JP6137175B2 - 階層型確率モデル生成システム、階層型確率モデル生成方法、およびプログラム - Google Patents

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    • G05B23/0245Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults characterised by the fault detection method dealing with either existing or incipient faults model based detection method, e.g. first-principles knowledge model based on a qualitative model, e.g. rule based; if-then decisions
    • G05B23/0248Causal models, e.g. fault tree; digraphs; qualitative physics

Description

本発明は、階層型確率モデル生成システム、階層型確率モデル生成方法、およびプログラムに関する。
システムの信頼性や可用性を解析する手法の一つとして、故障木を用いた解析手法が広く用いられている(例えば、特許文献1)。故障木ではシステムの障害事象をトップ事象として定義し、トップ事象が発生する要因となる事象を基本事象として列挙し、基本事象の組み合わせ論理でトップ事象を表現する。基本事象の組み合わせには論理積に対応したANDゲート、論理和に対応したORゲート、および、n個の事象のうちk個の事象が発生した場合に出力を出すk−out−of−nゲートなどが用いられる。基本事象の生起確率が与えられれば、各ゲートの種類に対応した演算を繰り返すことによりトップ事象の生起確率を求めることができる。
基本的な故障木の解析では、入力となる基本事象が互いに独立であることが前提となる。基本事象間に依存関係がある場合は、その依存関係を考慮した基本事象の生起確率を求めて解析を行う必要がある。例えば、故障木に含まれないある事象aによって、二つの基本事象b,cが同時に発生する場合を考える。事象aが発生する確率をP(a)と表すと、P(b)とP(c)は共にP(a)を含んでいる。したがって、P(b)とP(c)を用いた解析の過程で、P(a)の影響を重複して考慮してしまう可能性があり、トップ事象の生起確率を正しく求めることができない。
依存関係を多く含むシステムの正確な可用性を求めるためには、状態空間モデルを用いたモデル化と解析が必要となる。例えば、連続時間マルコフ連鎖(CTMC)によってシステムの状態遷移をモデル化し、CTMCを解析することによりシステムの稼働状態にある確率を求めることができる。CTMCなどの状態空間モデルでは、故障木と異なり、様々な依存関係を考慮したモデル化が可能である。しかし、解析対象のシステムが大規模で複雑になった場合、状態空間モデルは状態爆発の問題に直面する。システムを正確にモデル化することや解析することが困難になる。
そこで、故障木(広くは事象木)と状態空間モデルの長所を組み合わせた階層型確率モデルによる可用性の解析手法が提案されている(例えば、非特許文献1)。故障木の入力となる各基本事象に対して状態空間モデルを定義し、状態空間モデルを解析した結果を故障木に入力してトップ事象の生起確率を求める。依存関係のある部分のみに状態空間モデルを用いることで、正確な解析結果を求めると共に、状態爆発の問題を緩和することができる。
システムが複雑になり、規模が大きくなると、可用性解析のためのモデルの作成が困難になる。これに対し、システムの構成情報や可用性要件に基づいて、故障木や状態空間モデルを自動的に生成する手法が従来用いられてきた(例えば、特許文献2、非特許文献2)。
特開2007−122639号公報 特開2010−237855号公報
K. S. Trivedi, D. Wang, D. J. Hunt, A. Rindos, W. E. Smith, B. Vashaw, "Availability Modeling of SIP Protocol on IBM WebSphere," Proc. of PRDC 2008. F. Machida, E. Andrade, D. Kim and K. Trivedi, " Candy: Component-based Availability Modeling Framework for Cloud Service Management Using SysML", In Proc. of 30th IEEE International Symposium on Reliable Distributed Systems (SRDS), pp. 209-218, 2011.
上述のように、大規模で複雑なシステムにおける可用性解析の性能向上(高速化)と信頼性向上を実現するためには、故障木と状態空間モデルのそれぞれの長所を組み合わせた階層型確率モデルを用いることが有効である。しかし、特許文献1,2、および非特許文献1,2に記載された方法では、階層型確率モデルを効率的に生成することができなかった。
そこで、本発明の目的は、大規模で複雑なシステムにおける可用性解析の性能と信頼性を向上させることが可能な階層型確率モデルを効率的に生成することである。
本発明に係る階層型確率モデル生成システムは、システムの可用性要件と前記システムの構成情報に基づいて、前記システムの稼働条件に関する互いに独立して計算できる独立事象を特定する独立事象解析部と、前記独立事象を用いて事象木を生成する事象木生成部と、前記独立事象の生起確率を計算するための状態遷移モデルを生成する状態遷移モデル生成部と、を備えたものである。
本発明に係る階層型確率モデル生成システムは、システムの可用性要件から前記システムの稼働条件を解析して仮事象木を生成する稼働条件解析部と、システムの構成情報に基づいて、前記システムの構成要素の振る舞いを表現する仮状態遷移モデルを生成する仮状態遷移モデル生成部と、前記仮事象木と前記仮状態遷移モデルに基づいて独立基本事象を決定する独立事象決定部と、前記独立基本事象を用いて事象木を生成する事象木生成部と、各々の前記独立基本事象に対し、対応する状態遷移モデル上の状態を特定し、前記仮状態遷移モデルを更新する独立基本事象状態定義部と、を備えたものである。
本発明に係る階層型確率モデル生成方法は、システムの可用性要件と前記システムの構成情報に基づいて、前記システムの稼働条件に関する互いに独立して計算できる独立事象を特定する工程と、前記独立事象を用いて事象木を生成する工程と、前記独立事象の生起確率を計算するための状態遷移モデルを生成する工程と、を備えたものである。
本発明に係る階層型確率モデル生成方法は、システムの可用性要件から前記システムの稼働条件を解析して仮事象木を生成する工程と、システムの構成情報に基づいて、前記システムの構成要素の振る舞いを表現する仮状態遷移モデルを生成する工程と、前記仮事象木と前記仮状態遷移モデルに基づいて独立基本事象を決定する独立事象決定部と、前記独立基本事象を用いて事象木を生成する工程と、各々の前記独立基本事象に対し、対応する状態遷移モデル上の状態を特定し、前記仮状態遷移モデルを更新する工程と、を備えたものである。
本発明に係るプログラムは、コンピュータをシステムの可用性要件と前記システムの構成情報に基づいて、前記システムの稼働条件に関する互いに独立して計算できる独立事象を特定する独立事象解析部と、前記独立事象を用いて事象木を生成する事象木生成部と、前記独立事象の生起確率を計算するための状態遷移モデルを生成する状態遷移モデル生成部と、して機能させるためのものである。
本発明に係るプログラムは、コンピュータをシステムの可用性要件から前記システムの稼働条件を解析して仮事象木を生成する稼働条件解析部と、システムの構成情報に基づいて、前記システムの構成要素の振る舞いを表現する仮状態遷移モデルを生成する仮状態遷移モデル生成部と、前記仮事象木と前記仮状態遷移モデルに基づいて独立基本事象を決定する独立事象決定部と、前記独立基本事象を用いて事象木を生成する事象木生成部と、各々の前記独立基本事象に対し、対応する状態遷移モデル上の状態を特定し、前記仮状態遷移モデルを更新する独立基本事象状態定義部と、して機能させるためのものである。
本発明によれば、大規模で複雑なシステムにおける可用性解析の性能と信頼性を向上させることが可能な階層型確率モデルを効率的に生成することができる。
本発明の実施の形態1による、階層型確率モデル生成システムの構成を示すブロック図。 本発明の実施の形態1による、独立事象解析部の構成を示すブロック図。 本発明の実施の形態1による、可用性要件に基づく仮事象木の生成の動作の流れ図。 本発明の実施の形態1による、システム構成情報に基づく状態遷移モデルの生成の動作の流れ図。 本発明の実施の形態1による、基本事象とシステム構成要素独立集合の対応関係を特定する動作の流れ図。 本発明の実施の形態1による、独立基本事象を特定する動作の流れ図。 本発明の実施の形態1による、事象木を生成する動作の流れ図。 本発明の実施の形態1による、独立基本事象に対応した状態遷移モデルを生成する動作の流れ図。 本発明の実施の形態1による、階層型確率モデルを解析する動作の流れ図。 本発明の実施の形態2による、階層型確率モデル生成システムの構成を示すブロック図。 本発明の実施の形態2による、システム構成要素から状態遷移モデルを生成する動作の流れ図。 本発明の実施の形態2による、基本事象と状態遷移モデルの独立成分の対応関係を特定する動作の流れ図。 本発明の実施の形態2による、基本事象に対応する状態遷移モデルの状態を定義する動作の流れ図。 本発明の実施例による、可用性要件を示す表。 本発明の実施例による、システム構成情報を示す図。 本発明の実施例による、仮事象木を示す図。 本発明の実施例による、システム構成要素独立集合を示す図。 本発明の実施例による、基本事象とシステム構成要素独立集合の対応関係を表す図。 本発明の実施例による、Awp2とAap1を含む極小な中間事象を表す図。 本発明の実施例による、独立基本事象と独立基本事象構成要素集合の対応関係を示す図。 本発明の実施例による、事象木を示す図。 本発明の実施例による、負荷分散装置の状態遷移を表す連続時間マルコフ連鎖の例を示す図。
実施の形態1.
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1による、階層型確率モデル生成システムの構成を示すブロック図である。図に示すように、階層型確率モデル生成システムは、独立事象解析部100、可用性要件格納部101、システム構成情報格納部102、事象木生成部110、事象木格納部111、状態遷移モデル生成部112、状態遷移モデル格納部113を備えている。
階層型確率モデル生成システムは、CPU、ROMやRAM等のメモリ、各種の情報を格納する外部記憶装置、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバスを備える専用又は汎用のコンピュータを適用することができる。なお、階層型確率モデル生成システムは、単一のコンピュータにより構成されるものであっても、通信回線を介して互いに接続された複数のコンピュータにより構成されるものであってもよい。
独立事象解析部100、事象木生成部110、状態遷移モデル生成部112は、CPUがROM等に格納された所定のプログラムを実行することにより実現される機能のモジュールに相当する。可用性要件格納部101、システム構成情報格納部102、事象木格納部111、状態遷移モデル格納部113は、外部記憶装置により実装される。
各構成要素の動作の概略について説明する。まず、入力データとなる可用性要件とシステム構成情報は、可用性要件格納部101、システム構成情報格納部102にそれぞれ格納される。独立事象解析部100はこれらの入力データを参照し、事象木の入力となる互いに独立した(statistically independent)基本事象を決定する。
事象木生成部110は、独立基本事象のみで構成される事象木を生成し、事象木格納部111に格納する。状態遷移モデル生成部112は各独立基本事象の生起確率を求めるための状態遷移モデルを生成し、状態遷移モデル格納部113に格納する。最終的に出力される、事象木と状態遷移モデルがシステムの可用性を解析するための階層型確率モデルとなる。
図2は独立事象解析部100の詳細な構成を示すブロック図である。独立事象解析部100は、稼働条件解析部103、仮事象木格納部104、依存関係解析部105、システム構成要素独立集合格納部106、独立事象決定部107、独立基本事象格納部108、独立事象構成要素集合格納部109を備えている。
独立事象解析部100の各構成要素の動作の概略について説明する。稼働条件解析部103は可用性要件とシステム構成情報を参照し、仮事象木を作成し、仮事象木格納部104に格納する。依存関係解析部105はシステム構成情報を参照してシステム構成要素の独立集合を抽出し、システム構成要素独立集合格納部106に格納する。独立事象決定部107は仮事象木とシステム構成要素独立集合に基づいて、独立基本事象を特定して独立基本事象格納部108に格納すると共に、独立基本事象に対応したシステム構成要素の集合を独立事象構成要素集合格納部109に格納する。
事象木生成部110は、独立基本事象格納部108を参照して仮事象木を更新し、事象木格納部111に格納する。一方、状態遷移モデル生成部112は独立基本事象格納部108と独立事象構成要素集合格納部109とを参照して状態遷移モデルを生成して状態遷移モデル格納部113に格納する。
[動作の説明]
次に、図3〜図6に示す流れ図を参照して、本実施の形態の動作について説明する。
図3は、可用性要件に基づく仮事象木の生成の動作を示す流れ図である。
まず、稼働条件解析部103は、入力された可用性要件101を参照し、対象とするシステムが稼働するために必要な条件を抽出する(ステップ1001)。
次に、稼働条件解析部103は、システム構成情報102を参照し、必要条件を満たすための構成を特定する(ステップ1002)。
可用性要件101は、システムを稼働させるために何がいくつ必要かという情報を与える。一方、システム構成情報102は、システムの機能がどのようなコンポーネント(プロセス、サーバ、仮想サーバ、ストレージなど)で構成され、コンポーネント間にどのような依存関係(ホスト関係、スタンバイ関係、障害波及関係など)があるかという情報を与える。例えば、機能Aと機能Bから構成されるシステムを考える。可用性要件は、例えば「各機能は少なくとも一つ以上のプロセスで実行されている必要がある」という条件として与えられる。一方、システム構成情報からは「機能Aを実行するプロセスa1、a2と機能Bを実行するプロセスb1、b2がある」という情報が与えられる。
稼働条件解析部103は、これらの情報から、可用性要件を満たすための基本事象を特定する(ステップ1003)。この例では、「a1が稼働」、「a2が稼働」、「b1が稼働」、「b2が稼働」という4つの基本事象を特定できる。
稼働条件解析部103は、得られた基本事象と可用性要件との関係に基づき、仮事象木を生成する(ステップ1004)。この例で得られる仮事象木は以下の論理式と等価である。
システム稼働=([a1が稼働]OR[a2が稼働])AND([b1が稼働]OR[b2が稼働])
すなわち、機能A、機能Bの何れかで二つのプロセスが同時に停止しない限り、システムは稼働状態にあることが表現される。生成された仮事象木は仮事象木格納部104へ格納する(ステップ1004)。仮事象木は可用性要件を表しているが、事象木の入力となる基本事象は必ずしも独立事象であるとは限らない。そこで、次にシステムの依存関係を解析する。
図4は、システム構成情報に基づく状態遷移モデルの生成の動作を示す流れ図である。依存関係解析部105は、システム構成情報格納部102を参照し(ステップ2001)、構成要素間の依存関係を表す記述に基づいて依存関係グラフを作成する(ステップ2002)。ここで作成される依存関係グラフは、システムの構成要素をノードとし、構成要素間の依存関係をエッジとしたグラフ構造である。
次に、この依存関係グラフを連結成分に分割する(ステップ2003)。連結成分の導出にはグラフ理論で一般的に知られているアルゴリズムが用いられる。連結成分同士の間に依存関係はないため、各連結成分からシステム構成要素の独立集合を求めることができる(ステップ2004)。得られた独立集合Si(1≦i≦n)は、システム構成要素独立集合格納部106に格納する。
図5および図6を用いて、仮事象木とシステム構成要素独立集合から独立基本事象を決定する動作について説明する。
まず、独立事象決定部107は、仮事象木格納部104を参照し、仮事象木を構成する基本事象の集合e_j(1≦j≦m)を取得する(ステップ3001)。
次に、独立事象決定部107は、各基本事象e_jに対し、e_jに関連するシステム構成要素を特定し、その構成要素を含む独立集合Siを特定する(ステップ3003、3004)。先の例では、プロセスa1を含む独立集合Siを特定する処理に相当する。これにより、基本事象e_jと独立集合Siの対応関係が得られる(ステップ3005)。これは、すなわち、基本事象e_jが独立集合Siに含まれるシステム構成要素の状態変化によって発生することを表している。
次に、図6の流れ図に示すように、独立基本事象を決定すると共に、独立基本事象に対応するシステム構成要素の集合である独立事象構成要素集合を決定する。
複数の基本事象e_jが共通の独立集合Siに対応する場合、これらの基本事象は独立ではない。
独立事象決定部107は、Siに対応する基本事象の集合Eiを抽出し(ステップ3009)、|Ei|>1、すなわち、Siに対応する基本事象が2つ以上あるか否かを判定する(ステップ3010)。|Ei|>1の場合は、これらの事象の依存関係を考慮する必要がある。
|Ei|=1の場合(ステップ3010;NO)は、e_jとSiの間に一対一の関係があるため、e_jを独立基本事象格納部108に記録し、Siを独立事象構成要素集合格納部109に格納する(ステップ3011、3012)。
|Ei|>1の場合(ステップ3010;YES)は、仮事象木TにおいてEiに属す全ての基本事象の影響を受ける極小の中間事象f_iを見つける(ステップ3013)。ここで、極小な中間事象とは、仮事象木TにおいてEiの基本事象の影響を受ける全ての中間ノードの中で、高さが最小(根ノードからの距離が最大)のノードに対応し、そのノードにおいてEiの基本事象に関連する項のみを取りだして作られる事象のことを示す。
例えば、仮事象木T=e_1 AND (e_2 OR e_3 OR(e_4 AND e_5))に対し、Ei={e_2,e_4}である場合を考える。Eiに影響を受けるノードはTの根ノード、および、中間ノードT1=(e_2 OR e_3 OR (e_4 AND e_5))の二つがあるが、高さが最小のものは中間ノードT1である。T1においてEiの基本事象に影響を受ける項はe_2および(e_4 AND e_5)であるから、極小の中間事象f_iは、f_i=e_2 OR (e_4 AND e_5)となる。
このようにして抽出された中間事象f_iは、Eiに属する全ての基本事象の影響を集約する事象として扱える。ところが、f_iにEi以外の基本事象の影響が含まれる場合はそれらの事象も合わせて考慮しなければならない。
そこで、次にf_iをルートとする仮事象木の部分木Tiを特定し、TiにEi以外の基本事象が含まれるか否かを調べる(ステップ3014、3015)。TiがEiの基本事象のみで構成されている場合は(ステップ3015;NO)、f_iをSiに対応する独立基本事象とし、独立基本事象格納部108に格納する(ステップ3019)。
一方、Ei以外の基本事象e_iあるいは他の独立基本事象f_iが存在した場合は(ステップ3015;YES)、それらの事象に対応する独立集合Si’を全てSiにグループ化する(ステップ3016、3017)。さらに、再グループ化したSiに対し基本事象集合Eiを抽出し直し、新たな中間事象f_iを探す(ステップ3018)。生成されるf_iに対応する部分木TiがEiの要素のみで構成されるようになるまで、この手続きを繰り返す。
少なくとも根ノードは全ての基本事象を含むため、最悪でも根ノードが選択されることによってf_iが決定する。この手続きで再グループ化されたSiはf_iに対応する独立事象構成要素集合として独立基本事象格納部108に格納される(ステップ3012)。残っているSiについて手続きを繰り返すことにより、全ての独立基本事象f_iとそれに対応する独立事象構成要素集合を特定することができる。
図7は、仮事象木と独立基本事象から事象木を生成する動作を示す流れ図である。事象木生成部110は、独立基本事象格納部108と仮事象木格納部104を参照し(ステップ4001、4002)、独立基本事象を葉ノードとする事象木に変換し(ステップ4003)、事象木格納部111に格納する(ステップ4004)。独立基本事象は仮事象木における中間ノードに対応するため、得られる事象木は仮事象木の部分木となる。
図8は、独立基本事象と独立事象構成要素集合から各独立事象構成要素集合に対応した状態空間モデルを生成する動作を示す流れ図である。
状態遷移モデル生成部112は、独立事象構成要素集合格納部109に格納された各独立事象構成要素集合Siから状態遷移モデルを作成する(ステップ5001〜5003)。システム構成要素の依存関係に基づいて状態遷移モデルを作成する手段としては非特許文献2に示す手法を用いることができる。この手法では、各構成要素の種類ごとに事前に定義された状態空間モデルのコンポーネントと、依存関係の情報に基づいてコンポーネントを組み合わせるルールとを用いて状態空間モデルを作成する。
次に、独立基本事象格納部108からSiに対応する独立基本事象f_iを取得する(ステップ5004)。f_iはSiから生成された状態空間モデルの状態に関連づけられるため、f_iに対応する状態を特定する(ステップ5005)。この状態の確率を計算することにより、f_iの生起確率を求めることができる。
以上の動作を経て得られた、事象木111および状態遷移モデル113によって、対象とするシステムの可用性を解析するための階層型確率モデルが得られる。
次に、図9を用いて階層型確率モデルによる解析の例について説明する。ここでは、階層型確率モデルの解析として、非特許文献1に示す方式等を用いる。
階層型確率モデルでは、初めに事象木の独立基本事象の生起確率を求める必要がある。この生起確率は、独立基本事象に対応した状態遷移モデルを解析することで求めることができる。まず、状態遷移モデル格納部113に格納された状態遷移モデルMiを参照する(ステップ6001)。
次に、Miを定常状態解析することにより、基本独立事象f_iの生起確率を計算する(ステップ6003)。状態遷移モデル(例えばCTMC)の定常状態解析には、数値解析法や離散時間シミュレーションなどが用いられ、定常状態における各状態の確率を求めることができ、この定常状態確率から事象の生起確率を計算できる。求めた生起確率は事象木104の入力にセットし(ステップ6004)、全ての入力値が求まった後に事象木の解析によりトップ事象の生起確率を計算する(ステップ6007)。事象木の解析は故障木における確率の計算と同様であり、基本事象間の論理演算に基づいて確率を計算する。
以上のように、本実施の形態によれば、可用性要件とシステム構成情報に基づいて互いに独立して計算できる独立基本事象を特定し、独立基本事象のみを入力とした事象木と、独立基本事象の生起確率を求めるための状態遷移モデルを生成するようにしたので、可用性解析のための階層型確率モデルを自動的に生成することができる。
実施の形態2.
図10は、本発明の実施の形態2による、階層型確率モデル生成システムの構成を示すブロック図である。図1および図2と同一の符号は、対応する構成要素を表している。
図10に示すように、実施の形態2は、可用性要件格納部101、システム構成情報格納部102、稼働条件解析部103、仮事象木格納部104、独立事象決定部107、独立基本事象格納部108、事象木生成部110、事象木格納部111、状態遷移モデル格納部113、仮状態遷移モデル生成部114、仮状態遷移モデル格納部115、独立基本事象状態定義部116を備えている。
各構成要素の動作の概略について説明する。まず、入力となる可用性要件とシステム構成情報は、可用性要件格納部101、システム構成情報格納部102にそれぞれ格納される。稼働条件解析部103は、可用性要件とシステム構成情報を参照し、仮事象木104を作成する。
仮状態遷移モデル生成部114は、システム構成情報を参照してシステム構成要素の振る舞いを表現する状態遷移モデルを生成し、仮状態遷移モデル格納部115に格納する。独立事象決定部107は、仮事象木104と仮状態遷移モデル115に基づいて独立基本事象を特定して独立基本事象格納部108に格納する。
事象木生成部110は、独立基本事象格納部108を参照して仮事象木を更新し、事象木格納部111に格納する。一方、独立基本事象状態定義部116は、各独立基本事象に対し、対応する状態遷移モデル上の状態を特定し、状態遷移モデルを更新して状態遷移モデル格納部113に格納する。最終的に出力される事象木111と状態遷移モデル113がシステムの可用性を解析するための階層型確率モデルとなる。
次に、図3、および図11〜図13に示す流れ図を参照して、本実施の形態の動作について説明する。
図3は、稼働条件解析部103による仮事象木の生成の動作を示す流れ図であり、動作は実施の形態1と同様である。
図11は、システム構成情報から仮状態遷移モデルを生成する動作を示す流れ図である。仮状態遷移モデル生成部114は、システム構成情報102を参照し(ステップ7001)、システムの構成要素と構成要素間の依存関係を特定する。
次に、仮状態遷移モデル生成部114は、各システム構成要素を予め決められた規則に従い状態遷移モデルに変換する(ステップ7002)。
次に、仮状態遷移モデル生成部114は、各システム依存関係情報に対し、依存関係を状態遷移モデルで表現するための修正を加える(ステップ7003)。
生成された状態遷移モデルは仮状態遷移モデル格納部115に格納する(ステップ7004)。状態遷移モデルの生成は非特許文献2に示される手法など、公知の手法を用いる。
図12は、仮事象木の基本事象と仮状態遷移モデルの独立成分を対応づける動作を示す流れ図である。独立事象決定部107は、仮事象木104を参照し、仮事象木を構成する基本事象の集合e_j(1≦j≦m)を取得する(ステップ8001)。
次に、独立事象決定部107は、各基本事象e_jに対し、e_jに関連する状態遷移モデル内の独立成分Miを特定する(ステップ8003)。ここで、状態遷移モデルの部分集合Miが独立成分であるとは、Miの中の全ての状態遷移がMi以外の状態遷移に影響を与えることはなく、かつ、Mi以外の状態遷移によってMiの状態遷移が影響を受けないことを表す。これにより、基本事象e_jと独立成分Miの対応関係を得る(ステップ8004)。
次に、独立事象決定部107は、e_jとMiの対応関係から独立基本事象を特定する。図6に示す流れ図において、システム構成要素独立集合Siを状態遷移モデルの独立成分Miに置き換えることにより、同様な手続きによって独立基本事象を特定することができる。特定した独立基本事象に基づいて事象木を生成する動作は、実施の形態1の図7の動作と同様である。
図13は、特定した独立基本事象に対応する状態遷移モデル上の状態を特定する動作を示す流れ図である。
独立基本事象状態定義部116は、各独立基本事象f_iに対し、f_iに対応する状態遷移モデルの成分Giを特定する(ステップ9001〜9003)。Giは独立基本事象を特定する際に得られるもので、図6の流れ図において独立事象構成要素集合に該当するものである。また、Giには複数の独立成分Miを含む場合もある。
次に、独立基本事象状態定義部116は、特定したGiにおいて、f_iに対応する状態を特定する(ステップ9004)。例えば、f_1が([a1が稼働]OR[a2が稼働])という事象を表している場合、Giにおいてa1とa2の少なくともどちらか一方が稼働している状態を見つける。状態遷移モデルにおいてこの状態にある確率が、f_iの生起確率となる。
独立基本事象状態定義部116は、f_iに対応する状態を定義して状態遷移モデルを更新し、状態遷移モデル格納部113に格納する(ステップ9005)。
以上のように、本実施形態によれば、仮の状態遷移モデルを先に生成し、仮事象木との対応関係から基本独立事象を特定し、基本独立事象の生起確率を計算するための状態を最後に特定するように構成した。これにより、仮の状態遷移モデルを人手によって修正した場合にも独立事象決定部で基本独立事象の特定が行え、対応した階層型確率モデルを生成することができる。したがって、状態モデルの完全自動生成が難しい場合に、利用者が状態モデルを適宜修正してモデル化をするような場合にも適用できる。
本発明の実施例として、3階層Webアプリケーションシステムの可用性評価の例を示す。
図14および図15は、可用性評価のための入力となる3階層Webアプリケーションシステムに対する可用性要件、およびシステム構成情報の例である。
システムは負荷分散機能(LB)、Web機能(Web)、アプリケーション機能(AP)、データベース機能(DB)の四つの機能で構成される。図14の可用性要件は、システムを稼働させるためには各機能に対して少なくとも一つずつプロセスが必要であることを示している(表の2列目を参照)。
一方、図15のシステム構成情報には、システムを構成するプロセスとハードウェア、およびそれらの依存関係が示されている。例えば、負荷分散機能(LB)とLBプロセスは「実現」という関係を持っている。これは、負荷分散機能がLBプロセスによって実現されていることを示している。また、LBプロセスとLB装置との間には「ホスト」という関係がある。これは、LBプロセスがLB装置上でホストされて稼働していることを表している。
これらの依存関係の情報は、何れも可用性に影響のある関係であり、可用性評価において考慮する必要がある。例えば、LBプロセスはLB装置上で稼働しているため、LB装置が故障すればLBプロセスも停止する。LBプロセスが停止すると負荷分散機能を実現するプロセスがなくなるため、負荷分散機能が利用不能になる。Web機能、アプリケーション機能、データベース機能についても同様である。
また、図15のシステム構成では、Webプロセス2とAPプロセス1がともにWebAPサーバ(was)と「ホスト」の関係を持つことが示されている。すなわち、Webプロセス2とAPプロセス1は一つのWebAPサーバを共有して利用している。
これらの入力に対し、稼働条件解析部103は、図3の流れ図に示す動作にしたがって仮事象木を生成する。可用性要件に含まれる各機能に対し、機能を実現するプロセスを特定できるため、基本事象は「lpが稼働」、「wp1が稼働」、「wp2が稼働」、「ap1が稼働」、「ap2が稼働」、「dpが稼働」の6つとなる。プロセスxが稼働という事象をAxと表記すれば、システムが稼働状態にある事象Asysは可用性要件から以下のように表現できる。
Asys=Alp AND (Awp1 OR Awp2) AND (Aap1 OR Aap2) AND Adp
Web機能やAP機能は冗長化された二つのプロセスのうちどちらかが稼働していれば機能するため、ORの関係を持つ。図16は、Asysに対応する事象木を表している。例えば、LBプロセスが停止した場合は、Alpがfalse(=0)となり、直ちにAsysもfalse(=0)となる。また、Webプロセス1が停止した場合はAwp1がfalseとなるが、Awp2がtrue(=1)である限りAsysはfalseとはならない。
依存関係解析部105は、図4の流れ図の動作にしたがって、システム構成情報からシステム構成要素の依存関係グラフを生成する。図15に示されるシステム構成要素中のプロセスを表すブロックと、装置やサーバを表すブロックをそれぞれノードとし、ブロックの依存関係をエッジとして抽象化することにより依存関係グラフが得られる。
図17に生成された依存関係のグラフを示す。図17中点線で示す領域は、グラフの連結成分を表している。連結成分間をまたがる辺はない。各連結成分から、5つのシステム構成要素の独立集合S1={lp,ld},S2={wp1,ws},S3={wp2,ap1,was},S4={ap2,as},S5={dp,ds}が得られる。
次に、独立事象決定部107は、仮事象木とシステム構成要素独立集合を入力として事象木を構成するための独立基本事象を決定する。独立事象決定部107は、まず図5の流れ図の動作にしたがって仮事象木の基本事象に対応するシステム構成要素独立集合を特定する。この結果、図18に示す対応関係が得られる。例えば、LBプロセスが稼働しているという基本事象Alpは、独立集合S1に対応している。また、Webプロセス2が稼働しているという基本事象Awp2、および、APプロセス1が稼働しているという基本事象Aap1は共に独立集合S3に対応している。
ここで得られた対応関係の情報に基づき、図6の流れ図にしたがって各Siに対する独立基本事象を生成する。Siに対応する基本事象が1つの場合は、その事象を独立基本事象f_iとして格納する(図6のステップ3010、3011)。ここで、S1に対応する基本事象はAlpのみであるため、Alpは基本独立事象f_1として格納される。S2,S4,S5についても同様である。
一方、Siに対応する基本事象が2つ以上の場合は、それらを含む仮事象木中の中間事象f_iを求める必要がある(図6のステップ3013)。
図18で示されるように、S3は二つの基本事象Awp2とAap1に対応づけられているため、これらの事象を含む極小な中間事象を探すと、f_3=(Awp1 OR Awp2) AND (Aap1 OR Aap2)が得られる。
f_3はトップ事象Asysに対応する事象の一部であるが、AlpとAdpの項は基本事象Awp2とAap1と関連しないため除外される。f_3を根ノードとする仮事象木の部分木T3を図19に示す。この木に含まれる全ての基本事象を参照すると、Awp2とAap1以外にAwp1とAap2が含まれることがわかる。したがって、これらの基本事象に関連する全ての独立集合をS3にグループ化する必要がある(ステップ3015〜3017)。
Awp1はS2と関連し、Aap2はS4と関連するため、S2とS4がS3にグループ化される。この結果S3={wp1,ws,wp2,ap1,was,ap2,as}となる。再グループ化されたS3に対し、対応する全ての基本事象を抽出しE3を更新する(ステップ3018)。
この時生成されるE3の要素は{Awp1,Awp2,Aap1,Aap2}である。E3に対して極小な中間事象を調べると、結果は先に得られた結果f_3と同じになる。f_3はE3以外の事象を含まないため、f_3が最終的にS3に対応する独立基本事象として格納される。以上の手続きにより、最終的に図20に示す基本独立事象と基本独立事象構成要素集合の対応関係が得られる。ただし、f_1=Alp、f_3=(Awp1 OR Awp2) AND (Aap1 OR Aap2)、f_5=Adpである。
得られた基本独立事象f_1、f_3、f_5を用いて、仮事象木は図21に示す事象木に更新される。最後に、図8の流れ図に示す動作にしたがって各Siに対応する状態遷移モデルを生成する。例えば、S1に対する状態遷移モデルの生成例を示す。lpとldが取り得る状態をそれぞれ1(稼働)、0(停止)で表す。lpとldの状態の対mは、(1,1)、(0,1)、(0,0)を値として取り得る。
ここで、(1,0)は、LBプロセスが稼働しており、かつLB装置が停止している状態を表すため、存在しないことに注意する。mに関する状態遷移は、図22のように表現できる。「lp故障」や「lp復旧」などの状態遷移に対して平均遷移時間が与えられれば、この状態遷移モデルは連続時間マルコフ連鎖(CTMC)となる。
CTMCはロードバランサ装置に限らず、装置とプロセスで構成されるサブシステムにおいて共通して適用できるモデルなので、あらかじめサブシステムの構成に対応したCTMCをテンプレートとして保存しておくことで、状態遷移モデルを自動的に生成できる。
LBに対応する独立基本事象はf_1=Alpであるから、f_1は図18のCTMCにおいて(1,1)の状態に対応することがわかる(lpが稼働している状態)。f_1の生起確率は、CTMCにおいて(1,1)の状態にある確率であり、これはCTMCの定常状態解析によって求めることができる。
なお、ここでは状態遷移モデルの生成方法としてCTMCの生成方法を示したが、より複雑な状態遷移を持つ要素に対しては非特許文献2等に示されるペトリネットなどのモデル生成方法が利用できる。
S1、S3、S5に対してそれぞれ状態遷移モデルを生成し、状態遷移モデル格納部113に格納する。以上で得られた事象木と状態遷移モデルにより、階層型確率モデルが得られる。
この出願は、2012年5月10日に出願された日本出願特願2012−108645を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
上記の実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)システムの可用性要件と前記システムの構成情報に基づいて、前記システムの稼働条件に関する互いに独立して計算できる独立事象を特定する独立事象解析部と、
前記独立事象を用いて事象木を生成する事象木生成部と、
前記独立事象の生起確率を計算するための状態遷移モデルを生成する状態遷移モデル生成部と、を備えた階層型確率モデル生成システム。
(付記2)前記独立事象解析部は、
前記可用性要件から前記システムの稼働条件を解析して仮事象木を生成する稼働条件解析部と、
前記システムの構成情報から前記システム構成要素間の依存関係を解析して、システム構成要素独立集合を抽出する依存関係解析部と、
前記仮事象木と前記システム構成要素独立集合に基づいて、独立基本事象を決定する独立事象決定部と、を備え、
前記事象木生成部は、前記独立基本事象を用いて事象木を生成し、
前記状態遷移モデル生成部は、前記独立基本事象の生起確率を計算するための状態遷移モデルを生成する、付記1に記載の階層型確率モデル生成システム。
(付記3)システムの可用性要件から前記システムの稼働条件を解析して仮事象木を生成する稼働条件解析部と、
システムの構成情報に基づいて、前記システムの構成要素の振る舞いを表現する仮状態遷移モデルを生成する仮状態遷移モデル生成部と、
前記仮事象木と前記仮状態遷移モデルに基づいて独立基本事象を決定する独立事象決定部と、
前記独立基本事象を用いて事象木を生成する事象木生成部と、
各々の前記独立基本事象に対し、対応する状態遷移モデル上の状態を特定し、前記仮状態遷移モデルを更新する独立基本事象状態定義部と、を備えた階層型確率モデル生成システム。
(付記4)システムの可用性要件と前記システムの構成情報に基づいて、前記システムの稼働条件に関する互いに独立して計算できる独立事象を特定する工程と、
前記独立事象を用いて事象木を生成する工程と、
前記独立事象の生起確率を計算するための状態遷移モデルを生成する工程と、を備えた階層型確率モデル生成方法。
(付記5)システムの可用性要件から前記システムの稼働条件を解析して仮事象木を生成する工程と、
システムの構成情報に基づいて、前記システムの構成要素の振る舞いを表現する仮状態遷移モデルを生成する工程と、
前記仮事象木と前記仮状態遷移モデルに基づいて独立基本事象を決定する独立事象決定部と、
前記独立基本事象を用いて事象木を生成する工程と、
各々の前記独立基本事象に対し、対応する状態遷移モデル上の状態を特定し、前記仮状態遷移モデルを更新する工程と、を備えた階層型確率モデル生成方法。
(付記6)コンピュータを
システムの可用性要件と前記システムの構成情報に基づいて、前記システムの稼働条件に関する互いに独立して計算できる独立事象を特定する独立事象解析部と、
前記独立事象を用いて事象木を生成する事象木生成部と、
前記独立事象の生起確率を計算するための状態遷移モデルを生成する状態遷移モデル生成部と、して機能させるためのプログラム。
(付記7)コンピュータを
システムの可用性要件から前記システムの稼働条件を解析して仮事象木を生成する稼働条件解析部と、
システムの構成情報に基づいて、前記システムの構成要素の振る舞いを表現する仮状態遷移モデルを生成する仮状態遷移モデル生成部と、
前記仮事象木と前記仮状態遷移モデルに基づいて独立基本事象を決定する独立事象決定部と、
前記独立基本事象を用いて事象木を生成する事象木生成部と、
各々の前記独立基本事象に対し、対応する状態遷移モデル上の状態を特定し、前記仮状態遷移モデルを更新する独立基本事象状態定義部と、して機能させるためのプログラム。
本発明は、大規模で複雑なシステムにおける可用性解析の性能と信頼性を向上させることに適している。
100 独立事象解析部、101 可用性要件格納部、102 システム構成情報格納部、103 稼働条件解析部、104 仮事象木格納部、105 依存関係解析部、106 システム構成要素独立集合格納部、107 独立事象決定部、108 独立基本事象格納部、109 独立事象構成要素集合格納部、110 事象木生成部、111 事象木格納部、112 状態遷移モデル生成部、113 状態遷移モデル格納部、114 仮状態遷移モデル生成部、115 仮状態遷移モデル格納部、116 独立基本事象状態定義部

Claims (7)

  1. システムの可用性要件と前記システムの構成情報に基づいて、前記システムの稼働条件に関する互いに独立して計算できる独立事象を特定する独立事象解析部と、
    前記独立事象を用いて事象木を生成する事象木生成部と、
    前記独立事象の生起確率を計算するための状態遷移モデルを生成する状態遷移モデル生成部と、を備えた階層型確率モデル生成システム。
  2. 前記独立事象解析部は、
    前記可用性要件から前記システムの稼働条件を解析して仮事象木を生成する稼働条件解析部と、
    前記システムの構成情報からシステム構成要素間の依存関係を解析して、システム構成要素独立集合を抽出する依存関係解析部と、
    前記仮事象木と前記システム構成要素独立集合に基づいて、独立基本事象を決定する独立事象決定部と、を備え、
    前記事象木生成部は、前記独立基本事象を用いて事象木を生成し、
    前記状態遷移モデル生成部は、前記独立基本事象の生起確率を計算するための状態遷移モデルを生成する、請求項1に記載の階層型確率モデル生成システム。
  3. システムの可用性要件から前記システムの稼働条件を解析して仮事象木を生成する稼働条件解析部と、
    システムの構成情報に基づいて、前記システムの構成要素の振る舞いを表現する仮状態遷移モデルを生成する仮状態遷移モデル生成部と、
    前記仮事象木と前記仮状態遷移モデルに基づいて独立基本事象を決定する独立事象決定部と、
    前記独立基本事象を用いて事象木を生成する事象木生成部と、
    各々の前記独立基本事象に対し、対応する状態遷移モデル上の状態を特定し、前記仮状態遷移モデルを更新する独立基本事象状態定義部と、を備えた階層型確率モデル生成システム。
  4. システムの可用性要件と前記システムの構成情報に基づいて、前記システムの稼働条件に関する互いに独立して計算できる独立事象を特定する工程と、
    前記独立事象を用いて事象木を生成する工程と、
    前記独立事象の生起確率を計算するための状態遷移モデルを生成する工程と、を備えた階層型確率モデル生成方法。
  5. システムの可用性要件から前記システムの稼働条件を解析して仮事象木を生成する工程と、
    システムの構成情報に基づいて、前記システムの構成要素の振る舞いを表現する仮状態遷移モデルを生成する工程と、
    前記仮事象木と前記仮状態遷移モデルに基づいて独立基本事象を決定する工程と、
    前記独立基本事象を用いて事象木を生成する工程と、
    各々の前記独立基本事象に対し、対応する状態遷移モデル上の状態を特定し、前記仮状態遷移モデルを更新する工程と、を備えた階層型確率モデル生成方法。
  6. コンピュータを
    システムの可用性要件と前記システムの構成情報に基づいて、前記システムの稼働条件に関する互いに独立して計算できる独立事象を特定する独立事象解析部と、
    前記独立事象を用いて事象木を生成する事象木生成部と、
    前記独立事象の生起確率を計算するための状態遷移モデルを生成する状態遷移モデル生成部と、して機能させるためのプログラム。
  7. コンピュータを
    システムの可用性要件から前記システムの稼働条件を解析して仮事象木を生成する稼働条件解析部と、
    システムの構成情報に基づいて、前記システムの構成要素の振る舞いを表現する仮状態遷移モデルを生成する仮状態遷移モデル生成部と、
    前記仮事象木と前記仮状態遷移モデルに基づいて独立基本事象を決定する独立事象決定部と、
    前記独立基本事象を用いて事象木を生成する事象木生成部と、
    各々の前記独立基本事象に対し、対応する状態遷移モデル上の状態を特定し、前記仮状態遷移モデルを更新する独立基本事象状態定義部と、して機能させるためのプログラム。
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