JP6123125B2 - 静電容量方式タッチパネル - Google Patents

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Description

本発明は静電容量方式タッチパネルに関する。
表示装置の表示領域に重ねて配置される静電容量方式タッチパネルは、その基板上に、x方向に延在しy方向に並設されるx方向電極と、y方向に延在しx方向に並設されるy方向電極が、絶縁されて形成されている。
このように構成された静電容量方式タッチパネルは、それに指等を触れると、その箇所の電極に容量変化が生じ、外付けの制御回路(コントローラ)によって、容量変化が生じたx方向電極、y方向電極の検出によりx、y座標を演算し、その情報を表示装置に反映させるようになっている。
また、静電容量方式タッチパネルは、その基板、x方向電極、y方向電極等が透光性材料で形成することにより、該静電容量方式タッチパネルを通して表示装置の表示領域を目視できるようにし、表示装置の表示領域におけるx、y座標と対応づけられたものとなっている。
このような技術は、たとえば下記特許文献1に開示がなされている。
米国特許US005844506A
しかし、上述した静電容量方式タッチパネルは、その基板をガラス基板とし、x方向電極、y方向電極のそれぞれはたとえばスパッタリングで形成した透明導電膜(たとえば、ITO: Indium Tin Oxide)をフォトリソグラフィ技術による選択エッチングでパターン化したものとなっている。このため、基板上への透明導電膜の形成に真空プロセスを採用することを免れず、作業を複雑にするとともに、製造コストの増大をもたらすものとなっていた。
また、基板上の透明導電膜の形成にたとえばスパッタリングを用いていることから、そのプロセス温度が比較的高温であり、基板としては耐熱性のガラス基板を用いざるを得ず、耐衝撃性の強く屈曲可能な静電容量方式タッチパネルの実現を困難にしていた。
さらに、ITO等の透明導電膜は、金属酸化物からなり、その光屈折率と、x方向電極とy方向電極との間に介在される絶縁膜の光屈折率は、比較的大きく異なることを免れ得ない。このため、x方向電極、y方向電極のそれぞれのパターンが目視されやすくなっているという不都合を有する。
本発明の目的は、製造を容易にできる構成の静電容量方式タッチパネルを提供することにある。
本発明の他の目的は、耐衝撃性が強く屈曲可能な静電容量方式タッチパネルを提供することにある。
本発明の他の目的は、電極のパターンを目視し難く構成された静電容量方式タッチパネルを提供することにある。
本発明による静電容量方式タッチパネルは、そのx方向電極、y方向電極を塗布によって形成される透明高分子材料によって構成したものである。
本発明の構成は、たとえば、以下のようなものとすることができる。
(1)前記課題を解決すべく、絶縁基板上に、少なくとも、y方向に延在しx方向に並設される高分子材料によって形成される透明導電膜からなり、その延在方向において線幅が小さい部分と線幅が大きいパッド部とが交互に配列されたパターンをなして形成される複数の第1の電極と、
前記複数の第1の電極を被って形成されるフォトリソグラフィ技術によってパターン加工可能である透明な感光性高分子材料によって構成される絶縁膜と、
前記絶縁膜上にx方向に延在しy方向に並設される高分子材料によって形成される透明導電膜からなり、その延在方向において線幅が小さい部分と線幅が大きいパッド部とが交互に配列されたパターンをなして形成され前記第1の電極と交差して並設される複数の第2の電極と、
前記複数の第2の電極を被って形成される透明な高分子材料によって構成され外的傷害から前記複数の第2の電極を保護する保護膜とを備え、
前記第1の電極のパッド部又は前記第2の電極のパッド部は、前記第2の電極又は前記第1の電極の隣接する4個のパッド部に囲まれた領域に配置されて、平面的に観た場合、
前記第1の電極のパッド部と前記第2の電極のパッド部が重畳することなく配置され、前記第1の電極と前記第2の電極は、それらの線幅の小さい部分において交差による重なりがなされように配置されてなり、
前記第1の電極と前記第2の電極とは、フォトリソグラフィでパターニング可能な感光性高分子材料によって形成され、
前記絶縁基板は屈曲可能な樹脂膜で形成されていることを特徴とする。
)本発明の静電容量方式タッチパネルは、(1)において、前記保護膜は、前記絶縁膜と同じ感光性高分子材料によって構成されていることを特徴とする。
なお、上述した構成はあくまで一例であり、本発明は、技術思想を逸脱しない範囲内で適宜変更が可能である。また、上記した構成以外の本発明の構成の例は、本願明細書全体の記載または図面から明らかにされる。
このように構成した静電容量方式タッチパネルによれば、製造を容易にできる構成とすることができる。また、耐衝撃性が強く屈曲可能とすることができる。また、電極のパターンを目視し難く構成することができる。
本発明のその他の効果については、明細書全体の記載から明らかにされる。
本発明の静電容量型タッチパネルの一実施例を示す断面図で、図2のI−I線における断面に相当する。 本発明の静電容量型タッチパネルの一実施例の平面図である。 本発明の静電容量型タッチパネルの電極に用いられる材料の実施例を示す構造図である。 本発明の静電容量型タッチパネルに接続されるタッチパネルコントローラの実施例を示す回路図である。 図4に示すタッチパネルコントローラの信号のタイミングを示す図である。 本発明の画面入力型表示装置の実施例を示す斜視分解図である。 本発明の画面入力型表示装置をモバイル機器と接続された状態を示すブロック図である。 本発明の静電容量型タッチパネルの他の実施例を示す断面図である。 本発明の画面入力型表示装置の他の実施例を示す斜視分解図である。 本発明の画面入力型表示装置が適用される機器の例を示した説明図である。
本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。なお、各図および各実施例において、同一または類似の構成要素には同じ符号を付し、説明を省略する。
〈実施例1〉
(静電容量方式タッチパネル)
図2は、本発明の静電容量方式タッチパネル(以下、単にタッチパネルと称する場合がある)の実施例1を示す平面図である。また、図1は、図2のI−I線における断面図である。
図2において、たとえば矩形状の基板SUBがある。この基板SUBは、たとえば液晶表示パネルに重ねられて配置され該液晶表示パネルの大きさに対応されて形成されている。この基板SUBはたとえばガラスあるいは樹脂等から構成されている。
基板SUBの表面にはたとえば複数のy方向電極YPが形成されている。y方向電極YPは図中y方向に延在しx方向に並設されて形成されている。y方向電極YPは、その延在方向において、線幅が小さい部分と大きい部分が交互に配列されたパターンをなして形成されている。y方向電極YPにおいて、線幅が小さい部分はその線長が短く、線幅が大きい部分はその線長が大きく形成されている。y方向電極YPの線幅が大きい部分(この部分をパッド部PDyと称する場合がある)はたとえば菱形状をなし、その一対の対角の部分において線幅が小さい部分と接続されるようになっている。y方向電極YPの各パッド部PDyは、並設される他のy方向電極YPのパッド部PDyとともに図中x方向に並設されるようになっている。ここで、y方向電極YPは、透明導電膜からなり、その材料は塗布して形成される高分子材料によって形成されている。基板SUBの表面に該高分子材料を塗布し、フォトリソグラフィ技術による選択エッチングを施すことにより、上述したパターンに形成することができる。この場合、前記高分子材料として感光性を有するものを用いることで、フォトリソグラフィ技術のみで(選択エッチングの省略)上述したパターンに形成することができる。前記高分子材料としては、たとえば、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリフェリレン硫化物、ポリp−フェニレン、ポリヘテロ環ビニレンを用いることができる。典型的な高分子材料としては、たとえば図3に構造式を示したもので、PEDOTと称される置換ポリチオフェン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を用いることができる。感光性を有する高分子材料は、上述した高分子材料に、感光性材料は光重合開始剤、バインダー:多官能アクリルモノマを付加することによって形成することができる。そして、上述した高分子材料に、塗布して形成される絶縁材料を付加することによって、たとえばスクリーン印刷、あるいはインクジェットを用いて、所定のパターンで透明導電膜を形成することができる。すなわち、フォリソグラフィ技術を用いることなく所定のパターンの透明導電膜を形成することができる。このように構成されるy方向電極YPにおいて、そのシート抵抗は1000(Ω/□)より小さく、光透過率が厚さ400〜700nmで90%以上、光屈折率は2.0よりも小さくなることが確認される。
y方向電極YPは、それぞれ、たとえば図中下側の端部から線幅の小さな配線WLyとして引き出され、基板SUBのたとえば右下に搭載されるコネクタCNに接続されるようになっている。
基板SUBの表面には、y方向電極YPをも被って、絶縁膜INが形成されている。この絶縁膜INは、この上面に形成される後述のx方向電極XPが前記y方向電極YPと絶縁がなされる層間絶縁膜として機能するようになっている。ここで、絶縁膜INは、その材料として、塗布して形成されるSiO系材料、あるいは塗布して形成される有機樹脂系材料によって形成されている。塗布して形成されるSiO系材料としては、SOG(Spin on Glass:シリカ(SiO)を溶剤に溶かした液体)を用いることができる。これらの材料は通常時に液体となっており基板SUBの表面に塗布によって形成することができる。この絶縁膜INに感光性を付加することにより、フォトリソグラフィ技術によってのみパターン加工ができ、エッチング工程を不要とすることができる。また、絶縁膜INとして塗布して形成される有機樹脂系材料を用いることによって、たとえばスクリーン印刷、あるいはインクジェットを用いて、所定のパターンで絶縁膜INを形成することができる。すなわち、フォリソグラフィ技術を用いることなく所定のパターンの絶縁膜INを形成することができる。このように構成される絶縁膜INにおいて、その耐熱性は150℃より大きいのが望ましく、誘電率は1MHzで3〜4が望ましく、パターンの解像度は約5μm以下が望ましく、可視光透過率は90%よりも大きくなることが望ましい。さらに光学的な屈折率は1.2から2.0であることが望ましい。
絶縁膜INの表面にはたとえば複数のx方向電極XPが形成されている。x方向電極XPは図中x方向に延在しy方向に並設されて形成されている。x方向電極XPは、y方向電極YPと同様のパターンをなして形成されている。すなわち、x方向電極XPの延在方向において、線幅が小さい部分と大きい部分が交互に配列されたパターンをなして形成されている。x方向電極XPにおいて、線幅が小さい部分はその線長が短く、線幅が大きい部分はその線長が大きく形成されている。x方向電極XPの線幅が大きい部分(この部分をパッド部PDxと称する場合がある)は菱形状をなし、その一対の対角の部分において線幅が小さい部分と接続されるようになっている。x方向電極YPの各パッド部PDxは、並設される他のx方向電極XPのパッド部PDxとともに図中y方向に並設されるようになっている。そして、平面的に観た場合に、x方向電極XPの各パッド部PDxは、y方向電極YPの隣接する4個のパッド部PDyに囲まれた領域にそれらに重なることなく配置されるようになっている。この関係は、y方向電極YPの各パッド部PDyにおいても同様となり、これらパッド部PDyは、x方向電極XPの隣接する4個のパッド部PDxに囲まれた領域にそれらに重なることなく配置されるようになっている。y方向電極YPとx方向電極Xは、それらの線幅の小さい部分において、交差による重なりがなされるようになっている。
ここで、x方向電極XPは、透明導電膜からなり、その材料は、y方向電極YPと同様に、塗布によって形成される高分子材料によって形成されている。この場合、x方向電極XPの材料は、y方向電極YPの材料と全く同一にする必要はないが、y方向電極YPの上述した各材料等から選択されたものとなっている。
x方向電極XPは、それぞれ、たとえば図中右側の端部から線幅の小さな配線WLxによって引き出され、前記コネクタCNに接続されるようになっている。
基板SUBの表面には、x方向電極XPをも被って保護膜PSが形成されている。該保護膜PSは外的傷害からx方向電極XPを保護等するために設けられている。ここで、保護膜PSは、その材料として、絶縁膜INと同様に、塗布して形成されるSiO系材料、あるいは塗布して形成される有機樹脂系材料によって形成され、また、絶縁膜INと同様の製造によって形成されている。この場合、保護膜PSの材料は、絶縁膜INの材料と全く同一にする必要はないが、絶縁膜INの上述した材料の各材料等から選択されたものとなっている。
このように構成された静電容量方式タッチパネルは、基板SUBの表面に、大気中において塗布した材料によって、y方向電極YP、絶縁膜IN、x方向電極XP、保護膜PSを形成することができる。このことは、たとえばy方向電極YP、x方向電極XPを、真空雰囲気内で蒸着等によって形成するITO(Indium Tin Oxide)等によって形成する従来の方法に比較すると、極めて作業を容易にでき、製造コストを大幅に低減させることができる。この場合、フォトリソグラフィ技術のみで選択エッチングを用いることなく材料層を加工(パターン化)することができ、このようにした場合、さらに作業を容易にでき、製造コストを大幅に低減させることができる。さらに、材料層をたとえば印刷等で形成することができ、このようにした場合、フォトリソグラフィ技術を用いることなくパターン化できることから、さらに作業を容易にでき、製造コストを大幅に低減させることができる。
このように構成された静電容量方式タッチパネルは、y方向電極YP、絶縁膜IN、x方向電極XP、保護膜PSの形成にあって、プロセス温度を200℃以下の低温に抑えることができる。このため、基板SUBとして、樹脂膜、あるいは表面に絶縁処理を施した金属薄膜等をも使用することができ。したがって、耐衝撃性が強く、あるいは、屈曲させて使用可能なタッチパネルを得ることができる。
このように構成された静電容量方式タッチパネルは、そのy方向電極YP、x方向電極XPが塗布して形成される高分子材料で構成され、この塗布して形成される高分子材料は光学的特性を制御でき、たとえば屈性率を絶縁膜INあるいは保護膜PSの屈折率とほぼ等しくすることができる。このため、平面的に観た場合、y方向電極YP、x方向電極XPの各パターンを目視できにくくする効果を得ることができるようになる。
このように構成された静電容量方式タッチパネルは、そのy方向電極YP、x方向電極XPが塗布して形成される高分子材料で構成されているため、たとえばITO等で形成された従来のものと比べて弾力性に優れたものとなるため、機械的な摩耗に強く、耐衝撃性に優れたものを得ることができる。同様に、絶縁膜IN、保護膜PSが塗布して形成される材料で構成され、たとえばCVD(Chemical Vapor Deposition)等で形成された従来のものと比べて弾力性に優れたものとなるため、機械的な摩耗に強く、耐衝撃性に優れたものを得ることができる。
〈タッチパネルコントローラ〉
図4は、前記タッチパネル100に接続させて用いられるタッチパネルコントローラ3の構成の実施例を示す回路図である。
図4において、該タッチパネルコントローラ3は、たとえば、前記タッチパネル100と接続される積分回路30と、該積分回路30と接続されるADコンバータ40と、該ADコンバータ40と接続される演算処理回路50とで構成されている。積分回路30は、オペアンプ31の入出力端子間に積分容量(Cc)32とリセットスイッチ33が並列接続されて構成されている。オペアンプ31の入力端子は、タッチパネル100のたとえばx方向電極XPに接続されるノードAとなっており、このノードAには電流源Iが接続されるようになっている。タッチパネル100の端子容量Cpおよび指接触容量Cfで生じた電荷は積分容量(Cc)32に蓄積されるようになっている。オペアンプ32の出力端子(ノードB)の出力電圧は、積分容量(Cc)32と(Cp+Cf)の比で決定される。前記リセットスイッチ33は、そのオン・オフが所定の周期からなるクロック信号Vrstによって制御され、検出時間が制御されるようになっている。積分回路30からの出力はADコンバータ40を介してデジタル化された後に、演算処理回路50によって、タッチパネル100に接触した指のx座標を演算するようになっている。このような構成は、タッチパネル100のy方向電極YPに接続される回路においても同様となっており、タッチパネル100に接触した指のy座標を演算するようになっている。
なお、上述した構成において、前記ADコンバータ40に代え、AD変換部を時間に変換する回路を適用するようにしてもよい。また、タッチパネルコントローラ3は図4に示した構成以外の構成であってもよく、要は、容量あるいは電荷の変化を検出できる構成となっていればよい。
図5は、前記積分回路30の動作シーケンスを示すタイミング図である。(a)はリセットスイッチ33をオンするクロック信号Vrstを示し、(b)はノードBにおける電圧を示し、(c)はADコンバータ40からの出力を示し、(d)はタッチパネル100に指が接触しているか否か(図中、接触している場合をTC、接触していない場合をNTで示している)を示している。前記クロック信号Vrstは、時間T0、T1、T2、T3において出力され、T0〜T1の間は非接触、T1〜T2の間は接触、T2〜T3の間は非接触の場合を示している。ノードA(図4参照)の電圧は、指の非接触時において、電流源Iがたとえばx方向電極XPの端子容量Cpに充電された時間で決まり、指の接触時においてたとえばx方向電極XPの端子容量Cpおよび接触時の容量Cfに充電される時間で決まる。また、ノードB(図4参照)の電圧は、前記リセットスイッチ22のクロック信号Vrstによるオンで接地レベルとなる。ここで、指が接触した時間T2におけるノードBの電圧はV(T2)で表され、指が非接触の時間T1におけるノードBの電圧はV(T1)で表される。その差分Dは信号成分で示され、次式(1)で表される。
V(T2)−V(T1)=ItCc/Cp−ItCc/(Cf+Cp)
=Cf/Cp/(Cf+Cp)Cc …… (1)
ここで、Cp:端子容量、Cf:指接触時の容量、I:電流源Iの電流値、Cc:積分回路30の積分容量である。
(タッチパネルを備える表示装置)
図6は、上述したタッチパネル100を備えた表示装置、すなわち画面入力型表示装置の一実施例を示す斜視分解図である。
前記表示装置はたとえば液晶表示パネルPNLが用いられている。液晶表示パネルPNLは、液晶LCを挟持するTFT基板SUB1と対向基板SUB2とで液晶表示パネルPNLの外囲器を構成している。この場合、TFT基板および対向基板SUB2は、ガラス基板であっても樹脂からなる基板であってもよい。TFT基板SUB1の液晶LC側の面にはマトリックス状に配置された複数の画素が形成され、これら各画素はそれに隣接して形成された薄膜トランジスタ(図示せず)によって独立に駆動されるようになっている。TFT基板SUB1にはフレキシブル基板FPCが接続され、該フレキシブル基板FPCを介して各画素に独立に信号を供給するようになっている。TFT基板SUB1の液晶LCと反対側の面に下側偏光板POL1、対向基板SUB2の液晶LCと反対側の面に上側偏光板POL2が配置され、各画素の液晶LCの挙動を可視化できるようになっている。また、液晶表示パネルPNLの各画素は光透過量を制御する非発光素子であるため、該液晶表示パネルPNLの観察者の反対側の面にはバックライトBLが配置されている。
タッチパネル100は、前記液晶表示パネルPNLの観察者側の面に配置され、該液晶表示パネルPNLの表示領域は該タッチパネル100を通して目視できるようになっている。該タッチパネル100は、基板SUBのたとえば液晶表示装置PNLと反対側の面にx方向電極XPおよびy方向電極YPが形成され、これらx方向電極XPおよびy方向電極YPが形成されたタッチパネル100の面側にはたとえばアクリルからなる保護板PBが配置されるようになっている。なお、該タッチパネル100は粘着層ADLを介して前記液晶表示パネルPNLと接着されている。
また、図7は、上述した液晶表示パネルPNL、液晶駆動回路DR、タッチパネル100、タッチパネルコントローラ3によって液晶ディスプレイモジュールLDMを構成し、モバイル機器MMと接続させた構成を示す図である。モバイル機器MMはプロセッサCPUを備え、該プロセッサCPUとタッチコントローラ3の通信は、SPIや、I2Cなどで行われ、該プロセッサCPUと液晶表示ドライバDRの通信は、RGBインターフェースや、CPUインターフェースを介してなされるようになっている。これにより、モバイル機器MMから液晶ディスプレイモジュールLDMへ、起動、サンプリング周波数、検出分解能などの初期設定データが送信される。そして、液晶ディスプレイモジュールLDMからモバイル機器MMへ、検出データ(x、y座標データ、指タッチの有無等)が送信され、タッチパネル100で検出された位置情報を基に、モバイル機器MM内のプロセッサCPUで処理され、液晶表示装置PNLの表示情報に加えられるようになっている。
〈実施例2〉
図8は、本発明のタッチパネルの他の実施例を示す断面図である。図8は、図1と対応した図となっている。
図8において、図1の場合と比較して異なる構成は、基板SUBに対してy方向電極YPは一方の面(図中上側の面)に形成されているのに対し、x方向電極XPは他方の面(図中下側の面)に形成されていることにある。これにより、基板SUBはy方向電極YPとx方向電極XPの層間絶縁膜として機能することになる。平面的に観た場合、y方向電極YPと、基板SUBを通して観たx方向電極XPとは、図2に示したような位置関係になっていることは変わらない。基板SUBの一方の面にはy方向電極YPをも被って保護膜PS(図中符号PS(1)で示す)が形成され、基板SUBの他方の面にはx方向電極XPをも被って保護膜PS(図中符号PS(2)で示す)が形成されている。このように構成した場合であっても、y方向電極YP、x方向電極XP、保護膜PS(1)、PS(2)のそれぞれの材料は、実施例1に示した材料で構成されている。
〈実施例3〉
図9は、本発明の表示装置の他の実施例を示す分解斜視図である。図9は、図6に対応した図となっている。
図9において、図6と比較して異なる構成は、タッチパネル100のx方向電極XPおよびy方向電極YPは、基板SUBの液晶表示装置PNL側の面に形成されていることにある。そして、該タッチパネル100の液晶表示表示装置PNLとの接着は、前記x電極XPおよびy方向電極YPが形成された面において、粘着層ADLを介してなされていることにある。このように構成した場合、基板SUBがx方向電極XPおよびy方向電極YPの保護を兼用できるため、タッチパネル100自体の薄型化を実現することができる効果を奏する。
〈実施例4〉
図10(a)、(b)は、本発明による画面入力型表示装置が適用される機器の例を示した図である。図10(a)はPDAを示し、その表示部ARには、観察者側にタッチパネル100が配置された液晶表示パネルPNLが組み込まれている。図10(b)は携帯電話を示し、その表示部ARには、観察者側にタッチパネル100が配置された液晶表示パネルPNLが組み込まれている。なお、本発明による画面入力型表示装置が適用される機器としは、上述したものに限定されないことはもちろんである。
〈実施例5〉
上述した実施例では、表示装置として液晶表示パネルを例に挙げて示したものであるが、たとえば有機EL装置のような他の表示装置を用いてもよい。
SUB、SUB1、SUB2……基板、YP……y方向電極、PDy……パッド部(y方向電極)、XP……x方向電極、PDx……パッド部(x方向電極)、WLy……配線(y方向電極)、WLx……(x方向電極)、CN……コネクタ、IN……絶縁膜、PS、PS(1)、PS(2)……保護膜、PB……保護板、ADL……粘着層、POL1……下側偏光板、POL2……上側偏光板、LC……液晶、FPC……フレキシブル基板、PNL……液晶表示パネル、BL……バックライト、LDM……液晶ディスプレイモジュール、MM……モバイル機器、DR……液晶駆動回路、3……タッチパネルコントローラ、30……積分回路、31……オペアンプ、33……リセットスイッチ、40……ADコンバータ、50……演算処理回路、100……静電容量型タッチパネル。

Claims (2)

  1. 絶縁基板上に、少なくとも、y方向に延在しx方向に並設される高分子材料によって形成される透明導電膜からなり、その延在方向において線幅が小さい部分と線幅が大きいパッド部とが交互に配列されたパターンをなして形成される複数の第1の電極と、
    前記複数の第1の電極を被って形成されるフォトリソグラフィ技術によってパターン加工可能である透明な感光性高分子材料によって構成される絶縁膜と、
    前記絶縁膜上にx方向に延在しy方向に並設される高分子材料によって形成される透明導電膜からなり、その延在方向において線幅が小さい部分と線幅が大きいパッド部とが交互に配列されたパターンをなして形成され前記第1の電極と交差して並設される複数の第2の電極と、
    前記複数の第2の電極を被って形成される透明な高分子材料によって構成され外的傷害から前記複数の第2の電極を保護する保護膜とを備え、
    前記第1の電極のパッド部又は前記第2の電極のパッド部は、前記第2の電極又は前記第1の電極の隣接する4個のパッド部に囲まれた領域に配置されて、平面的に観た場合、
    前記第1の電極のパッド部と前記第2の電極のパッド部が重畳することなく配置され、前記第1の電極と前記第2の電極は、それらの線幅の小さい部分において交差による重なりがなされように配置されてなり、
    前記第1の電極と前記第2の電極とは、フォトリソグラフィでパターニング可能な感光性高分子材料によって形成され、
    前記絶縁基板は屈曲可能な樹脂膜で形成されていることを特徴とする静電容量方式タッチパネル。
  2. 前記保護膜は、
    前記絶縁膜と同じ感光性高分子材料によって構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の静電容量方式タッチパネル。
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