以下、本発明に係るパチンコ遊技機の一実施形態について、図面を参照して説明する。
[遊技機の構成]
まず、パチンコ遊技機の構造について説明する。
パチンコ遊技機は、一例において、ガラスドア、皿ユニット、発射装置、及び遊技盤が、ベースドアに支持された構造を有している。ベースドアは、裏面側に排出ユニット及び基板ユニットを支持しており、本体の開口に嵌め込まれている。
ガラスドアは、ベースドアに対して開閉自在に軸着されている。このガラスドアには、スピーカやランプが配置されている。
皿ユニットは、遊技球を貯留するためのものであり、ガラスドアの下部においてベースドアに配設されている。この皿ユニットは、上皿の下方に下皿を一体化したユニットとして構成されている。
発射装置は、上皿に貯留された遊技球を遊技領域に発射するためのものである。この発射装置は、発射ハンドルを有するものであり、ベースドアの右下部に配設されている。
図1に示したように、パチンコ遊技機1の遊技盤10は、ガラスドアにおける保護ガラスの後方に位置するように、ベースドアの前方に配設されている。この遊技盤10は、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域11を有している。
遊技盤10には、ガイドレール12A,12B、第1始動口14A、第2始動口14B、通過ゲート15、第1大入賞口16A、第2大入賞口16B、第1シャッタ17A、第2シャッタ17B、一般入賞口18、図柄表示装置2、液晶表示装置3、可動部材4A,4B、及び表示装飾部材5が設けられている。
ガイドレール12Aは、遊技領域11を画定するために遊技領域11を囲むように配置されている。ガイドレール12Bは、ガイドレール12Aとともに遊技球を遊技盤10の上部に案内するためのものであり、遊技盤10の左側においてガイドレール12Aの内側に配設されている。
発射装置によって発射された遊技球は、遊技盤10に打ち込まれた遊技釘などとの衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤10の下方に向かって流下する。この過程において、第1始動口14A、第2始動口14B、通過ゲート15、第1大入賞口16A、第2大入賞口16B、あるいは一般入賞口18に、遊技球が入賞し、入賞しなかった遊技球はアウト口19から排出される。遊技球は、発射ハンドルの回動角度が小さい場合には遊技球に与えられる打ち出し力が小さいために主として遊技領域11の左側を流下する一方で、発射ハンドルの回転角度が大きい場合には遊技球に与えられる打ち出し力が大きいために主として遊技領域11の右側を流下する。一般に、遊技領域11の左側に遊技球を流下させる打ち方は左打ち、遊技領域11の右側に遊技球を流下させる打ち方は右打ちと呼ばれている。本実施形態では、特別遊技状態(大当り遊技状態)のときに右打ちし、その他の遊技状態では左打ちするのに適するように構成されている。
第1始動口14A及び第2始動口14Bは、遊技球の入賞(通過)を条件に大当り抽選の契機を与えるとともに、大当り抽選の結果を第1特別図柄表示装置22及び第2特別図柄表示装置23(図3参照)において表示させる契機を与えるものである。
第1始動口14Aは、液晶表示装置3の下方位置に設けられている。第1始動口14Aの後方には、第1始動口入球センサ141(図4参照)が配置されている。第1始動口入球センサ141(図4参照)によって遊技球が検出された場合、パチンコ遊技機1の内部において大当り抽選が行われるとともに、予め設定されている数の遊技球が払出口を介して上皿又は下皿に払い出される。第1始動口14Aへの遊技球の入賞に対する抽選の結果は、第1特別図柄表示装置22(図3参照)において表示される。
第2始動口14Bは、第1始動口14Aの直下に設けられており、その後方に第2始動口入球センサ142(図4参照)が配置されている。第2始動口入球センサ142(図4参照)によって遊技球が検出された場合、パチンコ遊技機1の内部において大当り抽選が行われるとともに、予め設定されている数の遊技球が払出口を介して上皿又は下皿に払い出される。第2始動口14Bへの遊技球の入賞に対する抽選の結果は、第2特別図柄表示装置23(図3参照)において表示される。
この第2始動口14Bは、普通電動役物としての一対の羽根部材143によって入賞困難性が規定されている。一対の羽根部材143は、第2始動口14Bへの遊技球の入賞を許容する開放状態と、第2始動口14Bへの遊技球の入賞を許容しない閉鎖状態と、を選択可能とするものである。これらの羽根部材143は、普通電動役物ソレノイド144(図4参照)によって左右方向に回動させられるものであり、いわゆる電動チューリップとして構成されている。一対の羽根部材143は、後述する普通図柄表示装置20(図3参照)において所定の図柄で停止表示(ランプ201,202(図3参照)の点灯・消灯の組み合わせ)されたときに、所定の時間、所定の回数だけ開放状態となり、第2始動口14Bに遊技球が入賞しやすくなる。
例えば、普通図柄ゲームにおいて、低確率状態(時短終了後の通常遊技状態、及び大当り遊技状態)における当り確率は、例えば0/256(図7参照)であり、一対の羽根部材143が開放することはない。したがって、低確率状態では、事実上、第2始動口14Bへの遊技球の入賞は無く、第1始動口14Aへの遊技球の入賞のみによって大当り抽選が行われ、遊技が進行する。一方、高確率状態(確率変動遊技状態、及び通常遊技状態での時短中)における当り確率は、例えば255/256(図7参照)であり、これに当選した場合に、一対の羽根部材143が所定時間、所定回数だけ開放し、第2始動口14Bへの遊技球の入賞が許容される。したがって、時短遊技状態では、第1始動口14A及び第2始動口14Bの両方への遊技球の入賞によって大当り抽選が行われ、遊技が進行する。ここで、普通図柄ゲームの1回の当り遊技に対する一対の羽根部材143の開放は、例えば一回の開放時間が1.3秒間、合計開放回数が3回とされ、普通図柄ゲームの1回の当り遊技に対する第2始動口14Bへの入賞カウント上限数は、例えば8個とされる。
なお、普通電動役物は、羽根部材143を左右に回動させる電動チューリップに限らず、例えば、舌状部材(ベロ)が遊技盤10の前後に移動するもの、あるいは遊技盤10の前後に回動して第2始動口14Bを開閉する開閉扉(シャッタ)であってもよい。
通過ゲート15は、第2始動口14Bを開放するための普通図柄抽選を行う契機を与えるものであり、遊技盤10の左側中央位置に設けられている。通過ゲート15には、通過球センサ151(図4参照)が配置されており、通過球センサ151において遊技球が検知されることを契機として普通図柄抽選が行われる。この普通図柄抽選の結果は、後述する普通図柄表示装置20(図3参照)において表示される。後述の普通図柄表示装置20(図3参照)において特定の図柄が停止表示された場合には、普通図柄抽選の結果が当選であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置3において表示されるようにしてもよい。
第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bは、遊技者に有利な遊技状態である特別遊技状態(大当り遊技状態)のときに開放される部分である。これらの第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bは、第1始動口14A及び第2始動口14Bの右方である遊技盤10の右側下部において、上下に並んで配置されている。すなわち、第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bは、右打ちのときに入賞可能な位置に配置されている。これらの第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bには、第1カウントセンサ161及び第2カウントセンサ162(図4参照)が設けられている。これらの第1カウントセンサ161及び第2カウントセンサ162は、第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bへの遊技球の入賞数をカウントするためのものであり、第1カウントセンサ161及び第2カウントセンサ162において遊技球の入賞が確認されると、予め設定されている数の遊技球が払出口を介して上皿又は下皿に払い出される。
第1シャッタ17A及び第2シャッタ17Bは、第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bを開放状態又は閉鎖状態に制御するものであり、通常は第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bを塞ぐように配置されている。これらの第1シャッタ17A及び第2シャッタ17Bは、第1大入賞口ソレノイド171及び第2大入賞口ソレノイド172(図4参照)によって駆動される。第1シャッタ17A及び第2シャッタ17Bは、第1大入賞口ソレノイド171及び第2大入賞口ソレノイド172によって、第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bに遊技球の入賞が可能な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態と、に変化するように個別に駆動される。第1シャッタ17A及び第2シャッタ17Bによる第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bの開放駆動は、後述する第1特別図柄表示装置22又は第2特別図柄表示装置23における第1特別図柄221又は第2特別図柄231が予め定められた停止表示態様となって、遊技状態が大当り遊技状態に移行された場合に行われる。
第1シャッタ17A及び第2シャッタ17Bによる第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bの開放状態は、第1カウントセンサ161及び第2カウントセンサ162(図4参照)によるカウント値(遊技球の通過数)が所定個数(例えば9個)となるか、あるいは開放時間が所定時間(例えば約25秒)を経過するまで維持される。一方、遊技球の通過数が所定数となった場合、又は第1シャッタ17A又は第2シャッタ17Bの開放時間が所定時間となった場合には、第1大入賞口16A又は第2大入賞口16Bを閉鎖するように第1シャッタ17A又は第2シャッタ17Bが駆動される。
大当り遊技状態では、第1シャッタ17A及び第2シャッタ17Bを駆動させることにより、第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bの開放と閉鎖が繰り返される。これらの第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bは、第1シャッタ17A及び第2シャッタ17Bが交互に駆動されることによって交互に開放状態とされる。すなわち、大当り遊技状態においては、第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bのうちの少なくとも一方の大入賞口が開放状態とされ、該一方が開放状態とされているときに他方の大入賞口が閉鎖状態とされる。そのため、パチンコ遊技機1では、一方が開放状態とされているときに、閉鎖状態とされた他方の大入賞口に対する残留球監視処理を実行することができる。
一般に、大当り遊技状態において、大入賞口が開放されている状態は、「ラウンドゲーム」といい、ラウンドゲームの終了後(大入賞口の閉鎖後)から次にラウンドゲームを開始するまで(大入賞口が開放されるまで)における大入賞口の閉鎖状態を、「ラウンド間ゲーム」あるいは「ラウンド間インターバル」という。
これに対して、パチンコ遊技機1では、第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bが双方ともに閉鎖状態とならないように(少なくとも一方が開放状態となるように)交互に開放される。そのため、パチンコ遊技機1では、「ラウンド間ゲーム」(「ラウンド間インターバル」)は存在せず、大当り遊技状態を従来に比べて短時間で消化することが可能となっている。
ラウンドゲームは、1ラウンド、2ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド(1R)、2回目を第2ラウンド(2R)と呼称する場合がある。本実施形態では、大当り遊技状態での第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bの開放回数は、15回、8回又は4回であるが(図9及び図11参照)、開放回数が15回の大当りを「15R大当り」、開放回数が8回の大当りを「8R大当り」、開放回数が4回の大当りを「4R大当り」と呼ぶこともできる。
一般入賞口18は、遊技球の入賞を条件に規定個数の遊技球を払い出させる役物である。一般入賞口18は、第1始動口14A及び第2始動口14Bの左方である遊技盤10の左側下部に4個形成されている。すなわち、一般入賞口18は、左打ちのときに入賞可能な位置に配置されている。一般入賞口18の後方には、一般入賞口入球センサ181が設けられており、この一般入賞口入球センサ181によって一般入賞口18への遊技球の入賞が検知される。一般入賞口18に遊技球が入賞したときには、予め設定されている数の遊技球が払出口を介して上皿又は下皿に払い出される。
図3に示したように、図柄表示装置2は、普通図柄表示装置20、普通図柄用保留表示装置21、第1特別図柄表示装置22、第2特別図柄表示装置23、第1特別図柄用保留表示装置24、第2特別図柄用保留表示装置25、第1特別図柄変動中表示ランプ26、及び第2特別図柄変動中表示ランプ27を有している。
普通図柄表示装置20は、普通電動役物(羽根部材143(図1参照))を駆動して第2始動口14Bを開放するか否かを決定する「普通図柄ゲーム」に対する抽選結果を表示するものであり、2つのLEDランプ201,202を含んでいる。2つのLEDランプ201,202は、左右に並んで配置されており、点滅を繰り返した後に点灯又は消灯される。普通図柄表示装置20におけるLEDランプ201,202の点灯・消灯の組み合わせが所定の態様となったときには、羽根部材143(図1参照)が所定のパターンで開閉駆動され、第2始動口14Bへの遊技球の入賞を許容する。
普通図柄用保留表示装置21は、4つのLEDランプ211,212,213,214の点灯又は消灯によって、保留されている普通図柄の変動表示の実行可能回数を表示するものである。4つのLEDランプ211,212,213,214は、普通図柄表示装置20の右側において、LEDランプ201,202とともに列状に並んで配置されている。LEDランプ211,212,213,214による保留表示は、例えば保留数が「1」の場合にはLEDランプ211が点灯し、LEDランプ212,213,214が消灯する。保留数が「2」の場合にはLEDランプ211,212が点灯し、LEDランプ213,214が消灯する。保留数が「3」の場合にはLEDランプ211,212,213が点灯し、LEDランプ214が消灯する。保留数が「4」の場合にはLEDランプ211,212,213,214の全てが点灯する。
第1特別図柄表示装置22及び第2特別図柄表示装置23は、「特別図柄ゲーム」に対する大当り抽選の結果を示すものであり、それぞれ7セグメントLEDを含んでいる。第1特別図柄表示装置22は、第1始動口14Aへの始動入賞を契機として第1特別図柄221の変動表示を行うとともに、第1始動口14Aへの入賞に基づく大当り抽選結果を表示するものである。第2特別図柄表示装置23は、第2始動口14Bへの始動入賞を契機として第2特別図柄231の変動表示を行うとともに、第2始動口14Bへの入賞に基づく大当り抽選結果を表示するものである。第1及び第2特別図柄表示装置22,23の変動表示は、7セグメントLEDを構成する7つのセグメントとドットの8つの要素が個別に点灯・消灯(点滅)を繰り返すことにより行われる。大当り抽選の結果は、第1及び第2特別図柄表示装置22,23の7つのセグメントとドットの8つの要素の点灯・消灯によって形成されるセグメントパターンによって表示される。具体的には、第1特別図柄表示装置22及び第2特別図柄表示装置23に表示される図柄(「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」、「G」、「H」、「a」、「b」、「c」、「d」、「e」、「f」、「g」、及び「h」)をドットの有無と7つのセグメントにて表示するものであり、「ドット+セグメント表示A」が「A」、「ドット+セグメント表示B」が「B」、「ドット+セグメント表示C」が「C」、「ドット+セグメント表示D」が「D」、「ドット+セグメント表示E」が「E」、「ドット+セグメント表示F」が「F」、「ドット+セグメント表示G」が「G」、「ドット+セグメント表示H」が「H」、「ドットなし+セグメント表示A」が「a」、「ドットなし+セグメント表示B」が「b」、「ドットなし+セグメント表示C」が「c」、「ドットなし+セグメント表示D」が「d」、「ドットなし+セグメント表示E」が「e」、「ドットなし+セグメント表示F」が「f」、「ドットなし+セグメント表示G」が「g」、「ドットなし+セグメント表示H」が「h」と表示される。
第1特別図柄用保留表示装置24及び第2特別図柄用保留表示装置25は、それぞれ4つのLEDランプ241,242,243,244,251,252,253,254を含んでおり、これらのLEDランプ241,242,243,244,251,252,253,254の点灯又は消灯によって保留されている第1又は第2特別図柄221,231の変動表示の実行可能回数(保留個数)を表示するものである。第1及び第2特別図柄用保留表示装置24,25のそれぞれは、左右方向に列状に並んで配置されている。第1特別図柄用保留表示装置24及び第2特別図柄用保留表示装置25での保留個数の表示態様は、普通図柄用保留表示装置21による保留個数の表示態様と同一である。
第1特別図柄用保留表示装置24及び第2特別図柄用保留表示装置25は、第1又は第2特別図柄表示装置22,23が変動表示しているときに、第1又は第2始動口入球センサ141,142(図4参照)によって遊技球が検出された場合、第1又は第2特別図柄221,231の変動表示の実行(開始)を保留する。変動表示していた第1又は第2特別図柄221,231が停止表示された場合には、保留されていた第1又は第2特別図柄221,231の変動表示が開始される。
ここで、第1及び第2特別図柄221,231の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、本実施形態においては、第1及び第2始動口14A,14Bへの入球による第1及び第2特別図柄221,231の変動表示の保留数は、それぞれ最大で4個としている。第1特別図柄221に対する第1特別図柄ゲームが4回分保留されている場合には、変動中の第1特別図柄221に対応する第1特別図柄ゲームの情報が、メインRAM62(図4参照)の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、保留されている4回分の第1特別図柄ゲームの情報は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。第2特別図柄ゲームについても同様に、4回分保留されている場合には、変動中の第2特別図柄に対応する第2特別図柄ゲームの情報が、メインRAM62(図4参照)の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、保留されている4回分の第2特別図柄ゲームの情報は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。したがって、第1及び第2特別図柄221,231の双方、すなわち第1始動口14A及び第2始動口14Bへの入賞保留数は、合計で最大8個となる。
なお、第1及び第2特別図柄用保留表示装置24,25に代えて、あるいは第1及び第2特別図柄用保留表示装置24,25に加えて、後述する液晶表示装置3において、第1始動口14Aへの入賞の保留、及び第2始動口14Bへの入賞の保留を表示するようにしてもよい。
第1特別図柄変動中表示ランプ26及び第2特別図柄変動中表示ランプ27は、第1又は第2特別図柄用保留表示装置24,25の左側に配置されている。
図1及び図2に示すように、液晶表示装置3は、第1装飾図柄31の変動表示及び停止表示、遊技に関する各種の演出の他、デモ演出や第1始動口14A及び第2始動口14Bに対する入賞の保留球数等を表示するものであり、遊技盤10の略中央に配設されている。
第1装飾図柄31は、後述する第1特別図柄表示装置22における識別情報としての第1特別図柄221の変動表示及び停止表示に対応して変動表示及び停止表示される。
具体的には、通常遊技状態では、第1始動口14Aにのみ遊技球が入賞可能であるため、第1始動口14Aへの入賞に基づいて第1特別図柄221が変動表示及び停止表示される。そのため、通常遊技状態において、液晶表示装置3における第1装飾図柄31は、第1特別図柄221の変動表示及び停止表示に対応して変動表示及び停止表示される。
これに対して、時短遊技状態(確率変動遊技状態+時短遊技状態の場合も含む)では、第1始動口14A及び第2始動口14Bの両方に遊技球が入賞可能であるため、第1始動口14Aへの入賞に基づいて第1特別図柄221が変動表示及び停止表示され、第2始動口14Bへの入賞に基づいて第2特別図柄231が変動表示及び停止表示される。そのため、時短遊技状態において、液晶表示装置3における第1装飾図柄31は、第1特別図柄221の変動表示及び停止表示に対応して変動表示及び停止表示される。また、時短遊技状態における液晶表示装置3では、第2特別図柄231の変動表示及び停止表示に対応して第2装飾図柄32が変動表示及び停止表示される。
時短遊技状態(確率変動遊技状態+時短遊技状態の場合も含む)においてはさらに、第2始動口14Bへの遊技球の入賞に基づく大当り抽選において、通常大当り(大当り遊技状態の終了後に通常遊技状態に移行する大当り)に当選したときには、第2特別図柄231が変動表示されている場合であっても第1装飾図柄31が3つの同一図柄(図示した例では数字の「6」)で停止表示され、その後に液晶表示装置3の下部において表示された状態が維持される(符号32の第2装飾図柄)。これにより、通常大当りに当選していることが、第2特別図柄231が停止表示される前に遊技者に対して示唆される。
第2装飾図柄32(数字の「6」並び)の停止表示は、第2特別図柄231が停止表示されるまで維持される。このとき、第1始動口14Aへの入賞、又は第1始動口14Aの変動表示に対する保留が存在する場合には、第1特別図柄221が変動表示・停止表示させられる。このような状況下での第1特別図柄221の変動表示を、本実施形態では「追撃」と呼ぶ。そして、第2特別図柄231が変動表示している間に、大当り終了後に確率変動遊技状態への移行を伴う大当り(確率変動大当り)に対応する特定の第1特別図柄221が停止表示された場合には、第2特別図柄231に対応する通常大当りが強制的にキャンセルされ(追撃に成功)、第1特別図柄221に対応する確率変動大当りの処理が優先される。その結果、第1特別図柄221に対応する確率変動大当りに対する大当り遊技状態が終了した場合には、第2特別図柄231に対応する通常大当りに先に当選していたにも関わらず、大当り遊技状態の終了後に確率変動遊技状態に移行する。
なお、第1装飾図柄31を表示するための表示装置としては、液晶表示装置3に代えて、又は液晶表示装置3に加えて、例えばプラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、あるいはCRTディスプレイを使用してもよい。
図1及び図2に示すように、可動部材4A,4Bは、所定のタイミング、例えば第1特別図柄221又は第2特別図柄231が変動表示するときに、予告演出時、先読み演出時、スペシャルリーチへの分岐時、スペシャルリーチ発展時、復活演出時、大当り発生時、あるいは大当り遊技状態のラウンド昇格演出時において可動するものである。
可動部材4Aは、キャラクタを模したものであり、液晶表示装置3の上方に配置されている。この可動部材4Aは、液晶表示装置3の中央付近まで下方に可動し、液晶表示装置3の中央で回転するものである。
可動部材4Bは、筒を模したものであり、液晶表示装置3の下方に配置されている。この可動部材4Bは、上下動し、あるいは左右に振動するものである。可動部材4Bは、液晶表示装置3の演出と協働させることで、可動部材4Bから花火が打ち上げられる演出を行うことが可能となる。もちろん、可動部材4A,4Bでは、花火に代えて、キャラクタや数字(装飾図柄、大当り期待度、疑似連回数等)が飛び出す演出を行うこともできる。
表示装飾部材5は、球体を模した装飾部材において数字などの所定の表示行うものである。この表示装飾部材5は、2つの7セグメントLED50A,50Bを有する表示部50を組み込んだものであり、デジタル数字の表示が可能となっている。表示装飾部材5では、確率変動遊技状態における通常大当りの「追撃」(強制キャンセル)を行うことができるチャンスタイム(追撃時間)のカウントダウンタイマとして機能するものである。
もちろん、表示装飾部材5においては、追撃時間のカウントダウン以外に、大当り期待度や疑似連回数、時短遊技状態の残りゲーム数(あるいは消化した時短遊技回数)、時短遊技状態終了後の特殊演出モードのカウント等の数字を表示してもよい。表示装飾部材5における表示部50としては、ドットマトリクスや液晶表装置等の他の表示手段を使用してもよい。
[遊技機の電気的構成]
図4及び図5に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技の制御を行う主制御回路6と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御回路7と、を備えている。
図4に示すように、主制御回路6は、メインCPU60、メインROM61(読み出し専用メモリ)、メインRAM62(読み書き可能メモリ)、初期リセット回路63、シリアル通信用IC64、及びリセット用クロックパルス発生回路65を備えているとともに、各種の装置や各種のスイッチと接続されている。
メインCPU60は、メインROM61及びメインRAM62と接続されており、メインROM61に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM61は、メインCPU60によりパチンコ遊技機1の動作を制御するためのプログラム、例えば、図15〜図33に示す処理をメインCPU60に実行させるためのプログラムの他、各種のテーブルが記憶されている。
メインRAM62は、メインCPU60の一時記憶領域として、種々のフラグ及び変数の値を記憶する機能を有する。メインCPU60の一時記憶領域としては、メインRAM62に代えて、他の読み書き可能な記憶媒体を用いることもできる。
初期リセット回路63は、電源投入時においてリセット信号を生成するものであり、メインCPU60に接続されている。
シリアル通信用IC64は、メインCPU60からのコマンドを副制御回路7に送信するものであり、メインCPU60に接続されている。
リセット用クロックパルス発生回路65は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2msec)毎にクロックパルスを発生するためのものであり、メインCPU60に接続されている。
主制御回路6に接続される各種の装置としては、図柄表示装置2の他、センサ類、ソレノイド類、及びバックアップクリアスイッチ80が含まれる。
図3に示すように、図柄表示装置2は、上述のように普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示装置20、普通図柄保留表示装置21、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示を行う第1特別図柄表示装置22及び第2特別図柄表示装置23、第1特別図柄保留表示装置24、第2特別図柄保留表示装置25、第1特別図柄変動中表示ランプ26、及び第2特別図柄変動中表示ランプ27を含んでいる。
図4に示すセンサ類は、第1カウントセンサ161、第2カウントセンサ162、一般入賞口入球センサ181、通過球センサ151、第1始動口入球センサ141、及び第2始動口入球センサ142を含んでいる。第1カウントセンサ161及び第2カウントセンサ162は、第1及び第2大入賞口16A,16Bの所定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。一般入賞口入球センサ181は、一般入賞口18に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。通過球センサ151は、通過ゲート15を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。第1始動口入球センサ141及び第2始動口入球センサ142は、第1及び第2始動口14A,14Bに遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。
ソレノイド類は、普通電動役物ソレノイド144、第1大入賞口ソレノイド171、及び第2大入賞口ソレノイド172を含んでいる。普通電動役物ソレノイド144は、第2始動口14Bへの遊技球の入賞を許容するために、普通電動役物としての一対の羽根部材143を駆動させるためのものである。第1大入賞口ソレノイド171は、第1大入賞口16Aを開放するために、第1シャッタ17Aを駆動させるためのものである。第2大入賞口ソレノイド172は、第2大入賞口16Bを開放するために、第2シャッタ17Bを駆動させるためのものである。
バッククリアスイッチ80は、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするものである。
主制御回路6にはさらに、払出・発射制御回路81が接続されている。払出・発射制御回路81は、払出装置82及び発射装置83と接続されており、これらの払出装置82及び発射装置83を制御する。払出・発射制御回路81にはさらに、カードユニット84が接続されている。カードユニット84は、遊技者の操作によって、カードユニット84に遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する球貸し操作部85との間で送受信可能である。払出・発射制御回路81は、主制御回路6から供給される賞球制御コマンド、カードユニット84から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置82に対して所定の信号を送信することにより、払出装置82に遊技球を払い出させる。払出・発射制御回路81はさらに、発射装置83の発射ハンドルが遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
図5に示したように、副制御回路7は、コマンド入力ポート(図示略)を介して主制御回路6に接続されており、主制御回路6からコマンドが供給されるように構成されている。この副制御回路7は、主制御回路6から供給される各種のコマンドに応じて、各種の制御を行うものであり、サブCPU71、プログラムROM72、ワークRAM73、可動部材制御回路74、表示制御回路75、音声制御回路76、ランプ制御回路77、及びボタン制御回路78を備えている。
サブCPU71は、プログラムROM72に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU71は、主制御回路6から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路7の制御を行う。
プログラムROM72には、サブCPU71によりパチンコ遊技機1の遊技演出を制御するためのプログラム、例えば、図34〜図40に示す処理をサブCPU71に実行させるためのプログラムの他、各種のテーブルが記憶されている。プログラムや各種のテーブルは、プログラムROM72に代えて、あるいはプログラムROM72に加えて、コンピュータにおいて読み取り可能な他の記憶媒体に記録されたものを使用することができる。この場合の記憶媒体としては、例えばハードディスク装置、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジを使用することができる。また、上述のプログラムやテーブルは、電源投入後にパチンコ遊技機1の外部のサーバからダウンロードし、ワークRAM73に記録するようにしてもよい。
ワークRAM73は、サブCPU71の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶するものである。サブCPU71の一時記憶領域としては、ワークRAM73に代えて、あるいはワークRAM73に加えて、他の読み書き可能な記憶媒体を使用することができる。
可動部材制御回路74は、第1及び第2特別図柄221,231が変動表示しているときの演出として、あるいは大当り遊技状態での演出として可動部材4A,4Bを駆動制御するためのものである。
表示制御回路75は、サブCPU71から供給されるデータに応じて、表示装飾部材5及び液晶表示装置3における表示を制御するものである。この表示制御回路75は、表示装飾部材5を制御して、表示装飾部材5において所定のデジタル数字を変動表示あるいは停止表示させる制御を行う。
表示制御回路75はまた、液晶表示装置3において画像表示を行うために、画像データプロセッサ(VDP)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等を含んでいる。表示制御回路75は、サブCPU71から供給される画像表示命令に応じて、液晶表示装置3に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。画像データとしては、例えば装飾図柄画像データ、背景画像データ、各種演出用画像データが含まれる。
表示制御回路75はさらに、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置3に供給する。液晶表示装置3では、D/Aコンバータからの画像信号に基づいて画像が表示される。
音声制御回路76は、スピーカ761から発生させる音声に関する制御を行うためのものであり、例えば音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(AMP)を含んでいる。音源ICは、スピーカ761から発生させる音声、例えば告知、演出、エラー報知の制御を行うものである。音源ICは、サブCPU71から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択することができる。音源ICはさらに、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給することもできる。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ761から音声を発生させる。
ランプ制御回路77は、装飾ランプ等を含むランプ771の制御を行うためのものであり、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROM等から構成されている。ランプ771は、例えば演出や告知など各種の報知を行うものである。ボタン制御回路78は、操作ボタンやジョグダイヤル等を含むボタン781の制御を行うためのものであり、ボタン781からの操作信号を入力するためのインターフェース回路等から構成されている。ボタン781は、例えば演出などに際して遊技者が押下操作や回転操作などを行うためのものである。
図6では、主制御回路6から副制御回路7に信号を供給し、副制御回路7から主制御回路6に対して信号を供給できないように構成された状態が示されているが、副制御回路7から主制御回路6に対して信号を送信できるように構成してもよい。
[ゲームフロー]
パチンコ遊技機1では、通常遊技状態、確率変動遊技状態、及び特別遊技状態(大当り遊技状態)の間で遊技状態が移行する。
通常遊技状態は、大当り当選確率が低確率(例えば1/300)の遊技状態であり、通常大当りによる大当り遊技状態が終了したときに移行する。本実施形態では、大当り当選のうち、50%が通常大当りとなる(図9及び図11参照)。
確率変動遊技状態は、大当り当選確率が高確率(例えば1/30)の遊技状態であり、確率変動大当りによる大当り遊技状態が終了したときに移行する。本実施形態では、大当り当選のうち、50%が確率変動大当りとなる(図9及び図11参照)。また、本発明における確率変動遊技状態は、普通図柄ゲームにおける当り確率が高確率(例えば、255/256(図7参照))となっている。
特別遊技状態(大当り遊技状態)は、第1及び第2大入賞口16A,16Bが開放する遊技状態であり、通常遊技状態又は確率変動遊技状態において大当りに抽選当選し、第1又は第2特別図柄221,231が特定の態様(導出特別図柄「A」,「B」,「C」,「D」,「E」,「F」,「G」,「H」,「a」,「b」,「c」,「d」,「e」,「f」,「g」,「h」(図9及び図11参照))で停止した後に移行する。特別遊技状態は、4R、8R、及び15Rが設定されている。
パチンコ遊技機1では、所定数のラウンドを消化して大当り遊技状態が終了した場合、大当り抽選確率の異なる通常遊技状態及び確率変動遊技状態のいずれかに移行するが、いずれの遊技状態に移行したか分からない報知を行いながら、予め定められた規定遊技数を消化するまでは時短遊技状態となる場合がある。ここで、時短遊技状態とは、普通図柄ゲームにおける当り確率が高確率(例えば255/256(図7参照))であり、羽根部材143の開放によって第2始動口14Bへの遊技球の入賞がサポートされる状態である。
時短遊技回数は、確率変動遊技状態に移行したときには次に大当り抽選に当選するまでとされ、通常遊技状態に移行したときには20回、30回及び50回のいずれかとなる。そのため、時短遊技回数として設定された最大値である50回の遊技回数を超えても羽根部材143が稼働している場合には、大当り遊技状態が終了した後の50回の特別図柄ゲームは確率変動遊技状態による特別図柄ゲームであったことが確定し、液晶表示装置3などの演出や告知に関係なく、次に大当り抽選に当選するまで時短遊技状態が継続する確率変動遊技状態であることは確定する。また、大当り遊技状態が終了した後の最初の特別図柄ゲームから確率変動遊技状態であることを報知する場合も存在する。その場合は、次に大当り抽選に当選するまでの時短遊技状態が継続する確率変動遊技状態であることが確定する。
所定数の時短遊技を消化して時短遊技状態が終了した場合には、演出上、特殊演出モードに移行する。特殊演出モードは、例えば15ゲーム継続する通常遊技状態での演出である。この特殊演出モードでは、リーチ演出が発生し難いがリーチが発生すれば大当り期待度が高い演出が行われる。
[普通図柄の当り判定テーブル]
図7は、パチンコ遊技機1の普通図柄の当り判定テーブルを示している。この普通図柄の当り判定テーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。
普通図柄の当り判定テーブルは、通過ゲート15を遊技球が通過したことを通過球センサ151において検知されたことを契機として取得乱数に基づいて普通図柄の当り抽選を行うときに参照されるものである。普通図柄の当り抽選において、抽選乱数範囲は0〜255であり、低確率状態(時短終了後の通常遊技状態、及び大当り遊技状態)における当り確率は、0/256である。したがって、低確率状態では、当りに当選することはなく、事実上、第2始動口14Bへの遊技球の入賞はない。一方、高確率状態(確率変動遊技状態、及び通常遊技状態での時短中)における当り確率は、255/256であり、当りに当選しやすくなっている。
[第1特別図柄の当り判定テーブル]
図8は、パチンコ遊技機1の特別図柄の当り判定テーブルを示している。この第1特別図柄の当り判定テーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。
第1特別図柄の当り判定テーブルは、第1始動口14Aに遊技球が入賞したことを第1始動口入球センサ141において検知されたことを契機として、取得乱数に基づいて第1特別図柄当り抽選を行うときに参照されるものである。第1特別図柄抽選において、抽選乱数範囲は0〜299であり、通常遊技状態における当り乱数値は「0」の1個、確率変動遊技状態における当り乱数値は「0」〜「9」の10個である。したがって、当り確率は通常遊技状態において1/300の低確率、確率変動遊技状態において1/30(10/300)の高確率である。当り乱数を取得した場合には、第1特別図柄221の変動停止後、特別遊技状態(大当り遊技状態)に移行する。一方、当り乱数以外(ハズレ乱数)を取得した場合には、第1特別図柄221の変動停止後、遊技状態の移行はない。
[第1特別図柄の図柄判定テーブル]
図9は、パチンコ遊技機1の第1特別図柄の図柄判定テーブルを示している。この第1特別図柄の図柄判定テーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。
第1特別図柄の図柄判定テーブルは、第1特別図柄221の当り抽選において、大当り乱数を取得(通常遊技状態において「0」、確率変動遊技状態において「0」〜「9」を取得(図8参照))したときに参照されるものである。第1特別図柄221の図柄判定においては、抽選乱数範囲は0〜5である。通常遊技状態の図柄判定においては、取得乱数が「0」の場合には15R確変大当りで導出特別図柄が「A」、取得乱数が「1」の場合には8R確変大当りで導出特別図柄が「B」、取得乱数が「2」の場合には4R確変大当りで導出特別図柄が「C」、取得乱数が「3」〜「5」の場合には4R通常大当りで導出特別図柄が「D」に対応している。確率変動遊技状態の図柄判定においては、取得乱数が「0」の場合には15R確変大当りで導出特別図柄が「E」、取得乱数が「1」の場合には8R確変大当りで導出特別図柄が「F」、取得乱数が「2」の場合には4R確変大当りで導出特別図柄が「G」、取得乱数が「3」〜「5」の場合には4R通常大当りで導出特別図柄が「H」に対応している。
図柄判定抽選における取得乱数が「0」、「1」、及び「2」の場合には、特別遊技状態終了後の1回転目から次に特別図柄の大当り抽選において大当りに当選するまでの時短遊技状態となる。図柄判定抽選における取得乱数が「3」の場合には、特別遊技状態終了後の1回転目から50回転目までの時短遊技状態となる。図柄判定抽選における取得乱数が「4」の場合には、特別遊技状態終了後の1回転目から30回転目までの時短遊技状態となる。図柄判定抽選における取得乱数が「5」の場合には、特別遊技状態終了後の1回転目から20回転目までの時短遊技状態となる。
[第2特別図柄の当り判定テーブル]
図10は、パチンコ遊技機1の特別図柄の当り判定テーブルを示している。この第2特別図柄231の当り判定テーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。
第2特別図柄231の当り判定テーブルは、第2始動口14Bに遊技球が入賞したことを第2始動口入球センサ142において検知されたことを契機として第2特別図柄抽選を行うときに参照されるものである。第2特別図柄抽選において、抽選乱数範囲は0〜299であり、通常遊技状態における当り乱数値は「0」の1個、確率変動遊技状態における乱数は「0」〜「9」の10個である。したがって、通常遊技状態における当り確率は、1/300の低確率、確率変動遊技状態における当り確率は、1/30(10/300)の高確率である。大当り乱数を取得した場合には、第2特別図柄231の変動停止後、特別遊技状態(大当り遊技状態)に移行する。一方、大当り乱数以外(ハズレ乱数)を取得した場合には、第2特別図柄231の変動停止後、遊技状態の移行はない。
[第2特別図柄の図柄判定テーブル]
図11は、パチンコ遊技機1の第2特別図柄231の図柄判定テーブルを示している。この第2特別図柄231の図柄判定テーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。
第2特別図柄231の図柄判定テーブルは、第2特別図柄231の当り抽選において、大当り乱数を取得(通常遊技状態において「0」、確率変動遊技状態において「0」〜「9」を取得(図10参照))したときに参照されるものである。第2特別図柄231の図柄判定においては、乱数範囲は0〜5である。通常遊技状態の図柄判定においては、取得乱数が「0」の場合には15R確変大当りで導出特別図柄が「a」、取得乱数が「1」の場合には8R確変大当りで導出特別図柄が「b」、取得乱数が「2」の場合には4R確変大当りで導出特別図柄が「c」、取得乱数が「3」〜「5」の場合には4R通常大当りで導出特別図柄が「d」に対応している。確率変動遊技状態の図柄判定においては、取得乱数が「0」の場合には15R確変大当りで導出特別図柄が「e」、取得乱数が「1」の場合には8R確変大当りで導出特別図柄が「f」、取得乱数が「2」の場合には4R確変大当りで導出特別図柄が「g」、取得乱数「3」〜「5」の場合には4R通常大当りで導出特別図柄が「h」に対応している。
図柄判定抽選における取得乱数が「0」、「1」、及び「2」の場合には、特別遊技状態終了後の1回転目から次に特別図柄の大当り抽選において大当りに当選するまでの時短遊技状態となる。図柄判定抽選における取得乱数が「3」の場合には、特別遊技状態終了後の1回転目から50回転目までの時短遊技状態となる。図柄判定抽選における取得乱数が「4」の場合には、特別遊技状態終了後の1回転目から30回転目までの時短遊技状態となる。図柄判定抽選における取得乱数が「5」の場合には、特別遊技状態終了後の1回転目から20回転目までの時短遊技状態となる。
[変動時間決定テーブル]
図12は、パチンコ遊技機1の第1特別図柄221及び第2特別図柄231の変動時間決定テーブルを示している。この変動時間決定テーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。なお、図12においては、通常遊技状態及び確率変動遊技状態という区分けではなく、便宜上、通常遊技状態A、通常遊技状態B、及び確率変動遊技状態として区分けしている。ここで、「通常遊技状態A」とは大当り当選確率が低確率(通常遊技状態)であって時短のない遊技状態、「通常遊技状態B」とは大当り当選確率が低確率(通常遊技状態)であって時短のある遊技状態を意味している。
変動時間決定テーブルは、図9の第1特別図柄221の図柄判定テーブル又は図11の第2特別図柄231の図柄判定テーブルにおいて決定された導出特別図柄、及び変動時間決定用乱数に基づいて第1特別図柄221又は第2特別図柄231の変動時間を決定するためのものである。変動時間決定用乱数の範囲は0〜2である。
通常遊技状態A(時短なし)での変動時間決定において、導出特別図柄が「A」、「a」、「B」、「b」、「C」又は「c」、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「確率変動大当り」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が35秒、「1」のときには変動時間が50秒、「2」のときには変動時間が60秒である。導出特別図柄が「D」又は「d」、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「通常大当り」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が40秒、「1」のときには変動時間が55秒、「2」のときには変動時間が65秒である。導出特別図柄が「−」(該当なし)、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「ハズレ」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が10秒、「1」のときには変動時間が25秒、「2」のときには変動時間が45秒である。
通常遊技状態B(時短あり)での変動時間決定において、導出特別図柄が「A」、「a」、「B」、「b」、「C」又は「c」、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「確率変動大当り」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が20秒、「1」のときには変動時間が30秒、「2」のときには変動時間が40秒である。導出特別図柄が「D」又は「d」、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「通常大当り」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が25秒、「1」のときには変動時間が35秒、「2」のときには変動時間が45秒である。導出特別図柄が「−」(該当なし)、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「ハズレ」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が7秒、「1」のときには変動時間が15秒、「2」のときには変動時間が20秒である。
確率変動遊技状態での変動時間決定において、導出特別図柄が「E」、「e」、「F」、「f」、「G」又は「g」、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「確率変動大当り」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が15秒、「1」のときには変動時間が20秒、「2」のときには変動時間が25秒である。導出特別図柄が「H」、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「通常大当り」(第2特別図柄231での通常大当り(導出図柄「h」)を除く)の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が20秒、「1」のときには変動時間が25秒、「2」のときには変動時間が30秒である。導出特別図柄が「−」(該当なし)、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「ハズレ」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が5秒、「1」のときには変動時間が10秒、「2」のときには変動時間が15秒である。
なお、導出特別図柄が「h」、すなわち確率変動状態における第2特別図柄231の当り抽選の結果が「通常大当り」の場合には、図13に示す追撃時間決定テーブルに基づいて変動時間を決定する。
[追撃時間決定テーブル]
図13は、パチンコ遊技機2の追撃時間決定テーブルを示している。この追撃時間決定テーブルは、確率変動状態における第2特別図柄231の当り抽選の結果が「通常大当り」のときに変動時間を決定するために参照されるものである。この追撃時間決定テーブルに関するデータはメインROM61に記憶されており、追撃時間は、前回の当りの特別図柄及び取得した変動時間決定用乱数(乱数範囲0〜2)に基づいて決定される。
ここで、「特別図柄」とは、現在の確率変動状態に移行させる契機となった確率変動大当りに対応する第1特別図柄221又は第2特別図柄231である。すなわち、追撃時間は、確率変動状態への移行契機となった特別図柄(大当りラウンド数)に応じて規定されている。
「追撃時間」とは、先の特別図柄の停止表示後の特別遊技状態(大当り遊技状態)の終了後に移行した確率変動遊技状態において、大当り抽選結果が通常大当りであるときの変動時間である。なお、追撃時間中においては、第2特別図柄231が変動表示されている間であっても、第1始動口14Aへの遊技球の入賞を契機とする第1特別図柄221の当り抽選結果に基づいて、第1特別図柄221が変動表示・停止表示を繰り返し行う。すなわち、追撃時間中における第2特別図柄231の変動表示中では、第1特別図柄221の当り抽選結果が先に表示され、表示結果が確率変動大当りに対応する特定態様である場合には、第2特別図柄231の当り抽選での通常大当りよりも、第1特別図柄221の当り抽選での確率変動大当りが優先される。すなわち、一方の特別図柄において通常大当りが当選してしまった場合でも、その変動時間が終了して一方の特別図柄が停止するまでの間に、他方の特別図柄の抽選において確変大当りを引き当て、且つ、一方の特別図柄が停止するより前に停止する変動時間が選択された場合には、他方の確変大当り図柄が変動中の一方の特別図柄より先に停止する。このような双方の当選内容と変動時間とに基づき、他方の確変大当り図柄が停止したときに一方の特別図柄の通常大当りで停止する予定の図柄が強制的にハズレ図柄で停止されて変動が終了することで追撃を実現している。
特別図柄が「A」又は「a」(通常遊技状態A,Bでの15R確変大当り)である場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには追撃時間(第2特別図柄231が「通常大当り」のときの変動時間)が150秒、「1」のときには追撃時間が180秒、「2」のときには追撃時間が210秒であり、追撃時間の平均値は3分(180秒)である。
特別図柄が「B」又は「b」(通常遊技状態A,Bでの8R確変大当り)である場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには追撃時間が100秒、「1」のときには追撃時間が120秒、「2」のときには追撃時間が140秒であり、追撃時間の平均値は2分(120秒)である。
特別図柄が「C」又は「c」(通常遊技状態A,Bでの4R確変大当り)である場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには追撃時間が50秒、「1」のときには追撃時間が60秒、「2」のときには追撃時間が70秒であり、追撃時間の平均値は1分(60秒)である。
特別図柄が「E」又は「e」(確率変動状態での15R確変大当り)である場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには追撃時間が200秒、「1」のときには追撃時間が240秒、「2」のときには追撃時間が280秒であり、追撃時間の平均値は4分(240秒)である。
特別図柄が「F」又は「f」(確率変動状態での8R確変大当り)である場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには追撃時間が150秒、「1」のときには追撃時間が180秒、「2」のときには追撃時間が210秒であり、追撃時間の平均値は3分(180秒)である。
特別図柄が「G」又は「g」(確率変動状態での4R確変大当り)である場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには追撃時間が100秒、「1」のときには追撃時間が120秒、「2」のときには追撃時間が140秒であり、追撃時間の平均値は2分(120秒)である。
特別図柄が通常遊技状態A,Bでの確率変動大当り(「A」、「a」、「B」、「b」、「C」又は「c」)及び確率変動遊技状態での確率変動大当り(「E」、「e」、「F」、「f」、「G」又は「g」)の場合ともに、遊技者にとって有利なラウンド数の多い確率変動大当りほど、追撃時間(平均値)が優遇されている。すなわち、遊技者にとってより有利な特別図柄ほど、追撃時間(平均値)が優遇されており、追撃可能性(確率変動遊技状態中において「通常大当り」に対応する変動時間で第2特別図柄231が変動中の場合に第1特別図柄221の当り抽選において確率変動大当りに当選し、第2特別図柄231よりも第1特別図柄221が先に停止表示する可能性)が高くなるようになされている。
また、特別図柄が通常遊技状態A,Bでの確率変動大当り(「A」、「a」、「B」、「b」、「C」又は「c」)と確率変動遊技状態での確率変動大当り(「E」、「e」、「F」、「f」、「G」又は「g」)とでは、確率変動遊技状態での確率変動大当りのほうが、追撃時間(平均値)が優遇されている。すなわち、遊技者にとってより有利な状況で獲得した特別図柄ほど、追撃時間(平均値)が優遇されており、追撃可能性(確率変動遊技状態中において「通常大当り」に対応する変動時間で第2特別図柄231が変動中の場合に第1特別図柄221の当り抽選において確率変動大当りに当選し、第2特別図柄231よりも第1特別図柄221が先に停止表示する可能性)が高くなるようになされている。
[追撃時間決定テーブル(変形例)]
図14は、パチンコ遊技機1の追撃時間決定テーブルの変形例を示している。この追撃時間決定テーブルは、図13に示した追撃時間決定テーブルと基本的に同様であり、例えば特別図柄及び取得した変動時間決定用乱数とそのときに決定される追撃時間との関係についても図13に示した追撃時間決定テーブルと同様である。一方、図14に示した追撃時間決定テーブルは、時短遊技の経過段階(消化回数)に応じて、追撃時間を決定するか否かが決定される点において、図13に示した追撃時間決定テーブルと異なっている。
特別図柄が「A」、「a」、「E」又は「e」(通常遊技状態A,B又は確率変動状態での15R確変大当り)である場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには特別遊技状態の終了後の1回転目から追撃時間が決定され、「1」のときには特別遊技状態の終了後の11回転目から追撃時間が決定され、「2」のときには特別遊技状態の終了後の21回転目から追撃時間が決定される。換言すれば、特別図柄が「A」、「a」、「E」又は「e」のときには、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには特別遊技状態の終了後からの時短遊技の経過段階(消化回数)に関係なく追撃時間が決定され、「1」のときには特別遊技状態の終了後の1回転目から10回転目までは追撃時間が決定されずに通常変動時間(例えば図12の確率変動遊技状態における導出図柄「H」と同様な変動時間(以下同様))が決定され、「2」のときには特別遊技状態の終了後の1回転目から20回転目までは追撃時間が決定されずに通常変動時間が決定される。
特別図柄が「B」、「b」、「F」又は「f」(通常遊技状態A,B又は確率変動状態での8R確変大当り)である場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには特別遊技状態の終了後の11回転目から追撃時間が決定され、「1」のときには特別遊技状態の終了後の21回転目から追撃時間が決定され、「2」のときには特別遊技状態の終了後の31回転目から追撃時間が決定される。換言すれば、特別図柄が「B」、「b」、「F」又は「f」のときには、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには特別遊技状態の終了後の1回転目から10回転目までは追撃時間が決定されずに通常変動時間が決定され、「1」のときには特別遊技状態の終了後の1回転目から20回転目までは追撃時間が決定されずに通常変動時間が決定され、「2」のときには特別遊技状態の終了後の1回転目から30回転目までは追撃時間が決定されずに通常変動時間が決定される。
特別図柄が「C」、「c」、「G」又は「g」(通常遊技状態A,B又は確率変動状態での4R確変大当り)である場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには特別遊技状態の終了後の31回転目から追撃時間が決定され、「1」のときには特別遊技状態の終了後の41回転目から追撃時間が決定され、「2」のときには特別遊技状態の終了後の51回転目から追撃時間が決定される。換言すれば、特別図柄が「C」、「c」、「G」又は「g」のときには、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには特別遊技状態の終了後の1回転目から30回転目までは追撃時間が決定されずに通常変動時間が決定され、「1」のときには特別遊技状態の終了後の1回転目から40回転目までは追撃時間が決定されずに通常変動時間が決定され、「2」のときには特別遊技状態の終了後の1回転目から50回転目までは追撃時間が決定されずに通常変動時間が決定される。
特別図柄が「A」、「a」、「E」又は「e」(通常遊技状態A,B又は確率変動状態での15R確変大当り)である場合、特別図柄が「B」、「b」、「F」又は「f」(通常遊技状態A,B又は確率変動状態での8R確変大当り)である場合、特別図柄が「C」、「c」、「G」又は「g」(通常遊技状態A,B又は確率変動状態での4R確変大当り)である場合を比較すると、確率変動遊技状態への移行契機となった確率変動大当りが、遊技者にとってより有利なラウンド数の多い確率変動大当りほど、すなわち遊技者にとってより有利な特別図柄ほど、時短遊技の経過段階(消化回数)が優遇されており、追撃可能性(確率変動遊技状態中において「通常大当り」に対応する変動時間で第2特別図柄231が変動中の場合に第1特別図柄221の当り抽選において確率変動大当りに当選し、第2特別図柄231よりも第1特別図柄221が先に停止表示する可能性)が高くなるようになされている。
[メイン処理]
図15は、主制御回路6(メインCPU60)によって行われるメイン処理を示すフローチャートである。
このメイン処理では、メインCPU60は、まず初期設定処理を実行する(S11)。この処理において、メインCPU60は、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域の初期化等を実行する。この処理が終了した場合、S12に処理を移行する。
S12において、メインCPU60は、普通図柄制御処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、通過球センサ151からの検知信号に応じて乱数値を抽出し、メインROM61に記憶される普通図柄の当り判定テーブル(図7参照)を参照し、普通図柄抽選に当選したか否かを判定する。メインCPU60はさらに、判定の結果をメインRAM62に記憶する処理を実行する。なお、普通図柄抽選に当選した場合、普通電動役物(羽根部材143(図1参照))が開放状態となって、第2始動口14Bに遊技球が入球しやすくなる。この処理が終了した場合、S13に処理を移行する。
S13において、メインCPU60は、普通図柄表示装置制御処理を実行する。この処置において、メインCPU60は、メインRAM62に記憶された普通図柄抽選の結果に基づいて普通図柄表示装置20を駆動するための制御信号をメインRAM62に記憶し、その制御信号を普通図柄表示装置20に送信する。普通図柄表示装置20は、受信した制御信号に基づいて、2つのLEDランプ201,202の点滅を繰り返すことによって普通図柄として変動表示させた後に、それらのランプ201,202を点灯表示又は消灯表示させる制御を行う。
次に、メインCPU60は、乱数初期値更新処理を実行する(S14)。この処理において、メインCPU60は、初期値乱数値カウンタ、演出条件選択用乱数値カウンタ等の更新を行う。
次に、メインCPU60は、S15において第1特別図柄制御処理を、S16において第2特別図柄制御処理を実行する。第1特別図柄制御処理及び第2特別図柄制御処理については、それぞれ図19及び図20を参照して後述するが、第1特別図柄制御処理(S15)を実行した後、第2特別図柄制御処理(S16)を実行し、終了した場合には、S17に処理を移行する。
S17においては、メインCPU60は、特別図柄表示装置制御処理を実行する。この処理にいては、メインCPU60は、図19又は図20の第1特別図柄制御処理又は第2特別図柄制御処理において、第1特別図柄表示装置22又は第2特別図柄表示装置23を駆動するための制御状態フラグをメインRAM62に記憶し、その制御フラグに応じた制御信号を第1又は第2特別図柄表示装置22,23に送信する。第1特別図柄表示装置22又は第2特別図柄表示装置23は、受信した制御信号に基づいて、7セグメントLEDの各セグメント及びドットの点灯・消灯を制御することによって、第1特別図柄221又は第2特別図柄231の変動表示及び停止表示を行う。この処理が終了した場合、S12に処理を移行し、S12〜S17の処理を繰り返し行う。
[システムタイマ割込処理]
図16は、主制御回路6(メインCPU60)によって行われるシステムタイマ割込処理を示すフローチャートである。このシステムタイマ割込処理は、図15に示したメイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させて実行されることがある処理であり、リセット用クロックパルス発生回路65から所定の周期(例えば2msec)毎に発生されるクロックパルスに応じて実行される。
システムタイマ割込処理では、メインCPU60は、まず大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、普通図柄判定用乱数カウンタ、変動時間決定用乱数カウンタ等の各カウント値を“1”増加するように乱数更新処理を実行する(S21)。
次いで、メインCPU60は、始動口等への遊技球の入賞又は通過を検知する入力検出処理を実行する(S22)。入力検出処理の詳細については、図17及び図18を参照して後に説明する。
次に、メインCPU60は、主制御回路6と副制御回路7との同期をとるための待ち時間タイマ、第1及び第2大入賞口16A,16Bの開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(S23)。そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(S24)。
次に、メインCPU60は、各種のコマンドを副制御回路7に供給するコマンド出力処理を実行した後に(S25)、払出装置に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路へ送信する等の払出処理を実行する(S26)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
[入力検出処理]
図17及び図18は、図16のS22において実行される入力検出処理を示すフローチャートである。
図17に示したように、入力検出処理では、メインCPU60は、まず第1始動口入球センサ141の状態をロードし(S31)、第1始動口入球センサ141が反応したか否かを判定する処理を実行する(S32)。この処理において、メインCPU60は、第1始動口入球センサ141が反応したと判定した場合には(S32:YES)、第1特別図柄保留数カウンタをロードし(S33)、第1特別図柄保留数カウンタが上限値(保留数が4個)であるか否かを判定する処理を実行する(S34)。
S34において、メインCPU60は、第1特別図柄保留数カウンタが上限値(保留数が4個)でない判定した場合には(S34:NO)、第1特別図柄保留数カウンタに「1」を加算する(S35)。
S35の処理が終了した場合、S32においてメインCPU60が、第1始動口入球センサ141が反応していないと判定した場合(S32:NO)、又はS34においてメインCPU60が、第1特別図柄保留数カウンタが上限値(保留数が4個)であると判定した場合には(S34:YES)、第2始動口入球センサ142の状態をロードし(S36)、第2始動口入球センサ142が反応したか否かを判定する処理を実行する(S37)。この処理において、メインCPU60は、第2始動口入球センサ142が反応したと判定した場合には(S37:YES)、第2特別図柄保留数カウンタをロードし(S38)、第2特別図柄保留数カウンタが上限値(保留数が4個)であるか否かを判定する処理を実行する(S39)。
S39において、メインCPU60は、第2特別図柄保留数カウンタが上限値(保留数が4個)でない判定した場合には(S39:NO)、第2特別図柄保留数カウンタに「1」を加算する(S40)。
S40の処理が終了した場合、S37においてメインCPU60が、第2始動口入球センサ142が反応していないと判定した場合(S:37NO)、又はS39において第2特別図柄保留数カウンタが上限値(保留数が4個)であると判定した場合には(S39:YES)、図18に示したように、メインCPU60は、通過球センサ151の状態をロードし(S41)、通過球センサ151が反応したか否かを判定する処理を実行する(S42)。この処理において、メインCPU60は、通過球センサ151が反応したと判定した場合には(S42:YES)、普通図柄保留球数カウンタをロードし(S43)、普通図柄保留数カウンタが上限値(保留数が4個)であるか否かを判定する処理を実行する(S44)。
S44において、メインCPU60は、普通図柄保留数カウンタが上限値(保留数が4個)でない判定した場合には(NO)、普通図柄保留数カウンタに「1」を加算する(S45)。
S45の処理が終了した場合、S42においてメインCPU60が、通過球センサ151が反応していないと判定した場合(S42:NO)、又はS44においてメインCPU60が、普通図柄保留数カウンタが上限値(保留数が4個)であると判定した場合には(S44:YES)、第1カウントセンサ161の状態をロードし(S46)、第1カウントセンサ161が反応したか否かを判定する処理を実行する(S47)。この処理において、メインCPU60は、第1カウントセンサ161が反応したと判定した場合には(S47:YES)、第1カウントセンサ反応回数カウンタに「1」を加算する。
S48の処理が終了した場合、又はS47においてメインCPU60が、第1カウントセンサ161が反応していないと判定した場合には(S47:NO)、第2カウントセンサ162の状態をロードし(S49)、第2カウントセンサ162が反応したか否かを判定する処理を実行する(S50)。この処理において、メインCPU60は、第2カウントセンサ162が反応したと判定した場合には(S50:YES)、第2カウントセンサ反応回数カウンタに「1」を加算する。
S51の処理が終了した場合、又はS50においてメインCPU60が、第2カウントセンサ162が反応していないと判定した場合には(S50:NO)、本サブルーチンを終了する。
[第1特別図柄制御処理]
図19は、図15のS15において実行される第1特別図柄制御処理を示すフローチャートである。図19において、S62からS69の側方に記載された数値は、それらのステップに対応する第1特別図柄221の制御状態フラグを示し、メインRAM62における第1特別図柄221の制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。この第1特別図柄221の制御状態フラグは、第1特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、S62からS69における処理のいずれかを実行可能にするものである。ここで、S62は第1特別図柄記憶チェック処理(00)、S63は第1特別図柄変動時間管理処理(01)、S64は第1特別図柄表示時間管理処理(02)、S65は特別遊技状態開始インターバル管理処理(03)、S66は第1大入賞口開放中処理(04)、S67は第2大入賞口開放中処理(05)、S68は特別遊技状態終了インターバル処理(06)、S69は第1特別図柄ゲーム終了処理(07)である。
第1特別図柄制御処理では、メインCPU60は、まずメインRAM62に記憶されている第1特別図柄221の制御状態フラグをロードする処理を実行した後(S61)、第1特別図柄221の制御状態フラグの数値に応じて、各ステップ(S62〜S69)において各種の処理を実行するか否かを判定し、その数値に対するステップを実行して第1特別図柄ゲームが進行することになる。具体的には、メインCPU60は、遊技状態が特別遊技状態(大当り遊技状態)ではない場合において、大当り判定の結果がハズレであるときには、第1特別図柄221の制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、及び“07”と順にセットすることにより、図19に示すS62、S63、S64、及びS69の処理を所定のタイミングで実行することとなる。一方、メインCPU60は、遊技状態が特別遊技状態(大当り遊技状態)ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、第1特別図柄221の制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、及び“03”と順にセットすることにより、図19に示すS62、S63、S64、及びS65の処理を所定のタイミングで実行し、特別遊技状態への制御を実行することになる。メインCPU60はさらに、特別遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”及び“05”と順にセットすることにより、図19に示すS66及びS67の処理を所定のタイミングで実行し、特別遊技を実行することとなる。メインCPU60はまた、特別遊技状態への制御が実行されたのちに、図19に示すS66又はS67の処理において特別遊技状態の終了がされた場合には、S68の特別遊技状態終了インターバル処理(06)及びS69の第1特別図柄ゲーム終了処理(07)を実行する。
図19のS62からS69における処理についての詳細は個別に後述するが、以下、S62からS69における処理について簡単に説明する。なお、メインCPU60は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。すなわち、所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。もちろん、所定の周期で図16に示したシステムタイマ割込処理も実行する。
S62の第1特別図柄記憶チェック処理(00)では、メインCPU60は、第1特別図柄保留数カウンタの値が0でないことを条件に、第1特別図柄変動時間管理処理(S63)を示す第1特別図柄221の制御状態フラグ(01)をセットするとともに、変動時間を待ち時間タイマとしてセットする。第1特別図柄記憶チェック処理において、第1特別図柄221の制御状態フラグ(01)及び待ち時間タイマがセットされることにより、待ち時間タイマとしてセットされた変動時間の経過後にS63の第1特別図柄変動時間管理処理が実行されるように設定される。
S63の第1特別図柄変動時間管理処理(01)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であり、当該第1特別図柄221の変動において、所定の変動時間が経過した場合(第1特別図柄221が変動停止した場合)に、第1特別図柄表示時間管理を示す第1特別図柄221の制御状態フラグ(02)をセットするとともに、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。第1特別図柄変動時間管理処理において、第1特別図柄221の制御状態フラグ(02)及び待ち時間タイマがセットされることにより、待ち時間タイマとしてセットされた確定後待ち時間の経過後にS64の第1特別図柄表示時間管理処理(02)が実行されるように設定される。
S64の第1特別図柄表示時間管理処理(02)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、大当りである場合に、特別遊技状態開始インターバル管理処理を示す第1特別図柄221の制御状態フラグ(03)をセットするとともに、特別遊技状態開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。第1特別図柄表示時間管理処理において、第1特別図柄221の制御状態フラグ(03)及び待ち時間タイマがセットされることにより、待ち時間タイマとしてセットされた特別遊技状態開始インターバルに対応する時間の経過後にS65の特別遊技状態開始インターバル管理処理(03)が実行されるように設定される。
S65の特別遊技状態開始インターバル管理処理(03)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが特別遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(03)であり、特別遊技状態開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、第1大入賞口16Aを開放させるための処理を実行する。メインCPU60は、第1大入賞口開放中処理を示す値、第1特別図柄221の制御状態フラグ(04)をセットするとともに、開放上限時間(例えば約25秒)を第1大入賞口開放時間タイマにセットする。特別遊技状態開始インターバル管理処理において、第1特別図柄221の制御状態フラグ(04)及び第1大入賞口開放時間タイマがセットされることにより、第1大入賞口開放時間タイマがセットされた後にS66の第1大入賞口開放中処理(04)が実行されるように設定される。
S66の第1大入賞口開放中処理(04)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04)である場合に、第1大入賞口入賞カウンタが所定値(例えば「9」)以上であるという条件、開放上限時間を経過した(第1大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、いずれかの条件を満たしたと判定した場合に、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、最終ラウンドであると判定した場合に、特別遊技状態終了インターバル処理を示す値(06)を第1特別図柄221の制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでないと判定した場合に、第2大入賞口開放中処理を示す値(05)を第1特別図柄221の制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば25秒)を第2大入賞口開放時間タイマにセットする。第1大入賞口開放中処理において、第1特別図柄221の制御状態フラグ(05)がセットされることによりS67の第2大入賞口開放中処理(05)が実行され、第1特別図柄221の制御状態フラグ(06)がセットされることによりS68の特別遊技状態終了インターバル処理(06)が実行されるように設定される。
S67の第2大入賞口開放中処理(05)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第2大入賞口開放中処理を示す値(05)である場合に、第2大入賞口入賞カウンタが所定値(例えば「9」)以上であるという条件、開放上限時間を経過した(第2大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、いずれかの条件を満たしたと判定した場合に、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、最終ラウンドであると判定した場合に、特別遊技状態終了インターバル処理を示す値(06)を第1特別図柄221の制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでないと判定した場合に、第1大入賞口開放中処理を示す値(04)を第1特別図柄221の制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば25秒)を第1大入賞口開放時間タイマにセットする。第2大入賞口開放中処理において、第1特別図柄221の制御状態フラグ(04)がセットされることによりS66の第1大入賞口開放中処理(04)が再び実行され、第1特別図柄221の制御状態フラグ(06)がセットされることによりS68の特別遊技状態終了インターバル処理(06)が実行されるように設定される。
S68の特別遊技状態終了インターバル処理(06)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが特別遊技状態終了インターバルを示す値(06)である場合に、第1大入賞口開放時間タイマ、又は第2大入賞口開放時間タイマにセットされている時間をクリアし、残留球チェック処理時間を待ち時間タイマにセットし、その時間内に最後に開放された大入賞口の残留球チェック処理を行う。そして、特別遊技状態終了インターバルに対応する時間(残留球チェック処理時間)が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07)を第1特別図柄221の制御状態フラグにセットする。特別遊技状態終了インターバル処理において、第1特別図柄221の制御状態フラグ(07)がセットされることにより、S69の第1特別図柄ゲーム終了処理(07)が実行されるように設定される。
S69の第1特別図柄ゲーム終了処理(07)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄ゲーム終了を示す値(07)である場合に、第1特別の図柄記憶チェック処理を示す値(00)をセットする。第1特別図柄ゲーム終了処理において、S62の第1特別図柄記憶チェック処理が再度実行されるように設定し、本サブルーチンを終了する。
[第2特別図柄制御処理]
図20は、図15のS16において実行される第2特別図柄制御処理を示すフローチャートである。図20において、S72からS79の側方に記載された数値は、それらのステップに対応する第2特別図柄の制御状態フラグを示し、メインRAM62における第2特別図柄231の制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。この第2特別図柄231の制御状態フラグは、第2特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、S72からS79における処理のいずれかを実行可能にするものである。ここで、S72は第2特別図柄記憶チェック処理(00)、S73は第2特別図柄変動時間管理処理(01)、S74は第2特別図柄表示時間管理処理(02)、S75は特別遊技状態開始インターバル管理処理(03)、S76は第1大入賞口開放中処理(04)、S77は第2大入賞口開放中処理(05)、S78は特別遊技状態終了インターバル処理(06)、S79は第2特別図柄ゲーム終了処理(07)である。
第2特別図柄制御処理において、メインCPU60は、まずメインRAM62に記憶されている第2特別図柄231の制御状態フラグをロードする処理を実行した後(S71)、第2特別図柄231の制御状態フラグの数値に応じて、各ステップ(S72〜S79)において各種の処理を実行するか否かを判定し、その数値に対するステップを実行して第2特別図柄ゲームが進行することになる。具体的には、メインCPU60は、遊技状態が特別遊技状態(大当り遊技状態)ではない場合において、大当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、及び“07”と順にセットすることにより、図20に示すS72、S73、S74、及びS79の処理を所定のタイミングで実行することとなる。一方、メインCPU60は、遊技状態が特別遊技状態(大当り遊技状態)ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、第2特別図柄231の制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、及び“03”と順にセットすることにより、図20に示すS72、S73、S74、及びS75の処理を所定のタイミングで実行し、特別遊技状態への制御を実行することになる。メインCPU60はさらに、特別遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”及び“05”と順にセットすることにより、図20に示すS76及びS77の処理を所定のタイミングで実行し、特別遊技を実行することとなる。メインCPU60はまた、特別遊技状態への制御が実行されたのちに、図20に示すS76及びS77の処理において特別遊技状態の終了がされた場合には、S78の特別遊技状態終了インターバル処理(06)及びS79の第2特別図柄ゲーム終了処理(07)を実行する。
図20のS72からS79における処理についての詳細は個別に後述するが、以下、S72からS79における処理について簡単に説明する。なお、メインCPU60は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。すなわち、所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。もちろん、所定の周期で図16に示したシステムタイマ割込処理も実行する。
S72の第1特別図柄記憶チェック処理(00)では、メインCPU60は、第2特別図柄保留数カウンタの値が0でないことを条件に、第2特別図柄231の第2特別図柄変動時間管理処理(S73)を示す第2特別図柄の制御状態フラグ(01)をセットするとともに、変動時間を待ち時間タイマとしてセットする。第2特別図柄記憶チェック処理において、第2特別図柄231の制御状態フラグ(01)及び待ち時間タイマがセットされることにより、待ち時間タイマとしてセットされた変動時間の経過後にS73の第2特別図柄変動時間管理処理が実行されるように設定される。
S73の第2特別図柄変動時間管理処理(01)では、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であり、当該第2特別図柄231の変動において、所定の変動時間が経過した場合(第2特別図柄231が変動停止した場合)に、第2特別図柄表示時間管理を示す第2特別図柄231の制御状態フラグ(02)をセットするとともに、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。第2特別図柄変動時間管理処理において、第2特別図柄231の制御状態フラグ(02)及び待ち時間タイマがセットされることにより、待ち時間タイマとしてセットされた確定後待ち時間の経過後にS74の第2特別図柄表示時間管理処理(02)が実行されるように設定される。
S74の第2特別図柄表示時間管理処理(02)では、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、大当りである場合に、特別遊技状態開始インターバル管理処理を示す第2特別図柄231の制御状態フラグ(03)にセットするとともに、特別遊技状態開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。第2特別図柄表示時間管理処理において、第2特別図柄231の制御状態フラグ(03)及び待ち時間タイマがセットされることにより、待ち時間タイマとしてセットされた特別遊技状態開始インターバルに対応する時間の経過後にS75の特別遊技状態開始インターバル管理処理(03)が実行されるように設定される。
S75の特別遊技状態開始インターバル管理処理(03)では、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが特別遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(03)であり、特別遊技状態開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、第1大入賞口16Aを開放させるための処理を実行する。メインCPU60はさらに、第1大入賞口開放中処理を示す値を第2特別図柄231の制御状態フラグ(04)にセットするとともに、開放上限時間(例えば約25秒)を第1大入賞口開放時間タイマにセットする。特別遊技状態開始インターバル管理処理において、第2特別図柄231の制御状態フラグ(04)及び第1大入賞口開放時間タイマがセットされることにより、第1大入賞口開放時間タイマがセットされた後にS76の第1大入賞口開放中処理(04)が実行されるように設定される。
S76の第1大入賞口開放中処理(04)では、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが第1大入賞口開放中処理を示す値(04)である場合に、第1大入賞口入賞カウンタが所定値(例えば「9」)以上であるという条件、開放上限時間を経過した(第1大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、いずれかの条件を満たしたと判定した場合に、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、最終ラウンドであると判定した場合に、特別遊技状態終了インターバル処理を示す値(06)を第2特別図柄231の制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでないと判定した場合に、第2大入賞口開放中処理を示す値(05)を第2特別図柄231の制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば25秒)を第2大入賞口開放時間タイマにセットする。第1大入賞口開放中処理において、第2特別図柄231の制御状態フラグ(05)がセットされることによりS77の第2大入賞口開放中処理(05)が実行され、第2特別図柄231の制御状態フラグ(06)がセットされることによりS78の特別遊技状態終了インターバル処理(06)が実行されるように設定される。
S77の第2大入賞口開放中処理(05)では、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが第2大入賞口開放中処理を示す値(05)である場合に、第2大入賞口入賞カウンタが所定値(例えば「9」)以上であるという条件、開放上限時間を経過した(第2大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、いずれかの条件を満たしたと判定した場合に、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、最終ラウンドであると判定した場合に、特別遊技状態終了インターバル処理を示す値(06)を第2特別図柄231の制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでないと判定した場合に、第1大入賞口開放中処理を示す値(04)を第2特別図柄231の制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば25秒)を第1大入賞口開放時間タイマにセットする。第2大入賞口開放中処理において、第2特別図柄231の制御状態フラグ(04)がセットされることによりS76の第1大入賞口開放中処理(04)が再び実行され、第2特別図柄231の制御状態フラグ(06)がセットされることによりS78の特別遊技状態終了インターバル処理(06)が実行されるように設定される。
S78の特別遊技状態終了インターバル処理(06)では、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが特別遊技状態終了インターバルを示す値(06)である場合に、第1大入賞口開放時間タイマ、又は第2大入賞口開放時間タイマにセットされている時間をクリアし、残留球チェック処理時間を待ち時間タイマにセットし、その時間内に最後に開放された大入賞口の残留球チェック処理を行う。そして、特別遊技状態終了インターバルに対応する時間(残留球チェック処理時間)が経過した場合に、第2特別図柄ゲーム終了を示す値(07)を第2特別図柄231の制御状態フラグにセットする。特別遊技状態終了インターバル処理において、第2特別図柄231の制御状態フラグ(07)がセットされることにより、S79の第2特別図柄ゲーム終了処理(07)が実行されるように設定される。
S79の第2特別図柄ゲーム終了処理(07)では、メインCPU60は、第2特別図柄の制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(07)である場合に、第2特別の図柄記憶チェック処理を示す値(00)をセットする。第2特別図柄ゲーム終了処理においては、メインCPU60は、S71の第1特別図柄記憶チェック処理が再度実行されるように設定し、本サブルーチンを終了する。
[第1特別図柄記憶チェック処理]
図21は、図19のS62において実行される第1特別図柄記憶チェック処理を示している。
この第1特別図柄記憶チェック処理では、メインCPU60は、まず第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判定を行う(S81)。メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には(S81:YES)、S82に処理を移行する。一方、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄記憶チェックを示す値であると判定しなかった場合には(S81:NO)、本サブルーチンを終了する。
S82においては、メインCPU60は、第1特別図柄保留球数カウンタの値が0であるか否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、第1特別図柄保留球数カウンタの値が0である(第1特別図柄ゲームの始動記憶がない)と判定した場合には(S82:YES)、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判断し、S83に処理を移行する。一方、メインCPU60は、第1特別図柄保留球数カウンタの値が0でない(第1特別図柄ゲームの始動記憶がある)と判定した場合には(S82:NO)、第1特別図柄221に対応する始動記憶が存在するため、S84に処理を移行する。
S83においては、メインCPU60は、S82の処理において第1特別図柄ゲームの始動記憶がないと判断したため、メインRAMの所定領域に第1特別図柄デモ表示処理フラグをセットし、本サブルーチンを終了する。メインCPU60は、メインRAMにセットされた第1特別図柄デモ表示処理フラグにしたがって、デモ表示スタートコマンドを副制御回路7に送信する。デモ表示スタートコマンドは、S83において第1特別図柄デモ表示処理フラグをセットされたときに副制御回路7に送信してもよいが、S83においてセットされた第1特別図柄デモ表示処理フラグとともに、後述する図22のS103において第2特別図柄デモ表示処理フラグがセットされたときに副制御回路7に送信するようにしてもよい。
S84において、メインCPU60は、第1特別図柄不変動フラグがセットされているか否かを判定する処理を実行する。ここで、第1特別図柄不変動フラグは、後述する図27のS176においてセットされるものであり、第2特別図柄231に基づく特別遊技状態(大当り遊技状態)に移行するときにセットされるものである。すなわち、第1特別図柄不変動フラグは、第2特別図柄に基づく特別遊技状態が実行されているときに、第1特別図柄ゲームを行わないようにするためのフラグである。したがって、S84において、メインCPU60は、第1特別図柄不変動フラグがセットされていると判定した場合には(S84:YES)、本サブルーチンを終了する。一方、メインCPU60は、第1特別図柄不変動フラグがセットされていないと判定した場合には(S84:NO)、第1特別図柄デモ表示処理フラグをクリアにする処理を実行する(S85)。メインCPU60は、メインRAMから第1特別図柄デモ表示処理フラグがクリアされたことにしたがって、デモ表示終了コマンドを副制御回路7に送信する。デモ表示終了コマンドは、S85において第1特別デモ表示処理フラグがクリアされたときに副制御回路7に送信してもよいが、後述する図22のS105において第2特別図柄デモ表示処理フラグがクリアされたときに副制御回路7に送信するようにしてもよい。
次に、メインCPU60は、第1特別図柄変動時間管理処理を示す第1特別図柄221の制御状態フラグ(01)をセットする処理を実行し(S86)、S87に処理を移行する。
S87において、メインCPU60は、特別遊技状態判断処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、遊技状態フラグを読み出し、読み出した遊技状態フラグに基づいて、当りとなる判定値(大当り判定値)の数が異なる複数の当り判定テーブルから1つの当り判定テーブルを選択する。すなわち、遊技状態フラグが所定の値である場合には、当り判定値の数が多い確率変動状態用の当り判定テーブルが参照され、遊技状態フラグが所定の値でない場合には、当り判定値が少ない通常遊技状態用の当り判定テーブルが参照される(図8参照)。このように、遊技状態フラグが所定の値である場合、つまり遊技状態が確率変動状態である場合には、大当り遊技状態(特別遊技状態)に移行する確率は、通常遊技状態よりも高くなることとなる。
そして、メインCPU60は、始動入賞時に抽出され、第1特別図柄221始動記憶領域(0)においてセットされた第1特別図柄始動記憶領域の大当り判定用乱数値と、選択された当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPU60は、当り判定用乱数値と当り判定値が一致している場合、すなわち通常遊技状態では当り判定用乱数値が「0」であれば当りと判定し、確率変動遊技状態では当り判定用乱数値が「0〜9」であれば当りと判定する処理を実行する(図8参照)。つまり、メインCPU60は、特別遊技状態判断処理として遊技者に有利な特別遊技状態に移行させるか否かの判定を行うこととなる。
次に、メインCPU60は、第1特別図柄決定処理を実行する(S88)。この処理において、メインCPU60は、図9に示した第1特別図柄221の図柄判定テーブルに基づいて、当り判定の結果が当りの場合には当り図柄を決定し、当りでない場合(ハズレの場合)にはハズレ図柄を決定する処理を実行する。この処理が終了した場合には、S89に処理を移行する。
S89において、メインCPU60は、第1特別図柄変動時間決定処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、当り抽選時の遊技状態、S88の処理において決定された第1特別図柄221、及び変動時間決定用乱数に基づいて、第1特別図柄221の変動時間を決定する(図12参照)。そして、メインCPU60は、決定された変動時間をメインRAM62の所定領域に記憶する。メインCPU60は、決定された変動時間を示すデータに基づいて、第1特別図柄表示装置22における第1特別図柄221の変動表示態様を決定する。RAM62に記憶された変動時間を示すデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に第1特別図柄変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路7のサブCPU71は、受信した第1特別図柄変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。
次に、メインCPU60は、決定した変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行した後に(S90)、今回の変動表示に用いられた記憶領域(0)の値をクリアする処理を実行し(S91)、本サブルーチンを終了する。
[第2特別図柄記憶チェック処理]
図22は、図20のS72において実行される第2特別図柄記憶チェック処理を示している。
この第2特別図柄記憶チェック処理では、メインCPU60は、まず第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判定を行う(S101)。メインCPU60は、制御状態フラグが第2特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には(S101:YES)、S102に処理を移行する。一方、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判定しなかった場合には(S101:NO)、本サブルーチンを終了する。
S102においては、メインCPU60は、第2特別図柄保留球数カウンタの値が0であるか否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、第2特別図柄保留球数カウンタの値が0である(第2特別図柄ゲームの始動記憶がない)と判定した場合には(S102:YES)、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判断し、S103に処理を移行する。一方、メインCPU60は、第2特別図柄保留球数カウンタの値が0でない(第2特別図柄ゲームの始動記憶がある)と判定した場合には(S102:NO)、第2特別図柄231に対応する始動記憶が存在するため、S104に処理を移行する。
S103においては、メインCPU60は、S102の処理において第2特別図柄ゲームの始動記憶がないと判断したため、メインRAM62の所定領域に第2特別図柄デモ表示処理フラグをセットし、本サブルーチンを終了する。メインCPU60は、メインRAM62にセットされた第2特別図柄デモ表示処理フラグにしたがって、デモ表示スタートコマンドを副制御回路7に送信する。デモ表示スタートコマンドは、S103において第2特別図柄デモ表示処理フラグをセットされたときに副制御回路7に送信してもよいが、当該S103においてセットされた第2特別図柄デモ表示処理フラグとともに、前述の図21のS83において第1特別図柄デモ表示処理フラグがセットされたときに副制御回路7に送信するようにしてもよい。
S104において、メインCPU60は、第2特別図柄不変動フラグがセットされているか否かを判定する処理を実行する。ここで、第2特別図柄不変動フラグは、後述する図26のS156においてセットされるものであり、第1特別図柄221に基づく特別遊技状態(大当り遊技状態)に移行するときにセットされるものである。すなわち、第2特別図柄不変動フラグは、第1特別図柄221に基づく特別遊技状態を実行しているために、第2特別図柄ゲームを行わないようにするためのフラグである。したがって、S104において、メインCPU60は、第2特別図柄不変動フラグがセットされていると判定した場合には(S104:YES)、本サブルーチンを終了する。一方、メインCPU60は、第1特別図柄不変動フラグがセットされていないと判定した場合には(S104:NO)、第2特別図柄デモ表示処理フラグをクリアにする処理を実行する(S105)。メインCPU60は、メインRAM62から第2特別図柄デモ表示処理フラグがクリアされたことにしたがって、デモ表示終了コマンドを副制御回路7に送信する。デモ表示終了コマンドは、S105において第2特別図柄デモ表示処理フラグがクリアされたときに副制御回路7に送信してもよいが、前述の図21のS85において第1特別図柄デモ表示処理フラグがクリアされたときに副制御回路7に送信するようにしてもよい。
次に、メインCPU60は、第2特別図柄変動時間管理処理を示す第2特別図柄231の制御状態フラグ(01)をセットする処理を実行し(S106)、S107に処理を移行する。
S107において、メインCPU60は、特別遊技状態判断処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、遊技状態フラグを読み出し、読み出した遊技状態フラグに基づいて、当りとなる判定値(当り判定値)の数が異なる複数の当り判定テーブルから1つの当り判定テーブルを選択する。すなわち、遊技状態フラグが所定の値である場合には、当り判定値の数が多い確率変動状態用の当り判定テーブルが参照され、遊技状態フラグが所定の値でない場合には、当り判定値が少ない通常遊技状態用の当り判定テーブルが参照される(図10参照)。このように、遊技状態フラグが所定の値である場合、つまり遊技状態が確率変動状態である場合には、当り遊技状態(特別遊技状態)に移行する確率は、通常遊技状態よりも高くなることとなる。
そして、メインCPU60は、始動入賞時に抽出され、第2特別図柄始動記憶領域(0)においてセットされた第2特別図柄始動記憶領域の当り判定用乱数値と、選択された当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPU60は、当り判定用乱数値と当り判定値が一致している場合、すなわち通常遊技状態では当り判定用乱数値が「0」であれば当りと判定し、確率変動遊技状態では当り判定用乱数値が「0〜9」であれば当りと判定する(図10参照)。つまり、メインCPU60は、特別遊技状態判断処理として遊技者に有利な特別遊技状態に移行させるか否かの判定を行うこととなる。
次に、メインCPU60は、第2特別図柄決定処理を実行する(S108)。この処理において、メインCPU60は、図11に示した第2特別図柄の図柄判定テーブルに基づいて、当り判定の結果が当りの場合には当り図柄を決定し、当りでない場合(ハズレの場合)にはハズレ図柄を決定する処理を実行する。この処理が終了した場合には、S109に処理を移行する。
S109において、メインCPU60は、第2特別図柄変動時間決定処理を実行する。この処理についての詳細は図23を参照して後述するが、確率変動遊技状態中の通常大当りであることを条件に、図13(又は図14)の追撃時間決定テーブルにしたがって第2特別図柄231の変動時間として、通常よりも長い変動時間(追撃時間)を設定する。一方、確率変動遊技状態中の通常大当りでない場合には、第1特別図柄221の変動時間と同様に、図12の変動時間決定テーブルにしたがって変動時間を設定する。
次に、メインCPU60は、決定した変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行した後に(S110)、今回の変動表示に用いられた記憶領域(0)の値をクリアする処理を実行し(S111)、本サブルーチンを終了する。
[第2特別図柄変動時間決定処理]
図23は、図22のS109において実行される第2特別図柄変動時間決定処理のフローチャートである。
この第2特別図柄変動時間決定処理では、まずメインCPU60は、確率変動遊技状態であるか否かを判定する処理を実行する(S121)。メインCPU60は、確率変動遊技状態であると判定した場合には(S121:YES)、当該第2特別図柄ゲームが通常大当りを導出するか否かを判定する処理を実行する(S122)。すなわち、決定された第2特別図柄231が通常大当りを導出する特別図柄に対応するか否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、通常大当りを導出すると判定した場合には(S122:YES)、追撃報知フラグをメインRAM62の所定領域セットする(S123)。ここで、追撃報知フラグは、確率変動遊技状態において通常大当りに当選したこと(通常大当りを導出する特別図柄であること)を報知するものであり、この追撃報知フラグがセットされたときに追撃報知を開始する旨の追撃報知スタートコマンドを副制御回路7に送信する処理を実行する。これにより、副制御回路7は、追撃時間がスタートしたことを認識することができる。
次に、メインCPU60は、図13(又は図14)の追撃時間決定テーブルを参照して第2特別図柄231の変動時間を決定し、その変動時間をメインRAM62の所定領域にセットする処理を実行する(S124)。このとき、メインCPU60は、メインRAM62に保存されている前回の特別遊技状態時の特別図柄情報(導出特別図柄)、及び前回の特別遊技状態時の特別図柄の変動時間決定用乱数に基づいて、図13(又は図14)の追撃時間テーブルを参照して当該第2特別図柄ゲームにおける第2特別図柄231の変動時間を決定するようにしている。そして、メインCPU60は、追撃時間(変動時間)を副制御回路7に送信する。これにより、副制御回路7は、追撃時間に対応した演出を行うことが可能となる。
一方、メインCPU60は、確率変動遊技状態でないと判定した場合には(S121:NO)、又は確率変動遊技状態ではあるが(S121:YES)、通常大当りはないと判定した場合には(S122:NO)、図12の変動時間決定テーブルにしたがって第2特別図柄231の変動時間を決定し、第2特別図柄231に対応する変動時間をセットする(S125)。すなわち、S125においては、通常通りに第2特別図柄231の変動時間を決定し、それをセットする。
メインCPU60は、S124又はS125において第2特別図柄231に対する変動時間をセットした場合には、本サブルーチンを終了する。
[第1特別図柄変動時間管理処理]
図24は、図19のS63において実行される第1特別図柄変動時間管理処理を示すフローチャートである。
この第1特別図柄変動時間管理処理では、メインCPU60は、まず第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であるか否かの判定を行う(S131)。メインCPU60は、制御状態フラグが第1特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であると判定した場合には(S131:YES)、S132に処理を移行する。一方、メインCPU60は、制御状態フラグが第1特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)でないと判定した場合には(S131:NO)、本サブルーチンを終了する。
S132において、メインCPU60は、第1特別図柄221の待ち時間タイマが「0」であるか否かの判定を行い、待ち時間タイマが「0」であると判定した場合には(S132:YES)、S133に処理を移行する。一方、メインCPU60は、待ち時間タイマが「0」でないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
S133において、メインCPU60は、第1特別図柄221が特別遊技状態(大当り遊技状態)を導出する図柄であるか否かが判断される。この処理において、メインCPU60は、決定された第1特別図柄221が「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」、「G」、又は「H」(図9参照)であるか否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、第1特別図柄221が特別遊技状態を導出する図柄であると判定した場合には(YES)、S134に処理を移行し、特別遊技状態を導出する図柄でないと判定した場合には(NO)、S136に処理を移行する。
S134において、メインCPU60は、第2特別図柄231が変動中であるか否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、第2特別図柄231が変動中であると判定した場合には(YES)、S135に処理を移行し、第2特別図柄231が変動中でないと判定した場合には(NO)、S136に処理を移行する。
S135において、メインCPU60は、第2特別図柄231の強制停止及び強制変更処理を実行する。すなわち、第2特別図柄231の変動中に第1特別図柄221において特別遊技状態(大当り遊技状態)を導出する特別図柄を決定するということは、追撃時間内において、第1特別図柄221において当り抽選に当選したということであるため、第1特別図柄221に対応する当りを優先させる。そのため、第2特別図柄231が特別遊技状態(大当り遊技状態)に対応する導出図柄が変動中の場合には、ハズレの特別図柄に変更して強制的に停止させて、第2特別図柄231の特別遊技状態(大当り遊技状態)をキャンセルし、第2特別図柄231がハズレに対応する導出図柄で変動中の場合には特別図柄を変更することなく強制的に停止させる。
S136においては、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグとして第1特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)を第1特別図柄221の制御状態フラグにセット(記憶)する処理を実行する。
次に、メインCPU60は、確定後待ち時間を待ち時間タイマとして、メインRAM62における待ち時間タイマとして機能する領域にセット(記憶)する処理を実行する(S137)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[第2特別図柄変動時間管理処理]
図25は、図20のS73において実行される第2特別図柄変動時間管理処理を示すフローチャートである。
この第2特別図柄変動時間管理処理では、メインCPU60は、まず第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であるか否かの判定を行う(S141)。メインCPU60は、第2特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であると判定した場合には(S141:YES)、S142に処理を移行する。一方、メインCPU60は、第2特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であると判定しない場合には(S141:NO)、本サブルーチンを終了する。
S142において、メインCPU60は、第2特別図柄231の待ち時間タイマが「0」であるか否かの判定を行い、待ち時間タイマが「0」であると判定した場合には(S142:YES)、S143に処理を移行する。一方、メインCPU60は、待ち時間タイマが「0」でないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
S143において、メインCPU60は、第2特別図柄231が特別遊技状態(大当り遊技状態)を導出する図柄であるか否かが判断される。この処理において、メインCPU60は、決定された第2特別図柄231が「a」、「b」、「c」、「d」、「e」、「f」、「g」、又は「h」(図11参照)であるか否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、第2特別図柄231が特別遊技状態を導出する図柄であると判定した場合には(YES)、S144に処理を移行し、特別遊技状態を導出する図柄でないと判定した場合には(NO)、S146に処理を移行する。
S144において、メインCPU60は、第1特別図柄221が変動中であるか否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、第1特別図柄221が変動中であると判定した場合には(S144:YES)、S145に処理を移行し、第2特別図柄231が変動中でないと判定した場合には(S144:NO)、S146に処理を移行する。
S145において、メインCPU60は、第1特別図柄221の強制停止及び強制変更処理を実行する。すなわち、第1特別図柄221の変動中に第2特別図柄231において特別遊技状態(大当り遊技状態)を導出する特別図柄が決定されたため、大当りである第2特別図柄231の停止表示を優先するために、第1特別図柄221を強制的に停止させ、変動停止時間を短縮する。このとき、第1特別図柄221が特別遊技状態(大当り遊技状態)に対応する導出図柄が変動中の場合には、ハズレの特別図柄に変更して強制的に停止させて、第1特別図柄221の特別遊技状態(大当り遊技状態)をキャンセルし、第1特別図柄221がハズレに対応する導出図柄で変動中の場合には、特別図柄を変更することなく強制的に停止させる。
S146においては、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグとして第2特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)を第2特別図柄231の制御状態フラグにセット(記憶)する処理を実行する。
次に、メインCPU60は、確定後待ち時間を待ち時間タイマとして、メインRAM62における待ち時間タイマとして機能する領域にセット(記憶)する処理を実行する(S147)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。なお、この処理に続いて後述するS156で実行する第2特別図柄不変動フラグをセットする処理を実行してもよい。
[第1特別図柄表示時間管理処理]
図26は、図19のS64において実行される第1特別図柄表示時間管理処理を示すフローチャートである。
この第1特別図柄表示時間管理処理では、メインCPU60は、まず第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であるか否かを判定する処理を実行する(S151)。メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であると判定した場合には(S151:YES)、S152に処理を移行する。一方、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)ではないと判定した場合には(S151:NO)、本サブルーチンを終了する。
S151において、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であると判定した場合には(S151:YES)、第1特別図柄表示管理処理に対応する確定後待ち時間タイマの値が「0」であるか否か判定する処理を実行する(S152)。メインCPU60は、確定後待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合には(S152:YES)、S153に処理をし、確定後待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には(S152:NO)、本サブルーチンを終了する。
S153において、メインCPU60は、第1特別図柄221に基づいて特別遊技状態に移行する(大当りである)か否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、特別遊技状態に移行すると判定した場合には(S153:YES)、S154に処理を移行し、特別遊技状態に移行しないと判定した場合には(S153:NO)、S161に処理を移行する。
S154において、メインCPU60は、メインRAM62における第1特別図柄221の制御状態フラグとなる所定領域に、特別遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(03)をセットする処理を実行する。
次に、メインCPU60は、特別遊技状態開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行した後(S155)、第2特別図柄不変動フラグをセットする処理を実行し(S156)、S157に処理を移行する。すなわち、メインCPU60は、特別遊技状態の間、第1特別図柄221の停止表示状態を維持する一方で、第2特別図柄231の変動表示を行わないようにする。
S157において、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされている否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされていると判定した場合には(S157:YES)、追撃報知を強制終了するために追撃報知フラグをクリアする処理を実行した後(S158)、S159に処理を移行する。このとき、メインCPU60は、追撃報知終了コマンドを副制御回路7に送信する。これにより、副制御回路7では、追撃報知に関する演出、例えば表示装飾部材5でのカウントダウン、液晶表示装置3の各装飾図柄31,32の停止表示を確定させる。一方、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされていないと判定した場合には(S157:NO)、S159に処理を移行する。
S159において、メインCPU60は、メインRAM62の時短回数カウンタの値が「0」であるか否か判定する処理を実行する。この処理において、時短遊技状態であるか否かを判定することができる。メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合には、時短遊技状態であると判断できるので、時短回数カウンタをクリアするためにS160に処理を移行する。S160において、メインCPU60は、メインRAM62の時短回数カウンタの値をクリアする処理を行い、本サブルーチンを終了する。なお、この処理に続いてS156で実行する第2特別図柄不変動フラグをセットする処理を実行してもよい。
一方、メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」であると判定した場合には(S159:YES)、時短遊技状態でないと判断できるので、時短回数カウンタをクリアする必要もないので、本サブルーチンを終了する。
S161において、メインCPU60は、メインRAM62における第1特別図柄221の制御状態フラグとなる所定領域に、第1特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07)をセットする処理を行い、本サブルーチンを終了する。
[第2特別図柄表示時間管理処理]
図27は、図20のS74において実行される第2特別図柄表示時間管理処理を示すフローチャートである。
この第2特別図柄表示時間管理処理では、メインCPU60は、まず第2特別図柄231の制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であるか否かを判定する処理を実行する(S171)。メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であると判定した場合には(S171:YES)、S172に処理を移行する。一方、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)ではない判定した場合には(S171:NO)、本サブルーチンを終了する。
S172において、第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)である場合に、第2特別図柄表示管理処理に対応する確定後待ち時間タイマの値が「0」であるか否か判定する処理を実行する。メインCPU60は、確定後待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合には(S172:YES)、S173に処理をし、確定後待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には(S172:NO)、本サブルーチンを終了する。
S173において、メインCPU60は、第2特別図柄231に基づく特別遊技状態に移行する(当りである)か否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、特別遊技状態に移行すると判定した場合には(S173:YES)、S174に処理を移行し、特別遊技状態に移行しないと判定した場合には(S173:NO)、S181に処理を移行する。
S174において、メインCPU60は、メインRAM62における第2特別図柄231の制御状態フラグとなる所定領域に、特別遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(03)をセットする処理を実行する。
次に、メインCPU60は、特別遊技状態開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行した後(S175)、第1特別図柄不変動フラグをセットする処理を実行し(S176)、S177に処理を移行する。すなわち、メインCPU60は、特別遊技状態の間、第2特別図柄231の停止表示状態を維持する一方で、第1特別図柄221の変動表示を行わないようにする。
S177において、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされている否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされていると判定した場合には(S177:YES)、追撃報知を強制終了するために追撃報知フラグをクリアする処理を実行した後(S178)、S179に処理を移行する。このとき、メインCPU60は、追撃報知終了コマンドを副制御回路7に送信する。これにより、副制御回路7では、追撃報知に関する演出、例えば表示装飾部材5でのカウントダウン、液晶表示装置3の各装飾図柄31,32の停止表示を確定させる。一方、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされていないと判定した場合には(S177:NO)、S179に処理を移行する。
S179において、メインCPU60は、メインRAM62の時短回数カウンタの値が「0」であるか否か判定する処理を実行する。この処理において、時短遊技状態であるか否かを判定することができる。メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合には、時短遊技状態であると判断できるので、時短回数カウンタをクリアするためにS180に処理を移行する。S180において、メインCPU60は、メインRAM62の時短回数カウンタの値をクリアする処理を行い、本サブルーチンを終了する。
一方、メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」であると判定した場合には(S179:YES)、時短遊技状態でないと判断できるので、時短回数カウンタをクリアする必要もないので、本サブルーチンを終了する。
S181において、メインCPU60は、メインRAM62における第2特別図柄231の制御状態フラグとなる所定領域に、第2特別図柄終了処理を示す値(07)をセットする処理を行い、本サブルーチンを終了する。
[特別遊技状態開始インターバル管理処理]
図28は、図19のS65又は図20のS75において実行される特別遊技状態開始インターバル管理処理を示すフローチャートである。
この特別遊技状態開始インターバル管理処理では、まずメインCPU60は、第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグが特別遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(03)であるか否かを判定する処理を実行する(S191)。メインCPU60は、制御状態フラグが特別遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(03)であると判定した場合には(S191:YES)、S192に処理を移行する。一方、メインCPU60は、制御状態フラグが特別遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(03)でないと判定する場合には(S191:NO)、本サブルーチンを終了する。
S192において、メインCPU60は、特別遊技状態開始インターバル管理処理に対応する待ち時間タイマの値が「0」であるか否か判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合には(S192:YES)、S193に処理に移し、待ち時間タイマの値が「0」でない判定した場合には(S192:NO)、本サブルーチンを終了する。
S193において、メインCPU60は、大入賞口開放準備処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62の大入賞口開放回数カウンタの上限値をセットする処理を実行する。具体的には、メインCPU60は、特別遊技状態を導出した特別図柄に対応する大当りラウンド数、すなわち「15」、「8」又は「4」を大入賞口開放回数カウンタの上限値としてセットする。
次に、メインCPU60は、メインRAM62おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、第1大入賞口開放中処理を示す値(04)を第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグにセットする処理を行った後に(S194)、第1大入賞口開放上限時間を大入賞口開放時間タイマにセットする処理を実行し(S195)、本サブルーチンを終了する。すなわち、本実施形態では、特別遊技状態において、第1大入賞口16Aが第2大入賞口16Bよりも先に開放される。
[第1大入賞口開放中処理]
図29は、図19のS66又は図20のS76において実行される第1大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。
この第1大入賞口開放中処理では、メインCPU60は、まず第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグが第1大入賞口開放中処理を示す値(04)であるか否かを判定する処理を実行する(S201)。メインCPU60は、第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグが第1大入賞口開放中処理を示す値(04)であると判定した場合には(S201:YES)、S202に処理を移行し、第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグが第1大入賞口開放中処理を示す値(04)でないと判定した場合には(S201:NO)、本サブルーチンを終了する。
S202においては、メインCPU60は、ラウンド数カウンタの値が上限値であるか、すなわち図28に示す特別遊技状態開始インターバル管理処理のS193において設定されたラウンド数の上限値(「15」、「8」、又は「4」)であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU60は、ラウンド数カウンタの値が上限値であると判定した場合には(S202:YES)、S212に処理を移行し、ラウンド数カウンタの値が上限値でないと判定した場合には(S202:NO)、S203に処理を移行する。
S203において、メインCPU60は、第1大入賞口開放処理を行った後に、ラウンド数カウンタの値を「1」加算する(S204)。
次に、メインCPU60は、第2大入賞口16Bの残留球チェック処理を実行する(S205)。この処理において、メインCPU60は、第2大入賞口16Bが閉鎖された後に第2大入賞口16B内に残留する未カウントの遊技球の有無及びその数をチェックする。この処理により、第2大入賞口16Bに入賞した遊技球数を、予め定められた遊技球数に達した後の入賞球(いわゆるオーバー入賞)を含めて正確にカウントすることができる。
このような第2大入賞口16Bの残留球チェック処理は、メインCPU60によって、第1大入賞口16Aに対応する第1カウントセンサ161での反応回数(入賞遊技球数)が9以上と判断され(S206:YES)、又は大入賞口開放タイマが0であると判断されるまで(S207:YES)、繰り返し行われる(S206:NO、S207:NO)。
S203から分かるように、第2大入賞口16Bの残留球チェック処理は、第1大入賞口16Aが開放している間に行われる。そのため、第2大入賞口16Bの閉鎖後から第1大入賞口16Aを開放するまでの間のラウンド間インターバルを省略することが可能となる。これにより、特別遊技状態を終了させるのに必要な時間を、ラウンド間インターバルの分だけ短くすることができるため、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
メインCPU60は、第1大入賞口16Aに対応する第1カウントセンサ161での反応回数(入賞遊技球数)が9以上であると判定された場合(S206:YES)、又は大入賞口開放タイマが0であると判定された場合には(S207:YES)、第2大入賞口16Bの残留球チェック処理(S205)を終了し、第2大入賞口16Bに対応する第2カウントセンサ162の反応回数をクリアする処理を実行する(S208)。
次に、メインCPU60は、第1大入賞口16Aの閉鎖処理を行った後に(S209)、メインRAM62における第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグとして機能する所定領域に、第2大入賞口開放中処理を示す値(05)を第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグにセットする処理を実行する(S210)。メインCPU60はさらに、第2大入賞口16Bの開放上限時間を大入賞口開放時間タイマにセットする処理を実行し(S211)、本サブルーチンを終了する。すなわち、本実施形態では、特別遊技状態において、ラウンド数が上限ラウンドに達していないことを条件に(S202:NO)、第1大入賞口16Aの閉鎖後に第2大入賞口16Bが開放される。一方、メインCPU60は、ラウンド数が上限ラウンドに達していると判定した場合には(S202:YES)、特別遊技状態終了インターバル処理を示す制御状態フラグ(06)を、メインRAM62における制御状態フラグとして機能する所定領域に、セットする処理を実行し(S212)、本サブルーチンを終了する。
[第2大入賞口開放中処理]
図30は、図19のS67又は図20のS77において実行される第2大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。
この第2大入賞口開放中処理では、メインCPU60は、まず第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグが第2大入賞口開放中処理を示す値(05)であるか否かを判定する処理を実行する(S221)。メインCPU60は、第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグが第2大入賞口開放中処理を示す値(05)であると判定した場合には(S221:YES)、S222に処理を移行し、第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグが第2大入賞口開放中処理を示す値(05)でないと判定した場合には(S221:NO)、本サブルーチンを終了する。
S222において、メインCPU60は、ラウンド数カウンタの値が上限値であるか、すなわち図28に示す特別遊技状態開始インターバル管理処理のS193において設定されたラウンド数の上限値(「15」、「8」、又は「4」)であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU60は、ラウンド数カウンタの値が上限値であると判定した場合には(S222:YES)、S232に処理を移行し、ラウンド数カウンタの値が上限値でないと判定した場合には(S222:NO)、S223に処理を移行する。
S223において、メインCPU60は、第2大入賞口開放処理を行った後に、ラウンド数カウンタの値を「1」加算する(S224)。
次に、メインCPU60は、第1大入賞口16Aの残留球チェック処理を実行する(S225)。この処理において、メインCPU60は、第1大入賞口16Aが閉鎖された後に第1大入賞口16A内に残留する未カウントの遊技球の有無及びその数がチェックされる。この処理により、第1大入賞口16Aに入賞した遊技球数を、予め定められた遊技球数に達した後の入賞球(いわゆるオーバー入賞)を含めて正確にカウントすることができる。
このような第1大入賞口16Aの残留球チェック処理は、メインCPU60によって、第2大入賞口16Bに対応する第2カウントセンサ162での反応回数(入賞遊技球数)が9以上と判断され(S226:YES)、又は大入賞口開放タイマが0であると判断されるまで(S227:YES)、繰り返し行われる(S226:NO、S227:NO)。
S223から分かるように、第1大入賞口16Aの残留球チェック処理は、第2大入賞口16Bが開放している間に行われる。そのため、第1大入賞口16Aの閉鎖後から第2大入賞口16Bを開放するまでの間のラウンド間インターバルを省略することが可能となる。これにより、特別遊技状態を終了させるのに必要な時間を、ラウンド間インターバルの分だけ短くすることができるため、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
メインCPU60は、第2大入賞口16Bに対応する第2カウントセンサ162での反応回数(入賞遊技球数)が9以上であると判定された場合(S226:YES)、又は大入賞口開放タイマが0であると判定された場合には(S227:YES)、第1大入賞口16Aの残留球チェック処理(S225)を終了し、第1大入賞口16Aに対応する第1カウントセンサ161の反応回数をクリアする処理を実行する(S228)。
次に、メインCPU60は、第2大入賞口16Bの閉鎖処理を行った後に(S229)、メインRAM62における第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグとして機能する所定領域に、第1大入賞口開放中処理を示す値(04)を第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグにセットする処理を実行する(S230)。メインCPU60はさらに、第1大入賞口16Aの開放上限時間を大入賞口開放時間タイマにセットする処理を実行し(S231)、本サブルーチンを終了する。すなわち、本実施形態では、特別遊技状態において、ラウンド数が上限ラウンドに達していないことを条件に(S222:NO)、第2大入賞口16Bの閉鎖後に第1大入賞口16Aが開放される。一方、メインCPU60は、ラウンド数が上限ラウンドに達していると判定した場合には(S222:YES)、特別遊技状態終了インターバル処理を示す制御状態フラグ(06)を、メインRAM62おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、セットする処理を実行し(S212)、本サブルーチンを終了する。
[特別遊技状態終了インターバル処理]
図31は、図19のS68又は図20のS78において実行される特別遊技状態終了インターバル処理を示すフローチャートである。
この特別遊技状態終了インターバル処理では、まずメインCPU60は、第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグが特別遊技状態終了インターバル処理を示す値(06)であるか否かを判定する処理を実行する(S241)。メインCPU60は、制御状態フラグが特別遊技状態終了インターバル処理を示す値(06)であると判定した場合には(S241:YES)、S242に処理を移行し、特別遊技状態終了インターバル処理を示す値(06)でないと判定した場合には(S241:NO)、本サブルーチンを終了する。
S242において、メインCPU60は、最後にセットされた第1大入賞口開放時間タイマ又は第2大入賞口開放時間タイマの何れかをクリアする処理を実行する。メインCPU60はさらに、残留球チェック処理時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行した後に(S243)、最後に開放された大入賞口の残留球チェック処理を実行する(S244)。メインCPU60は、セットされた待ち時間(残留球チェック処理時間)が経過するまで(S245:YES)、特別遊技状態における最終ラウンドの第1大入賞口16A又は第2大入賞口16Bに対する残留球チェック処理を実行する(S244、S245:NO)。
残留球チェック処理が終了した場合(S245:YES)、メインCPU60は、最後(最終ラウンド)に開放された大入賞口に対応する第1カウントセンサ161又は第2カウントセンサ162の反応回数カウンタをクリアするとともに(S246)、特別遊技状態を導出した特別図柄を表示した第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグとして、第1特別図柄ゲーム終了処理又は第2特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07)を、メインRAM62おける第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグとして機能する所定領域に、セットする処理を実行し(S247)、本サブルーチンを終了する。
[第1特別図柄ゲーム終了処理]
図32は、図19のS69において実行される第1特別図柄ゲーム終了処理を示すフローチャートである。
この第1特別図柄ゲーム終了処理では、メインCPU60は、まず第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07)であるか否かを判定する処理を実行する(S251)。メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07)であると判定した場合には(S251:YES)、S252に処理を移行し、制御状態フラグが第1特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07)でないと判定した場合には(S251:NO)、本サブルーチンを終了する。
S252において、メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」であると判定した場合には(S252:YES)、S254に処理を移行し、時短遊技回数の値が「0」でないと判定した場合には(S252:NO)、時短回数カウンタから「1」を減算する処理を実行する(S253)。
次に、メインCPU60は、当該第1特別図柄ゲームが通常大当りの特別遊技状態を導出した第1特別図柄ゲームであったか否かを判定する処理を実行する(S254)。メインCPU60は、通常大当りの特別遊技状態を導出した第1特別図柄ゲームではなかったと判定した場合には(S254:NO)、S256に処理を移行し、通常大当りの特別遊技状態を導出した第1特別図柄ゲームであったと判定した場合には(S254:YES)、導出した特別遊技状態(通常大当り)に対応する時短回数を時短回数カウンタに加算する(S255)。具体的には、導出特別図柄が4R通常大当りに対応する「D」又は「H」である場合には、取得乱数に応じて、時短回数カウンタに「50」、「30」、又は「20」の何れかをセットする。その後にS256に処理を移行する。
S256において、メインCPU60は、特定時短回数カウンタを更新する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、第1特別図柄ゲームにおいて導出された特別遊技状態が確率変動大当りの場合に用いられる特定時短回数カウンタを更新する。具体的には、メインCPU60は図9に示すように導出特別図柄が確率変動大当りに対応する「A」、「B」、「C」、「E」、「F」、又は「G」である場合には、特定時短回数カウンタを無限(次回特別遊技状態が導出されるまで)にセットする処理を行い、導出特別図柄が4R通常大当りに対応する「D」又は「H」である場合には、この特定時短回数カウンタをクリアする処理を行う。
次に、メインCPU60は、第2特別図柄不変動フラグ(図26のS156参照)がセットされているか否かを判定する(S257)。メインCPU60は、第2特別図柄不変動フラグがセットされていないと判定した場合には(S257:NO)、S259に処理を移行し、第2特別図柄不変動フラグがセットされていると判定した場合には(S257:YES)、第2特別図柄不変動フラグをクリアする処理を実行した後に(S258)、S259に処理を移行する。
S259において、メインCPU60は、その他の処理を実行する。具体的には、メインCPU60は、第1特別図柄221に対応する保留個数を示すデータ(第1特別図柄始動記憶情報)を“1”減少するように記憶更新し、第1特別図柄記憶領域の更新を行う。また、この処理において当該第1特別図柄ゲームが特別遊技状態(確率変動大当り)である場合、当該第1特別図柄ゲームにおける特別図柄情報(導出特別図柄)、及び当該第1特別図柄ゲームにて用いられた変動時間決定用乱数を、次に特別遊技状態(確率変動大当り)が導出されるまでメインRAM62に記憶保持するようにしている。
次に、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグとして第1特別図柄記憶チェックを示す値(00)をメインRAM62にセットする処理を実行し(S260)、本サブルーチンを終了する。
[第2特別図柄ゲーム終了処理]
図33は、図20のS79において実行される第2特別図柄ゲーム終了処理を示すフローチャートである。
この第2特別図柄ゲーム終了処理では、メインCPU60は、まず第2特別図柄の制御状態フラグが第2特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07)であるか否かを判定する処理を実行する(S271)。メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07)であると判定した場合には(S271:YES)、S272に処理を移行し、制御状態フラグが第2特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07)でないと判定した場合には(S271:NO)、本サブルーチンを終了する。
S272において、メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」であると判定した場合には(S272:YES)、S274に処理を移行し、時短遊技回数の値が「0」でないと判定した場合には(S272:NO)、時短回数カウンタから「1」を減算する処理を実行する(S273)。
S274において、メインCPU60は、当該第2特別図柄ゲームが通常大当りの特別遊技状態を導出した第2特別図柄ゲームであったか否かを判定する処理を実行する(S274)。メインCPU60は、通常大当りの特別遊技状態を導出した第2特別図柄ゲームでなかったと判定した場合には(S274:NO)、S276に処理を移行し、通常大当りの特別遊技状態を導出した第2特別図柄ゲームであったと判定した場合には(S274:YES)、導出した特別遊技状態(通常大当り)に対応する時短回数を時短回数カウンタに加算する(S275)。具体的には、導出特別図柄が4R通常大当りに対応する「d」又は「h」である場合には、取得乱数に応じて、時短回数カウンタに「50」、「30」、又は「20」の何れかをセットする。その後にS276に処理を移行する。
S276において、メインCPU60は、特定時短回数カウンタを更新する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、第2特別図柄ゲームにおいて導出された特別遊技状態が確率変動大当りの場合に用いられる特定時短回数カウンタを更新する。具体的には、メインCPU60は導出特別図柄が確率変動大当りに対応する「a」、「b」、「c」、「e」、「f」、又は「g」である場合には、特定時短回数カウンタを無限(次回特別遊技状態が導出されるまで)にセットし、導出特別図柄が4R通常大当りに対応する「d」又は「h」である場合には、この特定時短回数カウンタをクリアする処理を行う。
次に、メインCPU60は、第1特別図柄不変動フラグ(図27のS176参照)がセットされているか否かを判定する処理を実行する(S277)。メインCPU60は、第1特別図柄不変動フラグがセットされていないと判定した場合には(S277:NO)、S279に処理を移行し、第1特別図柄不変動フラグがセットされていると判定した場合には(S277:YES)、第1特別図柄不変動フラグをクリアする処理を実行した後に(S278)、S279に処理を移行する。
S279において、メインCPU60は、その他の処理を実行する。具体的には、メインCPU60は、第2特別図柄231に対応する保留個数を示すデータ(第2特別図柄始動記憶情報)を“1”減少するように記憶更新し、第2特別図柄記憶領域の更新を行う。また、この処理において当該第2特別図柄ゲームが特別遊技状態(確率変動大当り)である場合、当該第2特別図柄ゲームにおける特別図柄情報(導出特別図柄)、及び当該第2特別図柄ゲームにて用いられた変動時間決定用乱数を、次に特別遊技状態(確率変動大当り)が導出されるまでメインRAM62に記憶保持するようにしている。
次に、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグとして第2特別図柄記憶チェックを示す値(00)をメインRAM62にセットする処理を実行し(S280)、本サブルーチンを終了する。
本実施形態では、追撃対象を第1特別図柄221とし、処理の順番として第1特別図柄制御処理(S15)を実行した後、第2特別図柄制御処理(S16)を実行するようにしている。このようにすることで、仮に確変大当り図柄停止予定の第1特別図柄221の停止予定時期と通常大当り図柄停止予定の第2特別図柄231の停止予定時期とが全く同じ時期、すなわち残り変動時間が同一であっても、第1特別図柄制御処理(S15)が先に実行されることで、第1特別図柄制御処理(S15)のなかで第2特別図柄231に対して強制的かつ事前に制御変更処理を実行することが可能となる。このような先取り制御に類した処理により、第1特別図柄221に基づく確変大当りが実行され、第2特別図柄231はハズレで強制停止されることとなるため、全く同じ残り変動時間が選択された際にも追撃が可能となり、追撃期間を延長することが可能となる。なお、仮に第2特別図柄を追撃対象としたときには、第2特別図柄制御処理を第1特別図柄制御処理の前にフローを入れ替えることで対応可能となり、汎用性の高い遊技機を提供可能となる。
次に、図34〜図40を参照して、副制御回路7における処理について説明する。
[副制御回路メイン処理]
図34は、副制御回路7のメイン処理を示すフローチャートである。副制御回路7は、主制御回路6からの各種コマンドを受信して、表示制御処理(図37参照)、音声制御処理(図38参照)、ランプ制御処理(図39参照)、及び可動部材制御処理(図40参照)などの様々な処理を実行する。これらの処理の中で本発明に係る制御処理を以下に説明する。
副制御回路7のメイン処理では、サブCPU71は、まず初期化処理を実行する(S291)。この処理において、サブCPU71は、電源投入に応じて、初期化設定する処理を実行する。
次に、サブCPU71は、乱数値更新処理を実行する(S292)。この処理において、サブCPU71は、ワークRAM73に記憶される乱数値(演出決定用乱数値、大当り演出決定用乱数値、及び停止図柄決定用乱数値等)を更新する処理を実行する。この処理が終了した場合には、サブCPU71は、S293に処理を移行する。
S293においては、サブCPU71は、コマンド解析処理を実行する。この処理の詳細は、図35及び図36を参照して後述するが、この処理において、サブCPU71は、主制御回路6から受信してワークRAM73の受信バッファに格納されるコマンドを解析する処理を実行する。
次に、サブCPU71は、表示制御処理(S294)、音声制御処理(S295)、ランプ御処理(S296)、及び可動部材制御処理(S297)を順次実行した後、S292に処理を移行し、S292〜297の処理を繰り返し実行する。なお、S292〜297の処理の詳細については後述する。
[コマンド解析処理]
図35及び図36は、図34のS293において実行されるコマンド解析処理を示すフローチャートである。
このコマンド解析処理では、サブCPU71は、まず受信コマンドがあるか否かを判定する処理を実行する(S301)。サブCPU71は、受信コマンドがあると判定した場合には(S301:YES)、S302に処理を移行し、受信コマンドがないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
S302において、サブCPU71は、受信バッファに格納されているコマンドデータの読み出し処理を実行する。この処理が終了した場合には、S303に処理を移行する。
S303において、サブCPU71は、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する処理を実行する。この処理において、変動パターン指定コマンドを受信したと判定した場合には(S303:YES)、S304に処理を移行し、変動パターン指定コマンドを受信していないと判断したには(S303:NO)、S305に処理を移行する。
S304において、サブCPU71は、演出パターン決定処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、副制御回路7のプログラムROM72に記憶された演出決定テーブルに従って、予め定められた複数の演出パターンの中から、変動パターン指定コマンド及び演出決定用乱数値等に基づいて演出パターンの決定を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
S305において、サブCPU71は、導出図柄指定コマンドを受信したか否かを判定する処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、導出図柄指定コマンドを受信したと判定した場合には(S305:YES)、S306に処理を移行し、導出図柄指定コマンドを受信していないと判定した場合には(S305:NO)、S307に処理を移行する。
S306において、サブCPU71は、導出図柄指定コマンドに基づいて、予め定められた複数の導出装飾図柄から、当該変動において停止させる導出装飾図柄を決定する処理を実行し、本サブルーチンを終了する。
S307において、サブCPU71は、追撃報知スタートコマンドを受信したか否かを判定する処理を実行する。追撃報知スタートコマンドは、図23のS123においてメインCPU60によってメインRAM62に追撃報知フラグがセットされたときに、メインCPU60から送信されるコマンドである。この処理において、サブCPU71は、追撃報知スタートコマンドを受信したと判定した場合には(S307:YES)、S308に処理を移行し、追撃報知スタートコマンドを受信していないと判定した場合には(S307:NO)、S310に処理を移行する。
S308において、サブCPU71は、ワークRAM73に追撃報知準備フラグをセットする処理を実行した後に(S308)、追撃時間タイマをセットする処理を実行する(S309)。追撃報知準備フラグは、追撃報知演出を実行するために必要なフラグであり。後述する図37の表示制御処理のS323、図38の音声制御処理のS331、図39のランプ制御処理のS341、及び図40の可動部材制御処理のS351において確認されるものである。追撃時間タイマは後述する図37の表示制御処理のS324、図38の音声制御処理のS332、図39のランプ制御処理のS342、及び図40の可動部材制御処理のS352において、ロードされるものである。追撃時間タイマの値は、図23のS124においてメインCPU60によって図13(又は図14)を参照して決定され、メインRAM62にセットされた第2特別図柄231の変動時間(追撃時間)であって、メインCPU60から送信される。
S310において、サブCPU71は、追撃報知終了コマンドを受信したか否かを判定する処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、追撃報知終了コマンドを受信したと判定した場合には(S310:YES)、S311に処理を移行し、追撃報知終了コマンドを受信していないと判定した場合には(S310:NO)、S312に処理を移行する。
S311において、サブCPU71は、追撃報知準備フラグをワークRAM73からクリアする処理を実行した後に、本サブルーチンを終了する。
S312において、サブCPU71は、デモ表示スタートコマンドを受信したか否かを判定する処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、デモ表示スタートコマンドを受信したと判定した場合には(S312:YES)、S313に処理を移行し、デモ表示スタートコマンドを受信していないと判定した場合には(S312:NO)、S314に処理を移行する。
S313において、サブCPU71は、デモ表示実行フラグをワークRAM73にセットする処理を実行し、本サブルーチンを終了する。
S314において、サブCPU71は、デモ表示終了コマンドを受信したか否かを判定する処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、デモ表示終了コマンドを受信したと判定した場合には(S314:YES)、S315に処理を移行し、デモ表示終了コマンドを受信していないと判定した場合には(S314:NO)、S316に処理を移行する。
S315において、サブCPU71は、デモ表示実行フラグをワークRAM73からクリアにする処理を実行し、本サブルーチンを終了する。
S316において、サブCPU71は、受信したその他のコマンドに対応した処理、例えば始動入賞記憶数(保留数)を更新する始動入賞更新処理、特別遊技状態時の演出(特別遊技状態開始演出、第1又は第2大入賞口16A,16Bの開放中の演出、特別遊技状態終了時の演出)の決定処理を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[表示制御処理]
図37は、図34のS294において実行される表示制御処理を示すフローチャートである。この表示制御処理は、液晶表示装置3及び表示装飾部材5における表示を制御する処理である。
表示制御処理では、サブCPU71は、まずデモ表示実行フラグがワークRAM73にセットされているか否かを判定する処理を実行する(S321)。この処理において、サブCPU71は、デモ表示実行フラグがセットされていると判定した場合には(S321:YES)、デモ表示処理を実行した後に(S322)、S323に処理を移行し、デモ表示実行フラグがセットされていないと判定した場合には(S321:NO)、S323に処理を移行する。
S323において、サブCPU71は、追撃報知準備フラグがワークRAM73にセットされているか否かを判定する処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、追撃報知準備フラグがワークRAM73にセットされていると判定した場合には(S323:YES)、S324に処理を移行し、追撃報知準備フラグがワークRAM73にセットされていないと判定した場合には(S323:NO)、S327に処理を移行する。
S324において、サブCPU71は、追撃時間タイマをロードした後に、追撃時間カウントダウン表示処理を実行する(S325)。この処理は、図2に示すように表示装飾部材5における2つの7セグメントLEDによってデジタル数字の表示として行われる。このとき、追撃時間のカウントダウンは、追撃時間の残り時間を正確に表示する(一度に表示する)ようにしてもよいし、特定時間毎に継続・非継続を選択するようにして複数回に分けて表示するようにしてもよい。例えば、追撃時間として90秒が決定されたときに、90秒からカウントダウンを開始して0秒で終了するようにしてもよいし、45秒からカウントダウンを始めて0秒で改めて45秒からのカウントダウン開始するようにしてもよい。追撃時間のカウントダウンの途中で、表示されたカウント値を増やすようしてもよい。なお、追撃時間のカウントダウンは、表示装飾部材5に代えて、あるいは表示装飾部材5に加えて、液晶表示装置3等の他の表示装置において行ってもよい。
次に、サブCPU71は、第1始動口入賞促進表示処理を実行する(S326)。この処理は、液晶表示装置3において、第1始動口14Aに遊技球を入賞させて第1特別図柄表示装置22での大当り抽選を行わせるべき旨の表示を行うものである。これは、所定の遊技状態において装飾図柄の演出としてリーチ演出が発生した場合や装飾図柄が揃った場合には、いわゆる止め打ちをして遊技球の打ち出しを中止する遊技者がいるため、遊技球を打ち出すことを促し、第1始動口14Aへ遊技球を入賞させることを促す必要があるからである。また、装飾図柄が揃った場合には、右打ちで特別遊技状態が消化されるため、遊技者が、特別遊技状態が開始されるものと勘違いして右打ちを行ってしまった場合には第1始動口14Aへの遊技球の入賞が見込めないため、特別遊技状態が即座に開始されないことの注意を促す意味でも第1始動口14Aへの遊技球の入賞を促すこと(左打ちを促すこと)は重要である。このような第1始動口14Aへの遊技球の入賞を促す表示に加え、追撃時間の説明及び追撃時間である旨の表示を積極的に液晶表示装置3において行うのが好ましい。また、液晶表示装置3において、第2特別図柄231に対応する第2装飾図柄32の表示を下方に退避させ、その上方で第1特別図柄221に対応する第1装飾図柄31を変動表示・停止表示させるようにしてもよい。
サブCPU71は、S326の処理が終了した場合、又はS323において追撃報知準備フラグがセットされていないと判定した場合には(S323:NO)、その他の液晶表示装置3及び表示装飾部材5における表示処理を実行し(S327)、本サブルーチンを終了する。
なお、液晶表示装置3及び表示装飾部材5における表示処理は、サブCPU71が液晶表示装置13において表示を行うためのデータを表示制御回路75に送信することにより実行される。例えば、液晶表示装置3において画像表示を行う場合には、表示制御回路75において、VDP(図示せず)が、サブCPU71からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、装飾図柄のデータ、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROMから読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置3に表示させる。
[音声制御処理]
図38は、図34のS295において実行される音声制御処理を示すフローチャートである。この音声制御処理は、スピーカ761から出力する音声データ(告知音、効果音、音楽、セリフ等)を制御する処理である。
この音声制御処理では、サブCPU71は、まず追撃報知準備フラグがワークRAM73にセットされているか否かを判定する処理を実行する(S331)。この処理において、サブCPU71は、追撃報知準備フラグがワークRAM73にセットされていると判定した場合には(S331:YES)、S332に処理を移行し、追撃報知準備フラグがワークRAM73にセットされていないと判定した場合には(S331:NO)、S335に処理を移行する。
S332において、サブCPU71は、追撃時間タイマをロードした後に、追撃時間カウントダウン音声出力処理を実行する(S333)。この処理は、サブCPU71が音声データを音声制御回路76に送信し、音声制御回路76によってスピーカ761を制御することにより実行される。スピーカ761からは、例えば追撃時間に固有の音楽などが出力され、「残り30秒」などといったように、残りの追撃時間が音声で告知される。
次に、サブCPU71は、第1始動口入賞促進音出力処理を実行する(S334)。この処理では、例えば「スタートチャッカー(第1始動口14A)に球を入れて下さい」などといった音声がスピーカ761を介して出力される。
サブCPU71は、S334の処理が終了した場合、S331において追撃報知準備フラグがセットされていないと判定した場合には(S331:NO)、その他の音声出力処理を実行し(S335)、本サブルーチンを終了する。
[ランプ制御処理]
図39は、図34のS296において実行されるランプ制御処理を示すフローチャートである。このランプ制御処理は、ランプ771による演出パターン(ランプの点灯・消灯)を制御する処理である。
ランプ制御処理では、サブCPU71は、追撃報知準備フラグがワークRAM73にセットされているか否かを判定する処理を実行する(S341)。この処理において、サブCPU71は、追撃報知準備フラグがワークRAM73にセットされていると判定した場合には(S341:YES)、S342に処理を移行し、追撃報知準備フラグがワークRAM73にセットされていないと判定した場合には(S341:NO)、S344に処理を移行する。
S342において、サブCPU71は、追撃時間タイマをロードした後に、追撃時間カウントダウンランプ出力処理を実行する(S343)。この処理は、サブCPU71がランプの点灯パターンデータをランプ制御回路77に送信し、ランプ制御回路77によってランプ771を制御することにより実行される。ランプ771においては、例えば追撃時間に固有のパターンでランプ771の点灯・消灯が行われる。
サブCPU71は、S343の処理が終了した場合、S341において追撃報知準備フラグがセットされていないと判定した場合には(S341:NO)、その他のランプ出力処理を実行し(S344)、本サブルーチンを終了する。
[可動部材制御処理]
図40は、図34のS296において実行される可動部材制御処理を示すフローチャートである。
この可動部材制御処理では、まずサブCPU71は、追撃報知準備フラグがワークRAM73にセットされているか否かを判定する処理を実行する(S351)。この処理において、サブCPU71は、追撃報知準備フラグがワークRAM73にセットされていると判定した場合には(S351:YES)、S352に処理を移行し、追撃報知準備フラグがワークRAM73にセットされていないと判定した場合には(S351:NO)、S354に処理を移行する。
S352において、サブCPU71は、追撃時間タイマをロードした後に、追撃時可動処理を実行する(S353)。この処理は、サブCPU71が可動部材4A,4Bを可動させるデータを可動部材制御回路74に送信し、可動部材制御回路74によって可動部材4A,4Bを制御することにより実行される。この処理において、可動部材制御回路74は、例えば可動部材4Bとしての打ち上げ筒を上下に移動させ、左右に振動させ、あるいは可動部材4Aとしてのキャラクタ体を液晶表示装置3の上部の待機位置で振動させ、液晶表示装置3の中央に移動させ、また液晶表示装置3の中央で回転させられる。
サブCPU71は、S353の処理が終了した場合、S351において追撃報知準備フラグがセットされていないと判定した場合には(S351:NO)、その他の可動部材可動処理を実行し(S354)、本サブルーチンを終了する。
[変形例]
次に、本発明に係るパチンコ遊技機の変形例について、図41〜図61を参照して説明する。ただし、以下においては、図1〜図40を参照して先に説明したパチンコ遊技機との共通点にていての説明は、基本的に省略するものとし、相違点を重点的に説明するものとする。
この変形例においては、当りとして確率変動大当り及び通常大当りの他に、小当りが追加されており、小当りを契機に対応する追撃時間を設定可能としている。ここで、「小当り」とは、小当り後に移行する小当り遊技状態の前後において、遊技状態の変化がない当りをいう。具体的には、通常遊技状態において小当りとなって小当り遊技状態を消化した場合、この小当り遊技状態後の遊技状態は小当り遊技状態前の通常遊技状態のままであり、確率変動遊技状態に移行することはない。同様に、確率変動遊技状態において小当りとなって小当り遊技状態を消化した場合、この小当り遊技状態後の遊技状態は小当り遊技状態前の確率変動遊技状態のままであり、通常遊技状態に移行することもない。
この変形例における小当り遊技状態は、第1特別図柄221での小当りは第1大入賞口16Aが開放し、第2特別図柄231での小当りは第2大入賞口16Bが開放するが、開放時間の合計は極めて短く、例えば1.8秒とされる。
なお、第1大入賞口16A又は第2入賞口16Bの開放時間及び開放回数は適宜設計すればよく、また小当り遊技状態において、大当り遊技状態と同様に第1大入賞口16Aと第2入賞口16Bとを交互に開放させるようにしてもよい。
[第1特別図柄の当り判定テーブル]
図41は、パチンコ遊技機1における変形例の第1特別図柄の当り判定テーブルを示している。この第1特別図柄の当り判定テーブルは、図8の第1特別図柄の当り判定テーブルを変形させたものである。
変形例の第1特別図柄の当り判定テーブルは、第1始動口14Aに遊技球が入賞したことを第1始動口入球センサ141において検知されたことを契機として、取得乱数に基づいて第1特別図柄当り抽選を行うときに参照されるものである。第1特別図柄抽選において、抽選乱数範囲は0〜299であり、通常遊技状態における大当り乱数値は「0」の1個、確率変動遊技状態における大当り乱数値は「0」〜「9」の10個である。したがって、大当り確率は、通常遊技状態において1/300の低確率、確率変動遊技状態において大当り確率は、1/30(10/300)の高確率である。また、通常遊技状態における小当り乱数値は「10」、「11」の2個、確率変動遊技状態における小当り乱数値も「10」、「11」の2個である。したがって、小当り確率は、通常遊技状態及び確率変動遊技状態ともに1/150(2/300)である。
大当り乱数を取得した場合には、第1特別図柄221の変動停止後、特別遊技状態に移行し、小当り乱数を取得した場合には、第1特別図柄221の変動停止後、小当り遊技状態に移行する。一方、大当り乱数及び小当り乱数以外(ハズレ乱数)を取得した場合には、第1特別図柄221の変動停止後、遊技状態の移行はない。
[第1特別図柄の図柄判定テーブル]
図42は、パチンコ遊技機1における変形例の第1特別図柄の図柄判定テーブルを示している。この第1特別図柄の図柄判定テーブルは、図9の第1特別図柄の当り判定テーブルを変形させたものである。
変形例の第1特別図柄の図柄判定テーブルは、第1特別図柄221の当り抽選において、大当り乱数又は小当り乱数を取得(通常遊技状態において「0」、「10」、「11」、確率変動遊技状態において「0」〜「11」を取得(図41参照))したときに参照されるものである。第1特別図柄221の図柄判定においては、図柄判定用乱数が用いられ、抽選乱数範囲は0〜5である。
通常遊技状態の図柄判定においては、取得した図柄判定用乱数が「0」の場合には15R確変大当りで導出特別図柄が「A」、取得した図柄判定用乱数が「1」の場合には8R確変大当りで導出特別図柄が「B」、取得した図柄判定用乱数が「2」の場合には4R確変大当りで導出特別図柄が「C」、取得した図柄判定用乱数が「3」〜「5」の場合には4R通常大当りで導出特別図柄が「D」に対応している。また、取得した特別遊技状態判定用乱数が小当り乱数に相当する場合(「10」、「11」)、導出特別図柄は「E」に対応する。
確率変動遊技状態の図柄判定においては、取得した図柄判定用乱数が「0」の場合には15R確変大当りで導出特別図柄が「F」、取得した図柄判定用乱数が「1」の場合には8R確変大当りで導出特別図柄が「G」、取得した図柄判定用乱数が「2」の場合には4R確変大当りで導出特別図柄が「H」、取得した図柄判定用乱数が「3」〜「5」の場合には4R通常大当りで導出特別図柄が「I」に対応している。また、取得した特別遊技状態判定用乱数が小当り乱数に相当する場合(「10」、「11」)、導出特別図柄は「J」に対応する。
図柄判定抽選における図柄判定用乱数が「0」、「1」、及び「2」の場合には、特別遊技状態終了後の1回転目から次に特別図柄の大当り抽選において大当りに当選するまでの時短遊技状態となる。図柄判定抽選における図柄判定用乱数が「3」の場合には、特別遊技状態終了後の1回転目から50回転目までの時短遊技状態となる。図柄判定抽選における図柄判定用乱数が「4」の場合には、特別遊技状態終了後の1回転目から30回転目までの時短遊技状態となる。図柄判定抽選における図柄判定用乱数が「5」の場合には、特別遊技状態終了後の1回転目から20回転目までの時短遊技状態となる。なお、小当りの場合には、時短遊技状態が新規に開始されることはない、すなわち、非時短遊技状態(通常遊技状態A)のときに小当りに当選した場合には、小当り遊技状態の終了後に時短遊技状態とはならず、時短遊技状態(通常遊技状態B及び確率変動遊技状態)のときに小当りに当選した場合には、小当り遊技状態の終了後に時短遊技状態が継続されるが、時短回数もそのまま引き継がれる。
[第2特別図柄の当り判定テーブル]
図43は、パチンコ遊技機1における変形例の第2特別図柄の当り判定テーブルを示している。この第2特別図柄の当り判定テーブルは、図10の第2特別図柄の当り判定テーブルを変形させたものである。
変形例の第2特別図柄の当り判定テーブルは、第2始動口14Bに遊技球が入賞したことを第2始動口入球センサ142において検知されたことを契機として第2特別図柄抽選を行うときに参照されるものである。第2特別図柄抽選において、抽選乱数範囲は0〜299であり、通常遊技状態における当り乱数値は「0」の1個、確率変動遊技状態における当り乱数値は「0」〜「9」の10個である。したがって、大当り確率は、通常遊技状態において1/300の低確率、確率変動遊技状態において大当り確率は、1/30(10/300)の高確率である。また、通常遊技状態における小当り乱数値は「10」、「11」の2個、確率変動遊技状態における小当り乱数値も「10」、「11」の2個である。したがって、小当り確率は、通常遊技状態及び確率変動遊技状態ともに1/150(2/300)である。
大当り乱数を取得した場合には、第2特別図柄231の変動停止後、特別遊技状態に移行し、小当り乱数を取得した場合には、第2特別図柄231の変動停止後、小当り遊技状態に移行する。一方、大当り乱数及び小当り乱数以外(ハズレ乱数)を取得した場合には、第2特別図柄231の変動停止後、遊技状態の移行はない。
[第2特別図柄の図柄判定テーブル]
図44は、パチンコ遊技機1における変形例の第2特別図柄の図柄判定テーブルを示している。この第2特別図柄の図柄判定テーブルは、図11の第1特別図柄の当り判定テーブルを変形させたものである。
変形例の第2特別図柄231の図柄判定テーブルは、第2特別図柄231の当り抽選において、大当り乱数又は小当り乱数を取得(通常遊技状態において「0」、「10」、「11」、確率変動遊技状態において「0」〜「11」を取得(図43参照))したときに参照されるものである。第2特別図柄231の図柄判定においては、図柄判定用乱数が用いられ、乱数範囲は0〜5である。
通常遊技状態の図柄判定においては、取得した図柄判定用乱数が「0」の場合には15R確変大当りで導出特別図柄が「a」、取得した図柄判定用乱数が「1」の場合には8R確変大当りで導出特別図柄が「b」、取得した図柄判定用乱数が「2」の場合には4R確変大当りで導出特別図柄が「c」、取得した図柄判定用乱数が「3」〜「5」の場合には4R通常大当りで導出特別図柄が「d」に対応している。また、取得した特別遊技状態判定用乱数が小当り乱数に相当する場合(「10」、「11」)、導出特別図柄は「e」に対応する。
確率変動遊技状態の図柄判定においては、取得した図柄判定用乱数が「0」の場合には15R確変大当りで導出特別図柄が「f」、取得した図柄判定用乱数が「1」の場合には8R確変大当りで導出特別図柄が「g」、取得した図柄判定用乱数が「2」の場合には4R確変大当りで導出特別図柄が「h」、取得した図柄判定用乱数が「3」〜「5」の場合には4R通常大当りで導出特別図柄が「i」に対応している。また、取得した特別遊技状態判定用乱数が小当り乱数に相当する場合(「10」、「11」)、導出特別図柄は「j」に対応する。
図柄判定抽選における図柄判定用乱数の取得乱数が「0」、「1」、及び「2」の場合には、特別遊技状態終了後の1回転目から次に特別図柄の大当り抽選において大当りに当選するまでの時短遊技状態となる。図柄判定抽選における図柄判定用乱数の取得乱数が「3」の場合には、特別遊技状態終了後の1回転目から50回転目までの時短遊技状態となる。図柄判定抽選における図柄判定用乱数の取得乱数が「4」の場合には、特別遊技状態終了後の1回転目から30回転目までの時短遊技状態となる。図柄判定抽選における図柄判定用乱数の取得乱数が「5」の場合には、特別遊技状態終了後の1回転目から20回転目までの時短遊技状態となる。なお、小当りの場合には、時短遊技状態が新規に開始されることはない、すなわち、非時短遊技状態(通常遊技状態A)のときに小当りに当選した場合には、小当り遊技状態の終了後に時短遊技状態とはならず、時短遊技状態(通常遊技状態B及び確率変動遊技状態)のときに小当りに当選した場合には、小当り遊技状態の終了後に時短遊技状態が継続されるが、時短回数もそのまま引き継がれる。
[変動時間決定テーブル]
図45は、パチンコ遊技機1における変形例の第1特別図柄221及び第2特別図柄231の変動時間決定テーブルを示している。この変動時間決定テーブルは、図12の変動時間決定テーブルを変形させたものである。
変形例の変動時間決定テーブルは、図42の第1特別図柄221の図柄判定テーブル又は図44の第2特別図柄231の図柄判定テーブルにおいて決定された導出特別図柄、及び変動時間決定用乱数に基づいて第1特別図柄221又は第2特別図柄231の変動時間を決定するためのものである。変動時間決定用乱数の範囲は0〜2である。
通常遊技状態A(時短なし)での変動時間決定において、導出特別図柄が「A」、「a」、「B」、「b」、「C」又は「c」、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「確率変動大当り」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が35秒、「1」のときには変動時間が50秒、「2」のときには変動時間が60秒である。導出特別図柄が「D」又は「d」、あるいは「E」又は「e」、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「通常大当り」あるいは「小当り」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が40秒、「1」のときには変動時間が55秒、「2」のときには変動時間が65秒である。導出特別図柄が「−」(該当なし)、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「ハズレ」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が10秒、「1」のときには変動時間が25秒、「2」のときには変動時間が45秒である。
通常遊技状態B(時短あり)での変動時間決定において、導出特別図柄が「A」、「a」、「B」、「b」、「C」、又は「c」、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「確率変動大当り」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が20秒、「1」のときには変動時間が30秒、「2」のときには変動時間が40秒である。導出特別図柄が「D」又は「d」、あるいは「E」又は「e」、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「通常大当り」あるいは「小当り」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が25秒、「1」のときには変動時間が35秒、「2」のときには変動時間が45秒である。導出特別図柄が「−」(該当なし)、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「ハズレ」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が7秒、「1」のときには変動時間が15秒、「2」のときには変動時間が30秒である。
確率変動遊技状態での変動時間決定において、導出特別図柄が「F」、「f」、「G」、「g」、「H」又は「h」、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「確率変動大当り」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が15秒、「1」のときには変動時間が20秒、「2」のときには変動時間が25秒である。導出特別図柄が「I」、「J」、又は「j」、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が第1特別図柄221の「通常大当り」あるいは「小当り」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が20秒、「1」のときには変動時間が25秒、「2」のときには変動時間が30秒である。導出特別図柄が「−」(該当なし)、すなわち特別図柄の当り抽選の結果が「ハズレ」の場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには変動時間が5秒、「1」のときには変動時間が10秒、「2」のときには変動時間が15秒である。
なお、導出特別図柄が「i」、すなわち確率変動状態における第2特別図柄231の当り抽選の結果が「通常大当り」の場合には、図46に示す追撃時間決定テーブルに基づいて変動時間を決定する。
[追撃時間決定テーブル]
図46は、パチンコ遊技機1における変形例の追撃時間決定テーブルを示している。この追撃時間決定テーブルは、図13の追撃時間決定テーブルを変形させたものである。
変形例の追撃時間決定テーブルは、確率変動状態における第2特別図柄231の当り抽選の結果が「通常大当り」のときに変動時間を決定するために参照されるものである。追撃時間は、前回の当りの特別図柄及び取得した変動時間決定用乱数(乱数範囲0〜2)に基づいて決定される。
特別図柄が「A」又は「a」(通常遊技状態A,Bでの15R確変大当り)である場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには追撃時間(第2特別図柄231が「通常大当り」のときの変動時間)が150秒、「1」のときには追撃時間が180秒、「2」のときには追撃時間が210秒であり、追撃時間の平均値は3分(180秒)である。
特別図柄が「B」又は「b」(通常遊技状態A,Bでの8R確変大当り)である場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには追撃時間が100秒、「1」のときには追撃時間が120秒、「2」のときには追撃時間が140秒であり、追撃時間の平均値は2分(120秒)である。
特別図柄が「C」又は「c」(通常遊技状態A,Bでの4R確変大当り)である場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには追撃時間が50秒、「1」のときには追撃時間が60秒、「2」のときには追撃時間が70秒であり、追撃時間の平均値は1分(60秒)である。
特別図柄が「F」又は「f」(確率変動状態での15R確変大当り)である場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには追撃時間が200秒、「1」のときには追撃時間が240秒、「2」のときには追撃時間が280秒であり、追撃時間の平均値は4分(240秒)である。
特別図柄が「G」又は「g」(確率変動状態での8R確変大当り)である場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには追撃時間が150秒、「1」のときには追撃時間が180秒、「2」のときには追撃時間が210秒であり、追撃時間の平均値は3分(180秒)である。
特別図柄が「H」又は「h」(確率変動状態での4R確変大当り)である場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには追撃時間が100秒、「1」のときには追撃時間が120秒、「2」のときには追撃時間が140秒であり、追撃時間の平均値は2分(120秒)である。
特別図柄が「J」又は「j」(確率変動状態での小当り)である場合には、取得した変動時間決定用乱数が「0」のときには追撃時間が150秒、「1」のときには追撃時間が180秒、「2」のときには追撃時間が210秒であり、追撃時間の平均値は3分(180秒)である。
特別図柄が通常遊技状態A,Bでの確率変動大当り(「A」、「a」、「B」、「b」、「C」又は「c」)及び確率変動遊技状態での確率変動大当り(「F」、「f」、「G」、「g」、「H」、又は「h」)の場合ともに、遊技者によって有利なラウンド数の多い確率変動大当りほど、追撃時間(平均値)が優遇されている。すなわち、遊技者にとってより有利な特別図柄ほど、追撃時間(平均値)が優遇されており、追撃可能性(確率変動遊技状態中において、第2特別図柄231が「通常大当り」に対応する変動時間で変動中の場合に、第1特別図柄221の当り抽選において確率変動大当りに当選し、第2特別図柄231よりも第1特別図柄221が先に停止表示する可能性)が高くなるようになされている。
また、特別図柄が通常遊技状態A,Bでの確率変動大当り(「A」、「a」、「B」、「b」、「C」又は「c」)と確率変動遊技状態での確率変動大当り(「F」、「f」、「G」、「g」、「H」、又は「h」)とでは、確率変動遊技状態での確率変動大当りのほうが、追撃時間(平均値)が優遇されている。すなわち、遊技者にとってより有利な状況で獲得した特別図柄ほど、追撃時間(平均値)が優遇されており、追撃可能性(確率変動遊技状態中において、第2特別図柄231が「通常大当り」に対応する変動時間で変動中の場合に、第1特別図柄221の当り抽選において確率変動大当りに当選し、第2特別図柄231よりも第1特別図柄221が先に停止表示する可能性)が高くなるようになされている。
特別図柄が確率変動状態での小当り(「J」又は「j」)である場合の変動時間は、前述の図45における変動時間決定テーブルを用いて決定されるが、図46の追撃時間決定テーブルに示されている通り、前回の当りの特別図柄(確率変動大当り)とその際に取得した変動時間決定用乱数とによってだけでなく、前回の小当りの特別図柄と、その際に取得した変動時間決定用乱数とによっても追撃時間を設定するようにしている。このような構成から、小当りを契機にして追撃時間を変化させることを可能にすることで、ゲーム性が多様化し、遊技の興趣が向上する。
なお、追撃時間の決定は、図14を参照して説明した追撃時間決定テーブルのように、
時短遊技の経過段階(消化回数)に応じて、追撃時間を決定するようにしてもよい。
[第1特別図柄制御処理]
図47は、パチンコ遊技機1における変形例の第1特別図柄制御処理を示すフローチャートである。この第1特別図柄制御処理は、図15のS15において実行される図19の第1特別図柄制御処理を変形させたものである。
図47において、S362からS372の側方に記載された数値は、それらのステップに対応する第1特別図柄221の制御状態フラグを示し、メインRAM62における第1特別図柄221の制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。この第1特別図柄221の制御状態フラグは、第1特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、S362からS372における処理のいずれかを実行可能にするものである。ここで、S362〜S368、及びS372は、図19の第1特別図柄制御処理におけるS62〜S69と同様であり、変形例の第1特別図柄制御処理は小当りに関するS369〜S371が追加されている点において、図19の第1特別図柄制御処理と異なっている。ここで、S362は第1特別図柄記憶チェック処理(00)、S363は第1特別図柄変動時間管理処理(01)、S364は第1特別図柄表示時間管理処理(02)、S365は特別遊技状態開始インターバル管理処理(03)、S366は第1大入賞口開放中処理(04)、S367は第2大入賞口開放中処理(05)、S368は特別遊技状態終了インターバル処理(06)、S369は小当り遊技状態開始インターバル処理(07)であり、S370は小当り遊技状態第1大入賞口開放中処理であり(08)、S371は小当り遊技状態終了インターバル処理(09)であり、S372は第1特別図柄ゲーム終了処理(10)である。
変形例の第1特別図柄制御処理では、メインCPU60は、まずメインRAM62に記憶されている第1特別図柄221の制御状態フラグをロードする処理を実行した後(S361)、第1特別図柄221の制御状態フラグの数値に応じて、各ステップ(S362〜S372)において各種の処理を実行するか否かを判定し、その数値に対する1つのステップを実行して第1特別図柄ゲームが進行することになる。
具体的には、メインCPU60は、遊技状態が特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果がハズレであるときには、第1特別図柄221の制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、及び“10”と順にセットすることにより、図47に示すS362、S363、S364、及びS372の処理を所定のタイミングで実行することとなる。
メインCPU60は、遊技状態が特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果が大当りであるときには、第1特別図柄221の制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、及び“03”と順にセットすることにより、図47に示すS362、S363、S364、及びS365の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することになる。メインCPU60はさらに、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”及び“05”と順にセットすることにより、図47に示すS366及びS367の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を実行することとなる。メインCPU60はまた、大当り遊技状態への制御が実行されたのちに、図47に示すS366又はS367の処理において大当り遊技状態の終了がなされた場合には、S368の大当り遊技状態終了インターバル処理(06)及びS372の第1特別図柄ゲーム終了処理(10)を実行する。
メインCPU60は、遊技状態が特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果が小当りであるときには、第1特別図柄221の制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“07”、“08”、“09”、及び“10”と順にセットすることにより、図47に示すS362、S363、S364、S369、S370、S371、及びS372の処理を所定のタイミングで実行し、小当り遊技状態への制御を実行することになる。
図47のS362からS372の処理において、小当りに関係する処理については後述するが、以下、S362からS372における処理について簡単に説明する。
S362の第1特別図柄記憶チェック処理(00)では、メインCPU60は、第1特別図柄保留数カウンタの値が0でないことを条件に、第1特別図柄変動時間管理処理(S363)を示す第1特別図柄221の制御状態フラグ(01)をセットするとともに、変動時間を待ち時間タイマとしてセットする。第1特別図柄記憶チェック処理において、第1特別図柄221の制御状態フラグ(01)及び待ち時間タイマがセットされることにより、待ち時間タイマとしてセットされた変動時間の経過後にS363の第1特別図柄変動時間管理処理(01)が実行されるように設定される。
S363の第1特別図柄変動時間管理処理(01)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であり、当該第1特別図柄221の変動において所定の変動時間が経過した場合(第1特別図柄221が変動停止した場合)に、第1特別図柄表示時間管理処理を示す第1特別図柄221の制御状態フラグ(02)をセットするとともに、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。第1特別図柄変動時間管理処理において、第1特別図柄221の制御状態フラグ(02)及び待ち時間タイマがセットされることにより、待ち時間タイマとしてセットされた確定後待ち時間の経過後にS364の第1特別図柄表示時間管理処理(02)が実行されるように設定される。
S364の第1特別図柄表示時間管理処理(02)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、特別遊技状態又は小当りか否かを判定する処理を実行する。
メインCPU60は、大当りである場合に特別遊技状態開始インターバル管理処理を示す第1特別図柄221の制御状態フラグ(03)をセットするとともに、特別遊技状態開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。これにより、待ち時間タイマとしてセットされた特別遊技状態開始インターバルに対応する時間の経過後にS365の特別遊技状態開始インターバル管理処理(03)が実行されるように設定される。
一方、メインCPU60は、小当りである場合に小当たり遊技状態開始インターバル管理処理を示す第1特別図柄221の制御状態フラグ(07)をセットするとともに、小当り遊技状態開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。これにより、待ち時間タイマとしてセットされた小当り遊技状態開始インターバルに対応する時間の経過後にS369の小当り遊技状態開始インターバル管理処理(07)が実行されるように設定される。
S365の特別遊技状態開始インターバル管理処理(03)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが特別遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(03)であり、特別遊技状態開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、第1大入賞口16Aを開放させる処理を実行する。メインCPU60は、第1大入賞口開放中処理を示す値、第1特別図柄221の制御状態フラグ(04)をセットするとともに、開放上限時間(例えば約25秒)を第1大入賞口開放時間タイマにセットする。特別遊技状態開始インターバル管理処理において、第1特別図柄221の制御状態フラグ(04)及び第1大入賞口開放時間タイマがセットされることにより、第1大入賞口開放時間タイマがセットされた後にS366の第1大入賞口開放中処理(04)が実行されるように設定される。
S366の第1大入賞口開放中処理(04)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1大入賞口開放中処理を示す値(04)である場合に、第1大入賞口入賞カウンタが所定値(例えば「9」)以上であるという条件、開放上限時間を経過した(第1大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、いずれかの条件を満たしたと判定した場合に、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、最終ラウンドであると判定した場合に、特別遊技状態終了インターバル処理を示す値(06)を第1特別図柄221の制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでないと判定した場合に、第2大入賞口開放中処理を示す値(05)を第1特別図柄221の制御状態フラグにセットするとともに、開放上限値(例えば25秒)を第2大入賞口開放時間タイマにセットする。これにより、第1大入賞口開放中処理において、第1特別図柄221の制御フラグ(05)がセットされることにより、S367の第2大入賞口開放中処理(05)が実行され、第1特別図柄221の制御状態フラグ(06)がセットされることによりS368の特別遊技状態終了インターバル処理(06)が実行されるように設定される。
S367の第2大入賞口開放中処理(05)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第2大入賞口開放中処理を示す値(05)である場合に、第2大入賞口入賞カウンタが所定値(例えば「9」)以上であるという条件、開放上限時間を経過した(第2大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、いずれかの条件を満たしたと判定した場合に、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、最終ラウンドであると判定した場合に、大当り遊技状態終了インターバル処理を示す値(06)を第1特別図柄221の制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでないと判定した場合に、第1大入賞口開放中処理を示す値(04)を第1特別図柄221の制御状態フラグにセットするとともに、開放上限値(例えば25秒)を第1大入賞口開放時間タイマにセットする。第2大入賞口開放中処理において、第1特別図柄221の制御状態フラグ(04)がセットされることによりS366の第1大入賞口開放中処理(04)が再び実行され、第1特別図柄221の制御状態フラグ(06)がセットされることによりS368の特別遊技状態終了インターバル処理(06)が実行されるように設定される。
S368の特別遊技状態終了インターバル処理(06)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが特別遊技状態終了インターバルを示す値(06)である場合に、第1大入賞口開放時間タイマ、又は第2大入賞口開放時間タイマにセットされている時間をクリアし、残留球チェック処理時間を待ち時間タイマにセットし、その時間内に最後に開放された大入賞口の残留球チェック処理を行う。そして、特別遊技状態終了インターバルに対応する時間(残留球チェック処理時間)が経過した場合に、第1特別図柄ゲーム終了を示す値(10)を第1特別図柄221の制御状態フラグにセットする。これにより、S372の第1特別図柄ゲーム終了処理(10)が実行されるように設定される。
S369の小当り遊技状態開始インターバル処理(07)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが小当たり遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(07)であり、小当たり遊技状態開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、第1大入賞口16Aを開放させる処理を実行する。メインCPU60はさらに、第1大入賞口を開放させる(小当り遊技状態第1大入賞口開放中処理)第1特別図柄221の制御状態フラグ(08)をセットするとともに、開放上限時間(例えば約25秒)を第1大入賞口開放時間タイマにセットする。これにより、第1大入賞口開放時間タイマがセットされた後にS370の小当り遊技状態第1大入賞口開放中処理(08)が実行されるように設定される。
S370の小当り遊技状第1大入賞口開放中処理(08)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが小当り遊技状態第1大入賞口開放中処理を示す値(08)である場合に、第1大入賞口入賞カウンタが所定値(例えば「9」)以上であるという条件、開放上限時間を経過した(第1大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすと判定した場合に、小当り遊技状態終了インターバル処理を示す値(09)を第1特別図柄221の制御状態フラグにセットする。これにより、S371の小当たり遊技状態終了インターバル処理(09)が実行されるように設定される。
S371の小当り遊技状態終了インターバル処理(09)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが小当たり遊技状態終了インターバルを示す値(09)であり、小当たり遊技状態終了インターバルに対応する時間(小当り遊技状態時において開放された第1大入賞口、又は第2大入賞口内の残留球チェック処理時間)が経過した場合に、第1特別図柄ゲーム終了を示す値(10)を第1特別図柄221の制御状態フラグにセットする。これにより、S372の第1特別図柄ゲーム終了処理(10)が実行されるように設定される。
S372の第1特別図柄ゲーム終了処理(10)では、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄ゲーム終了を示す値(10)である場合に、第1特別の図柄記憶チェック処理を示す値(00)をセットする。第1特別図柄ゲーム終了処理において、S362の第1特別図柄記憶チェック処理が再度実行されるように設定し、本サブルーチンを終了する。
[第2特別図柄制御処理]
図48は、パチンコ遊技機1における変形例の第2特別図柄制御処理を示すフローチャートである。この第2特別図柄制御処理は、図15のS16において実行される図20の第2特別図柄制御処理を変形させたものである。
図48において、S382からS392の側方に記載された数値は、それらのステップに対応する第2特別図柄231の制御状態フラグを示し、メインRAM62における第2特別図柄231の制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。この第2特別図柄231の制御状態フラグは、第2特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、S382からS392における処理のいずれかを実行可能にするものである。ここで、S382〜S388、及びS392は、図20の第2特別図柄制御処理におけるS72〜S79と同様であり、変形例の第2特別図柄制御処理は小当りに関するS389〜S391が追加されている点において、図20の第2特別図柄制御処理と異なっている。ここで、S382は第2特別図柄記憶チェック処理(00)、S383は第2特別図柄変動時間管理処理(01)、S384は第2特別図柄表示時間管理処理(02)、S385は特別遊技状態開始インターバル管理処理(03)、S386は第1大入賞口開放中処理(04)、S387は第2大入賞口開放中処理(05)、S388は特別遊技状態終了インターバル処理(06)、S389は小当り遊技状態開始インターバル処理(07)であり、S390は小当り遊技状態第2大入賞口開放中処理であり(08)、S391は小当り遊技状態終了インターバル処理(09)であり、S392は第2特別図柄ゲーム終了処理(10)である。
変形例の第2特別図柄制御処理では、メインCPU60は、まずメインRAM62に記憶されている第2特別図柄231の制御状態フラグをロードする処理を実行した後(S381)、第2特別図柄231の制御状態フラグの数値に応じて、各ステップ(S382〜S392)において各種の処理を実行するか否かを判定し、その数値に対するステップを実行して第2特別図柄ゲームが進行することになる。
具体的には、メインCPU60は、遊技状態が特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果がハズレであるときには、第2特別図柄231の制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、及び“10”と順にセットすることにより、図48に示すS382、S383、S384、及びS392の処理を所定のタイミングで実行することとなる。
メインCPU60は、遊技状態が特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果が大当りであるときには、第2特別図柄231の制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、及び“03”と順にセットすることにより、図48に示すS382、S383、S384、及びS385の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することになる。メインCPU60さらに、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”及び“05”と順にセットすることにより、図48に示すS386及びS387の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を実行することとなる。メインCPU60はまた、大当り遊技状態への制御が実行されたのちに、図48に示すS386又はS387の処理において大当り遊技状態の終了がなされた場合には、S388の大当り遊技状態終了インターバル処理(06)及びS392の第2特別図柄ゲーム終了処理(10)を実行する。
メインCPU60は、遊技状態が特別遊技状態ではない場合において、当り判定の結果が小当りであるときには、第2特別図柄231の制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“07”、“08”、“09”、及び“10”と順にセットすることにより、図48に示すS382、S383、S384、S389、S390、S391、及びS392の処理を所定のタイミングで実行し、小当り遊技状態への制御を実行することになる。
図48のS382からS392の処理において、小当りに関係する処理については後述するが、以下、S382からS392における処理について簡単に説明する。
S382の第1特別図柄記憶チェック処理(00)では、メインCPU60は、第2特別図柄保留数カウンタの値が0でないことを条件に、第2特別図柄変動時間管理処理(S383)を示す第2特別図柄231の制御状態フラグ(01)をセットするとともに、変動時間を待ち時間タイマとしてセットする。第2特別図柄記憶チェック処理において、第2特別図柄231の制御状態フラグ(01)及び待ち時間タイマがセットされることにより、待ち時間タイマとしてセットされた変動時間の経過後にS383の第2特別図柄変動時間管理処理(01)が実行されるように設定される。
S383の第2特別図柄変動時間管理処理(01)では、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であり、先の第2特別図柄231の変動において所定の変動時間が経過した場合(第2特別図柄231が変動停止した場合)に、第2特別図柄表示時間管理を示す第2特別図柄231の制御状態フラグ(02)をセットするとともに、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。第2特別図柄変動時間管理処理において、第2特別図柄231の制御状態フラグ(02)及び待ち時間タイマがセットされることにより、待ち時間タイマとしてセットされた確定後待ち時間の経過後にS384の第2特別図柄表示時間管理処理(02)が実行されるように設定される。
S384の第2特別図柄表示時間管理処理(02)では、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、特別遊技状態又は小当りか否かを判定する処理を実行する。
メインCPU60は、大当りである場合に特別遊技状態開始インターバル管理処理を示す第2特別図柄231の制御状態フラグ(03)をセットするとともに、特別遊技状態開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。これにより、待ち時間タイマとしてセットされた特別遊技状態開始インターバルに対応する時間の経過後にS385の特別遊技状態開始インターバル管理処理(03)が実行されるように設定される。
一方、メインCPU60は、小当りである場合に小当たり遊技状態開始インターバル管理処理を示す第2特別図柄231の制御状態フラグ(07)をセットするとともに、小当り遊技状態開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。これにより、待ち時間タイマとしてセットされた小当り遊技状態開始インターバルに対応する時間の経過後にS389の小当り遊技状態開始インターバル管理処理(07)が実行されるように設定される。
S385の特別遊技状態開始インターバル管理処理(03)では、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが特別遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(03)であり、特別遊技状態開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、第1大入賞口16Aを開放させる処理を実行する。メインCPU60は、第2大入賞口開放中処理を示す値、第2特別図柄231の制御状態フラグ(04)をセットするとともに、開放上限時間(例えば約25秒)を第1大入賞口開放時間タイマにセットする。特別遊技状態開始インターバル管理処理において、第2特別図柄231の制御状態フラグ(04)及び第1大入賞口開放時間タイマがセットされた後にS386の第1大入賞口開放中処理(04)が実行されるように設定される。
S386の第1大入賞口開放中処理(04)では、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04)である場合に、第1大入賞口入賞カウンタが所定値(例えば「9」)以上であるという条件、開放上限時間を経過した(第1大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、いずれかの条件を満たしたと判定した場合に、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、最終ラウンドであると判定した場合に、特別遊技状態終了インターバル処理を示す値(06)を第2特別図柄231の制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでないと判定した場合に、第2大入賞口開放中処理を示す値(05)を第2特別図柄231の制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば25秒)を第2大入賞口開放時間タイマにセットする。これにより、第1大入賞口開放中処理において、第2特別図柄の制御状態フラグ(05)がセットされることにより、S387の第2大入賞口開放中処理(05)が実行され、第2特別図柄231の制御状態フラグ(06)がセットされることによりS388の特別遊技状態終了インターバル処理(06)が実行されるように設定される。
S387の第2大入賞口開放中処理(05)では、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが第2大入賞口開放中処理を示す値(05)である場合に、第2大入賞口入賞カウンタが所定値(例えば「9」)以上であるという条件、開放上限時間を経過した(第2大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、いずれかの条件を満たしたと判定した場合に、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、最終ラウンドであると判定した場合に、特別遊技状態終了インターバル処理を示す値(06)を第2特別図柄231の制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでないと判定した場合に、第1大入賞口開放中処理を示す値(04)を第2特別図柄231の制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば25秒)を第1大入賞口開放時間タイマにセットする。第2大入賞口開放中処理において、第2特別図柄231の制御状態フラグ(04)がセットされることによりS386の第1大入賞口開放中処理(04)が再び実行され、第2特別図柄231の制御状態フラグ(06)がセットされることによりS388の特別遊技状態終了インターバル処理(06)が実行されるように設定される。
S388の特別遊技状態終了インターバル処理(06)では、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが特別遊技状態終了インターバルを示す値(06)である場合には、第1大入賞口開放時間タイマ、又は第2大入賞口開放時間タイマにセットされている時間をクリアし、残留球チェック処理時間を待ち時間タイマにセットし、その時間内に最後に開放された大入賞口の残留球チェック処理を行う。そして、特別遊技状態終了インターバルに対応する時間(残留球チェック処理時間)が経過した場合に、第2特別図柄ゲーム終了を示す値(10)を第2特別図柄231の制御状態フラグにセットする。これにより、S392の第2特別図柄ゲーム終了処理(10)が実行されるように設定される。
S389の小当り遊技状態開始インターバル処理(07)では、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが小当たり遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(07)であり、小当たり遊技状態開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、第2大入賞口16Bを開放させる処理を実行する。メインCPU60はさらに、第2大入賞口16Bを開放させる(小当り遊技状態第2大入賞口開放中処理)第2特別図柄231の制御状態フラグ(08)をセットするとともに、開放上限時間(例えば約25秒)を第1大入賞口開放時間タイマにセットする。これにより、第1大入賞口開放時間タイマがセットされた後にS390の小当り遊技状態第2大入賞口開放中処理(08)が実行されるように設定される。
S390の小当り遊技状態第2大入賞口開放中処理(08)では、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが小当り遊技状態第2大入賞口開放中処理を示す値(08)である場合に、第2大入賞口入賞カウンタが所定値(例えば「9」)以上であるという条件、開放上限時間を経過した(第1大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすと判定した場合に、小当り遊技状態終了インターバル処理を示す値(09)を第2特別図柄231の制御状態フラグにセットする。これにより、S391の小当たり遊技状態終了インターバル処理(09)が実行されるように設定される。
S391の小当り遊技状態終了インターバル処理(09)では、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが小当たり遊技状態終了インターバルを示す値(09)であり、小当たり遊技状態終了インターバルに対応する時間(小当り遊技状態時において開放された第1大入賞口16A、又は第2大入賞口16Bの残留球チェック処理)が経過した場合に、第2特別図柄ゲーム終了を示す値(10)を第2特別図柄231の制御状態フラグにセットする。これにより、S392の第2特別図柄ゲーム終了処理(10)が実行されるように設定される。
S392の第2特別図柄ゲーム終了処理(10)では、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄ゲーム終了を示す値(10)である場合に、第2特別の図柄記憶チェック処理を示す値(00)をセットする。第2特別図柄ゲーム終了処理において、S382の第1特別図柄記憶チェック処理が再度実行されるように設定し、本サブルーチンを終了する。
[第2特別図柄変動時間決定処理]
図49は、パチンコ遊技機1における変形例の第2特別図柄変動時間決定処理のフローチャートである。この第2特別図柄変動時間決定処理は、図22のS109において実行される第2特別図柄変動時間決定処理を変形させたものである。
この第2特別図柄変動時間決定処理では、まずメインCPU60は、確率変動遊技状態であるか否かを判定する処理を実行する(S401)。メインCPU60は、確率変動遊技状態であると判定した場合には(S401:YES)、当該第2特別図柄ゲームが通常大当り又は小当りを導出するか否かを判定する処理を実行する(S402)。すなわち、決定された第2特別図柄231が通常大当り又は小当りを導出する特別図柄に対応するか否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、通常大当り又は小当りを導出すると判定した場合には(S402:YES)、追撃報知フラグをメインRAM62の所定領域セットする(S403)。ここで、追撃報知フラグは、確率変動遊技状態において通常大当り又は小当りに当選したこと(通常大当り又は小当りを導出する特別図柄であること)を報知するものであり、この追撃報知フラグがセットされたときに追撃報知を開始する旨の追撃報知スタートコマンドを副制御回路7に送信する処理を実行する。これにより、副制御回路7は、追撃時間がスタートしたことを認識することができる。
次に、メインCPU60は、図46の追撃時間決定テーブルを参照して第2特別図柄231の変動時間を決定し、その変動時間をメインRAM62の所定領域にセットする処理を実行する(S404)。このとき、メインCPU60は、メインRAM62に記憶保持されている前回の特別遊技状態時の特別図柄情報(導出特別図柄)、及び前回の特別遊技状態時の特別図柄の変動時間決定用乱数に基づいて、図46の追撃時間決定テーブルを参照して、当該第2特別図柄ゲームにおける第2特別図柄231の変動時間を決定するようにしている。そして、メインCPU60は、追撃時間(変動時間)を、副制御回路7に送信する。これにより、副制御回路7は、追撃時間に対応した演出を行うことが可能となる。
一方、メインCPU60は、確率変動遊技状態でないと判定した場合には(S401:NO)、又は確率変動遊技状態ではあるが(S401:YES)、通常大当り及び小当りはないと判定した場合には(S402:NO)、図45の変動時間決定テーブルにしたがって第2特別図柄231の変動時間を決定し、第2特別図柄231に対応する変動時間をセットする(S405)。すなわち、S405においては、通常通りに第2特別図柄231の変動時間を決定し、それをセットする。
メインCPU60は、S404又はS405において第2特別図柄231に対する変動時間をセットした場合には、本サブルーチンを終了する。
[第1特別図柄変動時間管理処理]
図50は、図47のS363において実行される第1特別図柄変動時間管理処理を示すフローチャートである。この第1特別図柄変動時間管理処理は、図19のS63において実行される第1特別図柄変動時間管理処理を変形させたものである。
この第1特別図柄変動時間管理処理では、メインCPU60は、まず第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であるか否かの判定を行う(S411)。メインCPU60は、制御状態フラグが第1特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であると判定した場合には(S411:YES)、S412に処理を移行する。一方、メインCPU60は、制御状態フラグが第1特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)でないと判定した場合には(S411:NO)、本サブルーチンを終了する。
S412において、メインCPU60は、第1特別図柄221の待ち時間タイマが「0」であるか否かの判定を行い、待ち時間タイマが「0」であると判定した場合には(S412:YES)、S413に処理を移行する。一方、メインCPU60は、待ち時間タイマが「0」でないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
S413において、メインCPU60は、第1特別図柄221が特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態を導出する図柄であるか否かが判断される。この処理において、メインCPU60は、決定された第1特別図柄221が「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」、「G」、「H」、「I」、又は「J」(図42参照)であるか否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、第1特別図柄221が特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態を導出する図柄であると判定した場合には(S413:YES)、S414に処理を移行し、特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態を導出する図柄でないと判定した場合には(S413:NO)、S416に処理を移行する。
S414において、メインCPU60は、第2特別図柄231が変動中であるか否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、第2特別図柄231が変動中であると判定した場合には(S414:YES)、S415に処理を移行し、第2特別図柄231が変動中でないと判定した場合には(S414:NO)、S416に処理を移行する。
S415において、メインCPU60は、第2特別図柄231の強制停止及び強制変更処理を実行する。すなわち、第2特別図柄231の変動中に第1特別図柄221において特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態を導出する特別図柄を決定するということは、追撃時間内において、第1特別図柄221において当り抽選に当選したということであるため、第1特別図柄221に対応する当りを優先させる。そのため、第2特別図柄231が特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態に対応する導出図柄が変動中の場合には、ハズレの特別図柄に変更して強制的に停止させて、第2特別図柄231の特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態をキャンセルし、第2特別図柄231がハズレに対応する導出図柄で変動中の場合には特別図柄を変更することなく強制的に停止させる。なお、この処理に続いて図26のS156で実行する第2特別図柄不変動フラグをセットする処理を実行してもよい。
S416においては、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグとして第1特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)を第1特別図柄221の制御状態フラグにセット(記憶)する処理を実行する。
次に、メインCPU60は、確定後待ち時間を待ち時間タイマとして、メインRAM62における待ち時間タイマとして機能する領域にセット(記憶)する処理を実行する(S417)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[第2特別図柄変動時間管理処理]
図51は、図48のS383において実行される第2特別図柄変動時間管理処理を示すフローチャートである。この第2特別図柄変動時間管理処理は、図20のS73において実行される第2特別図柄変動時間管理処理を変形させたものである。
この第2特別図柄変動時間管理処理では、メインCPU60は、まず第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であるか否かの判定を行う(S421)。メインCPU60は、第2特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であると判定した場合には(S421:YES)、S422に処理を移行する。一方、メインCPU60は、第2特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であると判定しない場合には(S421:NO)、本サブルーチンを終了する。
S422において、メインCPU60は、第2特別図柄231の待ち時間タイマが「0」であるか否かの判定を行い、待ち時間タイマが「0」であると判定した場合には(S422:YES)、S423に処理を移行する。一方、メインCPU60は、待ち時間タイマが「0」でないと判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
S423において、メインCPU60は、第2特別図柄231が特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態を導出する図柄であるか否かが判断される。この処理において、メインCPU60は、決定された第2特別図柄231が「a」、「b」、「c」、「d」、「e」、「f」、「g」、「h」、「i」、又は「j」(図44参照)であるか否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、第2特別図柄231が特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態を導出する図柄であると判定した場合には(S423:YES)、S424に処理を移行し、特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態を導出する図柄でないと判定した場合には(S423:NO)、S426に処理を移行する。
S424において、メインCPU60は、第1特別図柄221が変動中であるか否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、第1特別図柄221が変動中であると判定した場合には(S424:YES)、S425に処理を移行し、第1特別図柄221が変動中でないと判定した場合には(S424:NO)、S426に処理を移行する。
S425において、メインCPU60は、第1特別図柄221の強制停止及び強制変更処理を実行する。すなわち、第1特別図柄221の変動中に第2特別図柄231において特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態を導出する特別図柄が決定されたため、特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態である第2特別図柄231の停止表示を優先するために、第1特別図柄221に対応する導出図柄が特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態に対応する導出図柄が変動中の場合には、ハズレの特別図柄に変更して強制的に停止させて、第1特別図柄221の特別遊技状態(大当り遊技状態)又は小当り遊技状態をキャンセルし、第1特別図柄221がハズレに対応する導出図柄で変動中の場合には、導出特別図柄を変更することなく強制的に停止させる。なお、この処理に続いて図26のS156で実行する第2特別図柄不変動フラグをセットする処理を実行してもよい。
S426においては、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグとして第2特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)を第2特別図柄231の制御状態フラグにセット(記憶)する処理を実行する。
次に、メインCPU60は、確定後待ち時間を待ち時間タイマとして、メインRAM62における待ち時間タイマとして機能する領域にセット(記憶)する処理を実行する(S427)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[第1特別図柄表示時間管理処理]
図52及び図53は、図47のS364において実行される第1特別図柄表示時間管理処理を示すフローチャートである。この第1特別図柄表示時間管理処理は、図19のS64において実行される第1特別図柄表示時間管理処理を変形させたものである。
この第1特別図柄表示時間管理処理では、メインCPU60は、まず第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であるか否かを判定する処理を実行する(S431)。メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であると判定した場合には(S431:YES)、S432に処理を移行する。一方、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)ではないと判定した場合には(S431:NO)、本サブルーチンを終了する。
S431において、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であると判定した場合には(S431:YES)、第1特別図柄表示管理処理に対応する確定後待ち時間タイマの値が「0」であるか否か判定する処理を実行する(S432)。メインCPU60は、確定後待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合には(S432:YES)、S433に処理を移行し、確定後待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には(S432:NO)、本サブルーチンを終了する。
S433において、メインCPU60は、第1特別図柄221に基づいて特別遊技状態に移行するか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、特別遊技状態に移行すると判定した場合には(S433:YES)、S434に処理を移行し、特別遊技状態に移行しないと判定した場合には(S433:NO)、S441に処理を移行する。
S434において、メインCPU60は、メインRAM62における第1特別図柄221の制御状態フラグとなる所定領域に、特別遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(03)をセットする処理を実行する。
次に、メインCPU60は、特別遊技状態開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行した後(S435)、第2特別図柄不変動フラグをセットする処理を実行し(S436)、S437に処理を移行する。すなわち、メインCPU60は、特別遊技状態の間、第1特別図柄221の停止表示状態を維持する一方で、第2特別図柄231の変動表示を行わないようにする。
S437において、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされている否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされていると判定した場合には(S437:YES)、追撃報知を強制終了するために追撃報知フラグをクリアする処理を実行した後(S438)、S439に処理を移行する。このとき、メインCPU60は、追撃報知終了コマンドを副制御回路7に送信する。これにより、副制御回路7では、追撃報知に関する演出、例えば表示装飾部材5でのカウントダウン、液晶表示装置3の各装飾図柄31,32の停止表示を確定させる。一方、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされていない判定した場合には(S437:NO)、S439に処理を移行する。
S439において、メインCPU60は、メインRAM62の時短回数カウンタの値が「0」であるか否か判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、時短遊技状態であるか否かを判定することができる。メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合には、時短遊技状態であると判断できるので、時短回数カウンタをクリアするためにS440に処理を移行する。S440において、メインCPU60は、メインRAM62の時短回数カウンタの値をクリアする処理を行い、本サブルーチンを終了する。
一方、メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」であると判定した場合には(S439:YES)、時短遊技状態でないと判断できるので、時短回数カウンタをクリアする必要もないので、本サブルーチンを終了する。
メインCPU60は、S433において特別遊技状態に移行しないと判定した場合には(S433:NO)、図53に示すように、S441において、第1特別図柄221に基づいて小当り遊技状態に移行するか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、小当り遊技状態に移行すると判定した場合には(S441:YES)、S442に処理を移行し、小当たり遊技状態に移行しないと判定した場合には(S441:NO)、S447に処理を移行する。
S442において、メインCPU60は、メインRAM62における第1特別図柄221の制御状態フラグとなる所定領域に、小当り遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(07)をセットする処理を実行する。
次に、メインCPU60は、小当り遊技状態開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行した後(S443)、第2特別図柄不変動フラグをセットする処理を実行し(S444)、S445に処理を移行する。すなわち、メインCPU60は、小当り遊技状態の間、第1特別図柄221の停止表示状態を維持する一方で、第2特別図柄231の変動表示を行わないようにする。
S445において、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされている否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされていると判定した場合には(S445:YES)、追撃報知を強制終了するために追撃報知フラグをクリアする処理を実行した後(S446)、本サブルーチンを終了する。このとき、メインCPU60は、追撃報知終了コマンドを副制御回路7に送信する。これにより、副制御回路7では、追撃報知に関する演出、例えば表示装飾部材5でのカウントダウン、液晶表示装置3の各装飾図柄31,32の停止表示を確定させる。一方、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされていない判定した場合には(S445:NO)、本サブルーチンを終了する。
S447において、メインCPU60は、メインRAM62における第1特別図柄221の制御状態フラグとなる所定領域に、第1特別図柄ゲーム終了処理を示す値(10)をセットする処理を行い、本サブルーチンを終了する。
[第2特別図柄表示時間管理処理]
図54及び図55は、図48のS384において実行される第2特別図柄表示時間管理処理を示すフローチャートである。この第2特別図柄表示時間管理処理は、図20のS74において実行される第2特別図柄表示時間管理処理を変形させたものである。
この第2特別図柄表示時間管理処理では、メインCPU60は、まず第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であるか否かを判定する処理を実行する(S451)。メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であると判定した場合には(S451:YES)、S452に処理を移行する。一方、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)ではないと判定した場合には(S451:NO)、本サブルーチンを終了する。
S451において、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であると判定した場合には(S451:YES)、第2特別図柄表示管理処理に対応する確定後待ち時間タイマの値が「0」であるか否か判定する処理を実行する(S452)。メインCPU60は、確定後待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合には(S452:YES)、S453に処理を移行し、確定後待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には(S452:NO)、本サブルーチンを終了する。
S453において、メインCPU60は、第2特別図柄231に基づいて特別遊技状態に移行するか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、特別遊技状態に移行すると判定した場合には(S453:YES)、S454に処理を移行し、特別遊技状態に移行しないと判定した場合には(S453:NO)、S461に処理を移行する。
S454において、メインCPU60は、メインRAM62における第2特別図柄231の制御状態フラグとなる所定領域に、特別遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(03)をセットする処理を実行する。
次に、メインCPU60は、特別遊技状態開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行した後(S455)、第1特別図柄不変動フラグをセットする処理を実行し(S456)、S457に処理を移行する。すなわち、メインCPU60は、特別遊技状態の間、第2特別図柄231の停止表示状態を維持する一方で、第1特別図柄221の変動表示を行わないようにする。
S457において、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされている否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされていると判定した場合には(S457:YES)、追撃報知を強制終了するために追撃報知フラグをクリアする処理を実行した後(S458)、S459に処理を移行する。このとき、メインCPU60は、追撃報知終了コマンドを副制御回路7に送信する。これにより、副制御回路7では、追撃報知に関する演出、例えば表示装飾部材5でのカウントダウン、液晶表示装置3の各装飾図柄31,32の停止表示を確定させる。一方、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされていない判定した場合には(S457:NO)、S459に処理を移行する。
S459において、メインCPU60は、メインRAM62の時短回数カウンタの値が「0」であるか否か判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、時短遊技状態であるか否かを判定することができる。メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合には、時短遊技状態であると判断できるので、時短回数カウンタをクリアするためにS460に処理を移行する。S460において、メインCPU60は、メインRAM62の時短回数カウンタの値をクリアする処理を行い、本サブルーチンを終了する。
一方、メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」であると判定した場合には(S459:YES)、時短遊技状態でないと判断できるので、時短回数カウンタをクリアする必要もないので、本サブルーチンを終了する。
メインCPU60は、S453において特別遊技状態に移行しないと判定した場合には(S453:NO)、図55に示すように、S461において、第2特別図柄231に基づいて小当り遊技状態に移行するか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、小当り遊技状態に移行すると判定した場合には(S461:YES)、S462に処理を移行し、小当たり遊技状態に移行しないと判定した場合には(S461:NO)、S467に処理を移行する。
S462において、メインCPU60は、メインRAM62における第2特別図柄231の制御状態フラグとなる所定領域に、小当り遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(07)をセットする処理を実行する。
次に、メインCPU60は、小当り遊技状態開始インターバル時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行した後(S463)、第1特別図柄不変動フラグをセットする処理を実行し(S464)、S465に処理を移行する。すなわち、メインCPU60は、小当り遊技状態の間、第2特別図柄231の停止表示状態を維持する一方で、第1特別図柄221の変動表示を行わないようにする。
S465において、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされている否かを判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされていると判定した場合には(S465:YES)、追撃報知を強制終了するために追撃報知フラグをクリアする処理を実行した後(S466)、本サブルーチンを終了する。このとき、メインCPU60は、追撃報知終了コマンドを副制御回路7に送信する。これにより、副制御回路7では、追撃報知に関する演出、例えば表示装飾部材5でのカウントダウン、液晶表示装置3の各装飾図柄31,32の停止表示を確定させる。一方、メインCPU60は、追撃報知フラグがセットされていない判定した場合には(S465:NO)、本サブルーチンを終了する。
S467において、メインCPU60は、メインRAM62における第2特別図柄231の制御状態フラグとなる所定領域に、第2特別図柄ゲーム終了処理を示す値(10)をセットする処理を行い、本サブルーチンを終了する。
[小当り遊技状態開始インターバル管理処理]
図56は、図47のS369及び図48のS389において実行される小当り遊技状態開始インターバル管理処理を示すフローチャートである。
この小当り遊技状態開始インターバル管理処理では、まずメインCPU60は、第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグが小当り遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(07)であるか否かを判定する処理を実行する(S471)。メインCPU60は、制御状態フラグが小当り遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(07)であると判定した場合には(S471:YES)、S472に処理を移行する。一方、メインCPU60は、制御状態フラグが小当り遊技状態開始インターバル管理処理を示す値(07)でないと判定する場合には(S471:NO)、本サブルーチンを終了する。
S472において、メインCPU60は、小当り遊技状態開始インターバル管理処理に対応する待ち時間タイマの値が「0」であるか否か判定する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合には(S472:YES)、S473に処理に移し、待ち時間タイマの値が「0」でない判定した場合には(S472:NO)、本サブルーチンを終了する。
S473において、メインCPU60は、大入賞口開放準備処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62の大入賞口開放回数カウンタの上限値をセットする処理を実行する。小当り遊技状態における大入賞口開放回数は、適宜設定され、1回でも複数回でもよい。ただし、第1特別図柄221に対応する小当りの場合には第1大入賞口16Aの開放回数が規定される一方で、第2大入賞口16Bの開放回数は「0」とされる。これに対して、第2特別図柄231に対応する小当りの場合には第2大入賞口16Bの開放回数が規定される一方で、第1大入賞口16Aの開放回数は「0」とされる。
次に、メインCPU60は、メインRAM62おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、小当り遊技状態における大入賞口開放中処理を示す値(08)を第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグにセットする処理を行った後に(S474)、大入賞口開放上限時間を開放させる大入賞口の開放時間タイマにセットする処理を実行し(S475)、本サブルーチンを終了する。
[小当り遊技状態第1大入賞口開放中処理]
図57は、図47のS370において実行される小当り遊技状態第1大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。
この小当り遊技状態第1大入賞口開放中処理では、メインCPU60は、まず第1特別図柄221の制御状態フラグが小当り遊技状態第1大入賞口開放中処理を示す値(08)であるか否かを判定する処理を実行する(S481)。メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが小当り遊技状態第1大入賞口開放中処理を示す値(08)であると判定した場合には(S481:YES)、S482に処理を移行し、第1特別図柄221の制御状態フラグが小当り遊技状態第1大入賞口開放中処理を示す値(08)でないと判定した場合には(S481:NO)、本サブルーチンを終了する。
S482において、メインCPU60は、第1大入賞口開放処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、第1大入賞口ソレノイド171を制御することで第1シャッタ17Aを駆動する処理を実行する。
次に、メインCPU60は、第1大入賞口16Aに対応する第1カウントセンサ161での反応回数(入賞遊技球数)が9以上であるか否かを判定する処理を実行する(S483)。この処理において、メインCPU60は、第1カウントセンサ161での反応回数が9以上であると判定しない場合には(S483:NO)、S484に処理を移行する。
S484において、メインCPU60は、第1大入賞口16Aの開放時間タイマが「0」であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU60は、開放時間タイマが「0」であると判定しない場合には(S484:NO)、S483に処理を移行する。
S483及びS484の処理は、メインCPU60が第1カウントセンサ161での反応回数が9以上であると判定し(S483:YES)、又は開放時間タイマが「0」であると判定するまで(S484:YES)、繰り返し実行される。
メインCPU60は、第1カウントセンサ161での反応回数が9以上であると判定した場合(S483:YES)、又は開放時間タイマが「0」であると判定した場合には(S484:YES)、第1大入賞口閉鎖処理を実行する(S485)。この処理は、メインCPU60が第1大入賞口ソレノイド171を制御することによって第1シャッタ17Aを駆動して第1大入賞口16Aの閉鎖を実行する。
次に、メインCPU60は、小当り遊技状態終了インターバル処理を示す値(09)を第1特別図柄221の制御状態フラグにセットする処理を行った後に(S486)、残留球チェック処理時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行し(S487)、本サブルーチンを終了する。
[小当り遊技状態第2大入賞口開放中処理]
図58は、図48のS390において実行される小当り遊技状態第2大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。
この小当り遊技状態第2大入賞口開放中処理では、メインCPU60は、まず第2特別図柄231の制御状態フラグが小当り遊技状態第2大入賞口開放中処理を示す値(08)であるか否かを判定する処理を実行する(S491)。メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが小当り遊技状態第2大入賞口開放中処理を示す値(08)であると判定した場合には(S491:YES)、S492に処理を移行し、第2特別図柄231の制御状態フラグが小当り遊技状態第2大入賞口開放中処理を示す値(08)でないと判定した場合には(S491:NO)、本サブルーチンを終了する。
S492において、メインCPU60は、第2大入賞口開放処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、第2大入賞口ソレノイド172を制御することで第2シャッタ17Bを駆動する処理を実行する。
次に、メインCPU60は、第2大入賞口16Bに対応する第2カウントセンサ162での反応回数(入賞遊技球数)が9以上であるか否かを判定する処理を実行する(S493)。この処理において、メインCPU60は、第2カウントセンサ162での反応回数が9以上であると判定しない場合には(S493:NO)、S494に処理を移行する。
S494において、メインCPU60は、第2大入賞口16Bの開放時間タイマが「0」であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU60は、開放時間タイマが「0」であると判定しない場合には(S494:NO)、S493に処理を移行する。
S493及びS494の処理は、メインCPU60が第2カウントセンサ162での反応回数が9以上であると判定し(S493:YES)、又は開放時間タイマが「0」であると判定するまで(S494:YES)、繰り返し実行される。
メインCPU60は、第2カウントセンサ162での反応回数が9以上であると判定した場合(S493:YES)、又は開放時間タイマが「0」であると判定した場合には(S494:YES)、第2大入賞口閉鎖処理を実行する(S495)。この処理は、メインCPU60が第2大入賞口ソレノイド172を制御することによって第2シャッタ17Bを駆動して第2大入賞口16Bの閉鎖を実行する。
次に、メインCPU60は、小当り遊技状態終了インターバル処理を示す値(09)を第2特別図柄231の制御状態フラグにセットする処理を行った後に(S496)、残留球チェック処理時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行し(S497)、本サブルーチンを終了する。
[小当り遊技状態終了インターバル処理]
図59は、図47のS371及び図48のS391において実行される小当り遊技状態終了インターバル処理を示すフローチャートである。
この小当り遊技状態終了インターバル処理では、まずメインCPU60は、第1特別図柄221又は第2特別図柄231の制御状態フラグが小当り遊技状態終了インターバル処理を示す値(09)であるか否かを判定する処理を実行する(S501)。メインCPU60は、制御状態フラグが小当り遊技状態終了インターバル処理を示す値(09)であると判定した場合には(S501:YES)、S502に処理を移行し、小当り遊技状態終了インターバル処理を示す値(09)でないと判定した場合には(S501:NO)、本サブルーチンを終了する。
S502において、メインCPU60は、小当り遊技状態が実行された大入賞口の残留球チェック処理を実行した後、残留球チェック時間としてセットされた待ち時間が経過するまで(S503:YES)、第1大入賞口16A又は第2大入賞口16Bに対する残留球チェック処理を実行する(S502、S503:NO)。
残留球チェック処理が終了した場合(S503:YES)、メインCPU60は、開放された大入賞口16A又は16Bに対応するカウントセンサ161又は162の反応回数カウンタをクリアするとともに(S504)、小当り遊技状態を導出した特別図柄を表示した第1特別図柄ゲーム又は第2特別図柄ゲームの終了処理を示す値(10)の制御状態フラグをセットする処理を実行し(S505)、本サブルーチンを終了する。
[第1特別図柄ゲーム終了処理]
図60は、図47のS372において実行される第1特別図柄ゲーム終了処理を示すフローチャートである。この第1特別図柄ゲーム終了処理は、図19のS69において実行される第1特別図柄ゲーム終了処理を変形させたものである。
この第1特別図柄ゲーム終了処理では、メインCPU60は、まず第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄ゲーム終了処理を示す値(10)であるか否かを判定する処理を実行する(S601)。メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグが第1特別図柄ゲーム終了処理を示す値(10)であると判定した場合には(S601:YES)、S602に処理を移行し、制御状態フラグが第1特別図柄ゲーム終了処理を示す値(10)でないと判定した場合には(S601:NO)、本サブルーチンを終了する。
S602において、メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」であると判定した場合には(S602:YES)、S604に処理を移行し、時短遊技回数の値が「0」でないと判定した場合には(S602:NO)、時短回数カウンタから「1」を減算する処理を実行する(S603)。
次に、メインCPU60は、当該第1特別図柄ゲームが通常大当りの特別遊技状態を導出した第1特別図柄ゲームであったか否かを判定する処理を実行する(S604)。メインCPU60は、通常大当りの特別遊技状態を導出した第1特別図柄ゲームではなかったと判定した場合には(S604:NO)、S606に処理を移行し、通常大当りの特別遊技状態を導出した第1特別図柄ゲームであったと判定した場合には(S604:YES)、導出した特別遊技状態(通常大当り)に対応する時短回数を時短回数カウンタに加算する(S605)。具体的には、導出特別図柄が4R通常大当りに対応する「D」又は「I」である場合には、取得乱数に応じて、時短回数カウンタに「50」、「30」、「20」の何れかをセットする。その後に、S606に処理を移行する。
S606において、メインCPU60は、特定時短回数カウンタを更新する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、第1特別図柄ゲームにおいて導出された特別遊技状態が確率変動大当りの場合に用いられる特定時短回数カウンタを更新する。具体的には、メインCPU60は図42に示すように導出特別図柄が確率変動大当りに対応する「A」、「B」、「C」、「F」、「G」、又は「H」である場合には、特定時短回数カウンタを無限(次回特別遊技状態が導出されるまで)にセットする処理を行い、導出特別図柄が4R通常大当りに対応する「D」又は「I」である場合には、この特定時短回数カウンタをクリアする処理を行う。小当りに対応する「E」又は「J」である場合には、小当り遊技状態の終了後にもとの遊技状態に戻るため、時短回数の更新は行われない。
次に、メインCPU60は、第2特別図柄不変動フラグ(図53のS444参照)がセットされているか否かを判定する(S607)。メインCPU60は、第2特別図柄不変動フラグがセットされていないと判定した場合には(S607:NO)、S609に処理を移行し、第2特別図柄不変動フラグがセットされていると判定した場合には(S607:YES)、第2特別図柄不変動フラグをクリアする処理を実行した後に(S608)、S609に処理を移行する。
S609において、メインCPU60は、その他の処理を実行する。具体的には、メインCPU60は、第1特別図柄221に対応する保留個数を示すデータ(第1特別図柄始動記憶情報)を“1”減少するように記憶更新し、第1特別図柄記憶領域の更新を行う。また、この処理において当該第1特別図柄ゲームが特別遊技状態(確率変動大当り)又は小当り遊技状態である場合、当該第1特別図柄ゲームにおける特別図柄情報(導出特別図柄)、及び当該第1特別図柄ゲームにて用いられた変動時間決定用乱数を、次に特別遊技状態(確率変動大当り)又は小当り遊技状態が導出されるまで、メインRAM62に記憶保持するようにしている。
次に、メインCPU60は、第1特別図柄221の制御状態フラグとして第1特別図柄記憶チェックを示す値(00)をメインRAM62にセットする処理を実行し(S610)、本サブルーチンを終了する。
[第2特別図柄ゲーム終了処理]
図61は、図48のS392において実行される第2特別図柄ゲーム終了処理を示すフローチャートである。この第2特別図柄ゲーム終了処理は、図20のS79において実行される第1特別図柄ゲーム終了処理を変形させたものである。
この第2特別図柄ゲーム終了処理では、メインCPU60は、まず第2特別図柄231の制御状態フラグが第2特別図柄ゲーム終了処理を示す値(10)であるか否かを判定する処理を実行する(S621)。メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグが第1特別図柄ゲーム終了処理を示す値(10)であると判定した場合には(S621:YES)、S622に処理を移行し、制御状態フラグが第2特別図柄ゲーム終了処理を示す値(10)でないと判定した場合には(S621:NO)、本サブルーチンを終了する。
S622において、メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する処理を実行する。メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」であると判定した場合には(S622:YES)、S624に処理を移行し、時短遊技回数の値が「0」でないと判定した場合には(S622:NO)、時短回数カウンタから「1」を減算する処理を実行する(S623)。
次に、メインCPU60は、当該第2特別図柄ゲームが通常大当りの特別遊技状態を導出した第2特別図柄ゲームであったか否かを判定する処理を実行する(S624)。メインCPU60は、通常大当りの特別遊技状態を導出した第2特別図柄ゲームではなかったと判定した場合には(S624:NO)、S626に処理を移行し、通常大当りの特別遊技状態を導出した第2特別図柄ゲームであったと判定した場合には(S624:YES)、導出した特別遊技状態(通常大当り)に対応する時短回数を時短回数カウンタに加算する(S625)。具合的には、導出図柄が4R通常大当りに対応する「d」又は「i」である場合には、取得乱数に応じて、時短回数カウンタに「50」、「30」、「20」の何れかをセットする。その後に、S626に処理を移行する。
S626において、メインCPU60は、特定時短回数カウンタを更新する処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、第2特別図柄ゲームにおいて導出された特別遊技状態が確率変動大当りの場合に用いられる特定時短回数カウンタを更新する。具体的には、メインCPU60は図44に示すように導出特別図柄が確率変動大当りに対応する「a」、「b」、「c」、「f」、「g」、又は「h」である場合には、特定時短回数カウンタを無限(次回特別遊技状態が導出されるまで)にセットする処理を行い、導出特別図柄が4R通常大当りに対応する「d」又は「i」である場合には、この特定時短回数カウンタをクリアする処理を行う。なお、小当りに対応する「e」又は「j」である場合には、小当り遊技状態の終了後にもとの遊技状態に戻るため、時短回数の更新は行われない。
次に、メインCPU60は、第1特別図柄不変動フラグ(図55のS464参照)がセットされているか否かを判定する(S627)。メインCPU60は、第1特別図柄不変動フラグがセットされていないと判定した場合には(S627:NO)、S629に処理を移行し、第1特別図柄不変動フラグがセットされていると判定した場合には(S627:YES)、第1特別図柄不変動フラグをクリアする処理を実行した後に(S628)、S629に処理を移行する。
S629において、メインCPU60は、その他の処理を実行する。具体的には、メインCPU60は、第2特別図柄231に対応する保留個数を示すデータ(第2特別図柄始動記憶情報)を“1”減少するように記憶更新し、第2特別図柄記憶領域の更新を行う。また、この処理において当該第2特別図柄ゲームが特別遊技状態(確率変動大当り)又は小当り遊技状態である場合、当該第2特別図柄ゲームにおける特別図柄情報(導出特別図柄)、及び当該第2特別図柄ゲームにて用いられた変動時間決定用乱数を、次に特別遊技状態(確率変動大当り)又は小当り遊技状態が導出されるまで、メインRAM62に記憶保持するようにしている。
次に、メインCPU60は、第2特別図柄231の制御状態フラグとして第2特別図柄記憶チェックを示す値(00)をメインRAM62にセットする処理を実行し(S630)、本サブルーチンを終了する。
本発明に係るパチンコ遊技機の他の実施形態としては、以下に説明する処理などを実行するようにしてもよい。以下、他の実施形態における処理フローや時間的流れについて、図面を参照して説明する。なお、先述した実施形態と同一又は類似の構成要素については、適宜同一符号を付してその説明を省略する。
<主制御回路の動作説明>
図62〜図78を参照して、主制御回路6のメインCPU60により実行されるプログラムの処理フローについて説明する。
[メイン処理]
まず、メインCPU60の制御によるメイン処理について、図62及び図63を参照して説明する。
パチンコ遊技機1に電源が投入されると、はじめに、メインCPU60は、ウォッチドッグタイマのディセーブル処理を行う(S1001)。この処理では、ウォッチドッグタイマの値をリセットする。
次に、メインCPU60は、入出力ポートの設定処理を行う(S1002)。続いて、メインCPU60は、電断検知状態であるか否かを判別する(S1003)。この処理において、メインCPU60は、電断検知信号がHI(高レベル)であるか否かを判別する。そして、電断検知信号がHIである場合には電断検知状態であると判別し、電断検知信号がHIでない場合には電断検知状態でないと判別する。
S1003の処理において電断検知状態であると判別したとき(S1003:YES)、メインCPU60は、S1003の処理を繰り返す。一方、S1003の処理において電断検知状態ではないと判別したとき(S1003:NO)、メインCPU60は、サブ制御受信受付ウェイト処理を行う(S1004)。この処理において、メインCPU60は、副制御回路7が信号を受け付けるようになるまで待機する処理を行う。
次に、メインCPU60は、RAMの書き込み許可を行う(S1005)。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62への書き込みを許可する処理を行う。続いて、メインCPU60は、バックアップクリアスイッチ80(図4参照)がオンであるか否かを判別する(S1006)。
S1006の処理において、バックアップクリアスイッチ80がオンではないと判別したとき(S1006:NO)、メインCPU60は、電断検知フラグがあるか否かを判別する(S1007)。電断検知フラグがあると判別したとき(S1007:YES)、メインCPU60は、作業損傷チェック値を算出する(S1008)。この処理において、メインCPU60は、作業領域の損傷チェックを行い、作業損傷チェック値を算出する。
次に、メインCPU60は、作業損傷チェック値が正常値か否かを判別する(S1009)。そして、作業損傷チェック値が正常値であると判別したとき(S1009:YES)、メインCPU60は、スタックポインタに7FFEHを設定する(S1010)。続いて、メインCPU60は、復電時の作業領域の初期設定を行う(S1011)。
次に、メインCPU60は、復電時の高確率遊技状態表示報知処理を行う(S1012)。この処理において、メインCPU60は、復電時の遊技状態が特別図柄ゲームの大当り確率が高確率の遊技状態(確率変動遊技状態)である場合に、復電時に確率変動遊技状態であることを報知する表示を液晶表示装置3に表示させるようにする。なお、報知する表示は、電源投入(復電)後の最初の変動開始又は変動終了時に終了する構成としてもよい。
続いて、メインCPU60は、復電時のコマンドをセットする(S1013)。この処理において、メインCPU60は、電断時の遊技状態に復帰させるためのコマンドをメインRAM62に格納する。メインRAM62に格納された電断時の遊技状態に復帰させるためのコマンドは、その後、副制御回路7に送信される。
次に、メインCPU60は、CPU周辺デバイスの初期設定を行う(S1014)。この処理が終了すると、プログラムアドレスが電断前のアドレスに復帰する。つまり、すなわちスタックエリアより復帰されたプログラムカウンタが示すプログラムアドレスへ復帰する。
S1006の処理でバックアップクリアスイッチ80がオンであると判別したとき(S1006:YES)、S1007の処理で電断検知フラグが無いと判別したとき(S1007:NO)、又はS1009の処理で作業損傷チェック値が正常値ではない(S1009:NO)と判別したとき、メインCPU60は、スタックポインタに8000Hを設定する(S1015)。
次に、メインCPU60は、大当り判定関連の乱数の初期値を取得する(S1016)。続いて、メインCPU60は、全作業領域をクリアする(S1017)。そして、メインCPU60は、大当り判定関連の乱数の初期値を設定する(S1018)。
その後、メインCPU60は、RAMの初期化時の作業領域の初期設定を行う(S1019)。続いて、メインCPU60は、RAMの初期化時のコマンドをセットする(S1020)。すなわち、RAMの初期化時のコマンドをメインRAM62に格納する。メインRAM62に格納されたRAMの初期化時のコマンドは、その後、副制御回路7に送信される。
次に、メインCPU60は、CPU周辺デバイスの初期設定を行う(S1021)。そして、システムタイマ割込処理を禁止する(S1022)。システムタイマ割込処理については、後で図74を参照して説明する。
続いて、メインCPU60は、初期値乱数を更新する(S1023)。すなわち、初期乱数カウンタ値を更新する。その後、メインCPU60は、システムタイマ割込処理を許可する(S1024)。次に、メインCPU60は、演出用乱数を更新する(S1025)。すなわち、演出用乱数カウンタ値を更新する。
次に、メインCPU60は、メインRAM62に記憶されるシステムタイマ監視タイマ値を参照し、システムタイマ監視タイマ値が3以上であるか否かを判別する(S1026)。システムタイマ監視タイマ値が3以上であると判別したとき(S1026:YES)、メインCPU60は、システムタイマ監視タイマの値を3減算する(S1027)。
その後、メインCPU60は、第1特別図柄制御処理を行い(S1028)、続いて第2特別図柄制御処理を行う(S1029)。これらの処理において、メインCPU60は、第1始動口入球センサ141、第2始動口入球センサ142からの検知信号に応じて、大当り判定用乱数値と当り図柄決定用乱数値を抽出する。そして、メインROM61に記憶された後述する複数の当り判定テーブルのいずれかを参照して特別図柄抽選を行う。続いて、特別図柄抽選において大当りに当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM62に格納する。
次に、メインCPU60は、普通図柄制御処理を行う(S1030)。この処理において、メインCPU60は、通過球センサ151からの検知信号に応じて、乱数値を抽出する。そして、メインROM61に記憶された普通図柄の当り判定テーブルを参照し、普通図柄抽選を行う。続いて、普通図柄抽選において当りに当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM62に格納する。なお、普通図柄抽選において当りに当選した場合は、普通電動役物としての一対の羽根部材143が開放状態となり、第2始動口14Bに遊技球が入賞(入球)し易くなる。
次に、メインCPU60は、図柄表示装置制御処理を行う(S1031)。この処理において、メインCPU60は、第1特別図柄表示装置22又は第2特別図柄表示装置23と、普通図柄表示装置20とを駆動するための制御信号をメインRAM62に格納する。この制御信号は、S1028〜S1030の処理でメインRAM62に記憶した第1特別図柄制御処理及び第2特別図柄制御処理の結果と、普通図柄制御処理の結果に基づいて生成される。その後、メインCPU60は、メインRAM62に記憶した制御信号を第1特別図柄表示装置22、第2特別図柄表示装置23、及び普通図柄表示装置20に送信する。第1特別図柄表示装置22又は第2特別図柄表示装置23は、受信した制御信号に基づいて特別図柄を変動表示させ、その後、停止表示させる。普通図柄表示装置20は、受信した制御信号に基づいて普通図柄を変動表示させ、その後、停止表示させる。
次に、メインCPU60は、遊技情報データ生成処理を行う(S1032)。この処理において、メインCPU60は、台コンピュータ又はホールコンピュータに送信するための遊技情報信号に関するデータを生成し、メインRAM62に格納する。
続いて、メインCPU60は、図柄保留個数データ生成処理を行う(S1033)。この処理において、メインCPU60は、第1特別図柄保留表示装置24、第2特別図柄保留表示装置25、及び普通図柄保留表示装置21を駆動するための制御信号をメインRAM62に格納する。この制御信号は、第1始動口入球センサ141、第2始動口入球センサ142、及び通過球センサ151からの検知信号や、第1及び第2特別図柄、並びに普通図柄の変動表示の実行に応じて更新される保留個数データの更新結果に基づいて生成される。
次に、メインCPU60は、ポート出力処理を行う(S1034)。この処理において、メインCPU60は、上記のS1031,S1032,S1033の処理などでメインRAM62に格納された制御信号を各ポートより出力する。具体的には、LED点灯のためのLED電源(コモン信号)や第2大入賞口16Bにおける一対の羽根部材143の開閉を行う普通電動役物ソレノイド144に電源を供給する。
その後、メインCPU60は、入賞口関連コマンド制御処理を行う(S1035)。続いて、メインCPU60は、払出処理を行う(S1036)。この処理において、メインCPU60は、第1大入賞口16A、第2大入賞口16B、第1始動口14A、第2始動口14B、一般入賞口18に遊技球が入賞したか否かのチェックを行う。そして、入賞があった場合、それぞれに対応する払出要求コマンドを払出・発射制御回路81に送信する。
[第1特別図柄制御処理]
次に、メイン処理(図63参照)のS1028において行われる第1特別図柄制御処理について、図64を参照して説明する。
はじめに、メインCPU60は、メインRAM62に記憶された制御状態フラグをロードする(S1041)。すなわち、メインCPU60は、メインRAM62から制御状態フラグを読み出す。
図64において、S1042からS1049の下方に示した数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを表している。この制御状態フラグは、メインRAM62における制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。メインCPU60は、制御状態フラグの数値に対応する各ステップを実行することにより、第1特別図柄ゲームを進行させる。
メインCPU60は、制御状態フラグの値に基づいて、S1042〜S1049の各種の処理を実行するか否かを判定する。制御状態フラグは、第1特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS1042からステップS1049の処理のいずれかを実行可能にするものである。
また、メインCPU60は、S1042〜S1049の各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで、各ステップの処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前は、各ステップの処理を実行せずに、他のサブルーチンを実行する。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
S1041の処理が終了すると、メインCPU60は、第1特別図柄記憶チェック処理を行う(S1042)。この処理において、メインCPU60は、第1特別図柄変動時間管理を示す値「01H」を制御状態フラグにセットする。そして、当り判定、第1特別図柄の決定、第1特別図柄の変動パターンの決定、第1特別図柄の変動時間の決定等を行う。
次に、メインCPU60は、第1特別図柄変動時間管理処理を行う(S1043)。この処理において、メインCPU60は、第1特別図柄の変動時間が経過した場合に、第1特別図柄表示時間管理を示す値「02H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU60は、第1特別図柄表示時間管理処理を行う(S1044)。この処理において、メインCPU60は、当り判定の結果が大当りである場合に、当り開始インターバル管理を示す値「03H」を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU60は、当り判定の結果が大当りではない場合に、第1特別図柄ゲーム終了を示す値「07H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU60は、当り開始インターバル管理処理を行う(S1045)。この処理において、メインCPU60は、当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放中を示す値「04H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU60は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う(S1046)。この処理において、メインCPU60は、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放中を示す値「04H」を制御状態フラグにセットする。このように、本実施形態では、ラウンド間インターバルを適用している。
次に、メインCPU60は、大入賞口開放処理を行う(S1047)。この処理において、メインCPU60は、大入賞口開放回数が上限値に達していない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値「05H」を制御状態フラグにセットする。また、大入賞口開放回数が上限値に達すると、当り終了インターバルを示す値「06H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU60は、当り終了インターバル処理を行う(S1048)。この処理において、メインCPU60は、当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、第1特別図柄ゲーム終了を示す値「07H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU60は、第1特別図柄ゲーム終了処理を行う(S1049)。この処理において、メインCPU60は、第1特別図柄記憶チェックを示す値「00H」を制御状態フラグにセットする。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、第1特別図柄表示装置22を用いた第1特別図柄ゲームが実行される。具体的には、大当り遊技状態ではない場合であって当り判定の結果がハズレであるときに、メインCPU60は、制御状態フラグを「00H」、「01H」、「02H」、「07H」の順にセットする。これにより、メインCPU60は、S1042、S1043、S1044、S1049の処理を所定のタイミングで実行する。
また、大当り遊技状態ではない場合であって当り判定の結果が大当りであるときに、メインCPU60は、制御状態フラグを「00H」、「01H」、「02H」、「03H」の順にセットする。これにより、メインCPU60は、S1042、S1043、S1044、S1045の処理を所定のタイミングで実行し、大当り又は小当り遊技状態への制御を実行する。
そして、大当り遊技状態への制御を実行する場合に、メインCPU60は、制御状態フラグを「04H」、「05H」の順にセットする。これにより、メインCPU60は、S1047、S1046の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を実行する。
また、大当り遊技の終了条件が成立した場合に、メインCPU60は、「04H」、「06H」、「07H」の順にセットする。これにより、メインCPU60は、ステップS1046、ステップS1048、ステップS1049の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を終了する。このように、第1特別図柄制御処理は、ステータスに応じて処理を分岐させている。
[第2特別図柄制御処理]
次に、メイン処理(図63参照)のS1029において行われる第2特別図柄制御処理について、図65を参照して説明する。なお、第2特別図柄制御処理も、上述した第1特別図柄制御処理と同様のステップで構成される。
はじめに、メインCPU60は、メインRAM62に記憶された制御状態フラグをロードする(S1051)。すなわち、メインCPU60は、メインRAM62から制御状態フラグを読み出す。
図65において、S1052からS1059の下方に示した数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを表している。この制御状態フラグは、メインRAM62における制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。メインCPU60は、制御状態フラグの数値に対応する各ステップを実行することにより、第2特別図柄ゲームを進行させる。
メインCPU60は、制御状態フラグの値に基づいて、S1052〜S1059の各種の処理を実行するか否かを判定する。制御状態フラグは、第2特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS1052からステップS1059の処理のいずれかを実行可能にするものである。
また、メインCPU60は、S1052〜S1059の各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで、各ステップの処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前は、各ステップの処理を実行せずに、他のサブルーチンを実行する。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
S1051の処理が終了すると、メインCPU60は、第2特別図柄記憶チェック処理を行う(S1052)。この処理において、メインCPU60は、第2特別図柄変動時間管理を示す値「01H」を制御状態フラグにセットする。そして、当り判定、第2特別図柄の決定、第2特別図柄の変動パターンの決定、第2特別図柄の変動時間の決定等を行う。
次に、メインCPU60は、第2特別図柄変動時間管理処理を行う(S1053)。この処理において、メインCPU60は、第2特別図柄の変動時間が経過した場合に、第2特別図柄表示時間管理を示す値「02H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU60は、第2特別図柄表示時間管理処理を行う(S1054)。この処理において、メインCPU60は、当り判定の結果が大当りである場合に、当り開始インターバル管理を示す値「03H」を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU60は、当り判定の結果が大当りではない場合に、第2特別図柄ゲーム終了を示す値「07H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU60は、当り開始インターバル管理処理を行う(S1055)。この処理において、メインCPU60は、当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放中を示す値「04H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU60は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う(S1056)。この処理において、メインCPU60は、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放中を示す値「04H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU60は、大入賞口開放処理を行う(S1057)。この処理において、メインCPU60は、大入賞口開放回数が上限値に達していない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値「05H」を制御状態フラグにセットする。また、大入賞口開放回数が上限値に達すると、当り終了インターバルを示す値「06H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU60は、当り終了インターバル処理を行う(S1058)。この処理において、メインCPU60は、当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、第2特別図柄ゲーム終了を示す値「07H」を制御状態フラグにセットする。
次に、メインCPU60は、第2特別図柄ゲーム終了処理を行う(S1059)。この処理において、メインCPU60は、特別図柄記憶チェックを示す値「00H」を制御状態フラグにセットする。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、第2特別図柄表示装置23を用いた第2特別図柄ゲームが実行される。具体的には、大当り遊技状態ではない場合であって当り判定の結果がハズレであるときに、メインCPU60は、制御状態フラグを「00H」、「01H」、「02H」、「07H」の順にセットする。これにより、メインCPU60は、S1052、S1053、S1054、S1059の処理を所定のタイミングで実行する。
また、大当り遊技状態ではない場合であって当り判定の結果が大当りであるときに、メインCPU60は、制御状態フラグを「00H」、「01H」、「02H」、「03H」の順にセットする。これにより、メインCPU60は、S1052、S1053、S1054、S1055の処理を所定のタイミングで実行し、大当り又は小当り遊技状態への制御を実行する。
そして、大当り遊技状態への制御を実行する場合に、メインCPU60は、制御状態フラグを「04H」、「05H」の順にセットする。これにより、メインCPU60は、S1057、S1056の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を実行する。
また、大当り遊技の終了条件が成立した場合に、メインCPU60は、「04H」、「06H」、「07H」の順にセットする。これにより、メインCPU60は、ステップS1056、ステップS1058、ステップS1059の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を終了する。
上述したように、第2特別図柄制御処理においても、ステータスに応じて処理を分岐させている。なお、詳細な図示説明は省略するが、普通図柄制御処理(図63のS1030)においても、第1特別図柄制御処理や第2特別図柄制御処理と同様に、ステータスに応じて処理を分岐させている。
本実施形態のプログラムは、ステータスに応じて処理を分岐させて行う場合のコール命令で、小モジュールから親モジュールへの純粋な戻り処理が可能なように、プログラミングされている。その結果、ジャンプテーブルを配置する場合と比較して、プログラムの容量を削減することができる。
[特別図柄記憶チェック処理]
次に、第1特別図柄制御処理及び第2特別図柄制御処理のS1042,S1052において行われる特別図柄記憶チェック処理について、図66を参照して説明する。なお、以下に説明する特別図柄記憶チェック処理は、特に断らない限り、第1特別図柄制御処理に適用されるものとして説明する。第2特別図柄制御処理に適用される特別図柄記憶チェック処理は、第1特別図柄制御処理に適用されるものと同様であり、処理内容が「第1」を「第2」にすべて読み替えたものになるので、その説明を省略する。
はじめに、メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値である「00H」であるか否かを判別する(S1061)。制御状態フラグが「00H」ではないと判別したとき(S1061:NO)、メインCPU60は、特別図柄記憶チェック処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理に移す。
S1061の処理において制御状態フラグが「00H」であると判別したとき(S1061:YES)、メインCPU60は、第1特別図柄ゲームの始動記憶があるか否かを判別する(S1062)。
S1062の処理において、メインCPU60は、メインRAM62に設けられた第1特別図柄始動記憶領域(0)〜(4)にデータが記憶されているか否かを判別する。第1特別図柄始動記憶領域(0)〜(4)にデータが記憶されていれば、メインCPU60は、第1特別図柄ゲームの始動記憶があると判別する。一方、いずれの特別図柄始動記憶領域にもデータが記憶されていなければ、メインCPU60は、第1特別図柄ゲームの始動記憶が無いと判別する。
第1特別図柄始動記憶領域(0)には、変動中の第1特別図柄に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動記憶として記憶される。そして、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)には、保留されている4回の第1特別図柄に対応する特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動記憶として記憶される。
第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)は、本発明の遊技機に係る保留情報記憶手段の一具体例を示すものである。また、第1特別図柄始動記憶領域(0)に第1特別図柄ゲームのデータ(情報)が始動記憶として記憶されることは、本発明の遊技機における抽選開始条件が成立したことの一具体例を示す。なお、本実施形態のメインRAM62には、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜(4)と同様に第2特別図柄始動記憶領域(0)〜(4)も設けられている。
S1062の処理において、第1特別図柄ゲームの始動記憶が無いと判別したとき(S1062:NO)、メインCPU60は、デモ表示処理を行う(S1063)。その後、メインCPU60は、特別図柄記憶チェック処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理に移す。
デモ表示処理において、メインCPU60は、メインRAM62にデモ表示許可値をセットする。つまり、メインCPU60は、第1特別図柄ゲームの始動記憶(大当り判定用乱数値が記憶されている特別図柄始動記憶領域)が0になった状態が所定時間(例えば、30秒)維持されると、デモ表示許可値として所定値をセットする。
また、メインCPU60は、デモ表示許可値が所定値であった場合に、デモ表示コマンドデータをメインRAM62にセットする。デモ表示コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に送信される。副制御回路7は、デモ表示コマンドデータを受信すると、液晶表示装置3にデモ画面を表示させる。
S1062の処理において、第1特別図柄ゲームの始動記憶があると判別したとき(S1062:YES)、メインCPU60は、第1特別図柄不変動フラグがセットされているか否かを判別する(S1064)。なお、本実施形態における第1特別図柄不変動フラグは、第2特別図柄に関する特別図柄表示時間管理処理においてセットされ得るものであり、第2特別図柄に基づく特別遊技状態(大当り遊技状態)に移行するときにセットされる。以下の説明においては、第2特別図柄に関する特別図柄表示時間管理処理を省略するので、第1特別図柄不変動フラグのセットの処理に関する説明も省略する。
S1064の処理において、第1特別図柄不変動フラグがセットされていると判別したとき(S1064:YES)、メインCPU60は、特別図柄記憶チェック処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理に移す。一方、第1特別図柄不変動フラグがセットされていないと判別したとき(S1064:NO)、メインCPU60は、特別図柄変動時間管理を示す値「01H」を制御状態フラグにセットする(S1065)。次に、メインCPU60は、特別図柄記憶転送処理を行う(S1066)。
特別図柄記憶転送処理において、メインCPU60は、変動表示させる第1特別図柄に対応し、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)のデータのそれぞれを、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜(3)にシフト(記憶)する。
次に、メインCPU60は、大当り判定処理を行う(S1067)。この大当り判定処理は、本発明の遊技機に係る移行抽選手段に相当する。この処理において、メインCPU60は、高確率フラグを読み出し、読み出した高確率フラグに基づいて、複数の当り判定テーブルから1つの当り判定テーブルを選択する。複数の当り判定テーブルは、大当りとなる判定値(大当りとなる取得乱数の値)の個数が異なる。
メインCPU60は、高確率フラグが所定の値である場合に、大当り判定値の数が多い高確率用の当り判定テーブルを選択し、高確率フラグが所定の値でない場合に、大当り判定値の数が少ない方の当り判定テーブルを選択する。これにより、遊技状態フラグが所定の値である場合、つまり遊技状態が高確率状態(確変遊技状態)である場合は、低確率状態(通常遊技状態、時短遊技状態)である場合よりも、大当り遊技状態に移行する確率が高くなる。このように、本実施形態における複数の当り判定テーブルは、特に図示しないが、先述した図8及び図10に示す当り判定テーブルとは異なり、第1特別図柄及び第2特別図柄に対して特に縛られず、高確率フラグの値に応じて大当りの確率が異なるように規定されているものである。
その後、メインCPU60は、第1特別図柄始動入賞時に抽出され、且つ、第1特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた大当り判定用乱数値と、選択した当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPU60は、大当り判定用乱数値と大当り判定値が一致している場合に、大当りであると判定する。
次に、メインCPU60は、特別図柄決定処理を行う(S1068)。この処理において、メインCPU60は、当り判定の結果が大当りの場合に、第1特別図柄の導出特別図柄として大当り図柄を決定する。一方、メインCPU60は、当り判定の結果が大当りではない場合(ハズレの場合)に、第1特別図柄の導出特別図柄としてハズレ図柄を決定する。
次に、メインCPU60は、特別図柄変動パターン決定処理を行う(S1069)。この処理において、メインCPU60は、ステップS1067の処理において決定された大当り判定の結果に基づいて、先述した実施形態の変動時間決定テーブル(図12参照)を選択する。そして、メインCPU60は、選択した変動時間決定テーブルを参照し、遊技状態、導出特別図柄、取得した変動時間決定用乱数値に基づいて、変動時間を含む変動パターンを決定し、メインRAM62の所定領域に格納する。
メインRAM62に格納された変動パターンを示すデータは、第1特別図柄表示装置22に供給される。これにより、第1特別図柄表示装置22は、決定された変動パターンで特別図柄を変動表示して、その後、S1068の処理において決定された第1特別図柄としての導出特別図柄を停止表示する。
また、メインRAM62に格納された変動パターンを示すデータは、変動パターンコマンドとして、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に送信される。副制御回路7のサブCPU71は、受信した変動パターンコマンドに基づいて演出表示の内容を決定し、その演出表示を実行する。
次に、メインCPU60は、特別図柄変動時間設定処理を行う(S1070)。この処理において、メインCPU60は、決定した第1特別図柄の変動パターンに対応する変動時間を第1タイマにセットし、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする。本実施形態に係る第1タイマには、第1特別図柄の変動パターンに対応する変動時間のほか、後述する、変動開始待ち時間、当り開始インターバル時間、大入賞口開放時間、ラウンド間インターバル時間、当り終了インターバル時間等が適宜のタイミングでセットされる。
次に、メインCPU60は、特別図柄演出開始コマンドをメインRAM62にセットする(S1071)。特別図柄演出開始コマンドは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に送信される。副制御回路7のサブCPU71は、受信した特別図柄演出開始コマンドに基づいて演出を開始する制御を行う。
次に、メインCPU60は、今回の変動表示に用いられた第1特別図柄始動記憶領域(0)の値をクリアする(S1072)。S1072の処理を終えると、メインCPU60は、第1特別図柄に関する特別図柄記憶チェック処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理に移す。なお、第2特別図柄に関する特別図柄記憶チェック処理も同様である。
[特別図柄決定処理]
次に、特別図柄記憶チェック処理(図66参照)のS1068において行われる特別図柄決定処理について、図67を参照して説明する。なお、以下に説明する特別図柄決定処理は、第1特別図柄に関するものであるが、第2特別図柄に関する特別図柄決定処理も同様である。
はじめに、メインCPU60は、大当り判定処理(図66のS1067)の結果が大当りであるか否かを判別する(S1091)。
S1091の処理において、大当り判定処理の結果が大当りであると判別したとき(S1091:YES)、メインCPU60は、図柄決定用カウンタから抽出した図柄決定用乱数値に基づいて、第1特別図柄における大当り図柄を決定する(S1092)。その後、メインCPU60は、決定した第1特別図柄における大当り図柄のデータをセットし、大当り図柄のコマンドをセットする(S1093)。
S1093の処理において、メインCPU60は、第1特別図柄における大当り図柄のデータを、メインRAM62の所定領域にセットし、第1特別図柄表示装置22に供給する。第1特別図柄表示装置22は、第1特別図柄を変動表示させて、第1特別図柄の大当り図柄のデータに基づく態様で第1特別図柄を停止表示させる。
また、メインRAM62の所定領域にセットされた第1特別図柄における大当り図柄のコマンドは、特別図柄指定コマンドとして、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に送信される。これにより、副制御回路7は、装飾図柄の大当り態様を液晶表示装置3に導出表示させる。
S1093の処理の後、メインCPU60は、当り図柄(大当り図柄)に対応する当り開始インターバル表示時間データをメインRAM62にセットする(S1094)。
続いて、メインCPU60は、大入賞口開放回数関連データをメインRAM62にセットする(S1095)。本実施形態に係る大当りの種別は、4Rの大当りと、8Rの大当りと、15Rの大当りの3通りである。メインCPU60は、大当りの種別が4Rの大当りである場合に、大入賞口開放回数関連データとして「4」をセットする。また、大当りの種別が8Rの大当りである場合に、大入賞口開放回数関連データとして「8」をセットする。また、大当りの種別が15Rの大当りである場合に、大入賞口開放回数関連データとして「15」をセットする。S1095の処理を終えると、メインCPU60は、特別図柄決定処理を終了し、処理を特別図柄記憶チェック処理(図66参照)に移す。
S1091の処理において、大当り判定処理の結果が大当りではないと判別したとき(S1091:NO)、メインCPU60は、ハズレ図柄のデータをセットし、ハズレ図柄のコマンドをメインRAM62にセットする(S1096)。
S1096の処理において、メインCPU60は、ハズレ図柄のデータを、メインRAM62の所定領域にセットする。そして、変動している第1特別図柄に応じてハズレ図柄のデータを第1特別図柄表示装置22に供給する。
ハズレ図柄のデータが第1特別図柄表示装置22に供給されると、第1特別図柄表示装置22は、第1特別図柄を変動表示させて、ハズレ図柄のデータに基づく態様で第1特別図柄を停止表示させる。
また、メインRAM62の所定領域にセットされたハズレ図柄のコマンドは、特別図柄指定コマンドとして、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に送信される。これにより、副制御回路7は、装飾図柄のハズレ態様を液晶表示装置3に導出表示させる。S1096の処理を終えると、メインCPU60は、特別図柄決定処理を終了し、処理を特別図柄記憶チェック処理(図66参照)に移す。
[特別図柄変動時間管理処理]
次に、第1特別図柄制御処理(図64参照)のS1043において行われる第1特別図柄に関する特別図柄変動時間管理処理について、図68を参照して説明する。なお、以下に説明する特別図柄変動時間管理処理は、第1特別図柄に関するものであるが、第2特別図柄に関する特別図柄変動時間管理処理も同様である。
はじめに、メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示す値である「01H」であるか否かを判別する(S1111)。制御状態フラグが「01H」ではないと判別したとき(S1111:NO)、メインCPU60は、特別図柄変動時間管理処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
S1111の処理において、制御状態フラグが「01H」であると判別したとき(S1111:YES)、メインCPU60は、第1タイマの値が「0」であるか否かを判別する(S1112)。つまり、メインCPU60は、第1タイマにセットされた変動時間を消化したか否かを判別する。
S1112の処理において、第1タイマの値が「0」ではない、つまり、第1タイマにセットされた変動時間を消化していないと判別したとき(S1112:NO)、メインCPU60は、特別図柄変動時間管理処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。一方、第1タイマの値が「0」である、つまり、第1タイマにセットされた変動時間を消化したと判別したとき(S1112:YES)、メインCPU60は、特別図柄表示時間管理を示す値「02H」を制御状態フラグにセットする(S1113)。
次に、メインCPU60は、第2特別図柄の強制停止及び強制変更処理を実行する(S1114)。すなわち、本実施形態において、第2特別図柄の変動中に第1特別図柄において特別遊技状態(大当り遊技状態)を導出する特別図柄を決定する場合は、追撃時間内(第2特別図柄の変動時間内)において、第1特別図柄において当り抽選に当選した場合であるため、第1特別図柄に対応する当りを優先させる。そのため、第2特別図柄が特別遊技状態(大当り遊技状態)に対応する導出図柄を停止予定として変動中の場合にあっても、ハズレの特別図柄に強制的に変更して停止させられ、第2特別図柄の特別遊技状態(大当り遊技状態)がキャンセルされる。また、第2特別図柄がハズレに対応する導出図柄を停止予定として変動中の場合には、特別図柄を変更することなく強制的に停止させられる。なお、本実施形態においては、第2特別図柄に関する特別図柄変動時間管理処理において第1特別図柄の強制停止及び強制変更処理が同様に行われる。これにより、第1特別図柄が特別遊技状態(大当り遊技状態)に対応する導出図柄を停止予定として変動中の場合にあっても、ハズレの特別図柄に強制的に変更して停止させられ、第1特別図柄の特別遊技状態(大当り遊技状態)がキャンセルされる場合がある。
次に、メインCPU60は、第2特別図柄不変動フラグをセットする処理を実行する(S1115)。すなわち、第2特別図柄不変動フラグは、第1特別図柄に基づく特別遊技状態(大当り遊技状態)に移行するときにセットされるものであり、第1特別図柄に基づく特別遊技状態を実行しているために、第2特別図柄ゲームを行わないようにするためのフラグである。これにより、メインCPU60は、第1特別図柄に対応する特別遊技状態にある間、第1特別図柄の停止表示状態を維持する一方で、第2特別図柄の変動表示を行わないようにする。なお、本実施形態においては、特に図示しないが、同様に第2特別図柄に関する特別図柄変動時間管理処理において、第1特別図柄不変動フラグをセットする処理が実行される。
次に、メインCPU60は、図柄停止コマンドをメインRAM62にセットする(S1116)。メインRAM62にセットされた図柄停止コマンドは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に送信される。副制御回路7は、図柄停止コマンドを受信すると、特別図柄が停止されることを認識する。
次に、メインCPU60は、変動開始待ち時間(例えば、10msec)を第1タイマにセットする(S1117)。変動開始待ち時間は、特別図柄の変動表示を終了してから次の特別図柄の変動表示を開始するまでの待ち時間である。
[特別図柄表示時間管理処理]
次に、第1特別図柄制御処理(図64参照)のS1044において行われる第1特別図柄表示時間管理処理について、図69を参照して説明する。なお、以下に説明する特別図柄表示時間管理処理は、第1特別図柄に関するものであるが、第2特別図柄に関する特別図柄表示時間管理処理も同様である。
はじめに、メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値である「02H」であるか否かを判別する(S1121)。制御状態フラグが「02H」ではないと判別したとき(S1121:NO)、メインCPU60は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
S1121の処理において、制御状態フラグが「02H」であると判別したとき(S1121:YES)、メインCPU60は、第1タイマの値が「0」であるか否かを判別する(S1122)。つまり、メインCPU60は、第1タイマにセットされた変動開始待ち時間を消化したか否かを判別する。
S1122の処理において、第1タイマの値が「0」ではない、つまり、第1タイマにセットされた変動開始待ち時間を消化していないと判別したとき(S1122:NO)、メインCPU60は、第1特別ゲームが大当りであるか否かを判別する(S1123)。第1特別ゲームが大当りではないと判別したとき(S1123:NO)、メインCPU60は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
S1123の処理において、第1特別ゲームが大当りであると判別したとき(S1123:YES)、メインCPU60は、遊技状態フラグをクリアする(S1124)。大当り遊技状態では、普図確率及び特図確率が低い状態にする。そのため、第1確変遊技状態フラグ、第2確変遊技状態フラグ、時短遊技状態フラグをオフする。なお、大当り遊技状態フラグを設けて、大当り遊技状態フラグをオンするようにしてもよい。S1124の処理を終えると、メインCPU60は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
S1122の処理において、第1タイマの値が「0」である、つまり、第1タイマにセットされた変動開始待ち時間を消化したと判別したとき(S1122:YES)、メインCPU60は、第1特別ゲームが大当りであるか否かを判別する(S1125)。第1特別ゲームが大当りではないと判別したとき(S1125:NO)、メインCPU60は、時短回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(S1126)。
S1126の処理において、時短回数カウンタの値は「0」ではないと判別したとき(S1126:NO)、メインCPU60は、時短回数カウンタの値を1減算する(S1127)。続いて、メインCPU60は、時短回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(S1128)。
S1128の処理において、時短回数カウンタの値は「0」であると判別したとき(S1128:YES)、メインCPU60は、時短回数フラグをクリアする(S1129)。そして、メインCPU60は、時短カウンタ終了コマンドをメインRAM62にセットする(S1130)。メインRAM62にセットされた時短カウンタ終了コマンドは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に送信される。時短カウンタ終了コマンドを受信した副制御回路7は、通常遊技状態に移行することを認識する。
S1125の処理において、特別ゲームが大当りであると判別したとき(S1125:YES)、メインCPU60は、当り開始インターバル管理処理を示す値である「03H」を制御状態フラグにセットする(S1131)。
次に、メインCPU60は、第1特別図柄に対応する当り開始インターバル時間(例えば、300msec)を第1タイマにセットする(S1132)。続いて、メインCPU60は、大入賞口開放回数カウンタの値として、「FFH」をメインRAM62にセットする(S1133)。
次に、メインCPU60は、特別図柄演出停止コマンドをメインRAM62にセットする(S1134)。メインRAM62にセットされた特別図柄演出停止コマンドは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に送信される。特別図柄演出停止コマンドを受信した副制御回路7は、特別図柄演出の停止を認識する。
続いて、メインCPU60は、第1特別図柄に対応する大当り開始コマンドをメインRAM62にセットする(S1135)。メインRAM62にセットされた大当り開始コマンドは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に送信される。大当り開始コマンドを受信した副制御回路7は、大当り遊技の開始を認識する。S1135の処理を終えると、メインCPU60は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
S1126の処理で時短回数カウンタの値は「0」であると判別したとき(S1126:YES)、S128の処理で時短回数カウンタの値は「0」ではない(NO)と判別したとき、S1130の処理の後、メインCPU60は、特別図柄ゲーム終了処理を示す値である「07H」を制御状態フラグにセットする(S1136)。
次に、メインCPU60は、特別図柄演出停止コマンドをメインRAM62にセットする(S1137)。S1137の処理を終えると、メインCPU60は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
[当り開始インターバル管理処理]
次に、第1特別図柄制御処理(図64参照)のS1045において行われる当り開始インターバル管理処理について、図70を参照して説明する。
はじめに、メインCPU60は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値である「03H」であるか否かを判別する(S1151)。制御状態フラグが「03H」ではないと判別したとき(S1151:NO)、メインCPU60は、当り開始インターバル管理処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
S1151の処理において、制御状態フラグが「03H」であると判別したとき(S1151:YES)、メインCPU60は、第1タイマの値が「0」であるか否かを判別する(S1152)。つまり、メインCPU60は、第1タイマにセットされた当り開始インターバル時間を消化したか否かを判別する。
S1152の処理において、第1タイマの値が「0」ではない、つまり、当り開始インターバル時間を消化していないと判別したとき(S1152:NO)、メインCPU60は、当り開始インターバル管理処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。一方、S1152の処理において、第1タイマの値が「0」である、つまり、当り開始インターバル時間を消化したと判別したとき(S1152:YES)、メインCPU60は、大入賞口開放回数カウンタ上限値をメインRAM62にセットする(S1153)。
S1153の処理における上限値は、特別図柄決定処理(図67参照)のS1095の処理においてメインRAM62にセットした大入賞口開放回数関連データである。すなわち、S1153処理において、メインCPU60は、大入賞口開放回数カウンタ上限値として「4」、「8」、又は「15」をセットする。なお、大入賞口開放回数カウンタの値は、ラウンド数と同義である。
本実施形態によれば、図柄停止表示後(図68のS1116)に大入賞口開放回数カウンタ上限値をセットする(図70のS1153)処理順になっている。なお、他の例として、大入賞口開放回数カウンタ上限値のセットは、特別図柄決定処理(図66のS1068)において抽選の結果が大当りの場合に、その次の処理で行ってもよい。
次に、メインCPU60は、メインRAM62の大入賞口開放回数カウンタの値に1加算する(S1154)。上述したように、特別図柄表示時間管理処理(図69参照)のS1133の処理において、大入賞口開放回数カウンタの値に「FFH(すなわち−1)」が設定されている。そのため、S1153の処理を行うと、大入賞口開放回数カウンタの値は、「0」になる。本実施形態では、大当りの最初のラウンド(1ラウンド目)には、大入賞口開放回数カウンタの値として「0」を対応させて、ラウンド数の管理を行う。
仮に、最初から大入賞口開放回数カウンタの値に「0」がセットされている場合は、1ラウンド目の開放処理の後に、ラウンド数が最終ラウンド(N−1)か否かを判定する。そして、最終ラウンド数がN−1ではない場合に、ラウンド間インターバル処理を行い、大入賞口開放回数カウンタに1を加算して、2ラウンド目以降の開放処理を行う。このような処理を、最終ラウンド数がN−1になるまで繰り返す。すなわち、1ラウンド目の開放処理だけ別に行う必要がある。
これに対し、大入賞口開放回数カウンタの値に「FFH(すなわち−1)」を設定している場合は、当り開始インターバル管理処理まで大入賞口開放回数カウンタの値に「FFH(すなわち−1)」が設定されている。したがって、実際のラウンド数の管理には初期値(FFH)が関与しないようになる。その結果、大当りの種別に関わらず1ラウンド目からNラウンド目までの開放処理を1つの処理に集約させることが可能となり、メインROM61の使用領域を削減することができる。
S1154の処理の後、メインCPU60は、大当り図柄の種類に応じたラウンド毎の第1,第2大入賞口16A,16Bの開閉パターンをセットする(S1155)。続いて、メインCPU60は、大入賞口開放中表示コマンドデータをメインRAM62にセットする(S1156)。メインRAM62にセットされた大入賞口開放中表示コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に大入賞口開放中表示コマンドとして送信される。
次に、メインCPU60は、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値「04H」を制御状態フラグにセットする(S1157)。続いて、メインCPU60は、メインRAM62の大入賞口入賞カウンタをクリアする(S1158)。そして、メインCPU60は、大入賞口開放時間(例えば、300000msec)を第1タイマにセットする(S1159)。
次に、メインCPU60は、大入賞口作動中信号をセットする(S1160)。大入賞口作動中信号は、第1大入賞口16A又は第2大入賞口16Bが開放中であることを示すデータである。この処理において、メインCPU60は、大入賞口を開放させるために、メインROM61から読み出されたデータに基づいて、メインRAM62に位置付けられた変数を更新する。このように更新された変数は、ポート出力処理(図63のS1034)により、大入賞口に係るソレノイド(第1大入賞口ソレノイド171、第2大入賞口ソレノイド172)を駆動して大入賞口を開放状態にする。S1160の処理を終えると、メインCPU60は、当り開始インターバル管理処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
[大入賞口再開放前待ち時間管理処理]
次に、第1特別図柄制御処理(図64参照)のS1046において行われる大入賞口再開放前待ち時間管理処理について、図71を参照して説明する。なお、以下に説明する大入賞口再開放前待ち時間管理処理は、第1特別図柄に関するものであるが、第2特別図柄に関する大入賞口再開放前待ち時間管理処理も同様である。
はじめに、メインCPU60は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値である「05H」であるか否かを判別する(S1171)。制御状態フラグが「05H」ではないと判別したとき(S1171:NO)、メインCPU60は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
S1171の処理において、制御状態フラグが「05H」であると判別したとき(S1171:YES)、メインCPU60は、第1タイマの値が「0」であるか否かを判別する(S1172)。つまり、メインCPU60は、第1タイマにセットされたラウンド間インターバル時間を消化したか否かを判別する。
S1172の処理において、第1タイマの値が「0」ではない、つまり、ラウンド間インターバル時間を消化していないと判別したとき(S1172:NO)、メインCPU60は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。一方、S1172の処理において、第1タイマの値が「0」である、つまり、ラウンド間インターバル時間を消化したと判別したとき(S1172:YES)、メインCPU60は、メインRAM62の大入賞口開放回数カウンタの値に1加算する(S1173)。
次に、メインCPU60は、大入賞口開放中表示コマンドデータをメインRAM62にセットする(S1174)。この場合の大入賞口開放中表示コマンドデータは、2ラウンド目以降を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に大入賞口開放中表示コマンドとして送信される。この大入賞口開放中表示コマンドには、サブCPU71に対してラウンドカウンタに1加算する旨の指示が含まれている。
続いて、メインCPU60は、大入賞口開放処理を示す値である「04H」を制御状態フラグにセットする(S1175)。そして、メインCPU60は、メインRAM62の大入賞口入賞カウンタをクリアする(S1176)。
次に、メインCPU60は、大入賞口開放時間(例えば、300000msec)を第1タイマにセットする(S1177)。その後、メインCPU60は、監視対象の大入賞口作動中信号(第1大入賞口作動中信号又は第2大入賞口作動中信号)をメインRAM62にセットする(S1178)。本実施形態では、奇数ラウンドにおける開放対象の大入賞口が第1大入賞口16Aであり、偶数ラウンドにおける開放対象の大入賞口が第2大入賞口16Bである。S1178の処理を終えると、メインCPU60は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
[大入賞口開放処理]
次に、第1特別図柄制御処理(図64参照)のS1047において行われる大入賞口開放処理について、図72を参照して説明する。なお、以下に説明する大入賞口開放処理は、第1特別図柄に関するものであるが、第2特別図柄に関する大入賞口開放処理も同様である。
はじめに、メインCPU60は、制御状態フラグが大入賞口開放処理を示す値である「04H」であるか否かを判別する(S1191)。制御状態フラグが「04H」ではないと判別したとき(S1191:NO)、メインCPU60は、大入賞口開放処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
S1191の処理において、制御状態フラグが「04H」であると判別したとき(S1191:YES)、メインCPU60は、大入賞口カウンタが「10」以上であるか否かを判別する(S1192)。大入賞口カウンタが「10」以上ではないと判別したとき(S1192:NO)、メインCPU60は、セットしたラウンド毎の開閉パターンに応じて大入賞口開閉処理を行う(S1193)。
S1193の処理において、メインCPU60は、当り開始インターバル管理処理(図70参照)のS1155でセットしたラウンド毎の開閉パターンに応じて第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bを開閉させる。具体的には、ラウンド毎の開閉パターンに応じて、ラウンド間インターバル時間を待って第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bを交互に閉じて開けるという処理を繰り返す。この第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bの動作については、後で図79を参照して説明する。
次に、メインCPU60は、第1タイマの値が「0」であるか否かを判別する(S1194)。つまり、メインCPU60は、第1タイマにセットされた大入賞口開放時間を消化したか否かを判別する。
S1194の処理において、第1タイマの値が「0」ではない、つまり、大入賞口開放時間を消化していないと判別したとき(S1194:NO)、メインCPU60は、大入賞口開放処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
S1194の処理で第1タイマの値が「0」である、つまり、大入賞口開放時間を消化したと判別したとき(S1194:YES)、又はS1192の処理で大入賞口カウンタが「10」以上であると判別したとき(S1192:YES)、メインCPU60は、第1タイマをクリアする(S1195)。そして、メインCPU60は、大入賞口閉鎖データをセットする(S1196)。
S1196の処理において、メインCPU60は、開放中の大入賞口を閉鎖させるために、メインROM61から読み出されたデータに基づいて、メインRAM62に位置付けられた変数を更新する。このように更新された変数は、ポート出力処理(図63のS1034)により、開放中の大入賞口に係るソレノイド(第1大入賞口ソレノイド171、第2大入賞口ソレノイド172)を駆動して、開放中の大入賞口を閉鎖状態にする。
次に、メインCPU60は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数上限値以上であるか否かを判別する(S1197)。大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数上限値以上ではないと判別したとき(S1197:NO)、メインCPU60は、ラウンド間インターバル時間(例えば、50msec)を第1タイマにセットする(S1198)。
続いて、メインCPU60は、閉鎖した大入賞口に対する残留監視時間(例えば、1000msec)を第2タイマにセットする(S1199)。この処理においてセットした第2タイマの値は、後述するシステムタイマ割込処理(図75参照)において減算される。
次に、メインCPU60は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値である「05H」を制御状態フラグにセットする(S1200)。
その後、メインCPU60は、ラウンド間表示コマンドデータをメインRAM62にセットする(S1201)。メインRAM62にセットしたラウンド間表示コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71にラウンド間表示コマンドとして送信される。S1201の処理を終えると、メインCPU60は、大入賞口開放処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
S1197の処理で大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数上限値以上であると判別したとき(S1197:YES)、メインCPU60は、閉鎖した大入賞口に対する残留監視時間(例えば、1000msec)を第2タイマにセットする(S1202)。大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数上限値以上である場合は、大当り遊技の最終ラウンド(4ラウンド、8ラウンド、又は15ラウンド)である。したがって、S1202の処理において、閉鎖した大入賞口は、第2大入賞口16Bである。
次に、メインCPU60は、当り終了インターバル時間(例えば、800msec)を第1タイマにセットする(S1203)。続いて、メインCPU60は、当り終了インターバル処理を示す値である「06H」を制御状態フラグにセットする(S1204)。
その後、メインCPU60は、特別図柄当りインターバル終了表示コマンドデータをメインRAM62にセットする(S1205)。特別図柄当りインターバル終了表示コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に特別図柄当りインターバル終了表示コマンドとして送信される。S1205の処理を終えると、メインCPU60は、大入賞口開放処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
[当り終了インターバル処理]
次に、第1特別図柄制御処理(図64参照)のS1048において行われる当り終了インターバル処理について、図73を参照して説明する。なお、以下に説明する当り終了インターバル処理は、第1特別図柄に関するものであるが、第2特別図柄に関する当り終了インターバル処理も同様である。
はじめに、メインCPU60は、制御状態フラグが当り終了インターバル処理を示す値である「06H」であるか否かを判別する(S1211)。制御状態フラグが「06H」ではないと判別したとき(S1211:NO)、メインCPU60は、当り終了インターバル処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
S1211の処理において、制御状態フラグが「06H」であると判別したとき(S1211:YES)、メインCPU60は、第1タイマの値が「0」であるか否かを判別する(S1212)。つまり、メインCPU60は、第1タイマにセットされた当り終了インターバル時間を消化したか否かを判別する。
S1212の処理において、第1タイマの値が「0」ではない、つまり、当り終了インターバル時間を消化していないと判別したとき(S1212:NO)、メインCPU60は、当り終了インターバル処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。一方、S1212の処理において、第1タイマの値が「0」である、つまり、当り終了インターバル時間を消化したと判別したとき(S1212:YES)、メインCPU60は、特別図柄ゲーム終了処理を示す値である「07H」を制御状態フラグにセットする(S1213)。
S1213の処理の後、メインCPU60は、当り図柄及び当選時の遊技状態に応じた制御データをメインRAM62にセットする(S1214)。この処理において、メインCPU60は、第1確変遊技状態フラグ又は第2確変遊技状態フラグを制御データとしてセットする。このとき、メインCPU60は、時短回数カウンタに、「20」、「30」、「50」の何れかをセットする。
具体的には、大当りの種別が15Rの大当りであった場合に、メインCPU60は、第1確変遊技状態フラグを制御データとしてセットする。また、大当りの種別が8R又は4Rの大当りであって当選時の遊技状態が第1確変遊技状態、第2確変遊技状態、時短遊技状態のいずれかであった場合に、メインCPU60は、第1確変遊技状態フラグを制御データとしてセットする。第1確変遊技状態フラグを制御データとしてセットすると、遊技状態は、大当り遊技状態から第1確変遊技状態に移行される。
一方、大当りの種別が8R又は4Rの大当りであって当選時の遊技状態が通常遊技状態であった場合に、メインCPU60は、第2確変遊技状態フラグを制御データとしてセットする。第2確変遊技状態フラグを制御データとしてセットすると、遊技状態は、大当り遊技状態から第2確変遊技状態に移行される。
S1214の処理の後、メインCPU60は、当り終了インターバル処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
[特別図柄ゲーム終了処理]
次に、第1特別図柄制御処理(図64参照)のS1049において行われる第1特別図柄ゲーム終了処理について、図74を参照して説明する。なお、以下に説明する特別図柄ゲーム終了処理は、第1特別図柄に関するものであるが、第2特別図柄に関する特別図柄ゲーム終了処理も同様である。
はじめに、メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値である「07H」であるか否かを判別する(S1221)。制御状態フラグが「07H」ではないと判別したとき(S1221:NO)、メインCPU60は、特別図柄ゲーム終了処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
S1221の処理において、制御状態フラグが「07H」であると判別したとき(S1221:YES)、メインCPU60は、第2特別図柄不変動フラグ(図68のS1115参照)がセットされているか否かを判別する(S1222)。第2特別図柄不変動フラグがセットされていないと判別したとき(S1222:NO)、メインCPU60は、後述するS1224の処理に移行する。一方、第2特別図柄不変動フラグがセットされていると判別したとき(S1222:YES)、メインCPU60は、第2特別図柄不変動フラグをクリアする処理を実行し(S1223)、その後、S1224の処理に移行する。
S1224の処理において、メインCPU60は、特別図柄記憶チェック処理を示す値である「00H」を制御状態フラグにセットする(S1224)。S214の処理の後、メインCPU60は、特別図柄ゲーム終了処理を終了し、処理を第2特別図柄制御処理(図65参照)に移す。
[システムタイマ割込処理]
次に、システムタイマ割込処理について、図75を参照して説明する。メインCPU60は、実行中のメイン処理を中断して、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。
はじめに、メインCPU60は、レジスタの退避を行う(S1231)。次に、メインCPU60は、タイマ更新処理を行う(S1232)。この処理において、メインCPU60は、第1タイマや第2タイマ等の各種のタイマを更新する。
次に、メインCPU60は、ウォッチドッグ出力データにクリアデータをセットする(S1233)。この処理において、メインCPU60は、ウォッチドッグ出力データにクリアデータをセットする。さらに、メインCPU60は、ウォッチドッグ出力データに基づく制御信号を主制御回路6の初期リセット回路63に送信する。
初期リセット回路63は、受信した制御信号に基づいてコンデンサの電圧を開放する。その後、所定時間(例えば、3100msec)が経過すると、初期リセット回路63は、メインCPU60にシステムリセット信号を送信する。メインCPU60は、この初期リセット回路63からシステムリセット信号を受信すると、システムリセット状態となる。なお、所定時間は、初期リセット回路63に設けられたウォッチドッグタイマがクリアされてから初期リセット回路63に接続されたコンデンサの容量で決定される。
S1233の処理の後、メインCPU60は、乱数更新処理を行う(S1234)。この処理において、メインCPU60は、大当り判定用カウンタ、図柄決定用カウンタ、当り判定用カウンタ、変動パターン決定用カウンタ、演出パターン決定用カウンタなどの乱数を更新する。なお、大当り判定用カウンタ及び図柄決定用カウンタは、カウンタ値の更新タイミングが不定であると、公正さに欠ける。そのため、大当り判定用カウンタ及び図柄決定用カウンタは、公正さを担保するために2msec毎の決まったタイミングで更新を行う。
S1234の処理の後、メインCPU60は、スイッチ入力処理を行う(S1235)。この処理において、メインCPU60は、スイッチセンサに入力があったか否か判定する。メインCPU60は、第1カウントセンサ161、第2カウントセンサ162、一般入賞口入球センサ181等の各種のスイッチセンサから送信された検知信号を受信して、各種のスイッチセンサが遊技球を検知した場合に、スイッチセンサに入力があったと判定する。
S1235の処理の後、メインCPU60は、レジスタの復帰を行う(S1236)。この処理において、メインCPU60は、割込処理前のアドレスにレジスタを復帰させる。S1236の処理の後、メインCPU60は、システムタイマ割込処理を終了する。
[タイマ更新処理]
次に、システムタイマ割込処理(図75参照)のS1232において行われるタイマ更新処理について、図76を参照して説明する。
はじめに、メインCPU60は、システムタイマ監視タイマの値を1加算する(S1241)。システムタイマ監視タイマは、システムタイマ割込処理の実行(起動)回数を計数するためのタイマである。本実施形態では、システムタイマ割込処理の実行(起動)回数が所定の条件(3回)に達すると、所定の処理(特別図柄制御処理等)を実行させる。
次に、メインCPU60は、第1タイマの値を1減算する(S1242)。この処理において、メインCPU60は、第1タイマにいずれかの値がセットされている場合に、その値を1減算する。続いて、メインCPU60は、第2タイマの値を1減算する(S1243)。この処理において、メインCPU60は、第2タイマにいずれかの値がセットされている場合に、その値を1減算する。
次に、メインCPU60は、第2タイマの値は「0」であるか否かを判別する(S1244)。つまり、メインCPU60は、残留監視時間を消化したか否かを判別する。S1244の処理において、第2タイマの値は「0」ではない、つまり、残留監視時間を消化していないと判別したとき(S1244:NO)、メインCPU60は、タイマ更新処理を終了し、処理をシステムタイマ割込処理(図75参照)に移す。
S1244の処理において、第2タイマの値は「0」である、つまり、残留監視時間を消化したと判別したとき(S1244:YES)、メインCPU60は、残留球監視処理を終了し、監視対象の大入賞口作動中信号をオフする(S1245)。ここで、第2タイマは00H〜07Hのどこでも「0」になる可能性がある。そのため、タイマ割込処理にて一括で処理することで00H〜07Hの各処理において判定する必要が無くなり、制御負担を少なくすることが可能となる。S1245の処理の後、メインCPU60は、タイマ更新処理を終了し、処理をシステムタイマ割込処理(図75参照)に移す。
[スイッチ入力処理]
次に、システムタイマ割込処理(図75参照)のS1235において行われるスイッチ入力処理について、図77を参照して説明する。
はじめに、メインCPU60は、賞球関連スイッチチェック処理を行う(S1251)。この処理において、メインCPU60は、第1カウントセンサ161、第2カウントセンサ162、一般入賞口入球センサ181、第1始動口入球センサ141、第2始動口入球センサ142の入力があったか否かを判別する。言い換えれば、第1カウントセンサ161、第2カウントセンサ162、、一般入賞口入球センサ181、第1始動口入球センサ141、第2始動口入球センサ142が遊技球を検知したか否かを判別する。
そして、メインCPU60は、第1カウントセンサ161、第2カウントセンサ162の入力があったと判定した場合に、大入賞口カウンタの値に1加算する。また、一般入賞口入球センサ181の入力があったと判定した場合に、一般入賞口カウンタの値に1加算する。また、第1始動口入球センサ141又は第2始動口入球センサ142の入力があったと判定した場合に、第1始動口カウンタ又は第2始動口カウンタの値に1加算する。
S1251の処理の後、メインCPU60は、特別図柄関連スイッチチェック処理を行う(S1252)。この特別図柄関連スイッチチェック処理については後述する。続いて、メインCPU60は、普通図柄関連スイッチチェック処理を行う(S1253)。
S1253の処理において、メインCPU60は、通過球センサ151の入力があったか否か、言い換えれば通過球センサ151が遊技球を検知したか否かを判別する。この処理で通過球センサ151の入力があったと判別したとき、メインCPU60は、保留個数が上限(例えば、4個)である否かを判別し、上限であると判定した場合に普通図柄関連スイッチチェック処理を終了する。
一方、保留個数が上限ではないと判別したとき、メインCPU60は、普通図柄ゲームの当り判定用カウンタから当り判定用乱数値を抽出し、さらに当り図柄決定用カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出する。そして、抽出した当り判定用乱数値と当り図柄決定用乱数値をメインRAM62の普通図柄記憶領域に格納する。
S1253の処理の後、メインCPU60は、異常関連スイッチチェック処理を行う(S1254)。この処理において、メインCPU60は、異常関連スイッチの入力結果が異常状態を示しているか否かを判別する。
異常関連スイッチとしては、例えば、ガラスドアの開閉スイッチを挙げることができる。メインCPU60は、ガラスドアの開閉スイッチによってガラスドアが開放されていることが検知された場合に、異常関連スイッチの入力結果が異常状態を示していると判別する。
また、異常関連スイッチの別の例としては、第1カウントセンサ161、第2カウントセンサ162を挙げることができる。メインCPU60は、第1大入賞口作動中信号がOFFのときに第1カウントセンサ161の入力があった場合に、異常関連スイッチの入力結果が異常状態を示していると判別する。また、第2大入賞口作動中信号がOFFのときに第2カウントセンサ162の入力があった場合に、異常関連スイッチの入力結果が異常状態を示していると判別する。
異常関連スイッチの入力結果が異常状態を示していると判別したとき、メインCPU60は、異常を報知するための処理を行う。一方、異常関連スイッチの入力結果が異常状態を示していないと判別したとき、メインCPU60は、異常関連スイッチチェック処理を終了する。
S1254の処理の後、メインCPU60は、スイッチ入力処理を終了し、処理をシステムタイマ割込処理(図75参照)に移す。
[特別図柄関連スイッチチェック処理]
次に、スイッチ入力処理(図77参照)のS1252において行われる特別図柄関連スイッチチェック処理について、図78を参照して説明する。
はじめに、メインCPU60は、第1始動口14Aへの特別図柄始動入賞が検出されたか否かを判別する(S1261)。つまり、メインCPU60は、第1始動口入球センサ141の入力があったか否かを判別する。
S1261の処理において、第1始動口44への特別図柄始動入賞が検出された、つまり、第1始動口入球センサ141の入力があったと判別したとき(S1261:YES)、メインCPU60は、第1特別図柄の始動記憶が4以上であるか否かを判別する(S1262)。第1特別図柄の始動記憶が4以上であると判別したとき(S1262:YES)、メインCPU60は、特別図柄関連スイッチチェック処理を終了し、処理をスイッチ入力処理(図77参照)に移す。
S1262の処理において、第1特別図柄の始動記憶が4以上ではないと判別したとき(S1262:NO)、メインCPU60は、第1特別図柄の始動記憶に1加算する(S1263)。続いて、メインCPU60は、各種乱数値取得処理を行う(S1264)。
S1264の処理において、メインCPU60は、大当り判定用乱数値、当り図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、メイン側演出選択用乱数値、保留演出選択用乱数値をそれぞれのカウンタから抽出する。そして、抽出した各種乱数値群をメインRAM62の第1特別図柄始動記憶領域に格納する。
本実施形態の第1特別図柄始動記憶領域は、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜(4)を有している。第1特別図柄始動記憶領域(0)に格納された大当り判定用乱数値及び当り図柄決定用乱数値に基づく判定結果は、第1特別図柄表示装置22によって導出表示される。また、第1,第2特別図柄表示装置22,23による特別図柄の変動中に特別図柄始動入賞が検出されることで抽出された各種乱数値群は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に順に格納される。
S1264の処理の後、メインCPU60は、第1特別図柄変動状態データをメインRAM62にセットする(S1265)。続いて、メインCPU60は、入賞演出判定処理を行う(S1266)。この処理において、メインCPU60は、乱数抽選に基づいて保留演出(先読み演出)を行うか否かを決定する。
次に、メインCPU60は、始動口入賞コマンドをメインRAM62にセットする(S1267)。メインRAM62にセットされた始動口入賞コマンドは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に送信される。始動口入賞コマンドを受信した副制御回路7は、始動口入賞があったことや大当り抽選結果の当否を認識する。ここでの処理は、取得乱数に基づいて大当りか否かを予測判断するものであり、この処理により、始動入賞した遊技球について実際の変動開始よりも前に事前に判定することが可能となっている。なお、実施の大当り判定は、前述のS1067の処理で実行する。
始動口入賞コマンドには、S1266の処理において入賞演出を行うことを決定した場合の入賞演出の内容(例えば、演出表示される保留球の表示態様を変更する演出)を示すデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶情報に基づいて演出を実行するといった、所謂「先読演出(保留演出)」が可能となる。
S1267の処理の後、メインCPU60は、特別図柄関連スイッチチェック処理を終了し、処理をスイッチ入力処理(図77参照)に移す。
S1261の処理において、第1始動口14Aへの特別図柄始動入賞が検出されていない、つまり、第1始動口入球センサ141の入力が無かったと判別したとき(S1261:NO)、メインCPU60は、第2始動口14Bへの特別図柄始動入賞が検出されたか否かを判別する(S1268)。すなわち、メインCPU60は、第2始動口入球センサ142の入力があったか否かを判別する。
S1268の処理において、第2始動口14Bへの特別図柄始動入賞が検出されていない、つまり、第2始動口入球センサ142の入力が無かったと判別したとき(S1268:NO)、メインCPU60は、第2特別図柄の始動記憶が4以上であるか否かを判別する(S1269)。第2特別図柄の始動記憶が4以上であると判別したとき(S1269:YES)、メインCPU60は、特別図柄関連スイッチチェック処理を終了し、処理をスイッチ入力処理(図77参照)に移す。
S1269の処理において、第2特別図柄の始動記憶が4以上ではないと判別したとき(S1269:NO)、メインCPU60は、第2特別図柄の始動記憶に1加算する(S1270)。続いて、メインCPU60は、各種乱数値取得処理を行う(S1271)。
S1271の処理において、メインCPU60は、大当り判定用乱数値、当り図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、メイン側演出選択用乱数値、保留演出選択用乱数値をそれぞれのカウンタから抽出する。そして、抽出した各種乱数値群をメインRAM62の第2特別図柄始動記憶領域に格納する。
本実施形態の第2特別図柄始動記憶領域は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜(4)まで設けられている。第2特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された大当り判定用乱数値及び当り図柄決定用乱数値に基づく判定結果は、第2特別図柄表示装置23によって導出表示される。また、第1,第2特別図柄表示装置22,23による特別図柄の変動中に第2始動口14Bへの特別図柄始動入賞が検出されることで抽出された各種乱数値群は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に順に格納される。
S1271の処理の後、メインCPU60は、第2特別図柄変動状態データをメインRAM62にセットする(S1272)。続いて、メインCPU60は、入賞演出判定処理を行う(S1273)。この処理において、メインCPU60は、乱数抽選に基づいて保留演出(先読み演出)を行うか否かを決定する。
次に、メインCPU60は、始動口入賞コマンドをメインRAM62にセットする(S1274)。メインRAM62にセットされた始動口入賞コマンドは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に送信される。始動口入賞コマンドを受信した副制御回路7は、始動口入賞があったことや大当り抽選結果の当否を認識する。
始動口入賞コマンドには、S1273の処理において入賞演出を行うことを決定した場合の入賞演出の内容(例えば、演出表示される保留球の表示態様を変更する演出)を示すデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶情報に基づいて演出を実行するといった、所謂「先読演出(保留演出)」が可能となる。
S1274の処理の後、メインCPU60は、特別図柄関連スイッチチェック処理を終了し、処理をスイッチ入力処理(図77参照)に移す。
<大入賞口の動作>
次に、第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bの動作について、図79を参照して説明する。図79は、第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bの動作に係るタイムチャートである。
第1特別図柄表示装置22又は第1特別図柄表示装置23によって大当り図柄が停止表示されると、図79に示すように、当り開始インターバル時間(300msec)を経過してから第1大入賞口16Aが開放状態になる。当り開始インターバル時間と、第1大入賞口16Aの開放時間(大入賞口開放時間)は、第1タイマによって管理される。
第1大入賞口16Aが開放状態になると、第1大入賞口作動中信号がセット(オン)される。第1大入賞口作動中信号は、第1大入賞口16Aが開放中であることを示すデータであり、第1カウントセンサ161による遊技球の計数は、第1大入賞口作動中信号がONであるときに有効になる。
その後、第1大入賞口16Aが閉鎖状態になると、ラウンド間インターバル時間(50msec)を経過してから第2大入賞口16Bが開放状態になる。ラウンド間インターバル時間は、第1タイマによって管理される。
また、第1大入賞口16Aが閉鎖状態になっても、第1大入賞口作動中信号のオンは、残留球監視時間(1000msec)が経過するまで維持される。これは、第1大入賞口16Aが閉鎖状態になってから所定の時間が経過するまで、第1カウントセンサ161による遊技球の計数を有効にするためである。これにより、第1大入賞口16Aが閉鎖状態になったときに計数されていない遊技球を、第1大入賞口16Aが閉鎖状態になってから計数することができ、第1大入賞口16Aに入賞した遊技球を正確に計数することができる。残留球監視時間は、第2タイマによって管理される。
本実施形態では、ラウンド間インターバル時間を第1タイマによって管理し、残留球監視時間を第2タイマによって管理する。そのため、残留球監視時間を経過していなくても、ラウンド間インターバル時間が経過していれば、第2大入賞口16Bを開放状態にすることができる。
したがって、第1大入賞口16Aが閉鎖状態になってから第2大入賞口16Bを開放状態にするまでの時間と、第2大入賞口16Bが閉鎖状態になってから第1大入賞口16Aを開放状態にするまでの時間を短くすることができる。すなわち、第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bが閉鎖状態になっている時間を、ラウンド間インターバル時間(50msec)のみにすることができる。
ラウンド間インターバル時間は、第1大入賞口16Aが閉鎖状態になるときに第1大入賞口16Aの直上にある遊技球が自由落下によって移動しても、次に開放されることとなる開放状態の第2大入賞口16Bの上方に位置するような時間が望ましい。
大当り遊技の最終ラウンドが終了して第2大入賞口16Bに係る残留球監視時間を経過する前に、次の大当り遊技が開始されると、残留球監視時間の経過中に第1大入賞口16Aが開放状態になってしまう。その結果、第1大入賞口作動中信号がONされ、大当り遊技が継続していることになってしまう。そのため、残留球監視時間は、大当り遊技が終了してから(第2大入賞口16Bが閉鎖状態になってから)、次の大当り遊技が開始される(第1大入賞口16Aが開放状態になる)までの最短時間よりも短くすることが望ましい。
ところで、1ラウンド目の第1大入賞口16Aに係る残留球監視時間が経過する前に、第2大入賞口16Bの第2カウントセンサ162で10個の遊技球をカウントする場合がある。この場合に、第1タイマによってラウンド間インターバル時間を管理するため、第2タイマは、1ラウンド目の第1大入賞口16Aに係る残留球監視時間が経過する前に、2ラウンド目の第2大入賞口16Bに係る残留球監視時間を管理しなければならなくなる。そのため、1ラウンド目の第1大入賞口16Aに係る第1大入賞口作動中信号の出力時間が短くなり、1ラウンド目の第1大入賞口16Aに入賞した遊技球が全てカウントされない可能性がある。
このような現象を緩和するには、例えば、タイマを3つ設け、第1大入賞口16Aに係る残留球監視時間を管理するタイマ(例えば第2タイマ)と、第2大入賞口16Bに係る残留球監視時間を管理するタイマ(例えば第3タイマ)を別にするとよい。これにより、一方の大入賞口に係る残留球監視時間が経過する前に他方の大入賞口が開放して閉鎖しても、第1タイマで管理されるラウンド間インターバル時間が経過して一方の大入賞口が開放する直前まで、一方の大入賞口に係る大入賞口作動中信号を出力することができる。その結果、一方の大入賞口に入賞した遊技球をカウントするための時間をラウンド間インターバル時間分だけ延ばすことができる。
このとき、第1タイマでラウンド間インターバル時間が管理され、第2タイマで第1大入賞口16Aに係る残留監視時間が管理され、第3タイマで第2大入賞口16Bに係る残留監視時間が管理される。そして、大入賞口作動中信号は、第1大入賞口16A及び第2大入賞口16Bの両方が作動中であると出力される。
なお、通常の遊技機では、大入賞口作動中信号を出力していないときに対象となる大入賞口のカウントセンサにて遊技球が検出されると、エラーが検出されることになる。しかし、このようなエラーを回避するために、大入賞口作動中信号の出力が終了してから所定時間(例えば、3000msec)は、エラーを検出しないようにすることが望ましい。
なお、上述のような現象は、頻繁に起こる現象ではない。例えば、本実施形態を含む通常のパチンコ遊技機における発射装置は、1分間に約100個の遊技球を発射する性能を有しており、1個の遊技球を発射するために必要な時間は約600msecである。遊技者が遊技球を発射し続けた状態において、遊技領域上には通常5個程度の遊技球が自重により落下しながら位置している。仮に、その5個の遊技球が全て開放状態の大入賞口に入賞するとしても、入賞可能な残り5個の遊技球を発射するには、約3000msecを要することになる。したがって、残留球監視時間を1000msecに設定した場合は、一方の大入賞口に係る残留球監視時間が経過する前に他方の大入賞口が開放して閉鎖することは極めて少ないと考えられる。
次に、本発明に適した他の実施形態(以下、第1実施形態と称する)について、図80〜105を参照して説明する。
[大当り判定用テーブル、大当り図柄決定用テーブル]
図80は、第1実施形態における大当り判定用テーブル及び大当り図柄決定用テーブルを示している。これらのテーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。
図80(a)及び(b)に示すように、大当り判定用テーブルは、第1始動口14A及び第2始動口14Bのいずれか一方に遊技球が入賞したことを第1始動口入球センサ141及び第2始動口入球センサ142において検知されたことを契機として、大当り判定用乱数に基づいて特別図柄による大当り抽選を行うときに参照されるものである。特別図柄抽選に用いられる大当り判定用乱数は、0〜299の300個である。図80(a)に示すように、通常遊技状態では、大当り判定用乱数「0」が抽出されると、大当り抽選による判定結果が大当りとなる。一方、大当り判定用乱数「1」〜「299」が抽出されると、大当り抽選による判定結果がハズレとなる。図80(b)に示すように、確変遊技状態では、大当り判定用乱数「0」〜「9」が抽出されると、大当り抽選による判定結果が大当りとなる。一方、大当り判定用乱数「10」〜「299」が抽出されると、大当り抽選による判定結果がハズレとなる。すなわち、本実施形態では、第1特別図柄221と第2特別図柄231との各々に対して異なる当選確率となるような大当り抽選の仕組みが採用されておらず、何れの特別図柄221,231に対しても同一の当選確率で大当り抽選が行われる。
図80(c)及び(d)に示すように、大当り図柄決定用テーブルは、大当り抽選の判定結果に応じて大当り図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り図柄決定用乱数に基づいて第1特別図柄221及び第2特別図柄231の停止図柄を決定する際に参照されるものである。停止図柄の決定に際して用いられる大当り図柄決定用乱数は、0〜5の6個である。図80(c)に示すように、第1特別図柄221の停止図柄は、大当り図柄決定用テーブル(第1特別図柄)を参照することで次のようになる。大当り抽選の判定結果が大当りの場合、大当り図柄決定用乱数「0」が抽出されると、大当り種別の判定結果が15R確変大当りで停止図柄が「A」となり、大当り図柄決定用乱数「1」が抽出されると、大当り種別の判定結果が8R確変大当りで停止図柄が「B」となり、大当り図柄決定用乱数「2」が抽出されると、大当り種別の判定結果が4R確変大当りで停止図柄が「C」となり、大当り図柄決定用乱数「3」〜「5」が抽出されると、大当り種別の判定結果が4R通常大当りで停止図柄がそれぞれ「D」、「E」、「F」となる。大当り抽選の判定結果がハズレの場合、大当り図柄決定用乱数「0」〜「5」の何れが抽出されても、大当り種別の判定結果がハズレで停止図柄が「G」となる。図80(d)に示すように、第2特別図柄231の停止図柄は、大当り図柄決定用テーブル(第2特別図柄)を参照することで次のようになる。大当り抽選の判定結果が大当りの場合、大当り図柄決定用乱数「0」、「1」が抽出されると、大当り種別の判定結果が15R確変大当りで停止図柄がそれぞれ「H」、「I」となり、大当り図柄決定用乱数「2」が抽出されると、大当り種別の判定結果が4R確変大当りで停止図柄が「J」となり、大当り図柄決定用乱数「3」〜「5」が抽出されると、大当り種別の判定結果が4R通常大当りで停止図柄がそれぞれ「K」、「L」、「M」となる。大当り抽選の判定結果がハズレの場合、大当り図柄決定用乱数「0」〜「5」の何れが抽出されても、大当り種別の判定結果がハズレで停止図柄が「N」となる。
なお、本実施形態において、時短回数(時短遊技回数)は、確変大当りでは次回大当りまで継続するものであり、通常大当りでは50回となっている。また、本実施形態の他の例としては、上述したものに限らず、次のようなものとしてもよい。例えば、大当り種別としては、15R確変大当り、8R確変大当り、4R確変大当り、4R通常大当りという4種類に限らず、その他様々なラウンド数大当りを設けてもよい。また、1ラウンドの間に大入賞口を複数回開放させるようにしてもよい。大入賞口の開放時間は、常に一律の時間である必要はなく、ラウンド毎あるいは大当り種別に応じて変更されるようにしてもよい。本実施形態の説明では、小当りについて特に触れないが、大入賞口が開放するその発生前後で遊技状態が変化しない小当りを設け、所定の大当り判定用乱数を抽出した場合に小当りが発生するようにしてもよい。大当り判定用テーブルは、先述した実施形態のように、入賞した始動口に応じて別々に適用可能な複数の異なるテーブルとしてもよい。大当り図柄決定用テーブルは、第1特別図柄と第2特別図柄との双方に応じた共通のテーブルとしてもよい。時短回数は、確変大当りでも予め設定された所定回数としてもよい。その際、ある特定の確変大当りでは、時短回数を50回とし、それ以外の確変大当りでは、次回の大当りまで継続するものとしてもよい。また、ラウンド数が異なる通常大当りを複数種類設け、それぞれ異なるラウンド数の通常大当りで時短回数が異なるようにしてもよいし、同一ラウンド数の通常大当りでも時短回数が異なるようにしてもよい。以下の説明において、通常遊技状態Aと通常遊技状態Bとは、共に非確変非持短遊技状態(遊技状態としては時短遊技状態に属さない)であり、変動パターン等を決定する際に参照するテーブルが異なっている点のみが異なるものとして説明する。
[特別図柄変動パターン決定用テーブル]
図81は、第1実施形態において通常遊技状態Aに用いられる特別図柄変動パターン決定用テーブルを示している。図81(a)は、第1特別図柄221に対応する第1特別図柄変動パターン決定用テーブルを示し、図81(b)は、第2特別図柄231に対応する第2特別図柄変動パターン決定用テーブルを示している。これらのテーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。
図81(a)及び(b)に示すように、特別図柄変動パターン決定用テーブルは、大当り種別の判定結果が得られたことを契機として、変動時間決定用乱数に基づいて第1特別図柄221及び第2特別図柄231についての変動パターン、変動時間、及び変動パターン指定コマンドといった各種の変動条件を決定する際に参照されるものである。変動条件の抽選に用いられる変動時間決定用乱数は、0〜99の100個である。
図81(a)に示すように、通常遊技状態Aにおいて、第1特別図柄221に関し、大当り抽選で15R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「79」が抽出されると、変動パターン1、変動時間60s、変動パターン指定コマンド「h0」が決定され、変動時間決定用乱数「80」〜「99」が抽出されると、変動パターン2、変動時間100s、変動パターン指定コマンド「h1」が決定される。大当り抽選で8R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン3、変動時間60s、変動パターン指定コマンド「h2」が決定される。大当り抽選で4R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン4、変動時間60s、変動パターン指定コマンド「h3」が決定される。大当り抽選で4R通常大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「19」が抽出されると、変動パターン5、変動時間60s、変動パターン指定コマンド「h4」が決定され、変動時間決定用乱数「20」〜「99」が抽出されると、変動パターン6、変動時間100s、変動パターン指定コマンド「h5」が決定される。大当り抽選でハズレの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「93」が抽出されると、変動パターン7、変動時間20s、変動パターン指定コマンド「h6」が決定され、変動時間決定用乱数「94」〜「98」が抽出されると、変動パターン8、変動時間60s、変動パターン指定コマンド「h7」が決定され、変動時間決定用乱数「99」が抽出されると、変動パターン9、変動時間100s、変動パターン指定コマンド「h8」が決定される。
図81(b)に示すように、通常遊技状態Aにおいて、第2特別図柄231に関し、大当り抽選で15R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「79」が抽出されると、変動パターン10、変動時間4s、変動パターン指定コマンド「h9」が決定され、変動時間決定用乱数「80」〜「99」が抽出されると、変動パターン11、変動時間6s、変動パターン指定コマンド「h10」が決定される。大当り抽選で4R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン12、変動時間6s、変動パターン指定コマンド「h11」が決定される。大当り抽選で4R通常大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン13、変動時間6s、変動パターン指定コマンド「h12」が決定される。大当り抽選でハズレの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン14、変動時間6s、変動パターン指定コマンド「h13」が決定される。このように、通常遊技状態Aにおいては、第2特別図柄231の変動時間が最長でも6sであり、第1特別図柄221の変動時間よりも総じて短い時間になっている。
図82は、第1実施形態において時短遊技状態に用いられる特別図柄変動パターン決定用テーブルを示している。図82(a)は、第1特別図柄221に対応する第1特別図柄変動パターン決定用テーブルを示し、図82(b)は、第2特別図柄231に対応する第2特別図柄変動パターン決定用テーブルを示している。これらのテーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。
図82(a)及び(b)に示す特別図柄変動パターン決定用テーブルも、大当り種別の判定結果が得られたことを契機として、変動時間決定用乱数に基づいて第1特別図柄221及び第2特別図柄231についての変動パターン、変動時間、及び変動パターン指定コマンドといった各種の変動条件を決定する際に参照されるものである。変動条件の抽選に用いられる変動時間決定用乱数は、0〜99の100個である。
図82(a)に示すように、時短遊技状態において、第1特別図柄221に関し、大当り抽選で15R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン15、変動時間5s、変動パターン指定コマンド「h14」が決定される。大当り抽選で8R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン16、変動時間5s、変動パターン指定コマンド「h15」が決定される。大当り抽選で4R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン17、変動時間5s、変動パターン指定コマンド「h16」が決定される。大当り抽選で4R通常大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン18、変動時間5s、変動パターン指定コマンド「h17」が決定される。大当り抽選でハズレの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン19、変動時間1s、変動パターン指定コマンド「h18」が決定される。
図82(b)に示すように、時短遊技状態において、第2特別図柄231に関し、大当り抽選で15R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン20、変動時間1s、変動パターン指定コマンド「h19」が決定される。大当り抽選で4R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン21、変動時間1s、変動パターン指定コマンド「h20」が決定される。大当り抽選で4R通常大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン22、変動時間1s、変動パターン指定コマンド「h21」が決定される。大当り抽選でハズレの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン23、変動時間1s、変動パターン指定コマンド「h22」が決定される。このように、時短遊技状態における特別図柄の変動時間は、その他の遊技状態(先述した通常遊技状態Aや後述する通常遊技状態B)における特別図柄の変動時間よりも総じて短い時間になっている。
図83は、第1実施形態において通常遊技状態Bに用いられる特別図柄変動パターン決定用テーブルを示している。図83(a)は、第1特別図柄221に対応する第1特別図柄変動パターン決定用テーブルを示し、図83(b)は、第2特別図柄231に対応する第2特別図柄変動パターン決定用テーブルを示している。これらのテーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。
図83(a)及び(b)に示す特別図柄変動パターン決定用テーブルも、大当り種別の判定結果が得られたことを契機として、変動時間決定用乱数に基づいて第1特別図柄221及び第2特別図柄231についての変動パターン、変動時間、及び変動パターン指定コマンドといった各種の変動条件を決定する際に参照されるものである。変動条件の抽選に用いられる変動時間決定用乱数は、0〜99の100個である。
図83(a)に示すように、通常遊技状態Bにおいて、第1特別図柄221に関し、大当り抽選で15R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「79」が抽出されると、変動パターン24、変動時間30s、変動パターン指定コマンド「h23」が決定され、変動時間決定用乱数「80」〜「99」が抽出されると、変動パターン25、変動時間50s、変動パターン指定コマンド「h24」が決定される。大当り抽選で8R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン26、変動時間30s、変動パターン指定コマンド「h25」が決定される。大当り抽選で4R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン27、変動時間30s、変動パターン指定コマンド「h26」が決定される。大当り抽選で4R通常大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「19」が抽出されると、変動パターン28、変動時間30s、変動パターン指定コマンド「h27」が決定され、変動時間決定用乱数「20」〜「99」が抽出されると、変動パターン29、変動時間50s、変動パターン指定コマンド「h28」が決定される。大当り抽選でハズレの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「93」が抽出されると、変動パターン30、変動時間10s、変動パターン指定コマンド「h29」が決定され、変動時間決定用乱数「94」〜「98」が抽出されると、変動パターン31、変動時間30s、変動パターン指定コマンド「h30」が決定され、変動時間決定用乱数「99」が抽出されると、変動パターン32、変動時間50s、変動パターン指定コマンド「h31」が決定される。
図83(b)に示すように、通常遊技状態Bにおいて、第2特別図柄231に関し、大当り抽選で15R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「79」が抽出されると、変動パターン33、変動時間2s、変動パターン指定コマンド「h32」が決定され、変動時間決定用乱数「80」〜「99」が抽出されると、変動パターン34、変動時間3s、変動パターン指定コマンド「h33」が決定される。大当り抽選で4R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン35、変動時間3s、変動パターン指定コマンド「h34」が決定される。大当り抽選で4R通常大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン36、変動時間3s、変動パターン指定コマンド「h35」が決定される。大当り抽選でハズレの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン37、変動時間3s、変動パターン指定コマンド「h36」が決定される。このように、通常遊技状態Bにおける特別図柄の変動時間は、通常遊技状態Aにおける特別図柄の変動時間よりも総じて短い半分の時間になっている。
このような特別図柄変動パターン決定用テーブルを用いて決定された、第1特別図柄221及び第2特別図柄231に係る変動パターンを示すデータ、並びに変動パターン指定コマンドは、メインRAM62の所定の領域に記憶される。メインRAM62に記憶された変動パターンを示すデータは、第1特別図柄表示装置22及び第2特別図柄表示装置23に供給される。メインRAM62に記憶された変動パターン指定コマンドは、副制御回路7(サブCPU71)に送信される。
本実施形態においては、通常遊技状態Aにおいて第1特別図柄221の変動時間が100sとなる場合の変動パターンや、通常遊技状態Bにおいて第1特別図柄221の変動時間が50sとなる場合の変動パターンが、後述するシャッタ役物40が出現する可能性がある変動パターンとなる。なお、シャッタ役物40は、変動時間100sの変動パターンに限らず、その他の変動パターンにおいても出現し得るものとしてもよい。
また、本実施形態においては、通常遊技状態A及び通常遊技状態Bにおいて普通図柄抽選に当選しないようになっており、かつ、時短遊技状態の終了後に特別図柄の変動回数が一例として15回行われるまでは、通常遊技状態Bに滞在するようになっている。そして、通常遊技状態Aにおいては、第2始動口14Bに対する遊技球の入賞が極めて困難となることから、第2特別図柄変動パターン決定テーブルが用いられる可能性がほとんど無い。そのため、通常遊技状態Aにおいては、第2特別図柄変動パターン決定テーブルを設けなくてもよい。なお、第2特別図柄変動パターン決定テーブルを設けない場合には、第1特別図柄変動パターン決定用テーブルを流用してもよい。通常遊技状態Bは、15回よりも少ない回数や多い回数継続されるものとしてもよい。
また、本実施形態においては、第1特別図柄221と第2特別図柄231とで大当りのラウンド数が異なるようになっているが、第1特別図柄221と第2特別図柄231とで同一のラウンド数が決定され得るものとしてもよい。
なお、図81〜83の特別図柄変動パターン決定用テーブルは、遊技状態毎に対応する特別図柄による大当り種別の判定結果に基づいて異なる変動パターンを決定付けるように構成されているが、特別図柄のみに分けて変動パターンを決定付けるように構成したり、遊技状態のみに分けて変動パターンを決定付けるように構成してもよい。また、特別図柄変動パターン決定用テーブルとしては、単に一つだけ設けられ、特別図柄や遊技状態を区別せずに変動パターンを決定付けるような構成としてもよい。あるいは、確変遊技状態専用の特別図柄変動パターン決定用テーブルを設けてもよい。
また、本実施形態においては、第1特別図柄221及び第2特別図柄231に係る始動記憶の数に関わらず、同一の特別図柄変動パターン決定用テーブルを参照するように構成されているが、これに限らず、第1特別図柄221及び第2特別図柄231に係る始動記憶の数に応じて異なる特別図柄変動パターン決定用テーブルを参照するようにしてもよい。そのようにした場合、始動記憶の数が多いほど短い変動時間が決定されやすい特別図柄変動パターン決定用テーブルが選択されるようにするのが好ましい。また、第1特別図柄221の変動パターンを決定する際の特別図柄変動パターン決定用テーブルは、第2特別図柄231に係る始動記憶の数に基づいて決定し、第2特別図柄231の変動パターンを決定する際の特別図柄変動パターン決定用テーブルは、第1特別図柄221に係る始動記憶の数に基づいて決定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、特別図柄変動パターン決定用テーブルにおいて特定の大当り種別の判定結果に応じて複数の変動パターンが対応付けられているが、特別図柄変動パターン決定用テーブルとしては、大当り種別の判定結果に応じてそれぞれ1つの変動パターンが対応付けられたものとしてもよい。
また、本実施形態において、時短遊技状態における第1特別図柄221及び第2特別図柄231の変動時間は、それ以外の遊技状態(通常遊技状態A及び通常遊技状態B)において決定される変動時間よりも短くなりやすくなっている。
また、本実施形態においては、通常遊技状態Aにおいて用いる特別図柄変動パターン決定用テーブルと通常遊技状態Bにおいて用いる特別図柄変動パターン決定用テーブルとを設けており、いずれも非確変遊技状態において選択されるテーブルであるが、特殊演出モード滞在時に選択されるのが通常遊技状態Bの特別図柄変動パターン決定用テーブルであり、それ以外の通常遊技状態時に選択されるのが通常遊技状態Aの特別図柄変動パターン決定用テーブルである。特殊演出モードとは、時短遊技状態の終了後から特別図柄の変動回数が15回実行されるまでの間に滞在する演出上の遊技モードである。なお、このような通常遊技状態Bの特別図柄変動パターン決定用テーブルが用いられる期間は、時短遊技状態終了後の15回に限らず、これよりも多くてもよいし少なくてもよく、また、通常遊技状態Bとは異なる遊技状態で用いられるようにしてもよい。
[装飾図柄演出パターン決定用テーブル]
図84は、第1実施形態において通常遊技状態Aに用いられる装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示している。図84(a)は、第1装飾図柄31に対応する第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示し、図84(b)は、第2装飾図柄32に対応する第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示している。これらのテーブルに関するデータは、プログラムROM72に記憶されている。
図84(a)及び(b)に示す装飾図柄演出パターン決定用テーブルは、メインCPU60から供給される変動パターン指定コマンドを受信したことを契機として、演出決定用乱数に基づいて第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32についての演出内容(以下、「演出パターン」とも称する)とそれに対応する演出データといった演出条件を決定する際に参照されるものである。演出条件の抽選に用いられる演出決定用乱数は、0〜99の100個である。なお、図84(a)及び(b)に示す装飾図柄演出パターン決定用テーブルでは、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が変動表示される時間(変動時間)も規定されているが、この変動時間は、装飾図柄の変動表示に連動するその他の演出が実行される時間でもある。変動時間は、変動パターン指定コマンドとともにメインCPU60から伝えられる。すなわち、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動時間は、第1特別図柄221及び第2特別図柄231の変動時間に一致している。なお、後述する時短遊技状態や通常遊技状態Bにおける第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動時間も同様である。
図84(a)に示すように、通常遊技状態Aにおいて、第1装飾図柄31に関し、変動パターン指定コマンドとして「h0」を受信した場合、変動時間が60sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出1が決定されるとともに、対応する演出データ1がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h1」を受信した場合、変動時間が100sとされ、演出決定用乱数「0」〜「49」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出2が決定されるとともに、対応する演出データ2がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「50」〜「99」が抽出されると、演出内容として特定大当り変動演出1が決定されるとともに、対応する演出データ3がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h2」を受信した場合、変動時間が60sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出3が決定されるとともに、対応する演出データ4がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h3」を受信した場合、変動時間が60sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出4が決定されるとともに、対応する演出データ5がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h4」を受信した場合、変動時間が60sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出5が決定されるとともに、対応する演出データ6がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h5」を受信した場合、変動時間が100sとされ、演出決定用乱数「0」〜「89」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出6が決定されるとともに、対応する演出データ7がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「90」〜「99」が抽出されると、演出内容として特定大当り変動演出2が決定されるとともに、対応する演出データ8がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h6」を受信した場合、変動時間が20sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容としてハズレ変動演出1が決定されるとともに、対応する演出データ9がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h7」を受信した場合、変動時間が60sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容としてハズレ変動演出2が決定されるとともに、対応する演出データ10がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h8」を受信した場合、変動時間が100sとされ、演出決定用乱数「0」〜「89」が抽出されると、演出内容としてリーチハズレ変動演出1が決定されるとともに、対応する演出データ11がワークRAM73にセットされ、演出決定用乱数「90」〜「98」が抽出されると、演出内容としてリーチハズレ変動演出2が決定されるとともに、対応する演出データ12がワークRAM73にセットされ、演出決定用乱数「99」が抽出されると、演出内容として特定リーチハズレ変動演出1が決定されるとともに、対応する演出データ13がワークRAM73にセットされる。
図84(b)に示すように、通常遊技状態Aにおいて、第2装飾図柄32に関し、変動パターン指定コマンドとして「h9」を受信した場合、変動時間が4sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出7が決定されるとともに、対応する演出データ14がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h10」を受信した場合、変動時間が6sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出8が決定されるとともに、対応する演出データ15がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h11」を受信した場合、変動時間が6sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出9が決定されるとともに、対応する演出データ16がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h12」を受信した場合、変動時間が6sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出10が決定されるとともに、対応する演出データ17がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h13」を受信した場合、変動時間が6sとされ、演出決定用乱数「0」〜「90」が抽出されると、演出内容としてハズレ変動演出3が決定されるとともに、対応する演出データ18がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「91」〜「99」が抽出されると、演出内容としてリーチハズレ変動演出3が決定されるとともに、対応する演出データ19がワークRAM73にセットされる。
このように、通常遊技状態Aにおける装飾図柄の変動時間に関しても、第2装飾図柄32の変動時間が最長でも6sであり、第1装飾図柄31の変動時間よりも総じて短い時間になっている。本実施形態においては、通常遊技状態Aにおいて第1装飾図柄31の変動時間が最長100sとなる場合の演出内容、すなわち、特定大当り変動演出1,2や特定リーチハズレ変動演出1が特定演出パターンとして規定されている。このような特定演出パターンに対応する演出データ3,8,13がセットされた場合は、後述するシャッタ役物40による可動演出が実行されることとなる。なお、その他の演出データに対応する演出実行時においても、シャッタ役物による可動演出が実行されるようにしてもよい。また、本実施形態においては、演出内容ごとに異なる演出データが対応付けられているが、全て同一の演出データとしてもよく、あるいは、演出データの一部について異なる演出内容とするようにしてもよい。装飾図柄の変動時間は、基本的に特別図柄の変動時間と一致するようにしているが、互いに異なる変動時間としてもよい。また、装飾図柄の変動時間は、基本的にシャッタ役物等による演出の実行時間と一致するようにしているが、互いに異なる時間としてもよい。
図85は、第1実施形態において時短遊技状態に用いられる装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示している。図85(a)は、第1装飾図柄31に対応する第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示し、図85(b)は、第2装飾図柄32に対応する第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示している。これらのテーブルに関するデータも、プログラムROM72に記憶される。
図85(a)及び(b)に示す装飾図柄演出パターン決定用テーブルも、メインCPU60から供給される変動パターン指定コマンドを受信したことを契機として、演出決定用乱数に基づいて第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32についての演出内容とそれに対応する演出データといった演出条件を決定する際に参照されるものである。演出条件の抽選に用いられる演出決定用乱数は、0〜99の100個である。
図85(a)に示すように、時短遊技状態において、第1装飾図柄31に関し、変動パターン指定コマンドとして「h14」を受信した場合、変動時間が5sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出11が決定されるとともに、対応する演出データ20がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h15」を受信した場合、変動時間が5sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出12が決定されるとともに、対応する演出データ21がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h16」を受信した場合、変動時間が5sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出13が決定されるとともに、対応する演出データ22がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h17」を受信した場合、変動時間が5sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出14が決定されるとともに、対応する演出データ23がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h18」を受信した場合、変動時間が1sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容としてハズレ変動演出4が決定されるとともに、対応する演出データ24がワークRAM73にセットされる。
図85(b)に示すように、時短遊技状態において、第2装飾図柄32に関し、変動パターン指定コマンドとして「h19」を受信した場合、変動時間が1sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出15が決定されるとともに、対応する演出データ25がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h20」を受信した場合、変動時間が1sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出16が決定されるとともに、対応する演出データ26がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h21」を受信した場合、変動時間が1sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出17が決定されるとともに、対応する演出データ27がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h22」を受信した場合、変動時間が1sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容としてハズレ変動演出5が決定されるとともに、対応する演出データ28がワークRAM73にセットされる。
このような時短遊技状態における装飾図柄の変動時間も、その他の遊技状態(先述した通常遊技状態Aや通常遊技状態B)における装飾図柄の変動時間よりも総じて短い時間になっている。また、時短遊技状態の装飾図柄演出パターン決定用テーブルには、特定演出パターンに対応する演出内容が規定されていない。すなわち、時短遊技状態においては、特定演出パターンに対応する演出データ3,8,13等がセットされることがなく、後述するシャッタ役物40による可動演出が実行されないようになっている。なお、時短遊技状態においても、シャッタ役物による可動演出が実行されるようにしてもよい。その場合、第1装飾図柄や第2装飾図柄を覆わない位置までを限度としてシャッタ役物を変動させることが望ましい。
図86は、第1実施形態において通常遊技状態Bに用いられる装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示している。図86(a)は、第1装飾図柄31に対応する第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示し、図86(b)は、第2装飾図柄32に対応する第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示している。これらのテーブルに関するデータも、プログラムROM72に記憶されている。
図86(a)及び(b)に示す装飾図柄演出パターン決定用テーブルも、メインCPU60から供給される変動パターン指定コマンドを受信したことを契機として、演出決定用乱数に基づいて第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32についての演出内容とそれに対応する演出データといった演出条件を決定する際に参照されるものである。演出条件の抽選に用いられる演出決定用乱数は、0〜99の100個である。
図86(a)に示すように、通常遊技状態Bにおいて、第1装飾図柄31に関し、変動パターン指定コマンドとして「h23」を受信した場合、変動時間が30sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出18が決定されるとともに、対応する演出データ29がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h24」を受信した場合、変動時間が50sとされ、演出決定用乱数「0」〜「49」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出19が決定されるとともに、対応する演出データ30がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「50」〜「99」が抽出されると、演出内容として特定大当り変動演出3が決定されるとともに、対応する演出データ31がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h25」を受信した場合、変動時間が30sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出20が決定されるとともに、対応する演出データ32がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h26」を受信した場合、変動時間が30sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出21が決定されるとともに、対応する演出データ33がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h27」を受信した場合、変動時間が30sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出22が決定されるとともに、対応する演出データ34がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h28」を受信した場合、変動時間が50sとされ、演出決定用乱数「0」〜「89」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出23が決定されるとともに、対応する演出データ35がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「90」〜「99」が抽出されると、演出内容として特定大当り変動演出4が決定されるとともに、対応する演出データ36がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h29」を受信した場合、変動時間が10sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容としてハズレ変動演出6が決定されるとともに、対応する演出データ37がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h30」を受信した場合、変動時間が30sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容としてハズレ変動演出7が決定されるとともに、対応する演出データ38がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h31」を受信した場合、変動時間が50sとされ、演出決定用乱数「0」〜「89」が抽出されると、演出内容としてリーチハズレ変動演出4が決定されるとともに、対応する演出データ39がワークRAM73にセットされ、演出決定用乱数「90」〜「98」が抽出されると、演出内容としてリーチハズレ変動演出5が決定されるとともに、対応する演出データ40がワークRAM73にセットされ、演出決定用乱数「99」が抽出されると、演出内容として特定リーチハズレ変動演出2が決定されるとともに、対応する演出データ41がワークRAM73にセットされる。
図86(b)に示すように、通常遊技状態Bにおいて、第2装飾図柄32に関し、変動パターン指定コマンドとして「h32」を受信した場合、変動時間が2sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出24が決定されるとともに、対応する演出データ42がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h33」を受信した場合、変動時間が3sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出25が決定されるとともに、対応する演出データ43がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h34」を受信した場合、変動時間が3sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出26が決定されるとともに、対応する演出データ44がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h35」を受信した場合、変動時間が3sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出27が決定されるとともに、対応する演出データ45がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h36」を受信した場合、変動時間が3sとされ、演出決定用乱数「0」〜「90」が抽出されると、演出内容としてハズレ変動演出8が決定されるとともに、対応する演出データ46がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「91」〜「99」が抽出されると、演出内容としてリーチハズレ変動演出6が決定されるとともに、対応する演出データ47がワークRAM73にセットされる。
このように、通常遊技状態Bにおける装飾図柄の変動時間に関しても、第2装飾図柄32の変動時間が最長でも3sであり、第1装飾図柄31の変動時間よりも総じて短い時間になっている。本実施形態においては、通常遊技状態Bにおいて第1装飾図柄31の変動時間が最長50sとなる場合の演出内容、すなわち、特定大当り変動演出3,4や特定リーチハズレ変動演出2が特定演出パターンとして規定されている。このような特定演出パターンに対応する演出データ31,36,41がセットされた場合は、後述するシャッタ役物40による可動演出が実行されることとなる。なお、本実施形態において、シャッタ役物40による可動演出は、第1装飾図柄31の変動開始から20秒後に行われるようになっているため、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が同時に変動開始しても、シャッタ役物40が第2装飾図柄32を覆うことはない、これについては後述する。
また、本実施形態において、特殊演出モードは、時短遊技状態の終了後に移行する遊技モードであるが、特殊演出モードに移行する時点において、第2特別図柄231に係る始動記憶が上限値(最大保留数が4個)まで記憶されている状態で、かつ、第2装飾図柄32の変動表示が開始される可能性があり、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動時間によってはシャッタ役物40が第2装飾図柄32を覆ってしまうことになる。すなわち、シャッタ役物40が第2装飾図柄32を覆わないようにするためには、第1装飾図柄31の変動開始からシャッタ役物40が変動開始するまで、第2装飾図柄32の変動回数5回分に相当する最長変動時間が必要となるが、第2装飾図柄32の変動回数5回分に相当する最長変動時間は、15秒(3秒×5)となるように規定されており、この最長変動時間は、図柄の変動表示停止から変動表示開始までのインターバル時間を含めても20秒程度となっている。つまり、第2装飾図柄32の変動回数5回分に相当する最長変動時間は、第1装飾図柄31の変動開始からシャッタ役物40が変動開始するまでの時間より短くなるように定められているため、シャッタ役物40は、第2装飾図柄32を覆うことがないタイミングで変動させられる。
また、本実施形態では、第1装飾図柄31の演出パターンに基づいて、シャッタ役物40が動作するようになっているが、第2装飾図柄の演出パターンに基づいてシャッタ役物が動作するようにしてもよい。その際、シャッタ役物により第1装飾図柄が覆われないような時期にシャッタ役物を出現させることが好ましい。また、第1装飾図柄の演出パターンに基づいてシャッタ役物が出現する際には、シャッタ役物が第2装飾図柄を覆ってしまう時期に出現させるようにしてもよい。この場合、シャッタ役物により覆われた第2装飾図柄の表示結果としては、ハズレ態様であることが好ましい。その理由として、遊技者は、装飾図柄による大当りの表示結果を確認できないと、実行される大当りの種類がわからないことになるが、ハズレの場合はそのようなことが生じないためである。
[装飾図柄及びシャッタ役物の動作]
図87は、第1実施形態における装飾図柄及びシャッタ役物の基本的な動作を示している。図87に示すように、液晶表示装置3の表示画面には、第1装飾図柄31の変動表示や停止表示を行うための第1装飾図柄表示領域3A、及び第2装飾図柄32の変動表示や停止表示を行うための第2装飾図柄表示領域3Bが設けられている。また、液晶表示装置3の表示画面には、第1特別図柄221に係る始動記憶(以下、「第1始動記憶」と称する)の数をマークあるいはインジケータ形式によって表示するための第1始動記憶表示領域3C、及び第2特別図柄231に係る始動記憶(以下、「第2始動記憶」と称する)の数をマークあるいはインジケータ形式によって表示するための第2始動記憶表示領域3Dが設けられている。第1装飾図柄表示領域3Aは、表示画面の上部側に配置され、第2装飾図柄表示領域3Bは、第1装飾図柄表示領域3Aの下方に配置される。第1始動記憶表示領域3Cは、第2装飾図柄表示領域3Bの下方にあって左側に配置され、第2始動記憶表示領域3Dは、第2装飾図柄表示領域3Bの下方にあって右側に配置される。また、液晶表示装置3の表示画面の前面側においては、可動部材としてのシャッタ役物40が上下移動するように設けられている。シャッタ役物40は、可動演出が行われないとき、表示画面の前面側上方の位置(以下、初期位置と称する)に収納されている。一方、可動演出が行われると、シャッタ役物40は、液晶表示装置3の表示画面の概ね全体を覆う位置(以下、変動限度位置と称する)まで徐々に下降する。その後、シャッタ役物40は、上昇することにより初期位置まで戻る。シャッタ役物40は、初期位置から変動限度位置までの移動を、0.5秒程度(往復で約1秒)の所要時間をかけて行うものであり、初期位置から動作して再び初期位置へと戻るまでの所要時間が約5秒であるが、これらの所要時間に限定されるものではなく、さらに短い時間や長い時間でもよい。
図87に一例として示すように、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bに第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が停止表示された状態で、第1始動記憶表示領域3C及び第2始動記憶表示領域3Dに第1始動記憶及び第2始動記憶がそれぞれ1個だけ表示されている場合、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は、第1始動記憶及び第2始動記憶に基づいて同時に変動表示が開始される。そして、第1装飾図柄31は、その一部が変動表示中であってリーチ態様になるとともに、第2装飾図柄32は、変動表示中にあるとする。
このとき、特定演出パターンが決定されていると、液晶表示装置3の表示画面の前面側上方に収納されていたシャッタ役物40が下降するように変動開始される。これにより、まず最初に、第1装飾図柄表示領域3Aに表示される第1装飾図柄31は、シャッタ役物40によって徐々に覆われることとなる。そして、シャッタ役物40が変動限度位置まで下降すると、第1装飾図柄31だけでなく、第2装飾図柄表示領域3Bに表示される第2装飾図柄32も、完全に覆われた状態となる。このような状態において、第2装飾図柄32の変動表示が停止されると、どのような態様で第2装飾図柄32が停止表示されたのが遊技者にとって分からなくなる。本実施形態は、このようなシャッタ役物40の変動に伴い遊技者に差し障りが生じないような措置が講じられたものである。
本実施形態においては、図88及び図89に示すような実際の態様により、シャッタ役物40の変動動作が制御されるようになっている。なお、図88及び図89は、通常遊技状態B(特殊演出モード)におけるシャッタ役物40の動作を示すものとする。
図88に一例として示すように、最初に、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bに第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が停止表示された状態で、第1始動記憶表示領域3Cに第1始動記憶が1個だけ表示されているとともに、第2始動記憶表示領域3Dに第2始動記憶が最大保留数の4個表示されている場合、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は、第1始動記憶及び第2始動記憶に基づいて同時に変動表示が開始される。このとき、第1始動記憶表示領域3C及び第2始動記憶表示領域3Dには、装飾図柄の変動表示開始に伴い1個分減算された第1始動記憶及び第2始動記憶の数が表示されることとなる。また、このとき、通常遊技状態Bにおいて特定大当り変動演出3,4あるいは特定リーチハズレ変動演出2となる特定演出パターンが決定されているとする。
そして、第1装飾図柄31は、その一部が変動表示中であってリーチ態様になるとともに、第2装飾図柄32も、その一部が変動表示中であってリーチ態様になるとする。その後、第1装飾図柄31は、リーチ態様を継続しつつ変動表示が続行され、その間に、第2装飾図柄32は、総じて変動時間が短いことから、図88右側の上から3段目に示すように第2始動記憶が1個増えるものの、ハズレ態様で停止表示されることとなる(図示略)。その後、第2装飾図柄32は、ハズレ態様で停止表示された後に残存する第2始動記憶に基づいて当該第2始動記憶の個数分だけ変動表示及び停止表示が行われ、その際には全てハズレ態様で停止表示されることとなる。そして、図88右側の上から4段目に示すように、第2装飾図柄32は、残存する最後の第2始動記憶に基づいて変動表示が行われ、リーチ態様になるとする。
そして、残存する最後の第2始動記憶に基づいて変動表示が行われた第2装飾図柄32は、最終的に、ハズレ態様となって停止表示する。このとき、第2始動記憶の個数は0となるため、第2装飾図柄32は、最初の変動開始からの最長変動時間として、第2始動記憶5個分の変動時間(3秒×5)にインターバル時間(例えば0.5秒×4)を加えた17秒程度にわたり継続的に変動表示された後に停止表示させられる。そして、第2始動記憶の個数が0となるため、第2装飾図柄表示領域3Bは、第2装飾図柄32と共にその表示が所定時間経過後に消去される。第2装飾図柄32の停止表示から第2装飾図柄表示領域3Bの消去までに経過する所定時間は、2秒程度となっている。すなわち、本実施形態では、特殊演出モードにおいて、第2始動記憶が最大保留数4個ある状態で第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が同時に変動表示開始された場合、最初に変動表示が開始されてから約19秒経過後に第2装飾図柄表示領域3B及び第2装飾図柄32の表示が消去されるようになっている。
なお、第2装飾図柄表示領域については、第2始動記憶の個数が0となっても所定期間は消去しないようにしたり、第2始動記憶の有無に関わらず、消去せずに継続的に表示させるようにしてもよい。また、第2装飾図柄表示領域を消去した場合、それまで第2装飾図柄表示領域が表示されていた区画まで第1装飾図柄表示領域を拡大表示するとともに、第1装飾図柄についても拡大表示するようにしてもよい。また、本実施形態においては、第1始動記憶がなくなっても第1装飾図柄表示領域が消去されないようになっているが、第1始動記憶がなくなった際に、第1装飾図柄表示領域を消去するようにしてもよい。また、第1始動記憶及び第2始動記憶のうちのいずれか一方の個数が0であり、他方の個数が1以上ある場合、始動記憶の個数がある方の表示領域を他方の表示領域まで拡大表示するようにしてもよい。
こうして第2装飾図柄表示領域3Bの表示が消去された後、シャッタ役物40は、変動限度位置まで下降するように移動させられ、第2装飾図柄表示領域3Bが表示されていた区画を覆うこととなる。
さらにその後、図89に示すように、シャッタ役物40は、遊技者が視認不可能な初期位置となる表示画面の上方まで戻るように移動させられる。これにより、第1装飾図柄31は、シャッタ役物40に覆われた状態が徐々に解消される。そして、シャッタ役物40は、初期位置となる表示画面の上方まで戻ると、第1装飾図柄表示領域3Aにおいては、第1装飾図柄31がリーチ態様を継続しつつ変動表示中にある状態が提示される。すなわち、遊技者は、そのような第1装飾図柄31の変動表示中の状態を視認することができる。なお、本実施形態では、遊技者が完全に視認できない位置にシャッタ役物40が戻るようになっているが、遊技者が部分的に視認できる位置までシャッタ役物が戻るようにしてもよい。そのようにする場合、シャッタ役物は、装飾図柄表示領域と重ならない位置に戻ることが好ましい。
その後、最終的には、第1装飾図柄31が例えば大当り態様で停止表示される。このとき、シャッタ役物40が初期位置となる表示画面の上方まで戻っているため、遊技者は、第1装飾図柄31の表示結果を必ず確認することができる。このように、通常遊技状態Bにおいては、特定演出パターンによる第1装飾図柄31の変動開始からシャッタ役物40が出現開始するタイミングが、第2装飾図柄32に係る最長変動時間が経過した後であり、第2装飾図柄表示領域3Bの表示が消去された後になっているため、第2始動記憶に基づいてその都度停止表示される第2装飾図柄32がシャッタ役物40によって覆われることはない。すなわち、遊技者は、第1特別図柄221の表示結果となる第1装飾図柄31の停止態様だけでなく、第2特別図柄231の表示結果に対応する第2装飾図柄32の停止態様についても確実に視認することができる。
なお、本実施形態では、第2装飾図柄32がシャッタ役物40により一切覆われないようになっているが、少なくとも第2装飾図柄が停止表示される際にシャッタ役物が第2装飾図柄表示領域を覆わないようにしてもよい。このようにしても、遊技者は、第2特別図柄に対応する表示結果として第2装飾図柄の停止態様を確認することができる。
また、本実施形態では、第2始動記憶の5個分に相当する変動時間が経過した後にシャッタ役物40を出現開始させているが、例えば第2始動記憶の6個分以上の変動時間が経過した後にシャッタ役物を出現開始させるようにしてもよい。シャッタ役物としては、液晶表示装置の表示画面を覆う形状であればよく、先述した実施形態による可動部材4A,4Bのように装飾等が施されたものであってもよい。また、遊技者が押下操作可能な操作ボタンや回転操作可能なジョグダイヤルといった操作手段を設け、このような操作手段が操作された場合には、シャッタ役物による可動演出が実行されないようにしたり、あるいは可動演出中のシャッタ役物を強制的に初期位置まで戻すことができるようにしてもよい。本実施形態において、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動表示に伴う演出表示は、決定された演出内容(演出データ)に基づいて行われるようになっている。すなわち、第1装飾図柄31に係る演出データに基づいては、第1装飾図柄31の周囲の領域において演出表示が行われ、第2装飾図柄32に係る演出データに基づいては、第2装飾図柄32の周囲の領域において演出表示が行われるようになっている。なお、装飾図柄の変動表示に伴う演出表示としては、第1装飾図柄及び第2装飾図柄のいずれか一方に係る演出データに基づいて表示画面全体で対応する演出表示が行われるようにしてもよい。
次に、図90〜95を参照して、第1実施形態のメインCPU60により実行されるプログラムの処理フローについて説明する。なお、先述した実施形態によるものと同一又は類似のステップについては、特に断らない限りその説明を省略する。
メインCPU60は、先述した実施形態による、メイン処理、第1特別図柄制御処理、第2特別図柄制御処理、特別図柄記憶チェック処理、特別図柄決定処理、特別図柄変動時間管理処理、特別図柄表示時間管理処理、当り開始インターバル管理処理、大入賞口開放待ち時間管理処理、大入賞口開放処理、当り終了インターバル処理、特別図柄ゲーム終了処理、システムタイマ割込処理、タイマ更新処理、スイッチ入力処理、特別図柄関連スイッチチェック処理(図62〜78参照)と同様のステップを実行する。本実施形態において、上記した処理のうち、特に、特別図柄関連スイッチチェック処理(図90参照)、特別図柄記憶チェック処理(図91参照)、特別図柄変動時間管理処理(図93参照)、特別図柄表示時間管理処理(図94参照)、当り終了インターバル処理(図95参照)については、先述した実施形態によるものに対して一部異なる点や追加した点があるので、これらの点について以下に説明する。
なお、メインCPU60によりセットされたコマンドは、副制御回路7(サブCPU71)へと送信されるようになっている。コマンドは、セットされた順に古いものから送信される。サブCPU71は、コマンド受信時にワークRAM73に格納されたコマンドを古いものから順に読み出し、読み出したコマンドに応じた処理を実行することとなる。
[特別図柄関連スイッチチェック処理]
図90に示すように、メインCPU60は、特別図柄関連スイッチチェック処理として、図78に示すステップS1261〜S1274と概ね同一処理となるステップS2001〜S2014を順次実行する。
ここで、メインCPU60は、ステップS2004及びS2011の各種乱数抽出処理として、具体的に次のような処理を行う。すなわち、メインCPU60は、システムタイマ割込処理(図75参照)を実行するごとに、大当り判定用乱数カウンタや大当り図柄決定用乱数カウンタのほか、変動時間決定用乱数カウンタの値を更新しており、ステップS2004及びステップS2011の各種乱数抽出処理において、メインCPU60は、大当り判定用乱数カウンタからは大当り判定用乱数を、大当り図柄決定用乱数カウンタからは大当り図柄決定用乱数を、変動時間決定用乱数カウンタからは変動時間決定用乱数を抽出する。抽出された各種乱数は、メインRAM62の始動記憶領域に格納される。
[特別図柄記憶チェック処理]
図91に示すように、メインCPU60は、特別図柄記憶チェック処理として、図66に示すステップS1061〜S1072と概ね同一処理となるステップS2021〜S2032を順次実行する。なお、図91は、第1特別図柄221に関する特別図柄記憶チェック処理を示しているが、第2特別図柄231に関する特別図柄記憶チェック処理も同様である。
ここで、メインCPU60は、ステップS2027の大当り判定処理として、遊技状態に応じた大当り判定用テーブル(図80(a)及び(b)参照)を参照し、抽出した大当り判定用乱数に基づいて大当りか否かの判定を行う。
また、メインCPU60は、ステップS2028の特別図柄決定処理として、遊技状態に応じた大当り図柄決定用テーブル(図80(c)参照)を参照し、抽出した大当り図柄決定用乱数に基づいて導出特別図柄を決定する。
そして、メインCPU60は、ステップS2029において、後述の図92に示す特別図柄変動パターン決定処理を実行する。
[特別図柄変動パターン決定処理]
図92に示すように、メインCPU60は、特別図柄変動パターン決定処理の各ステップS2041〜S2046を順次実行する。なお、図92は、第1特別図柄221に関する特別図柄変動パターン決定処理を示しているが、第2特別図柄231に関する特別図柄変動パターン決定処理も同様である。
最初に、メインCPU60は、時短フラグがセットされているか否かを判別する(S2041)。時短フラグは、時短遊技状態に移行する際にセットされるものであり、時短遊技状態が終了するとクリアされる。
S2041において、時短フラグがセットされていると判別した場合(S2041:YES)、メインCPU60は、第1特別図柄変動パターン決定用テーブル(時短遊技状態)(図82(a)参照)を参照して、大当り種別の判定結果と抽出した変動時間決定用乱数とに基づいて第1特別図柄221の変動パターンを決定する(S2042)。その後、メインCPU60は、後述のステップS2046の処理に移る。
一方、ステップS2041において、時短フラグがセットされていないと判別した場合(S2041:NO)、メインCPU60は、特殊演出カウンタの値が0であるか否かを判別する(S2043)。特殊演出カウンタは、特殊演出モードに係る通常遊技状態Bのゲーム回数となる15回を計数するものであり、時短終了時に15回がセットされるようになっている。
ステップS2043において、特殊演出カウンタの値が0でない場合(S2043:NO)、メインCPU60は、第1特別図柄変動パターン決定用テーブル(通常遊技状態B)(図83(a)参照)を参照して、大当り種別の判定結果と抽出した変動時間決定用乱数とに基づいて第1特別図柄221の変動パターンを決定する(S2044)。その後、メインCPU60は、後述のステップS2046の処理に移る。
ステップS2043において、特殊演出カウンタの値が0の場合(S2043:YES)、メインCPU60は、第1特別図柄変動パターン決定用テーブル(通常遊技状態A)(図81(a)参照)を参照して、大当り種別の判定結果と抽出した変動時間決定用乱数とに基づいて第1特別図柄221の変動パターンを決定する(S2045)。
次に、メインCPU60は、決定した変動パターンを示すデータ及び決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドをセットし(S2046)、特別図柄変動パターン決定処理を終了する。
[特別図柄変動時間管理処理]
図93に示すように、メインCPU60は、特別図柄変動時間管理処理として、図68に示すステップS1111〜S1117と概ね同一の処理に加えて、異なる処理を追加したステップS2051〜S2060を順次実行する。なお、図93は、第1特別図柄221に関する特別図柄変動時間管理処理を示しているが、第2特別図柄231に関する特別図柄変動時間管理処理も同様である。
図93に示すように、メインCPU60は、特別図柄表示時間管理を示す値「02H」を制御状態フラグにセットした後(S2053)、第1特別図柄221による大当り抽選の結果が大当たりであるか否かを判別する(S2054)。すなわち、メインCPU60は、第1特別図柄221が大当り図柄として停止表示されるか否かを判別する。大当たりの場合(S2054:YES)、メインCPU60は、第2特別図柄231の強制停止及び強制変更処理を実行し(S2055)、次のステップS2056の処理に移る。一方、ステップS2054において、大当たりでない場合(S2054:NO)、メインCPU60は、後述のステップS2059の処理に移る。なお、本実施形態において、第2特別図柄231の強制停止及び強制変更処理は、第2特別図柄231の変動表示中に限り実行され、第2特別図柄231の停止表示中においては実行されない。
次に、メインCPU60は、第2特別図柄231の強制停止・強制変更処理が実行されたか否かを判別し(S2056)、強制停止・強制変更処理が実行されていた場合(S2056:YES)、第2特別図柄強制停止コマンドをセットする(S2057)。S2056において、強制停止・強制変更処理が実行されていない場合(S2056:NO)、メインCPU60は、後述のステップS2059の処理に移る。第2特別図柄強制停止コマンドは、第2特別図柄231が実際に強制停止されたことを示すコマンドであり、また、対応する第2装飾図柄32を強制停止させるためのコマンドでもある。なお、図示しない第2特別図柄231に関する特別図柄変動時間管理処理においては、第1装飾図柄31を強制停止させるための第1特別図柄強制停止コマンドがセットされることとなる。
次に、メインCPU60は、第2特別図柄不変動フラグをセットする処理を実行し(S2058)、その後、第1特別図柄停止コマンドをセットする(S2059)。第1特別図柄停止コマンドは、第1特別図柄221が停止されたことを示すコマンドである。この第1特別図柄停止コマンドが副制御回路7のサブCPU71に送信されることにより、サブCPU71は、第1特別図柄221が停止されることを認識する。その後、メインCPU60は、ステップS2060の処理を実行し、特別図柄変動時間管理処理を終了する。
[特別図柄表示時間管理処理]
図94に示すように、メインCPU60は、特別図柄表示時間管理処理として、図69に示すステップS1121〜S1137と概ね同一の処理に加えて、異なる処理を追加したステップS2071〜S2091を順次実行する。なお、図94は、第1特別図柄221に関する特別図柄表示時間管理処理を示しているが、第2特別図柄231に関する特別図柄表示時間管理処理も同様である。
図94に示すように、ステップS2072において、メインCPU60は、第1タイマの値が「0」の場合、つまり、第1タイマにセットされた変動開始待ち時間が消化されたと判別したとき(S2072:YES)、メインCPU60は、第1特別図柄221による大当り抽選の結果が大当たりであるか否かを判別する(S2073)。ステップS2072において、第1タイマの値が「0」でない場合(S2072:NO)、メインCPU60は、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS2073において、大当たりでない場合(S2073:NO)、メインCPU60は、後述のステップS2078の処理に移る。一方、大当たりの場合(S2073:YES)、メインCPU60は、遊技状態フラグをクリアし(S2074)、時短回数カウンタをクリアし(S2075)、特殊演出カウンタをクリアする(S2076)。なお、本実施形態において、遊技状態フラグには、時短フラグが含まれる。また、本実施形態において、時短回数カウンタは、時短遊技状態のゲーム回数を計数するものであり、時短遊技状態移行時に一例として50回のみがセットされるようになっている。その後、メインCPU60は、後述のステップS2088の処理に移る。
次に、メインCPU60は、時短回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別し(S2078)、時短回数カウンタの値は「0」ではないと判別したとき(S2078:NO)、時短回数カウンタの値を1減算する(S2079)。その後、メインCPU60は、再度、時短回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(S2080)。ステップS2078において、時短回数カウンタの値は「0」であると判別したとき(S2078:YES)、また、ステップS2080において、時短回数カウンタの値は「0」でないと判別したとき(S2080:NO)、メインCPU60は、後述のステップS2084の処理に移る。
ステップS2080において、時短回数カウンタの値は「0」であると判別したとき(S2080:YES)、メインCPU60は、時短フラグを含む遊技状態フラグをクリアし(S2081)、時短終了コマンドをセットする(S2082)。時短終了コマンドは、時短遊技状態の終了を示すコマンドである。
次に、メインCPU60は、特殊演出カウンタに所定値をセットする(S2083)。本実施形態において、特殊演出カウンタには、所定値として「15」がセットされるが、所定値としては、15よりも少ない値や多い値でもよい。本実施形態においては、特殊演出カウンタの値が0にならない限り、通常遊技状態Bに対応する特別図柄変動パターン決定用テーブル(図83参照)がメインCPU60により参照されることとなる。
次に、メインCPU60は、特殊演出カウンタの値が0であるか否かを判別する(S2084)。特殊演出カウンタの値が0でない場合(S2084:NO)、メインCPU60は、特殊演出カウンタの値を1減算し(S2085)、再度、特殊演出カウンタの値が0であるか否かを判別する(S2086)。ステップS2084において、特殊演出カウンタの値が0の場合(S2084:YES)、また、ステップS2086において、特殊演出カウンタの値が0でない場合(S2086:NO)、メインCPU60は、後述のステップS2091の処理に移る。
ステップS2086において、特殊演出カウンタの値が0の場合(S2086:YES)、メインCPU60は、特殊演出終了コマンドをセットし(S2087)、後述のステップS2091の処理に移る。特殊演出終了コマンドは、サブCPU71に対して特殊演出モードを終了させるためのコマンドである。
次に、メインCPU60は、当り開始インターバル管理処理を示す値である「03H」を制御状態フラグにセットする(S2088)。
次に、メインCPU60は、第1特別図柄31に対応する大当り開始インターバル時間としての待ち時間(例えば、300msec)を第1タイマにセットする(S2089)。
次に、メインCPU60は、第1特別図柄31に対応する大当り開始コマンドをセットする(S2090)。S2090の処理を終えると、メインCPU60は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
また、ステップS2087の処理に続いて、メインCPU60は、特別図柄ゲーム終了処理を示す値である「07H」を制御状態フラグにセットし(S2091)、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
本実施形態では、このような特別図柄表示時間管理処理が実行されることにより、時短遊技状態の終了後に特殊演出カウンタの所定値として「15」がセットされ、大当り遊技状態の終了後、第1特別図柄31及び第2特別図柄32の変動回数が51〜65回となる期間において、通常遊技状態Bに対応する特別図柄変動パターン決定用テーブル(図83参照)が参照される。なお、通常大当り終了後から第1特別図柄及び第2特別図柄の変動回数を計数するカウンタを設けて、当該カウンタの値が51〜65となる期間に限って通常遊技状態Bに対応する特別図柄変動パターン決定用テーブルを参照するようにしてもよい。また、大当りが発生した時の大当り図柄に応じて特殊演出カウンタにセットする値を異なるようにしてもよく、大当りが発生した時の遊技状態と大当り図柄とに応じて特殊演出力ウンタにセットする値を異なるようにしてもよい。また、通常遊技状態Bにおいては、大当りに当選した場合、大当り終了後において、次回の大当り終了まで当該通常遊技状態Bが継続されるようにしてもよい。
[当り終了インターバル処理]
図95に示すように、メインCPU60は、当り終了インターバル処理として、図73に示すステップS1211〜S1214と概ね同一の処理に加えて、異なる処理を追加したステップS2101〜S2105を順次実行する。
はじめに、メインCPU60は、制御状態フラグが当り終了インターバル処理を示す値である「06H」であるか否かを判別する(S2101)。制御状態フラグが「06H」ではないと判別したとき(S2101:NO)、メインCPU60は、当り終了インターバル処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。
ステップS2101において、制御状態フラグが「06H」であると判別したとき(S2102:YES)、メインCPU60は、第1タイマの値が「0」であるか否かを判別する(S2102)。つまり、メインCPU60は、第1タイマにセットされた当り終了インターバル時間を消化したか否かを判別する。
ステップS2102において、第1タイマの値が「0」ではない、つまり、当り終了インターバル時間を消化していないと判別したとき(S2102:NO)、メインCPU60は、当り終了インターバル処理を終了し、処理を第1特別図柄制御処理(図64参照)に移す。一方、S2102の処理において、第1タイマの値が「0」である、つまり、当り終了インターバル時間を消化したと判別したとき(S2102:YES)、メインCPU60は、特別図柄ゲーム終了処理を示す値である「07H」を制御状態フラグにセットする(S2103)。
その後、メインCPU60は、大当り図柄に応じた遊技状態フラグをセットする(s2014)。本実施形態においては、遊技状態フラグとして、確変大当り終了時に確変フラグ及び時短フラグがセットされ、通常大当り終了時には、時短フラグがセットされるとともに、時短回数カウンタの値として「50」がセットされる。
次に、メインCPU60は、遊技状態コマンドをセットし(S2105)、当り終了インターバル処理を終了する。遊技状態コマンドとしては、遊技状態フラグに応じて確変遊技状態の開始を示すコマンドや時短遊技状態の開始を示すコマンドがセットされる。本実施形態においては、確変時短遊技状態に移行する場合に、確変遊技状態コマンド及び時短遊技状態コマンドがセットされ、非確変時短遊技状態に移行する場合に、時短遊技状態コマンドがセットされる。
次に、図96〜104を参照して、第1実施形態のサブCPU71により実行されるプログラムの処理フローについて説明する。なお、先述した実施形態によるものと同一又は類似のステップについては、特に断らない限りその説明を省略する。
図96〜104に示すように、サブCPU71は、副制御回路メイン処理、コマンド受信割込処理、タイマ割込処理、装飾図柄停止処理、第2表示領域消去処理、コマンド解析処理、演出パターン決定処理、装飾図柄強制停止処理、シャッタ役物可動制御処理を実行するように構成されている。コマンド解析処理及びシャッタ役物可動制御処理は、副制御回路メイン処理のサブルーチンとして実行される。装飾図柄停止処理及び第2表示領域消去処理は、タイマ割込処理のサブルーチンとして実行される。演出パターン決定処理及び装飾図柄強制停止処理は、コマンド解析処理のサブルーチンとして実行される。
[副制御回路メイン処理]
図96に示すように、サブCPU71は、電源投入に応じて初期化処理を行う(S3001)。具体的には、初期化処理として、サブCPU71は、プログラムROM72から起動プログラムを読み出し、ワークRAM73に記憶された各種フラグ等をクリアする。
次に、サブCPU71は、乱数更新処理を行う(S3002)。具体的には、乱数更新処理として、サブCPU71は、後述の演出決定用乱数カウンタ、停止図柄決定用乱数カウンタ、装飾図柄決定用乱数カウンタ等の値の更新を行う。
次に、サブCPU71は、後述の図101に示すコマンド解析処理を行う(S3003)。コマンド解析処理では、主制御回路6(メインCPU60)から受信した各種のコマンドが解析される。
次に、サブCPU71は、表示制御処理を行う(S3004)。具体的には、表示制御処理として、サブCPU71は、セットされた演出データに基づいて、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32等の画像を表示制御する。
次に、サブCPU71は、音制御処理を行う(S3005)。具体的には、音制御処理として、サブCPU71は、セットされた演出データに基づいて、告知音、効果音、音楽、セリフ等といった音の出力制御を行う。
次に、サブCPU71は、ランプ制御処理を行う(S3006)。具体的には、ランプ制御処理として、サブCPU71は、セットされた演出データに基づいて、各種ランプの点灯/消灯を制御する。
次に、サブCPU71は、後述の図104に示すシャッタ役物可動制御処理を行う(S3007)。その後、サブCPU71は、ステップS2002の処理に戻る。シャッタ役物可動制御処理では、シャッタ役物40の動作が制御される。
[コマンド受信割込処理]
図97に示すように、サブCPU71は、主制御回路6(メインCPU60)からのコマンド入力に際して、レジスタを退避させる処理を行う(S3011)。具体的に、サブCPU71は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムを退避させる。
次に、サブCPU71は、入力されたコマンドを受信バッファへ格納する処理を行う(S3012)。具体的に、サブCPU71は、入力されたコマンドをワークRAM73の受信バッファ領域へ格納する。格納されたコマンドは、後述の図101に示すコマンド解析処理により解析される。
次に、サブCPU71は、レジスタを復帰させる処理を行う(S3013)。具体的に、サブCPU71は、ステップS3011で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる。その後、サブCPU71は、コマンド受信割込処理を終了する。
[タイマ割込処理]
図98に示すように、サブCPU71は、所定の周期(例えば2ms)毎にタイマ割込処理を実行する。まず、サブCPU71は、各レジスタを退避させる処理を行う(S3021)。具体的に、サブCPU71は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムを退避させる。
次に、サブCPU71は、タイマ更新処理を行う(S3022)。具体的に、サブCPU71は、ワークRAM73に記憶される各種タイマ、例えば後述のシャッタ役物待機タイマ、シャッタ役物可動タイマ、第1装飾図柄変動時間タイマ、第2装飾図柄変動時間タイマ、第2装飾図柄停止時間タイマ等にセットされた値を更新(減算)する。
次に、サブCPU71は、後述の図99に示す装飾図柄停止処理を実行し(S3023)、その後、後述の図100に示す第2表示領域消去処理を実行する(S3024)。装飾図柄停止処理では、第1装飾図柄31あるいは第2装飾図柄32が停止表示され、第2表示領域消去処理では、第2装飾図柄表示領域3Bの表示が消去される。
次に、サブCPU71は、操作ボタン入力処理を行う(S3025)。操作ボタン入力処理では、サブCPU71により各種の操作ボタンが操作されたか否かが検知される。
次に、サブCPU71は、レジスタを復帰させる処理を行う(S3026)。具体的に、サブCPU71は、ステップS3021で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる。その後、サブCPU71は、タイマ割込処理を終了する。
[装飾図柄停止処理]
図99に示すように、装飾図柄停止処理の最初のステップとして、サブCPU71は、第1装飾図柄変動フラグがオンであるか否かを判別する(S3031)。第1装飾図柄変動フラグは、第1装飾図柄31が変動表示していることを示すフラグであり、後述の図102に示す演出パターン決定処理のステップS3084においてセットされる。
S3031において、第1装飾図柄変動フラグがオンでない場合(S3031:NO)、サブCPU71は、後述のステップS3035の処理に移る。一方、第1装飾図柄変動フラグがオンの場合(S3031:YES)、サブCPU71は、第1装飾図柄変動タイマの値が0であるか否かを判別する(S3032)。第1装飾図柄変動タイマは、第1装飾図柄31の変動時間を計時するための減算タイマである。第1装飾図柄変動タイマには、後述の図102に示す演出パターン決定処理のステップS3085において、演出データに応じた変動時間に相当する値がセットされる。
S3032において、第1装飾図柄変動タイマの値が0でない場合(S3032:NO)、サブCPU71は、後述のステップS3035の処理に移る。一方、第1装飾図柄変動タイマの値が0の場合(S3032:YES)、サブCPU71は、第1装飾図柄停止データをセットし(S3033)、第1装飾図柄変動フラグをオフにセットする(S3034)。第1装飾図柄停止データは、第1装飾図柄31を停止表示させる処理に加えて、第1装飾図柄31の変動表示に伴い実行されたその他の演出を終了させるためのデータであり、ワークRAM73にセットされる。このような第1装飾図柄停止データに基づく処理により、変動表示中の第1装飾図柄31が停止表示されることとなる。
次に、サブCPU71は、第2装飾図柄変動フラグがオンであるか否かを判別する(S3035)。第2装飾図柄変動フラグは、第2装飾図柄32が変動表示していることを示すフラグであり、後述の図102に示す演出パターン決定処理のステップS3092においてセットされる。
S3035において、第2装飾図柄変動フラグがオンでない場合(S3035:NO)、サブCPU71は、装飾図柄停止処理を終了する。一方、第2装飾図柄変動フラグがオンの場合(S3035:YES)、サブCPU71は、第2装飾図柄変動タイマの値が0であるか否かを判別する(S3036)。第2装飾図柄変動タイマは、第2装飾図柄32の変動時間を計時するための減算タイマである。第2装飾図柄変動タイマには、後述の図102に示す演出パターン決定処理のステップS3093において、演出データに応じた変動時間に相当する値がセットされる。
S3036において、第2装飾図柄変動タイマの値が0でない場合(S3036:NO)、サブCPU71は、装飾図柄停止処理を終了する。一方、第2装飾図柄変動タイマの値が0の場合(S3036:YES)、サブCPU71は、第2装飾図柄停止データをセットし(S3037)、第2装飾図柄変動フラグをオフにセットする(S3038)。第2装飾図柄停止データは、第2装飾図柄32を停止表示させる処理に加えて、第2装飾図柄32の変動表示に伴い実行されたその他の演出を終了させるためのデータであり、ワークRAM73にセットされる。このような第2装飾図柄停止データに基づく処理により、変動表示中の第2装飾図柄32が停止表示されることとなる。
次に、サブCPU71は、停止表示された第2装飾図柄32(第2装飾図柄32の停止図柄)は大当り態様か否かを判別する(S3039)。第2装飾図柄32の停止図柄が大当り態様である場合(S3039:YES)、サブCPU71は、装飾図柄停止処理を終了する。一方、第2装飾図柄32の停止図柄が大当り態様でない場合(S3039:NO)、サブCPU71は、第2装飾図柄停止フラグをオンにセットする(S3040)。第2装飾図柄停止フラグは、第2装飾図柄32が停止表示していることを示すフラグである。
なお、第2装飾図柄32の停止図柄が大当り態様である場合、第2装飾図柄表示領域3B及び第2装飾図柄32は、大当り遊技状態の開始時にメインCPU60から送信される大当り開始コマンドをサブCPU71が受信した際、この大当り開始コマンドに基づいて消去されることとなる。第1装飾図柄表示領域3A及び第1装飾図柄31は、第1装飾図柄31が停止表示されても消去されることはないが、メインCPU60からの大当り開始コマンドに基づいて消去されることとなる。
そして、サブCPU71は、第2装飾図柄停止時間タイマに所定の値をセットし(S3041)、装飾図柄停止処理を終了する。第2装飾図柄停止時間タイマは、第2装飾図柄32を停止表示させる時間を計時するための減算タイマである。なお、本実施形態において、第2装飾図柄停止時間タイマには、所定の値として例えば2sに相当する値がセットされるようになっている。具体的に、本実施形態においては、上述したようにタイマ更新処理が2ms毎に実行されることから、第2装飾図柄停止時間タイマに所定の値として「1000」がセットされる。
[第2表示領域消去処理]
図100に示すように、第2表示領域消去処理の最初のステップとして、サブCPU71は、第2装飾図柄停止フラグがオンであるか否かを判別する(S3051)。第2装飾図柄停止フラグがオンでない場合(S3051:NO)、サブCPU71は、この第2表示領域消去処理を終了する。一方、第2装飾図柄停止フラグがオンの場合(S3051:YES)、サブCPU71は、第2装飾図柄停止時間タイマの値が0であるか否かを判別する(S3052)。
S3052において、第2装飾図柄停止時間タイマの値が0でない場合(S3052:NO)、サブCPU71は、この第2表示領域消去処理を終了する。一方、第2装飾図柄停止時間タイマの値が0の場合(S3052:YES)、サブCPU71は、第2装飾図柄表示領域3Bの表示を消去する処理を実行する(S3053)。このステップS3053においては、第2装飾図柄表示領域3Bとともに第2装飾図柄32の表示も消去されることとなる。
このように、本実施形態においては、第2装飾図柄32の停止表示から2秒経過するまでの間に、次の第2装飾図柄32の変動表示が開始されなければ、第2装飾図柄表示領域3Bの表示が消去されるようになっている。なお、第2装飾図柄表示領域の表示については、消去しないようにしてもよい。また、第2装飾図柄表示領域の表示が消去されない演出モードを設け、この様な演出モードを遊技状態に応じて発生させるようにしてもよい。例えば、時短フラグがオンの場合には、第2装飾図柄の停止表示時に、第2装飾図柄停止フラグをオンにすることなく、かつ、第2装飾図柄停止時間タイマをセットすることもなく、第2装飾図柄表示領域及び第2装飾図柄の表示を消去しないようにしてもよい。この場合には、時短フラグがオフとなったときに、第2装飾図柄停止フラグをオンにセットし、さらに第2装飾図柄停止時間タイマをセットするようにしてもよい。その後、新たに第2装飾図柄が変動表示されることで第2装飾図柄停止フラグがオフにセットされ、さらに第2装飾図柄停止時間タイマがクリアされないまま、第2装飾図柄停止時間タイマの値が0になった場合、第2装飾図柄表示領域及び第2装飾図柄の表示を消去するようにすればよい。
次に、サブCPU71は、第2装飾図柄停止フラグをオフにセットし(S3054)、この第2表示領域消去処理を終了する。
[コマンド解析処理]
図101に示すように、コマンド解析処理の最初のステップとして、サブCPU71は、主制御回路6(メインCPU60)から受信したコマンドがあるか否かを判別する(S3061)。受信したコマンドがない場合(S3061:NO)、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。一方、受信したコマンドがある場合(S3061:YES)、サブCPU71は、受信バッファに格納されているコマンドデータを読み出す(S3062)。
次に、サブCPU71は、読み出したコマンドデータに基づいて、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判別する(S3063)。変動パターン指定コマンドを受信していない場合(S3063:NO)、サブCPU71は、後述のステップS3065の処理に移る。変動パターン指定コマンドを受信している場合(S3063:YES)、サブCPU71は、後述の図102に示す演出パターン決定処理を実行する(S3064)。この演出パターン決定処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
また、サブCPU71は、読み出したコマンドデータに基づいて、図柄指定コマンド(特別図柄指定コマンド)を受信したか否かを判別する(S3065)。図柄指定コマンドを受信していない場合(S3065:NO)、サブCPU71は、後述のステップS3067の処理に移る。図柄指定コマンドを受信している場合(S3065:YES)、サブCPU71は、停止図柄決定処理を実行する(S3066)。停止図柄決定処理では、ハズレ図柄や大当り図柄を示す特別図柄指定コマンドに基づいて、停止表示させる第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32としての停止図柄の態様が決定される。この停止図柄決定処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
また、サブCPU71は、読み出したコマンドデータに基づいて、特別図柄強制停止コマンド(第1特別図柄強制停止コマンド又は第2特別図柄強制停止コマンド)を受信したか否かを判別する(S3067)。特別図柄強制停止コマンドを受信していない場合(S3067:NO)、サブCPU71は、後述のステップS3069の処理に移る。特別図柄強制停止コマンドを受信している場合(S3067:YES)、サブCPU71は、後述の図103に示す装飾図柄強制停止処理を実行する(S3068)。この装飾図柄強制停止処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
また、サブCPU71は、読み出したコマンドデータに基づいて、時短終了コマンドを受信したか否かを判別する(S3069)。時短終了コマンドを受信していない場合(S3069:NO)、サブCPU71は、後述のステップS3071の処理に移る。時短終了コマンドを受信している場合(S3069:YES)、サブCPU71は、特殊演出モード開始処理を実行する(S3070)。具体的に、特殊演出モード開始処理では、特殊演出モードの背景画像を表示するためのデータがセットされる。また、特殊演出モード開始処理では、オンとされている遊技状態フラグがオフにセットされ、その後、遊技状態フラグに含まれる通常遊技状態Bフラグがオンにセットされる。通常遊技状態Bフラグは、遊技状態が通常遊技状態Bであることを示すフラグである。この特殊演出モード開始処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
また、サブCPU71は、読み出したコマンドデータに基づいて、特殊演出終了コマンドを受信したか否かを判別する(S3071)。特殊演出終了コマンドを受信していない場合(S3071:NO)、サブCPU71は、後述のステップS3073の処理に移る。特殊演出終了コマンドを受信している場合(S3071:YES)、サブCPU71は、特殊演出モード終了処理を実行する(S3072)。具体的に、特殊演出モード終了処理では、特殊演出モードの背景画像表示を終了するためのデータがセットされる。すなわち、特殊演出モード終了処理では、オンとされている遊技状態フラグがオフにセットされ、その後、遊技状態フラグに含まれる通常遊技状態Aフラグがオンにセットされることにより、通常モードに対応する背景画像を表示するためのデータがセットされる。通常遊技状態Aフラグは、遊技状態が通常遊技状態Aであることを示すフラグである。この特殊演出モード終了処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
また、サブCPU71は、読み出したコマンドデータに基づいて、遊技状態コマンドを受信したか否かを判別する(S3073)。遊技状態コマンドを受信していない場合(S3073:NO)、サブCPU71は、後述のステップS3075の処理に移る。遊技状態コマンドを受信している場合(S3073:YES)、サブCPU71は、演出モード設定処理を実行する(S3074)。具体的に、演出モード設定処理では、遊技状態コマンドとして、時短遊技状態コマンドを受信した場合、時短遊技状態に対応する背景画像を表示するためのデータがセットされ、確変遊技状態コマンド及び時短遊技状態コマンドを受信した場合、確変遊技状態に対応する背景画像を表示するためのデータがセットされる。また、演出モード設定処理では、オンとされている遊技状態フラグがオフにセットされ、その後、演出モードに対応する遊技状態フラグがオンにセットされる。なお、時短遊技状態コマンドのみを受信した場合には、遊技状態フラグに含まれる時短遊技状態フラグがオンにセットされ、確変遊技状態コマンド及び時短遊技状態コマンドを受信した場合には、遊技状態フラグに含まれる確変遊技状態フラグ及び時短遊技状態フラグがオンにセットされる。この演出モード設定処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
また、サブCPU71は、読み出したコマンドデータに基づいて、大当り開始コマンドを受信したか否かを判別する(S3075)。大当り開始コマンドを受信していない場合(S3075:NO)、サブCPU71は、後述のステップS3077の処理に移る。大当り開始コマンドを受信している場合(S3075:YES)、サブCPU71は、遊技状態フラグをオフにセットする一方、当該遊技状態フラグに含まれる大当り遊技状態フラグをオンにセットし、大当り遊技状態に対応する背景画像を表示するためのデータをセットすることにより、大当り演出開始処理を実行する(S3076)。この大当り演出開始処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
また、サブCPU71は、その他の受信したコマンドに対応した処理を実行する(S3077)。その後、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
[演出パターン決定処理]
図102に示すように、演出パターン決定処理の最初のステップとして、サブCPU71は、演出決定用乱数カウンタから演出決定用乱数を抽出する(S3081)。演出決定用乱数カウンタの値は、副制御回路メイン処理が実行される周期的なタイミングで乱数更新処理によって更新される。これにより、演出決定用乱数は、無作為に抽出された値となる。
次に、サブCPU71は、遊技状態フラグに対応した装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、演出決定用乱数と変動パターン指定コマンドとに基づいて決定された演出データをワークRAM73にセットする(S3082)。このようにしてセットされた演出データに基づき、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動表示やそれらに対応する所定の演出が行われることとなる。例えば、第2装飾図柄32に係る演出データがセットされた場合であって、第2装飾図柄表示領域3Bが表示されていない場合、液晶表示装置3の表示画面には、第2装飾図柄表示領域3B及び第2装飾図柄32が表示されるようになる。
なお、装飾図柄の変動表示については、主制御回路(メインCPU)から図柄変動開始を示すコマンドを受信したことを契機に開始されるものとし、図柄停止を示すコマンドを受信したことを契機に停止させるようにしてもよい。これにより、サブCPUは、装飾図柄の変動時間を管理せずとも装飾図柄の変動表示や停止表示を制御することができる。また、本実施形態では、装飾図柄演出パターン決定用テーブルを第1装飾図柄31と第2装飾図柄32とで分け、また、遊技状態別にも分けているが、一つのテーブルとしてもよい。
次に、サブCPU71は、セットした演出データは第1装飾図柄31に対応するデータであるか否かを判別する(S3083)。第1装飾図柄31に対応する演出データではない場合(S3083:NO)、サブCPU71は、後述のステップS3089の処理に移る。第1装飾図柄31に対応する演出データの場合(S3083:YES)、サブCPU71は、第1装飾図柄変動フラグをオンにセットする(S3084)。
次に、サブCPU71は、セットした演出データに対応する値(変動時間)を第1装飾図柄変動タイマにセットする(S3085)。
そして、サブCPU71は、セットした演出データは特定演出パターンに対応するデータであるか否かを判別する(S3086)。本実施形態において、特定演出パターンに対応する演出データとしては、図84(a)に示す演出データ3,8,13と、図86(a)に示す演出データ31,36,41とが該当する。
ステップS3086において、特定演出パターンに対応するデータでない場合(S3086:NO)、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。一方、特定演出パターンに対応するデータである場合(S3086:YES)、サブCPU71は、シャッタ役物待機フラグをオンにセットする(S3087)。シャッタ役物待機フラグは、シャッタ役物40を動作させる場合にその動作開始までに待機状態とすることを示すフラグである。
次に、サブCPU71は、シャッタ役物待機タイマに所定の値をセットする(S3088)。シャッタ役物待機タイマは、シャッタ役物40の動作を開始させるまでの待機時間を計時するための減算タイマである。なお、本実施形態において、シャッタ役物40の待機時間は、第1装飾図柄31の変動開始から20秒と規定されており、シャッタ役物待機タイマには、そのような待機時間に相当する値がセットされるが、このような秒数に相当する値に限らず、その他の値がセットされるようにしてもよい。その後、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。
また、ステップS3083でNOの場合、サブCPU71は、第2装飾図柄停止フラグがオンであるか否かを判別する(S3089)。第2装飾図柄停止フラグがオンでない場合(S3089:NO)、サブCPU71は、後述のステップS3092の処理に移る。一方、第1装飾図柄変動フラグがオンの場合(S3089:YES)、サブCPU71は、第2装飾図柄停止フラグをオフにセットし(S3090)、第2装飾図柄停止時間タイマをクリアする(S3091)。このようなステップS3090,S3091の処理により、第2装飾図柄表示領域3B及び第2装飾図柄32の表示が消去されないようになる。
次に、サブCPU71は、第2装飾図柄変動フラグをオンにセットし(S3092)、セットした演出データに対応する値(変動時間)を第2装飾図柄変動タイマにセットした後(S3093)、演出パターン決定処理を終了する。
[装飾図柄強制停止処理]
図103に示すように、装飾図柄強制停止処理の最初のステップとして、サブCPU71は、第1装飾図柄31に対応する強制停止コマンド、すなわち第1特別図柄強制停止コマンドを受信したか否かを判別する(S3101)。第1特別図柄強制停止コマンドを受信していない場合(S3101:NO)、サブCPU71は、後述のステップS3105の処理に移る。
一方、ステップS3101において、第1特別図柄強制停止コマンドを受信している場合(S3101:YES)、サブCPU71は、第1装飾図柄強制停止データをセットし(S3102)、第1装飾図柄変動フラグをオフにセットし(S3103)、第1装飾図柄変動タイマをクリアする(S3104)。その後、サブCPU71は、後述のステップS3108の処理に移る。第1装飾図柄強制停止データは、第1装飾図柄31を強制的に停止表示させるとともに、第1装飾図柄31の変動表示に伴い実行されたその他の演出も強制的に終了させるためのデータであり、ワークRAM73にセットされる。このような第1装飾図柄強制停止データ等に基づく処理により、変動時間が残存する状況で変動表示中の第1装飾図柄31にあっても、強制的にハズレ態様で停止表示されることとなる。
また、ステップS3101でNOの場合、サブCPU71は、第2装飾図柄強制停止データをセットし(S3105)、第2装飾図柄変動フラグをオフにセットし(S3106)、第2装飾図柄変動タイマをクリアする(S3107)。その後、サブCPU71は、後述のステップS3108の処理に移る。第2装飾図柄強制停止データは、第2装飾図柄32を強制的に停止表示させるとともに、第2装飾図柄32の変動表示に伴い実行されたその他の演出も強制的に終了させるためのデータであり、ワークRAM73にセットされる。このような第2装飾図柄強制停止データ等に基づく処理により、変動時間が残存する状況で変動表示中の第2装飾図柄32にあっても、強制的にハズレ態様で停止表示されることとなる。
次に、サブCPU71は、シャッタ役物可動フラグがオンであるか否かを判別する(S3108)。シャッタ役物可動フラグは、シャッタ役物40が初期位置にない状態で動作中の状態であることを示すフラグである。シャッタ役物可動フラグがオンでない場合(S3108:NO)、サブCPU71は、後述のステップS3112の処理に移る。
一方、ステップS3108において、シャッタ役物可動フラグがオンである場合(S3108:YES)、サブCPU71は、シャッタ役物可動制御処理を実行する(S3109)。このシャッタ役物可動制御処理では、シャッタ役物40が初期位置へと戻るように動作させられる。
次に、サブCPU71は、シャッタ役物可動タイマをクリアし(S3110)、シャッタ役物可動フラグをオフにセットする(S3111)。その後、サブCPU71は、装飾図柄強制停止処理を終了する。
また、ステップS3108でNOの場合、サブCPU71は、シャッタ役物待機フラグがオンであるか否かを判別する(S3112)。このシャッタ役物待機フラグに基づく判別処理では、シャッタ役物40による可動演出が決定されているか否かが明らかとなる。シャッタ役物待機フラグがオンでない場合(S3112:NO)、サブCPU71は、装飾図柄強制停止処理を終了する。
一方、ステップS3112において、シャッタ役物待機フラグがオンである場合(S3112:YES)、サブCPU71は、シャッタ役物待機タイマをクリアし(S3113)、シャッタ役物待機フラグをオフにセットする(S3114)。その後、サブCPU71は、装飾図柄強制停止処理を終了する。
[シャッタ役物可動制御処理]
図104に示すように、シャッタ役物可動制御処理の最初のステップとして、サブCPU71は、シャッタ役物待機フラグがオンであるか否かを判別する(S3121)。シャッタ役物待機フラグがオンでない場合(S3121:NO)、サブCPU71は、後述のステップS3125の処理に移る。
ステップS3121において、シャッタ役物待機フラグがオンである場合(S3121:YES)、サブCPU71は、シャッタ役物待機タイマの値が0であるか否かを判別する(S3122)。シャッタ役物待機タイマの値が0でない場合(S3122:NO)、サブCPU71は、このシャッタ役物可動制御処理を終了する。
ステップS3122において、シャッタ役物待機タイマの値が0である場合(S3122:YES)、サブCPU71は、シャッタ役物可動タイマに所定の値をセットする(S3123)。シャッタ役物可動タイマは、シャッタ役物40を動作させる時間を計時するための減算タイマである。本実施形態において、なお、シャッタ役物可動タイマには、所定の値として例えば5sに相当する値がセットされるようになっている。
そして、サブCPU71は、シャッタ役物可動フラグをオンにセットし(S3124)、このシャッタ役物可動制御処理を終了する。
また、ステップS3121でNOの場合、サブCPU71は、シャッタ役物可動フラグがオンであるか否かを判別する(S3125)。シャッタ役物可動フラグがオンでない場合(S3125:NO)、サブCPU71は、このシャッタ役物可動制御処理を終了する。
ステップS3125において、シャッタ役物可動フラグがオンである場合(S3125:YES)、サブCPU71は、シャッタ役物可動タイマの値が0であるか否かを判別する(S3126)。シャッタ役物可動タイマの値が0でない場合(S3126:NO)、サブCPU71は、シャッタ役物動作制御処理として、シャッタ役物可動タイマの残り時間に応じた制御を行う(S3127)。その後、サブCPU71は、このシャッタ役物可動制御処理を終了する。なお、本実施形態では、シャッタ役物40が初期位置から変動限度位置まで下降した後、シャッタ役物40が上昇することで初期位置へと退避するまでの全体の動作時間が一例として5秒となっている。
一方、ステップS3126において、シャッタ役物可動タイマの値が0である場合(S3126:YES)、サブCPU71は、シャッタ役物40は初期位置にあるか否かを判別する(S3128)。シャッタ役物40が初期位置にあるか否かについては、例えば初期位置付近にシャッタ役物40を検知するためのセンサを設けて、当該センサからの信号に応じて判別することができる。
ステップS3128において、シャッタ役物40が初期位置にある場合(S3128:YES)、サブCPU71は、後述のステップS3130の処理に移る。一方、シャッタ役物40が初期位置にない場合(S3128:NO)、サブCPU71は、シャッタ役物動作制御処理として、シャッタ役物40を初期位置へと戻すための制御を行う(S3129)。
そして、サブCPU71は、シャッタ役物可動フラグをオフにセットし(S3130)、このシャッタ役物可動制御処理を終了する。
[装飾図柄及びシャッタ役物の動作]
図105は、第1実施形態における装飾図柄及びシャッタ役物の動作に係るタイムチャートを示している。なお、図105は、一例として特殊演出モード(通常遊技状態B)における動作を示している。
図105に示すように、第1装飾図柄31は、変動時間t1(50秒)にわたって変動表示が行われる。このとき、第2始動記憶が最大保留数4個あり、第1装飾図柄31の変動表示開始と同時に、第2装飾図柄32の変動表示が開始されるものとする。また、第2始動記憶の個数は、第2装飾図柄32の変動表示開始に伴って1個減るが、第2始動口14Bへの入賞に応じて再び最大保留数4個に達した状態になるとする。
第2装飾図柄32は、最初の変動開始(第1装飾図柄31と同時に変動開始した時点)から第2始動記憶の保留数を消化するまで変動表示及び停止表示が繰り返し行われる。第2装飾図柄32については、変動時間t2が3秒、停止表示から次の変動表示開始までのインターバル時間t2’が0.5秒、最後の停止表示から第2装飾図柄表示領域3Bと共に表示消去されるまでの時間t2”が2秒である。
シャッタ役物40は、初期位置から動作(下降)し始めて表示画面上の出現位置に現れ、最大限度位置を経て再び初期位置へと戻るまでの可動時間t3が5秒となっている。そして、シャッタ役物40は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が同時に変動表示開始されてから第2装飾図柄32の表示が消去されるまでの時間(19秒)を超える約20秒を経過した後に一連の動作が開始されるようになっている。
すなわち、特殊演出モードでは、第1装飾図柄31の変動表示中にシャッタ役物40の一連の動作が完結しつつも、シャッタ役物40の一連の動作が第2装飾図柄32の表示に支障を生じないタイミングで開始されるようになっている。これにより、第2装飾図柄32は、変動表示中及び停止表示された状態においてシャッタ役物40により覆われるおそれがない。
なお、非特殊演出モードとなる通常遊技状態Aにおいては、第2始動口14Bへの入賞が困難となるため、第2始動記憶が最大保留数(4個)に達することがほとんどない。また、仮に、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動表示が同時に開始される際に、例えば第2始動記憶が1個だけあるとしても、この場合には第2装飾図柄32の変動時間t2が最大でも6秒であり、第2装飾図柄32の表示が消去されるまでの時間は、インターバル時間t2’及び表示消去までの時間t2”を含めて14.5秒程度となる。すなわち、通常遊技状態Aで第2始動記憶が1個だけある場合においても、シャッタ役物40は、第2装飾図柄32の表示が消去されるまでの時間(14.5秒)を超える約20秒を経過した後に一連の動作が開始されるので、変動表示中及び停止表示された状態の第2装飾図柄32がシャッタ役物40により覆われるおそれがない。さらに、時短遊技状態においては、シャッタ役物40を動作させる演出パターンが規定されていないので、第2装飾図柄32がシャッタ役物40により覆われるおそれがない。
上述したように、第1実施形態によるパチンコ遊技機によれば、通常遊技状態A、通常遊技状態B、時短遊技状態のいずれにおいても、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32とが同時に変動表示を開始した場合であっても、シャッタ役物40が第2装飾図柄32を覆ってしまうことを回避することができるので、遊技者は、繰り返し停止表示される第2装飾図柄32の態様を確実に確認することができる。
また、時短遊技状態が終了して通常遊技状態Bに移行することで特殊演出モードとなり、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が同時に変動表示を開始した場合において、第1装飾図柄演出パターンとして特定演出パターン(図86に示す特定大当り変動演出3,4、特定リーチハズレ変動演出2)が決定され、かつ、第2始動記憶が最大保留数となる4個に達している状況が想定される。このような状況にあっても、第2装飾図柄32の表示が消去された後にシャッタ役物40の動作が開始されるように時間調整されているので、シャッタ役物40が第2装飾図柄32を覆ってしまうことを回避することができる。
次に、本発明に係る他の実施形態としての第2実施形態について、図106〜109を参照して説明する。なお、先述した第1実施形態によるものと同一又は類似の構成要素等については、同一符号を付してその説明を省略する。
[特別図柄変動パターン決定用テーブル]
図106は、第2実施形態において通常遊技状態Bに用いられる特別図柄変動パターン決定用テーブルを示している。図106(a)は、第1特別図柄221に対応する第1特別図柄変動パターン決定用テーブルを示し、図106(b)は、第2特別図柄231に対応する第2特別図柄変動パターン決定用テーブルを示している。
特に、図106(b)に示す第2特別図柄変動パターン決定用テーブルでは、各変動パターンに対応する変動時間が、一律10秒に規定されており、図83(b)に示す変動パターンに対応する変動時間よりも総じて長くなっている。
[装飾図柄演出パターン決定用テーブル]
図107は、第2実施形態において通常遊技状態Bに用いられる装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示している。図107(a)は、第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示し、図107(b)は、第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示している。
特に、図107(b)に示す第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルでは、各演出内容に対応する変動時間が、一律10秒に規定されており、図86(b)に示す演出内容に対応する変動時間よりも総じて長くなっている。
このような装飾図柄演出パターン決定用テーブルが参照され、演出データ3,8,13のいずれかがセットされた場合に、シャッタ役物40による可動演出が行われる。また、演出データ3,8,13に対応する特定大当り変動演出1、特定大当り変動演出2、特定リーチハズレ変動演出1では、第1装飾図柄31の変動表示の開始から約20秒経過後にシャッタ役物40が可動する。そのため、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が同時に変動表示を開始した場合、シャッタ役物40は、変動時間が一律10秒とされた第2装飾図柄32を覆ってしまうおそれがあるが、本実施形態においては、後述する図108及び図109に示す処理によってそのような状況を回避している。なお、本実施形態は、2つの特別図柄221,231に対応する2つの装飾図柄31,32の一方がシャッタ役物40により覆われないようにするための仕組みを提供しているが、例えば、第1特別図柄又は第2特別図柄の一方を第1装飾図柄及び第2装飾図柄のうちのいずれか一方に対応させ、他方の装飾図柄に対して普通図柄を対応させることにより、特別図柄と普通図柄との関係に基づいて装飾図柄を覆われないような仕組みとしてもよい。
次に、図108及び図109を参照して、第2実施形態のサブCPU71により実行されるプログラムの処理フローについて説明する。なお、先述した第1実施形態によるものと同一又は類似のステップ等については、特に断らない限りその説明を省略する。第2実施形態では、演出パターン決定処理が第1実施形態によるものと一部異なっている。
[演出パターン決定処理]
図108に示すように、演出パターン決定処理の最初のステップとして、サブCPU71は、演出決定用乱数カウンタから演出決定用乱数を抽出する(S4001)。
次に、サブCPU71は、遊技状態フラグに対応した装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、演出決定用乱数と変動パターン指定コマンドとに基づいて決定された演出データをワークRAM73にセットする(S4002)。このとき、図107に示す通常遊技状態Bに対応する装飾図柄演出パターン決定用テーブルが参照される場合がある。
次に、サブCPU71は、セットした演出データは第1装飾図柄31に対応するデータであるか否かを判別する(S4003)。第1装飾図柄31に対応する演出データではない場合(S4003:NO)、サブCPU71は、後述のステップS4009の処理に移る。第1装飾図柄31に対応する演出データの場合(S4003:YES)、サブCPU71は、第1装飾図柄変動フラグをオンにセットする(S4004)。
次に、サブCPU71は、セットした演出データに対応する値(変動時間)を第1装飾図柄変動タイマにセットする(S4005)。このとき、図107(a)に示す第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルが参照されていた場合、演出データ3,4,13のいずれかがセットされ、変動時間として50秒に相当する値がセットされることがある。
そして、サブCPU71は、セットした演出データは特定演出パターンに対応するデータであるか否かを判別する(S4006)。本実施形態において、特定演出パターンに対応する演出データとしては、図107(a)に示す演出データ3,8,13が該当する。
ステップS4006において、特定演出パターンに対応するデータでない場合(S4006:NO)、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。一方、特定演出パターンに対応するデータである場合(S4006:YES)、サブCPU71は、シャッタ役物待機フラグをオンにセットする(S4007)。
次に、サブCPU71は、シャッタ役物待機タイマに所定の値をセットする(S4008)。なお、本実施形態においても、シャッタ役物40の待機時間は、第1装飾図柄31の変動開始から20秒と規定されており、シャッタ役物待機タイマには、そのような待機時間に相当する値がセットされる。その後、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。
また、ステップS4003でNOの場合、サブCPU71は、シャッタ役物可動フラグがオンであるか否かを判別する(S4009)。シャッタ役物可動フラグがオンでない場合(S4009:NO)、サブCPU71は、後述のステップS4011の処理に移る。一方、シャッタ役物可動フラグがオンである場合(S4009:YES)、サブCPU71は、後述の図109に示す可動役物初期位置制御処理を実行する(S4010)。
次に、サブCPU71は、第2装飾図柄停止フラグがオンであるか否かを判別する(4011)。第2装飾図柄停止フラグがオンでない場合(S4011:NO)、サブCPU71は、後述のステップS4015の処理に移る。一方、第1装飾図柄変動フラグがオンの場合(S4011:YES)、サブCPU71は、第2装飾図柄停止フラグをオフにセットし(S4012)、第2装飾図柄停止時間タイマをクリアする(S4013)。このようなステップS4012,S4013の処理により、第2装飾図柄表示領域3B及び第2装飾図柄32の表示が消去されないようになる。
次に、サブCPU71は、第2装飾図柄変動フラグをオンにセットする(S4014)。そして、サブCPU71は、セットした演出データに対応する値(変動時間)又は装飾図柄変動待機タイマが示す値を第2装飾図柄変動タイマにセットする(S4015)。装飾図柄変動待機タイマは、後述の図109に示す可動役物初期位置制御処理においてセットされるものであり、シャッタ役物40の一連の動作中に第2装飾図柄32の変動表示が開始される際、規定の変動時間に対して変動表示が可能な残存時間を計時するための減算タイマである。この装飾図柄変動待機タイマの値が0でない場合は、当該装飾図柄変動待機タイマの値が優先的にセットされ、装飾図柄変動待機タイマの値が0の場合は、変動時間10秒に相当する値が第2装飾図柄変動タイマにセットされることとなる。これにより、シャッタ役物40による一連の動作が行われる場合にあっても、第2装飾図柄32に応じて規定された変動時間を超えない時間内において第2装飾図柄32の変動表示や停止表示が行われることとなる。
次に、サブCPU71は、装飾図柄変動待機タイマの値をクリアし(S4016)、その後、シャッタ役物待機フラグがオンにセットされているか否かを判別する(S4017)。シャッタ役物待機フラグがオンにセットされていない場合(S4017:NO)、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。
ステップS4017において、シャッタ役物待機フラグがオンにセットされている場合(S4017:YES)、サブCPU71は、シャッタ役物待機タイマの値、すなわちシャッタ役物40の動作を開始させるまでの待機時間が、演出データに対応する変動時間(10秒)+所定時間(例えば表示消去に至るまでの2秒)よりも短いか否かを判別する(S4018)。
ステップS4018において、シャッタ役物40の待機時間が変動時間+所定時間よりも短くない場合(S4018:NO)、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。一方、シャッタ役物40の待機時間が変動時間+所定時間よりも短い場合(S4018:YES)、サブCPU71は、シャッタ役物待機タイマの値をクリアし(S4019)、シャッタ役物待機フラグをオフにセットする(S4020)。その後、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。この場合、第2装飾図柄32の変動表示が開始されており、シャッタ役物40は、一連の動作を行わないようになるが、第2装飾図柄32の変動表示の態様が変化することはない。なお、シャッタ役物が動作しなくなることにより、当初実行予定だった装飾図柄の変動表示の態様やそれに伴う演出に係る態様を全く異なるようにしてもよい。
[可動役物初期位置制御処理]
図109に示すように、可動役物初期位置制御処理の最初のステップとして、サブCPU71は、セットした演出データに対応する値を装飾図柄変動待機タイマにセットする(S4031)。例えば特殊演出モードの場合、装飾図柄変動待機タイマには、第2装飾図柄32に係る変動時間が一律10秒に規定されているため、この10秒に相当する値がセットされる。
次に、サブCPU71は、シャッタ役物動作制御処理を実行する(S4032)。このシャッタ役物動作制御処理では、第2装飾図柄32の演出パターンを決定したときに、シャッタ役物可動タイマの値が0でない場合、すなわち、シャッタ役物40が初期位置に位置していない場合に、シャッタ役物40を初期位置へと強制的に戻すための制御が行われる。
次に、サブCPU71は、シャッタ役物40が初期位置にあるか否かを判別する(S4033)。シャッタ役物40が初期位置にあるか否かについては、例えば初期位置付近にシャッタ役物40を検知するためのセンサを設けて、当該センサからの信号に応じてシャッタ役物40を検知するまで繰り返し判別することができる。
ステップS4033において、シャッタ役物40が初期位置にない場合(S4033:NO)、サブCPU71は、再びステップS4032の処理に戻る。一方、シャッタ役物40が初期位置にある場合(S4033:YES)、サブCPU71は、シャッタ役物可動フラグをオフにセットするとともに、シャッタ役物可動タイマの値をクリアし(S4034)、可動役物初期位置制御処理を終了する。
[装飾図柄及びシャッタ役物の動作]
図110は、第2実施形態における装飾図柄及びシャッタ役物の動作に係るタイムチャートを示している。なお、図110は、一例として特殊演出モード(通常遊技状態B)における動作を示している。
図110に示すように、第1装飾図柄31は、変動時間t1(50秒)にわたって変動表示が行われる。このとき、第1装飾図柄31は、特定演出パターン(図107(a)に示す特定大当り変動演出3,4、特定リーチハズレ変動演出2のいずれか)に対応する演出データ(図107(a)に示す演出データ3,8,13のいずれか)に基づいて変動表示されるものとする。また、第1装飾図柄31の変動表示中に第2特別図柄231の変動表示が開始され、その変動時間T1が10秒であるとする。
第1装飾図柄31の変動表示中にシャッタ役物40の動作が開始され、さらに、第2特別図柄231の変動表示開始に伴い第2装飾図柄32の変動表示も開始される場合は、本来、シャッタ役物40が可動時間t3(5秒)を要して一連の動作を行うところ、シャッタ役物40が時間t3’をかけて初期位置へと強制的に戻される。
そうしてシャッタ役物40が初期位置へと戻された後、第2装飾図柄32は、変動表示が開始される。これにより、第2装飾図柄32の実変動時間は、規定の変動時間T2(10秒)よりもT2’だけ短縮されることになるが、第2装飾図柄32の変動表示が全期間にわたって確実に行われる。
上述したように、第2実施形態によれば、シャッタ役物40の動作中に第2装飾図柄32の変動表示が開始されることになっても、シャッタ役物40が初期位置へと強制的に戻された後に第2装飾図柄32の変動表示が開始されるので、シャッタ役物40が第2装飾図柄32を覆ってしまうことを回避することができ、遊技者は、第2装飾図柄32の最終的な停止表示の態様を確実に確認することができる。
次に、本発明に係る他の実施形態としての第3実施形態について、図111〜115を参照して説明する。なお、先述した第1実施形態によるものと同一又は類似の構成要素等については、同一符号を付してその説明を省略する。第3実施形態では、第1実施形態によるものと同一の特別図柄変動パターン決定用テーブル及び装飾図柄演出パターン決定用テーブルを用いる。第3実施形態では、特別図柄関連スイッチチェック処理、コマンド解析処理、及び演出パターン決定処理が第1実施形態によるものと一部異なっている。
[特別図柄関連スイッチチェック処理]
図111に示すように、特別図柄関連スイッチチェック処理において、メインCPU60は、ステップS5006の処理を行った後、第1始動口入賞コマンドをメインRAM62にセットし(S5007)、特別図柄関連スイッチチェック処理を終了する。メインRAM62にセットされた第1始動口入賞コマンドは、主制御回路6から副制御回路7のサブCPU71に送信される。第1始動口入賞コマンドは、第1始動口14Aへの入賞があったことを示すコマンドである。
また、メインCPU60は、ステップS5013の処理を行った後、第2始動口入賞コマンドをメインRAM62にセットし(S5014)、特別図柄関連スイッチチェック処理を終了する。メインRAM62にセットされた第2始動口入賞コマンドは、主制御回路6から副制御回路7のサブCPU71に送信される。第2始動口入賞コマンドは、第2始動口14Bへの入賞があったことを示すコマンドである。
[コマンド解析処理]
図112に示すように、コマンド解析処理において、サブCPU71は、ステップS6002の処理を行った後、読み出したコマンドデータに基づいて、第2始動口入賞コマンドを受信したか否かを判別する(S6003)。第2始動口入賞コマンドを受信していない場合(S6003:NO)、サブCPU71は、ステップS6005の処理に移る。第2始動口入賞コマンドを受信している場合(S6003:YES)、サブCPU71は、後述の図113に示す演出設定処理を実行する(S6004)。この演出設定処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
また、ステップS6007でNOの場合、サブCPU71は、読み出したコマンドデータに基づいて、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判別する(S6009)。変動パターン指定コマンドを受信していない場合(S6009:NO)、サブCPU71は、ステップS6011の処理に移る。変動パターン指定コマンドを受信している場合(S6009:YES)、サブCPU71は、後述の図114に示す演出パターン決定処理を実行する(S6010)。この演出パターン決定処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
なお、サブCPU71は、ステップS6019において、その他の受信したコマンドに対応した処理を実行するが、この際に処理されるコマンドには、第1始動口入賞コマンドが含まれる。
[演出設定処理]
図113に示すように、演出設定処理の最初のステップとして、サブCPU71は、第2始動口入賞コマンドを受信したか否かを判別する(S6021)。第2始動口入賞コマンドを受信していない場合(S6021:NO)、サブCPU71は、後述のステップS6026の処理に移る。第2始動口入賞コマンドを受信している場合(S6021:YES)、サブCPU71は、第2始動記憶の数を1加算する(S6022)。なお、本実施形態においては、主制御回路6のメインRAM62のほか、副制御回路7のワークRAM73にも始動記憶領域が設けられており、第1始動記憶及び第2始動記憶の数がワークRAM73の始動記憶領域に格納されている。
次に、サブCPU71は、ワークRAM73に格納された第2始動記憶の数が3以上であるか否かを判別する(S6023)。第2始動記憶の数が3以上でない場合(S6023:NO)、サブCPU71は、演出設定処理を終了する。
S6023において、第2始動記憶の数が3以上である場合(S6023:YES)、サブCPU71は、シャッタ役物可動禁止フラグがオフにセットされているか否かを判別する(S6024)。シャッタ役物可動禁止フラグは、シャッタ役物40による一連の動作を禁止することを示すフラグであり、次のステップS6025においてセットされる。
S6024において、シャッタ役物可動禁止フラグがオフでない場合(S6024:NO)、サブCPU71は、演出設定処理を終了する。一方、シャッタ役物可動禁止フラグがオフの場合(S6024:YES)、サブCPU71は、シャッタ役物可動禁止フラグをオンにセットし(S6025)、演出設定処理を終了する。すなわち、本実施形態では、シャッタ役物40を動作させるか否かに関係なく、第2始動記憶の個数が例えば4個あるいは3個といった相対的に多い場合に、シャッタ役物40の動作が禁止されるようになっている。なお、シャッタ役物可動禁止フラグをオンにセットする場合の基準となる第2始動記憶の数は、最大保留数の範囲内であれば3に限らずその他の数としてもよい。
ステップS6021でNOの場合、サブCPU71は、ワークRAM73に格納されている第2始動記憶の数を1減算する(S6026)。そして、サブCPU71は、ワークRAM73に格納された第2始動記憶の数が3以上であるか否かを判別する(S6027)。
S6027において、第2始動記憶の数が3以上である場合(S6027:YES)、サブCPU71は、演出設定処理を終了する。一方、第2始動記憶の数が3以上でない場合(S6027:NO)、サブCPU71は、シャッタ役物可動禁止フラグがオンにセットされているか否かを判別する(S6028)。
S6028において、シャッタ役物可動禁止フラグがオンでない場合(S6028:NO)、サブCPU71は、演出設定処理を終了する。一方、シャッタ役物可動禁止フラグがオンの場合(S6028:YES)、サブCPU71は、シャッタ役物可動禁止フラグをオフにセットし(S6029)、演出設定処理を終了する。すなわち、本実施形態では、第2始動記憶の個数が例えば0〜2個といった相対的に少ない場合に、シャッタ役物40の動作が許可されるようになっている。なお、シャッタ役物可動禁止フラグをオフにセットする場合の基準となる第2始動記憶の数は、当該フラグをオンにセットする場合と同じ数(3)としているが、最大保留数の範囲内であれば互いに異なる数としてもよい。
[演出パターン決定処理]
図114に示すように、演出パターン決定処理において、サブCPU71は、ステップS6035の処理を行った後、シャッタ役物可動禁止フラグがオンにセットされているか否かを判別する(S6036)。
S6036において、シャッタ役物可動禁止フラグがオンの場合(S6036:YES)、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。一方、シャッタ役物可動禁止フラグがオンでない場合(S6036:NO)、サブCPU71は、ステップS3037に処理に移る。すなわち、特定演出パターンであるか否かに関係なく、シャッタ役物可動禁止フラグがオンであれば、シャッタ役物40の動作が禁止されるようになっている。なお、シャッタ役物40による一連の動作が行われないが、その他の演出、例えば装飾図柄の変動表示や停止表示、それに伴って実行される演出動作については、セットされた演出データに基づいて実行される。
また、サブCPU71は、ステップS6044の処理を行った後、図113に示す演出設定処理を実行し(S6045)、演出パターン決定処理を終了する。この演出設定処理では、第2装飾図柄32に対応する第2始動口入賞コマンドを受信していた場合、サブCPU71は、第2装飾図柄32の変動表示開始に伴い、第2始動記憶の数を減算することとなる。
なお、本実施形態の変形例としては、シャッタ役物可動禁止フラグがオンの場合に、シャッタ役物待機フラグをオフにセットするとともに、シャッタ役物待機タイマをクリアしてもよく、また、シャッタ役物可動フラグをオフにセットするとともに、シャッタ役物可動タイマをクリアするようにしてもよい。また、本実施形態では、第2始動記憶の数に基づいてシャッタ役物の動作を禁止しているが、主制御回路において第2始動記憶の数が加算されるごとに、当該第2始動記憶に対応する変動時間を示す情報をメインCPUからサブCPUに送信するようにし、サブCPUは、これらの変動時間を示す情報をワークRAMに記憶し、記憶された変動時間の合算値が所定値として、例えば特定演出パターンで第1装飾図柄の変動表示開始からシャッタ役物が動作開始するまでの所要時間以上である場合は、シャッタ役物を動作させないようにしてもよい。
上述したように、第3実施形態によれば、第2始動記憶の数に応じてシャッタ役物40を動作させるか否かが決定され、第2始動記憶の数が相対的に多いと、シャッタ役物40の動作が禁止されるので、シャッタ役物40が第2装飾図柄32を覆ってしまうような状態をできる限り回避することができ、遊技者に対して第2装飾図柄32の最終的な停止表示の態様を確認させることができる。
次に、本発明に係る他の実施形態としての第4実施形態について、図115のタイムチャートを参照して説明する。なお、先述した第1実施形態によるものと同一又は類似の時間的要素等については、同一符号を付してその説明を省略する。第4実施形態によるものは、第1実施形態によるものとシャッタ役物40の動作パターンが異なる。
[装飾図柄及びシャッタ役物の動作]
図115は、第4実施形態における装飾図柄及びシャッタ役物の動作に係るタイムチャートを示している。なお、図115は、一例として特殊演出モード(通常遊技状態B)における動作を示している。
第2装飾図柄32は、最初の変動開始(第1装飾図柄31と同時に変動開始した時点)から第2始動記憶の保留数が加算されることにより、一例として6回にわたり変動表示及び停止表示が繰り返し行われるものとする。
シャッタ役物40は、全体の動作を行う時間として可動時間t3が5秒と規定されている。そして、シャッタ役物40は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が同時に変動表示開始されてから第2装飾図柄32の表示が消去されるまでの間に動作開始時点になったとする。本実施形態では、第2装飾図柄32の6回目の停止表示の時点でシャッタ役物40の動作開始時点になったとする。
この場合、シャッタ役物40は、動作開始時点となってもその時点から第2装飾図柄32の表示が消去されるまでの間、動作が行われることなく待機状態とされる。また、その間の待機時間T3は、ワークRAM73に記憶される。
そして、第2装飾図柄32の表示が消去されると、シャッタ役物40の動作が行われる。このとき、シャッタ役物40は、初期位置から下降し始めて表示画面上の出現位置に現れ、最大限度位置を経て再び初期位置へと戻るといった一連の動作を、規定の可動時間t3から待機時間T3を減算した時間t3”の間に行う。
その後、第2装飾図柄32の変動表示が行われておらず、その表示が消去されている状態において、シャッタ役物40は、再び一連の動作を行う。この際、シャッタ役物40は、初期位置から下降し始めて表示画面上の出現位置に現れ、最大限度位置を経て再び初期位置へと戻るといった一連の動作を、ワークRAM73に記憶された待機時間T3に相当する時間で行うこととなる。
なお、シャッタ役物は、第2装飾図柄の表示が消去された直後、規定の時間で一連の動作を行うものとし、2回に分けて一連の動作を行わないようにしてもよい。また、シャッタ役物は、3回以上に分けて一連の動作を行うものとしてもよい。
このような第4実施形態によっても、シャッタ役物40が第2装飾図柄32を覆ってしまうような状態をできる限り回避することができ、遊技者に対して第2装飾図柄32の最終的な停止表示の態様を確認させることができる。
次に、本発明に係る他の実施形態として、シャッタ役物及び表示装置の変形例について図116〜119を参照して説明する。なお、先述した第1実施形態等によるものと同一又は類似の構成要素等については、同一符号を付してその説明を省略する。
[液晶表示装置及びシャッタ役物の動作]
図116は、液晶表示装置及びシャッタ役物の変形例を示している。図116に示すように、本実施形態においては、メインとなる液晶表示装置3に加え、サブ液晶表示装置3’が設けられている。サブ液晶表示装置3’は、液晶表示装置3の上方を初期位置として配置されており、この初期位置から液晶表示装置3の表示画面前方の位置まで動作し得るように構成されている。サブ液晶表示装置3’の表示画面には、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が表示される。可動部材は、2つのシャッタ役物40A,40Bにより構成される。一方のシャッタ役物40Aは、液晶表示装置3の表示画面の概ね上側半分の領域、すなわち、第1装飾図柄表示領域3Aを覆うことが可能になっている。他方のシャッタ役物40Bは、液晶表示装置3の表示画面の概ね下側半分の領域、すなわち、第2装飾図柄表示領域3Bを覆うことが可能になっている。
図116に示すように、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は、変動表示中にあり、このときに特定演出パターンが決定されていると、液晶表示装置3の表示画面の前面側上方及び下方に収納されていたシャッタ役物40A,30Bが上下両側からせり出すように変動開始される。このように、本実施形態では、第2装飾図柄32が変動表示しているにもかかわらず、シャッタ役物40A,30Bの動作が開始されるが、先述した実施形態のように、第2装飾図柄が表示されないタイミングでシャッタ役物を動作させることができる。
そして、液晶表示装置3の表示画面の概ね全体は、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bとともにシャッタ役物40A,30Bによって覆われる。これにより、液晶表示装置3の表示画面では、液晶表示装置3の表示画面の変動表示を確認することができないが、これに代わり、サブ液晶表示装置3’の表示画面には、変動表示中の第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が表示される。
なお、サブ液晶表示装置の表示画面には、所定の演出画像が表示されていてもよく、シャッタ役物が動作し始めた時点で、第1装飾図柄及び第2装飾図柄を表示させるようにしてもよい。また、シャッタ役物が動作することとなる特定演出パターンに基づく変動表示が実行された時点で、メイン液晶表示装置とサブ液晶表示装置との双方において装飾図柄を表示させるようにしてもよく、少なくとも装飾図柄を視認し得るタイミングで、サブ液晶表示装置に装飾図柄を表示させるようにすればよい。
さらに、サブ液晶表示装置3’は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を表示させたまま、液晶表示装置3の表示画面を覆った状態のシャッタ役物40A,40Bの前方の位置まで移動する。これにより、遊技者は、メインの液晶表示装置3の表示画面上で第1装飾図柄31や第2装飾図柄32を視認する際と同一視点で、サブ液晶表示装置3’により表示された第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を視認することができる。
また、この際には、サブ液晶表示装置3’の表示画面上において、第2装飾図柄32が速やかに停止表示されることとなり、第2装飾図柄32の停止表示による態様が明確に分かるようになっている。
その後の動作としては、サブ液晶表示装置3’が初期位置へと戻るとともに、第1実施形態等と同様に、シャッタ役物40A,40Bが初期位置へと戻るようになっている。この際、シャッタ役物が完全に初期位置へと戻るまでは、サブ液晶表示装置に装飾図柄を表示させ続けることが好ましい。
このようなサブ液晶表示装置3’やシャッタ役物40A,30Bを適用したものによれば、液晶表示装置3の代わりにサブ液晶表示装置3’において第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が表示されるので、これら第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が視認することができない状況を回避することができる。
なお、サブ液晶表示装置では、第1装飾図柄及び第2装飾図柄のうちのいずれか一方のみを表示させるようにしてもよい。いずれか一方の装飾図柄のみを表示させる場合は、シャッタ役物が出現することとなる特定演出パターンに基づいて、変動表示が行われていない方の装飾図柄、例えば先に停止表示された第2装飾図柄の表示を消去することが好ましい。これにより、遊技者は、第1及び第2装飾図柄の表示結果を確実に確認することができる。また、サブ液晶表示装置は、メインとなる液晶表示装置の下方を初期位置として配置されていてもよく、あるいはメインとなる液晶表示装置の右側や左側に配置されていてもよい。
[液晶表示装置及びシャッタ役物の動作]
図117は、液晶表示装置及びシャッタ役物の他の変形例を示している。図117に示すように、本実施形態においては、メインとなる液晶表示装置3の左右両側を初期位置として2つのサブ液晶表示装置3A’,3B’が設けられている。サブ液晶表示装置3A’,3B’は、それぞれ初期位置から液晶表示装置3の表示画面の概ね左右半分を覆う位置まで動作し得るように構成されている。サブ液晶表示装置3A’,3B’の表示画面には、それぞれ第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が表示される。可動部材としての一方のシャッタ役物40Aは、液晶表示装置3の表示画面の左側外方を初期位置とし、液晶表示装置3の表示画面の概ね左側半分の領域を覆うように動作可能となっている。他方のシャッタ役物40Bは、液晶表示装置3の表示画面の右側外方を初期位置とし、液晶表示装置3の表示画面の概ね右側半分の領域を覆うように動作可能となっている。
図117に示すように、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は、変動表示中にあり、このときに特定演出パターンが決定されていると、液晶表示装置3の表示画面の前面側上方及び下方に収納されていたシャッタ役物40A,30Bが左右両側からせり出すように変動開始される。本実施形態においても、第2装飾図柄32が変動表示しているにもかかわらず、シャッタ役物40A,30Bの動作が開始されるが、先述した実施形態のように、第2装飾図柄が表示されないタイミングでシャッタ役物を動作させることができる。
そして、液晶表示装置3の表示画面の概ね全体は、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bとともにシャッタ役物40A,30Bによって覆われる。これにより、液晶表示装置3の表示画面では、液晶表示装置3の表示画面の変動表示を確認することができないが、これに代わり、左右のサブ液晶表示装置3A’,3B’の表示画面には、それぞれ変動表示中の第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が表示される。
さらに、サブ液晶表示装置3A’,3B’は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を表示させたまま、液晶表示装置3の表示画面を覆った状態のシャッタ役物40A,40Bの左右前方の位置まで移動する。これにより、遊技者は、メインの液晶表示装置3の表示画面上で第1装飾図柄31や第2装飾図柄32を視認する際と近い視点で、サブ液晶表示装置3’により表示された第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を視認することができる。また、この際においても、サブ液晶表示装置3’の表示画面上において、第2装飾図柄32が速やかに停止表示されることとなり、第2装飾図柄32の停止表示による態様が明確に分かるようになっている。
その後の動作としては、サブ液晶表示装置3A’,3B’が初期位置へと戻るとともに、先述したものと同様に、シャッタ役物40A,40Bが初期位置へと戻るようになっている。この際、シャッタ役物が完全に初期位置へと戻るまでは、サブ液晶表示装置に装飾図柄を表示させ続けることが好ましい。
このようなサブ液晶表示装置3A’,3B’やシャッタ役物40A,30Bを適用したものによっても、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が視認することができない状況を回避することができる。
なお、サブ液晶表示装置では、第1装飾図柄及び第2装飾図柄のうちのいずれか一方のみを表示させるようにしてもよい。いずれか一方の装飾図柄のみを表示させる場合は、シャッタ役物が出現することとなる特定演出パターンに基づいて、変動表示が行われていない方の装飾図柄、例えば先に停止表示された第2装飾図柄の表示を消去することが好ましい。これにより、遊技者は、第1及び第2装飾図柄の表示結果を確実に確認することができる。
また、サブ液晶表示装置の表示画面には、所定の演出画像が表示されていてもよく、シャッタ役物が動作し始めた時点で、第1装飾図柄及び第2装飾図柄を表示させるようにしてもよい。また、シャッタ役物が初期位置にある状態では、サブ液晶表示装置の各々において、普通図柄や普通図柄保留数、特別図柄保留数等を表示するようにしてもよい。これにより、メインとなる液晶表示装置の表示画面において装飾図柄の他の演出画像を表示するためのスペースをより広大に確保することができる。サブ液晶表示装置やシャッタ役物の構成数は、2つに限らず、3つ以上であってもよい。サブ液晶表示装置やシャッタ役物の初期位置は、メインとなる液晶表示装置から斜め方向にあってもよく、また、上下方向と左右方向とを組み合わせた位置関係にあってもよい。サブ液晶表示装置とシャッタ役物とは、各々個別に可動制御されるように構成されているが、シャッタ役物の前面にサブ液晶表示装置が固定的に設けられ、シャッタ役物の動作に連動してサブ液晶表示装置が移動するようにしてもよい。シャッタ役物としては、平面的なものに限らず、たとえば立体的な装飾が施された他の形状に属するものであってもよい。
[シャッタ役物の動作]
図118及び図119は、シャッタ役物の他の変形例を示している。図118及び図119に示すものでは、第1装飾図柄表示領域3Aを覆わない部分が設けられたシャッタ役物40が設けられている。シャッタ役物40は、第1装飾図柄表示領域3Aの上側の部分とその下側の部分とが一体となって動作せられるように構成されている。このようなシャッタ役物40によれば、一連の動作が行われることによっても少なくとも第1装飾図柄31が覆われることがないので、遊技者は、第1装飾図柄の表示結果を確実に確認することができる。
また、シャッタ役物40のみが初期位置から動作させられると、このシャッタ役物40によっては第1装飾図柄表示領域3Aが覆われないので、遊技者は、第1装飾図柄31の変動表示や停止表示を視認し得るが、図119に示すように、シャッタ役物40が初期位置へと戻りつつある状態では、第1装飾図柄31が完全に停止表示されているわけではない。すなわち、この状態においては、第1装飾図柄31の変動時間が経過していないため、第1装飾図柄31については、小刻みに揺れるような態様で揺れ変動させることができる。
そして、第1装飾図柄31が揺れ変動している状態で変動時間が経過するまでの間に、シャッタ役物40は、初期位置へと戻るように動作させられる。最終的に、シャッタ役物40は、初期位置へと完全に戻った状態となる。そして、変動時間が経過すると、第1装飾図柄31が完全に停止表示された状態で表示される。これにより、遊技者は、第1装飾図柄31の表示結果を確実に確認することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態には限定されず、種々に設計変更可能である。
上記各実施形態では、第1装飾図柄表示領域3Aの全体がシャッタ役物40により覆われるが、シャッタ役物については、表示画面の下方から上方へと移動し、さらに表示画面の下方へと移動して収容されるように設け、第2装飾図柄表示領域のみを覆うものとしてもよい。
また、上記各実施形態では、液晶表示装置3の同一画面内に第1装飾図柄表示領域3Aと第2装飾図柄表示領域3Bとを設けているが、異なる液晶表示装置の各画面に第1装飾図柄表示領域と第2装飾図柄表示領域とを設けるようにしてもよい。サブ液晶表示装置を設けたものにあっては、常に、サブ液晶表示装置の画面上に装飾図柄を表示するようにし、この装飾図柄がシャッタ役物により覆われないようにしてもよい。これによれば、シャッタ役物を動作させるタイミングを制限する必要がなくなり、シャッタ役物の動作を装飾図柄とは無関係に自由に変更することができる。
次に、本発明に適した他の実施形態(以下、第5実施形態と称する)に係るパチンコ遊技機ついて、図120〜137を参照して説明する。
[大当り判定用テーブル、大当り図柄決定用テーブル]
第5実施形態では、図80に示す、第1実施形態における大当り判定用テーブル及び大当り図柄決定用テーブルと同様のテーブルが用いられるため、これらのテーブルに関する詳細な説明は省略する。これらのテーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。大当り判定用テーブルは、第1始動口14A及び第2始動口14Bのいずれか一方に遊技球が入賞したことを第1始動口入球センサ141及び第2始動口入球センサ142において検知されたことを契機として、大当り判定用乱数に基づいて特別図柄による大当り抽選を行うときに参照されるものである。大当り図柄決定用テーブルは、大当り種別の判定結果に応じて大当り図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り図柄決定用乱数に基づいて第1特別図柄221及び第2特別図柄231の停止図柄を決定する際に参照されるものである。
[装飾図柄決定用テーブル]
図120〜122は、第5実施形態において用いられる、装飾図柄の停止表示の態様を決定するために参照する装飾図柄決定用テーブルを示している。なお、この例では、装飾図柄決定用テーブルは、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32に対して同じものが用いられるが、装飾図柄ごとに、別の装飾図柄決定用テーブルを用いるようにしてもよい。
図120(a)は、大当り抽選で15R確変大当りの場合に、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の停止表示の態様を決定するために参照する装飾図柄決定用テーブルを示している。後述する副制御回路メイン処理の乱数更新処理により更新される装飾図柄決定用乱数カウンタから抽出される装飾図柄決定用乱数に基づいて、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が決定される。また、この例では、装飾図柄決定用乱数は、0〜899の900個のうち、いずれかの値をとりうる。なお、上記の第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は、第5実施形態においては、それぞれ数字を表す左図柄、中図柄、右図柄の3つの図柄からなる。
図120(a)に示すように、第1装飾図柄31又は第2装飾図柄32の決定時に、装飾図柄決定用乱数「0」〜「49」が抽出されると、対応する装飾図柄(リーチ変動時用装飾図柄)として「000」が決定され、装飾図柄決定用乱数「50」〜「99」が抽出されると、対応する装飾図柄として「111」が決定され、装飾図柄決定用乱数「100」〜「149」が抽出されると、対応する装飾図柄として「222」が決定され、装飾図柄決定用乱数「150」〜「349」が抽出されると、対応する装飾図柄として「333」が決定され、装飾図柄決定用乱数「350」〜「399」が抽出されると、対応する装飾図柄として「444」が決定され、装飾図柄決定用乱数「400」〜「449」が抽出されると、対応する装飾図柄として「555」が決定され、装飾図柄決定用乱数「450」〜「499」が抽出されると、対応する装飾図柄として「666」が決定され、装飾図柄決定用乱数「500」〜「799」が抽出されると、対応する装飾図柄として「777」が決定され、装飾図柄決定用乱数「800」〜「849」が抽出されると、対応する装飾図柄として「888」が決定され、装飾図柄決定用乱数「850」〜「899」が抽出されると、対応する装飾図柄として「999」が決定される。なお、ここで、装飾図柄は「123」といった、3つの数字で表されるが、左の数字(この場合、「1」)が左図柄、中央の数字(この場合、「2」)が中図柄、右の数字(この場合、「3」)が右図柄に対応しており、以降で説明する装飾図柄決定用テーブルについても同様の表記となっている。
このように、15R確変大当りの場合には、「777」が装飾図柄として決定される確率が高く、次に、「333」が装飾図柄として決定される確率が高くなるように設定されている。ここで、15R確変大当りの場合に、「777」以外の装飾図柄が決定された場合は、その装飾図柄の表示停止後(装飾図柄の表示停止から大当り開始までの期間や、大当り中等)に、15R確変大当りである旨の報知がなされる。
図120(b)は、大当り抽選で8R確変大当りの場合に、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の停止表示の態様を決定するために参照する装飾図柄決定用テーブルを示している。後述する副制御回路メイン処理の乱数更新処理により更新される装飾図柄決定用乱数カウンタから抽出される装飾図柄決定用乱数に基づいて、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が決定される。また、この例では、装飾図柄決定用乱数は、0〜899の900個のうち、いずれかの値をとりうる。
図120(b)に示すように、第1装飾図柄31又は第2装飾図柄32の決定時に、装飾図柄決定用乱数「0」〜「49」が抽出されると、対応する装飾図柄(リーチ変動時用装飾図柄)として「000」が決定され、装飾図柄決定用乱数「50」〜「99」が抽出されると、対応する装飾図柄として「111」が決定され、装飾図柄決定用乱数「100」〜「149」が抽出されると、対応する装飾図柄として「222」が決定され、装飾図柄決定用乱数「150」〜「649」が抽出されると、対応する装飾図柄として「333」が決定され、装飾図柄決定用乱数「650」〜「699」が抽出されると、対応する装飾図柄として「444」が決定され、装飾図柄決定用乱数「700」〜「749」が抽出されると、対応する装飾図柄として「555」が決定され、装飾図柄決定用乱数「750」〜「799」が抽出されると、対応する装飾図柄として「666」が決定され、装飾図柄決定用乱数「800」〜「849」が抽出されると、対応する装飾図柄として「888」が決定され、装飾図柄決定用乱数「850」〜「899」が抽出されると、対応する装飾図柄として「999」が決定される。
このように、8R確変大当りの場合には、「333」が装飾図柄として決定される確率が高く、「777」の装飾図柄は選択されないように設定されている。ここで、8R確変大当りの場合に、「333」以外の装飾図柄が決定された場合は、その装飾図柄の表示停止後(装飾図柄の表示停止から大当り開始までの期間や、大当り中等)に、8R確変大当りである旨の報知がなされる。
図121(a)は、大当り抽選で4R確変大当りの場合に、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の停止表示の態様を決定するために参照する装飾図柄決定用テーブルを示している。後述する副制御回路メイン処理の乱数更新処理により更新される装飾図柄決定用乱数カウンタから抽出される装飾図柄決定用乱数に基づいて、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が決定される。また、この例では、装飾図柄決定用乱数は、0〜899の900個のうち、いずれかの値をとりうる。
図121(a)に示すように、第1装飾図柄31又は第2装飾図柄32の決定時に、装飾図柄決定用乱数「0」〜「59」が抽出されると、対応する装飾図柄(リーチ変動時用装飾図柄)として「000」が決定され、装飾図柄決定用乱数「60」〜「259」が抽出されると、対応する装飾図柄として「111」が決定され、装飾図柄決定用乱数「260」〜「319」が抽出されると、対応する装飾図柄として「222」が決定され、装飾図柄決定用乱数「320」〜「379」が抽出されると、対応する装飾図柄として「444」が決定され、装飾図柄決定用乱数「380」〜「579」が抽出されると、対応する装飾図柄として「555」が決定され、装飾図柄決定用乱数「580」〜「639」が抽出されると、対応する装飾図柄として「666」が決定され、装飾図柄決定用乱数「640」〜「699」が抽出されると、対応する装飾図柄として「888」が決定され、装飾図柄決定用乱数「700」〜「899」が抽出されると、対応する装飾図柄として「999」が決定される。
このように、4R確変大当りの場合には、奇数の数字で構成された図柄(「111」、「555」、「999」)が装飾図柄として決定される確率が高く設定されている(ただし、「333」、「777」の装飾図柄は選択されないように設定されている)。ここで、決定された装飾図柄の表示停止後(装飾図柄の表示停止から大当り開始までの期間や、大当り中等)に、4R確変大当りである旨の報知がなされる。
図121(b)は、大当り抽選で4R通常大当りの場合に、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の停止表示の態様を決定するために参照する装飾図柄決定用テーブルを示している。後述する副制御回路メイン処理の乱数更新処理により更新される装飾図柄決定用乱数カウンタから抽出される装飾図柄決定用乱数に基づいて、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が決定される。また、この例では、装飾図柄決定用乱数は、0〜899の900個のうち、いずれかの値をとりうる。
図121(b)に示すように、第1装飾図柄31又は第2装飾図柄32の決定時に、装飾図柄決定用乱数「0」〜「149」が抽出されると、対応する装飾図柄(リーチ変動時用装飾図柄)として「000」が決定され、装飾図柄決定用乱数「150」〜「199」が抽出されると、対応する装飾図柄として「111」が決定され、装飾図柄決定用乱数「200」〜「349」が抽出されると、対応する装飾図柄として「222」が決定され、装飾図柄決定用乱数「350」〜「499」が抽出されると、対応する装飾図柄として「444」が決定され、装飾図柄決定用乱数「500」〜「549」が抽出されると、対応する装飾図柄として「555」が決定され、装飾図柄決定用乱数「550」〜「699」が抽出されると、対応する装飾図柄として「666」が決定され、装飾図柄決定用乱数「700」〜「849」が抽出されると、対応する装飾図柄として「888」が決定され、装飾図柄決定用乱数「850」〜「899」が抽出されると、対応する装飾図柄として「999」が決定される。
このように、4R通常大当りの場合には、偶数の数字で構成された図柄(「222」、「444」、「666」、「888」)が装飾図柄として決定される確率が高く、「333」と「777」の装飾図柄は選択されないように設定されている。
上記のように、本実施形態では、「0」〜「9」までの数字が、それぞれ左図柄、中図柄、及び右図柄として決定され、これら3つの図柄により装飾図柄が構成されている。図120及び図121に示すような装飾図柄決定用テーブルの内容によって、各図柄が「7」で揃う「777」が装飾図柄である場合は、15R確変大当り確定であり、また、各図柄が「3」で揃う「333」が装飾図柄である場合は、8R確変大当り以上確定であり、上記以外で3つの数字が揃う装飾図柄の場合は、4R通常大当り以上確定である。ここで、8R確変大当り以上確定としたのは、8Rよりラウンド数の大きな確変大当り(すなわち、15R確変大当り)に昇格する可能性があるからである。同様に、4R通常大当り以上確定としたのは、15R確変大当り、8R確変大当り、又は4R確変大当りに昇格する可能性があるからである。
図122は、大当り抽選でハズレの場合に用いられる装飾図柄決定用テーブルを示している。後述する副制御回路メイン処理の乱数更新処理により更新される装飾図柄決定用乱数カウンタから抽出される装飾図柄決定用乱数に基づいて、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が決定される。また、この例では、装飾図柄決定用乱数は、0〜899の900個のうち、いずれかの値をとりうる。
ハズレの場合に用いられる装飾図柄決定用テーブルでは、装飾図柄決定用乱数のそれぞれの値に対応して、リーチ態様を経ずに表示されるハズレの装飾図柄(ハズレ変動時用装飾図柄)と、リーチ態様を経て表示されるハズレの装飾図柄(リーチ変動時用装飾図柄)とが定義され、装飾図柄決定用乱数に基づいて、この2つの装飾図柄が決定される。
図122に示すように、第1装飾図柄31又は第2装飾図柄32の決定時に、装飾図柄決定用乱数「0」が抽出されると、ハズレ変動時用装飾図柄として「001」が決定されるとともにリーチ変動時用装飾図柄として「010」が決定され、装飾図柄決定用乱数「1」が抽出されると、ハズレ変動時用装飾図柄として「002」が決定されるとともにリーチ変動時用装飾図柄として「010」が決定され、装飾図柄決定用乱数「2」が抽出されると、ハズレ変動時用装飾図柄として「003」が決定されるとともにリーチ変動時用装飾図柄として「010」が決定され、装飾図柄決定用乱数「3」が抽出されると、ハズレ変動時用装飾図柄として「004」が決定されるとともにリーチ変動時用装飾図柄として「010」が決定され、装飾図柄決定用乱数「4」が抽出されると、ハズレ変動時用装飾図柄として「005」が決定されるとともにリーチ変動時用装飾図柄として「010」が決定され、装飾図柄決定用乱数「5」が抽出されると、ハズレ変動時用装飾図柄として「006」が決定されるとともにリーチ変動時用装飾図柄として「010」が決定され、装飾図柄決定用乱数「6」が抽出されると、ハズレ変動時用装飾図柄として「007」が決定されるとともにリーチ変動時用装飾図柄として「010」が決定され、装飾図柄決定用乱数「7」が抽出されると、ハズレ変動時用装飾図柄として「008」が決定されるとともにリーチ変動時用装飾図柄として「010」が決定され、装飾図柄決定用乱数「8」が抽出されると、ハズレ変動時用装飾図柄として「009」が決定されるとともにリーチ変動時用装飾図柄として「010」が決定され、装飾図柄決定用乱数「9」が抽出されると、ハズレ変動時用装飾図柄として「011」が決定されるとともにリーチ変動時用装飾図柄として「010」が決定される。以降同様に、装飾図柄決定用乱数がそれぞれ、この装飾図柄決定用テーブルに基づいて、ハズレ変動時用装飾図柄とリーチ変動時用装飾図柄に対応付けられ、装飾図柄決定用乱数「899」が抽出されると、ハズレ変動時用装飾図柄として「998」が決定されるとともにリーチ変動時用装飾図柄として「989」が決定される。なお、図122においては、装飾図柄決定用乱数が「90」〜「898」の場合の、対応するハズレ変動時用装飾図柄及びリーチ変動時用装飾図柄については記載を省略した。
このように、「0」〜「899」までの装飾図柄決定用乱数は、それぞれ「001」〜「998」のハズレ変動時用装飾図柄に対応付けられるが、図122に示すように、例えば、「010」、「020」、「030」、・・・、「989」といった、左図柄と右図柄が同一の装飾図柄はハズレ変動時用装飾図柄からは除かれ、リーチ変動用装飾図柄として使用される。リーチ変動用装飾図柄は、上記のように、左図柄と右図柄が同一の装飾図柄が使用され、図122に示すように、1つのリーチ変動用装飾図柄が、それぞれ10個の装飾図柄決定用乱数に対応付けられる。
また、第5実施形態においては、例えば、装飾図柄の変動開始から3秒経過後に左図柄が停止し、その3秒経過後に右図柄が停止し、図柄停止処理の際に全ての図柄が停止するように構成される。したがって、上記のリーチ変動用装飾図柄のように、左図柄と右図柄が同一である装飾図柄がリーチ態様を構成することになる。一方、ハズレ変動時用装飾図柄は、左図柄と右図柄が同一でないため、装飾図柄が変動を開始してから左図柄が停止し、その後右図柄が停止すると、その時点で異なる図柄が停止表示されることになり、リーチ態様を構成しない。
[特別図柄変動パターン決定用テーブル]
図123は、第5実施形態において用いられる特別図柄変動パターン決定用テーブルを示している。図123(a)は、第1特別図柄221に対応する第1特別図柄変動パターン決定用テーブルを示し、図123(b)は、第2特別図柄231に対応する第2特別図柄変動パターン決定用テーブルを示している。これらのテーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。
図123(a)及び(b)に示すように、特別図柄変動パターン決定用テーブルは、大当り種別の判定結果が得られたことを契機として、変動時間決定用乱数に基づいて第1特別図柄221及び第2特別図柄231についての変動パターン、変動時間、及び変動パターン指定コマンドといった各種の変動条件を決定する際に参照されるものである。変動条件の抽選に用いられる変動時間決定用乱数は、0〜99の100個である。
図123(a)に示すように、第1特別図柄221に関し、大当り抽選で15R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「79」が抽出されると、変動パターン1、変動時間60s、変動パターン指定コマンド「h0」が決定され、変動時間決定用乱数「80」〜「99」が抽出されると、変動パターン2、変動時間100s、変動パターン指定コマンド「h1」が決定される。大当り抽選で8R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン3、変動時間60s、変動パターン指定コマンド「h2」が決定される。大当り抽選で4R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン4、変動時間60s、変動パターン指定コマンド「h3」が決定される。大当り抽選で4R通常大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「19」が抽出されると、変動パターン5、変動時間60s、変動パターン指定コマンド「h4」が決定され、変動時間決定用乱数「20」〜「99」が抽出されると、変動パターン6、変動時間100s、変動パターン指定コマンド「h5」が決定される。大当り抽選でハズレの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「93」が抽出されると、変動パターン7、変動時間20s、変動パターン指定コマンド「h6」が決定され、変動時間決定用乱数「94」〜「98」が抽出されると、変動パターン8、変動時間60s、変動パターン指定コマンド「h7」が決定され、変動時間決定用乱数「99」が抽出されると、変動パターン9、変動時間100s、変動パターン指定コマンド「h8」が決定される。
図123(b)に示すように、第2特別図柄231に関し、大当り抽選で15R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「79」が抽出されると、変動パターン10、変動時間50s、変動パターン指定コマンド「h9」が決定され、変動時間決定用乱数「80」〜「99」が抽出されると、変動パターン11、変動時間90s、変動パターン指定コマンド「h10」が決定される。大当り抽選で4R確変大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン12、変動時間50s、変動パターン指定コマンド「h11」が決定される。大当り抽選で4R通常大当りの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、変動パターン13、変動時間50s、変動パターン指定コマンド「h12」が決定される。大当り抽選でハズレの場合、変動時間決定用乱数「0」〜「96」が抽出されると、変動パターン14、変動時間10s、変動パターン指定コマンド「h13」が決定され、変動時間決定用乱数「97」〜「98」が抽出されると、変動パターン15、変動時間50s、変動パターン指定コマンド「h14」が決定され、変動時間決定用乱数「99」が抽出されると、変動パターン16、変動時間90s、変動パターン指定コマンド「h15」が決定される。なお、この例では、特別図柄ごとに異なるテーブルを用いているが、遊技状態が異なっていても同一のテーブルを用いるようになっている。ただし、ここで、遊技状態ごとに、異なるテーブルを用いるように構成してもよい。
このような特別図柄変動パターン決定用テーブルを用いて決定された、第1特別図柄221及び第2特別図柄231に係る変動パターンを示すデータ、並びに変動パターン指定コマンドは、メインRAM62の所定の領域に記憶される。メインRAM62に記憶された変動パターンを示すデータは、第1特別図柄表示装置22及び第2特別図柄表示装置23に供給される。メインRAM62に記憶された変動パターン指定コマンドは、副制御回路7(サブCPU71)に送信される。
なお、図123の特別図柄変動パターン決定用テーブルは、特別図柄による大当り種別の判定結果に基づいて異なる変動パターンを決定付けるように構成されているが、遊技状態毎に対応する特別図柄による大当り種別の判定結果に基づいて変動パターンを決定付けるように構成してもよい。また、特別図柄変動パターン決定用テーブルとしては、単に一つだけ設けられ、特別図柄や遊技状態を区別せずに変動パターンを決定付けるような構成としてもよい。あるいは、確変遊技状態専用の特別図柄変動パターン決定用テーブルを設けてもよい。
また、本実施形態においては、第1特別図柄221及び第2特別図柄231に係る始動記憶の数に関わらず、同一の特別図柄変動パターン決定用テーブルを参照するように構成されているが、これに限らず、第1特別図柄221及び第2特別図柄231に係る始動記憶の数に応じて異なる特別図柄変動パターン決定用テーブルを参照するようにしてもよい。そのようにした場合、始動記憶の数が多いほど短い変動時間が決定されやすい特別図柄変動パターン決定用テーブルが選択されるようにするのが好ましい。また、第1特別図柄221の変動パターンを決定する際の特別図柄変動パターン決定用テーブルは、第2特別図柄231に係る始動記憶の数に基づいて決定し、第2特別図柄231の変動パターンを決定する際の特別図柄変動パターン決定用テーブルは、第1特別図柄221に係る始動記憶の数に基づいて決定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、特別図柄変動パターン決定用テーブルにおいて特定の大当り種別の判定結果に応じて複数の変動パターンが対応付けられているが、特別図柄変動パターン決定用テーブルとしては、大当り種別の判定結果に応じてそれぞれ1つの変動パターンが対応付けられたものとしてもよい。
[装飾図柄演出パターン決定用テーブル]
図124は、第5実施形態において用いられる装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示している。図124(a)は、第1装飾図柄31に対応する第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示し、図124(b)は、第2装飾図柄32に対応する第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示している。これらのテーブルに関するデータは、プログラムROM72に記憶されている。
図124(a)及び図124(b)に示す装飾図柄演出パターン決定用テーブルは、メインCPU60から供給される変動パターン指定コマンドを受信したことを契機として、演出決定用乱数に基づいて第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32についての演出内容(以下、「演出パターン」とも称する)とそれに対応する演出データといった演出条件を決定する際に参照されるものである。演出条件の抽選に用いられる演出決定用乱数は、0〜99の100個である。なお、図124(a)及び図124(b)に示す装飾図柄演出パターン決定用テーブルでは、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が変動表示される時間(変動時間)も規定されているが、この変動時間は、装飾図柄の変動表示に連動するその他の演出が実行される時間でもある。変動時間は、変動パターン指定コマンドとともにメインCPU60から伝えられる。すなわち、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動時間は、第1特別図柄221及び第2特別図柄231の変動時間に一致している。
図124(a)に示すように、第1装飾図柄31に関し、変動パターン指定コマンドとして「h0」を受信した場合、変動時間が60sとされ、演出決定用乱数「0」〜「89」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出1が決定されるとともに、対応する演出データ1がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「90」〜「99」が抽出されると、演出内容として特定大当り変動演出1が決定されるとともに、対応する演出データ2がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h1」を受信した場合、変動時間が100sとされ、演出決定用乱数「0」〜「97」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出2が決定されるとともに、対応する演出データ3がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「98」〜「99」が抽出されると、演出内容として特定大当り変動演出2が決定されるとともに、対応する演出データ4がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h2」を受信した場合、変動時間が60sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出3が決定されるとともに、対応する演出データ5がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h3」を受信した場合、変動時間が60sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出4が決定されるとともに、対応する演出データ6がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h4」を受信した場合、変動時間が60sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出5が決定されるとともに、対応する演出データ7がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h5」を受信した場合、変動時間が100sとされ、演出決定用乱数「0」〜「89」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出6が決定されるとともに、対応する演出データ8がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「90」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出7が決定されるとともに、対応する演出データ9がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h6」を受信した場合、変動時間が20sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容としてハズレ変動演出1が決定されるとともに、対応する演出データ10がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h7」を受信した場合、変動時間が60sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容としてハズレ変動演出2が決定されるとともに、対応する演出データ11がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h8」を受信した場合、変動時間が100sとされ、演出決定用乱数「0」〜「89」が抽出されると、演出内容としてリーチハズレ変動演出1が決定されるとともに、対応する演出データ12がワークRAM73にセットされ、演出決定用乱数「90」〜「98」が抽出されると、演出内容としてリーチハズレ変動演出2が決定されるとともに、対応する演出データ13がワークRAM73にセットされ、演出決定用乱数「99」が抽出されると、演出内容として特定リーチハズレ変動演出1が決定されるとともに、対応する演出データ14がワークRAM73にセットされる。
図124(b)に示すように、第2装飾図柄32に関し、変動パターン指定コマンドとして「h9」を受信した場合、変動時間が50sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出8が決定されるとともに、対応する演出データ15がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h10」を受信した場合、変動時間が90sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出9が決定されるとともに、対応する演出データ16がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h11」を受信した場合、変動時間が50sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出10が決定されるとともに、対応する演出データ17がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h12」を受信した場合、変動時間が50sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出11が決定されるとともに、対応する演出データ18がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h13」を受信した場合、変動時間が10sとされ、演出決定用乱数「0」〜「49」が抽出されると、演出内容としてハズレ変動演出3が決定されるとともに、対応する演出データ19がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「50」〜「99」が抽出されると、演出内容としてハズレ変動演出4が決定されるとともに、対応する演出データ20がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h14」を受信した場合、変動時間が50sとされ、演出決定用乱数「0」〜「94」が抽出されると、演出内容としてリーチハズレ変動演出3が決定されるとともに、対応する演出データ21がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「95」〜「99」が抽出されると、演出内容として特定リーチハズレ変動演出2が決定されるとともに、対応する演出データ22がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h15」を受信した場合、変動時間が90sとされ、演出決定用乱数「0」〜「90」が抽出されると、演出内容としてリーチハズレ変動演出4が決定されるとともに、対応する演出データ23がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「91」〜「99」が抽出されると、演出内容として特定リーチハズレ変動演出3が決定されるとともに、対応する演出データ24がワークRAM73にセットされる。
本実施形態においては、第1装飾図柄31に関して、特定大当り変動演出1,2や特定リーチハズレ変動演出1が特定演出パターンとして規定され、第2装飾図柄32に関して、特定リーチハズレ変動演出2,3が特定演出パターンとして規定されているが、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32で互いに特定演出パターンが実行されている時に、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32との間で関連性のある演出(合体演出)が行われる。この例では、図124(b)の第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルには、特定大当り変動演出が設けられていないが、図124(a)の第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルのように1つ又は複数設けることができる。なお、本実施形態は、2つの特別図柄221,231に対応する2つの装飾図柄31,32の双方が特定演出パターンに決定された場合に、合体演出を行う仕組みを提供しているが、例えば、第1特別図柄又は第2特別図柄の一方を第1装飾図柄及び第2装飾図柄のうちのいずれか一方に対応させ、他方の装飾図柄に対して普通図柄を対応させることにより、特別図柄と普通図柄との関係に基づいて合体演出を行うような仕組みとしてもよい。
[装飾図柄の変動動作の制御]
本実施形態においては、図125及び図126に示すような実際の態様により、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動動作(すなわち、合体演出)が制御されるようになっている。
図125及び図126に示すように、液晶表示装置3の表示画面には、第1装飾図柄31の変動表示や停止表示を行うための第1装飾図柄表示領域3A、及び第2装飾図柄32の変動表示や停止表示を行うための第2装飾図柄表示領域3Bが設けられている。また、液晶表示装置3の表示画面には、第1特別図柄221に係る始動記憶(以下、「第1始動記憶」と称する)の数をマークあるいはインジケータ形式によって表示するための第1始動記憶表示領域3C、及び第2特別図柄231に係る始動記憶(以下、「第2始動記憶」と称する)の数をマークあるいはインジケータ形式によって表示するための第2始動記憶表示領域3Dが設けられている。第1装飾図柄表示領域3Aは、表示画面の上部側に配置され、第2装飾図柄表示領域3Bは、第1装飾図柄表示領域3Aの下方に配置される。第1始動記憶表示領域3Cは、第2装飾図柄表示領域3Bの下方にあって左側に配置され、第2始動記憶表示領域3Dは、第2装飾図柄表示領域3Bの下方にあって右側に配置される。
また、液晶表示装置3の表示画面には、第1装飾図柄31に対応する第1特別図柄221が変動表示されているか停止表示されているかを示す第1特別図柄変動状態表示領域3E、及び第2装飾図柄32に対応する第2特別図柄231が変動表示されているか停止表示されているかを示す第2特別図柄変動状態表示領域3Fが設けられており、例えば、これらの領域においてそれぞれ、変動表示がされている場合は対応するマークが点灯表示され、停止表示がされている場合は消灯表示される。なお、この例では、図面において便宜上、マークの点灯表示を黒色の四角形のマークで表し、マークの消灯表示を白色の四角形のマークで表すこととする。第1特別図柄変動状態表示領域3E及び第2特別図柄変動状態表示領域3Fは、液晶表示装置3の表示画面の右下に配置される。なお、この例では、液晶表示装置3の表示画面に、第1特別図柄221が変動表示されているか否かを示す第1特別図柄変動状態表示領域3E、及び第2特別図柄231が変動表示されているか否かを示す第2特別図柄変動状態表示領域3Fが設けられているが、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が変動中か否かをそれぞれ示す表示領域を設けるようにすることもできる。
図125(a)に一例として示すように、最初に、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bに第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が停止表示された状態で、第1始動記憶表示領域3Cに第1始動記憶が1個表示されているとともに、第2始動記憶表示領域3Dに第2始動記憶が1個表示されており、ここで、図125(b)に示すように、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は、第1始動記憶及び第2始動記憶に基づいて変動表示が開始される。このとき、第1始動記憶表示領域3C及び第2始動記憶表示領域3Dには、装飾図柄の変動表示開始に伴い1個分減算された第1始動記憶及び第2始動記憶の数が表示されることとなり、この例では、第1始動記憶及び第2始動記憶がともに非表示となる。また、このとき、第1装飾図柄31については、図124(a)に示す第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、特定演出パターンの1つである特定大当り変動演出1に対応する演出データ2が決定され、第2装飾図柄32については、図124(b)に示す第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、特定演出パターンの1つである特定リーチハズレ変動演出2に対応する演出データ22が決定されているものとする。
また、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動が開始されると、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマーク及び第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークがそれぞれ白色から黒色に変化し、第1特別図柄221及び第2特別図柄231が変動中であることを示す。
第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動表示が、決定された演出データに基づいてそれぞれ行われた後、図125(c)に示すように、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が1つに合体した態様で変動表示が継続される。第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が合体した装飾図柄(第3装飾図柄33)は、第3装飾図柄表示領域3Gに表示され、ここで変動表示や停止表示が行われる。第3装飾図柄表示領域3Gは、この例では、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bを覆う1つの領域として構成され、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bをともに非表示とする。本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、ともに上記のような特定演出パターンにより変動表示されている時に、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32との間で関連性のある演出(すなわち、この例では、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32とを合体して表示させる合体演出)が行われる。なお、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、上記のような演出パターン以外の組合せで変動表示が行われる場合に、合体表示の演出を行ってもよい。また、このような演出パターンの組合せではなく、停止表示する装飾図柄に基づいて、合体表示の演出を行うようにしてもよい。
第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が1つに合体した態様で変動表示が行われている状況においても、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマーク及び第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークは黒色で表示され、第1特別図柄221及び第2特別図柄231が変動中であることを示している。
その後、図125(d)に示すように、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が1つに合体した第3装飾図柄33において、その一部が変動表示中であってリーチ態様になるが、これは、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の個々の変動表示及び停止表示を反映したものである。例えば、第1装飾図柄31において、中図柄が変動表示中であってリーチ態様となるとともに、第2装飾図柄32において、中図柄が変動表示中であってリーチ態様となった場合、第3装飾図柄33の左図柄は、第1装飾図柄31の左図柄と第2装飾図柄32の左図柄を足した数字となっており、同様に、第3装飾図柄33の右図柄は、第1装飾図柄31の右図柄と第2装飾図柄32の右図柄を足した数字となっている(桁あふれが生じた場合は、下1桁を選択する)。後述する第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の停止表示の内容からわかるように、この時点で、第1装飾図柄31の左図柄と右図柄はそれぞれ「7」であり、第2装飾図柄32の左図柄と右図柄はそれぞれ「2」であることが把握されているため、第3装飾図柄33の左図柄と右図柄はそれぞれ「9」となっている。なお、このような、第3装飾図柄33における各装飾図柄の決定は、上記のような方法に限定されるものではなく、例えば、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の一方の装飾図柄のみに基づいて決定してもよいし、他方の装飾図柄のみに基づいて決定してもよい。
次に、図125(e)に示すように、第3装飾図柄33の表示が終了して合体状態が終了し、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が再び表示される。このとき、第1装飾図柄31は、リーチ態様の表示となっており、左図柄と右図柄にともに「7」が表示されている。一方、第2装飾図柄32は、装飾図柄「232」で停止表示され、第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークは、第2特別図柄231も停止表示されたため、黒色から白色に変わっている。本実施形態では、後述する、合体実行タイマが0になった場合に、第3装飾図柄33の表示を終了するようにしているが、これに限られることなく様々なタイミングで第3装飾図柄33の表示を終了することができる。例えば、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の一方又は双方が停止表示された後で第3装飾図柄33の表示を終了するように構成することもできる。
その後、図125(f)に示すように、第1装飾図柄31におけるリーチ態様の表示が終了し、装飾図柄「777」で(すなわち、大当り態様で)停止表示される。また、このとき、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークは、第1特別図柄221も停止表示されたため、黒色から白色に変わる。この例では、合体状態終了後に、第1装飾図柄31を大当り態様で停止表示するようにしたが、合体状態終了前に、第1装飾図柄31を大当り態様で停止表示させ、その後、第3装飾図柄33の表示を終了させ、元の状態に戻るように構成してもよい。また、合体状態を終了させることなく変動表示を終了させてもよい。この場合、合体状態において、第3装飾図柄33が、第1装飾図柄31又は第2装飾図柄32のどちらか一方に対応する装飾図柄を停止表示するよう構成することが好ましい。
なお、上記のように、本実施形態では、各図柄が「7」で揃う「777」が装飾図柄である場合は、15R確変大当り確定であり、各図柄が「3」で揃う「333」が装飾図柄である場合は、8R確変大当り以上確定であり、上記以外で3つの数字が揃う装飾図柄の場合は、4R通常大当り以上確定となっているが、こうした装飾図柄の停止表示に応じて大当り態様を定めることなく、他の方法によって大当り態様を定めるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、第1装飾図柄31、第2装飾図柄32とも、変動開始から3秒経過後に左図柄を停止し、さらにその3秒後に右図柄を停止し、中図柄が、それぞれの装飾図柄について決定された演出パターンの演出データにより規定される変動時間に応じた時間で停止される。第1装飾図柄31の演出パターンは、この例では、演出データ2であり、変動時間は60秒であり、第2装飾図柄32の演出パターンは、この例では、演出データ22であり、変動時間は50秒である。したがって、第1装飾図柄31は、左図柄の「7」が変動開始から3秒後に停止し、右図柄の「7」が変動開始から6秒後に停止し、中図柄の「7」が、変動開始から60秒後に停止する。一方、第2装飾図柄32は、左図柄の「2」が変動開始から3秒後に停止し、右図柄の「2」が変動開始から6秒後に停止し、中図柄の「3」が、変動開始から50秒後に(例えば、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32が同時に変動を開始した場合は、第1装飾図柄31の中図柄より10秒早く)停止する。
このように、本発明の第5実施形態に係るパチンコ遊技機によれば、第3装飾図柄33が表示される場合には、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が非表示とされることから、これらの装飾図柄の間に何らかの関連性があるとの印象を遊技者に与えることができる。また、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が変動表示された後に非表示となり、その後、第3装飾図柄が表示されるため、まるで第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が合体して第3装飾図柄が生まれたかのように遊技者に思わせることができる。また、第3装飾図柄33が表示される合体状態において、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が非表示となり、第3装飾図柄33の各図柄がそれぞれ、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の各図柄を足した数字となっているため、遊技者は、第3装飾図柄33を元に、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を概略予想することができるようになっており、そのことで遊技に変化がもたらされ、遊技者における遊技への興趣性の向上につながる。
図126は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動動作が制御される他の変形例を示している。図126(a)に一例として示すように、最初に、第1装飾図柄表示領域3Aで第1装飾図柄31が停止表示され、第2装飾図柄表示領域3Bで第2装飾図柄32が変動表示された状態が示されている。このとき、第1始動記憶表示領域3Cに第1始動記憶が1個表示されているが、第2始動記憶表示領域3Dには第2始動記憶が表示されていない。また、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークが白色に表示されるとともに、第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークが黒色に表示され、第1特別図柄221が停止表示中で、第2特別図柄231が変動中であることを示している。
次に、図126(b)に示すように、第1装飾図柄31は、第1始動記憶に基づいて変動表示が開始される。これにより、第1始動記憶表示領域3Cには、装飾図柄の変動表示開始に伴い1個分減算された第1始動記憶の数が表示されることとなり、この例では、第2始動記憶と同様に、第1始動記憶が非表示となる。また、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークが白色から黒色に変わり、第1装飾図柄31の変動表示開始が示される。また、このとき、第1装飾図柄31については、図124(a)に示す第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、特定演出パターンの1つである特定大当り変動演出1に対応する演出データ2が決定され、第2装飾図柄32については、図124(b)に示す第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、特定演出パターンの1つである特定リーチハズレ変動演出2に対応する演出データ22が決定されているものとする。
その後、図126(b)に示すように、第2装飾図柄32は、変動表示を継続したまま、左図柄「6」が停止表示される。その後、図126(c)に示すように、第1装飾図柄31は、変動表示を継続したまま、左図柄「3」が停止表示され、第2装飾図柄32は、変動表示を継続したまま、右図柄「4」が停止表示される。このような変動表示状態において、図126(d)に示すように、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が合体した第3装飾図柄33が第3装飾図柄表示領域3Gに表示される。このように、この変形例では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の双方が変動表示中であって、一部の図柄が停止表示されているときに、合体表示を行っている。第3装飾図柄表示領域3Gは、図125と同様、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bを覆う1つの領域として構成され、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bをともに非表示とする。第3装飾図柄33は、変動表示が継続され、図126(d)に示すように、左図柄の「9」が停止表示されている。左図柄の「9」は、第1装飾図柄31の左図柄「3」と、第2装飾図柄32の左図柄「6」とを足したものである。
次に、第3装飾図柄33において、図126(e)に示すように、変動表示を継続したまま、右図柄「7」が停止表示される。このとき、第1装飾図柄31の右図柄は、液晶表示装置3の表示画面上には表示されないが、停止表示される図柄は「3」であるため、右図柄の「7」は、この第1装飾図柄31の右図柄「3」と、第2装飾図柄32の右図柄「4」とを足したものとなっている。その後、図126(f)に示すように、第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークが白色に表示され、第2特別図柄231が停止表示されたことを示すと、このタイミングで、第3装飾図柄33が、「987」のハズレ態様の装飾図柄で停止表示される。このとき、第1装飾図柄31はまだ変動表示中であるが、第3装飾図柄33には、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の左図柄、中図柄、及び右図柄をそれぞれ足した数字が、それぞれ左図柄、中図柄、右図柄にセットされ、停止表示される。
次に、図126(g)に示すように、第3装飾図柄33の表示が終了して合体状態が終了し、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が再び表示される。このとき、第1装飾図柄31は、リーチ態様の表示となっており、左図柄と右図柄にともに「3」が表示されている。一方、第2装飾図柄32は、装飾図柄「654」で停止表示される。この変形例では、第2装飾図柄32が停止表示されたことを契機として、第3装飾図柄33を停止表示した後、合体状態を解除している。その後、図126(h)に示すように、第1装飾図柄31の変動表示が終了し、装飾図柄「333」の大当り態様で停止表示される(第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークは、第1特別図柄221も停止表示されたため、黒色から白色に変わる)。なお、合体状態を終了させるタイミングは、第1装飾図柄31が停止表示された直後としてもよい。
このように、本発明の第5実施形態に係るパチンコ遊技機によれば、合体状態における第3装飾図柄33の停止表示が、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の各図柄を足した数字を表しているため、合体状態が解除された後に、一方の装飾図柄が変動表示を継続していても、遊技者は、直前に表示されていた第3装飾図柄33の停止表示と他方の装飾図柄の停止表示から、変動表示中の装飾図柄を予想することができるようになっており、そのことで遊技に変化がもたらされ、遊技者における遊技への興趣性の向上につながる。
次に、図127〜135を参照して、第5実施形態のサブCPU71により実行されるプログラムの処理フローについて説明する。なお、先述した実施形態によるものと同一又は類似のステップについては、特に断らない限りその説明を省略する。なお、第5実施形態のメインCPU60により実行されるプログラムの処理フローについては、第1実施形態に関し説明したものと同様であるため、説明を省略する。最初に、図125で示した第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動動作の制御に関する処理フローについて説明を行う。
図127〜135に示すように、サブCPU71は、副制御回路メイン処理、コマンド受信割込処理、タイマ割込処理、装飾図柄停止処理、演出パターン変更処理、コマンド解析処理、停止図柄決定処理、装飾図柄強制停止処理、演出パターン決定処理を実行するように構成されている。コマンド解析処理は、副制御回路メイン処理のサブルーチンとして実行される。装飾図柄停止処理及び演出パターン変更処理は、タイマ割込処理のサブルーチンとして実行される。停止図柄決定処理、演出パターン決定処理、及び装飾図柄強制停止処理は、コマンド解析処理のサブルーチンとして実行される。なお、コマンド受信割込処理に関しては、第1実施形態に関し説明したものと同様であるため、説明を省略する。
[副制御回路メイン処理]
図127に示すように、サブCPU71は、電源投入に応じて初期化処理を行う(S7001)。具体的には、初期化処理として、サブCPU71は、プログラムROM72から起動プログラムを読み出し、ワークRAM73に記憶された各種フラグ等をクリアする。
次に、サブCPU71は、乱数更新処理を行う(S7002)。具体的には、乱数更新処理として、サブCPU71は、後述の演出決定用乱数カウンタ、停止図柄決定用乱数カウンタ、装飾図柄決定用乱数カウンタ等の値の更新を行う。
次に、サブCPU71は、後述の図131、図132に示すコマンド解析処理を行う(S7003)。コマンド解析処理では、主制御回路6(メインCPU60)から受信した各種のコマンドが解析される。
次に、サブCPU71は、表示制御処理を行う(S7004)。具体的には、表示制御処理として、サブCPU71は、セットされた演出データ等に基づいて、第1装飾図柄31、第2装飾図柄32、第3装飾図柄33等の画像を表示制御する。
次に、サブCPU71は、音制御処理を行う(S7005)。具体的には、音制御処理として、サブCPU71は、セットされた演出データに基づいて、告知音、効果音、音楽、セリフ等といった音の出力制御を行う。
次に、サブCPU71は、ランプ制御処理を行う(S7006)。具体的には、ランプ制御処理として、サブCPU71は、セットされた演出データに基づいて、各種ランプの点灯/消灯を制御する。
[タイマ割込処理]
図128に示すように、サブCPU71は、所定の周期(例えば2ms)毎にタイマ割込処理を実行する。まず、サブCPU71は、各レジスタを退避させる処理を行う(S7021)。具体的に、サブCPU71は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムを退避させる。
次に、サブCPU71は、タイマ更新処理を行う(S7022)。具体的に、サブCPU71は、ワークRAM73に記憶される各種タイマ、例えば後述の合体可能タイマ、合体待機タイマ、合体実行タイマ等にセットされた値を更新(減算)する。
次に、サブCPU71は、後述の図129に示す装飾図柄停止処理を実行し(S7023)、その後、後述の図130に示す演出パターン変更処理を実行する(S7024)。演出パターン変更処理では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を合体表示させるための制御を行う。
次に、サブCPU71は、操作ボタン入力処理を行う(S7025)。操作ボタン入力処理では、サブCPU71により各種の操作ボタンが操作されたか否かが検知される。
次に、サブCPU71は、レジスタを復帰させる処理を行う(S7026)。具体的に、サブCPU71は、ステップS7021で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる。その後、サブCPU71は、タイマ割込処理を終了する。
[装飾図柄停止処理]
図129に示すように、装飾図柄停止処理の最初のステップとして、サブCPU71は、第1装飾図柄変動フラグがオンであるか否かを判別する(S7031)。第1装飾図柄変動フラグは、第1装飾図柄31が変動表示していることを示すフラグであり、後述の図135に示す演出パターン決定処理のステップS7114においてセットされる。
S7031において、第1装飾図柄変動フラグがオンでない場合(S7031:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7035の処理に移る。一方、第1装飾図柄変動フラグがオンの場合(S7031:YES)、サブCPU71は、第1装飾図柄変動タイマの値が0であるか否かを判別する(S7032)。第1装飾図柄変動タイマは、第1装飾図柄31の変動時間を計時するための減算タイマである。第1装飾図柄変動タイマには、後述の図135に示す演出パターン決定処理のステップS7115において、演出データに応じた変動時間に相当する値がセットされる。
S7032において、第1装飾図柄変動タイマの値が0でない場合(S7032:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7035の処理に移る。一方、第1装飾図柄変動タイマの値が0の場合(S7032:YES)、サブCPU71は、第1装飾図柄停止処理を行い(S7033)、第1装飾図柄変動フラグをオフにセットする(S7034)。このような第1装飾図柄停止処理により、変動表示中の第1装飾図柄31が停止表示されることとなる。
次に、サブCPU71は、第2装飾図柄変動フラグがオンであるか否かを判別する(S7035)。第2装飾図柄変動フラグは、第2装飾図柄32が変動表示していることを示すフラグであり、後述の図135に示す演出パターン決定処理のステップS7118においてセットされる。
S7035において、第2装飾図柄変動フラグがオンでない場合(S7035:NO)、サブCPU71は、装飾図柄停止処理を終了する。一方、第2装飾図柄変動フラグがオンの場合(S7035:YES)、サブCPU71は、第2装飾図柄変動タイマの値が0であるか否かを判別する(S7036)。第2装飾図柄変動タイマは、第2装飾図柄32の変動時間を計時するための減算タイマである。第2装飾図柄変動タイマには、後述の図135に示す演出パターン決定処理のステップS7119において、演出データに応じた変動時間に相当する値がセットされる。
S7036において、第2装飾図柄変動タイマの値が0でない場合(S7036:NO)、サブCPU71は、装飾図柄停止処理を終了する。一方、第2装飾図柄変動タイマの値が0の場合(S7036:YES)、サブCPU71は、第2装飾図柄停止処理を行い(S7037)、第2装飾図柄変動フラグをオフにセットする(S7038)。このような第2装飾図柄停止処理により、変動表示中の第2装飾図柄32が停止表示されることとなる。
[演出パターン変更処理]
図130に示すように、演出パターン変更処理の最初のステップとして、サブCPU71は、合体可能フラグがオンであるか否かを判別する(S7041)。合体可能フラグがオフの場合(S7041:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7044の処理に移る。一方、合体可能フラグがオンの場合(S7041:YES)、サブCPU71は、合体可能タイマが0であるか否かを判別する(S7042)。合体可能タイマが0でない場合(S7042:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。合体可能タイマが0の場合(S7042:YES)、サブCPU71は、合体可能フラグをオフにし(S7043)、その後、演出パターン変更処理を終了する。
ステップS7041でNOの場合、合体待機フラグがオンであるか否かを判別する(S7044)。合体待機フラグがオフの場合(S7044:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7052の処理に移る。一方、合体待機フラグがオンの場合(S7044:YES)、サブCPU71は、合体待機タイマが0であるか否かを判別する(S7045)。合体待機タイマが0でない場合(S7045:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。合体待機タイマが0の場合(S7045:YES)、サブCPU71は、合体待機フラグをオフにし(S7046)、合体実行フラグをオンにし(S7047)、合体状態を維持する期間を指定する合体実行タイマに所定値をセットする(S7048)。ここで、例えば、合体実行タイマにセットされる所定値は30sに相当する値である。本実施形態では、他方の装飾図柄が特定演出パターンに決定されるまでの猶予期間を規定する合体可能タイマに10sに相当する値がセットされ、合体の実行を待機する合体待機タイマに2sに相当する値がセットされ、ここで、合体実行タイマに30sに相当する値がセットされる。そうすると、特定演出パターンで最短の変動時間は、特定リーチハズレ変動演出2(演出データ22)の50sであるため、合体可能タイマ、合体待機タイマ、及び合体実行タイマの合計時間42sは、この変動時間50sを超えないようになっている。
ステップS7048の後、サブCPU71は、停止装飾図柄算出処理を行い(S7049)、算出した停止合体装飾図柄データをセットし(S7050)、装飾図柄合体データをセットし(S7051)、その後、演出パターン変更処理を終了する。停止装飾図柄算出処理は、具体的には、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の左図柄と右図柄をそれぞれ合算して合体後の第3装飾図柄33を求める。例えば、第1装飾図柄31が装飾図柄「333」であり、第2装飾図柄32が装飾図柄「545」である場合、合算された図柄は、左図柄、右図柄ともに「8」となる。なお、この例では、合体可能タイマ、合体待機タイマ、及び合体実行タイマの設定により、第3装飾図柄33の中図柄は停止表示されないので、合体時には、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の中図柄についての合算は不要である。また、仮に合算した場合の装飾図柄が大当り図柄であっても、上記の通り、合算後の装飾図柄が停止表示されることはないので、問題は生じない。
また、本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の対応する位置の図柄を合算することで、合体された装飾図柄(第3装飾図柄33)を求めているが、減算、乗算、除算を含む様々な計算によって求めることができる。また、合算によって求めた値が9を超える場合は、合算後の値の下1桁を採用するようにできる。このようにして算出された停止合体装飾図柄データをセットすることにより、このデータに基づいて合体した装飾図柄が、図125に示すように、第3装飾図柄33として液晶表示装置3の表示画面上に停止表示される。また、装飾図柄合体データは、装飾図柄の合体から装飾図柄合体の終了直前までの演出を行うためのデータである。
ステップS7044でNOの場合、合体実行フラグがオンであるか否かを判別する(S7052)。合体実行フラグがオフの場合(S7052:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。一方、合体実行フラグがオンの場合(S7052:YES)、サブCPU71は、合体実行タイマが0であるか否かを判別する(S7053)。合体実行タイマが0でない場合(S7053:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。合体実行タイマが0の場合(S7053:YES)、サブCPU71は、装飾図柄合体終了データをセットし(S7054)、合体実行フラグをオフにし(S7055)、演出パターン変更処理を終了する。装飾図柄合体終了データは、装飾図柄合体の終了までの演出を行うためのデータであり、このデータがセットされることにより、合体状態での表示が終了した場合に、元の演出データに基づく装飾図柄の変動表示及び演出表示に戻るようになる。
このように、演出パターン変更処理では、合体可能フラグ、合体可能タイマ、合体待機フラグ、合体待機タイマ、合体実行フラグ、及び合体実行タイマの内容を判別して、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の合体演出を制御する。合体可能フラグは、後述する、図135の演出パターン決定処理によって、第1装飾図柄31又は第2装飾図柄のどちらかに関して特定演出パターンが決定された場合にオンにセットされ、この合体可能フラグがオンのときに、もう一方の装飾図柄に関して特定演出パターンが決定されると(すなわち、双方の装飾図柄に関して特定演出パターンが決定されると)、合体可能フラグがオフにされるとともに、合体待機フラグがオンにされる。ただし、この例では、合体可能タイマによって、双方の装飾図柄に関する特定演出パターンの決定タイミングが10秒以上離れると、合体待機フラグがオンにならないように制御される(合体可能フラグがオフにリセットされる)。
次に、演出パターン変更処理では、合体待機フラグがオンにセットされると、その間、合体待機タイマ(この例では、2秒)が0になるのを監視して、合体演出の実行を待機する。演出パターン変更処理は、合体待機タイマが0になると、合体実行フラグをオンにセットして、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の合体演出を開始する。合体演出の時間は、合体実行タイマ(この例では、30秒)によって管理される。
[コマンド解析処理]
コマンド解析処理は、図131及び図132に亘って記載されている。最初に、図131に示すように、コマンド解析処理の最初のステップとして、サブCPU71は、主制御回路6(メインCPU60)から受信したコマンドがあるか否かを判別する(S7061)。受信したコマンドがない場合(S7061:NO)、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。一方、受信したコマンドがある場合(S7061:YES)、サブCPU71は、受信バッファに格納されているコマンドデータを読み出す(S7062)。
次に、サブCPU71は、読み出したコマンドデータに基づいて、図柄指定コマンド(特別図柄指定コマンド)を受信したか否かを判別する(S7063)。図柄指定コマンドを受信していない場合(S7063:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7065の処理に移る。図柄指定コマンドを受信している場合(S7063:YES)、サブCPU71は、後述の図133に示す停止図柄決定処理を実行する(S7064)。この停止図柄決定処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
また、サブCPU71は、読み出したコマンドデータに基づいて、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判別する(S7065)。変動パターン指定コマンドを受信していない場合(S7065:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7067の処理に移る。変動パターン指定コマンドを受信している場合(S7065:YES)、サブCPU71は、後述の図135に示す演出パターン決定処理を実行する(S7066)。この演出パターン決定処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
また、サブCPU71は、読み出したコマンドデータに基づいて、特別図柄強制停止コマンド(第1特別図柄強制停止コマンド又は第2特別図柄強制停止コマンド)を受信したか否かを判別する(S7067)。特別図柄強制停止コマンドを受信していない場合(S7067:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7070の処理に移る。特別図柄強制停止コマンドを受信している場合(S7067:YES)、サブCPU71は、後述の図134に示す装飾図柄強制停止処理を実行する(S7068)。この装飾図柄強制停止処理を終了すると、サブCPU71は、特別図柄変動状態表示設定処理を実行する(S7069)。特別図柄変動状態表示設定処理は、液晶表示装置3の表示画面の右下に表示される、第1特別図柄が変動中であるか否かを示す第1特別図柄変動状態表示領域3E、及び第2特別図柄が変動中であるか否かを示す第2特別図柄変動状態表示領域3Fの表示について制御を行う。すなわち、第1特別図柄強制停止コマンドを受信した場合は、第1特別図柄変動状態を表すマークを消灯させるためのデータをセットし、第2特別図柄強制停止コマンドを受信した場合は、第2特別図柄変動状態を表すマークを消灯させるためのデータをセットする。この特別図柄変動状態表示設定処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
また、サブCPU71は、読み出したコマンドデータに基づいて、特別図柄停止コマンド(第1特別図柄停止コマンド又は第2特別図柄停止コマンド)を受信したか否かを判別する(S7070)。特別図柄停止コマンドを受信していない場合(S7070:NO)、サブCPU71は、図132に示す、後述のステップS7072の処理に移る。特別図柄停止コマンドを受信している場合(S7070:YES)、サブCPU71は、特別図柄変動状態表示設定処理を実行する(S7071)。特別図柄変動状態表示設定処理は、液晶表示装置3の表示画面の右下に表示される、第1特別図柄が変動中であるか否かを示す第1特別図柄変動状態表示領域3E、及び第2特別図柄が変動中であるか否かを示す第2特別図柄変動状態表示領域3Fの表示について制御を行う。すなわち、第1特別図柄停止コマンドを受信した場合は、第1特別図柄変動状態を表すマークを消灯させるためのデータをセットし、第2特別図柄停止コマンドを受信した場合は、第2特別図柄変動状態を表すマークを消灯させるためのデータをセットする。この特別図柄変動状態表示設定処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
次に、図132を参照すると、サブCPU71は、読み出したコマンドデータに基づいて、時短終了コマンドを受信したか否かを判別する(S7072)。時短終了コマンドを受信していない場合(S7072:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7074の処理に移る。時短終了コマンドを受信している場合(S7072:YES)、サブCPU71は、特殊演出モード開始処理を実行する(S7073)。具体的に、特殊演出モード開始処理では、特殊演出モードの背景画像を表示するためのデータがセットされる。また、特殊演出モード開始処理では、オンとされている遊技状態フラグがオフにセットされ、その後、遊技状態フラグに含まれる通常遊技状態Bフラグがオンにセットされる。通常遊技状態Bフラグは、遊技状態が通常遊技状態Bであることを示すフラグである。この特殊演出モード開始処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
また、サブCPU71は、読み出したコマンドデータに基づいて、特殊演出終了コマンドを受信したか否かを判別する(S7074)。特殊演出終了コマンドを受信していない場合(S7074:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7076の処理に移る。特殊演出終了コマンドを受信している場合(S7074:YES)、サブCPU71は、特殊演出モード終了処理を実行する(S7075)。具体的に、特殊演出モード終了処理では、特殊演出モードの背景画像表示を終了するためのデータがセットされる。すなわち、特殊演出モード終了処理では、オンとされている遊技状態フラグがオフにセットされ、その後、遊技状態フラグに含まれる通常遊技状態Aフラグがオンにセットされることにより、通常モードに対応する背景画像を表示するためのデータがセットされる。通常遊技状態Aフラグは、遊技状態が通常遊技状態Aであることを示すフラグである。この特殊演出モード終了処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
また、サブCPU71は、読み出したコマンドデータに基づいて、遊技状態コマンドを受信したか否かを判別する(S7076)。遊技状態コマンドを受信していない場合(S7076:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7078の処理に移る。遊技状態コマンドを受信している場合(S7076:YES)、サブCPU71は、演出モード設定処理を実行する(S7077)。具体的に、演出モード設定処理では、遊技状態コマンドとして、時短遊技状態コマンドを受信した場合、時短遊技状態に対応する背景画像を表示するためのデータがセットされ、確変遊技状態コマンド及び時短遊技状態コマンドを受信した場合、確変遊技状態に対応する背景画像を表示するためのデータがセットされる。また、演出モード設定処理では、オンとされている遊技状態フラグがオフにセットされ、その後、演出モードに対応する遊技状態フラグがオンにセットされる。なお、時短遊技状態コマンドのみを受信した場合には、遊技状態フラグに含まれる時短遊技状態フラグがオンにセットされ、確変遊技状態コマンド及び時短遊技状態コマンドを受信した場合には、遊技状態フラグに含まれる確変遊技状態フラグ及び時短遊技状態フラグがオンにセットされる。この演出モード設定処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
また、サブCPU71は、読み出したコマンドデータに基づいて、特別図柄変動開始コマンド(第1特別図柄変動開始コマンド又は第2特別図柄変動開始コマンド)を受信したか否かを判別する(S7078)。特別図柄変動開始コマンドを受信していない場合(S7078:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7080の処理に移る。特別図柄変動開始コマンドを受信している場合(S7078:YES)、サブCPU71は、特別図柄変動状態表示設定処理を実行する(S7079)。特別図柄変動状態表示設定処理は、液晶表示装置3の表示画面の右下に表示される、第1特別図柄が変動中であるか否かを示す第1特別図柄変動状態表示領域3E、及び第2特別図柄が変動中であるか否かを示す第2特別図柄変動状態表示領域3Fの表示について制御を行う。すなわち、第1特別図柄変動開始コマンドを受信した場合は、第1特別図柄変動状態を表すマークを点灯させるためのデータをセットし、第2特別図柄変動開始コマンドを受信した場合は、第2特別図柄変動状態を表すマークを点灯させるためのデータをセットする。この特別図柄変動状態表示設定処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
また、サブCPU71は、その他の受信したコマンドに対応した処理を実行する(S7080)。その後、サブCPU71は、コマンド解析処理を終了する。
[停止図柄決定処理]
図133に示すように、停止図柄決定処理の最初のステップとして、サブCPU71は、装飾図柄決定用乱数カウンタから装飾図柄決定用乱数を抽出する(S7091)。装飾図柄決定用乱数カウンタの値は、副制御回路メイン処理が実行される周期的なタイミングで乱数更新処理によって更新される。これにより、装飾図柄決定用乱数は、無作為に抽出された値となる。次に、サブCPU71は、受信した図柄指定コマンド(特別図柄指定コマンド)に基づいて、図120〜122に示す装飾図柄決定用テーブルのいずれかを選択する(S7092)。特別図柄指定コマンドは、第1特別図柄及び第2特別図柄に対応する第1装飾図柄及び第2装飾図柄のハズレ図柄や大当り図柄を示すものであり、これに基づいて、大当り抽選の結果が、15R確変大当り、8R確変大当り、4R確変大当り、4R通常大当り、ハズレの何れであるかを判別し、これに対応した装飾図柄決定用テーブルが選択される。
次に、サブCPU71は、選択された装飾図柄決定用テーブルを参照し、抽出した装飾図柄決定用乱数に基づいて停止装飾図柄を決定し(S7093)、決定した停止装飾図柄データをワークRAM73にセットし(S7094)、停止図柄決定処理を終了する。例えば、特別図柄指定コマンドに基づいて、大当り抽選の結果が15R確変大当りであると判別された場合、図120(a)に示す装飾図柄決定用テーブルが選択され、装飾図柄決定用乱数(この例では、0〜899)に応じたリーチ変動時用装飾図柄が停止装飾図柄データとして決定され、ワークRAM73にセットされる。また、大当り抽選の結果がハズレであると判別された場合、図122に示す装飾図柄決定用テーブルが選択されるが、このときは、停止装飾図柄データとして、ハズレ変動時用装飾図柄とリーチ変動時用装飾図柄がセットされる。これは、本実施形態では、停止図柄決定処理の後に演出パターン決定処理が行われ、停止装飾図柄データをセットする時点ではリーチ演出か否かが確定していないためである。先に演出パターンを確定すれば、その演出パターンがリーチ演出か否かに応じて、ハズレ変動時用装飾図柄又はリーチ変動時用装飾図柄のどちらかを選択的にセットするようにできる。
[装飾図柄強制停止処理]
図134に示すように、装飾図柄強制停止処理の最初のステップとして、サブCPU71は、第1装飾図柄31に対応する強制停止コマンド、すなわち第1特別図柄強制停止コマンドを受信したか否かを判別する(S7101)。第1特別図柄強制停止コマンドを受信していない場合(S7101:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7105の処理に移る。
一方、ステップS7101において、第1特別図柄強制停止コマンドを受信している場合(S7101:YES)、サブCPU71は、第1装飾図柄強制停止処理を行い(S7102)、第1装飾図柄変動フラグをオフにセットし(S7103)、第1装飾図柄変動タイマをクリアする(S7104)。その後、サブCPU71は、装飾図柄強制停止処理を終了する。第1装飾図柄強制停止処理は、第1装飾図柄31を強制的に停止表示させる処理である。
また、ステップS7101でNOの場合、サブCPU71は、第2装飾図柄強制停止処理を行い(S7105)、第2装飾図柄変動フラグをオフにセットし(S7106)、第2装飾図柄変動タイマをクリアする(S7107)。その後、サブCPU71は、装飾図柄強制停止処理を終了する。第2装飾図柄強制停止処理は、第2装飾図柄32を強制的に停止表示させる処理である。
[演出パターン決定処理]
図135に示すように、演出パターン決定処理の最初のステップとして、サブCPU71は、演出決定用乱数カウンタから演出決定用乱数を抽出する(S7111)。演出決定用乱数カウンタの値は、副制御回路メイン処理が実行される周期的なタイミングで乱数更新処理によって更新される。これにより、演出決定用乱数は、無作為に抽出された値となる。
次に、サブCPU71は、受信した変動パターン指定コマンドがh0〜h8であるか否かを判別する(S7112)。変動パターン指定コマンドは、図123(a)、図123(b)に示すような特別図柄変動パターン決定用テーブルを用いて決定され、メインRAM62の所定の領域に記憶された後、副制御回路7(サブCPU71)に送信されたものである。受信した変動パターン指定コマンドがh0〜h8でない場合(S7112:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7117の処理に移る。受信した変動パターン指定コマンドがh0〜h8である場合(S7112:YES)、サブCPU71は、図125(a)に示す、第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、演出決定用乱数と変動パターン指定コマンドとに基づいて決定された演出データをワークRAM73にセットする(S7113)。このようにしてセットされた演出データに基づき、第1装飾図柄31の変動表示やそれらに対応する所定の演出が行われることとなる。また、判定結果がハズレである場合の変動パターン指定コマンド(例えば、h6〜h8)においては、演出パターンがリーチ態様であるか否かに応じて、選択する装飾図柄が異なるよう演出データが調整されている。すなわち、演出パターンがハズレ且つリーチを示すものであれば、停止図柄決定処理においてセットされたリーチ変動時用装飾図柄が使用され、演出パターンがハズレを示すものであれば、停止図柄決定処理においてセットされたハズレ変動時用装飾図柄が使用されることになる。
次に、サブCPU71は、第1装飾図柄変動フラグをオンにセットする(S7114)。次に、サブCPU71は、セットした演出データに対応する値(変動時間)を第1装飾図柄変動タイマにセットする(S7115)。
次に、サブCPU71は、セットした演出データが特定演出パターンに対応する演出データ2、演出データ4、演出データ14の何れかであるか否かを判別する(S7116)。この例では、合体状態となる条件として、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32がともに、特定演出パターンによる演出が実行されるよう決定されることであるため、ここでは、第1装飾図柄の演出パターンが、特定演出パターンであるか否かを判別している。特定演出パターンに対応する演出データではない場合(S7116:NO)、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。特定演出パターンに対応する演出データである場合(S7116:YES)、サブCPU71は、後述のステップS7121の処理に移る。
ステップS7117において、サブCPU71は、図125(b)に示す、第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、演出決定用乱数と変動パターン指定コマンドとに基づいて決定された演出データをワークRAM73にセットする。このようにしてセットされた演出データに基づき、第2装飾図柄32の変動表示やそれらに対応する所定の演出が行われることとなる。また、判定結果がハズレである場合の変動パターン指定コマンド(例えば、h13〜h15)においては、演出パターンがリーチ態様であるか否かに応じて、選択する装飾図柄が異なるよう演出データが調整されている。すなわち、演出パターンがハズレ且つリーチを示すものであれば、停止図柄決定処理においてセットされたリーチ変動時用装飾図柄が使用され、演出パターンがハズレを示すものであれば、停止図柄決定処理においてセットされたハズレ変動時用装飾図柄が使用されることになる。
次に、サブCPU71は、第2装飾図柄変動フラグをオンにセットする(S7118)。次に、サブCPU71は、セットした演出データに対応する値(変動時間)を第2装飾図柄変動タイマにセットする(S7119)。
次に、サブCPU71は、セットした演出データが特定演出パターンに対応する演出データ22、演出データ24のどちらかであるか否かを判別する(S7120)。この例では、合体状態となる条件として、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32がともに、特定演出パターンによる演出が実行されるよう決定されることであるため、ここでは、第2装飾図柄の演出パターンが、特定演出パターンであるか否かを判別している。特定演出パターンに対応する演出データではない場合(S7120:NO)、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。特定演出パターンに対応する演出データである場合(S7120:YES)、サブCPU71は、後述のステップS7121の処理に移る。
ステップS7116でYES又はステップS7120でYESの場合、サブCPU71は、合体可能フラグがオンであるか否かを判別する(S7121)。合体可能フラグがオンである場合(S7121:YES)、サブCPU71は、後述のステップS7124の処理に移る。一方、合体可能フラグがオフの場合(S7121:NO)、サブCPU71は、合体可能フラグをオンにセットし(S7122)、合体可能タイマに所定値をセットし(S7123)、その後、演出パターン決定処理を終了する。例えば、所定値は10sに相当する値である。このようにセットすることにより、合体可能タイマをセットしてから10s以内に、他方の装飾図柄の演出パターンが特定演出パターンに決定された場合に、第3装飾図柄33を表示させて合体表示を行うことになる。なお、この例では、所定値を10sに相当する値としているが、これに限定されるものではなく、様々な時間をセットすることができる。
ステップS7121でYESの場合、サブCPU71は、合体可能フラグをオフにセットし(S7124)、合体可能タイマをクリアし(S7125)、合体待機フラグをオンにセットし(S7126)、合体待機タイマに所定値をセットし(S7127)、その後、演出パターン決定処理を終了する。ここで、合体待機フラグをオンにセットし、合体待機タイマに所定値をセットすることにより、合体待機タイマにセットされた時間だけ合体表示が待機状態となる。合体待機フラグがオンであるか否かは、上記の図130に示す演出パターン変更処理のステップS7044で判別され、そこで合体待機フラグがオンであると判別され、かつ、ステップS7045で合体待機タイマが0と判別された場合に、合体表示が開始される。なお、この例では、合体待機タイマにセットする所定値を2sに相当する値としているが、これに限定されるものではない。
次に、図136及び図137を参照して、図126で示した第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動動作に係る他の変形例について、サブCPU71により実行されるプログラムの処理フローについて説明する。なお、先述した実施形態によるものと同一又は類似のステップについては、特に断らない限りその説明を省略する。
[演出パターン変更処理]
図136に示すように、演出パターン変更処理の最初のステップとして、サブCPU71は、合体可能フラグがオンであるか否かを判別する(S7131)。合体可能フラグがオフの場合(S7131:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7134の処理に移る。一方、合体可能フラグがオンの場合(S7131:YES)、サブCPU71は、合体可能タイマが0であるか否かを判別する(S7132)。合体可能タイマが0でない場合(S7132:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。合体可能タイマが0の場合(S7132:YES)、サブCPU71は、合体可能フラグをオフにし(S7133)、その後、演出パターン変更処理を終了する。
ステップS7131でNOの場合、合体待機フラグがオンであるか否かを判別する(S7134)。合体待機フラグがオフの場合(S7134:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。一方、合体待機フラグがオンの場合(S7134:YES)、サブCPU71は、合体待機タイマが0であるか否かを判別する(S7135)。合体待機タイマが0でない場合(S7135:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。合体待機タイマが0の場合(S7135:YES)、サブCPU71は、合体待機フラグをオフにし(S7136)、合体実行フラグをオンにし(S7137)、停止装飾図柄算出処理を行う(S7138)。
ステップS7138の後、サブCPU71は、算出した図柄は大当り態様か否かを判別する(S7139)。大当り態様でない場合(S7139:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7141の処理に移る。大当り態様である場合(S7139:YES)、サブCPU71は、停止装飾図柄補正処理を行う(S7140)。停止装飾図柄補正処理は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を合体させた状態で、装飾図柄(第3装飾図柄33)が大当り態様となるのを阻止するために補正処理を行う。この補正処理は、例えば、算出された中図柄から1を減ずるといった補正である。これは、ハズレ図柄とハズレ図柄とを合算した場合に、合体状態の装飾図柄(第3装飾図柄33)が大当り態様となってしまうことを避けるためである。例えば、第1装飾図柄31が「525」であって、演出パターンが特定リーチハズレ変動演出1(演出データ14)と決定され、第2装飾図柄32が「252」であって、演出パターンが特定リーチハズレ変動演出3(演出データ24)と決定された場合、合体状態の装飾図柄(第3装飾図柄33)は「777」となって、15R確変大当りに対応する装飾図柄であると誤解される恐れがある。ここで、中図柄から1を減じて、装飾図柄を「767」とすることによって、そのような誤解が生じることを避けることができる。
ステップS7139でNOの場合、又はステップS7140の後、算出した停止合体装飾図柄データをセットし(S7141)、装飾図柄合体データをセットし(S7142)、その後、演出パターン変更処理を終了する。算出した停止合体装飾図柄データは、上述のように、合体状態で大当り態様となっていた場合は、大当り態様を回避するよう補正がされたデータとなっている。また、装飾図柄合体データは、装飾図柄の合体から装飾図柄合体の終了直前までの演出を行うためのデータである。
[装飾図柄停止処理]
図137に示すように、装飾図柄停止処理の最初のステップとして、サブCPU71は、第1装飾図柄変動フラグがオンであるか否かを判別する(S7151)。第1装飾図柄変動フラグは、第1装飾図柄31が変動表示していることを示すフラグである。
S7151において、第1装飾図柄変動フラグがオンでない場合(S7151:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7157の処理に移る。一方、第1装飾図柄変動フラグがオンの場合(S7151:YES)、サブCPU71は、第1装飾図柄変動タイマの値が0であるか否かを判別する(S7152)。第1装飾図柄変動タイマは、第1装飾図柄31の変動時間を計時するための減算タイマである。
S7152において、第1装飾図柄変動タイマの値が0でない場合(S7152:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7157の処理に移る。一方、第1装飾図柄変動タイマの値が0の場合(S7152:YES)、サブCPU71は、合体実行フラグがオンであるか否かを判別する(S7153)。合体実行フラグは、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を合体した装飾図柄(第3装飾図柄33)が表示されていることを示すフラグである。
S7153において、合体実行フラグがオンでない場合(S7153:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7157の処理に移る。一方、合体実行フラグがオンである場合(S7153:YES)、サブCPU71は、合体装飾図柄停止データをセットし(S7154)、装飾図柄合体終了表示データをセットする(S7155)。ここで、合体装飾図柄停止データは、合体装飾図柄を停止表示させるためのデータであり、装飾図柄合体終了表示データは、装飾図柄合体の終了表示を行うためのデータである。ステップS7155の後、合体実行フラグをオフにする(S7156)。
ステップS7151でNOの場合、ステップS7152でNOの場合、ステップS7153でNOの場合、又はステップS7156の後、サブCPU71は、第1装飾図柄停止処理を行い(S7157)、第1装飾図柄変動フラグをオフにセットする(S7158)。このような処理により、変動表示中の第1装飾図柄31が停止表示される場合に、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を合体した装飾図柄(第3装飾図柄33)の停止表示と終了表示がされることとなる。この変形例においては、合体実行タイマが用いられることなく、第3装飾図柄33の停止表示及び終了表示が行われる。他方、図130に示す演出パターン変更処理では、合体実行タイマが0になった場合に、第3装飾図柄33の終了表示が行われるよう制御される。
次に、サブCPU71は、第2装飾図柄変動フラグがオンであるか否かを判別する(S7159)。第2装飾図柄変動フラグは、第2装飾図柄32が変動表示していることを示すフラグである。
S7159において、第2装飾図柄変動フラグがオンでない場合(S7159:NO)、サブCPU71は、装飾図柄停止処理を終了する。一方、第2装飾図柄変動フラグがオンの場合(S7159:YES)、サブCPU71は、第2装飾図柄変動タイマの値が0であるか否かを判別する(S7160)。第2装飾図柄変動タイマは、第2装飾図柄32の変動時間を計時するための減算タイマである。
S7160において、第2装飾図柄変動タイマの値が0でない場合(S7160:NO)、サブCPU71は、装飾図柄停止処理を終了する。一方、第2装飾図柄変動タイマの値が0の場合(S7160:YES)、サブCPU71は、合体実行フラグがオンであるか否かを判別する(S7161)。合体実行フラグは、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を合体した装飾図柄(第3装飾図柄33)が表示されていることを示すフラグである。
S7161において、合体実行フラグがオンでない場合(S7161:NO)、サブCPU71は、後述のステップS7165の処理に移る。一方、合体実行フラグがオンである場合(S7161:YES)、サブCPU71は、合体装飾図柄停止データをセットし(S7162)、装飾図柄合体終了表示データをセットする(S7163)。ここで、合体装飾図柄停止データは、合体装飾図柄を停止表示させるためのデータであり、装飾図柄合体終了表示データは、装飾図柄合体の終了表示を行うためのデータである。ステップS7163の後、合体実行フラグをオフにする(S7164)。
ステップS7161でNOの場合、又はステップS7164の後、サブCPU71は、第2装飾図柄停止処理を行い(S7165)、第2装飾図柄変動フラグをオフにセットする(S7166)。このような処理により、変動表示中の第2装飾図柄32が停止表示される場合に、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を合体した装飾図柄(第3装飾図柄33)の停止表示と終了表示がされることとなる。この変形例においては、合体実行タイマが用いられることなく、第3装飾図柄33の停止表示及び終了表示が行われる。また、この装飾図柄停止処理では、第1装飾図柄変動タイマが0である場合と第2装飾図柄変動タイマが0である場合のそれぞれについて、第3装飾図柄33の停止表示及び終了表示を行うように構成されているので、結果として、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32のどちらか一方が変動表示を終了した場合に、合体した装飾図柄である第3装飾図柄33の表示が終了する。
次に、本発明に係る他の実施形態として、液晶表示装置の変形例、及び第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の合体表示の変形例について図138〜142を参照して説明する。なお、先述した第1実施形態等によるものと同一又は類似の構成要素等については、同一符号を付してその説明を省略する。
[液晶表示装置]
図138は、液晶表示装置の変形例を示している。図138に示すように、本実施形態においては、メインとなる液晶表示装置3に加え、サブ液晶表示装置3’が設けられている。サブ液晶表示装置3’は、液晶表示装置3の上方を初期位置として配置されており、この初期位置から、サブ液晶表示装置3’の下部が液晶表示装置3の上部に達するまで動作し得るように構成されている。サブ液晶表示装置3’の表示画面には、所定条件下で、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が表示される。また、液晶表示装置3には、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32のほか、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32を合体した装飾図柄(第3装飾図柄33)が表示される。
図138(a)に示すように、最初に、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は、液晶表示装置3の表示画面において変動表示中にあり、このときに第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の双方について特定演出パターンが決定されていると、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を合体した第3装飾図柄33が表示される。第3装飾図柄33は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を覆うように表示されるため、結果的に、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が非表示となる。また、このように第3装飾図柄33が表示される場合は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を表示しないように制御することもできる。
これにより、液晶表示装置3の表示画面では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が変動中であるにもかかわらず、その変動表示を確認することができないが、これに代わり、サブ液晶表示装置3’の表示画面には、変動表示中の第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が表示される。
図138(b)に示すように、液晶表示装置3の表示画面において、第3装飾図柄33が変動表示されている状態で、サブ液晶表示装置3’の表示画面には、変動表示中の第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が表示される。その後、図138(c)に示すように、サブ液晶表示装置3’の表示画面で、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の左図柄と右図柄とがそれぞれ停止表示されると、これに応じて、液晶表示装置3の表示画面において、第3装飾図柄33の左図柄と右図柄が停止表示される。この変形例では、第3装飾図柄33は、第1装飾図柄31や第2装飾図柄32とは異なる装飾図柄が表示されているが、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32のどちらか一方と同じ装飾図柄を第3装飾図柄33として表示するようにしてもよいし、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の左図柄、中図柄、右図柄をそれぞれ足したものを第3装飾図柄33の左図柄、中図柄、右図柄として表示してもよい。
その後、図138(d)に示すように、液晶表示装置3の表示画面において、第3装飾図柄33が停止表示され、大当り表示である装飾図柄「666」が表示される。また、サブ液晶表示装置3’の表示画面には、第1装飾図柄31が停止表示され、大当り表示である装飾図柄「777」が示される。さらに、サブ液晶表示装置3’の表示画面には、第2装飾図柄32が停止表示され、装飾図柄「677」が示される。ただし、この状態において、液晶表示装置3の表示画面の右下に配置される、第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークは白色で表示され、第2特別図柄の変動状態が終了していることを示しているのに対し、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークはまだ黒色の表示状態を維持しており、停止表示されている第1装飾図柄31の装飾図柄「777」が実際はまだ非確定表示状態であることを示している。この変形例では、第1特別図柄及び第2特別図柄の停止表示のタイミングと、第3装飾図柄33の停止表示のタイミングは必ずしも一致しない。また、このとき、サブ液晶表示装置3’の表示画面に表示されている第1装飾図柄31を、第1特別図柄の変動表示が終了するまでは、完全に停止表示された状態ではなく、小刻みに揺れを伴って表示するようにして(揺れ変動表示)、第1特別図柄及び第2特別図柄の停止表示のタイミングと、第3装飾図柄33の停止表示のタイミングを一致させるようにしてもよい。
次に、図138(e)に示すように、サブ液晶表示装置3’は、液晶表示装置3の表示画面で第3装飾図柄33が表示された状態で、サブ液晶表示装置3’の下部が液晶表示装置3の上部に達するまで移動する。そこで、サブ液晶表示装置3’の下部が液晶表示装置3の上部に達すると、図138(f)に示すように、液晶表示装置3の表示画面に表示された第3装飾図柄33の表示が終了するとともに、液晶表示装置3の表示画面に、それまでサブ液晶表示装置3’に表示されていた第1装飾図柄31と第2装飾図柄32が表示され、サブ液晶表示装置3’に表示されていた第1装飾図柄31と第2装飾図柄32は消去され、サブ液晶表示装置3’は、元の位置に移動する。このように、サブ液晶表示装置3’を移動させ、液晶表示装置3の表示画面にサブ液晶表示装置3’の表示画面の表示内容を表示させることで、遊技者に、サブ液晶表示装置3’の内容が液晶表示装置3に移行したかのように見せることができる。
なお、サブ液晶表示装置3’を、サブ液晶表示装置3’の下部が液晶表示装置3の上部より下方の位置になるまで移動させて、液晶表示装置3の表示画面前方に、サブ液晶表示装置3’の少なくとも一部が配置されるように制御してもよい。また、液晶表示装置3及びサブ液晶表示装置3’の双方において装飾図柄の停止表示が行われた後、遊技者が操作ボタン等の操作をすることで初めて、サブ液晶表示装置3’が液晶表示装置3の方向に移動するようにし、遊技者が操作ボタン等の操作を行わない場合は、上述のような、サブ液晶表示装置3’から液晶表示装置3に装飾図柄が移行したかのような演出を行わないようにしてもよい。
液晶表示装置3の表示画面に、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32が表示された後も、所定時間、第1特別図柄については非確定表示状態が維持され(第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークが黒色の表示状態に維持され)、その間、第1装飾図柄31は、揺れ変動表示の状態で表示される。その後、図138(g)に示すように、第1特別図柄も停止表示され(第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークが黒色から白色に変化する)、液晶表示装置3の表示画面に、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が停止表示される。
このように、本実施形態の上記変形例によれば、液晶表示装置3の表示画面に、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を合体した第3装飾図柄33が表示された状態であっても、サブ液晶表示装置3’に表示された第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32によって、それぞれの装飾図柄の変動過程が分からなくなってしまうことを防止できる。
なお、サブ液晶表示装置では、第1装飾図柄及び第2装飾図柄のうちのいずれか一方のみを表示させるようにしてもよい。また、サブ液晶表示装置の表示画面には、所定の演出画像が表示されていてもよく、また、普通図柄や普通図柄保留数、特別図柄保留数等を表示するようにしてもよい。これにより、メインとなる液晶表示装置の表示画面において装飾図柄の他の演出画像を表示するためのスペースをより広大に確保することができる。サブ液晶表示装置の数は2つ以上であってもよい。また、サブ液晶表示装置の初期位置は、メインとなる液晶表示装置から斜め方向にあってもよく、また、上下方向と左右方向とを組み合わせた位置関係にあってもよい。
図139は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の合体表示の変形例を示している。この変形例においては、図139(a)に示すように、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が同時に変動表示されていて、且つ、何れか一方の装飾図柄(この例では、第2装飾図柄33)が大当り態様ではない特定の態様(この例では、「123」)で停止表示された場合に、図139(b)に示すような、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の合体表示が行われ、第3装飾図柄33が液晶表示装置3の表示画面に表示される。なお、この例では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は特定演出パターンに決定されたものではなく、これとは無関係に合体演出が行われる。
図140は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の合体表示の他の変形例を示している。この変形例においては、図140(a)に示すように、液晶表示装置3の表示画面において、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動表示が行われている間に、液晶表示装置3の表示画面の下側に、ボタン操作を促すメッセージ34(例えば、「ボタンプッシュだ!!」といったテキストメッセージ)が表示され、遊技者がここで、操作ボタンを操作すると、図140(b)に示すような、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の合体表示が行われ、第3装飾図柄33が液晶表示装置3の表示画面に表示される。
図141は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の合体表示の他の変形例を示している。この変形例においては、図141(a)に示すように、液晶表示装置3の表示画面において、第1装飾図柄31が変動表示され、第2装飾図柄32が停止表示されている状態(例えば、装飾図柄「113」で停止表示されている)で、液晶表示装置3の表示画面の下側に、遊技者に対する指令を表すメッセージ34(例えば、「同じ図柄で停止させろ!!」といったテキストメッセージ)が表示される。遊技者がここで、第1装飾図柄31を、停止表示されている第2装飾図柄32の装飾図柄と同じ装飾図柄になるよう(1つ又は複数の)操作ボタンを操作した結果、第1装飾図柄31がその装飾図柄(例えば、「113」)で停止表示されると、図141(b)に示すように、液晶表示装置3の表示画面の下側に、指令が達成された旨のメッセージ34(例えば、「達成!!」といったテキストメッセージ)が表示される。ここで、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32はともに停止表示されるが、この場合に、図141(c)に示すように、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の合体表示が行われ、第3装飾図柄33が液晶表示装置3の表示画面に表示され、そこで再び変動表示が開始される。なお、ここで、第1装飾図柄31を第2装飾図柄32に一致させるかどうかは、遊技者の操作ボタン等の操作タイミングや操作順に応じて決定してもよいし、そのような操作とは関係なく、他の条件によって決定してもよい。当該他の条件によって決定する場合では、遊技者が操作ボタンを操作したか否かや、パチンコ遊技機1が操作ボタン自体を備えているか否か等と関係なく決定することもできる。
図142は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の合体表示の他の変形例を示している。この変形例においては、図142(a)に示すように、液晶表示装置3の表示画面において、第1装飾図柄31が変動表示され、第2装飾図柄32が停止表示されている状態(例えば、装飾図柄「113」で停止表示されている)で、液晶表示装置3の表示画面の下側に、遊技者に対する指令を表すメッセージ34(例えば、「レバーを引いてA図柄を停止表示させろ!!」といったテキストメッセージ)が表示される。遊技者がここで、第1装飾図柄31の中図柄が、図柄「A]になるようレバー(前後又は左右方向に遊技者が操作可能なレバー)を操作した結果、第1装飾図柄31がその図柄「A」で停止表示されると、図142(b)に示すように、液晶表示装置3の表示画面の下側に、指令が達成された旨のメッセージ34(例えば、「達成!!」といったテキストメッセージ)が表示される。ここで、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32はともに停止表示されるが、この場合に、図142(c)に示すように、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の合体表示が行われ、第3装飾図柄33が液晶表示装置3の表示画面に表示され、そこで再び変動表示が開始される。なお、ここで、第1装飾図柄31の中図柄を図柄「A」で停止表示させるかどうかは、遊技者のレバーの操作タイミングに応じて決定してもよいし、そのような操作とは関係なく、他の条件によって決定してもよい。当該他の条件によって決定する場合では、遊技者がレバーを操作したか否かや、パチンコ遊技機1がレバー自体を備えているか否か等と関係なく決定することもできる。
なお、上述の図139〜図142に示す変形例において、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32が合体表示された場合、その合体表示の期間を様々な方法で規定することができる。例えば、複数の特別図柄の変動に跨ってもよいし、第1特別図柄及び第2特別図柄の何れか一方又は双方の変動が終了するまでとしてもよいし、大当り遊技が実行されるまでとしてもよいし、所定の操作手段が遊技者によって操作されるまでとしてもよい。
なお、本発明は、上述した実施の形態には限定されず、種々に設計変更可能である。
本発明の第5実施形態に係るパチンコ遊技機では、第1始動記憶に基づいた第1装飾図柄31の変動開始と第2始動記憶に基づいた第2装飾図柄32の変動開始が所定期間内に行われ、かつ、この条件を満たす第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の双方が特定演出パターンに決定されたことを契機として、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を合体表示させるが、このような合体表示の契機として他の様々な条件を採用することができる。例えば、所定の抽選(乱数抽選等)を行い、この抽選に当選した場合、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の何れか一方又は双方の演出パターンが、大当り変動演出(又は特定のハズレ変動演出)である場合、変動表示が開始されていない特別図柄(装飾図柄)に関する始動記憶に大当り情報が含まれている場合、又は第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の何れか一方又は双方の変動表示終了後の所定の当選(突確や小当り)に移行する場合等、様々な契機が考えられる。また、装飾図柄が合体するタイミングとしては、例えば、装飾図柄が同時に変動表示しているとき、一方の装飾図柄が変動表示しているとき、双方の装飾図柄が停止表示しているとき等、様々なタイミングが考えられる。
また、上述した合体表示の契機が一つ成立したことに基づいて、合体と分離(第3装飾図柄33を消去して、再び、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32を表示させる)を複数回繰り返して行うように制御することもできる。また、普通図柄に対応する装飾図柄を設け、その普通図柄に対応する装飾図柄と、特別図柄に対応する装飾図柄とを合体させてもよい。また、合体表示がされている状態において、大当り態様で停止表示された場合には、元に戻らないようにして(分離しないようにして)、ハズレ図柄を表示しないようにしてもよい。またさらに、第1装飾図柄31に対応する第1特別図柄221が変動表示されているか停止表示されているかを示す第1特別図柄変動状態表示領域3E、及び第2装飾図柄32に対応する第2特別図柄231が変動表示されているか停止表示されているかを示す第2特別図柄変動状態表示領域3Fを、それぞれ装飾図柄に関する変動表示状態を示すものとしてもよく、また、これらの特別図柄変動状態表示領域(3E、3F)を設けないようにすることもできる。
次に、本発明に適した他の実施形態(以下、第6実施形態と称する)に係るパチンコ遊技機ついて、図143〜150を参照して説明する。
[大当り判定用テーブル、大当り図柄決定用テーブル]
第6実施形態では、図80に示す、第1実施形態における大当り判定用テーブル及び大当り図柄決定用テーブルと同様のテーブルが用いられるため、これらのテーブルに関する詳細な説明は省略する。これらのテーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。大当り判定用テーブルは、第1始動口14A及び第2始動口14Bのいずれか一方に遊技球が入賞したことを第1始動口入球センサ141及び第2始動口入球センサ142において検知されたことを契機として、大当り判定用乱数に基づいて特別図柄による大当り抽選を行うときに参照されるものである。大当り図柄決定用テーブルは、大当り種別の判定結果に応じて大当り図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り図柄決定用乱数に基づいて第1特別図柄221及び第2特別図柄231の停止図柄を決定する際に参照されるものである。
[装飾図柄決定用テーブル]
第6実施形態では、図120〜122に示す、第5実施形態において用いられる装飾図柄決定用テーブルと同様のテーブルが用いられるため、これらのテーブルに関する詳細な説明は省略する。これらのテーブルに関するデータは、プログラムROM72に記憶されている。装飾図柄決定用テーブルは、大当り種別の判定結果に応じて、異なるテーブルが用いられる。例えば、大当り種別の判定結果が、15R確変大当り、8R確変大当り、4R確変大当り、4R通常大当り、及びハズレの場合に、それぞれの判定結果に応じた装飾図柄決定用テーブルが用いられる。なお、この例では、装飾図柄決定用テーブルは、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32に対して同じものが用いられるが、装飾図柄ごとに、別の装飾図柄決定用テーブルを用いるようにしてもよい。
第6実施形態では、第5実施形態と同様に、副制御回路メイン処理の乱数更新処理により更新される装飾図柄決定用乱数カウンタから抽出される装飾図柄決定用乱数に基づいて、対応する装飾図柄決定用テーブルを参照し、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が決定される。また、この例では、装飾図柄決定用乱数は、0〜899の900個のうち、いずれかの値をとりうる。なお、上記の第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は、第6実施形態においては、それぞれ数字を表す左図柄、中図柄、右図柄の3つの図柄からなる。
また、本実施形態では、15R確変大当りの場合には、「777」が装飾図柄として決定される確率が高く、次に、「333」が装飾図柄として決定される確率が高くなるように設定されている。ここで、15R確変大当りの場合に、「777」以外の装飾図柄が決定された場合は、その装飾図柄の表示停止後(装飾図柄の表示停止から大当り開始までの期間や、大当り中等)に、15R確変大当りである旨の報知がなされる。8R確変大当りの場合には、「333」が装飾図柄として決定される確率が高く、「777」の装飾図柄は選択されないように設定されている。ここで、8R確変大当りの場合に、「333」以外の装飾図柄が決定された場合は、その装飾図柄の表示停止後(装飾図柄の表示停止から大当り開始までの期間や、大当り中等)に、8R確変大当りである旨の報知がなされる。4R確変大当りの場合には、奇数の数字で構成された図柄(「111」、「555」、「999」)が装飾図柄として決定される確率が高く設定されている(ただし、「333」、「777」の装飾図柄は選択されないように設定されている)。ここで、決定された装飾図柄の表示停止後(装飾図柄の表示停止から大当り開始までの期間や、大当り中等)に、4R確変大当りである旨の報知がなされる。4R通常大当りの場合には、偶数の数字で構成された図柄(「222」、「444」、「666」、「888」)が装飾図柄として決定される確率が高く、「333」と「777」の装飾図柄は選択されないように設定されている。
上記のように、本実施形態では、「0」〜「9」までの数字が、それぞれ左図柄、中図柄、及び右図柄として決定され、これら3つの図柄により装飾図柄が構成されている。図120及び図121に示すような装飾図柄決定用テーブルの内容によって、各図柄が「7」で揃う「777」が装飾図柄である場合は、15R確変大当り確定であり、また、各図柄が「3」で揃う「333」が装飾図柄である場合は、8R確変大当り以上確定であり、上記以外で3つの数字が揃う装飾図柄の場合は、4R通常大当り以上確定である。ここで、8R確変大当り以上確定としたのは、8Rよりラウンド数の大きな確変大当り(すなわち、15R確変大当り)に昇格する可能性があるからである。同様に、4R通常大当り以上確定としたのは、15R確変大当り、8R確変大当り、又は4R確変大当りに昇格する可能性があるからである。
[特別図柄変動パターン決定用テーブル]
第6実施形態では、図123に示す、第5実施形態において用いられる特別図柄変動パターン決定用テーブルと同様のテーブルが用いられるため、これらのテーブルに関する詳細な説明は省略する。これらのテーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。特別図柄変動パターン決定用テーブルは、大当り種別の判定結果が得られたことを契機として、変動時間決定用乱数に基づいて第1特別図柄221及び第2特別図柄231についての変動パターン、変動時間、及び変動パターン指定コマンドといった各種の変動条件を決定する際に参照されるものである。変動条件の抽選に用いられる変動時間決定用乱数は、0〜99の100個である。なお、この例では、特別図柄ごとに異なるテーブルを用いているが、遊技状態が異なっていても同一のテーブルを用いるようになっている。ただし、ここで、遊技状態ごとに、異なるテーブルを用いるように構成してもよい。
また、このような特別図柄変動パターン決定用テーブルを用いて決定された、第1特別図柄221及び第2特別図柄231に係る変動パターンを示すデータ、並びに変動パターン指定コマンドは、メインRAM62の所定の領域に記憶される。メインRAM62に記憶された変動パターンを示すデータは、第1特別図柄表示装置22及び第2特別図柄表示装置23に供給される。メインRAM62に記憶された変動パターン指定コマンドは、副制御回路7(サブCPU71)に送信される。
なお、図123の特別図柄変動パターン決定用テーブルは、特別図柄による大当り種別の判定結果に基づいて異なる変動パターンを決定付けるように構成されているが、遊技状態毎に対応する特別図柄による大当り種別の判定結果に基づいて変動パターンを決定付けるように構成してもよい。また、特別図柄変動パターン決定用テーブルとしては、単に一つだけ設けられ、特別図柄や遊技状態を区別せずに変動パターンを決定付けるような構成としてもよい。あるいは、確変遊技状態専用の特別図柄変動パターン決定用テーブルを設けてもよい。
また、本実施形態においては、第1特別図柄221及び第2特別図柄231に係る始動記憶の数に関わらず、同一の特別図柄変動パターン決定用テーブルを参照するように構成されているが、これに限らず、第1特別図柄221及び第2特別図柄231に係る始動記憶の数に応じて異なる特別図柄変動パターン決定用テーブルを参照するようにしてもよい。そのようにした場合、始動記憶の数が多いほど短い変動時間が決定されやすい特別図柄変動パターン決定用テーブルが選択されるようにするのが好ましい。また、第1特別図柄221の変動パターンを決定する際の特別図柄変動パターン決定用テーブルは、第2特別図柄231に係る始動記憶の数に基づいて決定し、第2特別図柄231の変動パターンを決定する際の特別図柄変動パターン決定用テーブルは、第1特別図柄221に係る始動記憶の数に基づいて決定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、特別図柄変動パターン決定用テーブルにおいて特定の大当り種別の判定結果に応じて複数の変動パターンが対応付けられているが、特別図柄変動パターン決定用テーブルとしては、大当り種別の判定結果に応じてそれぞれ1つの変動パターンが対応付けられたものとしてもよい。
[装飾図柄演出パターン決定用テーブル]
第6実施形態では、図124に示す、第5実施形態において用いられる装飾図柄演出パターン決定用テーブルと同様のテーブルが用いられるため、これらのテーブルに関する詳細な説明は省略する。これらのテーブルに関するデータは、プログラムROM72に記憶されている。装飾図柄演出パターン決定用テーブルは、メインCPU60から供給される変動パターン指定コマンドを受信したことを契機として、演出決定用乱数に基づいて第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32についての演出内容(以下、「演出パターン」とも称する)とそれに対応する演出データといった演出条件を決定する際に参照されるものである。演出条件の抽選に用いられる演出決定用乱数は、0〜99の100個である。なお装飾図柄演出パターン決定用テーブルでは、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が変動表示される時間(変動時間)も規定されているが、この変動時間は、装飾図柄の変動表示に連動するその他の演出が実行される時間でもある。変動時間は、変動パターン指定コマンドとともにメインCPU60から伝えられる。すなわち、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動時間は、第1特別図柄221及び第2特別図柄231の変動時間に一致している。
本実施形態においては、第5実施形態と同様に、第1装飾図柄31に関して、特定大当り変動演出1,2や特定リーチハズレ変動演出1が特定演出パターンとして規定され、第2装飾図柄32に関して、特定リーチハズレ変動演出2,3が特定演出パターンとして規定されているが、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32で互いに特定演出パターンが実行されている時に、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32との間で関連性のある演出(シャッフル演出)が行われる。この例では、図124(b)の第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルには、特定大当り変動演出が設けられていないが、図124(a)の第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルのように1つ又は複数設けることができる。なお、本実施形態は、2つの特別図柄221,231に対応する2つの装飾図柄31,32の双方が特定演出パターンに決定された場合に、シャッフル演出を行う仕組みを提供しているが、例えば、第1特別図柄又は第2特別図柄の一方を第1装飾図柄及び第2装飾図柄のうちのいずれか一方に対応させ、他方の装飾図柄に対して普通図柄を対応させることにより、特別図柄と普通図柄との関係に基づいてシャッフル演出を行うような仕組みとしてもよい。
[装飾図柄変更位置決定用テーブル]
図143は、装飾図柄の変更位置を決定するために参照する装飾図柄変更位置決定用テーブルを示している。後述する副制御回路メイン処理の乱数更新処理により更新される位置決定用乱数カウンタから抽出される位置決定用乱数に基づいて装飾図柄変更位置決定用テーブルを参照し、装飾図柄の変更位置が決定される。より具体的には、位置決定用乱数に基づいて、装飾図柄変更位置決定用テーブルから、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32において、左図柄、中図柄、右図柄のうちどの図柄の位置が変更されるか否かを示す変更位置と、その変更位置を表すデータを含み、後述する装飾図柄の変動表示の制御に用いられる位置変更データが決定される。この例では、上記の第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は、それぞれ数字を表す左図柄、中図柄、右図柄の3つの図柄からなり、上記の装飾図柄変更位置決定用テーブルにより、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32との間で、左図柄、中図柄、右図柄の3つの図柄のうちどの図柄を入れ替えるかが決定される。また、この例では、装飾図柄変更位置決定用テーブルでは、変更位置が左図柄、中図柄、右図柄の図柄ごとに設けられており、「1」は図柄の位置の変更を示しており、「0」は図柄の位置の変更をしないことを示している。対応する図柄の位置を変更しない場合には「0」がセットされる。なお、ここでは、位置決定用乱数は、0〜18の19個のうち、いずれかの値をとりうる。なお、これらのテーブルに関するデータは、プログラムROM72に記憶されている。
図143に示すように、装飾図柄の変更位置を決定する際に、位置決定用乱数「0」が抽出されると、変更位置は、左図柄、中図柄、右図柄のいずれについても「0」と決定され、位置変更データとして位置変更データ1が決定される。この場合、変更位置がすべての図柄について「0」であるため、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32との間で、どの図柄も変更されない。位置決定用乱数「1」〜「3」が抽出されると、変更位置は、左図柄について「1」と決定され、中図柄と右図柄について「0」と決定され、位置変更データとして位置変更データ2が決定される。この場合、左図柄の変更位置が「1」であるため、所定のタイミングで、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の左図柄同士が入れ替えられて表示される。位置決定用乱数「4」〜「6」が抽出されると、変更位置は、左図柄と中図柄について「1」と決定され、右図柄について「0」と決定され、位置変更データとして位置変更データ3が決定される。この場合、左図柄と中図柄の変更位置が「1」であるため、所定のタイミングで、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の左図柄同士、中図柄同士が入れ替えられて表示される。位置決定用乱数「7」〜「9」が抽出されると、変更位置は、左図柄と右図柄について「1」と決定され、中図柄について「0」と決定され、位置変更データとして位置変更データ4が決定される。この場合、左図柄と右図柄の変更位置が「1」であるため、所定のタイミングで、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の左図柄同士、右図柄同士が入れ替えられて表示される。位置決定用乱数「10」〜「12」が抽出されると、変更位置は、左図柄、中図柄、右図柄のすべてについて「1」と決定され、位置変更データとして位置変更データ5が決定される。この場合、すべての図柄の変更位置が「1」であるため、所定のタイミングで、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32のすべての図柄がそれぞれ入れ替えられて表示される。位置決定用乱数「13」〜「15」が抽出されると、変更位置は、中図柄について「1」と決定され、左図柄と右図柄について「0」と決定され、位置変更データとして位置変更データ6が決定される。この場合、中図柄の変更位置が「1」であるため、所定のタイミングで、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の中図柄同士が入れ替えられて表示される。位置決定用乱数「16」〜「18」が抽出されると、変更位置は、中図柄と右図柄について「1」と決定され、左図柄について「0」と決定され、位置変更データとして位置変更データ7が決定される。この場合、中図柄の右図柄の変更位置が「1」であるため、所定のタイミングで、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の中図柄同士、右図柄同士が入れ替えられて表示される。
なお、この例では、位置決定用乱数は、0〜18の19個が使用され、位置決定用乱数の上記のような割り当てにより装飾図柄の変更位置が決定されるが、これは一例に過ぎず、異なる数の位置決定用乱数を異なる態様で割り当てて装飾図柄の変更位置を決定することができる。
[装飾図柄の変動動作の制御]
本実施形態においては、図144〜図146に示すような実際の態様により、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動動作(すなわち、シャッフル演出)が制御されるようになっている。
図144〜図146に示すように、液晶表示装置3の表示画面には、第1装飾図柄31の変動表示や停止表示を行うための第1装飾図柄表示領域3A、及び第2装飾図柄32の変動表示や停止表示を行うための第2装飾図柄表示領域3Bが設けられている。ただし、この例では、所定の条件において、第1装飾図柄表示領域3Aに第2装飾図柄32の少なくとも一部の図柄が表示される場合があり、また、第2装飾図柄表示領域3Bに第1装飾図柄31の少なくとも一部の図柄が表示される場合がある。また、液晶表示装置3の表示画面には、第1特別図柄221に係る始動記憶(以下、「第1始動記憶」と称する)の数をマークあるいはインジケータ形式によって表示するための第1始動記憶表示領域3C、及び第2特別図柄231に係る始動記憶(以下、「第2始動記憶」と称する)の数をマークあるいはインジケータ形式によって表示するための第2始動記憶表示領域3Dが設けられている。第1装飾図柄表示領域3Aは、表示画面の上部側に配置され、第2装飾図柄表示領域3Bは、第1装飾図柄表示領域3Aの下方に配置される。第1始動記憶表示領域3Cは、第2装飾図柄表示領域3Bの下方にあって左側に配置され、第2始動記憶表示領域3Dは、第2装飾図柄表示領域3Bの下方にあって右側に配置される。
また、図144及び図145に示す一連の変動動作の例では、液晶表示装置3の表示画面に、第1装飾図柄表示領域3Aに表示された装飾図柄に対応する特別図柄が変動表示されているか停止表示されているかを示す第1特別図柄変動状態表示領域3I、及び第2装飾図柄表示領域3Bに表示された装飾図柄に対応する特別図柄が変動表示されているか停止表示されているかを示す第2特別図柄変動状態表示領域3Jが設けられており、例えば、これらの領域においてそれぞれ、対応する特別図柄が変動表示されている場合は対応するマークが点灯表示され、停止表示がされている場合は消灯表示される。なお、この例では、図面において便宜上、マークの点灯表示を黒色の四角形のマークで表し、マークの消灯表示を白色の四角形のマークで表すこととする。第1特別図柄変動状態表示領域3I及び第2特別図柄変動状態表示領域3Jは、液晶表示装置3の表示画面の右下に配置される。なお、この例では、液晶表示装置3の表示画面に、対応する特別図柄が変動表示されているか否かを示す特別図柄変動状態表示領域(3I、3J)が設けられているが、対応する装飾図柄が変動中か否かをそれぞれ示す表示領域を設けるようにすることもできる。
また、第1特別図柄変動状態表示領域3Iに表示される四角形のマークは、上記のように、第1装飾図柄表示領域3Aに表示された装飾図柄に対応する特別図柄が変動中か否かを示すとともに、第1装飾図柄表示領域3Aに第1装飾図柄31が表示されているか第2装飾図柄32が表示されているかを示す数字が表示される。例えば、第1装飾図柄表示領域3Aに第1装飾図柄31が表示されている場合は、四角形のマークのなかに「1」が表示され、一方、第1装飾図柄表示領域3Aに第2装飾図柄32が表示されている場合は、四角形のマークのなかに「2」が表示される。例えば、第1装飾図柄表示領域3Aに第1装飾図柄31が表示され、この装飾図柄に対応する特別図柄(すなわち、第1特別図柄221)が停止表示されている場合、第1特別図柄変動状態表示領域3Iに表示される四角形のマークが白色で表示されるとともに、数字「1」がその四角形のマークのなかに、例えば、その四角形のマーク内で視認可能なように、黒色で表示される。また、例えば、第1装飾図柄表示領域3Aに第2装飾図柄32が表示され、この装飾図柄に対応する特別図柄(すなわち、第2特別図柄231)が変動表示されている場合、第1特別図柄変動状態表示領域3Iに表示される四角形のマークが黒色で表示されるとともに、数字「2」がその四角形のマークのなかに、例えば、その四角形のマーク内で視認可能なように、白色で表示される。
また同様に、第2特別図柄変動状態表示領域3Jに表示される四角形のマークは、上記のように、第2装飾図柄表示領域3Bに表示された装飾図柄に対応する特別図柄が変動中か否かを示すとともに、第2装飾図柄表示領域3Bに第1装飾図柄31が表示されているか第2装飾図柄32が表示されているかを示す数字が表示される。例えば、第2装飾図柄表示領域3Bに第1装飾図柄31が表示されている場合は、四角形のマークのなかに「1」が表示され、一方、第2装飾図柄表示領域3Bに第2装飾図柄32が表示されている場合は、四角形のマークのなかに「2」が表示される。例えば、第2装飾図柄表示領域3Bに第2装飾図柄32が表示され、この装飾図柄に対応する特別図柄(すなわち、第2特別図柄231)が停止表示されている場合、第2特別図柄変動状態表示領域3Jに表示される四角形のマークが白色で表示されるとともに、数字「2」がその四角形のマークのなかに、例えば、その四角形のマーク内で視認可能なように、黒色で表示される。また、例えば、第2装飾図柄表示領域3Bに第1装飾図柄31が表示され、この装飾図柄に対応する特別図柄(すなわち、第1特別図柄221)が変動表示されている場合、第2特別図柄変動状態表示領域3Jに表示される四角形のマークが黒色で表示されるとともに、数字「1」がその四角形のマークのなかに、例えば、その四角形のマーク内で視認可能なように、白色で表示される。
なお、第1特別図柄変動状態表示領域3I及び第2特別図柄変動状態表示領域3Jを設けなくてもよい。また、この例では、第1特別図柄変動状態表示領域3I及び第2特別図柄変動状態表示領域3Jが液晶表示装置3の表示画面の右下に配置されているが、液晶表示装置3の表示画面の他の位置に配置してもよいし、別の表示装置を設けて、その装置の所定の位置に配置するようにしてもよい。
また、図146に示す例では、第1装飾図柄31の少なくとも一部の図柄が第2装飾図柄表示領域3Bに表示されるとともに、第2装飾図柄32の少なくとも一部の図柄が第1装飾図柄表示領域3Aに表示されるようにシャッフル演出が行われる。また、このようなシャッフル演出が行われていることを示すとともに、装飾図柄の位置が変更されている可能性を示すシャッフル状態表示3Lが表示され、シャッフル演出が行われ、装飾図柄の位置変更が行われている可能性がある場合は、この領域において、「シャッフル実行」の文字が表示される。なお、このシャッフル状態表示3Lは、液晶表示装置3の表示画面の右下に表示される。また、この例では、シャッフル状態表示3Lが液晶表示装置3の表示画面の右下に表示されているが、液晶表示装置3の表示画面の他の位置に配置してもよいし、別の表示装置を設けて、その装置の所定の位置に配置するようにしてもよい。
最初に、図144(a)に示すように、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bにそれぞれ、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が停止表示された状態で、第1始動記憶表示領域3Cに第1始動記憶が1個表示されているとともに、第2始動記憶表示領域3Dに第2始動記憶が1個表示されており、ここで、図144(b)に示すように、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は、第1始動記憶及び第2始動記憶に基づいて変動表示が開始される。このとき、第1始動記憶表示領域3C及び第2始動記憶表示領域3Dには、装飾図柄の変動表示開始に伴い1個分減算された第1始動記憶及び第2始動記憶の数が表示されることとなり、この例では、第1始動記憶及び第2始動記憶がともに0個となり、結果的に非表示となる。また、このとき、第1装飾図柄31については、図124(a)に示す第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルと同様の第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、特定演出パターンの1つである特定大当り変動演出1に対応する演出データ2が決定され、第2装飾図柄32については、図124(b)に示す第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルと同様の第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、特定演出パターンの1つである特定リーチハズレ変動演出2に対応する演出データ22が決定されているものとする。
本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、ともに上記のような特定演出パターンにより変動表示されている時に、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32との間で関連性のある演出(すなわち、この例では、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の表示位置を変更する(表示領域を入れ替える)、シャッフル演出)が行われる。なお、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、上記のような演出パターン以外の組合せで変動表示が行われる場合に、シャッフル演出を行ってもよい。また、このような演出パターンの組合せではなく、停止表示する装飾図柄に基づいて、シャッフル演出を行うようにしてもよい。
また、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動が開始されると、第1特別図柄変動状態表示領域3Iに表示される四角形のマーク及び第2特別図柄変動状態表示領域3Jに表示される四角形のマークがそれぞれ白色から黒色に変化し、第1特別図柄221及び第2特別図柄231が変動中であることを示す。さらに、第1特別図柄変動状態表示領域3Iに表示される四角形のマークにおいて、第1装飾図柄31が表示されていることを示す「1」が表示され、第2特別図柄変動状態表示領域3Jに表示される四角形のマークにおいて、第2装飾図柄32が表示されていることを示す「2」が表示される。
第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動表示が、決定された演出データに基づいてそれぞれ行われた後、図144(c)に示すように、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32のシャッフルが行われていることを示す「シャッフル中」の文字からなる演出情報35が、演出情報表示領域3Kに表示される。演出情報表示領域3Kは、この例では、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bを覆う1つの領域として構成され、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bをともに非表示とする。さらに、演出情報表示領域3Kに「シャッフル中」の演出情報35が表示されている場合に、第1特別図柄変動状態表示領域3Iに表示される四角形のマーク及び第2特別図柄変動状態表示領域3Jに表示される四角形のマークはそれぞれ黒色に維持され、第1特別図柄221及び第2特別図柄231が依然として変動中であることを示すが、第1特別図柄221と第2特別図柄231のシャッフルが行われている最中であることから、「1」や「2」の表示は停止され、単に黒色のマークとして表示される。
その後、図144(d)に示すように、演出情報35を示す演出情報表示領域3Kが消去され、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bにおいて、シャッフル後の装飾図柄が表示される。このとき、第1装飾図柄表示領域3Aには第2装飾図柄32が表示され、これが非リーチ態様の変動表示となっており、左図柄に「6」が表示され、右図柄に「8」が表示されている。一方、第2装飾図柄表示領域3Bには第1装飾図柄31が表示され、これがリーチ態様の変動表示となっており、左図柄、右図柄ともに「7」が表示されている。このとき、第1特別図柄変動状態表示領域3Iに表示される四角形のマークと第2特別図柄変動状態表示領域3Jに表示される四角形のマークは黒色の表示に維持され、第1特別図柄221及び第2特別図柄231が変動中であることを示しているが、第1特別図柄変動状態表示領域3Iに表示される四角形のマークにおいては「2」が表示され、第2特別図柄変動状態表示領域3Jに表示される四角形のマークにおいては「1」が表示される。これは、上記のように、第1装飾図柄表示領域3Aに第2装飾図柄32が表示され、第2装飾図柄表示領域3Bに第1装飾図柄31が表示され、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の表示領域が入れ替えられた(すなわち、装飾図柄の表示位置が変更された)、シャッフル実行後の状態であることを示している。
本実施形態では、上記のように、「シャッフル中」の演出情報35が表示された演出情報表示領域3Kが、液晶表示装置3の表示画面に配置されることで、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の表示位置が変更されるとともに、第1装飾図柄表示領域3Aと第2装飾図柄表示領域3Bを隠蔽するように構成されるが、第1実施形態に関して説明したシャッタ役物40による可動演出を行う等して、液晶表示装置3の表示画面全面に出現させ、第1装飾図柄表示領域3Aと第2装飾図柄表示領域3Bを隠蔽するように構成してもよい。また、第1装飾図柄表示領域3Aと第2装飾図柄表示領域3Bを隠蔽することなくシャッフル演出を行って、遊技者が、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の表示位置が変更されたかどうかを視認可能な状態とすることもできる。なお、シャッフル演出が行われた場合であっても、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の表示位置が変更されないようにすることができる。
その後、図144(e)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aにおける第2装飾図柄32の非リーチ態様の変動表示が終了し、装飾図柄「678」で(すなわち、ハズレ態様で)停止表示される。一方、第2装飾図柄表示領域3Bにおける第1装飾図柄31のリーチ態様の変動表示が終了し、装飾図柄「777」で(すなわち、大当り態様で)停止表示される。このとき、第1特別図柄変動状態表示領域3Iに表示される四角形のマークと第2特別図柄変動状態表示領域3Jに表示される四角形のマークは黒色の表示に維持され、第1特別図柄221及び第2特別図柄231が依然として変動中であることが示されている。また、第1特別図柄変動状態表示領域3Iに表示される四角形のマークにおいて「2」が継続的に表示されるとともに、第2特別図柄変動状態表示領域3Jに表示される四角形のマークにおいて「1」が継続的に表示される。このことは、依然として、同じシャッフル実行後の状態が持続されていることを示している。ここで、第1装飾図柄表示領域3Aや第2装飾図柄表示領域3Bにおいて、表示されている装飾図柄が確定した表示状態でないことを示すために、装飾図柄を完全な停止表示とせず、僅かに揺れるような表示(揺れ変動表示)とするように構成することもできる。
次に、図144(f)に示すように、再び「シャッフル中」の文字からなる演出情報35を示す演出情報表示領域3Kが配置され、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bをともに非表示にする。ここで、シャッフル演出が終了し、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32における表示位置の変更が元に戻されることになるが、シャッフル演出で、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の表示位置が変更されていない場合でも、このタイミングで、演出情報35を示す演出情報表示領域3Kを配置するようにしてもよい。また、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32における表示位置の変更を元に戻さないよう制御することもできる。
また、このとき、第1特別図柄変動状態表示領域3Iに表示される四角形のマーク及び第2特別図柄変動状態表示領域3Jに表示される四角形のマークは、以前に演出情報表示領域3Kが配置された場合と同様に、それぞれ黒色に維持され、第1特別図柄変動状態表示領域3Iに表示される四角形のマーク及び第2特別図柄変動状態表示領域3Jに表示される四角形のマークにおいては、「1」や「2」の表示は停止され、このときにシャッフルが行われている最中であることを示している。
その後、図145(a)に示すように、演出情報35を示す演出情報表示領域3Kが消去され、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bにおいて装飾図柄が再び表示される。このとき、第1装飾図柄表示領域3Aは、第1装飾図柄31の図柄「777」で(すなわち、大当り態様で)停止表示され、第2装飾図柄表示領域3Bは、第2装飾図柄32の図柄「678」で(すなわち、ハズレ態様で)停止表示される。このような第1装飾図柄表示領域3Aと第2装飾図柄表示領域3Bの停止態様は、直前に第1装飾図柄表示領域3Aと第2装飾図柄表示領域3Bで装飾図柄が停止表示された場合と比較すると、ちょうど、第1装飾図柄表示領域3Aと第2装飾図柄表示領域3Bの装飾図柄が入れ替わった状態となっている。また、このとき、第1特別図柄変動状態表示領域3Iに表示される四角形のマークと第2特別図柄変動状態表示領域3Jに表示される四角形のマークは黒色の表示に維持され、第1特別図柄221及び第2特別図柄231が変動中であることを示しているが、第1特別図柄変動状態表示領域3Iに表示される四角形のマークにおいては「1」が表示され、第2特別図柄変動状態表示領域3Jに表示される四角形のマークにおいては「2」が表示される。これは、第1装飾図柄表示領域3Aに第1装飾図柄31が表示され、第2装飾図柄表示領域3Bに第2装飾図柄32が表示され、ここで、シャッフル演出による入れ替えが元に戻されたことを示している。
次に、図145(b)に示すように、第2特別図柄変動状態表示領域3Jに表示される四角形のマークが黒色から白色に変わり、第2特別図柄231の変動表示が終了したことを示す。なお、このマークにおいては「2」が表示されているので、第2装飾図柄表示領域3Bにおいて第2装飾図柄32が停止表示され、このハズレ態様の表示で確定したことが分かる。その後、図145(c)に示すように、第1特別図柄変動状態表示領域3Iに表示される四角形のマークが黒色から白色に変わり、第1特別図柄221の変動表示が終了したことを示す。なお、このマークにおいては「1」が表示されているので、第1装飾図柄表示領域3Aにおいて第1装飾図柄31が停止表示され、この大当り態様の表示で確定したことが分かる。本実施形態では、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の停止表示は、対応する特別図柄が停止されるまで継続する。
なお、上記のように、本実施形態では、各図柄が「7」で揃う「777」が装飾図柄である場合は、15R確変大当り確定であり、各図柄が「3」で揃う「333」が装飾図柄である場合は、8R確変大当り以上確定であり、上記以外で3つの数字が揃う装飾図柄の場合は、4R通常大当り以上確定となっているが、こうした装飾図柄の停止表示に応じて大当り態様を定めることなく、他の方法によって大当り態様を定めるようにしてもよい。なお、本実施形態では、第1装飾図柄31と第2装飾図柄33は同一の態様であるため、位置が変更されても、装飾図柄を確認しただけでは位置が変更されたか否かが分からないようになっているが、第1装飾図柄31と第2装飾図柄33を異なる態様にして、装飾図柄を確認しただけで位置が変更されたか否かが分かるようにしてもよい。
また、ここで、第1装飾図柄表示領域3Aにおいて装飾図柄「777」が停止表示された場合は、15R確変大当り確定で、第2装飾図柄表示領域3Bにおいて装飾図柄「777」が停止表示された場合は、4R通常大当り確定であるように、停止表示された表示領域によって、装飾図柄が同一であっても異なる価値を付与するように設定しておけば、遊技者における遊技への興趣性が一層向上する。なお、上記のような設定に限らず、例えば、第1装飾図柄表示領域3Aにおいて装飾図柄「777」が停止表示された場合は、8R確変大当り確定で、第2装飾図柄表示領域3Bにおいて装飾図柄「777」が停止表示された場合は、15R確変大当り確定であるようにも設定でき、同一の装飾図柄が、停止表示される表示領域によって異なる価値に対応付けられるように、他の様々な設定が可能である。
なお、本実施形態では、第1装飾図柄31、第2装飾図柄32とも、変動開始から3秒経過後に左図柄を停止し、さらにその3秒後に右図柄を停止し、中図柄が、それぞれの装飾図柄について決定された演出パターンの演出データにより規定される変動時間に応じた時間で停止される。第1装飾図柄31の演出パターンは、この例では、演出データ2であり、変動時間は60秒であり、第2装飾図柄32の演出パターンは、この例では、演出データ22であり、変動時間は50秒である。したがって、第1装飾図柄31は、左図柄の「7」が変動開始から3秒後に停止し、右図柄の「7」が変動開始から6秒後に停止し、中図柄の「7」が、変動開始から60秒後に停止する。一方、第2装飾図柄32は、左図柄の「6」が変動開始から3秒後に停止し、右図柄の「8」が変動開始から6秒後に停止し、中図柄の「7」が、変動開始から50秒後に(例えば、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32が同時に変動を開始した場合は、第1装飾図柄31の中図柄より10秒早く)停止する。
このように、本発明の第6実施形態に係るパチンコ遊技機によれば、所定条件において、第1装飾図柄31を変動表示させる表示領域を第2装飾図柄表示領域3Bにするとともに、第2装飾図柄32を変動表示させる表示領域を第1装飾図柄表示領域3Aにすることで、表示領域に対して表示させる装飾図柄の表示位置を変更するため、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32に関連性を持たせることができる。また、装飾図柄の表示位置が変更されたか否かについては、「シャッフル中」の演出情報35が表示された演出情報表示領域3Kが、液晶表示装置3の表示画面に配置されることで、遊技者が視認困難又は視認不可能であるため、遊技者は、装飾図柄が停止表示されるまで大当りが発生することを期待でき、そのことで遊技に変化がもたらされ、遊技者における遊技への興趣性の向上につながる。さらに、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の表示位置が変更されたか否かについては、遊技者が視認困難又は視認不可能であるため、第1特別図柄221が停止表示されているにも関わらず、第1装飾図柄表示領域3Aにおいて装飾図柄が変動表示されているといった、斬新な図柄の変動態様を遊技者に提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
図146は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動動作が制御される他の変形例を示している。最初に、図146(a)に示すように、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bにそれぞれ、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が停止表示された状態で、第1始動記憶表示領域3Cに第1始動記憶が1個表示されているとともに、第2始動記憶表示領域3Dに第2始動記憶が1個表示されており、ここで、図146(b)に示すように、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は、第1始動記憶及び第2始動記憶に基づいて変動表示が開始される。このとき、第1始動記憶表示領域3C及び第2始動記憶表示領域3Dには、装飾図柄の変動表示開始に伴い1個分減算された第1始動記憶及び第2始動記憶の数が表示されることとなり、この例では、第1始動記憶及び第2始動記憶がともに0個になり、結果的に非表示となる。なお、図144及び図145に示した例のように、液晶表示装置3の表示画面の右下等に、第1特別図柄変動状態表示領域3I及び第2特別図柄変動状態表示領域3Jを設けるようにしてもよい。また、このとき、第1装飾図柄31については、図124(a)に示す第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルと同様の第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、特定演出パターンの1つである特定大当り変動演出1に対応する演出データ2が決定され、第2装飾図柄32については、図124(b)に示す第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルと同様の第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、特定演出パターンの1つである特定リーチハズレ変動演出2に対応する演出データ22が決定されているものとする。
第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動表示が、決定された演出データに基づいてそれぞれ行われた後、図146(c)に示すように、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32のシャッフルが行われていることを示す「シャッフル中」の文字からなる演出情報35が、演出情報表示領域3Kに配置される。演出情報表示領域3Kは、この例では、第1装飾図柄表示領域3A及び第1装飾図柄表示領域3Aを覆う1つの領域として構成され、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bをともに非表示とする。
その後、図146(d)に示すように、演出情報35を示す演出情報表示領域3Kが消去され、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bにおいて、シャッフル後の装飾図柄が表示される。この変形例におけるシャッフル演出は、図144及び図145に示した例とは異なり、装飾図柄が個別に位置変更されるものである。第1装飾図柄表示領域3Aに表示される装飾図柄はシャッフルが実行された装飾図柄36であり、非リーチ態様の変動表示で、左図柄に「6」が表示され、右図柄に「7」が表示されている。一方、第2装飾図柄表示領域3Bに表示される装飾図柄はシャッフルが実行された装飾図柄37であり、非リーチ態様の変動表示で、左図柄に「7」が表示され、右図柄に「4」がされる。ここで、「シャッフル実行」の文字が表示されているシャッフル状態表示3Lが、液晶表示装置3の表示画面の右下に表示される。これは、現在表示されている第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bに表示された装飾図柄(36、37)において、少なくとも一部の図柄が入れ替えられた(すなわち、装飾図柄の表示位置が変更された)、シャッフル演出が行われていることを示している。すなわち、装飾図柄36と装飾図柄37はそれぞれ、第1装飾図柄31の一部と第2装飾図柄32の一部から構成されていることを表している。
その後、図146(e)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aにおける装飾図柄36の非リーチ態様での変動表示が終了し、装飾図柄「657」で(すなわち、ハズレ態様で)停止表示される。一方、第2装飾図柄表示領域3Bにおける装飾図柄37の非リーチ態様での変動表示が終了し、装飾図柄「774」で(すなわち、ハズレ態様で)停止表示される。このとき、シャッフル状態表示3Lにおいて「シャッフル実行」の文字が継続的に表示されており、依然としてシャッフル演出が継続されていることを示している。ここで、第1装飾図柄表示領域3Aや第2装飾図柄表示領域3Bにおいて、表示されている装飾図柄が確定した表示状態でないことを示すために、完全な停止表示とせず、僅かに揺れるような表示(揺れ変動表示)とするように構成することもできる。
このとき、液晶表示装置3の表示画面に表示されてはいないが、第1装飾図柄31が「777」の大当り態様であり、第2装飾図柄32が「654」のハズレ態様であり、上記のシャッフル演出により、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の左図柄と中図柄とが、それぞれ入れ替えられ、装飾図柄36の「657」と装飾図柄37の「774」が表示されている状況にあるものとする。
次に、図146(f)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aと第2装飾図柄表示領域3Bの装飾図柄(36、37)がともに停止表示された状態で、第1装飾図柄表示領域3Aに表示された装飾図柄36の左図柄「6」と、第2装飾図柄表示領域3Bに表示された装飾図柄37の左図柄「7」との入れ替えが行われる。また、ここで、図146(f)に示すように、装飾図柄36の左図柄「6」と装飾図柄37の左図柄「7」との間に、この図柄の入れ替えが行われた(入れ替えが行われる)旨を示す双方向矢印3Mを表示するようにすることもできる。このとき、シャッフル状態表示3Lにおいて「シャッフル実行」の文字が継続的に表示されており、依然としてシャッフル演出が継続されていることを示している。上記のように、第1装飾図柄表示領域3Aと第2装飾図柄表示領域3Bの装飾図柄(36、37)が最初に停止表示された状態では、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の左図柄同士、中図柄同士が、入れ替えられた状態で表示されていたが、今回の入れ替えによって、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の中図柄だけが入れ替えられたシャッフル演出に変化している。
その後、図146(g)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aと第2装飾図柄表示領域3Bの装飾図柄(36、37)が停止表示された状態で、第1装飾図柄表示領域3Aに表示された装飾図柄36の中図柄「5」と、第2装飾図柄表示領域3Bに表示された装飾図柄37の中図柄「7」との入れ替えが行われる。また、ここで、図146(g)に示すように、装飾図柄36の中図柄「7」と装飾図柄37の中図柄「5」との間に、この図柄の入れ替えが行われた(入れ替えが行われる)旨を示す双方向矢印3Nを表示するようにすることもできる。このような図柄の入れ替えにより、図146(h)に示すように、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32が本来の停止表示の状態(すなわち、第1装飾図柄31が「777」の大当り態様であり、第2装飾図柄32が「654」のハズレ態様)に戻され、第1装飾図柄31が第1装飾図柄表示領域3Aに表示され、第2装飾図柄32が第2装飾図柄表示領域3Bに表示され、シャッフル演出が終了する。そして、このシャッフル演出の終了に応じて、「シャッフル実行」の文字が表示されていたシャッフル状態表示3Lの表示が終了する。この状態では、第1特別図柄221及び第2特別図柄231も確定した停止状態となっている。なお、この例では、図144及び図145に示す例とは異なり、シャッフル演出が終了する場合に、「シャッフル中」の文字からなる演出情報35を表す演出情報表示領域3Kが、液晶表示装置3の表示画面に現れないように制御されている。
このように、本発明の第6実施形態に係るパチンコ遊技機によれば、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32のシャッフル演出において、個別の装飾図柄に関して位置変更が行われるため、ハズレに対応する表示を行った後、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32を元に戻したときに、実際は大当りであるといった演出が行われ、そのことで遊技に変化がもたらされ、遊技者における遊技への興趣性の向上につながる。
次に、図147〜150を参照して、第6実施形態のサブCPU71により実行されるプログラムの処理フローについて説明する。なお、上記の第5実施形態によるものと同一又は類似のステップについては、特に断らない限りその説明を省略する。なお、第6実施形態のメインCPU60により実行されるプログラムの処理フローについては、第1実施形態に関し説明したものと同様であるため、説明を省略する。最初に、図144及び図145で示した第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動動作の制御に関する処理フローについて説明を行う。
サブCPU71は、副制御回路メイン処理、コマンド受信割込処理、タイマ割込処理、装飾図柄停止処理、演出パターン変更処理、コマンド解析処理、停止図柄決定処理、装飾図柄強制停止処理、演出パターン決定処理を実行するように構成されている。コマンド解析処理は、副制御回路メイン処理のサブルーチンとして実行される。装飾図柄停止処理及び演出パターン変更処理は、タイマ割込処理のサブルーチンとして実行される。停止図柄決定処理、演出パターン決定処理、及び装飾図柄強制停止処理は、コマンド解析処理のサブルーチンとして実行される。なお、コマンド受信割込処理に関しては、第1実施形態に関し説明したものと同様であるため、説明を省略する。
[副制御回路メイン処理]
本実施形態の副制御回路メイン処理は、図127に示した第5実施形態における副制御回路メイン処理と同様である。なお、サブCPU71は、後述の演出決定用乱数カウンタ、停止図柄決定用乱数カウンタ、装飾図柄決定用乱数カウンタ等の値の更新を行うほか、位置決定用乱数カウンタの値の更新を行う。
[タイマ割込処理]
本実施形態のタイマ割込処理は、図128に示した第5実施形態におけるタイマ割込処理と同様である。なお、サブCPU71は、タイマ更新処理(S7022)において、ワークRAM73に記憶される各種タイマ、例えば後述の位置変更可能タイマ、位置変更待機タイマ、位置変更実行タイマ等にセットされた値を更新(減算)する。
また、サブCPU71は、演出パターン変更処理(S7024)において、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32のシャッフル演出をするための制御を行う。演出パターン変更処理については、後で詳細に説明する。
[装飾図柄停止処理]
本実施形態の装飾図柄停止処理は、図129に示した第5実施形態における装飾図柄停止処理と同様である。
[演出パターン変更処理]
図147に示すように、演出パターン変更処理の最初のステップとして、サブCPU71は、位置変更可能フラグがオンであるか否かを判別する(S8041)。位置変更可能フラグがオフの場合(S8041:NO)、サブCPU71は、後述のステップS8044の処理に移る。一方、位置変更可能フラグがオンの場合(S8041:YES)、サブCPU71は、位置変更可能タイマが0であるか否かを判別する(S8042)。位置変更可能タイマが0でない場合(S8042:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。位置変更可能タイマが0の場合(S8042:YES)、サブCPU71は、位置変更可能フラグをオフにし(S8043)、その後、演出パターン変更処理を終了する。
ステップS8041でNOの場合、位置変更待機フラグがオンであるか否かを判別する(S8044)。位置変更待機フラグがオフの場合(S8044:NO)、サブCPU71は、後述のステップS8050の処理に移る。一方、位置変更待機フラグがオンの場合(S8044:YES)、サブCPU71は、位置変更待機タイマが0であるか否かを判別する(S8045)。位置変更待機タイマが0でない場合(S8045:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。位置変更待機タイマが0の場合(S8045:YES)、サブCPU71は、位置変更待機フラグをオフにし(S8046)、位置変更実行フラグをオンにし(S8047)、位置変更状態を維持する期間を指定する位置変更実行タイマに所定値をセットする(S8048)。ここで、例えば、位置変更実行タイマにセットされる所定値は30sに相当する値である。本実施形態では、他方の装飾図柄が特定演出パターンに決定されるまでの猶予期間を規定する位置変更可能タイマに10sに相当する値がセットされ、位置変更の実行を待機する位置変更待機タイマに2sに相当する値がセットされ、ここで、位置変更実行タイマに30sに相当する値がセットされる。そうすると、特定演出パターンで最短の変動時間は、特定リーチハズレ変動演出2(演出データ22)の50sであるため、位置変更可能タイマ、位置変更待機タイマ、及び位置変更実行タイマの合計時間42sは、この変動時間50sを超えないようになっている。
ステップS8048の後、サブCPU71は、装飾図柄位置変更データをセットし(S8049)、その後、演出パターン変更処理を終了する。装飾図柄位置変更データは、位置変更の開始から位置変更の終了直前までの演出を行うためのデータである。このデータにより、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の位置変更状態での表示(シャッフル演出)が行われ、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32のシャッフルが行われていることを示す「シャッフル中」の文字からなる演出情報35を表示した演出情報表示領域3Kが配置され、「シャッフル実行」の文字が表示されているシャッフル状態表示3Lが液晶表示装置3の表示画面の右下に表示される。
ステップS8044でNOの場合、位置変更実行フラグがオンであるか否かを判別する(S8050)。位置変更実行フラグがオフの場合(S8050:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。一方、位置変更実行フラグがオンの場合(S8050:YES)、サブCPU71は、位置変更実行タイマが0であるか否かを判別する(S8051)。位置変更実行タイマが0でない場合(S8051:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。位置変更実行タイマが0の場合(S8051:YES)、サブCPU71は、装飾図柄位置変更終了データをセットし(S8052)、位置変更実行フラグをオフにし(S8053)、演出パターン変更処理を終了する。装飾図柄位置変更終了データは、位置変更の終了までの演出を行うためのデータである。このデータにより、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の位置変更状態での表示が終了し(シャッフル演出の終了)、元の演出データに基づく装飾図柄の変動表示及び演出表示に戻るようになる。
このように、演出パターン変更処理では、位置変更可能フラグ、位置変更可能タイマ、位置変更待機フラグ、位置変更待機タイマ、位置変更実行フラグ、及び位置変更実行タイマの内容を判別して、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32のシャッフル演出を制御する。位置変更可能フラグは、後述する、図148の演出パターン決定処理によって、第1装飾図柄31又は第2装飾図柄のどちらかに関して特定演出パターンが決定された場合にオンにセットされ、この位置変更可能フラグがオンのときに、もう一方の装飾図柄に関して特定演出パターンが決定されると(すなわち、双方の装飾図柄に関して特定演出パターンが決定されると)、位置変更可能フラグがオフにされるとともに、位置変更待機フラグがオンにされる。ただし、この例では、位置変更可能タイマによって、双方の装飾図柄に関する特定演出パターンの決定タイミングが10秒以上離れると、位置変更待機フラグがオンにならないように制御される(位置変更可能フラグがオフにリセットされる)。
次に、演出パターン変更処理では、位置変更待機フラグがオンにセットされると、その間、位置変更待機タイマ(この例では、2秒)が0になるのを監視して、シャッフル演出の実行を待機する。演出パターン変更処理は、位置変更待機タイマが0になると、位置変更実行フラグをオンにセットして、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32のシャッフル演出を開始する。シャッフル演出の時間は、位置変更実行タイマ(この例では、30秒)によって管理される。
[コマンド解析処理]
本実施形態のコマンド解析処理は、図131及び図132に亘って示した第5実施形態におけるコマンド解析処理と同様である。ここで、サブCPU71は、特別図柄変動状態表示設定処理(S7069、S7071、S7079)において、液晶表示装置3の表示画面の右下に表示される、第1特別図柄変動状態表示領域3I及び第2特別図柄変動状態表示領域3Jの表示について制御を行う。すなわち、第1特別図柄強制停止コマンド又は第1特別図柄停止コマンドを受信した場合は、第1特別図柄に対応する第1装飾図柄31が表示されている表示領域に対応する特別図柄変動状態表示領域(3I、3J)において、特別図柄変動状態を表すマークを消灯させるためのデータをセットし、第2特別図柄強制停止コマンド又は第2特別図柄停止コマンドを受信した場合は、第2特別図柄に対応する第2装飾図柄32が表示されている表示領域に対応する特別図柄変動状態表示領域(3I、3J)において、特別図柄変動状態を表すマークを消灯させるためのデータをセットする。
一方、第1特別図柄変動開始コマンドを受信した場合は、第1特別図柄に対応する第1装飾図柄31が表示されている表示領域に対応する特別図柄変動状態表示領域(3I、3J)において、特別図柄変動状態を表すマークを点灯させるためのデータをセットし、第2特別図柄変動開始コマンドを受信した場合は、第2特別図柄に対応する第2装飾図柄32が表示されている表示領域に対応する特別図柄変動状態表示領域(3I、3J)において、特別図柄変動状態を表すマークを点灯させるためのデータをセットする。
[停止図柄決定処理]
本実施形態の停止図柄決定処理は、図133で示した第5実施形態における停止図柄決定処理と同様である。
[装飾図柄強制停止処理]
本実施形態の装飾図柄強制停止処理は、図134で示した第5実施形態における装飾図柄強制停止処理と同様である。
[演出パターン決定処理]
図148に示すように、演出パターン決定処理の最初のステップとして、サブCPU71は、演出決定用乱数カウンタから演出決定用乱数を抽出する(S8111)。演出決定用乱数カウンタの値は、副制御回路メイン処理が実行される周期的なタイミングで乱数更新処理によって更新される。これにより、演出決定用乱数は、無作為に抽出された値となる。
次に、サブCPU71は、受信した変動パターン指定コマンドがh0〜h8であるか否かを判別する(S8112)。変動パターン指定コマンドは、図123(a)、図123(b)に示す特別図柄変動パターン決定用テーブルと同様の特別図柄変動パターン決定用テーブルを用いて決定され、メインRAM62の所定の領域に記憶された後、副制御回路7(サブCPU71)に送信されたものである。受信した変動パターン指定コマンドがh0〜h8でない場合(S8112:NO)、サブCPU71は、後述のステップS8117の処理に移る。受信した変動パターン指定コマンドがh0〜h8である場合(S8112:YES)、サブCPU71は、図125(a)に示す第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルと同様の第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、演出決定用乱数と変動パターン指定コマンドとに基づいて決定された演出データをワークRAM73にセットする(S8113)。このようにしてセットされた演出データに基づき、第1装飾図柄31の変動表示やそれらに対応する所定の演出が行われることとなる。また、判定結果がハズレである場合の変動パターン指定コマンド(例えば、h6〜h8)においては、演出パターンがリーチ態様であるか否かに応じて、選択する装飾図柄が異なるよう演出データが調整されている。すなわち、演出パターンがハズレ且つリーチを示すものであれば、停止図柄決定処理においてセットされたリーチ変動時用装飾図柄が使用され、演出パターンがハズレを示すものであれば、停止図柄決定処理においてセットされたハズレ変動時用装飾図柄が使用されることになる。
次に、サブCPU71は、第1装飾図柄変動フラグをオンにセットする(S8114)。次に、サブCPU71は、セットした演出データに対応する値(変動時間)を第1装飾図柄変動タイマにセットする(S8115)。
次に、サブCPU71は、セットした演出データが特定演出パターンに対応する演出データ2、演出データ4、演出データ14の何れかであるか否かを判別する(S8116)。この例では、装飾図柄の位置変更を行う(シャッフル演出を行う)条件として、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32がともに、特定演出パターンによる演出が実行されるよう決定されることであるため、ここでは、第1装飾図柄の演出パターンが、特定演出パターンであるか否かを判別している。特定演出パターンに対応する演出データではない場合(S8116:NO)、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。特定演出パターンに対応する演出データである場合(S8116:YES)、サブCPU71は、後述のステップS8121の処理に移る。
ステップS8117において、サブCPU71は、図125(b)に示す第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルと同様の第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、演出決定用乱数と変動パターン指定コマンドとに基づいて決定された演出データをワークRAM73にセットする。このようにしてセットされた演出データに基づき、第2装飾図柄32の変動表示やそれらに対応する所定の演出が行われることとなる。また、判定結果がハズレである場合の変動パターン指定コマンド(例えば、h13〜h15)においては、演出パターンがリーチ態様であるか否かに応じて、選択する装飾図柄が異なるよう演出データが調整されている。すなわち、演出パターンがハズレ且つリーチを示すものであれば、停止図柄決定処理においてセットされたリーチ変動時用装飾図柄が使用され、演出パターンがハズレを示すものであれば、停止図柄決定処理においてセットされたハズレ変動時用装飾図柄が使用されることになる。
次に、サブCPU71は、第2装飾図柄変動フラグをオンにセットする(S8118)。次に、サブCPU71は、セットした演出データに対応する値(変動時間)を第2装飾図柄変動タイマにセットする(S8119)。
次に、サブCPU71は、セットした演出データが特定演出パターンに対応する演出データ22、演出データ24のどちらかであるか否かを判別する(S8120)。この例では、装飾図柄の位置変更を行う(シャッフル演出を行う)条件として、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32がともに、特定演出パターンによる演出が実行されるよう決定されることであるため、ここでは、第2装飾図柄の演出パターンが、特定演出パターンであるか否かを判別している。特定演出パターンに対応する演出データではない場合(S8120:NO)、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。特定演出パターンに対応する演出データである場合(S8120:YES)、サブCPU71は、後述のステップS8121の処理に移る。
ステップS8116でYES又はステップS8120でYESの場合、サブCPU71は、位置変更可能フラグがオンであるか否かを判別する(S8121)。位置変更可能フラグがオンである場合(S8121:YES)、サブCPU71は、後述のステップS8124の処理に移る。一方、位置変更可能フラグがオフの場合(S8121:NO)、サブCPU71は、位置変更可能フラグをオンにセットし(S8122)、位置変更可能タイマに所定値をセットし(S8123)、その後、演出パターン決定処理を終了する。例えば、所定値は10sに相当する値である。このようにセットすることにより、位置変更可能タイマをセットしてから10s以内に、他方の装飾図柄の演出パターンが特定演出パターンに決定された場合に、位置変更表示を行うことになる。なお、この例では、所定値を10sに相当する値としているが、これに限定されるものではなく、様々な時間をセットすることができる。
ステップS8121でYESの場合、サブCPU71は、位置変更可能フラグをオフにセットし(S8124)、位置変更可能タイマをクリアし(S8125)、位置変更待機フラグをオンにセットし(S8126)、位置変更待機タイマに所定値をセットし(S8127)、その後、演出パターン決定処理を終了する。ここで、位置変更待機フラグをオンにセットし、位置変更待機タイマに所定値をセットすることにより、位置変更待機タイマにセットされた時間だけ位置変更表示が待機状態となる。位置変更待機フラグがオンであるか否かは、上記の図147に示す演出パターン変更処理のステップS8044で判別され、そこで位置変更待機フラグがオンであると判別され、かつ、ステップS8045で位置変更待機タイマが0と判別された場合に、位置変更表示が開始される。なお、この例では、位置変更待機タイマにセットする所定値を2sに相当する値としているが、これに限定されるものではない。なお、この例では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32がともに、特定演出パターンによる演出が実行されるよう決定された場合に、装飾図柄の位置変更を行う(すなわち、シャッフル演出を行う)ように構成されるが、上記条件を満たした場合であっても、所定の別の条件に応じて、装飾図柄の位置変更を行わないように制御することもできる。
次に、図143、図149及び図150を参照して、図146で示した第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動動作に係る他の変形例について、サブCPU71により実行されるプログラムの処理フローについて説明する。なお、先述した実施形態によるものと同一又は類似のステップについては、特に断らない限りその説明を省略する。
[副制御回路メイン処理]
本実施形態の副制御回路メイン処理は、図127に示した第5実施形態における副制御回路メイン処理と同様である。サブCPU71は、乱数更新処理(S7002)において、演出決定用乱数カウンタ、停止図柄決定用乱数カウンタ、装飾図柄決定用乱数カウンタ等の値を更新するほか、位置決定用乱数カウンタ及び位置変更抽選用乱数カウンタの値の更新を行う。
[演出パターン変更処理]
図149に示すように、演出パターン変更処理の最初のステップとして、サブCPU71は、位置変更可能フラグがオンであるか否かを判別する(S8131)。位置変更可能フラグがオフの場合(S8131:NO)、サブCPU71は、後述のステップS8134の処理に移る。一方、位置変更可能フラグがオンの場合(S8131:YES)、サブCPU71は、位置変更可能タイマが0であるか否かを判別する(S8132)。位置変更可能タイマが0でない場合(S8132:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。位置変更可能タイマが0の場合(S8132:YES)、サブCPU71は、位置変更可能フラグをオフにし(S8133)、その後、演出パターン変更処理を終了する。
ステップS8131でNOの場合、位置変更待機フラグがオンであるか否かを判別する(S8134)。位置変更待機フラグがオフの場合(S8134:NO)、サブCPU71は、後述のステップS8143の処理に移る。一方、位置変更待機フラグがオンの場合(S8134:YES)、サブCPU71は、位置変更待機タイマが0であるか否かを判別する(S8135)。位置変更待機タイマが0でない場合(S8135:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。位置変更待機タイマが0の場合(S8135:YES)、サブCPU71は、位置変更待機フラグをオフにし(S8136)、位置変更実行フラグをオンにし(S8137)、位置変更状態を維持する期間を指定する位置変更実行タイマに所定値をセットする(S8138)。ここで、例えば、位置変更実行タイマにセットされる所定値は30sに相当する値である。本実施形態では、他方の装飾図柄が特定演出パターンに決定されるまでの猶予期間を規定する位置変更可能タイマに10sに相当する値がセットされ、位置変更の実行を待機する位置変更待機タイマに2sに相当する値がセットされ、ここで、位置変更実行タイマに30sに相当する値がセットされる。そうすると、特定演出パターンで最短の変動時間は、特定リーチハズレ変動演出2(演出データ22)の50sであるため、位置変更可能タイマ、位置変更待機タイマ、及び位置変更実行タイマの合計時間42sは、この変動時間50sを超えないようになっている。
ステップS8138の後、サブCPU71は、装飾図柄変更位置決定処理を行い(S8139)、装飾図柄変更位置決定処理の結果、変更後の装飾図柄の停止態様が大当りであるか否かを判別する(S8140)。停止態様が大当りである場合(S8140:YES)、ステップS8139に戻り、再び装飾図柄変更位置決定処理を行う。装飾図柄変更位置決定処理は、位置決定用乱数カウンタから位置決定用乱数を抽出する。位置決定用乱数カウンタの値は、副制御回路メイン処理が実行される周期的なタイミングで乱数更新処理によって更新される。次に、装飾図柄変更位置決定処理は、図143に示す装飾図柄変更位置決定用テーブルを参照して、抽出した位置決定用乱数に基づいて、これに対応する変更位置(位置変更を行う図柄)を決定し、当該位置変更を行うための位置変更データを決定する。また、変更後の装飾図柄の停止態様が大当りである場合は、このような装飾図柄をそのまま表示させると、遊技者は大当りでないにも関わらず大当りであると誤解し混乱をきたすため、変更後の装飾図柄の停止態様が大当りでない態様に決定されるまで、上記の装飾図柄変更位置決定処理を繰り返す。
変更後の装飾図柄の停止態様が大当りでない場合(S8140:NO)、決定した装飾図柄変更位置決定用テーブルの位置変更データをセットする(S8141)。例えば、この例の装飾図柄変更位置決定用テーブルにおいて、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の左図柄のみが位置変更される(入れ替えられる)と決定された場合は、位置変更データ2がセットされ、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の中図柄のみが位置変更される(入れ替えられる)と決定された場合は、位置変更データ6がセットされる。ステップS8141の後、サブCPU71は、装飾図柄位置変更データをセットし(S8142)、その後、演出パターン変更処理を終了する。装飾図柄位置変更データは、位置変更の開始から位置変更の終了直前までの演出を行うためのデータである。このデータにより、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32について、決定した装飾図柄変更位置決定用テーブルの位置変更データに基づいて、図柄の位置変更(シャッフル演出)が行われ、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32のシャッフルが行われていることを示す「シャッフル中」の文字からなる演出情報35を表示した演出情報表示領域3Kが配置され、「シャッフル実行」の文字が表示されているシャッフル状態表示3Lが液晶表示装置3の表示画面の右下に表示される。
ステップS8134でNOの場合、位置変更実行フラグがオンであるか否かを判別する(S8143)。位置変更実行フラグがオフの場合(S8143:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。一方、位置変更実行フラグがオンの場合(S8143:YES)、サブCPU71は、位置変更実行タイマが0であるか否かを判別する(S8144)。位置変更実行タイマが0でない場合(S8144:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。位置変更実行タイマが0の場合(S8144:YES)、サブCPU71は、装飾図柄位置変更終了データをセットし(S8145)、位置変更実行フラグをオフにし(S8146)、演出パターン変更処理を終了する。装飾図柄位置変更終了データは、位置変更の終了までの演出を行うためのデータである。このデータにより、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の位置変更状態での表示が終了し(シャッフル演出の終了)、元の演出データに基づく装飾図柄の変動表示及び演出表示に戻るようになる。
[演出パターン決定処理]
図150に示すように、演出パターン決定処理の最初のステップとして、サブCPU71は、演出決定用乱数カウンタから演出決定用乱数を抽出する(S8151)。演出決定用乱数カウンタの値は、副制御回路メイン処理が実行される周期的なタイミングで乱数更新処理によって更新される。これにより、演出決定用乱数は、無作為に抽出された値となる。
次に、サブCPU71は、受信した変動パターン指定コマンドがh0〜h8であるか否かを判別する(S8152)。変動パターン指定コマンドは、図123(a)、図123(b)に示す特別図柄変動パターン決定用テーブルと同様の特別図柄変動パターン決定用テーブルを用いて決定され、メインRAM62の所定の領域に記憶された後、副制御回路7(サブCPU71)に送信されたものである。受信した変動パターン指定コマンドがh0〜h8でない場合(S8152:NO)、サブCPU71は、後述のステップS8157の処理に移る。受信した変動パターン指定コマンドがh0〜h8である場合(S8152:YES)、サブCPU71は、図125(a)に示す第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルと同様の第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、演出決定用乱数と変動パターン指定コマンドとに基づいて決定された演出データをワークRAM73にセットする(S8153)。このようにしてセットされた演出データに基づき、第1装飾図柄31の変動表示やそれらに対応する所定の演出が行われることとなる。また、判定結果がハズレである場合の変動パターン指定コマンド(例えば、h6〜h8)においては、演出パターンがリーチ態様であるか否かに応じて、選択する装飾図柄が異なるよう演出データが調整されている。すなわち、演出パターンがハズレ且つリーチを示すものであれば、停止図柄決定処理においてセットされたリーチ変動時用装飾図柄が使用され、演出パターンがハズレを示すものであれば、停止図柄決定処理においてセットされたハズレ変動時用装飾図柄が使用されることになる。
次に、サブCPU71は、第1装飾図柄変動フラグをオンにセットする(S8154)。次に、サブCPU71は、セットした演出データに対応する値(変動時間)を第1装飾図柄変動タイマにセットする(S8155)。
次に、サブCPU71は、セットした演出データが特定演出パターンに対応する演出データ2、演出データ4、演出データ14の何れかであるか否かを判別する(S8156)。この例では、装飾図柄の位置変更を行う(シャッフル演出を行う)条件として、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32がともに、特定演出パターンによる演出が実行されるよう決定されることであるため、ここでは、第1装飾図柄の演出パターンが、特定演出パターンであるか否かを判別している。特定演出パターンに対応する演出データではない場合(S8156:NO)、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。特定演出パターンに対応する演出データである場合(S8156:YES)、サブCPU71は、後述のステップS8161の処理に移る。
ステップS8157において、サブCPU71は、図125(b)に示す第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルと同様の第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、演出決定用乱数と変動パターン指定コマンドとに基づいて決定された演出データをワークRAM73にセットする(S8157)。このようにしてセットされた演出データに基づき、第2装飾図柄32の変動表示やそれらに対応する所定の演出が行われることとなる。また、判定結果がハズレである場合の変動パターン指定コマンド(例えば、h13〜h15)においては、演出パターンがリーチ態様であるか否かに応じて、選択する装飾図柄が異なるよう演出データが調整されている。すなわち、演出パターンがハズレ且つリーチを示すものであれば、停止図柄決定処理においてセットされたリーチ変動時用装飾図柄が使用され、演出パターンがハズレを示すものであれば、停止図柄決定処理においてセットされたハズレ変動時用装飾図柄が使用されることになる。
次に、サブCPU71は、第2装飾図柄変動フラグをオンにセットする(S8158)。次に、サブCPU71は、セットした演出データに対応する値(変動時間)を第2装飾図柄変動タイマにセットする(S8159)。
次に、サブCPU71は、セットした演出データが特定演出パターンに対応する演出データ22、演出データ24のどちらかであるか否かを判別する(S8160)。この例では、装飾図柄の位置変更を行う(シャッフル演出を行う)条件として、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32がともに、特定演出パターンによる演出が実行されるよう決定されることであるため、ここでは、第2装飾図柄の演出パターンが、特定演出パターンであるか否かを判別している。特定演出パターンに対応する演出データではない場合(S8160:NO)、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。特定演出パターンに対応する演出データである場合(S8160:YES)、サブCPU71は、後述のステップS8161の処理に移る。
ステップS8156でYES又はステップS8160でYESの場合、位置変更可能フラグがオンであるか否かを判別する(S8161)。位置変更可能フラグがオンである場合(S8161:YES)、サブCPU71は、後述のステップS8166の処理に移る。一方、位置変更可能フラグがオフの場合(S8161:NO)、サブCPU71は、位置変更抽選処理を行う(S8162)。位置変更抽選処理は、位置変更抽選用乱数カウンタから位置変更抽選用乱数を抽出する。位置変更抽選用乱数カウンタの値は、副制御回路メイン処理が実行される周期的なタイミングで乱数更新処理によって更新される。次に、位置変更抽選処理は、抽出した位置変更抽選用乱数が所定の値か否かを判別する。この例では、当選の確率(所定の値である確率)は1/2に設定されている。また、位置変更抽選処理を、所定の抽選用テーブルを参照して位置変更抽選用乱数に基づいて行ってもよい。
次に、サブCPU71は、位置変更抽選処理において当選したか否かを判別する(S8163)。当選していない場合(S8163:NO)、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。当選している場合(S8163:YES)、サブCPU71は、位置変更可能フラグをオンにセットし(S8164)、位置変更可能タイマに所定値をセットし(S8165)、その後、演出パターン決定処理を終了する。例えば、所定値は10sに相当する値である。このようにセットすることにより、位置変更可能タイマをセットしてから10s以内に、他方の装飾図柄の演出パターンが特定演出パターンに決定された場合に、位置変更表示を行うことになる。なお、この例では、所定値を10sに相当する値としているが、これに限定されるものではなく、様々な時間をセットすることができる。
ステップS8161でYESの場合、サブCPU71は、位置変更可能フラグをオフにセットし(S8166)、位置変更可能タイマをクリアし(S8167)、位置変更待機フラグをオンにセットし(S8168)、位置変更待機タイマに所定値をセットし(S8169)、その後、演出パターン決定処理を終了する。ここで、位置変更待機フラグをオンにセットし、位置変更待機タイマに所定値をセットすることにより、位置変更待機タイマにセットされた時間だけ位置変更表示が待機状態となる。位置変更待機フラグがオンであるか否かは、上記の図149に示す演出パターン変更処理のステップS8134で判別され、そこで位置変更待機フラグがオンであると判別され、かつ、ステップS8135で位置変更待機タイマが0と判別された場合に、位置変更表示が開始される。なお、この例では、位置変更待機タイマにセットする所定値を2sに相当する値としているが、これに限定されるものではない。なお、この例では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32がともに、特定演出パターンによる演出が実行されるよう決定された場合に、装飾図柄の位置変更を行う(すなわち、シャッフル演出を行う)ように構成されるが、上記条件を満たした場合であっても、所定の別の条件に応じて、装飾図柄の位置変更を行わないように制御することもできる。
次に、本発明に係る他の実施形態として、液晶表示装置の変形例、及び第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の位置変更表示の変形例について図151〜155を参照して説明する。なお、先述した第1実施形態等によるものと同一又は類似の構成要素等については、同一符号を付してその説明を省略する。
[液晶表示装置]
図151は、液晶表示装置の変形例を示している。図151に示すように、本実施形態においては、メインとなる液晶表示装置3に加え、サブ液晶表示装置3’が設けられている。サブ液晶表示装置3’は、液晶表示装置3の上方を初期位置として配置されており、この初期位置から、サブ液晶表示装置3’の下部が液晶表示装置3の上部に達するまで動作し得るように構成されている。サブ液晶表示装置3’の表示画面には、所定条件下で、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が表示される。また、液晶表示装置3には、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が表示されるほか、演出情報表示領域3Kに、「シャッフル中」の文字からなる演出情報35が表示される。
図151(a)に示すように、最初に、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は、液晶表示装置3の表示画面において変動表示中であり、このときに第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の双方について特定演出パターンが決定されると、図151(b)に示すように、「シャッフル中」の文字からなる演出情報35を表示した演出情報表示領域3Kが配置される。演出情報表示領域3Kは、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bを覆うように配置されるため、結果的に、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が非表示となる。また、このように第3装飾図柄33が表示される場合は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を表示しないように制御することもできる。
これにより、液晶表示装置3の表示画面では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が変動中であるにもかかわらず、その変動表示を確認することができないが、これに代わり、サブ液晶表示装置3’の表示画面には、変動表示中の第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が表示される。このように、シャッフル演出中には、位置変更がされていない第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、このサブ液晶表示装置3’の表示画面に表示される。
液晶表示装置3の表示画面において、演出情報表示領域3Kが配置されている状態で、サブ液晶表示装置3’の表示画面には、変動表示中の第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が表示される。その後、図151(c)に示すように、演出情報表示領域3Kが消去されると、液晶表示装置3の表示画面において、位置変更がされた装飾図柄が第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bで変動表示されるとともに、サブ液晶表示装置3’の表示画面において、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が変動表示される。すなわち、液晶表示装置3の表示画面においては、第1装飾図柄31が第2装飾図柄表示領域3Bで変動表示され、さらに、左図柄「7」と右図柄「7」が停止表示され、リーチ態様の表示となっている。一方、第2装飾図柄32が第1装飾図柄表示領域3Aで変動表示され、さらに、左図柄「6」と右図柄「7」が停止表示され、非リーチ態様の表示となっている。また、サブ液晶表示装置3’の表示画面においては、その上部側に第1装飾図柄31が表示され、下部側に第2装飾図柄32が表示される。
次に、図151(d)に示すように、液晶表示装置3の表示画面において、上記のように位置変更がされた装飾図柄が第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bで停止表示され、第1装飾図柄表示領域3Aに第2装飾図柄32の装飾図柄「657」が表示され、第2装飾図柄表示領域3Bに大当り表示である第1装飾図柄31の装飾図柄「777」が表示される。このとき、2つの特別図柄は変動表示されている。また、サブ液晶表示装置3’の表示画面においては、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が表示されている。また、このとき、サブ液晶表示装置3’の表示画面に表示されている第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が終了するまでは、完全に停止表示された状態ではなく、小刻みに揺れを伴って表示するようにして(揺れ変動表示)、第1特別図柄及び第2特別図柄の停止表示のタイミングと停止表示のタイミングを一致させるようにしてもよい。
ここで、サブ液晶表示装置3’は、図151(e)に示すように、サブ液晶表示装置3’の下部が液晶表示装置3の上部に達するまで移動する。そこで、サブ液晶表示装置3’の下部が液晶表示装置3の上部に達すると、図151(f)に示すように、液晶表示装置3の表示画面において、それまで第2装飾図柄表示領域3Bに表示されていた第1装飾図柄31が、第1装飾図柄表示領域3Aに表示され、それまで第1装飾図柄表示領域3Aに表示されていた第2装飾図柄32が、第2装飾図柄表示領域3Bに表示されるよう変化するとともに、サブ液晶表示装置3’に表示されていた第1装飾図柄31と第2装飾図柄32は消去され、サブ液晶表示装置3’は、元の位置に移動する。このように、サブ液晶表示装置3’を移動させ、液晶表示装置3の表示画面にサブ液晶表示装置3’の表示画面の表示内容を表示させることで、遊技者に、サブ液晶表示装置3’の移動によって、位置変更表示を終了したかのように見せることができる。
なお、サブ液晶表示装置3’を、サブ液晶表示装置3’の下部が液晶表示装置3の上部より下方の位置になるまで移動させて、液晶表示装置3の表示画面前方に、サブ液晶表示装置3’の少なくとも一部が配置されるように制御してもよい。また、液晶表示装置3及びサブ液晶表示装置3’の双方において装飾図柄の停止表示が行われた後、遊技者が操作ボタン等の操作をすることで初めて、サブ液晶表示装置3’が液晶表示装置3の方向に移動するようにし、遊技者が操作ボタン等の操作を行わない場合は、上述のような、サブ液晶表示装置3’から液晶表示装置3に装飾図柄が移行したかのような演出を行わないようにしてもよい。
液晶表示装置3の表示画面に、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32が停止表示された後も、対応する第1特別図柄221及び第2特別図柄231が停止表示されるまでは、非確定表示状態が維持され、その間、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は、例えば、揺れ変動表示の状態で表示される。その後、第1特別図柄221及び第2特別図柄231が停止表示されると、液晶表示装置3の表示画面で、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が停止表示された状態となる。
このように、本実施形態の上記変形例によれば、液晶表示装置3の表示画面において、位置変更がされた第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が表示された状態であっても、サブ液晶表示装置3’に表示された第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32によって、遊技者は、位置変更がされる前の第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を把握することができ、こうしたサブ液晶表示装置3’を加えたシャッフル演出により、遊技の単調性が排除され、結果的に、遊技に対する興趣性の向上につながる。
また、ここで、図144及び図145に示した例のように、液晶表示装置3の表示画面の右下等に、第1特別図柄変動状態表示領域3I及び第2特別図柄変動状態表示領域3Jを設けるようにしてもよい。
なお、サブ液晶表示装置では、第1装飾図柄及び第2装飾図柄のうちのいずれか一方のみを表示させるようにしてもよい。また、サブ液晶表示装置の表示画面には、所定の演出画像が表示されていてもよく、また、普通図柄や普通図柄保留数、特別図柄保留数等を表示するようにしてもよい。これにより、メインとなる液晶表示装置の表示画面において装飾図柄の他の演出画像を表示するためのスペースをより広大に確保することができる。サブ液晶表示装置の数は2つ以上であってもよい。また、サブ液晶表示装置の初期位置は、メインとなる液晶表示装置から斜め方向にあってもよく、また、上下方向と左右方向とを組み合わせた位置関係にあってもよい。
図152は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の位置変更表示の変形例を示している。この変形例においては、図152(a)に示すように、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が同時に変動表示されていて、且つ、何れか一方の装飾図柄(この例では、第2装飾図柄33)が大当り態様ではない特定の態様(この例では、「123」)で停止表示された場合に、図152(b)に示すような、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の位置変更表示(シャッフル演出)が行われ、「シャッフル中」の文字からなる演出情報35が、演出情報表示領域3Kに表示される。なお、この例では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は特定演出パターンに決定されたものではなく、これとは無関係にシャッフル演出が行われる。
図153は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の位置変更表示の他の変形例を示している。この変形例においては、図153(a)に示すように、液晶表示装置3の表示画面において、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動表示が行われている間に、液晶表示装置3の表示画面の下側に、ボタン操作を促すメッセージ34(例えば、「ボタンプッシュだ!!」といったテキストメッセージ)が表示され、遊技者がここで、操作ボタンを操作すると、図153(b)に示すような、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の位置変更表示(シャッフル演出)が行われ、「シャッフル中」の文字からなる演出情報35が、演出情報表示領域3Kに表示される。
図154は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の位置変更表示の他の変形例を示している。この変形例においては、図154(a)に示すように、液晶表示装置3の表示画面において、第1装飾図柄31が変動表示され、第2装飾図柄32が停止表示されている状態(例えば、装飾図柄「113」で停止表示されている)で、液晶表示装置3の表示画面の下側に、遊技者に対する指令を表すメッセージ34(例えば、「同じ図柄で停止させろ!!」といったテキストメッセージ)が表示される。遊技者がここで、第1装飾図柄31を、停止表示されている第2装飾図柄32の装飾図柄と同じ装飾図柄になるよう(1つ又は複数の)操作ボタンを操作した結果、第1装飾図柄31がその装飾図柄(例えば、「113」)で停止表示されると、図154(b)に示すように、液晶表示装置3の表示画面の下側に、指令が達成された旨のメッセージ34(例えば、「達成!!」といったテキストメッセージ)が表示される。ここで、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32はともに停止表示されるが、この場合に、図154(c)に示すように、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の位置変更表示(シャッフル演出)が行われ、「シャッフル中」の文字からなる演出情報35が、演出情報表示領域3Kに表示される。なお、ここで、第1装飾図柄31を第2装飾図柄32に一致させるかどうかは、遊技者の操作ボタン等の操作タイミングや操作順に応じて決定してもよいし、そのような操作とは関係なく、他の条件によって決定してもよい。当該他の条件によって決定する場合では、遊技者が操作ボタンを操作したか否かや、パチンコ遊技機1が操作ボタン自体を備えているか否か等と関係なく決定することもできる。
図155は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の位置変更表示の他の変形例を示している。この変形例においては、図155(a)に示すように、液晶表示装置3の表示画面において、第1装飾図柄31が変動表示され、第2装飾図柄32が停止表示されている状態(例えば、装飾図柄「113」で停止表示されている)で、液晶表示装置3の表示画面の下側に、遊技者に対する指令を表すメッセージ34(例えば、「レバーを引いてA図柄を停止表示させろ!!」といったテキストメッセージ)が表示される。遊技者がここで、第1装飾図柄31の中図柄が、図柄「A]になるようレバーを操作した結果、第1装飾図柄31がその図柄「A」で停止表示されると、図155(b)に示すように、液晶表示装置3の表示画面の下側に、指令が達成された旨のメッセージ34(例えば、「達成!!」といったテキストメッセージ)が表示される。ここで、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32はともに停止表示されるが、この場合に、図155(c)に示すように、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の位置変更表示(シャッフル演出)が行われ、「シャッフル中」の文字からなる演出情報35が、演出情報表示領域3Kに表示される。なお、ここで、第1装飾図柄31の中図柄を図柄「A」で停止表示させるかどうかは、遊技者のレバーの操作タイミングに応じて決定してもよいし、そのような操作とは関係なく、他の条件によって決定してもよい。当該他の条件によって決定する場合では、遊技者がレバーを操作したか否かや、パチンコ遊技機1がレバー自体を備えているか否か等と関係なく決定することもできる。
なお、上述の図151〜図155に示す変形例において、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32が位置変更表示された場合、その位置変更表示の期間を様々な方法で規定することができる。例えば、複数の特別図柄の変動に跨ってもよいし、第1特別図柄及び第2特別図柄の何れか一方又は双方の変動が終了するまでとしてもよいし、大当り遊技が実行されるまでとしてもよいし、所定の操作手段が遊技者によって操作されるまでとしてもよい。
なお、本発明は、上述した実施の形態には限定されず、種々に設計変更可能である。
本発明の第6実施形態に係るパチンコ遊技機では、第1始動記憶に基づいた第1装飾図柄31の変動開始と第2始動記憶に基づいた第2装飾図柄32の変動開始が所定期間内に行われ、かつ、この条件を満たす第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の双方が特定演出パターンに決定されたことを契機として、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32を位置変更表示(シャッフル演出)させるが、このような位置変更表示の契機として他の様々な条件を採用することができる。例えば、所定の抽選(乱数抽選等)を行い、この抽選に当選した場合、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の何れか一方又は双方の演出パターンが、大当り変動演出(又は特定のハズレ変動演出)である場合、変動表示が開始されていない特別図柄(装飾図柄)に関する始動記憶に大当り情報が含まれている場合、又は第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の何れか一方又は双方の変動表示終了後の所定の当選(突確や小当り)に移行する場合等、様々な契機が考えられる。また、装飾図柄が位置変更するタイミングとしては、例えば、装飾図柄が同時に変動表示しているとき、一方の装飾図柄が変動表示しているとき、双方の装飾図柄が停止表示しているとき等、様々なタイミングが考えられる。
また、上述した位置変更表示の契機が一つ成立したことに基づいて、シャッフル演出の実行を複数回繰り返して行うように制御することもできる。また、普通図柄に対応する装飾図柄を設け、その普通図柄に対応する装飾図柄と、特別図柄に対応する装飾図柄とを位置変更させてもよい。また、位置変更表示がされている状態において、大当り態様で停止表示された場合には、元に戻らないようにして(シャッフル演出が終了しないようにして)もよい。またさらに、第1装飾図柄31に対応する第1特別図柄221が変動表示されているか停止表示されているかを示す第1特別図柄変動状態表示領域3I、及び第2装飾図柄32に対応する第2特別図柄231が変動表示されているか停止表示されているかを示す第2特別図柄変動状態表示領域3Jを、それぞれ装飾図柄に関する変動表示状態を示すものとしてもよく、また、これらの特別図柄変動状態表示領域(3I、3J)を設けないようにすることもできる。
次に、本発明に適した他の実施形態(以下、第7実施形態と称する)に係るパチンコ遊技機ついて、図156〜164を参照して説明する。
[大当り判定用テーブル、大当り図柄決定用テーブル]
第7実施形態では、図80に示す、第1実施形態における大当り判定用テーブル及び大当り図柄決定用テーブルと同様のテーブルが用いられるため、これらのテーブルに関する詳細な説明は省略する。これらのテーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。大当り判定用テーブルは、第1始動口14A及び第2始動口14Bのいずれか一方に遊技球が入賞したことを第1始動口入球センサ141及び第2始動口入球センサ142において検知されたことを契機として、大当り判定用乱数に基づいて特別図柄による大当り抽選を行うときに参照されるものである。大当り図柄決定用テーブルは、大当り種別の判定結果に応じて大当り図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り図柄決定用乱数に基づいて第1特別図柄221及び第2特別図柄231の停止図柄を決定する際に参照されるものである。
[装飾図柄決定用テーブル]
第7実施形態では、図120〜122に示す、第5実施形態において用いられる装飾図柄決定用テーブルと同様のテーブルが用いられるため、これらのテーブルに関する詳細な説明は省略する。これらのテーブルに関するデータは、プログラムROM72に記憶されている。装飾図柄決定用テーブルは、大当り種別の判定結果に応じて、異なるテーブルが用いられる。例えば、大当り種別の判定結果が、15R確変大当り、8R確変大当り、4R確変大当り、4R通常大当り、及びハズレの場合に、それぞれの判定結果に応じた装飾図柄決定用テーブルが用いられる。なお、この例では、装飾図柄決定用テーブルは、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32に対して同じものが用いられるが、装飾図柄ごとに、別の装飾図柄決定用テーブルを用いるようにしてもよい。
第7実施形態では、第5実施形態と同様に、副制御回路メイン処理の乱数更新処理により更新される装飾図柄決定用乱数カウンタから抽出される装飾図柄決定用乱数に基づいて、対応する装飾図柄決定用テーブルを参照し、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が決定される。また、この例では、装飾図柄決定用乱数は、0〜899の900個のうち、いずれかの値をとりうる。なお、上記の第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は、第7実施形態においては、それぞれ数字を表す左図柄、中図柄、右図柄の3つの図柄からなる。
また、本実施形態では、15R確変大当りの場合には、「777」が装飾図柄として決定される確率が高く、次に、「333」が装飾図柄として決定される確率が高くなるように設定されている。ここで、15R確変大当りの場合に、「777」以外の装飾図柄が決定された場合は、その装飾図柄の表示停止後(装飾図柄の表示停止から大当り開始までの期間や、大当り中等)に、15R確変大当りである旨の報知がなされる。8R確変大当りの場合には、「333」が装飾図柄として決定される確率が高く、「777」の装飾図柄は選択されないように設定されている。ここで、8R確変大当りの場合に、「333」以外の装飾図柄が決定された場合は、その装飾図柄の表示停止後(装飾図柄の表示停止から大当り開始までの期間や、大当り中等)に、8R確変大当りである旨の報知がなされる。4R確変大当りの場合には、奇数の数字で構成された図柄(「111」、「555」、「999」)が装飾図柄として決定される確率が高く設定されている(ただし、「333」、「777」の装飾図柄は選択されないように設定されている)。ここで、決定された装飾図柄の表示停止後(装飾図柄の表示停止から大当り開始までの期間や、大当り中等)に、4R確変大当りである旨の報知がなされる。4R通常大当りの場合には、偶数の数字で構成された図柄(「222」、「444」、「666」、「888」)が装飾図柄として決定される確率が高く、「333」と「777」の装飾図柄は選択されないように設定されている。
上記のように、本実施形態では、「0」〜「9」までの数字が、それぞれ左図柄、中図柄、及び右図柄として決定され、これら3つの図柄により装飾図柄が構成されている。図120及び図121に示すような装飾図柄決定用テーブルの内容によって、各図柄が「7」で揃う「777」が装飾図柄である場合は、15R確変大当り確定であり、また、各図柄が「3」で揃う「333」が装飾図柄である場合は、8R確変大当り以上確定であり、上記以外で3つの数字が揃う装飾図柄の場合は、4R通常大当り以上確定である。ここで、8R確変大当り以上確定としたのは、8Rよりラウンド数の大きな確変大当り(すなわち、15R確変大当り)に昇格する可能性があるからである。同様に、4R通常大当り以上確定としたのは、15R確変大当り、8R確変大当り、又は4R確変大当りに昇格する可能性があるからである。
[特別図柄変動パターン決定用テーブル]
第7実施形態では、図123に示す、第5実施形態において用いられる特別図柄変動パターン決定用テーブルと同様のテーブルが用いられるため、これらのテーブルに関する詳細な説明は省略する。これらのテーブルに関するデータは、メインROM61に記憶されている。特別図柄変動パターン決定用テーブルは、大当り種別の判定結果が得られたことを契機として、変動時間決定用乱数に基づいて第1特別図柄221及び第2特別図柄231についての変動パターン、変動時間、及び変動パターン指定コマンドといった各種の変動条件を決定する際に参照されるものである。変動条件の抽選に用いられる変動時間決定用乱数は、0〜99の100個である。なお、この例では、特別図柄ごとに異なるテーブルを用いているが、遊技状態が異なっていても同一のテーブルを用いるようになっている。ただし、ここで、遊技状態ごとに、異なるテーブルを用いるように構成してもよい。
また、このような特別図柄変動パターン決定用テーブルを用いて決定された、第1特別図柄221及び第2特別図柄231に係る変動パターンを示すデータ、並びに変動パターン指定コマンドは、メインRAM62の所定の領域に記憶される。メインRAM62に記憶された変動パターンを示すデータは、第1特別図柄表示装置22及び第2特別図柄表示装置23に供給される。メインRAM62に記憶された変動パターン指定コマンドは、副制御回路7(サブCPU71)に送信される。
なお、図123の特別図柄変動パターン決定用テーブルは、特別図柄による大当り種別の判定結果に基づいて異なる変動パターンを決定付けるように構成されているが、遊技状態毎に対応する特別図柄による大当り種別の判定結果に基づいて変動パターンを決定付けるように構成してもよい。また、特別図柄変動パターン決定用テーブルとしては、単に一つだけ設けられ、特別図柄や遊技状態を区別せずに変動パターンを決定付けるような構成としてもよい。あるいは、確変遊技状態専用の特別図柄変動パターン決定用テーブルを設けてもよい。
また、本実施形態においては、第1特別図柄221及び第2特別図柄231に係る始動記憶の数に関わらず、同一の特別図柄変動パターン決定用テーブルを参照するように構成されているが、これに限らず、第1特別図柄221及び第2特別図柄231に係る始動記憶の数に応じて異なる特別図柄変動パターン決定用テーブルを参照するようにしてもよい。そのようにした場合、始動記憶の数が多いほど短い変動時間が決定されやすい特別図柄変動パターン決定用テーブルが選択されるようにするのが好ましい。また、第1特別図柄221の変動パターンを決定する際の特別図柄変動パターン決定用テーブルは、第2特別図柄231に係る始動記憶の数に基づいて決定し、第2特別図柄231の変動パターンを決定する際の特別図柄変動パターン決定用テーブルは、第1特別図柄221に係る始動記憶の数に基づいて決定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、特別図柄変動パターン決定用テーブルにおいて特定の大当り種別の判定結果に応じて複数の変動パターンが対応付けられているが、特別図柄変動パターン決定用テーブルとしては、大当り種別の判定結果に応じてそれぞれ1つの変動パターンが対応付けられたものとしてもよい。
[装飾図柄演出パターン決定用テーブル]
図156は、第7実施形態において用いられる装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示している。図156(a)は、第1装飾図柄31に対応する第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示し、図156(b)は、第2装飾図柄32に対応する第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを示している。これらのテーブルに関するデータは、プログラムROM72に記憶されている。
図156(a)及び図156(b)に示す装飾図柄演出パターン決定用テーブルは、メインCPU60から供給される変動パターン指定コマンドを受信したことを契機として、演出決定用乱数に基づいて第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32についての演出内容(以下、「演出パターン」とも称する)とそれに対応する演出データといった演出条件を決定する際に参照されるものである。演出条件の抽選に用いられる演出決定用乱数は、0〜99の100個である。なお、図156(a)及び図156(b)に示す装飾図柄演出パターン決定用テーブルでは、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が変動表示される時間(変動時間)も規定されているが、この変動時間は、装飾図柄の変動表示に連動するその他の演出が実行される時間でもある。変動時間は、変動パターン指定コマンドとともにメインCPU60から伝えられる。すなわち、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動時間は、第1特別図柄221及び第2特別図柄231の変動時間に一致している。
図156(a)に示すように、第1装飾図柄31に関し、変動パターン指定コマンドとして「h0」を受信した場合、変動時間が60sとされ、演出決定用乱数「0」〜「89」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出1が決定されるとともに、対応する演出データ1がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「90」〜「99」が抽出されると、演出内容として特定大当り変動演出1が決定されるとともに、対応する演出データ2がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h1」を受信した場合、変動時間が100sとされ、演出決定用乱数「0」〜「97」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出2が決定されるとともに、対応する演出データ3がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「98」〜「99」が抽出されると、演出内容として特定大当り変動演出2が決定されるとともに、対応する演出データ4がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h2」を受信した場合、変動時間が60sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出3が決定されるとともに、対応する演出データ5がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h3」を受信した場合、変動時間が60sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出4が決定されるとともに、対応する演出データ6がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h4」を受信した場合、変動時間が60sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出5が決定されるとともに、対応する演出データ7がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h5」を受信した場合、変動時間が100sとされ、演出決定用乱数「0」〜「89」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出6が決定されるとともに、対応する演出データ8がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「90」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出7が決定されるとともに、対応する演出データ9がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h6」を受信した場合、変動時間が20sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容としてハズレ変動演出1が決定されるとともに、対応する演出データ10がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h7」を受信した場合、変動時間が60sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容としてハズレ変動演出2が決定されるとともに、対応する演出データ11がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h8」を受信した場合、変動時間が100sとされ、演出決定用乱数「0」〜「89」が抽出されると、演出内容としてリーチハズレ変動演出1が決定されるとともに、対応する演出データ12がワークRAM73にセットされ、演出決定用乱数「90」〜「98」が抽出されると、演出内容としてリーチハズレ変動演出2が決定されるとともに、対応する演出データ13がワークRAM73にセットされ、演出決定用乱数「99」が抽出されると、演出内容として特定リーチハズレ変動演出1が決定されるとともに、対応する演出データ14がワークRAM73にセットされる。
図156(b)に示すように、第2装飾図柄32に関し、変動パターン指定コマンドとして「h9」を受信した場合、変動時間が50sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出8が決定されるとともに、対応する演出データ15がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h10」を受信した場合、変動時間が90sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出9が決定されるとともに、対応する演出データ16がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h11」を受信した場合、変動時間が50sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出10が決定されるとともに、対応する演出データ17がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h12」を受信した場合、変動時間が50sとされ、演出決定用乱数「0」〜「99」が抽出されると、演出内容として大当り変動演出11が決定されるとともに、対応する演出データ18がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h13」を受信した場合、変動時間が10sとされ、演出決定用乱数「0」〜「49」が抽出されると、演出内容としてハズレ変動演出3が決定されるとともに、対応する演出データ19がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「50」〜「99」が抽出されると、演出内容としてハズレ変動演出4が決定されるとともに、対応する演出データ20がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h14」を受信した場合、変動時間が50sとされ、演出決定用乱数「0」〜「94」が抽出されると、演出内容としてリーチハズレ変動演出3が決定されるとともに、対応する演出データ21がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「95」〜「99」が抽出されると、演出内容として特定ハズレ変動演出1が決定されるとともに、対応する演出データ22がワークRAM73にセットされる。変動パターン指定コマンドとして「h15」を受信した場合、変動時間が90sとされ、演出決定用乱数「0」〜「90」が抽出されると、演出内容としてリーチハズレ変動演出4が決定されるとともに、対応する演出データ23がワークRAM73にセットされる一方、演出決定用乱数「91」〜「99」が抽出されると、演出内容としてリーチハズレ変動演出5が決定されるとともに、対応する演出データ24がワークRAM73にセットされる。
本実施形態においては、第1装飾図柄31に関して、特定大当り変動演出1,2や特定リーチハズレ変動演出1が特定演出パターンとして規定されるとともに、第2装飾図柄32に関して、特定ハズレ変動演出1が特定演出パターンとして規定され、第2装飾図柄32で特定演出パターンが実行され、その後、所定期間内に、第1装飾図柄31で特定演出パターンが実行される場合に、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32との間で関連性のある演出(装飾図柄の追加表示演出)が行われる。この例では、図156(b)の第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルには、特定大当り変動演出が設けられていないが、図156(a)の第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルのように、特定大当り変動演出を1つ又は複数設けることができる。なお、本実施形態は、上記のように、2つの特別図柄221,231に対応する2つの装飾図柄31,32の双方が特定演出パターンに決定された場合に、装飾図柄の追加表示演出を行う仕組みを提供しているが、例えば、第1特別図柄又は第2特別図柄の一方を第1装飾図柄及び第2装飾図柄のうちのいずれか一方に対応させ、他方の装飾図柄に対して普通図柄を対応させることにより、特別図柄と普通図柄との関係に基づいて装飾図柄の追加表示演出を行うような仕組みとしてもよい。
[追加表示領域決定用テーブル]
図157は、第7実施形態において用いられる追加表示領域決定用テーブルを示している。図157(a)は、大当り種別の判定結果が大当りである場合に参照される大当り時追加表示領域決定用テーブルを示し、図157(b)は、大当り種別の判定結果がハズレである場合に参照されるハズレ時追加表示領域決定用テーブルを示している。これらのテーブルに関するデータは、プログラムROM72に記憶されている。
図157(a)及び図157(b)に示す追加表示領域決定用テーブルは、サブCPU71で実行される、後述の演出パターン決定処理において、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32における装飾図柄の組合せ(表示領域追加パターン)が所定の組合せである場合に、その表示領域追加パターンと追加表示領域決定用乱数に基づいて、対応する追加表示領域決定用データを決定する際に参照されるものである。追加表示領域決定用データは、第1装飾図柄31の変更と装飾図柄の追加表示の態様を規定するものであり、決定された追加表示領域決定用データを元に装飾図柄の追加表示演出が行われる。追加表示領域決定用乱数は、0〜2の3個である。なお、表示領域追加パターンと、追加表示領域決定用データによる装飾図柄の追加表示演出の態様については、図159及び図160を参照して、後で詳細に説明する。
図157(a)に示すように、表示領域追加パターンがパターン1である場合、追加表示領域決定用乱数「0」〜「1」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ1−1が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされる一方、追加表示領域決定用乱数「2」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ1−2が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされる。表示領域追加パターンがパターン2である場合、追加表示領域決定用乱数「0」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ2−1が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされ、追加表示領域決定用乱数「1」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ2−2が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされ、追加表示領域決定用乱数「2」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ2−3が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされる。表示領域追加パターンがパターン3である場合、追加表示領域決定用乱数「0」〜「1」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ3−1が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされる一方、追加表示領域決定用乱数「2」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ3−2が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされる。表示領域追加パターンがパターン4である場合、追加表示領域決定用乱数「0」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ4−1が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされ、追加表示領域決定用乱数「1」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ4−2が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされ、追加表示領域決定用乱数「2」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ4−3が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされる。表示領域追加パターンがパターン5である場合、追加表示領域決定用乱数「0」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ5−1が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされ、追加表示領域決定用乱数「1」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ5−2が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされ、追加表示領域決定用乱数「2」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ5−3が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされる。
図157(b)に示すように、表示領域追加パターンがパターン6である場合、追加表示領域決定用乱数「0」〜「1」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ6−1が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされる一方、追加表示領域決定用乱数「2」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ6−2が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされる。表示領域追加パターンがパターン7である場合、追加表示領域決定用乱数「0」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ7−1が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされ、追加表示領域決定用乱数「1」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ7−2が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされ、追加表示領域決定用乱数「2」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ7−3が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされる。表示領域追加パターンがパターン8である場合、追加表示領域決定用乱数「0」〜「1」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ8−1が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされる一方、追加表示領域決定用乱数「2」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ8−2が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされる。表示領域追加パターンがパターン9である場合、追加表示領域決定用乱数「0」〜「1」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ9−1が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされる一方、追加表示領域決定用乱数「2」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ9−2が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされる。表示領域追加パターンがパターン10である場合、追加表示領域決定用乱数「0」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ10−1が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされ、追加表示領域決定用乱数「1」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ10−2が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされ、追加表示領域決定用乱数「2」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ10−3が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされる。表示領域追加パターンがパターン11である場合、追加表示領域決定用乱数「0」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ11−1が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされ、追加表示領域決定用乱数「1」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ11−2が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされ、追加表示領域決定用乱数「2」が抽出されると、対応する追加表示領域決定用データとして追加表示領域決定用データ11−3が決定され、その追加表示領域決定用データがワークRAM73にセットされる。
[追加表示演出の前提]
次に、第7実施形態において実行される追加表示演出の前提について、図158を参照して説明する。図158(a)は、基本的な装飾図柄の表示態様を示しており、図158(b)は、本実施形態における追加表示演出の前提を説明するための装飾図柄表示領域を示しており、図158(c)は、本実施形態における追加表示演出の変形例を示しており、図158(d)は、本実施形態における追加表示演出の別の変形例を示している。
図158(a)に示すように、液晶表示装置3の表示画面には、第1装飾図柄31の変動表示や停止表示を行うための第1装飾図柄表示領域3A、及び第2装飾図柄32の変動表示や停止表示を行うための第2装飾図柄表示領域3Bが設けられている。第1装飾図柄表示領域3Aは、表示画面の上部側に配置され、第2装飾図柄表示領域3Bは、第1装飾図柄表示領域3Aの下方に配置される。予め定められた組合せの図柄で構成された第1装飾図柄31又は第2装飾図柄32が、それぞれ、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bで停止表示されると、大当りとなる。
図158(b)に示すように、液晶表示装置3の表示画面には、図158(a)に示した第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bに加え、第2装飾図柄表示領域3Bの下方に、追加表示領域3Pが配置される。追加表示領域3Pには、装飾図柄38が表示されるが、この例では、装飾図柄38が、左図柄、中図柄、及び右図柄の3つの図柄(第3装飾図柄33)から構成されているが、すべての図柄を表示する必要はなく、例えば、左図柄だけで構成されていたり、中図柄と右図柄から構成されていたりしてもよい。さらに、図158(b)に示す、3Q−1〜3Q−5の表示領域がそれぞれ表示ライン1〜表示ライン5に対応し、これらのうち少なくとも1つが第3装飾図柄表示領域3Qとして構成されうる。そして、これらの第3装飾図柄表示領域3Qのそれぞれは、第1装飾図柄31の少なくとも一部の図柄、第2装飾図柄32の少なくとも一部の図柄、及び(第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32とは異なる追加表示領域3Pに表示された)1又は複数の第3装飾図柄33によって構成される。例えば、表示ライン1に対応する第3装飾図柄表示領域3Q−1は、液晶表示装置3の表示画面の左側を垂直に延びる表示領域であり、第1装飾図柄表示領域3Aに表示された第1装飾図柄31の左図柄、第2装飾図柄表示領域3Bに表示された第2装飾図柄32の左図柄、及び第3装飾図柄33(追加表示領域3Pに表示された装飾図柄38の左図柄)が表示される。表示ライン2に対応する第3装飾図柄表示領域3Q−2は、液晶表示装置3の表示画面の中央を垂直に延びる表示領域であり、第1装飾図柄表示領域3Aに表示された第1装飾図柄31の中図柄、第2装飾図柄表示領域3Bに表示された第2装飾図柄32の中図柄、及び第3装飾図柄33(追加表示領域3Pに表示された装飾図柄38の中図柄)が表示される。表示ライン3に対応する第3装飾図柄表示領域3Q−3は、液晶表示装置3の表示画面の右側を垂直に延びる表示領域であり、第1装飾図柄表示領域3Aに表示された第1装飾図柄31の右図柄、第2装飾図柄表示領域3Bに表示された第2装飾図柄32の右図柄、及び第3装飾図柄33(追加表示領域3Pに表示された装飾図柄38の右図柄)が表示される。表示ライン4に対応する第3装飾図柄表示領域3Q−4は、液晶表示装置3の表示画面の左側上部から右側下部に斜めに延びる表示領域であり、第1装飾図柄表示領域3Aに表示された第1装飾図柄31の左図柄、第2装飾図柄表示領域3Bに表示された第2装飾図柄32の中図柄、及び第3装飾図柄33(追加表示領域3Pに表示された装飾図柄38の右図柄)が表示される。表示ライン5に対応する第3装飾図柄表示領域3Q−5は、液晶表示装置3の表示画面の右側上部から左側下部に斜めに延びる表示領域であり、第1装飾図柄表示領域3Aに表示された第1装飾図柄31の右図柄、第2装飾図柄表示領域3Bに表示された第2装飾図柄32の中図柄、及び第3装飾図柄33(追加表示領域3Pに表示された装飾図柄38の左図柄)が表示される。なお、図158(b)では、第1装飾図柄31、第2装飾図柄32、及び第3装飾図柄33のそれぞれの図柄は、変動表示を表す下矢印で示されているが、停止表示された場合は、例えば、「0」から「9」のいずれかの数字で表示される。任意の第3装飾図柄表示領域3Qにおいて、第3装飾図柄33が、第1装飾図柄31又は第2装飾図柄32と同じ数字となったり、第1装飾図柄31、第2装飾図柄32、及び第3装飾図柄33のすべての図柄が同じ数字となったりすることがある(例えば、第3装飾図柄表示領域3Q−4において、第1装飾図柄31の左図柄が「7」で、第2装飾図柄32の中図柄が「7」で、第3装飾図柄33の右図柄が「7」という状況があり得る)。
所定の条件を満たすと、上記の第3装飾図柄表示領域3Qが形成され、この第3装飾図柄表示領域3Qに表示される3つの装飾図柄が所定の組合せ態様で表示されると、大当りとなる。この例では、それぞれの第3装飾図柄表示領域3Q−1〜3Q−5はそれぞれ、一直線の表示ライン1〜5に対応する表示領域であるが、他の形状の表示ラインで形成されるようにしてもよい。例えば、V字形、Z字形、L字形等、様々な形状の表示ラインを設定することができる。また、第3装飾図柄表示領域3Qにおいて、第1装飾図柄31のうち2つ以上の図柄を含むようにすることができる(第2装飾図柄32、装飾図柄38についても同様である)。
また、本実施形態における追加表示演出の前提では、基本的に、第3装飾図柄表示領域3Q−6のような、追加表示領域3Pと同じ表示領域を設定し、そこに各図柄を停止表示させるといった態様をとるよう構成されるものではないが、そのような構成にすることも可能である。この場合、例えば、第3装飾図柄表示領域3Q−6以外の第3装飾図柄表示領域で予め定められた装飾図柄が停止表示されることにより大当りが確定するが、第3装飾図柄表示領域3Q−6に停止表示される装飾図柄の組合せに応じて、その大当りで付与する利益を変えるようにしてもよい。付与する利益の一例としては、確変の有無、時短の有無、ラウンド数の大小などである。例えば、第3装飾図柄表示領域3Q−6に表示される装飾図柄がすべて「7」であれば、確変大当りとし、すべて「4」であれば、通常大当りとして、付与する利益に差を設けることができる。
図158(c)に示すように、本実施形態では、液晶表示装置3の表示画面に、第1装飾図柄表示領域3A、第2装飾図柄表示領域3B、及び追加表示領域3Pが配置される場合に、各表示領域の間、及び表示領域内の各図柄の間に仕切りや、仕切るための間隔又は表示を設けることができる。なお、本実施形態では、後述するように、第3装飾図柄表示領域3Qにおいて、第1装飾図柄31の図柄と第2装飾図柄32の図柄が停止表示され、それがリーチ態様(リーチ表示態様)である場合に、第3装飾図柄表示領域3Qに第3装飾図柄(装飾図柄38)が表示されるよう制御される。したがって、追加表示領域3Pには、表示する第3装飾図柄33が1つある場合は、左図柄、中図柄、右図柄のうち1つに「0」〜「9」の何れかが表示され、他は表示しない。また、表示する第3装飾図柄33が2つある場合は、左図柄、中図柄、右図柄のうち2つに「0」〜「9」の何れかが表示され、他は表示しない。しかしながら、このような場合であっても、図158(c)に示すように、追加表示領域3Pの装飾図柄38に全ての図柄(すなわち、左図柄、中図柄、右図柄)を表示するようにしてもよい。
図158(d)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aに表示された第1装飾図柄31及び第2装飾図柄表示領域3Bに表示された第2装飾図柄32が停止表示される前に、追加表示領域3Pの装飾図柄38を停止表示させて、第1装飾図柄31又は第2装飾図柄32が大当り態様で停止表示される旨を先に報知するようにしてもよい。
[装飾図柄の追加表示演出]
本実施形態においては、図157に示すように、大当り種別の判定結果、表示領域追加パターン1〜11、及び追加表示領域決定用乱数に応じて、どのような態様で装飾図柄の追加表示演出を行うかを決定する。ここでは、図159及び図160を参照して、それぞれの場合に、どのような態様で装飾図柄の追加表示演出を行うかを説明する。本実施形態における追加表示演出では、第1装飾図柄表示領域3Aに表示される第1装飾図柄31を変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38を追加して表示させる。
図159は、大当り種別の判定結果が大当りの場合における装飾図柄の追加表示演出を示している。表示領域追加パターン1は、図159(a)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aに表示される第1装飾図柄31が、3つの図柄(「●」)が揃う大当り態様となっているとともに、第2装飾図柄表示領域3Bに表示される第2装飾図柄32が、左図柄において、第1装飾図柄31で揃った図柄と同じ図柄(「●」)であり、中図柄において、左図柄とは異なる図柄(「A」)であり、右図柄において、左図柄とも中図柄とも異なる図柄(「B」)であるハズレ態様となっている場合を示している。本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の図柄として「0」〜「9」の数字が表示されるが、図159では、便宜上、「●」、「★」、「A」、「B」の記号を用いて表し、これらは、同じ記号は同じ任意の数字を表すものとし、異なる記号の表す数字は互いに異なるものとする。本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、このような表示領域追加パターン1である場合に、追加表示領域決定用乱数に基づく抽選によって、追加表示領域決定用データ1−1で表される追加表示演出と追加表示領域決定用データ1−2で表される追加表示演出のどちらかを行うよう決定される。追加表示領域決定用データ1−1に基づく追加表示演出は、図159(a)に示すように、第1装飾図柄31の中図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の左図柄に「●」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第1装飾図柄表示領域3Aにおいてリーチ態様の表示がされ、最終的に第1装飾図柄表示領域3Aにおいて大当り態様の表示がされる前に、第3装飾図柄表示領域3Q−1において大当り態様の表示がなされることとなる。一方、追加表示領域決定用データ1−2に基づく追加表示演出は、図159(a)に示すように、第1装飾図柄31の右図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の左図柄に「●」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第1装飾図柄表示領域3Aにおいてリーチ態様の表示がされ、最終的に第1装飾図柄表示領域3Aにおいて大当り態様の表示がされる前に、第3装飾図柄表示領域3Q−1において大当り態様の表示がなされることとなる。
表示領域追加パターン2は、図159(b)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aに表示される第1装飾図柄31が、3つの図柄(「●」)が揃う大当り態様となっているとともに、第2装飾図柄表示領域3Bに表示される第2装飾図柄32が、中図柄において、第1装飾図柄31で揃った図柄と同じ図柄(「●」)であり、左図柄において、中図柄とは異なる図柄(「A」)であり、右図柄において、左図柄とも中図柄とも異なる図柄(「B」)であるハズレ態様となっている場合を示している。本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、このような表示領域追加パターン2である場合に、追加表示領域決定用乱数に基づく抽選によって、追加表示領域決定用データ2−1で表される追加表示演出、追加表示領域決定用データ2−2で表される追加表示演出、及び追加表示領域決定用データ2−3で表される追加表示演出のいずれかを行うよう決定される。追加表示領域決定用データ2−1に基づく追加表示演出は、図159(b)に示すように、第1装飾図柄31の左図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の左図柄と中図柄に「●」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第1装飾図柄表示領域3Aにおいてリーチ態様の表示がされ、最終的に第1装飾図柄表示領域3Aにおいて大当り態様の表示がされる前に、第3装飾図柄表示領域3Q−2及び第3装飾図柄表示領域3Q−5において大当り態様の表示がなされることとなる。なお、この例では、追加表示領域3Pの装飾図柄38に2つの「●」を表示することによって、第3装飾図柄表示領域3Qにおいて、大当り態様の表示となる表示ラインが2通り以上存在することになるが、このような場合に、何れか一方の「●」のみを表示し、他方の「●」については「●」とは異なる図柄を表示するようにできる。また、どちらの図柄に「●」を表示するかについて、抽選により決定してもよい。こうした、「●」の表示方法については、以降の大当り時のすべての表示領域追加パターンについて同じである。また、追加表示領域決定用データ2−2に基づく追加表示演出は、図159(b)に示すように、第1装飾図柄31の中図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の左図柄と右図柄に「●」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第1装飾図柄表示領域3Aにおいてリーチ態様の表示がされ、最終的に第1装飾図柄表示領域3Aにおいて大当り態様の表示がされる前に、第3装飾図柄表示領域3Q−4及び第3装飾図柄表示領域3Q−5において大当り態様の表示がなされることとなる。さらに、追加表示領域決定用データ2−3に基づく追加表示演出は、図159(b)に示すように、第1装飾図柄31の右図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の中図柄と右図柄に「●」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第1装飾図柄表示領域3Aにおいてリーチ態様の表示がされ、最終的に第1装飾図柄表示領域3Aにおいて大当り態様の表示がされる前に、第3装飾図柄表示領域3Q−2及び第3装飾図柄表示領域3Q−4において大当り態様の表示がなされることとなる。
表示領域追加パターン3は、図159(c)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aに表示される第1装飾図柄31が、3つの図柄(「●」)が揃う大当り態様となっているとともに、第2装飾図柄表示領域3Bに表示される第2装飾図柄32が、右図柄において、第1装飾図柄31で揃った図柄と同じ図柄(「●」)であり、左図柄において、右図柄とは異なる図柄(「A」)であり、中図柄において、左図柄とも右図柄とも異なる図柄(「B」)であるハズレ態様となっている場合を示している。本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、このような表示領域追加パターン3である場合に、追加表示領域決定用乱数に基づく抽選によって、追加表示領域決定用データ3−1で表される追加表示演出と追加表示領域決定用データ3−2で表される追加表示演出のどちらかを行うよう決定される。追加表示領域決定用データ3−1に基づく追加表示演出は、図159(c)に示すように、第1装飾図柄31の左図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の右図柄に「●」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第1装飾図柄表示領域3Aにおいてリーチ態様の表示がされ、最終的に第1装飾図柄表示領域3Aにおいて大当り態様の表示がされる前に、第3装飾図柄表示領域3Q−3において大当り態様の表示がなされることとなる。一方、追加表示領域決定用データ3−2に基づく追加表示演出は、図159(c)に示すように、第1装飾図柄31の中図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の右図柄に「●」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第1装飾図柄表示領域3Aにおいてリーチ態様の表示がされ、最終的に第1装飾図柄表示領域3Aにおいて大当り態様の表示がされる前に、第3装飾図柄表示領域3Q−3において大当り態様の表示がなされることとなる。
表示領域追加パターン4は、図159(d)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aに表示される第1装飾図柄31が、3つの図柄(「●」)が揃う大当り態様となっているとともに、第2装飾図柄表示領域3Bに表示される第2装飾図柄32が、左図柄と中図柄において、第1装飾図柄31で揃った図柄と同じ図柄(「●」)であり、右図柄において、左図柄及び中図柄とは異なる図柄(「A」)であるハズレ態様となっている場合を示している。本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、このような表示領域追加パターン4である場合に、追加表示領域決定用乱数に基づく抽選によって、追加表示領域決定用データ4−1で表される追加表示演出、追加表示領域決定用データ4−2で表される追加表示演出、及び追加表示領域決定用データ4−3で表される追加表示演出のいずれかを行うよう決定される。追加表示領域決定用データ4−1に基づく追加表示演出は、図159(d)に示すように、第1装飾図柄31の左図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の左図柄と中図柄に「●」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第1装飾図柄表示領域3Aにおいてリーチ態様の表示がされ、最終的に第1装飾図柄表示領域3Aにおいて大当り態様の表示がされる前に、第3装飾図柄表示領域3Q−2及び第3装飾図柄表示領域3Q−5において大当り態様の表示がなされることとなる。また、追加表示領域決定用データ4−2に基づく追加表示演出は、図159(d)に示すように、第1装飾図柄31の中図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の左図柄と右図柄に「●」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第1装飾図柄表示領域3Aにおいてリーチ態様の表示がされ、最終的に第1装飾図柄表示領域3Aにおいて大当り態様の表示がされる前に、第3装飾図柄表示領域3Q−1、第3装飾図柄表示領域3Q−4、及び第3装飾図柄表示領域3Q−5において大当り態様の表示がなされることとなる。さらに、追加表示領域決定用データ4−3に基づく追加表示演出は、図159(d)に示すように、第1装飾図柄31の右図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の左図柄と中図柄に「●」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第1装飾図柄表示領域3Aにおいてリーチ態様の表示がされ、最終的に第1装飾図柄表示領域3Aにおいて大当り態様の表示がされる前に、第3装飾図柄表示領域3Q−1及び第3装飾図柄表示領域3Q−2において大当り態様の表示がなされることとなる。
表示領域追加パターン5は、図159(e)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aに表示される第1装飾図柄31が、3つの図柄(「●」)が揃う大当り態様となっているとともに、第2装飾図柄表示領域3Bに表示される第2装飾図柄32が、中図柄と右図柄において、第1装飾図柄31で揃った図柄と同じ図柄(「●」)であり、左図柄において、中図柄及び右図柄とは異なる図柄(「A」)であるハズレ態様となっている場合を示している。本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、このような表示領域追加パターン5である場合に、追加表示領域決定用乱数に基づく抽選によって、追加表示領域決定用データ5−1で表される追加表示演出、追加表示領域決定用データ5−2で表される追加表示演出、及び追加表示領域決定用データ5−3で表される追加表示演出のいずれかを行うよう決定される。追加表示領域決定用データ5−1に基づく追加表示演出は、図159(e)に示すように、第1装飾図柄31の左図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の中図柄と右図柄に「●」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第1装飾図柄表示領域3Aにおいてリーチ態様の表示がされ、最終的に第1装飾図柄表示領域3Aにおいて大当り態様の表示がされる前に、第3装飾図柄表示領域3Q−2及び第3装飾図柄表示領域3Q−3において大当り態様の表示がなされることとなる。また、追加表示領域決定用データ5−2に基づく追加表示演出は、図159(e)に示すように、第1装飾図柄31の中図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の左図柄と右図柄に「●」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第1装飾図柄表示領域3Aにおいてリーチ態様の表示がされ、最終的に第1装飾図柄表示領域3Aにおいて大当り態様の表示がされる前に、第3装飾図柄表示領域3Q−3、第3装飾図柄表示領域3Q−4、及び第3装飾図柄表示領域3Q−5において大当り態様の表示がなされることとなる。さらに、追加表示領域決定用データ5−3に基づく追加表示演出は、図159(e)に示すように、第1装飾図柄31の右図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の中図柄と右図柄に「●」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第1装飾図柄表示領域3Aにおいてリーチ態様の表示がされ、最終的に第1装飾図柄表示領域3Aにおいて大当り態様の表示がされる前に、第3装飾図柄表示領域3Q−2及び第3装飾図柄表示領域3Q−4において大当り態様の表示がなされることとなる。
図160は、大当り種別の判定結果がハズレの場合における装飾図柄の追加表示演出を示している。表示領域追加パターン6は、図160(a)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aに表示される第1装飾図柄31が、左図柄と右図柄において同じ図柄(「●」)であり、中図柄において図柄(「▲」)であるハズレ態様となっているとともに、第2装飾図柄表示領域3Bに表示される第2装飾図柄32が、左図柄において、第1装飾図柄31の左図柄及び右図柄と同じ図柄(「●」)であり、中図柄において、左図柄とは異なる図柄(「A」)であり、右図柄において、左図柄とも中図柄とも第1装飾図柄31の中図柄(「▲」)とも異なる図柄(「B」)であるハズレ態様となっている場合を示している。本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の図柄として「0」〜「9」の数字が表示されるが、図160では、便宜上、「●」、「★」、「▲」、「A」、「B」の記号を用いて表し、これらは、同じ記号は同じ任意の数字を表すものとし、異なる記号の表す数字は互いに異なるものとする。また、「◇」の記号は、「●」以外の任意の数字を表し、「□」の記号は、「▲」以外の任意の数字を表すものとする。本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、このような表示領域追加パターン6である場合に、追加表示領域決定用乱数に基づく抽選によって、追加表示領域決定用データ6−1で表される追加表示演出と追加表示領域決定用データ6−2で表される追加表示演出のどちらかを行うよう決定される。追加表示領域決定用データ6−1に基づく追加表示演出は、図160(a)に示すように、第1装飾図柄31の中図柄を「▲」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の左図柄に「◇」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第3装飾図柄表示領域3Q−1においてリーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の左図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。なお、この場合、第1装飾図柄31の中図柄を「▲」から「★」に変更しなくてもよい。以降、ハズレ時の表示領域追加パターンにおける同様のケースについて同じである。一方、追加表示領域決定用データ6−2に基づく追加表示演出は、図160(a)に示すように、第1装飾図柄31の右図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の左図柄に「◇」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第3装飾図柄表示領域3Q−1においてリーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の左図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。なお、この場合、第1装飾図柄31の右図柄を「●」から「★」に変更することは必須ではないが、第1装飾図柄表示領域3Aにおいてリーチ態様の表示がなされなくなる点で意味がある(すなわち、遊技者に、一見、ハズレであると思わせた後、第3装飾図柄表示領域3Q−1におけるリーチ態様の表示に注目させ、期待させる)。以降、ハズレ時の表示領域追加パターンにおける同様のケースについて同じである。
表示領域追加パターン7は、図160(b)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aに表示される第1装飾図柄31が、左図柄と右図柄において同じ図柄(「●」)であり、中図柄において図柄(「▲」)であるハズレ態様となっているとともに、第2装飾図柄表示領域3Bに表示される第2装飾図柄32が、中図柄において、第1装飾図柄31の左図柄及び右図柄と同じ図柄(「●」)であり、左図柄において、中図柄とは異なる図柄(「A」)であり、右図柄において、左図柄とも中図柄とも第1装飾図柄31の中図柄(「▲」)とも異なる図柄(「B」)であるハズレ態様となっている場合を示している。本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、このような表示領域追加パターン7である場合に、追加表示領域決定用乱数に基づく抽選によって、追加表示領域決定用データ7−1で表される追加表示演出、追加表示領域決定用データ7−2で表される追加表示演出、及び追加表示領域決定用データ7−3で表される追加表示演出のいずれかを行うよう決定される。追加表示領域決定用データ7−1に基づく追加表示演出は、図160(b)に示すように、第1装飾図柄31の左図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の左図柄に「◇」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第3装飾図柄表示領域3Q−5においてリーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の左図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。また、追加表示領域決定用データ7−2に基づく追加表示演出は、図160(b)に示すように、第1装飾図柄31の中図柄を「▲」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の左図柄と右図柄に「◇」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第3装飾図柄表示領域3Q−4及び第3装飾図柄表示領域3Q−5においてリーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の左図柄と右図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。なお、この例では、追加表示領域3Pの装飾図柄38に2つの「◇」を表示することによって、第3装飾図柄表示領域3Qにおいて、大当り態様の表示となる表示ラインが2通り存在することになるが、このような場合に、何れか一方の「◇」のみを表示し、他方の「◇」については「◇」とは異なる図柄を表示するようにできる。また、どちらの図柄に「◇」を表示するかについて、抽選により決定してもよい。さらに、追加表示領域決定用データ7−3に基づく追加表示演出は、図160(b)に示すように、第1装飾図柄31の右図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の右図柄に「◇」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第3装飾図柄表示領域3Q−4においてリーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の右図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。
表示領域追加パターン8は、図160(c)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aに表示される第1装飾図柄31が、左図柄と右図柄において同じ図柄(「●」)であり、中図柄において図柄(「▲」)であるハズレ態様となっているとともに、第2装飾図柄表示領域3Bに表示される第2装飾図柄32が、右図柄において、第1装飾図柄31の左図柄及び右図柄と同じ図柄(「●」)であり、左図柄において、右図柄とは異なる図柄(「A」)であり、中図柄において、左図柄とも右図柄とも第1装飾図柄31の中図柄(「▲」)とも異なる図柄(「B」)であるハズレ態様となっている場合を示している。本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、このような表示領域追加パターン8である場合に、追加表示領域決定用乱数に基づく抽選によって、追加表示領域決定用データ8−1で表される追加表示演出と追加表示領域決定用データ8−2で表される追加表示演出のどちらかを行うよう決定される。追加表示領域決定用データ8−1に基づく追加表示演出は、図160(c)に示すように、第1装飾図柄31の左図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の右図柄に「◇」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第3装飾図柄表示領域3Q−3においてリーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の右図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。一方、追加表示領域決定用データ8−2に基づく追加表示演出は、図160(c)に示すように、第1装飾図柄31の中図柄を「▲」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の右図柄に「◇」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第3装飾図柄表示領域3Q−3においてリーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の右図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。
表示領域追加パターン9は、図160(d)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aに表示される第1装飾図柄31が、左図柄と右図柄において同じ図柄(「●」)であり、中図柄において図柄(「▲」)であるハズレ態様となっているとともに、第2装飾図柄表示領域3Bに表示される第2装飾図柄32が、中図柄において、第1装飾図柄31の中図柄と同じ図柄(「▲」)であり、左図柄において、中図柄とは異なる図柄(「A」)であり、右図柄において、左図柄とも中図柄とも第1装飾図柄31の左図柄及び右図柄(「●」)とも異なる図柄(「B」)であるハズレ態様となっている場合を示している。本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、このような表示領域追加パターン9である場合に、追加表示領域決定用乱数に基づく抽選によって、追加表示領域決定用データ9−1で表される追加表示演出と追加表示領域決定用データ9−2で表される追加表示演出のどちらかを行うよう決定される。追加表示領域決定用データ9−1に基づく追加表示演出は、図160(d)に示すように、第1装飾図柄31の左図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の中図柄に「□」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第3装飾図柄表示領域3Q−2において(図柄「▲」の)リーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の中図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。一方、追加表示領域決定用データ9−2に基づく追加表示演出は、図160(d)に示すように、第1装飾図柄31の右図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の中図柄に「□」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第3装飾図柄表示領域3Q−2において(図柄「▲」の)リーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の中図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。
表示領域追加パターン10は、図160(e)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aに表示される第1装飾図柄31が、左図柄と右図柄において同じ図柄(「●」)であり、中図柄において図柄(「▲」)であるハズレ態様となっているとともに、第2装飾図柄表示領域3Bに表示される第2装飾図柄32が、左図柄において、第1装飾図柄31の左図柄及び右図柄と同じ図柄(「●」)であり、中図柄において、第1装飾図柄31の中図柄と同じ図柄(「▲」)であり、右図柄において、左図柄とも中図柄とも異なる図柄(「A」)であるハズレ態様となっている場合を示している。本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、このような表示領域追加パターン10である場合に、追加表示領域決定用乱数に基づく抽選によって、追加表示領域決定用データ10−1で表される追加表示演出、追加表示領域決定用データ10−2で表される追加表示演出、及び追加表示領域決定用データ10−3で表される追加表示演出のいずれかを行うよう決定される。追加表示領域決定用データ10−1に基づく追加表示演出は、図160(e)に示すように、第1装飾図柄31の左図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の中図柄に「□」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第3装飾図柄表示領域3Q−2において(図柄「▲」の)リーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の中図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。また、追加表示領域決定用データ10−2に基づく追加表示演出は、図160(e)に示すように、第1装飾図柄31の中図柄を「▲」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の左図柄に「◇」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第3装飾図柄表示領域3Q−1においてリーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の左図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。さらに、追加表示領域決定用データ10−3に基づく追加表示演出は、図160(e)に示すように、第1装飾図柄31の右図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の左図柄に「◇」を表示し、中図柄に「□」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第3装飾図柄表示領域3Q−1においてリーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の左図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。また、第3装飾図柄表示領域3Q−2において(図柄「▲」の)リーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の中図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。なお、この例では、追加表示領域3Pの装飾図柄38に2つの図柄「◇」、「□」を表示することによって、第3装飾図柄表示領域3Qにおいて、リーチ態様の表示となる表示ラインが2通り存在することになるが、このような場合に、何れか一方の図柄(すなわち、「◇」又は「□」)のみを表示し、他方の図柄については、その図柄とは異なる図柄を表示するようにできる。また、どちらの図柄を表示するかについて、抽選により決定してもよい(後述の追加表示領域決定用データ11−1のケースについても同様である)。
表示領域追加パターン11は、図160(f)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aに表示される第1装飾図柄31が、左図柄と右図柄において同じ図柄(「●」)であり、中図柄において図柄(「▲」)であるハズレ態様となっているとともに、第2装飾図柄表示領域3Bに表示される第2装飾図柄32が、右図柄において、第1装飾図柄31の左図柄及び右図柄と同じ図柄(「●」)であり、中図柄において、第1装飾図柄31の中図柄と同じ図柄(「▲」)であり、左図柄において、中図柄とも右図柄とも異なる図柄(「A」)であるハズレ態様となっている場合を示している。本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、このような表示領域追加パターン11である場合に、追加表示領域決定用乱数に基づく抽選によって、追加表示領域決定用データ11−1で表される追加表示演出、追加表示領域決定用データ11−2で表される追加表示演出、及び追加表示領域決定用データ11−3で表される追加表示演出のいずれかを行うよう決定される。追加表示領域決定用データ11−1に基づく追加表示演出は、図160(f)に示すように、第1装飾図柄31の左図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の中図柄に「□」を表示し、右図柄に「◇」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第3装飾図柄表示領域3Q−2において(図柄「▲」の)リーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の中図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。また、第3装飾図柄表示領域3Q−3においてリーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の右図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。また、追加表示領域決定用データ11−2に基づく追加表示演出は、図160(f)に示すように、第1装飾図柄31の中図柄を「▲」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の右図柄に「◇」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第3装飾図柄表示領域3Q−3においてリーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の右図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。さらに、追加表示領域決定用データ11−3に基づく追加表示演出は、図160(f)に示すように、第1装飾図柄31の右図柄を「●」から「★」に変更するとともに、追加表示領域3Pの装飾図柄38の中図柄に「□」を表示する。このような装飾図柄の変更と追加によって、第3装飾図柄表示領域3Q−2において(図柄「▲」の)リーチ態様の表示がなされることとなり、第3装飾図柄33(装飾図柄38の中図柄)が停止表示されるまで、大当りを期待することができる。
なお、本実施形態では、第1装飾図柄表示領域3Aに表示される第1装飾図柄31の一部を変更するのに、記号「★」が表す数字で元の図柄を1つ置き換えるが、2つ以上の図柄を置き換えるようにしてもよい。また、第2装飾図柄表示領域3Bに表示される第2装飾図柄32の一部又は全部を記号「★」が表す数字で置き換えるようにしてもよい。そうすると、記号「★」が表す数字を最大6つ用いて、第1装飾図柄31のすべてと第2装飾図柄32のすべてを置き換えるようにできるが、その図柄によって大当り態様にならないように記号「★」を置き換えることが望ましい。また、記号「★」が表す数字で置き換える数や置き換える図柄の位置は、抽選により決定することができる。また、異なる2つ以上の数字によって置き換えを行うこともできる。また、図159及び図160に示す表示領域追加パターンに限られるものではなく、これ以外のパターンを設定することができ、また、それぞれの表示領域追加パターンに対応する追加表示領域決定用データ(追加表示演出の態様)も様々に設定することができる。
[装飾図柄の変動動作の制御]
本実施形態においては、図161〜図162に示すような実際の態様により、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動動作(すなわち、装飾図柄の追加表示演出)が制御されるようになっている。
図161及び図162に示す一連の変動動作の例では、液晶表示装置3の表示画面には、第1装飾図柄31の変動表示や停止表示を行うための第1装飾図柄表示領域3A、及び第2装飾図柄32の変動表示や停止表示を行うための第2装飾図柄表示領域3Bが設けられている。また、液晶表示装置3の表示画面には、第1特別図柄221に係る始動記憶(以下、「第1始動記憶」と称する)の数をマークあるいはインジケータ形式によって表示するための第1始動記憶表示領域3C、及び第2特別図柄231に係る始動記憶(以下、「第2始動記憶」と称する)の数をマークあるいはインジケータ形式によって表示するための第2始動記憶表示領域3Dが設けられている。第1装飾図柄表示領域3Aは、表示画面の上部側に配置され、第2装飾図柄表示領域3Bは、第1装飾図柄表示領域3Aの下方に配置される。第1始動記憶表示領域3Cは、第2装飾図柄表示領域3Bの下方にあって左側に配置され、第2始動記憶表示領域3Dは、第2装飾図柄表示領域3Bの下方にあって右側に配置される。
また、液晶表示装置3の表示画面には、第1装飾図柄31に対応する第1特別図柄221が変動表示されているか停止表示されているかを示す第1特別図柄変動状態表示領域3E、及び第2装飾図柄32に対応する第2特別図柄231が変動表示されているか停止表示されているかを示す第2特別図柄変動状態表示領域3Fが設けられており、例えば、これらの領域においてそれぞれ、変動表示がされている場合は対応するマークが点灯表示され、停止表示がされている場合は消灯表示される。なお、この例では、図面において便宜上、マークの点灯表示を黒色の四角形のマークで表し、マークの消灯表示を白色の四角形のマークで表すこととする。第1特別図柄変動状態表示領域3E及び第2特別図柄変動状態表示領域3Fは、液晶表示装置3の表示画面の右下に配置される。なお、この例では、液晶表示装置3の表示画面に、第1特別図柄221が変動表示されているか否かを示す第1特別図柄変動状態表示領域3E、及び第2特別図柄231が変動表示されているか否かを示す第2特別図柄変動状態表示領域3Fが設けられているが、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が変動中か否かをそれぞれ示す表示領域を設けるようにすることもできる。
図161(a)に示すように、最初に、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bに第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が停止表示された状態で、第1始動記憶表示領域3Cに第1始動記憶が1個表示されているとともに、第2始動記憶表示領域3Dに第2始動記憶が1個表示されており、ここで、図161(b)に示すように、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は、第1始動記憶及び第2始動記憶に基づいて変動表示が開始される。このとき、第1始動記憶表示領域3C及び第2始動記憶表示領域3Dには、装飾図柄の変動表示開始に伴い1個分減算された第1始動記憶及び第2始動記憶の数が表示されることとなり、この例では、第1始動記憶及び第2始動記憶がともに非表示となる。また、このとき、第1装飾図柄31については、図156(a)に示す第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、特定演出パターンの1つである特定大当り変動演出1に対応する演出データ2が決定され、第2装飾図柄32については、図156(b)に示す第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、特定演出パターンの1つである特定ハズレ変動演出1に対応する演出データ22が決定されているものとする。
本実施形態では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、ともに上記のような特定演出パターンにより変動表示されている時に、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32との間で関連性のある演出(すなわち、この例では、第1装飾図柄31の表示を変更し、第3装飾図柄を表示する、装飾図柄の追加表示演出)が行われる。なお、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が、上記のような演出パターン以外の組合せで変動表示が行われる場合に、装飾図柄の追加表示演出を行ってもよい。また、このような演出パターンの組合せではなく、停止表示する装飾図柄に基づいて、装飾図柄の追加表示演出を行うようにしてもよい。
また、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動が開始されると、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマーク及び第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークがそれぞれ白色から黒色に変化し、第1特別図柄221及び第2特別図柄231が変動中であることを示す。
なお、この例では、第1装飾図柄31が「777」といった特定の組合せ態様(大当り態様)に決定されており、第2装飾図柄32が「773」のハズレ態様に決定されているものとする。これは、ちょうど、図159(d)に示す大当り時の表示領域追加パターン4に相当する。
第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動表示が、決定された演出データに基づいてそれぞれ行われた後、図161(c)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aには第1装飾図柄31の一部(左図柄)が変更された装飾図柄が表示され、これが非リーチ態様の変動表示となっており、左図柄に「5」が表示され、右図柄に「7」が表示されている(なお、ここでは、第1装飾図柄31について、その図柄の一部又は全部が変更された場合であっても、第1装飾図柄31と称する)。すなわち、第1装飾図柄31は、図159(d)の表示領域追加パターン4における追加表示領域決定用データ4−1に基づいて、決定された第1装飾図柄31の装飾図柄「777」の左図柄を「7」から「5」に変更したものである(図159(d)の表記に当てはめれば、「●」が「7」に対応し、「★」が「5」に対応する)。一方、第2装飾図柄表示領域3Bには第2装飾図柄32が表示され、これが非リーチ態様の変動表示となっており、左図柄に「7」が表示され、右図柄に「3」が表示されている。すなわち、第2装飾図柄32は、図159(d)の表示領域追加パターン4における追加表示領域決定用データ4−1に基づいて、決定された第2装飾図柄32の装飾図柄「773」をそのまま表示したものである(図159(d)の表記に当てはめれば、「●」が「7」に対応し、「A」が「3」に対応する)。このとき、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークと第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークは黒色の表示に維持され、第1特別図柄221及び第2特別図柄231が変動中であることを示している。
次に、図161(d)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aにおいて、図159(d)の表示領域追加パターン4における追加表示領域決定用データ4−1に基づいて第1装飾図柄31を変更した結果得られた第1装飾図柄31(ハズレ態様の装飾図柄「577」)が停止表示される。一方、第2装飾図柄表示領域3Bにおいて第2装飾図柄32(ハズレ態様の装飾図柄「773」)が表示される。このとき、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークと第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークは黒色の表示に維持され、第1特別図柄221及び第2特別図柄231が変動中であることを示している。ここで、第1装飾図柄表示領域3Aや第2装飾図柄表示領域3Bにおいて、表示されている装飾図柄が確定した表示状態でないことを示すために、装飾図柄を完全な停止表示とせず、僅かに揺れるような表示(揺れ変動表示)とするように構成することもできる。また、ここで、図161(e)に示すように、液晶表示装置3の表示画面において、第2装飾図柄表示領域3Bの下方に、現在の状況がリーチ態様である旨を示すメッセージ34(例えば、「リーチ!!」といったテキストメッセージ)が表示される。このメッセージ34は、上記のように、第1装飾図柄31を変更した結果得られた第1装飾図柄31がハズレ態様で停止表示されるため、大当り種別の判定結果が大当りである可能性がまだあることを遊技者に示すものである。また、このメッセージ34により、図158(b)に示した第3装飾図柄表示領域3Q−2や第3装飾図柄表示領域3Q−5といった、第1装飾図柄表示領域3Aや第2装飾図柄表示領域3Bとは異なる他の表示ラインでリーチ態様となっていることを遊技者に感じ取らせることができる。
次に、図161(f)に示すように、液晶表示装置3の表示画面において第2装飾図柄表示領域3Bの下方に配置される追加表示領域3Pに装飾図柄38が表示され、そこで、2つの第3装飾図柄33が変動表示される。ここで、第3装飾図柄33は、図159(d)の表示領域追加パターン4における追加表示領域決定用データ4−1に基づいて決定されたものであって、追加表示領域3Pに表示された装飾図柄38の中図柄(第3装飾図柄表示領域3Q−2の第3装飾図柄33)として「7」が、追加表示領域3Pに表示された装飾図柄38の左図柄(第3装飾図柄表示領域3Q−5の第3装飾図柄33)として「7」がそれぞれ決定されている(図159(d)の表記に当てはめれば、「●」が「7」に対応する)。このとき、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークと第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークは黒色の表示に維持され、第1特別図柄221及び第2特別図柄231が変動中であることを示している。
その後、図161(g)に示すように、2つの第3装飾図柄33が追加表示領域3Pにおいて停止表示される。ここで、第3装飾図柄表示領域3Q−2において、大当り態様である装飾図柄「777」が停止表示され、第3装飾図柄表示領域3Q−5において、大当り態様である装飾図柄「777」が停止表示されることになり、変更前の第1装飾図柄31における特定の組合せ態様が、ここで再現される。なお、この例では、リーチ態様の表示となっている表示ラインに対応する第3装飾図柄33のみ図柄「7」を表示したが、他の第3装飾図柄(図161の例では、追加表示領域3Pに表示される装飾図柄38の右図柄)に所定の数字を表示するようにしてもよい。
次に、図162(a)に示すように、追加表示領域3Pにおいて停止表示されていた第3装飾図柄33が非表示となり、第1装飾図柄表示領域3Aにおいて、本来の第1装飾図柄31の装飾図柄「777」が停止表示される。このとき、第2装飾図柄表示領域3Bにおいては、第2装飾図柄32の装飾図柄「773」の停止表示が維持されている。また、このとき、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークと第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークは黒色の表示に維持され、第1特別図柄221及び第2特別図柄231が変動中であることを示している。ここで、第1装飾図柄表示領域3Aや第2装飾図柄表示領域3Bにおいて、表示されている装飾図柄が確定した表示状態でないことを示すために、装飾図柄を完全な停止表示とせず、僅かに揺れるような表示(揺れ変動表示)とするように構成することもできる。
次に、図162(b)に示すように、第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークが黒色から白色の表示に変化して第2特別図柄231が停止したことが示され、第2装飾図柄表示領域3Bにおいて表示されている第2装飾図柄32が確定した表示状態となったことが示される。その後、図162(c)に示すように、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークが黒色から白色の表示に変化して第1特別図柄221が停止したことが示され、第1装飾図柄表示領域3Aにおいて表示されている第1装飾図柄31が確定した表示状態となったことが示される。
なお、上記のように、本実施形態では、各図柄が「7」で揃う「777」が装飾図柄である場合は、15R確変大当り確定である。また、各図柄が「3」で揃う「333」が装飾図柄である場合は、8R確変大当り以上確定であり、上記以外で3つの数字が揃う装飾図柄の場合は、4R通常大当り以上確定となっているが、こうした装飾図柄の停止表示に応じて大当り態様を定めることなく、他の方法によって大当り態様を定めるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、第1装飾図柄31、第2装飾図柄32とも、変動開始から3秒経過後に左図柄を停止し、さらにその3秒後に右図柄を停止し、中図柄が、それぞれの装飾図柄について決定された演出パターンの演出データにより規定される変動時間に応じた時間で停止される。第1装飾図柄31の演出パターンは、この例では、演出データ2であり、変動時間は60秒であり、第2装飾図柄32の演出パターンは、この例では、演出データ22であり、変動時間は50秒である。したがって、第1装飾図柄31は、左図柄の「5」(「7」から変更された図柄である)が変動開始から3秒後に停止し、右図柄の「7」が変動開始から6秒後に停止し、中図柄の「7」が、変動開始から60秒後に停止する。一方、第2装飾図柄32は、左図柄の「7」が変動開始から3秒後に停止し、右図柄の「3」が変動開始から6秒後に停止し、中図柄の「7」が、変動開始から50秒後に(例えば、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32が同時に変動を開始した場合は、第1装飾図柄31の中図柄より10秒早く)停止する。
このように、本発明の第7実施形態に係るパチンコ遊技機によれば、第3装飾図柄表示領域3Qには、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32が同時に変動表示される場合に、第1装飾図柄31、第2装飾図柄32、及び第3装飾図柄33が表示され、これによって、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32に関連性を持たせることができる。なお、第3装飾図柄は、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32が所定の条件を満たす場合に、その表示領域追加パターン(第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の停止態様)等に基づいて決定される。また、第1装飾図柄表示領域3Aに表示される第1装飾図柄31が大当りであっても、これを変更してハズレ態様での停止表示を行うため、第1装飾図柄表示領域3A及び第2装飾図柄表示領域3Bとは異なる表示領域(すなわち、他の表示ラインである第3装飾図柄表示領域3Q)においてリーチ態様の表示及び大当り態様の停止表示が行われる可能性があり、遊技者は、大当り種別の判定結果が大当りであるという期待感を持続させることができる。
次に、図163及び図164を参照して、第7実施形態のサブCPU71により実行されるプログラムの処理フローについて説明する。なお、上記の第5実施形態によるものと同一又は類似のステップについては、特に断らない限りその説明を省略する。なお、第7実施形態のメインCPU60により実行されるプログラムの処理フローについては、第1実施形態に関し説明したものと同様であるため、説明を省略する。ここでは特に、図161及び図162で示した第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動動作の制御に関する処理フローについて説明を行う。
サブCPU71は、副制御回路メイン処理、コマンド受信割込処理、タイマ割込処理、装飾図柄停止処理、演出パターン変更処理、コマンド解析処理、停止図柄決定処理、装飾図柄強制停止処理、演出パターン決定処理を実行するように構成されている。コマンド解析処理は、副制御回路メイン処理のサブルーチンとして実行される。装飾図柄停止処理及び演出パターン変更処理は、タイマ割込処理のサブルーチンとして実行される。停止図柄決定処理、演出パターン決定処理、及び装飾図柄強制停止処理は、コマンド解析処理のサブルーチンとして実行される。なお、コマンド受信割込処理に関しては、第1実施形態に関し説明したものと同様であるため、説明を省略する。
[副制御回路メイン処理]
本実施形態の副制御回路メイン処理は、図127に示した第5実施形態における副制御回路メイン処理と同様である。なお、サブCPU71は、後述の演出決定用乱数カウンタ、停止図柄決定用乱数カウンタ、装飾図柄決定用乱数カウンタ等の値の更新を行うほか、追加表示領域決定用乱数カウンタの値の更新を行う。
[タイマ割込処理]
本実施形態のタイマ割込処理は、図128に示した第5実施形態におけるタイマ割込処理と同様である。なお、サブCPU71は、タイマ更新処理(S7022)において、ワークRAM73に記憶される各種タイマ、例えば後述の表示領域追加可能タイマ、表示領域追加待機タイマ、表示領域追加実行タイマ等にセットされた値を更新(減算)する。
また、サブCPU71は、演出パターン変更処理(S7024)において、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の追加表示演出をするための制御を行う。演出パターン変更処理については、後で詳細に説明する。
[装飾図柄停止処理]
本実施形態の装飾図柄停止処理は、図129に示した第5実施形態における装飾図柄停止処理と同様である。
[演出パターン変更処理]
図163に示すように、演出パターン変更処理の最初のステップとして、サブCPU71は、表示領域追加可能フラグがオンであるか否かを判別する(S9041)。表示領域追加可能フラグがオフの場合(S9041:NO)、サブCPU71は、後述のステップS9044の処理に移る。一方、表示領域追加可能フラグがオンの場合(S9041:YES)、サブCPU71は、表示領域追加可能タイマが0であるか否かを判別する(S9042)。表示領域追加可能タイマが0でない場合(S9042:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。表示領域追加可能タイマが0の場合(S9042:YES)、サブCPU71は、表示領域追加可能フラグをオフにし(S9043)、その後、演出パターン変更処理を終了する。
ステップS9041でNOの場合、表示領域追加待機フラグがオンであるか否かを判別する(S9044)。表示領域追加待機フラグがオフの場合(S9044:NO)、サブCPU71は、後述のステップS9053の処理に移る。一方、表示領域追加待機フラグがオンの場合(S9044:YES)、サブCPU71は、表示領域追加待機タイマが0であるか否かを判別する(S9045)。表示領域追加待機タイマが0でない場合(S9045:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。表示領域追加待機タイマが0の場合(S9045:YES)、サブCPU71は、表示領域追加待機フラグをオフにし(S9046)、表示領域追加実行フラグをオンにし(S9047)、追加表示演出の期間を指定する表示領域追加実行タイマに所定値をセットする(S9048)。ここで、例えば、表示領域追加実行タイマにセットされる所定値は40sに相当する値である。本実施形態では、第1装飾図柄31が第2装飾図柄32に次いで特定演出パターンに決定されるまでの猶予期間を規定する表示領域追加可能タイマに1sに相当する値がセットされ、表示領域追加の実行を待機する表示領域追加待機タイマに1sに相当する値がセットされ、ここで、表示領域追加実行タイマに40sに相当する値がセットされる。そうすると、特定演出パターンで最短の変動時間は、特定ハズレ変動演出1(演出データ22)の50sであるため、表示領域追加可能タイマ、表示領域追加待機タイマ、及び表示領域追加実行タイマの合計時間42sは、この変動時間50sを超えないようになっている。
ステップS9048の後、サブCPU71は、追加表示領域決定処理を行う(S9049)。この追加表示領域決定処理は、追加表示領域決定用乱数カウンタから追加表示領域決定用乱数を抽出し、図157に示す追加表示領域決定用テーブルを参照し、抽出した追加表示領域決定用乱数、及び表示領域追加パターン(第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の停止態様)に基づいて、セットする追加表示領域決定用データを決定する。図157に示すように、この例では、追加表示領域決定用テーブルとして、大当り時とハズレ時で異なるテーブルを用いるように構成されているが、同一のテーブルとしてもよい。また、この例では、追加表示領域決定用データは、追加表示領域決定用乱数、及び第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の停止態様のパターンに応じて、追加表示領域決定用データ1−1〜11−3の28種類のデータが用意されている。
次に、決定された追加表示領域決定用データをセットし(S9050)、セットされた追加表示領域決定用データに基づいて、変更する装飾図柄データをセットし(S9051)、表示領域追加データをセットし(S9052)、その後、演出パターン変更処理を終了する。装飾図柄データは、第1装飾図柄31を変更して第1装飾図柄表示領域3Aに表示する第1装飾図柄31(図161参照)を生成するためのデータであり、図159及び図160に示すような、記号「★」で表される図柄(数字)を既存の図柄と入れ替えるためのデータである。また、表示領域追加データは、追加表示領域3Pに第3装飾図柄33を追加表示して、当該第3装飾図柄33を非表示として表示領域追加状態が終了する直前までの演出を行うためのデータである。
ステップS9044でNOの場合、表示領域追加実行フラグがオンであるか否かを判別する(S9053)。表示領域追加実行フラグがオフの場合(S9053:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。一方、表示領域追加実行フラグがオンの場合(S9053:YES)、サブCPU71は、表示領域追加実行タイマが0であるか否かを判別する(S9054)。表示領域追加実行タイマが0でない場合(S9054:NO)、サブCPU71は、演出パターン変更処理を終了する。表示領域追加実行タイマが0の場合(S9054:YES)、サブCPU71は、表示領域追加終了データをセットし(S9055)、表示領域追加実行フラグをオフにし(S9056)、演出パターン変更処理を終了する。表示領域追加終了データは、表示領域追加状態が終了するまでの演出を行うためのデータである。このデータにより、第1装飾図柄表示領域3Aに表示された第1装飾図柄31が元の第1装飾図柄31に戻され、追加表示領域3Pに表示された第3装飾図柄33の表示が終了し(追加表示演出の終了)、元の演出データに基づく装飾図柄の変動表示及び演出表示に戻るようになる。
このように、演出パターン変更処理では、表示領域追加可能フラグ、表示領域追加可能タイマ、表示領域追加待機フラグ、表示領域追加待機タイマ、表示領域追加実行フラグ、及び表示領域追加実行タイマの内容を判別して、装飾図柄の追加表示演出を制御する。表示領域追加可能フラグは、後述する、図164の演出パターン決定処理によって、第2装飾図柄に関して特定演出パターンが決定された場合にオンにセットされ、この表示領域追加可能フラグがオンのときに、第1装飾図柄に関して特定演出パターンが決定されると(すなわち、第2装飾図柄に関して特定演出パターンが決定された後、第1装飾図柄に関して特定演出パターンが決定されると)、表示領域追加可能フラグがオフにされるとともに、表示領域追加待機フラグがオンにされる。ただし、この例では、表示領域追加可能タイマによって、第2装飾図柄に関して特定演出パターンが決定された後、第1装飾図柄に関して特定演出パターンが決定されるタイミングが1秒以上離れると、表示領域追加待機フラグがオンにならないように制御される(表示領域追加可能フラグがオフにリセットされる)。
次に、演出パターン変更処理では、表示領域追加待機フラグがオンにセットされると、その間、表示領域追加待機タイマ(この例では、1秒)が0になるのを監視して、追加表示演出の実行を待機する。演出パターン変更処理は、表示領域追加待機タイマが0になると、表示領域追加実行フラグをオンにセットして、装飾図柄の追加表示演出を開始する。装飾図柄の追加表示演出の時間は、表示領域追加実行タイマ(この例では、40秒)によって管理される。
[コマンド解析処理]
本実施形態のコマンド解析処理は、図131及び図132に亘って示した第5実施形態におけるコマンド解析処理と同様である。ここで、サブCPU71は、特別図柄変動状態表示設定処理(S7069、S7071、S7079)において、液晶表示装置3の表示画面の右下に表示される、第1特別図柄変動状態表示領域3E及び第2特別図柄変動状態表示領域3Fの表示について制御を行う。すなわち、第1特別図柄強制停止コマンド又は第1特別図柄停止コマンドを受信した場合は、第1特別図柄に対応する第1装飾図柄31が表示されている表示領域に対応する特別図柄変動状態表示領域(3E、3F)において、特別図柄変動状態を表すマークを消灯させるためのデータをセットし、第2特別図柄強制停止コマンド又は第2特別図柄停止コマンドを受信した場合は、第2特別図柄に対応する第2装飾図柄32が表示されている表示領域に対応する特別図柄変動状態表示領域(3E、3F)において、特別図柄変動状態を表すマークを消灯させるためのデータをセットする。
一方、第1特別図柄変動開始コマンドを受信した場合は、第1特別図柄に対応する第1装飾図柄31が表示されている表示領域に対応する特別図柄変動状態表示領域(3E、3F)において、特別図柄変動状態を表すマークを点灯させるためのデータをセットし、第2特別図柄変動開始コマンドを受信した場合は、第2特別図柄に対応する第2装飾図柄32が表示されている表示領域に対応する特別図柄変動状態表示領域(3E、3F)において、特別図柄変動状態を表すマークを点灯させるためのデータをセットする。
[停止図柄決定処理]
本実施形態の停止図柄決定処理は、図133で示した第5実施形態における停止図柄決定処理と同様である。
[装飾図柄強制停止処理]
本実施形態の装飾図柄強制停止処理は、図134で示した第5実施形態における装飾図柄強制停止処理と同様である。
[演出パターン決定処理]
図164に示すように、演出パターン決定処理の最初のステップとして、サブCPU71は、演出決定用乱数カウンタから演出決定用乱数を抽出する(S9111)。演出決定用乱数カウンタの値は、副制御回路メイン処理が実行される周期的なタイミングで乱数更新処理によって更新される。これにより、演出決定用乱数は、無作為に抽出された値となる。
次に、サブCPU71は、受信した変動パターン指定コマンドがh0〜h8であるか否かを判別する(S9112)。変動パターン指定コマンドは、図123(a)、図123(b)に示す特別図柄変動パターン決定用テーブルと同様の特別図柄変動パターン決定用テーブルを用いて決定され、メインRAM62の所定の領域に記憶された後、副制御回路7(サブCPU71)に送信されたものである。受信した変動パターン指定コマンドがh0〜h8でない場合(S9112:NO)、サブCPU71は、後述のステップS9123の処理に移る。受信した変動パターン指定コマンドがh0〜h8である場合(S9112:YES)、サブCPU71は、図156(a)に示す第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、演出決定用乱数と変動パターン指定コマンドとに基づいて決定された演出データをワークRAM73にセットする(S9113)。このようにしてセットされた演出データに基づき、第1装飾図柄31の変動表示やそれらに対応する所定の演出が行われることとなる。また、判定結果がハズレである場合の変動パターン指定コマンド(例えば、h6〜h8)においては、演出パターンがリーチ態様であるか否かに応じて、選択する装飾図柄が異なるよう演出データが調整されている。すなわち、演出パターンがハズレ且つリーチを示すものであれば、停止図柄決定処理においてセットされたリーチ変動時用装飾図柄が使用され、演出パターンがハズレを示すものであれば、停止図柄決定処理においてセットされたハズレ変動時用装飾図柄が使用されることになる。
次に、サブCPU71は、第1装飾図柄変動フラグをオンにセットする(S9114)。次に、サブCPU71は、セットした演出データに対応する値(変動時間)を第1装飾図柄変動タイマにセットする(S9115)。
次に、サブCPU71は、セットした演出データが特定演出パターンに対応する演出データ2、演出データ4、演出データ14の何れかであるか否かを判別する(S9116)。この例では、装飾図柄の追加表示演出を行う条件として、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32がともに、特定演出パターンによる演出が実行されるよう決定されることであるため、ここでは、第1装飾図柄31の演出パターンが、特定演出パターンであるか否かを判別している。また、この例では、第2装飾図柄32の特定演出パターン決定が、所定の時間だけ第1装飾図柄31の特定演出パターン決定より早くなされた場合にのみ、装飾図柄の追加表示演出を行うこととしている。特定演出パターンに対応する演出データではない場合(S9116:NO)、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。特定演出パターンに対応する演出データである場合(S9116:YES)、サブCPU71は、表示領域追加可能フラグがオンであるか否かを判別する(S9117)。
表示領域追加可能フラグがオフである場合(S9117:NO)、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。一方、表示領域追加可能フラグがオンの場合(S9117:YES)、サブCPU71は、表示領域追加可能フラグをオフにセットし(S9118)、表示領域追加可能タイマをクリアする(S9119)。その後、サブCPU71は、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の停止態様から、表示領域追加パターンが、図159及び図160に示すようなパターン1〜11に該当するか否かを判別する(S9120)。いずれの表示領域追加パターンにも該当しない場合(S9120:NO)、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。一方、パターン1〜11のいずれかに該当する場合(S9120:YES)、サブCPU71は、表示領域追加待機フラグをオンにセットし(S9121)、表示領域追加待機タイマに所定値をセットする(S9122)。例えば、所定値は、1sに相当する値である。ここで、表示領域追加待機フラグをオンにセットし、表示領域追加待機タイマに所定値をセットすることにより、表示領域追加待機タイマにセットされた時間だけ装飾図柄の追加表示演出が待機状態となる。表示領域追加待機フラグがオンであるか否かは、上記の図163に示す演出パターン変更処理のステップS9044で判別され、そこで表示領域追加待機フラグがオンであると判別され、かつ、ステップS9045で表示領域追加待機タイマが0と判別された場合に、装飾図柄の追加表示演出が開始される。なお、この例では、表示領域追加待機タイマにセットする所定値を1sに相当する値としているが、これに限定されるものではない。なお、この例では、第2装飾図柄32の特定演出パターン決定が、所定の時間だけ第1装飾図柄31の特定演出パターン決定より早くなされた場合にのみ、装飾図柄の追加表示演出を行うように構成されるが、第1装飾図柄31の特定演出パターン決定が、第2装飾図柄32の特定演出パターン決定より早くなされた場合に、装飾図柄の追加表示演出を行うようにしてもよい。また、上記条件を満たした場合であっても、所定の別の条件に応じて、装飾図柄の表示領域追加を行わないように制御することもできる。
ステップS9112でNOの場合、ステップS9123において、サブCPU71は、図156(b)に示す第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、演出決定用乱数と変動パターン指定コマンドとに基づいて決定された演出データをワークRAM73にセットする。このようにしてセットされた演出データに基づき、第2装飾図柄32の変動表示やそれらに対応する所定の演出が行われることとなる。また、判定結果がハズレである場合の変動パターン指定コマンド(例えば、h13〜h15)においては、演出パターンがリーチ態様であるか否かに応じて、選択する装飾図柄が異なるよう演出データが調整されている。すなわち、演出パターンがハズレ且つリーチを示すものであれば、停止図柄決定処理においてセットされたリーチ変動時用装飾図柄が使用され、演出パターンがハズレを示すものであれば、停止図柄決定処理においてセットされたハズレ変動時用装飾図柄が使用されることになる。
次に、サブCPU71は、第2装飾図柄変動フラグをオンにセットする(S9124)。次に、サブCPU71は、セットした演出データに対応する値(変動時間)を第2装飾図柄変動タイマにセットする(S9125)。
次に、サブCPU71は、セットした演出データが特定演出パターンに対応する演出データ22であるか否かを判別する(S9126)。この例では、装飾図柄の追加表示演出を行う条件として、第2装飾図柄32において特定演出パターンによる演出が実行されるよう決定された後、所定時間内に、第1装飾図柄31において特定演出パターンによる演出が実行されるよう決定されることであるため、ここで、第2装飾図柄の演出パターンが、特定演出パターンであるか否かを判別している。特定演出パターンに対応する演出データではない場合(S9126:NO)、サブCPU71は、演出パターン決定処理を終了する。特定演出パターンに対応する演出データである場合(S9126:YES)、サブCPU71は、表示領域追加可能フラグをオンにセットし(S9127)、表示領域追加可能タイマに所定値をセットし(S9128)、その後、演出パターン決定処理を終了する。例えば、所定値は1sに相当する値である。このようにセットすることにより、表示領域追加可能タイマをセットしてから1s以内に(すなわち、第2装飾図柄32について特定演出パターンの決定が行われてから1s以内に)、第1装飾図柄31の演出パターンが特定演出パターンに決定された場合に、装飾図柄の追加表示演出を行うことになる。なお、この例では、所定値を1sに相当する値としているが、これに限定されるものではなく、様々な時間をセットすることができる。なお、この例では、第2装飾図柄32に関し特定演出パターンが決定された場合に、表示領域追加可能フラグをオンにセットしているが、特定演出パターンが決定された場合に抽選を行って、当該抽選で当選した場合のみ、表示領域追加可能フラグをオンにセットして第1装飾図柄31に関し特定演出パターンが決定されるのを待つようにしてもよい。
次に、本発明に係る他の実施形態として、液晶表示装置の変形例、及び装飾図柄の追加表示演出の変形例について図165〜169を参照して説明する。なお、先述した第1実施形態等によるものと同一又は類似の構成要素等については、同一符号を付してその説明を省略する。
[液晶表示装置]
図165は、液晶表示装置の変形例を示している。図165に示すように、本実施形態においては、メインとなる液晶表示装置3に加え、サブ液晶表示装置3’が設けられている。サブ液晶表示装置3’は、液晶表示装置3の上方を初期位置として配置されており、この初期位置から、サブ液晶表示装置3’の下部が液晶表示装置3の上部に達するまで動作し得るように構成されている。サブ液晶表示装置3’の表示画面には、所定条件下で、追加表示領域3Pが設けられ、装飾図柄の追加表示演出の際に装飾図柄38が表示される。この例では、第1装飾図柄31については、図156(a)に示す第1装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、特定演出パターンの1つである特定大当り変動演出1に対応する演出データ2が決定され、第2装飾図柄32については、図156(b)に示す第2装飾図柄演出パターン決定用テーブルを参照して、特定演出パターンの1つである特定ハズレ変動演出1に対応する演出データ22が決定されているものとする。なお、この例では、第1装飾図柄31が「666」の大当り態様に決定されており、第2装飾図柄32が「567」のハズレ態様に決定されているものとする。これは、ちょうど、図159(b)に示す大当り時の表示領域追加パターン2に相当するが、これに対応する追加表示演出については、図159(b)に示す、追加表示領域決定用データ2−1〜2−3以外の追加表示領域決定用データが用いられている。
図165(a)に示すように、最初に、液晶表示装置3の表示画面において、第1装飾図柄表示領域3Aに第1装飾図柄31が変動表示され、第2装飾図柄表示領域3Bに第2装飾図柄32が変動表示されている。この第1装飾図柄31は、第1装飾図柄31の左図柄「6」を「5」に変更し、右図柄「6」を「7」に変更したものとなっており、図165(b)では、左図柄「5」と右図柄「7」が停止表示されている。一方、第2装飾図柄表示領域3Bには、第2装飾図柄32がそのまま変動表示されており、図165(b)では、左図柄「5」と右図柄「7」が停止表示されている。また、このとき、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークと第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークは黒色の表示に維持され、第1特別図柄221及び第2特別図柄231が変動中であることを示している。
次に、図165(c)に示すように、第1装飾図柄表示領域3Aに表示された第1装飾図柄31が、装飾図柄「567」で停止表示され、第2装飾図柄表示領域3Bに表示された第2装飾図柄32が、装飾図柄「567」で停止表示される。また、このとき、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークと第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークは黒色の表示に維持され、第1特別図柄221及び第2特別図柄231が変動中であることを示している。ここで、サブ液晶表示装置3’の表示画面に、現在の状況がリーチ態様である旨を示すメッセージ34(例えば、「リーチ!!」といったテキストメッセージ)が表示される。このメッセージ34は、上記のように、第1装飾図柄31を変更した結果得られた第1装飾図柄31がハズレ態様で停止表示されるため、大当り種別の判定結果が大当りである可能性がまだあることを遊技者に示すものである。
次に、図165(d)に示すように、サブ液晶表示装置3’の表示画面の追加表示領域3Pにおいて、装飾図柄38が表示され、そこで、3つの第3装飾図柄33(装飾図柄38の左図柄、中図柄、右図柄)が変動表示される。図161及び図162の例では、追加表示領域3Pは、液晶表示装置3の表示画面において、第2装飾図柄表示領域3Bの下方に配置されていたが、この例では、サブ液晶表示装置3’の表示画面のほぼ全域に亘って配置されている。ここで、第3装飾図柄33は、図159(b)に従って決定されたものではないが、「768」と決定されているものとする。また、このとき、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークと第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークは黒色の表示に維持され、第1特別図柄221及び第2特別図柄231が変動中であることを示している。
その後、図165(e)に示すように、追加表示領域3Pに表示された装飾図柄38の左図柄「7」と右図柄「8」が停止表示され、中図柄は変動表示されている。第1装飾図柄表示領域3Aと第2装飾図柄表示領域3Bには、それぞれ、装飾図柄「567」、装飾図柄「567」の停止表示が維持されており、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークと第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークは黒色のままである。
次に、図165(f)に示すように、追加表示領域3Pに表示された装飾図柄38の中図柄「6」が停止表示され、追加表示領域3Pに装飾図柄「768」が停止表示されることになる。このときも、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークと第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークは黒色のままである。この状態において、第1装飾図柄表示領域3Aに表示された第1装飾図柄31、第2装飾図柄表示領域3Bに表示された第2装飾図柄32、及び追加表示領域3Pに表示された装飾図柄38は、すべてハズレ態様の表示となっているが、図158(b)に示す、第3装飾図柄表示領域3Q−2(この例では、追加表示領域3Pが第1装飾図柄表示領域3Aの上側に位置するが、図158(b)に示すように、追加表示領域3Pが第2装飾図柄表示領域3Bの下側に位置するものと仮定して第3装飾図柄表示領域3Q−2に当てはめるものとする)に関しては、リーチ態様の表示を経て、「666」という大当り態様の停止表示となっている。
ここで、サブ液晶表示装置3’は、サブ液晶表示装置3’の下部が液晶表示装置3の上部に達するまで移動する。そこで、サブ液晶表示装置3’の下部が液晶表示装置3の上部に達すると、図165(g)に示すように、液晶表示装置3’の表示画面においては、それまで追加表示領域3Pに表示されていた装飾図柄38が消去され、液晶表示装置3の表示画面においては、第1装飾図柄表示領域3Aに表示された第1装飾図柄31が装飾図柄「666」の停止表示に変化する。なお、第2装飾図柄表示領域3Bには、変わらず第2装飾図柄32の装飾図柄「567」が表示されている。その後、サブ液晶表示装置3’は、元の位置に移動する。このように、サブ液晶表示装置3’を移動させ、所定のタイミングで、液晶表示装置3の表示画面とサブ液晶表示装置3’に亘って構成されていた特定の組合せ態様である装飾図柄「666」を、液晶表示装置3の表示画面の第1装飾図柄表示領域3Aに表示させることで、遊技者に、サブ液晶表示装置3’の移動によって、液晶表示装置3の表示画面の表示内容が影響を受け、第1装飾図柄表示領域3Aで大当り態様の表示がされたかのように見せることができる。
この後、図165(h)に示すように、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークと第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークが黒色から白色に変化したことによって、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が終了したことが示され、第1装飾図柄表示領域3Aに表示された第1装飾図柄31及び第2装飾図柄表示領域3Bに表示された第2装飾図柄32が確定した表示状態となる。なお、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が停止表示された状態であるにもかかわらず、第1特別図柄変動状態表示領域3Eに表示される四角形のマークと第2特別図柄変動状態表示領域3Fに表示される四角形のマークが黒色であるような場合は、第1装飾図柄表示領域3Aや第2装飾図柄表示領域3Bにおいて、表示されている装飾図柄が確定した表示状態でないことを示すために、装飾図柄を完全な停止表示とせず、僅かに揺れるような表示(揺れ変動表示)とするように構成することもできる。
なお、サブ液晶表示装置3’を、サブ液晶表示装置3’の下部が液晶表示装置3の上部より下方の位置になるまで移動させて、液晶表示装置3の表示画面前方に、サブ液晶表示装置3’の少なくとも一部が配置されるように制御してもよい。また、液晶表示装置3及びサブ液晶表示装置3’の双方において装飾図柄の停止表示が行われた後、遊技者が操作ボタン等の操作をすることで初めて、サブ液晶表示装置3’が液晶表示装置3の方向に移動するようにし、遊技者が操作ボタン等の操作を行わない場合は、上述のような、サブ液晶表示装置3’が液晶表示装置3に影響を与えたかのような演出を行わないようにしてもよい。
このように、本実施形態の上記変形例によれば、サブ液晶表示装置3’の表示画面に追加表示領域3Pが配置され、そこに表示された装飾図柄38、液晶表示装置3の表示画面に表示された第1装飾図柄31、及び第2装飾図柄32によって第3装飾図柄表示領域3Qが形成され、この表示領域に応じた表示ライン上で大当り態様が表示されるようにして、遊技者が、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32がハズレ態様でも大当りを期待することができ、こうしたサブ液晶表示装置3’を加えた追加表示演出により、遊技の単調性が排除され、結果的に、遊技に対する興趣性の向上につながる。
また、サブ液晶表示装置の表示画面には、所定の演出画像が表示されていてもよく、また、普通図柄や普通図柄保留数、特別図柄保留数等を表示するようにしてもよい。これにより、メインとなる液晶表示装置の表示画面において装飾図柄の他の演出画像を表示するためのスペースをより広大に確保することができる。サブ液晶表示装置の数は2つ以上であってもよい。また、サブ液晶表示装置の初期位置は、メインとなる液晶表示装置から斜め方向にあってもよく、また、上下方向と左右方向とを組み合わせた位置関係にあってもよい。
図166は、装飾図柄の追加表示演出の変形例を示している。この変形例においては、図166(a)に示すように、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32が同時に変動表示されていて、且つ、何れか一方の装飾図柄(この例では、第2装飾図柄33)が大当り態様ではない特定の態様(この例では、「123」)で停止表示された場合に、これらの装飾図柄の組合せが表示領域追加パターンに該当し、図166(b)に示すように、装飾図柄の追加表示演出が行われ、追加表示領域3Pに装飾図柄38が表示される。なお、この例では、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32は特定演出パターンに決定されたものではなく、これとは無関係に追加表示演出が行われる。
図167は、装飾図柄の追加表示演出の他の変形例を示している。この変形例においては、図167(a)に示すように、液晶表示装置3の表示画面において、第1装飾図柄31及び第2装飾図柄32の変動表示が行われている間に、液晶表示装置3の表示画面の下側に、ボタン操作を促すメッセージ34(例えば、「ボタンプッシュだ!!」といったテキストメッセージ)が表示され、遊技者がここで、操作ボタンを操作すると、これらの装飾図柄の組合せが表示領域追加パターンに該当し、図167(b)に示すように、装飾図柄の追加表示演出が行われ、追加表示領域3Pに装飾図柄38が表示される。
図168は、装飾図柄の追加表示演出の他の変形例を示している。この変形例においては、図168(a)に示すように、液晶表示装置3の表示画面において、第1装飾図柄31が変動表示され、第2装飾図柄32が停止表示されている状態(例えば、装飾図柄「113」で停止表示されている)で、液晶表示装置3の表示画面の下側に、遊技者に対する指令を表すメッセージ34(例えば、「同じ図柄で停止させろ!!」といったテキストメッセージ)が表示される。遊技者がここで、第1装飾図柄31を、停止表示されている第2装飾図柄32の装飾図柄と同じ装飾図柄になるよう(1つ又は複数の)操作ボタンを操作した結果、第1装飾図柄31がその装飾図柄(例えば、「113」)で停止表示されると、図168(b)に示すように、液晶表示装置3の表示画面の下側に、指令が達成された旨のメッセージ34(例えば、「達成!!」といったテキストメッセージ)が表示される。ここで、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32はともに停止表示されるが、この場合に、これらの装飾図柄の組合せが表示領域追加パターンに該当し、図168(c)に示すように、装飾図柄の追加表示演出が行われ、追加表示領域3Pに装飾図柄38が表示される。なお、ここで、第1装飾図柄31を第2装飾図柄32に一致させるかどうかは、遊技者の操作ボタン等の操作タイミングや操作順に応じて決定してもよいし、そのような操作とは関係なく、他の条件によって決定してもよい。当該他の条件によって決定する場合では、遊技者が操作ボタンを操作したか否かや、パチンコ遊技機1が操作ボタン自体を備えているか否か等と関係なく決定することもできる。
図169は、装飾図柄の追加表示演出の他の変形例を示している。この変形例においては、図169(a)に示すように、液晶表示装置3の表示画面において、第1装飾図柄31が変動表示され、第2装飾図柄32が停止表示されている状態(例えば、装飾図柄「113」で停止表示されている)で、液晶表示装置3の表示画面の下側に、遊技者に対する指令を表すメッセージ34(例えば、「レバーを引いてA図柄を停止表示させろ!!」といったテキストメッセージ)が表示される。遊技者がここで、第1装飾図柄31の中図柄が、図柄「A]になるようレバーを操作した結果、第1装飾図柄31がその図柄「A」で停止表示されると、図169(b)に示すように、液晶表示装置3の表示画面の下側に、指令が達成された旨のメッセージ34(例えば、「達成!!」といったテキストメッセージ)が表示される。ここで、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32はともに停止表示されるが、この場合に、これらの装飾図柄の組合せが表示領域追加パターンに該当し、図169(c)に示すように、装飾図柄の追加表示演出が行われ、追加表示領域3Pに装飾図柄38が表示される。また、この例では、第1装飾図柄31に停止表示されている図柄「A」は、大当りとなりえない図柄であるため、例えば、装飾図柄38の変動表示が開始されるタイミング等で、再び変動表示される。なお、ここで、第1装飾図柄31の中図柄を図柄「A」で停止表示させるかどうかは、遊技者のレバーの操作タイミングに応じて決定してもよいし、そのような操作とは関係なく、他の条件によって決定してもよい。当該他の条件によって決定する場合では、遊技者がレバーを操作したか否かや、パチンコ遊技機1がレバー自体を備えているか否か等と関係なく決定することもできる。
なお、上述の図165〜図169に示す変形例において、装飾図柄の追加表示演出によって追加表示領域3Pに装飾図柄38が表示された場合、その追加表示領域3Pや装飾図柄38の個々の図柄についての表示期間を様々な方法で規定することができる。例えば、複数の特別図柄の変動に跨ってもよいし、第1特別図柄及び第2特別図柄の何れか一方又は双方の変動が終了するまでとしてもよいし、大当り遊技が実行されるまでとしてもよいし、所定の操作手段が遊技者によって操作されるまでとしてもよい。
なお、本発明は、上述した実施の形態には限定されず、種々に設計変更可能である。
本発明の第7実施形態に係るパチンコ遊技機では、第1始動記憶に基づいた第1装飾図柄31の変動開始と第2始動記憶に基づいた第2装飾図柄32の変動開始が所定期間内に行われ、かつ、この条件を満たす第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の双方が特定演出パターンに決定されたことを契機として、装飾図柄の追加表示演出を行うが、このような契機として他の様々な条件を採用することができる。例えば、所定の抽選(乱数抽選等)を行い、この抽選に当選した場合、第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の何れか一方又は双方の演出パターンが、大当り変動演出(又は特定のハズレ変動演出)である場合、変動表示が開始されていない特別図柄(装飾図柄)に関する始動記憶に大当り情報が含まれている場合、又は第1装飾図柄31と第2装飾図柄32の何れか一方又は双方の変動表示終了後の所定の当選(突確や小当り)に移行する場合等、様々な契機が考えられる。また、装飾図柄の追加表示演出を行うタイミングとしては、例えば、装飾図柄が同時に変動表示しているとき、一方の装飾図柄が変動表示しているとき、双方の装飾図柄が停止表示しているとき等、様々なタイミングが考えられる。
また、上述した契機が一つ成立したことに基づいて、装飾図柄の追加表示演出の実行を複数回繰り返して行うように制御することもできる。また、普通図柄に対応する装飾図柄を設け、その普通図柄に対応する装飾図柄と、特別図柄に対応する装飾図柄とに基づいて装飾図柄の追加表示演出を実行するか否かを判別してもよい。また、装飾図柄の追加表示演出がされている状態において、大当り態様で停止表示された場合には、元に戻らないようにしてもよい。またさらに、第1装飾図柄31に対応する第1特別図柄221が変動表示されているか停止表示されているかを示す第1特別図柄変動状態表示領域3E、及び第2装飾図柄32に対応する第2特別図柄231が変動表示されているか停止表示されているかを示す第2特別図柄変動状態表示領域3Fを、それぞれ装飾図柄に関する変動表示状態を示すものとしてもよく、また、これらの特別図柄変動状態表示領域(3E、3F)を設けないようにすることもできる。