IRAK−4の結合ポケットは、複数の水和部位を含み、これらの水和部位の各々は、1分子の水によって占有される。これらの水分子の各々は、それに関連する安定性評価(stability rating)を有する。本明細書中で使用される場合、用語「安定性評価」とは、各水分子に関連するエンタルピー値、エントロピー値、および自由エネルギー値を含む数値計算をいう。この安定性評価は、IRAK−4の結合ポケットにおける水和部位を占有する水分子の相対的安定性の、測定可能な決定を可能にする。
いずれの特定の理論によっても束縛されることを望まないが、不安定な水分子(すなわち、2.5kcal/molより大きい安定性評価を有する水分子)の移動または破壊、あるいは安定な水(すなわち、1kcal/mol未満の安定性評価を有する水分子)の阻害剤による置き換えは、この阻害剤のより固い結合をもたらすと考えられる。従って、1個または1個より多くの不安定な水分子(すなわち、いずれの公知の阻害剤によっても移動させられない不安定な水分子)を移動させるように設計された阻害剤は、より固い結合剤であり、従って、不安定な水分子を移動させない阻害剤と比較して、より強力な阻害剤である。
驚くべきことに、提供される化合物は、1個または1個より多くの不安定な水分子を移動させるかまたは破壊することが見出された。いくつかの実施形態において、提供される化合物は、少なくとも2個の不安定な水分子を移動させるかまたは破壊する。
用語「脂肪族」または「脂肪族基」とは、本明細書中で使用される場合、直鎖(すなわち、非分枝)または分枝鎖の、置換または非置換の、完全飽和であるかまたは1個もしくは1個より多くの不飽和単位を含む炭化水素鎖、または完全飽和であるかまたは1個もしくは1個より多くの不飽和単位を含むが、芳香族ではない単環式炭化水素もしくは二環式炭化水素(本明細書中で「炭素環」、「脂環式」または「シクロアルキル」とも称される)であって、分子の残部への1つの結合点を有するものを意味する。他に特定されない限り、脂肪族基は、1個〜6個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態において、脂肪族基は、1個〜5個の脂肪族炭素原子を含む。他の実施形態において、脂肪族基は、1個〜4個の脂肪族炭素原子を含む。さらに他の実施形態において、脂肪族基は、1個〜3個の脂肪族炭素原子を含み、そしてなお他の実施形態において、脂肪族基は、1個〜2個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態において、「脂環式」(または「炭素環」または「シクロアルキル」)とは、完全飽和であるかまたは1個もしくは1個より多くの不飽和単位を含むが、芳香族ではなく、分子の残部への1つの結合点を有する、単環式C3〜C6炭化水素をいう。適切な脂肪族基としては、直鎖または分枝鎖の、飽和または不飽和の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびこれらのハイブリッド(例えば、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキルまたは(シクロアルキル)アルケニル)が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中で使用される場合、用語「有橋二環式」とは、飽和または部分不飽和の、少なくとも1つの橋を有する、任意の二環式環系(すなわち、炭素環式または複素環式)をいう。IUPACにより定義されるように、「橋」とは、2つの橋頭を接続する複数原子の非分枝鎖、または1つの原子、または原子価結合であり、ここで「橋頭」とは、3つ以上の骨格原子(水素以外)に結合している、その環系の任意の骨格原子である。いくつかの実施形態において、有橋二環式基は、7個〜12個の環員、および独立して窒素、酸素、または硫黄から選択される0個〜4個のヘテロ原子を有する。このような有橋二環式基は当該分野において周知であり、そして各基が任意の適切な炭素原子または窒素原子において分子の残りの部分に結合する、以下に記載される基が挙げられる。他に特定されない限り、有橋二環式基は、脂肪族基について記載されたような1つ以上の置換基で、必要に応じて置換される。さらに、または代替的に、有橋二環式基の任意の置換可能な窒素は、必要に応じて置換される。例示的な有橋二環式としては:
用語「ヘテロ原子」とは、酸素、硫黄、窒素、リン、またはケイ素(窒素、硫黄、リン、またはケイ素の任意の酸化形態;任意の塩基性窒素の第四級化形態;あるいは複素環式環の置換可能な窒素(例えば、N(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルにおいてのような)、NH(ピロリジニルにおいてのような)またはNR+(N−置換ピロリジニルにおいてのような))を含めて)のうちの1つまたは1つより多くを意味する。
用語「アルケニレン」とは、二価のアルケニル基をいう。置換アルケニレン鎖は、少なくとも1個の二重結合を含み、1個または1個より多くの水素原子が置換基で置き換えられている、ポリメチレン基である。適切な置換基としては、置換脂肪族基について以下に記載されるものが挙げられる。
単独でか、または「アラルキル」、「アラルコキシ」もしくは「アリールオキシアルキル」においてのようにより大きい部分の一部として使用される、用語「アリール」とは、合計5個〜14個の環員を有し、その系内の少なくとも1個の環が芳香族であり、そしてその系内の各環が3個〜7個の環員を含む、単環式または二環式の環系をいう。用語「アリール」は、用語「アリール環」交換可能に使用され得る。本発明の特定の実施形態において、「アリール」とは、芳香環系をいい、これには、フェニル、ビフェニル、ナフチル、およびアントラシルなどが挙げられるが、これらに限定されず、これらは、1個または1個より多くの置換基を有してもよい。用語「用語」が本明細書中で使用される場合、またその範囲に含まれるものは、芳香環が1個または1個より多くの非芳香環に縮合している基(例えば、インダニル、フタルイミジル、ナフトイミジル、フェナントリジニル、またはテトラヒドロナフチルなど)である。
単独でかまたはより大きい部分(例えば、「ヘテロアラルキル」もしくは「ヘテロアラルコキシ」)の一部として使用される、用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ−」とは、5個〜10個の環原子、好ましくは5個、6個、または9個の環原子を有し;環状配置で共有された6個、10個、または14個のπ電子を有し;そして炭素原子に加えて1個〜5個のヘテロ原子を有する基をいう。用語「ヘテロ原子」とは、窒素、酸素、または硫黄をいい、そして窒素または硫黄の任意の酸化形態、および塩基性窒素の任意の第四級化形態を含む。ヘテロアリール基としては、限定されないが、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、およびプテリジニルが挙げられる。用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ−」はまた、本明細書中で使用される場合、複素芳香族環が1個または1個より多くのアリール環、脂環式環、または複素環式環に縮合しており、そのラジカルまたは結合点がその複素芳香族環上にある、基を包含する。非限定的な例としては、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H−キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、およびピリド[2,3−b]−1,4−オキサジン−3(4H)−オンが挙げられる。ヘテロアリール基は、単環式であっても二環式であってもよい。用語「ヘテロアリール」は、用語「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」または「複素芳香族」と交換可能に使用され得、これらの用語の任意のものは、必要に応じて置換されている環を含む。用語「ヘテロアラルキル」とは、ヘテロアリールによって置換されたアルキル基をいい、ここでアルキル部分およびヘテロアリール部分は独立して、必要に応じて置換されている。
本明細書中で使用される場合、用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「複素環式ラジカル」、および「複素環式環」は、交換可能に使用され、そして安定な5員〜7員の単環式、または7員〜10員の二環式の、複素環式部分であって、飽和または部分不飽和のいずれかであり、そして炭素原子に加えて、1個または1個より多く、好ましくは1個〜4個の、上で定義されたようなヘテロ原子を有するものをいう。複素環の環原子に関して使用される場合、用語「窒素」は、置換された窒素を包含する。一例として、酸素、硫黄または窒素から選択される0個〜3個のヘテロ原子を有する、飽和または部分不飽和の環において、この窒素は、N(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルにおいてのように)であっても、NH(ピロリジニルにおいてのように)であっても、+NR(N置換ピロリジニルにおいてのように)であってもよい。
複素環式環は、その親基に、安定な構造をもたらす任意のヘテロ原子または炭素原子において結合し得、そしてこれらの環原子の任意のものは、必要に応じて置換され得る。このようは飽和または部分不飽和の複素環式ラジカルの例としては、限定されないが、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル ピロリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル、およびキヌクリジニルが挙げられる。用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「複素環式基」、「複素環式部分」、および「複素環式ラジカル」は、本明細書中で交換可能に使用され、そしてまた、ヘテロシクリル環が1個または1個より多くのアリール環、ヘテロアリール環、または脂環式環に縮合している基(例えば、インドリニル、3H−インドリル、クロマニル、フェナントリジニル、またはテトラヒドロキノリニル)を包含する。ヘテロシクリル基は、単環式であっても二環式であってもよい。用語「ヘテロシクリルアルキル」とは、ヘテロシクリルにより置換されたアルキル基をいい、ここでこのアルキル部分およびヘテロシクリル部分は独立して、必要に応じて置換されている。
本明細書中で使用される場合、用語「部分不飽和」とは、少なくとも1個の二重結合または三重結合を含む環部分をいう。用語「部分不飽和」は、複数の不飽和部位を有する環を包含することを意図されるが、本明細書中で定義されるようなアリール部分またはヘテロアリール部分を包含することは意図されない。
本明細書中に記載されるように、本発明の化合物は、「必要に応じて置換された」部分を含み得る。一般に、用語「置換された」とは、用語「必要に応じて」が先行しようと先行するまいと、指定される部分の1個または1個より多くの水素が適切な置換基で置き換えられていることを意味する。他に示されない限り、「必要に応じて置換された」基は、適切な置換基をその基の各置換可能な部分に有し得、そして任意の所定の構造中の1個より多くの位置が、特定の群から選択される1個より多くの置換基で置換され得る場合、その置換基は、それぞれの位置において同じであっても異なっていてもいずれでもよい。本発明により想定される置換基の組み合わせは、好ましくは、安定な化合物、または化学的に可能な化合物の形成をもたらす組み合わせである。用語「安定な」とは、本明細書中で使用される場合、それらの生成、検出、ならびに特定の実施形態において、本明細書中に開示される目的のうちの1つまたは1つより多くのためのそれらの回収、精製、および使用を可能にする条件に供される場合に、実質的に変化しない化合物をいう。
本明細書中で使用される場合、用語「薬学的に受容可能な塩」とは、妥当な医学的判断の範囲内で、過度な毒性、刺激、およびアレルギー応答などなしで、ヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するために適切であり、そして合理的な利益/危険比に釣り合う、塩をいう。薬学的に受容可能な塩は、当該分野において周知である。例えば、S.M.Bergeらは、薬学的に受容可能な塩を、J.Pharmaceutical Sciences,1977,66,1−19において詳細に記載しており、これは、本明細書中に参考として援用される。本発明の化合物の薬学的に受容可能な塩としては、適切な無機酸、無機塩基、有機酸、および有機塩基から誘導される塩が挙げられる。薬学的に受容可能な非毒性の酸付加塩の例は、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸)または有機酸(例えば、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸)と形成されたか、あるいはイオン交換などの当該分野において使用される他の方法を使用することによって形成された、アミノ基の塩である。他の薬学的に受容可能な塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、および吉草酸塩などが挙げられる。
他に記載されない限り、本明細書中に図示される構造はまた、その構造の全ての異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、および幾何(または配座))形態、例えば、各不斉中心についてのR配置およびS配置、ZおよびEの二重結合異性体、ならびにZおよびEの配座異性体を包含することを意味する。従って、本発明の化合物の単一の立体化学異性体、ならびにエナンチオマー、ジアステレオマー、および幾何(または配座)混合物は、本発明の範囲内である。他に記載されない限り、本発明の化合物の全ての互変異性形態は、本発明の範囲内である。さらに、他に記載されない限り、本明細書中に図示される構造はまた、1または1より多くの同位体が富化された原子の存在のみが異なる化合物を包含することを意味する。例えば、水素がジュウテリウムもしくはトリチウムにより置き換えられた本発明の構造、または炭素が13Cまたは14Cを富化された炭素で置き換えられた本発明を有する化合物は、本発明の範囲内である。このような化合物は、例えば、本発明に従う分析ツールとして、生物学的アッセイにおけるプローブとして、または治療剤として、有用である。特定の実施形態において、与えられる化合物の弾頭(warhead)部分R1は、1個または1個より多くのジュウテリウム原子を含む。特定の実施形態において、提供される化合物の環Bは、1個または1個より多くのジュウテリウム原子で置換され得る。
本明細書中で使用される場合、用語「阻害剤」は、IRAK−4を測定可能な親和性で結合し、そして/または阻害する化合物であると定義される。特定の実施形態において、阻害剤は、約50μM未満、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、約10nM未満、または約1nM未満のIC50および/または結合定数を有する。
本発明の化合物は、検出可能部分に繋留され得る。このような化合物は、画像化剤として有用であることが理解される。当業者は、検出可能部分を、適した置換基を介して提供される化合物と結合させてもよいということを認識する。本明細書において、用語「適した置換基」とは、検出可能部分に共有結合され得る部分をいう。このような部分は、当業者には周知であり、例えば、いくつか例を挙げると、カーボネート部分、アミノ部分、チオール部分またはヒドロキシル部分を含有する基が挙げられる。このような部分は、提供される化合物と直接結合されても、二価の飽和または不飽和炭化水素鎖などの繋留基を介して結合されてもよいことが理解される。いくつかの実施形態では、このような部分は、クリックケミストリーによって結合させられ得る。いくつかの実施形態では、このような部分は、必要に応じて銅触媒の存在下で、アルキンとのアジドの1,3−環化付加によって結合させられ得る。クリックケミストリーを使用する方法は、当技術分野で公知であり、Rostovtsevら,Angew.Chem.Int.Ed.2002,41,2596−99およびSunら,Bioconjugate Chem.,2006,17,52−57によって記載されるものが挙げられる。
本明細書において、用語「検出可能部分」は、用語「標識」と交換可能に使用され、検出され得る任意の部分、例えば、一次標識および二次標識に関する。放射性同位体(例えば、トリチウム、32P、33P、35S、または14C)、質量タグ、および蛍光標識などの一次標識は、さらなる修飾を行わずに検出され得るシグナル生成レポーター基である。検出可能部分としてはまた、発光基およびリン光基が挙げられる。
本明細書において、用語「二次標識」とは、検出可能なシグナルの生成のために二次中間体の存在を必要とする、ビオチンおよび種々のタンパク質抗原などの部分をいう。ビオチンに対しては、二次中間体として、ストレプトアビジン−酵素結合体を含み得る。抗原標識に対しては、二次中間体は、抗体−酵素結合体を含み得る。いくつかの蛍光基は、それらが、非放射性蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)のプロセスにおいてエネルギーを別の基に移動し、第2の基が検出されるシグナルを生じるので二次標識として作用する。
本明細書において、用語「蛍光標識」、「蛍光色素」および「発蛍光団」は、規定の励起波長で光エネルギーを吸収し、異なる波長で光エネルギーを放出する部分をいう。蛍光標識の例として、Alexa Fluor色素(Alexa Fluor350、Alexa Fluor488、Alexa Fluor532、Alexa Fluor546、Alexa Fluor568、Alexa Fluor594、Alexa Fluor633、Alexa Fluor660およびAlexa Fluor680)、AMCA、AMCA−S、BODIPY色素(BODIPY FL、BODIPY R6G、BODIPY TMR、BODIPY TR、BODIPY530/550、BODIPY558/568、BODIPY564/570、BODIPY576/589、BODIPY581/591、BODIPY630/650、BODIPY650/665)、カルボキシローダミン6G、カルボキシ−X−ローダミン(ROX)、カスケードブルー、カスケードイエロー、クマリン343、シアニン色素(Cy3、Cy5、Cy3.5、Cy5.5)、ダンシル、ダポキシル(Dapoxyl)、ジアルキルアミノクマリン、4’,5’−ジクロロ−2’,7’−ジメトキシ−フルオレセイン、DM−NERF、エオシン、エリスロシン、フルオレセイン、FAM、ヒドロキシクマリン、IRDyes(IRD40、IRD700、IRD800)、JOE、リサミンローダミンB、マリーナブルー、メトキシクマリン、ナフトフルオレセイン、オレゴングリーン488、オレゴングリーン500、オレゴングリーン514、パシフィックブルー、PyMPO、ピレン、ローダミンB、ローダミン6G、ローダミングリーン、ローダミンレッド、ロドールグリーン、2’,4’,5’,7’−テトラ−ブロモスルホン−フルオレセイン、テトラメチル−ローダミン(TMR)、カルボキシテトラメチルローダミン(TAMRA)、テキサスレッド、テキサスレッド−Xが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書において、用語「質量タグ」とは、質量分析(MS)検出技術を使用してその質量によって一意的に検出され得る任意の部分をいう。質量タグの例として、N−[3−[4’−[(p−メトキシテトラフルオロベンジル)オキシ]フェニル]−3−メチルグリセロニル]イソニペコン酸、4’−[2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(ペンタフルオロフェノキシル)]メチルアセトフェノンおよびそれらの誘導体などのエレクトロフォア放出タグが挙げられる。これらの質量タグの合成および有用性は、米国特許第4,650,750号、同4,709,016号、同5,360,8191号、同5,516,931号、同5,602,273号、同5,604,104号、同5,610,020号および同5,650,270号に記載されている。質量タグのその他の例として、種々の長さおよび塩基組成のヌクレオチド、ジデオキシヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、オリゴペプチド、オリゴ糖および種々の長さおよびモノマー組成のその他の合成ポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。適切な質量範囲(100〜2000ダルトン)の、中性のものと荷電したものとの両方の多種多様な有機分子(生体分子または合成化合物)を、質量タグとして使用してもよい。
用語「測定可能な親和性」および「測定可能に阻害する」とは、本明細書中で使用される場合、本発明の化合物またはその組成物およびIRAKプロテインキナーゼを含有するサンプルと、この化合物もその組成物も存在しないIRAKプロテインキナーゼを含有する等価なサンプルとの間での、IRAKプロテインキナーゼ活性の測定可能な変化を意味する。
いくつかの実施形態において、環Aは、3員〜7員の飽和炭素環式環である。特定の実施形態において、環Aは、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。いくつかの実施形態において、環Aは、シクロヘキシルである。
当業者は、環Aが二置換シクロアルキル環である場合、この環は、シスまたはトランスの相対立体化学を有し得ることを理解する。いくつかの実施形態において、環Aは、トランス−1,4−二置換シクロアルキル環である。いくつかの実施形態において、環Aは、トランス−1,4−二置換シクロヘキシル環である。
特定の実施形態において、環Aは、独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される1個〜3個のヘテロ原子を有する4員〜7員の飽和複素環式環である。特定の実施形態において、環Aは、独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される1個〜3個のヘテロ原子を有する5員〜6員の飽和複素環式環である。特定の実施形態において、環Aは、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル、またはテトラヒドロフラニルである。いくつかの実施形態において、環Aが4員〜7員の飽和複素環式環である場合、L1は共有結合である。いくつかの実施形態において、環Aが4員〜7員の飽和複素環式環である場合、L1は共有結合ではない。
上で一般的に定義されたように、式Iのn基は、0〜4である。いくつかの実施形態において、nは0である。他の実施形態において、nは1〜4である。特定の実施形態において、nは1または2である。
上で一般的に定義されたように、Cyは、3員〜7員の飽和もしくは部分不飽和の炭素環式環、または独立して窒素、酸素、もしくは硫黄から選択される1個〜3個のヘテロ原子を有する4員〜7員の飽和もしくは部分不飽和の複素環式環から選択される、必要に応じて置換された環である。
いくつかの実施形態において、Cyは、3員〜7員の飽和炭素環式環である。特定の実施形態において、Cyは、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1個〜2個のヘテロ原子を含む4員〜7員の飽和複素環式環である。特定の実施形態において、Cyは、スピロ二環式7員環である。特定の実施形態において、Cyは、モルホリニル、ピロリジニル、アゼチジニル、ピペリジニルまたはピペラジニルである。
上で一般的に定義されたように、式Iの環B基は、4員〜8員の部分不飽和炭素環式縮合環、または窒素、酸素もしくは硫黄から選択される1個〜2個のヘテロ原子を有する4員〜7員の部分不飽和複素環式環である。いくつかの実施形態において、環Bは、4員〜8員の部分不飽和炭素環式縮合環である。他の実施形態において、環Bは、1個または2個の窒素を有する4員〜7員の部分不飽和アザ環式縮合環である。いくつかの実施形態において、環Bは、シクロヘキソ縮合環またはシクロペント縮合環である。他の実施形態において、環Bは、ピペリドノ縮合環である。いくつかの実施形態において、環Bは、テトラヒドロピラノ縮合環である。いくつかの実施形態において、環Bは、ピロリジノ縮合環である。
当業者は、環Bの飽和炭素上の置換基がキラル中心を形成することを理解する。いくつかの実施形態において、このキラル中心は、(R)配置である。他の実施形態において、このキラル中心は、(S)配置である。
上で一般的に定義されたように、[Ar]は、必要に応じて置換されたフェニル環またはヘテロ芳香環である。いくつかの実施形態において、[Ar]は、必要に応じて置換されたフェニル環である。いくつかの実施形態において、[Ar]は、必要に応じて置換されたヘテロ芳香環である。いくつかの実施形態において、[Ar]は、必要に応じて置換された5員ヘテロ芳香環である。いくつかの実施形態において、[Ar]は、必要に応じて置換された6員ヘテロ芳香環である。いくつかの実施形態において、[Ar]は、必要に応じて置換されたピラゾール環である。
上で一般的に定義されたように、pは0〜2である。いくつかの実施形態において、pは0である。いくつかの実施形態において、pは1である。特定の実施形態において、pは2である。
特定の実施形態において、本発明は、シクロペント環上の置換基の立体化学が(R)であり、このシクロペント環における相対的な立体化学がトランスであり、これによって式XVI:
特定の実施形態において、本発明は、シクロペント環上の置換基の立体化学が(R)であり、このシクロペント環における相対的な立体化学がトランスであり、これによって式XXI:
上に一般的に記載されたように、[Ar]は、必要に応じて置換されたフェニル環またはヘテロ芳香環である。いくつかの実施形態において、[Ar]は、必要に応じて置換されたフェニルである。いくつかの実施形態において、[Ar]は、必要に応じて置換されたヘテロ芳香環である。いくつかの実施形態において、[Ar]は、必要に応じて置換された5員ヘテロ芳香環である。いくつかの実施形態において、[Ar]は、必要に応じて置換された6員ヘテロ芳香環である。いくつかの実施形態において、[Ar]は、必要に応じて置換されたピラゾール環である。
特定の実施形態において、本発明は、nが1であり、環Aがトランス置換シクロヘキシルであり、そして環Bが部分不飽和テトラヒドロピラノ縮合環であり、これによって式XXXIII−a、XXXIII−b、XXXIII−c、またはXXXIII−d:
特定の実施形態において、本発明は、nが1であり、環Aがトランス置換シクロヘキシルであり、そして環Bが部分不飽和ピペリジノ縮合環であり、これによって式XXXIV−a、XXXIV−b、XXXIV−c、またはXXXIV−d:
特定の実施形態において、本発明は、nが1であり、環Aがトランス置換シクロヘキシルであり、そして環Bが部分不飽和ピロリジノ縮合環であり、これによって式XXXV−a、XXXV−b、またはXXXV−c:
いずれの特定の理論によっても束縛されることを望まないが、阻害剤化合物、または阻害剤化合物のペンダント部分の、目的の水への近接は、この阻害剤化合物、または阻害剤化合物のペンダント部分による、この水の移動または破壊を容易にすると考えられる。いくつかの実施形態において、阻害剤化合物、または阻害剤化合物のペンダント部分によって、移動させられるかまたは破壊される水分子は、不安定な水分子である。
特定の実施形態において、本発明は、IRAK−4と阻害剤とを含む複合体を提供し、この複合体において、IRAK−4の少なくとも1個の不安定な水は、この阻害剤によって移動させられるかまたは破壊される。いくつかの実施形態において、選択された少なくとも2個の不安定な水は、この阻害剤によって移動させられるかまたは破壊される。
以下のスキームにおいて、特定の保護基、脱離基、または転換条件が記載される場合、当業者は、他の保護基、脱離基、および転換条件もまた適切であり、想定されることを理解する。このような基および転換は、March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms,and Structure,M.B.SmithおよびJ.March,第5版,John Wiley & Sons,2001、Comprehensive Organic Transformations,R.C.Larock,第2版,John Wiley & Sons,1999、ならびにProtecting Groups in Organic Synthesis,T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts,第3版,John Wiley & Sons,1999に詳細に記載されており、これらの各々の全体は、本明細書中に参考として援用される。
本明細書中で使用される場合、語句「酸素保護基」としては、例えば、カルボニル保護基、ヒドロキシル保護基などが挙げられる。ヒドロキシル保護基は、当該分野において周知であり、そしてProtecting Groups in Organic Synthesis,T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts,第3版,John Wiley & Sons,1999(その全体は本明細書中に参考として援用される)に詳細に記載されるものが挙げられる。適切なヒドロキシル保護基の例としては、エステル、アリルエーテル、エーテル、シリルエーテル、アルキルエーテル、アリールアルキルエーテル、およびアルコキシアルキルエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。このようなエステルの例としては、ギ酸エステル、酢酸エステル、炭酸エステル、およびスルホン酸エステルが挙げられる。具体的な例としては、ギ酸エステル、ベンゾイルギ酸エステル、クロロ酢酸エステル、トリフルオロ酢酸エステル、メトキシ酢酸エステル、トリフェニルメトキシ酢酸エステル、p−クロロフェノキシ酢酸エステル、3−フェニルプロピオン酸エステル、4−オキソペンタン酸エステル、4,4−(エチレンジチオ)ペンタン酸エステル、ピバル酸エステル(トリメチルアセチルエステル)、クロトン酸エステル、4−メトキシ−クロトン酸エステル、安息香酸エステル、p−ベニル安息香酸エステル(p−benylbenzoate)、2,4,6−トリメチル安息香酸エステル、炭酸エステル(例えば、メチル、9−フルオレニルメチル、エチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−(フェニルスルホニル)エチル、ビニル、アリル、およびp−ニトロベンジル)が挙げられる。このようなシリルエーテルの例としては、トリメチルシリルエーテル、トリエチルシリルエーテル、t−ブチルジメチルシリルエーテル、t−ブチルジフェニルシリルエーテル、トリイソプロピルシリルエーテル、および他のトリアルキルシリルエーテルが挙げられる。アルキルエーテルとしては、メチルエーテル、ベンジルエーテル、p−メトキシベンジルエーテル、3,4−ジメトキシベンジルエーテル、トリチルエーテル、t−ブチルエーテル、アリルエーテル、およびアリルオキシカルボニルエーテルまたは誘導体が挙げられる。アルコキシアルキルエーテルとしては、メトキシメチルエーテル、メチルチオメチルエーテル、(2−メトキシエトキシ)メチルエーテル、ベンジルオキシメチルエーテル、β−(トリメチルシリル)エトキシメチルエーテル、およびテトラヒドロピラニルエーテルなどのアセタールが挙げられる。アリールアルキルエーテルの例としては、ベンジルエーテル、p−メトキシベンジル(MPM)エーテル、3,4−ジメトキシベンジルエーテル、O−ニトロベンジルエーテル、p−ニトロベンジルエーテル、p−ハロベンジルエーテル、2,6−ジクロロベンジルエーテル、p−シアノベンジルエーテル、2−ピコリルエーテルおよび4−ピコリルエーテルが挙げられる。
アミノ保護基は、当該分野において周知であり、そしてProtecting Groups in Organic Synthesis,T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts,第3版,John Wiley & Sons,1999(その全体は本明細書中に参考として援用される)に詳細に記載されるものが挙げられる。適切なアミノ保護基としては、アラルキルアミン、カルバメート、環状イミド、アリルアミン、およびアミドなどが挙げられるが、これらに限定されない。このような基の例としては、t−ブトキシカルボニル(BOC)、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、トリクロロエトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル(Alloc)、ベンジルオキソカルボニル(CBZ)、アリル、フタルイミド、ベンジル(Bn)、フルオレニルメチルカルボニル(Fmoc)、ホルミル、アセチル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、フェニルアセチル、トリフルオロアセチル、およびベンゾイルなどが挙げられる。特定の実施形態において、R10部分のアミノ保護基は、フタルイミドである。さらに他の実施形態において、R10部分のアミノ保護基は、tert−ブトキシカルボニル(BOC)基である。特定の実施形態において、このアミノ保護基は、スルホン(SO2R)である。
1つの局面において、本発明は、上記スキーム1に記載される工程に従って、式G−10のキラル化合物を調製する方法を提供する。いくつかの実施形態において、工程S−1において、環Bを含む式G−1の環状ケトンをシアノ酢酸エステルまたはその等価物と反応させて、縮合反応および脱水反応を起こし、式G−2のオレフィンを形成する。特定の実施形態において、この縮合反応は、アミンおよび酸の存在下で行われる。いくつかの実施形態において、この塩基はHMDS(ヘキサメチルジシラザン)である。いくつかの実施形態において、この酸は酢酸である。いくつかの実施形態において、S−1の反応は、さらなる溶媒なしで行われる。いくつかの実施形態において、この環状ケトンはシクロペンタノンである。いくつかの実施形態において、この環状ケトンはシクロヘキサノンである。いくつかの実施形態において、この環状ケトンはピラノンである。いくつかの実施形態において、RA1はC1〜6アルキル基である。いくつかの実施形態において、RA1はエチルである。いくつかの実施形態において、RA2はC1〜6アルキル基である。いくつかの実施形態において、RA2はエチルである。
いくつかの実施形態において、工程S−2は、式G−2の化合物をアミンの存在下で元素硫黄と接触させて、式G−3の化合物を形成することを包含する。いくつかの実施形態において、このアミンはジメチルアミンである。いくつかの実施形態において、工程S−2は、溶媒としてアルコールを用いて行われる。いくつかの実施形態において、この溶媒はエタノールである。いくつかの実施形態において、工程S−1およびS−2は、化合物G−2の中間体精製なしで行われる。
いくつかの実施形態において、工程S−3は、式G−3の中間体をギ酸と接触させて、式G−4のチエノピリミジン化合物を形成することを包含する。いくつかの実施形態において、この反応は、この反応混合物を酢酸ホルムアミジンと接触させることを包含する。
いくつかの実施形態において、工程S−4は、式G−4の化合物を、ヒドロキシル基を脱離基LGに転換するための試薬と接触させる工程を包含する。いくつかの実施形態において、LGはハロゲンである。いくつかの実施形態において、LGは塩素である。いくつかの実施形態において、LGはスルホネートである。いくつかの実施形態において、ヒドロキシル基をLGに転換させるために使用される試薬は、オキシ塩化リンである。いくつかの実施形態において、工程S−4は、溶媒中で行われる。いくつかの実施形態において、この溶媒はアセトニトリルである。いくつかの実施形態において、工程S−4は、さらなる溶媒なしで行われる。
いくつかの実施形態において、工程S−5は、式G−5の化合物をエステル基をカルボン酸に転換するための試薬と接触させ、これによって式G−6の化合物を形成することを包含する。いくつかの実施形態において、この脱エステル試薬は塩基である。いくつかの実施形態において、この塩基は水酸化リチウムである。いくつかの実施形態において、この試薬は酸である。いくつかの実施形態において、この反応は、水性溶媒中で行われる。いくつかの実施形態において、テトラヒドロフランが共溶媒として使用される。いくつかの実施形態において、この反応混合物は、TEAC(テトラエチルアンモニウムクロリド)を触媒としてさらに含有する。いくつかの実施形態において、このTEACは、化学量論未満の量で存在する。いくつかの実施形態において、工程S−5は、粗製反応物を酸化させて遊離酸を得ることをさらに包含する。
当業者は、式G−1、G−2、G−3、G−4、G−5、およびG−6の化合物が立体中心を含み、従って、ラセミ混合物として存在することを理解する。当業者はまた、エナンチオマーを分離して、これらの化合物のエナンチオマーが富化された異性体またはエナンチオマー的に純粋な異性体を得るための、当該分野において周知である多くの方法(キラルHPLC、ジアステレオマー塩の分別結晶化、反応速度論的酵素分割(例えば、真菌、細菌、または動物由来のリパーゼまたはエステラーゼ)、およびエナンチオマーが富化された試薬を使用する共有結合ジアステレオマー誘導体の形成が挙げられるが、これらに限定されない)が存在することを理解する。いくつかの実施形態において、式G−5の化合物のエナンチオマーは、リパーゼ酵素の作用によって分割される。
いくつかの実施形態において、工程S−6は、式G−6のラセミ混合物をキラル試薬と接触させて、ジアステレオマー塩の混合物を形成することを包含する。次いで、得られるジアステレオマー混合物は、適切な手段により分離されて、式G−7の化合物を与える。ジアステレオマー混合物を分離するために適切なこのような手段は、当業者に周知であり、そして本明細書中に記載される方法が挙げられるが、これらに限定されない。使用されるキラル剤に依存して、1個または1個より多くの塩基性部分が存在し得ることが理解される。特定の実施形態において、キラル塩基は、例えば1,2−ジフェニルエタン−1,2−ジアミンにおいてのように、2個の塩基性部分を有する。いくつかの実施形態において、このキラル剤は、エナンチオマーが富化されたモノアミンである。いくつかの実施形態において、このキラル剤は、1−フェネチルアミン、アミノブタノール、フェニルグリシノール、p−メトキシベンジル−1−フェネチルアミン、シンコニン、p−ジメチルアミノベンジル−1−フェネチルアミン、キニジン、シンコニジン、キニーネ、エフェドリン、およびノルエフェドリンから選択される。いくつかの実施形態において、このキラル剤は、シンコニン、シンコニジン、およびエフェドリンから選択される。いくつかの実施形態において、このキラル剤はシンコニンである。いくつかの実施形態において、このキラル剤はシンコニジンである。いくつかの実施形態において、このキラル剤はエフェドリンである。いくつかの実施形態において、このキラル剤は(−)−エフェドリンである。
従って、当業者は、式G−6の化合物は、この二官能性キラル剤と半塩を形成し得ることを理解する。本明細書中で使用される場合、用語「半塩」とは、キラル酸の各分子に対して二分子の式G−6の化合物を有する付加体をいう。あるいは、得られる塩は、キラル酸と式G−6の化合物との1対1の混合物を有し得る。特定の実施形態において、本発明は、式G−6の酸に対して当モル量のキラル剤を含む化合物を提供する。さらに、当業者は、塩のジアステレオマー混合物の分割(例えば、分別結晶化による)後に、エナンチオマーが富化された塩が、結晶画分と母液との両方から得られることを理解する。従って、いくつかの実施形態において、本発明は、化合物が1分子または1分子より多くのキラル剤と一緒に形成された、1分子の式G−8の化合物を含む、式G−7の化合物を提供する。いくつかの実施形態において、式G−7の塩化合物は、1分子の式G−8の化合物を、1分子のキラル剤と一緒に含む。いくつかの実施形態において、式G−7の塩化合物は、2分子の式G−8の化合物を1分子の二塩基性キラル剤と一緒に含む、半塩である。いくつかの実施形態において、式G−7の化合物は、シンコニン塩、シンコニジン塩、またはエフェドリン塩である。
いくつかの実施形態において、キラル分割工程S−6の方法は、式G−6の化合物を溶媒中でキラル剤と接触させることを包含する。いくつかの実施形態において、このキラル剤は、シンコニン、シンコニジン、およびエフェドリンから選択される。いくつかの実施形態において、この溶媒はアルコールである。いくつかの実施形態において、この溶媒はイソプロパノールである。いくつかの実施形態において、この混合物は加熱される。いくつかの実施形態において、この溶液は過飽和にされる。いくつかの実施形態において、この反応は種結晶を入れられる。いくつかの実施形態において、得られる結晶塊は、イソプロパノールから再結晶される。
このキラル剤がキラルアミンである場合、式G−7の化合物は、工程S−7において、適切な酸で処理されて、エナンチオマーが富化された遊離酸化合物G−8を形成する。本発明による遊離酸はまた、例えば、式G−7の化合物を適切な酸と、遊離酸形成のために適切な溶媒の存在下で接触させることによって調製される。このような適切な酸としては、無機強酸(すなわち、水中で完全に解離する酸)が挙げられる。特定の実施形態において、この酸は、式G−7の化合物に対して少なくとも約1モル当量の量で、そして他の実施形態において、少なくとも約1モル当量から約2モル当量の量で添加される。このような酸の例としては、鉱酸、スルホン酸、およびこれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態において、適切な酸は塩酸である。いくつかの実施形態において、形成された遊離酸を抽出するために使用される溶媒は、有機溶媒である。
いくつかの実施形態において、工程S−8は、この反応混合物を塩基と接触させることをさらに包含する。いくつかの実施形態において、この塩基はナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドである。いくつかの実施形態において、この反応はさらに、溶媒を含む。いくつかの実施形態において、この溶媒はTHFである。
いくつかの実施形態において、工程S−9は、式G−9の化合物をアミド化試薬系と接触させ、これによって式G−10の化合物を形成することを包含する。いくつかの実施形態において、このアミド化試薬系は、塩化チオニルおよびアンモニアを含む。いくつかの実施形態において、工程S−9は、溶媒の使用をさらに含む。いくつかの実施形態において、この溶媒はメタノールである。いくつかの実施形態において、工程S−9は、式G−9の化合物を最初に活性化試薬と接触させ、次にアンモニアと接触させることを包含する。いくつかの実施形態において、この活性化試薬は塩化チオニルである。
本明細書中で使用される場合、用語「エナンチオマー塩」とは、式G−8の分割されたキラル化合物の塩であって、この式G−8の化合物が一方のエナンチオマーを富化されているものをいう。本明細書中で使用される場合、用語「エナンチオマー的に富化された」とは、本明細書中で使用される場合、1つのエナンチオマーがその調製物の少なくとも80%または85%を構成することを意味する。特定の実施形態において、用語エナンチオマー的に富化されたとは、その調製物の少なくとも90%がエナンチオマーのうちの一方であることを意味する。他の実施形態において、この用語は、その調製物の少なくとも95%がエナンチオマーのうちの一方であることを意味する。他の実施形態において、その調製物の少なくとも98%がエナンチオマーのうちの一方であることを意味する。
1つの局面において、本発明は、上記スキーム1に記載される工程に従って、式H−10のキラル化合物を調製する方法を提供する。いくつかの実施形態において、工程S−1において、環Bを含む式H−1の環状ケトンをシアノ酢酸エステルまたはその等価物と反応させて、縮合反応および脱水反応を起こし、式H−2のオレフィンを形成する。特定の実施形態において、この縮合反応は、アミンおよび酸の存在下で行われる。いくつかの実施形態において、この塩基はHMDS(ヘキサメチルジシラザン)である。いくつかの実施形態において、この酸は酢酸である。いくつかの実施形態において、S−1の反応は、さらなる溶媒なしで行われる。いくつかの実施形態において、この環状ケトンはシクロペンタノンである。いくつかの実施形態において、この環状ケトンはシクロヘキサノンである。いくつかの実施形態において、この環状ケトンはピラノンである。いくつかの実施形態において、RA1はC1〜6アルキル基である。いくつかの実施形態において、RA1はエチルである。いくつかの実施形態において、RA2はC1〜6アルキル基である。いくつかの実施形態において、RA2はエチルである。
いくつかの実施形態において、工程S−2は、式H−2の化合物をアミンの存在下で元素硫黄と接触させて、式H−3の化合物を形成することを包含する。いくつかの実施形態において、このアミンはジメチルアミンである。いくつかの実施形態において、工程S−2は、溶媒としてアルコールを用いて行われる。いくつかの実施形態において、この溶媒はエタノールである。いくつかの実施形態において、工程S−1およびS−2は、化合物H−2の中間体精製なしで行われる。
いくつかの実施形態において、工程S−3は、式H−3の中間体をギ酸と接触させて式H−4のチエノピリミジン化合物を形成することを包含する。いくつかの実施形態において、この反応は、この反応混合物を酢酸ホルムアミジンと接触させることを包含する。
いくつかの実施形態において、工程S−4は、式H−4の化合物を、ヒドロキシル基を脱離基LGに転換するための試薬と接触させ、これによって式H−5の化合物を形成することを包含する。いくつかの実施形態において、LGはハロゲンである。いくつかの実施形態において、LGは塩素である。いくつかの実施形態において、LGはスルホネートである。いくつかの実施形態において、ヒドロキシル基をLGに転換させるために使用される試薬は、オキシ塩化リンである。いくつかの実施形態において、工程S−4は、溶媒中で行われる。いくつかの実施形態において、この溶媒はアセトニトリルである。いくつかの実施形態において、工程S−4は、さらなる溶媒なしで行われる。
いくつかの実施形態において、工程S−5は、式H−5の化合物を、エステル基をカルボン酸に転換するための試薬と接触させ、これによって式H−6の化合物を形成することを包含する。いくつかの実施形態において、この脱エステル試薬は塩基である。いくつかの実施形態において、この塩基は水酸化リチウムである。いくつかの実施形態において、この試薬は酸である。いくつかの実施形態において、この反応は、水性溶媒中で行われる。いくつかの実施形態において、テトラヒドロフランが共溶媒として使用される。いくつかの実施形態において、この反応混合物は、TEAC(テトラエチルアンモニウムクロリド)を触媒としてさらに含有する。いくつかの実施形態において、このTEACは、化学量論未満の量で存在する。いくつかの実施形態において、工程S−5は、粗製反応物を酸化させて遊離酸を得ることをさらに包含する。
当業者は、式H−1、H−2、H−3、H−4、H−5、およびH−6の化合物が立体中心を含み、従って、ラセミ混合物として存在することを理解する。当業者はまた、エナンチオマーを分離して、これらの化合物のエナンチオマーが富化された異性体またはエナンチオマー的に純粋な異性体を得るための、当該分野において周知である多くの方法(キラルHPLC、ジアステレオマー塩の分別結晶化、反応速度論的酵素分割(例えば、真菌、細菌、または動物由来のリパーゼまたはエステラーゼ)、およびエナンチオマーが富化された試薬を使用する共有結合ジアステレオマー誘導体の形成が挙げられるが、これらに限定されない)が存在することを理解する。いくつかの実施形態において、式H−5の化合物のエナンチオマーは、リパーゼ酵素の作用によって分割される。
いくつかの実施形態において、工程S−6は、式H−6のラセミ混合物をキラル試薬と接触させて、ジアステレオマー塩の混合物を形成することを包含する。次いで、得られるジアステレオマー混合物は、適切な手段により分離されて、式H−7の化合物を与える。ジアステレオマー混合物を分離するために適切なこのような手段は、当業者に周知であり、そして本明細書中に記載される方法が挙げられるが、これらに限定されない。使用されるキラル剤に依存して、1個または1個より多くの塩基性部分が存在し得ることが理解される。特定の実施形態において、キラル塩基は、例えば1,2−ジフェニルエタン−1,2−ジアミンにおいてのように、2個の塩基性部分を有する。いくつかの実施形態において、このキラル剤は、エナンチオマーが富化されたモノアミンである。いくつかの実施形態において、このキラル剤は、1−フェネチルアミン、アミノブタノール、フェニルグリシノール、p−メトキシベンジル−1−フェネチルアミン、シンコニン、p−ジメチルアミノベンジル−1−フェネチルアミン、キニジン、シンコニジン、キニーネ、エフェドリン、およびノルエフェドリンから選択される。いくつかの実施形態において、このキラル剤は、シンコニン、シンコニジン、およびエフェドリンから選択される。いくつかの実施形態において、このキラル剤はシンコニンである。いくつかの実施形態において、このキラル剤はシンコニジンである。いくつかの実施形態において、このキラル剤はエフェドリンである。いくつかの実施形態において、このキラル剤は(−)−エフェドリンである。
従って、当業者は、式H−6の化合物は、この二官能性キラル剤と半塩を形成し得ることを理解する。本明細書中で使用される場合、用語「半塩」とは、キラル酸の各分子に対して二分子の式H−6の化合物を有する付加体をいう。あるいは、得られる塩は、キラル酸と式H−6の化合物との1対1の混合物を有し得る。特定の実施形態において、本発明は、式H−6の酸に対して当モル量のキラル剤を含む化合物を提供する。さらに、当業者は、塩のジアステレオマー混合物の分割(例えば、分別結晶化による)後に、エナンチオマーが富化された塩が、結晶画分と母液との両方から得られることを理解する。従って、いくつかの実施形態において、本発明は、化合物が1分子または1分子より多くのキラル剤と一緒に形成された、1分子の式H−8の化合物を含む、式H−7の化合物を提供する。いくつかの実施形態において、式H−7の塩化合物は、1分子の式H−8の化合物を、1分子のキラル剤と一緒に含む。いくつかの実施形態において、式H−7の塩化合物は、2分子の式H−8の化合物を1分子の二塩基性キラル剤と一緒に含む、半塩である。いくつかの実施形態において、式H−7の化合物は、シンコニン塩、シンコニジン塩、またはエフェドリン塩である。
いくつかの実施形態において、キラル分割工程S−6の方法は、式H−6の化合物を溶媒中でキラル剤と接触させることを包含する。いくつかの実施形態において、このキラル剤は、シンコニン、シンコニジン、およびエフェドリンから選択される。いくつかの実施形態において、この溶媒はアルコールである。いくつかの実施形態において、この溶媒はイソプロパノールである。いくつかの実施形態において、この混合物は加熱される。いくつかの実施形態において、この溶液は過飽和にされる。いくつかの実施形態において、この反応は種結晶を入れられる。いくつかの実施形態において、得られる結晶塊は、イソプロパノールから再結晶される。
このキラル剤がキラルアミンである場合、式H−7の化合物は、工程S−7において、適切な酸で処理されて、エナンチオマーが富化された遊離酸化合物H−8を形成する。本発明による遊離酸はまた、例えば、式H−7の化合物を適切な酸と、遊離酸形成のために適切な溶媒の存在下で接触させることによって調製される。このような適切な酸としては、無機強酸(すなわち、水中で完全に解離する酸)が挙げられる。特定の実施形態において、この酸は、式H−7の化合物に対して少なくとも約1モル当量の量で、そして他の実施形態において、少なくとも約1モル当量から約2モル当量の量で添加される。このような酸の例としては、鉱酸、スルホン酸、およびこれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態において、適切な酸は塩酸である。いくつかの実施形態において、形成された遊離酸を抽出するために使用される溶媒は、有機溶媒である。
いくつかの実施形態において、工程S−8は、この反応混合物を塩基と接触させることをさらに包含する。いくつかの実施形態において、この塩基はナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドである。いくつかの実施形態において、この反応はさらに、溶媒を含む。いくつかの実施形態において、この溶媒はTHFである。
いくつかの実施形態において、工程S−10は、式H−10の化合物をアミド化試薬系と接触させ、これによって式H−11の化合物を形成することを包含する。いくつかの実施形態において、このアミド化試薬系は、塩化チオニルおよびアンモニアを含む。いくつかの実施形態において、工程S−10は、溶媒の使用をさらに含む。いくつかの実施形態において、この溶媒はメタノールである。いくつかの実施形態において、工程S−10は、式H−10の化合物を最初に活性化試薬と接触させ、次にアンモニアと接触させることを包含する。いくつかの実施形態において、この活性化試薬は塩化チオニルである。
本明細書中で使用される場合、用語「エナンチオマー塩」とは、式H−8の分割されたキラル化合物の塩であって、この式H−8の化合物が一方のエナンチオマーを富化されているものをいう。本明細書中で使用される場合、用語「エナンチオマー的に富化された」とは、本明細書中で使用される場合、1つのエナンチオマーがその調製物の少なくとも80%または85%を構成することを意味する。特定の実施形態において、用語エナンチオマー的に富化されたとは、その調製物の少なくとも90%がエナンチオマーのうちの一方であることを意味する。他の実施形態において、この用語は、その調製物の少なくとも95%がエナンチオマーのうちの一方であることを意味する。他の実施形態において、その調製物の少なくとも98%がエナンチオマーのうちの一方であることを意味する。
当業者は、本発明の化合物に存在する種々の官能基(例えば、脂肪族基、アルコール、カルボン酸、エステル、アミド、アルデヒド、ハロゲンおよびニトリル)が、当該分野において周知である技術(還元、酸化、エステル化、加水分解、部分酸化、部分還元、ハロゲン化、脱水、部分水和、および水和が挙げられるが、これらに限定されない)によって相互変換され得ることを理解する。「March’s Advanced Organic Chemistry」,第5版,編者:Smith,M.B.およびMarch,J.,John Wiley & Sons,New York:2001、その全体は本明細書中に参考として援用される。このような相互変換は、上記技術の内の1つまたは1つより多くを必要とし得、そして本発明の化合物を合成するための特定の方法は、以下の例示に記載される。
用語「薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクル」とは、それが一緒に処方される化合物の薬理活性を破壊しない、非毒性のキャリア、アジュバント、またはビヒクルをいう。本発明の組成物において使用され得る薬学的に受容可能なキャリア、アジュバントまたはビヒクルとしては、イオン交換物質、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン)、緩衝物質(例えば、ホスフェート)、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸のグリセリド混合物、水、塩または電解質(例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素蓋ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩)、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、蝋、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックコポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が挙げられるが、これらに限定されない。
「薬学的に受容可能な誘導体」とは、レシピエントに投与されると、直接または間接的のいずれかで、本発明の化合物またはその阻害活性代謝産物もしくは残渣を与えることができる、本発明の化合物の非毒性の塩、エステル、エステルの塩または他の誘導体を意味する。
本明細書中で使用される場合、用語「その代謝活性代謝産物または残渣」とは、その代謝産物または残渣が、IRAKプロテインキナーゼ、またはその変異体の阻害剤でもあることを意味する。
本発明の組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーにより、局所的に、直腸的に、経鼻的に、頬的に、膣的に、または移植されたレザバを介して、投与され得る。用語「非経口」は、本明細書中で使用される場合、皮下、静脈内、筋肉内、動脈内、滑液包内、胸骨内、鞘内、肝臓内、病変内、および頭蓋内の、注射技術または注入技術を包含する。好ましくは、これらの組成物は、経口投与、腹腔内投与、または静脈内投与される。本発明の組成物の滅菌注射可能形態は、水性または油性の懸濁物であり得る。これらの懸濁物は、当該分野において公知である技術に従って、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、処方され得る。滅菌注射可能調製物はまた、非毒性の非経口で受容可能な希釈剤または溶媒中の、滅菌注射可能な溶液または懸濁物(例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液)であり得る。使用され得る受容可能なビヒクルおよび溶媒のうちでもとりわけ、水、リンゲル液および等張塩化ナトリウム溶液である。さらに、無菌固定油が、溶媒または懸濁媒として従来使用されている。
この目的で、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドが挙げられる、任意のブランドの固定油が使用され得る。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、天然の薬学的に受容可能な油(例えば、オリーブ油またはヒマシ油の、特にそれらのポリオキシエチレン化バージョン)と同様に、注射可能物質の調製において有用である。これらの油溶液または油懸濁物はまた、長鎖アルコールの希釈剤または分散剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、または薬学的に受容可能な剤形(エマルジョンおよび懸濁剤が挙げられる)の処方において一般的に使用される類似の分散剤)を含有し得る。他の一般的に使用される界面活性剤(例えば、Tweens、Spansおよび薬学的に受容可能な固体、液体または他の剤形の製造において一般的に使用される他の乳化剤またはバイオアベイラビリティ増強剤)もまた、処方の目的で使用され得る。
本発明の薬学的に受容可能な組成物は、任意の経口で受容可能な剤形(カプセル剤、錠剤、水性懸濁物または溶液が挙げられるが、これらに限定されない)で経口投与され得る。経口使用のための錠剤の場合、一般的に使用されるキャリアとしては、ラクトースおよびコーンスターチが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤もまた、代表的に添加される。カプセル形態での経口投与のために、有用な希釈剤としては、ラクトースおよび乾燥コーンスターチが挙げられる。水性懸濁物が経口使用のために必要とされる場合、その活性成分は、乳化剤および懸濁化剤と合わせられる。所望であれば、特定の甘味剤、矯味矯臭剤または着色剤もまた、添加され得る。
あるいは、本発明の薬学的に受容可能な組成物は、直腸投与のための坐剤の形態で投与され得る。これらは、この剤を、室温では固体であるが直腸温度では液体であることにより、直腸内で融解して薬物を放出する、適切な非刺激性賦形剤と混合することによって、調製され得る。このような物質としては、カカオ脂、蜜蝋およびポリエチレングリコールが挙げられる。
本発明の薬学的に受容可能な組成物はまた、処置の標的が局所適用により容易にアクセス可能な領域または器官を含む場合(眼、皮膚、または下方腸管の疾患が挙げられる)に特に、局所投与され得る。適切な局所処方物は、これらの領域または器官の各々について、容易に調製される。
局所適用のために、提供される薬学的に受容可能な組成物は、1種または1種より多くのキャリアに懸濁または分散した活性成分を含有する、適切な軟膏剤に処方され得る。本発明の化合物の局所投与のためのキャリアとしては、鉱油、流動石油、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化蝋および水が挙げられるが、これらに限定されない。あるいは、提供される薬学的に受容可能な組成物は、1種または1種より多くの薬学的に受容可能なキャリアに懸濁または溶解した活性成分を含有する、適切なローションまたはクリームに処方され得る。適切なキャリアとしては、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステル蝋、セテアリールアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が挙げられるが、これらに限定されない。
眼用途のために、提供される薬学的に受容可能な組成物は、等張性のpHを調整された滅菌生理食塩水中の微細化懸濁物として、または好ましくは、等張性のpHを調整された滅菌生理食塩水中の溶液として、ベンジルアルコニウムクロリドなどの防腐剤ありまたはなしのいずれかで、処方され得る。あるいは、眼用途のために、薬学的に受容可能な組成物は、ワセリンなどの軟膏剤中に処方され得る。
本発明の薬学的に受容可能な組成物はまた、経鼻エアロゾルまたは吸入によって投与され得る。このような組成物は、製薬処方の分野において周知である技術に従って調製され、そして生理食塩水中の溶液として、ベンジルアルコールまたは他の適切な防腐剤、バイオアベイラビリティを増強するための吸収促進剤、フルオロカーボン、ならびに/あるいは他の従来の可溶化剤または分散剤を使用して、調製され得る。
最も好ましくは、本発明の薬学的に受容可能な組成物は、経口投与のために処方される。このような処方物は、食物を伴って投与されても伴わずに投与されてもよい。いくつかの実施形態において、本発明の薬学的に受容可能な組成物は、食物を伴わずに投与される。他の実施形態において、本発明の薬学的に受容可能な組成物は、食物を伴って投与される。
単回剤形で処方物を製造するためにキャリア物質と合わせられ得る本発明の化合物の量は、処置される宿主、具体的な投与様式に依存して変わる。好ましくは、提供される組成物は、0.01mg/kg体重/日〜100mg/kg体重/日の投薬量の阻害剤が、これらの組成物を受ける患者に投与され得るように処方されるべきである。
任意の特定の患者についての具体的な投薬量および処置計画は、種々の要因(使用される特定の化合物の活性、年齢、体重、一般的な健康状態、性別、食事、投与の時間、排出の速度、薬物の組み合わせ、ならびに処置する医師の判断および処置される特定の疾患の重篤度が挙げられる)に依存することもまた理解されるべきである。組成物中の本発明の化合物の量はまた、その組成物中の特定の化合物に依存する。
本明細書中に記載される化合物および組成物によって阻害され、そして本明細書中に記載される方法が有用である、キナーゼの例としては、キナーゼのインターロイキン−1レセプター関連キナーゼ(IRAK)ファミリーのものが挙げられ、このファミリのメンバーとしては、IRAK−1、IRAK−2、およびIRAK−4、またはその変異体が挙げられる。Liら.「IRAK−4:A novel member of the IRAK family with the properties of an IRAK−kinase」,PNAS 2002,99(8),5567−5572、Flanneryら.「The interleukin−1 receptor−associated kinases:Critical regulators of innate immune signaling」Biochem Pharm 2010,80(12),1981−1991は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
IRAK−1、IRAK−2、および/もしくはIRAK−4、またはその変異体の阻害剤として本発明において利用される化合物の活性は、インビトロでか、インビボでか、または細胞系統においてアッセイされ得る。インビトロアッセイとしては、活性化したIRAK−1、IRAK−2、および/もしくはIRAK−4、またはその変異体の、リン酸化活性および/もしくはその後の機能的結果、またはATPase活性のいずれかの阻害を決定する、アッセイが挙げられる。代替のインビトロアッセイは、阻害剤が、IRAK−1、IRAK−2および/またはIRAK−4に結合する能力を定量する。阻害剤の結合は、結合前にその阻害剤を放射標識し、阻害剤/IRAK−1、阻害剤/IRAK−2、または阻害剤/IRAK−4の複合体を単離し、そして結合した放射標識の量を決定することによって、測定され得る。あるいは、阻害剤の結合は、新規阻害剤が既知の放射標識に結合したIRAK−1、IRAK−2、および/またはIRAK−4と一緒にインキュベートされる、競合実験を行うことによって決定され得る。IRAK−4阻害剤をアッセイする際に有用な代表的なインビトロアッセイおよびインビボアッセイとしては、例えば、Kimら.「A critical role for IRAK4 kinase activity in Toll−like receptor−mediated innate immunity」,J.Exp.Med.2007 204(5),1025−1036;Lebakkenら.「A Fluorescence Lifetime Based Binding Assay to Characterize Kinase Inhibitors」,J.Biomol.Screen.2007,12(6),828−841;Mascheraら.「Overexpression of an enzymatically inactive interleukin−1−receptor−associated kinase activates nuclear factor−κB」,Biochem.J.1999,339,227−231;Songら.「The kinase activities of interleukin−e receptor associated kinase(IRAK)−1 and 4 are redundant in the control of inflammatory cytokine expression in human cells」,Mol.Immunol.2009,46,1458−1466(これらの各々は、その全体が本明細書中に参考として援用される)に記載および開示されているものが挙げられる。IRAK−1、IRAK−2、および/もしくはIRAK−4、またはその変異体の阻害剤として本発明において利用される化合物をアッセイするための詳細な条件は、以下の実施例に記載されている。
IRAKファミリーの最もよく特徴付けされたメンバーは、セリン/トレオニンキナーゼIRAK−4である。IRAK−4は、Toll様レセプター(TLR)およびToll/IL−1レセプター(TIR)からの先天免疫応答のシグナル伝達に関与する。
先天免疫は、TLRが順応性免疫応答に結合する場合、TLRによる病原体関連分子パターンの認識によって、病原体を検出する。TLRは、微生物と内因性分子との両方の保存された構造を認識する。細菌成分および真菌成分を認識するTLRは、細胞表面に位置し、一方で、ウイルス核酸または微生物核酸を認識するTLRは、細胞内膜(例えば、エンドソームおよび食胞)に局在する。細胞表面のTLRは、小さい分子および抗体により標的化され得、一方で、細胞内TLRは、オリゴヌクレオチドでの標的化を必要とする。
TLRは、複数の標的細胞内の炎症遺伝子の発現をアップレギュレートすることによって、先天免疫応答を媒介する。例えば、Senら.「Transcriptional signaling by double−stranded RNA: role of TLR3」,Cytokine & Growth Factor Rev.2005,16,1−14(その全体が参考として援用される)を参照のこと。TLR媒介性炎症応答は、先天免疫および宿主の感染に対する防禦のために必須であるが、制御されない炎症は、宿主に対して有害であり、敗血症ならびに慢性炎症性疾患(例えば、慢性関節炎、アテローム性動脈硬化症、多発性硬化症、がん、自己免疫障害(例えば、慢性関節リウマチ、狼瘡、喘息、乾癬、および炎症性腸疾患))をもたらす。
リガンドに結合すると、ほとんどのTLRは、TIRドメインを介してアダプター分子MyD88を漸増させ、MyD88依存経路を媒介する。次いで、MyD88は、IRAK−4を補充し、IRAK−4は、核性因子−κB(NF−κB)カスケード、マイトジェン活性化プロテイン(MAP)キナーゼカスケードおよびインターフェロン調節因子カスケードに従事し、そして炎症誘発性サイトカインの誘導をもたらす。NF−κBの活性化は、炎症性サイトカインおよびケモカイン(例えば、TNF−α、IL−1α、IL−6およびIL−8)の誘導をもたらす。IRAK−4のキナーゼ活性は、TLR媒介性の免疫応答および炎症応答において、重要な役割を果たすことが示されている。IRAK4は、インターロイキン−1レセプター(IL−1R)、インターロイキン−18レセプター(IL−18R)、IL−33レセプター(IL−33R)、およびToll様レセプター(TLR)により調整される先天免疫応答の主要なメディエーターである。IRAK−1および/またはIRAK−4の活性の不活性化は、IL−1およびTLRリガンドの刺激に応答して、サイトカインおよびケモカインの低下した産生をもたらすことが示されている。例えば、Picardら.「Clinical features and outcome of patients with IRAK−4 and MyD88 deficiency」,Medicine(Baltimore),2010,89(6),043−25;Li,「IRAK4 in TLR/IL−1R signaling:Possible clinical applications」,Eur.J.Immunology 2008,38:614−618;Cohenら.「Targeting protein kinases for the development of anti−inflammatory drugs」,Curr.Opin.Cell Bio.2009,21:317−324;Flanneryら.「The interleukin−1 receptor−associated kinases:Critical regulators of innate immune signalling」,Biochem.Pharm.2010,80(12),1981−1991;Gottipatiら.「IRAK1:A critical signaling mediator of innate immunity」,Cellular Signaling 2008,20,269−276;Kimら.「A critical role for IRAK4 kinase activity in Toll−like receptor−mediated innate immunity」,J.Exp.Med.2007 204(5),1025−1036;Koziczak−Holbroら.「IRAK−4 Kinase Activity Is Required for Interleukin−1(IL−1)Receptor− and Toll−like Receptor 7−mediated Signaling and Gene Expression」,J.Biol.Chem.2007,282(18),13552−13560;Kubo−Muraiら.「IRAK−4−dependent Degradation of IRAK−1 is a Negative Feedback Signal for TLR−mediated NF−κB Activation」,J.Biochem.2008,143,295−302;Mascheraら.「Overexpression of an enzymatically inactive interleukin−1−receptor−associated kinase activates nuclear factor−κB」,Biochem.J.1999,339,227−231;Linら.「Helical assembly in the MyD88−IRAK4−IRAK2 complex in TLR /IL−1R signalling」,Nature 2010,465(17),885−891;Suzukiら.「IRAK−4 as the central TIR signaling mediator in innate immunity」,TRENDS in Immunol.2002,23(10),503−506;Suzukiら.「Severe impairment of interleukin−1 and Toll−like receptor signalling in mice lacking IRAK−4」,Nature 2002,416,750−754;Swantekら.「IL−1 Receptor−Associated Kinase Modulates Host Responsiveness to Endotoxin」,J.Immunol.2000,164,4301−4306;Hennessy,E.,ら.「Targeting Toll−like receptors: emerging therapeutics?」Nature Reviews,第9巻,pp:293−307(2010);Dinarello,C.「Interleukin−18 and the Pathogenesis of Inflammatory Diseases」,Seminars in Nephrology,第27巻,第1号,pp:98−114(2007)(これらの各々は、その全体が本明細書中に参考として援用される)を参照のこと。実際に、触媒的に不活性な変異体IRAK−4タンパク質を発現するノックダウンマウスは、敗血症性ショックに対して完全に抵抗性であり、そして損なわれたIL−1活性を示す。さらに、これらのマウスは、関節炎モデルにおいて、関節および骨の炎症/破壊に対して抵抗性であり、このことは、IRAK−4が、慢性炎症を処置するために標的化され得ることを示唆する。さらに、IRAK−4は、数種の化膿菌に対する小児の炎症のために必須であるようであるが、成人においては、IRAK−4活性を欠く14歳より高齢の患者が侵襲性感染を示さなかった1つの研究によって実証されるように、ほとんどの感染に対する保護免疫において冗長な役割を果たすことが示されている。Cohenら.「Targeting protein kinases for the development of anti−inflammatory drugs」,Curr.Opin.Cell Bio.2009,21:317−324;Kuら.「Selective predisposition to bacterial infections in IRAK−4−deficient children:IRAK−4−dependent TLRs are otherwise redundant in protective immunity」,J.Exp.Med.2007,204(10),2407−2422;Picardら.「Inherited human IRAK−4 deficiency:an update」,Immunol.Res.2007,38,347−352;Songら.「The kinase activities of interleukin−e receptor associated kinase(IRAK)−1 and 4 are redundant in the control of inflammatory cytokine expression in human cells」,Mol.Immunol.2009,46,1458−1466;Rokosz,L.ら.「Kinase inhibitors as drugs for chronic inflammatory and immunological diseases: progress and challenges」,Expert Opinions on Therapeutic Targets,12(7),pp:883−903(2008);Gearing,A.「Targeting toll−like receptors for drug development:a summary of commercial approaches」,Immunology and Cell Biology,85,pp:490−494(2007);Dinarello,C.「IL−1:Discoveries,controversies and future directions」,European Journal of Immunology,40,pp:595−653(2010)、これらの各々は、その全体が本明細書中に参考として援用される。TLR活性化は、IRAK−4キナーゼ活性を誘発するので、IRAK−4阻害は、無数の疾患における炎症の根底のある原因を処置するための、魅力的な標的を提供する。
代表的なIRAK−4阻害剤としては、例えば、Buckleyら,Bioorg.Med.Chem.Lett.2008,18,3211−3214;Buckleyら,Bioorg.Med.Chem.Lett.2008,18,3291−3295;Buckleyら,Bioorg.Med.Chem.Lett.2008,18,3656−3660;Powersら.「Discovery and initial SAR of inhibitors of interleukin−1 receptor−associated kinase−4」,Bioorg.Med.Chem.Lett.2006,16,2842−2845;Wngら.「IRAK−4 Inhibitors for Inflammation」,Curr.Topics in Med.Chem.2009,9,724−737(これらの各々は、その全体が本明細書中に参考として援用される)に記載および開示されているものが挙げられる。
本明細書中で使用される場合、用語「処置(treatment)」、「処置する(treat)」、および「処置する(treating)」とは、本明細書中に記載されるような、疾患または障害、あるいはその1つまたは1つより多くの症状の、逆転、軽減、発症の遅延、または進行の阻害をいう。いくつかの実施形態において、処置は、1つまたは1つより多くの症状が発症した後に施され得る。他の実施形態において、処置は、症状の非存在下で施され得る。例えば、処置は、症状の発症前に、感受性の個体に施され得る(例えば、症状の病歴を考慮して、そして/または遺伝因子もしくは他の感受性因子を考慮して)。処置はまた、症状が消散した後に、例えば、その症状の再発を予防するかまたは遅延させるために、続けられ得る。
提供される化合物は、IRAK−1、IRAK−2、および/またはIRAK−4のうちの1つまたは1つより多くの阻害剤であるので、IRAK−1、IRAK−2、および/またはIRAK−4のうちの1つまたは1つより多くの活性に関連する1つまたは1つより多くの障害を処置するために有用である。従って、特定の実施形態において、本発明は、IRAK−1媒介性、IRAK−2媒介性、および/またはIRAK−4媒介性の障害を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、本発明の化合物またはその薬学的に受容可能な組成物を投与する工程を包含する。
本明細書中で使用される場合、用語「IRAK−1媒介性」、「IRAK−2媒介性」、および/または「IRAK−4媒介性」の障害、疾患、および/または状態とは、本明細書中で使用される場合、IRAK−1、IRAK−2、および/もしくはIRAK−4、またはその変異体のうちの1つまたは1つより多くが役割を果たすことが既知である、任意の疾患または他の有害な状態を意味する。従って、本発明の別の実施形態は、IRAK−1、IRAK−2、および/もしくはIRAK−4、またはその変異体のうちの1つまたは1つより多くが役割を果たすことが既知である、1つまたは1つより多くの疾患を処置するか、またはその疾患の重篤度を低下させることに関する。
いくつかの実施形態において、本発明は、1つまたは1つより多くの障害、疾患、および/または状態を処置する方法を提供し、この障害、疾患、または状態は、がん、神経変性障害、ウイルス性疾患、自己免疫疾患、炎症性障害、遺伝性障害、ホルモン関連疾患、代謝障害、器官移植に関連する状態、免疫不全障害、破壊性骨障害、増殖性障害、感染症、細胞死に関連する状態、トロンビン誘導性血小板凝集、肝臓疾患、T細胞活性化が関与する病的免疫状態、心臓血管障害、またはCNS障害である。
本発明の方法によって処置可能な疾患および状態としては、患者における、がん(例えば、Ngo,V.ら.「Oncogenically active MYD88 mutations in human lymphoma」,Nature,第000巻,pp:1−7(2010);Lust,J.ら.「Induction of a Chronic Disease State in patients With Smoldering of Indolent Multiple Myeloma by Targeting Interleukin 1s−Induced Interleukin 6 Production and the Myeloma Proliferative Component」,Mayo Clinic Proceedings,84(2),pp:114−122(2009)を参照のこと)、糖尿病、心臓血管疾患、ウイルス性疾患、自己免疫疾患(例えば、狼瘡(例えば、Dinarello,C.「Interleukin−18 and the Pathogenesis of Inflammatory Diseases」,Seminars in Nephrology,第27巻,第1号,pp:98−114(2007);Cohenら.「Targeting protein kinases for the development of anti−inflammatory drugs」,Curr.Opin.Cell Bio.2009,21:317−324を参照のこと)および慢性関節リウマチ(例えば、Geyer,M.ら.「Actual status of antiinterleukin−1 therapies in rheumatic diseases」,Current Opinion in Rheumatology,22,pp:246−251(2010)を参照のこと)、自己炎症性症候群(例えば、Hoffman,H.ら.「Efficacy and Safety of Rilonacept(Interleukin−1 Trap)in Patients with Cryopyrin−Associated Periodic Syndromes」,Arthritis & Rheumatism,第58巻,第8号,pp:2443−2452(2008)を参照のこと)、アテローム性動脈硬化症、乾癬、アレルギー性障害、炎症性腸疾患(例えば、Cario,E.「Therapeutic Impact of Toll−like Receptors on Inflammatory Bowel Diseases:A Multiple−edged Sword」,Inflamm.Bowel Dis.,14,pp:411−421(2008)を参照のこと)、炎症(例えば、Dinarello,C.「Interleukin 1 and interleukin 18 as mediators of inflammation and the aging process」,The American Journal of Clinical Nutrition,83,pp:447S−455S(2006)を参照のこと)、急性痛風および慢性痛風および痛風性関節炎(例えば、Terkeltaub,R.「Update on gout:new therapeutic strategies and options」,Nature,第6巻,pp:30−38(2010);Weaver,A.「Epidemiology of gout」,Cleveland Clinic Journal of Medicine,第75巻,補遺5,pp:S9−S12(2008);Dalbeth,N.ら.「Hyperuricaemia and gout:state of the art and future perspectives」,Annals of Rheumatic Diseases,69,pp:1738−1743(2010);Martinon,F.ら.「Gout−associated uric acid crystals activate the NALP3 inflammasome」,Nature,第440巻,pp:237−241(2006);So,A.ら.「A pilot study of IL−1 inhibition by anakinra in acute gout」,Arthritis Research & Therapy,第9巻,第2号,pp:1−6(2007);Terkeltaub,R.ら.「The interleukin 1 inhibitor rilonacept in treatment of chronic gouty arthritis: results of a placebo−controlled,monosequence crossover,non−randomised,single−blind pilot study」,Annals of Rheumatic Diseases,68,pp:1613−1617(2009);Torres,R.ら.「Hyperalgesia, synovitis and multiple biomarkers of inflammation are suppressed by interleukin 1 inhibition in a novel animal model of gouty arthritis」,Annals of Rheumatic Diseases,68,pp:1602−1608(2009)を参照のこと)、神経障害、代謝症候群(例えば、Troseid,M.「The role of interleukin−18 in the metabolic syndrome」,Cardiovascular Diabetology,9:11,pp:1−8(2010)を参照のこと)、免疫不全障害(例えば、AIDSおよびHIV)(例えば、Iannello,A.ら.「Role of Interleukin−18 in the Development and Pathogenesis of AIDS」,AIDS Reviews,11,pp:115−125(2009)を参照のこと)、破壊性骨障害(例えば、Hennessy,E.,ら.「Targeting Toll−like receptors: emerging therapeutics?」Nature Reviews,第9巻,pp:293−307(2010)を参照のこと)、変形性関節症、増殖性障害、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(例えば、Treon,ら.「Whole genome sequencing reveals a widely expressed mutation(MYD88 L265P)with oncogenic activity in Waldenstroem’s Macroglobulinemia」第53回ASH Annual Meeting;Xu,ら.「A somatic variant in MYD88(L256P)revealed by whole genome sequencing differentiates lymphoplasmacytic lymphoma from marginal zone lymphomas」第53回ASH Annual Meeting;Yangら.「Disruption of MYD88 pathway signaling leads to loss of constitutive IRAK1,NK−kB and JAK/STAT signaling and induces apoptosis of cells expressing the MYD88 L265P mutation in Waldenstroem’s Macroglobulinemia」第53回ASH Annual Meeting;Iriyamaら.「Clinical significance of genetic mutations of CD79B,CARD11,MYD88,and EZH2 genes in diffuse large B−cell lymphoma patients」第53回ASH Annual Meetingを参照のこと);感染症、細胞死に関連する状態、T細胞活性化が関与する病的免疫状態、ならびにCNS障害が挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施形態において、ヒト患者が、本発明の化合物および薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクルで処置され、ここでこの化合物は、IRAK−1単独、IRAK−2単独、IRAK−4単独、および/またはIRAK1とIRAK4とのキナーゼ活性を、測定可能に阻害する量で存在する。
本発明の化合物は、脳、腎臓、肝臓、副腎、膀胱、乳房、胃、胃腫瘍、卵巣、結腸、直腸、前立腺、膵臓、肺、膣、子宮頚部、精巣、尿生殖路、食道、喉頭、皮膚、骨もしくは甲状腺の、良性もしくは悪性の腫瘍、固形腫瘍、癌腫;肉腫、グリア芽細胞腫、神経芽細胞腫、多発性骨髄腫、胃腸がん(特に、結腸癌もしくは結腸腺腫)、頭頚部腫瘍、表皮過剰増殖、乾癬、前立腺過形成、新形成、上皮特徴の新形成、腺腫、腺癌、角化棘細胞腫、類表皮癌、大細胞癌、非小細胞性肺癌、リンパ腫(ホジキンおよび非ホジキン)、乳癌、濾胞状癌、未分化癌、乳頭状癌、セミノーマ、黒色腫、IL−1により駆動される障害(IL−1 driven disorder)、MyD88により駆動される障害(MyD88 driven disorder)、無痛性多発性骨髄腫のくすぶり、または血液学的悪性腫瘍(白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、ABC DLBCL、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性リンパ性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、急性リンパ性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(WM)、脾臓辺縁層リンパ腫、多発性骨髄腫、プラスマ細胞腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫が挙げられる)から選択される増殖性疾患の処置において有用である。
いくつかの実施形態において、本発明の方法によって処置され得る増殖性疾患は、MyD88により駆動される障害である。いくつかの実施形態において、本発明の方法によって処置され得る、MyD88により駆動される障害は、ABC DLBCL、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、ホジキンリンパ腫、原発性皮膚T細胞リンパ腫および慢性リンパ性白血病から選択される。
いくつかの実施形態において、本発明の方法によって処置され得る増殖性疾患は、IL−1により駆動される障害である。いくつかの実施形態において、このIL−1により駆動される障害は、無痛性多発性骨髄腫のくすぶりである。
本発明による化合物は、炎症性疾患または閉塞性気道疾患の処置において有用である(例えば、組織損傷、気道炎症、気管支過活動、疾患進行の再造形の減少をもたらす)。本発明が応用可能である炎症性または閉塞性の気道疾患としては、あらゆる型および発生の喘息(内因性(非アレルギー性)喘息と外因性(アレルギー性)喘息との両方、中程度(mild)喘息、中等度(moderate)喘息、重篤な喘息、気管支炎性喘息、運動により惹起される喘息、職業性喘息および細菌感染後に誘導される喘息を含む)が挙げられる。喘息の処置はまた、喘鳴症状を示し「喘鳴乳児」(主要な医療懸念の患者の確立されたカテゴリーであり、現在しばしば、初期または早期の喘息患者であると識別される)であると診断されたかまたは診断され得る被験体(例えば、4歳未満または5歳未満)の抱擁処置(embracing treatment)であると理解されるべきである。
本発明による化合物は、異種免疫疾患の処置において有用である。このような異種免疫疾患の例としては、対宿主性移植片病、移植、輸血、アナフィラキシー、アレルギー(例えば、植物の花粉、ラテックス、薬物、食物、昆虫の毒、動物の毛、動物のふけ、イエダニ、またはゴキブリ腎杯(cockroach calyx)に対するアレルギー)、I型過敏症、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、およびアトピー性皮膚炎が挙げられるが、これらに限定されない。
喘息の処置における予防効力は、症候性発作(例えば、急性喘息または気管支収縮性発作)の低下した頻度または重篤度、肺機能の改善あるいは改善した気道過活動により証明される。この予防効力はさらに、他の対症療法(例えば、症候性発作が起こった場合のその症候性発作の拘束または頓挫を目的とするかまたは意図する治療(例えば、抗炎症または気管支拡張))の必要性の減少により証明され得る。喘息における予防の利点は、「朝の落ち込み」を起こしやすい被験体において、特に明らかであり得る。「朝の落ち込み」は、かなりの割合の喘息に一般的であり、喘息発作(例えば、およそ午前4時〜6時の間の時間、すなわち、通常、先に施された任意の喘息の対症療法からかなり離れた時間)により特徴付けられる、認識された喘息の症候群である。
本発明の化合物は、本発明が適用可能である、他の炎症性または閉塞性の気道疾患および状態のために使用され得、これらの疾患および状態としては、急性肺損傷(ALI)、成人/急性呼吸促進症候群(ARDS)、慢性閉塞性肺(pulmonary)疾患、慢性閉塞性気道疾患または慢性閉塞性肺(lung)疾患(COPD、COADまたはCOLD)(それに関連する慢性気管支炎または呼吸困難を含む)、気腫、ならびに他の薬物治療(特に、他の吸入薬物治療)の結果の気道の過活動の増悪が挙げられる。本発明はまた、あらゆる型または発生の気管支炎(急性、アラキン酸、カタル性、クループ様、慢性または衰弱の気管支炎が挙げられるが、これらに限定されない)の処置に適用可能である。本発明が適用可能であるさらなる炎症性または閉塞性の気道疾患としては、あらゆる型または発生の塵肺症(慢性であれ急性であれ、気道の閉塞を頻繁に伴い、粉塵の繰り返しの吸入により発症する、炎症性の一般的に職業的な肺の疾患)(例えば、アルミニウム肺症、炭粉症、石綿沈着症、石粉症、ダチョウ肺塵症、鉄症、珪肺症、タバコ中毒症および綿肺症が挙げられる)が挙げられる。
抗炎症活性に関して、特に、好酸球活性化の阻害に関連して、本発明の化合物はまた、好酸球関連障害(例えば、好酸球増加症、特に、気道の好酸球関連障害(例えば、肺組織の病的な好酸球性浸潤が関与する)(気道および/または肺に影響を与える場合の過好酸球増加症が挙げられる)、ならびに例えば、レフラー症候群、好酸球性肺炎、寄生生物性(特に、後生動物の)インフェステーション(熱帯性好酸球増加症が挙げられる)、気管支肺アスペルギルス症、結節性多発性動脈炎(チャーグ−ストラウス症候群が挙げられる)、好酸球性肉芽腫、および薬物反応により引き起こされる気道を冒す好酸球関連障害)の結果であるかまたは同時に存在する、気道の好酸球関連障害の処置において有用である。
本発明の化合物はまた、皮膚の炎症状態またはアレルギー状態(例えば、乾癬、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多形性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、蕁麻疹、水疱性類天疱瘡、エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、腫瘍随伴性天疱瘡、後天性表皮水疱症、尋常性ざ瘡)、および皮膚の他の炎症状態またはアレルギー状態の処置において有用である。
本発明の化合物はまた、他の疾患または状態(例えば、炎症成分を有する疾患または状態)の処置(例えば、目の疾患および状態(例えば、眼のアレルギー、結膜炎、乾性角結膜炎、および春季結膜炎)、鼻に影響を与える疾患(アレルギー性鼻炎が挙げられる)、ならびに自己免疫反応が関与するか、または自己免疫成分もしくは病因を有する炎症性疾患(自己免疫性血液学的障害(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、赤芽球ろうおよび突発性血小板減少症)、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、多発性軟骨炎、強皮症、ヴェーゲナー肉芽腫症、皮膚筋炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、スチーブン−ジョンソン症候群、突発性スプルー、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性結腸炎およびクローン病)、過敏性腸管症候群、セリアック病、歯周炎、硝子膜症、腎疾患、糸球体疾患、アルコール性肝臓疾患、多発性硬化症、内分泌性眼障害、グレーヴズ病、サルコイドーシス、肺胞炎、慢性過敏性肺臓炎、多発性硬化症、原発性胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎(前部および後部)、シェーグレン症候群、乾性角結膜炎および春季カタル、間質性肺線維症、乾癬性関節炎、全身性若年性突発性関節炎、クリオピリン関連周期性症候群、腎炎、血管炎、憩室炎、間質性膀胱炎、糸球体腎炎(ネフローゼ症候群(例えば、突発性ネフローゼ症候群もしくは微小変化型腎症(minal change nephropathy)が挙げられる)を伴うものおよび伴わないもの)、慢性肉芽腫症、子宮内膜症、レプトスピラ症 腎疾患、緑内障、網膜疾患、加齢、頭痛、疼痛、複合性局所疼痛症候群、心臓肥大、筋肉消耗(musclewasting)、異化障害(catabolic disorder)、肥満症、胎児成長遅滞、高コレステロール血症、心臓病、慢性心不全、中皮腫、無発汗性外胚葉性形成異常、ベーチェット病、色素失調症、パジェット病、膵臓炎、遺伝性周期熱症候群、喘息(アレルギー性および非アレルギー性、中程度、中等度、重篤、気管支炎性、および運動により惹起)、急性肺損傷、急性呼吸促迫症候群、好酸球増加症、過敏症、アナフィラキシー、副鼻腔炎、眼のアレルギー、シリカにより誘導される疾患、COPD(損傷の減少、気道炎症、気管支過活動、再造形もしくは疾患進行)、肺疾患、嚢胞性線維症、酸により誘導される肺損傷、肺高血圧症、多発性神経障害、白内障、全身性硬化症に関連する筋肉の炎症、封入体筋炎、重症筋無力症、甲状腺炎、アディソン病、扁平苔癬、1型糖尿病、もしくは2型糖尿病、虫垂炎、アトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頚管炎、胆管炎、胆嚢炎、慢性移植片拒絶、大腸炎、結膜炎、クローン病、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、小腸結腸炎、外上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、ヘーノホ−シェーンライン紫斑病、肝炎、汗腺膿瘍、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、脊髄炎 心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵臓炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺臓炎、肺炎、多発性筋炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、卵管炎、耳管炎、静脈洞炎、口内炎、滑膜炎、腱炎、扁桃炎、潰瘍性結腸炎、ブドウ膜炎、膣炎、腱鞘炎、鞘膜炎、血管炎、もしくは外陰炎が挙げられる)の処置)のために使用され得る。
いくつかの実施形態において、本発明の方法によって処置され得る炎症性疾患は、皮膚の疾患である。いくつかの実施形態において、この皮膚の炎症性疾患は、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多形性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、蕁麻疹、水疱性類天疱瘡、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、腫瘍随伴性天疱瘡、後天性表皮水疱症、および皮膚の他の炎症状態またはアレルギー状態から選択される。
いくつかの実施形態において、本発明の方法によって処置され得る炎症性疾患は、急性痛風および慢性痛風、慢性痛風性関節炎、乾癬、乾癬性関節炎、慢性関節リウマチ、若年性関節リウマチ、全身性若年性突発性関節炎(SJIA)、クリオピリン関連周期性症候群(CAPS)、ならびに変形性関節症から選択される。
いくつかの実施形態において、本発明の方法によって処置され得る炎症性疾患は、TH17媒介性疾患である。いくつかの実施形態において、このTH17媒介性疾患は、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、および炎症性腸疾患(クローン病または潰瘍性結腸炎が挙げられる)から選択される。
いくつかの実施形態において、本発明の方法によって処置され得る炎症性疾患は、シェーグレン症候群、アレルギー性障害、変形性関節症、目の状態(例えば、眼のアレルギー、結膜炎、乾性角結膜炎および春季結膜炎)、ならびに鼻に影響を与える疾患(例えば、アレルギー性鼻炎)から選択される。
本発明の方法によって処置され得る心臓血管疾患としては、再狭窄、心臓肥大、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、虚血性発作、うっ血性心不全、狭心症、血管形成術後の再閉塞、血管形成術後の再狭窄、大動脈冠状動脈バイパス後の再閉塞、大動脈冠状動脈バイパス後の再狭窄、脳卒中、一過性虚血、末梢動脈閉塞性疾患、肺動脈塞栓症、および深部静脈血栓症が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、本発明の方法によって処置され得る神経変性疾患としては、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンティングトン病、脳虚血、ならびに外傷、グルタミン酸神経毒性、低酸素症、癲癇、糖尿病の処置、代謝症候群、肥満症、器官移植および対宿主性移植片病により引き起こされる神経変性疾患が挙げられるが、これらに限定されない。
IRAK4機能の損失は、アルツハイマー病のインビボマウスモデルにおいて、低下したAβレベルをもたらし、そして高齢マウスにおいて、低下した小神経膠細胞症およびアストログリオーシスに関連した。成体マウス脳から単離した小神経膠細胞の分析は、小神経膠細胞表現型を支配するIRF転写因子の発現に関連する、小神経膠細胞表現型の変化に関連する遺伝子発現の変化したパターンを明らかにした。さらに、IRAK4機能の損失はまた、アミロイドクリアランス機構(インスリン分解酵素の上昇した発現を含む)を促進した。最後に、IRAK機能の遮断は、嗅覚の挙動を修復した(Cameronら.「Loss of Interleukin Receptor−Associated Kinase 4 Signaling Suppresses Amyloid Pathology and Alters Microglial Phenotype in a Mouse Model of Alzheimer’s Disease」Journal of Neuroscience(2012)32(43),15112−15123)。
いくつかの実施形態において、本発明は、アルツハイマー病を処置するか、予防するか、またはその重篤度を低下させる方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくは組成物を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明は、一般に移植に関連して起こる疾患または状態を処置する方法を提供する。いくつかの実施形態において、一般に移植に関連して起こる疾患または状態は、器官移植、器官移植拒絶、および対宿主性移植片病から選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、代謝病を処置する方法を提供する。いくつかの実施形態において、この代謝病は、1型糖尿病、2型糖尿病、代謝症候群、および肥満症から選択される。
さらに、本発明は、本明細書中の定義による化合物、あるいはその薬学的に受容可能な塩、または水和物もしくは溶媒和物の、増殖性疾患、炎症性疾患、閉塞性呼吸疾患、心臓血管疾患、代謝病、神経学的疾患、神経変性疾患、ウイルス性疾患、または移植に関連して一般におこる障害の処置のための医薬の調製のための使用を提供する。
本発明の組み合わせ物がまた組み合わせられ得る剤の例としては、限定されないが:アルツハイマー病の処置剤(例えば、アリセプト(登録商標)およびExcelon(登録商標));HIVの処置剤(例えば、リトナビル);パーキンソン病の処置剤(例えば、L−DOPA/カルビドパ、エンタカポン(entacapone)、ロピニロール(ropinrole)、プラミペキソール、ブロモクリプチン、ペルゴリド、トリヘキシフェニジル(trihexephendyl)、およびアマンタジン;多発性硬化症(MS)を処置するための剤(例えば、βインターフェロン(例えば、Avonex(登録商標)およびRebif(登録商標))、Copaxone(登録商標)、およびミトザントロン);喘息の処置剤(例えば、アルブテロールおよびSingulair(登録商標));精神分裂病を処置するための剤(例えば、ジプレクサ(zyprexa)、リスパダール、リスパダール、およびハロペリドール);抗炎症剤(例えば、コルチコステロイド、TNF遮断薬、IL−1 RA、アザチオプリン、シクロホスファミド、およびスルファサラジン);免疫調節剤および免疫抑制剤(例えば、シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、インターフェロン、コルチコステロイド、シクロホスファミド、アザチオプリン、およびスルファサラジン);神経栄養因子(例えば、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、MAO阻害剤、インターフェロン、抗痙攣薬、イオンチャネル遮断薬、リルゾール、および抗パーキンソン病剤);心臓血管疾患を処置するための剤(例えば、β−遮断薬、ACE阻害剤、利尿薬、ニトレート、カルシウムチャネル遮断薬、およびスタチン);肝臓疾患を処置するための剤(例えば、コルチコステロイド、コレスチラミン、インターフェロン、および抗ウイルス剤);血液障害を処置するための剤(例えば、コルチコステロイド、抗白血病剤、増殖因子および成長因子);薬物速度論を延長または改善する剤(例えば、シトクロムP450阻害剤(すなわち、代謝分解の阻害剤)およびCYP3A4阻害剤(例えば、ケトコナゾール(ketokenozole)およびリトナビル))、ならびに免疫不全障害を処置するための剤(例えば、γグロブリン)が挙げられる。
これらのさらなる剤は、提供される併用療法とは別に、複数投薬計画の一部として投与され得る。あるいは、これらの剤は、本発明の化合物と単一投薬組成物として混合された、単一剤形の一部であり得る。複数投薬計画の一部として投与される場合、これらの2つの活性剤は、同時にか、順番にか、または互いからある期間以内で(通常、互いから5時間以内で)与えられ得る。
本明細書中で使用される場合、用語「組み合わせ」、「組み合わせられた」、および関連する用語は、本発明による複数の治療剤の同時または順番の投与をいう。例えば、本発明の組み合わせ物は、別の治療剤と、同時にか、別々の単位剤形中で順番にか、または単一の単位剤形中で一緒に投与され得る。
本発明の組成物中に存在するさらなる治療剤の量は、その治療剤を唯一の活性剤として含有する組成物中で通常投与される量より多くない。好ましくは、本開示の組成物中のさらなる治療剤の量は、その剤を唯一の治療上活性な剤として含有する組成物中に通常存在する量の、約50%〜100%の範囲である。
1つの実施形態において、本発明は、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を含有する組成物を提供する。この治療剤は、式Iの化合物と一緒に投与され得るか、または式Iの化合物の投与前もしくは投与後に投与され得る。適切な治療剤は、以下にさらに詳細に記載される。特定の実施形態において、式Iの化合物は、この治療剤の5分前、10分前、15分前、30分前、1時間前、2時間前、3時間前、4時間前、5時間前、6時間前、7時間前、8時間前、9時間前、10時間前、11時間前、12時間前、13時間前、14時間前、15時間前、16時間前、17時間前、または18時間前までに投与され得る。他の実施形態において、式Iの化合物は、この治療剤の5分後、10分後、15分後、30分後、1時間後、2時間後、3時間後、4時間後、5時間後、6時間後、7時間後、8時間後、9時間後、10時間後、11時間後、12時間後、13時間後、14時間後、15時間後、16時間後、17時間後、または18時間後までに投与され得る。
別の実施形態において、本発明は、炎症性の疾患、障害または状態を、その必要がある患者に、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を投与することによって処置する方法を提供する。このようなさらなる治療剤は、低分子または組換え生物学的剤であり得、そして例えば、アセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、エトドラク(Lodine(登録商標))およびセレコキシブ)、コルヒチン(Colcrys(登録商標))、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、およびヒドロコルチゾンなど)、プロベネシド、アロプリノール、フェブキソスタット(febuxostat)(Uloric(登録商標))、スルファサラジン(Azulfidine(登録商標))、抗マラリア薬(例えば、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(登録商標))およびクロロキン(Aralen(登録商標)))、メトトレキサート(Rheumatrex(登録商標))、金塩(例えば、金チオグルコース(Solganal(登録商標))、チオリンゴ酸金(Myochrysine(登録商標))およびオーラノフィン(Ridaura(登録商標)))、D−ペニシラミン(Depen(登録商標)もしくはCuprimine(登録商標))、アザチオプリン(Imuran(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、クロラムブシル(Leukeran(登録商標))、シクロスポリン(Sandimmune(登録商標))、レフルノミド(Arava(登録商標))および「抗−TNF」剤(例えば、エタネルセプト(エンブレル(登録商標))、インフリキシマブ(レミケード(登録商標))、ゴリムマブ(golimumab)(Simponi(登録商標))、セルトリズマブペゴール(certolizumab pegol)(Cimzia(登録商標))およびアダリムマブ(adalimumab)(Humira(登録商標)))、「抗IL−1」剤(例えば、アナキンラ(anakinra)(Kineret(登録商標))およびリロナセプト(rilonacept)(Arcalyst(登録商標)))、カナキヌマブ(canakinumab)(Ilaris(登録商標))、抗Jak阻害剤(例えば、トファシチニブ(tofacitinib))、抗体(例えば、リツキシマブ(Rituxan(登録商標)))、「抗T細胞」剤(例えば、アバタセプト(abatacept)(Orencia(登録商標)))、「抗IL−6」剤(例えば、トシリズマブ(アクテムラ(登録商標)))、ジクロフェナク、コルチゾン、ヒアルロン酸(Synvisc(登録商標)もしくはHyalgan(登録商標))、モノクローナル抗体(例えば、タネズマブ(tanezumab))、抗凝固薬(例えば、ヘパリン(Calcinparine(登録商標)もしくはLiquaemin(登録商標))およびワルファリン(Coumadin(登録商標)))、下痢止め薬(例えば、ジフェノキシラート(Lomotil(登録商標))およびロペラミド(Imodium(登録商標)))、胆汁酸結合剤(例えば、コレスチラミン)、アロセトロン(alosetron)(Lotronex(登録商標))、ルビプロストン(lubiprostone)(Amitiza(登録商標))、緩下薬(例えば、マグネシアミルク、ポリエチレングリコール(MiraLax(登録商標))、Dulcolax(登録商標)、Correctol(登録商標)およびSenokot(登録商標))、抗コリン作用薬もしくは鎮痙薬(例えば、ジシクロミン(Bentyl(登録商標)))、Singulair(登録商標)、β−2アゴニスト(例えば、アルブテロール(Ventolin(登録商標)HFA、Proventil(登録商標)HFA)、レバルブテロール(levalbuterol)(Xopenex(登録商標))、メタプロテレノール(Alupent(登録商標))、酢酸ピルブテロール(Maxair(登録商標))、硫酸テルブタリン(Brethaire(登録商標))、キシナホ酸サルメテロール(セレベント(登録商標))およびフォルモテロール(Foradil(登録商標)))、抗コリン作用剤(例えば、イプラトロピウムブロミド(Atrovent(登録商標))およびチオトロピウム(スピリーバ(登録商標)))、吸入用コルチコステロイド(例えば、ジプロピオン酸ベクロメタゾン(Beclovent(登録商標)、Qvar(登録商標)、およびVanceril(登録商標))、トリアムシノロンアセトニド(Azmacort(登録商標))、モメタゾン(Asthmanex(登録商標))、ブデソニド(Pulmocort(登録商標))、ならびにフルニソリド(Aerobid(登録商標)))、Afviar(登録商標)、Symbicort(登録商標)、Dulera(登録商標)、クロモリンナトリウム(Intal(登録商標))、メチルキサンチン(例えば、テオフィリン(Theo−Dur(登録商標)、Theolair(登録商標)、Slo−bid(登録商標)、Uniphyl(登録商標)、Theo−24(登録商標))およびアミノフィリン)、IgE抗体(例えば、オマリズマブ(omalizumab)(Xolair(登録商標)))、ヌクレオシド逆トランスクリプターゼ阻害剤(例えば、ジドブジン(Retrovir(登録商標))、アバカビル(Ziagen(登録商標))、アバカビル/ラミブジン(Epzicom(登録商標))、アバカビル/ラミブジン/ジドブジン(Trizivir(登録商標))、ジダノシン(ヴァイデックス(登録商標))、エムトリシタビン(エムトリバ(登録商標))、ラミブジン(エピビル(登録商標))、ラミブジン/ジドブジン(コンビビル(登録商標))、スタブジン(stavudine)(ゼリット(登録商標))、およびザルシタビン(ハイビッド(登録商標)))、非ヌクレオシド逆トランスクリプターゼ阻害剤(例えば、デラビルジン(レスクリプター(登録商標))、エファビレンツ(Sustiva(登録商標))、ネビラピン(ビラミューン(登録商標))およびエトラビリン(etravirine)(Intelence(登録商標)))、ヌクレオチド逆トランスクリプターゼ阻害剤(例えば、テノホビル(ビリアード(登録商標)))、プロテアーゼ阻害剤(例えば、アンプレナビル(amprenavir)(Agenerase(登録商標))、アタザナビル(レイアタッツ(登録商標))、ダルナビル(darunavir)(Prezista(登録商標))、ホスアンプレナビル(レクシヴァ(登録商標))、インジナビル(クリキシバン(登録商標))、ロピナビル(lopinavir)およびリトナビル(カレトラ(登録商標))、ネルフィナビル(ビラセプト(登録商標))、リトナビル(ノービア(登録商標))、サキナビル(フォートベイス(登録商標)もしくはインビラーゼ(登録商標))、ならびにチプラナビル(tipranavir)(Aptivus(登録商標)))、侵入阻害剤(entry inhibitor)(例えば、エンフビルチド(enfuvirtide)(Fuzeon(登録商標))およびマラビロク(maraviroc)(Selzentry(登録商標)))、インテグラーゼ阻害剤(例えば、ラルテグラビル(raltegravir)(Isentress(登録商標))、ドキソルビシン(Hydrodaunorubicin(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、ボルテゾミブ(bortezomib)(Velcade(登録商標))、およびデキサメタゾン(Decadron(登録商標))の、レナリドミド(lenalidomide)(Revlimid(登録商標))と組み合わせたもの)、あるいはこれらの任意の組み合わせ物(単数または複数)が挙げられる。
別の実施形態において、本発明は、痛風を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を投与する工程を包含し、このさらなる治療剤は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、エトドラク(Lodine(登録商標))およびセレコキシブ)、コルヒチン(Colcrys(登録商標))、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、およびヒドロコルチゾンなど)、プロベネシド、アロプリノールならびにフェブキソスタット(Uloric(登録商標))から選択される。
別の実施形態において、本発明は、慢性関節リウマチを処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を投与する工程を包含し、このさらなる治療剤は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、エトドラク(Lodine(登録商標))およびセレコキシブ)、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、およびヒドロコルチゾンなど)、スルファサラジン(Azulfidine(登録商標))、抗マラリア薬(例えば、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(登録商標))およびクロロキン(Aralen(登録商標)))、メトトレキサート(Rheumatrex(登録商標))、金塩(例えば、金チオグルコース(Solganal(登録商標))、チオリンゴ酸金(Myochrysine(登録商標))およびオーラノフィン(Ridaura(登録商標)))、D−ペニシラミン(Depen(登録商標)またはCuprimine登録商標))、アザチオプリン(Imuran(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、クロラムブシル(Leukeran(登録商標))、シクロスポリン(Sandimmune(登録商標))、レフルノミド(Arava(登録商標))ならびに「抗TNF」剤(例えば、エタネルセプト(エンブレル(登録商標))、インフリキシマブ(レミケード(登録商標))、ゴリムマブ(Simponi(登録商標))、セルトリズマブペゴール(Cimzia(登録商標))およびアダリムマブ(Humira(登録商標)))、「抗IL−1」剤(例えば、アナキンラ(Kineret(登録商標))およびリロナセプト(Arcalyst(登録商標)))、抗体(例えば、リツキシマブ(Rituxan(登録商標)))、「抗T細胞」剤(例えば、アバタセプト(Orencia(登録商標)))ならびに「抗IL−6」剤(例えば、トシリズマブ(アクテムラ(登録商標)))から選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、変形性関節症を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を投与する工程を包含し、このさらなる治療剤は、アセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、エトドラク(Lodine(登録商標))およびセレコキシブ)、ジクロフェナク、コルチゾン、ヒアルロン酸(Synvisc(登録商標)またはHyalgan(登録商標))ならびにモノクローナル抗体(例えば、タネズマブ)から選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、狼瘡を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を投与する工程を包含し、このさらなる治療剤は、アセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)(例えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、エトドラク(Lodine(登録商標))およびセレコキシブ)、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、およびヒドロコルチゾンなど)、抗マラリア薬(例えば、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(登録商標))およびクロロキン(Aralen(登録商標)))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、メトトレキサート(Rheumatrex(登録商標))、アザチオプリン(Imuran(登録商標))ならびに抗凝固薬(例えば、ヘパリン(Calcinparine(登録商標)またはLiquaemin(登録商標))およびワルファリン(Coumadin(登録商標)))から選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、炎症性腸疾患を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を投与する工程を包含し、このさらなる治療剤は、メサラミン(mesalamine)(Asacol(登録商標))スルファサラジン(Azulfidine(登録商標))、下痢止め薬(例えば、ジフェノキシラート(Lomotil(登録商標))およびロペラミド(Imodium(登録商標)))、胆汁酸結合剤(例えば、コレスチラミン、アロセトロン(Lotronex(登録商標))、ルビプロストン(Amitiza(登録商標)))、緩下薬(例えば、マグネシアミルク、ポリエチレングリコール(MiraLax(登録商標))、Dulcolax(登録商標)、Correctol(登録商標)およびSenokot(登録商標))、ならびに抗コリン作用薬(例えば、ジシクロミン(Bentyl(登録商標))などの鎮痙薬)、抗TNF治療剤、ステロイド、ならびに抗生物質(例えば、フラジールもしくはシプロフロキサシン)から選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、喘息を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を投与する工程を包含し、このさらなる治療剤は、Singulair(登録商標)、β−2アゴニスト(例えば、アルブテロール(Ventolin(登録商標)HFA、Proventil(登録商標)HFA)、レバルブテロール(Xopenex(登録商標))、メタプロテレノール(Alupent(登録商標))、酢酸ピルブテロール(Maxair(登録商標))、硫酸テルブタリン(Brethaire(登録商標))、キシナホ酸サルメテロール(セレベント(登録商標))およびフォルモテロール(Foradil(登録商標)))、抗コリン作用剤(例えば、イプラトロピウムブロミド(Atrovent(登録商標))およびチオトロピウム(スピリーバ(登録商標)))、吸入用コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン(Beclovent(登録商標)、Qvar(登録商標)、およびVanceril(登録商標))、トリアムシノロンアセトニド(Azmacort(登録商標))、モメタゾン(Asthmanex(登録商標))、ブデソニド(Pulmocort(登録商標))、フルニソリド(Aerobid(登録商標))、Afviar(登録商標)、Symbicort(登録商標)、ならびにDulera(登録商標))、クロモリンナトリウム(Intal(登録商標))、メチルキサンチン(例えば、テオフィリン(Theo−Dur(登録商標)、Theolair(登録商標)、Slo−bid(登録商標)、Uniphyl(登録商標)、Theo−24(登録商標))およびアミノフィリン)、ならびにIgE抗体(例えば、オマリズマブ(Xolair(登録商標)))から選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、COPDを処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を投与する工程を包含し、このさらなる治療剤は、β−2アゴニスト(例えば、アルブテロール(Ventolin(登録商標)HFA、Proventil(登録商標)HFA)、レバルブテロール(Xopenex(登録商標))、メタプロテレノール(Alupent(登録商標))、酢酸ピルブテロール(Maxair(登録商標))、硫酸テルブタリン(Brethaire(登録商標))、キシナホ酸サルメテロール(セレベント(登録商標))およびフォルモテロール(Foradil(登録商標)))、抗コリン作用剤(例えば、イプラトロピウムブロミド(Atrovent(登録商標))およびチオトロピウム(スピリーバ(登録商標)))、メチルキサンチン(例えば、テオフィリン(Theo−Dur(登録商標)、Theolair(登録商標)、Slo−bid(登録商標)、Uniphyl(登録商標)、Theo−24(登録商標))およびアミノフィリン)、吸入用コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、プレドニゾロン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン(Beclovent(登録商標)、Qvar(登録商標)、およびVanceril(登録商標))、トリアムシノロンアセトニド(Azmacort(登録商標))、モメタゾン(Asthmanex(登録商標))、ブデソニド(Pulmocort(登録商標))、フルニソリド(Aerobid(登録商標))、Afviar(登録商標)、Symbicort(登録商標)、ならびにDulera(登録商標))から選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、HIVを処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を投与する工程を包含し、このさらなる治療剤は、ヌクレオシド逆トランスクリプターゼ阻害剤(例えば、ジドブジン(Retrovir(登録商標))、アバカビル(Ziagen(登録商標))、アバカビル/ラミブジン(Epzicom(登録商標))、アバカビル/ラミブジン/ジドブジン(Trizivir(登録商標))、ジダノシン(ヴァイデックス(登録商標))、エムトリシタビン(エムトリバ(登録商標))、ラミブジン(エピビル(登録商標))、ラミブジン/ジドブジン(コンビビル(登録商標))、スタブジン(ゼリット(登録商標))、およびザルシタビン(ハイビッド(登録商標)))、非ヌクレオシド逆トランスクリプターゼ阻害剤(例えば、デラビルジン(レスクリプター(登録商標))、エファビレンツ(Sustiva(登録商標))、ネビラピン(ビラミューン(登録商標))およびエトラビリン(Intelence(登録商標)))、ヌクレオチド逆トランスクリプターゼ阻害剤(例えば、テノホビル(ビリアード(登録商標)))、プロテアーゼ阻害剤(例えば、アンプレナビル(Agenerase(登録商標))、アタザナビル(レイアタッツ(登録商標))、ダルナビル(Prezista(登録商標))、ホスアンプレナビル(レクシヴァ(登録商標))、インジナビル(クリキシバン(登録商標))、ロピナビルおよびリトナビル(カレトラ(登録商標)))、ネルフィナビル(ビラセプト(登録商標))、リトナビル(ノービア(登録商標))、サキナビル(フォートベイス(登録商標)もしくはインビラーゼ(登録商標))、ならびにチプラナビル(Aptivus(登録商標))、侵入阻害剤(例えば、エンフビルチド(Fuzeon(登録商標))およびマラビロク(Selzentry(登録商標)))、インテグラーゼ阻害剤(例えば、ラルテグラビル(Isentress(登録商標)))、ならびにこれらの組み合わせから選択される。
別の実施形態において、本発明は、血液学的悪性腫瘍を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を投与する工程を包含し、このさらなる治療剤は、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、ドキソルビシン(Hydrodaunorubicin(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、プレドニゾン、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/pan−JAK阻害剤、TYK2阻害剤、PI3K阻害剤、SYK阻害剤、ならびにこれらの組み合わせから選択される。
別の実施形態において、本発明は、固形腫瘍を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を投与する工程を包含し、このさらなる治療剤は、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、ドキソルビシン(Hydrodaunorubicin(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、プレドニゾン、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/pan−JAK阻害剤、TYK2阻害剤、PI3K阻害剤、SYK阻害剤、ならびにこれらの組み合わせから選択される。
別の実施形態において、本発明は、血液学的悪性腫瘍を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物およびヘッジホッグ(Hh)シグナル伝達経路阻害剤を投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、この血液学的悪性腫瘍は、DLBCL(Ramirezら「Defining causative factors contributing in the activation of hedgehog signaling in diffuse large B−cell lymphoma」Leuk.Res.(2012),7月17日にオンラインで公開され、その全体は本明細書中に参考として援用される)である。
別の実施形態において、本発明は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を投与する工程を包含し、このさらなる治療剤は、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、ドキソルビシン(Hydrodaunorubicin(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、プレドニゾン、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、およびこれらの組み合わせから選択される。
別の実施形態において、本発明は、多発性骨髄腫を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を投与する工程を包含し、このさらなる治療剤は、ボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、およびデキサメタゾン(Decadron(登録商標))、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/pan−JAK阻害剤、TYK2阻害剤、PI3K阻害剤、SYK阻害剤の、レナリドミド(Revlimid(登録商標))と組み合わせたものから選択される。
別の実施形態において、本発明は、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を投与する工程を包含し、このさらなる治療剤は、クロラムブシル(Leukeran(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)、Neosar(登録商標))、フルダラビン(Fludara(登録商標))、クラドリビン(cladribine)(Leustatin(登録商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/pan−JAK阻害剤、TYK2阻害剤、PI3K阻害剤、およびSYK阻害剤から選択される。
いくつかの実施形態において、本発明は、アルツハイマー病を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を投与する工程を包含し、このさらなる治療剤は、ドネペジル(アリセプト(登録商標))、リバスチグミン(rivastigmine)(Excelon(登録商標))、ガランタミン(Razadyne(登録商標))、タクリン(Cognex(登録商標))、およびメマンチン(Namenda(登録商標))から選択される。
別の実施形態において、本発明は、器官移植拒絶または対宿主性移植片病を処置する方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物および1種または1種より多くのさらなる治療剤を投与する工程を包含し、このさらなる治療剤は、ステロイド、シクロスポリン、FK506、ラパマイシン、ヘッジホッグシグナル伝達阻害剤、BTK阻害剤、JAK/pan−JAK阻害剤、TYK2阻害剤、PI3K阻害剤、およびSYK阻害剤から選択される。
別の実施形態において、本発明は、疾患を処置するか、またはその重篤度を低下させる方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物およびBTK阻害剤を投与する工程を包含し、ここでこの疾患は、炎症性腸疾患、関節炎、全身性エリテマトーデス(SLE)、血管炎、突発性血小板減少性紫斑病(ITP)、慢性関節リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節症、スティル病、若年性関節炎、糖尿病、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、オルド甲状腺炎(Ord’s thyroiditis)、グレーヴズ病、自己免疫性甲状腺炎、シェーグレン症候群、多発性硬化症、全身性硬化症、ライム神経ボレリア症(Lyme neuroborreliosis)、ギヤン−バレー症候群、急性散在性脳脊髄膜炎、アディソン病、オプソクローヌス−ミオクローヌス症候群(opsoclonus−myoclonus syndrome)、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、再生不良性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性胃炎、悪性貧血、セリアック病、グッドバスチャー症候群、突発性血小板減少性紫斑病、視神経炎、強皮症、原発性胆汁性肝硬変、ライター症候群、高安動脈炎、側頭動脈炎、温式自己免疫性溶血性貧血、ヴェーゲナー肉芽腫症、乾癬、全身性脱毛症、ベーチェット病、慢性疲労、自律神経障害、膜性糸球体腎症(membranous glomerulonephropathy)、子宮内膜症、間質性膀胱炎、尋常性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、神経性筋強直、強皮症、表在性の刺激あるいは灼熱感を訴える慢性の外陰病変(vulvodynia)、過剰増殖性疾患、移植された器官もしくは組織の拒絶、後天性免疫不全症候群(AIDS、HIVとしても公知)、1型糖尿病、対宿主性移植片病、移植、輸血、アナフィラキシー、アレルギー(例えば、植物の花粉、ラテックス、薬物、食物、昆虫の毒、動物の毛、動物のふけ、イエダニ、もしくはゴキブリ腎杯に対するアレルギー)、I型過敏症、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、およびアトピー性皮膚炎、喘息、虫垂炎、アトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頚管炎、胆管炎、胆嚢炎、慢性移植片拒絶、大腸炎、結膜炎、クローン病、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、小腸結腸炎、外上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、ヘーノホ−シェーンライン紫斑病、肝炎、汗腺膿瘍、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、脊髄炎 心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵臓炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺臓炎、肺炎、多発性筋炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、卵管炎、耳管炎、静脈洞炎、口内炎、滑膜炎、腱炎、扁桃炎、潰瘍性結腸炎、ブドウ膜炎、膣炎、腱鞘炎、鞘膜炎、血管炎、または外陰炎、B細胞増殖性障害(例えば、びまん性大細型B細胞リンパ腫)、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ性リンパ腫、慢性リンパ性白血病、急性リンパ性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫/ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、脾臓辺縁層リンパ腫、多発性骨髄腫(プラスマ細胞骨髄腫としても公知)、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、プラスマ細胞腫、節外性辺縁層B細胞リンパ腫、結節性辺縁層B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、縦隔(胸腺)大細胞型B細胞リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、またはリンパ腫様肉芽腫症、乳がん、前立腺がん、または肥満細胞のがん(例えば、肥満細胞腫、肥満細胞性白血病、肥満細胞肉腫、全身性肥満細胞症)、骨がん、結腸直腸がん、膵臓がん、骨および関節の疾患(慢性関節リウマチ、血清反応陰性脊椎関節炎(強直性脊椎炎、乾癬性関節炎およびライター病が挙げられる)、ベーチェット病、シェーグレン症候群、全身性硬化症、骨粗しょう症、骨がん、骨転移が挙げられるが、これらに限定されない)、血栓塞栓障害(例えば、心筋梗塞、狭心症、血管形成術後の再閉塞、血管形成術後の再狭窄、大動脈冠状動脈バイパス後の再閉塞、大動脈冠状動脈バイパス後の再狭窄、脳卒中、一過性虚血、末梢動脈閉塞性疾患、肺動脈塞栓症、深部静脈血栓症)、炎症性骨盤疾患、尿道炎、皮膚の日焼け、静脈洞炎、肺臓炎、脳炎、髄膜炎、心筋炎、腎炎、骨髄炎、筋炎、肝炎、胃炎、腸炎、皮膚炎、歯肉炎、虫垂炎、膵臓炎、胆嚢炎(cholocystitus)、無ガンマグロブリン血症、乾癬、アレルギー、クローン病、過敏性腸管症候群、潰瘍性結腸炎、シェーグレン病、組織移植片拒絶、移植された器官に対する超急性拒絶、喘息、アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、自己免疫性多発内分泌腺疾患(autoimmune polyglandular disease)(自己免疫性多発内分泌腺症候群としても公知)、自己免疫性脱毛症、悪性貧血、糸球体腎炎、皮膚筋炎、多発性硬化症、強皮症、血管炎、自己免疫性溶血状態および自己免疫性血小板減少状態、グッドバスチャー症候群、アテローム性動脈硬化症、アディソン病、パーキンソン病、アルツハイマー病、糖尿病、敗血症性ショック、全身性エリテマトーデス(SLE)、慢性関節リウマチ、乾癬性関節炎、若年性関節炎、変形性関節症、慢性突発性血小板減少性紫斑病、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、アトピー性皮膚炎、変形性関節症、白斑、自己免疫性下垂体機能低下症、ギヤン−バレー症候群、ベーチェット病、強皮症(scleraderma)、菌状息肉腫、急性炎症性応答(例えば、急性呼吸促迫症候群および虚血/再灌流障害)、ならびにグレーヴズ病から選択される。
別の実施形態において、本発明は、疾患を処置するか、またはその重篤度を低下させる方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物およびPI3K阻害剤を投与する工程を包含し、ここでこの疾患は、がん、神経変性障害、脈管形成障害、ウイルス性疾患、自己免疫疾患、炎症性障害、ホルモン関連疾患、器官移植に関連する状態、免疫不全障害、破壊性骨障害、増殖性障害、感染症、細胞死に関連する状態、トロンビン誘導性血小板凝集、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、肝臓疾患、T細胞活性化が関与する病的免疫状態、心臓血管障害、およびCNS障害から選択される。
別の実施形態において、本発明は、疾患を処置するか、またはその重篤度を低下させる方法を提供し、この方法は、その必要がある患者に、式Iの化合物およびPI3K阻害剤を投与する工程を包含し、ここでこの疾患は、脳、腎臓(例えば、腎細胞癌(RCC))、肝臓、副腎、膀胱、乳房、胃、胃腫瘍、卵巣、結腸、直腸、前立腺、膵臓、肺、膣、子宮内膜、子宮頚部、精巣、尿生殖路、食道、喉頭、皮膚、骨もしくは甲状腺の良性もしくは悪性の腫瘍、癌腫もしくは固形腫瘍;肉腫、グリア芽細胞腫、神経芽細胞腫、多発性骨髄腫もしくは胃腸がん(特に、結腸癌もしくは結腸腺腫または頭頚部腫瘍)、表皮過剰増殖、乾癬、前立腺過形成、新形成、上皮特徴の新形成、腺腫、腺癌、角化棘細胞腫、類表皮癌、大細胞癌、非小細胞性肺癌、リンパ腫(例えば、非ホジキンリンパ腫(NHL)およびホジキンリンパ腫(ホジキンもしくはホジキン病とも呼ばれる)が挙げられる)、乳癌、濾胞状癌、未分化癌、乳頭状癌、セミノーマ、黒色腫、または白血病、カウデン症候群、レールミット−ダクロス病(Lhermitte−Dudos disease)およびバナヤン−ゾナナ症候群(Bannayan−Zonana syndrome)を含む疾患、またはPI3K/PKB経路が異常に活性化される疾患、内因性(非アレルギー性)喘息と外因性(アレルギー性)喘息との両方を含めた、あらゆる型または発生の喘息、中程度喘息、中等度喘息、重篤な喘息、気管支炎性喘息、運動により惹起される喘息、職業性喘息および細菌感染後に誘導される喘息、急性肺損傷(ALI)、成人/急性呼吸促進症候群(ARDS)、慢性閉塞性肺動脈疾患、慢性閉塞性気道疾患または慢性閉塞性肺疾患(COPD、COADまたはCOLD)(それに関連する慢性気管支炎または呼吸困難を含む)、気腫、ならびに他の薬物治療(特に、他の吸入薬物治療)の結果の気道の過活動の増悪、あらゆる型または発生の気管支炎(急性、アラキン酸、カタル性、クループ性、慢性もしくは結核性の気管支炎が挙げられるが、これらに限定されない)、あらゆる型または発生の塵肺症(慢性であれ急性であれ、気道の閉塞を頻繁に伴い、粉塵の繰り返しの吸入により発症する、炎症性の一般的に職業的な肺の疾患)(例えば、アルミニウム肺症、炭粉症、石綿沈着症、石粉症、ダチョウ肺塵症、鉄症、珪肺症、タバコ中毒症および綿肺症が挙げられる)、レフラー症候群、好酸球性、肺炎、寄生生物性(特に、後生動物の)インフェステーション(熱帯性好酸球増加症が挙げられる)、気管支肺アスペルギルス症、結節性多発性動脈炎(チャーグ−ストラウス症候群が挙げられる)、好酸球性肉芽腫、および薬物反応により引き起こされる気道を冒す好酸球関連障害)の結果であるかまたは同時に存在する、気道の好酸球関連障害、乾癬、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多形性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、蕁麻疹、水疱性類天疱瘡、エリテマトーデス、天疱瘡(pemphisus)、後天性表皮水疱症、結膜炎、乾性角結膜炎、および春季結膜炎、鼻に影響を与える疾患(アレルギー性鼻炎が挙げられる)、ならびに自己免疫反応が関与するかまたは自己免疫成分もしくは病因を有する炎症性疾患(自己免疫性血液学的障害(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、赤芽球ろうおよび突発性血小板減少症)、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、多発性軟骨炎、強皮症(sclerodoma)、ヴェーゲナー肉芽腫症、皮膚筋炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、スチーブン−ジョンソン症候群、突発性スプルー、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性結腸炎およびクローン病)、内分泌性眼障害、グレーヴズ病、サルコイドーシス、肺胞炎、慢性過敏性肺臓炎、多発性硬化症、原発性胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎(前部および後部)、乾性角結膜炎および春季カタル、間質性肺線維症、乾癬性関節炎および糸球体腎炎(ネフローゼ症候群(例えば、突発性ネフローゼ症候群もしくは微小変化型腎症が挙げられる)を伴うかまたは伴わないもの)が挙げられる)、再狭窄、心臓肥大、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、虚血性発作およびうっ血性心不全、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンティングトン病、および脳虚血、ならびに外傷、グルタミン酸神経毒性および低酸素症により引き起こされる神経変性疾患から選択される。
これらの化合物および組成物は、本発明の方法に従って、がん、自己免疫障害、増殖性障害、炎症性障害、神経変性障害もしくは神経学的障害、精神分裂病、骨関連障害、肝臓疾患、または心臓障害を処置するため、またはその重篤度を低下させるために有効な、任意の量および任意の投与経路を使用して、投与され得る。必要とされる正確な量は、被験体ごとに、その被験体の種、年齢および性別、感染の重篤度、特定の剤、その投与方法などに依存して変化する。本発明の化合物は、好ましくは、投与を容易にしかつ投薬量を均一にするために、単位剤形に配合される。本明細書で使用する「単位剤形」という表現は、治療がなされる患者に適した薬剤の、物理的に切り離された単位をいう。しかし、本発明の化合物および組成物の1日当たりの総使用量は、正しい医学的判断の範囲内で主治医によって決定されることになることが理解される。任意の特定の患者または生物に特異的な有効用量レベルは、治療される障害および障害の重症度;用いられる特定の化合物の活性;用いられる特定の組成物;患者の年齢、体重、全身の健康、性別、および食事;用いられる特定の化合物の投与時間、投与経路、および排出速度;治療の持続期間;用いられる特定の化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物;および医療分野で周知の同様の要因を含めた様々な要因に依存する。用語「患者」とは、本明細書中で使用される場合、動物、好ましくは哺乳動物、そして最も好ましくはヒトを意味する。
本発明の、薬学的に受容可能な組成物は、ヒトおよびその他の動物に、治療がなされる感染の重症度に応じて経口的に、経直腸的に、非経口的に、大槽内に、膣内に、腹腔内に、局所的に(散剤、軟膏剤、またはドロップ剤などによる)、経頬的に、または経口スプレー剤もしくは経鼻スプレー剤などとして投与することができる。ある実施形態では、本発明の化合物は、所望の治療効果を得るために、1日に1回または複数回、1日当たりの被験体体重に対して約0.01mg/kgから約50mg/kg、好ましくは約1mg/kgから約25mg/kgの投薬レベルで経口的にまたは非経口的に投与され得る。
経口投与用の液体剤形には、限定するものではないが薬学的に受容可能な乳剤、マイクロエマルション剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、およびエリキシル剤が含まれる。活性化合物に加え、液体剤形は、例えば水またはその他の溶媒などの当技術分野で一般に使用される不活性希釈剤、可溶化剤、および乳化剤であって、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにこれらの混合物などを含有してもよい。不活性希釈剤の他、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤、および懸濁化剤などのアジュバントと、甘味剤、矯味矯臭剤、および芳香剤も含むことができる。
注射製剤、例えば滅菌注射用の水性または油性の懸濁剤は、適切な分散または湿潤剤および懸濁化剤を使用する公知の技術により配合され得る。滅菌注射製剤は、無毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射溶液、懸濁液、または乳濁液、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよい。用いることができる、許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンガー液,U.S.P.、および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌不揮発性油は、溶媒または懸濁媒体として従来通り用いられる。この目的で、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含めた任意のブランド不揮発性油を用いることができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は、注射物質の調製に使用される。
注射製剤は、使用前に、例えば細菌保持フィルタを通した濾過によって、または滅菌水もしくはその他の滅菌注射媒体に溶解もしくは分散させることができる滅菌固体組成物の形の滅菌剤を組み込むことによって、滅菌することができる。
本発明の化合物の効果を長続きさせるために、皮下または筋肉内注射からの化合物の吸収を遅くすることがしばしば望ましい。これは、水溶性に乏しい結晶質または非晶質材料の液体懸濁液を使用することによって実現され得る。したがって化合物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、この溶解速度は、結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与される化合物形態の遅延吸収は、油ビヒクルへの化合物の溶解または懸濁によって実現される。注射デポ形態は、ポリラクチド−ポリグリコリドなど、生分解性ポリマー内で化合物のマイクロカプセル化マトリックスを形成することによって作製される。化合物とポリマーとの比、および用いられる特定のポリマーの性質に応じて、化合物放出速度を制御することができる。その他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)およびポリ(酸無水物)が含まれる。デポ注射製剤は、体組織に適合するリポソームまたはマイクロエマルション内に化合物を捕捉することによっても調製される。
直腸投与または膣投与のための組成物は、好ましくは本発明の化合物と、周囲温度で固体であるが体温で液体であり、したがって直腸または膣腔内で溶解し活性化合物を放出するココアバター、ポリエチレングリコール、または坐剤蝋などの、適切な非刺激性賦形剤またはキャリアとを混合することによって調製できる坐薬である。
経口投与用の固体剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、および顆粒剤が含まれる。そのような固体剤形では、活性化合物を、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1種の不活性な薬学的に受容可能な賦形剤またはキャリア、および/またはa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸などの充填剤もしくは増量剤、b)例えばカルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、およびアカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプンもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のシリケート、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)第4級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えばセチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイトクレイなどの吸収剤、およびi)滑石、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびこれらの混合物などの滑沢剤と混合する。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤を含んでもよい。
同様のタイプの固体組成物は、ラクトースや乳糖などの賦形剤ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを使用した軟質および硬質充填ゼラチンカプセル内の充填剤として用いてもよい。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティングおよび医薬品配合の技術分野で周知のその他のコーティングなどの、コーティングおよびシェルを用いて調製することができる。これらは、不透明化剤を必要に応じて含有してもよく、また、必要に応じて遅延する様式で、腸管のある部分のみまたは優先的にその部分に(1種または複数の)活性成分を放出する組成物にすることもできる。使用することができる埋め込み組成物の例には、ポリマー物質および蝋が含まれる。同様のタイプの固体組成物は、ラクトースや乳糖などの賦形剤ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを使用する、軟質および硬質充填ゼラチンカプセルの充填剤として用いてもよい。
活性化合物は、上述の1種または複数の賦形剤を有するマイクロカプセル化形態にすることもできる。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤の固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティング、および医薬品配合の分野で周知のその他のコーティングなどの、コーティングおよびシェルを用いて調製することができる。そのような固体剤形では、活性化合物を、スクロースやラクトース、デンプンなどの少なくとも1種の不活性希釈剤と混合してもよい。そのような剤形は、通常の実施の場合と同様に、不活性希釈剤以外のさらなる物質、例えば錠剤成形滑沢剤およびステアリン酸マグネシウムや微結晶性セルロースなどその他の錠剤成形助剤を含んでもよい。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤を含んでもよい。これらは、不透明化剤を必要に応じて含有してもよく、また、必要に応じて遅延する様式で、腸管のある部分のみまたは優先的にその部分に(1種または複数の)活性成分を放出する組成物にすることもできる。使用することができる埋め込み組成物の例には、ポリマー物質および蝋が含まれる。
本発明の化合物の局所投与用剤形または経皮投与用剤形には、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、液剤、スプレー剤、吸入剤、またはパッチ剤が含まれる。活性化合物は、滅菌条件下で、薬学的に受容可能なキャリアおよび任意の必要とされる防腐剤または緩衝剤と、必要に応じて混合される。眼科用製剤、点耳薬、および点眼薬も、本発明の範囲内にあると考えられる。さらに本発明は、身体に対して制御された化合物送達を行うことができるというさらなる利点を有する、経皮パッチの使用を企図するものである。そのような剤形は、適切な媒体に化合物を溶解しまたは分散させることによって作製され得る。吸収増強剤もまた、皮膚を横断する化合物の流れを増大させるために使用することができる。その速度は、速度制御膜を設けることによって、または化合物をポリマーマトリックスもしくはゲルに分散させることによって、制御することができる。
1つの実施形態によれば、本発明は、生物学的サンプルを、本発明の化合物または前記化合物を含む組成物と接触させる工程を含む、生物学的サンプルにおいてプロテインキナーゼ活性を阻害する方法に関する。
別の実施形態によれば、本発明は、IRAK−1、IRAK−2、および/もしくはIRAK−4、またはその変異体の活性を、生物学的サンプルにおいて阻害する方法に関し、この方法は、この生物学的サンプルを、本発明の化合物、またはこの化合物を含有する組成物と接触させる工程を包含する。特定の実施形態において、本発明は、IRAK−1、IRAK−2、および/もしくはIRAK−4、またはその変異体の活性を、生物学的サンプルにおいて不可逆的に阻害する方法に関し、この方法は、この生物学的サンプルを、本発明の化合物、またはこの化合物を含有する組成物と接触させる工程を包含する。
用語「生物学的サンプル」としては、本明細書中で使用される場合、限定されないが、細胞培養物またはその抽出物;哺乳動物から得られた生検材料またはその抽出物;および血液、唾液、尿、糞便、精液、涙液、もしくは他の体液またはその抽出物が挙げられる。
プロテインキナーゼ、あるいはIRAK−1、IRAK−2、および/もしくはIRAK−4、またはその変異体から選択されるプロテインキナーゼの活性の、生物学的サンプルにおける阻害は、当業者に公知である種々の目的のために有用である。このような目的の例としては、輸血、器官移植、生物学的標本の保存、および生物学的アッセイが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の別の実施形態は、患者においてプロテインキナーゼ活性を阻害する方法に関し、この方法は、この患者に、本発明の化合物、またはこの化合物を含有する組成物を投与する工程を包含する。
別の実施形態によれば、本発明は、患者においてIRAK−1、IRAK−2、および/もしくはIRAK−4、またはその変異体のうちの1つまたは1つより多くの活性を阻害する方法に関し、この方法は、この患者に、本発明の化合物、またはこの化合物を含有する組成物を投与する工程を包含する。特定の実施形態によれば、患者においてIRAK−1、IRAK−2、および/もしくはIRAK−4、またはその変異体のうちの1つまたは1つより多くの活性を非可逆的に阻害する方法に関し、この方法は、この患者に、本発明の化合物、またはこの化合物を含有する組成物を投与する工程を包含する。他の実施形態において、本発明は、IRAK−1、IRAK−2、および/もしくはIRAK−4、またはその変異体のうちの1つまたは1つより多くにより媒介される障害の処置を必要とする患者において、その生涯を処置する方法を提供し、この方法は、この患者に、本発明による化合物、またはその薬学的に受容可能な組成物を投与する工程を包含する。このような障害は、本明細書中に詳細に記載されている。
処置されるべき特定の状態または疾患に応じて、その状態を処置するために通常投与されるさらなる治療剤も、本発明の組成物中に存在し得る。本明細書において、特定の疾患または状態を処置するために通常投与されるさらなる治療剤は、「処置されている疾患または状態にとって適切なもの」として知られている。
本発明の化合物はまた、他の抗増殖化合物と組み合わせて、有利に使用され得る。このような抗増殖化合物としては、アロマターゼ阻害剤;抗エストロゲン;トポイソメラーゼI阻害剤;トポイソメラーゼII阻害剤;微小管活性化合物;アルキル化化合物;ヒストンデアセチラーゼ阻害剤;細胞分化プロセスを誘導する化合物;シクロオキシゲナーゼ阻害剤;MMP阻害剤;mTOR阻害剤;抗腫瘍性代謝拮抗物質;プラチン化合物;タンパク質または脂質のキナーゼ活性を標的化/減少する化合物およびさらなる抗血管形成化合物;タンパク質または脂質のホスファターゼの活性を標的化、減少または阻害する化合物;ゴナドレリンアゴニスト;抗男性ホルモン;メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤;マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤;ビスホスホネート;生物的反応修飾物質;抗増殖性抗体;ヘパラナーゼ阻害剤;Rasがん遺伝子アイソフォームの阻害剤;テロメラーゼ阻害剤;プロテアソーム阻害剤;血液学的悪性疾患の処置において使用される化合物;Flt−3の活性を標的化、減少または阻害する化合物;Hsp90阻害剤(例えば、17−AAG(17−アリルアミノゲルダナマイシン、NSC330507)、17−DMAG(17−ジメチルアミノエチルアミノ−17−ジメトキシ−ゲルダナマイシン、NSC707545)、IPI−504、CNF1010、CNF2024、CNF1010(Conforma Therapeutics製));テモゾロミド(テモダール(登録商標));キネシン紡錘体タンパク質阻害剤(例えば、SB715992もしくはSB743921(GlaxoSmithKline製)、またはペンタミジン/クロルプロマジン(CombinatoRx製));MEK阻害剤(例えば、ARRY142886(Array BioPharma製)、AZD6244(AstraZeneca製)、PD181461(Pfizer製)およびロイコボリン)が挙げられるが、これらに限定されない。用語「アロマターゼ阻害剤」は、本明細書中で使用される場合、エストロゲン産生(例えば、基質であるアンドロステンジオンおよびテストステロンの、それぞれエストロンおよびエストラジオールへの転換)を阻害する化合物に関する。この用語は、ステロイド(特に、アタメスタン、エキセメスタンおよびフォルメスタン(formestane))、ならびに特に、非ステロイド(特に、アミノグルテチミド、ログレチミド(roglethimide)、ピリドグルテチミド、トリロスタン、テストラクトン、ケトコナゾール、ボロゾール(vorozole)、ファドロゾール、アナストロゾールおよびレトロゾール)を包含するが、これらに限定されない。エキセメスタンは、商品名アロマシンTMのもとで市場に出ている。フォルメスタンは、商品名レンタロン(Lentaron)TMのもとで市場に出ている。ファドロゾールは、商品名アフェマTMのもとで市場に出ている。アナストロゾールは、商品名アリミデックスTMのもとで市場に出ている。レトロゾールは、商品名フェマーラTMまたはフェマール(Femar)TMのもとで市場に出ている。アミノグルテチミドは、商品名オリメテン(Orimeten)TMのもとで市場に出ている。アロマターゼ阻害剤である化学療法剤を含有する本発明の組み合わせは、ホルモンレセプター陽性腫瘍(例えば、乳房腫瘍)の処置のために特に有用である。
用語「抗エストロゲン」は、本明細書中で使用される場合、エストロゲンの効果をエストロゲンレセプターレベルで拮抗する化合物に関する。この用語は、タモキシフェン、フルベストラント(fulvestrant)、ラロキシフェンおよび塩酸ラロキシフェンを包含するが、これらに限定されない。タモキシフェンは、商品名ノバルデックスTMのもとで市場に出ている。塩酸ラロキシフェンは、商品名エビスタTMのもとで市場に出ている。フルベストラントは、商品名ファスロデックス(Faslodex)TMのもとで投与され得る。抗エストロゲンである化学療法剤を含有する本発明の組み合わせは、エストロゲンレセプター陽性腫瘍(例えば、乳房腫瘍)の処置のために特に有用である。
用語「トポイソメラーゼI阻害剤」は、本明細書中で使用される場合、トポテカン、ジャイマテカン(gimatecan)、イリノテカン、カンプトテシン(camptothecian)およびそのアナログ、9−ニトロカンプトテシンおよび高分子カンプトテシン結合体PNU−166148を包含するが、これらに限定されない。イリノテカンは、例えば、カンプトサー(Camptosar)TMの商品名のもとでその市場に出ている形態で、投与され得る。トポテカンは、商品名ハイカムチン(Hycamptin)TMのもとで市場に出ている。
用語「微小管活性剤」は、微小管安定化化合物、微小管不安定化化合物および微小管重合阻害剤に関し、タキサン類(例えば、パクリタキセルおよびドセタキセル);ビンカアルカロイド類(例えば、ビンブラスチンまたは硫酸ビンブラスチン、ビンクリスチンまたは硫酸ビンクリスチン、およびビノレルビン);ディスコデルモリド(discodermolide);コルヒチン(cochicine)およびエポチロン(epothilone)ならびにこれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。パクリタキセルは、商品名タキソールTMのもとで市場に出ている。ドセタキセルは、商品名タキソテールTMのもとで市場に出ている。硫酸ビンブラスチンは、商品名ビンブラスチンR.PTMのもとで市場に出ている。硫酸ビンクリスチンは、商品名ファルミスチン(Farmistin)TMのもとで市場に出ている。
用語「アルキル化剤」は、本明細書中で使用される場合、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファランまたはニトロソ尿素(BCNUもしくはグリアデル(Gliadel))を包含するが、これらに限定されない。シクロホスファミドは、商品名シクロスチン(Cyclostin)TMのもとで市場に出ている。イホスファミドは、商品名ホロキサン(Holoxan)TMのもとで市場に出ている。
用語「ヒストンデアセチラーゼ阻害剤」または「HDAC阻害剤」は、ヒストンデアセチラーゼを阻害し、そして抗増殖活性を有する化合物に関する。これには、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)が挙げられるが、これに限定されない。
用語「抗腫瘍性代謝拮抗物質」は、5−フルオロウラシルすなわち5−FU、カペシタビン、ゲムシタビン、DNA脱メチル化合物(例えば、5−アザシチジンおよびデシタビン(decitabine))、メトトレキサートおよびエダトレキサート、ならびに葉酸アンタゴニスト(例えば、ペメトレキセド(pemetrexed))を包含するが、これらに限定されない。カペシタビンは、商品名ゼローダTMのもとで市場に出ている。ゲムシタビンは、商品名ジェムザールTMのもとで市場に出ている。
用語「プラチン化合物」は、本明細書中で使用される場合、カルボプラチン、シスプラチン、シスプラチナム(cisplatinum)およびオキサリプラチンを包含するが、これらに限定されない。カルボプラチンは、例えば、カルボプラット(Carboplat)TMの商品名のもとで市場に出ている形態で投与され得る。オキサリプラチンは、例えば、エロキサチン(Eloxatin)TMの商品名のもとで市場に出ている形態で投与され得る。
用語「タンパク質または脂質のキナーゼ活性を標的化/減少する化合物;あるいはタンパク質または脂質のホスファターゼ活性を標的化/減少する化合物;あるいはさらなる抗血管形成化合物」は、本明細書中で使用される場合、プロテインチロシンキナーゼならびに/またはセリンおよび/もしくはスレオニンキナーゼ阻害剤、あるいは脂質キナーゼ阻害剤(例えば、a)血小板由来増殖因子レセプター(PDGFR)の活性を標的化、減少または阻害する化合物(例えば、PDGFRの活性を標的化、減少または阻害する化合物であり、特に、PDGFレセプターを阻害する化合物であり、例えば、N−フェニル−2−ピリミジン−アミン誘導体であり、例えば、イマチニブ、SU101、SU6668およびGFB−111);b)線維芽細胞増殖因子レセプター(FGFR)の活性を標的化、減少または阻害する化合物;c)インスリン様成長因子レセプターI(IGF−IR)の活性を標的化、減少または阻害する化合物(例えば、IGF−IRの活性を標的化、減少または阻害する化合物であり、特に、IGF−Iレセプターのキナーゼ活性を阻害する化合物、またはIGF−Iレセプターもしくはその成長因子の細胞外ドメインを標的化する抗体);d)Trkレセプターチロシンキナーゼファミリーの活性を標的化、減少または阻害する化合物、またはエフリンB4阻害剤;e)AxIレセプターチロシンキナーゼファミリーの活性を標的化、減少または阻害する化合物;f)Retレセプターチロシンキナーゼの活性を標的化、減少または阻害する化合物;g)Kit/SCFRレセプターチロシンキナーゼの活性を標的化、減少または阻害する化合物(例えば、イマチニブ);h)C−kitレセプターチロシンキナーゼ(これは、PDGFRファミリーの一部である)の活性を標的化、減少または阻害する化合物(例えば、c−Kitレセプターチロシンキナーゼファミリーの活性を標的化、減少または阻害する化合物であり、特に、c−Kitレセプターを阻害する化合物であり、例えば、イマチニブ);i)c−Ablファミリーのメンバー、それらの遺伝子融合産物(例えば、BCR−Ablキナーゼ)および変異体の活性を標的化、減少または阻害する化合物(例えば、c−Ablファミリーメンバーおよびそれらの遺伝子融合産物の活性を標的化、減少または阻害する化合物であり、例えば、N−フェニル−2−ピリミジン−アミン誘導体であり、例えば、イマチニブもしくはニロチニブ(nilotinib)(AMN107);PD180970;AG957;NSC 680410;PD173955(ParkeDavis製);またはダサチニブ(dasatinib)(BMS−354825));j)プロテインキナーゼC(PKC)およびセリン/スレオニンキナーゼのRafファミリーのメンバー、MEK、SRC、JAK/pan−JAK、FAK、PDK1、PKB/Akt、およびRas/MAPK、PI3K、SYK、TYK2、BTKおよびTECファミリーのメンバー、ならびに/またはサイクリン依存性キナーゼファミリー(CDK)のメンバーの活性を標的化、減少または阻害する化合物(スタウロスポリン(staurosporine)誘導体(例えば、ミドスタウリン(midostaurin))が挙げられる;さらなる化合物の例としては、UCN−01、サフィンゴール(safingol)、BAY 43−9006、ブリオスタチン(Bryostatin)1、ペリホシン(Perifosine);イルモホシン(llmofosine);RO 318220およびRO 320432;GO 6976;lsis 3521;LY333531/LY379196;イソキノリン(isochinoline)化合物;FTI;PD184352もしくはQAN697(P13K阻害剤)またはAT7519(CDK阻害剤)が挙げられる);k)プロテイン−チロシンキナーゼ阻害剤の活性を標的化、減少または阻害する化合物(例えば、プロテイン−チロシンキナーゼ阻害剤の活性を標的化、減少または阻害する化合物であり、メシル酸イマチニブ(グリベック(Gleevec)TM)またはチルホスチン(tyrphostin)(例えば、チルホスチンA23/RG−50810;AG 99;チルホスチンAG 213;チルホスチンAG 1748;チルホスチンAG 490;チルホスチンB44;チルホスチンB44(+)鏡像異性体;チルホスチンAG 555;AG 494;チルホスチンAG 556、AG957)およびアダフォスチン(adaphostin)(4−{[(2,5−ジヒドロキシフェニル)メチル]アミノ}−安息香酸アダマンチルエステル;NSC 680410、アダフォスチン)が挙げられる);l)レセプターチロシンキナーゼの上皮増殖因子ファミリー(ホモ二量体またはヘテロ二量体としての、EGFR1 ErbB2、ErbB3、ErbB4)およびそれらの変異体の活性を標的化、減少または阻害する化合物(例えば、上皮増殖因子レセプターファミリーの活性を標的化、減少または阻害する化合物は、特に、EGFレセプターチロシンキナーゼファミリー(例えば、EGFレセプター、ErbB2、ErbB3およびErbB4)のメンバーを阻害するか、またはEGFもしくはEGF関連リガンド(CP 358774、ZD 1839、ZM 105180)に結合する、化合物、タンパク質または抗体である;トラスツズマブ(ハーセプチンTM)、セツキシマブ(cetuximab)(アービタックス(Erbitux)TM)、イレッサ、タルセバ(Tarceva)、OSI−774、Cl−1033、EKB−569、GW−2016、E1.1、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3またはE7.6.3、および7H−ピロロ−[2,3−d]ピリミジン誘導体);m)c−Metレセプターの活性を標的化、減少または阻害する化合物(例えば、c−Metの活性を標的化、減少または阻害する化合物であり、特に、c−Metレセプターのキナーゼ活性を阻害する化合物、またはc−Metの細胞外ドメインを標的化するかもしくはHGFに結合する抗体))、n)1種または1種より多くのJAKファミリーメンバー(JAK1/JAK2/JAK3/TYK2および/またはpan−JAK)のキナーゼ活性を標的化するか、低下させるか、または阻害する化合物(PRT−062070、SB−1578、バリシチニブ(baricitinib)、パクリチニブ(pacritinib)、モメロチニブ(momelotinib)、VX−509、AZD−1480、TG−101348、トファシチニブ、およびルキソリチニブ(ruxolitinib)が挙げられるが、これらに限定されない);o)PI3キナーゼ(PI3K)のキナーゼ活性を標的化するか、低下させるか、または阻害する化合物(ATU−027、SF−1126、DS−7423、PBI−05204、GSK−2126458、ZSTK−474、ブパルリシブ(buparlisib)、ピクトレリシブ(pictrelisib)、PF−4691502、BYL−719、ダクトリシブ(dactolisib)、XL−147、XL−765、およびイデラリシブ(idelalisib)が挙げられるが、これらに限定されない);ならびにq)ヘッジホッグタンパク質(Hh)またはスムーズンドレセプター(SMO)経路のシグナル伝達効果を標的化するか、低下させるか、または阻害する化合物(シクロパミン(cyclopamine)、ビスモデギブ(vismodegib)、イトラコナゾール、エリスモデギブ(erismodegib)、およびIPI−926(サリデギブ(saridegib))が挙げられるが、これらに限定されない)を包含するが、これらに限定されない。
用語「PI3K阻害剤」としては、本明細書中で使用される場合、ホスファチジルイノシトール−3−キナーゼファミリーの1種または1種より多くの酵素(PI3Kα、PI3Kγ、PI3Kδ、PI3Kβ、PI3K−C2α、PI3K−C2β、PI3K−C2γ、Vps34、p110−α、p110−β、p110−γ、p110−δ、p85−α、p85−β、p55−γ、p150、p101、およびp87が挙げられるが、これらに限定されない)に対する阻害活性を有する化合物が挙げられるが、これらに限定されない。本発明において有用であるPI3K阻害剤の例としては、ATU−027、SF−1126、DS−7423、PBI−05204、GSK−2126458、ZSTK−474、ブパルリシブ、ピクトレリシブ、PF−4691502、BYL−719、ダクトリシブ、XL−147、XL−765、およびイデラリシブが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「BTK阻害剤」としては、本明細書中で使用される場合、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)に対する阻害活性を有する化合物(AVL−292およびイブルチニブが挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない。
用語「SYK阻害剤」としては、本明細書中で使用される場合、脾臓チロシンキナーゼ(SYK)に対する阻害活性を有する化合物(PRT−062070、R−343、R−333、エキセライア(Excellair)、PRT−062607、およびフォスタマチニブ(fostamatinib)が挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない。
BTK阻害化合物、および本発明の化合物と組み合わせてこのような化合物により処置可能な状態のさらなる例は、WO2008039218およびWO2011090760(その全体は、本明細書中に参考として援用される)に見出され得る。
SYK阻害化合物、および本発明の化合物と組み合わせてこのような化合物により処置可能な状態のさらなる例は、WO2003063794、WO2005007623、およびWO2006078846(その全体は、本明細書中に参考として援用される)に見出され得る。
PI3K阻害化合物、および本発明の化合物と組み合わせてこのような化合物により処置可能な状態のさらなる例は、WO2004019973、WO2004089925、WO2007016176、US8138347、WO2002088112、WO2007084786、WO2007129161、WO2006122806、WO2005113554、およびWO2007044729(その全体は、本明細書中に参考として援用される)に見出され得る。
JAK阻害化合物、および本発明の化合物と組み合わせてこのような化合物により処置可能な状態のさらなる例は、WO2009114512、WO2008109943、WO2007053452、WO2000142246、およびWO2007070514(その全体は、本明細書中に参考として援用される)に見出され得る。
さらなる抗血管形成化合物としては、その活性について別の機構(例えば、タンパク質または脂質のキナーゼ阻害に無関係)を有する化合物(例えば、サリドマイド(サロミド(Thalomid)TM)およびTNP−470)が挙げられる。
本発明の化合物との組み合わせにおいて使用するために有用であるプロテアソーム阻害剤の例としては、ボルテゾミブ、ジスルフィラム、エピガロカテキン−3−ガレート(epigallocatechin−3−gallate)(EGCG)、サリノスピラミドA(salinosporamide A)、カルフィルゾミブ(carfilzomib)、ONX−0912、CEP−18770、およびMLN9708が挙げられるが、これらに限定されない。
タンパク質または脂質のホスファターゼの活性を標的化、減少または阻害する化合物は、例えば、ホスファターゼ1の阻害剤、ホスファターゼ2Aの阻害剤、またはCDC25の阻害剤(例えば、オカダ酸またはその誘導体)である。
細胞分化プロセスを誘導する化合物としては、レチン酸、α−トコフェロール、γ−トコフェロールもしくはδ−トコフェロール、またはα−トコトリエノール、γ−トコトリエノールもしくはδ−トコトリエノールが挙げられるが、これらに限定されない。
用語シクロオキシゲナーゼ阻害剤は、本明細書中で使用される場合、Cox−2阻害剤、5−アルキル置換2−アリールアミノフェニル酢酸および誘導体(例えば、セレコキシブ(セレブレックス(Celebrex)TM)、ロフェコキシブ(rofecoxib)(バイオックス(Vioxx)TM)、エトリコキシブ(etoricoxib)、バルデコキシブ(valdecoxib))、または5−アルキル−2−アリールアミノフェニル酢酸(例えば、5−メチル−2−(2’−クロロ−6’−フルオロアニリノ)フェニル酢酸)、ルミラコキシブ(lumiracoxib)を包含するが、これらに限定されない。
用語「ビスホスホネート」は、本明細書中で使用される場合、エチドロン(etridonic)酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、イバンドロン(ibandronic)酸、リセドロン酸およびゾレドロン酸を包含するが、これらに限定されない。エチドロン酸は、商品名ダイドロネルTMのもとで市場に出ている。クロドロン酸は、商品名ボネフォス(Bonefos)TMのもとで市場に出ている。チルドロン酸は、商品名スケリッド(Skelid)TMのもとで市場に出ている。パミドロン酸は、商品名アレディアTMのもとで市場に出ている。アレンドロン酸は、商品名フォサマックTMのもとで市場に出ている。イバンドロン酸は、商品名ボンドラナト(Bondranat)TMのもとで市場に出ている。リセドロン酸は、商品名アクトネルTMのもとで市場に出ている。ゾレドロン酸は、商品名ゾメタTMのもとで市場に出ている。用語「mTOR阻害剤」は、哺乳動物ラパマイシン標的(mTOR)を阻害し、そして抗増殖活性を有する化合物(例えば、シロリムス(sirolimus)(ラパミューン(Rapamune)(登録商標))、エベロリムス(サーティカン(Certican)TM)、CCI−779およびABT578)に関する。
用語「ヘパラナーゼ阻害剤」とは、本明細書中で使用される場合、硫酸ヘパリン分解を標的化、減少または阻害する化合物をいう。この用語は、PI−88を包含するが、これに限定されない。用語「生物的反応修飾物質」とは、本明細書中で使用される場合、リンホカインまたはインターフェロンをいう。
用語「Rasがん遺伝子アイソフォームの阻害剤」(例えば、H−Ras、K−Ras、またはN−Ras)は、本明細書中で使用される場合、Rasのがん遺伝子活性を標的化、減少または阻害する化合物(例えば、L−744832、DK8G557またはR115777(ZarnestraTM)などの「ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤」)をいう。用語「テロメラーゼ阻害剤」とは、本明細書中で使用される場合、テロメラーゼの活性を標的化、減少または阻害する化合物をいう。テロメラーゼの活性を標的化、減少または阻害する化合物は、特に、テロメラーゼレセプターを阻害する化合物(例えば、テロメスタチン(telomestatin))である。
用語「メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤」とは、本明細書中で使用される場合、メチオニンアミノペプチダーゼの活性を標的化、減少または阻害する化合物をいう。メチオニンアミノペプチダーゼの活性を標的化、減少または阻害する化合物としては、ベンガミド(bengamide)またはその誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
用語「プロテアソーム阻害剤」とは、本明細書中で使用される場合、プロテアソームの活性を標的化、減少または阻害する化合物をいう。プロテアソームの活性を標的化、減少または阻害する化合物としては、ボルテゾミブ(ベルケイド(Velcade)TM)およびMLN 341が挙げられるが、これらに限定されない。
用語「マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤」または(「MMP」阻害剤)は、本明細書中で使用される場合、コラーゲンペプチド模倣および非ペプチド模倣阻害剤、テトラサイクリン誘導体(例えば、ヒドロキサメートペプチド模倣阻害剤であるバチマスタット(batimastat)およびその経口で生体利用可能なアナログであるマリマスタット(marimastat)(BB−2516)、プリノマスタット(prinomastat)(AG3340)、メタスタット(metastat)(NSC 683551)BMS−279251、BAY 12−9566、TAA211、MMI270BまたはAAJ996)を包含するが、これらに限定されない。
用語「血液学的悪性疾患の処置において使用される化合物」は、本明細書中で使用される場合、FMS様チロシンキナーゼ阻害剤(これらは、FMS様チロシンキナーゼレセプター(Flt−3R)の活性を標的化、減少または阻害する化合物である);インターフェロン、1−β−D−アラビノフラノシルシトシン(ara−c)およびブスルファン(bisulfan);ならびにALK阻害剤(これらは、未分化リンパ腫キナーゼ(anaplastic lymphoma kinase)を標的化、減少または阻害する化合物である)を包含するが、これらに限定されない。
FMS様チロシンキナーゼレセプター(Flt−3R)の活性を標的化、減少または阻害する化合物は特に、Flt−3Rレセプターキナーゼファミリーのメンバーを阻害する化合物、タンパク質または抗体(例えば、PKC412、ミドスタウリン、スタウロスポリン誘導体、SU11248およびMLN518)である。
用語「HSP90阻害剤」は、本明細書中で使用される場合、HSP90の内因性ATPase活性を標的化、減少または阻害する化合物;ユビキチンプロテオソーム経路を介してHSP90ファミリー蛋白質が結合する蛋白質(HSP90 client protein)を分解、標的化、減少または阻害する化合物を包含するが、これらに限定されない。HSP90の内因性ATPase活性を標的化、減少または阻害する化合物は、特に、HSP90のATPase活性を阻害する化合物、タンパク質または抗体(例えば、17−アリルアミノ,17−脱メトキシゲルダナマイシン(17AAG)、ゲルダナマイシン誘導体;他のゲルダナマイシン関連化合物;ラディシコール(radicicol)およびHDAC阻害剤)である。
急性骨髄性白血病(AML)の処置のために、本発明の化合物は、標準的な白血病治療と組み合わせて、特に、AMLの処置のために使用される治療と組み合わせて、使用され得る。具体的には、本発明の化合物は、例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤ならびに/またはAMLの処置のために有用な他の薬物(例えば、ダウノルビシン、アドリアマイシン、Ara−C、VP−16、テニポシド、ミトザントロン、イダルビシン、カルボプラチナム(Carboplatinum)およびPKC412)と組み合わせて投与され得る。
EDG結合剤およびリボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤もまた含まれる。用語「EDG結合剤」とは、本明細書中で使用される場合、リンパ球再循環を調節する免疫抑制薬のクラス(例えば、FTY720)をいう。用語「リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤」とは、ピリミジンヌクレオシドアナログまたはプリンヌクレオシドアナログ(フルダラビンおよび/またはシトシンアラビノシド(ara−C)、6−チオグアニン、5−フルオロウラシル、クラドリビン、6−メルカプトプリン(特に、ALLに対してara−Cと組み合わせて)および/またはペントスタチンが挙げられるが、これらに限定されない)をいう。リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤は特に、ヒドロキシ尿素または2−ヒドロキシ−1H−イソインドール−1,3−ジオン誘導体である。
特に、1−(4−クロロアニリノ)−4−(4−ピリジルメチル)フタラジンまたはその薬学的に受容可能な塩、1−(4−クロロアニリノ)−4−(4−ピリジルメチル)フタラジンスクシネート;アンギオスタチン(Angiostatin)TM;エンドスタチン(Endostatin)TM;アントラニル酸アミド;ZD4190;ZD6474;SU5416;SU6668;ベバシズマブ;または抗VEGF抗体もしくは抗VEGFレセプター抗体(例えば、rhuMAbおよびRHUFab)、VEGFアプタマー(例えば、マクゴン(Macugon));FLT−4阻害剤、FLT−3阻害剤、VEGFR−2 IgGI抗体、アンジオザイム(Angiozyme)(RPI 4610)およびベバシズマブ(アバスチンTM)などの、VEGFの化合物、タンパク質またはモノクローナル抗体もまた、含まれる。
光ダイナミック療法とは、本明細書中で使用される場合、がんを処置または予防するために、光感作化合物として既知である特定の化学物質を使用する治療をいう。光ダイナミック療法の例としては、ビスダイン(Visudyne)TMおよびポルフィマーナトリウムなどの化合物を用いる処置が挙げられる。
止血性ステロイドとは、本明細書中で使用される場合、血管新生を遮断または阻害する化合物(例えば、アネコルタブ(anecortave)、トリアムシノロン、ヒドロコルチゾン、11−α−エピヒドロコルチゾール(11−α−epihydrocotisol)、コルテキソロン、17α−ヒドロキシプロゲステロン、コルチコステロン、デスオキシコルチコステロン、テストステロン、エストロンおよびデキサメタゾン)をいう。
他の化学療法化合物としては、植物アルカロイド、ホルモン性化合物およびアンタゴニスト;生物的反応修飾物質(好ましくは、リンホカインまたはインターフェロン);アンチセンスオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド誘導体;shRNAまたはsiRNA;あるいは多種多様な化合物または他の作用機構もしくは未知の作用機構を有する化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の化合物はまた、特に、本明細書中で先に記載されたものなどの閉塞性または炎症性の気道疾患の処置において、他の薬物物質(例えば、抗炎症物質、気管支拡張物質または抗ヒスタミン薬物物質)と組み合わせて使用するための共治療化合物として有用である(例えば、このような薬物の治療活性の増強剤として、またはこのような薬物の必要とされる投薬量もしくは潜在的な副作用を低下させる手段として)。本発明の化合物は、一定の薬学的組成物中で他の薬物物質と混合され得るか、または他の薬物物質とは別に、その前にか、同時にか、もしくは後に投与され得る。従って、本発明は、本明細書中で先に記載されたような本発明の化合物と、抗炎症物質、気管支拡張物質、抗ヒスタミン物質または鎮咳性薬物物質との組み合わせを包含し、この本発明の化合物およびこの薬物物質は、同じ薬学的組成物中または異なる薬学的組成物中にある。
適切な抗炎症薬としては、ステロイド(特に、糖質コルチコステロイド(例えば、ブデソニド、プロピオン酸ベクロメタゾン(beclamethasone dipropionate)、プロピオン酸フルチカゾン、シクレソニドまたはフロ酸モメタゾン));非ステロイド性糖質コルチコイドレセプターアゴニスト;LTB4アンタゴニスト(例えば、LY293111、CGS025019C、CP−195543、SC−53228、BIIL 284、ONO 4057、SB 209247);LTD4アンタゴニスト(例えば、モンテルカストおよびザフィルルーカスト);PDE4阻害剤(例えば、シロミラスト(cilomilast)(Ariflo(登録商標)GlaxoSmithKline)、ロフルミラスト(Roflumilast)(Byk Gulden)、V−11294A(Napp)、BAY19−8004(Bayer)、SCH−351591(Schering−Plough)、アロフィリン(Arofylline)(Almirall Prodesfarma)、PD189659/PD168787(Parke−Davis)、AWD−12−281(Asta Medica)、CDC−801(Celgene)、SeICID(TM)CC−10004(Celgene)、VM554/UM565(Vernalis)、T−440(Tanabe)、KW−4490(Kyowa Hakko Kogyo));A2aアゴニスト;A2bアンタゴニスト;ならびにβ−2アドレナリン作用性レセプターアゴニスト(例えば、アルブテロール(サルブタモール)、メタプロテレノール、テルブタリン、サルメテロール、フェノテロール、プロカテロール、ならびに特に、フォルモテロールおよびその薬学的に受容可能な塩)が挙げられる。適切な気管支拡張薬物としては、抗コリン作用性化合物または抗ムスカリン化合物、特に、臭化イプラトロピウム、臭化オキシトロピウム、チオトロピウム塩およびCHF 4226(Chiesi)、ならびにグリコピロレートが挙げられる。
適切な抗ヒスタミン薬物質としては、塩酸塩セチリジン、アセトアミノフェン、フマル酸クレマスチン、プロメタジン、ロラタジン、デスロラタジン(desloratidine)、ジフェンヒドラミンおよび塩酸フェキソフェナジン、アクリバスチン(activastine)、アステミゾール、アゼラスチン、エバスチン、エピナスチン、ミゾラスチン(mizolastine)およびテルフェナジン(tefenadine)が挙げられる。
本発明の化合物と抗炎症薬物との他の有用な組み合わせは、ケモカインレセプター(例えば、CCR−1、CCR−2、CCR−3、CCR−4、CCR−5、CCR−6、CCR−7、CCR−8、CCR−9およびCCR10、CXCR1、CXCR2、CXCR3、CXCR4、CXCR5)のアンタゴニスト、特に、CCR−5アンタゴニスト(例えば、Schering−PloughのアンタゴニストSC−351125、SCH−55700およびSCH−D、ならびにTakedaのアンタゴニスト(例えば、N−[[4−[[[6,7−ジヒドロ−2−(4−メチルフェニル)−5H−ベンゾ−シクロヘプテン−8−イル]カルボニル]アミノ]フェニル]−メチル]テトラヒドロ−N,N−ジメチル−2H−ピラン−4−アミニウムクロリド(TAK−770)))との組み合わせである。
コード番号、一般名または商品名により識別される活性化合物の構造は、標準的な概説書「The Merck Index」の現行の版またはデータベース(例えば、Patents International(例えば、IMS World Publications))から得られ得る。
本発明の化合物はまた、公知の治療プロセス(例えば、ホルモンまたは放射線の投与)と組み合わせて使用され得る。特定の実施形態において、提供される化合物は、放射線増感剤として(特に、放射線治療に対して乏しい感度を示す腫瘍の処置のために)使用される。
本発明の化合物は、単独で投与されても、1種以上の他の治療化合物と組み合わせて投与されてもよく、可能な併用療法は、一定の組み合わせの形態、または本発明の化合物と1種以上の他の治療化合物との投与が交互であるか、もしくは互いに独立している形態、または一定の組み合わせと1種以上の他の治療化合物との組み合わせた投与の形態をとり得る。本発明の化合物は、それ以外に、またはそれに加えて、特に腫瘍治療のために、化学療法、放射線療法、免疫療法、光線療法、外科手術介入、またはこれらの組み合わせと組み合わせて、投与され得る。上で記載されたように、他の処置ストラテジーの観点で、補助的な治療と同様に、長期間の治療が可能である。他の可能な処置は、腫瘍回帰後の患者の状態を維持するための治療、またはさらに、例えば危険がある患者における化学防御治療である。
これらのさらなる剤は、個々の化合物含有化合物とは別に、複数投薬計画の一部として投与され得る。あるいは、これらの剤は、本発明の化合物と単一の組成物に混合された、単一の剤形の一部であり得る。複数投薬計画の一部として投与される場合、これらの2種の活性剤は、同時にか、順番にか、または互いからある期間以内(通常、互いから5時間以内)に与えられ得る。
本明細書中で使用される場合、用語「組み合わせ」、「併用」、および関連する用語は、本発明に従う、複数の治療剤の同時または順番の投与をいう。例えば、本発明の化合物は、別の単位剤形中でかまたは単一の単位剤形中で一緒に、別の治療剤と同時にかまたは順番に投与され得る。従って、本発明は、本発明の化合物、さらなる治療剤、および薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクルを含有する、単一の剤形を提供する。
単一の剤形を製造するためにキャリア材料と組み合わせられ得る、本発明の化合物とさらなる治療剤との両方の(上記のようなさらなる治療剤を含有する組成物中での)量は、処置される宿主、および特定の投与形態に依存して変わる。好ましくは、本発明の組成物は、0.01mg/kg体重/日〜100mg/kg体重/日の投薬量の本発明の化合物が投与され得るように、処方されるべきである。
さらなる治療剤を含有する組成物において、そのさらなる治療剤および本発明の化合物は、相乗作用し得る。従って、このような組成物中のさらなる治療剤の量は、その治療剤のみを利用する単剤療法において必要とされる量より少ない。このような組成物において、0.01μg/kg体重/日〜1,000μg/kg体重/日の投薬量のさらなる治療剤が投与され得る。
本発明の組成物中に存在するさらなる治療剤の量は、唯一の活性剤としてその治療剤を含む組成物で通常投与される量以下になる。好ましくは、本開示の組成物中のさらなる治療剤の量は、唯一の治療上活性な剤としてその剤を含む組成物中に通常存在する量の約50%から100%に及ぶ。
本発明の化合物またはその医薬組成物はまた、装具、人工弁、移植血管、ステントおよびカテーテルなどの埋込み可能な医療デバイスをコーティングするための組成物中に組み込まれ得る。例えば、血管ステントは、再狭窄(損傷後の血管壁の再狭小化)を克服するために使用されている。しかし、ステントまたはその他の埋込み可能なデバイスを使用する患者には、血餅形成または血小板活性化のリスクがある。これらの不要な効果は、デバイスをキナーゼ阻害剤を含む薬学的に受容可能な組成物でプレコーティングすることによって、防ぐまたは軽減することができる。本発明の化合物でコーティングされた埋込み可能なデバイスが、本発明の別の実施形態である。
例示
以下の実施例に記載されるように、特定の例示的実施形態において、化合物は、以下の一般手順に従って調製される。本発明の化合物の合成を記載するが、以下の一般方法および当業者に公知である他の方法が、全ての化合物、ならびに本明細書中に記載されるようなこれらの化合物の各々のサブクラスおよび種に適用され得ることが、理解される。
実施例1:中間体1.4。
化合物1.2の合成。10Lの4つ口丸底フラスコに、2−オキソシクロペンタン−1−カルボン酸エチル(1.1,1000g,6.40mol,1.00当量)、2−シアノ酢酸エチル(861g,7.61mol,1.19当量)、エタノール(4000mL)、ジエチルアミン(571g,7.81mol,1.22当量)、および硫黄(248g,7.75mol,1.21当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。この溶液を10Lの酢酸エチルで希釈し、そして3×1Lのブラインで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムに装填し、そして酢酸エチル/石油エーテル(1:10)で溶出して、800g(44%)の1.2を黄色固体として得た。
化合物1.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気下に維持した10Lの4つ口丸底フラスコに、1.2(800g,2.82mol,1.00当量)およびホルムアミド(8L)を入れた。得られた溶液を180℃で5時間撹拌した。この反応混合物を水浴で室温まで冷却した。得られた溶液を10Lの水/氷で希釈した。この溶液を3×5Lの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。この混合物を2×5Lのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムに装填し、そして酢酸エチル/石油エーテル(1:1)で溶出して、350g(47%)の12−ヒドロキシ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−カルボン酸エチル1.3を明黄色固体として得た。
化合物1.4の合成。パージして窒素の不活性雰囲気下に維持した5Lの4つ口丸底フラスコに、1.3(350g,1.32mol,1.00当量)およびPOCl3(1800mL)を入れた。得られた溶液を油浴中110℃で1時間撹拌した。この反応混合物を水浴で室温まで冷却した。この混合物を減圧下で濃縮した。次いで、この反応を1Lの水/氷の添加によりクエンチした。この溶液を2×500mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。この混合物を1×500mLのブラインで洗浄し、そしてその残渣をシリカゲルカラムに装填し、そして酢酸エチル/石油エーテル(1:5)で溶出して、260g(69%)の中間体1.4を白色固体として得た。
実施例2:中間体2.5(I−11);I−3(2.2)、(I−9)(2.4)、I−1(2.1)の合成。
化合物2.1の合成。50mLの丸底フラスコに、中間体1.4(1.79g,6.20mmol,1.00当量,98%)、N,N−ジメチルホルムアミド(15mL)、1−N,1−N−ジメチルシクロヘキサン−1,4−ジアミン二塩酸塩(1.63g,7.58mmol,1.81当量)、および炭酸カリウム(3.5g,24.82mmol,4.01当量,98%)を入れた。得られた溶液を油浴中55℃で8時間撹拌した。この反応の進行をTLC/LC−MS(酢酸エチル/石油エーテル=1/5)により監視した。次いで、この反応を50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×20mLの水で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、2.1g(87%)の2.1を黄色油状物として得た。
化合物2.2の合成。化合物2.1(0.66g,1.7mmol)のTHF(30mL)中の溶液に、LiAlH4(258mg,6.8mmol)を少しずつ0℃で添加した。この混合物を2時間撹拌しながら室温まで温め、次いでNa2SO4・10H2O(2.2g,6.8mmol)を添加した。この懸濁物を2時間撹拌し、そして濾過した。その濾液を濃縮し、そしてその残渣をMeOH/DCM(1:10)を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色固体生成物(450mg,76%)を得た。MS:m/z 347(M+H)+。
化合物2.3の合成。化合物2.2(1.9g,5.5mmol,1当量)をSOCl2(30ml)に溶解させた。この混合物を室温で一晩撹拌し、この時点でSOCl2を減圧下で除去した。その残渣を、水性NaHCO3の添加によりクエンチした。この混合物をCH2Cl2(3×100ml)で抽出した。合わせたCH2Cl2層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣を、さらに精製せずに次の工程で使用した(1.8g,91%)。MS:m/z 365(M+H)+。
化合物2.4の合成。NaCN(450mg,9mmol,2当量)をDMSO(10ml)に60℃で溶解させた。次いで、化合物2.3(1.65g,4.5mmol,1当量)を添加した。この混合物を70℃まで加熱し、そしてこの温度で5時間撹拌し、この時点でこの混合物を室温まで冷却し、そして水性NaHCO3(20ml)を添加した。この混合物をCH2Cl2(3×30ml)で抽出した。そのCH2Cl2相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をシリカゲルで精製して、所望の生成物(1.15g,74%)を得た。MS:m/z 356(M+H)+。
中間体2.5の合成。SOCl2(10ml)をMeOH(40ml)に氷浴で冷却しながら添加した。この添加が完了した後に、この混合物を1時間撹拌し、この時点で化合物2.4(1.1g,3mmol)をこの溶液に添加した。この混合物を70℃まで加熱し、そしてこの温度で16時間撹拌し、この時点でMeOHを除去し、そして水を添加した。NaHCO3をこの混合物に添加して、そのpHを7より大きく調整した。この混合物をCH2Cl2(50ml)により抽出した。そのCH2Cl2相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をシリカゲルで精製して、所望の生成物(600mg,55%)を得た。
実施例3:中間体3.1(I−18 HCl)の合成。
50mLの丸底フラスコに、中間体2.5(500mg,1.29mmol,1.00当量)および水酸化ナトリウム(130mg,3.25mmol,2.53当量)のメタノール(10mL)中の溶液を入れた。この反応物を50℃で5時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して溶液を得、次いで、これを20mLの水で希釈した。得られた混合物を分液漏斗内で2×20mLのジクロロメタンで洗浄した。その水層のpH値を6NのHClで3に調整した。この溶液を減圧下で濃縮して、0.6g(粗製)の中間体3.1を黄色固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
実施例4:中間体4.1(I−18の遊離塩基)。
2.5(1g,2.57mmol)のTHF(5mL)およびMeOH(5mL)中の溶液に、NaOH(1g,25.7mmol)のH2O(5mL)中の溶液を添加した。この混合物を室温で15時間撹拌した。この時点で、そのpHをHCl(1M)を用いて5に調整し、そして所望の生成物を逆相クロマトグラフィー(Biotage)により精製して、白色固体(500mg,52%)を得た。1H NMR (500 MHz, D2O) δ 7.958 (s, 1H), 3.755 (m, 1H), 3.479−3.468 (m, 1H), 3.197 (t, 1H), 2.861 (m, 1H), 2.748 (s, 7H), 2.503 (m, 1H), 2.190−2.009 (m, 7H), 1.584−1.420 (m, 4H). MS:m/z 347(M+H)+。
実施例5:(1r,4r)−N1,N1−ジメチル−N4−(5−(ピロリジン−1−イルメチル)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)シクロヘキサン−1,4−ジアミン(I−10)の合成。
化合物2.3(実施例2においてと同様に調製した;150mg,0.4mmol,1当量)をCH3CNに溶解させた。次いで、ピロリジン(175mg,2.5mmol,6当量)およびK2CO3(110mg,0.8mmol,2当量)を添加した。この混合物を80℃まで加熱し、そしてこの温度で5時間撹拌した。そのCH3CNを減圧中で除去した。その残渣を逆相HPLCにより精製して、化合物I−10(40mg,20%)を得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.35 (1H, s), 8.18−8.20 (1H, d), 4.10−4.13 (1H, m), 3.40−3.41 (1H, m), 2.94−3.01 (1H, m), 2.70−2.87 (2H, m), 2.56−2.68 (6H, m), 2.31 (6H, m), 2.23−2.30 (2H, m), 2.10−2.13 (2H, m), 1.95−1.93 (2H, m), 1.74−1.83 (4H, m), 1.45−1.51 (2H, m), 1.16−1.38 (2H, m). MS:m/z 400(M+H)+。
実施例6:2−(12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル)−N−エチルアセトアミド(I−23)の合成。
100mLの丸底フラスコに、中間体2.5(220mg,0.57mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(4mL)およびエチルアミン(H2O中65%〜70%,75mL)中の溶液を入れた。この溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(200mg)を分取HPLC(カラム:Waters−1 Xbridge RP 19×150;移動相:H2O中0.05%NH4HCO3(A)およびCH3CN(B);検出器:220nmおよび254nm)により精製して、62.4mg(27%)の化合物I−23を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.36 (s, 1H), 5.91−5.89 (d, 1H), 5.39 (m, 1H), 3.83−3.81 (m, 1H), 3.39−3.22 (m, 3H), 3.08−2.72 (m, 2H), 2.38−2.32 (m, 9H), 2.20−2.16 (m, 3H). 1.99−1.97 (m, 2H), 1.48−1.45 (m, 4H), 1.12−1.07 (t, 3H). MS:m/z 400(M+H)+。
実施例7:2−(4−(((1r,4r)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)アミノ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エタノール(I−12)の合成。
2.5(0.66g,1.7mmol)のTHF(30mL)中の溶液に、LiAlH4(508mg,13.3mmol)を少しずつ0℃で添加した。この混合物を2時間撹拌しながら室温まで温めた。次いで、Na2SO4・10H2O(4.3g,13.3mmol)を添加し、そしてこの懸濁物を2時間撹拌した。その固体を濾別し、そしてその濾液をMeOH/CH2Cl2=1:10を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物I−12を白色固体生成物(450mg,73%)として得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.365 (1H, s), 5.850−5.834 (1H, d), 4.169−4.138 (1H, m), 3.753−3.716 (2H, m), 3.570−3.563 (1H, t), 3.073−3.022 (1H, m), 2.920−2.869 (1H, m), 2.705−2.663 (1H, m), 2.391 (1H, m), 2.341 (6H, s), 2.274−2.145 (4H, m), 1.971−1.948 (2H, m), 1.805−1.714 (2H, m), 1.503−1.362 (4H, m). MS:m/z 347(M+H)+。
実施例8:2−(12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル)−N−(2−ヒドロキシエチル)アセトアミド(I−26)の合成。
化合物8.1の合成。50mLの丸底フラスコに、DMF(10mL)中の中間体4.1(80mg,0.21mmol,1.00当量)、HOBT(35mg,0.26mmol,1.20当量)、EDCI(81mg,2.00当量)、(2−アミノエトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(93mg,0.53mmol,2.50当量)およびトリエチルアミン(65mg,0.64mmol,3.00当量)を入れた。この溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、80mg(粗製)の化合物8.1を白色固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
化合物I−26の合成。50mLの丸底フラスコに、8.1(80mg,0.15mmol,1.00当量)のCH3CN(5mL)中の溶液を入れた。HF(水中40wt.%,0.25mL)を添加し、そしてこの溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物を分取HPLC(カラム:Waters−1 Xbridge RP 19×150;移動相:H2O中0.05%NH4HCO3(A)、CH3CN(B);検出器:UV 220nmおよび254nm)により精製して、4.5mg(7%)の化合物I−26を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.38 (s, 1H), 5.97 (s, 1H), 5.86−5.87 (d, 1H), 4.12 (s, 1H), 3.95− 3.81 (d, 1H), 3.80 −3.60 (s, 2H), 3.60−3.30 (m, 2H), 3.20−3.00 (m, 1H), 3.00−2.87 (m, 1H), 2.86−2.70 (m, 1H), 2.50−2.30 (m, 1H) 2.27−2.10 (m, 3H), 1.90−2.70 (m, 1H) 1.60−1.20 (m, 4H). MS:m/z 400(M+H)+。
実施例9:2−(12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル)−N−(2−ヒドロキシエチル)アセトアミド(I−27)の合成。
化合物9.1の合成。50mLの丸底フラスコに、中間体4.1(83mg,0.22mmol,1.00当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(12mL)中の溶液、EDCI(83mg,0.43mmol,2.00当量)、HOBT(35mg,0.26mmol,1.20当量)、(3−アミノプロポキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(120mg,0.63mmol,2.90当量)、およびトリエチルアミン(65mg,0.64mmol,3.00当量)を入れた。この溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、100mg(粗製)の9.1を白色固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
化合物I−27の合成。50mLの丸底フラスコに、CH3CN(5mL)中の9.1(100mg,0.18mmol,1.00当量)を入れた。その後、HF(水中40wt.%,0.25mL)を撹拌しながら滴下により添加した。この溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、11.8mg(15%)のI−27を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.40 (s, 1H), 6.10−5.90 (s, 1H), 5.90−5.80 (d, 1H), 4.20−4.00 (s, 1H), 3.95− 3.81 (d, 1H), 3.70 −3.55 (m, 2H), 3.55−3.45 (m, 1H), 3.45−3.30 (m, 1H), 3.30−3.00 (m, 1H), 3.00−2.85 (m, 1H), 2.85−2.70 (m, 1H) 2.50−2.30 (m, 9H), 2.39−2.15 (m, 3H) 2.16−1.90 (m, 2H), 1.90−1.60 (m, 2H), 1.58−1.40 (m, 4H). MS:m/z 434(M+H)+。
実施例10:2−(4−(((1r,4r)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)アミノ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)アセトアミド(I−13)の合成。
中間体4.1(200mg,0.5mmol,1当量)、NH4Cl(200mg,4mmol,8当量)、TEA(500mg,5mmol,10当量)およびHATU(380mg,1mmol,2当量)のDMF(3mL)中の混合物を20℃で24時間撹拌した。この混合物を分取HPLCにより精製して、化合物I−13(60mg,20%)を得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.37 (1H, s), 5.82 (1H, m), 5.37−5.45 (2H, m), 4.10−4.13 (1H, m), 3.85−3.87 (1H, m), 3.03−3.08 (1H, m), 2.90−2.95 (1H, m), 2.77−2.81 (1H, m), 2.45−2.47 (2H, m), 2.34 (6H, s), 2.17−2.24 (4H, m), 1.98−1.99 (2H, m), 1.38−1.47 (4H, m). MS:m/z 374(M+H)+。
実施例11:2−(4−(((1r,4r)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)アミノ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−1−(ピロリジン−1−イル)エタノン(I−14)の合成。
4.1(200mg,0.5mmol,1当量)、ピロリジン(70mg,1mmol,2当量)、TEA(150mg,1.5mmol,3当量)およびHATU(200mg,0.5mmol,1当量)のDMF(3mL)中の混合物を20℃で24時間撹拌した。この混合物を分取HPLCにより精製して、化合物I−14(70mg,30%)を得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.35 (1H, s), 6.26−6.28 (1H, d), 4.07−4.09 (1H, m), 3.93−3.95 (1H, m), 3.30−3.50 (3H, m), 3.04−3.09 (3H, m), 2.88−2.93 (1H, m), 2.75−2.80 (1H, m), 2.50−2.54 (1H, m), 2.31 (6H, s), 2.16−2.21 (4H, m), 1.75−1.96 (6H, m), 1.43−1.50 (4H, m). MS:m/z 428(M+H)+。
実施例12:2−(4−(((1r,4S)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)アミノ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−1−((S)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)エタノン(I−15)の合成。
化合物I−15を、中間体4.1および(S)−ピロリジン−3−オールから、実施例9と同じ方法で合成して、化合物I−15を31%の収率で得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.34 (1H, s), 6.14−6.32 (1H, m), 4.38−4.44 (1H ,m), 4.02−4.13 (1H, m), 3.88−3.98 (1H, m), 3.42−3.69 (3H, m), 3.14−3.38 (1H, m), 3.05−3.12 (1H, m), 2.72−2.96 (2H, m), 2.42−2.61 (2H, m), 2.30 (7H, m), 2.16−2.23 (2H, m), 1.78−2.04 (5H, m), 1.34−1.50 (4H, m). MS:m/z 444(M+H)+。
実施例13:2−(4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)アミノ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−1−((R)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)エタノン(I−16)の合成。
化合物I−16を、中間体4.1および(R)−ピロリジン−3−オールから、実施例9と同じ方法で合成して、化合物I−16を46%の収率で得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.34 (1H, s), 6.14−6.18 (1H, m), 4.38−4.44 (1H ,m), 4.02−4.13 (1H, m), 3.88−3.98 (1H, m), 2.71−3.72 (7H, m), 2.42−2.61 (2H, m), 2.29 (7H, s), 2.14−2.23 (2H, m), 1.75−2.04 (4H, m), 1.68−1.74 (1H, m), 1.34−1.50 (4H, m). MS:m/z 444(M+H)+。
実施例14:2−(12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアセトアミド(I−30)の合成。
化合物14.1の合成。100mLの丸底フラスコに、中間体3.1(600mg,1.46mmol,1.00当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の溶液、2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル(メチル)アミン(360mg,1.90mmol,1.30当量)、HOBT(320mg,2.37mmol,1.62当量)、EDC(920mg,4.82mmol,3.30当量)、およびTEA(810mg,8.00mmol,5.48当量)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を100mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。合わせた有機層を3×50mLのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(溶出勾配:100:1〜10:1のDCM:MeOH)を用いてシリカゲルカラムに装填した。精製により、0.2g(25%)の14.1を黄色油状物として得た。MS:m/z 546(M+H)+。
化合物I−30の合成。50mLの丸底フラスコに、14.1(200mg,0.37mmol,1.00当量)のアセトニトリル(5mL)中およびフッ化水素(水中40wt%,0.2mL)の溶液を入れた。室温で5時間撹拌した後に、得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物を分取HPLC[カラム:Xbridge Shield RP 18,5um,19×150mm;移動相:水(50mMのNH4HCO3)およびCH3CN(5.0%のCH3CNを8分間で45.0%まで,2分間保持,1分間で100.0%まで上昇,次いで1分間で5.0%まで低下);検出器:UV 254nmおよび220nmにより精製した。45.7mg(29%)のI−30を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.33 (d, 1H), 6.06−6.09 (m, 1H), 4.08 (s, 1H), 3.92−3.94 (m, 1H), 3.79−3.81 (m, 1H), 3.67−3.77 (m, 1H), 3.48−3.65 (m, 1H), 3.34−3.38 (m, 1H), 3.02−3.08 (m, 1H), 2.99 (s, 3H), 2.62−2.92 (m, 3H), 2.52−2.58 (m, 1H), 2.30 (s, 7H), 2.16−2.26 (m, 2H), 1.94 (s, 2H), 1.36−1.46 (m, 4H). MS:m/z 432(M+H)+。
実施例15:中間体15.4の合成。
化合物15.2の合成。10Lの4つ口丸底フラスコに、2−(2−オキソシクロペンチル)酢酸エチル(15.1,550g,3.23mol,1.00当量)のエタノール(2200mL)中の溶液を室温で入れた。その後、NCCH2COOEt(440g,1.21当量)、Et2NH(291.5g,1.23当量)およびS(126.5g,1.22当量)を少しずつ室温で添加した。この溶液を室温で一晩撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。得られた溶液を5000mLの酢酸エチルで希釈し、そして2×1000mLのブラインで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、430g(45%)の2−アミノ−4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4H,5H,6H−シクロペンタ[b]チオフェン−3−カルボン酸エチル(15.2)を橙色油状物として得た。
化合物15.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した10Lの4つ口丸底フラスコに、15.2(500g,1.68mol,1.00当量)のホルムアミド(5L)中の溶液を室温で添加した。得られた溶液を油浴中180℃で5時間撹拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、次いで10Lの水/氷の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×5Lの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。この混合物を3×3000mLのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その固体を濾過により集めて、200g(43%)の2−[12−ヒドロキシ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]酢酸エチル(15.3)を黄色固体として得た。
中間体15.4の合成。2個の2000mLの4つ口丸底フラスコに、15.3(200g,718.58mmol,1.00当量)のPOCl3(2000mL)中の溶液を室温で入れた。得られた溶液を油浴中110℃で2時間撹拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、そして減圧下で濃縮した。次いで、この反応を1000mLの氷水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×500mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。合わせた有機層を2×500mLのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、200g(94%)の2−[12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]酢酸エチル(15.4)を明黄色固体として得た。
実施例16:2−[(3S)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール(I−33)の合成。
化合物16.1の合成。ラセミ体15.3のエナンチオマー(4.7g)を、以下の条件下でキラルHPLCにより分離した:カラム:CHIRALPAK IC,0.46×25cm,5um;移動相:Hex:EtOH=50:50;流量:1.0ml/分;254nmでのUV検出。先に溶出したエナンチオマー(16.2,tR=7.76分,1.5g)を100%eeで明黄色固体として得、そして2番目に溶出したエナンチオマー(16.1,tR=10.39分,1.4g)を100%eeで明黄色固体として得た。
化合物16.3の合成。50mLの丸底フラスコに、2−[(3S)−12−ヒドロキシ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]酢酸エチル(16.2,560mg,2.01mmol,1.00当量)、ジオキサン(10mL)および三塩化ホスホリル(3.5mL)を添加した。この反応物を窒素下110℃で4時間撹拌した。減圧下での濃縮後、得られた溶液を飽和水性NaHCO3に滴下により注ぎ、そして酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧中でのエバポレーション後、その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:7)を用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、2−[(3S)−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]酢酸エチル(16.3,550mg,92%)を黄色油状物として得た。
化合物16.4の合成。N−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(412mg,1.91mmol,1.10当量)の、新たに蒸留したテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液を、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,280mg,4.00当量)で、窒素下室温で1時間処理した。次いで、この混合物に、16.3(510mg,1.72mmol,1.00当量)の乾燥テトラヒドロフラン(5mL)中の溶液をシリンジを介して添加した。室温で一晩撹拌した後に、この反応を水でクエンチし、そして酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、2−[(3S)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]酢酸エチル(16.4,400mg,49%)を黄色油状物として得た。
化合物16.5の合成。蒸留テトラヒドロフラン(10mL)中の16.4(180mg,0.38mmol,1.00当量)を含む50mLの丸底フラスコに、LiAlH4(30mg,0.79mmol,2.00当量)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で30分間撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、N−(4−[[(3S)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(16.5,100mg,61%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 434(M+H)+。
化合物I−33の合成。16.5(100mg,0.23mmol,1.00当量)のメタノール(5mL)中の溶液を含む25mLの丸底フラスコに、HCHO(37%,1mL)およびHCOOH(5mL)を窒素下室温で添加した。得られた溶液を100℃で一晩撹拌し、そして減圧下でエバポレートした。その粗製生成物(80mg)を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:水(0.05%のNH4HCO3)およびCH3CN(7.0%のCH3CNで開始、次いで13分間で63.0%まで上昇);254nmおよび220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そしてその溶媒をエバポレートして、化合物I−33(8mg)を無色油状物として得た。100%のeeが、キラル−SFC分析により測定された。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.26 (s, 1H), 5.24 (m, 1H), 3.72 (t, 1H), 3.47 (m, 1H), 3.08 (m, 2H), 2.70 (m, 1H),2.03−2.68 (m, 11H), 1.25−1.81 (m, 9H). MS:m/z 362(M+H)+。
実施例17:2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール(I−34)の合成。
化合物I−34を、16.1を16.2の代わりに使用したこと以外は実施例16と同じ様式で合成した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.26 (s, 1H), 5.24 (m, 1H), 3.75 (t, 1H), 3.47 (m, 1H), 3.08 (m, 2H), 2.70 (m, 1H), 2.03−2.68 (m, 13H), 1.25−1.80 (m, 6H). MS:m/z 362(M+H)+。
実施例18:中間体18.3。
化合物18.1の合成。N−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(710mg,3.30mmol,1.10当量)の、10mLの蒸留THF中の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,720mg,18.00mmol,6.00当量)を窒素下室温で添加した。30分間撹拌した後に、THF(10mL)中の中間体15.4(891mg,3.00mmol,1.00当量)をシリンジを介して添加し、そして得られた溶液を室温で12時間撹拌した。次いで、この反応を水の添加によりクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4から1:2)を用いてシリカゲルカラムに装填した。精製により、18.1(260mg,18%)を白色固体として得た。
化合物18.2の合成。18.1(415mg,0.87mmol,1.00当量)の蒸留DMF(10mL)中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,225mg,6.5mmol)を0℃で添加し、そしてこの反応混合物を窒素下で30分間撹拌した。次いで、MeI(1.2g)をシリンジを介して添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに装填して、18.2(278mg,65%)を黄色油状物として得た。
化合物18.3の合成。LiAlH4(980mg,25.8mmol)を20mLの蒸留THF中の18.2(278mg,0.57mmol,1.00当量)で、窒素下氷/塩浴中で処理した。次いで、得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そしてこの反応をメタノールの添加によりクエンチし、そして水で希釈した。得られた溶液を100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下での濃縮後、所望のN−(4−[[3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(18.3,251mg,99%)を黄色油状物として得た。
実施例19。4−[[3−(2−エトキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1−アミン(I−31)の合成。
化合物19.1の合成。25mLの丸底フラスコに、中間体18.3(125mg,0.28mmol,1.00当量)の蒸留DMF(10mL)中の溶液を添加し、その後、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,96mg,2.80mmol)を0℃で添加し、そしてこの反応混合物を30分間撹拌した。次いで、ブロモエタン(305mg,2.80mmol)を添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして100mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、EtOAc/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに装填した。精製により、N−(4−[[3−(2−エトキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(19.1,19mg,14%)を無色油状物として得た。
化合物I−31の合成。19.1(19mg,0.04mmol,1.00当量)、ギ酸(1mL)およびホルムアルデヒド(37%,5mL)を含む25mLの丸底フラスコを窒素下油浴中で、100℃で12時間加熱した。この混合物を減圧下で濃縮し、そしてその残渣(45mg)を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:Xbridge Prep C18,19×150mm 5um;移動相:水(0.05%のNH4HCO3)およびCH3CN(5.0%のCH3CNを16分間で53.0%まで上昇);254nmおよび220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、化合物I−31(5.7mg,37%)をオフホワイトの油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.20 (m, 3H), 1.54 (m, 4H), 1.61 (m, 1H), 2.02−2.80 (m, 14H), 2.28−3.10 (m, 2H), 3.48 (m, 5H), 5.24 (m, 1H), 8.50 (s, 1H). MS:m/z 390(M+H)+。
実施例20。4−[[3−(2−メトキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1−アミン(I−32)の合成。
化合物20.1の合成。25mLの丸底フラスコに、中間体18.3(80mg,0.18mmol,1.00当量)の蒸留DMF(8mL)中の溶液を添加し、その後、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,36mg,0.90mmol)を0℃で添加し、そしてこの反応混合物を30分間撹拌した。次いで、ヨードメタン(255mg,1.80mmol)を添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして100mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、EtOAc/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、20.1(50mg,61%)を無色油状物として得た。
化合物I−32の合成。20.1(50mg,0.11mmol,1.00当量)のホルムアルデヒド(37%,5mL)およびギ酸(1mL)中の溶液を窒素下油浴中100℃で12時間撹拌した。この混合物を減圧下で濃縮し、そしてその粗製生成物(50mg)を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:Xbridge Prep C18,19×150mm 5um;移動相:水(0.05%のNH4HCO3)およびCH3CN(5.0%のCH3CNを15分間で55.0%まで上昇);254nmおよび220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、化合物I−32(17.1mg,42%)を無色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.47 (m, 4H), 1.76 (m, 1H), 1.98 (m, 2H), 2.20−2.32 (m, 11H), 2.66 (m, 1H), 2.94 (m, 1H), 3.07 (m, 1H), 3.30 (s, 3H), 3.42 (m, 3H), 5.23 (m, 1H), 8.50 (s, 1H). MS:m/z 376(M+H)+。
実施例21。中間体21.3および21.4の合成。
化合物21.1の合成。15.3(15g,53.89mmol,1.00当量)およびPOCl3(100mL)の、100mLのジオキサン中の溶液を窒素下で3時間加熱還流した。減圧下での濃縮後、得られた溶液を飽和水性NaHCO3に滴下により注ぎ、そして酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧中でのエバポレーション後、その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:7)を用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、21.1(15g,94%)を明黄色油状物として得た。MS:m/z 297,299(M+H)+。
化合物21.2の合成。500mLの丸底フラスコに、窒素の雰囲気下で、100mLの蒸留THF中の21.1(6g,20.22mmol,1.00当量)を−50℃で添加した。DIBAL−H(ヘキサン中25%w/w,50mL)を滴下により添加し、そして得られた溶液を窒素下−30℃未満で2時間撹拌した。この反応を飽和水性塩化アンモニウムでクエンチし、そして酢酸エチル(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、EtOAc/石油エーテル(1:5から1:1)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、21.2(5.0g,97%)を黄色固体として得た。MS:m/z 255,257(M+H)+。
化合物21.3および21.4の合成。ラセミ体21.2のエナンチオマー(5.0g,19.6mmol)を、以下の条件下でキラル−SFCにより分離した:カラム:CHIRALPAK IA;CO2を含む20%のメタノール;流量:250mL/分;254nmでのUV検出。tR=1.63を有するピークに対応する画分を集め、そしてメタノールを減圧中で除去して、エナンチオマー的に純粋な(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(21.3,2.0g)を100%eeで得た。tR=2.69を有するピークに対応する画分の類似の処理により、エナンチオマー的に純粋な(3S)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(21.4,2.0g)を100%eeで得た。
実施例22:中間体22.4の合成。
化合物22.1の合成。中間体21.4(3.3g,12.95mmol,1.00当量)を蒸留DMF(10mL)中のイミダゾール(1.24g,18.24mmol,1.41当量)およびTBDMSCl(2.34g,15.53mmol,1.20当量)で窒素下室温で2時間処理した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、(3S)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(22.1,4.5g,94%)を黄色油状物として得た。
化合物22.2の合成。水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,1.96g,49.00mmol,4.02当量)を蒸留THF(50mL)中のN−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(3.92g,17.09mmol,1.40当量)で窒素下0℃で1時間処理した。次いで、22.1(4.5g,12.20mmol,1.00当量)の、15mLのTHF中の溶液をこの反応混合物に添加し、これを60℃でさらに2時間撹拌した。次いで、この反応を0℃で20mLの水の添加によりクエンチし、そして酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、N−(4−[[(3S)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(22.2,6.5g,95%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 562(M+H)+。
化合物22.3の合成。22.2(6.5g,11.57mmol,1.00当量)およびBu4NF(4.5g,17.24mmol,1.49当量)のテトラヒドロフラン(100mL)中の溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を水の添加によりクエンチし、そして酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、N−(4−[[(3S)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(22.3,5g,97%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 448(M+H)+。
中間体22.4の合成。22.3(1.25g,2.79mmol,1.00当量)およびジクロム酸ジピリジニウム(4g,10.64mmol,4.00当量)の、10mLのDMF中の溶液を室温で15時間撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2から3:5)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、2−[(3S)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]酢酸(22.4,900mg,70%)を無色油状物として得た。
実施例23:2−[(3S)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−N−(5−フルオロピリジン−2−イル)アセトアミド(I−38)の合成。
化合物23.1の合成。中間体22.4(200mg,0.43mmol,1.00当量)の蒸留DMF(8mL)中の溶液に、窒素下室温で、5−フルオロピリジン−2−アミン(55mg,0.49mmol,1.13当量)、HATU(200mg)およびDIPEA(170mg)を添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そして水でクエンチし、そして酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2から3:5)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、N−(4−[[(3S)−3−[[(5−フルオロピリジン−2−イル)カルバモイル]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(23.1,195mg,81%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 556(M+H)+。
化合物I−38の合成。23.1(195mg,0.35mmol,1.00当量)のジクロロメタン(15mL)中の溶液を含む25mLの丸底フラスコに、塩酸(12M,2mL)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。そして減圧下で濃縮した。得られたN−(5−フルオロピリジン−2−イル)−2−[(3S)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド塩酸塩(130mg,粗製)をさらに精製せずに次の工程で直接使用した。この物質(130mg,粗製)およびHCHO(37%,1mL)のメタノール(10mL)中の溶液を室温で30分間撹拌し、このときに、NaBH3CN(55mg,0.78mmol,3.06当量)を添加し、そしてこの混合物を室温でさらに2時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチし、そして3×30mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(70mg)を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:Xbridge Prep C18 5um,19×150mm;移動相:水(0.05%のNH4HCO3)およびCH3CN(6.0%のCH3CNを25分間で50.0%まで上昇);254nmおよび220nmでのUV検出。その画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、2−[(3S)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−N−(5−フルオロピリジン−2−イル)アセトアミド(I−38,21.4mg)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.49 (s, 1H), 8.20 (m, 2H),7.63 (m, 1H), 5.28 (m, 1H), 3.93 (t, 1H), 3.33 (m, 2H), 3.03 (m, 1H), 2.82 (m, 1H), 2.77 (m, 1H), 2.55 (m, 10H), 2.03 (m, 2H), 1.55 (m, 4H). MS:m/z 470(M+H)+。
実施例24:2−[(3S)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]−N−エチルアセトアミド(I−36)の合成。
化合物24.1の合成。25mLの丸底フラスコに、中間体22.4(200mg,0.43mmol,1.00当量)、HOBt(90mg,0.67mmol,1.54当量)、EDCI(191mg,1.00mmol,2.31当量)、エタンアミン塩酸塩(45mg,0.55mmol,1.27当量)、トリエチルアミン(135mg,1.34mmol,3.08当量)および10mLの蒸留DMFを入れた。得られた溶液を窒素下室温で4時間撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして3×25mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:2から3:5)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、所望のN−(4−[[(3S)−3−[(エチルカルバモイル)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(24.1,165mg,78%)を白色固体として得た。MS:m/z 470(M+H)+。
化合物I−36の合成。25mLの丸底フラスコに、ジクロロメタン(12mL)中の24.1(165mg,0.34mmol,1.00当量)および塩酸(12M,2mL)を添加した。この反応物を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、1−(エチルアミノ)−2−[(3S)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール塩酸塩(105mg,粗製)を黄色油状物として得、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。この化合物(105mg,粗製)のメタノール(10mL)中の溶液に、HCHO(37%,2mL)を添加し、そしてこの反応物を室温で1時間撹拌した。次いで、NaBH3CN(50mg,63%)を添加し、そしてこの反応物を周囲温度でさらに2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、そしてその粗製生成物(85mg)を以下の条件下で分取HPLC(SHIMADZU)により精製した:カラム:Xbridge Prep C18 5um,19×150mm;移動相:水(0.05%のNH4HCO3)およびCH3OH NMR(6.0%のCH3OHを25分間で50.0%まで上昇);254nmでのUV検出。その画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、所望の化合物I−36(43mg)を白色固体として得た。100%のエナンチオマー過剰率が、キラルHPLC分析により測定された。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.48 (s, 1H), 5.30 (m, 1H), 3.84 (m, 1H), 2.94−3.32 (m, 5H), 2.73 (m, 1H), 2.20−2.68 (m, 11H), 1.50−1.72 (m, 4H), 1.15 (t, 3H). MS:m/z 403(M+H)+。
実施例25:中間体25.1の合成。
中間体21.3(1.3g,5.10mmol,1.00当量)を蒸留DMF(10mL)中のイミダゾール(500mg,7.44mmol,1.40当量)およびTBDMSCl(920mg,6.10mmol,1.20当量)で窒素下室温で2時間処理した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(25.1,1.8g,96%)を黄色油状物として得た。
実施例26:中間体26.3の合成。
化合物26.1の合成。50mLの丸底フラスコに、25.1(560mg,1.52mmol,1.00当量)およびTEA(461mg,3.0当量)の蒸留DMF(10mL)中の溶液を窒素下室温で添加した。次いで、トランス−N−(4−アミノシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(1628mg,7.60mmol,4.98当量)を添加し、そして得られた溶液を50℃で14時間撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして2×100mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、26.1(721mg,87%)を無色油状物として得た。
化合物26.2の合成。26.1(721mg,1.32mmol,1.00当量)の、10mLのTHF中の溶液に、TBAF(476mg,1.82mmol,1.38当量)を室温で添加した。得られた溶液を周囲温度で2時間撹拌し、次いで水の添加によりクエンチし、そして2×80mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望のN−(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(26.2,542mg,95%)を白色固体として得た。
化合物26.3の合成。化合物26.2(542mg,1.25mmol,1.00当量)を20mLのDCM中のDess−Martinペルヨージナン(637mg,1.50mmol,1.20当量)で0℃で処理した。得られた溶液を室温で4時間撹拌し、次いで水でクエンチし、そして2×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いてシリカゲルカラムに装填して、所望のN−(4−[[(3R)−3−(2−オキソエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル26.3(494mg,92%)を白色固体として得た。
実施例27および実施例28:(R)−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール(I−68)および(S)−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール(I−70)の合成。
化合物27.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した25mLの丸底フラスコに、21.3(300mg,1.18mmol,1.00当量)の10mLの無水ジクロロメタン(15mL)中の溶液を入れた。Dess−Martinペルヨージナン(757mg,1.79mmol,1.52当量)を添加し、そして得られた溶液を水/氷浴中0℃で2時間撹拌した。この反応の完了後、この反応を飽和水性重炭酸ナトリウムの添加によりクエンチし、そして3×20mLのDCMで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:8)を用いてシリカゲルカラムに適用し、そして精製して、化合物27.1(267mg,90%)を白色固体として得た。
化合物27.2の合成。27.1(267mg,1.06mmol,1.00当量)の、10mLの蒸留THF中の溶液に、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(280mg,1.97mmol,1.86当量)およびTEA(0.1mL)を添加した。この反応物を窒素下0℃で30分間撹拌した。次いで、TBAF(0.01mL)をシリンジを介して0℃で添加し、そして得られた溶液を5分間撹拌した。得られた溶液を15mLの水で希釈し、そして酢酸エチル(100mL)で抽出した。その有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、27.2(320mg,77%)を赤色油状物として得た。
化合物27.3の合成。トランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−オール(232mg,1.62mmol,2.00当量)の10mLの無水THF中の溶液を含む100mLの3つ口丸底フラスコに、NaH(鉱油中60%の分散物,128mg,5.33mmol,6.58当量)を0℃で添加し、そして得られた混合物を水/氷浴で30分間撹拌した。次いで、化合物27.2(320mg,0.81mmol,1.00当量)を添加し、そして得られた溶液を、その温度を油浴中で55℃に維持しながら、撹拌しながらさらに3時間反応させた。完了後、この反応を10mLの飽和水性NH4Clの添加によりクエンチし、そして3×30mLのDCMで抽出した。その有機層を合わせ、乾燥させ(Na2SO4)、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール/NH4OH(10:1:0.1)を用いてシリカゲルカラムに適用し、そして精製して、生成物をジアステレオマーの混合物として得た(180mg)。
化合物I−68およびI−70の合成。27.3のジアステレオーマー(180mg)を、以下の条件下で、分取HPLC(SHIMADZU)により分離した:カラム:Xbridge Prep C18 5um,19×150mm;移動相:水(0.1%のHCOOH)およびMeOH(6.0%のMeOHを19分間で53.0%まで上昇);254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そしてエバポレートして(水およびCH3OHを除去して)、化合物I−70(28mg)およびI−68(74.1mg)を白色固体として得た。
I−70についての分析データ:1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.45 (s, 2H), 5.32−5.30 (m, 1H), 3.93−3.99 (m, 1H), 3.78−3.66 (m, 1H), 3.32−2.94 (m, 3H), 2.84−2.65 (m, 7H), 2.40−2.19 (m, 7H), 1.90−1.56 (m, 5H). MS:m/z 430(M+H)+。
I−68についての分析データ:1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.44 (s, 2H), 5.33−5.31 (m, 1H), 4.10−4.05 (m, 1H), 3.47−3.32 (m, 1H), 3.29−2.90 (m, 3H), 2.84−2.68 (m, 7H), 2.55−2.17 (m, 7H), 1.77−1.62 (m, 5H). MS:m/z 430(M+H)+。
実施例29:2−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)アセトアミド(I−67)の合成。
化合物29.1の合成。4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オール(市販;218mg,1.2mmol,1.50当量)を、新たに蒸留したテトラヒドロフラン(15mL)中のNaH(鉱油中60%の分散物,128mg,3.2mmol,4当量)で、窒素下水/氷浴中0℃で30分間処理した。次いで、中間体25.1(289mg,0.8mmol,1.00当量)の、5mLのTHF中の溶液をシリンジを介して添加し、そして得られた溶液を油浴中60℃でさらに3時間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5−1:2)を用いてシリカゲルカラムに適用し、そして精製して、化合物29.1(260mg,63%)を無色油状物として得た。
化合物29.2の合成。29.1(260mg,0.5mmol,1.0当量)の、10mLのDCM中の溶液に、0.5mLの濃塩酸を氷/水浴中で添加した。得られた溶液を2時間撹拌し、そして減圧中で濃縮した。その残渣を飽和水性Na2CO3で中和し、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM/MeOH(15:1)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望のアルコール29.2(185mg,91%)を無色油状物として得た。
化合物29.3の合成。アルコール29.2(185mg,0.46mmol,1.00当量)を、50mLのDMF中のジクロム酸ジピリジニウム(752mg,2.00mmol,4.36当量)で、室温で24時間酸化した。得られた溶液を水で希釈し、そして3×50mLのCHCl3/iso−PrOHの混合溶液で抽出した。その有機層を合わせ、乾燥させ(Na2SO4)、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(5:1から1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用し、そして精製して、105mg(55%)の酸29.3を黄色油状物として得た。
化合物I−67の合成。酸29.3(105mg,0.25mmol,1.00当量)、NH4Cl(80mg,1.50mmol,6.00当量)、EDCI(57mg,0.3mmol,1.2当量)、4−ジメチルアミノピリジン(37mg,0.3mmol,1.2当量)およびHOBt(40mg,0.3mmol,1.2当量)の、5mLの無水DMF中の溶液を含む50mLの丸底フラスコを室温で24時間撹拌した。得られた溶液を水で希釈し、そして4×50mLのCHCl3:iso−PrOHの混合溶液で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。その粗製生成物を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:水(0.05%のNH4CO3)およびCH3CN(6.0%のCH3CNを25分間で50.0%まで上昇);254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして濃縮して、化合物I−67(22.5mg)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.43 (s, 1H), 5.27−5.20 (m, 1H), 3.80−3.70 (m, 5H), 3.29−3.27 (m, 1H), 3.12−2.90 (m, 2H), 2.73−2.67 (m, 5H), 2.49−2.42 (m, 1H), 2.32−2.19 (m, 4H), 2.10−2.06 (d, 2H), 1.67−1.46 (m, 4H). MS:m/z 417(M+H)+。
実施例30および実施例31:(2R)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オールホルメート(I−52)および(2S)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オールホルメート(I−54)の合成。
化合物30.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気下に維持した50mLの丸底フラスコに、26.3(244mg,0.57mmol,1.00当量)の蒸留THF(10mL)中の溶液を窒素下0℃で添加した。次いで、C2H5MgBr(THF中1M,2.85mL,5.0当量)を0℃でシリンジを介して滴下により添加した。得られた溶液を0℃でさらに2時間撹拌し、飽和水性NH4Clでクエンチし、そして3×20mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、ラセミ体N−(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシブチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(30.1,130mg,50%)を無色油状物として得た。
化合物I−52およびI−54の合成。50mLの丸底フラスコに、30.1(130mg,0.28mmol,1.00当量)およびジクロロメタン(10mL)を入れ、そして0℃まで冷却した。次いで、塩酸(12M,2.0mL)を添加し、そして得られた溶液を室温で3時間撹拌した。3時間後、この混合物を減圧下で濃縮した。この溶液のpH値を飽和水性炭酸ナトリウムで8に調整し、次いでこの溶液を2×40mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、1−[(3R)−12−[(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オール(80mg,粗製)を無色油状物として得た。この物質(80mg,粗製)のメタノール(5mL)中の溶液に、HCHO(37%,0.8mL)を添加した。この反応物を室温で1時間撹拌した。次いで、NaBH3CN(33.9mg,0.54mmol,2.44当量)を添加し、そして得られた溶液を周囲温度でさらに2時間撹拌し、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(80mg)を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.1%のHCOOHを含む水およびCH3CN;254nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そしてエバポレートして水およびCH3CNを除去して、それぞれ(2R)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オールホルメート(I−52,8.6mg)を白色固体として得、そして(2S)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オールホルメート(I−54,5.9mg)を灰色固体として得た。
I−52についての分析データ:1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.55 (br s, 1H), 8.23 (s, 1H) 4.19 (m, 1H), 3.57−3.59 (m, 1H), 3.31−3.38 (m, 1H), 3.23 (m, 1H), 3.11−3.14 (m, 1H), 2.83−2.91 (m, 7H), 2.68−2.75 (m, 1H), 2.33−2.37 (m, 1H), 2.18−2.27 (m, 4H), 1.61−1.79 (m, 6H), 1.48−1.57 (m, 2H), 0.95 (t, 3H). MS:m/z 389(M+H)+。
I−54についての分析データ:1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.45 (br s, 1H), 8.12 (s, 1H), 4.08−4.12 (m, 1H), 3.51−3.54 (m, 2H), 3.20−3.22 (m, 1H), 2.82−2.98 (m, 1H), 2.74−2.79 (m, 6H), 2.57−2.64 (m, 1H),2.05−2.18 (m, 5H), 1.32−1.83 (m, 8H), 0.84 (t, 3H). MS:m/z 389(M+H)+。
実施例32および実施例33:(2R)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オールホルメート(I−53)および(2S)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オールホルメート(I−55)の合成。
化合物32.1の合成。パージして窒素の雰囲気下で維持した50mLの3つ口丸底フラスコに、26.3(250mg,0.58mmol,1.00当量)の新たに蒸留したテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液を窒素下0℃で添加した。CH3MgBr(THF中1.0M,2.9mL,5.0当量)をシリンジを介して0℃で添加した。得られた溶液を0℃で2時間撹拌し、そして飽和水性NH4Clでクエンチし、そして3×30mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに装填した。N−(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシプロピル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルの2−ヒドロキシジアステレオマーの混合物(32.1,109mg,42%)を無色油状物として得た。
化合物I−53およびI−55の合成。50mLの丸底フラスコに、32.1(109mg,0.24mmol,1.00当量)およびジクロロメタン(10mL)を添加し、そしてこの溶液を0℃まで冷却した。次いで、塩酸(12M,2.0mL)を添加し、そしてこの溶液を室温で3時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この溶液のpH値を飽和水性炭酸ナトリウムで8に調整し、そして2×40mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、所望の1−[(3R)−12−[(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オール(70mg,粗製)を無色油状物として得た。この油状物(70mg,粗製)のメタノール(5mL)中の溶液に、HCHO(37%,0.8mL)を添加し、次いでこの反応物を室温で1時間撹拌した。次いで、NaBH3CN(29.7mg,0.47mmol,2.35当量)を添加し、そして撹拌を周囲温度でさらに2時間続け、この時点でこれを減圧下で濃縮した。その粗製生成物(80mg)を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:水(0.05%のHCOOH溶液)およびCH3CN(6.0%のCH3CNで開始、次いで25分間かけて50.0%まで上昇);254nmおよび220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そしてエバポレートして、化合物I−53(12.9mg)を白色固体として得、そして化合物I−55(5.6mg)を灰色固体として得た。
I−53についての分析データ:1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.54 (br s, 1H), 8.23 (s, 1H), 4.18−4.19 (m, 1H), 3.70−3.76 (m, 1H), 3.55−3.58 (m, 1H), 3.05−3.33 (m, 2H), 2.84−2.92 (m, 7H), 2.68−2.75 (m, 1H), 2.16−2.37 (m, 5H), 1.55−1.78 (m, 6H), 1.23 (t, 3H). MS:m/z 375(M+H)+。
I−55についての分析データ:1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.55 (br s, 1H), 8.23 (s, 1H), 4.18−4.19 (m, 1H), 3.70−3.76 (m, 1H), 3.55−3.58 (m, 1H), 3.05−3.33 (m, 2H), 2.84−2.92 (m, 7H), 2.68−2.75 (m, 1H), 2.16−2.37 (m, 5H), 1.55−1.78 (m, 6H), 1.23 (t, 3H). MS:m/z 375(M+H)+。
実施例34:中間体34.2の合成。
化合物34.1の合成。水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,0.9g,22.5mmol,4.60当量)を、蒸留THF(50mL)中のN−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(1.8g,7.85mmol,1.6当量)で窒素下0℃で1時間処理した。次いで、25.1(1.8g,4.88mmol,1.00当量)の、15mLのTHF中の溶液をこの反応混合物に添加し、そして後者を60℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を0℃で20mLの水の添加によりクエンチし、そして酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、N−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(34.1,1.6g,58%)を黄色油状物として得た。
化合物34.2の合成。34.1(1.6g,2.85mmol,1.00当量)およびBu4NF(1.1g,1.5当量)のテトラヒドロフラン(50mL)中の溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を水の添加によりクエンチし、そして酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、中間体34.2(1.2g,81%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 448(M+H)+。
実施例35:中間体35.1の合成。
中間体35.1の合成。34.2(1.15g,2.57mmol,1.00当量)およびジクロム酸ジピリジニウム(4g,10.64mmol,4.14当量)の、10mLのDMF中の溶液を室温で15時間撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2から3:5)を用いてシリカゲルカラムに装填して、2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]−ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]酢酸(35.1,0.9g,76%)を無色油状物として得た。
実施例36:2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]−ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−N−(5−フルオロピリジン−2−イル)アセトアミド(I−37)の合成。
化合物36.1の合成。35.1(200mg,0.43mmol,1.00当量)、5−フルオロピリジン−2−アミン(55mg,0.49mmol,1.13当量)、HATU(200mg)およびDIPEA(170mg)の蒸留DMF(8mL)中の溶液を窒素下室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2から3:5)を用いてシリカゲルカラムに装填して、N−(4−[[(3R)−3−[[(5−フルオロピリジン−2−イル)カルバモイル]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(36.1,200mg,83%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 556(M+H)+。
化合物I−37の合成。36.1(200mg,0.36mmol,1.00当量)のジクロロメタン(15mL)中の溶液を含む25mLの丸底フラスコに、塩酸(12M,2mL)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そして減圧下で濃縮して、N−(5−フルオロピリジン−2−イル)−2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド塩酸塩(130mg,粗製)を得、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
この化合物(130mg,粗製)およびHCHO(37%,1mL)のメタノール(10mL)中の溶液を室温で30分間撹拌し、この時点でNaBH3CN(55mg,0.78mmol,3.06当量)をこの混合物に添加し、そして撹拌を室温でさらに2時間続けた。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチし、そして3×30mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(70mg)を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:Xbridge Prep C18 5um,19×150mm;移動相:水(0.05%のNH4HCO3溶液)およびCH3CN(6.0%のCH3CNで開始、次いで25分間かけて50.0%まで上昇);254nmおよび220nmでのUV検出。その画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、化合物I−37(33.4mg)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.49 (s, 1H), 8.20 (m, 2H), 7.63 (m, 1H), 5.29 (m, 1H), 3.91 (t, 1H), 3.32 (m, 2H), 3.03 (m, 1H), 2.82 (m, 1H), 2.77 (m, 1H), 2.55 (m, 10H), 2.03 (m, 2H), 1.55 (m, 4H). MS:m/z 470(M+H)+。
実施例37:2−[(3S)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]−N−エチルアセトアミド(I−35)の合成。
化合物37.1の合成。25mLの丸底フラスコに、10mLの蒸留DMF中の中間体35.1(200mg,0.43mmol,1.00当量)、HOBt(90mg,0.67mmol,1.54当量)、EDCI(191mg,1.00mmol,2.31当量)、エタンアミン塩酸塩(45mg,0.55mmol,1.27当量)およびトリエチルアミン(135mg,1.34mmol,3.08当量)を添加した。この反応物を窒素下室温で4時間撹拌した。次いで、これを水でクエンチし、そして3×25mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:2から3:5)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、所望の化合物37.1(160mg,76%)を白色固体として得た。MS:m/z 489(M+H)+。
化合物I−35の合成。25mLの丸底フラスコに、ジクロロメタン(12mL)中の37.1(160mg,0.33mmol,1.00当量)および塩酸(12M,2mL)を添加した。この反応物を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、1−(エチルアミノ)−2−[(3S)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール塩酸塩(100mg,粗製)を黄色油状物として得、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。この化合物(100mg,粗製)のメタノール(10mL)中の溶液に、HCHO(37%,2mL)を添加し、そしてこの反応物を室温で1時間撹拌した。次いで、NaBH3CN(50mg,63%)を添加し、そして撹拌を周囲温度でさらに2時間続けた。得られた混合物を減圧下で濃縮し、そしてその粗製生成物(80mg)を以下の条件下で分取HPLC(SHIMADZU)により精製した:カラム:Xbridge Prep C18 5um,19×150mm;移動相:水(0.05%のNH4HCO3溶液)およびCH3OH NMR(6.0%のCH3OHで開始、そして25分間かけて50.0%まで上昇);254nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、化合物I−35(12.5mg)を白色固体として得た。100%のeeが、キラルHPLC分析により測定された。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.48 (s, 1H), 5.30 (m, 1H), 3.82 (m, 1H), 2.98−3.33 (m, 5H), 2.73 (m, 1H), 2.20−2.68 (m, 11H), 1.50−1.72 (m, 4H), 1.15 (t, 3H). MS:m/z 403(M+H)+。
実施例38:中間体38.2の合成。
化合物38.1の合成。35.1(200mg,0.43mmol,1.00当量)の蒸留DMF(6mL)中の溶液を含む、乾燥させた25mLの丸底フラスコに、EDCI(99mg,0.52mmol,1.19当量)、HOBt(70mg,0.52mmol,1.20当量)、4−ジメチルアミノピリジン(63mg,0.52mmol,1.19当量)およびNH4Cl(68mg,1.28mmol,2.96当量)を窒素下室温で順番に添加した。得られた溶液を周囲温度で14時間撹拌し、そして20mLの水でクエンチし、そして3×30mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3回)、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、38.1(150mg,75%)を白色固体として得た。
中間体38.2の合成。38.1(150mg,0.33mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に、塩酸(12M,2mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性重炭酸ナトリウムでクエンチし、そして酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして減圧下で濃縮して、2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(100mg,粗製)を黄色油状物として得た。
実施例39:2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−43)の合成。
化合物I−43の合成。中間体38.2(100mg,粗製)をメタノール(8mL)中のHCHO(37%,1mL)で処理し、そしてこの反応物を室温で30分間撹拌した。次いで、NaBH3CN(52.5mg,0.83mmol,3.00当量)を添加し、そしてこの反応物を周囲温度でさらに2時間撹拌した。その溶媒を減圧下で除去して、生成物(100mg,粗製)を得、これを分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:Xbridge Prep C18 5um,19×150mm;移動相:水(0.05%のNH4HCO3溶液)およびCH3CN(6.0%のCH3CNで開始、次いで25分間かけて50.0%まで上昇);254nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、化合物I−43(76.8mg)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.51 (s, 1H), 5.34 (m, 3H), 3.81 (m, 1H), 3.04 (m, 3H), 2.98 (m, 2H), 2.35 (m, 11H), 2.01 (m, 2H), 1.74 (m, 1H), 1.44−1.66 (m, 4H). MS:m/z 374(M+H)+。
実施例40:中間体40.2の合成。
化合物40.1の合成。中間体34.2(1.0g,2.23mmol,1.00当量)およびTEA(339mg,3.35mmol,1.50当量)のジクロロメタン(25mL)中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、メタンスルホニルクロリド(306mg,2.67mmol,1.20当量)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そして水の添加によりクエンチした。この反応混合物をジクロロメタン(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、化合物40.1(1.1g,94%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 526(M+H)+。
化合物40.2の合成。40.1(1.1g,2.09mmol,1.00当量)を50mLの丸底フラスコに入れ、そしてDMSO(15mL)中のNaCN(308mg,6.29mmol,3.00当量)で窒素下80℃で4時間処理した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧下での濃縮後、その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、所望の中間体40.2(920mg,96%)を黄色固体として得た。MS:m/z 457(M+H)+。
実施例41:3−[(3S)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(I−42)の合成。
化合物I−42の合成。中間体40.2(200mg,0.44mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に、塩酸(12M,2mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性重炭酸ナトリウムでクエンチし、そして酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして減圧下で濃縮して、3−[(3S)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(120mg,粗製)を黄色油状物として得た。
この物質とHCHO(37%,1mL)とのメタノール(8mL)中の溶液を室温で30分間撹拌した。次いで、NaBH3CN(64mg,1.02mmol,3.02当量)を添加し、そして周囲温度で2時間撹拌した。その溶媒を減圧下で除去して、生成物(100mg,粗製)を得、これを分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:Xbridge Prep C18 5um,19×150mm;移動相:水(0.05%のNH4HCO3溶液)およびCH3CN(6.0%のCH3CNで開始、次いで25分間かけて50.0%まで上昇);254nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、化合物I−42(86.4mg)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.49 (s, 1H), 5.32 (m, 1H), 3.33 (m, 1H), 3.07 (m, 2H), 2.74 (m, 1H), 2.35−2.54 (m, 12H), 2.11 (m, 2H), 1.74 (m, 1H), 1.44−1.66 (m, 4H). MS:m/z 371(M+H)+。
実施例42:3−[(3S)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(I−44)の合成。
化合物42.1の合成。中間体40.2(200mg,0.44mmol,1.00当量)および炭酸カリウム(166mg,1.20mmol,2.75当量)のDMSO(10mL)中の溶液に、H2O2(30%,3mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で18時間撹拌し、飽和水性Na2SO3でクエンチし、そして酢酸エチル(3×60mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。化合物42.1(110mg,53%)を白色固体として得た。MS:m/z 475(M+H)+。
化合物I−44の合成。42.1(110mg,0.23mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に、塩酸(12M,2mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性重炭酸ナトリウムでクエンチし、そして酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして減圧下で濃縮して、3−[(3S)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(70mg,81%)を黄色油状物として得た。この物質(70mg,0.19mmol,1.00当量)およびHCHO(37%,1mL)のメタノール(8mL)中の溶液を室温で30分間撹拌した。次いで、NaBH3CN(35mg,0.56mmol,2.97当量)を添加し、そして撹拌を周囲温度で2時間続けた。その溶媒を減圧下で除去して、生成物(70mg,粗製)を得、これを分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:Xbridge Prep C18 5um,19×150mm;移動相:水(0.05%のNH4HCO3溶液)およびCH3CN(6.0%のCH3CNで開始、次いで25分間かけて50.0%まで上昇);254nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、化合物I−44(67.5mg)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.46 (s, 1H), 5.78 (d, 2H), 5.22 (m, 1H), 3.44 (m, 1H), 3.02 (m, 2H), 2.67 (m, 1H), 2.33 (m, 13H), 1.90 (m, 3H), 1.44 (m, 4H). MS:m/z 389(M+H)+。
実施例43:中間体43.1の合成。
化合物43.1の合成。34.2(1.1g,2.46mmol,1.00当量)のジクロロメタン(60mL)中の溶液に、Dess−Martinペルヨージナン(1.1g,2.69mmol,1.10当量)を少しずつ窒素下0℃で添加した。この添加が完了した後に、得られた溶液を室温で2時間撹拌し、次いで酢酸エチルで希釈した。その有機層をNaHCO3(aq.)、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10〜1:5)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、中間体43.1(0.93g,85%)を明黄色油状物として得た。
実施例44:(2S)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オール(I−40)の合成。
化合物44.1および44.2の合成。43.1(450mg,1.01mmol,1.00当量)の蒸留テトラヒドロフラン(20mL)中の溶液に、ブロモ(メチル)マグネシウム(0.5mL,1.50当量)を窒素下0℃で滴下により添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、水でクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した。Na2SO4で乾燥させて溶媒を減圧下でエバポレートした後に、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:10〜1:5)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そしてそのジアステレオマーを分離して、44.1(0.11g)と44.2(0.16g)との両方を明黄色油状物として得た。
化合物44.3の合成。44.1(100mg,0.22mmol,1.00当量)のジクロロメタン(8mL)中の溶液に、塩酸(12M,0.5mL)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この反応が完了した後に、その溶媒を減圧下でのエバポレーションにより除去して、44.3(70mg,粗製)を明黄色油状物として得、これをさらに精製せずに直接使用した。
化合物I−40の合成。44.3(70mg,0.18mmol,1.00当量)のメタノール(8mL)中の溶液に、HCHO(37%,1.5mL)を室温で添加した。得られた溶液を周囲温度で1時間撹拌し、次いでNaBH3CN(33.0mg,0.53mmol,3.00当量)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。エバポレーション後、その粗製生成物(80mg)を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:水(0.05%のNH4HCO3溶液)およびCH3CN(7.0%のCH3CN、次いで14分間かけて63.0%まで上昇);254nmおよび220nmでのUV検出。生成物の画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、化合物I−40(40mg,61%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.48 (s, 1H), 5.30−5.32 (m, 1H), 3.90−3.98 (m, 1H), 3.30−3.40 (m, 1H), 3.09−3.15 (m, 1H), 2.95−3.02 (m, 1H), 2.60−2.70 (m, 1H), 2.45−2.53 (m, 1H), 2.30−2.40 (m, 9H), 2.02−2.12 (m, 3H), 1.50−1.70 (m, 5H), 1.31 (d, 3H). MS:m/z 376(M+H)+。
実施例45:(2R)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オール(I−41)の合成。
化合物45.2の合成。44.2(実施例44においてと同様に調製した;150mg,0.32mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に、塩酸(12M,0.8mL)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。その溶媒を減圧下で除去して、化合物45.2(110mg,粗製)を明黄色油状物として得、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
化合物I−41の合成。45.2(110mg,粗製)のメタノール(10mL)中の溶液に、HCHO(37%,2.0mL)を添加し、そしてこの反応物を室温で1時間撹拌した。次いで、NaBH3CN(52.2mg,0.83mmol,3.00当量)を添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。減圧下でのエバポレーション後、その粗製生成物(100mg)を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:水(0.05%のNH4HCO3)およびCH3CN(7.0%のCH3CN、次いで13分間で63.0%まで上昇);254nmおよび220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そしてエバポレートして溶媒を除去して、化合物I−41(46.3mg,58%)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD) : δ 8.48 (s, 1H), 5.20−5.30 (m, 1H), 3.85−3.95 (m, 1H), 3.50−3.60 (m, 1H), 3.05−3.15 (m, 1H), 2.90−3.00 (m, 1H), 2.60−2.70 (m, 1H), 2.25−2.40 (m, 10H), 2.15−2.25 (m, 1H), 2.00−2.14 (m, 2H), 1.63−1.68 (m, 2H), 1.40−1.52 (m, 3H), 1.21 (d, 3H). MS:m/z 376(M+H)+。
実施例46:2−(((1R,4r)−4−(((R)−5−((S)−2−ヒドロキシプロピル)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)−1−(ピロリジン−1−イル)エタノン(I−69)の合成。
50mLの丸底フラスコに、44.1(130mg,0.28mmol,1.0当量)の、5.5mLのジクロロメタン中の溶液を添加した。0℃まで冷却した後に、塩酸(12M,0.5mL)を添加し、そして得られた溶液を室温で3時間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮して、(2S)−1−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オール塩酸塩(80mg,粗製)を明黄色油状物として得た。この物質(80mg,粗製)をDMF(5mL)に溶解させ、そして炭酸カリウム(240mg)および2−クロロ−1−(ピロリジン−1−イル)エタン−1−オン(120mg)を室温で添加し、そして得られた混合物を25℃で14時間撹拌した。この反応の完了後、その生成物をDCMで抽出し、ブラインで洗浄し、そして減圧中で濃縮した。その粗製生成物(120mg)を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:水(0.1%のHCOOH)およびCH3CN(6.0%のCH3CNを25分間で50.0%まで上昇);254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして濃縮して、化合物I−69(32.8mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) : δ 8.45 (1H, s), 5.35−5.15 (1H, m), 3.99−3.80 (1H, m), 3.59−3.56 (3H, m), 3.43 (2H, t), 3.31−3.36 (2H, s), 3.16−3.05 (1H, m), 3.04−2.89 (1H, m), 2.62−2.67 (2H, m), 2.39−2.21 (6H, m), 2.20−2.10 (1H, m), 2.03−1.97 (4H, m), 1.92−1.85 (2H, m), 1.73−1.60 (2H, m), 1.59−1.41(3H, m), 1.20 (3H, d). MS:m/z 473(M+H)+。
実施例47:ラセミ体2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−1−(1,3−オキサゾール−2−イル)エタン−1−オール(I−60)の合成。
化合物47.1の合成。新たに蒸留したTHF(10mL)中の1,3−オキサゾール(90mg,1.30mmol,1.00当量)を含む50mLの丸底フラスコに、BH3−THF(1M,1.43mL)を窒素下0℃で滴下により添加した。室温で1時間撹拌した後に、この溶液を−78℃まで冷却し、次いでn−BuLi(ヘキサン中2.5M,0.68mL)をシリンジを介して滴下により添加した。撹拌をさらに1時間続けた。中間体43.1(580mg,1.30mmol,1.00当量)のTHF(50mL)中の溶液を−78℃で添加し、そして−40℃で2時間撹拌した。この反応が完了した後に、これを5%のAcOH−EtOHでクエンチし、そして室温でさらに14時間撹拌した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、そしてその残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに装填して、47.1(250mg,37%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 515(M+H)+。
化合物I−60の合成。塩酸(12M,2mL)を47.1(250mg,0.49mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に0℃で添加した。この反応物を室温で2時間撹拌し、次いで20mLの飽和水性重炭酸ナトリウムの添加によりクエンチし、そして2×30mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−1−(1,3−オキサゾール−2−イル)エタン−1−オール(180mg,粗製)を黄色油状物として得、これをさらに精製せずに次の反応で使用した。この物質(180mg,0.43mmol,1.00当量)の、4mLのメタノール中の溶液に、HCHO(30%,1mL)を添加し、そしてこの反応混合物を室温で30分間撹拌した。NaBH3CN(109mg,1.73mmol,3.98当量)をこの混合物に添加し、そして撹拌を周囲温度でさらに2時間続けた。次いで、この反応をH2Oの添加によりクエンチし、そしてジクロロメタン(15mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(80mg)を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:水(0.05%のNH4HCO3)およびCH3CN(6.0%のCH3CNで開始、次いで19分間かけて55.0%まで上昇);254nmおよび220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そしてエバポレートしてその溶媒を減圧下で除去し、ラセミ体化合物I−60(48.2mg,26%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) : δ 8.511 (s, 1H), 7.58 (d, 1H), 7.07 (d, 1H), 5.24−5.28 (m, 1H), 4.90−5.00 (m, 1H), 3.7−3.8 (m, 0.5H), 3.4−3.6 (m, 0.5H), 2.95−3.12 (m, 3H), 2.59−2.74 (m, 2H), 2.23−2.37 (m, 10H), 2.00−2.09 (m, 3H), 1.47−1.61 (m, 4H). MS:m/z 429(M+H)+。
実施例48:3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−ヒドロキシプロパンアミド(I−57)の合成。
化合物48.1の合成。25mLの丸底フラスコに、蒸留ジクロロメタン(15mL)中の43.1(250mg,0.56mmol,1.00当量)およびTEA(57mg,0.56mmol,1.00当量)を入れた。トリメチルシランカルボニトリル(111mg,1.12mmol,2.0当量)を添加し、そしてこの反応物を窒素下室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を水の添加によりクエンチし、そして3×20mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、化合物48.1(200mg,75%)を無色油状物として得た。MS:m/z 473(M+H)+。
化合物48.2の合成。48.1(170mg,0.36mmol,1.00当量)、LiOH(13mg)およびH2O2(30%,0.5mL)のメタノール(4mL)中の溶液を0℃で3時間撹拌した。次いで、この反応を水の添加によりクエンチし、そして3×20mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧中での濃縮により、化合物48.2(70mg,40%)を白色固体として得た。MS:m/z 491(M+H)+。
化合物I−57の合成。25mLの丸底フラスコに、48.2(70mg,0.14mmol,1.00当量)のジクロロメタン(5mL)中の溶液を0℃で添加した。次いで、塩酸(12M,1mL)を添加し、そして得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性重炭酸ナトリウムの添加によりクエンチし、そして2×20mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を減圧中で濃縮して、2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3イル]プロパンアミド(50mg,粗製)を黄色油状物として得た。この物質(50mg,粗製)をメタノール(5mL)に溶解させた。HCHO(37%,0.5mL)を添加し、そして得られた溶液を室温で30分間撹拌した。次いで、NaBH3CN(32mg,0.51mmol,4.0当量)を添加し、そして撹拌を周囲温度で一晩続けた。次いで、この反応をH2Oの添加によりクエンチし、そしてジクロロメタン(15mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(80mg)を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:水(0.05%のNH4HCO3)およびCH3CN(6.0%のCH3CNで開始、次いで19分間かけて55.0%まで上昇);254nmおよび220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、化合物I−57(26.4mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.52 (s, 1H),6.49 (d, 1H), 5.72 (d, 1H), 5.23 (m, 1H), 4.16 (m, 1H), 3.68 (m, 2H), 3.14 (m, 1H), 3.01 (m, 1H), 2.74 (m, 1H), 2.23−2.39 (m, 10H), 2.01 (m, 3H), 1.27−1.47 (m, 4H). MS:m/z 405(M+H)+。
実施例49:(2S)−3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−ヒドロキシプロパンアミド(I−74)の合成
化合物49.1の合成。参照:出発物質化合物48.1の調製について、化合物I−57の合成のための実験手順を参照のこと。50mLの丸底フラスコ内で、N−(4−[[(3R)−3−(2−シアノ−2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(1.9g,4.02mmol,1.00当量)の、10mLの蒸留DMF中の溶液に、イミダゾール(544mg,8.00mmol,2.0当量)およびtert−ブチル(クロロ)ジメチルシラン(905mg,6.00mmol,1.49当量)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を20℃で2時間撹拌した。完了後、この反応を20mLの水の添加によりクエンチし、そして3×80mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し(3回)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、EtOAc/石油エーテル(1:20から1:5)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、2.2g(93%)の所望のN−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−シアノエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルを黄色油状物として得た。MS:m/z 587(M+H)+。
化合物49.2の合成。N−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−シアノエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(2.2g,3.75mmol,1.00当量)の、20mLのメタノール中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、LiOH(315mg)を添加し、その後、H2O2(30%,3mL)をシリンジを介して0℃で激しく撹拌しながら添加した。得られた溶液を20℃で3時間撹拌した。次いで、この反応を50mLの飽和水性Na2SO3の添加によりクエンチし、そして3×100mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、2×30mLのブラインで洗浄し、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1〜2:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望のN−(4−[[(3R)−3−[(2S)−2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−カルバモイルエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(0.9g)を白色固体として得た。MS:m/z 605(M+H)+,627(M+Na)+。
化合物49.3の合成。10mLの丸底フラスコに、N−(4−[[(3R)−3−[(2S)−2−カルバモイル−2−ヒドロキシエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(0.9g,1.49mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を窒素下0℃で入れた。次いで、塩酸(12M,2.0mL)を添加し、そして得られた溶液を0℃で5時間撹拌した。この反応の完了後、その溶媒を減圧下でエバポレートした。その残渣を2Mの水性重炭酸ナトリウムで中和し、そして3×60mLのジクロロメタンで抽出した。その有機層を合わせ、そしてブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、520mg(粗製)の(2S)−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミドを黄色油状物として得た。
化合物I−74の合成。メタノール(8mL)中の化合物49.3(520mg,粗製)およびHCHO(37%,608uL,7.5mmol,5.0当量)を室温で30分間撹拌し、次いでNaBH3CN(283mg,4.5mmol,3.0当量)を添加し、そして得られた溶液を室温で12時間撹拌した。その粗製生成物(500mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.05%のHCOOHを含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを19分間で55.0%まで上昇);254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートしてCH3CNおよび水を除去した(浴の温度25℃)。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の(2S)−3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−ヒドロキシプロパンアミドホルメート(182mg)を白色固体として得た。MS:m/z 405(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.60 (1H, brs), 8.47 (1H, s), 5.36−5.30 (1H, m), 4.15 (1H, t), 3.55 (1H, t), 3.36 (1H, m), 3.18−3.09 (1H, m), 3.08−2.94 (1H, m), 2.87 (6H, s), 2.76−2.69 (1H, m), 2.59−2.41 (3H, m), 2.40−2.32 (1H, m), 2.25−2.15 (2H, m), 1.95−1.55 (5H, m)。
実施例50:(2R)−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(I−140)の合成。
化合物50.1の合成。N−(4−[[(3R)−3−(2−シアノ−2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(301mg,0.64mmol,1.00当量)、イミダゾール(73mg,1.07mmol,1.69当量)およびTBSCl(150mg,1.00mmol,1.57当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(7mL)中の溶液を室温で一晩撹拌した。得られた溶液を30mLの水で希釈し、3×40mLの酢酸エチルで抽出し、50mLのブラインで洗浄し、減圧下で濃縮し、そして酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を用いてシリカゲルカラムで精製した。これにより、N−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−シアノエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(350mg,94%)を無色油状物として得た。
化合物50.2の合成。N−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−シアノエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(2.2g,3.75mmol,1.00当量)の20mLのメタノール中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、LiOH(315mg)を添加し、その後、H2O2(30%,3mL)をシリンジを介して0℃で激しく撹拌しながら添加した。得られた溶液を20℃で3時間撹拌した。次いで、この反応を50mLの飽和水性Na2SO3の添加によりクエンチし、3×100mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、2×30mLのブラインで洗浄し、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1〜2:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望のN−(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−カルバモイルエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(0.7g)を白色固体として得た。MS:m/z 605(M+H)+,627(M+Na)+。
化合物I−140の合成。10mLの丸底フラスコに、N−(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−カルバモイル−2−ヒドロキシエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(0.7g,1.16mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を窒素下0℃で入れた。次いで、塩酸(12M,2.0mL)を添加し、そして得られた溶液を0℃で5時間撹拌した。この反応の完了後、その溶媒を減圧下でエバポレートした。その残渣を2Mの水性重炭酸ナトリウムで中和し、そして3×60mLのジクロロメタンで抽出した。その有機層を合わせ、そしてブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、400mg(粗製)の(2R)−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミドを黄色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.46 (s, 1H), 5.30 (m, 1H), 4.08 (m, 1H), 3.66 (m, 1H), 3.19−3.12 (m, 1H), 3.02−2.96 (m, 1H), 2.74−2.25 (m, 9H), 2.13−2.10 (m,2H), 1.82−1.68 (m, 3 H), 1.45−1.25 (m, 2H). MS:m/z 391(M+H)+。
実施例51:(2R)−3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−ヒドロキシプロパンアミド(I−75)の合成。
化合物I−75の合成。メタノール(8mL)中の化合物I−140(400mg,粗製)およびHCHO(37%,486uL,6.0mmol,5.0当量)を室温で30分間撹拌した。次いで、NaBH3CN(221mg,3.5mmol,3.0当量)を添加し、そして得られた溶液を室温で12時間撹拌した。その粗製生成物(400mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.05%のHCOOHを含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを19分間で55.0%まで上昇);254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートしてCH3CNおよび水を除去して(浴の温度25℃)、所望の(2R)−3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−ヒドロキシプロパンアミドホルメート(200mg)を白色固体として得た。MS m/z 405(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.60 (1H, brs), 8.45 (1H, s), 5.28−5.25 (1H, m), 4.08 (1H, dd), 3.66 (1H, t), 3.30−3.20 (1H, m), 3.19−3.09 (1H, m), 3.08−2.95 (1H, m), 2.86 (6H, s), 2.78−2.62 (1H, m), 2.52−2.38 (3H, m), 2.32−2.15 (3H, m), 1.87−1.72 (5H, m)。
実施例52:2−[(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−ヒドロキシブチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)(メチル)アミノ]−1−(ピロリジン−1−イル)エタン−1−オン(I−71)の合成。
化合物52.1および52.2の合成。43.1(460mg,1.03mmol,1.00当量)の、20mLの新たに蒸留したTHF中の溶液を含む50mLの丸底フラスコを窒素下で0℃まで冷却した。次いで、ブロモ(エチル)マグネシウム(THF中1M,3.10mL)をシリンジを介して滴下により添加し、そして得られた溶液を0℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いてシリカゲルカラムに適用し、そして精製して、アルコール52.1(180mg)および52.2(160mg)を無色油状物として得た。
化合物I−71の合成。50mLの丸底フラスコに、5.5mLのジクロロメタン中の52.1(180mg,0.38mmol,1.00当量)を入れ、そして0℃まで冷却した。次いで、塩酸(12M,0.5mL)を添加し、そして得られた溶液を室温で3時間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮して、(2R)−1−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オール塩酸塩(100mg,粗製)を明黄色油状物として得た。この物質(100mg,粗製)をDMF(4mL)に溶解させ、そして炭酸カリウム(220mg)および2−クロロ−1−(ピロリジン−1−イル)エタン−1−オン(100mg)を室温で添加し、そして得られた混合物を25℃で14時間撹拌した。この反応の完了後、その生成物をDCMで抽出し、ブラインで洗浄し、そして減圧中で濃縮した。その粗製生成物(160mg)を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:水(0.1%のHCOOH)およびCH3CN(6.0%のCH3CNを25分間で50.0%まで上昇);254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして濃縮して、化合物I−71(85.8mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.47 (1H, s), 5.29 (1H, m), 3.67−3.68 (1H, m), 3.56−3.59 (2H, t), 3.43−3.47 (2H, t), 3.38−3.32 (2H, m), 3.09 (1H, m), 2.97−2.98 (1H, m), 2.64−2.68 (2H, m), 2.25−2.46 (5H, m), 1.88−1.08 (7H, m), 1.44−1.59 (6H, m), 1.04 (3H, t). MS:m/z 487(M+H)+。
実施例53:2−(((1R,4r)−4−(((R)−5−((S)−2−ヒドロキシブチル)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)−1−(ピロリジン−1−イル)エタノン(I−72)の合成。
化合物I−72を実施例46と同じ方法で、アルコール52.2(実施例52に記載されるように調製した)および2−クロロ−1−(ピロリジン−1−イル)エタン−1−オンから合成した。白色固体を31%の収率で単離した。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.46 (1H, s), 5.40−5020 (1H, m), 3.63−3.56 (4H, m), 3.47−3.43 (2H, t), 3.35 (2H, m), 3.03 (1H, m), 2.99−2.97 (1H, m), 2.70−2.64 (2H, m), 2.37−2.30 (6H, m), 2.28−2.16 (1H, m), 2.03−1.88 (6H, m), 1.73−1.67 (2H, m), 1.53−1.45 (5H, m), 0.96 (3H, t). MS:m/z 487(M+H)+。
実施例54:2−(12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル)アセトニトリル(I−22)の合成。
化合物54.1の合成。市販のトランス−4−ヒドロキシシクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチル(1.83g,8.5mmol)の無水THF(30mL)中の溶液に、NaH(340mg,8.5mmol)を0℃で添加した。この混合物を2時間撹拌しながら室温まで温めた。次いで、中間体1.4(2g,7.1mmol)を添加した。この混合物を18時間撹拌し、次いで氷水(100mL)に注ぎ、そしてEtOAc(3×80mL)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し(ブライン)、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、そして濃縮した。その残渣を石油エーテル/酢酸エチル(1:1)を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色固体生成物(1.72g,56%)を得た。MS:m/z 462(M+H)+。
化合物54.2の合成。化合物54.1(1.72g,3.73mmol)をHClの1,4−ジオキサン中の溶液(18.6mL,18.6mmol)に室温で添加した。この混合物を2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。石油エーテルで洗浄して、白色固体生成物(2.2g,100%)を得た。MS:m/z 362(M+H)+。
化合物54.3の合成。54.2(1.3g,3.6mmol)のMeOH(60mL)中の溶液に、(CHO)n(2.16g,72mmol)およびAcOH(1.51g,25.2mmol)を添加した。この懸濁物を撹拌しながら40℃で15時間加熱し、次いで濃縮した。その残渣をMeOH/CH2Cl2(1:20)を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色固体生成物(1.3g,89%)を得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.50 (s, 1H), 5.19−5.17 (m, 1H), 4.17−4.13 (m, 3H), 3.22−3.16 (m, 1H), 3.06−3.01 (m, 1H), 2.92−2.85 (m, 1H), 2.62−2.55 (m, 1H), 2.52−2.36 (m, 6H), 2.27 (m, 2H), 2.07−2.04 (m, 2H), 1.57−1.48 (m, 4H), 1.38−1.35 (t, 1H), 1.25−1.22( t, 3H). MS:m/z 390(M+H)+。
化合物54.4の合成。54.3(1.3g,3.3mmol)のTHF(30mL)中の溶液に、LiAlH4(508mg,13.3mmol)を少しずつ0℃で添加した。この混合物を2時間撹拌しながら室温まで温め、次いでNa2SO4・10H2O(4.3g,13.3mmol)を添加した。この懸濁物を2時間撹拌し、そして濾過した。その濾液をMeOH/DCM(1:10)を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色固体生成物(810mg,70%)を得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.51 (s, 1H), 5.30−5.24 (m, 1H), 3.86−3.85 (d, 2H), 3.56−3.53 (m, 1H), 3.15−3.08 (m, 1H), 3.00−2.94 (m, 1H), 2.70−2.65 (m, 1H), 2.43−2.29 (m, 10H), 2.04−2.02 (d, 2H), 1.60−1.50 (m, 5H). MS:m/z 348(M+H)+。
化合物54.5の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、54.4(1.3g,3.74mmol,1.00当量)のジクロロメタン(20mL)およびTEA(570mg,5.63mmol,1.51当量)中の溶液を添加した。その後、メタンスルホニルクロリド(520mg,4.54mmol,1.21当量)を撹拌しながら滴下により0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を100mLのジクロロメタンで希釈し、そして3×50mLのブラインで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、1.5g(粗製)のメシレート54.5を黄色油状物として得た。
化合物I−22の合成。50mLの3つ口丸底フラスコに、化合物54.5(500mg,1.17mmol,1.00当量)、DMSO(20mL)およびカルボニトリルナトリウム(100mg,2.04mmol,1.74当量)を添加した。この反応物を70℃で3時間撹拌し、このときに、これを100mLのDCMで希釈した。得られた混合物を3×10mLの飽和水性重炭酸ナトリウムおよび3×20mLのブラインで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を以下の条件下で分取HPLC(2#−Waters 2767−2(HPLC−08))により精製した:カラム:Xbridge Shield RP 18;移動相:水(50mMの重炭酸アンモニウム)およびアセトニトリル(5.0%のアセトニトリルで開始、次いで7分間で30.0%まで上昇,1分間で100.0%まで上昇,次いで1分間で5.0%まで低下);検出器:UV 254nmおよび220nm。この手順により、50mg(11%)の化合物I−22を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.53 (s, 1H), 5.24−5.27 (d, 1H), 3.69 (s, 1H), 3.18−3.28 (m, 1H), 3.00−3.09 (m, 1H), 2.81−2.98 (m, 2H), 2.69−2.77 (m, 1H), 2.55 (br 1H), 2.45 (s, 6H), 2.37−2.41 (m, 3H), 2.02−2.24 (m, 2H), 1.50−1.79 (q, 4H). MS:m/z 357(M+H)+。
実施例55。2−(4−(((1r,4r)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エタノール(I−21)の合成。
55.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した100mLの3つ口丸底フラスコに、I−22(600mg,1.68mmol,1.00当量)のジクロロメタン(60mL)中の溶液を入れた。その後、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(0.3mL)を撹拌しながら滴下により−78℃で添加した。得られた溶液を−30℃で30分間撹拌した。次いで、この混合物にジイソブチルアルミニウムヒドリド(0.3mL)を撹拌しながら滴下により−78℃で添加した。得られた溶液を−30℃で30分間撹拌した。この反応を3mLの水の添加によりクエンチし、そして200mLのジクロロメタンで希釈した。得られた混合物を4×50mLのブラインで洗浄した。その有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、0.4g(66%)のアルデヒド55.1を黄色固体として得た。
化合物I−21の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した100mLの3つ口丸底フラスコに、アルデヒド55.1(400mg,1.11mmol,1.00当量)、メタノール(10mL)およびホウ素化水素ナトリウム(100mg,2.72mmol,2.44当量)を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、この反応を50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を3×50mLのブラインで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、0.35g(87%)の化合物I−21を黄色油状物として得た。MS:m/z 362(M+H)+。
実施例56:4−(((1r,4r)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボン酸(I−8)の合成。
56.1(1g,2.57mmol)のTHF(5mL)およびMeOH(5mL)中の溶液に、NaOH(1g,25.7mmol)のH2O(5mL)中の溶液を添加した。この混合物を室温で15時間撹拌し、次いでそのpHをHCl(1M)で5に調整した。逆相クロマトグラフィー(Biotage)により精製して、白色固体生成物(350mg,38%)を得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.46 (1H, s), 5.20−5.16 (1H, m), 4.10−4.07 (1H, m), 3.23−3.17 (1H, m), 3.02−2.96 (1H, m), 2.91−2.84 (1H, m), 2.68−2.62 (1H, m), 2.55−2.29 (7H, s), 2.40−2.37 (1H, d), 2.29 (1H,s), 2.17 (1H,s), 2.09−2.07 (1H, m), 1.67−1.52 (4H, m) MS:m/z 362(M+H)+。
実施例57:中間体57.4の合成。
化合物57.1の合成。水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,3.4g,84.16mmol,4.00当量)を、((1r,4r)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)(メチル)カルバミン酸tert−ブチル(市販;6.27g,27.34mmol,1.40当量)の蒸留THF(50ml)中の溶液に窒素下0℃でゆっくりと添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌した。THF(20ml)中の中間体1.4(5.95g,21.04mmol,1.00当量)を上記混合物に滴下により添加し、そして周囲温度で4時間撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。その有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:10から1:3)を用いるシリカゲルカラムにより精製して、57.1(8.3g,83%)を無色油状物として得た。
化合物57.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気下に維持した500mLの丸底フラスコに、57.1(8.3g,17.45mmol,1.00当量)の200mLの蒸留THF中の溶液を窒素下0℃で添加した。LAH(663mg,17.45mmol,1.00当量)をゆっくりと添加し、次いでこの反応物を室温で4時間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性NH4Clの添加によりクエンチし、そして酢酸エチル(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下での濃縮後、その残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル(1:2から2:1)で溶出)で精製して、化合物57.2(7.2g,95%)を白色固体として得た。
化合物57.3の合成。57.2(3.6g,8.30mmol,1.00当量)およびトリエチルアミン(2.53g,25.00mmol,3.00当量)の乾燥ジクロロメタン(100ml)中の溶液に、メタンスルホニルクロリド(1.9g,16.59mmol,1.50当量)を滴下により窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温でさらに2時間撹拌した。この反応溶液をジクロロメタンで希釈し、そしてブラインで洗浄した(2回)。その有機層を乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、所望の化合物57.3(4.7g,粗製)を明黄色シロップとして得、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
化合物57.4の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した100mLの3つ口丸底フラスコに、エタンチオール(485mg,7.81mmol,1.00当量)の蒸留DMF(10mL)中の溶液を添加した。窒素下で0℃まで冷却した後に、水素化ナトリウム(鉱油中605分散物,312mg,2.00当量)を添加し、そして撹拌を室温で30分間続けた。57.3(2.0g,粗製)のDMF(10ml)中の溶液をシリンジを介して添加し、そして得られた溶液を周囲温度で3時間撹拌した。この反応を水でクエンチし、そして酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル(1:3から1:1)を溶出液として使用)により精製して、化合物57.4(1.2g)を黄色油状物として得た。
実施例58:4−([3−[(エチルスルファニル)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ)−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1−アミン(I−39)の合成。
中間体57.4(400mg,0.84mmol,1.00当量)の10mLのジクロロメタン中の溶液に、塩酸(12M,2ml)を0℃で添加し、そして得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物をメタノール(10ml)に溶解させ、そしてホルムアルデヒド(37%,2ml)を添加した。室温で1時間撹拌した後に、NaBH3CN(158mg,2.51mmol,3.00当量)を0℃でゆっくりと添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。翌日、この反応混合物を水でクエンチし、そして酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。その有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(140mg)を以下の条件下で分取HPLC(Waters)により精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:水(0.05%のNH4HCO3溶液)およびCH3CN(30%のCH3CN、次いで20分間かけて100.0%まで上昇);254nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で濃縮した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、I−39(31.4mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.24 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 7.20−7.30 (m, 2H), 7.10 (d, 2H), 7.00 (d, 2H), 4.50−4.60 (m, 1H), 3.81 (s, 2H), 3.71 (s, 2H), 3.55−3.60 (m, 2H), 3.16−3.22 (m, 2H), 2.30−2.40 (m, 2H), 2.10−2.20 (m, 2H). MS:m/z 392(M+H)+。
実施例59:4−[[(3S)−3−[[(S)−エタンスルフィニル]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1−アミン(I−45)の合成および実施例60:4−[[(3S)−3−[[(R)−エタンスルフィニル]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1−アミン(I−46)の合成。
化合物I−39(140mg,0.36mmol,1.00当量)のクロロホルム(8ml)中の溶液を−30℃まで冷却した。m−CPBA(62mg,0.36mmol,1.00当量)のクロロホルム(2ml)中の溶液を窒素下で滴下により添加した。得られた溶液を−10℃未満で3時間撹拌した。この溶液のpH値を飽和水性重炭酸ナトリウムで10に調整し、そしてジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(100mg)を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:水(0.05%のNH4HCO3)およびCH3CN(35%のCH3CN、次いで20分間かけて100.0%まで上昇);254nmでのUV検出。最初のピークを含む画分を集め、そして減圧下で濃縮した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、化合物I−45(26.2mg)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.24 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 7.20−7.30 (m, 2H), 7.10 (d, 2H), 7.00 (d, 2H), 4.50−4.60 (m, 1H), 3.81 (s, 2H), 3.71 (s, 2H), 3.55−3.60 (m, 2H), 3.16−3.22 (m, 2H), 2.30−2.40 (m, 2H), 2.10−2.20 (m, 2H). MS:m/z 408(M+H)+。
化合物I−47を、実施例59と同じ条件下で、精製において2番目に溶出したピークを含む画分を集めることによって得た。溶媒のエバポレーション、その後、その残渣の凍結乾燥により、I−47(12.8mg)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.24 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 7.20−7.30 (m, 2H), 7.10 (d, 2H), 7.00 (d, 2H), 4.50−4.60 (m, 1H), 3.81 (s, 2H), 3.71 (s, 2H), 3.55−3.60 (m, 2H), 3.16−3.22 (m, 2H), 2.30−2.40 (m, 2H), 2.10−2.20 (m, 2H). MS:m/z 408(M+H)+。
実施例61:4−([3−[(エタンスルホニル)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ)−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1−アミン(I−47)の合成。
化合物61.1の合成。中間体57.4(200mg,0.42mmol,1.00当量)のクロロホルム(10ml)中の溶液に、m−CPBA(145mg,0.84mmol,2.00当量)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。この溶液のpH値を飽和水性重炭酸ナトリウムで10に調整し、そしてジクロロメタン(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムに装填し、そして酢酸エチル/石油エーテル(1:10)で溶出して、スルホン61.1(140mg,66%)を白色固体として得た。
化合物I−47の合成。61.1(140mg,0.27mmol,1.00当量)の、10mLのジクロロメタン中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、塩酸(12M,2ml)を0℃で添加し、そして得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物をメタノール(10ml)に溶解させ、そしてホルムアルデヒド(37%,2ml)を添加した。この反応物を室温で1時間撹拌し、次いでNaBH3CN(158mg,2.51mmol)を0℃でゆっくりと添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応混合物を水でクエンチし、そして酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。その有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(140mg)を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:水(0.05%のNH4HCO3)およびCH3CN(6.0%のCH3CN、次いで12分間かけて50.0%まで上昇);254nmおよび220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で濃縮した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、化合物I−47(41.9mg,36%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.24 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 7.20−7.30 (m, 2H), 7.10 (d, 2H), 7.00 (d, 2H), 4.50−4.60 (m, 1H), 3.81 (s, 2H), 3.71 (s, 2H), 3.55−3.60 (m, 2H), 3.16−3.22 (m, 2H), 2.30−2.40 (m, 2H), 2.10−2.20 (m, 2H). MS:m/z 424(M+H)+。
実施例62:中間体62.1。
5Lの4つ口丸底フラスコに、中間体1.4(200g,707.35mmol,1.00当量)およびテトラヒドロフラン(2L)を添加した。その後、DIBAL−H(2L)を撹拌しながら滴下により−78℃で30分間で添加した。得られた溶液を−78℃で1時間撹拌し、そして−10℃まで温めながらさらに1時間撹拌した。次いで、この反応を2Lの水の添加によりクエンチした。この溶液のpH値を塩化水素(3mol/L)で7に調整した。得られた溶液を1Lの酢酸エチルで希釈し、そしてその固体を濾別した。得られた溶液を2×500mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。合わせた有機層を2×1Lのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、120g(70%)の中間体62.1を明黄色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 2.57−2.79 (m, 2H), 2.99−3.28 (m, 2H), 3.68−3.85 (m, 2H), 4.01−4.05 (m, 1H), 8.75 (s, 1H). MS:m/z 241(M+H)+。
実施例63:中間体63.1および63.2。
ラセミ体62.1のエナンチオマー(6.0g)を、以下の条件下でキラルHPLC(SHIMADZU)により分離した:カラム:Chiralpak IC,0.46×25cm,5um;移動相:ヘキサン(0.1%TEA):IPA=90:10;254nmでのUV検出。所望の[(3S)−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]メタノール(63.1,tR=15.15分,2.0g)を淡黄色固体として100%eeで得た。[(3R)−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]メタノール(63.2,tR=12.22分,2.0g)もまた、100%eeで得た。
実施例64:N,N−ジメチル−4−[[(3R)−3−[(プロパ−2−イン−1−イルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキサン−1−アミン(I−48)の合成。
化合物64.1の合成。中間体63.2(実施例63においてと同様に調製した;1.2g,4.99mmol,1.00当量)、1H−イミダゾール(680mg,9.99mmol,2.00当量)およびTBDMSCl(0.87g)の蒸留DMF(20mL)中の溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、EtOAc/石油エーテル(1:10から1:5)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物64.1(2.0g)を黄色油状物として得た。MS:m/z 355(M+H)+。
化合物64.2の合成。水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,650mg,16.25mmol,3.00当量)を20mLの蒸留THF中のトランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル(メチル)カルバミン酸tert−ブチル(1.73g,7.54mmol,1.40当量)で窒素下0℃で1時間処理した。次いで、64.1(1.908g,5.38mmol,1.00当量)の乾燥THF(10mL)中の溶液を添加し、そして得られた溶液を油浴中60℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後に、この反応を水でクエンチし、そして酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、化合物64.2(1.94g,66%)を黄色油状物として得た。
化合物64.3の合成。100mLの丸底フラスコに、64.2(1.94g,3.54mmol,1.00当量)の、50mLのTHF中の溶液を添加し、その後、TBAF(1.85g,7.08mmol,2.00当量)中の溶液を添加し、そして得られた溶液を室温で3時間撹拌した。その溶媒を減圧下でエバポレートし、そしてその残渣を100mLの酢酸エチルで希釈し、そしてブラインで洗浄した。その有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮し、この時点で、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、アルコール64.3(1.5g,98%)を白色固体として得た。
化合物64.4の合成。64.3(200mg,0.46mmol,1.00当量)の蒸留THF(20mL)中の溶液を含む100mLの3つ口丸底フラスコに、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,73.6mg,1.84mmol,4.00当量)を窒素下0℃で添加した。30分間撹拌した後に、3−ブロモプロパ−1−イン(164mg,1.38mmol,3.00当量)をシリンジを介して添加し、そして得られた溶液を油浴中で一晩加熱還流した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして3×20mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮し、次いでその残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに装填した。精製により、アルキン64.4(150mg,69%)を黄色固体として得た。
化合物I−48の合成。100mLの丸底フラスコに、64.4(200mg,0.42mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を添加した。HCl(12M,2mL)を0℃で添加し、そして得られた混合物を室温で1時間撹拌した。その溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣をMeOH(10mL)に溶解させ、そしてHCHO(37%,1mL)を添加し、その後、周囲温度で1時間撹拌した。次いで、NaBH3CN(79mg,1.26mmol,3.00当量)を添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応の進行をLCMSにより監視した。完了したら、この混合物を減圧中で濃縮し、そしてその粗製生成物(100mg)を以下の条件下で分取HPLC(Waters)により精製した:カラム:Xbridge RP18,19×150mm 5um;移動相:水(20mMのNH4HCO3を含む)およびCH3CN(10.0%のCH3CN、次いで20分間かけて40.0%まで上昇,2分間かけて95.0%まで上昇,次いで2分間かけて10.0%まで低下);254nmおよび220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、化合物I−48(12.8mg)を無色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.49 (s, 1H), 5.26−5.29 (m, 1H), 4.12−4.16 (m, 2H), 3.95−3.98 (m, 1H), 3.58−3.64 (m, 2H), 2.82−3.4 (m, 2H), 2.81 (m, 1H), 2.42−2.65 (m, 2H), 2.31 (s, 9H), 2.06−2.09 (m, 2H), 1.47−1.70 (m, 4H). MS:m/z 386(M+H)+。
実施例65:中間体65.1の合成。
63.1(1.2g,4.99mmol,1.00当量)、1H−イミダゾール(680mg,9.99mmol,2.00当量)およびTBDMSCl(0.87g)の蒸留DMF(20mL)中の溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、EtOAc/石油エーテル(1:10から1:5)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、65.1(2.0g)を黄色油状物として得た。MS:m/z 355(M+H)+。
実施例66:中間体66.2の合成。
化合物66.1の合成。水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,1.33g,33.24mmol,4.0当量)を50mLの蒸留THF中のN−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(2.66g,11.6mmol,1.40当量)で窒素下0℃で処理した。30分間撹拌した後に、65.1(2.0g,8.31mmol,1.00当量)の乾燥THF(10mL)中の溶液を滴下により添加し、そして得られた溶液を60℃で5時間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性塩化アンモニウムでクエンチし、そして酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10から1:2)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、カルバメート66.1(2.3g,64%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 548(M+H)+。
化合物66.2の合成。66.1(1.0g,1.83mmol,1.00当量)の、10mLのテトラヒドロフラン中の溶液に、TBAF(600mg,2.29mmol,1.26当量)を室温で添加した。得られた溶液を周囲温度で4時間撹拌し、そして水の添加によりクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。その有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:15から1:1)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、中間体66.2(0.7g,88%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 435(M+H)+。
実施例67:N,N−ジメチル−4−[[(3S)−3−[(プロパ−2−イン−1−イルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキサン−1−アミン(I−49)の合成。
化合物67.1の合成。中間体66.2(200mg,0.46mmol,1.00当量)の蒸留THF(10mL)中の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,400mg,10.00mmol,21.7当量)を窒素下0℃で添加した。30分間撹拌した後に、3−ブロモプロパ−1−イン(118mg,0.99mmol,2.15当量)をシリンジを介して添加し、そしてこの反応溶液を油浴中60℃で3時間撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして3×25mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下での濃縮後、その残渣をEtOAc/石油エーテル(1:3)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、アルキン67.1(210mg,97%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 472(M+H)+。
化合物I−49の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した25mLの丸底フラスコに、アルキン67.1(200mg,0.42mmol,1.00当量)および10mLのジクロロメタンを添加した。次いで、塩酸(12M,2.0mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液を室温で3時間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮して、N−メチル−4−[[(3S)−3−[(プロパ−2−イン−1−イルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキサン−1−アミン塩酸塩(150mg,粗製)を黄色油状物として得た。この物質(150mg,粗製)の、10mLのメタノール中の溶液に、HCHO(37%,1.5mL)を室温で添加し、そしてこの反応混合物を約30分間撹拌した。次いで、NaBH3CN(80mg,1.26mmol,3当量)を添加し、そして得られた溶液を一晩撹拌した。減圧下での濃縮後、その粗製生成物(150mg)を以下の条件下で分取HPLC(Waters)により精製した:カラム:Xbridge RP18,19×150mm 5um;移動相:水(20mMのNH4HCO3を含む)およびCH3CN(10.0%のCH3CN、次いで20分間で40.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,次いで2分間で10.0%まで低下);254nmおよび220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、化合物I−49(50mg)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD) : δ 1.48 (m, 4H), 1.95 (m, 2H), 2.25 (m, 8H), 2.42 (m, 1H), 2.50 (m, 1H), 2.72 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 3.22 (m, 1H), 3.85 (m, 1H), 4.05 (m, 2H), 5.15 (m, 1H), 8.35 (s, 1H). MS:m/z 386(M+H)+。
実施例68:4−[[(3S)−3−[(ブタ−2−イン−1−イルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1−アミン(I−56)の合成。
化合物68.1の合成。中間体66.2(200mg,0.46mmol,1.00当量)の、10mLの蒸留THF中の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,100mg,2.5mmol)を窒素下0℃で添加した。30分間撹拌した後に、1−ブロモブタ−2−イン(132mg,0.99mmol,2.15当量)をシリンジを介して添加し、そしてこの反応混合物を60℃で3時間撹拌した。次いで、冷却した反応混合物を水でクエンチし、そして3×30mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに装填して、所望のアルキン67.1(180mg,80%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 486(M+H)+。
化合物I−56の合成。化合物I−56を、実施例67と同じ方法で調製した。97mgの無色油状物が得られた。1H NMR (300 MHz, CD3OD) : δ 1.49 (m, 4H), 1.69 (t, 3H), 1.95 (m, 2H), 2.23 (m, 9H), 2.53 (m, 2H), 2.97 (m, 2H), 3.75 (m, 1H), 3.98 (m, 1H), 5.18 (m, 2H), 8.36 (s, 1H). MS:m/z 400(M+H)+。
実施例69:4−[[(3S)−3−[[(2E)−ブタ−2−エン−1−イルオキシ]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1−アミン(I−59)の合成。
化合物69.1の合成。中間体66.2(400mg,0.92mmol,1.00当量)の、10mLの蒸留THF中の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,200mg,2.5mmol)を窒素下0℃で添加した。30分間撹拌した後に、(2E)−1−ブロモブタ−2−エン(150mg,1.12mmol,1.20当量)をシリンジを介して添加し、そしてこの反応混合物を60℃で3時間撹拌した。次いで、冷却した反応混合物を水でクエンチし、そして3×60mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:5から1:2)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、アルケン69.1(200mg,40%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 488(M+H)+。
化合物I−59の合成。化合物I−59を、実施例67と同じ方法で調製した。50mgの無色油状物が得られた。1H NMR (300 MHz, CD3OD) : δ 1.52 (m, 6H), 2.08 (t, J = 2.7 Hz, 2H), 2.38 (m, 3H), 2.39 (m, 1H), 2.52 (s, 6H), 2.86 (m, 1H), 3.02 (m, 2H), 3.43 (m, 2H), 3.72 (m, 2H), 3.93 (m, 1H), 5.40 (m, 1H), 5.49 (m, 1H), 5.51 (m, 1H), 8.35 (s, 1H), 8.44 (br s, 1H). MS:m/z 402(M+H)+。
実施例70:(S)−1−((S)−4−(((1r,4S)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパン−1−オール(I−50)の合成。
化合物70.1の合成。中間体66.2(260.4mg,0.60mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に、Dess−Martinペルヨージナン(279.8mg,0.66mmol,1.10当量)を窒素下室温で添加した。この反応混合物を周囲温度で5時間撹拌し、そしてDCM(30mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下での濃縮後、アルデヒド70.1(210mg,82%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 432(M+H)+。
化合物70.2の合成。70.1(210mg,0.49mmol,1.00当量)の蒸留THF(10mL)中の溶液に、ブロモ(エチル)マグネシウム(129mg,0.97mmol,1.99当量)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応をH2Oの添加によりクエンチし、そして酢酸エチル(50mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、EtOAc/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、アルコール70.2(100mg,45%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 462(M+H)+。
化合物I−50の合成。70.2(100mg,0.22mmol,1.00当量)の、5mLのDCM中の溶液を、飽和HCl(g)/1,4−ジオキサン溶液(10mL)に室温で添加した。この反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。この溶液のpH値を2Mの水性水酸化ナトリウムで10に調整し、そしてジクロロメタン(50mL)で抽出した。その有機層を減圧下で濃縮して、所望の1−[(3S)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン−1−オール(78mg,粗製)を黄色油状物として得た。この物質(78mg,粗製)のメタノール(3mL)中の溶液に、HCHO(37%,1mL)を添加し、そしてこの反応物を室温で30分間撹拌した。次いで、NaBH3CN(42mg,0.67mmol,3.10当量)を添加し、そして得られた溶液を周囲温度で一晩撹拌し、次いで、この反応をH2Oの添加によりクエンチし、そしてジクロロメタン(15mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(80mg)を分取HPLC(SHIMADZU)により以下の条件下で精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:水(0.05%のNH4HCO3)およびCH3CN(6.0%のCH3CN、次いで19分間で55.0%まで上昇);254nmおよび220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、化合物I−50(10.4mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) : δ 8.47 (s, 1H), 5.28−5.30 (m, 1H), 4.16−4.19 (m, 1H), 3.43−3.45 (m, 1H), 3.08−3.10 (m, 1H), 2.92−2.99 (m, 1H), 2.45−2.62 (m, 2H), 2.29−2.40 (m, 9H), 2.01−2.13 (m, 2H), 1.50−1.79 (m, 6H), 1.07 (t, 3H). MS:m/z 376(M+H)+。
実施例71:ラセミ体2−シアノ−3−(12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル)プロパンアミド(I−51)の合成。
化合物71.1の合成。0℃まで冷却した、66.2(270mg,0.62mmol,1.00当量)のジクロロメタン(25mL)中の溶液に、PPh3(244mg,0.93mmol,1.50当量)およびイミダゾール(63mg,0.93mmol,1.50当量)を窒素下で添加し、その後、ヨウ素(236mg,0.93mmol,1.50当量)を添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、そしてジクロロメタン(100mL)で希釈し、次いで、飽和水性亜硫酸ナトリウムおよびブラインで洗浄した。そのジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および濃縮後、その残渣をシリカゲルカラム(EtOAc/石油エーテル(1:6〜1:3)で溶出)を使用して精製して、所望のヨウ化物71.1(270mg,80%)を明黄色泡状物として得た。MS:m/z 544(M+H)+。
化合物71.2の合成。71.1(270mg,0.50mmol,1.00当量)、18−クラウン−6(159mg,0.60mmol,1.20当量)、炭酸カリウム(117mg,0.85mmol,1.70当量)および2−シアノ酢酸エチル(565mg,5.00mmol,10.00当量)のベンゼン(25mL)中の混合物を窒素下で80℃一晩撹拌した。減圧下での濃縮後、その残渣をシリカゲルカラム(EtOAc/石油エーテル(1:4から1:1)で溶出)を使用して精製して、71.2(230mg,88%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 529(M+H)+。
化合物71.3の合成。NH3(気体)を10mLのエタノールに0℃で30分間吹き込んだ。次いで、71.2(230mg,0.44mmol,1.00当量)のエタノール中の溶液を添加し、そしてこの反応物を室温で一晩撹拌した。この反応が完了したら、その溶媒を減圧下でエバポレートして、71.3(210mg,97%)を黄色固体として得、これをさらに精製せずに直接使用した。MS:m/z 500(M+H)+。
化合物I−51の合成。71.3(210mg,0.42mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を0℃まで冷却し、塩酸(12M,0.3mL)を添加し、そして得られた溶液を室温で1時間撹拌した。その溶媒を減圧下で除去して、180mg(粗製)の2−シアノ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド塩酸塩を得た。この固体をメタノール(20mL)に溶解させ、そしてホルムアルデヒド(37%,0.5mL)を添加した。20分間撹拌した後に、NaBH3CN(100mg,1.59mmol)を添加し、そして撹拌を室温で1時間続けた。この反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、そして飽和水性Na2CO3およびブライン(100mL)で洗浄した。その有機層を無水Na2SO4で乾燥させた。濾過および濃縮後、その残渣を以下の条件下で分取HPLC(Waters)により精製した:カラム:Xbridge RP18,19×150mm 5um;移動相:水(20mMのNH4HCO3を含む)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを20分間で40.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,次いで2分間で10.0%まで低下);254nmおよび220nmでのUV検出。減圧中での濃縮および凍結乾燥後、所望のラセミ化合物I−51(35mg)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD) : δ 7.48 (s, 1H); 5.36−5.28 (m, 1H); 3.62−3.54 (m, 1H); 3.18−3.06 (m, 2H); 2.79−2.72 (m, 2H); 2.68−2.28 (m, 11H); 2.17−2.06 (m, 2H); 1.90−1.72 (m, 3H); 1.56−1.47 (m, 2H). MS:m/z 414(M+H)+。
実施例72:4−(((1s,4s)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)アミノ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボン酸(I−5)の合成。
50mLの丸底フラスコに、メタノール(15mL)中の2.1(2g,5.04mmol,1.00当量,98%)および水酸化ナトリウム(310mg,7.59mmol,1.51当量)を入れた。得られた溶液を油浴中50℃で5時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を20mLの水酸化ナトリウム(aq.,10%)に溶解させた。得られた溶液を3×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその水層を合わせた。その水層のpH値を塩化水素(aq.,10%)で3に調整した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、4.5g(74%)の化合物I−5を黄色固体として得た。
実施例73:12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−カルボキサミド(I−29)の合成。
化合物73.2の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、ジクロロメタン(80mL)中の2−(メチルアミノ)エタン−1−オール(5g,65.24mmol,1.00当量,98%)およびTEA(21g,203.76mmol,3.12当量,98%)を入れた。その後、tert−ブチル(クロロ)ジメチルシラン(15g,97.53mmol,1.49当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応を、200mLの水と氷との混合物の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×100mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×50mLの水で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、3g(24%)のアミン73.2を緑色液体として得た。
化合物73.3の合成。20mLの丸底フラスコに、I−5(600mg,0.50mmol,1.00当量,30%)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の溶液、2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル(メチル)アミン(100mg,0.53mmol,1.06当量)、EDCI(260mg,1.33mmol,2.66当量,98%)、HOBt(90mg,0.65mmol,1.31当量,98%)、およびトリエチルアミン(130mg,1.26mmol,2.52当量,98%)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を4×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。合わせた有機層を2×20mLの水で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(5:1)を用いてシリカゲルカラムに装填し、そして精製して、180mg(68%)のアミド73.3を黄色油状物として得た。
化合物I−29の合成。10mLの丸底フラスコに、73.3(600mg,1.11mmol,1.00当量,98%)のアセトニトリル(5mL)中の溶液およびHF(水中40wt%,0.25mL)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を2mLの飽和水性炭酸ナトリウムの添加によりクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮し、そしてフラッシュ分取HPLCにより精製して、63.4mg(13%)の化合物I−29を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) : δ 8.33 (s, 1H), 5.58−5.70 (m, 1H), 3.98−3.80 (m, 1H), 4.00−4.01(d, J = 3Hz, 1H), 3.72−3.89 (m, 2H), 3.08−3.58 (m, 2H), 2.87−3.31 (m, 3H), 2.44−2.56 (m, 1H), 2.24−2.31 (d, J = 21Hz, 6H), 2.16−2.19 (d, J = 9Hz, 2H), 1.91 (s, 2H), 1.74 (s, 4H), 1.36−1.44 (m, 2H), 1.15−1.25 (m, 2H). MS:m/z 418(M+H)+。
実施例74:12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−N−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−カルボキサミド(I−17)の合成。
化合物74.1の合成。10mLの丸底フラスコに、I−5(600mg,0.50mmol,1.00当量,30%)のN,N−ジメチルホルムアミド(7mL)中の溶液、(2−アミノエトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(100mg,0.57mmol,1.14当量)、EDCI(260mg,1.33mmol,2.67当量,98%)、HOBt(90mg,0.65mmol,1.31当量,98%)、およびトリエチルアミン(130mg,1.26mmol,2.53当量,98%)を入れた。得られた溶液を室温で9時間撹拌した。次いで、この反応を30mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×20mLの水で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、105mg(41%)の74.1を黄色油状物として得た。
化合物I−17の合成。10mLの丸底フラスコに、化合物74.1(105mg,0.20mmol,1.00当量,98%)、アセトニトリル(5mL)、およびフッ化水素(水中40wt%,0.25mL)を入れた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を0.5mLの飽和炭酸ナトリウム水溶液の添加によりクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を5mLのDMFに溶解させ、そしてフラッシュ分取HPLCにより精製して、52.6mg(65%)の化合物I−17を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) : δ 8.38 (s, 1H), 7.02 (s, 1H), 6.34 (s, 1H), 4.17−4.20 (d, 1H), 4.07−4.09 (m, 1H), 3.72−3.74 (d, 2H), 3.50−3.53 (t, 1H), 3.38−3.42 (m, 1H), 3.22−3.28 (m, 1H), 3.06−3.12 (m, 1H), 2.91−2.94 (t, 1H), 2.64−2.70 (t, 1H), 2.51 (s, 4H), 2.24−2.29 (t, 2H), 2.02−2.15 (m, 2H), 1.37−1.66 (m, 6H), 1.28−1.34 (t, 2H). MS:m/z 404(M+H)+。
実施例75:12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−N−(ピリジン−3−イルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−カルボキサミド(I−25)の合成。
10mLの丸底フラスコに、I−5(700mg,0.58mmol,1.00当量,30%)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)、ピリジン−3−イルメタンアミン(75.6mg,0.69mmol,1.18当量)、EDCI(335mg,1.72mmol,2.95当量,98%)、HOBt(119mg,0.86mmol,1.48当量,98%)、およびTEA(177mg,1.72mmol,2.95当量,98%)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×20mLの水で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣をフラッシュ分取HPLCにより精製して、5.2mg(2%)の化合物I−25をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) : δ 8.52 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 8.36 (s, 1H), 7.46−7.48 (d, J = 6, 1H), 7.21−7.26 (t, J =3, 1H), 6.97 (s, 1H), 6.11 (s, 1H), 4.50−4.57 (m, 1H), 4.33−4.39 (m, 1H), 4.20−4.23 (d, J = 9, 1H), 4.04−4.07 (t, J = 3, 1H), 2.98−3.17 (m, 2H), 2.88−2.95 (m, 2H), 2.57−2.64 (t, J = 6, 6H), 2.33 (s, 1H), 2.17−2.21 (d, J = 12, 3H), 1.45−1.57 (m, 1H), 1.25−1.40 (m, 4H). MS:m/z 451(M+H)+。
実施例76:12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−N−(3−ヒドロキシプロピル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−カルボキサミド(I−28)。
化合物76.1の合成。10mLの丸底フラスコに、中間体I−5(1g,0.83mmol,1.00当量,30%)のN,N−ジメチルホルムアミド(7mL)中の溶液、(3−アミノプロポキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(190mg,0.98mmol,1.18当量)、EDCI(478mg,2.45mmol,2.95当量,98%)、HOBt(169mg,1.23mmol,1.47当量,98%)、およびTEA(253mg,2.45mmol,2.95当量,98%)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を30mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×20mLの水で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、200mg(45%)のアミド76.1を黄緑色油状物として得た。
化合物I−28の合成。10mLの丸底フラスコに、アミド76.1(200mg,0.30mmol,1.00当量,80%)のアセトニトリル(5mL)中の溶液およびHF(水中40wt%,0.25mL)を入れた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応を2mLの飽和水性炭酸ナトリウムの添加によりクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣をフラッシュ分取HPLCにより精製して、12.8mg(10%)の化合物I−28を明黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) : δ 8.37 (s, 1H), 7.17 (s, 1H), 6.53 (s, 1H), 4.14−4.16 (d, 1H), 4.06−4.10 (m, 1H), 3.67−3.70 (t, 2H), 3.67−3.68 (d, 1H), 3.41−3.46 (m, 1H), 3.15−3.22 (m, 1H), 3.04−3.10 (m, 1H), 2.85−2.91 (m, 1H), 2.61−2.66 (m, 1H), 2.44−2.53 (d, 6H), 2.29−2.44 (d, 2H), 2.04−2.26 (d, 2H), 1.72 (s, 2H), 1.42−1.58 (m, 4H), 1.26 (s, 2H). MS:m/z 418(M+H)+。
実施例77:N−ベンジル−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−カルボキサミド(I−24)の合成。
10mLの丸底フラスコに、,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中のI−5(700mg,0.58mmol,1.00当量,30%)、フェニルメタンアミン(75.1mg,0.69mmol,1.18当量)、EDCI(335mg,1.72mmol,2.95当量,98%)、HOBt(119mg,0.86mmol,1.48当量,98%)、TEA(177mg,1.72mmol,2.95当量,98%)を入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×15mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×15mLの水で洗浄した。得られた混合物を乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣をフラッシュ分取HPLCにより精製して、40mg(15%)の化合物I−24を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.38 (1H,s), 7.11−7.13 (1H, d, J = 6 Hz), 5.85 (1H,s), 4.45−4.50 (1H,m), 4.34−4.39 (1H, t, J = 6 Hz), 4.18−4.22 (1H, d, J = 12 Hz), 4.01−4.04 (1H, d, J = 9 Hz), 3.08−3.16 (2H,m), 2.88−2.96 (1H,m), 2.60−2.65 (1H,m), 2.37−2.58 (6H,m), 2.24−2.37 (1H,m), 2.14−2.22 (1H,m), 2.06−2.14 (2H, t, J = 12Hz), 1.36−1.48 (1H, m), 1.22−1.29 (5H, m). MS:m/z 450(M+H)+。
実施例78:4−(((1r,4r)−4−アミノシクロヘキシル)アミノ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−カルボン酸エチル(I−2)の合成。
中間体1.4(2.8g,10mmol,1当量)、TEA(5g,50mmol,5当量)および(1r,4r)−シクロヘキサン−1,4−ジアミン(5.7g,50mmol,5当量)のCH3CN(30mL)中の混合物を45℃で24時間加熱した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、3g(83%)のI−2を得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 8.36 (1H, s), 6.59 (1H, d), 4.23−4.09 (4H, m), 3.25−3.22 (1H, m), 3.00−2.87 (2H, m), 2.80−2.78 (1H, m), 2.65−2.61 (1H, m), 2.22−1.87 (6H, m), 1.44 (4H, m), 1.34 (3H, t). MS:m/z 361(M+H)+。
実施例79:中間体79.4の合成。
化合物79.1の合成。2,2−ジメチルシクロペンタノン(5g,44.6mmol,1当量)をトルエン(100mL)に溶解させた。次いで、2−シアノ酢酸エチル(5.04g,44.6mmol,1当量)、酢酸アンモニウム(2.4g,31.2mmol,0.7当量)および酢酸(2.8mL)をこの混合物に室温で添加した。この混合物を20時間還流させた。10%のNaCl溶液(100mL)を添加した。その有機層を水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。その有機層を濃縮し、そしてその残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製して、79.1(2.47g,32%)を無色油状物として得た。MS:m/z 208(M+H)+。
化合物79.2の合成。ジエチルアミン(433mg,5.93mmol,0.5当量)を、79.1(2.47g,11.87mmol,1当量)および硫黄(418mg,13.06mmol,1.1当量)のエタノール(120mL)中の溶液に50℃でゆっくりと添加した。この反応物を50℃で2時間撹拌した。この混合物を濾過し、そしてその濾液を濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)により精製して、79.2(2.34g,83%)を黄色固体として得た。MS:m/z 240(M+H)+。
化合物79.3の合成。79.2(2.3g,9.9mmol,1当量)をホルムアミド(12mL)に溶解させた。この反応物を180℃で1時間撹拌した。次いで、水(50mL)を添加し、そしてその生成物を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL×2)およびブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濾過した。その有機層を濃縮し、そしてその残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=6:5)により精製して、所望の生成物(1.57g,75%)を黄色固体として得た。MS:m/z 221(M+H)+。
化合物79.4の合成。79.3(1.5g,6.8mmol,1当量)を三塩化ホスホリル(40mL)に溶解させた。この反応物を120℃で2時間撹拌し、この時点で、これを水(150mL)にゆっくりと添加し、そして酢酸エチル(60mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。その有機層を濃縮し、そしてその残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)により精製した。所望の生成物(1.3g,83%)を黄色固体として得た。MS:m/z 239(M+H)+。
実施例80:(1r,4r)−N1−(5,5−ジメチル−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−N4,N4−ジメチルシクロヘキサン−1,4−ジアミン(I−6)の合成。
化合物80.1の合成。中間体79.4(238mg,1mmol,1当量)およびトランス−1,4−ジアミノシクロヘキサン(1.1g,10mmol,10当量)をアセトニトリル(15mL)に溶解させた。次いで、トリエチルアミン(1g,10mmol,10当量)をこの混合物に添加した。この反応物を50℃で20時間撹拌した。次いで、これを濃縮し、そしてその残渣をBiotage器具での逆相クロマトグラフィーにより精製した。所望の生成物(154mg,48%)を黄色固体として得た。MS:m/z 317(M+H)+。
化合物I−6の合成。80.1(140mg,0.44mmol,1当量)をメタノール(5mL)に溶解させた。36%aq.ホルムアルデヒド(92mg,1.1mmol,2.5当量)および酢酸(133mg,2.2mmol,5当量)をこの溶液に添加した。この混合物を室温で10分間撹拌し、次いでシアノホウ素化水素ナトリウム(377mg,1.77mmol,4当量)をこの混合物に添加した。この反応物を室温で20時間撹拌した。次いで、これを水(50mL)にゆっくりと添加し、そして酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。その有機層をブライン(100mL)で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。その有機層を濃縮し、そして分取HPLCにより精製した。所望の生成物I−6(31mg,20%)を白色固体として得た。1H NMR: (400 MHz, CDCl3) δ 8.36 (s, 1 H), 5.04 (d, 1 H), 4.17−2.24 (m, 1 H), 3.22 (t, 1 H), 2.97 (t, 2 H), 2.78 (m, 6 H), 2.40 (d, 2 H), 2.33−2.37 (m, 4 H), 1.73 (dd, 2 H), 1.44 (s, 6 H), 1.25−1.42 (m, 2 H). MS:m/z 345(M+H)+。
実施例81:(1r,4r)−4−((5,5−ジメチル−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)−N,N−ジメチルシクロヘキサンアミン(I−7)の合成。
(1r,4r)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキサノール(600mg,4.2mmol,1当量)のTHF(10mL)中の溶液に、化合物79.4(250mg,1.05mmol)およびt−BuOK(235mg,2.1mmol)を添加した。この懸濁物を80℃まで、密封チューブ内で1時間、マイクロ波中で加熱した。この懸濁物を水(10mL)に注ぎ、次いでEtOAc(10mL×3)により抽出した。その残渣を分取HPLCにより精製して、白色固体生成物(30mg,10%)を得た。1H NMR: (500 MHz, CDCl3) δ 8.52 (1H, s), 8.47 (1H, 2), 5.31−5.29 (1H, m), 3.04−2.99 (3H, m), 2.63 (6H, s), 2.44 (2H, s), 2.33−2.30 (2H, t), 2.22 (2H, s), 1.68−1.64 (4H, m), 1.38 (6H,s). MS:m/z 346(M+H)+。
実施例82。N−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)アセトアミド(I−58)
化合物82.1の合成。50mLの丸底フラスコ内で、2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]酢酸(270mg,0.58mmol,1.00当量)の、30mLの蒸留DMF中の溶液に、HATU(331mg,0.87mmol,1.50当量)、DIEA(375mg,2.90mmol,5.00当量)および2−アミノアセトアミド塩酸塩(128mg,1.16mmol,2.00当量)を順番に窒素下室温で添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。完了後、この反応物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧中での濃縮後、その残渣をDCM/MeOH(30:1〜10:1)を用いるシリカゲルカラムにより精製して、280mg(92%)のN−(4−[[(3R)−3−[[(カルバモイルメチル)カルバモイル]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルを黄色固体として得た。MS:m/z 518(M+H)+。
化合物I−58の合成。HCl(気体)をDCM(50mL)に0℃で30分間撹拌しながら導入した。次いで、N−(4−[[(3R)−3−[[(カルバモイルメチル)カルバモイル]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(140mg,0.27mmol,1.00当量)の、5mLのDCM中の溶液を添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。その溶媒を減圧下で除去して、120mgのN−(カルバモイルメチル)−2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド塩酸塩を黄色固体として得た。この固体をメタノール(10mL)に溶解させ、そしてHCHO(37%,0.5mL)および酢酸(0.5mL)を室温で添加した。室温で20分間撹拌した後に、NaBH3CN(100mg)を添加し、そして得られた混合物を周囲温度で1時間撹拌した。減圧下での濃縮後、その残渣を以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:X−briage C18,19×150mm 5um;移動相:CH3CNおよび20mMのNH4HCO3を含む水(10.0%のCH3CNを10分間で50.0%まで上昇,2分間で95%まで上昇,2分間で10.0%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望のN−(2−アミノ−2−オキソエチル)−2−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)アセトアミド(154.3mg,71%)を白色固体として得た。MS:m/z 432[M+H]+, 454[M+Na]+; 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.47 (1H, s), 5.28−5.23 (1H, m), 3.89 (2H, s), 3.86−3.77 (1H, m), 3.15−2.99 (3H, m), 2.74−2.68 (1H, m), 2.44−2.34 (11H, m), 2.06−2.04 (2H, m), 1.73−1.58 (2H, m), 1.57−1.43 (2H, m)。
実施例83:中間体83.5(2−アミノ−N−メチルアセトアミド塩酸塩)の合成。
化合物83.2の合成。250mLの丸底フラスコ内で、2−アミノ酢酸メチル塩酸塩(2.0g,15.93mmol,1.00当量)の、100mLの無水メタノール中の溶液にCH3NH2(THF中2M,35.7mL)を添加し、そして得られた溶液を窒素下室温で48時間撹拌した。この反応の完了後、得られた混合物を減圧下で濃縮して、2−アミノ−N−メチルアセトアミド塩酸塩(2.5g,粗製)を、多量のメチルアミンを含む無色油状物として得た。
化合物83.3の合成。50mLの丸底フラスコ内で、2−アミノ−N−メチルアセトアミド塩酸塩(1.2g,粗製)および4Mの水性水酸化ナトリウム(3mL)の、10mLのTHF中の溶液に、Boc2O(900mg)を0℃で添加し、そして得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた溶液を20mLの水で希釈し、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20から1:10)を用いてシリカゲルカラムに適用し、所望のN−[(メチルカルバモイル)メチル]カルバミン酸tert−ブチル(0.3g,31%)を無色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.51 (br s, 1H), 5.43 (br s, 1H), 3.78 (d, 2H), 2.87−2.81 (d, 3H), 1.44 (s, 9H)。
中間体83.5の合成。N−[(メチルカルバモイル)メチル]カルバミン酸tert−ブチル(300mg,1.59mmol,1.00当量)のDCM(5mL)中の溶液に塩酸(1.2mL)を添加し、そして室温で4時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、対応する2−アミノ−N−メチルアセトアミド塩酸塩(185mg)を無色油状物として得た。MS:m/z 89(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.45 (br s, 1H), 8.19 (s, 3H), 3.50 (d, 2H), 2.65 (d, 3H)。
実施例84:2−[2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド]−N−メチルアセトアミド(I−61)
化合物84.1の合成。注記:出発物質化合物35.1の調製について、実施例35を参照のこと。2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]酢酸(150mg,0.32mmol,1.00当量)、HATU(183mg,0.48mmol,1.48当量)、DIPEA(165mg)および2−アミノ−N−メチルアセトアミド塩酸塩(中間体83.5,120mg,0.96mmol,3.0当量)の、10mLの無水DMF中の溶液を窒素下室温で24時間撹拌した。この反応の完了後、得られた溶液を水で希釈し、そして3×40mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−メチル−N−(4−[[(3R)−3−([[(メチルカルバモイル)メチル]カルバモイル]メチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(130mg,75%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 532[M+H]+。
化合物I−61の合成。N−メチル−N−(4−[[(3R)−3−([[(メチルカルバモイル)メチル]カルバモイル]メチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(130mg,0.24mmol,1.00当量)の、5.5mLのジクロロメタン中の溶液に、濃塩酸(0.5mL)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を水/氷浴中0℃で2時間撹拌し、そして減圧下で濃縮して、N−メチル−2−[2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド]アセトアミド塩酸塩(105mg,粗製)を黄色油状物として得た。MS:m/z 432[M+H]+。
N−メチル−2−[2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド]アセトアミド塩酸塩(105mg,0.22mmol,1.00当量)の、5mLのメタノール中の溶液に、ホルムアルデヒド(37%,1.0mL)を、窒素下室温で1時間で添加した。次いで、シアノホウ素化水素ナトリウム(59mg,0.97mmol,4.32当量)を添加し、そして周囲温度で一晩撹拌した。その溶媒を減圧下で除去し、そしてその粗製生成物(100mg,粗製)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.05%のNH4CO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを25分間で50.0%まで上昇);254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そしてエバポレートして水およびCH3CNを除去して、2−[2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド]−N−メチルアセトアミド(40mg)を白色固体として得た。MS:m/z 446[M+H]+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.37 (s, 1H), 5.20−5.12 (m, 1H), 3.74−3.68 (m, 3H), 3.20−2.84 (m, 3H), 2.65−2.47 (m, 4H), 2.36−2.17 (m, 11H), 1.95 (d, 2H), 1.59−1.51 (m, 4H)。
実施例85:(2R)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オール(I−53)および実施例86(2S)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オール(I−55)。
化合物85.1の合成。注記:出発物質化合物26.3の調製について、実施例26を参照のこと。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの3つ口丸底フラスコに、N−(4−[[(3R)−3−(2−オキソエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(250mg,0.58mmol,1.00当量)の、新たに蒸留したテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液を窒素下0℃で入れた。CH3MgBr(THF中1.0M,2.9mL,5.0当量)を0℃でシリンジを介して添加した。得られた溶液を0℃で2時間撹拌し、そして飽和水性NH4Clでクエンチし、そして3×30mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望のラセミ体N−(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシプロピル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(109mg,42%)を無色油状物として得た。
化合物I−53および化合物I−55の合成。ジクロロメタン(10mL)中のN−(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシプロピル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(109mg,0.24mmol,1.00当量)を含む50mLの丸底フラスコに、0℃で。次いで、塩酸(12M,2.0mL)を添加し、そして得られた溶液を室温で3時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この溶液のpH値を飽和水性炭酸ナトリウムで8に調整し、そして2×40mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、所望の1−[(3R)−12−[(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オール(70mg,粗製)を無色油状物として得た。
1−[(3R)−12−[(4−アミノシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オール(70mg,粗製)のメタノール(5mL)中の溶液に、HCHO(37%,0.8mL)を添加し、そして室温で1時間撹拌した。次いで、NaBH3CN(29.7mg,0.47mmol,2.35当量)を添加し、そして得られた溶液を周囲温度でさらに2時間撹拌し、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(80mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.05%のHCOOHを含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを25分間で50.0%まで上昇);254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そしてエバポレートして水およびCH3CNを除去して、それぞれ(2R)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オールホルメート(12.9mg)を白色固体として得、そして(2S)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オールホルメート(5.6mg)を灰色固体として得た。
実施例85(I−53):MS:(ES,m/z): 375(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.54 (1H, br s), 8.23 (1H, s), 4.18−4.19 (1H, m), 3.70−3.76 (1H, m), 3.55−3.58 (1H, m), 3.05−3.33 (2H, m), 2.84−2.92 (7H, m), 2.68−2.75 (1H, m), 2.16−2.37 (5H, m), 1.55−1.78 (6H, m), 1.23 (3H, t)。
実施例86(I−55):MS(ES):m/z 375(M+H)+ . 1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.55 (1H, br s), 8.23 (1H, s), 4.18−4.19 (1H, m), 3.70−3.76 (1H, m), 3.55−3.58 (1H, m), 3.05−3.33 (2H, m), 2.84−2.92 (7H, m), 2.68−2.75 (1H, m), 2.16−2.37 (5H, m), 1.55−1.78 (6H,m), 1.23 (3H, t)。
実施例87:N,N−ジメチル−4−[[(3S)−3−[2−(1,3−オキサゾール−2−イル)エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキサン−1−アミン。(I−63)
化合物87.1の合成。注記:出発物質化合物47.1の調製について、実施例47を参照のこと。ヨウ素(244mg)、Ph3P(252mg)およびイミダゾール(143mg,2.10mmol,3.49当量)の乾燥ジクロロメタン(20mL)中の溶液を窒素下0℃で30分間撹拌した。次いで、N−(4−[[(3R)−3−[2−ヒドロキシ−2−(1,3−オキサゾール−2−イル)エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(310mg,0.60mmol,1.00当量)の溶液をこの反応混合物に滴下により添加し、そして得られた溶液を室温で2.5時間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性NaHSO3でクエンチし、そして2×30mLのジクロロメタンで抽出した。その有機層を合わせ、そしてブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧中で濃縮した後に、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに供して、N−(4−[[(3R)−3−[2−ヨード−2−(1,3−オキサゾール−2−イル)エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(230mg,61%)を黄色固体として得た。MS(ES):m/z 625(M+H)+。
化合物87.2の合成。N−(4−[[(3R)−3−[2−ヨード−2−(1,3−オキサゾール−2−イル)エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(150mg,0.24mmol,1.00当量)の、混合したメタノール(5mL)およびテトラヒドロフラン(5mL)中の溶液を含む25mLの丸底フラスコに、NaBH4(40mg,1.08mmol,4.50当量)を0℃で添加した。得られた溶液を0℃で4時間撹拌し、そして減圧下で濃縮した。その残渣をEtOAcで希釈し、そしてブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10から1:22)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望のN−メチル−N−(4−[[(3S)−3−[2−(1,3−オキサゾール−2−イル)エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(110mg,92%)を黄色固体として得た。MS(ES,m/z):499(M+H)+。
化合物I−63の合成。N−メチル−N−(4−[[(3S)−3−[2−(1,3−オキサゾール−2−イル)エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(110mg,0.22mmol,1.00当量)のジクロロメタン(5mL)中の溶液に、塩化水素(12M,1mL)を0℃で添加し、そして得られた混合物を室温で2時間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、そしてその残渣を水酸化ナトリウムで中和し、そして2×30mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を減圧中で濃縮して、N−メチル−4−[[(3S)−3−[2−(1,3−オキサゾール−2−イル)エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキサン−1−アミン(80mg,粗製)を黄色油状物として得た。
メタノール(5mL)中のその粗製生成物(80mg)に、HCHO(37%,0.8mL)を添加し、そしてこの反応溶液を室温で30分間撹拌した。NaBH3CN(50mg)を添加し、そして得られた溶液を周囲温度で12時間撹拌した。その粗製生成物(70mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(7.0%のCH3CNを14分間で63.0%まで上昇);254/220nmでのUV検出。生成物の画分を集め、そして減圧下でエバポレートしてその溶媒を除去して、N,N−ジメチル−4−[[(3S)−3−[2−(1,3−オキサゾール−2−イル)エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキサン−1−アミン(39mg)をオフホワイトの半固体として得た。MS (ES, m/z): 413(M+H) +. 1H NMR (300MHz, CD3OD): δ 8.41 (1H, s), 7.70 (1H, s), 6.96 (1H, s), 5.22 (1H, m), 3.42 (1H, m), 3.05 (2H, m), 2.77 (3H, m), 2.37 (11H, m), 2.05 (3H, m), 1.55 (4H, m)。
実施例88:(S)−1−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)ブタン−2−オール(I−64)および実施例89:(R)−1−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)ブタン−2−オール。(I−65)
化合物88.1の合成。注記:出発物質化合物29.2の調製について、実施例29を参照のこと。2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール(190mg,0.47mmol,1.00当量)の、10mLのジクロロメタン中の溶液に、Dess−Martinペルヨージナンを窒素下水/氷浴中0℃で添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。この反応の完了後、この混合物を飽和水性重炭酸ナトリウムで希釈し、そして3×30mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5から1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアルデヒド(130mg,69%)を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 402[M+H]+。
化合物I−64および化合物I−65の合成。[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアルデヒド(130mg,0.32mmol,1.00当量)の、5mLの無水THF中の溶液に、ブロモ(エチル)マグネシウム(THF中1M,0.62mL,2.0当量)を滴下により窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で4時間撹拌し、次いで飽和水性NH4Clの添加によりクエンチし、そして3×50mLのDCM/i−PrOH(3:1)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(150mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製して(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.05%のNH4CO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを25分間で54.0%まで上昇);254/220nmでのUV検出、(S)−1−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)ブタン−2−オール(11.8mg)および(R)−1−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)ブタン−2−オール(23.9mg)を白色固体として得た。
実施例88(I−64):MS: 432(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.47 (s, 2H), 5.24−5.20 (m, 1H), 3.75−3.58 (m, 5H), 3.06−2.93 (m, 2H), 2.70−2.61 (m, 4H), 2.28−1.98 (m, 3H), 1.59−1.41 (m, 10H), 1.28−1.23 (m, 2H),0.95−0.85 (m, 3H)。
実施例89(I−65):MS:432(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.47 (s, 2H), 5.25 (m, 1H), 3.71−3.39 (m, 6H), 3.04−2.90 (m, 2H), 2.67−2.55 (m, 5H), 2.34−2.22 (m, 4H), 2.01−1.81 (m, 3H), 1.64−1.39 (m, 7H), 0.94−0.92 (m, 3H)。
実施例90:2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール。(I−66)
化合物90.1の合成。注記:出発物質化合物25.1の調製について、実施例25を参照のこと。水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,130mg,3.25mmol,4.00当量)を、新たに蒸留したTHF(15mL)中のトランス−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オール(192mg,1.04mmol,1.27当量)で窒素下0℃で処理した。室温で30分間撹拌した後に、(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン(300mg,0.81mmol,1.00当量)を添加し、そして得られた溶液を撹拌しながら室温でさらに2時間反応させた。次いで、この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、3×20mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:8)を用いてシリカゲルカラムに適用して、(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン(378mg,90%)を黄色油状物として得た。MS(ES):m/z 518[M+H]+。
化合物I−66の合成。メタノール(10mL)に溶解させた(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン(230mg,0.44mmol,1.00当量)に、塩酸(12M,0.5mL)をゆっくりと0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、次いで飽和水性重炭酸ナトリウムでクエンチし、3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(200mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(25%のCH3CNを15分間で100%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール(94mg)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 404[M+H] +. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.48 (1H, s), 5.29 (1H, m) 3.76 (4H, m), 3.66 (3H, m), 3.10−2.95 (2H, m), 2.72 (5H, m), 2.69 (1H, s), 2.41 (3H, m), 2.36 (1H, m), 2.15 (2H, m), 1.73−1.54 (5H, m)。
実施例91:2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−79)
化合物91.1の合成。注記:出発物質35.1の調製について、実施例35を参照のこと。2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]酢酸(220mg,0.48mmol,1.00当量)の4mLの蒸留DMF中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、HOBT(96.6mg)、4−ジメチルアミノピリジン(86.6mg)、EDCI(136.7mg)およびNH4Cl(153.18mg,2.86mmol,6.01当量)を窒素下室温で順番に添加した。得られた溶液を25℃で14時間撹拌し、そして水で希釈し、3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(2:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(176mg,80%)を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 461[M+H]+。
化合物I−79の合成。50mLの丸底フラスコ中で、N−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(170mg,0.37mmol,1.00当量)のジクロロメタン(4mL)中の溶液を入れ、塩酸(12M,0.5mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液を25℃で4時間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性重炭酸ナトリウムでクエンチし、3×50mLのDCMで抽出した。その有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(150mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:100mMのNH4HCO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを20分間で60%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(83mg,62%)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 361[M+H]+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.43(1H,s), 5.28(1H, m), 3.76 (1H, m), 3.00−3.28 (1H, m), 2.97−2.99 (2H, m), 2.66−2.73 (1H, m), 2.42−2.49 (1H, m), 2.36 (3H, s), 2.29−2.18 (4H, m), 2.00−2.03 (2H, m), 1.65−1.57 (2H−m), 1.26−1.35 (2H, m)。
実施例92:2−[(3R)−12−[(4−[メチル[2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−73)
化合物I−73の合成:2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(90mg,0.25mmol,1.00当量)の、8mLのDMF中の溶液に、2−クロロ−1−(ピロリジン−1−イル)エタン−1−オン(55mg,0.37mmol,1.50当量)および炭酸カリウム(69mg,0.50mmol,2.00当量)を添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を水でクエンチし、そしてDCMで抽出した。その有機相をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(80mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを16分間で50.0%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の2−[(3R)−12−[(4−[メチル[2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(50mg)を白色固体として得た。LCMS(ES):m/z 472[M+H]+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.43 (1H, s), 5.25−5.20 (1H, m), 3.85−3.69 (1H, m), 3.52 (2H, t), 3.42 (2H, t), 3.37 (2H, s), 3.15−2.85 (2H, m), 2.73−2.58 (2H, m), 2.29−2.18 (7H, m), 1.96−1.79 (6H, m), 1.67−1.47 (4H, m)。
実施例93:2−[[(3S)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]メトキシ]アセトアミド(I−76)
化合物93.1の合成。N−(4−[[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(940mg,2.17mmol,1.00当量)の、新たに蒸留したDMF(6mL)中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,347.3mg)を窒素下0℃でゆっくりと添加した。この添加後、この反応混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、1−[(2−ヨードエトキシ)メチル]−4−メトキシベンゼン(2.535g,8.68mmol,4.00当量)をこの混合物に添加し、そして周囲温度で14時間撹拌した。この反応を飽和水性NH4Clでゆっくりとクエンチし、そして3×100mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(4−[[(3S)−3−([2−[(4−メトキシフェニル)メトキシ]エトキシ]メチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(700mg,54%)を無色油状物として得た。MS:m/z 598(M+H)+。
化合物93.2の合成。N−(4−[[(3S)−3−([2−[(4−メトキシフェニル)メトキシ]エトキシ]メチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(700mg,1.17mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)/水(0.5mL)中の溶液にDDQ(399mg,1.76mmol,1.50当量)を添加し、そして得られた溶液を窒素下25℃で14時間撹拌した。得られた溶液を水で希釈し、そして3×100mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(4−[[(3S)−3−[(3−ヒドロキシプロポキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(370mg,64%)を無色油状物として得た。MS:m/z 478(M+H)+。
化合物93.3の合成。50mLの丸底フラスコに、N−(4−[[(3S)−3−[(3−ヒドロキシプロポキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(370mg,0.75mmol,1.00当量)の、5mLのDMF中の溶液を入れ、そしてPDC(1.656g,4.40mmol,5.85当量)を室温で添加した。得られた溶液を25℃で14時間撹拌した。完了後、得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いてシリカゲルカラムに適用して、3−[[(3S)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]メトキシ]プロパン酸(190mg,50%)を無色油状物として得た。MS:m/z 492(M+H)+。
化合物93.4の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、2−[[(3S)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]メトキシ]酢酸(120mg,0.24mmol,1.00当量)、HOBT(49mg,0.36mmol,1.49当量)、EDCI(70mg,0.37mmol,1.50当量)、4−ジメチルアミノピリジン(44mg,0.36mmol,1.48当量)およびNH4Cl(76mg,1.42mmol,5.82当量)の蒸留DMF(5mL)中の溶液を窒素下室温で添加した。得られた溶液を周囲温度で14時間撹拌し、水でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(2:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望のN−(4−[[(3S)−3−[(カルバモイルメトキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(75mg,63%)を無色油状物として得た。MS:m/z 491(M+H)+。
化合物I−76の合成。0℃に冷却した、N−(4−[[(3S)−3−[(カルバモイルメトキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(115mg,0.23mmol,1.00当量)のジクロロメタン(4mL)中の溶液に、塩酸(12M,0.5mL)を添加した。得られた溶液を0℃で1時間撹拌し、そして減圧中で濃縮して、2−[[(3S)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]メトキシ]アセトアミド塩酸塩(100mg,粗製)を明黄色固体として得た。メタノール(3mL)に溶解させたこの粗製塩酸塩(100mg)に、HCHO(37%,0.5mL)を添加し、そして0℃で1時間撹拌した。次いで、NaBH3CN(44.35mg,0.71mmol)を添加し、そして得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この反応混合物を水で希釈し、3×20mLのクロロホルム/i−PrOHで抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(80mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを13分間で53.0%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の2−[[(3S)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]メトキシ]アセトアミド(35mg)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 405[M+H]+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.44 (1H, s), 5.28−5.21 (1H, m), 3.94−3.88 (3H, m), 3.61−3.56 (2H, m), 3.14−2.97 (2H, m), 2.67−2.54 (2H, m), 2.42−2.31 (10H, m), 2.02 (2H, d), 1.62−1.43 (4H, m)。
実施例94:(2R)−3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−メトキシプロパンアミド(I−77)
化合物94.1の合成。注記:出発物質化合物43.1の調製について、実施例43を参照のこと。N−メチル−N−(4−[[(3R)−3−(2−オキソエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(460mg,1.03mmol,1.00当量)のメタノール(15mL)中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、トリメトキシメタン(548mg,5.16mmol,5.00当量)および4−メチルベンゼン−1−スルホン酸(18mg,0.10mmol,0.10当量)を窒素下室温で添加した。この反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。完了後、この反応を飽和水性NaHCO3でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:8)を用いるシリカゲルカラムで精製して、所望のN−(4−[[(3R)−3−(2,2−ジメトキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(470mg,93%)を無色油状物として得た。LC−MS(ES):m/z 562[M+H]+。
化合物94.2の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、N−(4−[[(3R)−3−(2,2−ジメトキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(470mg,0.96mmol,1.00当量)の蒸留DCM(15mL)中の溶液を入れた。TMSCN(474mg)およびBF3・Et2O(15mg)をシリンジを介して窒素下0℃で添加した。得られた溶液を水/氷浴中で3時間撹拌した。完了後、この反応を飽和水性NaHCO3でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、所望の2−メトキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(400mg,粗製)を黄色油状物として得た。MS(ES):m/z 387[M+H]+。
化合物94.3の合成。50mLの丸底フラスコ内で、2−メトキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(400mg,1.03mmol,1.00当量)のジクロロメタン(20mL)中の溶液に、ジ炭酸ジ−tert−ブチル(500mg,2.29mmol,2.21当量)およびTEA(1.0mL)を添加し、そして得られた混合物を室温で3時間撹拌した。完了後、得られた溶液を20mLの水で希釈し、そして3×50mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いるシリカゲルカラムで精製して、対応するN−(4−[[(3R)−3−(2−シアノ−2−メトキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(360mg,71%)を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 487[M+H]+。
化合物94.4の合成。N−(4−[[(3R)−3−(2−シアノ−2−メトキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(360mg,0.74mmol,1.00当量)のメタノール(10mL)中の溶液に、水/氷浴中でH2O2(30%,1mL)およびLiOH(36mg,1.50mmol,2.03当量)を添加し、そして得られた混合物を2時間撹拌した。完了後、この反応を飽和水性NaHSO3でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を分取TLC(EtOAc/石油エーテル1:1で溶出)により精製して、それぞれN−(4−[[(3R)−3−[(2S)−2−カルバモイル−2−メトキシエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(100mg)を無色油状物として得、そしてN−(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−カルバモイル−2−メトキシエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(140mg)を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 505[M+H]+。
化合物I−77の合成。
25mLの丸底フラスコ内で、N−(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−カルバモイル−2−メトキシエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(140mg,0.28mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に塩酸(2M,1.0mL)を0℃で添加し、そして得られた混合物を室温で5時間撹拌した。完了後、得られた混合物を減圧下で濃縮して、(2R)−2−メトキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド塩酸塩(110mg)を明黄色固体として得た。その残渣の塩酸塩(110mg)を5mLのメタノールに溶解させ、HCHO(37%,0.5mL)を添加し、そしてその溶液を室温で30分間撹拌した。次いで、NaBH3CN(65mg)を添加し、そして得られた溶液を撹拌しながら周囲温度でさらに2時間反応させた。完了後、得られた溶液を20mLの水で希釈し、3×50mLのDCMで抽出し、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.1%のHCOOHを含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを20分間で75%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の(2R)−3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−メトキシプロパンアミドホルメート(47.5mg,45%)をオフホワイトの固体として得た。MS(ES):m/z 419[M−HCOOH+H]+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.44 (m, 2H), 5.28(s, 1H), 3.59−3.52 (m, 2H), 3.34−3.27 (m, 4H), 3.08−2.82 (m, 8H), 2.65−2.62 (m, 1H), 2.45−2.18 (m, 6H), 1.85−1.82 (m, 5H)。
実施例95:(2S)−3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−メトキシプロパンアミド(I−78)
化合物I−78の合成。注記:出発物質化合物94.5の調製について、実施例94を参照のこと。25mLの丸底フラスコに、N−(4−[[(3R)−3−[(2S)−2−カルバモイル−2−メトキシエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(100mg,0.20mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を入れた。塩酸(2M,0.8mL)を0℃で添加し、そして得られた混合物を室温で5時間撹拌した。完了後、得られた混合物を減圧下で濃縮して、(2S)−2−メトキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド塩酸塩(90mg)を明黄色固体として得た。5mLのメタノールに溶解させたその残渣の塩酸塩(90mg)に、HCHO(37%,0.5mL)を添加し、そして室温で30分間撹拌した。次いで、NaBH3CN(50mg)を添加し、そして得られた溶液を撹拌しながら周囲温度でさらに2時間反応させた。完了後、得られた溶液を20mLの水で希釈し、3×50mLのDCMで抽出し、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(90mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.1%のHCOOHを含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを20分間で75%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の(2S)−3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−メトキシプロパンアミド(31.3mg,40%)をオフホワイトの半固体として得た。MS(ES):m/z 419[M−1.2HCOOH+H]+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.44 (m, 2H), 5.30−5.27(s, 1H), 3.67−3.63 (m, 1H), 3.46−3.27 (m, 5H), 3.08−2.84 (m, 8H), 2.72−2.66 (m, 1H), 2.48−2.17 (m, 6H), 1.83−1.28 (m, 5H)。
実施例96:(2S)−2−メトキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(I−80)および実施例97:(2R)−2−メトキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(I−81)
50mLの丸底フラスコ内で、N−(4−[[(3R)−3−(2−シアノ−2−メトキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(100mg,0.21mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に塩酸(12M,0.5mL)を水/氷浴中で添加し、そして4時間撹拌した。完了して減圧下で濃縮した後に、その残渣を飽和水性重炭酸ナトリウムで中和し、3×50mLのDCMで抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮し、そしてその粗製生成物(80mg)を以下の条件下で分取HPLCにより精製した:(SHIMADZU):カラム:Xbridge Prep C18 5um,19×150mm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを15分間で56.0%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、それぞれ対応する(2S)−2−メトキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(12.5mg)をオフホワイトの半固体として得、そして(2R)−2−メトキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(3.5mg)を明黄色半固体として得た。
実施例96(I−80):MS(ES):m/z 387[M+H]+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.44 (m, 1H), 5.32(m, 1H), 3.44−3.09 (m, 6H), 2.57−2.23 (m, 11H), 2.12−1.90 (m, 1H), 1.72−1.63 (m, 3H), 1.33−1.25 (m, 5H), 0.95 (m,1H)。
実施例97(I−81):MS(ES):m/z 387[M+H]+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.44 (m, 1H), 5.30(m, 1H), 4.83−4.25 (m, 1H), 3.63−3.27 (m, 5H), 3.06−2.95 (m, 2H), 2.65−2.26 (m, 11H), 2.13−1.90 (m, 4H), 1.69−1.25 (m,4H)。
実施例98:(R)−1−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパン−2−オール(I−82)の合成および実施例99:(S)−1−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパン−2−オール(I−83)の合成。
化合物98.1の合成。注記:出発物質25.1の調製について、実施例25を参照のこと。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した100mLの丸底フラスコ内で、トランス−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オール(528mg,2.85mmol,1.50当量)の、新たに蒸留したTHF(30mL)中の溶液に、水素化ナトリウム(304mg,7.60mmol,4.01当量,鉱油中60%の分散物)を少しずつ窒素下0℃で添加した。得られた混合物を水/氷浴中で30分間撹拌した。次いで、(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(700mg,1.90mmol,1.00当量)の、5mLのTHF中の溶液をシリンジを介して添加し、そして得られた溶液を撹拌しながら油浴中55℃でさらに4時間反応させた。完了後、この反応を20mLの飽和水性NH4Clの添加によりクエンチし、そして3×80mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:5から1:0)を用いるシリカゲルカラムで精製して、所望の(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(850mg,87%)を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 518[M+H]+。
化合物98.2の合成。(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(850mg,1.64mmol,1.00当量)のメタノール(20mL)中の溶液に、塩酸(2M,1.0mL)を添加し、そして得られた混合物を水/氷浴中0℃で1時間撹拌した。完了後、この反応を重炭酸ナトリウム(sat.)でクエンチし、そして3×80mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣をクロロホルム/メタノール(15:1)を用いるシリカゲルカラムで精製して、2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール(600mg,91%)を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 404[M+H]+。
化合物98.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール(200mg,0.50mmol,1.00当量)のジクロロメタン(15mL)溶液を入れた。Dess−Martinペルヨージナン(318mg,0.75mmol,1.51当量)を添加し、そして得られた混合物を水/氷浴中0℃で2時間撹拌した。完了後、この反応を重炭酸ナトリウム(sat.)でクエンチし、そして3×60mLのEtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いるシリカゲルカラムで精製して、対応する2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアルデヒド(150mg,75%)を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 402[M+H]+。
I−82およびI−83の合成。2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアルデヒド(150mg,0.37mmol,1.00当量)の、20mLの蒸留THF中の溶液を窒素下で0℃まで冷却した。ブロモ(メチル)マグネシウムの溶液(ヘキサン中1M,0.74mL,2.00当量)をシリンジを介してゆっくりと添加し、そして水/氷浴中で3時間撹拌した。完了後、この反応をNH4Cl(sat.)でクエンチし、3×80mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮し、その残渣(200mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:100mMのNH4HCO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを20分間で60%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の生成物(R)−1−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパン−2−オール(32mg)を白色固体として得、そして(S)−1−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパン−2−オール(55.5mg)を白色固体として得た。
実施例98(I−82):MS(ES):m/z 418[M−0.88HCOOH+H]+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.44 (s, 2H), 5.29−5.27 (m, 1H), 3.91−3.79 (m, 5H), 3.29−3.27 (m, 1H), 3.09−2.85 (m, 7H), 2.66−2.58 (m, 1H), 2.3.9−1.90 (m, 6H), 1.64−1.50(m, 5H), 1.27−1.25 (m, 3H)。
実施例99(I−83):MS(ES):m/z 418[M−1.56HCOOH+H]+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.42 (s, 2H), 5.29−5.26 (m, 1H), 3.90−3.83 (m, 5H), 3.56−3.51 (m, 1H), 3.32−3.27 (m, 1H), 3.04−2.88 (m, 7H), 2.68−2.61 (m, 1H), 2.40−2.90 (m, 6H), 1.75−1.15 (m, 8H)。
実施例100:3−((S)−4−(((1r,4S)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−84)の合成。
化合物100.1の合成。2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール(202mg,0.50mmol,1.00当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の溶液に、MsCl(86mg,0.75mmol,1.50当量)およびトリエチルアミン(153mg,1.51mmol,3.00当量)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そしてDCM(80mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、所望のメタンスルホン酸2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エチル(230mg,95%)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 482[M+H]+。
化合物100.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、メタンスルホン酸2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エチル(230mg,0.48mmol,1.00当量)のDMSO(5mL)中の溶液を室温で入れた。次いで、NaCN(141mg,2.88mmol,6.00当量)および4−ジメチルアミノピリジン(5.86mg,0.05mmol,0.10当量)を添加し、そして得られた溶液を80℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後に、この反応をブラインでクエンチし、DCMで抽出した。その有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、EtOAc/石油エーテル(1:10から1:2)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の3−[(3S)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(170mg,86%)を白色固体として得た。LCMS(ES):m/z 413[M+H]+。
I−84の合成。3−[(3S)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(170mg,0.41mmol,1.00当量)のメタノール(5mL)中の溶液に、LiOH・H2O(53mg,1.26mmol,3.00当量)を0℃で添加した。次いで、H2O2(30%,0.5mL)をシリンジを介して0℃で添加した。得られた溶液を2時間撹拌し、そして飽和水性Na2SO3でクエンチし、3×30mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(25%のCH3CNを25分間で100%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、生成物であるギ酸3−((S)−4−(((1r,4S)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(92.6mg,47%)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 431[M−0.83HCOOH+H]+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.48 (1H, s), 8.38 (1H, s), 5.33−5.25 (1H, m), 3.85 (4H, t), 3.50−3.41 (1H, m), 3.15−3.09 (1H, m), 3.08−2.95 (5H, m), 2.93−2.85 (1H, m), 2.75−2.65 (1H, m), 2.50−2.35 (2H, m), 2.30−2.15 (6H, m), 1.95−1.82 (1H, m), 1.80−1.55 (4H, m)。
実施例101。中間体101.5の調製:
実施例102:2−((R)−4−(((1r,4R)−4−(エチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)アセトアミド(I−85)の合成。
化合物102.1の合成。注記:出発物質化合物25.1の調製について、化合物実施例25の合成のための実験手順を参照のこと。N−エチル−N−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(中間体101.5,322.68mg,1.33mmol,1.22当量)の蒸留テトラヒドロフラン(10mL)中の溶液に、水素化ナトリウム(151.76mg)を0℃でゆっくりと添加し、そしてこの反応混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、THF(5mL)中の(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(400mg,1.08mmol,1.00当量)をこの混合物にシリンジを介して添加し、そして得られた溶液を周囲温度で3時間撹拌した。次いで、この反応を40mLの飽和水性NH4Clの添加によりクエンチし、そして3×80mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−エチルカルバミン酸tert−ブチル(570mg,91%)を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 576[M+H]+。
化合物102.2の合成。N−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−エチルカルバミン酸tert−ブチル(570mg,0.99mmol,1.00当量)のTHF(6mL)中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、TBAF(522mg,2.00mmol,2.02当量)を添加し、そして得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望のN−エチル−N−(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(450mg,98%)を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 462[M+H]+。
化合物102.3の合成。N−エチル−N−(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(450mg,0.97mmol,1.00当量)およびPDC(1791mg,4.76mmol,4.88当量)の、5mLのDMF中の溶液を25℃で14時間撹拌した。完了後、得られた溶液を水で希釈し、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を3×20mLのブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(2:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、310mg(67%)の2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](エチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]酢酸を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 476[M+H]+。
化合物102.4の合成。50mLの丸底フラスコに、2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](エチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]酢酸(310mg,0.65mmol,1.00当量)、HOBt(132mg)、EDCI(186.9mg)、4−ジメチルアミノピリジン(118mg)およびNH4Cl(209mg,3.91mmol,5.99当量)の蒸留DMF(6mL)中の溶液を入れた。この溶液を窒素下25℃で14時間撹拌した。得られた溶液を水で希釈し、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を3×20mLのブラインで洗浄し、ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(2:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−エチルカルバミン酸tert−ブチル(230mg,74%)を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 475[M+H]+。
化合物I−85の合成。N−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−エチルカルバミン酸tert−ブチル(230mg,0.48mmol,1.00当量)のジクロロメタン(4mL)中の溶液に、塩酸(12M,0.5mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液を0℃で3時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(180mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:100mMのNH4HCO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを20分間で60%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の2−[(3R)−12−[[4−(エチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(114.4mg,63%)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 375[M+H]+. 1H−NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.47 (1H, s), 5.29 (1H, m), 4.82 (1H, m), 3.07−3.10 (1H, m), 2.93−2.99 (2H, m), 2.58−2.73 (4H, m), 2.23−2.23 (4H, m), 2.03−2.18 (2H, m), 1.66 (2H, m), 1.40−1.30 (2H, m), 1.03−1.18 (3H, t)。
実施例103:2−シアノ−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−86)の合成。
化合物103.1の合成。注記:出発物質化合物65.1の調製について、実施例65のための実験手順を参照のこと。トランス−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オール(277mg,1.50mmol,1.50当量)の蒸留THF(20mL)中の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中605の分散物,200mg,5.00mmol,5.00当量)を窒素下0℃でゆっくりと添加した。室温で30分間撹拌した後に、3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン(355mg,1.00mmol,1.00当量)の、5mLのTHF中の溶液を滴下により添加し、そして得られた溶液を周囲温度で6時間撹拌した。この反応をNH4Cl(sat.)でクエンチし、EtOAc(3×80mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧中での濃縮後、その残渣をEtOAc/石油エーテル(1:1〜3:1)を用いるシリカゲルカラムにより精製して、350mg(69%)の表題の3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエンを明黄色油状物として得た。MS:(ES,m/z):504[M+H]+。
化合物103.2の合成。3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン(350mg,0.69mmol,1.00当量)のメタノール(30mL)中の溶液に、塩酸(水中3M,1mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液を室温で1時間撹拌した。この反応をNaHCO3/ブラインでクエンチし、そしてEtOAc((3×80mL)で抽出した。その有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧中での濃縮後、その残渣をDCM/MeOH(30:1〜10:1)を用いるシリカゲルカラムにより精製して、260mg(96%)の(12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル)メタノールを明黄色半固体として得た。MS(ES):m/z 390[M+H]+。
化合物103.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した20mLの丸底フラスコに、(12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル)メタノール(260mg,0.67mmol,1.00当量)のDCM(20mL)中の溶液を入れた。イミダゾール(91mg,1.34mmol,2.00当量)およびPPh3(264mg,1.01mmol,1.50当量)を順番に添加し、その後、I2(255mg,1.00mmol,1.50当量)を室温で添加した。得られた溶液を周囲温度で一晩撹拌し、そしてDCMで希釈し、そしてNa2SO3(sat.)およびブラインで洗浄した。その有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧下での濃縮後、その残渣をEtOAc/石油エーテル(1:1〜3:1)を用いるシリカゲルカラムにより精製して、所望の3−(ヨードメチル)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン(287mg,86%)を明黄色固体として得た。MS(ES):m/z 500[M+H]+。
化合物103.4の合成。(3S)−3−(ヨードメチル)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン(287mg,0.57mmol,1.00当量)、18−クラウン−6(190mg,0.72mmol,1.25当量)、炭酸カリウム(141mg,1.02mmol,1.78当量)および2−シアノ酢酸エチル(678mg,5.99mmol,10.43当量)のベンゼン(20mL)中の混合物を窒素下80℃で一晩撹拌した。室温まで冷却した後に、その溶媒を減圧下で除去し、そしてその残渣をDCM/MeOH(30:1〜10:1)を用いるシリカゲルカラムにより精製して、230mg(83%)の2−シアノ−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]プロパン酸エチルを明黄色固体として得た。MS(ES):m/z 485[M+H]+。
化合物I−86の合成。NH3(気体)をエタノール(60mL)に0℃で撹拌しながら1時間導入した。−シアノ−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]プロパン酸エチル(230mg,0.47mmol,1.00当量)を添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。減圧下での濃縮後、その残渣を以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:Xbridge Prep C18,19×150mm 5um;移動相:100mMのNH4HCO3を含む水およびCH3CN(20.0%のCH3CNを12分間で63.0%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の2−シアノ−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(154.3mg,71%)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 456[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.48 (1H, s), 5.36−5.29 (1H, m), 3.73(4H, t), 3.62−3.59 (1H, m), 3.39−3.33 (1H, m), 3.25−3.02 (2H, m), 2.82−2.59 (6H, m), 2.48−2.23 (4H, m), 2.18−2.06 (2H, m), 1.91−1.72 (3H, m), 1.55−1.43(2H, m)。
実施例104:2−ヒドロキシ−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−87)の合成。
化合物104.1の合成。注記:出発物質化合物98.3,実施例98を参照のこと。2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアルデヒド(450mg,1.12mmol,1.00当量)の10mLのDCM中の溶液に、トリメチルシランカルボニトリル(333mg,3.36mmol,3.00当量)およびTEA(61mg,0.60mmol,0.54当量)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を水/氷浴中で2時間撹拌した。完了後、得られた溶液を水で希釈し、そして3×50mLのDCMで抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。所望の3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−[(トリメチルシリル)オキシ]プロパンニトリル(500mg,TMS化合物を大部分除去)を黄色油状物として得、これを次の工程で直接使用した。この混合物(500mg,粗製)を10mLのメタノールに溶解させ、そして塩酸(2M,0.5mL)を水/氷浴により冷却しながら添加した。この溶液を2時間撹拌した。完了後、この反応を20mLの飽和重炭酸ナトリウム(aq.)の添加によりクエンチし、3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧下での濃縮後、その残渣をジクロロメタン/メタノール(30:1)を用いるシリカゲルカラムで精製して、得られた2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール(370mg)を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 429[M+H]+。
化合物104.2の合成。100mLの丸底フラスコに、2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(290mg,0.68mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を入れた。TBSCl(153mg,1.02mmol,1.51当量)、イミダゾール(92mg,1.35mmol,2.00当量)および4−ジメチルアミノピリジン(17mg,0.14mmol,0.21当量)を窒素下0℃で順番に添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。完了後、得られた溶液を水で希釈し、3×30mLのジクロロメタンで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望の2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(350mg,95%)を黄色油状物として得た。MS(ES):m/z 543[M+H]+。
化合物104.3の合成。2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(300mg,0.55mmol,1.00当量)のメタノール(20mL)中の溶液に、LiOH・H2O(47mg,1.12mmol,3.55当量)およびH2O2(30%,0.8mL)を添加した。この溶液を水/氷浴中で2時間撹拌した。完了後、この反応を30mLの飽和水性Na2SO3の添加によりクエンチし、3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧下での濃縮後、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによる精製により、2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(197mg,64%)を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 561[M+H]+。
実施例I−87の合成。100mLの丸底フラスコに、2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(197mg,0.35mmol,1.00当量)のメタノール(10mL)中の溶液を入れた。塩酸(2M,0.8mL)を添加し、そして撹拌を水/氷浴中で2時間続けた。完了後、この反応を飽和水性重炭酸ナトリウムでクエンチし、そして3×30mLのDCMで抽出した。その有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を分取TLC(DCM/MeOH:10/1)により精製して、2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(124mg,79%)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 447[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.46 (s, 1H), 5.28−5.25 (m, 1H), 4.17−4.06 (m, 51H), 3.74−3.72 (m, 5H), 3.37−2.98 (m, 2H), 2.72−2.28 (m, 10H), 2.11−2.08 (m, 2H), 1.79−1.46 (m, 5H)。
実施例105および実施例106:(1R)−2−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−1−(テトラヒドロフラン−2−イル)エタノール(I−88)および(1S)−2−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−1−(テトラヒドロフラン−2−イル)エタノール(I−89)の合成。
化合物105.1の合成。出発物質化合物43.1の調製について、実施例43を参照のこと。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの3つ口丸底フラスコに、N−メチル−N−(4−[[(3R)−3−(2−オキソエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(500mg,1.12mmol,1.00当量)の、10mLの蒸留THF中の溶液を入れた。Et3B(11.2mL,1N)を0℃で20分間かけてゆっくりと添加した。次いで、t−BuOOH(1.225mL)をこの混合物に同じ温度で滴下により添加した。10分間撹拌した後に、この混合物を室温まで温め、そして撹拌をさらなる時間続け、その間に、この反応は完了まで進行した(警告:酸素の近くで発火性である液体であるトリエチルボランは、空気への曝露を回避するように取り扱うべきである。tert−ブチルヒドロペルオキシドのトリアルキルボランへの添加は、高度に発熱性の反応および気体の発生をもたらし得る。我々は、この手順において激しい反応に遭遇しなかったが、特別な注意を忠告する)。この反応混合物を28%のNH4OHで処理し、そしてCH2Cl2で抽出した。(28%のNH4OH溶液は、未同定の極性物質(おそらく、Et3Bから誘導される)の除去を可能にする。ヨウ素/シリカゲルTLCプレート上で検出可能である、この粗製混合物中の極性副生成物の除去は、この方法でなければ困難であり得る。従って、充分な精製のために、この粗製混合物を28%のNH4OHで洗浄しなければならない。)その抽出物を飽和水性NaHSO3で洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(4−[[(3R)−3−[(2S)−2−ヒドロキシ−2−[(2S)−オキソラン−2−イル]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(230mg,40%)を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 518[M+H]+。
化合物I−88および化合物I−89の合成。ジクロロメタン(10mL)中のN−(4−[[(3R)−3−[(2S)−2−ヒドロキシ−2−[(2S)−オキソラン−2−イル]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(230mg,0.44mmol,1.00当量)を含む50mLの丸底フラスコに、0℃で塩酸(12M,2.0mL)を添加し、そして得られた溶液を室温で3時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、対応する塩酸塩(220mg,粗製)を得、これを次の工程で直接使用した。塩酸塩(220mg,粗製)のメタノール(8mL)中の溶液にHCHO(37%,1.0mL)を添加し、そして室温で1時間撹拌した。次いで、NaBH3CN(68mg,1.08mmol,3.0当量)を添加し、そして得られた溶液を周囲温度でさらに2時間撹拌し、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(200mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.1%のHCOOHを含む水およびCH3CN(30%のCH3CNを20分間で60%まで上昇);流量:20mL/分;254nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去し、そしてその残渣を一晩凍結乾燥させて、それぞれ(1R)−2−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−1−(テトラヒドロフラン−2−イル)エタノール(17.6mg)をオフホワイトの半固体として得、そして(1S)−2−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−1−(テトラヒドロフラン−2−イル)エタノール(10.5mg)をオフホワイトの半固体として得た。
実施例105(I−88):MS(ES):m/z 432[M−HCOOH+H]+.1H NMR (400 MHz ,CD3OD): δ 8.48 (2H, br s), 5.35 (1H,s) 3.88 (4H, m), 3.13 (3H, m), 2.99 (6H, m), 2.84 (1H, m), 2.71−2.66 (3H, m), 2.45 (3H, m), 1.95−1.90 (9H, m), 1.61 (1H, m)。
実施例106(I−89):MS(ES):m/z 432[M−1.5HCOOH+H]+. 1H NMR (400 MHz ,CD3OD) δ 8.48 (2.5H, br s), 5.35 (1H,s) 3.88−3.75 (5H, m), 3.13 (2H, m), 2.99 (6H, m), 2.84 (1H, m), 2.21−2.40 (6H, m), 1.78−1.95 (8H, m), 1.46 (1H, t)。
実施例107:2−(((1R,4r)−4−(((R)−5−(2−ヒドロキシエチル)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)−1−(ピロリジン−1−イル)エタノン(I−90)の合成。
化合物107.1の合成。注記:出発物質化合物34.2の調製について、化合物実施例34の合成のための実験手順を参照のこと。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、N−(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(197mg,0.44mmol,1.00当量)のジクロロメタン(15mL)中の溶液を入れた。塩酸(conc.,0.5mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この溶液のpH値を水性重炭酸ナトリウム(sat.)で10に調整し、そしてジクロロメタンで抽出した。その有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール(118mg,77%)を黄色固体として得た。MS(ES):m/z 348[M+H]+。
化合物I−90の合成。2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール(120mg,0.35mmol,1.00当量)の蒸留DMF(5mL)中の溶液に、2−クロロ−1−(ピロリジン−1−イル)エタン−1−オン(75mg,0.51mmol,1.50当量)および炭酸カリウム(26mg,0.19mmol,2.00当量)を室温で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、メタノール/DCM(1:10)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の2−[(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)(メチル)アミノ]−1−(ピロリジン−1−イル)エタン−1−オン(130mg,82%)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 459[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.47 (1H, s), 5.32−5.20 (1H, m), 3.66 (2H, t), 3.58 (2H, t), 3.50−3.41 (3H, m), 3.37 (2H, s), 3.15−3.05 (1H, m), 3.00−2.92 (1H, m), 2.75−2.60 (2H, m), 2.37 (3H, s), 2.33−2.15 (4H, m), 2.03−1.88 (6H, m), 1.71−1.54 (4H, m)。
実施例108.中間体108.12
化合物108.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した250mLの丸底フラスコに、4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸(15.7g,108.90mmol,1.00当量)のメタノール(90mL)を入れた。硫酸(0.8mL)をこの混合物にゆっくりと添加した。得られた溶液を60℃で10時間撹拌した。次いで、この反応を200mLの重炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×200mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。得られたトランス−4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(16.6g,96%)を明黄色油状物として得た。
化合物108.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した500mLの丸底フラスコに、トランス−4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(16.6g,104.93mmol,1.00当量)およびイミダゾール(14.28g,180.53mmol,1.72当量)の蒸留DMF(25mL)中の溶液を入れた。tert−ブチル(クロロ)ジメチルシラン(28.3g,187.76mmol,1.79当量)をゆっくりと添加し、そして得られた溶液を室温で14時間撹拌した。完了後、この反応を水でクエンチし、そして3×200mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下での濃縮後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(10:1)を用いてシリカゲルカラムに供して、所望のトランス−4−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]シクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(27.4g,96%)を無色油状物として得た。
化合物108.4の合成。ジイソプロピルアミン(10g,99.01mmol,3.00当量)の新たに蒸留したTHF(100mL)中の溶液を含む500mLの丸底フラスコを窒素下で−78℃まで冷却した。次いで、n−BuLi(ヘキサン中2.5M,39.6mL)を滴下により添加し、そして得られた溶液を−78℃で1時間撹拌した。トランス−4−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]シクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(9g,33.03mmol,1.00当量)のTHF(20mL)中の溶液をシリンジを介して添加し、そしてこの反応混合物を−78℃でさらに1時間保持した。ヨードエタン(25.74g,165.04mmol,5.00当量)をこの混合物に添加し、そして−78℃でさらに2時間撹拌した。次いで、その反応温度を1時間で撹拌しながら室温まで上昇させた。次いで、この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、そして3×100mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:15)を用いてシリカゲルカラムに適用して、主要なシス−4−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−1−エチルシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(8.2g,83%)を黄色油状物として得た。所望のシス化合物を1H NMR分光光度法により確認した。
化合物108.5の合成。シス−4−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−1−エチルシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(8.2g,27.29mmol,1.00当量)の150mLのTHF中の溶液を含む500mLの丸底フラスコに、TBAF・3H2O(12.9g,40.95mmol,1.50当量)を添加し、そして得られた溶液を30℃で4時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、そしてその残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いてシリカゲルカラムに供して、シス−1−エチル−4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(4.5g,89%)を黄色油状物として得た。
化合物108.6の合成。シス−1−エチル−4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(3.5g,18.79mmol,1.00当量)の、100mLのTHF中の溶液に、4−ニトロ安息香酸(6.3g,37.70mmol,2.01当量)、PPh3(9.85g,37.55mmol,2.00当量)およびDIAD(7.6g,37.58mmol,2.00当量)をN2下室温で順番に添加した。得られた溶液を周囲温度で48時間撹拌した。完了後、この反応を水でクエンチし、そしてEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:15)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の4−ニトロ安息香酸トランス−4−エチル−4−(メトキシカルボニル)シクロヘキシル(2.3g,36%)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.32 (2H, d), 8.21 (2H, d), 5.28−5.20 (1H, M), 3.72 (3H, s), 2.10−2.04 (2H, m), 1.98−1.90 (2H, m), 1.84−1.73 (2H, m), 1.68−1.56 (5H, m), 0.88 (3H, t)。
化合物108.7の合成。4−ニトロ安息香酸4−エチル−4−(メトキシカルボニル)シクロヘキシル(2.3g,6.86mmol,1.00当量)の、メタノール(15mL)と水(3mL)との混合物中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、炭酸カリウム(2.84g,20.55mmol,3.00当量)を添加し、そして得られた溶液を40℃で2時間撹拌した。得られた溶液を水でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:18)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、対応するトランス−1−エチル−4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(1.2g,94%)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 3.89−3.85 (1H, m), 3.69 (3H, s), 1.95−1.79 (2H, m), 1.72−1.54 (8H, m), 0.80 (3H, t)。
化合物108.8の合成。トランス−1−エチル−4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(1.0g,5.37mmol,1.00当量)およびDIEA(2.08g,16.09mmol,3.00当量)のジクロロメタン(20mL)中の溶液に、SEMCl(1.79g)を室温でゆっくりと添加した。得られた溶液を周囲温度で14時間撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして3×40mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いてシリカゲルカラムに適用して、トランス−1−エチル−4−[[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ]シクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(1.5g,88%)を無色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 4.65 (2H, s), 3.71−3.58 (6,H, m), 1.86−1.82 (2H, m), 1.68−1.49 (8H, m), 0.90 (2H, t), 0.78 (3H, t)。
化合物108.9の合成。トランス−1−エチル−4−[[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ]シクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(1.5g,4.74mmol,1.00当量)の、混合メタノール(20mL)/水(5mL)中の溶液に、水酸化ナトリウム(948mg,23.70mmol,5.00当量)を添加し、そして得られた溶液を75℃で14時間撹拌した。室温まで冷却した後に、この混合物のpH値を2Mの水性塩酸で4に調整し、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。所望のトランス−1−エチル−4−[[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ]シクロヘキサン−1−カルボン酸(1.3g,91%)を黄色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 4.69 (2H, s), 3.80−3.70 (1H, m), 3.67 (2H, t), 1.87−1.82 (2H, m), 1.75−1.54 (8H, m), 0.95 (2H, t), 0.92 (3H, t)。
化合物108.10の合成。1−エチル−4−[[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ]シクロヘキサン−1−カルボン酸(1.24g,4.10mmol,1.00当量)、DPPA(2.03g,7.38mmol,1.80当量)およびTEA(1.24g,12.25mmol,2.99当量)の2−メチルプロパン−2−オール(30mL)中の溶液を還流しながら窒素下で14時間撹拌した。この反応混合物を水でクエンチし、3×50mLのEtOAcで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:6)を用いてシリカゲルカラムに適用して、(2−[[(4−エチル−4−イソシアナトシクロヘキシル)オキシ]メトキシ]エチル)トリメチルシラン(0.9g,73%)を無色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 4.70 (2H, s), 3.89−3.80 (1H, m), 3.67 (2H, t), 1.80−1.73 (6H, m), 1.65−1.58 (4H, m), 1.00 (3H, t), 0.94 (2H, t)。
化合物108.11の合成。(2−[[(4−エチル−4−イソシアナトシクロヘキシル)オキシ]メトキシ]エチル)、トリメチルシラン(840mg,2.80mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液を含む25mLの丸底フラスコに、塩酸(5M,2mL)をゆっくりと添加し、そして得られた溶液を30℃で14時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、所望の4−アミノ−4−エチルシクロヘキサン−1−オール塩酸塩(410mg,粗製)を白色固体として得た。
中間体108.12の合成。4−アミノ−4−エチルシクロヘキサン−1−オール塩酸塩(380mg,2.11mmol,1.00当量)および水酸化ナトリウム(127mg,1.13mmol,0.54当量)の、THF(30mL)/水(5mL)の混合物中の溶液に、(Boc)2O(462mg,2.12mmol,1.00当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌し、そして水で希釈し、3×50mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:6)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望のトランス−N−(1−エチル−4−ヒドロキシシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(450mg,87%)を無色油状物として得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 3.80−3.72 (1H, m), 1.69−1.61 (8H, m), 1.50−1.32 (11H, m), 0.78 (3H, t)。
実施例109。2−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)−4−エチルシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エタノール(I−91)の合成。
化合物109.1の合成。水素化ナトリウム(鉱油中605の分散物,283mg,7.08mmol,3.65当量)を、50mLの蒸留THF中のN−(1−エチル−4−ヒドロキシシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(430mg,1.77mmol,0.91当量)で室温で30分間処理した。次いで、(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(25.1,716mg,1.94mmol,1.00当量)のTHF(5mL)中の溶液を滴下により添加し、そして得られた溶液を18℃で14時間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、対応するN−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−エチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(480mg,43%)を無色油状物として得た。MS: 576[M+H]+。
化合物109.2の合成。N−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−エチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(240mg,0.42mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を含む25mLの丸底フラスコに、塩酸(5M,1mL)を添加し、そして得られた溶液を室温で5時間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性重炭酸ナトリウムでクエンチし、3×40mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、120mg(80%)の2−[(3R)−12−[(4−アミノ−4−エチルシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エタン−1−オールを黄色油状物として得た。MS: 362[M+H]+。
化合物I−91の合成。2−[(3R)−12−[(4−アミノ−4−エチルシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール(120mg,0.33mmol,1.00当量)の、5mLのメタノール中の溶液を入れた10mLの丸底フラスコに、HCHO(37%,1mL)を添加し、そしてこの反応物を室温で30分間撹拌した。次いで、NaBH3CN(83mg,1.32mmol,3.97当量)をこの反応混合物に添加し、そして室温で8時間撹拌した。完了後、この反応混合物を水で希釈し、そしてDCMで抽出した。減圧下での濃縮後、その粗製生成物(120mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:50mMのNH4HCO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを14分間で52.0%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)−4−エチルシクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール(41.4mg)を白色半固体として得た。MS(ES):m/z 390[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.47 (s, 1H), 5.44−5.46 (m, 1H), 3.64−3.69 (m, 2H), 3.32−3.33 (m, 1H), 3.10−3.12 (m, 1H), 2.99−3.02 (m, 1H), 2.68 (m, 1H), 2.09−2.39 (m, 10H), 1.61−1.86 (m, 9H), 0.93−0.96 (t, 3H)。
実施例110:(S)−2−ヒドロキシ−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−92)および実施例111:(R)−2−ヒドロキシ−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−93)。
注記:出発物質化合物I−87、実施例104を参照のこと。ラセミ体のI−87(1.6g,純度96.5%)を、以下の条件下でキラルHPLCにより分離した(Gilson G x 281):カラム:Chiralpak AD−H,2×25cm Chiral−P(AD−H);移動相:相A:ヘキサン(0.1%DEA)(HPLC等級),相B:IPA(HPLC等級),勾配:9分間で30%のB;流量:20mL/分;220/254nmでのUV検出;先の画分(tR=4.75分)を集め、そして減圧下でエバポレートし、そして一晩凍結乾燥させて、(R)−2−ヒドロキシ−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミドI−93(520mg)を100%eeで白色固体として得た。そして、後の画分(tR=5.82分)を先の画分と同様に取り扱って、所望の(S)−2−ヒドロキシ−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミドI−92(510mg)を99.6%eeで白色固体として得た。これらの2つの異性体のee値を、以下の条件下でキラルHPLCにより決定した(SHIMADZU−SPD−20A):カラム:Chiralpak AD−H,0.46×25cm,5um(DAICEL);移動相:Hex(0.1%TEA):IPA=85:15;254nmでのUV検出。流量:1.0mL/分。tR(I−93)=7.939分およびtR(I−92)=11.918分。
実施例110(I−92): MS(ES):m/z 447[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.46 (s, 1H), 5.32−5.22 (m, 1H), 4.15 (t, 1H), 3.73 (t, 4H), 3.59 (td, 1H), 3.19−3.08 (m, 1H), 3.02−2.92 (m, 1H), 2.78−2.70 (m, 1H), 2.69−2.60 (m, 4H), 2.58−2.20 (m, 5H), 2.10 (d, 2H), 1.75−1.63 (m, 3H), 1.53−1.40 (m, 2H)。
実施例111(I−93):MS (ES, m/z) 447[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CD3CD+CDCl3): δ 8.47 (s, 1H), 5.32−5.22 (m, 1H), 4.08 (dd, 1H), 4.89−4.62 (m, 5H), 3.20−3.10 (m, 1H), 3.05−2.95 (m, 1H), 2.75−2.55 (m, 5H), 2.44−2.38 (m, 2H), 2.34−2.28 (m, 3H), 2.10 (d, 2H), 1.82−1.62 (m, 3H), 1.58−1.40 (m, 2H)。
実施例112:3−((S)−4−(((1r,4S)−4−(メチル(2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル)アミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−94)の合成。
化合物112.1の合成。注記:出発物質化合物I−90の調製について、実施例107を参照のこと。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した25mLの丸底フラスコに、2−[(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)(メチル)アミノ]−1−(ピロリジン−1−イル)エタン−1−オン(100mg,0.22mmol,1.00当量)の、5mLの蒸留DMF中の溶液を入れた。MsCl(38mg,0.33mmol,1.50当量)およびトリエチルアミン(66.7mg,0.66mmol,3.00当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、DCMで抽出した。その有機相をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM/MeOH(20:1から10:1)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、メタンスルホン酸2−[(3R)−12−[(4−[メチル[2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エチル(107mg)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 537[M+H]+。
化合物112.2の合成。メタンスルホン酸2−[(3R)−12−[(4−[メチル[2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エチル(107mg,0.20mmol,1.00当量)のDMSO(5mL)中の溶液に、NaCN(58.8mg,1.20mmol,6.00当量)および4−ジメチルアミノピリジン(2.4mg,0.02mmol,0.10当量)を室温で添加した。得られた溶液を80℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後に、この反応をFeSO4水溶液の添加によりクエンチし、そしてDCMで抽出した。その有機相をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM/MeOH(10:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の3−[(3S)−12−[(4−[メチル[2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(80mg,86%)を黄色固体として得た。MS(ES):m/z 468[M+H]+。
化合物I−94の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した25mLの丸底フラスコに、3−[(3S)−12−[(4−[メチル[2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(80mg,0.17mmol,1.00当量)のメタノール(5mL)中の溶液を入れ、そして0℃まで冷却した。次いで、LiOH。・H2O(22mg,0.52mmol,3.00当量)およびH2O2(30%,0.3mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液を同じ温度で2時間撹拌した。この反応を飽和水性Na2SO3の添加によりクエンチし、そしてDCMで抽出した。その有機相をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを16分間で50.0%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の3−[(3S)−12−[(4−[メチル[2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(82.5mg)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 486[M+H]+; 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.47 (1H, s), 5.32−5.22 (1H, m), 3.58 (2H, t), 3.45 (2H, t), 3.35 (2H, s), 3.20−3.09 (1H, m), 3.03−2.95 (1H, m), 2.73−2.65 (2H, m), 2.37 (3H, s), 2.33−2.19 (5H, m), 2.03−1.88 (6H, m), 1.66 (2H, m), 1.69−1.52 (4H, m)。
実施例113:2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)−4−エチルシクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−95)の合成。
化合物113.1の合成。N−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−エチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(240mg,0.42mmol,1.00当量)の、10mLのTHF中の溶液を含む25mLの丸底フラスコに、TBAF・3H2O(264mg,0.84mmol,2.01当量)を室温で添加した。得られた溶液をこの温度で3時間撹拌し、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、180mg(94%)の所望のN−(1−エチル−4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。MS:m/z 462(M+H)+。
化合物113.2の合成。N−(1−エチル−4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(180mg,0.39mmol,1.00当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、PDC(716mg,1.90mmol,4.88当量)を添加し、そして得られた溶液を25℃で14時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−4−エチルシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]酢酸(100mg,54%)を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 476[M+H]+。
化合物113.3の合成。2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]−4−エチルシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]酢酸(100mg,0.21mmol,1.00当量)の、5mLの蒸留DMF中の溶液に、HOBt(42.6mg)、EDCI(60mg)、4−ジメチルアミノピリジン(38.2mg)およびNH4Cl(56mg,1.05mmol,4.98当量)を順番に添加し、そして得られた溶液を窒素下25℃で14時間撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(2:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−エチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(60mg,60%)を無色油状物として得た。MS(ES):m/z 476[M+H]+。
化合物I−95の合成。N−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−エチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(60mg,0.13mmol,1.00当量)のジクロロメタン(4mL)中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、塩酸(8M,0.5mL)を0℃で添加した。得られた溶液を同じ温度で1時間撹拌した。この反応混合物を減圧中で濃縮して、2−[(3R)−12−[(4−アミノ−4−エチルシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド塩酸塩(50mg,粗製)を白色固体として得た。この固体(50mg,粗製)を5mLのメタノールに溶解させ、HCHO(37%,0.5mL)を添加し、そしてこの溶液を室温で30分間撹拌した。NaBH3CN(22mg)をこの混合物に添加し、そして一晩撹拌した。次いで、この反応を30mLの水の添加によりクエンチし、3×40mLのクロロホルム/イソプロパノールで抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(50mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:50mMのNH4HCO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを14分間で52.0%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)−4−エチルシクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(25.1mg)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 403[M+H]+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.47 (1H, s), 5.29 (1H, m), 3.85−3.89 (1H, m), 2.9−3.20 (3H, m), 2.70−2.88 (1H, m),2.22−2.46 (8H, m), 2.06−2.17 (2H, m), 1.65−1.93 (8H, m), 0.98−1.07 (3H, m)。
実施例114:(R)−2−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−1−(1H−ピラゾール−3−イル)エタノール(I−98)の合成および実施例115:(S)−2−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−1−(1H−ピラゾール−3−イル)エタノール(I−96)の合成。
化合物114.1の合成。注記:出発物質化合物43.1の調製について、実施例43を参照のこと。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコ内で、20mLの蒸留THF中の1−[[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル]−1H−ピラゾール(245mg,1.24mmol,1.20当量)を液体N2/エタノール浴中で−78℃まで冷却した。n−BuLi(ヘキサン中2.5M,0.536mL)を撹拌しながら滴下により添加し、これを1時間続けた。次いで、N−メチル−N−(4−[[(3R)−3−(2−オキソエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(460mg,1.03mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液を−78℃でシリンジを介して滴下により添加し、そして得られた混合物を同じ温度で3時間撹拌した。この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の生成物114.1(500mg,75%)を白色固体として得た。これらの異性体の比(27:73)を、以下の条件下でキラルHPLCにより決定した:CHIRALPAK AD−H,0.46×25cm,5um;移動相:hex:EtOH=90:10;流量:1mL/分;220/254nmでのUV検出。MS(ES):m/z 644[M+H]+。
化合物114.2および114.3の合成。
ラセミ体114.1(500mg)を、以下の条件下でキラルHPLCにより分離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak AD−H,2×25cm;移動相,ヘキサン(HPLC等級):EtOH(HPLC等級)=90:10;流量:20mL/分;220/254nmでのUV検出。先の画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、N−(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(1−[[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル]−1H−ピラゾール−3−イル)エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(70mg)を99%eeで白色固体として得、そして後の画分を濃縮して、所望のN−(4−[[(3R)−3−[(2S)−2−ヒドロキシ−2−(1−[[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル]−1H−ピラゾール−3−イル)エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(180mg)を99.7%eeで白色固体として得た。これらの異性体のee値を、以下の条件下でキラルHPLCにより決定した:CHIRALPAK IA,0.46×25cm,5um;移動相:Hex:IPA=90:10;流量:1mL/分;220/254nmでのUV検出。
化合物I−98の合成。N−(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−ヒドロキシ−2−(1−[[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル]−1H−ピラゾール−3−イル)エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(70mg,0.11mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に、塩酸(2M,1mL)を撹拌しながら0℃で添加した。得られた溶液を室温で24時間撹拌し、そして減圧下で濃縮して、60mgの粗製(1R)−2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−1−(1H−ピラゾール−3−イル)エタン−1−オール塩酸塩を黄色固体として得た。5mLのメタノール中のこの粗製塩酸塩にHCHO(37%,0.5mL)を添加し、そしてこの反応溶液を室温で30分間撹拌した。NaBH3CN(18mg,0.30mmol,3.10当量)をこの混合物に添加し、そして得られた溶液を周囲温度で4時間撹拌した。減圧下での濃縮後、この粗製生成物を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:X−briage C18,19×150mm 5um;移動相,CH3CNおよび20mMのNH4HCO3を含む水(10.0%のCH3CNを10分間で50.0%まで上昇,2分間で95%まで上昇,2分間で10.0%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の(1R)−2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]−1−(1H−ピラゾール−3−イル)エタン−1−オール(26mg)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 428[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.46 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 6.27(s, 1H), 5.25−5.29 (m, 1H), 3.67−3.71 (m, 1H), 3.01−3.15 (m, 1H), 2.97−3.00 (m, 1H), 2.57−2.65 (m, 3H), 2.46 (s, 6H), 2.30−2.34 (m, 3H), 2.08−2.10 (m, 2H), 1.90−1.92 (m, 1H), 1.85−1.89 (m, 2H), 1.53−1.59 (m, 2H), 1.30−1.37 (m, 1H)。
化合物I−96の合成。N−(4−[[(3R)−3−[(2S)−2−ヒドロキシ−2−(1−[[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル]−1H−ピラゾール−3−イル)エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(180mg,0.28mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に、塩酸(12M,1mL)を撹拌しながら0℃で添加した。得られた溶液を室温で24時間撹拌し、そして減圧下で濃縮して、160mgの粗製(1S)−2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−1−(1H−ピラゾール−3−イル)エタン−1−オール塩酸塩を黄色固体として得た。5mLのメタノール中のこの粗製塩酸塩にHCHO(37%,0.5mL)を添加し、そしてこの反応溶液を室温で30分間撹拌した。NaBH3CN(46mg,0.73mmol,3.0当量)をこの混合物に添加し、そして得られた溶液を周囲温度で4時間撹拌した。減圧下での濃縮後、この粗製生成物を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:X−briage C18,19×150mm 5um;移動相,CH3CNおよび20mMのNH4HCO3を含む水(10.0%のCH3CNを10分間で50.0%まで上昇,2分間で95%まで上昇,2分間で10.0%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の(1S)−2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]−1−(1H−ピラゾール−3−イル)エタン−1−オール(65.9mg)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 428[M+H]+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.45 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 6.35 (s, 1H), 5.23−5.25 (m, 1H), 4.92−4.95 (m, 1H), 3.36−3.38 (m, 1H), 3.10−3.15 (m, 1H), 2.93−2.98 (m, 1H), 2.71−2.74 (m, 1H), 2.51−2.52 (m, 2H), 2.48 (s, 6H), 2.15−2.17 (m, 2H), 1.89−2.03 (m, 3H), 1.44−1.49 (m, 4H)。
実施例116。2−ヒドロキシ−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)アミノ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−118)の合成。
化合物116.1の合成。化合物27.1(140mg,0.55mmol,1.00当量)のジクロロメタン(5mL)中の溶液に、トリメチルシランカルボニトリル(168mg,1.69mmol,3.00当量)およびトリエチルアミン(28mg,0.28mmol,0.50当量)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を、出発アルデヒドが消失するまで0℃で1時間撹拌した。得られた混合物をDCMで希釈し、飽和水性重炭酸ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いてシリカゲルカラムに適用して、155mgの3−[(3R)−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]−2−[(トリメチルシリル)オキシ]プロパンニトリル(脱TMSアルコール116.2を含む)を白色固体として得た。MS: m/z 352(M+H)+。
化合物116.2の合成。3−[(3R)−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]−2−[(トリメチルシリル)オキシ]プロパンニトリル(240mg,0.68mmol,1.00当量)のメタノール(5mL)中の溶液に、1mLの濃塩酸を0℃で添加した。室温で1時間撹拌した後に、この溶液のpH値を飽和水性重炭酸ナトリウムで10に調整し、DCMで希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、170mg(89%)の3−[(3R)−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]−2−ヒドロキシプロパンニトリルを白色固体として得た。MS:m/z 280(M+H)+。
化合物116.3の合成。3−[(3R)−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]−2−ヒドロキシプロパンニトリル(170mg,0.61mmol,1.00当量)の、5mLの蒸留DMF中の溶液に、tert−ブチル(クロロ)ジメチルシラン(138mg,0.92mmol,1.50当量)およびイミダゾール(124mg,1.82mmol,3.00当量)を窒素下室温で添加した。得られた溶液を周囲温度で2時間撹拌し、そしてDCM(30mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、236mg(99%)の2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−3−[(3R)−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]プロパンニトリルを白色固体として得た。MS:m/z 395(M+H)+。
化合物116.4の合成。2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−3−[(3R)−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(150mg,0.38mmol,1.00当量)のNMP(1mL)中の溶液に、トリエチルアミン(310mg,3.06mmol,8.00当量)および4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−アミン(560mg,3.04mmol,8.00当量)を室温で添加した。得られた溶液を窒素下75℃で一晩撹拌した。室温まで冷却した後に、得られた溶液をDCM(30mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、185mg(90%)の2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]プロパンニトリルを白色固体として得た。MS : m/z 542(M+H)+。
化合物116.5の合成。2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(180mg,0.33mmol,1.00当量)のメタノール(5mL)中の溶液に、LiOH・H2O(40mg,0.95mmol,3.00当量)および0.5mLのH2O2(30%)を0℃で添加した。得られた溶液を0℃で1時間撹拌し、次いで飽和水性Na2SO3でクエンチし、DCM(30mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、130mg(70%)の2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]プロパンアミドを白色固体として得た。MS:m/z 560(M+H)+。
化合物I−118の合成。2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(200mg,0.36mmol,1.00当量)のメタノール(5mL)中の溶液に、塩酸(0.5mL)を添加し、そして室温で2時間撹拌した。この反応の完了後、この混合物のpH値を飽和水性重炭酸ナトリウムで10に調整し、DCM(30mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、140mg(88%)の化合物I−118を白色固体として得た。MS:m/z 446(M+H)+。
実施例117。(S)−2−ヒドロキシ−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)アミノ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−120)および(R)−2−ヒドロキシ−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)アミノ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−121)の合成。
化合物I−120およびI−121の合成。ラセミ体化合物I−118のエナンチオマー(250mg)を、以下の条件下で分取キラルHPLCにより分離した(Gilson G x 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5um;移動相:相A:ヘキサン(0.2%のTEA,HPLC等級),相B:EtOH(0.2%のTEA,HPLC等級),勾配:30分間で20%のB;流量:17mL/分;220/254nmでのUV検出。化合物I−120を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートし、そして一晩凍結乾燥させて、化合物I−120(113mg)を100%eeで白色固体として得た。ee値(tR=26.363分)を、以下の条件下で決定した(SHIMADZU):カラム:Chiralpak IC,0.46×25cm,5um;移動相:ヘキサン(0.1%TEA):EtOH=75:25;254nmでのUV検出。流量:1.0mL/分。MS:m/z 446(M+H)+。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.23 (s, 1H), 4.21−4.11 (M, 1H), 4.10 (t, 1H), 3.80−3.60 (m, 5H), 3.20−3.05 (m, 1H), 3.01−2.85 (m, 1H), 2.74−2.65 (m, 5H), 2.45−2.23 (m, 2H), 2.25−1.95 (m, 6H), 1.78−1.43 (m, 4H)。化合物I−121を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートし、一晩凍結乾燥させて、化合物I−121(83mg)を99.6%eeで白色固体として得た。ee値(tR=31.755分)を同じ条件により決定した。MS:m/z 445(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.24 (s, 1H), 4.19−4.14 (M, 1H), 4.12 (dd, 1H), 3.75−3.73 (m, 4H), 3.65−3.57 (m, 1H), 3.17−3.09 (m, 1H), 2.99−2.92 (m, 1H), 2.76−2.66 (m, 5H), 2.51−2.37 (m, 2H), 2.22−2.07 (m, 4H), 2.00−1.92 (m, 1H), 1.80−1.72 (m, 1H), 1.68−1.43 (m, 4H)。
実施例118。中間体118.7の合成。
化合物118.1の合成。2−[(3R)−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアルデヒド(450mg,1.78mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液を0℃で撹拌した。次いで、EtMgBr(3.4mL,THF中1N)を−10℃で添加した。得られた溶液を−10℃で3時間撹拌した。次いで、この反応を10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×60mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、450mg(89%)の1−[(3R)−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オールを無色油状物として得た。
化合物118.2の合成。1−[(3R)−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オール(450mg,1.59mmol,1.00当量)、イミダゾール(195mg,2.86mmol,1.80当量)およびTBSCl(357mg,2.38mmol,1.50当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(7mL)中の溶液を室温で4時間撹拌した。次いで、この反応を10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×60mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を3×40mLの水で洗浄した。その溶媒を除去した。その残渣をシリカゲルカラムに適用し、そしてPE/EA(10:1)で溶出した。これにより、480mg(76%)の(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]ブチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエンを無色油状物として得た。
化合物118.3の合成。(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]ブチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(480mg,1.21mmol,1.00当量)、トリエチルアミン(350mg,3.46mmol,2.86当量)およびN−(4−アミノシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(760mg,3.55mmol,2.93当量)のDMSO(5mL)中の溶液を60℃で一晩撹拌した。次いで、この反応を15mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×70mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を3×40mLの水で洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、800mg(粗製)のN−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]ブチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。MS:m/z 575(M+H)+。
化合物118.4の合成。tert−ブチル−N−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]ブチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバメート(800mg,1.39mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(20mL)中の溶液を0℃で撹拌した。その後、水素化ナトリウム(134mg,3.35mmol,2.41当量)を0℃で添加した。得られた溶液を0℃で30分間撹拌した。これにPMBBr(1.397g,6.95mmol,4.99当量)を添加した。得られた溶液を撹拌しながら50℃で一晩反応させた。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×80mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、650mg(67%)のN−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]ブチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル][(4−メトキシフェニル)メチル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを黄色固体として得た。MS:m/z 695(M+H)+。
化合物118.5の合成。N−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]ブチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル][(4−メトキシフェニル)メチル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(480mg,0.69mmol,1.00当量)のメタノール(8mL)中の溶液を室温で撹拌し、そして塩化水素(5N)(3mL)をこの混合物に添加した。得られた溶液を室温で5時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの重炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。これにより、300mg(90%)の1−[(3R)−12−[(4−アミノシクロヘキシル)[(4−メトキシフェニル)メチル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オールを白色固体として得た。
化合物118.6の合成。1−[(3R)−12−[(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オール(250mg,0.69mmol,1.00当量)およびBoc2O(215mg,0.99mmol,1.42当量)のテトラヒドロフラン(15mL)中の溶液を室温で撹拌し、次いで、水酸化ナトリウム(39mg,0.97mmol,1.41当量)の水(3.5mL)中の溶液をこの混合物に添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応を10mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を4×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM/MeOH(10/1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、110mg(34%)のN−(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシブチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを黄色固体として得た。
化合物118.7の合成。N−(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシブチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル][(4−メトキシフェニル)メチル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(200mg,0.34mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(26mg,0.36mmol,1.05当量)中の溶液を0℃で撹拌し、水素化ナトリウム(69mg,2.88mmol,8.35当量)をこの混合物に添加し、この反応物を30分間撹拌した。次いで、ヨードメタン(122mg)もまた添加した。得られた溶液を0℃で3時間撹拌した。次いで、この反応を50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10/1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、200mg(98%)のN−(4−[[(3R)−3−(2−メトキシブチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル][(4−メトキシフェニル)メチル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを黄色固体として得た。
実施例119。(1r,4R)−N1−((R)−5−((R)−2−メトキシブチル)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−N4,N4−ジメチルシクロヘキサン−1,4−ジアミン(I−147)および(1r,4R)−N1−((R)−5−((S)−2−メトキシブチル)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−N4,N4−ジメチルシクロヘキサン−1,4−ジアミン(I−148)の合成。
化合物I−147およびI−148の合成。N−(4−[[(3R)−3−(2−メトキシブチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル][(4−メトキシフェニル)メチル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(200mg,0.34mmol,1.00当量)のトリフルオロ酢酸(5mL)中の溶液を2時間加熱還流した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、120mg(粗製)の1−N−[(3R)−3−(2−メトキシブチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]シクロヘキサン−1,4−ジアミンを無色油状物として得た。これを次の反応のために精製しなかった。
1−N−[(3R)−3−(2−メトキシブチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]シクロヘキサン−1,4−ジアミン(120mg,0.33mmol,1.00当量)およびHCHO(37%)(1.0mL)のMeOH(6mL)中の溶液。得られた溶液を室温で0.5時間撹拌した。次いで、NaBH3CN(66.0mg,1.05mmol,3.17当量)を添加した。得られた溶液を撹拌しながら室温でさらに3時間反応させた。その粗製生成物(70mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−001(SHIMADZU)):カラム:Xbridge Prep C18 5um,19×150mm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを25分間で50.0%まで上昇);検出器,254/220nm。これにより、11.2mgの化合物I−147を黄色固体として、および17.7mgの化合物I−148を得た。
I−147についての分析データ:MS:m/z 403 (M−1.2HCOOH+H)+. 1H NMR (400Hz ,CD3OD): δ 8.48 ( 2H, br s ), 4.19 (1H, m), 3.50 (1H, m), 3.33 (3H, m), 3.11 (1H, m), 2.91 (7H, m), 2.72 (1H, m), 2.35 (2H, m), 2.28 (2H, m), 1.95 (1H, m), 1.70−1.89 (7H, m), 0.94 (3H, t)。
I−148についての分析データ:MS:m/z 403 (M−1.29HCOOH+H)+. 1H NMR (400Hz ,CD3OD): δ 8.48 (2.28H, br s), 4.19 (1H, m) 3.50(1H, m), 3.33 (3H, m), 3.11 (1H, m), 2.91 (7H, m), 2.72 (1H, m), 2.27 (5H, m), 1.62−1.96 (8H, m), 0.94 (3H, t)。
実施例120。中間体120.5の合成。
化合物120.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した500mLの丸底フラスコ(1atm)に、LiAlH4(3.8g)のテトラヒドロフラン(150mL)中の懸濁物を入れた。その後、N−(4−アミノシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(4.28g,19.97mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(50mL)中の溶液を撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を80℃で4時間撹拌した。次いで、この反応をNa2SO4・10H2Oの添加によりクエンチした。その固体を濾別した。その濾液を減圧下で濃縮した。これにより、2.3g(90%)の1−N−メチルシクロヘキサン−1,4−ジアミンを黄色固体として得た。
化合物120.3の合成。50mLの丸底フラスコに、1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−カルボン酸エチル(1.55g,7.07mmol,0.91当量)、1−N−メチルシクロヘキサン−1,4−ジアミン(1g,7.80mmol,1.00当量)およびTEA(1.58g,15.61mmol,2.00当量)のジクロロメタン(25mL)中の溶液を入れた。得られた溶液を室温で14時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×20mLの塩化ナトリウム(sat.)で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、1.6g(79%)の2−[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオンを黄色油状物として得た。
化合物120.4の合成。50mLの丸底フラスコに、2−[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオン(1.6g,6.19mmol,1.00当量)およびTEA(1.25g,12.35mmol,1.99当量)のジクロロメタン(20mL)中の溶液を入れた。その後、ジ炭酸ジ−tert−ブチル(1.62g,7.42mmol,1.20当量)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。次いで、この反応を30mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×20mLの塩化ナトリウム(sat.)で洗浄した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用した。集めた画分を合わせ、そして減圧下で濃縮した。これにより、1.8g(81%)のN−[4−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)シクロヘキシル]−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。
化合物120.5の合成。100mLの丸底フラスコに、N−[4−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)シクロヘキシル]−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(1.8g,5.02mmol,1.00当量)およびヒドラジン水和物(2mL)のエタノール(40mL)中の溶液を入れた。得られた溶液を50℃で4時間撹拌した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、600mg(52%)のN−(4−アミノシクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルを黄色固体として得た。
実施例121。2−(((1R,4r)−4−(((R)−5−(2−ヒドロキシエチル)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)アミノ)シクロヘキシル)(メチル)アミノ)−1−(ピロリジン−1−イル)エタノン(I−116)の合成。
化合物121.1の合成。25mLの丸底フラスコに、N−(4−アミノシクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(430mg,1.88mmol,4.00当量)、2−[(3R)−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール(120mg,0.47mmol,1.00当量)およびTEA(143mg,1.41mmol,3.00当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(8mL)中の溶液を入れた。得られた溶液を45℃で60時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×20mLの塩化ナトリウム(sat.)で洗浄した。その残渣を、酢酸エチル(100%)を用いてシリカゲルカラムに適用した。集めた画分を合わせ、そして減圧下で濃縮した。これにより、120mg(57%)のN−(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルを黄色油状物として得た。
化合物121.2の合成。50mLの丸底フラスコに、N−(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(120mg,0.27mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を入れた。その後、塩化水素(conc.)(1mL)を撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。次いで、この反応を30mLの重炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を2×20mLの塩化ナトリウム(sat.)で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、85mg(91%)の2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]エタン−1−オールを黄色油状物として得た。
化合物I−116の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコ(1atm)に、2−クロロ−1−(ピロリジン−1−イル)エタン−1−オン(144mg,0.98mmol,3.98当量)、2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール(85mg,0.25mmol,1.00当量)および炭酸カリウム(101mg,0.73mmol,3.00当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の溶液を入れた。得られた溶液を室温で14時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×20mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせた。この混合物を濃縮した。その粗製生成物(150mg)を以下の条件下でフラッシュ分取HPLCにより精製した(IntelFlash−2):カラム:C18シリカゲル;移動相:メタノール:H2O:NH4HCO3=1:1:0.05をメタノール:H2O:NH4HCO3=3:1:0.05まで15分以内で増大;検出器:254nm。110mgの生成物が得られた。その生成物(110mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−016(Waters)):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:50mLのNH4CO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを11分間で43.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);検出器:254/220nm。これにより、80.5mg(72%)の2−[(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)(メチル)アミノ]−1−(ピロリジン−1−イル)エタン−1−オンを白色固体として得た。1H NMR (300MHz, CD3OD): δ 8.25 (s,1H), 4.11 (m,1H), 3.62−3.69 (m,5H), 3.55−3.59 (m,2H), 3.42−3.47 (m,2H), 3.09−3.12 (m,1H), 2.93 (m,1H), 2.69−2.749 (m,2H), 2.37(s, 3H), 2.11−2.32 (m,3H), 1.87−2.01 (m,6H), 1.72 (m,2H), 1.50 (t,3H)。
実施例122。3−((S)−4−(((1r,4S)−4−(メチル(2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル)アミノ)シクロヘキシル)アミノ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−127)の合成。
化合物122.1の合成。50mLの丸底フラスコに、2−[(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)(メチル)アミノ]−1−(ピロリジン−1−イル)エタン−1−オン(80mg,0.17mmol,1.00当量)、TEA(53mg,0.52mmol,3.00当量)およびMsCl(40mg)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を入れた。この反応物を室温で一晩撹拌した。得られた溶液を20mLの水で希釈した。得られた溶液を3×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、メタンスルホン酸2−[(3R)−12−[(4−[メチル[2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エチル(91mg,97%)を黄色油状物として得た。
化合物122.2の合成。50mLの丸底フラスコに、メタンスルホン酸2−[(3R)−12−[(4−[メチル[2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エチル(91mg,0.17mmol,1.00当量)、4−ジメチルアミノピリジン(11mg,0.09mmol,0.53当量)およびNaCN(50mg,1.02mmol,6.02当量)のDMSO(10mL)中の溶液を入れた。この溶液を60℃で5時間撹拌した。得られた溶液を30mLの飽和重炭酸ナトリウムで希釈した。得られた溶液を3×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を分取TLC(DCM/MeOH=10:1)により精製した。これにより、3−[(3S)−12−[(4−[メチル[2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(75mg,95%)を無色油状物として得た。
化合物I−127の合成。50mLの丸底フラスコに、3−[(3S)−12−[(4−[メチル[2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(75mg,0.16mmol,1.00当量)、LiOH・H2O(5mg,0.12mmol,0.74当量)およびH2O2(30%)(0.3mL)のメタノール(10mL)中の溶液を入れた。この反応物を水/氷浴中0℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの飽和Na2SO3の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(70mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−016(Waters)):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:50mLのNH4CO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを10分間で46.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);検出器:254/220nm。その生成物をフリーズドライさせた。これにより、3−[(3S)−12−[(4−[メチル[2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(10.6mg,14%)を白色固体として得た。MS:m/z 485(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.23 (s, 1H), 4.89−4.27 (m, 1H), 3.59−3.33 (m, 7H), 3.08−2.94 (m, 2H), 2.69−2.61 (m, 2H), 2.75−2.17 (m, 6H), 2.10−1.47 (m, 14H)。
実施例123。中間体123.2の合成。
化合物123.1の合成。水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,240mg,6.00mmol,3.00当量)を、新たに蒸留したテトラヒドロフラン(14mL)中のN−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(642mg,2.80mmol,1.40当量)で窒素下0℃で30分間処理した。この混合物に、(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(710mg,2.00mmol,1.00当量)の、5mLのTHF中の溶液を、シリンジを介して添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。完了後、この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(8:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望のN−(4−[[(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(963mg,88%)を明黄色油状物として得た。MS:m/z 548(M+H)+。
化合物123.2の合成。N−(4−[[(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(963mg,1.76mmol,1.00当量)の、5mLのTHF中の溶液に、TBAF(919mg,3.51mmol,2.00当量)を室温で添加した。得られた溶液を25℃で一晩撹拌し、そして水で希釈し、3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(4−[[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(691mg,91%)を白色固体として得た。MS:m/z 434(M+H)+。
実施例124。中間体124.3の合成。
化合物124.1の合成。N−(4−[[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(691mg,1.59mmol,1.00当量)の、4mLのDCM中の溶液に、MsCl(366mg,3.18mmol,2.00当量)およびトリエチルアミン(643mg,6.35mmol,4.00当量)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そして水でクエンチした。得られた溶液を3×30mLのDCMで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、N−(4−[[(3S)−3−[(メタンスルホニルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(900mg,粗製)を赤色油状物として得た。MS:m/z 512(M+H)+。
化合物124.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、6mLのDMSO中のN−(4−[[(3S)−3−[(メタンスルホニルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(900mg,1.76mmol,1.00当量)を室温で入れた。NaCN(600mg,12.24mmol,6.96当量)および4−ジメチルアミノピリジン(100mg,0.82mmol,0.47当量)を添加し、そして得られた溶液を80℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後に、この反応を水でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(4−[[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(709mg,91%)を白色固体として得た。MS:m/z 443(M+H)+。
化合物124.3の合成。N−(4−[[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(709mg,1.60mmol,1.00当量)の、6mLのMeOH中の溶液に、LiOH・H2O(135mg,3.21mmol,2.01当量)およびH2O2(30%,1mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そして飽和水性NaHSO3溶液でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(524mg,71%)を白色固体として得た。MS:m/z 461[M+H]+。
実施例125。2−((R)−4−(((1r,4R)−4−(メチル(2−(ピリジン−2−イル)エチル)アミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)アセトアミド(I−128)。
化合物125.1の合成。N−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(524mg,1.14mmol,1.00当量)のDCM(6mL)中の溶液に、6Mの水性塩酸(1mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液を室温で2時間撹拌した。減圧下で濃縮した後に、所望の2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド塩酸塩(451mg,粗製)を明黄色固体として得た。
化合物I−128の合成。4mLの蒸留DMF中の上記塩酸塩(111mg,0.29mmol,1.00当量)に、DIEA(119mg,0.92mmol,3.13当量)および2−(2−ブロモエチル)ピリジン(57mg,0.31mmol,1.04当量)を室温で添加した。得られた溶液を油浴中100℃で一晩撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、そしてDCMで抽出し、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(110mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:Xbridge Prep C18,5um,19×50mm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(10%のCH3CNを10分間で25%まで上昇,1.5分間で95%まで上昇,1.5分間で10%まで低下);254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして、CH3CNおよび水を除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の2−[(1R)−8−[(4−[メチル[2−(ピリジン−2−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−1H,2H,3H,4H−シクロペンタ[a]インデン−1−イル]アセトアミド(16.3mg)を明黄色固体として得た。MS:m/z 466(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.48 (d, 2H), 7.80 (t, 1H), 7.79 (d, 1H), 7.77−7.27 (m, 1H), 5.29−5.23 (m, 1H), 3.81−3.79 (m, 1H), 3.16−3.10 (m, 1H), 3.03−2.93 (m, 6H), 2.78−2.73 (m, 2H), 2.44 (s, 3H), 2.33−2.26 (m, 4H), 2.02 (d, 3H), 1.68−1.59 (m, 4H), 1.57−1.54 (m, 1H)。
実施例126。2−((R)−4−(((1r,4R)−4−((2−フルオロエチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)アセトアミド(I−125)の合成。
化合物I−125の合成。2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(90mg,0.25mmol,1.00当量)のDMF(4mL)中の溶液に、1−ブロモ−2−フルオロエタン(317.5mg,2.50mmol,10.00当量)およびDIEA(195mg,1.51mmol,6.00当量)を添加した。得られた溶液を70℃で一晩撹拌した。この混合物をDCM(40mL)で希釈し、ブライン(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(70mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:NH4CO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを10分間で46.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇、2分間で6.0%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、(60mg)の対応する生成物である2−[(3R)−12−([4−[(2−フルオロエチル)(メチル)アミノ]シクロヘキシル]オキシ)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミドを白色固体として得た。MS:m/z 407(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.48 (s, 1H), 5.25−5.30 (m, 1H), 4.62 (t, 1H, J = 4.8 Hz), 4.50 (t, 1H, J = 4.8 Hz), 3.78−3.83 (m, 1H), 3.11−3.18 (m, 1H), 2.97−3.01 (m, 2H), 2.91 (t, 1H, J = 4.8 Hz), 2.85 (t, 1H, J = 4.8 Hz), 2.59−2.83 (m, 2H), 2.41 (s, 3H), 2.21−2.40 (m, 4H), 1.98−2.01 (m, 2H), 1.53−1.68 (m, 4H)。
実施例127。2,2−ジフルオロ−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−142)の合成
化合物127.1の合成。2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エタン−1−オール(500mg,1.24mmol,1.00当量)をジクロロメタン(10mL)に溶解させた。次いで、Dess−Martinペルヨージナン(820mg)を0℃で添加した。得られた溶液を25℃で一晩撹拌した。次いで、この反応を20mLの重炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、480mg(96%)の2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアルデヒドを無色油状物として得た。
化合物127.2の合成。2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアルデヒド(480mg,1.20mmol,1.00当量)、TEA(60mg,0.59mmol,0.50当量)およびTMSCN(355mg,3.59mmol,3.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を調製し、そして25℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を3×20mLのブラインで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、450mg(粗製)の2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリルを無色油状物として得た。
化合物127.3の合成。2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンニトリル(400mg,0.93mmol,1.00当量)および塩化水素(12N)(0.6mL)のメタノール(10mL)中の溶液を調製し、そして室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を20mLの重炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、230mg(53%)の2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン酸メチルを無色油状物として得た。
化合物127.4の合成。2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン酸エチル(230mg,0.50mmol,1.00当量)およびDess−Martinペルヨージナン(317mg)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を調製した。得られた溶液を25℃で3時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの重炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、180mg(79%)の3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−オキソプロパン酸メチルを無色油状物として得た。
化合物127.5の合成。3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−オキソプロパン酸メチル(150mg,0.33mmol,1.00当量)、DAST(150mg,0.93mmol,2.85当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を調製し、そして25℃で一晩撹拌した。次いで、この反応を20mLの重炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(40:1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、120mg(76%)の2,2−ジフルオロ−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン酸メチルを無色油状物として得た。
化合物I−142の合成。50mLの密封チューブに、エタノール(20mL)を入れ、そしてNH3(g)(30mL)を0℃で導入した。その後、2,2−ジフルオロ−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン酸メチル(120mg,0.25mmol,1.00当量)を添加した。得られた溶液を25℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−016(Waters)):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:50mLのNH4CO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを11分間で45.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);検出器:254/220nm。これにより、31.9mg(27%)の2,2−ジフルオロ−3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミドを白色固体として得た。MS:m/z 467(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD: δ 8.474 (1H,s), 5.226−5.333 (1H, m), 3.70−3.73 (5H, m), 2.728−3.172 (4H, m), 2.62−2.65 (4H, m), 2.07−2.49 (7H, m), 1.63−1.75 (2H, m), 1.41−1.53 (2H, m)。
実施例128。(S)−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−アミノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−2−ヒドロキシプロパンアミド(I−135)および(R)−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−アミノシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−2−ヒドロキシプロパンアミド(I−138)の合成。
化合物128.1の合成。N−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(262mg,1.22mmol,1.50当量)のテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液に、水素化ナトリウム(114mg)を0℃で添加した。この反応物を0℃で30分間撹拌し、次いで(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(300mg,0.81mmol,1.00当量)をこの混合物に添加した。得られた溶液を50℃で3時間撹拌した。次いで、この反応を10mLのNH4Cl(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×60mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:8)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、500mg(98%)のN−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
化合物128.2の合成。N−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(500mg,0.91mmol,1.00当量)とTBAF(576mg,2.20mmol,2.41当量)とをテトラヒドロフラン(8mL)中で合わせた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×80mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、390mg(99%)のN−(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。
化合物128.3の合成。N−(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(390mg,0.90mmol,1.00当量)とDess−Martinペルヨージナン(571mg,1.35mmol,1.50当量)とをジクロロメタン(8mL)中で合わせた。得られた溶液を0℃で3時間撹拌した。次いで、この反応を15mLの重炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×80mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、300mg(77%)のN−(4−[[(3R)−3−(2−オキソエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。
化合物128.4の合成。N−(4−[[(3R)−3−(2−オキソエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(300mg,0.70mmol,1.00当量)と、トリエチルアミン(35mg,0.35mmol,0.50当量)と、TMSCN(206mg)とをジクロロメタン(8mL)中で合わせた。得られた溶液を0℃で3時間撹拌した。次いで、この反応を10mLのNH4Cl(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×80mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/5)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、330mg(89%)のN−(4−[[(3R)−3−[2−シアノ−2−[(トリメチルシリル)オキシ]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。
化合物128.5の合成。N−(4−[[(3R)−3−[2−シアノ−2−[(トリメチルシリル)オキシ]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(320mg,0.60mmol,1.00当量)とTBAF(286mg,1.09mmol,1.81当量)とをテトラヒドロフラン(8mL)中で合わせた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応を10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/2)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、215mg(78%)のN−(4−[[(3R)−3−(2−シアノ−2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。
化合物128.6の合成。N−(4−[[(3R)−3−(2−シアノ−2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(210mg,0.46mmol,1.00当量)と、イミダゾール(62mg,0.91mmol,1.99当量)と、TBSCl(103mg)とをN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中で合わせた。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×60mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を3×40mLの水で洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/5)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、280mg(98%)のN−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−シアノエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
化合物128.7および128.8の合成。N−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−シアノエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(250mg,0.44mmol,1.00当量)と、LiOH(54mg,2.25mmol,5.17当量)と、H2O2(0.5mL)とをメタノール(8mL)中で合わせた。得られた溶液を0℃で4時間撹拌した。次いで、この反応を20mLのNa2SO3(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×40mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1.2/1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、80mg(31%)のN−(4−[[(3R)−3−[(2S)−2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−カルバモイルエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得、そして70mg(27%)のN−(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−カルバモイルエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。
化合物I−135の合成。N−(4−[[(3R)−3−[(2S)−2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−カルバモイルエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(80mg,0.14mmol,1.00当量)と、ジクロロメタン(5mL)と、塩化水素(conc.)(0.3mL)との溶液を調製した。室温で3時間撹拌した後に、この反応を10mLの重炭酸ナトリウム(aq.)の添加によりクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(80mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−015(Waters)):カラム:Xbridge Prep C18,5um,19×50mm;移動相:50mmolNH4HCO3を含む水およびCH3CN(10%のCH3CNを10分間で27%まで上昇,1.5分間で95%まで上昇,1.5分間で10%まで低下);検出器:254/220nm。30.9mgの生成物が得られた。これにより、30.9mg(61%)の(2S)−3−[(3R)−12−[(4−アミノシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−ヒドロキシプロパンアミドを白色固体として得た。MS:m/z 377(M+H)+. 1H NMR (400Hz ,CD3OD): δ 8.47 (1H, br s), 5.33 (1H,m) 4.15(1H, m), 3.50 (1H, m), 3.12 (2H, m), 3.00 (1H, m), 2.98 (1H, m), 2.88−2.53 (3H, m), 2.47−2.20 (4H,m), 1.87−1.66 (5H, m), 1.42 (2H, m)。
化合物I−138の合成。N−(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−カルバモイルエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(70mg,0.12mmol,1.00当量)、塩化水素(conc.)(0.3mL)のジクロロメタン(5mL)中の溶液。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応を10mLの重炭酸ナトリウム(aq.)の添加によりクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−015(Waters)):カラム:Xbridge Prep C18,5um,19×50mm;移動相:50mmolのNH4HCO3を含む水およびCH3CN(5%のCH3CNを10分間で28%まで上昇,1.5分間で95%まで上昇,1.5分間で5%まで低下);検出器:254/220nm。32mgの生成物が得られた。これにより、32mg(72%)の(2R)−3−[(3R)−12−[(4−アミノシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−ヒドロキシプロパンアミドを白色固体として得た。MS:m/z 377(M+H)+. 1H NMR (300 MHz ,CD3OD): δ 8.46 (1H, br s), 5.33 (1H, m), 4.15 (1H, m), 3.60 (1H, m), 3.16 (1H, m), 3.00−2.90 (2H, m), 2.87 (1H, m), 2.88−2.53(3H, m), 2.45−2.24 (4H, m), 1.87−1.66 (5H, m), 1.42 (2H, m)。
実施例129。(2S)−3−[(3R)−12−[[4−(エチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−ヒドロキシプロパンアミド(I−136)の合成。
化合物129.1の合成。100mLの丸底フラスコに、N−エチル−N−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(811mg,3.33mmol,2.05当量)のテトラヒドロフラン(6mL)中の溶液を入れた。次いで、水素化ナトリウム(472mg,11.80mmol,7.26当量,60%)をこの混合物に添加した。得られた溶液を0℃で0.5時間撹拌した。次いで、(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11テトラエン(600mg,1.63mmol,1.00当量)を添加した。得られた溶液を撹拌しながら室温でさらに2.5時間反応させた。次いで、この反応を29mLのNH4Cl(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:8)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、680mg(73%)のN−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−エチルカルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
化合物129.2の合成。100mLの丸底フラスコに、N−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−エチルカルバミン酸tert−ブチル(680mg,1.18mmol,1.00当量)およびTBAF・3H2O(747mg,2.36mmol,2.00当量)のテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液を入れた。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、500mg(92%)のN−エチル−N−(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
化合物129.3の合成。100mLの丸底フラスコに、N−エチル−N−(4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(500mg,1.08mmol,1.00当量)およびDess−Martinペルヨージナン(689mg,1.62mmol,1.50当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を入れた。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を30mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、480mg(96%)のN−エチル−N−(4−[[(3R)−3−(2−オキソエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
化合物129.4の合成。100mLの丸底フラスコに、N−エチル−N−(4−[[(3R)−3−(2−オキソエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(480mg,1.04mmol,1.00当量)、TEA(50.6mg,0.50mmol,0.48当量)およびTMSCN(297mg,3.00mmol,2.87当量)のジクロロメタン(6mL)中の溶液を入れた。得られた溶液を0℃で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、580mg(粗製)のN−(4−[[(3R)−3−[2−シアノ−2−[(トリメチルシリル)オキシ]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−エチルカルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
化合物129.5の合成。50mLの丸底フラスコに、N−(4−[[(3R)−3−[2−シアノ−2−[(トリメチルシリル)オキシ]エチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−エチルカルバミン酸tert−ブチル(580mg,1.04mmol,1.00当量)およびTBAF・3H2O(656mg,2.08mmol,2.00当量)のテトラヒドロフラン(6mL)中の溶液を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、500mg(99%)のN−(4−[[(3R)−3−(2−シアノ−2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−エチルカルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
化合物129.6の合成。50mLの丸底フラスコに、N−(4−[[(3R)−3−(2−シアノ−2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−エチルカルバミン酸tert−ブチル(500mg,1.03mmol,1.00当量)、イミダゾール(139mg,2.04mmol,1.99当量)およびTBSCl(231mg,1.54mmol,1.50当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中の溶液を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を3×30mLのブラインで洗浄した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、590mg(96%)のN−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−シアノエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−エチルカルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
化合物129.7および129.8の合成。50mLの丸底フラスコに、N−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−シアノエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−エチルカルバミン酸tert−ブチル(490mg,0.82mmol,1.00当量)、LiOH・H2O(66.9mg,1.59mmol,1.96当量)およびH2O2(30%)(0.5mL)のメタノール(4mL)中の溶液を入れた。得られた溶液を0℃で1時間撹拌した。次いで、この反応を20mLのNa2SO3(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2.5)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、200mg(79%)のtert−ブチル,N−(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−カルバモイルエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−エチルカルバメートを無色油状物として、そして160mg(63%)の((1R,4r)−4−(((R)−5−((S)−3−アミノ−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−3−オキソプロピル)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)シクロヘキシル)(エチル)カルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
化合物I−136の合成。50mLの丸底フラスコに、N−(4−[[(3R)−3−[(2S)−2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−カルバモイルエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−エチルカルバミン酸tert−ブチル(160mg,0.26mmol,1.00当量)および塩化水素(conc.)(0.3mL)のジクロロメタン(3mL)中の溶液を入れた。得られた溶液を0℃で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(200mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−015(Waters)):カラム:Xbridge Prep C18,5um,19×50mm;移動相:50mmolのNH4HCO3を含む水およびCH3CN(10%のCH3CNを10分間で25%まで上昇,1.5分間で95%まで上昇,1.5分間で10%まで低下);検出器:254/220nm。47.3mgの生成物が得られた。これにより、47.3mg(45%)の(2S)−3−[(3R)−12−[[4−(エチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−ヒドロキシプロパンアミドを白色固体として得た。MS:m/z 405(M+H)+. 1H NMR (300MHz, CD3OD): δ 8.474 (1H,s), 5.24−5.26 (1H, m), 4.08−4.12 (1H, d), 3.53 (1H, m), 3.04 −3.28 (1H, m), 2.92−2.95 (1H, m), 2.50−2.71 (4H, m), 2.40−2.47(2H, m), 2.15−2.23 (2H, m), 1.98−2.07 (2H, m), 1.61−1.96 (3H, m), 1.26−1.34 (2H, m)。
実施例130。(2R)−3−[(3R)−12−[[4−(エチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−ヒドロキシプロパンアミド(I−139)の合成。
化合物I−139の合成。N−(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−カルバモイルエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−エチルカルバミン酸tert−ブチル(200mg,0.32mmol,1.00当量)、塩化水素(conc.)(0.3mL)のジクロロメタン(3mL)中の溶液。得られた溶液を0℃で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(200mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−016(Waters)):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:50mLのNH4CO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを10分間で44.5.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);検出器:254/220nm。57.4mgの生成物が得られた。これにより、57.4mg(44%)の(2R)−3−[(3R)−12−[[4−(エチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−ヒドロキシプロパンアミドを白色固体として得た。MS:m/z 405(M+H)+. 1H−NMR (300MHz, CD3OD): δ 8.474 (1H, s), 5.25−5.22 (1H, m), 4.00−4.03 (1H, t), 3.61(1H, m), 3.07 −3.10 (1H, m), 2.94−2.98 (1H, m), 2.52−2.68 (4H, m), 2.18−2.39 (2H, m), 1.64−1.71 (3H, m), 1.26−1.34 (2H, m), 1.08−1.13 (3H, d)。
実施例131。中間体131.1の合成。
中間体131.1の合成。N−(1−エチル−4−[[(3R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(1.1g,2.38mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を0℃で撹拌し、次いでDess−Martin(1.5g)を0℃で添加した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を10mLの重炭酸ナトリウム(aq.)の添加によりクエンチし、3×80mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、1.0g(91%)のN−(1−エチル−4−[[(3R)−3−(2−オキソエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
実施例132。(2R)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)−4−エチルシクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オール(I−101)の合成。
化合物132.1および132.2の合成。N−(1−エチル−4−[[(3R)−3−(2−オキソプロピル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(330mg,0.70mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液を0℃で撹拌した。その後、C2H5MgBr(0.479mL)を0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を0℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を20mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチし、次いで3×40mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4.5)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、120mg(35%)のN−(1−エチル−4−[[(3R)−3−[(2R)−2−ヒドロキシブチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として、そして70mg(21%)のN−(1−エチル−4−[[(3R)−3−[(2S)−2−ヒドロキシブチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
化合物132.3の合成。N−(1−エチル−4−[[(3R)−3−[(2R)−2−ヒドロキシブチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(120mg,0.25mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を0℃で撹拌した。次いで、塩化水素(0.5mL)を添加した。得られた溶液を0℃で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、90mg(粗製)の(2R)−1−[(3R)−12−[(4−アミノ−4−エチルシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オール塩酸塩を無色油状物として得た。
化合物I−101の合成。(2R)−1−[(3R)−12−[(4−アミノ−4−エチルシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オール塩酸塩(90mg,0.21mmol,1.00当量)およびHCHO(0.8mL)(37%)のメタノール(6mL)中の溶液を室温で0.5時間撹拌した。次いで、NaBH3CN(72.88mg,1.16mmol,5.49当量)を添加した。得られた溶液を撹拌しながら室温でさらに2時間反応させた。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチし、そして次いで、3×50mLのクロロホルム/iso−プロパノール(3/1)で抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(98mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:50mLのNH4CO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを12分間で44.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);検出器,254/220nm。これにより、34.6mg(39%)の(2R)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)−4−エチルシクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オールをオフホワイトの固体として得た。MS: 418(M+H)+. 1H NMR (300MHz, CD3OD): δ 8.47 (1H,s), 5.33−5.42 (1H, m), 3.68 (1H, m), 3.42−3.45 (1H, m), 3.00−3.14 (1H, m), 2.92−2.98 (1H, m), 2.70−2.73(1H, m),2.50−2.67(1H, m), 2.31−2.45(1H, m), 2.06−2.11 (3H, m), 1.41−1.82 (11H, m), 0.91−1.05 (6H, m)。
実施例133。(2S)−1−[(3R)−12−[(4−アミノ−4−エチルシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタ−3−エン−2−オール(I−126)の合成。
50mLの丸底フラスコに、N−(1−エチル−4−[[(3R)−3−[(2S)−2−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(35mg,0.07mmol,1.00当量;実施例132の化合物132.1および132.2と類似の方法で調製した)ならびに塩化水素(conc.)(0.2mL)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を入れた。水/氷浴中0℃で1時間撹拌した後に、この反応を20mLの飽和重炭酸ナトリウムの添加によりクエンチした。得られた溶液を4×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(30mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−016(Waters)):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:50mLのNH4CO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを10分間で44.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);検出器:254/220nm。その生成物をフリーズドライさせた。これにより、(2S)−1−[(3R)−12−[(4−アミノ−4−エチルシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタ−3−エン−2−オール(14.6mg,52%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ: 8.48 (s, 1H), 5.97−5.93 (m, 1H), 5.45−5.43 (m, 1H), 5.29 (d, J = 8, 1H), 5.17 (d, J = 8, 1H), 4.24−4.26 (m, 1H), 3.39−3.32 (m, 1H), 3.13−2.99 (m 2H), 2.66−2.47 (m, 2H), 2.20−2.16 (m, 3H), 1.93−1.55 (m, 9H), 0.99 (s, 3H). MS:m/z 388(M+H)+。
実施例134。(R)−1−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)−4−エチルシクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)ブタ−3−エン−2−オール(I−124)の合成。
化合物134.2の合成。100mLの丸底フラスコに、N−(1−エチル−4−[[(3R)−3−[(2R)−2−ヒドロキシブタ−3−エン−1−イル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(60mg,0.12mmol,1.00当量;実施例132の化合物132.1および132.2と類似の様式で調製した)および塩化水素(conc.)(0.3mL)のメタノール(10mL)中の溶液を入れた。水/氷浴中0℃で2時間撹拌した後に、得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、(2R)−1−[(3R)−12−[(4−アミノ−4−エチルシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタ−3−エン−2−オール塩酸塩(30mg,粗製)を無色油状物として得た。
化合物I−124の合成。50mLの丸底フラスコに、(2R)−1−[(3R)−12−[(4−アミノ−4−エチルシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタ−3−エン−2−オール塩酸塩(30mg,0.07mmol,1.00当量)およびHCHO(0.5mL)のメタノール(10mL)中の溶液を入れた。室温で0.5時間撹拌した後に、NaBH3CN(10mg,0.16mmol,2.25当量)を添加した。得られた溶液を撹拌しながら室温でさらに4時間反応させた。得られた溶液を20mLの水で希釈した。得られた溶液を3×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(30mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−016(Waters)):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:50mLのHCOOHを含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを11分間で43.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);検出器:254/220nm。化合物I−124(5.3mg,16%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.50 (br, 1H), 8.45 (s, 1H), 5.90−5.86 (m, 1H), 5.45−5.44 (m, 1H), 5.24 (d, J = 13 Hz, 1H), 5.02 (d, J = 8 Hz, 1H), 4.24−4.21 (m, 1H), 3.68 (m, 1H), 3.33−3.00 (m, 2H), 2.84−2.71 (m, 1H), 2.34−1.92 (m, 13H), 1.05 (m, 3H)。
LCMS: m/z 416 (M−0.83HCOOH+H)+。
実施例135。2−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−N−((R)−2−ヒドロキシプロピル)アセトアミド(I−141)。
化合物135.1の合成。2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]酢酸(500mg,1.08mmol,1.00当量)および[(2S)−1−アミノプロパン−2−イル]オキシ(tert−ブチル)ジメチルシラン(250mg,1.32mmol,1.22当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中の溶液に、DIEA(500mg,3.87mmol,3.57当量)およびHBTU(2.1g,5.54mmol,5.11当量)を添加した。得られた溶液を室温で5時間撹拌した。その残渣を50mLのH2Oに溶解させた。得られた溶液を5×40mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムに適用し、そしてEtOAc/PE(1/1)で溶出した。これにより、480mg(70%)のN−(4−[[(3R)−3−([[(2R)−2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル]カルバモイル]メチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルを得た。
化合物135.2の合成。N−(4−[[(3R)−3−([[(2R)−2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル]カルバモイル]メチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(300mg,0.47mmol,1.00当量)のジクロロメタン(3mL)中の溶液に、塩化水素(conc.)(2mL)を添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この溶液のpH値を炭酸ナトリウム(sat.)で7〜8に調整した。得られた溶液を5×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、150mg(76%)のN−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]−2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミドを黄色油状物として得た。
化合物I−141の合成。N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]−2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミド(130mg,0.31mmol,1.00当量)のメタノール(5mL)中の溶液に、HCHO(37%)(1mL)を添加した。得られた溶液を室温で20分間撹拌した。次いで、NaBH3CN(100mg,1.59mmol,5.12当量)を添加した。得られた溶液を撹拌しながら室温でさらに3時間反応させた。次いで、この反応を1mLの水の添加によりクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(120mg)を以下の条件下で分取HPLCにより精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:50mLのNH4CO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを12分間で43.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);検出器:254/220nm。これにより、21mg(16%)の2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]−N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]アセトアミドを白色固体として得た。MS:m/z 433(M+H)+. 1H NMR (300MHz, CD3OD): δ 1.20 (3H, d), 1.41−1.75 (4H, m), 2.14(2H, d), 2.21−2.41(10H, m), 2.40 (1H, m), 2.67 (1H, m), 2.90−3.10 (2H, m), 3.2(2H, m), 3.3(1H, m), 3.82 (2H, m), 5.27(1H, m), 8.47(1H, s)。
実施例136。2−((R)−4−(((1r,4R)−4−((2−メトキシエチル)(メチル)アミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)アセトアミド(I−130)の合成。
化合物I−130の合成。125.1(100mg,0.25mmol,1.00当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中の溶液に、1−ブロモ−2−メトキシエタン(1mL)およびDIEA(97mg,0.75mmol,3.00当量)を窒素下室温で添加した。得られた溶液を油浴中100℃で一晩撹拌した。完了後、この反応物を室温まで冷却し、そして50mLの酢酸エチルで希釈した。その有機層を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:Xbridge Prep C18,5um,19×50mm;移動相:50mmolのNH4HCO3を含む水およびCH3CN(10%のCH3CNを10分間で36%まで上昇,2.5分間で95%まで上昇,2.5分間で10%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の生成物(30mg)を白色固体として得た。MS:m/z 419(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.45 (s, 1H), 5.25−4.85 (m, 1H), 3.79−3.73 (m, 1H), 3.51−3.47 (t, 2H), 3.32 (s, 3H), 3.12−3.05 (m, 1H), 2.99−2.91 (m, 2H), 2.77−2.60 (m, 4H), 2.33−2.18 (m, 7H), 1.98−1.94 (d, 2H), 1.64−1.44 (m, 4H)。
実施例137。2−((R)−4−(((1r,4R)−4−(メチル(オキセタン−3−イル)アミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)アセトアミド(I−129)の合成。
2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド塩酸塩(100mg,0.25mmol,1.00当量)のメタノール(5mL)中の溶液に、オキセタン−3−オン(1mL)、NaCNBH3(44mg,0.75mmol,3.00当量)およびAcOH(0.2mL)を水/氷浴内で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。完了後、得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:Xbridge Prep C18,5um,19×50mm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(10%のCH3CNを11分間で35%まで上昇,2.5分間で95%まで上昇,2.5分間で10%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の生成物(74mg)を白色固体として得た。MS:m/z 417(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.48 (s, 1H), 5.28−5.21 (m, 1H), 4.69−4.67 (d, 4H), 4.08−4.01 (m, 1H), 3.82−3.80 (m, 1H), 3.18−3.10 (m, 1H), 3.04−2.97 (m, 2H), 2.77−2.70 (m, 1H), 2.53−2.47 (m, 1H), 2.32−2.30 (m, 3H), 2.29−2.25 (m, 4H), 1.88−1.84 (d, 2H), 1.66−1.31 (m, 4H)。
実施例138。4−[[(3R)−3−[(2R)−2−メトキシブチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1−アミン(I−117)の合成。
化合物138.1の合成。化合物52.1(250mg,0.53mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液を0℃で撹拌した。次いで、水素化ナトリウム(105mg)を0℃で添加した。30分間撹拌した後に、CH3I(112mg,0.79mmol,1.50当量)を添加した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を20mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、200mg(78%)のN−(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−メトキシブチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
化合物138.2の合成。N−(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−メトキシブチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(200mg,0.41mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を室温で撹拌した。その後、塩化水素(0.8mL)を0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を0℃で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、120mg(粗製)の4−[[(3R)−3−[(2R)−2−メトキシブチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−N−メチルシクロヘキサン−1−アミン塩酸塩を無色油状物として得た。
化合物I−117の合成。4−[[(3R)−3−[(2R)−2−メトキシブチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−N−メチルシクロヘキサン−1−アミン塩酸塩(120mg,0.28mmol,1.00当量)およびHCHO(0.8mLのメタノール(6mL)中の溶液を室温で撹拌した。得られた溶液を室温で0.5時間撹拌した。次いで、NaBH3CN(97.02mg,1.54mmol,5.48当量)を添加した。得られた溶液を撹拌しながら室温でさらに2時間反応させた。次いで、この反応を10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLのクロロホルム/iso−プロパノール(3/1)で抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−016(Waters)):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:50mLのHCOOHを含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを11分間で45.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);検出器,UV 254/220nm。これにより、34.2mg(30%)の化合物I−117を無色油状物として得た。1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 8.47 (1H, s), 5.26−5.27 (1H, m), 3.31−3.35 (1H, m), 3.26−3.30 (4H, m), 3.08−3.11 (1H, m), 2.95−3.00 (1H, m), 2.64 (1H, m), 2.20−2.42 (10H, m), 1.97−2.08 (3H, m), 1.47−1.75 (7H, m), 0.96−1.01 (3H, t). MS:m/z 404(M+H)+。
実施例139。(1R,4r)−4−(((R)−5−((S)−2−メトキシブチル)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)オキシ)−N,N−ジメチルシクロヘキサンアミン(I−119)の合成。
化合物I−119を、出発物質52.2を52.1の代わりに使用したこと以外はI−117と同じ方法で調製した。明黄色油状物を単離した。MS:m/z 404 (M−0.48HCOOH+H)+. 1H NMR (CD3OD, 300MH): δ 8.47 (1H, s), 5.26−5.27 (1H, m), 3.58 (1H, m), 3.31−3.37 (3H, d), 3.22−3.25 (1H, m), 3.05−3.09 (1H, m), 2.91−3.01 (2H ,m), 2.63−2.72 (7H, m), 2.31−2.38 (3H, m), 2.11−2.19 (3H, m), 1.60−1.74 (4H, m), 1.42−1.57 (3H, m), 0.87−0.92 (3H, t)。
実施例140:(S)−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)−2−ヒドロキシ−N−(ヒドロキシメチル)プロパンアミド(I−100)の合成。
(2S)−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(400mg,1.02mmol,1.00当量)およびHCOH(37%)(0.8mL)のメタノール(5mL)中の溶液を室温で30分間撹拌し、次いでNaBH3CN(323mg,5.14mmol,5.02当量)を添加した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×20mLのクロロホルム/iso−プロパノール(3/1)で抽出し、その有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(80mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−001(SHIMADZU)):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.05%のHCOOHを含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを13分間で56.0%まで上昇);検出器,254/220nm。これにより、67.5mg(16%)のI−74をオフホワイトの固体として得、そして55.4mg(12%)のI−100を得た。MS:m/z 435(M+H)+. 1H NMR (400MHz, CD3OD): δ 8.474 (1H, s), 5.226−5.333 (1H, m), 4.10−4.20 (1H, d), 3.70−3.77 (1H, m), 3.10−3.20 (1H, m), 2.90−3.05 (1H, m), 2.69−2.88 (1H, m), 2.45−2.60 (3H, m), 2.20−2.40 (8H, m), 2.00−2.15 (2H, m), 1.66−1.91 (3H, m), 1.45− 1.55 (2H, m)。
実施例141:(2S)−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[(4−[メチル[2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(I−149)の合成。
50mLの丸底フラスコに、(2S)−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド塩酸塩(110mg,0.26mmol,1.00当量)、炭酸カリウム(179mg,1.30mmol,5.03当量)および2−クロロ−1−(ピロリジン−1−イル)エタン−1−オン(152mg,1.03mmol,4.00当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(6mL)中の溶液を室温で一晩撹拌した。得られた溶液を20mLの水で希釈した。得られた溶液を4×20mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物を以下の条件下でフラッシュ分取HPLCにより精製した(IntelFlash−1):カラム:シリカゲル;移動相;検出器,UV 254nm。これにより、(2S)−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[(4−[メチル[2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(63.8mg,49%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.47 (s, 1H), 5.28 (m, 1H), 4.17−4.14 (m, 1H), 3.59−3.32 (m, 7H), 3.15−2.98 (m, 2H), 2.76−2.70 (m, 2H), 2.52−2.33 (m, 7H), 2.04−1.89 (m, 6H), 1.74−1.53 (m, 5H). MS:m/z 502(M+H).+ 。
実施例142:3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2,2−ジフルオロプロパンアミド(I−144)の合成。
化合物142.1の合成。N−(4−[[(3R)−3−(2−シアノ−2−ヒドロキシエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(445mg,0.94mmol,1.00当量)および塩化水素(conc.)(2.9mL)のメタノール(7mL)中の溶液を50℃で8時間撹拌した。この反応物を50mLの水で希釈し、次いで10mLの炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×30mLの酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン酸メチル(375mg,粗製)を黄色油状物として得た。
化合物142.2の合成。2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン酸メチル(375mg,0.92mmol,1.00当量)、TEA(0.5mL)およびジ炭酸ジ−tert−ブチル(303mg,1.39mmol,1.50当量)のジクロロメタン(20mL)中の溶液を室温で一晩撹拌した。得られた溶液を30mLの水で希釈した。得られた溶液を3×30mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を用いてシリカゲルカラムで精製した。これにより、3−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−ヒドロキシプロパン酸メチル(275mg,59%)を無色油状物として得た。
化合物142.3の合成。3−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−ヒドロキシプロパン酸メチル(275mg,0.54mmol,1.00当量)およびDess−Martin酸化剤(230mg,0.54mmol,1.00当量)のジクロロメタン(15mL)中の溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの飽和重炭酸ナトリウムの添加によりクエンチし、3×30mLのエチルで抽出し、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、3−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−オキソプロパン酸メチル(205mg,75%)を無色油状物として得た。
化合物142.4の合成。3−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−オキソプロパン酸メチル(170mg,0.34mmol,1.00当量)およびジエチル(トリフルオロ−4−スルファニル)アミン(163mg,1.01mmol,3.00当量)のジクロロメタン(8mL)中の溶液を25℃で2日間撹拌した。次いで、この反応を20mLの飽和重炭酸ナトリウムの添加によりクエンチし、3×30mLの酢酸エチルで抽出し、減圧下で濃縮し、そして酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、3−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2,2−ジフルオロプロパン酸メチル(180mg)を無色油状物として得た。
化合物142.5の合成。3−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2,2−ジフルオロプロパン酸メチル(170mg,0.32mmol,1.00当量)および塩化水素(conc.)(10mL)のジクロロメタン(0.3mL)中の溶液を水/氷浴中0℃で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、2,2−ジフルオロ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン酸塩酸塩(130mg,粗製)を黄色油状物として得た。
化合物142.6の合成。2,2−ジフルオロ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン酸塩酸塩(130mg,0.29mmol,1.00当量)およびHCHO(37%)(0.15mL)のメタノール(10mL)中の溶液を室温で30分間撹拌した。NaBH3CN(80mg,1.27mmol,4.38当量)を添加した。得られた溶液を撹拌しながら室温でさらに4時間反応させた。得られた溶液を20mLの水で希釈し、3×30mLの酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2,2−ジフルオロプロパン酸(105mg,85%)を黄色油状物として得た。
化合物142.7の合成。3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2,2−ジフルオロプロパン酸(130mg,0.31mmol,1.00当量)の溶液をメタノール(15mL)に溶解させた。二塩化スルホニル(72mg,0.61mmol,1.98当量)を滴下により添加した。得られた溶液を30℃で一晩撹拌した。次いで、この反応を20mLの飽和重炭酸ナトリウムの添加によりクエンチし、クロロホルムで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2,2−ジフルオロプロパン酸メチル(103mg,粗製)を黄色油状物として得た。
化合物I−144の合成。NH3(g)の溶液をエタノール(20mL)に30分間かけて移動させた。その後、3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2,2−ジフルオロプロパン酸メチル(103mg,0.23mmol,1.00当量)を添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−016(Waters)):カラム:XBridge Prep C18 OBDカラム:5um,19×150mm;移動相:水(50mMのNH4HCO3)およびCH3CN(14.0%のCH3CNを12分間で33.0%まで上昇,1分間で95.0%まで上昇,2分間で14.0%まで低下);検出器,UV 254/220nm。その生成物をフリーズドライさせた。これにより、3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2,2−ジフルオロプロパンアミド(41.3mg,42%)を白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.51 (s, 1H), 5.30−5.23 (m, 1H), 3.66−3.51 (m, 1H), 3.32−2.70 (m, 4H), 2.51−2.01 (m, 13H), 1.74−1.44 (m, 4H). MS:m/z 425(M+H)+。
実施例143:2−[(3R)−12−[(4−[メチル[2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−123)の合成。
化合物143.1の合成。[(3S)−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]メタノール(315mg,1.31mmol,1.00当量)と、TEA(530mg)とN−(4−アミノシクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(450mg,1.97mmol,1.51当量)とをN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中で合わせた。得られた溶液を25℃で48時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×100mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、400mg(70%)のN−(4−[[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
化合物143.2の合成。N−(4−[[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(400mg,0.92mmol,1.00当量)と、TEA(374mg)とMsCl(212.8mg)とをジクロロメタン(10mL)中で合わせた。得られた溶液を25℃で1時間撹拌した。次いで、この反応を30mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×80mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を3×30mLのブラインで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、500mg(粗製)のN−(4−[[(3S)−3−[(メタンスルホニルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルを黄色油状物として得た。
化合物143.3の合成。N−(4−[[(3S)−3−[(メタンスルホニルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(500mg,0.98mmol,1.00当量)と、4−ジメチルアミノピリジン(11.9mg,0.15mmol,0.16当量)とNaCN(400mg,8.16mmol,8.34当量)とをDMSO(6mL)中で合わせた。得られた溶液を80℃で3時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの重炭酸ナトリウム(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×60mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、300mg(69%)のN−(4−[[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
化合物143.4の合成。N−(4−[[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(300mg,0.68mmol,1.00当量)、LiOH・H2O(35.67mg,0.87mmol,1.28当量)のメタノール(5mL)中の溶液を室温で撹拌した。その後、H2O2(0.8mL)を0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を0℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を20mLのNa2SO3(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、130mg(42%)のN−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。
化合物143.5の合成。N−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(130mg,0.28mmol,1.00当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を室温で撹拌した。その後、塩化水素(0.8mL)を0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を0℃で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、100mg(粗製)の2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド塩酸塩を無色油状物として得た。
化合物I−123の合成。2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド塩酸塩(100mg,0.25mmol,1.00当量)、炭酸カリウム(62.4mg,0.45mmol,1.79当量)および2−クロロ−1−(ピロリジン−1−イル)エタン−1−オン(234.5mg,1.59mmol,6.29当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中の溶液。得られた溶液を25℃で14時間撹拌した。次いで、この反応を10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLのクロロホルム/iso−プロパノール(3:1)で抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(70mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−016(Waters)):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:50mLのNH4CO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを10分間で46.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で6.0%まで低下);検出器:254/220nm。24.2mgの生成物が得られた。これにより、24.2mg(20%)の2−[(3R)−12−[(4−[メチル[2−オキソ−2−(ピロリジン−1−イル)エチル]アミノ]シクロヘキシル)アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミドを白色固体として得た。MS:m/z 471(M+H)+. 1H NMR (CD3OD, 300 MHz): δ 8.47 (1H, s), 40.9−4.14 (1H, m), 3.81−3.88 (1H, m), 3.55−3.59 (2H, t), 3.42−3.47 (2H, t), 3.31−3.37 (2H, d), 3.06−3.14 (1H, m), 2.89−2.97 (1H, m), 2.64−2.79 (2H, m), 2.43−2.45 (5H, m), 2.31−2.38 (1H, m), 2.26−2.29 (2H, m), 1.87−2.16 (6H, m), 1.47−1.59 (4H, m)。
実施例145:2−[(3R)−12−(ピペリジン−4−イルメトキシ)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−143)の合成。
化合物145.1の合成。4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(319mg,1.48mmol,1.50当量)のテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液に、水素化ナトリウム(79mg,1.98mmol,2.00当量,60%)を添加した。得られた溶液を油浴中60℃で0.5時間撹拌した。次いで、(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(350mg,0.99mmol,1.00当量)を添加した。得られた溶液を撹拌しながら、その温度を油浴中還流で維持しながらさらに1時間反応させた。次いで、この反応を10mLのエタノールの添加によりクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、450mg(85%)の4−([[(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
化合物145.2の合成。4−([[(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(437mg,0.82mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(20mL)中の溶液に、TBAF(427mg,1.64mmol,2.00当量)を添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた溶液を100mLの酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を3×30mLのブラインで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、320mg(93%)の4−([[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
化合物145.3の合成。4−([[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(300mg,0.72mmol,1.00当量)およびトリエチルアミン(287mg,2.84mmol,4.00当量)のジクロロメタン(20mL)中の溶液に、メタンスルホニルクロリド(163mg,1.42mmol,2.00当量)を滴下により添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、360mg(粗製)の4−([[(3S)−3−[(メタンスルホニルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを黄色油状物として得た。
化合物145.4の合成。4−([[(3S)−3−[(メタンスルホニルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(390mg,0.78mmol,1.00当量)および4−ジメチルアミノピリジン(10mg,0.08mmol,0.10当量)のDMSO(10mL)中の溶液に、カルボニトリルナトリウム(390mg,7.96mmol,10.00当量)を添加した。得られた溶液を油浴中65℃で1時間撹拌した。次いで、この反応を20mlの重炭酸ナトリウム溶液の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を3×20mLのブラインで洗浄した。その固体を減圧下オーブン内で乾燥させた。その残渣を、酢酸エチル:PE(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、300mg(89%)の4−([[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを白色固体として得た。
化合物145.5の合成。4−([[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(290mg,0.68mmol,1.00当量)のメタノール(20mL)中の溶液に、LiOH・H2O(114mg,2.71mmol,4.01当量)を添加した。その後、H2O2(30%)(114mg,4.00当量)を0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。得られた溶液を50mLの酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を3×20mLのブラインで洗浄した。この混合物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、220mg(73%)の4−([[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを白色固体として得た。
化合物I−143の合成。4−([[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(200mg,0.45mmol,1.00当量)のジクロロメタン(15mL)中の溶液に、塩化水素(12N)(0.5mL)を添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(200mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−016(Waters)):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:50mLのNH4CO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを10分間で42.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);検出器:254/220nm。これにより、33.6mg(22%)の2−[(3R)−12−(ピペリジン−4−イルメトキシ)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミドを白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.44−1.59 (m, 2H), 1.86−1.97 (m, 2H), 2.11 (s, 1H), 2.21−2.36 (m, 2H), 2.69−2.78 (m, 3H), 2.91−3.09 (m, 2H), 3.12−3.33 (m, 3H), 3.47−3.90 (m, 1H), 4.37−4.90 (m, 2H), 8.49(s, 1H)。
実施例146:中間体146.5の合成。
化合物146.1の合成。N−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(860mg,3.99mmol,2.00当量)のテトラヒドロフラン(25mL)中の溶液に、水素化ナトリウム(240mg,6.00mmol,3.00当量,60%)を添加した。得られた混合物を60℃で30分間撹拌した。(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン(700mg,1.97mmol,1.00当量)をこの溶液に添加した。撹拌を60℃で4時間続けた。次いで、この反応を10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、0.35g(33%)のN−(4−[[(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを明黄色固体として得た。
化合物146.2の合成。N−(4−[[(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(400mg,0.75mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(20mL)中の溶液に、TBAF(392mg,1.50mmol,2.00当量)を添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、230mg(73%)のN−(4−[[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。
化合物146.3の合成。N−(4−[[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(230mg,0.55mmol,1.00当量)およびトリエチルアミン(167mg,1.65mmol,3.00当量)のジクロロメタン(20mL)中の溶液に、メタンスルホニルクロリド(126mg,1.10mmol,2.00当量)を添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を2×20mLのブラインで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、240mg(88%)のN−(4−[[(3S)−3−[(メタンスルホニルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを黄色油状物として得た。
化合物146.4の合成。N−(4−[[(3S)−3−[(メタンスルホニルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(220mg,0.44mmol,1.00当量)および4−ジメチルアミノピリジン(10mg,0.08mmol,0.19当量)のDMSO(10mL)中の溶液に、カルボニトリルナトリウム(220mg,4.49mmol,10.00当量)を添加した。得られた溶液を60℃で2時間撹拌した。得られた溶液を50mLの酢酸エチルで希釈した。得られた混合物を20mLの重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。得られた混合物を3×20mLのブラインで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、180mg(粗製)のN−(4−[[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを黄色固体として得た。
中間体146.5の合成。N−(4−[[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(160mg,0.37mmol,1.00当量)およびLiOH・H2O(80mg,1.90mmol,5.00当量)のメタノール(15mL)中の溶液に、H2O2/H2O(1.0mL)を添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた溶液を3×50mLのクロロホルムで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、132mg(79%)のN−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。
実施例147:2−[(3R)−12−[(4−アミノシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−150)の合成。
N−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(120mg,0.27mmol,1.00当量)のジクロロメタン(15mL)中の溶液に、塩酸(conc.)(0.2mL)を添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。この溶液のpH値を飽和重炭酸ナトリウム溶液でpH>8に調整した。その固体を濾過により集め、次いで水およびメタノールで洗浄した。これにより、33.2mg(36%)の2−[(3R)−12−[(4−アミノシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミドを白色固体として得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD, ppm): δ 1.32−1.46 (m, 2H), 1.61−1.70 (m, 2H), 1.98−2.03 (m, 2H), 2.17−2.30 (m, 4H), 2.62−2.74 (m, 1H), 2.82−3.20 (m, 4H), 2.72−3.80 (m, 1H), 5.23−5.31 (m, 1H), 8.42 (s, 1H)。
実施例148:2−[(3R)−12−([4−[(オキセタン−3−イル)アミノ]シクロヘキシル]オキシ)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−132)の合成。
N−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(400mg,0.90mmol,1.00当量)のDCM(10mL)中の溶液濃塩酸(0.5mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この溶液のpH値を飽和水性重炭酸ナトリウムで10に調整し、ジクロロメタン(50mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を5mLのMeOH(5mL)に溶解させ、オキセタン−3−オン(288mg,4.00mmol,10.00当量)を添加し、そしてこの反応物を約30分間撹拌した。次いで、NaBH3CN(76mg,1.21mmol,3.00当量)を添加し、そして得られた溶液を35℃で一晩撹拌した。次いで、この反応を冷ブラインの添加によりクエンチし、DCM(50mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(110mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:NH4HCO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを12分間で45.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);254/220nmでのUV検出。流量:20mL/分。所望の2−[(3R)−12−([4−[(オキセタン−3−イル)アミノ]シクロヘキシル]オキシ)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(90mg)を白色固体として得た。MS:m/z 403(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.51 (s, 1H), 5.24−5.35 (m, 3H), 4.85 (t, 2H, J = 6.9 Hz), 4.46 (t, 2H, J = 6.9 Hz), 4.06−4.11 (m, 1H), 3.80−3.85 (m, 1H), 2.95−3.21 (m, 3H), 2.78−2.86 (m, 1H), 2.55−2.71 (m, 1H), 2.21−2.33 (m, 4H), 1.91−1.99 (m, 2H), 1.57−1.74 (m, 4H), 1.29−1.43 (m, 4H)。
実施例149:2−[(3R)−12−([4−[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]シクロヘキシル]オキシ)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−134)の合成。
中間体146.5(200mg,0.45mmol,1.00当量)のDCM(10mL)中の溶液に、塩化水素(conc.,0.5mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この溶液のpH値を飽和水性重炭酸ナトリウムで10に調整し、DCM(40mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートして、粗製生成物を得た。この生成物をDMF(5mL)に溶解させ、そしてDIEA(333mg,2.58mmol,6.00当量)および1−ブロモ−2−メトキシエタン(598mg,4.30mmol,10.00当量)を添加した。得られた溶液を65℃で一晩撹拌した。この混合物をDCM(50mL)で希釈し、ブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:NH4HCO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを10分間で43.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。所望の2−[(3R)−12−([4−[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]シクロヘキシル]オキシ)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミド(65.7mg)を白色固体として得た。MS:m/z 463(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.51 (s, 1H), 5.32−5.21 (m, 3H), 3.91−3.83 (m, 1H), 3.52−3.45 (m, 7H), 3.38 (s, 3H), 3.19−2.98 (m, 3H), 2.89−2.61 (m, 5H), 2.39−2.25 (m, 4H), 1.98−1.89 (m, 2H), 1.69−1.45 (m, 5H)。
実施例150:2−[(3R)−12−([4−[(2−メトキシエチル)アミノ]シクロヘキシル]オキシ)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−133)の合成。
N−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(200mg,0.45mmol,1.00当量)のDCM(10mL)中の溶液に、塩化水素(conc.,0.5mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この溶液のpH値を飽和水性重炭酸ナトリウムで10に調整し、DCM(40mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下でエバポレートした。その粗製生成物をDMF(5mL)に溶解させ、そしてDIEA(333mg,2.58mmol,6.00当量)および1−ブロモ−2−メトキシエタン(598mg,4.30mmol,10.00当量)を添加した。撹拌を65℃で2時間続けた。この混合物をDCM(50mL)で希釈し、ブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:NH4HCO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを10分間で43.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして、所望の2−[(3R)−12−([4−[(2−メトキシエチル)アミノ]シクロヘキシル]オキシ)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミド(50mg)を白色固体として得た。MS:m/z 405(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3) : δ 8.52 (s, 1H), 5.32−5.23 (m, 2H), 3.91−3.83 (m, 1H), 3.52 (t, 2H, J = 5.1 Hz), 3.38 (s, 3H), 3.19−2.98 (m, 3H), 2.91−2.71 (m, 3H), 2.69−2.55 (m, 1H), 2.39−2.21 (m, 4H), 2.11−2.01 (m, 2H), 1.72−1.23 (m, 4H)。
実施例151:中間体151.7の合成。
化合物151.2の合成。ビス(2−クロロエチル)アミン(20g,112.05mmol,1.00当量)およびトリエチルアミン(17mL)のジクロロメタン(250mL)中の溶液に、ジ炭酸ジ−tert−ブチル(26.9g,123.25mmol,1.10当量)を添加した。得られた溶液を水/氷浴中0℃で30分間撹拌した。得られた混合物を2×200mLのH2Oで洗浄した。この混合物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、34.6g(粗製)のN,N−ビス(2−クロロエチル)カルバミン酸tert−ブチルをオフホワイトの油状物として得た。
化合物151.3の合成。500mLの丸底フラスコに、2−クロロエチルN−(2−クロロエチル)カルバミン酸tert−ブチル(24g,98.70mmol,1.00当量)、4−アミノシクロヘキサン−1−オール(12g,104.19mmol,1.06当量)、KI(20g)、炭酸カリウム(41g,296.65mmol,3.01当量)およびCH3CN(200mL)を入れた。得られた溶液を3時間加熱還流した。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(7:1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、5.5g(20%)の1−tert−ブチル−6−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1[3],3,6−オキサジアゾカン−2−オン(1−tert−butyl−6−(4−hydroxycyclohexyl)−1[3],3,6−oxadiazocan−2−one)を黄色油状物として得た。
化合物151.4の合成。4−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(700mg,2.46mmol,1.94当量)のテトラヒドロフラン(15mL)中の溶液に、水素化ナトリウム(600mg,15.00mmol,11.83当量)を添加した。得られた溶液を0℃で0.5時間撹拌した。次いで、65.1(450mg,1.27mmol,1.00当量)を添加した。得られた溶液を撹拌しながらさらに3時間、その温度を還流で維持しながら反応させた。次いで、この反応を30mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、400mg(52%)の4−(4−[[(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを黄色油状物として得た。
化合物151.5の合成。4−(4−[[(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(400mg,0.66mmol,1.00当量)のメタノール(10mL)中の溶液に、TBAF(1g,3.82mmol,5.76当量)を添加した。得られた溶液を0℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を30mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、300mg(93%)の4−(4−[[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを黄色油状物として得た。
化合物151.6の合成。4−(4−[[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(300mg,0.61mmol,1.00当量)およびトリエチルアミン(190mg,1.88mmol,3.06当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に、MsCl(140mg,1.22mmol,1.98当量)を添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた混合物を30mLのH2Oで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、300mg(86%)の4−(4−[[(3S)−3−[(メタンスルホニルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを黄色油状物として得た。
中間体151.7の合成。4−(4−[[(3S)−3−[(メタンスルホニルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(300mg,0.53mmol,1.00当量)のDMSO(10mL)中の溶液に、NaCN(160mg,3.20mmol,6.05当量)および4−ジメチルアミノピリジン(3mg,0.02mmol,0.05当量)を添加した。得られた溶液を80℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を30mLの重炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、260mg(粗製)の4−(4−[[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを黄色油状物として得た。
実施例152:2−[(3R)−12−[[4−(ピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−131)の合成。
化合物152.1の合成。tert−ブチル−4−(4−[[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)ピペラジン−1−カルボキシレート(260mg,0.52mmol,1.00当量)のメタノール(15mL)中の溶液に、LiOH・H2O(150mg,3.57mmol,6.84当量)、H2O2(30%)(0.8mL)を添加した。得られた溶液を0℃で4時間撹拌した。次いで、この反応を10mLのNa2SO3(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×30mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。これにより、120mg(45%)の4−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルを黄色油状物として得た。
化合物I−131の合成。4−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチル(120mg,0.23mmol,1.00当量)のジクロロメタン(4mL)中の溶液に、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(110mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:50mLのNH4CO3を含む水およびCH3CN(15.0%のCH3CNを13分間で36.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で15.0%まで低下);検出器:254/220nm。これにより、64.7mg(67%)の2−[(3R)−12−[[4−(ピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミドを白色固体として得た。MS:m/z 416(M+H)+. 1H NMR (300MHz, CD3OD): δ 1.46−1.86 (4H, m), 2.03−2.24 (2H, m) 2.29−2.44 (5H, m), 2.69−2.77 (5H, m), 2.96−3.01(6H, m), 3.01−3.10 (1H, m), 3.59−3.79 (1H, m), 5.00−5.26 (1H, m), 8.47 (1H, s)。
実施例153:中間体153.7の合成。
化合物153.2の合成。1Lの丸底フラスコに、シクロヘキサ−2−エン−1−オン(15.00g,156.04mmol,1.00当量)の無水THF(300mL)中の溶液を入れた。2−ブロモプロパン二酸1,3−ジエチル(56.00g,234.25mmol,1.50当量)、In粉末(18.00g,1.00当量)およびTMSCl(87.00g,800.81mmol,5.00当量)を窒素下で添加した。得られた溶液を室温で30分間撹拌し、そして200mLの飽和水性炭酸ナトリウムの添加によりクエンチし、3×300mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、2−(3−オキソシクロヘキシル)プロパン二酸1,3−ジエチル(28.50g,71%)を黄色油状物として得た。
化合物153.3の合成。2−(3−オキソシクロヘキシル)プロパン二酸1,3−ジエチル(28.50g,111.20mmol,1.00当量)および塩化ナトリウム(7.02g,1.10当量)の、水(4mL)とDMSO(80mL)との混合物中の溶液を、油浴中180℃で24時間加熱した。室温まで冷却した後に、この反応物を水で希釈し、そして3×300mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、所望の2−(3−オキソシクロヘキシル)酢酸エチル(22.7g,粗製)を黄色油状物として得た。
化合物153.4の合成。500mLの丸底フラスコに、2−(3−オキソシクロヘキシル)酢酸エチル(22.70g,粗製)、2−シアノ酢酸エチル(16.30g,144.10mmol,1.20当量)、S(4.70g,1.20当量)およびEt2NH(10.50g,1.20当量)の200mLのエタノール中の溶液を入れた。この反応物を室温で一晩撹拌した。その溶媒を減圧下で除去した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、2−アミノ−5−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−ベンゾチオフェン−3−カルボン酸エチル(20.68g)を黄色油状物として得た。MS:m/z 312(M+H)+。
化合物153.5の合成。2−アミノ−5−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−ベンゾチオフェン−3−カルボン酸エチル(20.68g,66.41mmol,1.00当量)の、100mLのホルムアミド中の溶液を油浴中180℃で一晩撹拌した。出発物質が消失した後に、この反応物を室温まで冷却し、水でクエンチし、そして3×200mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いてシリカゲルカラムに適用して、対応する2−[3−ヒドロキシ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]酢酸エチル(10.10g,52%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 293(M+H)+。
化合物153.6の合成。250mLの丸底フラスコに、2−[3−ヒドロキシ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]酢酸エチル(10.10g,34.55mmol,1.00当量)のPOCl3(80g,521.75mmol,15.00当量)中の溶液を入れ、窒素下油浴中90℃で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を冷飽和水性重炭酸ナトリウムに滴下により添加し、そして3×200mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、2−[3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]酢酸エチル(6.67g,62%)を黄色固体として得た。MS:m/z 311,313(M+H)+。
中間体153.7の合成。2−[3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]酢酸エチル(2.88g,9.27mmol,1.00当量)の、25mLの蒸留THF中の溶液に、DIBAL−H(ヘキサン中25%,10.56g,2.00当量)を窒素下−30℃で滴下により添加した。得られた溶液をこの温度で2時間撹拌し、そして飽和水性NH4Clでクエンチし、3×100mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、2.20g(88%)の所望の2−[3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]エタン−1−オールを明黄色固体として得た。MS:m/z 269,270[M+H]+。
実施例154:2−[(12S)−3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]アセトアミド(I−112)の合成。
化合物154.1の精製。ラセミ体の2−[3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]エタン−1−オール(2.20g,8.19mmol,1.00当量)を、以下の条件下でキラル分取SFCにより分割した:カラム:Chiralpak IA,2×25cm,5um;移動相,CO2(80%),メタノール(自家製,20%);流量:40g/分;254nmでのUV検出。最初に溶出するピークの画分(tR=9.28分)を集め、そして減圧下でエバポレートして、所望の2−[(12S)−3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]エタン−1−オール(化合物154.1,立体化学は未確認,660mg)をオフホワイトの固体として100%eeで得た。2番目に溶出したピークの画分(tR=10.53分)を濃縮して、2−[(12R)−3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]エタン−1−オール(化合物154.2,立体化学は未確認,790mg)をオフホワイトの固体として98.5%eeで得た。
化合物154.3の合成。2−[(12S)−3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]エタン−1−オール(300mg,1.12mmol,1.00当量)の、5mLの蒸留DMF中の溶液に、TBSCl(252mg,1.50当量)およびイミダゾール(137mg,2.01mmol,1.80当量)を窒素下室温で添加した。得られた溶液を周囲温度で1時間撹拌し、そして次いで水でクエンチし、3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、(12S)−12−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン(420mg,98%)を明黄色固体として得た。MS:m/z 384,386(M+H)+。
化合物154.4の合成。N−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(181mg,0.84mmol,1.40当量)の、8mLの蒸留THF中の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,72mg,1.80mmol,3.00当量)を0℃で添加し、そして窒素下でさらに30分間撹拌した。次いで、(12S)−12−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン(230mg,0.60mmol,1.00当量)を添加し、そして室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いてシリカゲルカラムに適用して、240mg(71%)のN−(4−[[(12S)−12−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを黄色油状物として得た。MS:m/z 562[M+H]+。
化合物154.5の合成。N−(4−[[(12S)−12−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(240mg,0.43mmol,1.00当量)の、4mLのTHF中の溶液に、TBAF(223mg,0.85mmol,2.00当量)を添加し、そして得られた溶液を油浴中25℃で一晩撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(4−[[(12S)−12−(2−ヒドロキシエチル)−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(172mg,90%)を黄色油状物として得た。MS:m/z 448(M+H)+。
化合物154.6の合成。N−(4−[[(12S)−12−(2−ヒドロキシエチル)−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(172mg,0.38mmol,1.00当量)の、4mLのDMF中の溶液に、PDC(847mg,2.25mmol,6.00当量)を添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を水の添加によりクエンチし、そして4×50mLのクロロホルム/イソプロパノール(3:1)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、2−[(12S)−3−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]酢酸(148mg,83%)をオフホワイトの固体として得た。MS:m/z 462(M+H)+。
化合物154.7の合成。2−[(12S)−3−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]酢酸(148mg,0.32mmol,1.00当量)の、6mLの蒸留DMF中の溶液に、NH4Cl(103mg,1.93mmol,6.00当量)、EDCI(92mg,0.48mmol,1.50当量)、4−ジメチルアミノピリジン(58mg,0.47mmol,1.50当量)およびHOBt(65mg,0.48mmol,1.50当量)を順番に添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(2:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、80mg(54%)の所望のN−(4−[[(12S)−12−(カルバモイルメチル)−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。MS:m/z 460(M+H)+。
化合物I−112の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、ジクロロメタン(5mL)中のN−(4−[[(12S)−12−(カルバモイルメチル)−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(80mg,0.17mmol,1.00当量)を0℃で入れた。次いで、塩酸(6M,0.5mL)を添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、86mg(粗製)の2−[(12S)−3−[(4−アミノシクロヘキシル)オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]アセトアミド塩酸塩を黄色固体として得た。5mLのメタノールに溶解させたこの粗製塩酸塩に、HCHO(37%,1mL)およびAcOH(0.5mL)を添加した。30分間撹拌した後に、NaCNBH3(34mg,0.54mmol,2.50当量)を添加し、そして得られた混合物を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(80mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:X bridge Prep C18 5um,19×150mm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを9分間で41.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);流量:20mL/分;220/254nmでのUV検出。これにより、21.5mg(26%)の2−[(12S)−3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]アセトアミドを白色固体として得た。MS:m/z 389(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.51 (s, 1H), 5.47−5.40 (d, 2H), 5.25−5.19 (m, 1H), 3.31−3.25 (m, 1H), 2.92−2.90 (m, 2H), 2.61−2.55 (m, 1H), 2.41−2.29 (m, 11H), 2.20−2.15 (m, 1H), 2.13−2.00 (m, 2H), 1.69−1.56 (m, 6H)。
実施例155:2−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−5,6,7,8−テトラヒドロベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エタノール(I−145)の合成。
化合物155.1の合成。2−[(12R)−3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]エタン−1−オール(300mg,1.12mmol,1.00当量)の、5mLの蒸留DMF中の溶液に、TBSCl(252mg,1.50当量)およびイミダゾール(137mg,2.01mmol,1.80当量)を窒素下室温で添加した。得られた溶液を周囲温度で1時間撹拌し、次いで水でクエンチし、3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、(12R)−12−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン(420mg,98%)を明黄色固体として得た。LC−MS(ES,m/z):384,386[M+H]+。
化合物155.2の合成。トランス−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オール(135mg,0.73mmol,1.40当量)の、6mLの蒸留THF中の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,83mg,2.08mmol,4.00当量)を窒素下0℃で添加した。次いで、(12R)−12−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン(200mg,0.52mmol,1.00当量)を添加し、そして得られた溶液を油浴中70℃で1時間撹拌した。室温まで冷却した後に、この反応を水でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10:1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、200mg(72%)の(12R)−12−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエンを白色固体として得た。MS:m/z 532(M+H)+。
化合物I−145の合成。メタノール(4mL)中の(12R)−12−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン(157mg,0.30mmol,1.00当量)を含む50mLの丸底フラスコに、6Mの水性塩酸(0.9mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。塩基性にした後に、その粗製生成物(160mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.05%のHCOOHを含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを11分間で40.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。これにより、53.4mg(40%)の化合物I−145を白色固体として得た。MS:m/z 418 (M−0.8HCOOH+H)+. 1H NMR: (300 MHz, CDCl3) δ 8.50 (s, 1H), 8.36 (s, 1H), 6.18−5.61 (m, 1H), 5.23−5.19 (m, 1H), 3.89−3.80 (m, 6H), 3.23−3.13 (m, 1H), 2.88 (s, 1H), 2.77−2.66 (m, 1H), 2.52−2.43 (m, 1H), 2.48−2.35 (m, 2H), 2.12−1.81 (m, 4H), 1.78−1.42 (m, 7H)。
実施例156:2−[(12R)−3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]アセトアミド(I−113)の合成。
化合物156.1の合成。水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,62mg,1.55mmol,30.00当量)を、8mLの新たに蒸留したTHF中のトランス−N−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(157mg,0.73mmol,1.40当量)で水/氷浴中窒素下で30分間処理した。次いで、(12R)−12−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン(200mg,0.52mmol,1.00当量)の、5mLのTHF中の溶液をシリンジを介して添加し、そしてこの混合物を室温で一晩撹拌した。この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(4−[[(12R)−12−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(200mg,68%)を黄色油状物として得た。
化合物156.2の合成。N−(4−[[(12R)−12−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(200mg,0.36mmol,1.00当量)の、6mLのTHF中の溶液に、TBAF(186mg,0.71mmol,2.00当量)を室温で添加し、そして得られた溶液を周囲温度で一晩撹拌し、次いで、この反応を水でクエンチし、3×30mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによる精製により、129mg(81%)の所望のN−(4−[[(12R)−12−(2−ヒドロキシエチル)−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを黄色油状物として得た。
化合物156.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、4mLのDMF中のN−(4−[[(12R)−12−(2−ヒドロキシエチル)−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(129mg,0.29mmol,1.00当量)を添加した。次いで、PDC(639mg,1.70mmol,6.00当量)を添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして4×40mLのCHCl3/イソプロパノール(3:1)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、2−[(12R)−3−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]酢酸(98mg,74%)をオフホワイトの固体として得た。
化合物156.4の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した、2−[(12R)−3−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]酢酸(98mg,0.21mmol,1.00当量)の4mLのDMF中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、NH4Cl(68mg,1.27mmol,6.00当量)、EDCI(61mg,0.32mmol,1.50当量)、4−ジメチルアミノピリジン(39mg,0.32mmol,1.50当量)およびHOBt(43mg,0.32mmol,1.50当量)を順番に添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、そして水でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(2:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(4−[[(12R)−12−(カルバモイルメチル)−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(72mg,74%)を白色固体として得た。
化合物I−113の合成。N−(4−[[(12R)−12−(カルバモイルメチル)−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(72mg,0.16mmol,1.00当量)の、5mLのジクロロメタン(5mL)中の溶液に、6Mの水性塩酸(0.5mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、62mg(粗製)の2−[(12R)−3−[(4−アミノシクロヘキシル)オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]アセトアミド塩酸塩を黄色固体として得た。4mLのMeOH中のこの粗製塩酸塩に、HCHO(37%,1mL)および0.5mLのHOAcを室温で添加した。次いで、NaCNBH3(31mg,0.49mmol,2.54当量)を添加し、そして得られた溶液を周囲温度で4時間撹拌した。得られた混合物を細いシリカカラムで濾過し、そして以下の条件下で分取HPLCによりさらに精製した(Waters):カラム:Xbridge Prep C18 5um,19×150mm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを9分間で41.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);流量:20mL/分;220/254nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、所望の2−[(12R)−3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]アセトアミド(13.8mg)を白色固体として得た。MS: 389(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.51 (s, 1H), 5.46−5.40 (m, 1H), 5.24−5.21 (m, 1H), 3.30−3.24 (m, 1H), 2.91 (m, 2H), 2.62−2.59 (m, 1H), 2.56−2.32 (m, 11H), 2.15−2.11 (m, 1H), 2.02−2.00 (m, 3H), 1.74−1.49 (m, 6H)。
実施例157:N−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]−2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−151)の合成。
化合物157.1の合成。2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]酢酸(500mg,1.08mmol,1.00当量)および[(2S)−1−アミノプロパン−2−イル]オキシ(tert−ブチル)ジメチルシラン(250mg,1.32mmol,1.22当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中の溶液に、DIEA(500mg,3.87mmol,3.57当量)およびHBTU(2.1g,5.54mmol,5.11当量)を添加した。得られた溶液を室温で5時間撹拌した。その残渣を50mLのH2Oに溶解させた。得られた溶液を5×40mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。エバポレーション後、その残渣をシリカゲルカラムに適用し、そしてEA/PE(1/1)で溶出した。これにより、480mg(70%)のN−(4−[[(3R)−3−([[(2R)−2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル]カルバモイル]メチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルを黄色固体として得た。
化合物I−151の合成。N−(4−[[(3R)−3−([[(2R)−2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル]カルバモイル]メチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(60mg,0.09mmol,1.00当量)のジクロロメタン(2mL)中の溶液に、塩化水素(6N)(1mL)を添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(50mg)を以下の条件下で分取HPLCにより精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:50mLのNH4CO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを12分間で43.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);検出器:254/220nm。これにより、22mg(55%)のN−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]−2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミドを白色固体として得た。
MS:m/z 419(M+H)+. 1H NMR (300MHz, CD3OD): δ 1.20 (3H, d), 1.41−1.61 (2H, m), 1.61−1.75 (2H, m), 2.15 (2H, d), 2.21−2.40 (4H, m), 2.61 (3H, s), 2.67−2.81 (2H, m), 2.90−3.10 (2H, m), 3.10−3.21 (2H, m), 3.3 (1H, m), 3.82 (2H, m), 5.27 (1H, m), 8.48 (1H, s)。
実施例158:2−[(3R)−12−[[4−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−122)の合成。
化合物158.2の合成。1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(11g,70.43mmol,1.24当量)および酢酸(3mL)のDCE(100mL)中の溶液に、1−ベンジルピペラジン(10g,56.73mmol,1.00当量)を添加した。得られた溶液を0℃で30分間撹拌し、次いで上記溶液に、NaBH(OAc)3(20g)を添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を60mLのNaOH(10%)の添加によりクエンチした。得られた溶液を5×50mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせた。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、16g(89%)の1−ベンジル−4−[1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]ピペラジンを白色固体として得た。
化合物158.3の合成。1−ベンジル−4−[1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル]ピペラジン(8.9g,28.13mmol,1.00当量)のアセトン(150mL)中の溶液に、(3mol/L)の塩化水素(350mL)を添加した。得られた溶液を油浴中70℃で一晩撹拌した。アセトンを減圧下で除去した。そのpHを、K2CO3(aq.)で9〜10の値に調整した。得られた溶液を3×200mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を200mLの飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、7.6g(粗製)の4−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)シクロヘキサン−1−オンをオフホワイトの固体として得た。
化合物158.4の合成。4−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)シクロヘキサン−1−オン(10g,36.71mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(150mL)中の溶液に、LAH(3g,79.05mmol,2.15当量)を添加した。得られた溶液を70℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を5mLの水の添加によりクエンチした。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10:1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、6g(60%)の4−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)シクロヘキサン−1−オールを白色固体として得た。
化合物158.5の合成。4−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)シクロヘキサン−1−オール(1160mg,4.23mmol,3.00当量)のテトラヒドロフラン(50mL)中の溶液に、水素化ナトリウム(170mg,4.25mmol,3.02当量,60%)を添加した。この反応混合物を30分間撹拌し、次いで上記溶液に、(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン(500mg,1.41mmol,1.00当量)を添加した。撹拌を55℃で一晩続けた。次いで、この反応を50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を5×50mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。エバポレーション後、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに供した。これにより、420mg(50%)の(3S)−12−[[4−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエンを黄色油状物として得た。
化合物158.6の合成。(3S)−12−[[4−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン(420mg,0.71mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(15mL)中の溶液に、TBAF(570mg,2.18mmol,3.08当量)を添加した。得られた溶液を25℃で3時間撹拌した。減圧下での濃縮後、ジクロロメタン(15mL)、トリエチルアミン(0.1mL)およびMsCl(0.1mL)をその残渣に添加した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を4×50mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。その固体を濾別した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、350mg(89%)のメタンスルホン酸[(3S)−12−[[4−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]メチルを黄色油状物として得た。
化合物158.7の合成。メタンスルホン酸[(3S)−12−[[4−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]メチル(360mg,0.65mmol,1.00当量)のDMSO(10mL)中の溶液に、NaCN(160mg)を添加した。得られた溶液を油浴中80℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を100mLの重炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を6×50mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせた。この混合物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。得られた混合物を減圧下で濃縮した。これにより、270mg(86%)の2−[(3R)−12−[[4−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトニトリルを黄色固体として得た。
化合物I−122の合成。2−[(3R)−12−[[4−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトニトリル(270mg,0.55mmol,1.00当量)のメタノール(25mL)中の溶液に、LiOH・H2O(70mg)およびH2O2(30%)(1.2mL)を添加した。得られた溶液を水/氷浴中0℃で4時間撹拌した。次いで、この反応を100mLのNa2SO3(sat.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を6×50mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせた。エバポレーション後、その残渣をジクロロメタン/メタノール(4:1)を用いるシリカゲルカラムにより精製した。これにより、90mg(32%)の化合物I−122を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.40−1.70 (m, 4H), 2.00−2.10 (m, 2H), 2.20−2.40 (m, 6H), 2.55−2.80 (m, 8H), 2.95−3.05 (m, 2H), 3.10−3.20 (m, 1H), 3.56 (s, 2H), 3.70−3.85 (m, 1H), 5.20−5.35 (m, 1H), 7.20−7.50 (m, 5H), 8.48 (s, 1H)。
実施例159:2−((R)−4−(((1r,4R)−4−(3−オキソピペラジン−1−イル)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)アセトアミド(I−158)の合成および実施例160:2−((R)−4−(((1s,4S)−4−(3−オキソピペラジン−1−イル)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)アセトアミド(I−157)の合成。
化合物159.1の合成。1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オール(379mg,2.40mmol,1.20当量)の、新たに蒸留したTHF(10mL)中の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,320mg,8.00mmol,4.00当量)を氷/水浴中で添加し、そして窒素下で30分間撹拌した。(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(710mg,2.00mmol,1.00当量)の、10mLの無水THF中の溶液を滴下により添加し、そして得られた溶液を60℃で3時間撹拌した。冷却後、この混合物を水でクエンチし、EtOAc(100mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その溶媒を減圧下でエバポレートして、(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−12−[1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イルオキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(840mg,88%)を黄色油状物として得た。
化合物159.2の合成。(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−12−[1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イルオキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(840mg,1.76mmol,1.00当量)のTHF(20mL)中の溶液に、塩酸(3M,10mL)を0℃で添加し、そして室温で一晩撹拌した。この溶液のpH値を重炭酸ナトリウム(sat.)で10に調整し、ジクロロメタン(100mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣をシリカゲルカラムに適用し、そしてEtOAc/石油エーテル(1:1)で溶出して、450mg(80%)の4−[[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキサン−1−オンを黄色油状物として得た。
化合物159.3の合成。4−[[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキサン−1−オン(450mg,1.41mmol,1.00当量)のDCM(10mL)中の溶液に、メタンスルホニルクロリド(242mg,2.11mmol,1.50当量)およびトリエチルアミン(430mg,4.25mmol,3.00当量)を、シリンジを介して窒素下で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を50mLのDCMで希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートして、500mg(89%)のメタンスルホン酸[(3S)−12−[(4−オキソシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]メチルを黄色油状物として得た。
化合物159.4の合成。メタンスルホン酸[(3S)−12−[(4−オキソシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]メチル(500mg,1.26mmol,1.00当量)のメタノール(10mL)中の溶液に、ピペラジン−2−オン(126mg,1.26mmol,1.00当量)および酢酸(1mL)を添加した。この溶液を1時間撹拌し、次いでアセチルエタンペルオキソエートソディオボラニルアセテート(acetyl ethaneperoxoate sodioboranyl acetate)(534mg,2.52mmol,2.00当量)を添加した。撹拌を0℃で2時間続けた。次いで、この混合物を飽和水性重炭酸ナトリウムでクエンチし、DCM(60mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。所望のメタンスルホン酸[(3S)−12−[[4−(3−オキソピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]メチル(450mg,74%)を黄色固体として得た。
化合物159.5の合成。メタンスルホン酸[(3S)−12−[[4−(3−オキソピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]メチル(450mg,0.94mmol,1.00当量)のDMSO(10mL)中の溶液に、NaCN(276mg,5.63mmol,6.00当量)およびDMAP(11mg,0.094mmol,0.10当量)を室温で添加した。得られた溶液を80℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後に、得られた溶液をDCM(100mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM/MeOH(10:1)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、330mg(86%)の2−[(3R)−12−[[4−(3−オキソピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトニトリルを黄色固体として得た。
化合物159.6の合成。2−[(3R)−12−[[4−(3−オキソピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトニトリル(330mg,0.80mmol,1.00当量)のメタノール(10mL)中の溶液に、LiOH・H2O(101mg,2.40mmol,3.00当量)およびH2O2(30%,0.5mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そしてNa2SO3(aq.)でクエンチし、DCM(80mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、50mg(15%)の2−[(3R)−12−[[4−(3−オキソピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミドを白色固体として得た。[注記:この生成物は、カラム精製中に分解することが分かった]。
化合物I−158およびI−157の合成。ラセミ体の2−[(3R)−12−[[4−(3−オキソピペラジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミド(50mg)を、以下の条件下で分取キラルHPLCによって分割した(Gilson):カラム:Venusil Chiral OD−H21.1×25cm,5umChiral−P(OD);移動相:Hex(0.2%TEA):EtOH(0.2%TEA);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートしてヘキサンおよびEtOHを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の生成物I−158(28mg)およびI−157(18mg)を白色固体として得た。
実施例159: MS:m/z 430(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.48 (s, 1H), 5.61−5.57 (m, 1H), 3.91−3.79 (m, 1H), 3.31 (s, 2H), 3.21−2.71 (m, 7H), 2.66−2.52 (m, 1H), 2.39−2.18 (m, 4H), 1.89−1.61 (m, 7H)。
実施例160: MS:m/z 430(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.47 (s, 1H), 5.33−5.26 (m, 1H), 3.89−3.75 (m, 1H), 3.31−2.98 (m, 6H), 2.95−2.71 (m, 3H), 2.61−2.45 (m, 1H), 2.39−2.21 (m, 4H), 2.10−2.01 (m, 2H), 1.78−1.41 (m, 5H)。
実施例161:中間体161.12の合成。
化合物161.2の合成。4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸(13g,90.17mmol,1.00当量)のメタノール(100mL)中の溶液に、硫酸(0.8mL)を添加し、そして得られた溶液を60℃で5時間撹拌した。冷却後、この反応混合物を減圧下で濃縮し、そしてその残渣を飽和水性重炭酸ナトリウムで希釈し、そして3×200mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。これにより、14g(粗製)の4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸メチルを無色油状物として得た。
化合物161.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した500mLの丸底フラスコに、4−ヒドロキシシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(14.0g,88.50mmol,1.00当量)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の溶液を0℃で入れた。次いで、tert−ブチル(クロロ)ジメチルシラン(23.9g,158.57mmol,1.79当量)およびイミダゾール(12.05g)を添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を100mLの水の添加によりクエンチし、そして3×150mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/10)を用いてシリカゲルカラムに適用して、4−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]シクロヘキサン−1−カルボキシレート(24.0g,95%)を無色油状物として得た。
化合物161.4の合成。無水DIPA(26.7g,263.86mmol,3.00当量)の、新たに蒸留したTHF(500mL)中の溶液に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M,110mL)を窒素下−78℃で撹拌しながら滴下により添加した。この添加後、得られた溶液を−78℃で0.5時間撹拌した。これに、4−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]シクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(24g,88.09mmol,1.00当量)の50mLのTHF中の溶液を滴下により添加し、そして得られた溶液を−78℃でさらに1時間反応させた。この混合物に、CH3I(62.64g,441.31mmol,5.01当量)をこの低い温度で撹拌しながら滴下により添加した。撹拌を1時間続けた。この反応を水でクエンチし、そして3×150mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/10)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の4−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−1−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(22.0g,87%)を無色油状物として得た。
化合物161.5の合成。4−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−1−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(10.0g,34.91mmol,1.00当量)の、100mLのテトラヒドロフラン中の溶液に、TBAF・3H2O(16.5g,52.30mmol,1.50当量)を室温で添加し、そして5時間撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、3×100mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/2)を用いてシリカゲルカラムに適用して、5.8g(96%)の4−ヒドロキシ−1−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸メチルを明黄色油状物として得た。
化合物161.6の合成。4−ヒドロキシ−1−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(5.8g,33.68mmol,1.00当量)および4−ニトロ安息香酸(11.26g,67.38mmol,2.00当量)の、80mLの無水THF中の溶液に、PPh3(17.67g,67.37mmol,2.00当量)を室温で添加した。次いで、DIAD(13.62g,67.36mmol,2.00当量)を滴下により添加し、そして得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この反応を水でクエンチし、3×150mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/50)を用いてシリカゲルカラムに適用して、4−ニトロ安息香酸4−(メトキシカルボニル)−4−メチルシクロヘキシル(5.5g,51%)を白色固体として得た。
化合物161.7の合成。4−ニトロ安息香酸4−(メトキシカルボニル)−4−メチルシクロヘキシル(4.5g,14.00mmol,1.00当量)のメタノール/水(30mL/6mL)中の溶液を含む250mLの丸底フラスコに、炭酸カリウム(5.8g,41.97mmol,3.00当量)を添加し、そして得られた溶液を50℃で一晩撹拌した。この反応をNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチし、そして3×100mLの酢酸エチルで抽出した。その有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/2)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の4−ヒドロキシ−1−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(2.2g,91%)を無色油状物として得た。
化合物161.8の合成。4−ヒドロキシ−1−メチルシクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(2.1g,12.19mmol,1.00当量)の、20mLのジクロロメタン中の溶液に、DIEA(4.74g,36.68mmol,3.01当量)およびSEMCl(4.08g,24.47mmol,2.00当量)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そして水でクエンチした。得られた溶液を3×100mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/20)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の1−メチル−4−[[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ]シクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(3.6g,98%)を無色油状物として得た。
化合物161.9の合成。1−メチル−4−[[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ]シクロヘキサン−1−カルボン酸メチル(3.6g,11.90mmol,1.00当量)の、混合したメタノール/水(25mL/4mL)中の溶液を含む250mLの丸底フラスコに、水酸化ナトリウム(2.38g,59.50mmol,5.00当量)を添加し、そして得られた溶液を一晩加熱還流した。冷却後、この溶液のpHを塩酸(2.0M)で4に調整し、3×100mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。所望の1−メチル−4−[[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ]シクロヘキサン−1−カルボン酸(3.12g,91%)を明黄色油状物として得、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
化合物161.10の合成。1−メチル−4−[[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ]シクロヘキサン−1−カルボン酸(3.1g,10.75mmol,1.00当量)のtert−ブタノール(40mL)中の溶液に、DPPA(5.33g,19.37mmol,1.80当量)およびTEA(3.28g,32.41mmol,3.02当量)を室温で添加した。得られた溶液を一晩加熱還流し、そして室温まで冷却した。この反応を水でクエンチし、そして3×100mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/100)を用いてシリカゲルカラムに適用して、(2−[[(4−イソシアナト−4−メチルシクロヘキシル)オキシ]メトキシ]エチル)トリメチルシラン(1.5g,49%)を無色油状物として得た。
化合物161.11の合成。(2−[[(4−イソシアナト−4−メチルシクロヘキシル)オキシ]メトキシ]エチル)トリメチルシラン(1.5g,5.25mmol,1.00当量)のTHF(30mL)中の溶液に、塩酸(6N,3.0mL)を添加し、そして得られた溶液を室温で2時間撹拌した。完了したら、得られた混合物を減圧下で濃縮して、トランス−4−アミノ−4−メチルシクロヘキサノール塩酸塩(1.0g,粗製)を白色固体として得た。
中間体161.12の合成。4−アミノ−4−メチルシクロヘキサン−1−オール塩酸塩(1.0g,6.04mmol,1.00当量)のTHF/水(20mL/5mL)中の溶液に、そのpHが9〜10になるまで、2Mの水性水酸化ナトリウムを0℃で添加した。次いで、Boc2O(1.57g,7.19mmol,1.19当量)を添加し、そして得られた溶液を室温で4時間撹拌した。この反応物を水で希釈し、そして3×80mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望のN−(4−ヒドロキシ−1−メチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(720mg,52%)を白色固体として得た。
実施例162:中間体162.4の合成。
化合物162.1の合成。N−(4−ヒドロキシ−1−メチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(700mg,3.05mmol,1.00当量)の無水THF(10mL)中の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,600mg,15.00mmol,4.91当量)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で0.5時間撹拌した。これに、(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン(1.18g,3.32mmol,1.09当量)を添加し、そして撹拌を30℃で5時間続けた。次いで、この反応を30mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチし、そして3×80mLの酢酸エチルで抽出した。その有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/15)を用いてシリカゲルカラムに適用して、1.20g(72%)のN−(4−[[(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−メチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを明黄色固体として得た。
化合物162.2の合成。N−(4−[[(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−メチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(1.20g,2.19mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(15mL)中の溶液に、TBAF・3H2O(1.09g,3.45mmol,1.58当量)を0℃で添加し、そして得られた溶液を室温で3時間撹拌した。この反応を水でクエンチし、そして3×100mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。酢酸エチル/石油エーテル(1:20から1:5)を用いたシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーによる精製により、N−(4−[[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−メチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(900mg,95%)を無色油状物として得た。
化合物162.3の合成。N−(4−[[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−メチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(1.0g,2.31mmol,1.00当量)のジクロロメタン(20mL)中の溶液に、MsCl(632mg,5.54mmol,2.40当量)およびトリエチルアミン(839mg,8.29mmol,3.59当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌し、そして水でクエンチした。得られた溶液を3×50mLのDCMで抽出し、そしてその有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/3)を用いてシリカゲルカラムに適用して、1.07g(91%)のN−(4−[[(3S)−3−[(メタンスルホニルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−メチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを明黄色油状物として得た。
中間体162.4の合成。N−(4−[[(3S)−3−[(メタンスルホニルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−メチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(1.0g,1.95mmol,1.00当量)のDMSO(12mL)中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、NaCN(479mg,9.78mmol,5.00当量)および4−ジメチルアミノピリジン(30mg,0.25mmol,0.13当量)を添加し、そしてこの溶液を80℃で2.5時間撹拌した。冷却後、この反応を水の添加によりクエンチし、3×100mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/2)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望のN−(4−[[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−メチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(830mg,96%)を白色固体として得た。
実施例163:2−[(3R)−12−[(4−アミノ−4−メチルシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−161)の合成。
化合物163.1の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、メタノール(8.0mL)中のN−(4−[[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−メチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(600mg,1.36mmol,1.00当量)を入れた。次いで、LiOH・H2O(171mg,4.08mmol,3.00当量)およびH2O2(30%,1.0mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液をこの温度で一晩撹拌した。次いで、この反応を40mLのNaHSO3(aq.)の添加によりクエンチし、そして3×60mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−メチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(450mg,72%)を白色固体として得た。
化合物I−161の合成。N−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−メチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(100mg,0.22mmol,1.00当量)のジクロロメタン(5.0mL)中の溶液に、塩酸(6N,0.3mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(90mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Prep C18 OBDカラム:5um,19×150mm,移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(5%のCH3CNを2分間で16%まで上昇,16%で11分間保持,2分間で95%まで上昇,2分間で5%まで低下);流量:20mL/分;254nmおよび220nmでのUV検出。これにより、28.4mg(36%)の2−[(3R)−12−[(4−アミノ−4−メチルシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミドを白色固体として得た。MS:m/z 361(M+H)+。
1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.48 (1H, s), 5.44 (1H, m), 3.80 (1H, m), 3.28 (1H, m), 2.96 (2H, m), 2.71 (1H, m), 2.26 (2H, m), 2.09 (2H, m), 1.79−1.91 (4H, m), 1.55 (2H, m), 1.22 (3H, s)。
実施例164:2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)−4−メチルシクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−155)の合成。
2−[(3R)−12−[(4−アミノ−4−メチルシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(200mg,0.55mmol,1.00当量)の8mLのメタノール中の溶液に、HCHO(37%,1.2mL)を添加した。この溶液を室温で0.5時間撹拌した。次いで、NaBH3CN(105mg,1.67mmol,3.01当量)を添加し、そして得られた溶液を撹拌しながら室温でさらに1時間反応させた。この反応をNH4Cl(aq.)でクエンチし、そして3×60mLのDCMで抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(150mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Prep C18 OBDカラム:5um,19×150mm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(5%のCH3CNを13分間で47%まで上昇,2分間で95%まで上昇,2分間で5%まで低下);流量:20mL/分;254nmおよび220nmでのUV検出。これにより、39.8mgの2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)−4−メチルシクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミドを白色固体として得た。MS:m/z 389(M+H)+. 1H NMR (300MHz, CD3OD): δ 8.49 (1H, s), 5.41 (1H, m), 3.80 (1H, m), 3.19 (1H, m), 3.04 (1H, m), 2.98 (1H, m), 2.85 (6H, s), 2.76 (1H, m), 2.31 (4H, m), 2.14 (2H, m), 1.96 (4H, m), 1.47 (3H, s)。
実施例165:2−[(3R)−12−[[4−メチル−4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−156)の合成。
165.1の合成。N−(4−[[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−メチルシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(100mg,0.23mmol,1.00当量)の蒸留DMF(3mL)中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物、37mg,0.93mmol,4.09当量)を0℃で添加した。得られた溶液をこの温度で0.5時間撹拌した。次いで、CH3I(321mg,2.26mmol,1.00当量)を添加し、そして得られた溶液を撹拌しながら30℃でさらに2時間反応させた。次いで、この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、そして3×30mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(4−[[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−メチルシクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(80mg,78%)を白色固体として得た。
165.2の合成。N−(4−[[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−メチルシクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(100mg,0.2mmol,1.00当量)の、10mLのメタノール中の溶液に、LiOH・H2O(30mg,0.7mmol,3.26当量)およびH2O2(30%,0.8mL)を添加し、そして0℃で4時間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性NaHSO3でクエンチし、3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、EtOAc/PE(1:2)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製して、所望のN−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−メチルシクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(85mg)を明黄色油状物として得た。
化合物I−156の合成。N−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]−1−メチルシクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(85mg,0.18mmol,1.00当量)のジクロロメタン(5mL)中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、塩酸(6M,0.1mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(70mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Prep C18 OBDカラム:5um,19×150mm,;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(10%のCH3CNを10分間で30%まで上昇,2分間で95%まで上昇,2分間で10%まで低下);流量:20mL/分;254nmおよび220nmでのUV検出。これにより、46.9mg(70%)の2−[(3R)−12−[[4−メチル−4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミドを白色固体として得た。MS:m/z 375(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.47 (1H, s), 5.44 (1H, m), 3.84 (1H, m), 3.14 (1H, m), 3.02 (1H, m), 2.79 (1H, m), 2.25−2.35 (5H, m), 2.10 (2H, m), 1.75−1.90 (4H, m), 1.63 (2H, m), 1.19 (3H, s)。
実施例166:2−[(3R)−12−[(4−[2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン−6−イル]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−152)の合成。
化合物166.2の合成。4−アミノシクロヘキサン−1−オール(690mg,5.99mmol,1.00当量)、3,3−ビス(クロロメチル)オキセタン(1.395g,9.00mmol,1.50当量)のアセトニトリル(25mL)中の溶液に、炭酸カリウム(3.0g,21.71mmol,3.62当量)、KI(250mg,1.49mmol,0.25当量)および水酸化カリウム(672mg,11.98mmol,2.00当量)を室温で添加し、そして得られた混合物を油浴中90℃で一晩撹拌した。その固体を濾別し、そしてその濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1から10:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の4−[2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン−6−イル]シクロヘキサン−1−オール(370mg,31%)をオフホワイトの固体として得た。
化合物166.3の合成。4−[2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン−6−イル]シクロヘキサン−1−オール(250mg,1.27mmol,1.19当量)の、15mLの新たに蒸留したTHF中の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%の分散物,169.9mg,4.25mmol,4.00当量)を窒素下0℃で少しずつ添加した。得られた溶液をこの温度で0.5時間撹拌した。次いで、(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン(377mg,1.06mmol,1.00当量)を添加し、そして得られた溶液を撹拌しながら周囲温度でさらに2時間反応させた。この反応の完了後、この反応混合物を20mLの飽和水性NH4Clの添加によりクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチルを用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−12−[(4−[2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン−6−イル]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン(0.5g,91%)を無色油状物として得た。
化合物166.4の合成。(3S)−3−[[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]メチル]−12−[(4−[2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン−6−イル]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン(360mg,0.70mmol,1.00当量)のメタノール(65mL)中の溶液に、0.04Mの水性塩酸(13mL)を0℃で添加した。得られた溶液を0℃で4時間撹拌し、次いで飽和水性重炭酸ナトリウムでクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その溶媒を減圧下でエバポレートして、250mg(粗製)の所望の[(3S)−12−[(4−[2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン−6−イル]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]メタノールを無色油状物として得た。
化合物166.5の合成。[(3S)−12−[(4−[2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン−6−イル]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]メタノール(250mg,0.62mmol,1.00当量)およびTEA(188mg,1.86mmol,2.99当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に、MsCl(142mg,1.25mmol,2.00当量)を添加し、そして得られた混合物を窒素下25℃で1時間撹拌した。完了後、この反応を水でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その溶媒を減圧下で濃縮して、メタンスルホン酸[(3S)−12−[(4−[2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン−6−イル]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]メチル(250mg,粗製)を黄色油状物として得た。
化合物166.6の合成。メタンスルホン酸[(3S)−12−[(4−[2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン−6−イル]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]メチル(250mg,0.52mmol,1.00当量)およびNaCN(153mg,3.12mmol,5.99当量)のDMSO(10mL)中の溶液を60℃で3時間撹拌した。冷却後、この反応を30mLの飽和水性重炭酸ナトリウムの添加によりクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、2−[(3R)−12−[(4−[2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン−6−イル]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトニトリル(140mg,65%)を無色油状物として得た。
化合物I−156の合成。2−[(3R)−12−[(4−[2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン−6−イル]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトニトリル(140mg,0.34mmol,1.00当量)のメタノール(5mL)中の溶液を0℃まで冷却した。その後、LiOH・H2O(28mg,0.67mmol,2.00当量)およびH2O2(30%,0.5mL)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液をこの温度で2時間撹拌した。この反応を飽和水性Na2SO3でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム:5um,19×150mm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(10%のCH3CNを10分間で30%まで上昇,2分間で95%まで上昇,2分間で10%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。これにより、43mg(29%)の2−[(3R)−12−[(4−[2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン−6−イル]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミドを白色固体として得た。MS:m/z 429(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.45 (1H, s), 5.26−5.31 (1H, m), 4.75−4.87 (4H, s), 3.80−3.83 (1H, m), 3.45 (4H, m), 2.95−3.33 (3H, m), 2.71−2.77 (1H, m), 2.15−2.29 (5H, m), 1.90−1.95 (2H, m), 1.56−1.65(2H, m), 1.18−1.27(2H, m)。
実施例167:中間体167.3および167.4の合成。
化合物167.1の合成。アンモニアガスを、50mLのCH3OHに5℃で15分間導入した。上記溶液に、N−メチル−N−(4−[[(3R)−3−(2−オキソエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(700mg,1.57mmol,1.00当量)、NaCN(93.1mg,1.90mmol,1.20当量)およびNH4Cl(92.5mg,1.73mmol,1.10当量)を順番に添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌し、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(1:30)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(4−[[(3R)−3−(2−アミノ−2−シアノエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(600mg,81%)を黄色油状物として得た。
化合物167.2の合成。N−(4−[[(3R)−3−(2−アミノ−2−シアノエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(800mg,1.70mmol,1.00当量)およびトリエチルアミン(340mg,3.36mmol,2.00当量)のジクロロメタン(50mL)中の溶液に、クロロギ酸ベンジル(320mg,1.88mmol,1.10当量)の10mLのDCM中の溶液を0℃で滴下により添加した。得られた溶液をこの温度で30分間撹拌し、そして次いで水でクエンチした。得られた溶液を3×50mLの酢酸エチルで抽出し、そして合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10〜1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−[2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−1−シアノエチル]カルバミン酸ベンジル(0.5g,49%)を白色固体として得た。
中間体167.3および167.4の合成。N−[2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−1−シアノエチル]カルバミン酸ベンジル(450mg,0.74mmol,1.00当量)のメタノール(20mL)中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、LiOH・H2O(94mg,2.24mmol,3.00当量)およびH2O2(30%,2mL)を0℃で添加した。得られた溶液を0℃で2時間撹拌し、そして飽和水性Na2SO3でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5〜1:3)を用いてシリカゲルカラムに適用して、対応するN−[(1S)−2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−1−カルバモイルエチル]カルバミン酸ベンジル(167.3,230mg)を白色固体として得、そしてN−[(1R)−2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−1−カルバモイルエチル]カルバミン酸ベンジル(167.4,90mg)を白色固体として得た。
実施例168:(2S)−2−アミノ−3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(I−160)の合成。
化合物168.1の合成。N−[(1S)−2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−1−カルバモイルエチル]カルバミン酸ベンジル(120mg,0.19mmol,1.00当量)のジクロロメタン(5mL)中の溶液に、塩酸(12M,1mL)を0℃で添加した。得られた溶液をこの温度で1時間撹拌し、そして減圧下で濃縮した。これにより、100mg(粗製)のN−[(1S)−1−カルバモイル−2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エチル]カルバミン酸ベンジル塩酸塩を黄色固体として得た。
化合物168.2の合成。N−[(1S)−1−カルバモイル−2−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エチル]カルバミン酸ベンジル塩酸塩(100mg,0.18mmol,1.00当量)のメタノール(10mL)中の溶液に、HCHO(37%,2mL)を添加し、そして室温で0.5時間撹拌した。その後、NaBH3CN(33.6mg,0.53mmol,2.99当量)を0℃で添加し、そして得られた溶液を撹拌しながら室温でさらに2時間反応させた。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチし、そして3×50mLのジクロロメタンで抽出し、そして合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣を、CH2Cl2:CH3OH(10:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−[(1S)−1−カルバモイル−2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エチル]カルバミン酸ベンジル(50mg,52%)を白色固体として得た。
化合物I−160の合成。N−[(1S)−1−カルバモイル−2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]エチル]カルバミン酸ベンジル(40mg,0.07mmol,1.00当量)のジクロロメタン(2mL)中の溶液に、塩酸(conc.,1mL)を添加し、そして得られた溶液を30℃で5時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、そしてこの粗製生成物を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Prep C18 OBDカラム:5um,19×150mm;移動相:0.03%のNH3・H2Oを含む水およびCH3CN(13.0%のCH3CNを10分間で30.0%まで上昇,2分間で100.0%まで上昇,2分間で13.0%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で濃縮して、CH3CNおよび水を除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、(2S)−2−アミノ−3−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(11.2mg,37%)を白色固体として得た。MS:m/z 404(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.40−1.50 (m, 4H), 1.68−1.75 (m, 2H), 2.00−2.10 (m, 2H), 2.12−2.18 (m, 1H), 2.25−2.35 (m, 2H), 2.33 (s, 6H), 2.50−2.60 (m, 1H), 2.65−2.75 (m, 1H), 2.90−2.95 (m, 1H), 3.00−3.15 (m, 1H), 3.35−3.48 (m, 2H), 5.20−5.30 (m, 1H), 8.42 (s, 1H)。
実施例169:(5R)−5−[[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]メチル]イミダゾリジン−2,4−ジオン(I−159)の合成。
化合物169.1の合成。N−[(1R)−2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−1−カルバモイルエチル]カルバミン酸ベンジル(80mg,0.15mmol,1.00当量)の20mLのTHF中の溶液に、TBAF水和物(134mg,0.51mmol,4.00当量)を室温で添加した。得られた溶液を窒素下70℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後に、得られた溶液を50mLの酢酸エチルで希釈し、そしてH2Oおよびブラインで洗浄した。その有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いてシリカゲルカラムに適用して、60mg(94%)のN−(4−[[(3R)−3−[[(4R)−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。
化合物I−159の合成。N−(4−[[(3R)−3−[[(4R)−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル]メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(45mg,0.09mmol,1.00当量)のジクロロメタン(3mL)中の溶液に、塩化水素(conc.,0.5mL)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そして減圧下でエバポレートした。その粗製生成物(45mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム:5um,19×150mm;移動相:0.03%のNH3・H2Oを含む水およびCH3CN(16%のCH3CNを11分間で22%まで上昇,2分間で100%まで上昇,2分間で16%まで低下);254nmおよび220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で濃縮して、CH3CNおよび水を除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、(5R)−5−[[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]メチル]イミダゾリジン−2,4−ジオン(16.5mg)を白色固体として得た。MS:m/z 416(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.20−1.40 (m, 2H), 1.50−1.65 (m, 2H), 1.72−1.95 (m, 1H), 2.00−2.37 (m, 6H), 2.45 (s, 3H), 2.56−2.68 (m, 2H), 2.98−3.05 (m, 1H), 3.08−3.15 (m, 1H), 3.50 (t, 1H, J = 1.5 Hz), 4.19 (dd, 2H, J = 11.7, 2.7 Hz), 5.20−5.30 (m, 1H), 8.42 (s, 1H)。
実施例170:中間体170.1および170.2の合成。
MeOH(10mL)中のラセミ体2−[3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−13−イル]酢酸エチルのエナンチオマー(1.4g,4.50mmol,1.00当量)を、以下の条件下で分取キラルHPLCにより分離した:カラム:Chiralpak IC 0.46×25cm,5um;移動相,Hex(0.1%TEA):EtOH=70:30;254nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートして溶媒を除去して、それぞれ520mg(37%)の2−[(13R)−3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−13−イル]酢酸エチル170.1(最初のピーク)を白色固体として得、そして520mg(37%)の2−[(13S)−3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−13−イル]酢酸エチル170.2(2番目のピーク)を白色固体として得た。
実施例171:3−((S)−4−(((1r,4S)−4−アミノシクロヘキシル)オキシ)−5,6,7,8−テトラヒドロベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−154)の合成。
化合物171.1の合成。NaH(鉱油中60%の分散物,438mg,10.95mmol,4.00当量)を新たに蒸留したTHF中のN−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(710mg,3.30mmol,1.20当量)で窒素下50℃で30分間処理した。次いで、2−[(13S)−3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−13−イル]酢酸エチル(850mg,2.73mmol,1.00当量)のTHF(10mL)中の溶液をシリンジを介して添加し、そして60℃で2時間撹拌した。冷却後、この反応をブラインでクエンチし、酢酸エチル(80mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、800mg(60%)の2−[(13S)−3−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−13−イル]酢酸エチルを無色油状物として得た。
化合物171.2の合成。2−[(13S)−3−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−13−イル]酢酸エチル(800mg,1.63mmol,1.00当量)のTHF(30mL)中の溶液に、氷/水浴中窒素下で、LiAlH4(121.2mg,3.20mmol,2.00当量)を添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そして水でクエンチし、酢酸エチル(80mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、490mg(67%)のN−(4−[[(13S)−13−(2−ヒドロキシエチル)−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを無色油状物として得た。
化合物171.3の合成。N−(4−[[(13S)−13−(2−ヒドロキシエチル)−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(490mg,1.09mmol,1.00当量)のDCM(20mL)中の溶液に、トリエチルアミン(201mg,1.99mmol,1.80当量)およびメタンスルホニルクロリド(189mg,1.65mmol,1.50当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、次いでブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を用いてシリカゲルカラムに適用して、530mgのN−(4−[[(13S)−13−[2−(メタンスルホニルオキシ)エチル]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。
化合物171.4の合成。N−(4−[[(13S)−13−[2−(メタンスルホニルオキシ)エチル]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(525mg,1.00mmol,1.00当量)のDMSO(20mL)中の溶液に、NaCN(294mg,6.00mmol,6.00当量)を添加し、そして得られた溶液を窒素下70℃で2時間撹拌した。冷却後、この混合物をDCM(80mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を用いてシリカゲルカラムに適用して、380mg(83%)のN−(4−[[(13S)−13−(2−シアノエチル)−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。
化合物171.5の合成。N−(4−[[(13S)−13−(2−シアノエチル)−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(300mg,0.66mmol,1.00当量)のメタノール(15mL)中の溶液に、LiOH・H2O(82mg,1.95mmol,3.00当量)およびH2O2(30%,0.5mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液を30℃で2時間撹拌した。この反応を飽和水性亜硫酸ナトリウムでクエンチし、DCM(30mL)で抽出しブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、240mg(77%)のN−(4−[[(13S)−13−(2−カルバモイルエチル)−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。
化合物I−154の合成。N−(4−[[(13S)−13−(2−カルバモイルエチル)−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(240mg,0.51mmol,1.00当量)のジクロロメタン(20mL)中の溶液に、塩化水素(12M)(0.5mL)を添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この溶液のpH値を重炭酸ナトリウム(aq)(20mL)で10に調整し、ジクロロメタン(30mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(2:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、130mg(69%)の所望の生成物I−154を白色固体として得た。MS:m/z 375(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.46 (s, 1H), 5.35−5.27 (m, 1H), 3.19−3.16 (m, 1H), 2.98−2.75 (m, 3H), 2.61−2.42 (m, 1H), 2.39−2.15 (m, 3H), 2.14−1.87 (m, 6H), 1.86−1.65 (m, 4H), 1.45−1.32 (m, 2H)。
実施例172:3−((R)−4−(((1r,4R)−4−アミノシクロヘキシル)オキシ)−5,6,7,8−テトラヒドロベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−153)の合成。
化合物I−153を、中間体170.1を170.2の代わりに使用したこと以外は実施例171と同じ方法で、合成した。MS:m/z 375(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.47 (s, 1H), 5.38−5.29 (m, 1H), 3.25−3.17 (m, 2H), 2.98−2.78 (m, 2H), 2.61−2.20 (m, 4H), 2.19−2.08 (m, 3H), 2.05−1.95 (m, 3H), 1.93−1.75 (m, 4H), 1.74−1.57 (m, 2H)。
実施例173:3−((R)−4−(((1r,4R)−4−(メチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−5,6,7,8−テトラヒドロベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−162)の合成。
化合物I−162を、N−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチルをN−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルの代わりに使用したこと以外は実施例171と同じ方法で調製した。MS:m/z 389(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.46 (s, 1H), 5.37−5.27 (m, 1H), 3.25−3.17 (m, 1H), 2.98−2.78 (m, 2H), 2.61−2.46 (m, 2H), 2.45 (s, 3H), 2.44−2.20 (m, 3H), 2.18−1.90 (m, 6H), 1.93−1.75 (m, 4H), 1.74−1.57 (m, 2H)。
実施例174:3−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−5,6,7,8−テトラヒドロベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−163)の合成。
3−[(13R)−3−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−13−イル]プロパンアミド(100mg,0.26mmol,1.00当量)のMeOH(15mL)中の溶液に、HCHO(37%,1mL)を添加し、そして室温で1時間撹拌した。次いで、NaBH3CN(49mg,0.78mmol,3.00当量)を添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この混合物を水でクエンチし、ジクロロメタン(3×30mL)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣(150mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5um;移動相:0.1%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(6.0%のCH3CNを20分間で60%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の生成物(63.2mg)を白色固体として得た。MS:m/z 403(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.46 (s, 1H), 5.32−5.26 (m, 1H), 3.25−3.17 (m, 1H), 2.98−2.78 (m, 2H), 2.61−2.46 (m, 2H), 2.45 (s, 6H), 2.44−2.24 (m, 3H), 2.18−1.90 (m, 6H), 1.93−1.65 (m, 4H), 1.74−1.47 (m, 2H)。
実施例175:中間体175.3の合成。
化合物175.1の合成。シクロヘキサノン(49g,0.5mol,1.0当量)、2−シアノ酢酸エチル(56g,0.5mol,1.0当量)および硫黄(16g,0.5mol,1.0当量)の、150mLのエタノール中の混合物に、モルホリン(44g,0.5mol,1.0当量)を添加した。この混合物を室温で8時間撹拌した。この反応混合物を水で希釈し、そしてその沈殿物を濾過により集め、そしてエタノールから再結晶して、化合物175.1を黄色固体(62g,55%)として得た。
化合物175.2の合成。化合物175.1(35g,0.16mol)の、150mLのホルムアミド中の溶液を180℃で4時間加熱した。冷却して、この混合物を200mLの水に注ぎ、そして濾過した。その固体を集め、そしてエタノールから再結晶して、化合物175.2を黄色固体として得た。(25g,75%). 1H NMR (400 MHz, DMSO−d6): δ 1.75−1.82 (m, 4H), 2.72−2.75 (m, 2H), 2.85−2.88 (m, 2H), 8.00 (s, 1H), 12.31 (br s, 1H). MS:m/z 207.0(M+H)+。
化合物175.3の合成。175.2(450mg,2.2mmol,1.00当量)の1,4−ジオキサン(30mL)中の溶液を含む100mLの丸底フラスコに、POCl3(5.1g,34.09mmol,15.25当量)を窒素下室温で添加した。得られた溶液を90℃で4時間撹拌し、そして減圧下で濃縮した。その残渣をEtOAcで希釈し、そして50mLの冷飽和水性NaHCO3に注ぎ、そして3×80mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:7)を用いてシリカゲルカラムに適用して、3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,7]]トリデカ−1(9),2,4,6−テトラエン(360mg,73%)を黄色固体として得た。
実施例176:中間体176.8の合成。
化合物176.2の合成。4−アミノブタン−1−オール(18g,201.94mmol,1.00当量)、1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−カルボン酸エチル(44.5g,203.02mmol,1.01当量)およびTEA(28g,276.71mmol,1.37当量)の、500mLのTHF中の溶液を一晩加熱還流した。この反応混合物を室温まで冷却し、水でクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。その固体を濾別し、そしてその濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、PE/EtOAc(10:1から1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、30g(68%)の2−(4−ヒドロキシブチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオンを白色固体として得た。MS(ES):m/z 220(M+H)+。
化合物176.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した250mLの丸底フラスコに、シュウ酸ジクロリド(2.52g,19.85mmol,1.98当量)の、40mLの無水ジクロロメタン中の溶液を添加した。この溶液を窒素下で−78℃まで冷却した。DMSO(1.56g,19.97mmol,1.99当量)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を−78℃で撹拌しながら滴下により添加し、そして得られた溶液を−78℃で20分間撹拌した。2−(4−ヒドロキシブチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオン(2.2g,10.03mmol,1.00当量)の、20mLのジクロロメタン中の溶液を撹拌しながら滴下により添加した。撹拌を−78℃で20分間続け、次いでTEA(8.1g,80.20mmol,7.99当量)を同じ温度でシリンジを介して添加した。得られた溶液を撹拌しながら0℃でさらに60分間反応させた。完了後、得られた混合物を1Mの水性塩酸で希釈し、DCMで抽出し3×100mLのブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いるシリカゲルカラムにより精製して、所望の4−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)ブタナール(1.9g,87%)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 218(M+H)+。
化合物176.4の合成。4−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)ブタナール(2.2g,10.13mmol,1.00当量)、TEA(2g,19.76mmol,1.95当量)、S(340mg,10.61mmol,1.05当量)および2−シアノ酢酸エチル(1.2g,10.61mmol,1.05当量)の、50mLのエタノール中の混合物を窒素下65℃で20時間撹拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、そして減圧中で濃縮した。その残渣をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、2.4g(69%)の2−アミノ−5−[2−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)エチル]チオフェン−3−カルボン酸エチルをオフホワイトの固体として得た。MS(ES):m/z 345(M+H)+。
化合物176.5の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した250mLの丸底フラスコに、2−アミノ−5−[2−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)エチル]チオフェン−3−カルボン酸エチル(3.4g,9.87mmol,1.00当量)および酢酸ホルムアミジン(1.5g,14.41mmol,1.46当量)の、50mLのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させた溶液を添加した。この溶液を100℃で12時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、そして水でクエンチした。得られた混合物を3×100mLの酢酸エチルで抽出し、そして合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、1.76g(55%)の2−(2−[4−ヒドロキシチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]エチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオンをオフホワイトの固体として得た。MS(ES):m/z 326(M+H)+。
化合物176.6の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した250mLの丸底フラスコに、2−アミノ−5−[2−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)エチル]チオフェン−3−カルボン酸エチル(3.4g,9.87mmol,1.00当量)および酢酸ホルムアミジン(1.5g,14.41mmol,1.46当量)の、50mLのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させた溶液を添加した。この溶液を100℃で12時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、そして水でクエンチした。得られた混合物を3×100mLの酢酸エチルで抽出し、そして合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、1.76g(55%)の2−(2−[4−ヒドロキシチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]エチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオンをオフホワイトの固体として得た。MS(ES):m/z 326(M+H)+。
化合物176.7の合成。6−(2−アミノエチル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オール(2.0g,10.24mmol,1.00当量)およびTEA(5g,49.41mmol,4.82当量)の、50mLのTHF中の溶液に、Boc2O(7.0g,32.07mmol,3.13当量)を、窒素下0℃で少しずつ添加した。得られた溶液を室温まで温め、そして40℃で12時間撹拌した。TLC分析は、そのアミンが完全に消費されたことを示したので、得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を50mLの酢酸エチルで希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いてシリカゲルカラムに適用して、3.6g(89%)の炭酸6−(2−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]エチル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルtert−ブチルを白色固体として得た。MS(ES):m/z 396(M+H)+。
中間体176.8の合成。炭酸6−(2−[[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ]エチル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルtert−ブチル(370mg,0.94mmol,1.00当量)の、10mLのメタノール中の溶液を含む25mLの丸底フラスコに、NH4OH(2.1mL)を室温で添加し、そして得られた溶液をN2下で2時間撹拌した。完了後、得られた混合物を減圧下で濃縮し、そしてその残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに供して、252mg(91%)の所望のN−(2−[4−ヒドロキシチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]エチル)カルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。MS(ES):m/z 296(M+H)+。
実施例177:中間体177.1の合成。
N−(2−[4−ヒドロキシチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]エチル)カルバミン酸tert−ブチル(2.3g,7.79mmol,1.00当量)のDCE(300mL)中の溶液に、PPh3(4.1g,15.63mmol,2.00当量)を添加した。この溶液を窒素下室温で1時間撹拌した。次いで、CCl4(3.6g,23.38mmol,3.00当量)を添加し、そして得られた溶液を72℃で一晩撹拌した。冷却後、得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5から1:3)を用いてシリカゲルカラムに適用して、N−(2−[4−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]エチル)カルバミン酸tert−ブチル(1.0g)を明黄色固体として得た。MS(ES):m/z 314および316(M+H)+。
実施例178:中間体178.3の合成。
化合物178.1の合成。水素化ナトリウム(80mg,2.00mmol,4.83当量,鉱油中60%の分散物)を、10mLの蒸留THF中のトランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−オール(80mg,0.56mmol,1.35当量)で窒素下0℃で30分間処理した。次いで、N−(2−[4−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]エチル)カルバミン酸tert−ブチル(130mg,0.41mmol,1.00当量)の、3mLのTHF中の溶液を添加し、そして室温で12時間撹拌した。0℃まで冷却した後に、この反応を水でクエンチし、そして3×30mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(4:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、140mg(80%)のN−[2−(4−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。MS(ES):m/z 421(M+H)+。
化合物178.2の合成。N−[2−(4−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチル(140mg,0.33mmol,1.00当量)の、5mLのDCM中の溶液に、CF3COOH(0.5mL)を室温で添加した。得られた溶液を周囲温度で5時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、所望の4−[[6−(2−アミノエチル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]オキシ]−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1−アミントリフルオロ酢酸塩(100mg)を黄色油状物として得、これをさらに精製せずに直接使用した。MS(ES):m/z 321(M+H)+。
中間体178.3の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した25mLの丸底フラスコ(1atm)に、25mLの1,2−ジクロロエタン中の4−[[6−(2−アミノエチル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]オキシ]−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1−アミン(100mg,0.31mmol,1.00当量)を入れた。次いで、パラホルムアルデヒド(80mg,2.67mmol,8.55当量)およびCF3COOH(0.5mL)を0℃で同時に添加し、そして得られた混合物を45℃まで加熱し、そして12時間撹拌した。この反応混合物を水浴を用いて室温まで冷却し、そして減圧下で濃縮した。この粗製生成物を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:Xbridge Prep C18,5μm,19×50mm;移動相:0.01%のTFAを含む水およびCH3CN(10%のCH3CNを11分間で35%まで上昇,1.5分間で95%まで上昇,1.5分間で10%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。これにより、40mg(39%)のN,N−ジメチル−4−[8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0−[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イルオキシ]シクロヘキサン−1−アミントリフルオロ酢酸塩を明黄色固体として得た。MS(ES):m/z 333(M+H)+。
実施例179:1−(13−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4−アザトリシクロ[7.4.0.0−[2,7]]トリデカ−1(13),2(7),9,11−テトラエン−4−イル)エタン−1−オン(I−167)の合成。
N,N−ジメチル−4−[8−チア−4−アザトリシクロ[7,4,0,0−[2,7]]トリデカ−1(13),2(7),9,11−テトラエン−13−イルオキシ]シクロヘキサン−1−アミントリフルオロ酢酸塩(43mg)およびTEA(50mg,0.49mmol,3.80当量)の、10mLのジクロロメタン中の0℃の溶液に、塩化アセチル(20mg,0.25mmol,1.96当量)を0℃で添加した。得られた溶液を窒素下この温度で2時間撹拌した。次いで、この反応をCH3OHでクエンチし、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物を以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:Xbridge Prep C18,5μm,19×50mm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(10%のCH3CNを11分間で35%まで上昇,1.5分間で95%まで上昇,1.5分間で10%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。これにより、12.6mg(26%)の1−(13−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4−アザトリシクロ[7.4.0.0−[2,7]]トリデカ−1(13),2(7),9,11−テトラエン−4−イル)エタン−1−オンを白色固体として得た。MS(ES):m/z 375(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 1.30−1.65 (m, 4H), 1.94 (d, 2H), 2.13 (s, 3H), 2.20−2.32 (m, 9H), 2.81, 2.91 (t, t, 2H, J = 5.7 Hz), 3.77, 3.84 (t, t, 2H, J = 5.7 Hz), 5.02−5.18 (m, 1H), 8.38, 8.39 (s, s, 1H)。
実施例180:4−([12−メタンスルホニル−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0−[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ)−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1−アミン(I−168)の合成。
N,N−ジメチル−4−[8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0−[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イルオキシ]シクロヘキサン−1−アミントリフルオロ酢酸塩(30mg,0.09mmol,1.00当量)の、5mLの無水ジクロロメタン中の溶液に、TEA(40mg,0.40mmol,4.38当量)およびMsCl(14mg,0.12mmol,1.36当量)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、そしてその残渣を以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Prep C18 OBDカラム,5μm,19×150mm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(16%のCH3CNを10分間で23%まで増大,2分間で100%まで上昇,2分間で16%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでUV検出。これにより、8.0mg(22%)の4−([12−メタンスルホニル−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0−[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ)−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1−アミンを白色固体として得た。MS(ES):m/z 411(M+H)+; 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.59−1.71 (m, 4H), 2.05−2.10 (d, 2H, J = 15 Hz), 2.34−2.50 (m, 9H), 2.98 (s, 3H), 3.08 (t, 2H, J = 5.7 Hz), 3.06 (t, 2H, J = 5.7 Hz), 4.67 (t, 2H, J = 1.8 Hz), 5.26 (m, 1H), 8.53 (s, 1H)。
実施例181:3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−N−メチル−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−カルボキサミド(I−169)の合成。
N,N−ジメチル−4−[8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イルオキシ]シクロヘキサン−1−アミントリフルオロ酢酸塩(300mg,1.00当量,純度30%)のTHF(50mL)中の溶液を含む3つ口丸底フラスコに、トリエチルアミン(0.4mL)を添加した。この溶液を窒素下0℃で10分間撹拌した。次いで、10mLのDCM中のトリホスゲン(300mg,1.0mmol)を0℃でシリンジを介して添加し、そして室温で2時間撹拌した。次いで、メタンアミン−THF(2M,1.8mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応をメタノールの添加によりクエンチし、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM/MeOH(30:1〜10:1)を用いるシリカゲルカラムにより予備精製して、粗製生成物を得、これを、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム,5μm,19×150mm;移動相,0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(9%のCH3CNを12分間で21%まで上昇,2分間で95%まで上昇,2分間で9%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。減圧下で濃縮して一晩凍結乾燥させた後に、対応する3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−N−メチル−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−カルボキサミド(30mg)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 390(M+H)+および412(M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.50 (1H, s), 5.30−5.21 (1H, m), 4.78 (2H, s), 3.75 (2H, t), 2.95 (2H, t), 2.78 (3H, s), 2.50−2.30 (9H, m), 2.07 (2H, d), 1.8−1.62 (2H, m), 1.60−1.50 (2H, m)。
実施例182:2−シクロプロピル−1−(3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル)エタン−1−オン(I−170)の合成。
化合物182.1の合成。N−(2−[4−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]エチル)カルバミン酸tert−ブチル(100mg,0.32mmol,1.00当量)の、新たに蒸留したTHF(20mL)中の溶液に、水素化ナトリウム(64mg,1.6mmol,5.0当量,鉱油中60%の分散物)を窒素下0℃で添加した。室温で30分間撹拌した後に、4−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−オール(50mg,0.35mmol,1.06当量)の溶液を添加し、そして室温で一晩撹拌した。次いで、この反応をブラインの添加によりクエンチし、そしてEtOACで抽出した。その有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および濃縮後、その残渣をDCM/MeOH(50:1〜30:1)を用いてシリカゲルカラムに供して、70mg(52%)のN−[2−(4−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルを明黄色固体として得た。MS(ES):m/z 421(M+H)+。
化合物182.2の合成。2−(4−((1r,4r)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシルオキシ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチルカルバミン酸tert−ブチル(70mg,0.17mmol,1.0当量)のDCM(20mL)中の溶液に、トリフルオロ酢酸(1mL)を添加し、そして室温で一晩撹拌した。減圧下での濃縮後、70mgの(1r,4r)−4−(6−(2−アミノエチル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)−N,N−ジメチルシクロヘキサンアミントリフルオロ酢酸塩を明黄色油状物として得、それをさらに精製せずに直接使用した。MS(ES):m/z 321(M+H)+。
化合物182.3の合成。2−シクロプロピル酢酸(51mg,0.51mmol,3.0当量)の乾燥DMF(20mL)中の溶液に、DIEA(110mg,0.85mmol,5.0当量)を添加し、その後、HATU(194mg,0.51mmol,3.0equiv)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で10分間撹拌した。次いで、DMF中の(1r,4r)−4−(6−(2−アミノエチル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルオキシ)−N,N−ジメチルシクロヘキサンアミントリフルオロ酢酸塩(70mg,0.17mmol,1.0当量)を添加し、そして室温で3時間撹拌した。次いで、この反応をブラインの添加によりクエンチし、そしてEtOACで抽出した。その有機層を水で3回抽出した。その水層を集め、そして減圧下で濃縮し、そしてその残渣をTHFに溶解させ、そして30分間撹拌した。濾過および濃縮後、その残渣を以下の条件下でフラッシュ分取HPLCにより精製した:カラム:C18シリカゲル;移動相:水、次いでCH3CNを30分間で80%まで上昇;検出器:UV 254nm。溶出溶媒を除去した後に、40mg(58%)の2−シクロプロピル−N−[2−(4−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]アセトアミドを黄色固体として得た。MS(ES):m/z 403(M+H)+。
化合物I−170の合成。2−シクロプロピル−N−(2−(4−((1r,4r)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシルオキシ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル)アセトアミド(40mg,1.0mmol,1.0当量)のDCE(40mL)中の溶液に、パラホルムアルデヒド(40mg,1.3mmol,13.0当量)を添加し、その後、トリフルオロ酢酸(0.6mL)を添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。減圧下での濃縮後、その残渣を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−016(Waters)):カラム:XBridge Shield RP18 OBD 5μm,19×150mm;移動相:水(50mMのNH4HCO3)およびCH3CN(5%のCH3CNを13分間で30%まで上昇,2分間で95%まで上昇,2分間で5%まで低下);検出器:UV 254,220nm。濃縮して再度凍結乾燥させた後に、10.2mg()の2−シクロプロピル−1−(3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0^[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−l)エタン−1−オンをオフホワイトの固体として得た。MS(ES):m/z 415(M+H)+, 437(M+Na)+; 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.52 (1H, s), 5.28 (1H, m), 4.92 (2H, s), 3.95 (2H, dt), 3.04−2.94 (2H, m), 2.69−2.54 (1H, m), 2.52−2.43 (8H, m), 2.42−2.33 (2H, m), 2.12−2.08 (2H, m), 1.78−1.47 (4H, m), 1.10−1.02 (1H, m), 0.59−0.54 (2H, m), 0.27−0.21 (2H, m)。
実施例183:1−(3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル)エタン−1−オン(I−171)の合成。
化合物183.1の合成。4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オール(143mg,0.77mmol,1.10当量)のTHF(20mL)中の溶液に、水素化ナトリウム(140mg,3.50mmol,5.00当量,鉱油中60%の分散物)を0℃で添加した。この溶液を窒素下室温で30分間撹拌した。次いで、5mLのTHF中のN−(2−[4−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]エチル)カルバミン酸tert−ブチル(220mg,0.70mmol,1.00当量)をシリンジを介して添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、この反応をブラインの添加によりクエンチし、そしてEtOACで抽出した。その有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧中での濃縮後、その残渣をDCM/MeOH(30:1〜10:1)を用いるシリカゲルカラムにより精製して、127mg(39%)のN−[2−(4−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルを白色固体として得た。MS(ES):m/z 463(M+H)+。
化合物183.2の合成。N−[2−(4−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチル(150mg,0.32mmol,1.00当量)のDCM/H2O(10/0.5mL)中の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.8mL)を0℃で添加し、そして室温で一晩撹拌した。減圧下での濃縮後、その残渣をDCE(30mL)に溶解させ、そしてパラホルムアルデヒド(180mg)およびトリフルオロ酢酸(1mL)を添加した。得られた溶液を窒素下45℃で一晩撹拌した。減圧下での濃縮後、その残渣を以下の条件下で分取HPLCにより精製した:カラム:XBridge Shield RP18 OBD,5μm,19×150mm,;移動相:水(0.5%のTFAを含む)およびCH3CN(0%のCH3CNを12分間で21%まで上昇,2分間で95%まで上昇,2分間で0%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。減圧下での濃縮後、所望の3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエントリフルオロ酢酸塩(100mg,粗製)を明黄色固体として得た。MS(ES):m/z 375(M+H)+。
化合物I−171の合成。3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエントリフルオロ酢酸塩(100mg,粗製)のDCM(20mL)中の溶液に、TEA(108mg,1.07mmol)を添加した。この溶液を窒素下0℃で10分間撹拌した。次いで、塩化アセチル(41.9mg,0.53mmol)をこの反応溶液にこの温度で添加し、そして得られた溶液を室温で1.5時間撹拌した。次いで、この反応をエタノールの添加によりクエンチし、そして減圧下で濃縮した。この粗製生成物を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:Xbridge Prep C18,5μm,19×50mm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(10%のCH3CNを11分間で35%まで上昇,1.5分間で95%まで上昇,1.5分間で10%まで低下);検出器:UV 254/220nm。減圧下で濃縮して一晩凍結乾燥させた後に、対応する1−(3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル)エタン−1−オン(22.1mg)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 417(M+H)+および429(M+Na)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.54 (1H, s), 5.33−5.23 (1H, m), 4.91 (2H, s), 3.97, 3.90 (2H, t, t), 3.76−3.69 (4H, m), 3.05, 2.95 (2H, t, t), 2.67−2.58 (4H, t), 2.34−2.25 (3H, m), 2.25, 2.23 (3H, s, s), 2.10 (2H, d), 1.74−1.45 (4H, m)。
実施例184:中間体184.4の合成。
化合物184.1の合成。N−(2−[4−ヒドロキシチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]エチル)カルバミン酸tert−ブチル(600mg,2.03mmol,1.00当量)の、25mLのジクロロメタン中の溶液に、0℃で4mLのCF3COOHを添加し、そして得られた溶液を室温で6時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮して、6−(2−アミノエチル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オールトリフルオロ酢酸塩(570mg,91%)を黄色油状物として得、これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。MS(ES):m/z 196(M+H)+。
化合物184.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した25mLの丸底フラスコ(1atm)に、6−(2−アミノエチル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オール(570mg,2.92mmol,1.00当量)の、10mLのジクロロメタン中の溶液を添加した。TEA(1.2g,11.86mmol,4.06当量)および塩化アセチル(460mg,5.86mmol)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、400mg(粗製)の所望のN−(2−[4−ヒドロキシチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]エチル)アセトアミドを白色固体として得た。MS(ES):m/z 238(M+H)+。
化合物184.3の合成。N−(2−[4−ヒドロキシチエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]エチル)アセトアミド(300mg,1.26mmol,1.00当量)およびパラホルムアルデヒド(300mg,10.00mmol,7.91当量)の、50mLの1,2−ジクロロエタン中の溶液に、0℃でCF3COOH(6mL)を添加した。この溶液を室温で12時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の1−[3−ヒドロキシ−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0−[2,7]]トリデカ−1(9),2,4,6−テトラエン−12−イル]エタン−1−オン(200mg,63%)を明黄色固体として得た。MS(ES):m/z 250(M+H)+。
184.4の合成。1−[3−ヒドロキシ−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0−[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]エタン−1−オン(250mg,1.00mmol,1.00当量)の、25mLの無水1,4−ジオキサン中の溶液に、POCl3(1.53g,9.98mmol,9.95当量)および4−ジメチルアミノピリジン(1.22g,9.99mmol,9.96当量)を窒素下室温で同時に添加した。得られた溶液を100℃で2時間加熱した。完了後、この反応混合物を室温まで冷却し、そして減圧下で濃縮した。その残渣をEtOAcで希釈し、冷飽和水性重炭酸ナトリウムに注ぎ、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いてシリカゲルカラムに適用して、対応する1−[3−クロロ−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0−[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]エタン−1−オン(160mg,60%)を黄色固体として得た。MS(ES):m/z 268および270(M+H)+。
実施例185:1−(3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0−[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル)エタン−1−オン(I−172)の合成。
1−[3−クロロ−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0−[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]エタン−1−オン(100mg,0.37mmol,1.00当量)およびトランス−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−アミン二塩酸塩(412mg,1.61mol,4.32当量)の、10mLのN,N−ジメチルホルムアミド中の溶液に、TEA(200mg,1.98mmol,5.29当量)を添加し、そして得られた溶液を窒素下50℃で12時間撹拌した。減圧下での濃縮後、この粗製生成物を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:Xbridge Prep C18,5μm,19×50mm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(10%のCH3CNを11分間で35%まで上昇,1.5分間で95%まで上昇,1.5分間で10%まで低下);検出器:UV 254/220nm。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートし、そして一晩凍結乾燥させて、76.9mg(50%)の1−(3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0−[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル)エタン−1−オンを白色固体として得た。MS(ES):m/z 416(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.40−1.60 (m, 4H), 2.08 (d, 2H), 2.20−2.45 (m, 6H), 2.60−2.70 (m, 4H), 2.92, 3.02 (t, t, 2H), 3.70−3.80 (m, 4H), 3.89, 3.95 (t, t, 2H), 4.05−4.22 (m, 1H), 4.96, 5.00 (s, s, 2H), 8.29, 8.30 (s, s, 1H)。
実施例186:1−(3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0−[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),5−トリエン−12−イル)エタン−1−オン(I−173)の合成。
パージして窒素の不活性雰囲気で維持した25mLの丸底フラスコ(1.0atm)に、1−[3−クロロ−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0−[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]エタン−1−オン(37mg,0.14mmol,1.00当量)およびトランス−ジメチルシクロヘキサン−1,4−ジアミン(37mg,0.26mmol,1.88当量)の、5mLのDMF中の溶液を入れた。TEA(0.2mL)を室温で添加した。得られた溶液を50℃で12時間加熱した。減圧下での濃縮後、この粗製生成物を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:Xbridge Prep C18,5μm,19×50mm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(10%のCH3CNを11分間で35%まで上昇,1.5分間で95%まで上昇,1.5分間で10%まで低下);検出器:UV 254/220nm。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートし、そして一晩凍結乾燥させて、1−(3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0−[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),5−トリエン−12−イル)エタン−1−オン(76.9mg,50%)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 374(M+H)+; 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.40−1.60 (m, 4H), 1.85−1.95 (m, 2H), 2.05−2.20 (m, 5H), 2.22−2.40 (m, 7H), 2.81, 2.91 (t, t, 2H), 3.78, 3.83 (t, t, 2H), 3.98−4.18 (m, 1H), 4.84, 4.88 (s, s, 2H), 8.18 (s, 1H)。
実施例187:2−[(12S)−3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]エタン−1−オールホルメート(I−111)の合成。
化合物187.1の合成。2−[(12S)−3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]エタン−1−オール(300mg,1.12mmol,1.00当量)の、5mLの蒸留DMF中の溶液に、TBSCl(252mg,1.50当量)およびイミダゾール(137mg,2.01mmol,1.80当量)を窒素下室温で添加した。得られた溶液を周囲温度で1時間撹拌し、水でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、(12S)−12−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン(420mg,98%)を明黄色固体として得た。MS(ES):m/z 384,386(M+H)+。
化合物187.2の合成。NaH(鉱油中60%の分散物,63mg,3.00当量)を蒸留テトラヒドロフラン(8mL)中のトランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−オール(104mg,0.73mmol,1.40当量)で窒素下室温で処理した。30分間撹拌した後に、(12S)−12−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−3−クロロ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン(200mg,0.52mmol,1.00当量)を添加し、そして得られた溶液を室温で一晩8時間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(4:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、4−[[(12S)−12−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1−アミン(110mg,43%)を明黄色固体として得た。MS(ES):m/z 490(M+H)+。
化合物I−111の合成。4−[[(12S)−12−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]オキシ]−N,N−ジメチルシクロヘキサン−1−アミン(110mg,0.22mmol,1.00当量)のメタノール(5mL)中の溶液に、塩酸(12M,0.5mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。その溶媒を減圧中で除去し、そしてその粗製生成物(80mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm,5μm;移動相:水(0.1%のHCOOHを含む)およびCH3CN(6.0%のCH3CNを16分間で53.0%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして、水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、2−[(12S)−3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]エタン−1−オールホルメート(46mg,55%)をオフホワイトの半固体として得た。MS(ES):m/z 376(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.49 (d, 2H), 5.22 (s, 1H), 3.82 (t, 2H), 3.16 (m, 2H), 2.88 (s, 2H), 2.66 (s, 6H), 2.48 (t, 3H), 2.19 (s, 2H), 2.05 (d, 2H), 1.70 (m, 7H)。
実施例188:2−[3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]エタン−1−オールホルメート(I−108)の合成。
化合物I−108を、化合物153.7を154.1の代わりに使用したこと以外は実施例186と同じ方法で調製した。白色の半固体が得られた(全収率44%)。MS(ES):m/z 376 (M−HCOOH+H)+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.52 (s, 1 H) 8.46 (d, 1 H) 6.93 (m, 2 H) 5.20 (d, 1 H) 3.81 (t, 2H) 3.20 ( dd, 2 H) 2.86 (m, 2 H) 2.65 (s, 6 H) 2.46 (m, 3 H) 2.18 (s, 2 H) 2.04 (d, 2 H) 1.65 (m, 7 H)。
実施例189:2−[(12R)−3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]エタン−1−オールホルメート(I−110)の合成。
化合物I−110を、化合物154.2を154.1の代わりに使用したこと以外は実施例186と同じ方法で調製した。白色の半固体が得られた(全収率23%)。MS(ES):m/z 376 (M−HCOOH+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.49 (d, 2H,) 5.22 (s, 1H), 3.83 (t, 2H), 3.15 (dd, 2H), 2.88 (s, 2H), 2.65 (s, 6H), 2.48 (t, 3H), 2.07 (t, 4H), 1.70 (m, 7H)。
実施例190:(2S)−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(I−137)の合成。
化合物190.1の合成。N−(4−[[(3R)−3−[2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−シアノエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(420mg,0.72mmol,1.00当量)、LiOH・H2O(60mg,1.43mmol,2.00当量)およびH2O2(30%)(0.5mL)のメタノール(20mL)中の溶液を水/氷浴中0℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を30mLの飽和Na2SO3の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×40mLの酢酸エチルで抽出し、減圧下で濃縮し、そして分取TLC(PE/EA=1:1)により精製した。これにより、N−(4−[[(3R)−3−[(2S)−2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−カルバモイルエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(190.1,180mg)を無色油状物として得、そしてN−(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−カルバモイルエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(50.2,160mg)を無色油状物として得た。
化合物I−137の合成。N−(4−[[(3R)−3−[(2S)−2−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2−カルバモイルエチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(160mg,0.26mmol,1.00当量)および塩化水素(conc.)(0.3mL)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を水/氷浴中0℃で2時間撹拌した。この溶液のpH値をNH4OHで8に調整した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(150mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(1#−Pre−HPLC−015(Waters)):カラム,X−bridge C18,19×150mm,5μm;移動相:水(50mMのNH4HCO3)およびCH3CN(10%のCH3CNを15分間で21%まで上昇,1.5分間で95%まで上昇,1.5分間で10%まで低下);254/220nmでのUV検出。その生成物をフリーズドライさせて、(2S)−2−ヒドロキシ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(48.3mg,47%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.46 (s, 1H), 5.30 (m, 1H), 4.16 (m, 1H), 3.59 (m, 1H), 3.16−2.94 (m, 2H), 2.77−2.68 (m, 1H), 2.58−2.52 (m, 6H), 2.48−2.10 (m,4H), 1.75−1.72 (m, 3 H), 1.66−1.34 (m, 2H). MS:m/z = 391(M+H)+。
実施例191:(2S)−2−アミノ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミド(I−146)の合成。
N−[(1S)−2−[(3R)−12−[(4−[[(tert−ブトキシ)カルボニル](メチル)アミノ]シクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−1−カルバモイルエチル]カルバミン酸ベンジル(70mg,0.11mmol,1.00当量)のジクロロメタン(5mL)中の溶液に、塩化水素(12M,2mL)を添加した。得られた溶液を30℃で5時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。その粗製生成物(70mg)を以下の条件下で分取HPLCにより精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm,5μm;移動相:水(50mLのNH4HCO3を含む)およびCH3CN(5.0%のCH3CNを12分間で43.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);254/220nmでのUV検出。これにより、28mg(64%)の(2S)−2−アミノ−3−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパンアミドを白色固体として得た。MS(ES):m/z 390(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.39−1.55 (m, 3H), 1.72−1.85 (m, 2H), 2.17−2.28 (m, 3H), 2.29−2.39 (m, 3H), 2.56 (s, 3H), 2.63−2.72 (m, 1H), 2.81−3.97 (m, 2H), 3.05−3.15 (m, 1H), 3.35−3.45 (m, 2H), 5.20−5.35 (m, 1H), 8.42 (s, 1H)。
実施例192:(1S)−2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−1−(1,3−オキサゾール−2−イル)エタン−1−オール(I−62)の合成。
2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−1−(1,3−オキサゾール−2−イル)エタン−1−オール(45mg,0.11mmol,1.00当量)を、以下の条件下でキラル分取HPLCにより精製した:カラム:CHIRALPAK IC;移動相:ヘキサン(0.1%のTEA):EtOH=70:30;254nmでのUV検出。これにより、31.6mg(70%)の192.1を白色固体として得、そして12.7mg(28%)の化合物I−62を白色固体として得た。I−62についての分析データ:MS: 429(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.49(s,1H), 7.64 (s,1H), 7.28 (s,1H), 5.22−5.27 (m,1H), 4.97 (t,1H), 3.10−3.12 (m,1H), 2.94−3.09 (m,2H), 2.62−2.72 (m, 2H), 2.21−2.37 (m,10H), 1.95−2.03 (m, 3H), 1.40−1.58 (m, 4H)。
実施例193:2−[(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)(メチル)アミノ]−1−(ピロリジン−1−イル)エタン−1−オン(I−109)の合成。
化合物193.1の合成。N−メチル−N−(4−[[(3R)−3−(2−オキソエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(500mg,1.12mmol,1.00当量)の無水THF(20mL)中の溶液を含む50mLの丸底フラスコを窒素下で0℃まで冷却した。次いで、CH3MgBr(THF中1M,3.36mL)をシリンジを介して滴下により添加し、そして得られた溶液を0℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:2)を用いてシリカゲルカラムに適用して、それぞれ所望のN−(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(192.1,170mg,33%)を無色油状物として得、そしてN−(4−[[(3R)−3−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(130mg,25%)を無色油状物として得た。
化合物I−109の合成。50mLの丸底フラスコに、0℃まで冷却したN−(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(170mg,0.38mmol,1.0当量)の、5.5mLのジクロロメタン中の溶液を入れた。次いで、塩酸(12M,0.5mL)を添加し、そして得られた溶液を室温で3時間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮して、(2R)−1−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オール塩酸塩(130mg,粗製)を明黄色油状物として得た。得られた塩酸塩(130mg,粗製)をDMF(5mL)に溶解させた。炭酸カリウム(359mg)および2−クロロ−1−(ピロリジン−1−イル)エタン−1−オン(125mg)を室温で添加し、そして得られた混合物を25℃で14時間撹拌した。この反応の完了後、その生成物をDCMで抽出し、ブラインで洗浄し、そして減圧中で濃縮した。その粗製生成物(160mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(SHIMADZU):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm,5μm;移動相:水(0.1%のHCOOHを含む)およびCH3CN(6.0%のCH3CNを25分間で50.0%まで上昇);254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そしてエバポレートして水およびCH3CNを除去して、2−[(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)(メチル)アミノ]−1−(ピロリジン−1−イル)エタン−1−オン(52.7mg)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 473(M+H)+. 1H NMR (400MHz, CD3OD): δ 8.46 (1H, s), 5.32−5.18 (1H, m), 3.94−3.92 (1H, m), 3.57 (2H, t), 3.45 (2H, t), 3.36 (3H, m), 3.08−3.10 (1H, m), 2.96−2.98 (1H, m), 2.67−2.62 (2H, m), 2.41−2.29 (6H, m), 2.070−1.97 (5H, m), 1.95−1.87 (2H, m), 1.64−1.52 (5H, m), 1.30 (3H, d)。
実施例194:2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−99)の合成。
化合物194.1の合成。[(3S)−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]メタノール(300mg,1.25mmol,1.00当量)およびN−(4−アミノシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(801mg,3.74mmol,3.00当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の溶液に、トリエチルアミン(1.7mL,10.00当量)を添加した。得られた溶液を50℃で一晩撹拌した。次いで、この反応を50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10〜1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、400mg(77%)のN−(4−[[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを明黄色固体として得た。
化合物194.2の合成。N−(4−[[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(400mg,0.96mmol,1.00当量)およびトリエチルアミン(0.27mL,2.00当量)のジクロロメタン(20mL)中の溶液に、MsCl(164mg,1.43mmol,1.50当量)を滴下により添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×40mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いてシリカゲルカラムに適用した。精製により、379mg(80%)のN−(4−[[(3S)−3−[(メタンスルホニルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを明黄色油状物として得た。
化合物194.3の合成。N−(4−[[(3S)−3−[(メタンスルホニルオキシ)メチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(379mg,0.76mmol,1.00当量)のDMSO(8mL)中の溶液に、NaCN(112.2mg,2.29mmol,5.00当量)を添加した。得られた溶液を80℃で5時間撹拌した。次いで、この反応を50mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×40mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、260mg(80%)のN−(4−[[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを黄色油状物として得た。
化合物194.4の合成。N−(4−[[(3R)−3−(シアノメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(260mg,0.61mmol,1.00当量)およびLiOH・H2O(76.6mg,1.82mmol,3.00当量)のメタノール(10mL)中の溶液に、H2O2(37%,1mL)を添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応を50mLのNa2SO3(aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を3×40mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、187mg(69%)のN−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチルを明黄色固体として得た。
化合物I−99の合成。N−(4−[[(3R)−3−(カルバモイルメチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]アミノ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(187mg,0.42mmol,1.00当量)のジクロロメタン(5mL)中の溶液に、塩化水素(12M,1mL)を添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。エバポレーション後、その残渣をCH3OH(10mL)に溶解させ、そしてHCHO(1.5mL)を添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。上記溶液に、NaBH3CN(79mg,1.26mmol,3.00当量)を添加した。得られた溶液を、撹拌しながら室温で一晩反応させた。次いで、この反応を10mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液を2×50mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせた。その粗製生成物(100mg)を以下の条件下で分取HPLCにより精製した:カラム:Xbridge Prep C18,5μm,19×150mm;移動相,水(50mLのNH4CO3を含む)およびCH3CN(10.0%のCH3CNを10分間で32.0%まで上昇,1分間で95.0%まで上昇,2分間で10.0%まで低下);254nmでのUV検出。この手順により、50mg(32%)の2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミドを白色固体として得た。MS(ES):m/z 374(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 1.35−1.60 (m, 4H), 1.95−2.04 (m, 2H), 2.09−2.10 (m, 2H), 2.28−2.38 (m, 7H), 2.40−2.45 (m, 3H), 2.68−2.80 (m, 1H), 2.89−2.30 (m, 1H), 3.05−3.15 (m, 1H), 4.05−4.15 (m, 1H), 3.87 (dd, J= 14.1, 6.3 Hz , 1H), 8.23 (s, 1H)。
実施例195:(2S)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オール(I−107)の合成および実施例196:(2R)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オール(I−106)の合成。
化合物195.1および196.1の合成。N−メチル−N−(4−[[(3R)−3−(2−オキソエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(370mg,0.83mmol,1.00当量)の、新たに蒸留したTHF(15mL)中の溶液に、ブロモ(エチル)マグネシウム(0.46mL,1.25mmol,1.50当量)を窒素下0℃で滴下により添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そしてH2Oの添加によりクエンチした。この混合物を酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中でエバポレートした。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10〜1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、0.11g(56%)のN−(4−[[(3R)−3−[(2S)−2−ヒドロキシブチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(195.1)を明黄色油状物として得、そして0.16g(81%)のN−(4−[[(3R)−3−[(2R)−2−ヒドロキシブチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(196.1)を明黄色油状物として得た。
化合物I−107の合成。N−(4−[[(3R)−3−[(2S)−2−ヒドロキシブチル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)−N−メチルカルバミン酸tert−ブチル(110mg,0.23mmol,1.00当量)のジクロロメタン(7mL)中の溶液に、塩酸(12M,0.5mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。その溶媒を減圧下で除去して、(2S)−1−[(3R)−12−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オール塩酸塩(90mg,粗製)を得、これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。そのように得られた塩酸塩(90mg)をメタノール(8mL)に溶解させた。次いで、HCHO(37%,1mL)を添加し、そしてこの混合物を室温で1時間撹拌した。その後、NaBH3CN(41mg,0.65mmol,2.99当量)を添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌し、そして水の添加によりクエンチした。この混合物を3×10mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(80mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm,5μm;移動相:水(0.05%のNH4HCO3を含む)およびCH3CN(7.0%のCH3CNを14分間で60.0%まで上昇);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、対応する48.4mg(57%)の(2S)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オールを明黄色半固体として得た。MS(ES):m/z 390(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD) : δ 8.46 (1H, s), 5.26−5.31 (1H, m), 3.61−3.63 (2H, m), 3.05−3.15 (1H, m), 2.95−3.00 (1H, m), 2.60−2.71 (1H, m), 2.25−2.50 (10H, m), 2.10−2.20 (1H, m), 2.00−2.08 (2H, m), 1.65−1.75 (2H, m), 1.40−1.52 (5H, m), 0.97 (3H, t)。
化合物I−106の合成。化合物I−106を、化合物196.1を195.1の代わりに使用したこと以外はI−107と同じ方法で調製した。66.1mg(58%)のI−106を明黄色半固体として得た。MS(ES):m/z 390(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.48 (1H, s), 5.23−5.35 (1H, m), 3.60−3.70 (1H, m), 3.35−3.40 (1H, m), 3.10−3.15 (1H, m), 2.90−3.00 (1H, m), 2.60−2.70 (1H, m), 2.30−2.50 (10H, m), 2.00−2.15 (3H, m), 1.30−1.75 (7H, m), 1.05 (3H, t)。
実施例197:(2S)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)−4−エチルシクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]ブタン−2−オール(I−104)の合成。
化合物I−104を、化合物132.1を132.2の代わりに使用したこと以外は化合物I−101と同じ方法で調製した。I−104をオフホワイトの固体として得た(13.6mg,全収率5.4%)。MS(ES):m/z 418(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.474 (1H, s), 333−5.42 (1H, m), 3.48−3.68 (2H, m), 3.00−3.14 (1H, m), 2.92−2.98 (1H, m), 2.70−2.73 (1H, m), 2.31−2.55 (6H, m), 2.06−2.11 (3H, m), 1.60−2.00 (8H, m), 1.26−1.58 (4H, m), 0.91−1.07 (6H, m)。
実施例198:2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−97)の合成。
化合物198.2の合成。N−(4−アミノシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(1.07g,4.99mmol,1.00当量)のDMF(10mL)中の溶液に、トリエチルアミン(1.26g,12.48mmol,2.50当量)および1−ブロモ−2−(2−ブロモエトキシ)エタン(1.4g,6.04mmol,1.20当量)を添加した。得られた溶液を70℃で一晩撹拌した。得られた溶液を酢酸エチル(100mL)で希釈し、ブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、1.2g(粗製)のN−[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルバミン酸tert−ブチルを明黄色固体として得た。MS(ES):m/z 285(M+H)+。
化合物198.3の合成。N−[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]カルバミン酸tert−ブチル(1.0g,3.52mmol,1.00当量)のメタノール(5mL)中の溶液に、濃塩酸(1.5mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この混合物にエーテル(50mL)をゆっくりと添加した。その沈殿物を濾過により集め、そしてオーブン内で乾燥させて、4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−アミン二塩酸塩(500mg,55%)を白色固体として得た。
化合物198.4の合成。[(3S)−12−クロロ−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]メタノール(100mg,0.42mmol,1.00当量)の無水DMF(8mL)中の溶液を含む100mLの丸底フラスコに、トリエチルアミン(372mg,3.68mmol,9.00当量)および4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−アミン塩酸塩(214mg,0.83mmol,2.00当量)を室温で添加した。得られた溶液を80℃で一晩撹拌した。冷却後、得られた溶液をDCM(50mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、130mg(81%)の[(3S)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]メタノールを黄色油状物として得た。MS(ES):m/z 389(M+H)+。
化合物198.5の合成。[(3S)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]メタノール(130mg,0.33mmol,1.00当量)のジクロロメタン(5mL)中の溶液に、MsCl(57mg,0.50mmol,1.50当量)およびトリエチルアミン(100mg,0.99mmol,3.00当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そしてDCM(30mL)で希釈した。その有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、140mg(90%)のメタンスルホン酸[(3S)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]メチルを黄色油状物として得た。MS(ES):m/z 467(M+H)+。
化合物198.6の合成。メタンスルホン酸[(3S)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]メチル(140mg,0.30mmol,1.00当量)のDMSO(5mL)中の溶液に、NaCN(88mg,1.80mmol,6.00当量)を室温で添加した。得られた溶液を80℃で2時間撹拌した。冷却後、得られた溶液をDCM(30mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトニトリル(90mg,84%)を黄色油状物として得た。MS(ES):m/z 398(M+H)+。
化合物I−97の合成。2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトニトリル(120mg,0.30mmol,1.00当量)のメタノール(8mL)中の溶液に、LiOH・H2O(37.8mg,0.90mmol,3.00当量)およびH2O2(30%,0.5mL)を氷水浴中で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そしてDCM(30mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM/MeOH(20:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、100mg(80%)の2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]アセトアミドを白色固体として得た。MS(ES):m/z 416(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.23 (s, 1H), 4.11−4.20 (m,1H), 3.82−3.89 (m, 1H), 3.72 (s, 4H), 3.09−3.17 (m, 1H), 2.93−2.99 (m, 1H), 2.70−2.82 (m, 1H), 2.65 (s, 4H), 2.47 (s, 2H), 2.27−2.35 (m, 2H), 2.11−2.19 (m, 2H), 2.05−2.10 (m, 2H), 1.40−1.67 (m, 4H)。
実施例199:(2R)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)−4−エチルシクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オール(I−102)の合成。
化合物199.1および199.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気下に維持した100mLの丸底フラスコに、N−(1−エチル−4−[[(3R)−3−(2−オキソエチル)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(330mg,0.72mmol,1.00当量)の、10mLの蒸留テトラヒドロフラン中の溶液を入れた。この溶液を0℃まで冷却した。次いで、CH3MgBr−THF(1M,1.5mL)をシリンジを介して滴下により添加した。得られた溶液をこの温度で2時間撹拌した。次いで、この反応を10mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、160mg(47%)のN−(1−エチル−4−[[(3R)−3−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル199.2を白色固体として得、そして70mg(20%)のN−(1−エチル−4−[[(3R)−3−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル199.1を白色固体として得た。
化合物I−102の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、N−(1−エチル−4−[[(3R)−3−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(160mg,0.34mmol,1.00当量)のジクロロメタン(6mL)中の溶液を0℃で入れた。次いで、塩酸(conc.,0.5mL)をこの温度で添加し、そして室温で2時間撹拌した。この反応溶液を減圧下で濃縮して、150mg(粗製)の(2R)−1−[(3R)−12−[(4−アミノ−4−エチルシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オール塩酸塩を白色固体として得た。
この固体(150mg,粗製)をメタノール(6mL)に溶解させ、そしてHCHO(37%,1.0mL)を室温で添加した。30分間撹拌した後に、NaBH3CN(61.8mg,0.98mmol,3.21当量)を添加し、そして得られた混合物を室温で5時間撹拌した。次いで、この溶液を10mLの水で希釈し、3×50mLのCHCl3/i−PrOH(3/1)で抽出し、そして合わせた有機層を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm,5μm;移動相,水(0.05%のNH4HCO3を含む)およびCH3CN(5.0%のCH3CNを10分間で45.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。これにより、46.4mg(38%)の(2R)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)−4−エチルシクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オールをオフホワイトの半固体として得た。MS(ES):m/z 404(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.48 (1H, s), 5.41 (1H, m) ,3.95 (1H, m), 3.33 (1H, m), 3.08 (1H, m), 2.97 (1H, m), 2.64 (1H, m), 2.49 (1H, m), 2.32 (6H, m), 2.18 (1H, m), 2.06 (2H, m), 1.60−1.85 (9H, m), 1.30 (3H, d), 0.95 (2H, m)。
実施例200:(2S)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)−4−エチルシクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オール(I−103)の合成。
N−(1−エチル−4−[[(3R)−3−[(2S)−2−ヒドロキシプロピル]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−12−イル]オキシ]シクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(70mg,0.15mmol,1.00当量)のジクロロメタン(3mL)中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、12Mの塩酸(0.3mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そして減圧下で濃縮して、60mg(粗製)の(2S)−1−[(3R)−12−[(4−アミノ−4−エチルシクロヘキシル)オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オール塩酸塩を白色固体として得た。
この固体(60mg,粗製)を3mLのメタノールに溶解させた。HCHO(37%,0.5mL)を添加し、その後、室温で30分間撹拌した。次いで、NaBH3CN(27mg,0.43mmol,3.54当量)を添加し、そして撹拌を周囲温度で5時間続けた。得られた溶液を10mLの水で希釈し、3×30mLのトリクロロメタン/i−PrOH(3/1)で抽出し、そして合わせた有機層を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(50mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm,5μm;移動相:水(0.05%のNH4HCO3を含む)およびCH3CN(5.0%のCH3CNを10分間で45.0%,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。この手順により、11.3mg(23%)の(2S)−1−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)−4−エチルシクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル]プロパン−2−オールを白色固体として得た。MS(ES):m/z 404(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.48 (1H, s), 5.41 (1H, m), 3.95 (1H, m), 3.33 (1H, m), 3.08 (1H, m), 2.97 (1H, m), 2.64 (1H, m), 2.49 (1H, m), 2.32 (6H, m), 2.18 (1H, m), 2.06 (2H, m), 1.60−1.85 (9H, m), 1.30 (3H, d), 0.95 (2H, m)。
実施例201:((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)メタノール(I−19)および((S)−4−(((1r,4S)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)メタノール(I−20)の合成、ならびにキラル化合物の分離
I−4(1.3g,3.3mmol)のTHF(30mL)中の溶液に、LiAlH4(508mg,13.3mmol)を0℃で少しずつ添加した。この混合物を2時間撹拌しながら室温まで温め、次いでNa2SO4・10H2O(4.3g,13.3mmol)を添加した。この懸濁物を2時間撹拌し、次いで濾過し、そしてその濾液をMeOH/DCM=1:10を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、白色固体生成物(810mg,70%)を得た。その生成物(550mg)を、以下の条件を使用してキラルHPLCにより分割した:器具:Thar SFC Prep 80(Thar Technologies,Waters);カラム:ChiralPak AD−H,内径50mm×長さ250mm,5μm(Daicel Chemical Industries Co.,Ltd);カラム温度:35℃;移動相:CO2/MeOH/DEA=70/30/0.1;流量:80g/分;背圧:100Bar;波長:214nm;サイクル時間:7.0分;注入体積:1.0mL;供給溶液:14mLのMeOHに溶解させた550mg。その溶媒を減圧下で濃縮して、150mgのI−19および150mgのI−20を得た。
実施例202:(12S)−3−[[(1r,4r)−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−カルボン酸(I−234)の合成。
化合物202.6の合成。化合物202.6を、153.3からの153.7の合成と類似の方法で、202.1から調製した。954mgの無色油状物を61%の全収率で単離した。
化合物202.7の合成。202.6のエナンチオマー(1.25g)を、以下の条件下で分取キラルHPLCにより分離した:カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびEtOH(85:15);流量:20mL/分;254/220μmでのUV検出。所望の異性体を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートして溶媒を除去して、それぞれ448mgの202.8(tR=14.68分)および404mgの202.7(tR=16.12分)を得た。eeは、以下の条件下で分析用キラルHPLCにより決定される場合、202.7については98.7%ee(tR=7.71分)、202.8については100%ee(tR=9.59分)であることが分かった:カラム:Lux セルロース−4,0.46×15cm,5μm,4.6×250mm,5μm;移動相:Hex:IPA=80:20;流量:1mL/分;254μmでのUV検出。
202.7についての分析データ:MS(ES):m/z 255(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.75 (1H, s), 3.81−3.69 (2H, m), 3.38 (1H, dd, J = 16.8, 5.1 Hz), 3.05−2.82 (2H, m), 2.78−2.64 (1H, m), 2.20−2.07 (2H, m), 1.69−1.61 (1H, m)。
202.8についての分析データ:MS(ES):m/z 255(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.75 (1H, s), 3.81−3.69 (2H, m), 3.38 (1H, dd, J = 16.8, 5.1 Hz), 3.05−2.82 (2H, m), 2.78−2.64 (1H, m), 2.20−2.07 (2H, m), 1.69−1.61 (1H, m)。
化合物202.9の合成。202.7(253mg,0.99mmol,1.00当量)のアセトン(10mL)中の溶液に、Jones試薬(2mL)を0℃で滴下により添加した。得られた混合物をこの温度で20分間撹拌し、水性飽和NaHSO3でクエンチし、そしてEtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、247mg(93%)の201.9を白色固体として得た。
化合物I−234の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの3つ口丸底フラスコに、4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オール(111mg,0.60mmol,1.20当量)の、5mLの蒸留THF中の溶液を0℃で入れた。その後、NaHMDS(0.75mL,THF中2M)をシリンジを介して滴下により添加し、そして30分間撹拌した。202.9(135mg,0.50mmol,1.00当量)の、2mLのTHF中の溶液を添加し、そして得られた溶液を0℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を5mLの水の添加によりクエンチし、そしてこの溶液のpHを1Mの塩酸で5に調整し、そして5×10mLのクロロホルム/i−PrOH(3:1)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、得られたI−234(200mg,粗製)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 418(M+H)+. 1H−NMR (400 MHz ,CDCl3): δ 8.48 (1H, s), 5.25−5.12 (1H, m), 3.87 (4H, brs), 3.30 (1H, dd), 3.08−2.74 (9H, m), 2.45−2.25 (3H, m), 2.19−1.88 (3H, m), 1.80−1.50 (4H, m)。
実施例203:(12S)−3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−カルボキサミド(I−220)の合成。
化合物I−220の合成。化合物I−220を、4.1からのI−13の合成と同じ方法で、I−234(実施例202)から調製した。79.6mgの白色固体を38%の収率で単離した。MS(ES):m/z 417(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.45 (1H, s), 5.30−5.22 (1H, m), 3.74−3.71 (4H, t), 3.33−3.26 (1H, m), 3.09−2.97 (3H, m), 2.87−2.70 (1H, m), 2.65−2.62 (4H, t), 2.45−2.30 (3H, m), 2.23−2.18 (1H, m), 2.11−2.07 (2H, m), 2.07−1.91 (1H, m), 1.64−1.44 (4H, m)。
実施例204:2−[(3S)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−10−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−224)の合成。
化合物204.1の合成。トリホスゲン(2.205g,7.43mmol,1.0当量)の、80mLの無水DCM中の溶液に、1.2(4.455g,14.98mmol,2.00当量)のDCM(20mL)中の溶液を、0℃で撹拌しながら滴下により添加し、その後、TEA(3.8g,37.43mmol,5.0当量)を窒素下でシリンジを介して添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。この混合物に、(2,4−ジメトキシフェニル)メタンアミン(5.01g,29.96mmol,4.00当量)を添加し、そして得られた溶液を撹拌しながら周囲温度でさらに1時間反応させた。その固体を濾別し、2×100mLのDCMで洗浄し、そしてその濾液を減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、204.1(4.5g,61%)を黄色固体として得た。
化合物204.2の合成。水素化ナトリウム(2.2g,55.00mmol,3.00当量,60%)を、100mLのジオキサン中の204.1(9.0g,18.35mmol,1.00当量)で窒素下100℃で一晩処理した。冷却後、この反応を水でクエンチし、そしてこの溶液のpHを4Mの塩酸で4に調整した。その固体を濾過により集め、そしてオーブン(45℃)内で乾燥させて、6.2g(81%)の204.2をオフホワイトの固体として得た。
化合物204.3の合成。204.2(6.0g,14.41mmol,1.00当量)、エタノール(10mL)および4−メチルベンゼン−1−スルホン酸(800mg,4.65mmol,0.32当量)のトルエン(110mL)中の溶液を120℃で一晩撹拌した。冷却後、この反応を水性飽和重炭酸ナトリウムでクエンチし、そして2×200mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/2)を用いてシリカゲルカラムに適用して、204.3(6.0g,94%)を黄色固体として得た。
化合物204.4の合成。204.3(6.0g,13.4mmol,1.00当量)の、50mLのトリフルオロ酢酸中の溶液を、窒素下油浴中50℃で4.5時間撹拌した。この反応の完了後、得られた混合物を減圧下で濃縮して、204.4(4.5g,粗製)を白色固体として得た。
化合物204.5の合成。250mLの丸底フラスコに、POCl3(70mL)中の204.4(4.0g,13.59mmol,1.00当量)を窒素下で入れ、そして得られた混合物を油浴中105℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、そしてその残渣を150mLのEtOAcで希釈した。この溶液のpH値を飽和重炭酸ナトリウムで7〜8に調整し、そして2×150mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の204.5(1.95g,43%)を明黄色固体として得た。
化合物204.6の合成。204.5のエナンチオマー(2.3g)を、以下の条件下でキラル−SFCにより分離した:カラム:Phenomenex Lux 5u セルロース−3,5×25cm,5μm;移動相:75%のCO2および25%のMeOH(0.01 DEA);流量:200g/分;220μmでのUV検出。最初に溶出した画分(tR=3.5分)を集め、そして減圧下でエバポレートして溶媒を除去して、900mgの204.6を得た。2番目に溶出した画分(tR=4.25分)を集め、そして減圧下でエバポレートして溶媒を除去して、900mgの化合物204.9を得た。204.6(98.5%)および204.9のeeを、以下の条件下で分析用キラルSFCにより決定した:カラム:phenomenex Lux 5u セルロース−3,4.6×250mm,5μm;移動相:90%のCO2および10%のMeOH(0.01 DEA);流量:4mL/分;254μmでのUV検出。
化合物204.7の合成。化合物204.7を、化合物16.4の合成と類似の様式で、204.6から調製した。0.55gの明黄色油状物を46%の収率で単離した。
化合物204.8の合成。204.7(275mg,0.625mmol,1.00当量)、1−メチル−1H−ピラゾール−4−アミン(152mg,1.56mmol,2.50当量)、Pd2dba3(28.6mg,0.03mmol,0.05当量)、Xantphos(36.2mg,0.065mmol,0.10当量)、NaOBut(145mg,1.5mmol,2.5当量)の、30mLの1,4−ジオキサン中の混合物を窒素で3回脱気した。得られた混合物を100℃で4時間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、そしてその残渣を水で希釈した。そのpH値を1Mの塩酸を用いて5に調整し、そして5×50mLのクロロホルム/iso−プロパノール(3:1)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。DCM/MeOH(10:1から2:1)を用いるシリカゲルカラムでのクロマトグラフィーによる精製により、204.8(180mg,62%)を灰色固体として得た。
化合物I−224の合成。化合物I−224を、化合物I−13の合成と類似の様式で、204.8から調製した。35.9mgの白色固体を20%の収率で単離した。MS(ES):m/z 470(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 7.89 (1H, br s), 7.59 (1H,s), 5.19 (1H, m), 3.89 (3H, s), 3.66 (1H, m), 2.83−2.99 (4H, m), 2.70 (7H, m), 2.43 ( 2H, m), 2.14−2.39 (4H, m), 1.76−1.94 (4H, m)。
実施例205:2−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ](4,4,5,5−d4)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド−d4(I−188)の合成。
化合物205.2の合成。(3,3,4,4−d4)シクロペンタン−1−オン(3.0g,34.0mmol,1.00当量)の、15mLの蒸留THF中の溶液に、THF中2MのLiHMDS(20.5mL,1.20当量)を窒素下−78℃で滴下により添加した。添加後、得られた溶液を−20℃で1時間撹拌した。次いで、シアノギ酸エチル(3.7g,37.4mmol,1.10当量)を−78℃で添加し、そして得られた溶液を撹拌しながら−78℃でさらに30分間反応させた。この反応を飽和NH4Cl溶液でクエンチし、そして2×100mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20から1:10)を用いてシリカゲルカラムに適用して、3.5g(64%)の205.2を得た。
化合物205.3の合成。205.2(3.5g,21.85mmol,1.00当量)のエタノール(100mL)中の溶液に、S(784mg,1.10当量)、2−シアノ酢酸エチル(2.7g,24.03mmol,1.10当量)およびEt2NH(3.19g,43.7mmol,2.00当量)を窒素下で順番に添加した。得られた混合物を45℃で5時間撹拌し、そして室温まで冷却し、そして50mLの水の添加によりクエンチした。3×100mLの酢酸エチルでの抽出後、合わせた有機層をブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10〜1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、205.3(3.2g,51%)を黄色固体として得た。
化合物205.4の合成。205.3(3.2g,11.1mmol,1.00当量)のホルムアミド(10mL)中の溶液に、酢酸ホルムアミジン(2.4g)を添加し、そして得られた混合物を窒素下150℃で5時間撹拌した。室温まで冷却した後に、この反応を水でクエンチし、そして3×100mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10〜1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、1.6g(54%)の205.4を黄色固体として得た。
化合物205.5の合成。205.4(1.6g,6.0mmol,1.00当量)の、20mLの1,4−ジオキサン中の溶液を含む100mLの丸底フラスコに、POCl3(10mL)を窒素下で添加した。得られた溶液を3時間還流させながら撹拌した。室温まで冷却した後に、過剰なPOCl3を減圧下で除去し、そしてその残渣を50mLのEtOAcに溶解させ、そして水/氷に注いだ。得られた溶液を飽和重炭酸ナトリウム溶液で中和し、そして3×80mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いてシリカゲルカラムに適用して、205.5(950mg,55%)を黄色固体として得た。
化合物205.6の合成。100mLの3つ口丸底フラスコに、205.5(900mg,3.14mmol,1.00当量)の、20mLの新たに蒸留したTHF中の混合物を添加し、その後、DIBAL−H(895mg,6.30mmol,2.00当量)を窒素下−78℃で添加した。得られた溶液を−78℃で2時間撹拌し、水性飽和NH4Clの添加によりクエンチし、そして3×100mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、205.6(720mg,94%)を無色油状物として得た。
化合物205.7の合成。205.6のエナンチオマー(720mg)を、以下の条件下で分取SFCにより分割した:カラム:Chiralpak AD−H,2×25cm;移動相:CO2(60%)およびメタノール(40%);流量:40g/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そしてエバポレートしてメタノールを除去して、205.7(tR=10分,320mg,89%)を無色油状物として得た。100%のee値(tR=3.2分間)を、以下の条件下で分析用SFCにより測定した:カラム:CHIRALPAK AD−H,4.6×150mm,5μm Chiral−A(AD−H);移動相:CO2(60%)、メタノール(40%);流量:4mL/分;220nmでのUV検出。
化合物205.8の合成。205.7(160mg,0.65mmol,1.00当量)の無水DCM(10mL)中の溶液に、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(110mg,1.31mmol,2.00当量)およびTsOH(56mg,0.33mmol,0.50当量)を添加した。この溶液を窒素下0℃で30分間撹拌した。得られた溶液を水で希釈し、そしてジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の205.8(170mg,79%)を無色油状物として得た。
化合物205.9の合成。水素化ナトリウム(104mg,2.60mmol,5.03当量,鉱油中60%の分散物)を、25mLの蒸留THF中のトランス−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オール(143mg,0.77mmol,1.49当量)で窒素下0℃で30分間処理した。次いで、5mLのTHF中の205.8(170mg,0.52mmol,1.00当量をシリンジを介して添加し、そして得られた溶液を、撹拌しながらその温度を油浴中で55℃に維持しながらさらに3時間反応させた。次いで、この反応をNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、205.9(110mg,45%)を無色油状物として得た。
化合物205.10の合成。205.9(120mg,0.25mmol,1.00当量)およびconc.塩酸(0.5mL)のメタノール(15mL)中の溶液を水/氷浴中0℃で30分間撹拌した。次いで、この反応を重炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチし、そして4×50mLのDCMで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、205.10(85mg,86%)を無色油状物として得た。
化合物205.11の合成。205.10(120mg,0.25mmol,1.00当量)およびconc.塩酸(0.5mL)のメタノール(15mL)中の溶液に、を水/氷浴中0℃で30分間撹拌した。次いで、この反応を重炭酸ナトリウム(sat.)の添加によりクエンチし、そして4×50mLのDCMで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(25:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、205.11(85mg,86%)を無色油状物として得た。
化合物205.12の合成。205.11(95mg,0.20mmol,1.00当量)、NaCN(99mg,2.02mmol,10.03当量)および4−ジメチルアミノピリジン(5mg,0.04mmol,0.20当量)のDMSO(5mL)中の溶液を油浴中60℃で35時間撹拌した。得られた溶液を50mLの水で希釈し、そして3×60mLのDCMで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、205.12(80mg,99%)を無色油状物として得た。
化合物I−188の合成。205.12(80mg,0.20mmol,1.00当量)、LiOH・H2O(17mg,0.40mmol,2.04当量)およびH2O2(0.5mL,30%)のメタノール(10mL)中の溶液を0℃で3時間撹拌した。次いで、この反応を飽和Na2SO3の添加によりクエンチし、そして3×50mLのDCMで抽出した。その有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮した。その残渣をジクロロメタン/メタノール(30:1)を用いる分取TLCにより精製して、化合物I−188(48.9mg,59%)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 421(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.49 (s, 1H), 5.33−5.25 (m, 1H), 3.82−3.72 (m, 5H), 3.03−2.99 (m, 1H), 2.67−2.63 (m, 4H), 2.41−2.27 (m, 4H), 2.12−2.09 (m, 2H), 1.71−1.47 (m, 4H)。
実施例206:12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−4,9,11−トリアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン(I−192)の合成。
化合物206.2の合成。3−オキソピロリジン−1−カルボン酸ベンジル(4.5g,20.53mmol,1.00当量)、2−シアノ酢酸エチル(2.773g,24.51mmol,1.19当量)、S(780mg,24.38mmol,1.19当量)およびジエチルアミン(1.791g,24.53mmol,1.20当量)のエタノール(40mL)中の溶液を50℃で5時間撹拌した。その固体を濾過により集め、そして45℃のオーブン内で乾燥させて、所望の206.2(1.7g,24%)を黄色固体として得た。
化合物206.3の合成。206.2(1.5g,4.33mmol,1.00当量)および酢酸ホルムアミジン(4.582g,43.23mmol,9.98当量)の、50mLのホルムアミド中の混合物を窒素下180℃で3時間撹拌した。次いで、この反応を水の添加によりクエンチし、そして3×100mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(15:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、206.3(1.2g,85%)を白色固体として得た。
化合物206.4の合成。206.3(1.9g,5.80mmol,1.00当量)およびPOCl3(8.89g,57.98mmol,10.0当量)の1,4−ジオキサン(50mL)中の溶液を窒素下110℃で3時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、そしてその残渣をEtOAc(100mL)に溶解させ、そして冷飽和重炭酸ナトリウムに注ぎ、そして3×80mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、206.4(1.5g,75%)を白色固体として得た。
化合物206.5の合成。水素化ナトリウム(60%,416mg,17.33mmol,6.66当量)を、蒸留THF(10mL)中のトランス−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オール(577mg,3.11mmol,1.20当量)で窒素下室温で40分間処理した。206.4(900mg,2.60mmol,1.00当量)を添加し、そして得られた溶液を70℃で4時間撹拌し、そして冷却し、そしてNH4Cl(sat.)の添加によりクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(15:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、206.5(900mg,70%)を無色油状物として得た。
化合物I−192の合成。206.5(200mg,0.40mmol,1.00当量)の、10mLのDCM中の溶液に、塩酸(12M,1mL)を添加し、その後、25℃で8時間撹拌した。この溶液のpH値をアンモニアで8に調整し、そして得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18 19×150mm 5μm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(50%のCH3CNを10分間で85%まで上昇);流量:20mL/分;254nmでのUV検出。これにより、化合物I−192(7.6mg,5%)を黄色固体として得た。MS(ES):m/z 361(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.58 (s, 1H), 5.31−5.21 (m, 1H), 4.45−4.42 (m, 4H), 3.77−3.74 (m, 4H), 2.72−2.70 (m, 4H), 2.48−2.33 (m, 3H), 2.13−2.10 (m, 2H), 1.67−1.50 (m, 4H)。
実施例207:4−N−[12,12−ジメチル−11−オキサ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−イル]−1−N,1−N−ジメチルシクロヘキサン−1,4−ジアミン(I−194)の合成。
化合物207.2の合成。2,2−ジメチルオキサン(2.5g,19.5mmol,1.00当量)、2−シアノ酢酸エチル(2.43g,21.45mmol,1.1当量)およびモルホリン(2.55g,29.25mmol,1.5当量)の、80mLのエタノール中の溶液に、S(0.69g,21.45mmol,1.1当量)を室温で添加した。得られた混合物を窒素下油浴中50℃で一晩撹拌した。完了後、得られた混合物を減圧下で濃縮し、そしてその残渣を水で希釈し、そして3×80mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の207.2(4.5g,90%)を明黄色固体として得た。
化合物207.3の合成。50mLの丸底フラスコに、20mLのホルムアミド中の207.2(2.2g,8.62mmol,1.00当量)および酢酸ホルムアミジン(8.6g,82.69mmol,9.60当量)を室温で入れた。得られた溶液を窒素下油浴中140℃で3時間撹拌した。得られた溶液を水でクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した。その有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮して、1.8g(78%)の207.3を白色固体として得た。
化合物207.4の合成。POCl3(20mL)中の207.3(1.8g,7.62mmol,1.00当量)を窒素下油浴中110℃で2時間撹拌した。完了後、この反応混合物を減圧中で濃縮し、そしてその残渣をEtOAcで希釈し、そして100gの水/氷に注いだ。この溶液を飽和重炭酸ナトリウムで中和し、そして2×80mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。EtOAc/PE(1:30から1:10)を用いるシリカゲルカラムでのクロマトグラフィーによる精製により、1.3g(67%)の207.4を明黄色固体として得た。
化合物I−194の合成。207.4(196.8mg,0.77mmol,1.00当量)、炭酸カリウム(533mg,5.04当量)および1−N,1−N−ジメチルシクロヘキサン−1,4−ジアミン二塩酸塩(423.6mg,1.97mmol,2.57当量)のCH3CN(15mL)の混合物を窒素下70℃で一晩加熱した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、そしてその残渣を水で希釈し、そして4×40mLのDCMで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(15:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望のI−194(138.7mg,50%)をオフホワイトの固体として得た。MS(ES):m/z 361(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.26 (1H, s), 4.83 (2H, t), 2.96 (2H, s), 2.65−2.55 (1H, m), 2.40 (6H, s), 2.25−2.16 (2H, m), 2.09−1.98 (2H, m), 1.55−1.45 (4H, m), 1.36 (6H, s)。
実施例208:12,12−ジメチル−3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−11−オキサ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン(I−193)の合成。
水素化ナトリウム(118.1mg,2.95mmol,5.01当量,60%)を、10mLの蒸留THF中のトランス−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オール(218.7mg,1.18mmol,2.00当量)で窒素下で30分間処理した。207.4(150.2mg,0.59mmol,1.00当量)を添加し、そして得られた溶液を55℃で3時間撹拌した。室温まで冷却した後に、この反応をNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチし、そして3×60mLのDCMで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の158.1mg(66%)のI−193をオフホワイトの固体として得た。MS(ES):m/z 404(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.49 (1H, s), 5.35−5.15 (1H, m), 3.72 (4H, t), 2.93 (2H, s), 2.63 (4H, t), 2.45−2.25 (3H, m), 2.15−2.02 (2H, m), 1.69−1.40 (4H, m), 1.34 (6H, s)。
実施例209:4−メチル−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−4,9,11−トリアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン(I−196)の合成。
I−192(実施例207;200mg,0.55mmol,1.00当量)、HCHO(37%,0.2mL)およびNaBH3CN(104.9mg,1.67mmol,3.01当量)のメタノール(5mL)中の溶液を25℃で2時間撹拌した。その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18 19×150mm 5μm;移動相:0.05 NH4HCO3を含む水およびCH3CN(50%のCH3CNを10分間で85%まで上昇);流量:20mL/分;254nmでのUV検出。これにより、I−196(4.7mg,2%)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 375(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, d6−DMSO): δ 8.53 (s, 1H), 5.30−5.23 (m, 1H), 4.15−4.12 (m, 4H), 3.94−3.72 (m, 4H), 2.65 (s, 3H), 2.64−2.63 (m, 4H), 2.41−2.34 (m, 3H), 2.11−2.08 (m, 2H), 1.65−1.53 (m, 4H)。
実施例210:1−(12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−4,9,11−トリアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−4−イル)エタン−1−オン(I−198)の合成。
I−192(実施例207;150mg,0.42mmol,1.00当量)、TEA(84.3mg,0.83mmol,2.00当量)および塩化アセチル(65mg,0.83mmol,1.99当量)のジクロロメタン(5mL)中の溶液を室温で0.5時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:Xbridge Prep C18 5μm,19×150mm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(10.0%のCH3CNを10分間で30.0%まで上昇,5分間で100.0%まで上昇,1分間で10.0%まで低下);流量:20mL/分;254nmでのUV検出。これにより、I−198(28.8mg,17%)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 403(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.56 (s, 1H), 5.32−5.24 (m, 1H), 5.00−4.92 (m, 2H), 4.85−4.80 (m, 2H), 3.74−2.71 (m, 4H), 2.65−2.62 (m, 4H), 2.41−2.07 (m, 8H), 1.75−1.45 (m, 4H)。
実施例211:12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−4,9,11−トリアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−4−カルボン酸メチル(I−199)の合成。
化合物I−199を、化合物I−198の合成と類似の様式で、I−192から調製した。白色油状物を4%の収率で単離した。MS(ES):m/z 419(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.56 (s, 1H), 5.12−5.23 (m, 1H), 4.82−4.77 (m, 4H), 3.82−3.49 (m, 7H), 2.60 (s, 4H), 2.28−2.01 (m, 5H), 1.61−1.36 (m, 4H)。
実施例212:N−メチル−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−4,9,11−トリアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),9,11−トリエン−4−カルボキサミド(I−200)の合成。
I−192(100mg,0.28mmol,1.00当量)の3mLのDCM中の溶液を、トリホスゲン(40.8mg,0.14mmol,0.50当量)のDCM(7mL)中の溶液に、窒素下0℃で滴下により添加した。0.5時間後、TEA(84mg,0.83mmol,3.01当量)およびCH3NH2−THF(0.5mL)を添加し、そして得られた溶液を室温で1.5時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(10.0%のCH3CNを10分間で30.0%まで上昇,2分間で100.0%まで上昇,1分間で10.0%まで低下);流量:20mL/分;254nmでのUV検出。これにより、I−200(21mg,18%)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 418(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.56 (s, 1H), 5.32−5.24 (m, 1H), 4.77 (d, J = 6.3 Hz, 4H), 4.32−4.21 (m, 1H), 3.93−3.79 (m, 4H), 2.93 (d, J = 4.5 Hz, 3H), 2.79−2.50 (m, 4H), 2.40−1.89 (m, 5H), 1.71−1.58 (m, 2H)。
実施例213:3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2,4,6−テトラエン−12−カルボキサミド(I−203)の合成。
化合物213.5の合成。化合物213.5を、207.4の合成と類似の方法で、3−オキソシクロヘキサン−1−カルボン酸メチルから調製した。1.38gの白色固体を8%の全収率で単離した。MS(ES):m/z 283および285(M+H)+。
化合物213.6の合成。213.5(200mg,0.71mmol,1.00当量)、トランス−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−アミン二塩酸塩(269mg,1.05mmol,1.49当量)、炭酸カリウム(290mg,2.10mmol,2.97当量)の、CH3CN(20mL)中の混合物を含む50mLの丸底フラスコを窒素下80℃で14時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチし、そして3×80mLのDCMで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(15:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、250mg(82%)の213.6を白色固体として得た。
化合物I−203の合成。NH3(g)をメタノール(35mL)に0℃で1時間導入した。次いで、213.6(250mg,0.58mmol,1.00当量)を添加し、そして得られた溶液を室温で14時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、そしてその残渣をジクロロメタン/メタノール(8:1)を用いてシリカゲルカラムに供して、所望の化合物I−203(170mg,70%)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 416(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.25 (s, 1H), 4.15 (m, 1H), 3.75 (m, 4H), 3.15 (m, 2H), 2.92−2.61 (m, 7H), 2.39−1.82 (m, 7H), 1.62−1.47 (m, 4H)。
実施例214:2−(12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−10−(フェニルアミノ)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0^[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル)アセトアミド(I−204)。
化合物214.1の合成。NaH(鉱油中60%の分散物,543.4mg,22.64mmol,5.00当量)を、新たに蒸留したTHF(10mL)中のトランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−オール(428mg,2.99mmol,1.10当量)で窒素下室温で1時間処理した。204.5(900mg,2.72mmol,1.00当量)の、10mLのTHF中の溶液にシリンジを介して添加し、そして得られた溶液を60℃で3時間撹拌した。この反応の完了後、この反応物を室温まで冷却し、そして飽和NH4Clでクエンチし、そして3×100mLのDCMで抽出した。その有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(50:1から30:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の214.1(0.55g,46%)を明黄色油状物として得た。
化合物214.2の合成。214.1(270mg,0.62mmol,1.00当量)の、15mLのジオキサン中の溶液を含む50mLの乾燥丸底フラスコに、Pd2dba3(31.9mg,0.03mmol,0.05当量)、Xantphos(35.6mg,0.06mmol,0.10当量)、t−BuONa(142.9mg,1.49mmol,2.41当量)およびアニリン(142.9mg,1.54mmol,2.49当量)を室温で順番に添加した。次いで、この反応混合物を窒素で3回脱気し、そして100℃で4時間撹拌した。その固体を濾過により濾別し、そしてその濾液を1Mの塩酸で中和し、そして3×50mLのCHCl3/iso−プロパノール(3:1)で抽出した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、214.2(190mg,粗製)を白色固体として得た。
化合物I−204の合成。50mLの丸底フラスコに、214.2(104mg)、NH4Cl(53mg,0.99mmol,4.58当量)、HOBt(45mg,0.33mmol,1.54当量)、EDCI(87mg,0.45mmol,2.10当量)および4−ジメチルアミノピリジン(29mg,0.24mmol,1.10当量)のDMF(6mL)中の混合物を窒素下で入れた。得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この反応を水でクエンチし、そしてDCMで抽出し、そして減圧中で濃縮した。その残渣を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBD 5μm,19×150mm;移動相:0.01%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(勾配B% 20%〜24%,実行時間10分間);流量:15ml/分;254nmでのUV検出。これにより、4.6mg(5%)のI−204を固体として得た。MS(ES):m/z 466(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz ,CD3OD+CDCl3): δ 7.65 (2H, d), 7.43−7.31 (2H, m), 7.15−6.99 (1H, m), 5.25−5.05 (1H, m), 3.79−3.68 (1H, m), 3.08−2.82 (3H, m), 2.79−2.65 (1H, m), 2.61−2.31 (9H, m), 2.28−2.02 (4H, m), 1.75−1.39 (4H, m)。
実施例215:[(12S)−3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−2,4,6−トリエン−12−イル]メタノール(I−210)の合成。
202.7(50mg,0.20mmol,1.00当量)、トランス−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−アミン二塩酸塩(109mg,0.59mmol,3.00当量)、DIEA(51mg,0.39mmol,2.01当量)および炭酸カリウム(136mg,0.98mmol,5.01当量)の、25mLのCH3CN(25mL)中の混合物を窒素下80℃で60時間撹拌した。次いで、この反応を30mLの水の添加によりクエンチし、そして3×60mLのクロロホルム/iso−プロパノール(3:1)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(80mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(10.0%のCH3CNを9分間で30.0%まで上昇,2分間で100.0%まで上昇,1分間で10.0%まで低下);流量:20mL/分;220/254nmでのUV検出。これにより、20.1mg(25%)のI−201を白色固体として得た。MS(ES):m/z 403(M+H)+. 1H NMR (300 MHz ,CDCl3): δ 8.35 (1H, s), 5.13−5.11 (1H, d) ,4.12−4.10 (1H, m), 3.73−3.68 (6H, s), 3.06−3.00 (1H, d), 2.87 (2H, s), 2.70−2.58 (5H, t), 2.30−2.27 (3H, d), 2.10−1.96 (4H, m), 1.67−1.25 (5H, m)。
実施例216:[(12R)−3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2,4,6−テトラエン−12−イル]メタノール(I−211)の合成。
化合物I−211を、202.7からの化合物I−210の合成と類似の様式で202.8から調製した。19.3mgの白色固体を24%の収率で単離した。MS(ES):m/z 403(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.38 (1H, s), 5.15−5.14 (1H, d) ,4.17−4.14 (1H, m), 3.85−3.81 (4H, s), 3.79−3.71 (2H, m), 3.09−3.04 (1H, m), 2.90−2.86 (2H, s), 2.75−2.69 (5H, m), 2.65−2.34 (1H, s), 2.33−2.30 (2H, m), 2.14−2.07 (4H, m), 1.66−1.62 (5H, m)。
実施例217:3−[(3R)−12−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]−2−オキソプロパンアミド(I−213)の合成。
500mLの丸底フラスコに、I−93(8.5g,19.03mmol,1.00当量)のDMSO(300mL)中の溶液を入れ、その後、EDC(36.48g,10.00当量)を入れた。その後、2,2−ジクロロ酢酸(9.8g,76.00mmol,4.00当量)を0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。次いで、この反応を120mLの重炭酸ナトリウム(sat.,aq.)の添加によりクエンチした。得られた溶液を4×200mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。得られた混合物を5×300mLのブラインで洗浄した。この混合物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、7.8g(92%)のI−213を白色固体として得た。MS(ES):m/z 445(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.50 (1H, s), 6.82 (1H, s), 5.44 (1H, s), 5.23−5.20 (1H, m), 3.81−3.62 (6H, m), 3.20−2.93 (3H, m), 2.86−2.76 (1H, m), 2.60 (4H, s), 2.30−2.28 (3H, m), 2.15−1.98 (3H, m), 1.55−1.42 (4H, m)。
実施例218:2−[(3R)−12−[[4−(ピペリジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−214)の合成。
化合物218.1の合成。水素化ナトリウム(60%,140mg,3.50mmol,5.00当量)を、蒸留テトラヒドロフラン(10mL)中のトランス−4−(ピペリジン−1−イル)シクロヘキサン−1−オール(258mg,1.41mmol,2.00当量)で窒素下で1時間処理した。次いで、65.1(250mg,0.70mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(5mL)中の溶液を添加し、そして室温で2時間撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチし、そして3×100mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、300mg(85%)の218.1を白色固体として得た。
化合物218.2の合成。100mLの丸底フラスコに、219.1(300mg,0.60mmol,1.00当量)のメタノール(20mL)中の溶液を入れ、その後、0℃まで冷却した。次いで、12Mの塩酸(1mL)を添加し、そして得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、DCMで希釈し、飽和重炭酸ナトリウムで中和し、ブラインで洗浄した。その有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮して、所望の218.2(250mg,粗製)を黄色油状物として得た。
化合物218.3の合成。218.2(170mg,0.44mmol,1.00当量)のDCM(20mL)中の溶液に、メタンスルホニルクロリド(94mg,0.82mmol,2.00当量)およびTEA(127mg,1.26mmol,3.00当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、そして100mLのDCMで希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、250mg(粗製)の218.3を黄色油状物として得た。
化合物218.4の合成。218.3(200mg,0.43mmol,1.00当量)のDMSO(10mL)中の溶液を含む25mLの丸底フラスコに、ナトリウムカルボニトリル(105mg,2.14mmol,5.00当量)を添加した。得られた溶液を油浴中100℃で2時間撹拌した。冷却後、この反応を50mLの水の添加によりクエンチし、そして3×100mLのジクロロメタンで抽出し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、120mg(粗製)の218.4を黄色油状物として得た。
化合物I−214の合成。218.4(120mg,0.30mmol,1.00当量)のMeOH(5mL)中の溶液に、LiOH・H2O(25.2mg,0.60mmol,2.00当量)を添加し、その後、氷/水浴中で冷却した。次いで、過酸化水素(1mL)をゆっくりと添加し、そして得られた溶液をこの温度で1時間撹拌した。次いで、この反応を飽和NaHSO3でクエンチし、そして3×50mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した((Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(40%のCH3CNを10分間で70%まで上昇);流量:20mL/分;254nmでのUV検出。これにより、22mg(18%)のI−214を白色固体として得た。MS(ES):m/z 415 (M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.49 (s, 1H), 5.29−5.24 (m, 1H), 3.81 (m, 1H), 3.33−3.25 (m, 1H), 3.03−2.98 (m, 2H), 2.85−2.68 (m, 5H), 2.53 (m, 1H), 2.33−2.25 (m, 4H), 2.09−2.06 (m, 2H), 1.68−1.31 (m, 10H)。
実施例219:[(12R)−3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]メタノール(I−215)の合成。
化合物219.1の合成。202.8(100mg,0.39mmol,1.00当量)のジクロロメタン(15mL)中の溶液に、DIEA(0.2mL,3.00当量)およびSEMCl(131mg,2.00当量)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。その残渣を水で希釈し、そしてEtOAcで抽出し、1Mの水性HClおよびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下でエバポレートした。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いてシリカゲルカラムに適用して、100mg(66%)の219.1を白色固体として得た。
化合物219.2の合成。水素化ナトリウム(60%,52mg,1.30mmol,5.00当量)を、3mLの蒸留THF中のトランス−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オール(96mg,0.52mmol,2.00当量)で窒素下0℃で1時間処理した。219.1(100mg,0.26mmol,1.00当量)のテトラヒドロフラン(2mL)中の溶液を45℃でシリンジを介して添加した。得られた溶液をこの温度で4時間撹拌した。冷却後、この反応を10mLの水の添加によりクエンチした。この溶液のpH値を1Mの水性塩酸で6に調整し、その後、3×50mLのジクロロメタンで抽出した。その有機層を合わせ、そして減圧下で濃縮して、90mg(粗製)の219.2を白色固体として得た。
化合物I−215の合成。219.2(90mg,0.17mmol,1.00当量)のメタノール(5mL)中の溶液に、12Mの塩酸(0.2mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。得られた溶液を減圧中で濃縮し、そしてその残渣をDCMで希釈し、飽和水性重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下でエバポレートした。DCM/MeOH(1:50から1:30)を用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、19.7mgのI−215を白色固体として得た。MS(ES):m/z 404(M+H)+. 1H−NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.50 (s, 1H), 5.29−5.18 (m, 1H), 3.95−3.64 (m, 6H), 3.20 (dd, 1H), 2.98−2.80 (m, 2H), 2.78−2.45 (m, 5H), 2.38−2.25 (m, 3H), 2.18−1.95 (m, 4H), 1.45−1.25 (m, 5H)。
実施例220:[(12S)−3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル]メタノール(I−216)の合成。
化合物I−216を、202.8からの化合物I−215の合成と類似の方法で、202.7から調製した。24.3mgの白色固体を202.7から15%の全体の収率で単離した。MS(ES):m/z 404(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.49 (s, 1H), 5.30−5.15 (m, 1H), 3.78−3.64 (m, 6H), 3.18 (dd, 1H), 2.98−2.78 (m, 2H), 2.75−2.50 (m, 5H), 2.48−2.20 (m, 3H), 2.16−1.95 (m, 4H), 1.92−1.62 (m, 5H)。
実施例221:2−(3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−11−オキサ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−イル)アセトアミド(I−221)の合成。
化合物221.2の合成。プロパ−2−イン酸エチル(6.2g,63.20mmol,1.07当量)の、80mLの乾燥エーテル中の溶液に、4−メチルモルホリン(6.3g,62.29mmol,1.06当量)、ペンタ−4−エン−1−オール(4.25g,58.94mmol,1.00当量)を順番に添加した。得られた溶液を窒素下室温で一晩撹拌した。得られた混合物を150mLの0.5Mの水性HOAcに注ぎ、そして2×150mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:30から1:10)を用いてシリカゲルカラムに適用して、9.6g(96%)の221.2を無色油状物として得た。
化合物221.3の合成。221.2(9.8g,57.58mmol,1.00当量)の、150mLの乾燥DCM中の溶液に、0℃でTFA(25mL)を滴下により30分間かけて添加した。得られた溶液を0℃で2時間撹拌した。完了後、この反応混合物を減圧中で濃縮し、そして200mLのEtOAcで希釈し、1MのNaHCO3の冷溶液で洗浄した。その有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、14.1g(粗製)の221.3を黄色油状物として得、これをさらに精製せずに次の工程に使用した。
化合物221.4の合成。221.3(14.1g,粗製)の、80mLのメタノール(80mL)中の溶液に、炭酸カリウム(0.3M,200mL)を添加し、そして得られた溶液を25℃で30分間撹拌した。この溶液のpH値をAcOHで7に調整した。得られた溶液を3×100mLのジクロロメタンで抽出した。その有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、8.2g(粗製)の221.4を無色粘性液体として得た。
化合物221.5の合成。221.4(8.2g,43.57mmol,1.00当量)のアセトン(160mL)中の溶液に、0℃でJones試薬(20mL)を滴下により添加し、そして得られた混合物を約10分間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性NaHSO3の添加によりクエンチし、そして2×100mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、7.2g(粗製)の221.5を明黄色油状物として得た。
化合物221.6の合成。221.5(7.2g,38.67mmol,1.00当量)の乾燥エタノール(85mL)中の溶液を含む250mLの丸底フラスコに、S(1.2g,37.50mmol,0.97当量)、2−シアノ酢酸エチル(4.8g,42.43mmol,1.10当量)およびモルホリン(3.4g,39.03mmol,1.01当量)を室温で順番に添加した。得られた溶液を窒素下油浴中50℃で一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、そしてその残渣を100mLの水で希釈し、そして2×150mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:9)を用いてシリカゲルカラムに適用して、11.5g(95%)の221.6を黄色油状物として得た。
化合物221.7の合成。221.6(500mg,1.60mmol,1.00当量)の、15mLのホルムアミド(15mL)中の溶液に、酢酸ホルムアミジン(830mg,7.97mmol,5.00当量)を添加し、そして得られた混合物を窒素下油浴中140℃で5時間撹拌した。冷却後、得られた混合物を水で希釈し、そして3×60mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(2:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、283mg(60%)の221.7を白色固体として得た。
化合物221.8の合成。221.7(1.3g,4.42mmol,1.00当量)の、15mLの乾燥1,4−ジオキサン中の溶液に、POCl3(5mL)を窒素下室温で添加した。得られた溶液を油浴中100℃で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、そしてその残渣をEtOAc(150mL)で希釈し、飽和水性重炭酸ナトリウムで中和し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いてシリカゲルカラムに適用して、1g(72%)の221.8を白色固体として得た。
化合物221.9の合成。221.8(500mg,1.6mmol,1.0当量)の、THF/水の混合物(6/6mL)中の溶液に、LiOH・H2O(202mg,4.8mmol,3.0当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。このフラスコの内容物を分液漏斗に移し、1MのHClで酸性にし、次いで、酢酸エチル(2×100ml)で抽出した。その有機物を合わせ、そしてブラインで1回抽出し、その後、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして減圧中で濃縮した。これにより、342mg(粗製)の化合物221.9を黄色固体として得、これをそのまま次の反応で使用した。
化合物221.10の合成。化合物221.9(100mg,0.35mmol,1.0当量)およびトランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキサノール(60mg,0.42mmol,1.2当量)の、3mLの新たに蒸留したTHF中の溶液に、0℃でNaHMDS(THF中2M,0.5mL,1.05mmol,3.0当量)を窒素下でシリンジを介して添加した。得られた溶液をこの温度で30分間撹拌し、次いで水で希釈した。得られた溶液を1MのHCl溶液でpH4〜5まで酸性にし、そしてCHCl3/iso−プロパノール(V/V=3/1)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣を逆相クロマトグラフィー(溶出液として水およびCH3CN)により精製して、30mg(純度90%)の所望の化合物221.10を黄色油状物として得た。
化合物I−221の合成。221.10(25mg,0.06mmol,1.00当量)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の溶液に、NH4Cl(3.8mg,0.07mmol,1.20当量)、HATU(27mg,0.07mmol,1.20当量)およびDIEA(15mg,0.12mmol,2.00当量)を窒素下室温で順番に添加した。得られた溶液を周囲温度で一晩撹拌し、水でクエンチし、そして4×20mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(40mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(10.0%のCH3CNを10分間で36.0%まで上昇,2分間で100.0%まで上昇,1分間で10.0%まで低下);流量:20mL/分;220/254nmでのUV検出。これにより、9.6mg(38%)のI−221を白色固体として得た。MS(ES):m/z 391(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.38 (1H, s), 5.17−5.10 (1H, m), 4.86−4.78 (2H, m), 4.08−4.02 (1H, m), 3.21 (1H, dd), 2.72−2.62 (1H, m), 2.57−2.48 (2H, m), 2.39−2.30 (1H, m), 2.30−2.20 (8H, m), 1.97−1.93 (2H, d), 1.57−1.38 (4H, m)。
実施例222:2−[(3R)−12−[[4−(ピロリジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−105)の合成。
化合物222.2の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、トランス−4−アミノシクロヘキサン−1−オール(1.0g,8.7mmol,1.00当量)、KI(1.87g)、炭酸カリウム(0.3g,2.2mmol,0.25当量)および1,4−ジブロモブタン(1.93g,8.9mmol,1.03当量)の、CH3CN(30mL)中の混合物を入れた。得られた溶液を2時間加熱還流し、そして濾過してその固体を除去した。その濾液を減圧中で濃縮し、そしてその残渣を水で希釈し、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10/1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、1.4g(95%)で222.2を黄色固体として得た。
化合物222.3の合成。水素化ナトリウム(108mg,4.50mmol,4.0当量,鉱油中60%の分散物)を、蒸留テトラヒドロフラン(10mL)中の222.2(290mg,1.71mmol,1.52当量)で窒素下室温で30分間処理した。その後、65.1(400mg,1.13mmol,1.00当量)を添加し、そして得られた溶液を撹拌しながら40℃でさらに1時間反応させた。次いで、この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、そして4×30mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(30:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の222.3(440mg,80%)を黄色油状物として得た。
化合物222.4の合成。222.3(440mg,0.90mmol,1.00当量)の、10mLのジクロロメタン中の溶液に、塩酸(conc.,0.5mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液をこの温度で4時間撹拌した。次いで、この反応を15mLの重炭酸ナトリウムの添加によりクエンチし、そして3×50mLのトリクロロメタン/i−PrOH(3:1)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、250mg(74%)の222.4を黄色油状物として得た。
化合物222.5の合成。パージしてアルゴンの不活性雰囲気で維持した50mLの丸底フラスコに、222.4(250mg,0.67mmol,1.00当量)のジクロロメタン(8mL)中の溶液を入れ、MsCl(152mg,1.33mmol,1.99当量)およびトリエチルアミン(230mg,2.27mmol,3.40当量)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で4時間撹拌し、そして水で希釈し、そして3×50mLのトリクロロメタン/i−PrOH(3:1)で抽出した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、222.5(200mg,粗製)を黄色固体として得た。
化合物222.6の合成。222.5(200mg,0.44mmol,1.00当量)の、5mLのDMSO中の溶液に、NaCN(103mg,2.10mmol,4.85当量)および4−ジメチルアミノピリジン(10mg,0.08mmol,0.18当量)を室温で添加した。得られた溶液を80℃で5時間撹拌した。冷却後、この反応を重炭酸ナトリウム(aq.)でクエンチし、そして4×50mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。222.6(160mg,94%)を黄色固体として得た。
化合物I−105の合成。222.6(160mg,0.42mmol,1.00当量)のメタノール(5mL)中の溶液に、LiOH・H2O(49mg,1.17mmol,2.79当量)およびH2O2(30%,0.4mL)を0℃で添加した。得られた溶液をこの温度で5時間撹拌し、そしてNa2SO3(aq.)でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(150mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のNH4CO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを9分間で42.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。その溶媒をエバポレートし、そして一晩凍結乾燥させた後に、所望のI−105(116mg,69%)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 401(M+H)+. 1H−NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.47 (1H, s), 5.31 (1H, m), 4.80 (1H, m), 3.14 (1H, m), 3.02 (2H, m), 2.70 (5H, m), 2.15−2.33 (7H, m), 1.84 (4H, s), 1.68 (2H, m), 1.63 (2H, m)。
実施例223:3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−カルボン酸プロピル(I−184)の合成。
化合物I−184を、化合物I−167の合成と類似の様式で、178.3(遊離塩基)から調製した。11mgの白色固体を15%の収率で単離した。MS(ES):m/z 419(M+H)+. 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.55 (1H, br s), 5.30−5.15 (1H, m), 4.84 (2H, s), 4.14 (2H, t), 3.86 (2H, brs), 2.95 (2H, brs), 2.65−2.25 (9H, m), 2.12−2.05 (2H, m), 1.72 (2H, 六重線), 1.58−45 (4H , m) , 1.03 (3H, t)。
実施例224:2−(3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−スルホニル)エタン−1−オール(I−185)の合成。
化合物224.1の合成。225.10(100mg,0.27mmol,1.00当量)の、10mLの無水DCM中の溶液に、2−(クロロスルホニル)酢酸メチル(70mg,0.405mmol,1.50当量)を0℃で添加し、その後、TEA(82mg,0.81mmol,3.0当量)を窒素下でシリンジを介して添加した。得られた溶液をこの温度で2時間撹拌し、そして水でクエンチし、そしてDCMで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣をシリカゲルカラム(DCM/MeOH(50:1から30:1)で溶出)で精製して、所望の化合物224.1(100mg,純度90%)を明黄色固体として得た。
化合物I−185の合成。224.1(50mg,0.10mmol,1.00当量)の、8mLのエタノール中の溶液に、NaBH4(50mg,1.32mmol,13.47当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で4時間撹拌し、そして水の添加によりクエンチし、そしてDCMで抽出し、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(60mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(15.0%のCH3CNを12分間で45.0%まで上昇,2分間で100.0%まで上昇,1分間で15.0%まで低下);流量:20mL/分;220/254nmでのUV検出。これにより、5.7mg(12%)の化合物I−185を白色固体として得た。MS(ES):m/z 482(M+H)+. 1H−NMR (400MHz , DMSO): δ 1.23 (m, 4H) , 1.82 (m, 2H), 1.97 (m, 2H), 2.08 (m, 1H), 2.50 (m, 4H), 2.95(s, 2H), 3.44 (m, 2H), 3.58 (m, 6H), 3.79 (t, J = 7.6Hz, 2H), 4.11 (m, 1H), 4.71 (s, 2H), 5.07 (t, J = 7.2Hz, 1H), 5.93 (m, 1H), 8.33 (s, 1H)。
実施例225:12−(エタンスルホニル)−N−[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−3−アミン(I−181)の合成。
化合物225.2の合成。4−アミノブタン酸(10.3g,100mmol,1.00当量)および4.2g(1.05当量)の水酸化ナトリウムの、THF/H2O(200/250mL)中の混合物に、THF(100mL)中のクロロギ酸ベンジル(17.1g,100mmol,1.00当量)を0℃で、水酸化ナトリウム(4.0g)の水(150mL)中の溶液を同時に添加しながら、滴下により添加した。次いで、得られた溶液を室温で一晩撹拌した。この溶液のpH値を2Mの水性塩酸で5に調整し、その後、酢酸エチルで抽出した。その有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮し、その残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:1から1:0)を用いてシリカゲルカラムに供して、19.6g(83%)の225.2を白色固体として得た。
化合物225.3の合成。225.2(23.7g,99.89mmol,1.00当量)、4−ジメチルアミノピリジン(13.4g,109.68mmol,1.11当量)、DIEA(25.8g,199.69mmol,2.01当量)、EDCI(21.1g,110.07mmol,1.10当量)およびメトキシ(メチル)アミン塩酸塩(10.7g,109.74mmol,1.10当量)の、DCM(800mL)中の溶液を窒素下室温で48時間撹拌した。この反応を水でクエンチし、そしてDCMで抽出した。その有機層を1Mの水性HClおよびブラインで洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧中での濃縮後、その残渣をEtOAc/石油エーテル(1:1から100%のEtOAc)を用いるシリカゲルカラムにより精製して、25g(89%)の225.3を無色油状物として得た。
化合物225.4の合成。225.3(2.8g,10.0mmol,1.00当量)のTHF(150mL)中の溶液に、LiAlH4(760mg,20.0mmol,2.00当量)を0℃でゆっくりと添加した。得られた混合物を窒素下0℃で1.5時間撹拌した。この反応をNa2SO4・10H2Oでクエンチし、そして濾過した。その固体をTHFで洗浄し(3回)、そしてその濾液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過後、その溶媒を除去して、2.2gの225.4を無色油状物としてこれを次の工程で直接使用した。
化合物225.5の合成。225.4(500mg,2.26mmol,1.00当量)、2−シアノ酢酸エチル(306mg,2.71mmol,1.20当量)およびS(87mg,2.72mmol,1.20当量)のエタノール(10mL)中の溶液に、Et2NH(198mg,2.71mmol,1.20当量)を窒素下室温で添加した。得られた混合物を周囲温度で一晩撹拌した。次いで、この反応を20mLの飽和水性NH4Clの添加によりクエンチし、その後、3×80mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、225.5(0.3g,38%)を黄色油状物として得た。
化合物225.6の合成。225.5(5.2g,14.92mmol,1.00当量)および酢酸イミノホルムアミド(5.2g,49.95mmol,3.35当量)のホルムアミド(200mL)中の溶液を130℃で2時間撹拌し、次いで、窒素下160℃で2時間加熱した。室温まで冷却した後に、この反応をブラインでクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した。その有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧中での濃縮後、その残渣をEtOAc/石油エーテル(1:1から100%のEA)を用いるシリカゲルカラムにより精製して、2.6g(53%)の225.6を白色固体として得た。
化合物225.7の合成。225.6(2.0g,6.07mmol,1.00当量)およびパラホルムアルデヒド(2.0g,66.67mmol,10.98当量)の、50mLのDCE中の混合物に、F3CCOOH(4.0mL)を添加し、その後、窒素下室温で一晩撹拌した。減圧下での濃縮後、その残渣をEtOAc/石油エーテル(1;1〜2:1)を用いてシリカゲルカラムに供して、1.7g(81%)の225.7を明黄色固体として得た。
化合物225.8の合成。225.7(1.02g,2.99mmol,1.00当量)のジオキサン(50mL)中の溶液に、POCl3(2.3g,15.00mmol,5.02当量)を添加し、そして得られた混合物を100℃で3時間撹拌した。冷却して減圧中で濃縮した後に、この反応混合物を水/氷でクエンチし、そしてこの溶液のpHを飽和水性重炭酸ナトリウムで7に調整した。酢酸エチルでの抽出後、その有機層をブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過および減圧中での濃縮後、その残渣をEtOAc/石油エーテル(1:5〜1:3)を用いてシリカゲルカラムに供して、660mg(61%)の225.8を明黄色固体として得た。
化合物225.9の合成。225.8(194mg,0.54mmol,1.00当量)、トランス−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−アミン二塩酸塩(357mg,1.39mmol,3.00当量)、炭酸カリウム(745.2mg,5.39mmol,10.00当量)およびトリエチルアミン(163.7mg,1.62mmol,3.00当量)の、CH3CN(50mL)中の混合物を窒素下80℃で48時間撹拌した。減圧下での濃縮後、その残渣をDCM/MeOH(30:1〜15:1)を用いてシリカゲルカラムに供して、169.4mg(62%)の225.9を半固体として得た。
化合物225.10の合成。225.9(150mg,0.24mmol,1.00当量)およびPd/C(10%,60mg)の混合物をH2下40℃で48時間撹拌した。完了後、その固体を濾別し、そしてその濾液を減圧下で濃縮して、100mg(粗製)の225.10を白色固体として得た。
化合物I−181の合成。225.10(100mg,0.27mmol,1.00当量)のDCE(20mL)中の溶液に、TEA(0.4mL)およびエタンスルホニルクロリド(0.2mL)を0℃で添加し、その後、2時間撹拌した。次いで、この反応をメタノールの添加によりクエンチし、次いで減圧下で濃縮した。その残渣を以下の条件下で分取HPLCにより精製した:カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(5%のCH3CNを7分間で20%まで上昇,52分間で25%まで上昇,25%で2分間保持,2分間で95%まで上昇,2分間で5%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、その溶媒を除去した。一晩の凍結乾燥により、所望のI−181(26.5mg)を明黄色固体として得た。LC−MS: (ES, m/z): 466(M+H)+. 1H−NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.30 (1H, s), 4.79 (2H, s), 4.21−4.13 (1H, m), 3.75−3.69 (6H, m), 3.26−3.19 (2H, dd), 3.07−3.00 (2H, m), 2.71−2.63 (4H, m), 2.42−2.33 (1H, m), 2.28−2.19 (2H, m), 2.13−2.07 (2H, m), 2.58−2.42 (4H, m), 1.37 (3H, t)。
実施例226:12−メタンスルホニル−3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン(I−187)の合成。
化合物226.1の合成。水素化ナトリウム(60%,74mg,1.85mmol,5.00当量)を、8mLの蒸留THF中のトランス−4−モルホリノシクロヘキサノール(104mg,0.56mmol,1.50当量)で窒素下室温で30分間処理した。次いで、225.8(133mg,0.37mmol,1.00当量)の、5mLのTHF中の溶液をシリンジを介して添加し、そして得られた溶液を70℃で2時間撹拌した。冷却後、この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、そして3×50mLのDCMで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10/1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、122mg(65%)の所望の生成物226.1を白色固体として得た。
化合物I−187の合成。化合物I−187を、225.9からのI−181の合成と類似の方法で、226.1から調製した。白色固体を226.1から6%の全収率で単離した。MS 453(M+H)+. 1H−NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.54 (s, 1H), 5.32−5.25 (m, 1H), 4.68 (s, 2H), 3.74(t, 4H), 3.69 (t, 2H), 3.14 (t, 2H), 2.97 (s, 3H), 2.65 (t, 4H), 2.45−2.30 (m, 3H), 2.10 (d, 2H), 1.72−1.62 (m, 2H), 1.60−1.45 (m, 2H)。
実施例227:1−(3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2,4,6−テトラエン−12−イル)−4−ヒドロキシブタン−1−オン(I−190)の合成。
化合物227.2の合成。ブタン−1,4−ジオール(4.5g,50.0mmol,1.00当量)の、15mLの乾燥DMF中の溶液に、イミダゾール(6.8g,100.0mmol,2.00当量)を添加し、その後、TBSCl(7.55g,50.00mmol,1.00当量)のDMF(5mL)中の溶液を窒素下0℃で撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌し、水でクエンチし、そして3×100mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、2.2g(22%)の227.2を無色油状物として得た。
化合物227.3の合成。227.2(2.2g,10.76mmol,1.00当量)の、20mLの乾燥DMF中の溶液に、PDC(20g,53.16mmol,4.94当量)を室温で添加した。得られた混合物を周囲温度で一晩撹拌し、そして100mLの水の添加によりクエンチし、そして3×200mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/5〜1/1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、所望の227.3(700mg,30%)を明黄色油状物として得た。
化合物227.4の合成。178.3(遊離塩基;100mg,0.30mmol,1.00当量)の、5mLの乾燥DMF中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、227.3(78mg,0.36mmol,1.19当量)、HATU(114mg,0.30mmol,1.00当量)およびDIEA(80mg,0.62mmol,2.06当量)を窒素下室温で順番に添加した。得られた溶液を周囲温度で一晩撹拌し、飽和水性NH4Clでクエンチし、そして3×30mLのDCMで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10/1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、80mg(50%)の227.4を白色固体として得た。
化合物I−190の合成。227.4(60mg,0.11mmol,1.00当量)のメタノール(5mL)中の溶液に、塩酸(conc.,0.1mL)を0℃で添加し、その後、室温で5時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、そしてその粗製生成物(60mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム:5μm,19×150mm;移動相:0.1%のNH4HCO3を含む水およびアセトニトリル(10分間で10%から36%);流量:15ml/分;254nmでのUV検出。これにより、4.5mgのI−190を白色固体として得た。MS(ES):m/z 419(M+H)+. 1H−NMR (300MHz, CD3OD): δ 8.51 ( 1H, s), 5.35−5.15 (1H, m), 4.97 (2H, t), 3.94 (2H, tt), 3.62 (2H, t), 3.03, 2.94 (2H, tt), 2.88−2.75 (1H, m), 2.62−2.49 (8H, m), 2.50−2.30 (2H , m) , 2.13 (2H, m), 1.85 (2H, 五重線), 1.75−1.50 (4H, m)。
実施例228:1−[3−[(4−アミノシクロヘキシル)オキシ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2,4,6−テトラエン−12−イル]エタン−1−オン(I−197)の合成。
化合物228.1の合成。水素化ナトリウム(60%,74mg,1.85mmol,5.00当量)を、5mLの蒸留THF中のN−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)カルバミン酸tert−ブチル(120mg,0.56mmol,1.50当量)で窒素下室温で30分間処理した。次いで、184.4(100mg,0.37mmol,1.00当量)の5mLのTHF中の溶液をシリンジを介して添加し、そして得られた溶液を70℃で2時間撹拌した。冷却後、この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、そして3×50mLのDCMで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10/1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、120mg(72%)の228.1を白色固体として得た。
化合物I−197の合成。228.1(50mg,0.11mmol,1.00当量)の、5mLのDCM中の溶液に、塩酸(conc.,0.1mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液を室温で4時間撹拌した。完了後、得られた混合物を減圧下で濃縮し、そしてその粗製生成物(50mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBDカラム:5μm,19×150mm;移動相:0.1%のNH4HCO3を含む水およびアセトニトリル(20%を10分間で24%まで上昇);流量:15mL/分;254nmでのUV検出。これにより、18.1mg(47%)のI−197を白色固体として得た。MS(ES):m/z 347(M+H)+. 1H−NMR (400MHz, CD3OD): δ 8.54 (1H, s), 5.40−5.22 (1H, m), 4.92 (2H, s), 3.98, 3.91 (2H, tt), 3.09−3.02 (1H, m), 2.95−2.92 (2H, m), 2.48−2.30 (5H, m), 2.06 (2H, d), 1.80−1.60 (2H, m), 1.55−1.40 (2H, m)。
実施例229:1−(3−[[4−(メチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2,4,6−テトラエン−12−イル)エタン−1−オン(I−202)の合成。
化合物229.1の合成。228.1(70mg,0.16mmol,1.00当量)の無水DMF(3mL)中の溶液を含む25mLの丸底フラスコに、水素化ナトリウム(60%,30mg,0.75mmol,4.8当量)を添加し、その後、窒素下0℃で30分間撹拌した。次いで、CH3I(240mg,1.69mmol,10.79当量)を添加し、そして得られた溶液を室温でさらに4時間撹拌した。次いで、この反応を10mLのNH4Cl(aq.)の添加によりクエンチし、そして3×30mLのDCMで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20/1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、50mg(69%)の229.1を白色固体として得た。
化合物I−202の合成。化合物I−202を、化合物I−197の合成と類似の様式で、229.1から調製した。6.6mgの白色固体を17%の収率で単離した。MS(ES):m/z 361(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.47 (1H, s), 5.26−5.10 (1H, m), 4.94 (2H, s), 3.86, 3.80 (2H, tt), 2.91−2.80 (3H, m), 2.66, 2.64 (3H, ss), 2.40−2.22 (2H, m), 2.18−2.05 (5H, m), 1.75−1.55 (2H, m), 1.52−1.48 (2H, m)。
実施例230:2−(12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−10−[[4−(ピペラジン−1−イル)フェニル]アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(12),2(6),8,10−テトラエン−3−イル)アセトアミド(I−205)の合成。
化合物230.2の合成。230.1(204.7についてと同じ経路を使用して、ただし、キラル分離を省略して調製した;200mg,0.46mmol,1.00当量)の、15mLのジオキサン中の溶液を含む100mLの乾燥丸底フラスコに、Pd2dba3(25mg,0.023mmol,0.05当量)、Xantphos(27mg,0.046mmol,0.10当量)、t−BuONa(110mg,1.15mmol,2.50当量)およびアニリン(192mg,0.69mmol,1.50当量)を室温で順番に添加した。次いで、この反応混合物を窒素で3回脱気し、そして100℃で4時間撹拌した。その固体を濾別し、そしてその濾液を1Mの塩酸で中和し、そして4×50mLのCHCl3/iso−プロパノール(3:1)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣を、DCM/MeOH(20:1から10:1)を用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、100mgの所望の230.2を白色固体として得た。
化合物230.3の合成。230.2(100mg,0.15mmol,1.00当量)の乾燥DMF(5mL)中の溶液に、HATU(70mg,0.18mmol,1.20当量)、DIEA(25mg,0.19mmol,1.26当量)およびNH4Cl(25mg,0.47mmol,3.04当量)を添加し、その後、窒素下室温で一晩撹拌した。次いで、この反応を20mLの水の添加によりクエンチし、そして5×50mLのDCMで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM/MeOH(20:1から10:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、70mgの230.3をオフホワイトの固体として得た。
化合物I−205の合成。230.3(20mg,0.03mmol,1.00当量)のDCM(5mL)中の溶液に、塩酸(37%,0.2 0.2mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌し、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(20mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBD 5μm,19×150mm;移動相:0.01%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(20%〜24%,実行時間10分間);流量:20mL/分;254nmでのUV検出。これにより、10.2mg(60%)の化合物I−205を白色固体として得た。MS(ES):m/z 550(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz ,CD3OD): δ 7.57 (2H, J = 8.1 Hz, d), 7.00 (2H, J = 8.1 Hz, d), 5.25−5.08 (1H, m), 3.78−3.65 (1H, m), 3.20−2.80 (11H, m), 2.75−2.65 (1H, m), 2.48−2.25 (9H, m), 2.24−2.02 (4H, m), 1.75−1.45 (4H, m)。
実施例231:(12R)−3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−カルボキサミド(I−208)の合成および実施例232:(12S)−3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−カルボキサミド(I−207)の合成。
ラセミ体I−203のエナンチオマー(50mg,0.12mmol,1.00当量)を、以下の条件下でキラル分取HPLCにより分離した(Gilson Gx 281):カラム:CHIRALPAK AD−H SFC,5×25cm,5μm;移動相:ヘキサンおよびIPA(30.0%のIPA);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧中でエバポレートして、それぞれ10.8mg(tR=5分20秒)のI−208を白色固体として得、そして9.8mg(tR=5分25秒)のI−207を白色固体として得た。
I−208についての分析データ:MS(ES):m/z 416(M+H)+. 1H−NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.24 (s, 1H), 4.19−4.06 (m, 1H), 3.76−3.74 (m, 4H), 3.16−3.10 (m, 2H), 2.98−2.94 (m, 2H), 2.80−2.69 (m, 1H), 2.68−2.65 (m, 4H), 2.45−2.38 (m, 1H), 2.25−2.20 (m, 3H), 2.10−2.08 (m, 2H), 1.99−1.90 (m, 1H), 1.64−1.55 (m, 5H)。
I−207についての分析データ:MS(ES):m/z 416(M+H)+. 1H−NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.24 (s, 1H), 4.16−4.08 (m, 1H), 3.76−3.74 (m, 4H), 3.16−3.10 (m, 2H), 2.98−2.94 (m, 2H), 2.80−2.69 (m, 5H), 2.45−2.38 (m, 1H), 2.25−2.20 (m, 3H), 2.10−2.08 (m, 2H), 1.99−1.90 (m, 1H), 1.64−1.55 (m, 5H)。
実施例233:2−(3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2,4,6−テトラエン−12−スルホニル)エタン−1−オール(I−209)の合成。
化合物I−209を、224.10からの化合物I−185の合成と類似の方法で、178.3(遊離塩基)から調製した。12.4mgの白色固体を178.3から19%の収率で単離した。MS(ES):m/z 441(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.47 (s, 1H), 5.35−5.15 (m, 1H), 4.72 (s, 2H), 3.98 (brs, 2H), 3.73 (br s, 2H), 3.06 (br s, 2H ), 2.50−2.22 (m, 9H), 2.08 (d, 2H), 1.85−1.42 (m, 4H)。
実施例234:2−(12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−10−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル)アセトアミド(I−212)の合成。
化合物I−212を、化合物230.3の合成と類似の様式で、230.1から調製した。10.6mgの白色固体を10%の全収率で単離した。MS(ES):m/z 470(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz ,CD3OD): δ 7.90 (1H, s), 7.56 (1H, s), 5.21−5.08 (1H, m), 3.88 (3H, s), 3.75−3.60 (1H, m), 3.05−2.95 (3H, m), 2.95−2.78 (1H, m), 2.75−2.55 (1H, m), 2.54−2.30 (9H, m), 2.25−2.20 (4H, m), 1.75−1.45 (4H, m)。
実施例235:(12R)−3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−カルボキサミド(I−240)。
化合物I−240を、202.7からの化合物I−234の合成と類似の様式で、202.8から調製した。84.3mgの白色固体を202.8から19%の全収率で単離した。MS(ES):m/z 417(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.47 (1H, s), 5.30−5.24 (1H, m), 3.74−3.71 (4H, t, J = 4.5 Hz), 3.27−3.25 (1H, d, J = 6.0 Hz), 3.09−2.95 (3H, m), 2.78−2.70 (1H, m), 2.70−2.63 (4H, m), 2.38−2.30 (3H, m), 2.23−2.11 (1H, m), 2.11−2.07 (2H, d, J = 12.0 Hz), 2.02−1.93 (1H, m), 1.68−1.44 (4H, m)。
実施例236:(S)−2−ヒドロキシ−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ピロリジン−1−イル)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−226)の合成および実施例237:(R)−2−ヒドロキシ−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ピロリジン−1−イル)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−228)の合成。
化合物236.3の合成。化合物236.3を、化合物98.3と類似の様式で、25.1から調製した。0.45gの白色固体を25.1から22%の全収率で単離した。
化合物236.4の合成。236.3(450mg,1.17mmol,1.00当量)のジクロロメタン(20mL)中の溶液を含む100mLの丸底フラスコに、トリメチルシランカルボニトリル(360mg,3.63mmol,3.00当量)およびTEA(60mg,0.59mmol,0.50当量)を添加し、そして得られた溶液を窒素下室温で2時間撹拌した。得られた溶液を水でクエンチし、そして3×50mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮して、0.52g(粗製)の236.4を黄色油状物として得た。
化合物236.5の合成。236.4(520mg,1.07mmol,1.00当量)の、20mLのMeOH中の溶液に、酢酸(1.0mL)を0℃で添加し、そして得られた溶液を室温で1時間撹拌した。この溶液のpH値を飽和水性重炭酸ナトリウムで8に調整し、そして3×50mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(8/1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。これにより、0.37g(84%)の236.5を白色固体として得た。
化合物236.6の合成。236.5(370mg,0.90mmol,1.00当量)のジクロロメタン(20mL)中の溶液を含む50mLの丸底フラスコに、TBSCl(0.41g,3.00当量)、イミダゾール(0.24g,4.00当量)および4−ジメチルアミノピリジン(24mg)を室温で順番に添加した。得られた溶液を周囲温度で一晩撹拌し、そして水でクエンチし、そして3×50mLのジクロロメタンで抽出した。その有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣をDCM/MeOH(30:1から10:1)を用いるシリカゲルカラムにより精製して、0.33g(70%)の236.6を黄色油状物として得た。
化合物236.7の合成。トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)クロリド(18.0mg,0.019mmol)を、236.6(330mg,0.63mmol)およびアセトアルドキシム(0.23mL,3.60mmol)のトルエン(5.0mL)中の撹拌溶液に添加し、そしてこの反応混合物を一晩加熱還流した。次いで、トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)クロリド(4.6mg,0.005mmol)およびアセトアルドキシム(62μL,1.0mmol)を再度添加し、そして加熱を2時間続けた。完了後、この混合物を濃縮し、酢酸エチルで希釈し、そしてその有機層を水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣を、DCM中0%〜10%のMeOHの勾配で溶出するシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物236.7(250mg)を明黄色泡状物として得た。
化合物236.8の合成。100mLの丸底フラスコ内で、物質236.7(250mg,0.46mmol,1.00当量)のメタノール(10mL)中の溶液に塩酸(2M,0.8mL)を添加し、そして水/氷浴中で2時間撹拌した。完了後、この反応を飽和水性重炭酸ナトリウムでクエンチし、そして3×30mLのDCMで抽出した。その有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を分取TLC(DCM/MeOH:10/1)により精製して、所望の生成物236.8(150mg,76%)を白色固体として得た。
化合物I−226およびI−228の合成。ラセミ体アルコール236.8のエナンチオマー(150mg,純度96%)を、以下の条件下でキラルHPLCにより分離した(Gilson G x 281):カラム:Chiralpak IA,2×25cm,5μm;移動相:相A:ヘキサン(0.1%のIPA)(HPLC等級),相B:EtOH(HPLC等級),勾配:7.6分間で20%のB;流量:20mL/分;220/254nmでのUV検出。先に溶出したエナンチオマーの画分を集め、そして減圧下でエバポレートし、そして一晩凍結乾燥させて、I−226(36.2mg)を100%eeで白色固体として得た。2番目に溶出したエナンチオマーの画分を濃縮して、I−228(40.0mg)を94.2%ee得、これをキラルHPLC条件に再度供して、30mgを98.4%eeで白色固体として得た。これらの2つの異性体のee値を、以下の条件下でキラルHPLCにより決定した(SHIMADZU−PDA):カラム:Chiralpak IA−3,0.46×15cm,3μm;移動相:ヘキサン(0.2%のIPA):EtOH=80:20;流量:1.0mL/分;254nmでのUV検出。
化合物I−226についての分析データ:MS(ES):m/z 431(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.45 (s, 1H), 5.31−5.24 (m, 1H), 4.06 (dd, J = 10.8, 2.4 Hz, 1H), 3.72−3.61 (m, 1H), 3.22−3.08 (m, 1H), 3.05−2.89 (m, 1H), 2.80−2.60 (m, 5H), 2.50−2.09 (m, 7H), 1.95−1.62 (m, 7H), 1.56−1.40 (m, 2H)。
化合物I−228についての分析データ:MS(ES):m/z 431(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.46 (s, 1H), 5.38−5.20 (m, 1H), 4.14 (dd, J = 7.5, 5.7 Hz, 1H), 3.60−3.50 (m, 1H), 3.15−3.06 (m, 1H), 3.04−2.92 (m, 4H), 2.78−2.60 (m, 2H), 2.55−2.41 (m, 2H), 2.40−2.15 (m, 4H), 1.94 (brs, 4H), 1.85−1.45 (m, 5H)。
実施例238:1−(3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2,4,6−テトラエン−12−イル)−3−ヒドロキシプロパン−1−オン(I−195)の合成。
化合物I−195を、化合物I−190の合成と同じ様式で、238.1および178.3(遊離塩基)から調製した。49.1mgの白色固体を178.3から20%の全収率で単離した。MS(ES):m/z 405(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.52 (1H, s), 5.32−5.18 (1H, m), 4.94 (2H, s), 4.02−3.80 (4H, m), 3.05, 2.96 (2H, tt), 2.80−2.70 (2H, m), 2.50−2.25 (9H, m), 2.07 ( 2H, d), 1.73−1.42 (4H, m)。
実施例239:3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2,4,6−テトラエン−12−カルボキサミド(I−201)の合成。
178.3(遊離塩基)(100mg,0.30mmol,1.00当量)の、8mLの蒸留THF中の溶液に、イソシアナトトリメチルシラン(35mg,0.30mmol,1.01当量)を添加し、その後、DIEA(77.4mg,0.60mmol,2.0当量)を窒素下室温で添加した。得られた溶液をこの温度で一晩撹拌し、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(120mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBD 5μm,19×150mm;移動相,0.01%のNH4HCO3を含む水およびアセトニトリル(10分間で15%〜35%);流量:15ml/分;254nmでのUV検出。これにより、22.8mg(20%)の化合物I−201を白色固体として得た。MS(ES):m/z 376(M+H)+. 1H NMR (300MHz, CD3OD): δ 8.52 (1H, s), 5.31−5.18 (1H, m), 4.81 (3H, m), 3.79 (1H, t), 2.98 (2H, brs), 2.45−2.25 (9H, m), 2.07 (2H, d), 1.78−1.60 (2H, m), 1.58−1.38 (2H, m)。
実施例240:3−[[4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]アミノ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−カルボン酸プロピル(I−186)の合成。
化合物I−186を、化合物I−181の合成と同じ様式で、クロロギ酸プロピルをエタンスルホニルクロリドの代わりに用いて、225.10から調製した。14.5mgの白色固体を22%の収率で単離した。MS(ES):m/z 460(M+H)+. 1H−NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.32 (1H, s), 4.22−4.08 (3H, m), 3.90−3.80 (2H, m), 3.75−3.72 (4H, m), 2.98 (2H, t), 2.68−2.62 (4H, m), 2.45−2.32 (1H, m), 2.28−2.16 (2H, m), 2.15−2.05 (2H, m), 1.75 (2H, 六重線), 1.58−1.39 (4H, m), 1.01 (3H, t)。
実施例241:1−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−5,6,7,8−テトラヒドロベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)ブタン−2−オール(I−183)の合成。
化合物241.1の合成。155.2(1.86g,3.50mmol,1.00当量)のメタノール(50mL)中の溶液に、塩酸(12M,1.5mL)を添加した。その後、室温で2時間撹拌した。溶媒のエバポレーション後、この溶液のpHを飽和水性重炭酸ナトリウムで8に調整し、そしてDCMで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1〜10:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、化合物241.1(1.33g,91%)を白色固体として得た。
化合物241.2の合成。241.1(700mg,1.68mmol,1.00当量)の乾燥ジクロロメタン(50mL)中の溶液に、Dess−Martinペルヨージナン(1.8g,4.24mmol,2.50当量)を少しずつ添加し、その後、N2下室温で6時間撹拌した。次いで、この反応を飽和水性重炭酸ナトリウムでクエンチし、そしてDCMで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、DCM/MeOH(20:1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、化合物241.2(540mg,78%)を黄色固体として得た。
化合物I−183の合成。241.2(250mg,0.60mmol,1.00当量)の、0℃に冷却した蒸留THF(5mL)中の溶液に、EtMgBr−THF(1M,4mL)をN2下でシリンジを介して添加した。得られた溶液を室温で5時間撹拌した。完了後、この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、そして3×60mLの酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を合わせた。その有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(20:1)を用いてシリカゲルカラムに適用した。その粗製生成物(150mg)を以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:SunFire Prep C18,19×150mm 5μm;移動相:0.05%のNH4CO3を含む水およびCH3CN(5.0%のCH3CNを10分間で45.0%まで上昇,2分間で95.0%まで上昇,2分間で5.0%まで低下);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下で部分的にエバポレートして水およびCH3CNを除去した。その残渣を一晩凍結乾燥させて、所望の生成物I−183(80mg)を黄色固体として得た。MS (ES, m/z) 446(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.44 (s, 1H), 5.28−5.22 (m, 1H), 3.74−3.67 (m, 5H), 3.25−3.19 (m, 1H), 3.08−2.77 (m, 2H), 2.64−2.52 (m, 4H), 2.49−2.21 (m, 4H), 2.16−1.94 (m, 4H), 1.67−1.58 (m, 10H), 0.99 (t, 3H)。
実施例242:1−((R)−4−(((1r,4R)−4−モルホリノシクロヘキシル)オキシ)−5,6,7,8−テトラヒドロベンゾ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)プロパン−2−オール(I−182)の合成。
化合物I−182を、241.2からの化合物I−183の合成と類似の様式で、MeMgBrをEtMgBrの代わりに用いて、241.2から調製した。58.8mgの白色固体を19%の収率で単離した。MS (ES, m/z) 432(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.44 (s, 1H), 5.28−5.18 (m, 1H), 3.98−3.91 (m, 1H), 3.74−3.71 (m, 4H), 2.99−2.90 (m, 2H), 2.65−2.62 (m, 4H), 2.50−2.41 (m, 4H), 2.20−1.90 (m, 4H), 1.89−1.53 (m, 8H), 1.26−1.19 (d, 3H)。
実施例243:2−[(3R)−12−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−10−[(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)アミノ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−222)の合成。
化合物I−222を、化合物I−224の合成と類似の様式で、204.9から調製した。62.2mgの白色固体を204.9から5%の全収率で単離した。MS(ES):m/z 470(M+H)+. 1H−NMR (300MHz, CD3OD): δ 7.90 ( 1H, br s), 7.56 (1H,s), 5.22−5.12 (1H, m), 3.92 (3H, s), 3.78−3.62 (1H, m), 3.08−2.80 (3H, m), 2.75−2.50 (2H, m), 2.44 (6H, s), 2.41−2.26 (2H, m), 2.25−2.05 (4H, m), 1.70−1.46 (4H, m)。
実施例244:2−[(3R)−12−[[4−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−229)の合成。
化合物244.2の合成。4,4−ジフルオロピペリジン塩酸塩(1.58g,10.0mmol,1.00当量)のジクロロメタン(75mL)中の溶液に、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(1.56g,10.0mmol,1.0当量)、酢酸(0.5mL,2.00当量)およびNaBH(OAc)3(4.24g,20mmol,2.0当量)を窒素下室温で添加した。得られた溶液を周囲温度で24時間撹拌した。この溶液のpH値を1MのNaOH水溶液で12に調整し、そして3×50mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣を、DCM/MeOH(80:1から50:1)を用いてシリカゲルカラムに適用し、所望の244.2(2.0g)を白色固体として得た。
化合物244.3の合成。244.2(200mg,0.77mmol,1.00当量)および塩酸(4M,6mL)の、30mLのTHFの混合物を60℃で24時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。この溶液のpH値を飽和水性重炭酸ナトリウムで8に調整し、そして5×50mLのジクロロメタンで抽出した。その有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、150mg(90%)の244.3を明黄色油状物として得た。
化合物244.4の合成。244.3(100mg,0.46mmol,1.00当量)のメタノール(10mL)中の溶液に、NaBH4(53mg,1.40mmol,3.00当量)を添加し、そして得られた溶液を室温で3時間撹拌した。この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、そして4×50mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、80mg(79%)の244.4を白色固体として得た。
化合物244.5の合成。244.4(100mg,0.46mmol,1.00当量)の乾燥ジクロロメタン(20mL)中の溶液を含む100mLの丸底フラスコに、4−ニトロベンゾイルクロリド(170mg,0.92mmol,2.00当量)を添加し、その後、重炭酸ナトリウム(115mg,1.37mmol,3.00当量)および4−ジメチルアミノピリジン(5mg,0.04mmol,0.10当量)を室温で添加した。得られた混合物を周囲温度で4時間撹拌した。完了後、得られた混合物を水で希釈し、そしてDCMで抽出し、乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣をDCM/MeOH(50:1から30:1)を用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、対応する244.5(120mg)を明黄色固体として得た。
化合物244.6の合成。MeOH/THF/水の混合物(4mL/4mL/2mL)中の純粋な化合物244.5(368mg,1.0mmol,1.0当量)に、LiOH・H2O(126mg,3.0mmol,3.0当量)を室温で添加し、そして1時間撹拌した。減圧中でのエバポレーション後、その残渣を水で希釈し、そして1Mの塩酸でpH6まで酸性にし、そしてDCMで抽出し、ブラインで洗浄し、そして乾燥させ、減圧下で濃縮して、244.6(200mg)を明黄色固体として得た。
化合物244.7の合成。0℃に冷却した21.3(19.0g,74.59mmol,1.00当量)のアセトン(500mL)中の溶液に、Jones試薬を、そのアルコールが完全に消費されるまで、撹拌しながら滴下により添加した。得られた溶液を水で希釈し、飽和水性NaHSO3で洗浄し、そして3×800mLのEtOACで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、18.0g(粗製)の244.7を黄色固体として得た。MS(ES):m/z 269および271(M+H)+。
化合物244.8の合成。パージして窒素の不活性雰囲気で維持した100mLの3つ口丸底フラスコに、0℃に冷却した244.6(250mg,1.14mmol,1.20当量)の蒸留THF(10mL)中の溶液を窒素下で入れた。その後、NaHMDS(0.25mL,THF中2M)をこの温度で撹拌しながら滴下により添加した。244.7(120mg,0.45mmol,1.00当量)の5mLのTHF中の溶液を添加し、そして得られた溶液を0℃で2時間撹拌した。形成した固体を濾過により集め、そしてTHF、次いでMTBEで洗浄し、その後、高真空下で乾燥させて、150mg(粗製)の244.8を赤色固体として得た。
化合物I−229の合成。244.8(200mg,粗製)の蒸留DMF(10mL)中の溶液に、HATU(98mg,0.26mmol,1.20当量)、NH4Cl(29mg,0.54mmol,1.20当量)およびDIEA(109mg,0.84mmol,2.00当量)を窒素下室温で順番に添加した。得られた混合物をこの温度で4時間撹拌し、水で希釈し、そしてDCMで抽出した。その有機層を減圧中で濃縮した後に、その粗製生成物(100mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:Xbridge Prep C18 5μm,19×150mm;移動相:0.05%のNH3HCO3を含む水およびCH3CN(35%のCH3CNを10分間で65%まで上昇);流量:20mL/分;254nmでのUV検出。生成物を含む画分を集め、そして減圧下でエバポレートし、そして一晩凍結乾燥させて、56mgのI−229を白色固体として得た。MS(ES):m/z 451(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.37 (s, 1H), 5.22−5.08 (m, 1H), 3.77−3.65 (m, 1H), 3.09−2.84 (m, 3H), 2.72−2.62 (m, 5H), 2.52−2.45 (m, 1H), 2.32−2.13 (m, 4H), 1.90−1.81 (m, 6H) , 1.60−1.45 (m, 4H)。
実施例245:(R)−2−ヒドロキシ−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ピペリジン−1−イル)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−218)の合成および実施例246:(S)−2−ヒドロキシ−3−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ピペリジン−1−イル)シクロヘキシル)オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)プロパンアミド(I−217)の合成。
化合物245.3の合成。化合物245.3を、25.1およびトランス−4−(ピペリジン−1−イル)シクロヘキサン−1−オールから、化合物236.4の合成と類似の様式で調製した。0.5gの黄色油状物を37%の全収率で単離した。
化合物245.8の合成。化合物245.8を、98.3からのI−87の合成と類似の方法で、245.3から調製した。0.1gの白色固体を14%の全収率で単離した。
化合物I−218およびI−217の合成。245.8のエナンチオマー(100mg,0.22mmol,1.00当量)を、以下の条件下で分取キラルHPLCにより分離した(Gilson):カラム:CHIRALPAK OJ−H,2×25cm;移動相:ヘキサン(0.1%のDEA)およびIPA(0.2%のDEA),勾配:(10%のIPAを23分間保持);流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。20mgのI−218(tR=12.05分,100%ee,全収率2%)と、22mgのI−217(tR=19.24分,100%ee,全収率2%)とを、両方白色固体として単離した。これらの2つの異性体のee値を、以下の条件下でキラルHPLCにより決定した(SHIMADZU):カラム:Chiralpak AD−3,0.46×15cm,3μm(DAICEL);移動相:ヘキサン(0.1%のTEA):IPA=90:10;254nmでのUV検出。流量:1.0mL/分。
実施例245:I−217についての分析データ:MS(ES):m/z 445(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.45 (1H, s), 5.29−5.21 (1H, m), 4.14 (1H, dd), 3.65−3.50 (1H, m), 3.20−3.05 (1H, m), 3.02−2.89 (1H, m), 2.80−2.41 (8H, m), 2.40−2.20 (2H, m), 2.07 (2H, d), 1.80−1.40 (10H, m)。
実施例245:I−218についての分析データ:MS(ES):m/z 445(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.45 (1H, s), 5.28−5.18 (1H, m), 4.06 (1H, dd, J = 10.8, 2.4 Hz), 3.75−3.62 (1H, m), 3.20−3.05 (1H, m), 3.04−2.89 (1H, m), 2.75−2.60 (5H, m), 2.60−2.48 (1H, m), 2.45−2.25 (4H, m), 2.06 (2H, d), 1.80−1.45 (10H, m)。
実施例247:(12S)−3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−カルボキサミド(I−233)の合成。
化合物247.1の合成。202.9(134mg,0.50mmol,1.00当量)の無水DCM中の溶液に、NH4Cl(160mg,3.0mmol,3.0当量)、HATU(228mg,0.6mmol,1.2当量)およびDIEA(129mg,1.0mmol,2.0当量)を窒素下室温で添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌し、そして水で希釈し、そしてDCMで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣をDCM/MeOH(80:1から50:1)を用いるシリカゲルカラムにより精製して、所望の247.1(120mg,90%)を明黄色固体として得た。
化合物I−233の合成。247.1(75mg,0.20mmol,1.00当量)およびトランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキサノール(32mg,0.22mmol,1.1当量)の、5mLの蒸留THF中の溶液に、NaHMDS(THF中2M,0.66mmol,0.33mL)を窒素下0℃で滴下により添加した。得られた溶液をこの温度で30分間撹拌し、そして水でクエンチし、そして4×50mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(70mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBD 5μm,19×150mm;移動相:0.01%のNH4HCO3を含む水およびアセトニトリル(10分間で10%〜35%);流量:15ml/分;254nmでのUV検出。これにより、8.5mgのI−233を白色固体として得た。MS(ES):m/z 375(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.49 (1H, s), 5.66−5.58 (1H, m), 5.48−5.41 (1H, m), 5.25−5.21 (1H, m), 3.33−3.25 (1H, m), 3.15−2.91 (3H, m), 2.89−2.63 (2H, m), 2.55 (6H, s), 2.46−2.36 (2H, m), 2.26−2.10 (3H, m), 2.10−1.98 (1H, m), 1.61−1.60 (4H, m)。
実施例248:(12S)−3−[[4−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−カルボキサミド(I−236)の合成。
化合物248.1の合成。トランス−4−(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)シクロヘキサン−1−オール(60mg,0.27mmol,1.11当量)の蒸留THF(5mL)中の溶液に、NaHMDS(THF中2M,0.37mL,3.00当量)を窒素下0℃で撹拌しながら滴下により添加した。これに、202.9(66mg,0.25mmol,1.00当量)の2mLのTHF中の溶液をこの温度でシリンジを介して添加した。得られた溶液を0℃で5分間撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そしてこの溶液のpHを1Mの塩酸で約5.0に調整し、そして4×20mLのジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、100mg(粗製)の252.1を明黄色固体として得た。
化合物248.2の合成。248.1(100mg,粗製)の、5mLのDCM中の溶液に、シュウ酸ジクロリド(250mg,5.00当量)を0℃で滴下により添加し、その後、DMF(1滴)を窒素下で添加した。得られた溶液を室温で1時間撹拌し、そして減圧下で濃縮して、110mg(粗製)の248.2を明黄色固体として得た。
化合物I−236の合成。248.2(110mg,粗製)の、5mLのDCM中の溶液に、30mLのアンモニア溶液を滴下により添加した。この溶液を4×50mLのジクロロメタンで抽出し、そしてその有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(60mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBD 5μm,19×150 mm;移動相:0.01%のNH4HCO3を含む水およびアセトニトリル(12分間で10%〜33%);流量:15ml/分;254nmでのUV検出。これにより、9.2mgのI−236を白色固体として得た。MS(ES):m/z 451(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.47 (1H, s), 5.35−5.15 (1H, m), 3.27−3.25 (1H, d, J = 6.0 Hz), 3.05−2.97 (3H, m), 2.89−2.60 (6H, m), 2.33−2.22 (2H, m), 2.20 (1H, d), 2.19−1.85 (7H, m), 1.75−1.57 (4H, m)。
実施例249:2−[(3R)−10−(フェニルアミノ)−12−[[(1r,4r)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−232)の合成。
化合物I−232を、化合物I−222の合成と類似の様式で、242.1から調製した。27.8mgの白色固体を242.1から13%の全収率で単離した。MS(ES):m/z 466(M+H)+. 1H−NMR (400 MHz, CD3OD): δ 7.70 (2H, d), 7.32 (2H, t), 7.00 (1H, t), 5.18−5.05 (1H, m), 3.65−3.50 (1H, m), 2.95−2.85 (2H, m), 2.82−2.71 (2H, m), 2.60−2.46 (7H, s), 2.38−2.28 (2H, m), 2.15−1.98 (4H, m), 1.62−1.40 (4H, m)。
実施例250:2−[(3R)−12−([4−[(3R)−3−メチルモルホリン−4−イル]シクロヘキシル]オキシ)−7−チア−9,11−ジアザトリシクロ[6.4.0.0[2,6]]ドデカ−1(8),2(6),9,11−テトラエン−3−イル]アセトアミド(I−227)の合成。
化合物250.5の合成。化合物250.5を、4,4−ジフルオロピペリジン塩酸塩からの243.5の合成と類似の方法で、(R)−3−メチルモルホリンから調製した。350mgの明黄色固体を22%の全収率で単離した。
化合物250.7の合成。ラセミ体250.5のエナンチオマー(350mg)を、以下の条件下でキラル分取HPLCにより分離した(Gilson Gx 281):カラム:Chiralpak IC,2×25cm,5μm;移動相:ヘキサン:EtOH=50:50;流量:20mL/分;254/220nmでのUV検出。2番目のピークの画分を集め、そして減圧下でエバポレートして、200mgの250.7を99.7%eeで明黄色固体として得た。このee値を、以下の条件下でキラルHPLCにより決定した:カラム:Lux セルロース−4,0.46×15cm,5μm;移動相:ヘキサン(0.1%のTEA):EtOH=70:30;流量:1.0mL/分;254nmでのUV検出。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 8.27 (d, 2H), 8.19 (d, 2H), 4.98−4.82 (m, 1H), 3.92−3.50 (m, 3H), 3.40−3.15 (m, 1H), 2.95−2.40 (m, 3H), 2.21 (br s, 2H), 1.98−1.75 (m, 2H), 1.68−1.30 (m, 5H), 0.95 (br s, 3H)。
化合物250.8の合成。化合物250.8を、244.6の合成と類似の方法で、250.7から調製した。110mg(96%)の明黄色固体を単離した。
化合物I−227の合成。化合物I−227を、化合物I−229の合成と類似の様式で、244.7および250.8から調製した。MS(ES):m/z 431(M+H)+. 1H−NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.49 (1H, s), 5.32−5.18 (1H, m), 3.88−3.76 (2H, m), 3.72−3.58 (2H, m), 3.30−3.28 (1H, m), 3.20−3.02 (1H, m), 3.02−2.65 (6H, m), 2.62−2.50 (1H, m), 2.40−2.19 (4H, m), 2.05−1.92 (1H, m), 1.90−1.40 (5H, m), 1.04 (3h, d)。
実施例251:(12S)−3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アミノ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−カルボキサミド(I−230)の合成。
247.1(50mg,0.19mmol,1.00当量)およびトランス−1−N,1−N−ジメチルシクロヘキサン−1,4−ジアミン二塩酸塩(80mg,0.37mmol,2.00当量)のCH3CN(10mL)中の溶液に、炭酸カリウム(79mg,0.57mmol,3.0当量)を添加し、そして得られた溶液を油浴中80℃で一晩撹拌した。その固体を濾別し、そしてDCMで洗浄した。その濾液を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(50mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBD 5μm,19×150mm;移動相,0.05%のNH4HCO3を含む水およびCH3CN(20%のCH3CNを10分間で40%まで上昇);流量:15mL/分;254nmでのUV検出。これにより、21.5mg(31%)のI−230を白色固体として得た。MS(ES):m/z 374(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, d6−DMSO): δ 8.26 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 6.97 (s, 1H), 5.98−5.96 (d, 2H), 4.05−4.01 (m, 1H), 3.08−3.06 (m, 2H), 2.85−2.82 (m, 2H), 5.59−2.51 (m, 1H), 2.17−2.13 (m,6H), 2.05−2.03 (m, 3H), 1.84−1.76 (m, 3H), 1.49−1.26 (m, 4H)。
実施例252:(12S)−3−[[(1r,4r)−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−カルボン酸(I−234)の合成。
化合物252.1の合成。トランス−4−モルホリノシクロヘキサノール(122.3mg,0.66mmol,1.1当量)の、5mLの蒸留THF中の溶液に、NaHMDS(THF中2M,0.33mL,1.1当量)を窒素下0℃で滴下によりシリンジを介して添加した。次いで、3mLのTHF中の204.9(200mg,0.6mmol,1.0当量)をこの温度で添加し、そして30分間撹拌した。この反応が完了した後に、この反応混合物を飽和水性NH4Clで希釈し、そしてDCMで抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣をDCM/MeOH/NH4OH(80:1:0.01から50:1:0.01)を用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物252.1(140mg)を明黄色油状物として得た。
化合物252.2の合成。化合物252.1(140mg,0.292mmol,1.00当量)、1−メチル−1H−ピラゾール−4−アミン(42.5mg,0.437mmol,1.5当量)、Pd2dba3(14.3mg,0.015mmol,0.05当量)、Xantphos(18.1mg,0.030mmol,0.10当量)、Cs2CO3(286mg,0.876mmol,3.0当量)の、8mLのジオキサン中の混合物を窒素で3回脱気した。得られた混合物を100℃で2時間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、そしてその残渣を水で希釈し、そしてDCMで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。DCM/MeOH/NH4OH(80:1から30:1:0.01)を用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、所望の252.2(130mg,純度90%)を黄色半固体として得た。
化合物252.3の合成。THF/MeOH/水の混合物(3:3:1.5mL)に溶解させた化合物252.2(130mg,純度90%)に、LiOH・H2O(40mg)を室温で添加し、その後、この温度で4時間撹拌した。得られた溶液を減圧下で濃縮した。その残渣を3mLの水で希釈し、1Mの塩酸でpH5まで酸性にし、そしてCHCl3/IPA(v/v:3:1)で4回抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、そして減圧中でエバポレートして、100mgの粗製の252.3を黄色固体として得た。
化合物I−234の合成。252.3(60mg,0.12mmol,1.00当量)の蒸留DMF(5mL)中の混合物に、NH4Cl(19.08mg,0.36mmol,3.08当量)、HATU(54.7mg,0.14mmol,1.23当量)およびDIEA(33.4mg,0.26mmol,2.21当量)を添加し、そして窒素下室温で3時間撹拌した。得られた溶液を5mLのH2Oで希釈し、そして3×20mLのDCMで抽出し、そして減圧下で濃縮した。その粗製生成物(56mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBD 5μm,19×150mm;移動相,0.01%のNH4HCO3を含む水およびアセトニトリル(10分間で10%〜35%);流量:15ml/分;254nmでのUV検出。これにより、12.5mg(21%)の生成物I−234を白色固体として得た。MS(ES):m/z 512(M+H)+. 1H−NMR (400 MHz, CD3OD): δ 8.90 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 5.22−5.10 (m, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.75−3.50 (m, 5H), 3.02−2.95 (m, 2H), 2.90−2.80 (m, 1H), 2.70−2.58 (m, 5H), 2.50−2.41 (m, 3H), 2.25−2.08 (m, 5H), 1.70−1.56 (m, 2H), 1.54−1.38 (m, 2H)。
実施例253:3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6,12−トリアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2(7),3,5−テトラエン−12−スルホンアミド(I−238)の合成。
50mLの丸底フラスコに、0℃まで冷却した178.3(HCl塩)(50mg,純度約75)の無水DCM(5mL)中の溶液を入れた。次いで、塩化スルホニル(26mg,0.23mmol,1.50当量)を添加し、その後、TEA(45mg,0.44mmol,2.96当量)を添加し、そして得られた溶液を窒素下この温度で2時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。その粗製生成物(60mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBD 5μm,19×150mm;移動相:0.01%のNH4HCO3を含む水およびアセトニトリル(勾配:10分間で20%〜24%のCH3CN);流量:15ml/分;254nmでのUV検出。これにより、10.7mg(17%)のI−238を白色固体として得た。MS(ES):m/z 412(M+H)+. 1H−NMR (300MHz, CD3OD): δ 8.47 (1H, s), 5.26−5.15 (1H, m), 4.51 (2H, s), 3.52 (2H, t), 3.03 (2H, t), 2.43−2.25 (9H, m), 2.03 (2H, d), 1.67−1.45 (4H, m)。
実施例254:12−メチル−3−[[(1r,4r)−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキシル]オキシ]−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2,4,6−テトラエン−12−カルボキサミド(I−237)の合成。
化合物254.2の合成。3−オキソシクロヘキサン−1−カルボン酸エチル(2.0g,11.75mmol,1.00当量)およびエタン−1,2−ジオール(875mg,14.10mmol,1.20当量)のトルエン(30mL)中の溶液に、TsOH(0.2g)を添加し、そして得られた溶液を油浴中110℃で12時間撹拌した。冷却後、この反応を水でクエンチし、そして3×60mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中でエバポレートした。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:30)を用いてシリカゲルカラムに適用して、1.7g(68%)の254.2を明黄色油状物として得た。
化合物254.3の合成。−78℃まで冷却した、254.2(1.7g,7.93mmol,1.00当量)の蒸留THF(30mL)中の溶液に、新たに調製したLDA(1.02g,9.52mmol,1.20当量)を窒素下でシリンジを介して添加した。30分間撹拌した後に、CH3I(3.92g,27.62mmol,3.50当量)を添加し、そして得られた溶液を−40℃で2時間撹拌した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして3×60mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:30)を用いてシリカゲルカラムに適用して、1.7g(94%)の254.3を明黄色油状物として得た。
化合物254.4の合成。254.3(1.7g,7.45mmol,1.00当量)のアセトン(30mL)中の溶液を含む100mLの丸底フラスコに、塩酸(4M,5mL)を添加し、そして得られた溶液を油浴中70℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後に、この反応を飽和水性重炭酸ナトリウムでクエンチし、そして3×60mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:15)を用いてシリカゲルカラムに適用して、1.0g(73%)の254.4を明黄色油状物として得た。
化合物254.7の合成。化合物254.7を、207.4の合成と類似の方法で、254.4から調製した。180mgの明黄色液体を38%の全収率で単離した。
化合物254.8の合成。トランス−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−オール(76mg,0.41mmol,1.20当量)を、6mLの蒸留THF中のNaHMDS(0.25mL,1.50当量)で窒素下0℃で20分間処理した。次いで、254.7(100mg,0.32mmol,1.00当量)の乾燥THF(3mL)中の溶液をシリンジを介して添加した。この温度で1時間撹拌した後に、この反応を水でクエンチし、そして3×20mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:10)を用いてシリカゲルカラムに適用して、45mg(30%)の254.8を白色固体として得た。76mgの副生成物254.9もまた、白色固体として得た。
254.10の合成。254.8(40mg,0.09mmol,1.00当量)のメタノール/THF/水(3/3/3mL)中の溶液に、LiOH(8.4mg,0.35mmol,4.00当量)を添加し、そして得られた溶液を室温で一晩撹拌した。得られた溶液を10mLの水で希釈し、1Mの塩酸で酸性にし、そして3×20mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、30mg(粗製)の254.10を白色固体として得た。
化合物I−237の合成。化合物I−237を、I−13の合成と類似の方法で、254.10から調製した。12mgの白色固体を57%の収率で単離したMS(ES):m/z 431(M+H)+. 1H−NMR: (300 MHz, CD3OD): δ 8.47 (s, 1H), 5.32−5.15 (m, 1H), 3.80−3.68 (m, 4H), 3.50 (d, 1H), 3.02−2.89 (m, 2H), 2.82 (d, 1H), 2.71−2.69 (m, 4H), 2.49−2.18 (m, 4H), 2.10 (d, 2H), 1.98−1.85 (m, 1H), 1.75−1.40 (m, 4H), 1.31 (s, 3H)。
実施例255:2−(3−[[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]オキシ]−11−オキサ−8−チア−4,6−ジアザトリシクロ[7.4.0.0[2,7]]トリデカ−1(9),2,4,6−テトラエン−12−イル)エタン−1−オール(I−219)の合成。
化合物255.1の合成。−78℃まで冷却した、221.8(260mg,0.83mmol,1.00当量)の蒸留THF(10mL)中の溶液に、DIBAL−H(ヘキサン中25%,2.0g,3.52mmol,4.24当量)を窒素下で滴下により添加した。得られた溶液を−30℃まで温め、そして2時間撹拌した。この反応のTLC分析は、出発の1が完全に消費されたことを示した。次いで、この反応を水でクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/4)を用いてシリカゲルカラムに適用して、190mg(84%)の255.1を白色固体として得た。
化合物255.2の合成。255.1(190mg,0.70mmol,1.00当量)のジクロロメタン(5mL)中の溶液に、SEMCl(140mg,0.84mmol,1.32当量)およびDIEA(180mg,1.39mmol,1.98当量)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で2.5時間撹拌し、そして飽和水性NH4Clの添加によりクエンチし、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/10)を用いてシリカゲルカラムに適用して、250mg(89%)の所望の255.2を無色油状物として得た。
化合物255.3の合成。水素化ナトリウム(60%,100mg,2.50mmol,5.0当量)を、蒸留THF(8mL)中のトランス−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキサン−1−オール(143mg,1.00mmol,2.00当量)で窒素下0℃で処理した。次いで、255.2(200mg,0.50mmol,1.00当量)を添加し、そして得られた溶液を60℃でさらに1時間撹拌した。冷却後、この反応を飽和水性NH4Clでクエンチし、そして3×60mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/5)を用いてシリカゲルカラムに適用して、190mg(75%)の所望の255.3を白色固体として得た。
化合物I−219の合成。255.3(190mg,0.37mmol,1.00当量)のメタノール(6mL)中の溶液に、塩酸(37%,0.5mL)を0℃で添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。減圧下での濃縮後、この反応混合物を1Mの塩酸により酸性にし、そしてDCMで抽出し、そして減圧中でエバポレートした。その粗製生成物(190mg)を、以下の条件下で分取HPLCにより精製した(Waters):カラム:XBridge Shield RP18 OBD 5μm,19×150mm;移動相:0.01%のNH4HCO3を含む水およびアセトニトリル(10分間で10%〜33%のCH3CN);流量:15ml/分;254nmでのUV検出。これにより、21.7mg(15%)のI−219を白色固体として得た。MS(ES):m/z 378(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz ,CD3OD): δ 8.50 (1H, s), 5.35−5.15 (1H, m), 4.92 (2H, s), 3.95−3.86 (1H, m), 3.82−3.72 (2H, m), 3.10 (1H, d), 2.80−2.70 (1H, m), 2.70−2.58 (1H, m), 2.47 (6H, s), 2.36 (2H, d), 2.10 (d, 2H), 1.98−1.82 (2H, m) , 1.72−1.50 (4H , m)。
実施例256:2−((R)−4−(((1r,4R)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−2−((4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)アセトアミド(I−231)の合成。
化合物I−231を、化合物I−222の合成と類似の様式で、4−(4−メチルピペラジン−1−イル)アニリンを1−メチル−1H−ピラゾール−4−アミンの代わりに用いて、242.1から調製した。5.4mgのオフホワイトの固体を、242.1から0.4%の全収率で単離した。MS(ES):m/z 564(M+H)+. 1H−NMR (300 MHz, CD3OD): δ 8.40 (2.3H, brs), 7.58 (2H, d), 7.00 (2H, d), 5.25−5.08 (1H, m), 3.75−3.65 (1H, m), 3.10−2.82 (16H, m), 2.75−2.60 (5H, m), 2.52−2.48 (2H, m), 2.30−2.12 (5H, m), 1.80−1.60 (4H, m)。
実施例257:2−(4−(((1r,4r)−4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル)オキシ)−2−((4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)アセトアミド(I−206)の合成。
化合物I−205を、化合物I−231の合成と類似の方法で、214.1および4−(4−メチルピペラジン−1−イル)アニリンから調製した。12.1mgのオフホワイトの固体を、214.1から8%の全収率で単離した。MS(ES):m/z 564(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, CD3OD): δ 7.47 (2H, d), 7.60 (2H, m), 6.90 (2H, d), 5.18−5.02 (1H, m), 3.70−3.45 (3H, m), 3.13−3.09 (4H, m), 3.05−2.70 (3H, m), 2.65−2.42 (6H, m), 2.37 (6H, s), 2.30−1.98 (9H, m), 1.65−1.30 (4H, m)。
実施例258:4−(((1r,4r)−4−モルホリノシクロヘキシル)アミノ)−6,8−ジヒドロ−5H−ピラノ[4’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルボキサミド(I−241)の合成。
化合物258.2の合成。258.1(5.0g,27.28mmol,1.00当量,94%)、新たに蒸留したベンゼン(30mL)中の溶液に、2−オキソ酢酸エチル(6.13g,30.0mmol,1.1当量)を添加し、その後、さらなる0.7MのZnCl2−THF(16.40mmol,23.40mL,0.60当量)を窒素下0℃で添加した。得られた溶液を室温で72時間撹拌した。出発ジエンが完全に消費された後に、この反応溶液を減圧下で濃縮し、その残渣を1MのHCl溶液で洗浄し、そしてEtOAcで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてその溶媒をエバポレートした。その残渣をEtOAc/PE(1:30から1:10)を用いるシリカゲルカラムにより精製して、3.4g(73%)の所望の258.2を明黄色油状物として得た。
化合物258.3の合成。258.2(2.0g,11.75mmol,1.00当量)の酢酸エチル(50mL)中の溶液を含む100mLの丸底フラスコに、活性炭担持パラジウム(10%,200mg)を窒素下室温で添加した。次いで、H2(g)を導入して脱気することを3回行った。得られた溶液を周囲温度で12時間撹拌した。その固体を濾過により濾別し、そしてEtOAcで洗浄した(3回)。その濾液を減圧下で濃縮し、そしてその残渣をEtOAc/PE(1:20)を用いるシリカゲルカラムにより精製して、所望の258.3(1.62g,80%)を明黄色油状物として得た。
化合物258.5の合成。258.3(1.62g,9.4mmol,1.00当量)のエタノール(60mL)中の溶液に、S(361mg,11.28mmol,1.20当量)、2−イソシアノ酢酸エチル(1.28g,11.28mmol,1.20当量)、モルホリン(1.23g,14.1mmol,1.50当量)を窒素下で順番に添加した。得られた混合物を油浴中50℃で4時間撹拌した。得られた混合物を減圧中でエバポレートし、水で希釈し、そして3×80mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:30から1:15)を用いてシリカゲルカラムに適用して、258.5(1.3g,46%)を明黄色固体として得た。位置異性体である258.4は、この反応の副生成物である。
化合物258.6の合成。258.5(800mg,2.67mmol,1.00当量)および酢酸ホルムアミジン(2.78g,26.7mmol,10.0当量)のホルムアミド(20mL)中の溶液を窒素下油浴中140℃で2時間加熱した。得られた溶液を冷却し、そして水で希釈し、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(100/1)を用いてシリカゲルカラムに適用して、130mgの258.6を白色固体として得た。その水相を4×50mLのCHCl3/IPA(v/v:3:1)で抽出し、乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、約400mgのアミド258.7を褐色固体として得た。
化合物258.8の合成。258.6(130mg,0.46mmol,1.00当量)の乾燥CH3CN(10mL)中の混合物に、POCl3(355mg,2.32mmol,5.00当量)を室温で添加し、そして得られた混合物を油浴中85℃で3時間撹拌した。この反応混合物を濃縮して過剰なPOCl3を除去し、そしてEtOAcで希釈した。この混合物を冷飽和水性重炭酸ナトリウムに注ぎ、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:20)を用いてシリカゲルカラムに適用して、90mg(65%)の258.8を白色固体として得た。
化合物258.9の合成。50mLの丸底フラスコに、258.8(90mg,0.30mmol,1.00当量)およびトランス−4−(モルホリン−4−イル)シクロヘキサン−1−アミン二塩酸塩(92.6mg,0.36mmol,1.20当量)の混合物を室温で入れた。次いで、炭酸カリウム(124mg,0.90mmol,3.00当量)を添加し、そして得られた混合物を窒素下油浴中78℃で12時間撹拌した。冷却後、得られた溶液を水で希釈し、そして3×50mLの酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣を、ジクロロメタン/メタノール(1/10)を用いてシリカゲルカラムに適用して、100mg(74%)の258.9を白色固体として得た。
化合物258.10の合成。258.9(100mg,0.224mmol,1.0当量)の、THF/MeOH/水の混合物(4/4/2mL)中の溶液に、LiOH・H2O(38mg,0.896mmol,4.0当量)を室温で添加した。得られた溶液を周囲温度で4時間撹拌し、そして減圧下で濃縮して、約100mgの258.10を明黄色固体として得た。
化合物I−241の合成。6mLの蒸留DMF中の化合物258.10(100mg,粗製)に、NH4Cl(20mg,0.372mmol)、HATU(128mg,0.336mmol)およびDIEA(48mg,0.372mmol)を室温で順番に添加し、そして窒素下で4時間撹拌した。完了後、この反応混合物を水で希釈し、そしてDCMで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮した。その残渣をDCM/MeOH(50:1から30:1)を用いるシリカゲルカラムで精製して、所望の生成物I−241(45mg)を白色固体として得た。MS(ES):m/z 418(M+H)+. 1H NMR (300 MHz, d6−DMSO): δ 8.29 (1H, s), 7.40 (s, 2H), 6.10 (d, 1H), 4.90 (dd, 2H), 4.16 (dd, 1H), 4.10−3.90 (m, 1H), 3.56 (brs, 4H), 3.25−3.05 (m, 2H), 249 (brs, 4H), 2.30−2.12 (m, 1H), 2.00 (d, 2H), 1.86 (d, 2H), 1.55−1.20 (m, 4H)。
実施例259:IRAK−4アッセイ
1xキナーゼベースバッファーを50mM HEPES,pH7.5および0.0015% Brij−35から調製した。ストップバッファーを100mM HEPES,pH7.5、0.015% Brij−35、0.2% Coating Reagent #3および50mM EDTAから調製した。
試験化合物を、100% DMSOにより、反応中の最終的な所望の最高阻害剤濃度の50xまで希釈した。この化合物希釈物100μlを、96ウェルプレートのウェルに移した。例えば、IC50決定における所望の最高阻害剤濃度が100μMである場合、このステップにおいて5000μMの化合物DMSO溶液を調製する。
60μlの100% DMSOのうち30μlを次のウェルに移し、合計10の濃度について以下同様にすることによって、試験化合物を段階希釈した。同じ96ウェルプレート内での化合物なしのコントロールおよび酵素なしのコントロールのために、100μlの100% DMSOを2つの空のウェルに追加した。
新しい96ウェルプレートに中間プレートと印をつけた。5μlの化合物段階希釈物を起点プレートからこの中間プレートの対応するウェルに移した。45μlの1xキナーゼベースバッファー(KBバッファー)を中間プレートの各ウェルに添加した。この中間プレートを、振盪器上に10分間置いた。
各ウェルの5μlを96ウェル中間プレートから、384ウェルプレートに二連で移した。例えば、96ウェルプレートのA1を、384ウェルプレートのA1とA2に移す。96ウェルプレートのA2を、384ウェルプレートのA3とA4に移す、等である。
1xキナーゼバッファー中のIRAK4およびDTTを添加した。2.5x酵素ミックスは、8.8nM IRAK4および5mM DTTを含んだ。
Peptide 8、ATP、MgCl2およびMnCl2を1xキナーゼベースバッファー中に添加した。2.5xペプチドミックスは、3.75μM Peptide 8、92.5μM ATP、12.5mM MgCl2および2.5mM MnCl2を含んだ。
アッセイプレートは既に、10% DMSO中に5μlの化合物を含んだ。酵素なしのコントロールウェルを除き、384ウェルアッセイプレートの各ウェルに10μlの2.5x酵素溶液を添加した。反応中のIRAK4の最終濃度は、3.5nMであった。アッセイプレートの酵素なしコントロールウェルに10μlの1xキナーゼベースバッファーを添加した。室温で10分間インキュベートした。
384ウェルアッセイプレートの各ウェルに10μlの2.5xペプチド溶液を添加した。Peptide 8およびATPの最終濃度は、それぞれ、1.5μMおよび37μMであった。28℃にて40分間インキュベートした。25μlのストップバッファーを添加した反応を終了させた。Caliper上でデータを収集した。
Caliperプログラムから変換%のデータをコピーした。変換%の値をパーセント阻害の値に変換した。パーセント阻害=(max−変換%)/(max−min)×100、ここで、「max」は、DMSOコントロールの変換%を意味し、「min」は酵素なしコントロールの変換%を意味する。
表3A、表3Bおよび表3Cは、IRAK−4活性阻害アッセイにおける選択された本発明の化合物の活性を示す。化合物番号は、表1における化合物番号に対応する。「A」として指定される活性を持つ化合物は、5μM以下のIC50を提供した;「B」として指定される活性を持つ化合物は、5−20μMのIC50を提供した;「C」として指定される活性を持つ化合物は、20−50μMのIC50を提供した;そして、「D」として指定される活性を持つ化合物は、50μM以上のIC50を提供した。「NA」は、「アッセイしていない」を表す。
提供された化合物をまた、IRAK−1の阻害剤としてもアッセイした。特定の実施形態において、提供された化合物は、5μM以下のIC
50でIRAK−1を阻害する。一部の実施形態において、提供された化合物は、5−20μMのIC
50でIRAK−1を阻害する。他の実施形態において、提供された化合物は、20−50μMのIC
50でIRAK−1を阻害する。
提供された化合物をまた、334キナーゼのパネルにおいてアッセイし、IRAK4について高度に選択的であることが分かった。提供された化合物をまた、MRC5細胞におけるIL−1誘導性IRAK1分解の阻害、ヒト全血におけるLPS−およびR848(TLR−7アゴニスト)誘導性サイトカイン発現についてアッセイし、これらのアッセイにおいて強力な阻害剤であることが分かった。
提供された化合物をまた、Reaction Biology放射性キナーゼアッセイを用いてアッセイして、そのIRAK−4に対するKiを決定した。本発明の特定の化合物は、約1nM〜約100nMの範囲のKi値を有することが分かった。
実施例260:サイトカイン産生アッセイ
提供された化合物をまた、THP−1細胞、ヒト末梢血単核細胞(hPBMC)および全血におけるLPS(リポポリサッカリド)またはR848(TLR−7アゴニスト)誘導性サイトカイン(TNFαおよびIL8)産生アッセイにおいてアッセイした。THP−1細胞におけるこのアッセイについての例示的なプロトコールは以下のとおりであった。
ATCC由来のTHP−1細胞(TIB−202)を、10%胎仔ウシ血清(Invitrogen,カタログ番号10099141,ロット番号8172882)、100U/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン(Invitrogen,カタログ番号15140−122)および50uM 2−メルカプトエタノール(Invitrogen,カタログ番号21985023)を含有するRPMI Medium 1640(Invitrogen,カタログ番号A10491−01)中で培養した。LPS−EKウルトラピュア(Invivogen,カタログ番号tlrl−peklps)を用いてIL8およびTNFαの産生を誘導し、これを、製造業者の指示書に従い、IL8 HTRFキット(Cisbio,カタログ番号62IL8PEB)およびTNFα HTRFキット(Cisbio,カタログ番号62TNFPEB)によって細胞培養上清中で検出した。細胞を、96ウェルアッセイプレート内で、各ウェル100,000細胞で培養し、最終0.3% DMSO中に希釈した化合物を、300ng/mL LPSでの刺激前に1時間、細胞と共にプレインキュベートした。細胞上清中のサイトカイン産生を、5時間の時点でTNFαおよびIL8の産生について、そして、16時間にわたって、IL8の産生および細胞生存性の評価について測定した。
表4は、TNFαおよびIL8産生アッセイにおける選択された本発明の化合物の活性を示す。化合物番号は、表1における化合物番号に対応する。「A」として指定される活性を持つ化合物は、0.5μM以下のIC50を提供した;「B」として指定される活性を持つ化合物は、0.5−1.0μMのIC50を提供した;「C」として指定される活性を持つ化合物は、1.0−5.0μMのIC50を提供した;そして、「D」として指定される活性を持つ化合物は、5μM以上のIC50を提供した。「NA」は、「アッセイしていない」を表す。
実施例261:サイトカイン産生のインビボLPS誘導モデル
本発明の化合物をまた、LPS媒介性サイトカイン産生の阻害に関するインビボ有効性モデルにおいて、ラットで評価した。このアッセイについての例示的なプロトコールは以下のとおりであった。
試験対象の薬物を、i.p.注射のために生理食塩水中10% HP−β−CDに製剤化した。雄性のWistarラット(180−220g)を8つのグループに分けた;未処置のグループを除く全てのグループが、以下のとおりに無作為に10匹のラットを有し、全てのグループ(グループA〜H)のラットを一晩絶食させた。
ビヒクルまたは薬物をLPS/PBSチャレンジの30分前にi.p.投与した。LPSまたはPBSは、示されるように尾静脈を介して静脈内注射した。LPSチャレンジ後1hまたは2hの時点で、ヘパリン生理食塩水(5Uml/1)でコーティングされた5mLチューブを用い、後眼窩穿刺により1−2mLの血液を採取した。血漿を採取し、TNF−αをELISAによって分析するまでそれを−80℃に凍結した。各アッセイについての合計150サンプルについて、薬物曝露に関するLC/MS生物分析を行った。
実施例262:hPBMCまたは全血におけるインビトロLPS/R848/CpG誘導性サイトカイン産生アッセイ
本発明の化合物をまた、インビトロLPS/R848/CpG誘導性サイトカイン産生アッセイにおいて検討した。例示的なプロトコールは以下のとおりである。
全血(LPS):無血清培地中で1:1の比で全血を合わせることによって13mLの全血溶液を調製した。細胞を、プレートマップに従い、96ウェルプレート内に130u/ウェルの細胞懸濁物を播種した。9ulの30mM化合物溶液を、指定された行のウェルに加え、次いで、4倍希釈による連続溶液を作製した。すなわち、残りのウェルの各々に9uLの100% DMSOを加え、1段階高濃度の溶液から3uLの化合物溶液を取って、DMSOとよく混合する。第二の化合物マスタープレートについては、196uLの増殖培地(無血清培地)を各ウェルに加え、そして、第一の化合物マスタープレートからの4uLの化合物溶液を加え、培地と混合した。プレートマップに従い、各ウェルに、第二のマスタープレート内で調製した化合物溶液とコントロール溶液20uLを加えることにより、細胞を0.5時間処理した。細胞を、a)全血アッセイについて0.1ug/mLのLPSで一晩;b)PBMCアッセイについて0.01ug/mLのLPSで一晩刺激した。プレートをシーリングフィルムでシールし、そして、これらのプレートを、4℃、3000rpmにて5分間遠心分離した。上清を移動させ、そして、100ulの作用Capture抗体溶液を各ウェルに加えた。これらのプレートをシールし、室温で一晩インキュベートした。IL−6、IFN−αまたはTNF−α検出抗体をビオチンで標識した:100uLの検出抗体溶液を各ウェルに加えた。プレートにカバーし、室温にて2時間インキュベートした。各ウェルに100uLのストレプトアビジン−HRP溶液を加えた。プレートにカバーし、暗所にて室温で20分間インキュベートした。各ウェルに100uLの基質溶液を加えた。暗所にて室温で20分間インキュベートした。各ウェルに50uLの停止溶液を加えた。プレートを穏やかにタッピングして、充分な混合を確実にした。450nmに設定したマイクロプレートリーダーを用いて各ウェルの光学密度を直ちに測定し、そしてまた、波長補正が利用可能でない場合には、補正のために540nmまたは570nmでも読み取った。
R848誘導性またはCpG誘導性アッセイについては、LPSの代わりに、表5に示すとおり、全血中で、1uM R848をTNF−α産生のために20時間、およびIFN−α産生のために5時間;PBMCサイトカイン産生のために1uM R848を5時間;あるいは、PBMCサイトカイン産生のために0.5uMもしくは0.1uMのCpGまたは1ng/mL IL−1−βを一晩使用した点を除いて、上記のものと同じ手順に従った。全血およびhPBMCサイトカイン産生アッセイからのデータを表5aおよび表5bに示す。
表5a.インビトロサイトカイン産生アッセイの結果
「A」として指定される活性を持つ化合物は、0.25μM以下のIC50を提供した;「B」として指定される活性を持つ化合物は、0.25−0.5μMのIC50を提供した;「C」として指定される活性を持つ化合物は、0.5−1.0μMのIC50を提供した;そして、「D」として指定される活性を持つ化合物は、1.0μM以上のIC50を提供した。
本発明の特定の化合物は、2uM以上の平均薬物濃度において、インビボでのLPS誘導性TNF産生の約50%を阻害した。
実施例263:インビトロの腫瘍細胞増殖の阻害のアッセイ
本発明の化合物をまた、インビトロ腫瘍細胞増殖阻害アッセイにおいて研究した。例示的なプロトコルを、Ngoら.「Oncogenically active MYD88 mutations in human lymphoma」Nature(2011)第470巻,115−121(その全体は本明細書中に参考として援用される)から採用した。例示的なアッセイプロトコルは、以下のとおりである。
細胞系統を、ペニシリン/ストレプトマイシンおよび10%のウシ胎仔血清を補充したRPMI 1640培地中で、またはOCI系列の細胞系統については、20%の新鮮なヒト血清を含むIscove培地中で、培養した。細胞を、加湿した5%CO2インキュベーター内で37uCで維持した。全ての細胞系統を、エコトロピックレトロウイルスレセプターおよび細菌テトラサイクリンレプレッサーを発現するように操作した。
DLBCL細胞系統(GCB DLBCL:HT、OCI−LY8、OCI−LY19;ABC DLBCL:HLY1、HBL1、TMD8、OCI−LY3、OCI−LY10、U2932、SUDHL2、DLBCL2)を、96ウェルプレート内で、1ウェルあたり50,000個の細胞の密度で、ネガティブコントロールとしてのDMSOと一緒にか、または様々な濃度の本発明の各化合物と一緒に、二連でプレート培養した。薬物処理後1日目、2日目および3日目における細胞の生存性を、3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−5−(3−カルボキシメトキシフェニル)−2−(4−スルホフェニル)−2H−テトラゾリウムおよび電子結合試薬(フェナジンメトスルフェート;Promega)を添加して3時間インキュベートし、そして96ウェルプレートリーダーを使用して490nmでの吸光度の量により測定することによって、アッセイした。提示されるデータは、薬物処理の3日間から導出された。このアッセイを2回実施した。この細胞増殖アッセイの結果を、図1A、図1B、図2、図3、図4、および図5に示す。
実施例264:ABC DLBCL細胞におけるNFκB活性のインビトロ阻害
本発明の化合物をまた、NFκB活性を阻害する能力についてアッセイした。Ngoら,(前出)のプロトコルに従った。MYD88−GFP構築物をレトロウイルス発現するHBL1細胞を、NF−kBホタルルシフェラーゼレポーター構築物を含むレンチウイルス粒子で、製造業者の指示(SA Biosciences)に従って形質導入した。ホタルルシフェラーゼ活性を、Dual−Luciferase Reporter Assay System(Promega)を使用して、製造業者の指示に従って測定した。等価な量の溶解産物からのルミネッセンスを、Microtiter Plate Luminometer(Dyn−Ex Technologies)で三連で読み取った。全ての読み取りを、FACScaliburフローサイトメーター(Becton Dickinson)でのFACS分析により決定される場合の各MYD88変異体についてのMYD88−GFP発現の平均蛍光強度に対して標準化した。活性阻害アッセイの結果を図6に図示する。
実施例265:ABC DLBCL細胞におけるIκBαのリン酸化および分解の阻害
本発明の化合物をまた、IκBαのリン酸化および分解を阻害する能力を決定するためにアッセイした。例示的な手順は、以下のとおりである。ABC DLBCL(HBL1)細胞を、10uMの本発明の化合物で3時間処理し、そして細胞溶解物をゲル電気泳動により分離し、次いで、ニトロセルロース上でのウェスタンブロッティングに供して、IκBαのリン酸化の程度を決定した。このアッセイの結果を図7に図示する。
実施例266:BTKノックダウン後の、ABC DLBCL細胞およびGCB DLBCL細胞の、IRAK抗増殖効果に対する感作
本発明の化合物をまた、BTKノックダウン細胞における細胞増殖を相乗的に阻害する能力を決定するためにアッセイした。ABC DLBCL(HBL1、TMD8、OCI−Ly10)およびGCB DLBCL(OCI−Ly19、BJAB)の細胞系統を、Ngoら,(前出)の手順に従って、BTK shRNAノックダウンに供した。形質転換した細胞の選択、誘導および再増殖の後、各細胞系統を、5uMの濃度の本発明の化合物で処理した。生存GFP+細胞の百分率を、shRNA誘導後の日数に対してプロットして、各細胞系統に存在するBTKノックダウンとIRAK阻害との相乗効果の程度を決定した。ノックダウン実験の結果を、図8、図9、および図10に図示する。
実施例267:インビボマウスIMQ誘導性乾癬モデル
本発明の化合物をまた、マウスにおいて、イミキモッド誘導性乾癬の阻害について、インビボ効力モデルにおいて評価した。このアッセイについての例示的なプロトコルは、以下のとおりである。
乾癬を、Balb/cマウスにおいて、イミキモッド(IMQ)の塗布により誘導した。投与を、IMQ塗布の0日後に開始し、マウスに、I−67またはI−92のいずれかの腹腔内注射を1日2回、図11に示される用量で与えた。これらの動物を、1日目、および5日目〜10日目に、臨床症状についてスコア付けした。
IRAK4阻害剤は、IMQ誘導性乾癬のBalb/cマウスモデルにおいて有効である。この研究の結果を図11に提供する。図11において、皮膚瘢痕の程度を、代表的なマウスの写真で示す。IRAK4阻害は、デキサメタゾン(図11において「Dex」)に匹敵する有効性で、乾癬皮膚を消散させることを補助する。図12は、5日目、8日目および10日目についての臨床スコアの平均を提供する。
実施例268:ヒト痛風のインビボマウスエアポーチモデル
本発明の化合物をまた、マウスにおいて、痛風の尿酸一ナトリウム(MSU)誘導性モデルの阻害について、インビボ効力モデルにおいて評価した。このアッセイについての例示的なプロトコルは、以下のとおりである。
滅菌エアポーチを、Balb/cマウスにおいて作製した。I−67を、このマウスに1日2回6日間、10mg/kg、30mg/kgまたは100mg/kgのいずれかの用量で経口投与した。最後の投与後、マウスを麻酔し、そしてエアポーチに尿酸一ナトリウム(MSU)の懸濁物を注入して、炎症応答を誘導した。この注入の4時間後、このエアポーチの滲出物を集め、そして白血球の数を測定した。
IRAK4阻害剤は、MSU誘導性痛風のBalb/cマウスモデルにおいて有効である。この研究の結果を図13に提供する。図13は、I−67を上記のように投与されたマウスについての白血球係数の分布を示す。
実施例269:インビボマウスコラーゲン誘導性関節炎モデル
本発明の化合物をまた、マウスにおいて、IRAK4媒介性関節炎の阻害についてインビボ効力モデルにおいて評価した。このアッセイについての例示的なプロトコルは、以下のとおりである。
雄性DBAマウスを、0日目および21日目にコラーゲンで免疫し、そして疾患の発症の際に、無作為に群に登録した。これらの群は、ナイーブコントロール群、ビヒクルコントロール群、デキサメタゾンを0.1mg/kgで1日2回腹腔内注射された群、I−92を30mg/kgで1日2回腹腔内注射された群、I−67を30mg/kgで1日2回腹腔内注射された群、ならびにI−67を30mg/kgで、1日1回および1日2回経口投与された2つの群からなった。ナイーブコントロール群以外は1つの群に8匹のマウスを登した。ナイーブコントロール群は、4匹のマウスを含んだ。1日目を、最初の処置日として指定し、そしてマウスを、11日目まで臨床スコアについて毎日評価した。マウスの体重を1日おきに測定した。
IRAK4阻害剤は、コラーゲン誘導性関節炎のDBAマウスモデルにおいて有効である。この研究の結果を図14A〜Bに提供する。図14Aは、腹腔内投与された群の平均臨床スコアを提供する。左のパネルは、11日目までのマウスの各群についての平均臨床スコアを示す。中央のパネルは、曲線下面積として計算された平均臨床スコアを示し、そしてビヒクルに対する阻害の%を、棒グラフに示す。右のパネルは、1日目から11日目までの平均体重変化を示す。これらの臨床スコアは、I−67およびI−92がビヒクルと比較して有効であることを示す。このビヒクルは、10%のHPβCDを含む水溶液である。図14Bは、I−67を経口投与された群の平均臨床スコアを提供する。1日2回経口投与されるI−67は、ビヒクルと比較して有効であることが分かった。このビヒクルは、生理食塩水溶液中0.5%のメチルセルロースであり、そしてデキサメタゾン群およびナイーブコントロール群は、Aにおいてと同じである。示される全ての群は、同じ研究の一部である。
実施例270:MyD88−L265P誘導性リン酸化アッセイ
本発明の化合物をまたHBL1細胞において、IRAK1のMyD88−L265P−IRAK4の結合により媒介されるリン酸化、ならびにTAK1、iκbαおよびp38への下流シグナル伝達の阻害について評価した。I−67およびI−92の非存在下および存在下での、IRAK1、TAK1、iκbαおよびp38のリン酸化の程度を示すウェスタンブロットを、Staudtら「Exploiting Synthetic Lethality for the Therapy of ABC Diffuse Large B Cell Lymphoma」,Cancer Cell 2012,21:723−737に記載される方法を使用して得た。
この研究の結果を図15に提供する。IRAK4阻害剤は、MyD88−L265Pにより誘導される、IRAK1、TAK1、iκbαおよびp38のリン酸化を妨げる。
実施例271:NF−κβ活性阻害アッセイ
本発明の化合物をまた、ABC DLBCL細胞系統において、NF−κβ活性の阻害について評価した。NF−κβ応答性ルシフェラーゼレポーターアッセイを、Staudtら(2012)およびNgoら「Oncogenically active MYD88 mutations in human lymphoma」,Nature 2011,470(7332):115−9(これらの各々は、本明細書中に参考として援用される)に記載および開示される方法に従って使用した。ABC DLBCL細胞系統およびGCB DLBCL細胞系統を、Staudtら(2012)およびNgoら(2011)の方法に従って、NF−κβ転写レポーターを用いて、誘導性NF−κβ応答性ルシフェラーゼレポーター構築物を含むレンチウイルス粒子で形質転換させることによって、作製した。これらの結果の読み出しを、ルシフェラーゼ活性として測定した。
この研究の結果を図16に提供する。IRAK4阻害剤は、NF−κβ活性をMyd88L265P mut HBL1、TMD8、OCI−Ly3、OCI−Ly10において抑制し、そしてMyd88WT U2932 ABC DLBCL細胞系統においてはより低い程度まで抑制する。GCB DLBCL細胞系統に対して、IRAK4阻害の効果はほとんどまたは全くなかった。
実施例272:サイトカイン分泌アッセイ
本発明の化合物をまた、ABC DLBCL細胞系統において、炎症誘発性サイトカイン分泌の阻害について評価した。IL−6応答性およびIL−10応答性のELISAアッセイを、Ngoら(2011)に記載および開示される方法に従って、使用した。誘導性shRNAで形質転換させた細胞を、ドキシサイクリンを含有する培地に入れ、そしてIL−6およびIL−10の濃度を、ELISAによって、Ngoら(2011)の方法に従って測定した。あるいは、操作されていないリンパ腫細胞を、I−67またはI−92を加えた新鮮な培地に入れ、そして上記のようにサイトカインについて評価した。
この研究の結果を図17に提供する。IRAK4阻害剤は、IL−6の分泌をHBL1細胞系統、OCI−Ly3細胞系統およびTMD8 ABC DLBCL細胞系統において;そしてIL−10の分泌をHBL1細胞系統、OCI−Ly10細胞系統およびTMD8 ABC DLBCL細胞系統において、抑制する。
実施例273:ヒトABC DLBCLリンパ腫のインビボマウス腫瘍モデル
本発明の化合物をまた、Staudtら(2012)に最初に記載および開示された、ヒトABC DLBCLリンパ腫の異種移植片腫瘍モデルにおいて評価した。OCI−Ly10細胞を免疫不全(NOD/SCID)マウスに皮下注射することによって、腫瘍を樹立させた。腫瘍が200mm3に達したら、I−92を用いて治療を開始した。腫瘍増殖を、腫瘍サイズを2つの直交する寸法で測定することによって、監視した。腫瘍体積を、式(1/2)(長い寸法)×(短い寸法)2を使用することにより計算した。
インビボマウス腫瘍モデル研究の結果を図18A〜Bに提供する。化合物I−92は、異種移植片腫瘍モデルにおいてABCリンパ腫増殖を減少させ、動物によって充分に許容される。
実施例274:細胞生存性アッセイ
本発明の化合物をまた、細胞生存性アッセイにおいて評価した。ABC DLBCL細胞系統を、イブルチニブ、I−67、もしくはI−92で、またはイブルチニブと、I−67もしくはI−92とのいずれかとの組み合わせで、Staudtら(2012)に報告される方法に従って、処理した。
細胞生存性アッセイの結果を図19に提供する。ABC DLBCL細胞の相乗的殺傷が、イブルチニブおよびIRAK4阻害剤(I−67またはI−92)を用いて、B細胞レセプターおよびMyd88媒介性シグナル伝達を標的化することによって、観察された。
本発明の多数の実施形態を記載したが、本発明者の基本的な実施例は、本発明の化合物および方法を利用する他の実施形態を提供するように変更され得ることが、明らかである。従って、本発明の範囲は、例として与えられた具体的な実施形態によってではなく、添付の特許請求の範囲によって規定されることが理解される。