JP6130962B1 - データ出力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オーバドライブの設定電圧及び設定時間を適切に調整にすることで、液晶パネルの画質向上を実現する。【解決手段】データ出力装置1は、ディスプレイパネルの複数のソースラインを駆動するソースドライバ12と、期待値電圧レベルを超えた電圧レベルで所定時間ソースラインをオーバドライブするようにソースドライバ12を制御するオーバドライブ制御部11を備える。オーバドライブ制御部11は、現行の水平ラインとそれ以前の水平ラインの画像データの電圧レベルの差に応じて、オーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間の両方又はいずれか一方が設定された第1のオーバドライブ設定テーブル112と、第1のオーバドライブ設定テーブル112に基づいて、現行の水平ラインを駆動するソースラインのオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を制御するオーバドライブ設定制御回路116を有する。【選択図】図12

Description

本発明は、液晶パネルのアナログ画像データを出力するデータ出力装置に関する。具体的に説明すると、本発明は、ソースドライバの駆動電圧の誤差を最小化する回路技術に関するものである。
ノートパソコンやタブレットパソコンなどのモバイル機器市場では、消費電力低減とコスト低減が常に求められている。一方で、パネルの解像度向上やディスプレイの画質向上に伴い、データ処理量及び動作周波数は増加の一途をたどり、消費電力低減とコスト低減は相反する大きな課題になっている。
ノートパソコンやタブレットパソコンにおける液晶パネルへの描画データの信号の流れとしては、まず、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)といったプロセッサが、描画データ自身の演算や各種演算処理やグラフィクス処理を行う。プロセッサから出力された描画データはタイミングコントローラ(Timing Controller:TCON)に入力され、このタイミングコントローラが、液晶パネルのタイミングコントロールや画像処理を行う。また、タイミングコントローラから出力された描画データはソースドライバ(Source Driver:SD)に入力され、このソースドライバが、液晶パネルの仕様に合わせて描画データをアナログ出力する。
ノートパソコンやタブレットパソコンなどのモバイル機器市場おいては、タイミングコントローラとソースドライバが分離されている場合が多い。例えば、図1に示したように、FHD(Full High Definition:1920×1080ピクセル)パネルの場合には、1つのタイミングコントローラと4つのソースドライバが必要になる場合が多い。なお、4K2Kパネル(4000×2000ピクセルに近い解像度のパネル)の場合には、1つのタイミングコントローラに対して8つのソースドライバが必要になる場合が多い。さらに、図1に示したように、タイミングコントローラとソースドライバを接続するFPC(Flexible Printed Cable)がソースドライバの個数分必要になり、パネルの解像度が高くなるに伴って部品点数が増加し、コストアップの要因となっていた。さらに、タイミングコントローラとソースドライバ間にインタフェースを設ける必要があるが、このインタフェースによって電力が消費されてしまう。このような背景から、図1に示した回路構成では、コスト削減及び消費電力削減が困難な状況であった。
そこで、部品点数と消費電力を削減するために、図2及び図3示すようなタイミングコントローラとソースドライバが1チップになった、いわゆるシステムドライバ(TCON+SD)も検討することができる。図2はシステムドライバが2つ設けられた構成を示し、図3はシステムドライバが1つに集積された構成を示している。システムドライバ化することで、部品点数が少なくなりコスト低減が可能になる。さらに、タイミングコントローラとソースドライバ間のインタフェースがなくなるため、消費電力の低減も可能になる。特に、部品点数と消費電力の低減の観点から、図3に示すように、システムドライバは一つのみであることが好ましいといえる。しかし、システムドライバは、従前のソースドライバと同様に、液晶パネルのガラス上に実装される。描画データは、CPU/GPUからシステムドライバに直接eDPインタフェースあるいはmipiインタフェースを介してシステムドライバに入力される。
ここで、液晶パネルは、ソースラインとゲートラインで構成される。FHDパネルの場合、ソースラインは1920×3(RGB)ライン必要となり、ゲートラインは1080ライン必要となる。ソースラインは、描画データをソースドライバからアナログ出力するライン(データライン)であり、所定の間隔を空けて互いに平行に配線されている。ゲートラインは、1ゲートラインずつ時間的にシフトしながらソースラインの描画データを駆動していく制御線であり、ソースラインと直交する方向に所定の間隔を空けて互いに平行に配線されている。ゲートラインとソースラインとの各交差点には、表示画素(ピクセル)が設けられている。
また、ソースドライバやシステムドライバは、液晶ガラス上に実装される、いわゆるCOG(Chip On the Glass)方式が主流である。図1のように4個のソースドライバで構成される場合、1つのソースドライバの駆動に必要なCOGの配線負荷は小さくてすみ、かつ、最長のソースラインと最短のソースラインの配線長の差も小さくてすむ。しかし、図3のようなシステムドライバが1つのみ設けられた構成の場合、ドライバ出力の駆動に必要なCOGの配線負荷は各段に大きくなり、かつ、最長のソースラインと最短のソースラインの配線長の差も大きくなる。液晶パネルは、ソースドライバが出力する画像データのアナログ電圧の電圧レベルにより映像の輝度を調整している。よって、ソースドライバの出力電圧が正しく期待値電圧レベルまで到達しないと、パネルの一部に暗所が発生するなどの表示上の問題が生じてしまう。
液晶パネルのソースラインの配線負荷のモデルを図6に示す。液晶パネルは、ソースドライバが実装される領域であるファンアウト領域(Fan out Area)と、液晶のピクセルがアレイ状に配列されているアクティブ領域(Active Area)に分かれる。ソースドライバが多数実装されている場合、1つのソースドライバが駆動するファンアウト領域の負荷は小さいが、1チップ構成の場合やパネルのサイズが大きくなると負荷は大きくなる。
次に、図7に液晶パネルの1ソースラインの駆動タイミングを示す。負荷が小さいソースライン(COG配線長が短いライン)は、期待値電圧レベルに早く到達するものの、負荷が大きいライン(COG配線長が長いライン)は、期待値電圧レベルに到達するのが遅い。FHDパネルの場合、1水平ライン分の時間は7.5μs(Dual Gate Panelの場合)であるため、この時間内に期待値電圧レベルに到達する必要がある。しかし、前述のような1チップ構成の場合やパネルサイズが大きい場合には、配線負荷がより大きくなるため、この駆動時間内に期待値電圧レベルに到達できない可能性がある。
このように、パネルサイズが大きくなると、パネルのソースラインの負荷が大きくなり、ソースドライバがソースラインを所定時間内に期待値電圧レベルまで駆動できないことがある。また、パネルの解像度が上がると、1ソースラインを駆動するための時間は短くなるため、パネルのソースラインの負荷容量が同じでも、ソースドライバがソースラインを期待値電圧レベルまで駆動できないことがある。さらに、タイミングコントローラとソースドライバが1チップになった構成では、駆動する必要のあるパネルのソースラインの負荷容量は大きくなり、ソースドライバがソースラインを期待値電圧レベルまで駆動できないことがある。前述のように、液晶パネルは、ソースドライバが出力する画像データのアナログ電圧の電圧レベルにより映像の輝度を調整しているため、ソースドライバの出力電圧が正しく期待値電圧レベルまで到達しないと表示に問題が生じてしまう。
このような課題に対して、あらかじめ期待値電圧レベルを超えた電圧レベルでソースラインを一定時間駆動することで期待値電圧レベルに到達する時間を早くする、いわゆる「オーバドライブ」技術が知られている(例えば特許文献1)。図8及び図9にオーバドライブの効果を示す。1水平ライン分の時間以内で、ある一定時間、期待値電圧レベルより少し超える電圧を与えることで、立ち上がりを急峻にすることができ、期待値電圧レベルに到達する時間を早くすることができる。図8はソースラインが立ち上がる際の波形であり、図9はソースラインが立ち下がる際の波形を示したものである。図8に示すように、ソースラインが立ち上がる際には、期待値電圧レベルよりも少し高い電圧を印加して、ソースラインをオーバドライブする。また、図9に示すように、ソースラインが立ち下がる際には、期待値電圧レベルよりも少し低い電圧を印加して、ソースラインをオーバドライブする。
特開2008−9227号公報
ところで、オーバドライブの設定時間(オーバードライブ時間)や設定電圧(オーバードライブ電圧)は、オーバドライブをしようとする該当ソースラインの期待値電圧レベルによって異なる。例えば、図10に示すように、駆動すべき電圧レベルが大きいと、オーバドライブ時間やオーバドライブ電圧は大きくする必要があり、駆動すべき電圧レベルが小さいと、逆にオーバドライブ時間やオーバドライブ電圧は小さくしておく必要がある。このように、オーバドライブする場合には、ソースラインごとに、オーバドライブ電圧とオーバドライブ時間を微調整して、適切な設定電圧と設定時間を決定することが求められる。
しかし、オーバドライブ電圧とオーバドライブ時間の調整が適切になされずに、設定時間が短すぎたりその設定電圧が小さすぎたりするとオーバドライブの効果が小さくなるため、期待値電圧に到達する時間を早くするという効果がなくなる。一方、オーバドライブの設定時間が長すぎたり設定電圧が大きすぎると、期待値電圧レベルを超えてしまい逆効果となる。よって、ソースラインに印加される電圧が必ず1水平ライン分の時間内に期待値電圧レベルに到達させて、電圧レベルを安定させるためには、オーバドライブ時間あるいはオーバドライブ電圧を適切に設定することが必要となる。なお、オーバドライブ電圧は、パネルの電源電圧レンジと画素の電圧レンジ(ガンマ電圧)から、例えば0.2Vなど一意に固定されることがあり、その場合はオーバドライブ電圧のみが調整可能なパラメータとなる。
また、液晶パネルのソースラインの負荷は、ファンアウト領域における最長のソースラインと最短のソースラインとで大きく異なる。最長のソースラインの負荷は大きく、最短ソースラインの負荷は小さいため、オーバドライブの設定もソースライン毎に調整することが求められる。
さらに、液晶パネルのファンアウト領域は映像の映らない領域であるため、ファンアウト領域の高さ(額縁)を小さくする、いわゆる狭額縁パネルがパネルモジュールの商品価値の1つになっている。かかる狭額縁パネルの場合、ファンアウト領域におけるソースラインの配線間隔を接近させる手法が用いられており、この場合にはソースライン間のカップリング容量が顕著になる。また、2層配線構造を用いる場合、異なる層間でソースラインのオーバラップすることがあり、さらにカップリング容量が増加する。このように隣接するソースラインのカップリング容量が増加すると、隣接ソースラインの電圧レベルに影響を受けて、オーバドライブしようとする該当ソースラインの電圧レベルが期待値電圧レベルまで到達する時間に変動が生じるという、いわゆるクロストークの影響が顕著になる場合がある。
また、液晶パネルのソースラインの配線負荷は、製造プロセスの変動により、Minimum側に小さく仕上がったり、Maximum側に大きく仕上がったりする。配線負荷容量自体が小さい場合は、量産時に配線負荷が変動しても駆動可能であった。しかし、前述のようなアプリケーションで配線負荷が大きくなる場合、量産のTypical負荷をターゲットにしてオーバドライブの設定をしても、液晶パネルの仕上がりがMinimum側やMaximum側にばらつくと、オーバドライブが効きすぎたり効かなすぎたりする状態が発生する。従って、1つのデフォルト設定だけでは、液晶パネルの製造ばらつきの変動に追従できないという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、オーバドライブの設定電圧及び設定時間を適切に調整にすることで、液晶パネルの画質向上を実現することを目的とするものである。具体的に説明すると、本発明は、駆動必要なソースラインの電圧レベルの絶対値が変動した場合、液晶パネルのファンアウト領域におけるソースラインの配線長のばらつきが大きい場合、隣接するソースライン間でクロストークが発生した場合、及び、液晶パネルの量産時にソースラインの配線負荷にばらつきが生じた場合のうちの少なくともいずれか1つの場合において発生するオーバドライブ技術の問題を克服し、液晶パネルの画質向上を実現することを目的とする。
本発明は、データ出力装置に関する。本発明のデータ出力装置は、アレイ状に配置された表示画素を持つディスプレイパネルに描画データを出力する。ディスプレイパネルの例は、液晶パネルや有機ELパネルである。
データ出力装置は、ソースドライバとオーバドライブ制御部とを備える。ソースドライバは、ディスプレイパネルの複数のソースラインを駆動する。本発明において、ソースドライバは、1つ又は複数であってもよいし、またタイミングコントローラと一体になってシステムドライバを構成していてもよい。本発明では、部品点数及び消費電力削減の観点から、ディスプレイパネルに対して1つのシステムドライバが設けられていることが特に好ましい(図3の形態)。オーバドライブ制御部は、期待値電圧レベルを超えた電圧レベルで所定時間ソースラインをオーバドライブするように、ソースドライバを制御する。「期待値電圧レベル」とは、ソースドライバに入力される描画データに規定された電圧レベルであり、最適な輝度で映像を表示するために各ソースラインに印加すべき電圧レベルであるといえる。各ソースラインをオーバドライブする際、この期待値電圧レベルを超えた電圧をソースラインに印加する。オーバドライブでは、ソースラインが立ち上がる際には期待値電圧レベルよりも高い電圧を印加し、一方で、ソースラインが立ち下がる際には期待値電圧レベルよりも低い電圧を印加する。
本発明において、オーバドライブ制御部は、第1のオーバドライブ設定テーブル(出力変化依存オーバドライブ設定テーブル)を有することが好ましい。第1のオーバドライブ設定テーブルは、現行の水平ラインとそれ以前の水平ラインの画像データの電圧レベルの差に応じて、オーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間の両方又はいずれか一方が設定されている(図27 表1参照)。なお、「水平ライン」とは、ソースラインと直交する方向に延びる画像ラインである。ディスプレイパネルでは、あるゲートラインに電圧が印加されているタイミング(状態)で、それに直交する複数のソースラインに対してソースドライバが略同時に電圧(階調表示電圧)を印加することで、両者の交点に位置する表示画素に電荷が蓄積されて、当該ゲートラインに沿って画像の水平ラインが駆動されることとなる。また、「それ以前の水平ライン」とは、現行の水平ラインよりも時間的に前に駆動される水平ラインであればよく、現行の水平ラインの1つ前の水平ラインであることが好ましい。ここで、液晶パネルは、ソースラインとゲートラインで構成される。FHDパネルの場合、ソースラインは1920×3(RGB)ライン必要となり、ゲートラインは1080ライン必要となる。
そして、本発明において、オーバドライブ制御部は、オーバドライブ設定制御回路をさらに有する。オーバドライブ設定制御回路は、第1のオーバドライブ設定テーブルに基づいて、現行の水平ライン駆動に対応するソースラインのオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を制御する。すなわち、オーバドライブ設定制御回路は、第1のオーバドライブ設定テーブルに基づいてオーバドライブの制御信号を生成し、その制御信号をソースドライバに供給する。オーバドライブ制御部は、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジンを有していてもよい。出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジンは、現行の水平ラインの画像データと1つ前の水平ライン前の画像データを比較し、現行の水平ライン駆動に対応するソースラインへの出力が必要な駆動必要電圧レベルを検出し、駆動必要電圧に対応付けて適切なオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間が予め設定された第1のオーバドライブ設定テーブルを参照して、その駆動必要電圧に応じたオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を決定し、オーバドライブ設定制御回路へと伝達する。
上記構成のように、現行の水平ラインとそれ以前の水平ラインの画像データの比較値に基づいて適切なオーバドライブの設定電圧と設定時間を記憶したテーブルを設けておき、オーバドライブ設定制御回路がこのテーブルを参照してソースドライバを制御し、各ソースラインをオーバドライブする。これにより、水平ラインの駆動必要なソースラインの電圧レベルの絶対値が変動した場合であっても、動的にオーバドライブの設定電圧と設定時間を調整にすることが可能となり、液晶パネルの画質向上を実現できる。
本発明において、オーバドライブ制御部は、第2のオーバドライブ設定テーブル(パネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル)を有することが好ましい。第2のオーバドライブ設定テーブルは、ソースラインの抵抗及び容量の両方又はいずれか一方に応じて、オーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間の両方又はいずれか一方が設定されている(図29 表3参照)。この場合に、オーバドライブ設定制御回路は、第1のオーバドライブ設定テーブル及び第2のオーバドライブ設定テーブルに基づいて、ソースラインごとにオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を制御することが好ましい。ただし、オーバドライブ制御部は、前述した第1のオーバドライブ設定テーブルとともにこの第2のオーバドライブ設定テーブルを備えていてもよいし、第1のオーバドライブ設定テーブルに代えてこの第2のオーバドライブ設定テーブルを備えていてもよい。
上記構成のように、各ソースラインの抵抗及び/又は容量に応じて適切なオーバドライブの設定電圧と設定時間を記憶したテーブルを設けておき、オーバドライブ設定制御回路がこのテーブルを参照してソースドライバを制御し、各ソースラインをオーバドライブする。これにより、液晶パネルのファンアウト領域におけるソースラインの配線長のばらつきが大きい場合であっても、ソースラインごとにオーバドライブの設定電圧と設定時間を適切に調整にすることが可能となり、液晶パネルの画質向上を実現できる。
本発明において、オーバドライブ設定制御回路は、複数のソースラインのうちの一部の基準ソースラインについてのみオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を決定するものであることが好ましい。この場合に、オーバドライブ設定制御回路は、線形補完回路をさらに有する。線形補完回路は、基準ソースラインについて決定したオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間に基づいて、基準ソースライン以外のソースラインについてのオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を線形補完により決定する。
上記構成のように、線形補完回路を設けることで、オーバドライブ設定制御回路は、複数のソースラインのうちの一部の基準ソースラインについてのみオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を決定すれば済むようになる。これにより、例えば基準ソースラインの間のソースラインのグループ内では、ソースライン間でオーバドライブの設定電圧と設定時間のばらつきを抑止することができる。また、複数のソースラインのそれぞれについてオーバドライブの設定電圧と設定時間を個別に決定しようとすると全体の回路規模の大型化を招くこととなるが、上記のように線形補完回路を設けることで回路規模の大型化を抑制することができる。
本発明において、オーバドライブ設定制御回路は、第3のオーバドライブ設定テーブル(隣接ラインクロストーク依存オーバドライブ設定テーブル)を有することが好ましい。第3のオーバドライブ設定テーブルは、オーバドライブをしようとする該当のソースラインとそれに隣接するソースラインの電圧変化値の差に応じて、オーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間の両方又はいずれか一方が設定されている(図28 表2参照)。この場合に、オーバドライブ設定制御回路は、第1のオーバドライブ設定テーブル、第2のオーバドライブ設定テーブル、及び第3のオーバドライブ設定テーブルに基づいて、ソースラインごとにオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を制御することが好ましい。なお、「隣接するソースライン」とは、少なくとも、該当のソースラインの左隣又は右隣のいずれか一方のソースラインであればよい。ただし、該当のソースラインとその両隣のソースラインとの関係を第3のオーバドライブ設定テーブルに設定しておいてもよい。また、オーバドライブ制御部は、第1のオーバドライブ設定テーブル、第2のオーバドライブ設定テーブル、及び第3のオーバドライブ設定テーブルを全て有していてもよいし、これらの3つのテーブルのうちの1つ又は2つを有していてもよい。
上記構成のように、隣接するソースライン同士の電圧変化値の差に応じて適切なオーバドライブの設定電圧と設定時間を記憶したテーブルを設けておき、オーバドライブ設定制御回路がこのテーブルを参照してソースドライバを制御し、各ソースラインをオーバドライブする。これにより、狭額縁パネルにおいて隣接するソースライン間でクロストークが発生する場合であっても、そのクロストークの影響を考慮してソースラインごとにオーバドライブの設定電圧と設定時間を適切に調整にすることが可能となり、液晶パネルの画質向上を実現できる。
本発明に係るデータ出力装置は、オーバドライブ自己補正回路をさらに備えることが好ましい。オーバドライブ自己補正回路は、オーバドライブ制御部によるオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を補正するための回路である。本発明において、オーバドライブ自己補正回路は、コンパレータ(アナログ電圧比較器)とオーバドライブ設定補正回路とを有する。コンパレータは、オーバドライブ制御部によるオーバドライブが終了した時点におけるソースドライバからの出力電圧と、当該ソースドライバの期待値電圧レベルとを比較する。オーバドライブ設定補正回路は、コンパレータからの出力値に基づいて、オーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間の設定を補正するための制御信号を、オーバドライブ制御部に出力する。
上記構成のように、オーバドライブ自己補正回路を設けることで、液晶パネルの量産時にソースラインの配線負荷にばらつきが生じた場合であっても、オーバドライブ制御部によるオーバドライブの制御をソースラインごとに適切にキャリブレーションすることができる。
前述したとおり、本発明によれば、オーバドライブの設定電圧及び設定時間を調整にすることで、液晶パネルの画質向上を実現することができる。
図1は、タイミングコントローラとソースドライバが分離されたディスプレイモジュールの全体構成を示したブロック図である。 図2は、タイミングコントローラとソースドライバが一体化されたシステムドライバを2つ備える、ディスプレイモジュールの全体構成を示したブロック図である。 図2は、タイミングコントローラとソースドライバが一体化されたシステムドライバを1つのみ備える、ディスプレイモジュールの全体構成を示したブロック図である。 図4は、タイミングコントローラとソースドライバが分離されたディスプレイモジュールにおいて、液晶パネルのファンアウト領域とアクティブ領域におけるソースラインの配線を示す図である。 図5は、タイミングコントローラとソースドライバが一体化されたディスプレイモジュールにおいて、液晶パネルのファンアウト領域とアクティブ領域におけるソースラインの配線を示す図である。 図6は、液晶パネルのソースラインの配線の配線抵抗と配線容量の分布を示すための図である。 図7は、液晶パネルのソースラインの配線負荷の大小によって、ソースラインの電圧がどのように変化するのかを説明するための図である。 図8は、ソースラインの立ち上がり時におけるオーバドライブの効果を説明するための図である。 図9は、ソースラインの立ち下がり時におけるオーバドライブの効果を説明するための図である。 図10は、電圧レベルに応じてオーバドライブの設定を変える必要があることを示すための図である。 図11は、本発明に係るデータ出力装置の全体構成を示したブロック図である。 図12は、オーバドライブ制御部の構成を示したブロック図である。 図13は、オーバドライブ制御部内のオーバドライブ設定制御回路の構成を示したブロック図である。 図14は、オーバドライブなしの場合の制御タイミングを説明するための図である。 図15は、オーバドライブありの場合の制御タイミングを説明するための図である。 オーバドライブの設定とソースラインの出力波形を説明するための図である。 図17は、液晶パネルのRGB値とアナログ出力電圧の関係(いわゆるゲインカーブ特性)を説明するための図である。 図18は、パネルの負荷を考慮したテーブルを設定する際に、オーバドライブ時間を求める計算式を説明するための図である。 図19は、液晶パネルのファンアウト領域とアクティブ領域のソースラインの配線において、ソースラインごとに配線負荷が異なることを示す図である。 図20は、ソースラインごとに配線負荷が異なるため、ソースラインごとにオーバドライブ設定を変更する必要があることを説明するための図である。 図21は、パネルの量産時にソースラインの負荷にばらつきが発生した場合、オーバドライブの設定が固定されていると、ソースラインの到達電圧にもばらつきが生じることを説明するための図である。 図22は、パネルの量産時にソースラインの負荷にばらつきが発生した場合、オーバドライブの設定を負荷のばらつきに対応して補正する方法を説明するための図である。 図23は、パネルの量産時にソースラインの負荷にばらつきが発生した場合、オーバドライブの設定が固定されていると、ソースラインの出力電流が負荷のばらつきに応じて変化することを説明するための図である。 図24は、パネルの量産時にソースラインの負荷にばらつきが発生した場合、オーバドライブの設定を負荷のばらつきに対応して補正する方法を説明するための図である。 図25は、オーバドライブ自己補正回路のブロック図である。 図26は、隣接するソースラインに影響を受けたクロストークの挙動を説明するための図である。 図27は、出力変化依存オーバドライブ設定計算テーブルの例を示した表(表1)である。 図28は、クロストーク依存オーバドライブ設定計算テーブルの例を示した表(表2)である。 図29は、ソースライン配線負荷依存オーバドライブ設定計算テーブルの例を示した表(表3)である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は、以下に説明する形態に限定されるものではなく、以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜変更したものも含む。
[データ出力装置の基本構成]
図11は、本発明に係るデータ出力装置1の好ましい形態を示したブロック図である。本発明に係るデータ出力装置1は、液晶パネルや有機ELパネルなどに代表されるディスプレイパネルに搭載可能な集積回路である。本発明に係るデータ出力装置1は、例えばノートパソコンやタブレットパソコンにおいて、ディスプレイパネルにアナログ画像データを出力する回路であり、出力チャネル間の電圧誤差を最小化することができる。
ディスプレイパネルは、一般的に、ソースライン、ゲートライン、及び表示画素を有する。ソースラインは、ガラスなどで構成されたパネル基板上に、所定の間隔を空けて互いに平行に複数本設けられている。ゲートラインは、同じパネル基板上に、ソースラインと直交する方向に沿って、所定の間隔を空けて互いに平行に複数本設けられている。表示画素は、ソースラインとゲートラインとの各交差点に設けられている。各表示画素には、スイッチング素子としてのTFT(Thin Film Transistor)が接続されている。例えば、FHDの液晶パネルの場合、ソースラインは1920×3(RGB)ライン必要となり、ゲートラインは1080ライン必要となる。
データ出力装置1は、少なくとも、ディスプレイのソースラインを駆動するためのソースドライバ12を備える。ソースドライバ12は、複数のソースラインに接続されており、各ソースラインに駆動電圧(階調表示電圧)を印加する。ソースドライバ12は、ガラスなどで構成されたパネル基板上に設けられていてもよい。データ出力装置1は、一つのディスプレイに対して複数のソースドライバ12を備えることができるが、部品点数及び消費電力削減の観点から一つのディスプレイに対してソースドライバ12を一つのみ有することが好適である。また、図示は省略するが、データ出力装置1は、ディスプレイのゲートラインを駆動するゲートドライバを備えていてもよい。ただし、ゲートドライバは、本発明のデータ出力装置1が備える必要はない。ゲートドライバは、TFTをオンするための走査信号を各ゲートラインに順次印加する。ゲートドライバによってゲートラインに操作信号が印加されてTFTがオン状態のときに、ソースドライバ12からソースラインに駆動電圧が印加されると、それらの交点に位置する表示素子に電荷が蓄積される。これにより、表示素子の光透過率がソースラインに印加された駆動電圧に応じて変化して、表示素子を介した画像表示が行われる。また、ソースドライバ12は、各ソースラインをオーバドライブする機能を持つ。オーバドライブ機能は、前述したとおり、あらかじめ期待値電圧レベルを超えた電圧レベルでソースラインを一定時間駆動することで期待値電圧レベルに到達する時間を早くする機能である。
図11に示されるように、データ出力装置1は、ソースドライバ12のオーバドライブの設定を制御するためのオーバドライブ制御部11を備える。本発明において、オーバドライブ制御部11は、ソースドライバ12に結合された複数のソースラインのそれぞれについて、適切なオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間の設定(以下単に「オーバドライブ設定」ともいう)を決定することができる。オーバドライブ制御部11で決定されたオーバドライブ設定は制御信号として、ソースドライバ12に入力される。ソースドライバ12は、ここで入力された制御信号に従って、各ソースラインのオーバドライブ電圧とオーバドライブ時間を制御する。
また、図11に示されるように、好ましい形態に係るデータ出力装置1は、オーバドライブ自己補正部13を有する。オーバドライブ自己補正部13は、各ソースラインに印加すべき期待値電圧レベルと、実際にソースドライバ12からソースラインに印加されたオーバドライブ付きの駆動電圧とを比較し、両者にずれがある場合には、その補正値をオーバドライブ制御部11にフィードバックするための回路である。
以下、本発明に係るデータ出力装置1を構成する各要素について、本発明の実施形態と参照して詳しく説明する。
[本発明の第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について説明する。本発明の第1の実施形態は、図11に示したデータ出力装置1の構成要素のうち、オーバドライブ制御部11とソースドライバ12とを備える。さらに、本発明の第1の実施形態において、オーバドライブ制御部11は、図12に示した詳細な構成要素のうち、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111、このエンジン111に密結合されたオーバドライブ設定テーブル(第1のオーバドライブ設定テーブル)112、及びオーバドライブ設定制御回路116にて構成される。
出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111は、現行の水平ラインとそれ以前の水平ラインの出力変化に応じて、各ソースラインのオーバドライブ設定を決定する演算回路である。具体的には、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111は、現行の水平ラインの画像データの電圧レベルと1つ前の水平ラインの画像データの電圧レベルを比較し、両電圧レベルの差から、現行の水平ラインの駆動必要な電圧レベルを検出する。
他方で、図27の表1には、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111に密結合されたオーバドライブ設定テーブル112の一例が示されている。オーバドライブ設定テーブル112は、現行の水平ライン駆動に対応する各ソースラインへと出力するのに必要な駆動必要電圧に応じて、適切なオーバドライブ電圧とオーバドライブ時間を定めたテーブルである。オーバドライブ設定テーブル112は、ROMやレジスタなどによって構築される。図27に示した例において、オーバドライブ設定テーブル112には、現行の水平ラインの画像データの電圧レベル、1つ前の水平ラインの画像データの電圧レベル、及び両電圧レベルの差から求まる現行の水平ラインの駆動必要電圧レベルに応じて、ソースラインに印加すべきオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間が予め設定されている。そこで、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111は、このオーバドライブ設定テーブル112を参照して、各ソースラインについて、その駆動必要電圧に応じたオーバドライブ電圧とオーバドライブ時間を決定する。
例えば図27に示した例では、オーバドライブ設定テーブル112には、0〜255のレベルの範囲において、現行の水平ラインの電圧レベル(V(t))と、1つ前の水平ラインの電圧レベル(V(t-1))と、現行の水平ラインの電圧レベルから1つ前の水平ラインの電圧レベルを差し引いた値(V(t)-V(t-1))との関係に応じて、適切なオーバドライブ電圧とオーバドライブ時間が登録されている。出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111は、現行の水平ラインの電圧レベルと1つ前の水平ラインの電圧レベルとを検出して、それらの差分値に応じたオーバドライブ電圧とオーバドライブ時間を、このオーバドライブ設定テーブル112から読み出す。なお、図27では、オーバドライブ電圧と時間とがA〜Eの記号で示されているが、実際のテーブルには、最適なオーバドライブ電圧とオーバドライブ時間の値が任意に登録できる。このようにして、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111は、オーバドライブ設定テーブル112を参照して、現行の水平ライン駆動に対応する各ソースラインに出力する最適なオーバドライブ電圧とオーバドライブ時間を決定する。ここで決定された値は、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111からオーバドライブ設定制御回路116へと出力される。
ここで、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111の動作の一例について説明する。図16にオーバドライブの電圧波形を示す。まず、当該エンジン111は、図16において、V(TD)=VTとなるTDの値を求める。図16において、VDはオーバドライブ電圧であり、VTは期待値電圧レベル(ターゲット電圧)であり、VOはゲートが開いたとき(1水平ライン期間の開始時)における初期電圧である。TDはオーバドライブ時間の終了時であり、TGはゲートが閉じたタイミング(1水平ライン期間の終了時)である。このため、V(TD)はオーバドライブ終了時における電圧であり、V(TG)はゲートが閉じた時点における最終到達電圧である。0≦t<TDの条件とすると、当該エンジン111は、一般的なRC直列回路の過渡応答の計算式から、以下のV(t)を求める。

t=TDを代入すると、以下のとおりである。
また、TDに必要なクロックサイクル数NCLKを求めると、以下のとおりである。
ここで、RCはパネルのソースラインの配線負荷であり、TCLKは回路のクロック周期であり、RC/TCLKはパネルの負荷から決まるソースライン毎の係数である。
液晶パネルのRGBデジタル画像データと、ソースドライバから出力されるアナログRGBデータは直線の関係ではなく、図17に示されるガンマカーブと言われる曲線の関係になる。例えばターゲット電圧VTは図17の縦軸の値になる。上記式のln(|VD-VO|-ln(|VD-VT|)は、1つ前の水平ラインから現行の水平ラインへの電圧変化にて決まる項であり、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111にて求められる。ここで、ln(VD-V)の式をオーバドライブ設定テーブル112にテーブル化しておく。ここでのVは、VO,VTなどの取りうる全ての電圧値である。このテーブルからVD,VO,VTの値を入れてln(|VD-VO|-ln(|VD-VT|)が計算される。ソースラインの出力電圧が立ち上がる場合(tr)と立ち下がる場合(tf)この値が違うのでテーブルは2種類必要である。図27の表1では、ソースラインの出力電圧が立ち上がる場合の例のテーブルを示している。また、ln(|VD-VO|-ln(|VD-VT|)を計算する際、計算値を回路上で取り扱い易いように、(K1×ln(|VD-VO|)+K2)-(K1×ln(|VD-VT|)+K2)など係数をかけて構成してもよい。
このようにして决定したオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111から、オーバドライブ設定制御回路116へと伝達する。オーバドライブ設定制御回路116は、ソースドライバ12が、ここで決定したオーバドライブ時間の間、オーバドライブ電圧を画像データに重畳させて各ソースラインへと出力するように、そのソースドライバ12を制御する。そのオーバドライブの波形は図8及び図9のようになる。あるいは、図27の表1のように、現行の水平ラインと1つ前の水平ラインの電位比較を行い、その差電位に応じてオーバドライブ設定を決めてもよい。オーバドライブの設定強度は、A>B>C>D>Eの順番とし、Aが一番強くEが最も弱い。この値をオーバドライブ設定テーブル112に入れておく。
また、図14にオーバドライブなしの場合の制御タイミングを示す。図14において、1水平ラインの区切りを水平同期信号で表し、ゲート信号開始パルス信号をSTBで表し、ソースラインの出力信号をSoutで表し、ゲート信号をG1,G2,G3…表している。図14に示した例では、オーバドライブが行われていないため、ソースラインに入力されたソース信号の電圧が期待値電圧レベルまで到達していないことが分かる。
これに対して、図15にオーバドライブありの場合の制御タイミング図を示す。図15では、図14の表示加えて、立ち上がり時のオーバドライブ設定信号をODH[n]で表し、立ち下がり時のオーバドライブ設定信号をODL[n]で表している。図15に示した例では、オーバドライブが行われているため、ソースラインに入力されたソース信号の電圧が期待値電圧レベルまで到達していることが分かる。
[本発明の第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、パネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル115をさらに備える点において、第1の実施形態と異なる。つまり、本発明の第2の実施形態は、図11に示したデータ出力装置1の構成要素のうち、オーバドライブ制御部11とソースドライバ12とを備える。さらに、本発明の第2の実施形態において、オーバドライブ制御部11は、図12に示した詳細な構成要素のうち、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111、このエンジン111に密結合されたオーバドライブ設定テーブル(第1のオーバドライブ設定テーブル)112、パネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル(第2のオーバドライブ設定テーブル)115、及びオーバドライブ設定制御回路116にて構成される。また、オーバドライブ設定制御回路116は、図13に示した詳細な構成要素のうち、パネル負荷依存反映回路1163とオーバドライブ設定決定回路1164にて構成される。
出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111では、前述した第1の実施形態と同様に、現行の水平ラインの画像データと1つ前の水平ライン前の画像データを比較し、現行の水平ライン駆動に対応するソースラインへの出力が必要な駆動必要電圧レベルを検出し、駆動必要電圧に対応付けて適切なオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間が予め設定されたオーバドライブ設定テーブル112を参照して、その駆動必要電圧に応じたオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を決定し、オーバドライブ設定制御回路116へと伝達する。
オーバドライブ制御部11は、さらに、パネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル115を有する。パネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル115は、ディスプレイパネル(特にファンアウト領域)における配線負荷の影響を考慮して、適切なオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を定めたテーブルである。パネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル115には、ソースラインの抵抗及び容量の両方又はいずれか一方に応じて、オーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間の両方又はいずれか一方が設定される。好ましくは、このテーブル115には、ソースラインの抵抗及び容量に応じてオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間が設定されている。すなわち、ディスプレイパネルのファンアウト領域とアクティブ領域における各ソースラインの配線負荷をROMやレジスタで構築されたパネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル115に予め設定しておく。そして、オーバドライブ設定制御回路116は、駆動必要電圧に応じたオーバドライブ電圧と時間を決定する際に、それぞれのソースライン毎に、このテーブル115を参照して、ソースラインの配線負荷に対応する適切なオーバドライブ電圧とオーバドライブ時間を読み出す。
本実施形態において、オーバドライブ設定制御回路116は、さらにパネル負荷依存反映回路1163とオーバドライブ設定决定回路1164を有することができる。パネル負荷依存反映回路1163は、パネル負荷依存オーバドライブ設定計算テーブルのテーブル設定値を、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111による計算値に反映する回路である。図13に示されるように、パネル負荷依存反映回路1163には、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111から出力された水平ラインの出力変化を考慮したオーバドライブ設定(電圧と時間)が入力されるとともに、パネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル115から読み出されたオーバドライブ設定(電圧と時間)が入力される。パネル負荷依存反映回路1163では、これらの2つのオーバドライブ設定(電圧と時間)に対して重み付けの計算などを行って、1つのオーバドライブ設定(電圧と時間)を求めて、オーバドライブ設定决定回路1164へと出力する。オーバドライブ設定决定回路1164は、パネル負荷依存反映回路1163にて決定したオーバドライブ設定(電圧と時間)の設定値を用いて、最終的なオーバドライブ電圧とオーバドライブ時間を決定し、ソースドライバ12へとオーバドライブに関する制御信号を送出する。
図19に、液晶パネルのファンアウト領域とアクティブ領域におけるソースラインの配線図を示す。パネルの両端に位置するソースラインは、ファンアウト領域における配線長が一番長い。このため、パネルの両端に位置するソースラインは、配線負荷が大きくなる。一方で、パネルの中心側に位置するソースラインは、ファンアウト領域における配線長が短いため、配線負荷も小さくなる。一方で、液晶パネルのアクティブ領域においては、全ソースラインの配線長が同じである。このため、アクティブ領域におけるソースラインの配線負荷はすべて同じになる。従って、ソースラインとオーバドライブ設定の関係は図20に示すようになる。つまり、パネルの両端に位置し配線負荷の大きいソースラインについてはオーバドライブ設定(電圧及び時間)を大きくする必要があり、パネルの中心側に位置し配線負荷の小さいソースラインについてはオーバドライブ設定(電圧及び時間)を小さくする必要がある。このため、第2の実施形態のように、ソースラインごとに、それぞれの配線負荷に応じた適切なオーバドライブ電圧とオーバドライブ時間をパネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル115から読み出し、ソースラインごとにオーバドライブ設定を決定することで、各ソースラインに印加される駆動電圧を1水平ライン時間の間に確実に期待値電圧レベルまで到達させ、そのレベルで安定させることができる。
パネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル115について、図19に示した液晶パネルのソースラインのトポロジを例に挙げて、配線抵抗及び配線容量に対応付けてオーバドライブ設定を記録したテーブルを図29の表3に示す。表の一番上は、液晶パネルの左右の一番端に位置するソースラインを示し、配線抵抗と配線容量が最も大きくなっている。表の下へいくにつれて液晶パネルの中心側に位置するソースラインとなり、次第に配線抵抗と配線容量が小さくなる。配線抵抗と配線容量の積であるRCの値は時定数(sec)となり、配線負荷の程度を表す値となる。この配線負荷の値に応じて、オーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を、例えばA>B>C>D>Eの順番(Aが一番強くEが弱い)などのように設定しておくことができる。
あるいは、ソースライン毎の係数であるRC(ch)/TUNITを考える。RC(ch)は、ソースライン(channel)毎の配線容量と配線抵抗の積を示す値である。TUNITは、図18に示すようにオーバドライブ時間の単位である。TUNITを細かくすると精度は上がるが、回路規模が増加する。図18では、例えば1水平ライン時間6.4usに対して、TUNIT=0.8usとなる例を示しており、6.4us/0.8us=8stepとなるため、そのビット数は3bit必要になる。パネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル115にテーブル化しておく例としては、例えば96ライン(ch)おきに、30step、TUNIT=120nsとすると、RC(ch)/TUNITとなる値を、以下のように求める。ここで求めた値を、パネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル115に登録し、オーバドライブ設定决定回路1164での計算結果に反映することもできる。
第2の実施形態では、出力変化依存に基づいて設定された第1のオーバドライブ設定テーブル111と、パネル負荷依存に基づいて設定された第2のオーバドライブ設定テーブル115が用いられる。前述したとおり、オーバドライブ設定制御回路116は、各テーブル111,115からオーバドライブ設定(オーバドライブ電圧及び時間)を読み出し、ソースドライバ12の制御に利用する。その際、オーバドライブ設定制御回路116は、オーバドライブ設定决定回路1164にて、第1のオーバドライブ設定テーブル111から読み出したオーバドライブ設定と、第2のオーバドライブ設定テーブル115から読み出したオーバドライブ設定とに基づいて、所定の重み付けの計算などを行って、ソースラインごとに、1つのオーバドライブ設定(オーバドライブ電圧及び時間)を決定する。各テーブル111,115から読み出したオーバドライブ設定の重み付けのアルゴリズムなどは、任意に調整することができる。
[本発明の第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、上記した第2の実施形態の改良例であり、上記構成に加えて線形補完回路1161をさらに有する。つまり、本発明の第3の実施形態は、図11に示したデータ出力装置1の構成要素のうち、オーバドライブ制御部11とソースドライバ12とを備える。さらに、本発明の第3の実施形態において、オーバドライブ制御部11は、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111、このエンジン111に密結合されたオーバドライブ設定テーブル(第1のオーバドライブ設定テーブル)112、パネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル(第2のオーバドライブ設定テーブル)115、及びオーバドライブ設定制御回路116にて構成される。また、オーバドライブ設定制御回路116は、図13に示した詳細な構成要素のうち、線形補完回路1161、パネル負荷依存反映回路1163、及びオーバドライブ設定決定回路1164にて構成される。
前述のように、ディスプレイパネルの全てのソースラインについて、個別にオーバドライブ電圧とオーバドライブ時間を設定することも可能である。ただし、全てのソースラインについてオーバドライブ設定を調整すると回路規模の拡大を招く。そこで、第3の実施形態では、オーバドライブ設定制御回路116は、回路規模を削減するために、複数のソースラインのうちの一部のソースライン(基準ソースライン)についてのみ、オーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を決定する。つまり、オーバドライブ設定制御回路116は、基準ソースラインについてのみ、各テーブル112,115から適切なオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を読み出す。その上で、オーバドライブ設定制御回路116は、線形補完回路1161にて、基準ソースラインについて決定したオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間に基づいて、その他のソースラインについてのオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を線形補完により決定する
図20に線形補完の具体例が示されている。図20に示されるように、ディスプレイを構成する複数のソースラインを一定のグループに分ける。グループの基準となるソースライン(Channel)が、丸印で示されている。丸印と丸印の間が1つのグループとなる。基準ソースラインについては、各テーブル112,115から適切なオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を読み出される。線形補完回路1161は、基準ソースラインの間に位置する他のソースラインについては、基準ソースラインのオーバドライブ電圧及び時間に基づいた線形補完を行うことで、オーバドライブ電圧及び時間を決定する。これにより、基準ソースライン以外のソースラインについても、オーバドライブ電圧及び時間を決定することができる。このように、線形補完でオーバドライブ設定を行うことで、グループ内のソースライン間で設定のばらつきを抑止するとともに、回路規模を削減することが可能になる。
[本発明の第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態は、上記した第3の実施形態のさらなる改良例であり、上記構成に加えて、隣接ラインクロストーク依存オーバドライブ設定計算エンジン113と、このエンジン113に密結合されたオーバドライブ設定テーブル114をさらに有する。つまり、本発明の第4の実施形態は、図11に示したデータ出力装置1の構成要素のうち、オーバドライブ制御部11とソースドライバ12とを備える。さらに、本発明の第4の実施形態において、オーバドライブ制御部11は、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111、このエンジン111に密結合されたオーバドライブ設定テーブル(第1のオーバドライブ設定テーブル)112、パネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル(第2のオーバドライブ設定テーブル)115と、隣接ラインクロストーク依存オーバドライブ設定計算エンジン113、このエンジン113に密結合されたオーバドライブ設定テーブル114(第3のオーバドライブ設定テーブル)、及びオーバドライブ設定制御回路116にて構成される。また、オーバドライブ設定制御回路116は、図13に示した詳細な構成要素のうち、線形補完回路1161、クロストーク依存反映回路1162、パネル負荷依存反映回路1163、及びオーバドライブ設定決定回路1164にて構成される。
オーバドライブ設定テーブル114は、隣接するソースラインの間に生じるクロストークの影響を考慮して、適切なオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を定めたテーブルである。オーバドライブ設定テーブル114は、該当のソースラインとそれに隣接するソースラインの電圧変化値の差に応じて、オーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間の両方又はいずれか一方が設定されている。オーバドライブ設定テーブル114の例は、図28の表2に示されている。
図26に、隣接ラインのクロストークの挙動の例を示す。ソースラインN(該当のソースライン)に注目すると、そのソースラインNの物理的な両隣には、ソースラインN−1とソースラインN+1が存在する。液晶パネルのファンアウト領域におけるソースラインの配線間隔は狭いため、ソースライン間には寄生カップリング容量が存在している。これを図26ではCcoplingと表している。ソースラインNとその両隣のソースラインN−1,N+1が同じ電位変化をする場合、例えば3つの全てのソースラインの電位がLowレベルからHighレベルに遷移する場合は、ソースラインNにクロストークの影響はない。しかし、ソースラインNとその両隣のソースラインN−1,N+1が異なる電位変化をする場合、例えばラインNがLowレベルからHighレベルに遷移するときに、両隣のラインN−1,N+1が逆方向のHighレベルからLowレベルに遷移する場合は、ソースラインNにクロストークの影響が発生する。このソースラインNに生じたクロストークは寄生カップリング容量値が大きいほど、また電圧変化値(遷移電位)の差が大きいほど顕著になる。
そこで、図28に示されるように、該当ソースラインの電圧変化値とそれに隣接するソースラインの電圧変化値の差に対応付けて、適切なオーバドライブ電圧とオーバドライブ時間を予めオーバドライブ設定テーブル114に設定しておく。なお、「隣接するソースライン」とは、該当ソースラインの左隣又は右隣のいずれか一方のソースラインであればよく、該当ソースラインの両隣のソースラインであってもよい。図28に示した例では、適切なオーバドライブ電圧とオーバドライブ時間が、該当のソースラインの電圧変化値[(i) Vn(t) -Vn(t-1)]とそれに隣接するソースラインの電圧変化値[(ii) Vn+1(t) -Vn+1(t-1) 又は Vn-1(t) -Vn-1(t-1)]との差[|(i)-(ii)|]に対応付けられている。表中の隣接ラインの電圧記号+は、該当ラインVnと隣接ライン(Vn-1又はVn+1)が同一方向に電圧がシフトするときを示す。電圧記号−は、該当ラインVnと隣接ライン(Vn-1又はVn+1)が逆方向に電圧がシフトするときを示す(VnがHigh側となるときに隣接ラインがLow側となる場合など)。電圧記号−のときはクロストークの影響が大きい。オーバドライブの設定強度は、A>B>C>D>Eの順番とし、Aが一番強くEが最も弱い。この値をオーバドライブ設定テーブル114に入れておくことができる。
隣接ラインクロストーク依存オーバドライブ設定計算エンジン113は、それぞれのソースラインについて、該当のソースライン(N)の電圧変化値とそれに隣接するソースライン(N−1又はN+1)の電圧変化値とを検出し、それらの差分値を計算し、得られた電圧変化値の差分値に基づいてオーバドライブ設定テーブル114を参照して、このテーブル114から電圧変化値の差分値に対応するオーバドライブ電圧とオーバドライブ時間を読み出す。これにより、隣接ラインクロストーク依存オーバドライブ設定計算エンジン113は、隣接するソースラインの間に生じるクロストークの影響を考慮して、適切なオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を決めることができる。隣接ラインクロストーク依存オーバドライブ設定計算エンジン113は、ここで決定したオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間をオーバドライブ設定制御回路116に伝達し、このオーバドライブ設定制御回路116はそれらに基づいてソースドライバ12をオーバドライブする。
図13に示したように、オーバドライブ設定制御回路116は、線形補完回路1161と、クロストーク依存反映回路1162と、パネル負荷依存反映回路1163と、オーバドライブ設定决定回路1164を有する。クロストーク依存反映回路1162は、隣接ラインクロストーク依存オーバドライブ設定計算エンジン113による計算結果を、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111による計算値に反映する回路である。また、パネル負荷依存反映回路1163は、パネル負荷依存オーバドライブ設定計算テーブルのテーブル設定値を、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111による計算値に反映する回路である。オーバドライブ設定决定回路1164は、クロストーク依存反映回路1162からの出力値とパネル負荷依存反映回路1163からの出力値に基づいて、最終的なオーバドライブ電圧とオーバドライブ時間を決定し、ソースドライバ12へとオーバドライブに関する制御信号を送出する回路である。
図13に示されるように、クロストーク依存反映回路1162には、前述した線形補完回路1161を経て、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111から出力された水平ラインの出力変化を考慮したオーバドライブ設定(電圧と時間:VODXch(a)[M:0]とTODXch(a)[M:0])が入力されるとともに、隣接ラインクロストーク依存オーバドライブ設定計算エンジン113から出力されたクロストークを考慮したオーバドライブ設定(電圧と時間:VODXch(b)[M:0]とTODXch(b)[M:0])が入力される。クロストーク依存反映回路1162では、これらの2つのオーバドライブ設定(電圧と時間)に対して重み付けの計算などを行って、1つのオーバドライブ設定(電圧と時間:VODXch(d)[M:0]とTODXch(d)[M:0])を求めて、オーバドライブ設定决定回路1164へと出力する。また、パネル負荷依存反映回路1163には、前述した線形補完回路1161を経て、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111から出力された水平ラインの出力変化を考慮したオーバドライブ設定(電圧と時間:VODXch(a)[M:0]とTODXch(a)[M:0])が入力されるとともに、パネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル115から読み出されたオーバドライブ設定(電圧と時間:VODXch(c)[M:0]とTODXch(c)[M:0])が入力される。パネル負荷依存反映回路1163では、これらの2つのオーバドライブ設定(電圧と時間)に対して重み付けの計算などを行って、1つのオーバドライブ設定(電圧と時間:VODXch(e)[M:0]とTODXch(e)[M:0])を求めて、オーバドライブ設定决定回路1164へと出力する。オーバドライブ設定決定回路1164は、クロストーク依存反映回路1162とパネル負荷依存反映回路1163にて決定したオーバドライブ設定(電圧と時間)の設定値を用いて、最終的なオーバドライブ電圧とオーバドライブ時間を決定し、ソースドライバ12のオーバドライブを制御する。ここで説明したオーバドライブ設定の重み付けのアルゴリズムなどは、任意に調整することができる。
[本発明の第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態について説明する。本発明の第5の実施形態は、図11に示したデータ出力装置1の構成要素のうち、オーバドライブ制御部11、ソースドライバ12、及びオーバドライブ自己補正回路13を備える。さらに、第5の実施形態において、オーバドライブ制御部11では、図12に示した詳細な構成要素のうち、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111、このエンジン111と密結合されたオーバドライブ設定テーブル(第1のオーバドライブ設定テーブル)112、及びオーバドライブ設定制御回路116を有する。また、オーバドライブ自己補正回路13は、図25に示されるように、コンパレータ131(アナログ電圧比較器)とオーバドライブ設定補正回路132を有する。また、ソースドライバ12には、内部回路122に加えて、アナログ出力バッファ121が設けられる。
出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111では、前述した第1の実施形態と同様に、現行の水平ラインの画像データと1つ前の水平ライン前の画像データを比較し、現行の水平ライン駆動に対応するソースラインへの出力が必要な駆動必要電圧レベルを検出し、駆動必要電圧に対応付けて適切なオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間が予め設定されたオーバドライブ設定テーブル112を参照して、その駆動必要電圧に応じたオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を決定し、オーバドライブ設定制御回路116へと伝達する。
ここで、オーバドライブ自己補正回路13の構成と作用について説明する。一般的に、ディスプレイパネルの量産時には、ソースラインの配線負荷の値にはばらつきが生じる。ソースラインの配線負荷がTypicalの場合をデフォルトとしてオーバドライブの設定を行ってディスプレイパネルを量産すると、パネルでの配線負荷が上手くTypicalに仕上がったときには正しくオーバドライブが機能し、到達電圧に電圧誤差は生じないものの、もしパネルでの配線負荷がMinimum側やMaximum側に振れた際には電圧誤差が生じ得ることとなる。例えば配線負荷がMinimum側に振れると、Typicalの場合よりも負荷が小さいにも関わらずオーバドライブが大きくかかってしまうことになり、電圧が過渡応答し、期待値電圧レベルよりも高い電圧に到達したまま1水平ラインの駆動時間が終了し、そこで最終電位が決まってしまう可能性がある。反対に、配線負荷がMaximum側に振れると、Typicalの場合よりも負荷が大きいにも関わらずオーバドライブが小さくかかってしまうことになり、オーバドライブ電圧が不足してしまい、期待値電圧レベルよりも電圧が低いまま1水平ラインの駆動時間が終了し、そこで最終電位が決まってしまう可能性がある。このような状態を動的に補正できれば、パネルの量産時に配線負荷がばらついても、安定して期待値電圧レベルに到達させることができる。すなわち、図22に示したように、量産時の配線負荷がMinimum側に振れたときは、それを検出して、オーバドライブの設定を小さめに補正し、逆に量産時の配線負荷がMaximum側に振れたときは、それを検出して、オーバドライブの設定を大きめに補正すればよい。
また、図23に、オーバドライブにおける出力電圧波形と電流波形を示す。図23に示したオーバドライブにおける出力電圧波形と電流波形において、例えば、パネルの配線負荷の量産時の仕上がりがTypicalのときは、オーバドライブの設定が最適化されているため、オーバドライブがオフになるタイミングで期待値電圧レベルにちょうど到達するように設定されている。オーバドライブがオン期間中は、ソースドライバの出力電流は、ソースドライバからパネル側への出力が続いている状態である。オーバドライブオフ後も、ソースドライバは期待値電圧を出力し続けることになるが、既にソースラインが期待値電圧に到達しているので、ソースドライバからの電流出力は0になる。
他方、図23に示されるように、パネルの配線負荷の量産仕上がりがMinimum側に仕上がった際は、オーバドライブの設定が効きすぎている状態になり、オーバドライブがオフになるタイミングでは、出力電圧は期待値電圧レベルを超えて過渡応答している。また、オーバドライブオフ後も、ソースドライバは期待値電圧を出力し続けるので、出力電流はパネル側からドライバ側に引き込まれることになる(Sink電流)。また、図23に示されるように、パネルの配線負荷の量産仕上がりがMaximum側に仕上がった際は、オーバドライブの設定が不足している状態になり、オーバドライブがオフになるタイミングでは、出力電圧は期待値電圧レベルに到達しておらず電流不足している状態になる。オーバドライブオフ後も、ソースドライバは期待値電圧を出力し続けるので、出力電流はドライバ側からパネル側に出力されることになる(Source電流)。
ここで、図23に示されたソースラインの電圧波形を出力回路側で検出しようとすると、図19に示すパネルの遠端、すなわちアクティブ領域の上辺部の電圧をフィードバックする必要があり、現実的ではない。
そこで、オーバドライブをオフにするタイミングで、ソースドライバからの出力を停止すれば、オーバドライブオフ時点での出力電圧レベルがホールドされることになる。よって、ホールド電圧をソースドライバ側からフィードバックして、期待値電圧レベルと比較すれば、オーバドライブオフ時点での出力電圧(ホールド電圧)と期待値電圧レベルとの間にどれ程のずれが生じているのかが判る。例えば、パネルの配線負荷の量産時の仕上がりがTypicalのときは、オーバドライブの設定が最適化されており、オーバドライブがオフになるタイミングで期待値電圧レベルにちょうど到達するため、ソースドライバからフィードバックされた出力電圧と期待値電圧レベルとの差異は0である。
他方、パネルの配線負荷の量産仕上がりがMinimum側に仕上がった際は、オーバドライブの設定が効きすぎている状態になり、オーバドライブがオフになるタイミングでは、出力電圧は期待値電圧レベルを超えて過渡応答し行き過ぎている。このため、出力電圧と期待値電圧レベルとの比較は、その差分だけマイナスとして現れる。また、パネルの配線負荷の量産仕上がりがMaximum側に仕上がった際は、オーバドライブの設定が不足している状態になり、オーバドライブがオフになるタイミングでは電圧は期待値電圧レベルに到達しておらず不足している状態になる。このため、出力電圧と期待値電圧レベルとの比較は、その差分だけプラスとして現れる。このような特性を利用して、量産時の配線負荷のばらつき程度を検出し、その検出値に基づいてオーバドライブ設定に補正を行えばよい。なお、この場合には、パネルの遠端、すなわちアクティブ領域の上辺部の電圧をフィードバックする必要がなく、出力回路の直後のノードをフィードバックするという簡単な構成で電位差を検出することができる。
図25は、ソースドライバからのフィードバックによってオーバドライブ設定を補正するためのオーバドライブ自己補正回路13と、周辺回路の具体的な構成を示している。図25に示されるように、ソースドライバ12は、ソースドライバ12の最終段に位置するアナログ出力バッファ121と、このアナログ出力バッファ121に対してソースラインへと出力する画像データ(駆動電圧を含む情報)を入力する内部回路122を有している。オーバドライブ制御部11は、前述したように、オーバドライブを行う際に、ソースドライバ12の内部回路122に対して、オーバドライブ電圧とオーバドライブ時間を規定した制御信号を入力する。このため、ソースドライバ12の内部回路122は、オーバドライブ電圧とオーバドライブ時間の制御信号をアナログ出力バッファ121に入力し、このアナログ出力バッファ121は、所定時間のオーバドライブ電圧を重畳した駆動電圧をソースラインに出力する。また、オーバドライブ制御部11は、オーバドライブがオフになるタイミングで、ソースドライバ12の最終段に位置するアナログ出力バッファ121に対して、そのアナログ出力バッファ121をオフに制御するための出力バッファ制御信号を入力する。これにより、オーバドライブがオフになるタイミングで、アナログ出力バッファ121は停止し、ソースドライバ12からの出力電圧レベルがホールドされる。
ここで、オーバドライブ自己補正回路13が備えるコンパレータ131には、オーバドライブがオフになるタイミングでアナログ出力バッファ121をオフにするための出力バッファ制御信号とともに、ソースドライバ12の内部回路122からアナログ出力121に入力される入力信号と、アナログ出力バッファ121からソースラインに対して出力される出力信号とがそれぞれ入力される。このため、コンパレータ131は、アナログ出力バッファ121をオフになったタイミングにおいて、そのアナログ出力バッファ121の入力信号と出力信号との電圧を比較する。パネルの配線負荷の量産時の仕上がりがTypicalのときは、オーバドライブがオフになるタイミングで期待値電圧レベルにちょうど到達するはずであるから、アナログ出力バッファ121への入力信号は、ソースラインに印加すべき期待値電圧レベルに相当している。また、パネルの配線負荷の量産時の仕上がりがTypicalであれば、アナログ出力バッファ121への入力信号の電圧と、アナログ出力バッファ121からの出力信号の電圧に差が出ない。このため、コンパレータ131において、入力信号と出力信号の電圧に差がない場合には、オーバドライブ設定を補正する必要はない。他方で、ネルの配線負荷の量産仕上がりがMinimum側又はMaximum側に仕上がっている場合には、アナログ出力バッファ121への入力信号の電圧と、アナログ出力バッファ121からの出力信号には電圧に差が生じる。このため、コンパレータ131は、アナログ出力バッファ121の入力信号と出力信号の電圧の差分値を、オーバドライブ設定補正回路132へと出力する。オーバドライブ設定補正回路132は、コンパレータ131で検出された電圧の差分値に基づいて、オーバドライブ設定を補正するための補正値を算出し、ここで求めた補正値をオーバドライブ制御部11へとフィードバックする。オーバドライブ11は、オーバドライブ設定補正回路132から受け取った補正値に基づいて、オーバドライブ設定(電圧と時間)を補正し、補正後のオーバドライブ設定値を再度ソースドライバ12に入力する。これにより、パネル量産時における配線負荷のバラつきを考慮して、最適なオーバドライブを行うことが可能となる。
なお、オーバドライブ自己補正回路13は、ディスプレイパネルの最初の電源起動時に、上記したオーバドライブ設定値の補正処理を行う。電源起動時に一度補正処理を行えば、それ以降は、オーバドライブ制御部11からソースドライバ12に入力されるオーバドライブ設定値に常に補正がかかることとなるため、それ以降は特に補正処理を行う必要はない。通常動作時には、オーバドライブ自己補正回路13で決定された補正値が常にオーバドライブ設定に適用されるため、パネルの量産時には配線負荷がばらついても、常に最適なオーバドライブ設定が得られるものである。ただし、ディスプレイパネルの保管環境や周囲の温度・湿度に応じて配線負荷が変化することも考えられる。このため、オーバドライブ自己補正回路13は、定期的にオーバドライブ設定値の補正処理を行うこととしてもよい。
[本発明の第6の実施形態]
本発明の第6の実施形態について説明する。本発明の第6の実施形態は、図11に示したデータ出力装置1の構成要素のうち、オーバドライブ制御部11及びソースドライバ12を備える。さらに、第6の実施形態において、オーバドライブ制御部11では、図12に示した詳細な構成要素のうち、パネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル115及びオーバドライブ設定制御回路116を有する。このように、本発明のデータ出力装置1は、ディスプレイパネルにおけるソースラインの配線負荷のみを考慮して、オーバドライブ設定を調整するものであってもよい。
[データ出力装置の最も好ましい実施形態]
図11、図12、図13、図25は、本発明に係るデータ出力装置1の最も好ましい実施形態を開示している。図11に示されるように、本発明のデータ出力装置1は、オーバドライブ制御部11、ソースドライバ12、及びオーバドライブ自己補正回路13で構成される。また、図12に示されるように、オーバドライブ制御部11は、出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン111、このエンジン111と密結合されたオーバドライブ設定テーブル112、隣接ラインクロストーク依存オーバドライブ設定計算エンジン113、このエンジン113と密結合されたオーバドライブ設定テーブル114、パネル負荷依存設定テーブル115、及びオーバドライブ設定制御回路116にて構成される。また、図13に示されるように、オーバドライブ設定制御回路116は、線形補完回路1161、クロストーク依存反映回路1162、パネル負荷依存反映回路1163、及びオーバドライブ設定決定回路1164にて構成される。また、図25に示されるように、ソースドライバ12は、アナログ出力バッファ121及び内部回路122で構成される。また、オーバドライブ自己補正回路13は、コンパレータ131及びオーバドライブ設定補正回路132にて構成される。ここで説明した各構成要素については、第1の実施形態から第6の実施形態を通して説明したとおりである。
以上、本願明細書では、本発明の内容を表現するために、図面を参照しながら本発明の実施形態の説明を行った。ただし、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本願明細書に記載された事項に基づいて当業者が自明な変更形態や改良形態を包含するものである。
本発明は、電気機器産業にて好適に利用しうる。特に、本発明のデータ出力装置は、液晶パネルを含む薄型パネルに組み込まれるドライバ回路に好適に利用しうる。
1…データ出力装置
11…オーバドライブ制御部
111…出力変化依存オーバドライブ設定計算エンジン
112…オーバドライブ設定テーブル(第1のオーバドライブ設定テーブル)
113…隣接ラインクロストーク依存オーバドライブ設定計算エンジン
114…オーバドライブ設定テーブル(第3のオーバドライブ設定テーブル)
115…パネル負荷依存オーバドライブ設定テーブル(第2のオーバドライブ設定テーブル)
116…オーバドライブ設定制御回路
1161…線形補完回路
1162…クロストーク依存反映回路
1163…パネル負荷依存反映回路
1164…オーバドライブ設定決定回路
12…ソースドライバ
121…アナログ出力バッファ
122…内部回路
13…オーバドライブ自己補正回路
131…コンパレータ
132…オーバドライブ設定補正回路

Claims (5)

  1. ディスプレイパネルの複数のソースラインを駆動するソースドライバと、
    期待値電圧レベルを超えた電圧レベルで所定時間前記ソースラインをオーバドライブするように前記ソースドライバを制御するオーバドライブ制御部と、を備えるデータ出力装置であって、
    前記オーバドライブ制御部は、
    現行の水平ラインとそれ以前の水平ラインの画像データの電圧レベルの差に応じて、オーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間の両方又はいずれか一方が設定された第1のオーバドライブ設定テーブルと、
    前記第1のオーバドライブ設定テーブルに基づいて、現行の水平ライン駆動に対応する複数のソースラインのオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を制御するオーバドライブ設定制御回路と、を有し、
    前記データ出力装置は、前記オーバドライブ制御部によるオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を補正するオーバドライブ自己補正回路を、さらに備え、
    前記オーバドライブ自己補正回路は、
    前記オーバドライブ制御部によるオーバドライブが終了した時点におけるソースドライバからの出力電圧と、当該ソースドライバの期待値電圧レベルとを比較するコンパレータと、
    前記コンパレータからの出力値に基づいて、オーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間の設定を補正するための制御信号を、前記オーバドライブ制御部に出力するオーバドライブ設定補正回路と、を有する
    データ出力装置。
  2. 前記オーバドライブ制御部は、ソースラインの抵抗及び容量の両方又はいずれか一方に応じて、オーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間の両方又はいずれか一方が設定された第2のオーバドライブ設定テーブルをさらに有し、
    前記オーバドライブ設定制御回路は、前記第1のオーバドライブ設定テーブル及び前記第2のオーバドライブ設定テーブルに基づいて、ソースラインごとにオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を制御する
    請求項1に記載のデータ出力装置。
  3. 前記オーバドライブ設定制御回路は、
    複数のソースラインのうちの一部の基準ソースラインについてのみオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を決定するものであり、
    前記基準ソースラインについて決定したオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間に基づいて、前記基準ソースライン以外のソースラインについてのオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を線形補完により決定する線形補完回路をさらに有する
    請求項2に記載のデータ出力装置。
  4. 前記オーバドライブ制御部は、該当のソースラインとそれに隣接するソースラインの電圧変化値の差に応じて、オーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間の両方又はいずれか一方が設定された第3のオーバドライブ設定テーブルをさらに有し、
    前記オーバドライブ設定制御回路は、前記第1のオーバドライブ設定テーブル、前記第2のオーバドライブ設定テーブル、及び前記第3のオーバドライブ設定テーブルに基づいて、ソースラインごとにオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を制御する
    請求項2又は請求項3に記載のデータ出力装置。
  5. ディスプレイパネルの複数のソースラインを駆動するソースドライバと、
    期待値電圧レベルを超えた電圧レベルで所定時間前記ソースラインをオーバドライブするように前記ソースドライバを制御するオーバドライブ制御部と、を備えるデータ出力装置であって、
    前記オーバドライブ制御部は、
    ソースラインの抵抗及び容量の両方又はいずれか一方に応じて、オーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間の両方又はいずれか一方が設定されたオーバドライブ設定テーブルと、
    前記オーバドライブ設定テーブルに基づいて、ソースラインごとにオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を制御するオーバドライブ設定制御回路と、を有し、
    前記データ出力装置は、前記オーバドライブ制御部によるオーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間を補正するオーバドライブ自己補正回路を、さらに備え、
    前記オーバドライブ自己補正回路は、
    前記オーバドライブ制御部によるオーバドライブが終了した時点におけるソースドライバからの出力電圧と、当該ソースドライバの期待値電圧レベルとを比較するコンパレータと、
    前記コンパレータからの出力値に基づいて、オーバドライブ電圧及びオーバドライブ時間の設定を補正するための制御信号を、前記オーバドライブ制御部に出力するオーバドライブ設定補正回路と、を有する
    データ出力装置。
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