JP6125911B2 - 消火装置および消火方法 - Google Patents

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本発明は、消火用エアロゾルを噴射して火災を消火する消火装置および消火方法に関し、特に、開放空間に設置された特定の防護対象物を消火する消火装置および消火方法に関するものである。
従来より、消火用のガス又はエアロゾルによって、火災を消火する消火装置と消火方法があり、燃焼反応を抑制して消火するもの、不活性ガスによって酸素濃度を低下させて窒息消火を行うもの、ミストによって冷却するもの、等がある。
燃焼反応を抑制するものとしては、ボンベに貯留したハロンガスを放出する消火設備が周知である。また、硝酸カリウム等を主成分とする消火剤を燃焼させて燃焼反応抑制効果のある消火用エアロゾルを噴射する消火装置が、少なくとも1990年代から、主に欧米で用いられてきた(例えば、特許文献1〜5を参照)。これら周知の消火装置は、スプリンクラ消火設備のように散水で防護対象物を水損することなく、火災による二次被害を最小限に留める。そこで、コンピュータルーム、電子交換機室、宇宙ステーションや、その他の社会的インフラを提供する電子装置、等の防護に広く普及してきた。
しかしながら、ハロンガスはフロンガスと同様にオゾン層破壊及び地球温暖化の原因となることから厳しく規制されるところとなった。そして、消火剤を燃焼させて燃焼反応抑制効果のある消火用エアロゾルを噴出させる消火装置は、ハロンガスのような上記有害性は無く、ハロンガスよりも望ましい消火装置である。
ところが、このような消火用エアロゾルを噴射する噴射装置は、防護対象物を包含する極めて限定された閉鎖空間において消火装置として作用するものである。すなわち、開放空間で消火することは想定されておらず、エアロゾルを周囲に拡散させて噴射する噴射装置さえある(例えば、特許文献4を参照)。
本件発明者も、開放空間において消火用エアロゾルの噴射装置を用いた消火実験を行ったが、消火することができなかった。このときは、試験火災の直上に噴射装置を設け、これを火源に向けて消火用エアロゾルを噴射させた。このとき、試験火災によって発生する火源周囲の上昇気流に阻まれて消火用エアロゾルが上方へ拡散してしまって火源に到達せず、消火できなかった(図14を参照)。また、火源と同じ高さに噴射装置を設け、これを火源に向けて消火用エアロゾルを噴射させてみた。このときも噴射した消火用エアロゾルは火源周囲の上昇気流にのって火源上方へ流されてしまって火源に到達せず、消火できなかった。
国際公開第1997/21469号 国際公開第1995/32761号 特表2009−533146号公報 国際公開第2007/130498号 特開2009−142419号公報
本件発明者は、消火するに足る消火用エアロゾルを火源に到達させることができれば、開放空間であっても火災を消火することができると考えた。そして、火災によって発生する火源周囲の上昇気流を突破して、消火用エアロゾルを火源に到達させる方法を鋭意研究し、実験した。
そして、開放空間であっても、1方向に向けて消火用エアロゾルが噴射される噴射装置を斜め上方から火源基底部に向け、その噴射能力に応じて距離または噴射装置の数を設定して消火用エアロゾルが火源基底部を覆うようにすればよいとの知見を得た。
本発明は、上記知見に基づいて成されたものであり、開放空間において特定の防護対象物を消火することができ、消火による防護対象物の水損等の二次被害が無い、消火装置および消火方法を提供することを目的とする。
(1)この発明の消火装置は、開放空間に載置された特定の防護対象物に向けて消火用エアロゾルを噴射する消火装置であって、起動手段と、消火用エアロゾル発生手段と、一定方向だけに前記消火用エアロゾルを噴射する1以上の噴射口と、該噴射口を斜め上方から前記防護対象物に向けて前記防護対象物又は前記防護対象物周辺の構造物に固定するマウンタと、を備え、前記消火用エアロゾルが火災で生ずる上昇気流に抗して火源基底部に到達し、かつ、火源基底部を覆うことができる距離に設置される噴射装置を備えたことを特徴とする。
(2)また、この発明の消火装置は、(1)において、前記消火用エアロゾルが火源基底部を覆うことができるように前記噴射装置を複数備え、複数の前記噴射装置の前記起動手段を同時に起動する制御手段を備えることを特徴とする。
(3)また、この発明の消火装置は、(2)において、前記噴射装置は、水平方向において異なる方向から前記防護対象物に向けて設置されることを特徴とする。
(4)また、この発明の消火装置は、(1)〜(3)において、前記消火用エアロゾル発生手段は、前記起動手段によって点火され、燃焼することによって燃焼反応を抑制するエアロゾルを発生する消火剤を備えることを特徴とする。
(5)また、この発明の消火装置は、(1)〜(4)において、前記防護対象物の火災を感知する火災感知手段を備え、該火災感知手段が発する火災感知信号を受信して、前記起動手段を自動的に起動する制御手段を備えることを特徴とする。
(6)また、この発明の消火方法は、開放空間に載置された特定の防護対象物に向けて消火用エアロゾルを噴射して、前記防護対象物の火災を消火する消火方法であって、前記消火用エアロゾルが火災で生ずる上昇気流に抗して火源基底部に到達し、かつ、火源基底部を覆うように、前記消火用エアロゾルを噴射する噴射装置と火源基底部との距離又は前記噴射装置の数を定め、前記消火用エアロゾルを火源基底部に向けて斜め上方から噴射させることを特徴とすることを特徴とする。
この発明は、開放空間に載置された特定の防護対象物に向けて消火用エアロゾルを噴射して、消火用エアロゾルが火災で生ずる上昇気流に抗して火源基底部に到達し、かつ、火源基底部を覆うように、消火用エアロゾルを噴射する噴射装置と火源基底部との距離又は噴射装置の数を定め、消火用エアロゾルを火源基底部に向けて斜め上方から噴射させるようにしたので、開放空間において特定の防護対象物を消火することができる。さらに、消火による防護対象物の水損等の二次被害が無いとともに、オゾン層破壊や地球温暖化の虞が無い。
本発明に係る噴射装置の一例を示す斜視図である。 本発明に係る噴射装置の一例を示す正面図である。 本発明に係る噴射装置の一例を示す正面断面図である。 本発明に係る噴射装置の一例の動作説明図である。 本発明の実施の形態1に係る消火装置の構成図である。 本発明を成すにあたって実施した消火実験の一例を示す図であり、消火できなかった例を示す。 本発明を成すにあたって実施した消火実験の一例を示す図であり、図6の状態から火源からの距離だけを半分にして消火できた例を示す。 本発明を成すにあたって実施した消火実験の一例を示す図であり、図7の状態から噴射装置の数だけを半分にして消火できた例を示す。 本発明を成すにあたって実施した消火実験の一例を示す図であり、図6の状態から噴射装置の数だけを2倍にして消火できた例を示す。 本発明を成すにあたって実施した消火実験の一例を示す図であり、消火できなかった例を示す。 本発明を成すにあたって実施した消火実験の一例を示す図であり、図10の状態から噴射装置の数だけを2倍にして消火できた例を示す。 本発明を成すにあたって実施した消火実験の一例を示す図であり、図6の状態から火源上方を覆うように0.2平方メートルの遮蔽板を設け、対応する火皿の角部と遮蔽板の角部と噴射装置とが直線で結ばれるように配置し、消火できなかった例を示す。 本発明を成すにあたって実施した消火実験の一例を示す図であり、図12の状態から噴射する消火用エアロゾルが遮蔽板に阻害されずその下方から火皿に向かうように、火皿中心部に指向させた噴射装置の高さを低くして消火できた例を示す。 本発明を成すにあたって実施した消火実験の一例を示す図であり、火源直上に噴射装置を設置して火源に向けて消火用エアロゾルを噴射し、消火できなかった例を示す。
本件発明者は、消火するに足る消火用エアロゾルを火源に到達させることができれば、開放空間であっても火災を消火することができると考えた。そして、火災によって発生する火源周囲の上昇気流を突破して、消火用エアロゾルを火源に到達させる方法を鋭意研究し、以下に示す実験を行った。
実験においては、33cm角の火皿を用い、一般的な試験火災であるノルマルヘプタン0.1平方メートル火皿火災を試験火災とし、ファイアアウェイ社のエアロゾル消火装置STAT−X(登録商標)100E型を噴射装置に用いて実験した。この噴射装置は、硝酸カリウムを主成分とする100gの消火剤を有し、電気的点火装置によって消火剤が内部で燃焼し、略円筒形本体の一方の円形面に備えた5つの噴射口から消火用エアロゾルを噴射するものである。そして、上記の試験火災と噴射装置とを統一した条件下で、火源からの距離、噴射口を火源に指向させる角度、噴射装置の数、等の条件を変えて消火実験を行った。
(火源からの距離を変えた消火実験)
まず、火源中心、すなわち火皿燃焼面の中心から水平距離0.7m、床面から1.0mの高さに噴射装置を2個設けて実験した。このとき、火源基底部に噴射した消火用エアロゾルが火皿燃焼面に瞬間的に届く場合はあったが、火源周囲の気流にあおられ、消火用エアロゾルを安定的に火源基底部へ送り込みことができず、消火できなかった(図6を参照)。
次に、噴射角度等の他の条件を変えないまま、噴射装置と火源中心からの距離だけを半分(水平距離0.35m、床面からの高さ0.5m)にしてみたところ、噴射した消火用エアロゾルが2〜3秒で火皿とその周辺の床面を覆い、4秒で消火できた(図7を参照)。さらに、噴射装置を1個減らしても、6秒で消火できた(図8を参照)。このように、噴射装置の噴射能力に応じて、火源からの距離を適切に設定すれば消火用エアロゾルは火源基底部に到達してこれを覆い、消火できることがわかった。
(噴射装置の数を変えた消火実験)
次に、火源中心から水平距離0.7m、床面から1.0mの高さに噴射装置を2個設けて消火できなかった先のケース(図6を参照)から、噴射装置を2倍の4個に増やして水平面で互いに直交する4方向から噴射したところ、噴射した消火用エアロゾルが2〜3秒で火皿とその周辺の床面を覆い、4秒で消火できた(図9を参照)。消火用エアロゾルの噴射が終わった後にエアロゾル(白煙)が急速に上方へ拡散する状況が観察されたことから、噴射装置を増やすことによって、火源周囲の気流に抗して消火するに足る消火用エアロゾルが火源に到達してこれを覆い、消火できると考えられた。
また、火皿を0.5mの高さに設置し、火源中心から水平距離0.35m、床面から1.0mの高さに噴射装置を1個設けて実験した。このとき、噴射した消火用エアロゾルは火皿まで達したものの直ぐに上昇し、火皿付近を消火用エアロゾルで覆うことができず、消火には至らなかった(図10を参照)。
次に、同じ条件のまま、水平方向に対向する位置へ噴射装置を1個追加したところ、噴射装置が1個の場合よりも噴射した消火用エアロゾルが火皿付近を覆う状況が多くなり、8秒で消火できた(図11を参照)。このことによっても、噴射装置を増やすことによって、火源周囲の気流に抗して消火するに足る消火用エアロゾルが火源に到達して覆い、消火できると考えられた。
(火源上方の障害物に対して噴射装置の高さを変えた消火実験)
火源中心から水平距離0.7m、床面から1.0mの高さに噴射装置を2個設け、さらに、火皿を覆うように正方形で0.2平方メートルの遮蔽板を設け、対応する火皿の角部と、遮蔽板の角部と、噴射装置とを直線で結ぶように遮蔽板に高さを設けて配置し、実験した。このとき、噴射した消火用エアロゾルは火皿に到達して火皿付近を覆ったが、消火できなかった(図12を参照)。
次に、他の条件を変えぬまま噴射装置の床面からの高さだけを半分の0.5mとしたところ、噴射した消火用エアロゾルが2〜3秒で火皿とその周辺の床面を覆い、6秒で消火できた(図13を参照)。
このことは、火源の基底部を消火用エアロゾルで覆うことによって消火できることを示していると考えられた。
以上の実験結果より、開放空間であっても、火災による上昇気流に抗して消火用エアロゾルを火源基底部へ到達させ、これを覆うようにすると消火できることが判明した。
そして、1方向に向けて消火用エアロゾルが噴射される噴射装置を斜め上方から火源基底部に向け、その噴射能力に応じて距離または噴射装置の数を設定して消火用エアロゾルが火源基底部を覆うようにすればよいとの知見を得た。本件発明者は、上記知見に基づいて本発明を完成したものである。
[実施の形態1]
まず、本発明に係る噴射装置の一例について、図1〜4に基づいて説明する。
噴射装置1は、火災時に消火用エアロゾルを噴射する周知の消火手段である(例えば、特許文献1〜3を参照)。ここでは、その一例として、消火実験に用いた噴射装置について、その構成と動作について説明する。
噴射装置1は、外観上、略円筒体の筐体である本体10と、後述する本体10内部の点火装置13に接続されて本体10の一方の円板面側から引き出されたリード線12と、を備える。本体10の他方の円板面には、起動すると消火用エアロゾルを噴射する複数の噴射口11を備える。
噴射口11は、すべて同じ方向に開口して一定の方向に消火用エアロゾルを噴射するようになっており、平常時、噴射口11は内部から極めて薄い金属板である封止膜17によって封止されている。そして、噴射口11の開口部断面の一部であって本体10の中心側に、噴射口11の開口部中心に向けて突設された突起部18を備える。この突起部18の先端は鋭く尖っており、起動時に封止膜17を破り、噴射口11の開放に寄与する。
噴射装置1の内部は、本体10内を噴射口11の側からリード線12の側に向かって順に、冷却ブロック16、酸化ブロック15、消火剤14、の3層に分かれている。消火剤14は、燃焼して消火用エアロゾルを生成するものであって、例えば、硝酸カリウム等を主成分として略円筒体に形成され、その中心を貫通する空間を有する。該空間の上部には起動手段である点火装置13が挿入される。点火装置13に一端が接続されたリード線12は噴射装置1上方へ引き出され、その引き出し口は封止部材19で封止される。
リード線12の他方は図示しない制御手段に接続され、該制御手段からの電気信号によって点火装置13は消火剤14に点火する。点火された略円筒体の消火剤14は、その中心を貫通する空間側から周囲に向かって燃焼し、消火用エアロゾルA0を発生させる。そして、発生した消火用エアロゾルA0は、前記空間、酸化ブロック15、冷却ブロック16を介して、噴射口11へ向かう。
酸化ブロック15は自ら酸化することによって、発生した消火用エアロゾルA0に含まれる酸化物質を還元する。そして、噴出させる消火用エアロゾルA1から酸化物質を取り除き、噴出後の消火用エアロゾルA1が周囲のものを酸化・腐食させないようにする。
また、冷却ブロック16は、発生した消火用エアロゾルA0から消火剤14の燃焼による熱を奪う。そして、噴出させる消火用エアロゾルA1が高温となることを防止し、噴出後の消火用エアロゾルA1が周囲のものを加熱して破損することを防止する。
噴射装置1は、平常時は、本体10の両端が封止部材19と封止膜17とで封止され、密閉されている。そして、点火装置13によって起動された噴射装置1は内圧が上昇し、噴射口11を封止する封止膜17を噴射口11の外部に向かって押圧し、これによって封止膜17は噴射口11の外部に向かって膨らむ。膨らんだ封止膜17は、噴射口11の開口部に設けた突起部18の先端に接触して破られ、噴射口11が開放される。そして、開放された噴射口11より消火用エアロゾルを噴射する。
次に、図5に基づいて、本実施の形態について説明する。
本発明に係る消火装置が防護する対象は、開放空間に載置された特定の防護対象物Pであり、これに向けて消火用エアロゾルを噴射するようにする。すなわち、本発明に係る消火装置は、従来の一般的な消火装置と異なって、所定の空間である防護区画を対象とはしておらず、特定の物体、例えば床面FLに固定された電子装置や機械装置などを対象としている。防護対象物Pは床面FL以外に載置されるものであっても良く、後述する噴射装置1との相対的位置関係が一定であれば良い。
そして、防護対象物Pで想定される火災について、火源Fの基底部に向けて噴射装置1を設ける。
噴射装置1は、起動手段である点火装置13と、消火用エアロゾル発生手段である消火剤14と、一定方向だけに消火用エアロゾルを噴射する1以上の噴射口11と、を備える。また、噴射装置1は、上記のように噴射口11を斜め上方から防護対象物Pに向けて固定するためのマウンタMを有し、マウンタMは噴射装置1を所定の角度θ(例えば、θは、床面を基準とし、消火用エアロゾルが噴射装置1から噴射される角度)で保持するように、噴射装置1を防護対象物P自体又はその周辺の構造物に固定する。なお、火源Fの基底部と噴射装置1との間に障害物が存在する場合は、それを避けるように角度θを適宜変更して対応する。また、その場合は、噴射装置1の位置を適宜変更して対応しても良い。
このとき噴射装置1は、噴射した消火用エアロゾルが、火災で生ずる上昇気流に抗して火源Fの基底部に到達し、かつ、火源Fの基底部を覆うことができる距離Lに設置されるようにする。距離Lは、使用する噴射装置1の噴射能力に応じて適宜決定されるものであり、消火実験によって求めても良い。
以上のように構成することによって、防護対象物Pで火災が発生したとき、その火源Fの基底部に向けて消火用エアロゾルを噴射すると、噴射した消火用エアロゾルが火災で生ずる上昇気流に抗して火源Fの基底部に到達し、かつ、火源基底部を覆うことができるので、消火用エアロゾルの消火能力によって火災を消火することができる。
[実施の形態2]
本実施の形態は、実施の形態1に記載した噴射装置1を複数設け、消火用エアロゾルが火源Fの基底部を覆うことができるようにするものである。そして、複数の噴射装置1の点火装置13を同時に起動する制御手段を設ける。
噴射装置1の数は、噴射装置1の噴射能力に応じて適宜決定されるものであり、消火実験によって求めても良い。
そして、複数の噴射装置1を設ける場合、これらを水平方向において異なる方向から防護対象物Pに向けて設置するようにすると、尚効果的である。例えば、図7に示した実験における配置のように、防火対象物Pを挟んで水平方向において互いに対向するように配置しても良い。また、図9に示した実験における配置のように、防火対象物Pを挟んで水平方向において互いに対向する噴射装置セットを複数セット配置しても良い。また、さらに噴射装置1を増やし、水平方向において星形となるように配置しても良い。
複数の噴射装置1をこのように配置することによって、火源Fの揺らぎによって、一方の噴射装置1からの消火用エアロゾルが押し流されても、他方の噴射装置1からの消火用エアロゾルを火源Fの基底部に到達させることができる。
なお、実施の形態1及び2に記載した本発明は、上記に限定されるものではなく、噴射装置1は消火用エアロゾルを一定方向だけに噴射する1以上の噴射口を有する周知の噴射装置で良い。
また、起動手段である点火装置13は、電気信号によって点火するものに限らず、例えば、点火薬と撃鉄によって構成されるような、あるいは、圧電素子を機械的に作動させて火花で点火するような、機械式に点火するものであっても良い。そして、それを人手で直接操作するようにしても良い。
また、消火用エアロゾル発生手段として、点火装置13で点火され、燃焼することによって燃焼反応を抑制するエアロゾルを発生する消火剤14を備えるようにしても良い。
また、防護対象物Pの火災を感知する火災感知手段、例えば、防護対象物の温度や赤外線放射などを監視する公知の火災感知器を備え、該火災感知器が発する火災感知信号を受信して、点火装置13を自動的に起動する制御手段を備えるようにしても良い。
1 噴射装置、 10 本体、 11 噴射口、 12 リード線、
13 点火装置、 14 消火剤、 15 酸化ブロック、
16 冷却ブロック、 17 封止膜、 18 突起部、 19 封止部材、
A0 消火剤が燃焼して放出された消火用エアロゾル、
A1 酸化ブロック及び冷却ブロックを通過して無害化されて噴射される消火用エアロゾル、
M マウンタ、 P 防護対象物、 F 火源、 FL 床面、
L 火源基底部から噴射装置までの距離、
θ 噴射装置が火源基底部を指向する方向と水平面との角度

Claims (2)

  1. 開放空間に載置された特定の防護対象物に向けて消火用エアロゾルを噴射する消火装置であって、
    起動手段と、消火用エアロゾル発生手段と、一定方向だけに前記消火用エアロゾルを噴射する1以上の噴射口と、該噴射口を斜め上方から前記防護対象物に向けて前記防護対象物又は前記防護対象物周辺の構造物に固定するマウンタと、を備え、
    前記消火用エアロゾルが火災で生ずる上昇気流に抗して火源基底部に到達し、かつ、火源基底部を覆うことができる距離に設置される複数の噴射装置を備えた前記消火装置であって、
    複数の前記噴射装置は、水平方向において前記防護対象物を挟んで対向する位置に配置されると共に、前記噴射装置の放射方向中心軸が前記防護対象物基底部の中心を通る向きに設置された
    ことを特徴とする消火装置。
  2. 数の前記噴射装置の前記起動手段を同時に起動する制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の消火装置。
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