JP6132265B2 - 照明付ドアセット - Google Patents
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Description
また、特許文献1の多機能戸枠では、上述したように避難誘導灯を取り付けるために上部を通常の戸枠に比べて幅広の特殊な形状にする必要があるので、既存の扉の戸枠を多機能戸枠に変更することは困難である。しかも、避難誘導灯が戸枠表面に取り付けられており、避難誘導灯は視認できる状態になっているから、外観上もすっきりとしない。
照明付ドアセット。
第2発明の照明付ドアセットは、戸と該戸の周囲を囲む戸枠とからなり、災害時に前記戸に光を照射し得る照明手段を備えたドアセットであって、前記戸枠は、既設の戸枠に配置し得る戸枠であり、該戸枠の上枠は、前記戸を閉じた状態において、該戸の上方に位置するフレーム本体部と、該フレーム本体部の下方に位置し、該戸の上端部が当接し得る戸当りとして機能する突出部と、を備えており、前記照明手段の照明部は、光を放射する複数のLED光源部を備えた光源部と、該光源部の作動を制御し、かつ停電時において、該光源部が常時点灯した状態を維持し得る機能を有する制御部と、平常時において前記光源部に対して電力を供給し得る外部電源に接続された受電部と、該受電部に対して外部電源からの電力供給が中断したときに前記光源部に電力を供給する電池と、を有する電源部と、を備えており、前記光源部、前記制御部、および前記電源部が、前記上枠の戸当りとして機能する突出部内に取付られており、前記照明部は、前記光源部が点灯すると、前記戸枠の上枠の戸当りとして機能する突出部の下面に設けられた開口から前記戸の室内側の面に光を放射し得るように配設されていることを特徴とする。
第3発明の照明付ドアセットは、第1または第2発明において、前記光源部、前記制御部、および前記電源部が、薄型回路基板に固定されていることを特徴とする。
第4発明の照明付ドアセットは、第1、第2または第3発明において、前記突出部の下面に設けられた開口を塞ぐ透光部を備えた本体プレートを備えていることを特徴とする。
第5発明の照明付ドアセットは、第1、2、第3または第4発明において、前記照明手段は、前記戸の状態を検知し、該戸の状態に対応した状態信号を送信する機能を有する戸状態検出部と、前記戸に対して室外側の領域に向かって状況信号を発信する信号発信部と、を備えており、前記制御部は、前記戸状態検出部から送信された前記状態信号と、停電を検出する停電検出部から送信された検出信号と、に基づいて前記信号発信部の作動を制御する診断機能を有していることを特徴とする。
第6発明の照明付ドアセットは、第5発明において、前記照明手段は、前記光源部から放射された光を室外側の領域に向かって放出する室外透光部を備えており、該室外透光部と前記光源部によって前記信号発信部が構成されていることを特徴とする。
第2発明によれば、戸が閉じた状態において、戸の上端部が当接する戸当りに相当する突出部内に照明手段の照明部が収容されている。このため、停電時において、照明部の光源部から放射された光によってドアセットの戸の室内側の面を確実に照らしだすことができるので、周囲が急に真っ暗な状況になっても、確実にドアセットの戸を視認できる。すると、人は安全確保等のため室外へ移動するなどの避難行動を迅速かつスムースに行うことができる。とくに、かかるドアセットを玄関ドアセットとして使用する場合、照明部から戸の室内側の面に放射された光によって、室内側の領域、つまり、戸の片側の面に対して玄関側の領域が照らしだされるので、解錠等をより迅速に行うことができ、しかも、靴などを迅速かつ確実に履くことができるから、より迅速かつ安心して室外に移動することができる。また、戸枠が既設の戸枠に配置し得るものであるので、既設の戸枠はそのままの状態で照明付ドアセットを取り付けることができる。さらに、外部電源から供給される電力を受電部によって受信し光源部に電力を供給することによって光源部を点灯させることができる。しかも、電源部は電池を備えているので、外部電源からの電力供給が中断したとき、つまり停電時でも、この電池から供給される電力によって光源部を常時点灯させることができる。したがって、平常時には通常の照明として使用でき、停電時、つまり非常時では避難誘導灯として機能させることができる。
第3発明によれば、光源部、制御部および電源部が薄型回路基板に固定されているので、照明部の取扱い性を向上させることができる。
第4発明によれば、本体プレートによって、照明部を隠すことができるので、ドアセットの外観をよりすっきりとさせることができる。
第5発明によれば、停電が生じた際に、戸の開閉状態を検出した戸状態検出部から送信された状態信号に基づいて信号発信部が作動すれば、人の移動状況を信号発信部が発信する状況信号によって確認できる。すると、この状況信号によって、室外の人は、室内の人の移動状況、例えば、室外への避難などを行なった否かを一瞬にして確認することができる。
第6発明によれば、信号発信部を設けるための特別な構造も不要となるので、構造を簡単にすることができる。
本発明の照明付ドアセットは、マンション等の集合住宅の住戸や戸建住宅などに設けられる戸と戸枠からなるドアセットであって、停電時において避難誘導灯として機能する照明部を設けたことに特徴を有する。
また、本願明細書の避難誘導灯とは、停電時でも人が住戸などの居室内から住戸の外まで移動する際にドア(戸を含む)や廊下、通路などを移動可能な程度に照らしだすことができる照明器具のことをいう。
さらに、明細書中のドアセットとは、居室や部屋の内外または屋内と屋外など一の空間とこれに隣接する他の空間とを連通する出入口に設けられた開閉可能な部材一式をいう。例えば、戸枠に対して揺動可能に設けられた戸を有する開戸タイプや、天井または下り壁に取り付けられた上枠の長手方向に沿って左右に開閉可能に設けられた戸を有する引戸タイプなどのドアセットいずれも含む概念である。
つぎに、本実施形態の照明付ドアセット1を説明する。
まず、以下では、開戸タイプの照明付ドアセット1について説明する。
本実施形態の照明付ドアセット1は、戸2と、この戸2を囲む戸枠10と、戸枠10に設けられた照明手段30と、を備えている。
まず、本実施形態の照明付ドアセット1の特徴である照明手段30について説明する前に、本実施形態の照明付ドアセット1の戸2と戸枠10の概略について、説明する。
図1に示すように、戸枠10は、平面視略長方形に形成され、その内部に外径と略相似形の開口部10hを有する部材である。
図1に示すように、戸2は、平面視略長方形に形成された略板状の部材である。具体的には、戸2は、戸枠10の開口部10hと略相似形であって、その大きさが戸枠10の開口部10hよりもやや小さくなるように形成されたものである。
この戸2は、連結手段によって戸枠10に設けられている。具体的には、戸2は、一の側端部と戸枠10との間に設けられた連結手段によって一の側端部を支点として水平方向に揺動可能に設けられている。つまり、戸2を一の側端部を支点として水平方向に揺動させることによって、戸2を開閉することができるのである。
また、戸2には、取っ手やドアノブなどの把手手段や、鍵、ドアガードなどの施錠手段などを設けてもよいのは、言うまでもない。
つぎに、本実施形態の照明付ドアセット1の照明手段30について、説明する。
光源部32は、電源部33から供給された電力によって光を放射する光源を備えている。この光源は、光を放射することができるものであればとくに限定されず、例えば、LEDや電球、有機EL、蛍光灯などを採用することができる。
電源部33は、光源部32と電気的に接続したときに光源部32に電力を供給する機能を備えたものである。具体的には、電源部33は、光源部32に電力を供給することができる電池33bを備えている。
なお、電池33bは、光源部32に電力を供給することができるものであればとくに限定されず、例えば、乾電池などの一次電池や充電可能な二次電池などを採用することができる。
図3に示すように、制御部35は、光源部32の作動を制御する機能を有する光源制御部と、商用電源などの外部電源の状況を検出する機能を有する停電検出部と、を備えている。
例えば、光源制御部は、停電検出部からの信号に基づいて外部電源の状況、例えば、停電が発生しているか否かを判断する。そして、停電が発生していると判断した場合、電源部33の電池33bと光源部32を連通する。つまり、両者を電気的に接続するのである。一方、光源部32に対しては、光源部32が放射する光を常時点灯した状態に維持するような命令信号を送信するのである。
なお、光源制御部は、上述したような光源部32を制御することができるものであればとくに限定されず、一般的な光源に使用されるものを採用することができる。
しかも、照明部31は、その光源部32から放射された光によって、室内側の領域が照らしだされるように戸2の片側の面に対して光を照射することができるように戸枠10の上枠20に設けられている。すると、戸2を閉じた状態において、上枠20に設けられた光源部32から放射された光によって、上枠20の近傍に位置する戸2の室内側の面を、その上端部から下方に向かって照らしださすことができる。つまり、戸2の室内側の面および戸2に対して室内側の領域を照らしだすことができるのである。
すると、停電時において、戸枠10の上枠20に設けられた照明部31の光源部32から放射された光によって戸2の室内側の領域が照らしだされた状態に維持されるので、周囲が急に真っ暗な状況になっても、人は戸2の位置および戸2全体を確実に視認できる。そうする、本発明の照明付ドアセット1の照明手段30の照明部31が避難誘導灯として機能するので、人は安全確保等のため室外へ移動するなどの避難行動を迅速かつスムースに行うことができる。
しかも、本実施形態の照明付ドアセット1の照明部31は、平常時でも点灯した状態に維持される一般的な避難誘導灯(例えば、通路誘導灯や避難口誘導灯など)とは異なり、停電時だけ常時点灯した状態となるので、本実施形態の照明付ドアセット1を寝室としての居室に取り付けても、照明部31の光によって睡眠が妨害されないという利点が得られる。
具体的には、図3(B)に示すように、電源部33は、例えば、AC/DCコントローラなどのように商用電源などの外部電源から供給された交流電力を受電し、受電した交流電力を光源部32が利用可能な直流電力に変換し得る機能を有し、かつ、光源部32に対して直流電力を供給する受電部33aを備えている。また、制御部35の光源制御部は、外部電源から受電部33aに交流電力が供給されている状況、つまり、平常時では、受電部33aと光源部32とを導通、つまり、両者を電気的に接続する機能を備えている。
例えば、図6に示すように、戸2を閉じた状態から戸2を開けた場合、制御部35に設けられた開閉検出部(図3(B)参照)に基づいて戸2を開けたときに所定の時間光源部32を点灯させるような構成としてもよい。つまり、平常時では、照明部31を一般的な照明として機能させることができるのである。
一方、停電時では、光源部32は、上述したように電源部33の電池33bから電力が供給されるとともに、制御部35の光源制御部によって常時点灯した状態を維持するように制御される。
したがって、本実施形態の照明付ドアセット1の照明手段30の照明部31は、平常時には通常の照明として使用でき、停電時、つまり非常時では避難誘導灯として機能させることができる。
本発明の照明付ドアセット1において、照明手段30の照明部31は、戸2よりも上方の戸枠10に取り付けられていれば、上記のごとき機能を果たすが、照明部31が上枠20の内部に収容された状態で取り付けられていると、好ましい。
また、本実施形態の照明付ドアセット1の戸枠10の外径が既設の戸枠の内径と同等になるように形成していれば、既存のドアセットの戸を取り外した状態において、既設の戸枠内に本実施形態の照明付ドアセット1の戸枠10を配置し、本実施形態の照明付ドアセット1の戸枠10を既設の戸枠に固定するだけで、本実施形態の照明付ドアセット1を設置することができる。すると、既設のドアセットから戸だけを取り外せば、本実施形態の照明付ドアセット1の照明部31を設置することができるので、設置作業を容易に行うことができる。
以下、既設の戸枠がそのままの状態で本実施形態の照明付ドアセットを取り付ける場合について、より詳細に説明する。
図9において、符号EFは住戸の玄関出入口壁EWに取り付けられた既設の戸枠(以下、単に既設戸枠という)を示している。
まず、玄関出入口壁EWに配置されている既設の戸を既設戸枠EFから外す。そして、この残った既設戸枠EFに本実施形態の照明付ドアセット1の戸枠10を取り付ける。なお、既設戸枠EFに戸枠10を取り付ける方法は、とくに限定されず、例えば、ビスなどの連付部材によって連結してもよいし、溶接などによって連結固定してもよい。
なお、電源部33と商用電源を電気的に接続するように電源部33に対して外部から配線をしてもよいし、電源部33に設けられた電池33bだけで光源部32等を作動させてもよい。
なお、この開口が形成された面、つまり、フレーム本体部21の背面部(図2では上方に向かって開口を有する面)は、上述したように、住戸の玄関に本実施形態の照明付ドアセット1を配設した場合、ドアセット取付開口部Ehを囲む玄関出入口壁EWの内端面と略接するように配設される部分である。
以下、突出部22についてより詳細に説明する。
図2に示すように、突出部22は、フレーム本体部21の表面に連結した上壁23と、この上壁23の下方に設けられた下壁24と、上壁23と下壁24の間に配設された室外側壁25および室内側壁26と、を備えており、隣接する各壁の端部同士が連結されている。つまり、突出部22は、その内部に上壁23と下壁24と室外側壁25および室内側壁26で囲まれた中空な空間(以下、収容空間22hという)を有しているのである。
図4に示すように、この開口部24hは、その形状が略長方形であり、その長手方向の軸が突出部22の長手方向(図4では、紙面の左右方向)の軸と略平行になるように形成されている。例えば、開口部24hは、その長さが突出部22の長さのほぼ3分の1であり、突出部22のほぼ中央部に位置するように形成されている。
具体的には、光源部32を、収容空間22h内において開口部24hの上方近傍、かつ光源部32から放射された光が開口部24hを通って外方に放出されるように収容空間22h内の取付部に取り付ける。
すると、図5に示すように、照明部31を戸枠10の外部に露出させない状態でも、光源部32から放射された光を室内側の領域に向かって放出させることができる。しかも、図1,5または図7に示すように、戸枠10に照明手段30を設けても、照明部31を外部から見えない状況にできるので、本実施形態の照明付ドアセット1の外観をすっきりとさせることができる。
また、その逆に、照明部31の光源部32を、光源部32の光軸が戸2の室内側の面から離れる、つまり、光源部32から放射された光が戸2の室内側の面からより離れた領域まで到達するように、配設すれば、戸2の室内側の面からより遠くの室内側の領域に向かって開口部24hから放出された光を放出させることができる。すると、戸2の室内側の面からより遠くの室内側の領域を照らしだすことができる。
突出部22の下壁24には、光を透過する部材で形成された透光プレート40を開口部24hを塞ぐように設けてもよい。
透光プレート40は、突出部22の収容空間22h内に照明部31を収容した状態において、光源部32から放射された光を透過して外部に放出することができるものであればとくに限定されない。
例えば、図4に示すように、透光プレート40を、光源部32から放射された光を透過して外部に放出する光放出部42と、この光放出部42を囲む本体プレート41とから形成してもよい。
とくに、光源部32の光源としてLEDを採用した場合、光放出部42として拡散板を使用すれば、指向性が高いLEDから放射された光を光放出部42で受光し、光放出部42の表面から均一な光として放出することができる。
光源部32として、帯状の部材であって、この帯状の部材の表面に長手方向(図4では紙面の左右方向)に沿ってLEDを光源としたLED光源部32aが複数、一列または複数列に並んで配設された構成とする(図4(B)参照)。
具体的には、各LED光源部32aが、帯状の部材の長手方向に沿って約10mm〜30mm間隔を開けてほぼ一列または複数列に配置されるように形成する。
すると、所定の間隔でLED光源部32aが配設されているので、個々のLED光源部32aから放射される光の重なりが小さくなるから、少ないLED光源部32aでより効率良く透光プレート40の光放出部42から光を放出させることができる。
なお、LEDは、その形状などによって、照射距離や配光特性が異なる。例えば、LEDが板状の場合、その配向性が約120度であるので、隣接するLED光源部32a間の距離を約30mmにしても、透光プレート40に対してほぼ均等に光を照射することができる(図4(B)参照)。
例えば、消費電力が3.5V(20mA)のLED光源部32aを5コ配設した場合、電源部33の電池33bとして1.2V(1,900mAh)の一次電池を使用すれば、停電時でも、透光プレート40の光放出部42から放出された光によって床面を約2ルクス程度の明るさで照らしだすことができ、しかも、かかる状態を少なくとも19時間継続するように光源部32が点灯した状態を維持させることができる。
例えば、図4に示すように、突出部22の下壁24の背面(収容空間22hに位置する面)において、長手方向の両端間を連結するように複数の支持プレート24a、24bを所定の間隔で設け、この支持プレート24a、24bに対して透光プレート40を固定するように取り付けてもよい。この場合、突出部22にある程度の衝撃が加えられても透光プレート40が外れるのを確実に防止することができる。
なお、電池33bとして二次電池を採用する場合、制御部35は、受電部33aから二次電池に供給される電力によって二次電池が過充電になるのを防止する機能を有するのが、好適である。
例えば、図4に示すように、薄型回路基板を使用すれば、制御部35をより薄くできるので、収容空間22hに照明部31を収容した状態において、制御部35と透光プレート40との間に電源部33を配設することができる。
なお、各回路は、一の基板上に多層構造に各回路が形成された多層構造型基板を採用してもよい。かかる基板を使用すれば、多数の制御回路等を備えた制御部35を形成することが可能となる。
本実施形態の照明付ドアセット1の照明手段30が、戸2の状態に対応した状態信号を送信する機能を有する戸状態検出部と、戸2に対して室外側の領域に向かって状況信号を発信する信号発信部と、を備えていてもよい。
また、照明手段30が戸状態検出部と信号発信部とを備えている場合には、制御部35が、戸状態検出部から送信された状態信号に基づいて照明手段30の信号発信部を制御する機能を有する信号発信制御部を備えているのが、好ましい。
戸状態検出部は、戸2を開閉させたときの状態を検知し、かつ検知した信号を制御部35の信号発信制御部に送信する機能を有する。制御部35の信号発信制御部は、戸状態検出部から送信された信号に基づいて信号発信部に対して信号発信部の作動を制御する制御信号を送信する。そして、制御部35の信号発信制御部から送信された信号に応じて、信号発信から戸2の室外側の領域に向かって状況信号が発信される。状況信号として、例えば、光源から放射された光を発光信号や、音源から出される音信号などを採用することができる。
なお、戸状態検出部は、戸2を開閉させたときの状態を検知する機能を有していればとくに限定されないので、例えば、上述したような制御部35の開閉検出部などを採用することも可能である。
例えば、図8(A)に示すように、上枠20のフレーム本体部21の表面を形成する壁(以下、表面壁という)に、戸2を閉じた状態において、戸2の上端部上面と略同じ大きさの開口が下方に向かって形成する。そして、この形成された開口に、上述した透光プレート40と同様の構造を有する室外透光部46が取り付けられた構造とする。すると、室外透光部46の光放出部に対して入射される光として、光源部32から放射された光を利用することができる。
一方、光源部32から放射された光のうち、室外透光部46側に向かって放射された光は、室外透光部46の光放出部から放出されて、戸2より室外側の領域を照らしだすことができる。つまり、光源部32を発信信号部の構成部材として利用することができるのである。言い換えれば、室外透光部46と、光源部32と、によって上記信号発信部が構成することができるのである。そうすると、信号発信部を設けるための特別な構造も不要となるので、構造を簡単にすることができる。
上記例では、戸2を一の側端部を支点として水平方向に揺動させることによって戸2を開閉する開戸タイプの照明付ドアセット1について説明したが、上述したように戸2の開閉方法は、開戸タイプに限定されず、引戸タイプを採用してもよい。
以下、引戸タイプを採用した本実施形態の照明付ドアセット1Bについて説明する。
なお、上枠50に設けられた照明手段30は、開戸タイプの照明付ドアセット1に設けられたものと実質的に同様の構成である。また、開戸タイプの照明付ドアセット1と実施的に同様の構成の部分については、説明を適宜割愛する。
上枠フレーム51には、その内部に板状の部材によって断面略L字状に形成されたレール部材51aが設けられている。このレール部材51aは、その長手方向の軸が上枠50の長手方向の軸(図10では左右方向)と並行になるように上枠フレーム51の一の内壁に連結するように取り付けられている。
なお、このレール部材51aは、後述する戸2の上端部に連結した吊り部材52を保持する部材である。
そして、図11に示すように、下壁64aに形成された開口部には、この開口部を塞ぐように光を透過する部材で形成された透光プレート40が設けられている。
なお、この透光プレート40は、開戸タイプの照明付ドアセット1に設けられたものと実質的に同様の構成である(図8参照)。
このため、上枠50の長手方向の軸に沿って戸2をスムースに左右方向に開閉することができる。
なお、戸2は、その上端と下端の長さ、つまり縦の距離が突出部62の下面と床面との距離と同等または若干短くなるように形成されている。
しかも、開戸タイプの照明付ドアセット1において説明したように、停電時では、光源部32が、制御部35によって常時点灯した状態を維持するように制御されている。
したがって、停電時には、上枠50に設けられた照明部31の光源部32から放射された光によって戸2の室内側の領域が照らしだされた状態に維持されるので、周囲が急に真っ暗な状況になっても、人は戸2の位置および戸2全体を確実に視認できる。そうする、照明付ドアセット1Bの照明手段30の照明部31が避難誘導灯として機能するので、人は安全確保等のため室外へ移動するなどの避難行動を迅速かつスムースに行うことができる。
2 戸
10 戸枠
20 上枠
21 フレーム本体部
22 突出部
22h 収容空間
24h 開口部
30 照明手段
31 照明部
32 光源部
33 電源部
35 制御部
40 透光プレート
Claims (6)
- 戸と該戸の周囲を囲む戸枠とからなり、災害時に前記戸に光を照射し得る照明手段を備えたドアセットであって、
前記戸枠の上枠は、
前記戸を閉じた状態において、該戸の上方に位置するフレーム本体部と、該フレーム本体部の下方に位置し、該戸の上端部が当接し得る戸当りとして機能する突出部と、を備えており、
前記照明手段の照明部は、
光を放射する複数のLED光源部を備えた光源部と、
該光源部の作動を制御し、かつ停電時において、該光源部が常時点灯した状態を維持し得る機能を有する制御部と、
平常時において前記光源部に対して電力を供給し得る外部電源に接続された受電部と、該受電部に対して外部電源からの電力供給が中断したときに前記光源部に電力を供給する電池と、を有する電源部と、を備えており、
前記光源部、前記制御部、および前記電源部が、
前記上枠の戸当りとして機能する突出部内に取付られており、
前記照明部は、
前記光源部が点灯すると、前記戸枠の上枠の戸当りとして機能する突出部の下面に設けられた開口から前記戸の室内側の面に光を放射し得るように配設されている
ことを特徴とする照明付ドアセット。 - 戸と該戸の周囲を囲む戸枠とからなり、災害時に前記戸に光を照射し得る照明手段を備えたドアセットであって、
前記戸枠は、
既設の戸枠に配置し得る戸枠であり、
該戸枠の上枠は、
前記戸を閉じた状態において、該戸の上方に位置するフレーム本体部と、該フレーム本体部の下方に位置し、該戸の上端部が当接し得る戸当りとして機能する突出部と、を備えており、
前記照明手段の照明部は、
光を放射する複数のLED光源部を備えた光源部と、
該光源部の作動を制御し、かつ停電時において、該光源部が常時点灯した状態を維持し得る機能を有する制御部と、
平常時において前記光源部に対して電力を供給し得る外部電源に接続された受電部と、該受電部に対して外部電源からの電力供給が中断したときに前記光源部に電力を供給する電池と、を有する電源部と、を備えており、
前記光源部、前記制御部、および前記電源部が、
前記上枠の戸当りとして機能する突出部内に取付られており、
前記照明部は、
前記光源部が点灯すると、前記戸枠の上枠の戸当りとして機能する突出部の下面に設けられた開口から前記戸の室内側の面に光を放射し得るように配設されている
ことを特徴とする照明付ドアセット。 - 前記光源部、前記制御部、および前記電源部が、
薄型回路基板に固定されている
ことを特徴とする請求項1または2記載の照明付ドアセット。 - 前記突出部の下面に設けられた開口を塞ぐ透光部を備えた本体プレートを備えている
ことを特徴とする請求項1、2または3記載の照明付ドアセット。 - 前記照明手段は、
前記戸の状態を検知し、該戸の状態に対応した状態信号を送信する機能を有する戸状態検出部と、
前記戸に対して室外側の領域に向かって状況信号を発信する信号発信部と、を備えており、
前記制御部は、
前記戸状態検出部から送信された前記状態信号と、停電を検出する停電検出部から送信された検出信号と、に基づいて前記信号発信部の作動を制御する診断機能を有している
ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の照明付ドアセット。 - 前記照明手段は、
前記光源部から放射された光を室外側の領域に向かって放出する室外透光部を備えており、
該室外透光部と前記光源部によって前記信号発信部が構成されている
ことを特徴とする請求項5記載の照明付ドアセット。
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