以下、添付の図面を参照して、本発明の印刷制御装置、印刷制御装置の制御方法およびプログラムについて説明する。なお、本実施形態では、印刷制御装置をPOSシステムで用いられるPOS端末(ホスト装置)に適用すると共に、印刷装置としてレシートプリンターを例に挙げて説明する。
図1は、本実施形態に係るPOSシステムSYの制御構成を説明する図である。同図に示すように、POSシステムSYは、会計処理などを行うPOS端末1(印刷制御装置)と、レシートを発行するレシートプリンター2(印刷装置)とにより構成されている。POS端末1とレシートプリンター2は、シリアルインターフェース(例えば、USB(Universal Serial Bus)インターフェース)等により接続される。レシートプリンター2は、長尺の用紙がロール状に巻かれたロール紙を印刷後、不図示の紙送り機構やカッター機構(オートカッター)により所定の長さで切断することによりレシートを発行する。また、通常、ロール紙は、例えば、幅が80mmまたは58mmの規定値のものが使用されるが、ユーザー独自の紙幅にも対応可能である。また、必要に応じて(ユーザーの使用状況に応じて)、レシートプリンター2には周辺機器3(本実施形態では、キャッシュドロアー41、外付ブザー42(オプションブザー)、内蔵ブザー43を例示する)が接続可能となっている。
POS端末1は、入力された商品情報に基づく会計処理や、レシートプリンター2や周辺機器3の各種設定を行うものであり、制御部11、記憶部12、入力デバイス13、ディスプレイ14、出力インターフェース(出力I/F)15を有している。
制御部11は、中央処理装置であるCPU(Central Processing Unit)、CPUが各種処理を実行するための制御プログラムや制御データを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUが各種処理を実行する際のワークエリアとして用いられるRAM(Random Access Memory)を含み、POS端末1を統括制御する。
入力デバイス13は、キーボードやバーコードリーダー等であり、商品情報の入力を始め、POS端末1やレシートプリンター2や周辺機器3などの各種設定に用いられる。ディスプレイ14は、ユーザーに各種情報を表示するための表示手段として機能する。特に、本実施形態では、ディスプレイ14は、後述のプリンタードライバー23などで提供されるユーザーインターフェース画面(UI画面)の表示に用いられる。出力I/F15は、レシートプリンター2と接続するインターフェースであり、レシートプリンター2に対して各種データ(印刷データや周辺機器制御コマンドなど)の出力を行う。
記憶部12は、オペレーティングシステム(Operating System:OS)21、POSアプリケーション22、プリンタードライバー23(デバイスドライバー)、高度設定ユーティリティ24およびロゴ登録ユーティリティ25を有している。POSアプリケーション22は、会計処理を行うアプリケーションプログラムである。
プリンタードライバー23は、後述の高度設定ユーティリティ24やロゴ登録ユーティリティ25と共に本発明の骨子となる構成要素であり、POSアプリケーション22からの出力データに基づいてレシートプリンター2の機能に応じた印刷データを生成する機能、ユーザーがレシートプリンター2の印刷設定やレシートプリンター2に接続された周辺機器3の設定などを行うためUI画面を提供する機能などを備えている。
高度設定ユーティリティ24は、プリンタードライバー23から呼び出されるユーティリティソフトウェアである。また、ロゴ登録ユーティリティ25は、高度設定ユーティリティ24から呼び出されるユーティリティソフトである。いずれも、プリンタードライバー23と同様にレシートプリンター2の印刷設定や周辺機器3の設定などを行うためのUI画面を提供するものである。ユーザーは、これらプリンタードライバー23、高度設定ユーティリティ24およびロゴ登録ユーティリティ25により提供されるUI画面上で、レシートプリンター2および周辺機器3に関する各種設定を行う(詳細は後述する)。
レシートプリンター2は、デバイスフォント(プリンターフォント,図示省略)を搭載したプリンターであり、入力インターフェース(入力I/F)32、印刷処理部33、周辺機器用インターフェース(周辺機器用I/F)34、およびこれら各部を制御する制御部31を有している。また、各種設定値や、デバイスフォント、ロゴ画像を記憶する不図示の記憶部を備えている。
入力I/F32は、POS端末1と接続するインターフェースであり、POS端末1から出力される各種データ(印刷データ、周辺機器制御コマンドなど)を取得する。印刷処理部33は、POS端末1から出力された印刷データに基づいてレシート用紙に印刷を行い、レシートを発行する。周辺機器用I/F34は、キャッシュドロアー41、外付ブザー42、内蔵ブザー43などの周辺機器3を接続するインターフェースである。
制御部31は、中央処理装置であるCPU、CPUが各種処理を実行するための制御プログラムや制御データを記憶するROM、CPUが各種処理を実行する際のワークエリアとして用いられるRAMを含み、レシートプリンター2を統括制御する。制御部31は、入力I/F32を介してPOS端末1から取得したデータが印刷データである場合は、印刷処理部33を制御してレシート印刷を行う。また、POS端末1から取得したデータが周辺機器制御コマンドである場合は、当該コマンドを周辺機器用I/F34を介して該当する周辺機器3に出力する。
次に、図2ないし図12を参照して、レシートプリンター2および周辺機器3の各種設定を行うためのUI画面について説明する。上述のように、このUI画面は、制御部11の制御に基づいて動作するプリンタードライバー23、高度設定ユーティリティ24およびロゴ登録ユーティリティ25によって提供される。図2ないし図5は、プリンタードライバー23が提供するUI画面を説明する図である。図6ないし図11は、高度設定ユーティリティ24およびロゴ登録ユーティリティ25が提供するUI画面を説明する図である。図12は、ロゴ登録ユーティリティ25を実行する場合の高度設定ユーティリティ24の制御処理について説明するフローチャートである。
まず、図2ないし図5を参照して、プリンタードライバー23が提供するUI画面について説明する。同図に示すように、プリンタードライバー23は、印刷設定を行うUI画面として、「レイアウト」、「用紙/品質」、「紙送りとカット」、「周辺機器」、「高度な設定」、「バージョン」、「言語」の7つの設定項目がそれぞれタブ表示された印刷設定UI画面51を提供する。この印刷設定UI画面51は、主にレシートプリンター2や周辺機器3に関する基本的な設定を行うためのものである。
レイアウト設定画面61(「レイアウト」タブ)は、プルダウンメニュー62により印刷の向き(例えば、縦向き、90度回転、180度回転、270度回転など)を設定する画面である。また、設定した印刷の向きに応じたプレビュー63を表示する(図2(a)参照)。用紙/品質設定画面71(「用紙/品質」タブ)は、プルダウンメニュー72により印刷媒体の給紙方法(給紙するトレイの選択)を設定する画面である(図2(b)参照)。
紙送り/カット設定画面81(「紙送りとカット」タブ)は、レシート用紙(印刷媒体)の紙送りやカットのタイミングなどを設定する画面であり、リストボックス82から、印刷するドキュメント毎、あるいはページ毎に、「紙送りをする/しない(送りあり/送り無し)」および「オートカッターでカットする/しない(カットあり/カット無し)」を選択することができる。また、その選択に応じたプレビュー83を表示する。また、詳細設定領域84では、上記のリストボックス82で選択した項目に対して、「印刷開始」、「ページ開始」、「ページ終了」、「印刷終了」の各タイミングにおける用紙カット設定や紙送り量の設定などを行うことができる(図2(c)参照)。
図3および図4に示す周辺機器設定画面91(「周辺機器」タブ)は、レシートプリンター2に接続された周辺機器3の機器構成に応じた設定を行う画面である。この設定画面では、画面上部のプルダウンメニュー92(機器構成選択部)により、レシートプリンター2に接続されている周辺機器3の機器構成に対応する項目を選択することにより、その機器構成に即した周辺機器3のみの設定画面を表示する。
例えば、レシートプリンター2に周辺機器3が接続されていない場合、ユーザーは、図3(a)に示すように、プルダウンメニュー92から周辺機器3が無いことを意味する「−(無し)」を選択する。この場合、周辺機器3に関する設定項目がない設定画面93が表示される(周辺機器設定画面表示部)。すなわち、ユーザーによる周辺機器3の設定が不要であるため、何も設定することができない画面が表示される。なお、設定画面93では、タブを切り替えることにより、「印刷開始」、「ページ開始」、「ページ終了」、「印刷終了」の各タイミングで、周辺機器3をどのように制御するのかを設定することができる(以下の説明においても同様である)。上記のように、プルダウンメニュー92から「−(無し)」を選択した場合は、「印刷開始」のみならず、「ページ開始」、「ページ終了」、「印刷終了」の各タブを選択した場合の画面においても設定項目は表示されない。
また、レシートプリンター2に周辺機器3としてキャッシュドロアー41(本実施形態では、最大2台のキャッシュドロアー41が接続可能とする)が接続されている場合、ユーザーは、図3(b)に示すように、プルダウンメニュー92から「キャッシュドロアー」を選択する。この場合、「印刷開始」、「ページ開始」、「ページ終了」、「印刷終了」の各タイミングにおいて、各キャッシュドロアー41を開くか否か(開く/開かない)を設定する設定画面94が表示される(周辺機器設定画面表示部)。
また、レシートプリンター2に周辺機器3としてキャッシュドロアー41と内蔵ブザー43が接続されている場合、ユーザーは、図3(c)に示すように、プルダウンメニュー92から「キャッシュドロアー&内蔵ブザー」を選択する。この場合、「印刷開始」、「ページ開始」、「ページ終了」、「印刷終了」の各タイミングにおいて、キャッシュドロアー41を開くか否か(開く/開かない)、および内蔵ブザー43を鳴らすか否か(鳴らす/鳴らさない)を設定する設定画面95が表示される(周辺機器設定画面表示部)。
また、レシートプリンター2に周辺機器3として内蔵ブザー43のみが接続されている場合、ユーザーは、図4(d)に示すように、プルダウンメニュー92から「内蔵ブザー」を選択する。この場合、「印刷開始」、「ページ開始」、「ページ終了」、「印刷終了」の各タイミングにおいて、内蔵ブザー43を鳴らすか否か(鳴らす/鳴らさない)を設定する設定画面96が表示される(周辺機器設定画面表示部)。
また、レシートプリンター2に周辺機器3として外付ブザー42(オプションブザー)のみが接続されている場合、ユーザーは、図4(e)に示すように、プルダウンメニュー92から「オプションブザー」を選択する。この場合、「印刷開始」、「ページ開始」、「ページ終了」、「印刷終了」の各タイミングにおいて、外付ブザー42を鳴らすか否か(鳴らす/鳴らさない)の設定、および外付ブザー42を「鳴らす」に設定した場合の、ブザーの音色パターンや鳴らす回数を設定する設定画面97が表示される(周辺機器設定画面表示部)。
すなわち、周辺機器設定画面91では、ユーザーがプルダウンメニュー92から、レシートプリンター2に接続されている周辺機器3の機器構成に対応する項目を選択することで、実際にレシートプリンター2に接続している周辺機器3に関する設定項目のみを、1つの設定画面にまとめて表示する。
図5(a)に示す高度な設定画面101(「高度な設定」タブ)は、印刷設定に関してさらに詳細な設定を行うための画面である。ユーザーが、この画面で高度な設定ボタン102を押下することで、プリンタードライバー23が高度設定ユーティリティ24を起動する。そして、起動した高度設定ユーティリティ24により新たなUI画面(以下、「高度設定UI画面131(図6参照)」と称す)が別ウィンドウで表示され、この画面上で様々な詳細設定を行うことができる(詳細は後述する)。
バージョン画面111(「バージョン」タブ)は、プリンタードライバー23などのバージョン情報を表示する画面である(図5(b)参照)。言語設定画面121(「言語」タブ)は、プルダウンメニュー122により上記の各設定画面における表示言語を選択する画面である(図5(c)参照)。
次に、図6ないし図12を参照して、高度設定ユーティリティ24が提供する高度設定UI画面131について説明する。上述したように、この高度設定UI画面131は、プリンタードライバー23の高度な設定画面101(図5(a)参照)において、高度な設定ボタン102を押下することにより起動される。高度設定ユーティリティ24は、高度設定UI画面131として、「ロゴ」、「レイアウト」、「バーコード」、「2次元シンボル」、「電子ジャーナル」、「クーポンの設定」、「ユーザー定義用紙」、「印刷制御の設定」、「ブザーの設定」、「フォント置き換え」、「コマンド送信」の11個の設定画面を提供する。
図6に示すロゴ設定画面141は、レシート用紙(印刷媒体)に印刷するロゴ画像に関する設定を行う画面であり、「印刷開始」、「印刷終了」、「ページ開始」、「ページ終了」の各印刷タイミングにおいて印刷するロゴ画像の設定を行うことができる。設定内容はリストボックス142に表示され、リストボックス142で選択された項目にロゴ画像(画像ファイル)が設定されている場合は、そのロゴ画像をプレビュー表示領域143に表示する。
このロゴ設定画面141では、各印刷タイミングで印刷するロゴ画像として、POS端末1に記憶されているロゴ画像の他に、レシートプリンター2に登録済のロゴ画像を設定することができる。POS端末1に記憶されているロゴ画像を設定する場合は、画像選択ボタン144を押下することにより表示されるファイル選択画面(図示省略)で画像ファイルを指定することで設定できる。
一方、レシートプリンター2に登録済のロゴを設定する場合は、NV(Non-volatile)ロゴ指定ボタン145を押下することで設定できる。このNVロゴ指定ボタン145を押下すると、キーコード選択画面146(図6(b)参照)がモーダルダイアログとして表示され、この画面でロゴ画像に対応付けられているキーコードを指定することで、レシートプリンター2に登録(記憶)されているロゴ画像を設定することができる。
また、キーコード選択画面146では、レシートプリンター2に、新たなロゴ画像を登録することができる。このロゴ画像の登録は、ロゴ登録ボタン147を押下することにより実行できる。具体的には、ロゴ登録ボタン147が押下されると、高度設定ユーティリティ24は、ロゴ登録ユーティリティ25を起動する。そして、ロゴ登録ユーティリティ25によりロゴ登録画面148(図6(c)参照)が表示される。このロゴ登録画面148において、ロゴ画像として登録したい画像データと、これに関連付けるキーコードとを指定することにより、レシートプリンター2に新たなロゴ画像を登録することができる。
このロゴ登録ユーティリティ25(ロゴ登録画面148)は、高度設定ユーティリティ24とは別のプロセスで起動される。すなわち、高度設定ユーティリティ24が提供するロゴ設定画面141と、ロゴ登録ユーティリティ25が提供するロゴ登録画面148と、は同時にディスプレイ14に表示される。通常であれば、それぞれ別プロセスで実行しているため、両画面を適宜切り替えて操作することが可能である。しかしながら、本発明では、ロゴ登録画面148が表示されている間は、ロゴ設定画面141(キーコード選択画面146を含む)における操作を受け付けないように制御する。また、本発明では、プロセス間通信をせずに、ロゴ登録画面148で設定した内容をロゴ設定画面141に反映させるように制御する。すなわち、高度設定ユーティリティ24が、別プロセスで起動したロゴ登録ユーティリティ25を自プロセスのモーダルダイアログのように扱うよう制御する。以下、図12を参照して、この制御処理について説明する。
図12は、ロゴ登録ユーティリティ25を実行する場合の高度設定ユーティリティ24の制御処理について説明するフローチャートである。なお、高度設定ユーティリティ24およびロゴ登録ユーティリティ25は、POS端末1の制御部11による制御の元、動作する。
まず、キーコード選択画面146(図6(b)参照)において、ロゴ登録ボタン147が押下されると、高度設定ユーティリティ24は、ロゴ登録ユーティリティ25の起動と終了待ちを行うスレッドを作成し(S01)、ロゴ登録ユーティリティ25を別プロセスで起動する(S02)。次に、高度設定ユーティリティ24は、自身のUI画面の操作、すなわち、ロゴ設定画面141やキーコード選択画面146上での操作を無効にする処理を実行する(S03)。このUI操作の無効処理は、ロゴ登録ユーティリティ25のプロセスが終了するまでの間、実行される(S04;No)。
次に、ロゴ登録ユーティリティ25によりレシートプリンター2に対してロゴ登録/削除処理などが行われることにより、レシートプリンター2内の情報(ロゴ画像とキーコードに関する情報。以下、「キーコード情報」と称す)が更新され、ロゴ登録ユーティリティ25のプロセスが終了すると、高度設定ユーティリティ24は、このプロセスの終了を検出する(S04;Yes)。そして、高度設定ユーティリティ24は、ロゴ登録ユーティリティ25のプロセス終了の検出をトリガーとして、自身のUI画面における操作を有効にすると共に(S05)、レシートプリンター2内のキーコード情報を参照して、高度設定ユーティリティ24のUI画面(キーコード選択画面146)の表示を更新する(S06)。そして、高度設定ユーティリティ24は、S01で作成したスレッドを破棄する(S07)。
上記処理を行うことで、高度設定ユーティリティ24は、プロセス間通信することなく、別プロセスで起動したロゴ登録ユーティリティ25を自プロセスのモーダルダイアログのように扱うことが可能となる。これにより、ロゴ登録ユーティリティ25の起動中に、ロゴ設定画面141(キーコード選択画面146を含む)における操作を受け付けないようにすることができ、ユーザーに不要な操作をさせることを防止できる。
高度設定UI画面131の説明に戻る。図7(a)に示すレイアウト設定画面151は、レシート用紙における印刷位置の調整、および縮小印刷の設定を行う画面である。印刷位置調整領域152では、印刷時のトップマージンや左マージンを調整できる。また、トップマージンおよび左マージンの調整結果を、プレビュー153として表示する。また、ラジオボタン154により、縮小印刷の設定(「縮小しない」または「80mm→58mmに縮小」)を行うことができる。
電子ジャーナル設定画面161は、印刷したレシートの控えを電子ジャーナルとしてファイル保存するか否かを設定する画面である(図7(b)参照)。「電子ジャーナルを有効にする」のチェックボックス162にチェックを付けることにより、印刷したレシートの情報がファイルとして保存される。また、表示ボタン163を押下することにより、電子ジャーナル画面164を表示し、保存した電子ジャーナルの参照や印刷、検索などの各種操作を行うことができる。
次に、図8を参照し、バーコード設定画面171および2次元シンボル設定画面191について説明する。図8(a)に示すように、バーコード設定画面171は、レシート用紙にバーコードを印刷する場合の各種設定を行う画面である。このバーコード設定画面171内には、複数のプルダウンメニュー172〜178、複数のテキストボックス179、180、複数のチェックボックス181〜184などが配置されている。
プルダウンメニュー172は、バーコードフォントを選択するものである。このプルダウンメニュー172の右側には、選択したバーコードフォントをPOSアプリケーション22で使用する際に指定するポイント数(フォントサイズ)が表示される(参照番号185)。プルダウンメニュー173は、バーコードフォントに対するエイリアス名の設定するものである。プルダウンメニュー174は、バーコードタイプを選択するものであり、例えば、UPC−A、UPC−E、JAN13(EAN)、JAN8(EAN)、Code39、ITFなどが挙げられる。
テキストボックス179、180は、それぞれバーコードのエレメント幅および高さを設定するものである。プルダウンメニュー175は、バーコードに付加するHRI文字の印刷位置を設定するものであり、バーコードの上/バーコードの下/バーコードの上下/印刷しない、の項目から選択できる。プルダウンメニュー176は、HRI文字に使用するフォントを設定するものである。チェックボックス181は、コンポジットシンボル(合成シンボル)の印刷有無を設定するものである。
プルダウンメニュー177は、バーコードの印刷方向を設定するものである。選択項目としては、標準(回転しない)/90度回転/180度回転/270度回転などがある。プルダウンメニュー178は、バーコードの印刷速度を設定するものである。チェックボックス182は、クワイエットゾーン(バーコードを読み取る際に必要なバーコードの左右の空白)を付けるか否かを設定するものである。チェックボックス183は、プリンタードライバー23側でバーコードを生成するか、レシートプリンター2側でバーコードを生成するのかを設定するものである。チェックボックス184は、バーコードの文字列をバイナリ入力するか否かを設定するものである。ユーザーはこれら各項目を設定することで、所望のバーコードを印刷することができる。
また、バーコード設定画面171では、上記各項目の設定内容(パラメーター)でバーコードを印刷する場合のバーコードイメージ186をプレビュー表示する。このバーコードイメージ186は、テスト印刷用のデータをテキストボックス187に入力して実行ボタン188を押下することで、入力したテスト印刷用のデータ(数字)および上記各設定項目の設定内容に基づいて作成される。また、バーコード設定画面171では、バーコードイメージ186のプレビュー表示に加え、バーコードを実際にレシート用紙に印刷した場合のサイズ(バーコードサイズ189)を表示する。このバーコードサイズ189は、上記で設定したバーコードのエレメント幅や高さ、レシートプリンター2の解像度、使用するレシート用紙の用紙幅などに基づいて計算され、バーコードイメージ186のプレビュー表示と同時に表示される。
このように、バーコード設定画面171おいて、印刷されるバーコード(バーコードイメージ186)のプレビュー表示、および実印刷時のバーコードサイズ189の表示を行うことで、ユーザーは、実際にバーコードを印刷しなくても、どのようなバーコードがどんなサイズで印刷されるのかを容易に把握することができるため、利便性が良い。また、実際にレシート用紙に印刷しなくても確認できるためレシート用紙を削減することができる。さらに、バーコードイメージ186がプレビュー表示されない場合は、印刷ができない設定(設定ミス)だということをユーザーが容易に把握することができる。
2次元シンボル設定画面191は、レシート用紙に2次元シンボルを印刷する場合の各種設定を行う画面である(図8(b)参照)。この2次元シンボル設定画面191内には、複数のプルダウンメニュー192〜198、複数のテキストボックス199、200、複数のチェックボックス201〜203などが配置されている。
プルダウンメニュー192は、2次元シンボルを印刷する際のフォント(2次元シンボルフォント)を選択するものである。このプルダウンメニュー192の右側には、選択した2次元シンボルフォントをPOSアプリケーション22で使用する際に指定するポイント数(フォントサイズ)が表示される(参照番号204)。プルダウンメニュー193は、2次元シンボルフォントに対するエイリアス名の設定するものである。プルダウンメニュー194は、2次元シンボルのタイプを選択するものであり、例えば、QRコード、PDF417などが挙げられる。
プルダウンメニュー195は、プルダウンメニュー194で設定した2次元シンボルタイプのモデル(モデル1やモデル2など)を設定するものである。テキストボックス199は、2次元シンボルの大きさ(モジュール幅)を設定するものである。また、テキストボックス200は、2次元シンボルのバージョンを設定するものである。プルダウンメニュー196は、2次元シンボルのエラー訂正レベルを設定するものであり、エラー訂正レベルL、レベルM、レベルQ、レベルHなどの項目から選択できる。
プルダウンメニュー197は、2次元シンボルの印刷方向を設定するものである。選択項目としては、標準(回転しない)/90度回転/180度回転/270度回転などがある。プルダウンメニュー198は、2次元シンボルの印刷速度を設定するものである。チェックボックス201は、クワイエットゾーン(2次元シンボルの左右に付加される、2次元シンボルを読み取る際に必要な空白)を付けるか否かを設定するものである。チェックボックス202は、プリンタードライバー23側で2次元シンボルを生成するか、レシートプリンター2側で2次元シンボルを生成するのかを設定するものである。チェックボックス203は、2次元シンボルの文字列をバイナリ入力するか否かを設定するものである。ユーザーはこれら各項目を設定することで、所望の2次元シンボルを印刷することができる。
また、2次元シンボル設定画面191では、バーコード設定画面171と同様に、上記各項目の設定内容(パラメーター)で2次元シンボルを印刷する場合の2次元シンボルイメージ205のプレビュー表示、および2次元シンボルを実際にレシート用紙に印刷した場合のサイズ(2次元シンボルサイズ208)を表示する。2次元シンボルイメージ205は、テスト印刷用のデータをテキストボックス206に入力して実行ボタン207を押下することで、入力したテスト印刷用のデータ(数字)および上記各設定項目の設定内容に基づいて作成される。また、2次元シンボルサイズ208は、上記で設定した2次元シンボルのモジュール幅、レシートプリンター2の解像度、使用するレシート用紙の用紙幅などに基づいて計算され、2次元シンボルイメージ205のプレビュー表示と同時に表示される。これら2次元シンボルイメージ205および2次元シンボルサイズ208を表示することで、上述のバーコードの場合と同様の効果を得ることができる。
図9(a)に示すクーポン設定画面211は、クーポンの発行に関する設定を行う画面である。クーポンを発行する場合は、チェックボックス212にチェックを付ける。また、チェックボックス212にチェックを付けた場合には、プルダウンメニュー213によりクーポンを発行する際の印刷方法を設定することができる。また、各種操作ボタン群214により、発行するクーポンの追加/編集/削除/テスト印刷などの操作を行うことができる。追加されたクーポンの情報はリストボックス215に表示され、リストボックス215で選択されたクーポンの画像イメージはプレビュー表示領域216に表示される。
ユーザー定義用紙設定画面221は、ユーザーが独自の用紙に印刷する場合に、その用紙サイズを設定する画面である(図9(b)参照)。この設定は、ユーザー定義用紙設定領域222において、用紙名、単位(mm/inch)、用紙サイズ(用紙幅/高さ)、余白サイズ(上下左右の余白サイズ)などを入力して登録できる。また、登録したユーザー定義用紙は、リストボックス223に表示される。
印刷制御設定画面231は、各プルダウンメニュー232〜237により、レシートプリンター2の用紙幅と桁数の設定、ロゴ登録180dpiサイズ互換モードの有無設定、印字濃度設定、印刷速度設定、ロール紙ニアエンドセンサーの有無設定、電源容量設定を行うことができる(図9(c)参照)。
図10(a)に示すブザー設定画面241は、レシートプリンター2に接続されるブザーに関する詳細設定を行う画面である。ラジオボタン242は、設定するブザーを選択するものであり、「無効(設定しない)/オプションブザー(外付ブザー)/内蔵ブザー」の中から1つを選択可能となっている。また、プルダウンメニュー群243を操作することで、ラジオボタン242で選択したブザーに対して、ブザー音を鳴らすタイミングや回数、ブザー音のパターンなどの設定やブザーテストを行うことができる。
コマンド送信設定画面251は、コマンド(ESC/POSコマンド)をレシートプリンター2に直接送信するための設定を行う画面である(図10(b)参照)。この画面では、「印刷開始」、「印刷終了」、「ページ開始」、「ページ終了」の各タイミング対応するチェックボックス252〜255をチェックすることで、各タイミングにおいて送信するコマンドをテキストボックス256〜259に設定することができる。また、編集ボタン260を押下することで、コマンド編集画面261を表示し、ControlAフォントにESC/POSコマンドを割り当てることができる。なお、ControlAフォントとは、その文字を印刷することで当該文字に対応づけられたESC/POSコマンドを実行する特殊なフォントを意味する。
次に、図11を参照して、フォント置き換え設定画面271について説明する。フォント置き換え設定画面271は、POS端末1で使用するTrueTypeフォント(システムフォント)を、レシートプリンター2が内蔵するデバイスフォントに置き換えて印刷するための設定を行う画面である。
この画面では、リストボックス272に、置き換え元のフォントとして選択可能なフォント名(TrueTypeフォント名)、TrueTypeフォントを使用する際に指定するフォントサイズ(ポイント数。詳細は後述する)、置き換え先として指定されたデバイスフォントが表示される。この時、リストボックス272には、選択可能な置き換え元フォントとして、フォント幅が等幅のTrueTypeフォント(以下、「等幅フォント」と称す)のみが表示される(置き換え元フォント表示部)。
ユーザーが、リストボックス272の置き換えフォント一覧の中から対象となるTrueTypeフォントを選択すると(置き換え元フォント選択部)、選択したフォントがテキストボックス273に表示される。この状態で、ユーザーは、プルダウンメニュー274により置き換え先となるデバイスフォントを選択する(置き換え先フォント選択部)。ここでは、置き換え元フォントとして「BatangChe」という等幅フォントが選択され、置き換え先フォントとして「FontA11」というデバイスフォントが選択された様子を示している。
プルダウンメニュー274により置き換え先のデバイスフォントが選択されると、高度設定ユーティリティ24は、POSアプリケーション22で置き換え元フォントとして選択されたTrueTypeフォントを用いて作成した印刷データのプレビュー表示(画面表示)と、置き換え先フォントとして指定されたデバイスフォントによる印刷結果とが同じになるような、TrueTypeフォント(置き換え元フォント)のフォントサイズをポイント数として算出する(フォントサイズ算出部)。このポイント数は、置き換え元フォントとして選択されたTrueTypeフォントのフォント幅と、置き換え先フォントとして指定されたデバイスフォントのフォント幅とに基づいて算出される。そして、算出したポイント数を、テキストボックス275に表示する。ここでは、TrueTypeフォント「BatangChe」のフォント幅と、デバイスフォント「FontA11」のフォント幅に基づいてポイント数(8.5ポイント)が算出・表示される。
その後、設定ボタン276が押下されることにより、選択した置き換え元フォントに対応付ける形で、算出したフォントサイズ(ポイント数)および指定した置き換え先フォントの情報がリストボックス272に反映される(フォントサイズ表示部)。つまり、図11の例では、ユーザーはリストボックス272の内容を見ることで、TrueTypeフォント「BatangChe」をデバイスフォント「FontA11」に置き換える設定がされており、POSアプリケーション22で「BatangChe」というTrueTypeフォントを使用する場合は、そのフォントサイズとして「8.5ポイント」を指定すれば良いことを把握できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、レシートプリンター2に関する種々の設定するためのUIとして、基本的な設定をするUI画面(印刷設定UI画面51)と、詳細な設定をするUI画面(高度設定UI画面131)とを別々の画面(ウィンドウ)で提供することで、ユーザーの使い勝手を向上できる。
また、フォント置き換え設定において(フォント置き換え設定画面271(図11参照))、置き換え元フォントとして、フォント幅が等幅のTrueTypeフォント(システムフォント)のみを表示し、選択された置き換え元フォントが適用される画面表示(例えば、POS端末1における印刷プレビューの画面表示)と、選択された置き換え先フォントによる印刷結果と、が同じになるような置き換え元フォントのフォントサイズ(ポイント数)を表示する。これにより、ユーザーは置き換え元にどのTrueTypeフォントを選択しても、フォント置き換え設定画面271で表示されたポイント数を指定して印刷を行うだけで、デバイスフォントで印刷した印刷結果として、TrueTypeフォントを用いた印刷イメージの画面表示と同じ印刷結果を得ることができる。すなわち、ユーザーが煩雑な作業をすることなく、簡単に所望の印刷結果を得ることができる使い勝手の良いユーザーインターフェースを提供することができる。
また、レシートプリンター2に接続された周辺機器3の設定(周辺機器設定画面91(図3および図4参照))においては、レシートプリンター2に接続されている周辺機器3の機器構成に基づいた設定画面を表示することができる。これにより、適切な機器構成の選択を行えば、不要な設定画面(例えば、レシートプリンター2に接続されていない周辺機器3の設定画面)は表示されないため、ユーザーが周辺機器3の設定について混乱を生じるリスク(例えば、どの周辺機器3の項目を設定すれば良いのか迷う等)を低減することができると共に、ユーザーが誤った設定を行うリスクも低減することが可能となる。
なお、本実施形態では、周辺機器設定画面91において周辺機器3の機器構成の選択をする場合、ユーザーが実際の周辺機器3の機器構成に即した選択項目をプルダウンメニュー92により選択するようにしているが、これを自動化しても良い。この場合、プリンタードライバー23が所定のタイミングでレシートプリンター2と通信することで、レシートプリンター2から、レシートプリンター2に接続されている周辺機器3の機器構成情報を取得し(機器構成情報取得部)、取得した機器構成情報に基づいてプルダウンメニュー92で選択する項目を自動設定する。これにより、ユーザーが周辺機器設定画面91を表示したときには、確実に、実際に接続されている周辺機器3の機器構成に即した設定画面を表示することができる。
また、本実施形態では、レシートプリンター2に接続する周辺機器3として、キャッシュドロアー41、外付ブザー42、内蔵ブザー43を例示したが、これ以外の機器が接続される構成についても本発明は適用可能である。
また、本実施形態では、印刷制御装置をPOS端末1とし、印刷装置としてレシートプリンター2を例示したが、これに限るものではない。例えば、印刷制御装置を一般的なパーソナルコンピューターやサーバとし、印刷装置として、家庭やオフィス等で使用されるプリンターとする構成でも本発明は適用可能である。
また、上記の実施例に示したPOS端末1の各処理をプログラムとして提供することも可能である。また、そのプログラムを記憶媒体(図示省略)に格納して提供することも可能である。記録媒体としては、CD−ROM、フラッシュROM、メモリカード(コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、メモリースティック等)、コンパクトディスク、光磁気ディスク、デジタルバーサタイルディスクおよびフレキシブルディスク等を利用することができる。
また、上述した実施例によらず、POS端末1およびレシートプリンター2の装置構成や処理の各工程等について、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。