JP6128788B2 - 不織布を製造する方法 - Google Patents
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Description
(1)水分を含んだ抄紙原料を、一方向に移動するベルト上に供給して、そのベルト上に、少なくとも2つの面を有する紙層を形成する工程と、
そのベルト上に形成されたその紙層のその少なくとも2つの面のうちの一方の面に、ノズル複合型高圧水蒸気噴射ノズルを用いて高圧水蒸気を噴射する工程と、
を含む、不織布を製造する方法であって、
高圧水蒸気を噴射する工程において用いられるそのノズル複合型高圧水蒸気噴射ノズルが、少なくとも2種類のノズルパターンを有する、
不織布を製造する方法。
(2)そのノズル複合型高圧水蒸気噴射ノズルが、その紙層のその一方の面の全面を吹付ける第1ノズルパターンと、その紙層のその一方の面の部分を吹付ける第2ノズルパターンとを含む、第(1)項に記載の不織布を製造する方法。
(3)そのノズル複合型高圧水蒸気噴射ノズルが、その第1ノズルパターンとその第2ノズルパターンとを含む1つの高圧水蒸気噴射ノズルである、第(2)項に記載の不織布を製造する方法。
(4)そのノズル複合型高圧水蒸気噴射ノズルが、その第1ノズルパターンを有する高圧水蒸気噴射ノズルとその第2ノズルパターンを有する高圧水蒸気噴射ノズルとを含み、少なくとも2つの別個独立の高圧水蒸気噴射ノズルから成る高圧水蒸気噴射ノズルである、第(2)項に記載の不織布を製造する方法。
(5)その第1ノズルパターンが、1.5mm以下の孔径の一定のノズルピッチである、第(2)項〜第(4)項のいずれか1項に記載の不織布を製造する方法。
(6)その高圧水蒸気を噴射する工程が、そのノズル複合型高圧水蒸気噴射ノズルを用いてその紙層の全体の繊維をほぐして、その紙層のその一方の面に、機械方向に延在して幅方向に間欠的に並ぶ凹部及び凸部を形成する、工程である、
第(1)項〜第(5)項のいずれか1項に記載の不織布を製造する方法。
(7)その高圧水蒸気を噴射する工程において、その高圧水蒸気の蒸気圧力が0.2MPa以上1.5MPa以下であって、かつ、サクションドラム又はそのベルトの吸引力が−1kPa以上である、第(1)項〜第(6)項のいずれか1項に記載の不織布を製造する方法。
(8)その高圧水蒸気を噴射する工程後のその紙層の水分率が0%以上40%以下であって、かつ、その高圧水蒸気を噴射する工程前のその紙層の水分率より少なくとも5%低い、第(1)項〜第(7)項のいずれか1項に記載の不織布を製造する方法。
(9)そのベルト上にその紙層を形成する工程の後に、そのベルト上に形成されたその紙層のその少なくとも2つの面のうちの一方の面に高圧水流を噴射し、その紙層のその一方の面に、その機械方向に延在してその幅方向に間欠的に並ぶ溝部を形成する工程を更に含む、第(1)項〜第(8)項のいずれか1項に記載の不織布を製造する方法。
(10)その高圧水流を噴射する工程の後に、その高圧水流が噴射されたその紙層が10%以上45%以下の水分率になるように、その高圧水流が噴射されたその紙層を、第1回転円筒状ドライヤーの表面に沿わせることによって乾燥する工程を更に含む、第(9)項に記載の不織布を製造する方法。
(11)その高圧水蒸気が噴射されたその紙層を、第2回転円筒状ドライヤーの表面に沿わせることによって乾燥する工程と、
乾燥された前記紙層を巻き取る工程と、
を更に含み、
乾燥されたその紙層の巻き取り後のその紙層の水分率が5%以下である、
第(1)項〜第(10)項のいずれか1項に記載の不織布を製造する方法。
(12)その高圧水蒸気が噴射されたその紙層を、その第2回転円筒状ドライヤーの表面に沿わせることによって乾燥されたその紙層の紙層嵩密度が、0.10g/cm3以下である、第(11)項に記載の不織布を製造する方法。
進んだ紙層が形成される。さらに、表面側(高圧水流処理噴射面)には、高圧水流の通った跡が筋状に細かな凸凹賦型として発生し、紙層23の裏面は極僅かに凹凸が発生する。
第1回転円筒状ドライヤー20で乾燥した紙層を30cm×30cmのサイズにサンプリングし、第1回転円筒状ドライヤー20の出口重量(W1)を測定し、その後サンプル片を105℃の恒温槽に1時間静置し絶乾させたのち重量(D1)を測定する。高圧水蒸気吹付け前紙層水分率は、N=10での測定値の平均値である。
高圧水蒸気吹付け前紙層水分率=(W1−D1)/W1×100(%)
1つのサクションドラム13上で1台の揺動型高圧水蒸気ノズル14から紙層に高圧水蒸気を噴射した紙層を30cm×30cmのサイズにサンプリングし、揺動型高圧水蒸気ノズル14通過後の重量(W2)を測定し、その後サンプル片を105℃の恒温槽に1時間静置し絶乾させたのち重量(D2)を測定する。高圧水蒸気吹付け後紙層水分率は、N=10での測定値の平均値である。
高圧水蒸気吹付け後紙層水分率=(W2−D2)/W2×100(%)
第2回転円筒状ドライヤー22を通過し、巻き取られた紙層を30cm×30cmのサイズにサンプリングし、巻き取り後の重量(W3)を測定し、その後サンプル片を105℃の恒温槽に1時間静置し絶乾させたのち重量(D3)を測定する。巻き取り後紙層水分率は、N=10での測定値の平均値である。
巻き取り後紙層水分率=(W3−D3)/W3×100(%)
紙層の目付は、巻き取り時紙層水分率を測定した際の絶乾サンプル重量(D3)より算出した。紙層目付は、N=10での測定値の平均値である。
15cm2の測定子を備えた厚み計((株)大栄化学精器製作所製 型式FS-60DS)を使用して、3g/cm2の測定荷重の測定条件で、製造した不織布の厚みを測定した。1つの測定用試料について3ヶ所の厚みを測定し、3ヶ所の厚みの平均値をプレス前乾燥厚みとした。
乾燥嵩密度は、紙層目付と、上述のプレスの後の紙層の乾燥厚みより算出した。
製造した不織布から、長手方向が紙層の機械方向である25mm幅の短冊状の試験片と、長手方向が紙層の幅方向である25mm幅の短冊状の試験片とを切り取って、測定用試料を作製した。機械方向及び幅方向の測定用試料を、最大荷重容量が50Nであるロードセルを備えた引張試験機(島津製作所(株)製、オートグラフ 型式AGS-1kNG)を使用して、それぞれ3つの測定用試料について、100mmのつかみ間距離、100mm/分の引張速度の条件で引張強度を測定した。機械方向及び幅方向の測定用試料のそれぞれ3つの測定用試料の引張強度の平均値を機械方向及び幅方向の乾燥(DRY)引張強度とした。
製造した不織布から、長手方向が紙層の機械方向である25mm幅の短冊状の試験片と、長手方向が紙層の幅方向である25mm幅の短冊状の試験片とを切り取って、測定用試料を作製した。機械方向及び幅方向の測定用試料を、最大荷重容量が50Nであるロードセルを備えた引張試験機(島津製作所(株)製、オートグラフ 型式AGS-1kNG)を使用して、それぞれ3つの測定用試料について、100mmのつかみ間距離、100mm/分の引張速度の条件で引張伸度を測定した。ここで、引張伸度とは、引張試験機で測定用試料を引っ張ったときの最大の伸び(mm)をつかみ間距離(100mm)で割り算した値である。機械方向及び幅方向の測定用試料のそれぞれ3つの測定用試料の引張伸度の平均値を機械方向及び幅方向の乾燥(DRY)引張伸度とした。
製造した不織布から長手方向が紙層の機械方向である25mm幅の短冊状の試験片と、長手方向が紙層の幅方向である25mm幅の短冊状の試験片とを切り取って、測定用試料を作製し、測定用試料の質量の2.5倍の水を測定用試料に含浸させた(含水倍率、250%)。そして、機械方向及び幅方向の測定用試料を、最大荷重容量が50Nであるロードセルを備えた引張試験機(島津製作所(株)製、オートグラフ 型式AGS-1kNG)を使用して、それぞれ3つの測定用試料について、100mmのつかみ間距離、100mm/分の引張速度の条件で引張強度を測定した。機械方向及び幅方向の測定用試料のそれぞれ3つの測定用試料の引張強度の平均値を機械方向及び幅方向の湿潤(WET)引張強度とした。
製造した不織布から長手方向が紙層の機械方向である25mm幅の短冊状の試験片と、長手方向が紙層の幅方向である25mm幅の短冊状の試験片とを切り取って、測定用試料を作製し、測定用試料の質量の2.5倍の水を測定用試料に含浸させた(含水倍率、250%)。そして、機械方向及び幅方向の測定用試料を、最大荷重容量が50Nであるロードセルを備えた引張試験機(島津製作所(株)製、オートグラフ 型式AGS-1kNG)を使用して、それぞれ3つの測定用試料について、100mmのつかみ間距離、100mm/分の引張速度の条件で引張伸度を測定した。機械方向及び幅方向の測定用試料のそれぞれ3つの測定用試料の引張伸度の平均値を機械方向及び幅方向の湿潤(WET)引張伸度とした。
以下の手順で不織布の高圧水蒸気を噴射した面(高圧水蒸気噴射面)における汚れ除去率を測定した。不織布は水分率300%(対不織布(基材質量))になるように蒸留水を含浸したWETワイプスを用いた。
(1)12.6重量%のカーボンブラック(Carbon Black、米山薬品工業(株)製)、20.8重量%の牛脂極度硬化油(日本油脂(株)製)及び66.6重量%の流動パラフィン(ナカライテスク(株)製)を含む模擬汚れペーストを作製した。汚れペースト:ヘキサン(ナカライテスク(株)製)が重量比で85:15になるように、模擬汚れペーストをヘキサンで希釈し、模擬汚れ剤を作製した。
(2)プレパラート上に模擬汚れ剤を0.05ml滴下し、20℃の温度及び60%の湿度の条件の雰囲気中で、模擬汚れ剤を滴下したプレパラートを24時間乾燥した。
(3)乾燥後、スキャナー(Calario GT-750、Epson社製)を使用して、原稿種:フィルム、タイプ:ポジフィルム、イメージ:16bitグレー、品質:画質優先、解像度:1200dpi、原稿サイズ:68.6×237mm、出力:等倍の条件でプレパラートの画像を取り込み、取り込んだ画像の画像データから、プレパラートの模擬汚れ剤が付着している部分のうちの16.9mm×16.9mmの範囲の色味を算出した。ここで、色味を以下のように算出した。所定のしきい値を設定して調補正で取り込んだ画像を2階調化した。汚れが付着している部分の階調が0(黒)、汚れが付着していない部分の階調が255(白)になるように、2階調化するためのしきい値を設定した。そして、エクセル2007(Microsoft社製)を使用して横軸が階調、縦軸が頻度のヒストグラムを作成した。0の階調の頻度を色味とした。
(4)不織布によるプレパラートに付着した模擬汚れ剤の拭き取りは、プラスチックフィルム−及びシート−摩擦係数試験方法(JIS−K−7125:1999)を応用して実施した。製造した不織布から140×190mmのサイズの測定用試料をサンプリングし、摩擦係数測定装置(テスター産業株式会社製)のテーブルに、高圧水蒸気噴射面が上になるように測定用試料を取り付けた。このとき、滑り片の移動方向が、測定用試料が拭き取る方向(機械方向(MD)または幅方向(CD))なるように測定用試料を配置した。模擬汚れ剤が付着した面が測定用試料と接触するように、模擬汚れ剤が付着したプレパラートを、測定用試料の上に載せた後、プレパラートの模擬汚れ剤が付着した面の反対側の面に滑り片及びロードセルを取り付けた。そして、150mm/分の送り速度及び60g荷重の条件で摩擦係数測定を1回行うことによって、プレパラートに付着した模擬汚れ剤を測定用試料で拭き取った。
(5)プレパラートに付着した模擬汚れ剤を拭き取った後、上述のスキャナーを使用して同一の条件でプレパラートの画像を取り込み、取り込んだ画像の画像データから、模擬汚れ剤を拭き取る前のプレパラートにおいて色味を算出した範囲と同じ範囲の色味を算出した。
(6)プレパラートに付着した模擬汚れ剤を拭き取る前の色味からプレパラートに付着した模擬汚れ剤を拭き取った後の色味を引き算し、プレパラートに付着した模擬汚れ剤を拭き取る前の色味でその値を割り算することによって色味の変化率を算出した。この値を測定用試料の汚れ除去率とした。測定用試料の拭き取り性がよいと、プレパラートに付着した模擬汚れ剤は測定用試料によってきれいに拭き取られるので、色味の変化率、すなわち汚れ除去率は大きくなる。一方、測定用試料の拭き取り性が悪いと、測定用試料によって模擬汚れ剤を拭き取ったプレパラートには模擬汚れ剤が多く残っているので、色味の変化率、すなわち汚れ除去率は小さくなる。このように汚れ除去率の値によって、測定用試料の汚れを拭く取る能力を評価することができる。3つの測定用試料について、汚れ除去率を測定し、その平均値をその測定用試料の汚れ除去率とした。
摩擦係数測定装置のテーブルに、高圧水流噴射面(高圧水流を噴射した面)が上になるように測定用試料を取り付けた以外、高圧水蒸気噴射面における汚れ除去率と同じ方法で高圧水流噴射面における汚れ除去率を測定した。
本発明による不織布を製造する方法の1実施形態で使用する不織布製造装置1を使用して不織布を製造した。70質量%の針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)と、繊度が1.1dtexであり、繊維長が7mmである30質量%のレーヨン(ダイワボウレーヨン(株)製、コロナ)とを含む抄紙原料を作製した。そして、原料ヘッドを使用して紙層形成ベルト(日本フィルコン(株)製 OS80)上に抄紙原料を供給し、吸引ボックスを使用して抄紙原料を脱水して紙層を形成した。このときの紙層の紙層水分率は80%であった。その後、2台の高圧水流ノズルを使用して高圧水流を紙層に噴射した。2台の高圧水流ノズルを使用して紙層に噴射した高圧水流の高圧水流交絡処理エネルギーは0.2846kW/m2であった。ここで、高圧水流エネルギーは下記の式から算出される。
高圧水流交絡処理エネルギー(kW/m2)=1.63×噴射圧力(kg/cm2)×噴射流量(m3/分)/処理速度(M/分)/60
ここで、噴射流量(立方M/分)=750×オリフィス開孔総面積(m2)×噴射圧力(kg/cm2)0.495である。
第1ノズルパターンの孔径を400μmにして、第1ノズルパターンのノズルピッチを1.5mmの一定ピッチとした点を除いて、実施例1と同様な製造方法で、不織布を得た。
第2ノズルパターンの孔を紙層23の幅方向(CD方向)に列をなして機械方向(MD方向)に3列を備えて配置して、第2ノズルパターンの孔径を400μmにした点を除いて、実施例1と同様な製造方法で、不織布を得た。
ノズル複合型高圧水蒸気噴射ノズル14の1つのノズル(1本型ノズル)のノズルパターン42を、機械方向(MD方向)に順に第2ノズルパターンと、第1ノズルパターンとから構成した点を除いて、実施例1と同様な製造方法で、不織布を得た。
高圧水蒸気を噴射する工程を経なかった点を除いて(高圧水蒸気を噴射しなかった点を除いて)、実施例1と同様な製造方法で不織布を得た。
第1ノズルパターン(孔径300μm、1mmの一定ピッチ、幅方向(CD方向)に列をなした1つの孔列)のみを有する高圧水蒸気ノズルを用いた点を除いて、実施例1と同様な製造方法で不織布を得た。
第1ノズルパターン(孔径300μm、1mmの一定ピッチ、幅方向(CD方向)に列をなした機械方向(MD方向)に3つの孔列)のみを有する高圧水蒸気ノズルを用いた点を除いて、実施例1と同様な製造方法で不織布を得た。
第2ノズルパターン(孔径500μm、5mm−2mm−2mmサイクルの異ピッチ、幅方向(CD方向)に列をなした機械方向(MD方向)に2つの孔列)のみを有する高圧水蒸気ノズルを用いた点を除いて、実施例1と同様な製造方法で不織布を得た。
第2ノズルパターン(孔径500μm、5mm−2mm−2mmサイクルの異ピッチ、幅方向(CD方向)に列をなした機械方向(MD方向)に3つの孔列)のみを有する高圧水蒸気ノズルを用いた点を除いて、実施例1と同様な製造方法で不織布を得た。
第2ノズルパターン(孔径500μm、5mm−2mm−2mmサイクルの異ピッチ、幅方向(CD方向)に列をなした機械方向(MD方向)に4つの孔列)のみを有する高圧水蒸気ノズルを用いた点を除いて、実施例1と同様な製造方法で不織布を得た。
実施例1〜4で得られた不織布は、紙層の全体の繊維をほぐして、紙層の裏面に、機械方向に延在して幅方向に間欠的に並ぶ凹部及び凸部を形成するため、嵩高性を有し、柔軟性を有し、かつ、強度性を有し、さらに、優れた拭き取り性を有することがわかった。
実施例2は、第1ノズルパターンの孔径を400μmにして、第1ノズルパターンのノズルピッチを1.5mmの一定ピッチとしたため、実施例1に比べて噴射蒸気量が多くなって、紙層23のほぐれ度合いがやや大きく、第1ノズルパターンの高圧水蒸気噴射による全面吹付けと第2ノズルパターンの高圧水蒸気噴射による部分吹付けとの区別が明確ではないという結果であった。実施例3は、第2ノズルパターンの孔を紙層23の幅方向(CD方向)に列をなして機械方向(MD方向)に3列を備えて配置して、第2ノズルパターンの孔径を400μmにしたため、第2ノズルパターンによる高圧水蒸気の噴射蒸気量が実施例1に比べてやや少なかった。結果として実施例1で得られた不織布が、実施例2で得られた不織布に対してより嵩高性を有していることがわかった。実施例4は、ノズル複合型高圧水蒸気噴射ノズル14の1つのノズル(1本型ノズル)のノズルパターン42を、機械方向(MD方向)に順に第2ノズルパターンと、第1ノズルパターンとから構成したため、実施例1で得られた不織布に比べて、実施例4で得られた不織布は、水分率低減による乾燥効率改善効果とシートの柔軟化効果をより奏したが、嵩出し効果はやや低減していることがわかった。
11 原料供給ヘッド
12 高圧水流ノズル
13 サクションドラム
14 ノズル複合型高圧水蒸気噴射ノズル
15 吸引ボックス
16 紙層形成コンベア
17 吸引ピックアップ
18 第1紙層搬送コンベア
19 第2紙層搬送コンベア
20 第1回転円筒状ドライヤー
21 巻き取り機
22 第2回転円筒状ドライヤー
23 紙層
31 高圧水蒸気
32 凹部
33 凸部
41 高圧水流ノズルのノズルパターン
42 ノズル複合型高圧水蒸気噴射ノズル(1本型ノズル)のノズルパターン
43 ノズル複合型高圧水蒸気噴射ノズル(2本型ノズル)のノズルパターン
Claims (11)
- 水分を含んだ抄紙原料を、一方向に移動するベルト上に供給して、該ベルト上に、少なくとも2つの面を有する紙層を形成する工程と、
該ベルト上に形成された該紙層の該少なくとも2つの面のうちの一方の面に、ノズル複合型高圧水蒸気噴射ノズルを用いて高圧水蒸気を噴射する工程と、
を含む、不織布を製造する方法であって、
該高圧水蒸気を噴射する工程において用いられる該ノズル複合型高圧水蒸気噴射ノズルが、前記紙層の前記一方の面の全面を吹付ける第1ノズルパターンと、前記紙層の前記一方の面の部分を吹付ける第2ノズルパターンとを含む、少なくとも2種類のノズルパターンを有する、
不織布を製造する方法。 - 前記ノズル複合型高圧水蒸気噴射ノズルが、前記第1ノズルパターンと前記第2ノズルパターンとを含む1つの高圧水蒸気噴射ノズルである、請求項1に記載の不織布を製造する方法。
- 前記ノズル複合型高圧水蒸気噴射ノズルが、前記第1ノズルパターンを有する高圧水蒸気噴射ノズルと前記第2ノズルパターンを有する高圧水蒸気噴射ノズルとを含み、少なくとも2つの別個独立の高圧水蒸気噴射ノズルから成る高圧水蒸気噴射ノズルである、請求項1に記載の不織布を製造する方法。
- 前記第1ノズルパターンが、1.5mm以下の孔径の一定のノズルピッチである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の不織布を製造する方法。
- 前記高圧水蒸気を噴射する工程が、前記ノズル複合型高圧水蒸気噴射ノズルを用いて前記紙層の全体の繊維をほぐして、前記紙層の前記一方の面に、機械方向に延在して幅方向に間欠的に並ぶ凹部及び凸部を形成する、工程である、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の不織布を製造する方法。 - 前記高圧水蒸気を噴射する工程において、前記高圧水蒸気の蒸気圧力が0.2MPa以上1.5MPa以下であって、かつ、サクションドラム又は前記ベルトの吸引力が-1kPa以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の不織布を製造する方法。
- 前記高圧水蒸気を噴射する工程後の前記紙層の水分率が0%以上40%以下であって、かつ、前記高圧水蒸気を噴射する工程前の前記紙層の水分率より少なくとも5%低い、請求項1〜6のいずれか1項に記載の不織布を製造する方法。
- 前記ベルト上に前記紙層を形成する工程の後に、前記ベルト上に形成された前記紙層の前記少なくとも2つの面のうちの一方の面に高圧水流を噴射し、前記紙層の該一方の面に、前記機械方向に延在して前記幅方向に間欠的に並ぶ溝部を形成する工程を更に含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の不織布を製造する方法。
- 前記高圧水流を噴射する工程の後に、前記高圧水流が噴射された前記紙層が10%以上45%以下の水分率になるように、前記高圧水流が噴射された前記紙層を、第1回転円筒状ドライヤーの表面に沿わせることによって乾燥する工程を更に含む、請求項8に記載の不織布を製造する方法。
- 前記高圧水蒸気が噴射された前記紙層を、第2回転円筒状ドライヤーの表面に沿わせることによって乾燥する工程と、
乾燥された前記紙層を巻き取る工程と、
を更に含み、
乾燥された前記紙層の巻き取り後の該紙層の水分率が5%以下である、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の不織布を製造する方法。 - 前記高圧水蒸気が噴射された前記紙層を、前記第2回転円筒状ドライヤーの表面に沿わせることによって乾燥された前記紙層の紙層嵩密度が、0.10g/cm3以下である、請求項10に記載の不織布を製造する方法。
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