JP6138571B2 - 折り畳みボックス - Google Patents

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本発明は、折り畳みボックスに関する。
自動車の荷室フロア構造として、特許文献1に車両の仕切装置が開示されている。この仕切装置は、底板部として使用される基板部材、蓋部材、台形状の上第1壁部材、台形状の下第1壁部材、第2壁部材、及び、中間壁部材を備えている。基板部材の右側には、長方形状の凹部が形成されている。蓋部材は、下第1壁部材及び上第1壁部材を介して基板部材に接続され、基板部材の凹部の前側における一辺の第1軸芯を中心として傾動可能とされている。すなわち、蓋部材の表側面は、凹部の閉じ位置では基板部材の表側面と面一となり、凹部を開放する開き位置では基板部材の表側面と直交する向きになる。第2壁部材は、基板部材の凹部における蓋部材とは反対側の一辺の第4軸芯を中心として傾動可能とされている。中間壁部材は、第2壁部材の第5軸芯であって第4軸芯と直交する第5軸芯を中心として傾動可能とされている。
また、特許文献2には、自動車用ではないが、折り畳みコンテナが開示されている。この折り畳みコンテナは、一対の嵌合凹部を有する矩形板状の底板と、矩形枠状の上枠と、収容空間を挟んで両側に配置される一対の側面板と、収容空間を挟んで両端に配置される一対の端面板と、上枠の上に配置される蓋板とを備えている。各端面板の上端は、上枠に対して回転自在に連結されている。各嵌合凹部には、端面板を垂直に立てた状態で端面板の下端が嵌り込む。各側面板は、上半分の上側面板の下端と下半分の下側面板の上端とが回転自在に連結されている。上側面板の上端は、上枠に対して回転自在に連結されている。下側面板の下端は、底板に対して回転自在に連結されている。
特開2003−25922号公報 特開平9−240665号公報
特許文献1に記載の仕切装置は、使用する状態から使用しない状態に変更するとき、中間壁部材を第2壁部材に沿った格納位置まで傾動させ、第2壁部材を凹部に入り込む格納位置まで傾動させ、蓋部材を開き位置から閉じ位置まで傾動させる操作を手で行う必要がある。この操作は、煩わしい。
特許文献2に記載の折り畳みコンテナは、展開状態から折り畳み状態へ切り替えるとき、蓋板を開き、両端面板を上に少し持ち上げて両端面板の下端を嵌合凹部から抜き、両端面板を内側に倒して水平にして底板に重ねると共に両側面板を折り曲げて重ね、蓋板を閉塞する操作を手で行う必要がある。この操作は、煩わしい。
本発明は、使い勝手の良い折り畳みボックスを提供する目的を有する。
本発明は、底部と、上枠と、該上枠に対して傾動可能に連結され収容空間を挟んで配置される第一傾動側壁及び第二傾動側壁と、前記底部と前記上枠とに接続した折り畳み可能な側壁と、を備え、折り畳み状態と、前記収容空間を有する展開状態と、に切替可能な折り畳みボックスであって、
前記第一傾動側壁の下縁部に係止され、該下縁部から前記底部と前記第二傾動側壁との間を通って該第二傾動側壁から外側へ出た折り畳み用操作部を備えた、態様を有する。
すなわち、折り畳みボックスを展開状態から折り畳み状態に切り替えるとき、第二傾動側壁から外側へ出た折り畳み用操作部を操作すると、第二傾動側壁とは反対側にある第一傾動側壁を倒すことができる。従って、本態様は、簡単な操作で展開状態から折り畳み状態へ切り替え可能な折り畳みボックスを提供することができる。
ここで、折り畳み用操作部が第一傾動側壁の下縁部に係止されることには、折り畳み用操作部の固定端が第一傾動側壁の下縁部に取り付けられること、折り畳み用操作部の固定端が第一傾動側壁の下縁部を回り込んで第一傾動側壁の外側面に取り付けられること、等が含まれる。
本発明によれば、使い勝手の良い折り畳みボックスを提供することができる。
自動車用折り畳みボックス2を有する自動車100の内装を例示する垂直断面図。 展開状態ST2且つ蓋60を閉じた状態の折り畳みボックス1の外観を例示する斜視図。 展開状態ST2且つ蓋60を閉じた状態の折り畳みボックス1の外観を例示する斜視図。 展開状態ST2且つ蓋60を開いた状態の折り畳みボックス1の外観を例示する斜視図。 折り畳み状態ST1の折り畳みボックス1の外観を例示する斜視図。 折り畳みボックス1の状態を切り替えている途中の様子を例示する斜視図。 展開状態ST2且つ蓋60を少し開いた状態の折り畳みボックス1の前後方向D1に沿った断面を例示する断面図。 (a)〜(c)は折り畳み用操作部70の各種取付位置を例示する断面図。 (a)〜(d)は展開用操作部80の各種取付位置を例示する断面図。 (a)は底部10に溝11aを設けた変形例を示す垂直断面図、(b)は両展開用操作部80,80の可動端を繋いだ変形例を示す正面図、(c)は底部係止部12に貫通孔12aを設けた変形例を示す垂直断面図。 (a)は底部係止部12に引付手段14を設けた変形例を示す垂直断面図、(b)は蓋60に引付手段64を設けた変形例を示す垂直断面図。 (a)〜(c)は図5のA2−A2切断線の位置において折り畳み状態ST1から展開状態ST2に切り替える様子を例示した垂直断面図。 (a)〜(c)は図2のA1−A1切断線の位置において展開状態ST2から折り畳み状態ST1に切り替える様子を例示した垂直断面図。 荷室SP2のフロア面103aに配置した自動車用折り畳みボックス2の折り畳み状態ST1を例示する斜視図。 荷室SP2のフロア面103aに配置した自動車用折り畳みボックス2の展開状態ST2を例示する斜視図。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)折り畳みボックスの構成:
図1は、自動車用折り畳みボックス2を有する自動車100の内装を例示している。図2〜7は、自動車100に使用可能な折り畳みボックス1を例示している。図8〜11は、折り畳みボックスの種々の例を説明するための図である。図12,13は、折り畳みボックス1の状態を切り替える様子を例示している。図中、UPは上、DOWNは下、FRONTは前、REARは後、LEFTは左、RIGHTは右、を表している。符号D1は、自動車100の前後方向を示している。図7に示すように、外から収容空間SP1に向かう方向が内方向D1aであり、収容空間SP1から外へ向かう方向が外方向D1bである。符号D2は、上下方向を示している。符号D3は、自動車100の車幅方向である幅方向を示している。図12(c)に示すように、外から収容空間SP1に向かう方向が内方向D3aであり、収容空間SP1から外へ向かう方向が外方向D3bである。図12(a)〜(c)では、折り畳み用操作部70及び下挿通部35の図示を省略している。図13(a)〜(c)では、展開用操作部80の図示を省略している。
なお、分かり易く示すため、各図は整合していないことがある。
また、本明細書で説明する位置関係は、発明を説明するための例示に過ぎず、発明を限定するものではない。従って、左以外の位置、例えば、右、前、後、といった位置に折り畳み用操作部70が配置されることなども、本発明に含まれる。
図1に示す自動車100は、道路上で使用されるように設計及び装備されたステーションワゴンタイプの路上走行自動車とされ、後部座席101の後側に荷室SP2が形成された乗用自動車とされている。金属製のフロアパネル102上には内装材103が設置され、この内装材103の上面が荷室SP2のフロア面103aとされている。内装材103には、繊維質のフロアカーペット等が用いることができる。荷室SP2の床部は、自動車用折り畳みボックス2を有するフロア構造F1とされている。自動車用折り畳みボックス2は、図14に示すような折り畳み状態ST1と、図15に示すような収容空間SP1を有する展開状態ST2と、に切替可能である。ユーザーは、開閉可能な後部扉104を開けると、荷室SP2に対して荷物を出し入れすることができるとともに、展開状態ST2の収容空間SP1に対して荷物95を出し入れすることができる。
なお、自動車用折り畳みボックスは、後部座席101から前側の車室SP3の床部、セダンタイプの自動車に設けられるトランクの床部、等に設置されてもよい。
ここで、特開2003-25922号公報に記載の仕切装置は、使用する状態から使用しない状態へ切り替えるとき、中間壁部材を第2壁部材に沿った格納位置まで傾動させ、第2壁部材を凹部に入り込む格納位置まで傾動させ、蓋部材を開き位置から閉じ位置まで傾動させる操作を手で行う必要がある。この操作は、煩わしい。また、第2壁部材を手で凹部内に倒すと、左右の支えがなくなった蓋部材が倒れて手が挟まる可能性がある。
特開平9-240665号公報に記載の折り畳みコンテナは、展開状態から折り畳み状態へ切り替えるとき、蓋板を開き、両端面板を上に少し持ち上げて両端面板の下端を嵌合凹部から抜き、両端面板を内側に倒して水平にして底板に重ねると共に両側面板を折り曲げて重ね、蓋板を閉塞する操作を手で行う必要がある。この操作は、煩わしい。また、これらの操作を手で行うため、上枠と底板との間に手が挟まれる可能性がある。
本折り畳みボックス1は、折り畳み用操作部70と展開用操作部80を有することにより、ワンアクションの簡単な操作で展開状態と折り畳み状態とに切り替え可能であり、手が挟まれることを抑制可能である。
まず、自動車に使用可能な折り畳みボックス1を説明する。
図2〜7に示す折り畳みボックス1は、底部10、上枠20、傾動側壁30、折り畳み可能な側壁40(以後、可折側壁とも記載)、蓋60、折り畳み用操作部70、展開用操作部80、を備える。本技術の特徴の一つである折り畳み用操作部70は、図13(a)〜(c)に示すように、可動端72の引っ張り操作により折り畳みボックス1を展開状態ST2から折り畳み状態ST1に切り替え可能である。このとき、蓋60の上面61は、展開位置L2から折り畳み位置L1に切り替わる。また、本技術の特徴の一つである展開用操作部80は、図12(a)〜(c)に示すように、可動端82の引っ張り操作により折り畳みボックス1を折り畳み状態ST1から展開状態ST2に切り替え可能である。このとき、蓋60の上面61は、折り畳み位置L1から展開位置L2に切り替わる。
底部10は、係止部12を有する矩形板状に形成されているが、矩形板状に限定されない。係止部12は、底部10の四辺の縁部において上方へ延出している。図12(c)等に示すように、幅方向D3の両縁部にある係止部12は、傾動側壁30に含まれる第一傾動側壁31及び第二傾動側壁32が鉛直方向から外方向D3bへ傾動しないように鉛直向きの傾動側壁の下縁部31b,32bを係止する。図7等に示すように、係止部12に囲まれた部分の底部10の上面11は、平面状に形成され、折り畳みボックス1が展開状態ST2であるときに折り畳み用操作部70が載置される。
上枠20は、底部10の上方に配置されている。上枠20は、矩形枠状に形成されているが、矩形枠状に限定されない。上枠20の上縁部20aは、閉じた蓋60の下面62が接触する。上枠20の下縁部20bは、折り畳み用操作部70及び展開用操作部80が接触する。図4に示すように収容空間SP1に繋がる凹部65を後側の可折側壁40である窓側可折側壁41に形成するため、上枠20は、本体部21と、蓋60に設けられ凹部65に入る挿入部22と、に分割されている。上枠20の四辺のうち幅方向D3の両縁部にある部位、すなわち、傾動側壁30が設けられる部位23の外側面23dには、上挿通部25が設けられている。
傾動側壁30は、底部10と上枠20との間に配置され、上枠20に対して傾動可能に連結され、展開状態ST2のときに窓側可折側壁41の内側面41cと蓋接続側可折側壁51の内側面51cとの間で収容空間SP1に面して配置される。傾動側壁30には、展開状態ST2のときに幅方向D3において収容空間SP1を挟んで配置される第一傾動側壁31及び第二傾動側壁32が含まれる。各傾動側壁31,32は、矩形板状に形成されているが、矩形板状に限定されない。第一傾動側壁31の上縁部31aは、前後方向D1に沿った左側の回転軸AX7を中心として上枠20に対して回転可能に連結されている。第二傾動側壁32の上縁部32aは、前後方向D1に沿った右側の回転軸AX8を中心として上枠20に対して回転可能に連結されている。両傾動側壁31,32の下縁部31b,32bは、他の部位と連結されていない自由縁部であり、展開状態ST2のときに底部上面11に突き当たる向きとなる。折り畳み状態ST1のとき、傾動側壁31,32は、図12(a)等に示すように、内側面31c,32cを上に向け外側面31d,32dを下に向けて略水平に配置される。展開状態ST2のとき、傾動側壁31,32の前縁部31e,32eは蓋接続側可折側壁51の内側面51cに突き当たる向きとなり、傾動側壁31,32の後縁部31f,32fは窓側可折側壁41の内側面41cに突き当たる向きとなる。第二傾動側壁32の外側面32dには、下挿通部35が設けられている。
可折側壁40は、底部10と上枠20との間に配置され、底部10と上枠20とに接続し、収容空間SP1に面して配置される折り畳み可能な側壁である。可折側壁40には、展開状態ST2のときに前後方向D1において収容空間SP1を挟んで配置される窓側可折側壁41及び蓋接続側可折側壁51が含まれる。各可折側壁41,51は、図7等に示すように、上枠20に対して傾動可能に連結された略上半分の上側壁42,52と、底部10に対して傾動可能に連結された略下半分の下側壁43,53と、が屈曲部44,54を起点として内方向D1aへ折り曲げ可能に連結された構造を有する。上側壁42,52及び下側壁43,53は、矩形板状に形成されているが、矩形板状に限定されない。上側壁42,52の上縁部42a,52aは、幅方向D3に沿った回転軸AX1,AX4を中心として上枠20に対して回転可能に連結されている。下側壁43,53の下縁部43b,53bは、幅方向D3に沿った回転軸AX3,AX6を中心として底部10に対して回転可能に連結されている。上側壁42,52の下縁部42b,52bと下側壁43,53の上縁部43a,53aとは、蝶番といった連結手段により幅方向D3に沿った回転軸AX2,AX5を中心として回転可能に連結されている。展開状態ST2のとき、鉛直向きの可折側壁41,51が内方向D1aへ折れ曲がろうとしても内側面41c,51cが鉛直向きの第一傾動側壁31の縁部31f,31eと鉛直向きの第二傾動側壁32の縁部32f,32eの少なくとも一部に接触し、可折側壁41,51の起立状態が維持される。折り畳み状態ST1のとき、上側壁42の外側面41dと下側壁43の外側面41dとを対向させて上側壁42と下側壁43とが略水平に配置され、上側壁52の外側面51dと下側壁53の外側面51dとを対向させて上側壁52と下側壁53とが略水平に配置される。
図4,7等に示すように、窓側可折側壁41の上側壁42には、上枠20の挿入部22に対応する部分において上縁部42aから下側へ凹んだ凹部42rが形成されている。これにより、蓋60を開けた状態において、折り畳みボックス1の窓側可折側壁41側には、上側壁42の上縁部42aよりも下側まで上枠20の上縁部20aから凹んだ凹部65が形成される。凹部65は、下側壁43にまで凹んでもよい。
蓋60は、上枠20の上に設けられ、上枠20の開口を開閉可能である。蓋60は、上枠20に対して傾動可能に連結されているが、開けたときに上枠20から分離されてもよい。蓋60は、上面61に凹みを有する矩形板状に形成されているが、矩形板状に限定されない。蓋上面61も、凹みを有する形状に限定されず、平坦な形状等でもよい。折り畳みボックスを自動車の床部に設置する場合には、図14に例示するように蓋上面61を略平坦にして折り畳み状態ST1のときに自動車のフロア面と蓋上面61とが略面一となるように配置すると、蓋上面61を含むフロア面に荷物を置き易くすることができる。蓋60の前縁部60aは、蝶番といった連結手段により幅方向D3に沿った回転軸AX9を中心として上枠20に対して回転可能に連結されている。図4,7等に示すように、蓋60の後縁部60bの下面62側には、上枠20の上縁部20aから凹んだ凹部65を塞ぐ凸部63が設けられている。蓋60が開くと、凹部65から凸部63が外れる。凸部63は、上枠20の挿入部22と、第一傾動側壁31の部分の凹部42rを開閉する窓部45とを備える。窓部45の上縁部45aは、蝶番といった連結手段により幅方向D3に沿った回転軸AX10を中心として挿入部22に対して回転可能に連結されている。窓部45は、挿入部22に対して収容空間SP1側へ傾動可能に連結されている。この窓部45があることにより、ユーザーは、蓋60を開閉しなくても窓部45を内方向D1aへ傾動させて凹部42rから収容空間SP1内にアクセスすることができる。
ユーザーは、収容空間SP1に冷たい物を入れたり熱い物を入れたりすることがある。そこで、折り畳みボックス1に保冷機能といった保温機能を持たせるため、上述した底部10、上枠20、第一傾動側壁31、第二傾動側壁32、窓側可折側壁41、窓部45、蓋接続側可折側壁51、及び、蓋60のうちの少なくとも一部の壁材90には、図7に示すように、断熱材92が設けられている。図7に示す壁材90は、断熱材92を非発泡の表層91で挟んだ成形品とされている。断熱材92には、発泡ウレタンといった発泡材等を用いることができる。発泡構造は、独立気泡構造でもよいし、連続気泡構造でもよい。表層91には、ポリプロピレンといった熱可塑性樹脂(合成樹脂)等を用いることができる。壁材90の成形には、ブロー成形、射出成形、等を用いることができる。
また、保冷機能といった保温機能を持たせるためには、上述した部位の表面、例えば、内側面又は外側面に断熱シートといった断熱材を貼付してもよい。
断熱材を設ける壁材は、上述した部位の全てでもよいし、上述した部位の一部のみでもよい。断熱材を設けない壁材には、ポリプロピレンといった熱可塑性樹脂(合成樹脂)の成形品等を用いることができる。この成形には、射出成形、ブロー成形、等を用いることができる。
本折り畳みボックス1は、壁材に断熱材が設けられているので、保冷機能といった保温機能を有する利便性の良い折り畳みボックスである。
図7に示す窓部45は、ばね46により挿入部22に対して右回りに弱く付勢されている。これにより、蓋60を閉じるとき凹部42rに窓部45が円滑に収まる。また、蓋60を閉じたときに窓部45の下縁部45bを凹部65の下縁65bに合わせるための引付手段48が折り畳みボックス1に設けられている。図7に示す引付手段48は、窓部45の下縁部45bに設けられた磁石48aと、窓側可折側壁41の上側壁42に設けられた強磁性体48bとを備える。むろん、磁石と強磁性体の配置を逆にしてもよいし、磁石を用いず窓側可折側壁41に設けた構造等により引付手段を構成してもよい。引付手段48があることにより、窓部45が不用意に開くことが抑制され、また、窓部45と窓側可折側壁41との密着度が向上することによる保冷機能といった保温機能向上の効果が得られる。
折り畳み用操作部70は、第一傾動側壁31の下縁部31bに係止され、該下縁部31bから底部10と第二傾動側壁32との間を通って該第二傾動側壁32から外側へ出ている。展開用操作部80は、傾動側壁30の外側面31d,32dに係止されている。長尺な両操作部70,80の形状は、紐状乃至帯状が好ましい。ここで、紐状乃至帯状には、紐の形状、帯の形状、紐と帯を合わせたような形状、のいずれも含まれる。操作部70,80には、ウエビングベルトとも呼ばれるウェビング(繊維材料で作った帯状のもの)、紐、エラストマー、ゴム、これらの組合せ、といった柔軟な材料等を用いることができる。操作部に繊維材料といった潰れる材料を用いると、傾動側壁下縁部又は底部上面に操作部を通す凹部を設けなくても傾動側壁30と底部10との密着度が向上することによる保冷機能といった保温機能向上の効果が得られる。操作部70,80の可動端には、熱可塑性樹脂(合成樹脂)といった硬質材料等の別部材が設けられてもよい。図2等に示す折り畳み用操作部の可動端72には、引っ張り操作し易いように環状の樹脂成形品が取り付けられている。また、図2等に示す展開用操作部の可動端82は、引っ張り操作し易いようにループ状に形成されている。
また、図2等に示すように、上枠20のうち第二傾動側壁32が設けられる部位23の外側面23dには、柔軟な折り畳み用操作部70、及び、柔軟な展開用操作部80を引っ張り操作可能に通した上挿通部25が設けられている。図3等に示すように、上枠20のうち第一傾動側壁31が設けられる部位23の外側面23dには、柔軟な展開用操作部80を引っ張り操作可能に通した上挿通部25が設けられている。各上挿通部25は、前記部位23の外側面23dにおける前後方向D1の略中央に取り付けられているが、前後にずれた位置に取り付けられてもよい。
さらに、図2等に示すように、第二傾動側壁32の外側面32dには、下挿通部35が設けられている。下挿通部35は、外側面32dにおける下縁部32bの前後方向D1の略中央に取り付けられているが、前後にずれた位置に取り付けられてもよい。
両挿通部25,35の形状は、紐状乃至帯状が好ましい。挿通部25,35には、ウェビング、エラストマー、ゴム、これらの組合せ、といった柔軟な材料等を用いることができる。エラストマーやゴムを含む弾性を有する材料で挿通部25,35を形成することにより、操作部70,80の可動端72,82の垂れ下がりが抑制され、可動端72,82が上向きの状態で保持され易いので、操作性が向上する。
図13(a)等に示す折り畳み用操作部70の固定端71は、第一傾動側壁の下縁部31bにおける前後方向D1の略中央に係止されている。該折り畳み用操作部70は、柔軟な帯状であり、展開状態ST2のとき、第一傾動側壁の下縁部31bから第二傾動側壁の下縁部32bの下まで底部10の上面11における前後方向D1の略中央を底部上面11に沿って延びている。第二傾動側壁の下縁部32bと底部上面11との間から外方向D3bへ出た折り畳み用操作部70は、第二傾動側壁32の外側面32dに設けられた下挿通部35を引っ張り操作可能に通り、上枠20の外側面23dに設けられた上挿通部25を引っ張り操作可能に通っている。可動端72は、上挿通部25の上側から出ている。
折り畳み用操作部70の固定端71は、第一傾動側壁の下縁部31bに係止されれば、様々な場所に取り付けることができる。図8(a)は、第一傾動側壁31の下端面に固定端71を取り付けた例を示している。分かり易く説明するため、図8(a)の例では固定端71に下へ出た取付具を示している。むろん、収容空間SP1の密閉度を上げるために取付具がウェビングから下へ出ないようにしてもよい。以下も、同様である。図8(b)は、第一傾動側壁31の下端面を回り込んで第一傾動側壁31の外側面31dに固定端71を取り付けた例を示している。図8(c)は、第一傾動側壁31の下縁部31bではあるが内側面31cに固定端71を取り付けた例を示している。いずれの例も、第一傾動側壁の下縁部に折り畳み用操作部が係止されることに含まれる。
図12(c)等に示す展開用操作部80の固定端81は、傾動側壁31,32の下縁部31b,32bにおける前後方向D1の略中央に固定されている。該傾動側壁31,32は、柔軟な帯状であり、下縁部31b,32bから上枠20の外側面23dまで傾動側壁31,32の外側面31d,32dにおける前後方向D1の略中央を外側面31d,32dに沿って延び、上枠20の外側面23dに設けられた上挿通部25を引っ張り操作可能に通っている。可動端82は、上挿通部25の上側から出ている。
展開用操作部80の固定端81は、傾動側壁の外側面31d,32dに係止されれば、様々な場所に取り付けることができる。図9(a)は、傾動側壁31の外側面31dの下縁部31bに固定端81を取り付けた例を示している。図9(b)は、傾動側壁31の外側面31dにおいて上縁部31aと下縁部31bとの間に固定端81を取り付けた例を示している。図9(c)は、傾動側壁31の下端面に固定端81を取り付けた例を示している。図9(d)は、傾動側壁31の下端面を回り込んで傾動側壁31の内側面31cに固定端81を取り付けた例を示している。いずれの例も、傾動側壁の外側面に展開用操作部が係止されることに含まれる。
なお、図10(a)は、底部10の上面11に折り畳み用操作部70の厚み程度の深さの溝11aを幅方向D3に沿って形成した変形例を示している。この変形例によると、底部上面11にある折り畳み用操作部70が溝11aに入って該折り畳み用操作部70を含む底部上面11が略面一となるので、収容空間SP1内の物を倒れ難くすることができる。
図10(b)は、左右の上挿通部25,25から出た展開用操作部80,80の可動端82を繋いだ変形例を示している。左右の展開用操作部が別々にあると図12(a)〜(c)に示すように両手で展開用操作部を操作する必要があるが、本変形例は可動端82を持った片手で展開用操作部80,80を引っ張り操作して折り畳みボックス1を展開させることができる。展開用操作部80,80が蓋60の開閉の大きな邪魔にならなければ、本変形例も有用である。
図10(c)は、底部10の係止部12にスリット状の貫通孔12aを設け、傾動側壁30の下端部31bから貫通孔12aを通して展開用操作部80を引き出した変形例を示している。この変形例は、折り畳み状態ST1において展開用操作部80を引っ張り操作したときに傾動側壁30が起立状態へ傾動し易くなることが期待される。
図11(a)は、底部10の係止部12に傾動側壁30の引付手段14を設けた変形例を示している。引付手段14は、傾動側壁31,32の下縁部の外側面31d,32dに設けられた磁石14a,14aと、係止部12,12の内側面に設けられた強磁性体14b,14bとを備える。むろん、磁石と強磁性体の配置を逆にしてもよい。展開用操作部80を引っ張り操作したとき、傾動側壁30が鉛直向きの手前で止まってしまうと、収容空間SP1の密閉度が低下する。引付手段14があることにより、傾動側壁30と係止部12との密着度が向上し、保冷機能といった保温機能向上の効果が得られる。なお、展開状態ST2から折り畳み状態ST1に切り替える初期段階では、引っ張り操作された折り畳み用操作部70が係止部12から第一傾動側壁31を引き離す内方向D1aへ力を加えるので、容易に第一傾動側壁31を倒すことができる。第二傾動側壁32については、折り畳み用操作部70の可動端72が第二傾動側壁32側にあるので、力を加えて倒し易い。
図11(b)は、蓋60に傾動側壁30の引付手段64を設けた変形例を示している。引付手段64は、傾動側壁31,32の下縁部の内側面に設けられた磁石64a,64aと、蓋60の下面62に設けられた強磁性体64b,64bとを備える。むろん、磁石と強磁性体の配置を逆にしてもよい。
(2)折り畳みボックスの動作、作用、及び、効果:
次に、折り畳みボックス1における折り畳み状態ST1と展開状態ST2との切り替え動作について説明する。
図12(a)〜(c)に例示する垂直断面図は、図5のA2−A2切断線の位置において折り畳み状態ST1から展開状態ST2に切り替える様子を示している。本折り畳みボックス1は、ユーザーが展開用操作部80を引き上げるだけというワンアクションで折り畳み状態ST1から展開状態ST2へ切り替え可能である。
ユーザーは、まず、図12(a)に示すように、左右両側の展開用操作部の可動端82,82をそれぞれ手で掴んで上方へ引っ張り操作することになる。初期段階では、折り畳まれた可折側壁41,51が傾動側壁31,32の下にあるため、傾動側壁31,32は屈曲状態の可折側壁41,51に接触して水平状態を維持する。このため、傾動側壁31,32の外側面31d,32dに係止された展開用操作部80,80は、張った状態で上枠20の下縁部20bに上向きの力を加え、上枠20及び蓋60を折り畳み位置L1から上昇させる。可折側壁41,51は、上枠20の上昇に伴って起立していくが、ある程度起立するまで傾動側壁31,32に接触して傾動側壁31,32の起立動作を抑制する。これにより、ユーザーの操作力が効率的に上方へ働くこととなる。また、上挿通部25,25が展開用操作部80,80を上枠20の方へ押さえるので、より効率的に操作力が上方へ働く。
可折側壁41,51がある程度起立すると、可折側壁41,51の引っ掛かりが少なくなった傾動側壁31,32は、自重、及び、展開用操作部80,80からの引っ張り力により、図12(b)に示すように、外方向D3b,D3bへ傾動する。蓋60は、ほぼ、展開位置L2となっている。傾動側壁31,32が起立状態になると、図12(c)に示すように、下縁部31b,32bが係止部12,12に当たって位置決めされ、傾動側壁31,32の傾動が停止する。ここで、可折側壁41,51は、屈曲部44,54を起点として内向きに屈曲しようとしても、傾動側壁31,32の前縁部31e,32e及び後縁部31f,32fに当たって屈曲しない。従って、折り畳みボックス1の展開状態ST2が強固に維持される。
以上のことから、本発明は、底部と、上枠と、該上枠に対して傾動可能に連結され収容空間に面して配置される傾動側壁と、前記底部と前記上枠とに接続した折り畳み可能な側壁と、を備え、折り畳み状態と、前記収容空間を有する展開状態と、に切替可能な折り畳みボックスであって、
前記傾動側壁の外側面に係止された紐状乃至帯状の展開用操作部を備えた、態様を有する。
すなわち、折り畳みボックスを折り畳み状態から展開状態に切り替えるとき、傾動側壁の外側面に係止された紐状乃至帯状の展開用操作部を引くと、傾動側壁を起こすことができる。従って、本態様は、簡単な操作で折り畳み状態から展開状態へ切り替え可能な使い勝手の良い折り畳みボックスを提供することができる。なお、本態様は、蓋と折り畳み用操作部の少なくとも一方が無くてもよく、傾動側壁が単数など一対でなくてもよく、折り畳み可能な側壁が単数など一対でなくてもよい。
ここで、展開用操作部が傾動側壁の外側面に係止されることには、展開用操作部の固定端が傾動側壁の外側面に取り付けられること、展開用操作部の固定端が傾動側壁の下縁部を回り込んで傾動側壁の内側面に取り付けられること、等が含まれる。
また、上枠20のうち展開用操作部80が係止された第一傾動側壁31又は第二傾動側壁32が設けられる部位23の外側面23dに上挿通部25が設けられると、上挿通部25から上の展開用操作部80の位置が一定の範囲内に収まり、展開用操作部80が上枠20の高さ以上に存在するうえ、展開用操作部80を引っ張り操作したときに持ち上げる力が上枠20に加わる。従って、本態様は、折り畳み状態ST1から展開状態ST2へ切り替える操作性を向上させることができる。
展開状態ST2のとき、ユーザーが蓋60を開けると、図4等に示すように窓側可折側壁41側に形成された凹部65から凸部63が外れ、収容空間SP1に対して荷物95を出し入れすることができる。ここで、凹部65の下縁65bが上枠の上縁部20aよりも低いので、収容空間SP1に対して荷物95を出し入れする際に持ち上げる高さが低くて済む。
以上のことから、本発明は、底部と、上枠と、前記底部と前記上枠とに接続し収容空間に面して配置される折り畳み可能な側壁と、前記上枠の上に設けられる開閉可能な蓋と、を備え、折り畳み状態と、前記収容空間を有する展開状態と、に切替可能な折り畳みボックスであって、
前記折り畳み可能な側壁の上縁部よりも下側まで前記上枠の上縁部から凹んだ凹部が形成され、
該凹部を塞ぐ凸部が前記蓋に設けられ、
該蓋が開くと前記凹部から前記凸部が外れる、態様を有する。
すなわち、蓋を開けると、蓋に設けられた凸部が凹部から外れる。収容空間に繋がった凹部が折り畳み可能な側壁の上縁部よりも下側まで上枠の上縁部から凹んでいるので、ユーザーは、凹部の下縁まで荷物を持ち上げると収容空間に対して荷物を出し入れすることができる。従って、本態様は、収容空間に対して荷物を出し入れする際に持ち上げる高さを低くすることが可能な使い勝手の良い折り畳みボックスを提供することができる。なお、本態様は、傾動側壁と折り畳み用操作部と展開用操作部の少なくとも一つが無くてもよく、折り畳み可能な側壁が単数など一対でなくてもよい。
また、折り畳み可能な側壁40の部分の凹部42rを開閉する窓部45が上枠20の挿入部22に設けられると、蓋60を開けなくても荷物95の出し入れをすることができる。従って、この態様は、使い勝手の良い折り畳みボックスを提供することができる。また、折り畳みボックスが保冷機能といった保温機能を有する場合、保温効果が向上する。
図13(a)〜(c)に例示する垂直断面図は、図5のA2−A2切断線の位置において展開状態ST2から折り畳み状態ST1に切り替える様子を示している。本折り畳みボックス1は、ユーザーが折り畳み用操作部70を片手で引き上げるだけというワンアクションで展開状態ST2から折り畳み状態ST1へ切り替え可能である。
ユーザーは、まず、図13(a)に示すように、折り畳み用操作部の可動端72を手で掴んで上方へ引っ張り操作することになる。折り畳み用操作部70が第一傾動側壁31の下縁部31bに係止されているため、図13(b)に示すように、第一傾動側壁31が内方向D3aへ傾動し始める。また、底部10と第二傾動側壁32との間を通った折り畳み用操作部70は、張った状態で第二傾動側壁の下縁部32bに内方向D3aへの力を加え、第二傾動側壁32を内方向D3aへ傾動させる。傾動側壁31,32は、ある程度水平に近付くまで可折側壁41,51に接触して可折側壁41,51の折り畳み動作を抑制する。
傾動側壁31,32がある程度水平に近付くと、傾動側壁31,32の引っ掛かりが少なくなった可折側壁41,51は、自重、並びに、上枠20及び蓋60からの荷重により屈曲し始める。蓋60は、展開位置L2から下降し始める。最終的には、図13(c)に示すように、傾動側壁31,32の下で可折側壁41,51が折り畳まれて折り畳み状態ST1となり、蓋60が折り畳み位置L1となる。
以上のことから、本発明は、底部と、上枠と、該上枠に対して傾動可能に連結され収容空間を挟んで配置される第一傾動側壁及び第二傾動側壁と、前記底部と前記上枠とに接続した折り畳み可能な側壁と、を備え、折り畳み状態と、前記収容空間を有する展開状態と、に切替可能な折り畳みボックスであって、
前記第一傾動側壁の下縁部に係止され、該下縁部から前記底部と前記第二傾動側壁との間を通って該第二傾動側壁から外側へ出た折り畳み用操作部を備えた、態様を有する。
すなわち、折り畳みボックスを展開状態から折り畳み状態に切り替えるとき、第二傾動側壁から外側へ出た折り畳み用操作部を操作すると、第二傾動側壁とは反対側にある第一傾動側壁を倒すことができる。従って、本態様は、簡単な操作で展開状態から折り畳み状態へ切り替え可能な使い勝手の良い折り畳みボックスを提供することができる。折り畳みボックスの外側に位置する折り畳み用操作部を操作するだけでよいため、折り畳みボックスの折り畳まれる領域に手を入れて折り畳みボックスを折り畳む必要が無く、手の挟み込みが抑制される。従って、本態様は、安全で使い勝手の良い折り畳みボックスである。
なお、本態様は、蓋と展開用操作部の少なくとも一方が無くてもよく、折り畳み可能な側壁が単数など一対でなくてもよい。
また、上枠20のうち第二傾動側壁32が設けられる部位23の外側面23dに上挿通部25が設けられると、上挿通部25から上の折り畳み用操作部70の位置が一定の範囲内に収まり、折り畳み用操作部70が上枠20の高さ以上に存在するうえ、折り畳み用操作部70を引っ張り操作したときに内方向D3aへ傾動させる力が第二傾動側壁32に加わる。従って、本態様は、展開状態ST2から折り畳み状態ST1へ切り替える操作性を向上させることができる。なお、折り畳み用操作部と展開用操作部の両方を上挿通部に通すことにより、折り畳みボックスの部品数を少なくすることができる。
さらに、第二傾動側壁32の外側面32dに下挿通部35が設けられると、折り畳み用操作部70の位置が一定の範囲内に収まるうえ、折り畳み用操作部70が第二傾動側壁32の前縁部32e側又は後縁部32f側に回り込まない。従って、本態様は、展開状態ST2から折り畳み状態ST1へ切り替える操作性を向上させることができる。
(3)自動車用折り畳みボックスの例:
図14に例示する斜視図は、荷室SP2のフロア面103aに配置した自動車用折り畳みボックス2の折り畳み状態ST1を示している。図14に示す自動車の荷室の床部には、フロア内装材103が敷設され、該内装材103と同じ材料を有する蓋60を備えた折り畳みボックス2が設置されている。内装材103には、カーペット素材といった繊維材料、樹脂材料、等を用いることができる。内装材103と同じ表皮材を蓋60の上面61に設けると、折り畳みボックス2の意匠性が向上する。また、蓋60には日光が当たり易いが、蓋60に繊維材料を用いることにより、好適な保冷機能が折り畳みボックス2に付与される。図14に示す折り畳みボックス2は、内装材103の上面であるフロア面103aと蓋60の上面61とが略面一となるように配置されている。従って、ユーザーは、折り畳み位置L1にある蓋上面61とフロア面103aとにわたって大きな荷物を置くことができる。
蓋60の左縁部からは、展開用操作部80と折り畳み用操作部70が上方へ出ている。蓋60の右縁部からは、展開用操作部80が上方へ出ている。操作部70,80に繊維材料といった潰れる材料を用いると、内装材103又は蓋60に操作部を通す凹部を設けなくても操作部70,80を容易に引っ張り操作することができる。
ユーザーは、両展開用操作部80,80の可動端82,82を手に持ち引っ張り操作するだけというワンアクションで、折り畳みボックス2を折り畳み状態ST1から展開状態ST2へ切り替えることができる。
図15に例示する斜視図は、自動車用折り畳みボックス2の展開状態ST2を示している。図15に示す展開状態ST2の折り畳みボックス2は、フロア面103aよりも上側に半分以上、少なくとも凹部65が全て露出する高さまで出ている。折り畳みボックス2の下部がフロア面103aよりも下側にあることにより、自動車の走行時に折り畳みボックス2の位置がずれたり折り畳みボックス2が倒れたりしないように構成されている。ユーザーは、買い物の荷物などを収容空間SP1に収容する際、蓋60を開けて収容空間SP1にアクセスしてもよいし、窓部45を内側に押して凹部65から収容空間SP1にアクセスしてもよい。
また、蓋60を閉じると、蓋60の上面61に荷物を載せることができる。すなわち、蓋の上面61は、折り畳み状態ST1のときにフロア面103aの一部を構成し、展開状態ST2のときに物を載置可能なようにフロア面103aよりも上側に配置される。
収容空間SP1から荷物を取り出した後、ユーザーは、折り畳みボックス2の外側まで延びた折り畳み用操作部70の可動端72を片手で持ち引っ張り操作するだけというワンアクションで、折り畳みボックス2を展開状態ST2から折り畳み状態ST1へ切り替えることができる。従って、ユーザーは、荷物を片手に抱えたままでも容易に折り畳みボックス2を折り畳むことが可能である。また、内装材103と上枠20との間などの折り畳みボックス2の折り畳まれる領域に手を入れる必要が無いため、手の挟み込みが抑制され、安全で使い勝手の良い折り畳みボックスが実現される。
なお、折り畳みボックス2は、荷室の床部から取り外し可能とされてもよい。この場合、折り畳みボックス2を車両から取り外してクーラーボックス代わりに使うといった利用方法も可能である。
以上のことから、本発明は、底部と、上枠と、前記底部と前記上枠とに接続し収容空間に面して配置される折り畳み可能な側壁と、前記上枠の上に設けられる開閉可能な蓋と、を備え、
折り畳み状態と、前記収容空間を有する展開状態と、に切替可能であり、
前記蓋の上面は、前記折り畳み状態であるときに自動車のフロア面の一部を構成し、前記展開状態であるときに物を載置可能なように前記フロア面よりも上側に配置される、自動車用折り畳みボックスの態様を有する。
すなわち、折り畳みボックスが折り畳み状態である場合には、蓋の上面を含むフロア面に荷物を置くことができる。また、折り畳みボックスが展開状態である場合には、収容空間に荷物を収容したうえ蓋の上面に荷物を置くことができる。従って、本態様は、効率良く荷物を配置することが可能な使い勝手の良い自動車用折り畳みボックスを提供することができる。なお、本態様は、傾動側壁と折り畳み用操作部と展開用操作部の少なくとも一つが無くてもよく、折り畳み可能な側壁が単数など一対でなくてもよい。
ここで、蓋は、上枠に繋がった状態で開閉するものでもよいし、開けると上枠から分離されるものでもよい。
(4)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、傾動側壁は、外側へ傾動可能とされてもよい。
折り畳み可能な側壁を構成する上側壁及び下側壁は、屈曲部を起点として外側へ折り曲げ可能に連結されてもよい。また、折り畳み可能な側壁は、上側壁と下側壁とを折り曲げ可能に連結した構造以外にも、蛇腹状などでもよい。
折り畳み用操作部は、第二傾動側壁から外側へ出ていればよく、上挿通部に通されていなくてもよいし、下挿通部に通されていなくてもよいし、柔軟でなくてもよい。
展開用操作部は、傾動側壁の外側面に係止されていればよく、上挿通部に通されていなくてもよい。また、展開用操作部は、第一傾動側壁又は第二傾動側壁の外側面に係止された単数でもよい。この場合でも、展開用操作部を上側へ引っ張り操作すると、可折側壁がほぼ起立したときに展開用操作部を係止した一方の傾動側壁が自重、及び、展開用操作部からの引っ張り力により起立し、他方の傾動側壁が自重により起立する。
(5)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、使い勝手の良い折り畳みボックス等の技術を提供することができる。むろん、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項(実施形態に記載した態様を含む。)に係る構成要件のみからなる技術でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
1…折り畳みボックス、2…自動車用折り畳みボックス、
10…底部、11…上面、12…係止部、14…引付手段、
20…上枠、20a…上縁部、20b…下縁部、21…本体部、22…挿入部、
23…傾動側壁が連結される部位、23d…外側面、25…上挿通部、
30…傾動側壁、31…第一傾動側壁、32…第二傾動側壁、
31a,32a…上縁部、31b,32b…下縁部、
31c,32c…内側面、31d,32d…外側面、
31e,32e…前縁部、31f,32f…後縁部、
35…下挿通部、
40…可折側壁(折り畳み可能な側壁)、
41…窓側可折側壁、41c…内側面、41d…外側面、
42…上側壁、42r…凹部、43…下側壁、
42a,43a…上縁部、42b,43b…下縁部、
44…屈曲部、45…窓部、45a…上縁部、45b…下縁部、48…引付手段、
51…蓋接続側可折側壁、51c…内側面、51d…外側面、
52…上側壁、53…下側壁、54…屈曲部、
52a,53a…上縁部、52b,53b…下縁部、
60…蓋、61…上面、62…下面、63…凸部、64…引付手段、
65…凹部、65b…下縁、
70…折り畳み用操作部、71…固定端、72…可動端、
80…展開用操作部、81…固定端、82…可動端、
90…壁材、91…表層、92…断熱材、
100…自動車、103…内装材、103a…フロア面、104…後部扉、
AX1〜AX10…回転軸、
D1…前後方向、D2…上下方向、D3…幅方向、
D1a,D3a…内方向、D1b,D3b…外方向、
F1…フロア構造、
L1…折り畳み位置、L2…展開位置、
SP1…収容空間、SP2…荷室、SP3…車室、
ST1…折り畳み状態、ST2…展開状態。

Claims (8)

  1. 底部と、上枠と、該上枠に対して傾動可能に連結され収容空間を挟んで配置される第一傾動側壁及び第二傾動側壁と、前記底部と前記上枠とに接続した折り畳み可能な側壁と、を備え、折り畳み状態と、前記収容空間を有する展開状態と、に切替可能な折り畳みボックスであって、
    前記第一傾動側壁の下縁部に係止され、該下縁部から前記底部と前記第二傾動側壁との間を通って該第二傾動側壁から外側へ出た折り畳み用操作部を備えた、折り畳みボックス。
  2. 前記上枠のうち前記第二傾動側壁が設けられる部位の外側面には、柔軟な前記折り畳み用操作部を引っ張り操作可能に通した上挿通部が設けられている、請求項1に記載の折り畳みボックス。
  3. 前記第二傾動側壁の外側面には、柔軟な前記折り畳み用操作部を引っ張り操作可能に通した下挿通部が設けられている、請求項1又は請求項2に記載の折り畳みボックス。
  4. 前記第一傾動側壁と前記第二傾動側壁の少なくとも一方の外側面に係止された紐状乃至帯状の展開用操作部を備えた、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の折り畳みボックス。
  5. 前記上枠のうち前記展開用操作部が係止された前記第一傾動側壁又は前記第二傾動側壁が設けられる部位の外側面には、前記展開用操作部を引っ張り操作可能に通した上挿通部が設けられている、請求項4に記載の折り畳みボックス。
  6. 前記上枠の上に設けられる開閉可能な蓋を備え、
    前記折り畳み可能な側壁の上縁部よりも下側まで前記上枠の上縁部から凹んだ凹部が形成され、
    該凹部を塞ぐ凸部が前記蓋に設けられ、
    該蓋が開くと前記凹部から前記凸部が外れる、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の折り畳みボックス。
  7. 前記上枠は、本体部と、前記蓋に設けられ前記凹部に入る挿入部と、に分割され、
    前記折り畳み可能な側壁の部分の前記凹部を開閉する窓部が前記挿入部に設けられた、請求項6に記載の折り畳みボックス。
  8. 前記上枠の上に設けられる開閉可能な蓋を備え、
    前記底部、前記上枠、前記第一傾動側壁、前記第二傾動側壁、前記折り畳み可能な側壁、及び、前記蓋のうちの少なくとも一部には、断熱材が設けられている、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の折り畳みボックス。
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