<第1実施形態>
以下、本発明に係る遊技機の第1実施形態を、パチンコ遊技機を例にして、図1〜図9を参照して具体的に説明する。まず、図1及び図2を参照して本実施形態に係るパチンコ遊技機の外観構成を説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、木製の外枠2の前面に矩形状の前面枠3を開閉可能に取り付け、その前面枠3の裏面に取り付けられている遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤4を装着された構成からなる。遊技盤4は、図2に示す遊技領域40を前面に臨ませた状態で装着され、図1に示すようにこの遊技領域40の前側に透明ガラスを支持したガラス扉枠5が設けられている。なお、上記遊技領域40は、遊技盤4の面上に配設された球誘導レール6(図2参照)で囲まれた領域からなるものである。
一方、パチンコ遊技機1は、図1に示すように、ガラス扉枠5の下側に前面操作パネル7が配設され、その前面操作パネル7には上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が一体形成されている。また、この前面操作パネル7には、球貸しボタン11及びプリペイドカード排出ボタン12(カード返却ボタン12)が設けられている。そして、上受け皿9の上皿表面部分には、内蔵ランプ(図示せず)点灯時に押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が設けられている。また、この上受け皿9には、当該上受け皿9に貯留された遊技球を下方に抜くための球抜きボタン14が設けられている。
また一方、図1に示すように、前面操作パネル7の右端部側には、発射ユニットを作動させるための発射ハンドル15が設けられ、前面枠3の上部両側面側には、歌詞テロップ付き楽曲やBGM(Background music)又は効果音を発するスピーカ16が設けられている。そして、上記前面枠3の周枠には、LEDランプ等の装飾ランプが配設されている。
他方、上記遊技盤4の遊技領域40には、図2に示すように、略中央部にLCD(Liquid Crystal Display)等からなる液晶表示装置41が配設されている。この液晶表示装置41は、表示エリアを左、中、右の3つのエリアに分割し、独立して数字やキャラクタ、文字(キャラクタの会話や歌詞テロップ等)あるいは図柄(装飾図柄)の変動表示を行うことができるものである。そして、この上飾り42a,左飾り42b,右飾り42cの背面側には、夫々第1の可動式役物装置43a(図3参照)が配設され、さらに、上飾り42aの左背面側には第2の可動式役物装置43b(図3参照)が配設されている。
一方、液晶表示装置41の真下には、特別図柄始動口44が配設され、その内部には入賞球を検知する特別図柄始動口センサ44a(図3参照)が設けられている。そして、この特別図柄始動口44の右側には、大入賞口45が配設され、その内部には入賞球を検知する大入賞口センサ45a(図3参照)が設けられている。
また一方、上記右飾り42cの上縁部近傍には、ゲートからなる普通図柄始動口46が配設されており、その内部には、遊技球の通過を検知する普通図柄始動口センサ46a(図3参照)が設けられている。また、上記大入賞口45の右側及び上記特別図柄始動口44の左側には、一般入賞口47が夫々配設され(図示では、右側に1つ、左側に3つ)、その内部には、夫々、遊技球の通過を検知する一般入賞口センサ47aが設けられている。
さらに、上記遊技盤4の遊技領域40の右下周縁部には、7セグメントを3桁に並べて構成される特別図柄表示装置48と、2個のLEDからなる普通図柄表示装置49が設けられている。そしてさらに、上記遊技盤4の遊技領域40には、図示はしないが複数の遊技釘が配設され、遊技球の落下方向変換部材としての風車50が配設されている。
次に、上記のような外観構成からなるパチンコ遊技機内に設けられる遊技の進行状況に応じて電子制御を行う制御装置を、図3及び図4を用いて説明する。この制御装置は、図3に示すように、遊技動作全般の制御を司る主制御基板60と、主制御基板60から演出制御コマンドを受けて、画像と光と音についての制御を行うサブ制御基板70とを有している。なお、サブ制御基板70は、図3に示すように、演出制御基板80と、液晶制御基板90と、装飾ランプ基板100とで構成されている。
上記主制御基板60は、主制御CPU600と、一連の遊技制御手順を記述した制御プログラム等を格納した主制御ROM601と、作業領域やバッファメモリ等として機能する主制御RAM602とで構成された1チップマイクロコンピュータを搭載している。そして、このように構成される主制御基板60には、払出モータM2を制御して遊技球を払出す払出制御基板61と、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる発射制御基板62とが接続されている。そしてさらには、特別図柄始動口44への入賞を検知する特別図柄始動口センサ44aと、普通図柄始動口46の通過を検知する普通図柄始動口センサ46aと、一般入賞口47への入賞を検知する一般入賞口センサ47aと、大入賞口45への入賞を検知する大入賞口センサ45aとが接続され、さらに、特別図柄表示装置48と、普通図柄表示装置49とが接続されている。
このように構成される主制御基板60は、特別図柄始動口センサ44aや普通図柄始動口センサ46aからの信号を受信すると、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選を行い、その抽選結果である当否情報に応じて特別図柄の変動パターンや停止図柄あるいは普通図柄の表示内容を決定し、その決定した情報を特別図柄表示装置48又は普通図柄表示装置49に送信する。これにより、特別図柄表示装置48又は普通図柄表示装置49に抽選結果が表示されることとなる。そしてさらに、主制御基板60は、その決定した情報を含む演出制御コマンドDI_DATA(図4参照)を生成し、サブ制御基板70、すなわち、演出制御基板80に送信する。なお、主制御基板60が、一般入賞口センサ47a、大入賞口センサ45aからの信号を受信した場合は、遊技者に幾らの遊技球を払い出すかを決定し、その決定した情報を払出制御基板61に送信することで、その払出制御基板61より、遊技者に遊技球が払出されることとなる。
一方、上記演出制御基板80は、図4に示すように、作業領域やバッファメモリ等として機能する演出制御RAM800aが内蔵されている演出制御CPU800と、演出制御手順を記述した制御プログラム等が格納されている演出制御ROM801と、所望の歌詞テロップ付き楽曲やBGM又は効果音を生成すると共に、その音量を調整する音LSI802と、歌詞テロップ付き楽曲やBGM又は効果音等の音データ等が格納されている音ROM803とが搭載されている。
この演出制御CPU800は、図4に示すように、演出アドレスバスADR_BUS(図示では24ビット)及び演出データバスDA_BUS(図示では16ビット)を介して演出制御ROM801と接続され、上記演出アドレスバスADR_BUSの下位2ビット及び上記演出データバスDA_BUSの上位8ビットが音LSI802に接続されている。そして、音LSI802は、音アドレスバスMADR_BUS(図示では26ビット)及び音データバスMDA_BUS(図示では16ビット)を介して音ROM803と接続されている。
このように構成される演出制御CPU800には、図3及び図4に示すように、上述した遊技動作全般の制御を司る主制御基板60から、大当たり抽選結果(大当たりかハズレの別)に基づく特別図柄変動パターン、現在の遊技状態、作動保留球数、抽選結果に基づき停止させる装飾図柄等に必要となる基本情報を含んだ演出制御コマンドDI_DATA(図示では8ビット)、及び演出割込み信号DI_IRQが送信される。これにより、演出制御CPU800は、受信した演出制御コマンドDI_DATAに対応した演出パターンを、演出制御ROM801内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM800a内に一時的に格納する。
また、演出制御CPU800は、演出制御RAM800a内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI802に送信する。これを受けて音LSI802は、当該制御信号に対応する音データを音ROM803より読み出し、その読み出した音データを、歌詞テロップ付き楽曲やBGM又は効果音の音源データAMOR/Lとして、スピーカ16に送信する。これにより、スピーカ16より上記決定された演出パターンに対応した歌詞テロップ付き楽曲やBGM又は効果音が発せられることとなる。
さらに、演出制御CPU800は、演出制御RAM800a内に格納しておいた演出パターンを実行する制御信号のうち、画像に関する制御信号、すなわち、液晶制御コマンドLCD_CMD(図示では16ビット)及び液晶制御割込み信号LCD_IRQを液晶制御基板90に送信する。これにより、液晶制御基板90が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像を表示させるように液晶表示装置41を制御するため、上記決定された演出パターンに対応した画像が液晶表示装置41にて表示されることとなる。なお、スピーカ16にて歌詞テロップ付き楽曲が発せられている場合、当該歌詞テロップが液晶表示装置41にて表示されることとなる。なおまた、液晶制御基板90には、演出内容に沿った画像を表示するための種々の画像データが記憶されているROM、並びに、演出出力全般の制御を担うVDP(Video Display Processor)が搭載されている。
そして、演出制御CPU800は、演出制御RAM800a内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号(ランプデータLAMP_DATA)を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100が、ランプ演出効果を現出するLEDランプを点灯又は消灯する制御を行うため、上記決定された演出パターンに対応したランプ演出が実行されることとなる。
一方、演出制御CPU800には、第1及び第2の可動式役物装置43a,43bと、内蔵されているランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13とが接続されている。
この第1の可動式役物装置43aは、図3に示すように、モータM1と、そのモータM1の作動によって駆動する可動体43a1と、そのモータM1の位置を検知するモータセンサS1とで構成されている。第2の可動式役物装置43bは、ソレノイドSOLと、そのソレノイドSOLの作動によって駆動する可動体43b1で構成されている。
上記第1の可動式役物装置43aのモータM1は、演出制御CPU800より送信されるモータデータMOT_DATA(図4参照)に基づいて作動し、上記第2の可動式役物装置43bのソレノイドSOLは、演出制御CPU800より送信されるソレノイドデータSOL_DATA(図4参照)に基づいて作動する。そして、上記モータM1の位置を検知するモータセンサS1は、その検知したデータMOT_SENを演出制御CPU800に送信する。
なお、上記説明した各基板への電源供給は、電源基板63(図3参照)より供給されている。この電源基板63は、外部電源(図示せず)に接続され、変圧トランスから供給される交流電圧(AC24V:メイン電源)より所要電源を生成し、その生成した電源を各基板へ供給してなるものである。なお、図示では、電源供給ルートは、省略している。
ここで、上記詳述した制御装置のうち、本実施形態の特徴部分は、演出制御基板80にて説明したスピーカ16より発せられる歌詞テロップ付き楽曲やBGM又は効果音に関する処理の部分であるため、その点につき、図5及び図6を用いて説明する。
歌詞テロップ付き楽曲やBGM又は効果音等の音データ等が格納されている音ROM803には、図5に示す音データテーブルVM_TBLが格納されている。この音データテーブルVM_TBLは、チャンネル番号0〜15の16チャンネルがそれぞれ格納されており、これら数字が、図5に示すテーブルTB1にそれぞれ格納されている。
そして、そのテーブルTB1に格納されている数字に対応する音データが、図5に示すテーブルTB2にそれぞれ格納されている。例えば、チャンネル番号0に対応する音データとして変動用BGMが格納されており、チャンネル番号1に対応する音データとして予告用BGM/効果音が格納されており、チャンネル番号15に対応する音データとしてキャラクターボイスが格納されている。
このような音データテーブルVM_TBLが格納されている音ROM803を用いて、例えば、図6に示すような処理が実行される。
すなわち、図6に示すタイムチャートは、変動開始から予告演出が発生し、そして、その予告演出が終了するまでの遊技状態を示している。図6に示すように、タイミングT1時に変動開始の遊技状態となると、演出制御基板80は、主制御基板60より送信される変動開始の情報を含む演出制御コマンドDI_DATAを受信する。これを受けて、演出制御CPU800は、演出制御ROM801内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により演出パターンを決定する。そして、演出制御CPU800は、その決定した演出パターンに対応した変動用BGMを決定する。これにより、演出制御CPU800は、当該変動用BGMを再生する制御信号を音LSI802に送信する。そしてこれを受けて音LSI802は、チャンネル番号「0」を指定し、音ROM803に格納されている音データテーブルVM_TBLより変動用BGMを読み出し、この変動用BGMを最初から再生する。そして、その再生している変動用BGMを音源データAMOR/Lとしてスピーカ16に送信する。これにより、スピーカ16より、当該変動用BGMが発せられることとなる。
その後、タイミングT2時に予告演出発生の遊技状態となると、演出制御基板80(すなわち、演出制御CPU800)は、変動開始時(タイミングT1参照)に主制御基板60より送信された演出制御コマンドDI_DATAに基づいて、演出制御ROM801内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定した演出パターンに対応した予告用BGM/効果音を決定する。これにより、演出制御CPU800は、当該予告用BGM/効果音を再生する制御信号を音LSI802に送信すると共に、現在再生している変動用BGMの音量を、当該変動用BGMが認識困難な状態(例えば、最小、すなわち、OFF)にする制御信号を音LSI802に送信する。これを受けて音LSI802は、チャンネル番号「1」を指定し、音ROM803に格納されている音データテーブルVM_TBLより予告用BGM/効果音を読み出し、この予告用BGM/効果音を再生し、音源データAMOR/Lとしてスピーカ16に送信する。そしてそれと共に、現在再生している変動用BGMの音量を、当該変動用BGMが認識困難な状態(例えば、最小、すなわち、OFF)にする。これにより、スピーカ16からは、予告用BGM/効果音が発せられることとなる。なお、認識困難な音量にした変動用BGMの再生は継続されている。
そしてその後、タイミングT3時に予告演出終了の遊技状態となると、演出制御基板80(すなわち、演出制御CPU800)は、変動開始時(タイミングT1参照)に主制御基板60より送信された演出制御コマンドDI_DATAに基づいて、認識困難な音量にした変動用BGMの音量を元に戻す制御信号を音LSI802に送信する。これを受けて音LSI802は、認識困難な音量にした変動用BGMの音量を元に戻す。これにより、スピーカ16からは、認識困難な音量にしてから所定時間経過した(図6示すタイミングT2〜T3間)後の変動用BGMが発せられることとなる。なお、言うまでもないが、予告演出が終了した段階で、予告用BGM/効果音の再生は終了している。
したがって、このように、変動遊技中にBGMが再生されていた場合に、BGM/効果音を伴う予告演出が発生した場合であっても、上記BGMの音量を、当該BGMが認識困難な状態(例えば、最小、すなわち、OFF)にすることにより、予告演出の音を聞き取り易くすることができる。また、予告演出が終了した際、上記BGMの音量を元に戻すようにすれば、遊技者の違和感を低減することができる。すなわち、予告演出を終了した際、認識困難な音量にしたところから、当該BGMを再生するようにすると、時間が経過しているにも係らず(図6のタイミングT2〜T3間参照)、当該BGMの再生が進んでいないため、遊技者は違和感を覚える。また、予告演出を終了した際、当該BGMを最初から再生した場合も、遊技者は違和感を覚える。
そこで、本実施形態のように、予告演出発生時に、変動遊技中のBGMの音量を、当該BGMが認識困難な状態(例えば、最小、すなわち、OFF)にし、予告演出終了時に、当該BGMの音量を元に戻すようにすれば、遊技者の違和感を低減させることができる。
また、遊技者の違和感をさらに低減させるため、予告演出終了時に、変動遊技中のBGMの音量を元に戻す際、当該予告演出が終了する所定期間前(例えば、少し前)から、フェードイン、すなわち、音量を徐々に元に戻すように処理することもできる。具体的には、演出制御基板80(すなわち、演出制御CPU800)は、変動開始時(タイミングT1参照)に主制御基板60より送信された演出制御コマンドDI_DATAに基づいて、図6に示すタイミングT2時に発生する予告演出の遊技状態からタイミングT3時に発生する予告演出終了までの時間が分かるため、予告演出終了までのカウントを行い、予告演出終了より所定期間前(例えば、少し前)になると、認識困難な音量にした変動用BGMの音量をフェードイン(音量を徐々に元に戻す)させる制御信号を音LSI802に送信する。これを受けて音LSI802は、認識困難な音量にした変動用BGMの音量を徐々に元に戻す。これにより、スピーカ16からは、音量を徐々に元に戻す変動用BGMが発せられる。これにて、遊技者は、予告用BGM/効果音と変動遊技中のBGMとの切替えを自然に感じることができるため、違和感をさらに低減させることができる。
さらに、本実施形態においては、変動遊技中にBGMを再生するようにしたが、歌詞テロップ付き楽曲を再生することもできる。その際、歌詞テロップは液晶表示装置41に表示させたままにしておき、歌詞テロップ付き楽曲の音量のみを、当該歌詞テロップ付き楽曲が認識困難な状態(例えば、最小、すなわち、OFF)にし、元に戻すようにすれば良い。このようにすれば、歌詞テロップ付き楽曲の音量が元に戻った時、液晶表示装置41に表示される歌詞テロップと楽曲が同期することとなるため、遊技者に違和感を与えることなく、遊技を継続させることができる。
なお、本実施形態においては、音データテーブルVM_TBLとして、チャンネル番号0〜15の16チャンネルがそれぞれ格納されている例を示したが、それに限らず、それ以上又はそれ以下のチャンネル数を格納しても良い。
次に、上記内容を踏まえ、演出制御基板80の処理内容を図7〜図9を参照して具体的に説明する。
<メイン処理>
パチンコ遊技機に電源が投入されると、電源基板63(図3参照)から各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送られる。そしてその信号を受けて、図4に示す演出制御基板80に搭載されている演出制御CPU800は、演出アドレスバスADR_BUS及び演出データバスDA_BUSを介して演出制御ROM801内に格納されている演出制御手順を記述した制御プログラムを逐次実行する。図7は、この制御プログラムの処理に関し、最初に実行される演出制御メイン処理を示したものである。
図7に示すように、この演出制御メイン処理は、まず、演出制御CPU800が、演出制御CPU800内に設けられているレジスタ(図示せず)を初期化すると共に、演出制御CPU800内に設けられているI/Oポートの入出力方向を設定する。そしてさらに、出力方向に設定されたI/Oポート(すなわち、出力ポート)から外部に送信されるデータがシリアル転送となるように設定する(ステップS1)。
その設定後、演出制御CPU800は、上記主制御基板60(図3参照)から受信する演出制御コマンドDI_DATA及び上記液晶制御基板90(図3参照)に送信する液晶制御コマンドLCD_CMDを格納する演出制御RAM800a内のメモリ領域を初期化する(ステップS2)。そして、演出制御CPU800は、上記主制御基板60からの演出制御割込み信号DI_IRQを受信する入力ポートの割込み許可設定処理を行う(ステップS3)。
次いで、演出制御CPU800は、作業領域、スタック領域として使用する演出制御RAM800a内のメモリ領域を初期化し(ステップS4)、図4に示す演出アドレスバスADR_BUS、演出データバスDA_BUSを介して音LSI802に初期化指令を行う。これにより、音LSI802は、その内部に設けられているレジスタ(図示せず)を初期化する(ステップS5)。
次いで、演出制御CPU800は、第1の可動式役物装置43aのモータM1を作動させるモータデータMOT_DATAが格納される演出制御RAM800a内のメモリ領域に、異常データが格納されているか否かを確認する。そして、その確認により異常データが格納されていれば、第1の可動式役物装置43aが初期位置以外の位置に移動している可能性があるため、演出制御CPU800は、第1の可動式役物装置43aのモータM1を原点位置に戻す指令を行う。これにより、第1の可動式役物装置43aは初期位置に戻ることとなる。しかしながら、演出制御CPU800は、第1の可動式役物装置43aのモータM1の位置を検知するモータセンサS1から送信されるデータMOT_SENに基づきモータM1の位置を確認し、初期位置に戻っていなければ、エラーフラグをONにセットする処理を行う。なお、初期位置に戻っていれば、エラーフラグをOFFにセットする処理を行う(ステップS6)。
その後、演出制御CPU800は、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。具体的には、演出制御CPU800は、2ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS7)。
以上説明したステップS1〜S7により、遊技動作開始前における演出制御CPU800による初期設定処理が行われ、その後、演出制御CPU800は、メインループ更新周期か否かを確認する。具体的には、0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTを16分周(すなわち、16で除算)した際の余りを確認し、その余りが0であれば(ステップS8:YES)ステップS10に進み、0以外であれば(ステップS8:NO)予告抽選等に用いる乱数値を更新する処理を行う(ステップS9)。なお、メインループカウンタML_CNTのインクリメント(+1)方法については、後述することとする。
次いで、演出制御CPU800は、後述するステップS12にて生成された上記LEDランプを夫々点灯又は消灯させるのに必要なランプデータLAMP_DATAを演出制御RAM800a内のメモリ領域に書込みする処理を行う(ステップS10)。
続いて、演出制御CPU800は、上記演出制御RAM800a内のメモリ領域に格納されている上記主制御基板60(図3参照)から受信する演出制御コマンドDI_DATAを読み出し、演出制御ROM801内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により演出パターンを決定する(ステップS11)。
次いで、演出制御CPU800は、上記決定された演出パターンに対応する液晶制御コマンドLCD_CMDを上記演出制御RAM800a内のメモリ領域に格納し、さらに、上記決定された演出パターンに対応する歌詞テロップ付き楽曲、BGM又は効果音を決定すると共に、ランプデータLAMP_DATA並びに第1の可動式役物装置43aのモータM1の作動内容及び第2の可動式役物装置43bのソレノイドSOLの作動内容を決定する。さらに、上記歌詞テロップ付き楽曲、BGM又は効果音の音量を調整するか否かも決定される。そして、上記決定された演出パターン内に、演出ボタン装置13を遊技者に押下げさせるような演出があるか否かも決定される(ステップS12)。
ところで、このステップS12においては、図6にて示した変動用BGMと予告用BGM/効果音との切替えの管理を行っている。すなわち、演出制御CPU800は、予告演出発生時(図6に示すタイミングT2参照)、変動用BGMが認識困難な状態(例えば、最小、すなわち、OFF)にし、スピーカ16からは、予告用BGM/効果音が発せられるように、ステップS11にて、上記演出制御RAM800a内のメモリ領域に格納されている変動開始時(タイミングT1参照)に主制御基板60より送信された演出制御コマンドDI_DATAに基づいて、演出制御ROM801内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により予告演出の演出パターンを決定する。そして、このステップS12にて、演出制御CPU800は、上記決定された演出パターンに対応した予告用BGM/効果音を決定し、さらに、現在再生されている変動用BGMの音量を、当該変動用BGMが認識困難な状態(例えば、最小、すなわち、OFF)にし、再生自体は継続することを決定する。そして、後述するステップS13にて、演出制御CPU800は、当該決定した内容の制御信号を音LSI802に送信する。これを受けて、音LSI802は、チャンネル番号「1」を指定し、音ROM803に格納されている音データテーブルVM_TBLより予告用BGM/効果音を読み出し、この予告用BGM/効果音を再生し、音源データAMOR/Lとしてスピーカ16に送信する。そしてそれと共に、現在再生している変動用BGMの音量を、当該変動用BGMが認識困難な状態(例えば、最小、すなわち、OFF)にし、再生自体は継続する。これにより、スピーカ16からは、予告用BGM/効果音が発せられることとなる。
一方、演出制御CPU800は、予告演出終了時(図6に示すタイミングT3参照)に、認識困難な状態である変動用BGMの音量を認識できるようにするため、ステップS11にて、上記演出制御RAM800a内のメモリ領域に格納されている変動開始時(タイミングT1参照)に主制御基板60より送信された演出制御コマンドDI_DATAに基づいて、現在再生している変動用BGMの音量を元に戻すことを決定する。これにより、後述するステップS13にて、演出制御CPU800は、当該決定した内容の制御信号を音LSI802に送信し、これを受けて音LSI802は、認識困難な音量にした変動用BGMの音量を元に戻す。これにて、認識困難な音量にしてから所定時間経過した(図6示すタイミングT2〜T3間)後の変動用BGMがスピーカ16より発せられることとなる。
他方、上記認識困難な音量にした変動用BGMの音量を元に戻す際、音量を徐々に戻すこともできる。すなわち、演出制御CPU800は、ステップS11にて、上記演出制御RAM800a内のメモリ領域に格納されている変動開始時(タイミングT1参照)に主制御基板60より送信された演出制御コマンドDI_DATAに基づいて、演出制御ROM801内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により予告演出の演出パターンを決定する。そして、ステップS12にて、演出制御CPU800は、上記決定された演出パターンに対応した予告用BGM/効果音を決定する共に、予告演出発生から終了までのカウントも行う。これにより、後述するステップS13にて、演出制御CPU800は、上記予告演出終了より所定期間前(例えば、少し前)になると、認識困難な音量にした変動用BGMの音量を徐々に戻す制御信号を音LSI802に送信する。これを受けて音LSI802は、認識困難な音量にした変動用BGMの音量を徐々に元に戻すこととなる。
ところで、ステップS12にて決定されたランプデータLAMP_DATAは、次回のステップS10の処理の際、演出制御RAM800a内のメモリ領域に書込みされる。
次いで、演出制御CPU800は、上記ステップS12にて決定された歌詞テロップ付き楽曲、BGM又は効果音を再生させる制御信号又は音量を調整する制御信号を演出アドレスバスADR_BUS、演出データバスDA_BUSを介して音LSI802に送信する(図4参照)。そして、音LSI802は、その制御信号に応じた歌詞テロップ付き楽曲、BGM又は効果音に対応する音データを音アドレスバスMADR_BUS、音データバスMDA_BUSを介して音ROM803から読み出し、その読み出した音データを再生し、又、その再生している音データの音量調整を行い、音源データAMOR/Lとしてスピーカ16へ送信する処理を行う(ステップS13)。これにより、スピーカ16から、歌詞テロップ付き楽曲、BGM又は効果音が発せられることとなる。
次いで、演出制御CPU800は、ステップS12にて決定されたソレノイドSOLの作動内容に応じたソレノイドデータSOL_DATAを生成し、その生成したソレノイドデータSOL_DATAを演出制御RAM800a内のメモリ領域に格納する(ステップS14)。
続いて、演出制御CPU800は、上記ステップS13での処理に関し、上記音LSI802に演出アドレスバスADR_BUS、演出データバスDA_BUSを介して送信された音データ等を音LSI802がデコード処理する際、ノイズ等により何らかのエラーが発生していないかを演出アドレスバスADR_BUS、演出データバスDA_BUSを介して上記音LSI802にアクセスし確認する(ステップS15)。なお、もしエラーがあった場合は、音LSI802にステップS12の処理にて決定した歌詞テロップ付き楽曲、BGM又は効果音のデータを演出アドレスバスADR_BUS、演出データバスDA_BUSを介して再送信するか、又は、演出制御CPU800内に設けられている図示しないウォッチドッグタイマを用いて、演出制御CPU800を強制的にリセットし、ステップS1より処理をやり直すようにすれば良い。なお、ステップS15の処理としては、本実施形態で示した例に限らず、例えば、演出制御CPU800が、音LSI802の動作状態を音LSI802からの割込み信号を監視することにより判断するようにしても良い。割込み信号の入力条件は、例えば音源データAMOR/Lをスピーカ16へ送信し終えたタイミングで音LSI802から演出制御CPU800に対して割込みをかけるようにしておけば良い。このようにしておけば、演出制御CPU800にて管理されている音源データAMOR/Lをスピーカ16へ送信し終えたタイミングで音LSI802からの割込み信号があれば正常に動作しているものとみなされ次のステップの処理(本実施形態ではステップS8)へ移行することとなる。なお、この判断結果がエラーに対応するものである場合、所定の処理(例えば、割込み信号の監視処理)を繰り返すことでウォッチドックタイマをタイムアップさせ強制的にリセットさせることもできる。また、割込み条件としては、所定周期で割込みがされるように設定しても良い。さらに、判断結果がエラーに対応するものである場合、所定の処理(例えば、割込み信号の監視処理)を繰り返すことでウォッチドックタイマをタイムアップさせ強制的にリセットさせずとも、音LSI802の異常を報知するだけで、その他の処理は通常通り実行されるようにしても良い。
かくして、演出制御CPU800は、上記ステップS15の処理を終えた後、再度ステップS8の処理に戻り、ステップS8〜S15の処理を繰り返すこととなる。なお、本実施形態においては、ステップS10の処理をステップS8:YESの処理後にしているが、これは、ステップS11〜S15の処理時間が変動する可能性があるためである。
<コマンド受信割込み処理>
次に、上記のような演出制御メイン処理の実行中に、主制御基板60より演出制御コマンドDI_DATA及び演出割込み信号DI_IRQが送信されてきた場合の処理について、図8を用いて説明する。
図8に示すように、演出制御CPU800は、上記演出割込み信号DI_IRQを受信した際、各レジスタの内容を演出制御RAM800a内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS100)。その後、演出制御CPU800は、演出制御コマンドDI_DATAを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS101)、演出制御RAM800a内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを算出する(ステップS102)。
そしてその後、演出制御CPU800は、再度、演出制御コマンドDI_DATAを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS103)、ステップS101にて読み出した値とステップS103にて読み出した値が一致しているか否かを確認する。一致していなければ(ステップS104:NO)ステップS107に進み、一致していれば(ステップS104:YES)、上記算出したポインタに対応するアドレス番地に、主制御基板60より受信した演出制御コマンドDI_DATAを格納する(ステップS105)。なお、この格納された演出制御コマンドDI_DATAが、図7に示すステップS11の処理の際、演出制御CPU800に読み出されることとなる。
次いで、演出制御CPU800は、演出制御RAM800a内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを更新し(ステップS106)、ステップS100の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS107)。これにより、図7に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
<タイマ割込み処理>
次に、図7に示すステップS7の処理にて設定した、2ms毎のタイマ割込みが発生した際の処理について図9を用いて説明する。
図9に示すように、演出制御CPU800は、2ms毎のタイマ割込みが発生した際、各レジスタの内容を演出制御RAM800a内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS200)。その後、演出制御CPU800は、演出制御CPU800内に設けられているI/Oポートのレジスタをリフレッシュし(ステップS201)、図7に示すステップS14にて処理した演出制御RAM800a内のメモリ領域に格納されているソレノイドデータSOL_DATAを出力ポートよりシリアル転送で送信する。これにより、図3に示す第2の可動式役物装置43bのソレノイドSOLが通電されることとなり、可動体43b1はそのソレノイドデータSOL_DATAに基づいた作動をすることとなる。またさらに、演出制御CPU800は、演出制御RAM800a内のメモリ領域に格納されているモータデータMOT_DATAを出力ポートよりシリアル転送で送信する。これにより、図3に示す第1の可動式役物装置43aのモータM1が回転することとなり、可動体43a1はそのモータデータMOT_DATAに基づいた作動をすることとなる(ステップS202)。なお、このモータデータMOT_DATAの生成方法は、後述のステップS206にて詳述することとする。
次いで、演出制御CPU800は、演出ボタン装置13からの信号を受信する(ステップS203)。なお、演出ボタン装置13が遊技者によって押下されていた場合、演出制御CPU800は、図7に示すステップS11の処理を行う際、演出ボタン装置13が押下されたことを考慮した演出パターンを決定することとなる。
その後、演出制御CPU800は、図3に示す第1の可動式役物装置43aのモータM1の位置を検知するモータセンサS1から送信される検知したデータMOT_SENに基づきモータM1の位置を確認する(ステップS204)。
次いで、演出制御CPU800は、図7に示すステップS12の処理にて演出制御RAM800a内のメモリ領域に格納された液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板90(図3参照)に送信する(ステップS205)。これにより、液晶制御基板90は、その液晶制御コマンドLCD_CMDに応じた画像(歌詞テロップを含む)を液晶表示装置41に表示させる処理を行う。
次いで、演出制御CPU800は、上記ステップS204にて確認したモータM1の位置に基づき、図7に示すステップS12にて決定されたモータM1の作動内容に応じたモータデータMOT_DATAを生成した上で、演出制御RAM800a内のメモリ領域に格納する(ステップS206)。なお、この演出制御RAM800a内のメモリ領域に格納されたモータデータMOT_DATAが、次の2msのタイマ割込みの際、ステップS202の処理にて出力ポートよりシリアル転送にて送信されることとなる。
続いて、演出制御CPU800は、演出制御RAM800a内のメモリ領域内にモータデータMOT_DATAを格納した後、図7に示すステップS10の処理にて演出制御RAM800a内に格納したランプデータLAMP_DATAを装飾ランプ基板100(図3参照)に送信する。これにより、LEDランプが点灯又は消灯することとなり、所望のランプ演出が行われることとなる。
次いで、演出制御CPU800は、図7に示すステップS8の処理にて用いる0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTをインクリメント(+1)し、そのインクリメントした値を16分周(すなわち、16で除算)する処理を行う(ステップS208)。そしてその後、演出制御CPU800は、ステップS200の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS209)。これにより、図7に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
以上説明した本実施形態によれば、所定の演出にて再生される音をしっかり聞き取ることができると共に、遊技者の違和感を低減させることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を図10に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同一構成については、同一の符号を付し、説明は省略する。
本実施形態は、様々な予告が複合する通常変動においても演出内容がしっかり認識でき、さらに、演出内容の表示/非表示を簡単に切り替えることができるもので、この内容に係る具体的な処理方法を説明しているのが、図10に示すフローチャート図である。
図10(a)に示すタイムチャートは、変動開始から変動終了後、そして、変動終了から所定時間経過後(図示では、30秒経過後)の遊技状態を示している。図10(a)に示すように、タイミングT10時に変動開始の遊技状態となると、演出制御基板80は、主制御基板60より送信される変動開始の情報を含む演出制御コマンドDI_DATAを受信する。これを受けて、図7に示すステップS11にて、演出制御CPU800は、演出制御ROM801内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により演出パターンを決定する。そして、図7に示すステップS12にて、演出制御CPU800は、その決定した演出パターンに対応する歌詞テロップ付き楽曲を決定し、その決定した歌詞テロップ付き楽曲を再生するため、図7に示すステップS13にて、演出制御CPU800は、当該歌詞テロップ付き楽曲を再生する制御信号を音LSI802に送信する。そしてさらに、演出制御CPU800は、図7に示すステップS12にて、当該歌詞テロップ付き楽曲の歌詞テロップを液晶表示装置41に表示させるため、液晶制御基板90に当該歌詞テロップを表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを演出制御RAM800a領域に格納する。そして、演出制御CPU800は、図9に示すステップS205にて、当該液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板90に送信する。
これを受けて、音LSI802は、当該歌詞テロップ付き楽曲に対応する音データを音ROM803より読み出し、その読み出した歌詞テロップ付き楽曲を最初から再生する。そして、その再生している歌詞テロップ付き楽曲を音源データAMOR/Lとしてスピーカ16に送信する。これにより、スピーカ16より、当該歌詞テロップ付き楽曲が発せられることとなる。また、液晶制御基板90は、上記液晶制御コマンドLCD_CMDに基づいて、当該歌詞テロップ付き楽曲の歌詞テロップが液晶表示装置41に最初から(頭から)順次表示されるように制御する。
これにより、スピーカ16より発せられる歌詞テロップ付き楽曲に合った歌詞テロップが順次、液晶表示装置41に表示されることとなる。
その後、タイミングT11時に予告演出発生の遊技状態となると、演出制御基板80(すなわち、演出制御CPU800)は、変動開始時(タイミングT10参照)に主制御基板60より送信された演出制御コマンドDI_DATAに基づいて、図7に示すステップS12にて、当該歌詞テロップ付き楽曲の歌詞テロップが液晶表示装置41に表示されない、すなわち、非表示となるような液晶制御コマンドLCD_CMDを演出制御RAM800a領域に格納する。そして、演出制御CPU800は、図9に示すステップS205にて、当該液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板90に送信する。これにより、液晶制御基板90は、歌詞テロップの透過度を、当該歌詞テロップが認識困難な状態(例えば、最大)にし、液晶表示装置41に当該歌詞テロップが表示されないようにする処理を行う。そしてそれと共に、液晶制御基板90は、その歌詞テロップを当該歌詞テロップ付き楽曲に合わせて順次更新する処理も行う。なお、液晶表示装置41には、上記予告演出発生の情報を含む演出制御コマンドDI_DATAに基づいて演出制御CPU800にて決定された演出パターンに応じた予告演出の内容が表示されている。
そしてその後、タイミングT12時に予告演出終了の遊技状態となると、演出制御基板80(すなわち、演出制御CPU800)は、変動開始時(タイミングT10参照)に主制御基板60より送信された演出制御コマンドDI_DATAに基づいて、図7に示すステップS12にて、当該歌詞テロップ付き楽曲の歌詞テロップが液晶表示装置41に表示されるような液晶制御コマンドLCD_CMDを演出制御RAM800a領域に格納する。そして、演出制御CPU800は、図9に示すステップS205にて、当該液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板90に送信する。これにより、液晶制御基板90は、当該歌詞テロップ付き楽曲に合わせて順次更新されている歌詞テロップの透過度を元に戻し、液晶表示装置41に当該歌詞テロップを表示させる。
したがって、このように、歌詞テロップの透過度を変化させるようにすれば、歌詞テロップの表示/非表示を簡単に切り替えることができる。すなわち、歌詞テロップを完全に消去し再表示させるような処理にすると、歌詞テロップを元に戻す際、現在再生中の歌詞テロップ付き楽曲に合った歌詞テロップを検索してから表示するというような複雑な制御をしなければならない。しかしながら、歌詞テロップの透過度を変化させるようにすれば、そのような複雑な制御をせずとも良くなる。しかも、このような簡単な処理により、予告演出発生に伴い、液晶表示装置41に表示されている歌詞テロップを非表示にすることができるため、予告演出の内容をしっかりと認識することができる。
次いで、タイミングT13時に変動終了の遊技状態となり、演出制御基板80が、主制御基板60より送信される変動終了の情報を含む演出制御コマンドDI_DATAを受信し、続いて、タイミングT14時にデモ開始の遊技状態となり、演出制御基板80が、主制御基板60より送信されるデモ開始の情報を含む演出制御コマンドDI_DATAを受信すると、図7に示すステップS12にて、演出制御CPU800は、30秒経過のカウントを行う。そして、演出制御CPU800は、30秒経過すれば、歌詞テロップを完全に消去するような液晶制御コマンドLCD_CMDを演出制御RAM800a領域に格納する。これにより、この液晶制御コマンドLCD_CMDが、図9に示すステップS205にて、液晶制御基板90に送信されると、液晶制御基板90は、歌詞テロップの更新自体を終了し、液晶表示装置41に当該歌詞テロップが表示されないようにする。
なお、この際、演出制御CPU800は、歌詞テロップが完全に消去されたことに伴い、図7に示すステップS13にて、音LSI802に対し、当該歌詞テロップ付き楽曲の再生自体を停止させる制御信号を送信することもできるが、再生自体を停止させず、音量を、当該歌詞テロップ付き楽曲が認識困難な状態(例えば、最小、すなわち、OFF)にし再生自体は続けさせ、スピーカ16より、当該歌詞テロップ付き楽曲が発せられないような制御信号を送信することもできる。このようにすれば、遊技者が遊技を再開した際、当該歌詞テロップ付き楽曲の音量を元に戻す処理をさせるだけでよいため、遊技者が遊技を再開すると、必ず歌詞テロップ付き楽曲の最初から再生されてしまうという事態を防止することができる。
一方、図10(b)に示すタイムチャートは、変動開始から変動中の遊技状態を示している。図10(b)に示すように、タイミングT20時に変動開始の遊技状態となると、演出制御基板80は、主制御基板60より送信される変動開始の情報を含む演出制御コマンドDI_DATAを受信する。これを受けて、図7に示すステップS11にて、演出制御CPU800は、演出制御ROM801内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により演出パターンを決定する。そして、図7に示すステップS12にて、演出制御CPU800は、その決定した演出パターンに対応する歌詞テロップ付き楽曲を決定し、その決定した歌詞テロップ付き楽曲を再生するため、図7に示すステップS13にて、演出制御CPU800は、当該歌詞テロップ付き楽曲を再生する制御信号を音LSI802に送信する。そしてさらに、演出制御CPU800は、図7に示すステップS12にて、当該歌詞テロップ付き楽曲の歌詞テロップを液晶表示装置41に表示させるため、液晶制御基板90に当該歌詞テロップを表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを演出制御RAM800a領域に格納する。そして、演出制御CPU800は、図9に示すステップS205にて、当該液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板90に送信する。
これを受けて、音LSI802は、当該歌詞テロップ付き楽曲に対応する音データを音ROM803より読み出し、その読み出した歌詞テロップ付き楽曲を最初から再生する。そして、その再生している歌詞テロップ付き楽曲を音源データAMOR/Lとしてスピーカ16に送信する。これにより、スピーカ16より、当該歌詞テロップ付き楽曲が発せられることとなる。また、液晶制御基板90は、上記液晶制御コマンドLCD_CMDに基づいて、当該歌詞テロップ付き楽曲の歌詞テロップが液晶表示装置41に最初から(頭から)順次表示されるように制御する。
これにより、スピーカ16より発せられる歌詞テロップ付き楽曲に合った歌詞テロップが順次、液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、複数変動にまたがって楽曲が再生される場合にも同様の処理を行うこととなる。さらに、リーチ等により楽曲が中止された場合には、次の変動開始時に上記説明した処理を行うことで、スピーカ16より発せられる歌詞テロップ付き楽曲に合った歌詞テロップが順次、液晶表示装置41に表示されることとなる。
しかして、このように歌詞テロップ付き楽曲が再生されていき、タイミングT21時に、歌詞テロップ付き楽曲の再生が最後まで行われると、演出制御CPU800は、当該歌詞テロップ付き楽曲の再生を最初から行わせるような(ループ再生させる)制御信号を音LSI802に送信し、当該歌詞テロップ付き楽曲の歌詞テロップも最初から(頭から)液晶表示装置41に表示させるように、液晶制御基板90に液晶制御コマンドLCD_CMDを送信する。すなわち、演出制御CPU800は、図7に示すステップS12にて、上記タイミングT20時に図7に示すステップS11にて決定された演出パターンに対応する歌詞テロップ付き楽曲を決定した際、その決定した歌詞テロップ付き楽曲の再生時間が分かるため、その歌詞テロップ付き楽曲の再生時間のカウントを行う。そして、当該歌詞テロップ付き楽曲の再生が最後まで行われた際、演出制御CPU800は、当該歌詞テロップ付き楽曲の再生を最初から行わせる、すなわち、ループ再生させる制御信号を演出制御RAM800a領域に格納し、さらに、当該歌詞テロップ付き楽曲の歌詞テロップも最初から(頭から)液晶表示装置41に表示させるような液晶制御コマンドLCD_CMDを演出制御RAM800a領域に格納する。これにより、ループ再生させる制御信号が、図7に示すステップS13にて、音LSI802に送信され、さらに、この液晶制御コマンドLCD_CMDが、図9に示すステップS205にて、液晶制御基板90に送信される。
これを受けて、音LSI802は、この歌詞テロップ付き楽曲を最初から再生(ループ再生)し、その再生している歌詞テロップ付き楽曲を音源データAMOR/Lとしてスピーカ16に送信する。そして、液晶制御基板90は、上記液晶制御コマンドLCD_CMDに基づいて、当該歌詞テロップ付き楽曲の歌詞テロップが液晶表示装置41に最初から(頭から)順次表示されるように制御する。
したがって、このように歌詞テロップ付き楽曲のループ再生と、歌詞テロップのループ表示を演出制御CPU800にて同期させるようにすれば、楽曲と歌詞テロップとの間にずれが生じてしまう事態を防止することができる。すなわち、歌詞テロップ付き楽曲のループ再生を音LSI802にて制御し、歌詞テロップのループ表示を液晶制御基板90にて制御するようにすれば、処理時間の相違により楽曲と歌詞テロップとの間にずれが生じてしまう可能性があるが、個々に制御せず演出制御CPU800にて同期させるようにすれば、楽曲と歌詞テロップとの間にずれが生じてしまう事態を防止することができる。
ところで、図10(a)及び(b)においては、遊技状態が変動状態である場合について説明したが、遊技状態が大当たりである場合についても、同様の処理を行うことができる。
すなわち、図10(c)に示すタイムチャートは、大当たり開始から大当たり中の遊技状態を示している。図10(c)に示すように、タイミングT30時に大当たり開始の遊技状態となると、演出制御基板80は、主制御基板60より送信される大当たり開始の情報を含む演出制御コマンドDI_DATAを受信する。これを受けて、図7に示すステップS11にて、演出制御CPU800は、演出制御ROM801内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により演出パターンを決定する。そして、図7に示すステップS12にて、演出制御CPU800は、その決定した演出パターンに対応する歌詞テロップ付き楽曲を決定し、その決定した歌詞テロップ付き楽曲を再生するため、図7に示すステップS13にて、演出制御CPU800は、当該歌詞テロップ付き楽曲を再生する制御信号を音LSI802に送信する。そしてさらに、演出制御CPU800は、図7に示すステップS12にて、当該歌詞テロップ付き楽曲の歌詞テロップを液晶表示装置41に表示させるため、液晶制御基板90に当該歌詞テロップを表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを演出制御RAM800a領域に格納する。そして、演出制御CPU800は、図9に示すステップS205にて、当該液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板90に送信する。
これを受けて、音LSI802は、当該歌詞テロップ付き楽曲に対応する音データを音ROM803より読み出し、その読み出した歌詞テロップ付き楽曲を最初から再生する。そして、その再生している歌詞テロップ付き楽曲を音源データAMOR/Lとしてスピーカ16に送信する。これにより、スピーカ16より、当該歌詞テロップ付き楽曲が発せられることとなる。また、液晶制御基板90は、上記液晶制御コマンドLCD_CMDに基づいて、当該歌詞テロップ付き楽曲の歌詞テロップが液晶表示装置41に最初から(頭から)順次表示されるように制御する。
これにより、スピーカ16より発せられる歌詞テロップ付き楽曲に合った歌詞テロップが順次、液晶表示装置41に表示されることとなる。
その後、タイミングT31時に演出発生の遊技状態となると、演出制御基板80(すなわち、演出制御CPU800)は、大当たり開始時(タイミングT30参照)又はラウンド開始時(図示せず)に主制御基板60より送信された演出制御コマンドDI_DATAに基づいて、図7に示すステップS12にて、当該歌詞テロップ付き楽曲の歌詞テロップが液晶表示装置41に表示されない、すなわち、非表示となるような液晶制御コマンドLCD_CMDを演出制御RAM800a領域に格納する。そして、演出制御CPU800は、図9に示すステップS205にて、当該液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板90に送信する。これにより、液晶制御基板90は、歌詞テロップの透過度を、当該歌詞テロップが認識困難な状態(例えば、最大)にし、液晶表示装置41に当該歌詞テロップが表示されないようにする処理を行う。そしてそれと共に、液晶制御基板90は、その歌詞テロップを当該歌詞テロップ付き楽曲に合わせて順次更新する処理も行う。なお、液晶表示装置41には、上記演出制御コマンドDI_DATAに基づいて演出制御CPU800にて決定された演出パターンに応じた演出の内容が表示されている。
そしてその後、タイミングT32時に演出終了の遊技状態となると、演出制御基板80(すなわち、演出制御CPU800)は、大当たり開始時(タイミングT30参照)又はラウンド開始時(図示せず)に主制御基板60より送信された演出制御コマンドDI_DATAに基づいて、図7に示すステップS12にて、当該歌詞テロップ付き楽曲の歌詞テロップが液晶表示装置41に表示されるような液晶制御コマンドLCD_CMDを演出制御RAM800a領域に格納する。そして、演出制御CPU800は、図9に示すステップS205にて、当該液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板90に送信する。これにより、液晶制御基板90は、当該歌詞テロップ付き楽曲に合わせて順次更新されている歌詞テロップの透過度を元に戻し、液晶表示装置41に当該歌詞テロップを表示させる。
したがって、遊技状態が変動状態である場合に限らず、遊技状態が大当たりである場合であっても、歌詞テロップの透過度を変化させるようにすれば、歌詞テロップの表示/非表示を簡単に切り替えることができる。
次いで、このように歌詞テロップ付き楽曲が再生されていき、タイミングT33時に、歌詞テロップ付き楽曲の再生が最後まで行われると、演出制御CPU800は、当該歌詞テロップ付き楽曲の再生を最初から行わせるような(ループ再生させる)制御信号を音LSI802に送信し、当該歌詞テロップ付き楽曲の歌詞テロップも最初から(頭から)液晶表示装置41に表示させるように、液晶制御基板90に液晶制御コマンドLCD_CMDを送信する。すなわち、演出制御CPU800は、図7に示すステップS12にて、上記タイミングT30時に図7に示すステップS11にて決定された演出パターンに対応する歌詞テロップ付き楽曲を決定した際、その決定した歌詞テロップ付き楽曲の再生時間が分かるため、その歌詞テロップ付き楽曲の再生時間のカウントを行う。そして、当該歌詞テロップ付き楽曲の再生が最後まで行われた際、演出制御CPU800は、当該歌詞テロップ付き楽曲の再生を最初から行わせる、すなわち、ループ再生させる制御信号を演出制御RAM800a領域に格納し、さらに、当該歌詞テロップ付き楽曲の歌詞テロップも最初から(頭から)液晶表示装置41に表示させるような液晶制御コマンドLCD_CMDを演出制御RAM800a領域に格納する。これにより、ループ再生させる制御信号が、図7に示すステップS13にて、音LSI802に送信され、さらに、この液晶制御コマンドLCD_CMDが、図9に示すステップS205にて、液晶制御基板90に送信される。
これを受けて、音LSI802は、この歌詞テロップ付き楽曲を最初から再生(ループ再生)し、その再生している歌詞テロップ付き楽曲を音源データAMOR/Lとしてスピーカ16に送信する。そして、液晶制御基板90は、上記液晶制御コマンドLCD_CMDに基づいて、当該歌詞テロップ付き楽曲の歌詞テロップが液晶表示装置41に最初から(頭から)順次表示されるように制御する。
したがって、このように歌詞テロップ付き楽曲のループ再生と、歌詞テロップのループ表示を演出制御CPU800にて同期させるようにすれば、楽曲と歌詞テロップとの間にずれが生じてしまう事態を防止することができる。
なお、本実施形態においては、変動遊技中又は大当たり遊技中に歌詞テロップ付き楽曲が実行されている場合を例にして説明したが、それに限らず、変動遊技中又は大当たり遊技中に、映像や文章で進行する物語による演出が実行されている場合にも適用可能である。
しかして、以上説明した本実施形態によれば、様々な予告が複合する通常変動においても演出内容がしっかり認識でき、さらに、演出内容の表示/非表示を簡単に切り替えることができる。
なお、上記第1及び第2実施形態においては、演出制御基板80と液晶制御基板90と別々に設ける例を示したが、一体的に設けても良い。