JP6132141B2 - 下水・雨水切換型貯留施設 - Google Patents

下水・雨水切換型貯留施設 Download PDF

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Description

本発明は、例えば合流式下水道の下水と建物敷地側の雨水とを切り換え可能に貯留して、河川の水質向上や内水氾濫などの災害防止を効果的かつ経済的に行うのに好適な下水・雨水切換型貯留施設に関するものである。
従来、合流式下水道では、降雨時などで一定の流量を超えた場合に、雨水吐口などから越流した未処理下水が河川などの公共用水域に放流され、水質汚染の原因となっている。この現象について図7を参照しながらより具体的に説明する。図7に示すように、合流式下水道1においては、生活排水などの汚水や雨水はともに下水道幹線2を通じて下水処理場3に送られ処理されるが、降雨などによって一定の流量を超えると、下水道幹線2の途中の雨水吐室4に設けてある越流堰4aから一部の下水が越流し、雨水吐口4bから河川に流れ込んで河川の水質汚染の原因となる。
この問題を解決するために、例えば特許文献1に示されるように、公共下水道のマンホールに分離装置を設けて下水を処理水と汚水とに分離処理するものや、公共下水道を流れる下水を一時的に公共用地内の合流式下水一時貯留施設に貯留した後、下水流量が減少した際に下水道に戻すものがある。これらは一般に、下水道事業者の施設の一部として運用管理されている。また、公共の下水道施設以外の民間の建物などでは、例えば特許文献2に示されるように、建物からの汚水を建物側の敷地内で一時的に貯留し、平準化して公共下水道に排水するものがある。
一方、建物敷地内の雨水の有効利用や、下水道への雨水流入量の軽減、さらに内水氾濫を防ぐ目的で、雨水を一時的に貯留する「雨水一時貯留施設」が実用化されており、一部自治体においては、大規模再開発事業に対してこの雨水一時貯留施設の設置を義務づけるガイドラインが策定されている。
特開2003−80241号公報 特開2005−23725号公報
ところで、雨天時の合流式下水道からの越流水による河川の水質汚染を抑制するためには、下水道事業者以外の施設にも汚濁負荷低減設備を設置することが有効であるが、例えば民間の建物敷地内に上記の雨水一時貯留施設と合流式下水一時貯留施設の両方をともに設置しようとする場合、貯留槽を複数設置する必要があり貯留容量も大きくなるため、設置および維持管理に要する費用が膨むこととなる。このため、民間の建物敷地内に雨水一時貯留施設と合流式下水一時貯留施設とを同時に整備することは経済的に難しい状況にあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、合流式下水一時貯留施設としても、雨水一時貯留施設としても使用可能な下水・雨水切換型貯留施設を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る下水・雨水切換型貯留施設は、下水道内の下水と、建物の敷地内の雨水とを切り換え可能に貯留する貯留槽を有する切換型の貯留施設であって、前記貯留槽を前記建物の敷地内に設けたことを特徴とする。
また、本発明に係る他の下水・雨水切換型貯留施設は、上述した発明において、前記下水道は合流式下水道であり、前記貯留槽は前記合流式下水道の雨水吐室に設けた越流堰から越流した下水を貯留可能であることを特徴とする。
また、本発明に係る他の下水・雨水切換型貯留施設は、上述した発明において、前記貯留槽は前記下水を一時的に貯留し、貯留した前記下水を前記下水道の下水流量が減少したときに前記下水道へ返送することを特徴とする。
また、本発明に係る他の下水・雨水切換型貯留施設は、上述した発明において、前記貯留槽は降雨量が少ない場合には前記下水を受け入れ、降雨量が多い場合には受け入れる前記下水の量を抑制して前記建物の敷地内の雨水を一時的に貯留することを特徴とする。
また、本発明に係る他の下水・雨水切換型貯留施設は、上述した発明において、前記貯留槽は雨水以外の前記建物の敷地内の排水を貯留可能であることを特徴とする。
本発明に係る下水・雨水切換型貯留施設によれば、下水道内の下水と、建物の敷地内の雨水とを切り換え可能に貯留する貯留槽を有する切換型の貯留施設であって、前記貯留槽を前記建物の敷地内に設けたので、合流式下水一時貯留施設としても、雨水一時貯留施設としても使用可能な下水・雨水切換型貯留施設を例えば民間の建物の敷地内に経済的に実現することができるという効果を奏する。
本発明に係る他の下水・雨水切換型貯留施設によれば、前記下水道は合流式下水道であり、前記貯留槽は前記合流式下水道の雨水吐室に設けた越流堰から越流した下水を貯留可能であるので、越流堰から河川などの公共用水域へ流れ込むことに起因する水質汚染の防止を図ることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の下水・雨水切換型貯留施設によれば、前記貯留槽は前記下水を一時的に貯留し、貯留した前記下水を前記下水道の下水流量が減少したときに前記下水道へ返送するので、内水氾濫のおそれを低減することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の下水・雨水切換型貯留施設によれば、前記貯留槽は降雨量が少ない場合には前記下水を受け入れ、降雨量が多い場合には受け入れる前記下水の量を抑制して前記建物の敷地内の雨水を一時的に貯留するので、河川などの公共用水域の水質汚染や内水氾濫のおそれを効果的かつ経済的に抑制することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の下水・雨水切換型貯留施設によれば、前記貯留槽は雨水以外の前記建物の敷地内の排水を貯留可能であるので、下水や雨水を貯留するだけでなく、建物排水一時貯留施設としても使用可能であるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る下水・雨水切換型貯留施設の実施例を示す概略ブロック図である。 図2は、本発明に係る下水・雨水切換型貯留施設の実施例であり、汚濁負荷の高い初期下水を貯留する場合の図である。 図3は、本発明に係る下水・雨水切換型貯留施設の実施例であり、降雨途中の河川への越流放流を許容する場合の図である。 図4は、本発明に係る下水・雨水切換型貯留施設の実施例であり、降雨減衰時に下水を返送する場合の図である。 図5は、降雨初期の河川汚濁負荷の推移例を示す図である。 図6は、本発明に係る下水・雨水切換型貯留施設の貯水槽における動作例を示す概略図であり、(a)は降雨時の図、(b)は降雨後および水位センサ作動時の図である。 図7は、従来の合流式下水道から越流した水が河川に流れ込む状況を説明する概略図である。
以下に、本発明に係る下水・雨水切換型貯留施設の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1に示すように、合流式下水道10内の下水を下水処理場12に導く下水道幹線14の途中に雨水吐室16が設けてある。本発明に係る下水・雨水切換型貯留施設100は、下水道幹線14内の下水と、建物の敷地18内の雨水とを切り換え可能に貯留する貯留槽20を有している。この貯留槽20は建物の敷地18内の例えば地中などに埋設して設けられる。
雨水吐室16の内部には、堰高の低い越流堰22aと、これよりも堰高が若干高い越流堰24aが設けてある。降雨時などに下水道幹線14を流れる下水流量が所定の流量を超えると、図2に示すように、堰高の低い越流堰22aからの越流水が雨水吐口22bおよび導水管28を介して建物の敷地18内の貯留槽20に入り込むようになっている。この場合、本発明の下水・雨水切換型貯留施設100は合流式下水一時貯留施設として使用されることになる。
一方、図3に示すように、導水管28側に設けた図示しない仕切り弁を閉塞した状態では、堰高の高い越流堰24aからの越流水が従来の場合と同様に雨水吐口24bから河川に放流されるようになっている。この場合、貯留槽20は建物の敷地18内の雨水を貯留することができ、本発明の下水・雨水切換型貯留施設100は雨水一時貯留施設として使用されることになる。
このため、本発明の下水・雨水切換型貯留施設100によれば、合流式下水一時貯留施設としても、雨水一時貯留施設としても使用可能なものを、例えば民間の建物の敷地18内に実現することができる。
また、図1に示すように、貯留槽20と雨水吐口22bとは導水管28を介して接続してあり、貯留槽20と下水道幹線14とは導水管26、還水管30を介して接続してある。ここで、導水管26は雨水吐室16の上流側の位置14aから分岐した状態となっており、また、還水管30は雨水吐室16の下流側の位置14bに合流した状態となっている。
なお、本実施の形態では、下水を雨水吐室16の雨水吐口22bから導水管28を介して貯留槽20に導くことから、上記の導水管26は必ずしも必要ではないが、雨水吐室16に越流堰22a、雨水吐口22b、導水管28を設けない代わりに、導水管26を介して雨水吐室16の上流側の下水を貯留槽20に導く構成を採用してもよいし、あるいは、貯留槽20への導水能力を増大させるため導水管26、導水管28を併用してもよい。
次に、貯留槽20における動作の具体例について図6を参照しながら説明する。図6の(a)は降雨時の図、(b)は降雨後および水位センサ作動時の図である。図6に示すように、貯留槽20には水位センサ20aが設けてあり、貯留水位を検知するようになっている。また、導水管28、還水管30にはそれぞれ仕切り弁36、38が設けてある。さらに、建物排水の流入量を調整する仕切り弁32、建物の敷地18内の雨水の流入量を調整する仕切り弁34が設けてある。
降雨時には、図6(a)に示すように、仕切り弁36を開放状態、仕切り弁38を閉塞状態にすれば、下水が導水管28を介して貯留槽20に入り込む。仕切り弁32、34は状況に応じて開放または閉塞状態に設定すればよい。一方、降雨後、あるいは水位センサが所定の水位を検知して作動した時には、図6(b)に示すように、仕切り弁36を閉塞状態、仕切り弁38を開放状態にすれば、下水の流入が止まるとともに、貯留されていた下水が還水管30を介して図外の下水道幹線へ排水される。敷地内雨水側の仕切り弁34は閉塞状態に設定し、建物排水側の仕切り弁32は建物排水に応じて開放または閉塞状態に設定すればよい。
上記のように構成した下水・雨水切換型貯留施設100の動作および作用の一例について説明する。
まず、降雨時において汚濁負荷の高い初期下水を貯留する場合について図2等を参照しながら説明する。
この場合には図2に示すように、導水管28側に設けた図示しない仕切り弁を開放状態とし、堰高の低い越流堰22aからの越流水が雨水吐口22bおよび導水管28を介して建物の敷地18内の貯留槽20に入り込むようにしておく。この場合、降雨時などに下水道幹線14を流れる下水流量が所定の流量を超えると、越流堰22aからの越流水は導水管28から貯留槽20に入り込むので、貯留槽20は下水を一時的に貯留することができる。ここで、雨水吐室16の下水は堰高の低い越流堰22aから越流し、堰高の高い越流堰24aからは越流しないので雨水吐口24bを介して下水が河川へ流出するのを抑える。したがって、河川の水質汚染を防止することができる。
ところで、台風、あるいはゲリラ豪雨など強い雨の場合には、下水流量は急激に増加して降雨初期に高濃度の汚濁物質を含む下水が流下する現象、いわゆるファーストフラッシュが発生する。図5は、降雨初期における河川汚濁負荷の推移例を示したものである。横軸は日時を表しており、左側の縦軸はBOD(生物化学的酸素要求量)・COD(化学的酸素要求量)を、右側の縦軸はSS(浮遊物質)を表している。この図の例では、雨は2010年9月8日の11時頃に降り出しており、計測対象の河川のBOD、COD、SSはその直後の14時頃にはピーク(符号Pを参照)を迎えていることがわかる。
また、こうした強い雨の場合には、下水道などによる雨水の排水処理が間に合わず内水氾濫が発生する可能性がある。この場合、河川の水質汚染を抑制するためには、図2に示すように、降雨初期の高濃度の汚濁物質を含む下水を貯留槽20内に一時貯留すれば、河川の汚濁負荷量の増加要因の大部分を取り除くことができ効果的である。一方、内水氾濫を防ぐために、建物の敷地18内で生じる建物排水(例えば雨水や、雨水以外の生活排水などの汚水)をできるだけ一時貯留し、下水道への排水量を抑制するようにしてもよい。
次に、降雨途中の河川への越流放流を許容する場合について図3等を参照しながら説明する。
この場合には図3に示すように、導水管28側に設けた図示しない仕切り弁を閉塞状態とし、堰高の高い越流堰24aからの越流水が雨水吐口24bを介して河川に放流するようにしておく。この場合、降雨時などに下水道幹線14を流れる下水流量が所定の流量を超えると、越流堰24aからの越流水は河川に流れ込む。ここで、雨水吐室16の下水は堰高の低い越流堰22aからも越流するが、導水管28側に設けた図示しない仕切り弁を閉塞してあるので、この越流水は雨水吐口22bおよび導水管28を介して貯留槽20へ入り込まない。
一方、貯留槽20には建物の敷地18内の雨水を貯留する。ここで、建物の敷地18内で生じる建物排水をできるだけ一時貯留し、下水道への排水量を抑制して内水氾濫を防ぐようにすることが好ましい。このように、降雨量が多く内水氾濫などのおそれがある場合などには、合流式下水道10からの越流水の受け入れを抑制し、建物の敷地18内の雨水を貯留することが有効である。
特に強い雨の場合には、図2に示すように、貯留槽20に降雨初期に発生する越流水を一時貯留し、その後の降雨途中では、図3に示すように、建物の敷地18内で生じる生活排水などの汚水や雨水を貯留することで、合流式下水道10への排水量を減らし内水氾濫を防止することができる。
このとき、合流式下水道10の下水道幹線14を流れる下水は降雨初期に比べて低濃度の汚濁水になっているため、この低濃度の下水が雨水吐室16を越流して河川に流れ込んでも、貯留槽20が設置されていない場合に比べて河川水質に与える影響を少なくすることができる。また、この貯留槽20は建物の敷地18内の雨水や生活排水の貯留用としても利用できるので、内水氾濫の防止にも貢献することができる。
次に、一時的に貯留した下水を降雨減衰時に返送する場合について図4を参照しながら説明する。
降雨減衰時には、下水道幹線14を流れる下水流量は降雨途中に比べて減少して所定の流量を下回っていることから、図4に示すように、雨水吐室16の越流堰22a,24aからの越流はない。この場合、還水管30側に設けた図示しない仕切り弁を開放状態として、降雨初期等に貯留槽20内に一時的に貯留されている下水を還水管30を通じて雨水吐室16の下流側の下水道幹線14に返送する。
上記の実施の形態において、降雨量が少なく内水氾濫のおそれがない場合には、図2に示すように、下水・雨水切換型貯留施設100の貯留槽20で下水を受け入れる一方、降雨量が多く内水氾濫のおそれがある場合には、図3に示すように、貯留槽20で受け入れる下水の量を抑制して建物の敷地18内の雨水や生活排水を一時的に貯留するようにしてもよい。このようにすれば、河川の水質向上や内水氾濫などの災害防止を効果的かつ経済的に行うことができる。
また、上記の実施の形態において、下水・雨水切換型貯留施設100は、貯留槽20と下水道幹線14、雨水吐室16とを繋ぐ導水管28、還水管30などの管路延長が短いほど費用が抑えられるので、雨水吐室のある河川近傍の建物などの敷地に設置することが好ましいが、河川から離れた場所にある敷地に設置することももちろん可能である。この場合、例えば、建物敷地近傍の下水道の一部に越流堰などによる水流分岐部を設け、この分岐部と建物の敷地内の貯留槽とを、本実施例の導水路26のような管路で接続することが考えられる。
また、本発明の下水・雨水切換型貯留施設100の貯留槽20を、合流式下水道で整備された地区の任意の地点に複数設置すれば、その地区において、雨水吐口を通じて河川へ流れ込む越流水量を削減する効果が高められると同時に、内水氾濫の危険を回避する効果が高められる。
また、本発明の下水・雨水切換型貯留施設100によれば、合流式下水一時貯留施設としても、雨水一時貯留施設としても使用可能で貯留施設の規模低減が図れるので、民間の建物敷地内に雨水一時貯留施設と合流式下水一時貯留施設とを同時に整備する場合の経済的な実現可能性が見込める。また、内水氾濫を経済的に防止し、河川水質などに与える環境負荷の低減が可能となる。
また、内水氾濫のおそれがあるような強い降雨時においても、降雨初期のいわゆるファーストフラッシュに相当する下水を貯留することで、ファーストフラッシュが河川等へ流れ込むのを抑止でき、河川水質の汚染をより効果的に防止することができる。特に、1時間雨量が5mm/h程度の降雨においても、従来は雨水吐口などから断続的に越流水が河川に流れ込むので水質汚染の原因となっていたが、本発明によれば、雨天時に建物敷地付近の雨水吐口からの下水の越流水を貯留槽に一時的に貯留して、河川などの公共用水域に放流することがないので、水質汚濁防止上有利である。
以上説明したように、本発明に係る下水・雨水切換型貯留施設によれば、下水道内の下水と、建物の敷地内の雨水とを切り換え可能に貯留する貯留槽を有する切換型の貯留施設であって、前記貯留槽を前記建物の敷地内に設けたので、合流式下水一時貯留施設としても、雨水一時貯留施設としても使用可能な下水・雨水切換型貯留施設を例えば民間の建物の敷地内に経済的に実現することができる。
本発明に係る他の下水・雨水切換型貯留施設によれば、前記下水道は合流式下水道であり、前記貯留槽は前記合流式下水道の雨水吐室に設けた越流堰から越流した下水を貯留可能であるので、越流堰から河川などの公共用水域へ流れ込むことに起因する水質汚染の防止を図ることができる。
また、本発明に係る他の下水・雨水切換型貯留施設によれば、前記貯留槽は前記下水を一時的に貯留し、貯留した前記下水を前記下水道の下水流量が減少したときに前記下水道へ返送するので、内水氾濫のおそれを低減することができる。
また、本発明に係る他の下水・雨水切換型貯留施設によれば、前記貯留槽は降雨量が少ない場合には前記下水を受け入れ、降雨量が多い場合には受け入れる前記下水の量を抑制して前記建物の敷地内の雨水を一時的に貯留するので、河川などの公共用水域の水質汚染や内水氾濫のおそれを効果的かつ経済的に抑制することができる。
また、本発明に係る他の下水・雨水切換型貯留施設によれば、前記貯留槽は雨水以外の前記建物の敷地内の排水を貯留可能であるので、下水や雨水を貯留するだけでなく、建物排水一時貯留施設としても使用可能である。
以上のように、本発明に係る下水・雨水切換型貯留施設は、合流式下水道において降雨時に一定の流量を超えた場合に、雨水吐口などから越流した未処理下水が河川などの公共用水域に放流されることに起因した水質汚染を防止するのに有用であり、特に、河川の水質向上や内水氾濫などの災害防止を効果的かつ経済的に行うのに適している。
10 合流式下水道
12 下水処理場
14 下水道幹線
16 雨水吐室
18 建物の敷地
20 貯留槽
20a 水位センサ
22a,24a 越流堰
22b,24b 雨水吐口
26,28 導水管
30 還水管
32,34,36,38 仕切り弁
100 下水・雨水切換型貯留施設

Claims (5)

  1. 合流式下水道内の下水と、建物の敷地内の雨水とを切り換え可能に貯留する貯留槽を前記建物の敷地内に有する切換型の貯留施設であって、
    前記貯留槽と前記下水道とは導水管、還水管を介してそれぞれ接続しており、
    前記貯留槽には貯留水位を検知する水位センサが設けてあり、前記導水管、前記還水管にはそれぞれ仕切り弁が設けてあり、雨水以外の前記建物の敷地内の建物排水の流入量を調整する建物排水側の仕切り弁と、前記建物の敷地内の雨水の流入量を調整する建物雨水側の仕切り弁が設けてあり、
    降雨時には、前記導水管の仕切り弁を開放状態、前記還水管の仕切り弁を閉塞状態にして、前記下水道の下水が前記導水管を介して前記貯留槽に入り込むようにするとともに、建物排水側および建物雨水側の仕切り弁を開放または閉塞状態にする一方、
    降雨後あるいは水位センサが所定の水位を検知した時には、前記導水管の仕切り弁を閉塞状態、前記還水管の仕切り弁を開放状態にして、下水の流入を止めて、前記貯留槽に貯留されていた下水が前記還水管を介して前記下水道へ還水されるようにするとともに、建物雨水側の仕切り弁を閉塞状態にして前記貯留槽への雨水の流入を止め、建物排水側の仕切り弁を開放または閉塞状態にすることを特徴とする下水・雨水切換型貯留施設。
  2. 前記貯留槽は、降雨初期の下水を一時貯留し、その後の降雨途中においては、前記建物の敷地内の建物排水および雨水を貯留して前記下水道への排水量を減らすものであることを特徴とする請求項1に記載の下水・雨水切換型貯留施設。
  3. 記貯留槽は前記下水道の雨水吐室に設けた越流堰から越流した下水を前記導水管を介して貯留可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の下水・雨水切換型貯留施設。
  4. 前記貯留槽は前記下水を一時的に貯留し、貯留した前記下水を前記下水道の下水流量が減少したときに前記下水道へ返送することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の下水・雨水切換型貯留施設。
  5. 前記貯留槽は降雨量が少ない場合には前記下水を受け入れ、降雨量が多い場合には受け入れる前記下水の量を抑制して前記建物の敷地内の雨水を一時的に貯留することを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の下水・雨水切換型貯留施設。
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