JP6138397B2 - 座標検出装置及び座標検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、震源推定方法を利用した座標検出装置及び座標検出方法に関する。
タブレット端末やスマートホンをはじめとする各種の電子機器の座標入力装置として、指やタッチペンなどを表示画面にタッチ(接触)して入力を行う、いわゆる「タッチパネル式座標入力装置(以下、「タッチパネル」という)」が広く普及している。
タッチパネル式入力装置には、静電容量型、抵抗型変化型などいくつかの方式が知られるが(特許文献1、2)、これらはいずれも、基本的には、表示装置自体にタッチされた座標位置を検出できるセンサーが内蔵されているものが通常である。
この種のタッチパネル式入力装置の問題点の一つは、例えば、表示機能のみのモニター画面やプロジェクターなどを用いて投影された画面のような、元来タッチパネル機能のない画面に、事後的にタッチパネル機能を付加することはできないという点が挙げられる。
表示装置自体に特別な入力機能を備えない表示パネルを用いつつ、振動ペンを用いることにより、振動を検知して入力座標を検出する方法が提案されている。これは、固有の周波数で振動する振動子を有する入力ペンを用いてパネルをタッチし、ペンの振動子の駆動信号と、その振動子と同期した振動検出器の検出波形から到達時間を算出し入力位置を算出するというものである。
特開2002−351614号公報 特表2004−534329号公報
しかしながら、振動ペンを用いる方式の場合、所定の固有振動数を有する振動子付きの「専用の入力ペン」が必要であり、指や振動子を持たない通常のペンなどの場合、タッチにより発生する振動波形と背景ノイズから明確に分離することが困難であるといった問題もある。この理由は、以下のように説明される。
指や通常のペンでタッチしたとき、その衝撃で発生する振動波は、さまざまな周波数を含む。一方、振動波の伝播速度は周波数により異なるため、タッチ位置と振動波を検出する振動検出器(例えば、加速度センサー)との距離が遠くなるほど振動波の信号はその波形が変形し、よりブロードな形状、即ち時間に対して広がりを持つ信号となる。更に、振動波が2次元平面に広がることにより、そのエネルギーが分散してしまい、タッチ位置から遠ざかるほど振動波の振幅は小さくなる。その結果、振動検出器からの出力信号も小さくなり、背景ノイズとの分離が更に困難になる。
以上の考察から、振動検出器の出力そのままの信号波形、もしくはそのエンベロープ波形に対して閾値を設定して振動検出の有無を判定すると、検知不良あるいは誤検出の危険性が高くなるという結論が導かれる。この点、複数の振動検出器を表示画面(パネル)付近の各所に配置し、各振動検出器で受信した振動波形と検知時刻からタッチされた地点の2次元座標を求めるという入力方式がいくつか報告されているが、これらはいずれも、加速度データなどの生データをそのまま座標計算の基礎におく方式であるため、誤検知を防止して信頼性の高い座標検出を可能とすることができない。
逆に言えば、タッチパネル上の異なる複数箇所に振動検出器等の振動検出器を配置することを前提としつつも、いずれの振動検出器においても背景ノイズとの分離検出感度を高くすることができれば、指や通常のペンなどであっても、その入力座標を正確に求めることが可能となる。
ただし、指や通常のペンでタッチされた入力座標を特定する場合には、各振動検出器からタッチ位置までの距離を算出する必要があるため、各振動検出器における振動検出時刻の判定が重要となるが、その判定プロセスにおいては各振動検出器に対して同等の時間分解能を備える必要がある。なぜなら、その時間分解能はタッチ位置判定の空間分解能に直接影響を及ぼすためである。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、誤検知を防止した信頼性の高い座標検出を可能とする座標検出装置及び座標検出方法を提供することを主たる目的とする。
本発明は、タッチによる衝撃波形に対して、その座標検出のための振動検出器の出力信号検出においてSTA/LTA法が有効であることを見出し、その座標検出のための最適な手法を提供することで、迅速かつ正確なタッチ位置の検出を高信頼に実現する。また、座標を検出する対象は、従来タッチパネルと呼ばれるものに限定するものではなく、壁面、床面などの一般的な板状体、すなわち基板や球面などでもよく、従来のタッチパネルのみならず壁面、床面、球面などの上に設置した振動検出器によっても、座標検出装置を構成することができる。
本発明に係る座標検出方法の実施態様の1つは、均質な材料からなる一定の厚みを有する基板(1)上に所定の距離だけ離間して設置された少なくとも3台の振動検出器(2A、2B、2C)の各出力信号に対して、
所定の積算時間が設定された短時間平均と長時間平均の比であるSTA/LTA比をそれぞれ求めるステップと、
前記基板をタッチすることにより発生した振動波により前記少なくとも3台の振動検出器の各STA/LTA比が所定の閾値を超える時刻を到達時刻(Ta、Tb、Tc)としてそれぞれ求めるステップと、
前記各到達時刻と振動波の伝播速度(V)と前記少なくとも3台の振動検出器(2A、2B、2C)の設置位置の離間距離からタッチ位置座標を求めるステップと、を含む。
ここで、STA/LTA法とは、振動検出器により検出した信号波形に対して、Long Term Avarage(長時間平均)及びShort Term Avarage(短時間平均)を算出し、STA/LTA比が予め設定した閾値以上になった時に振動が振動検出器に到達したものと判定する手法である。
上記座標検出方法では、前記少なくとも3台の振動検出器(2A、2B、2C)により、予め振動波の伝播速度(V)を求めるステップを更に含んでいてもよい。また、前記短時間平均及び前記長時間平均の最適積算時間をキャリブレーションにより自動で設定するように構成してもよい。
事前のキャリブレーションにおいて、振動波の伝播速度を自動で測定しておくことにより、タッチ位置から振動検出器までの距離を到達時刻差から算出することができる。事前のキャリブレーションにおいて、STA及びLTA時間の最適化を行うことで誤検出防止に対する信頼性がさらに向上する。
上記座標検出方法では、前記短時間平均及び前記長時間平均に対して予め異なる積算時間を複数用意し、前記タッチの出力結果に応じて、異なる積算時間に対応したタッチ座標を算出するように構成してもよい。
上記座標検出方法では、短時間平均及び長時間平均に対する積算時間の候補を事前に準備し、万が一検出エラーが発生した場合、自動で再計算を実施し、タッチ座標を算出することにより、検出の信頼性を更に向上できる。
本発明に係る座標検出方法の他の実施態様は、均質な材料からなる一定の厚みを有する基板1上に所定の距離だけ離間して設置された4台の振動検出器(2A、2B、2C、2D)の各出力信号に対して、
所定の積算時間が設定された短時間平均と長時間平均の比であるSTA/LTA比をそれぞれ求めるステップと、
前記基板をタッチすることにより発生した振動波により前記4台の振動検出器の各STA/LTA比が所定の閾値を超える時刻(Ta、Tb、Tc、Td)をそれぞれ求めるステップと、
前記各時刻から前記振動波がタッチ位置から各4台の振動検出器までに到達するに要する所要時間をそれぞれ求めるステップと、
前記各所要時間と振動波の伝播速度(V)と前記4台の振動検出器のうち3台の振動検出器の設置位置の情報からタッチ位置座標を求めるステップと、
を含む。
このように、4台の振動検出器を用いることにより、タッチ位置から振動検出器までの波の到達時間を容易に算出することが可能となる。これにより単純な四則演算のみによりタッチ座標を算出でき、システムの構成が簡素化され、高精度でありながら低コスト化が可能になる。
本発明に係る座標検出方法の他の実施態様は、均質な材料からなる一定の厚みを有する基板上に所定の距離だけ離間して設置された4台の振動検出器(2A、2B、2C、2D)の各出力信号に対して、
所定の積算時間が設定された短時間平均と長時間平均の比であるSTA/LTA比をそれぞれ求めるステップと、
前記基板をタッチすることにより発生した振動波により前記4台の振動検出器の各STA/LTA比が所定の閾値を超える時刻(Ta、Tb、Tc、Td)をそれぞれ求めるステップと、
前記各時刻から前記振動波がタッチ位置から各4台の振動検出器までに到達するに要する所要時間をそれぞれ求めるステップと、
前記各所要時間と前記4台の振動検出器の設置位置の情報からタッチ位置座標を求めるステップと、
を含む。
このように、4台の振動検出器を用いることにより、キャリブレーション等により事前に振動波の伝播速度を求めることなく、タッチ座標を算出できる。
本発明に係る座標検出方法の他の実施態様は、
均質な材料からなる一定の厚みを有する基板(1)上に、所定の辺の長さを有する長方形の各頂点に設置された4台の振動検出器(2A、2B、2C、2D)の各出力信号に対して、
所定の積算時間が設定された短時間平均と長時間平均の比であるSTA/LTA比をそれぞれ求めるステップと、
前記基板(1)をタッチすることにより発生した振動波により前記4台の振動検出器の各STA/LTA比が所定の閾値を超える時刻(Ta、Tb、Tc、Td)をそれぞれ求めるステップと
前記時刻(Ta、Tb、Tc、Td)より、前記4台の振動検出器(2A、2B、2C、2D)の中で振動波が最も早期に到達した振動検出器を判別するステップと
前記振動波が最も早期に到達した振動検出器(2A)の設置位置を頂点として含む前記長方形の象限を判別するステップと
振動波が到達する時刻順に3台の振動検出器(2A、2B、2C)を選択し、前記3台の振動検出器の設置位置と振動波検出時刻からタッチ位置座標を求めるステップと
を含む。
このように基板を4つの象限に分割し、タッチ位置が属する象限を判別し、タッチ位置の座標を算出することで、高信頼にタッチ位置座標の検出が可能である。
本発明に係る座標検出方法の他の実施態様は、
均質な材料からなる一定の厚みを有する基板(1)上に、所定の距離だけ離間して設置された、各々3台の振動検出器からなる第1および第2の入射方向検出モジュールの前記各振動検出器の出力信号に対して、
所定の積算時間が設定された短時間平均と長時間平均の比であるSTA/LTA比をそれぞれ求めるステップと、
前記基板(1)をタッチすることにより発生した振動波により、前記第1および第2の入射方向検出モジュールの前記各3台の振動検出器の各STA/LTA比が所定の閾値を超える時刻をそれぞれ求めるステップと
前記各時刻から第1および第2の入射方向検出モジュールへ、振動波が入射する第1および第2の角度を算出するステップと
前記第1および第2の角度と第1および第2の入射方向検出モジュールの座標からタッチ位置座標を算出するステップと
を含む。
このように振動波の入射方向を検出する2つのモジュールを用いることにより、簡単な演算によりタッチ位置座標を算出することが可能である。
なお、以上の座標検出方法は、基板が所定の曲率を有する曲面であってもよい。すなわち、基板は平面に限らず、曲面を含む。例えば、球面等の曲面においても、タッチ座標の検出が可能となる。この場合、座標計算は極座標を用いると計算処理が単純化される。
本発明に係るタッチ位置検出装置は、STA/LTA法を用いることでセンサーの誤検出を防止することにより、固有振動を有するような専用の入力ペンを使用することなく、タッチするだけで座標の検出が可能であり、幅広い応用が可能となる。
本発明の座標検出装置における基板(タッチパネル)上の振動検出器の配置を示す構成図。 本発明の座標検出装置におけるタッチ位置と振動検出器の位置関係を説明する平面図。 本発明の座標検出装置のシステム構成図。 本発明の座標検出装置において、基板(タッチパネル)を爪でタッチした場合の振動検出器の出力信号の時間依存性を示すグラフ。 本発明の座標検出装置において、基板(タッチパネル)を指でタッチした場合の振動検出器の出力信号の時間依存性を示すグラフ。 本発明の座標検出装置において、基板(タッチパネル)を爪でタッチした場合の振動検出器の出力信号の絶対値およびSTA/LTA比の時間依存性。 本発明の座標検出装置において、基板(タッチパネル)を指でタッチした場合の振動検出器の出力信号の絶対値およびSTA/LTA比の時間依存性。 本発明の座標検出装置の他の実施形態における振動検出器の配置およびタッチ位置を示す平面図。 本発明の座標検出装置の他の実施形態における振動検出器の配置およびタッチ位置を示す平面図。 本発明の座標検出装置において、基板(タッチパネル)を指でタッチした場合の振動検出器の出力信号の時間依存性を示すグラフであり、(a)は4つのセンサーをガラス板に配置してガラス板上の一点をタッチした際の生データのグラフ(縦軸は任意メモリ、横軸は時間を表す)、(b)は、(a)のデータからSTA/LTA比を求めた結果を示すグラフ、さらに、(c)は、(b)のグラフを拡大したグラフである。
以下、図面を参照して本発明の各実施形態について説明する。ただし、同一又は同類の部材には同一の符号を用いるか又は添字のみ異ならせて表示するものとし、重複した説明を省略しているが、各実施形態の記載は本発明の技術的思想を理解するために合目的的に解釈され、実施形態の記載に限定解釈されるべきものではない。
(第1の実施形態)
図1は、振動検出器(例えば、加速度センサ)の配置を示す構成図である。1は、均質な材質、例えば塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、石英ガラス、合金等、から構成された厚みが一定で平坦な長方形の基板、2A、2B、2C、2Dは、それぞれ第1、第2、第3、第4の振動検出器であり、基板1上の4隅に配置されている。
第1、第2、第3、第4の振動検出器の位置関係は、図2に示すとおりである。図2において、A、B、C、Dは第1、第2、第3、第4の振動検出器2A、2B、2C、2Dの配置箇所を示す。即ち、第1、第2、第3、第4の振動検出器2A、2B、2C、2Dは、辺の長さがWとHの長方形の角部に位置しており、点AとB間の距離はH、点AとC間の距離はW、点CとD間の距離はH、点BとD間の距離はWである。
図2において、基板1上に原点をAとし、Y軸をAからBに向かう直線方向、X軸をAからCに向かう直線方向とする直交座標系を定義すると、点A、B、C、Dの座標はそれぞれ(0、0)、(0、H)、(W、0)、(W、H)となる。これらの点A、B、C、Dにより構成される長方形内部において、ペンや指等によりタッチ(接触)した点をPとし、その座標を(x、y)とする。また、AとPとの距離をd1、BとPとの距離をd2、CとPとの距離をd3、DとPとの距離をd4とする。
PからA、B、C、Dまでの距離は、Pをタッチした衝撃により発生した振動波が、A、B、C、D各点に到達するのに要する所要時間と、振動波の伝播速度から求めることができる。また、Pの座標(x、y)は、A、B、C、Dのうちの少なくとも3点の座標及びPからの距離より算出することができるが、その算出方法については後述する。従って、振動波の伝播速度と上記所要時間が求められれば、Pの座標(x、y)が計算できる。
以下では、STA/LTA法を利用し、各振動検出器への振動波の到達を判断する手法について説明する。
本発明におけるタッチの検出手法は、基板1上に配置された各振動検出器から出力される波形信号の絶対値を求め、その絶対値に対してSTA/LTA比を算出し、閾値との比較により各振動検出器においてタッチの有無を検出するものである。
タッチがない定常状態においては、STAとLTAとはほとんど差がなく、STA/LTA比の値はほぼ1に等しくなる。しかし、ある時点で基板をタッチすることにより振動波が発生し、振動検出器の検出波形に急激な変化が起こると、短時間に検出波形の振幅が増大するためSTAは敏感に反応しその値が変化する。一方、長時間平均はその変化に対する応答が鈍いため、STA/LTA比の値は1から変化し増大する。この増大量が、所定の閾値を超えた場合、タッチありと判断する。

<実装上の工夫>
もっとも、「閾値を超える場合」の解釈は、「閾値を一定時間超えた場合」を含む。これは、上述の通りSTAが短いほど感度が良くなる反面、ノイズの影響を受けやすくなることから、閾値を超えたもの全てを「タッチあり」と判断すると、ノイズの影響による誤認識が増加するおそれがあるためである。
図10(a)は、4つのセンサーをガラス板に配置してガラス板上の一点をタッチした際の生データのグラフ(縦軸は任意メモリ、横軸は時間を表す)である。図10(b)は、図10(a)のデータからSTA/LTA比を求めた結果を示すグラフ、さらに、図10(c)は、図10(b)のグラフを拡大したグラフである。なお、横軸は時間に対応し、1目盛りが1/100000秒[100ksps]である。
この図に示すようにノイズが多い場合、実装上は、最初に閾値を超えてから一定時間を超えた場合に初めてトリガーがあったものとし、タッチされた時刻は、現在時刻からこの「一定時間」を遡った時刻とすることで、ノイズに強い正確な波形の立ち上がり時刻を読み取ることができる。なお、自己相似の式自体はSTA/LTAの式と全く同じ(LTAを取っている場所が異なるだけ)であるので、上記解釈を許容することで説明に矛盾は一切生じない。
ただし、STAの積算時間が短すぎると、時間に対して広がりを持つ信号を十分に取り込むことができず、特に波形の信号強度が低い場合には背景ノイズとの区別ができなくなり、逆に必要以上に長く設定するとSTA/LTAとの比が1に近づくため、背景ノイズとの分離検出が困難となる。そのため、短時間平均の積算時間を適切に設定することが必要である。
また、LTAの積算時間は背景ノイズの平均値を求めるため、STAの積算時間に対して十分に長い時間に設定する必要があるが、不必要に長くすると演算処理時間が長くなること、STA算出時の背景ノイズをキャンセルするという意味では、STAの対象となる時刻からあまりにも乖離した時刻の信号をLTA算出に用いることはできない。
例えば、タッチしたときのSTA/LTA比が閾値(例えば1.5〜2.0)を超えるようにSTA及びLTAの積算時間を設定すればよく、基板の材質や厚み、振動検出器の配置位置、判定するタッチの状態などによって、最適値は変更される。
例えば、素早く叩くようにタッチした場合には、STAにおける積算時間を20〜100msecとし、LTAにおける積算時間を200msec〜1secと設定し、またタッチ後表面を滑らすように基板に接する場合には、STAにおける積算時間を100〜500msecとし、LTAにおける積算時間を500msec〜1secと設定する。両方の場合に対応してSTA、LTAの積算時間を選択することもできる。この選択は手動で選択が可能であるが、それぞれ場合のSTA/LTA比から最適な値を自動で選択することも可能である。
図3は、本発明のタッチパネル(基板)における信号処理部のシステム構成図である。基板1をタッチすることにより発生した振動波に起因して第1、2、3、4の振動検出器2A、2B、2C、2Dより出力されるアナログ信号は、第1、2、3、4のプリアンプ3A、3B、3C、3Dにより増幅され、第1、2、3、4の高速A/D変換器4A、4B、4C、4D(例えばサンプリング周波数100MHz)に入力される。第1、2、3、4の高速A/D変換器4A、4B、4C、4Dは、入力されたアナログ信号をデジタル信号化し、デジタル信号は、第1、2、3、4の記憶装置5A、5B、5C、5Dに保存される。第1、2、3、4の記憶装置5A、5B、5C、5Dに保存されたデジタル信号は、演算処理装置6において必要な演算処理が施される。演算処理については、具体的なデータを例にして、以下詳述する。
図4(a)〜(c)は、基板を指先の爪によりタッチした場合の振動検出器(例えば第1の振動検出器2A)の出力信号の時間依存性を示すグラフであり、縦軸に振動検出器の出力信号、横軸に時間をプロットしている。図4(a),(b),(c)の順に振動検出器位置とタッチ位置との間の距離は長くなっており、これらのグラフを比較することにより、出力信号について、振動検出器位置とタッチ位置間距離依存性が理解できる。なお、縦軸の単位は任意単位であり、横軸の時間は、各グラフの比較が理解しやすいように適宜時間軸を平行移動させており、絶対的時刻を表すものではない。
図4(a)より明らかなように、振動検出器位置とタッチ位置との距離が短い場合、タッチした瞬間の衝撃により基板1内に振動波が発生するため、出力信号は初期に大きな出力信号が偏在し、その後時間とともに出力信号が減衰していく傾向が観測される。しかし、図4(c)より明らかなように、振動検出器位置とタッチ位置との距離が長い場合、振動検出器の出力信号の分布が時間に対してブロードになる。
即ち、振動検出器の出力信号のエンベロープ波形は、振動検出器位置とタッチ位置の間の距離に依存して変化する。これは、前述のとおり振動波の伝播速度が周波数に依存するためである。また、振動波は基板上を拡がるため、図4(a)、(b)、(c)を比較すると、振動検出器位置とタッチ位置との間の距離が長くなるとともに、出力信号の強度が小さくなる傾向が観察される。
一方、図5(a)〜(c)は、タッチパネル(基板)を指先、具体的には指の腹によりタッチした場合の振動検出器(例えば第1の振動検出器2A)の出力信号の時間依存性を示すグラフであり、縦軸に振動検出器の出力信号、横軸に時間をプロットしている。図5(a),(b),(c)の順に振動検出器位置とタッチ位置との間の距離が長くなっている。なお、縦軸の単位は任意単位であり、横軸の時間は、各グラフの比較が理解しやすいように適宜時間を平行移動させており、絶対的時刻を表すものではない。
図4(a)と図5(a)、図4(b)と図5(b)、図4(c)と図5(c)を夫々比較すれば、指の爪でタッチした場合に比べ、指の腹でタッチした場合、出力信号の絶対値が小さいこと、全体的にブロードな波形であることが観測される。即ち、タッチする物質に依存し、またタッチ位置と振動検出器との距離に依存し、出力信号の波形が大きく異なることが理解できる。
従来のエンベロープ波形の変化を検出する技術では、このような様々な特徴を有する出力信号に対応して、振動波の検出を一律に行うことは困難であった。特に、図5(c)のように、出力信号の絶対値が小さく、またその波形がブロードな場合、振動波の到達の検出が、非常に困難である。本発明においては、このような様々な特徴を有する振動検出器の出力信号に対しても、一律に振動波の到達を検出することができる。
振動検出器の出力信号は、上述のとおりデジタル化され対応する記憶装置に保存されているため、デジタル化された出力信号を演算処理し、STA/LTA比を算出することができる。以下では、出力信号の強度が小さく、振動波の到達の検出が特に困難な図4(c)と図5(c)とを例に、演算処理手順についてグラフを用いて説明する。
図6(a)は、図4(c)に対応する出力信号の絶対値の時間依存性を示すグラフであり、縦軸に出力信号の絶対値、横軸に時間をプロットしている。振動検出器の出力信号は、上述のとおり、高速A/D変換器(例えば第1の高速A/D変換器4A)によりデジタル信号化されており、記憶装置(例えば第1の記憶装置5A)に保存されているため、出力信号の絶対値は、記憶装置に保存されたデータを演算処理装置6において処理を行うことにより算出する。
図6(b)は、図6(a)に示すデータより算出したSTA/LTA比の時間依存性を示すグラフであり、縦軸にSTA/LTA比、横軸に時間をプロットしている。なお、STA/LTA比は、演算処理装置6において算出する。基板がタッチされてない状態では、STA/LTA比は、ほぼ1の値を示しているが、基板がタッチされた場合、出力信号は変化し、STA/LTA比は1より大きな値を取ることが観察できる。
図7(a)は、図5(c)に対応する出力信号の絶対値の時間依存性を示すグラフであり、縦軸に出力信号の絶対値、横軸に時間をプロットしている。図7(b)は、図7(a)のデータより算出したSTA/LTA比の時間依存性を示すグラフであり、縦軸にSTA/LTA比、横軸に時間をプロットしている。図6(a)と比較し、図7(a)の出力信号の絶対値は全体的に小さい。そのため、図6(b)と比較し、図7(b)の場合、基板がタッチされた場合のSTA/LTA比は小さいものの、1より十分大きい値をとることが観察できる。また、基板にタッチされてない状態では、STA/LTA比は、ほぼ1の値を示しており、STA/LTA比の増大を判定し、基板へのタッチを検出できることが理解できる。
即ち、タッチ位置と振動検出器との距離が長く出力信号強度が小さい場合においても、またタッチの物質の違い(指の爪、指の腹)等により出力信号の波形が大きく異なる場合においても、STA/LTA比をタッチ有無の判定基準として用いることが可能である。なお、タッチ位置と振動検出器位置が近い場合、タッチによる出力信号強度は大きくなるため、STA/LTA比が1よりさらに大きくなり、タッチ有無の判定基準として使用できることは言うまでも無い。
従って、閾値として、例えば、1.5〜2.0の値を予め設定し、演算処理装置6において各時刻のSTA/LTA比と閾値とを比較し、STA/LTA比が閾値より大きくなった時刻を振動検出器2Aに振動波が到達した時刻として、第1の記憶装置5Aに保存することができる。
上記演算処理手順は、他の振動検出器の出力信号についても適用できることは言うまでも無い。即ち、第1、2、3、4の振動検出器2A、2B、2C、2Dに対して、各出力信号を第1、2、3、4の記憶装置5A、5B、5C、5Dに保存し、保存された各出力信号のデータの絶対値を算出し、その絶対値からSTA/LTA比を算出し、予め設定された閾値と比較し、閾値に達した時刻を各振動検出器に波が到達した時刻として各記憶装置に保存することが可能である。
なお、第1、2、3、4の記憶装置5A、5B、5C、5Dは、1台の記憶装置により共有してもよく、また演算処理装置6に内蔵してもよい。
このようにタッチにより発生した振動波形が時間的に広がりを持ち(ブロードな波形であり)、かつその強度が小さくなった場合においても、最適な積算時間が設定されたSTA、LTAにより、効果的に背景ノイズと分離して振動波の到達時刻を検出可能であり、それにより誤検出を防止できる。即ち、STA/LTA比の演算という単純な四則演算のみで、タッチの誤検出を効果的に防止できることが理解できる。
なお、振動検出器としては、基板1の振動波を検出し、電気信号として出力するものであれば、どの様な種類のセンサーも使用可能である。例えば、加速度センサーの他、基板の音波を検知するマイクロフォンであってもよい。
以下では、各振動検出器に振動波を検出した到達時刻(Ta、Tb、Tc、Td)を用いて、タッチ位置Pから各振動検出器まで振動波が伝播するのに要する時間、及び基板1上のタッチ位置Pの座標を算出する方法について説明する。
図2に示すとおり、Aを座標原点とすると、A、B、C、D、Pの座標はそれぞれ(0、0)、(0、H)、(W、0)、(W、H)、(x、y)となる。Pをタッチすることにより発生した振動波の伝播速度をVとし、振動波がPからA、B、Cに到達するのに要する時間をそれぞれT、T、Tとすると、以下の関係式が成り立つ。なお、タッチにより発生した振動波は、複数の周波数の波の合成であるため、振動波の伝播速度Vは群速度を意味する。
d1=x+y=(VT ・・・・・(数式1)
d2=x+(y−H)=(VT ・・・・・(数式2)
d3=(x−W)+y=(VT ・・・・・(数式3)
ただし、T、T、T自体は、直接測定することは不可能であるが、それぞれの差は測定値より算出が可能であり、T、T、TとTa、Tb、Tcとは以下の関係式が成り立つ。
−T=Ta−Tb ・・・・・(数式4)
−T=Ta−Tc ・・・・・(数式5)
即ち、
=T+Tb−Ta=T+Δt ・・・・・(数式6)
=T+Tc−Ta=T+Δt ・・・・・(数式7)
なお、簡単のためにT=T、Δt=Tb−Ta、Δt=Tc−Taと置く。
後述の手法により予め振動波の伝播速度Vを測定しておくことにより、上記関係式から検出時刻Ta、Tb、Tcを用いてx、y、T等を算出することができる。
x=(W−2ΔtT−VΔt )/(2W) ・・・・・(数式8)
y=(H−2ΔtT−VΔt )/(2H) ・・・・・(数式9)
である。Tは数式10の2次方程式の解として求めることができる。
αT+βT+γ=0 ・・・・・(数式10)
ここで
α=4V−4V(HΔt +WΔt ) ・・・・・(数式11)
β=4V(Δt+Δt)−4V(HΔt +WΔt
・・・・・(数式12)
γ=2H(Δt +Δt )−V(HΔt +WΔt )−H(H+W
・・・・・(数式13)
である。
従ってTは、数式14においてT>0となる解を選択する。
T=(−β±(β−4αγ)1/2)/(2α) ・・・・・(数式14)
数式14により得られるTを数式8、9に代入することにより、Pの座標を求めることができる。即ち、特別な入力ペンを用いずタッチ位置から振動検出器までに振動波が到達する所要時間を直接測定できない場合であっても、3台の振動検出器検出時刻から、タッチ位置を算出することが可能である。これらの計算は、演算処理装置6において実行する。
なお、振動波の伝播速度Vについては、事前(座標検出装置の立ち上げ時)のキャリブレーション処理により測定を行うことができる。即ち、各振動検出器の設置条件であるAB間距離H及びAC間距離Wが予め分かっているため、例えばAにてペンや指にてタッチを行い、発生した振動波をA、B、Cで検知した時刻を測定することで、AB間及びAC間の波の伝播時間を求めることができる。求めた各伝播時間からAB間の波の伝播速度とAC間の波の伝播速度を算出し、それらの平均値により波の伝播速度Vを求めればよい。また、AD間距離(H+W1/2であるため、更にAD間の波の伝播速度を算出し、3つの伝播速度の平均値を算出してもよい。
なお、タッチする対象物(指、ペン等)を変え各振動検出器の検出波形を抽出し、予めSTAの積算時間、LTAの積算時間の設定を複数準備し、必要に応じて選択してもよい。
また、基板1上の4台の振動検出器に囲まれる領域内部の最大の直線距離は、対角線であるAD間距離であるため、AD間の振動波の伝播時間がこの領域の振動波の伝播時間の最大値である。従って、数式14で算出したT(及びT、T)の値が、この最大値を超える場合、タッチ位置が領域外であるとの判定をすることが可能である。即ち、この時間の最大値による判定により、タッチ座標の算出を省略することで迅速な判定をすることができる。
上記のとおり、第1、2、3、4の振動検出器2A、2B、2C、2Dのうち、座標を算出するのに必要な情報は3台の振動検出器の検出時刻のみで可能あり、座標算出に使用する振動検出器は、先に波の到達を検出した3台の検出時刻のみを使用すればよい。
なお、第1、2、3、4の振動検出器2A、2B、2C、2Dから、3台の振動検出器の検出時刻を選択する組み合わせは4通りである。従って、Pの座標(x、y)は、4通りの組み合わせにより算出が可能であるため、これら4通りの算出結果により得られた座標の平均値を採用してもよい。即ち、理想状態では4通りの座標位置は一致するが、振動検出器、プリアンプ、AD変換器の製品ばらつき等により、これら4通りの座標が、正確に一致しない可能性があるため、これらの4通りの算出結果の平均処理により、製品ばらつき等による測定上の誤差の影響を最小にすることが可能である。
また、更にデータの信頼性を確保するため、得られた4通りの座標のうち、互いに距離の近い2つの座標の組み合わせのみを採用し、その平均値を算出してもよい。
また、4通りの座標のばらつきを算出し、その値が予め決められた閾値より大きい場合、検出エラーとして処理してもよい。なお、ばらつきは以下により算出可能である。
Σ{(xi−xo)+(yi−yo)}/(xo+yo))・・・・・(数式15)
(Σは、i=1〜4の和。Xo,Yoは、それぞれ、Xi及びYi(i=1〜4)の平均値)
偶然同時に2箇所タッチされた場合等、座標検出中の何らかの事故や予期せぬ外乱等による誤検出に対して、データの信頼度を向上させることができる。
また、STA/LTA比の検出エラーが発生した場合、STAの積算時間及びLTAの積算時間を自動で変更し、座標の算出を複数回実施し直し(再計算)てもよい。再計算の頻度は、初期値として例えば3回とし、使用者により自由に変更できるようにしておくことも可能である。
なお、均質な材料からなる一定の厚みを有する基板1については、実質的に均質であり、一定の厚みであれば良い。すなわち、振動波の伝搬速度が、実質的に同一であれば良い。例えば、タッチ位置を判定する位置分解能(位置座標検出精度)に比べて小さい領域において、基板の材料が不均一であったり、厚みに変動が有ったとしても、位置分解能で決まる範囲での振動波の伝搬速度の平均値が、基板1全体で同じであれば、タッチ位置の検出に対し何ら問題を生じないことは言うまでも無い。
(第2の実施形態)
第1、2、3、4の振動検出器2A、2B、2C、2Dの到達時刻Ta、Tb、Tc、Tdを用いて、振動波がPから第1、2、3、4の振動検出器2A、2B、2C、2Dまで到達するのに要する時間T、T、T、Tを算出することも可能である。以下、この手法について説明する。
PからDまでの距離は以下の数式16のとおりである。
d4=(x−W)+(y−H)=(VT ・・・・・(数式16)
数式1、数式2、数式3及び数式16を連立して解くことにより、振動波がPからA、B、C、Dに到達するのに要する時間T、T、T、Tの関係は、以下のとおり。
+T =T +T ・・・・・(数式17)
ここでTは数式18のとおり。
=T+Td−Ta=T+Δt ・・・・・(数式18)
ただし、Δt=Td−Taである。
数式17にT=T、数式6、数式7、数式18を代入し、振動波がPからAに到達する時間T=Tは、
T=(Δt −Δt −Δt )/(2Δt+2Δt−2Δt) ・・・(数式19)
となる。
なお、上述のとおり、Δt=Tb−Ta、Δt=Tc−Ta、Δt=Td−Taである。
数式19を数式8、数式9に代入することによって、x、yを算出できる。
x={(W−VΔt )(Δt+Δt−Δt)−Δt(Δt −Δt −Δt )}/{2W(Δt+Δt−Δt)} ・・・(数式20)
y={(H−VΔt )(Δt+Δt−Δt)−Δt(Δt −Δt −Δt )}/{2H(Δt+Δt−Δt)} ・・・(数式21)
以上のように第1、2、3、4の振動検出器2A、2B、2C、2Dの到達時刻Ta、Tb、Tc、Tdを用いることにより、時間T、T、T、Tを算出する演算が簡単な四則演算のみになり、処理速度を速めることが可能であり、また演算処理プログラムが簡単になり、安価なマイコンを用いてシステムを組むことにより低コスト化が可能となる。
(第3の実施形態)
第1、2、3、4の振動検出器2A、2B、2C、2Dの到達時刻Ta、Tb、Tc、Tdを用いて、V、x、y、Tすべてを算出することも可能である。例えば数式10に数式19を代入し、Z=Vと置けば、Zに関する2次方程式となるため、2次方程式の解の公式より得られる解のうち、Zが正となる解を選択し、その平方根をとればよい。予め振動波の伝播速度Vを算出するための測定を省略することができる。
(第4の実施形態)
基板の長方形の各頂点に設置した振動検出器とタッチ位置座標とで形成される各三角形に対し、各三角形の面積の関係に着目し、ヘロンの公式を用いてタッチ位置の座標を算出しても良い。
本実施形態においては、基板を第1から第4象限に区分し、各象限においてタッチされた座標を3台の振動検出器の振動波検出時刻から算出する。以下タッチされた座標を算出する方法について、図8を参照して説明する。図8において、点Oは、長方形の基板ABCDの対角線の交点とし、点Eは辺ACの中点、点Fは辺ABの中点、点Gは辺BDの中点、点Jは辺CDの中点である。
最も振動波の到達時刻が早い振動変出器が2Aの場合、タッチ位置Pは、四角形AFOE内にPが存在し、最も振動波の到達時刻が早い振動変出器が2Bの場合、四角形BGOF内にPが存在し、最も振動波の到達時刻が早い振動変出器が2Cの場合、四角形CEOJ内にPが存在し、最も振動波の到達時刻が早い振動変出器が2Dの場合、四角形DJOG内にPが存在することが理解できる。
すなわち、まず最も振動波の到達時刻が早い振動変出器を判別し、その結果からどの象限にタッチ位置Pが存在するかを判別できる。そして、最も振動波の到達時刻が早い振動変出器と、それに隣接する2台の振動検出器の振動波の到達時刻からタッチ位置Pの座標を算出する。
以下では、最も振動波の到達時刻が早い振動変出器が2Aの場合を例として取り上げるが、他の振動検出器の場合においても同様である。
最も振動波の到達時刻が早い振動変出器が2Aの場合、2Aに隣接する振動検出器とは、振動検出器2Aの次に振動波を検出した振動検出器およびその次に振動波の到達を検出した検出器であり、図8において振動検出器2Aの対角線方向にある振動検出器2D以外の振動検出器2B、2Cである。
本実施形態では、これら振動検出器2A、2B、2Cの設置位置A、B、Cとタッチ位置Pを頂点とする各三角形の面積に着目し、点Pの座標を算出する。
まず、三角形ABCの面積は、以下のように算出できる。
[三角形ABCの面積]=[三角形ABPの面積]+[三角形ACPの面積]+[三角形BCPの面積] ・・・(数式22)
次に、以下の各三角形の面積は、以下のように算出される。
[三角形ABCの面積]=HW/2 ・・・(数式23)
[三角形ABPの面積]=yW/2 ・・・(数式24)
[三角形ACPの面積]=xH/2 ・・・(数式25)
また、三角形BCPの面積はヘロンの公式により、
[三角形BCPの面積]=(1/4){(L+d2+d3)(−L+d2+d3)(L−d2+d3)(L+d2−d3)}1/2
=(1/4){((d2+d3)−L)(L−(d2−d3))}1/2 ・・・(数式26)
ただし、Lは辺BCの長さである。
ここで、L=(W+H1/2であり、d2とd1、d3とd1との差は、振動波の到達時間差と振動波の伝搬速度の積により求めることができ、
d2−d1=V(Tb−Ta)=VΔt
d3−d1=V(Tc−Ta)=VΔt
である。なお、振動波の伝搬速度は予め測定可能であることは、前述のとおりである。
数式22に数式23、24、25を代入し、整理すると、
4(HW−yW−xH)={((2d1+VΔt+VΔt−(W+H))((W+H)−(VΔt−VΔt)} ・・・(数式27)
を得る。
一方、三角形ACPの面積について、ヘロンの公式を用いると、
xH/2=(1/4){(H+d1+d2)(−H+d1+d2)(H−d1+d2)(H+d1−d2)}1/2
=(1/4){((d1+d2)−H)(H−(d1−d2))}1/2
となり、
4(xH)=((d1+d2)−H)(H−(d1−d2)
=((2d1+VΔt−H)(H−VΔt
となる。d2とd1の関係から、
(2d1+VΔt=4(xH)/(H−VΔt )+H ・・・(数式28)
を得る。
同様に三角形ABPの面積について、ヘロンの公式を用い、
yW/2=(1/4){(W+d1+d3)(−W+d1+d3)(W−d1+d3)(W+d1−d3)}1/2
=(1/4){((d1+d3)−W)(W−(d1−d3))}1/2
となり、
(2d1+VΔt=4(yW)/(W−VΔt )+W ・・・(数式29)
を得る。
数式28と数式29との和を取り、整理すると、
(2d1+VΔt+VΔt=4(xH)/(H−VΔt )+4(yW)/(W−VΔt )+H+W−4d1+2VΔtΔt ・・・(数式30)
を得る。
数式27に数式30を代入し整理すると、d1=x+yであるため、
(HW−yW−xH)={((xVΔt/(H−VΔt )+(yVΔt/(W−VΔt )+VΔtΔt/2)((W+H)−(VΔt−VΔt)}
上式において、
α=(VΔt/(H−VΔt ) ・・・(数式31)
β=(VΔt/(W−VΔt ) ・・・(数式32)
γ=(W+H)−(VΔt−VΔt ・・・(数式33)
ξ=VΔtΔt/2
と置き、整理すると、
(αγ−H)x+(βγ−W)y+2HWx+2HWy−2WHxy+ξγ−H=0 ・・・(数式34)
となる。
ここで、辺CPについて、三平方の定理により
d2=x+(H−y)
=(d1+VΔt
であり、d1=x+yであるため、
d1=(H−2yH−VΔt )/(2VΔt) ・・・(数式35)
となる。
同様に、辺BPについて、三平方の定理により、
d3=(x−W)+y
=(d1+VΔt
であり、d1=x+yであるため、
d1=(W−2xW−VΔt )/(2VΔt) ・・・(数式36)
となる。
数式35と数式36とが等しいことより
x={(HVΔt)/(WVΔt)}y+(WΔt−HΔt+VΔtΔt −VΔt Δt)/(2WΔt) ・・・(数式37)
y={(WVΔt)/(HVΔt)}x+(HΔt−WΔt−VΔtΔt +VΔt Δt)/(2HΔt) ・・・(数式38)
となる。
数式37または数式38を数式34に代入し、xまたはyの2次方程式の解として、点Pが存在する象限の条件である
0<x<W/2 ・・・(数式39)
0<y<H/2 ・・・(数式40)
を満たす解を選択すれば、点Pの座標を得ることができる。
以上のように、ヘロンの公式を用いてもタッチ位置座標の算出が可能であり、各象限においてタッチ位置座標を算出するため、タッチ位置座標の検出に対する信頼性がさらに向上する。なお、これらの計算処理は、上記演算処理装置6により、実行することができることは言うまでも無い。
(第5の実施形態)
タッチ位置を検出する方法において、3台の振動検出器から構成されるモジュールを、基板の辺の両端2カ所に配置し、タッチ位置から各モジュールに入射する振動波の入射角度を算出し、各モジュールとタッチ位置を通る2つの直線の交点から位置座標を算出しても良い。即ち、第5の実施形態においては、3台の振動検出器を1式としてモジュールを構成し、モジュールを振動波の入射(進入)方向検出モジュールとして機能させ、入射方向に対する2つの情報からタッチ位置座標を検出する。以下、本モジュールを入射方向検出モジュールと称する。
図9は、第1の入射方向検出モジュールを構成する3台の振動検出器の配置箇所A、Ax、Ayと、点Aとタッチ位置の点Pまでの第1の角度θ、第2の入射方向検出モジュールを構成する3台の振動検出器の配置箇所B、Bx、Byと、点Bとタッチ位置の点Pまでの第2の角度ψの関係を示す。また、点A、Ax、Ay、B、Bx、Byに配置された振動検出器をそれぞれ2A、2Ax、2Ay、2B、2Bx、2Byとする。
点Aから点Ax、点Aから点Ayまでの距離はsとし、点Bから点Bx、点Bから点Byまでの距離もsとする。すなわち、各入射方向検出モジュールを構成する3台の振動検出器は、それぞれ同じ大きさで図面上左右反転の関係にある第1および第2の直角2等辺三角形の各頂点に位置し、第1および第2の直角2等辺三角形が1つの長方形の隣接する角部を形成するように配置されている。また、第1の角度θおよび第2の角度ψは、それぞれ長方形の隣接する角部を繋ぐ辺と点Aとタッチ位置の点Pまでの直線および長方形の隣接する角部を繋ぐ辺と点Bとタッチ位置の点Pまでの直線とのなす角度である。
以下、第1および第2の入射方向検出モジュールへ、振動波が入射する角度(傾き)を算出する方法について説明する。
なお、sの大きさは、点Aから点Pまでの距離および点Bから点Pまでの距離と比較して十分小さいと仮定する。
まず第1の入射方向検出モジュールについて三角形AAxPに着目すると、余弦定理により、
α=β+s−2sβcos(θ) ・・・(数式41)
ここで、α=[点Pから点Axの長さと]、β=[点Pから点Aの長さ]である。
αとβとの距離の差は、振動検出器2Axと2Aに振動波が到達した時刻の差に振動波の伝搬速度を乗じたものであり、到達時刻は上述のとおりSTA/LTA比が閾値を超えたか否かにより検出できる。従って、αとβとの距離の差は、振動検出器の出力信号から測定可能な既知の値となり、その差をδxとすると
α=β−δx ・・・(数式42)
となる。数式41に数式42を代入し整理すると、
α=β+s−2sβcos(θ)
2sβcos(θ)=2βδx+s−δx
となり、両辺を2βで除すると
(s/β)cos(θ)=δx/β+(s/β)−(δx/β) ・・・(数式43)
となる。
δxの大きさは、高々s程度であるため、s<<βのとき、δx<<βとなる。従って、s/βおよびδx/βの2乗の項を無視すると
(s/β)cos(θ)=δx/β
となり、
cos(θ)=δx/s ・・・(数式44)
となる。
すなわち、cos(θ)は、[点Pから点Aの長さ]と[点Pから点Axの長さと]の差を[点Aから点Axの長さ]で除した値で近似できることになる。
次に第1の入射方向検出モジュールについて三角形AAyPに着目すると辺APと辺ACとの間の角度は(π/2)−θであるため、上述の結果からcos((π/2)−θ)は、[点Pから点Aの長さ]と[点Pから点Ayの長さ]との差を[点Aから点Ayの長さ]で除した値に等しくなる。従って[点Pから点Aの長さ]と[点Pから点Ayの長さ]との差をδyとすると
cos((π/2)−θ)=sin(θ)=δy/s ・・・(数式45)
と近似できる。
数式44および数式45により、直線APの傾きtan(θ)は
tan(θ)=sin(θ)/cos(θ)=(δy/s)/(δx/s)=δy/δx ・・・(数式46)
となる。
すなわち、傾きtan(θ)は、[点Pから点Aの長さ]と[点Pから点Ayの長さ]との差を、[点Pから点Aの長さ]と[点Pから点Axの長さ]との差で除した値で近似できる。
ここで、[点Pから点Aの長さ]と[点Pから点Ayの長さ]との差は、振動検出器2Aと2Ayに振動波が到達した時刻の差に振動波の伝搬速度を乗じたもの、[点Pから点Aの長さ]と[点Pから点Axの長さ]との差は、振動検出器2Aと2Axに振動波が到達した時刻の差に振動波の伝搬速度を乗じたものである。
振動波の伝搬速度は共通であるため、振動検出器2A、2Ax、2Ayに振動波が到達した時刻をそれぞれTa、Tax、Tayとすると、
tan(θ)=(Ta−Tay)/(Ta―Tax) ・・・(数式47)
となる。従って、各振動検出器への振動波の到達時刻の差の比を算出することにより、容易に振動波の入射方向を求めることができる。
同様に第2の入射方向検出モジュールについても、振動検出器2B、2Bx、2Byに振動波が到達した時刻をそれぞれTb、Tbx、Tbyとすると、傾きtan(ψ)は、
tan(ψ)=(Tb−Tby)/(Tb―Tbx) ・・・(数式48)
で近似できる。
従って、第1および第2の入射方向検出モジュールからタッチ位置までの直線の傾きが振動検出器への振動波到達時刻のみから容易に測定可能となり、振動波の伝搬速度の測定も不要となる。
次に、上記振動波の入射角度(傾き)からタッチ位置座標を算出する方法について説明する。
第1および第2の入射方向検出モジュールの座標は、第1および第2の直角2等辺三角形の直角をなす頂点で確定することができるため、AおよびBの座標を用い、タッチ位置Pの座標を算出する。
Aの座標を(0、0)、Bの座標を(W、0)、タッチ位置Pの座標を(x、y)とすると、点Pは直線AP上にあるため、
y=tan(θ)x ・・・(数式49)
を満たす。
また点Pは直線BP上にあるため、
y=−tan(ψ)(x−W) ・・・(数式50)
を満たす。
従って、点Pの座標(x、y)は
x=Wtan(ψ)/(tan(θ)+tan(ψ)) ・・・(数式51)
y=Wtan(ψ)tan(θ)/(tan(θ)+tan(ψ)) ・・・(数式52)
となり、タッチ位置の座標は簡単な四則演算で容易に算出できる。
本実施形態においては、検出座標の精度は低下するものの、計算負荷が大幅に軽減でき、座標検出の処理速度を大きく速めることが可能であり、また演算処理プログラムが簡単になり、安価なマイコンを用いて容易にシステムを組むことが可能となる。
なお、三角形AAyPについても数式43に相当する数式を求め、数式43と連立させてcos(θ)とsin(θ)との関係式を算出し、cos(θ)+sin(θ)=1と連立させ、2次方程式を解くことで、正確な傾きtan(θ)を算出可能であり、同様にtan(ψ)も算出可能であり、座標検出速度が低下するが、2個の入射方向検出モジュールを設置するだけで、正確なタッチ位置Pの座標を算出することも可能である。
本実施形態において、第1の入射方向検出モジュールと第2の入射方向検出モジュールは、予め設定した距離だけ基板上に離間させ、かつ点A、Ax、Bx、Bが同一直線上に並ぶよう設置し、点Aから点Ayに向かう方向と点Bから点Byに向かう方向を同一の向きになるよう配置すれば、即ち両入射方向検出モジュールの振動検出器が配置された2等辺直角三角形が、1つの長方形の隣接する角部を形成するよう配置すれば良い。タッチ位置の測定可能領域は両モジュールに挟まれる長方形領域となる。即ち図9において、AからAy方向に延長した直線とBからBy方向に延長した直線と辺ABで囲まれる領域となる。そのため、振動検出器のモジュールを設置する場所の自由度が、他の実施形態と比較して増えるという利点もある。
また、本実施形態においては、上記6台の振動検出器の出力をAD変換するため、6台のAD変換器を用い、点Pの座標算出の計算は、上記演算処理装置6により、実行することができることは言うまでも無い。
(第6の実施形態)
基板1は、振動波の伝播速度が一定であれば、平坦な面だけでなく、曲面であっても本発明の適用が可能である。例えば球面上では、2点間の最短経路が球の大円であるため、曲座標を用いることにより容易にタッチ位置を算出することができる。
即ち、基板1が半径Rの球面上の一部であり、第1、2、3、4の振動検出器2A、2B、2C、2Dを球面上の点A、B、C、Dに設置されている場合、これらの振動検出器に囲まれる領域のタッチした点Pの座標を、少なくとも3台の各振動検出器により算出可能である。即ち、Pから3台の各振動検出器までの距離d1、d2、d3を球面上で算出し、数式1、2、3に代入し、連立方程式を解くことによりT、T、T及びP座標を算出すればよい。
2点間の距離例えばPとAとの距離d1を算出する場合、球の中心からP及びAに向かう2つのベクトルがなす角度をφ(ラジアン)とすれば、d1=Rφとなる。
φについては、上記球の中心からP及びAに向かう2つのベクトルの内積を、原点からPまでの距離と原点からAまでの距離で除したものがcosφに等しいことから、cosの逆関数から算出可能である。他の距離についても同様に算出可能であり、球面上においても本発明を適用可能である。
さらに基板1の曲率が既知である一般の曲面についても、2点間の最短経路を測地線方程式により求めることにより、本発明の適用は可能である。
1 :基板
2A、2B、2C、2D :第1、2、3、4の振動検出器
3A、3B、3C、3D :第1、2、3、4のプリアンプ
4A、4B、4C、4D :第1、2、3、4の高速A/D変換器
5A、5B、5C、5D :第1、2、3、4の記憶装置
6 :演算処理装置

Claims (13)

  1. 基板(1)上に所定の距離だけ離間して設置された少なくとも3台の振動検出器(2A、2B、2C)の各出力信号に対して、
    所定の積算時間が設定された短時間平均と長時間平均の比であるSTA/LTA比をそれぞれ求めるステップと、
    前記基板(1)をタッチすることにより発生した振動波により前記少なくとも3台の振動検出器の各STA/LTA比が所定の閾値を超える時刻(Ta、Tb、Tc)をそれぞれ求めるステップと、
    前記各時刻と振動波の伝播速度Vと前記少なくとも3台の振動検出器(2A、2B、2C)の設置位置の情報からタッチ位置座標を求めるステップと、
    を含む座標検出方法。
  2. 請求項1記載の座標検出方法において、
    前記少なくとも3台の振動検出器(2A、2B、2C)により、予め振動波の伝播速度(V)を求めるステップを更に含む請求項1記載の座標検出方法。
  3. 前記短時間平均及び前記長時間平均の最適積算時間をキャリブレーションにより自動で設定する請求項1又は2記載の座標検出方法。
  4. 前記短時間平均及び前記長時間平均に対して予め異なる積算時間を複数用意し、前記タッチの出力結果に応じて、異なる積算時間に対応したタッチ座標を算出する請求項3記載の座標検出方法。
  5. 基板(1)上に所定の距離だけ離間して設置された4台の振動検出器(2A、2B、2C、2D)の各出力信号に対して、
    所定の積算時間が設定された短時間平均と長時間平均の比であるSTA/LTA比をそれぞれ求めるステップと、
    前記基板(1)をタッチすることにより発生した振動波により前記4台の振動検出器の各STA/LTA比が所定の閾値を超える時刻(Ta、Tb、Tc、Td)をそれぞれ求めるステップと、
    前記各時刻から前記振動波がタッチ位置から各4台の振動検出器までに到達するに要する所要時間をそれぞれ求めるステップと、
    前記各所要時間と振動波の伝播速度Vと前記4台の振動検出器のうち3台の振動検出器の設置位置の情報からタッチ位置座標を求めるステップと、
    を含む座標検出方法。
  6. 基板(1)上に所定の距離だけ離間して設置された4台の振動検出器(2A、2B、2C、2D)の各出力信号に対して、
    所定の積算時間が設定された短時間平均と長時間平均の比であるSTA/LTA比をそれぞれ求めるステップと
    前記基板(1)をタッチすることにより発生した振動波により前記4台の振動検出器の各STA/LTA比が所定の閾値を超える時刻(Ta、Tb、Tc、Td)をそれぞれ求めるステップと
    前記各時刻から前記振動波がタッチ位置から各4台の振動検出器までに到達するに要する所要時間をそれぞれ求めるステップと
    前記各所要時間と前記4台の振動検出器の設置位置の情報からタッチ位置座標を求めるステップと、
    を含む座標検出方法。
  7. 基板(1)上に、所定の辺の長さを有する長方形の各頂点に設置された4台の振動検出器(2A、2B、2C、2D)の各出力信号に対して、
    所定の積算時間が設定された短時間平均と長時間平均の比であるSTA/LTA比をそれぞれ求めるステップと、
    前記基板(1)をタッチすることにより発生した振動波により前記4台の振動検出器の各STA/LTA比が所定の閾値を超える時刻(Ta、Tb、Tc、Td)をそれぞれ求めるステップと
    前記時刻(Ta、Tb、Tc、Td)より、前記4台の振動検出器(2A、2B、2C、2D)に中で振動波が最も早期に到達した振動検出器を判別するステップと
    前記振動波が最も早期に到達した振動検出器(2A)の設置位置を頂点として含む前記長方形の象限を判別するステップと
    振動波が到達する時刻順に3台の振動検出器(2A、2B、2C)を選択し、前記3台の振動検出器の設置位置と振動波検出時刻からタッチ位置座標を求めるステップと
    を含む座標検出方法。
  8. 基板(1)上に、所定の距離だけ離間して設置された、各々3台の振動検出器からなる第1および第2の入射方向検出モジュールにおける前記各振動検出器の出力信号に対して、
    所定の積算時間が設定された短時間平均と長時間平均の比であるSTA/LTA比をそれぞれ求めるステップと、
    前記基板(1)をタッチすることにより発生した振動波により、前記第1および第2の入射方向検出モジュールの前記各3台の振動検出器の各STA/LTA比が所定の閾値を超える時刻をそれぞれ求めるステップと
    前記各時刻から第1および第2の入射方向検出モジュールへ、振動波が入射する第1および第2の角度を算出するステップと
    前記第1および第2の角度と第1および第2の入射方向検出モジュールの座標からタッチ位置座標を算出するステップと
    を含む座標検出方法。
  9. 前記第1の入射方向検出モジュールを構成する第1の直角2等辺三角形の頂点に位置する3台の振動検出器(2A、2Ax、2Ay)の到達時刻(Ta、Tax、Tay)を算出するステップと
    前記第1の直角2等辺三角形において直角をなす頂点に位置する振動検出器の到達時刻と、他の2つの頂点に位置する各振動検出器の到達時刻との差をそれぞれ算出し、当該2つの到達時刻の差の比から前記第1の入射方向検出モジュールに振動波が入射する第1の角度を算出するステップと
    前記第2の入射方向検出モジュールを構成する第2の直角2等辺三角形の頂点に位置する3台の振動検出器(2B、2Bx、2By)の到達時刻(Tb、Tbx、Tby)を算出するステップと
    前記第2の直角2等辺三角形において直角をなす頂点に位置する振動検出器の到達時刻と、他の2つの頂点に位置する各振動検出器の到達時刻との差をそれぞれ算出し、当該2つの到達時刻の差の比から前記第2の入射方向検出モジュールに振動波が入射する第2の角度を算出するステップと
    前記第1および第2の角度と前記第1および第2の入射方向検出モジュールの座標とから、タッチ位置座標を検出する請求項8記載の座標検出方法。
  10. 前記基板(1)が、所定の曲率を有する曲面である請求項1乃至6のいずれか1項記載の座標検出方法。
  11. 前記閾値を超える時刻(Ta、Tb、Tc、Td)をそれぞれ求めるステップは、
    閾値を一定時間を超えた場合に「タッチあり」と判定し、その時刻は、現在時刻から前記一定時間を遡った時刻とする請求項1乃至10のいずれか1項記載の座標検出方法。
  12. 基板(1)に設置して前記基板上の座標を検出する座標検出装置であって、
    前記基板(1)上に所定の距離だけ離間して設置される少なくとも3台の振動検出器(2A、2B、2C)と、
    前記振動検出器の各出力信号に対して前記各出力信号をデジタル信号に変換するためのA/D変換器(4A、4B、4C)と、演算処理装置(6)とを備え、
    前記演算処理装置が、
    所定の積算時間が設定された短時間平均と長時間平均の比であるSTA/LTA比をそれぞれ求める演算部と、
    前記基板(1)をタッチすることにより発生した振動波により前記少なくとも3台の振動検出器の各STA/LTA比が所定の閾値を超える時刻(Ta、Tb、Tc)をそれぞれ求める時刻計測部と、
    前記各時刻と振動波の伝播速度(V)と前記少なくとも3台の振動検出器(2A、2B、2C)の設置位置の情報からタッチ位置座標を求める座標判定部と、
    を含む座標検出装置。
  13. 基板(1)に設置して前記基板上の座標を検出する座標検出装置であって、
    前記基板(1)に設置された第1の直角2等辺三角形の頂点に位置する3台の振動検出器から構成された第1の入射方向検出モジュールと第2の直角2等辺三角形の頂点に位置する3台の振動検出器から構成された第2の入射方向検出モジュールと
    前記振動検出器の各出力信号に対して前記各出力信号をデジタル信号に変換するためのA/D変換器と、演算処理装置(6)とを備え、
    前記第1の入射方向検出モジュールの3台の振動検出器が設置される前記第1の直角2等辺三角形と前記第2の入射方向検出モジュールの3台の振動検出器が設置される前記第2の直角2等辺三角形とは、1つの長方形の隣接する角部に位置し、
    前記演算処理装置は、
    所定の積算時間が設定された短時間平均と長時間平均の比であるSTA/LTA比をそれぞれ求める演算部と、
    前記基板(1)をタッチすることにより発生した振動波により前記第1および第2の入射方向検出モジュールを構成する前記各振動検出器のSTA/LTA比が所定の閾値を超える時刻をそれぞれ求める時刻計測部と
    前記各時刻と第1の入射方向検出モジュールと第2の入射方向検出モジュールの座標からタッチ位置座標を求める座標判定部と、
    を含む座標検出装置。
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