JP6133024B2 - 光モジュール - Google Patents
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Description
この光モジュールでは、カソード電極6bに接続された線路4bは制御デバイス3側でグランドに接続されているため、信号線がグランド線に挟まれた構造となっている。
本発明は、小型化、高密度化が可能であり、クロストークを従来よりも低減できる光モジュールを提供することを目的とする。
図1は、本実施形態に係る光モジュール100の概略図である。光モジュール100は、複数の受光素子101を有する光デバイス102と、光デバイス102と信号の授受を行う制御デバイス103と、信号を通す複数の線路104a、104bを有する基板104とを備える。
本実施形態では、光デバイス102は基板104上に載置されているが、基板104に一体化して設けられてもよい。光デバイス102としては、並列光伝送方式が実現できるように複数の光素子が並列に配置されているものであれば、任意の構成を用いることできる。
制御デバイス103としては、光素子のアノード端子およびカソード端子に配線で接続されて信号の授受を行うものであれば、任意の構成を用いることができる。
1つの受光素子101が有する、つまり同一のチャネルに係るアノード端子101aおよびカソード端子101bは、互いに隣接する2つの線路104a、104bに接続される。
ピッチが異なる構成においては、第1のワイヤ105aと第2のワイヤ105bとの高さの差が、第1のワイヤ105aと第2のワイヤ105bとの交差部分において第1のワイヤ105aと第2のワイヤ105bとが離間しつつ、チャネル間ピッチの1.5倍以下であるとよい。さらに好ましくは、第1のワイヤ105aと第2のワイヤ105bとの高さの差が、チャネル間ピッチの同程度以下であるとよい。
シミュレーションにより、本発明によるクロストークの低減効果の確認を行った。シミュレーションには、AWR Microwave Officeを用いた。
平面長さ:0.3716mm
高さ(第1のワイヤ):0.175mm
高さ(第2のワイヤ):0.1mm
ピッチ:0.125mm
平面長さ:0.3716mm
高さ(第1のワイヤ):0.225mm
高さ(第2のワイヤ):0.1mm
ピッチ:0.125mm
平面長さ:0.3716mm
高さ(第1のワイヤ):0.275mm
高さ(第2のワイヤ):0.1mm
ピッチ:0.125mm
平面長さ:0.35mm
高さ(第1のワイヤ):0.1mm
高さ(第2のワイヤ):0.1mm
ピッチ:0.125mm
図3(a)〜(c)から、アグレッサチャネルの電圧は、実施例と比較例とでほぼ変化がないことがわかる。実施例および比較例のいずれのアグレッサチャネルにおいても、ピーク間電圧Vppは約0.58Vとなっている。したがって、クロス配線を採用しても、ストレート配線に比べて出力信号の劣化は発生しておらず、同等の信号伝送を行うことが可能であることが確認された。
モニタチャネルには電圧が印加されていないため、モニタチャネルにおいて測定された電圧はアグレッサチャネルからのクロストーク量を表す。図4(a)〜(c)から、実施例のクロストーク量は、比較例のクロストーク量より小さくなっていることがわかる。
具体的には、比較例のVppは約0.019V(−29.6dB)であるのに対して、実施例1のVppは約0.0080V(−37.1dB)に、実施例2のVppは約0.0097V(−35.5dB)に低減された。また、図示していない実施例3のVppは約0.010V(−35.2dB)に低減された。したがって、シミュレーションで用いたような微小な回路においてクロス配線を採用すると、ストレート配線に比べて顕著にクロストークを低減することが可能であることが確認された。
図5は、本実施形態に係る光モジュール200の概略図である。第1の実施形態に係る光モジュール100では、第1のワイヤ105aと第2のワイヤ105bとの間に高さの差があるため、第1のワイヤ105aの長さ(全長)と第2のワイヤ105bの長さ(全長)とが異なっている。それに対して、本実施形態に係る光モジュール200は、第1のワイヤ105aの長さと第2のワイヤ105bの長さとが同一である等長配線になるよう構成されている。等長配線にすることによって、クロストーク低減効果がさらに向上し、また配線間に信号の遅れが発生しないという追加の効果を得ることができる。
光モジュール200においては、アノード端子101aとアノード線路104aとを結ぶ第1のワイヤ105aは、カソード端子101bとカソード線路104bとを結ぶ第2のワイヤ105bの上側に離間し、かつ横切って配置されている。このとき、上側に位置する第1のワイヤ105aに接続されるアノード端子101aとアノード線路104aとの間の距離(すなわち、第1のワイヤ105aの一方端と他方端との間の距離)が、下側に位置する第2のワイヤ105bに接続されるカソード端子101bとカソード線路104bとの間の距離(すなわち、第2のワイヤ105bの一方端と他方端との間の距離)よりも小さくなるように配置することによって、第1のワイヤ105aおよび第2のワイヤ105bの高さの差を補償している。光モジュール200では、第1のワイヤ105aおよび第2のワイヤ105bの長さが同一になるように、端子101a、101bと線路104a、104bとの相対的な位置を、基板104の表面方向にずらして配置している。
図6は、本実施形態に係る光モジュール300の概略図である。光モジュール300は、第1の実施形態に係る光モジュールにおいて、制御デバイス103に関して光デバイス102とは反対側の入出力配線をさらにクロス配線にすることを特徴とする。このような構成により、クロストーク低減効果をさらに高めることができる。ここでは、第1の実施形態とは異なる部分、つまり制御デバイス103に関して光デバイス102とは反対側の部分のみ説明する。
本実施形態では、線路104a、104bと線路107a、107bとは同一の基板上に設けられているが、異なる基板上に設けられてもよい。
同一のチャネルに係る入力端子103aおよび出力端子103bは、互いに隣接する2つの線路107a、107bに接続される。
基板上の線路を介さずに、受光素子の端子と制御デバイスの端子とを直接配線で接続し、その配線をクロス配線にしてもよい。
本発明の本質は、光モジュールに用いる配線をクロス配線にすることにある。そのため、本発明に係る光モジュールには、アノード端子およびカソード端子を介した信号の授受により発光または受光の少なくとも一方を行う光素子であれば、任意のものを用いることができる。
101 受光素子
101a、101b 受光素子の端子
102 光デバイス
103 制御デバイス
103a、103b 制御デバイスの端子
104 基板
104a、104b、107a、107b 線路
105a、105b、105c、105d ワイヤ
Claims (2)
- アノード端子とカソード端子とが交互に設けられた光素子と、
前記光素子と信号の授受を行い、アノード線路とカソード線路とが交互に設けられた制御デバイスと、
前記アノード端子と前記アノード線路とを電気的に接続する第1の信号経路であって、少なくとも一部が第1の導線で形成されている第1の信号経路と、
前記カソード端子と前記カソード線路とを電気的に接続する第2の信号経路であって、少なくとも一部が第2の導線で形成されている第2の信号経路と、
を備え、
前記第1の導線と前記第2の導線とが互いに接触せず、かつ互いに交差しており、
前記光素子上の前記アノード端子および前記カソード端子の位置と、前記制御デバイス上の前記アノード線路および前記カソード線路の位置との相対的な位置をずらすことによって、前記第1の導線および前記第2の導線のうち高さが大きい方の一方端と他方端との間の距離が、前記第1の導線および前記第2の導線のうち高さが小さい方の一方端と他方端との間の距離よりも小さく、かつ前記第1の導線の長さと前記第2の導線の長さとが等しいように構成されていることを特徴とする光モジュール。 - 光素子と、
前記光素子と電気的に接続されている端子を有するとともに、入力信号を受け取るための入力端子と、出力信号を送り出すための出力端子とが交互に設けられた制御デバイスと、
前記制御デバイスを挟んで前記光素子の反対側において交互に設けられた入力線路および出力線路と、
前記入力線路から前記入力端子への前記入力信号を通す第3の信号経路であって、少なくとも一部が第3の導線で形成されている第3の信号経路と、
前記出力端子から前記出力線路への前記出力信号を通す第4の信号経路であって、少なくとも一部が第4の導線で形成されている第4の信号経路と、
を備え、
前記第3の導線と前記第4の導線とが互いに接触せず、かつ互いに交差しており、
前記制御デバイス上の前記入力端子および前記出力端子の位置と、前記入力線路および前記出力線路の位置との相対的な位置をずらすことによって、前記第3の導線および前記第4の導線のうち高さが大きい方の一方端と他方端との間の距離が、前記第3の導線および前記第4の導線のうち高さが小さい方の一方端と他方端との間の距離よりも小さく、かつ前記第3の導線の長さと前記第4の導線の長さとが等しいように構成されていることを特徴とする光モジュール。
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