JP6124825B2 - エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、EGR装置を備えるエンジンに関する。
従来から、エンジンの燃焼室で発生した排気ガスをEGRガスとして吸気系に還流するEGR(排気再循環)装置を備えたエンジンが知られている。また、非特許文献1に示すように、吸気に含まれる酸素濃度と、排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度と、に相関性があることが知られている。
従って、EGRガスの還流量(EGRバルブの開度)を調整することで、吸気に含まれる酸素濃度を変化させて、排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度を調整することができる。特許文献1は、このようにしてEGRバルブの制御を行うエンジンを開示する。
特許文献1のEGR制御手段は、目標吸気酸素濃度設定部と、吸気酸素濃度推定部と、を備える。目標吸気酸素濃度設定部は、エンジン回転数及び燃料噴射量に基づいて、排気ガスの窒素酸化物濃度を適切な値にするための目標酸素濃度を設定する。吸気酸素濃度推定部は、吸気圧力、吸気温度、及びEGR量(還流量)等に基づいて、現在の吸気に含まれる酸素濃度(現在酸素濃度)を推定する。また、EGR制御手段は、目標酸素濃度と、現在酸素濃度と、に基づいてEGRバルブを制御する。
特開2013−170520号公報
トーマス コーファー(Thomas Koerfer)、他4名、「高馬力エンジンの空気経路制御のためのより厳格な要件(More Stringent Requirements for Air Path Control in HD Engines)」、エムティーゼットワールドワイド(MTZ Worldwide)、(独国)、スプリンガーオートモーティブメディア(Springer Automotive Media)、2008年11月、Volume69、Issue11、p.46−53
しかし、吸気に含まれる酸素濃度と排気に含まれる窒素酸化物濃度の関係は、常に一定ではなく、エンジンの燃焼状態(吸気温度等)に応じて変化する。従って、特許文献1のEGR制御手段では、例えばエンジンの過渡時、又は、インタークーラの性能が劣化した場合等において、排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度を正確に制御することができなかった。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、燃焼状態に応じて適切な目標酸素濃度を算出することで、排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度を正確に制御するエンジンを提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、EGR装置を備えたエンジンにおいて、以下の構成が提供される。即ち、このエンジンは、現在酸素濃度算出部と、目標酸素濃度算出部と、EGR装置調整部と、を備える。前記現在酸素濃度算出部は、現在の吸気に含まれる酸素濃度である現在酸素濃度を算出する。前記目標酸素濃度算出部は、吸気に含まれる酸素濃度と排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度の関係式と、少なくとも吸気温度、吸気圧力、及び冷却水温度に応じた前記関係式の補正値と、に基づいて、吸気に含まれる酸素濃度の目標値である目標酸素濃度を算出する。前記EGR装置調整部は、前記現在酸素濃度が前記目標酸素濃度に近づくように、前記EGR装置を調整する。また、排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度の目標値である目標窒素酸化物濃度をNOx Des とし、基準窒素酸化物濃度をNOx o とし、前記目標酸素濃度をO 2,DES とし、基準酸素濃度をO 2,0 とし、窒素酸化物指数をχとしたときに、前記目標酸素濃度算出部は、前記基準窒素酸化物濃度及び前記窒素酸化物指数を、少なくとも吸気温度、吸気圧力、及び、冷却水温度に基づいて補正し、以下の式(1)に基づいて、前記目標酸素濃度を求める。
Figure 0006124825
これにより、吸気温度等に基づいて目標酸素濃度を算出するため、エンジンの燃焼状態に応じて適切な目標酸素濃度を算出することができる。そのため、例えば過渡時又はインタークーラの劣化時であっても、排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度を正確に制御することができる。また、一般的に使用されている関係式に基づいて、精度の高い目標酸素濃度を算出することができる。
前記のエンジンにおいては、前記目標酸素濃度算出部は、吸気温度、吸気圧力、及び冷却水温度のそれぞれに重み付けを行って前記目標酸素濃度を算出することが好ましい。
これにより、エンジン100の仕様、用途、使用環境等に応じて重み係数を設定することで、一層適切な制御を行うことができる。
前記のエンジンにおいては、前記目標酸素濃度算出部は、更に前記目標窒素酸化物濃度を、少なくとも大気圧、吸気温度、及び冷却水温度に基づいて補正することが好ましい。
これにより、目標窒素酸化物濃度をより正確に算出することができる。従って、排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度をより正確に制御することができる。
エンジンの概略平面図。 気体の流れ及び各種センサを模式的に示す説明図。 EGR制御部の概念的な構成を示すブロック図。 目標酸素濃度算出部が行う処理を示すブロック図。 補正量マップ及び補正係数カーブを示す図。 第1変形例に係る目標酸素濃度算出部が行う処理を示すブロック図。 第2変形例に係る目標窒素酸化物濃度算出部が行う処理を示すブロック図。
次に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。エンジン100は、ディーゼルエンジンであり、作業機及び船舶等に搭載される。
図1に示すように、エンジン100は、吸気系の部材として、吸入管20と、過給機21と、インタークーラ24と、吸気管25と、吸気マニホールド26と、を備える。
吸入管20は、外部から気体を吸入する。吸入管20は、気体中の塵等を取り除くフィルタを備える。
過給機21は、タービンハウジング22と、コンプレッサーハウジング23と、を備える。タービンハウジング22内の図略のタービンホイールは、排気ガスを利用して回転するように構成されている。コンプレッサーハウジング23内の図略のコンプレッサホイールは、タービンホイールと同じシャフト21a(図2)に接続されており、タービンホイールの回転に伴って回転する。過給機21は、コンプレッサホイールが回転することにより、空気を圧縮して強制的に吸気を行うことができる。
吸入管20及び過給機21によって吸入された吸入空気は、インタークーラ24で冷却される。インタークーラ24で冷却された吸入空気は、吸気管25を介して吸気マニホールド26へ供給される。
吸気マニホールド26は、吸気管25から供給された吸入空気をシリンダ数に応じた数(本実施形態では4つ)に分けてシリンダヘッド10へ供給する。また、吸気マニホールド26には、図2に示すように、吸気圧力センサ51と、吸気温度センサ52と、が取り付けられている。吸気圧力センサ51は、吸気マニホールド26内の気体の圧力を検出してECU6(図2)へ出力する。吸気温度センサ52は、吸気マニホールド26内の気体の温度を検出してECU6へ出力する。
シリンダヘッド10には、吸気マニホールド26から吸入空気が供給される。シリンダヘッド10には、シリンダヘッドカバー11及びインジェクタ(燃料噴射装置)12が配置されている。インジェクタ12は、所定のタイミングで燃焼室に燃料を噴射する。インジェクタ12が燃料を噴射してシリンダブロック内のピストンを駆動させることで、エンジン100は動力を発生させることができる。なお、エンジン100には、各部(シリンダブロック等)の冷却を行う冷却水が流れている。冷却水温度センサ53は、冷却水温度を検出してECU6へ出力する。
エンジン100は、排気系の部材として、排気マニホールド30と、排気管31と、排気ガス浄化装置32と、を備える。なお、エンジン100は、排気ガス浄化装置32を備えていなくても良い。
排気マニホールド30は、複数の燃焼室で発生した排気ガスをまとめて過給機21のタービンハウジング22へ供給する。また、排気マニホールド30には、排気圧力センサ54と、排気温度センサ55と、が取り付けられている。排気圧力センサ54は、排気マニホールド30内の気体の圧力を検出してECU6へ出力する。排気温度センサ55は、排気マニホールド30内の気体の温度を検出してECU6へ出力する。
排気マニホールド30を通過した排気ガスは、一部がEGRガスとしてEGR装置40によって吸気系に還流され、残りが排気管31を経由して排気ガス浄化装置32で浄化された後に排出される。
EGR装置40は、EGR管41と、EGRクーラ42と、EGRバルブ43と、を備えている。EGR管41は、EGRガスを吸気系へ還流する。EGRクーラ42は、排気ガスを冷却する。EGR装置40は、EGRバルブ43の開度を調整することで、吸気マニホールド26に供給される排気ガスの量を変化させることができる。
EGRバルブ43のバルブ開度は、ECU6によって制御される。ECU6は、例えば吸気圧力と排気圧力の差圧に基づいてEGRバルブ43のバルブ開度を調整する。また、EGRバルブ43よりも吸気側には、EGR温度センサ56が配置されている。EGR温度センサ56は、EGRガスの温度を検出してECU6へ出力する。
排気ガス浄化装置32は、排気ガスを浄化して排出する。排気ガス浄化装置32は、酸化触媒33と、フィルタ34と、を備える。酸化触媒33は、白金等で構成されており、排気ガスに含まれる未燃燃料、一酸化炭素、一酸化窒素等を酸化(燃焼)するための触媒である。フィルタ34は、例えばウォールフロー型のフィルタとして構成されており、酸化触媒33で処理された排気ガスに含まれるPM(粒子状物質)を捕集する。
また、エンジン100は、大気圧センサ57(図2)を備えている。大気圧センサ57は、大気圧を検出してECU6へ出力する。
ECU6は、エンジン100の各部を制御する。以下では、特にEGRバルブ43のバルブ開度を変更して排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度を調整する制御について説明する。ECU6は、この制御を行う構成として、EGR制御部60を備える。
初めに、EGR制御部60が行う制御の概要を説明する。なお、以下の説明において吸気とは、シリンダに供給される気体(外部から吸入した空気とEGRガスとを混合した気体)を指すものとする。
非特許文献1に示すように、吸気に含まれる酸素濃度と、排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度には関連がある。そのため、EGR制御部60は、排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度が所定の値になるときの吸気に含まれる酸素濃度(目標酸素濃度)を算出し、現在の吸気に含まれる酸素濃度(現在酸素濃度)が目標酸素濃度に近づくように、EGRバルブ43のバルブ開度を変化させる。これにより、排気ガスに含まれる窒素酸化物を制御することができる。
EGR制御部60は、図3に示すように、目標酸素濃度算出部70と、現在酸素濃度算出部80と、EGR装置調整部90と、を備える。
目標酸素濃度算出部70は、目標窒素酸化物濃度算出部71と、求値部72と、を備える。目標酸素濃度算出部70には、各種センサから、冷却水温度、吸気圧力、及び吸気温度が入力されている。
目標窒素酸化物濃度算出部71は、エンジンの運転状態(エンジン回転速度及び燃料噴射量等)に基づいて、目標となる窒素酸化物の濃度(目標窒素酸化物濃度)を算出する。なお、目標窒素酸化物濃度算出部71は、目標窒素酸化物濃度を算出するときにおいて、大気圧センサ57が検出した大気圧を用いても良い。例えば、エンジン回転速度と燃料噴射量とに基づいてマップ処理を行って基準となる補正値を決定する。そして、大気圧に基づいて定まる補正係数を算出し、基準となる補正値と積算することで、大気圧に基づく補正値を算出することができる。なお、目標窒素酸化物濃度を算出する処理は任意であり、適宜変更することができる。
求値部72は、目標窒素酸化物濃度算出部71が算出した目標窒素酸化物濃度と、窒素酸化物濃度と酸素濃度の関係式と、センサ入力値(吸気温度、吸気圧力、及び冷却水温度)と、エンジンの運転状態と、に基づいて、目標窒素酸化物濃度を算出する。なお、求値部72が目標酸素濃度を算出する処理の詳細は後述する。
現在酸素濃度算出部80は、吸気重量算出部81と、EGRガス重量算出部82と、求値部83と、を備える。現在酸素濃度算出部80には、各種センサから、吸気圧力、吸気温度、排気圧力、排気温度、及びEGR温度が入力されている。また、現在酸素濃度算出部80には、後述のEGR装置調整部90からEGRバルブ43のバルブ開度が入力されている。なお、吸気圧力等から現在酸素濃度を求める方法は、特許文献1等に示すように公知なので簡単に説明する。
吸気重量算出部81は、吸気圧力、吸気温度、及び排気圧力等に基づいて、吸気の重量(流量)を求めることができる。EGRガス重量算出部82は、吸気圧力、排気圧力、及びEGR温度等に基づいて、EGR管41を流れるEGRガスの重量を算出したり、吸気圧力及び吸気温度等に基づいて、シリンダ内の吸気ガスの重量を算出したりすることができる。
求値部83は、吸気重量算出部81及びEGRガス重量算出部82が算出した結果に基づいて、現在酸素濃度を求めることができる。なお、現在酸素濃度を求める方法は任意であり、適宜変更することができる。例えば、演算により求める値の少なくとも一部をセンサにより取得しても良い。
EGR装置調整部90には、目標酸素濃度算出部70が算出した目標酸素濃度と、現在酸素濃度算出部80が算出した現在酸素濃度と、が入力されている。EGR装置調整部90は、入力された値に基づいてEGRバルブ43のバルブ開度を調整する。また、EGR装置調整部90は、目標EGRガス重量算出部91と、目標EGRバルブ開度算出部92と、EGRバルブ開度制御部93と、を備える。
目標EGRガス重量算出部91は、目標酸素濃度を実現するために必要なEGRガスの重量(目標EGRガス重量)を算出する。目標EGRバルブ開度算出部92は、目標EGRガスをシリンダに供給するために必要なEGRバルブ43のバルブ開度(目標EGRバルブ開度)を算出する。
EGRバルブ開度制御部93は、目標バルブ開度に基づいてEGRバルブ43を制御する。EGRバルブ開度制御部93は、例えば現在のEGRバルブ開度と目標EGRバルブ開度に基づいてフィードバック制御を行うことによりEGRバルブ43のバルブ開度を調整する。
次に、図4及び図5を参照して、目標酸素濃度算出部70の求値部72が行う処理について詳細に説明する。
従来から、吸気に含まれる酸素濃度と排気ガスに含まれる窒素酸化物との間に、非特許文献1に記載の以下の式(1)が成り立つことが知られている。
Figure 0006124825
ここで、NOxdesは目標窒素酸化物濃度を示し、NOxoは基準窒素酸化物濃度を示し、O2,DESは目標酸素濃度を示し、O2,0は基準酸素濃度を示し、χは窒素酸化物指数を示す。χは、詳細には上記の式(2)で表される。ここで、NOxw0, EGRはEGRが無い場合の窒素酸化物濃度を示し、NOxw, EGRはEGRが有る場合の窒素酸化物濃度を示し、O2,wo,EGRはEGRが無い場合の酸素濃度を示し、O2,w,EGRはEGRが有る場合の酸素濃度を示す。
本実施形態のEGR制御部60は、式(1)を変形した以下の式(3)を用いて目標酸素濃度を算出する。なお、式(1)を利用するのであれば、式(3)以外を用いることもできる。
Figure 0006124825
従来は、目標酸素濃度を算出する際において、エンジン100の燃焼状態(吸気温度等)は考慮されていなかった。しかし、エンジン100の燃焼状態の変化により着火遅れ等が発生することにより、窒素酸化物濃度が変化する。
例えば、吸気温度が上昇した場合、燃焼温度が上昇するため、排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度が増加する。また、吸気圧力又は吸気温度が上昇した場合、空気密度が上昇するため、排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度が増加する。また、冷却水温度が上昇した場合、シリンダ内の温度が上昇するため、排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度が増加する。
以上のように、燃焼状態が変化すると、同一の酸素濃度であっても窒素酸化物の濃度が異なるので、目標酸素濃度算出部70は、基準窒素酸化物濃度を補正する。また、燃焼状態が変化すると窒素酸化物濃度と酸素濃度の関係が変化するので、目標酸素濃度算出部70は、式(3)の窒素酸化物指数(χ)を補正する。
図4は、この式(3)に基づいて目標酸素濃度を処理するためのブロック図である。図4に示す左側に記載されている基準窒素酸化物濃度(NOxo)、窒素酸化物指数(χ)、及び基準酸素濃度(O2,0)は、エンジン回転速度及び燃料噴射量等に基づいて算出された値(従来の方法で算出された値)であり、エンジンの燃焼状態(吸気温度等)に関係なく一定の値である。
図4に示すように、基準窒素酸化物濃度は、吸気圧力、吸気温度、及び冷却水温度(以下、まとめて状態値と称することがある)に基づいて補正されている。具体的には、各状態値に応じて補正量マップと補正係数カーブを用いて、各状態値毎の補正値が決定されている。
図5は、この補正量マップ及び補正係数カーブを示す図である。補正量マップは、エンジン回転速度と燃料噴射量に応じて、状態値毎の補正量を決定するためのテーブル(マップ)である(図5(a))。また、補正係数カーブは、状態値に応じた補正係数を決定するためのテーブル(カーブ)である(図5(b))。
図4に示すように、補正量マップで決定された補正量に補正係数カーブで決定された補正係数を積算することで、状態値毎の補正値(最終的な補正量)が算出される。基準窒素酸化物濃度は、吸気圧力、吸気温度、及び冷却水温度に基づく補正値がそれぞれ加算されることで、最終的な基準窒素酸化物濃度となる。
窒素酸化物指数も同様に、吸気圧力、吸気温度、及び冷却水温度に基づく補正値が加算されることで、最終的な窒素酸化物指数となる。なお、基準窒素酸化物濃度と窒素酸化物指数で用いる補正量マップ及び補正係数カーブは、同じであっても良いし異なっていても良い。
目標酸素濃度算出部70(求値部72)は、以上のように補正を行い、式(3)に基づいて、目標酸素濃度を算出する。これにより、エンジンの燃焼状態に応じて適切な目標酸素濃度を算出することができる。そのため、過渡時又はインタークーラ24の劣化時であっても、排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度を正確に制御することができる。
次に、図6を参照して、上記実施形態の第1変形例を説明する。なお、以下で説明する各変形例においては、前述の実施形態と同一又は類似の処理の説明を簡略化又は省略する場合がある。
第1変形例では、吸気圧力、吸気温度、及び冷却水温度に基づくそれぞれの補正量に重み付けを行う。具体的には、図6に示すように、重み係数a,b,cを設定する(a+b+c=1)。そして、補正量マップ及び補正係数カーブに基づいて算出された状態値毎の補正量に、それぞれa,b,cを積算することで、補正値(最終的な補正量)を算出する。これにより、エンジン100の仕様、用途、使用環境等に応じて重み係数を設定することで、より適切な制御を行うことができる。
なお、重み係数は、予め定めた値を使い続けても良いし、ユーザ又はサービスマンが設定可能としても良いし、使用環境等に応じて動的に変化させても良い。また、基準窒素酸化物濃度のみ、又は、窒素酸化物指数のみに重み係数を設定しても良い。
次に、図7を参照して、上記実施形態の第2変形例を説明する。なお、図7のNOxdes1は補正前の目標窒素酸化物濃度を示し、NOxdes2は補正後の目標窒素酸化物濃度を示している。
上記実施形態は、目標窒素酸化物濃度(NOxdes)を算出する際に補正を行わない又は大気圧に基づく補正のみを行う構成である。これに対して第2変形例では、大気圧だけでなく、吸気温度及び冷却水温度に基づく補正を行う。これにより、吸気温度に基づく燃焼温度の変化、及び、冷却水温度に基づくシリンダ内温度の変化を更に考慮して、目標窒素酸化物濃度を算出することができる。従って、排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度をより正確に制御することができる。
なお、上述のように2つの変形例を説明したが、第1変形例で行う処理と、第2変形例で行う処理と、を同時に実装しても良い。
以上に説明したように、本実施形態のエンジン100は、現在酸素濃度算出部80と、目標酸素濃度算出部70と、EGR装置調整部90と、を備える。現在酸素濃度算出部80は、現在酸素濃度を算出する。目標酸素濃度算出部70は、吸気に含まれる酸素濃度と排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度の関係式と、少なくとも吸気温度、吸気圧力、及び冷却水温度に応じた関係式の補正値と、に基づいて、目標酸素濃度を算出する。EGR装置調整部90は、現在酸素濃度が目標酸素濃度に近づくように、EGR装置40を調整する。
これにより、吸気温度等に基づいて目標酸素濃度を算出するため、エンジン100の燃焼状態に応じて適切な目標酸素濃度を算出することができる。そのため、例えば過渡時又はインタークーラ24の劣化時であっても、排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度を正確に制御することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態及び変形例を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記で説明した各状態値に基づく補正は一例であり、別の状態値に基づく補正を更に行っても良いし、一部の状態値に基づく補正を省略しても良い。また、補正値の算出方法も一例であり、補正量マップ及び補正係数カーブを用いた方法に限られず、適宜変更することができる。
上記で説明した各種センサの構成及び位置は変更することができる。例えば、吸気圧力センサ51及び吸気温度センサ52は、吸気マニホールド26ではなく、それより上流の管等に配置されていても良い。また、排気圧力センサ54及び排気温度センサ55は、排気マニホールド30ではなく、それより下流の管等に配置されていても良い。
40 EGR装置
43 EGRバルブ
51 吸気圧力センサ
52 吸気温度センサ
53 冷却水温度センサ
54 排気圧力センサ
55 排気温度センサ
56 EGR温度センサ
57 大気圧センサ
60 EGR制御部
70 目標酸素濃度算出部
80 酸素濃度算出部
90 EGR装置調整部
100 エンジン

Claims (3)

  1. 排気ガスの一部をEGRガスとして吸気マニホールドに還流するEGR装置を備えたエンジンにおいて、
    現在の吸気に含まれる酸素濃度である現在酸素濃度を算出する現在酸素濃度算出部と、
    吸気に含まれる酸素濃度と排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度の関係式と、少なくとも吸気温度、吸気圧力、及び冷却水温度に応じた前記関係式の補正値と、に基づいて、吸気に含まれる酸素濃度の目標値である目標酸素濃度を算出する目標酸素濃度算出部と、
    前記現在酸素濃度が前記目標酸素濃度に近づくように、前記EGR装置を調整するEGR装置調整部と、
    を備え
    排気ガスに含まれる窒素酸化物濃度の目標値である目標窒素酸化物濃度をNOx Des とし、基準窒素酸化物濃度をNOx o とし、前記目標酸素濃度をO 2,DES とし、基準酸素濃度をO 2,0 とし、窒素酸化物指数をχとしたときに、
    前記目標酸素濃度算出部は、前記基準窒素酸化物濃度及び前記窒素酸化物指数を、少なくとも吸気温度、吸気圧力、及び、冷却水温度に基づいて補正し、以下の式(1)に基づいて、前記目標酸素濃度を求めることを特徴とするエンジン。
    Figure 0006124825
  2. 請求項1に記載のエンジンであって、
    前記目標酸素濃度算出部は、吸気温度、吸気圧力、及び冷却水温度のそれぞれに重み付けを行って前記目標酸素濃度を算出することを特徴とするエンジン。
  3. 請求項に記載のエンジンであって、
    前記目標酸素濃度算出部は、更に前記目標窒素酸化物濃度を、少なくとも大気圧、吸気温度、及び冷却水温度に基づいて補正することを特徴とするエンジン。
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