JP6132203B2 - 高湿潤廃棄物の処理方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、下水汚泥や生ゴミ、パルプスラッジなどの高い水分割合を有している廃棄物(以下、高湿潤廃棄物という)を処理する技術に関するものである。
下水汚泥や生ゴミ、パルプスラッジなどの高湿潤廃棄物は例えば燃焼炉によって焼却処理されている。
高湿潤廃棄物である下水汚泥などは多量の水分を含有しているため、前もってスクリュープレス脱水装置、フィルタープレス脱水装置または遠心分離脱水装置などの機械的脱水装置を用いて含水率を低下させたのちに焼却処理を行っている。
しかしながら、上記したような機械的な脱水処理によっては高湿潤廃棄物の含水率を例えば自燃できる程度にまで下げることは困難である。そのため、化石燃料を追加して十分な燃焼状態を確保する必要があり、焼却処理に要する燃料消費量が嵩んでしまうという課題がある。
そこで、高湿潤廃棄物の燃焼処理に必要な化石燃料を低減させる、もしくは全く不要にするための前処理方法として種々の提案がなされている。
特許文献1には、高湿潤廃棄物を処理容器内に投入して高圧水蒸気を注入し、所定の圧力及び温度下に所定時間保持することにより水熱反応が進行し、加水分解作用によって高湿潤廃棄物を微細化および低分子化して機械的脱水処理では放出されない水分を離脱し易い状態とし、次いでこれを脱水処理装置において脱水することによって水分含有率を低減させることが記載されている。
しかしながら、この方法は水熱処理に使用された高圧水蒸気は廃蒸気として系外に排気されるため、廃蒸気が保有する多大な熱エネルギーが損失し、熱効率が悪いという問題がある。
特許文献2では、特許文献1記載の水熱反応を利用する方法において、水熱処理反応器を並列に設けて、一方の水熱処理反応器から排出される廃蒸気を他方の水熱処理反応器の反応域の予熱用水蒸気として供給することが記載されている。この方法は、水熱処理に使用された高圧水蒸気の熱エネルギーを回収して有効利用するものである。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2記載の方法はいずれも水の水熱反応を利用するものであり、水を高温、高圧にするために多量のエネルギーを消費するという問題がある。
また、高圧水蒸気を高湿潤廃棄物に吹き掛けることで、高湿潤廃棄物の水分含有率が増加するという懸念がある。
特許文献3には、スラリー状の汚泥に加圧条件下で炭酸ガスを溶解させるガス溶解手段と、加圧条件下の圧力より低い圧力の下で、ガスを溶解したスラリー状の汚泥を破砕する破壊手段とを備えた汚泥処理装置を用いて汚泥を処理する方法が記載されている。
この汚泥処理方法は、スラリー状の汚泥に加圧条件下でガスを溶解させた後、このスラリー状の汚泥を加圧条件下の圧力より低い圧力下でノズルから噴射して衝突板に衝突させることにより、汚泥細胞内に溶解していたガスを圧力差(加圧条件下と当該加圧条件下の圧力より低い圧力下との圧力差)により気泡とすることによって汚泥細胞を膨らんだ状態とし、この膨らんで弾性力が小さい状態にある細胞壁を破壊して水分を放出させるものである。
しかしながら、この方法はスラリー状の汚泥を機械的に破壊する手段を用いておりこのための処理装置が別途必要となる。また、汚泥をノズルから噴射すると汚泥がノズルに詰まり安定した操業ができないと考えられる。更に、汚泥をノズルから噴射して衝突板に衝突させた際に発生する炭酸ガスは臭気成分を含んでおり、これをそのまま環境に放出することは環境対策上好ましくないが、特許文献3にはこの対策については記載がない。
特開2007−203213号公報 特開2009−120746号公報 特開2009−233637号公報
本発明は上記したような従来技術の課題を解決し、高湿潤廃棄物を低コストで処理できる方法および装置を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を進めた結果、高湿潤廃棄物の脱水処理に先立って、高湿潤廃棄物に炭酸ガスを供給し加圧することによって得られる、炭酸ガスが溶解した水によって処理することにより、脱水処理工程において廃棄物の水分含有率を大きく低減させることができることを見出して本発明を完成したものである。
本発明の構成は以下の通りである。
(1)高湿潤廃棄物に炭酸ガスを供給して、高湿潤廃棄物と炭酸ガスとの混合物を形成する工程と、
前記高湿潤廃棄物と炭酸ガスとの混合物を加圧して炭酸ガスを高湿潤廃棄物中の水に溶解させる工程と
前記炭酸ガスを溶解させた水と高湿潤廃棄物中の固形物とを反応させて、高湿潤廃棄物中の固形分の細胞壁を破壊する工程と、
前記高湿潤廃棄物中の固形分の細胞壁を破壊する工程によって得られた高湿潤廃棄物を脱水する工程と
を含むことを特徴とする高湿潤廃棄物の処理方法。
(2)前記反応後の高湿潤廃棄物を減圧して炭酸ガスを分離することを特徴とする(1)に記載の高湿潤廃棄物の処理方法。
(3)前記炭酸ガスを溶解させた水と高湿潤廃棄物中の固形物との反応を促進するために、高湿潤廃棄物を加熱することを特徴とする(1)または(2)に記載の高湿潤廃棄物の処理方法。
(4)前記の炭酸ガスを溶解させた水と高湿潤廃棄物中の固形物とを反応させる反応温度を常温〜80℃とすることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の高湿潤廃棄物の処理方法。
(5)前記炭酸ガスを溶解させた水と高湿潤廃棄物中の固形物とを反応させて、高湿潤廃棄物中の固形分の細胞壁を破壊する工程において、高湿潤廃棄物と炭酸ガスとの混合物を収容した反応槽の下部に炭酸ガスを供給し、炭酸ガスのバブリングによって高湿潤廃棄物と炭酸ガスとを混合することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の高湿潤廃棄物の処理方法。
)高湿潤廃棄物に炭酸ガスを供給する装置と、
前記装置より得られる高湿潤廃棄物と炭酸ガスとの混合物を加圧し、炭酸ガスを高湿潤廃棄物中の水に溶解させる装置と、
前記装置で炭酸ガスを溶解させた水と高湿潤廃棄物中の固形物とを反応させて高湿潤廃棄物中の固形分の細胞壁を破壊する反応槽と、
前記反応槽から排出される高湿潤廃棄物を脱水する脱水機と、
を設けたことを特徴とする高湿潤廃棄物の処理装置。
)前記反応槽から排出される高湿潤廃棄物を減圧する装置を設けたことを特徴とする、()に記載の高湿潤廃棄物の処理装置。
)前記高湿潤廃棄物を減圧する装置から排出される高湿潤廃棄物と炭酸ガスとの混合物から炭酸ガスを分離するための炭酸ガス分離装置を設けたことを特徴とする()に記載の高湿潤廃棄物の処理装置。
)前記炭酸ガス分離装置において分離した炭酸ガスを前記高湿潤廃棄物と炭酸ガスとを混合する装置において使用される炭酸ガスとして使用することを特徴とする()に記載の高湿潤廃棄物の処理装置。
10)高湿潤廃棄物と炭酸ガスとの混合物の加圧と高湿潤廃棄物の減圧とを圧力交換器で行うこと特徴とする()〜()のいずれかに記載の高湿潤廃棄物処理装置。
11)前記反応槽から排出される高湿潤廃棄物を減圧する装置が減圧弁であることを特徴とする()〜()のいずれかに記載の高湿潤廃棄物処理装置。
12)反応槽に供給される高湿潤廃棄物を加熱する、または反応槽にて高湿潤廃棄物を加熱するための加熱器を設けたことを特徴とする()〜(11)のいずれかに記載の高湿潤廃棄物の処理装置。
13)前記反応槽から排出される高湿潤廃棄物と前記反応槽に供給される高湿潤廃棄物とを熱交換させるための熱交換器を設けたことを特徴とする(12)に記載の高湿潤廃棄物の処理装置。
14)前記反応槽に炭酸ガスを供給し、反応槽から排出される炭酸ガスを反応槽に供給する炭酸ガス循環経路を設けたことを特徴とする()〜(13)のいずれかに記載の高湿潤廃棄物の処理装置。
本発明によれば、高温高圧の水熱反応を用いることなく、炭酸ガスを溶解した水による酸化作用を利用するため、処理のための圧力及び温度をより下げることが可能となり、エネルギー消費量を低減できる効果がある。
本発明の高湿潤廃棄物処理装置の一例を示す図である。 本発明の高湿潤廃棄物処理装置の一例を示す図である。 本発明の高湿潤廃棄物処理装置の一例を示す図である。 図1の高湿潤廃棄物処理装置の変形例を示す図である。 図1の高湿潤廃棄物処理装置に脱水機を付加した一例を示す図である。
高湿潤廃棄物に含有される水分のうち、間隙水、毛管結合水および表面付着水等の外部水は機械的な脱水が容易であるが、汚泥等に含まれる細胞や組織が内包する内部水は機械的な脱水は困難である。
本発明においては、まず炭酸ガスを高湿潤廃棄物に供給し加圧することにより、高湿潤廃棄物の外部水への炭酸ガスの溶解度が増加して、外部水は多量の二酸化炭素を溶解した炭酸水となる。そしてこの炭酸水と接触している高湿潤廃棄物を形成している個々の固体物質の細胞壁が炭酸水の酸化作用によって破壊される。細胞壁を破壊された高湿潤廃棄物に脱水処理を施すことによって高湿潤廃棄物の含水率が大幅に低減でき、焼却処分に必要な燃料消費量を低減するか、無くすことができる。
また、酸化処理された高湿潤廃棄物は加圧された状態にあり、この加圧に要したエネルギーを回収することが好ましい。本発明においては、酸化処理後の加圧状態にある高湿潤廃棄物のエネルギーを圧力交換器を用いることによって回収し、未処理の高湿潤廃棄物を加圧するエネルギーとして利用する。
また、酸化処理後の高湿潤廃棄物は炭酸ガスを含んでいる。本発明においては酸化処理後の高湿潤廃棄物を減圧して高湿潤廃棄物から炭酸ガスを分離・回収し、この炭酸ガスを再び未処理高湿潤廃棄物に供給して加圧することにより炭酸ガスを高湿潤廃棄物の外部水に溶解させて再利用する。炭酸ガスは臭気成分を含んでいるが、前記のように炭酸ガスを閉サイクルで再利用することにより環境に臭気成分が排出されることがない。
なお、炭酸ガスの一部は循環系から適宜抜き出して脱臭処理を施した後に放出することができる。
本発明は炭酸水の酸化作用を利用している。このような酸化反応は温度が高いほど反応効率が高い。このため、炭酸水と高湿潤廃棄物との接触は温度が管理された反応槽で昇温された状態で行うことが好ましい。具体的には炭酸水と高湿潤廃棄物との混合物を、反応槽にて加熱する、もしくは加熱器で加熱して反応槽に導入し、常温以上の温度下で酸化反応を行わせることが好ましい。
反応温度は高い方が酸化反応の効率は良いが、加熱するのにコストがかかり、また、温度が高くなると炭酸ガスの溶解度を高めるためにより高圧にする必要があり、加圧のコストもかかるので、処理対象に応じてコストを勘案して温度及び圧力を適宜設定する。
温度条件は、処理する高湿潤廃棄物の種類に応じて、適宜選定する必要があり
、通常は、常温〜80℃、好ましくは常温〜50℃、より好ましくは30℃〜50℃である。
以下に、本発明を実施するための形態を図1〜5に基づいて説明する。なお、以下の説明は本発明における実施の形態を例示するものであって、特許請求の範囲に記載の発明を何ら限定するものではない。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態を図1に示す。
図1に示す高湿潤廃棄物処理装置10は、加圧ポンプ1、圧力交換器2、熱交換器3、加熱器4、反応槽5及び炭酸ガスを分離する分離器6を備えている。
未処理の高湿潤廃棄物W1は炭酸ガスを供給された後、ポンプ1によって加圧され圧力交換器2に送られる。
高湿潤廃棄物W1は圧力交換器2で、反応槽5から送られてくる高圧状態にある反応済み高湿潤廃棄物W2と圧力交換して高圧状態となる。
前記圧力交換器としては例えば米国フェデコ社のエネルギー回収ブースタ(HPB)を用いることができる。
次いで、高圧となった高湿潤廃棄物W1は熱交換器3に送られる。高湿潤廃棄物W1は熱交換器3で加温された状態にある反応済み高湿潤廃棄物W2と熱交換して加熱された後、加熱器4で必要に応じて適宜加熱されて反応槽5に導入される。反応槽5に導入される段階では高湿潤廃棄物W1の水分中には炭酸ガスが溶解しており、水分は炭酸水となっている。
高湿潤廃棄物W1は反応槽5内で所定時間炭酸水と接触され炭酸水の酸化作用によって高湿潤廃棄物W1の固形分の細胞壁が破壊されて、反応済み高湿潤廃棄物W2が反応槽から排出される。
反応槽5には、炭酸水と高湿潤廃棄物W1との均一かつ十分な接触を可能とするために攪拌機を設けることが好ましい。
反応槽5から排出された反応済み高湿潤廃棄物W2は熱交換器3で熱を回収され、更に圧力交換器2に送られて高湿潤廃棄物W1と圧力交換して圧力が低減され炭酸水中に溶け込んでいた炭酸ガスが分離してくる。
高湿潤廃棄物W2と炭酸ガスとの混合物は分離器6に送られて、炭酸ガスと高湿潤廃棄物W2とが分離される。
分離器6で分離された炭酸ガスは回収されて再び未処理の高湿潤廃棄物W1に供給され、上記と同様のサイクルが繰り返される。
このように炭酸ガスを閉サイクルで循環使用することにより、炭酸ガス中に含まれる臭気成分は系外にそのまま放出されることがない。また、濃縮された臭気成分を含む炭酸ガスの一部は連続的、又は断続的に適宜循環系から抜き出して脱臭処理を施した後系外に放出することができる。この場合、臭気成分が濃縮されているので脱臭処理を効率良く行うことができる。
なお、ポンプ1と圧力交換器2の位置を入れ替えることは可能であり、また、熱交換器3と加熱器4の位置を入れ替えることも可能である。以下の実施形態においても同様である。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態を図2に示す。
本実施形態では、第1の実施形態における加熱器4の位置を変更したものである。
図2に示されたものでは、加熱器4は熱媒加熱器10によって加熱された熱媒を反応槽5内に設けられた伝熱管11に供給することによって高湿潤廃棄物を加熱するようにしている。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態を図3に示す。
本実施形態では、第1の実施形態における圧力交換器2に代えて反応槽5から分離器6に至る経路に減圧弁7を配置したものである。
反応槽5から送出される反応済み高湿潤廃棄物W2は減圧弁7を通過することによって減圧され、高湿潤廃棄物W2から炭酸ガスが分離して高湿潤廃棄物W2と炭酸ガスとの混合流となって分離器6に送られる。分離器6で炭酸ガスが分離・回収され、この炭酸ガスは再び未処理の高湿潤廃棄物W1に供給されて再利用される。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態を図4に示す。
本実施形態では、第1の実施形態において、反応槽5に炭酸ガスを供給するための圧縮機8を付加したものである。圧縮機8によって反応槽5の下部に供給された炭酸ガスは、バブリングによって反応槽内の高湿潤廃棄物W1と炭酸水とを混合して炭酸水と高湿潤廃棄物W1との均一かつ十分な接触を可能とする。
また、圧縮機8によって反応槽5の下部に炭酸ガスを供給することにより、反応槽に供給される高湿潤廃棄物W1が必要とする十分な量の炭酸ガスを供給することを可能とする。圧縮機8によって反応槽内に供給されて汚泥の水分に溶解しなかった炭酸ガスは反応槽5から排出されて再び圧縮機8に送られる。
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態を図5に示す。
本実施形態は図1に示す第1の実施形態において、分離器6から排出される反応済み高湿潤廃棄物を脱水機に供給して脱水処理し、脱水済みの高湿潤廃棄物W3を得るものである。
高湿潤廃棄物W2は炭酸水との接触によって酸化処理され、水分を分離しやすくなっているため、脱水機9で脱水処理することにより高湿潤廃棄物W3の含水率が大きく低減される。
なお、第1〜4の実施形態においても同様に脱水機9を付加することにより脱水済みの高湿潤廃棄物W3を得ることができる。
本発明によれば、高圧水蒸気を用いることなく、炭酸ガスを高湿潤廃棄物に供給し加圧して得られた炭酸ガスを溶解した水による酸化作用を利用するため、特許文献1、2記載の高圧水蒸気を用いる方法に比べると処理のための圧力及び温度をより下げることが可能となり、エネルギー消費量を低減できる。
また、本発明は特許文献3記載の方法のように、細胞壁を機械的に破壊するための処理設備を要しないため処理設備に係るコストを低減できるという効果がある。
本発明によれば、圧力交換器によって圧力エネルギーを回収し、また、熱交換器によって熱エネルギーを回収してそれぞれ再利用することができるのでエネルギー消費を低減することができる。
本発明において使用する炭酸ガスは、高圧状態の後に減圧された段階で、高湿潤廃棄物と容易に分離するため、炭酸ガスを回収し、再利用することが容易である。
また、本発明においては炭酸ガスを閉鎖系で循環使用するため、臭気成分が環境に放出されることがない。
本発明の方法を下水汚泥に適用すると、下水汚泥をコンポスト化する場合には汚泥の含水率を低くすることが可能なため、重量が少なくハンドリングが容易になるという効果がある。
また、リンを回収する場合、リンの濃度が上昇しているため回収が容易になるという効果もある。
また、高湿潤廃棄物の細胞壁を破壊することにより、機械的な脱水処理をすることなく、そのままメタン発酵工程に持ち込んでメタン発酵を効果的に行うことが可能となる。
1 加圧ポンプ
2 圧力交換器
3 熱交換器
4 加熱器
5 反応槽
6 分離器
7 減圧弁
8 圧縮機
9 脱水機
10 熱媒加熱器
11 伝熱管
W1 未処理の高湿潤廃棄物
W2 反応済みの高湿潤廃棄物
W3 脱水後の高湿潤廃棄物

Claims (14)

  1. 高湿潤廃棄物に炭酸ガスを供給して、高湿潤廃棄物と炭酸ガスとの混合物を形成する工程と、
    前記高湿潤廃棄物と炭酸ガスとの混合物を加圧して炭酸ガスを高湿潤廃棄物中の水に溶解させる工程と
    前記炭酸ガスを溶解させた水と高湿潤廃棄物中の固形物とを反応させて、高湿潤廃棄物中の固形分の細胞壁を破壊する工程と、
    前記高湿潤廃棄物中の固形分の細胞壁を破壊する工程によって得られた高湿潤廃棄物を脱水する工程と
    を含むことを特徴とする高湿潤廃棄物の処理方法。
  2. 前記反応後の高湿潤廃棄物を減圧して炭酸ガスを分離することを特徴とする請求項1に記載の高湿潤廃棄物の処理方法。
  3. 前記炭酸ガスを溶解させた水と高湿潤廃棄物中の固形物との反応を促進するために、高湿潤廃棄物を加熱することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高湿潤廃棄物の処理方法。
  4. 前記の炭酸ガスを溶解させた水と高湿潤廃棄物中の固形物とを反応させる反応温度を常温〜80℃とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高湿潤廃棄物の処理方法。
  5. 前記炭酸ガスを溶解させた水と高湿潤廃棄物中の固形物とを反応させて、高湿潤廃棄物中の固形分の細胞壁を破壊する工程において、高湿潤廃棄物と炭酸ガスとの混合物を収容した反応槽の下部に炭酸ガスを供給し、炭酸ガスのバブリングによって高湿潤廃棄物と炭酸ガスとを混合することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の高湿潤廃棄物の処理方法。
  6. 高湿潤廃棄物に炭酸ガスを供給する装置と、
    前記装置より得られる高湿潤廃棄物と炭酸ガスとの混合物を加圧し、炭酸ガスを高湿潤廃棄物中の水に溶解させる装置と、
    前記装置で炭酸ガスを溶解させた水と高湿潤廃棄物中の固形物とを反応させて高湿潤廃棄物中の固形分の細胞壁を破壊する反応槽と、
    前記反応槽から排出される高湿潤廃棄物を脱水する脱水機と、
    を設けたことを特徴とする高湿潤廃棄物の処理装置。
  7. 前記反応槽から排出される高湿潤廃棄物を減圧する装置を設けたことを特徴とする、請求項に記載の高湿潤廃棄物の処理装置。
  8. 前記高湿潤廃棄物を減圧する装置から排出される高湿潤廃棄物と炭酸ガスとの混合物から炭酸ガスを分離するための炭酸ガス分離装置を設けたことを特徴とする請求項に記載の高湿潤廃棄物の処理装置。
  9. 前記炭酸ガス分離装置において分離した炭酸ガスを前記高湿潤廃棄物と炭酸ガスとを混合する装置において使用される炭酸ガスとして使用することを特徴とする請求項に記載の高湿潤廃棄物の処理装置。
  10. 高湿潤廃棄物と炭酸ガスとの混合物の加圧と高湿潤廃棄物の減圧とを圧力交換器で行うこと特徴とする請求項のいずれかに記載の高湿潤廃棄物処理装置。
  11. 前記反応槽から排出される高湿潤廃棄物を減圧する装置が減圧弁であることを特徴とする請求項のいずれかに記載の高湿潤廃棄物処理装置。
  12. 反応槽に供給される高湿潤廃棄物を加熱する、または反応槽にて高湿潤廃棄物を加熱するための加熱器を設けたことを特徴とする請求項11のいずれかに記載の高湿潤廃棄物の処理装置。
  13. 前記反応槽から排出される高湿潤廃棄物と前記反応槽に供給される高湿潤廃棄物とを熱交換させるための熱交換器を設けたことを特徴とする請求項12に記載の高湿潤廃棄物の処理装置。
  14. 前記反応槽に炭酸ガスを供給し、反応槽から排出される炭酸ガスを反応槽に供給する炭酸ガス循環経路を設けたことを特徴とする請求項13のいずれかに記載の高湿潤廃棄物の処理装置。
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