以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態による決裁申請システムの構成の一例を示す概略ブロック図である。この図1に示す決裁申請システム1は、例えば、企業において従業員が物品の購入や旅費の精算等をする際に行う決裁申請を処理するシステムである。この決裁申請システム1は、複数の端末装置100―N(Nは正の整数)と、操作支援装置200と、決裁申請管理装置300と、を備えている。なお、複数の端末装置100−Nのそれぞれは同様の構成であるので、特に区別せずに端末装置100として説明する。
決裁申請管理装置300は、端末装置100を利用するユーザからの決裁申請に基づいて申請情報を生成し(決裁起案)、生成した申請情報を承認ルートに従って回覧する。また、決裁申請管理装置300は、回覧した申請情報に対する決裁者の承認(決裁承認)に基づいて、回覧された申請情報に対する承認処理を実行する。
端末装置100は、例えばLAN(Local Area Network)等のネットワーク10を介して操作支援装置200及び決裁申請管理装置300と通信可能に接続されている。この端末装置100は、決裁申請システム1を利用して決裁申請を行うユーザ(申請者)による決裁申請の入力、又はその決裁申請を承認するユーザ(決裁者)による承認の入力などを受け付ける。例えば、ユーザ(申請者)は、購入したい物品に関する物品情報、購入するための予算の責任者である決裁者の情報等を、端末装置100の表示部に表示された申請画面に示されるフォーマットに従って入力して決裁申請を行う(決裁起案)。このとき、ユーザは、この決裁申請の入力操作に習熟しているとは限らない。そのため、ユーザは、操作方法や入力内容が分からない場合には、決裁申請の操作の途中でヘルプ機能を利用して操作方法や入力内容に関する文書や情報を取得して確認する操作を行うことがある。ここで、ユーザそれぞれのスキル(習熟度)は様々であるため、例えば、一様に同じ条件で操作方法や入力内容に関する文書や情報をユーザに提示した場合には、低スキルユーザ(習熟度の低いユーザ)には情報が足りなく、高スキルユーザ(習熟度の高いユーザ)には情報が多すぎるといったような、提示する情報のミスマッチが起きてしまうことがある。そのため、ユーザは、情報が足りないことにより操作方法や入力内容が分からないまま誤った操作や入力をしてしまうことや、情報が多すぎることにより必要な情報を探し出すことが困難な場合がある。そこで、様々なスキルのユーザに対して適切な情報を提示することにより操作を支援することができるシステムが望まれている。
本実施形態の操作支援装置200は、決裁申請管理装置300と端末装置100との間を仲介することにより、決裁申請システム1を利用するユーザに対して、その入力操作に関する支援を行う。例えば、操作支援装置200は、決裁申請管理装置300と連携して処理を行い、決裁申請管理装置300に決裁申請するための申請画面上に、ユーザの操作を支援するための操作支援情報(操作ガイド)を提示する。具体的には、操作支援装置200は、端末装置100と決裁申請管理装置300との間を仲介しており、端末装置100におけるユーザの操作ログ(操作履歴)を端末装置100から取得するとともに、取得した操作ログに基づいてユーザのスキルを判定し、決裁申請管理装置300から端末装置100の表示部に表示させる申請画面上にユーザのスキルに応じた操作支援情報を提示する。
なお、決裁申請システム1では、ユーザは、申請画面に対する入力の操作を行う際に、申請画面への入力操作以外に、申請内容、回覧先、申請に必要な添付ファイル等を各種の文書ファイルやウェブページを検索する操作や開いて確認する操作、又は、操作方法を確認するためのヘルプ画面を表示させる操作、等を行う。操作支援装置200は、申請画面への入力操作のみならず、上述した申請画面への入力操作以外の操作ログもあわせて取得する。
[操作支援処理の概要]
まず、本実施形態の決裁申請システム1において、操作支援装置200が実行する操作支援処理の概要について説明する。
図2は、操作支援装置200が、ユーザのスキルに対応する提示内容を生成する処理の一例を示すフローチャートである。なお、操作支援装置200は、端末装置100におけるユーザの操作ログを、端末装置100から取得しているものとする。また、この提示内容を生成する処理は、予め設定されたタイミング(例えば、1日に1回)で行われる。なお、ここでは、端末装置100がユーザの操作に応じてユーザの操作ログを取得して記憶しているものとして説明するが、これに限られるものではなく、操作支援装置200がユーザの操作に応じてユーザの操作ログを取得して記憶する構成としてもよい。
操作支援装置200は、ユーザの操作ログを、ユーザと操作時刻でソートする(ステップS110)。これにより、ユーザ毎の操作ログが一連の操作時刻のまとまりで取得可能な情報となる。そして、操作支援装置200は、各ユーザの開始操作から終了操作までの一連の操作ログを案件毎に抽出する(ステップS120)。
ここで、上述の「案件」とは、例えば、決裁申請をするための申請案件のことであり、一の決裁申請のための申請案件が一案件に対応する。また、一案件における開始操作から終了操作までの一連の操作ログは、例えば、当該案件において、申請情報を新に作成するための「新規作成」の操作から、作成した申請情報を送信する「決裁起案」の操作までの操作ログのことをいう。
次に、操作支援装置200は、ステップS120において抽出した各案件の一連の操作ログに基づいて、ユーザのスキルレベルを判定する(ステップS130)。例えば、操作支援装置200は、開始操作から終了操作までの操作時間に基づいて、操作時間の短いユーザを高スキルユーザと判定し、操作時間の長いユーザを低スキルユーザと判定する。例えば、操作支援装置200は、予め設定されたスキルレベルとレベル毎の操作時間の閾値とに基づいて、ユーザのスキルレベルを判定する。なお、決裁起案した各案件が決裁者によって差戻しされたか否かによって操作の正確性を判定し、この操作の正確性の判定をユーザのスキルレベルの判定に加味してもよい。
続いて、操作支援装置200は、ステップS130において判定した各スキルレベルのユーザの一連の操作ログに基づいて、各スキルレベルに応じた提示内容を登録する(ステップS140)。例えば、操作支援装置200は、各スキルレベルのユーザの一連の操作ログのうちの最もスキルの高い操作ログを選択し、選択した操作ログ(以下、代表操作ログとも称する)をスキルレベルと対応付けて提示内容として登録する。この各スキルレベルにおいて提示内容として登録された代表操作ログに基づく操作支援情報が、各スキルレベルのユーザに提示されることになる。即ち、操作支援装置200は、各スキルレベルにおいて最もスキルの高い操作ログが各スキルレベルのユーザの目標とする操作として操作支援情報を提示するように、提示内容を生成する。
上述した処理によって、操作支援装置200は、各スキルレベルの提示内容を生成して、生成した提示内容を登録する。そして、端末装置100においてユーザが決裁申請の操作を開始すると、操作支援装置200は、当該ユーザのスキルレベルに応じた提示内容に基づく操作支援情報を、決裁申請管理装置300が提供する申請画面上に表示されるように付加して端末装置100に供給する。端末装置100は、操作支援情報が表示される申請画面の情報を受け取って表示部に表示する。例えば、上述の申請画面の情報はウェブコンテンツ(ウェブページ)として提供され、端末装置100は、受け取った申請画面をウェブブラウザ上に表示する。
図3は、端末装置100の表示部に表示される申請画面の一例を示す図である。この図3に示す申請画面は、件名や決裁の種類等を入力する「基本情報」と、回覧ルートを設定するための「回覧ルート」と、関連する情報を含むファイルを添付することが可能な「添付ファイル」との3つの入力項目(セクション)に区分されている。また、申請画面内において各入力項目の右側近傍には、各入力項目に対応する操作支援情報(操作ガイド)が表示される。この表示される操作支援情報は、各スキルレベルの提示内容として選択された操作ログに基づいており、例えば、各入力項目において行われた操作によって表示されたページがリンク先となるように表示される。したがって、ユーザは、各入力項目の近傍に表示された操作支援情報に対して操作を行うことで、自身のスキルにあった必要な情報を得ることができる。
この図3に示す例では、「基本情報」のセクションに対応する操作支援情報として、決裁の種別や記入内容に関する情報(決裁パターン一覧、購入ガイドライン等)へのリンクを示す情報が表示されている。また、「回覧ルート」のセクションに対応する操作支援情報として、回覧先の設定ルールに関する情報や回覧先を検索する情報(委任内規、服務指定簿、名簿システム、電子電話帳等)へのリンクを示す情報が表示されている。また、「添付ファイル」のセクションに対応する操作支援情報として、決裁の種別によって必要な添付ファイル(例えば、見積書、領収書等)を示す情報やFAQ(Frequently Asked Questions)へのリンクを示す情報が表示されている。
図4は、図3に示す申請画面よりも高スキルユーザに対して表示される申請画面の一例を示す図である。図4に示す申請画面では、申請画面に入力する際の関連する操作(申請画面への入力操作以外の操作)が少ない高スキルユーザによる操作ログに基づいて、操作支援情報が表示されている。つまり、この申請画面では、例えば、基本的な操作方法を確認するような操作がない操作ログに基づく操作支援情報が表示されている。よって、表示される操作支援情報の項目が図3に示す申請画面に比べて少なく、また、表示される操作支援情報は操作の基本に関するような情報ではない。
例えば、図4に示す例では、「基本情報」のセクションに対応する操作支援情報として、決裁の種別や記入内容に関する情報(決裁パターン一覧、購入ガイドライン等)へのリンクを示す情報は表示されない。このスキルレベルのユーザは、決裁の種別を一覧から確認するような操作を行わずに申請画面への操作入力が可能である。ここでは、「基本情報」のセクションに対応する操作支援情報として、過去の同じ決裁種別の申請情報へのリンクを示す情報が表示されている。この場合、例えば、ユーザは、このリンク先を参照することにより、過去の同じ決裁種別の申請情報を引用して申請画面への入力を容易に行うことができるようになる。また、「回覧ルート」のセクションに対応する操作支援情報として、回覧先を検索する情報(検索システム)へのリンクが図3に示す例に比べて少ない。また、「添付ファイル」のセクションに対応する操作支援情報として、決裁の種別によって必要な添付ファイル(例えば、見積書、領収書等)を示す情報へのリンク先を示す情報は表示されない。このスキルレベルのユーザは、決裁の種別に応じて必要な添付ファイルの種類を知っており確認する操作を行っていない。ここでは、添付ファイルの確認を促す情報が表示されている。
このように、操作支援装置200は、ユーザのスキルに応じた操作支援情報を申請画面の各入力項目の近傍に提示するため、様々なスキルのユーザに対して適切な情報を提示することができる。
なお、上述の本実施形態による操作支援処理の概要では、ユーザのスキルに応じて、そのスキルレベルのユーザの操作ログに基づく操作支援情報を提示する処理について説明したが、ユーザのスキルに応じて、予めスキルレベル毎に定められた操作支援情報を提示するようにしてもよい。例えば、図3及び図4に示した各スキルレベルにおける操作支援情報が、各スキルレベルと対応付けて予め定められていてもよい。
[操作支援装置の構成]
次に、図5を参照して、本実施形態による操作支援装置200の構成について詳しく説明する。図5は、本実施形態による操作支援装置200の構成を説明する概略ブロック図である。この図5において図1の各部に対応する部分には同一の符号を付けている。
操作支援装置200は、記憶部210と、一時記憶部220と、提示内容生成部230と、提示部240とを備えている。記憶部210は、操作支援装置200がユーザの操作ログに基づいて操作支援情報を端末装置100に供給するために必要な各種データや情報を記憶する。
この図5に示す記憶部210は、操作ログ記憶部211と、ユーザ情報記憶部212と、スキルレベル定義記憶部213と、ユーザスキルレベル記憶部214と、提示内容記憶部215と、過去提示内容記憶部216と、表示パターン定義記憶部217と、を備えている。
操作ログ記憶部211は、端末装置100において行われたユーザの操作の操作ログを記憶するデータベースである。図6は、操作ログ記憶部211が記憶する操作ログのデータ構成の一例を示す図である。この図6に示すように、操作ログ記憶部211は、操作ログ(符号510)として、「時刻」、「IPアドレス」、「操作内容」、及び「操作対象ID」を関連付けて記憶する。「時刻」は、操作が行われた時刻を示す情報である。「IPアドレス」は、操作が行われた端末装置100を識別する識別情報であって、ここでは、操作したユーザを特定するために利用される。「操作内容」は、操作の内容(例えば、「新規作成」、「検索」、「決裁起案」等)を示す情報である。「操作対象ID」は、操作対象を識別する識別情報である。ここで操作対象とは、例えば、決裁申請システム1における申請案件、ユーザが情報を検索する際に利用した検索システム、ユーザが端末装置100の表示部に表示させた文書ファイルやウェブページ等である。なお、この操作ログの具体的なデータ構成の一例として、例えば図7に示すように、「時刻」、「IPアドレス」、「操作内容」、及び「操作対象ID」が操作毎に一連となったデータ構成としてもよい。
ユーザ情報記憶部212は、決裁申請システム1を利用するユーザのユーザ情報を記憶するデータベースである。図8は、ユーザ情報記憶部212が記憶するユーザ情報のデータ構成の一例を示す図である。この図8に示すように、ユーザ情報記憶部212は、ユーザ情報(符号520)として、「ユーザID」及び「IPアドレス」を関連付けて記憶する。「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報であり、各ユーザが利用する端末装置100それぞれの「IPアドレス」と関連付けられている。このユーザ情報は、例えば、ユーザが決裁申請システム1を利用するためにユーザ登録された際の登録情報に基づいてユーザ情報記憶部212に記憶される。なお、ユーザ情報には、「ユーザID」及び「IPアドレス」以外の情報(例えば、ユーザ名や従業員番号等)も含まれている。
スキルレベル定義記憶部213は、ユーザの操作のスキルレベルを判定するためのスキルレベル定義ファイルを記憶する。図9は、スキルレベル定義記憶部213が記憶するスキルレベル定義ファイルのデータ構成の一例を示す図である。この図9に示すように、スキルレベル定義記憶部213は、「スキルレベル」、「平均操作時間」、及び「差戻率」が関連付けられたスキルレベル定義ファイル(符号530)を記憶する。「スキルレベル」は、操作のスキルレベルを示しており、ここでは4段階のスキルレベル(「時間早・差戻少」、「時間遅・差戻少」、「時間早・差戻多」、「時間遅・差戻多」)が定義されている。「平均操作時間」は、スキルレベルを判定する際の一案件あたりの操作時間の閾値が設定されている。「差戻率」は、スキルレベルを判定する際の、各ユーザが起案した申請情報が差戻しされた割合の閾値が設定されている。例えば、「平均操作時間」が10分未満(<10min)且つ「差戻率」10%未満(<10%)のユーザは、スキルレベル「時間早・差戻少」と判定されるように定義されている。なお、このスキルレベルを判定するための定義ファイルは、予め設定されてスキルレベル定義記憶部213に記憶されている。また、このスキルレベル定義ファイルは、任意のタイミングで修正可能な構成としてもよい。
ユーザスキルレベル記憶部214は、操作ログに基づいて判定されたユーザのスキルレベルを示すユーザスキルレベル情報を記憶するデータベースである。図10は、ユーザスキルレベル記憶部214が記憶するユーザスキルレベル情報のデータ構成の一例を示す図である。この図10に示すように、ユーザスキルレベル記憶部214は、ユーザスキルレベル情報(符号540)として、「ユーザID」、「現スキルレベル」、「提示開始日」、「N回前スキルレベル」、及び「N回前提示開始日」を関連付けて記憶する(Nは自然数)。「ユーザID」は、判定したスキルレベルのユーザを識別する識別情報である。「現スキルレベル」は、最後に判定された現在のスキルレベルを示す情報である。「提示開始日」は、この現在のスキルレベルが判定された操作ログに基づく操作支援情報の提示が開始された日付を示している。また、このユーザスキルレベル情報は、スキルレベルの判定がされることに応じて「現スキルレベル」が新しく判定されたスキルレベルに更新され、更新前の「現スキルレベル」は「1回前のスキルレベル」として、「1回前のスキルレベル」は「2回前のスキルレベル」として記憶される。つまり、ユーザスキルレベル記憶部214は、ユーザスキルレベル情報(符号540)として、過去のスキルレベルに関する情報である「N回前スキルレベル」、及び「N回前提示開始日」を関連付けて記憶する。
提示内容記憶部215は、各スキルレベルの代表操作ログに基づく提示内容を示す提示内容情報を記憶するデータベースである。図11は、提示内容記憶部215が記憶する提示内容情報のデータ構成の一例を示す図である。この図11に示すように、提示内容記憶部215は、提示内容情報(符号550)として、「スキルレベル」、及び「操作順序」を関連付けて記憶する。「操作順序」は、各スキルレベルにおいて選択された代表操作ログに示される「操作内容」と「操作対象ID」とに基づく「操作情報」を操作順に配列した情報である。
過去提示内容記憶部216は、過去の提示内容情報を記憶するデータベースである。例えば、提示内容記憶部215において提示内容情報が更新される際に、更新前の提示内容情報が過去提示内容記憶部216に登録される(記憶される)。
表示パターン定義記憶部217は、端末装置100に表示させる操作支援情報(操作ガイド)の表示内容を示す表示パターン定義ファイルを記憶する。図12は、表示パターン定義記憶部217が記憶する表示パターン定義ファイルのデータ構成の一例を示す図である。この図12に示すように、表示パターン定義記憶部217は、「操作情報」と「表示内容」とが関連付けられた表示パターン定義ファイル(符号560)を記憶する。「操作情報」は、操作ログの「操作内容」と「操作対象ID」とを含む情報である。「表示内容」は、「操作情報」に対応する操作支援情報(操作ガイド)の表示パターン(端末装置100において申請画面上に操作支援情報(操作ガイド)として表示させる内容)である。例えば、提示内容記憶部215が記憶する提示内容情報の「操作順序」に含まれる「操作情報」に基づいて、「操作情報」に対応する「表示内容」が操作支援情報(操作ガイド)として申請画面上に表示される。なお、この表示パターンの定義ファイルは、予め設定されて表示パターン定義記憶部217に記憶されている。また、この表示パターン定義ファイルは、任意のタイミングで修正可能な構成としてもよい。
一時記憶部220は、操作支援装置200が行う処理の過程で生成された情報等を一時的に記憶する。例えば、一時記憶部220は、操作支援装置200が操作ログに基づいて提示内容情報を生成する際の処理過程で生成される各種情報、端末装置100の表示部に表示させる申請画面の画面情報(例えば、HTML(HyperText Markup Language)ファイル)等を記憶する。
なお、記憶部210又は一時記憶部220は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ、CD−ROM等の読み出しのみが可能な記憶媒体、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成されてもよい。
提示内容生成部230は、ユーザの操作ログに基づいて、提示内容情報を生成して提示内容記憶部215に登録する(記憶させる)。図5に示すように提示内容生成部230は、操作ログ取得部231と、操作ログ処理部232と、スキルレベル判定部233と、分類部234と、代表操作ログ選択部235と、を備えている。
操作ログ取得部231は、端末装置100からユーザの操作ログを取得する。例えば、操作ログ取得部231は、決裁申請システム1における申請画面に対するユーザの入力操作、及び申請画面に対する入力操作の途中に行われた操作の操作ログを、端末装置100から取得して操作ログ記憶部211に記憶させる。
ここで、操作ログ取得部231は、例えば、端末装置100において記憶されたユーザの操作ログを、一案件の操作が終了する毎に端末装置100から取得する。なお、操作ログ取得部231は、端末装置100においてユーザが操作することに応じて、逐次、端末装置100から当該ユーザの操作ログを取得してもよい。
操作ログ処理部232は、操作ログ取得部231が取得した操作ログに含まれる情報(データ)に対して、ソート(並べ替え)、置換、演算等の各種の処理を実行して、各種の情報を生成する。例えば、操作ログ処理部232は、操作ログ取得部231が取得した操作ログに基づいて、各ユーザの案件毎の操作に要した操作時間や案件毎の差戻しの有無等の属性情報を示す「案件属性情報リスト」を生成する。また、操作ログ処理部232は、生成した案件属性情報リストに基づいて、各ユーザの案件の属性情報の平均値(平均操作時間、差戻率等)を示す「ユーザ属性情報リスト」を生成する。これらの操作ログ処理部232が生成した案件属性情報リスト及びユーザ属性情報リストは、他の処理で利用可能なように一時記憶部220に記憶される。
スキルレベル判定部233は、操作ログ処理部232が生成したユーザ属性情報リストと、スキルレベル定義記憶部213に記憶されているスキルレベル定義ファイルとに基づいて、各ユーザのスキルレベルを判定する。即ち、スキルレベル判定部233は、操作ログ取得部231が取得した操作ログに基づいて、複数のユーザそれぞれの決裁申請システム1における操作(所定の操作)のスキルレベル(習熟度)を判定する。また、スキルレベル判定部233は、判定したスキルレベルを各ユーザの「ユーザID」と関連付けたユーザスキルレベル情報を生成してユーザスキルレベル記憶部214に記憶させる。
分類部234は、スキルレベル判定部233が判定した各ユーザのスキルレベルスキルレベル(習熟度)に応じて、各ユーザをグループに分類(グルーピング)する。例えば、分類部234は、決裁申請システム1に登録されている複数のユーザのそれぞれを、スキルレベル定義記憶部213に記憶されているスキルレベル定義ファイル(図9の符号530参照)に定義されている4段階のスキルレベル(「時間早・差戻少」、「時間遅・差戻少」、「時間早・差戻多」、「時間遅・差戻多」)うちのいずれかのスキルレベルに分類する。また、分類部234は、案件毎の属性情報を示す案件属性情報リストとユーザスキルレベル情報とに基づいて、案件情報リストの各案件をユーザのスキルレベルで分類する。
代表操作ログ選択部235は、分類部234が分類したグループ内に含まれる操作ログ(即ち、同じスキルレベルと定義されている操作ログ)のうちのスキルレベル(習熟度)の高い操作ログを代表操作ログとして選択する。例えば、代表操作ログ選択部235は、グループ内で最もスキルレベル(習熟度)の高い操作ログ(最もよい操作ログ)を代表操作ログとして選択する。また、代表操作ログ選択部235は、選択した代表操作ログに基づいて、その代表操作ログに含まれる操作情報と当該グループのスキルレベルとを関連付けて提示内容情報として提示内容記憶部215に記憶させる。
なお、代表操作ログは、グループ内の全ユーザ(同スキルレベルと判定されたユーザすべて)の操作ログのうちの、最もスキルレベルの高い案件の操作ログとしてもよいし、グループ内で最もスキルレベルの高いユーザが操作した各案件の操作ログのうちの、最もスキルレベルの高い案件の操作ログとしてもよい。
提示部240は、提示内容記憶部215に記憶されている提示内容情報と、表示パターン定義記憶部217に記憶されているに表示パターン定義ファイルとに基づいて、操作支援情報(操作ガイド)を付加した申請画面情報を生成する。具体的には、提示部240は、決裁申請管理装置300から申請画面情報を受け取るとともに、受け取った申請画面情報に操作支援情報(操作ガイド)を付加した申請画面情報を生成して、一時記憶部220に記憶させる。例えば、提示部240は、この申請画面情報を端末装置100のウェブブラウザで表示可能なようなウェブコンテンツ(ウェブページ)として生成する。また、提示部240は、生成した申請画面情報を、端末装置100からの要求に応じて、当該要求された端末装置100に対して送信する。
これにより、端末装置100は、操作支援装置200から受け取った申請画面情報に基づいて、操作支援情報(操作ガイド)が付加された申請画面を表示することができる。例えば、端末装置100は、受け取った申請画面情報に基づく申請画面をウェブブラウザ上に表示することができる。
[操作支援処理の動作]
次に、操作支援装置200が実行する操作支援処理の動作について説明する。
まず、操作支援装置200の提示内容生成部230が提示内容情報を生成する処理の一例を説明し、その後に、提示内容生成部230が生成した提示内容情報に基づいて提示部240が操作支援情報を提示する処理を説明する。
以下、図13から図19を参照して、提示内容情報を生成する処理の一例を説明する。
図13は、本実施形形態による提示内容情報を生成する処理の動作の一例を示すフローチャートである。また、図14から図19は、図13に示す処理において参照する情報又は生成される情報の例を説明する図である。なお、この図13は、図2に示す処理の詳細例を示しており、図2に示すステップS110、S120、S130、S140の処理に対応する部分には同じ符号を付けている。例えば、図2に示すステップS110が図13に示すステップS111、S112に対応し、図2に示すステップS120が図13に示すステップS120に対応する。また、図2に示すステップS130が図13に示すステップS131、S132、S133に対応し、図2に示すステップS140が図13に示すステップS141、S142、S146に対応する。
操作ログ処理部232は、操作ログ取得部231が取得して操作ログ記憶部211に記憶されている操作ログを、「IPアドレス」及び「操作時刻」でソートする(ステップS111)。そして、操作ログ処理部232は、ソートした操作ログを一時記憶部220に記憶させる。図14の符号610に、操作ログ(符号510)を「IPアドレス」及び「操作時刻」でソートした操作ログの一例を示している。
次に、操作ログ処理部232は、ユーザ情報記憶部212に記憶されているユーザ情報(符号520)を参照して、ステップS111においてソートした操作ログ(符号610)の「IPアドレス」を「ユーザID」に置換する(ステップS112)。そして、操作ログ処理部232は、この「IPアドレス」を「ユーザID」に置換した操作ログ(以下、「ユーザ操作ログ」と称する)を、一時記憶部220に記憶させる。図14に、ソートした操作ログ(符号610)の「IPアドレス」を「ユーザID」に置換したユーザ操作ログ(符号620)の一例を示している。
即ち、操作支援装置200は、ユーザ(ユーザID)と操作時刻でソートした各ユーザの操作ログを生成する。これにより、ユーザ毎の操作ログを一連の操作時刻のまとまり(例えば、案件毎のまとまり)で取得可能となる。
続いて、操作ログ処理部232は、生成したユーザ操作ログから、開始操作から終了操作までの一連の操作ログを案件毎に抽出する(ステップS120)。ここでは、開始操作と終了操作の操作内容がそれぞれ「新規作成」と「決裁起案」である。まず、操作ログ処理部232は、ユーザ操作ログ(符号620)において、操作対象IDにより同一案件とされる「新規作成」から「決裁起案」までの一連の操作ログ(以下、「一時一連操作ログ」と称する)を、案件毎に抽出する。そして、操作ログ処理部232は、この一時一連操作ログを一時記憶部220に記憶させる。図15に、ユーザ操作ログ(符号620)から抽出した案件毎の一時一連操作ログの集合である「一時一連操作ログリスト」(符号630)の一例を示している。
次に、操作ログ処理部232は、一時一連操作ログリスト(符号630)に含まれる案件毎の一時一連操作ログに対して、操作対象IDが同じであって、「新規作成」から「決裁起案」までの操作内容に含まれない操作内容(例えば、操作対象IDが同じであって、ユーザIDが異なる「決裁承認」、「差戻し」等)の操作ログを加えた案件毎の一連の操作ログ(以下、「一連操作ログ」と称する)を生成する。そして、操作ログ処理部232は、この一連操作ログを一時記憶部220に記憶させる。図16に、「一時一連操作ログリスト」(符号630)に含まれる案件毎の一時一連操作ログに対して「決裁承認」、「差戻し」等の操作ログを加えた案件毎の一連操作ログの集合である「一連操作ログリスト」(符号640)の一例を示している。
このように、ステップS120の処理では、操作ログ処理部232は、案件毎の開始操作から終了操作までの一連の操作ログとして、まず、案件を起案するユーザ自身の開始操作から終了操作までの操作ログである「一時一連操作ログ」を抽出し、次に、当該案件の決裁者の操作内容(例えば、「決裁承認」、「差戻し」等)を「一時一連操作ログ」に加えた「一連操作ログ」を生成する。
次に、操作ログ処理部232は、ステップS120において抽出した案件毎の一連操作ログに基づいて、案件毎の属性情報を求める(ステップS131)。ここで、案件毎の属性情報とは、例えば、案件毎の開始操作から終了操作までの「操作時間」、及び、決裁者によって差戻しされたか否かを示す情報(「差戻し」の有無)である。
例えば、操作ログ処理部232は、「新規作成」の操作時刻から「決裁起案」の操作時刻までの時間の差分を「操作時間」として案件毎に算出する。また、操作ログ処理部232は、案件毎の一連操作ログに操作内容が「差戻し」の操作ログが含まれているか否かに基づいて、「差戻し」の有無を判定する。そして、操作ログ処理部232は、算出した「操作時間」を示す情報と、判定した「差戻し」の有無を示す情報とを、「案件ID」及び「ユーザID」(申請者)に関連付けた案件毎の属性情報を示す「案件属性情報リスト」を生成して一時記憶部220に記憶させる。ここで、「案件ID」は、一連操作ログにおける各案件を識別する識別情報である。図16に、案件毎の属性情報を示す案件属性情報リスト(符号650)の一例を示している。
次に、操作ログ処理部232は、ステップS131において生成した案件属性情報リストに基づいて、案件毎の属性情報を示すユーザ毎にグルーピングして、ユーザ毎の属性情報を求める(ステップS132)。ここで、ユーザ毎の属性情報とは、例えば、各ユーザの案件に要した「操作時間」の平均を示す「平均操作時間」、及び、各ユーザの案件のうちの決裁者によって差戻しされた案件の割合を示す「差戻率」である。
例えば、操作ログ処理部232は、ユーザ毎にグルーピングした案件毎の属性情報(「操作時間」、「差戻し」の有無)に基づいて、ユーザ毎の「平均操作時間」と「差戻率」とを算出する。そして、操作ログ処理部232は、算出した「平均操作時間」と「差戻率」とを、「ユーザID」(申請者)に関連付けたユーザ毎の属性情報を示す「ユーザ属性情報リスト」を、一時記憶部220に記憶させる。図16に、ユーザ毎の属性情報を示すユーザ属性情報リスト(符号660)の一例を示している。
次に、スキルレベル判定部233は、ユーザ毎の属性情報(例えば、「平均操作時間」、「差戻率」等)に基づいてユーザのスキルレベルを判定する。例えば、図17に示すように、スキルレベル判定部233は、スキルレベル定義記憶部213に記憶されているスキルレベル定義ファイル(符号530)を参照して、ステップS132において生成されたユーザ属性情報リスト(符号660)のユーザ毎の属性情報(例えば、「平均操作時間」、「差戻率」等)を「スキルレベル」に置換し、置換した「スキルレベル」と「ユーザID」(申請者)とが関連付けられたユーザスキルレベル情報(符号540)を、ユーザスキルレベル記憶部214に記憶させる(ステップS133)。
このように、ステップS131、S132、S133の処理(ステップS130の処理)により、操作支援装置200は、各案件の一連操作ログに基づいて、ユーザのスキルレベルを判定する。
次に、分類部234は、操作したユーザのスキルレベルにより案件毎の属性情報をグルーピングする(ステップS141)。例えば、図18に示すように、分類部234は、ユーザスキルレベル情報(符号540)を参照して、ステップS133(S130)において判定されたユーザ毎のスキルレベルに基づいて、案件属性情報(符号650)に含まれる案件毎の「ユーザID」を「スキルレベル」(現スキルレベル)に置換することにより、各案件をユーザのスキルレベル毎に分類したスキルレベル別案件情報リスト(符号670)を生成して一時記憶部220に記憶させる。
続いて、代表操作ログ選択部235は、ステップS141においてユーザのスキルレベルによりグルーピングした各グループ内の案件毎(スキルレベルが同じユーザの案件毎)の属性情報から、最もよい(スキルレベルの高い)属性情報の案件を、各グループの代表操作ログとして選択する(ステップS142)。例えば、図19に示すように、代表操作ログ選択部235は、ステップS141において生成したスキルレベル別案件情報リスト(符号670)に基づいて、各スキルレベルのグループ内の案件のうちの最もスキルレベルの高い属性情報の案件を代表操作ログとして選択する。ここでは、代表操作ログ選択部235は、スキルレベル「時間遅・差戻多」のグループ内の案件のうちの最もスキルレベルの高い属性情報の案件Aの操作ログを代表操作ログとして選択する例を示している。なお、最もスキルレベルの高い属性情報の案件とは、例えば、「差戻し」の無い案件のなかで最も「操作時間」の短い案件である。
そして、代表操作ログ選択部235は、選択した案件の操作ログ(代表操作ログ)を提示内容として登録する(ステップS146)。例えば、図19に示すように、代表操作ログ選択部235は、一時一連操作ログリスト(符号630)を参照して、選択した代表操作ログ(ここでは、案件Aの操作ログ)の案件に対応する一時一連操作ログに含まれる「操作内容」と「操作対象ID」とに基づく「操作情報」を、当該グループのスキルレベルとを関連付けて提示内容情報(符号550)として提示内容記憶部215に記憶させる。
このように、ステップS141、S142、S146の処理(ステップS140の処理)により、操作支援装置200は、各スキルレベルのユーザの一連操作ログに基づいて、各スキルレベルに応じた提示内容を登録する
次に、図20及び図21を参照して、提示内容生成部230が生成した提示内容情報に基づいて提示部240が操作支援情報を、ユーザ(申請者)の端末装置100に提示する処理を説明する。
図20は、本実施形形態による操作支援情報を提示する処理の動作の一例を示すフローチャートである。また、図21は、図20に示す処理において参照する情報又は生成される情報の例を説明する図である。なお、ここでは、ユーザ(申請者)が端末装置100において決裁申請の操作を開始する前に、当該ユーザ(申請者)のスキルレベルが既に判定されており、ユーザスキルレベル記憶部214にユーザスキルレベル情報として記憶されているものとする。また、提示内容記憶部215には、各スキルレベルの代表操作ログに基づく提示内容を示す提示内容情報が記憶されているものとする。
まず、提示部240は、端末装置100において決裁申請の操作を開始するユーザ(申請者)のスキルレベルを取得する(ステップS210)。例えば、提示部240は、ユーザ(申請者)が決裁申請システム1にログインした際のログイン情報に含まれる当該ユーザ(申請者)のユーザIDに基づいて、ユーザスキルレベル記憶部214に記憶されているユーザスキルレベル情報(図10の符号540参照)から当該ユーザ(申請者)のスキルレベルを取得する。
次に、提示部240は、提示内容記憶部215に記憶されているスキルレベル毎に登録されている提示内容情報(符号550)から、ステップS210において取得したユーザ(申請者)のスキルレベルに対応する提示内容情報(図21に示す例では、スキルレベルが「時間遅・差戻多」の提示内容情報)を選択する(ステップS220)。
続いて、提示部240は、ステップS220において選択した提示内容情報に含まれる
「操作情報」を、入力項目毎に分割する(ステップS230)。ここで、入力項目とは、決裁申請を入力する際の申請画面において区分されている各入力項目(セクション)であり、例えば、図3及び図4に示す「基本情報」、「回覧ルート」、「添付ファイル」等である。例えば、図21に示すように、提示部240は、提示内容情報(符号550)のうちのユーザ(申請者)のスキルレベルに対応して選択した提示内容情報の「操作順序」に含まれる「操作情報」を分割し、入力項目毎に分割した「操作情報」を示す入力項目別提示内容情報(符号680)を生成して一時記憶部220に記憶させる。
また、提示部240は、生成した入力項目別提示内容情報(符号680)に基づいて、入力項目毎の「操作情報」に対応する操作支援情報を各入力項目と対応付けて提示する(ステップS240)。例えば、図21に示すように、提示部240は、生成した入力項目別提示内容情報(符号680)と表示パターン定義記憶部217に記憶されているに表示パターン定義ファイル(符号560)とに基づいて、各入力項目に対応する「表示内容」を操作支援情報(操作ガイド)として付加した申請画面情報を生成する。そして、提示部240は、生成した申請画面情報を、端末装置100からの要求に応じて、当該要求された端末装置100に対して送信する。これにより、操作支援情報(操作ガイド)を提示した申請画面(例えば図3または図4に示すような申請画面)を端末装置100の表示部に表示させことができる。
(まとめ)
以上説明してきたように、本実施形態による操作支援装置200は、複数のユーザの操作ログ(操作履歴)を取得する操作ログ取得部231(取得部)と、操作ログ取得部231が取得した操作ログ(操作履歴)に基づいて、複数のユーザそれぞれの所定の操作のスキルレベル(習熟度)を判定するスキルレベル判定部233(判定部)と、を備えている。また、操作支援装置200は、提示部240を備えており、複数のユーザのうちのいずれかのユーザが所定の操作を行う際に当該操作を支援する操作支援情報を、当該ユーザのスキルレベル(習熟度)に応じて提示する。
つまり、操作支援装置200は、ユーザの操作ログに基づいて判定したスキルレベル(習熟度)に基づいて、当該ユーザのスキルレベルに応じた操作支援情報を提示する。
これにより、操作支援装置200は、ユーザに対してユーザ自身のスキルレベルに応じた操作支援情報を提示することができるため、様々なスキルのユーザに対して適切な情報を提示することができる。
よって、本実施形態によれば、各ユーザのスキルにあった情報が適切に提示されるため、入力操作の効率や入力操作の正確性を向上することができ、ユーザのスキルアップが容易になる。
例えば、スキルレベル判定部233(判定部)は、操作ログ(操作履歴)から取得した所定の操作に要した時間(例えば、操作開始から操作終了までの操作に要した「操作時間」)及び所定の操作における操作の正確性(例えば、「差戻率」)の少なくとも何れかに基づいて、スキルレベル(習熟度)を判定する。
これにより、操作支援装置200は、所定の操作に要した操作時間に基づいてスキルレベルを判定することができるとともに、単に操作の速さのみならず操作の正確性を加味してスキルレベルを判定することができる。
また、操作支援装置200は、複数のユーザのそれぞれをスキルレベル(習熟度)に応じたグループに分類する分類部234と、分類部234が分類したグループ毎にグループ内に含まれる操作ログ(操作履歴)のうちのスキルレベル(習熟度)の高い操作ログ(操作履歴)を代表操作ログ(代表操作履歴)として選択する代表操作ログ選択部235(選択部)と、を備えている。そして、提示部240は、グループ内において代表操作ログ選択部235(選択部)が選択した代表操作ログ(代表操作履歴)に示される操作に基づいて、当該グループ内のユーザが所定の操作を行う際に当該操作を支援する操作支援情報を提示する。
つまり、操作支援装置200は、複数のユーザのそれぞれをスキルレベル(習熟度)に応じてグルーピングし、グループ毎にグループ内のユーザに対して、当該グループ内におけるスキルレベル(習熟度)の高い操作ログに示される操作(操作内容、操作対象、操作順等)に基づいた操作支援情報を提示する。
これにより、操作支援装置200は、グループ内のユーザのスキルレベルにあわせた操作支援情報を提示することができる。また、操作支援装置200は、グループ内におけるスキルレベル(習熟度)の高い操作に基づいた操作支援情報を提示するため、グループ内のユーザがユーザ自身よりも少しスキルが上のユーザが必要とした操作を容易に行うことができるようにし、ユーザのスキルの向上を図ることができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態の決裁申請システム1の構成は、第1の実施形態と同様であるので、本実施形態において特徴的な処理について説明する。本実施形態では、代表操作ログ選択部235が、選択した代表操作ログに基づいて提示内容情報を提示内容記憶部215に記憶させる際に、過去の代表操作ログと比較した上で提示内容情報を更新する処理について説明する。
操作支援装置200は、選択した代表操作ログ(今回の代表操作ログ)と過去の代表操作ログとを比較して、よい方の代表操作ログに基づいて操作支援情報を提示する。これにより、操作支援装置200は、過去の代表操作ログに基づく操作支援情報(操作ガイド)がユーザの操作スキルの向上に効果が高いようであればその操作支援情報(操作ガイド)を引き続き提示し、効果が低いようであれば今回の代表操作ログに基づいて操作支援情報(操作ガイド)を提示することができる。
具体的には、操作支援装置200は、1回前に選択した代表操作ログに基づく操作支援情報(操作ガイド)の提示を開始した以降に操作された案件の操作ログを取得し、取得した案件の「平均操作時間」及び「平均差戻率」を、今回選択した代表操作ログ(例えば、グループ内で最もスキルの高い操作ログ)と比較する。なお、操作支援情報の提示を開始した以降であっても、その提示された操作支援情報をユーザが参考にして操作したとは限らない。そのため、操作支援情報の提示を開始した以降の案件のうち、提示された操作支援情報を参考にして操作された可能性の高い案件の「平均操作時間」及び「平均差戻率」を、今回選択した代表操作ログと比較する対象とする。これにより、操作支援情報を参考にしない(利用しない)ユーザの操作ログを、当該操作支援情報の効果を判断する操作ログから除外することができる。
ここで、提示された操作支援情報を参考にして操作された可能性の高い案件とは、例えば、提示された操作支援情報の元となった1回前に選択した代表操作ログ(「操作順序」)と所定の割合以上(例えば、7割以上)操作ログが一致する案件とすることができる。
なお、上述の所定の割合は、操作支援情報を参考にして操作された可能性の高い案件と判定するために予め定められた条件であり、上述の7割は一例であって、例えば、操作内容又はスキルレベルによって、7割よりも高い割合又は7割より低い割合に定められてもよい。
次に、図22を参照して、本実施形態による提示内容情報を生成する処理の動作を説明する。図22は、本実施形態による提示内容情報を生成する処理の動作の一例を示すフローチャートである。この図22に示す処理は、ステップS140の処理がステップS143、S144、S145の処理を有する点が図13に示す処理に対して相違し、ここでは、そのステップS140の処理のみを示している。この図22において、図13に示す処理と同様の処理には同じ符号を付けており、その説明を省略する。
代表操作ログ選択部235は、ステップS142において代表操作ログを選択すると、選択した代表操作ログのグループに該当するスキルレベルの提示内容が既に登録済みであるか否かを判定する(ステップS143)。例えば、代表操作ログ選択部235は、該当するスキルレベルの提示内容情報が提示内容記憶部215に記憶されているか否かを判定する。
ステップS143において、該当するスキルレベルの提示内容が既に登録済みでないと判定された場合(ステップS143:NO)、代表操作ログ選択部235は、今回選択した案件の操作ログ(代表操作ログ)を提示内容として登録する(ステップS146)。例えば、代表操作ログ選択部235は、今回選択した案件の操作ログ(代表操作ログ)に基づく提示内容情報を提示内容記憶部215に記憶させる。
一方、ステップS143において、該当するスキルレベルの提示内容が既に登録済みであると判定された場合(ステップS143:YES)、代表操作ログ選択部235は、今回選択した案件(代表操作ログ)の属性情報と、登録済み(過去)の提示内容に基づく操作支援情報の提示対象となった案件の属性情報とを比較する(ステップS144)。
具体的には、代表操作ログ選択部235は、1回前に選択した代表操作ログに基づく操作支援情報(操作ガイド)の提示を開始した以降に操作された案件、且つ1回前に選択した代表操作ログ(「操作順序」)と所定の割合以上(例えば、7割以上)操作ログが一致する案件を、登録済み(過去)の提示内容に基づく操作支援情報の提示対象となった案件として、当該案件の操作ログを取得する。そして、代表操作ログ選択部235は、取得した案件それぞれの属性情報(「操作時間」、「差戻率」)に基づいて「平均操作時間」及び「平均差戻率」を算出し、算出した「平均操作時間」及び「平均差戻率」と、今回選択した代表操作ログ(例えば、最もスキルの高い操作ログ)の属性情報(「操作時間」、「差戻率」)と比較する。
次に、代表操作ログ選択部235は、ステップS144において比較した結果、今回選択した案件(代表操作ログ)の属性情報(「操作時間」、「差戻率」)の方が、登録済み(過去)の提示内容に基づく操作支援情報の提示対象となった案件の属性情報(「平均操作時間」及び「平均差戻率」)に比較してよいか否か(スキルレベルが高いか否か)を判定する(ステップS145)。
ステップS145において、今回選択した案件(代表操作ログ)の属性情報(「操作時間」、「差戻率」)の方がよい(スキルレベルが高い)と判定された場合(ステップS145:YES)、代表操作ログ選択部235は、今回選択した案件の操作ログ(代表操作ログ)を提示内容として登録する(ステップS146)。即ち、代表操作ログ選択部235は、提示内容記憶部215に記憶されている提示内容情報(符号550)を、今回選択した案件の操作ログ(代表操作ログ)に基づく提示内容情報に更新する。
また、操作支援装置200は、それまで提示内容記憶部215に記憶されていた提示内容情報(1回前に選択された代表操作ログに基づく提示内容情報)を、上述の算出した「平均操作時間」及び「平均差戻率」と関連付けて、過去提示内容記憶部216に記憶させる。
図23は、過去提示内容記憶部216に記憶される過去提示内容情報のデータ構成の一例を示す図である。この図23に示す過去提示内容情報(符号690)は、「スキルレベル」、「操作順序」、「平均操作時間」、及び「平均差戻率」が関連付けられている。「スキルレベル」及び「操作順序」は、例えば、1回前に選択された代表操作ログに基づく提示内容情報に含まれる「スキルレベル」及び「操作順序」である。「平均操作時間」及び「平均差戻率」は、当該提示内容情報に基づく操作支援情報の提示を開始した以降に操作された案件、且つこの提示内容情報に含まれる「操作順序」と所定の割合以上(例えば、7割以上)操作ログが一致する案件の「平均操作時間」及び「平均差戻率」である。
図22に戻り、一方、ステップS145において、今回選択した案件(代表操作ログ)の属性情報(操作時間、差戻率)の方がよくない(スキルレベルが低い)と判定された場合(ステップS145:NO)、代表操作ログ選択部235は、提示内容記憶部215に記憶されている提示内容情報(符号550)を更新しないで、提示内容情報を生成する処理を終了する。
即ち、提示部240は、操作支援情報(操作ガイド)を提示する際には、1回前に選択した代表操作ログに基づく操作支援情報(操作ガイド)を引き続き提示する。
(まとめ)
以上説明したように、本実施形態による操作支援装置200の提示部240は、今回(第1の時点)より過去(1回前、第2の時点)において代表操作ログ選択部235(選択部)が選択した代表操作ログ(代表操作履歴)に基づく操作支援情報を提示する対象となったユーザの、当該過去(1回前、第2の時点)から今回(第1の時点)までの間に当該提示した操作支援情報に従って操作した操作ログに基づくスキルレベル(習熟度)に基づいて、過去(1回前、第2の時点)において代表操作ログ選択部235(選択部)が選択した代表操作ログと、今回(第1の時点)において代表操作ログ選択部235(選択部)が選択した代表操作ログとのうちの何れかに基づく操作支援情報を提示する。
例えば、今回(第1の時点)において代表操作ログ選択部235(選択部)が選択した代表操作ログに基づくスキルレベル(習熟度)を第1の習熟度とする。また、過去(1回前、第2の時点)において代表操作ログ選択部235(選択部)が選択した代表操作ログに基づく操作支援情報を提示する対象となったユーザの、当該過去(1回前、第2の時点)から今回(第1の時点)までの間の操作ログのうち、当該代表操作ログと所定の割合以上一致する操作ログに基づくスキルレベル(習熟度)を第2の習熟度とする。そして、提示部240は、上述の第1の習熟度と第2の習熟度とに基づいて、第2の習熟度より第1の習熟度の方が高い場合には今回(第1の時点)選択された代表操作ログに基づく操作支援情報を提示する。一方、提示部240は、第1の習熟度と第2の習熟度とに基づいて、第1の習熟度より第2の習熟度の方が高い場合には過去(1回前、第2の時点)において選択された代表操作ログに基づく操作支援情報を提示する。
つまり、操作支援装置200は、過去の提示内容の対象となったユーザのその後のスキルレベルに基づいて、過去の提示内容をそのまま継続するか、又は、今回選択した提示内容に更新するかを選択する。例えば、操作支援装置200は、過去の提示内容の対象となったユーザのその後のスキルレベルの方が、今回選択した代表操作ログよりもよい場合(スキルレベルが高い場合)には、提示内容を更新しない。一方、操作支援装置200は、今回選択した代表操作ログの方が、過去の提示内容の対象となったユーザのその後のスキルレベルよりもよい場合(スキルレベルが高い場合)には、提示内容を今回選択した代表操作ログに基づいて更新する。
このように、本実施形態による操作支援装置200は、過去の提示内容と比較して、よりよい提示内容を選択するため、効果のある操作支援情報(操作ガイド)を継続的にユーザに提供することができる。また、本システムを継続して利用することにより、過去の提示内容の利用結果が蓄積され、よりよい提示内容を提供することができるようになる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。本実施形態の決裁申請システム1の構成は、第1又は第2の実施形態と同様であるので、本実施形態において特徴的な処理について説明する。本実施形態では、第2の実施形態と同様に、代表操作ログ選択部235が、過去の代表操作ログと比較した上で提示内容情報を更新するが、比較の方法が第2の実施形態とは相違する。
上述した第2の実施形態では、1回前に選択した代表操作ログに基づく操作支援情報(操作ガイド)の提示を開始した以降に操作された案件、且つ提示された操作支援情報を参考にして操作された可能性の高い案件の「平均操作時間」及び「平均差戻率」を、今回選択した代表操作ログ(例えば、最もスキルの高い操作ログ)と比較する例を説明した。しかしながら、偶然にスキルの高い操作となった操作ログがある場合には、今回選択した代表操作ログ(例えば、グループ内で最もスキルの高い操作ログ)が、偶然にスキルの高い操作となった操作ログとなる場合も想定される。この場合には、必然的に、今回選択した代表操作ログの方のスキルレベルが高くなり、適切な比較にならないことも想定される。
そこで、本実施形態では、偶然にスキルの高い操作となった操作ログがある場合でも、その偶然性を排除可能なようにした。具体的には、本実施形態による操作支援装置200は、今回選択した代表操作ログ(例えば、グループ内で最もスキルの高い操作ログ)と比較するのに代えて、例えば、グループ内で操作内容や操作順が8割以上同じである案件(以下、「類似案件」と称する)の「平均操作時間」及び「平均差戻率」と比較する。
これにより、類似案件のみを比較対象とすることで偶然の操作を除外できるため、今回の代表操作ログと過去の操作ログとを偶然の操作に影響されずに適切に比較することができる。なお、上述の類似案件とする閾値は、8割に限られるもではなく、8割以外の任意の割合が設定されてもよい。
次に、図24を参照して、本実施形態による提示内容情報を生成する処理の動作を説明する。図24は、本実施形態による提示内容情報を生成する処理の動作の一例を示すフローチャートである。この図24に示す処理は、ステップS144、S145の処理をステップS144A、S145Aの処理とした点が図22に示す処理に対して相違する。この図24において、図22に示す処理と同様の処理には同じ符号を付けており、その説明を省略する。
ステップS143において、該当するスキルレベルの提示内容が既に登録済みであると判定された場合(ステップS143:YES)、代表操作ログ選択部235は、当該スキルレベルのグループ内の案件のうちの類似案件を抽出する。そして、代表操作ログ選択部235は、抽出した類似案件の属性情報と、登録済み(過去)の提示内容に基づく操作支援情報の提示対象となった案件の属性情報とを比較する(ステップS144A)。
具体的には、代表操作ログ選択部235は、1回前に選択した代表操作ログに基づく操作支援情報(操作ガイド)の提示を開始した以降に操作された案件、且つ1回前に選択した代表操作ログ(「操作順序」)と所定の割合以上(例えば、7割以上)操作ログが一致する案件の「平均操作時間」及び「平均差戻率」と、抽出した類似案件それぞれの属性情報(「操作時間」、「差戻率」)に基づいて算出した「平均操作時間」及び「平均差戻率」とを比較する。
次に、代表操作ログ選択部235は、ステップS144Aにおいて比較した結果、抽出した類似案件の属性情報(「平均操作時間」及び「平均差戻率」)の方が、登録済み(過去)の提示内容に基づく操作支援情報の提示対象となった案件の属性情報(「平均操作時間」及び「平均差戻率」)に比較してよいか否か(スキルレベルが高いか否か)を判定する(ステップS145A)。
ステップS145Aにおいて、抽出した類似案件の属性情報(「平均操作時間」及び「平均差戻率」)の方がよい(スキルレベルが高い)と判定された場合(ステップS145A:YES)、代表操作ログ選択部235は、今回選択した案件の操作ログ(代表操作ログ)を提示内容として登録する(ステップS146)。即ち、代表操作ログ選択部235は、提示内容記憶部215に記憶されている提示内容情報(符号550)を、今回選択した案件の操作ログ(代表操作ログ)に基づく提示内容情報に更新する。
一方、ステップS145Aにおいて、抽出した類似案件の属性情報(「平均操作時間」及び「平均差戻率」)の方がよくない(スキルレベルが低い)と判定された場合(ステップS145A:NO)、代表操作ログ選択部235は、提示内容記憶部215に記憶されている提示内容情報(符号550)を更新しないで、提示内容情報を生成する処理を終了する。
(まとめ)
以上説明したように、本実施形態による操作支援装置200の提示部240は、第2の実施形態と同様に、今回(第1の時点)より過去(1回前、第2の時点)において選択した代表操作ログ(代表操作履歴)に基づく操作支援情報を提示する対象となったユーザの当該過去(1回前、第2の時点)から今回(第1の時点)までの間のスキルレベル(習熟度)に基づいて、過去(1回前、第2の時点)において代表操作ログ選択部235(選択部)が選択した代表操作ログと、今回(第1の時点)において代表操作ログ選択部235(選択部)が選択した代表操作ログとのうちの何れかに基づく操作支援情報を提示する。
例えば、操作支援装置200は、過去の提示内容の対象となったユーザのその後のスキルレベルの方が、今回取得した操作ログのうちの類似案件の操作ログよりもよい場合(スキルレベルが高い場合)には、提示内容を更新しない。一方、操作支援装置200は、今回取得した操作ログのうちの類似案件の操作ログの方が、過去の提示内容の対象となったユーザのその後のスキルレベルよりもよい場合(スキルレベルが高い場合)には、提示内容を今回選択した代表操作ログに基づいて更新する。
このように、本実施形態による操作支援装置200は、過去の提示内容と比較して、よりよい提示内容を選択するため、効果のある操作支援情報(操作ガイド)を継続的にユーザに提供することができる。また、本実施形態の操作支援装置200は、今回取得した操作ログのうちの類似案件の操作ログに制限して比較することにより、偶然にスキルの高い操作となった操作ログによって提示内容が影響されないようにすることができる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。本実施形態の決裁申請システム1の構成は、第1、第2、又は第3の実施形態と同様であるので、本実施形態において特徴的な処理について説明する。
第1の実施形態において、操作するユーザのスキルレベルと同じスキルレベルのグループ内の案件のうちの最もよい(最もスキルレベルの高い)案件の操作ログ(代表操作ログ)に基づく操作支援情報(操作ガイド)が提示される例を説明した。本実施形態では、操作するユーザのスキルレベルと異なるスキルレベルのグループ内の案件の操作ログ(代表操作ログ)に基づく操作支援情報(操作ガイド)が提示される例を説明する。
図25は、ユーザに対して提示する操作支援情報(操作ガイド)のスキルレベルを定義する提示レベル定義ファイルのデータ構成の一例を示す図である。例えば、この図25に示すように、提示内容記憶部215は、提示レベル定義ファイル(符号700)として、操作するユーザの「スキルレベル」と、操作するユーザに対して提示する操作支援情報(操作ガイド)のスキルレベルである「提示スキルレベル」とを関連付けて記憶する。なお、この提示レベル定義ファイルは、予め設定されて提示内容記憶部215に記憶されている。また、この提示レベル定義ファイルは、任意のタイミングで修正可能な構成としてもよい。
この図に示す例では、例えば、スキルレベルが「時間遅・差戻多」のユーザに対しては、スキルレベルが「時間遅・差戻少」の代表操作ログに基づく操作支援情報(操作ガイド)が提示されるように定義されていることを示している。つまり、ユーザのスキルレベルよりも高いスキルレベル(ここでは、一つ上のスキルレベル)の操作支援情報(操作ガイド)が提示されることを示している。
即ち、本実施形態では、操作支援装置200は、ユーザに対して、ユーザ自身のスキルレベルより高いスキルレベルのユーザの操作ログに基づいて操作支援情報(操作ガイド)を提示することにより、ユーザの操作のスキルをより積極的に向上させるようにした構成である。
なお、本実施形態では、提示スキルレベルがユーザ自身のスキルレベルより高いため、各スキルレベルの代表操作ログを、各スキルレベル内の平均のスキル又は最も低いスキル(或いは低めのスキル)の操作ログとしてもよい。このように、提示スキルレベル内で選択される代表操作ログのスキルレベルを適宜設定することにより、提示スキルレベルに基づいて提示される提示内容が、ユーザにとって高すぎるスキルレベルの提示内容とならないようにすることができる。
図26は、本実施形形態による操作支援情報を提示する処理の動作の一例を示すフローチャートである。この図26に示す処理は、図20に示す処理に対して、ステップS220の処理に代えて、ステップS215、S225の処理を実行する点が相違する。
以下、図26を参照して、本実施形形態による操作支援情報を提示する処理の動作の一例を説明する。なお、この図26において、図20に示す処理と同様の処理には同じ符号を付けており、その説明を省略する。
提示部240は、提示内容記憶部215に記憶されている提示レベル定義ファイルを参照して、ステップS210において取得したユーザ(申請者)のスキルレベルに関連付けられている「提示スキルレベル」を取得する(ステップS215)。
次に、提示部240は、提示内容記憶部215に記憶されているスキルレベル毎に登録されている提示内容情報(符号550)から、ステップS215において取得した「提示スキルレベル」に対応する提示内容情報を選択する(ステップS225)。
以降の処理は、図20を参照して説明したステップS230、S240の処理と同様である。提示部240は、ステップS225において選択した提示内容情報に含まれる「操作情報」を、入力項目毎に分割し(ステップS230)、入力項目毎の「操作情報」に対応する操作支援情報を各入力項目と対応付けて提示する(ステップS240)。
(まとめ)
以上説明したように、本実施形態による操作支援装置200の提示部240は、ユーザのスキルレベル(習熟度)に関連付けられている提示スキルレベル(習熟度)の操作ログ(代表操作ログ)に基づいて、当該ユーザが所定の操作を行う際に当該操作を支援する操作支援情報を提示する。
例えば、ユーザのスキルレベルには、当該スキルレベルよりの一つ上のスキルレベルが提示スキルレベルとして関連付けられている。つまり、操作支援装置200は、ユーザに対して、当該ユーザのスキルレベルより一つ上のスキルレベルの操作ログ(代表操作ログ)に基づく操作支援情報を提示する。
これにより、本実施形態による操作支援装置200は、ユーザのスキルレベルに応じて、少し上のスキルレベルの操作を目標とした操作支援情報を提示することができる。即ち、本実施形態による操作支援装置200は、より積極的にユーザの操作のスキルを向上させるような操作支援情報を提示することができる。
(変形例)
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
なお、上記第1、2、3実施形態では、各スキルレベルの代表操作ログを、各スキルレベルのグループ内の最もスキルレベルの高い操作ログとする例を説明したが、これに限られるものではない。例えば、各スキルレベルの代表操作ログを、各スキルレベルのグループ内の2番目や3番目に高いスキルレベルの操作ログとしてもよいし、類似案件のうちの最もスキルレベルの高い操作ログとしてもよい。
また、上記実施形態では、操作開始から操作終了までの操作時間をスキルレベルの判定に用いる例を説明したが、この操作時間に対して操作の時間帯による影響を加味してスキルレベルの判定に用いるようにしてもよい。例えば、深夜の時間帯の操作では、ユーザのスキルによらないことが要因(ユーザの疲労度が高い、活性度が低い等)となって操作時間が長くなることがあるため、算出した操作時間を所定の割合で減算するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、スキルレベルを判定するための属性情報として、「操作時間」及び「差戻率」を例として説明したが、属性情報はこれに限られるものではない。例えば、スキルレベルを判定するための属性情報は、所定の文書や情報(例えば、ヘルプのページ)を検索したか否かを示す情報又は表示させたか否かを示す情報としてもよいし、所定の文書や情報を表示させた回数を示す情報としてもよい。
また、上記第2、3の実施形態において、過去の提示内容と比較する例を説明したが、過去の提示内容は、1回前の提示内容に限られるものではない。例えば、複数回前の提示内容に基づくスキルレベルや過去数回の提示内容に基づくスキルレベルの平均を用いて、過去の提示内容と比較してもよい。
また、上記実施形態では、スキルレベルとして、4段階のスキルレベルが定義されている例を説明したが、これに限らず、例えばスキルレベルは、4段階以外のスキルレベルが定義されていてもよいし、各スキルレベルの名称も任意に設定することができる。
また、上記実施形態では、端末装置100が、ネットワーク10を介して操作支援装置200に接続され、さらに操作支援装置200を介して決裁申請管理装置300に接続される構成例を示したが、端末装置100と、操作支援装置200と、決裁申請管理装置300とのそれぞれが、ネットワーク10を介して接続される構成としてもよい。また、上述した決裁申請システム1が備える各構成は、任意のコンピュータ装置に分散又は集約して配置することができる。また、上記実施形態では、操作支援装置200と、決裁申請管理装置300とが別々の装置として構成される例を示したが、操作支援装置200と、決裁申請管理装置300とが一体として構成されてもよい。
また、上記実施形態では決裁申請システム1が備えている操作支援装置200の構成を説明したが、操作支援装置200を他のシステムに適用することもできる。例えば、決裁申請管理装置300に代えて、勤怠申請管理装置とすることにより、操作支援装置200を勤怠申請システムに適用してもよい。
なお、上記実施形態における提示内容生成部230又は提示部240の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより提示内容生成部230又は提示部240の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、上述した機能の一部または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。