<第1実施形態>
以下、本発明に係る遊技機の第1実施形態を、パチンコ遊技機を例にして、図1〜図11を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合には、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
まず、図1〜図3を参照して本実施形態に係るパチンコ遊技機の外観構成を説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、木製の外枠2の前面に矩形状の前面枠3を開閉可能に取り付け、その前面枠3の裏面に取り付けられている遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤4が装着された構成からなる。遊技盤4は、図2に示す遊技領域40を前面に臨ませた状態で装着され、この遊技領域40の前側には、図1に示すように、透明ガラスを支持したガラス扉枠5が設けられている。そして、この前面枠3の周枠には、光の装飾による演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLA(図6参照)が複数配設されている。なお、上記遊技領域40は、遊技盤4の面上に配設された球誘導レール6(図2参照)で囲まれた領域からなるものである。
一方、パチンコ遊技機1は、図1に示すように、ガラス扉枠5の下側に前面操作パネル7が配設され、その前面操作パネル7には上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が一体形成されている。そして、この前面操作パネル7の右端部側には発射ユニットを動作させるための発射ハンドル10が設けられ、前面枠3の上部両側面側並びに発射ハンドル10の左隣接位置には、BGM(Background music)あるいは効果音等を発するスピーカ11が設けられている。
また、この前面操作パネル7には、球貸しボタン12及びプリペイドカード排出ボタン13(カード返却ボタン13)が設けられ、さらには、略十字キーからなる前面スイッチ14が設けられている。この前面スイッチ14は、主に遊技者が使用するもので、上下左右4箇所に対応する上下左右選択スイッチSW1〜SW4と、この上下左右選択スイッチSW1〜SW4の中央に設けられている決定スイッチSW5とで構成され、上記複数の装飾ランプLA(図6参照)の発光輝度を調整できるようになっている。
他方、遊技機1の背面側には、図3(a)に示す背面スイッチ15が設けられている。この背面スイッチ15は、主に遊技場の従業員等が使用するもので、スピーカ11から発せられるBGMあるいは効果音等の音量を調整できるようになっている。この背面スイッチ15は、図3に示すように、0〜9の10段階に調整することができ、矢印15aが「0」に調整されると、スピーカ11から発せられるBGMあるいは効果音等の音量が「無音(ミュート)」になり、矢印15aが「1」に調整されると、当該音量が「プレゼンテーション用の小音量」に調整され、矢印15aが「2」に調整されると、当該音量が「プレゼンテーション用の大音量」に調整される。一方、「3」〜「9」は、遊技場にて使用される音量に調整できるもので、矢印15aが「3」〜「5」に調整されると節電モードに移行可能となり、その中でも、矢印15aが「3」に調整されると、スピーカ11から発せられるBGMあるいは効果音等の音量が小音量に調整され、「4」に調整されると、当該音量が中音量に調整され、「5」に調整されると、当該音量が大音量に調整される。また、矢印15aが「6」〜「9」に調整されると節電モードに移行せず通常モードが維持され、その中でも、矢印15aが「6」に調整されると、スピーカ11から発せられるBGMあるいは効果音等の音量が小音量に調整され、「7」に調整されると、当該音量が中音量に調整され、「8」に調整されると、当該音量が大音量に調整され、「9」に調整されると、当該音量が最大音量に調整される。
一方、上記上受け皿9の上皿表面部分には、内蔵ランプ(図示せず)点灯時に押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置16が設けられている。また、この上受け皿9には、当該上受け皿9に貯留された遊技球を下方に抜くための球抜きボタン17が設けられている。
他方、上記遊技盤4の遊技領域40には、図2に示すように、センターケース41が配設され、このセンターケース41には、LCD(Liquid Crystal Display)等からなる液晶表示装置42が一体的に設けられている。この液晶表示装置42は、表示エリアを左、中、右の3つのエリアに分割し、独立して数字やキャラクタ等の装飾図柄の変動表示が可能なものである。また、このセンターケース41には、上記液晶表示装置42の周囲を取り囲むように、装飾用の上飾り43a、左飾り43b、右飾り43cが設けられており、この上飾り43a,左飾り43b,右飾り43cには、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLA(図6参照)が複数配設されている。また、この上飾り43a、左飾り43b、右飾り43cの背面側には、図示しないが、可動体役物が配設されている。
一方、上記センターケース41の真下には、特別図柄1始動口44が配設され、その内部には入賞球を検知する特別図柄1始動口スイッチ44a(図4参照)が設けられている。また、上記センターケース41の右端部側、すなわち、右飾り43c端部側には、特別図柄2始動口45が配設され、その内部には入賞球を検知する特別図柄2始動口スイッチ45a(図4参照)が設けられている。そして、この特別図柄1,特別図柄2に対応する識別情報を示す識別ランプ装置46が上記センターケース41の左上端部側、すなわち、左飾り43b上端部側に設けられている。
この識別ランプ装置46は、特別図柄1,特別図柄2が変動中、あるいは、当該特別図柄1,特別図柄2の当りハズレの情報を遊技者に知らせるための第1,第2識別ランプ46a,46bを有している。この第1識別ランプ46aは、特別図柄1に対応しており、第2識別ランプ46bは、特別図柄2に対応している。そして、特別図柄1が変動中の場合、第1識別ランプ46aは点滅し、特別図柄1が当りの場合、第1識別ランプ46aは点灯し、特別図柄1がハズレの場合、第1識別ランプ46aは消灯する。そしてさらに、特別図柄2が変動中の場合、第2識別ランプ46bは点滅し、特別図柄2が当りの場合、第2識別ランプ46bは点灯し、特別図柄2がハズレの場合、第2識別ランプ46bは消灯するというものである。
他方、特別図柄1始動口44の右側には、図2に示すように、大入賞口47が配設され、その内部には入賞球を検知する大入賞口スイッチ47a(図4参照)が設けられている。また、上記液晶表示装置42の右上部にはゲートからなる普通図柄始動口48が配設され、その内部には、遊技球の通過を検知する普通図柄始動口スイッチ48a(図4参照)が設けられている。さらに、上記大入賞口47の右側及び上記特別図柄1始動口44の左側には、一般入賞口49が夫々配設され(図示では、右側に1つ、左側に3つ)、その内部には、それぞれ遊技球の通過を検知する一般入賞口スイッチ49a(図4参照)が設けられている。
一方、上記遊技盤4の遊技領域40の右下周縁部には、7セグメントが3個並んで構成されており、そのうち2個の7セグメントが特別図柄表示装置50であり、他の7セグメントが特別図柄1や特別図柄2等の保留球数等を表示するものである。この特別図柄表示装置50は、図2に示すように、特別図柄1表示装置50aと特別図柄2表示装置50bとで構成されており、その特別図柄1表示装置50aの左側には、2個のLEDからなる普通図柄表示装置51が設けられている。なお、上記遊技盤4の遊技領域40には、図示はしないが複数の遊技釘が配設され、遊技球の落下方向変換部材としての風車52が配設されている。
次に、上記のような外観構成からなるパチンコ遊技機内に設けられる遊技の進行状況に応じて電子制御を行う制御装置を、図4を用いて説明する。この制御装置は、図4に示すように、遊技動作全般の制御を司る主制御基板60と、その主制御基板60からの制御コマンドに基づいて遊技球を払出す払出制御基板70と、画像と光と音についての制御を行うサブ制御基板80とで主に構成されている。なお、サブ制御基板80は、図4に示すように、演出制御基板90と、装飾ランプ基板100と、液晶制御基板120とで構成されている。
主制御基板60は、主制御CPU600と、一連の遊技制御手順を記述した遊技プログラム等を格納した主制御ROM601と、作業領域やバッファメモリ等として機能する主制御RAM602とで構成されたワンチップマイコンを搭載している。そして、このように構成される主制御基板60には、払出モータMを制御して遊技球を払出す払出制御基板70が接続されている。そしてさらには、特別図柄1始動口44への入賞を検知する特別図柄1始動口スイッチ44aと、特別図柄2始動口45への入賞を検知する特別図柄2始動口スイッチ45aと、普通図柄始動口48の通過を検知する普通図柄始動口スイッチ48aと、一般入賞口49への入賞を検知する一般入賞口スイッチ49aとが接続されている。また、主制御基板60には、特別図柄1表示装置50aと、特別図柄2表示装置50bと、普通図柄表示装置51とが接続されている。
このように構成される主制御基板60は、特別図柄1始動口スイッチ44aや特別図柄2始動口スイッチ45a又は普通図柄始動口スイッチ48aからの信号を受信すると、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選を行い、その抽選結果である当否情報に応じて特別図柄の変動パターンや停止図柄あるいは普通図柄の表示内容を決定し、その決定した情報を特別図柄1表示装置50a,特別図柄2表示装置50b又は普通図柄表示装置51に送信する。これにより、特別図柄1表示装置50a,特別図柄2表示装置50b又は普通図柄表示装置51に抽選結果が表示されることとなる。そしてさらに、主制御基板60は、その決定した情報を含む演出制御コマンドDI_DATA(図5参照)を生成し、演出制御基板90に送信する。なお、主制御基板60が、一般入賞口スイッチ49a、大入賞口スイッチ47aからの信号を受信した場合は、遊技者に幾らの遊技球を払い出すかを決定し、その決定した情報を含む払出制御コマンドを払出制御基板70に送信することで、払出制御基板70が遊技者に遊技球を払出すこととなる。
一方、上記払出制御基板70は、上記主制御基板60からの払出制御コマンドを受信し、その受信した払出制御コマンドに基づいて払出モータ信号を生成する。そして、その生成した払出モータ信号にて、払出モータMを制御し、遊技者に遊技球を払出す。そしてさらに、払出制御基板70は、遊技球の払出動作を示す賞球計数信号や払出動作の異常に係るステイタス信号を送信し、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる発射制御基板71の動作を開始又は停止させる発射制御信号を送信する処理を行う。
他方、演出制御基板90は、図5に示すように、作業領域やバッファメモリ等として機能する演出制御RAM900aが内蔵されている演出制御CPU900と、演出制御手順を記述した制御プログラム等が格納されている演出制御ROM901と、BGM又は効果音等を生成すると共に、その音量を調整する音LSI902と、BGM又は効果音等の音データ等が格納されている音ROM903とが搭載されている。
この演出制御CPU900は、図5に示すように、演出アドレスバスADR_BUS(図示では24ビット)及び演出データバスDA_BUS(図示では16ビット)を介して演出制御ROM901と接続され、上記演出アドレスバスADR_BUSの下位2ビット及び上記演出データバスDA_BUSの上位8ビットが音LSI902に接続されている。そして、音LSI902は、音アドレスバスMADR_BUS(図示では26ビット)及び音データバスMDA_BUS(図示では16ビット)を介して音ROM903と接続されている。
このように構成される演出制御CPU900には、図4及び図5に示すように、上述した遊技動作全般の制御を司る主制御基板60から、大当たり抽選結果(大当たりかハズレの別)に基づく特別図柄変動パターン、現在の遊技状態、作動保留球数、抽選結果に基づき停止させる装飾図柄等に必要となる基本情報を含んだ演出制御コマンドDI_DATA(図示では8ビット)、及び演出割込み信号DI_IRQが送信されてくる。これにより、演出制御CPU900は、その演出制御コマンドDI_DATAを受信し、当該演出制御コマンドDI_DATAに対応した演出パターンを、演出制御ROM901内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定する。そして、その決定した演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM900a内に一時的に格納する。
また、演出制御CPU900は、演出制御RAM900a内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI902に送信する。これを受けて音LSI902は、当該制御信号に対応する音データを音ROM903より読み出し、その読み出した音データを、BGM又は効果音の音源データAMOR/Lとして、スピーカ11に送信する。これにより、スピーカ11より上記決定された演出パターンに対応したBGM又は効果音が発せられることとなる。
さらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM900a内に格納しておいた演出パターンを実行する制御信号のうち、画像に関する制御信号、すなわち、液晶制御コマンドLCD_CMD(図示では16ビット)及び液晶制御割込み信号LCD_IRQを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像を表示させるように液晶表示装置42を制御するため、上記決定された演出パターンに対応した画像が液晶表示装置42に表示されることとなる。なお、液晶制御基板120には、演出内容に沿った画像を表示するための種々の画像データが記憶されているROM、並びに、演出出力全般の制御を担うVDP(Video Display Processor)が搭載されている。
そして、演出制御CPU900は、演出制御RAM900a内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号(装飾ランプ出力データLAMP_DATA、及び、その装飾ランプ出力データLAMP_DATAを制御する装飾ランプ出力データ制御信号LAMP_CLK)を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100が、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプLA(図6参照)を点灯又は消灯する制御を行うため、上記決定された演出パターンに対応した光の装飾による演出が実行されることとなる。
また一方、演出制御CPU900は、内蔵されているランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置16が接続されている。これにより、演出制御CPU900は、遊技者に演出ボタン装置16を押下させるような演出の場合に、演出ボタンランプデータBU_LAMP_DATAを演出ボタン装置16に送信し、遊技者がその演出ボタン装置16を押下したか否かを示す演出ボタンセンサBU_SENを当該演出ボタン装置16より受信することができる。
さらに、演出制御CPU900は、第1識別ランプ46a,第2識別ランプ46bが接続されており、この第1識別ランプ46aに、特別図柄1が変動中、あるいは、当該特別図柄1の当たりハズレの情報を遊技者に知らせるための第1識別ランプデータID1_LAMP_DATAを送信し、第2識別ランプ46bに、特別図柄2が変動中、あるいは、当該特別図柄2の当たりハズレの情報を遊技者に知らせるための第2識別ランプデータID2_LAMP_DATAを送信する。
またさらに、演出制御CPU900は、前面スイッチ14が接続されており、上下左右選択スイッチSW1〜SW4又は決定スイッチSW5の接点信号FSW_DATAを受信する。そしてさらに、演出制御CPU900は、背面スイッチ15が接続されており、0〜9の10段階いずれかの調整内容、すなわち、調整信号BSW_DATAを受信する。
装飾ランプ基板100は、図6に示すように、主に、バッファ1000と、複数の装飾ランプ駆動ドライバ1001a〜1001cと(図示では3つ)が搭載され、これら装飾ランプ駆動ドライバ1001a〜1001cには、夫々、複数の装飾ランプLAが接続されている。
上記バッファ1000は、演出制御CPU900より送信されてくる装飾ランプ出力データLAMP_DATA及びその装飾ランプ出力データLAMP_DATAを制御する装飾ランプ出力データ制御信号LAMP_CLKを、LAMP_DATAa/b/c,LAMP_CLKa/b/cに変換し、装飾ランプ駆動ドライバ1001a〜1001cに送信する。
そして、装飾ランプ駆動ドライバ1001a〜1001cは、その変換されたデータ(LAMP_DATAa/b/c,LAMP_CLKa/b/c)に基づいて、複数の装飾ランプLAの点灯又は消灯の駆動制御を行う。さらに、このような装飾ランプLAのカソード側が、装飾ランプ駆動ドライバ1001a〜1001cに接続され、アノード側が抵抗Rを介して12Vの電源に接続されている。なお、装飾ランプLAは、どのようなものでも良く、例えば、3色LEDを使用しても良いし、白色LED等の単色のLEDランプを使用しても良い。
ところで、上記説明した各基板への電源供給は、図4に示す電源基板130より供給されている。なお、図示では、電源供給ルートは、省略している。
ここで、本実施形態の特徴とするところは、節電モード時の装飾ランプLAの発光輝度の調整に関わるところであるため、以下、図7〜図11も参照しつつ、この点を詳述することとする。まず、節電モードについて説明する。
演出制御基板90(演出制御CPU900)は、遊技者が遊技中断中であることを示す演出制御コマンドDI_DATAが主制御基板60より送信されてくると、遊技者を待つ客待ち用の画面を液晶表示装置42に表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これを受けて、液晶制御基板120は、図7(a)に示すように、液晶表示装置42に客待ち用の画面を表示させるように制御する。そして、演出制御CPU900は、主制御基板60より遊技者が遊技中であることを示す演出制御コマンドDI_DATAが、所定時間(例えば、180秒)送信されてこないと、背面スイッチ15の調整内容、すなわち、調整信号BSW_DATAを確認する。これにより、「3」〜「5」(図3参照)の何れかに調整されていれば、節電用画面を液晶表示装置42に表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。そしてさらに、装飾ランプ基板100に、複数の装飾ランプLAを一部又は全て消灯させる制御信号(装飾ランプ出力データLAMP_DATA、及び、その装飾ランプ出力データLAMP_DATAを制御する装飾ランプ出力データ制御信号LAMP_CLK)を送信する。これを受けて、液晶制御基板120は、図7(b)に示すように、液晶表示装置42に節電用画面を表示させるように制御し、装飾ランプ基板100、すなわち、装飾ランプ駆動ドライバ1001a〜1001cは、複数の装飾ランプLAを一部又は全て消灯させる節電発光態様となるように制御する。これにより、パチンコ遊技機1は、節電モードに移行することとなる。
この際、例えば遊技者によって、前面スイッチ14が操作、すなわち、決定スイッチSW5が長押しされると、演出制御CPU900は、複数の装飾ランプLAの発光輝度を調整する設定画面を液晶表示装置42に表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これを受けて、液晶制御基板120は、図7(c)に示すように、液晶表示装置42に輝度調整用の画面を表示させるように制御する。
そして、例えば遊技者は、この画面表示の内容に従い、上下左右選択スイッチSW1〜SW4(図1参照)を用いて複数の装飾ランプLAの発光輝度の調整を行う。具体的には、輝度調整は複数段階(図示では、4段階)に調整できるようになっており、上選択スイッチSW1又は右選択スイッチSW2が押下されると、1段階ずつ輝度が高くなっていき、下選択スイッチSW3又は左選択スイッチSW4が押下されると、1段階ずつ輝度が低くなるようになっている。しかしながら、この際、複数の装飾ランプLAが点灯しないと、どの程度の輝度に調整されたか不明であるため、演出制御CPU900は、前面スイッチ14、すなわち、上下左右選択スイッチSW1〜SW4の何れかが押下されると、その調整内容の輝度で、複数の装飾ランプLAを点灯させる制御信号(装飾ランプ出力データLAMP_DATA、及び、その装飾ランプ出力データLAMP_DATAを制御する装飾ランプ出力データ制御信号LAMP_CLK)を装飾ランプ基板100に送信する。これを受けて、装飾ランプ基板100、すなわち、装飾ランプ駆動ドライバ1001a〜1001cは、調整された輝度で複数の装飾ランプLAを点灯させるように制御する。これにより、図7(c)に示すように、複数の装飾ランプLAが調整された輝度で点灯することとなる。すなわち、この際、複数の装飾ランプLAは、一部又は全て消灯させる節電発光態様でなくなる。
次いで、輝度調整が完了し、決定スイッチSW5が押下されると、演出制御CPU900は、節電用画面を液晶表示装置42に表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。そしてさらに、装飾ランプ基板100に、複数の装飾ランプLAを一部又は全て消灯させる制御信号(装飾ランプ出力データLAMP_DATA、及び、その装飾ランプ出力データLAMP_DATAを制御する装飾ランプ出力データ制御信号LAMP_CLK)を送信する。これを受けて、液晶制御基板120は、図7(d)に示すように、液晶表示装置42に節電用画面を表示させるように制御し、装飾ランプ基板100、すなわち、装飾ランプ駆動ドライバ1001a〜1001cは、複数の装飾ランプLAを一部又は全て消灯させる節電発光態様となるように制御する。これにより、再び、複数の装飾ランプLAは、一部又は全て消灯させる節電発光態様となる。
かくして、このようにすれば、節電モードに移行して、複数の装飾ランプLAが一部又は全て消灯している節電発光態様となったとしても、これら装飾ランプLAの発光輝度を調整する際、調整した発光輝度で複数の装飾ランプLAが点灯することとなる。そのため、これら装飾ランプLAの明るさの確認を行うことができ、もって、節電モード時であっても、装飾ランプLAの発光輝度を調整することができる。また、輝度調整後は、再び、複数の装飾ランプLAが一部又は全て消灯している節電発光態様に移行することとなるため、パチンコ遊技機1が備える節電機能を阻害しないようにすることができる。
なお、節電モード時に発光輝度を調整する際、複数の装飾ランプLAを全て点灯させずとも、一部の装飾ランプLAだけ点灯させるようにしても良い。このようにすれば、節電状態を維持したまま、輝度調整を行うことができる。また、発光輝度の調整は、識別ランプ装置46(図2参照),特別図柄表示装置50(図2参照),普通図柄表示装置51(図2参照)に関しては、調整できないようにした方が好ましい。遊技者へ当たりに関連する情報を確実に伝えることができるためである。
次に、上記処理内容(節電モード時の装飾ランプLAの発光輝度の調整)を、演出制御基板90の処理内容(プログラム概要)を図8〜図11を参照して具体的に説明することで、より詳しく説明する。まず、図8を参照して、演出制御メイン処理について説明する。
<メイン処理>
図8に示すように、この演出制御メイン処理は、まず、演出制御CPU900が、内部に設けられているレジスタを初期化すると共に、入出力ポートの入出力方向を設定する。そしてさらに、出力方向に設定された出力ポートから送信されるデータがシリアル転送となるように設定する(ステップS1)。
その設定後、演出制御CPU900は、上記主制御基板60(図4参照)から受信する演出制御コマンドDI_DATA(図5参照)を格納する演出制御RAM900a内のメモリ領域を初期化する(ステップS2)。そして、演出制御CPU900は、上記主制御基板60からの割込み信号を受信する入力ポートの割込み許可設定処理を行う(ステップS3)。
次いで、演出制御CPU900は、作業領域、スタック領域として使用する演出制御RAM900a内のメモリ領域を初期化し(ステップS4)、音LSI902(図5参照)に初期化指令を行う。これにより、音LSI902は、その内部に設けられているレジスタを初期化する(ステップS5)。
次いで、演出制御CPU900は、図示しない可動体役物を動作させるモータのデータが格納されている演出制御RAM900a内のメモリ領域に、異常データが格納されているか否かを確認する。そして、その確認により異常データが格納されていれば、可動体役物が初期位置以外の位置に移動している可能性があるため、演出制御CPU900は、可動体役物のモータを原点位置に戻す指令を行う。これにより、可動体役物は初期位置に戻ることとなる。しかしながら、演出制御CPU900は、可動体役物のモータの位置を検知するモータセンサから送信されるデータMOT_SENに基づきモータの位置を確認し、初期位置に戻っていなければ、エラーフラグERR_FLGをONにセットする処理を行う。なお、初期位置に戻っていれば、エラーフラグERR_FLGをOFFにセットする処理を行う(ステップS6)。
次いで、演出制御CPU900は、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、演出制御CPU900は、1ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS7)。
上記処理を終えた後、演出制御CPU900は、メインループ更新周期か否かを確認する。具体的には、0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTを16分周(すなわち、16で除算)した際の余りを確認し、その余りが0であれば(ステップS8:YES)、ステップS10に進み、0以外であれば(ステップS8:NO)、予告抽選等に用いる乱数値を更新する処理を行う(ステップS9)。なお、メインループカウンタML_CNTのインクリメント(+1)方法については、後述することとする。
次いで、演出制御CPU900は、装飾ランプ基板100(図4,図6参照)に搭載されている複数の装飾ランプLAの発光輝度を設定する処理を行う(ステップS10)。この処理について、図9を用いてさらに詳しく説明する。
<輝度設定処理>
まず、演出制御CPU900は、エラー確認を行う(ステップS100)。すなわち、演出制御CPU900は、エラーフラグERR_FLGがONにセットされているか否かを確認し、エラーフラグERR_FLGがONにセットされていれば何らかのエラーが発生していると判断し(ステップS100:YES)、ステップS101の処理に移行する。そして、エラーフラグERR_FLGがOFFにセットされていればエラーが発生していないと判断し(ステップS100:NO)、ステップS103の処理に移行する。なお、このエラーフラグERR_FLGの設定処理は、上記ステップS6の処理に限らず、後述するステップS12の受信コマンド解析処理(図8参照)でも行われる。すなわち、演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納されている演出制御コマンドDI_DATA(図5参照)が、不正や異常等を示すエラーコマンドであれば、演出制御CPU900は、エラーフラグERR_FLGをONにセットする処理を行う。
演出制御CPU900は、エラーフラグERR_FLGがONにセットされていれば(ステップS100:YES)、演出アドレスバスADR_BUS及び演出データバスDA_BUSを介して、予め演出制御ROM901内に格納されているエラー用輝度設定値を取得し、当該エラー用輝度設定値を保有する(ステップS101)。そして、演出制御CPU900は、遊技状態が節電状態か否かを示す節電モードフラグSLM_FLGをOFFにセットする処理を行う(ステップS102)。そしてその後、ステップS10(図8参照)の処理を終え、ステップS11の処理に移行する。なお、演出制御CPU900にて保有されたエラー用輝度設定値は、後述するステップS11にて、当該エラー用輝度設定値に対応した複数の装飾ランプLAを点灯又は消灯させるのに必要な装飾ランプ出力データLAMP_DATAを生成する際に用いられ、その生成された装飾ランプ出力データLAMP_DATAは、演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納される。そして、その演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納された装飾ランプ出力データLAMP_DATAは、後述するステップS308のランプデータ送信処理(図11参照)にて装飾ランプ基板100(図4参照)に送信され、これにより、複数の装飾ランプLAがエラー用輝度設定値にて点灯することとなる。それゆえ、何らかのエラーが発生した際、迅速に周囲に報知することができることとなる。
他方、エラーフラグERR_FLGがOFFにセットされていれば(ステップS100:NO)、演出制御CPU900は、輝度設定中か否かを示す輝度設定中フラグBRS_FLGを確認する(ステップS103)。輝度設定中フラグBRS_FLGがOFFにセットされていれば(ステップS103:NO)、輝度設定可能フラグBRI_FLGを確認する(ステップS104)。この輝度設定可能フラグBRI_FLGがOFFにセットされていれば(ステップS104:NO)、演出制御CPU900は、輝度調整不能の状態であると判断し、ステップS10(図8参照)の処理を終え、ステップS11の処理に移行する。また、輝度設定可能フラグBRI_FLGがONにセットされていれば(ステップS104:YES)、演出制御CPU900は、輝度調整可能の状態であると判断し、ステップS105の処理に移行する。なお、この輝度設定可能フラグBRI_FLGのON/OFF設定処理は、後述するステップS12の受信コマンド解析処理(図8参照)にて行われる。すなわち、演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納されている演出制御コマンドDI_DATA(図5参照)が、例えば、遊技者が遊技中断中であることを示すコマンドであった場合、輝度設定可能フラグBRI_FLGをONにセットし、それ以外のコマンドであった場合、輝度設定可能フラグBRI_FLGをOFFにセットするという処理を行う。
次いで、演出制御CPU900は、前面スイッチ14の決定スイッチSW5が長押しされたか否かを確認、すなわち、後述するステップS304の処理(図11参照)にて受信した決定スイッチSW5の接点信号FSW_DATA(図5参照)を確認する(ステップS105)。これにより、長押しされていなければ(ステップS105:NO)、ステップS10(図8参照)の処理を終え、ステップS11の処理に移行する。一方、長押しされていれば(ステップS105:YES)、演出制御CPU900は、図7(c)に示す設定画面を表示する液晶制御コマンドLCD_CMDを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納する(ステップS106)。なお、この液晶制御コマンドLCD_CMDが、後述するステップS306の処理(図11参照)にて、液晶制御基板120に送信される。これにより、液晶表示装置42に、図7(c)に示す設定画面が表示されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納されている輝度設定値(調整前の輝度設定値、すなわち、現在の輝度設定値)を取得し、その取得した輝度設定値を保有する(ステップS107)。
次いで、演出制御CPU900は、輝度設定中フラグBRS_FLGをONにセットする処理を行い(ステップS108)、装飾ランプLAが節電状態か否かを示す節電モードランプフラグSLA_FLGをOFFにセットする処理を行い(ステップS109)、ステップS110の処理に移行する。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS109の処理後、又は、輝度設定中フラグBRS_FLGがONにセットされていれば(ステップS103:YES)、前面スイッチ14の右選択スイッチSW2又は上選択スイッチSW1が押下されたか否かを確認、すなわち、後述するステップS304の処理(図11参照)にて受信した右選択スイッチSW2又は上選択スイッチSW1の接点信号FSW_DATAを確認する(ステップS110)。これにより、右選択スイッチSW2又は上選択スイッチSW1が押下されていれば(ステップS110:YES)、演出制御CPU900は、保有している輝度設定値をインクリメント(+1)する(ステップS111)。そして、演出制御CPU900は、インクリメントした輝度設定値を演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納し(ステップS112)、ステップS113の処理に移行する。
一方、右選択スイッチSW2及び上選択スイッチSW1が押下されていなければ(ステップS110:NO)、演出制御CPU900は、上記ステップS111及びステップS112の処理をせず、ステップS113の処理に移行する。
次いで、演出制御CPU900は、前面スイッチ14の左選択スイッチSW4又は下選択スイッチSW3が押下されたか否かを確認、すなわち、後述するステップS304の処理(図11参照)にて受信した左選択スイッチSW4又は下選択スイッチSW3の接点信号FSW_DATAを確認する(ステップS113)。これにより、左選択スイッチSW4又は下選択スイッチSW3が押下されていれば(ステップS113:YES)、演出制御CPU900は、保有している輝度設定値をデクリメント(−1)する(ステップS114)。そして、演出制御CPU900は、デクリメントした輝度設定値を演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納し(ステップS115)、ステップS116の処理に移行する。
一方、左選択スイッチSW4及び下選択スイッチSW3が押下されていなければ(ステップS113:NO)、演出制御CPU900は、ステップS114及びステップS115の処理をせず、ステップS116の処理に移行する。
次いで、演出制御CPU900は、前面スイッチ14の決定スイッチSW5が押下されたか否かを確認、すなわち、後述するステップS304の処理(図11参照)にて受信した決定スイッチSW5の接点信号FSW_DATAを確認する(ステップS116)。これにより、決定スイッチSW5が押下されていなければ(ステップS116:NO)、演出制御CPU900は、ステップS10(図8参照)の処理を終え、ステップS11の処理に移行する。
一方、決定スイッチSW5が押下されていれば(ステップS116:YES)、演出制御CPU900は、輝度設定中フラグBRS_FLGをOFFにセットする処理を行う(ステップS117)。そしてその後、演出制御CPU900は、節電モードランプフラグSLA_FLGをONにセットする処理を行う(ステップS118)。
次いで、演出制御CPU900は、節電モードフラグSLM_FLGを確認し(ステップS119)、節電モードフラグSLM_FLGがOFFにセットされていれば(ステップS119:NO)、客待ち画面を表示する液晶制御コマンドLCD_CMDを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納し(ステップS120)、ステップS10(図8参照)の処理を終え、ステップS11の処理に移行する。一方、節電モードフラグSLM_FLGがONにセットされていれば(ステップS119:YES)、演出制御CPU900は、図7(d)に示す節電用画面を表示する液晶制御コマンドLCD_CMDを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納する(ステップS121)。そしてその後、演出制御CPU900は、ステップS10(図8参照)の処理を終え、ステップS11の処理に移行する。なお、この液晶制御コマンドLCD_CMDが、ステップS306の処理(図11参照)にて、液晶制御基板120に送信される。それゆえ、図7(d)に示す節電用画面が、液晶表示装置42に表示されることとなる。
<メイン処理>
かくして、上記ステップS10の処理を終えた後、演出制御CPU900は、後述するステップS13にて決定した光に関するデータ並びに上記ステップS10にて演出制御CPU900が保有している輝度設定値に基づき、装飾ランプ基板100に搭載されている複数の装飾ランプLAを点灯又は消灯させるのに必要な装飾ランプ出力データLAMP_DATAを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に書込みする処理を行う。より詳しく説明すると、節電モードフラグSLM_FLGがONにセットされ、且つ、節電モードランプフラグSLA_FLGがONにセットされていれば、後述するステップS13にて決定した光に関するデータ並びに上記ステップS10にて演出制御CPU900が保有している輝度設定値に関わらず複数の装飾ランプLAを一部又は全て消灯させる装飾ランプ出力データLAMP_DATAを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に書込みする処理を行う。一方、節電モードランプフラグSLA_FLGのON/OFFに関わらず節電モードフラグSLM_FLGがOFFにセットされているか、又は、節電モードフラグSLM_FLGがONにセットされ、且つ、節電モードランプフラグSLA_FLGがOFFにセットされていれば、後述するステップS13にて決定した光に関するデータ並びに上記ステップS10にて演出制御CPU900が保有している輝度設定値に基づき、装飾ランプ基板100に搭載されている複数の装飾ランプLAを点灯又は消灯させるのに必要な装飾ランプ出力データLAMP_DATAを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に書込みする処理を行う(ステップS11)。なお、節電モードフラグSLM_FLGがONにセットされ、且つ、節電モードランプフラグSLA_FLGがOFFにセットされていた際、後述するステップS13にて決定した光に関するデータ並びに上記ステップS10にて演出制御CPU900が保有している輝度設定値に基づき、複数の装飾ランプLAのうち一部の装飾ランプLAが点灯又は消灯するような装飾ランプ出力データLAMP_DATAを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に書込みする処理を行うこともできる。このようにすれば、節電状態を維持したまま、輝度調整を行うことができる。なおまた、後述するステップS13にて決定した光に関するデータに、演出ボタン装置16に内蔵されているランプ(図示せず)を点灯させるような内容(演出ボタン装置16を遊技者に押下させるような内容)が存在した場合、演出制御CPU900は、演出ボタンランプデータBU_LAMP_DATAを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に書込みする処理を行う。
続いて、演出制御CPU900は、上記演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納されている演出制御コマンドDI_DATA(図5参照)を読み出し、その内容に応じた演出パターンを、演出制御ROM901内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定する。そして、その決定された演出パターンに対応する液晶制御コマンドLCD_CMDを演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納する。
また、上記演出制御コマンドDI_DATAが、遊技者が遊技中断中であることを示すコマンドであった場合、演出制御CPU900は、遊技者を待つ客待ち用の画面(図7(a)参照)を液晶表示装置42に表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納する。そして、演出制御CPU900は、待機タイマWA_TIMERに所定値(例えば、180秒をカウントする値)をセットし、カウントダウンを行い、0になるまで遊技者が遊技中であることを示す演出制御コマンドDI_DATAが演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納されていなければ、背面スイッチ15の調整内容、すなわち、後述するステップS304の処理(図11参照)にて受信した調整信号BSW_DATAを確認する。これにより、背面スイッチ15が「3」〜「5」(図3参照)の何れかに調整されていれば、演出制御CPU900は、節電用画面(図7(b)参照)を液晶表示装置42に表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納する。この際、演出制御CPU900は、節電モードフラグSLM_FLGをONにセットし、さらに、節電モードランプフラグSLA_FLGをONにセットする処理を行う。一方、遊技者が遊技中であることを示す演出制御コマンドDI_DATAが演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納されると、節電モードフラグSLM_FLGをOFFにセットする処理を行う。
さらに、上記演出制御コマンドDI_DATAが、不正や異常等を示すエラーコマンドであれば、エラーフラグERR_FLGをONにセットする処理を行う。
またさらに、演出制御CPU900は、上記演出制御コマンドDI_DATAが、例えば、遊技者が遊技中断中であることを示すコマンドであった場合、輝度設定可能フラグBRI_FLGをONにセットし、それ以外のコマンドであった場合、輝度設定可能フラグBRI_FLGをOFFにセットする処理を行う(ステップS12)。
次いで、演出制御CPU900は、上記決定された演出パターンに応じた光に関するデータ並びに音に関する制御信号を生成する。そして、上記決定された演出パターン内に、演出ボタン装置16を遊技者に押下させるような演出があるか否かも決定される。さらには、可動体役物を動作させるモータ(図示せず)の動作内容及び大入賞口47等(図2参照)のソレノイドの動作内容を決定する(ステップS13)。なお、この決定された光に関するデータが、次回のステップS11の処理にて使用されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、上記決定された音に関する制御信号を、演出アドレスバスADR_BUS及び演出データバスDA_BUSを介して、音LSI902に送信する。そして、音LSI902は、その制御信号に応じたBGMあるいは効果音を、音アドレスバスMADR_BUS及び音データバスMDA_BUSを介して音ROM903から読み出す。これにより、音LSI902は、その読み出した音データに基づく処理を行い、音源データとしてスピーカ11へ出力する処理を行う(ステップS14)。
次いで、演出制御CPU900は、ステップS13にて決定されたソレノイドの作動内容に応じたソレノイドデータSOL_DATAを生成し、その生成したソレノイドデータSOL_DATAを演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納する(ステップS15)。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS14の処理に関し、音LSI902が音データ等をデコード処理する際、ノイズ等により何らかのエラーが発生していないかを、当該音LSI902にアクセスし確認する(ステップS16)。
かくして、演出制御CPU900は、上記ステップS16の処理を終えた後、再度ステップS8の処理に戻り、ステップS8〜S16の処理を繰り返すこととなる。
<コマンド受信割込み処理>
続いて、図10を参照して、このような演出制御メイン処理の実行中に、主制御基板60より演出制御コマンドDI_DATA及び演出割込み信号DI_IRQが送信されてきた際の処理について説明する。
図10に示すように、演出制御CPU900は、上記演出割込み信号DI_IRQを受信した際、各レジスタの内容を演出制御RAM900a内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS200)。その後、演出制御CPU900は、演出制御コマンドDI_DATAを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS201)、演出制御RAM900a内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを算出する(ステップS202)。
そしてその後、演出制御CPU900は、再度、演出制御コマンドDI_DATAを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS203)、ステップS201にて読み出した値とステップS203にて読み出した値が一致しているか否かを確認する。一致していなければ(ステップS204:NO)、ステップS207に進み、一致していれば(ステップS204:YES)、上記算出したポインタに対応するアドレス番地に、主制御基板60より受信した演出制御コマンドDI_DATAを格納する(ステップS205)。なお、この格納された演出制御コマンドDI_DATAが、図8に示すステップS12の処理の際、演出制御CPU900に読み出されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、演出制御RAM900a内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを更新し(ステップS206)、ステップS200の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS207)。これにより、図8に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
<タイマ割込み処理>
続いて、図11を参照して、演出制御メイン処理のステップS7の処理(図8参照)にて設定した1ms毎のタイマ割込みが発生した際の処理について説明する。
図11に示すように、演出制御CPU900は、1ms毎のタイマ割込みが発生した際、各レジスタの内容を演出制御RAM900a内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS300)。その後、演出制御CPU900は、当該演出制御CPU900内に設けられている入出力ポートのレジスタをリフレッシュする(ステップS301)。
続いて、演出制御CPU900は、図8に示すステップS15にて演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納したソレノイドデータSOL_DATAを出力ポートよりシリアル転送で送信する。これにより、大入賞口47等(図2参照)が開閉動作することとなる。またさらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納されているモータデータMOT_DATAを出力ポートよりシリアル転送で送信する。これにより、図示しない可動体役物が動作することとなる(ステップS302)。なお、このモータデータMOT_DATAの生成方法は、後述するステップS307にて詳述することとする。
次いで、演出制御CPU900は、演出ボタン装置16からの信号を受信する。すなわち、演出制御CPU900は、演出ボタン装置16を押下したか否かを示す演出ボタンセンサBU_SEN(図5参照)を受信する(ステップS303)。なお、演出ボタン装置16が遊技者によって押下されていた場合、演出制御CPU900は、図8に示すステップS13の処理を行う際、演出ボタン装置16が押下されたことを考慮した演出パターンを決定することとなる。
次いで、演出制御CPU900は、前面スイッチ14,背面スイッチ15の信号を受信する。すなわち、演出制御CPU900は、上下左右選択スイッチSW1〜SW4又は決定スイッチSW5の接点信号FSW_DATA(図5参照)を受信し、0〜9の10段階(図3参照)いずれかの調整内容、すなわち、調整信号BSW_DATA(図5参照)を受信する(ステップS304)。
次いで、演出制御CPU900は、可動体役物のモータ(図示せず)の位置を検知するモータセンサから送信される検知データに基づきモータの位置を確認する(ステップS305)。
次いで、演出制御CPU900は、図8に示すステップS12にて演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納した液晶制御コマンドLCD_CMD及び図9に示すステップS108並びにステップS120にて演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納した液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120(図4参照)に送信すると共に、液晶制御割込み信号LCD_IRQを液晶制御基板120に送信する(ステップS306)。これにより、所望の画像が液晶表示装置42に表示されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS305にて確認したモータの位置に基づき、図8に示すステップ13にて決定された可動体役物を動作させるモータの動作内容に応じたモータデータMOT_DATAを生成した上で、演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納する(ステップS307)。なお、この演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納されたモータデータMOT_DATAが、次の1msのタイマ割込みの際、ステップS302の処理にて出力ポートよりシリアル転送にて送信されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、図8に示すステップS11の処理にて演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納した装飾ランプ出力データLAMP_DATAを出力ポートよりシリアル転送で装飾ランプ基板100(図5参照)に送信すると共に、その装飾ランプ出力データLAMP_DATAを制御する装飾ランプ出力データ制御信号LAMP_CLKを出力ポートより装飾ランプ基板100に送信する(ステップS308)。これにより、装飾ランプ出力データLAMP_DATA及びその装飾ランプ出力データLAMP_DATAを制御する装飾ランプ出力データ制御信号LAMP_CLKがバッファ1000(図6参照)を介して装飾ランプ駆動ドライバ1001a〜1001c(図6参照)に出力される。これを受けて、装飾ランプ駆動ドライバ1001a〜1001cは、複数の装飾ランプLAの点灯又は消灯の駆動制御をするため、所望のランプ演出が行われることとなる。なお、演出ボタン装置16に内蔵されているランプ(図示せず)を点灯させるような演出ボタンランプデータBU_LAMP_DATA(図5参照)が演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納されていた場合は、その演出ボタンランプデータBU_LAMP_DATAが演出ボタン装置16に送信されることとなる。これにより、演出ボタン装置16に内蔵されているランプ(図示せず)が点灯されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、上記演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納されている演出制御コマンドDI_DATAを読み出し、その演出制御コマンドDI_DATAに応じた第1識別ランプ46a,第2識別ランプ46bの点灯又は消灯データを生成する。すなわち、演出制御CPU900は、第1識別ランプデータID1_LAMP_DATA、第2識別ランプデータID2_LAMP_DATAを生成し、その生成した第1識別ランプデータID1_LAMP_DATAを第1識別ランプ46aに送信し、第2識別ランプデータID2_LAMP_DATAを第2識別ランプ46bに送信する(ステップS309)。これにより、第1識別ランプ46a又は第2識別ランプ46bが点灯又は消灯することとなるから、遊技者は、特別図柄1又は特別図柄2が変動中か、あるいは、当りかハズレかの別を知ることができる。
次いで、演出制御CPU900は、図8に示すステップS8の処理にて用いる0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTをインクリメント(+1)し、そのインクリメントした値を16分周(すなわち、16で除算)する処理を行う(ステップS310)。そしてその後、演出制御CPU900は、ステップS300の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS311)。これにより、図8に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
しかして、以上説明した本実施形態によれば、遊技機が備える機能を阻害することなく装飾ランプの発光輝度を調整することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を、図12及び図13を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一構成については、同一の符号を付し、説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態の相違点は、図7と図12を対比すれば分かるように、第1実施形態では、図7に示すように、複数の装飾ランプLAの発光輝度を調整した後、複数の装飾ランプLAは、直ちに節電発光態様となっているが、第2実施形態では、図12に示すように、複数の装飾ランプLAの発光輝度を調整した後、所定時間後、複数の装飾ランプLAが、節電発光態様となっている点が相違している。この点につき、以下、説明することとする。
図12(a)に示すように、パチンコ遊技機1が、節電モードに移行していた際、例えば遊技者によって、前面スイッチ14が操作、すなわち、決定スイッチSW5が長押しされると、演出制御CPU900は、複数の装飾ランプLAの発光輝度を調整する設定画面を液晶表示装置42に表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納し(図13に示すステップS106)、この液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する(図11に示すステップS306)。これにより、図12(b)に示す輝度調整用の画面が液晶表示装置42に表示されることとなる。
そして、この画面表示の内容に従い、例えば遊技者は、前面スイッチ14の上下左右選択スイッチSW1〜SW4(図1参照)を用いて複数の装飾ランプLAの発光輝度の調整を行う。具体的には、輝度調整は複数段階(図示では、4段階)に調整できるようになっており、上選択スイッチSW1又は右選択スイッチSW2が押下されると、1段階ずつ輝度が高くなっていき(図13に示すステップS110及びステップS111参照)、下選択スイッチSW3又は左選択スイッチSW4が押下されると、1段階ずつ輝度が低くなるようになっている(図13に示すステップS113及びステップS114参照)。この際、複数の装飾ランプLAが点灯しないと、どの程度の輝度に調整されたか不明であるため、演出制御CPU900は、前面スイッチ14、すなわち、上下左右選択スイッチSW1〜SW4の何れかが押下されると、その調整内容の輝度で、複数の装飾ランプLAを点灯させる装飾ランプ出力データLAMP_DATAを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に書込みする処理を行う(図8に示すステップS11)。そして、その演出制御RAM900a内のメモリ領域に書き込まれた装飾ランプ出力データLAMP_DATAは、図11に示すステップS308の処理にて、その装飾ランプ出力データLAMP_DATAを制御する装飾ランプ出力データ制御信号LAMP_CLKと共に、装飾ランプ基板100に送信される。これを受けて、装飾ランプ基板100に搭載されている装飾ランプ駆動ドライバ1001a〜1001cは、調整された輝度で複数の装飾ランプLAを点灯させるように制御する。なお、言うまでもないが、この際、節電モードフラグSLM_FLGはONにセットされ(図8に示すステップS12参照)、且つ、節電モードランプフラグSLA_FLGがOFFにセットされている(図13に示すステップS109参照)。
次いで、輝度調整が完了し、前面スイッチ14の決定スイッチSW5が押下されると、演出制御CPU900は、遊技者を待つ客待ち用の画面を液晶表示装置42に表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納する(図13に示すステップS120)。そして、この液晶制御コマンドLCD_CMDは、演出制御CPU900にて液晶制御基板120に送信される(図11に示すステップS306)。これにより、図12(c)に示すように、遊技者を待つ客待ち用の画面が液晶表示装置42に表示されることとなる。なお、この際、複数の装飾ランプLAは、輝度調整完了後の輝度で点灯している。
そして、図12(c)に示す状態で所定時間経過した後、演出制御CPU900は、複数の装飾ランプLAを一部又は全て消灯させる装飾ランプ出力データLAMP_DATAを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に書込みする処理を行う(図8に示すステップS11)。これにより、演出制御RAM900a内のメモリ領域に書き込まれた装飾ランプ出力データLAMP_DATAは、その装飾ランプ出力データLAMP_DATAを制御する装飾ランプ出力データ制御信号LAMP_CLKと共に、装飾ランプ基板100に送信される(図11に示すステップS308)。これを受けて、装飾ランプ基板100に搭載されている装飾ランプ駆動ドライバ1001a〜1001cは、複数の装飾ランプLAを一部又は全て消灯させる節電発光態様となるように制御する。
そしてさらに、演出制御CPU900は、節電用画面を液晶表示装置42に表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納する(図8に示すステップS12)。そして、この液晶制御コマンドLCD_CMDは、演出制御CPU900にて液晶制御基板120に送信される(図11に示すステップS306)。これにより、図12(d)に示す節電用画面が液晶表示装置42に表示されることとなる。
ここでさらに詳しく、図12(c)及び図12(d)に示す処理内容を、図13を参照して説明する。なお、図13は、図8に示すステップS10の輝度設定処理を示すものである。
パチンコ遊技機1が、図12(b)に示す遊技状態で、複数の装飾ランプLAの発光輝度の輝度調整が完了し、前面スイッチ14の決定スイッチSW5が押下されると(ステップS116:YES)、輝度設定中フラグBRS_FLGをOFFにセットする処理を行う(ステップS117)。
次いで、演出制御CPU900は、待機タイマWA_TIMERに所定値(例えば、180秒をカウントする値)をセットする(ステップS400)。そしてその後、演出制御CPU900は、客待ち画面を表示する液晶制御コマンドLCD_CMDを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納し(ステップS120)、ステップS10(図8参照)の処理を終え、ステップS11の処理に移行する。
この待機タイマWA_TIMERに所定値がセットされると、演出制御CPU900は、図8に示すステップS12の処理にて、当該待機タイマWA_TIMERのカウントダウンを行う。そして、0になるまで遊技者が遊技中であることを示す演出制御コマンドDI_DATAが演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納されていなければ、背面スイッチ15の調整内容、すなわち、後述するステップS304の処理(図11参照)にて受信した調整信号BSW_DATAを確認する。これにより、背面スイッチ15が「3」〜「5」(図3参照)の何れかに調整されていれば、演出制御CPU900は、節電用画面(図12(d)参照)を液晶表示装置42に表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納する。この際、演出制御CPU900は、節電モードフラグSLM_FLGをONにセットし、さらに、節電モードランプフラグSLA_FLGをONにセットする処理を行う。これにより、図12(c)に示す遊技状態から、所定時間後、図12(d)に示す節電用画面が、液晶表示装置42に表示されることとなる。
かくして、このようにすれば、節電モードに移行して、複数の装飾ランプLAが一部又は全て消灯している節電発光態様となったとしても、これら装飾ランプLAの発光輝度を調整する際、調整した発光輝度で複数の装飾ランプLAが点灯することとなる。それゆえ、これら装飾ランプLAの明るさの確認を行うことができ、もって、節電モード時であっても、装飾ランプLAの発光輝度を調整することができる。また、輝度調整後は、所定時間後、再び、複数の装飾ランプLAが一部又は全て消灯している節電発光態様となるため、再度装飾ランプLAの明るさを確認できると共に、パチンコ遊技機1が備える節電機能を阻害しないようにすることができる。
しかして、本実施形態においても、遊技機が備える機能を阻害することなく装飾ランプの発光輝度を調整することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態を、図14を参照して説明する。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同一構成については、同一の符号を付し、説明は省略する。
上記説明した第1実施形態及び第2実施形態においては、節電モード時に輝度調整を行う場合について説明したが、本実施形態においては、液晶表示装置42に表示される装飾図柄が変動中に輝度調整を行う場合について説明する。
演出制御基板90(演出制御CPU900)は、特別図柄が変動中あることを示す演出制御コマンドDI_DATAが主制御基板60より送信されてくると、装飾図柄を変動させる画面を液晶表示装置42に表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納し(図8に示すステップS12)、この液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する(図11に示すステップS306)。これにより、図14(a)に示すように、装飾図柄が変動している画面が液晶表示装置42に表示されることとなる。なお、この演出制御コマンドDI_DATAには、「当たり」,「ハズレ」の抽選結果を示す内容も含まれている。
次いで、装飾図柄が変動中に、例えば遊技者によって、前面スイッチ14が操作、すなわち、決定スイッチSW5が長押しされると、演出制御CPU900は、複数の装飾ランプLAの発光輝度を調整する設定画面を液晶表示装置42に表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納し(図9,13に示すステップS106)、この液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する(図11に示すステップS306)。これにより、図14(b)に示す輝度調整用の画面が液晶表示装置42に表示されることとなる。なお、この輝度調整用の画面は、遊技を行っていない場合と同じ表示でも良いが、液晶表示装置42に表示される装飾図柄の変動を阻害しないために、異なる輝度調整用の画面を表示するようにしても良い。
そして、この画面表示の内容に従い、例えば遊技者は、前面スイッチ14の上下左右選択スイッチSW1〜SW4(図1参照)を用いて複数の装飾ランプLAの発光輝度の調整を行う。具体的には、輝度調整は複数段階(図示では、4段階)に調整できるようになっており、上選択スイッチSW1又は右選択スイッチSW2が押下されると、1段階ずつ輝度が高くなっていき(図9,13に示すステップS110及びステップS111参照)、下選択スイッチSW3又は左選択スイッチSW4が押下されると、1段階ずつ輝度が低くなるようになっている(図9,図13に示すステップS113及びステップS114参照)。これにより、演出制御CPU900は、その調整内容の輝度で、複数の装飾ランプLAを点灯させる装飾ランプ出力データLAMP_DATAを生成し、演出制御RAM900a内のメモリ領域に書込みする処理を行う(図8に示すステップS11)。そして、その演出制御RAM900a内のメモリ領域に書き込まれた装飾ランプ出力データLAMP_DATAは、図11に示すステップS308の処理にて、その装飾ランプ出力データLAMP_DATAを制御する装飾ランプ出力データ制御信号LAMP_CLKと共に、装飾ランプ基板100に送信される。これを受けて、装飾ランプ基板100に搭載されている装飾ランプ駆動ドライバ1001a〜1001cは、調整された輝度で複数の装飾ランプLAを点灯させるように制御する。それゆえ、調整された輝度で複数の装飾ランプLAが点灯することとなる。
次いで、演出制御CPU900は、特別図柄の変動が停止したことを知らせる演出制御コマンドDI_DATAが主制御基板60より送信されてくると、その装飾図柄を停止させる画面を液晶表示装置42に表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納し(図8に示すステップS12)、この液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する(図11に示すステップS306)。これにより、図14(c)に示すように、装飾図柄の停止図柄が液晶表示装置42に表示されることとなり、「当たり」,「ハズレ」の抽選結果が遊技者に報知されることとなる(図示では、「ハズレ」の抽選結果が表示されている)。
しかしながら、この際、輝度設定画面は、液晶表示装置42に表示されず、複数の装飾ランプLAの発光輝度調整ができないようになっている。すなわち、複数の装飾ランプLAの発光輝度を調整可能にしていると、装飾図柄が停止しているにも関わらず、複数の装飾ランプLAの発光輝度が変化することにより、遊技者は、まだ装飾図柄の変動が継続しているのではないかと誤認してしまう可能性がある。そこで、本実施形態においては、装飾図柄が停止中は輝度調整ができないようになっている。具体的には、特別図柄の変動が停止したことを知らせる演出制御コマンドDI_DATAが主制御基板60より送信されてくると、演出制御CPU900は、輝度設定可能フラグBRI_FLGをOFFにセットする処理を行う。そしてさらに、演出制御CPU900は、輝度設定中フラグBRS_FLGをOFFにし、装飾図柄確認中により輝度設定が一時中断していることを示す輝度設定不能フラグBRN_FLGをONにセットする処理を行う(図8に示すステップS12参照)。これにより、装飾図柄停止中は、輝度調整が一切できないようになる。そのため、この際、複数の装飾ランプLAは、輝度調整不能前に調整された発光輝度で点灯することとなる。なお、この輝度設定不能フラグBRN_FLGは、図9及び図13に示すステップS104の処理にて確認され、輝度設定可能フラグBRI_FLGがONにセットされていても、輝度設定不能フラグBRN_FLGがONにセットされていれば、ステップS104:NOの処理が行われる。
次いで、演出制御CPU900は、特別図柄が変動中あることを示す演出制御コマンドDI_DATAが主制御基板60より送信されてくると、装飾図柄を変動させる画面を液晶表示装置42に表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを演出制御RAM900a内のメモリ領域に格納し(図8に示すステップS12)、この液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する(図11に示すステップS306)。これにより、図14(d)に示すように、装飾図柄が変動している画面が液晶表示装置42に表示されることとなる。またこの際、演出制御CPU900は、輝度設定不能フラグBRN_FLGがONにセットされている場合には、輝度設定不能フラグBRN_FLGをOFFにセットし、輝度設定中フラグBRS_FLGをONにする。これにより、輝度設定画面が、再び液晶表示装置42に表示され、輝度調整が可能となる。なお、輝度設定可能フラグBRI_FLGは、特別図柄が変動中であることを示す演出制御コマンドDI_DATAが主制御基板60より送信されてくると、演出制御CPU900により、ONにセットする処理が行われる(図8に示すステップS12参照)。
かくして、本実施形態によれば、装飾図柄停止後は、複数の装飾ランプLAの発光輝度を調整できないようにしているため、遊技者が、まだ装飾図柄の変動が継続しているのではないかと誤認してしまう事態を防止することができる。そのため、本実施形態においては、遊技機が備える装飾図柄を変動させるという機能を阻害することなく、複数の装飾ランプLAの発光輝度を調整することができる。
しかして、本実施形態においても、遊技機が備える機能を阻害することなく装飾ランプの発光輝度を調整することができる。
ところで、上記説明した第1実施形態〜第3実施形態において例示した前面スイッチ14は、複数の装飾ランプLAの発光輝度を調整できるようにしたが、それだけでなく、スピーカ11から発せられる音の音量も同時に調整できるようにすることもできる。すなわち、図15に示すように、液晶表示装置42に輝度調整の画面が表示されると、合せて、音量調整の画面も表示されるようにする。そして、例えば、遊技者が、前面スイッチ14の上選択スイッチSW1又は右選択スイッチSW2を押下すると、1段階ずつ輝度並びに音量が高くなっていき、下選択スイッチSW3又は左選択スイッチSW4が押下されると、1段階ずつ輝度並びに音量が低くなるようにすれば良い。このようにすれば、調整作業を簡素化することができる。なお、音量設定値は、図9,図13に示すステップS111,ステップS114で調整すれば良く、その調整した音量設定値は、図8に示すステップS14にて使用するようにすれば良い。