<第1実施形態>
以下、本発明に係る遊技機の第1実施形態を、パチンコ遊技機を例にして、図1〜図9を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係るパチンコ遊技機の外観構成を説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、木製の外枠2の前面に矩形状の前面枠3を開閉可能に取り付け、その前面枠3の裏面に取り付けられている遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤4が装着された構成からなる。遊技盤4は、図2に示す遊技領域40を前面に臨ませた状態で装着され、図1に示すようにこの遊技領域40の前側に透明ガラスを支持したガラス扉枠5が設けられている。なお、上記遊技領域40は、遊技盤4の面上に配設された球誘導レール6(図2参照)で囲まれた領域からなるものである。
また、パチンコ遊技機1は、図1に示すように、ガラス扉枠5の下側に前面操作パネル7が配設され、その前面操作パネル7には上受け皿ユニット8が設けられている。そして、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が一体形成されている。また、この前面操作パネル7には、球貸しボタン11及びプリペイドカード排出ボタン12(カード返却ボタン12)が設けられ、上受け皿9の上皿表面部分には、内蔵ランプ(図示せず)点灯時に押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が設けられている。そして、この上受け皿9には、当該上受け皿9に貯留された遊技球を下方に抜くための球抜きボタン14が設けられ、さらに、略十字キーからなる設定ボタン15が設けられている。この設定ボタン15は、定期演出機能をON/OFFする際に主に使用される。
一方、前面操作パネル7の右端部側には、発射ユニット(図示せず)を動作させるための発射ハンドル16が設けられ、前面枠3の上部両側面側並びに発射ハンドル16の左隣接位置には、BGM(Background music)あるいは効果音を発するスピーカ17が設けられている。そして、上記前面枠3の周枠には、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLA(図4及び図6参照)が配設されている。
他方、上記遊技盤4の遊技領域40には、図2に示すように、略中央部にLCD(Liquid Crystal Display)等からなる液晶表示装置41が配設されている。この液晶表示装置41は、表示エリアを左、中、右の3つのエリアに分割し、独立して数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が可能なものである。そしてさらに、液晶表示装置41は、当該液晶表示装置41の真下に配設されている特別図柄始動口42の内部に設けられている特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、始動保留球数を所定数(例えば、4個)表示可能(図4,図5参照)なものである。この始動保留球数は、特別図柄始動口42へ遊技球が入賞し、特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(−1)されるというものである。
一方、特別図柄始動口42の右側には、大入賞口43が配設され、その内部には入賞球を検出する大入賞口スイッチ43a(図3参照)が設けられている。
他方、上記液晶表示装置41の右上部にはゲートからなる普通図柄始動口44が配設され、その内部には、遊技球の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ44a(図3参照)が設けられている。また、上記大入賞口43の右側及び上記特別図柄始動口42の左側には、一般入賞口45が夫々配設され(図示では、右側に1つ、左側に3つ)、その内部には、夫々、遊技球の通過を検出する一般入賞口スイッチ45a(図3参照)が設けられている。
そして、上記遊技盤4の遊技領域40の右下周縁部には、7セグメントが3個並べて構成されており、そのうち2個の7セグメントが特別図柄表示装置46であり、他の7セグメントは始動保留球数等を表示するものである。この特別図柄表示装置46の左側には、2個のLEDからなる普通図柄表示装置47が設けられている。なお、上記遊技盤4の遊技領域40には、複数の遊技釘(図示せず)が配設され、遊技球の落下方向変換部材としての風車48が配設されている。
次に、上記のような外観構成からなるパチンコ遊技機1内に設けられる遊技の進行状況に応じて電子制御を行う制御装置を、図3を用いて説明する。この制御装置は、図3に示すように、遊技動作全般の制御を司る主制御基板60と、その主制御基板60からの演出制御コマンドDI_CMDに基づいて遊技球を払出す払出制御基板70と、画像と光と音についての制御を行うサブ制御基板80とで主に構成されている。なお、サブ制御基板80は、図3に示すように、演出制御基板90と、装飾ランプ基板100と、液晶制御基板120とで構成されている。
主制御基板60は、主制御CPU600と、一連の遊技制御手順を記述した遊技プログラム等を格納した主制御ROM601と、作業領域やバッファメモリ等として機能する主制御RAM602とで構成されたワンチップマイコンを搭載している。そして、このように構成される主制御基板60には、払出モータMを制御して遊技球を払出す払出制御基板70が接続されている。そしてさらには、特別図柄始動口42への入賞を検出する特別図柄始動口スイッチ42aと、普通図柄始動口44の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ44aと、一般入賞口45への入賞を検出する一般入賞口スイッチ45aと、大入賞口43への入賞を検出する大入賞口スイッチ43aとが接続されている。また、主制御基板60には、特別図柄表示装置46と、普通図柄表示装置47とが接続されている。
このように構成される主制御基板60(主制御CPU600)は、特別図柄始動口スイッチ42a又は普通図柄始動口スイッチ44aからの信号を受信すると、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選を行い、その抽選結果である当否情報に応じて特別図柄の変動パターンや停止図柄あるいは普通図柄の表示内容を決定し、その決定した情報を特別図柄表示装置46又は普通図柄表示装置47に送信する。これにより、特別図柄表示装置46又は普通図柄表示装置47に抽選結果が表示されることとなる。
またさらに、主制御基板60(主制御CPU600)は、その抽選結果を主制御RAM602内に始動保留として所定上限数(最大4個)記憶する。
かくして、主制御基板60(主制御CPU600)は、その決定した情報を含む演出制御コマンドDI_CMDを生成し、演出制御基板90に送信する。なお、主制御基板60(主制御CPU600)が、一般入賞口スイッチ45a、大入賞口スイッチ43aからの信号を受信した場合は、遊技者に幾らの遊技球を払い出すかを決定し、その決定した情報を含む払出制御コマンドPAY_CMDを払出制御基板70に送信することで、払出制御基板70が遊技者に遊技球を払出すこととなる。
払出制御基板70は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの払出制御コマンドPAY_CMDを受信し、その受信した払出制御コマンドPAY_CMDに基づいて払出モータ信号を生成する。そして、その生成した払出モータ信号にて、払出モータMを制御し、遊技者に遊技球を払出す。そしてさらに、払出制御基板70は、遊技球の払出動作を示す賞球計数信号や払出動作の異常に係るステイタス信号を送信し、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる発射制御基板71の動作を開始又は停止させる発射制御信号を送信する処理を行う。
演出制御基板90は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの演出制御コマンドDI_CMDを受けて各種演出を実行制御する演出制御CPU900と、演出制御手順を記述した制御プログラム等が格納されているフラッシュメモリからなる演出制御ROM901と、作業領域やバッファメモリ等として機能する演出制御RAM902とで構成されている。そしてさらに、演出制御基板90は、所望のBGMや効果音を生成する音LSI903と、BGMや効果音等の音データ等が予め格納されている音ROM904とが搭載されている。
このように構成される演出制御基板90には、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLA(図4及び図6参照)が搭載されている装飾ランプ基板100が接続され、内蔵されているランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が接続され、さらに、BGMや効果音等を発するスピーカ17が接続されている。またさらに、演出制御基板90には、主に、定期演出機能をON/OFFすることが可能な設定ボタン15が接続されている。そしてさらに、演出制御基板90には、液晶表示装置41を制御する液晶制御基板120が接続されている。
かくして、このように構成される演出制御基板90は、主制御基板60より送信される大当たり抽選結果(大当たりかハズレの別)に基づく特別図柄変動パターン、現在の遊技状態、始動保留球数、抽選結果に基づき停止させる装飾図柄等に必要となる基本情報を含んだ演出制御コマンドDI_CMDを演出制御CPU900にて受信する。そして、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、演出制御ROM901内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM902内に一時的に格納する。
演出制御CPU900は、演出制御RAM902に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI903に送信する。これを受けて音LSI903は、当該制御信号に対応する音データを音ROM904より読み出し、スピーカ17に出力する。これにより、スピーカ17より上記決定された演出パターンに対応したBGMや効果音が発せられることとなる。
また演出制御CPU900は、演出制御RAM902に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100が、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLA(図4及び図6参照)を点灯又は消灯する制御を行うため、上記決定された演出パターンに対応したランプ演出が実行されることとなる。
そして演出制御CPU900は、演出制御RAM902に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、上記決定された演出パターンに対応した画像が液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、液晶制御基板120には演出内容に沿った画像を表示するための種々の画像データが記憶されており、さらに、演出出力全般の制御を担うVDP(Video Display Processor)が搭載されている。
ところで、上記説明した各基板への電源供給は、図3に示す電源基板130より供給されている。なお、図示では、電源供給ルートは、省略している。
ここで、上記詳述した制御装置のうち、本実施形態の特徴部分は、演出制御基板90にて処理される定期演出に関する部分であるため、この点につき、図4〜図9も参照して具体的に説明する。
図4は、ホール内の島に横並びで並設されている複数のパチンコ遊技機1(図示では3台)を示している。より詳しく説明すると、図4(a−1)は、遊技状態が変動状態であることを示しており、具体的には、液晶表示装置41の中央に特別図柄が変動している状態(P1参照)が表示されると共に、その下部側に始動保留球が複数個保留(図示では、3個保留)されている状態(P2参照)が表示され、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが点灯又は消灯している状態を示している。なお、この液晶表示装置41に表示している始動保留球は、演出制御CPU900によって、演出制御ROM901内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選した結果、先読み予告演出に当選しなかった状態を示している。
一方、図4(a−2)は、液晶表示装置41に特別図柄の変動が停止している状態(図示では、組合せ図柄が「767」のハズレの状態で停止)が表示され、遊技状態が停止状態(客待ち状態)であることを示している。
また、図4(a−3)は、液晶表示装置41の上部側に、「左」「中」「右」の組合せ図柄のうち、「左」の図柄と「右」の図柄の変動表示が同一状態(図示では、「7」)で停止し(P3参照)、液晶表示装置41の下部側に、「リーチ」の文字が表示(P4参照)され、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが点灯又は消灯している状態を示している。すなわち、図4(a−3)に示すパチンコ遊技機1は、遊技状態がリーチ状態、さらに言えば、大当たり又は大当たりへの信頼度の高いリーチ演出が実行されている状態を示している。
この状態で、定期演出が実行されると、図4(a−1)に示すパチンコ遊技機1は、図4(b−1)に示す状態に移行する。すなわち、液晶表示装置41の上部側に、定期演出用の画面が表示され(P5参照)、下部側に、上記図4(a−1)にて表示されている特別図柄の変動が(P1参照)表示されることとなる(P6参照)。そしてさらに、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが定期演出用に点灯又は消灯し、スピーカ17(図1参照)より、定期演出用の音SOが出力される。
また、図4(a−2)に示すパチンコ遊技機1は、図4(b−2)に示す状態に移行する。すなわち、液晶表示装置41の上部側に、定期演出用の画面が表示され(P7参照)、下部側に、上記図4(a−2)にて表示されている特別図柄の変動が停止している状態が表示されることとなる(P8参照)。そしてさらに、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが定期演出用に点灯又は消灯し、スピーカ17より、定期演出用の音SOが出力される。
そして、図4(a−3)に示すパチンコ遊技機1は、従来であれば、図4(b−3)に示す状態に移行する。すなわち、液晶表示装置41の上部側に、定期演出用の画面が表示され(P9参照)、下部側に、上記図4(a−3)にて表示されている特別図柄の変動(P3参照)が表示されることとなる(P10参照)。そしてさらに、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが定期演出用に点灯又は消灯し、スピーカ17より、定期演出用の音SOが出力される。
かくして、定期演出が実行されると、図4(b−1)〜(b−3)に示すように、遊技状態に関係なく、同時期に複数のパチンコ遊技機1が同期したかのような演出が実行されることとなる。
しかしながら、遊技状態に関係なく定期演出が実行されてしまうと、図4(a−3)に示すようなリーチ演出が実行されている場合は、遊技者がリーチに係る予告演出であると誤認し、もって、遊技者の期待を損ねてしまうということになりかねない。
そこで、本実施形態においては、大当たり又は大当たりへの信頼度の高いリーチ演出が実行されている場合は、図4(b−4)に示すように、定期演出が実行されず、リーチ演出がそのまま実行されることとなる。
このようにすれば、リーチ演出に対する遊技者の期待を損ねてしまうという事態を防止することができる。
ところで、大当たり又は大当たりへの信頼度の高いリーチ演出が実行されている場合は、図4(b−4)に示すように、定期演出が実行されないようになっているが、内部では定期演出が継続して実行されている。すなわち、図5(a)に示すように、特別図柄の変動中(図4(a−1)参照)に、定期演出が実行され(タイミングt1参照)、図5(b)に示すように、遊技状態が停止状態(図4(a−2)参照)の際に、定期演出が実行され(タイミングt1参照)、図5(c)に示すように、大当たり又は大当たりへの信頼度の高いリーチ演出が実行されている(図4(a−3)参照)際に、定期演出が実行されると(タイミングt1参照)、特別図柄の変動中(図4(a−1)参照)であるパチンコ遊技機1は、定期演出が実行され(図4(b−1)参照)、遊技状態が停止状態(図4(a−2)参照)であるパチンコ遊技機1も、定期演出が実行されるが(図4(b−2)参照)、大当たり又は大当たりへの信頼度の高いリーチ演出が実行されている(図4(a−3)参照)パチンコ遊技機1は、定期演出が実行されない(図4(b−4)参照)。
しかしながら、定期演出が実行された際(タイミングt1参照)、同時に定期演出再生タイマDRP_TIMERがスタートし、この定期演出再生タイマDRP_TIMERと共に定期演出が実行される。そして、この定期演出再生タイマDRP_TIMERは、図5(c)に示すように、定期演出が実行されない場合であってもスタートする。
このようにすれば、大当たり又は大当たりへの信頼度の高いリーチ演出が実行されている(図4(b−4)参照)パチンコ遊技機1の変動が停止し、次の特別図柄の変動が開始された際(タイミングt2参照)、図4(b−1)及び(b−2)に示すパチンコ遊技機1と同期したかのような演出を実行することができる。
しかして、本実施形態によれば、大当たり又は大当たりへの信頼度の高いリーチ演出が実行された後、定期演出が実行されることとなるから、遊技結果の表示を妨げることなく、もって、遊技者の誤認を防止することができる。
一方、大当たり又は大当たりへの信頼度の高いリーチ演出が実行されている場合に限らず、保留している始動保留球の中に、大当たり又は大当たりへの信頼度の高い権利が保留されていた場合であっても、上記説明した処理と同じようにすることができる。この点、図6を用いて詳しく説明する。
図6は、ホール内の島に横並びで並設されている複数のパチンコ遊技機1(図示では3台)を示している。より詳しく説明すると、図6(a−1)は、液晶表示装置41の中央に特別図柄が変動している状態(P20参照)が表示されると共に、その下部側に始動保留球が複数個保留(図示では、3個保留)している状態(P21参照)が表示され、この3個の始動保留球のうち右側に示す星印が、先読み予告演出に当選した大当たり又は大当たりへの信頼度の高い権利を示している(P21参照)。そしてさらに、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが点灯又は消灯している状態を示しており、遊技状態が変動状態であることを示している。
一方、図6(a−2)は、液晶表示装置41に特別図柄の変動が停止している状態(図示では、組合せ図柄が「767」のハズレの状態で停止)が表示され、遊技状態が停止状態(客待ち状態)であることを示している。
また、図6(a−3)は、液晶表示装置41の上部側に、「左」「中」「右」の組合せ図柄のうち、「左」の図柄と「右」の図柄の変動表示が同一状態(図示では、「7」)で停止し(P22参照)、液晶表示装置41の下部側に、「リーチ」の文字が表示(P23参照)され、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが点灯又は消灯している状態を示している。すなわち、図6(a−3)に示すパチンコ遊技機1は、遊技状態がリーチ状態であるものの、大当たりでなく且つ大当たりへの信頼度が高くないリーチ演出が実行されている状態を示している。
この状態で、定期演出が実行されると、図6(a−1)に示すパチンコ遊技機1は、図6(b−1)に示すように、定期演出が実行されず、図6(a−1)に示す状態のまま特別図柄が変動することとなる。
一方、図6(a−2)に示すパチンコ遊技機1は、図6(b−2)に示す状態に移行する。すなわち、液晶表示装置41の上部側に、定期演出用の画面が表示され(P24参照)、下部側に、上記図6(a−2)にて表示されている特別図柄の変動が停止している状態が表示されることとなる(P25参照)。そしてさらに、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが定期演出用に点灯又は消灯し、スピーカ17(図1参照)より、定期演出用の音SOが出力される。これにより、定期演出が実行されることとなる。
また、図6(a−3)に示すパチンコ遊技機1は、図6(b−3)に示す状態に移行する。すなわち、液晶表示装置41の上部側に、定期演出用の画面が表示され(P26参照)、下部側に、上記図6(a−3)にて表示されている特別図柄の変動が(P23参照)表示されることとなる(P27参照)。そしてさらに、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが定期演出用に点灯又は消灯し、スピーカ17より、定期演出用の音SOが出力される。これにより、定期演出が実行されることとなる。
しかして、このようにすれば、定期演出が開始された際、図4(b−1)に示すように、始動保留球の表示が消えてしまうことがなく、図6(b−1)に示すように、表示されたままになるため、遊技者の期待を損ねてしまう事態を防止することができる。
ところで、本実施形態においては、定期演出を実行しない際、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAや音SOもそのままにする例を示したが、定期演出が開始されたら、装飾ランプLAを定期演出用に点灯又は消灯させ、スピーカ17(図1参照)より、定期演出用の音SOを出力させるようにしても良い。このようにすれば、定期演出の効果を発揮させつつ、液晶表示装置41には定期演出の内容が表示されないため、遊技者の誤認を防止することができる。
<演出制御基板処理>
次に、上記の処理内容をより詳しく図7〜図9に示す演出制御ROM901内に格納されているプログラムの概要を用いて説明する。
<演出制御基板:メイン処理>
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図3参照)から各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送られる。そしてその信号を受けて、演出制御CPU900は、図7に示す演出制御メイン処理を行う。
図7に示すように、この演出制御メイン処理は、まず、演出制御CPU900が、内部に設けられているレジスタを初期化すると共に、入出力ポートの入出力方向を設定する。そしてさらに、出力方向に設定された出力ポートから送信されるデータがシリアル転送となるように設定する(ステップS1)。
その設定後、演出制御CPU900は、上記主制御基板60(図3参照)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを格納する演出制御RAM902内のメモリ領域を初期化する(ステップS2)。そして、演出制御CPU900は、上記主制御基板60からの割込み信号を受信する入力ポートの割込み許可設定処理を行う(ステップS3)。
次いで、演出制御CPU900は、作業領域、スタック領域として使用する演出制御RAM902内のメモリ領域を初期化し(ステップS4)、音LSI903(図3参照)に初期化指令を行う。これにより、音LSI903は、その内部に設けられているレジスタを初期化する(ステップS5)。
次いで、演出制御CPU900は、図示しない可動役物を動作させるモータに異常が発生しているか否か、そのモータを動作させるモータデータが格納される演出制御RAM902内のメモリ領域を確認する。異常データが格納されている場合は、演出制御CPU900は、当該モータを原点位置に戻す指令を行う。これにより、可動役物は初期位置に戻ることとなる(ステップS6)。
次いで、演出制御CPU900は、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、演出制御CPU900は、1ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS7)。
上記処理を終えた後、演出制御CPU900は、メインループ更新周期か否かを確認する。具体的には、0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTを16分周(すなわち、16で除算)した際の余りを確認し、その余りが0であれば(ステップS8:YES)、ステップS10に進み、0以外であれば(ステップS8:NO)、予告抽選等に用いる乱数値を更新する処理を行う(ステップS9)。なお、メインループカウンタML_CNTのインクリメント(+1)方法については、後述することとする。
次いで、演出制御CPU900は、後述するステップS13にて生成された装飾ランプ基板100に搭載されているLEDランプ等の装飾ランプLAをそれぞれ点灯又は消灯させるのに必要な制御信号を演出制御RAM902内のメモリ領域に書込みする処理を行う(ステップS10)。
続いて、演出制御CPU900は、上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納されている上記主制御基板60(図3参照)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを読み出し、その内容に応じた演出パターンを、演出制御ROM901内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定する。そして、その決定された演出パターンに対応する液晶制御コマンドLCD_CMDを上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納する。この液晶制御コマンドLCD_CMDが後述するタイマ割込み処理にて液晶制御基板120に送信され、図4(a−1)〜(a−3)又は図6(a−1)〜(a−3)に示すような内容が液晶表示装置41に表示されることとなる。
また、受信した演出制御コマンドDI_CMDが、遊技動作が停止していることを示す客待ちコマンドであった場合、設定ボタン15(図1参照)にて定期演出をON/OFFできる設定画面を液晶表示装置41に表示する液晶制御コマンドLCD_CMDを上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納する。
さらに、演出制御CPU900は、大当たり又は大当たりへの信頼度の高いリーチ演出が抽選により決定されたら、定期演出を実行するか否かを示す定期演出実行フラグSP_FLGをOFFに設定する。そして、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに、始動保留球の中に大当たり又は大当たりへの信頼度の高い権利が保留されているとの情報が含まれていた場合、定期演出実行フラグSP_FLGをOFFに設定する(ステップS11)。なお、大当たり又は大当たりへの信頼度の高いリーチ演出が抽選により決定、又は、始動保留球の中に大当たり又は大当たりへの信頼度の高い権利が保留されていなければ、定期演出実行フラグSP_FLGはONに設定される。
次いで、演出制御CPU900は、定期演出設定処理を行う(ステップS12)。すなわち、演出制御CPU900は、後述するタイマ割込み処理にて受信した設定ボタン15の内容が定期演出をOFFにするものであった場合、定期演出実行フラグSP_FLGをOFFに設定し、ONにするものであった場合、定期演出実行フラグSP_FLGをONに設定する。このようにすれば、定期演出よりも通常演出を楽しみたい遊技者への対応が可能となる。
またさらに、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDが、遊技動作が停止していることを示す客待ちコマンドであった場合、後述するタイマ割込み処理にてカウントされる切替カウンタSW_CNTの値を確認し、所定値以上であれば、定期演出実行フラグSP_FLGをOFFからONに設定する。このようにすれば、次に遊技する遊技者が、定期演出がOFFに設定されていることを知らないまま遊技が継続され、定期演出を見損ねてしまうという事態を防止することができる。なお、この切替えカウンタSW_CNTは、客待ちコマンドを受信した際、カウントが開始され、遊技開始を示すコマンド(変動コマンド等)を受信した際、この切替カウンタSW_CNTの値がクリアされる。
次いで、演出制御CPU900は、上記決定された演出パターンに応じた光に関する制御信号、音に関する制御信号を生成する。そして、上記決定された演出パターン内に、演出ボタン装置13を遊技者に押下げさせるような演出があるか否かも決定される。さらには、可動役物(図示せず)を動作させるモータ(図示せず)等のソレノイドの動作内容を決定する。
そしてさらに、演出制御CPU900は、後述するタイマ割込み処理にてカウントされる定期演出タイマDP_TIMERの値を確認し、定期演出を実行するか否かを決定する。そして、定期演出に対応する液晶制御コマンドLCD_CMDを上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納する。この液晶制御コマンドLCD_CMDが、後述するタイマ割込み処理にて液晶制御基板120に送信され、図4(b−1)〜(b−3)又は図6(b−2)〜(b−3)に示すような内容が液晶表示装置41に表示されることとなる。この際、演出制御CPU900は、定期演出実行フラグSP_FLGがOFFに設定されていたら、定期演出に対応する液晶制御コマンドLCD_CMDを生成しないようにする。これにより、図4(b−4)又は図6(b−1)に示すように、定期演出が実行されないこととなる。
さらに、演出制御CPU900は、定期演出が実行されたら、定期演出再生タイマDRP_TIMERのカウントを開始し、その定期演出再生タイマDRP_TIMERのカウント値に応じて定期演出を進行する。そして、定期演出実行フラグSP_FLGがOFFからONに設定されたら、その進行された定期演出に応じた液晶制御コマンドLCD_CMDを生成し、上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納する。なお、この液晶制御コマンドLCD_CMDが後述するタイマ割込み処理にて液晶制御基板120に送信されることで、図5(c)に示すように、他のパチンコ遊技機1と同期したかのような演出が液晶表示装置41に表示されることとなる。
またさらに、演出制御CPU900は、定期演出タイマDP_TIMERの値を確認し、定期演出が開始される所定時間前であることが確認されたら、定期演出が開始される所定時間前であることを報知する液晶制御コマンドLCD_CMDを上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納すると共に、設定ボタン15(図1参照)にて定期演出をON/OFFできる設定画面を液晶表示装置41に表示する液晶制御コマンドLCD_CMDを上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納する。この液晶制御コマンドLCD_CMDが、後述するタイマ割込み処理にて液晶制御基板120に送信され、液晶表示装置41に表示されることとなる。これにより、遊技者が、定期演出を見たい場合と見たくない場合の切替えを容易に行うことができる。
そしてさらに、演出制御CPU900は、定期演出に応じた光に関する制御信号、音に関する制御信号を生成する。これにより、図4(b−1)〜(b−3)又は図6(b−2)〜(b−3)に示すように、光や音に関する定期演出が実行されることとなる(後述するステップS14,ステップS208参照)。この際、定期演出実行フラグSP_FLGがOFFに設定されていたら、定期演出に応じた光に関する制御信号、音に関する制御信号を生成しないようすれば、図4(b−4)又は図6(b−1)に示すように光や音に関する定期演出が実行されないことなる。
一方、定期演出実行フラグSP_FLGがOFFに設定されていたとしても、定期演出に応じた光に関する制御信号、音に関する制御信号を生成するようにすれば、光や音に関する定期演出が実行されることとなる。これにより、定期演出の効果を発揮させつつ、液晶表示装置41には定期演出の内容が表示されないため、遊技者の誤認を防止することができる(ステップS13)。なお、この決定された光に関する制御信号が、次回のステップS10の処理の際、演出制御RAM902内のメモリ領域に書き込まれることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、上記決定された音に関する制御信号を音LSI903に送信する。そして、音LSI903は、その制御信号に応じたBGMあるいは効果音を音ROM904から読み出す。これにより、音LSI903は、その読み出した音データに基づく処理を行い、音源データとしてスピーカ17へ出力する処理を行う(ステップS14)。
次いで、演出制御CPU900は、ステップS13にて決定されたソレノイドの動作内容に応じたソレノイドデータを生成し、その生成したソレノイドデータを演出制御RAM902内に格納する(ステップS15)。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS14の処理に関し、音LSI903が音データ等をデコード処理する際、ノイズ等により何らかのエラーが発生していないかを、当該音LSI903にアクセスし確認する(ステップS16)。
かくして、演出制御CPU900は、上記ステップS16の処理を終えた後、再度ステップS8の処理に戻り、ステップS8〜S16の処理を繰り返すこととなる。
<演出制御基板:コマンド受信割込み処理>
続いて、図8を参照して、このような演出制御メイン処理の実行中に、主制御基板60より演出制御コマンドDI_CMD及び割込み信号が送信されてきた際の処理について説明する。
図8に示すように、演出制御CPU900は、上記割込み信号を受信した際、各レジスタの内容を演出制御RAM902内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS100)。その後、演出制御CPU900は、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS101)、演出制御RAM902内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを算出する(ステップS102)。
そしてその後、演出制御CPU900は、再度、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS103)、ステップS101にて読み出した値とステップS103にて読み出した値が一致しているか否かを確認する。一致していなければ(ステップS104:NO)、ステップS107に進み、一致していれば(ステップS104:YES)、上記算出したポインタに対応するアドレス番地に、主制御基板60より受信した演出制御コマンドDI_CMDを格納する(ステップS105)。なお、この格納された演出制御コマンドDI_CMDが、図7に示すステップS11の処理の際、演出制御CPU900に読み出されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、演出制御RAM902内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを更新し(ステップS106)、ステップS100の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS107)。これにより、図7に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
<演出制御基板:タイマ割込み処理>
続いて、図9を参照して、演出制御メイン処理のステップS7(図7参照)の処理にて設定した、1ms毎のタイマ割込みが発生した際の処理について説明する。
図9に示すように、演出制御CPU900は、1ms毎のタイマ割込みが発生した際、各レジスタの内容を演出制御RAM902内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS200)。その後、演出制御CPU900は、当該演出制御CPU900内に設けられている入出力ポートのレジスタをリフレッシュする(ステップS201)。
続いて、演出制御CPU900は、図7に示すステップS15にて処理した演出制御RAM902内のメモリ領域に格納されているソレノイドデータを出力ポートよりシリアル転送で送信する。これにより、図示しない可動役物が動作することとなる。またさらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM902内のメモリ領域に格納されているモータデータを出力ポートよりシリアル転送で送信する。これにより、図示しない可動役物が、そのモータデータに基づいた動作をすることとなる(ステップS202)。
次いで、演出制御CPU900は、演出ボタン装置13、設定ボタン15からの信号を受信する(ステップS203)。なお、演出ボタン装置13が遊技者によって押下されていた場合、演出制御CPU900は、図7に示すステップS13の処理を行う際、演出ボタン装置13が押下されたことを考慮した演出パターンを決定することとなる。また、設定ボタン15により、定期演出機能がONに設定されていれば、図7に示すステップS13の処理にて、定期演出実行フラグSP_FLGがONに設定され、OFFに設定されていれば、図7に示すステップS13の処理にて、定期演出実行フラグSP_FLGがOFFに設定される。
次いで、演出制御CPU900は、定期演出タイマDP_TIMER,定期演出再生タイマDRP_TIMER,切替カウンタSW_CNTの値を更新する処理を行う(ステップS204)。なお、定期演出再生タイマDRP_TIMER,切替カウンタSW_CNTは、カウントが開始された後、更新処理を行う。
次いで、演出制御CPU900は、図示しない可動役物のモータ(図示せず)の位置を検出するモータセンサから送信される検出データに基づきモータの位置を確認する(ステップS205)。
次いで、演出制御CPU900は、図7に示すステップステップS11,ステップS13の処理にて演出制御RAM902内のメモリ領域に格納された液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120(図3参照)に送信する(ステップS206)。これにより、液晶表示装置41に図4又は6に示すような所定の内容が表示されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS205にて確認したモータの位置に基づき、図7に示すステップS13にて決定された可動役物を動作させるモータの動作内容に応じたモータデータを生成した上で、演出制御RAM902内のメモリ領域に格納する(ステップS207)。なお、この演出制御RAM902内のメモリ領域に格納されたモータデータが、次の1msのタイマ割込みの際、ステップS202の処理にて出力ポートよりシリアル転送にて送信されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、図7に示すステップS10の処理にて演出制御RAM902内に格納した光に関する制御信号を出力ポートより装飾ランプ基板100(図3参照)にシリアル転送にて送信する。これにより、LEDランプ等の装飾ランプLAが点灯又は消灯することとなり、所望のランプ演出が行われることとなる(ステップS208)。
次いで、演出制御CPU900は、図7に示すステップS8の処理にて用いる0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTをインクリメント(+1)し、そのインクリメントした値を16分周(すなわち、16で除算)する処理を行う(ステップS209)。そしてその後、演出制御CPU900は、ステップS200の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS210)。これにより、図7に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
しかして、以上説明した本実施形態によれば、遊技者の演出に対する誤認を防止し、もって、遊技者の期待を損ねてしまう事態を低減させることができる。
<第2実施形態>
一方、上記第1実施形態に内容に加え、定期演出実行中に、大当たり又は大当たりへの信頼度の高いリーチ演出が実行されることが決定された場合、又は、保留している始動保留球の中に、大当たり又は大当たりへの信頼度の高い権利が保留された場合に、定期演出を終了させるタイミングであっても、そのまま継続させるということもできる。以下では、この点を、本発明の第2実施形態として、図10及び図11に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同一構成については、同一の符号を付し、説明は省略する。
図10は、ホール内の島に横並びで並設されている複数のパチンコ遊技機1(図示では3台)を示している。より詳しく説明すると、図10(a−1)は、液晶表示装置41の上部側に、定期演出用の画面が表示され(P50参照)、下部側に、特別図柄の変動が表示され(P51参照)、そしてさらに、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが定期演出用に点灯又は消灯し、スピーカ17(図1参照)より、定期演出用の音SOが出力され、定期演出が実行されている状態を示している。
一方、図10(a−2)は、液晶表示装置41の上部側に、定期演出用の画面が表示され(P52参照)、下部側に、特別図柄の変動が停止している状態が表示され(P53参照)、そしてさらに、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが定期演出用に点灯又は消灯し、スピーカ17より、定期演出用の音SOが出力され、定期演出が実行されている状態を示している。
また一方、図10(a−3)は、液晶表示装置41の上部側に、定期演出用の画面が表示され(P54参照)、下部側に、特別図柄の変動が表示され(P55参照)、そしてさらに、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが定期演出用に点灯又は消灯し、スピーカ17より、定期演出用の音SOが出力され、定期演出が実行されている状態を示している。
かくして、図10(a−1)〜(a−3)に示すように、定期演出が実行された際、複数のパチンコ遊技機1が同期したかのような演出が実行されることとなる。この際、図10(a−3)に示すパチンコ遊技機1が、定期演出実行中に、液晶表示装置41の下部側に示す「左」「中」「右」の組合せ図柄のうち、「左」の図柄と「右」の図柄の変動表示が同一状態(図示では、「7」)で停止し、リーチ状態となり、図7に示すステップS11にて、大当たり又は大当たりへの信頼度の高いリーチ演出が抽選により決定された際、図10(b−3)に示すように、定期演出を継続させることとなる。
すなわち、定期演出実行中は、図7に示すステップS13に示すように、定期演出再生タイマDRP_TIMERのカウント値に応じて定期演出が進行するため、図10(a−1)〜(a−3)に示すように、定期演出が実行されることとなる。そして、定期演出再生タイマDRP_TIMERのカウント値に応じて定期演出が終了すると、図10(a−1)に示すパチンコ遊技機1は、図10(b−1)に示す状態となり、図10(a−2)に示すパチンコ遊技機1は、図10(b−2)に示す状態となる。すなわち、図10(b−1)に示すパチンコ遊技機1は、液晶表示装置41の中央に特別図柄が変動している状態が表示(P56参照)されると共に、その下部側に始動保留球が複数個保留(図示では、3個保留)されている状態が表示(P57参照)され、そしてさらに、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが点灯又は消灯している状態を示し、遊技状態が変動状態であることを示す状態となる。そして、図10(b−2)に示すパチンコ遊技機1は、液晶表示装置41に特別図柄の変動が停止している状態(図示では、組合せ図柄が「767」のハズレの状態で停止)が表示され、遊技状態が停止状態(客待ち状態)であることを示す状態となる。
一方、図10(b−3)に示すパチンコ遊技機1は、図10(a−3)に示す定期演出が終了せず、定期演出が継続されることとなる。すなわち、図7に示すステップS11にて、大当たり又は大当たりへの信頼度の高いリーチ演出が抽選により決定された際、定期演出タイマDP_TIMERの値を確認し、定期演出が実行中であれば、定期演出実行継続フラグSDC_FLGをONに設定する。そして、図7に示すステップS13にて、定期演出実行継続フラグSDC_FLGがONに設定されていれば、定期演出再生タイマDRP_TIMERのカウントを終了させず継続させ、定期演出実行フラグSP_FLGのON/OFFに係らずそのカウント値に応じた定期演出を進行させるようにする。これにより、図10(b−3)に示すように、定期演出が継続して実行されることとなる。
しかして、このようにすれば、定期演出が終了するタイミングであるにも係らず、定期演出が継続して実行されるため、遊技者に大当たりへの期待感を抱かせることが可能となる。
一方、始動保留球の中に、大当たり又は大当たりへの信頼度の高い権利が保留された場合であっても、上記説明した処理と同じようにすることができる。この点、図11を用いて詳しく説明する。
図11は、ホール内の島に横並びで並設されている複数のパチンコ遊技機1(図示では3台)を示している。より詳しく説明すると、図11(a−1)は、液晶表示装置41の上部側に、定期演出用の画面が表示され(P60参照)、下部側に、特別図柄の変動が表示され(P61参照)、そしてさらに、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが定期演出用に点灯又は消灯し、スピーカ17(図1参照)より、定期演出用の音SOが出力され、定期演出が実行されている状態を示している。
一方、図11(a−2)は、液晶表示装置41の上部側に、定期演出用の画面が表示され(P62参照)、下部側に、特別図柄の変動が停止している状態が表示され(P63参照)、そしてさらに、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが定期演出用に点灯又は消灯し、スピーカ17より、定期演出用の音SOが出力され、定期演出が実行されている状態を示している。
また一方、図11(a−3)は、液晶表示装置41の上部側に、定期演出用の画面が表示され(P64参照)、下部側に、特別図柄の変動が表示され(P65参照)、そしてさらに、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが定期演出用に点灯又は消灯し、スピーカ17より、定期演出用の音SOが出力され、定期演出が実行されている状態を示している。なお、図11(a−3)に示すパチンコ遊技機1は、「左」「中」「右」の組合せ図柄のうち、「左」の図柄と「右」の図柄の変動表示が同一状態(図示では、「7」)で停止し(P65参照)、遊技状態がリーチ状態であるものの、大当たりでなく且つ大当たりへの信頼度が高くないリーチ状態である。
かくして、図11(a−1)〜(a−3)に示すように、定期演出が実行された際、複数のパチンコ遊技機1が同期したかのような演出が実行されることとなる。この際、図11(a−1)に示すパチンコ遊技機1が、定期演出実行中に、大当たり又は大当たりへの信頼度の高い権利の始動保留球を保留した際、図11(b−1)に示すように、定期演出を継続させることとなる。
すなわち、定期演出実行中は、図7に示すステップS13に示すように、定期演出再生タイマDRP_TIMERのカウント値に応じて定期演出が進行するため、図11(a−1)〜(a−3)に示すように、定期演出が実行されることとなる。そして、定期演出再生タイマDRP_TIMERのカウント値に応じて定期演出が終了すると、図11(a−2)に示すパチンコ遊技機1は、図11(b−2)に示す状態となり、図11(a−3)に示すパチンコ遊技機1は、図11(b−3)に示す状態となる。すなわち、図11(b−2)に示すパチンコ遊技機1は、液晶表示装置41に特別図柄の変動が停止している状態(図示では、組合せ図柄が「767」のハズレの状態で停止)が表示され、遊技状態が停止状態(客待ち状態)であることを示す状態となる。そして、図11(b−3)に示すパチンコ遊技機1は、液晶表示装置41の上部側に、「左」「中」「右」の組合せ図柄のうち、「左」の図柄と「右」の図柄の変動表示が同一状態(図示では、「7」)で停止し(P66参照)、液晶表示装置41の下部側に、「リーチ」の文字が表示(P67参照)され、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLAが点灯又は消灯し、リーチ状態を示す状態となる。
一方、図11(b−1)に示すパチンコ遊技機1は、図11(a−1)に示す定期演出が終了せず、定期演出が継続されることとなる。すなわち、図7に示すステップS11にて、定期演出タイマDP_TIMERの値を確認し、主制御基板60(図3参照)から受信した演出制御コマンドDI_CMDに、始動保留球の中に大当たり又は大当たりへの信頼度の高い権利が保留されているとの情報が含まれていた場合、定期演出が実行中であれば、定期演出実行継続フラグSDC_FLGをONに設定する。そして、図7に示すステップS13にて、定期演出実行継続フラグSDC_FLGがONに設定されていれば、定期演出再生タイマDRP_TIMERのカウントを終了させず継続させ、定期演出実行フラグSP_FLGのON/OFFに係らずそのカウント値に応じた定期演出を進行させるようにする。これにより、図11(b−1)に示すように、定期演出が継続して実行されることとなる。
しかして、この場合であっても、定期演出が終了するタイミングであるにも係らず、定期演出が継続して実行されるため、遊技者に大当たりへの期待感を抱かせることが可能となる。
ところで、上記第1,第2実施形態においては、定期演出を実行するにあたって、定期演出タイマDP_TIMERの値を確認する例を示したが、これに限らず、RTC(Real Time Clock)を用いても良い。定期演出タイマDP_TIMERは、電源が遮断されてしまうと、定期演出タイマDP_TIMERがクリアされてしまうため、ある遊技機だけ定期演出のタイミングがずれてしまい、同期したかのような演出が実行されないという事態が発生する可能性があるが、RTCは、電源が遮断されても、時間計時を継続するため、ある遊技機だけが定期演出のタイミングがずれてしまうという事態を防止することができる。