JP6122117B2 - エアロゾル粒子の粒径を特定する方法及び装置 - Google Patents

エアロゾル粒子の粒径を特定する方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明はエアロゾル粒子の粒径分布を特定する方法及び装置に関する。
大気中、又は他の気体中の粒子がエアロゾル又はエアロゾル粒子として知られている。それらの粒子は、自然の気体前駆体及び人為的な気体前駆体の化学反応によって大気中に形成される場合があるか、エンジン及び発電所内の燃焼によって形成される場合があるか、又はエアロゾル粒子を使用若しくは生成する塗装工場のような施設からの放出に起因する場合がある。これらのエアロゾル粒子は、大気汚染(スモッグ)と、気候バランス(雲形成、放射線の吸収、放出及び散乱)との両方において大きな役割を果たす。さらに、例えば、微粒子のように、エアロゾル粒子の形成によっては、健康への脅威になるおそれがあるものもある。それゆえ、エアロゾル粒子の粒径及び組成を効率的に、かつ高い感度で測定する方法及びデバイスを提供することが重要である。
上記の技術分野に関連する方法及び装置が既知である。例えば、特許文献1(Jayne、Worsnop、Kolb)は、質量分析計に結合される、エアロゾル粒子の粒径を特定する装置と、対応する測定方法とを記載している。この装置では、エアロゾル粒子が同伴された気体を特許文献2(McMurry他)において記載されているようなユニットに通すことによって、エアロゾル粒子ビームが形成される。その後、エアロゾル粒子ビームからパルスが形成され、エアロゾル粒子の粒径を特定するために、エアロゾル粒子の飛行時間が測定される。
そのような既知の装置及び方法の不都合な点は、エアロゾル粒子の飛行時間を測定するために、エアロゾル粒子からなる1つのパルスが生成され、エアロゾル粒子の飛行時間が測定されることである。その後、エアロゾル粒子からなる次のパルスが生成され、この次のパルス中のエアロゾル粒子の飛行時間が測定される。連続したエアロゾル粒子ビームから、そのようなパルス状のエアロゾル粒子ビームを形成する結果として、測定の分解能及び感度を同時に最適化することはできない。より高い飛行時間分解能を与えるためには、デューティサイクルを小さくし、結果として感度を下げることと引き換えに、エアロゾル粒子ビームの狭いパルスを形成することしか可能でない。又は、より小さなデューティサイクル及び高い感度を与えるためには、広いパルスに起因して飛行時間分解能が低くなることと引き換えに、エアロゾル粒子ビームの広いパルスを形成することでしか可能でない。
米国特許第6,040,574号 米国特許第5,270,542号
本発明の目的は、従来技術から既知であるのと同じ測定速度及び粒径分解能を与えながら、より高い信号対雑音比でエアロゾル粒子の粒径分布を特定できるようにする、最初に言及された技術分野に関連する方法及び装置を考案することである。
本発明の解決策は独立請求項の特徴によって規定される。本発明によれば、本方法は、被変調エアロゾル粒子ビームを生成するために変調関数によって制御されるエアロゾル粒子ゲートを用いてエアロゾル粒子ビームを変調するステップと、ドリフト領域を通るように前記被変調エアロゾル粒子ビームを誘導するステップと、前記被変調エアロゾル粒子ビームが前記ドリフト領域を通り抜けた後に、前記被変調エアロゾル粒子ビームの信号を測定するステップと、前記エアロゾル粒子の前記粒径分布を特定するために前記変調関数と前記信号との相関を計算するステップとを含む。さらに、本発明によれば、本装置は、エアロゾル粒子ビームから被変調エアロゾル粒子ビームを生成するために変調関数によって制御されるエアロゾル粒子ゲートと、前記被変調エアロゾル粒子ビームが通るように誘導可能なドリフト領域と、前記被変調エアロゾル粒子ビームが前記ドリフト領域を通り抜けた後に、前記被変調エアロゾル粒子ビームの信号を測定可能な検出器と、前記エアロゾル粒子の前記粒径分布を特定するために、前記変調関数と前記信号との相関を計算可能な計算ユニットとを備える。
本発明によれば、異なる変調関数が用いられる場合がある。例えば、周波数掃引又は「チャープ」のような連続関数を変調関数として用いることができる。別の例として、不連続2値関数を変調関数として用いることができる。いずれの場合でも、その変調関数は、0シフトにおいて高値を有し、他の全てのシフトの場合に小さな値又は低値を有する自己相関を示すことができる。例えば、不連続2値関数の場合、変調関数はバーカーコードとすることができ、その自己相関は、他の全てのシフトにおける値と比べて0シフトにおいて非常に高いピークを有する3値関数である。
エアロゾル粒子ビームを変調関数の形状に変調し、変調関数と信号との相関を計算する利点は、依然としてドリフト時間分布、それゆえ、エアロゾル粒子の粒径分布を得られるようにしながら、2つ以上のエアロゾル粒子パルスがドリフト領域を同時に通り抜けられることである。したがって、本発明は、より高い飛行時間分解能を与えるために、かつ同時に、より小さなデューティサイクルを、それゆえ、高い感度を与えるために、エアロゾル粒子ビームの狭いパルスの形成を可能にするという利点を有する。
有利には、変調関数の自己相関は2値関数である。これは、相関を計算しても、粒径分布の中に更なる特徴を導入しないという利点を有する。
一変形形態では、変調関数の自己相関は、側波帯が小さな鋭いピークを含むことができる。例えば、側波帯は2値、3値又は4値以上を含む場合がある。これは、相関を計算しても、粒径分布に更なる特徴を導入しないという利点を有する。
代替的には、変調関数の自己相関は2値関数ではなく、鋭いピーク及び低い側波帯も含まない場合がある。
好ましくは、変調関数は2値関数である。したがって、変調関数はビット列によって表すことができる。これは、エアロゾル粒子の飛行方向において被変調エアロゾル粒子ビームが変調関数の形状を有するように、エアロゾル粒子ビームを変調するのが簡単であるという利点を有する。一変形形態では、変調関数は2値関数に基づくが、2値関数のビット間に平滑化された段差を与える。これは、相関を計算する前に、エアロゾル粒子ゲート後方の領域におけるエアロゾル粒子の枯渇又は蓄積、及び被変調エアロゾル粒子ビーム内のエアロゾル粒子の尾引き又は拡散に変調関数を適応させることによって、これらの影響を考慮に入れることができるという利点を有する。更なる変形形態では、変調関数は2値関数に基づくが、オーバーサンプリングされる。すなわち、2値関数の各「0」及び「1」中に複数の測定が行われる。代替的には、変調関数は非2値関数であり、同じくオーバーサンプリングすることができる。
以下の説明において、変調関数が2値関数又は系列であると説明される部分がある。これらの部分において、変調関数は実際に説明された2値関数又は系列とすることができる。しかし、変調関数は、説明された2値関数又は系列に基づく関数とすることもできる。後者の場合、変調関数は、説明された2値関数又は系列のビット間に平滑化された段差を与えることができ、及び/又はオーバーサンプリングすることができる。
好ましくは、変調関数は擬似ランダム系列である。これは、変調関数の特性がランダム系列の特性に近づくという利点を有する。それゆえ、エアロゾル粒子の粒径分布内の更なるピークにつながることになる変調関数の繰り返しを、それに応じて擬似ランダム系列の長さが選択される場合には回避することができる。さらに、変調関数としての擬似ランダム系列は、例えば、線形フィードバックシフトレジスタを用いて変調関数を容易に生成することができるという利点を有する。
変調関数が、最大長系列として知られているタイプの擬似ランダム系列であるか、又は1つ若しくは複数の最大長系列によって表すことができるタイプの擬似ランダム系列である場合には、変調関数を生成するために線形フィードバックシフトレジスタを使用することが有利である。そのような線形フィードバックシフトレジスタでは、線形フィードバックシフトレジスタのタップセットと呼ばれる、複数のフィードバックパターンが可能である。取り得るタップセットの数は、特定の線形フィードバックシフトレジスタの長さによって決まる。タップセットと、1組の初期値とを選択することによって、線形フィードバックシフトレジスタを用いて変調関数が生成される。1組の初期値は、線形フィードバックシフトレジスタに送り込まれる。その際、その1組の初期値に基づいて、タップセットに従って線形フィードバックシフトレジスタによって変調関数が生成される。それゆえ、変調関数はタップセットと、1組の初期値とによって決まる。
一変形形態として、変調関数は異なる方法において生成することができる。例えば、1つ又は複数の既知の擬似ランダム系列又は他の変調関数をデータ記憶装置に記憶することができる。測定のたびに、データ記憶装置に記憶された特定の変調関数を用いることができる。
更なる変形形態では、変調関数は、擬似ランダム系列とは異なる関数とすることができる。例えば、変調関数はランダム系列とすることができる。これは、関数が対応する特性を有するという利点を有する。代替的には、変調関数は非ランダム関数とすることができる。
変調関数は、擬似ランダム系列である場合、有利には、最大長系列、GMW系列、ウェルチ−ゴング変換系列、平方剰余系列、6次剰余系列、双子素数系列、Kasamiべき関数系列、超卵形系列又は3つ若しくは5つの最大長系列から導出される系列である。これは、変調関数が、既知の特性を有する系列であるという利点を有する。その系列が3つから5つの最大長系列から導出される場合、例えば、3つ又は5つの最大長系列の対応するビットの内容を加算することによって、その系列を得ることができる。その場合、2つの1又は2つの0を加算する結果として0を生成することできるのに対して、0と1、又は1と0を加算する結果として1を生成することができる(ビットごとのNAND演算)。
一変形形態では、変調関数は、これらの種類のうちの1つに属さない擬似ランダム系列とすることができる。
好ましくは、変調関数が2値関数又は系列である場合には、変調関数は、16ビット以上、好ましくは51ビット以上、詳細には101ビット以上の長さを有する。これは、意味のある粒径分布を得るのに十分なエアロゾル粒子が測定されているような測定を可能にするほど、変調関数が十分に長いという利点を有する。
代替的には、変調関数は15ビット以下の長さを有することができる。これは、測定時間を短くすべきであり、かつ意味のある粒径分布を得るのに十分なエアロゾル粒子が入手可能である場合に有利な場合がある。
有利には、その方法は、相関を計算する前に信号をフィルタリングすることによって、フィルターを用いて信号のエッジを強調するステップを含む。これは、相関が尖鋭化されるという点で、得られたエアロゾル粒子粒径分布の分解能が改善されるという利点を有する。
代替的には、その方法は、相関を計算する前にフィルターを用いて信号のエッジを強調するステップを含まない場合がある。必要とされるフィルタリングは測定された信号の処理であるので、得られる粒径分布を実際に測定された信号にできる限り近くすべきである場合には、信号のエッジを強調するステップを除外することが有利な場合がある。
その方法が、フィルターを用いて信号のエッジを強調するステップを含む場合には、そのフィルターは、n−素子有限差分フィルター、エッジ強調フィルター、又は異なるタイプの尖鋭化アルゴリズムを用いるフィルターであることが好ましい。これは、処理されることになる信号の特定の特性に調整することができる既知の尖鋭化アルゴリズムを用いて、信号のエッジの強調が得られるという利点を有する。
例えば、フィルターがn−素子有限差分フィルターであり、信号が特定の時間幅を有するビン内で測定される場合、フィルターは以下の形を有するアルゴリズムを含むことができる。
Figure 0006122117
ただし、nはフィルターの幅に関する指標であり、Dは信号の第iのビンのサイズであり、Fはフィルター値の第iのビンである。フィルタリングされた信号を得るために、各フィルター値Fが、測定された信号の対応するビンDに加えられる。そのとき、信号にフィルター値を加える前に、フィルター値F及び/又は信号Dを重み係数と乗算することができる。例えば、そのような重み係数は、n、すなわち、フィルターの幅に基づくことができる。ただし、0<=n<=nmaxである。
Figure 0006122117
当然、フィルターの幅から独立している重み係数を用いることもできる。さらに、フィルター値を計算する前に、信号をガウス関数又は任意の他の平滑化関数でたたみ込むことによって、信号Dを平坦化することができる。これは、平坦化しない場合に、信号内の雑音によってフィルター値に誤差が生じるおそれがあるので有利な場合がある。
信号が特定の時間幅を有するビン内で測定されるのではなく、測定されたエアロゾル粒子ごとに(すなわち、事象ごとに)開始時刻から経過した時間を記憶することによって測定される場合には、その信号は、フィルターをかける前に、特定の時間幅のビンにラスタライズすることができる。代替的には、事象ごとに、開始時刻から経過した時間が記憶される場合には、特定の時間幅を有するビンを仮定する代わりに、個々の事象間の時間差を考慮に入れるように、フィルターのアルゴリズムを適応させることができる。その際、アルゴリズムのパラメーターnは、特定のフィルター値Fを計算する際に事象が考慮される時間間隔に関する指標になる場合がある。
信号が特定の時間幅を有するビン内で測定されるか、又は特定の時間幅を有するビンにラスタライズされる場合、n、すなわち、考慮されるビンの数を信号の特性に適応させることが有利である。フィルターが迅速に計算されるべきである場合には、nを1になるように選択することが有利な場合がある。そうではなく、信号が特定の時間幅を有するビン内で測定されず、それに応じてラスタライズもされない場合には、事象が考慮される時間間隔を信号の特性に合わせることが有利である。
例えば、フィルターがエッジ強調フィルターである場合、そのフィルターは、信号をガウス関数でたたみ込むことによって不鮮明な信号が計算され、信号と不鮮明な信号との差が信号に加えられるようなアルゴリズムを含むことができる。デジタル画像処理から既知であるアンシャープマスキング法と同様に、処理されることになる特定の信号に応じて、アルゴリズムの3つのパラメーターを適応させることができる。最初に、ガウス関数の幅を適応させることができる。第二に、信号に差を加える前に、その差に、特定の信号に適応する重み係数を乗算することができる。第三に、パラメーターの値が或る特定のしきい値より高い場合にのみフィルターが適用されるような、しきい値パラメーターを規定することができる。例えば、しきい値パラメーターは、被測定信号に対する不鮮明な信号の偏差とすることができる。
その方法が、相関を計算する前に信号をフィルタリングすることによって、フィルターを用いて信号のエッジを強調するステップを含まない場合には、その方法は、信号から不鮮明な信号を計算するステップと、変調関数の相関及び信号と不鮮明な信号との差が計算される前に、信号から不鮮明な信号を減算することによって、信号と不鮮明な信号との差を計算するステップとを含むことが好ましい。これは、相関が尖鋭化されるという点で、得られたエアロゾル粒子分布の分解能が改善されるという利点を有する。
その方法が上記で説明されたような2つの更なるステップを含み、かつ信号が特定の時間幅を有するビン内で測定されるのではなく、測定されたエアロゾル粒子ごとに(すなわち、事象ごとに)開始時刻から経過した時間を記憶することによって測定される場合には、不鮮明な信号を計算する前に、信号を特定の時間幅を有するビンにラスタライズすることができる。代替的には、信号と不鮮明な信号との差を計算する前に、信号及び不鮮明な信号を特定の時間幅のビンにラスタライズすることができる。信号が特定の時間幅を有するビン内で測定されるか否か、又は測定されたエアロゾル粒子ごとに(すなわち、事象ごとに)、開始時刻から経過した時間が測定され、その後、ビンにラスタライズされるか否かとは無関係に、ビンの時間幅は変調関数のビットの時間幅より小さいことが有利である。好ましくは、ビンの時間幅は、変調関数のビットの時間幅の3分の1から10分の1である。代替的には、ビンの時間幅は変調関数のビットの時間幅の10分の1未満である。
代替的には、その方法は、信号から不鮮明な信号を計算するステップも、信号から不鮮明な信号を減算することによって信号と不鮮明な信号との差を計算するステップも含まないことができる。これら2つのステップは測定された信号の処理であるので、得られるエアロゾル粒子分布を実際に測定された信号にできる限り近くすべきである場合には、これらの2つのステップを除外することが有利な場合がある。
その方法が信号から不鮮明な信号を計算するステップと、信号から不鮮明な信号を減算することによって信号と不鮮明な信号との差を計算するステップとを含む場合には、かつ信号が特定の時間幅を有するビン内で測定される場合には、信号を関数でたたみ込むことによって、不鮮明な信号が計算されることが有利である。そのような関数は、例えば、ガウス関数、ローレンツ関数、又は単一のピークを与える他の対称関数とすることができる。代替的には、不鮮明な信号は、たたみ込みを計算することとは異なる方法で計算することができる。
その方法が信号から不鮮明な信号を計算するステップと、信号から不鮮明な信号を減算することによって信号と不鮮明な信号との差を計算するステップとを含む場合には、かつ測定されたエアロゾル粒子ごとに(すなわち、事象ごとに)、開始時刻から経過した時間が測定され、その後、ビンにラスタライズされる場合には、エアロゾル粒子ごとの測定された時間を確率分布から求められた値によって修正することによって、不鮮明な信号が計算されることが有利である。この確率分布のために、ガウス分布、又は最も確率が高い単一のビークを有する異なる対称な確率分布を選択することができる。不鮮明な信号を計算した後に、信号と不鮮明な信号との差を計算する前に、信号及び不鮮明な信号が特定の時間幅のビンにラスタライズされることが有利である。好ましい変形形態では、測定されたエアロゾル粒子ごとに(すなわち、事象ごとに)、開始時刻から経過した時間が測定される場合には、不鮮明な信号を計算する前に、信号が特定の時間幅のビンにラスタライズされる。この後者の場合、信号を、例えば、ガウス関数、ローレンツ関数、又は単一のピークを与える別の対称関数のような関数でたたみ込むことによって、不鮮明な信号が計算されることが有利である。しかし、一変形形態では、たたみ込みを計算するのとは異なる方法を用いて、不鮮明な信号を計算することができる。
信号を関数でたたみ込むことによって、又はエアロゾル粒子ごとにこのエアロゾル粒子に対して測定された時間を確率分布から求められた値によって修正することによって、不鮮明な信号が計算される場合には、その関数又は確率分布はそれぞれ、変調関数のビットの時間幅の半分より小さい半値半幅又は標準偏差を有するように選択されることが好ましい。代替的には、その関数又は確率分布がそれぞれ変調関数のビットの時間幅の半分以上である半値半幅又は標準偏差を有するように、関数又は確率分布を選択することができる。
その方法が、信号から不鮮明な信号を計算するステップと、信号から不鮮明な信号を減算することによって信号を不鮮明な信号との差を計算するステップとを含む場合には、信号及び不鮮明な信号は、その差を計算するために互いに対して重み付けされることが有利である。好ましい変形形態では、不鮮明な信号は、信号の積分強度の100%の積分強度を有するように重み付けされる。別の好ましい変形形態では、不鮮明な信号は、信号の積分強度の100%未満であるが、90%より高い積分強度を有するように重み付けされる。更に別の好ましい変形形態では、不鮮明な信号は、信号の積分強度の100%未満であるが、80%より高い積分強度を有するように重み付けされる。代替的には、不鮮明な信号は、信号の積分強度の80%未満の積分強度を有するように重み付けされる。
その方法が、信号から不鮮明な信号を計算するステップと、信号から不鮮明な信号を減算することによって信号を不鮮明な信号との差を計算するステップとを含む場合には、その方法は、計算された相関の負の値を0値又は任意の正の値に設定する更なるステップを含むことが好ましい。これは、相関における負の値がエアロゾル粒子の分布に関するいかなる情報も与えないので削除されるという利点を有する。
代替的には、その方法は、計算された相関の負の値を0値又は任意の正の値に設定するステップを含まない。
有利には、相関から、可能なエアロゾル粒子ドリフト時間の対象区間が選択される。これは、更なるデータ処理のために粒径分布の対象区間を表示又は使用できるという利点を有する。代替的には、相関から、可能なエアロゾル粒子ドリフト時間の特定の対象区間は選択されない。これは、対象区間が全相関にわたって広げられるのと同じ効果を有する。したがって、この代替形態は、更なるデータ処理のために、全てのデータをそれぞれ表示又は使用できるという利点を有する。
可能なエアロゾル粒子ドリフト時間の対象区間にわたって相関が計算される場合には、その方法は、相関内のできる限り多くの偽のピークが対象区間の外側に位置するように、変調関数を選択するステップを含むことが好ましい。この偽のピークは、信号内の欠陥及び/又は雑音の形で被測定信号内に既に存在しているエアロゾル粒子粒径分布内の一群の特徴に属する。欠陥は、例えば、エアロゾル粒子ゲート後方の領域におけるエアロゾル粒子の枯渇によって、及び/又は被変調ビーム内のエアロゾル粒子の尾引きによって、及び/又は被変調エアロゾル粒子ビーム内のエアロゾル粒子の拡散によって、及び/又はドリフト領域における気体流内の不均質又は乱流によって引き起こされる場合ある。そのような欠陥は、被変調エアロゾル粒子ビームの形状の変化につながるおそれがある。したがって、欠陥は被変調信号内の意図しない特徴につながるおそれがある。相関を計算する結果として、エアロゾル粒子粒径分布内の特徴の位置が、被変調信号内のそれらの位置に対してシフトされる場合がある。そのシフト挙動は、その特徴によって、かつ変調関数によって決まる。例えば、変調関数が線形フィードバックシフトレジスタによって生成される系列である場合には、真の信号ピークに対する粒径分布内の幾つかの特徴の位置は、それらの位置が系列を生成するために用いられる1組の初期値から独立しているとき、線形フィードバックシフトレジスタのタップセットによって決定される。この文脈において、「偽のピーク」という用語は、粒径分布内のこの特定の特徴群に対して用いられ、一方、「真のピーク」という用語は、粒径分布内の真の信号ピークに対して用いられる。したがって、変調関数を生成するために線形フィードバックシフトレジスタを使用すること、及び特定の特徴によって引き起こされる偽のピークの位置が既知である線形フィードバックシフトレジスタのタップセットを使用することが有利である。例えば、タップセットは、その方法を実行するために用いられる装置に関して特有の特徴に対して事前に評価することができる。これらの特有の特徴は、エアロゾル粒子ゲート後方におけるエアロゾル粒子の枯渇若しくは蓄積、及び/又は被変調ビーム内のエアロゾル粒子の尾引き、及び/又は被変調エアロゾル粒子ビーム内のエアロゾル粒子の拡散、及び/又はドリフト領域における気体流内の不均質又は乱流とすることができる。可能な粒径分布の対象区間がわかると、粒径分布内の偽のピークが対象区間の外側に位置するように、使用されるタップセットを選択することができる。これは、得られた粒径分布を誤って解釈する可能性が小さくなるという利点を有する。
代替的には、相関内の偽のピークが対象区間の外側に位置するように変調関数を選択するステップを除外することができる。これは、対象区間が大きい場合に、かつ利用可能な変調関数がそのような選択によってあまりにも強く制限されることになるか、又は利用可能な対応する変調関数が全く存在しない場合に有利な場合がある。
好ましくは、その方法は、偽のピークが真のピークに重ならないように変調関数を選択するステップと、信号内の真のピーク及び対応する偽のピークを識別するステップと、偽のピークの強度を対応する真のピークの強度に加えるステップとを含む。変調関数のこの選択は、例えば、真のピークに対する偽のピークの相対的な位置が既知である特定のタップセットを選択することによって得ることができる。それは、偽のピーク又は真のピークを誤って割り当てることなく、信号内の真のピーク及び偽のピークを識別することができるという利点を有する。さらに、偽のピークの強度は、被変調信号の欠陥に起因して真のピーク内で失われた強度に等しいので、これらのステップの組み合わせは最終的な粒径分布の信号対雑音比が改善されるという利点を有する。
代替的には、変調関数を選択するステップと、信号対雑音比を改善するために偽のピークを処理するステップとを除外することができる。これは、真のピーク及び偽のピークの重なり合う領域を回避するために、その系列を選択することができないか、若しくはその系列が選択されない場合に、又は偽のピークが小さな振幅を有することがわかっている場合に有利な場合がある。
好ましくは、その方法は、相関内の偽の特徴が低い高さを有するように変調関数を選択するステップを含む。「偽のピーク」という言い回しと同じように、「偽の特徴」という言い回しは、この文脈において、信号内の欠陥及び/又は雑音の形で被測定信号内に既に存在している粒径分布内の特定の特徴群に対して用いられる。変調関数が線形フィードバックシフトレジスタによって生成される系列である場合には、粒径分布内の偽の特徴の位置は、線形フィードバックシフトレジスタのタップセットと、その系列を生成するために用いられる1組の初期値とによって決まる。さらに、偽の特徴の高さは、その系列を生成するために用いられる1組の初期値によって決まる。
したがって、エアロゾル粒子ゲート後方の領域における枯渇若しくは蓄積、及び/又は被変調ビーム内のエアロゾル粒子の尾引き、及び/又は被変調エアロゾル粒子ビーム内のエアロゾル粒子の拡散、及び/又はドリフト領域における気体流内の不均質又は乱流のような特有の欠陥の結果として、エアロゾル粒子粒径分布内の偽の特徴の高さが最小になるような変調関数を選択することが好ましい。これは、得られた粒径分布を誤って解釈する可能性が小さくなるという利点を有する。
代替的には、相関内の偽の特徴が低い高さを有するように変調関数を選択するステップを除外することができる。
好ましくは、その方法は、被測定エアロゾル粒子の信号が予想されない、計算された相関の領域内の相関雑音の雑音レベルを特定するステップと、相関内の相関雑音を抑圧することによって、雑音抑圧相関を計算するステップとを含み、いずれのステップとも相関を計算するステップの後に実行される。ここで、「相関雑音」という用語は、被測定信号内の統計雑音のために、変調関数と信号との相関を計算するときに相関内に含まれる雑音に対して用いられる。その方法にこれら2つのステップを含むことは、相関内の信号対雑音比が改善されるという利点を有する。この利点は、その方法が、相関を計算する前に信号をフィルタリングすることによって、フィルターを用いて信号のエッジを強調するステップを含むか否かとは無関係に得られる。さらに、この利点は、その方法が、信号から不鮮明な信号を計算するステップと、信号から不鮮明な信号を減算することによって信号と不鮮明な信号との差を計算するステップとを含むか否かとは無関係に得られる。それにもかかわらず、その結果は、その方法が、相関を計算する前に信号をフィルタリングすることによって、フィルターを用いて信号のエッジを強調するステップを含む場合に、又はその方法が、信号から不鮮明な信号を計算するステップと、信号から不鮮明な信号を減算することによって信号と不鮮明な信号との差を計算するステップとを含む場合に更に改善される。
有利には、相関雑音の雑音レベルは、測定される最も速いエアロゾル粒子の取り得る飛行時間より短い飛行時間に対応する計算された相関の領域内で特定される。好ましい変形形態では、相関雑音の雑音レベルは、測定される最も遅いエアロゾル粒子の飛行時間より長い飛行時間に対応する計算された相関の領域内で特定される。後者の変形形態の場合、変調関数は、取り得る、又は予想される最も遅いエアロゾル粒子の飛行時間よりも長くなるように選択することができる。このようにして、測定される最も遅いエアロゾル粒子より長い飛行時間を表し、それゆえ、雑音レベルを特定するために用いることができる、計算された相関内の領域が得られる。代替的には、相関雑音の雑音レベルは、被測定エアロゾル粒子の信号が予想されない、計算された相関の別の領域において特定することができる。
好ましくは、被測定エアロゾル粒子の信号が予想されない計算された相関の領域において信号の平均値又は中央値を計算することによって、相関雑音の雑音レベルの第1の値が計算される。これは、雑音レベルが相関雑音の平均振幅に対する指標を与えるという利点を有する。一変形形態では、相関雑音の雑音レベルの第1の値は、被測定エアロゾル粒子の信号が予想されない計算された相関の領域内の信号の最小値又は最大値に基づくことができる。
雑音レベルの第1の値が、雑音レベルの平均値若しくは中央値を計算することによって求められるか、雑音レベルの最小値又は最大値を用いることによって求められるかとは無関係に、雑音レベルの第1の値は、雑音レベルの平均値、中央値又は最小値若しくは最大値のうちの値を有するか、又はその値から何らかの数式によって計算される。後者の場合、その数式は、倍率との単なる乗算とすることができるか、又は更に複雑な数式とすることができる。
好ましい変形形態では、被測定エアロゾル粒子の信号が予想されない計算された相関の領域内の信号の標準偏差を計算することによって、雑音レベルの第2の値が計算される。更なる好ましい変形形態では、相関雑音の雑音レベルの第2の値は、被測定エアロゾル粒子の信号が予想されない計算された相関の領域内の信号の残りをベイズ推定プロセスによって計算することによって求められる。更なる変形形態では、相関雑音の雑音レベルの第2の値は、異なる方法によって求められる。例えば、雑音レベルの第2の値は、被測定エアロゾル粒子の信号が予想されない計算された相関の領域内の信号の雑音レベルの第1の値と、最小値又は最大値との差を計算することによって求めることができる。
雑音レベルの第2の値が標準偏差、残り又は任意の他の指標を計算することによって求められるか否かとは無関係に、雑音レベルの第2の値は標準偏差、残り若しくは他の指標と同一にすることができるか、又は標準偏差、残り若しくは他の指標から何らかの数式によって計算することができる。後者の場合、数式は、倍率との単なる乗算とすることができるか、又は更に複雑な数式とすることができる。
雑音レベルの第2の値の計算は、雑音レベルが、背景信号の平均振幅に対する指標及び背景信号の散乱の振幅に対する指標を与えるという利点を有する。いずれの値も雑音抑圧相関を計算するために用いることができる。
代替的には、雑音レベルは単一の値とすることができる。この場合、雑音レベルの値は、雑音レベルの上記の第1の値とすることができるか、雑音レベルの上記の第2の値とすることができるか、又は雑音レベルの第1の値と第2の値との和若しくは差とすることができる。3つ全ての場合に、その値は、雑音抑圧相関を計算するために用いることができる。
その方法が、被測定エアロゾル粒子の信号が予想されない計算された相関の領域内の相関雑音の雑音レベルを特定するステップと、雑音抑圧相関を計算するステップとを含む場合には、特定された雑音レベルは、雑音抑圧相関を計算するステップにおいて相関雑音が抑圧された量を求めるために有利に用いられる。これは、相関雑音の抑圧量が相関内の相関雑音の有効量に適合するという利点を有する。例えば、抑圧を得る1つの方法は、その値が雑音レベル内にあるか否かに関して、相関内の全ての値を調べることである。その値が雑音レベル内にある場合には、その値は一定量まで削減することができるか、一定量だけ削減することができるか、又は或る倍率だけ低減することができ、一方、雑音レベル内にない場合には、その値を維持することができる。これらの例において、好ましくは、雑音抑圧相関を計算するために、雑音レベルの単一の値又は雑音レベルの第1の値が用いられる。別の例では、抑圧は、その値が相関雑音に属する可能性がどの程度あるかに関して、相関内の全ての値を調べることによって得ることができる。その後、その値は、その値が相関雑音である可能性に比例する量だけ削減することができる。この後者の例の場合、好ましくは、雑音抑圧相関を計算するために雑音レベルの第1の値及び第2の値が用いられる。これは、雑音レベルの第1の値が平均雑音レベルに対する指標を与え、一方、雑音レベルの第2の値が、特定の値が相関雑音である可能性を判断するための確率分布の形状に対する指標を与えるという利点を有する。代替的には、相関雑音は、異なる方法を用いて抑圧することができる。
その方法が、被測定エアロゾル粒子の信号が予想されない計算された相関の領域内の相関雑音の雑音レベルを特定するステップと、雑音抑圧相関を計算するステップとを含む場合には、その方法は、好ましくは、推定信号を得るために雑音抑圧相関を変調関数でたたみ込むステップと、推定相関を得るために推定信号を変調関数と相関させるステップとを含み、その後、変調関数と推定相関との相関を計算するステップと、被測定エアロゾル粒子の信号が予想されない、結果として生成された相関の領域内の相関雑音の雑音レベルを特定するステップと、雑音抑圧相関を計算するステップとが繰り返される。これは、繰り返すことによって、繰り返し後の最終的な相関雑音をより強く抑圧しながら、相関内の真のエアロゾル粒子信号が影響を及ぼされないように、サイクルごとに少ない量だけ相関雑音を抑圧することができるという利点を有する。
好ましい変形形態では、変調関数と推定信号との相関を計算するステップと、被測定エアロゾル粒子の信号が予想されない、結果として生成された相関の領域内の相関雑音の雑音レベルを特定するステップと、雑音抑圧相関を計算するステップとは、2回以上繰り返される。この変形形態では、他のステップが繰り返される前に、毎回、推定信号を得るために雑音抑圧相関を変調関数でたたみ込むステップが繰り返される。これは、繰り返すことによって、相関雑音をより強く抑圧しながら、相関内の真の信号が影響を及ぼされないように、繰り返すたびに、より少ない量だけ相関雑音を抑圧することができるという利点を有する。
更なる好ましい変形形態では、これらのステップは、例えば、1回、2回、3回、5回又は10回のように、決まった回数だけ繰り返される。これは、その方法の制御が容易であるという利点を有する。代替的には、それらのステップは、雑音抑圧相関内の雑音レベルが或るしきい値未満になるまで、又は雑音抑圧相関内の雑音レベルがそれ以上あまり低減されなくなるまで繰り返すことができる。そのような代替形態は、計算時間が最小化され、同時に、相関雑音の最適な抑圧が確保されるという利点を有する。
有利には、その方法のステップは何サイクルも繰り返される。各サイクル中に、異なる被変調エアロゾル粒子ビームを生成するために、1組の変調関数からの異なる変調関数によってエアロゾル粒子ゲートを制御しながらエアロゾル粒子ビームが変調されることが好ましい。さらに、各サイクル中に計算される相関は、エアロゾル粒子の粒径分布を得るために、全相関に加算されることが有利である。これは、1組の異なる変調関数を選択することによって、エアロゾル粒子の粒径分布において、被測定信号内の雑音及び系統的誤差を平均することができるという利点を有する。
一変形形態として、エアロゾル粒子ゲートが同じ変調関数によって制御される間に、その方法のステップを何サイクルも繰り返すことができる。これは、信号の、それゆえ、粒径分布の統計値が改善されるという利点を有する。
代替的には、その方法のステップは一度だけ実行される場合がある。これは、測定時間がより短いという利点を有する。
その方法のステップが何サイクルも繰り返される場合には、サイクルを繰り返す前に事前ステップを実行することが有利である。この事前ステップにおいて、変調関数ごとに、相関内の偽の特徴が相関の異なる位置に配置され、それゆえ、全相関内で偽の特徴が平均されるように、1組の変調関数が選択されることが好ましい。例えば、変調関数が擬似ランダム系列であり、変調関数が線形フィードバックシフトレジスタによって生成される場合には、偽の特徴の高さが最小になるように、線形フィードバックシフトレジスタのタップセットを選択することができる。その後、線形フィードバックシフトレジスタに異なる複数組の初期値を与えることによって、この線形フィードバックシフトレジスタを用いて、異なる擬似ランダム系列を生成することができる。これは、得られた擬似ランダム系列によって、信号内の同じ欠陥から生じる偽の特徴が相関内の異なる位置に配置されるという利点を有する。したがって、粒径分布内の偽の特徴を引き起こす系統的欠陥を平均することができる。さらに、これは、対象区間にわたって相関が計算される場合には、相関内の偽のピークが対象区間の外側に位置するように、線形フィードバックシフトレジスタのタップセットを選択することができるという利点を有する。その場合、粒径分布において偽のピークを回避することができ、同時に偽の特徴を平均することができる。
一変形形態において、1組又は異なる複数組の変調関数を決定するために、事前ステップを一度だけ実行することができる。これらの複数組の変調関数は記憶することができ、その後、種々の測定のために利用することができる。
有利には、相関は、巡回相互相関、逆アダマール変換、フーリエ変換、ラプラス変換又はM変換を計算することによって計算される。これは、相関が既知の形式によって計算されるという利点を有する。代替的には、相関を計算するために、異なる形式を利用することもできる。
有利には、変調関数の自己相関は2値関数である。これは、相関を計算しても、粒径分布内に更なる特徴を導入しないという利点を有する。
好ましくは、粒径分布を特定する装置は、変調関数として使用するための擬似ランダム系列が生成可能である線形フィードバックシフトレジスタを含む。これは、擬似ランダム系列が容易に計算可能であるという利点を有する。例えば、この線形フィードバックシフトレジスタは、電子回路とすることができるか、又はコンピュータソフトウェアに基づくことができる。別の例では、線形フィードバックシフトレジスタは計算ユニット内に含まれる場合もある。
一変形形態として、その装置は、変調関数を記憶するための記憶装置を含むことができる。これにより、線形フィードバックシフトレジスタによって生成された擬似ランダム系列を記憶装置内に記憶できるようになる。これは、変調関数が測定前に記憶装置に記憶される場合に測定速度が改善されるという利点と、測定を最適化するために、変調関数を必要に応じて迅速に変更することができるという利点とを有する。さらに、記憶装置は、所定の擬似ランダム系列又は他の変調関数を記憶できるようにするという利点を有する。したがって、その装置は、記憶装置を含むが、線形フィードバックシフトレジスタを含まない場合もある。この後者の場合、粒径分布を特定する装置は、変調関数を生成するための別のユニットを備えることができる。例えば、このユニットは、所定の変調関数を生成するユニットとすることができるか、又は変調関数としてランダム系列を生成するユニットとすることができる。一変形形態では、その装置は、そのようなユニットを含まない場合もある。
有利には、相関が計算可能である前に、計算ユニットによって、信号のエッジを強調するためのフィルターを信号に適用可能である。一変形形態として、その装置は、信号のエッジを強調するためのフィルターを信号に適用可能である別個のフィルターユニットを含むことができる。いずれの変形形態も、得られた粒径分布の分解能が改善されるという利点を有する。代替的には、信号のエッジを強調するために信号に適用可能なフィルターが存在しないことも可能である。
好ましくは、その装置は制御ユニットを含み、制御ユニットによって、エアロゾル粒子ゲートを用いて被変調エアロゾル粒子ビームを生成するステップと、ドリフト領域を通るように被変調エアロゾル粒子ビームを誘導するステップと、検出器を用いて信号を測定するステップと、変調関数と信号との相関を計算するステップとを含む、ステップの複数サイクルの繰り返しを制御することができる。さらに、その装置は、エアロゾル粒子の粒径分布を特定するために全相関を計算することができる総和ユニットを含むことが好ましく、全相関は複数のサイクル中に計算される相関の和である。そのために、総和ユニットは別個のユニットにすることが可能であるか、又は計算ユニットに含まれることが可能である。いずれの場合でも、制御ユニット及び総和ユニットは、ステップの各繰り返し中に1組の異なる変調関数のうちの1つの異なる変調関数を用いてエアロゾル粒子ゲートを制御することによって、粒径分布において、被測定信号内の雑音及び系統的誤差を平均することができるという利点を有する。
一変形形態として、その装置は、制御ユニット及び総和ユニットを含むことができるが、エアロゾル粒子ゲートは全ての繰り返しを通して同じ変調関数によって制御可能にすることができる。これは、信号の統計値、それゆえ、粒径分布の統計値を改善することができるという利点を有する。
代替的には、その装置は、そのような制御ユニット又はそのような総和ユニットを含まないことができる。
有利には、エアロゾル粒子ゲートは、制御ユニットによって任意の態様で開閉可能である。これは、複数組の系列を生成するために、かつ異なるタイミングを有する系列を生成するために、容易に系列を変更できるようになるという利点を有する。
一変形形態として、エアロゾル粒子ゲートは、決まった系列、又は決まった一連の系列を可能にする。この変形形態では、例えば、エアロゾル粒子ゲートは、1つの系列又は一連の系列に対応する開口部を有するホイールを含むことができる。これは、装置を簡単な方法で構成することができるという利点と、ロバストな動作を確保することができるという利点とを有する。さらに、それは、ホイール回転速度を変更することによって、検出器に対する系列のタイミングを容易に変更できるという利点を有する。
有利には、検出器は質量分析計である。この場合、質量分析計が結果として生成された分子の質量を測定するように、エアロゾル粒子がドリフト領域を通り抜けた後にエアロゾル粒子を分子に分解するユニットが存在することが好ましい。例えば、このユニットは、エアロゾル粒子を気化させる加熱ユニットとすることができる。
検出器が質量分析計であることは、同じエアロゾル粒子が測定される場合に、エアロゾル粒子が構成される分子の粒径分布及び質量スペクトルが得られるという利点を有する。代替的には、エアロゾル粒子が構成される分子の質量スペクトルが必要とされない場合には、検出器は、エアロゾル粒子のみを検出し、質量スペクトルを測定しない検出器とすることができる。後者の場合、装置がより簡単であり、より安価に構成することができるという利点を有する。
検出器が質量分析計である場合、検出器は、飛行時間質量分析計であることが好ましい。これは、飛行時間質量分析計が速い走査速度で広範な質量を測定できるようにするので、飛行時間質量分析計をエアロゾル粒子の粒径分布を特定する装置と最適に組み合わせることができるので有利である。一変形形態では、検出器は四重極質量分析計である。これは、狭い質量範囲が特定されることになる場合に、四重極質量分析計の速い走査速度を得ることができるので有利である。更なる変形形態では、検出器はイオントラップ質量分析計である。代替的には、検出器は異なるタイプの質量分析計である。
相関関数が2値関数又は系列であり、検出器が質量分析計である場合、質量分析計は、相関関数のビット長又はその整数倍に対応する繰り返し率で質量スペクトルを特定できるようにすることが好ましい。これは、質量分析計の走査速度が、エアロゾル粒子の粒径分布を特定する装置に合わせられるという利点を有する。
有利な変形形態では、検出器が質量分析計である場合、質量分析計は、得ることが可能な粒径分布の時間分解能、又はその何分の1かに対応する繰り返し率でのイオン質量スペクトルの特定を可能にすることが好ましい。これは、質量分析計の走査速度が、エアロゾル粒子の粒径分布を特定する装置に最適に合わせられるという利点を有する。
他の有利な実施形態及び特徴の組み合わせが、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲全体から明らかになる。
実施形態を説明するために用いられる図面は以下のことを示す。
本発明による装置の概略図である。 本発明による方法のステップを示すブロック図である。 変調関数と、同じ粒径を有するエアロゾル粒子からの理想的な信号との相関を示す図である。 変調関数のための擬似ランダム系列を生成するために用いることができる線形フィードバックシフトレジスタの概略図である。 最大長系列と、エアロゾル粒子の1つの粒径の理想的な信号の場合に予想される強調されたエッジを有する対応する理想的なフィルタリング後の信号とを示す図である。 異なる相関の場合に、異なる尖鋭化パラメーターを用いて信号が尖鋭化される、変調関数と、エアロゾル粒子の単一の粒径からの理想的な信号との相関を示す図である。 一方がフィルタリング後の信号に基づき、一方がフィルタリングされない信号に基づく、硝酸アンモニウム粒子の測定のために計算された2つの相関の比較を示す図である。 未処理の信号と、不鮮明な信号と、信号と不鮮明な信号との差とを比較する図である。 変調関数及び未処理の信号から計算された相関と、変調関数及び差から計算された相関とを比較する図である。 信号が、同様の飛行時間を有する2つの異なるエアロゾル粒子のシグネチャを搬送する、変調関数及び未処理の信号から計算された相関と、変調関数及び差から計算された相関とを更に比較する図である。 雑音除去ルーチンと、雑音除去ルーチンを繰り返し適用するための繰り返し関数とのブロック図である。 測定値から計算された相関と、雑音除去ルーチンを3回適用した後の相関及び雑音除去ルーチンを10回適用した後の相関とを比較する図である。 理想的な形状からの被変調エアロゾル粒子ビームの異なる系統的偏差を示す図である。 理想的な形状からの被変調エアロゾル粒子ビームの異なる系統的偏差を示す図である。 理想的な形状からの被変調エアロゾル粒子ビームの異なる系統的偏差を示す図である。 理想的な形状からの被変調エアロゾル粒子ビームの異なる系統的偏差を示す図である。 エアロゾル粒子の尾引き及び枯渇が、相関において、エアロゾル粒子の特定の粒径から生じない偽のピークを引き起こすおそれがあることを示すシミュレートされた相関を示す図である。 線形フィードバックシフトレジスタに対して異なるタップセットを用いることによって相関内の偽のピークの位置がシフトされる場合があることを示すシミュレートされた相関を示す図である。 同じ線形フィードバックシフトレジスタ及び同じタップセットを用いるが、異なる1組の初期値を用いて生成される異なる4つの変調関数を示す図である。 幾つかの取り得る最適化オプションを考慮する方法のブロック図である。
複数の図において、同じ構成要素は同じ参照記号を与えられる。
図1aは、本発明によるエアロゾル粒子粒径特定装置1の概略図を示す。このエアロゾル粒子粒径特定装置1を用いて、気体内のエアロゾル粒子の粒径分布を特定するために、本発明による方法を実行することができる。図1bは、その方法の個々のステップを示す、この方法のブロック図を示す。
エアロゾル粒子粒径特定装置1は、エアロゾル粒子ゲート2と、ドリフト領域3と、検出器4と、計算ユニット5とを備える。ドリフト領域3は、チューブ10によって閉じ込められる。エアロゾル粒子ゲート2は、チューブ10の検出器4と反対の端部に配置される。エアロゾル粒子ゲート2は、制御ユニットによって変調される可変シャッタとすることができるか、又は決まったパターンの開領域及び閉領域を組み込み、エアロゾル粒子ビームを通すように動かされるデバイスとすることができる。最も典型的には、後者のデバイスは円形であり、一定の距離に配置される開口部を与える。エアロゾル粒子ゲート2を通り抜けるエアロゾル粒子ビーム6のエアロゾル粒子はチューブ10に入り、ドリフト領域3を通って検出器4までドリフトし、検出器4はエアロゾル粒子信号を生成する。このエアロゾル粒子信号は、その後、更なる処理のために計算ユニット5に渡される。
測定を実行するとき、エアロゾル粒子ゲート2は、コントローラ7によって、変調関数に従って切り替わるように制御されるか(シャッタ)、又は安定した速度において回転するように制御される(ホイール)。結果として生成された変調関数は、値「1」又は「0」を有するビット系列として表すことができる2値関数である。値「1」は、エアロゾル粒子ゲート2の開状態に対応し、一方、「0」はエアロゾル粒子ゲート2の閉状態に対応する。変調関数は、その自己相関が0においてピークを有し、それ以外では一定の値を有する2値関数であるように選択される。エアロゾル粒子ビーム6は、連続したエアロゾル粒子ビームとしてエアロゾル粒子ゲート2に接近する。チューブ10に入るとき、エアロゾル粒子ビームはエアロゾル粒子ゲート2によって変調され、被変調エアロゾル粒子ビームが生成される。エアロゾル粒子の飛行方向において、この被変調エアロゾル粒子ビームは変調関数に対応する形状を有する。被変調エアロゾル粒子ビームのエアロゾル粒子は、ドリフト領域3を通るように誘導され、検出器4に達し、検出器において信号が生成される。この信号は計算ユニット5に渡され、計算ユニットにおいて、信号と変調関数との相関が計算される。この相関は、エアロゾル粒子の粒径分布に対応する。
変調関数の自己相関は2値関数であるので、信号と変調関数との相関の計算は、エアロゾル粒子の粒径分布の中に更なる特徴を導入しない。例えば、エアロゾル粒子ビーム6が単一の粒径の粒子を含む場合には、全てのエアロゾル粒子がドリフト領域3を通り抜けるのに同じ時間を要する。したがって、被変調エアロゾル粒子ビームが変調関数の形状を厳密に有する理想的な測定の場合、計算された相関は、変調関数の自己相関のような2値関数である。しかし、自己相関とは対照的に、計算された相関では、ピーク位置がエアロゾル粒子の飛行時間を指示する(図2を参照)。
上記のように、変調関数は2値関数である。より厳密には、変調関数は擬似ランダムビット系列である。擬似ランダムビット系列は、コントローラ7に組み込まれる線形フィードバックシフトレジスタ(LFSR)30によって生成される。図3は、このLFSR30の概略図を示す。説明される実施形態では、LFSR30は物理的に別個の電子回路によって設けられるLFSRのフィボナッチの実施態様である。代替的には、LFSRはガロアの実施態様とすることができる。一変形形態では、LFSRは、物理的に別個の電子回路によって設けられる代わりに、コンピュータ上で実行される何らかのソフトウェアによって設けることができる。エアロゾル粒子粒径特定装置1の他の実施形態では、LSFR30を同じように利用することができるが、LFSR30によって生成される変調関数は、例えば、GMW系列、ウェルチ−ゴング変換系列、平方剰余系列、6次剰余系列、双子素数系列、Kasamiべき関数系列(power function sequence)、超卵形系列(Hyperoval sequence)又は3つ若しくは5つの最大長系列から導出される系列とすることができる。例えば、後者の場合、その系列は、3つ若しくは5つの最大長系列の対応するビットの内容を加算することによって得ることができる。その場合、2つの1又は2つの0を加算する結果として0を生成することができ、一方、0と1、又は1と0を加算する結果として1を生成することができる(ビットごとのNAND)。この加算を達成するために、コントローラ7は、LFSR30の後方に配置される加算ユニットを含むことができる。
代替的には、図1に示されるエアロゾル粒子粒径特定装置1のエアロゾル粒子ゲート2が可変シャッタである場合には、それは、所定の変調関数を記憶するための記憶装置を備えることができる。その場合、変調関数はLFSR30によって生成され、記憶装置に記憶することができる。必要なときに、変調関数は記憶装置から検索することができる。一変形形態では、エアロゾル粒子粒径特定装置1は、所定の変調関数を記憶するための記憶装置のみを備え、LFSR30を備えない場合がある。その際、変調関数は、図3に示されるLFSRのような別個のLFSRによって生成することができる。その後、変調関数は、所定の変調関数として、エアロゾル粒子粒径特定装置1の記憶装置内に永久に記憶することができる。測定のために、この所定の変調関数を記憶装置から検索することができる。
一変形形態では、変調関数を生成するために、上記のLFSR30とは別の手段を利用することができる。そのような実施形態では、同じタイプの変調関数を使用することができ、変調関数を上記のように記憶することができる。
図3に示されるように、LFSR30は、直列に接続される複数のビット20.1、...20.5を有する。さらに、ビット20.1、...20.5は、接続22.1、...22.5によってXOR関数21.1、...21.5と接続され、XOR関数自体は直列に接続される。接続22.1、...22.5は個々にオン又はオフに切り替えることができる。したがって、接続22.1、...22.5をオン又はオフに切り替えることによって、LFSR30のビット20.1、...20.5とXOR関数21.1、...21.5との間の異なる接続パターンを達成することができる。そのような各接続パターンはLFSRのタップセットと呼ばれる。擬似ランダム系列を生成するために、特定のタップセットが選択され、LFSR30のビット20.1、...20.5が1組の初期値に設定される。その後、ビット20.1、...20.5の値と、タップセットとに基づいて、XOR関数21.1、...21.5によってビット値が生成される。このビット値はLFSR30の第1のビット20.5に送り込まれ、一方、LFSR30の他のビット20.1、...20.4の値はLFSR30の端部に向かって1ビットだけシフトされる。LFSR30の最後のビット20.1は、擬似ランダム系列のビットを表す。ビット20.1、...20.5の現在の値及びタップセットからビット値の生成を繰り返すことによって、かつ生成されたビット値をLFSR30に送り込むことによって、擬似ランダム系列が生成される。
説明される実施形態では、LFSR30によって生成される擬似ランダム系列は最大長系列である。したがって、それは2−1ビットの長さを有する。ただし、mはLFSR30のビット数である。例えば、m=7である場合には、最大長系列を得るために以下のタップセットを取り得る。
タップセットm=71:[7,6]
タップセットm=72:[7,4]
タップセットm=73:[7,6,5,4]
タップセットm=74:[7,6,5,2]
タップセットm=75:[7,6,4,2]
タップセットm=76:[7,6,4,1]
タップセットm=77:[7,5,4,3]
タップセットm=78:[7,6,5,4,3,2]
タップセットm=79:[7,6,5,4,2,1]
これらのタップセット内の数は、ビット20.1、...20.5とXOR関数21.1、...21.5との開接続22.1、...22.5を識別する。所与の例では、m=7の場合、数7は、生成されたビット値が与えられる(矢印)第1のビット20.5への接続を識別し、一方、数1は最後から2番目のビット20.2とXOR関数21.1との接続を識別する。図3に示されるように、LFSR30の出力は常にXOR関数21.1に接続され、一方、生成されたビット値は常に第1のビット20.5に送り込まれる。
1つの系列を生成するために、1組の初期値が選択され、それに応じて、LFSR30のビット20.1、...20.5が設定される。本明細書において、複数組の初期値が10進数の形で表される。LFSR30のビット20.1、...20.5を設定するために、この数が2進数の形で表されることになる。
エアロゾル粒子粒径特定装置1の分解能を高めるために、変調関数と信号との相関が計算される前にエッジを強調するためにフィルターを用いて信号をフィルタリングすることができる。それゆえ、図1に示されるエアロゾル粒子粒径特定装置1は、フィルターを備えることができる。このフィルターは、n−素子有限差分フィルター、エッジ強調フィルター、又は異なるタイプの尖鋭化アルゴリズムを用いるフィルターとすることができる。フィルターは計算ユニット5に組み込むことができるか、又は検出器4と計算ユニット5との間に位置する別個のユニットとすることができる。
図4、図5及び図6は、n−素子有限差分フィルターの例におけるフィルターの挙動を示す。図4は、m=7の長さを有する図3に示されるLFSR30によって生成された最大長系列(破線)を示す。連続線は、図示された最大長系列を用いて変調された1つのエアロゾル粒子粒径の完全な測定の場合に予想されるフィルタリング後の信号を示す。実際には、エアロゾル粒子は、エアロゾル粒子ドリフト時間に対応する時間だけ遅れて検出器4に達することになる。ここでは、フィルタリング後の信号と最大長系列を比較できるようにするために、図4において、フィルタリング後の信号は最大長系列に対応する時間だけシフトされる。
エアロゾル粒子粒径特定装置1において、信号は特定の時間幅を有するビン内で測定されるので、n−素子有限差分フィルターは、以下の形のアルゴリズムを含む。
Figure 0006122117
ただし、nはフィルターの幅に関する指標であり、Dは信号の第iのビンのサイズであり、Fはフィルター値の第iのビンである。フィルタリング後の信号を得るために、各フィルター値Fは被測定信号の対応するビンDに加えられる。そのとき、フィルター値F及び信号Dは、フィルター値を信号に加える前に重み係数と乗算される。これらの重み係数は、n、すなわち、フィルターの幅に基づく。ただし、0<=n<=nmaxである。
Figure 0006122117
図5は、変調関数と、信号が異なる尖鋭化パラメーターnを用いてフィルタリングされた場合の図4に示される信号との計算された相関を示す。エアロゾル粒子の飛行時間を示すピークは、尖鋭化パラメーターnが大きくなるにつれて鋭くなる。しかし、同時に、ピークの両側にオーバーシュート40.1、40.2が存在し、オーバーシュートは尖鋭化パラメーターnが大きくなるにつれて強くなる。それゆえ、フィルタリングは、同様の飛行時間を有するエアロゾル粒子から生じるピークを、より良好に分離できるという効果を有する。これが、硝酸アンモニウム粒子の場合のエアロゾル粒子粒径分布の例に関して図6に示されており、信号がフィルタリングされた場合には、異なる硝酸アンモニウム粒子の飛行時間を表すピークを、より良好に分離することができる。
変調関数と信号との相関が計算される前に、エッジを強調するフィルターを用いて信号をフィルタリングすることによって、エアロゾル粒子粒径特定装置1の分解能を高める代わりに、エアロゾル粒子粒径特定装置1の分解能は、信号から不鮮明な信号を計算し、信号から不鮮明な信号を減算することによって信号と不鮮明な信号との間の差を計算し、その後、変調信号と、信号と不鮮明な信号との間の差との相関を計算することによって高めることができる。これらの計算を可能にするために、図1に示されるエアロゾル粒子粒径特定装置1の計算ユニット5が、必要とされる機能を提供する。その1つの変形形態では、エアロゾル粒子粒径特定装置1は、必要とされる機能を提供する特殊な計算ユニットを備えることができる。この変形形態では、特殊な計算ユニットは、検出器と計算ユニット5との間に配置される。さらに、このようにしてエアロゾル粒子粒径特定装置1の分解能を高めることができるようにするために、エアロゾル粒子粒径特定装置1の検出器4は、変調関数のビットの時間幅より10倍高い時間分解能で、被変調エアロゾル粒子ビームの信号を測定する。一変形形態では、検出器によって与えられる時間分解能は、変調関数のビット幅の3倍〜10倍高く、更にはそれ以上高くすることができる。
図7a及び図7bは、エアロゾル粒子粒径特定装置1の分解能を高めるための代替の方法を示す。このために、図7aは全て同じ粒径を有するエアロゾル粒子の未処理の信号Aと、不鮮明な信号Bと、信号Aと不鮮明な信号Bとの間の差Cとを示す。信号Aは、変調関数のビット幅と比べて10倍オーバーサンプリングされる。不鮮明な信号Bは、変調関数のビットの1.5時間幅である半値全幅を有するガウス関数によってたたみ込まれた信号Aであり、一方、差Cは、信号Aから不鮮明な信号Bを減算したものである。それゆえ、差Cは処理後の信号と見なすことができる。
図7bは、変調関数と未処理の信号Aとの相関を示し、その相関を変調関数と差Cとの相関と比較する。図から明らかであるように、変調関数と差Cとの相関は、変調関数と未処理の信号Aとの相関より鋭いピークを与える。同時に、変調関数と差Cとの相関は、ピークの両側に、実際の情報を搬送しない負の値を与える。したがって、これらの負の値は0又は任意の他の値に設定することができる。
図7bと同様に、図8は、変調関数と未処理の信号との相関を示し、その相関を、変調関数と、未処理の信号と不鮮明な信号との間の差との相関と比較する。図7bと対照的に、図8に示される相関を計算するために用いられた信号は、同様のサイズを有する2つの異なるエアロゾル粒子のシグネチャを含む。この例においても、変調関数と差との相関のピークは、変調関数と未処理の信号との相関のピークより鋭い。また、変調関数と差との相関内のいずれもピークも、その両側に負の値を有する。これらの負の値にもかかわらず、2つのピークの相対的な強度は図8に示される両方の相関において同じである。したがって、互いに近い、分離されることになる2つのエアロゾル粒子シグネチャが存在する場合であっても、ピークの両側にある負の値は何ら悪影響を及ぼさない。それゆえ、これらの負の値は、0又は任意の他の値に設定することができる。
エアロゾル粒子粒径特定装置の分解能を高めるためのこの方法は、高い分解能と引き換えに相関内の信号対雑音比を悪化させるので、信号内で分離されることになるエアロゾル粒子シグネチャに比べて、信号内の統計雑音が著しい振幅を有する場合には、有用性が低下する。それにもかかわらず、相関内でより良好な信号対雑音比を得るために、不鮮明な信号を更に不鮮明にすることによって、その方法の有用性を高めることができる。このため、信号とのたたみ込みのために用いられるガウス関数を、より広く選択することができる。しかし、ガウス関数の半値全幅は、変調関数のビットの時間幅より著しく大きくなるべきではない。なぜなら、著しく大きくなると、分離されることになるエアロゾル粒子シグネチャが消失するためである。理想的には、ガウス関数の半値全幅は、変調関数の1ビットの時間幅程度である。相関内でより良好な信号対雑音比を得るための代替の方法として、差を計算する際に、不鮮明な信号の重みを未処理の信号より小さくすることができる。例えば、不鮮明な信号の積分強度を、未処理の信号の積分強度の90%又は80%に重み付けすることができる。しかし、同程度に高い統計雑音を含む信号内で分離されることになるエアロゾル粒子シグネチャが存在する場合には、不鮮明な信号の積分強度を、未処理の信号の積分強度の80%未満に重み付けすることもできる。不鮮明な信号の重みを小さくしていくと、不鮮明な信号の積分強度の0%の重みにおいて、その方法がもはや相関に影響を及ぼさなくなるまで、エアロゾル粒子粒径特定装置の分解能を高める方法の影響が低減される。したがって、不鮮明な信号の重みを未処理の信号より小さくすることは、信号対雑音比に対して尖鋭化の量を最適化するのに、より効果的である。それゆえ、不鮮明な信号を計算するために、変調関数の1ビットの時間幅程度の半値全幅を有するガウス関数が用いられる場合には、かつ測定ごとに許容可能な信号対雑音比を得るために不鮮明な信号を重み付けすることによって尖鋭化が調整される場合には、その方法は最も効果的である。
相関において、かつ得られたエアロゾル粒子分布において信号対雑音比を改善するために、エアロゾル粒子粒径特定装置1の計算ユニット5によって更なる雑音除去ルーチンが与えられる。代替的には、この雑音除去ルーチンは、計算ユニット5の後方に配置される更なる計算ユニットによって与えられる場合があるか、又はエアロゾル粒子粒径特定装置1は、そのような雑音除去ルーチンを全く与えない場合がある。エアロゾル粒子粒径特定装置1が雑音除去ルーチンを与える場合には、そのルーチンは、エアロゾル粒子粒径特定装置1が図4〜図6に示されるようなフィルターを設けるか、図7a、図7b及び図8に示されるような分解能を高めるための代替の方法を提供するかに関係なく、かつこのフィルター若しくはこの代替の方法が利用されるか否かに関係なく利用可能である。
雑音除去ルーチンは、相関内のいわゆる相関雑音を抑圧できるようにする。この相関雑音は、相関を計算するときに、計算によって相関の中に取り込まれる被測定信号内の統計雑音から生じる。そのルーチンの第1のステップにおいて、エアロゾル粒子のシグネチャが位置しない相関内の領域を解析することによって、相関雑音の雑音レベルが特定される。エアロゾル粒子粒径特定装置1は飛行時間測定を実行するので、用いられる領域は、エアロゾル粒子がまだ検出器に達していない相関の最初の部分に位置する。したがって、その領域の最大サイズは、最も速いエアロゾル粒子の速度によって制限され、ドリフト領域3に対応するエアロゾル粒子の飛行経路の長さによって決まる。その領域は、ドリフト領域3を通り抜けるために最も速いエアロゾル粒子によって必要とされる時間より短くなければならない。ここでは、エアロゾル粒子粒径特定装置1において、その領域は、エアロゾル粒子粒径特定装置1が構築されるときに決定される。この場合、最大速度より遅いドリフト速度を有するエアロゾル粒子のみが測定されるべきである。代替的には、エアロゾル粒子粒径特定装置1の一変形形態では、そのルーチンを異なるドリフト速度を有する最も速いエアロゾル粒子を含む異なるサンプルに適応させるために、その領域は各測定前に決定することができる。いずれの変形形態でも、領域が決定され、相関が計算されると、その領域内の相関の平均値を計算することによって、雑音レベルの第1の値が求められる。さらに、同じ領域内の相関の標準偏差を計算することによって、雑音レベルの第2の値が求められる。そのルーチンの第2のステップにおいて、相関から雑音抑圧相関が計算される。このステップでは、雑音抑圧相関を得るために、雑音レベルの第1の値としてμを有し、雑音レベルの第2の値としてσを有する関数
Figure 0006122117
が相関の各値に適用される。その結果、この雑音抑圧相関において、相関雑音である可能性が非常に高い値が量0まで低減されるのに対して、エアロゾル粒子シグネチャである可能性が非常に高い値は維持され、一方、おそらく相関雑音である値は、相関雑音である確率に応じて低減される。
そのルーチンの第2のステップの変形形態では、雑音抑圧相関を異なる方法で計算することができる。例えば、相関の各値を調べて、雑音レベルの第1の値を平均値として有し、雑音レベルの第2の値を標準偏差として有するガウス確率分布の累積分布関数上の位置を求めることができる。その後、相関の値に、この位置における累積分布関数の値を乗算することができる。代替的には、分布の値を5で割って、その後、0.8を加えることによって、相関の値の位置における累積分布の値に基づいて倍率を計算することができる。その後、雑音抑圧相関のそれぞれの値を得るために、その倍率と相関の値とを乗算することができる。その結果、この雑音抑圧相関において、相関雑音である可能性が高い値は当初に計算された相関のそれぞれの値の80%より高い何らかの量まで低減され、一方、相関雑音である可能性が低い値は、当初に計算された相関と比べて概ね維持される。
上記の雑音除去ルーチンの2つのステップに加えて、計算ユニット5又は更なる計算ユニットはそれぞれ、雑音除去ルーチンを繰り返すための繰り返し関数を与える。雑音除去ルーチン及び繰り返し関数のステップが図9に示される。図示されるように、推定信号を得るために雑音抑圧相関が変調関数によってたたみ込まれ、その後、推定相関を得るために、推定信号が変調関数と相関をとられる。この推定相関によれば、雑音除去ルーチンに送り込むための改善された相関が与えられる。したがって、改善された雑音抑圧相関を得るために、雑音除去ルーチンの2つのステップが推定相関に適用される。この改善された雑音抑圧相関はエアロゾル粒子分布として用いられる場合があるか、又は更なる推定信号及び推定相関を得るためのステップと、雑音除去ルーチンのステップとが再び繰り返される場合がある。
図1に示されるエアロゾル粒子粒径特定装置1において、雑音除去ルーチンは全部で10回実行される。これらの繰り返しの効果が図10に示されており、被測定信号と変調関数との相関が、雑音除去ルーチンを3回繰り返した後の雑音抑圧相関及び雑音除去ルーチンを10回繰り返した後の雑音抑圧相関と比較される。矢印によって示されるように、主エアロゾル粒子ピークに加えて、より大きな粒径を有し、それゆえ、ドリフト領域を通り抜けるのにより長い時間を要するエアロゾル粒子のシグネチャが再生される。
代替の実施形態では、雑音除去ルーチンは異なる決まった回数だけ実行される場合があるか、又はそれに基づいて雑音抑圧相関が計算された相関と比べて、雑音抑圧相関が著しく変化しなくなるまで繰り返される場合がある。
実際の測定において、被変調エアロゾル粒子ビームは決して、変調関数の完全な形状にはならない。完全な形状からの或る程度の系統的偏差が常に存在する。4つのタイプのそのような偏差が図11a、図11b、図11c及び図11dにおいて示される。図11aには、枯渇によって引き起こされる偏差が示される。この場合に、エアロゾル粒子ゲートが開状態に切り替えられるとき、エアロゾル粒子がドリフト領域に入り始める前に或る程度の時間を要する。したがって、被変調エアロゾル粒子ビーム内の変調関数のビットは、遅い飛行時間に向かって傾く。別の起こり得る系統的偏差として、図11bは、エアロゾル粒子の遅延した応答によって歪んでいる被変調エアロゾル粒子ビームを示す。これは、ドリフト領域内の不均一な気体流に起因して、又は他の理由に起因して生じる場合がある。遅延は、RCフィルターによって歪んでいる矩形信号と同じようにして、被変調エアロゾル粒子ビーム内の変調関数のビットを歪ませる。更なるタイプの偏差がエアロゾル粒子の尾引きである。図11cに示されるように、この場合、ドリフト領域を通り抜けるときに、或る量のエアロゾル粒子が遅延する。それゆえ、被変調エアロゾル粒子ビーム内の変調関数のビットは、長い飛行時間に向かって尾を引く。第4のタイプの系統的偏差は、エアロゾル粒子の拡散によって引き起こされる。図11dは、その場合に、被変調エアロゾル粒子ビーム内の変調関数のビットのエッジが、エアロゾル粒子がドリフト領域を通り抜けている間にいかに拡散するかを示す。
これら4つのタイプの系統的偏差のうち、拡散は時間に関して対称な唯一の偏差である。したがって、拡散は、計算された相関内のピークの広がりのみを引き起こす。この広がりは、相関を計算する前に信号をフィルタリングすることによって、少なくとも部分的に考慮に入れることができる。他の3つのタイプの系統的偏差もピークの広がりを引き起こす場合があり、それは信号をフィルタリングすることによって、それゆえ、相関を尖鋭化することによって考慮に入れることができる。しかし、さらに、時間に関して非対称であることに起因して、それらの偏差はピーク位置のシフトを引き起こし、相関の他の位置において特徴を引き起こす場合がある。例えば、図12に示されるように、尾引き及び枯渇は相関内に、特定の粒径のエアロゾル粒子から生じない偽のピーク50.1、50.2を引き起こす場合がある。さらに、これらの偏差はいずれも、相関の基線内に偽の特徴51.1、51.2を引き起こす場合がある。ピークのシフト、偽のピーク50.1、50.2及び偽の特徴51.1、51.2を考慮に入れるために、異なる手法が選択されることになる。例えば、シフトは、それに応じてエアロゾル粒子粒径特定装置を較正することによって考慮に入れることができる。
図13は、偽のピーク50.1、50.3、...50.6を取り扱う方法に関する1つの手法を示す。それは、単一の種類のエアロゾル粒子の測定を仮定することによって計算される、シミュレートされた相関を示す。エアロゾル粒子のうちの幾つかは尾を引いている。これらのシミュレートされた相関は、最大長の擬似ランダム系列である変調関数に基づく。それらの系列は、図3に示されるようなLFSR30によって生成される。LFSR30は7ビットの長さを有する。シミュレートされた相関の間の違いは、相関ごとに、最大長の擬似ランダム系列を生成するために、LFSR30の異なるタップセットが用いられることである。図示されるように、偽のピーク50.1、50.3、...50.6の位置は、LFSR30のタップセットによって決まる。その位置は最大長の擬似ランダム系列を生成するために用いられる1組の初期値には依存しないので、偽のピーク50.1、50.3、...50.6が対象区間の外側に位置するようにタップセットを選択すれば十分である。図13において、例えば、対象区間が任意単位の400〜800のドリフト時間である場合には、タップセット[7、4]、[7、6、4、2]又は[7、6、5、4]が用いられる場合がある。なぜなら、その際、偽のピーク50.1、50.3、50.6の位置が対象区間の外側に位置するためである。
図12に示されるような偽の特徴51.1、51.2を取り扱う方法に関する1つの手法は、偽の特徴51.1、51.2が最小高を有するように、LFSR30のタップセットを選択することである。更に利用することができる別の手法が図14に示されており、4つの異なる変調関数が示される。4つの変調関数は全て、図3に示されるようなLFSR30を用いて生成された最大長の擬似ランダム系列である。LFSR30は、7ビットの長さを有し、タップセット[7、6、4、1]が用いられた。図14に示される4つの変調関数ごとに、異なる1組の初期値が用いられた。結果として、得られた変調関数の平均は、個々の変調関数より少ない段差を与える。エアロゾル粒子粒径分布を得る方法において、この効果を用いることができる。そのとき、異なる1組の初期値を用いることによって生成された異なる変調関数をサイクルごとに用いることにより、何サイクルも測定が繰り返される。その後、得られた相関が全相関に加えられる。変調関数ごとに、図12に示されるような偽の特徴51.1、51.2が、計算された相関の基線の異なる位置に配置されるので、偽の特徴51.1、51.2が平均される。
この平均化オプションをエアロゾル粒子粒径特定装置に組み込むために、エアロゾル粒子粒径特定装置は、異なる変調関数による測定から得られた相関から全相関を計算するための総和ユニットを備えることができる。この総和ユニットは、計算ユニット5(図1aを参照)に組み込むことができるか、又は計算ユニット5の後方に配置される別個のユニットとすることができる。
これらの最適化オプションを考慮するとき、図1bに示される本発明による方法を拡張することができる。図15は、これらのオプションを考慮する方法の体系を示す。その方法の個々のステップが示される。
この拡張された方法において、変調関数を生成するためにLFSRが用いられる。したがって、LFSRのタップセットが最初に選択される。この選択は、エアロゾル粒子の尾引き又は枯渇又は蓄積によって引き起こされる任意の偽のピークが相関の対象区間の外側に位置するという判定基準と、エアロゾル粒子の尾引き、枯渇、蓄積又は遅延した反応によって引き起こされる偽の特徴が相関内で低い強度を有するという判定基準とに基づく。第2のステップにおいて、LFSRの異なる複数組の初期値が選択される。これらの組は、エアロゾル粒子の尾引き、枯渇、蓄積又は遅延した反応によって引き起こされる偽の特徴が相関内で異なる位置に配置されるように選択される。偽のピーク及び偽の特徴は、完全な形状に対する被変調エアロゾル粒子ビームの系統的偏差によって決まるので、用いられるエアロゾル粒子粒径特定装置の特性に応じてシミュレートすることができる。したがって、LFSRのタップセットの選択及び複数組の初期値の選択は、そのようなシミュレーションに基づくことができる。
LFSRのタップセット及び複数組の初期値が選択されると、その方法の幾つかのステップが何サイクルも繰り返される。各サイクル中に、最初に変調関数が生成される。この変調関数は、事前に選択されたタップセットと、事前に選択された複数組の初期値のうちの1組とに基づく。サイクルごとに、1組の初期値は異なる。変調関数が生成されると、変調関数に従って、エアロゾル粒子ゲートによってエアロゾル粒子ビームが変調される。その後、被変調エアロゾル粒子ビームはドリフト領域を通るように誘導され、エアロゾル粒子がドリフト領域を通り抜けた後に、エアロゾル粒子の信号が測定される。その後、被測定信号は、尖鋭化アルゴリズムを用いてフィルタリングされるか、又は信号を尖鋭化するための上記の代替の方法を用いて尖鋭化され、変調関数と尖鋭化された信号との相関が計算される。その後、真のピークに対応する偽のピークが識別され、その強度が真のピークに移される。その後、相関内の相関雑音を抑圧するために、相関に雑音除去ルーチンが適用される。その後、雑音抑圧相関が変調関数によってたたみ込まれ、推定相関を得るために変調関数と相関をとられ、推定相関に再び雑音除去ルーチンが適用される。このたたみ込み及び変調関数との相関と、雑音除去ルーチンとを全部で10回繰り返した後に、特定のサイクルの結果として、最終的な雑音抑圧相関が得られる。各サイクルにおいて、この最終的な雑音抑圧相関は別個の記憶装置に記憶されるか、又はサイクル中に計算された相関を加算するための総和ユニットに直接送り込まれる。各サイクル中に、相関が別個の記憶装置に記憶される場合には、最後のサイクルが実行された後に、それらの相関を総和ユニットに送り込むことができる。最後に、サイクル中に得られた全ての相関が総和ユニットによって加算される。結果として生成された全相関はエアロゾル粒子粒径分布に対応する。
この拡張された方法において、変調関数を生成するステップは、何サイクルも測定が繰り返される前に実行することができる。その場合、変調関数は、測定を何サイクルも繰り返す前に記憶装置に記憶される。その後、各サイクル中に、その記憶装置から異なる変調関数が検索される。
上記のエアロゾル粒子粒径特定装置の更なる実施形態では、検出器は質量分析計である。この場合、エアロゾル粒子粒径特定装置は、エアロゾル粒子がドリフト領域を通り抜けた後に気化させるユニットを更に備える。例えば、このユニットは、加熱デバイスとすることができる。質量分析計とともに、それにより、エアロゾル粒子の構成要素のエアロゾル粒子粒径分布及び質量スペクトルを得ることができる。用いられる質量分析計は、飛行時間質量分析計、四重極質量分析計、イオントラップ質量分析計又は別のタイプの質量分析計とすることができる。エアロゾル粒子粒径特定装置及び質量分析計の性能を最適化するために、質量分析計は、高い繰り返し率で質量スペクトルを得ることができる。詳細には、質量分析計は、高い繰り返し率で永続的に動作可能にすることができるか、又は変調関数全体を用いることによって1つのエアロゾル粒子粒径を測定するために少なくとも必要とされる時間間隔にわたって、この高い繰り返し率で動作可能にすることができる。例えば、エアロゾル粒子粒径特定装置の変調関数は、約250μsの長さを有するビットを含むことができる。この場合、質量分析計は、250μs内で、又は250μsの何分の1かの時間内で質量スペクトルを繰り返し得ることができる。後者の場合、得られた粒径分布の時間分解能が250μsより高い場合には特に有利である。例えば、粒径分布が、ドリフト領域内でのエアロゾル粒子の拡散によって引き起こされる50μsの時間分解能を有する場合には、質量分析計は、50μs又はその何分の1かの繰り返し率で質量スペクトルを得ることができる。当然、これらの特定のビット長、時間分解能及び繰り返し率は、説明するための例にすぎない。それらの値は、実行されることになる測定の特定の要件に合わせることができる。
要するに、従来技術から既知であるのと同じ測定速度及び粒径分解能を提供しながら、より高い信号対雑音比でエアロゾル粒子粒径分布を特定できるようにする方法及び装置が提供されることに留意されたい。

Claims (23)

  1. エアロゾル粒子粒径分布を特定する方法であって、
    a.被変調エアロゾル粒子ビームを生成するために変調関数によって制御されるエアロゾル粒子ゲート(2)を用いてエアロゾル粒子ビーム(6)を変調するステップと、
    b.ドリフト領域(3)を通るように前記被変調エアロゾル粒子ビームを誘導するステップと、
    c.前記被変調エアロゾル粒子ビームが前記ドリフト領域(3)を通り抜けた後に、前記被変調エアロゾル粒子ビームの信号を測定するステップと、
    d.前記エアロゾル粒子の前記粒径分布を特定するために前記変調関数と前記信号との相関を計算するステップと、
    を含む、エアロゾル粒子粒径分布を特定する方法。
  2. 前記変調関数の自己相関は2値関数であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記変調関数は擬似ランダム系列であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記変調関数は、最大長系列、GMW系列、ウェルチ−ゴング変換系列、平方剰余系列、6次剰余系列、双子素数系列、Kasamiべき関数系列、超卵形系列又は3つ若しくは5つの最大長系列から導出される系列であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 前記相関を計算する前に、前記信号をフィルタリングすることによって、フィルターを用いて前記信号のエッジを強調するステップを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記フィルターはn−素子有限差分フィルター、エッジ強調フィルター、又は異なるタイプの尖鋭化アルゴリズムを用いるフィルターであることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 前記信号から不鮮明な信号を計算するステップと、前記信号から前記不鮮明な信号を減算することによって前記信号と前記不鮮明な信号との間の差を計算するステップであって、その後、前記変調関数と、前記信号と前記不鮮明な信号との間の差との相関が計算される、ステップと、を特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記相関から、可能なエアロゾル粒子ドリフト時間の対象区間が選択されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記相関内のできる限り多くの偽のピーク(50.1、50.2、50.3、50.4、50.5、50.6)が前記対象区間の外側に位置するように前記変調関数を選択するステップを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 偽のピークが真のピークに重ならないように前記変調関数を選択するステップと、前記信号内の真のピークと対応する偽のピークとを識別するステップと、前記偽のピークの強度を対応する前記真のピークの強度に加算するステップとを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記相関内の偽の特徴(51.1、51.2)が低い高さを有するように前記変調関数を選択するステップを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 被測定エアロゾル粒子の信号が予想されない前記計算された相関の領域内で相関雑音の雑音レベルを特定するステップと、前記相関内の前記相関雑音を抑圧することによって雑音抑圧相関を計算するステップとを特徴とし、いずれのステップとも前記相関を計算する前記ステップ後に実行されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. a.前記ステップを何サイクルも繰り返すことであって、各サイクル中に、前記エアロゾル粒子ビーム(6)は、異なる被変調エアロゾル粒子ビームを生成するために1組の変調関数のうちの異なる変調関数によって制御される前記エアロゾル粒子ゲート(2)を用いて変調されることと、
    b.前記エアロゾル粒子の前記粒径分布を特定するために、前記各サイクル中に計算される前記相関を全相関に加えることと、
    を特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記サイクルを繰り返す前に事前ステップを実行することを特徴とし、前記1組の変調関数は、変調関数ごとに、前記相関内の偽の特徴(51.1、51.2)が前記相関の異なる位置に配置され、それゆえ、前記偽の特徴(51.1、51.2)が前記全相関内で平均されるように選択されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 前記相関は、巡回相互相関、逆アダマール変換、フーリエ変換、ラプラス変換又はM変換を計算することによって計算されることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. エアロゾル粒子粒径分布を特定する装置(1)であって、
    a.エアロゾル粒子ビーム(6)から被変調エアロゾル粒子ビームを生成するために変調関数によって制御されるエアロゾル粒子ゲート(2)と、
    b.前記被変調エアロゾル粒子ビームが通るように誘導可能なドリフト領域(3)と、
    c.前記被変調エアロゾル粒子ビームが前記ドリフト領域(3)を通り抜けた後に、前記被変調エアロゾル粒子ビームの信号を測定可能な検出器(4)と、
    d.前記エアロゾル粒子の前記粒径分布を特定するために、前記変調関数と前記信号との相関を計算可能な計算ユニット(5)と、
    を備える、エアロゾル粒子粒径分布を特定する装置。
  17. 請求項16に記載の装置(1)であって、前記変調関数の自己相関は2値関数であることを特徴とする、請求項16に記載の装置。
  18. 請求項16又は17に記載の装置(1)であって、前記変調関数として使用するための擬似ランダム系列を生成可能な線形フィードバックシフトレジスタ(30)を特徴とする、請求項16又は17に記載の装置。
  19. 請求項16〜18のいずれか一項に記載の装置(1)であって、前記相関が計算可能である前に、前記計算ユニット(5)によって前記信号に前記信号のエッジを強調するためのフィルターを適用可能であることを特徴とする、請求項16〜18のいずれか一項に記載の装置。
  20. 請求項16〜19のいずれか一項に記載の装置(1)であって、
    a.ステップの複数サイクルの繰り返しが制御可能である制御ユニット(3)であって、前記ステップは、前記エアロゾル粒子ゲート(2)を用いて前記被変調エアロゾル粒子ビームを生成するステップと、前記ドリフト領域(3)を通るように前記被変調エアロゾル粒子ビームを誘導するステップと、前記信号を前記検出器(4)を用いて測定するステップと、前記変調関数と前記信号との前記相関を計算するステップとを含む、制御ユニットと、
    b.前記エアロゾル粒子の前記粒径分布を特定するために、全相関が計算可能である総和ユニットであって、前記全相関は前記サイクル中に計算された前記相関の和である、総和ユニットと、
    を備えることを特徴とする、請求項16〜19のいずれか一項に記載の装置。
  21. 請求項16〜20のいずれか一項に記載の装置(1)であって、前記検出器(4)は質量分析計であることを特徴とする、請求項16〜20のいずれか一項に記載の装置。
  22. 請求項21に記載の装置(1)であって、前記質量分析計は飛行時間質量分析計であることを特徴とする、請求項21に記載の装置。
  23. 請求項21又は22に記載の装置(1)であって、前記質量分析計は、前記得ることが可能な粒径分布の時間分解能、又はその何分の1かに対応する繰り返し率でイオン質量スペクトルを特定できるようにすることを特徴とする、請求項21又は22に記載の装置。
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