JP6125218B2 - 刈払機の出力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、刈払機の出力を制御するための出力制御装置に関するものである。
従来、草刈り作業等に用いられる刈払機として、種々の態様のものが考案されている。このような刈払機は使用者が所望の姿勢にて作業が行い易いよう、エンジンやモータといった動力部と刈刃との間の主軸から両側にハンドルを延伸させた両手ハンドル型、動力部と刈刃との間の主軸を操作桿としこの操作桿を両手で握るべくグリップを二つ設けたツーグリップ型、及び当該ツーグリップ型のうち先端側のグリップをループハンドルに置き換えたループハンドル型といったものが主に考案されている。
そしてこれらの刈払機は上述したハンドルの形状に拘わらず、使用者の利き手によって把持され得る箇所に動力部の出力を制御するための出力制御装置が取り付けられている。かかる出力制御装置は主に、使用者に把持される把持杆の正面である操作面上で操作することにより動力源の出力を調整する出力調整レバーを主体としている。そしてほとんどの刈払機では前記出力調整レバーに加え、下限位置付勢機構及びロックレバーが設けられている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。下限位置付勢機構とは、使用者が作業中において実際の草刈り作業を行っていない場合は草刈り作業中に予期せぬ事態が起こったとき等には刈刃の回転を停止するか、或いは草刈り作業が行い得ない程度の回転数、すなわち通常使用時の出力よりも小さい所定の下限出力となる下限位置となるよう前記出力調整レバーを付勢するものである。ロックレバーとは、使用者が通常に作業を行い得る場合に常に出力調整レバーに操作力を付勢し続けていることによって起こる疲労を回避するため、使用者の手がハンドルや操作桿を作業姿勢で把持している時には出力調整レバーへ操作力を付勢せずとも当該出力調整レバーの位置を維持し得るロック状態とし、使用者が把持を解除すると前記下限位置付勢機構を作用させるようにしたものである。
しかしながら上述した特許文献のようなものであると、ロックレバーは出力調整レバーに対してハンドル或いは操作桿といった使用者に把持される把持杆を介して対面側に設けられているため、ロックレバーを解除する時には把持杆自体の把持を止めるか或いはロックレバーを避けて把持杆を把持するよう持ち替えなければならない。ここで、刈払機は作業中における殆どの場合において出力調整レバー並びにロックレバーは共に把持杆に対し重力方向に沿って設けられている。そうなると、前記特許文献に記載したようなものは把持を止めた場合には把持杆が重力により手から落下することにより使用者は刈払機を持つ姿勢がくずれて刈刃を所望の位置から外れた位置へ移動させてしまうという不具合も招来する可能性が生じる。また予期せぬ自体が起こったときに使用者が意識的に把持杆を持ち変える動作を行うとなると、その間に刈刃の回転を即座に低下させ得ないという不具合も招来する可能性を生じてしまう。
特開2010−261421号公報(図1乃至図7参照) 特開2011−033008号公報(図1乃至図8参照)
本発明は、このような不具合に着目したものであり、通常時の快適な作業性を担保しつつ容易且つ速やかに出力を低下させることができる刈払機の出力制御装置を提供することを目的としている。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち本発明に係る刈払機の出力制御装置は、使用者に把持される把持杆の正面である操作面上で操作することにより動力源の出力を調整する出力調整レバーと、この出力調整レバーに対する操作力が付与されていないときに前記出力調整レバーの位置を前記動力源の出力が通常使用時の出力よりも小さい所定の下限出力となる下限位置となるよう前記出力調整レバーを付勢する下限位置付勢機構と、前記出力調整レバーよりも使用者に近接する基端側に隣接した前記把持杆の側面に位置付けられ操作端が前記把持杆付近の位置で離間した基準位置から前記把持杆に添接したロック位置へ付勢されたときに前記下限位置付勢機構による付勢に抗して前記出力調整レバーを位置決めするロックレバーとを具備していることを特徴とする。
このようなものであれば、ロックレバーが操作面に対して側面に設けられているので、何れかの指により出力調整レバーを調整し得るように把持杆を把持している場合、掌或いは指先にてロックレバーに触れることとなる。特に刈払機においては操作面は作業中における殆どの場合において重力方向すなわち鉛直方向に沿った上面或いは底面側に面することとなる。これにより、使用者は操作面及び底面から摘むように把持杆を把持するだけで把持杆を落下させてしまうこともなく、ロックレバーをロック位置から解除することができる。換言すれば使用者は出力調整レバーを調整すべく把持杆を把持した状態からなんら把持する手や向きを変えることなくロックレバーをロック位置から容易に解除できる。すなわち本発明によれば、常時の快適な作業性を担保しつつ容易且つ速やかに出力を低下させることができる刈払機の出力制御装置を提供することができる。
また刈払機は、メンテナンス時やエンジンの暖気を目的とするような使用者の明確な意図を前提とした場合では、安全を確保すべく刈刃の向きや位置を決めた上で、出力調整レバーから一時的に手を離しながらも所望の出力を得ることが要求されることもある。このような要求にも好適に応えるべく本発明に係る刈払機の出力制御装置では、前記ロックレバーが、前記操作端が前記把持杆から離間する方向に操作されることによって前記出力調整レバーを位置決めする第二のロック位置で位置決めされ得る構成としても良い。
ロックレバーが不意に第二のロック位置となる可能性を有効に排除して使用者による明確な意志によってのみ当該第二のロック位置にし得る構成としては、前記ロックレバーが、前記操作端を前記把持杆に近接させる方向とは直交する方向に操作することにより前記第二のロック位置とし得る構成を挙げることができる。
簡素な構成としながらも第二のロック位置とし得るロックレバーを実現するためには、前記出力調整レバー及び前記ロックレバーが前記把持杆に固定されたケーシングに同軸に回転可能に取り付けられることにより前記把持杆に設けられたものとし、前記ロックレバーを回転させることにより前記第二のロック位置とし得るようにすることが望ましい。
また、ロックレバーが第二のロック位置で容易且つ確実に位置決めされ得るようにするためには、前記ロックレバーを、前記ケーシングとの弾性変形を経た係り合いにより前記第二のロック位置に位置決めされるようにすることが好ましい。
また第二のロック位置での位置決めを容易且つ確実に行い得る具体的な構成としては、前記ケーシングが樹脂により構成されるとともに、このケーシングが、前記ロックレバーに係り得る係合突起と、当該係合突起近傍に前記弾性変形を助長し得るスリットと有した構成を挙げることができる。
また、ロックレバーが行う出力調整レバーの位置決めを格別の部品等を必要とせずに実現することで、確実な動作及び部品点数の削減を有効に両立させるためには、前記ロックレバーにより前記出力調整レバーが位置決めされた状態にあるときに前記出力調整レバーを使用者による操作が可能な状態としながら摩擦によって位置決めすることが望ましい。
出力調整レバーの正確な操作性を担保しつつ簡素な構成でロックレバーによる出力調整レバーの位置決めを実現するためには、前記出力調整レバー及び前記ロックレバーを前記把持杆に固定されたケーシングに同軸に回転可能に取り付けられることにより前記把持杆に設けられたものとし、前記ロックレバーが前記出力調整レバーを軸心方向に押圧することにより当該出力調整レバーを位置決めするようにすることが望ましい。
ロックレバーの把持により確実に出力調整レバーを位置決めし得るようにするためには、前記ロックレバーを前記ケーシング及び前記出力調整レバー軸心方向間に介在させて設け、前記ロック位置において前記操作端と前記軸心との間の位置における前記ロックレバーの部分が前記ケーシングを付勢するとともに前記操作端から前記軸心を介した位置に前記ロックレバーの部分で前記出力調整レバーを押圧するようにすれば良い。
またロックレバーが第二のロック位置で確実に出力調整レバーを位置決めし得るようにするためには、前記ケーシングが前記ロックレバーに当たり得る突起を設け、この突起に、前記ロックレバーにおける前記基準位置から前記ロックレバーを回転させる回転動作を当該回転動作に直交する前記出力調整レバーを押圧する押圧動作に変換する動作変換面と、動作変換面を乗り越えた前記ロックレバーを位置決めする位置決め面とを設けることが望ましい。
本発明によれば、通常時の快適な作業性を担保しつつ容易且つ速やかに出力を低下させることができる刈払機の出力制御装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る刈払機を示す外観図。 同実施形態に係る他の刈払機を示す外観図。 同実施形態に係る出力制御装置を正面側から見た図。 同側面側から見た図。 同実施形態に係る出力制御装置の分解斜視図。 同実施形態に係る作用説明図。 同他の作用説明図。 図4に係る要部のA−A線拡大断面図。 図8に係る動作説明図。 同実施形態に係る他の作用説明図。 図4に係る要部のB−B線拡大断面図。 図11に係る動作説明図。
以下、本発明の一実施形態として、農作業等で使用者に携帯されて使用される刈払機に本発明に係る出力制御装置を適用した態様を、図面を参照して説明する。
図1に示す刈払機は、動力を発する動力部1と、動力部1を基端として主軸20を主体とする操作桿2を延伸させ、当該操作桿2の先端側に刈払部3を接続したものである。またこの刈払機は、操作桿2における全体の重心となり得る箇所よりもやや先端側から左右に延びるハンドル21を固定し、このハンドル21の一方の先端に本実施形態に係る出力制御装置4及びグリップ22を設け、他方の先端にはグリップ22のみを取り付けた、いわゆるツーグリップ22型のものである。かかる態様の刈払機の場合では、一方のハンドル21が、使用者に把持される把持杆に該当する。
図2に示す刈払機は、上記実施形態同様動力を発する動力部1と、動力部1を基端として主軸20を主体とする操作桿2を延伸させ、当該操作桿2の先端側に作業部である刈払部3を接続している。またこの刈払機は、操作桿2における全体の重心となりうる箇所よりもやや先端側にループハンドル23を設けるとともにこのループハンドル23の基端側に本実施形態に係る出力制御装置4及びグリップ22を設けた、いわゆるループハンドル型のものである。かかる態様の刈払機の場合では、主軸20が、使用者に把持され得る把持杆に該当する。
動力部1は、図1及び図2に示すように、ボディ10内にエンジン、燃料タンク等を収容したものであり、ワイヤチューブ12内に挿通されたワイヤ11及び図示しない電気コードを介して出力制御装置4に接続し使用者に制御されるとともに、刈払部3の刈刃32を回転させるための所要の動力を図示しない駆動軸を介して付与するものである。斯かる動力部1の態様は、本実施形態に限定されることはなく、既存の種々の構成を適用することが可能である。例えば勿論、動力源としてモータを搭載したものとしてもよい。その場合はバッテリなど、モータに対応するための既存の構成を別途採用することとなる。
刈払部3は、図1及び図2に示すように、操作桿2の先端に位置し、動力部1から図示しない駆動軸を介して付与された動力によって刈刃32を所要の回転速度で回転させるものであり、刈刃32を着脱可能に支持し得る刈刃取付部31と、刈刃32とを有するものである。なお刈刃3においても既存の種々の構成を採用することができ、特に刈刃32は図示の態様のものに限られる事はなく、刈刃取付部31の箇所で既存の種々のものと交換可能に構成している。
操作桿2は、図1及び図2に示すように、動力部1の動力を刈払部3へと伝達し得る図示しない駆動軸を内蔵している管状の主軸20を主体としているものである。なお本実施形態では図示しないが、操作桿2における刈払機自体の重心となり得る箇所近傍には図示しない肩掛けベルトが取り付けられる。この肩掛けベルトは、作業者の体格や姿勢に合わせて長さを調節できるものとなっている。
しかして本実施形態に係る出力制御装置4は、使用者に把持される主軸20又はハンドル21の正面である操作面42c上で操作することにより動力源の出力を調整する出力調整レバー42と、この出力調整レバー42に対する操作力が付与されていないときに前記出力調整レバー42の位置を前記動力源の出力が通常使用時の出力よりも小さい所定の下限出力となる下限位置となるよう前記出力調整レバー42を付勢する下限位置付勢機構たるスプリング43と、前記出力調整レバー42よりも使用者に近接する基端側に隣接した前記主軸20又はハンドル21の側面に位置付けられ操作端44bが前記主軸20又はハンドル21付近の位置で離間した基準位置(P)から前記主軸20又はハンドル21に添接したロック位置(Q)へ付勢されたときに前記スプリング43による付勢に抗して前記出力調整レバー42を位置決めするロックレバー44とを具備していることを特徴とする。
以下、本実施形態に係る出力制御装置4の各部の構成について、図3〜図12を参照して説明する。
この出力制御装置4は、図5に概略的に示すように、ケーシング41と、出力調整レバー42と、スプリング43と、ロックレバー44と、ワイヤ取付部45と、共締めボルト46と、共締めナット47と、電気スイッチSWとを主な構成要素としている。なお電気スイッチSWは図示しない電気コードを介して動力部1に接続し、エンジンの始動に先立ち点火プラグへの通電を許可するための通常のものであるが、本実施形態において当該電気スイッチSWの詳細な説明は省略する。
ケーシング41は、前記出力調整レバー42及び前記ロックレバー44が前記主軸20又はハンドル21に固定されたケーシング41に同軸に回転可能に取り付けられることにより設けられたものであり、主軸20又はハンドル21に対して第一ケース41a及び第二ケース41bを挟み込んだ状態でネジ止めすることによって取り付けられる概略半割構造をなす樹脂性のものである。第二ケース41bは、前記電気スイッチSWを取り付け得るスイッチ取付部41fを有している。第一ケース41aは、レバー取付部41cと、ワイヤ挿通部41dと、スリット41eと、係合突起5とを有している。レバー取付部41cは、前記出力調整レバー42、ロックレバー44及びワイヤ取付部45を取り付けるために側面に設けられた開口である。ワイヤ挿通部41dは、基端側において周縁をワイヤチューブ12の径に応じて筒状に突出させるとともに図示しない中央ではワイヤを挿通し得る開口が設けられている形状のものでありワイヤチューブ12の先端を位置決めした状態でワイヤ11をケーシング41内に挿入し得るように前記開口がスリット41eに連続している。スリット41eは、第一ケース41aの底面から側面にかけて設けられた切欠であり、その先端側はワイヤの先端を挿入し得るように若干大きな円形状に切り欠かれた形状をなす。係合突起5は、側面において前記スリット41eに囲まれた位置から一体的に突出させて設けられたものである。この係合突起5は、前記スリット41eに囲まれて設けられることにより、側方へ突没する弾性変形が行い易いように助長されている。換言すれば、スリット41eはワイヤを挿通するのみならず弾性変形による係合突起5の動作を助長する役割も有している。
出力調整レバー42は、回転軸部42aと、延出部42bと、操作面42cとを有している。回転軸部42aは、レバー取付部41cに対して取り付けられるとともにワイヤ取付部45に対して回転が同期するよう嵌合し得る筒状部42dと、この筒状部42dの端面においてロックレバー44との摩擦により位置決めされるための摩擦面42eとを有している。延出部42bは、回転軸部42aから第一ケース41aの側面に沿って延出したものである。この延出部42bに対して手指等により操作を行い出力の調整が可能であることは言うまでもない。操作面42cは、ハンドル21或いは主軸20において使用者に面する正面側において第一ケース41a及び第二ケース41bの表面形状に沿うように形成されたものである。この操作面42cは使用者の指による操作が行い易いよう、表面には凹凸に形成された滑り止め42fが形成されている。
スプリング43は、本発明に係る下限位置付勢機構に相当するものであり、出力調整レバー42を上記出力が最も低く設定された下限位置へと常時付勢するためのものである。このスプリング43は、線上鋼をコイル状に巻回したスプリング本体43aと、先端側において出力調整レバー42内に収容、係止される延出端43bと、基端側においてロックレバー44側に係止される屈曲端43cとを有している。
ロックレバー44は、出力調整レバー42の回転軸部42aを挿通させ得る環状体44aと、環状体44aから基端側に延出する操作端44bと、環状体44aから下方に突出させて形成された係合凹部6とを有している。環状体44aは、内方を凹ませて形成することにより前記スプリング43の屈曲端43cを収容し得るバネ止め溝44cと、外側方において前記出力調整レバー42を押圧することにより摩擦により位置決めし得る押圧面44dとを有している。
ワイヤ取付部45は、第一ケース41a内部においてワイヤ11の先端を保持するとともに出力調整レバー42に対して嵌合することにより出力調整レバー42の動作に応じてワイヤ11の引っ張り量を調整するためのものである。このワイヤ取付部45は、側方において一部を切り欠いた部分円状に突出して出力調整レバー42の回転軸部42aに嵌合し得る嵌合部45aと、ワイヤ11の先端を収容し得る円形状に切り欠いたワイヤ固定部45bと、このワイヤ固定部45bから下方の周縁を溝状に凹ませてワイヤを案内するワイヤ案内溝45cとを有している。
そしてこれら出力調整レバー42、スプリング43及びロックレバー44は図5に示すように第一ケース41aの側方において重層された状態で、第一ケース41a内部のワイヤ取付部45と出力調整レバー42を嵌合させ、しかる後に外側方からは共締めボルト46を挿通するとともにこの共締めボルト46の先端をワイヤ取付部45の中心部分において共締めナット47に対して螺合させる。
このようにしてなる本実施形態に係る出力制御装置4は、図3、図4、図7及び図8に示すようにロックレバー44が基準位置(P)に設定されるとともに、当該基準位置(P)では出力調整レバー42は常にスプリング43に付勢されて最も出力が低い先端側の動作端で位置決めされる。なお当該動作端ではエンジンの回転数は所定のアイドル回転数に維持される。
しかして本実施形態では図6及び図9に示すように、前記基準位置(P)から、把持杆である主軸20或いはハンドル21もろともロックレバー44を把持することによって、ロックレバー44はロック位置(Q)をとる。このロック位置(Q)では前記ロック位置(Q)において前記操作端44bと前記軸心との間の位置で前記ロックレバー44が前記ケーシング41を付勢するとともに前記操作端44bから前記軸心を介した位置で前記出力調整レバー42を軸心方向に押圧する。これにより押圧面44dと摩擦面42eとの間には、所謂「てこの原理」も利用した摩擦力が発生する。その結果、出力調整レバー42は使用者による操作が可能な状態としながら摩擦によって位置決めされる。
そして上記ロック位置(Q)とした同図に示す場合では作業者は指によって出力調整レバー42の位置を維持しておかなくとも出力調整レバー42は位置決めされ、使用者は所要の出力で作業を行うことができる。つまり使用者は一度所要の出力が得られれば、あとはロックレバー44の操作端44bもろともグリップ22を単に握っておくだけで所要の出力を維持した状態で快適に作業を行うことができる。
また一方、作業中に不意に刈刃32に異物がからまる等の予期せぬ事態が起こったときは図7に示すようにグリップ22を把持しながら掌をグリップ22から離間するよう少し手を動かしただけで出力調整レバー42の位置決めが解除される。これにより予期せぬ事態に対しても直感的に即座に対応することも可能となる。
他方、刈払機は、メンテナンス時やエンジンの暖気を目的とするような使用者の明確な意図を前提とした場合では、安全を確保すべく刈刃32の向きや位置を決めた上で、出力調整レバー42から一時的に手を離しながらも所望の出力を得ることが要求されることもある。
そこで本実施形態に係る出力制御装置4では図10に示すように、前記ロックレバー44が、前記操作端44bが前記主軸20又はハンドル21から離間する方向に直交する方向に回転操作されることによって前記出力調整レバー42を位置決めする第二のロック位置(R)とすることにより、上記要求に応え得るものとしている。
すなわち図4、図11に示す基準位置(P)から図10、図12に示す第二のロック位置(R)とすると、前記ロックレバー44が、前記ケーシング41との弾性変形を経た係り合いにより前記第二のロック位置(R)に位置決めされるようになっている。この状態では前記ロック位置(Q)同様、前記ロックレバー44は前記出力調整レバー42を軸心方向に押圧することにより当該出力調整レバー42を位置決めするようになっている。
具体的に説明すると図11及び図12に示すように、ロックレバー44に設けられた係合凹部6は常にケーシング41に設けられた係合突起5を収容した状態にある。そして図4及び図11に示す基準位置(P)では係合突起5と係合凹部6の収容部61内に形成された当接部62とが離間した状態にある。
そして図10の如くロックレバー44を第二のロック位置(R)へと回動させると、この係合突起5の動作変換面51が当接部62に当接することにより、当接部62が外側方へ押圧される。すなわちかかる動作変換面51によってロックレバー44の回転動作が当該ロックレバー44が出力調整レバー42を押圧する押圧動作へと変換される。そして当接部62が動作変換面51を通過すると、当接部62が位置決め面52に当接した状態で位置決めされる。かかる状態では当接部62は基準位置(P)のときよりも若干外側方に位置付けられている。すなわちロックレバー44は第二のロック位置(R)で、出力調整レバー42を押圧、位置決めした状態で位置決めがされることとなる。またかかる第二のロック位置(R)であっても前記ロック位置(Q)同様、摩擦に抗して出力調整レバー42を操作することも可能である。
以上のような構成とすることにより、本実施形態に係る刈払機の出力制御装置4は、ロックレバー44が操作面42cに対して側面に設けられているので、出力調整レバー42を調整し得るように把持杆である主軸20又はハンドル21をグリップ22を介して把持している場合、掌或いは指先にてロックレバー44に触れていることとなるので、使用者はグリップ22の握り方を少々変更するだけでロックレバー44をロック位置(Q)から基準位置(P)へと解除することができる。換言すれば本実施形態に係る出力制御装置4によれば、常時の快適な作業性を担保しつつ容易且つ速やかに出力を低下させることができる刈払機が実現される。特に本実施形態の刈払機においても出力調整レバー42の操作面42cは従来のものと同じく、作業中における殆どの場合において重力方向すなわち鉛直方向に沿った上面に面している。すなわち、使用者は操作面42c及び底面から摘むように把持杆たるハンドル21をグリップ22もろとも把持するだけでハンドル21を落下させてしまうこともなく、重力方向から直交する位置にある側面に設けられたロックレバー44をロック位置(Q)から基準位置(P)へと、言い換えれば重力の影響を受けることなく解除することができる。
また、メンテナンス時やエンジンの暖気を目的とするような使用者の明確な意図を前提とした場合では、安全を確保すべく刈刃32の向きや位置を決めた上で、主軸20又はハンドル21から手を離しながら所望の出力に調整したい要望に応えるべく本実施形態では前記ロックレバー44が、前記操作端44bが前記主軸20又はハンドル21から離間する方向に操作されることによって前記出力調整レバー42を位置決めする第二のロック位置(R)で位置決めされ得る構成としている。
上記のような場合においてロックレバー44が不意に第二のロック位置(R)となる可能性を有効に排除して使用者による明確な意志によってのみ当該第二のロック位置(R)にし得る構成とするために本実施形態では、前記ロックレバー44が、前記操作端44bを前記主軸20又はハンドル21に近接させる方向とは直交する方向、換言すれば側面の面方向に操作することにより前記第二のロック位置(R)とし得る構成としている。
簡素な構成としながらも第二のロック位置(R)とし得るロックレバー44を実現するためには、前記出力調整レバー42及び前記ロックレバー44が前記主軸20又はハンドル21に固定されたケーシング41に同軸に回転可能に取り付けている出力調整レバー42の構成を利用しつつ確実に第二のロック位置(R)とし得るように本実施形態では、前記ロックレバー44を回転させることにより前記第二のロック位置(R)とし得るようにしている。
また、ロックレバー44が第二のロック位置(R)で容易且つ確実に位置決めされ得るようにするために本実施形態では、前記ロックレバー44を、前記ケーシング41との弾性変形を経た係り合いにより前記第二のロック位置(R)に位置決めされるようにしている。
また第二のロック位置(R)での位置決めを容易且つ確実に行い得る具体的な構成として本実施形態では、前記ケーシング41が樹脂により構成されるとともに、このケーシング41が、前記ロックレバー44に係り得る係合突起5と、当該係合突起5近傍に前記弾性変形を助長し得るスリット41eと有した構成としている。
特に本実施形態では、ロックレバー44が行う出力調整レバー42の位置決めを格別の部品等を必要とせずに実現すべく、且つ、確実な動作及び部品点数の削減を有効に両立させるために、前記ロックレバー44により前記出力調整レバー42が位置決めされた状態にあるときに前記出力調整レバー42を使用者による操作が可能な状態としながら摩擦によって位置決めするようにしている。
出力調整レバー42の正確な操作性を担保しつつ簡素な構成でロックレバー44による出力調整レバー42の位置決めを実現するために本実施形態では、前記出力調整レバー42及び前記ロックレバー44を前記主軸20又はハンドル21に固定されたケーシング41に同軸に回転可能に取り付けられることにより前記主軸20又はハンドル21に設けられたものとし、前記ロックレバー44が前記出力調整レバー42を軸心方向に押圧することにより当該出力調整レバー42を位置決めするようにしている。
ロックレバー44の把持により確実に出力調整レバー42を位置決めし得るロック位置(Q)とするようにするために本実施形態では、前記ロックレバー44を前記ケーシング41及び前記出力調整レバー42を軸心方向間に介在させて設け、前記ロック位置(Q)において前記操作端44bと前記軸心との間の位置で前記ロックレバー44が前記ケーシング41を付勢するとともに前記操作端44bから前記軸心を介した位置で前記出力調整レバー42を押圧するようにし、小さい操作力でも確実な出力調整レバー42の位置決めを実現している。
またロックレバー44が第二のロック位置(R)で確実に出力調整レバー42を位置決めし得るようにするために本実施形態では、前記ケーシング41が前記ロックレバー44に当たり得る係合突起5を設け、この係合突起5に、前記ロックレバー44を前記基準位置(P)から前記ロックレバー44を回転させる回転動作を当該回転動作に直交する前記出力調整レバー42を押圧する押圧動作に変換する動作変換面51と、動作変換面51を乗り越えた前記ロックレバー44を位置決めする位置決め面52とを設けている。これによりロックレバー44の回転動作に係る操作力はそのまま摩擦により出力調整レバー42を位置決めする操作力へとスムーズに変換され、ロックレバー44を容易に第二のロック位置(R)へとするとともに出力調整レバー42の確実な位置決めも実現している。
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
例えば、上記実施形態ではツーグリップ型やループハンドル型の刈払機に本発明を適用した態様を開示したが、勿論、動力部と操作桿とが別体に構成され動力部を使用者が背負うタイプの刈払機に本発明を適用したものであってもよい。上記実施形態では上方に面した出力調整レバーに対して側方に面したロックレバーを配した態様を開示したが本発明における「正面」とは必ずしも上面側に限られない。すなわち、使用者に対して側方に面した出力調整レバーに対し、使用者に対し底面側や上面側にロックレバーを配したものであっても良い。また勿論出力調整レバーが使用者の人差し指で操作すべく底面側に設けた者であっても良い。また各レバーやケーシングの具体的な態様は上記実施形態のものに限定されることはなく、既存のものを含め、種々の態様のものを適用することができる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は刈払機の出力を制御するための出力制御装置として利用することができる。
20…把持杆(主軸)
21…把持杆(ハンドル)
4…出力制御装置
41e…スリット
41…ケーシング
42…出力調整レバー
42c…操作面
42e…摩擦面
43…下限位置付勢機構(スプリング)
44…ロックレバー
44b…操作端
44d…押圧面
5…係合突起
51…動作変換面
52…位置決め面
P…基準位置
Q…ロック位置
R…第二のロック位置

Claims (10)

  1. 使用者に把持される把持杆の正面である操作面上で操作することにより動力源の出力を調整する出力調整レバーと、
    この出力調整レバーに対する操作力が付与されていないときに前記出力調整レバーの位置を前記動力源の出力が通常使用時の出力よりも小さい所定の下限出力となる下限位置となるよう前記出力調整レバーを付勢する下限位置付勢機構と、
    前記出力調整レバーよりも使用者に近接する基端側に隣接した前記把持杆の側面に位置付けられ操作端が前記把持杆付近の位置で離間した基準位置から前記把持杆に添接したロック位置へ付勢されたときに前記下限位置付勢機構による付勢に抗して前記出力調整レバーを位置決めするロックレバーとを具備していることを特徴とする刈払機の出力制御装置。
  2. 前記ロックレバーが、前記操作端が前記把持杆から離間する方向に操作されることによって前記出力調整レバーを位置決めする第二のロック位置で位置決めされ得る請求項1記載の刈払機の出力制御装置。
  3. 前記ロックレバーが、前記操作端を前記把持杆に近接させる方向とは直交する方向に操作することにより前記第二のロック位置とし得る請求項2記載の刈払機の出力制御装置。
  4. 前記出力調整レバー及び前記ロックレバーが前記把持杆に固定されたケーシングに同軸に回転可能に取り付けられることにより前記把持杆に設けられたものであり、前記ロックレバーを回転させることにより前記第二のロック位置とし得る請求項3記載の刈払機の出力制御装置。
  5. 前記ロックレバーが、前記ケーシングとの弾性変形を経た係り合いにより前記第二のロック位置に位置決めされる請求項記載の刈払機の出力制御装置。
  6. 前記ケーシングが樹脂により構成されるとともに、このケーシングが、前記ロックレバーに係り得る係合突起と、当該係合突起近傍に前記弾性変形を助長し得るスリットと有している請求項記載の刈払機の出力制御装置。
  7. 前記ロックレバーにより前記出力調整レバーが位置決めされた状態にあるときに前記出力調整レバーを使用者による操作が可能な状態としながら摩擦によって位置決めする請求項1、2、3、4、5又は6記載の刈払機の出力制御装置。
  8. 前記出力調整レバー及び前記ロックレバーが前記把持杆に固定されたケーシングに同軸に回転可能に取り付けられることにより前記把持杆に設けられたものであり、
    前記ロックレバーが前記出力調整レバーを軸心方向に押圧することにより当該出力調整レバーを位置決めする請求項7記載の刈払機の出力制御装置。
  9. 前記ロックレバーが前記ケーシング及び前記出力調整レバー軸心方向間に介在して設けられたものであり、
    前記ロック位置において前記操作端と前記軸心との間の位置における前記ロックレバーの部分が前記ケーシングを付勢するとともに前記操作端から前記軸心を介した位置における前記ロックレバーの部分で前記出力調整レバーを押圧する請求項8記載の刈払機の出力制御装置。
  10. 前記ケーシングが前記ロックレバーに当たり得る係合突起を有し、この係合突起が、前記ロックレバーにおける前記基準位置から回転動作を当該回転動作に直交する前記出力調整レバーを押圧する押圧動作に変換する動作変換面と、動作変換面を乗り越えた前記ロックレバーを位置決めする位置決め面とを有している請求項8又は9記載の刈払機の出力制御装置。
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