JP6123158B2 - フィルタープレス用無機汚泥脱水剤 - Google Patents

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Description

本開示は、フィルタープレス用無機汚泥脱水剤、これを用いた脱水ケーキの製造方法及び脱水方法に関する。
各種産業の工場、企業、学校など、廃水が発生する場所には、排水処理装置が設置され、排水水質が確保されている。
排水に含まれる固形物(汚泥)は、固液分離、濃縮、脱水工程を経て、脱水処理されている。汚泥は産業廃棄物に区分される。産業廃棄物は、1年間に約4億トン発生しており、4000万トンが埋立て処分されている。この埋立処分場は残余容量が不足しており、産業廃棄物の削減は急務である。従って、排水処理工程から発生する汚泥を減容化するために、脱水処理が施されている。この脱水処理により、汚泥の発生量を著しく減少させることができ、脱水処理は広く浸透している処理工程である。
そして、一定量の固形物を脱水処理する場合、脱水ケーキの含水率は低いほど、その発生量は少なくなる。通常、処分する汚泥は大量に発生するため、数%でも発生量を低減することができれば、産業廃棄物の削減において非常に大きな効果と言える。よって、汚泥の減容化処理の効果を最大限に得るためには、より効率のよい脱水を行い脱水ケーキの含水率を下げることが望まれる。
このような汚泥には様々な性状のものが存在する。この汚泥は、下水処理場、し尿処理場から発生する有機物主体の汚泥(以下、「有機汚泥」という)、また金属の研磨排水や建設現場から発生する無機物を多く含む排水から発生する無機物主体の汚泥(以下、「無機汚泥」という)に大きく分けられている。
そして、有機汚泥は、高分子系脱水剤を用いて固形分を凝集させ、ベルトプレス、スクリュープレス等の脱水機で脱水処理されることが大半である。一方、無機汚泥は、無処理、又はポリ塩化アルミニウム(PAC)、消石灰等の無機系の脱水助剤を添加して、脱水される方式が一般的である。
特許文献1には、20,000〜1,000,000の分子量を有する水溶性陽イオンポリマーの顔料のドライトンあたり0.1〜6.0ポイントの活性ポリマーを、脱水操作に先立って、スラリーに添加することを特徴とする、ろ過ケーキを得るための、クレー、二酸化チタン又は炭酸カルシウムの如き顔料の水性スラリーの脱水率の改善方法が開示されている。
また、特許文献2には、(A)(イ)第三級アミノ基を有する構成単位と(ロ)第四級アンモニウム基を有する構成単位とから成るカチオン性構成単位、(B)アニオン性構成単位及び(C)ノニオン性構成単位を、これらの合計量に基づき、それぞれ10〜80モル%、5〜40モル%及び0〜85%モル%の割合で含有し、かつ(イ)構成単位と(ロ)構成単位とのモル比が10:90ないし90:10の範囲にある両性高分子重合体を含有することを特徴とする汚泥脱水剤が開示されている。
また、特許文献3には、1〜40dl/gの固有粘度を有し、固有粘度から換算される重量平均分子量(MW)とメンブラン式浸透圧測定法による数平均分子量(Mn)との比(MW/Mn)が1〜50である、水溶性不飽和モノマーを構成単位とする(共)重合体(A)からなることを特徴とする高分子凝集剤が開示されている。これを使用する従来技術は、下水汚泥の脱水用、産業排水の凝集沈殿用、製紙工場でのろ水歩留向上又は紙力増強用、石油の三次回収用等に有用な高分子凝集剤の使用に関するものである。
また、特許文献4には、無機汚泥に前もって金属塩を添加混合し、アクリル酸ヒドラジド系ポリマー及びアニオン系ポリマーを添加して凝集させ、脱水ケーキを得る方法が開示されている。
特開昭57−48340号公報 特開平03−189000号公報 特開2008−296154号公報 特開平06―304600号公報
有機汚泥の脱水処理方法は、種々の高分子の開発に伴い、様々な改良が進められてきたが、更なる無機汚泥の脱水性の改善検討は、有機汚泥処理方法と比較すると積極的に実施されていなかったのが実状である。
このため、さらなる無機汚泥の脱水ケーキ含水率を効率良く低減できる無機汚泥脱水剤や無機汚泥処理方法が望まれている。
そして、本開示は、効率良く無機汚泥のケーキ含水率をさらに低減できるフィルタープレス用無機汚泥脱水剤及び無機汚泥処理方法を提供するものである。
上述のように、無機汚泥の処理方法として、塩化アルミニウム等の金属塩を使用し、金属塩を含む無機凝集剤を無機汚泥に添加した後に脱水するのが従来技術である。この処理方法は、この金属塩による荷電中和による粒子の分散抑制と脱水促進を期待するものである。しかし、実際には、この方法では、無機凝集剤に由来する金属水酸化物が発生し、却って脱水ケーキ量を増やすことになるため、好ましくない。
また、消石灰等を脱水助剤として汚泥に添加し、脱水する処理方法もあるが、この処理方法は、添加した脱水助剤がスラッジとして脱水ケーキ量を増加させるため、好ましくない。
特に、無機汚泥の脱水処理中には、汚泥粒子がろ布に目詰りする又は高分子凝集剤を使用した場合には、この高分子凝集剤がろ布目詰りの原因になり、十分な脱水を行えず、高い含水率でケーキが排出されるという問題点がある。また、有機汚泥と高い割合で混合された無機汚泥は、十分なろ過速度が確保できないことから長時間の脱水が必要となり、脱水の時間短縮化が望まれているという実状がある。
また、一般的な汚泥の脱水機として、ろ布に付着させた汚泥中の水分を真空により吸引し脱水する真空脱水機、また、ろ布の間に汚泥を圧入し、さらに圧力をかけて圧搾することにより脱水するフィルタープレス(加圧脱水)機が挙げられる。
真空脱水機は、操作圧力が0.1MPa程度であるため難脱水性の汚泥の処理への適用は困難であるが、無機汚泥のようにろ過の容易な汚泥の大量処理に向いている。一方、フィルタープレス機は、脱水時の圧力は0.4〜1.5MPaと高く、無機汚泥の含水率を低下させることが可能な脱水機であるが、含水率の低下を目的に高圧で処理すると、汚泥粒子が強くろ布に押し付けられ、汚泥粒子による目詰りが発生し、含水率を低下させることには限界があった。
また、上述の如く、数多くの様々な物性を有する高分子系脱水剤を無機汚泥に使用することが提案されている。しかしながら、高分子系脱水剤の高分子系物質そのものに粘度があるために、これがろ布に付着する問題は避けられないという実状がある。
このように、より短時間の脱水が可能であるフィルタープレスを無機汚泥の処理方法にて用いることは、却って目詰り等作業効率を低下させるという技術的困難性が伴う。
ところが、意外にも、本発明者らは、鋭意検討を行った結果、非イオン性のポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルを用いると、目詰り等の問題が生じやすいフィルタープレス脱水でも良好に加圧脱水することが可能となり、無機汚泥のケーキ含水率を効率良く低減できること、さらに曇点が50℃以下のものがより良好であることを見出した。
すなわち、曇点が50℃以下の非イオン性のポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルは、合成高分子系凝集剤・脱水剤ではない素材でありながら、フィルタープレス脱水の加圧圧力に適した脱水剤とすることが可能であることを見出した。
従って、本開示は、曇点が50℃以下の非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルを含むフィルタープレス用無機汚泥脱水剤を提供するものである。
また、本開示は、前記フィルタープレス用無機汚泥脱水剤を無機汚泥に添加し、フィルタープレスにて脱水する無機汚泥の脱水ケーキの製造方法を提供することも可能である。
また、本開示は、曇点が50℃以下の非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルを無機汚泥に添加し、フィルタープレスにて脱水する無機汚泥ケーキの脱水方法を提供することも可能である。
前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルが、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルであるのが好ましい。
前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルが、アルキレン基又はアルケニル基の炭素数が8〜24であり、アルキレンオキサイドの炭素数が2〜4であり、アルキレンオキサイド付加モル数は2〜20モルであるのが、脱水性能向上と発泡性低減の点で、好ましい。
前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルのHLBが10〜13である又は曇点が10〜40℃であるのが好ましい。
前記無機汚泥の粒子密度が、1g/cm以上であるのが好ましい。
前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルを無機汚泥に10〜300mg/L添加し、フィルタープレスにて脱水するのが好ましい。
本開示を用いれば、より効率良く脱水にて無機汚泥のケーキ含水率をさらに低減することが可能である。
図1は、本開示の無機汚泥処理水系の一態様の工程系統図である。
本開示の非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルは、特に限定されない。
なお、本開示の非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルは、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、及びポリオキシアルキレンアルキルエーテル・ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルの混合物の何れでもよい。
前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルは、アルキレン基又はアルケニル基の炭素数が6〜24(好適には8〜24)であり、アルキレンオキサイドの炭素数が2〜4であり、アルキレンオキサイド付加モル数は2〜100モル(好適には2〜50モル)であるのが好ましい。アルキレンオキサイドの付加形態は、単独状、ブロック状、ランダム状の何れでもよい。
また、前記アルキレン基及びアルケニル基は、直鎖及び/又は分岐鎖の何れでもよい。このときの本開示の非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルは、前記アルキレン基又はアルケニル基が、直鎖型のもの、分岐鎖型のもの、及び直鎖型・分岐鎖の混合型のものの何れでもよい。
さらに、前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルは、下記の一般式[1]で表される化合物であるのが好ましい。
O(AO)H ・・・[式1]
前記式1中、Rは、炭素数6〜24のアルキル基又はアルケニル基であり、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、pは2〜50である。アルキレンオキサイド(AO)の付加形態は、単独状、ブロック状、ランダム状の何れでもよい。
さらに、前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルは、下記の一般式[2]で表される化合物であるのが好ましい。
O[(EO)(PO)]H ・・・[式2]
前記式2中、Rは、炭素数8〜22のアルキル基又はアルケニル基である。また、EOはオキシエチレン基であり、POはオキシプロピレン基であり、mはオキシエチレン基の付加モル数で1〜25であり、nはオキシプロピレン基の付加モル数で0〜25であり、EOとPOの付加状態は、ランダム状であってもブロック状であってもよい。
さらに、前記式2において、Rは、炭素数10〜16のアルキル基又はアルケニル基であるのが好ましい。この範囲を外れると脱水性能が低下したり、発泡等の問題が生じたりする。前記炭素数は、8〜14、より10〜14、さらに12〜13とするのが好ましい。また、前記アルキル基又はアルケニル基のうち、アルキル基が好ましい。
前記式2において、mは、オキシエチレン基の付加モル数で1〜20であるのが好ましく、より1〜10、さらに5〜10であるのが好ましい。また、nは、オキシプロピレン基の付加モル数で0〜20であるのが好ましく、より0〜10、さらに0〜5、よりさらに1〜5であるのが好ましい。このとき、m+nは、2〜40であるのが好ましく、より2〜20、さらに6〜10であるのが好ましく、よりさらに7〜9、特に8であるのが好ましい。
本開示に使用する非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルは、脂肪族アルコール類に酸化エチレン又は酸化プロピレン、或いはそれらの両方を付加して得ることが可能である。なお、市販品を使用してもよい。
前記脂肪族アルコール類の炭化水素基は、飽和又は不飽和、直鎖又は分岐鎖の何れでもよい。前記脂肪族アルコール類として、例えば、ラウリルアルコール(ドデシルアルコール)、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール(テトラデカン−1−オール)、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、イソデシルアルコール、イソドデシルアルコール、イソトリデシルアルコール等が挙げられる。また、天然由来油脂を還元したアルコール類、例えば、ヤシ油還元アルコール等でもよい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
なお、直鎖及び分岐鎖アルコールの各量を調整することにより、直鎖型、分岐鎖型、直鎖・分岐鎖型の炭化水素基(アルキル基又はアルケニル基)を有する化合物とすることが可能である。
これによって得られる化合物のエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの付加の形態には特に制限はなく、例えば、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドを完全にランダム状に付加することができ、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドを任意の個数及び順序のブロックに分けてブロック状に付加することができ、又は、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドがランダム状に付加したブロックとエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドのみからなるブロックを形成したブロック状に付加することができる。
より具体的な製造の一例として、前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルは、炭素数8〜22の脂肪族アルコール類に、触媒の存在下で、加圧加熱条件下にて、エチレンオキサイド0〜20モル及びプロピレンオキサイド0〜20モル(エチレンオキサイド1モル以上が好適)を付加することにより、得ることができる。
前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル(以下、「本開示の化合物」ともいう)は、無機汚泥に添加し、必要に応じて混合し、さらにフィルタープレスにて脱水することによって、無機汚泥の脱水をすることが可能である。また、これにより、脱水ケーキの含水率を良好に低減させること、すなわち無機汚泥ケーキの脱水を良好にすることが可能である。また、これにより、無機汚泥ケーキの含水率の低減した脱水ケーキを製造することも可能である。
このことから、前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルは、脱水剤、特に無機汚泥脱水剤として使用することができ、さらにこれらの剤を製造するために使用することができる。そして、前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルを含む無機汚泥脱水剤(以下、「本開示の無機汚泥脱水剤」ともいう)を、無機汚泥の脱水ケーキの製造に使用することが可能である。特に、フィルタープレス用の無機汚泥脱水剤として使用するのが好適である。
本開示の無機汚泥脱水剤は、前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルの他、本技術の効果が損なわれない範囲において任意成分を適宜配合してよい。前記任意成分として、例えば、ホスホン酸等の分散剤、高分子凝集剤、ポリ塩化アルミニウム(PAC)等の無機凝集剤等が挙げられる。
また、本開示の化合物の形態は、液体、固体、ペースト状等の何れのものでもよく、使用時には、無機汚泥との混合が行い易いため、液体が望ましい。
本開示の無機汚泥脱水剤に使用する本開示の化合物が非イオン性であることから、イオン性界面活性剤のような発泡の問題が生じないため、これを回避することができ、脱水汚泥の発泡、脱水ろ液の発泡問題も起こりにくいという利点がある。よって、本開示の化合物は、無機汚泥処理水系において作業効率やコスト等の点から有利である。
また、本開示の無機汚泥脱水剤のHLBは10〜13程度であれば好ましく、より好ましくは11〜12であり、脱水効率が高まるので、好適である。
また、本開示の無機汚泥脱水剤の曇点は、前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル2質量%を含む水溶液のときに、50℃以下であるのが好ましく、より好ましくは10〜40℃、さらに好ましくは20〜45℃、よりさらに好ましくは20〜40℃である。雲点が低いと、廃水処理の脱水原泥に対し、容易に溶解でき、脱水促進効果が得られやすいので好適である。
以下、本開示の化合物又はこれを含む無機汚泥脱水剤(以下、「本開示の化合物等」ともいう)の使用方法について、図1を参照しながら、説明する。より具体的には、無機汚泥の処理方法、無機汚泥の脱水ケーキの製造方法、無機汚泥ケーキの脱水方法について説明する。
本開示の化合物等を、無機汚泥に対して添加し、フィルタープレスにて脱水し、無機汚泥の脱水ケーキを得る。
ここで、「無機汚泥」とは、ガラス製造工場や金属処理工場から排出される金属研磨汚泥、電子産業で発生するフッ化カルシウム汚泥、製鉄所汚泥、化学工場から排出される無機物を主体とした汚泥、建設現場で発生する土粒子を主体とした汚泥等に適用できる。
本開示において、有機物の含有量が少ない無機汚泥が好ましい。
本開示において、無機汚泥とは熱灼減量15質量%未満の汚泥で、熱灼減量は、平成2年衛環第22号の別紙2に規定される方法に準じる。
また、本開示は、粒子密度が、好ましくは1g/cm以上、より好ましくは2g/cm以上の汚泥に対して、無機汚泥のケーキ含水率をさらに低減することが可能であるので、効果的である。
なお、無機汚泥の粒子密度の上限値は、一般的に4g/cm程度であるが、これ以下であれば、粒子自体に十分な強度があり、フィルタープレスで加圧しても、粒子がつぶれて目詰りすることは少なく、本技術によって脱水性を改善することで更なる含水率低下が達成できる点で有利である。
ここで、粒子密度は、対象とする汚泥の比重と固形分濃度から算出することが可能であり、以下の計算式で算出することが可能である。
(粒子密度:g/cm)={(汚泥の比重:t/m)×(固形分濃度:%)}÷{[(汚泥の比重:t/m)×(固形分濃度:%)]−100×[(汚泥の比重:t/m)−1]}・・・数式(1)
また、本技術を行う上で、汚泥のpHは特に限定されないが、好ましくはアルカリ領域、より好ましくは8〜12、さらに好ましくは8〜10であるのが好適である。また、本技術を効率良く行う上で、汚泥の含水率は、特に限定されないが、好ましくは50%以上、より好ましくは60〜90%であるのが好適であり、また汚泥の比重は、1〜1.3程度であるのが好適である。
本開示の化合物の添加量は、好ましくは5〜500mg/L、より好ましくは10〜300mg/Lとするのが好適である。
また、本開示の無機汚泥脱水剤を本開示の化合物2質量%の溶液としている際には、この原液のまま使用してもよく、また希釈して使用してもよい。このときの希釈倍率は、水と混合した際のゲル化を抑制するため、2〜50倍とするのが好ましく、より5〜10倍とするのが好ましい。
処理温度は、好ましくは0℃以上、より好ましくは50℃以下(好適には45℃以下)、さらに好ましくは10〜40℃とするのが好適である。
また、処理pHは、好ましくは4〜10、より好ましくは8〜10とするのが好適である。
また、混合時間は、特に限定されず、本開示の化合物と無機汚泥とが均一に混ざる程度の時間であればよく、1〜20分程度でよい。
また、本開示の化合物及び無機汚泥脱水剤の添加タイミングは、フィルタープレスの前に添加すればよい。添加する手段としては、薬液ポンプを使用して添加してもよく、例えば処理水系の流路や槽に直接添加してもよい。このとき、添加は連続的又は間欠的に行えばよい。
前記フィルタープレスにて、本開示の化合物等及び無機汚泥の混合物を、一定の容量のろ室に投入し、投入後加圧し、加圧によって無機汚泥中の水分をろ材(ろ布)を通して除去することで無機汚泥の脱水を行い、脱水ケーキを得る。
前記フィルタープレスの形式は、特に限定されず、標準型(圧入型)、圧搾型(圧入−圧搾型)のいずれでもよい。より具体的なフィルタープレス装置として、例えば、単式自動化加圧脱水機、複式加圧脱水機、圧搾機構付横型加圧脱水機、圧搾機構付縦型自動加圧脱水機等が挙げられる。
また、フィルタープレスに使用するろ材(例えば、ろ布)は、特に限定されず、不織布や織布の何れでもよく、ある程度の通気度や表面処理等が施されていてもよい。
また、ろ布等に使用する繊維の種類は、特に限定されず、一般的にフィルタープレスに使用可能なものであればよく、例えば、ポリプロピレンやナイロン等が挙げられる。
また、前記フィルタープレスの脱水圧力は、通常のフィルタープレスの脱水圧力で行えばよく、例えば圧入0.1〜0.7MPa(好適には0.4〜0.7MPa)程度、圧搾0.7〜1.5MPa程度で行えばよい。なお、高圧プレスや超高圧プレスでも行うことは可能である。
また、本開示による無機汚泥のろ過速度は、薬剤無添加の場合のろ過速度を100%としたときに、無添加のろ過速度より105〜130%、好適には105〜120%向上させることが可能である。
無機汚泥のろ過速度は、以下の計算式で算出することが可能である。
(ろ過速度:kg−ds/m・hr)=(脱水処理された乾燥固形分質量:kg)÷(脱水時間+開枠時間:hr)×(ろ材(ろ布)面積:m)・・・数式(2)
なお、開枠時間とは、ろ板が開き脱水ケーキが排出され、再びろ板が閉じるまでの時間である。また、ろ布面積は、脱水機の脱水容量によって異なる。
本開示によれば、フィルタープレス法を用いた脱水を行っても、ろ材(ろ布)に目詰りを生じさせることがなく、かつ脱水時間を短縮化することが可能である。
本開示による無機汚泥の脱水ケーキの含水率は、薬剤無添加の際の脱水ケーキの含水率を100質量%としたとき、この100質量%より5質量%以下、好適には5〜15質量%低減することが可能である。
斯様に脱水ケーキの含水率を低減できることは、脱水ケーキ量の削減を行うことができる。
無機汚泥の脱水ケーキの含水率は、以下の計算式で算出することが可能である。
(ケーキ含水率:%)=(ケーキ中の水分質量:g)÷(ケーキ全体の湿潤質量:g)×100・・・数式(3)
本開示の化合物等の無機汚泥処理水系での使用方法を、図1を参照しながら、以下に説明する。
本開示での無機汚泥の処理水系は、一般的な構成であれば特に限定されず、少なくとも本開示の化合物等と原泥(無機汚泥)を混合できる場所と、混合した後、該混合物を脱水ろ液及び脱水ケーキに分離するフィルタープレスを備えればよい。
本開示の化合物等の添加時期としては、フィルタープレス4にて脱水ケーキにするまでに添加すればよく、例えば、原泥が脱水原泥槽2に流入する前(符号A)、原泥が脱水原泥槽2にあるとき(符号B)、原泥が脱水原泥槽2から流出した後(符号C)の何れでのよい。また、仕込みポンプ3にてフィルタープレス4に移送される前に本開示の化合物等を添加するのが好ましい。
また、本開示の化合物等の添加場所としては、特に限定されないが、脱水原泥槽2、脱水原泥槽2に接続されている原泥流入・流出の流路5等が挙げられる。
また、所定の添加場所や所定の添加時期にて、本開示の化合物等を連続的に又は間欠的に添加してもよい。また、複数の添加場所がある場合には、本開示の化合物等を同時に又は別々の時期に添加してもよい。
また、本開示の化合物等を水系に添加する際には、薬液ポンプ等を使用してもよい。
図1に示す本開示の無機汚泥処理水系1には、脱水原泥槽2、仕込みポンプ3、フィルタープレス4及び汚泥を各場所に移送する流路5(5a〜5d)を備えている。
原泥又は原泥を含む原排水(以下、「原泥等」とする)は流路5aを経て、脱水原泥槽2に流入する。原泥等が脱水原泥槽2に流入する前の流路5aの流れに、本開示の化合物等を注入してもよい(符号A)。
なお、流路5aの上流には、集水設備、沈殿池、汚泥濃縮槽及び汚泥貯留槽等が配置されていてもよく、斯様ないずれの場所及びそれらを接続する流路に、本開示の化合物等を添加してもよいが、流路5aの上流のなかでは脱水原泥槽2に近い又は直前の場所での添加が、効率良く脱水を行うため、望ましい。
さらに、脱水原泥槽2に流入した原泥等に、本開示の化合物等を注入してもよい(符号B)。脱水原泥槽2は、原泥と本開示の化合物等とを混合するための攪拌装置を設けてもよく、脱水原泥槽2内にて原泥と本開示の化合物等とが混合されてもよい。
さらに、脱水原泥槽2にて濃縮された原泥は、流路5bに移送される。原泥等が脱水原泥槽2から流出した後の流路5bの流れに、本開示の化合物等を注入してもよい(符号C)。
また、この流路5bには、フィルタープレス4に移送するための打ち込みポンプ3を備えていてもよい。そして、本開示の化合物等は、脱水原泥槽2と打ち込みポンプ3との間の流路5bの流れに注入してもよい。また、本開示の化合物等は、打ち込みポンプ3とフィルタープレス4との間の流路5bの流れに注入してもよい。このとき前者の脱水原泥槽2と打ち込みポンプ3との間の流路5bでの添加の方が、その後の打ち込みポンプ3にて原泥との混合が良好に行われるので好ましい。
さらに、流路5bからの原泥等は、フィルタープレス4にて加圧脱水が行われる。フィルターを通過した脱水ろ液は、流路5dを経て移送される。一方、フィルターを通過しなかったものは脱水ケーキとして流路5cを経て移送される。
その後、脱水ろ液は、放流、総合排水処理工程、又は一部は脱水機のろ布洗浄プロセス処理される。また、脱水ケーキは、埋立処分又は組成に応じてリサイクル原料として利用される。
流路5a〜5dは、溝、パイプ、ホース等の原泥等を移送することが可能な流路であれば、特に限定されない。また、流路5a,5bには、必要に応じて、本開示の化合物等を注入させるための流路を接続させてもよい。また、必要に応じて、必要な場所に、流路5a〜5dの流れを制御する機構(攪拌装置等)を設けてもよく、また、流路5a〜5dの周りに流れを加温するための加温機構(ジャケット等)を設けてもよい。
本開示の化合物等の注入点としては、符号B及びCが、フィルタープレス4に近くかつ原泥と本開示の化合物等が十分に混合できるので、好ましい。より好ましくは、符号Cで、かつ脱水原泥槽2と打ち込みポンプ3との間の流路5bである。
なお、上述の無機汚泥処理水系1は、一例であって、これに限定されるものではなく、少なくともフィルタープレス4にて原泥が脱水ケーキになる前に本開示の化合物等を添加・混合することが可能な無機汚泥処理水系であれば本技術を使用することができる。
上述の如く、無機汚泥処理水系にて本開示の化合物及び無機汚泥脱水剤を使用して無機汚泥を処理した場合には、従来の高分子系凝集剤・脱水剤の様な溶解装置(粉末高分子の場合)、反応槽(フロック形成のために攪拌可能な反応槽)はなくともよいので、設備設置費、設備設置費スペース、作業性の面でも本技術は、従来の技術よりも優れている。
そして、本開示の無機汚泥処理方法にて、フィルタープレスの目詰りが少ないことから、ろ過速度の向上が認められる。さらに、フィルタープレスの目詰りが少ないことから、脱水ケーキの含水率を低下させることが可能となる。これにより、脱水ケーキ量の削減は達成される。
そして、例えば、ある工場での1日の固形分発生量が500kg―ds/日であった場合、ケーキ発生量の削減効果として、ケーキ含水率70%の場合には、1日のケーキ発生量は1667kg/日となる。またケーキ含水率60%の場合には、1日のケーキ発生量は1250kg/日である。このときのケーキ削減率は、(1667−1250)÷1667×100=25%となる。
また、ろ過速度の向上の効果として、脱水機のろ過面積が6m(ろ過面積3mの脱水機2台設置と仮定)の場合、ろ過速度5kg―ds/mhの場合の脱水時間は17hrである。また、ろ過速度7kg―ds/mhの場合の脱水時間は12hrである。ろ過速度が、1.4倍向上することで、脱水時間は0.7倍と短縮することが可能となる。
さらに脱水機1台の電力使用量が33kWhとすると、前者の速度の場合、1122kWであるのに対し、後者の速度の場合、792kWであり、二酸化炭素発生量として、約30%削減することが可能となる。
このようなことから、脱水ケーキの含水率が約10%程度でも低減でき、かつ脱水時間の短縮化ができることは、汚泥減容効果のみならず、電力消費量を低減するとともに、二酸化炭素発生量も削減することが可能となる。産業上の利用において非常に有利な効果と言える。
以下に、具体的な実施例等を説明するが、本発明(本技術)はこれに限定されるものではない。
<実験条件>
小型のフィルタープレス試験装置に汚泥を投入し、窒素ガスを用いて汚泥を加圧注入した際、脱水処理量と脱水時間から、ろ過速度を算出すると共に、脱水ケーキの含水率を計算し、以下の(1)〜(5)の手順に従って各Run No.の各脱水剤の効果を判定する。
(1)脱水試験の対象となる汚泥(20℃)に、脱水剤を所定量添加し、攪拌して検体汚泥を調整する。
(2)検体汚泥3Lを、スラリー室に投入する。
(3)フィルタープレスの圧入圧力に相当する圧力になるように窒素ガスを注入し、すスラリー室の汚泥を加圧し、脱水する。
(4)脱水ろ液の発生量が毎分5mL以下になった後、フィルタープレスの圧搾圧力に相当する圧力になるように窒素ガスを注入し、スラリー室の汚泥を加圧脱水する。
(5)脱水ろ液の発生量が毎分5mL以下になった時点で試験を終了する。
<試験例1>
上述の<実験条件>に従って、実験を行った。このときの、原泥性状を表1に示し、フィルタープレス脱水条件を表2に示し、脱水剤の種類及びその結果等を表3に示した。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを用いることで、高分子系脱水剤と比較し、ろ過速度は12%向上、ケーキ含水率は3.1ポイント低下でき、無薬注処理からの脱水促進効果は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが最も優れていた。
Figure 0006123158

Figure 0006123158

Figure 0006123158

<試験例2>
上述の<実験条件>に従って、実験を行った。このときの、原泥性状を表4に示し、フィルタープレス脱水条件を表5に示し、脱水剤の種類及びその結果等を表6に示した。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを用いることで、高分子系脱水剤と比較し、ろ過速度は12%向上、ケーキ含水率は3.1ポイント低下でき、無薬注処理からの脱水促進効果は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが最も優れていた。
Figure 0006123158

Figure 0006123158

Figure 0006123158

<試験例3>
表8の各界面活性剤を、表7に示す無機汚泥(20℃)300mLに添加し、撹拌した後、ろ布を用いて吸引ろ過(0.1MPa程度)して、各脱水ケーキを得た。各界面活性剤の種類及び泥性状を表8に示し、その結果等を表9に示した。
HLB12及び13のポリオキシアルキレンアルキルエーテル(界面活性剤A〜Cが該当)を用いることで、ろ過速度は早く、ブランク試験と比較して1.5〜1.6倍早く、作業効率が良好であった。そして、曇点50℃以下のポリオキシアルキレンアルキルエーテル(界面活性剤A及びCが該当)を水溶液として使用すると、希釈した際に、白濁もなく、また発泡性も少なく、またろ過速度も早く、作業性が良いと考えられた。さらに、界面活性剤Aが最も良好であった。
試験例1〜3を総合的に判断して、HLB11〜13かつ曇点10〜45℃のポリオキシアルキレンアルキルエーテルが、フィルタープレス用無機汚泥脱水剤として優れており、さらに20〜30℃の曇点の界面活性剤が最も優れていると判断した。
なお、CST値が大きいほど粘物質が多く、脱水性が悪くなり、このCSTは、毛細管現象により液が一定の範囲に広がる時間による、汚泥のろ水性を示す。
Figure 0006123158


Figure 0006123158

本技術によれば、ケーキ削減による埋立て処分場の減容化問題を改善することが可能である。また、本技術によれば、作業効率向上による電力使用量や使用エネルギーの抑制、さらに二酸化炭素発生量の低減が可能となる。このため、本技術は、地球環境にやさしく、エコロジーにも貢献することができる。
なお、本技術は、以下の構成を取ることも可能である。
[1] 非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル(好適には、曇点が50℃以下のもの)を含むフィルタープレス用無機汚泥脱水剤。
[2] 前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルが、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルである前記[1]記載のフィルタープレス用無機汚泥脱水剤。
[3] 前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルは、アルキレン基又はアルケニル基の炭素数が8〜24であり、アルキレンオキサイドの炭素数が2〜4であり、アルキレンオキサイド付加モル数は2〜20モルである前記[1]又は[2]記載のフィルタープレス用無機汚泥脱水剤。
[4]前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルのHLBが10〜13である及び/又は曇点が10〜40℃である前記[1]〜[3]の何れか1項記載のフィルタープレス用無機汚泥脱水剤。
[5] 前記無機汚泥の粒子密度が、1g/cm以上である前記[1]〜[4]の何れか1項記載のフィルタープレス用無機汚泥脱水剤。
[6] 前記[1]〜[5]の何れか1つ記載のフィルタープレス用無機汚泥脱水剤を無機汚泥に添加し、フィルタープレスにて脱水する無機汚泥の脱水ケーキの製造方法。
[7] 前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルを10〜300mg/L添加し、フィルタープレスにて脱水する前記[6]記載の無機汚泥の脱水ケーキの製造方法。
[8] 非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル(好適には、曇点が50℃以下のもの)を添加し、フィルタープレスにて脱水する無機汚泥ケーキの脱水方法。
[9] 前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルが、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルである前記[8]記載の無機汚泥ケーキの脱水方法。
[10] 前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルは、アルキレン基又はアルケニル基の炭素数が8〜24であり、アルキレンオキサイドの炭素数が2〜4であり、アルキレンオキサイド付加モル数は2〜20モルである前記[8]又は[9]記載の無機汚泥ケーキの脱水方法。
[11]前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルのHLBが10〜13である及び/又は曇点が10〜40℃である前記[8]〜[10]の何れか1項記載の無機汚泥ケーキの脱水方法。
[12] 前記無機汚泥の粒子密度が、1g/cm以上である前記[8]〜[11]の何れか1項記載の無機汚泥ケーキの脱水方法。
[13] 前記非イオン性ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルを10〜300mg/L添加し、フィルタープレスにて脱水する前記[8]〜[12]の何れか1項記載の無機汚泥ケーキの脱水方法。

Claims (7)

  1. 曇点が50℃以下であって、
    下記の一般式[2]で表される化合物を含み、
    フィルタープレスの条件が、圧入0.4〜0.7MPaであり、圧搾0.7〜1.5MPaである、該フィルタープレス用無機汚泥脱水剤。
    [化1]
    O[(EO)(PO)]H ・・・[式2]
    (該式2中、Rは、炭素数8〜22のアルキル基又はアルケニル基である。また、EOはオキシエチレン基であり、POはオキシプロピレン基であり、mはオキシエチレン基の付加モル数であり、nはオキシプロピレン基の付加モル数であり、m+n=6〜10である。さらに、EOとPOの付加状態は、ランダム状であってもブロック状であってもよい。)
  2. 前記一般式[2]で表される化合物のHLBが10〜13である及び/又は曇点が10〜40℃である、請求項1に記載のフィルタープレス用無機汚泥脱水剤。
  3. 請求項1又は2に記載のフィルタープレス用無機汚泥脱水剤を無機汚泥に添加し、圧入0.4〜0.7MPa及び圧搾0.7〜1.5MPaの条件でフィルタープレスにて脱水する、無機汚泥の脱水ケーキの製造方法。
  4. 前記無機汚泥の粒子密度が1g/cm以上である、請求項3に記載の無機汚泥の脱水ケーキの製造方法。
  5. 請求項1又は2に記載のフィルタープレス用無機汚泥脱水剤を無機汚泥に添加し、圧入0.4〜0.7MPa及び圧搾0.7〜1.5MPaの条件でフィルタープレスにて脱水する、無機汚泥ケーキの脱水方法。
  6. 請求項1又は2に記載のフィルタープレス用無機汚泥脱水剤を、前記無機汚泥に10〜300mg/L添加し、フィルタープレスにて脱水する、請求項5に記載の無機汚泥ケーキの脱水方法。
  7. 前記無機汚泥の粒子密度が1g/cm以上である、請求項5又は6に記載の無機汚泥ケーキの脱水方法。





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