JP6120594B2 - ポリ尿素強誘電体薄膜及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリ尿素強誘電体薄膜及びその製造方法に関するものである。
強誘電体材料は、強誘電性以外にも焦電性や圧電性を有するのであり、記憶素子(メモリ)、圧電素子、熱センサー等の様々なデバイスに用いられている。
強誘電体材料は、強誘電体の他に焦電体、圧電体としても用いることができ、従来、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウム等の無機材料が多く用いられてきた。
しかし、チタン酸ジルコン酸鉛は、含鉛系材料であるために、環境や人体への影響が問題視されつつあり、非鉛系材料の開発が精力的に進められている。
非鉛系の強誘電体材料の一つとして、チタン酸ジルコン酸バリウムが開発されている。しかしながら、チタン酸ジルコン酸バリウムは、チタン酸ジルコン酸鉛よりも性能が低く、また製造工程で500℃以上の高温が必要であることから、モノリシック化が不可能であったり、基材として樹脂フィルムなどを使用したりすることができないなどの問題があった。
そこで、上記無機強有電体材料の代替材料の研究が進められ、その中で、1969年にポリフッ化ビニリデン(以下PVDFという)が圧電性を有すること、1971年にPVDFが焦電性を有すること、1979年にフッ化ビニリデンと三フッ化エチレンとのランダム共重合体(以下、P(VDF/TrFE)という)等が強誘電性を有することが発見され、有機材料を用いた強誘電体材料の研究が盛んにおこなわれてきた。
例えば、特許文献1では、有機焦電体膜として、ポーリング処理されたPVDF等の強誘電体材料が用いられている。しかしながら、強誘電性、焦電性、圧電性を発現するのに必要な配向性は、フィルム形成後に延伸処理を施さないと得られないものであった。したがって、延伸することで製造工程が増えること、厚みムラが大きいこと、数百nmオーダーの極薄フィルムを作製することが難しいこと、基材上にコーティングする溶液プロセスで薄膜を作製することができないこと、などの問題があった。
特許文献2には、強誘電体材料であるP(VDF/TrFE)をジメチルホルムアミドに溶解させて、溶液プロセスで薄膜を作製する方法が記載されている。そして、共重合体にすることで、延伸しなくても、強誘電性、焦電性、圧電性を発現するために必要な配向性が得られることが記載されている。しかしながら、P(VDF/TrFE)は、材料価格がPVDFの約10倍以上であるという、コストの問題があった。
また、チタン酸ジルコン酸鉛の最高使用温度が約320℃であるのに対し、PVDFやP(VDF/TrFE)の最高使用温度は90〜100℃までであり、耐熱性、耐久性が低く、センサーとして使用できる用途が限られるという問題があった。
特許文献3では、焦電型赤外線センサーの焦電体に、強誘電体材料であるフッ化ビニリデンオリゴマーを用いることが提案されている。フッ化ビニリデンオリゴマーは、PVDF系の中でも高い焦電性を有することが記載されており、焦電型赤外線センサーの焦電体として優れている。しかし、フッ化ビニリデンオリゴマーは、低分子量体であることから、デバイスの耐久性、耐熱性が前記高分子量体のPVDF系よりも低く、センサーとして利用できる用途が限られるという問題があった。
特許文献4〜5、非特許文献1には、ジアミンとジイソシアナートを原料モノマーとし、これらを真空中で蒸発させ、基材上で蒸着重合させて、基材上にポリ尿素膜を形成し、次いで、ポリ尿素膜にポーリング処理を施して、基材上に有機焦電体、圧電体の薄膜を形成する方法が記載されている。しかし、非特許文献1に最大残留分極が160mC/mであると記載されているように、真空での蒸着重合で作製したポリ尿素薄膜は、強誘電性が低いという問題があった。ポリ尿素は、芳香族成分を含有することにより、比較的良好な焦電性能が得られる。しかしながら、芳香族成分を含有するモノマーを用いて上記方法で形成された薄膜は、柔軟性に乏しく、湾曲させることが困難であった。さらに、薄膜作製に長時間を有することで生産性が低く、薄膜の大面積化が難しいという問題があった。
一方、特許文献6には、ジアミンと二酸化炭素とから熱可塑性ポリ尿素が得られることが記載されているが、電気絶縁材料用で配線基板などの用途が記載されているのみで、強誘電性、焦電性、圧電性についての記載はなかった。
特開平09−061238号公報 特開2000−155050号公報 特開2004−037291号公報 特開平05−311399号公報 特開2006−225565号公報 特開2012−246339号公報
「Journal of Applied Physics」、(米国)、1996年、第79巻、第3号、p.1713−1721
本発明は、上記問題を解決し、耐熱性、柔軟性、強誘電性、焦電性、圧電性に優れた薄膜を簡易な操作により提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、ウェットプロセスにより170℃以下の温度の基板上に熱可塑性ポリ尿素の薄膜を形成すると、得られた薄膜は、耐熱性、柔軟性、強誘電性、焦電性、圧電性に優れることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1)熱可塑性ポリ尿素を含み、D−Eヒステリシスによる残留分極量Prが150mC/m以上であり、熱可塑性ポリ尿素の重合原料が、ジアミンと二酸化炭素とを含むことを特徴とするポリ尿素強誘電体薄膜。
(2)焦電能率ρが0.3以上であることを特徴とする(1)記載のポリ尿素強誘電体薄膜。
(3)圧電係数eが4mC/m以上であることを特徴とする(1)または(2)記載のポリ尿素強誘電体薄膜
(4)ジアミンが脂肪族ジアミンまたは芳香族ジアミンを含むことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のポリ尿素強誘電体薄膜。
)ジアミンを構成する炭素の個数が5〜12であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のポリ尿素強誘電体薄膜。
)上記(1)〜()のいずれかに記載のポリ尿素強誘電体薄膜の両面に電極が積層されてなることを特徴とする積層体。
)上記(1)記載のポリ尿素強誘電体薄膜を製造するための方法であって、熱可塑性ポリ尿素溶液を用いて、ウェットプロセスにより、170℃以下の温度の基板上に、熱可塑性ポリ尿素薄膜を形成する工程を含むことを特徴とするポリ尿素強誘電体薄膜の製造方法。
)熱可塑性ポリ尿素薄膜を形成する工程の後に、ポーリング処理をおこなう工程を含むことを特徴とする()記載のポリ尿素強誘電体薄膜の製造方法。
)熱可塑性ポリ尿素溶液における熱可塑性ポリ尿素の濃度が0.1〜30質量%であることを特徴とする()または()記載のポリ尿素強誘電体薄膜の製造方法。
10)熱可塑性ポリ尿素溶液を構成する溶媒が有機溶媒であることを特徴とする()〜()のいずれかに記載のポリ尿素強誘電体薄膜の製造方法。
11)熱可塑性ポリ尿素溶液を構成する溶媒の沸点が170℃以下であることを特徴とする()〜(10)のいずれかに記載のポリ尿素強誘電体薄膜の製造方法。
本発明によれば、耐熱性、柔軟性、強誘電性、焦電性、圧電性に優れたポリ尿素強誘電体薄膜を提供することができる。また、本発明の製造方法によれば、ウェットプロセスにより170℃以下の温度で、基板上で形成するという比較的簡単な操作で、強誘電体薄膜を提供することができるので、薄膜の大面積化、製造時間の短縮、製造時間の低コスト化を図ることができる。また、本発明のポリ尿素強誘電体薄膜は、記憶素子、圧電素子、熱センサー等に好適に用いることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のポリ尿素強誘電体薄膜は、熱可塑性ポリ尿素を含むことが必要である。
本発明においては、熱可塑性ポリ尿素は、ジアミンと二酸化炭素とを含む原料を重合してなるものであることが好ましい。
ジアミンとしては、脂肪族ジアミン、芳香族ジアミン、脂環族ジアミン、両末端ジアミン型ポリアルキレンオキシド、両末端ジアミン型ポリジメチルシロキサンが挙げられる。
脂肪族ジアミンとしては、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン等が挙げられる。
芳香族ジアミンとしては、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルエーテル、キシリレンジアミン、ビフェニレンジアミン、ジクロロベンジジン、ジメチルベンジジン、ジアミノジフェニルメタン、ナフタレンジアミン等が挙げられる。なお、官能基を2以上含む場合、置換基は芳香環のいずれの位置にあってもよい。
脂環族ジアミンとしては、シクロヘキサンジアミン、シクロペンタンジアミン、ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビスアミノメチルシクロペンタン、ビスアミノメチルノルボルナン等が挙げられる。なお、官能基を2以上含む場合、置換基は脂肪環のいずれの位置にあってもよい。
本発明においては、ジアミンは、脂肪族ジアミンまたは芳香族ジアミンを含むことが好ましく、脂肪族ジアミンを含むことがより好ましい。脂肪族ジアミンを構成する炭素の数は偶数・奇数どちらでもよく、本発明では炭素数が偶数である脂肪族ジアミンを原料とするポリ尿素でも強誘電体にすることが可能である。中でも、脂肪族ジアミンの1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカンが好ましく、薄膜の柔軟性と吸水性及び、強誘電体としての性能のバランスの点から、構成する炭素の個数が5〜12であるジアミンがより好ましく、炭素の個数が7〜11であるジアミンがさらに好ましい。
二酸化炭素としては、市販の精製ガスだけでなく、燃焼ガス、空気に含まれる二酸化炭素を分離、精製したものでもよい。二酸化炭素は、ポンプ、コンプレッサー、および/またはブロワ−などを用いて系内に吹き込み、流通および/または循環させて原料として用いることができる。
本発明における熱可塑性ポリ尿素は、上記ジアミンと二酸化炭素とを含む原料を用いて重合されたものであることが好ましく、その重合時間は、重合温度に達してから5〜25時間であることが好ましく、10〜20時間であることがより好ましく、15〜20時間であることがさらに好ましい。また、重合温度は、160〜260℃であることが好ましく、170〜240℃であることがより好ましく、180〜220℃であることがさらに好ましい。また、重合圧力は、1〜10MPaであることが好ましく、3〜10MPaであることがより好ましく、5〜10MPaであることがさらに好ましい。
本発明におけるポリ尿素は、熱可塑性を有するものであり、その融点は、150〜330℃であることが好ましく、200〜280℃であることがより好ましく、220〜280℃であることがさらに好ましい。ポリ尿素の融点が150℃未満であると、耐熱性が低くなり、強誘電体として使用する不揮発メモリなどの製造プロセスにおいて、ポリ尿素が変形・変質する場合がある。一方、融点が330℃を超えるポリ尿素や、融点を示さないポリ尿素では、薄膜作製が困難になる場合がある。
本発明のポリ尿素強誘電体薄膜は、上記熱可塑性ポリ尿素を含むものであり、薄膜を構成するポリ尿素の重合原料をジアミンと二酸化炭素とすることにより、従来のジアミンとジイソシアネートを重合原料とするポリ尿素の薄膜よりも、高い強誘電性、焦電性、圧電性を有することができる。
本発明のポリ尿素強誘電体薄膜の強誘電性能である残留分極値Prは、後述するように、ポーリング処理中に評価をおこない、D−Eヒステリシス曲線から求めることができ、Prは高ければ高いほど好ましい。本発明では、150mC/m以上であることが必要であり、300mC/m以上であることが好ましく、400mC/m以上であることがより好ましい。
残留分極値Prが150mC/m未満であると、強誘電体メモリなどにポリ尿素強誘電体を適用するために薄膜を大型化しないと必要な分極反転電流を得られないことがある。しかし、Prが150mC/m以上かつ高ければ高いほど、小さい面積で大きな分極反転電流を実現できることから、強誘電体メモリの小型化、高密度化が可能となる。
なお、強誘電性を示せば、電界を印加し分極が生じた後に電界を0にしても、分極が保持される。そして、約100MV/m以上の抗電界を分極方向と逆向きに印加することにより、分極方向を反転することができる。従って、例えば上向きの分極を”1”、下向きの分極を”0”とすれば、この強誘電性体は不揮発性の強誘電体メモリとして使用することが可能となる。
また、本発明のポリ尿素強誘電体薄膜の焦電性能である焦電能率ρは、焦電係数p、体積比熱Cv、比誘電率εから求めることができ、0.3以上であることが好ましく、2.0以上であることがより好ましく、3.0以上であることがさらに好ましい。
焦電能率ρが0.3未満では、ポリ尿素強誘電体薄膜を人とセンシングするための焦電センサーとして使用したときに、センサーが低感度になることがある。しかし、ρが0.3以上かつ高ければ高いほど、焦電センサーとして高感度になり、広範囲をセンシングすることが可能となる。
また、本発明のポリ尿素強誘電体薄膜の圧電性能である圧電係数eは、歪みS、電荷Qから求めることができ、4mC/m以上であることが好ましく、40mC/m以上であることがより好ましく、60mC/m以上であることがさらに好ましい。
圧電係数eが4mC/m未満では、ポリ尿素強誘電体薄膜を圧電センサーとして音響スピーカやタッチパネルなどに使用したときに、音響スピーカとしての音質の低下やセンサーが低感度になることがある。しかし、eが4mC/m以上かつ高ければ高いほど、圧電センサーとして高感度で反応することや、音響スピーカとして音質の良いものの作製が可能となる。
次に、本発明のポリ尿素強誘電体薄膜の製造方法について説明する。
本発明のポリ尿素強誘電体薄膜は、熱可塑性ポリ尿素溶液を用いて、ウェットプロセスにより、基板上に形成することができる。
熱可塑性ポリ尿素溶液を構成する溶媒としては、強酸、ハロゲン系溶媒、プロトン性極性溶媒、非プロトン性極性溶媒などが挙げられる。
溶媒の具体例として、強酸としては、硫酸、ギ酸が挙げられ、ハロゲン系溶媒としては、m−ジクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ヘキサフルオロイソプロパノール、トリフルオロエタノール、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロアセトアミド、トリフルオロエチルアミン、ジフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸イソプロピル、トリフルオロ酢酸エチルが挙げられ、プロトン性極性溶媒としては、p−クレゾール、m−クレゾール、o−クレゾールが挙げられ、非プロトン性極性溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、εカプロラクトン、γブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチルが挙げられる。
中でも、溶媒は、沸点及び安全面の点から、有機溶媒であることが好ましく、ハロゲン系溶媒、プロトン性極性溶媒、非プロトン性極性溶媒がより好ましく、ハロゲン系溶媒、非プロトン性極性溶媒がさらに好ましく、ハロゲン系溶媒が最も好ましい。
上記溶媒は、沸点が170℃以下であることが好ましく、150℃以下であることがより好ましく、100℃以下であることがさらに好ましい。溶媒の沸点が170℃を超えると、ウェットプロセスで作製した薄膜から溶媒除去するときに、乾燥温度を高く設定しなければならず、また、その温度によってポリ尿素が劣化する恐れがある。
熱可塑性ポリ尿素を溶媒に溶解させる温度は、特に限定されないが、溶媒の沸点未満であることが好ましい。沸点未満の温度であれば、熱可塑性ポリ尿素を変質させたり、析出させたりすることなく、溶解することができる。
溶媒が、ギ酸、ヘキサフルオロイソプロパノール、トリフルオロ酢酸である場合は、室温で溶解することができ、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、εカプロラクトン、δブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチルである場合は、100℃〜沸点未満の温度で溶解することができる。
熱可塑性ポリ尿素溶液における熱可塑性ポリ尿素の濃度は、薄膜にするために低濃度であることが好ましく、0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1〜10質量%がさらに好ましい。熱可塑性ポリ尿素溶液の濃度が高い場合、同溶媒で、上記範囲に希釈することが好ましい。
本発明のポリ尿素強誘電体薄膜は、上記熱可塑性ポリ尿素溶液を用いて、ウェットプロセスにより、基板上に形成される。
ウェットプロセスは、特に限定されないが、塗布法(キャスト法、スピンコート法、ディップ法、バーコート法、ブラシ法、スプレー法、インクジェット法、グラビアロールコート法、リップコート法、エアナイフコート法)や、ホットスプレー法、Airbrushスプレー法、超音波スプレー法、静電スプレー堆積法などの方法が用いられる。
本発明においては、塗布法を用いることが好ましい。
塗布法による製膜が可能であることは、有機材料を用いることの最大の利点の一つである。塗布法は既存の真空プロセスよりはるかに低温で製造可能なプロセスであることから、省エネルギー化が可能であり、コストも抑えることができる。ロール・ツー・ロールへ適用することにより大量生産にも向いており、大面積化も可能であるというメリットを持つ。塗布法により薄膜を形成する方法は、基材への適応性や量産性の観点から適したものを選択することが好ましい。量産性の観点からは、キャスト法、スピンコート法、ディップ法、インクジェット法、グラビアロールコート法を用いることが好ましく、薄膜の均一性の観点からはスピンコート法が特に好ましい。
ウェットプロセスにおいて、基板を予め加熱しておく設定温度は、170℃以下であることが必要であり、110℃以下であることが好ましく、60℃以下であることがより好ましい。基板温度を170℃以下とすることにより、得られた薄膜は強誘電性を有することができる。
ポリ尿素強誘電体薄膜を形成するための基板は、適宜選択することができる。基板としては、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアクリレート、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルホン(PES)、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)等で構成されるプラスチック基板(樹脂基板);ガラス基板、石英基板、シリコン基板、ガリウム砒素基板等の絶縁性基板;導電性シリコン基板;Pd、Pt、Au、W、Ta、Mo、Al、Cr、Ti、Cu、Ni、Li、Ca、Mgまたはこれらを含む合金等の金属材料からなる基板などが挙げられる。この中でもプラスチック基板(樹脂基板)、石英基板、シリコン基板が好ましく、プラスチック基板、石英基板がより好ましい。
上記、ポリ尿素強誘電体薄膜を形成するための基板は薄い方が好ましい。基板が厚くなるとセンサー系の熱容量が増大し、性能が低下する場合があり、また、感度が低下する場合もある。したがって、基板の厚みは、0.01〜10μmであることが好ましく、0.03〜5.0μmであることがより好ましく、0.05〜2.0μmであることがさらに好ましい。
本発明のポリ尿素強誘電体薄膜の製造方法は、上記のように、熱可塑性ポリ尿素溶液を用いて、ウェットプロセスにより、熱可塑性ポリ尿素薄膜を形成する工程を含むものであり、ウェットプロセスにより基板表面に製膜された熱可塑性ポリ尿素溶液は、表面平滑化または残存溶媒の除去のために必要に応じて室温付近でセッティングした後、乾燥処理又は乾燥のための加熱処理に供することにより、均一な薄膜として基材に密着させて形成することができる。
製膜された熱可塑性ポリ尿素溶液を乾燥させる温度は、溶媒を除去できる温度であれば特に限定されず、乾燥方法としては、例えば、室温での風乾、窒素下での加熱乾燥、真空乾燥等が挙げられる。
ポリ尿素強誘電体薄膜の製造方法には、熱可塑性ポリ尿素薄膜を形成する工程の後に、ポーリング処理をおこなう工程を含むことが好ましい。
ポーリング処理により、ポリ尿素は、分子鎖の電気双極子が一方向に揃えられ、高い残留分極を有するようになり、強誘電体材料、焦電体材料、圧電体材料とすることができる。
ポーリング処理法としては、公知のコロナポーリング法やダイレクトポーリング法を適用することができる。例えば、薄膜の一方または上下に電極を積層し、薄膜を必要に応じて所定の温度で加熱し、そのままの状態を保持し、薄膜の表裏から高電場を一定時間印加し、次いで、冷却する方法が挙げられる。上記電極は、例えば、スパッタ法、蒸着法、ペースト塗布法等により薄膜に積層することができる。
本発明のポリ尿素強誘電体薄膜は、その両面に電極が積層されてなる積層体として、各種用途に使用される。
ポリ尿素薄膜の下部電極は、たとえば、ポリ尿素薄膜が形成される前の絶縁性基板上に、またポリ尿素薄膜の上部電極は、形成されたポリ尿素薄膜上に、それぞれ、塗布法もしくは蒸着法によって形成することができる。
電極を構成する材料として、前述の基板を構成する金属材料;ITO、FTO、ATO、SnO等の透明導電性酸化物;カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン等の炭素材料;ポリアセチレン、ポリピロール、PEDOT(poly−ethylenedioxythiophene)等のポリチオフェン、ポリアニリン、ポリ(p−フェニレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリフルオレン、ポリカルバゾール、ポリシランまたはこれらの誘導体等の導電性高分子材料等が挙げられ、Pt、Au、W、Ta、Al、Cr、Ti、Cu、ITO、FTO、ATO、カーボンナノチューブ、ポリアセチレン、ポリピロール、PEDOT、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリフルオレンが好ましく、Pt、Au、Al、Cr、Ti、Cu、ITO、FTO、カーボンナノチューブ、ポリピロール、PEDOT、ポリチオフェン、ポリアニリンがより好ましく、Pt、Au、Al、Cr、Ti、Cuがさらに好ましい。
本発明のポリ尿素強誘電体薄膜は、強誘電体であるので、強誘電性、焦電性、圧電性を有している。したがって、電極が形成されたポリ尿素強誘電体薄膜の積層体は、各種デバイスに利用することができる。利用可能なデバイスとして、液晶配向膜、有機物もしくは無機物蒸着時の配向誘起膜、不揮発メモリ(FE−RAM)、有機メモリ、赤外線センサー、マイクロホン、スピーカー、音声付ポスター、ヘッドホン、電子楽器、人工触覚、脈拍計、補聴器、血圧計、心音計、超音波診断装置、超音波顕微鏡、超音波ハイパーサーミア、サーモグラフィー、微小地震計、土砂崩予知計、近接警報(距離計)侵入者検出装置、キーボードスイッチ、水中通信バイモルフ型表示器、ソナー、光シャッター、光ファイバー電圧計、ハイドロホン、超音波光変調偏向装置、超音波遅延線、超音波カメラ、POSFET、加速度計、工具異常センサー、AE検出、ロボット用センサー、衝撃センサー、流量計、振動計、超音波探傷、超音波厚み計、火災報知器、侵入者検出、焦電ビジコン、複写機、タッチパネル、吸発熱反応検出装置、光強度変調素子、光位相変調素子、光回路切換素子などが挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明のポリ尿素強誘電体薄膜の強誘電性、焦電性、圧電性の評価方法は、下記の通りである。
(1)強誘電特性
本発明での強誘電特性評価は、実施例1にその条件を記載するように、ポーリング処理中におこなった。
(2)焦電特性
本発明での焦電特性評価は、残留分極量Prが150mC/m程度までポーリング処理をおこなったポリ尿素強誘電体薄膜の積層体を用いておこなった。すなわち、温度を773Kにして黒体輻射炉から、3.75μm中心に最大輻射強度を有する白色赤外光を、ポーリング処理後の電極で挟まれたポリ尿素強誘電体薄膜へ照射した。入射光メカニカルチョッパを用いて変調し、焦電応答特性を観測して、焦電特性評価をおこなった。焦電特性評価から得られた焦電係数pと、薄膜材料の比誘電率εと体積比熱Cvとから、次式より焦電能率ρを求めた。
ρ=|p|/(Cv・ε)
(3)圧電特性
動的粘弾性装置レオログラフソリッドS(東洋精機製作所社製)を用いて、強制振動法により圧電係数を測定した。すなわち、残留分極量Prが150mC/m程度までポーリング処理をおこなったポリ尿素強誘電体薄膜の積層体を用いて、これに歪みSを与え、電極表面Aに発生する電荷Qを測定することによって、次式より圧電係数eを求めた。
e(mC/m)=(1/A)(Q/S)
実施例1
[熱可塑性ポリ尿素の製造]
反応容器に1,7−ジアミノヘプタンを投入した後、二酸化炭素をバブリングして、5〜10MPa、180〜220℃、15時間の条件で重合反応をおこなって熱可塑性ポリ尿素を製造した。
[熱可塑性ポリ尿素溶液の調製]
得られた熱可塑性ポリ尿素をヘキサフルオロイソプロパノール(以下、HFIPと略する)に25℃で溶解し、濃度5.0質量%の熱可塑性ポリ尿素溶液を得た。
[薄膜、積層体の製造]
石英基板(2.0μm)上に、下部電極として厚さ100nmのAlを蒸着した。その後、石英基板の温度を10℃に調節し、石英基板の下部電極上に、熱可塑性ポリ尿素溶液を、スピンコート法を用いて、3000rpm30秒の条件で、ポリ尿素薄膜(1.0μm)を作製した。
溶媒を除去及び表面平滑化のために、窒素雰囲気下で250℃、30秒の熱処理をおこない、熱処理後、室温下で自然冷却した。
冷却後、ポリ尿素薄膜上に、厚さ60nmのAlを蒸着して上部電極を形成し、下部電極(Al、100nm)/ポリ尿素薄膜(1.0μm)/上部電極(Al、60nm)からなる構造の積層体を形成した。
[ポーリング処理、強誘電特性評価]
得られた積層体にポーリング処理及び強誘電性評価のため、この積層体の上部電極と下部電極との間に、三角波電圧を印加して、積層体の電束密度−電界(D−E)特性を測定した。なお、振幅電界は180MV/mまで昇圧し、周波数は、100Hzを超えると強誘電性が得られないため、0.01Hzから100Hzの間とした。測定時の基板温度が室温であると、高電圧の印加により積層体のポリ尿素薄膜が破壊されるため、基板を室温から200℃まで昇温しながら、昇圧した。電束密度−電界(D−E)特性を測定し、分極反転電流が確認されたらD切片から残留分極量Prを求めた。
ポーリング処理で、Prが150mC/m2以上かつ最大Prまで、昇圧を繰り返した後、電圧の印加と基板の加熱を終了し、自然冷却をおこなった。
実施例2〜9、比較例5〜6
表1に記載のジアミン、溶媒、基板温度に変更した以外は実施例1と同様にして、ポリ尿素薄膜、積層体を製造し、次いでポーリング処理をおこなった。なお、比較例5では、ポリ尿素を溶媒に溶解する温度を160℃とし、比較例6では150℃とした。
比較例1
延伸処理を施した厚さ25μmのPVDFフィルム(クレハ社製)に、電極としてAlを蒸着した後、ポーリング処理をおこなった。
比較例2
P(VDF/TrFE)(東レ社製)をジメチルホルムアミド(以下、DMFと略する)に25℃で溶解し、P(VDF/TrFE)溶液を得た。この溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして、薄膜、積層体を作製し、次いでポーリング処理をおこなった。
比較例3
ジイソシアネートモノマーに1,5−ジイソシアネートペンタン、ジアミンモノマーに1,5−ジアミノペンタンを用いて、真空下で蒸着重合をおこない、Al蒸着(100nm厚)石英基板上に、薄膜を作製した。すなわち、真空槽は、長さ500mm、内径650mmのステンレス鋼製であり、排気系は、油拡散ポンプを使用した。そして、それぞれの蒸発源中のモノマーをハロゲンランプにより所定の温度まで上昇させた後、シャッターを開けて蒸発させ、石英基板のAl蒸着面上に、重合膜を形成させた。蒸発源のモノマーは熱電対により制御し、重合膜の膜厚は水晶振動モニターにより制御した。次いで作製した重合膜に真空槽でAlを60nm蒸着させて、基板上に、下部電極/ポリ尿素薄膜/上部電極なる積層体を作製し、次いでポーリング処理をおこなった。
比較例4
ジイソシアネートモノマーに4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ジアミンモノマーに4,4′−ジアミノジフェニルメタンを用いて、比較例3と同様にして、ポリ尿素薄膜、積層体を作製し、次いでポーリング処理をおこなった。
実施例、比較例で得られた薄膜について、強誘電性、焦電性、圧電性を評価し、評価結果を表1に示した。
Figure 0006120594
表1に示すように、本発明の熱可塑性ポリ尿素薄膜は、非常に高い強誘電性、焦電性、圧電性を有するものであった。また、ジアミンを構成する炭素の個数が偶数の10であるポリ尿素(実施例5)でも、強誘電性、焦電性、圧電性を有した。熱可塑性ポリ尿素は、ジアミンを構成する炭素の個数が小さいと良好な性能を有した。
比較例1のPVDFは、延伸されたフィルムでないと強誘電体材料として使用できず、かつ延伸による厚みムラが大きく、数μmオーダーのフィルムを作製できなかった。また、性能も低かった。
比較例2のP(VDF/TrFE)は、良好な性能を有したが、本発明のポリ尿素強誘電体薄膜に比べ低いものであり、また融点がポリ尿素よりも低いことから、耐熱性、耐久性に問題があった。
比較例3、4の、ジアミンとジイソシアネートの蒸着重合によるポリ尿素強誘電体薄膜は、本発明のポリ尿素強誘電体薄膜に比べ性能が低かった。また、真空中で2種類のモノマーを蒸着重合させるので、薄膜作製に多大な時間を要し、さらに製造工程が複雑であった。
また、ジアミンとジイソシアネートから作製されたポリ尿素は熱硬化性樹脂であり、加熱すると架橋反応を起こして高分子の網目構造を形成し、硬化して、熱可塑性を示さなくなった。よって、デバイス作製プロセスに加熱工程が入ると、ポリ尿素の強誘電性、焦電性、圧電性の性能が変化するという問題が発生した。
比較例5、6の、170℃を超える基板上に形成され熱可塑性ポリ尿素薄膜は、強誘電性、焦電性、圧電性を発現しなかった。高温で薄膜が形成されたことで、双極子の方向がランダムになり、ポーリング処理を施しても双極子が均一に形成しなかったことが原因とみられる。

Claims (11)

  1. 熱可塑性ポリ尿素を含み、D−Eヒステリシスによる残留分極量Prが150mC/m以上であり、熱可塑性ポリ尿素の重合原料が、ジアミンと二酸化炭素とを含むことを特徴とするポリ尿素強誘電体薄膜。
  2. 焦電能率ρが0.3以上であることを特徴とする請求項1記載のポリ尿素強誘電体薄膜。
  3. 圧電係数eが4mC/m以上であることを特徴とする請求項1または2記載のポリ尿素強誘電体薄膜。
  4. ジアミンが脂肪族ジアミンまたは芳香族ジアミンを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリ尿素強誘電体薄膜。
  5. ジアミンを構成する炭素の個数が5〜12であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリ尿素強誘電体薄膜。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載のポリ尿素強誘電体薄膜の両面に電極が積層されてなることを特徴とする積層体。
  7. 請求項1記載のポリ尿素強誘電体薄膜を製造するための方法であって、熱可塑性ポリ尿素溶液を用いて、ウェットプロセスにより、170℃以下の温度の基板上に、熱可塑性ポリ尿素薄膜を形成する工程を含むことを特徴とするポリ尿素強誘電体薄膜の製造方法。
  8. 熱可塑性ポリ尿素薄膜を形成する工程の後に、ポーリング処理をおこなう工程を含むことを特徴とする請求項記載のポリ尿素強誘電体薄膜の製造方法。
  9. 熱可塑性ポリ尿素溶液における熱可塑性ポリ尿素の濃度が0.1〜30質量%であることを特徴とする請求項または記載のポリ尿素強誘電体薄膜の製造方法。
  10. 熱可塑性ポリ尿素溶液を構成する溶媒が有機溶媒であることを特徴とする請求項のいずれかに記載のポリ尿素強誘電体薄膜の製造方法。
  11. 熱可塑性ポリ尿素溶液を構成する溶媒の沸点が170℃以下であることを特徴とする請求項10のいずれかに記載のポリ尿素強誘電体薄膜の製造方法。
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