JP6134930B2 - 油圧ポンプ装置 - Google Patents

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本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン等の建設機械に搭載され、エンジンによって駆動されることにより作動用の圧油を吐出する油圧ポンプ装置に関する。
一般に、油圧ショベル、油圧クレーン等の建設機械は、自走可能な車体と、この車体に設けられた作業装置とにより大略構成されている。そして、建設機械の車体にはエンジン、油圧ポンプ装置等が搭載され、エンジンによって油圧ポンプ装置を駆動することにより、車体や作業装置に設けられた各種の油圧アクチュエータに作動用の圧油を供給する構成となっている。
ここで、建設機械に搭載される油圧ポンプ装置として、2つのピストンポンプが並列に配置されて一体に構成されたパラレル型油圧ポンプ装置が知られている。該パラレル型油圧ポンプ装置は、ケーシングと、該ケーシング内に収容された駆動ポンプと、該駆動ポンプと並列にケーシング内に収容された従動ポンプと、駆動ポンプに外部からの動力を伝えるため駆動ポンプと直列となるようにケーシングに支持された主回転軸と、該主回転軸のうち駆動ポンプ側に設けられ主回転軸と一体に回転すると共に動ポンプを駆動する駆動歯車と、従動ポンプと直列となるように主回転軸と並列にケーシングに支持された従動回転軸と、該従動回転軸のうち従動ポンプ側に設けられ従動回転軸と一体に回転すると共に駆動歯車と噛合する従動歯車とを備え、ケーシング内には、駆動歯車と従動歯車とを潤滑するための潤滑油が貯留されている。
ここで、駆動歯車と従動歯車との周囲が潤滑油によって満たされた状態で油圧ポンプを駆動した場合には、駆動歯車と従動歯車の回転と共に潤滑油を連れまわすことになり、主回転軸からの入力エネルギが、駆動歯車と従動歯車との外周部を流れる潤滑油の運動エネルギとして消費されることになる。これにより、各歯車の周りに潤滑油が多いほど各歯車の回転トルクが失われるので、主回転軸からの入力エネルギが低減されてしまう。
これに対し、各歯車の軸方向の両端面と該両端面に対向するケーシングの内壁との距離を小さく設定し、各歯車の周囲の潤滑油の量を少なくすることにより、駆動歯車と従動歯車とが連れまわる潤滑油を少なくすることができ、主回転軸からの入力エネルギが無駄に消費されるのを抑えることができる。
しかし、駆動歯車と従動歯車の外周に沿って流れる潤滑油は、各歯車の噛合部において衝突することにより速度が失われ、これにより運動エネルギの損失が起こり各歯車の回転トルクが失われてしまうことになる。
そこで、従来技術では、各歯車の軸方向端面側の噛合部に対向するケーシングの内壁に、噛合部の上流側と下流側とを連通する凹状の連通溝を形成し、駆動歯車および従動歯車の外周に沿って流れる作動油を、噛合部の上流側で合流させた後に連通溝を介して噛合部を越えて噛合部の下流側に導くことにより、潤滑油を循環させて回転トルクの損失を低減させている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−220566号公報
ところで、駆動歯車と従動歯車とが噛合うときには、駆動歯車と従動歯車とが噛合い始める噛合部の上流側で、各歯車の歯溝に満たされた潤滑油は、その歯溝に入ってくる他方の歯車の歯により押出され、比較的隙間が大きな各歯車の軸方向端面側から歯溝の外部に急速に流出することになる。
さらに、駆動歯車と従動歯車との噛合部の下流側、即ち各歯車の噛合い状態が解かれるときには、一方の歯車の歯が他方の歯車の歯溝から急速に離れていくので、潤滑油は、比較的隙間が大きな各歯車の軸方向端面側から歯溝内に急速に流入することになる。このように、主回転軸からの入力エネルギは、駆動歯車と従動歯車とが噛合するときに各歯車の歯溝に対して潤滑油が流出、流入を繰返すための運動エネルギとして消費されるので、回転トルクが低減することになる。
この場合、駆動歯車と従動歯車とが噛合う噛合部においては、歯溝内の圧力とケーシング内の圧力との差圧が小さいほど積極的に潤滑油を歯溝とケーシングとの間で流入および流出させる必要がある。この結果、歯溝と該歯溝の外部との間を流れる潤滑油の運動エネルギが増大し、主回転軸から入力されたエネルギの損失が大きくなってしまうという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、駆動歯車と従動歯車とが噛合う噛合部と該噛合部の外部との間を潤滑油が流れるときの抵抗を減らして入力エネルギの損失を低減し、外部からの動力を効率よく各ポンプに伝達することができる油圧ポンプ装置を提供することにある。
本発明による油圧ポンプ装置は、ケーシングと、該ケーシング内に収容された駆動ポンプと、該駆動ポンプと並列にケーシング内に収容された従動ポンプと、前記駆動ポンプに外部からの動力を伝えるため前記駆動ポンプと直列となるように前記ケーシングに支持された主回転軸と、該主回転軸のうち前記駆動ポンプ側に設けられ該主回転軸と一体に回転すると共に前記動ポンプを駆動する駆動歯車と、前記従動ポンプと直列となるように前記主回転軸と並列に前記ケーシングに支持された従動回転軸と、該従動回転軸のうち前記従動ポンプ側に設けられ該従動回転軸と一体に回転すると共に前記駆動歯車と噛合する従動歯車と、前記駆動歯車と前記従動歯車とを潤滑するために前記ケーシング内に貯留された潤滑油とを備えてなる。
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記ケーシング内には、前記駆動歯車と前記従動歯車との軸方向の両端面のうち少なくとも一方の端面に対面する歯車対向面を有するブロック体が設けられており、前記ブロック体の前記歯車対向面には、前記駆動歯車と前記従動歯車とが噛合う噛合部に対応して凹陥状の連通溝が設けられており、前記連通溝は、前記駆動歯車の軸線と前記従動歯車の軸線との軸間距離の方向に対して直交する溝長さ寸法(B)が、前記駆動歯車の歯先円と前記従動歯車の歯先円とが交わる交点間の距離以下で、前記駆動歯車の1つの歯車を挟む前記従動歯車の2つの歯の歯先間の距離以上の範囲に設定されていることにある。
即ち、前記連通溝の溝長さ寸法(B)は、前記駆動歯車の1つの歯車を挟む前記従動歯車の2つの歯の歯先間の距離以上で前記駆動歯車の歯先円と前記従動歯車の歯先円とが交わる交点間の距離以下の範囲に設定されている。
請求項の発明は、前記連通溝は、前記軸間距離の方向に対して直交する両方の溝端部をR形状または面取り形状として形成したことにある。
請求項の発明は、前記ケーシング内には、前記主回転軸と前記従動回転軸との間を仕切る内壁が設けられ、前記ブロック体は、前記駆動歯車と前記従動歯車との一方の端面に対して僅かな隙間をもって対面する前記歯車対向面を有する隔壁部と、該隔壁部の前記軸間距離の方向に対して直交する両端から前記ケーシングの内壁に向けて延びる一対の脚部とによりコ字状の枠体として形成し、前記ブロック体の一対の脚部を前記ケーシングの内壁に当接させることにより、前記駆動歯車と前記従動歯車との軸方向の両端面のうち他方の端面は、前記ケーシングの内壁に対して僅かな隙間をもって対面する構成としたことにある。
請求項の発明は、前記ケーシング内には、前記主回転軸と前記従動回転軸との間を仕切る内壁が設けられ、前記ブロック体は、前記駆動歯車と前記従動歯車との一方の端面に対して僅かな隙間をもって対面する第1の歯車対向面を有する第1の隔壁部と、該第1の隔壁部の前記軸間距離の方向に対して直交する両端から前記ケーシングの内壁に向けて延びる一対の第1の脚部とによりコ字状の枠体として形成された第1のブロック体と、該第1のブロック体と前記駆動歯車および前記従動歯車を挟んで対面し前記駆動歯車と前記従動歯車との他方の端面に対して僅かな隙間をもって対面する第2の歯車対向面を有する第2の隔壁部と、該第2の隔壁部の前記軸間距離の方向に対して直交する両端から前記第1のブロック体に向けて延びる一対の第2の脚部とによりコ字状の枠体として形成された第2のブロック体とにより構成し、前記ブロック体は、前記第1のブロック体の第1の脚部と前記第2のブロック体の第2の脚部とを当接させた状態で前記ケーシングの内壁に取付けられる構成としたことにある。
請求項1の発明によれば、ケーシング内で噛合部の周囲を隔てるブロック体を設け、該ブロック体の歯車対向面には、駆動歯車と従動歯車とが噛合う噛合部に対向する位置に、連通溝を設けている。これにより、一方の歯車の歯と歯の間(歯溝)に充満している潤滑油が、当該歯溝に入り込む他方の歯車の歯に押出されて流出することにより高圧になる領域と、一方の歯車の歯溝に入り込んでいた他方の歯車の歯が離脱するときに当該歯溝に潤滑油が流入することにより低圧になる領域とを、連通溝を介して連通させることができる。これにより、噛合部を挟んで高圧になる領域と低圧になる領域との間に生じる大きな差圧を利用して潤滑油を円滑に流通させることができるので、駆動歯車と従動歯車との噛合部における潤滑油の流出時および流入時の抵抗を減らすことができ、入力エネルギの損失を低減させることができる。従って、外部からの動力を効率よく駆動ポンプおよび従動ポンプに伝達することができ、油圧ポンプの信頼性、安定性を高めることができる。
しかも、駆動歯車と従動歯車との噛合部のうち、噛合い始めの高圧側の領域から噛合い終わりの低圧側の領域とを、連通溝により確実に連通させることができ、歯溝内への潤滑油の流出時および流入時の抵抗を減らすことができる。従って、外部からの動力を効率よく駆動ポンプおよび従動ポンプに伝達することができるので油圧ポンプの信頼性、安定性を高めることができる。
請求項の発明によれば、連通溝は、駆動歯車と従動歯車との軸間距離の方向に対して直交する両方の溝端部をR形状または面取り形状により形成しているので、噛合部を挟んで高圧側の領域から流出した潤滑油が低圧側の領域へ流入するまでの潤滑油の流れをスムーズにすることができる。これにより、一層効果的に入力エネルギの損失を低減させることができる。
請求項の発明によれば、駆動歯車と従動歯車の一方の端面では、ブロック体の隔壁部(歯車対向面)に設けた連通溝が、駆動歯車と従動歯車との噛合部に対して僅かな隙間をもって対面し、駆動歯車と従動歯車の他方の端面では、ケーシングの内壁が噛合部に対して僅かな隙間をもって対面すると共に、ブロック体の一対の脚部によって噛合部を挟込むことができる。これにより、駆動歯車と従動歯車の他方の端面では、ブロック体の各脚部とケーシングの内壁とによって囲まれる空間に充填される潤滑油が少なく、噛合部における潤滑油の流出量および流入量を低減させることができる。従って、駆動歯車と従動歯車の一方の端面側で、大部分の潤滑油を連通溝を介して噛合部に流出および流入させることができる。これにより、効率よく入力エネルギの損失を低減させることができるので、油圧ポンプの信頼性、安定性を高めることができる。
請求項の発明によれば、駆動歯車と従動歯車との一方の軸方向端面に対応する第1のブロック体と他方の軸方向端面に対応する第2のブロック体とを設けているので、各歯車の噛合部における潤滑油の流出および流入を、各歯車の軸方向の両端面で、それぞれブロック体の連通溝を介して行うことができる。この結果、さらに効率よく入力エネルギの損失を低減させることができるので、油圧ポンプの信頼性、安定性を一層高めることができる。
本発明の第1の実施の形態による油圧ポンプ装置を示す横断面図である。 油圧ポンプ装置を示す縦断面図である。 駆動歯車、従動歯車、ブロック体を図1中の矢示III−III方向から示す断面図である。 ブロック体を単体で示す斜視図である。 ブロック体の連通溝を図4中の矢示V−V方向からみた拡大断面図である。 駆動歯車と従動歯車の噛合部とブロック体の連通溝の位置関係を示す要部拡大図である。 本発明の第2の実施の形態による油圧ポンプ装置を図1と同様位置から見た横断面図である。 油圧ポンプ装置を示す縦断面図である。 本発明の変形例によるブロック体の連通溝を示す図5と同様の拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る油圧ポンプ装置について、添付図面に従って詳細に説明する。
図1ないし図6は本発明の第1の実施の形態を示している。本実施の形態では、2個の斜軸式油圧ポンプを1個のポンプケーシング内に並列で配置したパラレル型油圧ポンプ装置を例示している。
図1において、1は第1の実施の形態による油圧ポンプ装置を示している。この油圧ポンプ装置1は、後述する駆動ポンプ9と従動ポンプ14との2つポンプを水平方向(左,右方向)に並列に配設している。油圧ポンプ装置1は、例えば油圧ショベルに搭載されたエンジン(いずれも図示せず)に取付けられており、該エンジンによって駆動ポンプ9および従動ポンプ14が駆動されることにより、各種の油圧アクチュエータ(いずれも図示せず)に向けて作動用の圧油を吐出するものである。そして、油圧ポンプ装置1は、後述するケーシング2と、駆動ポンプ9と、従動ポンプ14と、主回転軸19と、駆動歯車21と、従動回転軸22と、従動歯車24と、ブロック体26等により構成されている。
2は油圧ポンプ装置1の外殻を構成するケーシングを示し、該ケーシング2は、ケーシング本体3と、該ケーシング本体3の一側端面に固着されたヘッドケーシング6とから構成されている。
3は基端側がエンジン(図示せず)に取付けられるケーシング本体を示し、該ケーシング本体3は、基端側の左,右方向一側を閉塞する蓋板部3Aと、軸方向に延びる周壁部3Bとにより構成されている。また、ケーシング本体3の先端側は、周囲が取付部3Cとなって開口しており、この取付部3Cには後述するヘッドケーシング6が取付けられている。
ケーシング本体3の蓋板部3Aには、ほぼ中央に位置して軸挿通孔3Dが穿設され、該軸挿通孔3Dには、後述する従動回転軸22を軸方向に抜止めする抜止部材4が挿通されている。また、ケーシング本体3の基端側の左,右方向他側には、後述する主回転軸挿通空間部3B3と同軸上に蓋体取付孔3Eが設けられ、該蓋体取付孔3Eは、蓋体5によって施蓋されている。
また、ケーシング本体3の周壁部3Bは、図2に示すように、斜軸式油圧ポンプからなる後述の駆動ポンプ9と従動ポンプ14とを収容するために長さ方向の中間位置で下向きに屈曲した略へ字型の筒状体として形成されている。ケーシング本体3の周壁部3Bは、軸方向のほぼ中間部分から基端側(エンジン側)が回転軸支持部3B1となり、この回転軸支持部3B1よりもヘッドケーシング6側がポンプ収容部3B2となっている。また、ケーシング本体3の基端側の周囲には、フランジ部3Fが設けられ、ケーシング本体3はフランジ部3Fを介してエンジン(図示せず)に取付けられている。
回転軸支持部3B1は、周壁部3Bの長さ方向(軸方向)のほぼ半分(基端側)を形成するもので、左,右方向に長尺な中空のブロック体として形成されている。回転軸支持部3B1には、左,右方向に並ぶように主回転軸挿通空間部3B3と従動回転軸挿通空間部3B4とが形成されている。
主回転軸挿通空間部3B3は、蓋体取付孔3Eと同軸に位置して回転軸支持部3B1を軸方向に貫通する空間として形成されている。この主回転軸挿通空間部3B3には、後述する主回転軸19が複数(例えば3個)の軸受20を介して回転可能に挿通されている。一方、従動回転軸挿通空間部3B4は、軸挿通孔3Dと同軸に位置して回転軸支持部3B1を軸方向に貫通する段付円柱状の空間として形成され、該従動回転軸挿通空間部3B4には、後述する従動回転軸22が複数(例えば3個)の軸受23を介して回転可能に挿通されている。
ここで、回転軸支持部3B1には、図1および図2に示すように、主回転軸挿通空間部3B3と従動回転軸挿通空間部3B4との間に、両者を仕切るケーシング2の内壁としての仕切部3Gが形成されている。この仕切部3Gのうちポンプ収容部3B2内に臨む面は、後述する駆動歯車21、従動歯車24の端面21C,24Cと僅かな隙間をもって対面している。また仕切部3Gには、後述するブロック体26を取付けるボルト30を締着する雌ねじ孔3G1が上,下方向に2ヵ所設けられている。
ポンプ収容部3B2は、周壁部3Bの長さ方向のほぼ半分(先端側)を形成するもので、該ポンプ収容部3B2は、回転軸支持部3B1から先端側に延びた横長な長円形筒体として形成されている。ポンプ収容部3B2の先端部は、ケーシング本体3の取付部3Cとなり、該取付部3Cには、後述のヘッドケーシング6が取付けられている。これにより、ポンプ収容部3B2内には、後述する駆動ポンプ9と従動ポンプ14と駆動歯車21と従動歯車24とを収容するための共通のポンプ室3B5が形成されている。また、ポンプ室3B5内には、駆動歯車21と従動歯車24とを潤滑する潤滑油が充填されている。
6はポンプ収容部3B2の先端部(取付部3C)に取付けられたヘッドケーシングで、該ヘッドケーシング6には、後述する駆動ポンプ9および従動ポンプ14に対して作動油(圧油)を流入、流出させるための吸入ポート6Aと吐出ポート6Bが設けられている。
ヘッドケーシング6のうち吸入ポート6Aと吐出ポート6Bとの間には、後述する駆動ポンプ9と従動ポンプ14とにそれぞれ対応する位置にサーボシリンダ6Cが形成されている。該サーボシリンダ6C内には、後述する傾転機構7が設けられている。また、ヘッドケーシング6のうちポンプ室3B5側には、後述の駆動ポンプ9と従動ポンプ14とに対応して弁板取付孔6Dがそれぞれ設けられている。弁板取付孔6Dには、凹円弧状に形成された傾転摺接面6D1が形成され、該傾転摺接面6D1には、後述する弁板8の傾転摺動面8Bが傾転可能に摺接する構成となっている。
7はヘッドケーシング6のサーボシリンダ6Cに設けられた傾転機構を示し、該傾転機構7は、サーボシリンダ6C内に摺動可能に設けられたサーボピストン7Aと、該サーボピストン7Aに固着され後述する弁板8の挿入穴8Cに摺動可能に挿嵌された球形状部を有する揺動ピン7Bとにより構成されている。サーボピストン7Aは、図示しない油路を介してサーボシリンダ6Cに供給される圧油によって摺動変位し、揺動ピン7Bを介して後述する弁板8と駆動ポンプ9および従動ポンプ14を傾転させる構成となっている。
8はヘッドケーシング6の弁板取付孔6Dにそれぞれ摺動可能に取付けられた弁板を示し、該弁板8は、矩形状の板材からなり、後述する駆動ポンプ9のシリンダブロック10側および従動ポンプ14のシリンダブロック15側となる一側端面が、凸球面状に形成された切換面8Aとして形成されている。そして、弁板8の該切換面8Aに対し、シリンダブロック10,15の摺動面10C,15Cがそれぞれ摺接しつつ回転するように構成されている。また、弁板8の切換面8Aとは反対側となる他側端面は、凸湾曲状の傾転摺動面8Bとして形成され、該傾転摺動面8Bは、弁板取付孔6Dの傾転摺接面6D1に傾転可能に摺接する構成となっている。
弁板8の中央部には、切換面8Aから傾転摺動面8Bに向けて貫通する挿入穴8Cが形成されている。各弁板8の挿入穴8Cには、後述するセンタシャフト11,16の他端側および傾転機構7の揺動ピン7Bの球形状部がそれぞれ挿入されている。また、各弁板8のうち挿入穴8Cから左,右方向の外側には、切換面8Aから傾転摺動面8Bに向けて貫通する弁板側吐出ポート8Dが形成され、該弁板側吐出ポート8Dは、ヘッドケーシング6の吐出ポート6Bに接続されている。一方、各弁板8のうち挿入穴8Cから左,右方向の内側には、切換面8Aから傾転摺動面8Bに貫通する弁板側吸入ポート8Eが形成され、該弁板側吸入ポート8Eは、ヘッドケーシング6の吸入ポート6Aに接続されている。
9はポンプ室3B5内に収容された駆動ポンプで、該駆動ポンプ9は、例えばアキシャルピストン型油圧ポンプの1つである可変容量型の斜軸式油圧ポンプとして構成されている。この駆動ポンプ9は、主回転軸挿通空間部3B3と同じ軸線上に配置され、後述する主回転軸19が回転駆動されることにより、吸込んだ作動油を圧油として吐出するものである。そして、駆動ポンプ9は、後述するシリンダブロック10と、センタシャフト11と、ピストン13とにより大略構成されている。
10はポンプ室3B5内に設けられたシリンダブロックを示し、該シリンダブロック10は、後述する主回転軸19および駆動歯車21と共に回転するものである。シリンダブロック10には、中心軸に沿って一側端面に開口するセンタシャフト挿通穴10Aが穿設されると共に、該センタシャフト挿通穴10Aを中心として周方向に一定の間隔をもって配置され、軸方向に延びる複数本のシリンダ10Bが穿設されている。シリンダブロック10の他側端面は、凹球面状に形成された摺動面10Cとなっている。また、シリンダブロック10には、摺動面10Cに開口し各シリンダ10Bと連通する複数個のシリンダポート10Dが形成されている。
11はシリンダブロック10のセンタシャフト挿通穴10Aに挿通されたセンタシャフトを示し、該センタシャフト11は、シリンダブロック10のセンタリングを行うものである。センタシャフト11の一端側は、後述する駆動歯車21に揺動自在に連結されている。ピストン13の、他端側は、弁板8に挿入されている。そして、シリンダブロック10とセンタシャフト11との間には、ばね部材12が設けられ、該ばね部材12によってシリンダブロック10に弁板8への初期荷重を与えている。
13はシリンダブロック10の各シリンダ10B内にそれぞれ挿嵌された複数のピストンを示し、該ピストン13の一端側は、後述する駆動歯車21に揺動自在に連結され、他端側は、シリンダブロック10の回転に伴いシリンダ10B内を軸方向に往復運動するものである。
14はポンプ室3B5内に収容され、駆動ポンプ9に並列して配置された従動ポンプを示し、該従動ポンプ14は、駆動ポンプ9と同様に、例えばアキシャルピストン型油圧ポンプの1つである可変容量型の斜軸式油圧ポンプとして構成されている。この従動ポンプ14は、従動回転軸挿通空間部3B4と同じ軸線上に配置され、後述する従動回転軸22が回転駆動されることにより、吸込んだ作動油を圧油として吐出するものである。そして、従動ポンプ14は、後述するシリンダブロック15と、センタシャフト16と、ピストン18とにより大略構成されている。
15はポンプ室3B5内に設けられたシリンダブロックを示し、該シリンダブロック15は、後述する従動回転軸22および従動歯車24と共に回転するものである。シリンダブロック15には、中心軸に沿って一側端面に開口するセンタシャフト挿通穴15Aが穿設されると共に、該センタシャフト挿通穴15Aを中心として周方向に一定の間隔をもって配置され、軸方向に延びる複数本のシリンダ15Bが穿設されている。シリンダブロック15の他側端面は、凹球面状に形成された摺動面15Cとなっている。また、シリンダブロック15には、摺動面15Cに開口し各シリンダ15Bと連通する複数個のシリンダポート15Dが形成されている。
16はシリンダブロック15のセンタシャフト挿通穴15Aに挿通されたセンタシャフトを示し、該センタシャフト16は、シリンダブロック15のセンタリングを行うものである。センタシャフト16の一端側は、後述する従動歯車24に揺動自在に連結され、他端側は、弁板8に挿入されている。そして、シリンダブロック15とセンタシャフト16との間には、ばね部材17が設けられ、該ばね部材17によってシリンダブロック15に弁板8への初期荷重を与えている。
18はシリンダブロック15の各シリンダ15B内にそれぞれ挿嵌された複数のピストンを示し、該ピストン18の一端側は、後述する従動歯車24に揺動自在に連結されている。ピストン18の他端側は、シリンダブロック15の回転に伴いシリンダ15B内を軸方向に往復運動するものである。
19は駆動ポンプ9に外部からの動力を伝える主回転軸を示し、該主回転軸19は、駆動ポンプ9と直列となるように複数の軸受20を介して回転軸支持部3B1の主回転軸挿通空間部3B3に回転可能に支持されている。主回転軸19の基端部は、ケーシング本体3から突出し、エンジン(図示せず)の出力側に連結される。一方、主回転軸19の先端部には、ポンプ室3B5内で後述する駆動歯車21が一体的に回転するように取付けられている。これにより、エンジンが主回転軸19を回転駆動したときには、動ポンプを稼働させることができる。
21は主回転軸19のうち駆動ポンプ9側に設けられた駆動歯車で、該駆動歯車21は、例えば各歯21Aの歯すじが回転軸に対して斜めにねじった方向に切ってあるはすば歯車として構成されている。駆動歯車21は、主回転軸19の先端側に一体的に取付けられて、駆動ポンプ9と共にポンプ室3B5内に配置されている。そして、駆動歯車21は、主回転軸19と一体に回転すると共に、動ポンプを駆動するものである。
具体的には、駆動歯車21の一方の端面21B側には、ピストン13の一端側が揺動自在に連結され、これにより主回転軸19、駆動歯車21が回転駆動すると、シリンダブロック10を回転駆動させることができると共に、ピストン13をシリンダ10B内で往復運動させることができる。
また、駆動歯車21の他方の端面21C側は、ケーシング本体3の仕切部3Gに僅かな隙間をもって対面している。そして、駆動歯車21は、ポンプ室3B5内で後述する従動歯車24に噛合し、主回転軸19と一体に回転することにより、この主回転軸19の回転を従動歯車24を介して従動回転軸22に伝達するものである。
22は従動ポンプ14と直列となるように主回転軸19と並列に延びる従動回転軸を示し、該従動回転軸22は、複数の軸受23を介して回転軸支持部3B1の従動回転軸挿通空間部3B4に回転可能に支持されている。従動回転軸22の基端部は、ケーシング本体3の蓋板部3Aの軸挿通孔3Dに取付けられた抜止部材4に当接し、軸方向に抜止めされている。一方、従動回転軸22の先端部には、ポンプ室3B5内で後述する従動歯車24が一体的に回転するように取付けられている。
24は従動回転軸22のうち従動ポンプ14側に設けられ、従動回転軸22と一体に回転する従動歯車を示し、該従動歯車24は、例えば各歯24Aの歯すじが回転軸に対して斜めにねじった方向に切ってあるはすば歯車として構成されている。従動歯車24は、従動回転軸22の先端側に一体的に取付けられ、駆動歯車21と噛合して従動ポンプ14と共にポンプ室3B5内に配置されている。そして、従動歯車24は、従動回転軸22と一体に回転すると共に、従動ポンプ14を駆動するものである
具体的には、従動歯車24の一方の端面24B側には、ピストン18の一端側が揺動自在に連結され、これにより従動歯車24が回転駆動すると、シリンダブロック15を回転駆動させることができると共に、ピストン18をシリンダ15B内で往復運動させることができる。また、従動歯車24の他方の端面24C側は、ケーシング本体3の仕切部3Gに僅かな隙間をもって対面している。
25は駆動歯車21と従動歯車24とが噛合う噛合部を示し、該噛合部25によって駆動歯車21と従動歯車24とが噛合することにより、主回転軸19の回転を従動回転軸22に伝達することができる。ここで、噛合部25は、図6中の矢示R方向に駆動歯車21が回転するときに、この駆動歯車21の歯21Aと従動歯車24の歯24Aとが噛合い始める始点側領域25Aと、駆動歯車21の歯21Aと従動歯車24の歯24Aとの噛合いを解除する終点側領域25Bと、始点側領域25Aと終点側領域25Bとの間に位置する噛合い領域25Cとにより大別することができる。
即ち、図6に示すように、始点側領域25Aは、駆動歯車21の互いに隣り合う歯21A間(歯溝21D)に、従動歯車24の歯24Aが徐々に入り込んでいく側の領域であり、終点側領域25Bは、駆動歯車21の互いに隣り合う歯21A間(歯溝21E)から従動歯車24の歯24Aが徐々に離れていく側の領域である。一方、噛合い領域25Cは、駆動歯車21の歯21Aが従動歯車24の互いに隣り合う歯24A間(歯溝24D)に完全に噛合った領域である。
次にケーシング2内に設けられたブロック体26について説明する。
26はケーシング本体3の仕切部3Gに設けられたブロック体を示し、該ブロック体26は、駆動歯車21と従動歯車24との一方の端面21B,24Bに対面する後述の歯車対向面27Aを有するコ字状の枠体として形成され、ケーシング本体3内で噛合部25の周囲を概略的に閉塞するものである。そして、ブロック体26は、後述する隔壁部27と、一対の脚部28,29とにより構成されている。
27は駆動歯車21と従動歯車24との一方の端面21B,24Bに対して僅かな隙間をもって対面する隔壁部を示している。該隔壁部27は、駆動歯車21の軸線と従動歯車24の軸線との軸間距離の方向に対して直交する方向に延びる直方体形状として形成されている。そして、隔壁部27のうち、駆動歯車21と従動歯車24との一方の端面21B,24Bに対面する歯車対向面27Aには、後述する連通溝31が設けられている。
28は隔壁部27のうち前記軸間距離の方向に対して直交する方向(上,下方向)の上端からケーシング本体3の仕切部3Gに向けて延びる上脚部を示し、該上脚部28は、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25の上方を覆っている。そして、上脚部28のほぼ中央部には、厚さ方向に貫通するボルト挿通孔28Aが穿設されている。
29は隔壁部27のうち前記軸間距離の方向に対して直交する方向の下端からケーシング本体3の仕切部3Gに向けて延びる下脚部を示し、該下脚部29は、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25の下方を覆っている。即ち、下脚部29と上脚部28とは、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25を挟んで対面している。下脚部29のほぼ中央部には、厚さ方向に貫通するボルト挿通孔29Aが穿設されている。
そして、上脚部28のボルト挿通孔28Aと下脚部29のボルト挿通孔29Aに挿通したボルト30を、ケーシング本体3の仕切部3Gに設けた雌ねじ孔3G1に締着することにより、ブロック体26は、ケーシング2内に取付けられる。即ち、ブロック体26は、隔壁部27と上脚部28と下脚部29とにより駆動歯車21と従動歯車24とが噛合う噛合部25を覆うようにして(跨いで)取付けられる構成となっている。
この状態において、ブロック体26の隔壁部27のうち、駆動歯車21と従動歯車24との一方の端面21B,24Bに対面する歯車対向面27Aには、後述する連通溝31が設けられている。
31はブロック体26の隔壁部27を構成する歯車対向面27Aに設けられた連通溝を示し、該連通溝31は、図2ないし図5に示すように、駆動歯車21と従動歯車24側に開口した凹陥状に形成され、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25に僅かな隙間をもって対面している。そして、連通溝31は、駆動歯車21の軸線と従動歯車24の軸線との軸間距離の方向に対して平行な溝幅と、前記軸間距離の方向に対して直交する溝長さとを有し、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25に対面する底面31Aと、溝長さ方向に沿って底面31Aからブロック体26の歯車対向面27Aに向けて延び、噛合部25を挟んで互いに対面する一対の長さ方向側面31Bと、溝幅方向に沿って底面31Aからブロック体26の歯車対向面27Aに向けて延び、噛合部25を挟んで互いに対面する一対の幅方向側面31Cとにより構成されている。
そして、図4および図6に示すように、連通溝31の開口端側の溝幅寸法Aは、駆動歯車21の歯底円32Aと従動歯車24の歯底円32Bとの間を結ぶ最短距離以下に設定されている。一方、連通溝31の開口端側の溝長さ寸法Bは、駆動歯車21の歯先円33Aと従動歯車24の歯先円33Bとが交わる2つの交点C,D間の距離L以下に設定されている。
具体的には、連通溝31の溝長さ寸法Bは、下記数1に示すように、駆動歯車21の歯先円33Aと従動歯車24の歯先円33Bとが交わる2つの交点C,D間の距離L以下で、40%以上の範囲に設定されている。
Figure 0006134930
さらに、連通溝31の溝長さ寸法Bは、下記数2に示すように、駆動歯車21の歯先円33Aと従動歯車24の歯先円33Bとが交わる2つの交点C,D間の距離Lの40%以上で、80%以下に設定するのが好ましい。
Figure 0006134930
ここで、連通溝31の溝長さ寸法Bを、前記2つの交点C,D間の距離Lの40%以上に設定した理由について説明する。
即ち、連通溝31の溝長さ寸法Bを前記2つの交点C,D間の距離Lの40%(B=0.4L)とすると、駆動歯車21の歯21Aが従動歯車24の歯溝24Dに完全に噛合った状態で、溝長さ寸法Bは、駆動歯車21の歯21Aを挟む従動歯車24の2つの歯24Aの歯先間の距離とほぼ等しくなる(図6参照)。そうすると、例えば溝長さ寸法Bを交点C,D間の距離Lの40%未満とした場合には、連通溝31のほぼ全域が噛合部25の噛合い領域25C内に含まれることとなり、噛合部25の始点側領域25Aおよび終点側領域25Bに比べて潤滑油の出入り(流出および流入)が少ないので、効果的な入力エネルギの低減を期待することが困難だからである。
一方、連通溝31の溝長さ寸法Bを、前記2つの交点C,D間の距離Lの80%以下に設定した理由について説明する。
即ち、連通溝31の溝長さ寸法Bを前記2つの交点C,D間の距離Lの80%(B=0.8L)とすると、駆動歯車21の歯21Aが従動歯車24の歯溝24Dに完全に噛合った状態で、溝長さ寸法Bは、駆動歯車21の歯21Aを挟む2つの従動歯車24の歯24Aのさらに外側に位置する駆動歯車21の2つの歯21Aの歯先間の距離とほぼ等しくなる(図6参照)。このため、例えば溝長さ寸法Bを交点C,D間の距離Lの80%を超える場合には、連通溝31が、始点側領域25Aに達する前の領域を含んでしまうと共に、終点側領域25Bを過ぎた領域を含んでしまうことになる。そうすると、例えば駆動歯車21の歯21Aと従動歯車24の歯24Aとの噛合いによって従動歯車24の歯溝24Eから押出される潤滑油の一部が、各歯車21,24の外周側へと流出してしまうと共に、互いに噛合っていた駆動歯車21の歯21Aと従動歯車24の歯24Aとが離間した後の従動歯車24の歯溝24F内には、連通溝31内に充満する潤滑油が流入するだけでなく、各歯車21,24の外周側からも潤滑油が流入してしまうことになる。このため、始点側領域25Aと終点側領域25Bとの間の差圧を大きく確保することができず、この差圧を利用して始点側領域25Aで各歯溝から押出された潤滑油を終点側領域25Bへと円滑に流通させることが困難だからである。
また、連通溝31のうち駆動歯車21の軸線と従動歯車24の軸線との軸間距離の方向に対して直交する両方の溝端部としての接合部31Eは、R形状として形成されている。即ち、連通溝31の底面31Aと各幅方向側面31Cとの接合部31Eを、R形状として形成することにより、底面31Aと各幅方向側面31Cとを滑らかな円弧状に連続させている。
第1の実施の形態による油圧ポンプ装置1は上述の如き構成を有するもので、この油圧ポンプ装置1は、エンジン(図示せず)からの動力によって主回転軸19を介して駆動ポンプ9を駆動することにより、駆動ポンプ9から油圧アクチュエータ(図示せず)に向けて圧油を吐出することができる。また、主回転軸19の回転は、駆動歯車21に噛合する従動歯車24を介して従動回転軸22に伝達されることにより、従動ポンプ14が駆動され、従動ポンプ14からも油圧アクチュエータに向けて圧油を吐出することができる。
次に、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25における潤滑油の流れについて説明する。
上述した通り、ケーシング本体3のポンプ室3B5内には、駆動歯車21と従動歯車24とを潤滑するための潤滑油が貯留(充満)されている。図6に示すように、駆動歯車21が、矢示R方向に回転しているときに、駆動歯車21と従動歯車24とが噛合う噛合部25のうち始点側領域25Aでは、駆動歯車21の歯溝21Dに従動歯車24の歯24Aが徐々に入り込んでいくことになる。
このとき、歯溝21D内に充満している潤滑油は、従動歯車24の歯24Aが歯溝21Dに入り込むことにより、主に各歯車21,24の一方の端面21B,24B側から歯溝21Dの外部へと急速に流出する(押出される)ことになる。また、駆動歯車21と従動歯車24とが噛合う噛合部25のうち終点側領域25Bでは、駆動歯車21の歯溝21Eから従動歯車24の歯24Aが徐々に離れていくことになる。このとき、潤滑油は、従動歯車24の歯24Aが歯溝21Eから離脱することにより、主に各歯車21,24の一方の端面21B,24B側から歯溝21E内へと急速に流入することになる。
このように、駆動歯車21と従動歯車24とが噛合するときに、噛合部25の始点側領域25Aにおける歯溝21Dからの潤滑油の流出、および歯溝21Eへの潤滑油の流入により、主回転軸19からの入力エネルギは、潤滑油の運動エネルギとして消費されてしまう。この結果、駆動歯車21および従動歯車24の回転トルクが失われることになり、入力エネルギを無駄に消費することになる。
これに対し、本実施の形態では、駆動歯車21の一方の端面21Bと従動歯車24の一方の端面24Bとに対面するブロック体26を設け、該ブロック体26を構成する隔壁部27の歯車対向面27Aには、駆動歯車21と従動歯車24とが噛合う噛合部25に僅かな隙間をもって対面し、噛合部25の始点側領域25Aと終点側領域25Bとを連通する凹陥状の連通溝31を設けている。
これにより、例えば駆動歯車21と従動歯車24とが噛合するときに、噛合部25の始点側領域25Aでは、歯溝21D内に充満している潤滑油は連通溝31内へと流出し、また噛合部25の終点側領域25Bでは、連通溝31内に充満している潤滑油は歯溝21E内へと流入することになる。
このとき、始点側領域25Aは、歯溝21D内から潤滑油が流出することにより高圧となり、終点側領域25Bは、歯溝21E内に潤滑油が流入することにより低圧となる。連通溝31は、ケーシング本体3内で概略的に閉塞して、高圧となった始点側領域25Aと低圧となった終点側領域25Bとを連通しているので、始点側領域25Aと終点側領域25Bとの差圧を、ケーシング本体3内と噛合部25に潤滑油の流れを生じさせる場合よりもそれぞれ大きくすることができる。これにより、連通溝31内で、始点側領域25Aから終点側領域25Bへと潤滑油の流れを生じさせることができるので、噛合部25からの潤滑油の流出時および噛合部25への潤滑油の流入時の抵抗を減らし、入力エネルギの損失を低減させることができる。
かくして、第1の実施の形態によれば、ブロック体26は、隔壁部27と上脚部28と下脚部29とによりコ字状に形成し、上脚部28と下脚部29とをケーシング本体3の内壁としての仕切部3Gに当接させた状態で、ブロック体26をボルト30によりケーシング本体3内に取付けている。これにより、隔壁部27の歯車対向面27Aを駆動歯車21と従動歯車24の一方の端面21B,24Bに僅かな隙間をもって対面させることができる。
従って、歯車対向面27Aに設けられた連通溝31は、ケーシング本体3のポンプ室3B5内とは隔離され、駆動歯車21と従動歯車24とが噛合う噛合部25のうち高圧になる始点側領域25Aと、低圧になる終点側領域25Bとを連通させることができる。これにより、噛合い領域25Cを挟んで高圧になる始点側領域25Aと低圧になる終点側領域25Bとの間の差圧を利用して、駆動歯車21の歯溝21Dから押出された潤滑油を歯溝21E内に供給することができ、噛合部25での潤滑油の流入、流出の抵抗を減らすことにより、主回転軸19からの入力エネルギの損失を低減させることができる。
さらに、上脚部28と下脚部29とをケーシング本体3の内壁としての仕切部3Gに当接させた状態で、ブロック体26をボルト30によりケーシング本体3内に取付けたことにより、ブロック体26によって駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25を覆うことができる。これにより、噛合部25の周囲を、ブロック体26によってケーシング本体3内から概略的に隔てることができ、駆動歯車21と従動歯車24のうち一方の端面21B,24Bとは反対側の他方の端面21C,24Cを、ケーシング2の内壁としての仕切部3Gと僅かな隙間をもって対面させると共に、ブロック体26の各脚部28,29によって噛合部25を挟むことができる。これにより、駆動歯車21、従動歯車24の他方の端面21C,24Cと、仕切部3Gと、ブロック体26の各脚部28,29との間に充填される潤滑油の量を少なくし、駆動歯車21、従動歯車24の他方の端面21C,24C側での潤滑油の流出、流入を低減させることができる。この結果、噛合部25の始点側領域25Aと終点側領域25Bとの間での潤滑油の流出および流入の大部分を連通溝31を介して行うことができるので、入力エネルギの損失を一層効果的に低減させることができる。
また、連通溝31の底面31Aと幅方向側面31Cとの接合部31EをR形状に形成し、底面31Aと幅方向側面31Cとを滑らかに接合している。これにより、噛合部25のうち高圧となった始点側領域25Aから低圧となった終点側領域25Bへの潤滑油の流れをスムーズにすることができる。
次に、図7および図8は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、駆動歯車21と従動歯車24の一方の端面21B,24B側に第1のブロック体を設け、他方の端面21C,24C側に第2のブロック体を設ける構成としたことにある。なお、第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
図7および図8において、41は第2の実施の形態に用いられるブロック体を示し、該ブロック体41は、後述する第1のブロック体42と、第2のブロック体47とにより構成されている。
42はケーシング2内に位置し、駆動歯車21と従動歯車24の一方の端面21B,24B側に設けられた第1のブロック体を示している。該第1のブロック体42は、上述した第1の実施の形態によるブロック体26と同様にコ字状の枠体として形成され、後述する第1の隔壁部43と、一対の第1の脚部44,45とにより構成されている。
43は駆動歯車21と従動歯車24との一方の端面21B,24Bに対して僅かな隙間をもって対面する第1の隔壁部を示している。該第1の隔壁部43は、駆動歯車21の軸線と従動歯車24の軸線との軸間距離の方向に対して直交する方向に延びる直方体形状として形成されている。そして、第1の隔壁部43のうち、駆動歯車21と従動歯車24との一方の端面21B,24Bに対面する第1の歯車対向面43Aには、後述する第1の連通溝46が設けられている。
44は第1の隔壁部43の軸間距離の方向に対して直交する上端から駆動歯車21と従動歯車24との軸方向の中間まで延びる第1の上脚部を示し、該第1の上脚部44は、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25の上方を覆っている。そして、第1の上脚部44のほぼ中央部には、厚さ方向に貫通するボルト挿通孔44Aが穿設されている。
45は第1の隔壁部43の軸間距離の方向に対して直交する下端から駆動歯車21と従動歯車24との軸方向の中間まで延びる第1の下脚部を示し、該第1の下脚部45は、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25の下方を覆っている。即ち、第1の下脚部45と第1の上脚部44とは、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25を挟んで対面している。第1の下脚部45のほぼ中央部には、厚さ方向に貫通するボルト挿通孔45Aが穿設されている。
46は第1のブロック体42の第1の隔壁部43を構成する第1の歯車対向面43Aに設けられた第1の連通溝を示し、該第1の連通溝46は、上述した第1の実施の形態による連通溝31と同様に、駆動歯車21と従動歯車24側に開口した凹陥状に形成され、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25に僅かな隙間をもって対面している。
47はケーシング2内に位置し、駆動歯車21と従動歯車24の他方の端面21C,24C側に設けられた第2のブロック体を示している。該第2のブロック体47も、上述した第1の実施の形態によるブロック体26と同様にコ字状の枠体として形成され、後述する第2の隔壁部48と、一対の第2の脚部49,50とにより構成されている。
48は駆動歯車21と従動歯車24との他方の端面21C,24Cに対して僅かな隙間をもって対面する第2の隔壁部を示している。該第2の隔壁部48は、駆動歯車21の軸線と従動歯車24の軸線との軸間距離の方向に対して直交する方向に延びる直方体形状として形成されている。そして、第2の隔壁部48のうち、駆動歯車21と従動歯車24との他方の端面21C,24Cに対面する第2の歯車対向面48Aには、後述する第2の連通溝51が設けられている。
49は第2の隔壁部48の軸間距離の方向に対して直交する上端から前記第1のブロック体42に向けて延びる第2の上脚部を示し、該第2の上脚部49は、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25の上方を覆っている。そして、第2の上脚部49のほぼ中央部には、厚さ方向に貫通するボルト挿通孔49Aが穿設されている。
50は第2の隔壁部48の軸間距離の方向に対して直交する下端から前記第1のブロック体42に向けて延びる第2の下脚部を示し、該第2の下脚部50は、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25の下方を覆っている。即ち、第2の下脚部50と第2の上脚部49とは、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25を挟んで対面している。第2の下脚部50のほぼ中央部には、厚さ方向に貫通するボルト挿通孔50Aが穿設されている。
51は第2のブロック体47の第2の隔壁部48を構成する第2の歯車対向面48Aに設けられた第2の連通溝を示し、該第2の連通溝51は、上述した第1の実施の形態による連通溝31と同様に、駆動歯車21と従動歯車24側に開口した凹陥状に形成され、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25に僅かな隙間をもって対面している。
そして、第1のブロック体42の第1の上脚部44と第2のブロック体47の第2の上脚部49とを当接させると共に、第1のブロック体42の第1の下脚部45と第2のブロック体47の第2の下脚部50とを当接させた状態で、第1のブロック体42のボルト挿通孔44Aと第2のブロック体47のボルト挿通孔49Aとにボルト52を挿通すると共に、第1のブロック体42のボルト挿通孔45Aと第2のブロック体47のボルト挿通孔50Aとにボルト52を挿通し、これらボルト52をケーシング本体3の仕切部3Gの雌ねじ孔3G1に締着する。これにより、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25を軸方向両側から挟んだ状態で、第1のブロック体42と第2のブロック体47とをケーシング2内に取付けることができる構成としている。
かくして、第2の実施の形態によれば、駆動歯車21と従動歯車24とが噛合う噛合部25を第1のブロック体42と第2のブロック体47とで覆っている。そして、駆動歯車21と従動歯車24との一方の端面21B,24B側に第1のブロック体42を僅かな隙間をもって対面させて、駆動歯車21と従動歯車24との他方の端面21C,24C側に第2のブロック体47を僅かな隙間をもって対面させている。
これにより、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25の周囲を、第1のブロック体42と第2のブロック体47とによって、ケーシング本体3内から概略的に隔てることができ、駆動歯車21と従動歯車24との噛合部25のうち、駆動歯車21と従動歯車24の一方の端面21B,24B側での潤滑油の流出および流入を、第1のブロック体42の第1の連通溝46を介して行うことができると共に、駆動歯車21と従動歯車24の他方の端面21C,24C側での潤滑油の流出および流入を第2のブロック体47の第2の連通溝51を介して行うことができる。この結果、噛合部25での潤滑油の流出、流入の抵抗をさらに減らすことができ、主回転軸19からの入力エネルギの損失を一層効果的に低減させることができる。
なお、第1の実施の形態では、連通溝31の底面31Aと幅方向側面31Cとの接合部31Eを滑らかなR形状として形成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図8に示す変形例のように、連通溝61を底面61Aと、長さ方向側面61Bと、幅方向側面61Cとにより構成し、底面61Aと幅方向側面61Cとの接合部61Dを面取りした面取り形状として形成してもよい。このように、接合部61Dを面取り形状とした場合でも、噛合部25のうち高圧となった始点側領域25Aから低圧となった終点側領域25Bへの潤滑油の流れをスムーズにすることができるので、効果的に入力エネルギの損失を低減させることができる。このことは、第2の実施の形態についても同様である。
また、第1の実施の形態では、噛合部25においての潤滑油の流れを、駆動歯車21の歯溝21Dに従動歯車24の歯24Aが入り込むときと、駆動歯車21の歯溝21Eから従動歯車24の歯24Aが離れていく(離脱する)ときでの潤滑油の流出および流入を例に挙げて説明した。しかし、本発明は、これに限らず、例えば従動歯車24の歯溝に駆動歯車21の歯21Aが入り込むときと、従動歯車24の歯溝から駆動歯車21の歯21Aが離れていく(離脱する)ときでの潤滑油の流出および流入についても同様である。このことは、第2の実施の形態および変形例についても同様である。
また、第1の実施の形態では、駆動歯車21と従動歯車24とを、はすば歯車として構成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば駆動歯車と従動歯車とを平歯車により構成してもよい。このことは、第2の実施の形態および変形例についても同様である。
また、第2の実施の形態では、ブロック体41を第1のブロック体42と第2のブロック体47との分割した2部材により構成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば第1のブロック体42と第2のブロック体47とを一体に形成した単一のブロック体として構成してもよい。
また、第1の実施の形態では、アキシャルピストン型の油圧ポンプの1つである可変容量型の斜軸式油圧ポンプを用いた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば他のアキシャルピストン型の油圧ポンプとして斜板式油圧ポンプを用いてもよい。即ち、本発明は、歯車により動力が伝達されるパラレルポンプ型の油圧ポンプ装置に広く用いることができる。このことは、第2の実施の形態および変形例についても同様である。
1 油圧ポンプ装置
2 ケーシング
3 ケーシング本体
3G 仕切部(内壁)
9 駆動ポンプ
14 従動ポンプ
19 主回転軸
21 駆動歯車
21B 駆動歯車の一方の端面
21C 駆動歯車の他方の端面
22 従動回転軸
24 従動歯車
24B 従動歯車の一方の端面
24C 従動歯車の他方の端面
25 噛合部
26,41 ブロック体
27 隔壁部
27A 歯車対向面
28 上脚部
29 下脚部
31,61 連通溝
31E,61D 接合部(溝端部)
32A 駆動歯車の歯底円
32B 従動歯車の歯底円
33A 駆動歯車の歯先円
33B 従動歯車の歯先円
42 第1のブロック体
43 第1の隔壁部
43A 第1の歯車対向面
44 第1の上脚部
45 第1の下脚部
46 第1の連通溝
47 第2のブロック体
48 第2の隔壁部
48A 第2の歯車対向面
49 第2の上脚部
50 第2の下脚部
51 第2の連通溝

Claims (4)

  1. ケーシングと、該ケーシング内に収容された駆動ポンプと、該駆動ポンプと並列にケーシング内に収容された従動ポンプと、前記駆動ポンプに外部からの動力を伝えるため前記駆動ポンプと直列となるように前記ケーシングに支持された主回転軸と、該主回転軸のうち前記駆動ポンプ側に設けられ該主回転軸と一体に回転すると共に前記動ポンプを駆動する駆動歯車と、前記従動ポンプと直列となるように前記主回転軸と並列に前記ケーシングに支持された従動回転軸と、該従動回転軸のうち前記従動ポンプ側に設けられ該従動回転軸と一体に回転すると共に前記駆動歯車と噛合する従動歯車と、前記駆動歯車と前記従動歯車とを潤滑するために前記ケーシング内に貯留された潤滑油とを備えてなる油圧ポンプ装置において、
    前記ケーシング内には、前記駆動歯車と前記従動歯車との軸方向の両端面のうち少なくとも一方の端面に対面する歯車対向面を有するブロック体が設けられており、
    前記ブロック体の前記歯車対向面には、前記駆動歯車と前記従動歯車とが噛合う噛合部に対応して凹陥状の連通溝が設けられており、
    前記連通溝は、前記駆動歯車の軸線と前記従動歯車の軸線との軸間距離の方向に対して直交する溝長さ寸法(B)が、前記駆動歯車の歯先円と前記従動歯車の歯先円とが交わる交点間の距離以下で、前記駆動歯車の1つの歯車を挟む前記従動歯車の2つの歯の歯先間の距離以上の範囲に設定されていることを特徴とする油圧ポンプ装置。
  2. 前記連通溝は、前記軸間距離の方向に対して直交する両方の溝端部をR形状または面取り形状として形成してなる請求項1に記載の油圧ポンプ装置。
  3. 前記ケーシング内には、前記主回転軸と前記従動回転軸との間を仕切る内壁が設けられ、
    前記ブロック体は、前記駆動歯車と前記従動歯車との一方の端面に対して僅かな隙間をもって対面する前記歯車対向面を有する隔壁部と、該隔壁部の前記軸間距離の方向に対して直交する両端から前記ケーシングの内壁に向けて延びる一対の脚部とによりコ字状の枠体として形成し、
    前記ブロック体の一対の脚部を前記ケーシングの内壁に当接させることにより、前記駆動歯車と前記従動歯車との軸方向の両端面のうち他方の端面は、前記ケーシングの内壁に対して僅かな隙間をもって対面する構成としてなる請求項1または2に記載の油圧ポンプ装置。
  4. 前記ケーシング内には、前記主回転軸と前記従動回転軸との間を仕切る内壁が設けられ、
    前記ブロック体は、前記駆動歯車と前記従動歯車との一方の端面に対して僅かな隙間をもって対面する第1の歯車対向面を有する第1の隔壁部と、該第1の隔壁部の前記軸間距離の方向に対して直交する両端から前記ケーシングの内壁に向けて延びる一対の第1の脚部とによりコ字状の枠体として形成された第1のブロック体と、該第1のブロック体と前記駆動歯車および前記従動歯車を挟んで対面し前記駆動歯車と前記従動歯車との他方の端面に対して僅かな隙間をもって対面する第2の歯車対向面を有する第2の隔壁部と、該第2の隔壁部の前記軸間距離の方向に対して直交する両端から前記第1のブロック体に向けて延びる一対の第2の脚部とによりコ字状の枠体として形成された第2のブロック体とにより構成し、
    前記ブロック体は、前記第1のブロック体の第1の脚部と前記第2のブロック体の第2の脚部とを当接させた状態で前記ケーシングの内壁に取付けられる構成としてなる請求項1または2に記載の油圧ポンプ装置。
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