JP6142045B2 - 粘着フィルムの製造方法および偏光子の製造方法 - Google Patents

粘着フィルムの製造方法および偏光子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、粘着フィルムの製造方法および偏光子の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、貫通孔を有する粘着フィルムの製造方法および当該粘着フィルムを用いた非偏光部を有する偏光子の製造方法に関する。
粘着フィルムは、加工性に優れ多種多様の特性を付与できることから広範な用途に用いられる。例えば、対象物の所定の部分を選択的に処理する際の表面保護フィルムとしての利用が望まれている。
ところで、携帯電話、ノート型パーソナルコンピューター(PC)等の画像表示装置には、カメラ等の内部電子部品が搭載されているものがある。このような画像表示装置のカメラ性能等の向上を目的として、種々の検討がなされている(例えば、特許文献1〜6)。しかし、スマートフォン、タッチパネル式の情報処理装置の急速な普及により、カメラ性能等のさらなる向上が望まれている。また、画像表示装置の形状の多様化および高機能化に対応するために、部分的に偏光性能を有する偏光板が求められている。
特開2011−81315号公報 特開2007−241314号公報 米国特許出願公開第2004/0212555号明細書 特開2012−137738号公報 韓国公開特許第10−2012−0118205号公報 米国特許出願公開第2014/0118826号明細書
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、対象物(例えば、偏光子)の所定の部分を選択的に処理する際の表面保護フィルムとして好適に用いられる粘着フィルムを提供することにある。本発明の別の目的は、画像表示装置等の電子デバイスの多機能化および高機能化を実現し得る偏光子を提供することにある。
本発明の粘着フィルムの製造方法は、樹脂基材とこの樹脂基材の一方の面に設けられた粘着剤層とこの粘着剤層の粘着面に仮着されたセパレーターとを有する積層体を準備すること、および、この積層体のセパレーター側から切断して、上記セパレーター、上記粘着剤層および上記樹脂基材を一体に貫通する貫通孔を形成することを含む。
1つの実施形態においては、上記積層体の樹脂基材側に当て材を当てた状態で上記貫通孔を形成する。
1つの実施形態においては、上記セパレーター表面から上記当て材の途中にかけて切り込んで、上記貫通孔を形成する。
1つの実施形態においては、上記当て材は、上記積層体に粘着剤で貼り合わされている。
1つの実施形態においては、上記粘着フィルムの製造方法は、上記当て材を上記積層体から外すことをさらに含む。
1つの実施形態においては、上記貫通孔の形成は切断刃による切断により行われる。
1つの実施形態においては、上記貫通孔の形成はレーザー光照射により行われる。
本発明の別の局面によれば、フィルムの製造方法が提供される。この方法は、上記の製造方法により得られた粘着フィルムをフィルムに貼り合わせ、このフィルムの上記貫通孔に対応する部分に選択的に処理を施す。
本発明のさらに別の局面によれば、偏光子の製造方法が提供される。この偏光子の製造方法は、上記製造方法により得られる粘着フィルムから上記セパレーターを剥離すること、および、二色性物質を含む樹脂フィルムに上記セパレーターを剥離した粘着フィルムを貼り合わせて、この樹脂フィルムの粘着フィルムの貫通孔に対応する部位に非偏光部を形成することを含む。
1つの実施形態においては、上記セパレーターを剥離した粘着フィルムは、樹脂基材と、この樹脂基材の一方の面に設けられた粘着剤層とを有し、この樹脂基材および粘着剤層を一体に貫通する貫通孔が形成され、この貫通孔の粘着剤層側の周縁が円弧面に形成されている。
1つの実施形態においては、上記偏光子の製造方法は、上記非偏光部を形成した後、上記二色性物質を含む樹脂フィルムから上記粘着フィルムを剥離することをさらに含む。
1つの実施形態においては、上記二色性物質を含む樹脂フィルムに塩基性溶液を接触させることにより、上記非偏光部を形成する。
1つの実施形態においては、上記塩基性溶液はアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の水酸化物を含む。
1つの実施形態においては、上記偏光子の製造方法は、上記塩基性溶液との接触部において、上記樹脂フィルムに含まれるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を低減させることをさらに含む。
1つの実施形態においては、上記二色性物質を含む樹脂フィルムに上記粘着フィルムを貼り合せた状態のままで上記アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を低減させる。
本発明の1つの実施形態によれば、対象物(例えば、偏光子)の所定の部分を選択的に処理する際の表面保護フィルムとして好適に用いられる粘着フィルムを提供することができる。このような粘着フィルムを用いることにより、所望の形状を有する非偏光部を良好に形成することができる。本発明により得られる偏光子は、電子デバイスの多機能化および高機能化を実現し得、電子デバイスに好適に用いられる。また、本発明により得られる偏光子は、映像やモニタ等の受信型電子デバイスだけではなく、LEDライトや赤外線センサー等の発信型電子デバイス、および、肉眼に対しての透過性および光の直進性を確保する画像表示装置にも好適に使用できる。
本発明の1つの実施形態による積層体の断面図である。 本発明の1つの実施形態による偏光子の平面図である。 本発明の1つの実施形態による偏光フィルム積層体の断面図である。 (a)は実施例の粘着フィルムを偏光子に貼り合わせた状態の観察写真であり、(b)は比較例の粘着フィルムを偏光子に貼り合わせた状態の観察写真である。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
本発明の粘着フィルムの製造方法は、樹脂基材とこの樹脂基材の一方の面に設けられた粘着剤層とこの粘着剤層の粘着面に仮着されたセパレーターとを有する積層体を準備すること、および、上記積層体に貫通孔を形成することを含む。
A.積層体
図1は、本発明の1つの実施形態による積層体の断面図である。積層体10は、樹脂基材11と、樹脂基材11の一方の面に設けられた粘着剤層12と、粘着剤層12の粘着面に仮着されたセパレーター13とを有する。積層体は、例えば、長尺状とされている。本明細書において「長尺状」とは、幅に対して長さが十分に長い細長形状を意味し、例えば、幅に対して長さが10倍以上、好ましくは20倍以上の細長形状を含む。この場合、積層体はロール状に巻回され得る。
樹脂基材は、得られる粘着フィルムの基材として機能し得る。樹脂基材は、硬度(例えば、弾性率)が高いフィルムであることが好ましい。貫通孔の変形が防止され得るからである。具体的には、得られる粘着フィルムを使用する際(例えば、搬送および/または貼り合わせる際)に張力をかけても貫通孔の変形が防止され得るからである。
樹脂基材の形成材料としては、ポリエチレンテレフタレート系樹脂等のエステル系樹脂、ノルボルネン系樹脂等のシクロオレフィン系樹脂、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、これらの共重合体樹脂等が挙げられる。好ましくは、エステル系樹脂(特に、ポリエチレンテレフタレート系樹脂)である。このような材料であれば、弾性率が十分に高く、上記貫通孔の変形が生じにくいという利点がある。
樹脂基材の厚みは、代表的には20μm〜250μmであり、好ましくは30μm〜150μmである。このような厚みであれば、上記貫通孔の変形が生じにくいという利点を有する。
樹脂基材の弾性率は、好ましくは2.2kN/mm〜4.8kN/mmである。樹脂基材の弾性率がこのような範囲であれば、上記貫通孔の変形が生じにくいという利点を有する。なお、弾性率は、JIS K 6781に準拠して測定される。
樹脂基材の引張伸度は、好ましくは90%〜170%である。樹脂基材の引張伸度がこのような範囲であれば、例えば、搬送中に破断しにくいという利点を有する。なお、引張伸度は、JIS K 6781に準拠して測定される。
上記粘着剤層は、本発明の効果が得られる限りにおいて、任意の適切な粘着剤で形成され得る。粘着剤のベース樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂が挙げられる。得られる粘着フィルムの耐薬品性、被着体との密着性(例えば、浸漬時における処理液の浸入を防止するための密着性)、被着体への自由度等の観点から、アクリル系樹脂が好ましい。粘着剤に含まれ得る架橋剤としては、例えば、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物が挙げられる。粘着剤は、例えば、シランカップリング剤を含んでいてもよい。粘着剤の配合処方は、目的に応じて適切に設定され得る。
粘着剤層は、任意の適切な方法により形成され得る。具体例としては、樹脂基材上に粘着剤溶液を塗布し乾燥する方法や、予め、セパレーター上に形成された粘着剤層を樹脂基材に積層する方法等が挙げられる。塗布法としては、例えば、リバースコーティング、グラビアコーティング等のロールコーティング法、スピンコーティング法、スクリーンコーティング法、ファウンテンコーティング法、ディッピング法、スプレー法が挙げられる。
粘着剤層の厚みは、好ましくは1μm〜60μmであり、より好ましくは3μm〜30μmである。厚みが薄すぎると、粘着性が不十分となり、粘着界面に気泡等が入り込む場合がある。厚みが厚すぎると、粘着剤がはみ出すなどの不具合が生じやすくなる。
上記セパレーターは、粘着剤層(粘着フィルム)を実用に供するまで保護する保護材として機能し得る。また、セパレーターを用いることで、粘着フィルムを良好にロール状に巻き取ることができる。セパレーターとしては、例えば、シリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤、長鎖アルキルアクリレート系剥離剤等の剥離剤により表面コートされたプラスチック(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリプロピレン)フィルム、不織布または紙などが挙げられる。セパレーターの厚みは、目的に応じて任意の適切な厚みに設定され得る。セパレーターの厚みは、例えば10μm〜100μmである。
上記積層体は、任意の適切な方法により作製され得る。具体的には、樹脂基材に形成された粘着剤層にセパレーターを積層することにより作製してもよく、セパレーターに形成された粘着剤層に樹脂基材を積層することにより作製してもよい。
B.貫通孔の形成
次に、上記積層体に貫通孔を形成する。具体的には、任意の適切な切断方法により積層体を切断して、上記樹脂基材、粘着剤層およびセパレーターを一体に貫通する貫通孔を形成する。切断方法としては、例えば、トムソン刃、ピナクル刃等の切断刃(打抜き型)、ウォータージェット等を用いて機械的に切断する方法、レーザー光を照射して切断する方法が挙げられる。
例えば、積層体に複数の貫通孔を形成する場合、上記切断刃による切断が好適に採用され得る。切断刃による切断は、任意の適切な様式により行われ得る。例えば、複数の切断刃を所定のパターンで配置した打抜装置を用いて行ってもよく、XYプロッターのような装置を用いて切断刃を移動させて行ってもよい。このように、切断刃を積層体の所定の位置に対応するよう移動して切断できるので、積層体の所望の位置に高精度で貫通孔を形成することができる。1つの実施形態においては、切断刃による切断は、長尺状の積層体をロール搬送しながら、当該搬送と適切に連動して行われ得る。より詳細には、切断のタイミングおよび/または切断刃の移動速度を積層体の搬送速度を考慮して適切に調整することにより、積層体の所望の位置に貫通孔を形成することができる。なお、上記打抜装置は、レシプロ方式(平打ち)であってもよいし、ロータリー方式(回転)であってもよい。
上記レーザーとしては、上記積層体を切断し得る限り、任意の適切なレーザーが採用され得る。好ましくは、193nm〜10.6μmの範囲内の波長の光を放射し得るレーザーが用いられる。具体例としては、COレーザー、エキシマレーザー等の気体レーザー;YAGレーザー等の固体レーザー;半導体レーザーが挙げられる。好ましくは、COレーザーが用いられる。
レーザー光の照射条件は、例えば、用いるレーザーに応じて、任意の適切な条件に設定され得る。出力条件は、COレーザーを用いる場合、例えば0.1W〜250Wである。
積層体を切断する際、積層体の片側には当て材を当てることが好ましい。具体的には、切断方向終端側の積層体表面に当て材を当てる。当て材を用いることで、切断後に積層体から当て材を剥離する際、穿孔カスも同時に除去し得る。具体的には、穿孔カスが当て材に付着した状態で、当て材を積層体から剥離し得る。また、当て材を用いることで、切断による積層体の変形を抑制することができる。例えば、切断刃で切断する場合、特に粘着剤層の変形を抑制することができる。
好ましい実施形態においては、積層体表面から当て材の途中まで切り込んで、上記貫通孔を形成する。このような形態によれば、上記樹脂基材、粘着剤層およびセパレーターを一体に貫通する貫通孔を良好に形成することができる。また、当て材を積層体から剥離する際に、穿孔カスを良好に除去し得る。
上記当て材としては、好ましくは、高分子フィルムが用いられる。高分子フィルムとしては、上記樹脂基材と同様のフィルムが用いられ得る。さらに、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン)フィルムのような柔らかい(例えば、弾性率が低い)フィルムも用いることができる。1つの実施形態においては、高分子フィルムとして、硬度(例えば、弾性率)が高いフィルムが好ましく用いられる。切断による積層体の変形を良好に抑制し得るからである。高分子フィルムの厚みは、好ましくは20μm〜100μmである。
好ましくは、当て材は、積層体に粘着剤で貼り合わされる。当て材を積層体に貼り合わせることにより、切断の際に当て材がずれる等の不具合を防止することができる。また、当て材を積層体から剥離する際に、穿孔カスを良好に除去し得る。当て材を貼り合わせる粘着剤としては、切断後に積層体から当て材を剥離可能な粘着力を有する限り、任意の適切な粘着剤が用いられ得る。1つの実施形態においては、予め、当て材には粘着剤層が形成されている。当て材に形成された粘着剤層の厚みは、好ましくは1μm〜50μmである。
1つの実施形態においては、当て材の形状を積層体の形状に対応させることが好ましい。例えば、積層体が長尺状である場合、長尺状の当て材が用いられる。このような形状によれば、当て材を積層体から剥離する際に、穿孔カスを良好に除去し得る。また、積層体に貫通孔を複数個形成する場合、穿孔カスを連続的に除去することができ、生産性が格段に向上し得る。
貫通孔の形成に際し、積層体のセパレーター側から切断する。セパレーター側から切断することで、切断により得られる粘着フィルムの貼り合せに及ぼす影響を抑えることができる。具体的には、切断刃で切断する場合、積層体の粘着剤層が切断刃に追従して変形し得る。樹脂基材側から切断すると、得られる粘着フィルムの粘着面側に粘着剤層が膨らんで、貫通孔の周縁に膨出部が形成される。その結果、得られる粘着フィルムを被着体に貼り合わせると貫通孔の周辺に気泡が発生し得る。一方、セパレーター側から切断すると、切断刃に追従して粘着剤層は変形し得るが、得られる粘着フィルムの貫通孔の粘着面側の周縁は滑らかな状態(例えば、円弧面)で、被着体に貼り合わせても気泡の発生は防止され得る。また、セパレーター側から切断することで、当て材を用いた場合、切断後に積層体から当て材を剥離する際に、穿孔カスを良好に除去し得る。
貫通孔の平面視形状は、目的に応じて任意の適切な形状が採用され得る。具体例としては、円形、楕円形、正方形、矩形、ひし形が挙げられる。1つの実施形態においては、貫通孔の平面視形状は、後述する偏光子の製造において所望の非偏光部の形状に対応する形状を有する。具体的には、図示例の偏光子(後述)を作製する場合、貫通孔の平面視形は小円形とされる。貫通孔の形成手段を適切に構成することにより、所望の平面視形状を有する貫通孔を形成することができる。打抜装置またはXYプロッターのような装置を用いる場合には、切断刃(打抜き型)の形状に対応した平面視形状の貫通孔を形成することができる。
C.使用例
本発明の粘着フィルムは、例えば、対象物(代表的には、フィルム)の所定の部分を選択的に処理する際の表面保護フィルムとして好適に用いられる。選択的な処理としては、例えば、脱色、着色、穿孔、現像、エッチング、パターニング(例えば、活性エネルギー線硬化型樹脂層の形成)、化学的変性、熱処理が挙げられる。以下、具体例として、非偏光部を有する偏光子の製造方法について説明する。
C−1.偏光子
図2は、本発明の1つの実施形態による偏光子の平面図である。偏光子1は、二色性物質を含む樹脂フィルムから構成される。偏光子(樹脂フィルム)1は、非偏光部2を有する。非偏光部2は、好ましくは、二色性物質の含有量が他の部位3よりも低い低濃度部とされている。このような構成によれば、機械的に(例えば、彫刻刃打抜き、プロッター、ウォータージェット等を用いて機械的に抜き落とす方法により)、貫通穴が形成されている場合に比べて、クラック、デラミ(層間剥離)、糊はみ出し等の品質上の問題が回避される。また、低濃度部は二色性物質自体の含有量が低いので、レーザー光等により二色性物質を分解して非偏光部が形成されている場合に比べて、非偏光部の透明性が良好に維持される。
図示例では、小円形の非偏光部2が偏光子1の上端部中央部に形成されているが、非偏光部の数、配置、形状、サイズ等は、適宜設計され得る。例えば、搭載される画像表示装置のカメラ部の位置、形状、サイズ等に応じて設計される。具体的には、画像表示装置のカメラ以外の部分(例えば、画像表示部)に非偏光部が対応しないように設計される。
非偏光部の透過率(例えば、23℃における波長550nmの光で測定した透過率)は、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは75%以上、特に好ましくは90%以上である。このような透過率であれば、所望の透明性を確保することができる。例えば、画像表示装置のカメラ部に非偏光部を対応させた場合に、カメラの撮影性能に対する悪影響を防止することができる。
偏光子(非偏光部を除く)は、好ましくは、波長380nm〜780nmの範囲で吸収二色性を示す。偏光子(非偏光部を除く)の単体透過率(Ts)は、好ましくは39%以上、より好ましくは39.5%以上、さらに好ましくは40%以上、特に好ましくは40.5%以上である。なお、単体透過率の理論上の上限は50%であり、実用的な上限は46%である。また、単体透過率(Ts)は、JIS Z8701の2度視野(C光源)により測定して視感度補正を行なったY値であり、例えば、顕微分光システム(ラムダビジョン製、LVmicro)を用いて測定することができる。偏光子(非偏光部を除く)の偏光度は、好ましくは99.8%以上、より好ましくは99.9%以上、さらに好ましくは99.95%以上である。
偏光子(樹脂フィルム)の厚みは、任意の適切な値に設定され得る。厚みは、代表的には0.5μm以上80μm以下である。偏光子の厚みは、好ましくは30μm以下、より好ましくは25μm以下、さらに好ましくは18μm以下、特に好ましくは12μm以下、最も好ましくは8μm未満である。一方、厚みは、好ましくは1μm以上である。厚みが薄いほど、上記低濃度部が良好に形成され得る。具体的には、後述する脱色液との接触において、より短時間に低濃度部が形成され得る。また、脱色液を接触させた部分の厚みが他の部分よりも薄くなる場合がある。厚みが薄いことにより、脱色液との接触部と他の部位との厚みの差を小さくすることができ、保護フィルム等の他の構成部材との貼り合せを良好に行うことができる。
上記二色性物質としては、例えば、ヨウ素、有機染料等が挙げられる。これらは、単独で、または二種以上組み合わせて用いられ得る。好ましくはヨウ素が用いられる。後述する塩基性溶液との接触により、低濃度部が良好に形成され得るからである。
上記低濃度部は、上記他の部位よりも二色性物質の含有量が低い部分である。低濃度部の二色性物質の含有量は、好ましくは1.0重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下、さらに好ましくは0.2重量%以下である。低濃度部の二色性物質の含有量がこのような範囲であれば、低濃度部に所望の透明性を十分に付与することができる。例えば、画像表示装置のカメラ部に低濃度部を対応させた場合に、明るさおよび色味の両方の観点から非常に優れた撮影性能を実現することができる。一方、低濃度部の二色性物質の含有量の下限値は、通常、検出限界値以下である。なお、二色性物質としてヨウ素を用いる場合、ヨウ素含有量は、例えば、蛍光X線分析で測定したX線強度から、予め標準試料を用いて作成した検量線により求められる。
他の部位における二色性物質の含有量と低濃度部における二色性物質の含有量との差は、好ましくは0.5重量%以上、さらに好ましくは1重量%以上である。
上記樹脂フィルムを形成する樹脂としては、任意の適切な樹脂が用いられ得る。好ましくは、ポリビニルアルコール系樹脂(以下、「PVA系樹脂」と称する)が用いられる。PVA系樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体が挙げられる。ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルをケン化することにより得られる。エチレン−ビニルアルコール共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体をケン化することにより得られる。PVA系樹脂のケン化度は、通常85モル%以上100モル%未満であり、好ましくは95.0モル%〜99.95モル%、さらに好ましくは99.0モル%〜99.93モル%である。ケン化度は、JIS K 6726−1994に準じて求めることができる。このようなケン化度のPVA系樹脂を用いることによって、耐久性に優れた偏光子を得ることができる。ケン化度が高すぎる場合には、ゲル化してしまうおそれがある。
PVA系樹脂の平均重合度は、目的に応じて適切に選択され得る。平均重合度は、通常1000〜10000であり、好ましくは1200〜4500、さらに好ましくは1500〜4300である。なお、平均重合度は、JIS K 6726−1994に準じて求めることができる。
C−2.偏光子の製造方法
上記偏光子は、二色性物質を含む樹脂フィルムにセパレーターを剥離した粘着フィルムを貼り合わせて偏光フィルム積層体を得ること、および、上記樹脂フィルムの粘着フィルムの貫通孔に対応する部位に非偏光部を形成することを含む。
C−2−1.偏光フィルム積層体
上記積層体に貫通孔を形成して得られた粘着フィルムからセパレーターを剥離し、この粘着フィルムを、二色性物質を含む樹脂フィルムに貼り合わせて偏光フィルム積層体を得る。図3は、本発明の1つの実施形態による偏光フィルム積層体の断面図である。偏光フィルム積層体100は、二色性物質を含む樹脂フィルム(偏光子)20と樹脂フィルム20の一方面側(図示例では上面側)に配置された粘着フィルム10aと、樹脂フィルム20の他方面側(図示例では下面側)に配置された保護フィルム30および表面保護フィルム40とを有する。粘着フィルム10aは、その粘着剤層12により樹脂フィルム20に貼り合わせられている。粘着フィルム10aに形成された貫通孔14により、偏光フィルム積層体100の一方面側(図示例では上面側)に樹脂フィルム20が露出した露出部21を有する。
粘着フィルム10aの形状は、貼り合わせる樹脂フィルム20の形状に対応させることが好ましい。例えば、樹脂フィルム20が長尺状である場合、粘着フィルム10aは長尺状とされる。この場合、樹脂フィルムと粘着フィルムとの積層はロールトゥロールにより行われるのが好ましい。「ロールトゥロール」とは、ロール状のフィルムを搬送しながら互いの長尺方向を揃えて積層することをいう。長尺状の粘着フィルム10aの幅寸法は、樹脂フィルム20の幅寸法と実質的に同じまたはそれよりも大きく設計され得る。
樹脂フィルムと粘着フィルムとをロールトゥロールで積層する場合、長尺状の粘着フィルムがロール状に巻き取られた粘着フィルムロールから粘着フィルムを巻き出して、樹脂フィルムに積層してもよいし、上記積層体に貫通孔を形成して粘着フィルムを得た後、連続的に(一旦、粘着フィルムを巻き取ることなく)樹脂フィルムに積層してもよい。
粘着フィルム10aが長尺状である場合、貫通孔14は、粘着フィルム10aの長尺方向および/または幅方向に所定の間隔で(すなわち、所定のパターンで)形成され得る。貫通孔14の形成パターンは、目的に応じて適切に設定され得る。代表的には、貫通孔14は、偏光子20を所定サイズの画像表示装置に取り付けるために所定サイズに裁断(例えば、長尺方向および/または幅方向への切断、打抜き)した際に、該画像表示装置のカメラ部に対応する位置に形成される。
C−2−2.非偏光部の形成
上述のとおり、二色性物質の含有量が他の部位よりも低い低濃度部を形成することにより、非偏光部を形成することが好ましい。低濃度部は、例えば、二色性物質を含む樹脂フィルムに、任意の適切な脱色液を接触させることにより形成される。脱色液としては、好ましくは、塩基性溶液が用いられる。二色性物質としてヨウ素を用いる場合、樹脂フィルムの所望の部位に塩基性溶液を接触させることで、接触部のヨウ素含有量を容易に低減させることができる。具体的には、接触により、塩基性溶液は樹脂フィルム内部へと浸透し得る。樹脂フィルムに含まれるヨウ素錯体は塩基性溶液に含まれる塩基により還元され、ヨウ素イオンとなる。ヨウ素錯体がヨウ素イオンに還元されることにより、接触部の透過率が向上し得る。そして、ヨウ素イオンとなったヨウ素は、樹脂フィルムから塩基性溶液の溶媒中に移動する。こうして得られる低濃度部は、その透明性が良好に維持され得る。具体的には、ヨウ素錯体を破壊して透過率を向上させた場合、樹脂フィルム内に残存するヨウ素が、偏光子の使用に伴い再度ヨウ素錯体を形成して透過率が低下し得るが、ヨウ素含有量を低減させた場合はそのような問題は防止される。
上記塩基性化合物としては、任意の適切な塩基性化合物を用いることができる。塩基性化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸ナトリウム等の無機アルカリ金属塩、酢酸ナトリウム等の有機アルカリ金属塩、アンモニア水等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の水酸化物が用いられ、さらに好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムが用いられる。二色性物質を効率良くイオン化することができ、より簡便に低濃度部を形成することができる。これらの塩基性化合物は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
塩基性溶液の溶媒としては、任意の適切な溶媒を用いることができる。具体的には、水、エタノール、メタノール等のアルコール、エーテル、ベンゼン、クロロホルム、および、これらの混合溶媒が挙げられる。これらの中でも、イオン化した二色性物質が良好に溶媒へと移行し得ることから、水、アルコールが好ましく用いられる。
塩基性溶液の濃度は、例えば0.01N〜5Nであり、好ましくは0.05N〜3Nであり、より好ましくは0.1N〜2.5Nである。濃度がこのような範囲であれば、所望の低濃度部が良好に形成され得る。
塩基性溶液の液温は、例えば20℃〜50℃である。塩基性溶液の接触時間は、例えば、樹脂フィルムの厚み、塩基性溶液に含まれる塩基性化合物の種類や濃度に応じて設定される。接触時間は、例えば5秒〜30分であり、好ましくは5秒〜5分である。
脱色液の接触方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。例えば、樹脂フィルム(露出部)に対し、脱色液を滴下、塗工、スプレーする方法、樹脂フィルム(偏光フィルム積層体)を脱色液に浸漬する方法が挙げられる。上記粘着フィルムを用いることにより、所望の部位以外に脱色液が接触するのを防止することができる。その結果、所望の形状を有する非偏光部を良好に形成することができる。
図示例では、樹脂フィルム20の一方面側を粘着フィルム10aで保護し、他方面側を保護フィルム30および表面保護フィルム40で保護している。このように、非偏光部の形成に際し、樹脂フィルムのもう片側(粘着フィルムが配置されていない側)も保護することが好ましい。保護フィルムは、偏光子の保護フィルムとしてそのまま利用され得るものである。表面保護フィルムは、偏光子の製造時に一時的に用いられるものである。したがって、粘着フィルム10aは表面保護フィルムとして機能し得る。図示例では、樹脂フィルム20の片側を保護フィルム30および表面保護フィルム40で保護しているが、いずれか一方のみを用いて保護してもよい。また、保護フィルムや表面保護フィルムのかわりに、フォトレジスト等を用いてもよい。なお、保護フィルムの詳細については後段で説明する。
非偏光部を形成する際、樹脂フィルムは、偏光子として使用し得る状態とされていることが好ましい。具体的には、膨潤処理、延伸処理、上記二色性物質による染色処理、架橋処理、洗浄処理、乾燥処理等の各種処理が施されていることが好ましい。なお、各種処理を施す際、樹脂フィルムは、基材上に形成された樹脂層であってもよい。基材と樹脂層との積層体は、例えば、上記樹脂フィルムの形成材料を含む塗布液を基材に塗布する方法、基材に樹脂フィルムを積層する方法等により得ることができる。
上記染色処理は、代表的には二色性物質を吸着させることにより行う。当該吸着方法としては、例えば、二色性物質を含む染色液に樹脂フィルムを浸漬させる方法、樹脂フィルムに当該染色液を塗工する方法、当該染色液を樹脂フィルムに噴霧する方法等が挙げられる。好ましくは、染色液に樹脂フィルムを浸漬させる方法である。二色性物質が良好に吸着し得るからである。
二色性物質としてヨウ素を用いる場合、上記染色液としては、ヨウ素水溶液が好ましく用いられる。ヨウ素の配合量は、水100重量部に対して、好ましくは0.04重量部〜5.0重量部である。ヨウ素の水に対する溶解度を高めるため、ヨウ素水溶液にヨウ化物を配合することが好ましい。ヨウ化物としては、ヨウ化カリウムが好ましく用いられる。ヨウ化物の配合量は、水100重量部に対して、好ましくは0.3重量部〜15重量部である。
上記延伸処理において、樹脂フィルムは、代表的には3倍〜7倍に一軸延伸される。なお、延伸方向は、得られる偏光子の吸収軸方向に対応し得る。
上記各種処理により、樹脂フィルムにはホウ酸が含まれ得る。例えば、上記延伸処理、架橋処理の際に、ホウ酸溶液(例えば、ホウ酸水溶液)を接触させることで、樹脂フィルムにホウ酸が含まれ得る。樹脂フィルムのホウ酸含有量は、例えば10重量%〜30重量%である。また、塩基性溶液との接触部におけるホウ酸含有量は、例えば5重量%〜12重量%である。
C−2−3.その他
上記偏光フィルム積層体(樹脂フィルム)は、任意の適切な他の処理が施され得る。他の処理としては、例えば、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の低減が挙げられる。具体的には、上記塩基性溶液との接触後、塩基性溶液を接触させた接触部において、樹脂フィルムに含まれるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を低減させる。アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を低減させることにより、寸法安定性に優れた非偏光部を得ることができる。具体的には、加湿環境下においても、塩基性溶液との接触により形成された低濃度部の形状をそのまま維持することができる。
樹脂フィルムに塩基性溶液を接触させることにより、接触部にアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の水酸化物が残存し得る。また、樹脂フィルムに塩基性溶液を接触させることにより、接触部にアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の金属塩が生成し得る。これらは水酸化物イオンを生成し得、生成した水酸化物イオンは、接触部周囲に存在する二色性物質(例えば、ヨウ素錯体)に作用(分解・還元)して、非偏光領域(低濃度領域)を広げ得る。したがって、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を低減させることにより、経時的に非偏光領域が広がるのを抑制して、所望の非偏光部形状を維持し得ると考えられる。
上記水酸化物イオンを生成し得る金属塩としては、例えば、ホウ酸塩が挙げられる。ホウ酸塩は、樹脂フィルムに含まれるホウ酸が塩基性溶液(アルカリ金属の水酸化物および/またはアルカリ土類金属の水酸化物の溶液)に中和されて生成し得る。なお、ホウ酸塩(メタホウ酸塩)は、例えば、偏光子が加湿環境下におかれることにより、下記式に示すように、加水分解されて水酸化物イオンを生成し得る。
(式中、Xはアルカリ金属またはアルカリ土類金属を表す)
接触部におけるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の含有量が3.6重量%以下となるように低減させることが好ましく、より好ましくは2.5重量%以下、さらに好ましくは1.0重量%以下となるように低減させる。低減率は、好ましくは10%以上、より好ましくは40%以上、さらに好ましくは80%以上である。なお、上述のように、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属は、接触部において、例えば、金属化合物(水酸化物、金属塩)の状態で存在し得るが、上記含有量は、例えば、蛍光X線分析により測定したX線強度から予め標準試料を用いて作成した検量線により求めることができる。
なお、樹脂フィルムには、偏光子とするための各種処理を施されることにより、予め、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属が含まれ得る。具体的には、ヨウ化カリウム等のヨウ化物の溶液を接触させることで、樹脂フィルムにアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属が含まれ得る。このように、通常、偏光子に含まれるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属は、上記非偏光部の寸法安定性に悪影響を及ぼさないと考えられる。
上記低減方法としては、好ましくは、塩基性溶液との接触部に処理液を接触させる方法が用いられる。このような方法によれば、樹脂フィルムから処理液にアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を移行させて、その含有量を低減させることができる。
処理液の接触方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。例えば、塩基性溶液との接触部に対し、処理液を滴下、塗工、スプレーする方法、塩基性溶液との接触部を処理液に浸漬する方法が挙げられる。なお、樹脂フィルムに粘着フィルムを貼り合せた状態のままで処理液を接触させることが好ましい(特に、処理液の温度が50℃以上の場合)。このような形態によれば、塩基性溶液との接触部以外の部位において、処理液による偏光特性の低下を防止することができる。
上記処理液は、任意の適切な溶媒を含み得る。溶媒としては、例えば、水、エタノール、メタノール等のアルコール、エーテル、ベンゼン、クロロホルム、および、これらの混合溶媒が挙げられる。これらの中でも、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を効率的に移行させる観点から、水、アルコールが好ましく用いられる。水としては、任意の適切な水を用いることができる。例えば、水道水、純水、脱イオン水等が挙げられる。
接触時の処理液の温度は、例えば20℃以上であるが、好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上、さらに好ましくは70℃以上である。このような温度であれば、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を処理液に効率的に移行させることができる。具体的には、樹脂フィルムの膨潤率を著しく向上させて、樹脂フィルム内のアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を物理的に除去することができる。一方で、水の温度は、実質的には95℃以下である。
接触時間は、接触方法、処理液の種類や温度、樹脂フィルムの厚み等に応じて、適宜調整され得る。例えば、温水(50℃以上)に浸漬する場合、接触時間は、好ましくは10秒〜30分、より好ましくは30秒〜15分、さらに好ましくは60秒〜10分である。
1つの実施形態においては、上記処理液として酸性溶液が用いられる。酸性溶液を用いることにより、樹脂フィルムに残存するアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の水酸化物を中和して、樹脂フィルム内のアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を化学的に除去することができる。
酸性溶液に含まれる酸性化合物としては、任意の適切な酸性化合物を用いることができる。酸性化合物としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、フッ化水素、ホウ酸等の無機酸、ギ酸、シュウ酸、クエン酸、酢酸、安息香酸等の有機酸等が挙げられる。酸性溶液に含まれる酸性化合物は、好ましくは無機酸であり、さらに好ましくは塩酸、硫酸、硝酸である。これらの酸性化合物は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
好ましくは、上記酸性化合物として、ホウ酸よりも酸性度の強い酸性化合物が好適に用いられる。上記アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の金属塩(ホウ酸塩)にも作用し得るからである。具体的には、ホウ酸塩からホウ酸を遊離させて、樹脂フィルム内のアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を化学的に除去することができる。
上記酸性度の指標としては、例えば、酸解離定数(pKa)が挙げられ、ホウ酸のpKa(9.2)よりもpKaの小さい酸性化合物が好ましく用いられる。具体的には、pKaは、好ましくは9.2未満であり、より好ましくは5以下である。pKaは任意の適切な測定装置を用いて測定してもよく、化学便覧 基礎編 改訂5版(日本化学会編、丸善出版)等の文献に記載の値を参照してもよい。また、多段解離する酸性化合物では、各段階でpKaの値が変わり得る。このような酸性化合物を用いる場合、各段階のpKaの値のいずれかが上記の範囲内であるものが用いられる。なお、本明細書において、pKaは25℃の水溶液における値をいう。
酸性化合物のpKaとホウ酸のpKaとの差は、例えば2.0以上であり、好ましくは2.5〜15であり、より好ましくは2.5〜13である。このような範囲であれば、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を処理液に効率的に移行させることができる。
上記pKaを満足し得る酸性化合物としては、例えば、塩酸(pKa:−3.7)、硫酸(pK:1.96)、硝酸(pKa:−1.8)、フッ化水素(pKa:3.17)、ギ酸(pKa:3.54)、シュウ酸(pK:1.04、pK:3.82)、クエン酸(pK:3.09、pK:4.75、pK:6.41)、酢酸(pKa:4.8)、安息香酸(pKa:4.0)等が挙げられる。
なお、酸性溶液(処理液)の溶媒は上述のとおりであり、処理液として酸性溶液を用いる本形態においても、上記樹脂フィルム内のアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の物理的な除去は起こり得る。
酸性溶液の濃度は、例えば0.01N〜5Nであり、好ましくは0.05N〜3Nであり、より好ましくは0.1N〜2.5Nである。
上記酸性溶液の液温は、例えば20℃〜50℃である。酸性溶液の接触時間は、例えば、樹脂フィルムの厚み、酸性溶液に含まれる酸性化合物の種類や濃度に応じて設定される。接触時間は、例えば5秒〜30分である。
上記他の処理の別の例として、上記塩基性溶液および/または処理液の除去が挙げられる。除去方法の具体例としては、洗浄、ウエス等による拭き取り除去、吸引除去、自然乾燥、加熱乾燥、送風乾燥、減圧乾燥等が挙げられる。洗浄に用いられる洗浄液は、例えば、水(純水)、メタノール、エタノール等のアルコール、および、これらの混合液等が挙げられる。好ましくは、水が用いられる。洗浄回数は特に限定されず、複数回行ってもよい。乾燥により除去する場合、その乾燥温度は、例えば20℃〜100℃である。
上記粘着フィルムは、上記非偏光部の形成後、任意の適切なタイミングで樹脂フィルム(偏光子)から剥離される。例えば、上記アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の低減を行う場合は、当該低減後に粘着フィルムを樹脂フィルムから剥離することが好ましい。
C−3.偏光板
本発明の偏光板は、上記偏光子を有する。上記偏光子は、代表的には、少なくともその片側に保護フィルムを積層させて使用される。保護フィルムの形成材料としては、例えば、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂等のエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、これらの共重合体樹脂等が挙げられる。
保護フィルムの偏光子を積層させない面には、表面処理層として、ハードコート層や反射防止処理、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理が施されていてもよい。
保護フィルムの厚みは、好ましくは10μm〜100μmである。保護フィルムは、代表的には、接着層(具体的には、接着剤層、粘着剤層)を介して偏光子に積層される。接着剤層は、代表的にはPVA系接着剤や活性エネルギー線硬化型接着剤で形成される。粘着剤層は、代表的にはアクリル系粘着剤で形成される。
[実施例1]
エステル系フィルム(厚み38μm)/粘着剤層(厚み5μm)/セパレーター(厚み25μm)の構成を有する長尺状の積層体(表面保護フィルム)を準備した。この積層体のエステル系フィルム面に、エステル系フィルム(厚み38μm)/粘着剤層(厚み5μm)の構成を有するキャリアフィルムを貼り合わせ、キャリアフィルム付積層体を作製した。
次いで、打抜装置を用いてキャリアフィルム付積層体に対してセパレーター面より深さ80μmの切断刃を入れ、キャリアフィルムが貫通しないように直径2.4mmの円形にハーフカットした。
続いて、積層体からキャリアフィルムを剥離し粘着フィルムを得た。
[実施例2]
打抜装置のかわりに、レーザー切断機(COレーザー、波長:9.4μm、出力:10W)を用いてハーフカット(切断深さ:80μm)したこと以外は実施例1と同様にして、粘着フィルムを得た。
[比較例1]
キャリアフィルムを積層体のセパレーター面に貼り合わせたこと、および、エステル系フィルム(樹脂基材)面からハーフカットしたこと以外は実施例1と同様にして、粘着フィルムを得た。
実施例1および2ならびに比較例1について以下の評価を行った。
1.穿孔カス
切断による穿孔カスがキャリアフィルムの剥離の際に除去されるか否かを確認した。
2.粘着フィルムの貼り合せ外観
セパレーターを剥離して粘着フィルムを市販の偏光子に貼り合わせ、その外観を顕微鏡で観察した。
実施例1および2では、キャリアフィルムを剥離する際に、ハーフカットにより生じた穿孔カスが完全に除去された。これに対し、比較例1では、キャリアフィルムを剥離する際に、穿孔カスは完全に除去されなかった。具体的には、積層体のセパレーター部分のみが除去された。
得られた粘着フィルムを偏光子に貼り合わせ、偏光子と粘着フィルムとの貼り合せ状態を観察した。なお、比較例1に関しては、予め、穿孔カスを取り除いてから偏光子に粘着フィルムを貼り合わせた。
実施例1および2では図4(a)に示すように偏光子と粘着フィルムとの間に気泡の混入は確認されなかったが、比較例1では図4(b)に示すように貫通孔周辺において偏光子と粘着フィルムとの間に気泡が混入していた。
[実施例3]
(偏光板の作製)
基材として、長尺状で、吸水率0.75%、Tg75℃の非晶質のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(IPA共重合PET)フィルム(厚み:100μm)を用いた。基材の片面に、コロナ処理を施し、このコロナ処理面に、ポリビニルアルコール(重合度4200、ケン化度99.2モル%)およびアセトアセチル変性PVA(重合度1200、アセトアセチル変性度4.6%、ケン化度99.0モル%以上、日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマーZ200」)を9:1の比で含む水溶液を25℃で塗布および乾燥して、厚み11μmのPVA系樹脂層を形成し、積層体を作製した。
得られた積層体を、120℃のオーブン内で周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に2.0倍に自由端一軸延伸した(空中補助延伸)。
次いで、積層体を、液温30℃の不溶化浴(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(不溶化処理)。
次いで、液温30℃の染色浴に、偏光板が所定の透過率となるようにヨウ素濃度、浸漬時間を調整しながら浸漬させた。本実施例では、水100重量部に対して、ヨウ素を0.2重量部配合し、ヨウ化カリウムを1.5重量部配合して得られたヨウ素水溶液に60秒間浸漬させた(染色処理)。
次いで、液温30℃の架橋浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを3重量部配合し、ホウ酸を3重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(架橋処理)。
その後、積層体を、液温70℃のホウ酸水溶液(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合し、ヨウ化カリウムを5重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させながら、周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に総延伸倍率が5.5倍となるように一軸延伸を行った(水中延伸)。
その後、積層体を液温30℃の洗浄浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを4重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させた(洗浄処理)。
続いて、積層体のPVA系樹脂層表面に、PVA系樹脂水溶液(日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマー(登録商標)Z−200」、樹脂濃度:3重量%)を塗布して保護フィルム(厚み25μm)を貼り合わせ、これを60℃に維持したオーブンで5分間加熱した。その後、基材をPVA系樹脂層から剥離し、偏光板(偏光子(透過率42.3%、厚み5μm)/保護フィルム)を得た。
(透明部の形成)
得られた偏光板の偏光子側に、実施例1で得られた粘着フィルムを、セパレーターを剥離して貼り合わせ、偏光フィルム積層体を得た。
得られた偏光フィルム積層体の粘着フィルムから偏光子が露出した部分に、常温の水酸化ナトリウム水溶液(1.0mol/L(1.0N))を滴下し、60秒間放置した。その後、滴下した水酸化ナトリウム水溶液をウエスで除去してから粘着フィルムを剥離し、透明部が形成された偏光板(偏光子)を得た。
[実施例4]
実施例2で得られた粘着フィルムを用いたこと以外は実施例3と同様にして、透明部が形成された偏光板(偏光子)を得た。
[比較例2]
比較例1で得られた粘着フィルムを用いたこと以外は実施例3と同様にして、透明部が形成された偏光板(偏光子)を得た。なお、比較例1で得られた粘着フィルムに関しては、予め、穿孔カスを取り除いてから貼り合わせた。
実施例3および4ならびに比較例2で得られた偏光子の透明部について、以下の測定を行った。
1.透過率(Ts)
分光光度計(村上色彩技術研究所(株)製 製品名「DOT−3」)を用いて測定した。透過率(T)は、JlS Z 8701−1982の2度視野(C光源)により、視感度補正を行ったY値である。
2.ヨウ素含有量
蛍光X線分析により、偏光子の透明部におけるヨウ素含有量を求めた。具体的には、下記条件により測定したX線強度から、あらかじめ標準試料を用いて作成した検量線により、偏光子のヨウ素含有量を求めた。
・分析装置:理学電機工業製 蛍光X線分析装置(XRF)、製品名「ZSX100e」
・対陰極:ロジウム
・分光結晶:フッ化リチウム
・励起光エネルギー:40kV−90mA
・ヨウ素測定線:I−LA
・定量法:FP法
・2θ角ピーク:103.078deg(ヨウ素)
・測定時間:40秒
いずれにおいても透過率が93%〜94%、ヨウ素含有量0.15重量%以下の透明部が形成されており、これらは非偏光部として機能し得る。実施例3および4の偏光子の非偏光部の形状は粘着フィルムの貫通孔の形状に対応して直径2.4mmの円形であるのに対し、比較例2の偏光子の非偏光部の形状は、偏光子と粘着フィルムとの間に混入した気泡に水酸化ナトリウム水溶液が染み込んだため、粘着フィルムの貫通孔に対応した形状は得られなかった(円形ではなかった)。
実施例3において透明部を形成した後(水酸化ナトリウム水溶液をウエスで除去した後)に、粘着フィルムを剥離せずに、常温の塩酸(1.0mol/L(1.0N))を水酸化ナトリウム水溶液との接触部に滴下し、30秒間放置した。その後、滴下した塩酸をウエスで除去した。この塩酸の接触前後における透明部のナトリウム含有量を蛍光X線分析により求めた。具体的には、下記条件により測定したX線強度から、あらかじめ標準試料を用いて作成した検量線により、透明部のナトリウム含有量を求めた。
・分析装置:理学電機工業製 蛍光X線分析装置(XRF) 製品名「ZSX100e」
・対陰極:ロジウム
・分光結晶:フッ化リチウム
・励起光エネルギー:40kV−90mA
・ナトリウム測定線:Na−KA
・定量法:FP法
・測定時間:40秒
透明部のナトリウム含有量は、塩酸接触前は4.0重量%であり、塩酸接触後は0.04重量%であった。また、透明部が形成された偏光板を、65℃/90%RHの環境下に500時間おいたところ、塩酸を接触させた透明部は加湿試験前後でサイズがほとんど変化しなかったのに対し、塩酸を接触させなかった透明部は約1.3倍にサイズが大きくなっていた。
本発明の製造方法により得られる粘着フィルムは、対象物の所定の部分を選択的に処理する際の表面保護フィルムとして好適に用いられ得る。本発明の製造方法により得られる偏光子は、スマートフォン等の携帯電話、ノート型PC、タブレットPC等のカメラ付き画像表示装置(液晶表示装置、有機ELデバイス)に好適に用いられる。
1 偏光子(樹脂フィルム)
2 非偏光部
10 積層体
10a 粘着フィルム
11 樹脂基材
12 粘着剤層
13 セパレーター
14 貫通孔
20 樹脂フィルム
21 露出部
30 保護フィルム
40 表面保護フィルム
100 偏光フィルム積層体

Claims (15)

  1. 樹脂基材と該樹脂基材の一方の面に設けられた粘着剤層と該粘着剤層の粘着面に仮着されたセパレーターとを有する積層体を準備すること、および、
    前記積層体のセパレーター側から切断して、前記セパレーター、前記粘着剤層および前記樹脂基材を一体に貫通する貫通孔を形成すること
    を含む、粘着フィルムの製造方法。
  2. 前記積層体の樹脂基材側に当て材を当てた状態で前記貫通孔を形成する、請求項1に記載の粘着フィルムの製造方法。
  3. 前記セパレーター表面から前記当て材の途中にかけて切り込んで、前記貫通孔を形成する、請求項2に記載の粘着フィルムの製造方法。
  4. 前記当て材が、前記積層体に粘着剤で貼り合わされている、請求項2または3に記載の粘着フィルムの製造方法。
  5. 前記当て材を前記積層体から外すことをさらに含む、請求項2から4のいずれかに記載の粘着フィルムの製造方法。
  6. 前記貫通孔の形成が切断刃による切断により行われる、請求項1から5のいずれかに記載の粘着フィルムの製造方法。
  7. 前記貫通孔の形成がレーザー光照射により行われる、請求項1から5のいずれかに記載の粘着フィルムの製造方法。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の製造方法により得られた粘着フィルムをフィルムに貼り合わせ、該フィルムの前記貫通孔に対応する部分に選択的に処理を施す、フィルムの製造方法。
  9. 請求項1から7のいずれかに記載の製造方法により得られた粘着フィルムから前記セパレーターを剥離すること、および、
    二色性物質を含む樹脂フィルムに前記セパレーターを剥離した粘着フィルムを貼り合わせて、該樹脂フィルムの粘着フィルムの貫通孔に対応する部位に非偏光部を形成すること
    を含む、偏光子の製造方法。
  10. 前記貫通孔の形成が切断刃による切断により行われ、
    前記セパレーターを剥離した粘着フィルムが、樹脂基材と、該樹脂基材の一方の面に設けられた粘着剤層とを有し、該樹脂基材および該粘着剤層を一体に貫通する貫通孔が形成され、該貫通孔の粘着剤層側の周縁が円弧面に形成されている、請求項9に記載の偏光子の製造方法。
  11. 前記非偏光部を形成した後、前記二色性物質を含む樹脂フィルムから前記粘着フィルムを剥離することをさらに含む、請求項9または10に記載の偏光子の製造方法。
  12. 前記二色性物質を含む樹脂フィルムに塩基性溶液を接触させることにより、前記非偏光部を形成する、請求項9から11のいずれかに記載の偏光子の製造方法。
  13. 前記塩基性溶液がアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の水酸化物を含む、請求項12に記載の偏光子の製造方法。
  14. 前記塩基性溶液との接触部において、前記樹脂フィルムに含まれるアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を低減させることをさらに含む、請求項12または13に記載の偏光子の製造方法。
  15. 前記二色性物質を含む樹脂フィルムに前記粘着フィルムを貼り合せた状態のままで前記アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を低減させる、請求項14に記載の偏光子の製造方法。

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