JP6143127B2 - 心臓弁輪固定手術用リング - Google Patents

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Description

本発明は、心臓弁輪固定手術用リングおよびこれを用いた手術方法に関する。
大動脈弁は大動脈の基部、バルサルバ洞と左心室流出路との間に位置する。心収縮時、体血圧を支えるために、
大動脈弁の弁尖同士は、十分に接合する必要がある。接合が不十分で血液が逆流すると、心不全となり、形成手術等により機能改善を行う必要がある。大動脈弁輪の径が過大となっている場合には、大動脈弁輪を縫縮することにより、弁尖同士の接合が適正化され、逆流を低減できる。
非特許文献1は、大動脈弁輪縫縮の手術方法として、Subvalvular circular annuloplasty法を開示する。
Izumoto H. et al., Leaflet Suspension and Subvalvular Annuloplasty in Aortic Valve Prolapse, Asian Cardiovascular and Thoracic Annals, 2009, vol.17, pp.278-281
本開示の一側面にかかる心臓弁輪固定手術用リングは、環状の剛体をなし、前記剛体は、糸により弁輪固定部材を保持するための複数の保持部が設けられており、ここで、前記糸は、前記複数の保持部の間に張られると共に前記弁輪固定部材を貫通するものであり、前記保持部は、前記剛体がなす周上に所定の間隔で離間して設けられており、前記弁輪固定部材は、環状で、前記剛体の外周を取り囲みつつ前記剛体に外接し、かつ、柔軟性を有するものである。
図1Aは、第1実施例の心臓弁輪固定手術用リングの概略構成を示す斜視図である。 図1Bは、第1実施例の心臓弁輪固定手術用リングの概略構成を示す平面図である。 図1Cは、第1実施例の心臓弁輪固定手術用リングの概略構成を示す側面図である。 図2Aは、第2実施例の心臓弁輪固定手術用アセンブリの概略構成を示す斜視図である。 図2Bは、第2実施例の心臓弁輪固定手術用アセンブリの概略構成を示す平面図である。 図2Cは、第2実施例の心臓弁輪固定手術用アセンブリの概略構成を示す側面図である。 図3Aは、第3実施例の心臓弁輪固定手術用リングの概略構成を示す斜視図である。 図3Bは、第3実施例の心臓弁輪固定手術用リングの概略構成を示す平面図である。 図3Cは、第3実施例の心臓弁輪固定手術用リングの概略構成を示す側面図である。 図4Aは、第4実施例の心臓弁輪固定手術用アセンブリの概略構成を示す斜視図である。 図4Bは、第4実施例の心臓弁輪固定手術用アセンブリの概略構成を示す平面図である。 図4Cは、第4実施例の心臓弁輪固定手術用アセンブリの概略構成を示す側面図である。 図5Aは、第5実施例にかかる大動脈弁輪固定手術方法を示す工程図であって、プレジェットを備えた両端針付き縫合糸を弁輪部に設置するステップを示す、血流方向に沿って切った断面図である。 図5Bは、第5実施例にかかる大動脈弁輪固定手術方法を示す工程図であって、プレジェットを備えた両端針付き縫合糸を弁輪部に設置するステップを示す、大動脈側から見た平面図である。 図6Aは、第5実施例にかかる大動脈弁輪固定手術方法を示す工程図であって、プレジェットを備えた両端針付き縫合糸を弁輪の全周にわたって設置するステップを示す、血流方向に沿って切った断面図である。 図6Bは、第5実施例にかかる大動脈弁輪固定手術方法を示す工程図であって、プレジェットを備えた両端針付き縫合糸を弁輪の全周にわたって設置するステップを示す、大動脈側から見た平面図である。 図7Aは、第5実施例にかかる大動脈弁輪固定手術方法を示す工程図であって、心臓弁輪固定手術用リングに取り付けられた弁輪固定部材に縫合糸を縫い通すステップを示す、血流方向に沿って切った断面図である。 図7Bは、第5実施例にかかる大動脈弁輪固定手術方法を示す工程図であって、心臓弁輪固定手術用リングに取り付けられた弁輪固定部材に縫合糸を縫い通すステップを示す、大動脈側から見た平面図である。 図8Aは、第5実施例にかかる大動脈弁輪固定手術方法を示す工程図であって、心臓弁輪固定手術用リングに取り付けられた弁輪固定部材をバルサルバ洞側から左心室流出路側の弁輪部へと移動させるステップを示す、血流方向に沿って切った断面図である。 図8Bは、第5実施例にかかる大動脈弁輪固定手術方法を示す工程図であって、心臓弁輪固定手術用リングに取り付けられた弁輪固定部材をバルサルバ洞側から左心室流出路側の弁輪部へと移動させるステップを示す、大動脈側から見た平面図である。 図9Aは、第5実施例にかかる大動脈弁輪固定手術方法を示す工程図であって、弁輪固定部材が心臓弁輪固定手術用リングに取り付けられた状態で、縫合糸を結紮するステップを示す、血流方向に沿って切った断面図である。 図9Bは、第5実施例にかかる大動脈弁輪固定手術方法を示す工程図であって、弁輪固定部材が心臓弁輪固定手術用リングに取り付けられた状態で、縫合糸を結紮するステップを示す、大動脈側から見た平面図である。 図10Aは、第5実施例にかかる大動脈弁輪固定手術方法を示す工程図であって、弁輪固定部材の結紮完了後に、心臓弁輪固定手術用リングを取り外すステップを示す、血流方向に沿って切った断面図である。 図10Bは、第5実施例にかかる大動脈弁輪固定手術方法を示す工程図であって、弁輪固定部材の結紮完了後に、心臓弁輪固定手術用リングを取り外すステップを示す、大動脈側から見た平面図である。
弁輪縫縮とは、弁輪の径が過大となっている場合に、外科的処置により弁輪を縫うことで弁輪の径を縮小させることを言う。本発明者は、弁輪固定部材を血管ないし心臓の内部に留置する態様の大動脈弁輪縫縮の手術方法について鋭意検討した。その結果、以下の知見を得た。
非特許文献1を参考として、以下のような第1の方法が考えられる。まず、0.6mm厚のePTFEフェルトを約5mm幅のストリップ状に形成する。中央部にePTFEプレジェットが取り付けられ両端に針が接続された5−0ポリプロピレン糸を用意しておく。ストリップを引き延ばした状態で、上記糸を大動脈弁の基部の大動脈側から左心室流出路側へ水平マットレス(組織表面とプレジェットとが平面で接触する態様)の形で掛け、ePTFEフェルトストリップに通す。5〜6本の糸を掛けた時点で結紮し、全周かけ終わった時点で余剰のストリップを切除し、端部同士を5−0ポリプロピレン糸で縫合して終了する。
この方法では、ePTFEフェルトが伸縮することや、糸の縫いしろの設定誤差により、最終的に得られる弁輪径が変動する。その結果、弁輪径が期待されたより大きい、または小さいなどの誤差が生じるという問題がある。
かかる問題を低減するための改良法として第2の方法が考えられた。第2の方法では、あらかじめ期待される弁輪径と同じサイズのへガールダイレーターを用いる。これに約5mm幅のストリップ状に切り取った前述の0.6mm厚のePTFEフェルトを1周巻きつけて残りを切除し、端部同士を5−0ポリプロピレン糸で縫合してePTFEフェルトリングを作成する。弁輪の全周にあらかじめ糸を掛けておき、弁輪にePTFEフェルトリングのみを近づけ縫合していく。
かかる方法により、糸の縫いしろの設定誤差に伴う問題点は改善されるが、ePTFEフェルトが伸縮する点と、結紮を行う際に縫合部が縮むために、意図した弁輪径がなかなか実現できないという欠点がある。
さらなる改良として、ゴアテックス(登録商標)人工血管を用いる第3の方法が検討された。第3の方法では、ゴアテックス(登録商標)人工血管を用いる。ゴアテックス(登録商標)人工血管は、ePTFEフェルトと類似の素材であるが、外周にフィルム(外皮膜)が巻かれており、伸縮が大幅に抑制されている。これを前述と同様の方法で弁輪部に固定する。
かかる方法によりePTFEフェルトが伸縮する問題は軽減されるが、結紮を行う際に縫合部が歪んだり縮んだりするために意図した弁輪径の実現が困難であるという欠点は依然として存在する。
以上の検討を踏まえ、発明者らは、継ぎ目のない環状の弁輪固定部材を心臓弁輪固定手術用リングに糸を用いて保持した状態で心臓弁輪に縫い付け、その後に糸を切ってリングを取り外すことに想到した。この方法を用いることで、意図した弁輪径を実現することが容易となる。上記手術方法は、大動脈弁以外の心臓弁にも適用可能である。リングと糸とで弁輪固定部材の形状を安定化することで、弁輪径を容易に所望の大きさに設定することができる。外科手術では縫合糸が頻繁に用いられる。糸を用いて弁輪固定部材をリングに仮止めしたり、弁輪固定部材をリングから取り外したりすることは、外科医において容易に実施することができ、ミスも少なく、かつ、追加的な装備が不要となることから低コストでもある。
以下、各実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお以下では、全ての実施形態および図面を通じ、同一又は対応する部材については同一の参照符号を付し、既述の部材については説明を省略する。
以下で説明する実施形態は、いずれも望ましい一具体例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、あくまで一例であり、本開示を限定するものではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素は、任意の構成要素として説明される。図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状及び寸法比等については正確な表示ではない場合がある。方法においては、必要に応じて、各工程の順序等を変更でき、かつ、他の公知の工程を追加できる。
(実施形態)
実施形態にかかる第1の心臓弁輪固定手術用リングは、環状の剛体をなし、剛体は、糸により弁輪固定部材を保持するための複数の保持部が設けられており、ここで、糸は、複数の保持部の間に張られると共に弁輪固定部材を貫通するものであり、保持部は、剛体がなす周上に所定の間隔で離間して設けられており、弁輪固定部材は、環状で、剛体の外周を取り囲みつつ剛体に外接し、かつ、柔軟性を有するものである。
「剛体」とは、心臓弁輪固定手術において、弁輪固定部材に糸を通したり、弁輪固定部材を心臓内に挿入したりする際に、弁輪固定部材の形状を一定に維持できる程度の剛性を有することを言う。剛性の程度は、心臓外科の技術分野における通常の知識に基づいて適宜に設定しうる。
「弁輪固定部材を保持する」とは、心臓弁輪固定手術において、弁輪固定部材に糸を通したり、弁輪固定部材を心臓内に挿入したりする際に、手術に悪影響を与えるようなゆがみが弁輪固定部材に発生しない程度に、弁輪固定部材を心臓弁輪固定手術用リングに固定することを言う。固定の程度は、心臓外科の技術分野における通常の知識に基づいて適宜に設定しうる。
「所定の間隔」とは、心臓弁輪固定手術において、弁輪固定部材に糸を通したり、弁輪固定部材を心臓内に挿入したりする際に、手術に悪影響を与えるようなゆがみが弁輪固定部材に発生しない程度に、弁輪固定部材を心臓弁輪固定手術用リングに固定できるような間隔を言う。固定の程度は、心臓外科の技術分野における通常の知識に基づいて適宜に設定しうる。
手術に悪影響を与えるようなゆがみとは、弁輪固定部材が心臓弁輪固定手術用リングから外れるようなゆがみであってもよいし、そのようなゆがみが生じた状態で弁輪固定部材を弁輪部に固定すると医療上不適切となるようなゆがみであってもよい。保持は一時的なものであって、弁輪固定部材を弁輪部に固定したら、心臓弁輪固定手術用リングを弁輪固定部材から容易に取り外すことができる。
「柔軟性を有する」とは、心臓内に留置した際に、弁輪固定部材として適切に機能しうる程度の柔軟性を言う。柔軟性の程度は、心臓外科の技術分野における通常の知識に基づいて適宜に設定しうる。
「心臓弁」とは、大動脈弁、僧帽弁、三尖弁、肺動脈弁のいずれかを言う。ただし、上記心臓弁輪固定手術用リングは、大動脈弁の弁輪固定手術に最も好適に用いられる。
「弁輪」とは、心臓弁の基部周辺の部位を指す。必ずしも学術的に厳密な意味での弁輪でなくてもよい。
心臓弁輪固定手術用リングがなす環は、閉じた環であってもよいし、開いた環であってもよい。心臓弁輪固定手術用リングがなす環の形状は特に限定されず、円環であってもよいし、楕円環であってもよいし、ゆがんだ環であってもよい。
心臓弁輪固定手術用リングは、金属(例えば、ステンレス、チタン合金、金、銀、銅)およびプラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、プリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂)等で構成されうる。心臓弁輪固定手術用リングは、単一材料で構成されていてもよいし、複合材料で構成されていてもよい。心臓弁輪固定手術用リングは、単一部材として構成されていてもよいし、複数部材から構成されていてもよい。
心臓弁輪固定手術用リングは、中空であってもよい。すなわち、心臓弁輪固定手術用リングの内側には何も存在せず、使用時においても、後述する糸以外には何も存在しなくてもよい。
保持部は、弁輪固定部材を保持できれば、どのような構成であってもよい。保持部は例えば、心臓弁輪固定手術用リングに設けられた貫通孔であってもよい。あるいは例えば、心臓弁輪固定手術用リングに設けられた溝であってもよい。あるいは例えば、心臓弁輪固定手術用リングに設けられた突起であってもよい。保持部は、心臓弁輪固定手術用リングと一体に構成されてもよい。保持部は、糸を用いて弁輪固定部材を心臓弁輪固定手術用リングに固定する。
弁輪固定部材は、手術後、血管ないし心臓の内部に留置される。心臓弁輪固定手術用リングは、手術時に弁輪固定部材から取り外されるため、体内に留置されることはない。
実施形態にかかる第2の心臓弁輪固定手術用リングは、上記第1の心臓弁輪固定手術用リングであって、剛体は周をなし、保持部が、周の長さを6等分する位置にそれぞれ設けられている。
かかる構成では、保持部が周を4等分する位置に設けられているよりも、保持部が弁輪固定部材を安定して保持できる。また、保持部が周を8等分する位置に設けられているよりも、手術時間を低減できる。心臓弁が円周を略3等分することから、周を3の倍数である6で等分する位置に保持部を設けることで、弁輪固定部材に縫合糸を通す際の位置決めも容易となる。なお、「等分」とは厳密な等分であることは要せず、手術に支障を来たさない限度で、ある程度の誤差が許容されることは言うまでもない。保持部の数および間隔は必ずしも上記に限定されない。保持部が不均一な間隔で設けられていてもよい。
実施形態にかかる第3の心臓弁輪固定手術用リングは、上記第1または第2の心臓弁輪固定手術用リングであって、剛体は、剛体がなす周の外側に向かって周状の凹面をなし、保持部は、凹面の底部に形成されかつ周の外側と内側との間で剛体を貫通する貫通孔であり、保持部は、貫通孔および弁輪固定部材を貫通する糸を用いて弁輪固定部材を剛体に保持するように構成されている。
貫通孔の直径は、例えば、手術用の縫合糸を通すことができる程度の大きさであり、例えば、0.5mm以上2mm以下とすることができる。貫通孔の直径は、0.7mm以上1.5mm以下であってもよい。貫通孔の直径は、0.9mm以上1.2mm以下であってもよい。
実施形態にかかる第4の心臓弁輪固定手術用リングは、上記第1または第2の心臓弁輪固定手術用リングであって、保持部が、剛体がなす周と交差する面に沿って形成された溝であり、保持部は、溝に巻回されかつ弁輪固定部材を貫通する糸を用いて弁輪固定部材を剛体に保持するように構成されている。
溝の深さは、0.1mm以上2mm以下とすることができる。溝の深さは、0.3mm以上1.5mm以下であってもよい。溝の深さは、0.5mm以上1mm以下であってもよい。
溝の幅は、0.1mm以上2mm以下とすることができる。溝の幅は、0.3mm以上1.5mm以下であってもよい。溝の幅は、0.5mm以上1mm以下であってもよい。
実施形態にかかる第5の心臓弁輪固定手術用リングは、上記第1ないし第4のいずれかの心臓弁輪固定手術用リングであって、記剛体は円周をなし、円周の外径が、16mm以上28mm以下である。円周の外径は、16mm以上26mm以下であってもよい。円周の外径は、18mm以上24mm以下であってもよい。
心臓弁輪固定手術用リングの軸方向の長さは1mm以上7mm以下とすることができる。心臓弁輪固定手術用リングの軸方向の長さは2mm以上6mm以下とすることができる。心臓弁輪固定手術用リングの軸方向の長さは2mm以上3mm以下とすることができる。心臓弁輪固定手術用リングの軸方向の長さは3mm以上5mm以下とすることができる。
実施形態にかかる第6の心臓弁輪固定手術用アセンブリは、心臓弁輪固定手術用リングと弁輪固定部材とを備え、心臓弁輪固定手術用リングは、環状の剛体をなし、剛体は、糸により弁輪固定部材を保持するための複数の保持部が設けられており、ここで、糸は、複数の保持部の間に張られると共に弁輪固定部材を貫通するものであり、保持部は、剛体がなす周上に所定の間隔で離間して設けられており、弁輪固定部材は、継ぎ目のない閉じた環状で外表面が平滑であり、剛体の外周を取り囲みつつ剛体に外接し、かつ、柔軟性を有する。
弁輪固定部材は、例えば、短い円筒形状を有していてもよい。この場合において、弁輪固定部材の軸方向の長さは2mm以上14mm以下とすることができる。弁輪固定部材の軸方向の長さは4mm以上12mm以下であってもよい。弁輪固定部材の軸方向の長さは4mm以上6mm以下であってもよい。弁輪固定部材の軸方向の長さは6mm以上10mm以下であってもよい。弁輪固定部材の内径は、16mm以上28mm以下とすることができる。弁輪固定部材の内径は、16mm以上26mm以下であってもよい。弁輪固定部材の内径は、18mm以上24mm以下であってもよい。
弁輪固定部材はシート材で構成されていてもよい。この場合において、シート材の径方向の厚みは、0.3mm以上0.9mm以下とすることができる。シート材の径方向の厚みは、0.4mm以上0.8mm以下であってもよい。シート材の径方向の厚みは、0.5mm以上0.7mm以下であってもよい。
弁輪固定部材は、例えば、ePTFE(expanded polytetrafluoroethylene:延伸ポリテトラフルオロエチレン)のチューブで構成されうる。ePTFEは、生体適合性が高い。より具体的には、弁輪固定部材は、補強膜(外皮膜)を備えたePTFEチューブで構成することができる。補強膜は、経時的な口径拡大を低減するための膜である。補強膜は、ePTFEの薄型テープで構成されうる。補強膜が配置されることにより、弁輪固定部材の延び縮みが抑制されると共に、表面が平滑化される。延び縮み抑制により、手術後に生じる弁輪径の経時変化を抑制できる。表面平滑化により、弁輪固定部材と人体組織表面との摩擦が低減され、手術による人体への影響を低減できる。
「継ぎ目がない」とは、弁輪固定部材が一体に形成されていることを言う。弁輪固定部材がなす環は、閉じた環である。継ぎ目がないことは、延び縮みの抑制に有効である。
「剛体の外周を取り囲みつつ剛体に外接する」とは、例えば、弁輪固定部材と心臓弁輪固定手術用リングとが同心円をなし、弁輪固定部材の内壁と心臓弁輪固定手術用リングの外周とが接触している状態をいう。
「外表面が平滑である」とは、弁輪固定部材と人体組織表面との摩擦が、心臓ないし血管の組織に悪影響を与えない程度の平滑度を備えることを言う。従来の弁輪固定部材として、合成繊維(PET繊維)のダクロンを織ったり編んだりした構造体が知られているが、かかる構造体の表面は平滑ではない。このため、ダクロンを大動脈弁の弁輪に設置すると、表面の摩擦により生体組織が損傷する可能性がある。
アセンブリとは、複数の独立した部品を組み合わせてなる構造体を言う。
実施形態にかかる第7の心臓弁輪固定手術用アセンブリは、上記第6の心臓弁輪固定手術用アセンブリであって、剛体は周をなし、保持部が、周の長さを6等分する位置にそれぞれ設けられている。
実施形態にかかる第8の心臓弁輪固定手術用アセンブリは、上記第7の心臓弁輪固定手術用アセンブリであって、剛体は、剛体がなす周の外側に向かって周状の凹面をなし、保持部は、凹面の底部に形成されかつ周の外側と内側との間で剛体を貫通する貫通孔であり、弁輪固定部材は凹面に巻回され、糸が、貫通孔を貫通しつつ弁輪固定部材を剛体上に縫い付ける状態で弁輪固定部材を剛体に保持している。
「凹面に巻回」とは、凹面がなす周の全周にわたって弁輪固定部材が心臓弁輪固定手術用リングを取り囲んでいることをいう。
実施形態にかかる第9の心臓弁輪固定手術用アセンブリは、上記第7の心臓弁輪固定手術用アセンブリであって、保持部が、剛体がなす周と交差する面に沿って形成された溝であり、糸が、溝に巻回されつつ弁輪固定部材を剛体上に縫い付ける状態で弁輪固定部材を剛体に保持している。
実施形態にかかる第10の心臓弁輪固定手術用アセンブリは、上記第6ないし9のいずれかの心臓弁輪固定手術用アセンブリであって、剛体は円周をなし、円周の外径が、16mm以上28mm以下である。
実施形態にかかる第11の心臓弁輪固定手術用アセンブリは、上記第6ないし10のいずれかの心臓弁輪固定手術用アセンブリであって、弁輪固定部材が、補強膜を備えたePTFEのシートで構成されている。
実施形態にかかる第12の心臓弁輪固定手術用アセンブリは、上記第6ないし11のいずれかの心臓弁輪固定手術用アセンブリであって、弁輪固定部材の軸方向の長さが、心臓弁輪固定手術用リングの軸方向の長さよりも長いことで、縫いしろをなす。
(第1実施例)
図1A、図1B、図1Cは、それぞれ、第1実施例の心臓弁輪固定手術用リングの概略構成を示す斜視図、平面図、側面図である。以下、図1A〜図1Cを参照しつつ、第1実施例の心臓弁輪固定手術用リング100について説明する。
心臓弁輪固定手術用リング100は、円環状の剛体10からなる。剛体10がなす円周の外側に向かって円周状の凹面12が形成されている。凹面12の底がなす円周の直径は、剛体10の外周14がなす円周の直径よりも小さく、剛体の内周16がなす円周の直径よりも大きい。
凹面12の底部には、剛体10がなす円周を6等分する位置に、すなわち60度おきに、円周の外側と内側と間で剛体10を貫通する貫通孔18が形成されている。すなわち、心臓弁輪固定手術用リング100に形成される貫通孔18の個数は6である。貫通孔18は保持部の一例である。
心臓弁輪固定手術用リング100には、第2実施例で説明するように、貫通孔18および弁輪固定部材を貫通する糸を用いて弁輪固定部材を剛体10に保持する。糸は、複数の貫通孔18の間に張られると共に弁輪固定部材を貫通する。糸は、例えば、4−0ポリプロピレン糸(直径0.150mm以上0.199mm以下)を用いることができる。糸は手術用の縫合糸を用いることができる。
心臓弁輪固定手術用リング100の内径IDは20mmであり、外径ODは22mmである。心臓弁輪固定手術用リング100の径方向の厚みTは2mmである。心臓弁輪固定手術用リング100の軸方向の長さLは2mmである。凹面12の深さDは1mmである。貫通孔18の直径は0.5mmである。軸方向とは、心臓弁輪固定手術用リング100がなす円周の中心を通り、円周がなす面に垂直な軸を言う。
なお、心臓弁輪固定手術用リング100の径(内径および外径)は、患者の弁輪径に応じて適宜に設定可能であることは言うまでもない。心臓弁輪固定手術用リング100の軸方向の長さLは、使用する弁輪固定部材の軸方向の長さの約半分とすることができる。貫通孔18の直径は、使用する糸および針の直径の最大値より若干大きい径としてもよい。
(第2実施例)
図2A、図2B、図2Cは、それぞれ、第2実施例の心臓弁輪固定手術用アセンブリの概略構成を示す斜視図、平面図、側面図である。以下、図2A〜図2Cを参照しつつ、第2実施例の心臓弁輪固定手術用アセンブリ200について説明する。
心臓弁輪固定手術用アセンブリ200は、第1実施例の心臓弁輪固定手術用リング100に弁輪固定部材50を保持した、手術用アセンブリである。心臓弁輪固定手術用リング100については、第1実施例と同様とすることができるので、対応する構成要素については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
弁輪固定部材50は、継ぎ目のない閉じた環状で、外表面が平滑であり、剛体10の外周を取り囲みつつ剛体10に外接し、かつ、柔軟性を有する。弁輪固定部材50の内径は心臓弁輪固定手術用リング100の外径とほぼ一致する。弁輪固定部材50はごくわずかに伸縮性を有するため、弁輪固定部材50の中に心臓弁輪固定手術用リング100をはめ込むことができる。弁輪固定部材50は、補強膜を備えたePTFEのシートからなる。弁輪固定部材50は、具体的には例えば、ePTFEからなるゴアテックス(登録商標)ストレッチグラフトスタンダードウォール人工血管ストレートII型SGS−223L(内径22mm)を使用することができる。ゴアテックス(登録商標)ストレッチグラフトスタンダードウォール人工血管ストレートII型の内径は、16mmから24mmまで2mm刻みで選択可能である。
弁輪固定部材50は、弁輪固定部材50を貫通する糸により、貫通孔18へ保持されている。より詳細に言えば、弁輪固定部材50は、貫通孔18および弁輪固定部材50を貫通する糸30により、剛体10に保持されている。
弁輪固定部材50は、凹面12に巻回されている。すなわち、弁輪固定部材50は、凹面12がなす周に沿って凹面12を取り囲む。糸30は、貫通孔18を貫通しつつ弁輪固定部材50を剛体10上に縫い付ける状態で弁輪固定部材50を剛体10に保持する。糸30としては、4−0ポリプロピレン糸が用いられる。
弁輪固定部材50の下端は剛体10の下端にほぼ一致する。一方、弁輪固定部材50の上端は剛体10の上端よりも上方に位置する。換言すれば、弁輪固定部材50の軸方向の長さは心臓弁輪固定手術用リング100の軸方向の長さより長い。弁輪固定部材50の上端は、縫いしろ20をなす。縫いしろ20の内側には、心臓弁輪固定手術用リング100が存在しない(図2C参照)。
糸30は、複数の貫通孔18の間に張られると共に弁輪固定部材50を貫通する。図2Bに則して説明すれば、剛体10がなす円周の12時の位置おいて弁輪固定部材50と貫通孔18をこの順で貫通した糸30は、図面下方向へ延びて、6時の位置において貫通孔18と弁輪固定部材50とをこの順で貫通する。さらに糸30は、弁輪固定部材50の表面上の凹面12に沿って図面右方向へ伸びて、4時の位置において弁輪固定部材50と貫通孔18とをこの順で貫通する。さらに糸30は、図面左上方向へ延びて、10時の位置において貫通孔18と弁輪固定部材50とをこの順で貫通する。さらに糸30は、弁輪固定部材50の表面上の凹面12に沿って図面下方向へ延びて、8時の位置において弁輪固定部材50と貫通孔18とをこの順で貫通する。さらに糸30は、図面右上方向へ延びて、2時の位置において貫通孔18と弁輪固定部材50とをこの順で貫通する。さらに糸30は、弁輪固定部材50の表面上の凹面12に沿って図面左方向へ延びて、12時の位置において他端の糸と締結される。
かかる構成により、一本の糸30で、弁輪固定部材50を剛体10へ保持できる。弁輪固定部材50を弁輪へ縫い付けた後は、糸30を一箇所切断するだけで、容易に糸30を弁輪固定部材50および心臓弁輪固定手術用リング100から除去し、心臓弁輪固定手術用リング100を弁輪固定部材50から取り外すことができる。
弁輪固定部材50の内径idは22mmであり、外径odは23.2mmである。弁輪固定部材50の径方向の厚みtは0.6mmである。弁輪固定部材50の軸方向の長さlは5mmである。
なお、弁輪固定部材50の径(内径および外径)は、目標とする弁輪径に応じて適宜に設定可能であることは言うまでもない。弁輪固定部材50の軸方向の長さlは、患者の心臓の大きさ、要求される弁輪固定の強度等に応じて適宜に調整されうるが、例えば4mm〜5mm程度とすることができる。
(第3実施例)
図3A、図3B、図3Cは、それぞれ、第3実施例の心臓弁輪固定手術用リングの概略構成を示す斜視図、平面図、側面図である。以下、図3A〜図3Cを参照しつつ、第3実施例の心臓弁輪固定手術用リング300について説明する。
心臓弁輪固定手術用リング300は、円環状の剛体11からなる。剛体11は、いわゆるドーナツ形であり、概略として、回転軸(剛体11の中心軸)から所定の間隔を置いて回転軸と平行な平面に配置した円を回転軸の周りに1周させた、回転対象の3次元図形をなす。すなわち、剛体11は、剛体11がなす円周の外側に向かう凸面15と、剛体11がなす円周の内側に向かう凸面17とを有する。剛体11の中心軸とは、心臓弁輪固定手術用リング300がなす円周の中心を通り、円周がなす面に垂直な軸を言う。
剛体11には、剛体11がなす円周を6等分する位置に、すなわち60度おきに、溝19が形成されている。溝19は、剛体11がなす円周と交差する面に沿って剛体11を周回するように形成されている。心臓弁輪固定手術用リング300に形成される溝19の個数は6である。溝19は保持部の一例である。
心臓弁輪固定手術用リング300には、第4実施例で説明するように、溝19に巻回されかつ弁輪固定部材を貫通する糸を用いて弁輪固定部材を剛体11に保持する。糸は、複数の溝19の間に張られると共に弁輪固定部材を貫通する。糸は、例えば、4−0ポリプロピレン糸(直径0.150mm以上0.199mm以下)を用いることができる。糸は手術用の縫合糸を用いることができる。
心臓弁輪固定手術用リング300の内径ID2は20mmであり、外径OD2は22mmである。心臓弁輪固定手術用リング300の径方向の厚みT2は1mmである。心臓弁輪固定手術用リング300の軸方向の長さL2は2mmである。溝19の深さは0.5mmである。溝19の幅は0.5mmである。
なお、心臓弁輪固定手術用リング300の径(内径および外径)は、患者の弁輪径に応じて適宜に設定可能であることは言うまでもない。心臓弁輪固定手術用リング300の軸方向の長さL2は、使用する弁輪固定部材の軸方向の長さの約半分とすることができる。貫通孔18の直径は、使用する糸および針の直径の最大値より若干大きい径とすることができる。
(第4実施例)
図4A、図4B、図4Cは、それぞれ、第4実施例の心臓弁輪固定手術用アセンブリの概略構成を示す斜視図、平面図、側面図である。以下、図4A〜図4Cを参照しつつ、第4実施例の心臓弁輪固定手術用アセンブリ400について説明する。
心臓弁輪固定手術用アセンブリ400は、第3実施例の心臓弁輪固定手術用リング300に弁輪固定部材50を保持した、手術用アセンブリである。心臓弁輪固定手術用リング300については、第3実施例と同様とすることができるので、対応する構成要素については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
糸30は、複数の貫通孔18の間に張られると共に弁輪固定部材50を貫通する。弁輪固定部材50は、弁輪固定部材50を貫通する糸30により、貫通孔11へ保持されている。より詳細に言えば、弁輪固定部材50は、溝19に巻回されかつ弁輪固定部材50を貫通する糸30により、剛体11に保持されている。
弁輪固定部材50は、凸面15に巻回されている。すなわち、弁輪固定部材50は、凸面15がなす周に沿って凸面15を取り囲む。糸30は、溝19に巻回され、弁輪固定部材50を剛体11上に縫い付ける状態で弁輪固定部材50を剛体11に保持する。糸30としては、4−0ポリプロピレン糸が用いられる。
弁輪固定部材50の軸方向の長さは心臓弁輪固定手術用リング300の軸方向の長さより長い。弁輪固定部材50の一端は、縫いしろ20をなす。縫いしろ20の内側には、心臓弁輪固定手術用リング300が存在しない(図4C参照)。
以上の他、弁輪固定部材50は、第2実施例で説明したものと同様とすることができるので、図2A〜Cと図4A〜Cとで対応する構成要素については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
図4Bに則して説明すれば、糸30は、剛体11がなす円周の12時の位置において弁輪固定部材50を貫通し、かつ、溝19に巻回されて締結された後、図面下方向へ延びており、6時の位置において溝19に巻回されており、かつ、弁輪固定部材50を貫通して締結されている。さらに別の糸30は、4時の位置において弁輪固定部材50を貫通し、かつ、溝19に巻回されて締結された後、図面左上方向へ延びており、10時の位置において溝19に巻回されており、かつ、弁輪固定部材50を貫通して締結されている。さらに別の糸30は、8時の位置において弁輪固定部材50を貫通し、かつ、溝19に巻回されて締結された後、図面左上方向へ延びており、2時の位置において溝19に巻回されており、かつ、弁輪固定部材50を貫通して締結されている。
かかる構成により、3本の糸30で、弁輪固定部材50が剛体11へ保持される。また、弁輪固定部材50を弁輪へ縫い付けた後は、糸30を切断するだけで、容易に糸30を弁輪固定部材50および心臓弁輪固定手術用リング300から除去し、心臓弁輪固定手術用リング300を弁輪固定部材50から取り外すことができる。
弁輪固定部材50の内径idは22mmであり、外径odは23.2mmである。弁輪固定部材50の径方向の厚みtは0.6mmである。弁輪固定部材50の軸方向の長さlは5mmである。
なお、弁輪固定部材50の径(内径および外径)は、患者の弁輪径に応じて適宜に設定可能であることは言うまでもない。弁輪固定部材50の軸方向の長さlは、患者の心臓の大きさ、要求される弁輪固定の強度等に応じて適宜に調整されうる。
(第5実施例)
図5〜10は、第5実施例にかかる大動脈弁輪固定手術方法を示す工程図である。図5A、図5Bは、プレジェットを備えた両端針付き縫合糸を弁輪部に設置するステップを示す。図6A、図6Bは、プレジェットを備えた両端針付き縫合糸を弁輪の全周にわたって設置するステップを示す。図7A、図7Bは、心臓弁輪固定手術用リングに取り付けられた弁輪固定部材に縫合糸を縫い通すステップを示す。図8A、図8Bは、心臓弁輪固定手術用リングに取り付けられた弁輪固定部材をバルサルバ洞側から左心室流出路側の弁輪部へと移動させるステップを示す。図9A、図9Bは、弁輪固定部材が心臓弁輪固定手術用リングに取り付けられた状態で、縫合糸を結紮するステップを示す。図10A、図10Bは、弁輪固定部材の結紮完了後に、心臓弁輪固定手術用リングを取り外すステップを示す。断面図は血流方向に沿って切った断面図であり、平面図は大動脈側(バルサルバ洞側)から心臓側(左心室流出路側)を見た平面図である。
図5〜10では第2実施例の心臓弁輪固定手術用アセンブリ200を用いた場合を例に説明するが、第4実施例の心臓弁輪固定手術用アセンブリ400およびその他の心臓弁輪固定手術用アセンブリを用いても同様な手術が可能である。
両端に針62、64を備え、中央付近にプレジェット66を備える、縫合糸60を用意する。縫合糸60は、プレジェット66の裏から表へ、さらに表から裏へと、所定間隔をおいて表と裏とを1回往復するように通されることで、プレジェット66に対しU字状に縫い掛けられている。
プレジェット66としては、ゴアテックス(登録商標)EPTFEパッチII(型番:PC−0625)を適切な大きさに切り抜いたものが用いられる。なお、プレジェット66の代わりに、柔軟性のある細いプラスチックチューブに縫合糸60を通してもよい。
まず、図5A、図5Bに示すように、縫合糸60の両端を弁輪部82のバルサルバ洞88側から左心室流出路86側へと貫通させる。かかるステップにより、縫合糸60はプレジェット66を介して弁輪部82に固定される。弁輪固定部材を固定する部位は、外科的弁輪に近いが必ずしも一致する必要はなく、患者の心臓の状態および治療方針に基づき、執刀医により適宜に決定される。プレジェット66は、縫合糸60により、水平マットレスの形で、すなわちプレジェットの主面と弁輪部82の組織表面とが面で接触する形で、弁輪部82へと固定される。
次に、図6A、図6Bに示すように、弁輪部82の全周にわたって縫合糸60をバルサルバ洞側のプレジェット66を介して固定する。縫合糸60は、例えば、3枚の弁尖84それぞれにつき3本ずつを、対応する弁輪部82に固定することができる。この場合、使用される縫合糸60は9本である。なお、弁輪部82の大きさ等により、固定する縫合糸60の本数は異なり得る。1枚の弁尖84あたりの縫合糸60の本数は、3以上5以下であってもよい。縫合糸60が弁輪部82を貫通する部分(プレジェット66)が、平面視において弁輪部82がなす周上に等間隔に並ぶように、縫合糸60が固定されてもよい。
次に、図7A、図7Bに示すように、針62、64を用いて、縫合糸60の両端を、心臓弁輪固定手術用アセンブリ200の縫いしろ20に、弁輪固定部材50がなす周の外側から内側へと通す。全ての縫合糸60について同様の作業が行われる。この際、平面視における縫合糸60を通す位置は、その縫合糸60が弁輪部82を貫通した位置と対応して定められてもよい。縫合糸60を通す位置は等間隔としてもよい。弁尖84は3枚あり、周をほぼ3等分している。心臓弁輪固定手術用アセンブリ200では、保持部が円周を6等分するように設けられており、糸30も向かい合う保持部同士を連結するように延びていることから、縫合糸60を通す位置を容易に決定できる。
次に、図8A、図8Bに示すように、弁輪部82と弁輪固定部材50との間の縫合糸60を、弁輪固定部材50の内側へと引き出すことで、弁輪固定部材50を左心室流出路86内の弁輪部82近傍へと移動させる。弁輪部82と弁輪固定部材50との間の縫合糸60が完全に引き出され、弁輪固定部材50は左心室流出路86内の弁輪部82に接触する。
次に、図9A、図9Bに示すように、それぞれの縫合糸60の両端を互いに結んで、それぞれの縫合糸60を結紮することで、弁輪部82を弁輪固定部材50とプレジェット66との間に固定する。弁輪部82の全周について縫合糸60の結紮が完了すると、弁輪部82の縫縮が完了する。さらに、糸30が切断されて除去される。
次に、図10A、図10Bに示すように、心臓弁輪固定手術用リング100を弁輪固定部材50から取り外して弁輪固定部材50の設置が完了する。弁輪固定部材50の設置により、弁輪部82の径が小さくなりかつ安定する。よって、大動脈弁の逆流を低減できる。図10Bにおいて、弁輪固定部材50は依然として円形を保っているように図示されているが、必ずしもそうである必要はなく、弁輪部の形状に応じて適宜に変形してもよい。ただし、本実施例では、弁輪固定部材50が実質的に伸縮しない材料で構成されているため、変形したとしても弁輪固定部材50の周の長さは実質的に変わらない。
弁輪固定部材50として、具体的には、補強膜のついたePTFE製の人工血管を用いることができる。補強膜はePTFEで構成されうる。かかる構成では、長期間にわたり、弁輪部82の径を所望の大きさに安定して維持できる。具体的には例えば、ゴアテックス(登録商標)ストレッチグラフトスタンダードウォール人工血管ストレートII型が用いられうる。
なお、上述の説明は大動脈弁の弁輪部を固定する場合を例示するものであるが、他の心臓弁、例えば、僧帽弁、三尖弁および肺動脈弁のいずれかであってもよい。なお、僧帽弁、三尖弁および肺動脈弁については、弁輪固定部材50の表面の平滑さはそれほど要求されないが、心臓弁輪固定手術用リングを用いることで、手術中の弁輪固定部材50の形状を安定化することができ、弁輪部の径を所望の大きさに設定しやすくなることは同じである。
(第6実施例)
以下のように手術が実施されてもよい。すなわち、期待される弁輪径と同等のゴアテックス(登録商標)人工血管を約5mm幅に同心円状に切離する。この内側に人工血管のサイズに合うように作成された金属リングを挿入する。この金属リングは60度毎に溝が作成されている。この溝と180度反対の溝を用いて、4−0ポリプロピレン糸で固定することにより、人工血管が3本の糸でリングに保持される。これにより、人工血管を弁輪部に逢い付ける時に、金属リングから人工血管が脱落することを防止できる。ePTFEプレジェット付き5−0ポリプロピレン糸を前述と同様に、弁輪部の全周に掛けた後、金属リング付き人工血管に均等に通す。弁輪部と人工血管との間の糸を引き出すことで、人工血管を弁輪部に誘導した後、糸をすべて結紮する。結紮が終了した段階で3本の固定糸を取り除き、金属リングを取り外す。
なお、溝を90度毎の4か所にして2本にしたところ、この脱落を防止することができなかった。また更に本数を増やすことは理論的に可能であるが、手技が煩雑となる。
[手術方法]
本開示は、以下の手術方法としても実現されうる。
第1の手術方法は、弁輪固定部材を大動脈弁輪に縫い付けることで大動脈弁輪を固定する手術方法であって、
弁輪固定部材は、継ぎ目がなく、閉じた環状であり、柔軟性を有し、かつ、外表面が平滑である。
第2の手術方法は、第1の手術方法であって、弁輪固定部材が、補強膜を備えたePTFEのシートで構成されている。
第3の手術方法は、弁輪固定部材を大動脈弁輪に縫い付けることで大動脈弁輪を固定する手術方法であって、
弁輪固定部材は、継ぎ目がなく、閉じた環状であり、かつ、柔軟性を有し、
弁輪固定部材を心臓弁輪に縫い付ける前に、弁輪固定部材を心臓弁輪固定手術用リングの外周を取り囲みつつ心臓弁輪固定手術用リングに外接させて保持し、
ここで、心臓弁輪固定手術用リングは、
環状の剛体をなし、
剛体は、弁輪固定部材を保持するための複数の保持部が設けられており、かつ
保持部は、剛体がなす周上に所定の間隔で離間して設けられており、糸により弁輪固定部材を剛体に保持するものであり、
ここで、前記糸は、前記複数の保持部の間に張られると共に弁輪固定部材を貫通するものであり、
弁輪固定部材が保持部に保持された状態で、弁輪固定部材を弁輪に縫い付ける。
第4の手術方法は、第3の手術方法であって、剛体は周をなし、保持部が、周の長さを6等分する位置にそれぞれ設けられている。
第5の手術方法は、第3または第4の手術方法であって、弁輪固定部材を貫通する糸により、弁輪固定部材を保持部へ保持する。
第5の手術方法は、第3または第4の手術方法であって、剛体は、剛体がなす周の外側に向かって周状の凹面をなし、保持部は、凹面の底部に形成されかつ周の外側と内側との間で剛体を貫通する貫通孔であり、弁輪固定部材を凹面に巻回し、糸を、貫通孔を貫通させつつ弁輪固定部材を剛体上に縫い付けることで弁輪固定部材を剛体に保持する。
第6の手術方法は、第3または第4の手術方法であって、保持部が、剛体がなす周と交差する面に沿って形成された溝であり、糸を、溝に巻回させつつ弁輪固定部材を剛体上に縫い付けることで弁輪固定部材を剛体に保持する。
第7の手術方法は、第3ないし第6のいずれかの手術方法であって、剛体は円周をなし、円周の外径が、16mm以上28mm以下である。
なお、上記手術方法においても、実施形態ないし第1〜第6実施例と同様の変形が可能である。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造および/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
10 剛体
11 剛体
12 凹面
14 外周
15 凸面
16 内周
17 凸面
18 貫通孔
19 溝
20 縫いしろ
30 糸
50 弁輪固定部材
60 縫合糸
62 針
64 針
66 プレジェット
82 弁輪部
84 弁尖
88 バルサルバ洞
86 左心室流出路
100 心臓弁輪固定手術用リング
200 心臓弁輪固定手術用アセンブリ
300 心臓弁輪固定手術用リング
400 心臓弁輪固定手術用アセンブリ

Claims (10)

  1. 環状の剛体をなし、
    前記剛体は、糸により弁輪固定部材を保持するための複数の保持部が設けられており、
    ここで、前記糸は、前記複数の保持部の間に張られると共に前記弁輪固定部材を貫通するものであり、
    前記保持部は、前記剛体がなす周上に所定の間隔で離間して設けられており、
    前記弁輪固定部材は、
    環状で、
    前記剛体の外周を取り囲みつつ前記剛体に外接し、かつ、
    柔軟性を有するものであり、
    前記剛体は、前記剛体がなす周の外側に向かって周状の凹面をなし、
    前記保持部は、前記凹面の底部に形成されかつ前記周の外側と内側との間で前記剛体を貫通する貫通孔であり、
    前記保持部は、前記貫通孔および前記弁輪固定部材を貫通する糸を用いて前記弁輪固定部材を前記剛体に保持するように構成されている、
    心臓弁輪固定手術用リング。
  2. 環状の剛体をなし、
    前記剛体は、糸により弁輪固定部材を保持するための複数の保持部が設けられており、
    ここで、前記糸は、前記複数の保持部の間に張られると共に前記弁輪固定部材を貫通するものであり、
    前記保持部は、前記剛体がなす周上に所定の間隔で離間して設けられており、
    前記弁輪固定部材は、
    環状で、
    前記剛体の外周を取り囲みつつ前記剛体に外接し、かつ、
    柔軟性を有するものであり、
    前記保持部が、前記剛体がなす周と交差する面に沿って形成された溝であり、
    前記保持部は、前記溝に巻回されかつ前記弁輪固定部材を貫通する糸を用いて前記弁輪固定部材を前記剛体に保持するように構成されている、
    心臓弁輪固定手術用リング。
  3. 前記剛体は周をなし、
    前記保持部が、前記周の長さを6等分する位置にそれぞれ設けられている、
    請求項1または2に記載の心臓弁輪固定手術用リング。
  4. 前記剛体は円周をなし、
    前記円周の外径が、16mm以上28mm以下である、
    請求項1ないしのいずれかに記載の心臓弁輪固定手術用リング。
  5. 心臓弁輪固定手術用リングと弁輪固定部材とを備え、
    前記心臓弁輪固定手術用リングは、
    環状の剛体をなし、
    前記剛体は、糸により前記弁輪固定部材を保持するための複数の保持部が設けられており、
    ここで、前記糸は、前記複数の保持部の間に張られると共に前記弁輪固定部材を貫通するものであり、
    前記保持部は、前記剛体がなす周上に所定の間隔で離間して設けられており、
    前記弁輪固定部材は、
    継ぎ目のない閉じた環状で外表面が平滑であり、
    前記剛体の外周を取り囲みつつ前記剛体に外接し、かつ、
    柔軟性を有し、
    前記剛体は、前記剛体がなす周の外側に向かって周状の凹面をなし、
    前記保持部は、前記凹面の底部に形成されかつ前記周の外側と内側との間で前記剛体を貫通する貫通孔であり、
    前記弁輪固定部材は前記凹面に巻回され、
    前記糸が、前記貫通孔を貫通しつつ前記弁輪固定部材を前記剛体上に縫い付ける状態で前記弁輪固定部材を前記剛体に保持している、
    心臓弁輪固定手術用アセンブリ。
  6. 心臓弁輪固定手術用リングと弁輪固定部材とを備え、
    前記心臓弁輪固定手術用リングは、
    環状の剛体をなし、
    前記剛体は、糸により前記弁輪固定部材を保持するための複数の保持部が設けられており、
    ここで、前記糸は、前記複数の保持部の間に張られると共に前記弁輪固定部材を貫通するものであり、
    前記保持部は、前記剛体がなす周上に所定の間隔で離間して設けられており、
    前記弁輪固定部材は、
    継ぎ目のない閉じた環状で外表面が平滑であり、
    前記剛体の外周を取り囲みつつ前記剛体に外接し、かつ、
    柔軟性を有し、
    前記保持部が、前記剛体がなす周と交差する面に沿って形成された溝であり、
    前記糸が、前記溝に巻回されつつ前記弁輪固定部材を前記剛体上に縫い付ける状態で前記弁輪固定部材を前記剛体に保持している、
    心臓弁輪固定手術用アセンブリ。
  7. 心臓弁輪固定手術用リングと弁輪固定部材とを備え、
    前記心臓弁輪固定手術用リングは、
    環状の剛体をなし、
    前記剛体は、糸により前記弁輪固定部材を保持するための複数の保持部が設けられており、
    ここで、前記糸は、前記複数の保持部の間に張られると共に前記弁輪固定部材を貫通するものであり、
    前記保持部は、前記剛体がなす周上に所定の間隔で離間して設けられており、
    前記弁輪固定部材は、
    継ぎ目のない閉じた環状で外表面が平滑であり、
    前記剛体の外周を取り囲みつつ前記剛体に外接し、かつ、
    柔軟性を有し、
    前記弁輪固定部材が、補強膜を備えたePTFEのシートで構成されている、
    心臓弁輪固定手術用アセンブリ。
  8. 心臓弁輪固定手術用リングと弁輪固定部材とを備え、
    前記心臓弁輪固定手術用リングは、
    環状の剛体をなし、
    前記剛体は、糸により前記弁輪固定部材を保持するための複数の保持部が設けられており、
    ここで、前記糸は、前記複数の保持部の間に張られると共に前記弁輪固定部材を貫通するものであり、
    前記保持部は、前記剛体がなす周上に所定の間隔で離間して設けられており、
    前記弁輪固定部材は、
    継ぎ目のない閉じた環状で外表面が平滑であり、
    前記剛体の外周を取り囲みつつ前記剛体に外接し、かつ、
    柔軟性を有し、
    前記弁輪固定部材の軸方向の長さが、前記心臓弁輪固定手術用リングの軸方向の長さよりも長いことで、縫いしろをなす、
    心臓弁輪固定手術用アセンブリ。
  9. 前記剛体は周をなし、
    前記保持部が、前記周の長さを6等分する位置にそれぞれ設けられている、
    請求項5ないし8のいずれかに記載の心臓弁輪固定手術用アセンブリ。
  10. 前記剛体は円周をなし、
    前記円周の外径が、16mm以上28mm以下である、
    請求項ないし9のいずれかに記載の心臓弁輪固定手術用アセンブリ。

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