JP6132395B2 - ブロック共重合体の製法及びそのブロック共重合体を用いたフォトニック材料 - Google Patents

ブロック共重合体の製法及びそのブロック共重合体を用いたフォトニック材料 Download PDF

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Description

本発明は、ブロック共重合体の製法及びそのブロック共重合体を用いたフォトニック材料に関する。
複合高分子の1つとして、異種高分子が共有結合で繋がれたブロック共重合体が知られている。非相溶な高分子成分が繋がれたブロック共重合体は、数ナノメートル〜数百ナノメートルの異種ドメインが相分離した規則的な周期構造、すなわちナノ相分離構造(ミクロ相分離構造、メソ相分離構造ともいう)を形成することが知られている(非特許文献1)。このナノ相分離構造は、構成成分の組成比によって変化し、スフィア構造、シリンダ構造、ラメラ構造などをとり得る。ナノ相分離構造の繰り返し周期Dが100nm程度以上と大きければ、特定波長の光を反射するフォトニック材料になる(非特許文献2)。これを実現するためには、分子量の大きいブロック共重合体を合成すればよい。ポリスチレン−b−ポリ(2−ビニルピリジン)(PS−P2VP)のジブロック共重合体における数平均分子量Mnとラメラ構造の繰り返し周期Dとの関係式は、松下らにより報告されている(非特許文献3)。それによると、100nm程度以上の繰り返し周期Dのナノ相分離構造を得るためには、数平均分子量が30万以上のブロック共重合体が必要である。
このように数平均分子量が30万以上のブロック共重合体を合成する手法としては、アニオン重合が挙げられる。しかし、アニオン重合では反応系内に空気や水が存在すると十分に反応が進行しないため、分子量の大きなブロック共重合体をアニオン重合によって合成するのは容易ではなかった。
一方、リビングラジカル重合の1種であるRAFT(Reversible Addition Fragmentation chain Transfer、可逆的付加開裂連鎖移動)重合は、空気や水に対してある程度の耐性を持っているため、アニオン重合に比べて熟練を要さず、容易に反応を行うことができる。最近、分子量の大きなポリマーを得るために、高圧RAFT重合を採用した例が報告されている。例えば、非特許文献4では、トルエンを溶媒に用いてメタクリル酸メチルを約500MPaの高圧下でRAFT重合を行うことにより、数平均分子量が1250k(12万5千)のポリメタクリル酸メチルを得ている。
また、非特許文献5には、高圧RAFT重合によって得られたポリマーを利用してブロック共重合体を合成した例が報告されている。この非特許文献5では、まず、MEA(エタクリル酸メチル)の重合を、5kbar(500MPa)の高圧下、ラジカル開始剤とRAFT剤を使用して65℃で行うことにより、ポリMEA前駆体(Mn=14000)を得ている。その後、ラジカル開始剤を使用して、大気圧中、60℃でポリMEA前駆体にスチレンを重合させることにより、ポリ(MEA−b−スチレン)のジブロック共重合体を得ている。得られたジブロック共重合体は、Mn=33100,Mw/Mn=1.22と報告されている。
高分子論文集(Kobunshi Ronbunshu)、2006年、63巻、205−218頁 アドバンスト・マテリアルズ(Advanced Materials)、2001年、13巻、421―425頁 マクロモレキュールズ(Macromolecules)、1990年、23巻、4313−4316頁 マクロモレキュラー・ラピッド・コミュニケーションズ(Macromolecular Rapid Communications)、2004年、25巻、1376−1381頁 マクロモレキュールズ(Macromolecules)、2002年、35巻、1489−1490頁
しかしながら、非特許文献4には、高圧RAFT重合により数平均分子量の大きなホモポリマーを合成した例は開示されているものの、ブロック共重合体を合成した例は開示されていない。また、非特許文献5には、高圧RAFT重合によって得られたポリマーを利用してブロック共重合体を合成しているものの、数平均分子量が3万程度に過ぎず、フォトニック材料として機能するものではない。このため、数平均分子量が30万以上のブロック共重合体からなるフォトニック材料を容易に合成する方法については、未だ報告されていない。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、数平均分子量の大きなブロック共重合体を容易に合成可能な製法を提供することを主目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明者らは、RAFT剤が導入されたポリスチレンを合成し、このポリスチレンをRAFT剤としてp−tert−ブトキシスチレンと高圧下で重合させたところ、数平均分子量の大きなブロック共重合体が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のブロック共重合体の製法は、
(a)RAFT剤が導入された第1成分の重合体を得る工程と、
(b)該第1成分の重合体をマクロRAFT剤として第1成分の重合体と第2成分とを100〜500MPaの高圧下で重合することにより、第1成分のポリマー鎖と第2成分のポリマー鎖とが繋がったブロック共重合体を得る工程と、
を含むものである。
本発明のフォトニック材料は、上述した製法によって製造されたブロック共重合体を含んでなるものである。
なお、ブロック共重合体とは、あるモノマーが重合したポリマー鎖と別のモノマーが重合したポリマー鎖とが繋がった重合体のことをいう。モノマーとしてはビニル基を有する重合性の化合物が好ましく、電子吸引基や電子供与基を置換基として有していてもよい。具体的には、アクリル系(メタクリル酸エステル、メタクリル酸、アクリル酸エステル、アクリル酸、アクリルアミドなど)、スチレン系、酢酸ビニル系、アクリロニトリル系、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾールなどが挙げられる。また、第2成分が高圧下でのRAFT重合で合成されているブロック共重合体であればよく、第1成分の重合体は高圧RAFT重合で合成されていなくてもよい。
本発明のブロック共重合体の製法では、まず、RAFT剤が導入された第1成分の重合体を得る。例えば、RAFT剤を用いて第1成分モノマーを重合することにより、末端にRAFT剤が導入された第1成分を重合する。次に、この第1成分の重合体をマクロRAFT剤として第1成分の重合体と第2成分とを高圧下で重合することにより、第1成分のポリマー鎖と第2成分のポリマー鎖とが繋がったブロック共重合体を得る。この重合反応は高圧下で行うため、第1成分の重合体分子と第2成分のモノマー分子との衝突頻度が高くなり、重合反応の速度が速くなるだけでなく、ブロック共重合体の数平均分子量を大きくすることができる。また、最初の重合反応も次の重合反応も、空気や水に対する耐性を持つRAFT重合であるため、熟練を要することなく容易に数平均分子量の大きなブロック共重合体が得られる。
上述した本発明の製法によれば、数平均分子量が15万以上のブロック共重合体を容易に製造することができる。数平均分子量が15万以上のブロック共重合体は、成膜すればナノ相分離構造の繰り返し周期が100nm程度以上となり、フォトニック材料として機能する。
実施例1のブロック共重合体のGPCのクロマトグラムである。 実施例1の膜の反射スペクトルである。 実施例1の膜のTEM像であり、(a)は所定倍率で撮影した写真、(b)は(a)の部分拡大写真である。 実施例1の膜の小角X線散乱(SAXS)プロファイルである。 実施例2のブロック共重合体のGPCのクロマトグラムである。 実施例2の膜の反射スペクトルである。 実施例2の膜のTEM像であり、(a)は所定倍率で撮影した写真、(b)は(a)の部分拡大写真である。 実施例3のブロック共重合体のGPCのクロマトグラムである。 実施例4のブロック共重合体のGPCのクロマトグラムである。 実施例4の膜のTEM像であり、(a)は所定倍率で撮影した写真、(b)は(a)の部分拡大写真である。 実施例5のブロック共重合体のGPCのクロマトグラムである。 実施例6のブロック共重合体のGPCのクロマトグラムである。 実施例6の膜の反射スペクトルである。 実施例7のブロック共重合体のGPCのクロマトグラムである。 実施例7の膜の反射スペクトルである。 実施例8のブロック共重合体のGPCのクロマトグラムである。
本発明のブロック共重合体の製法は、
(a)RAFT剤が導入された第1成分の重合体を得る工程と、
(b)該第1成分の重合体をマクロRAFT剤として第1成分の重合体と第2成分モノマーとを100〜500MPaの高圧下で重合することにより、第1成分のポリマー鎖と第2成分のポリマー鎖とが周期的に繋がったブロック共重合体を得る工程と、
を含むものである。
本発明の製法において、工程(a)で使用するRAFT剤としては、例えば、ジチオエステル類、トリチオカーボネート類、ジチオカーバメート類、ジスルフィド類などが挙げられる。具体例を下記表1に示す。ジチオエステル類としては、例えば、2−シアノ−2−プロピルベンゾジチオエートや4−シアノ−4−(フェニルカルボノチオイルチオ)ペンタン酸などが挙げられる。トリチオカーボネート類としては、例えば、2−シアノ−2−プロピル ドデシルトリチオカーボネートや4−シアノ−4−[(ドデシルスルファニルチオカルボニル)スルファニル]ペンタン酸、2−(ドデシルチオカルボノチオイルチオ)−2−メチルプロピオン酸、シアノメチル ドデシルトリチオカーボネートなどが挙げられる。ジチオカーバメート類としては、例えば、シアノメチル メチル(フェニル)カルバモジチオエートなどが挙げられる。ジスルフィド類としては、例えば、ビス(チオベンゾイル)ジスルフィドやビス(ドデシルスルファニルチオカルボニル)ジスルフィドなどが挙げられる。RAFT剤は、使用する第1成分や第2成分に応じて適宜選択すればよい。
本発明の製法において、工程(a)で使用する第1成分としては、特に限定されないが、スチレン類、ジエン類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群より選ばれた化合物とすることが好ましく、このうち、スチレン類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類とすることがより好ましい。スチレン類としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、クロロメチルスチレン、メトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、トリフルオロメチルスチレンなどが挙げられる。ジエン類としては、例えば、ブタジエン、イソプレンなどが挙げられる。アクリル酸エステル類としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸グリシジルなどが挙げられる。メタクリル酸エステル類としては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸メトキシエチルなどが挙げられる。
本発明の製法において、工程(a)のRAFT剤の導入された第1成分を合成する際に常圧(950〜1100hPa)で合成してもよいし、高圧で行ってもよい。高圧の場合、100〜500MPaの範囲で設定するのが好ましく、高圧の効果や装置の操作にかかる手間等を考慮すると、200〜400MPaの範囲で設定するのがより好ましい。第1成分の合成を高圧下でのRAFT重合により行う場合には、第1成分のモノマー分子同士の衝突頻度が高くなり、重合反応の速度が速くなるだけでなく、第1成分の重合体の数平均分子量を大きくすることができる。加圧する際には、静水圧で加圧することが好ましい。
本発明の製法において、工程(a)のRAFT剤の導入された第1成分を合成する際にRAFT重合を行う場合、必要に応じて反応系内にラジカル開始剤を添加してもよい。ラジカル開始剤としては、例えばAIBN(1,1’−アゾビスイソブチロニトリル)やACHN(1,1’−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル)、AAPH(2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド)、ACVA(4,4’−アゾビス(4−シアノバレリン酸))などが挙げられる。
本発明の製法において、工程(a)のRAFT剤の導入された第1成分を合成する際にRAFT重合を行う場合、溶媒に溶かした状態でRAFT重合を行ってもよい。第1成分を溶媒に溶かした状態でRAFT重合を行う場合、重合反応が進むにつれて溶液の粘度が上昇することを考慮して、第1成分の濃度を設定するのが好ましい。溶媒としては、第1成分と反応しないものであればよく、例えば、トルエン、ベンゼン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランなどが挙げられる。第1成分とRAFT剤とのモル比は、特に限定するものではないが、例えば、250:1〜50000:1となるように設定するのが適切な重合度を達成するうえで好ましい。
本発明の製法において、工程(a)のRAFT剤の導入された第1成分を合成する際にRAFT重合を行う場合、反応時間や反応温度は、第1成分やRAFT剤の種類、第1成分の重合体の数平均分子量の設計値等に応じて適宜設定すればよいが、例えば1〜24時間、60〜100℃の範囲で設定すればよい。反応時間を設定する代わりに、第1成分(モノマー)のポリマーへの変換率が予め設定した値になった時点で反応を終了してもよい。反応終了時の変換率を設定する場合、例えば10〜85mol%の範囲、好ましくは15〜70mol%の範囲で設定してもよい。第1成分の重合体の数平均分子量は、特に限定するものではないが、最終的に得られるブロック共重合体の数平均分子量を大きくすることを考慮すれば、2万以上が好ましく、10万以上がより好ましい。
本発明の製法において、工程(a)のRAFT剤の導入された第1成分を合成する際にRAFT重合を行う場合、RAFT重合の終了後、第1成分の重合体を精製することが好ましい。第1成分の重合体を精製する具体的な方法としては、洗浄液(メタノールやエタノールなどの低級アルコール等)によって第1の重合体を洗浄して未反応の第1成分や低分子オリゴマーを除去する方法などが挙げられる。これにより得られる第1成分の重合体は、RAFT剤が導入されている。RAFT剤の導入位置は、例えば第1成分の重合体の末端である。
本発明の製法において、工程(b)で使用する第1成分の重合体は、RAFT剤が導入されているため、これを便宜上、マクロRAFT剤と称する。
本発明の製法において、工程(b)で使用する第2成分としては、特に限定されないが、スチレン類、ジエン類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群より選ばれた化合物であって、第1成分とは異なる化合物が好ましい。これらの具体例については、既に例示済みである。
第1成分としてスチレン類を用いる場合、第2成分としては、第1成分とは異なるスチレン類やアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリル酸、メタクリル酸を用いることが好ましい。第1成分としてスチレンを用いる場合、第2成分としては、ベンゼン環上にアルコキシ基を有するスチレンやアクリル酸メチル、メタクリル酸メチルを用いることが好ましい。ベンゼン環上にアルコキシ基を有するスチレンを用いる場合、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などが挙げられるが、このうちtert−ブトキシ基が好ましい。置換基の位置としては、オルト、メタ、パラのいずれでもよく、アルコキシ基の数としては、1つでも複数でもよいが、パラ位に1つのアルコキシ基を有することが好ましい。
第1成分としてアクリル酸エステル類又はメタクリル酸エステル類を用いる場合、第2成分としては、スチレン類又はジエン類を用いることが好ましい。第1成分としてメタクリル酸エステル類を用いる場合、第2成分としては、スチレンを用いることが好ましい。この場合、メタクリル酸エステル類としては、メタクリル酸メチルを用いることが好ましい。
第1成分の重合体と第2成分との重合反応が進むにつれて粘度が上昇することを考慮して、工程(b)でも溶媒で希釈した状態でRAFT重合を行うことが好ましい。溶媒としては、工程(a)でRAFT重合を行う場合に用いる溶媒と同じものを使用可能である。第1成分の重合体と第2成分とのモル比は、特に限定するものではないが、例えば、250:1〜50000:1となるように設定するのが適切なブロック共重合体を合成する点で好ましい。
本発明の製法において、工程(b)のRAFT重合を行う際の圧力は、100〜500MPaの範囲で適宜設定する。装置の耐久性等を考慮すると、200〜400MPaの範囲で設定するのが好ましい。第1成分の重合体と第2成分とのRAFT重合をこのように高圧下で行うため、第1成分の重合体分子と第2成分のモノマー分子との衝突頻度が高くなり、重合反応の速度が速くなるだけでなく、生成するブロック共重合体の数平均分子量を大きくすることができる。加圧する際には、静水圧で加圧することが好ましい。
本発明の製法において、工程(b)のRAFT重合を行う際、必要に応じて反応系内にラジカル開始剤を添加してもよい。ラジカル開始剤としては、工程(a)でRAFT重合を行う場合に例示したものを使用することができる。
本発明の製法において、工程(b)のRAFT重合を行う際の反応時間や反応温度は、第1成分や第2成分の種類、ブロック共重合体の数平均分子量の設計値等に応じて適宜設定すればよいが、例えば1〜24時間、60〜100℃の範囲で設定すればよい。反応時間を設定する代わりに、第2成分のモノマーからポリマーへの変換率が予め設定した値になった時点で反応を終了してもよい。反応終了時の変換率を設定する場合、例えば10〜85mol%の範囲、好ましくは15〜70mol%の範囲で設定してもよい。ブロック共重合体の数平均分子量は、特に限定するものではないが、フォトニック材料として使用することを考慮すれば、30万以上が好ましく、40万以上がより好ましい。本発明の製法は、このように数平均分子量の大きいブロック共重合体を得るのに適している。但し、本発明の製法は、数平均分子量の比較的小さい(例えば5万とか10万)ブロック共重合体を得る場合にも適用可能である。ブロック共重合体の分子量分布は、1.2以上であることが好ましい。
本発明の製法において、工程(b)のRAFT重合の終了後、ブロック共重合体を精製することが好ましい。ブロック共重合体を精製する具体的な方法としては、洗浄液(メタノールやエタノールなどの低級アルコール等)によってブロック共重合体を洗浄して未反応の第1成分の重合体や第2成分のモノマー、低分子オリゴマーを除去する方法などが挙げられる。これにより、第1成分のポリマー鎖と第2成分のポリマー鎖とが周期的に繋がったブロック共重合体を得ることができる。
本発明のフォトニック材料は、上述した製法によって製造されたブロック共重合体を含んでなるものである。フォトニック材料としては、例えば、薄膜化すると共にアニールにより熱力学的に安定な構造であるナノ相分離構造としたフォトニック膜が挙げられる。ナノ相分離構造としては、スフィア構造やシリンダ構造、ラメラ構造が挙げられるが、このうちラメラ構造が好ましい。フォトニック膜を形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、スピンコート法、溶媒キャスト法、浸漬コーティング法、ロールコート法、カーテンコート法、スライド法、エクストリュージョン法、バー法、グラビア法などの一般的な方法を採用することができる。例えば、スピンコート法を採用してフォトニック膜を作製する場合、まず、ブロック共重合体を含む溶液を用いてスピンコートにより薄膜を形成し、その薄膜を溶媒蒸気中でアニールを行う。また、溶媒キャスト法を採用してフォトニック膜を作製する場合、まず、ブロック共重合体を溶媒に溶かした溶液をシャーレ中に入れて数日間室温でキャストを行い、その後、キャスト膜の熱アニールを行う。フォトニック膜の厚さは、特に限定されないが、例えば0.5〜1mmとすればよい。
本発明のフォトニック材料において、ブロック共重合体は、分子量分布が1.2以上であることが好ましい。分子量分布が広い試料ほど、第1成分のポリマー鎖を含むナノドメインや第2成分のポリマー鎖を含むナノドメインの厚みが大きくなることが知られている(マクロモレキュールズ(Macromolecules)、2005年、38巻、4371−4376頁)。そのため、薄膜にしたときにナノ相分離構造の繰り返し周期が100nm程度以上になりやすく、可視光を反射しやすくなる。
本発明のフォトニック材料において、ブロック共重合体は、数平均分子量が40万以上であることが好ましい。こうすれば、薄膜にしたときにナノ相分離構造の繰り返し周期が100nm程度以上になりやすく、可視光を反射しやすくなる。
本発明のフォトニック材料において、ブロック共重合体の第1成分をスチレン類とし、第2成分を第1成分とは異なるスチレン類とすることが好ましい。特に、第1成分をスチレン、第2成分をベンゼン環上にアルコキシ基を有するスチレンとすることが好ましい。各成分の具体例については、上述した通りである。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
[実施例1]
[1−1]高圧RAFT重合によるブロック共重合体の作製
ABジブロック共重合体として、ポリスチレン(PS)−ポリ−p−tert−ブトキシスチレン(PtBS)を合成した。具体的な手順を以下に示す。なお、スチレンが本発明の第1成分、p−tert−ブトキシスチレンが本発明の第2成分に相当する。
[1−1−1]第1工程(第1成分ポリマーの合成)
塩基性アルミナを充填したカラムに未精製スチレンモノマーを通すことにより、スチレンモノマーを精製した。この精製スチレンモノマーとRAFT剤とトルエンとを、それぞれ3.64g(4mL)、6.4mg、1.74g(2mL)ずつ混合することで溶液を作製した。RAFT剤としては、2−(ドデシルチオカルボノチオイルチオ)−2−メチルプロピオン酸を使用した。なお、スチレンモノマーとRAFT剤とのモル比は2000:1とした。その後、真空包装用アルミ袋に溶液を詰め、シリンジ針を用いて窒素ガスで10分間バブリングを行った。次いで、空気が混入しないように卓上シーラーで封をした。封をした真空包装用アルミ袋を高圧容器((株)シン・コーポレーション製のPV−400)内に入れ、この高圧容器内を水で満たしたのちに高圧容器の蓋を閉じた。循環恒温槽の温度を100℃、高圧ポンプ((株)シン・コーポレーション製のAP−400)の圧力を300MPa(静水圧)にセットし、重合を開始した。高圧ポンプの圧力が300MPaになってから7時間後に圧力を常圧に戻し、高圧容器内からアルミ袋を取り出して液体窒素に漬けることで重合を停止した。
真空包装用アルミ袋を切り出し、中身をテトラヒドロフラン(THF)に溶解させて約5wt%のポリマー溶液を調製した。この溶液を大容量のメタノール中に滴下して、綿状のポリマーを析出させた。得られたポリマーを吸引濾過して分離し、真空乾燥によって十分に乾燥させたのちに、再びTHF中に溶解させ、メタノール中に滴下してポリマーを析出させた。ポリマーを析出させる作業を計3回行い、未反応スチレンモノマーや低分子オリゴマーを除去した。
精製したポリマーをTHFに溶解して0.1wt%の溶液を調製し、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により、数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)を決定した。分子量較正用に標準ポリスチレンを用いた。図1の右側のクロマトグラムの通り、Mn=128000,Mw/Mn=1.3であった。なお、溶出液はTHF、流速は1mL/minとし、東ソー(株)製のTSK−GELカラム5000HHRを3本連結させた状態で測定を行った。
[1−1−2]第2工程(ブロック共重合体の合成)
精製したポリマーは、末端にRAFT剤が導入されているポリスチレンであるため、これをRAFT剤(分子量の大きなRAFT剤であるのでマクロRAFT剤と呼ぶ)としてp−tert−ブトキシスチレンとの重合を行った。p−tert−ブトキシスチレンは、塩基性アルミナを通すことで精製した。精製したp−tert−ブトキシスチレンとマクロRAFT剤とトルエンとを、それぞれ0.31g(0.33mL),0.2g,1.74g(2mL)ずつ混合することで溶液を作製した。p−tert−ブトキシスチレンとマクロRAFT剤とのモル比は1200:1とした。その後、真空包装用アルミ袋にこの溶液を詰め、シリンジ針を用いて窒素ガスで10分間バブリングを行った。次いで、空気が混入しないように卓上シーラーで封をした。封をした真空包装用アルミ袋を高圧容器(前出)内に入れ、この高圧容器内を水で満たしたのちに高圧容器の蓋を閉じた。循環恒温槽の温度を80℃、高圧ポンプ(前出)の圧力を300MPa(静水圧)にセットし、重合を開始した。高圧ポンプの圧力が300MPaになってから8時間後に圧力を常圧に戻し、高圧容器内からアルミ袋を取り出して液体窒素に漬けることで重合を停止した。これにより、PS−b−PtBSブロック共重合体を得た。
真空包装用アルミ袋を切り出し、中身をテトラヒドロフラン(THF)に溶解させて約5wt%のブロック共重合体の溶液を調製した。この溶液を大容量のメタノール中に滴下して、ブロック共重合体を析出させた。得られたブロック共重合体を吸引濾過して分離し、真空乾燥によって十分に乾燥させたのちに、再びTHF中に溶解させ、メタノール中に滴下してブロック共重合体を析出させた。ブロック共重合体を析出させる作業を計3回行い、未反応p−tert−ブトキシスチレンモノマーや低分子オリゴマー等を除去した。
精製したブロック共重合体をTHFに溶解して0.1wt%の溶液を調製し、GPC測定を行った。カラムには東ソー製のG5000HHR3本を連結させたものを用いた。図1の左側のクロマトグラムの通り、Mw/Mnが1.5であると決定した。核磁気共鳴装置(Varian製のUNITY−INOVA 500MHz)による測定結果からPSの組成φPS、ブロック共重合体全体のMnを決定したところ、それぞれ0.41,303000であった。
[1−2]得られたブロック共重合体の膜の特性
・反射スペクトル
得られたブロック共重合体を用いて膜を溶媒キャスト法により作製した。すなわち、得られたブロック共重合体をTHFに溶かした溶液をテフロンシャーレ(テフロンは登録商標)中に入れて約2日間室温でキャストを行った。その後、キャスト膜を150℃で24時間熱アニールを行い、厚さ0.5mmのバルク膜を得た。このバルク膜では、可視光の反射は見られなかった。また、このバルク膜について、分光器波長を275〜800nmの範囲として反射スペクトルを測定したところ、図2に見られるように316nmにピークが見られた。このことから、得られた薄膜は、紫外線を反射するフォトニック膜であることがわかった。
・TEM観察
前出の溶媒キャスト法により作製した薄膜をエポキシ樹脂に包埋した後、ミクロトーム(LEICA社製のULTRACUT UCT)を用いて超薄切片(厚さ50nm)を作製し、Cuグリッドの上に載せた。その後、超薄切片をヨウ素により40℃で40分間染色し、透過電子顕微鏡(日本電子(株)製のJEM−1400)を用いて加速電圧120kVでTEM観察を行った。図3はそのときのTEM像であり、(a)は所定倍率で撮影した写真、(b)は(a)の部分拡大写真である。図3のTEM像は、白色部分と黒色部分とが交互に配列した形状になっていることから、この薄膜はラメラ構造であり、繰り返し周期Dは100nm程度であることがわかった。
・SAXS測定
前出の溶媒キャスト法によって作製した薄膜を小角X線散乱(SAXS)測定用のサンプルとして用いた。SAXS測定装置(高エネルギー加速器研究機構(KEK)Photon Factory(PF) beamline 10C)を用いてX線波長0.15nm、カメラ長2.06mで測定を行った。図4に示す通り、得られたSAXSプロファイルでは、1〜4次ピークが観測された。また、繰り返し周期Dは97nmであった。
[実施例2]
第1工程において、精製したスチレンモノマーとRAFT剤とトルエンとを、それぞれ2.73g(3mL)、1.6mg、1.3g(1.5mL)ずつ混合、すなわちスチレンモノマーとRAFT剤とのモル比を6000:1としたうえで重合時間を8時間とし、第2工程において、精製したp−tert−ブトキシスチレンとマクロRAFT剤とトルエンとを、それぞれ0.75g(0.8mL),0.1g,2.78g(3.2mL)ずつ混合、すなわちp−tert−ブトキシスチレンとマクロRAFT剤とのモル比を9300:1としたうえで重合時間を4時間とした以外は、実施例1と同様にしてPS−b−PtBSブロック共重合体を合成した。図5のクロマトグラムの通り、このブロック共重合体のMnは450k、Mw/Mnは1.6(PSのMnは220k、Mw/Mnは1.4)、PSの組成φPSは0.48であった。このブロック共重合体を用いて溶媒キャスト法によりバルク膜を作製し、その反射スペクトルを調べたところ、図6に示すように639nmにピークが見られた。このことから、得られたバルク膜は、可視光を反射するフォトニック膜であることがわかった。また、図7のTEM観察の結果、バルク膜はラメラ構造であり、繰り返し周期Dは160nm程度であった。
[実施例3]
第2工程において、精製したp−tert−ブトキシスチレンとマクロRAFT剤とトルエンとを、それぞれ0.94g(1.0mL),0.1g,2.60g(3.0mL)ずつ混合、すなわちp−tert−ブトキシスチレンとマクロRAFT剤とのモル比を11500:1とした以外は、実施例2と同様にしてPS−b−PtBSブロック共重合体を合成した。図8の右側のGPCクロマトグラムの通り、このブロック共重合体のMnは1430k、Mw/Mnは1.8、PSの組成φPSは0.15であった。
[実施例4]
第1工程において、精製したスチレンモノマーとRAFT剤とトルエンとを、それぞれ3.64g(4mL)、6.4mg、1.74g(2mL)ずつ混合、すなわちスチレンモノマーとRAFT剤とのモル比を2000:1としたうえで重合時間を6時間とし、第2工程において、精製したp−tert−ブトキシスチレンとマクロRAFT剤とトルエンとを、それぞれ0.36g(0.4mL),0.4g,2.0g(2.3mL)ずつ混合、すなわちp−tert−ブトキシスチレンとマクロRAFT剤とのモル比を500:1としたうえで重合時間を8.5時間とした以外は、実施例1と同様にしてPS−b−PtBSブロック共重合体を合成した。GPC測定に用いたカラムは東ソー製のG4000HHR3本を連結させたものである。図9のクロマトグラムの通り、このブロック共重合体のMnは148k、Mw/Mnは1.6(PSのMnは95k、Mw/Mnは1.3)、PSの組成φPSは0.63であった。このブロック共重合体を用いて溶媒キャスト法によりバルク膜を作製した。図10のTEM観察の結果、バルク膜はラメラ構造であり、繰り返し周期Dは45nm程度であった。
[実施例5]
第1工程において、精製したスチレンモノマーとRAFT剤とを、それぞれ27.3g(30mL)、200mgずつ混合、すなわちスチレンモノマーとRAFT剤とのモル比を500:1としたうえで200mLナス型フラスコ中常圧下において重合温度を130℃、重合時間を7時間とし、第2工程において、精製したp−tert−ブトキシスチレンとマクロRAFT剤とトルエンとを、それぞれ3.51g(3.74mL),0.1g,3.24g(3.74mL)ずつ混合、すなわちp−tert−ブトキシスチレンとマクロRAFT剤とのモル比を5000:1としたうえで重合時間を9時間とした以外は、実施例1と同様にしてPS−b−PtBSブロック共重合体を合成した。GPC測定に用いたカラムは東ソー製のG4000HHR3本を連結させたものである。図11のクロマトグラムの通り、このブロック共重合体のMnは650k、Mw/Mnは1.6(PSのMnは25k、Mw/Mnは1.15)、PSの組成φPSは0.04であった。なお、ブロック共重合体の分子量が排除限界に達しているために、いびつな形状のクロマトグラムが得られている。
[実施例6]
第1工程において、精製したメタクリル酸メチルモノマーとRAFT剤とトルエンとを、それぞれ2.85g(3mL)、1.64mg、1.3g(1.5mL)ずつ混合、すなわちメタクリル酸メチルモノマーとRAFT剤とのモル比を6000:1とし、循環恒温槽の温度を80℃、重合時間を4時間とし、第2工程において、精製したスチレンとマクロRAFT剤とトルエンとを、それぞれ0.55g(0.6mL),0.1g,2.94g(3.4mL)ずつ混合、すなわちスチレンとマクロRAFT剤とのモル比を12700:1とし、循環恒温槽の温度を85℃、重合時間を4時間とした以外は、実施例1と同様にしてPMMA−b−PSブロック共重合体を合成した。図12の右側のGPCクロマトグラムの通り、このブロック共重合体のMnは440k、Mw/Mnは1.5(PMMAのMnは240k、Mw/Mnは1.3)、PMMAの組成φPMMAは0.52であった。このブロック共重合体を用いて溶媒キャスト法によりバルク膜を作製し、その反射スペクトルを調べた。図13に示すように232nmにピークが見られ、得られたバルク膜は、紫外光を反射するフォトニック膜であることがわかった。
[実施例7]
第2工程において、精製したスチレンとマクロRAFT剤とトルエンとを、それぞれ0.76g(0.8mL),0.1g,2.77g(3.2mL)ずつ混合、すなわちスチレンとマクロRAFT剤とのモル比を16900:1とした以外は、実施例6と同様にしてPMMA−b−PSブロック共重合体を合成した。図14の右側のGPCクロマトグラムの通り、このブロック共重合体のMnは670k、Mw/Mnは1.6、PMMAの組成φPMMAは0.34であった。このブロック共重合体を用いて溶媒キャスト法によりバルク膜を作製し、その反射スペクトルを調べた。ナノ構造が十分に配向した膜試料を得ることができず鋭い反射ピークを確認することはできなかったが、図15に示すように356nm周辺の紫外光〜可視光(紫)を反射するフォトニック膜であることがわかった。膜試料の調製法を改善することにより、明確な反射ピークを示す膜試料が得られるものと考えている。なお、455nm付近で検出されたピークは光源に由来する人工的なものであり、他の測定試料でも見られている。また300nm以下での反射率が低いのはポリマー膜による吸収のためである。
[実施例8]
第2工程において、精製したスチレンとマクロRAFT剤とトルエンとを、それぞれ0.91g(1.0mL),0.1g,2.61g(3.0mL)ずつ混合、すなわちスチレンとマクロRAFT剤とのモル比を21200:1で混合した以外は、実施例6と同様にしてPMMA−b−PSブロック共重合体を合成した。図16の右側のGPCクロマトグラムの通り、このブロック共重合体のMnは960k、Mw/Mnは1.7、PMMAの組成φPMMAは0.23であった。
本発明は、光学フィルタや偏光子、波長板などに利用可能である。

Claims (10)

  1. (a)RAFT剤が導入された第1成分の重合体を得る工程と、
    (b)該第1成分の重合体をマクロRAFT剤として第1成分の重合体と第2成分とを100〜500MPaの高圧下で重合することにより、第1成分のポリマー鎖と第2成分のポリマー鎖とが繋がったブロック共重合体を得る工程と、
    を含むブロック共重合体の製法。
  2. 前記工程(a)では、100〜500MPaの高圧下で前記第1成分を重合する、
    請求項1に記載のブロック共重合体の製法。
  3. 前記ブロック共重合体は、数平均分子量が10万以上である、
    請求項1又は2に記載のブロック共重合体の製法。
  4. 前記第1成分の重合体は、数平均分子量が2万以上である、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のブロック共重合体の製法。
  5. 前記ブロック共重合体は、分子量分布が1.2以上である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のブロック共重合体の製法。
  6. 前記第1成分及び前記第2成分のうち一方の成分は、スチレン類、ジエン類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリル酸及びメタクリル酸からなる群より選ばれた化合物であり、
    前記第1成分及び前記第2成分のうち他方の成分は、前記群より選ばれた化合物であって前記一方の成分とは異なる化合物である、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のブロック共重合体の製法。
  7. 前記第1成分は、スチレン類であり、
    前記第2成分は、前記第1成分とは異なるスチレン類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリル酸又はメタクリル酸である、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のブロック共重合体の製法。
  8. 前記第1成分は、スチレンであり、
    前記第2成分は、ベンゼン環上にアルコキシ基を有するスチレン、アクリル酸メチル又はメタクリル酸メチルである、
    請求項7に記載のブロック共重合体の製法。
  9. 前記第1成分は、アクリル酸エステル類又はメタクリル酸エステル類であり、
    前記第2成分は、スチレン類である、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のブロック共重合体の製法。
  10. 前記第1成分は、メタクリル酸エステル類であり、
    前記第2成分は、スチレンである、
    請求項9に記載のブロック共重合体の製法。
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