JP6131790B2 - 無端管状ベルト - Google Patents

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Description

本発明は、無端管状ベルトに関する。
画像形成装置によって得られる画像の高画質化を目的として、柔らかいゴム弾性層を有する二層又は三層構成の中間転写ベルトが提案されている。
このようなゴム弾性層を有する中間転写ベルトは柔軟性に優れることから、中間転写ベルトと圧接される画像担持体(感光体等)との転写領域を安定に形成することができると共に、感光体等との間でトナーに加えられる応力を軽減することが出来る。従って、ゴム弾性層を有する中間転写ベルトを採用することによって、画像の中抜け防止(いわゆる白ポチ)、細線印字の鮮明度向上等を達成できる。また、表面が粗い用紙(ラフ紙)を使用した場合、紙の凹凸への追従性が向上することから、画像品質低下を防止できることが知られている。
また、高画質対応の中間転写ベルトにおいては、ベルトの厚み方向にゴム弾性を付与する一方、中間転写ベルトに必要なトナー離型性も重要な要素として要求される。すなわち、中間転写ベルト表面から紙等の媒体(転写材)へトナーを移し替えるうえで、トナーに対する離型性が必要となる。従って、トナーに対して粘着性をもつゴム弾性層が中間転写ベルトの表面に露出することは好ましくない。そのため、従来技術ではゴム弾性層上に摩擦係数が低く、トナー離型性に優れた樹脂製の表面層を設ける技術も提案されている。また、高画質化を達成するために表面層材料の力学物性に着目し、硬い層を表面に形成した二層又は三層構成の中間転写ベルトが提案されている(例えば、特許文献1)。
ところで、これらのベルトは、その表面層の表面粗さで帯電ムラや転写電圧の不均一化により画像が悪化したり、フィルミングと呼ばれる画像欠陥が現れてしまうため、それを改善すべく、全層継目がなく、表面層の表面粗さ(Rz)を特定の範囲とした多層無端管状フィルムが開示されている(特許文献2)。
特開2009−258715号公報 特開2007−240939号公報
しかしながら、特許文献2に開示される中間転写ベルトを使用しても、抵抗ムラに起因する、いわゆる微細な画像ムラとなり、高品質化に劣るという欠点があった。よって、本発明では、微細な画像ムラのない、高品質化を実現できる、画像形成装置用の積層型の無端管状ベルトを提供することを課題とする。
上記課題は、画像形成装置用の積層型の無端管状ベルトであって、(A)最上層に位置する表面層と、(B)前記表面層に接する弾性層と、(C)最下層に位置する基材層と、を含み、前記表面層の表面粗さRz(表)と、前記弾性層における前記表面層に接する側の表面粗さRz(弾)が以下:
の関係を満たすことを特徴とする、無端管状ベルトを提供することによって解決する。
本発明によれば、微細な画像ムラのない、高品質化を実現できる、画像形成装置用の積層型の無端管状ベルトを提供することができる。
本発明の実施形態の画像形成装置用積層型無端管状ベルトの一実施形態である中間転写ベルトを示す断面図である。 図1に示される点線で囲まれた部分の部分拡大断面図である。 従来の多層無端管状フィルムにおける表面層Aと弾性層Bの部分拡大断面図である。 本発明の実施形態の中間転写ベルトを作製するための装置の一実施形態を示すものである。 本発明の実施形態の中間転写ベルトを用いた電子写真方式の画像形成装置の一例の構成断面図を示す図である。 表面層の膜厚の測定原理を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。また、本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は「X以上Y以下」を意味し、「重量」と「質量」、「重量%」と「質量%」および「重量部」と「質量部」は同義語として扱う。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%の条件で測定する。
本発明は、画像形成装置用の積層型の無端管状ベルトであって、(A)最上層に位置する表面層と、(B)前記表面層に接する弾性層と、(C)最下層に位置する基材層と、を含み、前記表面層の表面粗さRz(表)と、前記弾性層における前記表面層に接する側の表面粗さRz(弾)が以下:
の関係を満たすことを特徴とする、無端管状ベルトである。
このような構成を有することによって、微細な画像のムラない、高品質化を実現できる。換言すれば、Rz(表)/Rz(弾)が0.25〜0.7の範囲外の場合は、画像のいわゆる飛び散りやいわゆる白ポチが発生し、高品質化を実現することができない。
本発明の無端管状ベルトは、中間転写ベルト又は転写定着ベルトとして使用されることが好ましい。そこで、以下では、好ましい実施形態として、中間転写ベルトに用いる形態を説明する。
図1は、画像形成装置用の積層型の無端管状ベルトの一実施形態である中間転写ベルトを示す断面図である。中間転写ベルトは感光体からトナーを拾って転写材(例えば、紙)に転写するために用いられる部材である。図1に示されるように、本実施形態の中間転写ベルト170は、最上層に位置する表面層Aと、前記表面層に接する弾性層Bと、最下層に位置する基材層Cとから構成されている。図1に示される無端管状ベルトの好ましい実施形態である中間転写ベルト170は、三層構造を有している。かかる三層構造は、基材層C、弾性層B、表面層Aがこの順で積層されてなる。図2は、図1に示される点線で囲まれた部分の部分拡大断面図を模式的に示すものである。また、図3は、特許文献2に開示される、従来の多層無端管状フィルムにおける表面層Aと弾性層Bの部分拡大断面図を模式的に示すものである。
特許文献2に開示される多層無端管状フィルムにおいては、表面層Aの表面粗さ(Rz)を特定の範囲としているが、特許文献2に開示される技術によっても抵抗ムラが生まれ、高品質化に劣る欠点があった。本発明者らがその理由を検討したところ、特許文献2に開示される多層無端管状フィルムにおいては、表面層Aに接する側の弾性層Bの表面粗さが非常に小さいため、表面層Aの表面粗さが、結果として、図3における長さの異なる2つの矢印が示すような、表面層Aの部分的な膜厚差として現れしまい、それが抵抗ムラの原因となることを見出した。本発明はこのような知見に基づいて完成されたものである。つまり、本実施形態の中間転写ベルトは、図2における2つの矢印が示すように、表面層Aの表面の凹凸(つまり、表面層の表面粗さ:Rz(表))が、弾性層Bの凹凸(つまり、弾性層の表面粗さ:Rz(弾))に対して特定の範囲となるように設定されており、それによって、表面層Aの表面粗さに起因する表面層Aの膜厚変化を有意に抑制し、抵抗ムラを抑制し、ひいては画像の高品質化に寄与する。
表面層の表面粗さRz(表)と、弾性層における表面層に接する側の表面粗さRz(弾)は、好ましくは、
であり、より好ましくは、
である。このような範囲であることによって、抵抗ムラをより抑制することができ、ひいてはより高品質な画像を提供することができる。
なお、弾性層の表面粗さ測定は表面層を形成する前に行っている。また、表面層の表面粗さは弾性層に積層させた状態の表面層を測定したもので、表面粗さの測定位置は弾性層の表面粗さを測定した位置と全く同じ場所を測定するものである。
以下、本発明の好ましい実施形態である中間転写ベルトの具体的構成について詳説する。
[(A)表面層]
表面層は、直接トナーを乗せ、トナーを紙へ転写、離型するための層であるため、表面精度に優れていることが求められる。また転写プロセスでは、静電気でトナーの移動を行うので、表面層の材料は帯電しやすく放電しやすい性質が求められている。
本実施形態の中間転写ベルトにおける表面層に使用可能な材料としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ケトン樹脂、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体及びスチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体及びスチレンアクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂及びアクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂及び変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等から1種類あるいは2種類以上を用いることができる。中でも、トナーとの離型性を向上させるために必要な摩擦係数の低さを考慮すると、アクリル・ウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フッ素ゴムなどが好ましい。
表面層に使用される樹脂は、従来公知の方法を利用して硬化させて用いることができ、その硬化方法にも特に制限はなく、例えば、公知の光重合開始剤を使用してUVを照射して硬化させればよい。また、本発明の好ましい実施形態によれば、以下のようにして硬化させてもよい。すなわち、活性エネルギー線(例えば、UV)硬化型モノマーと、反応性金属酸化物(例えば、アルミナ、酸化スズ、チタニア)と、ラジカル重合性不飽和結合部を有するフッ素樹脂/シロキサングラフト型樹脂とを有する組成から成る表面層層形成用塗布液を、活性エネルギー線(例えば、UV)を照射することで硬化させることによって形成できる。なお、アルミナのような反応性金属酸化物を使用することによって、耐久性を確保し、耐摩耗性が向上する。またフッ素樹脂/シロキサングラフト型樹脂を使用すると、表面エネルギーを下げ、離型性を向上させることができる。
表面層の表面粗さ(Rz(表))は、0.19〜2.3μmが好ましく、0.20〜2.2μmがより好ましく、0.21〜2.1μmがさらに好ましい。2.3μmを超えると、本発明の所期の効果を奏することができず、また、中間転写ベルトの帯電ムラや転写電圧の不均一により画像が悪化したり、トナーがベルト表面へ固着し易くなり画像欠陥として現れたりする可能性がある。他方で、0.19μm未満であると、本発明の所期の効果を奏することができず、また、ロール等摺動する部材と張り付いてしまいやすくなるため駆動時のトルクオーバーの原因となったり、ブレードの鳴きが生じたりする可能性がある。表面層の表面粗さが、かような範囲に入ると、トナーのクリーニング性も向上する。なお、表面層の表面粗さ(Rz(表))は実施例に記載された方法によって測定された値を言うものとする。
表面層の厚みは、本発明の目的を達成できる限り特に規定しないが、紙の厚みに柔軟に対応できる中間転写ベルトの機能を考慮すると、0.5〜15μmであり、1〜13μmが好ましく、2〜10μmがより好ましく、2μm以上10μm未満が特に好ましい。表面層の厚みが15μmを超えると、弾性層のゴム弾性を損なうことになるため好ましくない。また抵抗が高くなってしまう可能性があり好ましくない。また、抵抗が高くなると、いわゆる飛び散りは少ないが、いわゆる白ポチが多くなる。白ポチの抑制を考慮すると10μm未満であることが好ましい。また、膜強度に問題が生じる場合がある。他方で、表面層の厚みが0.5μmを下回ると、表面層の穴があきやすい等の耐久性に問題が生じたりする場合がある。なお、表面層の厚さは、実施例に記載の方法によって測定された値をいうものとする。
表面層の静摩擦係数は、ブレード鳴きを防ぐ観点から0.1〜1が好ましく、0.2〜0.8がより好ましく、0.2〜0.6がさらに好ましい。なお、本発明において、表面層の静摩擦係数は、基材層、弾性層、表面層からなる本発明の中間転写ベルトの表面層において測定した静摩擦係数を示すものである。
中間転写ベルトの表面抵抗は、高画質化の観点から、好ましくは1×10〜1×1014Ω/□であり、より好ましくは1×1010〜1×1012Ω/□である。なお、表面抵抗は、実施例に記載の方法によって計測された値を言う。
[(B)弾性層]
本実施形態の中間転写ベルトにおける弾性層は、熱可塑性エラストマー(TPE)を主成分とする材料、加硫ゴムを主成分とする材料、あるいは高分子材料の発泡体により形成されうる。
熱可塑性エラストマー(TPE)としては、例えばスチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)等のスチレン系TPE、ウレタン系TPE(TPU)、オレフィン系TPE(TPO)、ポリエステル系TPE(TPEE)、ポリアミド系TPE、フッ素系TPE、塩ビ系TPE等である。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
加硫ゴムとしては、加硫してゴム弾性を示す高分子材料であれば特に限定はないが、高分子材料の例をあげれば、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素添加NBR(H−NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ウレタンゴム、クロロプレンゴム(CR)、塩素化ポリエチレン(Cl−PE)、エピハロヒドリンゴム(ECO,CO)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンジエンポリマー(EPDM)、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム(IIR)、アクリルゴム(ACM)等が例示される。
シリコーンゴムとしては、例えば、付加型液状シリコーンゴムが挙げられ、具体的には、信越化学(株)製の、KE−106、KE1300等が例示される。
ブチルゴムとしては、イソブチレン−イソプレン共重合体が挙げられる。
アクリルゴムは、アクリル酸エステルの重合、またはそれを主体とする共重合により得られるゴム状弾性体である。
ウレタンゴムとしては、例えば、主鎖がエステル結合のポリエステル系ウレタンゴム(AU)、主鎖がエーテル結合のポリエーテル系ウレタンゴム(EU)等が挙げられる。
ECOとしては、エピハロヒドリン単独重合体およびエピハロヒドリンとアルキレンオキサイドおよび/又はアリルグリシジルエーテルとの共重合体があげられる。代表的な例としてはエピクロロヒドリン単独重合体、エピブロムヒドリン単独重合体、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロロヒドリン−プロピレンオキサイド共重合体、エピクロロヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイドープロピレンオキサイド共重合体、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイドーアリルグリシジルエーテル共重合体があげられる。
中でも、伸縮疲労や、永久ひずみ、屈曲亀裂について考慮すると、弾性層の材料は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム及びアクリルゴムからなる少なくとも1種であると好ましい。
弾性層には、導電剤が含まれると好ましい。弾性層中に分散される導電剤としては、例えば、カーボンブラック、グラファイト等の導電性炭素系物質;アルミニウム、銅合金等の金属または合金;更には酸化錫、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物等が挙げられ、これらの微粉末を1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、導電性炭素系物質が好ましく、カーボンブラックがさらに好ましい。
導電剤の平均粒径としては、本発明のRz(表)/Rz(弾)を所望の範囲に調節しやすくするため、また中間転写ベルトに適した電気特性が付与する観点で、20〜150nmであることが好ましく、23〜140nmであることがより好ましく、25〜130nmであることがさらに好ましい。なお、本明細書中において、導電剤の平均粒径は、フォトンカウンティング方式を用いたFPAR−1000(大塚電子社製)の方法によるものとする。
弾性層中における導電剤の含有量は、本発明のRz(表)/Rz(弾)を所望の範囲に調節しやすくするため、また中間転写ベルトに適した電気特性が付与する観点で、好ましくは5〜35質量%、より好ましくは10〜30質量%、さらに好ましくは15〜25質量%である。なお、弾性層中における導電剤の量は、TG−DTAによって測定することができる。
また、弾性層には、必要に応じて硬化剤を添加することができる。例えば、シリコーンゴムの場合、硬化剤としてハイドロジェンオルガノポリシロキサン等が挙げられ、ウレタンゴムの場合、硬化剤として、脂肪族ジアミン、ジイソシアネートまたはポリオールを用いることができる。また、ブチルゴムの場合、硬化剤として、脂肪族ジアミン、芳香族ジアミンを用いることができる。また、クロロプレンゴムの場合、硬化剤として、脂肪族ジアミン、芳香族ジアミンを用いることができる。これらの硬化剤は、該層材料中に配合して用いればよい。
弾性層の厚さは、本発明の目的を達成できる限り特に規定しないが、本発明のRz(表)/Rz(弾)を所望の範囲に調節しやすくするため、また、紙の厚みに柔軟に対応できる中間転写ベルトの機能を考慮すると、好ましくは100〜400μm、より好ましくは150〜350μm、さらに好ましくは200〜300μmである。なお、弾性層の厚さは、実施例に記載の方法によって測定された値をいうものとする。弾性層の厚さが薄すぎると、内在している導電剤が露出する可能性がある。
弾性層の表面粗さ(Rz(弾))は、本発明の目的を達成できる限り特に規定しないが、本発明のRz(表)/Rz(弾)を所望の範囲に調節しやすくするため、また、高画質化の観点から、0.30〜7.0μmであることが好ましく、より好ましくは0.33〜6.9μmであり、さらに好ましくは0.35〜6.8μmである。
なお、弾性層の表面粗さ(Rz(弾))は、下記においても詳述するが、弾性層中に含まれる導電剤の含有量、平均粒径で制御することができる。また導電剤の種類を適宜変更しながら制御していってもよい。
弾性層の硬度も本発明の目的を達成できる限り特に規定しない。紙の厚みに柔軟に対応できる中間転写ベルトの機能を考慮すると、タイプA硬度(JIS K6253)は、80°以下であることが好ましく、20〜80°がより好ましく、30〜70°がさらに好ましい。ここで、タイプA硬度とはゴムの柔らかさを示す値である。タイプA硬度が80°を超える場合は、弾性層が硬すぎて凹凸のある紙を用いた場合に追従性が劣り、1次転写時にトナーが濃く乗っているところに応力が集中して中抜け現象を起こしやすくなる。一方、タイプA硬度が20°未満の場合は、柔らかすぎてベルト駆動時に発生する応力が表面層へ集中しやすくなり、表面層がひび割れたりして十分な耐久性が得られない傾向がある。
弾性層の表面抵抗は、高画質化の観点から、好ましくは1×10〜1×1014Ω/□であり、より好ましくは1×1010〜1×1012Ω/□である。
[(C)基材層]
本実施形態の中間転写ベルトにおける基材層の主成分は、例えば、ポリイミド(以下PI)、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド(以下PPS)、これらの混合物等が例示される。中でも、基材層の樹脂材料がポリイミド又はポリアミドイミドが主成分であると、回転時の強度の観点からして好ましく、基材層の樹脂材料が導電剤を含むポリイミド又はポリアミドイミドが主成分であるとより好ましい。
例えば、PPSは、そのままでは靱性が低いので特許文献(特開2009−1608号、特開2009−1609号の公報)にあるようにナイロンを3質量%以上20質量%未満で相溶化させて用いると靱性が向上し信頼性が上がるので好ましい。導電材としてカーボンを用いた場合には、3質量%以上30質量%未満添加するのが好ましく、PPSは60質量%以上90質量%未満含まれていることが好ましい。PPSが60質量%未満の場合には難燃性が劣化したり、引張り強度が低下したりするので好ましくなく、90質量%以上では安定な抵抗を達成できる導電材の添加量を含有させることが出来ない。
またPIは、通常、モノマー成分としてテトラカルボン酸二無水物とジアミン又はジイソシアネートとを、公知の方法により縮重合して製造される。通常、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶媒中で反応させて、一旦ポリアミック酸溶液とする。このとき、導電剤をポリアミック酸溶液中に分散させて基材層を形成することによって、ポリイミド樹脂中に導電剤が分散された基材層とすることができる。
テトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸、2,3,5,6−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、アゾベンゼン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、β,β−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、β,β−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等の二無水物が挙げられる。
ジアミンとしては、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノクロロベンゼン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,4’−ジアミノビフェニル、ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(ODA)、4,4’ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノアゾベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、β,β−ビス(4−アミノフェニル)プロパン等が挙げられる。
前記ジイソシアネートとしては、上記したジアミン成分におけるアミノ基がイソシアネート基に置換した化合物等が挙げられる。
また、ポリアミドイミドは、トリメリット酸とジアミン又はジイソシアネートとを、公知の方法により縮重合して製造される。この場合、ジアミン又はジイソシアネートは、上記のポリイミドの原料と同じものを用いることができる。
基材層中に分散される導電剤としては、例えば、カーボンブラック、グラファイト等の導電性炭素系物質;アルミニウム、銅合金等の金属または合金;更には酸化錫、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物等が挙げられ、これらの微粉末を1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明の基材層に配合される導電剤としては、導電性炭素系物質が好ましく、カーボンブラックがさらに好ましい。
導電剤の含有量は、通常、基材層中5〜30質量%程度であればよい。これにより基材層に、中間転写ベルトに適した導電性が付与される。
基材層の厚さは、駆動時にベルトにかかる応力と柔軟性を考慮して、通常、30〜140μmであり、50〜110μmが好ましい。
基材層の表面抵抗は、高画質化の観点から、好ましくは1×10〜1×1014Ω/□であり、より好ましくは1×1010〜1×1012Ω/□である。
[中間転写ベルトの製造方法]
以下では、本発明の好ましい実施形態である中間転写ベルトの製造方法の好ましい実施形態について説明する。
まず、中間転写ベルトにおける基材層の好ましい作製方法について説明する。本実施形態の中間転写ベルトの作製方法の概要を説明すると、円筒状の芯金に基材層、弾性層、表面層をこの順で塗り重ねることによって作製することができる。
図4は、本実施形態の中間転写ベルトを作製するための装置の一実施形態を示すものである。図4に示されるように、塗工装置28は、塗工手段22と、金属製円筒25とを備えている。塗工手段22は、所望の組成を有する塗工液を霧状にして、金属製円筒25に対して霧状の塗工液23を噴霧させ、金属製円筒25上に塗膜24を形成させる。金属製円筒25は矢印27の方向に所望の速度で回転され、さらに矢印26の方向に塗工手段22を移動させながら、塗工液を流延させながら均一な塗膜を形成させる。
好ましい実施形態によれば、難燃性の樹脂成分を含む塗工液、すなわち、ポリイミド樹脂前駆体またはポリアミドイミド樹脂前駆体を含む塗工液を用いて基材層を製造する。
円筒状の型、例えば、円筒状の金属金型(金型ドラム:金属製円筒25)をゆっくりと回転させながら、難燃性の樹脂成分を含む塗工液(例えば、ポリイミド樹脂前駆体またはポリアミドイミド樹脂前駆体を含む塗工液)をノズルやディスペンサーのような液供給装置(図示せず)にて金属製円筒25の外面全体に均一になるように塗布・流延して塗膜を形成する。この際の回転数にも特に制限はなく金属製円筒25の大きさ等に応じて適宜設定可能であるが、30〜80rpm程度が好適である。回転させつつ徐々に昇温させながら、約80〜150℃の温度で30〜90分程度、塗膜中の溶媒を蒸発させていく。この過程では、雰囲気の蒸気(揮発した溶媒等)を効率よく循環して取り除くことが好ましい。自己支持性のある膜が形成されたところで金属製円筒25ごと高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に移し、段階的に昇温し、最終的に250〜450℃程度の高温で、10〜90分、加熱処理(焼成)し、十分にポリイミド樹脂前駆体またはポリアミドイミド樹脂前駆体のイミド化またはポリアミドイミド化を行って、基材層を作製する。上記イミド化またはポリアミドイミド化して基材層を作製した後十分に冷却してから、引き続き、基材層上に弾性層を積層する。
弾性層は、射出成形、押し出し成形などにより基材層上に形成することも可能であるが、ここでは、熱硬化型の液状のエラストマー材料を用い、基材層上に塗布形成する方法について説明する。
例えば、液状の熱硬化型エラストマー材料を含む塗工液を、基材層の場合と同様にして円筒状の金属金型(金型ドラム:金属製円筒25)をゆっくりと回転させながら、ノズルやディスペンサーのような液供給装置(図示せず)にて金属製円筒25の外面に形成した基材層上に全体に均一になるように塗布・流延(塗膜を形成)する。この際の回転数にも特に制限はなく金属製円筒25の大きさ等に応じて適宜設定可能であるが、30〜80rpm程度が好適である。
そして、金属製円筒25を回転させながら所定温度および所定時間で加熱処理してエラストマー材料を硬化させ、弾性層を形成する。具体的な温度条件も特に制限はなく、塗工液の種類等により適宜選択できるが、目安としては35〜70℃程度であり、時間は
10〜90分程度である。自己支持性のある膜が形成されたところで金属製円筒25ごと高温処理の可能な加熱炉に移し、段階的に昇温し、最終的に130〜180℃程度で、10〜90分、加熱処理(加硫)する。弾性層を作製した後十分に冷却してから、引き続き、弾性層上に表面層を積層する。
本発明においては、基材層上に積層されてなる弾性層の表面粗さに追従するように表面層を作製することによって、表面層の表面にも表面粗さを付与し、さらに、表面層の表面の表面粗さを弾性層の表面粗さに対して特定の範囲にさせる。このようにして、微細な抵抗ムラを抑制し、高品質化を実現する。
具体的には、金属製円筒25上に形成した基材層/弾性層上に、金属製円筒25をゆっくりと回転させながら、表面層塗工液を弾性層外面に噴霧(スプレー)して塗工する。この際の回転数にも特に制限はなく金属製円筒25の大きさ等に応じて適宜設定可能であるが、10〜60rpm程度が好適である。所定量を塗布した後、回転させながら所定温度および所定時間で加熱処理して、UV硬化型の表面層塗工液を用いるのであれば、所定時間、所定の強度でUV照射を行い、表面層を弾性層上に形成する。加熱処理の具体的条件も、段階的に加温していくこともでき、表面層塗工液の種類等により適宜調節が可能であるが、目安としては40〜70℃程度で、5〜30分である。またUV照射の条件も完全に硬化する条件であれば特に制限はないが、通常5分程度である。
このように、金属製円筒25に基材層、弾性層、表面層を順次塗り重ねることによって、中間転写ベルトを作製することができる。
ここで、Rz(表)/Rz(弾)の上記のような範囲に制御する方法としては、(i)表面層の膜厚、弾性層の膜厚、(iii)弾性層に含有される導電剤の平均粒径、(iv)弾性層に含有される導電剤の含有量によって制御することができるが、目安としては、以下のような条件を満たすように設定される。
(i)表面層の膜厚が、0.5〜15μm、
(ii)弾性層の膜厚が、150〜350μm、
(iii)弾性層中の導電剤の平均粒径が、20〜150μm、
(iv)弾性層中の導電剤の含有量が、5〜35質量%、
表面層の膜厚が厚くなると、表面層の表面粗さが小さくなる方向に向かう。弾性層の膜厚が厚くなると、弾性層の表面粗さが小さくなる方向に向かう。弾性層中の導電剤の平均粒径が大きくなると、弾性層の表面粗さが大きくなる方向に向かう。弾性層中の導電剤の含有量が増えると、弾性層の表面粗さが大きくなる方向に向かう。当業者であれば、このような因子を適宜制御することによって所望の範囲のRz(表)/Rz(弾)に設定することができる。このように本出願においては、所望の範囲のRz(表)/Rz(弾)に設定するための方法も提供されている。なお、(iv)については、実施例に記載のマスターバッチ溶液基準で考えると、好ましくは5〜35質量%、より好ましくは10〜30質量%、さらに好ましくは15〜25質量%となる。なおマスターバッチ溶液とは、金属製円筒へと噴霧するための前駆体溶液であり、硬化剤を添加する前の溶液を言う。
以上のような構成を有する中間転写ベルトは、優れた画質を長期に亘って提供することができ、複写機(カラー複写機を含む)、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方式を採用する画像形成装置の中間転写ベルトとして好適に使用され得る。
上記実施形態では、基材層(C)−弾性層(B)−表面層(A)がこの順で積層されてなる三層構造の中間転写ベルトを説明したが、四層構造以上からなってもよい。
具体的には、
(C)+(B)+(A)、
(B)+(C)+(B)+(A)、
(C)+(B)+(C)+(B)+(A)、
(B)+(C)+(B)+(C)+(B)+(A)、
(C)+(B)+(C)+(B)+(C)+(B)+(A)、
(B)+(C)+(B)+(C)+(B)+(C)+(B)+(A)、
(C)+(B)+(C)+(B)+(C)+(B)+(C)+(B)+(A)、
のような構造であってもよいし、上記以外の構造であってもよい。
[画像形成方法、画像形成装置]
本発明の中間転写ベルトは、電子写真方式の複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成方法、画像形成装置に好適に用いられる。
本発明の中間転写ベルトを用いることができる画像形成装置について、カラー画像形成装置を例に取り説明する。
図5は、本実施形態の中間転写ベルトを用いた電子写真方式の画像形成装置の一例の構成断面図を示す図である。
このカラー画像形成装置10は、タンデム型フルカラー複写機と称せられるもので、自動原稿送り装置13と、原稿画像読み取り装置14と、複数の露光手段13Y、13M、13C、13Kと、複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、中間転写体ユニット17と、給紙手段15及び定着手段124とからなる。
画像形成装置の本体12の上部には、自動原稿送り装置13と原稿画像読み取り装置14が配置されており、自動原稿送り装置13により搬送される原稿dの画像が原稿画像読み取り装置14の光学系により反射・結像され、ラインイメージセンサCCDにより読み込まれる。
ラインイメージセンサCCDにより読み取られた原稿画像を光電変換されたアナログ信号は、図示しない画像処理部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、露光手段13Y、13M、13C、13Kに各色毎のデジタル画像データとして送られ、露光手段13Y、13M、13C、13Kにより対応する第1の像担持体としてのドラム状の感光体11Y、11M、11C、11Kに各色の画像データの潜像を形成する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kは、垂直方向に縦列配置されており、感光体11Y、11M、11C、11Kの図示左側方にローラ171、172、173、174を巻回して回動可能に張架された半導電性でシームレスベルト状の第2の像担持体である本発明の中間転写体(以下、中間転写ベルトともいう)170が配置されている。
そして、本発明の中間転写ベルト170は図示しない駆動装置により回転駆動されるローラ171を介し矢印方向に駆動されている。
イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、感光体11Yの周囲に配置された帯電手段12Y、露光手段13Y、現像手段14Y、1次転写手段としての1次転写ローラ15Y、クリーニング手段16Yを有する。
マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、感光体11M、帯電手段12M、露光手段13M、現像手段14M、1次転写手段としての1次転写ローラ15M、クリーニング手段16Mを有する。
シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、感光体11C、帯電手段12C、露光手段13C、現像手段14C、1次転写手段としての1次転写ローラ15C、クリーニング手段16Cを有する。
黒色画像を形成する画像形成部10Kは、感光体11K、帯電手段12K、露光手段13K、現像手段14K、1次転写手段としての1次転写ローラ15K、クリーニング手段16Kを有する。
トナー補給手段141Y、141M、141C、141Kは、現像装置14Y、14M、14C、14Kにそれぞれ新規トナーを補給する。
ここで、1次転写ローラ15Y、15M、15C、15Kは、図示しない制御手段により画像の種類に応じて選択的に作動され、それぞれ対応する感光体11Y、11M、11C、11Kに中間転写ベルト170を押圧し、感光体上の画像を転写する。
この様にして、画像形成部10Y、10M、10C、10Kにより感光体11Y、11M、11C、11K上に形成された各色の画像は、1次転写ローラ15Y、15M、15C、15Kにより、回動する中間転写ベルト170上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。
即ち、中間転写ベルトは感光体の表面に担持されたトナー画像をその表面に1次転写され、転写されたトナー画像を保持する。
又、給紙カセット151内に収容された記録媒体としての転写材Pは、給紙手段15により給紙され、次いで複数の中間ローラ122A、122B、122C、122D、レジストローラ123を経て、2次転写手段としての2次転写ローラ117まで搬送され、2次転写ローラ117により中間転写体上の合成されたトナー画像が転写材P上に一括転写される。
即ち、中間転写体上に保持したトナー画像を被転写物の表面に2次転写する。
ここで、2次転写手段6は、ここを転写材Pが通過して2次転写を行う時にのみ、転写材Pを中間転写ベルト170に圧接させる。
カラー画像が転写された転写材Pは、定着装置124により定着処理され、排紙ローラ125に挟持されて機外の排紙トレイ126上に載置される。
一方、2次転写ローラ117により転写材Pにカラー画像を転写した後、転写材Pを曲率分離した中間転写ベルト170は、クリーニング手段8により残留トナーが除去される。
ここで、中間転写体は前述したような回転するドラム状のものに置き換えても良い。
次に、中間転写ベルト170に接する1次転写手段としての1次転写ローラ15Y、15M、15C、15K、と、2次転写ローラ117の構成について説明する。
1次転写ローラ15Y、15M、15C、15Kは、例えば外径8mmのステンレス等の導電性芯金の周面に、ポリウレタン、EPDM、シリコーン等のゴム材料に、カーボン等の導電性物質を分散させたり、イオン性の導電材料を含有させたりして、体積抵抗が1×10〜1×10Ω・cm程度のソリッド状態又は発泡スポンジ状態で、厚さが5mm、ゴム弾性率が20〜70°程度(アスカー弾性率C)の半導電弾性ゴムを被覆して形成される。
2次転写ローラ117は、例えば外径8mmのステンレス等の導電性芯金の周面に、ポリウレタン、EPDM、シリコーン等のゴム材料に、カーボン等の導電性物質を分散させたり、イオン性の導電材料を含有させたりして、体積抵抗が1×10〜1×10Ω・cm程度のソリッド状態又は発泡スポンジ状態で、厚さが5mm、ゴム弾性率が20〜70°程度(アスカー弾性率C)の半導電弾性ゴムを被覆して形成される。
[転写材]
本発明に用いられる転写材としては、トナー画像を保持する支持体で、通常画像支持体、転写材或いは転写紙といわれるものである。好ましくは薄紙から厚紙までの普通紙、アート紙やコート紙等の塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布等の各種転写材を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
なお、本発明の無端管状ベルトは、上述の中間転写ベルトの他に、熱定着ベルトとしても使用可能である。
以下、本発明の代表的な実施形態を示し、本発明につきさらに説明するが、無論、本発明がこれらの実施形態に限定されるものではない。
<実施例1>
[基材層の作製]
(塗工液の調製)
ポリイミド前駆体を主成分とするポリイミドワニス(U−ワニスA:宇部興産社製)に、ビーズミルにてN−メチル−2−ピロリドン中に分散させたカーボンブラック(Special Black4:エボニックデグザ社製)の分散液を、カーボンブラック含有率がポリアミック酸固形分の18重量%になるように撹拌混合して基材用塗工液を調製した。なお、層として作製された基材層には約10gのカーボンブラックが含まれ、これは、基材層の18質量%に相当する。
(製造)
外径300mm、長さ550mmの外面をブラスト処理にて粗面化した金属製円筒を金型として用い、この金型を50rpmで回転させながら、上記基材用塗工液を金型外面に均一流延するようにディスペンサーにて塗布した。所定量を塗布した後、一次乾燥として50rpmで回転させながら遠赤外線乾燥装置により110℃まで徐々に昇温して60分乾燥した。更に二次乾燥として、回転せずに加熱炉(焼成炉)へ導入し、段階的に350℃まで昇温して60分加熱処理(焼成)し、乾燥後の膜厚(Dry膜厚)70μmの基材層を金型上に形成した。
[弾性層の作製]
(塗工液の調製)
トルエン1250gにポリウレタンエラストマー(ウレハイパーRUP、DIC社製)を1000g溶解させた溶液に粒径28nmの酸性カーボン(pH3.5)176gを加え、ボールミルにて均一分散を行い、固形分濃度48質量%、該固形分中のカーボンブラック(CB)濃度は15質量%のマスターバッチ溶液を作製した。このマスターバッチ200gに脂肪族ジアミン系硬化剤CLH−5(DIC社製)を5g添加し撹拌を行った。
(製造)
金型上に形成した基材層上に、金型を50rpmで回転させながら、上記弾性層用塗工液を基材層外面に均一流延するようにディスペンサーにて塗布した。所定量を塗布した後、一次乾燥として50rpmで回転させながら遠赤外線乾燥装置により60℃まで徐々に昇温して60分乾燥した。更に二次乾燥として、回転せずに熱風乾燥炉へ導入し、段階的に170℃まで昇温して60分加熱処理し、乾燥後の膜厚200μmの弾性層を基材層上に形成した。なお、乾燥後の膜厚200μmの弾性層には20gの導電剤が含まれ、これは、弾性層の15質量%に相当する。
[表面層の作製]
(塗工液の調製)
反応性金属酸化物(アルミナ)100体積部と、UV硬化型モノマー(UV−300B(日本合成社製))100体積部と、フッ素樹脂/シロキサングラフト型樹脂ZX−212(不揮発分47%、富士化成工業社製)50体積部とを溶媒(メチルエチルケトン)5000体積部と混合し、横型循環分散機(ディスパーマット:英弘精機)にて、φ0.5mmのジルコニアビーズを充填率80%となるように仕込み、1000rpmで分散を行った。なお、「フッ素樹脂/シロキサングラフト型樹脂」は、表面層の中で相溶している形態である。分散液に、光重合開始剤(イルガキュアー379:BASFジャパン)13体積部を混合し、表面層塗工液を調製した。なお、当該ビーズは、分散用ビーズとして使用したため、分散終了後は、ビーズと分散液を分離させた。
(製造)
金型上に形成した基材層/弾性層上に、金型を20rpmで回転させながら、上記表面層塗工液を弾性層外面にスプレー塗工した。所定量を塗布した後、乾燥として20rpmで回転させながら遠赤外線乾燥装置により60℃まで徐々に昇温して10分乾燥した。その後、金型を20rpmで回転させながら5分UV照射を行い、乾燥後の膜厚5μmの表面層を弾性層上に形成した。(製造方法:パターンA)
「UV硬化条件」
・光源の種類:高圧水銀ランプ(H04−L41:アイグラフィックス社製)
・照射口から表面層の距離:100mm
・照射光量:1J/cm
・照射時間:5分
<実施例2>
弾性層の作製において、弾性層の乾燥後の膜厚を250μmとした以外は、実施例1と同様の方法で中間転写ベルトを作製した。なお、弾性層には15質量%の導電剤が含まれていた。
<実施例3>
弾性層の作製において、弾性層の乾燥後の膜厚を300μmとした以外は、実施例1と同様の方法で中間転写ベルトを作製した。なお、弾性層には15質量%の導電剤が含まれていた。
<実施例4>
粒径28nmの酸性カーボン(pH3.5)を、粒径70nmの酸性カーボン(pH3.5)に変更した以外は、実施例2と同様の方法で中間転写ベルトを作製した。なお、弾性層には15質量%の導電剤が含まれていた。
<実施例5>
粒径28nmの酸性カーボン(pH3.5)を、粒径120nmの酸性カーボン(pH3.5)に変更した以外は、実施例2と同様の方法で中間転写ベルトを作製した。なお、弾性層には15質量%の導電剤が含まれていた。
<実施例6>
キシレン1250gにポリウレタンエラストマー(ウレハイパーRUP、DIC社製)を1000g溶解させた溶液に粒径70nmの酸性カーボン(pH3.5)111gを加え、ボールミルにて均一分散を行い、固形分濃度47質量%、該固形分中のカーボンブラック(CB)濃度は10質量%のマスターバッチ溶液を作製し、このマスターバッチ200gに脂肪族ジアミン系硬化剤CLH−5(DIC社製)を5g添加し撹拌を行って弾性層の塗工液の調製した以外は、実施例2と同様の方法で中間転写ベルトを作製した。なお、弾性層には10質量%の導電剤が含まれていた。
<実施例7>
キシレン1250gにポリウレタンエラストマー(ウレハイパーRUP、DIC社製)を1000g溶解させた溶液に粒径70nmの酸性カーボン(pH3.5)250gを加え、ボールミルにて均一分散を行い、固形分濃度50質量%、該固形分中のカーボンブラック(CB)濃度は20質量%のマスターバッチ溶液を作製した。このマスターバッチ200gに脂肪族ジアミン系硬化剤CLH−5(DIC社製)を5g添加し撹拌を行って弾性層の塗工液の調製した以外は、実施例2と同様の方法で中間転写ベルトを作製した。なお、弾性層には20質量%の導電剤が含まれていた。
<実施例8>
表面層の作製において、表面層の乾燥後の膜厚を2μmとした以外は、実施例4と同様の方法で中間転写ベルトを作製した。なお、弾性層には15質量%の導電剤が含まれていた。
<実施例9>
表面層の作製において、表面層の乾燥後の膜厚を10μmとした以外は、実施例4と同様の方法で中間転写ベルトを作製した。なお、弾性層には15質量%の導電剤が含まれていた。
<実施例10>
シクロヘキサン1250gにイソブチレン−イソプレン共重合体のブチルゴム(DIC社製)を1000g溶解させた溶液に粒径120nmの酸性カーボン(pH3.5)250gを加え、ボールミルにて均一分散を行い、固形分濃度50質量%、該固形分中のカーボンブラック(CB)濃度は20質量%のマスターバッチ溶液を作製した。このマスターバッチ200gに脂肪族ジアミン系硬化剤CLH−5(DIC社製)を5g添加し撹拌を行って弾性層の塗工液の調製した以外は、実施例2と同様の方法で中間転写ベルトを作製した。なお、弾性層には20質量%の導電剤が含まれていた。
<実施例11>
トルエン1250gにクロロプレンゴム(電気化学社製)を1000g溶解させた溶液に粒径70nmの酸性カーボン(pH3.5)110gを加え、ボールミルにて均一分散を行い、固形分濃度47質量%、該固形分中のカーボンブラック(CB)濃度は9.9質量%のマスターバッチ溶液を作製した。このマスターバッチ200gに脂肪族ジアミン系硬化剤CLH−5(DIC社製)を5g添加し撹拌を行って弾性層の塗工液の調製した以外は、実施例2と同様の方法で中間転写ベルトを作製した。なお、弾性層には9.9質量%の導電剤が含まれていた。
<比較例1>
弾性層および表面層の製造を、特開2012−159737号公報に記載の方法(製造方法:パターンB)と同様の方法で行った以外は、実施例4と同様の方法で中間転写ベルトを作製した。
すなわち、実施例4の基材層の塗工液と、実施例4の表面層の塗工液と、金型を使った遠心成型にて別々に製膜した。その際、金型より転写された表面層の表面粗さRz(表)は0.30μmであった。その後、表面層と基材層とを、該表面層の内面と該基材層の外面とが接触するように重ね合わせた。その後、両層の間が密閉状態となるようにし、両層の間に、実施例4の弾性層の塗工液をインジェクションにて注入して、得られた積層体を加熱処理(170℃で20分)することによって、表面層の内面と基材層の外面とが弾性層に同時に接着された多層無端管状フィルムを得た。
<比較例2>
表面層の製造において、金型上に形成した基材層/弾性層上に、浸漬塗布方法(製造方法:パターンC)で、調整した表面層塗工液をDry膜厚が5μmになる様に塗布膜を形成した。その後、乾燥として20rpmで回転させながら遠赤外線乾燥装置により60℃まで徐々に昇温して10分乾燥後、金型を20rpmで回転させながら30分UV照射を行った以外は、実施例4と同様の方法で中間転写ベルトを作製した。
<比較例3>
表面層の作製において、表面層の乾燥後の膜厚を1μmとした以外は、実施例4と同様の方法で中間転写ベルトを作製した。
<比較例4>
表面層の作製において、表面層の乾燥後の膜厚を12μmとした以外は、実施例4と同様の方法で中間転写ベルトを作製した。
<比較例5>
トルエン1250gにクロロプレンゴム(電気化学社製)を1000g溶解させた溶液に粒径70nmの酸性カーボン(pH3.5)250gを加え、ボールミルにて均一分散を行い、固形分濃度50質量%、該固形分中のカーボンブラック(CB)濃度は20質量%のマスターバッチ溶液を作製した。このマスターバッチ200gに脂肪族ジアミン系硬化剤CLH−5(DIC社製)を5g添加し撹拌を行って弾性層の塗工液の調製をした以外は、比較例3と同様の方法で中間転写ベルトを作製した。
<比較例6>
表面層の乾燥後の膜厚を12μmとした以外は、比較例5と同様の方法で中間転写ベルトを作製した。
<表面層の膜厚の測定>
測定機器として瞬間マルチ測光システム MCPD−3700(大塚電子社製)を用いて、Rz(表)を測定した。測定の原理は以下である。すなわち、図6に示されるように、対象サンプル上方から入射した光は膜の表面で反射し(R1)、更に膜を透過した光が弾性層や膜界面で反射する(R2)。この際の光路差により位相のずれによって起こる光干渉現象を測定し、得られた反射スペクトルと屈折率から膜厚(d)を演算する。解析手法はピークバレイ法を用いた。
<弾性層の膜厚の測定>
弾性層の膜厚の測定は、測定機としてフィッシャー・インストルメンツ社製のフィッシャースコープを用いて行った。
<表面層の表面粗さ:Rz(表) 弾性層の表面粗さ:Rz(弾)の測定>
粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さLだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から、最も高い山頂から5番目までの山頂の標高(Yp)の絶対値の平均値と、最も低い谷底から5番目までの谷底の標高(Yv)の絶対値の平均値との和により求めた。表面層の表面粗さは、弾性層の表面粗さを測定した場所と全く同じところで計測した。
規格:JIS−01規格
測定機:東京精密(株)製のサーフコム1400D
測定条件:カットオフ0.08mm、測定長8mm、測定速度0.15mm/s
なお、弾性層の表面粗さ測定は表面層を形成する前に行っている。また、表面層の表面粗さは弾性層に積層させた状態の表面層を測定したもので、測定位置は前述した様に弾性層の表面粗さを測定した位置と同一の場所を測定している。
<表面抵抗>
表面抵抗は、測定機として三菱化学(株)製のハイレスタ−UPを用いて測定した。この際、測定プローブとしてはUR−SSを用いた。
基材層のみの表面抵抗は、1×1010〜1×1012Ω/□であり、弾性層のみの表面抵抗は、1×1010〜1×1012Ω/□であった。表面層については、3層積層状態で測定している。
<表面比抵抗ばらつき>
表面比抵抗ばらつきは、作製したベルトを10点測定し、そのMAX−MINより算出した。結果を表1に示す。
<画像評価>
「飛び散り」については、「○」は「抑制され良好」を示し、「△」は「部分的にあり」を示し、「×」は「全面にあり」を示す。なお、「飛び散り」とは転写すべきではない部分にトナーが飛んでしまっている状態を示す。各実施例、比較例の結果を表1に示す。
「白ポチ」については、「○」は「抑制され良好」を示し、「△」は「部分的にあり」を示し、「×」は「全面にあり」を示す。なお、「白ポチ」とは転写しなければならない部分にトナーが転写されず中抜けのような斑点があることを示す。なお「飛び散り」「白ポチ」いずれとも10mm×10mmの面積を観察している。各実施例、比較例の結果を表1に示す。
各実施例は、基材層上に積層されてなる弾性層の表面粗さに追従するように表面層を作製することによって表面層の表面にも表面粗さを付与し、さらに、表面層の表面の表面粗さ(つまり、表面層の表面粗さ)を弾性層の表面粗さ(つまり、弾性層の表面粗さ)に対して特定の範囲にさせることによって、微細な抵抗ムラを抑制し、高品質化を提供している。
これに対して、比較例1では、表面層の表面粗さを金型表面粗さで制御するため、表面層の局部的な膜厚が異なることで、耐久時の表面層減耗による表面抵抗値が不均一となり、高画質(高品質化)を維持できない。また、比較例2の浸漬塗布方法であると、表面層塗工液が、弾性層の表面粗さに追従することなく、凹みの部分に表面層塗工液が溜まってしまうことになり、Rz(表)/Rz(弾)の所定の範囲にすることができない。また、比較例3〜6では、実施例と同様の製法(製造方法:パターンA)を使用しているが、Rz(表)/Rz(弾)が所定の範囲を逸脱しているため、画像評価において、飛び散り、白ポチの少なくともいずれかで「×」との結果となり、高画質(高品質化)を維持できないことが示唆される。
170 中間転写ベルト
A 表面層、
B 弾性層、
C 基材層、
22 塗工手段、
23 霧状の塗工液
24 塗膜
25 金属製円筒、
26 矢印26
27 矢印27
28 塗工装置、
d 原稿、
P 転写材、
6 2次転写手段、
8 クリーニング手段、
10 カラー画像形成装置、
10Y、10M、10C、10K 画像形成部、
11Y、11M、11C、11K ドラム状の感光体
12 画像形成装置の本体、
13 自動原稿送り装置
13Y、13M、13C、13K 露光手段、
14 原稿画像読み取り装置、
14Y、14M、14C、14K 現像装置
15 給紙手段、
15Y、15M、15C、15K 1次転写ローラ、
16Y、16M、16C、16K クリーニング手段、
17 中間転写体ユニット、
117 2次転写ローラ、
122A、122B、122C、122D 中間ローラ、
123 レジストローラ、
124 定着手段、
125 排紙ローラ、
126 排紙トレイ、
141Y、141M、141C、141K トナー補給手段、
151 給紙カセット、
171、172、173、174 中間転写ベルト搬送用ローラ。

Claims (7)

  1. 画像形成装置用の積層型の無端管状ベルトであって、
    (A)最上層に位置する表面層と、
    (B)前記表面層に接する弾性層と、
    (C)最下層に位置する基材層と、
    を含み、
    前記表面層の表面粗さRz(表)と、前記弾性層における前記表面層に接する側の表面粗さRz(弾)が以下:
    の関係を満たすことを特徴とする、無端管状ベルト。
  2. の関係を満たすことを特徴とする、請求項1に記載の無端管状ベルト。
  3. Rz(弾)が、0.3〜7.0μmであることを特徴とする、請求項1または2に記載の無端管状ベルト。
  4. 前記基材層、前記弾性層、前記表面層がこの順で積層されてなる三層構造であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の無端管状ベルト。
  5. 弾性層に、導電剤が含まれることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の無端管状ベルト。
  6. (i)前記表面層の膜厚が、0.5〜15μmであり、
    (ii)前記弾性層の膜厚が、150〜350μmであり、
    (iii)前記導電剤の平均粒径が、20〜150nmであり、
    (iv)前記導電剤の含有量が、5〜35質量%である、
    ことを特徴とする、請求項5に記載の無端管状ベルト。
  7. 中間転写ベルトとして使用することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の無端管状ベルト。
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