗体22の両端に並列に印加された場合、幅広の発熱抵抗体22には多くの電流が流れやすく、温度も上昇しやすい。発熱抵抗体22の形状は同じで、駆動電圧を変えるなどの方法により温度を変えることもできる。発熱抵抗体22の形状は、このような形状に限定されず、例えば図3Aの左右で垂直方向にも発熱抵抗体22が形成されてもよいし、幅方向、すなわち流路111の方向の両端部側に電極が形成されて、流路の方向に電流が流れるようにされてもよいし、幅方向を長手とするU字形(Uの底部が吐出口側)の発熱抵抗が何個も形成されてもよい。また、前述の2本で形成する場合、一端部側で折り返したり、一端部側が導体で接続されたり、種々の形状に形成され得る。2本の発熱抵抗体22が直列に接続されると、温度上昇に差を持たせる場合、発熱抵抗体22の抵抗を大きくするほど温度を上昇させやすい。
このように、絶縁基板21に温度勾配が形成され、吐出口122側の温度が高くされることにより、吐出口112付近ではヒータから離れ温度が下がって粘度が上昇したり、固化して詰まったりしやすいという問題を解決し、吐出口112付近での温度が高くなり、流動性よく吐出され得る。すなわち、全体が一定温度になる従来のヒータブロックでは、吐出口112側の温度が下がるのを防止しようとすると、ヒータブロック全体の温度を上昇させる必要があるが、ヒータブロックの中心部での温度を高くし過ぎると、造形材料の分解や気化が始まり、炭化に至るため、余り高温にすることはできない。このように、流動性がよくなることにより、吐出口112の大きさが小さくなっても、僅かの圧力で造形材料が吐出される。
この発熱抵抗体22の両端部および中央部には、導体からなる電極24が形成されている。図3Aに示される例では、外部リード27(図3B参照)との接続を容易にするため、絶縁基板21の端部まで導出されているが、必須ではない。この電極24は、後述されるように、発熱抵抗体22よりAgなどの導電材料を多くしてPdなどを少なくした電気抵抗の小さい材料を印刷により形成することができる。
図3Aに示される例では、発熱抵抗体22と並んで温度測定用抵抗体23が2本形成されている。この温度測定用抵抗体23は、絶縁基板21の温度が流路111内の造形材料を融解状態にする温度になっているかを確認するためのものである。この温度測定の方法に関しては後述される。そして、この温度測定用抵抗体23の両端部および中央部にも測温用端子25がそれぞれ形成されている。中央部に限らず、種々の位置に温度測定用の測温用端子25が形成されることにより、各部の絶縁基板21の温度を測定することができ、全体を所望の温度に調整しやすい、すなわち、発熱抵抗体22の中央部の電極24などを利用して、発熱の仕方が調整され得る。
絶縁基板21は、アルミナなどからなる熱伝導率の優れた絶縁性の基板が用いられる。形状および寸法は、流路構造体1の大きさに応じて形成される。例えば前述の第1流路板11の大きさに近い大きさにすることができる。例えば前述の第1流路板11に対して、10mm×50mm程度で、0.65mm厚程度のアルミナ基板が用いられる。外形も矩形状には限定されないで、必要とされる第1流路板11の形状に合せて形成される。しかし、この第1加熱板2は、複数の流路111内の造形材料の全体をほぼ同じ温度に上昇させるため、各流路111間で区切る必要はない。すなわち、第1流路板11のように分離溝115が形成される必要はない。
後述される保護膜26は、絶縁基板21上に形成される発熱抵抗体22などを保護するために形成されると共に、絶縁基板21の熱容量を大きくし、さらには熱膨張率差に基づく絶縁基板21の反りを防止するために形成されている。従って、熱伝導性は余り求められないが、絶縁基板21と同じ厚さのアルミナ基板が用いられてもよいし、ガラス材が塗布されて硬化されたものでもよい。この保護膜26側は、流路構造体1とは接触しないので、熱伝導性はよくない方が好ましい。従って、もっと熱伝導性の低い材料を用いることができるが、この保護膜26の表面に断熱性シートが貼り付けられることにより、問題は無くなり、絶縁基板21と同じ材料が用いられるというメリットの方が大きくなる。
発熱抵抗体22は、例えばAg、Pd、RuO2、Pt、金属酸化物、ガラスなどの粉末を適宜選択して混合することにより温度係数、抵抗値などが最適に調整される。この混合材料は、ペースト状にして塗布され、焼成される。それにより発熱抵抗体22が形成されている。焼成により形成される抵抗膜のシート抵抗は固形絶縁粉末の量によって変えられる。両者の比率により抵抗値や温度係数が変えられる。また、導体(電極24、測温用端子25など)として使用する材料としては、Agの割合を多くし、Pdを少なくした同様のペースト状にした材料が用いられる。そうすることにより、発熱抵抗体22と同様に、導体も印刷により形成され得る。端子接続の関係で使用温度により変る必要がある場合もある。Agが多い程抵抗値を低くすることができる。この発熱抵抗体22の抵抗温度係数は正に大きい方が好ましく、とくに1000〜3500ppm/℃の材料を用いることが好ましい。また、図示されていないが、発熱抵抗体22の電流の流れる方向に沿って適当な位置に電極が設けられることにより、部分的に電圧が印加され得る。そうすることにより、場所によって温度が変えられ得る。
抵抗温度係数が正に大きいということは、温度が上昇すると抵抗値の増加が大きいことであるから、発熱させた状態における抵抗値測定により基準抵抗値からのずれにより実際の発熱温度の検出を容易に精度よく行え、印加電圧を調整し、または印加パルスのデューティを調整することにより所望の発熱温度からのずれを修正しやすくなる。また、抵抗温度係数が正であることにより、温度が上昇し過ぎた場合に抵抗値が増大して電流値が下がり、抵抗による発熱量が下がるため、より早く温度が飽和状態となり、高温時の温度安定性に優れているからであり、熱暴走などによる過熱を防止できる。なお、発熱抵抗体22の標準的な部分の幅も、用途に応じて所定の温度になるように設定されるし、複数本の発熱抵抗体22が並列に並べられてもよい。
また、発熱抵抗体22の両端部には、例えばパラジウムの比率を小さくした銀・パラジウム合金やAg-Pt合金などの良導電体からなる電極24が印刷などにより形成されている。この電極24は、前述の図3A〜3Bに示されるように、リード27が接続され、電源が接続されて発熱抵抗体22に通電される構造になっている。この電源は、直流でも、交流でもよく、また、パルス電圧でもよい。パルス電圧であれば、そのデューティを変えることにより、印加電力を制御することができる。
発熱抵抗体22の近傍には、発熱抵抗体22と同様に絶縁基板21の表面に温度測定用抵抗体23が形成されている。この温度測定用抵抗体23は、図3Aに示されるように、発熱抵抗体22に沿って形成されるのが好ましい。図3Aに示される例では、発熱抵抗体22と同様に、2個の温度測定用抵抗体23が直線状に形成されている。そして、その両端および中央部に測温用端子25が形成されている。この測温用端子25も前述の電極24と同様に、良導電性の材料により形成されている。この温度測定用抵抗体23には、さらに多くの測温用端子25が形成され得る。
温度測定用抵抗体23は、発熱抵抗体22と同じ材料で形成されてもよいが、できるだけ温度係数の絶対値(%)が大きい方が好ましい。この温度測定用抵抗体23は、発熱させるものではなく、絶縁基板21の温度を検出して、造形材料の融解温度に達するようにするもので、例えば0.5mm幅で、発熱抵抗体22より若干短い長さで形成される。また、温度測定用抵抗体23自身は発熱しないよう印加電圧が低く抑えられて、例えば5V程度が印加される。すなわち、この温度測定用抵抗体23は絶縁基板21上に直接設けられているため、両者の温度は殆ど同じで、温度測定用抵抗体23の抵抗値を測定することにより、絶縁基板21表面の温度、ひいては絶縁基板21の裏面で密着する流路構造体1内の造形用材料の温度をその融解温度にするためである。すなわち、抵抗体材料は、一般的にその温度が変化するとその抵抗値が変化するので、その抵抗値の変化を測定することにより、温度を測定するのである。温度検出手段については後述するが、この温度測定用抵抗体23の両端の電圧変化を検出することにより温度測定用抵抗体23の温度を検出するため、温度係数が大きい方が測定誤差を小さくすることができる。なお、この場合は、温度係数は正でも負でもよい。
温度測定用抵抗体23は、発熱抵抗体22と同じ材料とは限らず用途に応じて異なる材料で、印刷などにより形成されてもよい。すなわち、微小の温度差を必要とする場合には、AgとPdの混合比率を変えたものや、全く別の材料で温度係数の大きいものを用いることもできる。この温度測定用抵抗体23の測温用端子25も、発熱抵抗体22の電極24などと同様に、Agを多くしてPdを少なくした良導電性の材料により形成される。この温度測温用端子25の形成は、温度測定用抵抗体23の端部に設けられるとは限らない。
なお、温度測定用抵抗体23は、絶縁基板21(第1加熱板2)の大きさ、または温度勾配をどの程度にするか、などの目的に応じて、形成される位置や測温用端子25の接続位置が設定される。
図1Aに示される例では、流路構造体1の第3流路板13側には第2加熱板3が設けられている。この第2加熱板3は、複数の流路111の所望の流路111のみから造形材料を吐出させるために設けられている。従って、他の手段により所望の流路111のみから造形材料を吐出させることができれば、この第2加熱板3が設けられる必要はない。例えば、材料供給口6に供給される造形材料91(図5A参照)を所定のピッチで押し込む構造にすることにより、所望の量の造形材料を吐出させることができれば、第2加熱板3は不要である。
図4Aは、第2加熱板3の一例を説明する、保護膜35を除去した図3Aと同様の平面図である。保護膜35の位置が二点鎖線で示されている。すなわち、二点鎖線35より吐出口112側(図4Aの下側)は保護膜35が形成されている。図示しない保護膜は、ヒータ32などを保護するためのもので、各ヒータ32の熱を直接そのヒータ32と対向する流路111部分の第2加熱板3またはその流路111内の造形材料92(図5A参照)に伝える必要があるので、熱伝導がよく、薄いものが好ましい。例えばガラス膜が用いられ、耐熱性フィルムでもよい。この第2加熱板3は、詳細な図は示されていないが、前述の第1加熱板2と同様の構成で形成され得る。すなわち、第1加熱板2の絶縁基板21と同様の絶縁基板31上に、発熱抵抗体からなるヒータ32が個々の流路111に沿って形成され、その両端部には第1導電端子33と第2導電端子34が形成されている。この第1導電端子33および第2導電端子34は、前述の電極24や測温用端子25と同様に、抵抗率の小さい材料が塗布されることにより形成されている。
この図4Aに示される例では、複数の流路111に沿って設けられる個々のヒータ32の各一端部を連結して共通電極として第1導電端子33が形成され、各ヒータ32の他端部が第2導電端子34として、それぞれ独立して形成されている。その結果、個々の流路111の単位で信号が印加され得る。このヒータ32に電圧が印加されることにより、温度が上昇して第2加熱板3の温度が局部的に上昇し、その部分の流路111内の融解している造形材料を圧迫する。その結果、その流路111内の造形材料が吐出口112から吐出される。このヒータ32に印加される電圧が増加することにより、圧迫力が大きくなり、造形材料の吐出量が多くなる。また、発熱抵抗体(ヒータ32)が1個の流路111に沿って2か所に形成され、加熱のタイミングがずらされることによっても吐出量が増加され得る。すなわち、第2加熱板3は、図4Aに示されるように、絶縁基板31上に発熱抵抗体からなるヒータ32が複数個の流路111のそれぞれの流路111に沿って形成され、特定の流路111内に熱作用を生じさせるように形成されている。
前述の例では、ヒータ32が1個で形成されていたが、ヒータ(発熱抵抗体)32が2個以上に分割され、それぞれのヒータに別々に独立して電圧が印加されてもよい。例えば図4Aに示されるヒータ32の中間部に導電端子を接続してその端子を導出することにより、それぞれに別々の電圧を印加することができ、加熱量を加減することができる。こうすることにより吐出量の種々の制御が行われ得る。
この第2加熱板3には、造形物の微小単位での造形材料の吐出の観点から、パルス電圧が印加されることが好ましい。このパルス電圧の印加時間は、数m(ミリ)秒の非常に短い時間であるが、瞬間的にヒータ32の温度が上昇し、そのヒータ32近傍の第3流路板13の温度が上昇してそのヒータ32に対応する流路111内の造形材料を部分的に圧迫する。その結果、その流路111内の造形材料が吐出される。この観点からも、前述のように、また、図1Aに示されるように、第2加熱板3は保護膜35側が第3流路板13と接するように設けられる。一方、第1加熱板2は、並列する流路111をほぼ均一に加熱することが好ましいため、絶縁基板21側が第2流路板12と接するように設けられる。
前述の例では、第3流路板13を直接加熱して、その熱膨張を利用することにより、流路111内の造形材料を押し出すことにより吐出していた。しかし、第3流路板13に、市販のバイメタルもしくは、図4Bに示されるように、熱膨張率の異なる2種以上の板材からなる熱歪み発生部材40を貼り付けることにより、または第3流路板13と共に熱歪みを発生させる部材を貼り付けることによる第3流路板13の反りを利用して、流路111内の造形材料を吐出することができる。すなわち、例えば図4Bに示されるように、くし歯形をした熱歪み発生用の第1ピース41が第3流路板13に貼り付けられ、その第1ピースに第2ピース42が貼り付けられることにより、両者の熱膨張率差を利用して、敏感に第3流路板13を圧迫して造形材料の吐出をすることができる。
この場合、第3流路板13が流路111内に変形する関係に限らず、外側に引っ張られる状態でも、戻るときに流路111内の造形材料を圧迫することができる。また、この場合第3流路板13の熱膨張率は問題にしていないので、絶縁フィルムなど薄い有機フィルムが用いられ得る。この場合、第1ピース41と第2ピース42との熱膨張率の差に基づく変形が発生する。その変形により第3流路板13が押し込まれたり、引っ張られたりすることにより、造形材料が吐出される。なお、図4Bで32は、第2加熱板3が設けられたときのヒータ32の位置を示している。さらに、第1および第2のピース41、42も金属片の必要はなく、非金属片でもよい。
また、熱歪み発生用の第1ピース41は、各流路111に沿って形成されるが、図4Bに示される例では、その根元側(吐出口112と反対側)が連結部41aにより連結されて、くし歯状に形成されている。この根元側はヒータ32の位置から離れているため、瞬間的加熱によっては、温度も殆ど上昇しない。そのため、熱歪み発生部材40としては機能しない。一方、各流路111に沿って第1ピース41を貼り付けるのは手間がかかるが、連結部41aがあると、各流路111に合せて第1ピース41を位置合せするのが非常に容易になる。従って、連結部41aの位置合せをして第1ピース41が貼り付けられ得る。
図4Bでは、流路構造体1の第3流路板13に直接第1ピース41が貼り付けられた状態が示されており、この上に第2ピース42が貼り付けられている。しかし、第3流路板13と熱膨張率(線膨張率)の異なる材料からなる第1ピース41が形成されれば、第2ピース42は設けられなくても熱歪みを発生させ得る。図4Bには、第2加熱板3のヒータ32の位置が二点鎖線で示されるように、第1ピース41の先端部側が加熱されるようになっている。その結果、前述のように、連結部41aの方は、第2加熱板3による温度上昇を殆どもたらさない。なお、第1ピース41と第2ピース42の幅は、熱歪みによる反りが流路111の外側に反る場合には、流路111の幅よりも広くても構わないが、流路111側に反る場合には、流路111の幅よりも狭くする必要がある。
前述のような熱歪みを発生させる場合、熱膨張率の異なる2種類の材料を貼り合せるものに限定されるものではない。その間に中間の熱膨張率を有する第3のピースが介在されていてもよく、種々の変形をなし得る。
図1Aに示される例は、第2および第3の流路板12、13に取付部12a、13aが形成され、その取付部12a、13aが折り曲げられて図示しない取付板などに取り付けられる構造になっている。しかし、この取付構造は、他の構造にすることができ、その例が図5Aに示されている。この例の吐出ヘッド100aは、第2および第3の流路板12、13に取付部12a、13a(図2B参照)が形成されないで、圧着部材71、72からなる圧着構造7およびカバー部材81、82とネジ83からなるカバー部8により流路構造体1、第1加熱板2および第2加熱板3を締め付ける構造になっている。なお、カバー部材81、82は、流路構造体1の温度に耐える耐熱性があればプラスチックなどの樹脂でも金属板でも何でも構わない。この圧着部材71、72の対向面には、断面が半円状の孔が形成され、外径がφ3.2mm程度で、内径が2mm程度の材料供給口6となる材料供給チューブ61の材料供給口6が各流路111と、それぞれ連通するように挿入されている。この材料供給チューブ61の内径が材料供給口6になり、例えばφ1.75mmのフィラメントからなる造形材料91が供給される。テフロン(登録商標)などのフッ素樹脂からなる材料供給チューブ61が用いられる理由は、造形材料91の潤滑性、難付着性、耐熱性などの利用のためである。このカバー部8が図示しない取付板などに取り付けられることにより、吐出ヘッド100aが固定される。このような構造にすることにより、第1加熱板2および第2加熱板3も一緒に締め付けられて固定されるので、加熱板2、3を流路構造体1に密着させやすい。
この圧着部材71、72による圧着構造7は、図5Aの上面からみた平面図(カバー部8は省略)が図5Bに示されるように、中心部で材料供給チューブ61などを挟み付けて締め付けられるようにされてもよいし、図5Cに、図5Bと同様の平面説明図が示されるように、材料供給チューブ61を包囲し得る孔65を有する圧着部材73と平板状の圧着部材74とで挟みつける構造に形成されてもよい。この圧着部材71、72は、金属でも、合成樹脂などでもよく、自由に選定され得、例えば1〜2mm程度の厚さの、アルミニウムなどからなる板状体が用いられ得る。この材料としては、流路構造体1などよりも熱伝導率が小さい方が好ましい。流路構造体1などの熱が逃げることを防止すること、圧着部材71〜74に流路構造体1の熱が伝わって、圧着部材71〜74の中で固体の造形材料91が融解しない方が好ましいこと、などの理由からである。また、圧着部材73は3〜5mm程度、圧着部材74は3〜5mm程度の同様の板状体を用いることができる。なお、図5Aで、91はワイヤ状で、太さが例えばφ1.75mm程度の造形材料、92は融解した造形材料、93は吐出された造形材料が積層されて形成された造形物、95は造形物93を作製する台である造形テーブルで、図に示されるようにy方向に主として走査され、x方向(紙面と垂直方向)にも僅かに(吐出口112のピッチ以下の寸法)走査し得ると共に、z方向(紙面の上下方向)にも移動し得る構造になっている。なお、ワイヤ状の造形材料91が材料供給口6から流路111内に供給されると、第1加熱板2により加熱されて融解し、図5Aに示されるように流路111内に融解した造形材料92が充満し、材料供給チューブ61内では、温度が低いため、ワイヤ状を維持している。そのため、ワイヤ状の造形材料91を押し込めば、その体積に応じて融解した造形材料92が押し出される。その他の図1Aと同じ部分には同じ符号を付してその説明は省略される。
図5Aに示されるように、造形材料91がフィラメント(ワイヤ状)である場合、市販されているφ1.75mmのものが使用され得る。前述のように、このようなワイヤ状の造形材料を使用する場合には、ワイヤ状の造形材料を所定量だけ押し出すことによっても、造形材料92を吐出させることができる。その例が図5Dに示されている。なお、図5Dに示される吐出ヘッド100bは、造形材料の吐出構造が造形材料91による押出し構造を採用しているため、第2加熱板3が無いのみならず、造形材料91の供給口6側の構造も材料供給チューブ61ではなく、樹脂ブロック63に貫通孔により形成される供給口6の構造になっており、さらに、造形物93の表面を加熱する加熱部2a(図5A参照)や成形板5も省略されている。
すなわち、図5Dで、樹脂ブロック63は、流路構造体1の第2および第3の流路板12、13を抱え込むように設けられており、その樹脂ブロック63には、各流路111に連通するような貫通孔により材料供給口6が形成されている。この例では、ワイヤ状の造形材料91を所定寸法だけ押し込むことにより吐出する構造になっているため、吐出用の第2加熱板3は不要である。そのため、第1加熱板2が流路構造体1の両側に設けられているが、一方だけに第1加熱板2が設けられていてもよい。この場合の第2および第3の流路板12、13は、前述のように、熱伝導の良い銅やアルミニウムからなり、0.1〜0.3mm程度の薄い板材が用いられる。ワイヤ状の造形材料91は、送りローラ96の回転で供給される構造になっており、吐出する場合には、吐出用ローラ97が造形材料91を介して常に回転している送りローラ96に押し付けられることにより、送りローラ96の回転で所定量だけワイヤ状の造形材料91が押し込まれて、その分の体積の融解した造形材料92が吐出口112から吐出される。そのため、吐出ローラ97は、矢印Qで示されるように瞬間的に横移動するように設けられている。なお、図5Dで、85はカバー部材81、82の端部を第1加熱板2に断熱しながら固定する固定部材で、断熱材により形成されている。その他の構造は図5Aに示される構造と同じで、同じ部分には同じ符号を付してその説明は省略される。
図5Aに示される例では、さらに、第1加熱板2の絶縁基板21が延出され、造形物93の表面を加熱する加熱部2aが形成されると共に、成形板5が第2加熱板3側に設けられている。加熱部2aは、第1加熱板2の一部が延長されて形成されてもよいし、全く別の加熱部2aが形成され、その加熱部2aが、第1加熱板2に、または第1加熱板2と離間して設けられてもよい。第1加熱板2とは別の加熱板として形成される場合には、温度測定用の抵抗体も設けられ、その温度が造形物の温度に応じて調整され得る構成にできるので好ましい。第1加熱板2が延長して形成される場合も含めて、造形物93との接触面には、アルミニウム板などが貼り付けられ、ある範囲で温度を上昇し得る構成にすることが好ましい。この加熱部2aは、第1加熱板2側である必要はなく、吐出ヘッド100aと造形テーブル95の相対移動する際に吐出口より上流側(相対移動により吐出口112に至る前の場所)に設けられればよい。図5Aに示されるように、y方向に造形テーブル95が相対的に移動する場合には、第1加熱板2側に設けられる。その理由は、吐出された造形材料により形成された造形物93のさらに造形材料92が積層される部分を、新たな造形材料92の吐出前に加熱して、造形物93の表面を加熱できるようにするためである。
すなわち、造形テーブル95は通常加熱されて造形物93も温度が低下しないようにされるが、作製される造形物93が大形になると、造形テーブル95により加熱されても、造形物93の造形テーブル95から離れた表面側では、y方向の走査の間に温度が低下しやすい。そのため、さらにその表面に造形材料を積層する際に、造形物93の表面の温度が低下すると、新たに吐出される造形材料92と造形物93の表面の温度差が大きくなりやすい。温度差が大きくなると、歪みが生じやすく、クラックが入ったり、剥がれが生じたりしやすくなる。そのため、その温度差ができるだけ小さくなるように吐出される直前にその吐出される部分を加熱できるように第1加熱板2の絶縁基板21が延出されて加熱部2aが形成されている。しかし、吐出口との距離が近すぎて充分に造形物93の表面の温度を上昇させることができないときは、もう少し離れた位置で大きな面積で加熱し得る加熱部2aにすることもできる。そうすることにより、造形物93の全体を加熱することなく、必要最小限の加熱をすることができ、非常に効率的になる。
この加熱部2aが第1加熱板2の一部で形成される場合には、第1加熱板2の絶縁基板21が予め長く形成されてもよいし、第1加熱板2の絶縁基板21に加熱部2aが貼り付けられてもよい。加熱部2aが貼り付けられる場合、絶縁基板21と同じ材料でもよいし、異なる材料が貼り付けられてもよい。貼り付けられる場合、絶縁基板21と同じ材料でもよいが、異なる材料でもよい。耐熱性があり、熱伝導のよい材料であれば、絶縁材料でも、導電材料でもよく金属板でもよい。この場合、先端部が造形物23の表面を擦れるように折り曲げられていることにより、比較的広い面積で接触させて加熱することができるので好ましい。また、第1加熱板2自体を大きく形成し、その端部が造形物93の表面に接するように形成されてもよい。すなわち、この加熱部2aにも造形物93加熱用の発熱抵抗体22が形成されていてもよい。または、第1加熱板2とは異なる加熱板が形成され、その加熱板の先端が広い面積で造形物93の表面と接触するように形成された加熱部2aが、第1加熱板2の露出面側に、直接、または間隔をあけて設けられてもよい。
図5Aに示される装置では、造形テーブル95がy方向に主として走査され、形成された造形物93上に、さらに積層されるようにz方向にも移動し得るように形成されている。そのため、図5Aに示されるように、融解した造形材料92が吐出される直前、すなわち加熱部2aは吐出ヘッド100aと造形テーブル95との相対移動の方向で、吐出口112の上流側(後に吐出口112の下を通る側)に形成される必要がある。さらに、加熱部2aの高さは、造形材料が吐出されて形成される造形物93の表面に接するように形成される。その結果、造形テーブル95がy方向に走査されることにより、造形物93の表面が加熱された後、直ちに吐出口112の下側に造形物93が進み、新たな融解した造形材料92が吐出される。そのため、造形物93の造形材料92が吐出される面と、新たに吐出される融解した造形材料92の温度が近くなり、馴染みがよくなる。その結果、造形物93が大きくなり、造形テーブル95からその表面が離れて加熱が充分でなくなっても、歪みやひび割れが発生することなく次々と造形材料が積層される。
図5Aに示される例では、さらに成形板5が第2加熱板3側に設けられている。この成形板5は、耐熱性があれば、プラスチックでも絶縁板でも金属板でも何でも構わない。例えば0.5〜1mm厚程度のアルミニウムなどからなる板材が用いられる。この成形板5は、吐出口112から吐出された造形材料92が造形物93上に山状に盛り上がると、その後さらに積層される場合に、接合面が不規則になる。そのため、その表面を均して平らにするものである。そのため、吐出後ある程度時間が経過して温度が下がり軟化状態になってから表面が擦られることが好ましい。従って、吐出口112からある程度離れて設けられた方が好ましい。この成形板5は吐出後の造形材料の表面をなぞる必要があるため、前述の吐出ヘッド100aと造形テーブル95との相対移動で、吐出口112より下流側(吐出口112から離れる側)に設けられる。そのため、図5Aに示されるように、造形テーブル95がy方向に相対移動する場合には、第2加熱板3側に成形板5が設けられる。なお、成形板5の造形物93との接触面は、前述のように、意図的に凹凸が形成されてもよい。
軟化状態になるまでに時間がかかる場合には、第2加熱板3と間隔をあけて固定されてもよい。この場合も、加熱部2aと同様に、先端部が折り曲げられていることが、広い面積に亘って成形しやすいので好ましい。この成形板5の造形物93との接触面は、小さい凹凸が形成されていてもよい。小さい凹凸が形成されることにより、造形物93の表面に微細な凹凸が形成され、その上に積層される造形材料との密着性が向上する。この先端の折り曲げ部の高さは、加熱部2aの折り曲げ部より少し高い位置で折り曲げられている。すなわち造形物93の1層分高い位置になるように設けられている。このように成形板5が設けられることにより、造形テーブル95がy方向に移動しながら吐出されると、吐出された造形材料92が自動的に成形板5により表面がなぞられて平らになる。この成形板5も前述の加熱部2aと同様に、x方向に延びて、並列する全ての流路111の吐出口112を覆うような板状体で形成されている。
前述の例では、材料供給チューブ61を圧着部材71、72などにより圧着する圧着構造7であったが、例えば図5Dに図5Aと同様の材料供給口6側のみの図が示されるように、樹脂ブロック63に貫通孔を形成して材料供給口6とする構造の例(図1Cに対応する構造例)が示されるように、材料供給チューブ61ではなく、樹脂ブロック63が用いられた場合でも、圧着部材71、72により締め付けられる構造にすることができる。この樹脂ブロック63が用いられることにより、前述の図1C〜1Eに示されるように、材料供給口6を種々の形状に形成される。また、ワイヤ状のフィラメントの場合には、図5Dに示されるように、送りローラ96により材料供給口6を介して流路111内に送り込まれる。
さらに、図5Aに示される例では、吐出ヘッド100aと造形テーブル95とが、ライン状に並ぶ吐出口112の列(x方向)と直角方向(y方向)に相対移動する例であったが、図5Eに示されるように、吐出ヘッド100aの吐出口112の列をx方向に対して、角度θだけ傾け、x方向にも吐出ヘッド100aを相対移動できるようにすることにより、吐出口112のピッチを狭くしたのと同様の効果が得られる。例えば、傾き角θを45度にすると、吐出口112のピッチがp1であっても、造形物93上の吐出されるx方向のピッチp2は、0.7p1に縮小される。ピッチp2が縮小されることにより、高密度の造形物が得られる。また、図示されていないが、シリアル、パラレル方式で、x方向とy方向で移動速度を変えることにより、吐出の密度を変えられ得る。
図1Aなどに示される吐出ヘッド100、100a、100bの温度制御手段(駆動回路)が図6に示されている。すなわち、この駆動回路は直流または交流の電源390で駆動する例で電源390としては、電池、商用電源または商用電源390をトランスなどにより電圧や印加時間を調整して、印加電力を調整する調整部370を介して発熱抵抗体22に接続される電極24(図3A参照)に駆動電力が供給されるようになっている。その結果、交流電源をそのまま使用することもでき、商用の交流電源390により供給される電圧は、電力の調整部370により調整され、所望の温度になるように調整される。その結果、直流電源が不要で、電源冷却ファンも不要になる。しかし、電池による直流電源が用いられてもよい。また、図示されていないが、パルスを印加するパルス駆動により加熱がされてもよい。その場合、電圧を変える以外にもデューティサイクルを変えることにより印加電力が調整され得る。その温度は、温度測定用抵抗体23を利用して、定電流回路350により測定用電源310の電流を一定にして供給される電流と、温度測定用抵抗体23の両端の電圧Vの測定により、その時点の温度測定用抵抗体23の抵抗値が分る。その抵抗値の変化により温度測定用抵抗体23、すなわち絶縁基板21(図3A参照)の温度が測定されて、その温度により電力の調整部370で印加電圧などが調整され得る。調整部370は、特に複数の発熱抵抗体22が並べて加熱される場合に、各発熱抵抗体22の温度が均一にされる。または複数の発熱抵抗体22で、温度を異ならせる場合に有効である。そのため、複数の温度測定用抵抗体23が設けられている場合には、それぞれ別々にその近傍の温度が測定され、各発熱抵抗体22で印加電圧などが調整されることが好ましい。
この温度測定の原理が、もう少し詳しくした図7を参照しながら説明される。例えば直流電源からなる測定用電源310の両端に定電流回路CCR(current controlled regulator)350が温度測定用抵抗体23と直列に接続される。そして、温度測定用抵抗体23の両端の電圧Vが測定され、温度検出手段330により、その電圧を定電流で割り算することにより、温度測定用抵抗体23のその時点での抵抗値が分り、予め分っている温度測定用抵抗体23の温度係数(材料により定まる)とから温度が算出される。その検出温度に応じて、制御手段360から調整部37により発熱抵抗体22の両端に印加する電力が制御されることにより、絶縁基板21の温度が所定の温度に維持される。この制御手段360による発熱用抵抗体22の温度制御は、前述のように、印加電圧をパルスにして、そのパルスのデューティサイクルが変えられてもよいし、電圧そのものが変化されてもよい。図7に示される例では、定電流回路350が設けられたが、それに代えて、温度が変化しない場所に基準抵抗が設けられ、その基準抵抗の電圧が測定されることにより、電流が求められ、温度測定用抵抗体23の両端の電圧が測定されてもよい。また、温度測定用電源310は、直流電源とは限らない。交流でもパルス的に定電流が得られる。
1 流路構造体
2 第1加熱板
3 第2加熱板
5 成形板
61 材料供給チューブ(バレル)
7 圧着構造
8 カバー部
11 第1流路板
111 流路
112 吐出口
115 貫通溝
116 連結部
12 第2流路板
121 閉塞部
122 貫通溝
13 第3流路板
13 吐出口
14 導入口
15 溝
16 取付部
21 絶縁基板
22 発熱抵抗体
23 温度測定用抵抗体
24 電極
25 測温用端子
26 保護膜
27 リード
31 絶縁基板
32 発熱抵抗体
33 第1導電端子
34 第2導電端子
35 保護膜
41 第1ピース
42 第2ピース
61 材料供給チューブ用孔
71〜74 圧着部材
81、82 カバー部材
91 造形用材料
92 融解した造形材料
93 造形物
95 造形テーブル
96 送りローラ
97 吐出ローラ

Claims (5)

  1. 枚、または貫通孔および吐出口に沿って接合された2以上の板状体に形成され、造形材料を流動させる流路とするための細長の貫通孔および前記流路と連通して前記板状体の端部に形成される吐出口をそれぞれ複数個ライン状に並列して有し、造形材料を吐出する吐出ヘッド用の流路構造体であって、前記流路構造体の少なくとも隣接する吐出口間が、空隙を介するか、前記板状体の吐出口間に空隙が存在しつつ、かつ、吐出口間を前記板状体の一部のみの連結部で連結されるか、または前記板状体の材料よりも熱伝導の小さい材料により接続される吐出ヘッド用の流路構造体。
  2. 前記流路間を一部のみで連結する前記連結部材に凹溝が形成されてなる請求項1記載の吐出ヘッド用の流路構造体。
  3. 板状体からなり、流路および該流路と接続された吐出口がライン状に並んだ流路構造体を有する吐出ヘッドを用いて立体造形物を形成する造形方法であって、少なくとも隣接する吐出口間を、空隙で離間するか、前記板状体の吐出口間に空隙が存在しつつ、かつ、吐出口間を前記板状体の一部のみの連結部で連結するか、または前記板状体の材料よりも熱伝導の小さい材料により接続した流路構造体を用いて前記造形材料を吐出させて積層しながら造形物を形成する立体造形物の造形方法。
  4. 前記造形物の表面にさらに造形材料を積層する前に、前記造形物の造形材料が吐出される部分を加熱してから新たな造形材料を吐出する請求項3記載の造形方法。
  5. 前記造形材料の吐出後に、吐出により形成される造形物の表面の凹凸をならしながら造形物を造形する請求項3または4記載の造形方法。
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