JP6126707B2 - タンデム質量分析のための方法及びシステム - Google Patents

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Description

本発明は、タンデム質量分析のための方法及びシステムに関する。
[0001]タンデム質量分析(MS−MS)は複合混合物内の複数化合物同定に使用することができる。その様な使用では、分析種の混合物がイオン化され、第1の質量分析計(MS1)内で1つの親イオンが時間的に選別され、大抵は衝突誘起解離(CID)セル中に断片化を施され、第2段の質量分析計(MS2)内でフラグメントイオンの質量スペクトルが記録される。親イオン質量とフラグメントイオン質量の組合せm1−m2は化合物特異的であるので、MS−MS分析は手の届く範囲の化学物質マトリクス内での超痕跡の検出を可能にする。選別され予備的に定義されるm1−m2の組合せを監視しながらの薬物代謝産物研究向けにトリプル四重極型MS−MS(ここにCIDセルは第2の四重極と見なす)が広く採用されている。近ごろ、MS1に四重極型をそしてMS2に飛行時間型(TOF)を採用しているMS−MS機器が、プロテオーム混合物の様な複合混合物の特性付けに役立つようになった。その様な分析では、極大数の分析種化合物を網羅しようとの試みから、一方で四重極選別部が全質量範囲(エレクトロスプレー−ESIソースを使用するシステムについては大抵の場合1000amuに上る)を通して走査され、他方、TOFは概観的スペクトルを捕捉するために使用されていることが多い。
[0002]細胞溶解物からの100万にも上る異なったペプチドの集まりの様な複合混合物を分析する場合は、Q−TOFタンデム型が液体クロマトグラフィー(LC)と組み合わされている。クロマトグラフィーは劇的にも一時的に試料複雑性を低減できるが、なお、何百、何千もの化合物が同時に共溶出する。MS−MS機器では、下層分析は制限された時間スパン内で遂行され、大抵、全質量範囲分析は1−3秒内で遂行される。
[0003]LC−Q−TOF型の捕捉方法は、二つの一般戦略に従うように設計されている。一方の戦略はデータ依存性捕捉(DDA)と呼ばれるものであって、当該戦略では混合物を断片化無しに分析する場合に有力親ピークのリストが形成される。そうして、MS1段は親質量間で階段化され、(CIDセル入口のイオンエネルギーを調節することによって)断片化がオンにされてフレグメントスペクトルのセットを形成させる。この分析は、概して、MS1スペクトル中に親イオンを観察できる能力(豊富な化学物質マトリクスのせいで劣勢化合物についてはぼやける)により、また追随チャネルの数により、そしてまた比較的小さいダイナミックレンジにより全親イオンについてスペクトルを捕捉するだけの時間が単に無いということで、制限されてしまうことがある。
[0004]もう一方の即ちデータ非依存性の戦略では、MS1は質量範囲全体を通して階段化され、その上で、親質量m1のそれぞれについて、但し非常に制限された滞留時間ではあるが、フラグメントスペクトルが補足される。例えば、限定するわけではないが、1秒又は約1秒の走査時間、1000amu又は約1000amuの質量スパン、及び3amu又は約3amuのMS1ウインドー(大抵は、同位体クラスターを観察するための設計)では、個々の質量ウインドーについてMS−MSスペクトルの捕捉には3ms又は約3msの停留時間がある。直交加速器を有する従来のTOF MSの短い停留時間と低いデューティサイクルの組合せは、分析対象化合物のダイナミックレンジを事実上制限する。例としてのその様なシステムは、概してCIDセルを通る高速イオン移動(近似的には親切り換えのための1ms又は約1msの喪失時間を生じさせる)を必要とし、概して高速に制御され同期化されるパワーエレクトロニクス及びデータ捕捉システムを必要とする。
国際公開第2011/135477号 国際公開第2012/024468号
[0005]而して、複合混合物の分析について、先行技術Q−TOFタンデム型は、制限された数の同定を提供するか又は同定を制限されたダイナミックレンジで提供するかのどちらかである。本発明は、或る実施形態では、分析対象化合物のダイナミックレンジを、親質量のリストを制限すること無しに、データ非依性のひいては堅牢な捕捉様式で拡張する。
[0006]データ非依存性MS−MS分析の方法が開示されている。本方法は、第1の親選別質量分析計(MS1)での幅広(少なくても10amu)親質量ウインドーを傾斜化する又は小段に階段化する段階と、衝突セルを通る高速イオン移動を軸方向ガス流れによるか又は軸方向DC場によるか又は進行RF波によるかの何れかで配設する段階と、直交加速器を一連の時間符号化パルスで頻繁にパルシングする段階と、多重反射飛行時間型質量分析計の中でフラグメントイオンを分析する段階と、データをデータロギングフォーマットで捕捉する段階と、親質量の走査全体に対応する信号ストリングを復号してフラグメント質量と親質量の間の時間相関に基づいてフラグメントスペクトルを形成させる段階と、を備えている。
[0007]添付図面は本システム及び方法の様々な実施態様を描いており、本明細書の一部である。描かれている実施態様は本装置及び方法の例にすぎず、開示の範囲を限定するものではない。
[0008]或る実施形による例示としての分光分析装置を描いている。 [0009]傾斜化データ非依存性分析の戦略の或る実施形を描いている。 [0010]或る実施形による分光分析装置の実施態様を描いている。 [0011]傾斜化データ非依存性分析の或る戦略を描いている。
[0012]本開示の1つ又はそれ以上の実施形の詳細は、添付図面及び以下の説明に示されている。他の態様、特徴、及び利点は、説明及び図面から、また特許請求の範囲から明らかになろう。
[0013]次に続く様々な実施態様の説明は、事実上例示にすぎず、如何様にも本発明、その適用、又はその使用を制限する意図はない。上記に基づき、全体として理解しておきたいこととして、ここに使用されている命名法は単に便宜上のものであり、本発明を記述するのに使用されている用語は当業者による最も広範な意味を与えられるものとする。
[0014]具体的なシステム及び方法の例が論じられているが、説明されている記載の原理は多くの態様において他の適した環境への適用を有している。
[0015]或る実施形では、データ非依存性MS−MS分析のダイナミックレンジは、第1の親選別質量分析計(MS1)での幅広(少なくとも10amu)親質量ウインドーを実質的に連続して傾斜化(又は小段に階段化)し、更に、衝突セルを通る高速イオン移動を配設し、直交加速器を一連の時間符号化パルスで頻繁にパルシングし、多重反射飛行時間型質量分析計の中でフラグメントイオンを分析し、データをデータロギングフォーマットで捕捉し、親質量の走査全体に対応する信号ストリングを復号する、ことによって改善することができる
[0016]図1を参照して、例示としての装置11は、先行クロマトグラフ12(LCか又はGCのどちらか)、試料をイオン化するためのイオン源13、分析四重極型分析部14、CIDセル15、生成器18によって頻回符号化パルスで駆動されている直交加速器17を有する多重反射型分析部16、及びイオン信号によって送給を受けていてトリガパルスのタイミングの情報を取得しているデータ復号システム19、を備えている。クロマトグラフ12の出力プロファイル12pは、実質的に、LCの場合には5秒乃至10秒幅、またGCの場合には1秒又は約1秒幅、であるものと予想される。或る実施形では、四重極型質量分析計14は、図表14pに示されているように、親イオンを選別するための比較的幅広(実質的には10Th乃至20Th)の質量ウインドーを瞬時的に伝送するように大凡1000Th/sの速さで傾斜化されている。或る実施形では、親イオンは、実質的に20eV乃至50eVのエネルギーで衝突セルの中へ射入されて断片化を誘導する。結果として、CIDセル15の出力には、大凡1ms時間スケールで相関付けられる親イオンとフラグメントイオンの系統が出現することになる。例示としての系統がプロファイル15pによって描写されており、ここに、鋭いピークは概して個々の系統に対応しており、より幅広の曲線は概してクロマトグラフピークのはるかに低速の変調プロファイルを描写している。或る実施形では、イオンビーム全体が実質的に連続して直交加速器17の中へ送り込まれる。或る実施形では、加速器17は実質的に100kHz又は約100kHzの平均レートで符号化式にパルシングされ、ここに、パルス間隔の大半は固有であり、よって重なり合ったスペクトルは復号部19で復号させることができる。
[0017]次に図2を参照すると、傾斜化データ非依存性分析の戦略の或る実施形が描かれている。上側のグラフ21はRF振幅の直線状の傾斜を表している。或る実施形では、MS1分析四重極のDC電圧は連係走査される。但し、高分解度走査(例えば、R=M)に比較して、概して1より幅広のThウインドーを伝送するのに(i)RFとDC間のやや小さい比又は(ii)オフセットDC電圧のどちらかが採用されることになる。或る実施形では、オフセット又は比は、グラフ22に示されている様にウインドーの質量幅23を決定付け、当該質量幅は実質的に1amu乃至100amu、より好適には実質的に10amu乃至20amu、からの何処かで使用されるものと予想される。グラフ24はCIDセルの出口での親イオンの仮説的な時間プロファイルを描写しており、グラフ25は対応する娘イオンについての時間プロファイルを示している。適切なCIDセル、例えば軸方向ガス流れ又は軸方向DC勾配を有するCIDセル、を配設した場合、CIDセル内移動時間はプロファイル24及び26の幅に比較してはるかに小さくなり、よって対応するフラグメントプロファイルは親イオンプロファイルと時間的により強く相関付けられるはずであると期待される。実質的に100us乃至200usの質量依存性遅延があるものと予想されるが、当該遅延は実験的に較正され、次いで相関分析時に勘案され得る。グラフ26は、OAのトリガを描写するものであって、基本的に、親放射プロファイルの間に大きな数の頻回符号化スタートが起こるはずであることを論証している。より細かい時間スケール(示されていない)では、パルス間の間隔はほぼ固有であるように設計され、よって質量スペクトルピークは体系的に重なり合うことはないはずであり、質量スペクトル復号を可能にさせるはずである。頻回符号化パルシングは、MS−MS分析のデューティサイクルを実質的に(50−100倍)増加させ、同時に、時間プロファイル24及び25の高速追跡を可能にさせる。
[0018]次に一例を説明しよう。或る実施形では、親イオン質量走査は、四重極質量分析計内に概して1秒又は約1秒の合計走査時間で配設されている。四重極選別器は概して10amu又は約10amuの質量ウインドーを有するように配設されている。そうすると個々の親イオン質量はそれぞれ四重極型分析部を10ms又は約10msに亘って通過してゆく。低質量分解度での四重極は1に近いイオン伝送を有している。延長された親イオン伝送は、タンデム型分析のダイナミックレンジを拡張し、それにより、複数の親イオン(異なった質量対電荷比を有する)の重なり合いが生じるかもしれない。これは、個々の親質量の時間プロファイルを分析することによって、また同様に以下に説明されている様に親イオンとフラグメントイオンの間の時間相関によって、解決することができる。而して、プロファイル24及び25の高速追跡は、親イオン選別の分解度を緩めること無しに親伝送にとっての延長された時間ウインドー(感度増進)を有するその様な配設を可能にさせる。
[0019]或る実施形では、何れかの特定の親イオン質量につき、MS1後の時間プロファイルは、0.5amu又は約0.5amuの立ち上がり及び立ち下がりエッジを有するゲート形状を持つことであろう。典型的1ms移動時間を有するCIDセル通過後、プロファイルエッジは消失する(swallow)はずである。異なったフラグメント質量のプロファイルは1ms時間内でシフトしそうであり、時間シフトはフラグメント質量と相関付けられ、実験的に較正させることができよう。或る特定のイオン系統(対応するフラグメントイオンを有する親イオンの集まり)は大凡〜10ms時間の間に直交加速器に到達することになるはずであり、而して、より短い1msの滞留時間を有する従来のMS−MS戦略に比べ感度を増進させる。或る実施形では、直交加速器は10usの平均期間でパルシングされ、その間に時間符号化されるので、デューティサイクル(及びひいては感度)を高分解度MR−TOFの標準的動作に比べ50−100倍増進させ、また同時に系統のプロファイル追跡の速さを増進させる。或る代表例としての時間符号化シーケンスは、パルス数(i)と時間によって、Ti=T+T*i*(i+1)/2と表すことができ、ここに、T=10us、T=10ns、及びi=0,1,2...100である。その様な符号化ストリングが大凡1ms毎に繰り返される。MR−TOF検出器でのデータは所謂データロギング様式で捕捉される。信号がゼロからストリップされ(疎フォーマット)、各非ゼロ信号スプラッシュが記録されて、実験室時間(例えば電流パルスストリング数)、「スプラシュ」スタートに対応する飛行時間、及び非ゼロ信号強度のシーケンス、に関する情報が維持されるようにする。隣接するスプラッシュ同士を分離するために、個々の記録はゼロ強度によって終えられている。その様な複数フラッシュに対応する複数記録の束は、次いで、複数コアCPU又はGPUで分析されてもよい。1秒に1億イオン又はそれ以下(160pA電流)でのタンデム型質量分析計での典型的なイオン流束について、データフローは近代的信号バス(例えば8レーンPCIeでは800Mbyte/秒に上る)を通り、GPU処理を通ってゆくものと予想している。信号が実験室時間に関する情報を内包していることは重要であり、そうすればMR−TOFスペクトル中の何れかの観察されるm/z種について時間プロファイルを回復させることができよう。
[0020]多重反射型質量分析計(MR−TOF)での典型的な飛行時間は1ms程度であり、トリガパルスは100回強の頻度であるので、MR−TOF信号は激しい重なり合いを来たす。符号化されたスペクトルからm/z情報を回復させるために、トリガパルスの間隔に関する知識を用いて信号系列を再構築することに基づくスペクトル復号の方法が採用されている。或る例示としての符号化−復号化方法は、ここに参考文献としてそっくりそのまま援用される国際特許WO第2011135477号に開示されている。本数値例では、親イオンプロファイルの持続時間は10ms又は約10msであり、平均パルス期間は10us又は約10usであり、よって信号シーケンスは1000にも上る個々のイオン信号を内包しているはずである。我々自身の研究によれば、復号化アルゴリズムは、系列当たり10イオン乃至20イオン程に少ないイオンを内包する信号系列を回復させるものと予想される。或る実施形では、系列間の希少な重なり合いは、個々の系列再構築後の「論理的分析」段階で捨てられることになる。而して、1E+8イオン/秒の合計流束内で、且つ10msプロファイル期間中1E+6イオン入射では、最小回復可能信号は大凡10イオンに相当する。最小翻訳可能タンデム質量スペクトルは100イオン又は約100イオンになるものと期待される。全親質量についてのデータ非依存性分析の全体としてのダイナミックレンジは、1秒当たり1E+4分析と推定される。全体的なLC−MS−MS分析のダイナミックレンジは、典型的な10秒LCピーク幅の間のMS−MS走査の10倍反復を勘案すれば、大凡10倍高くなるものと期待される。
[0021]或る実施形では、復号する段階は、フラグメントイオンの検出された飛行時間及び正確な質量対電荷比に関する情報、そして同じく重要なことに親イオン質量の情報を回復させる、というのも典型的なCID断片化は不完全であるからだ。一時的に観測されるピークの集まり内で、親イオン質量ピークは、荷電状態を勘案して最も重い分子量に対応しているピークとして見分けられ、荷電状態自体は同位体スペーシングに基づいて求められる。一例として、二重荷電イオンは0.5Thのスペーシングを有しているはずであり、三重荷電イオンなら0.33Thのスペーシングを有しているはずである。ひとたび質量成分が知れると、親イオンピークが求められ、また対応する個々の信号スプラッシュに関する情報も保持されているので、それらの時間プロファイルを再構成することができる。親イオンとフラグメントイオンの間の対応は、実験室時間相関時に導出されることになっており、つまりは対応するフラグメントが親イオンと同時に現れるという意味である。複数プロファイルは部分的に重なり合っていそうであるが、時間相関の確度はプロファイル幅の10%程度と予想される。換言すると、時間相関の確度は1ms程度、即ち親イオン質量1Thに相当すると予想される。而して、信号強度の10倍増進を伴うより幅広な質量ウインドー(例えば10Th)の入射にもかかわらず、親イオン確定の有効分解度は1Thである。
[0022]有効1Th親質量分離では、そして次に続くLCプロファイルが少なくともクロマトグラフピークの10%という確度を有することに因り、分析の全体としての分離能は1E+6程度になるものと予想され、即ちプロテオミクス分析にとって適正であると予想され、ここに、100−300の分離係数がLC分離からもたらされ、10という係数の増進が(1秒の完全走査時間及び典型的に10秒のLCピーク幅での)LCプロファイルの正確な追従からもたらされ、1000という係数が親質量分離からもたらされる。分離能力は、所謂キメラスペクトルを翻訳することによって更に増進させることができ、高分解度MR−TOF分光分析では1ppm未満になるものと予想されるフラグメントイオンの正確な質量に関する情報を使用しながら、重なり合うフラグメントスペクトルをなお翻訳できる余地がある。
[0023]説明されている戦略は複数のやり方で最適化できる。第1に、入射ウインドーの幅は、MS1での親分離のデューティサイクルを最大化しながらに適正分離を提供するように、スペクトル及び試料の複雑性に基づいて調節することができる。第2に、走査の速さはLCピーク幅に基づいて最適化され得る余地がある。例えば、本方法をCEの様な高速分離へ適用してもよい。第3に、走査(傾斜化)の速さを、走査の間、親質量局所母集団に基づいて変化させてもよい。例えば、ペプチドイオンについては、最も密なm/z領域は400amuから600amuの間であって、それは多重荷電ペプチドイオンによって形成されている。第4に、親質量走査中、断片化エネルギー(即ち、CIDセルへのイオン射入のエネルギー)をより速い速度で走査させ、単一の親質量ウインドーの通過中にエネルギーマイクロスキャンが起こるようにしてもよい。第5に、平均断片化エネルギーを、衝突エネルギーがより高い親m/zでは増大するように走査させてもよい。M1走査には、現在の親イオンm/z範囲の伝送最適化のために、レンズ電圧の傾斜化、同様にイオンガイドの無線周波数電圧の傾斜化、を伴わせることも見込まれる。その様な電圧は、イオン源から分析四重極を通って衝突セルに行着くまでの領域中の複数の要素で調節されるようにしてもよい。
[0024]次に図3を参照して、別の例示としての装置31は、先行ガスクロマトグラフ32、試料をイオン化するための蓄積イオン源33、飛行時間型分離部34、CIDセル35、生成器38によって頻回符号化パルスで駆動されている直交加速器37を有する多重反射型分析部36、及びイオン信号によって送給を受けていてトリガパルスのタイミングの情報を取得しているデータ復号システム39、を備えている。クロマトグラフ32の出力プロファイル32pは、実質的に1秒又は約1秒幅であるものと予想される。或る実施形では、イオン源33は、WO第2012024468号に記載されている様に、リペラー電極及び抽出電極へパルスを印可することによって親イオンを貯蔵する及び親イオンをパルス射出する能力のある閉鎖された電子衝撃EI源である。望ましいイオン射出期間は約30usが選ばれている。或る実施形では、飛行時間型分離部34は、長さ10−20cmの直線状飛行時間ドリフト領域であり、空間イオン集束のための静電レンズを組み入れているのが望ましい。親イオン選別はCIDセル35の入口の時間ゲート34gによって配設されている。時間ゲートウインドーは、大凡10Th質量ウインドーで100Th質量スパン内で走査するように調節されるのが望ましく、後者はGC保持時間(RT)と相関付けられている。親質量はGC保持時間と部分的に相関付けられることが知られるので、限定された質量スパンが許容される。親質量ウインドーは、図表35pに示されている様に、親イオンを選別するための比較的幅広(実質的に10Th乃至20Th)の質量ウインドーを瞬時的に伝送しながら100Th質量ウインドースパンを0.1秒で走査するために大凡1000Th/sの速さで傾斜化されているのが望ましい。或る実施形では、親イオンは、断片化を誘導する衝突セルへの実質的に20eV乃至50eVのエネルギーでCIDセル37の中へ射入される。或る実施形では、CIDセル37は、前記EI源33との干渉を最小限にするために、またGC分離に典型的な半揮発性化合物の比較的小さい親イオンについてより高い射入エネルギー範囲を許容するために、ヘリウムを充填されている。CIDセル37は、半揮発性分析種による表面の汚染を回避するために200−250Cへ加熱されているのが望ましい。CIDセルは軸方向DC場を形成するように補助電極34aを具備しているのが望ましい。前記補助電極34aは、挿入図に示されている様に、直線状の電位分布を提供するように二重楔幾何学形状を有しているのが望ましい。軸方向DC場はイオンのCIDセル通過を300−500usへ加速する。それでも、30us期間でCIDセル37に進入する短い(1.5us)イオンパケットはガス衝突で大凡300usへ拡幅平滑化され、而して周期的パルスが準連続イオン流れへ変換されるものと予想される。結果として、CIDセル35の出力には、大凡300us時間スケールで相関付けられる親イオンとフラグメントイオンの系統が出現することになる。例示としての系統がプロファイル35pによって描写されており、ここに、鋭いピークは概して個々の系統に対応しており、より幅広の曲線は概して1秒幅を有するクロマトグラフピークのはるかに低速の変調プロファイルを描写している。或る実施形では、イオンビーム全体が実質的に連続して(より厳密には準連続に)直交加速器37の中へ送り込まれる。或る実施形では、加速器37は実質的に100kHz又は約100kHzの平均レート(10usパルス期間)で符号化式にパルシングされ、ここに、パルス間隔の大半は固有であり、よって重なり合ったスペクトルは復号部39で復号させることができる。
[0025]次に図4を参照すると、もう1つの傾斜化データ非依存性分析の例としての戦略が図3の装置31について描かれている。上側のグラフ41は、何れかの特定のRT当たり限定親質量スパンを勘案しての、GC保持時間RT(10−30分)に対応する長い時間スケールでのゲート選別器35g時間の直線状傾斜を表している。グラフ42は、親選別質量の傾斜化に対応している100ms時間スケールでのグラフ41の拡大図を表している。それは時間ゲート35gの複数の30usマイクロスキャンを内包しており、ここに、時間はEI源の周期的なパルスに対比して測定されている。時間ゲートの入射時間ウインドーは大凡10Th及び1.5us時間ウインドーに対応する時間ウインドー43を送るように傾斜化されているのが望ましい。時間ゲートスパンは50−100Thの質量スパンに対応していてGC保持時間と相関しているのが望ましく、そうすると親選別のデューティサイクルは5−10%まで改善される。そうして、何れかの特定の親質量は、20に等しい時間分解度及び10に等しい質量分解度を有する大凡5msの傾斜化時間に亘って入射される。何れかの特定の親質量は、そうすると30us期間を有する1.5usパルスの間であって大凡150の源パルスの間に亘って入射される。CIDセル35での時間の広がりが理由で、個々のパルスは5ms時間プロファイルへ平滑化されることになろう。グラフ44はCIDセル35の出口での親イオンの仮説的な時間プロファイルを描写しており、グラフ45は特性的な5msピーク幅を有する対応する娘イオンについての時間プロファイルを示している。軸方向DC勾配を有する場合、CIDセルでの移動時間はプロファイル24及び26の幅に比べはるかに小さくなり、よって対応するフラグメントプロファイルは親イオンプロファイルと時間的により強く相関付けられるはずである。実質的に200us乃至300usの質量依存性遅延が予想されるが、当該遅延は実験的に較正され、次いで相関分析時に勘案され得る。グラフ26は、平均10us期間でのOAのトリガを描くものであって、基本的に、親イオン放射プロファイルの間にOA37の大きな数の頻回符号化スタートが起こるはずであることを論証している。より細かい時間スケール(示されていない)では、パルス間の間隔はほぼ固有であるように設計され、よって質量スペクトルピークは体系的に重なり合うことはないはずであり、質量スペクトル復号を可能にさせるはずである。頻回符号化パルシングは、MS−MS分析のデューティサイクルを実質的に(50−100倍)増加させる。OAの頻回符号化パルシングは、更に、時間プロファイル44及び45の高速追跡をもたらし、こうして親質量のための幅広(10Th)ゲートの入射にもかかわらず親対娘相関を大凡1Thの確度で追跡し、こうして更には感度を増進させる。要約すると、高分解度MRTOFを使用する従来型MS−MSに比較して、全体としての期待される感度の利得は1000という係数であり、ここに、3という係数が親質量スパンをRTと相関付けることからもたらされ、5から10という係数が10Thの幅広質量ウインドーを使用することからもたらされ、50から100という係数がOAの頻回符号化パルシングを使用することからもたらされている。検出の限界は、高い分析特異性で実現される下のフェムトグラム範囲、1E+6に上るダイナミックレンジに入るものと期待される。
[0026]ここに記載されているシステム及び技法の様々な実施形は、デジタル電子回路構成、集積回路構成、特別に設計されたASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組合せ、に実現させることができる。これらの様々な実施形は、特殊目的用又は汎用であって、データ及び命令をストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイス、及び少なくとも1つの出力デバイスから受信するように、及びデータ及び命令をストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイス、及び少なくとも1つの出力デバイスへ送信するように、連結されている少なくとも1つのプロセッサ、を含むプログラム可能なシステム上で実施可能及び/又は翻訳可能である1つ又はそれ以上のコンピュータプログラムでの実施形を含むことができる。
[0027]これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はコードとしても知られている)は、プログラム可能なプロセッサのための機械命令を含み、高級手続き型及び/又はオブジェクト指向型プログラミング言語に、及び/又はアセンブリ/機械言語に、実装されてもよい。ここでの使用に際し、「機械可読媒体」及び「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械命令を機械可読信号として受信する機械可読媒体を含め、機械命令及び/又はデータをプログラム可能なプロセッサへ提供するのに使用される何れのコンピュータプログラム製品、装置、及び/又はデバイス(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラム可能論理デバイス(PLD))をも指す。「機械可読信号」という用語は、機械命令及び/又はデータをプログラム可能なプロセッサへ提供するのに使用される何れの信号をも指す。
[0028]本明細書に記載の主題及び機能的動作の実施形は、デジタル電子回路構成に、又は本明細書に開示されている構造並びにそれらの構造的等価物を含むコンピュータソフトウェア、ファームウェア、又はハードウェアに、又はそれらの1つ又はそれ以上から成る組合せに、実装することができる。また、本明細書に記載されている主題は、1つ又はそれ以上のコンピュータプログラム製品として、即ち、データ処理装置による実行のために又はデータ処理装置の動作を制御するようにコンピュータ可読媒体上にエンコードされているコンピュータプログラム命令の1つ又はそれ以上のモジュールとして、実装することができる。コンピュータ可読媒体は、機械可読ストレージデバイス、機械可読ストレージ基板、メモリデバイス、機械可読伝搬信号を実効化する組成物、又はそれらの1つ又はそれ以上から成る組合せであってもよい。「データ処理装置」、「コンピューティングデバイス」、及び「コンピューティングプロセッサ」という用語は、一例としてプログラム可能なプロセッサ、コンピュータ、又は複数のプロセッサ又はコンピュータを含め、データを処理するためのあらゆる装置、デバイス、及び機械を網羅する。装置は、ハードウェアに加え、問題のコンピュータプログラムのための実行環境を作り出すコード、例えばプロセッサファームウェアを構成しているコード、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、又はそれらの1つ又はそれ以上から成る組合せ、を含むことができる。伝播信号は、適した受信側装置への送信に向けて情報をエンコードするために生成されている人工的に生成された信号、例えば、機械生成の電気信号、光信号、又は電磁信号である。
[0029]コンピュータプログラム(アプリケーション、プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、又はコードとしても知られている)は、コンパイル又は翻訳された言語を含むプログラミング言語の何れの形式で書かれていてもよく、また、独立型プログラムとしての形態、又はモジュール、構成要素、サブルーチン、又はコンピューティング環境での使用に適した他のユニットとしての形態、を含む何れの形態に配備されていてもよい。コンピュータプログラムは、必ずしも、ファイルシステム中のファイルに対応しているとは限らない。プログラムは、ファイルの他のプログラム又はデータを保持している部分に格納されていてもよいし(例えば、マークアップ言語文書に格納されている1つ又はそれ以上のスクリプト)、又は問題のプログラム専用の単一ファイルに格納されていてもよいし、又は複数の連係ファイルに格納されていてもよい(例えば、1つ又はそれ以上のモジュール、サブプログラム、又はコードの部分、を格納している複数ファイル)。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で実行されるように配備されていてもよいし、又は1つの現場に設置されているか又は複数の現場をまたいで分散されていて通信ネットワークによって相互接続されている複数のコンピュータ上で実行されるように配備されていてもよい。
[0030]本明細書に記載のプロセス及び論理フローは、1つ又はそれ以上のコンピュータプログラムを実行して入力データに対する動作及び出力の生成によって機能を遂行させる1つ又はそれ以上のプログラム可能なプロセッサによって遂行されてもよい。プロセス及び論理フローは、同様に、特殊目的論理回路構成、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)によって遂行されてもよく、装置もまたその様な特殊目的論理回路構成として実装されてもよい。
[0031]コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサには、一例として、汎用と特殊目的用の両方のマイクロプロセッサ、及び何らかの種類のデジタルコンピュータの何れか1つ又はそれ以上のプロセッサが含まれる。概して、プロセッサは、読み出し専用メモリ又はランダムアクセスメモリ又はその両方から命令及びデータを受信することになろう。コンピュータの必須要素は、命令を遂行するためのプロセッサと、命令及びデータを格納するための1つ又はそれ以上のメモリデバイスである。概して、コンピュータは、更に、データを格納するための1つ又はそれ以上のマスストレージデバイス、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、を含んでいるか、又はその様なマスストレージデバイスからデータを受信する又は当該デバイスへデータを送信する又はその両方を行うように動作可能に連結されることになろう。とはいえ、コンピュータはその様なデバイスを有していなくてもよい。また、コンピュータは、別のデバイス、例えば、数例を挙げると、移動体電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、移動体オーディオプレーヤ、全地球測位システム(GPS)受信機、に内蔵されていてもよい。コンピュータプログラム命令及びデータを格納するのに適したコンピュータ可読媒体には、あらゆる形態の不揮発性メモリ、媒体、及びメモリデバイスが含まれ、一例として、半導体メモリデバイス、例えば、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイス;磁気ディスク、例えば、内部ハードディスク又はリムーバブルディスク;光磁気ディスク;及びCD ROM及びDVD−ROMディスク、が挙げられる。プロセッサ及びメモリは、特殊目的論理回路構成によって補完されていてもよいし、当該論理回路構成に組み込まれていてもよい。
[0032]ユーザーとの対話を提供するために、本開示の1つ又はそれ以上の態様は、情報をユーザーへ表示するためのディスプレイデバイス、例えば、CRT(ブラウン管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ、又はタッチスクリーンと、随意的には、ユーザーが入力をコンピュータへ提供できるようにするキーボード及びポインティングデバイス、例えば、マウス又はトラックボールと、を有するコンピュータ上に実装することができる。ユーザーとの対話を提供するのに他の種類のデバイスを使用することもでき、例えば、ユーザーに提供されるフィードバックは、何らかの形態の感覚フィードバック、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック、であってもよいし、またユーザーからの入力は、音響入力、音声入力、又は触覚入力を含む何れの形態で受信されてもよい。加えて、コンピュータは、ユーザーによって使用されているデバイスへ文書を送信したり、ユーザーによって使用されているデバイスから文書を受信したりすることによって、例えば、ウェブブラウザから受信された要求に応答してウェブページをユーザーのクライエントのデバイス上のウェブブラウザヘ送信することによって、ユーザーと対話をしていてもよい。
[0033]本開示の1つ又はそれ以上の態様は、例えばデータサーバとしてのバックエンド構成要素を含んでいるコンピューティングシステム、又はミドルウェア構成要素、例えばアプリケーションサーバ、を含んでいるコンピューティングシステム、又はフロントエンド構成要素、例えばユーザーが本明細書に記載の主題の実施形と対話できるようにするグラフィカルユーザーインターフェース又はウェブブラウザを有するクライアントコンピュータを含んでいるコンピューティングシステム、又は1つ又はそれ以上のその様なバックエンド、ミドルウェア、又はフロントエンドの構成要素から成る何らかの組合せを含んでいるコンピューティングシステム、に実装することができる。システムの構成要素は、何らかの形態又は何らかの媒体のデジタルデータ通信、例えば、通信ネットワーク、によって相互接続されていてもよい。通信ネットワークの例には、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、及びインターネットワーク(例えばインターネット)、及びピアツーピアネットワーク(例えばアドホックピアツーピアネットワーク)が含まれる。
[0034]コンピューティングシステムはクライアントとサーバを含むものとすることができる。クライアントとサーバは、概して互いから遠隔にあって、典型的には通信ネットワークを通じて対話する。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で走っていて互いにクライアント−サーバ関係を有しているコンピュータプログラムに基づいて発生する。幾つかの実施形では、サーバがデータ(例えばHTMLページ)をクライアントデバイスへ(例えば、データを表示する目的及びクライアントデバイスと対話するユーザーからのユーザー入力を受信する目的で)送信する。クライアントデバイスで生成されたデータ(例えばユーザー対話の結果)がクライアントデバイスからサーバに受信されることになる。
[0035]本明細書は多くの明細を含んでいるが、これらは本開示の範囲又は特許請求されるものの範囲への限定ではなく、むしろ本開示の特定の実施形に固有の特徴の記述であるものと解釈されたい。本明細書中に別々の実施形に照らして記載されている一部の特定の特徴は、更に、組み合わせて単一の実施形に実装することもできる。逆に、単一の実施形に照らして記載されている様々な特徴は、同様に、複数の実施形に別々に又は何らかの適した部分的組合せに実装することもできる。また、特徴は特定の組合せで作用するものとして以上に記載されているかもしれないし、更にはそういうものとして冒頭に特許請求されているかもしれないが、特許請求されている組合せからの1つ又はそれ以上の特徴は、場合によっては、当該組合せから削除されることもあり得るし、また特許請求されている組合せは、部分的組合せ又は部分的組合せの変型へ向けられてもよい。
[0036]同様に、動作は図面では特定の順序に描写されているが、このことは、その様な動作が示されている特定の順序で又は連続した順序で遂行されること、又は所望の結果を実現するのに例示されている動作全てが遂行されること、を要求しているものと理解されてはならない。一部の特定の状況では、マルチタスク処理及び並列処理が有利であるかもしれない。また、上述の実施形態の様々なシステム構成要素の分離は、その様な分離が全ての実施形態で要求されているものと理解されてはならず、また、記載のプログラム構成要素及びシステムは、概して、一体に単一のソフトウェア製品に統合することもできるし、又は複数のソフトウェア製品へパッケージ化することもできるものと理解されたい。
[0037]数多くの実施形を説明してきた。とはいえ、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく様々な修正がなされる余地のあることが理解されるであろう。従って、他の実施形は、付随の特許請求の範囲による範囲内にある。例えば、特許請求の範囲に列挙されている動作は、異なった順序で遂行され、なおも所望の結果を実現させることもできる。
11 装置
12 先行クロマトグラフ
12p 出力プロファイル
13 イオン源
14 分析四重極型分析部
14p 傾斜化を示す図表
15 CIDセル
15p 親イオンとフラグメントイオンの系統を示すプロファイル
16 多重反射型分析部
17 直交加速器
18 生成器
19 データ復号システム
21 RF振幅の直線状傾斜を表すグラフ
22 オフセット又は比がウインドーの質量幅を決定付けることを表すグラフ
23 ウインドーの質量幅
24 親イオンの時間プロファイル
25 娘イオンの時間プロファイル
26 OAのトリガを表すグラフ
31 装置
32 先行ガスクロマトグラフ
32p 出力プロファイル
33 蓄積イオン源
34 飛行時間型分離部
34a 補助電極
34g 時間ゲート
35 CIDセル
35p 親質量ウインドーの傾斜化を表す図表
36 多重反射型分析部
37 直交加速器
38 生成器
39 データ復号システム
41 ゲート選別器時間の直線状の傾斜を表すグラフ
42 グラフ41の拡大図
43 時間ウインドー
44 親イオンの時間プロファイル
45 娘イオンの時間プロファイル

Claims (3)

  1. データ非依存性MS−MS分析の方法において、次の段階、即ち、
    第1の親選別質量分析計(MS1)での幅広(少なくても10amu)の親質量ウインドーを傾斜化する又は小段に階段化する段階と、
    衝突セルを通る高速イオン移動を軸方向ガス流れによるか又は軸方向DC場によるか又は進行RF波によるかの何れかで配設する段階と、
    直交加速器を一連の時間符号化パルスで頻繁にパルシングする段階と、
    多重反射飛行時間型質量分析計の中でフラグメントイオンを分析する段階と、
    データをデータロギングフォーマットで捕捉する段階と、
    親質量の走査全体に対応する信号ストリングを復号してフラグメント質量と親質量の間の時間相関に基づいてフラグメントスペクトルを形成させる段階と、
    前記フラグメントスペクトルの複雑性に基づいて、前記親質量ウインドーの幅を調節する段階と、を備えている方法。
  2. 前記方法はガスクロマトグラフィーか又は液体クロマトグラフィーのどちらかの先行クロマトグラフィー分離を更に備えており、前記親質量選別の段階での走査時間は、クロマトグラフピーク幅より少なくとも3倍高速に調節され、前記親質量選別の段階での質量スパンはクロマトグラフ保持時間と相関する予想質量スパンに従って調節される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記親質量選別の段階は、イオン源からのイオンパケットのパルス式放出に続く四重極型質量分析計又は飛行時間型質量分析計での親選別を備えている、請求項1に記載の方法。
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