JP6141129B2 - 撮像装置、撮像装置の制御方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents
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また、特許文献2には、所定のフォーマットの整数倍のフレームレートで撮像し、外部ストロボの影響を受けていない画像信号のみを選択して画像信号を合成する撮像装置が開示されている。
また、特許文献2に記載の撮像装置では、部分的に影響を受けている画像信号も、合成する複数の画像信号の対象とはならない。このため、正常に撮像されているラインがあるにも関わらず画像信号全体が使用されない問題がある。また、特許文献2に記載の撮像装置では、外部ストロボの影響を受けていない画像信号のみを選択して合成する際に、合成後の画像信号のレベルを合わせるために欠落フレーム分のレベル補償をしなければならない。したがって、実質的にはゲインアップによるレベル合わせを行う必要があり、S/N比の低い画像となってしまう問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、画像信号に輝度変調が発生した場合でも、連続して撮像された複数の画像信号を合成して良好な画像信号を生成できるようにすることを目的とする。
図22は、撮像素子における電荷の蓄積の様子を説明する図である。具体的に図22は、外部ストロボが発光されている状況下で、CMOSイメージセンサを利用した撮像装置で被写体を動画として連続して撮影した場合の、撮像素子における電荷蓄積の様子を説明する図である。
チャート2201は、外部ストロボが発光するタイミングを示す。チャート2201の立ち上がっている部分2202において、外部ストロボは発光時間tだけ発光する。
チャート2203は、垂直同期信号を示す。撮像装置の撮影方式で決定される垂直同期信号がアサート(assert)されるタイミング(チャート2203の下向きに突出している部分を参照)で、CMOSイメージセンサから画像信号が読み出される。
画像信号2301は、図22のチャート2205に従って読み出された画像信号(画像X)を示す。また、画像信号2302は、図22のチャート2206に従って読み出された画像信号(画像Y)を模式的に示す。
図22を参照して説明したように、図23において、領域2207に相当するライン群が輝度変調の影響を受ける。同様に、領域2208に相当するライン群が輝度変調の影響を受ける。画像Xと画像Yとを合成した場合、結果的には画像X中の輝度変調が発生しているラインと、画像Y中の輝度変調が発生しているラインとの論理和を取ることになる。したがって、全ラインにわたって外部ストロボによる輝度変調を受けた画像が生成される。合成後の信号レベル2304は、画像Xと画像Yとを合成した画像信号2303の信号レベルを示す。合成後の信号レベル2304は、撮像装置が画像信号を合成した後に得られる本来の信号レベル2305よりも、高いレベルの画像信号になる虞がある。また、領域2306は、画像X、Yともに、外部ストロボによる変調領域が発生している領域である。したがって、領域2306に属するラインについては周囲のラインよりもさらに高い信号レベルとなってしまい、この信号レベルが、合成後の画像信号2303上に帯状になって表れてしまう虞がある。
以下の本発明の実施形態は、以上の技術を考慮してなされたものである。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態の撮像装置の構成の一例を示すブロック図である。
撮像素子101は、光電変換素子を有する画素が行列状(2次元マトリックス状)に配置されて構成される。各画素に備わる光電変換素子は、被写体像を光電変換により電気信号(アナログ信号)に変換する。本実施形態では、撮像素子101は、CMOSセンサを用いて構成されるものとする。撮像素子101は、撮像素子制御部102が生成する制御信号をもとにした駆動パルスで駆動する。光電変換されたアナログ信号は、撮像素子101に備わるAD変換部でデジタル信号に変換され、撮像素子101から出力される。このとき、撮像素子101が電子シャッタ機能を有する場合には、撮像素子制御部102からの制御信号により、必要な露光時間となるように露光時間を確保してもよい。
合成比率算出部104は、メモリ105と合成比率演算部106とを有する。合成比率演算部106は、撮像素子101から出力される画像信号と、フレームメモリ107から出力される1フレーム前の画像信号との合成比率を演算して画像合成部108に合成比率制御信号として出力する。この合成比率の演算は、輝度変調領域判定部103から出力される輝度変調領域情報と、メモリ105から出力される1フレーム前の輝度変調領域情報とに基づいて行われる。
画像合成部108は、フレームメモリ107から出力される画像信号と、撮像素子101から出力される画像信号とを合成し1枚の画像信号を生成する。画像合成部108は、以下の要素で構成される。合成比率調整部109は、撮像素子101から出力される画像信号に対して、合成比率算出部104から出力される合成比率制御信号に応じて、ゲイン処理を行う。合成比率調整部110は、フレームメモリ107から出力される画像信号に対して、合成比率調整部109と同様に、合成比率算出部104から出力される合成比率制御信号に応じて、ゲイン処理を行う。合成部111は、合成比率調整部109及び110から出力される2つの合成比率調整後の画像信号を加算して合成画像112として出力する。
制御部113は、撮像装置全体を制御する。制御部113は、撮像における露出条件等に応じて、撮像素子101の電荷の蓄積時間を決定し、撮像素子制御部102に対して制御信号を渡す役割もある。
チャート201は、外部ストロボが発光するタイミングを示す。外部ストロボは、チャート201の立ち上がっている部分202において、発光時間tだけ発光する。図2に示す例では、撮像装置の撮影方式で決定される垂直同期信号203は、4回アサート(assert)される。
チャート209、210は、リセット信号が出力されることを示す。具体的に、チャート209は、チャート206で示される画像信号の電荷蓄積時間を決定するリセット信号が出力されることを示す。チャート210は、チャート207に従って読み出される画像信号の電荷蓄積時間を決定するリセット信号が出力されることを示す。
外部ストロボの発光開始タイミング301と、発光終了タイミング302とで挟まれた期間が、前述した外部ストロボの発光時間tに相当する。また、リセット開始(リセット信号の出力の開始)のタイミングのずれ量Δtによって、撮像素子101での電荷蓄積時間が決定される。リセット開始のタイミングのずれ量Δtが無いとき(Δt=0)の、連続する2つの画像信号間(チャート206、207に従って読み出される画像信号間)で発生する、外部ストロボによる輝度変調を受けるライン(図23の領域2306に相当)をXとする。外部ストロボによる輝度変調を受けるラインXは、以下の(式1)で算出される。
X=t/tl ・・・(式1)
ここで、tlは、前述したように、撮像素子101における1ラインの読み出し時間である(図2を参照)。また、tは、前述したように、外部ストロボの発光時間である(図2を参照)。
連続する2つの画像信号間で発生する外部ストロボによる輝度変調を受けるラインのうち、リセット開始のタイミングのずれ量Δtによって、外部ストロボの影響の重なりが解消されるライン数をΔXとおく。そうすると、連続する2つの画像信号間で発生する外部ストロボによる輝度変調を受けるラインX'は、以下の(式2)のように表現できる。
X'=X−ΔX ・・・(式2)
図3より、ΔXは、時間303(すなわち、リセット開始のタイミングのずれ量Δt)で読み出し可能なライン数を示し、以下の(式3)のように表現できる。
ΔX=Δt/tl ・・・(式3)
X'=(1/tl)×(t−Δt) ・・・(式4)
制御部113は、(式4)に基づいてずれ時間導出処理を行う。具体的に制御部113は、(式4)で示されたラインX'が0(ゼロ)となるようなリセット開始のタイミングのずれ量Δtを、外部ストロボの平均発光時間に基づいて決定する。そして、制御部113は、このずれ量Δtで撮像するように撮像素子制御部102へ制御信号を渡す。外部ストロボの平均発光時間は、代表的なストロボ発光手段のストロボ発光時間を元に予め決定され、制御部113内の不揮発性記憶媒体等に記憶しておくことにより、撮像装置内に予め情報として保持される。
チャート402、403は、それぞれ、チャート206、207に従って読み出される画像信号の電荷蓄積時間を決定するリセット信号である。このリセット信号は、リセット開始のタイミングのずれ量Δtのオフセットをもって走査される。このリセット開始のタイミングのずれ量Δtは、外部ストロボの平均発光時間を(式4)に与えることにより決定される。
画像信号406、407は、それぞれ、チャート206、207に従って読み出される画像信号の模式図である。連続して撮影された2枚の画像信号406、407において、外部ストロボによって輝度変調を受けた領域404、405に注目すると、全てのラインにおいて、どちらか一方の画像信号では適切な撮像が成されるようになる。
画像信号501は、撮像素子101で撮像された画像信号を示す。チャート206、207、208に従って読み出される画像信号をそれぞれ、画像A、画像B、画像Cとしている。
画像信号502は、フレームメモリ107から出力される画像信号を示す。撮像素子101から出力される画像信号は、1フレーム分遅延されてフレームメモリ107から出力される。
輝度変調領域情報503は、輝度変調領域判定部103から出力される輝度変調領域情報を示す。画像Aから判定された結果(輝度変調領域)を(a)で表している。同様に、画像B、Cから判定された結果(輝度変調領域)を、それぞれ(b)、(c)で表している。
画像信号601は、撮像素子101で撮像された画像信号(画像A)を模式的に示したものである。輝度変調領域判定部103は、入力される画像信号の各ラインの積分値を算出する。本実施形態では、撮像素子101はCMOSセンサである。このため、外部ストロボによって画像信号上に発生する輝度変調領域は、図6の輝度変調領域情報603のように、ライン方向(同一のライン上)では一様に発生する。したがって、輝度変調領域判定部103は、画像信号の輝度値をライン方向に積分してその積分値であるライン積分値を評価することで輝度変調を受けているか否かを判定することができる。
輝度変調領域情報504は、合成比率算出部104に備わるメモリ105から出力される輝度変調領域情報を示す。輝度変調領域判定部103から出力される輝度変調領域情報は、1フレーム分遅延されてメモリ105から出力される。
合成比率制御信号505は、輝度変調領域判定部103とメモリ105とから出力される輝度変調領域情報を元に合成比率演算部106で生成される合成比率制御信号を示す。具体的に、合成比率制御信号γ1は、輝度変調領域情報(a)及び(b)に基づいて演算される合成比率制御信号を示し、合成比率制御信号γ2は、輝度変調領域情報(b)及び(c)に基づいて演算される合成比率制御信号を示す。
画像信号701、702は、それぞれ画像A、Bを模式的に示したものである。グラフ703、704は、それぞれ、輝度変調領域判定部103で生成される輝度変調領域情報(a)、(b)を示したものである。輝度変調領域情報(a)はメモリ105から出力され、輝度変調領域情報(b)は輝度変調領域判定部103から出力される。
グラフ705は、合成比率演算部106で生成された合成比率制御信号γ1を模式的に示したものである。領域706では画像Bに輝度変調領域がある。したがって、合成比率演算部106は、領域706では画像Bを使わないように(すなわち画像Aを使うように)合成比率制御信号γ1を生成する。また、領域707では画像Aに輝度変調領域がある。したがって、合成比率演算部106は、領域707では画像Aを使わないように(すなわち画像Bを使うように)合成比率制御信号γ1を生成する。尚、本実施形態では合成比率制御信号γ1は、0(ゼロ)又は1をとるようにし、合成比率制御信号γ1の値が0(ゼロ)である場合には画像Bを使い、1である場合には画像Aを使うことを示すものとする。領域708は、画像A、画像Bのどちらにも輝度変調領域が発生していない領域である。そこで、合成比率演算部106は、領域708では合成比率を徐々に変化させるように合成比率制御信号γ1を生成する。尚、領域708に関しては、合成比率制御信号γ1の値を0.5で固定してもよいし、0(ゼロ)又は1のどちらか一方としてもよい。
合成画像506は、フレームメモリ107から出力される画像Aと、撮像素子101から出力される画像Bとを合成部111で合成したものを示す。合成比率調整部109、110において、合成比率演算部106から出力される合成比率制御信号γ1に基づく合成比率を元に、画像信号(画像A、B)に対して当該合成比率でゲイン処理する。本実施形態では、合成比率制御信号γ1の値が0(ゼロ)である場合に画像Bを使うこととしている。このため、合成比率調整部109は、受け取った合成比率制御信号γ1に対して、以下の(式5)の操作をすることにより得られる合成比率で、入力される画像信号(画像B)に対してゲイン処理を行う
γ1←(1−γ1) ・・・(式5)
合成部111は、合成比率が調整された後の画像信号(画像A、B)の相互に対応する画素の値を加算して合成画像112を生成して出力する。
本実施形態のようにすると、撮像素子101における電荷蓄積時間は、外部ストロボの代表的な発光時間(平均発光時間)に基づいて決定される。したがって、撮像装置における露出は、本来の露出よりも低くなることがある。この場合は、撮像装置に備わる不図示のゲイン回路(増幅器)に対して設定されるゲイン値(増幅率)を制御し、合成画像の信号値を増幅(ゲインアップ)することで、適正な明るさにすることも可能である。
また、撮影状況を判断して、本実施形態で説明した制御をするか否かを切り替えることができる。このようにすれば、外部ストロボが焚かれない状況下では、撮像素子101における電荷蓄積時間を、外部ストロボの代表的な発光時間(平均発光時間)を元に決定して撮像しないようにすることが可能になる。
図8は、本変形例の撮像装置の構成の一例を示すブロック図である。撮像装置の構成としては、図1に示した撮像装置に対し制御線801を追加したものとする。
制御線801は、制御部113から出力される制御信号を合成比率演算部106に伝送するためのものであり、具体的には合成比率演算部106で生成される合成比率制御信号を制御するために用いられる。
まず、ステップS901において、制御部113は、撮像装置の露出制御パラメータである、F値(F)、蓄積時間(T)、及びゲイン値(G)を取得する。
次に、ステップS902において、制御部113は、室内判定演算をする。外部ストロボが発光される状況は、ほとんどが室内等の照明光源下である。このため、制御部113は、ステップS901で得られた露出制御パラメータを用いて、室内(或いは室内と同等の照明環境下)で撮影されているか否かを判定する。判定は、例えば、次に示す(式6)の判定式に基づいて行われる。
評価値=(Fd/F)2×(T/Td)×(G/Gd) ・・・(式6)
次に、ステップS903において、制御部113は、(式6)の評価値が1以上であるか否かを判定する。この判定の結果、評価値が1以上である場合には、室内で撮影していると判断され、ステップS904へ遷移する。一方、評価値が1未満である場合には、室内で撮影していないと判断され、ステップS905に遷移する。
以上のように、外部ストロボが焚かれる状況であるか否かを判断することで、適応的に撮像方法を切り替えることが可能となる。
また、本実施形態のように、撮像素子101における電荷蓄積時間を、外部ストロボの代表的な発光時間(平均発光時間)に基づいて決定すると、撮像装置で撮影したい本来の露出よりも露出が低くなる。露出制御パラメータとしてF値を備える(すなわち絞り制御機構を備える)撮像装置では、F値(絞り値)を制御することで、適正な明るさで撮影することも可能である。
図10は、本変形例の撮像装置の構成の一例を示す図である。本変形例の撮像装置は、図1に示した撮像装置に対し、光学系1001と、光学系1001を制御する光学系制御部1002を追加したものとなる。
制御部113は、制御信号を光学系制御部1002に渡す。この制御信号を受けた光学系制御部1002は、外部ストロボの代表的な発光時間(平均発光時間)と1ラインの読み出し時間とを基にして決定された撮像素子101の電荷蓄積時間に基づいて、露出が過少となっている分の露出を反映するF値を決定する。そして、光学系制御部1002は、決定したF値になるように、光学系1001の絞りを制御する。このようにすることで、適正な明るさで撮影することが可能となる。
本実施形態では、連続して撮像された2つの画像信号を合成する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、合成する画像信号の数は3つ以上であってもよい。
この場合、連続して撮像された複数の画像信号の相互に対応する領域について、一部の画像信号では輝度変調領域であると判定され、他の一部の画像信号では輝度変調領域ではないと判定された場合、当該領域については、当該他の一部の画像信号を使用できる。当該他の一部の画像信号が複数ある場合には、それら複数の画像信号を合成してもよいし、当該他の一部の画像信号の一つを選択してもよい。
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態では、第1の実施形態に対し、異なる露出で撮像された複数の画像信号から高ダイナミックレンジの画像信号を合成して生成する構成を付加したものである。これにより、外部ストロボが発光した場合でもその影響を受けない高ダイナミックレンジ画像を生成することができる。したがって、本実施形態の説明において、第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図10に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図11において、制御部113は、高ダイナミックレンジで撮影する際の露出量を決定する。撮像素子制御部102は、制御部113から渡される制御信号に従って、撮像素子101の露出量を制御する。さらに制御部113は、撮像素子制御部で決定された露出量に応じて画像信号に対して行うレベル合わせのためのレベル合わせゲインを決定する。
画像合成部1101は、複数の画像信号を合成して1枚の画像信号を生成する。画像合成部1101は、レベル調整部1102、1103、動き検出部1104、合成比率決定部1105、合成比率調整部109、110、及び合成部111を有する。
レベル調整部1102、1103は、制御部113からの制御信号に従って、撮像素子101から読み出される画像信号のレベルをそれぞれ調整する。
合成比率決定部1105は、2枚の画像信号を合成するための合成比率を決定する。この合成比率は、動き検出部1104から出力される動き検出情報と、レベル調整部1102、1103から出力されるレベル調整後の画像信号と、合成比率演算部106から出力される合成比率制御信号とに基づいて決定される。
撮像素子制御部102は、制御部113で設定された−2段に相当する露出量になるように撮像素子101の露出量を制御する。すなわち、シャッタースピードのみの制御ならば、撮像素子制御部102は、適正露出時の1/4倍の露出時間を設定する。また、撮像素子101に備わるセンサーゲイン部のみの制御ならば、撮像素子制御部102は、当該センサーゲイン部に、適正露出時の1/4倍のゲインを設定する。これらのうち、何れかのみの設定を行うか、又は、これらの組合せで−2段の露出量を設定する。
次に、制御部113は、高露出の露出段差を設定する。ここでは、適正露出に対して+2段の露出段差を設定する場合を例に挙げて説明する。
撮像素子制御部102は、制御部113で設定された+2段に相当する露出量になるように撮像素子101の露出量を制御する。すなわち、シャッタースピードのみの制御ならば、撮像素子制御部102は、適正露出時の4倍の露出時間を設定する。また、撮像素子101に備えられているセンサーゲイン部のみの制御ならば、撮像素子制御部102は、当該センサーゲイン部に、適正露出時の4倍のゲインを設定する。これらのうち、何れかのみの設定を行うか、又は、これらを組合せで+2段の露出量を設定する。
そして、撮像素子101は、撮像素子制御部102で設定された露出量(露出時間やゲインの設定値)に従って高露出の撮影を行い、高露出画像信号を出力する。
前記低露出画像信号は、フレームメモリ107から読み出されて、レベル調整部1103でレベル合わせが行われ、動き検出部1104、合成比率決定部1105及び合成比率調整部110に送られる。前記高露出画像信号は、レベル調整部1102で、レベル合わせが行われ、動き検出部1104、合成比率決定部1105及び合成比率調整部110に送られる。
合成比率決定部1105は、レベル調整後の画像信号の明るさ情報と、動き検出部1104からの動き検出情報と、合成比率演算部106からの合成比率制御信号と、に基づいて合成比率を決定する。
本実施形態ではさらに、合成比率演算部106から出力される合成比率制御信号に基づいて合成比率を決定するが、その詳細な内容については後述する。
図12(a)は、レベル合わせが行われる前の関係を示す。図12(a)において、白抜き線Lは前記低露出画像信号の値を示し、黒太線Hは前記高露出画像信号の値を示す。Nは、レベル合わせの目標となる、適正露出の画像信号の値を示す。以下では適正露出の画像信号(N)をレベル合わせの目標とする場合を例に挙げて説明する。
図12(b)において、前記低露出画像信号は、露出段差に従ってレベル合わせが行われ、画素値が画素値V0からV2までのデータ値を有する低露出画像信号(L2)となる。同様に前記高露出画像信号は、露出段差に従ってレベル合わせが行われ、画素値が画素値V0からV1までのデータ値を有する高露出画像信号(H2)となる。レベル合わせが行われた結果、前記低露出画像信号(L2)と前記高露出画像信号(H2)は、何れも適正露出の場合の画像信号(N)の輝度値と画素値との関係に合わせられる。この結果、画像合成処理では、輝度値Y1からY2の範囲については、低露出画像信号に基づく画像となり、輝度値Y0からY1の範囲については、低露出画像信号と高露出画像信号とが混合された画像となる。尚、動き検出は、レベル合わせ後の前記低露出画像信号(L2)と、レベル合わせ後の前記高露出画像信号(H2)とで共通するデータ範囲、すなわち輝度値が輝度値Y0からY1の範囲で行われる。
図13(a)は、レベル合わせが行われる前のヒストグラムを示す。図13(a)において、細線Lは、前記低露出画像信号のヒストグラムを示し、画素値が画素値V0からV1の範囲に分布している。太線Hは、前記高露出画像信号のヒストグラムを示し、画素値が画素値V0からV2の範囲に分布している。前記高露出画像信号の輝度値のうち、図12の輝度値Y1以上の輝度値は飽和している。このため、前記高露出画像信号のヒストグラム(H)は、画素値の暗い部分のみのヒストグラムとなっている。点線Nは、適正露出の場合のヒストグラムを示す。
前記低露出画像信号のヒストグラム(L)は、露出段差に従ってレベル合わせが行われた結果、画素値が画素値V0からV2までに分布するヒストグラム(L2)となる。また、前記高露出画像信号のヒストグラム(H)は、露出段差に従ってレベル合わせが行われた結果、画素値が画素値V0からV1までに分布するヒストグラム(H2)となる。画素値V0からV1の範囲では、レベル合わせ後の前記低露出画像信号のヒストグラム(L2)と前記高露出画像信号のヒストグラム(H2)とが一致した(重なった)状態となる。
チャート1401は、チャート206に従って読み出される画像信号の電荷蓄積時間を決定するリセット信号である。撮像素子101は、第1の実施形態と同様に、外部ストロボの平均発光時間を(式4)に与えることにより決定されたリセット開始のタイミングのずれ量Δtのオフセットをもって走査される。加えて、高ダイナミックレンジの撮像のために、制御部113は、1フレームおきに低露出画像用のリセットタイミングと高露出画像用のリセットタイミングで撮像素子101が駆動できるように、撮像素子制御部102に対して、制御信号を送信する。撮像素子101は、撮像素子制御部102から送信される制御信号に従って駆動する。
画像信号1404、1405は、それぞれ、チャート206、207に従って読み出される画像信号の模式図である。連続して撮影された2枚の画像信号1404、1405において、外部ストロボによって輝度変調を受けた領域である輝度変調領域1402、1403に注目すると、全てのラインにおいて、どちらか一方の画像信号では適切な撮像が成されるようになる。
画像信号1501は、撮像素子101で撮像された画像信号を示す。チャート206、207、208、1517で読み出される画像信号をそれぞれ、画像O、画像P、画像Q、画像Rとしている。
輝度変調領域情報1503、1504は、輝度変調領域判定部103から出力される輝度変調領域情報を示す。画像Oから判定された結果(輝度変調領域)を(o)、画像Qから判定された結果(輝度変調領域)を(q)で表している。
輝度変調領域判定部103は、制御部113から送信される制御信号に従って、前記低露出画像信号を撮像素子101から読み出している期間だけ輝度変調領域判定を行うように制御される。このため、図15に示すように、1フレーム置きに(フレーム間欠で)輝度変調領域情報が出力される。輝度変調領域の判定は、第1の実施形態と同様に、入力される画像信号の輝度値をライン方向に積分してその積分値であるライン積分値を閾値Thと比較することで実現される(図6を参照)。
合成比率制御信号1507、1508は、メモリ105から出力される輝度変調領域情報を元に合成比率演算部106で生成される合成比率制御信号を示す。具体的に、合成比率制御信号γ1は、輝度変調領域情報(o)に基づいて演算される合成比率制御信号を示し、合成比率制御信号γ2は、輝度変調領域情報(q)に基づいて演算される合成比率制御信号を示す。
また、動き検出部1104は、制御部113から送信される制御信号に従って、合成の対象となる2枚の画像信号(前記低露出画像信号と前記高露出画像信号)が画像合成部1101に入力される期間だけ動き検出を行うように制御されている。このため、図15に示すように1フレーム置きに(フレーム間欠で)動き検出情報が出力される。
合成画像1515、1516は、レベル調整部1102、1103から出力される画像信号(前記低露出画像信号と前記高露出画像信号)を合成した合成画像を示す。合成比率調整部109、110は、合成比率決定部1105から出力される合成比率δ1、δ2を元に、画像信号に対して、当該合成比率でゲイン処理する。本実施形態では、第1の実施形態と同様に、合成比率δ1の値が0(ゼロ)である場合に画像P、Rを使うこととする。このため、合成比率調整部109は、受け取った合成比率δ1、δ2に対して、第1の実施形態と同様に(式5)の操作をして得られる合成比率で、入力される画像信号(画像P、R)に対してゲイン処理を行う。
グラフ1601は、画像Oと画像Pを元に生成される動き検出情報α1を示す。合成比率決定部1105は、画像信号(画像O、P)間に差分がある領域については、画像Oを選択する。従って、輝度変調領域1402及び1403に属するラインにおいて、低露出画像信号(すなわち画像O)を選択するように動き検出情報α1が生成される。
グラフ1602は、画像O、画像Pの信号レベルに応じて生成される合成比率β1を示す。図16では、説明の便宜上ライン単位で合成比率β1を示す。実際には、1画素単位で画像O、Pの信号レベルを比較したり、或る区分領域に区切って画像O、Pの信号レベルを比較したりすること等が行われる。
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。第1の実施形態では、リセット開始のタイミングのずれ量Δtを、外部ストロボの平均発光時間に基づいて予め決定し、所定の時間で固定した場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、リセット開始のタイミングのずれ量Δtを動的に決定する場合について説明する。このように本実施形態と第1の実施形態とは、リセット開始のタイミングのずれ量Δtを決定するための構成及び処理が主として異なる。したがって、本実施形態の説明において、第1、第2の実施形態と同一の部分については、図1〜図16に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
本実施形態の撮像装置は、図1に示した第1の実施形態の撮像装置に対して、合成比率演算部106が、合成後に現れる輝度変調領域の情報を制御部113に渡す制御線1701が追加されたものである。
撮像装置は、リセット開始のタイミングのずれ量Δtが0(ゼロ、Δt=0)の状態で撮像する。そして、撮像装置は、外部ストロボが発光した場合に、連続して撮像された2つの画像信号を合成した後に現れる輝度変調領域を元に、リセット開始のタイミングのずれ量Δtを決定する。そのために、合成比率演算部106は、輝度変調領域判定部103から得られる輝度変調領域情報を元に、合成画像112上に現れる輝度変調領域を判定し、その判定の結果を、制御線1701を介して制御部113に渡す。
まず、ステップS1801において、輝度変調領域判定部103は、外部ストロボの発光による輝度変調領域を判定する。第1の実施形態で述べたように、外部ストロボによって輝度変調を受けている領域を輝度変調領域情報として出力する。
次に、ステップS1802において、合成比率演算部106は、画像合成後に輝度変調領域が発生するライン数を算出する。
本実施形態の撮像装置において、リセット開始のタイミングのずれ量Δt=0で撮像したときに外部ストロボが発光すると、例えば、図22に示したようにして撮像素子101における電荷の蓄積と読み出しとが行われる。
図22に示すチャート2205、2206に従って読み出される画像信号が、それぞれ、画像信号1901、1902(画像X、Y)に対応する。
本実施形態では、リセット開始のタイミングのずれ量Δtが0(ゼロ、Δt=0)で撮像された画像信号から外部ストロボの発光時間tを算出した。しかしながら、リセット開始のタイミングのずれ量Δtが0(ゼロ)では無い場合であって、外部ストロボの発光時間tが、リセット開始のタイミングのずれ量Δtより大きい場合も、同様に(式4)により、外部ストロボの発光時間tを算出することができる。この場合、(式4)には、リセット開始のタイミングのずれ量Δtの現在値を与える。また、第1の実施形態に示したように、外部ストロボの平均発光時間を元に予め決定されたリセット開始のタイミングのずれ量Δtの値を調整することもできる。
また、本実施形態の構成を第2の実施形態に適用することもできる。
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。本実施形態では、第1の実施形態に対し、リセット開始のタイミングのずれ量Δtで撮像された2つの画像信号を合成して得た画像信号の露出を補償する構成を付加したものである。したがって、本実施形態の説明において、第1〜第3の実施形態と同一の部分については、図1〜図19に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
本実施形態の撮像装置は、図1に示した第1の実施形態の撮像装置と比較し、2つのフレームメモリ2004、2005を有することと、2つのメモリ2002、2003を有することと、露出補正用画像信号を生成するための構成が追加されたことが異なる。具体的に、露出補正用画像信号を生成する補正信号生成処理を実行するための構成として、露出補正信号生成部2007と、露出補正部2008とが撮像装置に備わる。本実施形態の撮像装置は、リセット開始のタイミングのずれ量Δtで連続して撮像された2つの画像信号を合成した画像信号において過少になっている露出を、他のフレームの画像信号に基づいて補償する。
第1のフレームメモリ2004及び第2のフレームメモリ2005は、撮像素子101から出力される画像信号を1フレーム分保持するフレームメモリである。第2のフレームメモリ2005は、第1のフレームメモリ2004から出力される画像信号を1フレーム分保持する。
露出補正信号生成部2007は、撮像素子101から出力される画像信号から、制御部113から送られてくる制御信号に応じて、露出補正用画像信号を生成する。
露出補正部2008は、合成部111から出力される合成後の画像信号と、露出補正信号生成部2007から出力される露出補正用画像信号とを合成(加算)して、合成画像2009を出力する。
画像信号2101は、撮像素子101から読み出される画像信号を示す。
画像信号2102、2103は、それぞれ、第1のフレームメモリ2004、第2のフレームメモリ2005から出力される画像信号を示す。画像信号を、出力順に、画像O、画像P、画像Q、画像Rとしている。
第1のフレームメモリ2004は、撮像素子101から出力された画像信号を1フレーム分保持する。第2のフレームメモリ2005は、フレームメモリ2004から出力された画像信号を1フレーム分保持する。
輝度変調領域情報2105、2106は、それぞれ、第1のメモリ2002、第2のメモリ2003から出力される輝度変調領域情報を示す。図21では、画像信号の番号に沿って順に、輝度変調領域情報(o)、(p)、(q)、(r)と表記している。
合成比率信号2107は、合成比率演算部106で生成される合成比率制御信号を示す。合成比率制御信号γ1は、第1のメモリ2002から出力される輝度変調領域情報(p)と第2のメモリ2003から出力される輝度変調領域情報(o)とを元に生成される。同様に、合成比率制御信号γ2は、第1のメモリ2002から出力される輝度変調領域情報(q)と第2のメモリ2003から出力される輝度変調領域情報(r)とを元に生成される。合成比率制御信号γ1、γ12を生成する方法は、第1の実施形態で説明した方法と同じである。
露出補正用画像信号2109は、露出補正信号生成部2007で生成される露出補正用画像信号を示す。画像Oと画像Pとが合成された画像信号が出力されるタイミングで制御部113から出力される制御信号に基づいて、画像Qに基づく露出補正用画像信号が生成される。制御部113から出力される制御信号は、撮像素子101におけるリセット開始のタイミングのずれ量Δtに応じた露出の過少分を補償するように計算されたゲイン量を指示する信号である。露出補正信号生成部2007は、このゲイン量に基づいて、画像Qに対してゲイン処理を行ったものを露出補正用画像信号として生成する。撮像素子101におけるリセット開始のタイミングのずれ量Δtが0(ゼロ、Δt=0)のときの電荷の蓄積時間をTとすると、ゲイン量Gaは、以下の(式7)で表される。
Ga=Δt/(T−Δt) ・・・(式7)
また、本実施形態の構成を第2の実施形態又は第3の実施形態に適用することもできる。
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、まず、以上の実施形態の機能を実現するソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)が当該コンピュータプログラムを読み出して実行する。
Claims (23)
- 行列状に配置された複数の画素を有する撮像素子で連続して撮像された複数の画像信号を合成して画像信号を生成する撮像装置であって、
前記画像信号を得るための前記撮像素子における電荷の読み出しを行ってから、その次の前記画像信号を得るための前記撮像素子における電荷の蓄積を開始するまでの時間であるずれ時間を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定されたずれ時間に基づいて、前記撮像素子の動作を制御する撮像素子制御手段と、
前記撮像素子制御手段により動作が制御された前記撮像素子で撮像された前記複数の画像信号の輝度値に基づいて、輝度が変調している領域である輝度変調領域を、前記複数の画像信号のそれぞれについて判定する領域判定手段と、
前記領域判定手段により判定された輝度変調領域に基づいて、前記複数の画像信号の合成比率を算出する合成比率算出手段と、
前記合成比率算出手段により算出された合成比率で、前記撮像素子制御手段により動作が制御された前記撮像素子で撮像された前記複数の画像信号を合成する合成手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。 - 前記合成比率算出手段は、前記領域判定手段により、前記複数の画像信号の少なくとも1つの画像信号に、前記輝度変調領域となる領域があると判定され、且つ、前記複数の画像信号の残りの画像信号の、当該領域に対応する領域が前記輝度変調領域ではないと判定された場合、当該領域については、前記複数の画像信号の残りの画像信号を使用するように、前記合成比率を算出することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記合成比率算出手段は、前記領域判定手段により、前記複数の画像信号の相互に対応する領域が、前記輝度変調領域でないと判定された場合、当該領域については、当該複数の画像信号を合成して使用するように、前記合成比率を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
- 前記複数の画像信号は、相対的に露出が高い高露出画像信号と、相対的に露出が低い低露出画像信号であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記高露出画像信号と前記低露出画像信号の信号レベルを合わせるレベル調整手段と、
前記レベル調整手段により信号レベルが合わせられた、前記高露出画像信号と前記低露出画像信号との信号レベルの差分に基づいて被写体の動きを検出する動き検出手段と、
前記合成比率算出手段により算出された合成比率と、前記動きが検出された領域である動き検出領域と、前記レベル調整手段により信号レベルが合わせられた前記高露出画像信号および前記低露出画像信号と、に基づいて、前記合成比率を決定する合成比率決定手段と、を更に有することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。 - 前記合成比率算出手段は、
前記低露出画像信号の前記輝度変調領域については、前記高露出画像信号を使用し、前記低露出画像信号の前記輝度変調領域と異なる領域については、前記低露出画像信号を使用するように、前記合成比率を算出し、
前記合成比率決定手段は、
前記動き検出領域については、前記高露出画像信号および前記低露出画像信号のうち予め定められた一方の画像信号を使用し、前記動き検出領域と異なる領域については、他方の画像信号を使用し、
前記低露出画像信号の前記輝度変調領域については、前記動き検出領域に基づいて使用するとされた画像信号に関わらず、前記高露出画像信号を使用し、
その他の領域については、前記レベル調整手段により信号レベルが合わせられた前記高露出画像信号および前記低露出画像信号の信号レベルに応じて前記高露出画像信号および前記低露出画像信号を合成して使用するように、前記合成比率を決定することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。 - 前記複数の画像信号の両方に共通する前記輝度変調領域に存在する前記撮像素子のライン数と、前記撮像素子の1ラインの読み出し時間とに基づいて、前記ずれ時間を導出するずれ時間導出手段を更に有することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記ずれ時間は、外部発光手段の平均発光時間に基づいた所定の時間であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記撮像素子制御手段により動作が制御された前記撮像素子で撮像された画像信号であって、前記複数の画像信号と異なる画像信号に対して、前記ずれ時間と、当該ずれ時間に対応する前記撮像素子における電荷の蓄積時間とに基づくゲインをかけることにより得られた信号を露出補正用画像信号として生成する補正信号生成手段と、
前記補正信号生成手段により生成された露出補正用画像信号と前記合成手段により合成された複数の画像信号とを合成する露出補正手段と、を更に有することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の撮像装置。 - 少なくとも絞りを含む光学系と、
前記光学系の動作を制御する光学系制御手段と、を更に有し、
前記光学系制御手段は、前記ずれ時間と、当該ずれ時間に対応する前記撮像素子における電荷の蓄積時間とに基づく絞り値になるように、前記光学系の絞りを制御することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の撮像装置。 - 前記撮像装置の露出制御パラメータに応じて、前記ずれ時間に基づく前記撮像素子の動作の制御を行うか否かを判断する判断手段を更に有し、
前記撮像素子制御手段は、前記判断手段により、前記ずれ時間に基づく前記撮像素子の動作の制御を行わないと判断されると、前記ずれ時間を0(ゼロ)として前記撮像素子の動作を制御することを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の撮像装置。 - 行列状に配置された複数の画素を有する撮像素子で連続して撮像された複数の画像信号を合成して画像信号を生成する撮像装置の制御方法であって、
前記画像信号を得るための前記撮像素子における電荷の読み出しを行ってから、その次の前記画像信号を得るための前記撮像素子における電荷の蓄積を開始するまでの時間であるずれ時間を設定する設定工程と、
前記設定工程により設定されたずれ時間に基づいて、前記撮像素子の動作を制御する撮像素子制御工程と、
前記撮像素子制御工程により動作が制御された前記撮像素子で撮像された前記複数の画像信号の輝度値に基づいて、輝度が変調している領域である輝度変調領域を、前記複数の画像信号のそれぞれについて判定する領域判定工程と、
前記領域判定工程により判定された輝度変調領域に基づいて、前記複数の画像信号の合成比率を算出する合成比率算出工程と、
前記合成比率算出工程により算出された合成比率で、前記撮像素子制御工程により動作が制御された前記撮像素子で撮像された前記複数の画像信号を合成する合成工程と、
を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。 - 前記合成比率算出工程は、前記領域判定工程により、前記複数の画像信号の少なくとも1つの画像信号に、前記輝度変調領域となる領域があると判定され、且つ、前記複数の画像信号の残りの画像信号の、当該領域に対応する領域が前記輝度変調領域ではないと判定された場合、当該領域については、前記複数の画像信号の残りの画像信号を使用するように、前記合成比率を算出することを特徴とする請求項12に記載の撮像装置の制御方法。
- 前記合成比率算出工程は、前記領域判定工程により、前記複数の画像信号の相互に対応する領域が、前記輝度変調領域でないと判定された場合、当該領域については、当該複数の画像信号を合成して使用するように、前記合成比率を算出することを特徴とする請求項12又は13に記載の撮像装置の制御方法。
- 前記複数の画像信号は、相対的に露出が高い高露出画像信号と、相対的に露出が低い低露出画像信号であることを特徴とする請求項12〜14の何れか1項に記載の撮像装置の制御方法。
- 前記高露出画像信号と前記低露出画像信号の信号レベルを合わせるレベル調整工程と、
前記レベル調整工程により信号レベルが合わせられた、前記高露出画像信号と前記低露出画像信号との信号レベルの差分に基づいて被写体の動きを検出する動き検出工程と、
前記合成比率算出工程により算出された合成比率と、前記動きが検出された領域である動き検出領域と、前記レベル調整工程により信号レベルが合わせられた前記高露出画像信号および前記低露出画像信号と、に基づいて、前記合成比率を決定する合成比率決定工程と、を更に有することを特徴とする請求項15に記載の撮像装置の制御方法。 - 前記合成比率算出工程は、
前記低露出画像信号の前記輝度変調領域については、前記高露出画像信号を使用し、前記低露出画像信号の前記輝度変調領域と異なる領域については、前記低露出画像信号を使用するように、前記合成比率を算出し、
前記合成比率決定工程は、
前記動き検出領域については、前記高露出画像信号および前記低露出画像信号のうち予め定められた一方の画像信号を使用し、前記動き検出領域と異なる領域については、他方の画像信号を使用し、
前記低露出画像信号の前記輝度変調領域については、前記動き検出領域に基づいて使用するとされた画像信号に関わらず、前記高露出画像信号を使用し、
その他の領域については、前記レベル調整工程により信号レベルが合わせられた前記高露出画像信号および前記低露出画像信号の信号レベルに応じて前記高露出画像信号および前記低露出画像信号を合成して使用するように、前記合成比率を決定することを特徴とする請求項16に記載の撮像装置の制御方法。 - 前記複数の画像信号の両方に共通する前記輝度変調領域に存在する前記撮像素子のライン数と、前記撮像素子の1ラインの読み出し時間とに基づいて、前記ずれ時間を導出するずれ時間導出工程を更に有することを特徴とする請求項12〜17の何れか1項に記載の撮像装置の制御方法。
- 前記ずれ時間は、外部発光手段の平均発光時間に基づいた所定の時間であることを特徴とする請求項12〜17の何れか1項に記載の撮像装置の制御方法。
- 前記撮像素子制御工程により動作が制御された前記撮像素子で撮像された画像信号であって、前記複数の画像信号と異なる画像信号に対して、前記ずれ時間と、当該ずれ時間に対応する前記撮像素子における電荷の蓄積時間とに基づくゲインをかけることにより得られた信号を露出補正用画像信号として生成する補正信号生成工程と、
前記補正信号生成工程により生成された露出補正用画像信号と前記合成工程により合成された複数の画像信号とを合成する露出補正工程と、を更に有することを特徴とする請求項12〜19の何れか1項に記載の撮像装置の制御方法。 - 少なくとも絞りを含む光学系の動作を制御する光学系制御工程と、を更に有し、
前記光学系制御工程は、前記ずれ時間と、当該ずれ時間に対応する前記撮像素子における電荷の蓄積時間とに基づく絞り値になるように、前記光学系の絞りを制御することを特徴とする請求項12〜19の何れか1項に記載の撮像装置の制御方法。 - 前記撮像装置の露出制御パラメータに応じて、前記ずれ時間に基づく前記撮像素子の動作の制御を行うか否かを判断する判断工程を更に有し、
前記撮像素子制御工程は、前記判断工程により、前記ずれ時間に基づく前記撮像素子の動作の制御を行わないと判断されると、前記ずれ時間を0(ゼロ)として前記撮像素子の動作を制御することを特徴とする請求項12〜21の何れか1項に記載の撮像装置の制御方法。 - 請求項12〜22の何れか1項に記載の撮像装置の制御方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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